JP2024014705A - 発光装置 - Google Patents

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聡 七條
Satoshi Shichijo
達也 林
Tatsuya Hayashi
勇介 林
Yusuke Hayashi
理宏 岡▲崎▼
Masahiro Okazaki
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Abstract

【課題】発光面内に高輝度領域を有する発光装置を提供する。【解決手段】発光装置100は、第1発光領域R1と、第2発光領域R2を上面に有し、発光素子10と、第1上面20aと、第2上面20bと、下面20cと、第1側面20dと、第2側面20eと、第3側面20fと、を有し、下面20cから第1上面20aまでの厚さは下面20cから第2上面20bまでの厚さより大きい透光性部材20と、光調整部材31とを含み、第2発光領域R2の面積は発光領域の面積の35%以上95%以下であり、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界は、発光領域の外周に接する第1点及び第2点を有し、平面視で、第1点及び第2点を結ぶ直線は発光領域を横切る直線である。【選択図】図1D

Description

本開示は、発光装置に関する。
近年、ヘッドライト等の車両用灯具の光源として、LEDが用いられている。例えば、特許文献1では、面積の異なる複数の発光素子を組み合わせることで、ヘッドライトに適した配光を有する発光装置が開示されている。
特開2017-011259号公報
本開示は、発光面内に高輝度領域を有する発光装置を提供することを課題とする。
本開示の実施形態に係る発光装置は、第1発光領域と、前記第1発光領域に隣接して配置される第2発光領域を含む発光領域を上面に有する発光装置であって、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有する支持基板と、前記支持基板の第2面に配置され、第1半導体層、発光層及び第2半導体層を順に有する半導体積層体を含む発光部と、を有する発光素子と、第1上面と、第2上面と、前記第1上面及び前記第2上面の反対側に位置する下面と、前記第1上面と前記第2上面とに連続する第1側面と、前記第2上面と前記下面とに連続する第2側面と、前記第1上面と前記下面とに連続する第3側面と、を有し、前記下面から前記第1上面までの厚さは前記下面から前記第2上面までの厚さより大きく、前記下面が前記支持基板の第1面に対向するように配置される透光性部材と、前記透光性部材の前記第1上面を露出し、前記第2上面及び前記第1側面を被覆する光調整部材と、を含み、平面視で、前記第1発光領域は前記第1上面を含み、前記第2発光領域は前記第2上面を含み、前記第2発光領域の面積は前記発光領域の面積の35%以上95%以下であり、前記第1発光領域と前記第2発光領域との境界は、前記発光領域の外周に接する第1点及び第2点を有し、平面視で、前記第1点及び前記第2点を結ぶ直線は前記発光領域を横切る直線である。
本開示に係る実施形態によれば、発光面内に高輝度領域を有する発光装置を提供することができる。
第1実施形態に係る発光装置を模式的に示す斜視図である。 第1実施形態に係る発光装置を模式的に示す平面図である。 第1実施形態に係る発光装置の発光領域の形状を説明する模式的平面図である。 図1BのID-ID線における断面を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光装置の発光素子を模式的に示す下面図である。 第1実施形態に係る発光装置の発光素子を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光装置の配線基板を説明する模式的平面図である。 第1実施形態に係る発光装置の配線基板を模式的に示す平面図である。 第1実施形態に係る発光装置の発光部からの光路を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法のフローチャートである。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法を模式的に示す平面図である。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法を模式的に示す平面図である。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法を模式的に示す平面図である。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法を模式的に示す断面図である。 第2実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。 第3実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。 第4実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。 第5実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。 第6実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。 第7実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。 第8実施形態に係る発光装置の発光領域の形状を説明する模式的平面図である。 第9実施形態に係る発光装置の発光領域の形状を説明する模式的平面図である。 第10実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。 第11実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。 第12実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。
実施形態を、以下に図面を参照しながら説明する。但し、以下に示す形態は、本実施形態の技術思想を具現化するための発光装置及び発光装置の製造方法を例示するものであって、以下に限定するものではない。また、実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる例示に過ぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするために誇張又は簡略化していることがある。また、図面が過度に複雑になることを避けるために、一部の要素の図示を省略したり、断面図として切断面のみを示す端面図を用いたりすることがある。更に、「被覆する」とは直に接する場合に限らず、間接的に、例えば他の部材を介して被覆する場合も含む。また、「配置する」とは直接接する場合に限らず、間接的に、例えば他の部材を介して配置する場合も含む。なお、本明細書において「平面視」とは、発光装置の発光面である上面側から観察することを意味する。
<第1実施形態>
[発光装置]
図1Aは、第1実施形態に係る発光装置を模式的に示す斜視図である。図1Bは、第1実施形態に係る発光装置を模式的に示す平面図である。図1Cは、第1実施形態に係る発光装置の発光領域の形状を説明する模式的平面図である。図1Dは、図1BのID-ID線における断面を模式的に示す断面図である。図1Eは、第1実施形態に係る発光装置の発光素子を模式的に示す下面図である。図1Fは、第1実施形態に係る発光装置の発光素子を模式的に示す断面図である。図1Gは、第1実施形態に係る発光装置の配線基板を説明する模式的平面図である。図1Hは、第1実施形態に係る発光装置の配線基板を模式的に示す平面図である。図2は、第1実施形態に係る発光装置の発光部からの光路を模式的に示す断面図である。
発光装置100は、第1発光領域R1と、第1発光領域R1に隣接して配置される第2発光領域R2を含む発光領域Rを上面に有する。発光装置100は、少なくとも、発光素子10と、透光性部材20と、光調整部材30とを含む。具体的には、発光装置100は、第1面15a及び第1面15aの反対側に位置する第2面15bを有する支持基板15と、支持基板15の第2面15bに配置され、第1半導体層111,121、発光層112,122及び第2半導体層113,123を順に有する半導体積層体を含む発光部11,12と、を有する発光素子10と、第1上面20aと、第2上面20bと、第1上面20a及び第2上面20bの反対側に位置する下面20cと、第1上面20aと第2上面20bとに連続する第1側面20dと、第2上面20bと下面20cとに連続する第2側面20eと、第1上面20aと下面20cとに連続する第3側面20fと、を有し、下面20cから第1上面20aまでの厚さT1は下面20cから第2上面20bまでの厚さT2より大きく、下面20cが支持基板15の第1面15aに対向するように配置される透光性部材20と、透光性部材20の第1上面20aを露出し、第2上面20b及び第1側面20dを被覆する光調整部材31と、を含む。
平面視で、第1発光領域R1は第1上面20aを含み、第2発光領域R2は第2上面20bを含み、第2発光領域R2の面積は発光領域Rの面積の35%以上95%以下であり、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界は、発光領域Rの外周に接する第1点P1及び第2点P2を有し、平面視で、第1点P1及び第2点P2を結ぶ直線S1は発光領域Rを横切る直線である。
発光装置100において、透光性部材20の第1上面20aは第1発光領域R1の発光面として、光調整部材31の上面は第2発光領域R2の発光面として、それぞれが発光装置100の上面の一部を構成している。発光装置100において、発光領域Rにおける第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界は、透光性部材20の第1側面20dに連なる第1上面20aの外縁である。
発光装置100は、上述した構成を有することにより、第1発光領域R1から出射される光の輝度を第2発光領域R2から出射される光の輝度よりも高くすることができる。これにより、発光装置100は、発光面内に高輝度領域を有することができる。
発光装置100は、一例として、発光素子10が配置される配線基板40を更に備える構成として説明する。
以下、発光装置100の発光領域及び各構成について説明する。
(発光領域)
発光装置100は、上面に、発光装置100の発光面として、第1発光領域R1と、第1発光領域R1に隣接する第2発光領域R2と、を含む発光領域Rを有している。具体的には、発光装置100は、上面に発光領域Rを有し、発光領域Rは、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界により輝度の異なる2つの領域に区分されている。そして、第1発光領域R1の輝度は第2発光領域R2の輝度よりも高い。なお、第1発光領域R1の輝度が第2発光領域R2の輝度よりも高いとは、発光装置100の発光時において、第1発光領域R1全体の平均輝度が第2発光領域R2全体の平均輝度よりも高いことを意味する。
第1発光領域R1及び第2発光領域R2は、平面視で、それぞれが発光素子10と重なる領域を有し、かつ、それぞれが透光性部材20と重なる領域を有する。
平面視で、第1発光領域R1は第1上面20aを含み、第2発光領域R2は第2上面20bを含む。本実施形態では、平面視で、第1発光領域R1は第1上面20aと重なり、第2発光領域R2は第2上面20bと重なる。なお、平面視で、第1発光領域R1の一部は第1上面20aと重ならない部分があってもよく、第2発光領域R2の一部は第2上面20bと重ならない部分があってもよい。
第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界は、発光領域Rの外周に接する第1点P1及び第2点P2を有し、平面視で、第1点P1及び第2点P2を結ぶ直線S1は発光領域Rを横切る直線である。ここで、発光領域Rを横切る直線とは、発光領域Rを2つの領域に区切る直線であり、発光領域Rの外周と重なる直線など、平面視で発光領域Rと重ならない直線は含まない。
第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界は、ここでは、第1点P1及び第2点P2を結ぶ1本の直線S1である。つまり、発光装置100は、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界と、境界が外周に接する第1点P1及び第2点P2を結ぶ1本の直線S1とが平面視において一致している。
このように、発光装置100は、上面に配置される発光領域Rが、発光領域Rを横切る境界で輝度の異なる2つの領域に区分されている。つまり、発光装置100は、発光領域Rにおいて、高輝度領域(つまり第1発光領域R1)と低輝度領域(つまり第2発光領域R2)が隣接して配置されており、それぞれの外縁の一部が発光領域Rの外縁を構成している。これにより、例えば、発光装置100を車載のヘッドライトの光源に用いる際に、ロービームやハイビームそれぞれに適した所望の配光の形成やカットオフラインの形成に適した発光装置100とすることができる。
発光領域Rにおける第1発光領域R1と第2発光領域R2の面積比は、所望の配光に合わせて適宜設定することができる。
平面視で、第2発光領域R2の面積は、発光領域Rの面積の35%以上95%以下とすることが好ましい。これにより、発光装置100は、発光面内に高輝度領域を有することができる。例えば、第2発光領域R2の面積を発光領域Rの面積の35%以上75%以下とすることで、発光領域R全体の発光効率の低下を抑制しつつ、発光領域Rの外縁近傍において高輝度領域を有する発光装置とすることができる。更に、第2発光領域R2の面積を発光領域Rの面積の75%以上95%以下とすることで、発光装置100の発光領域R内における低輝度領域と高輝度領域との輝度差を大きくすることができると共に、照射領域の外縁の一部に局所的に高輝度領域を配置することができる。
発光領域Rにおける第1発光領域R1と第2発光領域R2の輝度差は、所望の配光に合わせて適宜設定することができる。なお、発光領域Rにおける第2発光領域R2の占める割合が高いほど、第1発光領域R1における輝度を第2発光領域R2における輝度よりも相対的に高くすることができる。
例えば、発光装置100は、第2発光領域R2が発光領域Rに対して上述した面積比を有することで、第2発光領域R2の輝度を、第1発光領域R1の輝度の5%以上80%以下とすることができる。
例えば、第2発光領域R2の面積が発光領域Rの面積の35%以上75%以下の発光装置は、第2発光領域R2の平均輝度を第1発光領域R1の平均輝度の20%以上95%以下とすることに適している。更に、第2発光領域R2の面積が発光領域Rの75%以上95%以下の発光装置は、第2発光領域R2の平均輝度を第1発光領域R1の平均輝度の5%以上20%以下とすることに適している。
このように、輝度差を有する第1発光領域R1と第2発光領域R2とを備える発光装置100とするために、本実施形態では、平面視で第2発光領域R2に位置する透光性部材20の厚さ(つまり下面20cから第2上面20bまでの最短距離)を第1発光領域R1に位置する透光性部材20の厚さ(つまり下面20cから第1上面20aまでの最短距離)よりも薄くしている。そして、平面視で第2発光領域R2に位置する透光性部材20の上面(つまり第2上面20b)上に光調整部材31を配置している。光調整部材31は、反射及び透光の両方の光学特性を有する光学部材である。発光装置100は、第2上面20bを被覆する光調整部材31を備えることにより、第2上面20bから出射される光の一部を反射させて第1発光領域R1側に導光させ、第1上面20aから出射させることができる。このようにして、発光装置100は、発光領域Rの第1発光領域R1に高輝度領域を有することができる。
そして、発光装置100の発光領域Rが輝度差のある第1発光領域R1及び第2発光領域R2を有することで、例えば、発光装置100を車載のヘッドライトに用いる場合、照射領域の所望の領域に高輝度領域を有することが可能となる。つまり、リフレクタやレンズ等の複雑な光学設計を用いることなく、所望の配光を得ることができるため、ヘッドライトの小型化が可能となり、ヘッドライトのデザイン性をより高めることができる。
(発光素子)
発光素子10は、第1面15a及び第1面15aの反対側に位置する第2面15bを有する支持基板15と、支持基板15の第2面15bに配置され、第1半導体層、発光層及び第2半導体層を順に有する半導体積層体を含む発光部と、を有する。発光素子10は、複数の発光部を有していてもよく、ここでは、発光素子10は、支持基板15の第2面15bにおいて、それぞれ離隔して配置される第1発光部11及び第2発光部12を有する。具体的には、発光素子10は、支持基板15と、支持基板15の第2面15bにおいて、隣り合って配置される第1発光部11及び第2発光部12と、第1発光部11に配置される第1素子電極16と、第2発光部12に配置される第2素子電極17と、を備えている。発光素子10の第1発光部11からは第1光が出射され、第2発光部12からは第2光が出射される。
支持基板15としては、サファイアやスピネル(MgAl)のような絶縁性基板、InN、AlN、GaN、InGaN、AlGaN、InGaAlN等の窒化物系の半導体基板が挙げられる。なお、発光部から出射される光を支持基板15を介して取り出すために、支持基板15は、透光性を有する材料を用いることが好ましい。
第1発光部11及び第2発光部12は、半導体積層体を備えている。第1発光部11及び第2発光部12の半導体積層体は、それぞれ、第1半導体層111,121、発光層112,122及び第2半導体層113,123がこの順に支持基板15上に配置されている。なお、支持基板15と半導体積層体との間には、AlGaN等からなるバッファ層が配置されていてもよい。第1発光部11と第2発光部12とは、支持基板15の第2面15bに間を空けて隣り合って配置されている。第1発光部11及び第2発光部12はそれぞれ支持基板15と反対側の表面に、外部からの電力を供給するための素子電極が配置されている。ここでは、第1発光部11には、第1素子電極16として、N側電極161、P側電極162、N側電極163の3つの素子電極が配置されている。同様に、第2発光部12には、第2素子電極17として、N側電極171、P側電極172、N側電極173の3つの素子電極が配置されている。発光素子10において、第1発光部11及び第2発光部12は離隔しており、電気的に独立している。
第1発光部11及び第2発光部12としては、任意の波長の光を出射するものを選択することができる。例えば、青色系(例えば波長430~500nm)、緑色系(例えば波長500~570nm)の光を出射する第1発光部11及び/又は第2発光部12は、半導体積層体として、窒化物系半導体(InAlGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)、GaP等を用いたものを使用することができる。赤色系(例えば波長610~700nm)の光を出射する第1発光部11及び/又は第2発光部12は、半導体積層体として、窒化物系半導体素子の他にもGaAlAs、AlInGaP等を用いることができる。第1発光部11及び第2発光部12は、同じ半導体積層体構造を有していてもよいし、異なる半導体積層体構造を有していてもよい。第1発光部11と第2発光部12とは、平面視における面積が同じであってもよく、異なっていてもよい。
発光素子10は、第1発光部11及び第2発光部12を直列に接続することで、より多くの電流を印加することができるため、より高出力の発光素子10とすることができる。発光素子10が隣接して配置される第1発光部11及び第2発光部12を有する場合、平面視で、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界は、複数の発光部11,12の間に位置することが好ましい。複数の発光部を備える発光素子10において、発光部11,12の間には発光層112,122が配置されていない。つまり、発光素子10は発光部11,12間に非発光領域を有する。この際、支持基板15の第1面15aにおける非発光領域の直上の領域では発光部11,12の直上の領域よりも輝度が低くなることがある。このため、発光部11,12間の非発光領域を第1発光領域R1と第2発光領域R2の間に配置することで、発光領域Rにおける発光むらを抑制することができる。
(透光性部材)
発光装置100は、下面20cが支持基板15の第1面15aに対向するように配置される透光性部材20を備える。透光性部材20の平面形状は、円形、楕円形、四角形又は六角形等の多角形等の種々の形状とすることができる。なかでも正方形、長方形等の矩形であることが好ましい。透光性部材20は、ここでは、一例として、平面形状が長方形である。
透光性部材20は、第1上面20aと、第2上面20bと、下面20cと、第1側面20dと、第2側面20eと、第3側面20fと、を有する。第1側面20dは、第1上面20aと第2上面20bとの間に位置する。
透光性部材20は、第1上面20aと第2上面20bを含む上面全体の平面形状が矩形状であり、平面視において、この矩形の外縁は発光装置100の発光領域Rの外縁と重なる。また、透光性部材20において、第1側面20dに連なる第1上面20aの外縁は、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界を構成する。
つまり、第1側面20dに連なる第1上面20aの外縁は、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界として、発光領域Rの外周に接する第1点P1及び第2点P2を有する。ここでは、第1点P1及び第2点P2は透光性部材20の矩形の対向する2辺に接している。これにより、第1発光領域R1及び第2発光領域R2を、照射領域の左右又は上下に配置することが可能となり、例えばヘッドライトの光源として用いる際に、所望の配光を得るためのレンズ設計が容易となる。
第1側面20dと第2上面20bとは、互いに垂直に連なる平面であってもよく、第1側面20d及び/又は第2上面20bは傾斜面を有し、この傾斜面を介して連なっていてもよい。なかでも、第1側面20d及び/又は第2上面20bは傾斜面を有し、この傾斜面を介して連なっていることが好ましい。ここでは、第2上面20bが、第1側面20dとの間に、傾斜面として曲面部20b1を有する。これにより、第2発光領域R2側の光を第1発光領域R1側に伝搬させ易くなり、第1発光領域R1の輝度をより高くし易くなる。曲面部20b1は、透光性部材20側に凹むように凹状に形成されている。曲面部20b1の曲率半径は、例えば5μm以上35μm以下である。
なお、第2上面20bと第1側面20dとの境界は、第1側面20dにおいて曲面部20b1と接する位置(図1Dにおける破線B1)である。ただし、第2上面20bと第1側面20dとの境界は明確なものでなくてもよい。
第1上面20aに連なる第1側面20d及び第3側面20fは、第1上面20aに垂直に連なる平面を有することが好ましい。これにより、発光装置100の上面における発光領域Rと、発光領域Rを取り囲む領域との輝度差を明確にすることができる。
透光性部材20は、更に第2側面20e及び第3側面20fにおいて、一部が側方に突出するような形状の突出部23,24を有していてもよい。突出部23,24は、後記するように、製造工程において透光性部材20を個片化する際に形成される。突出部23,24は、透光性部材20の下面20cの外周に沿って、透光性部材20の第2側面20e及び第3側面20fに配置されている。発光装置100は、透光性部材20が突出部23,24を有することで、透光性部材20の第2側面20e及び第3側面20fと、光調整部材32との密着性を向上させることができる。
透光性部材20は、下面20cから第1上面20aまでの厚さT1が、下面20cから第2上面20bまでの厚さT2より大きい。これにより、透光性部材20が光拡散部材等のフィラーを含む場合、第2発光領域R2側から第1発光領域R1側へと導光される光の多重反射が抑制され、発光領域Rからの光取り出し効率が向上する。
透光性部材20における下面20cから第1上面20aまでの厚さT1は、機械的強度の向上の点から50μm以上が好ましく、発光装置100の小型化の観点から300μm以下が好ましい。より詳細には、下面20cから第1上面20aまでの厚さT1は、より好ましくは55μm以上200μm以下、更に好ましくは60μm以上100μm以下である。
下面20cから第2上面20bまでの厚さT2は、厚さT1と同様に機械的強度の向上及び小型化の観点から、また、厚さT1との差を考慮して、30μm以上280μm以下が好ましい。
下面20cから第1上面20aまでの厚さT1と下面20cから第2上面20bまでの厚さT2との差は、所望の配光に合わせて、適宜調整することができる。例えば、第2発光領域R2の輝度を、第1発光領域R1の輝度の5%以上80%以下にする場合、透光性部材20の第2上面20bにおける厚さT2は、第1上面20aにおける厚さT1の20%以上90%以下が挙げられる。
また、透光性部材20は、第2上面20bが曲面部20b1を有する場合、下面20cから第1側面20dの下端(つまり第2上面20bと第1側面20dとの境界)までの厚さT3は、厚さT1の90%以下であることが好ましい。これにより、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界を明確にすることができる。
第2上面20bは、表面に凹凸構造を有することが好ましい。これにより、第2上面20bと光調整部材31との密着性を向上させることができる。具体的には、第2上面20bの表面粗さRaは、第1上面20aの表面粗さRaよりも大きいことが好ましい。これにより、透光性部材20の第2上面20bと光調整部材31との密着性が向上すると共に、光調整部材31の第1上面20aへの這い上がりを抑制することができる。第2上面20bの表面粗さRaは、例えば、0.3μm以上10μm以下が挙げられる。第2上面20bの表面粗さRaが0.3μm以上であれば、透光性部材20と光調整部材31との密着性がより向上する。一方、第2上面20bの表面粗さRaが10μm以下であれば、透光性部材20と光調整部材31との界面で光を反射させて、第1上面20a側に光を導光しやすくなる。
透光性部材20は、一例として、第1発光部11から出射される第1光及び第2発光部12から出射される第2光を第3光に波長変換する蛍光体を含む波長変換部材である。第1光及び第2光の発光ピーク波長は、例えば420nm以上460nm以下である。第3光の発光ピーク波長は、例えば500nm以上600nm以下である。透光性部材20の蛍光体濃度は、例えば60質量%以上70質量%以下とすることが好ましい。蛍光体濃度は、蛍光体を含む透光性部材20における蛍光体の割合を示す。
透光性部材20の第2上面20b及び第1側面20dは光調整部材31で被覆されるため、光調整部材31で反射した光は透光性部材20中を伝搬して再度蛍光体を励起する。そのため、本実施形態では、光調整部材31で反射される光により蛍光体が繰り返し励起されることを考慮して、下面20cから第2上面20bまでの厚さT2を、下面20cから第1上面20aまでの厚さT1より小さくしている。つまり、下面20cと第2上面20bとの間に配置される蛍光体量を下面20cと第1上面20aとの間に配置される蛍光体量よりも少なくしている。これにより、第1発光領域R1側から出射する光と第2発光領域R2側から出射する光との色度差を抑制することが可能となり、発光装置100の発光領域Rにおける第1発光領域R1と第2発光領域R2との色度むらを抑制することができる。
透光性部材20としては、例えば透光性樹脂、ガラス、セラミックス等を用いることができる。透光性樹脂としては、例えばシリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂の1種以上を含む樹脂を用いることができる。
また、透光性部材20は、入射された光の少なくとも一部を波長変換可能な蛍光体を含むことができる。蛍光体を含有する透光性部材としては、例えば、蛍光体の焼結体や、透光性樹脂、ガラス、セラミックス等に蛍光体粉末を含有させたもの等が挙げられる。また、透光性部材20は、透光性樹脂、ガラス、セラミックス等の成形体である透光層の表面に蛍光体を含有する樹脂層等の蛍光体含有層を配置させたものでもよい。
蛍光体としては、第1発光部11及び第2発光部12から出射される第1光及び第2光で励起可能なものが使用される。
例えば、緑色発光する蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばY(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばLu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばTb(Al,Ga)12:Ce)、シリケート系蛍光体(例えば(Ba,Sr)SiO:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えばCaMg(SiOl2:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えばSi6-zAl8-z:Eu(0<z<4.2))、SGS系蛍光体(例えばSrGa:Eu)等が挙げられる。
黄色発光する蛍光体としては、αサイアロン系蛍光体(例えばMz(Si,Al)12(O,N)16(但し、0<z≦2であり、MはLi、Mg、Ca、Y、及びLaとCeを除くランタニド元素)等が挙げられる。この他、上記緑色発光する蛍光体の中には黄色発光する蛍光体もある。また例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体は、Yの一部をGdで置換することにより、発光ピーク波長を長波長側にシフトさせることができ、黄色発光が可能である。また、これらの中には、橙色発光が可能な蛍光物質もある。
赤色発光する蛍光体としては、窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CASN又はSCASN)系蛍光体(例えば(Sr,Ca)AlSiN:Eu)、BSESN系蛍光体(例えば(Ba,Sr,Ca)Si:Eu)等が挙げられる。この他、マンガン賦活フッ化物系蛍光体(一般式(I)A[M1-aMn]で表される蛍光体(但し、上記一般式(I)中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNHからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、aは0<a<0.2を満たす))が挙げられる。このマンガン賦活フッ化物系蛍光体の例としては、KSF系蛍光体(例えばKSiF:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、KSi0.99Al0.015.99:Mn)及びMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)等がある。
例えば青色発光素子と組み合わせて白色系の混色光を発光させることができる蛍光体である黄色発光の蛍光体として、Yの一部をGdで置換した、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、(Y,Gd)Al12:Ce)を好適に用いることができる。そして、白色に発光可能な発光装置100とする場合、透光性部材20に含まれる蛍光体の種類及び濃度は、所望の色度ランクの白色に発光可能となるように調整される。
(光調整部材)
光調整部材30は、透光性部材20の第2上面20bを被覆する。光調整部材30は、遮光性及び光透過性の両方の光学特性を有する光学部材である。遮光性として光吸収性を有していてもよいが、光反射性を有することが好ましい。光調整部材30は、第2上面20bから出射される全ての波長の光に対して、光反射性と光透過性の両方の光学特性を有していてもよく、特定の波長の光を遮光(好ましくは反射)し、その他の波長の光を透過する光学特性を有していてもよい。
発光装置100は、透光性部材20の第2上面20b及び第1側面20dを被覆する光調整部材31を備えることにより、第2上面20bから出射される光の一部を反射させて、第1発光領域R1側から出射することができる。これにより、第2発光領域R2の輝度に対して、第1発光領域R1の輝度を相対的に高くすることができる。
発光装置100は、光調整部材30として、透光性部材20の第2上面20b及び第1側面20dを被覆する光調整部材31と、透光性部材20の第2側面20e及び第3側面20f、並びに、発光素子10の側面を被覆する光調整部材32と、を含んでいてもよい。発光素子10が配線基板40上に配置される場合、光調整部材32は、配線基板40の上面を被覆してもよい。ここでは、光調整部材31と光調整部材32とは、一体として同じ材料で形成されている。光調整部材31と光調整部材32との境界は、例えば、第2上面20bと第2側面20eとの境界に沿った、第2上面20bに垂直な平面(図1Dに示す破線B2)である。
なお、光調整部材31と光調整部材32はそれぞれ別体の第1光調整部材31と第2光調整部材32であってもよい。別体の第1光調整部材31及び第2光調整部材32は同じ材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。
光調整部材30は、絶縁性材料を用いることが好ましい。光調整部材30としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。具体的には、光調整部材30としては、光反射性物質の粒子を含む樹脂が挙げられる。樹脂としては、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリフタルアミド樹脂、の1種以上を含む樹脂又はハイブリッド樹脂が挙げられる。なかでも、耐熱性、電気絶縁性に優れ、柔軟性のあるシリコーン樹脂をベースポリマーとして含有する樹脂が好ましい。光反射性物質としては、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、珪酸カルシウム、酸化亜鉛、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ムライト及びこれらの組み合わせ等が挙げられる。なかでも酸化チタンは、水分等に対して比較的安定でかつ高屈折率であるため好ましい。
光調整部材30の光反射性物質の濃度は、例えば60質量%以上70質量%以下とすることが好ましい。光反射性物質の濃度は、光反射性物質を含む光調整部材30における光反射性物質の割合を示す。
光調整部材30の反射率は、例えば、1%以上95%以下であることが好ましい。反射率とは、発光素子10から出射される光の発光ピーク波長における反射率を意味するものとする。なお、第1発光部11及び第2発光部12から出射する第1光及び第2光の発光ピーク波長が異なる場合は、短波長のほうの発光ピーク波長における反射率を意味するものとする。
光調整部材30の全光線透過率は、例えば、1%以上35%以下であることが好ましい。全光線透過率とは、対象となる物体へ入光する光の量に対する、対象となる物体を透過する光の量の割合である。例えば、全光線透過率は、日本工業規格JIS K 7375:2008に準拠して測定された全光線透過率をいう。
前記した通り、光調整部材30は、例えば光反射性物質を含む樹脂である。このように、光調整部材30として光反射性物質を含む樹脂を用いることで、光調整部材30の取り扱いが容易であり、光調整部材30を第2上面20b上に容易に配置することができる。
光調整部材31は、蛍光体を含んでいてもよい。光調整部材に含まれる蛍光体は、透光性部材20に含まれる蛍光体と同じ蛍光体であってもよく、異なる蛍光体であってもよい。例えば、光調整部材31に含まれる蛍光体は、透光性部材20に含まれる蛍光体とは、発光ピーク波長が異なる蛍光体を含んでいてもよい。これにより、第2発光領域R2から出射する光の色度を補正することができる。光調整部材31に含まれる蛍光体は、例えば、第1光及び第2光を第1光及び第2光と発光ピーク波長が異なる第4光に波長変換するものである。第4光の発光ピーク波長は、例えば470nm以上660nm以下である。光調整部材31の蛍光体濃度は、光調整部材における光反射性物質の濃度よりも小さいことが好ましく、例えば5質量%以上30質量%以下とすることが好ましい。蛍光体濃度は、蛍光体を含む光調整部材31における蛍光体の割合を示す。
発光領域Rにおいて、第1発光領域R1(つまり透光性部材20の第1上面20a)と第2発光領域R2(つまり光調整部材31の上面)とは、同一平面に位置することが好ましい。これにより、例えば、発光装置100を車載のヘッドライトに用いる場合、リフレクタやレンズ等の光学系の焦点位置等を調整し易くなる。
なお、光調整部材31の厚さは、透光性部材20の厚さT1、T2、T3等を基準に適宜調整すればよい。また、光調整部材31は、光調整部材32と併せて配置する例として説明したが、光調整部材32を設けることなく単独で配置されることとしてもよい。
(配線基板)
発光装置100において、発光素子10は配線基板40上に配置することができる。
配線基板40は、基材41と、基材41の少なくとも上面に配置され、発光素子10の第1素子電極16及び第2素子電極17に導電部材50を介して電力を供給する配線42とを備える。第1素子電極16及び第2素子電極17は、導電部材50を介して配線42上に配置される。導電部材50は、導電性の金属、例えば、Cu、Au或いは、それぞれの合金等からなる金属材料を用いることができる。なお、発光素子10と配線42とは、導電部材50を介さずに、素子電極と配線42とが直接接合されていてもよい。
配線基板40は、第1発光部11と第2発光部12とを直列に接続する配線42を備えている。
配線42は、例えば、第1配線421、第2配線422、及び第3配線423を含む。第1配線421には第1素子電極16(具体的にはP側電極162)が配置され、第2配線422には第2素子電極17(具体的にはN側電極171及びN側電極173)が配置され、第3配線423には第1素子電極16(具体的にはN側電極161及びN側電極163)、第2素子電極17(具体的にはP側電極172)が配置される。また、第1配線421及び第2配線422には電子部品441が配置されている。このような配線42により、1つの回路で第1発光部11と第2発光部12に電流を供給することができるため、配線基板40を小型化することができる。これにより、発光装置100を小型化することができる。配線42は、第1配線421と、第2配線422との間に第3配線423が配置されている。
なお、配線42は、例えば、第1発光部11と第2発光部12を個別に駆動するための配線を含んでいてもよい。この場合、配線基板40は、第1発光部11及び第2発光部12に供給される電流の大きさを個別に制御することができる。
基材41としては、発光素子等の電子部品を支持するための配線基板を構成する基材として、当該分野で公知の材料を用いることができる。例えば、ガラスエポキシ、樹脂、セラミックス等の絶縁性材料、シリコン等の半導体材料、銅等の導電性材料が挙げられる。なかでも、耐熱性及び耐光性の高いセラミックスを好適に用いることができる。セラミックスとしては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、LTCC等が挙げられる。また、これらの絶縁性材料、半導体材料、導電性材料の複合材料を用いることもできる。基材41として半導体材料、導電性材料を用いる場合は、配線42は、絶縁層を介して基材41の上面に配置することができる。
配線42の材料としては、例えば、Fe、Cu、Ni、Al、Ag、Au、Pt、Ti、W、Pd等の金属又は、これらの少なくとも1種を含む合金等が挙げられる。
[発光装置の動作]
発光装置100を駆動すると、外部電源から発光素子10に電流が供給され、発光素子10が発光する。発光素子10から出射される第1光及び第2光それぞれの少なくとも一部は、透光性部材20に含まれる蛍光体により第3光に波長変換される。第3光は、第3光に波長変換されなかった第1光及び第2光と混色される。混色された光は、例えば、白色の光として外部に照射される。この際、前記したように、透光性部材20の第2上面20bには光調整部材31が配置されているため、第2上面20bから出射される光の一部が光調整部材31で反射され、透光性部材20内を伝搬し、第1発光領域R1側から出射する。これにより、第2発光領域R2の輝度が低くなると共に、第1発光領域R1の輝度が相対的に高くなる。このようにして、発光装置100は、発光領域Rから出射される光の照射領域に高輝度領域を有することができる。透光性部材20において、下面20cから第2上面20bまでの厚さT2が、下面20cから第1上面20aまでの厚さT1より小さい。このため、光調整部材31で反射される光により透光性部材20中の蛍光体が繰り返し励起されることが低減される。このようにして、第1発光領域R1側から出射する光と第2発光領域R2側から出射する光との色度を調整することが可能となる。
ここで、図2を参照して、光調整部材31による輝度差の形成について以下に具体的に説明する。また、ここでは、適宜、図1Dを参照する。なお、図2は、説明を簡略化するために一部の光路のみを模式的に示している。実際の光は、各部材間及び各部材中において、屈折、散乱等により、進行方向は適宜変化するが、簡略化のため、図示は省略されることがある。
第1発光部11から出射する第1光L1の多くは、透光性部材20の第1上面20aから出射する。一方、第2発光部12から出射する第2光L2の多くは、透光性部材20の第2上面20bへと向かうが、一部が光調整部材31で反射されて支持基板15側に向かい、例えば支持基板15で反射されて透光性部材20の第1上面20aから出射する。他の一部の第2光L2は、光調整部材31を透過して光調整部材31の上面から出射する。これにより、第1発光領域R1から出射する光量が増え、第2発光領域R2から出射する光量が減る。そのため、第1発光領域R1の輝度が高くなると共に、相対的に第2発光領域R2の輝度が低くなる。
また、蛍光体を含有する透光性部材20において、下面20cから第2上面20bまでの厚さT2が、下面20cから第1上面20aまでの厚さT1よりも薄い。このため、平面視で第2発光領域R2と重なる領域において、透光性部材20に含まれる蛍光体量は、平面視で第1発光領域R1と重なる領域よりも少ない。つまり、第2上面20bから出射する光は第1上面20aから出射する光よりも波長変換された光の占める割合が少なくなり、第2上面20bから出射する光と第1上面20aから出射する光とに色度の差が生じる。しかし、第2発光領域R2から出射する光は、波長変換された光の占める割合が多いため、第1発光部11から出射する光と第2発光部12から出射する光との色度の差を小さくすることができる。これにより、例えば、発光装置100から出射される輝度差のある白色の色度を同程度に調整することができる。
このようにして、第1上面20aと第2上面20bとの高さの差及び透光性部材20の蛍光体濃度を調整することで、発光装置100は、発光領域R内に、相対的に輝度が高い領域である第1発光領域R1と、相対的に輝度が低い領域である第2発光領域R2と有し、かつ、両者の発光色度を所望の色度に調整することができる。
[発光装置の製造方法]
図3は、第1実施形態に係る発光装置の製造方法のフローチャートである。図4A、図4C、図4Eは、第1実施形態に係る発光装置の製造方法を模式的に示す平面図である。図4B、図4D、図4F~図4Jは、第1実施形態に係る発光装置の製造方法を模式的に示す断面図である。
発光装置100の製造方法は、第1面15a及び第1面15aの反対側に位置する第2面15bを有する支持基板15と、支持基板15の第2面15bに配置され、第1半導体層111,121、発光層112,122及び第2半導体層113,123を順に有する半導体積層体を含む発光部11,12と、を有する発光素子10を準備することと、第1面及び第1面の反対側に位置する第2面を有する透光性部材200を準備し、支持基板15の第1面15aと、透光性部材20の第2面とを接合することと、透光性部材200の第1面を、第1上面20aと、第2上面20bから第1上面20aまでの厚さより第2面からの厚さの薄い第2上面20bと、を有するように加工することと、透光性部材20の第1面側に、第1上面20aを露出し、第2上面20bを被覆する光調整部材31を配置することと、を含む。
また、発光装置100の製造方法は、透光性部材200の第1面を加工することの後、光調整部材31を配置することの前に、透光性部材20が接合された発光素子10を配線基板40に配置することを含んでもよい。
発光装置100の製造方法では、発光素子を準備する工程S11と、透光性部材を接合する工程S12と、透光性部材を加工する工程S13と、個片化する工程S14と、発光素子を配置する工程S15と、光調整部材を配置する工程S16と、を含むこととして説明する。
なお、各部材の材質や配置等については、前記した発光装置100の説明で述べた通りであるので、ここでは適宜、説明を省略する。また、発光素子の数や透光性部材の大きさは説明しやすいようにしているため、図示した状態に限定されるものではない。また、ここでは、適宜、図1Dを参照する。
(発光素子を準備する工程)
発光素子を準備する工程S11は、支持基板15と、第1発光部11及び第2発光部12と、第1素子電極16及び第2素子電極17と、を有する発光素子10を準備する。
発光素子を準備する工程S11では、支持基板15上に個片化後に個々の発光部となる領域が複数配置された半導体ウエハ101を準備する。
発光素子を準備する工程S11では、準備される発光素子10は、個片化後に個々の発光素子10となる半導体ウエハとして準備されてもよく、個片化された発光素子10として準備されてもよい。なお、以降の工程では、発光素子10は、半導体ウエハ101として準備されたものとして説明する。
発光素子を準備する工程S11として、半導体ウエハ101を準備する場合、発光素子を準備する工程S11は、個片化する際の分割予定箇所に、レーザにより亀裂151を形成する工程を含むことが好ましい。
発光素子を準備する工程S11として、個片化された発光素子10を準備する場合、発光素子を準備する工程S11は、半導体ウエハ101を個々の発光素子10に分割する個片化工程を含んでもよい。個片化は、ブレードダイシング、レーザダイシング等の公知の方法により行うことができる。
なお、発光素子10は、半導体成長等の工程を経るなど、製造工程の一部又は全てを経ることで準備することができる。或いは、発光素子10は、購入等により準備してもよい。
(透光性部材を接合する工程)
透光性部材を接合する工程S12は、図4A、図4Bに示すように、支持基板15の第1面15aに透光性部材200を接合する。
透光性部材を接合する工程S12では、まず、第1面200a及び第1面200aの反対側に位置する第2面200bを有する透光性部材200を準備する。透光性部材200は、個片化後に個々の透光性部材20となる領域を複数有する1枚の板状の透光性部材である。次に、支持基板15の第1面15aと、透光性部材200の第2面200bとを接合する。
透光性部材200は、例えば、圧着、表面活性化接合、原子拡散接合、水酸基接合等による直接接合法で支持基板15に接合することができる。なお、透光性部材200は、公知の接着部材を用いて支持基板15に接合してもよい。
(透光性部材を加工する工程)
透光性部材を加工する工程S13は、図4C~図4Fに示すように、個片化後に、第1上面20aと、第2上面20bと、第1上面20a及び第2上面20bの反対側に位置する下面20cと、第1上面20aと第2上面20bに連続する第1側面20dと、第2上面20bと下面20cに連続する第2側面20eと、第1上面20aと下面20cとに連続する第3側面20fと、を有し、下面20cから第1上面20aまでの厚さT1は下面20cから第2上面20bまでの厚さT2より大きい透光性部材20となるように、透光性部材200を加工する。
透光性部材を加工する工程S13では、透光性部材200の第1面200a側において、図4C~図4Fに示すように、所定の除去ライン611に沿って、ブレード61で透光性部材200の一部を除去し、第1溝部612を形成する。所定の除去ライン611は、発光素子10の個片化する亀裂151と重なる位置とすることが好ましい。第1溝部612は支持基板15に達していてもよいが、支持基板15に意図しない欠けや割れを生じさせないために、支持基板15には達していないことが好ましい。第1溝部612の形成は、ここでは、所望の第1溝部612の幅(つまり所定の除去ライン611の幅)と同等の刃厚のブレード61を用いている。また、第2上面20bが配置される領域において、図4C~図4Fに示すように、ブレード62で、所定の除去ライン621に沿って透光性部材200の第1面200a側の一部を除去する。これにより、第2溝部622が形成される。第2溝部622の形成は、ここでは、所望の第2溝部622の幅(つまり所定の除去ライン621の幅)よりも細い刃厚のブレード62を用いて、ブレード62の進入位置をずらしながら複数回(ここでは4回)に分けて除去を繰り返すことで、所定の除去ライン621に沿った第2溝部622を形成している。このようにして、図4Fに示すように、支持基板15上に、所望の形状に加工された透光性部材210が形成される。なお、図4Dにおいては、第1溝部612を形成するブレード61、第2溝部622を形成するために進入位置をずらして複数回移動するブレード62を全て実線で示している。また、図4Eにおいては、便宜上、第1溝部612を円状の透光性部材の外縁から延長して図示している。また、本明細書において、溝部の幅とは、平面視において溝部の長さが最大になる方向と直行する方向における溝部の長さの最大値を意味する。
(個片化する工程)
個片化する工程S14は、図4Gに示すように、透光性部材210及び支持基板15を個片化する。
個片化する工程S14では、透光性部材210を第1溝部612で割断する。第1溝部612は、亀裂151と重なる位置に配置されているため、割断時に亀裂151に沿って支持基板15も分割される。そして、分割された透光性部材20は、第2側面20e及び第3側面20fとして、一部が側方に突出するような形状の突出部23,24を備える。突出部23,24は、加工工程において形成された第1溝部612の下方に位置する領域である。このようにして、個々の透光性部材20が配置された発光素子10が得られる。透光性部材20が割断により形成される突出部23,24を備えることにより、また透光性部材210の割断と同時に亀裂151に沿って支持基板15が分割されることにより、透光性部材20の下面20cを支持基板15の第1面15aと同じ面積とすることが容易となる。そして、透光性部材20の下面20cと支持基板15の第1面15aとは、平面視で外縁が重なる。これにより、発光素子10から透光性部材20へと光が導光されやすくなり、発光装置100の光取り出し効率が向上する。
(発光素子を配置する工程)
発光素子を配置する工程S15は、図4H及び図4Iに示すように、透光性部材20が接合された発光素子10を配線基板40に配置する。
発光素子を配置する工程S15では、例えば、透光性部材20の第1上面20aをコレット70の吸着部72で吸着し、透光性部材20が接合された発光素子10を、配線基板40の所定位置に移動する。コレット70は、第2上面20bに接する部分に柔軟性のある調整部71を有することが好ましい。これにより、上面が加工された透光性部材20を安定して保持することができる。
そして、導電部材50を介して配線基板40に透光性部材20が接合された発光素子10を配置し、図4Iの矢印に示すように配線基板40側に向かう方向にコレット70を押圧することで、第1素子電極16及び第2素子電極17と、配線42とを接合する。
(光調整部材を配置する工程)
光調整部材を配置する工程S16は、図4Jに示すように、透光性部材20の第1上面20aを露出し、第2上面20bを被覆する光調整部材31を配置する。ここでは、更に、透光性部材20の側面、発光素子10の側面及び配線基板40の上面を被覆するように光調整部材32を配置する。
光調整部材を配置する工程S16では、配線基板40上に、透光性部材20の第1上面20aを露出し、第2上面20b及び側面を被覆するように光調整部材30を構成する未硬化の樹脂を配置する。樹脂の配置は、例えばポッティングにより行うことができる。また、圧縮成形法、トランスファー成形法等によって樹脂を配置することも可能である。その後、樹脂を硬化させ、光調整部材30を形成する。なお、配線基板40の所望の位置に予め樹脂を保持する枠を配置し、枠内に樹脂を供給することで光調整部材30を形成してもよい。また、必要に応じて、形成した光調整部材30の上面を切削して、高さを調整したり、光調整部材30の上面を平坦に加工したりしてもよい。
なお、発光装置100の製造方法では、個片化後に個々の発光装置100の配線基板40となる領域が複数連続した1枚の配線基板を用いて複数の発光装置100を同時に製造してもよく、個別に製造してもよい。複数の発光装置100を同時に製造する場合は、光調整部材を配置する工程S16の後、発光装置100ごとに個片化して発光装置100が形成される。
次に、他の実施形態について説明する。なお、ここでは、適宜、図1Dを参照し、既に説明した構成は適宜、説明を省略する。なお、以下に説明する他の実施形態に係る発光装置においても、発光面内に高輝度領域を有する発光装置とすることができる。
<第2実施形態~第5実施形態>
図5A~図5Dは、それぞれ第2実施形態~第5実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。
発光装置100A~発光装置100Dは、第1実施形態の発光装置100の構成と比較して、光調整部材31の上面を被覆する透光板80を備えている点が異なっている。
発光装置100Aは、図5Aに示すように、透光性部材20の第2上面20bと対向する位置に、透光板80が配置されている。透光板80は、第1側面20dと離隔して光調整部材31上に配置されている。また、透光板80は、透光板80の上面と透光性部材20の第1上面20aとが、同一平面に位置するように配置されている。
発光装置100Aは、透光板80を備えることで光調整部材31を保護することができる。特に、光調整部材31が樹脂を含む場合に、樹脂の劣化を抑制し、発光面を保護することができる。これにより、発光装置100Aは、発光領域内に輝度差を有し、かつ、発光装置の信頼性の向上を図ることができる。
発光装置100Bは、発光装置100Aの構成と比較して、透光性部材20の第2上面20bと対向する位置に、第1側面20dと接する位置まで透光板80が配置されている点が異なっている。発光装置100Bにおいても、発光装置100Aと同様の効果が得られる。
発光装置100Cは、発光装置100Bの構成と比較して、透光性部材20の第1上面20a及び第2上面20bと対向する位置に透光板80が配置されている点が異なっている。発光装置100Cでは、光調整部材31及び透光性部材20を保護することができ、光調整部材31及び透光性部材20の劣化を抑制し、発光面をより広く保護することができる。
発光装置100Dは、発光装置100Cの構成と比較して、透光板80の側面が光調整部材31から露出するように配置されている点が異なっている。発光装置100Dでは、光調整部材30の配置後に透光板80を配置することができるため、容易に製造することができる。
発光装置100A~100Dで用いる透光板80は、例えば樹脂、ガラス、無機物等の透光性材料を板状に成形したものが挙げられる。ガラスとしては、例えばホウ珪酸ガラス、石英ガラス等を用いることができ、樹脂としては、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができる。なかでも、光により劣化しにくいこと、機械的強度等を考慮して、透光板80はガラスを用いることが好ましい。なお、透光板80には、光拡散部材を含有させてもよい。透光板80に光拡散部材を含有させることで、色度むら、輝度むらを抑制することができる。光拡散部材としては、例えば酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等を用いることができる。
また、発光装置100A~100Dは少なくとも第2発光領域R2に透光板80を備える。このため、発光装置の非発光時において、第2発光領域R2を含む発光領域Rの位置の認識が容易となる。これにより、容易に光学系との位置合わせを行うことができる。
発光装置100A~100Dで用いる透光板80の厚さは、例えば、30μm以上230μm以下が好ましい。透光板80の厚さが30μm以上であれば、光調整部材31をより保護し易くなる。一方、透光板80の厚さが230μm以下であれば、光調整部材31の厚みを確保したり、発光装置の小型化を図り易くしたりすることができる。なお、透光板80の厚さとは、配線基板40の上面又は支持基板15の第1面15aに垂直な方向における厚さである。
発光装置100A及び発光装置100Bの製造は、例えば、光調整部材30を配置する際に、未硬化の樹脂を配置した後、透光板80を所定の位置に配置し、その後、樹脂を硬化させることで行うことができる。或いは、樹脂を硬化した後に光調整部材31の上面の所定箇所を切削して、公知の接着部材等を介して透光板80を配置してもよい。
発光装置100C及び100Dの製造は、例えば、光調整部材30を配置した後、光調整部材31の上面及び透光性部材20の第1上面20aに透光性の接着部材等を介して透光板80を配置することで行うことがきる。或いは、光調整部材30と透光性部材20を樹脂で形成し、樹脂のタック性を用いて透光板80と接合してもよい。
<第6実施形態>
図6は、第6実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。
発光装置100Eは、第1実施形態の発光装置100の構成と比較して、光調整部材31Aが、光反射性物質を含む無機部材である点が異なっている。
発光装置100Eは、透光性部材20の第2上面20b及び第1側面20dを被覆する第1光調整部材31Aと、第1光調整部材31Aの上面及び透光性部材20の第1上面20aを露出し、第1光調整部材31Aの側面、透光性部材20の第2側面20e及び第3側面20f、並びに、発光素子10の側面を被覆する第2光調整部材32と、を含む光調整部材30Aを備えている。光調整部材30Aは、例えば、第1光調整部材31Aが無機部材であり、第2光調整部材32が樹脂である。無機部材としては、例えば、ガラス、セラミックス等が挙げられる。
発光装置100Eは、第1光調整部材31Aが無機部材であることで、より信頼性に優れている。また、発光装置100Eは第1光調整部材31Aと第2光調整部材32との境界が視認しやすいため、発光装置の非発光時において、第2発光領域R2を含む発光領域Rの位置の認識が容易となる。これにより、容易に光学系との位置合わせを行うことができる。
発光装置100Eの製造は、例えば、支持基板15に接合した透光性部材200を加工した後に第1光調整部材31Aを配置し、その後に透光性部材20が接合された発光素子10を個片化することで行うことができる。
<第7実施形態>
図7は、第7実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。
発光装置100Fは、第1実施形態の発光装置100の構成と比較して、透光性部材20Aの第2上面20Abが、第1側面20Adとの間に凹部25を有し、第1側面20Adが凹部25の側面を構成している点が異なっている。
発光装置100Fは、透光性部材20Aの第2上面20Abにおける第1側面20Ad側に凹部25を有する。透光性部材20Aが凹部25を有することで、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界をより明確にすることができる。更に、平面視において、凹部25を第1発光部11と第2発光部12との間に配置することにより、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界おける色度むらを抑制することができる。
凹部25の深さD1(つまり第2上面20Abの厚さと下面20Acから凹部25の底までの厚さとの差)は、例えば、5μm以上45μm以下である。
凹部25の幅W1(つまり第1上面20Aaから第2上面20Abに向かう方向における長さ)は、例えば、25μm以上50μm以下である。
<第8実施形態及び第9実施形態>
図8Aは、第8実施形態に係る発光装置の発光領域の形状を説明する模式的平面図である。図8Bは、第9実施形態に係る発光装置の発光領域の形状を説明する模式的平面図である。
第8実施形態の発光装置は、第1実施形態の発光装置100の構成と比較して、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界に接する第1点P1及び第2点P2の位置が異なっている。
第1点P1及び第2点P2は、平面視における発光領域Rにおける一辺において、中央から第1発光領域R1側にずれている。また、第1点P1は、第2点P2よりも、より第1発光領域R1側にずれている。これにより、第1点P1及び第2点P2を結ぶ直線S2は、図面上、右上から右下に向けて斜め方向に発光領域Rを横切っている。なお、第2発光領域R2の面積は、第1発光領域R1の面積よりも大きく形成されている。また、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界は、直線S2と重なるように発光領域Rが形成されている。
第9実施形態の発光装置は、第9実施形態の発光装置の構成と比較して、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界に接する第1点P1及び第2点P2の位置が、より第1発光領域R1側にずれていると共に、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界が、発光領域Rを横切る直線S3と重ならない点が異なっている。
第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界は、2本の直線により、第1発光領域R1と第2発光領域R2とを区切っている。
第8実施形態及び第9実施形態においても、発光面内に高輝度領域を有する発光装置とすることができる。また、第1発光領域R1側から出射する光と第2発光領域R2側から出射する光との色度差を小さくすることができ、発光装置の発光面における色度むらの改善を図ることができる。
<第10実施形態>
図9は、第10実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。
発光装置100Gは、第1実施形態の発光装置100の構成と比較して、突出部23,24がなく、また、透光性部材20Bの下面20Bcが支持基板15の第1面15aよりも大きく、更に、導光部材90を備えている点が異なっている。
透光性部材20Bは、支持基板15の第1面15aよりも大きい下面20Bcが、支持基板15の第1面15aに接合されている。すなわち、透光性部材20Bの外縁が、平面視において、発光素子10の外縁よりも外側に位置する大きさのものが配置されている。
導光部材90は、発光素子10からの光を透光性部材20Bに導く部材である。導光部材90は、支持基板15の側面を覆っている。導光部材90は、例えば、発光素子10と透光性部材20Bとを接着する接着部材が支持基板15の側面に延在したものであってもよい。この場合、導光部材90は、所定の厚みで支持基板15と透光性部材20Bとの間に配置されていてもよい。また、導光部材90は、発光素子10と透光性部材20Bの接着部材とは異なる部材であってもよい。
導光部材90の形状は、一例として、断面視で、側面が湾曲すると共に、支持基板15の第2面15b側から透光性部材20Bの下面20Bc側に向かって幅が広がるように、側面が傾斜している。導光部材90の側面の断面形状は、直線形状であってもよく、湾曲形状であってもよい。例えば、断面視における導光部材90の側面が湾曲形状である場合、湾曲形状は、光調整部材30側に凹む湾曲形状でもよいし、支持基板15側に凹む湾曲形状でもよい。更には、光調整部材32側に凹む箇所と支持基板15側に凹む箇所を有する形状であってもよい。
導光部材90としては、例えば、透光性の樹脂を用いることができる。導光部材90としては、例えばエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等の有機樹脂を用いることができる。なかでも、耐熱性の高いシリコーン樹脂を用いることが好ましい。また、前記した光拡散部材や蛍光体が含有されていてもよい。
<第11実施形態>
図10は、第11実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。
発光装置100Hは、第10実施形態の発光装置100Gの構成と比較して、透光性部材20Cの第1上面20Caに透光板81が配置されている点、光調整部材30Bとして、透光性部材20Cの第2上面20Cbを被覆する第1光調整部材31Bと、透光板81の側面を被覆する第2光調整部材32と、を備える点が異なっている。
発光装置100Hは、発光素子10と、透光性部材20Cと、第1光調整部材31Bと透光板81とを含む。透光性部材20Cは、第1上面20Caと、第2上面20Cbと、第1上面20Ca及び第2上面20Cbの反対側に位置する下面20Ccと、を含む。第1上面20Caと第2上面20Cbとは第1側面20Cdを介して連続している。透光性部材20Cは、下面20Ccを発光素子10の支持基板15に対向させて、発光素子10上に配置されている。透光性部材20Cにおいて、下面20Ccから第1上面20Caまでの厚さT1は下面20Ccから第2上面20Cbまでの厚さT2より大きい。第1光調整部材31Bは、透光性部材20Cの第1上面20Caを露出し、第2上面20Cb及び第1側面20Cdを被覆する。透光板81は、透光性部材20Cの第1上面20Ca及び第1光調整部材31Bの上面を被覆する。発光装置100Hにおいて、第1光調整部材31Bは、透光性部材20Cの第2上面20Cbと、透光板81との間に配置されている。第1光調整部材31Bは、透光性部材20Cの第2上面20Cbと透光板81の間において、透光性部材20C及び透光板81に接して配置されていることが好ましい。
透光性部材20Cにおける下面20Ccから第1上面20Caまでの厚さT1は、機械的強度の向上の点から10μm以上が好ましく、発光装置100Hの小型化の観点から200μm以下が好ましい。より詳細には、下面20Ccから第1上面20Caまでの厚さT1は、より好ましくは15μm以上150μm以下、更に好ましくは20μm以上120μm以下である。
透光性部材20Cにおける下面20Ccから第2上面20Cbまでの厚さT2は厚さT1より小さく、かつ、厚さT1と同様に機械的強度の向上及び小型化の観点から、10μm以上200μm以下が好ましい。なお、より好ましくは10μm以上105μm以下、更に好ましくは、15μm以上90μm以下である。
透光性部材20Cにおける下面20Ccから第1上面20Caまでの厚さT1と下面20Ccから第2上面20Cbまでの厚さT2との差(つまり、第2上面20Cbを被覆する第1光調整部材31Bの厚さ)は、所望の配光に合わせて、適宜調整することができる。例えば、第2発光領域R2の輝度を、第1発光領域R1の輝度の5%以上80%以下にする場合、透光性部材20Cの第2上面20Cbにおける厚さT2は、第1上面20Caにおける厚さT1の20%以上90%以下が挙げられる。
発光装置100Hは、更に、光調整部材30Bとして、透光板81の上面を露出し、透光板81の側面、第1光調整部材31Bの側面、透光性部材20Cの第2側面20Ce及び第3側面20Cf、並びに、発光素子10の側面を被覆する第2光調整部材32と、を備えていてもよい。第2光調整部材32は、直接又は導光部材90等の他の部材を介して支持基板15の側面を被覆している。
発光装置100Hにおいて、透光性部材20Cは蛍光体粉末を含有する樹脂であり、第1光調整部材31B及び第2光調整部材32は光反射性物質の粒子を含む樹脂である。透光性部材20C、第1光調整部材31B及び第2光調整部材32の母材として樹脂を用いることにより、各部材が含有する蛍光体粉末及び/又は光反射性物質の濃度等の調整が容易となり、各発光領域からの出射光の輝度や色度の調整が容易となる。
発光装置100Hにおいて、透光性部材20Cに含有される蛍光体は、透光性部材20C中において分散して配置されていてもよく、下面20Cc側(つまり発光素子10側)に偏在して配置されていてもよい。なお、透光性部材20Cにおいて、蛍光体が下面側に偏在して配置される場合においても、下面20Ccと第2上面20Cbとの間に配置される蛍光体量を下面20Ccと第1上面20Caとの間に配置される蛍光体量よりも少なくすることで、第1発光領域R1から出射する光と第2発光領域R2から出射する光との色度差を低減することができる。
透光板81は、透光性部材20Cの第1上面20Ca及び第1光調整部材31Bの上面に配置されている。これにより、第1光調整部材31B及び透光性部材20Cを保護することができ、第1光調整部材31B及び透光性部材20Cの劣化を抑制し、発光面を保護することができる。
透光板81の厚さは、例えば、機械的強度の向上の点から、20μm以上が好ましく、発光装置100Hの小型化の点から300μm以下が好ましい。また、第1光調整部材31B及び透光性部材20Cがそれぞれ樹脂部材で構成されている場合には、透光板81の厚さは、樹脂部材を支持する支持体として、透光性部材20Cの厚さより大きいことが好ましい。なお、透光板81の厚さとは、配線基板40の上面又は発光素子10の上面に垂直な方向における厚さである。透光板81の材料としては、例えば、透光板80と同様の材料を用いることができる。
<第12実施形態>
図11は、第12実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図である。
発光装置100Iは、第11実施形態の発光装置100Hの構成と比較して、発光素子10Aが発光部11Aを1つのみ備えている点が異なっている。
このような発光装置100Iにおいても、発光領域R内に輝度差を有し、かつ、発光装置の信頼性の向上を図ることができる。
第11実施形態及び第12実施形態においても、発光面内に高輝度領域を有する発光装置とすることができる。また、第1発光領域R1側から出射する光と第2発光領域R2側から出射する光との色度差を小さくすることができ、発光装置の発光面における色度むらの改善を図ることができる。
以上、本実施形態に係る発光装置及びその製造方法について、発明を実施するための形態により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
例えば、第1発光部及び第2発光部は、発光時の電流密度が同じであってもよく、発光時の電流密度がそれぞれ異なるものであってもよい。第1発光部の発光層を通過する電流の電流密度と第2発光部の発光層を通過する電流の電流密度が異なることで、低輝度と高輝度との輝度差を調整することができる。発光時の電流密度は、第1発光部と第2発光部とを個別に駆動させることができる配線基板を用いることで異ならせることができる。また、配線基板において第1発光部と第2発光部とを直列に接続する配線を備えている場合であっても、第1発光部と第2発光部との平面視における面積を異ならせることで、発光時の電流密度を異ならせることができる。また、第1発光部と第2発光部との平面視における面積が同じである場合、第1発光部と第2発光部とを直列に接続する配線を備える配線基板に定電流ダイオードを配置することで、第1発光部と第2発光部との発光時の電流密度が異なるようにしてもよい。また、第1発光部と第2発光部との平面視における面積が異なる場合であっても、第1発光部と第2発光部とを個別に駆動することで、第1発光部と第2発光部との発光時の電流密度が異なるようにしてもよい。
また、発光素子は、第1発光部と第2発光部とを含む複数の発光部を有していてもよく、1つの発光部を有していてもよい。また、1つの発光部に配置される素子電極は、2つであってもよく、4つ以上であってもよい。また、1つの発光部は、重なって配置される複数の半導体積層体を含むものであってもよい。また、透光性部材は、2層以上の積層構造であってもよい。この場合、蛍光体濃度は、透光性部材における蛍光体を含む層全体の全量に対する蛍光体の割合とすればよい。
また、発光装置は、発光領域Rにおいて、透光性部材20や透光板80の上面に誘電体多層膜等の反射膜を配置してもよい。これにより、第1発光領域R1及び第2発光領域R2から出射される光の輝度及び光度をより容易に調整することができる。
また、発光装置の製造方法において、一部の工程は、順序が限定されるものではなく、順序が前後してもよい。例えば、1枚の透光性部材が接合された半導体ウエハを個片化して平板状(つまり第2上面を有さない)の透光性部材が接合された発光素子を作成した後、この発光素子を配線基板に配置し、その後、透光性部材に第1上面及び第2上面を形成する等の加工を行ってもよい。或いは、平板状(つまり第2上面を有さない)の透光性部材が接合された発光素子を配線基板に配置する前に、発光素子に接合された透光性部材に第1上面及び第2上面を形成する等の加工を行い、その後、配線基板に発光素子を配置してもよい。
また、半導体ウエハに接合された透光性部材に加工を行った後、光調整部材を配置し、その後、光調整部材が配置された透光性部材を個片化してもよい。また、発光素子を配線基板に配置し、配線基板上の発光素子に個片化した透光性部材を配置した後、光調整部材を配置してもよい。
本開示の実施形態に係る発光装置は、例えば、以下の通りである。
[項1]
第1発光領域と、前記第1発光領域に隣接して配置される第2発光領域を含む発光領域を上面に有する発光装置であって、
第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有する支持基板と、前記支持基板の第2面に配置され、第1半導体層、発光層及び第2半導体層を順に有する半導体積層体を含む発光部と、を有する発光素子と、
第1上面と、第2上面と、前記第1上面及び前記第2上面の反対側に位置する下面と、前記第1上面と前記第2上面とに連続する第1側面と、前記第2上面と前記下面とに連続する第2側面と、前記第1上面と前記下面とに連続する第3側面と、を有し、前記下面から前記第1上面までの厚さは前記下面から前記第2上面までの厚さより大きく、前記下面が前記支持基板の第1面に対向するように配置される透光性部材と、
前記透光性部材の前記第1上面を露出し、前記第2上面及び前記第1側面を被覆する光調整部材と、を含み、
平面視で、前記第1発光領域は前記第1上面を含み、前記第2発光領域は前記第2上面を含み、前記第2発光領域の面積は前記発光領域の面積の35%以上95%以下であり、
前記第1発光領域と前記第2発光領域との境界は、前記発光領域の外周に接する第1点及び第2点を有し、平面視で、前記第1点及び前記第2点を結ぶ直線は前記発光領域を横切る直線である発光装置。
[項2]
前記発光素子は、前記支持基板の前記第2面において、それぞれ離隔して配置される複数の前記発光部を有する項1に記載の発光装置。
[項3]
平面視で、前記第1発光領域と前記第2発光領域との境界は、複数の前記発光部の間に位置する項2に記載の発光装置。
[項4]
複数の前記発光部は、発光時の電流密度が異なる項2又は項3に記載の発光装置。
[項5]
前記透光性部材は、蛍光体を含む項1乃至項3のいずれか一項に記載の発光装置。
[項6]
前記光調整部材は、前記透光性部材に含まれる蛍光体とは、発光ピーク波長が異なる蛍光体を含む項5に記載の発光装置。
[項7]
前記光調整部材は、光反射性物質を含む樹脂である項1乃至項6のいずれか一項に記載の発光装置。
[項8]
前記光調整部材は、前記透光性部材の前記第2側面及び前記第3側面、並びに、前記発光素子の側面を被覆する項1乃至項7のいずれか一項に記載の発光装置。
[項9]
前記光調整部材は、光反射性物質を含む無機部材である項1乃至項6のいずれか一項に記載の発光装置。
[項10]
前記光調整部材の上面及び前記透光性部材の第1上面を露出し、前記光調整部材の側面、前記透光性部材の前記第2側面及び前記第3側面、並びに、前記発光素子の側面を被覆する被覆部材を備える項9に記載の発光装置。
[項11]
前記透光性部材の前記第1上面と前記光調整部材の上面とは、同一平面に位置する項1乃至項10のいずれか一項に記載の発光装置。
[項12]
前記光調整部材の上面を被覆する透光板を備える項1乃至項11のいずれか一項に記載の発光装置。
[項13]
前記第2上面の表面粗さRaは、前記第1上面の表面粗さRaよりも大きい項1乃至項12のいずれか一項に記載の発光装置。
[項14]
前記第2上面は、前記第1側面との間に曲面部を有する項1乃至項13のいずれか一項に記載の発光装置。
[項15]
前記第2上面は、前記第1側面との間に凹部を有し、前期第1側面は前記凹部の側面を構成する項1乃至項13のいずれか一項に記載の発光装置。
[項16]
前記発光部は、重なって配置される複数の前記半導体積層体を含む項1乃至項15のいずれか一項に記載の発光装置。
本開示の実施形態に係る発光装置は、ヘッドライト等の車両用照明に好適に利用することができる。その他、本開示の実施形態に係る発光装置は、液晶ディスプレイのバックライト光源、各種照明器具、大型ディスプレイ、広告や行き先案内等の各種表示装置、更には、デジタルビデオカメラ、ファクシミリ、コピー機、スキャナ等における画像読取装置、プロジェクタ装置等に利用することができる。
10、10A 発光素子
101 半導体ウエハ
11 第1発光部
12 第2発光部
11A 発光部
111 第1半導体層
121 第1半導体層
112 発光層
122 発光層
113 第2半導体層
123 第2半導体層
15 支持基板
15a 第1面
15b 第2面
151 亀裂
16 第1素子電極
17 第2素子電極
161 N側電極
162 P側電極
163 N側電極
171 N側電極
172 P側電極
173 N側電極
20、20A、20B、20C 透光性部材
20a、20Aa、20Ca 第1上面
20b、20Ab、20Cb 第2上面
20c、20Ac、20Bc、20Cc 下面
20d、20Cd 第1側面
20e、20e 第2側面
20f、20Cf 第3側面
20b1 曲面部
200 透光性部材
200a 第1面
200b 第2面
210 透光性部材
23、24 突出部
25 凹部
30、30A、30B 光調整部材
31 光調整部材
31A、31B 光調整部材(第1光調整部材)
32 光調整部材(第2光調整部材)
40 配線基板
41 基材
42 配線
421 第1配線
422 第2配線
423 第3配線
441 電子部品
50 導電部材
61 ブレード
611 除去ライン
612 第1溝部
62 ブレード
621 除去ライン
622 第2溝部
70 コレット
71 調整部
72 吸着部
80 透光板
81 透光板
90 導光部材
100、100B、100C、100D、100E、100F、100G、100H、100I 発光装置
R 発光領域
R1 第1発光領域
R2 第2発光領域
P1 第1点
P2 第2点
S1、S2、S3 直線
T1、T2、T3 厚さ
D1 深さ
W1 幅
透光性部材20における下面20cから第1上面20aまでの厚さT1は、機械的強度の向上の観点から50μm以上が好ましく、発光装置100の小型化の観点から300μm以下が好ましい。より詳細には、下面20cから第1上面20aまでの厚さT1は、より好ましくは55μm以上200μm以下、更に好ましくは60μm以上100μm以下である。
第9実施形態の発光装置は、第実施形態の発光装置の構成と比較して、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界に接する第1点P1及び第2点P2の位置が、より第1発光領域R1側にずれていると共に、第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界が、発光領域Rを横切る直線S3と重ならない点が異なっている。
第1発光領域R1と第2発光領域R2との境界は、2本の直線により、第1発光領域R1と第2発光領域R2とを区切っている。
第8実施形態及び第9実施形態においても、発光面内に高輝度領域を有する発光装置とすることができる。また、第1発光領域R1側から出射する光と第2発光領域R2側から出射する光との色度差を小さくすることができ、発光装置の発光面における色度むらの改善を図ることができる。
透光性部材20Cにおける下面20Ccから第1上面20Caまでの厚さT1は、機械的強度の向上の観点から10μm以上が好ましく、発光装置100Hの小型化の観点から200μm以下が好ましい。より詳細には、下面20Ccから第1上面20Caまでの厚さT1は、より好ましくは15μm以上150μm以下、更に好ましくは20μm以上120μm以下である。
透光板81の厚さは、例えば、機械的強度の向上の観点から、20μm以上が好ましく、発光装置100Hの小型化の観点から300μm以下が好ましい。また、第1光調整部材31B及び透光性部材20Cがそれぞれ樹脂部材で構成されている場合には、透光板81の厚さは、樹脂部材を支持する支持体として、透光性部材20Cの厚さより大きいことが好ましい。なお、透光板81の厚さとは、配線基板40の上面又は発光素子10の上面に垂直な方向における厚さである。透光板81の材料としては、例えば、透光板80と同様の材料を用いることができる。
本開示の実施形態に係る発光装置は、例えば、以下の通りである。
[項1]
第1発光領域と、前記第1発光領域に隣接して配置される第2発光領域を含む発光領域を上面に有する発光装置であって、
第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有する支持基板と、前記支持基板の第2面に配置され、第1半導体層、発光層及び第2半導体層を順に有する半導体積層体を含む発光部と、を有する発光素子と、
第1上面と、第2上面と、前記第1上面及び前記第2上面の反対側に位置する下面と、前記第1上面と前記第2上面とに連続する第1側面と、前記第2上面と前記下面とに連続する第2側面と、前記第1上面と前記下面とに連続する第3側面と、を有し、前記下面から前記第1上面までの厚さは前記下面から前記第2上面までの厚さより大きく、前記下面が前記支持基板の第1面に対向するように配置される透光性部材と、
前記透光性部材の前記第1上面を露出し、前記第2上面及び前記第1側面を被覆する光調整部材と、を含み、
平面視で、前記第1発光領域は前記第1上面を含み、前記第2発光領域は前記第2上面を含み、前記第2発光領域の面積は前記発光領域の面積の35%以上95%以下であり、
前記第1発光領域と前記第2発光領域との境界は、前記発光領域の外周に接する第1点及び第2点を有し、平面視で、前記第1点及び前記第2点を結ぶ直線は前記発光領域を横切る直線である発光装置。
[項2]
前記発光素子は、前記支持基板の前記第2面において、それぞれ離隔して配置される複数の前記発光部を有する項1に記載の発光装置。
[項3]
平面視で、前記第1発光領域と前記第2発光領域との境界は、複数の前記発光部の間に位置する項2に記載の発光装置。
[項4]
複数の前記発光部は、発光時の電流密度が異なる項2又は項3に記載の発光装置。
[項5]
前記透光性部材は、蛍光体を含む項1乃至項3のいずれか一項に記載の発光装置。
[項6]
前記光調整部材は、前記透光性部材に含まれる蛍光体とは、発光ピーク波長が異なる蛍光体を含む項5に記載の発光装置。
[項7]
前記光調整部材は、光反射性物質を含む樹脂である項1乃至項6のいずれか一項に記載の発光装置。
[項8]
前記光調整部材は、前記透光性部材の前記第2側面及び前記第3側面、並びに、前記発光素子の側面を被覆する項1乃至項7のいずれか一項に記載の発光装置。
[項9]
前記光調整部材は、光反射性物質を含む無機部材である項1乃至項6のいずれか一項に記載の発光装置。
[項10]
前記光調整部材の上面及び前記透光性部材の第1上面を露出し、前記光調整部材の側面、前記透光性部材の前記第2側面及び前記第3側面、並びに、前記発光素子の側面を被覆する光調整部材更に備える項9に記載の発光装置。
[項11]
前記透光性部材の前記第1上面と前記光調整部材の上面とは、同一平面に位置する項1乃至項10のいずれか一項に記載の発光装置。
[項12]
前記光調整部材の上面を被覆する透光板を備える項1乃至項11のいずれか一項に記載の発光装置。
[項13]
前記第2上面の表面粗さRaは、前記第1上面の表面粗さRaよりも大きい項1乃至項12のいずれか一項に記載の発光装置。
[項14]
前記第2上面は、前記第1側面との間に曲面部を有する項1乃至項13のいずれか一項に記載の発光装置。
[項15]
前記第2上面は、前記第1側面との間に凹部を有し、前期第1側面は前記凹部の側面を構成する項1乃至項13のいずれか一項に記載の発光装置。
[項16]
前記発光部は、重なって配置される複数の前記半導体積層体を含む項1乃至項15のいずれか一項に記載の発光装置。

Claims (16)

  1. 第1発光領域と、前記第1発光領域に隣接して配置される第2発光領域を含む発光領域を上面に有する発光装置であって、
    第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有する支持基板と、前記支持基板の第2面に配置され、第1半導体層、発光層及び第2半導体層を順に有する半導体積層体を含む発光部と、を有する発光素子と、
    第1上面と、第2上面と、前記第1上面及び前記第2上面の反対側に位置する下面と、前記第1上面と前記第2上面とに連続する第1側面と、前記第2上面と前記下面とに連続する第2側面と、前記第1上面と前記下面とに連続する第3側面と、を有し、前記下面から前記第1上面までの厚さは前記下面から前記第2上面までの厚さより大きく、前記下面が前記支持基板の第1面に対向するように配置される透光性部材と、
    前記透光性部材の前記第1上面を露出し、前記第2上面及び前記第1側面を被覆する光調整部材と、を含み、
    平面視で、前記第1発光領域は前記第1上面を含み、前記第2発光領域は前記第2上面を含み、前記第2発光領域の面積は前記発光領域の面積の35%以上95%以下であり、
    前記第1発光領域と前記第2発光領域との境界は、前記発光領域の外周に接する第1点及び第2点を有し、平面視で、前記第1点及び前記第2点を結ぶ直線は前記発光領域を横切る直線である発光装置。
  2. 前記発光素子は、前記支持基板の前記第2面において、それぞれ離隔して配置される複数の前記発光部を有する請求項1に記載の発光装置。
  3. 平面視で、前記第1発光領域と前記第2発光領域との境界は、複数の前記発光部の間に位置する請求項2に記載の発光装置。
  4. 複数の前記発光部は、発光時の電流密度が異なる請求項2又は請求項3に記載の発光装置。
  5. 前記透光性部材は、蛍光体を含む請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
  6. 前記光調整部材は、前記透光性部材に含まれる蛍光体とは、発光ピーク波長が異なる蛍光体を含む請求項5に記載の発光装置。
  7. 前記光調整部材は、光反射性物質を含む樹脂である請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
  8. 前記光調整部材は、前記透光性部材の前記第2側面及び前記第3側面、並びに、前記発光素子の側面を被覆する請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
  9. 前記光調整部材は、光反射性物質を含む無機部材である請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
  10. 前記光調整部材の上面及び前記透光性部材の第1上面を露出し、前記光調整部材の側面、前記透光性部材の前記第2側面及び前記第3側面、並びに、前記発光素子の側面を被覆する被覆部材を備える請求項9に記載の発光装置。
  11. 前記透光性部材の前記第1上面と前記光調整部材の上面とは、同一平面に位置する請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
  12. 前記光調整部材の上面を被覆する透光板を備える請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
  13. 前記第2上面の表面粗さRaは、前記第1上面の表面粗さRaよりも大きい請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
  14. 前記第2上面は、前記第1側面との間に曲面部を有する請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
  15. 前記第2上面は、前記第1側面との間に凹部を有し、前期第1側面は前記凹部の側面を構成する請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
  16. 前記発光部は、重なって配置される複数の前記半導体積層体を含む請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
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