JP2024022205A - 制御情報修正方法、制御情報修正装置及びプログラム - Google Patents

制御情報修正方法、制御情報修正装置及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ビードにより形成される狭隘部について、欠肉を生じさせず、且つ均一な積層高さのビードを形成できるようにする。【解決手段】パスとビードの形状に関する設計情報を取得し、設計情報に基づきビード層内で形成されるビードのビードモデルBMを求めて、ビードモデルBM同士が重なり合う重なり領域59A、59Bを予測した第一重なり分布を求る。第一重なり分布からビードモデルBM同士の重なりが不足する狭隘部65を特定し、その狭隘部65に重なりの不足分を補完する加工材料の追加溶着量を算出する。この追加溶着量に応じて制御情報を修正する。追加溶着量は、欠肉部61を埋めるための欠肉補完量と、ビードの一部が融合して形成される融合面を欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値とする。【選択図】図8

Description

本発明は、造形物を積層造形する積層造形装置の制御情報修正方法、制御情報修正装置及びプログラムに関する。
近年、3Dプリンタを生産手段として用いるニーズが高まっており、特に金属材料を用いた造形技術については、その実用化に向けて研究開発が進められている。しかし、溶接ビードを用いた積層造形では、例えば、ビード形成の軌道(パス)を尖った折れ角状に形成した場合、折れ角状のパスとその内側のパスとの間に隙間が生じ、折れ角の内側全体を溶接ビードで充填することが難しい。例えば特許文献1には、折れ角の内側でビードの重なりが低減するようにパスを修正して隙間を除去し、造形品質を向上させる方法が提案されている。
中国特許出願公開第110899905号明細書
上記した隙間は、折れ角状のパスで形成されるビードの外側縁部では丸みを持って形成される一方、内側縁部ででは尖った角が形成されることが一因として挙げられる。そこで、ビード縁部に生じた隙間(欠肉)を埋めるようにビードの溶着量を増加すればよいが、狭い領域にパスを追加する場合、溶接条件を適正に調整しないと材料の供給過多が生じ、他の部位と比較してビードの積層高さが増大する。このことは、ビードの側方に他のビードが突き当たるようなT字形のパスも同様で、ビード同士が突き当たる交差部には隙間が生じて、上記同様の問題を生じる。
このように、パスが折れ角状となった角部、又はT字状となった交差部といった狭隘部を、欠肉を防止しつつ均一な高さで造形する技術の確立が求められている。
本発明は、ビードにより形成される狭隘部について、欠肉を生じさせず、且つ均一な積層高さのビードを形成できるようにする制御情報修正方法、制御情報修正装置及びプログラムの提供を目的とする。
本発明は、下記の構成からなる。
(1) 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する制御情報修正方法であって、
前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得し、
前記設計情報に基づき前記ビード層内で形成される前記ビードのビードモデルを求めて、前記ビードモデル同士が重なり合う重なり領域を予測した第一重なり分布を求め、
前記第一重なり分布から前記ビードモデル同士の重なりが不足する狭隘部を特定し、該狭隘部に前記重なりの不足分を補完する前記加工材料の追加溶着量を算出し、
前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する、
工程を含み、
前記追加溶着量は、前記ビード層内で前記ビードモデルによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードモデルに対応する前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である、
制御情報修正方法。
(2) 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する制御情報修正方法であって、
前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得し、
前記設計情報に基づいて形成された前記ビード層の前記ビードの形状を計測し、
前記ビードの形状の計測結果に応じて、前記ビード層内で前記ビードによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である追加溶着量を算出し、
前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する、
制御情報修正方法。
(3) 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する制御情報修正装置であって、
前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得する設計情報取得部と、
前記設計情報に基づき前記ビード層内で形成される前記ビードのビードモデルを求めて、前記ビードモデル同士が重なり合う重なり領域を予測した第一重なり分布を求める重なり予測部と、
前記第一重なり分布から前記ビードモデル同士の重なりが不足する狭隘部を特定し、該狭隘部に前記重なりの不足分を補完する前記加工材料の追加溶着量を算出する追加量算出部と、
前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する情報修正部と、
を備え、
前記追加溶着量は、前記ビード層内で前記ビードモデルによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードモデルに対応する前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である、
制御情報修正装置。
(4) 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する制御情報修正装置であって、
前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得する設計情報取得部と、
前記設計情報に基づいて形成された前記ビード層の前記ビードの形状を計測する形状計測部と、
前記ビードの形状の計測結果に応じて、前記ビード層内で前記ビードによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である追加溶着量を算出する追加量算出部と、
前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する情報修正部と、
を備える制御情報修正装置。
(5) 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する手順を実行させるプログラムであって、
コンピュータに、
前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得する手順と、
前記設計情報に基づき前記ビード層内で形成される前記ビードのビードモデルを求めて、前記ビードモデル同士が重なり合う重なり領域を予測した第一重なり分布を求める手順と、
前記第一重なり分布から前記ビードモデル同士の重なりが不足する狭隘部を特定し、該狭隘部に前記重なりの不足分を補完する前記加工材料の追加溶着量を算出する手順と、
前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する手順と、
を実行させ、
前記追加溶着量は、前記ビード層内で前記ビードモデルによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードモデルに対応する前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である、
プログラム。
(6) 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する手順を実行させるプログラムであって、
コンピュータに、
前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得する手順と、
前記設計情報に基づいて形成された前記ビード層の前記ビードの形状を計測する手順と、
前記ビードの形状の計測結果に応じて、前記ビード層内で前記ビードによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である追加溶着量を算出する順と、
前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する手順と、
を実行するためのプログラム。
本発明によれば、形成されるビードにより狭隘部が生じる場合でも、欠肉を生じさせず、且つ均一な高さの溶接ビードを形成できるように積層造形装置への制御情報を修正できる。
図1は、積層造形装置の全体構成図である。 図2Aは、積層体を構成する溶接ビードのパスの決定手順を、溶接ビードの長手方向に直交する断面で示す説明図である。 図2Bは、積層体を構成する溶接ビードのパスの決定手順を、溶接ビードの長手方向に直交する断面で示す説明図である。 図2Cは、積層体を構成する溶接ビードのパスの決定手順を、溶接ビードの長手方向に直交する断面で示す説明図である。 図3は、隣接するビード間の重なりを考慮したモデルの一例を示す説明図である。 図4は、層側へ溶接金属が垂れた形状を再現したモデルを示す説明図である。 図5は、制御情報修正装置の第1構成例の機能ブロック図である。 図6は、制御情報修正方法の手順を示すフローチャートである。 図7は、溶接ビードの層内分布の一部を示す説明図である。 図8は、図7の屈曲部を拡大して示す部分拡大図である。 図9は、図7に対応する屈曲部における連続した重なり領域を示す説明図である。 図10は、ビードモデルの屈曲部における積層高さの予測分布を模式的に示す説明図である。 図11Aは、渦巻き状に形成するパスを示す説明図である。 図11Bは、図11Aに示すパスにより形成される渦巻き状のビードモデルを示す説明図である。 図12は、図11Bのパス終端の部分の詳細を示す拡大図である。 図13は、制御情報修正装置の第2構成例の機能ブロック図である。 図14は、溶接トーチに設けた形状センサを示す概略図である。 図15は、形状センサによる計測結果である形状プロファイルを示すグラフである。 図16は、加工位置を移動させる動作の他の例を示す説明図である。 図17は、加工位置を移動させる動作の他の例を示す説明図である。
以下、本発明の構成例について、図面を参照して詳細に説明する。ここでは、アーク溶接により溶接ビードを積層して造形物を製造する積層造形装置の一例を説明するが、造形物の製造方法及び積層造形のための装置構成はこれに限らない。
<積層造形装置の構成>
図1は、積層造形装置の全体構成図である。積層造形装置100は、造形部11と制御装置13とを備える。積層造形装置100は、加工位置を、造形経路を表すパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着して溶接ビード(ビードともいう)Bを形成し、三次元形状の造形物Wkを造形する。制御装置13は、造形部11に各種の制御情報を出力して、造形部11の動作を統括して制御する。なお、上記した加工位置の移動とは、造形部11が有する後述のマニピュレータ15の駆動によって溶接ビードBの形成位置を変更することに限らず、後述する積層造形装置の構成によって種々の形態が採られる。
制御装置13には、積層造形装置100を制御するための制御情報を修正する制御情報修正装置200が接続される。制御情報修正装置200は、制御装置13に接続されて積層造形装置100の一部を構成してもよく、積層造形装置100とは離隔して設けられ、ネットワーク等の通信、又は記憶媒体を介して制御装置13に接続されてもよい。
造形部11は、マニピュレータ15と、マニピュレータ制御部17と、溶加材供給部19と、熱源制御部21とを含んで構成される。
マニピュレータ制御部17は、マニピュレータ15と熱源制御部21とを制御する。マニピュレータ制御部17には不図示のコントローラが接続されて、マニピュレータ制御部17への任意の操作がコントローラを介して操作者から指示可能となっている。
マニピュレータ15は、例えば多関節ロボットであり、先端軸に設けた溶接トーチ23に溶加材Mが連続供給可能に支持される。溶接トーチ23は、溶加材(溶接ワイヤともいう)Mを先端から突出した状態に保持する。溶接トーチ23の位置及び姿勢は、マニピュレータ15を構成するロボットアームの自由度の範囲で3次元的に任意に設定可能となっている。マニピュレータ15は、6軸以上の自由度を有するものが好ましく、先端の熱源の軸方向を任意に変化させられるものが好ましい。マニピュレータ15は、図1に示す4軸以上の多関節ロボットの他、2軸以上の直交軸に角度調整機構を備えたロボット等、種々の形態でもよい。
溶接トーチ23は、不図示のシールドノズルを有し、シールドノズルからシールドガスが供給される。シールドガスは、大気を遮断し、溶接中の溶融金属の酸化、窒化等を防いで溶接不良を抑制する。本構成で用いるアーク溶接法としては、被覆アーク溶接又は炭酸ガスアーク溶接等の消耗電極式、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接又はプラズマアーク溶接等の非消耗電極式のいずれであってもよく、造形対象に応じて適宜選定される。ここでは、ガスメタルアーク溶接を例に挙げて説明する。消耗電極式の場合、シールドノズルの内部にはコンタクトチップが配置され、電流が給電される溶加材Mがコンタクトチップに保持される。溶接トーチ23は、溶加材Mを保持しつつ、シールドガス雰囲気で溶加材Mの先端からアークを発生する。
溶加材供給部19は、溶接トーチ23に向けて溶加材Mを供給する。溶加材供給部19は、溶加材Mが巻回されたリール19aと、リール19aから溶加材Mを繰り出す繰り出し機構19bとを備える。溶加材Mは、繰り出し機構19bによって必要に応じて正方向又は逆方向に送られながら溶接トーチ23へ送給される。繰り出し機構19bは、溶加材供給部19側に配置されて溶加材Mを押し出すプッシュ式に限らず、ロボットアーム等に配置されるプル式、又はプッシュ-プル式であってもよい。
熱源制御部21は、マニピュレータ15による溶接に要する電力を供給する溶接電源である。熱源制御部21は、溶加材Mを溶融、凝固させるビード形成時に供給する溶接電流及び溶接電圧を調整する。また、熱源制御部21が設定する溶接電流及び溶接電圧等の溶接条件に連動して、溶加材供給部19の溶加材供給速度が調整される。
溶加材Mを溶融させる熱源としては、上記したアークに限らない。例えば、アークとレーザーとを併用した加熱方式、プラズマを用いる加熱方式、電子ビーム又はレーザーを用いる加熱方式等、他の方式による熱源を採用してもよい。電子ビーム又はレーザーにより加熱する場合、加熱量を更に細かく制御でき、形成するビードの状態をより適正に維持して、積層構造物の更なる品質向上に寄与できる。また、溶加材Mの材質についても特に限定するものではなく、例えば、軟鋼、高張力鋼、アルミ、アルミ合金、ニッケル、ニッケル基合金等、造形物Wkの特性に応じて、用いる溶加材Mの種類が異なっていてよい。
制御装置13は、上記した各部を統括して制御する。制御装置13は、PC(Personal Computer)等の情報処理装置を用いたハードウェアにより構成される。
上記した構成の積層造形装置100は、造形物Wkの積層計画に基づいて作成された造形プログラムに従って動作する。造形プログラムは、多数の命令コードにより構成され、造形物Wkの形状、材質、入熱量等の諸条件に応じて、適宜なアルゴリズムに基づいて作成される。この造形プログラムに従って、溶接トーチ23を移動させつつ、送給される溶加材Mを溶融及び凝固させると、溶加材Mの溶融凝固体である線状の溶接ビードBがベース25上に形成される。つまり、マニピュレータ制御部17は、制御装置13から提供される所定の造形プログラムに基づいてマニピュレータ15、熱源制御部21を駆動させる。マニピュレータ15は、マニピュレータ制御部17からの指令により、溶加材Mをアークで溶融させながら溶接トーチ23を移動させて溶接ビードBを形成する。このようにして溶接ビードBを順次に形成、積層することで、目的とする形状の造形物Wkが得られる。
次に、積層造形装置100により造形する造形物の積層計画について説明する。
積層計画は、造形対象の造形物の形状と、積層造形装置100を構成する各部の仕様等の条件に応じて、所定のアルゴリズムに基づいて決定される。具体的に、積層計画には溶接トーチ23を移動させる軌跡(以下、「パス」ともいう。)の情報、溶接ビードを形成する溶接条件の情報等が含まれる。積層計画の具体的な決定手順については公知であるため、ここではその説明を省略する。
<造形計画とモデル>
図2A,図2B,図2Cは、積層体を構成する溶接ビードのパスの決定手順を、溶接ビードの長手方向に直交する断面で示す説明図である。
まず、造形物の形状を例えばCADデータ等の形状データから取得する。そして、図2Aに示すように、作製する造形物の目標形状Soを所定の溶接ビードのビード高さHに応じて複数の層L1,L2,L3,L4にスライスする。分割の層数、ビード高さは任意に設定でき、形状を分割する具体的な方法は特に限定されず、公知の手段を採用できる。
分割した各層L1,L2,L3,L4を、図2Bに示すように、溶接ビードの断面形状に対応するように、複数の矩形ビードモデルBM0に分割する。これにより、それぞれの層L1,L2,L3,L4が複数の矩形ビードモデルBM0に分割される。この矩形ビードモデルBM0の分割時においては、各矩形ビードモデルBM0でビード長手方向の直交断面におけるビード断面積を一定にする等、条件を指定してもよい。
分割された複数の矩形ビードモデルBM0を、図2Cに示すように、一例として示す単純な幾何図形である半円形状に当てはめる。ここでは、各矩形ビードモデルBM0を底辺31と円弧33を有し、実際の溶接ビードの形状に近い半円形状のビードモデルBMに変更する。当てはめるビードモデルBMの形状は任意であるが、予め溶接条件とビード形状との関係をデータベースとして管理している場合には、そのデータベースを参照して適切な形状のモデルを設定してもよい。
そして、得られた半円形状のビードモデルBMの代表位置として、例えば底辺31の中点を溶接ビードの狙い位置Pに設定する。中点である狙い位置Pは、図2Cの奥行き方向に連続するビードモデルBMの長手方向に沿った点群となる線であり、この線が溶接ビードを形成するパスPSとなる。パスPSは、複数のビードモデルBMそれぞれに設定される。パスPSには、溶接ビードを形成する狙い位置の情報と、溶接ビードの計画高さ(ビード高さH)の情報が含まれる。なお、ビードモデルBMを造形形状の全体に当てはめてパスPSを求める以外にも、造形形状の一部を部分的に生成したパスPSを並列に複製して、造形形状全体のパスPSを求めることでもよい。
ここで、ビードモデルBMの他の形状の例を説明する。
図3は、隣接するビード間の重なりを考慮したモデルの一例を示す説明図である。図3は、溶接ビードの長手方向に直交する断面における3つのモデル形状を示している。各モデルは、基準となるパスP1のモデルBM1の断面形状が台形であり、モデルBM1にはパスPS2のモデルBM2が隣接して設けられ、モデルBM2にはパスPS3のモデルBM3が隣接して設けられている。モデルBM2,BM3は、図3の左側に配置されるモデルに一部をオーバーラップさせている。具体的には、モデルBM2,BM3は、基本的にモデルBM1と同じ台形形状であり、モデルBM1側とは反対側となる台形の底辺の一端を中心に、断面形状をそのままに維持して時計回りに所定角度を回転させて、台形の底辺を傾斜させている。そして、モデルBM2がモデルBM1と重なる部分はモデルBM1の領域とし、モデルBM1に含まれないモデルBM2の下方領域をモデルBM2の領域に含ませる。同様に、モデルBM3がモデルBM2と重なる部分はモデルBM2の領域とし、モデルBM2に含まれないモデルBM3の下方領域をモデルBM3の領域に含ませる。
その結果、モデルBM2の形状は、モデルBM1の一方の斜辺に寄り添う多角形状(5角形)となり、モデルBM3の形状は、モデルBM2の一方の斜辺に寄り添う多角形状(5角形)となる。このように、各BM1,BM2,BM3は、実際の溶接ビードの断面形状により近似した形状となる。
図4は、下層側へ溶接金属が垂れた形状を再現したモデルを示す説明図である。図4も溶接ビードの長手方向に直交する断面におけるモデル形状を示している。
ベース27に積層された断面形状が台形のモデルBM1と、モデルBM1より上層のモデルBM2,BM3,・・・,BMn(nは整数)のうち、上層の台形のビードモデルBM2,BM3,・・・,BMnについては、底辺35の両端部に、下方へ延びる垂れ部37a,37bを追加している。垂れ部37a,37bの断面形状は、それぞれ底辺35の端部を一辺とする三角形であり、前述した溶接ビードの溶接条件とパスに応じて、その形状と面積が設定される。垂れ部37aと垂れ部37bとは、互いに同じ形状でも異なる形状でもよい。また、垂れ部37a,37bは、一対を設ける以外にも、台形のモデルの底辺35のいずれか一方の端部のみに設けてもよい。
垂れ部37a,37bを設けたモデルBM2,BM3,・・・,BMnを、造形計画用のビードモデルに設定することで、溶接ビードのビード高さが、溶接ビードに生じる溶融金属の垂れ下がりによる影響が加味される。これにより、オーバーハング部などの溶接ビードの溶融金属が垂れやすい条件下でも、溶接ビードの輪郭の予測形状と実際の形状とを整合しやすくなる。
また、モデルの形状は、溶接条件に応じて決定することもできる。溶接条件としては、溶接電流、溶接電圧、トーチの移動速度(運棒速度)、溶加材の送給速度等が挙げられる。
例えば、ビード形成の下地面から溶接ビードの頂部までのビード高さHは式(1)から求め、溶接ビードの長手方向に直交する方向のビード幅LWは式(2)から求めてもよい。
H =C+C+C+C +C +C ・・・式(1)
LW=D+D+D+D +D +D ・・・式(2)
:トーチ移動速度
:溶加材送給速度
~C:係数
~D:係数
モデル形状は、前述した半円形状、台形又は台形に近い形状の他、多角形状、楕円形状等の種々の形状でよく、特に制限されない。また、溶接条件と、溶着断面積、ビード高さ、ビード幅等のパラメータとを関連づけて保存したデータベースから、設定される溶接条件に最も近いモデル形状を探索して決定してもよい。さらに、上記したデータベースを基に近似式を作成して、その近似式を用いてモデル形状を決定してもよい。
<制御情報修正装置の第1構成例>
図5は、制御情報修正装置200の第1構成例の機能ブロック図である。制御情報修正装置200は、設計情報取得部41と、重なり予測部43と、追加量算出部45と、情報修正部47とを備える。
制御情報修正装置200は、制御装置13と同様に、PC(Personal Computer)等の情報処理装置を用いたハードウェアにより構成される。制御情報修正装置200の制御機能は、図示しない制御デバイスが記憶装置に記憶された特定の機能を有するプログラムを読み出し、これを実行することで実現される。制御デバイスとしては、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサ、又は専用回路等が挙げられる。記憶装置としては、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等のストレージを例示できる。
制御情報修正装置200の各部の詳細については後述するが、概略的な機能としては次の通りである。
設計情報取得部41は、パスと溶接ビードの形状に関する設計情報を取得する。重なり予測部43は、取得した設計情報に基づき、ビード層内で形成されるビードモデルを求め、ビード層内でビード同士が重なり合う重なり領域の分布を求める。追加量算出部45は、求めた重なり領域の分布からビード同士の重なりが不足する狭隘部を特定し、その狭隘部に重なりの不足分を補完する加工材料(溶接ビード)の追加溶着量を算出する。情報修正部47は、算出した追加溶着量に応じて制御情報を修正する。
次に、制御情報修正方法について説明する。ここでは前提として、積層造形装置100を制御して造形物を造形するための積層計画、又は造形プログラムが用意されている、若しくは、それらに相当する対応情報があらかじめ用意されているものとする。本制御情報修正方法は、その用意された積層計画又は造形プログラム若しくは対応情報を修正する。
図6は、制御情報修正方法の手順を示すフローチャートである。設計情報取得部41は、用意された積層計画、又は造形プログラム等の情報を読み取り、予定された造形のパスに関する情報と、溶接ビードの形状、即ち溶接条件に関する情報を含む設計情報を取得する(S1)。溶接条件としては、例えば、溶接電流、溶接電圧、溶加材送給速度、溶接速度等のパラメータが挙げられる。
次に、重なり予測部43は、取得したパスと溶接条件に応じて決定される溶接ビードのビードモデルを求め、造形時に形成される溶接ビードの層内分布を、ビードモデルを用いて予測する。そして、予測したビードモデルの層内分布からビードモデル同士の重なり領域の分布を求める(S2)。この重なり領域の分布を第一重なり分布と定義する。
図7は、溶接ビードの層内分布の一部を示す説明図である。ここでは、溶接ビードが屈曲する折れ角状のパスPS1及びパスPS1により形成されるビードモデルBM1と、その屈曲の内側に配置されるパスPS2及びパスPS2により形成されるビードモデルBM2とを示している。パスP1は屈曲点Pb1で折れ曲がり、内側のパスP2は屈曲点Pb2で折れ曲がっている。パスP1の折れ角θとパスP2の折れ角θとは鋭角で互いに略等しい。ここで示すパスP1,P2は、折れ角θ1,θ2が鋭角であるが、直角、又は鈍角であってもよい。
外側に配置されるビードモデルBM1は、ビード長手方向に直交するビード幅方向の外縁51のうち、屈曲点Pb1における外縁凸部51aは円弧状に形成される。また、内縁53のうち、屈曲点Pb1における内縁凹部53aは湾曲の少ない屈曲した形状に形成される。同様に、内側に配置されるビードモデルBM2は、ビード幅方向の外縁55のうち、屈曲点Pb2における外縁凸部55aは円弧状に形成される。また、内縁57のうち、屈曲点Pb2における内縁凹部57aは湾曲の少ない屈曲した形状に形成される。
図8は、図7の屈曲部を拡大して示す部分拡大図である。そして、ビードモデルBM1とビードモデルBM2とは、互いに隣接する側の一部が重なり合う重なり領域59A,59Bを有して配置されている。重なり領域59A,59Bは、各屈曲の頂部となる領域には形成されず、図8の左側の直線状のパスPS1,PS2に沿った重なり領域59Aと、右側の直線状のパスPS1,PS2に沿った重なり領域59Bとに分断されている。つまり、ビードモデルBM1とビードモデルBM2との屈曲部においては、ビードモデルBM1の内側とビードモデルBM2の外側との間に、溶接ビードが形成されない欠肉部61が形成される。
図9は、図7に対応する屈曲部における連続した重なり領域59Rを示す説明図である。積層造形においては、パスPS1とパスPS2の屈曲部においても、互いの重なり領域が各パスPS1,PS2に沿って連続して形成され、均一な重なり状態が得られることが望ましい。屈曲部においても直線部と同様の均一な重なり領域を形成することで、屈曲部における積層高さの均一化が図れる。このようなパスPS1,PS2に沿って連続した重なり幅を有する理想的な重なり領域59Rを第二重なり分布と定義する。
図9に示す理想的な重なり領域(第二重なり分布)59Rと、図8に示すビードモデルBM1,BM2同士の重なり領域(第一重なり分布)59A,59Bとを比較すると、双方の差は、溶接ビードが形成されない欠肉部61と、欠肉部61の周囲で既設のビードモデルBM1との重なりが形成されない重なり不足部63とが存在することにある。ここで、欠肉部61と重なり不足部63とを合わせた領域を「狭隘部65」という。この狭隘部65に上記した理想的な重なり領域(第二重なり分布)59Rからの不足分に相当する追加溶着量を補完することで、その追加溶着量により充填される欠肉部61を含む領域と、元々の重なり領域59A,59Bとを合わせた領域が、理想的な重なり領域59Rに近似できる。より好ましくは、双方を等しくできる。このように、第一重なり分布と第二重なり分布との差分量に応じて追加溶着量を算出するのが好ましい。
追加量算出部45は、第一重なり分布の情報から上記した狭隘部65の領域を特定し、その狭隘部65に欠肉分及び重なりの不足分を補完するための溶接ビードの追加溶着量を算出する(S3)。狭隘部65の領域の特定には、重なり領域(第一重なり分布)59A,59Bの不連続となる領域を、パスPS1,PS2によるビードモデルBM1,BM2を参照して求める。また、狭隘部65は、第一重なり分布と第二重なり分布との差分が発生する部位から特定してもよい。その場合、重なり分布同士の単純な比較により簡単に狭隘部を抽出できる。
追加量算出部45は、ビード層内でビードモデルに生じた欠肉部61を埋めるための加工材料(溶接ビード)の量を欠肉補完量として求める。この欠肉補完量の溶接ビードを欠肉部61に形成する場合、欠肉補完量に応じて形成される溶接ビードと、欠肉部61の周囲のビードモデルBM1,BM2に対応する溶接ビードの一部とが融合した融合面、即ち、溶接ビードの溶融凝固面が形成される。追加量算出部45は、その融合面を、欠肉部61の周囲の溶接ビードの表面高さに揃えるために追加する加工材料(溶接ビード)の量を求める。そして、追加量算出部45は、こうして求めた欠肉補完量と高さ調整補完量との合計値を追加溶着量に設定する。なお、ここでいう「融合面の表面高さを揃える」とは、均一な高さの平坦面にすることが望ましいが、必ずしも平坦面である必要はなく、積層造形する造形物の形状精度が担保できる平坦度合いとしてもよい。
また、上記した狭隘部65における不足した重なり量の算出は、図8に示す平面上での幾何学演算により求めることが好ましい。その場合、3次元の複雑な体積計算を要することなく、簡便に追加溶着量を算出できる。また、実際の溶接ビード表面の3次元的な凹凸等の性状を、上記した幾何学演算に加味する補正を行ってもよい。例えば、実際の溶接ビードの形状を模擬した単純形状の3次元ビードモデルを用いることで補正が行える。その場合、体積計算の演算量を軽減しつつ、より高精度に追加溶着量を算出できる。
さらに、あらかじめ複数種類の追加溶着量をテーブル値として用意しておき、各追加溶着量を追加した後の重なり量と、理想的な溶接金属の重なり量との差分をそれぞれ求め、差分が小さくなる追加溶着量を選定することでもよい。こうすることで欠肉部61と重なり不足部63とを別々に計算せず一度の計算で、比較的簡便に追加溶着量を決定できる。
次に、情報修正部47は、得られた追加溶着量に応じて、前述した設計情報を補正する(S4)。つまり、ビードモデルBM1,BM2同士の重なり領域を、理想的な重なり領域59Rに近づける、又は等しくする。
追加溶着量に応じた制御情報の具体的な修正内容としては、例えば、図8に示す内側のパスPS2において、屈曲の角部近傍で溶接速度を下げる、溶加材送給速度を上げる、等の溶着量を局所的に増加させることが挙げられる。
また、パスPS2の屈曲点Pb2において、屈曲の外側(屈曲点Pb1側)に向けてパスを延長させてもよい。その場合、ビードモデルBM1,BM2同士の重なり領域の積層高さを別途演算により予測して、重なり領域の積層高さと、その周辺の部位の積層高さを比較しつつ、均一な高さになるようにパスの延長方向や延長量を調整してもよい。
図10は、ビードモデルBM1,BM2の屈曲部における積層高さの予測分布を模式的に示す説明図である。ここで示すように、狭隘部65の領域Akに限らず、狭隘部65の周囲の重なり領域以外の領域Awが、均一な高さ分布となるよう設計情報を補正するのが好ましい。
この設計情報の補正は、狭隘部65における積層高さの差分が予め定めた規定範囲内に収まるように実施する。1回の補正で積層高さの差分が所定の範囲に収まらない場合は、その範囲に収まるまで繰り返し補正すればよい。これにより、溶接ビードの高さ分布の偏りを確実に抑制でき、所望の積層高さの造形物を高精度で造形できる。
以上説明したように、本制御情報修正方法によれば、設計情報から得られるビードモデル同士の重なり領域を求め、この重なり領域の分布から狭隘部を特定し、狭隘部に追加する追加溶着量を、欠肉部の欠肉補完量と、融合面の高さを揃えるための高さ調整補完量との合計値で求める。この追加溶着量に応じて積層造形装置の制御情報を修正することで、
、形成されるビードにより狭隘部65が生じる場合でも欠肉を生じさせず、且つ均一な高さの溶接ビードを形成できるように積層造形装置への制御情報を修正できる。よって、例えば溶接ビードを形成するパスが折れ角状となった部位についても、欠肉を生じさせず、且つ均一な高さの溶接ビードを形成できる。
上記したビード同士の重なりが不足する狭隘部65は、パスの屈曲点に限らず、パス同士がT字形に突き当たる位置においても発生する。
図11Aは、渦巻き状に形成するパスを示す説明図である。図11Bは、図11Aに示すパスにより形成される渦巻き状のビードモデルを示す説明図である。図11Aに示すパスPSは、直線状のパスを溶接方向WDに沿って外側から内側に向けて渦巻き状に連続して形成している。このパスPSに対応するビードモデルBMは、内側のパスPSによるビードモデルBMと、外側のパスPSによるビードモデルBMとが、互いに重なり領域59を有して配置される。そして、図11Bに示すように、内側のパス終端PSeで形成されるビードモデルBMは、その周囲がビードモデルBMによって囲まれた壁部の内側を埋めるように配置される。
図12は、図11Bのパス終端PSeの部分の詳細を示す拡大図である。実際に形成される溶接ビードの先端縁の外縁は湾曲する。一方、先に形成された既設の溶接ビードは、直線状のパスPSであれば、その溶接ビードの内縁は直線状であり、屈曲部においては前述したように直線状の内縁になりやすい。したがって、パス終端PSeにおいては、矩形状の袋小路に形成された直線状の溶接ビードの側面に、先端が湾曲形状の溶接ビードがT字状に突き当たることになる。
図12は、このような溶接ビードの予測形状をビードモデルBMによって示している。ビードモデルBMの終端の先端縁67は、その溶接ビードの先端形状を模擬して湾曲させている。このように湾曲した先端縁67の一部を、先端縁67に対向するビードモデルBMと重なり領域59Cが生じるほど接近させても、ビードモデルBMの先端では、ビード幅方向の両脇に欠肉部61が生じる。
このような欠肉部61についても前述した手順と同様に、重なりの不測分を補完すればよい。その場合、まず、設計情報に基づき、ビード層内でビード同士が重なり合う第一重なり分布を求める。次に、この第一重なり分布から重なりが不足する狭隘部(欠肉部61)を特定し、特定された狭隘部に、重なりの不足分を補完する溶接ビードの追加溶着量を算出する。そして、算出した追加溶着量に応じて制御情報を修正する。これにより、狭隘部において未溶着となる欠肉部の発生を抑制でき、溶接ビードを均一な積層高さで形成できる。
<制御情報修正装置の第2構成例>
次に、制御情報修正装置の第2構成例を説明する。
図13は、制御情報修正装置300の第2構成例の機能ブロック図である。
制御情報修正装置300は、図5に示す第1構成例の制御情報修正装置200における重なり予測部43に代えて形状計測部49を備える。形状計測部49には、造形部11に設けた形状センサ71からの出力情報が制御装置13を介して入力される。
図14は、溶接トーチ23に設けた形状センサ71を示す概略図である。形状センサ71は、例えば、照射したレーザー光の反射光を高さ情報として取得するレーザーセンサを使用できる。また、形状センサ71として、3次元形状計測用のカメラを使用してもよい。例えば光切断法により形状を計測する場合には、レーザーセンサの照射部からスリット光を計測対象面に照射し、計測対象面からの反射光を検出部で検出して形状プロファイルを求める。この処理を、照射位置を変更しながら繰り返すことで、計測対象面の3次元の高さ分布が得られる。
図15は、形状センサ71による計測結果である形状プロファイルを示すグラフである。図14に示す2列の溶接ビードBの表面形状は、形状センサ71によって2つの凸部を有する形状プロファイルPrfとして検出される。形状センサ71は、溶接トーチ23に一体に固定されることで、溶接トーチ23が溶接方向WDへ移動することで、平面上の高さ分布をビード形成と同時に計測できる。なお、形状センサ71の配置場所は、溶接トーチ23に限らず、マニピュレータの先端軸付近でもよい。
この制御情報修正装置300によれば、溶接ビードの積層中にビード形状を計測し、その計測結果を利用して、前述した追加溶着量を算出できる。
つまり、設計情報取得部41は、パスと溶接ビードの形状に関する設計情報を取得する。形状計測部49は、制御装置13が造形部11を制御して設計情報に基づいて形成したビード層のビード形状を、形状センサ71を用いて計測する。そして、追加量算出部45は、形成後のビード形状の計測結果に応じて、ビード層内で溶接ビードにより生じ得る欠肉部を埋めるための加工材料(溶接ビード)の欠肉補完量を求める。また、欠肉補完量分の溶接ビードと欠肉部の周囲の溶接ビードの一部とが、溶接時の入熱によって融合して形成される溶接金属の融合面を、欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量を求める。これら欠肉補完量と高さ調整補完量は、ビード形状の計測結果と、設計情報に基づくビードモデルとから前述した重なり分布を求め、この重なり分布に応じて求められる。
そして、追加量算出部45は、求めた欠肉補完量と高さ調整補完量との合計値である追加溶着量を算出する。情報修正部47は、算出された追加溶着量に応じて、計測された溶接ビードに隣接する溶接ビードを形成する際の制御情報(積層条件)を修正する。
ビード形状の計測は、溶接ビードの形成動作と同時に実施してもよく、溶接ビードの形成を完了した後に実施してもよい。例えば、図7に示すパスPS1により形成された溶接ビードのビード形状を計測し、続いて形成されるパスPS2の溶接ビードを形成する条件を、パスPS1の溶接ビードの形状に応じて変更してもよい。その場合、既設の溶接ビードの形状計測結果を利用するため、溶接ビードの蛇行等も考慮でき、追加すべき溶着量をより正確に算出できる。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせること、及び明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
前述した加工位置を移動させる動作は、図1に示す積層造形装置100のマニピュレータ15の駆動による動作に限らない。例えば、図16に示すように、マニピュレータ15が水平面上を移動可能なスライダ73に配置され、円柱状のベース25Aが回転駆動可能なポジショナ75に支持される場合、加工位置を移動させる動作には、スライダ73、ポジショナ75の少なくとの一方の駆動により溶接ビードの形成位置を移動させる動作が含まれてもよい。また、図17に示すように、回転及び直進動の駆動が可能なポジショナ77にベース25Bが支持され、ベース25上で造形物Wkを造形する場合、加工位置を移動させる動作には、ポジショナ77の駆動により溶接ビードの形成位置を移動させる動作が含まれてもよい。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する制御情報修正方法であって、
前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得し、
前記設計情報に基づき前記ビード層内で形成される前記ビードのビードモデルを求めて、前記ビードモデル同士が重なり合う重なり領域を予測した第一重なり分布を求め、
前記第一重なり分布から前記ビードモデル同士の重なりが不足する狭隘部を特定し、該狭隘部に前記重なりの不足分を補完する前記加工材料の追加溶着量を算出し、
前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する、
工程を含み、
前記追加溶着量は、前記ビード層内で前記ビードモデルによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードモデルに対応する前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である、
制御情報修正方法。
この制御情報修正方法によれば、設計情報から得られるビードモデル同士の重なり領域を求め、この重なり領域の分布から狭隘部を特定し、狭隘部に追加する追加溶着量を、欠肉部の欠肉補完量と、融合面の高さを揃えるための高さ調整補完量との合計値で求める。この追加溶着量に応じて積層造形装置の制御情報を修正することで、造形物を造形する際に欠肉部の発生を抑制し、ビードの積層高さを均一にできる。
(2) 前記パスの情報に基づいて、前記ビード層内で隣り合う前記ビードモデル同士の重なりを前記パスに沿って連続する重なり幅に設定した第二重なり分布を求め、
前記第一重なり分布と前記第二重なり分布との差分量に応じて前記追加溶着量を算出する、(1)に記載の制御情報修正方法。
この制御情報修正方法によれば、第一重なり分布と第二重なり分布との差分量に応じて追加溶着量を算出するため、欠肉部と欠肉部周囲との体積を別々に計算することなく、一度の計算で済むため、追加溶着量の算出を比較的簡便に行える。
(3) 前記パスの情報に基づいて、前記ビード層内で隣り合う前記ビードモデル同士の重なりを前記パスに沿って連続する重なり幅に設定した第二重なり分布を求め、
前記狭隘部を、前記第一重なり分布と前記第二重なり部分布との差分が発生する部位から特定する、(1)に記載の制御情報修正方法。
この制御情報修正方法によれば、第一重なり分布と第二重なり分布の差分から狭隘部を簡単に特定できる。
(4) 前記追加溶着量を追加した前記狭隘部の積層高さと、当該狭隘部の周辺の積層高さとを算出し、
前記狭隘部の積層高さと前記狭隘部の周辺との積層高さの差分が、あらかじめ定めた規定範囲内に収まるように前記制御情報を修正する、(1)に記載の制御情報修正方法。
この制御情報修正方法によれば、狭隘部の積層高さと狭隘部の周辺の積層高さとの差分を規定範囲内に収めることで、所望の積層高さの造形物を精度よく造形できる。
(5) 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する制御情報修正方法であって、
前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得し、
前記設計情報に基づいて形成された前記ビード層の前記ビードの形状を計測し、
前記ビードの形状の計測結果に応じて、前記ビード層内で前記ビードによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である追加溶着量を算出し、
前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する、
制御情報修正方法。
この制御情報修正方法によれば、既設の溶接ビードの形状計測結果を利用して追加溶着量を算出するため、ビードモデルからは得られない実際のビードの蛇行等も考慮でき、追加すべき溶着量をより正確に算出できる。
(6) 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する制御情報修正装置であって、
前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得する設計情報取得部と、
前記設計情報に基づき前記ビード層内で形成される前記ビードのビードモデルを求めて、前記ビードモデル同士が重なり合う重なり領域を予測した第一重なり分布を求める重なり予測部と、
前記第一重なり分布から前記ビードモデル同士の重なりが不足する狭隘部を特定し、該狭隘部に前記重なりの不足分を補完する前記加工材料の追加溶着量を算出する追加量算出部と、
前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する情報修正部と、
を備え、
前記追加溶着量は、前記ビード層内で前記ビードモデルによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードモデルに対応する前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である、
制御情報修正装置。
この制御情報修正装置によれば、設計情報取得部が得た設計情報から、重なり予測部はビードモデル同士の重なり領域を求める。追加量算出部は、この重なり領域の分布から狭隘部を特定し、狭隘部に追加する追加溶着量を、欠肉部の欠肉補完量と、融合面の高さを揃えるための高さ調整補完量との合計値で求める。情報修正部がこの追加溶着量に応じて積層造形装置の制御情報を修正することで、造形物を造形する際に欠肉部の発生を抑制し、ビードの積層高さを均一にできる。
(7) 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する制御情報修正装置であって、
前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得する設計情報取得部と、
前記設計情報に基づいて形成された前記ビード層の前記ビードの形状を計測する形状計測部と、
前記ビードの形状の計測結果に応じて、前記ビード層内で前記ビードによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である追加溶着量を算出する追加量算出部と、
前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する情報修正部と、
を備える制御情報修正装置。
この制御情報修正装置によれば、追加量算出部が、既設の溶接ビードの形状計測結果を利用して追加溶着量を算出するため、ビードモデルからは得られない実際のビードの蛇行等も考慮でき、追加すべき溶着量をより正確に算出できる。
(8) 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する手順を実行させるプログラムであって、
コンピュータに、
前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得する手順と、
前記設計情報に基づき前記ビード層内で形成される前記ビードのビードモデルを求めて、前記ビードモデル同士が重なり合う重なり領域を予測した第一重なり分布を求める手順と、
前記第一重なり分布から前記ビードモデル同士の重なりが不足する狭隘部を特定し、該狭隘部に前記重なりの不足分を補完する前記加工材料の追加溶着量を算出する手順と、
前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する手順と、
を実行させ、
前記追加溶着量は、前記ビード層内で前記ビードモデルによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードモデルに対応する前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である、
プログラム。
このプログラムによれば、設計情報から得られるビードモデル同士の重なり領域を求め、この重なり領域の分布から狭隘部を特定し、狭隘部に追加する追加溶着量を、欠肉部の欠肉補完量と、融合面の高さを揃えるための高さ調整補完量との合計値で求める。この追加溶着量に応じて積層造形装置の制御情報を修正することで、造形物を造形する際に欠肉部の発生を抑制し、ビードの積層高さを均一にできる。
(9) 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する手順を実行させるプログラムであって、
コンピュータに、
前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得する手順と、
前記設計情報に基づいて形成された前記ビード層の前記ビードの形状を計測する手順と、
前記ビードの形状の計測結果に応じて、前記ビード層内で前記ビードによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である追加溶着量を算出する順と、
前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する手順と、
を実行するためのプログラム。
このプログラムによれば、既設の溶接ビードの形状計測結果を利用して追加溶着量を算出するため、ビードモデルからは得られない実際のビードの蛇行等も考慮でき、追加すべき溶着量をより正確に算出できる。
11 造形部
13 制御装置
15 マニピュレータ
17 マニピュレータ制御部
19 溶加材供給部
19a リール
19b 繰り出し機構
21 熱源制御部
23 溶接トーチ
25,25A,25B,27 ベース
31 底辺
33 円弧
35 底辺
37a,37b 垂れ部
41 設計情報取得部
43 重なり予測部
45 追加量算出部
47 情報修正部
49 形状計測部
51 外縁
51a 外縁凸部
53 内縁
53a 内縁凹部
55 外縁
55a 外縁凸部
57 内縁
57a 内縁凹部
59,59A,59B,59C 重なり領域(第一重なり分布)
59R 重なり領域(第二重なり分布)
61 欠肉部
63 重なり不足部
65 狭隘部
67 先端縁
71 形状センサ
73 スライダ
75,77 ポジショナ
100 積層造形装置
200,300 制御情報修正装置
Ak,Aw 領域
B 溶接ビード(ビード)
BM ビードモデル
BM0 矩形ビードモデル
BM1,BM2,BM3,BMn モデル
L1,L2,L3,L4 層
M 溶加材
P 狙い位置
PS,P1,P2,P3 パス
Pb1,Pb2 屈曲点
PSe パス終端
WD 溶接方向
Wk 造形物

Claims (9)

  1. 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する制御情報修正方法であって、
    前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得し、
    前記設計情報に基づき前記ビード層内で形成される前記ビードのビードモデルを求めて、前記ビードモデル同士が重なり合う重なり領域を予測した第一重なり分布を求め、
    前記第一重なり分布から前記ビードモデル同士の重なりが不足する狭隘部を特定し、該狭隘部に前記重なりの不足分を補完する前記加工材料の追加溶着量を算出し、
    前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する、
    工程を含み、
    前記追加溶着量は、前記ビード層内で前記ビードモデルによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードモデルに対応する前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である、
    制御情報修正方法。
  2. 前記パスの情報に基づいて、前記ビード層内で隣り合う前記ビードモデル同士の重なりを前記パスに沿って連続する重なり幅に設定した第二重なり分布を求め、
    前記第一重なり分布と前記第二重なり分布との差分量に応じて前記追加溶着量を算出する、
    請求項1に記載の制御情報修正方法。
  3. 前記パスの情報に基づいて、前記ビード層内で隣り合う前記ビードモデル同士の重なりを前記パスに沿って連続する重なり幅に設定した第二重なり分布を求め、
    前記狭隘部を、前記第一重なり分布と前記第二重なり部分布との差分が発生する部位から特定する、
    請求項1に記載の制御情報修正方法。
  4. 前記追加溶着量を追加した前記狭隘部の積層高さと、当該狭隘部の周辺の積層高さとを算出し、
    前記狭隘部の積層高さと前記狭隘部の周辺との積層高さの差分が、あらかじめ定めた規定範囲内に収まるように前記制御情報を修正する、
    請求項1に記載の制御情報修正方法。
  5. 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する制御情報修正方法であって、
    前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得し、
    前記設計情報に基づいて形成された前記ビード層の前記ビードの形状を計測し、
    前記ビードの形状の計測結果に応じて、前記ビード層内で前記ビードによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である追加溶着量を算出し、
    前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する、
    制御情報修正方法。
  6. 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する制御情報修正装置であって、
    前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得する設計情報取得部と、
    前記設計情報に基づき前記ビード層内で形成される前記ビードのビードモデルを求めて、前記ビードモデル同士が重なり合う重なり領域を予測した第一重なり分布を求める重なり予測部と、
    前記第一重なり分布から前記ビードモデル同士の重なりが不足する狭隘部を特定し、該狭隘部に前記重なりの不足分を補完する前記加工材料の追加溶着量を算出する追加量算出部と、
    前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する情報修正部と、
    を備え、
    前記追加溶着量は、前記ビード層内で前記ビードモデルによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードモデルに対応する前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である、
    制御情報修正装置。
  7. 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する制御情報修正装置であって、
    前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得する設計情報取得部と、
    前記設計情報に基づいて形成された前記ビード層の前記ビードの形状を計測する形状計測部と、
    前記ビードの形状の計測結果に応じて、前記ビード層内で前記ビードによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である追加溶着量を算出する追加量算出部と、
    前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する情報修正部と、
    を備える制御情報修正装置。
  8. 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する手順を実行させるプログラムであって、
    コンピュータに、
    前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得する手順と、
    前記設計情報に基づき前記ビード層内で形成される前記ビードのビードモデルを求めて、前記ビードモデル同士が重なり合う重なり領域を予測した第一重なり分布を求める手順と、
    前記第一重なり分布から前記ビードモデル同士の重なりが不足する狭隘部を特定し、該狭隘部に前記重なりの不足分を補完する前記加工材料の追加溶着量を算出する手順と、
    前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する手順と、
    を実行させ、
    前記追加溶着量は、前記ビード層内で前記ビードモデルによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードモデルに対応する前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である、
    プログラム。
  9. 加工位置をパスに沿って移動させながら、溶融した加工材料を加工対象面に溶着させるビードを、互いに隣り合うビード同士の一部を重ね合わせてビード層を形成し、該ビード層の積層によって三次元形状の造形物を造形する積層造形装置において、該積層造形装置を制御するための制御情報を修正する手順を実行させるプログラムであって、
    コンピュータに、
    前記パスと前記ビードの形状に関する設計情報を取得する手順と、
    前記設計情報に基づいて形成された前記ビード層の前記ビードの形状を計測する手順と、
    前記ビードの形状の計測結果に応じて、前記ビード層内で前記ビードによって生じる欠肉部を埋めるための前記加工材料の欠肉補完量と、前記欠肉補完量の前記加工材料と前記欠肉部の周囲の前記ビードの一部とが融合して形成される融合面を、前記欠肉部の周囲の表面高さと揃えるための高さ調整補完量との合計値である追加溶着量を算出する順と、
    前記追加溶着量に応じて前記制御情報を修正する手順と、
    を実行するためのプログラム。
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