JP2024001659A - 電力変換装置及び制御方法 - Google Patents

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【課題】複数のファンの各々の累積稼働時間のバラツキを抑制し、累積稼働時間の記憶に用いるメモリの容量を低減できる電力変換装置及び制御方法を提供する。【解決手段】複数のファンと、複数のファンを収容する筐体と、複数のファンの各々の稼働状態を制御する制御部と、複数のファンの稼働時間の累積値を記憶するメモリとを含む電力変換装置であって、制御部は、筐体の内部の温度、電力変換装置による電力変換動作時の電力及び、電力変換動作時の電流のうちの少なくとも1つの変数値に基づき、複数のファンのうち稼働させるファンの数を表す稼働個数を決定し、予め定められた複数のフェーズ及び稼働個数に基づいて稼働させるファンを決定し、予め定められた切替順序に従ってフェーズを切替え、制御部は、累積値が第1所定値を超えないように、演算部により演算された後の累積値に基づいてフェーズを切替えるタイミングを決定する。【選択図】図2

Description

本開示は、電力変換装置及び制御方法に関する。
商用の電力系統に接続され、電力系統の停電時に自立運転を行い、蓄電池に蓄えた電力を、電力変換装置を介して特定の負荷に供給する蓄電システムが知られている。また、太陽光発電システムに接続され、負荷に供給される電力を超えた発電電力(即ち余剰電力)を蓄電池に蓄える蓄電システムも知られている。太陽光発電システムに接続された蓄電システムは、太陽光発電システムの発電状態に応じて、発電された電力を、電力変換装置を介して商用電力系統に供給する等、系統連系が可能である。
電力変換装置による電力変換機能は、スイッチング素子により構成されるコンバータ(例えば、DC/DCコンバータ及びDC/ACコンバータ)により実現される。電力変換装置は、スイッチング素子の動作による発熱により電力変換装置の内部の温度上昇を抑制するために、ファンを備えている。複数のファンを備える場合、電力変換装置の稼働状態等に応じて、稼働させるファンの数を変化させることが行われる。例えば、特許文献1には、温度又は負荷電流のいずれか一方を検出して、複数のファンの稼働数を制御する屋内設置変圧器用冷却装置のファン制御方法が開示されている。この制御方法は、ファンそれぞれの累積運転時間をカウントし、稼働させるファンの台数を増やす場合にはファンの累積運転時間が小さい順に稼働させ、稼働ファンの台数を減らす場合にはファンの累積運転時間が大きい順に停止させる。また、ファンの稼働台数に変化がない時間が長時間続いて稼働時間に大きな偏りが発生することがないように、一定時間毎にファンの台数制御をリセットすることが開示されている。その際、各ファンの累積運転時間は維持される。
特開2006-19349号公報
特許文献1に開示された構成では、複数のファンの稼働時間を均等にするために各ファンの累積稼働時間を保持する必要がある。累積稼働時間をメモリに記憶する場合、オーバーフローが生じないようにし、且つ、データ型の上限を超えないようにするためには、より大きいメモリ容量が必要になる。メンテナンス等、装置自体が稼働停止した場合にも累積稼働時間は保持されることが必要であり、そのためは不揮発性メモリ(例えばフラッシュメモリ等)が用いられる。不揮発性メモリはデータの書込み回数に制限があり故障が生じ易い。これに対応するに、不揮発性メモリへの書込みアドレス、即ち書込み場所を定期的に変更することが考えられるが、そのためには、記憶されるデータサイズよりも大きいメモリ容量を確保する必要がある。RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリに累積稼働時間を記憶し、定期的に累積稼働時間を不揮発性メモリに書き込むことも可能であるが、装置が緊急停止した場合、ファンの最新の累積稼働時間(即ち、正確な累積稼働時間)が消失してしまう問題がある。不揮発メモリに保持されている累積稼働時間を使用することはできるが、緊急停止の回数が増えると、累積稼働時間の偏りが大きくなる可能性がある。
また、蓄電システム及び太陽光発電システム等に用いられる電力変換装置においては、負荷に応じた出力電力の調整及び系統連系等の制御、並びに、システムの稼働に関する情報の保持のために多くの不揮発性メモリが利用される。ファン等の部品単位の稼働時間を保持すると、メモリ容量が過大となる。
したがって、本開示は、複数のファンの各々の累積稼働時間のバラツキを抑制し、累積稼働時間の記憶に用いるメモリの容量を低減できる電力変換装置及び制御方法を提供することを目的とする。
本開示のある局面に係る電力変換装置は、複数のファンと、複数のファンを収容する筐体と、複数のファンの各々の稼働状態を制御する制御部と、複数のファンの稼働時間の累積値を記憶するメモリとを含む電力変換装置であって、制御部は、筐体の内部の温度、電力変換装置による電力変換動作時の電力、及び、電力変換動作時の電流のうちの少なくとも1つの変数値に基づき、複数のファンのうち稼働させるファンの数を表す稼働個数を決定し、予め定められた複数のフェーズのうちの1つのフェーズ及び稼働個数に基づいて複数のファンのうち稼働させるファンを決定し、予め定められた切替順序に従ってフェーズを切替え、複数のフェーズの各々により、稼働個数毎に、複数のファンのうち稼働させるファンの組合せが特定され、累積値は、複数のファンの各々の稼働時間、及び、フェーズ毎の稼働時間の少なくとも一方を累積した値を含み、制御部は、累積値が第1所定値を超えないように累積値を演算する演算部を含み、演算部により演算された後の累積値に基づいてフェーズを切替えるタイミングを決定する。
本開示の別の局面に係る制御方法は、複数のファンと複数のファンを収容する筐体とを含む電力変換装置の制御方法であって、複数のファンの各々の稼働状態を制御する制御ステップと、複数のファンの稼働時間の累積値を記憶する記憶ステップとを含み、制御ステップは、筐体の内部の温度、電力変換装置による電力変換動作時の電力、及び、電力変換動作時の電流のうちの少なくとも1つの変数値に基づき、複数のファンのうち稼働させるファンの数を表す稼働個数を決定するステップと、予め定められた複数のフェーズのうちの1つのフェーズ及び稼働個数に基づいて複数のファンのうち稼働させるファンを決定するステップと、予め定められた切替順序に従ってフェーズを切替える切替ステップとを含み、複数のフェーズの各々により、稼働個数毎に、複数のファンのうち稼働させるファンの組合せが特定され、累積値は、複数のファンの各々の稼働時間、及び、フェーズ毎の稼働時間の少なくとも一方を累積した値を含み、切替ステップは、累積値が第1所定値を超えないように累積値を演算する演算ステップと、演算ステップにより演算された後の累積値に基づいてフェーズを切替えるタイミングを決定するステップとを含む。
本開示によれば、複数のファンの各々の累積稼働時間のバラツキを抑制し、累積稼働時間の記憶に用いるメモリの容量を低減できる電力変換装置及び制御方法を提供できる。
図1は、本開示の実施形態に係る電力変換装置の構成を示すブロック図である。 図2は、図1に示した電力変換装置の動作を示すフローチャートである。 図3は、図2に示した稼働ファン特定処理を示すフローチャートである。 図4は、3個のファンのうちの1個だけを稼働させる場合における各ファンのカウンタの変化をテーブル形式により示す図である。 図5は、図4に示した各ファンのカウンタの変化を示すタイミングチャートである。 図6は、3個のファンのうちの2個のファンを稼働させる場合における各ファンのカウンタの変化をテーブル形式により示す図である。 図7は、図6に示した各ファンのカウンタの変化を示すタイミングチャートである。 図8は、ファンの稼働個数が変化する場合における各ファンのカウンタの変化をテーブル形式により示す図である。 図9は、図8に示した各ファンのカウンタの変化を示すタイミングチャートである。 図10は、フェーズ稼働時間に基づいてフェーズを切替えるファンの制御方法の一例を示す図である。 図11は、温度保護制御を示すフローチャートである。 図12は、複数のファンを順次起動する処理を示すフローチャートである。
[本開示の実施形態の説明]
最初に、本開示の実施の形態の内容を列記して説明する。以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組合せてもよい。
(1)本開示の第1の局面に係る電力変換装置は、複数のファンと、複数のファンを収容する筐体と、複数のファンの各々の稼働状態を制御する制御部と、複数のファンの稼働時間の累積値を記憶するメモリとを含む電力変換装置であって、制御部は、筐体の内部の温度、電力変換装置による電力変換動作時の電力、及び、電力変換動作時の電流のうちの少なくとも1つの変数値に基づき、複数のファンのうち稼働させるファンの数を表す稼働個数を決定し、予め定められた複数のフェーズのうちの1つのフェーズ及び稼働個数に基づいて複数のファンのうち稼働させるファンを決定し、予め定められた切替順序に従ってフェーズを切替え、複数のフェーズの各々により、稼働個数毎に、複数のファンのうち稼働させるファンの組合せが特定され、累積値は、複数のファンの各々の稼働時間、及び、フェーズ毎の稼働時間の少なくとも一方を累積した値を含み、制御部は、累積値が第1所定値を超えないように累積値を演算する演算部を含み、演算部により演算された後の累積値に基づいてフェーズを切替えるタイミングを決定する。これにより、累積稼働時間の記憶に用いるメモリの容量を低減でき、複数のファンの各々の累積稼働時間のバラツキを抑制できる。
(2)上記(1)において、フェーズの数は、複数のファンの数以上であることができ、累積値は、複数のファンの各々の稼働時間を累積した値を含むことができる。これにより、複数のファンの各々累積稼働時間のバラツキを、より抑制できる。したがって、特定のファンだけが長時間稼働して故障することを回避できる。
(3)上記(1)又は(2)において、複数のフェーズは、同じ稼働個数に対応して決定される組合せにおいて、複数のファンの各々が同じ回数稼働されるように定められていてもよい。これにより、複数のファンの各々の累積稼働時間のバラツキを、さらに抑制できる。
(4)上記(1)から(3)のいずれか1つにおいて、制御部は、演算部により演算された後の累積値が、第1所定値よりも小さい第1しきい値以上になったことを受けて、フェーズを切替えてもよい。これにより、稼働するファンが変更され得るので、複数のファンの各々の累積稼働時間のバラツキを抑制できる。
(5)上記(4)において、演算部は、演算を実行した回数をメモリに記憶させてもよい。これにより、演算を実行した回数と、フェーズを切替えるための第1しきい値(例えば60分間)との積として、ファンの概ねの累積稼働時間を把握できる。ファンの故障発生時に、ファンの寿命によるものか、ファンが不良品であったのかを判別でき、故障解析に活用できる。
(6)上記(1)から(5)のいずれか1つにおいて、累積値は、複数のファンの各々の稼働時間を累積した値をカウント値として含んでいてもよく、演算部は、複数のファンの各々のカウント値の全てが第1しきい値以上になったことを受けて、全てのカウント値の各々から第2所定値を減算して新たなカウント値とすることにより累積値を演算してもよく、制御部はさらに、稼働中の稼働個数のファンのうち、実行中のフェーズに対応するファンのカウント値が第1しきい値以上になったことを受けて、切替順序に従ってフェーズを切替えてもよい。これにより、累積稼働時間の記憶に用いるメモリの容量を低減でき、複数のファンの各々の累積稼働時間のバラツキを抑制できる。
(7)上記(1)から(6)のいずれか1つにおいて、制御部は、変数値に基づき決定された稼働個数が、稼働中のファンの数と異なることを受けて、所定時間が経過した後に、当該稼働個数のファンを稼働させてもよい。これにより、短時間の間に頻繁にファンの稼働と停止とが切り替わることを抑制でき、ファンの故障を抑制できる。
(8)上記(1)から(7)のいずれか1つにおいて、制御部は、変数値が第2しきい値未満から第2しきい値以上になったことを受けて、稼働個数を増大させ、変数値が、第2しきい値より小さい第3しきい値より大きい状態から第3しきい値以下になったことを受けて、稼働個数を減少させてもよい。これにより、短時間の間に頻繁にファンの稼働と停止とが切り替わることを抑制でき、ファンの故障を抑制できる。
(9)上記(1)から(8)のいずれか1つにおいて、制御部は、変数値に基づき決定された稼働個数が、稼働中のファンの数よりも2以上大きいことを受けて、稼働するファンの数が決定された稼働個数になるまで、停止しているファンを1個ずつ稼働させてもよい。これにより、2個以上のファンを停止状態から稼働させるときに大きい突入電流が発生することを回避できる。
(10)上記(1)から(9)のいずれか1つにおいて、電力変換装置は、筐体内の温度を検出する温度検出部と、温度検出部により検出された温度が、第4しきい値よりも大きいか否かを判定する判定部とをさらに含んでいてもよく、制御部は、判定部により、温度が第4しきい値よりも大きいと判定されたことを受けて、稼働させている複数のファンの個数を増大させてもよい。これにより、電力変換装置の温度保護を実現できる。
(11)本開示の第2の局面に係る制御方法は、複数のファンと複数のファンを収容する筐体とを含む電力変換装置の制御方法であって、複数のファンの各々の稼働状態を制御する制御ステップと、複数のファンの稼働時間の累積値を記憶する記憶ステップとを含み、制御ステップは、筐体の内部の温度、電力変換装置による電力変換動作時の電力、及び、電力変換動作時の電流のうちの少なくとも1つの変数値に基づき、複数のファンのうち稼働させるファンの数を表す稼働個数を決定するステップと、予め定められた複数のフェーズのうちの1つのフェーズ及び稼働個数に基づいて複数のファンのうち稼働させるファンを決定するステップと、予め定められた切替順序に従ってフェーズを切替える切替ステップとを含み、複数のフェーズの各々により、稼働個数毎に、複数のファンのうち稼働させるファンの組合せが特定され、累積値は、複数のファンの各々の稼働時間、及び、フェーズ毎の稼働時間の少なくとも一方を累積した値を含み、切替ステップは、累積値が第1所定値を超えないように累積値を演算する演算ステップと、演算ステップにより演算された後の累積値に基づいてフェーズを切替えるタイミングを決定するステップとを含む。これにより、累積稼働時間の記憶に用いるメモリの容量を低減でき、複数のファンの各々の累積稼働時間のバラツキを抑制できる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本開示の第1実施形態に係る電力変換装置100は、第1DC/DCコンバータ102、第2DC/DCコンバータ104、DC/ACコンバータ106、制御部108、メモリ110、第1ファン112、第2ファン114、第3ファン116及び温度センサ118を含む。これらの構成要素は、筐体(図示せず)に収容されている。電力変換装置100は、PV(Photovoltaic)パネル200及び蓄電池202に接続されており、PVパネル200及び蓄電池202と共に電力供給システムを構成する。電力変換装置100は、負荷204及び系統206にも接続される。PVパネル200は、直列接続された複数の太陽電池セルが平面に配置され、強化ガラス等が用いられて封止された太陽光発電パネルである。蓄電池202は、リチウムイオン二次電池等の充放電可能な蓄電池である。電力変換装置100は、電力変換装置100に接続される負荷204及び系統206に適宜電力を供給する。負荷204は、例えば、電気機器(例えば家電製品)である。系統206は、商用電力系統である。
第1DC/DCコンバータ102は、制御部108による制御を受けて、PVパネル200から出力される直流電圧を昇圧してDC/ACコンバータ106に出力する。第2DC/DCコンバータ104は、制御部108による制御を受けて、蓄電池202から出力される直流電圧を昇圧してDC/ACコンバータ106に出力する。第1DC/DCコンバータ102及び第2DC/DCコンバータ104の出力は並列に接続されている。第2DC/DCコンバータ104は、双方向に電力変換可能であり、第1DC/DCコンバータ102から出力される余剰電力を変換し、蓄電池202を充電する。第1DC/DCコンバータ102及び第2DC/DCコンバータ104は、例えば、半導体スイッチング素子(FET(Field Effect Transistor)等)を用いたブリッジ回路等により実現されている。
DC/ACコンバータ106は、制御部108による制御を受けて、第1DC/DCコンバータ102及び第2DC/DCコンバータ104から出力される直流電圧を交流電圧に変換して出力する。DC/ACコンバータ106の出力電力は、適宜負荷204及び系統206に供給される。DC/ACコンバータ106は、例えば半導体スイッチング素子を用いたブリッジ回路等により実現されている。
第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116の各々は、吸気口と排気口とを含み、排気口は電力変換装置100(即ち筐体)の壁面に形成された開口部に配置されている。第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116は、電力変換装置100の内部(即ち筐体内部)を冷却するためのものである。第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116は、制御部108の制御を受けて稼働し、電力変換装置100の内部の高温の空気を、開口部を介して電力変換装置100の外部に排出する。温度センサ118は、温度を検出する。温度センサ118により検出された温度(具体的には、温度に対応する電気信号)は、制御部108に入力される。
制御部108は、第1DC/DCコンバータ102、第2DC/DCコンバータ104及びDC/ACコンバータ106の各々を構成するスイッチング素子(例えばFET)の制御信号(例えばゲート信号)を出力することにより、各々の電力変換機能、即ち入出力の電圧及び電流を制御する。電力変換装置100は、各部の電圧及び電流を測定するセンサ(図示せず)を有しており、制御部108は、センサにより検出された電流及び電圧に基づき、第1DC/DCコンバータ102、第2DC/DCコンバータ104及びDC/ACコンバータ106を制御する。また、制御部108は、温度センサ118により検出された温度と、電力変換装置100の電力に応じて、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116の稼働状態(具体的には、稼働させるファンの個数)を制御する。
制御部108は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。メモリ110は、制御部108が実行するプログラム及びパラメータ等を記憶している。メモリ110は、例えば不揮発性メモリ(例えばフラッシュメモリ等)である。制御部108の機能は、メモリ110に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。例えば、筐体内部の温度が高温(例えば、所定値以上の温度)になれば、稼働させるファンの個数を増大させる。即ち、制御部108は、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116のうち停止しているファンを稼働させる。筐体内部の温度が低温(例えば、所定値未満の温度)になれば、稼働させるファンの個数を減少させる。即ち、制御部108は、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116のうち稼働しているファンを停止させる。これにより、全てのファンを連続運転することによる無駄な消費電力を抑制しつつ、電力変換装置100の内部(即ち筐体内部)を効率的に冷却できる。
(ファンの制御動作)
図2及び図3を参照して、制御部108による第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116の制御動作に関して説明する。ここでは、制御部108は、例えば表1に示すように、稼働させるファンの個数を制御するとする。メモリ110には、表1に対応するテーブルが記憶されているとする。表1において、電力Pは電力変換装置100の運転電力を表し、温度Tは電力変換装置100内部の温度を表し、個数は稼働させるファンの個数を表す。また、メモリ110には、後述するように、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116のファンの累積稼働時間を記憶する領域(以下、カウンタという)が設けられている。カウンタに記憶された値(以下、カウント値という)は、ファンの累積稼働時間を表す。カウント値は、例えば分単位で記憶される。
Figure 2024001659000002
ステップ300において、制御部108は、温度センサ118から電力変換装置100の筐体内部の温度T及び電力変換装置100の運転電力Pを取得する。その後、制御はステップ302に移行する。制御部108は、温度センサ118により温度Tを取得する。制御部108は、電力変換装置100内部に配置された電流センサ及び電圧センサから例えば第1DC/DCコンバータ102、第2DC/DCコンバータ104及びDC/ACコンバータ106の電力を算出し、算出された複数の電力のうちの最大値を運転電力Pとする。なお、算出された複数の電力の合計値を運転電力Pとしてもよい。
ステップ302において、制御部108は、ステップ300により取得された電力Pが、P1以上P3未満であるか否かを判定する。P1≦P<P3であると判定された場合、制御はステップ310に移行する。そうでなければ、制御はステップ304に移行する。
ステップ304において、制御部108は、ステップ300により取得された電力Pが、P1未満であるか否かを判定する。P<P1であると判定された場合、制御はステップ308に移行する。そうでなければ、制御はステップ306に移行する。
ステップ306において、制御部108は、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116の全てを稼働させる。その後、制御はステップ312に移行する。ファンが稼働すると、メモリ110の所定領域に設けられた対応するカウンタが時間経過に伴いカウントアップされる。
ステップ308において、制御部108は、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116の全てを停止させる。その後、制御はステップ322に移行する。第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116の全てが停止していれば、その状態が維持される。なお、ファンが停止していれば、時間が経過しても、メモリ110の所定領域に設けられた対応するカウンタはカウントアップされず、カウント値が維持される。
ステップ310において、制御部108は、稼働させるファンを特定する処理(以下、稼働ファン特定処理という)を実行する。ステップ306は、P1≦P<P3である場合に実行され、表1に示されているように、温度T及び電力Pに応じて稼働させるファンの個数を決定し、さらにフェーズを決定する。具体的には、制御部108は、図4に示すフローチャートを実行する。
図4を参照して、ステップ330において、制御部108は、ステップ300により取得された温度T及び電力Pを用いて、メモリ110に記憶された表1を参照して稼働させるファンの個数を決定する。その後、制御はステップ332に移行する。具体的には、T<T1且つP1≦P<P2であれば、稼働させるファンの個数は1個に決定される。T<T1且つP2≦P<P3、又は、T≧T1且つP1≦P<P2であれば、稼働させるファンの個数は2個に決定される。T≧T1且つP2≦P<P3であれば、稼働させるファンの個数は3個に決定される。
ステップ332において、制御部108は、ステップ330により決定された個数が、前回ステップ330が実行されて決定された個数から変更されたか否かを判定する。具体的には、制御部108は、ステップ330により決定された個数が、メモリ110に記憶されている稼働させるファンの個数と異なるか否かを判定する。メモリ110には、稼働させるファンの個数の初期値として0を設定しておく。変更されたと判定された場合、制御部108はステップ330により決定された個数をメモリ110に記憶し、制御はステップ334に移行する。そうでなければ、制御はステップ342に移行する。
ステップ334において、制御部108は、ファンの稼働個数を減少させるか否かを判定する。即ち、ステップ332により判定された変更が個数の減少であるか否かを判定する。減少であると判定された場合、制御はステップ338に移行する。そうでなければ、制御はステップ336に移行する。
ステップ336において、制御部108は、ファンの稼働個数を増大させる。即ち、制御部108は、ステップ330で決定された個数を、ファンの稼働個数とする。その後、制御はステップ342に移行する。
ステップ338において、制御部108は、電力PがPi-Pd以下であるか否かを判定する。ここでPiには、表1に示した現在の電力Pが属する範囲の下側の境界値P1、P2又はP3を意味する。Pdは所定値である。即ち、制御部108は、現在の電力Pが、下側境界値Piよりも少し小さい値(Pi-Pd)以下であるか否かを判定する。P≦Pi-Pdであると判定された場合、制御はステップ340に移行する。そうでなければ、制御部108は、稼働させるファンの個数を変更せず(具体的には減少せず)、制御はステップ342に移行する。ステップ338は、稼働させるファンの増減にヒステリシスを持たせ、稼働状態が維持される傾向を持たせるためのものである。これにより、短い時間でファンが稼働停止を繰返すことを抑制し、ファンの故障を抑制できる。
ステップ340において、制御部108は、ファンの稼働個数を減少させる。即ち、ステップ330で決定された個数を、ファンの稼働個数とする。その後、制御はステップ342に移行する。
ステップ342において、制御部108は、フェーズを特定し、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116を制御する。各ファンの制御は、例えば表2により決定される。表2はメモリ110に記憶されている。表2において、ON及びOFFは、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116の各々の稼働及び停止を表す。表2は、ファンの稼働数(即ち、稼働させるファンの個数)及びフェーズの組合せ毎に、各ファンの稼働又は停止を特定するためのものである。
Figure 2024001659000003
具体的には、制御部108は、現在のフェーズと、現在のファンの個数、又は、ステップ336若しくはステップ340により変更されたファンの個数とを用いて、メモリ110に記憶された表2を参照して、稼働させるファン及び停止させるファンを決定する。後述するように、現在のフェーズはメモリ110に記憶されており、制御部108はメモリ110を参照して、現在のフェーズを取得する。なお、メモリ110には、現在のフェーズの初期値として第1フェーズPh1を表すデータが記憶されているとする。したがって、制御部108は、ステップ342を最初に実行されるとき、第1フェーズPh1を取得する。制御部108は決定したファンを稼働させる。その後、図2のフローチャートに戻り、制御はステップ312に移行する。なお、ファンが稼働すると、メモリ110の所定領域に設けられた対応するカウンタが時間経過に伴いカウントアップされる。ファンが停止すると、時間が経過しても、メモリ110の所定領域に設けられた対応するカウンタはカウントアップされず、カウント値が維持される。
ステップ312において、制御部108は、現在のフェーズに対応するファンのカウント値がしきい値Th以上であるか否かを判定する。カウント値≧しきい値Thであると判定された場合、制御はステップ314に移行する。そうでなければ、制御はステップ316に移行する。フェーズに対応するファンは、第1フェーズPh1が実行されていれば第1ファン112であり、第2フェーズPh2が実行されていれば第2ファン114であり、第3フェーズPh3が実行されていれば第3ファン116である。しきい値は、例えば60(分単位)である。
ステップ314において、制御部108は、フェーズを切替える。その後、制御はステップ316に移行する。具体的には、制御部108は、メモリ110から現在のフェーズを読出し、次のフェーズを特定し、次のフェーズを用いてメモリ110の現在のフェーズを上書きする。フェーズは、表2に示した第1フェーズPh1、第2フェーズPh2及び第3フェーズPh3の順に循環的に切替えられる。即ち、現在第3フェーズPh3であれば、第1フェーズPh1に切替えられる。
ステップ316において、制御部108は、全てのファンのカウント値がしきい値Th以上であるか否かを判定する。全てのカウント値に関して、カウント値≧しきい値Thであると判定された場合、制御はステップ318に移行する。そうでなければ、制御はステップ320に移行する。
ステップ318において、制御部108は、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116のカウント値を減少させる。その後、制御はステップ320に移行する。具体的には、制御部108は、メモリ110に記憶された各ファンのカウント値から所定値を減算する。所定値は例えば、60(分単位)である。
ステップ320において、制御部108は、ステップ312と同様に、現在のフェーズに対応するファンのカウント値がしきい値Th以上であるか否かを判定する。カウント値≧しきい値Thであると判定された場合、制御はステップ314に戻り、再度フェーズが切替えられる。そうでなければ、制御はステップ322に移行する。ステップ312と同様のステップ320が実行されることにより、フェーズが切替えられた後、又は、カウント値を減少させた後にも、フェーズを切替えるか否かの判定に用いるファンのカウント値がしきい値Thよりも大きければ、フェーズは再度切替えられる。これにより、カウント値がしきい値を超えているファンが連続して稼働されることを抑制できる。
ステップ322において、制御部108は、終了が指示されたか否かを判定する。例えば、電力変換装置100がオフされた場合、制御部108は終了の指示を受けたと判定する。終了の指示を受けたと判定された場合、本プログラムは終了する。そうでなければ、制御はステップ300に戻り、上記した処理が繰返される。
以上により、制御部108は、温度T及び電力Pに応じて決定された稼働ファンの個数と、フェーズとに基づいて、稼働させるファン及び停止させるファンを特定できる。このとき、複数のフェーズを順次切替えることにより、稼働させるファン(即ち、停止させるファン)が変更されるので、複数のファンの累積稼働時間のバラツキを抑制できる。また、各ファンのカウント値が全て所定値以上になると、カウント値を減少させることにより、カウント値がカウンタに割当てたメモリ容量を超えることを防止できる。したがって、ファンの累積稼働時間を記憶するためにメモリ容量をより小さくできる。
(ファン1個の制御動作)
図2及び図3に示した処理により、電力変換装置100において、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116がどのように制御されるかに関して、具体的に説明する。図4及び図5を参照して、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116のうちの1個だけが稼働する場合を説明する。
図4は、例えば表1において、T<T1且つP1≦P<P2が維持されている状態を表す。図4において、矢印を用いた1段の表記は、その上方に示されたフェーズが、そのフェーズの下に示した時間維持されることにより、カウント値が左の値から右の値まで変化することを示している。矢印を用いた2段の表記のうち、下段の表記も同様である。矢印を用いた2段の表記のうち、上段の表記は、下段の表記のようにカウント値が変化又は維持される前に、カウント値が減算されることを示している。矢印を伴わない数値は、その上方に示されたフェーズが、そのフェーズの下に示した時間維持される間、カウント値がカウントアップされず、その数値が維持されることを示している。しきい値Thは60(分単位)とし、時刻t0において、最初に第1ファン112が第1フェーズPh1により稼働するとしている。
図5は、第1ファン112の第1カウント値CNT1、第2ファン114の第2カウント値CNT2、及び第3ファン116の第3カウント値CNT3の時間変化を表す。図5を参照して、時刻t0から第1ファン112が稼働を開始することにより、第1カウント値CNT1は増大する。60分間経過すると、時刻t1において、第1カウント値CNT1はしきい値Th(即ち60)に到達する(点A参照)。したがって、図2のステップ312の判定結果がYESとなり、ステップ314により、第1フェーズPh1から第2フェーズPh2に切替る。なお、ステップ320の判定結果はNOである。これにより、第2ファン114が稼働を開始する。稼働していた第1ファン112は停止するので、第1カウント値CNT1は60に維持される。
時刻t1において第2ファン114が稼働を開始してから60分間経過すると、時刻t2において、第2カウント値CNT2はしきい値Thに到達する(点B参照)。したがって、図2のステップ312の判定結果がYESとなり、ステップ314により、第2フェーズPh2から第3フェーズPh3に切替る。ステップ320の判定結果はNOである。これにより、第3ファン116が稼働を開始する。稼働していた第2ファン114は停止するので、第2カウント値CNT2は60に維持される。
時刻t2において第3ファン116が稼働を開始してから60分間経過すると、時刻t3において、第3カウント値CNT3はしきい値Thに到達する(点C参照)。したがって、図2のステップ312の判定結果がYESとなり、ステップ314により、第3フェーズPh3から第1フェーズPh1に切替る。このとき、第1カウント値CNT1、第2カウント値CNT2及び第3カウント値CNT3が全てしきい値Th以上になっているので、図2のステップ316の判定結果がYESとなり、ステップ318により、各カウント値から60が減算される。その後、ステップ320が実行されるが、切替えられた後のフェーズである第1フェーズPh1に関して、第1ファン112の第1カウント値CNT1はしきい値未満であるので、第1フェーズPh1が維持され、第1ファン112が稼働を開始する。稼働していた第3ファン116は停止し、第2カウント値CNT2及び第3カウント値CNT3は減算された後の値である0に維持される。
その後、上記と同様の処理が繰返され、60分間が経過する度にフェーズが切替えられ、稼働するファンが変更される。したがって、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116の累積稼働時間のバラツキを抑制できる。全てのファンのカウント値がしきい値以上になれば、各カウント値は減算される。したがって、カウント値を記憶するためのメモリ容量をより小さくできる。図5においては、各カウント値の上限は、しきい値Thと等しい。
(ファン2個の制御動作)
図6及び図7を参照して、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116のうちの2個が稼働(即ち、1個だけが停止)する場合を説明する。図6は、例えば表1において、T<T1且つP2≦P<P3が維持されている状態を表す。図6の表記は図4と同様である。但し、図6においては、2段の表記を採用せず、カウント値の減算を個別に表記している。後述するように、変更後のフェーズが実行されずに、再度フェーズが変更されることを明確に示すためである。また、図7は、図5と同様に、第1ファン112の第1カウント値CNT1、第2ファン114の第2カウント値CNT2、及び第3ファン116の第3カウント値CNT3の時間変化を表す。しきい値Thは60(分単位)とし、時刻t0において、最初に第1ファン112及び第2ファン114が第1フェーズPh1により稼働するとする。
図7を参照して、時刻t0から第1ファン112及び第2ファン114が稼働を開始することにより、第1カウント値CNT1及び第2カウント値CNT2は増大する。60分間経過すると、時刻t1において、第1カウント値CNT1はしきい値Th(即ち60)に到達する(点A1参照)。したがって、図2のステップ312の判定結果がYESとなり、ステップ314により、第1フェーズPh1から第2フェーズPh2に切替る。このとき、第2フェーズPh2の切替を判定する第2ファン114の第2カウント値CNT2はしきい値Thに到達しているので(点B1参照)、ステップ320の判定結果がYESとなり、再度ステップ314が実行されてフェーズが第3フェーズPh3に切替る。即ち、図6に示したように、第2フェーズPh2の期間は0分間である。これにより、第2ファン114が停止し、第3ファン116が稼働を開始する。稼働していた第1ファン112は稼働を維持する。第2カウント値CNT2は60に維持される。
時刻t1から60分間が経過すると、時刻t2において、第3カウント値CNT3はしきい値Thに到達する(点C1参照)。したがって、図2のステップ312の判定結果がYESとなり、ステップ314により、第3フェーズPh3から第1フェーズPh1に切替る。このとき、第1カウント値CNT1、第2カウント値CNT2及び第3カウント値CNT3が全てしきい値Th以上になっているので、図2のステップ316の判定結果がYESとなり、ステップ318により、各カウント値から60が減算される。これにより、第1カウント値CNT1、第2カウント値CNT2及び第3カウント値CNT3はそれぞれ、60、0、0になる。その後、ステップ320が実行される。第1フェーズPh1の切替を判定する第1ファン112の第1カウント値CNT1はしきい値Thに到達しているので(点A2参照)、ステップ320の判定結果がYESとなり、再度ステップ314が実行されてフェーズが第2フェーズPh2に切替る。即ち、図6に示したように、カウント値が減算された後の第1フェーズPh1の期間は0分間である。これにより、第1ファン112が停止し、第2ファン114が稼働を開始する。稼働していた第3ファン116は稼働を維持する。第1カウント値CNT1は60に維持される。
時刻t2から60分間が経過すると、時刻t3において、第2カウント値CNT2はしきい値Thに到達する(点B2参照)。したがって、図2のステップ312の判定結果がYESとなり、ステップ314により、第2フェーズPh2から第3フェーズPh3に切替る。このとき、第1カウント値CNT1、第2カウント値CNT2及び第3カウント値CNT3が全てしきい値Th以上になっているので、図2のステップ316の判定結果がYESとなり、ステップ318により、各カウント値から60が減算される。これにより、第1カウント値CNT1、第2カウント値CNT2及び第3カウント値CNT3は全て0になる。第3フェーズPh3が実行されるので、第2ファン114が停止し、第1ファン112が稼働を開始する。稼働していた第3ファン116は稼働を維持する。第2カウント値CNT2は0に維持される。
その後、上記と同様の処理が繰返され、図6及び図7に示したように、時刻t4において、フェーズが第2フェーズPh2に切替わり(第1フェーズPhは0分間)、時刻t5においてカウント値の減算が実行された後、フェーズが第1フェーズPh1に切替わる。したがって、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116の累積稼働時間のバラツキを抑制できる。また、全てのファンのカウント値がしきい値以上になれば、各カウント値は減算されるので、カウント値を記憶するためのメモリ容量をより小さくできる。図7においては、各カウント値の上限は、しきい値Thの2倍である。
(ファンの稼働個数が変化する場合)
図8及び図9を参照して、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116の稼働個数が変化する場合に関して説明する。ここでは、(a)から(e)のようにファンの稼働個数が変化したとする。なお、括弧を付して記載した時刻は、図9に示した時刻である。
(a)第1ファン112だけが第1フェーズPh1により稼働を開始する(時刻t0)。
(b)30分間経過したとき(時刻t1)、ファンの稼働個数が2になる。
(c)稼働個数が2になった後、70分間経過したとき(時刻t4)、ファンの稼働個数が3になる。
(d)稼働個数が3になった後、60分間経過したとき(時刻t7)、ファンの稼働個数が2に減少する。
(e)稼働個数が2に減少した後、30分間経過したとき(時刻t9)、ファンの稼働個数が1に減少する。
これにより、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116の稼働状態は、図8及び図9に示したように変化する。図8は、図4及び図6と同様に表記されている。但し、図8においては、ファンの稼働個数を表記している。図9は、図5及び図7と同様に、第1ファン112の第1カウント値CNT1、第2ファン114の第2カウント値CNT2、及び第3ファン116の第3カウント値CNT3の時間変化を表す。しきい値Thは60(分単位)とし、時刻t0において、上記したように最初に第1ファン112が第1フェーズPh1により稼働するとする。
図9を参照して、時刻t0から第1ファン112が第1フェーズにより稼働を開始することにより、第1カウント値CNT1は増大する。時刻t0から30分間経過した時刻t1において、上記したように、ファンの稼働個数が2になる。このときフェーズは第1フェーズPh1であるので、第2ファン114が稼働を開始する(表2参照)。
時刻t1から30分間が経過すると、第1カウント値CNT1はしきい値Th(即ち60)に到達する。したがって、図2のステップ312の判定結果がYESとなり、ステップ314により、第1フェーズPh1から第2フェーズPh2に切替る。なお、ステップ320の判定結果はNOである。これにより、第3ファン116が稼働を開始する。第2ファン114は稼働を維持する。稼働していた第1ファン112は停止するので、第1カウント値CNT1は60に維持される。
時刻t2において第3ファン116が稼働を開始してから30分間経過すると、時刻t3において、第2カウント値CNT2はしきい値Thに到達する。したがって、図2のステップ312の判定結果がYESとなり、ステップ314により、第2フェーズPh2から第3フェーズPh3に切替る。ステップ320の判定結果はNOである。これにより、第1ファン112が稼働を開始する。第3ファン116は稼働を維持する。稼働していた第2ファン114は停止するので、第2カウント値CNT2は60に維持される。
その後、10分間経過したとき、上記したように、時刻t4において、ファンの稼働個数が3になる。これにより、停止していた第2ファン114は稼働を開始する。フェーズは第3フェーズPh3に維持される。時刻t4から20分間経過(即ち、時刻t2から60分間経過)した時刻t5において、第3カウント値CNT3がしきい値Thに到達する。したがって、図2のステップ312の判定結果がYESとなり、ステップ314により、第3フェーズPh3から第1フェーズPh1に切替る。このとき、第1カウント値CNT1、第2カウント値CNT2及び第3カウント値CNT3が全てしきい値Th以上になっているので、図2のステップ316の判定結果がYESとなり、ステップ318により、各カウント値から60が減算される。その結果、第1カウント値CNT1、第2カウント値CNT2及び第3カウント値CNT3はそれぞれ、30、20及び0になる(図8参照)。
その後、30分経過すると、時刻t6において、第1カウント値CNT1はしきい値Th(即ち60)に到達する。したがって、第1フェーズPh1から第2フェーズPh2に切替る。フェーズが切替るだけで、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116は稼働を維持する。
その後、10分経過した時刻t7において、第2カウント値CNT2はしきい値Th(即ち60)に到達する。したがって、第2フェーズPh2から第3フェーズPh3に切替る。また、時刻t7においては、上記したように、ファンの稼働個数が2になるので、第2ファン114は停止する(表2参照)。第2カウント値CNT2は60に維持される。第1ファン112及び第3ファン116は稼働を維持する。
その後、20分間経過した時刻t8において、第3カウント値CNT3はしきい値Th(即ち60)に到達する。したがって、第3フェーズPh3から第1フェーズPh1に切替り、第1ファン112は稼働を維持したまま、第3ファン116が停止し、第2ファン114が稼働を開始する。このとき、第1カウント値CNT1、第2カウント値CNT2及び第3カウント値CNT3が全てしきい値Th以上になっているので、各カウント値から60が減算される。その結果、第1カウント値CNT1、第2カウント値CNT2及び第3カウント値CNT3はそれぞれ、30、0及び0になる(図8参照)。この状態から、上記したように第1ファン112及び第2ファン114が稼働し、第1カウント値CNT1及び第2カウント値CNT2がカウントアップされる。第3カウント値CNT3は0に維持される。
その後、時刻t8から10分間経過(即ち、時刻t7から30分間経過)した時刻t9において、上記したようにファンの稼働個数が1になる。このときのフェーズは第1フェーズPh1であるので、第1ファン112は稼働を維持し、第2ファン114は停止する。第3ファン116は停止したままである。
その後、時刻t9から20分間(時刻t8から30分間)経過した時刻t10において、第1カウント値CNT1はしきい値Th(即ち60)に到達する。したがって、第1フェーズPh1から第2フェーズPh2に切替り、第1ファン112は停止し、第2ファン114が稼働を開始する。第3ファン116は停止したままである。
したがって、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116の累積稼働時間のバラツキを抑制できる。また、全てのファンのカウント値がしきい値以上になれば、各カウント値は減算されるので、カウント値を記憶するためのメモリ容量をより小さくできる。図9においては、カウント値の上限は、しきい値Thの1.5倍である。
上記したように、フェーズの切替えを判定するしきい値Thは、各ファンのカウント値の最大値よりも小さい。例えば、図7においては、カウント値の最大値はしきい値Thの2倍である。また、図9においては、カウント値の最大値はしきい値の1.5倍である。そして、カウント値がしきい値Th以上になれば、フェーズを切替える。これにより、稼働するファンが変更され得るので、複数のファンの各々の累積稼働時間のバラツキを抑制できる。
上記においては、カウント値の変化を分単位により示したが、カウンタをカウントアップするタイミングは分単位に限らず任意である。例えば、カウンタを秒単位によりカウントアップしてもよい。
カウント値の減算処理を実行した回数を記憶してもよい。例えば、メモリ110に、初期値を0として減算回数を記憶する領域を設け、制御部108は、図2に示したステップ318を実行する度に、メモリ110の減算回数に1を加算してもよい。これにより、カウント値から減算する値(例えば、60分間)と減算回数との積から、ファンの概ねの累積稼働時間を求めることができる。したがって、ファンの故障発生時に、ファンの寿命によるものか、ファンが不良品であったのかを判別でき、故障解析に活用できる。
上記においては、表2のように、ファンの稼働個数及びフェーズに対して稼働ファンの組合せが指定されている場合を説明したが、これに限定されない。例えば、表3に示すように、ファンの稼働個数及びフェーズに対する稼働ファンの組合せが指定されていてもよい。表3において、ファン稼働数が2個に関するON、OFFの設定は表2と異なる。表3において、その他の設定は表2と同じである。表3を用いた場合にも、第nフェーズ(n=1、2、3)において、第nファンが稼働するので、第nフェーズを切替えるか否かの判定には、第nカウント値CNTnとしきい値Thとを比較すればよい。
Figure 2024001659000004
上記においては、ファンの個数が3である場合を説明したが、これに限定されない。2個のファンを用いても、4個以上のファンを用いてもよい。4個のファンを用いる場合、例えば、表4に示すように、ファンの稼働個数及びフェーズに対する稼働ファンの組合せを指定すればよい。表4を用いた場合にも、第nフェーズ(n=1、2、3、4)において、第nファンが稼働するので、第nフェーズを切替えるか否かの判定には、第nカウント値CNTnとしきい値Thとを比較すればよい。
Figure 2024001659000005
表2、表3及び表4に示したように、複数のフェーズは、同じ稼働個数に対応して決定される稼働させるファンの組合せにおいて、複数のファンの各々が同じ回数稼働されるように定められている。例えば、表4において、ファンの稼働数が2個の場合、各ファンは2回(即ち2つのフェーズにおいて)稼働される。即ち、第1ファンは、第1フェーズ及び第4フェーズにおいて稼働される。第2ファンは、第1フェーズ及び第2フェーズにおいて稼働される。第3ファンは、第2フェーズ及び第3フェーズにおいて稼働される。第4ファンは、第3フェーズ及び第4フェーズにおいて稼働される。これにより、複数のファンの各々の累積稼働時間のバラツキを、さらに抑制できる。
上記においては、全てのカウント値がしきい値Th以上になったときに、各カウント値の減算処理を実行する場合を説明したが、これに限定されない。例えば、最後のフェーズ(例えば、表2及び表3の場合第3フェーズ、表4の場合第4フェーズ)が終了したときに、各カウント値の減算処理を実行してもよい。例えば、ファンの総数が3であり、上記した(a)~(e)のようにファンの稼働個数が変化する場合、第3フェーズが終了したときに各カウント値の減算処理を実行することにより、各カウント値の変化は、図9に示したようになる。図9においては、時刻t5及び時刻t8において、第3フェーズPh3が終了したときに減算処理が実行されている。これにより、図2のフローチャートにおいて、ステップ312が実行された後、必ず実行されるステップ316(即ち、全カウント値がしきい値以上であるか否かを判定する処理)が不要となり、制御部108の負荷を低減できる。制御部108は、フェーズを切替えるステップ314が実行されたときにのみ、切替え後のフェーズが最後のフェーズであるか否かを判定し、最後のフェーズであれば、カウンタ値の減算処理を実行すればよい。なお、最後のフェーズが選択される前に全てのカウント値がしきい値Thを超えた状態になり、いずれのフェーズをも選択できなくなることがあり得る。その場合には、強制的に最後のフェーズを選択するようにすればよい。
(変形例)
上記においては、各ファンの累積稼働時間に対応するカウント値に基づいてフェーズを切替える場合を説明したが、これに限定されない。各フェーズが維持される時間(即ち、フェーズ毎の稼働時間)に基づいて、フェーズを切替えてもよい。即ち、図1に示した電力変換装置100において、制御部108がフェーズ毎の稼働時間に基づいて、フェーズを切替えてもよい。
制御部108は、上記と同様に、表1に基づいて、温度T及び電力Pからファンの稼働個数を決定し、表2に基づいてフェーズに対応する稼働ファンの組合せを決定する。制御部108は、各フェーズが維持されている時間がしきい値Thに達すると、フェーズを切替える。メモリ110には、第1フェーズPh1、第2フェーズPh2及び第3フェーズPh3の各々の稼働時間が記憶されているとする。即ち、制御部108は、第1フェーズPh1により3個のファンを制御しているとき、第1フェーズPh1の稼働時間がしきい値Thに達すると、第1フェーズPh1から第2フェーズPh2に切替える。制御部108は、第2フェーズPh2により3個のファンを制御しているとき、第2フェーズPh2の稼働時間がしきい値Thに達すると、第2フェーズPh2から第3フェーズPh3に切替える。制御部108は、第3フェーズPh3により3個のファンを制御しているとき、第3フェーズPh3の稼働時間がしきい値Thに達すると、第3フェーズPh3から第1フェーズPh1に切替える。以降、同様に循環的に切替える。
図10を参照して、具体的に説明する。しきい値Thは60(分単位)とする。図10は、最初に第1ファン112が第1フェーズPh1により稼働し、30分間経過したときに、ファンの稼働個数が2になり、さらにその後、100分間経過したとき、ファンの稼働個数が3になるときの状態変化を示している。
第1ファン112が稼働を開始してから30分間は、メモリ110の第1フェーズ稼働時間がカウントアップされる。ファンの稼働数が2になると、第1ファン112が稼働を維持したまま、第2ファン114が稼働を開始する。第1フェーズ稼働時間がしきい値Th(即ち60)になるまでは、メモリ110の第1フェーズ稼働時間だけがカウントアップされ、第2フェーズ稼働時間及び第3フェーズ稼働時間は、各々の値が維持されている。
第1フェーズ稼働時間がしきい値Th(即ち60)になると、第2フェーズPh2に切替り、第1ファン112が停止し、第2ファン114は稼働を維持したまま、第3ファン116が稼働を開始する。第1フェーズ稼働時間のカウントアップが停止し、第2フェーズ稼働時間のカウントアップが開始する。
第2フェーズ稼働時間がしきい値Thになると、第3フェーズPh3に切替り、第2ファン114が停止し、第3ファン116は稼働を維持したまま、第1ファン112が稼働を開始する。第2フェーズ稼働時間のカウントアップが停止し、第3フェーズ稼働時間のカウントアップが開始する。
第3フェーズPh3が開始されてから10分間経過すると、上記したようにファンの稼働個数が3になる。したがって、第3フェーズPh3が維持されたまま、停止していた第2ファン114が稼働を開始する。その後、50分間が経過すると、第3フェーズ稼働時間がしきい値Thになるので、第1フェーズPh1に切替る。このとき、第1フェーズ稼働時間、第2フェーズ稼働時間及び第3フェーズ稼働時間は、全てしきい値Thに到達しているのでリセットされる。即ち、第1フェーズ稼働時間、第2フェーズ稼働時間及び第3フェーズ稼働時間は全て0になり、第1フェーズ稼働時間のカウントアップが開始し、第2フェーズ稼働時間及び第3フェーズ稼働時間は0に維持される。
したがって、フェーズが切替えられることにより、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116のうち稼働させるファンの組合せが変わるので、それらのファンの累積稼働時間のバラツキを抑制できる。また、累積稼働時間のバラツキを抑制するためのメモリ容量をより小さくできる。即ち、図10に示したように、各フェーズ稼働時間の上限はしきい値Thと同じである。
(温度保護)
また、蓄電システムの電力変換装置においては、その内部温度を計測し、内部温度が高温になれば保護動作を行う。即ち、内部温度が所定温度を超えたときには、運転を停止する温度保護停止機能、又は、定格よりも小さい電力に制限する温度保護制御運転機能を有する。これにより、電力変換装置の内部の部品等が高温になり破損することを防止できる。図1に示した電力変換装置100においても、保護動作が実行されてもよい。例えば、電力変換装置100の制御部108は、図11に示す制御を行う。
図11に示した処理は、制御部108が電力変換装置100から所定のプログラムを読出して実行することにより実現される。図11に示した処理を実行するプログラムと並行に、図2及び図3に示した処理を実行するプログラムが実行される。
ステップ400において、制御部108は、電力変換装置100の筐体の内部温度Tを検出する。具体的には、制御部108は温度センサ118から温度Tを取得する。その後、制御はステップ402に移行する。
ステップ402において、制御部108は、ステップ400により取得した温度Tが所定値T3より大きいか否かを判定する。T>T3であると判定された場合、制御はステップ404に移行する。そうでなければ、制御はステップ406に移行する。所定値T3は、温度保護制御の実行が必要となる温度を表す。
ステップ404において、制御部108は、温度保護制御を実行する。具体的には、制御部108は、第1ファン112、第2ファン114及び第3ファン116のうち停止しているファンがあれば、そのファンを稼働させる。即ち、108は、稼働させるファンの個数を増大させる。例えば、制御部108は、並行して実行している図2及び図3に示した処理において、表1に代えて、表5を用いて稼働させるファンの個数を制御する。表5においては、電力Pの範囲が表1と同じであっても(例えば、P<P1及びP1≦P<P2)、稼働ファンの個数が多くなっている。
Figure 2024001659000006
既に全てのファンが稼働していれば、制御部108は、電力変換装置100の運転を停止させる、又は、稼働電力を低減する。その後、制御はステップ406に移行する。
ステップ406において、制御部108は、ステップ400により取得した温度Tが所定値T4より小さいか否かを判定する。T<T4であると判定された場合、制御はステップ408に移行する。そうでなければ、制御はステップ410に移行する。所定値T4は、温度保護制御を実行する必要がない温度を表す。所定値T3及び所定値T4には、T3>T4となる値が設定される。
ステップ408において、制御部108は、温度保護制御を解除する。具体的には、制御部108は、並行して実行している図2及び図3に示した処理において、表5に代えて、表1を用いて稼働させるファンの個数を制御する。ステップ404において実行された温度保護制御が、電力変換装置100の運転停止であれば、制御部108は電力変換装置100の運転を再開する。ステップ404において実行された温度保護制御が、電力変換装置100の稼働電力の低減であれば、電力変換装置100の稼働状態を温度保護制御が実行される前の状態に戻す。その後、制御はステップ410に移行する。
ステップ410において、制御部108は、終了が指示されたか否かを判定する。例えば、電力変換装置100がオフされた場合、制御部108は終了の指示を受けたと判定する。終了の指示を受けたと判定された場合、本プログラムは終了する。そうでなければ、制御はステップ400に戻り、上記した処理が繰返される。
これにより、電力変換装置100の複数のファンの累積稼働時間のバラツキを抑制しつつ、電力変換装置100の温度保護を実行できる。したがって、電力変換装置100の内部の部品等が高温になり破損することを防止できる。
(ファンの順次起動)
ファンの起動時には短時間に大きい電流(即ち突入電流)が流れる。したがって、複数のファンを稼働させる場合、ファンの稼働電力を供給する電源への負担を軽減するために、1つずつファンを起動させることが好ましい。例えば、図12に示すように、ファンを順次起動させることができる。例えば、制御部108は、図2のステップ306又は図3のステップ342において、複数のファンを起動させる場合、図12の処理を実行する。
図12を参照して、ステップ430において、制御部108は、起動させる複数のファンのうち、1つのファンを選択して起動させ、待機カウンタCNTをリセットする。例えば、メモリ110に記憶されたカウンタCNTの値が0になり、カウンタCNTのカウントアップが開始される。その後、制御はステップ432に移行する。
ステップ432において、制御部108は、起動すべきファンが全て起動したか否かを判定する。全て起動したと判定された場合、本プログラムは終了する。そうでなければ、制御はステップ434に移行する。
ステップ434において、制御部108は、待機カウンタCNTの値が所定値ΔTより大きいか否かを判定する。CNT>ΔTであると判定された場合、制御はステップ430に戻り、制御部108は、起動対象のファンのうち、停止しているファンを1つ起動させる。そうでなければ(即ちCNT≦ΔT)、ステップ434が繰返される。
以上により、図2のステップ306又は図3のステップ342において、複数のファンを起動させる場合、同時に複数のファンが起動されることを防止できる。したがって、ファンの稼働電力を供給する電源への負担を軽減できる。
また、稼働ファンの個数を変更する場合、所定時間の変更禁止期間を設けてもよい。即ち、所定時間が経過した後にファンの個数を変更してもよい。これにより、短時間の間に頻繁にファンの稼働と停止とが切り替わることを抑制でき、ファンの故障を抑制できる。
上記においては、ファンの数とフェーズの数とが同じである場合を説明したが、これに限定されない。フェーズの数がファンの数より大きくてもよい。例えば、4個のファンを制御する場合、2個のファンを稼働させるときのファンの組合せは、表4に示した組合せ以外のものがある。したがって、その組合せに異なるフェーズ(例えば、第5フェーズ)を割当てることができる。その場合にも、上記と同様に制御することにより、複数のファンの累積稼働時間のバラツキをより一層抑制できる。
上記においては、電力変換装置の動作時の電力P及び筐体内部の温度Tに基づいて稼働させるファンの個数を決定する場合を説明したが、これに限定されない。電力変換装置の動作時の電力P及び筐体内部の温度Tのどちらか一方に基づいて、稼働させるファンの個数を決定してもよい。電力変換装置の動作時の電流値も、筐体内部の温度と関連する。したがって、電力変換装置の動作時の電流値に基づいて、稼働させるファンの個数を決定してもよい。また、電力変換装置の動作時の電力P、筐体内部の温度T及び電流値のうち少なくとも1つに基づいて、稼働させるファンの個数を決定してもよい。
以上、実施の形態を説明することにより本発明を説明したが、上記した実施の形態は例示であって、本発明は上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
100 電力変換装置
102 第1DC/DCコンバータ
104 第2DC/DCコンバータ
106 DC/ACコンバータ
108 制御部
110 メモリ
112 第1ファン
114 第2ファン
116 第3ファン
118 温度センサ
200 PVパネル
202 蓄電池
204 負荷
206 系統
300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、330、332、334、336、338、340、342、400、402、404、406、408、410、430、432、434 ステップ
A、A1、A2、B、B1、B2、C、C1、C2 点
CNT1 第1カウント値
CNT2 第2カウント値
CNT3 第3カウント値
Ph1 第1フェーズ
Ph2 第2フェーズ
Ph3 第3フェーズ
Th しきい値
t0、t1,t2、t3、t4、t5、t6、t7、t8、t9、t10 時刻

Claims (11)

  1. 複数のファンと、
    前記複数のファンを収容する筐体と、
    前記複数のファンの各々の稼働状態を制御する制御部と、
    前記複数のファンの稼働時間の累積値を記憶するメモリとを含む電力変換装置であって、
    前記制御部は、
    前記筐体の内部の温度、前記電力変換装置による電力変換動作時の電力、及び、前記電力変換動作時の電流のうちの少なくとも1つの変数値に基づき、前記複数のファンのうち稼働させるファンの数を表す稼働個数を決定し、
    予め定められた複数のフェーズのうちの1つの前記フェーズ及び前記稼働個数に基づいて前記複数のファンのうち稼働させるファンを決定し、
    予め定められた切替順序に従って前記フェーズを切替え、
    前記複数のフェーズの各々により、前記稼働個数毎に、前記複数のファンのうち稼働させるファンの組合せが特定され、
    前記累積値は、前記複数のファンの各々の稼働時間、及び、前記フェーズ毎の稼働時間の少なくとも一方を累積した値を含み、
    前記制御部は、
    前記累積値が第1所定値を超えないように前記累積値を演算する演算部を含み、
    前記演算部により演算された後の前記累積値に基づいて前記フェーズを切替えるタイミングを決定する、電力変換装置。
  2. 前記フェーズの数は、前記複数のファンの数以上であり、
    前記累積値は、前記複数のファンの各々の稼働時間を累積した値を含む、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記複数のフェーズは、同じ前記稼働個数に対応して決定される前記組合せにおいて、前記複数のファンの各々が同じ回数稼働されるように定められている、請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記制御部は、前記演算部により演算された後の前記累積値が、前記第1所定値よりも小さい第1しきい値以上になったことを受けて、前記フェーズを切替える、請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  5. 前記演算部は、前記演算を実行した回数を前記メモリに記憶する、請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記累積値は、前記複数のファンの各々の稼働時間を累積した値をカウント値として含み、
    前記演算部は、前記複数のファンの各々の前記カウント値の全てが前記第1しきい値以上になったことを受けて、全ての前記カウント値の各々から第2所定値を減算して新たなカウント値とすることにより前記累積値を演算し、
    前記制御部はさらに、稼働中の前記稼働個数のファンのうち、実行中の前記フェーズに対応する前記ファンの前記カウント値が前記第1しきい値以上になったことを受けて、前記切替順序に従って前記フェーズを切替える、請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記制御部は、前記変数値に基づき決定された前記稼働個数が、稼働中の前記ファンの数と異なることを受けて、所定時間が経過した後に、当該稼働個数の前記ファンを稼働させる、請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  8. 前記制御部は、
    前記変数値が第2しきい値未満から前記第2しきい値以上になったことを受けて、前記稼働個数を増大させ、
    前記変数値が、前記第2しきい値より小さい第3しきい値より大きい状態から前記第3しきい値以下になったことを受けて、前記稼働個数を減少させる、請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  9. 前記制御部は、前記変数値に基づき決定された前記稼働個数が、稼働中の前記ファンの数よりも2以上大きいことを受けて、稼働する前記ファンの数が決定された前記稼働個数になるまで、停止している前記ファンを1個ずつ稼働させる、請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  10. 前記筐体内の温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部により検出された前記温度が、第4しきい値よりも大きいか否かを判定する判定部とをさらに含み、
    前記制御部は、前記判定部により、前記温度が前記第4しきい値よりも大きいと判定されたことを受けて、稼働させている前記複数のファンの個数を増大させる、請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  11. 複数のファンと前記複数のファンを収容する筐体とを含む電力変換装置の制御方法であって、
    前記複数のファンの各々の稼働状態を制御する制御ステップと、
    前記複数のファンの稼働時間の累積値を記憶する記憶ステップとを含み、
    前記制御ステップは、
    前記筐体の内部の温度、前記電力変換装置による電力変換動作時の電力、及び、前記電力変換動作時の電流のうちの少なくとも1つの変数値に基づき、前記複数のファンのうち稼働させるファンの数を表す稼働個数を決定するステップと、
    予め定められた複数のフェーズのうちの1つの前記フェーズ及び前記稼働個数に基づいて前記複数のファンのうち稼働させるファンを決定するステップと、
    予め定められた切替順序に従って前記フェーズを切替える切替ステップとを含み、
    前記複数のフェーズの各々により、前記稼働個数毎に、前記複数のファンのうち稼働させるファンの組合せが特定され、
    前記累積値は、前記複数のファンの各々の稼働時間、及び、前記フェーズ毎の稼働時間の少なくとも一方を累積した値を含み、
    前記切替ステップは、
    前記累積値が第1所定値を超えないように前記累積値を演算する演算ステップと、
    前記演算ステップにより演算された後の前記累積値に基づいて前記フェーズを切替えるタイミングを決定するステップとを含む、制御方法。
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