JP2024008221A - 記録装置 - Google Patents

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嵐 工藤
Ran Kudo
誠治 鈴木
Seiji Suzuki
隆哉 佐藤
Takaya Sato
良亮 荒木
Ryosuke Araki
拓也 羽根
Takuya Hane
隆之 岡本
Takayuki Okamoto
了 木村
Satoru Kimura
真吾 奥島
Shingo Okujima
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Abstract

【課題】記録ヘッドをより高精度に位置決めすることが可能な技術を提供する。【解決手段】搬送方向に搬送されたシートにインクを吐出する記録ヘッドと、記録ヘッドを搬送方向と交差するシートの幅方向で支持し、記録ヘッドを位置決め位置と非位置決め位置との間で移動させる支持移動部と、位置決め位置にある記録ヘッドに当接する位置決め部と、を備える記録装置において、支持移動部は、幅方向の一端において、非位置決め位置にある記録ヘッドを支持する第1の支持部と、幅方向の他端において、非位置決め位置にある記録ヘッドを支持する第2の支持部と、を有し、第1の支持部と第2の支持部は、位置決め位置にある記録ヘッドを支持しない。【選択図】図11

Description

本発明は、記録材にインクを吐出して記録する記録装置に関する。
従来より、記録紙や樹脂シート等の記録材にインク等の記録用液体の液滴を吐出して文字や画像などを記録する記録装置が知られている。このような記録装置において、記録動作後に記録ヘッドをキャッピングすることなどによってメンテナンスを行う場合、吐出口を確実に密封するためにメンテナンス部と記録ヘッドとを高精度に位置決めする必要がある。特許文献1では、キャッピング手段に記録ヘッドに対してイコライズする機構を持たせる技術が開示されている。具体体には、キャッピング手段が非キャッピング位置からキャッピング位置に移動する際には、キャッピング手段のイコライズ機構を規制し、キャッピング状態では、イコライズ機構の規制を解除するものとなっている。
特開平06-336019号公報
ここで、記録ヘッドの位置決めにおいては、メンテナンス部との位置決めだけでなく、記録材に高品位な文字や画像を高精度に記録するために、記録ヘッドと記録材を搬送する搬送部とを更に高精度に位置決めする必要がある。特許文献1に記載の技術は、位置決め対象構成を、記録ヘッドに対して追従させるように構成するものである。記録ヘッドと搬送部との位置決めにおいては、搬送部は記録材の搬送を行うため、搬送性能や搬送状態に影響を与える可能性があり、搬送部自体を動かすイコライズ機構を設けることは難しい。さらに、特許文献1に開示されたイコライズ機構は、回転中心が拘束されたままとなるため、記録ヘッドの対向ユニットに対する追従性に限界があり、より高精度な位置決めを行うことが難しい。
本発明の目的は、記録ヘッドをより高精度に位置決めすることが可能な技術を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の記録装置は、
搬送方向に搬送されたシートにインクを吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを前記搬送方向と交差するシートの幅方向で支持し、前記記録ヘッドを位置決め位置と非位置決め位置との間で移動させる支持移動部と、
前記位置決め位置にある前記記録ヘッドに当接する位置決め部と、
を備える記録装置において、
前記支持移動部は、
前記幅方向の一端において、前記非位置決め位置にある前記記録ヘッドを支持する第1の支持部と、
前記幅方向の他端において、前記非位置決め位置にある前記記録ヘッドを支持する第2の支持部と、
を有し、
前記第1の支持部と前記第2の支持部は、前記位置決め位置にある前記記録ヘッドを支持しないことを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッドをより高精度に位置決めすることができる。
実施例1の記録装置の内部構成を示す概略図 実施例1の記録装置の制御構成図 実施例1の記録部のシート搬送部筐体の斜視図 実施例1の記録ヘッド昇降機構の斜視図 実施例1の記録ヘッドの動作説明図 実施例1の記録ヘッドの退避位置を示す図 実施例1の記録ヘッドの退避位置をシート搬送方向下流側から見た図 実施例1の記録ヘッドと付勢部材の構成を示す図 実施例1の記録ヘッドの印刷位置への移動を説明する図 実施例1の記録ヘッドの印刷位置への移動をシート搬送方向下流側から見た図 実施例1の記録ヘッドの印刷位置を示す図 実施例1の記録ヘッドの印刷位置をシート搬送方向下流側から見た図 実施例1の記録ヘッドの退避動作を説明する図 実施例1の記録ヘッドの退避動作をシート搬送方向下流側から見た図 実施例1の記録ヘッドとメンテナンス部を説明する図 実施例1の記録ヘッドの装置本体取り付け前状態を示す図 実施例1の記録ヘッドの傾き状態を示す図 実施例1の記録ヘッドの傾き状態と電気コネクタ接続部を示す図 実施例1の記録ヘッドの装置本体取り付け後状態を示す図 実施例2の記録ヘッド支持構成を示す斜視図 実施例2の記録ヘッド支持部詳細を示す図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。なお、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
はじめに、図1の装置上方を上方、右から左を長手方向、シート搬送方向に直交する紙面手前から奥をシート幅方向と定義し、紙面手前側を装置正面側、紙面奥側を装置背面側とする。本実施例の記録装置1は、ロール状に巻かれた連続シートを使用した高速ラインプリンタである。
(記録装置)
図1は、本実施例に係る記録装置1の内部構成を示す概略断面図である。本実施例に係る記録装置1は、その内部に、各種ユニットを備える。すなわち、記録装置1は、巻出ロール部2、第一ダンサー部3、第一主搬送部4、蛇行矯正部5、搬送検出部6、マークセンサ部7、記録部8を備える。さらに、記録装置1は、第一スキャナ部9、第一乾燥部10、第二乾燥部11、冷却部12、第二スキャナ部13、第二主搬送部14、第二ダンサー部15、巻取ロール部16、メンテナンス部17を備える。記録材としてのシートSは、図中の実線で示したシート搬送経路に沿って搬送され、各ユニットで処理がなされる。
巻出ロール部2は、ロール状に巻かれた連続シートを保持して供給するためのユニットである。巻出ロール部2は、巻出ロールを収納し、シートSを引き出して供給する構成となっている。なお、収納可能なロールは1つであることに限定はされず、2つ、あるいは3つ以上を収納し、択一的にシートSを引き出して供給する構成であってもよい。
第一ダンサー部3は、巻出ロール部2と第一主搬送部4との間で一定のシート張力を付与するためのユニットである。第一ダンサー部3は、不図示の張力付与手段により、シート張力が付与される。第一主搬送部4は、シート搬送経路(シートS)に沿って以下順で配置された、蛇行矯正部5、搬送検出部6、マークセンサ部7、記録部8、第一スキャナ部9、第一乾燥部10、第二乾燥部11、冷却部12、第二スキャナ部13に、シートSを送り込み、かつ第二主搬送部14との間でシート張力を付与するためのユニットである。第一主搬送部4は、不図示のモータを駆動することにより回転し、シートSの張力搬送を行う。
蛇行矯正部(蛇行補正部)5は、シートSの張力搬送時に、シート幅方向の蛇行矯正するためのユニットである。蛇行矯正部5は、蛇行矯正ローラ5aと、シートSの蛇行を検知する不図示の蛇行検知センサを備えた構成となっている。蛇行矯正ローラ5aは、不図示のモータにより、シートSとの傾きを変更可能であり、蛇行検知センサの測定をもとに、シートSの蛇行矯正を行う。このとき、蛇行矯正ローラ5aにシートSが巻き付くことで、蛇行矯正の機能を高めることができる。
搬送検出部6は、第一主搬送部4と第二主搬送部14の間で張力搬送をする際に、張力を検出するためのユニットである。また、搬送検出部6は、記録部8の画像形成タイミングを制御するため、シートSの速度を検出するためのユニットである。
マークセンサ部7は、記録部8の画像形成タイミングを制御するため、予めシートSに印字されたマークを検出するためのユニットである。
記録部8は、搬送されるシートSに対して、上方から記録ヘッド22により記録用液体としてのインクを吐出して画像等を形成することで、シートS上に記録処理を行なうシート処理部である。記録部8における搬送経路は、上方に凸となる円弧形状に配置されたガイドローラ23によって形成されており、シートSに一定の張力が付与されることにより、記録ヘッド22とのクリアランスが確保される。記録ヘッド22は、複数の記録ヘッド22が搬送方向に沿って並べられている。本例ではBk(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の4色のインクに加えて、反応液および3つの特色インクに対応した計8つのライン型記録ヘッドを有する。なお、色数および記録ヘッド22の数は8つに限定はされない。インクジェット方式は、発熱素子を用いた方式、ピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式等を採用することができる。各色のインクは、不図示のインクタンクからそれぞれインクチューブを介して記録ヘッド22に供給される。
第一スキャナ部9は、印刷中に記録部8でシートSに形成された画像を読み取り、画像のズレや濃度を検出して、印刷を補正させるためのユニットである。
第一乾燥部10および第二乾燥部11は、記録部8でシートS上に付与されたインクに含まれる液体分を減少させ、シートSとインクとの定着性を高めるユニットである。第二乾燥部11は、第一乾燥部10のシート搬送方向下流に配置される。第一乾燥部10および第二乾燥部11は、記録されたシートSを加熱して、付与されたインクを乾燥させる。第一乾燥部10および第二乾燥部11の内部では、通過するシートSに対して少なくとも
インク付与面(被記録面)側に熱風を付与してシートSのインク付与面を乾燥させる。なお、乾燥方式としては、熱風を付与する方式の他に、電磁波(紫外線や赤外線など)をシートS表面に照射する方式や、発熱体の接触による伝導伝熱方式を組み合わせて構成してもよい。
巻付きガイドローラ31は、第一乾燥部10の熱風の記録部8への影響を遮断する必要があるため、記録部8の搬送下流のシートSのインク付与面とは反対側となる面を一定の
巻き付け角で巻き付けるローラである。本例では、巻付きガイドローラ31は、第一スキャナ部9と第一乾燥部10の間に2つ配置され、シートSは、装置上下で略平行に折り返
されている。第一乾燥部10は、記録部8の装置下方に配置され、第二乾燥部11は、前述の搬送検出部6とマークセンサ部7の装置下方に配置される。
冷却部12は、第一乾燥部10および第二乾燥部11で定着されたシートSを冷却し、軟化したインクを固化させるとともに、記録装置の下流工程におけるシートS温度変化量を抑制させる。冷却部12の内部では通過するシートSに対して少なくともインク付与面側にシートSよりも低い温度の風を付与してシートSのインク付与面を冷却させる。なお、冷却方式としては、風を付与する方式に限らず、放熱部材の接触による伝導伝熱方式や、それらを組み合わせて構成してもよい。
第二スキャナ部13は、印刷前に記録部8でシートSに形成されたテスト画像を読み取り、画像のズレや濃度を検出して、本印刷の補正をさせるためのユニットである。
第二主搬送部14は、第一主搬送部4とシートSに張力を付与しながらシート搬送し、シートSの張力調整をするユニットである。第二主搬送部14は、不図示のモータで駆動することにより回転するクラッチ(不図示)を有し、搬送検出部6により検出された張力値に応じて、クラッチに駆動連結されたトルクを制御することで、シートSの張力が調整される。尚、シートSの張力を調整する追加の構成として、搬送検出部6によって第二主搬送部14の速度を制御する構成が付加されても良い。この場合、張力制御方法として、クラッチから伝達されるトルク値を制御するトルク制御方法と、第二主搬送部14のローラ速度を制御する速度制御方法の2方式を有し、目的に応じて張力制御方法を切替え、または、双方同時に使用することができる。
第二ダンサー部15は、第二主搬送部14と巻取ロール部16の間で一定のシート張力を付与するためのユニットである。第二ダンサー部15は、不図示の張力付与手段により、シート張力が付与される。
巻取ロール部16は、記録処理されたシートSを巻き芯に巻き取るためのユニットである。回収可能なロールは1つであることに限定はされず、2つ、あるいは3つ以上の巻き芯を有し、択一的に切り替えてシートSを回収する構成であってもよい。なお、記録後の加工処理内容によっては、巻き芯に巻き取る構成ではなく、カッターを用いて連続シートを裁断し、裁断したシートSを積載する構成としてもよい。
メンテナンス部17は、記録ヘッド22の吐出性能を回復する機構を備えたユニットである。そのような機構としては、例えば、記録ヘッド22のインク吐出面を保護するキャップ機構、インク吐出面をワイピングするワイパ機構、インク吐出面から記録ヘッド22内のインクを負圧吸引する吸引機構を挙げることが出来る。また、メンテナンス部17には不図示の駆動機構とレールを備えており、レールに沿って水平方向に往復移動可能となっており、記録ヘッド22のメンテナンスの際に記録ヘッド22直下に移動し、メンテナンス動作しない時は記録ヘッド22直下から退避した位置に移動する。
制御部21は、記録装置全体の各部の制御を司るユニットである。制御部21は、CPU、記憶装置、各種制御部を備えたコントローラ、外部インターフェース、およびユーザが入出力を行なう操作部24を有する。記録装置1の動作は、コントローラまたはコントローラに外部インターフェースを介して接続されるホストコンピュータ等のホスト装置25からの指令に基づいて制御される。
図2は、記録装置1における制御構成を示すブロック図である。制御部21の制御構成は、主に、記録装置1を統括するプリントエンジンユニット400と、記録装置1全体を統括するコントローラユニット300と、によって構成される。プリントコントローラ402は、コントローラユニット300のメインコントローラ301の指示に従ってプリントエンジンユニット400の各種機構を制御する。以下に制御構成の詳細について説明する。
コントローラユニット300において、CPUにより構成されるメインコントローラ301は、ROM306に記憶されているプログラムや各種パラメータに従って、RAM305をワークエリアとしながら記録装置1全体を制御する。例えば、ホストI/F302を介してホスト装置25から印刷ジョブが入力されると、メインコントローラ301の指示に従って、画像処理部307が受信した画像データに対して所定の画像処理を施す。そして、メインコントローラ301は、プリントエンジンI/F304を介して、画像処理を施した画像データをプリントエンジンユニット400へ送信する。
なお、記録装置1は、無線通信や有線通信を介してホスト装置25から画像データを取得しても良いし、記録装置1に接続された外部記憶装置(USBメモリ等)から画像データを取得しても良い。無線通信や有線通信に利用される通信方式は限定されない。例えば、無線通信に利用される通信方式として、Wi-Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)やBluetooth(登録商標)が適用可能である。また、有線通信に利用される通信方式としては、USB(Universal Serial Bus)等が適用可能である。
操作部24は、ユーザが記録装置1に対して入出力を行うための機構である。ユーザは、操作部24を介して印刷モードを設定したり、記録装置1の情報を認識したりすることができる。
プリントエンジンユニット400において、CPUにより構成されるプリントコントローラ402は、ROM403に記憶されているプログラムや各種パラメータに従って、RAM404をワークエリアとしながら、記録装置1が備える各種機構を制御する。コントローラI/F401を介して各種コマンドや画像データが受信されると、プリントコントローラ402は、これを一旦RAM404に保存する。記録ヘッド22が記録動作に利用できるように、プリントコントローラ402は、画像処理コントローラ405に、保存した画像データを記録データへ変換させる。記録データが生成されると、プリントコントローラ402は、ヘッドI/F406を介して記録ヘッド22に対して記録データに基づく記録動作を実行させる。この際、プリントコントローラ402は、搬送制御部407を介して、図1に示す各種ユニットを駆動して、シートSを搬送する。すなわち、プリントコントローラ402は、巻出ロール部2、第一ダンサー部3、第一主搬送部4、蛇行矯正部5、搬送検出部6、マークセンサ部7、記録部8、第一スキャナ部9、第一乾燥部10、第二乾燥部11、冷却部12、第二スキャナ部13、第二主搬送部14、第二ダンサー部15、巻取ロール部16を駆動する。プリントコントローラ402の指示に従って、シートSの搬送動作に連動して記録ヘッド22による記録動作が実行され、印刷処理が行われる。
記録ヘッド移動手段制御部408は、記録装置1のメンテナンス状態や記録状態といった動作状態に応じて記録ヘッド22の位置を変更する。インク供給制御部409は、記録ヘッド22へ供給されるインクの圧力が適切な範囲に収まるように、インク供給ユニット(不図示)を制御する。メンテナンス制御部410は、記録ヘッド22に対するメンテナンス動作を行う際に、メンテナンス部17の動作を制御する。
図3は、記録部8のシート搬送部筐体81の斜視図である。図3に示すように、記録部8のシート搬送部筐体81には、印刷位置(記録位置)において記録ヘッド22の位置決めを行うための第一位置決め部材811a、第二位置決め部材811b、第三位置決め部材811cが、それぞれ複数備えられている。一つの記録ヘッド22に対し、シート搬送方向と直交するシート幅方向におけるシートSを挟んだ手前側(装置正面側)に第一位置決め部材811aが備えられ、奥側(装置背面側)に第二位置決め部材811b、第三位置決め部材811cが備えられている。
第一位置決め部材811a、第二位置決め部材811b、第三位置決め部材811cは、それぞれ、互いに同径の球体状部材である。第一位置決め部材811a、第二位置決め部材811b、第三位置決め部材811cは、それぞれ、シート搬送部筐体81が備える位置決め支持部810に設けられた凹部812に嵌め込まれて取り付けられている。第一位置決め部材811a、第二位置決め部材811b、第三位置決め部材811cは、それぞれ、略下方(下半球)部分が凹部812に埋まり、凹部812から露出する略上方(上半球)部分が、上方に突出する略半球形状の凸形状の位置決め部を形成する。位置決め支持部810は、シート搬送経路に対してシート幅方向の手前側に配置される手前側位置決め支持部810Lと、奥側に配置される奥側位置決め支持部810Rと、を含む。第一位置決め部材811aは、手前側位置決め支持部810Lに設けられた第一凹部812aに取り付けられている。第二位置決め部材811bは、奥側位置決め支持部810Rに設けられた第二凹部812bに取り付けられ、第三位置決め部材811cは、奥側位置決め支持部810Rに設けられた第三凹部812cに取り付けられている。第二凹部812bは、第三凹部812cに対してシート搬送方向上流側に設けられている。
第一位置決め部材811a、第二位置決め部材811bは、第一位置決め部材811aの中心と第二位置決め部材811bの中心とを通る直線と、ガイドローラ23の回転軸線とが平行になるように配置される。また、第三位置決め部材811cは、シート搬送方向において、第一位置決め部材811a及び第二位置決め部材811bに対して下流側に配置されている。記録ヘッド22の退避位置と印刷位置との間の昇降移動方向において、第三位置決め部材811cは、第一位置決め部材811a、第二位置決め部材811bに対して所定の高さに配置される。第三位置決め部材811cの第一位置決め部材811a、第二位置決め部材811bに対する配置は、複数のガイドローラ23によって支持されるシートSに対して、印刷位置にある記録ヘッド22のノズルプレート(不図示)が平行に位置決めできるよう設定される。すなわち、第三位置決め部材811cの設置位置は、印刷位置にある記録ヘッド22が、所定の記録位置において所定の角度に傾いた姿勢で位置決めされるように設定される。ここで、所定の角度とは、ノズルプレートのノズル(吐出口)がシートSの被記録面に対して垂直(ノズルが開口するノズル面(吐出口面)が被記録面に対して平行)に対向する角度である。第一位置決め部材811a、第二位置決め部材811b、第三位置決め部材811cは、上述したようにそれぞれ同径の球体であり、それぞれの中心は、それぞれの球体の中心である。
図4に示すように、記録ヘッド22は、支持移動部としてのヘッドホルダ26に保持され、ヘッドホルダ26の移動により、上下に昇降移動するように構成されている。記録ヘッド22には、被支持部としての第一ピン27a(図6等参照)、第二ピン27b、第三ピン27cが設けられている。第一ピン27aは、記録ヘッド22の昇降方向とシート搬
送方向のそれぞれと交差する記録ヘッド22の長手方向(幅方向)における記録ヘッド22の両端のうち一方の端部(装置背面側)から幅方向に突出する突起部である。第二ピン27b、第三ピン27cは、それぞれ、記録ヘッド22の長手方向における他方の端部(装置正面側)から長手方向に突出する突起部である。記録ヘッド22は、これら第一ピン27a、第二ピン27b、第三ピン27cが、ヘッドホルダ26に設けられた第一孔261、第二孔262、第三孔263よってそれぞれ下方から支えるような形で、ヘッドホルダ26に対して軸支されている。
更に、記録ヘッド22は、ヘッドホルダ26に設けられた第一付勢部材51a、第二付勢部材51b、第三付勢部材51cによって下方に付勢された状態で、ヘッドホルダ26に支持されている。第一付勢部材51a、第二付勢部材51b、第三付勢部材51cの構成については後述する。ヘッドホルダ26は、内部に備える不図示の駆動機構により、記録ヘッド昇降用フレーム28内に備えられた昇降用のレール29に沿って上下に昇降動作を行う。
(記録ヘッドの動作例)
図5を参照して、本実施例に係る記録装置における、記録ヘッド22の動作について簡単に説明する。図5は、記録ヘッド22の動作例を示す模式的説明図である。
図5(a)は、記録ヘッド22が、非位置決め位置として、シート搬送部筐体81に対して上方に退避した退避位置にあり、メンテナンス部17が、記録ヘッド22から長手方向(シート搬送方向)に略水平に退避した非メンテナンス位置にある状態を示す模式図である。
図5(b)は、記録ヘッド22が、位置決め位置として、シートSに画像を記録する印刷位置(記録位置)にある状態を示す模式図である。記録ヘッド22が上方の退避位置(第二位置)から、シートSに画像を記録する印刷位置に移行する場合、記録ヘッド22は
、前述の記録ヘッド昇降機構により、上方の退避位置から下方に向けて略垂直に移動する。記録ヘッド22の移動は、被位置決め部221がシート搬送部筐体81に備えられた記録ヘッド位置決め部材811と当接し、かつ記録ヘッド22の向きが所定の角度に傾いた姿勢となって位置決めされる印刷位置まで下降することで完了する。すなわち、図5(b)に示すように、記録ヘッド22の下部に設けられた当接部(位置決め部221)と、対向ユニットの一例である搬送部に設けられた位置決め部(位置決め部材811)とが位置決めされて、印刷位置(第一位置の一例)となる。
図5(c)は、記録ヘッド22が退避位置にあり、メンテナンス部17がメンテナンス位置に移動した状態を示す模式図である。印刷完了後に記録ヘッド22のキャッピングを行う場合や、記録ヘッド22のノズルが詰まってインクの吐出不良が生じた場合などには、対向ユニットの一例であるメンテナンス部17による記録ヘッド22への回復動作を行うことがある。メンテナンス位置への移行は、先ず、図5(a)に示す、記録ヘッド22およびメンテナンス部17が各々退避した位置に移動した状態とする。その後、図5(c)に示すように、まずメンテナンス部17が記録ヘッド22の直下のメンテナンス位置に移動する。
図5(d)は、記録ヘッド22が、位置決め位置として、メンテナンス部17によるメンテナンス動作が実施される被メンテナンス位置に移動した状態を示す模式図である。図5(c)に示す位置から記録ヘッド22が下方に向けて略垂直に移動し、図5(d)に示すように、記録ヘッド22の位置決め部221がメンテナンス部17に備えられた記録ヘッド位置決め部材171と位置決めされる。これにより、記録ヘッド22のメンテナンス位置(第一位置の一例)への移行動作が完了する。この状態において、記録ヘッド22に
対するメンテナンス部17による各種メンテナンス動作が実行される。
(記録ヘッドの支持構成と位置決め)
図6~図19を参照して、本実施例における記録ヘッド22の支持構成と動作例について詳細に説明する。
図6、図7は、記録ヘッド22が上方に退避した退避位置の状態を示し、それぞれ、図6(a)が装置背面側から見た図、図6(b)が装置正面側から見た図、図7がシート搬送方向下流側から見た図である。
記録ヘッド22には、インクを吐出するノズル(吐出口)を複数備えたノズルプレート(不図示)が記録ヘッド長手方向(シート幅方向)に複数整列配置されたインク吐出部223がシートSの搬送領域と対向するように設けられている。また、記録ヘッド22の長手方向(シート搬送方向と直交する方向)の両端には、被位置決め部221L、221Rが備えられている。具体的には、ヘッド長手方向手前側(装置正面側)の被位置決め部221Lには、円錐形状の斜面を備えた凹形状部からなる第一当接部221aが備えられている。また、ヘッド長手方向奥側(装置背面側)の被位置決め部221Rには、略V字形状の二つの平面を備えたヘッド長手方向に延びる溝形状部からなる第二当接部221bと、平面部からなる第三当接部221cとがシート搬送方向に並ぶように備えられている。
記録ヘッド22の長手方向において、第一当接部221aの中心と第二当接部221bの中心とを通る直線が、記録ヘッド22のインク吐出部223における複数のノズルプレートの配列に対して平行となるように精度良く配置されている。ここで、第一当接部221aと第二当接部221bのそれぞれの中心とは、それぞれに内接する仮想の同直径の球体のそれぞれの中心である。第三当接部221cは、第二当接部221bに対してシート搬送方向(記録ヘッド22の長手方向と直交する方向)の離れた位置に配置されている。
記録ヘッド22には、上述したように、シート幅方向一端から突き出た第一突起部である第一ピン27aと、シート幅方向他端から突き出た第二突起部である第二ピン27b、第三突起部である第三ピン27cとが設けられている。これに対応して、記録ヘッド22を支持するヘッドホルダ26には、第一孔261、第二孔262、第三孔263が設けられている。第一孔261は、第一ピン27aに対して、第二孔262は、第二ピン27bに対して、第三孔263は、第三ピン27cに対して、それぞれ、記録ヘッド22の長手方向に垂直な方向に対向する面を有する孔部である。第一孔261、第二孔262、第三孔263は、それぞれ、上方側がピンに対して広く開放された幅を有し、下方にピンが嵌る溝状に幅の狭い幅で構成された部分を有する構成となっている。
第一孔261には、第一ピン27aを支持するための第一支持部である第一溝部261aと、第一ピン27aを第一溝部261aに誘導するための第一傾斜部261bと、第一ピン27aの第一孔261に対する可動範囲を広げる第一開放部261dと、がある。第一溝部261aは、溝底面である支持面261a1と、支持面261a1に載置された第一ピン27aを両側から挟み込むように第一ピン27aに対向する一対の溝側面である規制面261a2と、を含む。第一傾斜部261bは、第一溝部261aに連なり、第一ピン27aを第一溝部261aに案内するための案内部である。第一傾斜部261bは、ヘッドホルダ26の進退方向及び記録ヘッド22の幅方向(シート幅方向)とそれぞれ交差する方向における対向幅が、規制面261a2に近づくにつれて徐々に狭まるように傾斜した一対の傾斜面(案内面)を有する。
第二孔262には、第二ピン27bを支持するための第二支持部である第二溝部262aと、第二ピン27bを第二溝部262aに誘導するための第二傾斜部262bと、第二
ピン27bの第二孔262に対する可動範囲を広げる第二開放部262dと、がある。第二溝部262aは、溝底面である支持面262a1と、支持面262a1に載置された第二ピン27bを両側から挟み込むように第二ピン27bに対向する一対の溝側面である規制面262a2と、を含む。第二傾斜部262bは、第二溝部262aに連なり、第二ピン27bを第二溝部262aに案内するための案内部である。第二傾斜部262bは、ヘッドホルダ26の進退方向及び記録ヘッド22の幅方向(シート幅方向)とそれぞれ交差する方向における対向幅が、規制面262a2に近づくにつれて徐々に狭まるように傾斜した一対の傾斜面(案内面)を有する。第二孔262には、さらに、第二ピン27bを第二孔262に挿通可能に導入するための第二切り欠き部262cがある。
第三孔263には、第三ピン27cを支持するための第三溝部263aと、第三ピン27cを第三溝部263aに誘導するための第三傾斜部263bと、第三ピン27cの第三孔263に対する可動範囲を広げる第三開放部263dと、がある。第三溝部263aは、溝底面である支持面263a1と、支持面263a1に載置された第三ピン27cを両側から挟み込むように第三ピン27cに対向する一対の溝側面である規制面263a2と、を含む。第三傾斜部263bは、第三溝部263aに連なり、第三ピン27cを第三溝部263aに案内するための案内部である。第三傾斜部263bは、ヘッドホルダ26の進退方向及び記録ヘッド22の幅方向(シート幅方向)とそれぞれ交差する方向における対向幅が、規制面263a2に近づくにつれて徐々に狭まるように傾斜した一対の傾斜面(案内面)を有する。第三孔263には、さらに、第三ピン27cを第三孔263に挿通可能に導入するための第三切り欠き部263cと、記録ヘッド交換の際に使用する第四の溝部263eが設けられている。
記録ヘッド22をヘッドホルダ26に組み付けるための構成として、第一孔261が閉じた孔であるのに対し、第二孔262と第三孔263が開放部262d、263dにおいて側方に開いた孔となっている。すなわち、第二孔262には第二切り欠き部262cが設けられており、第二ピン27bを第二孔262に対して、記録ヘッド22の長手方向と直交する方向から導入可能にすべく、第二孔262は同方向に開放されている。同様に、第三孔263には第三切り欠き部263cが設けられており、第三ピン27cを第三孔263に対して、記録ヘッド22の長手方向と略直交する方向から導入可能にすべく、第三孔263は同方向に開放されている。
第三孔263に設けられた第四の溝部263eは、第三ピン27cが係合可能な係合溝部であり、記録ヘッド22の交換の際に、記録ヘッド22と記録装置1とを電気接続する作業を容易にするために、記録ヘッド22を傾いた姿勢で保持するために使用される。なお、この係合溝部は、第三孔263ではなく、第二孔262に設けるようにしてもよい。あるいは、第三孔263と第二孔262の両方に設けるようにしてもよい。
また、ヘッドホルダ26には、不図示の圧縮ばねを含む第一付勢部材51a、第二付勢部材51b(図4に示す位置に配置され、図7では第三付勢部材51cと重なるため不図示)、第三付勢部材51cが設けられている。
第一付勢部材51aは、記録ヘッド22の昇降方向(進退方向)と交差する方向あるいはシート搬送方向における、第三当接部221cよりも第一当接部221a又は第二当接部221bに近い側において、記録ヘッド22に付勢力を付与するように配置される。好ましくは、第一付勢部材51aは、第一当接部221aの上方、すなわち、記録ヘッド22の昇降方向に見たときに、第一当接部221aと少なくとも部分的に重なる位置に配置される。第二付勢部材51bは、記録ヘッド22の昇降方向(進退方向)と交差する方向あるいはシート搬送方向における、第三当接部221cよりも第一当接部221a又は第二当接部221bに近い側において、記録ヘッド22に付勢力を付与するように配置され
る。好ましくは、第二付勢部材51bは、第二当接部221bの上方、すなわち、記録ヘッド22の昇降方向に見たときに、第二当接部221bと少なくとも部分的に重なる位置に配置される。第三付勢部材51cは、記録ヘッド22の昇降方向(進退方向)と交差する方向あるいはシート搬送方向における、第一当接部221a又は第二当接部221bよりも第三当接部221cに近い側において、記録ヘッド22に付勢力を付与するように配置される。好ましくは、第三付勢部材51cは、第三当接部221cの上方、すなわち、記録ヘッド22の昇降方向に見たときに、第三当接部221cと少なくとも部分的に重なる位置に配置される。
図8(a)~図8(c)に示すように、付勢部材51a、51b、51cは、それぞれベース部511a、511b、511cと、摺動部512a、512b、512cと、圧縮ばね514a、514b、514cと、で構成される。摺動部512a、512b、513cは、ベース部511a、511b、511cに対して、記録ヘッド22を付勢する方向に進退移動可能な構成となっている。
図8(c)に示すように、ベース部511(511a、511b、511c)は、概略筒状の部材であり、その内部に摺動部512(摺動部512a、512b、512c)が部分的に挿通される。摺動部512は、ベース部511から露出する側の先端部が、記録ヘッド22に設けられたプレート52と当接し、ベース部511の挿通穴内部に挿通された側の後端部が、圧縮ばね514(514a、514b、514c)の付勢力を受けるように構成される。圧縮ばね514は、ベース部511の挿通穴内部の摺動部512よりも奥側に組付けられており、摺動部512を記録ヘッド22の昇降方向に沿って挿通穴の奥側から出口側に向けて移動させるように、摺動部512の後端を押圧する。摺動部512においてベース部511の挿通穴内部に挿通される部分には、挿通方向に対して交差する方向に突出する被係合部が設けられ、ベース部511の挿通穴の開口部には、摺動部512の抜け止めのための内向きフランジ部が設けられている。これら被係合部とフランジ部とが互いに当接、係合することにより、記録ヘッド22を付勢する方向における摺動部512のベース部511に対する可動範囲が画定される。
摺動部512の上記先端部は、プレート52と当接する部分が凸状の部分球面を有する凸状部で構成される。摺動部512の先端部が当接するプレート52は、記録ヘッド22の姿勢変化に伴い摺動部512の進退方向に対して角度が変化する。上述の凸形状構成により、プレート52の角度が変化した際に、摺動部512は、ベース部511に対して進退移動しつつプレート52に対して摺動して接触位置を変化させることで、記録ヘッド22を付勢する状態を維持することができる。なお、摺動部512の先端部の形状は、上記のような凸状部分球面形状に限定されるものでなく、付勢状態を維持しながら摺動可能な構成であれば、他の形状構成を適宜採用してよい。
図6、図7に示す通り、退避位置において、記録ヘッド22は、第一ピン27a、第二ピン27b、第三ピン27cがヘッドホルダ26の第一溝部261a、第二溝部262a、第三溝部263aにそれぞれ支持される。さらに、記録ヘッド22は、第一付勢部材51a、第二付勢部材51b(図4に示す位置に配置され、図7では第三付勢部材51cと重なるため不図示)、第三付勢部材51cの付勢力により、ヘッドホルダ26に対して付勢された状態で支持されている。ピン27a~ピン27cは、付勢部材51a、51b、51cの付勢力により、溝部261a~263aの溝底面である支持面261a1~263a1に押し付けられた状態となっている。また、支持面261a1~263a1に押し付けられたピン27a~ピン27cに対して、一対の規制面261a2~263a2が記録ヘッド22の進退方向と交差する方向に当接可能に対向し、該交差方向のピン27a~ピン27cの移動を規制する。さらに、第二ピン27bと第二溝部262aによる係合部と、第三ピン27cと第三溝部263aとによる係合部と、が、記録ヘッド22の進退方
向にずれて配置されている。これにより、記録ヘッド22は、吐出面の向きを変える角度変化、すなわち、シート幅方向(記録ヘッド22の幅方向)に沿った回転軸線周りのヘッドホルダ26に対する相対回転が規制された第1の支持態様で、ヘッドホルダ26に支持された状態となっている。
ただし、本発明は、上述したような付勢力を付与する構成に限定されるものではなく、記録ヘッド22の重量が十分重い場合、第一付勢部材51a、第二付勢部材51b、第三付勢部材51cの付勢力は無くても良い。また、本実施例では、第一ピン27aの直径が5.90~6.00mm、第一溝部261aの幅が6.00~6.10mmとしたが、これに限定されるものではなく、ピンの直径と溝の幅の寸法差が1mm程度までであれば問題ない。第二ピン27bと第二溝部262a、第三ピン27cと第三溝部263aにおいても同様である。
記録ヘッド22に設けられた第一ピン27a、第二ピン27b、第三ピン27cをヘッドホルダ26に設けられた第一溝部261a、第二溝部262a、第三溝部263aが支持することで、三つのピンのうちの二つが基準となり、残りの一つが回転止めとなる。すなわち、本発明との関係において、第一ピン27aが第1の被支持部となり、第一溝部261aが第1の支持部となる。また、第二ピン27b、第三ピン27cのうち一方のピンが、第2の被支持部であると同時に他方のピンとの関係では被回転規制部となる。これに対応して、第二溝部262a、第三溝部263aのうち一方の溝部が、第2の支持部であると同時に他方の溝部との関係では回転規制部となる。また、この溝部の一対の溝側面は回転規制面となる。同様に、第二ピン27b、第三ピン27cのうち他方の溝部が、第2の支持部であると同時に一方の溝部との関係では被回転規制部となる。これに対応して、第二溝部262a、第三溝部263aのうち他方の溝部が、第2の支持部であると同時に一方の溝部との関係では回転規制部となる。また、この溝部の一対の溝側面は回転規制面となる。これにより、退避位置における記録ヘッド22が安定した姿勢でヘッドホルダ26に支持される。また、本実施例では、第一ピン27aと第二ピン27bが略同じ高さに設けられているが、異なる高さに設けられていても構わない。
また、本実施例では、三つのピンがそれぞれ被支持部となり、三つの溝部がそれぞれ支持部となる構成について説明するが、例えば、第二ピン27b、第三ピン27cのうち一方のみが被支持部となり、他方は被回転規制部としてのみ機能する構成でもよい。すなわち、第二ピン27b、第三ピン27cのうち他方のピンは、これが嵌る溝部の溝底面と接しない構成としてよく、この場合、当該溝部は回転規制部としてのみ機能し、当該溝部の一対の溝側面は回転規制面として機能する。このような構成であっても、本実施例と同様、記録ヘッド22を安定した姿勢で支持することが可能であり、後述する、対向ユニットに対する精度の高い位置決めが可能である。
また、例えば、第二ピン27bと第三ピン27c、あるいは第二溝部262aと第三溝部263aの設置位置の製造精度のばらつきによっては、第二ピン27bと第三ピン27cのうち一方のピンが溝部の溝底面と十分に接することができない構成となり得る。このような場合であっても、本実施例と同様、記録ヘッド22を安定した姿勢で支持することが可能であり、対向ユニットに対する精度の高い位置決めが可能である。
図9、図10は、記録ヘッド22を支持するヘッドホルダ26が退避位置から印刷位置に向けて下降し、記録ヘッド22の第一当接部221a、第二当接部221b、第三当接部221cが、搬送部の位置決め部材811に当接した際の図である。図9(a)が装置背面側から見た図、図9(b)が装置正面側から見た図、図10がシート搬送方向下流側から見た図である。このとき、記録ヘッド22の第一当接部221a、第二当接部221b、第三当接部221cが位置決め部材811に当接しているため、ヘッドホルダ26が
さらに下降しても記録ヘッド22は下降しない。
続いて、図11、図12は、ヘッドホルダ26が更に下降し、記録ヘッド22と搬送部との位置決めが完了した状態(印刷位置)を示す図である。図11(a)が装置背面側から見た図、図11(b)が装置正面側から見た図、図12がシート搬送方向下流側から見た図である。図9及び図10の当接状態から、ヘッドホルダ26がさらに下降することで、記録ヘッド22は、ヘッドホルダ26に設けられた第一~第三付勢部材51a~51cによって、第一~第三当接部221a~221cが位置決め部材811に付勢されて位置決めされる。なお、第二付勢部材51bは、図4に示す位置に配置され、図12では第三付勢部材51cと重なるため不図示である。このとき、第一~第三ピン27a~27cが、支持面261a1~263a1から離間し、一対の規制面261a2の対向領域から外れて、第一~第三溝部261a~263aから解放された状態となる。これと同時に、第一~第三当接部221a~221cが位置決め部材811に完全に追従した状態になる。
すなわち、図9及び図10に示す状態から図11及び図12に示す状態になると、ピン27a~27cは、溝部261a~263aから外れ、孔261~263において可動範囲が拡大された拡幅孔部としての開放部261d~263dに移動する。この状態において、ピン27a~27cは、孔261~263に対して広範囲に相対移動可能である。したがって、位置決め部材から当接部に作用する力や付勢部材からプレート52に作用する付勢力などがバランスすることにより、記録ヘッド22は、位置決め部材811に追従する姿勢変化が可能な第2の支持態様でヘッドホルダ26に支持される。上記姿勢変化には、例えば、ヘッドホルダ26に対する、シート幅方向(記録ヘッド22の幅方向)に沿った回転軸線周りの相対回転や、ヘッドホルダ26の移動方向及びシート幅方向のそれぞれと交差する方向(シート搬送方向)の相対移動が含まれる。
このように、記録ヘッド22は、最終的に搬送部の位置決め部材811に完全に追従した状態となるため、記録ヘッド22と搬送部とが高精度に位置決めされることができる。ただし、第一~第三付勢部材51a~51cによる付勢力は必ずしも必須ではなく、記録ヘッド22の自重のみによって付勢され位置決めされる構成であっても良い。
図13、図14は、印刷位置からヘッドホルダ26が上昇し、記録ヘッド22を上方へ退避させ始めたときの説明図である。図13(a)が装置背面側から見た図、図13(b)が装置正面側から見た図、図14がシート搬送方向下流側から見た図である。図13では、装置本体の関連部品の精度ばらつき等によって、ヘッドホルダ26と位置決め部材811が長手方向(ヘッドホルダ26の移動方向及びシート幅方向のそれぞれと交差する方向。シート搬送方向に沿った方向)にずれた状態を示している。このとき、第一ピン27aと第一溝部261a、第二ピン27bと第二溝部262a、第三ピン27cと第三溝部263aもそれぞれ長手方向にずれている。そのため、ヘッドホルダ26の上昇によって記録ヘッド22が持ち上げられると、第一ピン27aと第一傾斜部261b、第二ピン27bと第二傾斜部262b、第三ピン27cと第三傾斜部263bのいずれかもしくは全てが接触し、図13に示すような状態となる。
このような状態から、更に、ヘッドホルダ26が上昇すると、第一ピン27aは、第一~第三付勢部材51a~51cの付勢力、又は記録ヘッド22の自重のいずれか、もしくはその両方によって、第一傾斜部261bに案内され、第一溝部261aに入り込む。なお、第二付勢部材51bは、図4に示す位置に配置され、図14では第三付勢部材51cと重なるため不図示である。第二ピン27b、第三ピン27cについても同様である。すなわち、ヘッドホルダ26による記録ヘッド22の支持態様が、位置決め部材811に追従する記録ヘッド22の姿勢変化が許容される第2の支持態様から、記録ヘッド22の上記姿勢変化が規制される第1の支持態様に変化することになる。このため、記録ヘッド2
2は、ヘッドホルダ26に対して回転が規制された安定した姿勢で、印刷位置から退避位置へ移動することができる。
第一傾斜部261bの傾斜面の傾斜角度(ヘッドホルダ26の移動方向及び記録ヘッド22の幅方向のそれぞれと直交する方向(シート搬送方向)に対する角度)は、本実施例では約30°とした。ただし、傾斜角度はこれに限定されるものではなく、記録ヘッド22の重量や重心位置、各付勢部材51a~51cの付勢力と、第一ピン27aと第一傾斜部261b間の摩擦力に応じて、必要最低限な角度が定められる。第二傾斜部262b、第三傾斜部263bにおいても、第一傾斜部261bと同様である。
続いて、図15を参照して、記録ヘッド22とメンテナンス部17との位置決めについて説明する。図15は、退避位置にある記録ヘッド22の下にメンテナンス部17が移動した状態を示す斜視図である。この状態から、記録ヘッド22が搬送部との位置決めと同様に、位置決め位置としての被メンテナンス位置に向けて下降する。そうすると、先ず、記録ヘッド22の第一当接部221a(不図示)、第二当接部221b(不図示)、第三当接部221cが、メンテナンス部17の位置決め部材171に当接する。そして、更に下降することで、記録ヘッド22は、ヘッドホルダ26に設けられた第一付勢部材51a、第二付勢部材51b、第三付勢部材51cによって、第一当接部221a、第二当接部221b、第三当接部221cが、位置決め部材171に付勢されて位置決めされる。このとき、ヘッドホルダ26の第一溝部261a(不図示)、第二溝部262a、第三溝部263aから第一ピン27a(不図示)、第二ピン27b、第三ピン27cが解放される。その結果、第一当接部221a(不図示)、第二当接部221b(不図示)、第三当接部221cがメンテナンス部17に備えられた位置決め部材171に完全に追従した状態となる。これにより、記録ヘッド22とメンテナンス部17とを高精度に位置決めすることができる。
(記録ヘッドの取り付け性)
次に、図16を参照して、記録ヘッド22を記録装置1にセットする際の取り付け作業について説明する。図16は、記録ヘッド22の記録装置1の装置本体に取り付ける前の状態を示す斜視図である。図16に示すように、記録ヘッド22を記録装置1にセットする際は、まず、記録装置1からヘッドホルダ26をシート幅方向手前側に引き出した状態で行う。
記録ヘッド22をヘッドホルダ26に取り付ける際は、先ずは、記録ヘッド22に設けられた第一ピン27aを、ヘッドホルダ26の第一孔261に挿入する。その後、第二ピン27bを、ヘッドホルダ26の第二切り欠き部262cから第二孔262へ導き入れるとともに、第三ピン27cを、第三切り欠き部263cから第三孔263に導き入れる。更に、第一ピン27a、第二ピン27b、第三ピン27cを、それぞれ第一溝部261a、第二溝部262a、第三溝部263aに支持させる。こうすることで、ヘッドホルダ26に対する記録ヘッド22の姿勢を定めた状態で、記録ヘッド22をヘッドホルダ26に取り付けることができる。その際、図16に示す通り、シート幅方向奥側に第一ピン27aと第一孔261が配置され、シート幅方向手前側に第二ピン27b、第三ピン27cと第二孔262、第三孔263が配置されている。このため、作業者の手元から遠い奥側では、第一ピン27aを第一孔261に挿入するのみでよく、手元に近い手前側で第二ピン27bと第三ピン27cをそれぞれ第二孔262と第三孔263に導入する作業となる。これにより、容易に記録ヘッド22をヘッドホルダ26にセットすることができる。
次に、記録ヘッド22と記録装置1との電気的な接続作業について説明する。図16に示すように、記録ヘッド22の上方面には、電気コネクタ接続部22a、22b、22cが設けられている。また、ヘッドホルダ26には、電気コネクタ接続部22a、22b、
22cと対向する位置に電気コネクタ26a、26b、26cが配置されている。このように、記録ヘッド22と記録装置1との電気的な接続部を、記録ヘッド22の上方面に設けることで、記録ヘッド22の長手方向幅を小さくすることができ、記録装置1全体の長手方向幅を小さくすることができる。
次に、図17、図18に示すように、ヘッドホルダ26に支持された記録ヘッド22の第三ピン27cを第四の溝部263eにセットすることで、記録ヘッド22をヘッドホルダ26に対して傾けて保持することができる。図17は、記録ヘッド22をヘッドホルダ26に対して傾けて保持した状態を示す装置正面側の図である。図18に記録ヘッド22を傾けて保持した際の斜視図を示す。
図18に示すように、記録ヘッド22を傾けて保持できることで、作業者が、記録ヘッド22の上方面に設けられた電気コネクタ接続部22a、22b、22cを容易に確認することができる。また、電気コネクタ接続部22a、22b、22cが作業者側に傾いて露出する状態で保持されているため、これらに対して、記録装置1側に設けられた電気コネクタ26a、26b、26cを容易に接続することが可能である。
図19は、記録ヘッド22に電気コネクタ26a、26b、26cを接続し、記録ヘッド22の第三ピン27cを第四の溝部263eから第三溝部263aに移動させることで、記録ヘッド22の傾きを通常の状態に戻した図である。以上の作業によって、記録ヘッド22の記録装置1への取り付け、及び、記録装置1との電気的な接続作業が完了する。
なお、図19に示すように、本実施例では、第四の溝部263eは、記録ヘッド22が、吐出口面の傾斜角度(ヘッドホルダ26の移動方向及び記録ヘッド22の幅方向のそれぞれと直交する方向(シート搬送方向)に対する角度)を略30°傾けて保持されるように設けられている。これはあくまで一例であり、これに限定されるものではない。すなわち、記録ヘッド22が印刷位置やメンテナンス位置から退避位置へ移動する際に、第三ピン27cが第四の溝部263eに落ち込むことが無いように、第三溝部263aと十分に離れた位置に形成されていれば良い。
以上説明したように、本実施例によれば、記録ヘッド22は、退避位置では、ヘッドホルダ26に安定して支持される。さらに、印刷位置やメンテナンス位置では、記録ヘッド22は、ヘッドホルダ26に対する可動範囲が広がり、搬送部やメンテナンス部17に完全に追従して位置決めされる。これにより、記録ヘッド22を搬送部やメンテナンス部17に高精度に位置決めされることができる。また、記録ヘッド22を記録装置1にセットする際に、ヘッドホルダ26に設けられた第二の切り欠き部と第三の切り欠き部を通じて容易にセットすることができる。更に、第三ピン27cを第四の溝部263eに掛けることで記録ヘッド22を傾けた状態で保持できるため、電気コネクタ26a、26b、26cの接続作業を容易に行うことができる。
本実施例によれば、記録ヘッド22を対向ユニットに追従させて位置決め可能な汎用性の高いガイド機構を実現することができる。すなわち、記録ヘッド22を支持するヘッドホルダ26の移動は、その移動方向が直線方向のみの単純な移動構成である。そして、記録ヘッド22が位置決め部材811と当接することで、ヘッドホルダ26による記録ヘッド22の支持態様が、記録ヘッド22の回転を規制する第1の態様から、回転を許容する第2の態様へ変化する。この構成を、記録ヘッド22のピン27と、ヘッドホルダ26の孔261~263の係合構成を工夫することで実現している。すなわち、孔261~263が、ヘッドホルダ26の移動方向と交差する横方向のピン27の移動を規制する溝部261a~263aと、ピン27の横方向の移動を所定の範囲で許容する開放部261d~263dと、を有する構成としている。そして、位置決め部材811との当接により記録
ヘッド22がヘッドホルダ26に対して相対移動することで、孔261~263に対するピン27の係合位置が変化するように構成することで、上記の支持態様の変化を可能にしている。
また、位置決め当接構成について、本実施例では、当接部を凹形状、位置決め部を凸形状とし、それらの凹凸嵌合によって位置決めする構成としたが、かかる構成に限定されるものではない。例えば、当接部を凸形状とし、位置決め部を凹形状としてもよいし、複数の当接部の一部は凹形状とし他は凸形状とし、これに対応して、位置決め部の一部は凸形状とし他は凹形状とした組み合わせとしてもよい。
また、当接部の凹形状の具体的形状、すなわち、円錐と溝の配置の組み合わせを、本実施例と異なる配置としてもよい。本実施例では、シート幅方向(記録ヘッド長手方向)において第2の当接部としての当接部221cと同じ側に設けられた第1の当接部としての当接部221bを溝状部とし、反対側に設けられた第1の当接部としての当接部221aを凹状円錐形状部とした。これに対し、例えば、当接部221aを凹状円錐形状部から溝状部に変更し、当接部221bを溝状部から凹状円錐形状部に変更してもよい。
なお、本実施例では、円錐形状とした当接部221aが設けられた側が記録ヘッド22の記録動作時における基準点側となり、この円錐形状部が設けられた側と、シート幅方向におけるシートの搬送基準側と、が同じ側となるように構成している。すなわち、記録ヘッド22の動作基準点側となる位置決め構成を、円錐形状の凹部である当接部221aと、部分球面形状の凸部である位置決め部材811aとの係合構成とし、シート搬送方向及びシート幅方向において互いに位置規制する構成としている。一方、記録ヘッド22の動作基準側とは反対側の位置決め構成は、シート幅方向に開放された溝形状の当接部221b、221cとすることで、寸法誤差等の影響を吸収する(寸法誤差を逃がす)構成としている。このように、記録ヘッド22の基準点とシート搬送基準とを同じ側に合せることが、記録画像の画質の観点から望ましく、シートに形成される画像位置のばらつきを低減することができる。また、記録ヘッド22の基準点となる円錐形状部を、装置熱源からなるべく離しておくことで、熱変形の影響が出にくい構成となる。本実施例では、円錐形状部を設ける位置を、電気基板などの熱源が多い装置背面側ではなく、装置正面側に設ける構成としている。
また、第2の当接部としての当接部221cを、本実施例では、記録ヘッド22の長手方向(幅方向)において当接部221bと同じ側(装置背面側)に配置したが、反対側の当接部221aと同じ側(装置正面側)に配置してもよい。
また、本実施例では、第1の当接部を記録ヘッドの長手方向(シート幅方向)の両側に対で設け(当接部221a、221b)、第2の当接部を長手方向の片側のみに設ける構成とした(当接部221c)。すなわち、本実施例では、位置決め当接が3点で行われる構成としたが、例えば、長手両側に2点ずつの4点当接構成としてもよい。ただし、3点当接構成によれば、部材寸法誤差等による位置ずれを逃がして位置決め支持することが可能となり、製品個体差による影響等を低減して精度の高い位置決めが可能となる。
(実施例2)
本発明の実施例2に係る記録装置について説明する。ここでは、実施例2において実施例1と異なる構成についてのみ説明する。実施例2の構成においてここで特に説明しない事項は、実施例1と同様である。
図20は、実施例2における記録ヘッド支持構成を示す斜視図である。図21は、実施例2における記録ヘッド支持部の詳細を示す図である。図21(a)が装置背面側の記録
ヘッド支持部詳細図、図21(b)が装置正面側の記録ヘッド支持部詳細図である。
図20、図21に示す通り、実施例2では、記録ヘッド22のシート幅方向一端に第一孔61と、シート幅方向他端に第二孔62と第三孔63が設けられている。また、記録ヘッド22を支持するヘッドホルダ26には、記録ヘッド22の第一孔61と対向する位置に第一ピン70a、第二孔62、第三孔63と対向する位置に第二ピン70bと第三ピン70cが設けられている。つまり、実施例1では、記録ヘッド22に第一ピン27a、第二ピン27b、第三ピン27cが設けられ、ヘッドホルダ26に第一孔261、第二孔262、第三孔263が設けられている。これに対して、実施例2では、記録ヘッド22に第一孔61、第二孔62、第三孔63が設けられ、ヘッドホルダ26に第一ピン70a、第二ピン70b、第三ピン70cが設けられている。
このような構成であっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。すなわち、実施例2の記録装置においても、記録ヘッド22は、退避位置においてヘッドホルダ26に安定して支持される。さらに、記録ヘッド22は、印刷位置やメンテナンス位置ではヘッドホルダ26に対する姿勢変化が許容され、搬送部やメンテナンス部17に完全に追従して位置決めされるため、搬送部やメンテナンス部17に高精度に位置決めされることができる。また、記録ヘッド22を記録装置1にセットする際には、記録ヘッド22に設けられた第二切り欠き部62cと第三切り欠き部63cに、ヘッドホルダ26に設けられた第二ピン70bと第三ピン70cを通すことで容易にセットすることができる。更に、第四の溝部63dに第三ピン70cを掛けることで記録ヘッド22を傾けた状態で保持できるため、電気コネクタ26a、26b、26cの接続作業を容易に行うことができる。
本発明の実施例の構成としては、実施例1や実施例2の構成に限定されるものではなく、例えば、実施例1と実施例2と組み合わせた構成としてもよい。すなわち、例えば、記録ヘッド22に第一ピン27a、第二孔62、第三孔63が設けられ、ヘッドホルダ26に第一孔261、第二ピン70b、第三ピン70cが設けられているといった構成でも構わない。
本発明の実施の形態の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)
搬送方向に搬送されたシートにインクを吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを前記搬送方向と交差するシートの幅方向で支持し、前記記録ヘッドを位置決め位置と非位置決め位置との間で移動させる支持移動部と、
前記位置決め位置にある前記記録ヘッドに当接する位置決め部と、
を備える記録装置において、
前記支持移動部は、
前記幅方向の一端において、前記非位置決め位置にある前記記録ヘッドを支持する第1の支持部と、
前記幅方向の他端において、前記非位置決め位置にある前記記録ヘッドを支持する第2の支持部と、
を有し、
前記第1の支持部と前記第2の支持部は、前記位置決め位置にある前記記録ヘッドを支持しないことを特徴とする記録装置。
(構成2)
前記支持移動部は、前記非位置決め位置にある前記記録ヘッドの、前記幅方向に沿って延びる回転軸線周りの回転を規制する回転規制部を有することを特徴とする構成1に記載の記録装置。
(構成3)
前記記録ヘッドは、
前記記録ヘッドの前記幅方向における一端に設けられ、前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第1の支持部に支持される第1の被支持部と、
前記記録ヘッドの前記幅方向における他端に設けられ、前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第2の支持部に支持される第2の被支持部と、
前記記録ヘッドの前記幅方向における他端であって前記第2の被支持部と異なる位置に設けられた被回転規制部と、
を有することを特徴とする構成2に記載の記録装置。
(構成4)
前記第1の支持部は、
前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第1の被支持部と接触して前記記録ヘッドを支持し、前記記録ヘッドが前記位置決め位置にあるときに前記第1の被支持部から離間する第1の支持面と、
前記第1の支持面に接触した前記第1の被支持部に対して、前記支持移動部の移動方向と前記幅方向のそれぞれと交差する交差方向に当接可能な第1の規制面と、
を有し、
前記第2の支持部は、
前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第2の被支持部と接触して前記記録ヘッドを支持し、前記記録ヘッドが前記位置決め位置にあるときに前記第2の被支持部から離間する第2の支持面と、
前記第2の支持面に接触した前記第2の被支持部に対して、前記交差方向に当接可能な第2の規制面と、を有し、
前記回転規制部は、
前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに、前記被回転規制部に対して前記交差方向に当接可能な回転規制面を有することを特徴とする構成3に記載の記録装置。
(構成5)
前記記録ヘッドは、
前記記録ヘッドの前記幅方向における一端から前記幅方向に突出する第1の突起部と、
前記記録ヘッドの前記幅方向における他端から前記幅方向に突出する第2の突起部と、
前記記録ヘッドの前記幅方向における他端であって前記第2の突起部と異なる位置から前記幅方向に突出する第3の突起部と、
を有し、
前記支持移動部は、
前記第1の突起部に対して前記幅方向に垂直な方向に対向する第1の面を有する第1の孔部と、
前記第2の突起部に対して前記幅方向に垂直な方向に対向する第2の面を有する第2の孔部と、
前記第3の突起部に対して前記幅方向に垂直な方向に対向する第3の面を有する第3の孔部と、
を有し、
前記第1の突起部は、前記第1の被支持部であり、
前記第2の突起部は、前記第2の被支持部であり、
前記第3の突起部は、前記被回転規制部であり、
前記第1の面は、前記第1の支持面と、前記第1の規制面と、を含み、
前記第2の面は、前記第2の支持面と、前記第2の規制面と、を含み、
前記第3の面は、前記回転規制面を含むことを特徴とする構成4に記載の記録装置。
(構成6)
前記第1の孔部は、前記第1の支持面を溝底面とし、前記交差方向に互いに対向する一対の前記第1の規制面を溝側面とする、前記第1の支持部としての第1の溝部を有し、
前記第2の孔部は、前記第2の支持面を溝底面とし、前記交差方向に互いに対向する一対の前記第2の規制面を溝側面とする、前記第2の支持部としての第2の溝部を有し、
前記第3の孔部は、前記交差方向に互いに対向する一対の前記回転規制面を溝側面とする、前記被回転規制部としての第3の溝部を有することを特徴とする構成5に記載の記録装置。
(構成7)
前記記録ヘッドは、
前記記録ヘッドの前記幅方向における一端に設けられ、前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第1の支持部に支持される第1の被支持部と、
前記記録ヘッドの前記幅方向における他端に設けられ、前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第2の支持部に支持される第2の被支持部と、
を有することを特徴とする構成1に記載の記録装置。
(構成8)
前記第1の支持部は、
前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第1の被支持部と接触して前記記録ヘッドを支持し、前記記録ヘッドが前記位置決め位置にあるときに前記第1の被支持部から離間する第1の支持面と、
前記第1の支持面に接触した前記第1の被支持部に対して、前記支持移動部の移動方向と前記幅方向のそれぞれと交差する交差方向に当接可能な第1の規制面と、
を有し、
前記第2の支持部は、
前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第2の被支持部と接触して前記記録ヘッドを支持し、前記記録ヘッドが前記位置決め位置にあるときに前記第2の被支持部から離間する第2の支持面と、
前記第2の支持面に接触した前記第2の被支持部に対して、前記交差方向に当接可能な第2の規制面と、
を有することを特徴とする構成7に記載の記録装置。
(構成9)
前記記録ヘッドは、
前記記録ヘッドの前記幅方向における一端から前記幅方向に突出する第1の突起部と、
前記記録ヘッドの前記幅方向における他端から前記幅方向に突出する第2の突起部と、
前記記録ヘッドの前記幅方向における他端であって前記第2の突起部と異なる位置から前記幅方向に突出する第3の突起部と、
を有し、
前記支持移動部は、
前記第1の突起部に対して前記幅方向に垂直な方向に対向する第1の面を有する第1の孔部と、
前記第2の突起部に対して前記幅方向に垂直な方向に対向する第2の面を有する第2の孔部と、
前記第3の突起部に対して前記幅方向に垂直な方向に対向する第3の面を有する第3の孔部と、
を有し、
前記第1の突起部は、前記第1の被支持部であり、
前記第2の突起部と前記第3の突起部の少なくとも一方は、前記第2の被支持部であり、
前記第1の面は、前記第1の支持面と、前記第1の規制面と、を含み、
前記第2の面と前記第3の面の少なくとも一方は、前記第2の支持面と、前記第2の規制面と、を含むことを特徴とする構成8に記載の記録装置。
(構成10)
前記第1の孔部は、第1の溝部を有し、
前記第2の孔部は、第2の溝部を有し、
前記第3の孔部は、第3の溝部を有し、
前記第1の溝部は、溝底面を前記第1の支持面とし、前記交差方向に互いに対向する一対の溝側面を一対の前記第1の規制面とする、前記第1の支持部としての溝部であり、
前記第2の溝部と前記第3の溝部の少なくとも一方は、溝底面を前記第2の支持面とし、前記交差方向に互いに対向する一対の溝側面を一対の前記第2の規制面とする、前記第2の支持部としての溝部であることを特徴とする構成9に記載の記録装置。
(構成11)
前記第1の孔部は、前記第1の溝部に対して前記第1の突起部が離間する方向における下流側で前記第1の溝部と連なり、前記第1の溝部よりも前記交差方向の幅が広がる第1の拡幅孔部を有し、
前記第2の孔部は、前記第2の溝部に対して前記第2の突起部が離間する方向における下流側で前記第2の溝部と連なり、前記第2の溝部よりも前記交差方向の幅が広がる第2の拡幅孔部を有し、
前記第3の孔部は、前記第3の溝部に対して前記第3の突起部が離間する方向における下流側で前記第3の溝部と連なり、前記第3の溝部よりも前記交差方向の幅が広がる第3の拡幅孔部を有することを特徴とする構成6又は10に記載の記録装置。
(構成12)
前記第1の拡幅孔部は、前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに、前記第1の突起部を前記第1の溝部へ案内する第1の案内面を有し、
前記第2の拡幅孔部は、前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに、前記第2の突起部を前記第2の溝部へ案内する第2の案内面を有し、
前記第3の拡幅孔部は、前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに、前記第3の突起部を前記第3の溝部へ案内する第3の案内面を有することを特徴とする構成11に記載の記録装置。
(構成13)
前記第1の案内面は、前記移動方向に対して傾斜し、前記第1の溝部の第1の溝側面に連なる第1の傾斜面であり、
前記第2の案内面は、前記移動方向に対して傾斜し、前記第2の溝部の第2の溝側面に連なる第2の傾斜面であり、
前記第3の案内面は、前記移動方向に対して傾斜し、前記第3の溝部の第3の溝側面に連なる第3の傾斜面であることを特徴とする構成12に記載の記録装置。
(構成14)
前記第1の傾斜面は、一対の前記第1の溝側面に対応して、前記交差方向に対向するように対で設けられ、前記交差方向における対向幅が、前記第1の溝側面に近づくにつれて徐々に狭まるように構成されており、
前記第2の傾斜面は、一対の前記第2の溝側面に対応して、前記交差方向に対向するように対で設けられ、前記交差方向における対向幅が、前記第2の溝側面に近づくにつれて徐々に狭まるように構成されており、
前記第3の傾斜面は、一対の前記第3の溝側面に対応して、前記交差方向に対向するように対で設けられ、前記交差方向における対向幅が、前記第3の溝側面に近づくにつれて徐々に狭まるように構成されていることを特徴とする構成13に記載の記録装置。
(構成15)
前記第2の孔部は、前記第2の拡幅孔部を前記幅方向に垂直な方向に開放する第2の開口部を有し、
前記第3の孔部は、前記第3の拡幅孔部を前記幅方向に垂直な方向に開放する第3の開口部を有し、
前記第2の突起部は、前記第2の開口部を介して前記第2の孔部に挿通可能であり、
前記第3の突起部は、前記第3の開口部を介して前記第3の孔部に挿通可能であることを特徴とする構成14に記載の記録装置。
(構成16)
前記第2の孔部は、前記記録ヘッドを前記非位置決め位置にあるときにおける向きとは異なる向きで保持されるように、前記第2の突起部と係合可能な第2の係合溝部を有する、
又は、
前記第3の孔部は、前記記録ヘッドを前記非位置決め位置にあるときにおける向きとは異なる向きで保持されるように、前記第3の突起部と係合可能な第3の係合溝部を有することを特徴とする構成15に記載の記録装置。
(構成17)
前記第2の突起部と前記第3の突起部は、前記移動方向において互いに異なる位置に設けられていることを特徴とする構成16に記載の記録装置。
(構成18)
前記位置決め位置は、前記記録ヘッドが記録材に対してインクを吐出して記録を行う記録位置であることを特徴とする構成1~17のいずれか一の構成に記載の記録装置。
(構成19)
前記位置決め位置は、前記記録ヘッドのメンテナンスを行われる被メンテナンス位置であることを特徴とする構成1~17のいずれか一の構成に記載の記録装置。
22…記録ヘッド、221…被位置決め部、221a…第一当接部、221b…第二当接部、221c…第三当接部、26…ヘッドホルダ、261…第一孔、261a…第一溝部、261b…第一傾斜部、262…第二孔、262a…第二溝部、262b…第二傾斜部、263…第三孔、263a…第三溝部、263b…第三傾斜部、27a…第一ピン、27b…第二ピン、27c…第三ピン、51a…第一付勢部材、51b…第二付勢部材、51c…第三付勢部材、81…シート搬送部筐体、811…位置決め部材、S…シート

Claims (19)

  1. 搬送方向に搬送されたシートにインクを吐出する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドを前記搬送方向と交差するシートの幅方向で支持し、前記記録ヘッドを位置決め位置と非位置決め位置との間で移動させる支持移動部と、
    前記位置決め位置にある前記記録ヘッドに当接する位置決め部と、
    を備える記録装置において、
    前記支持移動部は、
    前記幅方向の一端において、前記非位置決め位置にある前記記録ヘッドを支持する第1の支持部と、
    前記幅方向の他端において、前記非位置決め位置にある前記記録ヘッドを支持する第2の支持部と、
    を有し、
    前記第1の支持部と前記第2の支持部は、前記位置決め位置にある前記記録ヘッドを支持しないことを特徴とする記録装置。
  2. 前記支持移動部は、前記非位置決め位置にある前記記録ヘッドの、前記幅方向に沿って延びる回転軸線周りの回転を規制する回転規制部を有することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記記録ヘッドは、
    前記記録ヘッドの前記幅方向における一端に設けられ、前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第1の支持部に支持される第1の被支持部と、
    前記記録ヘッドの前記幅方向における他端に設けられ、前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第2の支持部に支持される第2の被支持部と、
    前記記録ヘッドの前記幅方向における他端であって前記第2の被支持部と異なる位置に設けられた被回転規制部と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記第1の支持部は、
    前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第1の被支持部と接触して前記記録ヘッドを支持し、前記記録ヘッドが前記位置決め位置にあるときに前記第1の被支持部から離間する第1の支持面と、
    前記第1の支持面に接触した前記第1の被支持部に対して、前記支持移動部の移動方向と前記幅方向のそれぞれと交差する交差方向に当接可能な第1の規制面と、
    を有し、
    前記第2の支持部は、
    前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第2の被支持部と接触して前記記録ヘッドを支持し、前記記録ヘッドが前記位置決め位置にあるときに前記第2の被支持部から離間する第2の支持面と、
    前記第2の支持面に接触した前記第2の被支持部に対して、前記交差方向に当接可能な第2の規制面と、を有し、
    前記回転規制部は、
    前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに、前記被回転規制部に対して前記交差方向に当接可能な回転規制面を有することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記記録ヘッドは、
    前記記録ヘッドの前記幅方向における一端から前記幅方向に突出する第1の突起部と、
    前記記録ヘッドの前記幅方向における他端から前記幅方向に突出する第2の突起部と

    前記記録ヘッドの前記幅方向における他端であって前記第2の突起部と異なる位置から前記幅方向に突出する第3の突起部と、
    を有し、
    前記支持移動部は、
    前記第1の突起部に対して前記幅方向に垂直な方向に対向する第1の面を有する第1の孔部と、
    前記第2の突起部に対して前記幅方向に垂直な方向に対向する第2の面を有する第2の孔部と、
    前記第3の突起部に対して前記幅方向に垂直な方向に対向する第3の面を有する第3の孔部と、
    を有し、
    前記第1の突起部は、前記第1の被支持部であり、
    前記第2の突起部は、前記第2の被支持部であり、
    前記第3の突起部は、前記被回転規制部であり、
    前記第1の面は、前記第1の支持面と、前記第1の規制面と、を含み、
    前記第2の面は、前記第2の支持面と、前記第2の規制面と、を含み、
    前記第3の面は、前記回転規制面を含むことを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記第1の孔部は、前記第1の支持面を溝底面とし、前記交差方向に互いに対向する一対の前記第1の規制面を溝側面とする、前記第1の支持部としての第1の溝部を有し、
    前記第2の孔部は、前記第2の支持面を溝底面とし、前記交差方向に互いに対向する一対の前記第2の規制面を溝側面とする、前記第2の支持部としての第2の溝部を有し、
    前記第3の孔部は、前記交差方向に互いに対向する一対の前記回転規制面を溝側面とする、前記被回転規制部としての第3の溝部を有することを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 前記記録ヘッドは、
    前記記録ヘッドの前記幅方向における一端に設けられ、前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第1の支持部に支持される第1の被支持部と、
    前記記録ヘッドの前記幅方向における他端に設けられ、前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第2の支持部に支持される第2の被支持部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  8. 前記第1の支持部は、
    前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第1の被支持部と接触して前記記録ヘッドを支持し、前記記録ヘッドが前記位置決め位置にあるときに前記第1の被支持部から離間する第1の支持面と、
    前記第1の支持面に接触した前記第1の被支持部に対して、前記支持移動部の移動方向と前記幅方向のそれぞれと交差する交差方向に当接可能な第1の規制面と、
    を有し、
    前記第2の支持部は、
    前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに前記第2の被支持部と接触して前記記録ヘッドを支持し、前記記録ヘッドが前記位置決め位置にあるときに前記第2の被支持部から離間する第2の支持面と、
    前記第2の支持面に接触した前記第2の被支持部に対して、前記交差方向に当接可能な第2の規制面と、
    を有することを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
  9. 前記記録ヘッドは、
    前記記録ヘッドの前記幅方向における一端から前記幅方向に突出する第1の突起部と、
    前記記録ヘッドの前記幅方向における他端から前記幅方向に突出する第2の突起部と、
    前記記録ヘッドの前記幅方向における他端であって前記第2の突起部と異なる位置から前記幅方向に突出する第3の突起部と、
    を有し、
    前記支持移動部は、
    前記第1の突起部に対して前記幅方向に垂直な方向に対向する第1の面を有する第1の孔部と、
    前記第2の突起部に対して前記幅方向に垂直な方向に対向する第2の面を有する第2の孔部と、
    前記第3の突起部に対して前記幅方向に垂直な方向に対向する第3の面を有する第3の孔部と、
    を有し、
    前記第1の突起部は、前記第1の被支持部であり、
    前記第2の突起部と前記第3の突起部の少なくとも一方は、前記第2の被支持部であり、
    前記第1の面は、前記第1の支持面と、前記第1の規制面と、を含み、
    前記第2の面と前記第3の面の少なくとも一方は、前記第2の支持面と、前記第2の規制面と、を含むことを特徴とする請求項8に記載の記録装置。
  10. 前記第1の孔部は、第1の溝部を有し、
    前記第2の孔部は、第2の溝部を有し、
    前記第3の孔部は、第3の溝部を有し、
    前記第1の溝部は、溝底面を前記第1の支持面とし、前記交差方向に互いに対向する一対の溝側面を一対の前記第1の規制面とする、前記第1の支持部としての溝部であり、
    前記第2の溝部と前記第3の溝部の少なくとも一方は、溝底面を前記第2の支持面とし、前記交差方向に互いに対向する一対の溝側面を一対の前記第2の規制面とする、前記第2の支持部としての溝部であることを特徴とする請求項9に記載の記録装置。
  11. 前記第1の孔部は、前記第1の溝部に対して前記第1の突起部が離間する方向における下流側で前記第1の溝部と連なり、前記第1の溝部よりも前記交差方向の幅が広がる第1の拡幅孔部を有し、
    前記第2の孔部は、前記第2の溝部に対して前記第2の突起部が離間する方向における下流側で前記第2の溝部と連なり、前記第2の溝部よりも前記交差方向の幅が広がる第2の拡幅孔部を有し、
    前記第3の孔部は、前記第3の溝部に対して前記第3の突起部が離間する方向における下流側で前記第3の溝部と連なり、前記第3の溝部よりも前記交差方向の幅が広がる第3の拡幅孔部を有することを特徴とする請求項6又は10に記載の記録装置。
  12. 前記第1の拡幅孔部は、前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに、前記第1の突起部を前記第1の溝部へ案内する第1の案内面を有し、
    前記第2の拡幅孔部は、前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに、前記第2の突起部を前記第2の溝部へ案内する第2の案内面を有し、
    前記第3の拡幅孔部は、前記記録ヘッドが前記非位置決め位置にあるときに、前記第3の突起部を前記第3の溝部へ案内する第3の案内面を有することを特徴とする請求項11に記載の記録装置。
  13. 前記第1の案内面は、前記移動方向に対して傾斜し、前記第1の溝部の第1の溝側面に
    連なる第1の傾斜面であり、
    前記第2の案内面は、前記移動方向に対して傾斜し、前記第2の溝部の第2の溝側面に連なる第2の傾斜面であり、
    前記第3の案内面は、前記移動方向に対して傾斜し、前記第3の溝部の第3の溝側面に連なる第3の傾斜面であることを特徴とする請求項12に記載の記録装置。
  14. 前記第1の傾斜面は、一対の前記第1の溝側面に対応して、前記交差方向に対向するように対で設けられ、前記交差方向における対向幅が、前記第1の溝側面に近づくにつれて徐々に狭まるように構成されており、
    前記第2の傾斜面は、一対の前記第2の溝側面に対応して、前記交差方向に対向するように対で設けられ、前記交差方向における対向幅が、前記第2の溝側面に近づくにつれて徐々に狭まるように構成されており、
    前記第3の傾斜面は、一対の前記第3の溝側面に対応して、前記交差方向に対向するように対で設けられ、前記交差方向における対向幅が、前記第3の溝側面に近づくにつれて徐々に狭まるように構成されていることを特徴とする請求項13に記載の記録装置。
  15. 前記第2の孔部は、前記第2の拡幅孔部を前記幅方向に垂直な方向に開放する第2の開口部を有し、
    前記第3の孔部は、前記第3の拡幅孔部を前記幅方向に垂直な方向に開放する第3の開口部を有し、
    前記第2の突起部は、前記第2の開口部を介して前記第2の孔部に挿通可能であり、
    前記第3の突起部は、前記第3の開口部を介して前記第3の孔部に挿通可能であることを特徴とする請求項14に記載の記録装置。
  16. 前記第2の孔部は、前記記録ヘッドを前記非位置決め位置にあるときにおける向きとは異なる向きで保持されるように、前記第2の突起部と係合可能な第2の係合溝部を有する、
    又は、
    前記第3の孔部は、前記記録ヘッドを前記非位置決め位置にあるときにおける向きとは異なる向きで保持されるように、前記第3の突起部と係合可能な第3の係合溝部を有することを特徴とする請求項15に記載の記録装置。
  17. 前記第2の突起部と前記第3の突起部は、前記移動方向において互いに異なる位置に設けられていることを特徴とする請求項16に記載の記録装置。
  18. 前記位置決め位置は、前記記録ヘッドが記録材に対してインクを吐出して記録を行う記録位置であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  19. 前記位置決め位置は、前記記録ヘッドのメンテナンスを行われる被メンテナンス位置であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
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