JP2024004555A - 睡眠時行動障害の検査方法 - Google Patents

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紀夫 尾崎
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邦弘 岩本
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淳一 江口
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Abstract

【課題】RWA(筋活動抑制を伴わないレム睡眠)やPLMs(睡眠時の周期性四肢運動)などの睡眠時行動障害を検査するための新規な手段を提供すること。【解決手段】睡眠中の脳波信号を処理して睡眠情報を継続的に取得する工程と、前記睡眠情報を解析して睡眠段階を判定する工程と、睡眠中の表面筋電位を処理して四肢運動情報を継続的に取得する工程と、前記四肢運動情報を解析する工程と、前記睡眠段階と前記四肢運動情報から対象者の睡眠時行動障害を検出する工程とを含み、前記脳波信号が、対象者の側頭部に貼付された電極から取得されたものであり、前記表面筋電位が、対象者の四肢の動きを妨げない構成のワイアレス電極から取得された四肢表面筋電位である、睡眠時行動障害の検出方法【選択図】なし

Description

本発明は、睡眠時行動障害の検査方法及び検査装置に関する。より詳細には、対象者の睡眠中に生じる筋活動を検出することにより、認知症等の診断を補助する方法に関する。
認知症は、その原因及び症状によって、アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症などに分類され、レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症に次いで多い神経変性型の認知症であり、高齢者の認知症患者のうち15~25%を占めるといわれている。
認知症の治療においては、それぞれの疾患に応じて、適切な治療方針が選択されている。レビー小体型認知症の正確な診断には、単一光子照射断層撮影(SPECT)やMIBGシンチ
グラフィーを行う必要がある。しかしながら、これらを実施するための装置は極めて高価であるため、一般の病院での設置が難しい。
レビー小体型認知症においては、その臨床経過において主症状である記憶障害が出現する平均9.3年前に便秘が、そして平均4.5年前にレム睡眠行動障害が高頻度で生じることが報告されている(非特許文献1)。レム睡眠行動障害は、レム睡眠中に起きる睡眠時随伴症のひとつであり、通常は抗重力筋の緊張の抑制がおこるはずのレム睡眠のときに、筋肉の弛緩が生じず、夢でみている内容に合わせた行動が出現する。従ってレム睡眠行動障害の特徴は、レム睡眠期に筋活動が十分に抑制されず、筋活動抑制を伴わないレム睡眠(REM sleep Without Atonia、以下「RWA」と称することがある)が出現することである。こ
のRWAはレビー小体型認知症の指標的バイオマーカーの1つである(非特許文献2)。
レム睡眠行動障害患者の70%には、睡眠中の周期性四肢運動(periodic limb movement
during sleep、以下、「PLMs」と称することがある)が認められ、ノンレム睡眠中だけ
でなくレム睡眠中にも出現するという特徴がある(非特許文献3)。レストレスレッグス症候群の患者では80-90%、ナルコレプシー患者では45-65%にPLMsが合併している。PLMsはレストレスレッグス症候群における特徴的な客観的所見であるが、PLMsにおける脚の動きについては自覚症状に乏しいため、入眠困難や中途覚醒などから不眠障害と間違われることもある(非特許文献4)。
RWAやPLMsなどの睡眠時行動障害の検出には、終夜睡眠ポリグラフ検査が使用される。
しかし、終夜睡眠ポリグラフ検査は実施可能な施設が限られていること、検査費用が高額であることに加えて、通常の寝室と睡眠測定時の環境が大きく異なり、また身体に多数の測定センサを装着することから、いつも通りに眠れない「第一夜効果」が大きな問題となっている。
発明者らは、被験者の側頭骨上の皮膚に小型電極を貼付して脳波を取得し、その脳波に含まれる情報を解析することで、既存の終夜睡眠ポリグラフ検査法に匹敵する精度で睡眠を評価する方法を報告している(特許文献1)。この方法は、脳波信号から得た睡眠プロファイルに基づいて睡眠を評価するものであり、睡眠時の運動は測定していない。
睡眠時の四肢運動の測定については、小型の電極を被験者の下肢に取り付けて筋電位を計測し、無呼吸睡眠時の下肢運動を除外したPLMsに基づいて認知症を鑑別診断する方法及び装置が報告されている(特許文献2)。この方法及び装置は、対象者の無呼吸状態を、鼻や口における気流量で判定するが、脳波や睡眠情報を評価する手段は有していない。
WO2021/206046 WO2014/013999
Fujishiro et al., Psychogeriatrics 2013;13:128-138 McKeith et al. , Neurology 2017 July; 89(1):88-100 International Classification of Sleep Disorders 3rd ed. Darien, IL: American Academy of Sleep Medicine, 2014 Ferri et al., Clin Neurophysiol. 2009 Feb;120(2):257-63
本発明の課題は、RWA(筋活動抑制を伴わないレム睡眠)や睡眠時のPLMs(周期性四肢
運動)などの睡眠時行動障害を検査するための新規な手段を提供することにある。
発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討し、小型の電極を用いて測定した脳波信号と小型筋電計を用いることでRWAやPLMsが簡便かつ正確に検査できることを見出した。
すなわち、本発明は以下の[1]~[9]に関する。
[1] 睡眠時行動障害の検出方法であって、
睡眠中の脳波信号を処理して睡眠情報を継続的に取得する工程と、前記睡眠情報を解析して睡眠段階を判定する工程と、睡眠中の表面筋電位を処理して四肢運動情報を継続的に取得する工程と、前記四肢運動情報を解析する工程と、前記睡眠段階と前記四肢運動情報から対象者の睡眠時行動障害を検出する工程とを含み、
前記脳波信号が、対象者の側頭部に貼付された電極から取得されたものであり、
前記表面筋電位が、対象者の四肢の動きを妨げない構成のワイアレス電極から取得された四肢表面筋電位である、前記方法。
[2] 前記睡眠段階を判定する工程が、睡眠段階判定アルゴリズムにより自動判定される、請求項1に記載の方法。
[3] 前記睡眠段階を判定する工程が、睡眠段階判定アルゴリズムによりレム睡眠、ノンレム睡眠の浅睡眠、ノンレム睡眠の深睡眠、覚醒のいずれであるかを自動で判定することを含む、[1]に記載の方法。
[4] 前記四肢運動情報が、対象者の下肢に貼付されたワイアレス電極から取得された下肢表面筋電位を処理して取得された下肢運動情報である、[1]に記載の方法。
[5] 前記睡眠時行動障害が、筋活動抑制を伴わないレム睡眠(RWA)及び/又は睡眠
時の周期性四肢運動(PLMs)を含む、請求項1に記載の方法。
[6] 下記の基準にしたがってRWA及びPLMsを検出する、[5]に記載の方法:
以下の(a)-(c)を満たす四肢運動が認められた場合に、RWAを検出する;
(a)前記四肢運動の出現がレム睡眠の持続期間であること;
(b)前記四肢運動の持続時間が0.5-5.0秒、かつ振幅が背景筋活動の4倍以上の高さであること;
(c)1エポック(30秒間)に最低5つ以上の小エポック(3秒間)が含まれること;
以下の(d)-(e)を満たす場合に、PLMsを検出する:
(d)前記四肢運動の出現がノンレム睡眠またはレム睡眠の持続期間であること:
(e)連続する四肢運動イベントが4つ以上であること;
(f)2つの四肢運動イベントの間隔が5-90秒であること、但し、左右の四肢運動のずれ
が5秒未満の時は1つの四肢運動とカウントする。
[7] 睡眠時行動障害検査システムであって、
睡眠情報取得部と、睡眠情報解析部と、四肢運動情報取得部と、四肢運動情報解析部と、前記睡眠情報解析部及び前記四肢運動情報解析部からの情報を出力する出力部とを有し、
前記睡眠情報取得部が、対象者の側頭部に貼付された電極から脳波信号を取得する構成であり、
前記四肢運動取得部が、前記対象者の四肢の動きを妨げない構成のワイアレス電極から四肢表面筋電位を取得する構成である、前記システム。
[8] 前記睡眠情報解析部及び前記四肢運動情報解析部からの情報を解析して、睡眠時行動障害を判定する睡眠時行動障害解析部をさらに含み、前記出力部が前記睡眠情報解析部及び前記四肢運動情報解析部からの情報に加えて、睡眠時行動障害解析部からの情報を出力する、[7]に記載のシステム。
[9] 睡眠時行動障害に伴う疾患の診断を補助する方法であって、
[1]~[6]のいずれか1項に記載の方法により睡眠時行動障害を検出する工程と、前記検出結果を解析して、睡眠時行動障害に伴う疾患に罹患しているか否かを評価する工程とを含み、前記睡眠時行動障害を伴う疾患が、レビー小体型認知症、パーキンソン病、多発性硬化症、多系統萎縮症、及びナルコレプシーからなる群より選ばれる少なくとも1つである、前記方法。
本発明によれば、睡眠時行動障害を、簡便かつ安価に、対象者の負担が少ない方法で正確に検査することができる。これにより、レビー小体型認知症やアルツハイマー型認知症をはじめとする認知症の鑑別診断や、RWAを呈するパーキンソン病の早期発見が可能にな
り、同疾患の先制医療に役立つ。
本発明の一実施形態に係る睡眠中に生じる筋活動検出装置の概略的な構成を示すブロック図である。 対象者に、脳波検出用の小型電極を取り付けた状態を示す説明図である。 対象者に、四肢(下肢)運動情報を取得するためのワイアレス電極を取り付けた状態を示す説明図である。 被験者1の終夜睡眠ポリグラフ検査による測定結果を示す。脳波と筋電図からRWAが検出された。 被験者1の本発明の装置による測定結果を示す。対象者の脳波(上)と筋電図(下)からRWAが検出された。 被験者2の本発明の装置による測定結果を示す。対象者の脳波(上)と筋電図(下)から周期的な下肢の動きが観察された。 被験者3の本発明の装置による測定結果を示す。対象者の脳波(上)と筋電図(下)から周期的な下肢の動きが観察された。 被験者4(うつ病)の本発明の装置による測定結果を示す。対象者の脳波(上)と筋電図(下)からRWAは検出されなかった。 被験者5(健常人)の本発明の装置による測定結果を示す。対象者の脳波(上)と筋電図(下)からRWAは検出されなかった。
1.睡眠時行動障害の検査方法
本発明は、睡眠時行動障害の検査方法であって、睡眠中の脳波信号を継続的に取得する工程と、前記脳波信号を処理して睡眠段階を判定する工程と、睡眠中の四肢運動を継続的に取得する工程と、前記四肢運動情報を筋電図に変換する工程と、前記睡眠段階と前記筋電図の情報を解析から、被験者の睡眠時行動障害を検出する工程とを含み、前記脳波信号
が、対象者の側頭部に貼付された電極から取得されたものであり、前記四肢運動が、前記対象者の四肢の動きを妨げない構成のワイアレス電極から取得されたものであることを特徴とする。
脳波信号を電気的に処理する装置を用いて、患者の脳波信号から睡眠情報を取得する工程と、前記睡眠情報を解析して患者の睡眠を評価する工程を含み、患者の側頭骨上の皮膚、特に左右耳後方に貼付した電極から取得された脳波信号を用いることを特徴とする。
1.1 脳波信号の取得
脳波は、脳から生じる電気活動である。脳波(脳波信号)は、頭皮上、前額部、耳朶、などに設置した電極を用いて記録される。終夜睡眠ポリグラフ検査では、頭の中心部と後頭部に複数の電極を設置する。簡易型脳波測定装置であるスリーププロファイラーでは前額部に電極を装着し、スリープスコープでは前額部(額の中央)と耳の下に電極を貼付して脳波を計測する。
本発明では、側頭骨上の皮膚、好ましくは左右耳後方、より好ましくは乳様突起上に左右各1個の電極を設置して脳波信号を取得する。小さな電極の上記部位への貼付は、従来の頭皮上への複数の電極の設置に比べて、被験者(患者)の違和感が小さく、感覚過敏や環境変化に対して敏感な精神障害患者においても忍容性が高く、正確な脳波の測定を可能にする。
脳波の波形は電極の装着部位によって違いがあるが、側頭骨上の皮膚(左右の耳後方)に貼付した電極から取得した脳波から導出された睡眠情報は、睡眠脳波の測定方法として医学的にも認められた終夜睡眠ポリグラフ検査の睡眠情報に匹敵する(前掲WO2021/206046)。
1.2 睡眠段階の判定
本発明では、脳波信号を電気的に処理する装置を用いて、被験者の脳波信号から、睡眠情報を継続的に取得する。脳波信号は、被験者の側頭骨上の皮膚、好ましくは左右耳後方、より好ましくは乳様突起に貼付した電極から取得されるため、この装置で脳波を取得するとき、被験者は身体の拘束を受けない。また電極は小型であるため、被験者に違和感を与えない。
図2は、脳波信号を電気的に処理する装置の一例である。装置(脳波信号を電気的に処理する装置)1は、ディスプレイ2、入力操作ボタン3、電極4(4a、4b、4c)、視覚による警告センサ5、聴覚による警告センサ6を備える。装置1は、被験者から脳波信号を取得する手段と、当該被験者から取得した脳波信号に応答して被験者の睡眠段階を表す出力測定信号を出力する分析手段と、前記出力測定信号に応答していずれかの睡眠段階に相当する出力信号を出力する閾値手段とを有し、閾値手段は、前記出力測定信号に関連する閾値を決定する手段であって、被験者の睡眠段階の生理学的状態に対応する出力測定信号値の範囲を規定する閾値決定手段と、前記出力測定信号と前記閾値決定手段によって決定された閾値とを比較して被験者が生理学的状態にあることを示す前記出力信号を出力する比較手段とを有している。装置は充電式あるいは電池式にでき、測定時にコンセントに差し込む必要がなく、複雑な送信器および受信器も必要としない。
「+電極」4a、「-電極」4b及び「com電極」4cからなる電極4は、増幅器11
に接続されている。「com電極」4cを使用して、増幅器11の基準点が被験者と同一の
電位にされる。被験者の脳波信号の出力は、「+電極」4a及び「-電極」4bを経て、増幅器11に入力される。12は、増幅器11のアナログ出力信号をデジタル化する機器である。13はシングルボードコンピュータであり、本発明の方法を実施する上において
必要なすべてのコンピュータハードウエアはシングルボードコンピュータ13に組み込まれている。14はキーパッド付きの液晶ディスプレイである。液晶ディスプレイ14は、出力装置(ディスプレイ及びバックライト)及び入力装置(キーパッド)の両方として使用される。15はスピーカー、16は主電源、17は増幅器用電源である。主電源16には多くの機器が接続されているので、電気ノイズがシステム内に発生する傾向がある。従って、増幅器用の電源を備えることによって増幅器11に対する電気ノイズの影響を懸念しなくてよいので、好ましい。上記増幅器11、デジタル化機器12、シングルボードコンピュータ13、液晶ディスプレイ14、スピーカー15、主電源16及び増幅器用電源17は装置1に組み込まれている。
図2(c)に示すように、「+電極」4a及び「-電極」4bは、被験者の認容性の高い側頭骨上の皮膚、好ましくは左右の左右耳後方、より好ましくは左右の乳様突起に貼付され、「com電極」4cは後頸部に貼付される。適切な電極の一例は、固定ゲル粘着性ヒ
ドロゲルと、安全ソケット末端を有する予め装着されたリードワイヤとを備える自己粘着性電極である。電極4aと4bを上記部位に装着すると、被験者の脳波信号が装置1に入力される。そして、この装置1専用のキーを装置1の所定の場所に挿入して必要な操作を行うことによって、装置1にインストールされているアルゴリズムによって、自動判定により対象者の睡眠経過や睡眠段階に関する情報が得られる。これらの情報は、特別のソフトウエアで処理することによって、もしくは解析用に作成したエクセルマクロ等で、そのパーソナルコンピュータのモニター画面上に表示することができる。
本発明の脳波信号を電気的に処理する装置の一例として、General Sleep社のZマシー
ンを挙げることができる。
脳波信号を電気的に処理して得た睡眠情報に基づき、対象者の睡眠段階を判定する。睡眠情報には、総就床時間、入眠潜時、総睡眠時間、睡眠時間、睡眠効率、浅睡眠時間又はその出現率、深睡眠時間又はその出現率、レム睡眠時間又はその出現率と潜時、ノンレム睡眠時間又はその出現率、中途覚醒時間及びその出現率、覚醒反応数、覚醒反応指数(回/時間)、睡眠周期、レム睡眠間隔、各睡眠段階の比率、脳波の周波数帯域ごとの出現率
及びパワー、睡眠段階の遷移の回数などが含まれる。
睡眠情報に基づく睡眠段階の判定は、例えば、「睡眠段階判定アルゴリズム」を用いて自動的に実施される。「睡眠段階判定アルゴリズム」は、例えば、Z-PLUSアルゴリズム(Wang et al, Nat Sci Sleep. 2015 Sep 18;7:101-11. doi: 10.2147/NSS.S77888.)など
、公知のアルゴリズムを使用することができる。このアルゴリズムでは、覚醒か睡眠かを識別し、睡眠が識別された場合30秒間の脳波信号を解析して、時間と周波数から、レム睡眠の検出を行う。レム睡眠が検出されない場合、次に深睡眠(ノンレム睡眠の深睡眠)の検出を行う。レム睡眠も深睡眠も検出されない場合、浅睡眠(ノンレム睡眠の浅睡眠)に分類される。判定される睡眠段階としては、前記のとおり、レム睡眠、ノンレム睡眠の浅睡眠、ノンレム睡眠の深睡眠、覚醒等が挙げられるが、これらに限定されない。各睡眠段階の特徴は下表のようにまとめることができる(AASM睡眠段階判定基準より)。
1.3 四肢運動情報の取得
本発明では、前記脳波信号の取得と併せて、対象者の睡眠中の四肢表面筋電位を計測・処理して四肢運動情報を継続的に取得する。前記四肢表面筋電位は、対象者の四肢の動きを妨げない構成のワイアレス電極を用いて取得される。好ましくは、四肢運動情報は、下肢表面筋電位に基づく下肢運動情報である。図3に四肢(下肢)運動情報を取得する装置の一例を示す。左右の下肢の表面にそれぞれ3つの小型ワイアレス電極(+、-、アース)含む装置が貼付されている。
筋電位を計測・処理する装置の一例として、株式会社ジーシー(日本)製のウェアラブル筋電計を挙げることができる。
1.4 四肢運動情報の解析
計測された四肢表面の筋電位の変化は四肢の筋肉の収縮、すなわち四肢運動を示す。筋電位は、例えば、筋電図に変換して解析される。筋電図の例は、図4~図9に示される。筋電図上に示される筋電位の変化から四肢(下肢)運動を読み取ることができる。筋電図からの四肢運動の読み取り基準は当業者に周知の方法にしたがって設定できる。例えば、筋電図において以下を充足する変化があれば、脚動(下肢運動)の存在が認められる(The AASM Manual for Scoring of Sleep and Associated Events, Version 2.5. Darien, IL: American Academy of Sleep Medicine, 2018)。
・持続時間 0.5-10秒
・最小振幅 安静時筋電図より8μV以上の筋電図電位上昇
・開始時点 安静時筋電図より8μV以上の筋電図電位上昇時点
・終了時点 安静時筋電図より2μVを超えない筋電図電位が0.5秒以上持続した時期
1.5 睡眠時行動障害の検出
前記睡眠段階と前記四肢運動情報を解析し、被験者の睡眠時行動障害を検出する。AASMの情報にしたがい、就寝時にみられる四肢運動と睡眠時行動障害との関係をまとめると、以下のようになる。
前述のとおり、睡眠にはノンレム睡眠とレム(REM)睡眠の2種類がある。脳はしっかり眠っているが、体は完全には休んでいない(筋肉の緊張は維持されている)状態がノンレム睡眠である。レム睡眠時は、体は完全に休んでいる(筋肉が脱力している)が、脳は活発的に活動している状態である。レム睡眠の時は脳が活動しているので夢を見ていることが多いといわれている。例えば、森の中で熊と出会い戦っている夢をみていたとする。夢の中でどれだけ熊を殴ったり、威嚇したりしても、全身の筋肉の緊張が低下しているレム睡眠なので、実際に暴れたり叫んだりすることはない。
しかし、レム睡眠であっても筋肉の緊張が低下していないと(筋活動抑制を伴わないレム睡眠(RWA))、夢の中の状況(例えば、熊を攻撃したり、熊から逃走するなど)に合
わせて現実に体が動いてしまう。そのため、一緒に寝ている人を攻撃したり、起き上がって逃走しようとしてしまう。
RWAは、夢の内容が行動として表れていないときでも睡眠ポリグラフ検査等により観察
することができる。ただし、眠りが不十分であるとレム睡眠が出現せず評価することができない。また、夢の内容の行動化(レム睡眠行動障害の症状)は毎日出現するとは限らない。
睡眠中の四肢の動きには、ノンレム睡眠とレム睡眠にかかわらず動いている周期四肢運動障害や、無呼吸の際に体動が生じる睡眠時無呼吸もあり得るため、鑑別を要する。また筋電図だけでモニターすると、覚醒中に、安静しようとしてもじっとすることができない、レストレスレッグス症候群やアカシジアなどとの鑑別が出来ない。本発明では、睡眠情報と四肢運動情報の両方を利用することで、睡眠時行動障害を精度よく検出することができる。
本発明では、一定の基準に従い、客観的に睡眠時行動障害を検出する。例えば、以下を満たす場合、対象者は筋活動抑制を伴わないレム睡眠(RWA)と判断する。
(a)前記四肢運動の出現がレム睡眠の持続期間であること;
(b)前記四肢運動の持続時間が0.5-5.0秒、かつ振幅が背景筋活動の4倍以上の高さであること;
(c)1エポック(30秒間)に最低5つ以上の小エポック(3秒間)が含まれること。
また、以下を満たす場合、対象者は周期性四肢運動(PLMs)と判断する。
(d)前記四肢運動の出現がノンレム睡眠またはレム睡眠の持続期間であること:
(e)連続する四肢運動イベントが4つ以上であること;
(f)2つの四肢運動イベントの間隔が5-90秒であること、但し、左右の四肢運動のずれ
が5秒未満の時は1つの四肢運動とカウントする)。
2.睡眠時行動障害検査システム
本発明は、睡眠時行動障害の検査システムも提供する。本発明の装置の概略を図1に示す。前記装置は、睡眠情報取得部と、睡眠情報解析部と、四肢運動情報取得部と、四肢運動情報解析部と、記睡眠情報解析部及び前記四肢運動情報解析部からの情報を出力する出力部を有し、前記睡眠情報取得部が、対象者の側頭部に貼付された電極から脳波信号を取得する構成であり、前記四肢運動情報取得部が、前記対象者の四肢の動きを妨げない構成のワイアレス電極から四肢運動を取得する構成であることを特徴とする。
睡眠情報取得部は、睡眠情報解析部とは独立した簡易型装置であり、対象者(患者)の自宅等で使用され、上記1に記載したように、対象者の側頭骨上の皮膚、好ましくは左右耳後方、より好ましくは乳様突起上に貼付した電極から継続的に取得された脳波信号を電気的に処理する。睡眠情報解析部は、対象者の睡眠情報を取得し、格納する格納部と、前記格納部に格納された睡眠情報を解析・評価する情報解析部とを備える。解析・評価は、睡眠段階機械学習により実施されてもよい。
四肢運動取得部は、四肢運動情報解析部とは独立した簡易型装置であり、対象者(患者)の自宅等で使用され、上記1に記載したように、対象者の四肢表面に貼付した電極から四肢表面の筋電位を継続的に計測し、電気的に処理する。筋電位の変化は四肢運動を示す(四肢運動情報)。四肢運動情報解析部は、前記四肢運動取得部からの筋電位を処理して筋電図にする。この筋電図を解析して四肢運動の存否や種類を判定する。
睡眠情報解析部と四肢運動情報解析部は、別個の装置であってもよいし、一体化した装置であってもよい。
出力部は、前記睡眠情報解析部からの睡眠段階に関する情報、及び前記四肢運動情報解析部からの筋電図などの情報を出力する。出力されたデータは、プリンター又はディスプレイに送られ、印刷又は表示される。前記プリンター及びディスプレイは、睡眠情報取得部又は四肢運動情報解析部の一部であってもよいし、外部に連結されていてもよい。
前記検査システムは、前記睡眠情報解析部及び前記四肢運動情報解析部からの情報を解析して、睡眠時行動障害を判定する睡眠時行動障害解析部をさらに含んでいてもよい。その場合、前記出力部は、前記睡眠情報解析部、前記四肢運動情報解析部、及び前記睡眠時行動障害解析部からの情報を出力する。
3.診断方法への応用
本発明は、上記した方法により睡眠時行動障害を検出し、前記検出結果を解析して、睡眠時行動障害に伴う疾患に罹患しているか否かを評価することで、睡眠時行動障害を伴う疾患の診断を補助する方法を提供する。睡眠時行動障害を伴う疾患としては、レビー小体型認知症、パーキンソン病、多発性硬化症、多系統萎縮症などのαシヌクレイノパチーや神経変性疾患を挙げることができるが、これらに限定されない。
3.1 認知症の診断
RWAはレビー小体型認知症の指標的バイオマーカーの1つである。よって、高齢者において、認知力の低下が出現する前の段階でRWAが認められた場合、レビー小体型認知症の早
期発見につながる。また、アルツハイマー型認知症かレビー小体型認知症であるかの鑑別診断にも有用である。
3.2 パーキンソン病の早期診断
パーキンソン病においては、レム睡眠行動障害が多くみられることが知られている。したがって、本発明の方法でレム睡眠行動障害を検出することで、パーキンソン病の早期診断が可能になる。
上記のほか、RWAは、パーキンソン病、多系統萎縮症などαシヌクレイノパチー、ナル
コレプシーで高頻度に出現することが知られている。PLMsは、パーキンソン病、アルツハイマー型認知症、多発性硬化症、多系統萎縮症などのαシヌクレイノパチーや神経変性疾患で高頻度に出現することが知られている。また、PLMsを伴わないレストレスレッグス症候群の患者はドパミン作動性療法に対して治療抵抗性であるとの報告がある。このように、睡眠時行動障害の検出は、各種疾患の診断補助として臨床上有用である。
1.方法
検査には、脳波の測定解析のために米国General Sleep社製のZmachine Insight+(以下、脳波計)とデンマークAmbu社製のNeuroline720センサ(以下、脳波センサ)を、下肢の筋電図の測定解析のために株式会社ジーシー(日本)製のウェアラブル筋電計(以下、筋電計)と同社製の導電性ゲルテープを用いた。
各装置を充電した後、筋電計に導電性ゲルテープを貼り付け、フィルムを剥がして対象者の左右の脛部に装置を貼り付けた。脳波測定のために、対象者の両側の乳様突起および項部に脳波センサを装着し、センサケーブルに接続した。対象者が就床する直前にセンサケーブルを脳波計に接続して、脳波の測定を開始すると共に、筋電計の本体のスイッチをオンにして、筋電図の測定を開始した。起床後、センサケーブルを脳波計から外すと共に筋電計のスイッチをオフにして、測定を終了した。
脳波、筋電図のデータはそれぞれ脳波計、筋電計に内蔵されたmicroSDカードに保存さ
れた(正確には、脳波データは脳波計内でも一部の解析を実施している)。これらのデータをPCに取り込んで、それぞれ専用の解析ソフトを用いて脳波、筋電図を表示した。
2.結果
[被験者1]
被験者1は50代の男性のレビー小体型認知症患者である。上記方法による検査と同時に、一般的な終夜睡眠ポリグラフ検査を実施した。対象者の脳波を測定するためにA1~O2の8つの脳波センサを頭部や耳に、眼電図を測定するために2つのセンサをこめかみに、頤筋の筋電図を測定するためのセンサを顎部に、左右の足の筋電図を測定するセンサを両脛部に装着した。この他に胸部、腹部の動きを測定するベルトや呼吸を調べるチューブを対象者の胴体や鼻に装着した。終夜睡眠ポリグラフ検査によりRWAが検出された対象者のチャ
ートの一部である脳波と筋電図を図4に示す。
被験者1について、1.に記載した方法による検査を実施した。被験者は脳波センサを左右の乳様突起(A1,A2)と頸部に貼付し、左右の足の脛部に筋電計を貼り付けた。表示したエポックの睡眠段階はレム睡眠である。左脚、右脚の筋電図の電位が個別に大きくなっているところが複数あり、それぞれの足がバラバラに、非周期的に動いていることを示す(図5)。これらのデータは対象者のRWAを示している。対象者は、夢の内容と同じ動
きをする、大声で怒鳴る、誰かとしゃべる、ベッドパートナーを攻撃するなどの睡眠時の異常行動も観察されており、新しい検査方法で検出したRWAと臨床症状から、睡眠時行動
障害の可能性が示された。
[被験者2]
被験者2は50代の男性。表示したエポックの睡眠段階はノンレム睡眠である。左脚および右脚の筋電図が5秒以上の間隔で周期的に上昇しており、更に4回以上継続して出現しているため、周期性四肢運動と判定された。(図6)。
[被験者3]
被験者3は50代の男性。入眠困難と中途覚醒を主とした不眠症状が主訴であった。自覚症状や既往歴、周期性四肢運動を誘発する薬剤の服用はなく、睡眠時無呼吸を疑わせる所見も無かった。表示したエポックの睡眠段階はノンレム睡眠である。右脚および左脚の筋電図が周期的に上昇しており、更に4回以上継続して出現しているため、周期性四肢運動
と判定された(図7)。
[被験者4]
被験者4は40代の男性。表示したエポックの睡眠段階はレム睡眠である。左脚、右脚の筋電図はフラットなままであり、左右の足の筋肉が弛緩していて、動いていないことが示された。正常に、レム睡眠中の抗重力筋の緊張の抑制が生じていることが分かり、被験者4がレム睡眠行動障害や周期性四肢運動障害/レストレスレッグス症候群であることを示
すデータはない(図8)。
[被験者5]
被験者5は20代の男性。表示したエポックの睡眠段階はレム睡眠である。左脚、右脚の筋電図の電位はフラットなままであり、左右の足の筋肉が弛緩していて、動いていないことが示された。正常に、レム睡眠中の抗重力筋の緊張の抑制が生じていることが分かり、被験者5がレム睡眠行動障害や周期性四肢運動障害/レストレスレッグス症候群であるこ
とを示すデータはない(図9)。
3.考察
本発明の方法を用いることにより、従来は専門の装置がある医療施設に検査入院して、対象者に多くのセンサを装着して行う終夜睡眠ポリグラフ検査によってしか検出できなかったRWAおよびPLMsを、対象者の自宅で簡易に検出することが出来る。これにより、睡眠
中に生じる筋活動の在宅スクリーニングが可能となり、従来の終夜睡眠ポリグラフ検査での検査と比べて被験者の身体的、経済的負担が大幅に軽減される。特に変化抵抗が大きい高齢者や、触覚刺激に敏感な精神障害の患者においては、検査に伴う負担が極めて小さいことから、検査が受け入れられ易くなる。
PLMsは、レム睡眠行動障害、ナルコレプシー、レストレスレグッス症候群に高頻度に合併するため、PLMsの評価はこれら疾患の診断に役立つ。また、PLMsにおける脚の動きについては自覚症状に乏しいため、入眠困難や中途覚醒などから不眠障害と間違われることもあり、有病率の増加する高齢者においてはPLMsを評価することは適切な睡眠障害診断につながる。
RWAはレビー小体型認知症の指標的バイオマーカーの1つであることから、本検査方法を高齢者に広く行うことにより、認知力の低下が出現する前の段階でレビー小体型認知症のスクリーニングを行うことが可能になると推定され、レビー小体型認知症の早期発見と先制医療に繋がる可能性が示された。また同様にパーキンソン病のスクリーニングを行うことが可能になると推定され、パーキンソン病の早期発見と先制医療に繋がる可能性も示された。
本発明は、睡眠時行動障害を伴う疾患、例えばレビー小体型認知症などの認知症、パーキンソン病の診断に有用である。
1 脳波信号処理装置、2 ディスプレイ、3 入力操作ボタン、4 電極、4a +電極、4b
-電極、4c com電極、5 視覚による警告センサ、6 聴覚による警告センサ、
11 増幅器、12 デジタル化機器、13 シングルボードコンピュータ、14 液晶ディスプレイ、15 スピーカー、16 主電源、17 増幅器用電源
21 プロセッサ、22 記憶装置、23 通信回路、24 入力装置、25 ディスプレイ、26 バス

Claims (9)

  1. 睡眠時行動障害の検出方法であって、
    睡眠中の脳波信号を処理して睡眠情報を継続的に取得する工程と、前記睡眠情報を解析して睡眠段階を判定する工程と、睡眠中の表面筋電位を処理して四肢運動情報を継続的に取得する工程と、前記四肢運動情報を解析する工程と、前記睡眠段階と前記四肢運動情報から対象者の睡眠時行動障害を検出する工程とを含み、
    前記脳波信号が、対象者の側頭部に貼付された電極から取得されたものであり、
    前記表面筋電位が、対象者の四肢の動きを妨げない構成のワイアレス電極から取得された四肢表面筋電位である、前記方法。
  2. 前記睡眠段階を判定する工程が、睡眠段階判定アルゴリズムにより自動判定される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記睡眠段階を判定する工程が、睡眠段階判定アルゴリズムによりレム睡眠、ノンレム睡眠の浅睡眠、ノンレム睡眠の深睡眠、覚醒のいずれであるかを自動で判定することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記四肢運動情報が、対象者の下肢に貼付されたワイアレス電極から取得された下肢表面筋電位を処理して取得された下肢運動情報である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記睡眠時行動障害が、筋活動抑制を伴わないレム睡眠(RWA)及び/又は周期性四肢
    運動(PLMs)を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 下記の基準にしたがってRWA及びPLMsを検出する、請求項5に記載の方法:
    以下の(a)-(c)を満たす四肢運動が認められた場合に、RWAを検出する;
    (a)前記四肢運動の出現がレム睡眠の持続期間であること;
    (b)前記四肢運動の持続時間が0.5-5.0秒、かつ振幅が背景筋活動の4倍以上の高さであること;
    (c)1エポック(30秒間)に最低5つ以上の小エポック(3秒間)が含まれること;
    以下の(d)-(e)を満たす場合に、PLMsを検出する:
    (d)前記四肢運動の出現がノンレム睡眠またはレム睡眠の持続期間であること:
    (e)連続する四肢運動イベントが4つ以上であること;
    (f)2つの四肢運動イベントの間隔が5-90秒であること、但し、左右の四肢運動のずれ
    が5秒未満の時は1つの四肢運動とカウントする。
  7. 睡眠時行動障害検査システムであって、
    睡眠情報取得部と、睡眠情報解析部と、四肢運動情報取得部と、四肢運動情報解析部と、前記睡眠情報解析部及び前記四肢運動情報解析部からの情報を出力する出力部とを有し、
    前記睡眠情報取得部が、対象者の側頭部に貼付された電極から脳波信号を取得する構成であり、
    前記四肢運動取得部が、前記対象者の四肢の動きを妨げない構成のワイアレス電極から四肢表面筋電位を取得する構成である、前記システム。
  8. 前記睡眠情報解析部及び前記四肢運動情報解析部からの情報を解析して、睡眠時行動障害を判定する睡眠時行動障害解析部をさらに含み、前記出力部が前記睡眠情報解析部及び前記四肢運動情報解析部からの情報に加えて、睡眠時行動障害解析部からの情報を出力する、請求項7に記載のシステム。
  9. 睡眠時行動障害に伴う疾患の診断を補助する方法であって、
    請求項1~6のいずれか1項に記載の方法により睡眠時行動障害を検出する工程と、前記検出結果を解析して、睡眠時行動障害に伴う疾患に罹患しているか否かを評価する工程とを含み、前記睡眠時行動障害を伴う疾患が、レビー小体型認知症、パーキンソン病、多発性硬化症、多系統萎縮症、及びナルコレプシーからなる群より選ばれる少なくとも1つである、前記方法。
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