JP2024019862A - 便潜血評価システム及び便潜血評価方法 - Google Patents

便潜血評価システム及び便潜血評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】便が水中にあっても水の影響を受けることなく評価することが可能であり、水様便や下痢便であっても便の血色素量を評価することが可能な便潜血評価システム及び便潜血評価方法を提供する。【解決手段】便潜血評価システムは、便を含む画像を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された画像に基づくスペクトル画像を取得するスペクトル取得手段と、前記スペクトル取得手段により取得されたスペクトル画像に基づき、前記便の血色素量を評価する評価手段とを備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、便潜血評価システム及び便潜血評価方法に関する。
大腸がん検診において、従来から便潜血検査が行われている。このとき、便から直接採取し容器へ入れること、2日分採取すること、気温の高い時期は冷蔵保存が必要であること、検診時にしか検査できないこと、分析の際に特殊機器を要すること等の理由により、便潜血検査の準備や検査、分析に手間を要する。このために検査の実施率が下がり大腸がんの早期発見の機会を逸する可能性がある。このため、簡易的に実施できる便潜血検査の技術が注目されている。
簡易的に実施できる便潜血検査の方法として、例えば特許文献1に開示されている人体排泄物の解析方法がある。
特許文献1では、人体排泄物が便器内に置かれている間、1以上の光センサを用いて便器からの光を受け取り、解析することによって、赤血球の成分による光吸収を示す1以上のスペクトル成分を受光内で検出し、人体排泄物内に血液が存在すると判定する方法が開示されている。
特許6758308号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている人体排泄物の解析方法では、人体排泄物が便器内に置かれていることを前提としている。このため、便が水中にある場合、又は便が下痢の状態では検出ができないという問題点があった。
そこで本発明は、上述した問題点を解決するために導出されたものであり、その目的とするところは、便が水中にあっても水の影響を受けることなく評価することが可能であり、水様便や下痢便であっても便の血色素量を評価することが可能な便潜血評価システム及び便潜血評価方法を提供することにある。
第1発明に係る便潜血評価システムは、ユーザの便を含む画像を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された画像に基づくスペクトル画像を取得するスペクトル取得手段と、前記スペクトル取得手段により取得されたスペクトル画像に基づき、前記便の血色素量を評価する評価手段とを備えることを特徴とする。
第2発明に係る便潜血評価システムは、第1発明において、前記評価手段は、前記スペクトル取得手段により取得されたスペクトル画像に基づき、所定の波長範囲に含まれる特定波長を正規化波長とし、所定の波長範囲に含まれる特定波長を評価波長として選択し、前記正規化波長と前記評価波長との間において、前記正規化波長と前記評価波長との分光強度の差に基づいて前記便の血色素量を評価することを特徴とする。
第3発明に係る便潜血評価システムは、第2発明において、前記評価手段は、500nm~750nmの周波数帯に含まれる特定波長を第1正規化波長とし、500nm~750nmの周波数帯に含まれる特定波長を第1評価波長として選択することを特徴とする。
第4発明に係る便潜血評価システムは、第1発明において、前記評価手段は、予め取得された参照用スペクトル画像と血色素量とからなるデータセットを学習データとして用い、入力を前記参照用スペクトル画像とし、出力を前記血色素量として、機械学習により生成された評価モデルを用いて、前記スペクトル取得手段により取得されたスペクトル画像に基づき、前記便の血色素量を評価することを特徴とする。
第5発明に係る便潜血評価システムは、第1発明において、前記スペクトル取得手段は、取得した前記スペクトル画像から、予め取得された便に含まれる血液である便潜血の波長を示す基準波長との差分が閾値以下となる波長を抽出し、抽出した前記波長を示す前記スペクトル画像を取得することを特徴とする。
第6発明に係る便潜血評価システムは、第1発明において、前記スペクトル取得手段は、予め取得された参照用スペクトル画像と便に含まれる血液である便潜血を示すスペクトル画像とからなるデータセットを学習データとして用い、入力を参照用スペクトル画像とし、出力を前記便潜血を示すスペクトル画像として、機械学習により生成された抽出モデルを用いて、取得した前記スペクトル画像に基づいて、前記便潜血を示すスペクトル画像を取得することを特徴とする。
第7発明に係る便潜血評価システムは、第1発明において、前記取得手段は、前記便に照射される光を含む光源画像をさらに取得し、前記スペクトル取得手段は、前記取得手段により取得された前記光源画像に対する前記画像の相対反射率に基づくスペクトル画像を取得することを特徴とする。
第8発明に係る便潜血評価システムは、第7発明において、前記取得手段は、前記光源画像を撮像したときの撮像条件を示す撮像条件情報を取得し、取得した撮像条件情報に応じて、前記画像を補正することを特徴とする。
第9発明に係る便潜血評価システムは、第1発明において、前記評価手段により評価された血色素量に基づき、前記ユーザの健康状態を診断する診断手段をさらに備えることを特徴とする。
第10発明に係る便潜血評価システムは、第9発明において、前記取得手段は、前記ユーザに関するユーザ情報をさらに取得し、前記診断手段は、前記評価手段により評価された血色素量と前記取得手段により取得されたユーザ情報とに基づき、前記ユーザの健康状態を診断することを特徴とする。
第11発明に係る便潜血評価方法は、便を含む画像を取得する取得ステップと前記取得ステップにより取得された画像に基づく、スペクトル画像を取得するスペクトル取得ステップと、前記スペクトル取得ステップにより取得されたスペクトル画像に基づき、前記便の血色素量を評価する評価ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
第1発明~第11発明によれば、便潜血評価システム及び便潜血評価方法は、スペクトル画像に基づき、便の血色素量を評価する。これにより、便が水中にあっても水の影響を受けることなく便の血色素量を評価することが可能であり、水様便や下痢便であっても便の血色素量を評価することができる。
特に、第2発明によれば、正規化波長と評価波長との分光強度の差に基づいて便の血色素量を評価する。これにより、撮像されたスペクトル画像の特徴を分離することができる。このため、より高精度に便の血色素量を評価することができる。
特に、第3発明によれば、500nm~750nmの周波数帯に含まれる特定波長を第1正規化波長とし、500nm~750nmの周波数帯に含まれる特定波長を第1評価波長として選択する。これにより、第1正規化波長と第1評価波長とをそれぞれ適した周波数帯の波長を利用できるため、より正確に評価することが可能となる。
特に、第4発明によれば、評価モデルを用いて、スペクトル画像に基づき、便の血色素量を評価する。これにより、機械学習により高精度に便の血色素量を評価することが可能となる。
特に、第5発明によれば、画像から、予め取得された便潜血の波長を示す基準波長との差分が閾値以下となる波長を抽出し、抽出した波長を示すスペクトル画像を取得する。これにより、スペクトル画像に含まれる便潜血のみを抽出し、その他のノイズを排除することが可能となるため、より高精度に便の血色素量の評価が可能となる。
特に、第6発明によれば、抽出モデルを用いて、スペクトル画像に基づいて、便潜血を示すスペクトル画像を取得する。これにより、スペクトル画像に含まれる便潜血のみを抽出し、その他のノイズを排除することが可能となるため、より高精度に便の血色素量の評価が可能となる。
第7発明によれば、光源画像に対する画像の相対反射率に基づくスペクトル画像を取得する。これにより、光源画像を基準としてスペクトル画像を取得するため、ノイズを排除した画像を用いることが可能となる。
第8発明によれば、撮像条件情報を取得し、取得した撮像条件情報に応じて、画像を補正する。これにより、撮影時の光量等の条件を補正することが可能となり、ノイズを排除した画像を用いることが可能となる。
第9発明によれば、血色素量に基づき、ユーザの健康状態を診断する。これにより、血色素量からユーザの健康状態を自動的に診断することが可能となる。
第10発明によれば、血色素量とユーザ情報とに基づき、ユーザの健康状態を診断する。これにより、ユーザの情報を考慮してユーザの健康状態を自動的に診断することが可能となる。
図1は、本実施形態における便潜血評価システムの構成の一例を示す模式図である。 図2は、本実施形態における便器の構成の一例を示す模式図である。 図3(a)は、本実施形態における便潜血評価装置の構成の一例を示す模式図であり、図3(b)は、本実施形態における便潜血評価装置の機能の一例を示す模式図である。 図4は、本実施形態における便潜血評価システムの動作のフローチャートの一例を示す図である。 図5(a)は、本実施形態における画像の一例を示す図である。図5(b)は、本実施形態におけるスペクトル画像の一例を示す図である。 図6(a)は、本実施形態における500nm~550nmの波長の光を照射した場合のスペクトル画像の一例を示す図であり、図6(b)は、本実施形態における540nm~600nmの波長の光を照射した場合のスペクトル画像の一例を示す図であり、図6(c)は、本実施形態における600nm~750nmの波長の光を照射した場合のスペクトル画像の一例を示す図であり、図6(d)は、本実施形態における便潜血のスペクトル画像の一例を示す図である。 図7は、本実施形態における抽出モデルの一例を示す図である。 図8は、波長毎のスペクトル強度の一例を示すグラフである。 図9は、本実施形態における評価モデルの一例を示す図である。 図10は、本実施形態における診断モデルの一例を示す図である。
以下、本発明を適用した実施形態における便潜血評価システムの一例について、図面を用いて説明する。
図1は、便潜血評価システム100の構成の一例を示す模式図である。便潜血評価システム100は、例えば図1に示すように、便潜血評価装置1と、サーバ3と、撮像装置5と照明器具6とを有するユーザ端末2とが公共通信網4を介して接続される。また、便潜血評価システム100は、公共通信網4を介することなく接続された、便潜血評価装置1と撮像装置5とのみを備えていてもよい。
サーバ3は、便潜血評価装置1及びユーザ端末2から送信された画像等の各種データを記憶する記憶媒体である。また、サーバ3は、必要に応じて記憶した各種データを便潜血評価装置1及びユーザ端末2に送信する。サーバ3は、例えば便潜血評価装置1の備える機能のうち、少なくとも一部の機能を備えてもよく、例えば便潜血評価装置1の代わりに少なくとも一部の処理を行ってもよい。
公共通信網4は、例えば便潜血評価装置1が通信回路を介して接続されるインターネット網等である。公共通信網4は、いわゆる光ファイバ通信網で構成されてもよい。また、公共通信網4は、有線通信網のほか、無線通信網等の公知の通信技術で実現してもよい。
ユーザ端末2は、例えば便潜血評価システム100を用いたサービスのユーザ等が保有し、公共通信網4を介して便潜血評価装置1と接続される。ユーザ端末2は、例えばデータベースを生成する電子機器を示してもよい。ユーザ端末2は、例えばパーソナルコンピュータや、タブレット端末等の電子機器が用いられる。ユーザ端末2は、例えば便潜血評価装置1の備える機能のうち、少なくとも一部の機能を備えてもよい。ユーザ端末2は、ユーザに便の血色素量の評価結果を提示できる図示しないディスプレイ、又はスピーカを備えていてもよい。
照明器具6は、撮像装置5によるユーザの便を含む画像を撮像する際に、便を含む便器7等を照らす任意の照明器具である。照明器具6は、任意の波長の光を照射してもよい。また、照明器具6は、2以上の波長を含む光を照射してもよい。例えば照明器具6は、515nm、595nm、730nmの3波長の光をそれぞれ照射が可能な照明器具であってもよい。また、照明器具6は、500nm~550nm、540nm~600nm、600nm~750nmのうちの何れかの3波長の光をそれぞれ照射が可能な照明器具であってもよい。
撮像装置5は、ユーザの便を撮像して画像及びスペクトル画像を生成する公知のカメラである。撮像装置5として、例えばRGBカメラ、マルチスペクトルカメラ、ターゲットスペクトルカメラ、ハイパースペクトルカメラ等が用いられてもよい。また、撮像装置5は、特定波長の光の強度を示すモノクロが画像を撮像するカメラであってもよい。撮像装置5は、例えば特定波長の光の強度を測定する受光センサであってもよい。撮像装置5は、例えば動画を撮影するビデオカメラであってもよく、便潜血評価装置1に内蔵されてもよい。撮像装置5がスペクトルビデオカメラの場合は、例えば撮像された動画の一部からスペクトル画像が抽出されてもよい。撮像装置5は、撮像した画像をユーザ端末2に出力する。また、撮像装置5は、ユーザ端末2を介することなく、公共通信網4を介して、便潜血評価装置1に撮像した画像を出力してもよい。
便器7は、図2に示すように、ユーザの便を含む便器である。また、便器7は、撮像装置5及び照明器具6を備えていてもよい。
便は、ユーザの排泄物である。また、ユーザは、人間に限らず、牛や豚、犬等の動物であってもよい。
便潜血評価装置1は、ユーザ端末2から出力された画像及びスペクトル画像に基づいて、それぞれ処理を行う。便潜血評価装置1は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等の電子機器が用いられるほか、例えばスマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末、IoT(Internet of Things)デバイス等の電子機器、Raspberry Pi(登録商標)等のシングルボードコンピュータが用いられてもよく、例えば撮像装置5が内蔵されてもよい。
便潜血評価装置1は、例えば撮像装置5から出力された便を含む画像を取得し、取得した画像に基づく、スペクトル画像を取得し、取得したスペクトル画像に基づき、便に含まれる血色素量を評価する。
次に図3を参照して、本実施形態における便潜血評価装置1の一例を説明する。図3(a)は、本実施形態における便潜血評価装置1の構成の一例を示す模式図であり、図3(b)は、本実施形態における便潜血評価装置1の機能の一例を示す模式図である。
便潜血評価装置1は、例えば図3(a)に示すように、筐体10と、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、保存部104と、I/F105~107とを備える。CPU101と、ROM102と、RAM103と、保存部104と、I/F105~107とは、内部バス110により接続される。
CPU101は、便潜血評価装置1全体を制御する。ROM102は、CPU101の動作コードを格納する。RAM103は、CPU101の動作時に使用される作業領域である。保存部104は、画像やスペクトル画像、抽出モデル及び評価モデル等の各種情報が保存される。保存部104は、例えばHDD(Hard Disk Drive)の他、SSD(Solid State Drive)やSDカード、miniSDカード等のデータ保存装置が用いられる。なお、例えば便潜血評価装置1は、図示しないGPU(Graphics Processing Unit)を有してもよい。
I/F105は、公共通信網4を介して各種情報の送受信を行うためのインターフェースである。I/F106は、入力部108との情報の送受信を行うためのインターフェースである。入力部108として、例えばキーボードが用いられ、便潜血評価装置1を利用するユーザ等は、入力部108を介して、各種情報又は便潜血評価装置1の制御コマンド等を入力する。I/F107は、表示部109との各種情報の送受信を行うためのインターフェースである。表示部109は、保存部104に保存された評価結果等の各種情報、または便潜血評価装置1の処理状況等を出力する。表示部109として、ディスプレイが用いられ、例えばタッチパネル式でもよい。
保存部104は、例えば撮像装置5から取得した画像及びスペクトル画像が記憶されるほか、スペクトル画像等に関連する情報、血色素量の評価に用いられるアルゴリズム、抽出モデル及び評価モデル等が記憶される。
表示部109は、各種情報を表示する。表示部109は、例えば評価結果、画像等を表示する。
図3(b)は、便潜血評価装置1の機能の一例を示す模式図である。便潜血評価装置1は、取得部11と、画像処理部12と、評価部13と、記憶部14と、出力部15と、変換部16と、抽出部17と、診断部18とを備える。なお、図3(b)に示した取得部11と、画像処理部12と、評価部13と、記憶部14と、出力部15と、変換部16と、抽出部17と、診断部18は、CPU101が、RAM103を作業領域として、保存部104等に保存されたプログラムを実行することにより実現され、例えば人工知能により制御されてもよい。
取得部11は、画像及びスペクトル画像を取得する。取得部11は、撮像装置5が撮像した画像を、ユーザ端末2を介して取得する他、例えば便潜血評価装置1に内蔵された撮像装置5から、画像及びスペクトル画像を取得するようにしてもよい。また、サーバ3等から公共通信網4を介して画像及びスペクトル画像を取得してもよい。なお、取得部11が各種情報を取得する頻度、及び周期は、任意である。また、取得部11は、ユーザの状態に関する状態情報を取得してもよい。また、取得部11は、ユーザに関するユーザ情報を取得してもよい。
画像処理部12は、取得部11により取得された画像に補正等の処理を行う。
変換部16は、画像処理部12により処理された画像に基づいて、スペクトル画像を取得する。かかる場合、例えば変換部16は、画像を、画像に含まれるスペクトルを示すスペクトル画像に変換する。
抽出部17は、変換部16により取得されたスペクトル画像から、便潜血を示すスペクトル画像を抽出する。
評価部13は、抽出部17により抽出されたスペクトル画像に基づき、血色素量を評価する。
診断部18は、評価部13により評価された血色素量に基づき、ユーザの健康状態を診断する。
記憶部14は、保存部104に保存された各種情報を必要に応じて取り出す。記憶部14は、取得部11と、画像処理部12と、評価部13と、変換部16と、抽出部17と、診断部18とにより取得又は出力された各種情報を、保存部104に保存する。
出力部15は、各種情報を出力する。出力部15は、I/F107を介して表示部109に評価結果を送信する。
次に、本実施形態における便潜血評価システム100の動作の一例について説明する。図4は、本実施形態における便潜血評価システム100の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS110において、取得部11は、便を含む画像を取得する。かかる場合、例えば撮像装置5により撮像された画像を公共通信網4を介して取得してもよい。また、撮像装置5により、画像を撮像するとき、照明器具6を用いて便に光を照射してもよいがこの限りではなく、照明器具6を用いることなく画像を撮像してもよい。また、例えばサーバ3に記憶されている便を含む画像を、公共通信網4を介して取得してもよい。取得部11は、撮像装置5により撮像された画像を、I/F105を介して取得してもよい。取得部11は、例えば記憶部14を介して、画像を保存部104に保存する。便を含む画像は、例えば図5(a)に示すような、便を含む画像である。
また、ステップS110において、取得部11は、2以上の各波長の光が照射された便を含む画像をそれぞれ取得してもよい。かかる場合、例えば取得部11は、照明器具6により、515nm、595nm、730nmの3波長の光がそれぞれ照射された便の画像をそれぞれ取得してもよい。また、ステップS110において、取得部11は、500nm~550nm、540nm~600nm、600nm~750nmのうちの何れかの3波長の光がそれぞれ照射された便の画像をそれぞれ取得してもよい。また、ステップS110において、取得部11は、各波長の強度を示すモノクロ画像を取得してもよい。また、取得部11は、2以上の各波長の光が照射された便を撮像し、1の波長の光が照射された便の画像を取得してもよい。かかる場合、例えば500nm~550nmの波長が含まれる光を照射した便を撮像し、515nmの波長の光のみを抽出した画像を取得してもよい。
また、ステップS110において、取得部11は、ユーザの状態に関する状態情報と、ユーザの状態毎にそれぞれ異なる便を含む画像をそれぞれ取得してもよい。状態情報は、ユーザの状態に関する情報であり、例えばユーザの健康、病気、疾患、疾患の経過、体調等に関する情報である。かかる場合、例えばステップS110において、ユーザが健康な状態の場合の便を含む画像と、ユーザが病気の場合の便を含む画像とをそれぞれ取得してもよい。
また、ステップS110において、取得部11は、2以上の時点におけるユーザのそれぞれ異なる便を含む画像をそれぞれ取得してもよい。かかる場合、例えばステップS110において、ある時点におけるユーザの便を含む画像と、日時が異なる時点におけるユーザの便を含む画像とをそれぞれ取得してもよい。
また、ステップS110において、取得部11は、ユーザに関するユーザ情報を取得してもよい。ユーザ情報は、ユーザに関する情報であり、例えばユーザの状態情報、年齢、性別、持病等に関する情報である。
次に、ステップS120において、画像処理部12は、ステップS110において、取得部11により取得された画像に補正等の処理を行う。画像処理部12は、例えば画像を平滑化する。かかる場合、まず画像処理部12は、例えばミディアンフィルタ、ガウシアンフィルタ、移動平均、Savitzky-Golay法等を用いて、画像を平滑化する。また、画像処理部12は、例えば画像を平滑化し、平滑化された画像と平滑化される前の画像に基づいて、ラプラシアンフィルタ(2階微分)、アンシャープ方式等を用いて、画像を先鋭化してもよい。かかる場合、画像処理部12は、例えば平滑化された画像と平滑化される前の画像との差分を算出し、差分を大きくするように画像を先鋭化する。平滑化は、画像をぼかすことであり、例えば画像の画素値の変化を小さくする処理である。先鋭化は、例えば画像の画素値の変化を大きくする処理である。
次に、ステップS130において、変換部16は、画像処理部12より処理された画像に基づく、スペクトル画像を取得する。ステップS130において、変換部16は、例えば図5(b)に示すようなスペクトル画像を取得する。変換部16は、例えば便に照射される光を含む光源画像に対する画像の相対反射率に基づくスペクトル画像を取得する。便に照射される光は、ステップS110において、画像を撮像するときに便に照射した光、又は同等の波長の光である。また、ステップS130において、変換部16は、例えば白板を撮像した白板画像に対する画像の相対反射率に基づくスペクトル画像を取得する。白板は、一定の反射率を要する基準板である。これにより照明光源の変動によらず、血色素量およびその他構成物の相対反射率を算出し、比較することができる。
また、ステップS130において、変換部16は、ステップS110において取得部11が取得したそれぞれの画像をそれぞれスペクトル画像に変換してもよい。例えば、ステップS130において、変換部16は、ステップS110において取得部11が取得した500nm~550nm、540nm~600nm、600nm~750nmのうちの何れかの3波長の光がそれぞれ照射された便の画像をそれぞれ、図6(a)、図6(b)、図6(c)に示すようなスペクトル画像に変換してもよい。
また、ステップS130において、変換部16は、光源画像又は白板画像を撮像するときの条件である撮像条件と、便を撮像するときの撮像条件とに基づいて、画像を補正してもよい。撮像条件は、例えば撮像するときのゲイン、露光時間、明るさ等である。例えば、変換部16は、光源画像又は白板画像を撮像するときの照明器具6の光強度と、ステップS110において取得した画像を撮像するときの照明器具6の光強度の差に基づいて、画像のゲイン及び露光時間を補正する。
次に、ステップS140において、抽出部17は、ステップS130において取得したスペクトル画像から便に含まれる血液である便潜血を示す図6(d)に示すようなスペクトル画像を抽出する。例えば抽出部17は、スペクトル画像から、予め取得された便潜血の波長を示す基準波長との差分が閾値以下となる波長を抽出し、抽出した波長を示すスペクトル画像を取得する。例えば抽出部17は、SAM(Spectral Angle Mapper)法等を用いて、予め取得された便潜血の波長を示す基準波長と近似するスペクトルを抽出する。基準波長は、例えば380nm~900nmの波長範囲内から選択した任意の波長である。これにより、画像に含まれる便のみを抽出し、ノイズを排除することが可能となる。
また、ステップS140において、抽出部17は、予め取得された参照用スペクトル画像と便潜血を示すスペクトル画像とからなるデータセットを学習データとして用い、入力を参照用スペクトル画像とし、出力を便潜血示すスペクトル画像として、機械学習により生成された抽出モデルを用いて、ステップS130により取得されたスペクトル画像に基づいて、便潜血を示すスペクトル画像を抽出してもよい。
抽出モデルの生成方法として、例えばニューラルネットワークをモデルとした機械学習を用いて、抽出モデルを生成してもよい。抽出モデルは、例えばCNN(Convolution Neural Network)等のニューラルネットワークをモデルとした機械学習を用いて生成されるほか、任意のモデルが用いられてもよい。また、抽出モデルの生成方法として、例えば線形判別、サポートベクターマシン、k-近傍法、ランダムフォレスト、ディープラーニング等を用いて、抽出モデルを生成してもよい。
かかる場合、抽出モデルには、例えば図7のように、入力データである参照用スペクトル画像と出力データである便潜血を示すスペクトル画像との間における連関度を有する連関性が記憶される。連関度は、入力データと出力データとの繋がりの度合いを示しており、例えば連関度が高いほど各データの繋がりが強いと判断することができる。連関度は、例えば百分率等の3値以上又は3段階以上で示されるほか、2値又は2段階で示されてもよい。また、参照用スペクトル画像は、予め取得した学習データに用いるための便のスペクトル画像である。また、便潜血を示すスペクトル画像は、ステップS140と同様の方法で取得したスペクトル画像であってもよい。便潜血を示すスペクトル画像は、例えば便を含むスペクトル画像から、SAM法等を用いて、予め取得された便潜血の波長を示す基準波長と近似するスペクトルを抽出したスペクトル画像であってもよい。
例えば連関性は、複数の入力データ、対、複数の出力データの間における繋がりの度合いにより構築される。連関性は、機械学習の過程で適宜更新され、例えば複数の入力データ、及び複数の出力データに基づいて最適化された関数を用いた分類器を示す。なお、連関性は、例えば各データの間における繋がりの度合いを示す複数の連関度を有してもよい。連関度は、例えばデータベースがニューラルネットワークで構築される場合、重み変数に対応させることができる。連関性は、例えば図7に示すように、複数の入力データと、複数の出力データとの間における繋がりの度合いを示してもよい。この場合、連関性を用いることで、図7の「スペクトル画像A」~「スペクトル画像C」のそれぞれの入力データに対し、「便潜血スペクトル画像A」~「便潜血スペクトル画像C」の複数の出力データとの関係の度合いを紐づけて記憶させることができる。このため、例えば連関性を介して、1つの出力データに対して、複数の入力データを紐づけることができる。これにより、入力データに対して多角的な出力データの選択を実現することができる。
連関性は、例えば各入力データと、各出力データとをそれぞれ紐づける複数の連関度を有する。連関度は、例えば百分率、10段階、又は5段階等の3段階以上で示され、例えば線の特徴(例えば太さ等)で示される。例えば、入力データに含まれる「スペクトル画像A」は、出力データに含まれる「便潜血スペクトル画像A」との間の連関度AA「73%」を示し、出力データに含まれる「便潜血スペクトル画像B」との間の連関度AB「12%」を示す。すなわち、「連関度」は、各データ間における繋がりの度合いを示しており、例えば連関度が高いほど、各データの繋がりが強いことを示す。
このような図7に示す3段階以上の連関度を予め取得しておく。つまり実際の解の判別を行う上で、入力データと、出力データとの何れが採用、評価されたか、過去のデータセットを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図7に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去において「スペクトル画像B」という入力データに対して、「便潜血スペクトル画像B」が最も適合性が高いと判断され、評価されたものとする。このようなデータセットを集めて分析することにより、入力データと出力データとの連関度が強くなる。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例え「スペクトル画像B」という入力データに対して、「便潜血スペクトル画像B」が推定される事例が多い場合には、この「スペクトル画像B」と「便潜血スペクトル画像B」とにつながる連関度をより高く設定する。
また、この連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
また、抽出モデルは、入力データと出力データとの間に少なくとも1以上の隠れ層が設けられ、機械学習させるようにしてもよい。入力データ又は隠れ層データの何れか一方又は両方において上述した連関度が設定され、これが各データの重み付けとなり、これに基づいて出力の選択が行われる。そして、この連関度がある閾値を超えた場合に、その出力を選択するようにしてもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たにスペクトル画像から便潜血を示すスペクトル画像の推定を行うこととなる。かかる場合には、ステップS130により取得されたスペクトル画像に対する便潜血を示すスペクトル画像を新たに取得する。推定の際には、例えば予め取得した図7に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した画像が「スペクトル画像A」と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して「便潜血スペクトル画像A」との間の連関度AA「73%」、「便潜血スペクトル画像B」との間の連関度AB「12%」で関連付けられている。この場合には、連関度の最も高い「便潜血スペクトル画像A」を最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる「便潜血スペクトル画像B」を最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
このような連関度を参照することにより、スペクトル画像が、入力データと同一又は類似である場合のほか、非類似である場合においても、入力データに適した出力データを定量的に選択することができる。
次に、ステップS150において、評価部13は、ステップS140により抽出された便潜血を示すスペクトル画像に基づいて、便に含まれる血色素量を評価する。例えば評価部13は、便潜血を示すスペクトル画像に基づき、所定の波長範囲に含まれる特定波長を正規化波長とし、所定の波長範囲に含まれる特定波長を評価波長として選択し、正規化波長と評価波長との間において、正規化波長と評価波長との分光強度の差に基づいて便に含まれる血色素量を評価する。正規化波長は、例えば光のムラや影等、条件が異なっていた場合においても、それらの影響を軽減して、血色素量を評価するために正規化される対象となる波長である。評価波長は、正規化波長を正規化するための評価用の波長である。
図8は、スペクトル画像が示す複数のスペクトルグラフである。図8は、縦軸を光の強度、横軸を波長[nm]とするグラフである。複数のスペクトルグラフの実線、破線の各々は、例えば撮像された各画像のスペクトルに対応する。評価部13は、例えば500nm~560nmの周波数帯に含まれる特定波長を第1正規化波長とし、540~600nmの周波数帯に含まれる特定波長を第1評価波長として選択する。評価部13は、例えば530nmを第1正規化波長とし、570nmを第1評価波長としてもよい。
評価部13は、このようなスペクトルグラフに含まれる波長を特定波長とし、正規化波長、及び評価波長として選択する。評価部13は、各スペクトルグラフ間のスペクトル強度の差分値が最も大きくなる波長を特定波長としてもよい。また、評価部13は、各スペクトルグラフ上で凸のピークが形成されている特異点を特定波長として特定するようにしてもよい。また、評価部13は、回帰分析、総当たり解析、機械学習等を用いた学習済みモデルを用いた解析により、特定波長を選択してもよい。
ここで、例えば正規化波長及び評価波長は、1点で特定してもよいし、複数を特定してもよい。また、これらの正規化波長及び評価波長を中心とした波長範囲を設定するようにしてもよい。波長範囲は、例えば正規化波長及び評価波長の差が±10nmとなる波長幅等のように、予め設定した所定の波長範囲で構成されてもよい。このため、仮に正規化波長が780nmであり、波長範囲が±10nmであれば、実際にスペクトルデータを評価する範囲は、770~790nmとなる。かかる場合、正規化波長及び評価波長の決め方としては、例えば各波長の範囲の中心の波長を特定波長としてもよい。
次に、評価部13は、選択された正規化波長と評価波長との間において、正規化波長と評価波長との分光強度の差により血色素量を示す血色レベルを算出し、血色素量を評価する。
評価部13は、例えば正規化波長と評価波長との分光強度の差によるスペクトル変化により血色レベルを算出する。かかる場合、正規化波長と評価波長との分光強度の和で正規化することにより、例えば光のムラや影等、条件が異なっていた場合においても、それらの影響を軽減して、血色レベルを比較可能にすることができる。これらの血色レベルの算出は、例えば公知のスペクトル計測手法、スペクトル解析技法(例えば「NDSI:normalized difference spectral index、正規化分光反射指数」)等により次式により求める。「Iλ」は、例えば「λnm」の分光強度となり、正規化波長は「λ2」、評価波長は「λ1」として求められる。
Figure 2024019862000002
評価部13は、例えばスペクトル画像の評価結果に基づいて、部位ごとのピクセルの分布から血色レベルを付与する。また、血色レベルとして、例えば面積当たりの血色素量に合わせ、レベル1~5等の具体的な血色素量の程度を示すようにしてもよい。
評価部13は、例えば保存部104に保存された出力用フォーマット等の形式データを用いて、評価結果を生成する。評価部13は、例えば記憶部14を介して、評価結果を保存部104に保存する。
また、ステップS150において、評価部13は、ステップS110により取得された複数の画像に基づくそれぞれのスペクトル画像の比較に基づき、便の血色素量を評価してもよい。かかる場合、例えばステップS110により515nm、595nm、730nmの3波長の光がそれぞれ照射された便の画像をそれぞれ取得した場合、515nmを第1正規化波長とし、595nmを第1評価波長とし、数1の式を用いて第1正規化分光反射指数と、730nmを第2正規化波長とし、595nmを第2評価波長とし、数1の式を用いて第2正規化分光反射指数とを算出し、第1正規化分光反射指数と第2正規化分光反射指数とに基づいて、便の血色素量を評価してもよい。かかる場合、例えば第1正規化分光反射指数と第2正規化分光反射指数との平均に基づいて、便の血色素量を評価してもよい。
また、ステップS150において、3波長を用いて正規化分光反射指数を算出してもよい。かかる場合、例えば、500nm~550nm、540nm~600nm、600nm~750nmのうちの何れかの3波長を用いて正規化分光反射指数を算出してもよい。例えば500nm~550nmに含まれる波長をλ1、540nm~600nmに含まれる波長をλ2、600nm~750nmに含まれる波長をλ3とすると、下記の数2、数3の何れかを用いて正規化分光反射指数を算出してもよい。
Figure 2024019862000003
Figure 2024019862000004
また、ステップS150において、評価部13は、ステップS110により2以上の時点におけるユーザのそれぞれ異なる便を含む画像を取得した場合、ステップS130により変換されたスペクトル画像の正規化分光反射指数に基づいて便の血色素量を評価してもよい。
また、ステップS150において、評価部13は、ステップS110によりユーザの状態毎にそれぞれ異なる便を含む画像を取得した場合、ステップS130により変換されたスペクトル画像の正規化分光反射指数に基づいて便の血色素量を評価してもよい。
また、ステップS150において、評価部13は、予め取得された参照用スペクトル画像と血色素量の評価とからなるデータセットを学習データとして用い、入力を参照用スペクトル画像とし、出力を血色素量の評価として、機械学習により生成された評価モデルを用いて、スペクトル画像に基づき、便に含まれる血色素量を評価してもよい。参照用スペクトル画像は、評価モデルの学習データとして用いるスペクトル画像であり、例えば予め取得された便を示すスペクトル画像であるが、これに限らず、便を示すスペクトルを含む任意の画像を用いてもよい。血色素量の評価は、例えば血色素量を示すスペクトルである血色素量スペクトルを示すスペクトル画像である。また、血色素量の評価は、例えば血色レベルであってもよい。また、血色素量の評価は、ステップS150と同様の方法で取得した血色素量の評価の結果又は血色素量を示すスペクトル画像であってもよい。つまり血色素量の評価は、スペクトル画像に基づき、所定の波長範囲に含まれる特定波長を正規化波長とし、所定の波長範囲に含まれる特定波長を評価波長として選択し、正規化波長と評価波長との間において、正規化波長と評価波長との分光強度の差により血色レベルを算出し、算出した血色レベルに基づいて、取得された血色素量を示すスペクトル画像であってもよい。
評価モデルの生成方法として、例えばニューラルネットワークをモデルとした機械学習を用いて、評価モデルを生成してもよい。評価モデルは、例えばCNN(Convolution Neural Network)等のニューラルネットワークをモデルとした機械学習を用いて生成されるほか、任意のモデルが用いられてもよい。
かかる場合、評価モデルには、例えば図9のように、入力データである参照用スペクトル画像と出力データである血色素量の評価との間における連関度を有する連関性が記憶される。
また、評価モデルは、入力データと出力データとの間に少なくとも1以上の隠れ層が設けられ、機械学習させるようにしてもよい。入力データ又は隠れ層データの何れか一方又は両方において上述した連関度が設定され、これが各データの重み付けとなり、これに基づいて出力の選択が行われる。そして、この連関度がある閾値を超えた場合に、その出力を選択するようにしてもよい。
このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たにスペクトル画像から血色素量の評価の推定を行うこととなる。かかる場合には、ステップS140において抽出したスペクトル画像に対する血色素量の評価を新たに取得する。
このような連関度を参照することにより、スペクトル画像が、入力データと同一又は類似である場合のほか、非類似である場合においても、入力データに適した出力データを定量的に選択することができる。
次に、ステップS160において、ステップS150により評価された血色素量に基づき、ユーザの健康状態を診断する。かかる場合、例えば血色素量と健康状態とが紐づけられた対応表を予め取得しておき、ステップS160において、対応表を参照し、ステップS150により評価された血色素量に基づき、ユーザの健康状態を診断してもよい。
また、ステップS160において、ステップS150により評価した血色素量とステップS110により取得したユーザ情報とに基づき、ユーザの健康状態を診断してもよい。かかる場合、診断部18は、予め取得された参照用血色素量及び参照用ユーザ情報と健康状態とからなるデータセットを学習データとして用い、入力を参照用血色素量及び参照用ユーザ情報とし、出力を健康状態として、機械学習により生成された診断モデルを用いて、血色素量に基づき、便に含まれる血色素量を評価してもよい。参照用血色素量は、診断モデルの学習データとして用いる血色素量である。参照用ユーザ情報は、診断モデルの学習データとして用いるユーザ情報である。健康状態は、健康の度合いを示す情報であり、例えば病気や、健康を示す指数等の値である。また、健康状態は、病気の確率等であってもよい。
診断モデルの生成方法として、例えばニューラルネットワークをモデルとした機械学習を用いて、診断モデルを生成してもよい。診断モデルは、例えばCNN(Convolution Neural Network)等のニューラルネットワークをモデルとした機械学習を用いて生成されるほか、任意のモデルが用いられてもよい。
かかる場合、診断モデルには、例えば図10のように、入力データである参照用血色素量及び参照用ユーザ情報と出力データである健康状態との間における連関度を有する連関性が記憶される。
また、診断モデルは、入力データと出力データとの間に少なくとも1以上の隠れ層が設けられ、機械学習させるようにしてもよい。入力データ又は隠れ層データの何れか一方又は両方において上述した連関度が設定され、これが各データの重み付けとなり、これに基づいて出力の選択が行われる。そして、この連関度がある閾値を超えた場合に、その出力を選択するようにしてもよい。
このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たにステップS150により評価した血色素量とステップS110により取得したユーザ情報とに基づき、ユーザの健康状態を診断することとなる。
このような連関度を参照することにより、スペクトル画像が、入力データと同一又は類似である場合のほか、非類似である場合においても、入力データに適した出力データを定量的に選択することができる。
次に、出力部15により評価結果及び診断結果が出力される。出力部15は、評価結果及び診断結果を表示部109等に出力する。また、出力部15は、公共通信網4を介して、評価結果及び診断結果をユーザ端末2に出力してもよい。
これにより、本実施形態における便潜血評価装置1の動作が終了する。これにより、便が水中にあっても水の影響を受けることなく便の血色素量を評価することが可能であり、水様便や下痢便であっても便の血色素量を評価することができる。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 :便潜血評価装置
2 :ユーザ端末
3 :サーバ
4 :公共通信網
5 :撮像装置
6 :照明器具
7 :便器
10 :筐体
11 :取得部
12 :画像処理部
13 :評価部
14 :記憶部
15 :出力部
16 :変換部
17 :抽出部
18 :診断部
100 :便潜血評価システム
101 :CPU
102 :ROM
103 :RAM
104 :保存部
105 :I/F
106 :I/F
107 :I/F
108 :入力部
109 :表示部
110 :内部バス

Claims (11)

  1. ユーザの便を含む画像を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された画像に基づくスペクトル画像を取得するスペクトル取得手段と、
    前記スペクトル取得手段により取得されたスペクトル画像に基づき、前記便の血色素量を評価する評価手段とを備えること
    を特徴とする便潜血評価システム。
  2. 前記評価手段は、前記スペクトル取得手段により取得されたスペクトル画像に基づき、所定の波長範囲に含まれる特定波長を正規化波長とし、所定の波長範囲に含まれる特定波長を評価波長として選択し、前記正規化波長と前記評価波長との間において、前記正規化波長と前記評価波長との分光強度の差に基づいて前記便の血色素量を評価すること
    を特徴とする請求項1に記載の便潜血評価システム。
  3. 前記評価手段は、500nm~750nmの周波数帯に含まれる特定波長を第1正規化波長とし、500nm~750nmの周波数帯に含まれる特定波長を第1評価波長として選択すること
    を特徴とする請求項2に記載の便潜血評価システム。
  4. 前記評価手段は、予め取得された参照用スペクトル画像と血色素量とからなるデータセットを学習データとして用い、入力を前記参照用スペクトル画像とし、出力を前記血色素量として、機械学習により生成された評価モデルを用いて、前記スペクトル取得手段により取得されたスペクトル画像に基づき、前記便の血色素量を評価すること
    を特徴とする請求項1に記載の便潜血評価システム。
  5. 前記スペクトル取得手段は、取得した前記スペクトル画像から、予め取得された便に含まれる血液である便潜血の波長を示す基準波長との差分が閾値以下となる波長を抽出し、抽出した前記波長を示す前記スペクトル画像を取得すること
    を特徴とする請求項1に記載の便潜血評価システム。
  6. 前記スペクトル取得手段は、予め取得された参照用スペクトル画像と便に含まれる血液である便潜血を示すスペクトル画像とからなるデータセットを学習データとして用い、入力を参照用スペクトル画像とし、出力を前記便潜血を示すスペクトル画像として、機械学習により生成された抽出モデルを用いて、取得した前記スペクトル画像に基づいて、前記便潜血を示すスペクトル画像を取得すること
    を特徴とする請求項1に記載の便潜血評価システム。
  7. 前記取得手段は、前記便に照射される光を含む光源画像をさらに取得し、
    前記スペクトル取得手段は、前記取得手段により取得された前記光源画像に対する前記画像の相対反射率に基づくスペクトル画像を取得すること
    を特徴とする請求項1に記載の便潜血評価システム。
  8. 前記取得手段は、前記光源画像を撮像したときの撮像条件を示す撮像条件情報を取得し、取得した撮像条件情報に応じて、前記画像を補正すること
    を特徴とする請求項7に記載の便潜血評価システム。
  9. 前記評価手段により評価された血色素量に基づき、前記ユーザの健康状態を診断する診断手段をさらに備えること
    を特徴とする請求項1に記載の便潜血評価システム。
  10. 前記取得手段は、前記ユーザに関するユーザ情報をさらに取得し、
    前記診断手段は、前記評価手段により評価された血色素量と前記取得手段により取得されたユーザ情報とに基づき、前記ユーザの健康状態を診断すること
    を特徴とする請求項9に記載の便潜血評価システム。
  11. 便を含む画像を取得する取得ステップと
    前記取得ステップにより取得された画像に基づく、スペクトル画像を取得するスペクトル取得ステップと、
    前記スペクトル取得ステップにより取得されたスペクトル画像に基づき、前記便の血色素量を評価する評価ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする便潜血評価方法。
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