JP2024019836A - レーザ駆動電源 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成部品の特性ばらつきや特性劣化等が生じた場合にも、出力電流が設定値となるように制御可能なレーザ駆動電源を提供する。【解決手段】レーザ駆動電源LDPSは、電力変換器PCCと制御装置CMとを備える。電力変換器PCCは、入力電力を変換し、半導体レーザ発振器LDに所定の出力電流ioを供給する。制御装置CMは、第1の制御部OCCと第2の制御部CFCとを有している。第2の制御部CFCは、基準応答時間Tsに基づいて、出力電流ioの変動低減信号IKを生成し、第1の制御部OCCに供給する。第1の制御部OCCは、変動低減信号IKと出力電流検出値ictと出力電流指令信号ISと制御ゲインCgとに基づいて、出力電流制御信号OCSを生成し、電力変換器PCCに供給する。【選択図】図1

Description

本開示は、レーザ加工機等で用いられる半導体レーザ発振器に電流を供給するレーザ駆動電源に関する。
近年、金属加工分野での高速・高品質化の要求が高まっている。この要求を満たすため、ファイバーレーザやダイレクトダイオードレーザといった半導体レーザ発振器を搭載した加工機の導入が進んでいる。なお、本願明細書における半導体レーザ発振器は、レーザダイオードから出射されたレーザ光を直接、またはレーザダイオードから出射された複数のレーザ光を結合して、出力用のレーザ光とするレーザ発振器を含む。また、当該半導体レーザ発振器は、レーザダイオードから出射されたレーザ光をさらに光増幅器等で増幅して出力用のレーザ光とするタイプのレーザ発振器も含む。ファイバーレーザ等がこれに含まれる。
このような半導体レーザ発振器を駆動するためのレーザ駆動電源において、出力電流応答がレーザ光の出力応答に直接対応している。したがって、レーザ駆動電源の出力電流応答を安定化させる技術が、種々提案されている。
例えば、特許文献1には、入力電圧の変動によって出力電流の変動を解消するレーザ駆動電源が開示されている。出力電流の応答性に対して、出力電流の制御目標である出力電流指令信号の変化が速い場合、電流検出値、出力電流指令信号及び制御ゲインの、少なくともいずれか一つの信号を、入力電圧の変動による出力電流の応答性の変動を低減するように調整して調整器信号を生成し、調整器信号を出力するとともに、調整器信号の生成に利用されなかった信号と調整器信号とを用いて、レーザ駆動電源の出力電流を制御している。
国際公開第2018/186082号
しかし、特許文献1に開示される従来のレーザ駆動電源では、電源の構成部品の特性ばらつきや特性劣化、また、電源に接続される負荷の構成や仕様の変動、また、電源駆動条件の変動等は考慮されていなかった。これらの変動は、出力電流、ひいては、レーザ光の出力変動につながる。半導体レーザ発振器がレーザ加工機の光源として用いられた場合、レーザ光の出力変動は、加工寸法等のばらつきや加工精度の低下を引き起こすおそれがある。
本開示はかかる点に鑑みてなされたもので、その目的は、構成部品の特性ばらつきや特性劣化等が生じた場合にも、出力電流が設定値となるように制御可能なレーザ駆動電源を提供することにある。
上記目的を達成するため、本開示に係るレーザ駆動電源は、半導体レーザ発振器を駆動するレーザ駆動電源であって、外部から入力された交流電力を変換し、前記半導体レーザ発振器に所定の出力電流を供給する電力変換器と、前記出力電流を制御する制御装置と、を少なくとも備え、前記電力変換器は、前記出力電流を検出する出力電流検出回路を少なくとも有し、前記制御装置は、前記出力電流を制御するための出力電流制御信号を前記電力変換器に供給する第1の制御部と、前記出力電流の時間応答の変動を低減するための変動低減信号を前記第1の制御部に供給する第2の制御部と、を少なくとも有し、前記第2の制御部は、予め設定された基準応答時間に基づいて、前記変動低減信号を生成し、前記第1の制御部は、前記変動低減信号と、前記出力電流の電流値である出力電流検出値と、前記出力電流の制御目標値である出力電流指令信号と、前記出力電流検出値と前記出力電流指令信号との差分に対して制御する操作量の演算に用いる制御ゲインとに基づいて、前記出力電流制御信号を生成することを特徴とする。
本開示によれば、レーザ駆動電源の各構成部品やレーザ駆動電源に接続される負荷の特性にばらつきがある場合や当該構成部品や負荷に特性劣化が生じた場合にも、設定値となるように、半導体レーザ発振器に供給される出力電流を制御できる。このことにより、半導体レーザ発振器から所望のレーザ光を出力させることができる。
実施形態に係るレーザ駆動電源の機能ブロック図である。 電力変換器の具体的な内部構成を示す図1相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
(実施形態)
[レーザ駆動電源の構成]
図1は、本実施形態に係るレーザ駆動電源の機能ブロック図であり、図2は、電力変換器の具体的な内部構成を示す図1相当図である。
図1,2に示すように、レーザ駆動電源LDPSは、半導体レーザ発振器LDに接続され、レーザ光を発生させるための電流(以下、出力電流io)を半導体レーザ発振器LDに供給する。レーザ駆動電源LDPSは定電流電源であり、出力電流ioは定電流である。ただし、所望のレーザ光の出力を得るために、レーザ駆動電源LDPSが、周期的に変化するように出力電流ioを制御する場合がある。また、出力電流ioの値をステップ状に変化させる場合、実際の出力電流ioは、レーザ駆動電源LDPSの内部構成、または、レーザ駆動電源LDPSに接続される負荷に応じた所定の遷移時間の経過後に所望の値に変化する。なお、本願明細書において、半導体レーザ発振器LD及びこれを構成する各部品を含めて負荷と呼ぶ。
レーザ駆動電源LDPSは、電力変換器PCCと制御装置CMとを備えている。また、電力変換器PCCは、一次整流回路DR1とインバータユニットIUと電力変換トランスMTrと二次整流回路DR2とドライブ回路DrCと出力電流検出回路CTとを有している。
図1,2に示すように、一次整流回路DR1は、外部の交流電源から入力された入力電圧(本実施形態では三相交流電圧)Vinを整流し、直流電圧である整流電圧VDRに変換する。
インバータユニットIUは、公知のインバータ回路であり、図2に示す例では、インバータユニットIUは、第1のスイッチング素子Q1と第2のスイッチング素子Q2とを有する第1回路部と、第3のスイッチング素子Q3と第4のスイッチング素子Q4とを有する第2回路部とを有している。第1回路部は、第2回路部に並列接続されている。第1のスイッチング素子Q1は第2のスイッチング素子Q2に直列接続されている。第3のスイッチング素子Q3は第4のスイッチング素子Q4に直列接続されている。インバータユニットIUに含まれる各スイッチング素子Q1~Q4は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等の半導体スイッチである。
インバータユニットIUは、各スイッチング素子のオンオフを適宜制御することにより、整流電圧VDRを交流電圧に変換する。なお、インバータユニットIUに含まれるスイッチング素子の個数は、適宜変更されうる。例えば、第1回路部及び第2回路部のそれぞれに、3個のスイッチング素子が配置されていてもよい。
電力変換トランスMTrは一次側コイルに入力された交流電圧を変換して、二次側コイルから二次電流を出力する。なお、電力変換トランスMTrの二次側コイルは中間タップを有する。
二次整流回路DR2は、第1のダイオードD1のカソードと第2のダイオードD2のカソードとを接続してなる回路であり、電力変換トランスMTrの二次側の交流電流を直流電流である出力電流ioに変換する。電力変換トランスMTrの二次側コイルの一端に第1のダイオードD1のアノードが接続され、二次側コイルの他端に第2のダイオードD2のアノードが接続される。第1のダイオードD1と第2のダイオードD2の各カソードが半導体レーザ発振器LDの+(プラス)端子に接続される。
電力変換トランスMTrの中間タップと直流リアクトルDCLの一端が接続され、直流リアクトルDCLの他端と半導体レーザ発振器LDの-(マイナス)端子が接続される。直流リアクトルDCLは出力電流ioを平滑し、平滑後の出力電流ioが半導体レーザ発振器LDに供給される。
出力電流検出回路CTは、半導体レーザ発振器LDの-(マイナス)端子と直流リアクトルDCLとを接続する配線の途中に設置され、出力電流ioの電流値を検出し、出力電流検出値ictとして制御装置CMに出力する。
ドライブ回路DrCは、制御装置CMの第1の制御部OCCから供給された出力電流制御信号OCSに基づいて、第1~第4のドライブ信号DS1~DS4をそれぞれ生成する。第1のドライブ信号DS1は第1のスイッチング素子Q1の駆動信号であり、第2のドライブ信号DS2は第2のスイッチング素子Q2の駆動信号である。第3のドライブ信号DS3は第3のスイッチング素子Q3の駆動信号であり、第4のドライブ信号DS4は第4のスイッチング素子Q4の駆動信号である。ドライブ回路DrCから供給された第1~第4のドライブ信号DS1~DS4によりインバータユニットIUの第1~第4のスイッチング素子Q1~Q4のオンオフが適宜制御される。このことにより、出力電流ioの電流値や時間変化等が制御される。
制御装置CMは、第1の制御部OCCと第2の制御部CFCとを有している。制御装置CMは、CPU(Central Processing Unit)またはMCU(Micro Controller Unit)あるいはこれらの組み合わせで構成される。なお、複数個のCPUまたはMCUあるいはこれらの組み合わせで制御装置CMが構成されてもよい。
第1の制御部OCC及び第2の制御部CFCは、制御装置CMを構成するCPUまたはMCUの機能ブロックとして構成される。この場合、当該CPUまたはMCU上で所定のソフトウェアを実行することで、第1の制御部OCC及び第2の制御部CFCのそれぞれの機能が実現される。
なお、第1の制御部OCC及び第2の制御部CFCが、それぞれ、個別のCPUまたはMCUで構成されてもよい。
第2の制御部CFCは、予め設定された基準応答時間Tsに基づいて、変動低減信号IKを生成し、第1の制御部OCCに供給する。
本構成では、インバータユニットIUの導通率の変化量Vaと出力電流ioの変化量には相関性がある。変動低減信号IKは、基準応答時間Tsに対する実応答時間Taの差分に応じて、導通率の変化量Vaを変化させる信号である。
なお、導通率とは、インバータユニットIUのスイッチングの繰返し周期(秒/スイッチング回数)に対する、整流電圧VDRが電力変換トランスMTrに印加される期間の割合のことを言い、0(%)~100(%)の範囲を取りうる。
なお、具体的には、導通率の変化量Vaは、式(1)に示すように制御される。
Va=(IS-ict)×IK×Cg ・・・(1)
ここで、出力電流指令信号ISは、外部の図示しないコントローラ等から入力されるか、または、制御装置CMの内部で生成された出力電流ioの設定値信号であり、出力電流ioの制御目標を示す信号である。なお、出力電流ioの設定値は、半導体レーザ発振器LDから出射されるレーザ光の出力に応じて、作業者によって適宜調整される。
制御ゲインCgは、出力電流指令信号ISと出力電流検出値ictとの差分に対して制御する操作量の演算に用いるパラメータである。制御ゲインCgは、例えば、制御装置CMに設けられた記憶部(図示せず)か、または、前述のCPUまたはMCUの内部メモリに保存されている。レーザ駆動電源LDPSの運転プログラムが制御装置CMで実行される際、記憶部または内部メモリから制御ゲインCgが読み出されて、運転プログラムが実行される。あるいは、制御ゲインCgが、当該運転プログラムに予め書き込まれていてもよい。
また、制御ゲインCgは、抵抗やコンデンサやオペアンプ等の電子部品が組み込まれた電気回路で実現してもよい。
実応答時間Taが基準応答時間Tsよりも大きい場合、つまり、基準応答時間Tsの間に、出力電流ioが、設定値に到達していない場合は、変動低減信号IKをIK>1とする。このようにすることで、導通率の変化量Vaを高められる。
一方、実応答時間Taが基準応答時間Tsよりも小さい場合、つまり、基準応答時間Tsよりも短い期間で、出力電流ioが設定値に到達してしまっている場合は、変動低減信号IKをIK<1とする。このようにすることで、導通率の変化量Vaを低下させられる。
このように、実応答時間Taと基準応答時間Tsとの差分に基づいて、変動低減信号IKが算出される。
第1の制御部OCCは、出力電流指令信号ISと出力電流検出値ictと変動低減信号IKと制御ゲインCgとに基づいて、出力電流制御信号OCSを生成する。
第2の制御部CFCは、出力電流検出回路CTで検出された出力電流検出値ictの時間変化に基づいて、実応答時間Taを算出する。
第1の制御部OCCは、第1の制御部OCCに入力された値を用いて、実応答時間Taと前述の基準応答時間Tsとの差分が所定値以下になるように、出力電流制御信号OCSを生成する。
この場合、導通率の変化量Vaは、式(2)または式(3)で表され、さらにVaに対してPID制御等で用いられる公知の微分処理や積分処理や比例処理等を行った結果に基づいて、出力電流制御信号OCSが生成される。
Va=(IS-ict)×Cg×(1+(Ta-Ts)) ・・・(2)
Va=(IS-ict)×Cg×(Ta/Ts) ・・・(3)
式(2)において、右辺に(Ta-Ts)を、また、式(3)において、右辺に(Ta/Ts)をそれぞれ設けることにより、実応答時間Taと基準応答時間Tsとの差分を減少させる速度を、実応答時間Taと基準応答時間Tsとの大小関係に応じて変化させることができる。
例えば、実応答時間Taが基準応答時間Tsよりも大きい場合、式(2)、(3)ともに、導通率の変化量Vaは大きくなる。つまり、実際の出力電流ioの時間応答が設定よりも遅くなっているため、Vaを大きくして、出力電流ioの時間応答を早めるように出力電流制御信号OCSが生成される。
一方、実応答時間Taが基準応答時間Tsよりも小さい場合、式(2)、(3)ともに、導通率の変化量Vaは小さくなる。つまり、実際の出力電流ioの時間応答が設定よりも早くなっているため、Vaを小さくして、出力電流ioの時間応答を遅らせるように出力電流制御信号OCSが生成される。
ここで、基準応答時間Tsに対して実応答時間Taが変動する要因について考えてみると、まず、レーザ駆動電源LDPSを構成する部品、特に電力変換器PCCの各構成部品や素子の特性ばらつきが要因として挙げられる。例えば、直流リアクトルDCLのリアクタンス値が大きいと、出力電流ioの時間応答が遅くなり、リアクタンス値が小さいと、出力電流ioの時間応答が早くなる。つまり、直流リアクトルDCLのリアクタンス値がばらつくと、基準応答時間Tsに対して実応答時間Taが変動してしまい、出力電流ioの時間応答にばらつきが生じる。
なお、電力変換器PCCの各構成部品や素子の特性ばらつきにより、インバータユニットIUで発生する交流電圧のピーク値がばらつく場合もある。その場合、出力電流ioの時間応答にばらつきが生じる。
また、レーザ駆動電源LDPSに接続される負荷の特性ばらつきも、基準応答時間Tsに対して実応答時間Taが変動する要因となる。例えば、レーザダイオードの特性がばらつくと、基準応答時間Tsに対して実応答時間Taが変動してしまい、出力電流ioの時間応答にばらつきが生じる。
特に、半導体レーザ発振器LDから高出力のレーザ光を出力する場合、それぞれレーザ光を出射するエミッタを複数備えたレーザダイオードバーを複数個用いる場合が多い。個々のエミッタの入出力特性にばらつきが生じやすいため、レーザダイオードバー間での特性ばらつきが発生しやすくなる。
また、長期使用により、レーザ駆動電源LDPSの構成部品やレーザ駆動電源LDPSに接続される負荷に特性劣化が生じた場合も同様に、基準応答時間Tsに対して実応答時間Taが変動してしまい、出力電流ioの時間応答にばらつきが生じる。
さらに、レーザ光の出力の変更に伴い、レーザ駆動電源LDPSに接続される負荷の構成を変更する場合、当初設定した基準応答時間Tsに対して実応答時間Taは変動する。その結果、出力電流ioの時間応答が変動する。なお、負荷の構成変更とは、例えば、半導体レーザ発振器LDに含まれるレーザダイオードやレーザダイオードバーの個数変更、あるいはレーザダイオードバーに搭載されるエミッタの個数変更を言う。
また、レーザ光の出力の変更に伴い、レーザ駆動電源LDPSの駆動条件を変更する場合も、当初設定した基準応答時間Tsに対して実応答時間Taは変動する。例えば、入力電圧Vinを変更する場合や出力電流ioの指令値を変更する場合が該当する。その結果、出力電流ioの時間応答が変動する。
一方、本実施形態によれば、第2の制御部CFCが、出力電流検出回路CTで検出される出力電流検出値ictの時間変化に基づいて、実応答時間Taを算出する。また、第2の制御部CFCは、基準応答時間Tsの値を含む変動低減信号IKを生成し、第1の制御部OCCに供給する。
第1の制御部OCCは、レーザ駆動電源LDPSの入出力変動またはレーザ駆動電源LDPSに接続される負荷の変動に応じて、基準応答時間Tsと実応答時間Taとの差分を減少させるため、出力電流ioの時間応答速度を変化させるように、出力電流制御信号OCSを生成する。さらに、第1の制御部OCCは、生成された出力電流制御信号OCSを電力変換器PCCのドライブ回路DrCに供給して、出力電流ioを制御する。このようにすることで、レーザ駆動電源LDPSの入出力変動またはレーザ駆動電源LDPSに接続される負荷の変動に応じて、適切に、基準応答時間Tsと実応答時間Taとの差分を減少させ、出力電流ioの時間応答速度を変化させることができる。
[レーザ駆動電源の出力応答制御方法]
前述したように、レーザ駆動電源LDPSの構成部品の特性等のばらつきや、レーザ駆動電源に接続される負荷の特性ばらつきや負荷の構成変更等に応じて、レーザ駆動電源LDPSの出力電流ioは変動する。本実施形態に示すレーザ駆動電源LDPSでは、当該変動を低減させて、出力電流ioが設定値となるように制御する。
このように、出力電流ioの変動を低減させるタイミングは、レーザ光の出力に求められる仕様等に応じて適宜変更されうる。例えば、所定の標準条件でレーザ駆動電源LDPSを駆動し、出力電流検出回路CTで検出された出力電流検出値ictと設定値である出力電流指令信号ISとの差を時間応答も含めて評価する。その後、前述の手順で、変動低減信号IKを生成し、さらに、基準応答時間Tsと実応答時間Taとの差分または比に基づいて、出力電流制御信号OCSを調整する。
予め設定された期間、例えば、レーザ駆動電源LDPSのメンテナンス機関や定期点検期間が経過するまで、出力電流制御信号OCSの生成に関するパラメータを保持する。つまり、予め設定された期間が経過するまで、出力電流ioの制御パラメータが保持される。
一方、半導体レーザ発振器LDで高出力のレーザ光を発生させる場合、レーザ光を出力している間に、半導体レーザ発振器LDの各構成部品の温度が上昇する。また、出力電流ioも大きくなるため、電力変換器PCCの各構成部品の温度も上昇する。
このように、レーザ駆動電源LDPSの構成部品の温度が上昇すると、それぞれも部品の特性も変動する。この特性変動による出力電流ioの変動が無視できない場合は、出力電流ioの制御パラメータの保持期間を短くしてもよい。
半導体レーザ発振器LDがレーザ加工機のレーザ光源として使用される場合、例えば、1ロット処理毎に、実応答時間Taを算出し直して、出力電流ioの制御パラメータを変更してもよい。あるいは、1回の溶接単位、例えば、1つの溶接ビードを形成する毎に、実応答時間Taを算出し直して、出力電流ioの制御パラメータを変更してもよい。
また、レーザ光がパルス状に出力される場合、レーザ光のパルスが1回出射される毎に、実応答時間Taを算出し直して、出力電流ioの制御パラメータを変更してもよい。
このように、レーザ光の出力に求められる仕様等に応じて、実応答時間Taを算出し直して、出力電流ioの制御パラメータを変更するタイミングを切り替えることで、例えば、レーザ加工の加工品質の低下を抑制でき、高い品質のレーザ加工品を得ることができる。
[効果等]
以上説明したように、本実施形態に係るレーザ駆動電源LDPSは、半導体レーザ発振器LDを駆動する。レーザ駆動電源LDPSは、電力変換器PCCと制御装置CMとを少なくとも備える。
電力変換器PCCは、外部から入力された交流電力を変換し、半導体レーザ発振器LDに所定の出力電流ioを供給する。制御装置CMは、出力電流ioを制御する。
電力変換器PCCは、出力電流ioを検出する出力電流検出回路CTを少なくとも有している。
制御装置CMは、第1の制御部OCCと第2の制御部CFCとを少なくとも有している。第1の制御部OCCは、出力電流ioを制御するための出力電流制御信号OCSを電力変換器PCCに供給する。
第2の制御部CFCは、出力電流ioの時間応答の変動を低減するための変動低減信号IKを第1の制御部OCCに供給する。第2の制御部CFCは、予め設定された基準応答時間Tsに基づいて、変動低減信号IKを生成する。
第1の制御部OCCは、変動低減信号IKと、出力電流検出値ictと、出力電流ioの制御目標値である出力電流指令信号ISと、出力電流検出値ictと出力電流指令信号ISとの差分に対して制御する操作量の演算に用いる制御ゲインCgとに基づいて、出力電流制御信号OCSを生成する。
本実施形態によれば、レーザ駆動電源LDPSの各構成部品やレーザ駆動電源LDPSに接続される負荷の特性にばらつきがある場合や当該構成部品や負荷に特性劣化が生じた場合にも、設定値との差が少なくなるように、出力電流ioを制御できる。
また、本実施形態によれば、負荷の構成が変更された場合も、レーザ駆動電源LDPSにおいて、特段の調整を行うこと無く、出力電流ioが設定値となるように制御できる。さらに、本実施形態によれば、レーザ駆動電源LDPSの駆動条件、例えば、入力電圧Vin等が変動した場合も、その影響を低減して、出力電流ioを制御できる。
これらのことにより、半導体レーザ発振器LDから、時間応答も含めて所望のレーザ光を出力させることができる。
第1の制御部OCCは、出力電流検出値ictの時間変化に基づいて出力電流ioの実応答時間Taを算出する。さらに、第1の制御部OCCは、レーザ駆動電源LDPSの入出力変動またはレーザ駆動電源LDPSに接続される負荷の変動に応じて、基準応答時間Tsと実応答時間Taとの差分を減少させるため、出力電流ioの時間応答速度を変化させるように、出力電流ioを制御する。
具体的には、第1の制御部OCCは、基準応答時間Tsと実応答時間Taとの差分、または、基準応答時間Tsと実応答時間Taとの比に基づいて、出力電流制御信号OCSを生成する。生成された出力電流制御信号OCSに基づいて、電力変換器PCCの出力電流ioが制御される。
第1の制御部OCCをこのように構成することで、設定値との差が時間応答を含めて少なくなるように、出力電流ioを制御でき、ひいては、半導体レーザ発振器LDから、時間応答も含めて所望のレーザ光を出力させることができる。
電力変換器PCCは、一次整流回路DR1とインバータユニットIUと電力変換トランスMTrと二次整流回路DR2とドライブ回路DrCとをさらに有している。
一次整流回路DR1は、外部から入力された交流電圧、つまり、入力電圧Vinを整流し、直流電圧である整流電圧VDRに変換する。インバータユニットIUは、整流電圧VDRを交流電圧に変換する。電力変換トランスMTrは、交流電圧を電力変換して二次電流を生成する。二次整流回路DR2は、二次電流を整流し、半導体レーザ発振器LDに供給される出力電流ioに変換する。ドライブ回路DrCは、インバータユニットIUを構成する半導体スイッチである第1~第4のスイッチング素子Q1~Q4を駆動する第1~第4のドライブ信号DS1~DS4を出力する。
第1の制御部OCCは、ドライブ回路DrCに出力電流制御信号OCSを供給する。ドライブ回路DrCは、供給された出力電流制御信号OCSに基づいて、第1~第4のドライブ信号DS1~DS4を第1~第4のスイッチング素子Q1~Q4に供給することで、出力電流ioを制御する。
電力変換器PCCをこのように構成することで、出力電流ioの電流値を所望の値に設定して、半導体レーザ発振器LDの供給することができる。また、入力電圧Vinが固定周波数の商用電源から入力されるような場合も、出力電流ioの周波数や立ち上がり、立下り速度等を設定値となるように制御できる。
また、本実施形態のレーザ駆動電源LDPSに接続される半導体レーザ発振器LDによれば、レーザ駆動電源LDPSや半導体レーザ発振器LDの各構成部品の特性にばらつきがある場合や当該構成部品や負荷に特性劣化が生じた場合にも、設定値との差が時間応答を含めて少なくなるように、レーザ光の出力を制御できる。
また、当該半導体レーザ発振器LDによれば、負荷の構成、例えば、レーザダイオードバーの個数が変更された場合も、レーザ駆動電源LDPSにおいて、特段の調整を行うこと無く、レーザ光の出力が時間応答を含めて設定値となるように制御できる。さらに、レーザ駆動電源LDPSの駆動条件、例えば、入力電圧Vin等が変動した場合も、その影響を低減して、レーザ光の出力を制御できる。
また、本実施形態のレーザ駆動電源LDPSと半導体レーザ発振器LDとを備えたレーザ加工機によれば、レーザ駆動電源LDPSや半導体レーザ発振器LDの各構成部品の特性にばらつきがある場合や当該構成部品や負荷に特性劣化が生じた場合にも、設定値との差が時間応答を含めて少なくなるように、レーザ光の出力を制御できる。
また、当該レーザ加工機によれば、負荷の構成、例えば、レーザダイオードバーの個数が変更された場合も、レーザ駆動電源LDPSにおいて、特段の調整を行うこと無く、レーザ光の出力が時間応答を含めて設定値となるように制御できる。さらに、レーザ駆動電源LDPSの駆動条件、例えば、入力電圧Vin等が変動した場合も、その影響を低減して、レーザ光の出力を制御できる。
これらのことにより、当該レーザ加工機によれば、レーザ光による加工精度の低下を抑制でき、高い品質のレーザ加工品を得ることができる。
本開示のレーザ駆動電源は、構成部品の特性ばらつきや特性劣化が生じた場合にも、時間応答も含めて設定値となるように出力電流、ひいては、レーザ光の出力を制御でき、レーザ加工機等に適用する上で有用である。
Vin 入力電圧
PCC 電力変換器
DR1 一次整流回路
IU インバータユニット
VDR 整流電圧
Q1 第1のスイッチング素子
Q2 第2のスイッチング素子
Q3 第3のスイッチング素子
Q4 第4のスイッチング素子
MTr 電力変換トランス
DR2 二次整流回路
D1 第1のダイオード
D2 第2のダイオード
DCL 直流リアクトル
io 出力電流
LD 半導体レーザ発振器
CT 出力電流検出回路
ict 出力電流検出値
CM 制御装置
CFC 第2の制御部
IK 変動低減信号
OCC 第1の制御部
Cg 制御ゲイン
IS 出力電流指令信号
OCS 出力電流制御信号
DrC ドライブ回路
DS1 第1のドライブ信号
DS2 第2のドライブ信号
DS3 第3のドライブ信号
DS4 第4のドライブ信号
Ta 実応答時間
Ts 基準応答時間

Claims (4)

  1. 半導体レーザ発振器を駆動するレーザ駆動電源であって、
    外部から入力された交流電力を変換し、前記半導体レーザ発振器に所定の出力電流を供給する電力変換器と、
    前記出力電流を制御する制御装置と、を少なくとも備え、
    前記電力変換器は、前記出力電流を検出する出力電流検出回路を少なくとも有し、
    前記制御装置は、
    前記出力電流を制御するための出力電流制御信号を前記電力変換器に供給する第1の制御部と、
    前記出力電流の時間応答の変動を低減するための変動低減信号を前記第1の制御部に供給する第2の制御部と、を少なくとも有し、
    前記第2の制御部は、予め設定された基準応答時間に基づいて、前記変動低減信号を生成し、
    前記第1の制御部は、前記変動低減信号と、前記出力電流の電流値である出力電流検出値と、前記出力電流の制御目標値である出力電流指令信号と、前記出力電流検出値と前記出力電流指令信号との差分に対して制御する操作量の演算に用いる制御ゲインとに基づいて、前記出力電流制御信号を生成することを特徴とするレーザ駆動電源。
  2. 請求項1に記載のレーザ駆動電源において、
    前記第1の制御部は、前記出力電流検出値の時間変化に基づいて前記出力電流の実応答時間を算出し、さらに、前記レーザ駆動電源の入出力変動または前記レーザ駆動電源に接続される負荷の変動に応じて、前記基準応答時間と前記実応答時間との差分を減少させるため、出力電流ioの時間応答速度を変化させるように、前記出力電流を制御することを特徴とするレーザ駆動電源。
  3. 請求項2に記載のレーザ駆動電源において、
    前記第1の制御部は、前記基準応答時間と前記実応答時間との差分、または、前記基準応答時間と前記実応答時間との比に基づいて、前記出力電流制御信号を生成することを特徴とするレーザ駆動電源。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレーザ駆動電源において、
    前記電力変換器は、
    外部から入力された交流電圧を整流し直流電圧に変換する一次整流回路と、
    前記直流電圧を別の交流電圧に変換するインバータユニットと、
    前記別の交流電圧を電力変換して二次電流を生成する電力変換トランスと、
    前記二次電流を整流し前記半導体レーザ発振器に供給される出力電流に変換する二次整流回路と、
    前記インバータユニットを構成する半導体スイッチを駆動するドライブ信号を出力するドライブ回路と、をさらに有し、
    前記第1の制御部は、前記ドライブ回路に前記出力電流制御信号を供給し、
    前記ドライブ回路は、前記出力電流制御信号に基づいて、前記ドライブ信号を前記半導体スイッチに供給することで、前記出力電流を制御することを特徴とするレーザ駆動電源。
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