JP2024015641A - エアレスタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤの前後方向の剛性が高く、タイヤの上下方向の剛性が適正であるエアレスタイヤ及びその製造方法を提供する。【解決手段】路面に接地するトレッド15の内周側に配置された、弾性を有する外周リング14と、車両に結合されるホイール11の外周側から、前記外周リング14に向かって放射状に設けられた、弾性を有する複数のスポーク12と、前記ホイール11と前記トレッド15の間において、前記外周リング14と同心円状に、前記複数のスポーク12と連結して設けられた、弾性を有する中間リング13と、前記中間リング13に設けられ、当該中間リング13の円周方向に延在する第1リブ21と、を備える。【選択図】 図4

Description

本発明は、エアレスタイヤ(非空気圧タイヤnon-pneumatic tireとも称される。)及びその製造方法に関するものである。
空気を使わないエアレスタイヤの一例として、特許文献1に記載のタイヤが知られている。この従来技術のタイヤは、車両からの荷重を支持する支持構造体が、内側環状部と、その外側に同心円状に設けられた中間環状部と、その外側に同心円状に設けられた外側環状部と、内側環状部と中間環状部とを連結する複数の内側連結部と、外側環状部と中間環状部を連結する複数の外側連結部と、を備える。この従来技術では、内側環状部と外側環状部とを連結する複数の連結部に中間環状部を介在させているため、スポーク位置と接地面中央位置との位置関係による剛性変動が生じ難いとされている。
特開2009-35050号公報
しかしながら、上記従来技術では、接地面におけるタイヤの前後方向の荷重に対し、連結部(いわゆるスポーク)の曲げ変形による座屈現象を抑制するためには、連結部(スポーク)の板厚をある程度まで厚くする必要があるが、こうするとタイヤの上下方向の剛性を適正な値まで下げることができない。すなわち、タイヤの前後方向の剛性を高めることとタイヤの上下方向の剛性を適正化することは、トレードオフの関係にある。
本発明が解決しようとする課題は、タイヤの前後方向の剛性が高く、タイヤの上下方向の剛性が適正であるエアレスタイヤ及びその製造方法を提供することである。
本発明は、車両に結合されるホイールの外周側から外周リングに向かって放射状に設けられた複数のスポークと、ホイールとトレッドの間において複数のスポークと連結して設けられた中間リングとを備えるエアレスタイヤにおいて、中間リングに、当該中間リングの円周方向に延在する第1リブを設けることによって上記課題を解決する。
本発明によれば、中間リングに第1リブを設けることで、タイヤの接地付近にあるスポークが円周方向に変形した場合の、中間リングによる円周方向への荷重伝播が大きくなる。これにより、タイヤの前後方向の剛性を高くし、タイヤの上下方向の剛性を適正化することができる。
本発明の実施形態に係るエアレスタイヤの基本構造を示す正面図である。 図1のホイールのリムを示す斜視図である。 図2Aのホイールのリムを分解して示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るホイールの他例を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るエアレスタイヤの、図1のIII部に相当する部分を拡大して示す拡大正面図である。 図3Aの第1実施形態の他例を示す、図1のIII部に相当する拡大正面図である。 本発明の第1実施形態に係るエアレスタイヤの、図3Aの一部を拡大して示す斜視図(A)及び正面図(B)である。 図4(B)のV-V線に沿う断面図である。 図5に示す実施形態の他例を示す、図4(B)のV-V線に沿う断面図に相当する断面図である。 本発明の第2実施形態に係るエアレスタイヤの、図3Aに相当する部分の一部を拡大して示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るエアレスタイヤの、中間リングの一部を正面視した図である。 本発明の第3実施形態に係るエアレスタイヤの、図3Aに相当する部分の一部を拡大して示す斜視図(A)及び正面図(B)である。 図8(B)のIX-IX線に沿う断面図である。 図9に示す実施形態の他例を示す、図8(B)のIX-IX線に沿う断面図に相当する断面図である。 本発明の第3実施形態に係るエアレスタイヤの、図3Aに相当する部分の一部を拡大して示す斜視図である。 本発明に係るエアレスタイヤの製造方法の実施形態を示すタイヤを含む成形型の正面図及び断面図である。 本発明に係るエアレスタイヤの製造方法の他の実施形態を示すタイヤの斜視図である。 本発明に係るエアレスタイヤの製造方法のさらに他の実施形態を示すタイヤの平面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態例を説明する。以下に示す本発明の実施形態に係るエアレスタイヤは、四輪自動車、二輪自動車、産業用車両、自転車その他の車両のほか、荷車(カート)などの車輪にも適用することができる。
《エアレスタイヤの基本的構造》
図1は、本発明の実施形態に係るエアレスタイヤ1の基本的な構造を示す正面図であり、図示するXYZ空間のX軸は、タイヤを車両に装着した場合の車両の前後方向に相当し、Y軸は、同じく車両の幅方向に相当し、Z軸は、同じく車両の上下方向に相当する。この図1を参照しながら、後述する第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態に共通する構成を最初に説明する。本実施形態のエアレスタイヤ1は、図1に示すように、ホイール11と、スポーク12と、中間リング13と、外周リング14と、トレッド15とを備える。
ホイール11は、図示しない車両のハブに固定される。ホイール11は、たとえば円盤形状のディスク111と円筒形状のリム112とを含んで構成され、金属その他の高剛性の材料から構成されている。図1の正面図においてエアレスタイヤ1の中心部分に円形の部材で示されているのが、ホイール11のディスク111であり、このディスク111が車両のハブに固定され、これによりエアレスタイヤ1が車軸に支持される。
図2Aは、図1のホイール11のリム112を示す斜視図、図2Bは、リム112の分解斜視図である。図2A及び図2Bでは、理解を容易にするために、車両のハブに連結するホイール11のディスク111の図示を省略し、スポーク12が篏合されるホイール11のリム112のみを示す。本実施形態のホイール11のリム112は、タイヤの幅方向で二つの部材112a,112bに分割される構造とされている。リム112の外周面には、複数の溝113が形成され、この溝113にスポーク12の内周側の端部が篏合される。溝113は、リム112の外周面の円周方向に沿って略均等に設けられ、断面がアンカー形状とされている。そして、リム112にスポーク12を装着する場合には、図2Bに示すようにリム112を2つの部材112a,112bに分解した状態で、当該アンカー形状に適合する断面形状とされたスポーク12の内周側の端部を溝113に差し込み、2つの部材112a,112bでスポーク12の内周側の端部を挟み込み、2つの部材112a,112bをボルトなどの締結部材により結合する。これにより、複数のスポーク12がホイール11に半径方向にも円周方向にも拘束されることになる。
なお、ホイール11にスポーク12を取り付ける手段は、堅牢性が確保できれば本例に限定されない。たとえば、ホイール11のリム112の外周面とスポーク12の内周側の端部とを接着剤を用いて接着してもよい。また、ホイール11のリム112の外周面に溝113を設けることなく、ホイール11のリム112の外周面とスポーク12の内周側の端部とをボルトを用いて直接結合したりしてもよい。また、複数のスポーク12の内周側の端部を連結する環状の内周リングを設け、この内周リングをホイール11のリム112の外周面に接着剤を用いて接着してもよい。この場合、内周リングの内周側の面に、ホイール11のリム112に形成した溝113に篏合する突起を設け、内周リングとホイール11とを篏合する構造にしてもよい。
図2A及び図2Cに示すホイール11のリム112は、タイヤの幅方向で二つの部材112a,112bに分割される構造とされているが、本実施形態のホイール11は、これにのみ限定されない。図2Cは、本発明の実施形態に係るホイールの他例を示す斜視図である。本実施形態のホイール11は、図2Cに示すようなリム112が分割されていない単一のリム112であってもよい。
図1に戻り、トレッド15は、タイヤ幅を有する円筒形状に形成され、エアレスタイヤ1の最外周に設けられている。トレッド15は、天然ゴムや合成ゴムなどの弾性を有する材料を金属製又は樹脂製のタイヤコードで補強した複合材料で構成されている。トレッド15の外周面には、従来の空気入りタイヤと同様にトレッドパターンが形成され、路面との接地面になる。
外周リング14は、複数のスポーク12のトレッド側の端部を連結する、タイヤ幅に相当する幅を有する円筒形状の部材であり、上述したトレッド15の内周面に接着などの手段により締結される。外周リング14は、弾性を有する熱可塑性樹脂又は弾性を有する熱硬化性樹脂などの弾性材料により構成され、スポーク12と一体成形してもよい。
以上が本発明の実施形態に係るエアレスタイヤ1の基本的構造であり、以下においては、ホイール11とトレッド15との間に設けられたスポーク12と中間リング13の構成についての実施形態を説明する。
《第1実施形態》
図3Aは、本発明の第1実施形態に係るエアレスタイヤ1を示す正面図であり、図1のIII部に相当する部分を拡大して示す拡大正面図である。
本実施形態のスポーク12は、弾性を有する熱可塑性樹脂又は弾性を有する熱硬化性樹脂などの弾性材料により構成され、タイヤ幅に相当する幅を有する板状部材である。本実施形態のスポーク12は、ホイール11の外周側からトレッド15の内周側に向かって放射状に延在し、タイヤの円周方向に沿って、互いに離間して等間隔に複数設けられている。複数のスポーク12は、タイヤの中心軸に対して軸対称に設けられている。同図の拡大正面図には、右から左に向かって3つのスポーク121,122,123が示されている。なお、一つのエアレスタイヤ1に設けられるスポーク12の本数は特に限定されず、タイヤの接地長さ、スポーク12の耐荷重、耐振動性能その他のタイヤの要求仕様に応じて適宜設定することができる。
一つのスポーク12は、図3Aの右端のスポーク121に符号12a,12bを付したように、ホイール側の端部12aとトレッド側の端部12bとの間に、これら両端部12a,12bを接続する方向に対して折れ曲がる屈曲部16が形成されている。このスポーク12は、同図に示すようにタイヤの回転軸方向(Y軸方向)に見た場合に、ジグザグ状に形成されている。同図の右端のスポーク121について言えば、ホイール側の端部12aからトレッド側の端部12bに向かって、5つの屈曲部161,162,163,164,165が形成されている。なお、屈曲部16の符号は、同図の右端のスポーク121にのみ付すが、タイヤの全周に亘って各スポーク12に同じ構成の屈曲部16が形成されている。
スポーク12の屈曲部16は、その折れ曲がり具合が極端に小さいとスポーク12が屈曲部の間で座屈変形してしまい、屈曲部16で変形しないため、タイヤの円周方向への変形量を規制することができない。そのため、同図に示す屈曲部16の劣角θは、特に限定はされないが120°未満に設定することが望ましい。
本実施形態の中間リング13は、スポーク12と同様に弾性を有する熱可塑性樹脂又は弾性を有する熱硬化性樹脂などの弾性材料により構成され、ホイール11とトレッド15の間において、複数のスポーク12と連結して設けられている。中間リング13は、ホイール11及びトレッド15と同心円の、タイヤ幅に相当する幅を有する円筒形状とされている。図1の基本構成を示す正面図においては、2つの中間リング13が設けられているが、図3Aに示す第1実施形態のエアレスタイヤ1においては、5つの中間リング13が設けられている。一つのエアレスタイヤ1に設けられる中間リング13の個数は特に限定されないが、中間リング13の本数を2本、4本、6本その他の偶数とすることで、タイヤの円周方向の力の均衡が保たれる。そのため、タイヤの一周を通して、中間リング13に作用する軸力(圧縮力と引張力)が連続的になり、スポーク12の屈曲部16に作用する荷重をタイヤ全体に分散することができる。その結果、転がり抵抗係数(RRC=Rolling Resistance Coefficient)が低減するという効果がある。
一つの中間リング13は、図1に示すようにホイール11とトレッド15の間において環状に設けられているため、複数のスポーク12と交差することになるが、本実施形態のエアレスタイヤ1において、各中間リング13は、各スポーク12と、各屈曲部16において連結されている。すなわち、図3Aの拡大正面図に示すように、最も内周側に設けられた中間リング131は、各スポーク121,122,123の最も内周側にある屈曲部161に連結され、次に内周側にある中間リング132は、各スポーク121,122,123の次に内周側にある屈曲部162に連結され、最も外周側に設けられた中間リング135は、各スポーク121,122,123の最も外周側にある屈曲部165に連結されている。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1では、同じ中間リング13と連結されているスポーク12の屈曲部16は、タイヤの円周方向に対して同じ方向に折れ曲がるように形成されている。すなわち、図3Aの拡大正面図に示すように、最も内周側に設けられた中間リング131について見ると、この中間リング131に連結された3つのスポーク121,122,123の屈曲部161の屈曲方向は、いずれも同図の左に凸とされている。同じように、次に内周側に設けられた中間リング132について見ると、この中間リング132に連結された3つのスポーク121,122,123の屈曲部162の屈曲方向は、いずれも同図の右に凸とされている。
本実施形態のように、同じ中間リング13に連結されているスポーク12の屈曲部16を、タイヤの円周方向に対して同じ方向に折れ曲がるように形成する(すなわち、スポーク12のジグザクを同相に設定する)と、スポーク12の屈曲部16の円周方向へ向かう変形方向が、隣接するスポーク12で同じ方向になる。図3Aに示す最も内周側に設けられた中間リング131について見ると、この中間リング131に連結された3つのスポーク121,122,123の屈曲部161の屈曲方向は、同図に白抜き矢印で示すように全て左に向かう方向になり、次に内周側に設けられた中間リング132についてみると、この中間リング132に連結された3つのスポーク121,122,123の屈曲部162の屈曲方向は、同図に白抜き矢印で示すように全て右に向かう方向になる。このため、タイヤ一周を通して、中間リング13に作用する軸力(圧縮力と引張力)が連続的になり、スポーク12の屈曲部16に作用する荷重をタイヤ全体に分散することができる。その結果、転がり抵抗係数が低減するという効果がある。
ただし、本発明に係るスポーク12は、図3Aに示すように、同じ中間リング13に連結されているスポーク12の屈曲部16を、タイヤの円周方向に対して同じ方向に折れ曲がるように形成する(すなわち、スポーク12のジグザクを同相に設定する)ことにのみ限定されない。図3Bは、図3Aの第1実施形態に係るエアレスタイヤ1の他例を示す、図1のIII部に相当する拡大正面図である。
図3Bに示す実施形態のエアレスタイヤ1では、隣接する2つのスポーク(たとえば、図3Bのスポーク121と122,スポーク123と124)が一対のスポークとされ、この一対のスポーク12,12がタイヤの全周に亘って等間隔に設けられている。そして本実施形態のエアレスタイヤ1では、図3Bに示すように、最も内周側に設けられた中間リング131について見ると、この中間リング131に連結された4つのスポーク121,122,123,124の屈曲部161のうち、スポーク121,123の屈曲部161の屈曲方向は、図3Bの左に凸とされ、スポーク122,124の屈曲部161の屈曲方向は、図3Bの右に凸とされている。同じように、次に内周側に設けられた中間リング132について見ると、この中間リング132に連結された3つのスポーク121,122,123の屈曲部162のうち、スポーク121,123の屈曲部161の屈曲方向は、図3Bの右に凸とされ、スポーク122,124の屈曲部161の屈曲方向は、図3Bの左に凸とされている。
本例のように、同じ中間リング13に連結されているスポーク12の屈曲部16を、タイヤの円周方向に対して逆方向に折れ曲がるように形成する(すなわち、スポーク12のジグザクを異相又は逆相に設定する)と、タイヤに輪荷重(車重)が作用した際に、中間リング13の荷重伝播による分散効果に加え、接地中心点の付近におけるスポーク12の半径方向の剛性が高くなる。その結果、スポーク12の厚さや、中間リング13の厚さを薄くすることができ、タイヤの軽量化を実現することができるというメリットがある。
次に、本実施形態の特徴的構成について説明する。本実施形態の中間リング13には、当該中間リング13の円周方向に延在する第1リブ21が設けられている。図4は、本発明の第1実施形態に係るエアレスタイヤ1を示す図であり、図4(A)は、図3Aの一部を拡大して示す斜視図、図4(B)は正面図である。また、図5は、図4(B)のV-V線に沿う断面図である。図5のC/Lはタイヤ幅の中心線を示す。
本実施形態の第1リブ21は、中間リング13の全周にわたり(厳密に言うとスポーク12との接続部分である屈曲部16は除く。)、中間リング13の円周方向に沿って延在する。第1リブ21は、板状に形成された中間リング13の表面から隆起する補強部材又は補強部分であり、中間リング13と一体的に形成してもよいし、別体で形成したのち接合してもよい。第1リブ21は、中間リング13の表裏の両面に設けてもよいし一方の面にのみ設けてもよい。図5(A)~(C)は、板状の中間リング13の表面及び裏面の両方から隆起するように構成した第1リブ21を示す。第1リブ21を、板状の中間リング13の表面及び裏面の両方から隆起するように構成する場合、図5(A)又は(B)に示すように、第1リブ21の中心を中間リング13の板厚方向の中心に合わせてもよいし、図5(C)に示すように、第1リブ21の中心を中間リング13の板厚方向の中心から偏心してもよい。
本実施形態の第1リブ21の断面形状は特に限定されず、図5(A)~(C)に示す円形状又は楕円形状のほか、矩形状であってもよい。また、図示はしないが、板状の中間リング13の一方の主面から隆起するように構成する場合の第1リブ21の断面形状は、半円形状又は半楕円形状のほか、矩形状であってもよい。ただし、中間リング13の表面から湾曲して隆起するような湾曲面を有する、たとえば円形状又は楕円形状に形成することで、第1リブ21に応力集中が発生することを抑制できるメリットがある。
本実施形態の第1リブ21は、中間リング13を補強する機能を司るため、第1リブ21のタイヤの円周方向の断面二次モーメントが、第1リブ21を除く中間リング13の断面二次モーメントより大きくなるように設けることが好ましい。こうすることで、中間リング13による荷重伝播が増加するので、タイヤの前後方向の剛性をより一層高めることができる。
本実施形態の第1リブ21は、中間リング13の円周方向については全周にわたって連続して形成することが好ましいが、中間リング13の幅方向については、図5に示すように、複数の第1リブ21を、互いに離間して等間隔に設けることが好ましい。複数の第1リブ21を設けることで中間リング13による荷重伝搬がより一層増加するので、タイヤの前後方向の剛性をより一層高めることができる。また、複数の第1リブ21を、互いに離間して等間隔に設けることで、タイヤに横すべり角が生じるのを抑制できる。これにより、輪荷重によりタイヤが上下方向に変形している際(直進走行などのシーン)に、第1リブ21によって、タイヤの横方向への力やタイヤの転舵方向へのモーメントが発生することがなく、車両の直進性に優れる(残存横力をゼロにできる)。
なお、本発明の第1リブ21は、図5に示す例にのみ限定されず、中間リング13に一つの第1リブ21を設けてもよい。図6は、図5に示す実施形態の他例を示す、図4(B)のV-V線に沿う断面図に相当する断面図である。図6のC/Lはタイヤ幅の中心線を示す。中間リング13に一つの第1リブ21を設ける場合、中間リング13の幅方向の位置は特に限定されないが、タイヤの捩れ防止などの観点から、中間リング13の中心に設けることが好ましい。また、第1リブ21は、図6(A)~(C)に示すように中間リング13の表裏の両面に設けてもよいし、一方の主面にのみ設けてもよい。さらに、第1リブ21の断面形状は特に限定されず、図6(A)に示す矩形状、図6(B)に示す円形状又は図6(C)に示す楕円形状などを例示することができる。また、図示はしないが、板状の中間リング13の一方の主面から隆起するように構成する場合の第1リブ21の断面形状は、半円形状又は半楕円形状のほか、矩形状であってもよい。特に、図6(C)に示すように、断面積が大きい一つの第1リブ21を設けることがより好ましい。
《第2実施形態》
図7Aは、本発明の第2実施形態に係るエアレスタイヤ1の、図3Aに相当する部分の一部を拡大して示す斜視図、図7Bは、同じく第2実施形態に係るエアレスタイヤ1の、中間リング13の一部を正面視した図である。図7Bは、2つのスポーク12の間にある一つの中間リング13を、その主面を正面視した図であり、同図に示すように図の左右方向がY軸方向(タイヤの幅方向)、図の上下方向がX軸方向(タイヤの前後方向)、紙面に垂直な方向がZ軸方向(タイヤの上下方向)に相当する。
本実施形態のエアレスタイヤ1では、中間リング13の幅方向に延在する第2リブ22をさらに備える。本実施形態の第2リブ22は、複数の第1リブ21を接続するように中間リング13に設けられている。その他の構成は上述した第1実施形態と同じであるため、同一の構成の説明をここに援用する。
本実施形態の第2リブ22は、図7Bに示すように、5つの第1リブ21を横断して接続するように、中間リング13の幅方向の全体にわたって延在するように設けられている。また、本実施形態の第2リブ22は、スポーク12と中間リング13との接続部分である屈曲部16に近接した位置にそれぞれ設けられている。第2リブ22は、第1リブ21と同様に、板状に形成された中間リング13の表面から隆起する補強部材又は補強部分であり、第1リブ21及び/又は中間リング13と一体的に形成してもよいし、別体で形成したのち接合してもよい。第2リブ22は、中間リング13の表裏の両面に設けてもよいし一方の面にのみ設けてもよい。ただし、第2リブ22は複数の第1リブ21を幅方向に接続する補強部材であることから、中間リング13の一方の主面に設ける場合には、第1リブ21が設けられている主面に設けなければならない。本実施形態の第2リブ22の断面形状は特に限定されず、円形状又は楕円形状のほか、矩形状であってもよい。
本実施形態の第2リブ22を設けることで、第1リブ21による円周方向の荷重伝播をより一層タイヤの幅方向の全体にわたって伝えることができる。これにより、タイヤの前後方向の剛性をさらに高めることができる。
《第3実施形態》
図8は、本発明の第3実施形態に係るエアレスタイヤ1を示す図であり、図8(A)は、図3Aに相当する部分の一部を拡大して示す斜視図、図8(B)は正面図である。また、図9は、図8(B)のIX-IX線に沿う断面図である。図9のC/Lはタイヤ幅の中心線を示す。本実施形態のエアレスタイヤ1は、上述した第2実施形態のエアレスタイヤ1に以下の構成を付加したものであり、第2実施形態と共通する構成についてはその説明をここに援用する。
本実施形態のスポーク12には、スポーク12の延在方向に沿ってタイヤの半径方向に延在する第3リブ23が設けられている。本実施形態の第3リブ23は、スポーク12の全長にわたり(厳密に言うと中間リング13との接続部分である屈曲部16は除く。)、スポーク12の延在方向に沿って延在する。第3リブ23は、板状に形成されたスポーク12の表面から隆起する補強部材又は補強部分であり、スポーク12と一体的に形成してもよいし、別体で形成したのち接合してもよい。第3リブ23は、スポーク12の表裏の両面に設けてもよいし一方の面にのみ設けてもよい。図9(A)~(C)は、板状のスポーク12の表面及び裏面の両方から隆起するように構成した第3リブ23を示す。第3リブ23を、板状のスポーク12の表面及び裏面の両方から隆起するように構成する場合、図9(A)又は(B)に示すように、第3リブ23の中心をスポーク12の板厚方向の中心に合わせてもよいし、図9(C)に示すように、第3リブ23の中心をスポーク12の板厚方向の中心から偏心してもよい。
本実施形態の第3リブ23の断面形状は特に限定されず、図9(A)~(C)に示す円形状又は楕円形状のほか、矩形状であってもよい。また、図示はしないが、板状のスポーク12の一方の主面から隆起するように構成する場合の第3リブ23の断面形状は、半円形状又は半楕円形状のほか、矩形状であってもよい。ただし、スポーク12の表面から湾曲して隆起するような湾曲面を有する、たとえば円形状又は楕円形状に形成することで、第3リブ23に応力集中が発生することを抑制できるメリットがある。
本実施形態の第3リブ23は、スポーク12を補強する機能を司るため、第3リブ23のタイヤの半径方向の断面二次モーメントが、第3リブ23を除くスポーク12の断面二次モーメントより大きくなるように設けることが好ましい。こうすることで、スポーク12の耐荷重が増加するので、より一層大きな輪荷重を保持することができる。
本実施形態の第3リブ23は、スポーク12の延在方向については全長にわたって連続して形成することが好ましいが、スポーク12の幅方向については、図9に示すように、複数の第3リブ23を、互いに離間して、スポーク12の幅方向(Y軸方向)に対し、タイヤの外側ほど短い間隔で設けることが好ましい。複数の第3リブ23を設けることでスポーク12の耐荷重がより一層増加するので、より一層大きな輪荷重を保持することができる。また、複数の第3リブ23を、互いに離間して、スポーク12の幅方向に対し、タイヤの外側ほど短い間隔で設けることで、すなわち、ハンドルを切って車両が旋回して輪荷重が増加する走行シーンでは、車両のサスペンションの特性により、地面とのタイヤキャンバ角が0から遠くなる(キャンバ角が生じる)ことが多い。この場合、タイヤの幅方向の側面には、輪荷重が大きくなる、いわゆる片当たり現象も生じるため、タイヤの側面付近のスポーク12が受け持つ輪荷重が大きくなる。このような走行シーンにおいても、スポーク12の座屈現象を防止するために、第3リブ23は、タイヤ幅の外側ほど多く配置されていることが望ましいといえる。
なお、本発明の第3リブ23は、図9に示す例にのみ限定されず、スポーク12に一つの第3リブ23を設けてもよい。図10は、図9に示す実施形態の他例を示す、図8(B)のIX-IX線に沿う断面図に相当する断面図である。図10のC/Lはタイヤ幅の中心線を示す。スポーク12に一つの第3リブ23を設ける場合、スポーク12の幅方向の位置は特に限定されないが、タイヤの捩れ防止などの観点から、スポーク12の中心に設けることが好ましい。また、第3リブ23は、図10(A)~(C)に示すようにスポーク12の表裏の両面に設けてもよいし、一方の主面にのみ設けてもよい。さらに、第3リブ23の断面形状は特に限定されず、図10(A)に示す矩形状、図10(B)に示す円形状又は図10(C)に示す楕円形状などを例示することができる。また、図示はしないが、板状のスポーク12の一方の主面から隆起するように構成する場合の第3リブ23の断面形状は、半円形状又は半楕円形状のほか、矩形状であってもよい。特に、図10(C)に示すように、断面積が大きい一つの第3リブ23を設けることがより好ましい。
本実施形態のエアレスタイヤ1は、中間リング13に設けられた第1リブ21と、同じく中間リング13に設けられた第2リブ22と、スポーク12に設けられた第3リブ23とを備える。これら3つのリブの関係は、特に限定はされないが、第2リブ22の延在方向に垂直な断面の断面積S2は、第1リブ21の延在方向に垂直な断面の断面積S1及び第3リブ23の延在方向に垂直な断面の断面積S3より大きく設定する(S2>S1,S2>S3)ことがより好ましい。図11は、本実施形態に係るエアレスタイヤ1の、図3Aに相当する部分の一部を拡大して示す斜視図であり、第1リブ21、第2リブ22及び第3リブ23のいずれもが断面形状が円形状であるとし、その直径(リブの高さに相当する)をそれぞれdr、dw、dsとする。
第2リブ22は、第1リブ21の効果及び第3リブ23の効果をタイヤ全体に伝え、局所的な応力負荷や変形を防止し、第1リブ21の効果及び第3リブ23の効果を増大させる機能を司る。そのため、第2リブ22の直径dwを、第1リブ21の直径dr及び第3リブ23の直径dsより大きくし、第2リブ22の断面積S2を第1リブ21の断面積S1及び第3リブ23の断面積S3より大きくすることで、その効果がより一層大きくなる。
なお、第3実施形態に係るエアレスタイヤ1において、第2リブ22を省略し、中間リング13に設けられた第1リブ21と、スポーク12に設けられた第3リブ23とを備えるエアレスタイヤ1に構成してもよい。
《エアレスタイヤの製造方法の実施形態》
上述した第1~第3実施形態に係るエアレスタイヤ1は、主として樹脂材料により構成される場合、射出成形装置を用いた射出成形法又は積層造形装置を用いた造形方法により製造することができる。
特に、少なくとも、第1リブ21を含む中間リング13と第3リブ23を含むスポーク12は、成形型を含む射出成形装置を用いて製造することができ、第1リブ21と第3リブ23を含む部分は、タイヤの半径方向及びタイヤの幅方向に移動可能な可動成形型を用いて製造することができる。図12は、本発明に係るエアレスタイヤの製造方法の実施形態を示す図であり、図12(A)は、タイヤを含む成形型の正面図、図12(B)は、図12(A)のB-B線に沿う断面図である。ここでは、中間リング13に第1リブ21のみが設けられたエアレスタイヤの製造方法について説明する。
板状の中間リング13の表面から隆起するリブ形状を複数有する構造では、成形型の型抜きができないため、従来のようにタイヤの両側面から型締め・型開きする2つの成形型を用いて射出成形することはできない。そのため、本実施形態では、第1リブ21の部分の型抜きを可能にするため、タイヤの幅方向又はタイヤの半径方向に移動できる成形型を用いて射出成形を行う。
本実施形態の成形型は、図12(B)に示すように、固定型J1と、タイヤの幅方向に移動して固定型J1に対して接近・離反移動する第1移動型J2とを備え、さらに第1移動型J2に設けられ、タイヤの半径方向に移動する第2移動型J3を備える。図12(A)に示すように、固定型J1と第1移動型J2は、スポーク12に成形されるべき部分、中間リング13に成形されるべき部分及び外周リング14に成形されるべき部分のそれぞれにキャビティを形成するための成形型であるのに対し、第2移動型J3は、第1リブ21に成形されるべき部分にキャビティを形成するための成形型である。
そして、スポーク12と、第1リブ21を有する中間リング13と、外周リング14とを一体的に射出成形するには、射出成形装置の成形位置に、固定型J1、第1移動型J2及び第2移動型J3をそれぞれ配置したのち、射出成形材料M、固定型J1、第1移動型J2及び第2移動型J3をそれぞれの所定温度に加熱し、射出成形がスタンバイ状態になったら、加熱加圧された射出成形材料M1を固定型J1のゲートからキャビティに射出する。キャビティ内の成形材料Mが冷却して硬化したら、固定型J1に対して第1移動型J2を型開きする。このとき、成形品は第1移動型J2に保持されているので、第2移動型J3を型開きすることで成形品を脱型する。この際において、図12(A)に示す固定型J1は成形品から外れているため、第2移動型J3をタイヤの半径方向に移動することが可能となる。以上により、第1リブ21を有するエアレスタイヤを射出成形により製造することができる。
なお、中間リング13に第1リブ21及び第2リブ22を設けたエアレスタイヤ1についても、第2リブ22に対応する第2移動型J3を設ければ、同様の方法により製造することができる。
上述した第3実施形態に係るエアレスタイヤ1のように、第1リブ21及び第2リブ22が中間リング13に設けられ、さらに第3リブ23がスポーク12に設けられていると、型抜き方向が多岐にわたることから移動型を用いても成形型の構造が複雑になる。そのため、射出成形により製造することが容易でない。このような場合には、積層造形装置を用いた造形方法によりエアレスタイヤ1を製造することが好ましい。図13は、本発明に係るエアレスタイヤの製造方法の他の実施形態を示すタイヤの斜視図である。
積層造形装置とは、図示は省略するが、いわゆる三次元造形装置(3Dプリンタとも称される。)であり、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂をノズルから吐出し、成形すべきエアレスタイヤ1の形状に沿ってノズルを移動しながら樹脂のON/OFFを制御して層を形成することを繰り返す装置であり、造形材料のON/OFFを制御しながら吐出するノズルと、当該ノズルを三次元空間において移動させるマニピュレータとを備える。
そして、図13に示す製造例では、第1リブ21及び第2リブ22を含む中間リング13と、第3リブ23を含むスポーク12と、外周リング14は、この種の積層造形装置を用い、ノズルをエアレスタイヤ1の円周方向に順次移動させて層を形成する工程を繰り返し、タイヤの回転軸方向に層を複数積層する。このように、ノズルを円周方向に移動させて層を形成することで、タイヤの半径方向の精度(例えば、縦振れRRO=Radial Run Out)が向上し、タイヤが回転した時の振動を抑制することができる。
図14は、本発明に係るエアレスタイヤの製造方法のさらに他の実施形態を示すタイヤの平面図である。図13に示す製造方法では、積層造形装置のノズルをエアレスタイヤ1の円周方向に順次移動させて層を形成したが(図13の「ノズルの移動方向」を参照)、図14に示すように、ノズルをタイヤの円周面内において直線方向に移動させて層を形成し、タイヤの回転軸方向に層を複数積層してもよい。このとき、図14(A)及び(B)に示すように、第N層と第N+1層で直線方向を異ならせると、製造時の造形方向に起因する強度の指向性が解消され、局部的に強度が劣る箇所の発生を防止することができる。これにより、タイヤの半径方向の剛性ばらつきが低減され、タイヤが回転した時の振動を抑制することができる。
《実施形態の作用・効果》
以上のとおり、本実施形態のエアレスタイヤ1は、中間リング13に、当該中間リング13の円周方向に延在する第1リブ21が設けられているので、中間リング13の剛性が高くなり、接地付近のスポーク12が円周方向に変形したときの中間リング13による円周方向への荷重伝播が増加する。その結果、タイヤの座屈変形を含む局所変形が抑制でき、タイヤの上下方向の剛性を低減することができる。また、接地面におけるタイヤの前後方向の荷重に対し、タイヤ全体が円周方向に変形することになるため、タイヤの円周方向の剛性を高める効果が増加する。これにより、タイヤの前後方向の剛性を高くできると同時に、タイヤの上下方向の剛性を適正化することができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1において、第1リブ21は、当該第1リブ21のタイヤの円周方向の断面二次モーメントが、第1リブ21を除く中間リング13の断面二次モーメントより大きくなるように中間リング13に設けられているので、第1リブ21を除く中間リング13による荷重伝播よりも、第1リブ21による荷重伝播が大きい。その結果、中間リング13による荷重伝播がより一層大きくなり、タイヤの前後方向の剛性をさらに高めることができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1において、第1リブ21は、中間リング13の表面から突出する断面が湾曲面を有するので、第1リブ21に応力集中が発生するのを抑制することができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1において、第1リブ21は、中間リング13の幅方向に離間して複数設けられているので、中間リング13による荷重伝播がより一層大きくなり、タイヤの前後方向の剛性をさらに高めることができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1において、第1リブ21は、中間リング13の幅方向に等間隔に設けられているので、タイヤに横すべり角が生じるのを抑制できる。その結果、輪荷重によりタイヤが上下方向に変形している際(直進走行などのシーン)に、第1リブ21によって、タイヤの横方向への力やタイヤの転舵方向へのモーメントが発生することがなく、車両の直進性に優れる(残存横力をゼロにできる)。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1は、複数の第1リブ21を接続するように中間リング13に設けられ、中間リング13の幅方向に延在する第2リブ22をさらに備えるので、第1リブ21による円周方向の荷重伝播をタイヤの幅全体に伝えることができる。その結果、タイヤの前後方向の剛性をさらに高めることができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1は、スポーク12に設けられ、スポーク12の延在方向に沿って、タイヤの半径方向に延在する第3リブ23をさらに備えるので、スポーク12の耐荷重が増加する。その結果、タイヤの半径方向の荷重に対する座屈強度が高くなり、大きな輪荷重を保持することができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1において、第3リブ23は、当該第3リブ23のタイヤの半径方向の断面二次モーメントが、第3リブ23を除くスポーク12の断面二次モーメントより大きくなるようにスポーク12に設けられているので、タイヤの半径方向の荷重に対する座屈強度が高くなり、より一層大きな輪荷重を保持することができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1は、スポーク12に設けられ、スポーク12の延在方向に沿って、タイヤの半径方向に延在する第3リブ23をさらに備え、第2リブ22の延在方向に垂直な断面の断面積S2は、第1リブ21の延在方向に垂直な断面の断面積S1及び第3リブ23の延在方向に垂直な断面の断面積S3より大きい。第2リブ22は、第1リブ21の効果及び第3リブ23の効果をタイヤ全体に伝え、局所的な応力負荷や変形を防止し、第1リブ21の効果及び第3リブ23の効果を増大させる機能を司る。そのため、第2リブ22の断面積S2を第1リブ21の断面積S1及び第3リブ23の断面積S3より大きくすることで、その効果がより一層大きくなる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1において、第3リブ23は、スポーク12の表面から突出する断面が湾曲面を有するので、第3リブ23に応力集中が生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1において、第3リブ23は、スポーク12の幅方向に離間して複数設けられているので、スポークの座屈荷重がより高くなり、タイヤ全体で輪荷重を分担することができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1において、第3リブ23は、スポーク12の幅方向に対し、タイヤの外側ほど短い間隔で設けられているので、タイヤにキャンバ角が生じた場合でもタイヤの外側で大きな荷重を受けることができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1において、スポーク12は、タイヤの回転軸方向に見た場合に、ジグザグ状に形成されているので、スポーク12が半径方向に変形した場合に中間リング13を円周方向に回転させる作用が生まれるので、タイヤ全体で輪荷重を分担することができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1において、同じ中間リング13と連結されているスポーク12の屈曲部16は、タイヤの円周方向に対して同じ方向に折れ曲がるように形成されているので、スポーク12の半径方向の変形により、中間リング13が同一の円周方向に回転する作用が増加し、よりタイヤ全体で輪荷重を分担できる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1において、同じ中間リング13と連結されている、タイヤの円周方向に隣接する2つのスポーク12の屈曲部16は、タイヤの円周方向に対して逆方向に折れ曲がるように形成されているので、接地付近のスポーク12の半径方向の剛性が見かけ上、高くなるため、大きな輪荷重に対しても荷重を保持することができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1の製造方法は、少なくとも、第1リブ21を含む中間リング13と第3リブ23を含むスポーク12は、成形型を含む射出成形装置を用いて製造するので、短い時間で安価に製造することができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1の製造方法は、第1リブ21と第3リブ23を含む部分は、タイヤの半径方向及びタイヤの幅方向に移動可能な可動成形型を用いて製造するので、複数のリブを有するエアレスタイヤ1を製造することができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1は、少なくとも、第1リブ21を含む中間リング13と第3リブ23を含むスポーク12は、材料Mをノズルから吐出する積層造形装置を用い、ノズルをタイヤの円周方向に順次移動させて層を形成する工程を繰り返し、タイヤの回転軸方向に層を複数積層するので、複雑で微細なリブを有するエアレスタイヤ1を製造することができる。また、ノズルを円周方向に移動させて層を形成することで、タイヤの半径方向の精度(例えば、縦振れRRO=Radial Run Out)が向上し、タイヤが回転した時の振動を抑制することができる。
また、本実施形態のエアレスタイヤ1は、少なくとも、第1リブ21を含む中間リング13と第3リブ23を含むスポーク12は、材料Mをノズルから吐出する積層造形装置を用い、ノズルをタイヤの円周面内において直線方向に移動させて層を形成する工程を繰り返し、積層ごとに直線方向を異ならせ、タイヤの回転軸方向に層を複数積層するので、複雑で微細なリブを有するエアレスタイヤ1を製造することができる。また、製造時の造形方向に起因する強度の指向性が解消され、局部的に強度が劣る箇所の発生を防止することができる。これにより、タイヤの半径方向の剛性ばらつきが低減され、タイヤが回転した時の振動を抑制することができる。
1…エアレスタイヤ
11…ホイール
111…ディスク
112…リム
113…溝
12…スポーク
12a…ホイール側の端部
12b…トレッド側の端部
13…中間リング
14…外周リング
15…トレッド
16…屈曲部
21…第1リブ
22…第2リブ
23…第3リブ

Claims (19)

  1. 路面に接地するトレッドの内周側に配置された、弾性を有する外周リングと、
    車両に結合されるホイールの外周側から、前記外周リングに向かって放射状に設けられた、弾性を有する複数のスポークと、
    前記ホイールと前記トレッドの間において、前記外周リングと同心円状に、前記複数のスポークと連結して設けられた、弾性を有する中間リングと、
    前記中間リングに設けられ、当該中間リングの円周方向に延在する第1リブと、を備えるエアレスタイヤ。
  2. 前記第1リブは、当該第1リブのタイヤの円周方向の断面二次モーメントが、前記第1リブを除く前記中間リングの断面二次モーメントより大きくなるように前記中間リングに設けられている請求項1に記載のエアレスタイヤ。
  3. 前記第1リブは、前記中間リングの表面から突出する断面が湾曲面を有する請求項1に記載のエアレスタイヤ。
  4. 前記第1リブは、前記中間リングの幅方向に離間して複数設けられている請求項1に記載のエアレスタイヤ。
  5. 前記第1リブは、前記中間リングの幅方向に等間隔に設けられている請求項4に記載のエアレスタイヤ。
  6. 複数の前記第1リブを接続するように前記中間リングに設けられ、前記中間リングの幅方向に延在する第2リブをさらに備える請求項4に記載のエアレスタイヤ。
  7. 前記スポークに設けられ、前記スポークの延在方向に沿って、タイヤの半径方向に延在する第3リブをさらに備える請求項1に記載のエアレスタイヤ。
  8. 前記第3リブは、当該第3リブのタイヤの半径方向の断面二次モーメントが、前記第3リブを除く前記スポークの断面二次モーメントより大きくなるように前記スポークに設けられている請求項7に記載のエアレスタイヤ。
  9. 前記スポークに設けられ、前記スポークの延在方向に沿って、タイヤの半径方向に延在する第3リブをさらに備え、
    前記第2リブの延在方向に垂直な断面の面積は、前記第1リブの延在方向に垂直な断面の面積及び前記第3リブの延在方向に垂直な断面の面積より大きい請求項6に記載のエアレスタイヤ。
  10. 前記第3リブは、前記スポークの表面から突出する断面が湾曲面を有する請求項7に記載のエアレスタイヤ。
  11. 前記第3リブは、前記スポークの幅方向に離間して複数設けられている請求項7に記載のエアレスタイヤ。
  12. 前記第3リブは、前記スポークの幅方向に対し、タイヤの外側ほど短い間隔で設けられている請求項11に記載のエアレスタイヤ。
  13. 前記スポークは、タイヤの回転軸方向に見た場合に、ジグザグ状に形成されている請求項1~12のいずれか一項に記載のエアレスタイヤ。
  14. 同じ中間リングと連結されているスポークの屈曲部は、タイヤの円周方向に対して同じ方向に折れ曲がるように形成されている請求項13に記載のエアレスタイヤ。
  15. 同じ中間リングと連結されている、タイヤの円周方向に隣接する2つのスポークの屈曲部は、タイヤの円周方向に対して逆方向に折れ曲がるように形成されている請求項13に記載のエアレスタイヤ。
  16. 請求項7~12のいずれか一項に記載のエアレスタイヤを製造する方法において、
    少なくとも、前記第1リブを含む前記中間リング又は前記第3リブを含む前記スポークは、成形型を含む射出成形装置を用いて製造するエアレスタイヤの製造方法。
  17. 前記第1リブと前記第3リブを含む部分は、タイヤの半径方向及びタイヤの幅方向に移動可能な可動成形型を用いて製造する請求項16に記載のエアレスタイヤの製造方法。
  18. 請求項7~12のいずれか一項に記載のエアレスタイヤを製造する方法において、
    少なくとも、前記第1リブを含む前記中間リングと前記第3リブを含む前記スポークは、材料をノズルから吐出する積層造形装置を用い、
    前記ノズルをタイヤの円周方向に順次移動させて層を形成する工程を繰り返し、タイヤの回転軸方向に前記層を複数積層するエアレスタイヤの製造方法。
  19. 請求項7~12のいずれか一項に記載のエアレスタイヤを製造する方法において、
    少なくとも、前記第1リブを含む前記中間リングと前記第3リブを含む前記スポークは、材料をノズルから吐出する積層造形装置を用い、
    前記ノズルをタイヤの円周面内において直線方向に移動させて層を形成する工程を繰り返し、積層ごとに前記直線方向を異ならせ、タイヤの回転軸方向に前記層を複数積層するエアレスタイヤの製造方法。
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