JP2024018205A - 重畳画像表示装置 - Google Patents

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修弥 島田
Shuya Shimada
崇志 河合
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Abstract

【課題】車両が環状交差点を走行する場合に、車両が退出すべき退出路までの距離を車両の乗員に把握させることが可能となるとともに、車両が退出すべきでない退出路へと誤って退出してしまうことについても防止した重畳画像表示装置を提供する。【解決手段】車両が環状交差点を走行する場合に、環状交差点において車両が退出すべき退出路を案内する為の案内オブジェクトを表示する一方で、特に案内オブジェクトを表示する際には環状交差点の道路形状に沿って車両よりも外側で且つ壁状に案内オブジェクトを配置し、車両が退出路に接近するのに従って、案内オブジェクトが表示される領域を段階的に減少させるように構成する。【選択図】図12

Description

本発明は、車両の走行支援を行う重畳画像表示装置に関する。
従来より、車両の乗員に対して経路案内や障害物の警告等の車両の走行支援を行う為の各種情報を提供する情報提供手段として、様々な手段が用いられている。例えば、車両に設置された液晶ディスプレイによる表示や、スピーカから出力する音声等である。そして、近年、このような情報提供手段の一つとして、乗員の周辺環境(風景、実景)に重畳する画像を表示することによって、情報の提供を行う装置がある。例えば、ヘッドアップディスプレイ、ウインドウシールドディスプレイの他、液晶ディスプレイに表示した車両周辺の撮像画像に重畳して画像を表示する方法等が該当する。
ここで、上記周辺環境に重畳する画像を表示することによって特に環状交差点(ラウンドアバウト)の案内を行う技術についても提案されている。例えば特開2021-39007号公報には、ヘッドアップディスプレイによって車両の前方風景に含まれる環状交差点において車両が退出すべき退出路の路面に重畳して帯状のオブジェクトや矢印のオブジェクトを表示したり、逆に退出すべきでない退出路に対しては退出路を塞ぐ壁状のオブジェクトを表示する等の技術について開示されている。
特開2021-39007号公報(図6、図8、図13)
ここで、環状交差点では車両の通行する環状の道路は大きくカーブしていることに加えて、中央のエリア(中央島)にモニュメントなどが飾られていることが多く、進行方向先の道路の状況、即ち退出路の存在を視認し難いのが一般的である。そして、上記特許文献1に記載の技術では、車両が退出路に十分近づいて車両の乗員から該当する退出路が視認可能な状態となったタイミングでオブジェクトの表示が行われる。その結果、上記特許文献1の技術では、乗員は退出路の存在を事前に把握することが難しく、また退出路を把握できたとしても直前にしかその退出路が退出すべき退出路であるのか退出すべきでない退出路なのかを識別できない問題があった。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、車両が環状交差点を走行する場合に、車両が退出すべき退出路までの距離を車両の乗員に把握させることが可能となるとともに、車両が退出すべきでない退出路へと誤って退出してしまうことについても防止した重畳画像表示装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明に係る重畳画像表示装置は、車両に搭載され、前記車両の乗員へ情報を案内する案内オブジェクトを、前記車両周辺の風景に重畳して視認させる重畳画像表示装置であって、車両が環状交差点を走行する場合に、前記環状交差点において車両が退出すべき退出路を案内する為の前記案内オブジェクトを表示するオブジェクト表示手段を有し、前記オブジェクト表示手段は、前記環状交差点の道路形状に沿って車両よりも外側で且つ壁状に前記案内オブジェクトを配置し、車両が前記退出路に接近するのに従って、前記案内オブジェクトが表示される領域を段階的に減少させる。
尚、「風景」とは、実際に車両から視認される風景(実景)に加えて、風景を撮像した画像、風景を再現した画像等も含む。
また、「環状交差点(ラウンドアバウト)」については、一時停止位置や信号機の有無を問わず、例えばロータリー交差点(円形交差点)についても含む。
前記構成を有する本発明に係る重畳画像表示装置によれば、車両が環状交差点を走行する場合に、環状交差点の道路形状に沿って車両よりも外側で且つ壁状に案内オブジェクトを配置し、且つ車両が退出すべき退出路に接近するのに従って、案内オブジェクトが表示される領域を段階的に減少させるので、案内オブジェクトの表示領域の減少度合いによって車両が退出すべき退出路までの距離を車両の乗員に把握させることが可能となる。また、案内オブジェクトを壁状に配置することで車両が退出すべきでない退出路へと誤って退出してしまうことについて防止できる。
第1実施形態に係るナビゲーション装置を示したブロック図である。 環状交差点の一例を示した図である。 第1実施形態に係る走行支援処理プログラムのフローチャートである。 案内オブジェクト表示処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。 第1の案内オブジェクトを示した図である。 第1の案内オブジェクトの配置例を示した図である。 第2の案内オブジェクトの配置例を示した図である。 第3の案内オブジェクトの配置例を示した図である。 3次元空間に配置された案内オブジェクトを視認した視認画像の一例を示した図である。 環状交差点の走行に伴う案内オブジェクトの表示の変移を示した図である。 進入路を走行する状態で液晶ディスプレイに表示される走行案内画面の一例を示した図である。 環道を走行する状態で液晶ディスプレイに表示される走行案内画面の一例を示した図である。 退出すべき退出路に接近した状態で液晶ディスプレイに表示される走行案内画面の一例を示した図である。 第2実施形態に係る重畳画像表示装置の概略構成図である。 第2実施形態に係る重畳画像表示装置における案内オブジェクトの表示例を示した図である。
以下、本発明に係る重畳画像表示装置をナビゲーション装置に具体化した第1実施形態及び第2実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
[第1実施形態]
先ず、第1実施形態に係るナビゲーション装置1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は第1実施形態に係るナビゲーション装置1を示したブロック図である。
図1に示すように第1実施形態に係るナビゲーション装置1は、ナビゲーション装置1が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出部11と、各種のデータが記録されたデータ記録部12と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU13と、ユーザからの操作を受け付ける操作部14と、ユーザに対して進行方向前方を撮像した実景画像を表示する液晶ディスプレイ15と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ17と、プローブセンタやVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール18と、を有する。また、ナビゲーション装置1はCAN等の車載ネットワークを介して、ナビゲーション装置1の搭載された車両に対して設置されたフロントカメラ19や各種センサが接続されている。
以下に、ナビゲーション装置1が有する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部11は、GPS21、車速センサ22、ステアリングセンサ23、ジャイロセンサ24等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ22は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU13に出力する。そして、ナビゲーションECU13は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
また、データ記録部12は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB31や所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部12をハードディスクの代わりにフラッシュメモリやメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクにより構成しても良い。また、地図情報DB31は外部のサーバに格納させ、ナビゲーション装置1が通信により取得する構成としても良い。
ここで、地図情報DB31は、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ32、ノード点に関するノードデータ33、分岐点に関する分岐点データ34、施設等の地点に関する地点データ、地図を表示するための地図表示データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ等が記憶された記憶手段である。
また、リンクデータ32としては、道路ネットワークを構成する各リンクに関してリンクの属する道路の幅員、勾(こう)配、カント、バンク、路面の状態、ノード間のリンク形状(例えばカーブ道路や環状交差点ではカーブの形状)を特定する為の形状補完点データ、道路の車線数、車線毎の進行方向の通行区分、対向車線の有無(対面通行区間か否か)、中央分離帯の有無、幅員の狭くなる箇所、踏切り等を表すデータが、コーナに関して、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口及び出口等を表すデータが、道路属性に関して、降坂路、登坂路等を表すデータが、道路種別に関して、高速道路と一般道(国道、県道、細街路等)を表すデータがそれぞれ記録される。
また、ノードデータ33としては、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等も含む)や各道路に曲率半径等に応じて所定の距離毎に設定されたノード点の座標(位置)、ノードが交差点に対応するノードであるか等を表すノード属性、ノードに接続するリンクのリンク番号のリストである接続リンク番号リスト、ノードにリンクを介して隣接するノードのノード番号のリストである隣接ノード番号リスト、各ノード点の高さ(高度)等に関するデータ等が記録される。
また、分岐点データ34としては、分岐点の交差点名称、分岐点を形成するノードを特定する該当ノード情報、分岐点に接続されるリンクを特定する接続リンク情報、分岐点に接続されるリンクに対応する方面名称、分岐点の形状を特定する情報等が記憶される。また、分岐点での右左折案内を行う場合に目印となり得る構造物についても記憶される。
また、本実施形態では地図情報DB31に記憶されるリンクデータ32、ノードデータ33及び分岐点データ34には、特に環状交差点(ラウンドアバウト)に関する情報についても含まれている。ここで、図2は環状交差点50の一例を示した図である。図2に示すように環状交差点50は、環状からなる道路である環道51と、環道51の中央にある中央島52と、環道51に進入する為の進入路53と、環道51から退出する為の退出路54を有する。尚、図2に示す環状交差点50は環道51の車線数を1としているが2車線以上であっても良い。また、図2に示す環状交差点50は進入路53と退出路54を3箇所に備えているが、進入路53と退出路54の数は2本以下或いは4本以上であっても良い。また、進入路53と退出路54の数は互いに異なっていても良い。また、信号機、一時停止線、横断歩道等を備えていても良い。
そして、図2に示すように環状交差点50は基本的にリンクとノードによって特定されて地図情報DB31に格納されている。具体的には、環道51に該当する環道リンク55、進入路53に該当する進入路リンク56、退出路54に該当する退出路リンク57を特定するリンクデータ32が記憶される。また、環道リンク55と進入路リンク56との接続点に該当する進入ノード点58、環道リンク55と退出路リンク57との接続点に該当する退出ノード点59を特定するノードデータ33が記憶される。更に進入ノード点58と退出ノード点59との間において環道51の形状を特定する為の形状補完点60を特定する情報についても記憶される。更に、各リンクの車両の進行方向を特定する情報、環道51のR(曲率半径)や道路幅を特定する情報、環道51の進行方向(時計回り、反時計回り)等についても記憶される。
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)13は、ナビゲーション装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、後述の走行支援処理プログラム(図3)等が記録されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置を備えている。尚、ナビゲーションECU13は、処理アルゴリズムとしての各種手段を有する。例えば、オブジェクト表示手段は、車両が環状交差点を走行する場合に、環状交差点における車両の進路並びに車両が退出すべき退出路を案内する為の案内オブジェクトを表示する。
操作部14は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)を有する。そして、ナビゲーションECU13は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部14は液晶ディスプレイ15の前面に設けたタッチパネルを有する構成としても良い。また、マイクと音声認識装置を有する構成としても良い。
また、液晶ディスプレイ15には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、出発地から目的地までの案内経路、案内経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。また、特に第1実施形態では、車両が案内分岐点に近づいた段階で液晶ディスプレイ15にはフロントカメラ19で撮像した撮像画像、即ち現時点の車両周辺(特に車両前方)の風景(実景画像)を表示し、更に必要に応じて風景に対して案内オブジェクトを重畳させて表示する。
ここで、風景に重畳して表示される案内オブジェクトとしては、車両に関する情報や乗員の運転の支援の為に用いられる各種情報がある。例えば乗員に対して警告対象となる対象物(他車両、歩行者、案内標識)に対する警告、ナビゲーション装置1で設定された案内経路や案内経路に基づく案内情報(右左折方向を示す矢印、案内分岐点の目印を示すアイコン、案内分岐点までの距離等)、路面に表示する警告(追突注意、制限速度等)、車両が走行する車線の区画線、現在車速、シフト位置、エネルギ残量、広告画像、施設情報、案内標識、地図画像、交通情報、ニュース、天気予報、時刻、接続されたスマートフォンの画面等がある。尚、以下に説明する第1実施形態では案内オブジェクトは、車両の進行方向前方にある案内分岐点における案内を行う為の案内情報とする。特に案内分岐点には環状交差点を含むこととし、環状交差点における案内では例えば環状交差点において車両が退出すべき退出路を案内する矢印等とする。
また、スピーカ16は、ナビゲーションECU13からの指示に基づいて案内経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
また、DVDドライブ17は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、地図情報DB31の更新等が行われる。尚、DVDドライブ17に替えてメモリーカードを読み書きする為のカードスロットを設けても良い。
また、通信モジュール18は、交通情報センタ、例えば、VICSセンタやプローブセンタ等から送信された渋滞情報、規制情報、交通事故情報等の各情報から成る交通情報を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。
また、フロントカメラ19は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたカメラを有する撮像装置であり、例えばルームミラーの裏側やフロントバンパに対して光軸方向を車両の進行方向前方に向けて設置される。そして、フロントカメラ19により撮像された撮像画像は、前述したように車両周辺(特に車両前方)の風景(実景画像)として液晶ディスプレイ15に対して表示される。
続いて、前記構成を有するナビゲーション装置1においてナビゲーションECU13が実行する走行支援処理プログラムについて図3に基づき説明する。図3は第1実施形態に係る走行支援処理プログラムのフローチャートである。ここで、走行支援処理プログラムは車両のACC電源(accessory power supply)がONされた後に実行され、液晶ディスプレイ15に表示された車両周辺の風景に重畳した案内オブジェクトを視認させることによって、車両の走行支援を行うプログラムである。尚、以下の図3及び図4にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM42やROM43に記憶されており、CPU41により実行される。
以下の説明では案内オブジェクトを用いた車両の走行支援として、ナビゲーション装置1で設定された案内経路に沿った車両の走行案内を行う例について説明する。また、表示対象となる案内オブジェクトは、車両の進行方向前方にある案内分岐点の内、環状交差点における案内を行う為の案内情報とし、特に環状交差点における車両の進路並びに車両が退出すべき退出路を案内する為の一又は複数の矢印を案内オブジェクトとして表示する場合の処理を例に挙げて説明する。但し、ナビゲーション装置1では案内オブジェクトを用いて上記走行支援以外の案内や情報提供を行うことも可能である。例えば環状交差点以外の案内分岐点において、案内分岐点の退出方向を示す矢印を案内オブジェクトとして表示しても良い。また、表示対象となる案内オブジェクトは、上記矢印以外の情報とすることも可能である。例えば、案内オブジェクトとして乗員に対して警告対象となる対象物(他車両、歩行者、案内標識)に対する警告、路面に表示する警告(追突注意、制限速度等)、次の案内分岐点までの距離、現在車速、シフト位置、エネルギ残量、広告画像、施設情報、案内標識、地図画像、交通情報、ニュース、天気予報、時刻、接続されたスマートフォンの画面等を表示することも可能である。
先ず、走行支援処理プログラムでは、ステップ(以下、Sと略記する)1においてCPU41は、車両の現在位置を現在位置検出部11の検出結果や地図情報に基づいて特定する。尚、車両の現在位置を特定する際には、車両の現在位置を地図情報にマッチングさせるマップマッチング処理についても行う。その後、ナビゲーション装置1で設定されている案内経路を読み出し、特定された車両の現在位置から案内経路に沿った次の環状交差点までの距離を算出する。尚、環状交差点とは図2に示すように環状の形状を有する特殊な交差点であり、環状からなる道路である環道51と、環道51の中央にある中央島52と、環道51に進入する為の進入路53と、環道51から退出する為の退出路54を有する。尚、特に前記S1では車両が案内経路に沿って環状交差点に進入する進入路リンク56と環道リンク55との接続点に該当する進入ノード点58までの距離を算出する。
次に、S2においてCPU41は、前記S1で算出された次の環状交差点までの距離が、所定の案内開始距離未満か否かを判定する。尚、案内開始距離は車両が走行する道路の道路種別によって決定され、例えば高速道路は500m、一般道は高速道路よりも短い200mとする。但し、案内開始距離は固定値でなく変動する値としても良い。例えば一般道において環状交差点の手前側200m以内に他の分岐点がある場合には、環状交差点から該他の分岐点までの距離としても良い。
そして、前記S1で算出された次の環状交差点までの距離が案内開始距離未満であると判定された場合(S2:YES)には、S3へと移行する。それに対して、前記S1で算出された次の環状交差点までの距離が案内開始距離未満でないと判定された場合(S2:NO)には、S1へと戻る。
S3においてCPU41は、案内オブジェクトによって案内対象とする環状交差点、即ち車両の進行方向前方の案内開始距離未満にある環状交差点に関する情報を地図情報DB31から取得する。例えば、環道51に該当する環道リンク55、進入路53に該当する進入路リンク56、退出路54に該当する退出路リンク57を特定するリンクデータ32、環道リンク55と進入路リンク56との接続点に該当する進入ノード点58、環道リンク55と退出路リンク57との接続点に該当する退出ノード点59を特定するノードデータ33、進入ノード点58と退出ノード点59との間において環道51の形状を特定する為の形状補完点60、更に、各リンクの車両の進行方向を特定する情報、環道51のR(曲率半径)や道路幅を特定する情報、環道51の進行方向(時計回り、反時計回り)等について取得される。尚、環状交差点の情報は、ナビゲーション装置1が有する地図情報から取得することとするが、フロントカメラ19で撮像した画像に対して画像認識処理を行うことにより取得しても良い。
次に、S4においてCPU41は、前記S3で取得された環状交差点に関する情報に基づいて、案内オブジェクトによって案内対象とする環状交差点、即ち車両の進行方向前方の案内開始距離未満にある環状交差点の進行方向が、時計回りか反時計回りかを判定する。尚、環状交差点の進行方向は、左側通行の国では基本的に時計回りとなり、右側通行の国では基本的に反時計回りとなる。
そして、案内オブジェクトによって案内対象とする環状交差点、即ち車両の進行方向前方の案内開始距離未満にある環状交差点の進行方向が、時計回りと判定された場合(S4:YES)には、S5へと移行する。それに対して、反時計回りと判定された場合(S4:NO)には、S6へと移行する。
S5及びS6においてCPU41は、後述の案内オブジェクト表示処理(図4)を行う。案内オブジェクト表示処理は、ナビゲーション装置1で現在設定されている案内経路や車両の現在位置や前記S3で取得された環状交差点に関する情報に基づいて、液晶ディスプレイ15に対して車両の進行方向前方にある環状交差点における案内を行う為の案内オブジェクトを表示する処理である。尚、前記S5とS6は表示する案内オブジェクトの位置が左右対称となるだけであって、基本的に同一の処理を行う。従って本実施形態では特にS5の時計回りに環状交差点を走行する場合における案内オブジェクト表示処理を例に挙げて後に説明することとする。
尚、液晶ディスプレイ15には車両から環状交差点までの距離が案内開始距離未満となる前に予めフロントカメラ19で撮像した撮像画像、即ち現時点の車両周辺(特に車両前方)の風景(実景画像)が表示されている。その結果、車両の乗員に風景に重畳された案内オブジェクトを視認させることが可能となる。また、後述のように前記S5及びS6で表示される案内オブジェクトは複数種類あって、車両の進行状況に応じて選択された一又は複数種類の案内オブジェクトが表示される。また、複数種類の案内オブジェクトが同時に表示対象となる場合もある。
その後、S7においてCPU41は、車両が環状交差点(より具体的には車両が案内経路に沿って環状交差点から退出する退出路リンク57と環道リンク55との接続点に該当する退出ノード点59)を通過してから所定時間(例えば5sec)経過したか否かを判定する。例えば現在位置検出部11で検出された車両の現在位置と地図情報に基づいて判定される。
そして、車両が環状交差点を通過してから所定時間経過したと判定された場合(S7:YES)には、液晶ディスプレイ15に対して制御信号を送信し、液晶ディスプレイ15に案内オブジェクトが表示されている場合には表示されている案内オブジェクトを非表示とする(S8)。尚、フロントカメラ19で撮像した撮像画像、即ち現時点の車両周辺(特に車両前方)の風景(実景画像)についてはその後も一定期間継続して表示された後に地図画像の表示へと切り替わる。
一方、車両が環状交差点を通過してから所定時間経過していないと判定された場合(S7:NO)にはS4へと戻り、案内オブジェクトの表示を継続して行う。
次に、前記S5及びS6において実行される案内オブジェクト表示処理のサブ処理について図4に基づき説明する。図4は案内オブジェクト表示処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。尚、前記S5とS6は表示する案内オブジェクトの位置が左右対称となるだけであって、基本的に同一の処理を行う。従って以下では特にS5の時計回りに環状交差点を走行する場合における案内オブジェクト表示処理を例に挙げて説明することとする。
先ず、S11においてCPU41は、車両の現在位置周辺(特に車両進行方向の前方)に対応した3次元空間(仮想空間)を生成する。尚、3次元空間には、道路以外に、建築物、道路標識などについてもモデリングしても良いし、道路のみをモデリングしても良い。或いは道路についてもモデリングしない地面のみがある単なる空白の3次元空間としても良い。また、3次元空間は予め3次元地図情報として地図情報DB31に格納しておき、前記S11では地図情報DB31から該当する自車位置周辺の3次元地図情報を読み出しても良い。また、フロントカメラ19で撮像した画像に基づいて3次元空間を生成しても良い。例えばフロントカメラ19で撮像した撮像画像に対して点群マッチングを行うことによって、道路や道路周辺にある構造物を検出し、3次元空間を生成することが可能である。
また、前記S11でCPU41は、現在位置検出部11で検出されたパラメータに基づいて、生成された3次元空間における自車両の現在位置及び方位についても特定する。特に、車両に設置されたフロントカメラ19の位置を自車両の現在位置とし、フロントカメラ19の光軸方向を自車両の方位とする。尚、フロントカメラ19の位置は車両の乗員の位置、フロントカメラ19の光軸方向は車両の乗員の視線方向にも相当する。また、前記S11では生成された3次元空間において車両の進行方向前方にある環状交差点の位置(特に進入路、環道、退出路の位置)についても特定する。尚、S5及びS6の案内オブジェクト表示処理については、S7の条件を達成するまで繰り返し実行されるが、前記S11の3次元空間の生成については基本的に初回のみ行われる。
次に、S12においてCPU41は、表示対象とする案内オブジェクトとして第1の案内オブジェクト70を生成する。尚、第1の案内オブジェクト70は、図5に示すように進入ノード点58における車両の進路を示す2等辺三角形状を有する複数個(例えば10個)の矢印とする。大きさは各矢印を縦2m横2mに設定する。また、案内オブジェクトは2次元ポリゴンとし、基本的に厚みは存在しないこととする。但し、厚みを持たせた3次元ポリゴンとしても良い。また、前記S12で生成される第1の案内オブジェクト70の形状は適宜変更可能であり、単一の矢印としても良いし、進入ノード点58における車両の進路を示すことができる形状であれば矢印以外の形状であっても良い。
更に、前記S12においてCPU41は、生成された第1の案内オブジェクト70を、前記S11で生成された3次元空間に対して配置する。尚、3次元空間に対して第1の案内オブジェクト70を配置する位置は、図6に示すように進入ノード点58における車両の進路に沿って車両に対して右側に所定間隔(例えば1m間隔)で配置される。より具体的には車両が環状交差点に進入する進入路53から環道51へと右側の道路端に沿って円弧状に所定間隔で配置される。尚、道路端のない区間(図6の区間X)については進入路53の道路端を延長して車両の進路に沿って右側に道路端が存在すると仮定して第1の案内オブジェクト70を配置する。第1の案内オブジェクト70が配置される位置は車両の現在位置には依存せず道路(ノードやリンク)に対して固定された位置となる。3次元空間における進入路53と環道51の道路端の位置は地図情報から特定される。また、各矢印は路面に対して垂直方向で且つ一列に並んで進行方向に平行に配置される。従って、第1の案内オブジェクト70は道路端に沿った壁状に配置される(乗員からは道路端に沿って壁があるように認識される)こととなる。第1の案内オブジェクト70の数や配置間隔は適宜設定可能である。尚、第1の案内オブジェクト70は上記したように基本的に道路端に沿って配置されるが、道路端よりも内側或いは外側であっても良い。但し、誤った進路を第1の案内オブジェクト70で塞ぐことで誤った進路(例えば図6に示す例では右折)に進ませないことを目的として、少なくとも車両の進路よりも旋回中心に対して外側寄りに配置するのが望ましい。また、進入路53及び環道51が複数車線からなる場合については、右側の道路端ではなく車両が走行する車線の右側の端部に沿って配置しても良い。また、配置する高さは路面から所定距離(例えば1m)だけ上方の位置(車両の乗員の目線の位置)とする。その後、S13へと移行する。
尚、上記のように第1の案内オブジェクト70を車両の進路に沿って車両に対して右側に配置するのは時計回りに環状交差点を走行する場合における案内オブジェクト表示処理(S5)であり、反時計回りに環状交差点を走行する場合における案内オブジェクト表示処理(S6)であれば、逆に車両に対して左側に配置されることとなる。
続いて、S13においてCPU41は、車両が進入ノード点58を通過した、即ち環状交差点の環道51に進入したか否かを判定する。例えば現在位置検出部11で検出された車両の現在位置と地図情報に基づいて判定される。
そして、車両が進入ノード点58を通過した、即ち環状交差点の環道51に進入したと判定された場合(S13:YES)には、S14へと移行する。それに対して、車両が進入ノード点58を通過していないと判定された場合(S13:NO)には、S19へと移行する。
S14においてCPU41は、車両の現在位置から車両が退出する退出ノード点59(より具体的には車両が環状交差点から退出する退出路リンク57と環道リンク55との接続点)までの距離を算出する。尚、車両が退出する退出ノード点59の位置は、案内経路と地図情報によって特定される。また、車両の現在位置から車両が退出する退出ノード点59までの距離は、車両の現在位置と環道51を構成するリンク長さによって算出される。
その後、S15においてCPU41は、表示対象とする案内オブジェクトとして第2の案内オブジェクト71を生成する。尚、第2の案内オブジェクト71は、第1の案内オブジェクト70と同様に環道51における車両の進路を示す2等辺三角形状を有する複数個の矢印とする(図5)。但し、矢印の数については第1の案内オブジェクト70と異なり、固定ではなく前記S14で算出された車両の現在位置から車両が退出すべき退出ノード点59までの距離によって決定される。具体的には、車両が退出ノード点59に接近するのに従って矢印の数が徐々に少なくなる、即ち第2の案内オブジェクト71が表示される領域を段階的に減少させるように矢印の数を設定する。例えば、車両の現在位置から車両が退出すべき退出ノード点59までの距離が130m以上であれば7個とし、以後20m短くなる度に矢印の数を1個ずつ減少させる。但し、最小は2個とする。尚、大きさは各矢印を縦2m横2mに設定する。また、案内オブジェクトは2次元ポリゴンとし、基本的に厚みは存在しないこととする。但し、厚みを持たせた3次元ポリゴンとしても良い。また、前記S15で生成される第2の案内オブジェクト71の形状は適宜変更可能であり、環道51における車両の進路を示すことができる形状であれば矢印以外の形状であっても良い。
更に、前記S15においてCPU41は、生成された第2の案内オブジェクト71を、前記S11で生成された3次元空間に対して配置する。尚、3次元空間に対して第2の案内オブジェクト71を配置する位置は、図7に示すように環道51における車両の進路に沿って車両に対して左側に所定間隔(例えば1m間隔)で配置される。より具体的には環道51の左側の道路端に沿って円弧状に所定間隔で配置される。尚、道路端のない区間(図7の区間Y)については環道51の道路端を延長して車両の進路に沿って左側に道路端が存在すると仮定して第2の案内オブジェクト71を配置する。第2の案内オブジェクト71が配置される位置は車両の現在位置に対して進行方向へ所定距離前方であって、車両に対して相対位置が固定される。即ち、車両からは常に同じ距離だけ離れた位置に第2の案内オブジェクト71が視認されることとなる。但し、前述したように車両の現在位置から車両が退出すべき退出ノード点59までの距離が短くなるほど矢印の数が減少し、その際には車両に対して近い位置にある矢印から順に減少させる。従って、図7に示すように車両から最も近い位置にある第2の案内オブジェクト71までの距離は矢印の数の減少に伴って徐々に長くなる(図7に示す例では5m→10m→15m)。一方で、車両から最も遠い位置にある第2の案内オブジェクト71までの距離は変わらない。3次元空間における環道51の道路端の位置は地図情報から特定される。また、各矢印は路面に対して垂直方向で且つ一列に並んで進行方向に平行に配置される。従って、第2の案内オブジェクト71は道路端に沿った壁状に配置される(乗員からは道路端に沿って壁があるように認識され、特に退出すべきでない退出路は壁で塞がれるように視認される)こととなる。第2の案内オブジェクト71の数や配置間隔は適宜設定可能である。尚、第2の案内オブジェクト71は上記したように基本的に道路端に沿って配置されるが、道路端よりも内側或いは外側であっても良い。但し、誤った進路を第2の案内オブジェクト71で塞ぐことで誤った進路(例えば図7に示す例では退出すべき退出路と異なる退出路)に進ませないことを目的として、少なくとも車両の進路よりも旋回中心に対して外側寄りに配置するのが望ましい。また、環道51が複数車線からなる場合については、左側の道路端ではなく車両が走行する車線の左側の端部に沿って配置しても良い。また、配置する高さは路面から所定距離(例えば1m)だけ上方の位置(車両の乗員の目線の位置)とする。その後、S16へと移行する。
尚、上記のように第2の案内オブジェクト71を車両の進路に沿って車両に対して左側に配置するのは時計回りに環状交差点を走行する場合における案内オブジェクト表示処理(S5)であり、反時計回りに環状交差点を走行する場合における案内オブジェクト表示処理(S6)であれば、逆に車両に対して右側に配置されることとなる。
続いてS16においてCPU41は、車両の現在位置から車両が退出する退出ノード点59(より具体的には車両が環状交差点から退出する退出路リンク57と環道リンク55との接続点)までの距離が所定距離以内となったか否かを判定する。尚、所定距離は適宜設定可能であるが例えば30mとする。
そして、車両の現在位置から車両が退出する退出ノード点59までの距離が所定距離以内となったと判定された場合(S16:YES)には、S17へと移行する。それに対して、車両の現在位置から車両が退出する退出ノード点59までの距離が所定距離以内でないと判定された場合(S16:NO)には、S19へと移行する。
S17においてCPU41は、先ず前記S15で3次元空間に配置されている第2の案内オブジェクト71の位置を現在の配置で以後固定する。即ち、車両の現在位置から車両が退出する退出ノード点59までの距離が所定距離以内では第2の案内オブジェクト71の位置は車両の現在位置には依存せず道路(ノードやリンク)に対して固定された位置とする。尚、前記S17で第2の案内オブジェクト71の位置を固定するタイミングは、第2の案内オブジェクト71の位置が図7に示すように車両が環状交差点から退出すべき退出路54よりは手前側に位置するタイミングとする。即ち、第2の案内オブジェクト71によって車両が退出すべき退出路54に壁ができることを防止する。そして、以後は車両の移動に伴って第2の案内オブジェクト71の位置は車両へと徐々に近づいて最終的には追い越されることとなる。
次に、S18においてCPU41は、表示対象とする案内オブジェクトとして第3の案内オブジェクト72を生成する。尚、第3の案内オブジェクト72は、第1の案内オブジェクト70と同じく退出ノード点59における車両の進路を示す2等辺三角形状を有する複数個(例えば10個)の矢印とする(図5)。大きさは各矢印を縦2m横2mに設定する。また、案内オブジェクトは2次元ポリゴンとし、基本的に厚みは存在しないこととする。但し、厚みを持たせた3次元ポリゴンとしても良い。また、前記S18で生成される第3の案内オブジェクト72の形状は適宜変更可能であり、単一の矢印としても良いし、退出ノード点59における車両の進路を示すことができる形状であれば矢印以外の形状であっても良い。
更に、前記S18においてCPU41は、生成された第3の案内オブジェクト72を、前記S11で生成された3次元空間に対して配置する。尚、3次元空間に対して第3の案内オブジェクト72を配置する位置は、図8に示すように退出ノード点59における車両の進路に沿って車両に対して右側に所定間隔(例えば1m間隔)で配置される。より具体的には環道51から車両が退出すべき退出路54へと右側の道路端に沿って円弧状に所定間隔で配置される。尚、道路端のない区間(図8の区間Z)については退出路54の道路端を延長して車両の進路に沿って右側に道路端が存在すると仮定して第3の案内オブジェクト72を配置する。第3の案内オブジェクト72が配置される位置は車両の現在位置には依存せず道路(ノードやリンク)に対して固定された位置となる。3次元空間における退出路54と環道51の道路端の位置は地図情報から特定される。また、各矢印は路面に対して垂直方向で且つ一列に並んで進行方向に平行に配置される。従って、第3の案内オブジェクト72は道路端に沿った壁状に配置される(乗員からは道路端に沿って壁があるように認識される)こととなる。第3の案内オブジェクト72の数や配置間隔は適宜設定可能である。尚、第3の案内オブジェクト72は上記したように基本的に道路端に沿って配置されるが、道路端よりも内側或いは外側であっても良い。但し、誤った進路を第3の案内オブジェクト72で塞ぐことで誤った進路(例えば図8に示す例では退出路54で退出しない)に進ませないことを目的として、少なくとも車両の進路よりも旋回中心に対して外側寄りに配置するのが望ましい。また、退出路54及び環道51が複数車線からなる場合については、右側の道路端ではなく車両が走行する車線の右側の端部に沿って配置しても良い。また、配置する高さは路面から所定距離(例えば1m)だけ上方の位置(車両の乗員の目線の位置)とする。その後、S19へと移行する。
尚、上記のように第3の案内オブジェクト72を車両の進路に沿って車両に対して右側に配置するのは時計回りに環状交差点を走行する場合における案内オブジェクト表示処理(S5)であり、反時計回りに環状交差点を走行する場合における案内オブジェクト表示処理(S6)であれば、逆に車両に対して左側に配置されることとなる。
次に、S19においてCPU41は、前記S12、S15、S18において各案内オブジェクト70~72が配置された3次元空間において、車両の現在位置で且つフロントカメラ19の高さの位置から車両の進行方向に視認した画像(以下、視認画像という)を取得する。取得された視認画像75は3次元空間に配置された各案内オブジェクト70~72を車両の現在位置から車両の進行方向に視認した際に視認できる像となる(車両の現在位置からの乗員の視界にも相当する)。例えば、図9は図7に示す態様で案内オブジェクトが配置された場合に取得される視認画像75を示した図である。尚、図9に示す例では第2の案内オブジェクト71のみが視認画像75に含まれているが、視認画像75を取得するタイミングによっては第1の案内オブジェクト70と第2の案内オブジェクト71の2種類が含まれている場合もあるし、第2の案内オブジェクト71と第3の案内オブジェクト72の2種類が含まれている場合もある。
その後、CPU41は、視認画像に含まれる各案内オブジェクト70~72の大きさ及び形状を、液晶ディスプレイ15により表示対象とする案内オブジェクトの大きさ及び形状として記憶する。ここで、前記S19で記憶される案内オブジェクトの大きさ及び形状は、3次元空間に配置された各案内オブジェクト70~72を現在の車両(より正確にはフロントカメラ19)の視点から視認した際に視認できる各案内オブジェクト70~72の大きさ及び形状である。
続いて、S20においてCPU41は、液晶ディスプレイ15に表示される風景内における環状交差点の環道51、進入路53、退出路54の各位置(特に道路端)を推定する。そして、推定された各位置を基準にして、前述した配置で風景に対して案内オブジェクトを重畳して視認させるための、液晶ディスプレイ15に対する案内オブジェクトの表示位置を決定する。尚、風景内における環状交差点の環道51、進入路53、退出路54の道路端の位置については、例えば車両が道路の中心を走行していると推定し、車両の今後の走行軌跡に対して道路幅の1/2だけ右側及び左側の位置を道路端と推定することが可能である。また、車両の今後の走行軌跡については車両が走行するリンクのリンク形状と車両の現在位置から推定可能である。但し、液晶ディスプレイ15に表示される画像に対して画像認識処理を行うことによって道路端を特定することも可能である。
例えば視認画像に第1の案内オブジェクト70が含まれている場合について説明すると、第1の案内オブジェクト70については図6に示すように進入路53から環道51へと右側の道路端に沿って円弧状に所定間隔で配置される。従って、液晶ディスプレイ15に表示される風景内における進入路53や環道51の右側の道路端の位置を推定し、更に路面から所定距離(例えば1m)だけ上方の位置に案内オブジェクトの表示位置を決定する。
また、視認画像に第2の案内オブジェクト71が含まれている場合について説明すると、第2の案内オブジェクト71については図7に示すように環道51の左側の道路端に沿って円弧状に所定間隔で配置される。従って、液晶ディスプレイ15に表示される風景内における環道51の左側の道路端の位置を推定し、更に路面から所定距離(例えば1m)だけ上方の位置に案内オブジェクトの表示位置を決定する。尚、第2の案内オブジェクト71については、退出ノード点59まで所定距離以内となるまでは車両との相対位置が固定され、更に車両から最も近い位置にある第2の案内オブジェクト71までの距離は車両の現在位置から車両が退出すべき退出ノード点59までの距離によって変化するので、車両の現在位置や車両が退出すべき退出ノード点59までの距離についても考慮して案内オブジェクトの表示位置を決定する。
また、視認画像に第3の案内オブジェクト72が含まれている場合について説明すると、第3の案内オブジェクト72については図8に示すように環道51から車両が退出すべき退出路54へと右側の道路端に沿って円弧状に所定間隔で配置される。従って、液晶ディスプレイ15に表示される風景内における退出路54や環道51の右側の道路端の位置を推定し、更に路面から所定距離(例えば1m)だけ上方の位置に案内オブジェクトの表示位置を決定する。
続いて、S21においてCPU41は、前記S19で決定された大きさ及び形状の案内オブジェクトの画像を生成し、更に液晶ディスプレイ15に対して制御信号を送信し、液晶ディスプレイ15に対して生成された案内オブジェクトの画像を前記S20で決定された位置(範囲)に対して描画する。尚、液晶ディスプレイ15には車両から環状交差点までの距離が案内開始距離未満となる前に予めフロントカメラ19で撮像した撮像画像、即ち現時点の車両周辺(特に車両前方)の風景(実景画像)が表示されている。その結果、車両の乗員に風景に重畳された案内オブジェクトを視認させることが可能となる。
そして、本実施形態において環状交差点の走行に伴って前記S21で液晶ディスプレイ15に表示される走行案内画面81は図10のように変移し、具体的には図11~図13のような画面となる。
先ず、車両が環状交差点の進入路53を走行する段階では、第1の案内オブジェクトの画像82が走行案内画面81の風景に重畳して表示される。第1の案内オブジェクトの画像82は、図11に示すように進入路53から環道51へと右側の道路端に沿って路面から所定距離(例えば1m)だけ上方の位置に重畳して表示される。そして、車両の乗員は風景に重畳された第1の案内オブジェクトの画像82を視認することによって、進入路53から環道51へと左折して進入する進路を把握可能となる。また、第1の案内オブジェクトの画像82は壁状となって右折の進路を塞ぐので、車両が右折して環道51を逆走することを防止できる。
続いて、車両が環道51に進入すると、第1の案内オブジェクトの画像82に加えて第2の案内オブジェクトの画像83が走行案内画面81の風景に重畳して表示される。尚、第1の案内オブジェクトの画像82については道路(風景)に対して位置が固定されているので、車両が環道51に進入した後に車両の後方へと移動してまもなく視認できなくなる。一方、第2の案内オブジェクトの画像83は、図12に示すように環道51の左側の道路端に沿って路面から所定距離(例えば1m)だけ上方の位置に重畳して表示される。第2の案内オブジェクトの画像83は車両に対して相対位置が固定されるので、車両からは常に同じ距離だけ離れた位置に第2の案内オブジェクトの画像83が視認されることとなる。但し、前述したように車両が退出すべき退出路に接近するほど第2の案内オブジェクトの矢印の数が減少し、その際には車両に対して近い位置にある矢印から順に非表示となる。従って、車両の走行に伴って第2の案内オブジェクトの画像83が表示される領域は段階的に減少することとなる。そして、車両の乗員は風景に重畳された第2の案内オブジェクトの画像83を視認した際に、案内オブジェクトの表示領域の減少度合いによって車両が退出すべき退出路までの距離を把握可能となる。また、第2の案内オブジェクトの画像83は環状交差点の道路形状に沿って車両よりも外側で且つ壁状に配置されることで退出すべき退出路以外の退出路の入口を塞ぐので、車両が誤った退出路54へと進入することを防止できる。その後、車両が退出すべき退出路まで所定距離(例えば30m)以内に接近すると、後述の第3の案内オブジェクトの画像84が表示される一方で、第2の案内オブジェクトの画像83については表示位置が道路(風景)に対して固定される。固定されるのは図8に示すように車両が退出すべき退出路54の入口よりも手前側であり、従って、第2の案内オブジェクトの画像83によって車両が退出すべき退出路54の入口まで塞がれることは無い。その後、表示位置の固定された第2の案内オブジェクトの画像83は車両が退出路54に進入するまでには車両の後方へと移動して視認できなくなる。
また、車両が退出すべき退出路まで所定距離(例えば30m)以内に接近したタイミングで、第2の案内オブジェクトの画像83に加えて第3の案内オブジェクトの画像84が走行案内画面81の風景に重畳して表示される。第3の案内オブジェクトの画像84は、図13に示すように環道51から退出路54へと右側の道路端に沿って路面から所定距離(例えば1m)だけ上方の位置に重畳して表示される。そして、車両の乗員は風景に重畳された第3の案内オブジェクトの画像84を視認することによって、車両が退出すべき退出路54の位置と環道51から退出路54へと左折して進入する進路を把握可能となる。また、第3の案内オブジェクトの画像84は壁状となって環道51を直進する進路を塞ぐので、車両が退出すべき退出路54を通り過ぎることを防止できる。尚、第3の案内オブジェクトの画像84については道路(風景)に対して位置が固定されているので、車両が退出路54に進入した後に車両の後方へと移動してまもなく視認できなくなる。
以上詳細に説明した通り、第1実施形態に係るナビゲーション装置1及びナビゲーション装置1で実行されるコンピュータプログラムによれば、車両が環状交差点を走行する場合に、環状交差点において車両が退出すべき退出路を案内する為の案内オブジェクトを表示する一方で、特に案内オブジェクトを表示する際には環状交差点の道路形状に沿って車両よりも外側で且つ壁状に案内オブジェクトを配置し、車両が退出路に接近するのに従って、案内オブジェクトが表示される領域を段階的に減少させるので、案内オブジェクトの表示領域の減少度合いによって車両が退出すべき退出路までの距離を車両の乗員に把握させることが可能となる。また、案内オブジェクトを壁状に配置することで車両が退出すべきでない退出路へと誤って退出してしまうことについて防止できる。
また、車両に対する案内オブジェクトの相対位置を固定して案内オブジェクトを表示し、車両が退出路に接近するのに従って、案内オブジェクトが表示される領域を車両側から段階的に減少させるので、案内オブジェクトの表示領域の減少度合いによって車両が退出すべき退出路までの距離を車両の乗員に把握させる一方で、表示領域が減少した状態であっても残りの案内オブジェクトによって車両の前方にある車両が退出すべきでない退出路の入口を塞ぐことが可能となる。
また、環状交差点の外側縁部の上方で且つ路面に対して垂直方向に案内オブジェクトを配置するので、案内オブジェクトが環状交差点の外側縁部に壁状に配置されることで退出すべき退出路以外の退出路の入口を塞ぐように視認される。従って、車両が誤った退出路へと進入することを防止できる。
また、案内オブジェクトは、環状交差点の道路形状に沿って所定間隔で配置された複数のオブジェクトを含み、車両が退出路に接近するのに従って、車両から近い位置にあるオブジェクトから順に非表示とするので、表示される案内オブジェクトの数の減少度合いによって車両が退出すべき退出路までの距離を車両の乗員に把握させる一方で、表示領域が減少した状態であっても残りの案内オブジェクトによって車両の前方にある車両が退出すべきでない退出路の入口を塞ぐことが可能となる。
また、案内オブジェクトを表示した後に、車両から退出路までの距離が所定距離以内となったタイミングで、車両が退出路により環状交差点から退出する進路を案内する為の案内オブジェクトを進路に沿って新たに表示し、案内オブジェクトが新たに表示されるのに伴って、表示されていた案内オブジェクトについては非表示とするので、車両の乗員は新たに表示された案内オブジェクトを視認することによって、車両が退出すべき退出路の位置と環道から退出路へと進入する進路を把握可能となる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る重畳画像表示装置について図14及び図15に基づいて説明する。尚、以下の説明において上記図1乃至図13の第1実施形態に係る重畳画像表示装置の構成と同一符号は、前記第1実施形態に係る重畳画像表示装置等の構成と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第2実施形態に係る重畳画像表示装置の概略構成は、第1実施形態に係る重畳画像表示装置とほぼ同じ構成である。また、各種制御処理も第1実施形態に係る重畳画像表示装置とほぼ同じ制御処理である。
ただし、第1実施形態に係る重畳画像表示装置が、ナビゲーション装置1の液晶ディスプレイ15に対してフロントカメラ19で撮像した撮像画像を表示し、更に液晶ディスプレイ15に対して案内オブジェクトを表示することによって、車両周辺の風景に案内オブジェクトを重畳させて表示するのに対して、第2実施形態に係る重畳画像表示装置は車両周辺の風景に重畳する画像を表示する手段としてヘッドアップディスプレイシステムを用いる点で異なる。
以下に第2実施形態に係る重畳画像表示装置の概略構成について図14を用いて説明する。図14は第2実施形態に係る重畳画像表示装置101の概略構成図である。
図14に示すように重畳画像表示装置101は、車両102に搭載されたナビゲーション装置103と、同じく車両102に搭載されるとともにナビゲーション装置103と接続されたフロントディスプレイ104とを基本的に有する。尚、フロントディスプレイ104は車両102のフロントガラス105とともにヘッドアップディスプレイとして機能し、車両102の乗員106に対して様々な情報の提供を行う情報提供手段となる。
ここで、フロントディスプレイ104は、車両102のダッシュボード107内部に設置され、前面に設けられた画像表示面に対して画像を表示する機能を有する液晶ディスプレイである。バックライトとしては例えばCCFL(冷陰極管)や白色LEDが用いられる。尚、フロントディスプレイ104としては、液晶ディスプレイ以外に、有機ELディスプレイや液晶プロジェクタとスクリーンの組み合わせを用いても良い。
そして、フロントディスプレイ104は車両102のフロントガラス105とともにヘッドアップディスプレイとして機能し、フロントディスプレイ104から出力される画像を、運転席の前方のフロントガラス105に反射させて車両102の乗員106に視認させるように構成されている。尚、フロントディスプレイ104には、必要に応じて案内オブジェクトを表示する。尚、以下に説明する第2実施形態では案内オブジェクトは、第1実施形態と同様に車両の進行方向前方にある環状交差点における案内を行う為の案内情報とする。より具体的には環状交差点における車両の進路並びに車両が退出すべき退出路を案内する為の一又は複数の矢印とする。
また、フロントガラス105を反射して乗員106がフロントディスプレイ104に表示された映像を視認した場合に、乗員106にはフロントガラス105の位置ではなく、フロントガラス105の先の遠方の位置にフロントディスプレイ104に表示された映像が虚像110として視認されるように構成される。また、虚像110は車両前方の周辺環境(風景、実景)に重畳して表示されることとなり、例えば車両前方に位置する任意の対象物(路面、建築物、警告対象となる物等)に重畳させて表示させることも可能である。
ここで、虚像110を生成する位置、より具体的には乗員106から虚像110までの距離(以下、結像距離という)Lについては、フロントディスプレイ104の位置によって決定される。例えば、フロントディスプレイ104において映像の表示された位置からフロントガラス105までの光路に沿った距離(光路長)によって結像距離Lが決定される。例えば結像距離Lが1.5mとなるように光路長が設定されている。
また、車両のフロントバンパの上方やルームミラーの裏側等にはフロントカメラ111が設置される。フロントカメラ111は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたカメラを有する撮像装置であり、光軸方向を車両の進行方向前方に向けて設置される。そして、フロントカメラ111により撮像された撮像画像に対して画像処理が行われることによって、フロントガラス越しに乗員106に視認される前方環境(即ち虚像110が重畳される環境)の状況等が検出される。尚、フロントカメラ111の代わりにミリ波レーダ等のセンサを用いても良い。
また、車両のインストルメントパネルの上面には車内カメラ112が設置される。車内カメラ112は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたカメラを有する撮像装置であり、光軸方向を運転席に向けて設置される。車内において一般的に乗員の顔が位置すると予想される範囲を検出範囲(車内カメラ112の撮像範囲)として設定し、運転席に座った乗員106の顔を撮像する。そして、車内カメラ112により撮像された撮像画像に対して画像処理が行われることによって、乗員106の目の位置(視線開始点)や視線方向を検出する。
そして、第2実施形態に係る重畳画像表示装置は、前述した走行支援処理プログラム(図3、図4)のS21において、図15に示すようにフロントディスプレイ104に対して案内オブジェクトの画像120を表示する。その結果、図15に示すようにフロントディスプレイ104に表示された案内オブジェクトの画像120を車両の乗員が視認することによって、フロントガラス105越しの風景に重畳して案内オブジェクトの画像120の虚像121が視認される。
それによって、第1実施形態に係る重畳画像表示装置と同様に、環状交差点における車両の進路や、車両が退出すべき退出路の位置を正確に把握できる。尚、第2実施形態に係る重畳画像表示装置では、前記S5及びS6の案内オブジェクト表示処理において、フロントディスプレイ104に対して表示する案内オブジェクトの大きさ、形状及び案内オブジェクトを表示する位置(範囲)を決定する。また、前記S11で3次元空間に特定する自車両の現在位置及び方位は、車両の乗員の位置及び車内カメラ112を用いて検出した乗員の視線方向とするのが望ましい。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば車両周辺の風景に重畳する画像を表示する手段として、第1実施形態では実景画像の表示された液晶ディスプレイ15を用い、第2実施形態ではヘッドアップディスプレイシステムを用いているが、フロントガラスに対して画像を表示するウインドウシールドディスプレイ(WSD)を用いても良い。WSDでは、フロントガラスをスクリーンとしてプロジェクタから映像を表示しても良いし、フロントガラスを透過液晶ディスプレイとしても良い。WSDによってフロントガラスに対して表示された画像は、車両周辺の風景に重畳する画像となる。
また、第1及び第2実施形態では、環状交差点(ラウンドアバウト)を走行する場合に案内オブジェクトを用いて走行案内を行っているが、案内対象となる環状交差点は一時停止位置や信号機の有無を問わず、例えばロータリー交差点(円形交差点)を対象にしても良い。
また、第1及び第2実施形態では、第2の案内オブジェクトを複数の矢印形状のオブジェクトとし、車両が退出路に接近するのに従って車両から近い位置にあるオブジェクトから順に非表示としているが、非表示とするのではなくオブジェクトの配置間隔を徐々に短くしても良い。その場合であっても、車両が退出路に接近するのに従って第2の案内オブジェクトの表示領域が段階的に減少することとなるので、表示領域の減少度合いによって車両が退出すべき退出路までの距離を車両の乗員に把握させることが可能となる。
また、第1実施形態では、ナビゲーション装置1の液晶ディスプレイ15に対してフロントカメラ19で撮像した実景画像や案内オブジェクトを表示しているが、実景画像や案内オブジェクトを表示するディスプレイとしては車両内に配置されたディスプレイであれば、液晶ディスプレイ15以外のディスプレイであっても良い。
また、第2実施形態では、フロントディスプレイ104によって車両102のフロントガラス105の前方に虚像を生成する構成としているが、フロントガラス105以外のウィンドウの前方に虚像を生成する構成としても良い。また、フロントディスプレイ104により映像を反射させる対象はフロントガラス105自身ではなくフロントガラス105の周辺に設置されたバイザー(コンバイナー)であっても良い。
また、第1及び第2実施形態では、走行支援処理プログラム(図3)の処理をナビゲーション装置1のナビゲーションECU13が実行する構成としているが、実行主体は適宜変更することが可能である。例えば、液晶ディスプレイ15の制御部、車両制御ECU、その他の車載器が実行する構成としても良い。
1…ナビゲーション装置、15…液晶ディスプレイ、19…フロントカメラ、41…CPU、42…RAM、43…ROM、50…環状交差点、51…環道、52…中央島、53…進入路、54…退出路、55…環道リンク、56…進入路リンク、57…退出路リンク、58…進入ノード点、59…退出ノード点、70…第1の案内オブジェクト、71…第2の案内オブジェクト、72…第3の案内オブジェクト

Claims (5)

  1. 車両に搭載され、前記車両の乗員へ情報を案内する案内オブジェクトを、前記車両周辺の風景に重畳して視認させる重畳画像表示装置であって、
    車両が環状交差点を走行する場合に、前記環状交差点において車両が退出すべき退出路を案内する為の前記案内オブジェクトを表示するオブジェクト表示手段を有し、
    前記オブジェクト表示手段は、
    前記環状交差点の道路形状に沿って車両よりも外側で且つ壁状に前記案内オブジェクトを配置し、
    車両が前記退出路に接近するのに従って、前記案内オブジェクトが表示される領域を段階的に減少させる重畳画像表示装置。
  2. 前記オブジェクト表示手段は、
    車両に対する前記案内オブジェクトの相対位置を固定して前記案内オブジェクトを表示し、
    車両が前記退出路に接近するのに従って、前記案内オブジェクトが表示される領域を車両側から段階的に減少させる請求項1に記載の重畳画像表示装置。
  3. 前記オブジェクト表示手段は、前記環状交差点の外側縁部の上方で且つ路面に対して垂直方向に前記案内オブジェクトを配置する請求項1に記載の重畳画像表示装置。
  4. 前記案内オブジェクトは、前記環状交差点の道路形状に沿って所定間隔で配置された複数のオブジェクトを含み、
    前記オブジェクト表示手段は、車両が前記退出路に接近するのに従って、車両から近い位置にあるオブジェクトから順に非表示とする、又はオブジェクトの配置間隔を徐々に短くする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の重畳画像表示装置。
  5. 前記オブジェクト表示手段により案内オブジェクトを表示した後に、車両から前記退出路までの距離が所定距離以内となったタイミングで、車両が前記退出路により前記環状交差点から退出する進路を案内する為の案内オブジェクトを前記進路に沿って新たに表示する退出オブジェクト表示手段を有し、
    前記退出オブジェクト表示手段によって案内オブジェクトが新たに表示されるのに伴って、前記オブジェクト表示手段によって表示されていた案内オブジェクトについては非表示とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の重畳画像表示装置。
JP2022121381A 2022-07-29 2022-07-29 重畳画像表示装置 Pending JP2024018205A (ja)

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