JP2024008475A - 電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極リードに電解液が付着した場合でも、絶縁シートが剥離せず、電極リードの表面が絶縁シートに覆われた状態を維持できる電池を提供する。【解決手段】実施形態の一例である円筒形電池は、電極体と、電極体を収容する有底筒状の外装缶とを備える。円筒形電池は、さらに、電極体に接続された正極リード12と、正極リード12の表面を被覆する絶縁シート40とを有する。絶縁シート40を構成するシート基材は、正極リード12の表面に直接接合している。【選択図】図4

Description

本開示は、電池に関し、特に有底円筒形状の外装缶を備えた円筒形電池に関する。
従来、巻回型の電極体と、電極体を収容する有底円筒形状の外装缶と、外装缶の開口を塞ぐ封口体とを備えた円筒形電池が広く知られている。円筒形電池は、モバイル用電源のみならず、近年では車載用電源としても使用され、さらなる高性能化が求められている。円筒形電池は、例えば、電極体から引き出された電極リードを含み、当該リードを介して電極体が外部端子として機能する封口体と電気的に接続された集電構造を有する。電極体と電極リードの接触による短絡を防止するため、電極リードには、一般的に、絶縁性の粘着テープが貼着されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7-142089号公報
上記の通り、電極リードの表面には絶縁性の粘着テープが貼着されているが、電極リードには電解液が付着する場合がある。この場合、テープの粘着力が低下して、粘着テープが電極リードの表面から剥離することが懸念される。このため、例えば、電極体と電極リードの間に絶縁板を配置して、二重の絶縁構造を採用している。
本開示に係る電池は、電極体と、電極体を収容する有底筒状の外装缶とを備え、電極体に接続された電極リードと、電極リードの表面を被覆する絶縁シートとを有し、絶縁シートを構成するシート基材が、電極リードの表面に直接接合していることを特徴とする。
本開示に係る電池によれば、電極リードに電解液が付着した場合でも、絶縁シートが剥離せず、電極リードの表面が絶縁シートに覆われた状態を維持できる。このため、例えば、電極体と電極リードの間に絶縁板を配置して二重の絶縁構造を採用する必要がなく、製造コストの削減、電池の小型化などを図ることができる。
実施形態の一例である円筒形電池の軸方向断面図である。 電極リードが接続された電極の正面図である。 図1中のA部拡大図である。 絶縁シートで被覆された電極リードを示す図である。 電極リードの絶縁シートで被覆された部分の断面図である。
以下、図面を参照しながら、本開示に係る電池の実施形態の一例について詳細に説明する。なお、以下で説明する複数の実施形態および変形例を選択的に組み合わせてなる構成は本開示に含まれている。
以下では、巻回型の電極体と、当該電極体を収容する有底円筒形状の外装缶とを備えた円筒形電池を例示するが、本開示に係る電池は円筒形電池に限定されない。本開示に係る電池は、例えば、電極体を収容する有底筒状の外装缶として、有底角筒形状の外装缶を備えた角形電池であってもよい。また、電極体は、複数の正極と複数の負極がセパレータを介して1枚ずつ交互に積層された積層型の電極体であってもよい。但し、本開示に係る電池の構成は、複数の電極リードを有する円筒形電池において特に好適である。
図1は、実施形態の一例である円筒形電池1の軸方向断面図である(粘着テープ13および絶縁シート40の図示省略)。図1に示すように、円筒形電池1は、巻回型の電極体10と、電極体10を収容する有底円筒形状の外装缶20と、外装缶20の開口を塞ぐ封口体30とを備える。外装缶20には、電極体10と共に電解液が収容されている。電解液は水系電解液であってもよいが、本実施形態では非水電解液を用いるものとする。外装缶20は側壁21に形成された溝入部23を有し、封口体30は溝入部23に支持されて外装缶20の開口を塞いでいる。以下では、説明の便宜上、円筒形電池1の封口体30側を上、外装缶20の缶底22側を下とする。
円筒形電池1は、さらに、電極体10に接続された電極リードと、電極リードの表面を被覆する絶縁シート40(図4等参照)とを有する。詳しくは後述するが、絶縁シート40を構成するシート基材が、電極リードの表面に直接接合している。即ち、絶縁シート40は粘着剤を介することなく電極リードの表面に接合している。本実施形態では、電極体10を構成する正極11(図2参照)に接続された正極リード12が、電極体10の上端から引き出されて封口体30に接続されている。そして、正極リード12の表面を絶縁シート40が被覆している。
絶縁シート40は、正極リード12と電極体10の負極との接触による短絡の発生を防止する。なお、絶縁シートは負極リードの表面を被覆していてもよいが、本実施形態の負極リード(図示せず)には、絶縁シートおよび粘着テープは設けられていない。本実施形態では、電極体10と負極リードの間に絶縁板が配置され、負極リードが負極と外装缶20を電気的に接続している。封口体30が正極外部端子として機能し、外装缶20又は外装缶20と電気的に接続された導電部材が負極外部端子として機能する。
電極体10は、正極11、負極、およびセパレータを含み、正極11と負極がセパレータを介して渦巻き状に巻回されてなる巻回構造を有する。正極11、負極、およびセパレータは、いずれも帯状の長尺体であって、渦巻状に巻回されることで電極体10の径方向に交互に積層されている。負極は、リチウムの析出を防止するために、正極11よりも一回り大きな寸法で形成される。即ち、負極は、正極11よりも長さ方向および幅方向に長く形成される。セパレータは、少なくとも正極11よりも一回り大きな寸法で形成され、例えば、正極11を挟むように2枚配置される。
正極11は、正極芯体と、当該芯体の少なくとも一方の面に形成された正極合剤層とを有する。正極芯体には、アルミニウム、アルミニウム合金など、正極11の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。正極合剤層は、正極活物質、アセチレンブラック等の導電剤、およびポリフッ化ビニリデン等の結着剤を含み、正極芯体の両面に形成されることが好ましい。正極活物質には、例えば、リチウム遷移金属複合酸化物が用いられる。正極リード12は、正極11に接続されるが、溶接等により正極芯体に直接接合されていることが好ましい。正極リード12は1本であってもよいが、本実施形態では複数設けられている。
負極は、負極芯体と、当該芯体の少なくとも一方の面に形成された負極合剤層とを有する。負極芯体には、銅、銅合金など、負極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルムなどを用いることができる。負極合剤層は、負極活物質、およびスチレン-ブタジエンゴム(SBR)等の結着剤を含み、負極芯体の両面に形成されることが好ましい。負極活物質には、例えば、黒鉛、シリコン含有化合物などが用いられる。負極リードは、溶接等により負極芯体に直接接合されていることが好ましい。なお、負極リードを介さずに、負極芯体と外装缶20を電気的に接続することも可能である。
外装缶20に収容される非水電解質は、非水溶媒と、非水溶媒に溶解した電解質塩とを含む。非水溶媒には、例えば、エステル類、エーテル類、ニトリル類、アミド類、およびこれらの2種以上の混合溶媒等が用いられる。非水溶媒は、これら溶媒の水素の少なくとも一部をフッ素等のハロゲン原子で置換したハロゲン置換体を含有していてもよい。非水溶媒の一例としては、エチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)、およびこれらの混合溶媒等が挙げられる。電解質塩には、例えば、LiPF等のリチウム塩が使用される。
外装缶20は、軸方向一端(上端)が開口した有底円筒形状の金属製容器であって、略円筒形状に形成された側壁21と、底面視円形状の缶底22とを有する。外装缶20は、一般的に、鉄を主成分とする金属で構成されるが、アルミニウム等を主成分とする金属で構成されていてもよい。また、外装缶20は、側壁21の周方向に沿って形成された溝入部23を有する。溝入部23は、外装缶20の開口の近傍において、開口縁部(外装缶20の上端)から所定長さ離れた位置に形成されている。所定長さは、例えば、外装缶20の軸方向長さの1~20%に相当する長さである。
溝入部23は、側壁21の一部が外装缶20の内側に張り出した部分であって、例えば、側壁21を外側からスピニング加工して形成される。なお、溝入部23の形成位置において、外装缶20は縮径し、側壁21の外周面には細線状の溝が形成される。溝入部23は、断面略U字形状を有し、側壁21の周方向全長にわたって環状に形成されることが好ましい。溝入部23は、外装缶20内に電極体10を収容した後、側壁21を加工して形成される。
本実施形態では、外装缶20の缶底22に、円筒形電池1の異常発生時に作動する安全弁が設けられている。他方、封口体30には、安全弁は設けられていない。缶底22には、例えば、薄肉部が形成されている。円筒形電池1に異常が発生して内圧が上昇すると、この薄肉部が優先的に破断し、缶底22にはガスの排出口が形成される。
封口体30は、キャップ31と、集電板32と、ガスケット33とを有し、全体として円盤状に形成されている。封口体30は、外装缶20の溝入部23上に配置され、外装缶20の上端部に固定されている。外装缶20の上端部は、内側に折り曲げられ封口体30に対して加締められている。言い換えると、封口体30は、外装缶20の溝入部23と加締め部により、外装缶20の上端部に固定され、外装缶20の開口を塞いでいる。
キャップ31は、円盤状の金属製部材であって、外装缶20の外部に露出して円筒形電池1の天面を形成している。キャップ31は、径方向中央部が円筒形電池1の外側に突出した形状を有する。キャップ31は、例えば、円筒形電池1の正極外部端子として機能する。集電板32は、キャップ31と同程度の直径を有する金属製部材であって、キャップ31よりも電極体10側に配置されている。集電板32は、径方向中央部に開口32Aを有し、リング状に形成されている。集電板32には凸部が形成され、この凸部がキャップ31との溶接部となる。キャップ31には、この凸部が嵌まる凹部が形成されている。
ガスケット33は、キャップ31および集電板32の積層体の外周部に設けられた樹脂製部材であって、積層体と外装缶20との接触を防止して外装缶20と封口体30の絶縁を確保すると共に、電池内部を密閉する。ガスケット33は、上記積層体の外周部において、キャップ31の上面、キャップ31および集電板32の側面、および集電板32の下面を覆っている。ガスケット33の径方向中央部には、集電板32の開口32Aと上下方向に重なる開口33Aが形成されている。
以下、図2を参照しながら、正極11および正極リード12の構成について詳説する。図2は、正極リード12が接続された正極11の正面図であって、正極11を展開した状態を示す。
図2に示すように、正極11は帯状の長尺体であって、正極11の長さ方向に沿って所定の間隔Lで複数の正極リード12が接続されている。上記のように、正極11は、正極芯体および正極合剤層を含む。正極リード12は、正極合剤層が形成されていない、正極芯体の露出部11Aに対して溶接等により接合されることが好ましい。図2では、各正極リード12が同じ長さで図示されているが、隣り合う正極リード12同士で長さが異なっていてもよい。例えば、電極体10の外周側に位置する正極リード12は、内周側に位置する正極リード12よりも長い。
正極リード12は、短冊状の導電性薄板であって、例えば、アルミニウムを主成分とする金属で構成されている。正極リード12の厚みの一例は50μm~150mであり、好ましくは70μm~120μmである。正極リード12の幅の一例は、3mm~10mmである。複数の正極リード12は、いずれも同じ方向に延び、正極11の幅方向一端から延出している。本実施形態では、各正極リード12の長さ方向一端側が正極11に、長さ方向他端側が封口体30の集電板32にそれぞれ接合され、正極11と集電板32が正極リード12を介して電気的に接続されている。
正極リード12の本数は、特に限定されないが、一例としては3~15本、又は6~10本である。正極リード12は、正極11の長さ方向に沿って実質的に等間隔で設けられることが好ましい。実質的に等間隔とは、例えば、正極リード12同士の間隔Lの最大値と最小値の差が5%以内であることを意味する。この場合、出力特性の改善効果がより顕著になる。なお、正極リード12は電極体10の内周側だけでなく外周側からも封口体30の方向に延出するため、外装缶20の溝入部23と対向する位置から封口体30の方向に延出する正極リード12が存在する。
正極リード12の正極11上に配置された部分には、絶縁性の粘着テープ13が貼着されている。そして、正極リード12の正極11から離れた部分には、粘着テープ13と連続するように絶縁シート40が設けられている。粘着テープ13は、例えば、正極リード12の表面のうち、正極11上に位置する部分および当該部分に隣接する部分に貼着されている。正極リード12の表面全体を覆うように絶縁シート40を設けることも可能であるが、生産性向上等の観点から、粘着テープ13と絶縁シート40を併用することが好ましい。
粘着テープ13は、例えば、正極リード12の表面を覆うと共に、正極芯体の露出部11Aの全体を覆っている。粘着テープ13は、テープ基材と、基材の片面に形成された粘着剤層とを含み、粘着剤層を介して正極リード12および正極11の表面に接合されている。なお、粘着テープ13は、セパレータを介して負極と対向し、電極体10の径方向に押圧された状態であるため、電解液が付着しても剥離し難い。一般的に、露出部11Aは正極11の両面に設けられるため、粘着テープ13は、正極11の両面にそれぞれ貼着されることが好ましい。
上記テープ基材を構成する樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリイミド(PI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミドなどが例示できる。テープ基材の厚みは、例えば、10μm~30μmである。上記粘着剤層を構成する粘着剤は、室温で粘着力を発揮するものが好ましい。粘着剤の一例は、アクリル系粘着剤、合成ゴム系粘着剤などである。なお、粘着テープ13には、チタニア、アルミナ、シリカ、ジルコニア等の絶縁性の無機物フィラーが含有されていてもよい。
絶縁シート40は、上記のように、粘着テープ13と連続した状態で正極リード12の表面を覆っている。このため、粘着テープ13と絶縁シート40の隙間から正極リード12の表面が露出することがなく、良好な絶縁性を確保できる。粘着テープ13と絶縁シート40は、その一部同士が重なり合っていることが好ましい。本実施形態では、粘着テープ13が絶縁シート40の一部を覆っている(図3参照)。絶縁シート40は、粘着テープ13と同様に正極リード12の表面を覆う絶縁部材であるが、粘着剤層を有さず、シート基材のみで構成されている点で、粘着テープ13と異なる。
以下、図3~図5を参照しながら、絶縁シート40および正極リード12に対する絶縁シート40の接合形態について詳説する。図3は、図1中のA部拡大図である。図4は絶縁シート40で被覆された正極リード12を示す図であり、図5は正極リード12の絶縁シート40で被覆された部分の断面図である。
図3に示すように、電極体10の上端から延出した正極リード12は、例えば、電極体10とガスケット33の間を円筒形電池1の径方向外側から内側に向かって延び、集電板32およびガスケット33の開口32A,33Aを通って集電板32の上面側に廻り込んでいる。そして、集電板32の上面に、正極リード12の先端部(他端部)が超音波接合等により接合されている。
粘着テープ13および絶縁シート40は、正極リード12を厚み方向両側から挟むように設けられている。粘着テープ13は、正極リード12の第1の表面および第2の表面に1枚ずつ貼着される。絶縁シート40は、粘着テープ13と同様に2枚設けられてもよいが、本実施形態では、1枚の絶縁シート40で正極リード12の両面が被覆されるように、1枚の絶縁シート40を折り返して使用している。正極リード12の表面において、絶縁シート40により被覆される面積は、粘着テープ13により被覆される面積よりも大きいことが好ましい。
粘着テープ13は、正極リード12の電極体10の上端から延出した部分において、電極体10の近傍だけに貼着されている。絶縁シート40は、粘着テープ13が貼着された正極リード12の付け根側から、正極リード12の先端およびその近傍を除く範囲に接合されている。絶縁シート40は、正極リード12の先端にわたって設けられていてもよいが、本実施形態では、集電板32の上面に廻り込んだ部分には設けられていない。正極リード12の表面は、集電板32の上面に廻り込んだ部分を除くその全体が、粘着テープ13および絶縁シート40に被覆されていることが好ましい。
絶縁シート40は、電極体10の負極と正極リード12との接触を防止し、また負極リードが接続される外装缶20と正極リード12との接触を防止する。絶縁シート40は正極リード12の表面に対して強固に接合し、電解液が付着しても剥離しないため、円筒形電池1は、電極体10とガスケット33の間に上部絶縁板を有していない。即ち、絶縁シート40のみで、正極側集電構造の絶縁を十分に確保できる。
図4および図5に示すように、絶縁シート40は、正極リード12を厚み方向両側から挟むように設けられ、正極リード12の表面を被覆する第1部分40Aと、第1部分40Aから正極リード12の幅方向両側にはみ出した第2部分40B,40Cとを含む。絶縁シート40の第1部分40Aは、正極リード12の両面を被覆し、正極リード12の表面に接合している。本実施形態では、1枚の絶縁シート40を折り返して正極リード12の両面を被覆しており、第2部分40B,40Cでは、絶縁シート40同士が直接接合している。
絶縁シート40は、2つ折りされた状態で第2部分40B,40Cを形成可能な大きさを有する。第2部分40B,40Cはいずれも、2つ折りされたシートが重なって形成されている。第2部分40Cには折り曲げ部が形成され、第2部分40Bには絶縁シート40の両端が存在している。本実施形態では、絶縁シート40の両端が一致しているが、両端の位置は完全に一致していなくてもよい。
絶縁シート40は、正極リード12の幅方向片側だけにはみ出していてもよいが、好ましくは正極リード12の幅の5%~50%に相当する長さ分、リードの幅方向両側にはみ出している。正極リード12の幅方向両側にシート同士が接合した第2部分40B,40Cを設けることにより、絶縁シート40の剥離をより確実に防止できる。また、第2部分40Bは、第2部分40Cよりも幅広に形成されている。
絶縁シート40は、上記のように、粘着剤を用いることなく正極リード12の表面に接合され、第1部分40Aにおいて、絶縁シート40を構成するシート基材が正極リード12の表面に直接接合している。絶縁シート40は粘着剤を含まないため、絶縁シート40に電解液が付着しても粘着剤が溶出して接合力が低下することがなく、絶縁シート40の剥離が高度に抑制される。また、第2部分40B,40Cにおいても、粘着剤を介することなく、シート基材同士が直接接合している。
絶縁シート40は、例えば、シート基材のみで構成されている。シート基材の厚みは特に限定されないが、シート基材の厚みは正極リード12の厚みより薄いことが好ましい。シート基材の厚みは、例えば、10μm~30μmである。シート基材は、単層構造、複層構造のいずれであってもよいが、シート基材の表面および層間に粘着剤層を有さないことが好ましい。絶縁シート40は、粘着テープ13と同様に、チタニア、アルミナ、シリカ、ジルコニア等の絶縁性の無機物フィラーを含有していてもよい。
上記シート基材は、熱可塑性樹脂により構成され、正極リード12の表面に溶着していることが好ましい。シート基材を構成する熱可塑性樹脂には、粘着テープ13のテープ基材を構成する樹脂と同様の樹脂を用いることができる。中でも、ポリプロピレン(PP)又は熱可塑性ポリイミド(TPI)を用いることが好ましく、耐熱性等の観点から、TPIが特に好ましい。絶縁シート40は、正極リード12の表面に対し、レーザー照射により、或いはヒートプレスにより溶着されてもよいが、好ましくは超音波接合により溶着される。
超音波接合は、接合対象に超音波振動を与える超音波ホーンを用いて行われる。具体的には、正極リード12を厚み方向両側から挟むように1枚の絶縁シート40を折り返し、超音波接合装置のアンビル上に、絶縁シート40、正極リード12、絶縁シート40の順で重なった積層体を準備する。この積層体に超音波ホーンを押し当てて超音波振動を付与することにより、絶縁シート40を軟化、溶融させ、正極リード12の表面に密着させる。これにより、正極リード12の両面に絶縁シート40が溶着する。また、正極リード12の幅方向両側からはみ出した第2部分40B,40Cも超音波振動により軟化、溶融して絶縁シート40同士が溶着する。
超音波ホーンの表面には、グリップ力および圧縮力を高めるために、規則的な突起が形成されている。詳しくは後述するが、正極リード12の絶縁シート40で被覆された部分には、この突起に起因した凹み41が形成される。また、絶縁シート40にも凹み41が形成される。凹み41は、アンカー効果を発現し、正極リード12に対する絶縁シート40の接合力を高める上で重要な要素であり、そのサイズ、数、配置等には好適な範囲が存在する。
正極リード12の絶縁シート40で覆われた部分には、正極リード12の厚みTより深さDが大きな凹み41が形成されている。凹み41の深さDは、例えば、0.2mm~0.9mmであり、好ましくは0.3mm~0.7mmである。凹み41の深さDは、正極リード12の厚みTの2倍~10倍であってもよい。深さDが当該範囲内であれば、凹み41によるアンカー効果がより顕著になる。
凹み41は、所定の間隔をあけて複数形成されることが好ましい。絶縁シート40は、正極リード12の表面に密着しているため、凹み41は絶縁シート40の第1部分40Aにも形成されている。図5に示すように、凹み41は正極リード12の第1の面側から見ると凹部であるが、第2の面側から見ると凸部である。また、各凹み41の間に位置する部分は、第1の面側から見ると凸部であり、第2の面側から見ると凹部である。ゆえに、正極リード12の絶縁シート40で覆われた部分には、凹凸が形成されていると言える。
凹み41は、正極リード12の絶縁シート40に覆われる部分の面積(以下、「面積S」とする)の30%以上に形成されていることが好ましい。この場合、凹み41によるアンカー効果がより顕著になり、正極リード12の表面に対する絶縁シート40の接合力がさらに向上する。絶縁シート40は、凹み41内のみにおいて正極リード12の表面に接合していてもよい。
凹み41のそれぞれの面積は、例えば、面積Sの5%以下である。即ち、個々の面積が小さな凹み41が、合計で面積Sの30%以上の面積となるように形成される。凹み41の総面積は、面積Sの50%~80%であることがより好ましい。なお、面積Sは絶縁シート40の第1部分40Aの面積と等しいため、面積Sを第1部分40Aの面積と言い換えることができる。
凹み41は、例えば、互いに同じ形状、サイズを有し、一定の間隔をあけて規則的に形成されている。超音波ホーンの突起は規則的に配置されているため、この突起に起因する凹み41は概ねホーンの形状が転写された規則的なものとなる。凹み41の正面視形状は特に限定されず、真円形状、楕円形状、三角形状、四角形状、その他の多角形状などであってもよい。図4に示す例では、正面視四角形状を有する複数の凹み41が略一定間隔で規則的に並んで形成されている。例えば、凹み41の一辺の長さが1mm~3mmであり、凹み41同士の間隔が0.5mm~1.5mmである。
以上のように、上記構成を備えた円筒形電池1によれば、正極リード12の表面に対して絶縁シート40が強固に接合され、正極リード12に電解液が付着した場合でも、絶縁シート40の剥離が発生しない。このため、円筒形電池1では、上部絶縁板を配置して二重の絶縁構造を採用する必要がなく、製造コストの削減、電池の小型化などを図ることができる。
以下、上記効果を実証する実験例を示す。
<実験例1>
アルミニウム製のリード(厚み100μm、幅6mm)に、熱可塑性ポリイミド製の絶縁シート(厚み15μm)を超音波接合(周波数20kHz、15秒)により溶着して試験片を作製した。絶縁シートは、粘着剤層を有さず、シート基材がリード表面に直接接合した状態である。1枚の絶縁シートでリードの両面が被覆されるようにシートを折り返し、かつリードの幅方向両側からシートをはみ出させてシート同士が接合する上記第2部分を形成した。第2部分の幅は、折り曲げ部が形成される側で2mm、シートの両端が存在する側で4mmとした。
超音波ホーンには、ホーン表面に一辺2mm、深さ0.5mmの正面視正方形状の突起が1mm間隔で形成されたものを用いた。リードの絶縁シートで被覆された部分には、この突起の転写により規則的に並んだ複数の凹みが形成されている。
<実験例2>
実験例1で用いた絶縁シートに代えて、粘着剤層を有するポリイミド製の粘着テープを用い、当該テープをリード表面に貼着して試験片を作製した。
[評価]
各実験例の試験片を10本ずつ準備し、各試験片を非水電解液(エチレンカーボネート(EC)に1Mの濃度で六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を溶解したもの)に浸漬して80℃で24時間放置した。その後、絶縁シートおよび粘着テープを引っ張り、シートおよびテープに対して各リード表面から剥離させる力を加えた。その結果、実験例1の試験片については、いずれもリード表面に対する絶縁シートの接合力の低下は確認されず、リード表面から絶縁シートを容易に剥離することはできなかった。一方、実験例2の試験片については、いずれもリード表面に対するテープの接合力が大きく低下し、リード表面からテープを容易に剥離できた。
本開示は、以下の実施形態によりさらに説明される。
(構成1)
電極体と、前記電極体を収容する有底筒状の外装缶とを備えた電池であって、
前記電極体に接続された電極リードと、
前記電極リードの表面を被覆する絶縁シートと、
を有し、
前記絶縁シートを構成するシート基材が、前記電極リードの表面に直接接合している、電池。
(構成2)
前記絶縁シートは、前記電極リードを厚み方向両側から挟むように設けられ、前記電極リードの表面を被覆する第1部分と、前記第1部分から当該リードの幅方向両側にはみ出した第2部分とを含み、
前記第2部分において、前記シート基材同士が直接接合している、構成1に記載の電池。
(構成3)
前記電極リードの前記絶縁シートで被覆された部分には、前記電極リードの厚みより深さが大きな凹みが形成されている、構成1又は2に記載の電池。
(構成4)
前記凹みは、前記絶縁シートで被覆された部分の面積の30%以上に形成されている、構成3に記載の電池。
(構成5)
前記電極リードの電極上に配置された部分には、絶縁性の粘着テープが貼着され、
前記絶縁シートは、前記電極リードの前記電極から離れた部分において、前記粘着テープと連続するように設けられている、構成1~4のいずれか一項に記載の電池。
(構成6)
前記シート基材は、熱可塑性樹脂により構成され、前記電極リードの表面に溶着している、構成1~5のいずれか一項に記載の電池。
(構成7)
前記電極リードは、正極に接続された正極リードであり、
前記正極リードは、前記外装缶の開口を塞ぐ封口体に接続されている、構成1~6のいずれか一項に記載の電池。
1 円筒形電池、10 電極体、11 正極、11A 露出部、12 正極リード、13 粘着テープ、20 外装缶、21 側壁、22 缶底、23 溝入部、30 封口体、31 キャップ、32 集電板、32A,33A 開口、33 ガスケット、40 絶縁シート、40A 第1部分、40B,40C 第2部分、41 凹み

Claims (7)

  1. 電極体と、前記電極体を収容する有底筒状の外装缶とを備えた電池であって、
    前記電極体に接続された電極リードと、
    前記電極リードの表面を被覆する絶縁シートと、
    を有し、
    前記絶縁シートを構成するシート基材が、前記電極リードの表面に直接接合している、電池。
  2. 前記絶縁シートは、前記電極リードを厚み方向両側から挟むように設けられ、前記電極リードの表面を被覆する第1部分と、前記第1部分から当該リードの幅方向両側にはみ出した第2部分とを含み、
    前記第2部分において、前記シート基材同士が直接接合している、請求項1に記載の電池。
  3. 前記電極リードの前記絶縁シートで被覆された部分には、前記電極リードの厚みより深さが大きな凹みが形成されている、請求項1に記載の電池。
  4. 前記凹みは、前記絶縁シートで被覆された部分の面積の30%以上に形成されている、請求項3に記載の電池。
  5. 前記電極リードの電極上に配置された部分には、絶縁性の粘着テープが貼着され、
    前記絶縁シートは、前記電極リードの前記電極から離れた部分において、前記粘着テープと連続するように設けられている、請求項1に記載の電池。
  6. 前記シート基材は、熱可塑性樹脂により構成され、前記電極リードの表面に溶着している、請求項1に記載の電池。
  7. 前記電極リードは、正極に接続された正極リードであり、
    前記正極リードは、前記外装缶の開口を塞ぐ封口体に接続されている、請求項1に記載の電池。
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