JP2024028108A - 歯科切削加工用セラミックス被切削体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 歯科用ミリングマシンに繰り返し着脱しても被切削体外縁部のひびや欠落が生じにくく、被切削体の外縁部近傍をも含む加工ができるセラミックス被切削体を提供する。【解決手段】 歯科切削加工用セラミックス被切削体を、切削加工されるセラミックス部分と、1以上のシール部材とを備え、前記セラミックス部分が最終焼結されていないセラミックス材料から構成され、前記セラミックス部分は、保持工具と係合可能な外周面を有しており、前記1以上のシール部材は、前記セラミックス部分の外周面に設けられており、前記1以上のシール部材の長さは、前記シール部材が設けられた外周面の周方向の長さの50%以上とする。【選択図】図1
Description
本発明は、歯科切削加工用セラミックス被切削体に関する。
近年、歯科用CAD/CAMシステムを用いて補綴装置を作製する技術が急速に普及している。一般的に当該システムでは、円盤(ディスク)形状またはブロック形状の被切削体(ブランク)を歯科用ミリングマシンに設置して切削加工が行われる。
この被切削体には、チタン合金等の金属材料、ジルコニア、アルミナ、二ケイ酸リチウム等のセラミックス材料、アクリルレジン、ハイブリッドレジン等のレジン材料等の様々な材料種があり、目的に応じて被切削体の材料を選択することで多様な補綴装置を作製することができる。
この中でジルコニアは、高い強度を有していることから様々な症例で臨床応用されている。しかし、完全焼結したジルコニアは、硬度が非常に高いため、歯科用ミリングマシンを用いて切削加工することが困難である。そのため、ジルコニアの被切削体は、完全焼結まで行わず低い焼結温度で仮焼し、切削加工可能な硬度に調整したものが用いられている。
完全焼結されていないセラミックス材料からなる被切削体を歯科用ミリングマシンに設置する方法が開示されている。例えば、特許文献1には外縁部全周囲に凹部を付与し、その凹部と歯科用ミリングマシンの保持工具とを係合することで被切削体を歯科用ミリングマシンに固定する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1の被切削体は、金属部材から成る保持工具に固定する際に被切削体の一部にひびや欠落が生じることがあった。そのため、被切削体を歯科用ミリングマシンから着脱する際には注意が必要であった。
また特許文献2には、円形部の周縁に凸部と凹部を付与した円盤状セラミック材料から成る被切削体が開示されている。しかしながら、当該被切削体においても、歯科用ミリングマシンへの着脱の際に被切削体が保持工具よりも強度が低いため、被切削体の一部にひびや欠落が生じて、繰り返し使用することが困難であった。
特許文献3には、セラミックス被切削体の外縁部にプラスチック等からなる部材を連結させた被切削体が開示されている。これにより保持工具と被切削体を直接係合せずに設置できるため、繰り返し歯科用ミリングマシンに着脱させても被切削体のひびや欠落を軽減することができる。しかしながら、当該被切削体の外縁部近傍を含んだ切削加工を行った場合、外縁部のプラスチック部材が脱落し、加工できなくなる問題があった。そのため、当該被切削体を加工する際は、外縁部近傍を避けて加工する必要があり、材料に多量の無駄が発生していた。
そこで、歯科用ミリングマシンに繰り返し着脱しても被切削体外縁部のひびや欠落が生じにくく、被切削体の外縁部近傍をも含む加工ができるセラミックス被切削体が望まれていた。
本発明者らは、歯科用ミリングマシンに繰り返し着脱させても被切削体外縁部にひびや欠落が生じず、かつ被切削体の外縁部近傍を含む加工ができる歯科切削加工用セラミックス被切削体について検討した。その結果、当該セラミックス被切削体の外縁部に一定以上の長さのシール部材を付与することで、前述の課題を改善できることを見出した。以下に本発明の詳細を記載する。
すなわち本発明は、歯科切削加工用セラミックス被切削体であって、
切削加工されるセラミックス部分と、
1以上のシール部材とを備え、
前記セラミックス部分が最終焼結されていないセラミックス材料から構成され、
前記セラミックス部分は、保持工具と係合可能な外周面を有しており、
前記1以上のシール部材は、前記セラミックス部分の外周面に設けられており、
前記1以上のシール部材の長さは、前記シール部材が設けられた外周面の周方向の長さの50%以上であることを特徴とする歯科切削加工用セラミックス被切削体を提供する。
切削加工されるセラミックス部分と、
1以上のシール部材とを備え、
前記セラミックス部分が最終焼結されていないセラミックス材料から構成され、
前記セラミックス部分は、保持工具と係合可能な外周面を有しており、
前記1以上のシール部材は、前記セラミックス部分の外周面に設けられており、
前記1以上のシール部材の長さは、前記シール部材が設けられた外周面の周方向の長さの50%以上であることを特徴とする歯科切削加工用セラミックス被切削体を提供する。
本発明は、セラミックス部分の外周部の長さに対してシール部材を50%以上付与することで、歯科用ミリングマシンに繰り返し着脱させても被切削体外縁部にひびや欠落が生じず、被切削体の外縁部近傍を含む加工もできる歯科切削加工用セラミックス被切削体を提供することができる。
本発明においては、前記セラミックス部分は、保持工具と係合可能な凸部を外周面に有しており、前記1以上のシール部材は、前記凸部の外周面に設けられており、前記1以上のシール部材の長さは、前記シール部材が設けられた外周面の周方向の長さの50%以上であることができる。
本発明においては、前記1以上のシール部材の幅は、セラミックス部分の厚さ方向における前記凸部の外周面の寸法の50%以上とすることができる。
本発明においては、前記1以上のシール部材の長さの合計は、前記凸部の外周面の周方向の長さの75%以上とすることができる。
本発明においては、前記1以上のシール部材の長さの合計は、前記凸部の外周面の周方向の長さの100%以上とすることができる。
本発明においては、前記1以上のシール部材の長さの合計は、前記凸部の外周面の周方向の長さの96%~104%の範囲内とすることができる。
本発明においては、前記シール部材には、1以上のスリットが形成されていることができる。
本発明においては、前記スリットは、前記凸部の外周面の厚さ方向に対して傾斜して形成されていることができる。
本発明においては、前記1以上のシール部材は、前記セラミックス部分の最終焼結後の色に着色されていることができる。
本発明においては、前記1以上のシール部材には、文字情報が印字されていることができる。
本発明においては、前記1以上のシール部材には、文字情報が印字されている領域と、文字情報が印字されていない領域とを分離するための処理がされていることができる。
本発明においては、前記セラミックス部分は、セラミックス部材の厚み方向における凸部の寸法が5mm~30mmであることができる。
本発明においては、2以上の前記シール部材を有することができる。
本発明においては、前記2以上のシール部材の長さが互いに異なることができる。
本発明においては、前記シール部材はセラミックス部分から着脱自在であることができる。
本発明においては、前記セラミックス部分は、JIS Z 2244:2009に準拠して測定したビッカース硬さが30~80Hv0.2であることができる。
本発明においては、前記セラミックス部分は、直径と厚さの比が、10:1~2:1であることができる。
本発明においては、前記シール部材は、幅9mmの前記シール部材を前記セラミックス部分の外周面から、1cm/秒の速度で剥がした時のシール強度が、1~50N/9mmであることができる。
本発明においては、前記シール部材は脆弱処理が施されていることができる。
以下に本発明について詳細に説明する。以下の説明において、図面及び参照符号は発明の理解のために付記しているものであり、図示の態様に限定することを意図するものではない。
本発明における歯科用ミリングマシンとは、特に、プログラム制御により被切削体から歯科補綴装置を切削加工する装置を示す。
本発明における研削部材とは、特に、歯科用ミリングマシンに用いられる歯科用研削器材を意味する。例えば、歯科用研削器材の作業面は、特定の粒径を有するダイイヤモンドなどの研磨粒子を含んでいてもよく、それにより、画定されていないブレードが形成される。
本発明のセラミックス被切削体では、歯科用ミリングマシンに繰り返し着脱させても外縁部にひびや欠落が生じることを抑制し、外縁部近傍を含む加工ができるセラミックス被切削体を提供することが可能となる。
本発明はまた、シール部材が、セラミックス部分の最終焼結後の色に着色されている場合の歯科切削加工用セラミックス被切削体を2以上備える歯科切削加工用セラミックス被切削体のセットを提供する。
図1は、第一の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図であり、図2は同平面図、図3は同正面図、図4は同背面図、図5は同右側面図である。なお本実施形態では、左側面図は右側面図と対象となるため図示していない。また図1~5においては、理解を容易にするため、シール部材20の色をセラミックス部分10の色と異なる色としているが、シール部材20の色は図示のものに限定されず、またセラミックス部分10と同色でもよい。本実施形態の歯科切削加工用セラミックス被切削体1は、切削加工されるセラミックス部分10と、1以上のシール部材20とを備える。セラミックス部分10は、例えば最終焼結されていないセラミックス材料から構成することができる。
図1に示すように、本実施形態のセラミックス部分10はいわゆるディスク形状を有しており、その外周面11には、保持工具と係合可能な凸部12が設けられており、この凸部12の外周面12aに1以上のシール部材20が設けられている。1以上のシール部材20の長さの合計は、セラミックス部分10の凸部12の外周面12aの周方向の長さの50%以上である。ここで、凸部12の外周面12aの周方向の長さとは、セラミックス部分10の厚み方向に垂直な方向における長さを意味するものである。本実施形態では、1枚のシール部材20が、シール部材20が設けられた外周面の周方向の長さの50%以上、即ち凸部12の外周面12aの50%に設けられている。
本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体は、歯科用ミリングマシンの保持工具にセラミックス部分の周縁が囲まれるように取り付けられる。本明細書における周縁が囲まれるとは、特に、セラミックス部分の全周、又は周縁の一部に沿って囲まれることを意味し、セラミックス部分が歯科用ミリングマシンの保持工具に把持される状態をいう。保持工具は、歯科切削加工用セラミックス被切削体をほぼ全周に亘って保持することで、保持工具からの脱落を抑制する。この保持工具は、例えば歯科切削加工用セラミックス被切削体の外周面を保持する円筒状として、2個の円筒にて凸部を挟む様に保持しても良い。または、半円筒状に形成した部材に凸部を保持できる溝を形成し、2個の半円筒形状の部材で挟む様に保持してもよい。
本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体は、歯科用ミリングマシンの保持工具に繰り返し着脱可能であり、その際、圧力嵌めで及び/又はフォームロック式で固定することが好ましい。
本発明におけるセラミックス部分の形状は、円盤(ディスク)形状に限定されることなく、人間の上顎の形状に基づく輪郭などの非円形形状、楕円形、多角形などの平面形状を有してもよい。
円盤(ディスク)形状の場合、セラミックス部分の直径と厚さの比は、例えば20:1から2:1の間の範囲、10:1から2:1の範囲、9:1から2:1の範囲とすることができる。セラミックス部分の直径は、例えば40mmを超え、90mmを超え、200mm未満とすることができ、特に95mmから110mmとすることができ、より好ましくは95-100mmである。またセラミックス部分の高さは10-35mmとすることができる。具体的には、セラミックス部分は、直径95mm及び高さ12mm又は直径98mm及び高さ12mmである。
本実施形態のセラミックス部分10の外周面11には、歯科用ミリングマシンの保持工具と係合可能な凸部12が形成されているが、凸部12を形成せずに、歯科用ミリングマシンの保持工具が、セラミックス部分10と直接係合可能としてもよい。この場合例えば外周面11を保持工具と係合させればよく、1以上のシール部材20の長さは、シール部材20が設けられた外周面11の周方向の長さの50%以上である。凸部12は、セラミックス部分10の外周面11の全周に渡り連続していることができる。凸部12を設けることは、歯科用ミリングマシンの保持工具に囲まれ、結果的に切削加工時に加わる力に対してセラミックス部分10を歯科用ミリングマシンに固定する保持力が増すため、特に有利である。
本発明では、セラミックス部分10は、凸部12を介して歯科用ミリングマシンの保持工具に直接設置されるだけでなく、例えば環状形状を有する歯科用ミリングマシンと設置可能なアダプタに間接的に固定することもできる。
本発明におけるセラミックス部分10の凸部12の幅は、任意に設定可能であるが、歯科用ミリングマシンの保持工具に取り付けられる許容保持範囲の観点から、5mm以上30mm以下とすることができる。本発明におけるセラミックス部分10の凸部12の幅は5mm以上20mm以下が好ましく、8mm以上12mm以下がより好ましく、10mmとすることが特に好ましい。
本発明におけるセラミックス部分10の凸部12の高さは、任意に設定可能であるが、歯科用ミリングマシンの保持工具に取り付けられる許容保持範囲の観点から、セラミックス部分10の直径に対して、0.5~10%とすることができ、1~5%とすることができ、1~3%とすることができる。
本発明におけるセラミックス部分は例えば、セラミックス粉末を成形し、その成形体を予備焼結させた状態(予備焼結体)のものとすることができる。当該予備焼結体は、歯科用ミリングマシンに設置後、任意の補綴装置を切削加工し、その後口腔内で利用できる様、完全焼結することで完全焼結体を得る。そのため、完全焼結体の密度は予備焼結体の密度より高くなる。このとき予備焼結体は気孔を含み、多孔質体である。このとき見かけ上の体積及び質量から計算されるものを予備焼結密度と呼ぶ。また、完全焼結密度も寸法測定及び質量測定により算出できる。このとき下記式にて相対密度を計算する。
相対密度(%)={(予備焼結体密度)/(完全焼結体密度)}×100
相対密度(%)={(予備焼結体密度)/(完全焼結体密度)}×100
本発明におけるセラミックス部分が最終焼結されていない予備焼結体である場合には、歯科用ミリングマシンで切削するために相対密度が30%~70%であることができ、35%~65%であることができ、40%~60%であることができる。
本発明におけるセラミックス部分の種類としては、特に限定されず、ジルコニア、アルミナ、二ケイ酸リチウム、メタケイ酸リチウム等であることができ、ジルコニアであることができる。
本発明におけるセラミックス部分は、例えば、ジルコニア結晶粒子が完全に焼結するに至らない状態に焼成されたジルコニアとすることができる。この完全に焼結されていないジルコニアは、ジルコニア仮焼結体ともいう。ジルコニア仮焼結体は、ジルコニア及びジルコニアの結晶相の相転移を抑制する安定化材を含有することができる。安定化材としては、例えば、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化セリウム(CeO2)等の酸化物が挙げられる。安定化材は、正方晶ジルコニア粒子が部分安定化できるような量を添加することができる。例えば、安定化材としてイットリアを使用する場合、イットリアの含有率は、ジルコニアとイットリアの合計mol数に対して、1.5mol%~8mol%とすることができ、2mol%~6.5mol%とすることができる。安定化材の含有率が高すぎると、曲げ強度及び破壊靭性が低下してしまう。一方、安定化材の含有率が低すぎると、相転移の進行の抑制が不十分となる。ジルコニア中の安定化材の含有率は、例えば、誘導結合プラズマ発光分光分析、蛍光X線分析等によって測定することができる。
本発明においては、安定化材を含有するジルコニア粒子または粉末は、加水分解法、中和共沈法、アルコキシド法、固相法等、適宜好適な方法で製造され、必要に応じて、色を呈する元素または顔料を添加することもできる。
本発明におけるセラミックス部分は、JIS Z 2244:2009に準拠して測定したビッカース硬さが30~150Hv0.2であるものとすることができ、40~100Hv0.2とすることができ、50~80Hv0.2とすることができる。本発明のビッカース硬さとは、JIS Z 2244:2009(ビッカース硬さ試験-試験方法)のビッカース硬さ試験により測定されるものであり、例えば試験体(約φ24.5×1.2mm)を、被切削体から切削加工機(DWX-52DCi、ローランド ディージー社製)を用いて作製し、得られた試験体の表面を耐水研磨紙(#2000)で一層研磨し、ビッカース硬度計(マイクロビッカース硬度計、ミツトヨ社製)を用いて測定した(荷重:200g、荷重時間:10秒間)。5点測定し、それらの平均値をビッカース硬さ(Hv0.2)としたものである。
本発明におけるセラミックス部分の製造方法は、特に指定されないが、安定化材を含むジルコニア粉末を加圧成形して製造することができる。例えば、円盤(ディスク)形状に加圧成形することができる。加圧成形方法は、適宜好適な方法を選択することができ、加圧圧力は例えば面圧で10MPa以上とすることができる。
本発明においては、加圧成形後、CIP(冷間静水等方圧プレス)成形をさらに施すことができる。このCIP成形は、例えば100MPa以上の圧力に供することができる。
本発明においてCIP成形後、例えば、ジルコニア粒子が焼結しない温度で焼成して仮焼結体することができる。仮焼結条件は、例えば、仮焼結温度800℃~1200℃で、その保持時間を0時間~36時間とすることができる。
本発明におけて歯科用ミリングマシンの保持工具と係合可能な凸部12の形状は、例えば、加圧成形時に金型で形成してもよく、あるいはNC旋盤等を用いて外縁部を切削して形成してもよい。
本発明におけるシール部材の種類は、特に限定されず、少なくとも片面に粘着材料が設けられ、セラミックス部分に接着できる構成を有していればよい。
図6~10は、第二の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図、平面図、正面図、背面図、及び、右側面図である。なお左側面図は右側面図と対象となるため図示していない。また図6~10においても、理解を容易にするため、シール部材20の色をセラミックス部分10の色と異なる色としているが、シール部材20の色は図示のものに限定されず、またセラミックス部分10と同色でもよい。図6~10に示すように、1以上のシール部材20の長さの合計は、シール部材20が設けられた外周面の周方向の長さの75%以上、即ちセラミックス部分10の凸部12の外周面12aの周方向の長さの75%以上とすることができる。
図11~15は、第三の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図、平面図、正面図、背面図、及び、右側面図である。なお左側面図は右側面図と対象となるため図示していない。また図11~15においても、理解を容易にするため、シール部材20の色をセラミックス部分10の色と異なる色としているが、シール部材20の色は図示のものに限定されず、またセラミックス部分10と同色でもよい。第三の実施形態では、1以上のシール部材20は、セラミックス部分10の凸部12の外周面12aの周方向における両端が、わずかに隙間を空けるように設けられている。本実施形態のように、1以上のシール部材20の長さの合計は、シール部材20が設けられた外周面の周方向の長さ、即ちセラミックス部分10の凸部12の外周面12aの周方向の長さの実質的に100%とすることができ、96~99%とすることができる。このような隙間を設けることで、被切削体外縁部におけるひびや欠落を歯科切削加工用セラミックス被切削体の全周にわたって抑制しつつ、シール部材の着脱を容易に行うことが可能となる。この場合、シール部材の両端に角部を設けないことで、シール部材の破損を抑制することができる。
図16~20は、第四の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図、平面図、正面図、背面図、及び、右側面図である。なお左側面図は右側面図と対象となるため図示していない。また図16~20においても、理解を容易にするため、シール部材20の色をセラミックス部分10の色と異なる色としているが、シール部材20の色は図示のものに限定されず、またセラミックス部分10と同色でもよい。第四の実施形態では、1以上のシール部材20は、セラミックス部分10の凸部12の外周面12aの周方向における両端が、わずかに重なるように設けられている。本実施形態のように、1以上のシール部材20の長さの合計は、シール部材20が設けられた外周面の周方向の長さ、即ちセラミックス部分10の凸部12の外周面12aの周方向の長さの実質的に100%以上とすることができ、101~104%とすることができる。このように重ねる構成とすることで、被切削体外縁部におけるひびや欠落を歯科切削加工用セラミックス被切削体の全周にわたって抑制しつつ、シール部材の着脱を容易に行うことが可能となる。
第三及び第四の実施形態に照らせば、本発明においては、1以上のシール部材の長さの合計は、シール部材20が設けられた外周面の周方向の長さ、即ち凸部の周方向の長さの96%~104%の範囲内とすることができる。
上記第一乃至第四の実施形態では、1以上のシール部材は、セラミックス部分の厚さ方向における凸部の全体にわたって形成されている。しかしながら、1以上のシール部材は、セラミックス部分の厚さ方向における凸部の外周面の50%以上にわたって形成されていればよく、75%以上に形成されているものとすることができる。なお、セラミックス部分の外周面に凸部が形成されていない場合には、1以上のシール部材は、セラミックス部分の厚さ方向におけるセラミックス部分の外周面の50%以上にわたって形成されていればよく、75%以上に形成されているものとすることができ、全体わたって形成されているものとすることができる。
図21~25は、第五の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図、平面図、正面図、背面図、及び、右側面図であり、図26~30は、第六の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図、平面図、正面図、背面図、及び、右側面図であり、図31~35は、第七の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図、平面図、正面図、背面図、及び、右側面図であり、図36~40は、第八の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図、平面図、正面図、背面図、及び、右側面図である。これらの実施形態では、1以上のシール部材は、シール部材が設けられた外周面、即ちセラミックス部分の厚さ方向における凸部の外周面の95%以上、即ち75%以上にわたって形成されている。
図41~45は、第九の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図、平面図、正面図、背面図、及び、右側面図であり、図46~50は、第十の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図、平面図、正面図、背面図、及び、右側面図であり、図51~55は、第十一の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図、平面図、正面図、背面図、及び、右側面図であり、図56~60は、第十二の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図、平面図、正面図、背面図、及び、右側面図である。これらの実施形態では、1以上のシール部材は、シール部材が設けられた外周面、即ちセラミックス部分の厚さ方向における凸部の外周面の50%にわたって形成されている。
円盤(ディスク)形状の場合、セラミックス部分の直径と厚さの比は、例えば20:1から2:1の間の範囲、10:1から2:1の範囲、9:1から2:1の範囲とすることができる。セラミックス部分の直径は、例えば40mmを超え、90mmを超え、200mm未満とすることができ、特に95mmから110mmとすることができ、より好ましくは95-100mmである。またセラミックス部分の高さは10-35mmとすることができる。具体的には、セラミックス部分は、直径95mm及び高さ12mm又は直径98mm及び高さ12mmである。
図61~65は、第十三の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図、平面図、正面図、背面図、及び、右側面図であり、図66~70は、第十四の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図、平面図、正面図、背面図、及び、右側面図であり、図71~75は、第十五の実施形態に係る本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の斜視図、平面図、正面図、背面図、及び、右側面図である。本発明におけるシール部材は、1枚でもよく、2枚以上とすることができる。2枚以上のシール部材を用いる場合は、シール部材同士を重ねてシール部材配置してもよく、複数のシール部材を、間隔を空けて非連続に配置してもよい。この場合、2枚以上のシールの間には、セラミックス部分の厚さ方向の全体にわたってスリットが形成されることとなる。なお、2以上のシール部材の長さは互いに異なっていてもよく、同じでもよい。またスリットは、シール部材が設けられた外周面、例えば凸部の外周面の厚さ方向に対して傾斜して形成してもよい。
本発明におけるシール部材は、目的に応じてセラミックス部分から着脱自在な機構を有していてもよい。例えば、セラミックス部分の凸部面を含む切削加工を行う場合、切削加工前に予めシール部材を取り外すことで、シール部材が切削部材に巻き込まれることを防ぐことができる。
セラミックス部分の外周面の周方向の長さとは、例えば、直径98mmの凸部を含む円盤(ディスク)形状の被切削体の場合、外周全長の長さは約307.7mmとなり、その50%以上の外周全長の長さは約153.9mm以上となる。
現在市販されている歯科切削加工用セラミックス被切削体には、例えば、ロット番号、色調(シェード)、収縮率(拡大率・加工係数)等を認識させることを目的にシール部材が付与されているものがある。しかしながら、当該シール部材は外周全長に対して50%を超えたものはなく、歯科用ミリングマシンに繰り返し着脱させた場合被切削体の外縁部がひびを抑制する効果はない。
本発明のシール部材においても、印字、刻印等によって文字やバーコード等の記号で情報を設けることができる。情報には、例えば、ロット番号、色調(シェード)、収縮率(拡大率・加工係数)、上下の区別等を含むことができる。この場合、文字情報が印字されている領域と、文字情報が印字されていない領域とを分離するための処理がされていることが好ましい。このような処理を行うことで、文字情報が印字されている領域のみを再度取り付けることが容易になり、歯科切削加工用セラミックス被切削体の判別ができなくなることを抑制できる。
本発明におけるシール部材は、幅9mmのシール部材をセラミックス部分の外周面から、1cm/秒の速度で剥がした時のシール強度が、1~50N/9mmであり、1~10N/9mmであり、5~40N/9mmであり、10~30N/9mmであるものとすることができる。シール強度が1N/9mm未満では、接着力が十分でないためディスク着脱時に剥がれ落ちる可能性があり、繰り返し使用できないという問題が生じる場合がある。シール強度が50N/9mmを超える場合では、切削加工前に予めシール部材を任意で取り外す必要がある際にシール部材を剥がしにくくなるという問題が生じる場合がある。またシール部材は、セラミックス部分の最終焼結後の色に着色されているものとすることができる。また、シール部材の一部のみを着色し、この着色された領域と、着色されていない領域とを分離するための処理を施してもよい。さらに、シール部材が、セラミックス部分の最終焼結後の色に着色されている場合には、2以上の歯科切削加工用セラミックス被切削体の組み合わせを備える歯科切削加工用セラミックス被切削体のセットとしてもよい。
本発明におけるシール部材は、図76~81に示すように、脆弱処理を施してもよい。このような処理を施すことにより、着脱性を向上させることが可能となる。このようなスリットは、例えば0.3-2.0mmのものを、1cm間隔で全周にわたって形成することができる。
図82~91は、本発明の歯科切削加工用セラミックス被切削体の要部のみを実線で示す例を示した図である。例えば図82~図86と、図11~図15とを比較すると、図82~図86では、セラミックス部分の外周面のうち、凸部が形成されていない部分が破線で示されいる点が、図11~図15と異なる。同様に図87~図91と、図16~図20とを比較すると、図82~図86では、セラミックス部分の外周面のうち、凸部が形成されていない部分が破線で示されいる点が、図16~図20と異なる。このように本発明では、セラミックス部分の高さは例えば10-35mmとすることができることから明らかなように、セラミックス部分の高さは、例えば作製する歯牙の形態に応じて適宜変更することができるものであり、意匠的には要部を構成するものではない。よって図1~図10、及び、図21~図75においても、セラミックス部分の外周面のうち、凸部が形成されていない部分は、意匠的には破線で示されてもよいものであり、本明細書は、セラミックス部分の外周面のうち、凸部が形成されていない部分を、破線で示した場合の図1~図10、及び、図21~図75を開示するものである。
以下、実施例により本発明をより詳細に、かつ具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[歯科切削加工用セラミックス被切削体の作製]
5mol%の安定化材となるイットリウムを含むジルコニア粉末を金型(φ100mm)に充填し、加圧成形(面圧:30MPa)した。次に、加圧成形体をCIP成形機にてCIP成形(最大圧力:200MPa保持時間:1分間)を行った。その後、電気炉で完全焼結に至らない温度で仮焼(1000℃、30分間)し、直径98mm、厚さ14mmのディスク形状の仮焼結体を得た。歯科用ミリングマシンと係合可能な凸部を付与するために、NC旋盤を用いて仮焼結体両面の外縁をディスクの厚さ方向に2mm、直径方向に1mm全周に渡って加工した。これにより得られたセラミックス被切削体の凸部幅は10mm、凸部高さは1mm、凸部外周全長は307.7mmであった。作製した歯科切削加工用セラミックス被切削体の凸部に、表1に示す通りのシール部材を設けた。凸部に付与したシール部材には、「PROテープカートリッジ」(キングジム社製)を用いた。シール部材は幅6mmおよび9mmを用いた。
5mol%の安定化材となるイットリウムを含むジルコニア粉末を金型(φ100mm)に充填し、加圧成形(面圧:30MPa)した。次に、加圧成形体をCIP成形機にてCIP成形(最大圧力:200MPa保持時間:1分間)を行った。その後、電気炉で完全焼結に至らない温度で仮焼(1000℃、30分間)し、直径98mm、厚さ14mmのディスク形状の仮焼結体を得た。歯科用ミリングマシンと係合可能な凸部を付与するために、NC旋盤を用いて仮焼結体両面の外縁をディスクの厚さ方向に2mm、直径方向に1mm全周に渡って加工した。これにより得られたセラミックス被切削体の凸部幅は10mm、凸部高さは1mm、凸部外周全長は307.7mmであった。作製した歯科切削加工用セラミックス被切削体の凸部に、表1に示す通りのシール部材を設けた。凸部に付与したシール部材には、「PROテープカートリッジ」(キングジム社製)を用いた。シール部材は幅6mmおよび9mmを用いた。
[着脱性の評価]
着脱性の評価は、歯科切削加工機「DWX―51D」を用いて、歯科用ミリングマシンの金属部材からなる保持工具に歯科切削加工用セラミックス被切削体の凸部を係合させ、トルクレンチ(30cN・m)を圧力嵌めにより固定させた。その後、歯科用CAD/CAMシステムを用いて、セラミックス被切削体外縁部から1mm以内に臼歯部クラウンモデルを配置させた設計データをもとに切削加工を行った。この操作を4回繰り返し行い、歯科切削加工用セラミックス被切削体の凸部に3cm2以上の破損が発生した場合は「×」、3cm2未満の場合は「〇」とした。
着脱性の評価は、歯科切削加工機「DWX―51D」を用いて、歯科用ミリングマシンの金属部材からなる保持工具に歯科切削加工用セラミックス被切削体の凸部を係合させ、トルクレンチ(30cN・m)を圧力嵌めにより固定させた。その後、歯科用CAD/CAMシステムを用いて、セラミックス被切削体外縁部から1mm以内に臼歯部クラウンモデルを配置させた設計データをもとに切削加工を行った。この操作を4回繰り返し行い、歯科切削加工用セラミックス被切削体の凸部に3cm2以上の破損が発生した場合は「×」、3cm2未満の場合は「〇」とした。
〔実施例1~6〕
実施例1~6の歯科切削加工用セラミックス被切削体の凸部外周全長に対するシール部材の長さは、50~100%である。実施例1~6のセラミックス被切削体の着脱性は、外縁部近傍の含む加工をした場合においても、着脱時に3cm2以上の破損が見受けられなかった。
実施例1~6の歯科切削加工用セラミックス被切削体の凸部外周全長に対するシール部材の長さは、50~100%である。実施例1~6のセラミックス被切削体の着脱性は、外縁部近傍の含む加工をした場合においても、着脱時に3cm2以上の破損が見受けられなかった。
〔比較例1及び3〕
比較例1及び3は、歯科切削加工用セラミックス被切削体1に対して、シール部材(長さ:100mm、幅:9mm、付与枚数:1枚)を付与したものである。該セラミックス被切削体は、凸部外周全長に対するシール部材の長さが50%以下であることから、着脱時にひびや欠落が見受けられた。
比較例1及び3は、歯科切削加工用セラミックス被切削体1に対して、シール部材(長さ:100mm、幅:9mm、付与枚数:1枚)を付与したものである。該セラミックス被切削体は、凸部外周全長に対するシール部材の長さが50%以下であることから、着脱時にひびや欠落が見受けられた。
〔比較例2及び4〕
比較例2及び4は、市販されている歯科切削加工用セラミックス「松風ディスク ZR ルーセント スープラ」(松風)である。該セラミックス被切削体は、凸部外周全長に対するシール部材の長さが50%以下であることから、着脱時にひびや欠落が見受けられた。
比較例2及び4は、市販されている歯科切削加工用セラミックス「松風ディスク ZR ルーセント スープラ」(松風)である。該セラミックス被切削体は、凸部外周全長に対するシール部材の長さが50%以下であることから、着脱時にひびや欠落が見受けられた。
次にシール部材を繰り返し使用する場合のシール部材の耐久性とシール強度との関係について評価を行った。各シール部材のシール強度として、幅9mmのシール部材をセラミックス部分の外周面に沿って貼り付けて、貼り付けたシール部材を1cm/秒の速度で剥がすのに必要な力を測定した。シール部材を剥がす方向は、セラミックス部分の外周面の接線方向とした。表2に評価に用いたシール部材のシール強度を示す。
表2に示すシール部材1~5について、歯科用ミリングマシンへの着脱を4回繰り返し、歯科用ミリングマシンへの着脱時におけるシール部材の剥がれ落ちが生じるか否かを確認した。またシール部材の取り外しを2回繰り返し、シール部材の剥がしやすさを評価した。シール部材の剥がしやすさは、5人の評価者により行った。
シール部材1、3及び4では、シール部材の剥がれ落ちは発生せず、また5人の評価者はいずれも、シール部材の剥がしにくさを感じず、良好な剥がしやすさといと評価した。
シール部材2では、剥がしやすさは良好であるものの、シール部材の剥がれ落ちが発生した。
シール部材5では、シール部材の剥がれ落ちは発生しないものの、5人の評価者はいずれも、シール部材の剥がしにくさを感じた。
本発明によれば、歯科用ミリングマシンに繰り返し着脱しても被切削体外縁部のひびや欠落が生じにくく、被切削体の外縁部近傍をも含む加工ができるセラミックス被切削体を提供することができる。
1 歯科切削加工用セラミックス被切削体
10 セラミックス部分
11 外周面
12 凸部
12a 外周面
20 シール部材
S スリット
10 セラミックス部分
11 外周面
12 凸部
12a 外周面
20 シール部材
S スリット
Claims (20)
- 歯科切削加工用セラミックス被切削体であって、
切削加工されるセラミックス部分と、
1以上のシール部材とを備え、
前記セラミックス部分が最終焼結されていないセラミックス材料から構成され、
前記セラミックス部分は、保持工具と係合可能な外周面を有しており、
前記1以上のシール部材は、前記セラミックス部分の外周面に設けられており、
前記1以上のシール部材の長さは、前記シール部材が設けられた外周面の周方向の長さの50%以上であることを特徴とする歯科切削加工用セラミックス被切削体。 - 前記セラミックス部分は、保持工具と係合可能な凸部を外周面に有しており、
前記1以上のシール部材は、前記凸部の外周面に設けられており、
前記1以上のシール部材の長さは、前記シール部材が設けられた外周面の周方向の長さの50%以上である請求項1に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。 - 前記1以上のシール部材の幅は、前記セラミックス部分の厚さ方向における前記凸部の外周面の寸法の50%以上である請求項2に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 前記1以上のシール部材の長さの合計は、前記シール部材が設けられた外周面の周方向の長さの75%以上である請求項1に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 前記1以上のシール部材の長さの合計は、前記シール部材が設けられた外周面の周方向の長さの100%以上である請求項1に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 前記1以上のシール部材の長さの合計は、前記シール部材が設けられた周方向の長さの96%~104%の範囲内である請求項1に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 前記シール部材には、1以上のスリットが形成されている請求項1に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 前記スリットは、前記凸部の外周面の厚さ方向に対して傾斜して形成されている請求項7に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 前記1以上のシール部材は、前記セラミックス部分の最終焼結後の色に着色されている請求項1に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 前記1以上のシール部材には、文字情報が印字されている請求項9に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 前記1以上のシール部材には、文字情報が印字されている領域と、文字情報が印字されていない領域とを分離するための処理がされている請求項10に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 前記セラミックス部分は、前記セラミックス部分の厚み方向における凸部の寸法が5mm~30mmである請求項2に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 2以上の前記シール部材を有する請求項1に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 前記2以上のシール部材の長さが互いに異なる請求項13に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 前記シール部材はセラミックス部分から着脱自在である請求項1に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 前記セラミックス部分は、JIS Z 2244:2009に準拠して測定したビッカース硬さが30~80Hv0.2である請求項1に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 前記セラミックス部分は、直径と厚さの比が、10:1~2:1である請求項1に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 前記シール部材は、幅9mmの前記シール部材を前記セラミックス部分の外周面から、1cm/秒の速度で剥がした時のシール強度が、1~50N/9mmである請求項1に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
- 請求項9の歯科切削加工用セラミックス被切削体を2以上備える歯科切削加工用セラミックス被切削体のセット。
- 前記シール部材は脆弱処理が施されている請求項1に記載の歯科切削加工用セラミックス被切削体。
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