JP2024018460A - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2024018460000001
【課題】簡易な方法によりジャギーの発生の有無を判定し、適切な方式により画像を出力する画像処理装置等を提供すること。
【解決手段】多値画像に対して補正処理及び単純二値化処理を行うことで得られる第1画像と、前記多値画像に対して前記補正処理を行うことで得られる第2画像とを取得し、前記第1画像に対する前記第2画像の画素毎の画素値の差分値を用いて、前記多値画像を単純二値化画像として出力することでジャギーが発生するか否を判定する判定部と、ジャギーが発生する場合、前記差分値を用いて算出される統計量に応じて、前記多値画像を変換する方式を決定する決定部と、前記決定部により決定された前記方式により変換された画像を出力する出力部と、を備える。
【選択図】図2

Description

本開示は、画像処理装置等に関する。
従来より、複合機等の画像処理装置において、ファクシミリやプリンタで画像を出力する際、出力する画像の線や輪郭に現れる階段状のがたつき(ジャギー)を軽減させるための技術が用いられている。
また、ファクシミリやプリンタで画像が出力される際、画像に対して、簡易的手法による拡大処理にて発生するジャギーを、パターンマッチングを用いて検知し、文字や線画にスムージング処理を施す技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、複数の二値化リファレンスにより複数の二値化画像データを生成して比較することでジャギーを検知し、比較に用いた二値化画像の種類に応じて、強いスムージング処理を行う部分と弱いスムージングを行う部分とを抽出し、スムージングを行う技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000-125134号公報 特開2010-4128号公報
上述した特許文献をはじめとする従来技術では、ジャギーの検知において、注目画素を含む周辺画素との画像の一致度をもとに、本来あるべき形状かどうかを判定するものであり、画素一つ一つに対して周辺画素との比較を行う必要がある。そのため、処理量が膨大となることや、記憶するパターンの量を減らすための工夫が必要になる程度に、要求される記憶容量が高くなる等、実装上の課題が存在していた。また、複数の比較画像を用いたり、画像の部分毎に異なるスムージングを行ったりすることも、同様の実装上の課題があった。
本開示は上述した課題に鑑み、簡易な方法によりジャギーの発生の有無を判定し、適切な方式により画像を出力する画像処理装置等を提供することを目的とする。
本開示の画像処理装置は、多値画像に対して補正処理及び単純二値化処理を行うことで得られる第1画像と、前記多値画像に対して前記補正処理を行うことで得られる第2画像とを取得し、前記第1画像に対する前記第2画像の画素毎の画素値の差分値を用いて、前記多値画像を単純二値化画像として出力することでジャギーが発生するか否を判定する判定部と、ジャギーが発生する場合、前記差分値を用いて算出される統計量に応じて、前記多値画像を変換する方式を決定する決定部と、前記決定部により決定された前記方式により変換された画像を出力する出力部と、を備えることを特徴とする。
本開示の画像処理方法は、多値画像に対して補正処理及び単純二値化処理を行うことで得られる第1画像と、前記多値画像に対して前記補正処理を行うことで得られる第2画像とを取得し、前記第1画像に対する前記第2画像の画素毎の画素値の差分値を用いて、前記多値画像を単純二値化画像として出力することでジャギーが発生するか否を判定するステップと、ジャギーが発生する場合、前記差分値を用いて算出される統計量に応じて、前記多値画像を変換する方式を決定するステップと、決定された前記方式により変換された画像を出力するステップと、を含むことを特徴とする。
本開示のプログラムは、コンピュータに、多値画像に対して補正処理及び単純二値化処理を行うことで得られる第1画像と、前記多値画像に対して前記補正処理を行うことで得られる第2画像とを取得し、前記第1画像に対する前記第2画像の画素毎の画素値の差分値を用いて、前記多値画像を単純二値化画像として出力することでジャギーが発生するか否を判定する判定機能と、ジャギーが発生する場合、前記差分値を用いて算出される統計量に応じて、前記多値画像を変換する方式を決定する決定機能と、前記決定機能により決定された前記方式により変換された画像を出力する出力機能と、を実現させることを特徴とする。
本開示によれば、簡易な方法によりジャギーの発生の有無を判定し、適切な方式により画像を出力する画像処理装置等を提供することが可能となる。
第1実施形態における複合機の斜視図である。 第1実施形態における複合機の機能構成図である。 第1実施形態における設定テーブルのデータ構成の例を示す図である。 第1実施形態におけるメイン処理のフロー図である。 第1実施形態における比較画像取得処理のフロー図である。 第1実施形態におけるジャギー発生有無判定処理のフロー図である。 第1実施形態における階調変換処理のフロー図である。 第1実施形態における動作例を示す図である。 第1実施形態における動作例を示す図である。 第1実施形態における動作例を示す図である。 第1実施形態における動作例を示す図である。 第2実施形態における設定テーブルのデータ構成の例を示す図である。 第2実施形態における階調変換処理のフロー図である。 第3実施形態における設定テーブルのデータ構成の例を示す図である。 第3実施形態におけるジャギー発生有無判定処理のフロー図である。 第3実施形態における動作例を示す図である。 第4実施形態における設定テーブルのデータ構成の例を示す図である。 第4実施形態における階調変換処理のフロー図である。 第4実施形態における動作例を示す図である。
以下、図面を参照して、本開示を実施するための一実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本開示を説明するための一例であり、特許請求の範囲に記載した発明の技術的範囲が、以下の記載に限定されるものではない。
[1.第1実施形態]
第1実施形態は、本開示の画像処理装置を複合機10に適用した場合の実施形態である。複合機10は、コピー機能、スキャン機能、プリント機能、ファクス機能等を有する画像処理装置であり、MFP(Multi-Function Printer/Peripheral)とも呼ばれる。
[1.1 機能構成]
本実施形態の複合機10の機能構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、複合機10の外観斜視図であり、図2は、複合機10の機能構成を示すブロック図である。
複合機10は、制御部100と、画像入力部120と、画像形成部130と、表示部140と、操作部150と、記憶部160と、通信部190とを備えて構成される。
制御部100は、複合機10の全体を制御するための機能部である。制御部100は、記憶部160に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えば、1又は複数の演算装置(CPU(Central Processing Unit))等により構成される。また、制御部100は、以下に説明する機能のうち、複数の機能を有するSoC(System on a Chip)として構成されてもよい。
制御部100は、記憶部160に記憶されたプログラムを実行することで、画像処理部102と、文字領域抽出部104と、ジャギー発生判定部106と、階調変換方式決定部108と、画像出力処理部110として機能する。
画像処理部102は、各種画像に関する処理を行う。例えば、画像処理部102は、画像入力部120や通信部190を介して入力された画像に対して、鮮鋭化処理や、階調変換処理を実行する。
文字領域抽出部104は、画像から、文字エリア(文字領域)を抽出する。文字エリアとは、画像における領域のうち、文字を構成する画素により構成される領域で、文字を構成する画素の候補となる画素を含む領域(文字候補領域)である。
文字領域抽出部104は、例えば、特開2012-114774号公報(以下、「引用文献」と記載する)に開示されている技術を用いることができる。引用文献に開示されている技術によると、画像を複数の画素ブロックに分割し、画素ブロックが画像の前景を構成する前景画素ブロックであるか否かを判定し、さらには前景画素ブロックが連続する前景領域を抽出することができる。また、複数の前景領域間の距離及び方向に応じて、複数の前景領域で構成される文字列の領域を抽出することができる。したがって、文字領域抽出部104は、引用文献を用いることで、まず画像中の領域から前景領域を抽出し、それ以外の領域を背景領域として画像領域を分別することができる。そして、文字領域抽出部104は、前景領域から文字列領域を抽出して文字領域とし、前景領域のそれ以外の領域を写真領域として分別することができる。このようにして、文字領域抽出部104は、画像から文字領域を抽出することができる。なお、上述した方法は一例であって、文字領域抽出部104は、画像から文字領域を抽出する方法であれば、様々な方法を用いることができる。例えば、高圧縮PDF(Portable Document Format)の前景抽出処理を流用してもよい。
なお、文字領域抽出部104は、抽出した文字領域の場所を示すデータとして、文字エリアマップを生成してもよい。文字エリアマップとは、画像の各ブロックが文字領域であるか否かであるかを示した画像である。文字エリアマップの一例を図10に示す。図10は、入力画像の各画素に対して、その画素が文字領域に含まれる画素であるか否かを画素値で示した画像であり、特に、「W」とうい文字が記載されている部分の文字エリアマップの画像を示す。図10における明るい画素(画素Px1)は、文字を構成する画素を示し、図10における中程度の明るさの画素(画素Px2)は、文字と下地との境界部分に位置する画素を示し、図10における暗い画素(画素Px3)は、文字を構成しない画素を示す。この場合、明るい画素により構成される領域を文字領域とすることで、文字を構成する画素により構成される領域を文字領域として特定できる。また、明るい画素と中程度の明るさの画素により構成される領域を文字領域とすることで、文字を構成する画素と、文字の周辺部分(エッジ部分)とにより構成される領域を文字領域として特定できる。
なお、文字エリアマップは、文字領域である確率を、画素値により示されてもよい。例えば、図10の例は、文字エリアマップの画素値は、0から255までの値を取り、文字領域である可能性が高い画素ブロックの画素値を220、文字領域である可能性が中程度である画素ブロックの画素値を180、文字領域である可能性が低い画素ブロックの画素値を30で示している。すなわち、文字領域であるか否かが、3種類の値で示されている。文字領域である可能性については、例えば、注目している画素ブロックに含まれる画素の特徴(例えば、濃度が30%以下の画素の割合)や、注目している画素ブロックに含まれるエッジの画素及び当該エッジの画素内の画素の数に応じて決定される。このようにすることで、文字領域抽出部104は、文字の内部(文字部)を構成する画素の位置や、文字の周辺(エッジ近辺)の画素の位置を、文字エリアマップにより示すことができる。
また、文字領域抽出部104は、生成した文字エリアマップを、記憶部160の文字エリアマップ記憶領域164に記憶してもよい。
ジャギー発生判定部106は、複合機10に入力された画像(以下、「入力画像」という)がモノクロ画像である場合、モノクロ画像用の画像処理を行った後に出力される画像(以下、「出力画像」という)にジャギーが発生するか否かを判定する。モノクロ画像用の画像処理とは、例えば、単純二値化処理等の減色処理である。本実施形態では、モノクロ画像用の画像処理は、単純二値化処理であるとし、ジャギー発生判定部106は、単純二値化処理がされた入力画像(単純二値化画像)を出力画像として出力する場合、当該出力画像にジャギーが発生するか否かを判定することとして説明する。ジャギー発生判定部106が実行する処理については後述する。
階調変換方式決定部108は、入力画像を出力する際に、当該入力画像の階調を変換する場合における変換方式(階調変換方式)を決定する。階調変換方式決定部108が実行する処理については後述する。
画像出力処理部110は、画像を出力する処理を行う。画像出力処理部110が実行する処理については後述する。
画像入力部120は、画像を複合機10に入力する。画像入力部120は、例えば、原稿台に載置された原稿を読み取るスキャナ装置等により構成される。スキャナ装置は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCIS(Contact Image Sensor)等のイメージセンサによって原稿の画像を電気信号に変換し、電気信号を量子化及び符号化する装置である。なお、画像入力部120は、USB(Universal Serial Bus)メモリに記憶された画像を読み出すためのインターフェイス(端子)により構成され、USBメモリを読み出して画像を入力してもよい。また、画像入力部120は、通信部190を介して他の装置から画像を受信することで、当該画像を入力してもよい。
画像形成部130は、記録用紙等の記録媒体に対して画像を形成(印刷)する。画像形成部130は、例えば、電子写真方式を利用したレーザプリンタ等の印刷装置により構成される。画像形成部130は、例えば、複合機10に備えられた給紙トレイ132から記録用紙を給紙し、記録用紙の表面に画像を形成し、記録用紙を複合機10に備えられた排紙トレイ134から排紙する。
表示部140は、各種情報を表示する。表示部140は、例えば、LCD(Liquid crystal display)、有機EL(electro-luminescence)ディスプレイ、マイクロLED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等の表示装置により構成される。
操作部150は、複合機10を使用するユーザによる操作指示を受け付ける。操作部150は、キースイッチ(ハードキー)やタッチセンサ等の入力装置により構成される。タッチセンサにおいて接触(タッチ)による入力を検出する方式は、例えば、抵抗膜方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式といった、一般的な検出方式であればよい。なお、複合機10には、表示部140と、操作部150とが一体に形成されたタッチパネルが搭載されてもよい。
記憶部160は、複合機10の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部160は、例えば、半導体メモリであるSSD(Solid State Drive)や、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。
記憶部160は、記憶領域として、入力画像を記憶する入力画像記憶領域162と、文字リアマップを記憶する文字エリアマップ記憶領域164と、比較画像を記憶する比較画像記憶領域166と、差分画像を記憶する差分画像記憶領域168とを確保する。
比較画像記憶領域166に記憶される比較画像とは、入力画像に対して所定の画像処理を施した画像であり、後述する差分画像が生成されるときに比較される画像である。したがって、1の入力画像に対して、少なくとも2種類の比較画像が生成される。
本実施形態では、比較画像として、入力画像(多値画像)に対してモノクロ画像用の処理が行われた画像(第1画像)と、入力画像がモノクロ画像ではない場合に、当該入力画像に対して行われる画像処理が行われた画像(第2画像)とを生成する。具体的には、第1画像は、入力画像に対して、鮮鋭化処理やコントラスト補正処理等の補正処理と単純二値化処理とを行った画像であり、モノクロ画像を出力する際における実際の出力画像(実際の二値化画像生成工程を経た画像)である。また、第2画像は、入力画像に対して、鮮鋭化処理やコントラスト補正処理等の補正処理のみを行い、単純二値化処理が省略された画像である。すなわち、第1画像は単純二値化画像であるのに対して、第2画像は多値画像である。なお、画像に対する補正処理とは、入力画像に含まれる画素の画素値を全体的に調整する処理であり、例えば、スキャナ装置等における特性により生じる画像の特性を除去・低減させたり、入力画像に生じるノイズを抑制したりする処理である。補正処理として、上述した鮮鋭化処理やコントラスト補正処理以外の処理が実行されてもよく、例えば、画像の明るさや彩度を変更する処理が実行されてもよい。
差分画像記憶領域168に記憶される差分画像は、2種類の比較画像における、画素毎の画素値の差分値を示す画像である。例えば、差分画像は、第1画像に対する第2画像の、画素毎の明度値の差を画素値として示すグレースケールの画像である。
例えば、第1画像及び第2画像において、画素毎の明度値が0から255までの何れかの値である場合、明度値の差は0から255の何れかの値となる。この場合、第1画像に対する第2画像の明度差が全く無い画素については、差分画像において、画素値が0の画素(黒の画素)となる。一方、第1画像に対する第2画像の明度差がある画素については、差分画像において、その明度差に対応する画素値の画素となる。そのため、第1画像に対する第2画像の明度差が大きい画素であればあるほど、差分画像においては明るい画素となる。
また、記憶部160は、設定テーブル170を記憶する。設定テーブル170は、複合機10の設定に関する情報を記憶するテーブルである。設定テーブル170は、例えば、図3に示すように、設定項目名と、当該設定項目に対して設定された設定内容とが対応付けられたテーブルである。
本実施形態の設定テーブル170は、以下の設定内容が記憶される。
(1)ジャギーを含むブロックの判定に用いる閾値
(2)ジャギーの程度の大小の分類に用いる条件
(3)階調変換方式の決定に用いる条件
以下、詳述する。
(1)ジャギーを含むブロックの判定に用いる閾値
ジャギーを含むブロックの判定に用いる閾値は、画素値閾値(第1閾値、図3のD100)と、候補画素数閾値(第2閾値、図3のD102)と、ブロック数閾値(第3閾値、図3のD104)とが含まれる。
画素値閾値は、差分画像の各画素の画素値に対する閾値である。本実施形態では、差分画像に含まれる画素のうち、画素値が画素値閾値以上である画素が、ジャギー発生箇所候補画素として抽出される。ジャギー発生箇所候補画素は、2つの比較画像における画素値の差分が大きい画素であり、入力画像に対してモノクロ画像用の処理が行われた画像において、ユーザによってジャギーが発生したと認識される可能性が高い画素である。
候補画素数閾値は、ブロック(例えば、縦8画素、横8画素)に分割された差分画像に対して、各ブロックにおけるジャギー発生箇所候補画素に対する閾値である。本実施形態では、ブロック内に含まれるジャギー発生箇所候補画素の数が、候補画素数閾値以上であるブロックを、ジャギーが発生するブロックとして抽出される。
ブロック数閾値は、ジャギーが発生するブロックの数に対する閾値である。本実施形態では、ジャギーが発生するブロックの数がブロック数閾値以上である場合、入力画像に対してモノクロ画像用の処理を行うことで、出力画像にジャギーが発生すると判定される。
(2)ジャギーの程度の大小の分類に用いる条件
ジャギーの程度(強度)の大小の分類に用いる条件は、ブロックを、発生するジャギーの程度に応じて分類するときに用いられる条件である。本実施形態では、ブロック内の差分値を用いて統計量が算出され、当該統計量とジャギーの程度の大小の分類に用いる条件とが照らし合わせられることにより、ブロックが分類される。
ここで、第1画像(単純二値化画像)と第2画像(多値画像)とにおける画素毎の差分値が、差分画像に現れることになる。差分画像に現れる差分値は、単純二値化処理されることにより失われる中間調の情報である。そのため、差分値が大きい画素は、ジャギーの原因となると考えられる。つまり、差分値が大きい画素が多いほどジャギーを引き起こす可能性が高く、差分値が大きい画素が少ないほどジャギーを引き起こす可能性が低い。そこで、本実施形態では、第1画像に対する第2画像の差分を示す差分画像を用いて、差分値の大きさを評価することで、ブロックにおけるジャギーの程度の高低が判定される。
差分値の大きさの評価は、差分値を用いて算出される統計量に基づき行われる。一般に、2つの画像における差分が大きい場合、差分値又は差分値の絶対値が大きくなる傾向がある。そのため、統計量として差分値の総合的な大きさを反映した統計値を用いることができる。具体的には、差分値の総和(合計値)、平均値、中央値等の値を、統計量として用いることができる。
また、2つの画像における差分が大きい場合、差分値又は差分値のばらつきが大きくなる傾向がある。この理由は、2つの画像における差が小さい場合、差分値または差分値の絶対値が差分画像のほぼ全ての画素で0に近い値となり、ばらつきが小さくなるのに対して、2つの画像における差が大きい場合、差分画像において0以外の値を持つ画素が多く含まれ、ばらつきが大きくなるためである。このため、統計量として差分値のばらつきの大きさを反映した統計値を用いることができる。具体的には、差分値の分散値、標準偏差値、エントロピー(情報量)値などを用いることができる。
なお、本実施形態では、統計量としてエントロピー値を用いる場合について説明する。この場合、エントロピー値に対する条件や判定閾値を予め定めておき、当該条件に応じてブロックを分類することができる。例えば、エントロピー値を、小、中、大のどのレンジにあるかを判定する判定閾値を設定し、当該判定閾値に基づき、ブロックを分類する。例えば、図3のD106に示す条件が記憶されている場合、注目しているブロックのエントロピー値が1未満であれば、そのブロックのジャギーの程度は「小」とする。同様にして、注目しているブロックのエントロピー値が1以上3未満であれば、そのブロックのジャギーの程度は「中」とする。また、注目しているブロックのエントロピー値が3以上であれば、そのブロックのジャギーの程度は「高」とする。
(3)階調変換方式の決定に用いる条件
階調変換方式とは、入力画像に対して行う画像処理の方式であって、特に入力画像の階調数を変換する処理を含むものをいう。階調変換方式の決定に用いる条件は、ジャギーが生じる場合と判定された場合に、入力画像を出力する場合に、当該入力画像に対して行う画像処理の方式を決定するための条件である。
本実施形態では、階調変換方式は、以下の3種類とする。
(a)グレースケール方式(第1出力方式)
グレースケール方式は、入力画像を無彩色の画像に変換する方式であり、入力画像の各画素を、画素の明るさに応じて、白(濃度が0%)の画素、黒(濃度が100%)の画素、白と黒との間の中間濃度の色の画素の何れかに変換する方式である。中間濃度の色の種類の数は特に制限はないが、白から黒までのグラデーションを表すために十分な数であることが望ましい。例えば、中間濃度の色の種類を254種類とした場合、グレースケール方式により、入力画像は、256階調(白、黒、中間濃度の色)の画像に変換される。
(b)誤差拡散方式(第2出力方式)
誤差拡散方式は、入力画像の各画素を、白の画素又は黒の画素の何れかに変換する方式である。すなわち、誤差拡散方式により変換された画像は、二値化画像であり、当該画像の階調数は2である(2階調)。誤差拡散方式では、注目している画素の明るさの値と画素の明るさに対する閾値となる明るさの値との差異(誤差)の情報が、注目画素の隣接する画素に伝播される。そして、注目している画素の明るさの値及び伝播された誤差の情報に基づき、注目している画素に対する変換後の色が決定される。
(c)グレー少数色方式(第3出力方式)
グレー少数色方式は、入力画像を無彩色の画像に変換する方式であり、変換後の画像の階調数が、2よりも大きく、グレースケール方式により変換された画像に用いられる階調数(例えば、256)よりも小さい値とする方式である。例えば、グレースケール方式により画像が256階調で表現される場合、グレー少数色方式では、入力画像を4階調、8階調、16階調といった階調数で表現する。なお、画像をグレー少数色の画像に変換する処理を、白黒多値化(白黒少数色)処理ともいう。白黒多値化処理により、入力画像の階調数は、n階調(ただし、2<n<グレースケール画像の階調数)となる。
図3の例では、ジャギーが発生すると判定されたブロックの数に対するジャギーの程度が「大」及び「中」のブロックの数が50%以上である場合、階調変換方式が、誤差拡散方式に決定されることを示す(図3のD110)。また、ジャギーが発生すると判定されたブロックの数に対するジャギーの程度が「大」のブロックの数が50%以上である場合、階調変換方式がグレースケール方式に決定されることを示す(図3のD112)。なお、それ以外の場合、階調変換方式がグレー少数方式に決定される(図3のD108)。
通信部190は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークを介して、端末装置20等の他の装置や機器と通信を行う。通信部190は、例えば、有線/無線LANで利用されるNIC(Network Interface Card)等の通信装置や通信モジュールにより構成される。なお、通信部190は、ネットワークに接続可能なインターフェイス(ネットワークI/F)を有してもよい。また、通信部190は、公衆回線網、LAN、インターネット等の通信ネットワークに接続し、ファクシミリや電子メール等の通信方法により、通信ネットワークを介して外部へデータを送信可能であってもよい。
[1.2 処理の流れ]
図4から図7までを参照して、複合機10が実行する処理について説明する。複合機10が実行する処理は、制御部100が、記憶部160に記憶されたプログラムを読み出すことによって実行される。なお、図4から図7までに記載された処理は、スキャン機能やコピー機能といった、入力画像を出力する機能が使用される場合に実行される。
[1.2.1 メイン処理]
図4を参照して、制御部100が実行する主な処理(メイン処理)の流れについて説明する。はじめに、制御部100は、入力画像を取得する(ステップS100)。例えば、制御部100は、画像入力部120を介して、原稿台に載置された原稿の画像を入力したり、通信部190を介して、他の装置から受信した画像を入力したりする。また、入力画像は、一般的に多値画像である。
制御部100は、多値画像である入力画像がモノクロ画像であるか否かを判定する(ステップS102)。ステップS102は、いわゆる、オートカラーセレクション(ACS;Auto Color Selection)機能により、入力画像がモノクロ画像であるか否かを判定する処理である。例えば、制御部100は、ステップS100において取得した画像から、画素の総数と無彩色の画素の総数とを取得し、無彩色の画素の割合が所定の値以上である場合に、モノクロ画像であると判定する。
入力画像がモノクロ画像である場合、入力画像は、グレースケール画像若しくはグレースケールに近い画像である。つづいて、制御部100(文字領域抽出部104)は、文字エリアマップを生成する(ステップS102;Yes→ステップS104)。このとき、文字領域抽出部104は、文字エリアマップを、文字エリアマップ記憶領域164に記憶してもよい。
つづいて、制御部100(ジャギー発生判定部106)は、比較画像を生成することにより取得する処理(比較画像取得処理)を実行する(ステップS106)。比較画像取得処理については後述する。また、比較画像取得処理が実行されることにより、比較画像記憶領域には、2種類の比較画像が記憶される。
つづいて、制御部100(ジャギー発生判定部106)は、差分画像を生成する(ステップS108)。例えば、ジャギー発生判定部106は、ステップS106において生成された2種類の比較画像を用いて差分画像を生成する。このとき、ジャギー発生判定部106は、差分画像の画像データを、差分画像記憶領域168に記憶してもよい。
つづいて、制御部100(ジャギー発生判定部106)は、入力画像に対してモノクロ画像用の画像処理が実行されることで、単純二値化画像が出力される場合に、当該単純二値化画像にジャギーが発生するか否かを判定する処理(ジャギー発生有無判定処理)を実行する(ステップS110)。ジャギー発生有無判定処理については後述する。
つづいて、制御部100は、ステップS110におけるジャギー発生有無判定処理による判定結果に基づき、入力画像の階調を変換する処理(階調変換処理)を実行する(ステップS112)。階調変換処理については後述する。
つづいて、制御部100(画像出力処理部110)は、ステップS112において変換された後の画像(出力画像)を出力する(ステップS114)。例えば、画像出力処理部110は、画像形成部130を制御して、出力画像を記録媒体に形成することで出力したり、記憶部160に出力画像を記憶することにより出力したり、通信部190を介して他の装置に出力画像を送信することにより出力する。
一方、ステップS102において、入力画像がモノクロ画像ではない場合、制御部100(画像出力処理部110)は、入力画像に対して、所定の画像処理を実行する(ステップS102;No→ステップS116)。所定の画像処理とは、例えば、鮮鋭化処理やコントラストを補正する処理である。
制御部100(画像出力処理部110)は、ステップS116において画像処理を行なった後の画像を出力する(ステップS118)。ステップS118における処理はステップS114における処理と同様の処理である。
[1.2.2 比較画像取得処理]
図5を参照して、ジャギー発生判定部106が実行する比較画像取得処理について説明する。はじめに、ジャギー発生判定部106は、画像処理部102を介して、入力画像に対して鮮鋭化処理を実行する(ステップS130)。例えば、ジャギー発生判定部106は、画像処理部102を介して、入力画像に対して空間フィルタを適用することにより、入力画像を鮮鋭にする。
つづいて、ジャギー発生判定部106は、鮮鋭化処理を行なった入力画像に対して、さらにコントラストの補正を行う(ステップS132)。例えば、ジャギー発生判定部106は、画像処理部102を介して、入力画像のコントラストを補正することで、薄い灰色の画素を白い画素にしたり、濃い灰色の画素を黒い画素にしたりする。このように、入力画像に対する補正処理として、鮮鋭化処理がされた後にコントラストを補正する処理が行われることで、入力画像のノイズを抑制するとともに、印字された画素を明確にできる。
つづいて、ジャギー発生判定部106は、コントラストの補正を行なった入力画像に対して単純二値化処理を行う(ステップS134)。また、ジャギー発生判定部106は、鮮鋭化処理、コントラストの補正及び単純二値化処理を行なった入力画像のデータを第1画像とする(ステップS136)。このとき、ジャギー発生判定部106は、第1画像の画像データを比較画像記憶領域に記憶してもよい。
また、ジャギー発生判定部106は、ステップS134及びステップS136の処理とは別に、鮮鋭化処理及びコントラストの補正を行なった入力画像のデータを第2画像とする(ステップS138)。すなわち、第2画像は、単純二値化処理が行われていない画像のデータである。このとき、ジャギー発生判定部106は、第2画像の画像データを比較画像記憶領域に記憶してもよい。ステップS138は、ステップS134及びステップS136と並行して実行されてもよいし、ステップS134及びステップS136の処理の後に実行されてもよい。
これにより、多値画像である入力画像に対して鮮鋭化処理やコントラストの補正といった補正処理及び単純二値化処理を行うことで得られる第1画像と、当該入力画像のデータに対して補正処理を行うことで得られる第2画像とが生成される。
[1.2.3 ジャギー発生有無判定処理]
図6を参照して、制御部100のジャギー発生判定部106が実行するジャギー発生有無判定処理について説明する。はじめに、ジャギー発生判定部106は、入力画像の文字領域における、比較画像の画素値の差分値を取得する(ステップS150)。ここで、図4のステップS104において文字エリアマップが生成されているため、ジャギー発生判定部106は、例えば、文字エリアマップにおいて画素値が175を超える画素により構成される領域を文字領域とすることができる。また、図4のステップS108において差分画像が生成されているため、ジャギー発生判定部106は、比較画像の画素のうち、文字領域の位置にある画素の画素値を、文字領域の画素値の差分値として取得することができる。
つづいて、ジャギー発生判定部106は、ブロック単位で、ジャギー発生箇所候補画素(差分値が第1閾値以上の画素)の総数を取得する(ステップS152)。ジャギー発生箇所候補画素とは、出力画像において、ジャギーを発生させる箇所の候補となる画素である。具体的には、ジャギー発生判定部106は、以下の処理を行う。
・ジャギー発生判定部106は、比較画像を所定の大きさのブロック(例えば、縦8画素、横8画素のブロック)に分割する。
・ジャギー発生判定部106は、ブロック毎に、ブロックに含まれる文字領域の画素のうち、画素値が第1閾値以上の画素をジャギー発生箇所候補画素とする。
・ジャギー発生判定部106は、ブロック毎に、ジャギー発生箇所候補画素の数を計数する。
このようにして、ジャギー発生判定部106は、単純二値化画像(第1画像)と、グレースケール画像(第2画像)との差分値を評価値として、その差分値の閾値処理により、ジャギー発生箇所候補画素を抽出する。
つづいて、ジャギー発生判定部106は、ジャギー発生箇所候補画素の総数が第2閾値以上のブロックには、「ジャギーの発生あり」のブロックとしてフラグを立てる処理を実行する(ステップS154)。例えば、ジャギー発生判定部106は、ブロック毎に、ブロック内のジャギー発生箇所候補画素の数と、第2閾値とを比較する。このとき、ジャギー発生判定部106は、ブロック内のジャギー発生箇所候補画素の数が第2閾値以上であるブロックの位置を、一時的に記憶部160に記憶する。これにより、ジャギー発生判定部106は、全てのブロックに対する比較を行った後、記憶部160に記憶されたブロックの位置に対応するブロックを、フラグを立てたブロックとすることができる。
つづいて、ジャギー発生判定部106は、フラグが立ったブロックの数が第3閾値以上であるか否かを判定する(ステップS156)。ジャギー発生判定部106は、フラグが立ったブロックの数が第3閾値以上である場合、入力画像に対してモノクロ画像用の画像処理を行うことでジャギーが発生すると判定する(ステップS156;Yes→ステップS158)。一方、ジャギー発生判定部106は、フラグが立ったブロックの数が第3閾値以上ではない場合、入力画像に対してモノクロ画像用の画像処理を行うことでジャギーが発生しないと判定する(ステップS156;No→ステップS160)。
このように、ジャギー発生判定部106は、ジャギーの発生(ジャギー発生箇所候補画素)の頻度を計数し、ある程度頻度が高い場合にのみ、ジャギーが発生すると判定することができる。このとき、ジャギー発生判定部106は、ステップS154及びステップS156の処理において、ブロック単位で判定を行うことで、ジャギーが発生すると考えられるブロックの数に基づき、ジャギーが発生するか否かを判定することができる。ブロック単位で判定を行うことで、ジャギー発生判定部106は、微小なジャギーの発生には反応させないことができる。
また、ジャギー発生判定部106は、ステップS150において、入力画像の文字領域に含まれる画素の差分値を取得し、取得した差分値を用いて、ステップS152からステップS156までの判定の処理を行う。すなわち、ジャギー発生判定部106は、文字領域に含まれる画素のみを用いてジャギーの発生を検知することができ、文字にジャギーが生じるか否かという観点から、ジャギーの発生有無を判定することができる。
[1.2.4 階調変換処理]
図7を参照して、階調変換処理について説明する。まず、制御部100(階調変換方式決定部108)は、ジャギー発生有無判定結果の判定結果が「ジャギーが発生する」という結果であるか否かを判定する(ステップS180)。
ここで、制御部100の階調変換方式決定部108は、ジャギー発生有無判定結果の判定結果が「ジャギーが発生する」という結果である場合、ジャギーの発生を回避する必要がある。すなわち、入力画像に対して単純二値化処理を行うことにより、ジャギーが発生すると判定された場合、階調変換方式決定部108は、入力画像に対して行う画像処理を、モノクロ画像用の画像処理(単純二値化処理)以外の処理に切り替える。
そこで、制御部100(階調変換方式決定部108)は、ジャギー発生有無判定結果の判定結果が「ジャギーが発生する」という結果である場合、エントロピー値に基づき、ブロックを分類する(ステップS180;Yes→ステップS182)。
例えば、階調変換方式決定部108は、差分画像のブロック毎に、ブロック内の画素値(差分値)を用いて、差分値のヒストグラムを計算(取得)し、当該ヒストグラムを用いて、エントロピー(情報量)を算出する。なお、ヒストグラムの計算は、図6のステップS150以降の処理と同時に行われてもよい。
さらに、階調変換方式決定部108は、設定テーブル170に記憶された、ジャギーの程度の設定に基づき、エントロピー値を評価することで、注目しているブロックにおけるジャギーの程度を分類する。すなわち、ブロック毎に、エントロピー値が評価され、小、中、大のいずれのレンジにあるかが、閾値判定等により判定される。これにより、ブロックは、ジャギーの程度が高いレンジ大のブロック、ジャギーの程度が中程度のレンジ中のブロック、ジャギーの程度が低いレンジ小のブロックの何れかに分類することができる。
つづいて、制御部100(階調変換方式決定部108)は、ステップS182における分類に応じて、階調変換方式を決定する(ステップS184)。例えば、階調変換方式決定部108は、ステップS182において分類したブロックを、レンジの大きさに基づき集計し、レンジ大のブロック、レンジ中のブロック、レンジ小のブロックの割合をそれぞれ算出する。つづいて、階調変換方式決定部108は、算出した割合と、設定テーブル170に記憶された、階調変換方式の決定に用いる条件とを比較することで、階調変換方式を決定する。
つづいて、制御部100(画像処理部102)は、ステップS184において決定された階調変換方式よって、入力画像を変換する。具体的には、制御部100(画像処理部102)は、階調変換方式がグレースケール方式に決定された場合、入力画像をグレースケールの画像に変換する(ステップS184;グレースケール→ステップS186)。また、制御部100(画像処理部102)は、階調変換方式がグレー少数色(白黒多値)方式に決定された場合、入力画像をグレー少数色の画像に変換する(ステップS184;グレー少数色→ステップS188)。また、制御部100(画像処理部102)は、階調変換方式が誤差拡散方式に決定された場合、入力画像を誤差拡散による二値化画像に変換する(ステップS184;誤差拡散→ステップS190)。
一方、ステップS180おけるジャギー発生有無判定結果の判定結果が「ジャギーが発生する」ではない場合、ジャギーの発生を回避する必要がなく、モノクロ画像用の画像処理をそのまま行ってもよい。そのため、制御部100(画像処理部102)は、入力画像を、単純二値化画像に変換する(ステップS180;No→ステップS192)。
このようにして、制御部100は、入力画像がモノクロ画像であり、モノクロ画像用の画像処理を実行することでジャギーが発生する場合であっても、階調数が2よりも大きい数の画像に変換したり、誤差拡散による二値化画像に変換したりすることができる。
[1.3 動作例]
図8から図11を参照して、本実施形態の動作例を説明する。図8は、画像が入力されてから出力されるまでの、画像の変化を示した図である。
図8の画像P100は、入力画像を示す。また、画像P101は、画像P100内の領域E100を拡大した図である。画像が入力された段階では、文字のエッジ部分には、中間調の画素が多く含まれている。
図8の画像P102は、画像P100に対して鮮鋭化処理が行われた後の画像である(図8のP1)。また、画像P103は、画像P102内の領域E102を拡大した図である。鮮鋭化処理が行われることにより、文字のエッジの部分が際立たせられる。
図8の画像P104は、画像P102に対してコントラストの補正の処理が行われた後の画像である(図8のP2)。また、画像P105は、画像P104内の領域E104を拡大した図である。コントラストが補正されることで、白に近い中間調の画素は白に、黒に近い中間調の画素は黒になる。
図8の画像P106は、画像P104に対して単純二値化処理が行われた後の画像である(図8のP3)。また、画像P107は、画像P106内の領域E106を拡大した図である。単純二値化処理が行われた画像は、入力画像がモノクロ画像であり、ジャギーの発生を回避する必要がない場合における出力画像となる。
図9は、入力画像及び本実施形態における処理において生成される画像を示す図である。画像P110は入力画像である。画像P110に対して、文字エリアマップP112が生成される(図9のP11)。また、画像P110から、比較画像のデータとして、第1画像P114(図9のP12)と、第2画像P116(図9のP13)とが生成される。さらに、第1画像P114と、第2画像P116とから、差分画像P118が生成される。なお、差分画像P118において、差分値が0である画素は、白い画素で示している。したがって、差分画像P118において色の付いている画素は、差分値が0よりも大きい画素である。
本実施形態では、差分画像P118と、文字エリアマップP112とを比較し、文字領域における差分画像の画素値(差分値)を用いることで、ジャギーの発生を回避すべきか否かを判定することができる。
図10は、図9の文字エリアマップP112を拡大した図である。文字エリアマップP112は、文字を構成する画素の位置を示す低い濃度(画素値が220)の画素と、文字の周辺(エッジ)の画素の位置を示す程度の濃度(画素値が180)の画素と、文字を構成しない画素の位置を示す高い濃度(画素値が30)の画素とが含まれている。文字エリアマップP112に対して、例えば、画素値が175を超える画素により構成される領域を文字領域とすることで、入力画像における文字領域が決定される。
図11は、図9の差分画像P118を拡大した図である。なお、図11の点線部分は、文字を構成する画素の位置を示す。また、図11のD118は、第1画像P114と第2画像P116とにおいて差分が生じている画素(差分値が0よりも大きい画素)を示す。図11に示すように、差分が生じている画素は、文字の周辺に現れる。本実施形態では、差分が生じている画素の差分値を評価対象とし、ジャギーの発生を回避するか否かを判定する。また、ジャギーの発生を回避する必要がある場合、差分値の統計量に応じて、階調変換方式を決定する。
なお、上述した説明では、階調変換方式を、レンジに応じて分類されたブロックの割合に応じて決定されることとして説明したが、他の方法により決定されてもよい。例えば、階調変換方式決定部108は、レンジ大のブロックの数と、レンジ中のブロックの数と、レンジ小のブロックの数とに、それぞれ係数を掛けて重み付けを行い、重み付けを行った数の合計により、階調変換方式を決定してもよい。また、レンジ大と、レンジ中と、レンジ小のうち、最も分類されたブロックが多いレンジに基づき、階調変換方式が決定されてもよい。
また、上述した説明では、図7のステップS186において入力画像をグレースケールの画像に変換すると説明したが、図4のステップS102においてモノクロ画像と判定された時点で、入力画像がグレースケール画像に変換されてもよい。この場合、比較画像はグレースケール画像となるため、差分画像を生成する場合において、比較画像の画素値を単純に減算するだけで、画素毎の画素値の差分値を求めることができる。また、図7の階調変換処理が実行される前に入力画像がグレースケール画像となっているため、図7のステップS184において階調変換方式がグレースケール方式に決定された場合、画像処理部102は、ステップS186における処理を省略することができる(処理スルー)。すなわち、画像処理部102は、二値化や減色(低階調化)処理をスルーする。
また、上述した説明の一部は、複合機10以外の装置によって実行されてもよい。例えば、比較画像や差分画像は、複合機10において生成されることにより取得することとして説明したが、複合機10に接続された他の装置により比較画像や差分画像が生成され、当該生成された比較画像や差分画像を複合機10が受信してもよい。また、差分画像に基づきジャギーが発生するか否かを判定する処理が、複合機10に接続された他の装置により実行され、当該実行結果(判定結果)を複合機10が受信してもよい。
このように、本実施形態の複合機は、スキャン実行時やコピー実行時に、オートカラーセレクション(ACS)機能によりモノクロ画像と判定され、鮮鋭化やコントラスト補正等の種々の画像処理が施されたのち二値化された画像における文字エッジのガタついた部分(ジャギー)に対し、画質の劣化が生じるか否かを判定することができる。また、本実施形態の複合機は、画質の劣化が生じる場合、画質の劣化の程度(ジャギーの程度)に応じて、階調変換処理における階調変換方式を選択することで、階調変換処理(階調補正処理)の制御を行うことができる。これにより、適切な階調再現処理が実現され、画像劣化の発生を防ぐことができる。このとき、階調変換方式は、ジャギーの発生の頻度や、強度等を指標とした評価に基づいて選択されるため、適切な階調変換方式が選択される。
本実施形態によれば、従来の手法とは異なり、パターンマッチングを行うことなく、二値化を行う画像処理過程において、少ない処理の追加と処理の制御を行うだけで、ジャギーの検知と、階調補正処理の制御とを行う。これにより、本実施形態では、画素単位でジャギーを検知したりジャギーの発生を判定したりするために必要な処理や、ジャギーを検知するために用いられるパターンを記憶するメモリが不要となる。また、本実施形態によれば、従来の手法に比べて、必要な処理やハードウェアが少なくなることから、処理時間を低減させ、ハードウェアのコストアップを最小限に抑えることができる。
また、本実施形態の複合機は、文字領域情報をもとに、入力画像と出力画像との差分を用いて、出力画像においてジャギーの発生の有無を判定する。これにより、特に文字の部分に対して生じるジャギーを検知することができる。また、ジャギーの発生を回避する必要がある場合は、階調補正方式を切り替えることにより、画質への影響度を加味しながら、適切な階調変換処理に切り替えることが可能となる。
[2.第2実施形態]
つづいて第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態における階調変換処理において、出力画像のファイルサイズと出力画像の画質とのうち、優先させるものに応じて、階調変換方式の決定に用いる条件を変える実施形態である。本実施形態は、第1実施形態の図3を図12に、第1実施形態の図7を図13に、それぞれ置き換えたものである。なお、同一の処理には同一の符号を付し、説明については省略する。
[2.1 機能構成]
図12は、本実施形態における設定テーブル170の例を示す図である。本実施形態では、設定テーブル170には、出力画像のファイルサイズと出力画像の画質とのうち、何れを優先させるかを示す出力モード(図12のD200)が含まれている。
また、設定テーブル170には、出力画像のファイルサイズを優先させる場合(ファイルサイズ優先)において、階調変換方式の決定に用いる条件(図12のD202)と、出力画像の画質を優先させる場合(画質優先)において、階調変換方式の決定に用いる条件(図12のD204)とが記憶される。
図12の例では、ファイルサイズ優先の場合、グレー少数色方式(第3出力方式)、誤差拡散方式(第2出力方式)、グレースケール方式(第1出力方式)の優先順位にて、階調変換方式が選択されるように設定されている。すなわち、グレー少数色方式が選択されやすい設定となっている。
一方、図12の例では、画質優先の場合、グレースケール方式(第1出力方式)、誤差拡散方式(第2出力方式)、グレー少数色方式(第3出力方式)の優先順位にて、階調変換方式が選択されるように設定されている。すなわち、グレースケール方式が選択されやすい設定となっている。
なお、出力モードや各出力モードにおける階調変換方式の決定に用いる条件は、予め設定されていたり、ユーザにより予め設定されていたりする。例えば、制御部100は、ユーザの操作に応じて表示部140に設定画面を表示し、当該設定画面を介してユーザにより入力された設定内容に基づき、設定テーブル170に、出力モードや各出力モードにおける階調変換方式の決定に用いる条件を記憶する。
[2.2 処理の流れ]
図13は、本実施形態の階調変換処理の流れを示すフロー図である。本実施形態では、ステップS182における処理の後、階調変換方式決定部108は、出力モードに応じた、階調変換方式の決定に用いる条件に基づき、階調変換方式を決定する。具体的には、階調変換方式決定部108は、出力モードがファイルサイズ優先であるか否かを判定する(ステップS182→ステップS200)。階調変換方式決定部108は、出力モードがファイルサイズ優先であれば、ファイルサイズ優先に対応した、階調変換方式の決定に用いる条件を取得する(ステップS200;Yes→ステップS202)。一方、階調変換方式決定部108は、出力モードが画質優先であれば、画質優先に対応した、階調変換方式の決定に用いる条件を取得する(ステップS200;No→ステップS204)。これにより、階調変換方式決定部108は、出力モードが「ファイルサイズ優先」であれば、入力画像を変換する方式を決定する際の優先順位を、第3出力方式、第2出力方式、第1出力方式の順として階調変換方式を決定することができる。また、階調変換方式決定部108は、出力モードが「画質優先」であれば、入力画像を変換する方式を決定する際の優先順位を、第1出力方式、第2出力方式、第3出力方式の順として階調変換方式を決定することができる。
つづいて、階調変換方式決定部108は、ステップS182における分類と、ステップS202又はステップS204において取得した階調変換方式の決定に用いる条件とに応じて、階調変換方式を決定する(ステップS206)。
これにより、階調変換方式決定部108は、出力画像のファイルサイズを優先する場合と、出力画像の画質を優先する場合とにおいて、階調変換処理の優先順位を変えることができる。
なお、上述した説明では、出力画像のファイルサイズと出力画像の画質との何れかを優先することとして説明したが、出力画像に対する設定は、上記以外の方法により設定可能であってもよい。例えば、複合機10は、出力画像に対する設定として、画質優先、やや画質優先、標準、ややファイル優先、ファイルサイズ優先の5段階の何れかの段階を選択可能とし、選択された内容に応じて、階調変換方式の決定に用いる条件を切り替えてもよい。これにより、複合機10は、出力画像に対する設定に応じて、階調変換方式の優先順位や、階調変換方式の選択されやすさを切り替えることができる。
このように、本実施形態の複合機は、出力画像のファイルサイズを優先させる場合と、出力画像の画質を優先させる場合とにおいて、選択する階調変換方式の優先順位を切り替えることができ、適切に出力画像を出力することが可能となる。
[3.第3実施形態]
つづいて第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態におけるジャギー発生有無判定処理において、ジャギーの発生の検知レベルを変更することを可能とする実施形態である。本実施形態は、第1実施形態の図3を図14に、第1実施形態の図6を図15に、それぞれ置き換えたものである。なお、同一の処理には同一の符号を付し、説明については省略する。
[3.1 機能構成]
図14は、本実施形態における設定テーブル170の例を示す図である。本実施形態では、設定テーブル170には、ジャギー検知レベル(図14のD300)が含まれている。ジャギー検知レベルは、ジャギーの発生の回避が必要であるとする判定のされやすさを示す。ジャギー検知レベルは、例えば、高い、やや高い、標準、やや低い、低い、の何れかであるとする。この場合、ジャギー検知が「高い」である場合、ジャギーの発生が判定されやすいことを示し、ジャギー検知が「低い」である場合、ジャギーの発生が判定されにくいことを示す。
また、本実施形態では、第3閾値として、ジャギー検知レベルに応じて異なる値が設定される(図14のD302)。図14の例では、ジャギー検知レベルが「高い」である場合、フラグが立てられたブロックの数が30以上であるとき、ジャギーが発生すると判定される。一方、ジャギー検知レベルが「低い」である場合、フラグが立てられたブロックの数が400以上であるとき、ジャギーが発生すると判定される。これにより、ジャギー検知レベルが高くなるに連れて、ジャギーの発生が判定されやすくなる。
なお、ジャギー検知レベルや、ジャギー検知レベルに応じた第3閾値は、予め設定されていたり、ユーザにより予め設定されていたりする。例えば、制御部100は、ユーザの操作に応じて表示部140に設定画面を表示し、設定画面を介して、ジャギー検知レベルや第3閾値を設定可能にしてもよい。
[3.2 処理の流れ]
図15は、本実施形態の階調変換処理の流れを示すフロー図である。ジャギー発生判定部106は、ステップS154における処理を実行したあと、ジャギー検知レベルに応じて、第3閾値を取得する(ステップS154→ステップS300)。また、ジャギー発生判定部106は、ステップS300において取得した第3閾値を用いて、フラグが立ったブロックの数が第3閾値以上であるか否かを判定する(ステップS156)。
このようにすることで、ジャギー発生判定部106は、ジャギー検知レベルに応じて、ジャギーが発生するか否かを判定することができる。
[3.3 動作例]
図16は、本実施形態における設定画面の画面例を示す図である。図16に示した設定画面W300は、ジャギーの発生を検知する処理におけるジャギー検知レベルを調整(設定)する画面である。ユーザは、操作部150を介して、ジャギー検知レベルを選択するリストL300からジャギー検知レベルを選択し、OKボタンB300を選択することで、ジャギー検知レベルを設定することができる。これにより、ユーザは、設定したジャギー検知レベルに応じて、複合機10に対して、ジャギーの発生の検知の判定を行わせることが可能となる。
なお、上述した説明では、ジャギー検知レベルに応じて、異なる第3閾値が設定されることとして説明したが、ジャギー検知レベルに応じて、異なる第1閾値や第2閾値が設定されてもよい。この場合、ジャギー検知レベルが高いほど閾値として小さな値が設定され、ジャギー検知レベルが低いほど閾値として大きな値が設定されればよい。
このように、本実施形態の複合機によれば、ジャギーの発生の検知を、ジャギー発生検知レベルに応じて行うことが可能となる。これにより、ユーザは、必要に応じて、ジャギーの発生の有無の判定を調整することができる。
[4.第4実施形態]
つづいて第4実施形態について説明する。第4実施形態は、第1実施形態における階調変換処理において、階調変換方式として、ユーザに指定された階調変換方式を用いるか、自動的に決定される階調変換方式を用いるかを切り替えることが可能な実施形態である。本実施形態は、第1実施形態の図3を図17に、第1実施形態の図7を図18に、それぞれ置き換えたものである。なお、同一の処理には同一の符号を付し、説明については省略する。
[4.1 機能構成]
図17は、本実施形態における設定テーブル170の例を示す図である。本実施形態では、設定テーブル170には、階調変換方式を決定する方法(階調変換方式決定方法)として、ユーザにより指定された階調変換方式を用いる「ユーザ指定」か、自動的に決定される階調変換方式を用いる「自動選択」かの何れかが記憶される(図17のD400)。また、設定テーブル170には、ユーザが指定した階調変換方式が記憶される(図17のD402)。
なお、階調変換方式決定方法及びユーザによる指定される階調変換方式は、ユーザにより予め設定される。例えば、制御部100は、ユーザの操作に応じて表示部140に設定画面を表示し、設定画面を介して、階調変換方式決定方法や、階調変換方式を設定可能にする。
[4.2 処理の流れ]
図18は、本実施形態の階調変換処理の流れを示すフロー図である。階調変換方式決定部108は、ジャギーの発生が検知された場合、階調変換方式決定方法が「ユーザ指定」であるか否かを判定する(ステップS180→ステップS400)。
階調変換方式決定方法が「ユーザ指定」である場合、画像処理部102は、ユーザにより指定された階調変換方式により、入力画像を変換する(ステップS400;Yes→ステップS402)。一方、階調変換方式決定方法が「ユーザ指定」ではない場合、すなわち、「自動選択」である場合(ステップS400;No)、階調変換方式決定部108及び画像処理部102は、ステップS182からステップS192までの処理を実行する。
[4.3 動作例]
図19は、本実施形態における設定画面の画面例を示す図である。図19に示した設定画面W400は、ジャギーが発生することが判定された後に、ジャギーの発生を回避するための階調変換方式(処理モード)を指定するための画面である。ユーザは、操作部150を介して、階調変換方式を選択するリストL400から階調変換方式を選択し、OKボタンB400を選択することで、階調変換方式を指定することができる。これにより、ユーザは、ジャギーが発生することが検知された場合、入力画像に対する階調変換処理において用いられる階調変換方式を指定することができる。
なお、図19に示した設定画面W400の他に、階調変換方式決定方法を「ユーザ指定」又は「自動選択」の何れかを選択するための画面が表示され、ユーザにより階調変換方式決定方法が選択されてもよい。
このように、本実施形態の複合機は、ユーザにより指定された階調変換方式を用いて、入力画像を変換することができる。これにより、ユーザは、入力画像に対して単純二値化処理がされた場合にジャギーが発生する場合において所望の出力画像を得るために、予め、入力画像に対する階調変換方式を指定することができる。
[5.変形例]
本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上述した実施形態では、複合機により、ジャギーが発生するか否かの判定や、階調変換方式により入力画像を変換する処理が実行される場合について説明したが、当該処理は、インターネット上(クラウド)におけるサービスとして提供されてもよい。また、スマートフォン等において実行されるアプリケーションとして実行されてもよい。このようにすることで、複合機等の画像処理装置以外の装置において、入力画像を適切な出力画像に変換して出力する機能が実現される。
また、上述した実施形態は、説明の都合上、それぞれ別に説明している部分があるが、技術的に可能な範囲で組み合わせて実行してもよいことは勿論である。例えば、第3実施形態と第4実施形態とを組み合わせてもよい。これにより、ユーザは、ジャギー検知レベルを変更したり、ジャギーの発生が検知された場合に実行される階調変換処理において用いられる階調変換方法を選択したりすることができる。
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROM(Read Only Memory)やHDD等の記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD (Blu-ray(登録商標) Disc) 等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の何れであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、例えば、集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサでもよいし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。前述した電気回路は、デジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、本開示の一以上の態様は当該技術による新たな集積回路を用いることも可能である。
10 複合機
100 制御部
102 画像処理部
104 文字領域抽出部
106 ジャギー発生判定部
108 階調変換方式決定部
110 画像出力処理部
120 画像入力部
130 画像形成部
140 表示部
150 操作部
160 記憶部
162 入力画像記憶領域
164 文字エリアマップ記憶領域
166 比較画像記憶領域
168 差分画像記憶領域
170 設定テーブル
190 通信部

Claims (10)

  1. 多値画像に対して補正処理及び単純二値化処理を行うことで得られる第1画像と、前記多値画像に対して前記補正処理を行うことで得られる第2画像とを取得し、前記第1画像に対する前記第2画像の画素毎の画素値の差分値を用いて、前記多値画像を単純二値化画像として出力することでジャギーが発生するか否を判定する判定部と、
    ジャギーが発生する場合、前記差分値を用いて算出される統計量に応じて、前記多値画像を変換する方式を決定する決定部と、
    前記決定部により決定された前記方式により変換された画像を出力する出力部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記決定部は、前記差分値のエントロピー値に基づき、前記多値画像をグレースケールで出力する第1出力方式、前記多値画像に対して誤差拡散処理を実行して前記多値画像を二値化画像で出力する第2出力方式、前記多値画像をグレー少数色で出力する第3出力方式の何れかの方式から、前記多値画像を変換する方式を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記決定部は、前記差分値の前記エントロピー値のレンジに基づき、前記多値画像を変換する方式を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記多値画像を、ファイルサイズ優先で出力するか、画質優先で出力するかの何れかが選択可能であり、
    前記決定部は、
    前記多値画像を前記画質優先で出力する場合、前記多値画像を変換する方式を決定する際の優先順位を、第1出力方式、第2出力方式、第3出力方式の順とし、
    前記多値画像を前記ファイルサイズ優先で出力する場合、前記多値画像を変換する方式を決定する際の優先順位を、第3出力方式、第2出力方式、第1出力方式の順とする
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記補正処理は、少なくとも前記多値画像のコントラストを補正する処理が含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記第1画像は、
    前記補正処理として、前記多値画像に対する鮮鋭化処理がされた後に、当該多値画像のコントラストを補正する処理がされ、
    前記補正処理の後に単純二値化処理がされることにより得られる
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記判定部は、前記多値画像の文字領域に含まれる画素のみを用いて、ジャギーの発生を検知することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 前記判定部は、前記差分値が第1閾値以上である画素を候補画素とし、前記多値画像のブロック単位当たりの前記候補画素の数が第2閾値以上であるブロックの数が第3閾値以上である場合、ジャギーが発生すると判定することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 多値画像に対して補正処理及び単純二値化処理を行うことで得られる第1画像と、前記多値画像に対して前記補正処理を行うことで得られる第2画像とを取得し、前記第1画像に対する前記第2画像の画素毎の画素値の差分値を用いて、前記多値画像を単純二値化画像として出力することでジャギーが発生するか否を判定するステップと、
    ジャギーが発生する場合、前記差分値を用いて算出される統計量に応じて、前記多値画像を変換する方式を決定するステップと、
    決定された前記方式により変換された画像を出力するステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  10. コンピュータに、
    多値画像に対して補正処理及び単純二値化処理を行うことで得られる第1画像と、前記多値画像に対して前記補正処理を行うことで得られる第2画像とを取得し、前記第1画像に対する前記第2画像の画素毎の画素値の差分値を用いて、前記多値画像を単純二値化画像として出力することでジャギーが発生するか否を判定する判定機能と、
    ジャギーが発生する場合、前記差分値を用いて算出される統計量に応じて、前記多値画像を変換する方式を決定する決定機能と、
    前記決定機能により決定された前記方式により変換された画像を出力する出力機能と、
    を実現させることを特徴とするプログラム。
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