JP2024010940A - 投射型表示装置、投射型表示システム、投射型表示装置の制御方法、およびプログラム - Google Patents

投射型表示装置、投射型表示システム、投射型表示装置の制御方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】投射像の重畳領域の設定に応じて、表示素子のアスペクトを容易に設定可能な投射型表示装置を提供する。【解決手段】第1投射像を投射可能であって、第1投射像と少なくとも一つの他の投射型表示装置(1a)による第2投射像との同時投射が可能な投射型表示装置(1b)であって、映像出力装置から第1信号を入力する第1入力端子(101)と、映像出力装置から前記他の投射型表示装置へ出力された第2信号を、他の投射型表示装置を介して入力する第2入力端子(111)と、表示素子(121)と、第1投射像と第2投射像との重畳領域に対して画像処理を行うことにより前記第1投射像を生成する処理部(106)と、重畳領域に関する設定に基づいて、第1信号に設定されるアスペクト情報を変更する制御部(124)とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、投射型表示装置、投射型表示システム、投射型表示装置の制御方法、およびプログラムに関する。
従来、複数の投射型表示装置を用いて大画面での投射を行う方法が知られている。特許文献1には、複数の投射型表示装置の各々が投射する投射画像を用いて全体として1つの画像を表示する構成が開示されている。
特開2020-39019号公報
特許文献1に開示された構成では、複数の投射型表示装置による投射像の重畳領域を設けて互いの投射像を結合する場合、入力信号と表示素子のアスペクトを正しく設定する必要があるが、アスペクトの設定が煩雑である。
そこで本発明は、投射像の重畳領域の設定に応じて、表示素子のアスペクトを容易に設定可能な投射型表示装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての投射型表示装置は、第1投射像を投射可能であって、該第1投射像と少なくとも一つの他の投射型表示装置による第2投射像との同時投射が可能な投射型表示装置であって、映像出力装置から第1信号を入力する第1入力端子と、前記映像出力装置から前記他の投射型表示装置へ出力された第2信号を、該他の投射型表示装置を介して入力する第2入力端子と、表示素子と、前記第1投射像と前記第2投射像との重畳領域に対して画像処理を行うことにより前記第1投射像を生成する処理部と、前記重畳領域に関する設定に基づいて、前記第1信号に設定されるアスペクト情報を変更する制御部とを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、投射像の重畳領域の設定に応じて、表示素子のアスペクトを容易に設定可能な投射型表示装置を提供することができる。
実施例1における投射型表示装置の構成図である。 実施例1における投射型表示システムの例である。 各実施例における投射型表示装置のアスペクト情報の設定処理を示すフローチャートである。 各実施例における投射型表示装置のエッジブレンド(重畳領域)の設定処理を示すフローチャートである。 実施例1における推奨解像度の説明図である。 実施例1におけるエッジブレンド設定と推奨解像度の例である。 実施例1における映像結合の説明図である。 実施例1におけるゲイン処理の説明図である。 実施例1におけるオフセット処理の説明図である。 実施例1における映像信号および投射像の説明図である。 実施例1におけるエッジブレンド設定と推奨解像度の例である。 実施例1におけるエッジブレンド設定と推奨解像度の例である。 実施例2における投射型表示装置の構成図である。 実施例2における投射型表示システムの例である。 実施例2における推奨解像度の説明図である。 実施例2におけるエッジブレンド設定と推奨解像度の例である。 実施例2における映像結合の説明図である。 実施例2におけるゲイン処理の説明図である。 実施例2におけるオフセット処理の説明図である。 実施例2における映像信号および投射像の説明図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1および図2を参照して、本発明の実施例1における投射型表示装置(プロジェクタ)1および複数の投射型表示装置1を用いた投射型表示システム(プロジェクタシステム)10について説明する。図1は、投射型表示装置1の構成図である。図2は、投射型表示システム10の例である。
図2に示されるように、投射型表示システム10は、複数の投射型表示装置(4台の投射型表示装置1a~1d)と、PC(映像出力装置)3とを備えて構成される。PC3は、第1投射型表示装置(例えば、投射型表示装置1a)へ第1信号を出力し、第2投射型表示装置(例えば、投射型表示装置1b)へ第2信号を出力する。投射型表示システム10は、第1投射型表示装置からの第1投射像と第2投射型表示装置からの第2投射像との同時投射が可能である。
図1において、投射型表示装置1(例えば、投射型表示装置1b)は、第1投射像を投射可能であって、第1投射像と少なくとも一つの他の投射型表示装置(例えば、投射型表示装置1a)による第2投射像との同時投射が可能な投射型表示装置である。入力端子(第1入力端子、第1端子、第3端子)101は、PC3から第1信号(主映像入力信号)を入力する。主映像入力部102は、入力端子101を介して入力された主映像入力信号の種別を判定する。主映像入力信号がアナログ映像信号である場合、A/D変換が行われた上で後段の処理が行われる。
映像出力部109は、主映像入力部102から出力された信号(第1信号)を、出力端子(第2端子)108を介して、他の一つの投射型表示装置(例えば、投射型表示装置1c)へ出力する。入力端子(第2入力端子、第4端子)111は、PC3から他の投射型表示装置(例えば、投射型表示装置1a)へ出力された第2信号を、他の投射型表示装置(投射型表示装置1a)を介して入力する。映像結合部104は、主映像入力部102から出力された信号(第1信号)と、入力端子111を介して他の投射型表示装置(投射型表示装置1a)の出力端子108から出力された信号(第2信号)とを結合する。
映像処理部105は、コントローラ(制御部)124により、パネル駆動部107に入力される信号を調整する。すなわち映像処理部105は、製品固有の画像処理や、操作パネル126またはリモートコントローラ125などを用いてユーザによる調整が可能に構成される。また映像処理部105は、入力信号の解像度の信号を表示パネル(表示素子)121の解像度に変換する。重畳領域処理部(処理部)106は、映像結合部104により結合された映像に対して重畳画像処理を行う。パネル駆動部107は、投射型表示装置1の表示画像が、入力信号に応じた適切な輝度となるように表示パネル121を駆動する。
色分離合成光学系122は、光源120から表示パネル121に入射して生成された変調光を投射レンズ123に入射する。表示パネル121は、RGBの色ごとに設けられており、色分離合成光学系122によりRGBに分離された色光ごとに各色の表示パネル121を駆動し、各色を合成することでカラー表示を行う。なお本実施例において、RGBの色ごとに3つの表示パネル121が設けられているが、これに限定されるものではない。例えば、3つ未満の表示パネル121に対して、カラーホイール等により1フレームで色順次で表示パネル121に入射し、表示パネル121を各色期間で駆動するように構成してもよい。
表示性能記憶部110は、投射型表示装置1に入力可能な主映像信号に関する情報(表示性能情報、アスペクト情報)が格納されている。この信号情報は、Extended Display Identification Data(EDID)と呼ばれる。一般に、入力端子101に接続された映像出力装置は、映像ケーブルを通して表示性能記憶部110に格納される表示性能情報を読み込み、表示性能情報と映像出力装置の性能とに基づいて映像信号(主映像信号)を出力する。表示性能情報においては、例えば、表示パネル121の解像度が設定推奨解像度として設定される。
図2に示されるように、投射型表示システム10は、4台の投射型表示装置1a~1dによる投射領域(投射像)の一部の領域を重複させることで、4つの投射領域を連続的に投射することができる。PC3は複数の出力端子を有し、投射型表示装置1a~1dの入力端子101に接続され、映像信号(主映像信号)が出力される。本実施例において、主映像入力部102に入力された映像信号は、映像出力部109を通じ、出力端子108から出力される。投射型表示装置1aの出力端子108から出力された映像信号は、投射型表示装置1bの入力端子111に入力される。同様に、投射型表示装置1b、1cから出力された映像信号は、投射型表示装置1c、1dの入力端子111にそれぞれ入力される。
次に、図3を参照して、投射型表示システム10におけるユーザによる調整手順(アスペクト情報の設定処理)について説明する。図3は、投射型表示装置1のアスペクト情報の設定処理を示すフローチャートである。
まずステップS101において、ユーザは、図2に示されるように4台の投射型表示装置1a~1dを、投射像の重畳領域を設けるように左右に並列に設置し、映像を投射する。続いてステップS102において、ユーザは、投射像上で各々の投射型表示装置1a~1dにおける、左右それぞれの重畳領域の幅(重畳幅)をエッジブレンド幅として設定する。なお、投射型表示システム10が自動的に重畳幅を設定するように構成してもよい。本実施例において、重畳幅は、表示パネル121における画素数を単位として設定されるが、これに限定されるものではなく、画素数に代えて割合などを設定してもよい。
ここで、図4を参照して、エッジブレンド幅が設定された際の投射型表示装置1の処理について説明する。図4は、投射型表示装置1のエッジブレンド(重畳領域)の設定処理を示すフローチャートである。
まずステップS201において、コントローラ124は、エッジブレンド幅の設定値に応じて、主映像入力部102のEDIDの解像度情報を変更する。図5は、推奨解像度の説明図である。図5において、201は、重畳投射を行わない(重畳領域を考慮しない)場合における表示パネル121の解像度と一致する推奨解像度を示す。一方、202は、重畳投射を行う(重畳領域を考慮した)場合における推奨解像度であり、本実施例では、エッジブレンド左側で設定された幅(設定幅)の画素数を差し引いた解像度に相当する。
図6は、エッジブレンド設定と推奨解像度の例である。図6では、各投射型表示装置の表示パネル121の解像度を4096×2160とし、エッジブレンド幅が設定された場合に各投射型表示装置で設定されたエッジブレンド幅の例と、それに応じて変更された各投射型表示装置のEDIDの推奨解像度の例を示す。
PC3などの映像出力装置は、投射型表示装置1a~1dの表示性能記憶部110の情報(性能情報)を読み込むことで、図5に示されるような信号を、自動的に最適候補とすることが可能である。ユーザは、図3のステップS103において、各投射型表示装置の性能情報に基づいて、PC3の出力信号(主映像信号の解像度、すなわちアスペクト情報)を設定する。
図4のステップS202において、各投射型表示装置の映像結合部104は、エッジブレンド設定(エッジブレンド幅の設定値)に応じて、入力端子101に入力される主映像信号と入力端子111に入力される副映像信号とを結合する。図7は、主映像信号と副映像信号との結合(映像結合)の説明図である。図7に示されるように、主映像信号の画像の左側に、副映像信号のうち、右端からエッジブレンドの左に設定される幅の領域を結合する。このとき、図3のステップS103にてPC3の出力信号が適切に設定されることで、結合した映像は表示パネル121の解像度と一致する。投射型表示システム10を構成する全ての投射型表示装置1b~1dについて同様に処理が行わる。なお、エッジブレンドの左側の幅が設定されない投射型表示装置1aは主映像信号のみとなる。
続いてステップS203において、各投射型表示装置の重畳領域処理部106は、結合された映像に対して重畳画像処理を行う。図8は、重畳画像処理の一例としてのゲイン処理の説明図である。図8に示されるように、隣接する投射像の重畳領域の変化がなだらかになるように(重畳領域と非重畳領域との境界が視認されないように)、重畳領域におけるゲイン処理を行う。例えば、各投射型表示装置のエッジブレンド幅で設定される全方向の領域の重畳方向に対して、内側が1倍、外側が0倍となるようなゲイン処理を行う。
一般に、黒表示は、重畳する投射型表示装置の台数(重畳台数)に応じた輝度となり、重畳領域と非重畳領域とで輝度段差が生じる。そこで、オフセット処理の説明図である図9に示されるように、非重畳領域に、主に重畳台数に応じて決定される重畳領域の差分をオフセット処理(オフセット補正)してもよい。すなわち重畳領域処理部106は、重畳領域を投射する他の投射型表示装置の台数に基づくオフセット処理を行う。例えば、台数が第1台数の場合には非重畳領域における黒の輝度値を第1輝度値に設定し、台数が第1台数よりも多い第2台数の場合には輝度値を第1輝度値よりも高い第2輝度値に設定する。これにより、重畳領域と非重畳領域との輝度段差が少ない黒表示を実現することができる。
図10は、本実施例における映像信号(PC3における出力映像信号設定、主映像信号、副映像信号)および投射像(各投射型表示装置の投射像、重畳投射による投射像)の説明図である。PC3における出力映像信号設定は、投射型表示装置1のエッジブレンド(重畳領域)の設定に応じて変化するが、図4を参照して説明した制御により、適切な設定が容易となる。
なお本実施例において、図4のステップS201におけるEDIDの解像度情報の変更は、入力端子111に入力される映像(副映像)の縦解像度と合わせてもよい。すなわち、表示パネル121の画素数からエッジブレンド左側で設定された幅の画素数を差し引いた解像度のアスペクトと一致する横解像度を算出して設定してもよい。
図11は、エッジブレンド設定と推奨解像度の他の例である。異なる解像度の表示パネル121の投射型表示装置による重畳投射の際にエッジブレンド幅が設定された場合の、各投射型表示装置に設定されたエッジブレンド幅の例と、それに応じて変更された各投射型表示装置のEDIDの推奨解像度の例を示す。
推奨解像度に基づいて設定された信号は主映像と副映像の縦解像度と、映像結合部104で結合された映像と表示パネル121のアスペクトは一致しており、映像処理部105は、表示パネル121に合わせるように解像度変換を行う。映像結合部104は、推奨解像度の縦解像度を表示パネル121の縦解像度を合わせるように解像度変換を行う。入力端子111に入力される映像の縦解像度を合わせることで、図10のPC3における出力解像度信号設定は、投射領域の目視と一致し、利便性が高い。
図12は、エッジブレンド設定と推奨解像度の他の例であり、投射型表示装置1に、推奨解像度ではない解像度を入れた場合の推奨解像度の制御の例を示す。1台の設定変更により、他の投射型表示装置のEDIDが制御され、図10のPC3における出力解像度信号設定と投射領域を一致したまま、表示パネル121のそれぞれの解像度を最大限生かすことが可能である。
なお本実施例では、投射領域の左側から主映像とは別の重畳領域信号が入力される例を示したが、逆であってもよい。また別途、操作パネル126またはリモートコントローラ125などにより設定可能に構成してもよい。また、垂直方向に重畳領域を設けて連続投影し、上側または下側に配置された投射型表示装置から重畳領域信号を入力するように構成してもよい。
次に、図13および図14を参照して、本発明の実施例2における投射型表示装置(プロジェクタ)2および複数の投射型表示装置2を用いた投射型表示システム(プロジェクタシステム)20について説明する。図13は、投射型表示装置2の構成図である。図14は、投射型表示システム20の例である。
図14に示されるように、投射型表示システム20は、複数の投射型表示装置(4台の投射型表示装置2a~2d)と、PC(映像出力装置)3とを備えて構成される。PC3は、第1投射型表示装置(例えば、投射型表示装置2a)へ第1信号を出力し、第2投射型表示装置(例えば、投射型表示装置2b)へ第2信号を出力する。投射型表示システム20は、第1投射型表示装置からの第1投射像と第2投射型表示装置からの第2投射像との同時投射が可能である。
図13に示されるように、投射型表示装置2(例えば投射型表示装置2d)は、他の3つの投射型表示装置(投射型表示装置2a、2b、2c)からの副映像信号をそれぞれ入力する入力端子111、113、115を有する。また投射型表示装置2は、入力端子111、113、115を介してそれぞれの副映像信号を入力する映像入力部112、114、116を有する。なお、本実施例の投射型表示装置2の他の基本構成は、実施例1の投射型表示装置1と同様であるため、その説明は省略する。
例えば、投射型表示装置2aの出力端子108から出力された映像信号は、投射型表示装置2bの入力端子111、投射型表示装置2cの入力端子113、投射型表示装置2dの入力端子115にそれぞれ入力される。投射型表示装置2bの出力端子108から出力された映像信号は、投射型表示装置2dの入力端子113に入力される。投射型表示装置2cの出力端子108から出力された映像信号は、投射型表示装置2dの入力端子113に接続される。
次に、図3を参照して、投射型表示システム20におけるユーザによる調整手順(アスペクト情報の設定処理)について説明する。まずステップS101において、ユーザは、図14に示されるように4台の投射型表示装置2a~2dを、投射像の重畳領域を設けるように上下左右に並べて設置し、映像を投射する。続いてステップS102において、ユーザは、投射像上で各々の投射型表示装置2a~2dにおける、上下左右それぞれの重畳領域の幅(重畳幅)をエッジブレンド幅として設定する。なお、投射型表示システム20が自動的に重畳幅を設定するように構成してもよい。本実施例において、重畳幅は、表示パネル121における画素数を単位として設定されるが、これに限定されるものではなく、画素数に代えて割合などを設定してもよい。
ここで、図4を参照して、エッジブレンド幅が設定された際の投射型表示装置1の処理について説明する。まずステップS201において、コントローラ124は、エッジブレンド幅の設定値に応じて、主映像入力部102のEDIDの解像度情報を変更する。図15は、推奨解像度の説明図である。図15において、211は、重畳投射を行わない(重畳領域を考慮しない)場合における表示パネル121の解像度と一致する推奨解像度を示す。一方、212は、重畳投射を行う(重畳領域を考慮した)場合における推奨解像度であり、本実施例では、エッジブレンド上側および左側で設定された幅(設定幅)の画素数を差し引いた解像度に相当する。
図16は、エッジブレンド設定と推奨解像度の例である。図16では、各投射型表示装置の表示パネル121の解像度を4096×2160とし、エッジブレンド幅が設定された場合に各投射型表示装置で設定されたエッジブレンド幅の例と、それに応じて変更された各投射型表示装置のEDIDの推奨解像度の例を示す。
PC3などの映像出力装置は、投射型表示装置2a~2dの表示性能記憶部110の情報(性能情報)を読み込むことで、図15に示されるような信号を、自動的に最適候補とすることが可能である。ユーザは、図3のステップS103において、各投射型表示装置の性能情報に基づいて、PC3の出力信号(入力映像解像度)を設定する。
図4のステップS202において、各投射型表示装置の映像結合部104は、エッジブレンド設定(エッジブレンド幅の設定値)に応じて、入力端子101に入力される主映像信号と、入力端子111、113、115にそれぞれ入力される副映像信号とを結合する。図17は、主映像信号と副映像信号との結合(映像結合)の説明図である。図17に示されるように、主映像信号の画像の左側に、副映像信号(第1副映像信号)のうち、右端からエッジブレンドの左に設定される幅の領域を結合する。また、主映像信号の画像の上側に、副映像信号(第2副映像信号)のうち、下端からエッジブレンドの上に設定される幅の領域を結合する。また、主映像信号の画像の左上側に、副映像信号(第3副映像信号)のうち、右下端からエッジブレンドの上の幅と左の幅に設定される領域を結合する。このとき、図3のステップS103にてPC3の出力信号が適切に設定されることで、結合した映像は表示パネル121の解像度と一致する。
投射型表示システム10を構成する全ての投射型表示装置2a~2cについて同様に処理が行わる。エッジブレンドの左側の幅が設定されない投射型表示装置2cでは、第2副映像信号と主映像信号とが結合される。同様に、エッジブレンドの上側の幅が設定されない投射型表示装置2bでは、第1副映像信号と主映像信号とが結合される。エッジブレンドの左側と上側の幅が設定されない投射型表示装置2aは、主映像信号のみとなる。
続いてステップS203において、各投射型表示装置の重畳領域処理部106は、結合された映像に対して重畳画像処理を行う。図18は、重畳画像処理の一例としてのゲイン処理の説明図である。図18に示されるように、隣接する投射像の重畳領域の変化がなだらかになるように(重畳領域と非重畳領域との境界が視認されないように)、重畳領域におけるゲイン処理を行う。例えば、各投射型表示装置のエッジブレンド幅で設定される全方向の領域の重畳方向に対して、内側が1倍、外側が0倍となるようなゲイン処理を行う。
一般に、黒表示は、重畳する投射型表示装置の台数(重畳台数)に応じた輝度となり、重畳領域と非重畳領域とで輝度段差が生じる。そこで、オフセット処理の説明図である図19に示されるように、非重畳領域に、主に重畳台数に応じて決定される重畳領域の差分をオフセット処理(オフセット補正)してもよい。これにより、重畳領域と非重畳領域との輝度段差が少ない黒表示を実現することができる。
図20は、本実施例における映像信号(PC3における出力映像信号設定、主映像信号、副映像信号)および投射像(各投射型表示装置の投射像、重畳投射による投射像)の説明図である。PC3における出力映像信号設定は、投射型表示装置2のエッジブレンド(重畳領域)の設定に応じて変化するが、図4を参照して説明した制御により、適切な設定が容易となる。
なお本実施例では、投射領域の左上側から主映像とは別の重畳領域信号が入力される例を示したが、逆であってもよい。また別途、操作パネル126またはリモートコントローラ125などにより設定可能に構成してもよい。
各実施例において、コントローラ124は、重畳領域に関する設定に基づいて、入力端子101に入力される信号(主映像信号)に設定されるアスペクト情報を変更する。アスペクト情報は、主映像信号の水平解像度および垂直解像度に関する情報である。
各実施例において、コントローラ124は、主映像信号の水平解像度または垂直解像度を、入力端子111に入力される信号(副映像信号)の水平解像度または垂直解像度と一致させるように、アスペクト情報を変更する。ただし各実施例は、これに限定されるものではなく、主映像信号のアスペクトすなわち縦横比(垂直解像度と水平解像度との比)が同じであれば、副映像信号の水平解像度または垂直解像度と異なるように主映像信号に設定されるアスペクト情報を変更してもよい。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
各実施例によれば、投射像の重畳領域の設定に応じて、表示素子のアスペクトを容易に設定可能な投射型表示装置、投射型表示システム、投射型表示装置の制御方法、およびプログラムを提供することができる。
各実施例の開示は、以下の構成および方法を含む。
(構成1)
第1投射像を投射可能であって、該第1投射像と少なくとも一つの他の投射型表示装置による第2投射像との同時投射が可能な投射型表示装置であって、
映像出力装置から第1信号を入力する第1入力端子と、
前記映像出力装置から前記他の投射型表示装置へ出力された第2信号を、該他の投射型表示装置を介して入力する第2入力端子と、
表示素子と、
前記第1投射像と前記第2投射像との重畳領域に対して画像処理を行うことにより前記第1投射像を生成する処理部と、
前記重畳領域に関する設定に基づいて、前記第1信号に設定されるアスペクト情報を変更する制御部と、を有することを特徴とする投射型表示装置。
(構成2)
前記第1信号に設定可能な複数のアスペクト情報を記憶する記憶部を更に有し、
前記制御部は、前記重畳領域に関する前記設定に基づいて、前記記憶部に記憶されている前記複数のアスペクト情報から、前記第1信号に設定される前記アスペクト情報を選択することを特徴とする構成1に記載の投射型表示装置。
(構成3)
前記重畳領域に関する前記設定は、前記第1投射像と前記第2投射像との重畳幅に関する設定であることを特徴とする構成1または2に記載の投射型表示装置。
(構成4)
前記制御部は、前記表示素子の第1アスペクト情報から、前記重畳領域に相当する第2アスペクト情報を差し引くことにより、前記第1信号に設定される前記アスペクト情報を変更することを特徴とする構成1乃至3のいずれかに記載の投射型表示装置。
(構成5)
前記重畳領域は、前記第1入力端子を介して入力された前記第1信号に基づく第1領域と、前記第2入力端子を介して入力された前記第2信号に基づく第2領域とを含み、
前記制御部は、前記第1アスペクト情報から、前記第2領域に相当する第3アスペクト情報を差し引くことにより、前記第1信号に設定される前記アスペクト情報を変更することを特徴とする構成4に記載の投射型表示装置。
(構成6)
前記処理部による前記画像処理は、前記重畳領域に対するゲイン処理を含むことを特徴とする構成1乃至5のいずれかに記載の投射型表示装置。
(構成7)
前記処理部による前記画像処理は、前記重畳領域を投射する前記他の投射型表示装置の台数に基づくオフセット処理を含むことを特徴とする構成6に記載の投射型表示装置。
(構成8)
前記処理部は、前記オフセット処理において、
前記台数が第1台数の場合、非重畳領域における黒の輝度値を第1輝度値に設定し、
前記台数が前記第1台数よりも多い第2台数の場合、前記輝度値を前記第1輝度値よりも高い第2輝度値に設定することを特徴とする構成7に記載の投射型表示装置。
(構成9)
前記アスペクト情報は、前記第1信号の水平解像度および垂直解像度に関する情報であることを特徴とする構成1乃至8のいずれかに記載の投射型表示装置。
(構成10)
前記制御部は、前記第1信号の前記水平解像度を前記第2入力端子に入力される前記第2信号の水平解像度と一致させるように、前記アスペクト情報を変更することを特徴とする構成9に記載の投射型表示装置。
(構成11)
前記制御部は、前記第1信号の前記垂直解像度を前記第2入力端子に入力される前記第2信号の垂直解像度と一致させるように、前記アスペクト情報を変更することを特徴とする構成9に記載の投射型表示装置。
(構成12)
第1投射型表示装置と第2投射型表示装置と映像出力装置とを有し、該第1投射型表示装置からの第1投射像と該第2投射型表示装置からの第2投射像との同時投射が可能な投射型表示システムであって、
前記映像出力装置は、前記第1投射型表示装置へ第1信号を出力し、前記第2投射型表示装置へ第2信号を出力し、
前記第1投射型表示装置は、
前記映像出力装置から前記第1信号を入力する第1端子と、
前記第1端子を介して入力された前記第1信号を出力する第2端子と、
第1表示素子と、を有し、
前記第2投射型表示装置は、
前記映像出力装置から前記第2信号を入力する第3端子と、
前記第1投射型表示装置の前記第2端子を介して出力された前記第1信号を入力する第4端子と、
第2表示素子と、
前記第1投射像と前記第2投射像との重畳領域に対して画像処理を行うことにより前記第2投射像を生成する処理部と、
前記重畳領域に関する設定に基づいて、前記第2信号に設定されるアスペクト情報を変更する制御部と、を有することを特徴とする投射型表示システム。
(方法1)
第1投射像を投射可能であって、該第1投射像と少なくとも一つの他の投射型表示装置による第2投射像との同時投射が可能な投射型表示装置の制御方法であって、
第1入力端子を介して、映像出力装置から第1信号を入力するステップと、
第2入力端子を介して、前記映像出力装置から前記他の投射型表示装置へ出力された第2信号を入力するステップと、
前記第1投射像と前記第2投射像との重畳領域に対して画像処理を行うことにより前記第1投射像を生成するステップと、
前記重畳領域に関する設定に基づいて、前記第1信号に設定されるアスペクト情報を変更するステップと、を有することを特徴とする投射型表示装置の制御方法。
(構成13)
方法1に記載の投射型表示装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1、2 投射型表示装置
101 入力端子(第1入力端子、第1端子、第3端子)
108 出力端子(第2端子)
111 入力端子(第2入力端子、第4端子)

Claims (14)

  1. 第1投射像を投射可能であって、該第1投射像と少なくとも一つの他の投射型表示装置による第2投射像との同時投射が可能な投射型表示装置であって、
    映像出力装置から第1信号を入力する第1入力端子と、
    前記映像出力装置から前記他の投射型表示装置へ出力された第2信号を、該他の投射型表示装置を介して入力する第2入力端子と、
    表示素子と、
    前記第1投射像と前記第2投射像との重畳領域に対して画像処理を行うことにより前記第1投射像を生成する処理部と、
    前記重畳領域に関する設定に基づいて、前記第1信号に設定されるアスペクト情報を変更する制御部と、を有することを特徴とする投射型表示装置。
  2. 前記第1信号に設定可能な複数のアスペクト情報を記憶する記憶部を更に有し、
    前記制御部は、前記重畳領域に関する前記設定に基づいて、前記記憶部に記憶されている前記複数のアスペクト情報から、前記第1信号に設定される前記アスペクト情報を選択することを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
  3. 前記重畳領域に関する前記設定は、前記第1投射像と前記第2投射像との重畳幅に関する設定であることを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
  4. 前記制御部は、前記表示素子の第1アスペクト情報から、前記重畳領域に相当する第2アスペクト情報を差し引くことにより、前記第1信号に設定される前記アスペクト情報を変更することを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
  5. 前記重畳領域は、前記第1入力端子を介して入力された前記第1信号に基づく第1領域と、前記第2入力端子を介して入力された前記第2信号に基づく第2領域とを含み、
    前記制御部は、前記第1アスペクト情報から、前記第2領域に相当する第3アスペクト情報を差し引くことにより、前記第1信号に設定される前記アスペクト情報を変更することを特徴とする請求項4に記載の投射型表示装置。
  6. 前記処理部による前記画像処理は、前記重畳領域に対するゲイン処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
  7. 前記処理部による前記画像処理は、前記重畳領域を投射する前記他の投射型表示装置の台数に基づくオフセット処理を含むことを特徴とする請求項6に記載の投射型表示装置。
  8. 前記処理部は、前記オフセット処理において、
    前記台数が第1台数の場合、非重畳領域における黒の輝度値を第1輝度値に設定し、
    前記台数が前記第1台数よりも多い第2台数の場合、前記輝度値を前記第1輝度値よりも高い第2輝度値に設定することを特徴とする請求項7に記載の投射型表示装置。
  9. 前記アスペクト情報は、前記第1信号の水平解像度および垂直解像度に関する情報であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の投射型表示装置。
  10. 前記制御部は、前記第1信号の前記水平解像度を前記第2入力端子に入力される前記第2信号の水平解像度と一致させるように、前記アスペクト情報を変更することを特徴とする請求項9に記載の投射型表示装置。
  11. 前記制御部は、前記第1信号の前記垂直解像度を前記第2入力端子に入力される前記第2信号の垂直解像度と一致させるように、前記アスペクト情報を変更することを特徴とする請求項9に記載の投射型表示装置。
  12. 第1投射型表示装置と第2投射型表示装置と映像出力装置とを有し、該第1投射型表示装置からの第1投射像と該第2投射型表示装置からの第2投射像との同時投射が可能な投射型表示システムであって、
    前記映像出力装置は、前記第1投射型表示装置へ第1信号を出力し、前記第2投射型表示装置へ第2信号を出力し、
    前記第1投射型表示装置は、
    前記映像出力装置から前記第1信号を入力する第1端子と、
    前記第1端子を介して入力された前記第1信号を出力する第2端子と、
    第1表示素子と、を有し、
    前記第2投射型表示装置は、
    前記映像出力装置から前記第2信号を入力する第3端子と、
    前記第1投射型表示装置の前記第2端子を介して出力された前記第1信号を入力する第4端子と、
    第2表示素子と、
    前記第1投射像と前記第2投射像との重畳領域に対して画像処理を行うことにより前記第2投射像を生成する処理部と、
    前記重畳領域に関する設定に基づいて、前記第2信号に設定されるアスペクト情報を変更する制御部と、を有することを特徴とする投射型表示システム。
  13. 第1投射像を投射可能であって、該第1投射像と少なくとも一つの他の投射型表示装置による第2投射像との同時投射が可能な投射型表示装置の制御方法であって、
    第1入力端子を介して、映像出力装置から第1信号を入力するステップと、
    第2入力端子を介して、前記映像出力装置から前記他の投射型表示装置へ出力された第2信号を入力するステップと、
    前記第1投射像と前記第2投射像との重畳領域に対して画像処理を行うことにより前記第1投射像を生成するステップと、
    前記重畳領域に関する設定に基づいて、前記第1信号に設定されるアスペクト情報を変更するステップと、を有することを特徴とする投射型表示装置の制御方法。
  14. 請求項13に記載の投射型表示装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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