JP2024013303A - 土壌改良剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、リグニン系化合物を有効成分とし、土壌中の微生物量や無機成分量の効率的な向上を図ることができる土壌改善剤の提供を目的とする。【解決手段】本発明は、フェノール性水酸基含量が0.1~5.0重量%、メトキシル基含量が1.0~15.0重量%、スルホン基由来の硫黄原子含量が2.0%以上であるリグニンスルホン酸を含む、土壌改良剤;土壌改良剤と土壌を含む、改良土壌組成物;土壌改良剤を土壌に添加することを含む、改良土壌の調製方法;改良土壌組成物を用いて植物を生産する、植物の生産方法を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、土壌改良剤に関する。
土壌の性質は、農業をはじめとする土壌を用いる産業において重要である。中でも、微生物や無機成分を豊富に含む土壌は、これを用いる作物の栽培において、作物の病害の抑制、連作障害の抑制、有機農業の実現等のメリットがある。
土壌改良剤として、例えば、特許文献1には、アルカリニトロベンゼン酸化によるアルデヒド収率が5質量%以上であり、重量平均分子量が300以上100,000以下であり、水に対する接触角が15°以上である、ソーダリグニン等のリグニン分解物を有効成分とする土壌改良剤が土壌の硬度を低下させることが記載されている。また、特許文献2には、リグニン含有材料から所定の有機溶媒を含む溶媒で抽出されたリグニン誘導体を含む土壌改良剤が、土壌の菌叢構造を維持しつつ団粒を促進することが記載されている。
特開2017-190448号公報 特開2021-80367号公報
しかし、特許文献1及び2には、土壌中の微生物の増殖、無機成分の増加効果については何ら記載されていない。本発明は、リグニン系化合物を有効成分とし、土壌中の微生物量や無機成分量の効率的な向上を図ることができる土壌改善剤の提供を目的とする。
本発明は、以下の〔1〕~〔9〕を提供する。
〔1〕フェノール性水酸基含量が0.1~5.0重量%、メトキシル基含量が1.0~15.0重量%、スルホン基由来の硫黄原子含量が2.0%以上であるリグニンスルホン酸を含む、土壌改良剤。
〔2〕リグニンスルホン酸の、
硫黄原子含量が1.0重量%以上であること、
ナトリウム原子含量が0.3重量%以上であること、及び
還元性糖類含量が0.1重量%以上であること、
の少なくともいずれかを満たす、〔1〕に記載の剤。
〔3〕リグニンスルホン酸のカルボキシル基含量が、0.1~4.5mmol/gである、〔1〕又は〔2〕に記載の剤。
〔4〕リグニンスルホン酸の重量平均分子量(RI)が3,000以上である、〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の剤。
〔5〕リグニンスルホン酸が、(ポリ)アルキレンオキシドに由来する置換基を有する、〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の剤。
〔6〕土壌が農業用土壌である、〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の剤。
〔7〕〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の剤と土壌を含む、改良土壌組成物。
〔8〕〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の剤を土壌に添加することを含む、改良土壌の調製方法。
〔9〕〔7〕に記載の改良土壌組成物を用いて植物を生産する、植物の生産方法。
本発明によれば、様々な土壌に適用可能な土壌改良剤が提供される。本発明の土壌改良剤は、土壌中の微生物を増殖させ、無機成分を増加させることができる。そのため、農業分野において利用することにより、農作物の増収を導くことができ、有機農業を実現、普及させることができる。
[1.リグニンスルホン酸成分]
本発明の土壌改良剤は、リグニンスルホン酸成分を含有する。
[リグニンスルホン酸]
リグニンスルホン酸成分は、リグニンスルホン酸を主に含む成分であり、通常、パルプの亜硫酸蒸解に由来する。リグニンスルホン酸は、リグニンのヒドロキシフェニルプロパン構造の側鎖α位の炭素が開裂してスルホン基が導入された骨格を有する化合物である。
リグニンスルホン酸は、塩の形態を取りうる。塩としては例えば、一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩ならびに有機アンモニウム塩が挙げられ、このうち、カルシウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩、カルシウム・ナトリウム混合塩が好ましい。
[置換基]
リグニンスルホン酸は、スルホン基以外の置換基を含む。置換基は、リグニン由来の置換基でもよいし、変性処理により導入される、本来のリグニンが有しない置換基でもよい。置換基としては、例えば、水酸基(フェノール性水酸基、アルコール性水酸基)、メトキシル基、カルボキシル基、スルホメチル基、アミノメチル基、(ポリ)アルキレンオキサイド基が挙げられる。これらのうち、フェノール性水酸基、メトキシル基、スルホン基、(ポリ)アルキレンオキサイド基を所定の範囲で含むことがより好ましい。これにより、植物の生長を促進することができる。
-フェノール性水酸基-
フェノール性水酸基は、一般に、ベンゼン等の芳香環に直接結合した水酸基である。フェノール性水酸基含量は、リグニンスルホン酸成分全量に対し0.1重量%以上が好ましく、0.5重量%以上がより好ましく、1.0重量%以上がさらに好ましく、1.1重量%以上がさらにより好ましい。上限は、5.0重量%以下が好ましく、4.0重量%以下がより好ましく、3.0重量%以下がさらに好ましく、2.7重量%以下がさらにより好ましい。したがって、リグニンスルホン酸のフェノール性水酸基含量は、0.1~5.0重量%が好ましく、0.5~4.0重量%がより好ましく、1.0~3.0重量%がさらに好ましく、1.1~2.7重量%がさらにより好ましい。フェノール性水酸基含量は、分光光度計による吸光度の測定値から定量できる。
-メトキシル基-
メトキシル基は、式:-OCHで表される基である。メトキシル基含量は、リグニンスルホン酸成分全量に対し1.0重量%以上が好ましく、3.0重量%以上がより好ましく、5.0重量%以上がさらに好ましく、6.0重量%以上がさらにより好ましい。上限は、15.0重量%以下が好ましく、13.0重量%以下がより好ましく、12.0重量%以下がさらに好ましく、11.5重量%以下がさらにより好ましい。したがって、メトキシル基含量は、1.0~15.0重量%が好ましく、3.0~13.0重量%がより好ましく、5.0~12.0重量%がさらに好ましく、6.0~11.5重量%がさらにより好ましい。リグニンが有するメトキシル基含量は、Viebock及びSchwappach法により測定できる。
-スルホン基-
スルホン基(スルホン酸基、スルホ基)は、一般に、式:-SO (Mはカウンターカチオン(例えば、H、Na、Ca、Mg、NH)である)で表される基である。スルホン基含量は、スルホン基由来の硫黄原子含量(スルホン基S含量)により示すことができる。スルホン基S含量は、リグニンスルホン酸成分全量に対し2.0%以上が好ましく、3.0%以上がより好ましく、4.0%以上がさらに好ましく、4.5%以上がさらにより好ましい。上限は、特に制限はないが、10.0%以下が好ましく、9.0%以下がより好ましく、8.0%以下がさらに好ましく、7.0%以下が更により好ましい。したがって、スルホン基S含量は、2.0~10.0%が好ましく、3.0~9.0%がより好ましく、4.0~8.0%がさらに好ましく、4.5~7.0%がさらにより好ましい。スルホン基S含量は、リグニンスルホン酸中の全硫黄原子含量から、無機態の硫黄原子含量を差し引くことにより求めることができる。
-カルボキシル基-
カルボキシル基は、一般に、式:-COOM(Mはカウンターカチオン(例えば、H、Na、Ca、Mg、NH)である)で表される基である。カルボキシル基含量が所定範囲であることが好ましい。すなわち、リグニンスルホン酸成分重量あたり0.1mmol/g以上が好ましく、0.3mmol/g以上がより好ましく、0.5mmol/g以上がさらに好ましい。上限は、4.5mmol/g以下が好ましく、4.0mmol/g以下がより好ましく、3.0mmol/g以下がさらに好ましい。したがって、カルボキシル基含量は、0.1~4.5mmol/gが好ましく、0.3~4.0mmol/gがより好ましく、0.5~3.0mmol/gがさらに好ましい。カルボキシル基含量は、中和滴定により求めることができる。
-(ポリ)アルキレングリコール基-
(ポリ)アルキレングリコール基は、(ポリ)アルキレンオキシドに由来する置換基である。ポリアルキレングリコールを構成するアルキレンオキシド単位の平均付加モル数は、通常1以上、5以上又は10以上、好ましくは15以上、より好ましくは20以上、更に好ましくは25以上、又は30以上、更により好ましくは35以上である。これにより、分散性が良好となり得る。中でも、50以上、60以上、70以上、80以上又は90以上であることにより、水面拡展性がより向上するので好ましい。上限は、通常、300以下又は200以下、好ましくは190以下、より好ましくは180以下、更に好ましくは170以下である。これにより分散保持性の低下が抑制され得る。従って、平均付加モル数は、通常10~200、好ましくは15~190、より好ましくは20~180、更に好ましくは25~170である。一方、好ましくは25~300であり、より好ましくは30~200であり、さらに好ましくは35~150でもよい。ポリアルキレングリコールの炭素原子数は特に限定されず、通常、2~18であり、好ましくは2~4であり、より好ましくは2~3である。アルキレンオキシド単位としては例えば、エチレンオキシド単位、プロピレンオキシド単位、ブチレンオキシド単位が挙げられ、エチレンオキシド単位又はプロピレンオキシド単位が好ましい。(ポリ)アルキレンオキサイド基を含むリグニンスルホン酸としては、例えば、国際公開第2021/066166号に記載されるリグニン誘導体が挙げられる。
[無機成分]
リグニンスルホン酸成分は、無機成分をさらに含んでもよい。無機成分としては、例えば、硫黄、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、窒素、リン、カリウム、鉄等の無機塩、アンモニア、これらの無機塩の酸化物(例えば、酸化硫黄、酸化マグネシウム、酸化カルシウム)、水酸化物(例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム)、炭酸化物(例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム)、硝酸が挙げられる。無機成分の態様は特に限定されず、リグニンスルホン酸のカウンターカチオン、遊離の無機成分(例えば、リグニンスルホン酸製造時に添加された無機成分)でもよい。これらのうち、硫黄、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、窒素、リン、カリウムのうち少なくともいずれかを含むことが好ましい。
-硫黄イオン-
硫黄イオンの含有量は、リグニンスルホン酸に含まれる硫黄原子含量(全S含量)として表すことができる。全S含量は、1.0重量%以上、2.0重量%以上又は3.0重量%以上が好ましく、4.0重量%以上がより好ましく、5.0重量%以上がさらに好ましい。上限は、特に制限はないが、10.0重量%以下が好ましく、9.0重量%以下がより好ましく、8.0重量%以下がさらに好ましい。従って、S含量は、1.0~10.0重量%以上、2.0~10.0重量%以上又は3.0~10.0重量%が好ましく、4.0~9.0重量%がより好ましく、5.0~8.0重量%がさらに好ましい。全S含量は、ICP発光分光分析法により定量できる。
-酸化硫黄-
リグニンスルホン酸は、酸化硫黄を含んでもよい。酸化硫黄としては、例えば、二酸化硫黄(SO)、三酸化硫黄(SO)、四酸化硫黄(SO)が挙げられ、SO、SOが好ましい。SO含量は、SOがSO態へと変化する可能性があり、通常、0%以上であり、0.001重量%以上が好ましく、0.005重量%以上がより好ましく、0.01重量%以上又は0.04重量%以上がさらに好ましい。上限は、3.0重量%以下が好ましく、2.0重量%以下がより好ましく、1.0重量%以下がさらに好ましく、0.5重量%以下がさらにより好ましい。従って、SO含量は、通常、0~3.0重量%であり、0.001~3.0重量%が好ましく、0.005~2.0重量%がより好ましく、0.01~1.0重量%がさらに好ましく、0.04~0.5重量%がさらにより好ましい。SO含量は、0.2重量%以上が好ましく、0.4重量%以上がより好ましく、0.5重量%以上、2.0%以上又は3.0%以上がさらに好ましい。上限は、10重量%以下が好ましく、9.5重量%以下がより好ましく、9.0重量%以下がさらに好ましい。従って、SO含量は、0.2~10重量%が好ましく、0.4~9.5重量%がより好ましく、0.5~9.0重量%がさらに好ましく、2.0~9.0重量%又は3.0~9.0重量%がさらによい好ましい。酸化硫黄含量は、イオンクロマト法により定量できる。
-スルホン基Sの全S含量に占める割合-
リグニンスルホン酸に含まれる硫黄原子含量に占めるスルホン基由来の硫黄原子含量の割合は、0.5以上が好ましく、0.6以上がより好ましい。上限は、通常、0.9以下、好ましくは0.8以下であるが特に制限はない。
-SOのSOに占める割合-
リグニンスルホン酸に含まれるSO含量のSO含量に対する比率は、通常、0以上であり、0.01以上が好ましく、0.02以上がより好ましい。上限は、0.05以下が好ましく、0.03未満がより好ましい。
-ナトリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン-
Na、Ca2+、Mg2+の各イオン含量は、それぞれの原子含量として表すことができる。ナトリウム原子含量(Na含量)は、0.3重量%以上が好ましく、0.5重量%以上がより好ましく、1.0重量%以上が更に好ましい。上限は、特に制限はないが、10.0重量%以下が好ましく、9.0重量%以下がより好ましく、8.0重量%以下がより好ましい。従って、Na含量は、0.3~10.0重量%が好ましく、0.5~9.0重量%がより好ましく、1.0~8.0重量%が更に好ましい。カルシウム原子含量(Ca含量)は、0.001重量%以上が好ましく、0.01重量%以上がより好ましく、0.03重量%以上が更により好ましい。上限は、3.0重量%以下が好ましく、1.0重量%以下がより好ましい。従って、Ca含量は、0.001~3.0重量%が好ましく、0.01~1.0重量%がより好ましく、0.03~1.0重量%が更により好ましい。マグネシウム原子含量(Mg含量)は、0.05重量%以上が好ましく、0.07重量%以上がより好ましく、0.1重量%以上、0.5重量%以上、1.0重量%以上、2.0重量%以上、3.0重量%以上又は3.2重量%以上が更に好ましい。上限は、10.0重量%以下が好ましく、8.0重量%以下がより好ましく、5.0重量%以下が更に好ましい。従って、Mg含量は、0.05~10.0重量%が好ましく、0.07~8.0重量%がより好ましく、0.1~5.0重量%、0.5~5.0重量%、1.0~5.0重量%、2.0~5.0重量%、3.0~5.0重量%又は3.2~5.0重量%が更に好ましい。Na含量、Ca含量及びMg含量は、誘導結合プラズマ(ICP)法により定量できる。
-還元性糖類-
リグニンスルホン酸成分は、還元性糖類をさらに含むことが好ましい。本明細書において、還元性糖類とは、還元性を有する、すなわち、塩基性溶液中でアルデヒド基又はケトン基を生じる性質を有する糖類をいう。還元性糖類としては、例えば、すべての単糖類;マルトース、ラクトース、アラビノース、スクロースの転化糖等の二糖類;多糖類が挙げられる。還元性糖類は、通常、セルロース、ヘミセルロース、及びそれらの分解物を含む。セルロース及びヘミセルロースの分解物としては、例えば、ラムノース、ガラクトース、アラビノース、キシロース、グルコース、マンノース、フルクトース等の単糖類;キシロオリゴ糖、セロオリゴ糖等のオリゴ糖類、これらの変性物が挙げられる。変性物とは、酸化、スルホン化等の化学変性物であり、例えば、ヒドロキシル基、アルデヒド基、カルボニル基、及びスルホ基等の官能基が糖の骨格中に導入された糖誘導体、当該糖誘導体2つ(2種)以上が結合した化合物が挙げられる。
還元性糖類含量は、0.1重量%以上が好ましく、0.3重量%以上がより好ましく、0.5重量%以上、又は2.0重量%以上がさらに好ましい。上限は、35重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましく、25重量%以下がさらに好ましい。したがって、還元性糖類含量は、0.1~35重量%が好ましく、0.3~30重量%がより好ましく、0.5~25重量%、又は2.0~25重量%がさらに好ましい。還元性糖類の含有量は、Somogyi-Schaffer法によりグルコース量換算値として算出できる。
[他の成分]
リグニンスルホン酸成分は、上記以外の成分を含んでいてもよい。例えば、有機成分、灰分が挙げられる。有機成分としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、バレリアン酸、ピルビン酸、コハク酸、乳酸等の低分子有機物(例えば、炭素原子数5以下の有機酸)が挙げられる。低分子有機物は1種単独で含んでいてもよく、複数種類を含んでいてもよい。
低分子有機物量は、0.01重量%以上が好ましく、0.1重量%以上がより好ましく1重量%以上がさらに好ましい。上限は、25重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましく15重量%以下がさらに好ましい。したがって、低分子有機物量は、0.01~25重量%が好ましく、0.1~20重量%がより好ましく1~15重量%がさらに好ましい。低分子有機物量は、例えば、エーテル抽出によるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる有機酸の分別定量における酢酸画分の量として測定できる。
[重量平均分子量(RI)]
リグニンスルホン酸成分の重量平均分子量(RI)は、3,000以上が好ましく、3,500以上がより好ましく、3,700以上がさらに好ましく、4,000以上がさらにより好ましい。上限は、特に制限されないが、50,000以下が好ましく、40,000以下がより好ましく、35,000以下がさらに好ましい。したがって、重量平均分子量(RI)は、3,000~50,000が好ましく、3,500~50,000がより好ましく、3,700~40,000がさらに好ましく、4,000~35,000がさらにより好ましい。本明細書において重量平均分子量(RI)は、GPCにより、示差屈折率検出器(RI)を用いて求められる重量平均分子量である。
[重量平均分子量(UV)]
リグニンスルホン酸成分の重量平均分子量(UV)は、4,000以上が好ましく、5,000以上がより好ましく、6,000以上がさらに好ましい。上限は、特に制限されないが、70,000以下がより好ましく、60,000以下がさらに好ましく、50,000以下がさらにより好ましい。したがって、重量平均分子量(UV)は、4,000~70,000が好ましく、5,000~60,000がより好ましく、6,000~50,000がさらに好ましい。本明細書において重量平均分子量(UV)は、GPCにより、紫外可視吸光度検出器を用いて求められる重量平均分子量である。
-重量平均分子量の比率RI/UV-
重量平均分子量(RI)の重量平均分子量(UV)に対する比率は、0.95以下が好ましく、0.93以下がより好ましい。下限は、通常0.4以上、好ましくは0.5以上であり、特に制限はない。
リグニンスルホン酸成分としては、例えば、サンリグホン(日本製紙社より2022年7月以降に販売予定)のうち、上記置換基、無機成分量のものを選択して用いてもよい。
[1.2 リグニンスルホン酸成分の製造方法]
リグニンスルホン酸成分の製造方法は、特に限定されないが、例えば、リグノセルロース原料から亜硫酸処理を経る方法、リグニンを分解しスルホン化する方法により製造できる。製造条件を調整することにより、リグニンスルホン酸成分が有する置換基の種類及び含有量、無機成分、還元性糖類等の各成分の種類及び含有量を調整できる。
-原料-
原料の一例としてのリグノセルロース原料は、構成体中にリグノセルロースを含むものであれば特に限定されるものではない。例えば、木材、非木材等のパルプ原料が挙げられる。木材としては、たとえば、ラジアータパイン、エゾマツ、アカマツ、スギ、ヒノキ等の針葉樹木材、シラカバ、ブナ等の広葉樹木材が挙げられる。木材の樹齢、採取部位は問わない。そのため、互いに樹齢の異なる樹木から採取された木材や、互いに樹木の異なる部位から採取された木材を組み合わせて用いてもよい。非木材としては、例えば、竹、ケナフ、葦、稲が挙げられる。リグノセルロース原料は、1種単独でもよいし、2種以上の組み合わせでもよい。
原料の他の例としてのリグニンとしては、例えば、天然由来のもの、人工的に製造されたもの(例えば、ヒドロキシケイ皮アルコール類縁体の脱水素重合物)が挙げられる。
-亜硫酸処理-
亜硫酸処理は、亜硫酸及び亜硫酸塩の少なくともいずれかをリグノセルロース原料に接触させて行うことができる。亜硫酸処理の条件は、特に限定されず、リグノセルロース原料に含まれるリグニンの側鎖のα炭素原子にスルホ基が導入され得る条件であればよい。
亜硫酸処理は、亜硫酸蒸解法により行うことが好ましい。これにより、リグノセルロース原料中のリグニンをより定量的にスルホ化することができる。亜硫酸蒸解法は、亜硫酸及び亜硫酸塩の少なくともいずれかの溶液(例えば、水溶液:蒸解液)中で、リグノセルロース原料を高温下で反応させる方法である。当該方法は、サルファイトパルプの製造方法として工業的に確立されており、実施されているため、経済性及び実施容易性の面で有利である。
亜硫酸塩の塩としては、亜硫酸蒸解を行う場合、例えば、マグネシウム塩、カルシウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。
亜硫酸及び亜硫酸塩の少なくともいずれかの溶液における亜硫酸(SO)濃度は、特に限定されないが、反応薬液100mLに対するSOの質量(g)の比率が、1g/100mL以上が好ましく、亜硫酸蒸解を行う場合には2g/100mL以上がより好ましい。上限は、20g/100mL以下が好ましく、亜硫酸蒸解を行う場合には15g/100mL以下がより好ましい。SO濃度は、1g/100mL~20g/100mLが好ましく、亜硫酸蒸解を行う場合には2g/100mL~15g/100mLがより好ましい。
亜硫酸処理のpH値は特に限定されないが、通常は10以下である。亜硫酸蒸解を行う場合、酸性下で行うことが好ましく、pH5以下がより好ましく、3以下が更に好ましい。これにより、リグニン誘導体(例えば、リグニンスルホン酸)を効率よく取り出すことができ、より高品質のパルプを得ることができる。pH値の下限は、0.1以上が好ましく、亜硫酸蒸解を行う場合には0.5以上がより好ましい。亜硫酸処理の際のpH値は、0.1~10が好ましく、亜硫酸蒸解を行う場合には0.5~5がより好ましく、0.5~3が更に好ましい。
亜硫酸処理の温度は特に限定されないが、170℃以下が好ましく、亜硫酸蒸解を行う場合には150℃以下がより好ましい。下限は、70℃以上が好ましく、亜硫酸蒸解を行う場合には100℃以上がより好ましい。亜硫酸処理の温度条件は、70~170℃が好ましく、亜硫酸蒸解を行う場合には100~150℃がより好ましい。
亜硫酸処理の処理時間は特に限定されなく、亜硫酸処理の諸条件にもよるが、0.5~24時間が好ましく、1.0~12時間がより好ましい。
亜硫酸処理においては、リグニンスルホン酸にカウンターカチオンを供給する化合物を添加することが好ましい。カウンターカチオンを供給する化合物を添加することにより、亜硫酸処理におけるpH値を一定に保つことができる。カウンターカチオンを供給する化合物としては、例えば、MgO、Mg(OH)、CaO、Ca(OH)、CaCO、NH、NHOH、NaOH、NaHCO、NaCOが挙げられる。カウンターカチオンは、マグネシウムイオン、ナトリウムイオンが好ましい。
亜硫酸処理において、亜硫酸及び亜硫酸塩の少なくともいずれかの溶液を用いる場合、溶液には必要に応じて、SO2のほかに、上記カウンターカチオン(塩)、蒸解浸透剤(例えば、アントラキノンスルホン酸塩、アントラキノン、テトラヒドロアントラキノン等の環状ケトン化合物)を含ませてもよい。
亜硫酸処理を行う際に用いる設備に限定はなく、例えば、一般に知られている溶解パルプの製造設備等を用いることができる。
亜硫酸及び亜硫酸塩の少なくともいずれかの溶液から中間生成物を分離するには、常法に従って行えばよい。分離方法としては、例えば、亜硫酸蒸解後の亜硫酸蒸解排液の分離方法(例えば、ろ過)が挙げられる。
亜硫酸処理により得られる(例えば、亜硫酸溶液の不溶解物をろ過後のろ液又はろ過残渣として、好ましくはろ液として得られる)リグニンスルホン酸は、そのまま、又は必要に応じて濃縮して有効成分であるリグニンスルホン酸成分として用いてもよい。一方、必要に応じてさらに他の処理を行ってもよい。これにより、純度を高めることができ、又は、原料が本来有しない他の置換基を導入できる。他の処理としては、例えば、アルカリ処理、酸化処理、透析処理、限外濾過処理、修飾処理及びこれらの組み合わせが挙げられる。
(アルカリ処理)
アルカリ処理は、対象サンプルをアルカリ性条件下におけばよい。アルカリ性条件下におくとは、通常、pH値が8以上、好ましくはpH値が9以上の水溶液下におくことをいう。pH値の上限は、通常、14である。
アルカリ処理においては、通常、アルカリ性物質を亜硫酸処理物に接触させる。アルカリ性物質は、特に限定されないが、例えば、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニアが挙げられる。中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムが好ましい。アルカリ性物質は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
亜硫酸処理物にアルカリ性物質を接触させる方法としては、亜硫酸処理物の分散液又は溶液(例えば、水分散液、水溶液)を調製し、該分散液又は溶液中にアルカリ性物質を添加する方法や、亜硫酸処理物にアルカリ性物質の溶液又は分散液(例えば、水分散液、水溶液)を添加する方法が例示される。
アルカリ処理の温度は特に限定されないが、40℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましい。上限は、150℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましく、110℃以下がさらに好ましい。
アルカリ処理におけるアルカリ性物質の量は、亜硫酸処理物の固形分質量に対して、或いは、アルカリ処理抽出物を水性溶媒(例えば、水)に分散した水溶液又は分散液を調製する場合、水溶液又は分散液の質量に対して、0.5~40質量%が好ましく、1.0~30質量%がより好ましい。
アルカリ処理の時間は特に限定されないが、0.1時間以上が好ましく、0.5時間以上がより好ましい。上限は、10時間以下が好ましく、6時間以下がより好ましい。
アルカリ処理に先立ち、必要に応じて、亜硫酸処理物の溶解、分散処理、濃度の調整(水等の水性溶媒の溶液又は分散液の調製)を行ってもよい。分散処理は、ディスクリファイナーの通過、ミキサー、ディスパーザーへの添加、ニーダー処理等により行うことができる。濃度の調整は、例えば、水等の水性溶媒を用いて行うことができる。
(酸化処理)
酸化処理は、亜硫酸処理後に得られる処理物(例えば、ろ過後のろ液)、又はアルカリ処理後の処理物に対して行うことができる。酸化処理は、適宜酸化剤を用いて行えばよく、酸化剤が気体の場合、気体をろ液中に通気することにより行うことができる。酸化剤が液体の場合、液体をろ過残渣やろ液に添加することにより行うことができる。酸化剤は、空気、酸素、過酸化水素、オゾン、又はこれらの組み合わせが好ましい。酸化処理は、アルカリ条件で行うこと(アルカリ酸化処理)が好ましい。アルカリ酸化処理の処理pHは、通常8以上であり、10以上が好ましく、12以上がより好ましい。酸化処理の温度は、通常、20~200℃であり、好ましくは50~180℃である。酸化処理の時間は、通常、0.1時間以上が好ましく、0.5時間以上がより好ましい。上限は、5時間以下が好ましく、3時間以下がより好ましい。
(透析処理又はUF処理)
透析処理は、亜硫酸処理後に得られる処理物(例えば、ろ過後のろ液)に対して行うことができる。透析膜としては、例えば、セルロースアセテート等のセルロース系膜、エチレンビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン等の合成高分子系膜が挙げられ、分子量分画は通常5,000~100,000、好ましくは7,000~80,000、より好ましくは10,000~50,000である。
透析処理の代わりに、限外濾過処理(UF処理)を用いることができる。UF膜としては、公知のUF膜を用いることができる。例えば、中空糸膜、スパイラル膜、チューブラー膜、平膜が挙げられる。UF膜の素材は、公知のものを用いることができる。例えば、酢酸セルロース、芳香族ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリスルホン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、セラミックが挙げられる。なお、UF膜は市販品であってもよい。
UF膜の分画分子量は、5,000~30,000が好ましく、10,000~25,000がより好ましく、15,000~23,000がさらに好ましい。分画分子量が5,000以上のUF膜を用いると、処理液の分離速度が過度に遅くなることを防止し得る。また、分画分子量が30,000以下のUF膜を用いると、処理液からリグニンが分離されなくなることを防止し得る。
UF膜を用いたUF処理による濃縮倍率は、任意に設定できる。すなわち、濃縮液の流出量が任意の量になった時に、UF処理を停止すればよい。好ましくは2~6倍に濃縮することが好ましい。2~6倍に濃縮とは、原液(黒液)量が1/2~1/6量になることを意味する。
UF処理時の処理液の温度は特に限定されない。例えば、20~80℃が好ましく、UF膜材質の耐熱面を考慮すると、20~70℃がより好ましい。UF処理時の処理液のpH値は、2~11が好ましい。UF処理時の黒液の固形分濃度(w/w)は、2~30%が好ましく、5~20%がより好ましい。
修飾処理としては、例えば、加水分解、アルキル化、アルコキシル化、スルホン化、スルホン酸エステル化、スルホメチル化、アミノメチル化、脱スルホン化、アルカリ化、(ポリ)アルキレンオキサイドとの縮合反応など化学的に変性修飾する方法;リグニンスルホン酸を限外濾過により分子量分画する方法が例示される。このうち、化学的な変性修飾の方法としては、加水分解、アルコキシル化、脱スルホン化及びアルキル化、(ポリ)アルキレンオキサイドとの縮合反応(例えば、国際公開第2021/066166号)から選ばれる1又は2以上の反応が好ましい。
[1.3 土壌改良効果]
リグニンスルホン酸成分は、土壌を改良する効果を有する。
[土壌]
対象土壌は、天然土壌であればよく、砂、細土、粘土のいずれでもよい。砂としては、例えば、粗砂、細砂、砂礫が挙げられる。土としては、例えば、黒ボク土壌(例えば、火山灰土)、洪積土壌(例えば、赤黄色土、褐色森林土、赤色森林土、赤色土、黄色土、暗赤色土、灰色台地土、グライ台地土)、沖積土壌(例えば、褐色低地土、灰色低地土、砂丘未熟土)が挙げられる。土壌の塑性は特に限定されず、例えば、重粘土、埴土、埴壌土、壌土、砂壌土、砂土、礫土、腐植土のいずれでもよい。土壌の用途としては、農業用(例えば、水田土壌、畑土壌、森林土壌、草地土壌(例、放牧地、競馬場))、土木用、緑地用(例えば、庭地、公園、学校、施設等の芝草、花壇用)が挙げられ、農業用が好ましいが、特に限定されない。
土壌の改良としては、例えば、土壌中の無機成分(例えば、リン原子、鉄原子等)量の増加、微生物の増殖、農薬の分散、団粒化の促進が挙げられる。
[1.4 任意成分]
土壌改良剤は、必要に応じて、リグニンスルホン酸成分以外の成分(任意成分)を含んでもよい。任意成分としては、例えば、リグニンスルホン酸成分以外の土壌改良成分(例えば、糖類(例えば、グルコース)、無機成分、ポリカルボン酸)、賦形剤、着色剤、防腐剤、pH調節剤、安定剤、崩壊剤、担体、結合剤、pH調整剤、消泡剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の任意成分(製剤用助剤)が挙げられる。
土壌改良剤としては、例えば、無機成分が挙げられる。無機成分としては、例えば、必須要素の窒素、リン、カリウム、及び微量要素の硫黄、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛、ホウ素、モリブデン、塩素、ヨウ素、コバルト等の無機塩、その酸化物、これらを含む無機塩が挙げられる。無機塩としては例えば、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム(消石灰)、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸ナトリウム、リン酸1水素カリウム、リン酸2水素ナトリウム、酸化カリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム(硫加)、硫酸アンモニウム(硫安)、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、硫酸マンガン、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、ホウ酸、三酸化モリブデン、モリブデン酸ナトリウム、ヨウ化カリウム、塩化コバルト、第1リン酸カルシウムこれ等の混合物(例えば、過石(第1リン酸カルシウムと硫酸カルシウムの混合物))、これらの水和物が挙げられる。
任意成分の含有量は、任意成分ごとに適量を選択すればよい。
[1.5 剤型、製造方法]
土壌改良剤の剤型としては、例えば、粉状、顆粒状、粒状、液体状が挙げられ、特に限定されない。顆粒状、粒状であることにより、散布が容易となり得る。また、液体状であることにより、機能成分との混合が容易となり、混合後にスラリーを安定化させることができる。植物生長促進剤は、機能成分とともに製剤化してもよいし、別途製剤化してもよい。土壌改良剤の製造方法は、剤型に従って適切な方法を適宜選択できる。
[2.改良土壌組成物]
上述の土壌改良剤が添加された土壌は、改良土壌組成物として、農業用、土木用等の各種用途にて利用でき、農業用が好ましい。これにより、作物の増収、有機農業の実現、普及が期待できる。
改良土壌組成物において、本発明の土壌改良剤の含有量は、リグニンスルホン酸成分の量として、土壌重量あたり、通常0.000001重量%以上、好ましくは0.00001重量%以上、さらに好ましくは0.00005重量%以上である。上限は、特に限定されないが、通常は10重量%以下である。
改良土壌組成物は、本発明の土壌改良剤及び土壌以外の他の成分を含有してもよい。他の成分としては、本発明の植物生長促進剤以外の土壌改良剤、人工土壌(例えば、籾殻燻炭、ココナッツ繊維、バーミキュライト、パーライト、ピートモス、ガラスビーズ、籾殻等の人工土壌;発泡フェノール樹脂、ロックウール等の多孔性成形品;固化剤(例、寒天又はゲランガム)、これらのうち2以上の組み合わせ)が挙げられる。他の成分の含有量は、それぞれ適量を選択すればよい。
[3.改良土壌組成物の調製方法]
改良土壌組成物は、土壌に土壌改良剤を添加して調整すればよい。混合の際には、撹拌機器を必要に応じて使用してもよい。土壌改良剤及び土壌以外の他の成分は、土壌改良剤とともに土壌に添加してもよいし、順次添加してもよい。
[4.植物の生産方法]
改良土壌組成物は、植物の生産に利用できる。
[植物]
対象植物は、草本植物、木本植物が挙げられる。草本植物としては、例えば、アブラナ科、マメ科、ウリ科、ナス科、トウガラシ科、バラ科、アオイ科、イネ科、ネギ科、ヒガンバナ科、キク科、ヒユ科、セリ科、ショウガ科、シソ科、サトイモ科、ヒルガオ科、ヤマノイモ科、ハス科等の植物が挙げられる。具体的には例えば、コマツナ、ハクサイ、タマネギ、ネギ、ニンニク、ラッキョウ、ニラ、ツケナ類、チンゲンサイ、キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、メキャベツ、アスパラガス、レタス、サラダナ、セルリー、ホウレンソウ、シュンギク、パセリ、ミツバ、セリ、ウド、ミョウガ、フキ、シソ等の葉菜類;ダイズ、エダマメ、ソラマメ、エンドウ、キュウリ、ナス、メロン、トウモロコシ、カボチャ、スイカ、トマト、ピーマン、イチゴ、オクラ、サヤインゲン等の果菜類;ニンジン、カブ、ダイコン、ゴボウ、ジャガイモ、サトイモ、サツマイモ、ヤマイモ、ショウガ、レンコン等の根菜類;イネ類(例、水稲、陸稲)、ムギ類(例、小麦、大麦);花卉類が挙げられる。木本植物としては、例えば、スギ属(例、スギ)、ヒノキ属(例、ヒノキ)、マツ科(マツ属(例、クロマツ)、カラマツ属(例、カラマツ、グイマツ)、モミ属(例、トドマツ))、ユーカリ属(例、ユーカリ)、サクラ属(例、サクラ、ウメ、ユスラウメ)、マンゴー属(例、マンゴー)、アカシア属、ヤマモモ属、クヌギ属(例、クヌギ)、ブドウ属、リンゴ属、バラ属、ツバキ属(例、チャ)、ジャカランダ属(例、ジャカランダ)、ワニナシ属(例、アボカド)、ナシ属(例、ナシ)、ビャクダン属(例、ビャクダン(サンダルウッド))が挙げられる。これらのうち、草本植物が好ましく、アブラナ科及びマメ科植物がより好ましい。
改良土壌組成物は、植物の生育期間の全期間において使用してもよいし、その一部の期間において使用してもよい。また、種子、苗からの育種だけでなく、挿し木、挿し穂等の組織培養に利用してもよい。
改良土壌組成物を使用した植物生産にあたり、植物の栽培条件(例、温度、光量、灌水量、湿度、炭酸ガス濃度、これらの調整の有無、播種密度、灌水方法、灌水量、栽培施設・容器(例、プランター、ポット、バット、コンテナ、セルトレー)の有無)は、特に限定されず、適宜選択できる。また、改良土壌組成物に肥料を添加してもよい。肥料としては、例えば、無機成分、銀イオン、抗酸化剤、炭素源、ビタミン類、アミノ酸類、植物ホルモン類等の植物の栄養素の供給源となり得る成分が挙げられる。添加剤の形態は特に限定されず、固形物(例、粉剤、粒剤)、又は液体(例、液肥)のいずれでもよい。
以下、本発明を実施例により説明する。以下の実施例は、本発明を限定するものではない。
実施例で用いた主な試料の組成を表1に示す。
Figure 2024013303000001
[表1の脚注]
*1 「%」は、試料の乾燥重量に対する質量%を表す。
*2 フェノール性水酸基量
リグニン試料を含むアルカリ性溶液の吸収スペクトルから、同じ濃度のリグニンを含む中性溶液の吸収スペクトルを差し引くことにより、イオン化示差スペクトルを得て、下記の式よりフェノール性水酸基(%)を求めた。式中、Δαmax[L/(g・cm)]は示差吸光係数を示す(中野準三編「リグニンの化学-基礎と応用- 増補改訂版」ユニ出版、 平成2年5月25日発行 541頁)。
フェノール性水酸基(%)=(17×Δαmax)/4100×100
*3 カルボキシル基量
サンプルの0.5質量%水分散体60mlを調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした。その後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定した。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いて算出した:
カルボキシル基量〔mmol/gサンプル〕=a〔ml〕×0.05/サンプルの質量
*4 還元性糖類量
リグニン肥料中の還元性糖類の含有量は、Somogyi-Schaffer法によって測定した測定値をグルコース量に換算することで算出した。
*5 メトキシル(OCH)基含量
リグニンが有するメトキシル基含量は、Viebock及びSchwappach法によるメトキシル基の定量法(「リグニン化学研究法」、P.336~340、平成6年、ユニ出版発行)によって測定した。
*6 全硫黄原子(S)含量
S含量は、ICP発光分光分析法により定量した。
*7 酸化硫黄(SO、SO)含量
SO含量及びSO含量はそれぞれイオンクロマト法により定量した。
*8 スルホン基の硫黄原子(S)含量
スルホン基のS含量は、以下の式により求めた。
スルホン基のS含量(質量%)=S含量(質量%)-無機態S含量(質量%)
式中、質量%は、リグニンスルホン酸の固形物量に対するS含量の比率である。
S含量は、上述した方法による測定値である。無機態S含量は、上述した方法により求めたSO含量及びSO含量の合計量である。
*9 重量平均分子量(RI)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて以下の条件で測定した。
測定装置;東ソー製
使用カラム;Shodex Column OH-pak SB-806HQ、SB-804HQ、SB-802.5HQ
溶離液;0.05mM硝酸ナトリウム/アセトニトリル 8/2(v/v)
標準物質;ポリエチレングリコール(東ソー社製又はGLサイエンス社製)
検出器;示差屈折計(東ソー社製)
検量線;ポリエチレングリコール基準
*10 重量平均分子量(UV)
検出器としてUV検出器(280nm、東ソー社製)を用いたほかは、上記RI検出による重量平均分子量と同様の条件で行った。
*11 Ca含量、Na含量、Mg含量
各金属イオン(Ca2+、Na、Mg2+)を、誘導結合プラズマ(ICP)法により定量し、定量結果をそれぞれ、Ca含量、Na含量及びMg含量(質量%)に換算して算出した。
<製造例1:試料1の製造>
木材(ラジアータパイン)を亜硫酸蒸解法に基づき亜硫酸処理し中間組成物を得た。亜硫酸処理においては、SO濃度4g/100mLの亜硫酸マグネシウムの溶液を用いて、温度140℃、pH2、処理時間3時間とした。次に不溶解物をろ別し、得られたろ液を固形分が50%となるまでロータリーエバポレーターで濃縮して中間組成物Aを得た。噴霧乾燥にて固形化組成物である試料1を得た。
<製造例2:試料2の製造>
製造例1で得られた中間組成物Aからアルカリ反応(水酸化カルシウム溶液の添加率9wt.%(対固形分)、反応温度90℃、反応時間4時間)及び酸化反応(酸素による処理、酸素圧200kPa、反応時間2時間)し、これをpH7.0に調整した。これを噴霧乾燥することにより固形化組成物である試料2を得た。
<製造例3:試料3の製造>
木材(ラジアータパイン)を亜硫酸蒸解法に基づき亜硫酸処理し中間組成物を得た。亜硫酸処理においては、SO2濃度4g/100mLの亜硫酸ナトリウムの溶液を用いて、温度140℃、pH2、処理時間3時間とした。次に不溶解物をろ別し、得られたろ液をpH5.0に調整した。これを、分画分子量20000のポリスルホン系限外濾過膜を用いて限外濾過処理を行い、その濃縮液を噴霧乾燥することにより固形化組成物である試料3を得た。
<試験例1:微生物活性への影響(実施例1~3及び比較例1~2)>
[二酸化炭素発生量]
火山灰土(埼玉県北本産)及び赤黄色土(愛知県高師ヶ原産)のそれぞれに、表2に示す各試料を混合し、土壌サンプルを調製し、26.5℃、湿度50%の条件で静置した。調製から30日経過後の土壌サンプルの二酸化炭素量を、炭酸ガス吸収剤を用いて以下の手順で測定した。ビーカーに土壌サンプルと0.1N NaOH8mLを入れ、24時間インキュベーションした後、50%塩化バリウム1mLを添加しNaOHが吸収した二酸化炭素を白色沈殿させた。残っている水酸化ナトリウムを、フェノールフタレインを指示薬として、0.1N塩酸で滴定した。
また、火山灰土の土壌サンプル50gを還流装置に充填し、培養液0.3L(組成:リグニン1.2%溶液)を7日間還流させた後、還流液及び還流土壌のそれぞれのコロニー数を希釈平板法(培地:アルブミン寒天培地(エッグアルブミン0.25g/L、グルコース1.0g/L、KHPO 0.5g/L、MgSO・7HO 0.2g/L、Fe(SO1% 1mL、Agar18.0g/L、pH6.8-7.0)を使用、培養期間26.5℃、14日間)により常法により計測した(N=1:表3)。
Figure 2024013303000002
[表2の脚注]
*1 低分子有機物は、アンスロン発色物水溶物(乾土に対して4倍量)により測定した。
水溶物:乾土に対して4倍量の水で浸出
酸溶物:乾土に対して4倍量の0.5N-HSO水で浸出
この両物質について試験管(径23mm)に試料5mL(グルコースとして10~100g)とアンスロン試薬(0.2%アンスロン95%HSO溶液)10mLを加えて放冷した。放冷後、625nmで標準物質(グルコース)と比色定量を行った。
有機酸: 水溶物40mLを1N-NaOHで中和し、その後減圧濃縮乾固し、酸溶物は40mLをそのまま液体エーテル抽出連続48時間行い、抽出物を中和後減圧濃縮乾固しそのままそれぞれについてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる有機酸の分別定量を行った。なおフラクションIは酪酸、プロピオン酸、バレリアン酸などを示し、IIは酢酸、IIIはギ酸、ピルビン酸、更にIVは乳酸、コハク酸などを示しており、フラクションIIの量を有機酸量として表2に示した。
*2 灰分は、JIS P 8251:2003「紙,板紙及びパルプ-灰分試験方法-」にのっとり、550℃灰化処理により測定した。
*3 全CaO、MgOは、ICPによりCa,Mg測定し、酸化物に換算した。
*4 SOはイオンクロマト法により測定した。
*5 炭素量Cは1/10-1/15Mのリン酸一カリウム溶液で6倍に希釈して弱酸性とした後N2ガスで曝露して溶存二酸化炭素を除去し、全有機体炭素計により測定した。
*6 透析リグニンは、試料2の透析処理物である。透析は、透析膜(BIOTECH CE TRIAL KIT、フナコシ株式会社製)を用い、3.5-5.0kDa分画を行う条件で行った。
*7 グルコースは、D-(+)-Glucose、富士フイルム和光純薬製を用いた。
なお、還元性糖類、硫黄は、表1の脚注で示した方法により定量した。
Figure 2024013303000003
リグニンスルホン酸を含む試料を用いた実施例1~3の土壌サンプル(火山灰土及び赤黄色土とも)は、比較例1及び比較例2よりも、二酸化炭素発生量が多く(表3)、リグニンスルホン酸の添加により、の微生物の生育環境が向上したことが示唆された。また、実施例1は、無添加の比較例1よりも還流液及び還流土壌のコロニー数が増加していたことから、細菌等の微生物の生育環境が向上し、土壌が活性化されていることが示唆された(表3)。
<試験例2:水田作土中の2価鉄イオン含量への影響(実施例4~5及び比較例3)>
表4に記載の試料を2mm以下の風乾細土(長野県水田作土)7.2gに表4に示す量添加し、20mL(±5g)注射筒に採取してさらに水10gを採取し湛水を行い(水田状態を再現)、そのまま26.5℃の恒温室内で35日間インキュベーションした。風乾細土と水との割合は(1:2)に調整した。インキュベーション開始から、0日目、2日目、7日目、14日目、21日目、及び35日目のサンプル中を、pH2.8の1M 酢酸ナトリウム-塩酸緩衝液を用いて抽出し、オルソフェナントロリン法による2価鉄イオン(FeII)の比色定量を行った。すなわち、以下の方法で作成した検量線を用いて、2価鉄イオン量を算出した(N=1:表5)。
1. 鉄の標準溶液(50μg/mL)を5本の10mLのメスフラスコにそれぞれ0.0、0.2、0.4、0.6、0.8mLずつメスピペットで精確にとった。
2. 6mol/L塩酸0.4mLを加えた後、塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(100g/L)0.25mLを加えて振り混ぜた。
3. フェナントロリン溶液(1g/L)0.5mLと酢酸アンモニウム溶液(500g/L)1mLを加えた後、イオン交換水を加えて精確に10mLにした。
4. イオン交換水をリファレンス(参照)にして510nm吸光度を測定した。
Figure 2024013303000004
Figure 2024013303000005
リグニンスルホン酸を含む実施例4及び5は、無添加の比較例3よりも2価鉄イオンの含有量が高く、中でも実施例5は顕著に高い数値を示した(表5)。
<試験例3:リン酸浸透量への影響(実施例6~7及び比較例4)>
風乾土(洪積火山灰無肥料土壌、重粘土質土壌、洪積赤色森林土)を2mm篩に供し、通過分を試料土(表6)とした。試料土50gを500mLのビーカーに量り取り、下記のP含有水溶液225mLを添加してよく撹拌後、常温で24時間放置した。これに水を添加して土壌を含有したまま、全量500mLの水田水サンプルを得た。これを乾燥ろ紙(東洋ろ紙No.5A)でろ過した。ろ液の一部を、アルミ製測定皿にとって、蒸発乾固し、G.Mカウンターでカウント数(C.P.M:Counter Per Minute)を測定し、標準Pのカウント数と比較し、水田水サンプル中の全Pの値を計算した。リン酸吸収率は添加した全Pに対する土壌吸着のP32の%で表した(N=1:表7)。使用したP32は、英国 The Radiochemical Centre製、正燐酸塩溶液(pH2-3)、放射化学的純度>99%である。
[P含有水溶液]
550mg (NaHPO
N 50mg (NHCl)
K 50mg (KCl)
リグニン試料を土壌に対して0.0001%(=0.05mg)、0.001%(=0.5mg)をP含有水溶液に溶解しておいた。
Figure 2024013303000006
Figure 2024013303000007
リグニンスルホン酸を用いた実施例6及び7は、無添加の比較例4よりも、各土壌において、水田水のリン酸残存量が多かった(表7)。
<試験例4:炭酸カルシウム分散試験(B型粘度試験) (実施例8、比較例5~6)>
農薬の増量剤として使用されている炭酸カルシウムの分散性に対する影響を評価した。
炭酸カルシウム(含水率30%)172.44gに水37.56gと表8に示す各分散剤を加えて撹拌し、スラリーを調製した。水と炭酸カルシウムのスラリー濃度は57%、分散剤の添加量(固形分添加率)は、スラリー全量に対し0.05又は0.1%であった。撹拌はホモディスパーで3000rpm、2分行った。撹拌後のスラリーのB型粘度計(東機産業社製)を用いて、20℃、60rpm,No.3ローター又はNo.2ローター、ガードなしの条件で撹拌後の、B型粘度を測定した(表8)。
Figure 2024013303000008
試料3を用いた実施例8は、水のみの比較例5よりも低粘度であったことから、本発明の土壌改良剤は、土壌中で良好な分散性を示し、かつ、同時に添加する他の成分の分散性も高めることができること、及び、土馴染みが良くなることで団粒形成等の効果を高め得ることが明らかとなった。
<試験例5:団粒化作用(実施例9~13及び比較例7~8)>
各供試土壌(表9)50~100gをシャーレ(90mm×20mm)又はビーカー(200cc)に採り、試料を表9、10に示す量(重量%:対絶乾土壌)施用し、よく撹拌後最大客水量の60%の水を加え30℃、7日間インキュベーションした。インキュベーション後5~7日間風乾させ、団粒分析用サンプルを得た(N=3)。団粒分析は、水中篩別法にて常法により行った。分析結果は、0.25mm以下の粒子の団粒化度で表示し、団粒形成力を比較した。団粒化度は、以下の式で算出した。
団粒化度(%)={(2次粒子-1次粒子)/供試土壌絶乾量}×100
Figure 2024013303000009
Figure 2024013303000010
リグニンスルホン酸成分は、アズミンと比較して団粒化効果が高く、また、添加量に応じて高い団粒化効果が見られる傾向にあった。

Claims (9)

  1. フェノール性水酸基含量が0.1~5.0重量%、メトキシル基含量が1.0~15.0重量%、スルホン基由来の硫黄原子含量が2.0%以上であるリグニンスルホン酸を含む、土壌改良剤。
  2. リグニンスルホン酸の、
    硫黄原子含量が1.0重量%以上であること、
    ナトリウム原子含量が0.3重量%以上であること、及び
    還元性糖類含量が0.1重量%以上であること、
    の少なくともいずれかを満たす、請求項1に記載の剤。
  3. リグニンスルホン酸のカルボキシル基含量が、0.1~4.5mmol/gである、請求項1又は2に記載の剤。
  4. リグニンスルホン酸の重量平均分子量(RI)が3,000以上である、請求項1又は2に記載の剤。
  5. リグニンスルホン酸が、(ポリ)アルキレンオキシドに由来する置換基を有する、請求項1又は2に記載の剤。
  6. 土壌が農業用土壌である、請求項1又は2に記載の剤。
  7. 請求項1又は2に記載の剤と土壌を含む、改良土壌組成物。
  8. 請求項1又は2に記載の剤を土壌に添加することを含む、改良土壌の調製方法。
  9. 請求項7に記載の改良土壌組成物を用いて植物を生産する、植物の生産方法。
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