JP2024010274A - エリア決定方法および情報処理装置 - Google Patents

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Yuudai Honma
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Daisuke Hasegawa
純矢 丸山
Junya Maruyama
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Abstract

【課題】配送エリアの割り当てを最適化する。【解決手段】複数の配送体それぞれの配送対象となるエリアを決定するエリア決定方法は、コンピュータが、複数のエリア候補を決定するエリア候補決定処理を実行し、エリア候補に基づいて、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出する抽出処理を実行し、配送体が需要点に配送した過去の配送データに基づいて、組み合わせ毎に配送体が配送した確率を導出する確率導出処理を実行し、確率に基づいて、エリアを決定するエリア決定処理を実行する。【選択図】図5

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年12月19日に土岐爽真、本間裕大、塩野直志、長谷川大輔、および、丸山純矢が、都市のORウインターセミナー2021にて、エリア決定方法および情報処理装置に関する発明を公開 令和4年3月18日に土岐爽真、本間裕大、塩野直志、長谷川大輔、および、丸山純矢が、日本オペレーションズ・リサーチ学会2022年春季研究発表会にて、エリア決定方法および情報処理装置に関する発明を公開 令和4年3月9日に土岐爽真、本間裕大、塩野直志、長谷川大輔、および、丸山純矢が、日本オペレーションズ・リサーチ学会2022年春季研究発表会アブストラクト集にて、エリア決定方法および情報処理装置に関する発明を公開 令和4年6月18日に土岐爽真、本間裕大、塩野直志、長谷川大輔、および、丸山純矢が、The International Conference in Optimization and Learning抄録にて、エリア決定方法および情報処理装置に関する発明を公開
本発明は、エリア決定方法および情報処理装置に関する。
従来、需要家にLPG(Liquefied Petroleum Gas)容器が設けられ、当該LPG容器のガス残量が0になる前にLPG容器の交換作業が行われる。例えば、特許文献1には、需要家に設けられたLPG容器のガス使用量またはガス残量を検知し、当該ガス使用量またはガス残量に基づいて、LPG容器の交換日を算出することについて開示がある。また、特許文献1には、当該交換日におけるLPG容器を配送する配送車の配送エリアにおいて、配送者の員数を決定することについて開示がある。
特開2018-190253号公報
ところで、配送車には、予め配送する配送エリアが割り当てられる。その配送エリア内の需要家の分布は、定期的に変化する。例えば新設などによる需要家増や転居などによる需要家減などが考えられる。また、家族構成や在宅時間の変化などによる需要家の使用量の増減が、配送車がある期間に配送を行う必要がある需要家の分布に影響を及ぼすことがある。このように、需要家の分布が変化していくことで、予め定めた配送車の配送エリアが効率的でなくなっていく場合がある。そのため、需要家の分布が変化した場合、配送エリアの割り当ての見直しが必要となる。配送エリアの割り当ての見直し作業には、膨大な時間が必要となるため、従来、配送エリアの割り当ての最適化が困難であった。
本発明は、配送エリアの割り当てを最適化することが可能なエリア決定方法および情報処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のエリア決定方法は、複数の配送体それぞれの配送対象となるエリアを決定するエリア決定方法であって、コンピュータが、複数のエリア候補を決定するエリア候補決定処理を実行し、エリア候補に基づいて、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出する抽出処理を実行し、配送体が需要点に配送した過去の配送データに基づいて、組み合わせ毎に配送体が配送した確率を導出する確率導出処理を実行し、確率に基づいて、エリアを決定するエリア決定処理を実行する。
抽出処理は、同一のエリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、確率導出処理は、組み合わせ毎に、同一の配送体が配送した確率である第1個別確率を導出し、第1個別確率を複数の組み合わせで合成して第1合成確率を導出し、エリア決定処理は、エリア候補決定処理、抽出処理、確率導出処理を繰り返し、第1合成確率が最大となるエリア候補をエリアとしてもよい。
抽出処理は、異なるエリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、確率導出処理は、組み合わせ毎に、同一の配送体が配送した確率である第2個別確率を導出し、第2個別確率を複数の組み合わせで合成して第2合成確率を導出し、エリア決定処理は、エリア候補決定処理、抽出処理、確率導出処理を繰り返し、第2合成確率が最小となる前記エリア候補をエリアとしてもよい。
抽出処理は、同一のエリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、確率導出処理は、同一のエリア候補から抽出された組み合わせ毎に、同一の配送体が配送した確率である第1個別確率を導出し、第1個別確率を複数の組み合わせで合成して第1合成確率を導出し、抽出処理は、異なるエリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、確率導出処理は、異なるエリア候補から抽出された組み合わせ毎に、同一の配送体が配送した確率である第2個別確率を導出し、第2個別確率を複数の組み合わせで合成して第2合成確率を導出し、エリア決定処理は、エリア候補決定処理、抽出処理、確率導出処理を繰り返し、第1合成確率から第2合成確率を減算した結果が最大となる前記エリア候補を前記エリアとしてもよい。
抽出処理は、異なるエリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、確率導出処理は、組み合わせ毎に、異なる配送体が配送した確率である第3個別確率を導出し、第3個別確率を複数の組み合わせで合成して第3合成確率を導出し、エリア決定処理は、エリア候補決定処理、抽出処理、確率導出処理を繰り返し、第3合成確率が最大となるエリア候補をエリアとしてもよい。
抽出処理は、同一のエリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、確率導出処理は、組み合わせ毎に、異なる配送体が配送した確率である第4個別確率を導出し、第4個別確率を複数の組み合わせで合成して第4合成確率を導出し、エリア決定処理は、エリア候補決定処理、抽出処理、確率導出処理を繰り返し、第4合成確率が最小となるエリア候補をエリアとしてもよい。
抽出処理は、異なるエリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、確率導出処理は、異なるエリア候補から抽出された組み合わせ毎に、異なる配送体が配送した確率である第3個別確率を導出し、第3個別確率を複数の組み合わせで合成して第3合成確率を導出し、抽出処理は、同一のエリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、確率導出処理は、同一のエリア候補から抽出された組み合わせ毎に、異なる配送体が配送した確率である第4個別確率を導出し、第4個別確率を複数の組み合わせで合成して第4合成確率を導出し、エリア決定処理は、エリア候補決定処理、抽出処理、確率導出処理を繰り返し、第3合成確率から第4合成確率を減算した結果が最大となるエリア候補をエリアとしてもよい。
所定範囲内に位置する複数の需要点を需要集合とし、需要点の代わりに需要集合を用いてもよい。
配送体が配送した確率として、過去の実績値が用いられてもよい。
配送体が配送した確率として、未来の予測値が用いられてもよい。
上記課題を解決するために、本発明の情報処理装置は、複数の配送体それぞれの配送対象となるエリアを決定するコンピュータを備えた情報処理装置であって、コンピュータは、複数のエリア候補を決定するエリア候補決定処理と、エリア候補に基づいて、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出する抽出処理と、配送体が需要点に配送した過去の配送データに基づいて、組み合わせ毎に配送体が配送した確率を導出する確率導出処理と、確率に基づいて、エリアを決定するエリア決定処理と、を実行する。
本発明によれば、配送エリアの割り当てを最適化することができる。
図1は、本実施形態に係る配送システムを示す概略図である。 図2は、本実施形態に係るサーバの機能を説明するための機能ブロック図である。 図3は、本実施形態に係る配送車の機能を説明するための機能ブロック図である。 図4は、配送車が過去に配送した最適な配送ルートの一例を説明するための図である。 図5は、エリア決定方法のフローチャート図である。 図6は、エリア候補の一例を説明するための図である。 図7は、各エリア候補に含まれる複数の小領域を説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
[1.配送システムの全体構成]
まず、図1を参照して、本実施形態に係る配送システム1000の全体構成について説明する。図1は、本実施形態に係る配送システム1000を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態に係る配送システム1000は、サーバ(情報処理装置)100と、複数の配送車(配送体)200とを含む。サーバ100と複数の配送車200は、ネットワークNWを介して相互に通信可能に接続される。
サーバ100は、例えば、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、大型コンピュータ、マイクロコンピュータなどの各種のコンピュータ装置で構成される。サーバ100は、複数の配送車200から送信される各種情報を収集、蓄積、処理する。
配送車200は、燃料を事業所から需要家に輸送する。具体的に、配送車200は、燃料としてLPGをガス事業所から需要家に輸送する。配送車200は、例えば、需要家に設けられるLPG容器にLPGを供給するものであってもよいし、LPGが充填されたLPG容器を積載し、積載したLPG容器を需要家に設けられるLPG容器と交換するものであってもよい。配送車200は、詳しくは後述するように、自車両の位置情報、車両識別情報、燃料供給情報、燃料残量情報等の各種情報をサーバ100に送信する。
ネットワークNWは、サーバ100と、複数の配送車200とを通信可能に接続するための無線または有線の通信回線網である。ネットワークNWは、例えば、衛星通信ネットワーク、携帯電話ネットワーク、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、その他の専用回線網などの各種のネットワークで構成される。ネットワークNWの少なくとも一部は、無線ネットワークを含んでいる。ただし、ネットワークNWは、その一部に有線ネットワークを含んでいてもよい。
図2は、本実施形態に係るサーバ100の機能を説明するための機能ブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係るサーバ100は、サーバ通信部110と、サーバ記憶部130と、サーバ制御部150とを有する。
サーバ通信部110は、ネットワークNWを通じて複数の配送車200に搭載される配送通信部230(図3参照)との通信を確立する。サーバ記憶部130は、ROM、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、サーバ100に用いられるプログラムや各種データを記憶する。
サーバ制御部150は、CPU(Central Processing Unit)で構成され、サーバ記憶部130に格納されたプログラムを用い、サーバ100全体を制御する。また、サーバ制御部150は、情報受信部152、エリア候補決定処理部154、抽出処理部156、確率導出部158、エリア決定処理部160としても機能する。なお、確率導出部158は、個別確率導出部158aと、合成確率導出部158bとしても機能する。かかる機能部については後程詳述する。
図3は、本実施形態に係る配送車200の機能を説明するための機能ブロック図である。図3に示すように、本実施形態に係る配送車200は、配送装置210を有する。配送装置210は、配送通信部230と、配送記憶部250と、GNSS(Global Navigation Satellite System)センサ270、配送制御部290とを有する。
配送通信部230は、ネットワークNWを通じてサーバ100に搭載されるサーバ通信部110(図2参照)との通信を確立する。配送記憶部250は、ROM、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、配送装置210に用いられるプログラムや各種データを記憶する。GNSSセンサ270は、配送車200の位置(緯度、経度)を検出し、配送車200の位置を示す検出信号を配送制御部290に出力する。
配送制御部290は、CPUで構成され、配送記憶部250に格納されたプログラムを用い、配送装置210全体を制御する。また、配送制御部290は、情報送信部292、位置情報取得部294としても機能する。かかる機能部については後程詳述する。
ところで、配送車200には、予め配送するエリア(配送エリア)が割り当てられる。その配送エリア内の需要家の分布は、定期的に変化する。例えば新設などによる需要家増や転居などによる需要家減などが考えられる。また、家族構成や在宅時間の変化などによる需要家の使用量の増減が、配送車200がある期間に配送を行う必要がある需要家の分布に影響を及ぼすことがある。このように、需要家の分布が変化していくことで、予め定めた配送車200の配送エリアが効率的でなくなっていく場合がある。そのため、需要家の分布が変化した場合、配送エリアの割り当ての見直しが必要である。配送エリアの割り当ての見直し作業には、膨大な時間が必要となるため、配送エリアの割り当ての最適化が困難である。
そこで、本実施形態では、配送車200が需要家に配送した過去の配送データに基づいて、配送エリアの割り当てを最適化することを目的とする。より具体的に、本実施形態では、配送車200が需要家に配送した過去の配送データ、および、導出データに基づいて、配送エリアの割り当てを最適化することを目的とする。ここで、導出データは、例えば、過去の配送データから需要家の配送可能日を抽出したうえで、過去に決定された配送エリアの概念を外して、配送車が所定の目的を達成するように需要家に配送するように計算された結果の配送データである。所定の目的は、例えば、配送車の配送距離を最短にすることや、配送車の移動時間を最短にすること等である。また、導出データは、例えば、現在あるいは未来の配送データから需要家の配送可能日を仮想的に作成したうえで、配送車が所定の目的を達成するように需要家に配送するように計算された結果の配送データである。ただし、仮想的な需要家の配送可能日を作成する際には、過去の配送データを用いて推定されてもよい。以下では、配送車200が過去に配送した最適な配送ルートを含む配送データ、および、上述した導出データに基づいて、配送車200の最適な配送エリアを推定(配送エリアを最尤推定)する。以下、本実施形態における配送車200の最適な配送エリアを最尤推定するエリア決定方法について説明する。
図4は、配送車200が過去に配送した最適な配送ルートの一例を説明するための図である。図4中、P1は、配送車200が配送開始する事業所の位置を示す点(以下、施設点という)であり、P2は、需要家の位置を示す点(以下、需要点という)である。図4中、施設点P1以外の点は、すべて需要点P2である。
図4に示すように、複数の配送車200のうちの配送車200Aは、実線で示した配送ルートAを通る各需要点P2に燃料を輸送する。また、複数の配送車200のうちの配送車200Bは、二点鎖線で示した配送ルートBを通る各需要点P2に燃料を輸送する。また、複数の配送車200のうちの配送車200Cは、一点鎖線で示した配送ルートCを通る各需要点P2に燃料を輸送する。なお、図4中、配送ルートA、B、C上に配置されていない各需要点P2は、燃料の配送が未だ必要でない需要家の位置や、燃料の配送ができない日における需要家の位置等である。
このとき、配送エリアを最尤推定する際に参照するデータベースを構築するため、各配送車200に搭載される配送装置210の位置情報取得部294は、GNSSセンサ270から位置情報を取得する。また、配送記憶部250には、車両識別情報が記憶されている。車両識別情報は、各配送車200A、200B、200Cそれぞれに設けられ、自車両と他車両を識別するための情報である。なお、車両識別情報には、配送車200が積載可能なLPGあるいはLPG容器の最大積載量に関する情報が含まれてもよい。
配送装置210の情報送信部292は、配送通信部230を通じて、位置情報取得部294で取得された配送車200の位置情報と、時刻情報と、配送記憶部250に記憶された車両識別情報とをサーバ通信部110に送信する。ここで、情報送信部292は、配送車200が需要点P2に到着し、需要点P2にLPGあるいはLPG容器を供給するときに、配送車200の位置情報と時刻情報と車両識別情報とをサーバ通信部110に送信する。
このとき、情報送信部292は、位置情報、時刻情報および車両識別情報に併せて、需要点P2のLPG容器に供給するLPGの供給量あるいはLPG容器の交換量(交換本数)に関する燃料供給情報をサーバ通信部110に送信してもよい。また、情報送信部292は、配送車200に積載されるLPGの残量あるいはLPG容器の残り本数に関する燃料残量情報をサーバ通信部110に送信してもよい。
サーバ100の情報受信部152は、配送装置210の情報送信部292から配送車200の各種情報を取得する。情報受信部152は、配送車200から各種情報を取得すると、取得した各種情報をサーバ記憶部130に記憶させる。サーバ記憶部130は、配送車200の各種情報を蓄積する。
サーバ100のエリア決定処理部160は、このサーバ記憶部130に蓄積された配送車200の各種情報に基づいて、最終的に決定する配送車200の配送エリアを最尤推定する。以下、配送エリアを最尤推定するエリア決定方法について説明する。
図5は、エリア決定方法のフローチャート図である。なお、図5では、第1実施形態におけるエリア決定方法の処理フローを示しているが、第2および第3実施形態においても基本的な処理フローは同様であるため、第2および第3実施形態において第1実施形態と重複する内容については説明を省略する。図5に示すように、配送エリアを最尤推定するために、まず、サーバ100のエリア候補決定処理部154は、複数の配送車200それぞれの配送対象となる配送エリアのエリア候補を決定するエリア候補決定処理を実行する(S100)。
図6は、エリア候補の一例を説明するための図である。図6では、破線で区画された3つのエリア候補Ra、エリア候補Rb、エリア候補Rcが示される。エリア候補Raは、配送車200Aの配送対象となる配送エリアのエリア候補であり、エリア候補Rbは、配送車200Bの配送対象となる配送エリアのエリア候補であり、エリア候補Rcは、配送車200Cの配送対象となる配送エリアのエリア候補である。各エリア候補には、少なくとも1つの需要点P2が含まれる。
エリア候補の数は、複数の配送車200の台数によって決定される。例えば、図6では、複数の配送車200の台数が配送車200A、配送車200B、配送車200Cの3台であるため、エリア候補は、エリア候補Ra、エリア候補Rb、エリア候補Rcの3つである。つまり、エリア候補の数は、複数の配送車200の台数と等しい数である。
エリア候補決定処理部154は、エリア候補Ra、エリア候補Rb、エリア候補Rcが重複しないように各エリア候補を決定する。ここで、各需要点P2は、少なくとも一つのエリア候補に属するように設定される。そのため、各需要点P2は、複数のエリア候補に属するように設定することも可能である。その場合、各エリア候補は、互いに重複するように設定されてもよい。なお、各エリア候補の面積は、互いに等しくてもよいし、異なっていてもよい。例えば、各エリア候補の面積は、施設点P1からの距離に応じて異なってもよい。具体的に、各エリア候補の面積は、施設点P1からの距離が大きくなるほど、小さくなってもよい。
また、ここでは、各エリア候補内の需要点P2の数や各エリア候補内の需要量が一定になるようにバランスを取って各エリア候補が設定される。例えば、各エリア候補内の需要点P2の数の差が閾値未満となるように各エリア候補が設定される。また、各エリア候補内の需要量の差が閾値未満となるように各エリア候補が設定される。ただし、これに限定されず、各エリア候補に含まれる需要点P2の数や需要量は、例えば、施設点P1からの距離に応じて異ならせてもよい。具体的に、各エリア候補に含まれる需要点P2の数や需要量は、施設点P1からの距離が大きくなるほど、少なくなってもよい。
なお、配送車200には、積載可能な燃料の容量に制約が設けられる場合がある。また、一人の配送員が配送ルート上を周れる需要点P2の数に制約が設けられる場合がある。同様に、一人の配送員が配送ルートを周る配送時間に制約が設けられる場合がある。このように、配送車200に積載可能な燃料の容量、配送ルート上の需要点P2の数、配送時間のうち、燃料の容量のみ、需要点P2の数のみ、あるいは、配送時間のみなど、少なくともいずれか一の制約が設けられる場合がある。そのため、エリア候補決定処理部154は、これらの制約(配送車200に積載可能な燃料の容量、配送ルート上の需要点P2の数、配送時間等)を加味して、エリア候補を決定する。
エリア候補決定処理部154は、複数のパターンのエリア候補Ra、Rb、Rcを作成する。複数のパターンのエリア候補Ra、Rb、Rcは、それぞれ形状および大きさが異なる。エリア候補決定処理部154は、作成した複数のパターンのエリア候補Ra、Rb、Rcの中から一のエリア候補Ra、Rb、Rcを選択的に決定する。
つぎに、エリア候補決定処理部154で作成された複数のパターンのエリア候補Ra、Rb、Rcの中から、以下の第1の点および第2の点のうち少なくとも一方を達成するようなエリア候補Ra、Rb、Rcを導出する処理を行う。
ここで、第1の点は、「同一のエリア候補内の2つの需要点P2をランダムに抽出したとき、それらが同一の配送車200によって配送されている確率を最大化する」ことである。第2の点は、「異なるエリア候補内の2つの需要点P2をランダムに抽出したとき、それらが同一の配送車200によって配送されている確率を最小化する」ことである。
まず、第1の点の条件を満たすために、抽出処理部156は、同一のエリア候補において、2つの需要点P2の組み合わせを無作為に複数抽出する抽出処理を実行する(S200)。
つぎに、個別確率導出部158aは、同一のエリア候補から抽出された2つの需要点P2の組み合わせ毎に、同一の配送車200が配送した確率である個別確率(第1個別確率)を導出する個別確率導出処理を実行する(S300)。
また、合成確率導出部158bは、個別確率導出部158aにより導出された個別確率(第1個別確率)を複数の組み合わせで合成して合成確率(第1合成確率)を導出する合成確率導出処理を実行する(S400)。
そして、エリア決定処理部160は、上述したエリア候補決定処理、抽出処理、個別確率導出処理、合成確率導出処理を繰り返し実行させ、下記数式(1)に基づいて、第1合成確率が最大となるエリア候補を、複数の配送車200それぞれの配送対象となる配送エリアとして決定する(S500)。なお、本実施形態では、下記数式(1)を用いて配送エリアを決定しているが、配送エリアを決定するために使用される数式は、これに限定されない。例えば、下記数式(1)の近似式を用いて配送エリアを決定してもよい。
Figure 2024010274000002
ここで、i,j(∈I)は、2つの需要点P2の添え字である。aは、エリア候補の添え字である。kは、エリア候補決定処理、抽出処理、個別確率導出処理、合成確率導出処理を繰り返し行った試行の添え字である。Iは、需要点P2の集合である。Aは、エリア候補の集合である。Kは、試行の集合である。Iは、試行kが周った需要点P2の集合である。C(X)は、ある点集合Xから2つの需要点P2を取るあらゆる組み合わせを抽出した集合を生成した集合→集合の関数定義である。
Figure 2024010274000003
は、試行kにおいて需要点i,jが同一の配送車200によって配送されたとき1となり、そうでない場合に0となるパラメータである。Ziaは、需要点iがエリアaに属するとき1となり、そうでない場合に0となる決定変数である。
エリア決定処理部160により決定された配送エリアによれば、過去の配送データを基に、同じエリアに属する2つの需要点P2は、極力同じ配送車200で配送されることとなる。配送エリアの決定に上記数式(1)を用いることで、配送エリアの割り当ての最適化を容易に行うことができ、また、最適性を高めることができるようになる。また、配送エリアの割り当てに自動化が図れることにより、作業者の負担が軽減される。
また、配送エリアの決定は、第1の点の条件ではなく、第2の点の条件を満たすことで決定されてもよい。第2の点の条件を満たすために、抽出処理部156は、異なるエリア候補において、2つの需要点P2の組み合わせを無作為に複数抽出する抽出処理を実行する(S200)。
つぎに、個別確率導出部158aは、異なるエリア候補から抽出された2つの需要点P2の組み合わせ毎に、同一の配送車200が配送した確率である個別確率(第2個別確率)を導出する個別確率導出処理を実行する(S300)。
また、合成確率導出部158bは、個別確率導出部158aが導出した個別確率(第2個別確率)を複数の組み合わせで合成して合成確率(第2合成確率)を導出する合成確率導出処理を実行する(S400)。
そして、エリア決定処理部160は、上述したエリア候補決定処理、抽出処理、個別確率導出処理、合成確率導出処理を繰り返し実行させ、下記数式(2)に基づいて、第2合成確率が最小となるエリア候補を、複数の配送車200それぞれの配送対象となる配送エリアとして決定する(S500)。なお、本実施形態では、下記数式(2)を用いて配送エリアを決定しているが、配送エリアを決定するために使用される数式は、これに限定されない。例えば、下記数式(2)の近似式を用いて配送エリアを決定してもよい。
Figure 2024010274000004
エリア決定処理部160により決定された配送エリアによれば、過去の配送データを基に、異なるエリアに属する2つの需要点P2は、極力異なる配送車200で配送されることとなる。配送エリアの決定に上記数式(2)を用いることで、配送エリアの割り当ての最適化を容易に行うことができ、また、最適性を高めることができるようになる。また、配送エリアの割り当てに自動化が図れることにより、作業者の負担が軽減される。
また、配送エリアの決定は、第1の点と第2の点の2つの観点以外に代えて、または、加えて、2つの観点を一度に判断してもよい。例えば、配送エリアの決定は、第1の点の条件と、第2の点の条件の双方を同時に満たすことで決定されてもよい。具体的に、エリア決定処理部160は、上記数式(1)および(2)に基づいて、第1合成確率から第2合成確率を減算した結果が最大となるエリア候補を、複数の配送車200それぞれの配送対象となる配送エリアとして決定する(S500)。
エリア決定処理部160により決定された配送エリアによれば、過去の配送データを基に、同じエリアに属する2つの需要点P2は、極力同じ配送車200で配送され、異なるエリアに属する2つの需要点P2は、極力異なる配送車200で配送されることとなる。配送エリアの決定に上記数式(1)および(2)を用いることで、配送エリアの割り当ての最適化を容易に行うことができ、また、最適性を高めることができるようになる。また、配送エリアの割り当てに自動化が図れることにより、作業者の負担が軽減される。
(第2実施形態)
過去の配送データの容量や需要点P2の数が多い場合、第1実施形態の最尤推定の演算処理に時間がかかる場合がある。また、特定の区域(例えば、○○丁目、△△番地等)においては同一の配送車200で配送した方が効率が良い場合がある。そこで、第2実施形態では、各エリア候補Ra、Rb、Rcを複数の小領域SAに分割する。
図7は、各エリア候補Ra、Rb、Rcに含まれる複数の小領域SAを説明するための図である。図7に示すように、各エリア候補Ra、Rb、Rcは、複数の小領域SAにより構成される。各小領域SAには、少なくとも1つの需要点P2が含まれる。第2実施形態では、各小領域SAは、特定の区域であり、例えば、○○丁目や△△番地である。
各小領域SAは、各小領域SA内の需要点P2の数や各小領域SA内の需要量が一定になるようにバランスを取って設定される。具体的に、各小領域SA内の需要点P2の数や需要量の差が閾値未満となるように各小領域SAが設定される。
第1実施形態では、エリア候補内の2つの需要点P2をランダムに抽出しているが、第2実施形態では、エリア候補内の2つの小領域SAをランダムに抽出する。つまり、第2実施形態では、エリア候補内における所定範囲内に位置する複数の需要点P2を小領域(需要集合)とし、需要点P2の代わりに小領域(需要集合)を用いて最尤推定の演算処理を実行する。
第2実施形態における最尤推定の演算処理では、以下の第3の点および第4の点のうち少なくとも一方を達成するようなエリア候補Ra、エリア候補Rb、エリア候補Rcを導出する処理を実行する。
ここで、第3の点は、「同一のエリア候補内の2つの小領域SAをランダムに抽出したとき、それらが同一の配送車200によって配送されている確率を最大化する」ことである。また、第4の点は、「異なるエリア候補内の2つの小領域SAをランダムに抽出したとき、それらが同一の配送車200によって配送されている確率を最小化する」ことである。
まず、第3の点の条件を満たすために、抽出処理部156は、同一のエリア候補において、2つの小領域SAの組み合わせを無作為に複数抽出する抽出処理を実行する(S200)。
つぎに、個別確率導出部158aは、同一のエリア候補から抽出された2つの小領域SAの組み合わせ毎に、同一の配送車200が配送した確率である個別確率(第1個別確率)を導出する個別確率導出処理を実行する(S300)。
また、合成確率導出部158bは、個別確率導出部158aにより導出された個別確率(第1個別確率)を複数の組み合わせで合成して合成確率(第1合成確率)を導出する合成確率導出処理を実行する(S400)。
そして、エリア決定処理部160は、エリア候補決定処理、抽出処理、個別確率導出処理、合成確率導出処理を繰り返し実行させ、下記数式(3)に基づいて、第1合成確率が最大となるエリア候補を、複数の配送車200それぞれの配送対象となる配送エリアとして決定する(S500)。なお、本実施形態では、下記数式(3)を用いて配送エリアを決定しているが、配送エリアを決定するために使用される数式は、これに限定されない。例えば、下記数式(3)の近似式を用いて配送エリアを決定してもよい。
Figure 2024010274000005
ここで、p、qは、2つの小領域の添え字である。aは、エリア候補の添え字である。kは、エリア候補決定処理、抽出処理、個別確率導出処理、合成確率導出処理を繰り返し行った試行の添え字である。Pは、小領域SAの集合である。Aは、エリア候補の集合である。Kは、試行の集合である。C(X)は、ある点集合Xから2つの小領域SAを取るあらゆる組み合わせを抽出した集合を生成した集合→集合の関数定義である。
Figure 2024010274000006
は、試行kにおいて訪問した需要点Iのあらゆる組み合わせC(I)のうち,一方の需要点が小領域pにあり,他方が小領域qにあり,かつ,それらが同じ配送車200で配送された組み合わせの数を示すパラメータである。
Figure 2024010274000007
は、試行kにおいて訪問した需要点Iのあらゆる組み合わせC(I)のうち,一方の需要点が小領域pにあり,他方が小領域qにあるような組み合わせの数を示すパラメータである。Xpaは、小領域pがエリアaに属するとき1となり,そうでない場合に0となる決定変数である。
第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用および効果を奏することができる。さらに、第2実施形態によれば、第1実施形態に比べ、最尤推定の演算処理を短時間で行うことができる。
また、配送エリアの決定は、第3の点の条件ではなく、第4の点の条件を満たすことで決定されてもよい。第4の点の条件を満たすために、抽出処理部156は、異なるエリア候補において、2つの小領域SAの組み合わせを無作為に複数抽出する抽出処理を実行する(S200)。
つぎに、個別確率導出部158aは、異なるエリア候補から抽出された2つの小領域SAの組み合わせ毎に、同一の配送車200が配送した確率である個別確率(第2個別確率)を導出する個別確率導出処理を実行する(S300)。
また、合成確率導出部158bは、個別確率導出部158aにより導出された個別確率(第2個別確率)を複数の組み合わせで合成して合成確率(第2合成確率)を導出する合成確率導出処理を実行する(S400)。
そして、エリア決定処理部160は、エリア候補決定処理、抽出処理、個別確率導出処理、合成確率導出処理を繰り返し実行させ、下記数式(4)に基づいて、第2合成確率が最小となるエリア候補を、複数の配送車200それぞれの配送対象となる配送エリアとして決定する(S500)。なお、本実施形態では、下記数式(4)を用いて配送エリアを決定しているが、配送エリアを決定するために使用される数式は、これに限定されない。例えば、下記数式(4)の近似式を用いて配送エリアを決定してもよい。
Figure 2024010274000008
第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用および効果を奏することができる。さらに、第2実施形態によれば、第1実施形態に比べ、最尤推定の演算処理を短時間で行うことができる。
また、配送エリアの決定は、第3の点と第4の点の2つの観点以外に代えて、または、加えて、2つの観点を一度に判断してもよい。例えば、配送エリアの決定は、第3の点の条件と、第4の点の条件の双方を同時に満たすことで決定されてもよい。具体的に、エリア決定処理部160は、上記数式(3)および(4)に基づいて、第1合成確率から第2合成確率を減算した結果が最大となるエリア候補を、複数の配送車200それぞれの配送対象となるエリアとして決定する。
第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用および効果を奏することができる。さらに、第2実施形態によれば、第1実施形態に比べ、最尤推定の演算処理を短時間で行うことができる。
(第3実施形態)
第1実施形態では、上述した第1の点および第2の点のうち少なくとも一方を達成するようなエリア候補Ra、Rb、Rcを導出する処理を行った。
ここで、第1実施形態の第1の点は、「異なるエリア候補内の2つの需要点P2をランダムに抽出したとき、それらが異なる配送車200によって配送されている確率を最大化する」(第5の点)解を求めることと等価である。
また、第1実施形態における第2の点は、「同一のエリア候補内の2つの需要点P2をランダムに抽出したとき、それらが異なる配送車200によって配送されている確率を最小化する」(第6の点)解を求めることと等価である。
そこで、第3実施形態では、エリア候補決定処理部154で作成された複数のパターンのエリア候補Ra、Rb、Rcの中から、上記第5の点および第6の点のうち少なくとも一方を達成するようなエリア候補Ra、Rb、Rcを導出する処理を行う。
まず、第5の点の条件を満たすために、抽出処理部156は、異なるエリア候補において、2つの需要点P2の組み合わせを無作為に複数抽出する抽出処理を実行する(S200)。
つぎに、個別確率導出部158aは、異なるエリア候補から抽出された2つの需要点P2の組み合わせ毎に、異なる配送車200が配送した確率である個別確率(第3個別確率)を導出する個別確率導出処理を実行する(S300)。
また、合成確率導出部158bは、個別確率導出部158aにより導出された個別確率(第3個別確率)を複数の組み合わせで合成して合成確率(第3合成確率)を導出する合成確率導出処理を実行する(S400)。
そして、エリア決定処理部160は、エリア候補決定処理、抽出処理、個別確率導出処理、合成確率導出処理を繰り返し実行させ、上記数式(1)に基づいて、第3合成確率が最大となるエリア候補を、複数の配送車200それぞれの配送対象となる配送エリアとして決定する(S500)。
第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用および効果を奏することができる。
また、配送エリアの決定は、第5の点の条件ではなく、第6の点の条件を満たすことで決定されてもよい。第6の点の条件を満たすために、抽出処理部156は、同一のエリア候補において、2つの需要点P2の組み合わせを無作為に複数抽出する抽出処理を実行する(S200)。
つぎに、個別確率導出部158aは、同一のエリア候補から抽出された組み合わせ毎に、異なる配送車200が配送した確率である個別確率(第4個別確率)を導出する個別確率導出処理を実行する(S300)。
また、合成確率導出部158bは、個別確率導出部158aにより導出された個別確率(第4個別確率)を複数の組み合わせで合成して合成確率(第4合成確率)を導出する合成確率導出処理を実行する(S400)。
そして、エリア決定処理部160は、エリア候補決定処理、抽出処理、個別確率導出処理、合成確率導出処理を繰り返し実行させ、上記数式(2)に基づいて、第4合成確率が最小となるエリア候補を、複数の配送車200それぞれの配送対象となる配送エリアとして決定を導出する(S500)。
第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用および効果を奏することができる。
また、配送エリアの決定は、第5の点と第6の点の2つの観点以外に代えて、または、加えて、2つの観点を一度に判断してもよい。例えば、配送エリアの決定は、第5の点の条件と、第6の点の条件の双方を同時に満たすことで決定されてもよい。具体的に、エリア決定処理部160は、上記数式(1)および(2)に基づいて、第3合成確率から第4合成確率を減算した結果が最大となるエリア候補を、複数の配送車200それぞれの配送対象となるエリアとして決定する。
第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用および効果を奏することができる。なお、ここでは、第3実施形態が第1実施形態に適用される例について説明したが、これに限定されず、第3実施形態は、第2実施形態に適用されてもよい。
以上のように、第1~3実施形態によれば、サーバ記憶部130に蓄積された配送車200の各種情報に基づいて、配送車200の最適な配送エリアを最尤推定する。具体的に、抽出処理部156は、エリア候補決定処理部154で決定されたエリア候補Ra、Rb、Rcに基づいて、2つの需要点P2(あるいは、2つの小領域SA)の組み合わせを無作為に複数抽出する抽出処理を実行する。また、確率導出部158は、配送車200が需要点P2に配送した過去の配送データに基づいて、抽出処理部156で抽出された2つの需要点P2(あるいは、2つの小領域SA)の組み合わせ毎に配送車200が配送した確率を導出する確率導出処理を実行する。そして、エリア決定処理部160は、確率導出部158で導出された確率に基づいて、複数の配送車200それぞれの配送対象となるエリアを決定するエリア決定処理を実行する。これにより、配送エリアの割り当てを最適化することが容易にできるようになる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記第1~3実施形態では、過去の実績値である配送データを用いて配送車200が配送した確率を導出した。しかし、これに限定されず、過去の配送データに基づいて導出された未来の予測値を用いて配送車200が配送した確率を導出するようにしてもよい。
上記第1~3実施形態では、配送車200が燃料(LPG)を配送する例について説明した。しかし、配送車200は、事業所と需要家との間を往来する車両であればよく、燃料を配送するものに限定されず、例えば、物品を宅配する車両であってもよいし、需要家を訪問する車両であってもよい。
P1 施設点
P2 各需要点
Ra エリア候補
Rb エリア候補
Rc エリア候補
SA 小領域
100 サーバ
110 サーバ通信部
130 サーバ記憶部
150 サーバ制御部
152 情報受信部
154 エリア候補決定処理部
156 抽出処理部
158 確率導出部
158a 個別確率導出部
158b 合成確率導出部
160 エリア決定処理部
200 配送車
210 配送装置
230 配送通信部
250 配送記憶部
270 センサ
290 配送制御部
292 情報送信部
294 位置情報取得部
1000 配送システム

Claims (11)

  1. 複数の配送体それぞれの配送対象となるエリアを決定するエリア決定方法であって、
    コンピュータが、
    複数のエリア候補を決定するエリア候補決定処理を実行し、
    前記エリア候補に基づいて、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出する抽出処理を実行し、
    前記配送体が前記需要点に配送した過去の配送データに基づいて、前記組み合わせ毎に前記配送体が配送した確率を導出する確率導出処理を実行し、
    前記確率に基づいて、前記エリアを決定するエリア決定処理を実行する、
    エリア決定方法。
  2. 前記抽出処理は、
    同一の前記エリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、
    前記確率導出処理は、
    前記組み合わせ毎に、同一の前記配送体が配送した確率である第1個別確率を導出し、
    前記第1個別確率を複数の前記組み合わせで合成して第1合成確率を導出し、
    前記エリア決定処理は、
    前記エリア候補決定処理、前記抽出処理、前記確率導出処理を繰り返し、
    前記第1合成確率が最大となる前記エリア候補を前記エリアとする、
    請求項1に記載のエリア決定方法。
  3. 前記抽出処理は、
    異なる前記エリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、
    前記確率導出処理は、
    前記組み合わせ毎に、同一の前記配送体が配送した確率である第2個別確率を導出し、
    前記第2個別確率を複数の前記組み合わせで合成して第2合成確率を導出し、
    前記エリア決定処理は、
    前記エリア候補決定処理、前記抽出処理、前記確率導出処理を繰り返し、
    前記第2合成確率が最小となる前記エリア候補を前記エリアとする、
    請求項1に記載のエリア決定方法。
  4. 前記抽出処理は、
    同一の前記エリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、
    前記確率導出処理は、
    同一の前記エリア候補から抽出された前記組み合わせ毎に、同一の前記配送体が配送した確率である第1個別確率を導出し、
    前記第1個別確率を複数の前記組み合わせで合成して第1合成確率を導出し、
    前記抽出処理は、
    異なる前記エリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、
    前記確率導出処理は、
    異なる前記エリア候補から抽出された前記組み合わせ毎に、同一の前記配送体が配送した確率である第2個別確率を導出し、
    前記第2個別確率を複数の前記組み合わせで合成して第2合成確率を導出し、
    前記エリア決定処理は、
    前記エリア候補決定処理、前記抽出処理、前記確率導出処理を繰り返し、
    前記第1合成確率から第2合成確率を減算した結果が最大となる前記エリア候補を前記エリアとする、
    請求項1に記載のエリア決定方法。
  5. 前記抽出処理は、
    異なる前記エリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、
    前記確率導出処理は、
    前記組み合わせ毎に、異なる前記配送体が配送した確率である第3個別確率を導出し、
    前記第3個別確率を複数の前記組み合わせで合成して第3合成確率を導出し、
    前記エリア決定処理は、
    前記エリア候補決定処理、前記抽出処理、前記確率導出処理を繰り返し、
    前記第3合成確率が最大となる前記エリア候補を前記エリアとする、
    請求項1に記載のエリア決定方法。
  6. 前記抽出処理は、
    同一の前記エリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、
    前記確率導出処理は、
    前記組み合わせ毎に、異なる前記配送体が配送した確率である第4個別確率を導出し、
    前記第4個別確率を複数の前記組み合わせで合成して第4合成確率を導出し、
    前記エリア決定処理は、
    前記エリア候補決定処理、前記抽出処理、前記確率導出処理を繰り返し、
    前記第4合成確率が最小となる前記エリア候補を前記エリアとする、
    請求項1に記載のエリア決定方法。
  7. 前記抽出処理は、
    異なる前記エリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、
    前記確率導出処理は、
    異なる前記エリア候補から抽出された前記組み合わせ毎に、異なる前記配送体が配送した確率である第3個別確率を導出し、
    前記第3個別確率を複数の前記組み合わせで合成して第3合成確率を導出し、
    前記抽出処理は、
    同一の前記エリア候補において、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出し、
    前記確率導出処理は、
    同一の前記エリア候補から抽出された前記組み合わせ毎に、異なる前記配送体が配送した確率である第4個別確率を導出し、
    前記第4個別確率を複数の前記組み合わせで合成して第4合成確率を導出し、
    前記エリア決定処理は、
    前記エリア候補決定処理、前記抽出処理、前記確率導出処理を繰り返し、
    前記第3合成確率から第4合成確率を減算した結果が最大となる前記エリア候補を前記エリアとする、
    請求項1に記載のエリア決定方法。
  8. 所定範囲内に位置する複数の前記需要点を需要集合とし、
    前記需要点の代わりに需要集合を用いる請求項1に記載のエリア決定方法。
  9. 前記配送体が配送した確率として、過去の実績値が用いられる請求項1から8のいずれか1項に記載のエリア決定方法。
  10. 前記配送体が配送した確率として、未来の予測値が用いられる請求項1から8のいずれか1項に記載のエリア決定方法。
  11. 複数の配送体それぞれの配送対象となるエリアを決定するコンピュータを備えた情報処理装置であって、
    前記コンピュータは、
    複数のエリア候補を決定するエリア候補決定処理と、
    前記エリア候補に基づいて、2つの需要点の組み合わせを無作為に複数抽出する抽出処理と、
    前記配送体が前記需要点に配送した過去の配送データに基づいて、前記組み合わせ毎に前記配送体が配送した確率を導出する確率導出処理と、
    前記確率に基づいて、前記エリアを決定するエリア決定処理と、
    を実行する情報処理装置。
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