JP2024035398A - 通信システム、x線ct装置、及び、通信制御方法 - Google Patents

通信システム、x線ct装置、及び、通信制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】隣接チャンネルからの干渉ノイズを低減し、通信品質を向上させる。【解決手段】本実施形態に係る通信システムにおいて、送信側通信部は、固定部及び回転部の一方に配置され、複数の送信媒体が周方向に沿って互いに離間して配置されているレーンが、軸方向に沿って複数配列されている。受信側通信部は、固定部及び回転部の他方に配置され、複数のレーンそれぞれに対応して、複数の受信媒体が周方向に間隔をあけて配置されている。信号生成部は、データを分割して、複数のレーンそれぞれに複数のチャンネルのデータを出力する。切り替え部は、複数のレーンそれぞれにおいて、信号生成部から出力された複数のチャンネルのデータを各送信媒体に割り当てる。制御部は、切り替え部を制御して、受信媒体との結合が他の送信媒体より弱い送信媒体に出力される信号を停止させる、または、相対的に減衰させる。【選択図】図3

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、通信システム、X線CT装置、及び、通信制御方法に関する。
近接した機器内または機器間において電磁界結合を用いて無線通信を行う通信システムが知られている。例えば、ロボットハンドやネットワークカメラ等の旋回可動部における伝送を無線化することでケーブルの摩耗低減や自由旋回を実現することができる。一方、旋回部に設置されたカメラ等で取得される画像データは、高精細化の要求に応えるため伝送すべき通信量も膨大な量となってきている。これらの膨大な通信データを、実装スペースを増やすことなく転送可能な通信データ機構が知られている。
上記通信データ機構では、回転部に円周に沿って互いに離間して配置された複数の送信媒体にデータを複数のチャンネルに分割して出力し、固定部に配置された複数のチャンネルに対応する複数の受信媒体で当該データを受信する。この場合、同時に複数のチャンネルで通信することができるので、機構的な厚みを増すことなく、また伝送速度を上げることなく、回転部と固定部との間で通信を行うことができる。しかしながら、通信データ機構の厚みを抑えるために、分割数を多くすると、隣接チャンネルからの干渉ノイズが増加する。
特許第5121236号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、隣接チャンネルからの干渉ノイズを低減することで、通信品質を向上させることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決される課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
本実施形態に係る通信システムは、送信側通信部と、受信側通信部と、信号生成部と、切り替え部と、制御部と、を備える。前記送信側通信部は、固定部および回転部の一方に配置され、複数の送信媒体が周方向に沿って互いに離間して配置されているレーンが、軸方向に沿って複数配列されている。前記受信側通信部は、前記固定部および前記回転部の他方に配置され、複数の前記レーンそれぞれに対応して、複数の受信媒体が周方向に間隔をあけて配置されている。前記信号生成部は、データを分割して、前記複数のレーンそれぞれに複数のチャンネルのデータを出力する。前記切り替え部は、前記複数のレーンそれぞれにおいて、前記信号生成部から出力された前記複数のチャンネルのデータを各送信媒体に割り当てる。前記制御部は、前記切り替え部を制御して、前記受信媒体との結合が他の送信媒体より弱い送信媒体に出力される信号を停止させる、または、相対的に減衰させる。
図1は、本実施形態に係る通信システムが適用されるX線CT装置の構成の一例を示す図である。 図2は、本実施形態に係る通信システムがX線CT装置に適用される場合の具体例を示す図である。 図3は、本実施形態に係る通信システムの構成の一例を示すブロック図である。 図4Aは、本実施形態に係る通信システムの送信側の通信装置による処理を説明するための図である。 図4Bは、本実施形態に係る通信システムの送信側の通信装置による処理を説明するための図である。 図5は、実施例1における通信システムによる処理として、1レーン目に2チャンネルのデータを伝送するときの概念図である。 図6は、実施例1における通信システムによる処理として、4レーンそれぞれに2チャンネルのデータを伝送するときの説明図である。 図7は、実施例2における通信システムによる処理として、1レーン目に2チャンネルのデータを伝送するときの概念図である。 図8は、実施例2における通信システムによる処理として、4レーンそれぞれに2チャンネルのデータを伝送するときの説明図である。 図9は、実施例3における通信システムによる処理として、1レーン目に3チャンネルのデータを伝送するときの概念図である。 図10Aは、実施例3における通信システムによる処理として、4レーンそれぞれに3チャンネルのデータを伝送するときの説明図である。 図10Bは、実施例3における通信システムによる処理として、4レーンそれぞれに3チャンネルのデータを伝送するときの説明図である。 図11は、実施例4における通信システムによる処理として、1レーン目に3チャンネルのデータを伝送するときの概念図である。 図12Aは、実施例4における通信システムによる処理として、4レーンそれぞれに3チャンネルのデータを伝送するときの説明図である。 図12Bは、実施例4における通信システムによる処理として、4レーンそれぞれに3チャンネルのデータを伝送するときの説明図である。 図13は、実施例5における通信システムによる処理として、1レーン目に4チャンネルのデータを伝送するときの概念図である。 図14は、実施例6における通信システムによる処理として、1レーン目に4チャンネルのデータを伝送するときの概念図である。 図15は、本実施形態に係る通信システムの構成の他の一例を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、通信システム、X線CT装置、及び、通信制御方法の実施形態について詳細に説明する。なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。
本実施形態に係る通信システムは、例えば、X線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置に適用される。
図1は、本実施形態に係る通信システムが適用されるX線CT装置1の構成の一例を示す図である。X線CT装置1は、被検体のCT画像データを収集する。具体的には、X線CT装置1は、被検体を略中心にX線管及びX線検出器を旋回移動させ、被検体を透過したX線を検出して投影データを収集する。そして、X線CT装置1は、収集した投影データに基づいて、CT画像データを生成する。図1に示すように、X線CT装置1は、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。
なお、本実施形態では、非チルト状態での回転フレーム13の回転軸又は寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向とする。また、Z軸方向に直交し、床面に対し水平である軸方向をX軸方向とする。また、Z軸方向に直交し、床面に対し垂直である軸方向をY軸方向とする。なお、図1は、説明のために架台装置10を複数方向から描画したものであり、X線CT装置1が架台装置10を1つ有する場合を示す。
架台装置10は、X線管11と、X線検出器12と、回転フレーム13と、X線高電圧装置14と、制御装置15と、ウェッジ16と、コリメータ17と、データ収集システム(Data Acquisition System:DAS)18と、固定フレーム19とを有する。
X線管11は、熱電子を発生する陰極(フィラメント)と、熱電子の衝突を受けてX線を発生する陽極(ターゲット)とを有する真空管である。X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加により、陰極から陽極に向けて熱電子を照射することで、被検体Pに対し照射するX線を発生する。例えば、X線管11には、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。
ウェッジ16は、X線管11から照射されたX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。例えば、ウェッジ16は、ウェッジフィルタ(wedge filter)やボウタイフィルタ(bow-tie filter)であり、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウム等を加工したフィルタである。
コリメータ17は、ウェッジ16を透過したX線の照射範囲を絞り込むための鉛板等であり、複数の鉛板等の組み合わせによってスリットを形成する。なお、コリメータ17は、X線絞りと呼ばれる場合もある。また、図1においては、X線管11とコリメータ17との間にウェッジ16が配置される場合を示すが、X線管11とウェッジ16との間にコリメータ17が配置される場合であってもよい。この場合、ウェッジ16は、X線管11から照射され、コリメータ17により照射範囲が制限されたX線を透過して減衰させる。
X線検出器12は、X線を検出する検出素子を複数有する。X線検出器12における各検出素子は、X線管11から照射されて被検体Pを通過したX線を検出し、検出したX線量に対応した信号をDAS18へと出力する。X線検出器12は、例えば、X線管11の焦点を中心とした1つの円弧に沿ってチャンネル方向(チャネル方向)に複数の検出素子が配列された複数の検出素子列を有する。X線検出器12は、例えば、チャンネル方向に複数の検出素子が配列された検出素子列が列方向(スライス方向、row方向)に複数配列された構造を有する。
例えば、X線検出器12は、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。シンチレータは入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドはコリメータ(1次元コリメータ又は2次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、シンチレータからの光量に応じた電気信号に変換する機能を有し、例えば、フォトダイオード等の光センサを有する。なお、X線検出器12は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。
X線高電圧装置14は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧を発生する高電圧発生装置と、X線管11が発生するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であってもよい。なお、X線高電圧装置14は、回転フレーム13に設けられてもよいし、固定フレーム19に設けられても構わない。ここで、固定フレーム19は、回転フレーム13を回転可能に支持するフレームであり、回転フレーム13を回転させるための回転機構を有する。回転フレーム13、固定フレーム19は、それぞれ、回転部、固定部の一例である。
DAS18は、X線検出器12が有する各検出素子によって検出されるX線の信号を収集する。例えば、DAS18は、各検出素子から出力される電気信号に対して増幅処理を行う増幅器と、電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有し、検出データを生成する。DAS18は、例えば、プロセッサにより実現される。DAS18は、データ収集装置の一例である。
回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを対向支持し、制御装置15によってX線管11とX線検出器12とを回転させる円環状のフレームである。例えば、回転フレーム13は、アルミニウムを材料とした鋳物である。なお、回転フレーム13は、X線管11及びX線検出器12に加えて、X線高電圧装置14やウェッジ16、コリメータ17、DAS18等を更に支持することもできる。更に、回転フレーム13は、図1において図示しない種々の構成を更に支持することもできる。
回転フレーム13、及び、架台装置10の非回転部分である固定フレーム19には、それぞれ、通信装置が設けられている。例えば、DAS18が生成したデータ(収集したX線の信号)は、回転フレーム13に設けられた通信装置から、無線通信によって、固定フレーム19に設けられた通信装置に送信され、コンソール装置40へ転送される。例えば、コンソール装置40が送信した回転フレーム13に対する制御信号は、固定フレーム19に設けられた通信装置から、無線通信によって、回転フレーム13に設けられた通信装置に送信される。なお、回転フレーム13に設けられた通信装置と、固定フレーム19に設けられた通信装置とは、後述する通信システム100を構成する。
図2は、本実施形態に係る通信システムがX線CT装置1に適用される場合の具体例を示す図である。
図2に示す例では、架台装置10において、送信側の通信装置として、回転フレーム13に配置される通信装置111と、固定フレーム19に配置される通信装置211とを有する。受信側の通信装置として、固定フレーム19に配置される通信装置120と、回転フレーム13に配置される通信装置220とを有する。また、架台装置10において、固定フレーム19から回転フレーム13に電力や信号などを伝達することが可能なスリップリングが設けられている。送信側の通信装置111および受信側の通信装置120においては、送信されるデータ(ダウンリンクデータ)は、DAS18が収集したX線の信号である。送信側の通信装置211および受信側の通信装置220においては、送信されるデータ(アップリンクデータ)は、コンソール装置40が送信した回転フレーム13に対する制御信号である。
図1に戻り、制御装置15は、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理回路と、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構とを有する。制御装置15は、入力インターフェース43からの入力信号を受けて、架台装置10及び寝台装置30の動作制御を行う。例えば、制御装置15は、回転フレーム13の回転や架台装置10のチルト、寝台装置30及び天板33の動作等について制御を行う。一例を挙げると、制御装置15は、架台装置10をチルトさせる制御として、入力された傾斜角度(チルト角度)情報により、X軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム13を回転させる。なお、制御装置15は架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられてもよい。
寝台装置30は、撮影対象の被検体Pを載置、移動させる装置であり、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを有する。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を、天板33の長軸方向に移動する駆動機構であり、モータ及びアクチュエータ等を含む。支持フレーム34の上面に設けられた天板33は、被検体Pが載置される板である。なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、支持フレーム34を天板33の長軸方向に移動してもよい。
コンソール装置40は、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路44とを有する。なお、コンソール装置40は架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10にコンソール装置40又はコンソール装置40の各構成要素の一部が含まれてもよい。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。メモリ41は、例えば、投影データやCT画像データを記憶する。また、例えば、メモリ41は、X線CT装置1に含まれる回路がその機能を実現するためのプログラムを記憶する。なお、メモリ41は、X線CT装置1とネットワークを介して接続されたサーバ群(クラウド)により実現されることとしてもよい。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された各種の画像を表示したり、操作者から各種の操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりする。例えば、ディスプレイ42は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイである。なお、ディスプレイ42は、架台装置10に設けられてもよい。また、ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
入力インターフェース43は、操作者から各種の入力操作を受け付けて、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。例えば、入力インターフェース43は、CT画像データを再構成する際の再構成条件や、CT画像データから後処理画像を生成する際の画像処理条件等の入力操作を操作者から受け付ける。例えば、入力インターフェース43は、マウスやキーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、音声入力回路等により実現される。なお、入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。また、入力インターフェース43は、マウスやキーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、コンソール装置40とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路44へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース43の例に含まれる。
処理回路44は、X線CT装置1全体の動作を制御する。例えば、処理回路44は、システム制御機能440、スキャン制御機能441、前処理機能442、再構成処理機能443、及び、表示制御機能444を実行する。
システム制御機能440は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、処理回路44の各種機能を制御する。
スキャン制御機能441は、当該被検体Pに対してX線を利用したスキャンを実行する。例えば、スキャン制御機能441は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、スキャンを制御する。具体的には、スキャン制御機能441は、入力操作に基づいて、X線高電圧装置14に制御信号を送信することで、高電圧発生装置からの出力電圧を制御する。また、スキャン制御機能441は、DAS18に制御信号を送信することで、DAS18によるデータ収集を制御する。
前処理機能442は、DAS18から送信されたX線検出データに対して前処理を行うことで、前処理を施したデータを生成する。具体的には、前処理機能442は、対数変換処理や、オフセット補正、感度補正、ビームハードニング補正等の補正処理を行なうことで、前処理を施したデータを生成する。なお、前処理前のデータ(X線検出データ)及び前処理後のデータを総称して、投影データと称する場合もある。
再構成処理機能443は、前処理機能442により生成された投影データを種々の再構成法(例えば、FBP(Filtered Back Projection)などの逆投影法や、逐次近似法など)によって再構成することでCT画像データを生成する。また、再構成処理機能443は、生成したCT画像データをメモリ41に格納する。
表示制御機能444は、処理回路44によって生成された各種の画像をディスプレイ42に表示させる。例えば、表示制御機能444は、再構成処理機能443によって生成されたCT画像データをディスプレイ42に表示させる。
図1に示すX線CT装置1においては、各処理機能がコンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ41へ記憶されている。処理回路44は、メモリ41からプログラムを読み出して実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路44は、読み出したプログラムに対応する機能を有することとなる。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等の回路を意味する。また、「プロセッサ」という文言は、プログラマブル論理デバイス等の回路を意味する。プログラマブル論理デバイスとして、例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)が挙げられる。また、プログラマブル論理デバイスとして、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))が挙げられる。プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサはメモリ41に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。一方、プロセッサが例えばASICである場合、メモリ41にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムが直接組み込まれる。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
図3は、本実施形態に係る通信システム100の構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態では、Nチャンネルに分割したデータをM個並列に伝送する形態について説明する。つまり、N×Mチャンネル分のデータが同時に伝送される。
通信システム100は、送信側の通信装置101、受信側の通信装置102、移動制御部103を備える。
まず、送信側の通信装置101について説明する。送信側の通信装置101は、M×N個の送信ユニット112と、M×2N個の長尺カプラ111と、終端回路(不図示)と、送信信号制御部160とを有する。ここで、M×2N個の長尺カプラ111は、送信側通信部の一例である。また、長尺カプラ111は、送信媒体の一例である。
各送信ユニット112は、受信部、切り替え部、送信部等を有する。各送信ユニット112において、受信部は、信号生成デバイスからデータを受信する機能を有し、各種イコライザーやクロック再生機能等を有していても良い。切り替え部は、送信信号制御部160から制御信号に基づき、データの切り替え、または、データを保持する機能を有する。送信部は、送信信号制御部160からの制御信号に基づき、出力レベルを調整する機能を有する。また、エンファシス等の波形整形機能を有していてもよいし、差動バッファ構成やシングルエンドのRF(Radio Frequency)用アンプの構成であっても良く、その他、分配器、ファンアウト、減衰器、増幅器、スイッチ等の組み合わせにより構成することもできる。本実施形態では、送信信号制御部160からの制御信号により切り替えられた信号を送信部から所望の出力形態にして出力することを想定しているが、送信部から出力された信号を送信信号制御部160からの制御信号により切り替える構成としても何ら問題はなく、切り替え部と送信部の順番や構成は、特に制限されない。
各送信ユニット112は、各長尺カプラ111の一方の端部(入力端)と接続され、信号生成デバイスから送信されたN×Mチャンネルのデータを各長尺カプラ111へ送信する。送信ユニット112の出力数は、長尺カプラ111の数に等しいが、送信ユニット112の数は、長尺カプラごとであっても良いし、図3のように長尺カプラ2個ごとであっても良い。なお、各長尺カプラ111と各送信ユニット112間の実効的な電気長は略等しくなるように接続される。
長尺カプラ111は、一般的なプリント基板材やフレキシブル基板等の導電部材で形成される。差動伝送線路の形態が好ましいが、特にその形態が限定されることは無く、例えばマイクロストリップ線路であったり、同軸構造の線路であったり、シングルエンド伝送であってもかまわない。
長尺カプラ111の他方の端部(出力端)には、終端回路(不図示)が設けられ、端部(出力端)まで伝搬した電気信号が、再度、入力端の方へ反射しにくい構成となっている。終端回路の構成例としては、長尺カプラ111の特性インピーダンスと略等しい抵抗をグランドに対して接続したものであったり、差動の特性インピーダンスと略等しい抵抗を差動伝送線路間に接続したり、テブナン終端やT型、Π型終端といったトポロジーの終端構造を用いても良く、特に限定されない。本実施形態では、長尺カプラ111は、1レーンに互いに離間された状態で2N個配置され、その構成が並列にMレーン分配置される。
次に、受信側の通信装置102について説明する。受信側の通信装置102は、短尺カプラ120と受信回路130とをM×N個ずつ有する。ここで、M×N個の短尺カプラ120は、受信側通信部に相当する。また、短尺カプラ120は、受信媒体の一例である。
短尺カプラ120は、長尺カプラ111と電磁界結合することにより、送信側の通信装置101と受信側の通信装置102との間の無線通信を実現するための受信アンテナまたは、結合器として機能する。短尺カプラ120は、両面基板または、多層基板上の導電性部材で形成される。短尺カプラ120は、長尺カプラ111と電磁界結合により結合された状態を保つよう長尺カプラ111の信号の伝送方向と垂直な方向の視点からみて、少なくともその一部が長尺カプラ111と重なるように配置される。短尺カプラ120はN個配置ずつ各レーンに配置される。
短尺カプラ120は、長尺カプラ111の延伸方向における長さが長尺カプラ111よりも短く、その長さは、伝送速度や符号化の方式により決定される。短尺カプラ120は、一方の端部に受信回路130が接続され、他方の端部に終端抵抗が接続される方向性結合器であっても良いし、周囲に金属部材のグランド等が設けられていても良く、固定用の部材が配置されていても良い。
短尺カプラ120は、受信回路130と接続され、短尺カプラ120と受信回路130の接続は、半田付けや伝送線路を用いて行われる。受信回路130は、長尺カプラ111との電磁界結合により短尺カプラ120に生じた電圧・電流をデジタル信号に変換する機能を有する。変換手段としては、コンパレータなど各種回路があるが、その手段は特に制限されない。また、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタや、コモンモードフィルタ、ビーズなどの種々の受動部品や増幅器などの能動部品を有していても良い。
移動制御部103は、送信側の通信装置101と受信側の通信装置102とを長尺カプラ111と短尺カプラ120とが対向する位置関係を保つように支持しながら送信側の通信装置101と受信側の通信装置102とを所定方向に相対的に移動させる。例えば、移動制御部103は、通信装置100を支持するレールと、レールに沿って移動させるためのモータと、モータに電力を供給する電源などにより構成される。例えば、移動制御部103は、X線CT装置1の回転機構に相当する。
このように、通信装置100は、送信側の通信装置101及び受信側の通信装置102が相対的に移動しながら、長尺カプラ111と短尺カプラ120との電磁界結合により無線通信を行う。なお、本実施形態における電磁界結合には、電界結合と磁界結合との両方が含まれる。すなわち、伝送線路間における無線通信は、電界結合によって行われてもよく、磁界結合によって行われてもよく、電界結合と磁界結合の両方によって行われてもよい。
以上、本実施形態に係る通信システムについて説明した。このような構成のもと、本実施形態に係る通信システムは、隣接チャンネルからの干渉ノイズを低減することで、通信品質を向上させる。
上述した通信システムでは、回転部に円周に沿って互いに離間して配置された複数の送信媒体にデータを複数のチャンネルに分割して出力し、固定部に配置された複数のチャンネルに対応する複数の受信媒体で当該データを受信する。この場合、同時に複数のチャンネルで通信することができるので、機構的な厚みを増すことなく、また伝送速度を上げることなく、回転部と固定部との間で通信を行うことができる。しかしながら、通信データ機構の厚みを抑えるために、分割数を多くすると、隣接チャンネルからの干渉ノイズが増加する。
そこで、本実施形態に係る通信システム100では、送信側通信部(M×2N個の長尺カプラ111)と、受信側通信部(M×N個の短尺カプラ120)と、信号生成部と、切り替え部と、送信信号制御部160とを備える。M×2N個の長尺カプラ111は、固定部および回転部の一方に配置され、複数の送信媒体(長尺カプラ111)が周方向に沿って互いに離間して配置されているレーンが、軸方向に沿って複数配列されている。M×N個の短尺カプラ120は、固定部および回転部の他方に配置され、複数のレーンそれぞれに対応して、複数の受信媒体(短尺カプラ120)が周方向に間隔をあけて配置されている。信号生成部は、データを分割して、複数(M列)のレーンそれぞれに複数(N個)のチャンネルのデータを出力する。切り替え部は、複数のレーンそれぞれにおいて、信号生成部から出力された複数のチャンネルのデータを各送信媒体に割り当てる。送信信号制御部160は、切り替え部を制御して、受信媒体との結合が他の送信媒体より弱い送信媒体に出力される信号を停止させる、または、相対的に減衰させる。
すなわち、送信信号制御部160は、切り替え部を制御して、受信媒体との結合が他の送信媒体より弱い送信媒体に出力される信号を停止させる。あるいは、送信信号制御部160は、切り替え部を制御して、受信媒体との結合が他の送信媒体より弱い送信媒体に出力される信号を減衰させる。あるいは、送信信号制御部160は、切り替え部を制御して、受信媒体との結合が他の送信媒体より強い送信媒体に出力される信号を増幅させる。
ここで、図3に示す例では、M×2N個の長尺カプラ111は、回転部に配置され、M×N個の短尺カプラ120は、固定部に配置される。この場合、信号生成部は、DAS18、または、DAS18に接続される装置であり、データは、DAS18が収集したX線の信号である。
(実施例1)
まず、送信媒体(長尺カプラ111)と受信媒体(短尺カプラ120)の位置関係に応じた通信制御方法や、信号生成部、切り替え部、送信信号制御部160の処理について、図4A、図4B、図5、図6を用いて説明する。
図4A、図4Bは、実施例1における通信システム100の送信側の通信装置101による処理を説明するための図である。図5は、実施例1における通信システム100による処理として、1レーン目に2チャンネルのデータを伝送するときの概念図である。図6は、実施例1における通信システム100による処理として、4レーンそれぞれに2チャンネルのデータを伝送するときの説明図である。
なお、図2に示す例では、受信側の通信装置が回転フレーム13の内周面に配置されているが、図4A、図4B、図5、図6に示す例では、受信側の通信装置が回転フレーム13の外周面に配置されている。以降、受信側の通信装置が回転フレーム13の外周面に配置されている場合を例にして説明する。
図4A、図4B、図5、図6に示す例では、送信側のデータを2分割(2個のチャンネル)にして、並列に4列配列した8チャンネルの通信システムの例を示す。ここで、図4A、図4B、図5、図6に示す例では、受信媒体数mをm=2とし、送信媒体数を2m=4としている。
図4A、図4B、図5に示すように、複数のレーンそれぞれにおいて、長尺カプラ111は、環状に配置される。具体的には、回転部には円周方向の長さが、略等しい4つの長尺カプラ111が回転部の円周方向に沿って離間して配列される。この1周分の構成を1レーン分と呼ぶこととし、回転軸方向に並列に4レーン分配列される。すなわち、全部で16個の長尺カプラ111が回転部に配置されている。
図4A、図5、図6に示すように、1レーン目には長尺カプラ111a_1、111b_1、111c_1、111d_1の4本の長尺カプラが配置される。1レーン目において、送信側のデータとしてチャンネル1(CH1)、チャンネル2(CH2)の信号が、受信側の短尺カプラ120である短尺カプラ121_1、122_1に出力される。
また、図4B、図6に示すように、2レーン目には、長尺カプラ111a_2、111b_2、111c_2、111d_2の4本の長尺カプラが配置される。2レーン目において、送信側のデータとしてチャンネル3(CH3)、チャンネル4(CH4)の信号が、受信側の短尺カプラ120である短尺カプラ121_2、122_2に出力される。
また、図6に示すように、3レーン目には、長尺カプラ111a_3、111b_3、111c_3、111d_3の4本の長尺カプラが配置される。3レーン目において、送信側のデータとしてチャンネル5(CH5)、チャンネル6(CH6)の信号が、受信側の短尺カプラ120である短尺カプラ121_3、122_3に出力される。
また、図6に示すように、4レーン目には、長尺カプラ111a_4、111b_4、111c_4、111d_4の4本の長尺カプラが配置される。4レーン目において、送信側のデータとしてチャンネル7(CH7)、チャンネル8(CH8)の信号が、受信側の短尺カプラ120である短尺カプラ121_4、122_4に出力される。
長尺カプラ111a_1、111a_2、111a_3、111a_4は、回転軸方向に平行して配置されている。各長尺カプラ111は、一端が送信ユニット112に接続され、長尺カプラ111の一端に入力された電気信号は、長尺カプラ111の他方の端部へ伝搬される。長尺カプラ111の他端は、終端回路により終端されている。なお、送信ユニット112から各長尺カプラ111の端部までの伝送線路長はすべて略等しい。また、それぞれの長尺カプラ111は、互いに送信ユニット112が接続される一端同士が対向し、終端回路が接続される他端同士が対向されるように配置される。このように配置さることにより、例えば、送信ユニット112_Aと送信ユニット112_Bから同一の電気信号が入力された場合、長尺カプラ111a_*と長尺カプラ111d_*、長尺カプラ111b_*と長尺カプラ111c_*(*は、1~4レーンを表す)の入力端、出力端での位相が揃うこととなり、回転方向に対する電気信号の位相の変化が連続的なものとすることができる。すなわち、各長尺カプラ111の端部での位相が連続的になるよう調整されていれば、各伝送路の長さは、特に等しくなくても良い。
固定部には、短尺カプラ120が設けられている。それぞれの短尺カプラ120は、回転部の回転中心からほぼ等距離に配置されている。1レーン目に短尺カプラ121_1、122_1が配置され、2レーン目に短尺カプラ121_2、122_2が配置され、3レーン目に短尺カプラ121_3、122_3が配置され、4レーン目に短尺カプラ121_4、122_4が配置される。
1レーン目に配置された短尺カプラ121_1は、チャンネル1(CH1)及びチャンネル2(CH2)の一方の信号を受信するために間隔を空けて配置され、短尺カプラ122_1は、他方の信号を受信するために間隔を空けて配置される。本実施例では、短尺カプラ121_1と短尺カプラ122_1は、180°の位置関係となる。また、2レーン目に配置された短尺カプラ121_2は、チャンネル3(CH3)及びチャンネル4(CH4)の一方の信号を受信するために間隔を空けて配置され、短尺カプラ122_2は、他方の信号を受信するために間隔を空けて配置される。
同様に、3レーン目に配置された短尺カプラ121_3は、チャンネル5(CH5)及びチャンネル6(CH6)の一方の信号を受信するために間隔を空けて配置され、短尺カプラ122_3は、他方の信号を受信するために間隔を空けて配置される。本実施例では、短尺カプラ121_3と短尺カプラ122_3は、180°の位置関係となる。また、4レーン目に配置された短尺カプラ121_4は、チャンネル7(CH7)及びチャンネル8(CH8)の一方の信号を受信するために間隔を空けて配置され、短尺カプラ122_4は、他方の信号を受信するために間隔を空けて配置される。
本実施例では、短尺カプラ121_2と短尺カプラ122_2は、180°の位置関係となる。この時、1レーン目に配置された短尺カプラと2レーン目に配置された短尺カプラとの位置関係は、90°ごとになるよう配置される。つまり、回転軸方向からみた時にそれぞれの短尺カプラは、90°ごとの間隔を空けて配置されている。また、3レーン目に配置される短尺カプラは、回転軸方向からみた時に、1レーン目の短尺カプラとほぼ重なる位置関係となる。さらに、4レーン目に配置される短尺カプラは、回転軸方向からみた時に、2レーン目の短尺カプラとほぼ重なる位置関係となる。つまり、奇数レーンに配置される短尺カプラが、0°と180°の位置関係であると定義すると偶数レーンに配置される短尺カプラは、90°と270°の位置関係に配置される。なお、短尺カプラは、必ずしも90°丁度に配置しなくても良い。
図6に示す例では、全てのレーンにおいて、180°間隔で給電(データ出力)が行われる。なお、図6において、180~360°の場合については、0~180°の場合と同様であるため、図示を省略している。
ここで、図4A、図4Bに示す信号生成部180は、上述の信号生成デバイスであり、DAS18、または、DAS18に接続される装置に相当する。また、図4Aに示す切り替え部112A、112B、及び、図4Bに示す切り替え部112C、112Dは、送信ユニット112に含まれる切り替え部に相当する。図4Aに示す切り替え部112A、112Bは、1レーン目において、送信側のデータとしてCH1、CH2の信号を切り替え、図4Bに示す切り替え部112C、112Dは、2レーン目において、送信側のデータとしてCH3、CH4の信号を切り替える。なお、図示していないが、3、4レーン目においても、送信ユニット112は、1、2レーン目の切り替え部と同様の構成を有する。
信号生成部180は、データを分割して、4レーンそれぞれに2チャンネルのデータを出力する。送信ユニット112に含まれる切り替え部は、複数のレーンそれぞれにおいて、信号生成部180から出力された4チャンネルのデータを各長尺カプラ111に割り当てる。そして、切り替え部は、周方向で隣り合う2つの長尺カプラ111の離間部分が、当該レーンに対応する複数の短尺カプラ120のいずれかの短尺カプラ120の付近を通過する際には、当該2つの長尺カプラ111に送信するデータを同一チャンネルのデータに切り替える。
例えば、回転部の送信ユニット112は、信号生成部180により生成された各チャンネルの信号を個別的に受信し、これらの信号を回転角度等の回転情報に応じて送信信号制御部160からの制御信号CTLに応じて、切り替え部にて出力データの切り替えを行い、長尺カプラ111へ送信する。切り替えるタイミングは、対応する受信カプラが近接する程度に応じて種々のタイミングがある。回転情報は、回転部を回転制御したときの回転角度を表す情報であっても良いし、回転センサからの実測した回転角度情報であっても良いし、予めシステムに設定された位置関係や移動シーケンスの情報により制御を行っても構わない。
例えば、図5、図6に示す例において、0~90°の場合では、1レーン目において、送信ユニット112_Bから長尺カプラ111a_1にCH1の信号を送信し、送信ユニット112_Aから長尺カプラ111c_1にCH2の信号を送信するようにする。このように送信することで、長尺カプラ111a_1に対向する短尺カプラ121_1でCH1の信号を受信することができ、長尺カプラ111c_1に対向する短尺カプラ122_1でCH2の信号を受信することができる。
この状態の時、例えば、送信信号制御部160は、短尺カプラ120との結合が他の長尺カプラ111より弱い長尺カプラ111に出力される信号を停止させるように、信号生成部180(DAS18)および送信ユニット112(切り替え部112A、112B)を制御する。あるいは、送信信号制御部160は、短尺カプラ120との結合が他の長尺カプラ111より弱い長尺カプラ111に出力される信号を減衰させるように、送信ユニット112を制御する。あるいは、送信信号制御部160は、短尺カプラ120との結合が他の長尺カプラ111より強い長尺カプラ111に出力される信号を増幅させるように、送信ユニット112を制御する。以降、送信信号制御部160が、短尺カプラ120との結合が他の長尺カプラ111より弱い長尺カプラ111に出力される信号を停止させる場合について説明する。
例えば、送信信号制御部160は、短尺カプラ121_1との結合が長尺カプラ111a_1より弱い長尺カプラ111b_1に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。同様に、送信信号制御部160は、短尺カプラ122_1との結合が長尺カプラ111c_1より弱い長尺カプラ111d_1に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。
上述のように、送信ユニット112は、長尺カプラ111に出力する各電気信号の振幅を制御することができる。例えば、増幅器の増幅度や、可変減衰器による減衰量、スイッチ接続によるON/OFFの構成でもよく、逆に、短尺カプラ120と結合が強い長尺カプラ111へ入力する信号を増幅するようにしても良く、さらに各信号の増幅と減衰を同時に行ってもよい。なお、信号の制御手段は、これに限定されず、ソフトウェアによって行ってもよいし、その他のハードウェア構成によって実施してもよい。
短尺カプラ120で受信されたチャンネルの各信号は、各受信回路130で、例えば、周波数特性の補正やコモンモードノイズの除去といった種々の信号処理がされデジタル信号に変換される。
また、図5、図6に示す例において、0~90°の場合では、2レーン目において、送信ユニット112から、長尺カプラ111b_2にCH3の信号を送信し、長尺カプラ111d_2にCH4の信号を送信するようにする。このように送信することで、長尺カプラ111b_2に対向する短尺カプラ121_2でCH3の信号を受信することができ、長尺カプラ111d_2に対向する短尺カプラ122_2でCH4の信号を受信することができる。この状態の時、送信信号制御部160は、短尺カプラ121_2との結合が長尺カプラ111b_2より弱い長尺カプラ111a_1に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112(切り替え部112C、112D)を制御する。同様に、送信信号制御部160は、短尺カプラ122_2との結合が長尺カプラ111d_2より弱い長尺カプラ111c_1に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112(切り替え部112C、112D)を制御する。
上述のように、実施例1では、奇数レーンに配置される短尺カプラが、0°と180°の位置関係であると定義すると偶数レーンに配置される短尺カプラは、90°と270°の位置関係に配置される。このため、図5、図6に示す例において、0~90°、90~180°の場合では、隣接レーンからの干渉が低減される。例えば、短尺カプラ122_2は、長尺カプラ111d_2と電磁界結合状態であるが、隣接レーンの長尺カプラ111d_1と長尺カプラ111d_3とも少なからず電磁結合している。ただし、隣接レーンの長尺カプラ111d_1と長尺カプラ111d_3への信号が停止または、相対的に小さな振幅とされるため、干渉ノイズのレベルはほとんど無視できるレベルまで低減することができる。この干渉ノイズは空間から干渉する電磁界ノイズと、回路やグランドから干渉する伝導ノイズも含まれる。このように、隣接レーンからの干渉ノイズを低減することにより、長尺カプラ111と短尺カプラ120の無線通信における通信品質を向上させることができる。
また、上述のように、実施例1では、送信信号制御部160は、短尺カプラ120との結合が他の長尺カプラ111より弱い長尺カプラ111に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。あるいは、送信信号制御部160は、短尺カプラ120との結合が他の長尺カプラ111より弱い長尺カプラ111に出力される信号を減衰させるように、送信ユニット112を制御する。あるいは、送信信号制御部160は、短尺カプラ120との結合が他の長尺カプラ111より強い長尺カプラ111に出力される信号を増幅させるように、送信ユニット112を制御する。このため、実施例1の場合では、1レーンに2チャンネルのデータを伝送できるため、1レーンに1チャンネルのデータを伝送する場合に比べて、リング幅を1/2にすることができる上に、長尺カプラ111と短尺カプラ120の無線通信における通信品質を向上させることができる。
ここで、図5、図6に示す例において、0°、90°の場合では、1レーン目において、送信ユニット112から、長尺カプラ111a_1、111b_1にCH1の信号が送信され、長尺カプラ111c_1、111d_1にCH2の信号が送信される。2~4レーン目も同様である。この場合、例えば、偶数レーンの短尺カプラは、奇数レーンから電磁界結合により干渉信号が重畳することとなる。つまり、回転角度が90°ごとに干渉レベルが低減されないが、このような回転角度は、回転方向に対して本の数~十数パーセント程度である。それ以外の回転角度では、各レーンは干渉を受けないので、干渉ノイズの影響を低減できる。
(実施例2)
図7は、実施例2における通信システム100による処理として、1レーン目に2チャンネルのデータを伝送するときの概念図である。図8は、実施例2における通信システム100による処理として、4レーンそれぞれに2チャンネルのデータを伝送するときの説明図である。実施例1では、0°、90°の場合では、干渉ノイズが低減されないという課題があったが、実施例2では、これを解決する。
図7、図8に示す例では、実施例1と同様に、送信側のデータを2分割(2個のチャンネル)にして、並列に4列配列した8チャンネルの通信システムの例を示す。ここで、図7、図8に示す例では、受信媒体数mをm=2とし、送信媒体数を2(m+1)=6としている。
実施例2と実施例1の違いは、送信側に配置される長尺カプラ111の数である。実施例2では、1レーンに配置される長尺カプラ111を2個増やした構成となる。つまり、実施例1では、2×2×4の合計16個の長尺カプラ111が配置されたが、実施例2では、2×3×4の合計24個の長尺カプラ111が配置される。
すなわち、図7、図8に示すように、1レーン目には長尺カプラ111a_1、111b_1、111c_1、111d_1、111e_1、111f_1の6本の長尺カプラが配置される。1レーン目において、送信側のデータとしてCH1、CH2の信号が、受信側の短尺カプラ121_1、122_1に出力される。
また、図8に示すように、2レーン目には、長尺カプラ111a_2、111b_2、111c_2、111d_2、111e_2、111f_2の6本の長尺カプラが配置される。2レーン目において、送信側のデータとしてCH3、CH4の信号が、受信側の短尺カプラ121_2、122_2に出力される。
また、図8に示すように、3レーン目には、長尺カプラ111a_3、111b_3、111c_3、111d_3、111e_3、111f_3の6本の長尺カプラが配置される。3レーン目において、送信側のデータとしてチャンネル5(CH5)、チャンネル6(CH6)の信号が、受信側の短尺カプラ121_3、122_3に出力される。
また、図8に示すように、4レーン目には、長尺カプラ111a_4、111b_4、111c_4、111d_4、111e_4、111f_4の6本の長尺カプラが配置される。4レーン目において、送信側のデータとしてCH7、CH8の信号が、受信側の短尺カプラ121_4、122_4に出力される。
図8に示す例では、全てのレーンにおいて、120°間隔で給電(データ出力)が行われる。なお、図8において、90~180°、180~270°、270~360°の場合については、0~90°の場合と同様であるため、図示を省略している。
例えば、図7、図8に示す例において、0°の場合では、1レーン目において、送信ユニット112から、長尺カプラ111a_1、111b_1にCH1の信号を送信し、長尺カプラ111d_1、111e_1にCH2の信号を送信するようにする。このように送信することで、長尺カプラ111a_1、111b_1に対向する短尺カプラ121_1でCH1の信号を受信することができ、長尺カプラ111d_1、111e_1に対向する短尺カプラ122_1でCH2の信号を受信することができる。この状態の時、送信信号制御部160は、短尺カプラ121_1との結合が長尺カプラ111b_1より弱い長尺カプラ111c_1に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。同様に、送信信号制御部160は、短尺カプラ122_1との結合が長尺カプラ111e_1より弱い長尺カプラ111f_1に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。
ここで、2レーン目においては、送信ユニット112から、長尺カプラ111c_2にCH3の信号を送信し、長尺カプラ111f_2にCH4の信号を送信するようにする。このように送信することで、長尺カプラ111c_2に対向する短尺カプラ121_2でCH3の信号を受信することができ、長尺カプラ111f_2に対向する短尺カプラ122_2でCH4の信号を受信することができる。この状態の時、送信信号制御部160は、短尺カプラ121_2との結合が長尺カプラ111b_2、111d_2より弱い長尺カプラ111c_1に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。同様に、送信信号制御部160は、短尺カプラ122_2との結合が長尺カプラ111f_1より弱い長尺カプラ111e_1、111a_1に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。
3、4レーン目においても、送信信号制御部160は、各長尺カプラ111と各短尺カプラ120において互いの結合が弱い長尺カプラ111へ入力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。また、図7、図8に示す例において、0~60°、60°、60~90°の場合についても、同様に、送信信号制御部160は、各長尺カプラ111と各短尺カプラ120において互いの結合が弱い長尺カプラ111へ入力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。
このように、実施例2では、偶数レーンと奇数レーンが排他的に給電されるので、隣接レーンからの干渉が無い。実施例2の場合では、どのような回転角度においても、隣接チャンネルからの干渉ノイズを低減することが可能となり、長尺カプラ111と短尺カプラ120の無線通信における通信品質を向上させることができる。
(実施例3)
図9は、実施例3における通信システム100による処理として、1レーン目に3チャンネルのデータを伝送するときの概念図である。図10A、図10Bは、実施例3における通信システム100による処理として、4レーンそれぞれに3チャンネルのデータを伝送するときの説明図である。
図9、図10A、図10Bに示す例では、送信側のデータを3分割(3個のチャンネル)にして、並列に4列配列した12チャンネルの通信システムの例を示す。ここで、図9、図10A、図10Bに示す例では、受信媒体数mをm=3とし、送信媒体数を2m=6としている。
ここで、実施例1、2では、奇数レーンに配置される短尺カプラが、0°と180°の位置関係であると定義すると偶数レーンに配置される短尺カプラは、90°と270°の位置関係に配置される。一方、実施例3では、奇数レーンに配置される短尺カプラが、120°間隔で配置され、偶数レーンに配置される短尺カプラは、奇数レーンに対して60°ずれて配置されている。
図10A、図10Bに示す例では、全てのレーンにおいて、120°間隔で給電(データ出力)が行われる。なお、図10A、図10Bにおいて、120~240°、240~360°の場合については、0~120°の場合と同様であるため、図示を省略している。
ここで、図9、図10A、図10Bに示す例において、0°、60°の場合では、例えば、偶数レーンの短尺カプラは、奇数レーンから電磁界結合により干渉信号が重畳することとなる。つまり、回転角度が60°ごとに干渉レベルが低減されないが、このような回転角度は、回転方向に対して本の数~十数パーセント程度である。それ以外の回転角度では、各レーンは干渉を受けないので、干渉ノイズの影響を低減できる。
(実施例4)
図11は、実施例4における通信システム100による処理として、1レーン目に3チャンネルのデータを伝送するときの概念図である。図12A、図12Bは、実施例4における通信システム100による処理として、4レーンそれぞれに3チャンネルのデータを伝送するときの説明図である。
図11、図12A、図12Bに示す例では、実施例3と同様に、送信側のデータを3分割(3個のチャンネル)にして、並列に4列配列した12チャンネルの通信システムの例を示す。ここで、図11、図12A、図12Bに示す例では、受信媒体数mをm=3とし、送信媒体数を2(m+1)=8としている。
ここで、実施例4では、実施例3と同様に、奇数レーンに配置される短尺カプラが、120°間隔で配置され、偶数レーンに配置される短尺カプラは、奇数レーンに対して60°ずれて配置されている。
実施例4と実施例3の違いは、送信側に配置される長尺カプラ111の数である。実施例4では、1レーンに配置される長尺カプラ111を2個増やした構成となる。
すなわち、図11、図12A、図12Bに示すように、1レーン目には長尺カプラ111a_1、111b_1、111c_1、111d_1、111e_1、111f_1、111g_1、111h_1の8本の長尺カプラが配置される。1レーン目において、送信側のデータとしてCH1、CH2の信号が、受信側の短尺カプラ121_1、122_1に出力される。
また、図8に示すように、2レーン目には、長尺カプラ111a_2、111b_2、111c_2、111d_2、111e_2、111f_2、111g_2、111h_2の8本の長尺カプラが配置される。2レーン目において、送信側のデータとしてCH3、CH4の信号が、受信側の短尺カプラ121_2、122_2に出力される。
また、図8に示すように、3レーン目には、長尺カプラ111a_3、111b_3、111c_3、111d_3、111e_3、111f_3、111g_3、111h_3の8本の長尺カプラが配置される。3レーン目において、送信側のデータとしてチャンネル5(CH5)、チャンネル6(CH6)の信号が、受信側の短尺カプラ121_3、122_3に出力される。
また、図8に示すように、4レーン目には、長尺カプラ111a_4、111b_4、111c_4、111d_4、111e_4、111f_4、111g_4、111h_4の8本の長尺カプラが配置される。4レーン目において、送信側のデータとしてCH7、CH8の信号が、受信側の短尺カプラ121_4、122_4に出力される。
図12A、図12Bに示す例では、全てのレーンにおいて、90°間隔で給電(データ出力)が行われる。なお、図12A、図12Bにおいて、120~240°、240~360°の場合については、0~120°の場合と同様であるため、図示を省略している。
例えば、図11、図12A、図12Bに示す例において、0°の場合では、1レーン目において、送信ユニット112から、長尺カプラ111a_1、111b_1にCH1の信号を送信し、長尺カプラ111d_1にCH2の信号を送信し、長尺カプラ111g_1にCH3の信号を送信するようにする。このように送信することで、長尺カプラ111a_1、111b_1に対向する短尺カプラ121_1でCH1の信号を受信することができ、長尺カプラ111d_1に対向する短尺カプラ122_1でCH2の信号を受信することができ、長尺カプラ111g_1に対向する短尺カプラ123_1でCH3の信号を受信することができる。この状態の時、送信信号制御部160は、短尺カプラ121_1との結合が長尺カプラ111b_1より弱い長尺カプラ111c_1に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。同様に、送信信号制御部160は、短尺カプラ122_1との結合が長尺カプラ111d_1より弱い長尺カプラ111e_1に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。更に、送信信号制御部160は、短尺カプラ123_1との結合が長尺カプラ111g_1より弱い長尺カプラ111h_1に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。
ここで、2レーン目においては、送信ユニット112から、長尺カプラ111c_2にCH4の信号を送信し、長尺カプラ111e_2、111f_2にCH5の信号を送信するようにし、長尺カプラ111h_2にCH6の信号を送信するようにする。このように送信することで、長尺カプラ111c_2に対向する短尺カプラ121_2でCH4の信号を受信することができ、長尺カプラ111e_2、111f_2に対向する短尺カプラ122_2でCH5の信号を受信することができ、長尺カプラ111h_2に対向する短尺カプラ123_2でCH6の信号を受信することができる。この状態の時、送信信号制御部160は、短尺カプラ121_2との結合が長尺カプラ111c_2より弱い長尺カプラ111b_1、111d_1に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。同様に、送信信号制御部160は、短尺カプラ122_2との結合が長尺カプラ111e_1、111f_1より弱い長尺カプラ111g_1に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。更に、送信信号制御部160は、短尺カプラ123_2との結合が長尺カプラ111h_1より弱い長尺カプラ111a_1に出力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。
3、4レーン目においても、送信信号制御部160は、各長尺カプラ111と各短尺カプラ120において互いの結合が弱い長尺カプラ111へ入力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。また、図11、図12A、図12Bに示す例において、0~60°、60°、60~90°の場合についても、同様に、送信信号制御部160は、各長尺カプラ111と各短尺カプラ120において互いの結合が弱い長尺カプラ111へ入力される信号を停止させるように、送信ユニット112を制御する。
このように、実施例4の場合では、1レーンに3チャンネルのデータを伝送できるため、1レーンに1チャンネルのデータを伝送する場合に比べて、リング幅を1/3にすることができる上に、どのような回転角度においても、隣接チャンネルからの干渉ノイズを低減することが可能となり、長尺カプラ111と短尺カプラ120の無線通信における通信品質を向上させることができる。
(実施例5)
図13は、実施例5における通信システム100による処理として、1レーン目に4チャンネルのデータを伝送するときの概念図である。
実施例5では、奇数レーンに配置される短尺カプラが、90°間隔で配置され、偶数レーンに配置される短尺カプラは、奇数レーンに対して45°ずれて配置されている。また、全てのレーンにおいて、90°間隔で給電(データ出力)が行われる。
ここで、実施例5の場合では、4チャンネルのデータを伝送できるため、1レーンに1チャンネルのデータを伝送する場合に比べて、リング幅を1/4にすることができるが、0°、45°の場合では、例えば、偶数レーンの短尺カプラは、奇数レーンから電磁界結合により干渉信号が重畳することとなる。つまり、回転角度が45°ごとに干渉レベルが低減されないが、このような回転角度は、回転方向に対して本の数~十数パーセント程度である。それ以外の回転角度では、各レーンは干渉を受けないので、干渉ノイズの影響を低減できる。
(実施例6)
図14は、実施例6における通信システム100による処理として、1レーン目に4チャンネルのデータを伝送するときの概念図である。
実施例6では、実施例5と同様に、奇数レーンに配置される短尺カプラが、90°間隔で配置され、偶数レーンに配置される短尺カプラは、奇数レーンに対して45°ずれて配置されている。また、全てのレーンにおいて、72°間隔で給電(データ出力)が行われる。
ここで、実施例6の場合では、どのような回転角度においても隣接チャンネルからの干渉ノイズを低減することが可能となる。
上述した実施例2、4、6の場合、隣接チャンネルからの干渉ノイズを低減することが可能なことが分かる。すなわち、実施例1~6の場合を考慮すると、隣接チャンネルからの干渉ノイズを低減することができる条件は、以下のようになる。
複数のレーンそれぞれに対して信号生成部180から出力されるデータのチャンネル数をNとした場合、各レーンには、N個の受信媒体(短尺カプラ120)が周方向に等間隔で配置される。偶数レーンにおけるN個の受信媒体は、奇数レーンにおけるN個の受信媒体に対して、相対的に「180/N」度ずれて配置され、複数のレーンそれぞれにおいて、送信媒体(長尺カプラ111)は、「360/2N」度の間隔で配置される、または、「360/{2(N+1)}」度の間隔で配置される。
図15は、本実施形態に係る通信システム100の構成の他の一例を示すブロック図である。
図15に示す例では、図3に示す例とは逆に、長尺カプラ111が受信媒体であり、短尺カプラ120が送信媒体である。すなわち、図15に示す例では、送信側通信部(M×2N個の長尺カプラ111)は、固定部に配置され、受信側通信部(M×N個の短尺カプラ120)は、回転部に配置される。この場合、信号生成部180は、X線CT装置1のコンソール装置40、または、コンソール装置40に接続される装置であり、データは、コンソール装置40が送信した回転部に対する制御信号である。
なお、上述した実施形態では、図3に示す例、図15に示す例に限定されない。
例えば、送信側通信部(M×2N個の長尺カプラ111)として、回転部に配置される第一送信側通信部と、固定部に配置される第二送信側通信部とを有し、受信側通信部(M×N個の短尺カプラ120)として、固定部に配置される第一受信側通信部と、回転部に配置される第二受信側通信部とを有する。この場合、第一送信側通信部および第一受信側通信部においては、信号生成部180は、DAS18、または、DAS18に接続される装置であり、データは、DAS18が収集したX線の信号である。第二送信側通信部および第二受信側通信部においては、信号生成部180は、X線CT装置1のコンソール装置40、または、コンソール装置40に接続される装置であり、データは、コンソール装置40が送信した回転部に対する制御信号である。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、同時に複数チャンネルで通信する際に、隣接チャンネルからの干渉ノイズを低減することで、通信品質を向上させることができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 通信システム
101 送信側の通信装置
111 長尺カプラ
112A、112B、112C、112D 切り替え部
102 受信側の通信装置
120 短尺カプラ
160 送信信号制御部
180 信号生成部

Claims (10)

  1. 固定部および回転部の一方に配置され、複数の送信媒体が周方向に沿って互いに離間して配置されているレーンが、軸方向に沿って複数配列されている送信側通信部と、
    前記固定部および前記回転部の他方に配置され、複数の前記レーンそれぞれに対応して、複数の受信媒体が周方向に間隔をあけて配置されている受信側通信部と、
    データを分割して、前記複数のレーンそれぞれに複数のチャンネルのデータを出力する信号生成部と、
    前記複数のレーンそれぞれにおいて、前記信号生成部から出力された前記複数のチャンネルのデータを各送信媒体に割り当てる切り替え部と、
    前記切り替え部を制御して、前記受信媒体との結合が他の送信媒体より弱い送信媒体に出力される信号を停止させる、または、相対的に減衰させる制御部と、
    を備える通信システム。
  2. 前記複数のレーンそれぞれに対して前記信号生成部から出力されるデータのチャンネル数をNとした場合、
    各レーンには、N個の受信媒体が周方向に等間隔で配置され、
    偶数レーンにおけるN個の受信媒体は、奇数レーンにおけるN個の受信媒体に対して、相対的に「180/N」度ずれて配置され、
    前記複数のレーンそれぞれにおいて、送信媒体は、「360/2N」度の間隔で配置される、または、「360/{2(N+1)}」度の間隔で配置される、
    請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記切り替え部を含む送信ユニット、
    をさらに備え、
    前記送信ユニットは、分配器、ファンアウト、減衰器、増幅器およびスイッチの少なくとも2つにより構成されている、
    請求項1または2に記載の通信システム。
  4. 前記複数のレーンそれぞれにおいて、前記複数の送信媒体は、環状に配置される、
    請求項1または2に記載の通信システム。
  5. 前記回転部は、X線管と、前記X線管から照射されたX線を検出するX線検出器と、前記X線検出器が検出したX線の信号を収集するデータ収集装置とを有し、
    前記固定部は、前記回転部を回転させるための回転機構を有する、
    請求項1または2に記載の通信システム。
  6. 前記送信側通信部は、前記回転部に配置され、
    前記受信側通信部は、前記固定部に配置され、
    前記信号生成部は、データ収集装置、または、データ収集装置に接続される装置であり、
    前記データは、前記データ収集装置が収集したX線の信号である、
    請求項5に記載の通信システム。
  7. 前記送信側通信部は、前記固定部に配置され、
    前記受信側通信部は、前記回転部に配置され、
    前記信号生成部は、X線CT装置のコンソール装置、または、コンソール装置に接続される装置であり、
    前記データは、前記コンソール装置が送信した前記回転部に対する制御信号である、
    請求項5に記載の通信システム。
  8. 前記送信側通信部として、前記回転部に配置される第一送信側通信部と、前記固定部に配置される第二送信側通信部とを有し、
    前記受信側通信部として、前記固定部に配置される第一受信側通信部と、前記回転部に配置される第二受信側通信部とを有し、
    前記第一送信側通信部および前記第一受信側通信部においては、
    前記信号生成部は、データ収集装置、または、データ収集装置に接続される装置であり、
    前記データは、前記データ収集装置が収集したX線の信号であり、
    前記第二送信側通信部および前記第二受信側通信部においては、
    前記信号生成部は、X線CT装置のコンソール装置、または、コンソール装置に接続される装置であり、
    前記データは、前記コンソール装置が送信した前記回転部に対する制御信号である、
    請求項5に記載の通信システム。
  9. X線管と、前記X線管から照射されたX線を検出するX線検出器と、前記X線検出器が検出したX線の信号を収集するデータ収集装置とを有する回転部と、
    前記回転部を回転させるための回転機構を有する固定部と、
    前記固定部および前記回転部の一方に配置され、複数の送信媒体が周方向に沿って互いに離間して配置されているレーンが、軸方向に沿って複数配列されている送信側通信部と、
    前記固定部および前記回転部の他方に配置され、複数の前記レーンそれぞれに対応して、複数の受信媒体が周方向に間隔をあけて配置されている受信側通信部と、
    データを分割して、前記複数のレーンそれぞれに複数のチャンネルのデータを出力する信号生成部と、
    前記複数のレーンそれぞれにおいて、前記信号生成部から出力された前記複数のチャンネルのデータを各送信媒体に割り当てる切り替え部と、
    前記切り替え部を制御して、前記受信媒体との結合が他の送信媒体より弱い送信媒体に出力される信号を停止させる、または、相対的に減衰させる制御部と、
    を備えるX線CT装置。
  10. 固定部および回転部の一方に配置され、複数の送信媒体が周方向に沿って互いに離間して配置されているレーンが、軸方向に沿って複数配列されている送信側通信部と、前記固定部および前記回転部の他方に配置され、複数の前記レーンそれぞれに対応して、複数の受信媒体が周方向に間隔をあけて配置されている受信側通信部と、データを分割して、前記複数のレーンそれぞれに複数のチャンネルのデータを出力する信号生成部と、前記複数のレーンそれぞれにおいて、前記信号生成部から出力された前記複数のチャンネルのデータを各送信媒体に割り当てる切り替え部と、を備える通信システムに適用される通信制御方法であって、
    前記切り替え部を制御して、前記受信媒体との結合が他の送信媒体より弱い送信媒体に出力される信号を停止させる、または、相対的に減衰させる、
    通信制御方法。
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