JP2024019008A - 液体エアロゾル形成基材のための分割されたリザーバを有する消耗品 - Google Patents

液体エアロゾル形成基材のための分割されたリザーバを有する消耗品 Download PDF

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    • A24F40/10Devices using liquid inhalable precursors

Abstract

【課題】液体エアロゾル形成基材のための分割されたリザーバを有する消耗品を提供する。【解決手段】本発明は、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品であって、エアロゾル出口経路と、液体エアロゾル形成基材を含むリザーバと、加熱要素とを含み、リザーバは、上領域と下領域とを有し、上領域と下領域とは互いに流体接続しており、上領域は、第1部分と第2部分とに分割されており、第1部分と第2部分は、2つの部分が上領域内で直接流体接続しないように、エアロゾル出口経路の2つの対向する側に配置されており、下領域によって含まれるエアロゾル形成基材は、加熱要素と流体接続している、消耗品に関する。【選択図】 図4

Description

本発明は、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品に関する。特に、本発明は、ユーザが吸入するエアロゾルを生成するために電気的に加熱される液体エアロゾル形成基材を有するリザーバを含む消耗品に関する。液体エアロゾル形成基材は、消耗品に含まれる導電性材料製の加熱要素によって電気的に加熱される。本発明は更に、そのような消耗品とエアロゾル生成デバイスとを含むエアロゾル生成システムに関する。
電子タバコ(Eタバコ)又は電子ニコチン供給システム(ENDS:Electronic Nicotine Delivery Systems)などのエアロゾル生成デバイスは、自己巻き/自作タバコ及び既製タバコなどの従来の燃焼型タバコ製品に代わるものとして人気が高まっている。現在、リザーバ内に収容された液体(eリキッドとして知られる)(液体は、ニコチンを含む場合も含まない場合もある)を蒸発又は気化させてユーザが吸入するエアロゾルを生成する様々なタイプのエアロゾル生成デバイスが市販されている。これら液体ベースのエアロゾル生成デバイスは、吸入可能なエアロゾルの即時生成を求めるユーザにとって便利である。
液体ベースのエアロゾル生成デバイスの中には、デバイス内に受け入れられた消耗物品、カートリッジ、又はカプセルとともに動作するものがある。消耗物品には、通常、液体用のリザーバと加熱要素とが備えられている。使用中、例えば、ユーザがデバイスのマウスピースで吸引すると、液体がリザーバから加熱要素に向けて案内され、吸入可能なエアロゾルが生成される。加熱要素は、例えば、コイルを使用して加熱され得る。典型的には、リザーバから加熱要素に液体を搬送するためにウィックが適用される。
消耗物品に収容される液体は、多くの場合、プロピレングリコール(PG)、植物性グリセリン(VG)、香味料及び/又はニコチンの混合物から作製されている。
或いは、気化可能なニコチン含有液体は、タバコ材料から直接得られてもよく、タバコリキッド又はTリキッドとして知られている。このようなTリキッドもなお、液体溶液中にPG及びVG並びにタバコ材料又は粒子を含み得る。したがって、リキッド中に存在するニコチンは、本質的に天然タバコ材料に由来する。
Tリキッドには、eリキッドと比較していくつかの課題がある。特に、リキッド内に含まれるタバコ粒子は、吸入されるエアロゾルを生成するための、加熱要素に向けたリキッドの従来のウィッキングに悪影響を及ぼす。特に、ウィックは、タバコによってすぐに詰まる可能性がある。同様に、Tリキッドの気化時に、Tリキッドの固形タバコ材料含有物のせいでヒータ要素の表面上に固形材料の蓄積が生じ、これが時間の経過とともに加熱要素の加熱効率に顕著な影響を及ぼし、その定期的な清掃又は交換が必要になることが多い。したがって、従来のeリキッドの流れの管理及び気化方法は、Tリキッドからエアロゾルを生成するのには効果的ではない。
Tリキッドの気化に関連する更なる課題は、固形タバコ含有物に起因するリキッドの粘度の増加又は高さである。したがって、リキッドが詰まる可能性があり、消耗品の使用に悪影響を及ぼす。このため、Tリキッドを含む消耗物品内のリキッドの流体の流れ又は流体管理の改善が求められている。
したがって、提起された課題に対処するために、消耗物品を含むタバコリキッドの構造を改善する必要がある。特に、リキッドの流れを改善すると、未使用のまま残るリキッドが少なくなるため、消耗物品中のリキッドの使用が更に改善される可能性がある。
この背景から、本発明の目的は、上述の課題の1つ以上又は全てに対処することである。特に、本発明の目的は、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される改良されたタバコリキッド含有消耗品を提供することである。例えば、目的は、エアロゾル生成消耗品内のタバコリキッドエアロゾル生成基材の改良された流体の流れ又は流体管理を可能にする消耗品を提供することである。そのようなタバコリキッドの加熱は、エアロゾルを提供するために改善されるべきである。更に、消耗品の詰まりを減少させるべきである。液体エアロゾル生成基材が移動する距離は、詰まりを更に減少させるために減らすべきである。更に、気化を促進すべきである。全般的に、目的は、液体エアロゾル生成基材の使用が増加するような構造を有するリザーバを含む消耗品を提供することである。
これらの目的、及び以下の説明から明らかとなる他の目的は、独立請求項の対象によって解決される。好ましい実施形態は従属請求項の対象であり、当業者であれば、本願の開示の全体を通して本発明の他の適切な実施形態の手がかりを見出す。
消耗品の全般的な態様
本発明の第1の実施形態は、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品であって、エアロゾル出口経路と、液体エアロゾル形成基材を含むリザーバと、加熱要素とを含み、リザーバは、上領域と下領域とを有し、上領域と下領域とは互いに流体接続しており、上領域は、第1部分と第2部分とに分割されており、第1部分と第2部分は、2つの部分が上領域内で直接流体接続しないように、エアロゾル出口経路の2つの対向する側に配置されており、下領域によって含まれるエアロゾル形成基材は、加熱要素と流体接続している、消耗品に関する。
消耗品は、物品又はカートリッジと理解することができ、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される組み立て可能な構成要素であり得る。このようなエアロゾル生成デバイスは、液体エアロゾル形成基材を電気的に加熱してエアロゾルを生成し得る。一例として、エアロゾル生成デバイスは、誘導(誘導性)加熱又は抵抗(抵抗性)加熱によって加熱され得る。消耗品は使い捨てであってもよい。この場合、消耗品は、一般に、それを受け入れるエアロゾル生成デバイスよりも多数生産され得る。したがって、消耗品のコストの削減は、製造業者及び消費者にとって多大な節約となる可能性がある。
消耗品は、消耗品の内部部分から外部部分にエアロゾルを案内するための経路と理解され得るエアロゾル出口経路を含む。例えば、エアロゾルは、ユーザがエアロゾルを簡便に吸入することができるように、消耗品の口側端に案内され得る。一例として、出口経路は、生成されたエアロゾルがエアロゾル出口経路の壁に凝縮することができないように表面対体積比を向上させるために、円筒形を有し得る。エアロゾル出口経路は、煙突としても理解され得る。
消耗品は、液体エアロゾル形成基材を含むリザーバも含む。リザーバは、液体エアロゾル形成基材を保持する役割を果たすことができる空洞、貯蔵室、又は密閉空間として理解され得る。リザーバは、液体エアロゾル形成基材をリザーバから放出させることを可能にする開口部などの手段を有する必要がある。消耗品がユーザによって使用される前に、リザーバに液体エアロゾル形成基材が充填される。通常使用中、エアロゾルが生成された後に、液体エアロゾル形成基材はエアロゾル出口経路を通して案内される。次第に、リザーバに充填されている液体エアロゾル形成基材の量は減少する。
液体エアロゾル形成基材は、プロピレングリコール(PG)、植物性グリセリン(VG)及び/又はタバコを含んでもよい。タバコは、粉砕、混合、又は分散可能な小粒子を提供するための他の加工技術などを使用することにより、粒子形態で提供されてもよい。タバコは、PG及びVGとともに溶液内に懸濁させてもよい。タバコはニコチンを含む。タバコに含まれるニコチンは、溶液中に溶解し、それによってタバコリキッド(Tリキッド)を形成し得る。実際、液体エアロゾル形成基材は、好ましくはTリキッドである。
消耗品は、加熱要素を更に含む。加熱要素は、加熱され得る。例えば、加熱要素は、抵抗加熱法又は誘導加熱法によって加熱され得る。誘導加熱法は、加熱要素に接触するワイヤが不要であるという利点を提供する。したがって、大がかりな電気接続を必要とすることなく、消耗品をエアロゾル生成デバイスに容易に受け入れることができる。液体エアロゾル形成基材は、リザーバから加熱要素の近傍まで案内され得る。好ましくは、液体エアロゾル形成基材の大部分は、加熱要素から液体エアロゾル形成基材に伝達された熱によって、この時点ですでに気化している。それにより、液体エアロゾル形成基材の大部分が加熱要素と接触するときに依然として液体流体状態である場合に比べて、エアロゾル出口経路への液体エアロゾル形成基材の経路の詰まりが減少する。加熱要素は、液体エアロゾル形成基材及び/又は生成されたエアロゾルが穴を容易に通過してエアロゾル出口経路に入ることができるように、穴を有し得る。
液体エアロゾル形成基材を気化させることは、液体エアロゾル形成基材からエアロゾルを生成することと理解され得る。エアロゾルは、ユーザによって吸入され得る。液体エアロゾル形成基材からエアロゾルを生成するとき、液体流体はその物理状態を気体流体状態に変化させる。
リザーバは、上領域と下領域とを有し、上領域と下領域とは互いに流体接続している。領域は、個々の空間、又は別の空間、例えば別の領域と異なるものと認識され得る空間として理解され得る。上領域と下領域とは流体接続することができ、流体の交換を可能にする。例えば、領域は、液体エアロゾル形成基材が通過することができる環状リングの形態の開口部を有し得る。上領域及び下領域の存在は、流体管理、すなわち液体エアロゾル形成基材の案内のニーズに合致するとともに、これを向上させる特定の幾何学的形状を両領域に与えることができるという利点を有し得る。例えば、下領域は、液体エアロゾル生成基材の加熱が促進及び/又は向上するように、加熱要素に広い範囲で接触するような形状にされ得る。上領域は、必ずしも加熱要素に近接している必要はないが、液体エアロゾル形成基材の貯蔵容量を向上及び/又は増加させるような形状にされ得る。
「上」という用語は、リザーバの上領域が、消耗品の口側端により近いというように理解され得る。「下」という用語は、リザーバの下領域が、上領域よりも口側端から遠くに配置され得るように理解され得る。上領域と下領域は、互いに隣接していてもよい。消耗品の長手方向に対して、上領域は、消耗品の口側端に続いてもよく、下領域は、上領域に続いてもよい。消耗品がエアロゾル生成デバイスに受け入れられ、デバイスが地面に立てられているとき、消耗品の長手方向は、地面に垂直な軸線、例えば重力の方向に平行であってもよい。したがって、上領域は、下領域より上に垂直に配置されていると言うことができる。
好ましくは、消耗品が始めて使用される前であっても、リザーバの上領域と下領域との間にシーリングはない。流体接続が提供されるべきであるため、このようなシーリングは必要ない場合がある。シーリングがないことは、必要な構造部品が少なくなるという利点を有し得る。
上領域は、第1部分と第2部分とに分割されており、第1部分と第2部分は、2つの部分が上領域内で直接流体接続しないように、エアロゾル出口経路の2つの対向する側に配置されている。しかしながら、液体エアロゾル形成基材が上領域の第1部分から下領域に案内され、その後、上領域の第2部分に案内される間接流体接続を提供することが可能な場合がある。上領域はまた、第1部分及び第2部分よりも多くに分割されてもよい。
第1部分と第2部分への分割は、液体エアロゾル形成基材の流れを向上させることができるという利点を提供する。例えば、リザーバの上領域の内壁に対して生じる摩擦が少なくなり得る。
例として、エアロゾル出口経路は、リザーバの上領域によって囲まれてもよく、エアロゾル出口経路とリザーバとの間に形成された壁がある。例えば、デバイスの幅がエアロゾル出口経路の直径よりもあまり大きくない場合、出口経路が伸びることにより、リザーバの上領域のこの壁は、リザーバの上領域の反対側の内面に接近する可能性がある。このことは、液体エアロゾル形成基材の一部が壁の間に詰まることにつながる可能性がある。一例として、摩擦が増加する可能性がある。例えば、リザーバの上領域の内面上に境界層が発生する可能性がある。境界層は、上領域から下領域への流体の流れに悪影響を及ぼす可能性がある。これは、液体エアロゾル形成基材が高粘度を有する場合に、例えば、液体エアロゾル形成基材が水よりも高い粘度を有する場合に特に当てはまる。例えば、液体エアロゾル形成基材の粘度は、0.05N・s/m2(ニュートン秒/平方メートル)~10N・s/m2に含まれ得る。本発明者らは、上領域を第1部分と第2部分とに分離することによって、内面が互いに接近するリザーバの上領域の部分を除去することで、境界層の発生が減少することを見出した。それにより、液体エアロゾル形成基材のほとんどを消費することができ、無駄になる液体エアロゾル形成基材を少なくすることができる。未使用のままの及び/又はリザーバの上領域の内面で詰まる液体エアロゾル形成基材を少なくすることができる。
リザーバの上領域をリザーバの上領域の第1部分と第2部分とに分離することにより、上領域の断面は、非環状形状を有する。一例では、上領域は、1つ以上の壁によって第1部分と第2部分とに分割されている。
下領域によって含まれるエアロゾル形成基材は、加熱要素と流体接続している。これにより、液体エアロゾル形成基材の加熱を向上させることができる。好ましくは、加熱要素は、広い表面積を有する。これにより、液体エアロゾル形成基材の加熱を更に向上させる。一例として、加熱要素は、円筒形を有し得る。
消耗品の形状、リザーバの形状、及び出口経路の形状
第2の実施形態によれば、先行する実施形態において、エアロゾル出口経路は、消耗品のハウジング内の、好ましくは加熱要素の近傍の位置から、消耗品の口側端まで延びており、好ましくは、消耗品の長手方向軸線に沿って配置されている。
エアロゾル出口経路は、消耗品のハウジングの内部から環境への流体接続を提供する。エアロゾル出口経路は、加熱要素から消耗品の外部まで延び得る。例示的に、出口経路は、環境に通じる端部に、ユーザによって受け入れられる口側端を形成している。この口側端は、消耗品の口側端とも称され得る。このようなエアロゾル出口経路を設けることで、生成されたエアロゾルの吸入を容易にする。
第3の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、リザーバの上領域は、エアロゾル出口経路を半径方向に囲んでいる。
エアロゾル出口経路を半径方向に囲むとは、上領域がエアロゾル出口経路の全体的に円形の周囲を実質的に覆っている、又はエアロゾル出口経路の全体的に円形の周囲の周りに配置されていると理解されるべきである。これにより、スペースを節約することができるため、消耗品のコンパクトな構成がもたらされる。エアロゾル出口経路を通過する加熱されたエアロゾルは、リザーバの上領域内に位置する液体エアロゾル形成基材を有利に加熱することも可能である。これにより、液体エアロゾル形成基材の温度の上昇によって粘度を低下させることができ、それによりその摩擦を減少させることができるため、流体の流れを向上させることができる。更に、境界層の発生を低減させることができる。リザーバの上領域の内面が、消耗品のエアロゾル出口経路の外面を形成する実質的に円筒状の表面に半径方向に隣接することも可能であり得る。
第4の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、上領域は、リザーバの長さの少なくとも10%、好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも50%、最も好ましくは少なくとも60%にわたって延びており、及び/又は上領域は、リザーバの長さの多くとも80%、好ましくは多くとも70%、より好ましくは多くとも60%にわたって延びており、リザーバの長さは、エアロゾル出口経路に対して実質的に平行に測定されたものである。
第5の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、消耗品の口側端の近傍の、エアロゾル出口経路の長手方向軸線に対して垂直な消耗品の断面は、楕円形又は矩形などの細長い形状を有する。
細長い形状は、互いに垂直な2つの寸法を有し、一方の寸法が他方の寸法よりも大きい形状と理解されるべきである。細長い形状は、典型的には、1つの細長い軸線を有し、2つの寸法のうち大きい方は、この細長い軸線と整合している。このような形状は、リザーバの上領域がエアロゾル出口経路を半径方向に囲んでいる場合であっても、デバイスの幅が出口経路の直径よりもあまり大きくなくてもよいという利点を提供する。これは、上領域が、この場合、出口経路の左側と右側に十分な貯蔵スペースをなおも提供するからである。出口経路の左側及び右側は、上領域が分割される第1部分及び第2部分であり得る。
第6の実施形態によれば、先行する実施形態において、細長い形状は、最大寸法と最小寸法とを有し、最大寸法は、最小寸法よりも少なくとも1.0倍、好ましくは少なくとも1.4倍、より好ましくは少なくとも1.6倍、更により好ましくは少なくとも2.0倍、最も好ましくは少なくとも2.4倍大きい。
一例として、1.4倍とは、大きい方の寸法が最小寸法の1.4倍であるように理解されるべきである。上領域の十分な貯蔵容量を提供することと、デバイスの長さをユーザが許容できる大きさまで低減することとの間で最適なバランスを取るべきである。
第7の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、消耗品の口側端の近傍の、エアロゾル出口経路の長手方向軸線に対して垂直な消耗品の断面の最小寸法は、口側端の近傍の消耗品の断面と同一平面内のエアロゾル出口経路の内径又は外径よりも少なくとも1.0倍、好ましくは少なくとも1.1倍、より好ましくは少なくとも1.2倍、更により好ましくは少なくとも1.3倍、更により好ましくは少なくとも1.4倍、最も好ましくは少なくとも1.5倍、及び/又は多くとも2.0倍、好ましくは多くとも1.9倍、より好ましくは多くとも1.8倍、更により好ましくは多くとも1.7倍、更により好ましくは多くとも1.6倍、最も好ましくは多くとも1.5倍大きい。
口側端の近傍とは、断面が反対端よりも口側端に近い、又は断面が消耗品の全長の約1%~10%の範囲内で実質的に口側端にあるものと理解されるべきである。記載の最小寸法は、エアロゾル出口経路の内径又は外径よりも大きくすべきである。エアロゾル出口経路の内径は、壁の内面の直径を表す。外径は、内径とエアロゾル出口経路の壁の厚さの2倍に相当する。最小寸法は、特定の倍数まで、エアロゾル出口経路の内径又は外径よりも大きくすべきである。この倍数は、大きくなりすぎるべきではない。そうでなければ、デバイスは、ユーザが許容するほど十分に平らにならない。
第8の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、下領域は、第1の下領域部分と第2の下領域部分とに分割されている。
この実施形態では、下領域は、上領域と同様に分割され得る。これは、流体の流れ管理を更に向上させるために有利であり得る。更に、例えば、上領域と下領域とが同様の断面又は実質的に同じ断面を有する場合に特に有利となり得る。例えば、上領域及び下領域は、環状断面を有し得る。
空気室
第9の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、消耗品は、上領域の第1部分と第2部分との間に位置する1つ以上の空気室、好ましくは2つの空気室を含む。
空気室は、空気を収容又は配置することができる実質的に閉じられた空間と理解され得る。空気室は、エアポケットとも称され得る。空気は、消耗品のハウジングに対する被加熱部品の熱絶縁を有利に向上させることができる。空気室は、上領域の第1部分と第2部分との間に位置する。上領域の第1部分と第2部分との間の部分は、加熱されたエアロゾルと消耗品の外側との間の距離が小さいことを特徴とし得る。したがって、これらの部分に空気室を適用することは有益であり、これにより熱絶縁が向上及び増加する。
第10の実施形態によれば、先行する実施形態において、1つ以上の空気室は、上領域の上端部に、リザーバの上領域の第1部分及び/又は第2部分に空気が入ることを可能にするように構成された1つ以上の上開口部を有し、上領域の上端部は、消耗品の口側端側に位置する。
1つ以上の上開口部は、上領域の第1部分と1つ以上の空気室との間の流体接続及び/又は上領域の第2部分と1つ以上の空気室との間の流体接続を確立する穴又は突起として理解される。好ましくは、2つの空気室があり、各空気室は、2つの上開口部を有し得、一方の上開口部は、上領域の第1部分との流体接続を提供し、他方の上開口部は、上領域の第2部分との流体接続を提供する。1つ以上の上開口部は、空気などの流体が第1部分及び/又は第2部分に入ることを可能にし得る。第1部分及び/又は第2部分に入る空気は、第1/第2部分内の最上部で第1部分及び/又は第2部分に入ることが有益であり得る。第1部分及び/又は第2部分に入る空気は、有利には、圧力平衡を確実にする。通常使用中に、空気は、上領域の最上部側から入ることができ、これにより、液体エアロゾル形成基材の流体移動を促進する。例えば、上領域内で液体エアロゾル形成基材が消耗されている間に上領域内の圧力が低下する可能性があり、下領域への流体移動が妨げられる。1つ以上の上開口部によって圧力損失を補償することで、消耗品内の流れを向上させる。
第11の実施形態によれば、第9又は第10の実施形態のいずれか1つにおいて、1つ以上の空気室は、1つ以上の空気室に周囲空気が入ることを可能にするように構成された1つ以上の下開口部を有し、1つ以上の下開口部は、好ましくは1つ以上の空気室の下端部に位置し、1つ以上の空気室の下端部は、消耗品の口側端側から離れたところに位置している。
この実施形態は、通常使用中の圧力平衡を可能にする。例えば、周囲空気又は外部空気が1つ以上の空気室に案内され、その後、上領域の第1部分及び/又は第2部分に案内され得る。下開口部は、1つ以上の空気室の下端部に位置し得る。これにより、1つ以上の空気室の長手方向伸長範囲を通る空気の流れを向上させることができる。それにより、消耗品のハウジングの冷却を向上させることができる。
第12の実施形態によれば、第9~第11の実施形態のいずれか1つにおいて、1つ以上の空気室は、消耗品の外側ハウジングをエアロゾル出口経路から熱的に絶縁するように、エアロゾル出口経路に平行に、リザーバの上領域の長さに沿って、又はリザーバの上領域及び下領域の長さに沿って延びる。
上領域の長さに沿った1つ以上の空気室の伸長範囲は、上領域と実質的に同じ長さを有する1つ以上の空気室と理解され得る。この伸長範囲は、消耗品の長手方向軸線に平行であり得るエアロゾル出口経路に平行な方向である。これにより、消耗品のハウジングの冷却が向上する。1つ以上の空気室が上領域と下領域の長さに沿って延びることも可能な場合がある。それにより、外部空気が、加熱要素の近傍に、及び加熱要素の外側に案内され得る。これにより、冷却が更に向上し、消耗品のハウジングの温度が低下する。これにより、エネルギー効率も増加し得る。
第13の実施形態によれば、第9~第12の実施形態のいずれか1つにおいて、1つ以上の空気室は、1つ以上の空気室の断面の少なくとも20%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも60%、最も好ましくは少なくとも70%を占める、及び/又は1つ以上の空気室の断面の多くとも98%、好ましくは多くとも90%、より好ましくは多くとも85%、最も好ましくは多くとも80%を占める1つ以上のフィンを含む。
フィンは、リブとしても理解され得る。フィンは、1つ以上の空気室の、空気が充填されるはずの空間を占める構造部品と見なされ得る。1つ以上のフィンは、断面をある程度まで占める。断面は、エアロゾル出口経路の長手方向軸線に対して垂直であり得る。1つ以上のフィンは、断面を完全に占めるべきではない。1つ以上のフィンは、1つ以上の上開口部を通って1つ以上の空気室に不必要に入ることがある液体エアロゾル形成基材の詰まりを改善するために、1つ以上の空気室の断面の最適量を占めるべきである。1つ以上のフィンは、そのような液体エアロゾル形成基材が1つ以上の空気室に誤って入り、1つ以上の空気室内で更に進むことを防止する。
第14の実施形態によれば、先行する実施形態において、1つ以上のフィンは、1つ以上の空気室の2つの対向する側に周方向に且つ交互に配置されている。
フィンの周方向配置により、1つ以上の空気室に不必要に入った液体エアロゾル形成基材が1つ以上の空気室内で更に進むことを防止する。1つ以上のフィンは、交互に配置されている。これは、ラビリンスシールと理解され得る。このようにして、シーリングを費用効率の高い手法で確立することができる。
全般的なサイズ/流れの方向
第15の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、リザーバの上領域は、リザーバの総体積の少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%、最も好ましくは少なくとも85%を含む、及び/又はリザーバの上領域は、リザーバの総体積の多くとも95%、好ましくは多くとも90%、より好ましくは多くとも85%を含む。
リザーバの上領域の体積は、体積対表面比を増加させて流体の流れを更に促進するために、下領域の体積よりも大きくすべきである。しかしながら、リザーバの上領域の相対体積は、過度に増加させない方がよい。なぜなら、そうでなければ、下領域の体積が小さくなりすぎる可能性があるからである。このことは、液体エアロゾル形成基材の加熱に悪影響を及ぼす可能性がある。更に、エアロゾルの加熱及び/又は生成を促進するために、下領域によって含まれる液体エアロゾル形成基材は、広い面積にわたって加熱要素と流体接続しているべきである。
第16の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、消耗品は、通常使用中に、エアロゾル形成基材がリザーバの上領域の第1部分及び/又は第2部分からリザーバの下領域に案内され、加熱要素を通り、それによって、エアロゾル出口経路を通してユーザにより吸入されるエアロゾルを生成するように構成されている。
通常使用中、液体エアロゾル形成基材が上領域内に残されている限り、液体エアロゾル形成基材は、上領域の第1部分及び/又は第2部分から下領域に案内される又は引き込まれる。その後、液体エアロゾル形成基材は、加熱要素を通して案内される。例えば、加熱要素を通る案内を容易にするための穴が加熱要素内に存在し得る。下領域内ではすでに、液体エアロゾル形成基材は、加熱要素によって放出される熱によってエアロゾルになっている可能性がある。これは、液体エアロゾル形成基材及び/又はエアロゾルの加熱を促進する加熱要素の表面積を増加することによって促進され得る。その結果、流路の詰まりが減少する可能性がある。例えば、加熱要素の穴は、あまり詰まりにくい可能性がある。下領域の内壁は、上領域の壁よりも互いに接近している場合もあり得る。それにもかかわらず、液体エアロゾル形成基材が下領域内ですでに加熱されている場合、流体の流れは維持され得る。それにより、その粘度を低下させることができ、液体エアロゾル形成基材が内壁上で詰まるのを防止する。
第17の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、エアロゾル形成基材は、タバコを含む。
ニコチンは、タバコ葉などのタバコ中に自然に存在する。ニコチンは、例えば300℃未満の温度でタバコから蒸発させることができる。タバコは、植物由来のものであり得る。エアロゾル形成基材は、揮発性のタバコフレーバー化合物を含有するタバコ含有材料も含み得る。これらの化合物は、エアロゾル形成基材が加熱されると、エアロゾル形成基材から放出され得る。エアロゾル形成基材は、均質化されたタバコ材料を含み得る。
エアロゾル形成基材は、1つ以上の追加的なエアロゾル形成剤も含み得る。この意味におけるエアロゾル形成剤は、高密度で安定したエアロゾルの生成又は形成を促進することができ、且つエアロゾル生成デバイスの動作温度において耐熱分解性であり得る任意の適切な化合物又は化合物の混合物である。適切なこのようなエアロゾル形成剤としては、グリセリン及びプロピレングリコールが挙げられる。更なる例は、多価アルコール、多価アルコールのエステル、及びモノカルボン酸、ジカルボン酸、又はポリカルボン酸の脂肪族エステルである。好ましくは、タバコに加えて、プロピレングリコール(PG)及び/又は植物性グリセリン(VG)が適用される。
加熱要素
第18の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、加熱要素は、エアロゾル出口経路に沿った範囲内の、上領域の第1部分及び第2部分の2つの対向する側に対応する2つの対向する側に、2つの部分を有し、2つの部分は、2つの対向する側に対して実質的に垂直な2つの側で分離されている。
加熱要素の2つの部分は、加熱されやすい可能性がある。例えば、2つの部分は、変動電磁場内に位置するときに、渦電流を提供し得る。渦電流は、加熱要素の加熱を生じさせることができる。好ましくは、これらの部分は、2つの側に分離されている。好ましくは、これら2つの側は、加熱されにくい。このことは、加熱要素のこれら2つの側で熱が不要な場合に有益となり得る。2つの部分は、上領域の第1部分及び第2部分の2つの対向する側に対応する2つの対向する側に位置する。それにより、液体エアロゾル形成基材は、加熱が必要な部分で有利に加熱され得る。
加熱の有益な効果は、下領域も、上領域の分離又は分割に対応する側で分離されている場合に、更により顕著になり得る。それにより、液体エアロゾル形成基材に面する側での加熱が確実となる。これにより、加熱が向上し、残りのエリアの不必要な加熱が低減される。液体エアロゾル形成基材が位置するはずのないエリアに露出している又は面している加熱要素の側が加熱される場合に起こり得るハウジングの不必要な加熱も回避される。
加熱要素が2つの側に分離しているにもかかわらず、加熱要素は、一体型加熱要素となおも見なすことができる。しかしながら、加熱要素の2つの部分は加熱されやすい。残りの側は、加熱されにくい可能性がある。例えば、加熱要素の残りの側は、変動電磁場内に位置するときに電磁エネルギーを熱に変換することができない材料を含み得る。しかしながら、加熱要素を2つの別個の要素として、すなわち、一体型加熱要素としてではなく提供することも可能である。例えば、加熱要素の残りの側は、空のままであってもよい。
第19の実施形態によれば、先行する実施形態において、加熱要素の2つの部分はそれぞれ、少なくとも10°、好ましくは少なくとも30°、より好ましくは少なくとも60°、最も好ましくは少なくとも90°の角度範囲にわたって、及び/又は多くとも120°、好ましくは多くとも110°、より好ましくは多くとも100°、最も好ましくは多くとも90°の角度範囲にわたって延びており、2つの部分は、任意選択的に、少なくとも10°、好ましくは少なくとも30°、より好ましくは少なくとも60°、最も好ましくは少なくとも90°の角度範囲だけ、及び/又は多くとも120°、好ましくは多くとも110°、より好ましくは多くとも100°、最も好ましくは多くとも90°の角度範囲だけ分離されている。
この実施形態では、2つの部分は、液体エアロゾル形成基材が位置する目標エリアの加熱を向上させる特定の角度範囲にわたって延びている。最も好ましくは、2つの部分はそれぞれ、実質的に90°の角度範囲にわたって延びている。2つの部分は、互いに対向している。例として、加熱要素は環状断面を有し得、例えば、加熱要素は、壁の厚さが薄い中空円筒を形成し得る。このような例では、実質的に90°の角度範囲が1つの部分によって覆われ、これに、例えば、電磁場中に位置するときに熱を発生させ得る材料を有しない実質的に90°の角度範囲が周方向に続く。次いで、実質的に90°の角度範囲を有する加熱要素の別の部分が周方向に続き、これに、再度、熱を発生させることができない材料の実質的に90°の角度範囲が続く場合がある。全ての角度を合計すると360°になるはずである。
第20の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、加熱要素は、1つ以上の穴を含み、この穴を通して、通常使用中に、エアロゾル形成基材及び/又はエアロゾル形成基材から生成されたエアロゾルが案内される。
穴は、流体を通過、又は案内、又は引き込むことを可能にする開口部であり得る。1つ以上の穴は、液体エアロゾル形成基材及び/又は生成されたエアロゾルが1つ以上の穴を容易に通過してエアロゾル出口経路に入ることができるようなものである。穴はまた、流路の詰まりを減少させる。
第21の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、加熱要素は、実質的に中空形状を有する。
加熱要素の中空形状により、加熱要素を通して、例えば、加熱要素によって囲まれた空いた空間を通して流体を案内することが可能になる。生成されたエアロゾルは、外側から穴を通って加熱要素を通過することができ、その後、加熱要素の内部の空いた空間を通り、エアロゾル出口経路を通って、消耗品の口側端まで案内され得る。
第22の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、加熱要素は、実質的に円筒形又は少なくとも断面方向に円筒形を有する。
円筒形は、液体エアロゾル形成基材を周方向の観点において均一に加熱するのに有益である。円筒形によって、また、製造がより容易になり得るとともに、消耗品の残りの部分との組み立てがより容易になり得る。少なくとも断面方向に円筒形とは、円の少なくとも1つの角度範囲が存在すると理解されるべきである。例えば、加熱要素は、丸みを帯びた角を有する矩形の形状であり得る。加熱要素が2つの部分を含む場合、両部分は、特定の角度範囲にわたって延び得る。
全般的な特徴/材料
第23の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、エアロゾル形成基材は、20℃の温度で測定したときに、水の粘度よりも少なくとも1.2倍、好ましくは少なくとも1.4倍、より好ましくは少なくとも1.6倍、最も好ましくは少なくとも2.0倍高い粘度を有する。
粘度は、相対運動し得る隣接する流体層間の内部摩擦力を定量化するものである。流体の粘度は、所与の速度での変形に対するその抵抗の尺度である。一例として、粘性流体が2つの対向する壁の間を通って強制的に移動される、流れる、又は通過する場合、流体の流れは、壁の近辺よりも、2つの対向する壁の中央近辺でより速く流れる。粘度は、流体、例えば、液体エアロゾル形成基材の温度に依存する。本発明に従って使用される液体エアロゾル形成基材の粘度は、通常、水の粘度よりも高い。これは、タバコ粒子が溶液中に懸濁していることに起因し得る。
第24の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、加熱要素は導電性材料を含み、加熱要素は、好ましくはサセプタである。
導電性材料は、電磁エネルギーを熱に変換することができる。加熱要素は、好ましくはサセプタであり、これは、導電性材料を含み、電磁エネルギーを熱に変換することができる材料を指す。加熱要素の潜在的な材料としては、グラファイト、モリブデン、シリコンカーバイド、ステンレス鋼、ニオブ、アルミニウム、及び任意の他の導電性要素が挙げられ得る。好ましくは、加熱要素の材料として、アルミニウム及び軟鋼とともに、ステンレス鋼が適用され得る。有利には、加熱要素は強磁性要素である。変動電磁場内に位置するとき、加熱要素内に誘導された渦電流が加熱要素の加熱を生じさせる。加熱要素が液体エアロゾル形成基材に近接して又は液体エアロゾル形成基材と熱接触して配置されると、液体エアロゾル形成基材は加熱要素によって有利に加熱される。
消耗品は、コイル又は誘導コイルなどの加熱手段を含む電気作動式エアロゾル生成デバイスと係合するように設計され得る。加熱手段は、加熱要素を加熱するための変動電磁場を発生させる。加熱要素は、変動電磁場内に位置し得る。通常使用中、消耗品は、加熱手段によって発生する変動電磁場内に加熱要素が位置するように、エアロゾル生成デバイスと係合する。
第25の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、消耗品は、加熱要素を実質的に囲むウィック要素を含む。
ウィック要素は、毛細管材料を含む要素と理解され得る。毛細管材料は、液体エアロゾル形成基材を毛細管作用によって材料の一方の側から他方の側に輸送することができる材料である。
ウィック要素は、加熱要素と流体連通し得る。ウィック要素は、リザーバの下領域とも流体接続し得る。ウィック要素は、液体エアロゾル形成基材をリザーバの下領域から加熱要素に案内又は移送するように配置され得る。特に、ウィック要素は、液体エアロゾル形成基材をリザーバの下領域から加熱要素の広い表面にわたって案内するように配置され得る。ウィック要素は、加熱要素に取り付けられてもよい。ウィック要素はまた、加熱要素と一体形成されてもよい。
第26の実施形態によれば、先行する実施形態において、ウィック要素は、セラミック材料と綿材料とを含むリストの少なくとも1つの材料を含む。
適切な更なる材料は、レーヨンを含み得る。ウィック要素は、加熱を向上させることができる多孔質セラミック材料を含み得る。ウィック要素は、好ましくは、繊維状又はスポンジ状の構造を有する毛細管材料を含む。毛細管材料の構造は、1つ以上の孔、ボア、又は管を有し得、1つ以上の孔、ボア、又は管を通して、毛細管作用により液体エアロゾル形成基材が案内され得る。加熱要素が1つ以上の穴を含む場合、毛細管材料は加熱要素の1つ以上の穴に突き出ていてもよい。これにより、液体エアロゾル形成基材の加熱を向上させることができる。加熱要素は、流体の毛細管移動によって加熱要素の穴に液体エアロゾル形成基材を引き込むことができる。
第27の実施形態によれば、第25又は第26の実施形態のいずれか1つにおいて、消耗品は、通常使用中、エアロゾル形成基材が、下領域からウィック要素を通り、加熱要素を通って案内されるように構成されている。
これにより、液体エアロゾル形成基材の加熱及びユーザによって吸入されるエアロゾルの生成が向上する。これによりまた、液体状態のエアロゾル形成基材がエアロゾル出口経路を通って漏れるのを防止する。
第28の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、エアロゾル形成基材は、誘導加熱又は抵抗加熱によって電気的に加熱される。
誘導加熱は、加熱要素とインダクタとの間に直接電気接触を設ける必要がないという利点を有する。抵抗加熱は、ジュール加熱、抵抗性加熱、又はオーム加熱とも称され得る。導体に電流を通すと、抵抗と電流の2乗との積に等しい電力の熱が発生する。加熱要素に電気接触を提供するには電極が必要である。電極により、加熱要素に電圧差が印加され、電流を誘導することが確実になる。
エアロゾル生成デバイス及びシステム
本発明の第29の実施形態は、第1~第28の実施形態のいずれか1つに記載の消耗品と、電源を含み、消耗品の加熱要素にエネルギーを供給するように構成されたエアロゾル生成デバイスとを含むエアロゾル生成システムに関する。
電源は、任意の適切な電源、例えば直流電圧源、例えば電池、例えばリン酸鉄リチウム電池であってもよい。電源は、エアロゾル生成デバイスの本体内に位置し得る、又はコンデンサなどの別の形態の電荷蓄積デバイスであってもよい。電源は、再充電が可能であり得、1回以上の通常使用サイクルに十分なエネルギーの蓄積を可能にする容量を有し得る。使用サイクルは、リザーバ内に収容された液体エアロゾル生成基材の実質的に全てを通常使用中に消費することと理解され得る。
好ましくは、エアロゾル生成デバイスは、ユーザが片手の指の間で持つのに快適な携帯型又は手持型のエアロゾル生成デバイスである。エアロゾル生成デバイスは、実質的に円筒状の形状、又は手で持つのが簡単且つ快適な自然な形状に沿った若しくはこれに似た有機的な形状を有し得る。消耗品もまた、手持型の消耗品であってもよい。
第30の実施形態によれば、先行する実施形態において、エアロゾル生成デバイスは、電源が加熱手段に接続されると消耗品の加熱要素を誘導によって加熱するように構成されたコイル又は誘導コイルなどの加熱手段を含む。
加熱手段は、交番電磁場又は変動電磁場を提供し得る。例えば、電源が作動すると、高周波の交流電流が、加熱手段の一部であり得るワイヤのコイルを流れる。加熱手段によって生成された電磁場は、加熱要素に電流を誘導し、加熱要素の加熱を生じさせることができる。加熱要素はサセプタであってもよい。
加熱要素は、エアロゾル出口経路への移行部を形成する消耗品のハウジングの壁上に配置され得る。加熱要素は、消耗品がエアロゾル生成デバイスに受け入れられる及び/又はエアロゾル生成デバイスと係合すると、インダクタコイルなどの加熱手段に隣接して、好ましくは半径方向に隣接して位置するように構成されている。通常使用中、加熱要素に誘導される電圧を増加させることによって加熱要素の加熱を向上させるために、加熱要素を加熱手段に接近させると有利である。
第31の実施形態によれば、先行する実施形態において、エアロゾル生成デバイスの加熱手段は、消耗品がエアロゾル生成デバイス内に受け入れられているときに、消耗品の外側を実質的に囲んでいる。
第32の実施形態によれば、第30又は第31の実施形態のいずれか1つにおいて、エアロゾル生成デバイスの加熱手段は、消耗品がエアロゾル生成デバイスに受け入れられているときに、加熱要素に実質的に半径方向に隣接する。
以下では、好ましい実施形態を、単なる例として説明する。以下の添付の図を参照する。
一般的な実施形態による、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品を斜視図で示す。 一般的な実施形態による、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品及びエアロゾル生成デバイスの加熱手段を側断面図で示す。 第1の例示的実施形態による、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品を側断面図で示す。 第1の例示的実施形態による、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品を上面断面図で示す。 第1の例示的実施形態による、異なる加熱要素を有する、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品を上面断面図で示す。 第2の例示的実施形態による、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品を上面断面図で示す。 第2の例示的実施形態による、異なる加熱要素を有する、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品を上面断面図で示す。 第3の例示的実施形態による、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品を2つの側断面図で示す。 第3の例示的実施形態による、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品を上面断面図で示す。 例示的実施形態によるエアロゾル生成システムを示す。
以下では、添付の図を参照して本発明をより詳細に説明する。しかしながら、本発明は、以下に明示的に開示されない任意の他の実施形態で使用することもできる。
図1は、本発明の一般的な実施形態による、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品1を斜視図で示す。後続の実施形態は、この一般的な実施形態内で使用され得る。消耗品1は、外側ハウジング2と、ユーザの口によって受け入れられる口側端3とを含む。
図2は、一般的な実施形態の消耗品1を側断面図で示す。消耗品は、エアロゾル出口経路10と、液体エアロゾル形成基材を含むリザーバ15とを含む。消耗品は、加熱要素50も含む。液体エアロゾル形成基材及び/又はエアロゾルの流路が示されている。エアロゾルは、口側端3の近傍で又は口側端3でエアロゾル出口経路10を出る。インダクタコイルなどのインダクタであり得る加熱手段102も示されている。加熱手段102は、エアロゾル生成デバイス100の一部である(図には完全に示されていない)。
図3は、第1の例示的実施形態による、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品1を側断面図で示す。この第1の例示的実施形態は、一般的な実施形態の消耗品の特定の実施形態であり得、一般的な実施形態に示されるようなハウジングも含む。消耗品1は、エアロゾル出口経路10と、液体エアロゾル形成基材を含むリザーバ15と、加熱要素50とを含む。リザーバ15は、上領域20と下領域30とを有する。上領域20と下領域30とは、互いに流体接続している。したがって、液体エアロゾル形成基材は、上領域20から下領域30に流れることができる。上領域20は、エアロゾル出口経路10の2つの対向する側に配置された第1部分21と第2部分22とに分割されている。したがって、第1部分21と第2部分22とは、上領域20内で直接流体接続していない。下領域30によって含まれるエアロゾル形成基材は、加熱要素50と流体接続している。消耗品1は、ウィック要素60を更に含む。加熱要素50は、1つ以上の穴51を更に含む。このようにして、エアロゾル形成基材及び/又はエアロゾル形成基材から生成されたエアロゾルは、通常使用中に、加熱要素を通して案内され得る。
図4は、第1の例示的実施形態による、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品1を上面断面図で示す。消耗品1は、加熱要素50と、エアロゾル出口経路10と、上領域20の第1部分21と、上領域20の第2部分22とを示す。消耗品1は、断面5、例えば、消耗品1の口側端の近傍における消耗品1の断面5で示されている。断面5は、エアロゾル出口経路10の長手方向軸線に対して垂直である。示され得るように、断面5は細長い形状を有する。この例では、断面5は、実質的に矩形の形状、すなわち丸みを帯びた角を有する矩形の形状を有する。上領域20の断面の外周は、楕円形を有する。エアロゾル出口経路は、リザーバの中央に位置し、それによってリザーバの上領域の中央にも位置する。上領域20の第1部分21及び第2部分22は、エアロゾル出口経路10の2つの対向する側にある。示され得るように、第1部分21と第2部分22とは、2つの壁によって分離されている。壁は、消耗品1の壁に一致するエアロゾル出口経路10の外壁によって形成されていると言うことができる。
消耗品1の口側端の近傍の、エアロゾル出口経路10の長手方向軸線に対して垂直な消耗品1の断面5の最小寸法は、口側端の近傍の消耗品の断面5と同一平面内のエアロゾル出口経路10の外径とほぼ同一の大きさであることが分かる。これは、壁が一致しているからである。エアロゾル出口経路10の内径は、エアロゾル出口経路の壁の厚さのせいで、より小さい。したがって、断面5の最小寸法は、エアロゾル出口経路10の内径よりも、例えば、約1.1倍又は1.2倍又はこれ以上大きいが、好ましくは、2.0倍又は1.9倍未満であることが可能である。
概して、この構成は、消耗品内における流体の移動を向上させ、促進する。特に、使用後にリザーバ内に残る未使用の液体エアロゾル形成基材が少なくなる可能性がある。更に、下領域の構成により、液体エアロゾル形成基材の加熱の向上を可能にする。
図5は、第1の例示的実施形態による、異なる加熱要素50を有する、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品を上面断面図で示す。消耗品1は、断面5、例えば、消耗品1の口側端の近傍における消耗品1の断面5で示されている。この実施形態では、加熱要素50は、エアロゾル出口経路10に沿った範囲内の、上領域20の第1部分21及び第2部分22の2つの対向する側に対応する2つの対向する側に、2つの部分を有する。加熱要素50の2つの部分は、2つの対向する側に対して実質的に垂直な2つの側で分離されている。示され得るように、加熱要素50の2つの部分はそれぞれ、約60°~120°又は70°~110°又は80°~100°の角度範囲にわたって延びる。
これは、加熱が求められる又は必要な消耗品1又はリザーバ15の部分のみが加熱されるため、有利である。このようにして、液体エアロゾル形成基材は十分に加熱されるが、残りの部分は加熱されない。特に、2つの残りの側における加熱は、そこに液体エアロゾル形成基材が位置していない可能性があるため、必要ない場合がある。これにより、消耗品のハウジングの不必要な加熱を減らすことができる。
図6は、第2の例示的実施形態による、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品1を上面断面図で示す。この実施形態では、リザーバの上領域20の断面は、矩形の外形を有する。これは、上領域20の断面の外周が実質的に矩形の形状を有するという点で理解される。これは、製造の目的においては有益な場合がある。消耗品1は、断面5、例えば、消耗品1の口側端の近傍における消耗品1の断面5で示されている。消耗品1は、1つ以上の空気室40を含む。特に、消耗品1は、上領域20の第1部分21と第2部分22との間に位置する2つの空気室40を含む。空気室40は、空気を収容又は配置することができる実質的に閉じられた空間である。空気は、消耗品1のハウジングに対する被加熱部品の熱絶縁を有利に向上させることができる。したがって、消耗品のハウジングはあまり熱くならない。更に、熱絶縁は、エアロゾル生成デバイス(図示せず)のエネルギー効率を向上させる。この点に関して、上領域20の第1部分21と第2部分22との間の部分は、エアロゾル出口経路10の加熱されたエアロゾルと消耗品の外側との間の距離が小さいことを特徴とする。したがって、空気室40がない場合には、消耗品の外側は、不必要に加熱される可能性がある。したがって、空気室により、消耗品のハウジングのそのような加熱を低減する。これにより、ユーザ体験、エネルギー管理、及び適用される材料の耐久性が向上する。
図7は、第2の例示的実施形態による、異なる加熱要素50を有する、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品を上面断面図で示す。異なる加熱要素50を有する第1の例示的実施形態と同様に、図7の加熱要素50も2つの部分を有する。特に、加熱要素50は、エアロゾル出口経路10に沿った範囲内の、上領域20の第1部分21及び第2部分22の2つの対向する側に対応する2つの対向する側に、2つの部分を有する。加熱要素50の2つの部分は、2つの対向する側に対して実質的に垂直な2つの側で分離されている。加熱要素50の2つの部分を分離している2つの側が、空気室40が配置されている側に面していると有利である。したがって、空気室40に実質的に熱は伝達されず、消耗品のハウジングが不必要に加熱されないという利点がもたらされる。加熱要素50の2つの部分はそれぞれ、図5の加熱要素50と同様の角度範囲にわたって延び得る。図7の消耗品の残りは、図6の消耗品に対応する。
図8は、第3の例示的実施形態による、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品を2つの側断面図で示す。この図の左側部分は、図9に示される側断面図A-Aを示す。消耗品1の部品の構成は、第1の例示的実施形態及び第2の例示的実施形態、特に、第2の例示的実施形態と同様である。
この図の右側部分は、図9に示される側断面図B-Bを示す。示され得るように、消耗品1は、第2の例示的実施形態と同様に、上領域20の第1部分21と第2部分22との間に位置する2つの空気室40を有する。空気室40は、1つ以上の上開口部41を有し、特に、各空気室40は、2つの上開口部41(図9のみに示される)を有する。空気室40は、2つを超える及び/又は2つよりも少ない上開口部41を有することもできる。好ましくは、上領域20の第1部分21及び第2部分22に空気が入ることができるように、少なくとも1つの上開口部41が設けられている。上開口部41は、消耗品1の口側端3側に位置する上領域20の上端部に位置している。口側端3は、図8に例示的に示されている。空気室40は、消耗品1の口側端3側から離れたところに位置している下開口部42も有する。特に、各空気室40は、空気室40に外部空気が入ることを可能にするための1つの開口部42を有する。
上開口部41及び下開口部42は、外部空気などの空気が下開口部42を通って空気室40に入ることを可能にすることから、有利である。更に、外部空気は、その後、第1部分21及び第2部分22内の最上部で、例えば、消耗品1の口側端3に近い部分で、上領域20の第1部分21及び第2部分22に入ることができる。これにより、リザーバ15内の圧力平衡を促進する。したがって、空気は、上領域20の第1部分21及び第2部分22の最上部側から入ることができ、これにより、上領域20から下領域30への液体エアロゾル形成基材の流体移動が促進され、ウィック60を通り、穴51を有する加熱要素50を通り、それによって気化され、エアロゾル出口経路10を通り、消耗品1の口側端3でユーザによって吸入される。通常使用中に、上領域20内の液体エアロゾル形成基材は消耗、減少、又は消費され得る。したがって、上領域20内の圧力が低下する可能性があり、これが上領域20から下領域30への流体移動を妨げる。したがって、1つ以上の上開口部41及び下開口部42によって圧力を平衡させることで、流体の流れ、ゆえにユーザ体験が向上する。空気室40を通る空気の循環、すなわち、下開口部42を通って空気室40に入り、上開口部41を通って空気室40を出る空気は、消耗品1のハウジングの冷却を更に促進する。図8に示され得るように、1つ以上の空気室40は、エアロゾル出口経路10に平行に、リザーバ15の上領域20の長さに沿って、及びリザーバ15の下領域30の長さに沿って延びる。したがって、1つ以上の空気室40は、通常使用中に加熱される又は高温のエアロゾル出口経路10から消耗品1のハウジング2を熱的に絶縁することができる。しかしながら、1つ以上の空気室40が、エアロゾル出口経路10に平行に、リザーバ15の上領域20の長さのみに沿って延びることも可能な場合がある。
図8は、空気室40が、空気室40の断面の少なくとも20%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも60%、最も好ましくは少なくとも70%を占める1つ以上のフィン43を含むことを更に示す。この例示的実施形態では、フィン43は、空気室40の断面の約60%を占める。ここで言及する断面とは、エアロゾル出口経路10に平行であるとされる消耗品1の長手方向軸線に対して垂直な断面である。フィン43は、空気室40内に周方向に配置されており、空気室40の内部に交互に突出している。特に、フィン43は、空気室40の2つの対向する側の間で交互に配されることによって交互に突出している。この例示的実施形態では、左の空気室40の半径方向外側に3つのフィン43が配置されており、左の空気室40の半径方向内側に2つのフィン43が配置されている。更に、右の空気室40の半径方向外側に2つのフィン43が配置されており、右の空気室40の半径方向内側に3つのフィン43が配置されている。しかしながら、本発明によれば、異なる数が可能である。1つ以上のフィンは、液体エアロゾル形成基材が誤って空気室40に入ることを防止する。フィン43は、上開口部41を通して空気室40に誤って入った液体エアロゾル形成基材が空気室40内で更に進むことを防止するための、空気室40の最適な断面(この断面は、エアロゾル出口経路10の長手方向軸線に対して垂直である)を占める。
図9は、第3の例示的実施形態による、電気加熱式エアロゾル生成デバイスで使用される消耗品1を上面断面図で示す。この図では、側断面図A-A及び側断面図B-Bが示されている。更に、この図は、空気室40の上開口部41を示す。
図10は、例示的実施形態によるエアロゾル生成システム200を示す。システム200は、電源101を含むエアロゾル生成デバイス100を含む。デバイス100は、消耗品1の加熱要素50にエネルギーを供給するための加熱手段102を更に含む。システム200は、消耗品1を更に含む。加熱手段102は、電源101が加熱手段102に接続されると消耗品1の加熱要素50を誘導によって加熱するように構成されたコイル又は誘導コイルである。加熱手段102は、消耗品1の加熱要素を加熱するための変動電磁場を発生させる。加熱要素は、変動電磁場内に位置し、加熱手段102に近接している。
上述の例示的実施形態の全てにおいて、加熱要素50は、典型的にはサセプタであり、導電性材料を含む。サセプタの潜在的な材料は、グラファイト、モリブデン、シリコンカーバイド、ステンレス鋼、ニオブ、アルミニウム、及び任意の他の導電性要素である。或いは、抵抗加熱手段102が適用され得る。
上述の例示的実施形態の全てにおいて、ウィック要素60は、セラミック材料及び綿材料の少なくとも一方を含む。エアロゾル生成デバイス100は、携帯型又は手持型のエアロゾル生成デバイス100である。エアロゾル生成デバイス100は、ユーザが片手の指の間で持つのに快適である。消耗品1も手持型の消耗品1であり、エアロゾル生成システム200にも同様のことが当てはまる。
1 消耗品
2 ハウジング
3 口側端
5 断面
10 エアロゾル出口経路
15 リザーバ
20 上領域
21 上領域の第1部分
22 上領域の第2部分
30 下領域
31 下領域の第1部分
32 下領域の第2部分
40 空気室
41 上開口部
42 下開口部
43 フィン
50 加熱要素
51 穴
60 ウィック要素
100 エアロゾル生成デバイス
101 電源
102 加熱手段
200 エアロゾル生成システム

Claims (15)

  1. 電気加熱式エアロゾル生成デバイス(100)で使用される消耗品(1)であって、
    エアロゾル出口経路(10)と、
    液体エアロゾル形成基材を含むリザーバ(15)と、
    加熱要素(50)と、
    を含み、
    前記リザーバ(15)は、上領域(20)と下領域(30)とを有し、前記上領域(20)と前記下領域(30)とは互いに流体接続しており、
    前記上領域(20)は、第1部分(21)と第2部分(22)とに分割されており、前記第1部分(21)と前記第2部分(22)は、前記2つの部分が前記上領域(20)内で直接流体接続しないように、前記エアロゾル出口経路(10)の2つの対向する側に配置されており、
    前記下領域(30)によって含まれる前記エアロゾル形成基材は、前記加熱要素(50)と流体接続している、
    消耗品(1)。
  2. 前記エアロゾル出口経路(10)は、前記消耗品(1)のハウジング(2)内の、好ましくは前記加熱要素(50)の近傍の位置から、前記消耗品(1)の口側端(3)まで延びており、好ましくは、前記消耗品(1)の長手方向軸線に沿って配置されている、請求項1に記載の消耗品(1)。
  3. 前記リザーバ(15)の前記上領域(20)は、前記エアロゾル出口経路(10)を半径方向に囲んでいる、請求項1または2に記載の消耗品(1)。
  4. 前記上領域(20)は、前記リザーバ(15)の長さの少なくとも10%、好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも50%、最も好ましくは少なくとも60%にわたって延びており、及び/又は前記上領域(20)は、前記リザーバ(15)の前記長さの多くとも80%、好ましくは多くとも70%、より好ましくは多くとも60%にわたって延びており、前記リザーバ(15)の前記長さは、前記エアロゾル出口経路(10)に対して実質的に平行に測定されたものである、請求項1から3のいずれか一項に記載の消耗品(1)。
  5. 前記消耗品(1)の口側端(3)の近傍の、前記エアロゾル出口経路(10)の前記長手方向軸線に対して垂直な前記消耗品(1)の断面(5)は、楕円形又は矩形などの細長い形状を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の消耗品(1)。
  6. 前記細長い形状は、最大寸法と最小寸法とを有し、前記最大寸法は、前記最小寸法よりも少なくとも1.0倍、好ましくは少なくとも1.4倍、より好ましくは少なくとも1.6倍、更により好ましくは少なくとも2.0倍、最も好ましくは少なくとも2.4倍大きい、請求項5に記載の消耗品(1)。
  7. 前記消耗品(1)の口側端(3)の近傍の、前記エアロゾル出口経路(10)の前記長手方向軸線に対して垂直な前記消耗品(1)の断面(5)の最小寸法は、口側端(3)の近傍の前記消耗品(1)の前記断面(5)と同一平面内の前記エアロゾル出口経路(10)の内径又は外径よりも少なくとも1.0倍、好ましくは少なくとも1.1倍、より好ましくは少なくとも1.2倍、更により好ましくは少なくとも1.3倍、更により好ましくは少なくとも1.4倍、最も好ましくは少なくとも1.5倍、及び/又は多くとも2.0倍、好ましくは多くとも1.9倍、より好ましくは多くとも1.8倍、更により好ましくは多くとも1.7倍、更により好ましくは多くとも1.6倍、最も好ましくは多くとも1.5倍大きい、請求項1から6のいずれか一項に記載の消耗品(1)。
  8. 前記上領域(20)の前記第1部分(21)と前記第2部分(22)との間に位置する1つ以上の空気室(40)、好ましくは2つの空気室(40)を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の消耗品(1)。
  9. 前記1つ以上の空気室(40)は、前記上領域(20)の上端部に、前記リザーバ(15)の前記上領域(20)の前記第1部分(21)及び/又は前記第2部分(22)に空気が入ることを可能にするように構成された1つ以上の上開口部(41)を有し、前記上領域(20)の前記上端部は、前記消耗品(1)の口側端(3)側に位置する、請求項8に記載の消耗品(1)。
  10. 前記1つ以上の空気室(40)は、前記1つ以上の空気室(40)に周囲空気が入ることを可能にするように構成された1つ以上の下開口部(42)を有し、
    前記1つ以上の下開口部(42)は、好ましくは前記1つ以上の空気室(40)の下端部に位置し、前記1つ以上の空気室(40)の前記下端部は、前記消耗品(1)の前記口側端(3)側から離れたところに位置している、
    請求項8または9に記載の消耗品(1)。
  11. 前記1つ以上の空気室(40)は、前記消耗品(1)の外側ハウジング(2)を前記エアロゾル出口経路(10)から熱的に絶縁するように、前記エアロゾル出口経路(10)に平行に、前記リザーバ(15)の前記上領域(20)の長さに沿って、又は前記リザーバ(15)の前記上領域(20)及び前記下領域(30)の長さに沿って延びる、請求項8から10のいずれか一項に記載の消耗品(1)。
  12. 前記1つ以上の空気室(40)は、前記1つ以上の空気室(40)の断面の少なくとも20%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも60%、最も好ましくは少なくとも70%を占める、及び/又は前記1つ以上の空気室(40)の断面の多くとも98%、好ましくは多くとも90%、より好ましくは多くとも85%、最も好ましくは多くとも80%を占める1つ以上のフィン(43)を含む、請求項8から11のいずれか一項に記載の消耗品(1)。
  13. 前記1つ以上のフィン(43)は、前記1つ以上の空気室(40)の2つの対向する側に周方向に且つ交互に配置されている、請求項12に記載の消耗品(1)。
  14. 前記加熱要素(50)は、前記エアロゾル出口経路(10)に沿った範囲内の、前記上領域(20)の前記第1部分(21)及び前記第2部分(22)の前記2つの対向する側に対応する2つの対向する側に、2つの部分を有し、前記2つの部分は、前記2つの対向する側に対して実質的に垂直な前記2つの側で分離されている、請求項1から13のいずれか一項に記載の消耗品(1)。
  15. 請求項1から14のいずれか一項に記載の消耗品(1)と、電源(101)を含み、前記消耗品(1)の前記加熱要素(50)にエネルギーを供給するように構成されたエアロゾル生成デバイス(100)とを含む、エアロゾル生成システム(200)。
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