JP2024020866A - 非接触温度測定装置及び非接触温度測定装置の補正方法 - Google Patents

非接触温度測定装置及び非接触温度測定装置の補正方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2024020866A
JP2024020866A JP2022123382A JP2022123382A JP2024020866A JP 2024020866 A JP2024020866 A JP 2024020866A JP 2022123382 A JP2022123382 A JP 2022123382A JP 2022123382 A JP2022123382 A JP 2022123382A JP 2024020866 A JP2024020866 A JP 2024020866A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
calculation formula
infrared sensor
measurement target
zero
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022123382A
Other languages
English (en)
Inventor
大志 井上
Daishi Inoue
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Original Assignee
Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Electronics Co Ltd filed Critical Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Priority to JP2022123382A priority Critical patent/JP2024020866A/ja
Publication of JP2024020866A publication Critical patent/JP2024020866A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Radiation Pyrometers (AREA)

Abstract

【課題】他の温度測定手段を必要とすることなく、補正が可能な非接触温度測定装置及び非接触温度測定装置の補正方法が提供される。【解決手段】非接触温度測定装置(10)は、測定対象から放射される赤外線を検出する赤外線センサ(11)と、検出された赤外線のエネルギー量に応じた電気信号を取得し、算出式を用いて電気信号から測定対象の温度を算出する信号処理部(21)と、赤外線センサの温度を測定する温度測定部(22)と、電気信号の値がゼロの場合の赤外線センサの温度と、電気信号の値がゼロでない場合の赤外線センサの温度と、算出式と、に基づいて、測定対象の温度が電気信号の値がゼロの場合の赤外線センサの温度に等しくなるように、算出式の係数を補正する補正処理部(23)と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は非接触温度測定装置及び非接触温度測定装置の補正方法に関する。
波長が2μm以上の赤外線は、その熱的効果及びガスによる赤外線吸収の効果から、人体を検知する人感センサ、非接触温度測定装置及びガスセンサ等に使用されている。例えば非接触温度測定装置に用いられる赤外線センサは、測定対象から入射する赤外線のエネルギー量に基づいて温度を検出する。
ここで、赤外線センサを非接触温度測定装置として使用する場合に、例えば汚れなどの外的要因及び経時変化などの要因によって、測定精度が変化することがある。例えば特許文献1は、測定精度への影響を補正するための補正データを簡易かつ高精度に取得する方法を開示する。
特許第5520238号公報
ここで、特許文献1の手法は測定対象の温度を測定する接触式の温度測定手段を備えることを前提とする。ただし、接触式の温度測定手段を備えていないシステムにおいても、測定精度への影響を補正することが可能な手法が求められている。
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、他の温度測定手段を必要とすることなく、補正が可能な非接触温度測定装置及び非接触温度測定装置の補正方法を提供することにある。
(1)本開示の一実施形態に係る非接触温度測定装置は、
測定対象から放射される赤外線を検出する赤外線センサと、
検出された前記赤外線のエネルギー量に応じた電気信号を取得し、算出式を用いて前記電気信号から前記測定対象の温度を算出する信号処理部と、
前記赤外線センサの温度を測定する温度測定部と、
前記電気信号の値がゼロの場合の前記赤外線センサの温度と、前記電気信号の値がゼロでない場合の前記赤外線センサの温度と、前記算出式と、に基づいて、前記測定対象の温度が前記電気信号の値がゼロの場合の前記赤外線センサの温度に等しくなるように、前記算出式の係数を補正する補正処理部と、を備える。
(2)本開示の一実施形態として、(1)において、
前記補正処理部は、
前記電気信号の値がゼロでない場合に、前記赤外線センサの温度である第1のセンサ温度と前記算出式に基づいて、前記測定対象の温度を算出する第1の処理を実行し、
前記電気信号の値がゼロの場合に、前記赤外線センサの温度である第2のセンサ温度と前記算出式に基づいて、前記測定対象の温度を算出する第2の処理を実行し、
前記第1の処理及び前記第2の処理における前記測定対象の温度が前記第2のセンサ温度に等しくなるように、前記算出式の係数を補正する第3の処理を実行する。
(3)本開示の一実施形態として、(1)又は(2)において、
ユーザの入力装置として機能する端末装置と通信する通信部を備え、
前記補正処理部は、前記通信部を介して、前記ユーザから補正の実行の指示を取得した場合に、前記算出式の係数の補正を開始する。
(4)本開示の一実施形態として、(1)から(3)のいずれかにおいて、
前記非接触温度測定装置は、イヤホンの内部に配置され、
ユーザへの出力装置として機能する端末装置と通信する通信部を備え、
前記補正処理部は、前記信号処理部によって算出される前記測定対象の温度が前記イヤホンの右耳側と左耳側とで所定値以上に差がある場合に、又は、前記イヤホンの使用時間が所定時間以上になった場合に、前記通信部を介して、前記ユーザに対して補正を提案する。
(5)本開示の一実施形態として、(1)又は(2)において、
前記非接触温度測定装置は、イヤホンの内部に配置され、
前記補正処理部は、前記イヤホンが装着された場合に、自動的に前記算出式の係数を補正する。
(6)本開示の一実施形態に係る非接触温度測定装置の補正方法は、
測定対象から放射される赤外線を検出する赤外線センサと、検出された前記赤外線のエネルギー量に応じた電気信号を取得し、算出式を用いて前記電気信号から前記測定対象の温度を算出する信号処理部と、前記赤外線センサの温度を測定する温度測定部と、前記算出式の係数を補正する補正処理部と、を備える非接触温度測定装置の補正方法であって、
前記補正処理部が、
前記電気信号の値がゼロでない場合に、前記赤外線センサの温度である第1のセンサ温度と前記算出式に基づいて、前記測定対象の温度を算出する第1のステップと、
前記電気信号の値がゼロの場合に、前記赤外線センサの温度である第2のセンサ温度と前記算出式に基づいて、前記測定対象の温度を算出する第2のステップと、
前記第1のステップ及び前記第2のステップにおける前記測定対象の温度が前記第2のセンサ温度に等しくなるように、前記算出式の係数を補正する第3のステップと、を含む。
本開示によれば、他の温度測定手段を必要とすることなく、補正が可能な非接触温度測定装置及び非接触温度測定装置の補正方法を提供することができる。
図1は、本開示の一実施形態に係る非接触温度測定装置を含む非接触温度測定システムの一構成例のブロック図である。 図2は、本開示の一実施形態に係る非接触温度測定装置の使用例を示す図である。 図3は、赤外線センサの出力をゼロにする方法の例を示す図である。 図4は、本開示の一実施形態に係る非接触温度測定装置の補正方法の処理を例示するフローチャートである。
以下、図面を参照して本開示の一実施形態に係る非接触温度測定装置及び非接触温度測定装置の補正方法が説明される。各図中、同一又は相当する部分には、同一符号が付されている。本実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
図1は、本実施形態に係る非接触温度測定装置10を含む非接触温度測定システム1の一構成例のブロック図である。図2は、本実施形態に係る非接触温度測定装置10の使用例を示す図である。非接触温度測定装置10は、測定対象から放射される赤外線を検出して、検出した赤外線のエネルギー量に基づいて測定対象の温度を測定する装置である。非接触温度測定装置10は様々な電子機器で使用され得るが、本実施形態においてイヤホン40に設けられる。また、本実施形態において非接触温度測定装置10が温度を測定する測定対象は、イヤホン40を使用する人(ユーザ)である。非接触温度測定装置10がユーザの温度(体温)を測定し、測定された温度に基づいてイヤホン40全体を制御するメイン制御装置が装着状態を判定して、イヤホン40の電源オン又は電源オフなどの動作を制御してよい。
非接触温度測定装置10は、赤外線センサ11と、演算制御装置20と、を備える。演算制御装置20は、信号処理部21と、温度測定部22と、補正処理部23と、記憶部24と、通信部25と、を備える。非接触温度測定装置10の構成要素の詳細については後述する。
本実施形態において、図2に示すように、非接触温度測定装置10はイヤホン40の内部に配置される。また、イヤホン40の非接触温度測定装置10が配置されている部分には、赤外線を透過させるように、窓材30が設けられている。ここで、イヤホン40が使用されると窓材30が汚れて、非接触温度測定装置10の測定精度に影響が生じることがある。また、イヤホン40が使用される環境又は保管される環境によっても、非接触温度測定装置10の測定精度に影響が生じることがある。このような影響を除くために、イヤホン40の使用環境において、非接触温度測定装置10の補正が行われることが好ましい。ただし、非接触温度測定装置10の製造出荷時と異なり、測定対象の温度を測定する接触式の温度測定手段を利用して補正することは難しい。本実施形態に係る非接触温度測定装置10は、後述する補正方法によって、他の温度測定手段を必要とすることなく、イヤホン40の使用環境において補正が可能である。
本実施形態において、非接触温度測定装置10は、端末装置50とともに、非接触温度測定システム1を構成する。端末装置50は、非接触温度測定装置10と通信が可能な装置である。本実施形態において、非接触温度測定装置10と端末装置50とは、双方向の無線通信を行うが、このような通信形態に限定されない。端末装置50は、例えばスマートフォン又はタブレット端末等の汎用の移動端末であるが、これらに限定されない。端末装置50は、ユーザによって所持される。端末装置50は、非接触温度測定装置10からの補正の提案などを、ユーザに表示する表示装置(出力装置)として機能する。また、端末装置50は、非接触温度測定装置10に対して、ユーザが補正の実行などを指示する入力装置として機能する。
以下、非接触温度測定装置10の構成要素の詳細が説明される。赤外線センサ11は、測定対象から放射される赤外線を検出する。また、赤外線センサ11は、検出された赤外線のエネルギー量(以下、赤外線量)に応じた電気信号を出力する。赤外線量に応じた電気信号は例えば電流値であってよい。赤外線センサ11は、半導体に赤外線が照射されるとその光量子によって発生する電子又は正孔を利用して、赤外線を検出する量子型のセンサであってよい。量子型のセンサは、熱型赤外線センサに比べて、高感度で応答速度が速い。
演算制御装置20は、演算及び制御を実行するプロセッサを備える装置などであってよく、例えばマイコン(Micro Controller Unit)によって実現されてよい。また、演算制御装置20が備えるプロセッサは、特定用途向けIC(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。
信号処理部21、温度測定部22及び補正処理部23の機能は、ソフトウェアによって実現されてよく、ハードウェアによって実現されてよい。例えば記憶部24又は演算制御装置20が備えるプロセッサによってアクセス可能な記憶装置に、1つ以上のプログラムが記憶されていてよい。記憶部24又は記憶装置に記憶されたプログラムは、演算制御装置20が備えるプロセッサによって読み込まれると、演算制御装置20を信号処理部21、温度測定部22及び補正処理部23として機能させてよい。
信号処理部21は、検出された赤外線量に応じた電気信号を赤外線センサ11から取得する。そして、信号処理部21は、算出式を用いて電気信号から測定対象の温度を算出する。算出式は、赤外線量に応じた電気信号から測定対象の温度を算出する式(関数)である。ここで、赤外線センサ11は温度特性が大きい。そのため、算出式は赤外線センサ11の温度に応じた修正項を含む。算出式は、例えば以下の式(1)で示される。
Figure 2024020866000002
ここで、Tobjは測定対象の温度である。CNVは変換用の関数であることを示し、例えば4次以上の多項式であり得る。Tsは赤外線センサ11の温度である。また、G及びFは、CNV内で用いられる修正項に対応する関数である。Ipは赤外線センサ11からの電気信号である。また、αとβは算出式における係数である。αはゲインに対応する。また、βはオフセットに対応する。
温度測定部22は、赤外線センサ11の温度を測定する。温度測定部22は、測定した温度を示す信号である温度情報を出力する。温度情報は、直接的に温度を示してよいし、温度に応じた値(一例として温度に比例して変化する電圧値)であってよい。温度測定部22は、特定の種類に限定されず、公知の構成のものが用いられてよい。温度測定部22は、例えばサーミスタ又は白金抵抗体などを含んで構成されてよい。本実施形態において、赤外線センサ11と演算制御装置20とが積層するように配置されるが(図2の右図参照)、温度測定部22は、演算制御装置20に含まれて、赤外線センサ11と近接するように設けられてよい。
補正処理部23は、測定対象の温度の算出で用いられる算出式の係数を補正する。算出式の係数は、例えば非接触温度測定装置10の製造出荷時に適切な値に設定されるが、上記のように、窓材30の汚れ及び使用環境の影響によって、算出される測定対象の温度の正確さが低下することがあり得る。そのため、イヤホン40の使用環境において、非接触温度測定装置10の補正が行われることが好ましい。補正処理部23は、電気信号の値がゼロの場合及び電気信号の値がゼロでない場合の赤外線センサ11の温度と、算出式と、に基づいて、測定対象の温度が電気信号の値がゼロの場合の赤外線センサ11の温度に等しくなるように、算出式の係数を補正する。
ここで、赤外線センサ11の出力は、赤外線センサ11と測定対象物との温度差による赤外線の授受による。そのため、測定対象物の温度と赤外線センサ11の温度が同じ温度の場合には、赤外線センサ11から出力される電気信号の値がゼロになる。つまり、補正処理部23は、電気信号の値がゼロの場合に測定対象の温度が赤外線センサ11の温度と等しくなることを利用して、測定対象の真の温度を得ることができる。そして、補正処理部23は、電気信号の値がゼロの場合及び電気信号の値がゼロでない場合の条件で、測定対象の真の温度が算出されるように、算出式の係数を補正する。
図3は、赤外線センサ11の出力をゼロにする方法の例を示す図である。本実施形態において、測定対象はユーザである。そこで、測定対象であるユーザの手で、非接触温度測定装置10が内蔵されたイヤホン40を包むことによって、赤外線センサ11の温度を体温まで温めて、早い時間で電気信号の値をゼロにすることができる。また、イヤホン40はユーザの耳に装着されるため、手で包むより時間を要するが、時間の経過によって電気信号の値をゼロにすることが可能である。
ここで、赤外線センサ11の出力がゼロであるとは、厳密なゼロであることに限定されない。電気信号の値がゼロとは、求められる測定精度から許容される誤差の範囲内で赤外線センサ11と測定対象物とに温度差がある場合を含む。つまり、本明細書において、電気信号の値がゼロとは、ゼロ近傍である場合を含む。
記憶部24は、1つ以上のメモリである。メモリは、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られず任意のメモリとすることができる。記憶部24は、演算制御装置20が実行する各種の処理において使用される各種のデータを記憶する。また、記憶部24は、演算制御装置20が実行する各種の算出の結果及び中間データを記憶してよい。
本実施形態において、記憶部24は測定対象の温度の算出で用いられる算出式を記憶する。補正処理部23は、算出式の係数を補正した場合に、補正後の係数を記憶部24に記憶させる。また、記憶部24は、演算制御装置20を信号処理部21、温度測定部22及び補正処理部23として機能させるためのプログラムを記憶してよい。
通信部25は、ユーザの入力装置及び出力装置の少なくとも一方として機能する端末装置50と通信するために、1つ以上の通信モジュールを含んで構成される。通信部25は、例えば4G(4th Generation)、5G(5th Generation)などの移動体通信規格に対応する通信モジュールを含んでよい。通信部25は、例えば無線のLAN規格(一例としてIEEE802.11)に対応する通信モジュールを含んでよい。
図4は、本実施形態に係る非接触温度測定装置10の補正方法の処理を示すフローチャートである。非接触温度測定装置10の補正方法は、例えば補正処理部23が、通信部25を介して、ユーザから補正の実行の指示を取得した場合に、開始されてよい。さらに、補正処理部23は、信号処理部21によって算出される測定対象の温度がイヤホン40の右耳側と左耳側とで所定値以上に差がある場合に、又は、イヤホン40の使用時間が所定時間以上になった場合に、ユーザに対して補正を提案してよい。そして、そのような提案に対して、ユーザが補正の実行を指示してよい。
まず、補正処理部23は、電気信号の値がゼロでない場合(赤外線センサ11の出力がゼロでない場合)に、赤外線センサ11の温度である第1のセンサ温度と算出式に基づいて、測定対象の温度を算出する第1の処理を実行する。詳細に述べると、温度測定部22が第1のセンサ温度を測定する(ステップS1)。補正処理部23は、第1のセンサ温度と算出式を取得して、測定対象の温度を算出する第1の算出を実行する(ステップS2)。
そして、図3に示すように、ユーザの手で非接触温度測定装置10が体温まで温められる。補正処理部23は、赤外線センサ11の出力がゼロになるまで待機する(ステップS3のNo)。補正処理部23は、赤外線センサ11の出力がゼロになると(ステップS3のYes)、第2の処理に進む。
補正処理部23は、電気信号の値がゼロの場合に、赤外線センサ11の温度である第2のセンサ温度と算出式に基づいて、測定対象の温度を算出する第2の処理を実行する。詳細に述べると、温度測定部22が第2のセンサ温度を測定する(ステップS4)。補正処理部23は、第2のセンサ温度と算出式を取得して、測定対象の温度を算出する第2の算出を実行する(ステップS5)。
その後、補正処理部23は、第1の処理及び第2の処理における測定対象の温度が第2のセンサ温度に等しくなるように、算出式の係数を補正する第3の処理を実行する。具体的に述べると、補正処理部23は、上記のように、電気信号の値がゼロになることによって、測定対象の真の温度を第2のセンサ温度として得ることができる。したがって、第1の算出(ステップS2)での条件で算出されるべき測定対象の温度は第2のセンサ温度である。また、第2の算出(ステップS5)での条件で算出されるべき測定対象の温度は第2のセンサ温度である。したがって、式(1)の係数であるα及びβの補正後の値を、α´及びβ´とすると以下の式(2)及び式(3)が成り立つ。
Figure 2024020866000003
ここで、Tsは第1のセンサ温度である。Tsは第2のセンサ温度である。Ipは第1の算出での赤外線センサ11からの電気信号である。補正処理部23は、式(2)及び式(3)から、α´及びβ´を求めることによって、係数を補正する(ステップS6)。ここで、係数の補正はゲイン(α)とオフセット(β)の両方でなく、一方のみについて行われてよい。
補正処理部23は、補正後の係数を記憶部24に記憶させる(ステップS7)。その後、信号処理部21は、補正後の係数を適用した算出式を用いて、窓材30の汚れなどの影響が補正された正確な測定対象の温度を算出することができる。
以上のように、本実施形態に係る非接触温度測定装置10及び非接触温度測定装置10の補正方法は、上記の構成及び処理によって、他の温度測定手段を必要とすることなく、例えば汚れ及び経時変化などの要因による測定精度への影響を補正することが可能である。
本開示の実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部などに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部などを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
上記の実施形態において、非接触温度測定装置10は、イヤホン40に設けられるとして説明したが、イヤホン40に限らず様々な小型の電子機器で使用可能である。例えば非接触温度測定装置10は、腕時計型の電子機器又はスマートグラスなどで使用され得る。ここで、非接触温度測定装置10が設けられる電子機器は、測定対象(例えば手)によって全体が覆われる必要がなく、測定対象と赤外線センサ11との温度が同じになるように測定対象に近接可能であればよい。したがって、非接触温度測定装置10が設けられる電子機器は、手に握ることができるサイズ以下に限定されない。
また、上記の実施形態において、補正処理部23は、ユーザが補正の実行を指示した場合に補正方法の処理を開始した。ここで、補正処理部23は、イヤホン40が装着された場合に、自動的に算出式の係数を補正する一連の処理を開始してよい。このとき、ユーザは指示をする必要もないため、手間をかけずに補正が可能である。自動的に補正が実行される場合に、図4のステップS3の処理では、ユーザの耳に装着されたイヤホン40が時間経過によって体温と同じになるまで待機すればよい。
1 非接触温度測定システム
10 非接触温度測定装置
11 赤外線センサ
20 演算制御装置
21 信号処理部
22 温度測定部
23 補正処理部
24 記憶部
25 通信部
30 窓材
40 イヤホン
50 端末装置

Claims (6)

  1. 測定対象から放射される赤外線を検出する赤外線センサと、
    検出された前記赤外線のエネルギー量に応じた電気信号を取得し、算出式を用いて前記電気信号から前記測定対象の温度を算出する信号処理部と、
    前記赤外線センサの温度を測定する温度測定部と、
    前記電気信号の値がゼロの場合の前記赤外線センサの温度と、前記電気信号の値がゼロでない場合の前記赤外線センサの温度と、前記算出式と、に基づいて、前記測定対象の温度が前記電気信号の値がゼロの場合の前記赤外線センサの温度に等しくなるように、前記算出式の係数を補正する補正処理部と、を備える、非接触温度測定装置。
  2. 前記補正処理部は、
    前記電気信号の値がゼロでない場合に、前記赤外線センサの温度である第1のセンサ温度と前記算出式に基づいて、前記測定対象の温度を算出する第1の処理を実行し、
    前記電気信号の値がゼロの場合に、前記赤外線センサの温度である第2のセンサ温度と前記算出式に基づいて、前記測定対象の温度を算出する第2の処理を実行し、
    前記第1の処理及び前記第2の処理における前記測定対象の温度が前記第2のセンサ温度に等しくなるように、前記算出式の係数を補正する第3の処理を実行する、請求項1に記載の非接触温度測定装置。
  3. ユーザの入力装置として機能する端末装置と通信する通信部を備え、
    前記補正処理部は、前記通信部を介して、前記ユーザから補正の実行の指示を取得した場合に、前記算出式の係数の補正を開始する、請求項1又は2に記載の非接触温度測定装置。
  4. 前記非接触温度測定装置は、イヤホンの内部に配置され、
    ユーザへの出力装置として機能する端末装置と通信する通信部を備え、
    前記補正処理部は、前記信号処理部によって算出される前記測定対象の温度が前記イヤホンの右耳側と左耳側とで所定値以上に差がある場合に、又は、前記イヤホンの使用時間が所定時間以上になった場合に、前記通信部を介して、前記ユーザに対して補正を提案する、請求項1又は2に記載の非接触温度測定装置。
  5. 前記非接触温度測定装置は、イヤホンの内部に配置され、
    前記補正処理部は、前記イヤホンが装着された場合に、自動的に前記算出式の係数を補正する、請求項1又は2に記載の非接触温度測定装置。
  6. 測定対象から放射される赤外線を検出する赤外線センサと、検出された前記赤外線のエネルギー量に応じた電気信号を取得し、算出式を用いて前記電気信号から前記測定対象の温度を算出する信号処理部と、前記赤外線センサの温度を測定する温度測定部と、前記算出式の係数を補正する補正処理部と、を備える非接触温度測定装置の補正方法であって、
    前記補正処理部が、
    前記電気信号の値がゼロでない場合に、前記赤外線センサの温度である第1のセンサ温度と前記算出式に基づいて、前記測定対象の温度を算出する第1のステップと、
    前記電気信号の値がゼロの場合に、前記赤外線センサの温度である第2のセンサ温度と前記算出式に基づいて、前記測定対象の温度を算出する第2のステップと、
    前記第1のステップ及び前記第2のステップにおける前記測定対象の温度が前記第2のセンサ温度に等しくなるように、前記算出式の係数を補正する第3のステップと、を含む、非接触温度測定装置の補正方法。
JP2022123382A 2022-08-02 2022-08-02 非接触温度測定装置及び非接触温度測定装置の補正方法 Pending JP2024020866A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022123382A JP2024020866A (ja) 2022-08-02 2022-08-02 非接触温度測定装置及び非接触温度測定装置の補正方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022123382A JP2024020866A (ja) 2022-08-02 2022-08-02 非接触温度測定装置及び非接触温度測定装置の補正方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024020866A true JP2024020866A (ja) 2024-02-15

Family

ID=89854210

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022123382A Pending JP2024020866A (ja) 2022-08-02 2022-08-02 非接触温度測定装置及び非接触温度測定装置の補正方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024020866A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10206052B2 (en) Analytical determination of remote battery temperature through distributed sensor array system and method
KR102525597B1 (ko) 스마트 체온계 및 체온계의 온도산출방법
CN111307293B (zh) 一种红外人体测温系统及其测温方法
CN107966211B (zh) 用于测量环境空气温度的红外传感器
JPH0741026B2 (ja) 体温計
KR20170092024A (ko) 거리 측정 센서를 이용한 온도 보정 체온계 및 방법
US11408781B2 (en) Thermal sensor package for earbuds
CN111272290A (zh) 基于深度神经网络的测温红外热像仪标定方法及装置
JP2021099332A (ja) 高精度非接触式温度測定装置
JP2009506333A (ja) 放射線センサの出力信号補正および放射線測定のための方法および装置
JP7238005B2 (ja) 少なくとも1つの電子温度センサを較正するための方法
TW202037328A (zh) 耳式體溫計
JP2024020866A (ja) 非接触温度測定装置及び非接触温度測定装置の補正方法
CN113588099B (zh) 一种红外热电堆阵列环境温度补偿方法及相关组件
EP3300352B1 (en) Method and electronic device for detecting wavelength spectrum of incident light
CN111198042A (zh) 一种红外体温计
JP5520238B2 (ja) 温度測定装置における補正データの取得方法およびこれを行う、温度測定方法、及び、温度測定装置。
CN108007576B (zh) 一种红外热像仪的镜头标定方法及装置
JP7031645B2 (ja) 耳式体温計
JP2024108029A (ja) 非接触温度測定装置及び装着判定方法
CN217560804U (zh) 一种微型体温探测器及可穿戴设备
US20230314238A1 (en) Method of stabilizing temperature sensing in the presence of temperature-sensing component temperature variation
JP2003070751A (ja) 耳式体温計
KR102665828B1 (ko) 커널형 체온 측정장치
JP2013190207A (ja) 電子体温計