JP2024022963A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明によれば、セルロース繊維を含む表面シートのドライ性とランオフとが両立した吸収性物品を提供すること。【解決手段】吸収性物品は、着用者の肌対向面側に位置する液透過性の表面シート10A,10B,10Cと、着用者の非肌対向面側に位置する液不透過性の裏面シートと、両シートの間に位置する吸収体とを含む。表面シート10A,10B,10Cは、肌対向面側に位置する第1繊維層11を含む。第1繊維層11は、疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維を含む。第1繊維層11は、肌対向面側と非肌対向面側とで疎水化人造セルロース繊維の存在率が相違している。【選択図】図1

Description

本発明は吸収性物品に関する。
セルロース繊維は一般に濡れ性が高いことから、セルロース繊維を含む不織布を吸収性物品の表面シートに用いる場合には、表面シートの最表面の液保持を少なくする目的で、ドライ性を高める疎水化処理が求められる。セルロース繊維の疎水化は、疎水化剤を用いることで可能である。しかしスパンレース法で製造された不織布を表面シートとして用いる場合には、その製造工程中に繊維に対して行われる高圧水流の付与によって疎水化剤が脱落してしまうことから、疎水化は不織布の製造後に行う必要があった。
不織布の製造後に疎水化処理を行う場合、当該処理は不織布の全面を疎水化せざるを得ないことから、高いドライ性と低いランオフとを両立させるために採用されている、面方向や厚み方向への親水度勾配を付与することが容易でなかった。ランオフとは、液が表面シートを透過せずに表面シートの表面を伝って流れ出してしまう現象のことである。特許文献1には、高圧水流を付与しても疎水化剤が脱落しづらいセルロース繊維と親水セルロース繊維などとを複合化した不織布による課題解決が提案されている。
特表2015-507977号公報
特許文献1に記載の不織布を用いればドライ性がある程度高い表面シートを得ることは一応可能である。しかし、吸収性物品の表面シートのドライ性を保ちつつ、ランオフを低減したいという要求がある。
したがって本発明の課題は、セルロース繊維を用いた不織布からなる表面シートを備えた吸収性物品の高いドライ性と低いランオフとの両立にある。
本発明は、着用者の肌対向面側に位置する液透過性の表面シートと、着用者の非肌対向面側に位置する裏面シートと、両シートの間に位置する吸収体と、を含む吸収性物品であって、
前記表面シートは、前記肌対向面側に位置する第1繊維層を有し、
第1繊維層は、疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維を含み、
第1繊維層は、前記肌対向面側と前記非肌対向面側とで前記疎水化人造セルロース繊維の存在率が相違している、吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、セルロース繊維を含む表面シートのドライ性とランオフとが両立した吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品が備える表面シートの一例を示す斜視図である。 図2は、本発明の吸収性物品が備える表面シートの別の例を示す断面模式図である。 図3は、本発明の吸収性物品が備える表面シートの更に別の例を示す斜視図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。
本発明の吸収性物品は一般に、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる方向に相当する縦方向とこれに直交する横方向とを有する縦長の形状をしている。そして吸収性物品は、着用者の股間部に配される股下部並びにその前後に延在する腹側部及び背側部を有する。股下部は、吸収性物品の着用時に着用者の排泄部に対向配置される排泄部対向部を有しており、該排泄部対向部は通常、吸収性物品の縦方向の中央部又はその近傍に位置している。
吸収性物品は一般に、着用者の肌対向面側に位置する表面シートと、着用者の非肌対向面側に位置する裏面シートと、両シート間に位置する吸収体とを備える。表面シートとしては、液透過性を有するシート、例えば不織布を用いることができる。表面シートの詳細については後述する。表面シートは、後述する図1ないし図3に示すとおり、その肌対向面側が凹凸形状になっていてもよい。例えば表面シートの肌対向面側に、散点状に複数の凸部を形成することができる。あるいは、表面シートの肌対向面側に、一方向に延びる畝部と溝部とを交互に形成することができる。そのような目的のために、後述するとおり、2層以上の繊維層を用いて表面シートを形成することが好ましい。表面シートの肌対向面に凹凸形状が存在することで、表面シートがふっくらしたものとなり、吸収性物品の肌触りが高まるとともに、肌との接触面積が低減するので、表面シートのドライ性が高まり、且つ、表面シートの表面を伝い流れる液を堰き止める効果が生じ、より効率的にランオフを低減させることができる。
一方、裏面シートとしては、例えば液不透過性ないし液難透過性のフィルムやスパンボンド・メルトブローン・スパンボンド積層不織布などを用いることができる。液難透過性のフィルムに、複数の微細孔を設けたり、水蒸気の溶解・拡散性が高い素材を用いたりすることで、該フィルムに水蒸気透過性を付与してもよい。吸収性物品の肌触り等を一層良好にする目的で、裏面シートの外面に不織布等の風合いの良好なシートを積層してもよい。
吸収体は、吸収性コアを備えている。吸収性コアは例えばパルプを初めとするセルロース等の親水繊維の積繊体、該親水繊維と吸収性ポリマーとの混合積繊体、吸収性ポリマーの堆積体、2枚の吸収性シート間に吸収性ポリマーが担持された積層構造体などから構成される。吸収性コアは、少なくともその肌対向面が液透過性のコアラップシートで覆われていてもよく、肌対向面及び非肌対向面を含む表面の全域がコアラップシートで覆われていてもよい。コアラップシートとしては、例えば親水繊維からなる薄葉紙や、液透過性を有する不織布などを用いることができる。
上述の表面シート、裏面シート及び吸収体に加え、吸収性物品の具体的な用途に応じ、肌対向面側の縦方向に沿う両側部に、縦方向に沿って延びる防漏カフが配される場合がある。防漏カフは一般に、基端部と自由端とを備えている。防漏カフは、吸収性物品の肌対向面側に基端部を有し、肌対向面側から起立している。防漏カフは、液抵抗性ないし撥水性で且つ通気性の素材から構成されている。防漏カフの自由端又はその近傍には、糸ゴム等からなる弾性部材を伸長状態で配してもよい。吸収性物品の着用状態においてこの弾性部材が収縮することによって、防漏カフが着用者の身体に向けて起立するようになり、表面シート上に排泄された液が、表面シート上を伝い吸収性物品の横方向外方へ漏れ出すことが効果的に阻止される。
吸収性物品は更に、非肌対向面の表面に粘着剤層を有していてもよい。粘着剤層は、吸収性物品の着用状態において、該吸収性物品を、下着や別の吸収性物品に固定するために用いられる。
以上の構成を有する吸収性物品としては、例えば展開型の使い捨ておむつ、パンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等が挙げられるが、これらに限られない。
吸収性物品の構成部材の一つである表面シートは、該表面シートのドライ性を高める目的で多層構造を有することができる。この目的のために、表面シートは第1繊維層に加え、第2繊維層を有することができる。
第1繊維層は、表面シートの肌対向面側に位置している。また第1繊維層は、その表面が、表面シートの一方の外面、すなわち肌対向面をなしている。したがって第1繊維層の外面は、吸収性物品が着用者に装着された状態において、着用者の肌に直接に接する面となる。
一方、第2繊維層を有する場合、第2繊維層は、表面シートの非肌対向面側に位置している。また第2繊維層は、その表面が、表面シートの他方の外面、すなわち非肌対向面をなしている。したがって第2繊維層の外面は、吸収体に対向する面となる。
第1繊維層と第2繊維層は直接に積層されて多層構造をなしていてもよい。この場合、表面シートはその全体が繊維から構成されている。
以下、第1繊維層及び第2繊維層についてそれぞれ説明する。
まず第1繊維層について説明する。第1繊維層は、疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維を少なくとも含んでいることが好ましい。第1繊維層の外面は、上述のとおり、着用者の肌に当接する面であることから、第1繊維層を、疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維を主体として構成することで、コットン布地を想起させる良好な着用感を付与することができる。また、第1繊維層に親水セルロース繊維が含まれていることに起因して、体液の吸収時間が短縮され、また、ランオフを低く保つことができるために体液吸収時の吸収性物品の装着感が快適なものとなる。また、第1繊維層に疎水化人造セルロース繊維が含まれていることに起因して、繊維間の水素結合が弱まり、セルロース繊維の良好な風合いが更に高まるとともに、表面シートの肌対向面に十分なドライ感を付与することができる。このように、第1繊維層に疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維が含まれていることは、吸収性物品の装着感やドライ性を高める観点から非常に有利である。
本明細書において、親水繊維とは、表面が親水性を呈する繊維をいう。親水繊維における親水性とは、以下の方法で判断される繊維接触角が45°以下であることをいう。繊維としてセルロース繊維を用いる場合はその化学構造上、多数の水酸基を有することから、何らの処理も施さない限りは、その表面は一般に高い親水性を呈する。
(繊維接触角の測定方法)
不織布の所定の部位から繊維を取り出し、その繊維に対する水の接触角を測定する。測定装置として、協和界面科学株式会社製の自動接触角計MCA-J(商品名)を用いる。接触角の測定には蒸留水を用いる。
インクジェット方式水滴吐出部(クラスターテクノロジー社製、吐出部孔径が25μmのパルスインジェクターCTC-25)から吐出される液量を10ピコリットルに設定して、水滴を、繊維の真上に滴下する。滴下の様子を、水平に設置されたカメラに接続された高速度録画装置に録画する。録画装置は後に画像解析をする観点から、高速度キャプチャー装置が組み込まれたパーソナルコンピュータが好ましい。本測定では、17msec毎に画像が録画される。録画された映像において、不織布から取り出した繊維に水滴が着滴した最初の画像を、付属ソフトFAMAS(ソフトのバージョンは2.6.2、解析手法は液滴法、解析方法はθ/2法、画像処理アルゴリズムは無反射、画像処理イメージモードはフレーム、スレッシホールドレベルは200、曲率補正はしない、とする)にて画像解析を行い、水滴の空気に触れる面と繊維のなす角を算出し、接触角とする。
不織布から取り出した繊維は、長さが2mm以上の場合は繊維長2mmに裁断し、該繊維を接触角計のサンプル台に載せて、水平に維持する。該繊維1本につき異なる3箇所の接触角を測定し、その平均した値(小数点以下第2桁で四捨五入)を繊維接触角と定義する。
本明細書において、疎水繊維及び疎水化繊維とは、疎水性の性質を呈する繊維をいう。疎水繊維及び疎水化繊維における疎水性とは、上述した繊維接触角が70°以上であることをいう。
本明細書において、人造セルロース繊維とは、パルプやコットン等の天然繊維を原料として人工的に製造されるセルロース繊維のことである。その具体例については後述する。
疎水化人造セルロース繊維は、親水的な人造セルロース繊維の表面に疎水化処理を施して該表面を疎水性にしたものである。疎水化処理の方法に特に制限はなく、従来知られている方法を用いることができる。疎水化処理は一般に、親水セルロース繊維の表面に疎水化剤を施すことで達成される。疎水化剤の種類に特に制限はなく、従来知られている疎水化剤を用いることができる。第1繊維層を例えばスパンレース法など、繊維ウエブに高圧水流を付与する方法で製造する場合には、疎水化剤として、高圧水流によって流れ出さない性質を有するものを用いることが好ましい。そのような性質を有する疎水化剤としては、例えば以下の式(1)に示すアルキルケテンダイマー及びアルケニルケテンダイマーが挙げられる。
Figure 2024022963000002
式中、R及びRは、同一の又は異なる炭素原子数8以上40以下の炭化水素基である。R及びRは、それぞれ独立に飽和又は不飽和の炭化水素基であり得る。R及びRは、それぞれ独立に直鎖又は分岐鎖であり得る。
別の好ましい疎水化剤として、置換された環式ジカルボン酸無水物、例えば、置換されたコハク酸無水物及び置換されたグルタル酸無水物、並びにそれらの類似物が挙げられる。
好ましいアルキルケテンダイマーは、例えば、R.Adams,Org.Reactions Vol.III,p 129 John Wiley & Sons Inc.NY 1946又はJ.C.Saner;J. Am. Chem. Soc.,Vol.69,p.2444(1947)により記載された方法によって、酸塩化物から調製される。
上述したアルキルケテンダイマーからなる疎水化剤によって疎水化された人造セルロース繊維としては、レンチング社のヴェオセル(登録商標)が挙げられる。
他の適切な疎水化剤として、DACC(ジ-アルキル-カルバモイル-クロリド)又はステアリン酸アミド、例えば、Zschimmer&Schwarz社のLeristan HEI/42が挙げられる。
上述した各種疎水化剤が施される親水的な人造セルロース繊維の種類に特に制限はない。人造セルロース繊維としては、衛生品をはじめとする各種用途に用いられているものを特に制限なく用いることができる。これらの人造セルロース繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
人造セルロース繊維としては、例えば、リヨセル(登録商標)、テンセル(登録商標)、キュプラ、ビスコースレーヨン、ベンリーゼ(登録商標)等が挙げられる。
以上の各種人造セルロース繊維は、本発明において疎水化人造セルロース繊維と併用される親水セルロース繊維でもあり得る。
疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維は、それぞれ独立に、長繊維(連続フィラメント)であってもよく、あるいは短繊維(ステープルファイバ)であってもよい。いずれの形態の繊維を用いるかは、これらの繊維を含んで構成される第1繊維層の製造方法に応じて適切に決めればよい。例えばスパンレース法、エアスルー法及びニードルパンチ法などによって第1繊維層を製造する場合には疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維として短繊維を用いることが好ましい。
第1繊維層には、上述した疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維に加えて、必要に応じ更に熱可塑性繊維が含まれていてもよい。熱可塑性繊維は、熱可塑性樹脂から構成される繊維であり、主として第2繊維層との結合性を高める目的で配合される。
熱可塑性繊維としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられる。これらの熱可塑性繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。熱可塑性繊維は、芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型等の複合繊維、分割繊維、異形断面繊維、熱収縮性繊維等であってもよい。複合繊維は、複数の樹脂成分を含んで構成されていてもよい。
熱可塑性繊維は、長繊維(連続フィラメント)であってもよく、あるいは短繊維(ステープルファイバ)であってもよい。いずれの形態の繊維を用いるかは、熱可塑性繊維を含んで構成される第1繊維層の製造方法に応じて適切に決めればよい。例えばスパンレース法、エアスルー法及びニードルパンチ法などによって第1繊維層を製造する場合には熱可塑性繊維として短繊維を用いることが好ましい。
疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維は、それぞれ独立に、その繊維径が5μm以上60μm以下であることが、表面シートの風合いの良好さや高いドライ性を達成する観点から好ましい。この観点から、疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維の繊維径は、それぞれ独立に、7μm以上30μm以下であることが更に好ましく、9μm以上20μm以下であることが一層好ましい。
第1繊維層に熱可塑性繊維が含まれている場合、該熱可塑性繊維は、その繊維径が5μm以上60μm以下であることが、表面シートの風合いの良好さや、後述する第2繊維層との良好な接合性を達成する観点から好ましい。この観点から、熱可塑性繊維の繊維径は、8μm以上30μm以下であることが更に好ましく、10μm以上20μm以下であることが一層好ましい。
疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維は、それらの合計量が、第1繊維層に対して10質量%以上100質量%以下であることが、表面シートの風合いの良好さを達成する観点から好ましい。この観点から、第1繊維層に含まれる疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維の合計量は、第1繊維層に対して30質量%以上100質量%以下であることが更に好ましく、50質量%以上100質量%以下であることが一層好ましい。
第1繊維層に熱可塑性繊維が含まれている場合、該熱可塑性繊維は、その配合量が、第1繊維層に対して1質量%以上90質量%以下であることが、表面シートの風合いの良好さや、後述する第2繊維層との良好な接合性を達成する観点から好ましい。この観点から、第1繊維層に含まれる熱可塑性繊維の量は、第1繊維層に対して3質量%以上70質量%以下であることが更に好ましく、5質量%以上50質量%以下であることが一層好ましい。
表面材の高いドライ性と低いランオフを両立させる観点から、第1繊維層の肌対向面の撥水度R1は50°以上80°以下であることが好ましく、52°以上70°以下であることが更に好ましく、55°以上65°以下であることが一層好ましい。また、排泄体液の吸収体への移行を促進し、一層低いランオフを実現するためには、第1繊維層の非肌対向面の撥水度をR2としたときに、R1-R2の値が5°以上であることが好ましく、10°以上であることが更に好ましく、15°以上であることが一層好ましい。
R1の値は、第1繊維層の肌対向面側からランダムに抜き取った50本の繊維の繊維接触角平均値であり、R2の値は、第1繊維層の非肌対向面側からランダムに抜き取った50本の繊維の繊維接触角平均値である。
本明細書において「繊維の撥水度」とは、疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維並びに熱可塑性繊維(含まれている場合)のすべてを考慮した撥水度のことである。
第1繊維層において、繊維の撥水度が、肌対向面側と非肌対向面側で相違する場合、繊維の撥水度は、肌対向面から非肌対向面に向けて連続して減少していてもよく、ステップ状に減少していてもよい。
第1繊維層において、繊維の撥水度を、肌対向面側と非肌対向面側で相違させるには、例えば、疎水化人造セルロース繊維と親水セルロース繊維と熱可塑性繊維の配合率が異なる繊維ウエブを重ね、スパンレース処理で一体化すればよい。
第1繊維層においては、疎水化人造セルロース繊維、親水セルロース繊維及び熱可塑性繊維の繊維径が、非肌対向面側よりも肌対向面側の方が太いことが好ましい。これら繊維の繊維径がこのようになっていることで、第1繊維層内での液の移行性を向上させることができる。この観点から、第1繊維層における肌対向面に存在する繊維の繊維径をD1とし、非肌対向面に存在する繊維の繊維径をD2としたとき、D1/D2の値が1.1以上であることが好ましく、1.25以上であることが更に好ましく、1.4以上であることが一層好ましい。
D1の値は、第1繊維層の肌対向面側からランダムに抜き取った50本の繊維の繊維径平均値であり、D2の値は、第1繊維層の非肌対向面側からランダムに抜き取った50本の繊維の繊維径平均値である。繊維径は抜き取った繊維を走査型電子顕微鏡等で観察することで測定され、断面が円形状でない場合には、断面の最も太い部分を繊維径と定義する。
本明細書において「繊維の繊維径」とは、疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維並びに熱可塑性繊維(含まれている場合)のすべてを考慮した繊維径のことである。
第1繊維層において、繊維の繊維径が、肌対向面側と非肌対向面側で相違する場合、繊維の繊維径は、肌対向面から非肌対向面に向けて連続して減少していてもよく、ステップ状に減少していてもよい。
第1繊維層において、繊維の繊維径を、肌対向面側と非肌対向面側で相違させるには、例えば、異なる繊維径を持つ複数の繊維の配合率が異なる繊維ウエブを重ねて多層ウエブを形成し、この多層ウエブに対して、例えば水流交絡処理(スパンレース処理)、熱風貫通処理(エアスルー処理)又はニードルパンチ処理等を施して第1繊維層を製造すればよい。
第1繊維層においては、親水セルロース繊維の繊維径が、非肌対向面側よりも肌対向面側の方が太いことが好ましい。親水セルロース繊維の繊維径がこのようになっていることで、第1繊維層内での液の移行性を一層向上させることができる。この観点から、第1繊維層における肌対向面の親水セルロース繊維の繊維径をd1とし、非肌対向面の親水セルロース繊維の繊維径をd2としたとき、d1/d2の値が1.1以上であることが好ましく、1.3以上であることが更に好ましく、1.5以上であることが一層好ましい。なお、肌対向面に親水セルロース繊維が含まれない場合にはd1/d2の値を10、非肌対向面に親水セルロース繊維が含まれない場合にはd1/d2の値を0と定義する。
また、第1繊維層においては、疎水化人造セルロース繊維の繊維径が、非肌対向面側よりも肌対向面側の方が太いことが好ましい。疎水化人造セルロース繊維の繊維径がこのようになっていることで、第1繊維層内での液の移行性を一層向上させることができる。この観点から、第1繊維層における肌対向面の疎水化人造セルロース繊維の繊維径をd3とし、非肌対向面の疎水化人造セルロース繊維の繊維径をd4としたとき、d3/d4の値が1.1以上であることが好ましく、1.3以上であることが更に好ましく、1.5以上であることが一層好ましい。なお、肌対向面に疎水化人造セルロース繊維が含まれない場合にはd3/d4の値を0、非肌対向面に疎水化人造セルロース繊維が含まれない場合にはd3/d4の値を10と定義する。
d1の値は、第1繊維層の肌対向面側からランダムに抜き取った50本の親水セルロース繊維の繊維径平均値であり、d2の値は、第1繊維層の非肌対向面側からランダムに抜き取った50本の親水セルロース繊維の繊維径平均値である。d3の値は、第1繊維層の肌対向面側からランダムに抜き取った50本の疎水化人造セルロース繊維の繊維径平均値であり、d4の値は、第1繊維層の非肌対向面側からランダムに抜き取った50本の疎水化人造セルロース繊維の繊維径平均値である。繊維径は、抜き取った繊維の繊維接触角を事前に測定し、疎水化人造セルロース繊維と親水セルロース繊維に分別した上で、走査型電子顕微鏡等で観察することで測定される。断面が円形状でない場合には、断面の最も太い部分を繊維径と定義する。
第1繊維層においては、熱可塑性繊維の存在率が、肌対向面側よりも非肌対向面側の方が高いことが好ましい。熱可塑性繊維がこのような状態で第1繊維層に存在していることによって、少ない熱可塑性繊維の配合率で後述する第2繊維層との良好な接合性を達成することができる。この観点から、第1繊維層全体に含まれる熱可塑性繊維の割合(質量%)をP1とし、非肌対向面に存在する熱可塑性繊維の割合(質量%)をP2としたとき、P1/P2の値が0.8以下であることが好ましく、0.4以下であることが更に好ましく、0.2以下であることが一層好ましい。
P1の値は次の方法で決定される。まず、第1繊維層全体から取り出したサンプルを事前に秤量する。次いで、セルロース繊維のみ選択的に溶解させる。選択的溶解には、例えば硫酸を用いることができる。硫酸を用いることでセルロース繊維以外の繊維の溶解も生じてしまう場合には、硫酸に代えて適宜他の薬剤を用いてもよい。セルロース繊維を溶解させた後に残った繊維の質量を測定し、その値を熱可塑性繊維の質量とする。事前に秤量した質量と、熱可塑性繊維の質量とからP1を算出する。P2の値は、第1繊維層を厚み方向に沿って三等分し、非肌面側のサンプルについて、上述した方法と同じ方法を適用して算出する。
第1繊維層において、熱可塑性繊維の存在率が、肌対向面側と非肌対向面側で相違する場合、熱可塑性繊維の存在率は、非肌対向面から肌対向面に向けて連続して減少していてもよく、ステップ状に減少していてもよい。
第1繊維層において、熱可塑性繊維の存在率を、肌対向面側と非肌対向面側で相違させるには、例えば、熱可塑性繊維と疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維を含む第1ウエブ上に、第1ウエブよりも熱可塑性繊維の配合を少なくした、熱可塑性繊維と疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維を含む第2ウエブを重ねて多層ウエブを形成し、この多層ウエブに対して例えば水流交絡処理(スパンレース処理)、熱風貫通処理(エアスルー処理)又はニードルパンチ処理等を施して第1繊維層を製造すればよい。
一方、第1繊維層における疎水化人造セルロース繊維の存在に関しては、表面材の高いドライ性と低いランオフを両立させる観点から、第1繊維層の肌対向面における疎水化人造セルロース繊維の存在率Q1は10%以上80%以下であることが好ましく、25%以上70%以下であることが更に好ましく、30%以上65%以下であることが一層好ましい。また、排泄された体液の吸収体への移行を促進し、一層低いランオフを実現するためには、疎水化人造セルロース繊維の存在率が、非肌対向面側よりも肌対向面側の方が高いことが好ましい。この観点から、第1繊維層における非肌対向面に存在する疎水化人造セルロース繊維の割合をQ2としたとき、Q1-Q2の値が10%以上であることが好ましく、20%以上であることが更に好ましく、30%以上であることが一層好ましい。
Q1の値は、第1繊維層の肌対向面側からランダムに30本のセルロース繊維を抜き取り、それぞれの繊維接触角を測定して親水セルロース繊維と疎水化人造セルロース繊維に分別することで算出できる全セルロース繊維に占める疎水化人造セルロース繊維の本数比率(%)であり、Q2の値は、第1繊維層の非肌対向面側からランダムに30本のセルロース繊維を抜き取り、それぞれの繊維接触角を測定して親水セルロース繊維と疎水化人造セルロース繊維に分別することで算出できる全セルロース繊維に占める疎水化人造セルロース繊維の本数比率(%)である。
第1繊維層において、疎水化人造セルロース繊維の存在率が、肌対向面側と非肌対向面側で相違する場合、疎水化人造セルロース繊維の存在率は、肌対向面から非肌対向面に向けて連続して減少していてもよく、ステップ状に減少していてもよい。
第1繊維層において、疎水化人造セルロース繊維の存在率を、肌対向面側と非肌対向面側で相違させるには、例えば、熱可塑性繊維と疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維を含む第1ウエブ上に、第1ウエブよりも疎水化人造セルロース繊維の配合を少なくした、熱可塑性繊維と疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維を含む第2ウエブを重ねて多層ウエブを形成し、この多層ウエブに対して例えば水流交絡処理(スパンレース処理)、熱風貫通処理(エアスルー処理)又はニードルパンチ処理等を施して第1繊維層を製造すればよい。
第1繊維層はその坪量が15g/m以上50g/m以下であることが、シートの地合いを安定させ、肌触りを面内均一に保つ観点から好ましい。この利点を一層顕著なものとする観点から、第1繊維層の坪量は、20g/m以上45g/m以下であることが更に好ましく、25g/m以上40g/m以下であることが一層好ましい。
第1繊維層は様々な不織布製造方法で製造することができる。例えばスパンレース法、エアスルー法、ニードルパンチ法などを用いることができる。尤もこれらの方法に制限されない。特に第1繊維層は、少なくとも疎水化人造セルロース繊維と親水セルロース繊維とがスパンレース法によって交絡されて形成されていることが、吸収性物品の装着感やドライ性を高める観点から好ましい。
次に第2繊維層について説明する。第2繊維層は、熱可塑性繊維及び/又は親水セルロース繊維を含んで構成され得る。第2繊維層が存在することで表面シートをより柔らかく、ふっくらさせることができる。第1繊維層と第2繊維層の接合方法は限定されず、エアスルーやエンボスなどを用いた熱接着や繊維どうしの交絡、ホットメルトなどの接着剤を用いることができるが、第1繊維層と第2繊維層の双方に熱可塑性繊維を含有させることで、良好に熱接着させることができ、可能良好な接合性が得られる。一方、第2繊維層に親水セルロース繊維を含有させることで、第1繊維層から第2繊維層への液の移行が円滑に進行するという利点がある。この観点から、親水セルロース繊維は、第2繊維層における、第1繊維層と対向する表面域に存在していることが好ましい。
第2繊維層は熱可塑性繊維のみから構成されていてもよく、親水セルロース繊維のみから構成されていてもよく、あるいは熱可塑性繊維及び親水セルロース繊維の双方を含んで構成されていてもよい。
第2繊維層に熱可塑性繊維が含まれる場合、該熱可塑性繊維の割合は、第1繊維層との接合性を良好に保つ観点から20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることが更に好ましく、50質量%以上であることが一層好ましい。
一方、 第2繊維層に親水セルロース繊維が含まれる場合、該親水セルロース繊維の割合は、第1繊維層から第2繊維層への液の移行を円滑に進行させる観点から、第1繊維層に含まれる親水セルロース繊維の割合より高いことを条件として、20質量%以上であることが好ましく、35質量%以上であることが更に好ましく、45質量%以上であることが一層好ましい。
第2繊維層に含まれる熱可塑性繊維としては、第1繊維層に含まれる熱可塑性繊維と同様のものを用いることができる。この場合、第2繊維層に含まれる熱可塑性繊維の種類と、第1繊維層に含まれる熱可塑性繊維の種類とは同一であってもよく、あるいは異なっていてもよい。
また、第2繊維層に含まれる熱可塑性繊維の太さと、第1繊維層に含まれる熱可塑性繊維の太さとは同一であってもよく、あるいは異なっていてもよい。
第2繊維層に含まれる親水セルロース繊維としては、第1繊維層に含まれる親水セルロース繊維と同様のものを用いることができる。この場合、第2繊維層に含まれる親水セルロース繊維の種類と、第1繊維層に含まれる親水セルロース繊維の種類とは同一であってもよく、あるいは異なっていてもよい。
また、第2繊維層に含まれる親水セルロース繊維の太さと、第1繊維層に含まれる親水セルロース繊維の太さとは同一であってもよく、あるいは異なっていてもよい。
第2繊維層を構成する繊維の種類によらず、第2繊維層の坪量は、表面シートの強度や保形性の点から、10g/m以上であることが好ましく、20g/m以上であることがより好ましく、30g/m以上であることが一層好ましい。また、表面シートが過剰に液保持することを避けるため、70g/m以下であることが好ましく、60g/m以下であることがより好ましく、50g/m以下であることが一層好ましい。
第2繊維層は様々な不織布製造方法で製造することができる。例えばスパンレース法、エアスルー法、ニードルパンチ法などを用いることができる。尤もこれらの方法に制限されない。
上述した第1繊維層及び第2繊維層を含む表面シートにおいては、該表面シートの第1面から第2面に向けて親水度が漸増していることが、吸収体への液の移行を円滑に行い得る点から好ましい。表面シートにおける親水度をこのようにコントロールするためには、例えば親水セルロース繊維や親水油剤が付着した繊維を多く配合したり、より親水度の高い親水油剤が付着した繊維を配合したりするなど、第2繊維層を第1繊維層よりも高親水になるよう構成すればよい。
図1及び図2には本発明の吸収性物品に用いられる表面シートの一例が示されている。これらの図に示される表面シート10A,10Bはいずれも第1繊維層11及び第2繊維層12の2層構造になっている。表面シート10A,10Bは、肌対向面である第1面10aと、非肌対向面であって吸収体(図示せず)と対向する第2面10bとを有する。
表面シート10A,10Bは、第1面10aの方向に向けて突出する複数の凸部14と、隣り合う凸部14の間に位置する複数の凹部15とを備えている。詳細には、表面シート10A,10Bにおいては、第1繊維層11と第2繊維層12とが部分的に接合されて複数の接合部13が形成されている。第1繊維層11は、接合部13以外の部位において第2繊維層12から離れる方向、すなわち着用者肌側に向けて突出している。それによって、表面シート10A,10Bには複数の凸部14が形成されている。図1に示す表面シート10Aにおいては、凸部14の内部に、第1繊維層11及び第2繊維層12によって画定される閉じた空間16が形成されている。つまり、凸部14はその内部が空洞になっている。一方、図2に示す表面シート10Bにおいては、凸部14の内部は繊維で満たされた中実構造になっている。隣り合う凸部14の間は凹部15になっており、該凹部15に前記の接合部13が位置している。凹部15の厚みは凸部14の厚みよりも小さくなっている。その結果、表面シート10A,10Bは、第1繊維層11側の表面に凹凸構造を有している。一方、表面シート10A,10Bの第2繊維層12側の表面は概ね平坦な状態になっている。
図1に示すとおり、表面シート10Aの凸部14は散点状に配置することができる。詳細には、表面シート10Aにおいては、その面内における一方向Xに沿って凸部14と凹部15とが交互に配置されている。これとともに、X方向に直交するY方向に沿って凸部14と凹部15とが交互に配置されている。換言すれば、凸部14と凹部15とは、交互に且つX方向に列をなすように配置されており、該列が多列に配置されているとともに、凸部14と凹部15とは、交互に且つY方向に列をなすように配置されており、該列が多列に配置されている。
X方向及び/又はY方向の一の列における任意の一つの凹部15に着目したとき、該一つの凹部はその前後及び左右が凸部によって取り囲まれていることが、液のランオフを効果的に防止し得る点から好ましい。
このような構造の不織布は、例えば特開2004-174234号公報に記載の方法によって製造することができる。図示していないが、図2に示す表面シート10Bにおける凸部14及び凹部15も同様に配置することができる。
図2に示す表面シート10Bにおいては、接合部13は、第1繊維層11及び第2繊維層12の構成繊維が圧密化され接合されて形成されている。接合部13の形成手段としては、例えば熱を伴うか又は伴わないエンボス加工、超音波エンボス加工などが挙げられる。一方、凸部14は非接合部となっている。
図2に示す表面シート10Bにおいては、第2繊維層12の構成繊維が、隣り合う接合部13の間で熱収縮することによって凸部14が形成されていることが好ましい。つまり、第2繊維層12に含まれる熱可塑性繊維が、熱収縮した熱収縮性繊維であることが好ましい。これによって、表面シート10Bにおける凸部14を突出させることが容易となる。熱収縮性繊維を熱収縮させることによって凸部14を形成する方法の詳細は例えば特開2002-187228号公報に記載されている。
図2に示す表面シート10Bにおいては、第1繊維層の構成繊維が、隣り合う接合部13の間で熱伸長することによって凸部が形成されていることも好ましい。つまり、第1繊維層11に含まれる熱可塑性繊維が、熱伸長した熱伸長性繊維であることが好ましい。これによっても、表面シート10Bにおける凸部14を突出させることが容易となる。熱伸長性繊維を熱伸長させることによって凸部14を形成する方法の詳細は例えば特開2011-137246号公報に記載されている。
図1及び図2に示す実施形態の表面シート10A,10Bにおいては、その第1面側から第2面側に向けて、該表面シートを貫通するか又は貫通しない開孔が複数形成されていてもよい。開孔の形成によって、表面シートから吸収体への液の移行が円滑に進行する。特に表面シート10A,10Bにおける凹部15に開孔が設けられていると、表面シートから吸収体への液の移行が円滑に進行するとともに、液戻りが起こりづらくなるので好ましい。表面シート10A,10Bを貫通する開孔が設けられている場合、該開孔は吸収体の厚み方向の一部又は全域を貫通するように連設されていることが、吸収体中へ一層効果的に液が入り込む起点が形成される点から好ましい。
図3には、本発明の吸収性物品に用いられる別の表面シートの構造が示されている。同図に示される表面シート10Cは第1繊維層11及び第2繊維層12の2層構造になっている。表面シート10Cは、肌対向面である第1面10aと、非肌対向面であって吸収体(図示せず)と対向する第2面10bとを有する。
表面シート10Cは、第1繊維層11及び第2繊維層12の双方が、第1面10aの方向に向けて突出する複数の凸部14を備えている。また表面シート10Cは、隣り合う凸部14の間に位置し且つ第1繊維層11及び第2繊維層12の双方が第2面10bの方向に向けて窪む複数の凹部15を備えている。
凸部14は、表面シート10Cの第1面10aにおいて第1方向に延設され且つ第1方向と直交する第2方向に予め定めた間隔で設けられている。一方、凹部15は、第1方向に延設され且つ第2方向において隣り合う凸部14の間に設けられている。
第1繊維層11と第2繊維層12とはそれらの対向面の全域において両層11,12が密着しており、両層11,12間に隙間は存在していない。その結果、表面シート10Cは、第1繊維層11側の表面に凹凸構造を有しているとともに、表面シート10Cの第2繊維層12側の表面にも凹凸構造を有している。凸部14は、表面シート10Cの第2面10bが面する空隙部17を有している。
凹部15は、凸部14の頂部14aにおける第1面10aの位置よりも吸収体(図示せず)の方向に位置する第1底部22を備えた第1凹部21と、この第1凹部21内において長さ方向に不連続に設けられ、第1底部22に開口する窪み状に形成された複数の第2凹部26とを有している。
第2凹部26は、第1底部22から吸収体4の方向に延設された周壁部27と、この周壁部27の吸収体側の端部にその端部を塞ぐように設けられた、表面シート10Cの中で最も繊維密度が高い第2底部28とを備えている。
周壁部27は、表面シート10Cの長さ方向に沿うように形成された一対の第1周壁部29,29と、表面シート10Cの幅方向に沿うように形成された一対の第2周壁部30,30とを備えていて、一対の第1周壁部29,29どうしは、相互に向かい合う位置に配設され、一対の第2周壁部30,30どうしも、相互に向かい合う位置に配設されている。第1周壁部29には開孔(図示せず)が設けられていてもよい。
以上の図1ないし図3に示す表面シート10A,10B,10Cにおいては、第1繊維層11の構成繊維と、第2繊維層12の構成繊維とが交絡して両繊維層が一体化していてもよい。あるいは、第1繊維層11に含まれる熱可塑性繊維と、第2繊維層12に含まれる熱可塑性繊維とが、該繊維の交点で熱融着して両繊維層が一体化していてもよい。
また、図1ないし図3に示す表面シート10A,10B,10Cは、少なくとも第1繊維層11側の表面に凹凸構造を有していたが、これに代えて表面シートの各面が平坦になっていてもよい。その場合であっても、第1繊維層11の構成繊維と、第2繊維層12の構成繊維とが交絡して両繊維層が一体化していてもよい。あるいは、第1繊維層11に含まれる熱可塑性繊維と、第2繊維層12に含まれる熱可塑性繊維とが、該繊維の交点で熱融着して両繊維層が一体化していてもよい。
以上の図1ないし図3に示す表面シート10A,10B,10Cを含め、本発明において用い得る表面シートを備えた吸収性物品においては、該表面シートの第1面側から吸収体までが一体的に圧密化された圧搾部が設けられていることが好ましい。この圧搾部による毛管力の働きで、表面シートから吸収体に向けての液の移行の起点が形成される。この観点から、圧搾部は、吸収性物品における縦方向に沿って延びるように形成されるか、又は横方向に沿って延びるように形成されることが好ましい。
以上の図1ないし図3に示す表面シート10A,10B,10Cは、第1繊維層及び第2繊維層の2層構造を有し、肌対向面を構成する第1繊維層の外面(すなわち肌対向面)が少なくとも凹凸構造を有するものであるが、本発明はこれらの実施形態に限られず、第1繊維層の外面及び第2繊維層の外面のいずれもが平坦な状態になっていてもよい。この場合、表面シートは、肌対向面側に、すなわち第1繊維層の肌対向面側に、繊維の存在密度が高い高繊維密度領域と、該高繊維密度領域よりも繊維の存在密度が低い低繊維密度領域とを、表面シートの面方向に沿って有していてもよい。特に高繊維密度領域と低繊維密度領域とがいずれも視認可能な巨視的パターンを形成していると、ランオフを効果的に抑制できるので好ましい。
高繊維密度領域及び低繊維密度領域を形成するには、例えばスパンレース法によって表面シートを製造するときに、表面シートの原料となるウエブを、所定の開孔パターンを有する開孔パターンネット上に載置し、該ウエブに対して水流を吹き付ければよい。こうすることで、開孔上に位置するウエブから高繊維密度領域が形成され、開孔上に位置しないウエブから低繊維密度領域が形成される。このようにして高繊維密度領域及び低繊維密度領域を形成する手法は、当該技術分野においてよく知られている。
「視認可能な巨視的パターン」とは、肉眼でその存在が確認できる程度の大きさを有するパターンのことをいう。
高繊維密度領域と低繊維密度領域との配置状態に特に制限はなく、例えば一方向に沿って高繊維密度領域と低繊維密度領域とを交互に配置されてなる列を多列に配置することができる。
本発明においては、表面シートが第1繊維層のみから構成されていてもよい。この場合の表面シートは、疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維を含み、必要に応じて熱可塑性繊維を含んでいる。そして、表面シートは、肌対向面側と非肌対向面側とで疎水化人造セルロース繊維の存在率が相違している。このような構成を有することによっても、上述した本発明の効果が奏される。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば図1に示す表面シート10Aにおいては、凸部14及び凹部15が、X方向及びそれに直交するY方向のいずれにおいても交互に配置されていたが、凸部14及び凹部15の配置パターンはこれに限られない。図2に示す表面シート10Bについても同様である。
また、図1に示す表面シート10Aにおいては、凸部14及び凹部15の形状はそれぞれ1通りであったが、異なる2種以上の形状を有する凸部及び/又は凹部を形成してもよい。
以下実施例によって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例の記載に制限されない。
なお、以下の実施例及び比較例で用いた親水セルロース繊維及び疎水化人造セルロース繊維は、いずれも太さ1.7dtex、長さ38mmのものであった。疎水化人造セルロース繊維の繊維接触角は96°、親水セルロース繊維の繊維接触角は41°であった。
〔実施例1〕
(1)第1繊維層及び第2繊維層
第1繊維層の肌対向面側は、構成繊維として親水セルロース繊維としてリヨセル(登録商標)を用い、疎水化人造セルロース繊維としてリヨセル(登録商標)ドライを用いた。親水セルロース繊維の割合は60質量%、疎水化人造セルロース繊維の割合は40質量%であった。親水セルロース繊維及び疎水化人造セルロース繊維の合計の坪量は16g/mであった。
第1繊維層の非肌対向面側は、構成繊維として親水セルロース繊維としてリヨセル(登録商標)を用いた。坪量は16g/mであった。
第2繊維層は用いなかった。
(2)表面シートの製造
第1繊維層の肌対向面を構成するウエブ上に、第1繊維層の非肌対向面を構成するウエブを重ね、第1繊維層の非肌対向面側から高圧水流処理するスパンレース法によって表面シートを製造した。
(3)生理用ナプキンの製造
表面シートの下側に25g/mのPET/PE繊維からなるエアスルー不織布からなるサブレイヤ層を配置し、サブレイヤ層の下側に吸収体を配置し、更に吸収体の下側に裏面シートを配置して生理用ナプキンを製造した。表面シートとサブレイヤ層、サブレイヤ層と吸収体はいずれもスパイラルパターンで塗布した20g/mホットメルトで接合した。吸収体・裏面シートとしては、花王株式会社製のロリエ(登録商標)しあわせ素肌多い昼用ふんわりタイプ 羽つき 22.5cm(2022年製)からコールドスプレーを用いて表面シートの固定用ホットメルトの接着力を失活させ、表面シートを剥離したものを用いた。
〔実施例2〕
(1)第1繊維層及び第2繊維層
実施例1と同様とした。肌面対向面側の親水セルロース繊維及び疎水化人造セルロース繊維の合計の坪量は15g/mであった。非肌対向面側の親水セルロース繊維の坪量は15g/mであった。
(2)表面シートの製造
第1繊維層の肌対向面を構成するウエブ上に、第1繊維層の非肌対向面を構成するウエブを重ね、第1繊維層の非肌対向面側から高圧水流処理するスパンレース法によって表面シートを製造した。スパンレース法を行うに際して、開口部が設けられたステンレスプレートの上にウエブを配置した。ステンレスプレートの開孔は正六角形の開孔が最密充填されるパターンで配置されたものであった。正六角形を構成する各辺の線幅は0.5mmであった。正六角形の対向する二辺間の距離は6.5mmであった。このようにして得られた表面シートは、ステンレスプレートの開口部に面する領域が高繊維密度領域となり、ステンレスプレートの非開口部に面する領域が低繊維密度領域となった。また、高繊維密度領域と低繊維密度領域とがいずれも視認可能な巨視的パターンで形成されていた。
(3)生理用ナプキンの製造
実施例1と同様とした。
〔比較例1〕
(1)第1繊維層及び第2繊維層
第1繊維層の構成繊維として親水セルロース繊維としてリヨセル(登録商標)を用い、疎水化人造セルロース繊維としてリヨセル(登録商標)ドライを用いた。親水セルロース繊維の割合は60質量%、疎水化人造セルロース繊維の割合は40質量%であった。親水セルロース繊維及び疎水化人造セルロース繊維の合計の坪量は34g/mであった。
第2繊維層は用いなかった。
(2)表面シートの製造
親水セルロース繊維及び疎水化人造セルロース繊維を含むウエブを用い、スパンレース法によって表面シートを製造した。スパンレース法を行うに際して開孔パターンネットは用いなかった。
(3)生理用ナプキンの製造
実施例1と同様とした。
〔比較例2〕
比較例1の(1)において、第1繊維層を構成する繊維として、疎水化人造セルロース繊維であるリヨセル(登録商標)ドライを用いた。疎水化人造セルロース繊維の合計の坪量は26g/mであった。これ以外は実施例1と同様にして生理用ナプキンを得た。
〔評価〕
実施例及び比較例で得られた生理用ナプキンについて、以下の方法で液戻り量、液吸収時間及びランオフを測定した。それらの結果を以下の表1に示す。
〔液戻り量・液吸収時間〕
実施例及び比較例で得られた生理用ナプキンを、表面シートが上になるように静置した。表面シートの上に、内径1cmの透過孔を有するアクリル板を重ねて、表面シートに100Paの荷重を加えた。斯かる荷重下において、該アクリル板の透過孔から、3.0gの馬脱繊維血液を一気に注入した。注入した馬脱繊維血液が表面シートを通じて吸収体に移行し終えるまでに要した時間を3g液吸収時間(秒)とした。3.0gの馬脱繊維血液が表面シートを通じて吸収体に移行し終えてから50秒経過後に、該アクリル板を取り除き、同60秒経過後に9.5cm×5.5cmに折り畳んだティッシュペーパー〔Kleenex(登録商標)〕を前記不織布の前記馬脱繊維血液を注入した箇所に重ね、更に、該ティッシュペーパーの上に重石を重ねて、500Paの荷重を加えた。同65秒経過後に該重石及び該ティッシュペーパーを取り除き、取り除いた該アクリル板の前記表面シート接触面に付着している馬脱繊維血液を拭き取った上で、該ティッシュペーパーの重量(W4)を測定し、予め測定しておいた、前記不織布の表面上に重ねる前のティッシュペーパーの重量(W3)との差(W4-W3)を3g液戻り量(mg)とした。初回の3.0gの馬脱繊維血液が表面シートを通じて吸収体に移行し終えてから180秒経過後に、再度表面シートの上に該アクリル板を重ねて、表面シートに100Paの荷重を加えた。斯かる荷重下において、該アクリル板の透過孔から、2回目の3.0g(累計6.0g)の馬脱繊維血液を一気に注入した。再度注入した馬脱繊維血液が表面シートを通じて吸収体に移行し終えるまでに要した時間を6g液吸収時間(秒)とした。2回目の3.0g(累計6.0g)の馬脱繊維血液が表面シートを通じて吸収体に移行し終えてから50秒経過後に、該アクリル板を取り除き、同60秒経過後に9.5cm×5.5cmに折り畳んだティッシュペーパー〔Kleenex(登録商標)〕を前記不織布の前記馬脱繊維血液を注入した箇所に重ね、更に、該ティッシュペーパーの上に重石を重ねて、500Paの荷重を加えた。同65秒経過後に該重石及び該ティッシュペーパーを取り除き、取り除いた該アクリル板の前記表面シート接触面に付着している馬脱繊維血液を拭き取った上で、該ティッシュペーパーの重量(W6)を測定し、予め測定しておいた、前記不織布の表面上に重ねる前のティッシュペーパーの重量(W5)との差(W6-W5)を6g液戻り量(mg)とした。
3g液吸収時間、6g液吸収時間はともに、数値が小さいほど排泄された経血が素早く吸収されることを意味し、経血漏れのリスクを軽減できる。3g液戻り量、6g液戻り量はともに、数値が小さいほど高いドライ性を示す表面材であることを意味する。3g液吸収時間、6g液吸収時間、3g液戻り量、6g液戻り量はすべて3回の測定結果の平均値を算出して性能評価に用いた。
〔ランオフ〕
試験装置は、ナプキンの載置面が水平面に対して45°傾斜している載置部を有するものを用いた。この載置部に、表面シートが上方を向くようにナプキンを載置した。試験液として、馬脱繊維血液を、ナプキンへの注入位置から鉛直方向に10mm離した高さから1g/10秒の速度でナプキンに5秒間滴下させた。初めに表面シートが濡れた地点から試験液が吸収体に吸収され、液滴の転落が止まった地点までの距離を測定した。以上の操作を3回行い、3回の平均値をランオフ(mm)とした。ランオフは、液が生理用ナプキンに吸収されずに装着者の肌に触れてしまう量の指標となるものであり、ランオフが短いほど高評価となる。
上記の測定に用いた馬脱繊維血液は株式会社日本バイオテスト研究所製のものであった。馬脱繊維血液は、これを放置すると、粘度の高い部分(赤血球など)は沈殿し、粘度の低い部分(血漿)は、上澄みとして残る。馬脱繊維血液は、それらの粘度の高い部分及び粘度の低い部分を混合し、その混合比率を、粘度が8.0cP(25℃)になるよう調整した。調整には、東機産業株式会社製のTVB10形粘度計(ロータ名称:L/Adp)を用い、条件は30rpmとした。
Figure 2024022963000003
表1に示す結果から明らかなとおり、各実施例の生理用ナプキンによれば、比較例2の生理用ナプキンに比べて液吸収時間が短縮化され、表面シートのドライ性が高まることが分かる。また、実施例1と比較例1との対比から非肌対向面を高親水性とすることでランオフの値が小さくなり、特に実施例2のように、表面シートに高繊維密度領域及び低繊維密度領域を形成すると、ランオフの値が顕著に小さくなり、ドライ性が一層高まることが分かる。
10A,10B,10C 表面シート
10a 第1面
10b 第2面
11 第1繊維層
12 第2繊維層
13 接合部
14 凸部
15 凹部

Claims (16)

  1. 着用者の肌対向面側に位置する液透過性の表面シートと、着用者の非肌対向面側に位置する裏面シートと、両シートの間に位置する吸収体と、を含む吸収性物品であって、
    前記表面シートは、前記肌対向面側に位置する第1繊維層を有し、
    第1繊維層は、疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維を含み、
    第1繊維層は、前記肌対向面側と前記非肌対向面側とで前記疎水化人造セルロース繊維の存在率が相違している、吸収性物品。
  2. 前記表面シートは、前記肌対向面側に、繊維の存在密度が高い高繊維密度領域と、該高繊維密度領域よりも繊維の存在密度が低い低繊維密度領域とを、該表面シートの面方向に沿って有している、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記高繊維密度領域と前記低繊維密度領域とがいずれも視認可能な巨視的パターンを形成している、請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 第1繊維層は、前記疎水化人造セルロース繊維と前記親水セルロース繊維とがスパンレース法によって交絡されて形成されている、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 第1繊維層は更に熱可塑性繊維を含む、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 第1繊維層においては、前記熱可塑性繊維の存在率が、前記肌対向面側よりも前記非肌対向面側の方が高い、請求項5に記載の吸収性物品。
  7. 前記表面シートは、前記肌対向面である第1面と、前記非肌対向面であって前記吸収体と対向する第2面とを有し、
    前記表面シートは、第1面の方向に向けて突出する複数の凸部と、隣り合う該凸部の間に位置する複数の凹部とを備えている、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  8. 前記凸部はその内部が空洞となっている、請求項7に記載の吸収性物品。
  9. 前記表面シートは、前記非肌対向面側に位置する第2繊維層を更に有し、
    第2繊維層は熱可塑性繊維又は親水セルロース繊維を含む、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  10. 第1繊維層の構成繊維と、第2繊維層の構成繊維とが交絡して両繊維層が一体化している、請求項9に記載の吸収性物品。
  11. 第1繊維層に含まれる前記熱可塑性繊維と、第2繊維層に含まれる前記熱可塑性繊維とが、該繊維の交点で熱融着して両繊維層が一体化している、請求項9又は10に記載の吸収性物品。
  12. 第1繊維層と第2繊維層とが部分的に接合されて、多数の接合部が形成されている、請求項9ないし11のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  13. 前記凸部は、第2繊維層の構成繊維が、隣り合う前記接合部の間で熱収縮することによって形成されている請求項12に記載の吸収性物品。
  14. 第2繊維層は、熱収縮した熱収縮性繊維を含む、請求項13に記載の吸収性物品。
  15. 第1繊維層が前記接合部以外の部分において着用者の肌側に向けて突出している、請求項12ないし14のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  16. 前記表面シートは、前記肌対向面側の面である第1面と、前記非肌対向面側の面であって前記吸収体と対向する第2面とを有し、
    第1面の方向に向けて突出する複数の凸部と、隣り合う該凸部の間に位置し且つ第2面の方向に向けて窪む複数の凸部を備え、
    前記凸部は、第2面が面する空隙部を有する、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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