JP2024000901A - 速度算出装置、速度算出方法および移動体制御システム - Google Patents

速度算出装置、速度算出方法および移動体制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の構成を具備しない場合に比較して、より正確に移動体の速度を計測することができる速度算出装置および速度算出方法を提供する。【解決手段】トロリ線103やちょう架線104等の対象物との距離を計測し、レール102上を移動する車両101に設置されるセンシング部108の計測結果により、センシング部108と第1の距離離れた箇所での、レール102を基準とした対象物の位置である第1の位置と、センシング部108と第2の距離離れた箇所での、レール102を基準とした対象物の位置である第2の位置と、を求める架線位置算出部111と、第1の距離と第2の距離との差分、および第1の位置と第2の位置とが一致する時刻の差分に基づき、車両101の速度を算出する推定速度決定部114と、を備える速度算出装置。【選択図】図1

Description

本発明は、速度算出装置、速度算出方法、移動体制御システムに関する。特に、鉄道の車両の速度を算出するのに好適に使用できる列度算出装置、速度算出方法、移動体制御システムに関する。
一般的に鉄道の車両などの移動体から対地速度を正確に得ることは難しく、多くは車輪の回転パルスを積算し、積算されたパルスを速度に換算して対地速度を計算している。
特許文献1には、速度を算出するために、車輪を回転させる車軸の回転によって生じる速度パルスから車両の速度を算出する速度算出方法が開示されている。
特開2014-220858号公報
しかし、車輪の回転パルスを使用する場合、空転・滑走などの現象が発生すると、正確な速度が得られない。一方、複数の車輪の回転パルスを利用して空転を補おうとする技術や、速度測定のためだけの自由車輪を利用するなどの方法も考えられるが、コストが多大になるという問題点があった。また、速度を非接触に測定する既存の技術として、レーザ光又はマイクロ波を用いたドップラー速度計や空間フィルタ式速度計が知られている。ただし、これらのドップラー速度計や空間フィルタ式速度計は、レーザ光又はマイクロ波の照射のタイミングによって、移動体とレーザ光を照射する対象との距離が変動する場合には、その距離の変動幅によって正確な速度が算出できないという問題があった。
本発明は、本発明の構成を具備しない場合に比較して、より正確に移動体の速度を計測することができる速度算出装置および速度算出方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため本発明は、対象物との距離を計測し、軌道上を移動する移動体に設置される距離センサの計測結果により、距離センサと第1の距離離れた箇所での、軌道を基準とした対象物の位置である第1の位置と、距離センサと第2の距離離れた箇所での、軌道を基準とした対象物の位置である第2の位置と、を求める位置算出部と、第1の距離と第2の距離との差分、および第1の位置と第2の位置とが一致する時刻の差分に基づき、移動体の速度を算出する速度算出部と、を備える速度算出装置である。
ここで、対象物は、移動体の移動に従い、連続的に位置が偏移するものとすることができる。この場合、距離の計測の測定点を、より多くすることができる。
また、連続的に位置が偏移する対象物は、鉄道の架線とすることができる。この場合、他の地上設備を使用する場合に比較して、環境変化の影響を受けにくい。
さらに、架線は、トロリ線およびちょう架線の少なくとも一方とすることができる。この場合、より連続的に速度を測定でき、車両の速度が変化しても、より正確な速度を算出できる。
さらに、位置算出部は、移動体の移動に応じトロリ線が左右方向に偏移することで変化する、第1の位置および第2の位置を求めるようにすることができる。この場合、トロリ線が左右方向に偏移することを利用して、連続的に車両の速度を測定できる。
またさらに、位置算出部は、列車の移動に応じちょう架線が上下方向に偏移することで変化する、第1の位置および第2の位置を求めるようにすることができる。この場合、ちょう架線が上下方向に偏移することを利用して、連続的に車両の速度を測定できる。
また、軌道は、複数あり、第1の位置および第2の位置を求めるための軌道および架線は、移動体が移動するときに使用するものとは異なるようにすることができる。この場合、架線の検出がより容易になる。
さらに、第1の位置および第2の位置のそれぞれの軌跡を求める軌跡算出部をさらに備え、速度算出部は、軌跡を基に移動体の速度を算出するようにすることができる。この場合、距離の計測誤差を低減することができる。
そして、第1の位置および第2の位置のそれぞれの軌跡のマッチングをとることで、時刻の差分を求める軌跡マッチング部をさらに備えるようにすることができる。この場合、時刻の差分を、より正確に求めることができる。
また、距離センサにより距離が計測される複数の点として、軌道に対応する第1の点群を抽出する軌道認識部をさらに備え、位置算出部は、第1の点群を含む平面である軌道平面を基準として第1の位置および第2の位置を求めるようにすることができる。この場合、第1の位置および第2の位置を、より正確に計測できる。
さらに、距離センサにより距離が計測される複数の点として、第1の位置および第2の位置における対象物に対応する第2の点群を抽出する対象物認識部をさらに備え、位置算出部は、第2の点群を距離別に分類し、軌道平面を基準として座標系変換することで、第1の距離および第2の位置を算出することができる。この場合、第1の位置および第2の位置を、さらに正確に計測できる。
また、距離センサは、移動体の移動方向に対し交差する面として、少なくとも3つの距離にある面上の距離を計測し、軌道認識部は、少なくとも3つの距離の中の一の距離にある面上の計測結果より、第1の点群を抽出し、一の距離以外の他の距離にある面上の計測結果より第2の点群を抽出することができる。この場合、第1の点群および第2の点群を、より抽出しやすくなる。
さらに、複数の点は、移動体の移動方向に対し交差する面上の上下方向の中心線よりも車両の側面側に取り付けられた距離センサから取得されたものとすることができる。この場合、対象物の特徴点の情報を、より多く捉えることができる。
また、本発明は、対象物との距離を計測し、軌道上を移動する移動体に設置される距離センサの計測結果により、距離センサと第1の距離離れた箇所での、軌道を基準とした対象物の位置である第1の位置と、距離センサと第2の距離離れた箇所での、軌道を基準とした対象物の位置である第2の位置と、を求め、第1の距離と第2の距離との差分、および第1の位置と第2の位置とが一致する時刻の差分に基づき、移動体の速度を算出する、速度算出方法である。
さらに、本発明は、軌道上を移動する移動体の速度を算出する速度算出装置と、算出された速度に基づき移動体の移動を制御する制御装置と、備え、速度算出装置は、対象物との距離を計測し、移動体に設置される距離センサの計測結果により、距離センサと第1の距離離れた箇所での、軌道を基準とした対象物の位置である第1の位置と、距離センサと第2の距離離れた箇所での、軌道を基準とした対象物の位置である第2の位置と、を求める位置算出部と、第1の距離と第2の距離との差分、および第1の位置と第2の位置とが一致する時刻の差分に基づき、移動体の速度を算出する速度算出部と、を備える移動体制御システムである。
本発明によれば、本発明の構成を具備しない場合に比較して、より正確に移動体の速度を計測することができる速度算出装置および速度算出方法を提供することができる。
本実施の形態における列車制御システムの全体構成を示す概念図である。 車両を、車両の進行方向に対して直交する面で切断したときの断面図である。 車両速度認識システムの動作を説明したフローチャートである。 (a)~(b)は、トロリ線が架設される状態について示した図である。 レール平面およびレール平面を基準とした座標系について説明した図である。 (a)~(c)は、図3のステップS105~ステップS107についてさらに詳しく説明した図である。 図3のステップS105~ステップS107についてさらに詳しく説明した図である。 (a)~(b)は、ちょう架線を用いたときの車両の速度を算出する場合について示した図である。 ちょう架線を用いたときの車両の速度を算出する場合について示した図である。
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態について説明を行う。第1の実施形態では、鉄道の架線のうちトロリ線103の左右方向の偏移を利用して、移動体の速度を算出する場合について説明を行う。
<列車制御システム1の全体構成の説明>
図1は、本実施の形態における列車制御システム1の全体構成を示す概念図である。
図示する列車制御システム1は、移動体制御システムの一例である。列車制御システム1は、車両速度認識システム100と、制御部115とを備える。
図示する車両速度認識システム100は、移動体の一例である車両101に設置される。車両101は、鉄道の車両である。車両101は、軌道の一例である左右のレール102に沿って設けられている電路設備DよりパンタグラフPnを介して給電され、図示しない電動モータ等を駆動する。そして、車両101は、駆動された電動モータ等の駆動力により、レール102の上を移動する。車両速度認識システム100は、レール102上を移動する車両101の速度を算出する速度算出装置として機能する。
電路設備Dの代表的な構成要素としては、車両101とパンタグラフPnで接するトロリ線103と、トロリ線103を吊り支えるちょう架線104およびハンガ105と、これらを支持する支持具106および絶縁具107とがある。電路設備Dは、これらに加えて、張力調整具、き電分岐装置、絶縁用の碍子など、様々な要素(図示せず)で構成されていることが普通である。以下、特に断らない限り、車両101の上方で電路設備Dを構成するこれらの構成要素を纏めて「架線」と称する。
車両速度認識システム100は、センシング部108と、架線認識部109と、レール面認識部110と、架線位置算出部111と、架線軌跡算出部112-1~112-Nと、架線軌跡マッチング部113と、推定速度決定部114とを備える。
センシング部108は、距離を計測する距離センサであり、例えば、LIDAR(Light Detection and Ranging)である。LIDARは、架線およびレール102をスキャンして3次元形状を計測する。そして、センシング部108は、その3次元形状のデータ(計測データ)を、架線認識部109、レール面認識部110に伝送する。
ここで、LIDARとは、対象にレーザを照射し、その反射を受光することで対象までの距離を測定する装置である。その原理から、距離測定の精度は、数mm~数cmと比較的高い。LIDARは、1本の直進するレーザを基本単位とし、数十Hzと高速で照射の方向を次々と周期的に変化させることで、対象の表面形状を細密な点の集まり(点群)として捉える。このため、前述の計測データは、架線やレール102の3次元形状を点群として表現したデータ(データ群)である。
なお、センシング部108は、照射の方向を立体的に変化させられる3次元LIDARであることが好ましい。ただし、LIDARには、これ以外にも照射の方向を平面的に変化させる2次元LIDARがあり、これを単独で、または複数組み合わせて用いても、同様に対象の表面形状を(3次元LIDARを利用する場合よりも一度に取得できる情報量は少ないものの)捉えることができ、以下の説明で記す内容を同様に実施できる。
図2は、車両101を、車両101の進行方向に対して直交する面で切断したときの断面図である。
以下、図2を用いて、車両101、センシング部108、および架線(トロリ線103、ちょう架線104、ハンガ105、支持具106、絶縁具107)の位置関係を詳しく説明する。
センシング部108は、パンタグラフPnとトロリ線103との接点を通り、車両101の上下方向における中心線Cから外れた箇所に設置される。これは、センシング部108は、車両101の移動方向に対し交差する面上の上下方向の中心線Cよりも車両101の側面側に取り付けられる、と言うこともできる。これにより、センシング部108であるLIDARは、斜め方向から架線をスキャンできるように車両101に設置される。これは、架線の特徴点の情報を多く捉えられた方がこの後の処理(図5で説明するマッチング処理)に有利であるという考えであり、架線の構成要素をできるだけ多く捉えられるようにするためである。例えば、センシング部108を中心線C上に設置し、トロリ線103の直下の位置からスキャンをすると、鉛直方向にトロリ線103を吊っているハンガ105およびちょう架線104が、トロリ線103の背後に隠れる形となり、スキャンが及ばなくなる。これに対し、本実施の形態では、トロリ線103の直下よりもずれた位置であり、中心線Cから外れた位置にセンシング部108を設け、当該位置から斜めにスキャンをする。これにより、周期的に張られたハンガ105、および周期的にたわみを見せるちょう架線104の側面にスキャンが及び、それらの特徴を計測データの中に取り込むことができる。
ここで、支持具106の形状について説明を補足する。支持具106は、ちょう架線104およびトロリ線103を含む、その下方にある構造物全てを支持する必要から、通常、鉄骨などの強靭な材質で成り、大きさも架線の構造物の中でひときわ大きい。このため、LIDARでその3次元形状を比較的捉え易い。また、支持具106は、電線のようにたわんだり揺れたりする心配もない。そのため、車両101の走行の都度、毎回同じように見え、また見落とす心配も比較的少ない。よって、LIDARによるスキャンで捉えやすいと言うことができる。支持具106は、数百mの間隔で建てられているのが普通である。
次に、車両101のセンシング部108以外の構成について説明を行う。
架線認識部109は、対象物認識部の一例であり、センシング部108から取得した計測データの中から、架線の計測データ(計測結果)を抽出し、架線位置算出部111に渡す。
レール面認識部110は、軌道認識部の一例であり、センシング部108から取得した計測データの中から、レール102上面の計測データ(計測結果)を抽出し、架線位置算出部111に渡す。
架線位置算出部111は、位置算出部の一例であり、計測データを基に、2本の(一対の)レール面を基準にした架線位置を算出する。ここでは、架線位置算出部111は、架線位置を距離別に分類する。ここでは、架線位置算出部111は、距離別にN通り(1~N)に分類するものとする。
架線軌跡算出部112-1~112-Nは、軌跡算出部の一例であり、架線位置算出部111にて算出された架線位置の軌跡を求める。このとき、架線軌跡算出部112-1~112-Nは、それぞれ1か所の架線位置の軌跡を求める。つまり、架線軌跡算出部112-1~112-Nは、距離別にN箇所の架線位置の軌跡を求める。なお、以下、架線軌跡算出部112-1~112-Nをそれぞれ区別しない場合は、単に、「架線軌跡算出部112」と言うことがある。
架線軌跡マッチング部113は、軌跡マッチング部の一例であり、架線軌跡算出部112-1~112-Nから求めた複数部位(N箇所)の架線軌跡を相互にマッチングをとり、それらの間の時間間隔と距離間隔を求める。
推定速度決定部114は、速度算出部の一例であり、架線軌跡マッチング部113で求めた時間間隔と架線部位の距離間隔から、車両101の速度Vを算出し、制御部115に送信する。
制御部115は、車両速度認識システム100で算出された速度に基づき車両101の移動を制御する制御装置の一例である。制御部115は、例えば、車両101の推定速度を用いて動作する車両制御のアプリケーションである。制御部115としては、例えば、車両101が決められた地点間(例えば、駅間)を予定された時刻(ダイヤ)通りに走行するように加減速を自動制御する自動運転システム(ATO:Automatic Train Operation)が、該当する。またATOの他に、車両同士の安全距離を確保するようにブレーキを制御する信号システム(ATP:Automatic Train Protection)も、車両101の推定速度を用いるアプリケーションの一例である。
なお、車両速度認識システム100の機能の一部または全部は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することで動作するコンピュータ装置により実現できる。即ち、車両速度認識システム100に設けられたコンピュータ内部の図示しないCPU(Central Processing Unit)が、各機能を実現するプログラムを実行し、これらの各機能を実現させる。このプログラムは、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等のストレージやROM(Read Only Memory)等の補助記憶装置に保存されており、この補助記憶装置から主記憶装置(RAM:Random Access Memory)にロードされ、実行される。また、これらの機能は、専用の回路などのハードウェアにより実現することもできる。
<車両速度認識システム100の動作の説明>
次に、車両速度認識システム100の動作の説明を行う。
図3は、車両速度認識システム100の動作を説明したフローチャートである。
図3に示す各処理(ステップS101~ステップS108)は、車両速度認識システム100により実行される。以下、各処理について説明する。
ステップS101では、レール102と架線(トロリ線103、ちょう架線104、ハンガ105、支持具106、絶縁具107)を観測できるように設置されたセンシング部108から、計測データとして3次元点群データを取得する。第1の実施形態では、このうちトロリ線103の偏位を利用して速度を検出する。
図4(a)~(b)は、トロリ線103が架設される状態について示した図である。
図4(a)~(b)に示すように、車両101は、パンタグラフPnに設けられた摺板がトロリ線103に摺動接触して高電圧を受電し、左右のレール102上を走行する。このとき、摺板の摩耗を均一にするために、トロリ線103は、電柱ごとに外方に牽引され、図4(b)に示すように、左右にジグザグに偏位(左右偏位)して架設されている。より具体的には、トロリ線103は、車両101が進行するに従い、左右のレール102の中心線102mを中心として、交差する方向(この場合、車両101の左右方向)に偏移するように架設されている。つまり、車両101の移動に応じトロリ線103が左右方向に偏移することで、車両101から見たときには、トロリ線103は、その位置が、左右方向に変化する。この場合、トロリ線103の位置は、車両101から見たときに、中心線102mを中心として、左右方向に規則的に変化する。
本実施の形態では、以下に説明するように、トロリ線103の左右方向の偏位を利用して速度を検出する。
図3に戻り、ステップS102では、架線認識部109において、センシング部108から取得した計測データから、トロリ線103を含む架線を計測した点群を抽出する。
ステップS103では、レール面認識部110において、センシング部108から取得した計測データから、車両101が走行している左右のレール102上面を計測した点群を抽出する。さらに、レール面認識部110は、抽出した点群を含む平面としてレール平面(軌道平面)Hrを抽出する。
ステップS104では、架線位置算出部111において、架線認識部109で取得した点群を、ステップS103で取得したレール平面Hrを基準とした座標系に変換し、車両101からの距離別に分類(例えば、距離別に1~NのN通りに分類)する。
ここで、レール平面Hrを基準とした座標系とは、レール面認識部110で抽出したレール平面Hrを使用して定義した座標系である。ステップS104では、架線位置算出部111は、架線認識部109で取得された点群の位置をこの座標系での位置に変換する。
図5は、レール平面Hrおよびレール平面Hrを基準とした座標系について説明した図である。
図示するように、レール平面Hrは、左右のレール102上面を通る平面となる。また、レール平面Hrを基準とした座標系として、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向を図示している。X軸方向は、車両101の進行方向である。また、Y軸方向は、車両101の進行方向に対し左方向に直交する方向として定義する。さらに、Z軸方向は、車両101の進行方向に対し上方向に直交する方向として定義する。そして、トロリ線103の位置は、左右のレール102の中心線102mから、Z方向に延びる平面Hzを考え、この平面Hzからの距離Ycとして捉えることができる。また、距離Ycは、レール平面Hrを基準としたときのトロリ線103の位置を表す、と言うこともできる。
再び図3に戻り、ステップS105では、架線軌跡算出部112-1~112-Nにおいて、車両101からの距離で分類(1~N)した各点群から、架線軌跡1~Nをそれぞれ算出する。つまり、架線軌跡算出部112-1~112-Nは、車両101からの距離としてN通りの距離にあるトロリ線103の位置での、それぞれの距離Ycの位置の軌跡を架線軌跡1~Nとして算出する。
ステップS106では、架線軌跡マッチング部113において、架線軌跡1~Nの相互でマッチングをとり、マッチングがとれた軌跡間の時刻間隔ΔTnと距離間隔ΔDnの組を取得する。
ステップS107では、推定速度決定部114において、ステップS106で取得した時刻間隔ΔTnと距離間隔ΔDnの組から、車両101の速度Vを、V=ΔDn/ΔTnの式により算出する。
ステップS108では、ステップS107で取得した車両101の速度Vを、制御部115に出力し、処理を終了する。
図6(a)~(c)、図7は、図3のステップS105~ステップS107についてさらに詳しく説明した図である。
このうち、図6(a)は、上方から車両101、レール102およびトロリ線103を見たときの図である。また、図6(b)~(c)は、図6(a)のVIbc方向から見た図であり、Y方向に沿って車両101、レール102およびトロリ線103を見たときの図である。
なお、上述した説明では、ステップS105で、架線軌跡算出部112-1~112-Nにおいて、N通りの距離にあるトロリ線103の位置を取得するとしたが、以下の説明では、説明を簡単にするため、N=2の場合について説明を行う。即ち、架線軌跡算出部112は、2箇所の架線位置の軌跡(架線軌跡)を求める。即ち、架線軌跡算出部112は、2箇所の架線位置での距離Ycの位置の軌跡を算出する。
センシング部108は、3つの2次元スキャン面をもつLIDARである。図6(a)~(c)では、これらをスキャン面A、スキャン面B、スキャン面Rとして図示している。このうち、スキャン面Rは、左右のレール102上面との距離を計測し、レール平面Hrを抽出するために使用される。また、スキャン面A、Bは、トロリ線103を計測し、2通りの距離にあるトロリ線103の位置での、それぞれの距離Ycを算出するのに使用される。
車両101が走行するとき、スキャン面Aで観測した点群の進行方向に垂直な方向(Y方向)の位置は、図7のグラフの曲線Aのように変動する。同様に、スキャン面Bで観測した点群の位置は、曲線Bのように変動する。図7で、横軸は時間Tであり、縦軸は距離Ycを表す。
ここで、スキャン面Aとスキャン面Bがトロリ線103と横切る箇所は、車両101からほぼ一定の距離にあり、その距離を、L、Lとする。本実施の形態で、距離Lは、第1の距離の一例であり、距離Lは、第2の距離の一例である。そして、図7のグラフの曲線Aは、センシング部108と距離L離れた箇所での、レール102を基準としたトロリ線103の位置である距離Ycの位置を表し、その軌跡であると捉えることができる。距離Lでの距離Ycの位置は、軌道を基準とした対象物の位置である第1の位置の一例である。また、図7のグラフの曲線Bは、センシング部108と距離L離れた箇所での、レール102を基準としたトロリ線103の位置である距離Ycの位置を表し、その軌跡として捉えることができる。距離Lでの距離Ycの位置は、軌道を基準とした対象物の位置である第2の位置の一例である。
このとき架線軌跡算出部112は、最小二乗法等の既知の方法を用いて、フィッティングを行い、軌跡を算出するようにしてもよい。つまり、センシング部108で計測した距離には、計測誤差が含まれることがある。そして、上記曲線Aや曲線Bを描く際に、フィッティングを行うことで、計測誤差を低減し、より正確な軌跡にすることができる。その結果、距離Ycを、より正確に把握することができる。
そして、図7のグラフの曲線Bを、ある時刻間隔ΔTnだけずらすと曲線Aとおおよそ一致する。これは、時刻間隔ΔTnだけずれて、トロリ線103の同じ位置を計測していることを意味する。つまり、図6(b)で示す箇所にあった車両101が、スキャン面Aにてトロリ線103の位置Pを計測する。そして、時刻間隔ΔTnが経過し、車両101が、図6(c)で示す箇所に進行したときに、スキャン面Bにてトロリ線103の同じ位置Pを計測する。この時刻間隔ΔTnは、架線軌跡マッチング部113が、曲線Aと曲線Bとでマッチングをとることにより求めることができる。つまり、曲線Aおよび曲線Bの何れか一方を時間方向にずらし、他方と一致したときのずらし量を時刻間隔ΔTnとする。
そして、推定速度決定部114は、車両101の速度Vを、これらの距離L、L、ΔTnから、V=ΔDn/ΔTnの式によって求める。ΔDnは、距離LとLとの距離間隔であり、L-Lで求められる。このように、推定速度決定部114は、距離Lと距離Lとの差分(距離間隔ΔDn)、および距離Lでの距離Ycの位置と距離Lでの距離Ycの位置とが一致する時刻の差分(時刻間隔ΔTn)に基づき、車両101の速度を算出することができる。ただし、ここでは、時刻間隔ΔTnを求めるのに、架線軌跡算出部112にて、距離Lでの距離Ycの位置および距離Lでの距離Ycの位置のそれぞれの軌跡を求め、さらに、架線軌跡マッチング部113にて、それぞれの軌跡のマッチングをとることで求める。軌跡を利用することで、時刻間隔ΔTnの精度が向上する。
なおこの場合、図3のステップS103では、センシング部108により距離が計測される複数の点として、レール102に対応する第1の点群を抽出する、と言うこともできる。
さらに、図3のステップS102では、センシング部108により距離が計測される複数の点として、距離Lでの距離Ycの位置および距離Lでの距離Ycの位置におけるトロリ線103に対応する第2の点群を抽出する、と言うこともできる。
またさらに、図3のステップS104では、架線位置算出部111は、第1の点群を含む平面であるレール平面Hrを基準として距離Lでの距離Ycの位置および距離Lでの距離Ycの位置を求める、と言うこともできる。また、ステップS104では、架線位置算出部111は、第2の点群を距離別に分類し、レール平面Hrを基準として座標系変換することで、距離Lでの距離Ycの位置および距離Lでの距離Ycの位置を算出する、と言うこともできる。
また、図3のステップS101で、センシング部108は、車両101の移動方向に対し交差する面として、少なくとも3つの距離にある面上の距離を計測する。そして、ステップS103で、レール面認識部110は、少なくとも3つの距離の中の一の距離にある面(この場合、スキャン面R)上の計測結果より、第1の点群を抽出し、ステップS102で、この一の距離以外の他の距離にある面(この場合、スキャン面A、B)上の計測結果より第2の点群を抽出する、と言うこともできる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明を行う。第2の実施形態では、鉄道の架線として、トロリ線103の左右方向の偏移ではなく、ちょう架線104の上下方向の偏移を利用して、移動体の速度を算出する。
トロリ線103の左右方向が、偏差が小さい、または、偏差がない場合、トロリ線103から車両101の速度を求めることが難しい場合がある。そこで、第2の実施形態では、センシング部108によって観測する対象を、トロリ線103でなく、ちょう架線104とする。
第2の実施形態の車両速度認識システム100の機能構成は、図1で示した場合と同様である。即ち、第1の実施形態と同様に、列車制御システム1は、車両速度認識システム100と、制御部115とを備える。そして、車両速度認識システム100は、センシング部108と、架線認識部109と、レール面認識部110と、架線位置算出部111と、架線軌跡算出部112-1~112-Nと、架線軌跡マッチング部113と、推定速度決定部114とを備える。
図8(a)~(b)、図9は、ちょう架線104を用いたときの車両101の速度を算出する場合について示した図である。
このうち、センシング部108は、図8(a)~(b)は、図6(b)~(c)と同様の方向から車両101等を見た図である。この場合、Y方向に沿って車両101、レール102およびちょう架線104を見た場合を示している。
そして、スキャン面Rで、左右のレール102上面との距離を計測し、レール平面Hrを抽出するために使用されるのは、第1の実施形態と同様である。一方、スキャン面A、Bは、ちょう架線104を計測し、2通りの距離にあるちょう架線104の、レール平面Hrを基準とした上下方向(Z方向)の位置を計測する。
ちょう架線104は、図示するように上下方向(Z方向)にたわむように架設される。つまり、ちょう架線104は、車両101が進行するに従い、上下方向(Z方向)に偏移するように架設されている。よって、車両101から見たときには、ちょう架線104は、その位置が、上下方向に変化する。ちょう架線104の位置は、車両101から見たときに、上下方向に規則的に変化する。
車両101が走行するとき、スキャン面Aで観測した点群の進行方向に垂直な方向の位置は、図9のグラフの曲線Aのように変動する。同様に、スキャン面Bで観測した点群の位置は、曲線Bのように変動する。図9で横軸は、時間Tを表し、縦軸は、レール平面Hrとちょう架線104との距離Zcを表す。
また、第1の実施形態と同様に、架線軌跡算出部112は、最小二乗法等の既知の方法を用いて、フィッティングを行い、軌跡を算出するようにしてもよい。その結果、レール平面Hrとちょう架線104との距離Zcを、より正確に把握することができる。
以下は、トロリ線103をちょう架線104に言い換えるとともに、距離Ycを距離Zcに言い換えることで、第1の実施形態とほぼ同様になる。
つまり、スキャン面Aとスキャン面Bがちょう架線104と横切る箇所は、車両101からほぼ一定の距離にあり、その距離を、L、Lとする。そして、図9のグラフの曲線Aは、センシング部108と距離L離れた箇所での、レール102を基準としたちょう架線104の位置である距離Zcを表し、その軌跡として捉えることができる。距離Lでの距離Zcの位置は、軌道を基準とした対象物の位置である第1の位置の一例である。また、図9のグラフの曲線Bは、センシング部108と距離L離れた箇所での、レール102を基準としたちょう架線104の位置である距離Zcを表し、その軌跡として捉えることができる。距離Lでの距離Zcの位置は、軌道を基準とした対象物の位置である第2の位置の一例である。
さらに、図9のグラフの曲線Bを、ある時刻間隔ΔTnだけずらすと曲線Aとおおよそ一致する。これは、時刻間隔ΔTnだけずれて、ちょう架線104の同じ位置を計測していることを意味する。つまり、図8(a)で示す箇所にあった車両101が、スキャン面Aにてちょう架線104の位置Pを計測する。そして、時刻間隔ΔTnが経過し、車両101が、図8(b)で示す箇所に進行したときに、スキャン面Bにてちょう架線104の同じ位置Pを計測する。この時刻間隔ΔTnは、架線軌跡マッチング部113が、曲線Aと曲線Bとでマッチングをとることにより求めることができる。つまり、曲線Aおよび曲線Bの何れか一方を時間方向にずらし、他方と一致したときのずらし量を時刻間隔ΔTnとする。
そして、推定速度決定部114は、車両101の速度Vを、これらの距離L、L、ΔTnから、V=ΔDn/ΔTnの式によって求める。
以上説明した形態によれば、第1の実施形態では、車両101上方に展開された給電用の電路設備Dとして、トロリ線103の3次元形状を用いることで、レール102を走行する車両101の速度を高い信頼性をもって認識できる。また、第2の実施形態では、車両101上方に展開された給電用の電路設備Dとして、ちょう架線104の3次元形状を用いることで、レール102を走行する車両101の速度を高い信頼性をもって認識できる。
本実施の形態では、車輪の回転パルスを使用する場合に比較して、車輪の空転・滑走などの影響を受けないため、より正確な速度が算出できる。また、レーザ光又はマイクロ波を用いたドップラー速度計や空間フィルタ式速度計を用いる方法と比較すると、レール平面Hrを基準とし、距離Ycや距離Zcの位置を利用することで、センシング部108と架線等の対象物との距離が変動しても、その影響を受けにくく、より正確な速度が算出できる。また、これらの軌跡を基に車両101の速度を算出することで、さらに正確な速度が算出できる。さらに、同様の理由で、車両101の振動等の影響も受けにくい。よって、本実施の形態では、ロバストな速度検知が可能となる。
また、トロリ線103やちょう架線104を利用する場合、他の地上設備を使用する場合に比較して、環境変化の影響を受けにくい。例えば、電路設備Dを利用する場合、積雪の影響を受けにくい。また、この場合、GPS(Global Positioning System)や地図情報などに依存する必要もない。
以上詳述した例では、距離を計測する対象物として鉄道の架線を使用した。そして、架線は、トロリ線103およびちょう架線104の少なくとも一方である場合について説明を行った。しかし、架線としては、これに限られるものではない。例えば、ハンガ105、支持具106、絶縁具107を、距離を計測する対象物としてもよい。また、架線に限らず、移動体の近隣に設置された地上設備を、距離を計測する対象物としてもよい。
ただし、対象物は、車両101の移動に従い、連続的に位置が偏移するものであることが好ましい。つまり、対象物として、トロリ線103やちょう架線104のように、連続的に位置が偏移し、連続的に位置を計測できることが好ましい。この場合、距離を測定する計測点がより多くなり、これにより計測誤差を低減し、対象物の位置を、より正確に計測できる。また、車両101の速度が変化した場合でも、速度をより正確に算出できる。つまり、連続的に位置を計測できることで、いわばリアルタイムに、車両101の速度を算出できる。またこれは、車両101の速度を算出する際の応答性がよい、と言うこともできる。これが、ハンガ105、支持具106、絶縁具107等を対象物とすると、これらは所定の距離だけ離れて離散的に設置がされる。そのため、車両101の速度は算出できるものの、車両101の速度が変化した場合、車両101の速度を応答性よく算出できるとは限らない。例えば、支持具106は、上述の通り大きく、センシング部108で捉えやすいという利点もあるが、例えば、数百mの間隔で建てられているため、これを基に車両101の速度を算出した場合、車両101の速度を応答性よく算出できるとは限らない。
なお、以上詳述した例では、トロリ線103やちょう架線104は、規則的に偏移する場合について説明したが、これに限られるものではなく、不規則的に偏移してもよい。
また、第1の実施の形態では、トロリ線103は、中心線102mを中心として左右方向に偏移する場合について説明したが、中心線102mを中心として偏移しなくてもよい。
また、以上詳述した例では、車両101が移動するときに使用する、レール102や架線を使用して距離を計測し、車両101の速度を算出したが、これに限られるものでない。
例えば、軌道が、複数あった場合、距離を計測するのに使用する軌道および架線を、車両101が移動するときに使用するものとは異なるようにしてもよい。つまり、複線区間において、隣を走る車両(この場合、対向列車)が走行する隣の軌道およびその軌道に対し架設された架線を使用することもできる。例えば、図4では、図中左側に位置する左右のレール102上を車両101が走行しているが、図中右側に位置する左右のレール102およびその上の架線を使用する場合がこれに該当する。なお、これは、複々線、複々々線等の場合でも適用できるのはもちろんである。
<速度算出方法の説明>
ここで、速度認識システム100が行う処理は、トロリ線103やちょう架線104等の対象物との距離を計測し、レール102上を移動する車両101に設置されるセンシング部108の計測結果により、センシング部108と距離L離れた箇所での、レール102を基準とした対象物の位置である第1の位置と、センシング部108と距離L離れた箇所での、レール102を基準とした対象物の位置である第2の位置と、を求め、距離Lと距離Lとの差分(距離間隔ΔDn)、および第1の位置と第2の位置とが一致する時刻の差分(時刻間隔ΔTn)に基づき、車両101の速度を算出する、速度算出方法であると捉えることができる。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1…列車制御システム、100…速度認識システム、101…車両、102…レール、103…トロリ線、104…ちょう架線、108…センシング部、109…架線認識部、110…レール面認識部、111…架線位置算出部、112-1~112-N…架線軌跡算出部、113…架線軌跡マッチング部、114…推定速度決定部、115…制御部、D…電路設備、Hr…レール平面

Claims (15)

  1. 対象物との距離を計測し、軌道上を移動する移動体に設置される距離センサの計測結果により、前記距離センサと第1の距離離れた箇所での、前記軌道を基準とした前記対象物の位置である第1の位置と、前記距離センサと第2の距離離れた箇所での、前記軌道を基準とした前記対象物の位置である第2の位置と、を求める位置算出部と、
    前記第1の距離と前記第2の距離との差分、および前記第1の位置と前記第2の位置とが一致する時刻の差分に基づき、前記移動体の速度を算出する速度算出部と、
    を備える速度算出装置。
  2. 前記対象物は、前記移動体の移動に従い、連続的に位置が偏移するものである請求項1に記載の速度算出装置。
  3. 連続的に位置が偏移する前記対象物は、鉄道の架線である請求項2に記載の速度算出装置。
  4. 前記架線は、トロリ線およびちょう架線の少なくとも一方である請求項3に記載の速度算出装置。
  5. 前記位置算出部は、前記移動体の移動に応じ前記トロリ線が左右方向に偏移することで変化する、前記第1の位置および前記第2の位置を求める請求項4に記載の速度算出装置。
  6. 前記位置算出部は、列車の移動に応じ前記ちょう架線が上下方向に偏移することで変化する、前記第1の位置および前記第2の位置を求める請求項4に記載の速度算出装置。
  7. 前記軌道は、複数あり、前記第1の位置および前記第2の位置を求めるための前記軌道および前記架線は、前記移動体が移動するときに使用するものとは異なる請求項3に記載の速度算出装置。
  8. 前記第1の位置および前記第2の位置のそれぞれの軌跡を求める軌跡算出部をさらに備え、
    前記速度算出部は、前記軌跡を基に前記移動体の速度を算出する請求項1に記載の速度算出装置。
  9. 前記第1の位置および前記第2の位置のそれぞれの前記軌跡のマッチングをとることで、前記時刻の差分を求める軌跡マッチング部をさらに備える請求項8に記載の速度算出装置。
  10. 前記距離センサにより距離が計測される複数の点として、前記軌道に対応する第1の点群を抽出する軌道認識部をさらに備え、
    前記位置算出部は、前記第1の点群を含む平面である軌道平面を基準として前記第1の位置および前記第2の位置を求める請求項1に記載の速度算出装置。
  11. 前記距離センサにより距離が計測される複数の点として、前記第1の位置および前記第2の位置における前記対象物に対応する第2の点群を抽出する対象物認識部をさらに備え、
    前記位置算出部は、前記第2の点群を距離別に分類し、前記軌道平面を基準として座標系変換することで、前記第1の距離および前記第2の位置を算出する請求項10に記載の速度算出装置。
  12. 前記距離センサは、前記移動体の移動方向に対し交差する面として、少なくとも3つの距離にある面上の距離を計測し、
    前記軌道認識部は、3つの距離の中の一の距離にある面上の計測結果より、前記第1の点群を抽出し、少なくとも3つの距離の中の前記一の距離以外の他の距離にある面上の計測結果より前記第2の点群を抽出する請求項11に記載の速度算出装置。
  13. 前記複数の点は、前記移動体の移動方向に対し交差する面上の上下方向の中心線よりも車両の側面側に取り付けられた前記距離センサから取得されたものである請求項10または11に記載の速度算出装置。
  14. 対象物との距離を計測し、軌道上を移動する移動体に設置される距離センサの計測結果により、前記距離センサと第1の距離離れた箇所での、前記軌道を基準とした前記対象物の位置である第1の位置と、前記距離センサと第2の距離離れた箇所での、前記軌道を基準とした前記対象物の位置である第2の位置と、を求め、
    前記第1の距離と前記第2の距離との差分、および前記第1の位置と前記第2の位置とが一致する時刻の差分に基づき、前記移動体の速度を算出する、
    速度算出方法。
  15. 軌道上を移動する移動体の速度を算出する速度算出装置と、
    算出された速度に基づき前記移動体の移動を制御する制御装置と、
    備え、
    前記速度算出装置は、
    対象物との距離を計測し、前記移動体に設置される距離センサの計測結果により、前記距離センサと第1の距離離れた箇所での、前記軌道を基準とした前記対象物の位置である第1の位置と、前記距離センサと第2の距離離れた箇所での、前記軌道を基準とした前記対象物の位置である第2の位置と、を求める位置算出部と、
    前記第1の距離と前記第2の距離との差分、および前記第1の位置と前記第2の位置とが一致する時刻の差分に基づき、前記移動体の速度を算出する速度算出部と、
    を備える移動体制御システム。

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