JP2023554673A - サイクリン依存性キナーゼ7(cdk7)阻害剤としての三環式ピリミジン - Google Patents

サイクリン依存性キナーゼ7(cdk7)阻害剤としての三環式ピリミジン Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)の医薬化合物及び当該化合物を含む医薬組成物、当該化合物の調製のためのプロセス、及びサイクリン依存性キナーゼ7(CDK7)の阻害剤としての当該化合物の使用、及び疾患、例えば、がんの治療におけるそれらの使用に関する。【化1】TIFF2023554673000617.tif33128

Description

本発明は、医薬化合物及び当該化合物を含む医薬組成物、当該化合物の調製のためのプロセス、及びサイクリン依存性キナーゼ7(cyclin-dependent kinase 7、CDK7)の阻害剤としての当該化合物の使用、及び疾患、例えば、がんの治療におけるそれらの使用に関する。
サイクリン依存性キナーゼ(cyclin-dependent kinase、CDK)ファミリーのメンバーは、増殖において重要な調節的役割を果たす。哺乳動物CDKの中で独特であるCDK7は、統合されたキナーゼ活性を有し、細胞周期及び転写の両方を調節する。細胞質ゾルにおいて、CDK7は、ヘテロ三量体複合体として存在し、CDK1/2活性化キナーゼ(CDK1/2-activating kinase、CAK)として機能すると考えられており、それによって、CDK7によるCDK1/2における保存残基のリン酸化が、完全な触媒CDK活性及び細胞周期進行に必要とされる。核において、CDK7は、RNAポリメラーゼ(RNA polymerase、RNAP)II一般転写因子複合体のキナーゼコアを形成し、遺伝子転写開始における必須ステップである、RNAP IIのC末端ドメイン(C-terminal domain、CTD)のリン酸化を担う。まとめると、CDK7の2つの機能、すなわちCAK及びCTDリン酸化は、細胞増殖、細胞周期、及び転写の重要な面を支持する。
RNAP II CTDリン酸化の破壊は、抗アポトーシスBCL-2ファミリーのタンパク質を含む、短い半減期を有するタンパク質に優先的に影響を及ぼすことが示されている。がん細胞は、BCL-2ファミリーメンバーの上方調節を介してプロ細胞死シグナル伝達を回避する能力を示している。したがって、ヒトCDK7キナーゼ活性の阻害は、抗増殖活性をもたらす可能性が高い。
CDK7の選択的阻害剤の発見は、CDKファミリーメンバーのキナーゼドメインの高配列及び構造類似性によって妨げられている。したがって、選択的CDK7阻害剤の発見及び開発が必要とされている。そのようなCKD7阻害剤は、慢性リンパ球性白血病及び他のがんの治療のための治療薬として有望である。
本発明は、式(I)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
Figure 2023554673000002
式中、
Xが、4~7員非芳香族複素環、4~10員非芳香族架橋複素環、C3~7シクロアルキル、C5~7シクロアルケニルであり、環の各々が、独立して、任意選択で、-C1~3アルキルで置換されていてもよく、
が、少なくとも1個の窒素原子を有する4~7員非芳香族複素環であり、少なくとも1個の窒素原子が、-C(=O)-CH=CH-R若しくは-C(=O)-CH≡CH-Rで置換されており、4~7員非芳香族複素環が、任意選択で、C1~3アルキル、ハロ若しくはDで置換されているか、又はRが、-NH-C(=O)-CH=CH-R若しくは-NH-C(=O)-CH≡CH-Rで置換されたC1~3アルキルであり、
Aが、CR又はNであり、
が、H、C1~3アルキル、シアノ、ハロ、又はC2~3アルキニルであり、
が、C1~3アルキル、H、ハロゲン、C2~3アルケニル、C2~3アルキニル、シアノ、C3~7シクロアルキル;1、2若しくは3個のハロ、ヒドロキシ、カルボキシル、アミノ、モノ若しくはジ(C1~6アルキル)アミノで置換されているC1~3アルキル;1-イミダゾリル、2-イミダゾリル、又は4-イミダゾリルであり、
が、C1~3アルキル;1、2若しくは3個のハロで置換されているC1~3アルキル、Hであり、
が、4~7員飽和若しくは部分不飽和複素環、5~6員ヘテロアリール、又は6~12員スピロ二環式複素環であり、環の各々が、硫黄、窒素、及び酸素から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を有し、
当該硫黄が、存在する場合に、ジオキソで、又はオキソ及びイミノで置換され、
当該1、2又は3個の窒素が、存在する場合に、各々独立して、任意選択で、C1~3アルキルで置換されていてもよく、
環の炭素原子のうちの任意の1個が、任意選択で、C1~3アルキル、ヒドロキシC1~3アルキル、C1~3アルコキシ、オキソ、C1~3アルキルスルホニル、シアノ、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシル、モノ又はジ(C1~6アルキル)アミノ、ポリハロC1~3アルキル、ポリハロC1~3アルコキシ、C2~3アルケニル、及びC2~3アルキニルで置換されていてもよく、
が、H;ハロ、D及び-NR7a7bから選択される1、2又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又は、R7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成しており、
が、ハロ、D、及び-NR7a7bから選択される1、2、又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又はR7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成する、化合物に関する。
本発明はまた、式(I)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
式中、
Xが、4~7員非芳香族複素環、4~10員非芳香族架橋複素環、C4~7シクロアルキル、C5~7シクロアルケニルであり、環の各々が、独立して、任意選択で、-C1~3アルキルで置換されていてもよく、
が、少なくとも1個の窒素原子を有する4~7員非芳香族複素環であり、少なくとも1個の窒素原子が、-C(=O)-CH=CH-R若しくは-C(=O)-CH≡CH-Rで置換されており、4~7員非芳香族複素環が、任意選択で、C1~3アルキル、ハロ若しくはDで置換されているか、又はRが、-NH-C(=O)-CH=CH-R若しくは-NH-C(=O)-CH≡CH-Rで置換されたC1~3アルキルであり、
Aが、CR又はNであり、
が、H、C1~3アルキル、又はシアノであり、
が、C1~3アルキル、H、ハロゲン、シアノ、C3~7シクロアルキル、又は1、2若しくは3個のハロで置換されているC1~3アルキルであり、
が、メチル又はHであり、
が、4~7員飽和若しくは部分不飽和複素環、5~6員ヘテロアリール、又は6~12員スピロ二環式複素環であり、環の各々が、硫黄、窒素、及び酸素から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を有し、
当該硫黄が、存在する場合に、ジオキソで、又はオキソ及びイミノで置換され、
当該1、2又は3個の窒素が、存在する場合に、各々独立して、任意選択で、C1~3アルキルで置換されていてもよく、
環の炭素原子のうちの任意の1個が、任意選択で、C1~3アルキル、ヒドロキシC1~3アルキル、C1~3アルコキシ、オキソ、C1~3アルキルスルホニル、シアノ、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシル、モノ又はジ(C1~6アルキル)アミノ、ポリハロC1~3アルキル、ポリハロC1~3アルコキシ、C2~3アルケニル、及びC2~3アルキニルで置換されていてもよく、
が、H;ハロ、D及び-NR7a7bから選択される1、2又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又は、R7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成しており、
が、ハロ、D、及び-NR7a7bから選択される1、2、又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又はR7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成する、化合物に関する。
化合物は、式(II)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
Figure 2023554673000003
式中、X、R、R、R、R、及びRの各々が、独立して、本明細書において上で定義された通りである、化合物であり得る。
化合物は、式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)、又は(IIf)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
Figure 2023554673000004
式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)、又は(IIf)の化合物の各々において、
各Qが、独立して、CH又はNであり、
各Zが、独立して、CH又はNであり、
、R、R、R、及びRの各々が、独立して、本明細書において上で定義された通りであり、
各Rが、独立して、H又は-C1~3アルキルであり、当該Rが、環の任意の炭素又は窒素原子に結合していてもよく、
各破線の結合が、独立して、任意の二重結合である、化合物であり得る。
化合物は、本明細書において上で定義される置換基を有する式(I)、(II)、(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)、又は(IIf)の化合物であって、式中、
が、
Figure 2023554673000005
から選択され、
式中、
各Rが、独立して、-C(=O)-CH=CH-R、又は-C(=O)-CH≡CH-Rであり、
各R10が、独立して、H、-C1~3アルキル、ハロ、又はDであり、当該R10が、環の任意の炭素原子に結合していてもよく、
が、
Figure 2023554673000006
から選択される、化合物であり得る。
化合物は、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、(IIId)、(IIIe)、又は(IIIf)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
Figure 2023554673000007
式中、
各Rが、独立して、-C(=O)-CH=CH-R、又は-C(=O)-CH≡CH-Rであり、
各R10が、独立して、H、-C1~3アルキル、ハロ、又はDであり、当該R10が、環の任意の炭素原子に結合していてもよく、
、R、R、R、R、及びRの各々が、独立して、本明細書において上で定義された通りである、化合物であり得る。
化合物は、式(IVa)、(IVb)、(IVc)、(IVd)、(IVe)、(IVf)、(IVg)、(IVh)、(IVi)、(IVj)、(IVk)、(IVl)、(IVm)、(IVn)、(IVO)、(IVp)、又は(IVq)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
Figure 2023554673000008
Figure 2023554673000009
式中、
X、R、R、R、及びRの各々が、独立して、本明細書において上で定義された通りである、化合物であり得る。
化合物は、式(Va)又は(Vb)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
Figure 2023554673000010
式中、
X、R、R、R、R、及びRの各々が、独立して、本明細書において上で定義された通りである、化合物であり得る。
本発明はまた、式(VI)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
Figure 2023554673000011
式中、
Xが、4~7員非芳香族複素環、4~10員非芳香族架橋複素環、C3~7シクロアルキル、C5~7シクロアルケニルであり、環の各々が、独立して、任意選択で、-C1~3アルキルで置換されていてもよく、
が、少なくとも1個の窒素原子を有する4~7員非芳香族複素環であり、少なくとも1個の窒素原子が、-C(=O)-CH=CH-R若しくは-C(=O)-CH≡CH-Rで置換されており、4~7員非芳香族複素環が、任意選択で、C1~3アルキル、ハロ若しくはDで置換されているか、又はRが、-NH-C(=O)-CH=CH-R若しくは-NH-C(=O)-CH≡CH-Rで置換されたC1~3アルキルであり、
が、C1~3アルキル、H、ハロゲン、C2~3アルケニル、C2~3アルキニル、シアノ、C3~7シクロアルキル;1、2若しくは3個のハロ、ヒドロキシ、カルボキシル、アミノ、モノ若しくはジ(C1~6アルキル)アミノで置換されているC1~3アルキル;1-イミダゾリル、2-イミダゾリル、若しくは4-イミダゾリルであり、
が、C1~3アルキル;1、2若しくは3個のハロで置換されているC1~3アルキル、Hであり、
が、4~7員飽和若しくは部分不飽和複素環、5~6員ヘテロアリール、又は6~12員スピロ二環式複素環であり、環の各々が、硫黄、窒素、及び酸素から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を有し、
当該硫黄が、存在する場合に、ジオキソで、又はオキソ及びイミノで置換され、
当該1、2又は3個の窒素が、存在する場合に、各々独立して、任意選択で、C1~3アルキルで置換されていてもよく、
環の炭素原子のうちの任意の1個が、任意選択で、C1~3アルキル、ヒドロキシC1~3アルキル、C1~3アルコキシ、オキソ、C1~3アルキルスルホニル、シアノ、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシル、モノ又はジ(C1~6アルキル)アミノ、ポリハロC1~3アルキル、ポリハロC1~3アルコキシ、C2~3アルケニル、及びC2~3アルキニルで置換されていてもよく、
が、H;ハロ、D及び-NR7a7bから選択される1、2又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又は、R7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成しており、
が、ハロ、D、及び-NR7a7bから選択される1、2、又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又はR7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成する、化合物に関する。
本発明はまた、式(VI)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
式中、
Xが、4~7員非芳香族複素環、4~10員非芳香族架橋複素環、C4~7シクロアルキル、C5~7シクロアルケニルであり、環の各々が、独立して、任意選択で、-C1~3アルキルで置換されていてもよく、
が、少なくとも1個の窒素原子を有する4~7員非芳香族複素環であり、少なくとも1個の窒素原子が、-C(=O)-CH=CH-R若しくは-C(=O)-CH≡CH-Rで置換されており、4~7員非芳香族複素環が、任意選択で、C1~3アルキル、ハロ若しくはDで置換されているか、又はRが、-NH-C(=O)-CH=CH-R若しくは-NH-C(=O)-CH≡CH-Rで置換されたC1~3アルキルであり、
が、C1~3アルキル、H、ハロゲン、シアノ、C3~7シクロアルキル、又は1、2若しくは3個のハロで置換されているC1~3アルキルであり、
が、メチル又はHであり、
が、4~7員飽和若しくは部分不飽和複素環、5~6員ヘテロアリール、又は6~12員スピロ二環式複素環であり、環の各々が、硫黄、窒素、及び酸素から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を有し、
当該硫黄が、存在する場合に、ジオキソで、又はオキソ及びイミノで置換され、
当該1、2又は3個の窒素が、存在する場合に、各々独立して、任意選択で、C1~3アルキルで置換されていてもよく、
環の炭素原子のうちの任意の1個が、任意選択で、C1~3アルキル、ヒドロキシC1~3アルキル、C1~3アルコキシ、オキソ、C1~3アルキルスルホニル、シアノ、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシル、モノ又はジ(C1~6アルキル)アミノ、ポリハロC1~3アルキル、ポリハロC1~3アルコキシ、C2~3アルケニル、及びC2~3アルキニルで置換されていてもよく、
が、H;ハロ、D及び-NR7a7bから選択される1、2又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又は、R7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成しており;
が、ハロ、D、及び-NR7a7bから選択される1、2、又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又はR7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成する、化合物に関する。
本発明はまた、式(VI)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
式中、
Xが、4~7員非芳香族複素環であり、
が、少なくとも1個の窒素原子を有する4~7員非芳香族複素環であり、少なくとも1個の窒素原子が、-C(=O)-CH=CH-R、又は-C(=O)-CH≡CH-Rで置換されており、
が、C1~3アルキル、H、ハロゲン、シアノ、C3~7シクロアルキル、又は1、2若しくは3個のハロで置換されているC1~3アルキルであり、
が、メチル又はHであり、
が、4~7員飽和若しくは部分不飽和複素環、5~6員ヘテロアリール、又は6~12員スピロ二環式複素環であり、環の各々が、硫黄、窒素、及び酸素から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を有し、
当該硫黄が、存在する場合に、ジオキソで、又はオキソ及びイミノで置換され、
当該1、2又は3個の窒素が、存在する場合に、各々独立して、任意選択で、C1~3アルキルで置換されていてもよく、
環の炭素原子のうちの任意の1個が、任意選択で、C1~3アルキル、ヒドロキシC1~3アルキル、C1~3アルコキシ、オキソ、C1~3アルキルスルホニル、シアノ、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシル、モノ又はジ(C1~6アルキル)アミノ、ポリハロC1~3アルキル、ポリハロC1~3アルコキシ、C2~3アルケニル、及びC2~3アルキニルで置換されていてもよく、
が、H;ハロ、D及び-NR7a7bから選択される1、2又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又は、R7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成しており、
が、ハロ、D、及び-NR7a7bから選択される1、2、又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又はR7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成する、化合物に関する。
化合物は、式(VIIa)、(VIIb)、(VIIc)、(VIId)、(VIIe)、又は(VIIf)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
Figure 2023554673000012
式中、
各Qが、独立して、CH又はNであり、
各Zが、独立して、CH又はNであり、
、R、R及びRの各々が、独立して、式(VI)の化合物について上で定義された通りである、化合物であり得る。
化合物は、式(VIIIa)、(VIIIb)、(VIIIc)、(VIIId)、(VIIIe)、又は(VIIIf)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
Figure 2023554673000013
式中、
が、-C(=O)-CH=CH-R、又は-C(=O)-CH≡CH-Rであり、
X、R、R、R、R、及びRの各々が、独立して、式(VI)の化合物について上で定義された通りである、化合物であり得る。
化合物は、式(IXa)、(IXb)、(IXc)、(IXd)、(IXe)、(IXf)、(IXg)、(IXh)、(IXi)、(IXj)、(IXk)、(IXl)、(IXm)、(IXn)、(IXo)、(IXp)、又は(IXq)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
Figure 2023554673000014
Figure 2023554673000015
式中、
X、R、R、及びRの各々が、独立して、式(VI)の化合物について上で定義された通りである、化合物であり得る。
式(VI)、(VIIa)、(VIIb)、(VIIc)、(VIId)、(VIIe)、(VIIf)、(VIIIa)、(VIIIb)、(VIIIc)、(VIIId)、(VIIIe)、(VIIIf)、(IXa)、(IXb)、(IXc)、(IXd)、(IXe)、(IXf)、(IXg)、(IXh)、(IXi)、(IXj)、(IXk)、(IXl)、(IXm)、(IXn)、(IXo)、(IXp)、又は(IXq)の化合物において、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
は、
Figure 2023554673000016
であり、
X、R、R、及びRの各々は、独立して、本明細書において上で定義された通りである。
化合物は、式(Xa)又は(Xb)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
Figure 2023554673000017
式中、
X、R、R、R、及びRの各々は、独立して、本明細書において上で定義された通りである、化合物であり得る。
本発明は、特に、化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、化合物が以下から選択される、化合物に関する。
Figure 2023554673000018
Figure 2023554673000019
Figure 2023554673000020
Figure 2023554673000021
Figure 2023554673000022
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Figure 2023554673000043
Figure 2023554673000044
Figure 2023554673000045
本発明は、更に、本明細書に開示される化合物と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物に関する。
本発明は、更に、療法における使用のための、本明細書に開示される任意の化合物に関する。
本発明は、更に、サイクリン依存性キナーゼ7(CDK7)によって媒介される病態又は病状の予防及び/又は治療における使用のための、本明細書に開示される任意の化合物に関する。
本発明は、更に、CDK7によって媒介される病態又は病状が、がん、白血病、急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia、AML)、慢性骨髄性白血病(chronic myelogenous leukemia、CML)、リンパ種、B細胞リンパ腫、慢性リンパ球性白血病(chronic lymphocytic leukemia、CLL)、急性リンパ芽球性白血病(acute lymphoblastic leukemia、ALL)、T細胞性急性リンパ芽球性白血病(T-cell acute lymphoblastic leukemia、T-ALL)、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、メラノーマ、多発性骨髄腫、骨がん、骨肉種、ユーイング肉腫、乳がん、トリプルネガティブ乳がん(triple-negative breast cancer、TNBC)、脳がん、神経芽細胞種、肺がん、小細胞肺がん(small cell lung cancer、SCLC)、大肺細胞がん、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、関節リウマチ、自己炎症性疾患、又は自己免疫疾患から選択される増殖性疾患である、本明細書において上に開示される使用のための化合物のいずれかに関する。
本発明はまた、増殖性疾患の予防又は治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される任意の化合物の使用に関する。
増殖性疾患は、がん、白血病、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、リンパ種、B細胞リンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、T細胞性急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、メラノーマ、多発性骨髄腫、骨がん、骨肉種、ユーイング肉腫、乳がん、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)、脳がん、神経芽細胞種、肺がん、小細胞肺がん(SCLC)、大肺細胞がん、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、関節リウマチ、自己炎症性疾患、又は自己免疫疾患であり得る。
本発明は、CDK7によって媒介される病態又は病状の予防又は治療のための方法であって、それを必要とする対象に有効量の本明細書に開示される化合物を投与することを含む、方法にも関する。
疾患又は状態は、増殖性疾患、がん、白血病、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、リンパ種、B細胞リンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、T細胞性急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、メラノーマ、多発性骨髄腫、骨がん、骨肉種、ユーイング肉腫、乳がん、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)、脳がん、神経芽細胞種、肺がん、小細胞肺がん(SCLC)、大肺細胞がん、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、関節リウマチ、自己炎症性疾患、又は自己免疫疾患から選択される。
対象は、哺乳動物であってもよい。
本発明はまた、CDK7タンパク質又はその一部を、本明細書に開示される化合物と接触させることを含む、CDK7活性を調節するインビトロ方法に関する。
参照による組み込み
本明細書において言及される全ての刊行物、特許、特許出願、並びに公開されたヌクレオチド配列及びアミノ酸配列(例えば、GenBank又は他のデータベースにおいて利用可能な配列)は、各個別の刊行物、特許、特許出願、又は公開されたヌクレオチド配列及びアミノ酸配列が、参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されているのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
定義
特に記載がない限り、本明細書で使用する全ての技術的及び科学的用語は、特許請求される主題が属する通常理解される意味と同様の意味を有する。URL又は他のそのような識別子又はアドレスが参照される場合に、そのような識別子は変更され、インターネット上の特定の情報は移り変わる可能性があるが、同等の情報がインターネットを検索することによって見出され得ることが理解される。これらに対する参照が、かかる情報の存在及び公共への普及の証拠である。
前述の全般的な記載及び以下の詳細な記載は、単なる例示的かつ説明的なものであり、特許請求されるいずれの主題も限定するものではないことを理解すべきである。
本出願では、特に具体的に明記しない限り、単数形の使用は複数を含む。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する場合、単数形「a」、「an」、及び、「the」は、前後の文脈によって明確に示されない限り、複数の指示対象を含む点に留意されたい。本出願では、特に明記しない限り、「又は」の使用は「及び/又は」を意味する。
値が、先行詞「約」を用いて近似値として表現される場合、その特定の値は、別の実施形態を形成することが理解される。本明細書で使用するとき、「約X」(Xは数値である)は、好ましくは記載の値の±10%を包括的に指す。例えば、「約8」という語句は、包括的に7.2~8.8の値を指す;別の例として、「約8%」という語句は、包括的に7.2%~8.8%の値を指す。存在する場合、全ての範囲は、包括的であり、組み合わせ可能である。例えば、「1~5」の範囲を列挙するとき、列挙した範囲は「1~4」、「1~3」、「1~2」、「1~2及び4~5」、「1~3及び5」等の範囲を含むと解釈すべきである。加えて、代替物のリストが明確に提供される場合、そのようなリストはまた、代替物のいずれかが除外されてもよい実施形態を含み得る。例えば、「1~5」の範囲が記載されている場合、そのような記載は、1、2、3、4、又は5のいずれかが除外される状況を支持することができる。したがって、「1~5」という記述は、「1及び3~5であるが、2ではない」又は単に「2は含まれない」を支持し得る。
本明細書で与えられる量的表現の一部は、「約」という用語で修飾されていない。「約」という用語が明示的に使用されているか否かに関わらず、本明細書において示されている分量は全て、その実際に示されている値を指すことを意味し、このような示された値の実験並びに/又は測定条件及び許容可能な誤差による近似値を含む、当該技術分野における通常の技量に基づいて合理的に推測されると思われる、このような示された値の近似値を指すことも意味することが理解される。
本明細書で使用される場合、「1つ又は2つ以上」という表現は、可能な場合はいつでも、かつ文脈に応じて、少なくとも1つ、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又はそれ以上を指す。
更に、「including(含む)」という用語、並びに「include(含む)」、「includes(含む)」、及び「含んだ(included)」といった他の形の使用は限定的なものではない。
本明細書で使用される章の見出しは、構成上の目的のためだけのものであり、記載される主題を限定するものとして解釈されるべきではない。
標準的な化学用語の定義は、Carey and Sundberg「Advanced Organic Chemistry 4th Ed.」Vols.A(2000)and B(2001),Plenum Press,New Yorkを含むが、これに限定されない参考文献に見出すことができる。
具体的な定義が提供されない限り、本明細書に記載される分析化学、合成有機化学、並びに医学及び医薬品化学に関連して使用される命名法、並びにこれらの実験手順及び技術は、当該技術分野で認識されているものである。標準的な手法を、化学合成、化学分析、薬学的調製、製剤化、及び送達、並びに患者の治療に使用することができる。標準的な手法を、組換えDNA、オリゴヌクレオチド合成、並びに組織培養及び形質転換(例えば、エレクトロポレーション、リポフェクション)に使用することができる。反応及び精製技術は、例えば、製造業者の仕様書のキットを使用して、又は当該技術分野で一般的に達成されているように、又は本明細書に記載されるように、実行され得る。従来の方法の、並びに本明細書全体を通して引用及び考察される様々な全般的なかつより具体的な参考文献に記載されている、前述の技術及び手順が、全般に実行され得る。
本明細書に記載される方法及び組成物は、本明細書で記載される特定の方法論、プロトコル、細胞株、構築物、及び試薬に限定されず、したがって、変更され得ることが理解されるべきである。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を記載する目的でのみ使用され、本明細書で記載される方法、化合物、組成物の範囲を制限することを意図しないとまた、理解すべきである。
上記及び下記において、「式(I)の化合物」という用語は、その付加塩、溶媒和物及び立体異性体を含むことを意味する。
本明細書で使用される場合、「Cx~y」(式中、x及びyは整数である)は、それが指定する部分を構成する炭素原子の数を指す(任意選択の置換基を除く)。したがって、C1~6アルキル基は1~6個の炭素原子を含有し、C3~6シクロアルキル基は3~6個の炭素原子を含有し、C1~4アルコキシ基は1~4個の炭素原子を含有するなどである。
「ハロ」、又は代替的に、「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを意味する。
アルキル基は、1~6個の炭素原子を有し得る(本明細書に現れるときはいつでも、「1~6」などの数値範囲は、所与の範囲内の各整数を指し、例えば、「1~6個の炭素原子」は、アルキル基が、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子など、6個以下の炭素原子からなり得ることを意味するが、本定義はまた、数値範囲が指定されていない「アルキル」という用語の場合も網羅する。本明細書に記載される化合物のアルキル基は、「C1~6アルキル」又は同様の指定として指定され得る。
例として、本明細書で基又は基の一部として使用される「C1~4アルキル」又は「C1~6アルキル」という用語は、それぞれ1~4個又は1~6個の炭素原子を含有する直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基を指す。例えば、そのような基としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。
「アルケニル」という用語は、アルキル基の少なくとも2個の原子が、芳香族基の一部ではない二重結合を形成するタイプのアルキル基を指す。アルケニル基の非限定的な例としては、-CH=CH、-C(CH)=CH、-CH=CHCH、-CH=C(CH及び-C(CH)=CHCHが挙げられる。アルケニル部分は、分岐であり得るか、又は直鎖であり得る。アルケニル基は、2~6個の炭素を有し得る。アルケニル基は、置換又は非置換され得る。構造に応じて、アルケニル基は、モノラジカル又はジラジカル(すなわち、アルケニレン基)であり得る。「アルケニル」の例にはまた、「C2~4アルケニル」又は「C2~6アルケニル」も含まれる。
「アルキニル」という用語は、アルキル基の少なくとも2個の原子が三重結合を形成するタイプのアルキル基を指す。アルキニル基の非限定的な例としては、-C≡CH、-C≡CCH、-C≡CCHCH及び-C≡CCHCHCHが挙げられる。アルキニル部分は、分岐であり得るか、又は直鎖であり得る。アルキニル基は、2~6個の炭素を有し得る。アルキニル基は、置換又は非置換され得る。構造に応じて、アルキニル基は、モノラジカル又はジラジカル(すなわち、アルキニレン基)であり得る。「アルキニル」の例にはまた、「C2~4アルキニル」又は「C2~6アルキニル」も含まれる。
「アルコキシ」基は、アルキルが本明細書で定義される通りである、「-O-アルキル」基を指す。
本明細書で基として又は基の一部として使用される「C1~4アルコキシ」又は「C1~6アルコキシ」という用語は、C1~4アルキル及びC1~6アルキルが本明細書で定義される通りである、-O-C1~4アルキル基又は-O-C1~6アルキル基を指す。そのような基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどが挙げられる。
本明細書で基又は基の一部として使用される「ヒドロキシC1~4アルキル」又は「ヒドロキシC1~6アルキル」という用語は、1個又は複数の水素原子がヒドロキシル基で置換されている、本明細書で定義される通りである、C1~4アルキル又はC1~6アルキル基を指す。したがって、「ヒドロキシC1~4アルキル」又は「ヒドロキシC1~6アルキル」という用語は、モノヒドロキシC1~4アルキル、モノヒドロキシC1~6アルキル、並びにポリヒドロキシC1~4アルキル及びポリヒドロキシC1~6アルキルも含む。ヒドロキシC1~4アルキル又はヒドロキシC1~6アルキルが1個、2個、3個又はそれ以上のヒドロキシル基を有し得るように、1個、2個、3個又はそれ以上の水素原子がヒドロキシル基で置換されていてもよい。そのような基の例としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルなどが挙げられる。
「ハロアルキル」という用語は、1つ又は複数の水素原子が1つ又は2つ以上のハロゲンで置換されている、本明細書で定義されるアルキル基を指す。「ハロアルキル」という用語としては、「ハロC1~4アルキル」、「ハロC1~6アルキル」、モノハロC1~4アルキル、モノハロC1~6アルキル、ポリハロC1~4アルキル、及びポリハロC1~6アルキルが挙げられる。ハロC1~4アルキル又はハロC1~6アルキルが1個、2個、3個又はそれ以上のハロゲンを有し得るように、1個、2個、3個又はそれ以上の水素原子がハロゲンで置換されていてもよい。ハロゲンは同じであってもよく、又はそれらは異なっていてもよい。ハロアルキルの非限定的な例としては、-CHCl、-CF、-CHF、-CHCF、-CFCF、-CF(CH、フルオロエチル、フルオロメチル、トリフルオロエチルなどが挙げられる。
「ヘテロアルキル」という用語は、1個又は2個以上の骨格鎖原子が炭素以外の原子、例えば、酸素、窒素、硫黄、リン、ケイ素、又はそれらの組み合わせから選択されるアルキルラジカルを指す。ヘテロ原子は、ヘテロアルキル基の任意の内部位置に配置され得る。例としては、-CH-O-CH、-CH-CH-O-CH、-CH-NH-CH、-CH-CH-NH-CH、-CH-N(CH)-CH、-CH-CH-NH-CH、-CH-CH-N(CH)-CH、-CH-S-CH-CH、-CH-CH、-S(O)-CH、-CH-CH-S(O)-CH、-CH-NH-OCH、-CH-O-Si(CH、-CH-CH=N-OCH、及び-CH=CH-N(CH)-CHが挙げられるが、それらに限定されるものではない。加えて、例として、-CH-NH-OCH及び-CH-O-Si(CHなど、最大2個までのヘテロ原子が連続していてもよい。ヘテロ原子の数を除いて、「ヘテロアルキル」は、1~6個の炭素原子を有し得る。
本明細書で基又は基の一部として使用される「ハロC1~4アルコキシ」又は「ハロC1~6アルコキシ」という用語は、1個又は複数の水素原子がハロゲンで置換されている、本明細書で定義される通りである、-O-C1~4アルキル基又は-O-C1~6アルキル基を指す。したがって、「ハロC1~4アルコキシ」又は「ハロC1~6アルコキシ」という用語は、モノハロC1~4アルコキシ、モノハロC1~6アルコキシ、並びにポリハロC1~4アルコキシ及びポリハロC1~6アルコキシも含む。ハロC1~4アルコキシ又はハロC1~6アルコキシが1個、2個、3個又はそれ以上のハロゲンを有し得るように、1個、2個、3個又はそれ以上の水素原子がハロゲンで置換されていてもよい。そのような基の例としては、フルオロエチルオキシ、ジフルオロメトキシ、又はトリフルオロメトキシなどが挙げられる。
「フルオロアルキル」及び「フルオロアルコキシ」という用語は、それぞれ、1つ又は2つ以上のフッ素原子で置換されているアルキル基及びアルコキシ基を含む。フルオロアルキルの非限定的な例としては、-CF、-CHF、-CHF、-CHCF、-CFCF、-CFCFCF、-CF(CHなどが挙げられる。フルオロアルコキシ基の非限定的な例としては、-OCF、-OCHF、-OCHF、-OCHCF、-OCFCF、-OCFCFCF、-OCF(CHなどが挙げられる。
本明細書で使用される「シアノC1~4アルキル」又は「シアノC1~6アルキル」という用語は、1個又は2個のシアノ基、特に、1個のシアノ基で置換されている、本明細書で定義される通りである、C1~4アルキル基又はC1~6アルキル基を指す。
「アミノ」は、-NH基を指す。
「アルキルアミン」又は「アルキルアミノ」という用語は、-N(アルキル)基を指し、アルキルは、本明細書で定義される通りであり、x及びyは、x=1、y=1及びx=2、y=0の群から選択される。x=2である場合、アルキル基は、それらが結合している窒素と一緒になって、環式環系を任意選択で形成することができる。「ジアルキルアミノ」は、アルキルが本明細書で定義される通りである、-N(アルキル)基を指す。
「カルボキシ」又は「カルボキシル」という用語は、-COHを指す。いくつかの実施形態では、カルボキシ部分は、カルボン酸部分と同様の物理的及び/又は化学的特性を示す官能基又は部分を指す「カルボン酸生物学的等価体」で置換されてもよい。カルボン酸生物学的等価体は、カルボン酸基の生物学的特性と類似の生物学的特性を有する。カルボン酸部分を有する化合物は、カルボン酸生物学的等価体と交換されたカルボン酸部分を有し得、カルボン酸含有化合物と比較した場合、同様の物理的及び/又は生物学的特性を有し得る。例えば、一実施形態では、カルボン酸生物学的等価体は、生理学的pHでカルボン酸基とほぼ同じ程度までイオン化する。カルボン酸の生物学的等価体の例としては、
Figure 2023554673000046
などが挙げられるが、それらに限定されるものではない。
本明細書で使用される「カルボシクリル」という用語は、文脈上他の意味示している場合を除き、芳香族、非芳香族、不飽和、部分飽和、及び完全飽和の炭素環系を含む。概して、文脈が他を示さない限り、そのような環系は、単環式又は二環式であり得又は架橋され得、例えば、3~12環員、又は4~10環員、又はより一般的には5~10環員を含有し得る。3~6環員への言及は、環中に3、4、5又は6個の原子を含み、4~7環員への言及は、環中に4、5、6又は7個の原子を含み、4~6環員への言及は、環中に4、5又は6個の原子を含む。単環式カルボシクリル環系の例は、3、4、5、6、7及び8環員、より一般には、3~7環員、好ましくは、4、5、6又は7環員、より好ましくは、5又は6環員を含有する環系である。二環式カルボシクリル環系の例は、8、9、10、11及び12環員、より一般的には、9又は10環員を含有するものである。本明細書においてカルボシクリル環系への言及がなされる場合、カルボシクリル環は、文脈が他を示さない限り、本明細書において考察される1つ又は2つ以上の置換基によって任意選択で置換され得る(すなわち、非置換又は置換され得る)。3~12員カルボシクリル環の特定の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、フェニルナフチル、インデニル、テトラヒドロナフチル、アズレニル、ノルボルナン(1,4-エンド-メチレン-シクロヘキサン)、アダマンタン環系が挙げられる。
「芳香族」という用語は、4n+2個のπ電子を含有する非局在化π電子系を有する平面環を指し、式中、nは、整数である。芳香環は、5個、6個、7個、8個、9個、又は9個を超える原子から形成され得る。芳香族は、任意選択で置換されていてもよい。「芳香族」という用語は、アリール基(例えば、フェニル、ナフタレニル)及びヘテロアリール基(例えば、ピリジニル、キノリニル)の両方を含む。
「非芳香族基」という用語は、文脈が他を示さない限り、芳香族性を有しない不飽和環系、部分飽和及び完全飽和ヘテロシクリル環系を包含する。
「不飽和」及び「部分飽和」という用語は、環構造が2つ以上の原子価結合を共有する原子を含有する、すなわち、環が少なくとも1つの多重結合、例えば、C=C、C≡C又はN=C結合を含有する環を指す。
「完全飽和」という用語は、環原子間に多重結合が存在しない環を指す。飽和ヘテロシクリル基としては、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジンが挙げられる。部分飽和ヘテロシクリル基としては、ピラゾリン、例えば、2-ピラゾリン及び3-ピラゾリンが挙げられる。
カルボシクリル環系は、アリール環系であり得る。
本明細書で使用される「アリール」という用語は、カルボシクリル芳香族基を指し、少なくとも1つの環が芳香族であるという条件で、1つ又は2つ以上の環が非芳香族である多環式(例えば、二環式)環系を包含する。そのような多環式系では、環系は、芳香族環又は非芳香族環によって化合物の残部に結合していてもよい。「アリール」という用語は、フェニル基、ナフチル基又はナフタレニル基、インデニル基、及びテトラヒドロナフチル基を含む。構造に応じて、アリール基は、モノラジカル又はジラジカル(すなわち、アリレン基)であり得る。
「シクロアルキル」という用語は、環を形成する原子(すなわち、骨格原子)の各々が炭素原子である、単環式又は多環式非芳香族ラジカルを指す。シクロアルキルは、飽和されていても、部分的に不飽和されていてもよい。「シクロアルキル」の例は、「C3~6シクロアルキル」である。シクロアルキルは、芳香環と縮合していてもよい(この場合、シクロアルキルは非芳香環炭素原子を介して結合している)。シクロアルキル基としては、3~10個の環原子を有する基が挙げられる。シクロアルキル基の代表的な例としては、これらに限定されるものではないが、以下の部分が挙げられる。すなわち、
Figure 2023554673000047
などが挙げられる。
「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクロアルキル」、又は「ヘテロ脂環式」という用語の基は、典型的には、窒素、酸素又は硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、特に、最大5個、最大4個、最大3個、最大2個、又は1個のヘテロ原子を含有する、本明細書で定義されるカルボシクリルを指す。本明細書においてヘテロシクリル環系への言及がなされる場合、ヘテロシクリル環は、文脈が他を示さない限り、本明細書において考察される1つ又は2つ以上の置換基によって任意選択で置換され得る(すなわち、非置換又は置換され得る)。これらのラジカルは、アリール又はヘテロアリールと縮合していてもよい。非芳香族複素環とも呼ばれる、ヘテロシクロアルキル基の具体例としては、以下が挙げられる。すなわち、
Figure 2023554673000048
などが挙げられる。
「ヘテロ脂環式」という用語はまた、炭水化物の全ての環形態を含み、単糖、二糖、及びオリゴ糖が挙げられるが、これらに限定されない。別段の記載がない限り、ヘテロシクロアルキルは、環内に2~10個のヘテロシクロアルキルを有する。ヘテロシクロアルキル中の炭素原子の数に言及する場合、ヘテロシクロアルキル中の炭素原子の数は、ヘテロシクロアルキルを構成する原子(ヘテロ原子を含む)(すなわち、ヘテロシクロアルキル環の骨格原子)の総数と同じではないことが理解される。
ヘテロシクリル環系は、5~12環員、より通常は、5~10環員を有するヘテロアリール環系であり得る。
「ヘテロアリール」という用語は、芳香族性を有するヘテロシクリル環系を示すように本明細書で使用される。「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つの環が芳香族であるという条件で、1つ又は2つ以上の環が非芳香族である多環式(例えば、二環式)環系を包含する。そのような多環式系では、環系は、芳香族環又は非芳香族環によって化合物の残部に結合していてもよい。
ヘテロアリール基の例は、5~12環員、より一般的には、5~10環員を含有する単環式及び二環式基である。ヘテロアリール基は、例えば、5員若しくは6員単環式環、又は縮合5員及び6員環若しくは2つの縮合6員環若しくは2つの縮合5員環から形成される二環式構造であり得る。ヘテロアリール環系は、典型的には、窒素、酸素及び硫黄から選択される最大約5個までのヘテロ原子を含有してもよい。典型的には、ヘテロアリール環は、最大4個までのヘテロ原子、より典型的には、最大3個までのヘテロ原子、より一般的には、最大2個までの、例えば、1個のヘテロ原子を含有する。一実施形態では、ヘテロアリール環は、少なくとも1個の環窒素原子を含有する。ヘテロアリール環中の窒素原子は、イミダゾール若しくはピリジンの場合のように、塩基性であってもよく、又はインドール若しくはピロール窒素の場合のように本質的に非塩基性であってもよい。概ね、環の任意のアミノ基置換基を含む、ヘテロアリール基中に存在する塩基性窒素原子の数は、5個未満である。
5員ヘテロアリール基の例としては、ピロリル基、フラニル基、チエニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、オキサトリアゾール基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、イソチアゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基及びテトラゾリル基が挙げられるが、それらに限定されない。特に、5員ヘテロアリール基の例としては、ピロリル基、フラニル基、チエニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、イソチアゾリル基、ピラゾリル基及びトリアゾリル基が挙げられるが、それらに限定されない。
6員ヘテロアリール基の例としては、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル及びトリアジニルが挙げられるが、それらに限定されない。
二環式ヘテロアリール基は、例えば、1、2又は3個の環ヘテロ原子を含有する5員環又は6員環に縮合したベンゼン環、0、1、2又は3個の環ヘテロ原子を含有する5員環又は6員環に縮合したピリジン環、0、1又は2個の環ヘテロ原子を含有する5員環又は6員環に縮合したピリミジン環、0、1、2又は3個の環ヘテロ原子を含有する5員環又は6員環に縮合したピロール環、0、1又は2個の環ヘテロ原子を含有する5員環又は6員環に縮合したピラゾール環、0、1又は2個の環ヘテロ原子を含有する5員環又は6員環に縮合したイミダゾール環、0、1又は2個の環ヘテロ原子を含有する5員環又は6員環に縮合したオキサゾール環、0、1又は2個の環ヘテロ原子を含有する5員環又は6員環に縮合したイソオキサゾール環、0、1又は2個の環ヘテロ原子を含有する5員環又は6員環に縮合したチアゾール環、0、1又は2個の環ヘテロ原子を含有する5員環又は6員環に縮合したイソチアゾール環、0、1、2又は3個の環ヘテロ原子を含有する5員環又は6員環に縮合したチオフェン環、0、1、2又は3個の環ヘテロ原子を含有する5員環又は6員環に縮合したフラン環、1、2又は3個の環ヘテロ原子を含有する5員芳香環又は6員芳香環に縮合したシクロヘキシル環、及び1、2又は3個の環ヘテロ原子を含有する5員芳香環又は6員芳香環に縮合したシクロペンチル環から選択された基であり得る。
別の5員環に縮合した5員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定の例としては、イミダゾチアゾリル(例えば、イミダゾ[2,1-b]チアゾール)及びイミダゾイミダゾリル(例えば、イミダゾ[1,2-a]イミダゾール)が挙げられるが、それらに限定されない。
5員環に縮合した6員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定の例としては、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、イソベンゾフラニル基、インドリル基、イソインドリル基、インドリジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、プリニル基、インダゾリル基、ピラゾロピリミジニル(例えば、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン)基、トリアゾロピリミジニル(例えば、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン)基、ベンゾジオキソリル基、イミダゾピラジニル基、イミダゾピリダジニル基、イミダゾピリジニル基及びピラゾロピリジニル(例えば、ピラゾロ[1,5-a]ピリジン)基が挙げられるが、それらに限定されない。
2つの縮合6員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定の例としては、キノリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、シンノリニル基、クロマニル基、イソクロマニル基、チオクロマニル基、ベンゾピラニル基、ベンゾジオキサニル基、ベンゾオキサジニル基、ピリドピリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基及びプテリジニル基が挙げられるが、これらに限定されない。
2つの縮合6員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定の例としては、キノリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾピラニル基、ベンゾジオキサニル基、ベンゾオキサジニル基、ピリドピリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、及びプテリジニル基が挙げられるが、それらに限定されない。
芳香環及び非芳香環を含有する多環式ヘテロアリール基の例としては、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾフラニル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾフラニル、テトラヒドロトリアゾロピラジニル(例えば、5,6,7,8-テトラヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]-ピラジニル)、及びインドリニルが挙げられる。
窒素含有ヘテロアリール環は、少なくとも1個の環窒素原子を含有する必要がある。各環は、加えて、典型的には、窒素、硫黄及び酸素から選択される最大約4個までの他のヘテロ原子を含有してもよい。典型的には、ヘテロアリール環は、最大3個までのヘテロ原子、例えば、1個、2個又は3個、より一般的には、最大2個までの窒素、例えば、1個の窒素)を含有する。ヘテロアリール環中の窒素原子は、イミダゾール若しくはピリジンの場合のように、塩基性であってもよく、又はインドール若しくはピロール窒素の場合のように本質的に非塩基性であってもよい。概ね、環の任意のアミノ基置換基を含む、ヘテロアリール基中に存在する塩基性窒素原子の数は、5個未満である。
窒素含有ヘテロアリール基の例としては、ピリジル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、オキサトリアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、トリアゾリル(例えば、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル)、テトラゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル及びベンゾイソチアゾール、インドリル、3H-インドリル、イソインドリル、インドリジニル、イソインドリニル、プリニル、インダゾリル、キノリジニル、ベンゾオキサジニル、ピリド-ピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、並びにプテリジニルが挙げられるが、それらに限定されない。
芳香環及び非芳香環を含有する窒素含有多環式ヘテロアリール基の例としては、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、及びインドリニルが挙げられる。
非芳香族ヘテロシクリル基の例は、3~12環員、より一般的には、5~10環員を有する基である。そのような基は、例えば、単環式又は二環式であってよく、典型的には、窒素、酸素及び硫黄から選択される1~5ヘテロ原子環員(より通常は、1、2、3又は4ヘテロ原子環員)を有する。ヘテロシクリル基は、例えば、環状エーテル部分(例えば、テトラヒドロフラン及びジオキサンにおけるような)、環状チオエーテル部分(例えば、テトラヒドロチオフェン及びジチアンにおけるような)、環状アミン部分(例えば、ピロリジンにおけるような)、並びにそれらの組み合わせ(例えば、チオモルホリン)を含有し得る。
特定の例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル(例えば、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル及び4-ピペリジニル)、ピロリジニル(例えば、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル及び3-ピロリジニル)、アゼチジニル、ピラニル(2H-ピラニル又は4H-ピラニル)、ジヒドロチオフェニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、テトラヒドロピラニル、イミダゾリニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、オキセタニル、チアゾリニル、2-ピラゾリニル、ピラゾリジニル及びピペラジニルが挙げられる。概して、好ましい非芳香族ヘテロシクリル基としては、ピペリジニル、ピロリジニル、アゼチジニル、モルホリニル及びピペラジニルなどの飽和基が挙げられる。概して、好ましい非芳香族ヘテロシクリル基としては、ピペリジニル、ピロリジニル、アゼチジニル、モルホリニル及びピペラジニルなどの飽和基が挙げられる。
窒素含有非芳香族ヘテロシクリル環において、環は、少なくとも1個の環窒素原子を含有する必要がある。
窒素含有非芳香族ヘテロシクリル基の特定の例としては、アジリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル(例えば、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル及び4-ピペリジニル)、ピロリジニル(例えば、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル及び3-ピロリジニル)、ジヒドロチアゾリル、イミダゾリニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、2-ピラゾリニル、3-ピラゾリニル、ピラゾリジニル及びピペラジニルが挙げられる。
3~6員単環飽和ヘテロシクリルの特定の例としては、モルホリニル環系、チオモルホリニル環系、ジオキサニル環系、ピペリジル(例えば、1-ピペリジル、2-ピペリジル、3-ピペリジル及び4-ピペリジル)環系、ピペラジニル環系、ピロリジニル(例えば、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル及び3-ピロリジニル)環系、イミダゾリジニル環系、ピラゾリジニル環系、オキサゾリジニル環系、イソオキサゾリジニル環系、チアゾリジニル環系、イソチアゾリジニル環系、ジオキソラニル環系、ジチオラニル環系、テトラヒドロフラニル環系、テトラヒドロチオフェニル環系、テトラヒドロピラニル(例えば、4-テトラヒドロピラニル)環系、ジチアニル環系、トリオキサニル環系、トリチアニル環系、アジリジニル環系、オキシラニル環系、チイラニル環系、ジアジリジニル環系、ジオキサリニル環系、オキセタニル環系、アゼチジニル環系、チエタニル環系、ジオキセタニル環系が挙げられる。
3~6員単環ヘテロシクリルの特定の例としては、モルホリニル環系、チオモルホリニル環系、ピペリジル(例えば、1-ピペリジル、2-ピペリジル、3-ピペリジル及び4-ピペリジル)環系、ピロリジニル(例えば、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル及び3-ピロリジニル)環系、イミダゾリジニル環系、ピラゾリジニル環系、オキサゾリジニル環系、イソオキサゾリジニル環系、チアゾリジニル環系、イソチアゾリジニル環系、ジオキソラニル環系、ジチオラニル環系、ピペラジニル環系、テトラヒドロフラニル環系、テトラヒドロチオフェニル環系、ジオキサニル環系、テトラヒドロピラニル(例えば、4-テトラヒドロピラニル)環系、ジチアニル環系、トリオキサニル環系、トリチアニル環系、アジリジニル環系、オキシラニル環系、チイラニル環系、ジアジリジニル環系、ジオキサリニル環系、オキセタニル環系、アゼチジニル環系、チエタニル環系、ジオキセタニル環系、アジリニル環系、アゼチル(azetyl)環系、1,2-ジチエチル環系、ピロリル環系、フラニル環系、チオフェニル環系、イミダゾリル環系、ピラゾリル環系、オキサゾリル環系、チアゾリル環系、イソチアゾリル環系、トリアゾリル環系、オキサジアゾリル環系、チアジアゾリル環系、ジチアゾリル環系、ピリジニル環系、ピラニル環系、チオピラニル環系、ピリミジニル環系、チアジニル環系、オキサジニル環系、トリアジニル環系が挙げられる。
3~12員複素環の具体例としては、モルホリニル環系、チオモルホリニル環系、ピペリジル(例えば、1-ピペリジル、2-ピペリジル、3-ピペリジル及び4-ピペリジル)環系、ピロリジニル(例えば、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル及び3-ピロリジニル)環系、イミダゾリジニル環系、ピラゾリジニル環系、オキサゾリジニル環系、イソオキサゾリジニル環系、チアゾリジニル環系、イソチアゾリジニル環系、ジオキソラニル環系、ジチオラニル環系、ピペラジニル環系、テトラヒドロフラニル環系、テトラヒドロチオフェニル環系、ジオキサニル環系、テトラヒドロピラニル(例えば、4-テトラヒドロピラニル)環系、ジチアニル環系、トリオキサニル環系、トリチアニル環系、アジリジニル環系、オキシラニル環系、チイラニル環系、ジアジリジニル環系、ジオキサリニル環系、オキセタニル環系、アゼチジニル環系、チエタニル環系、ジオキセタニル環系、アジリニル環系、アゼチル(azetyl)環系、1,2-ジチエチル環系、ピロリル環系、フラニル環系、チオフェニル環系、イミダゾリル環系、ピラゾリル環系、オキサゾリル環系、チアゾリル環系、イソチアゾリル環系、トリアゾリル環系、オキサジアゾリル環系、チアジアゾリル環系、ジチアゾリル環系、ピリジニル環系、ピラニル環系、チオピラニル環系、ピリミジニル環系、チアジニル環系、オキサジニル環系、トリアジニル環系、アゼパニル環系、オキセパニル環系、チエパニル環系、1,2-ジアゼパニル環系、1,4-ジアゼパニル環系、ジアゼピニル環系、チアゼピニル環系、アゾカニル環系、アゾシニル環系、イミダゾチアゾリル(例えば、イミダゾ-[2,1-b]チアゾリル)環系、イミダゾ-イミダゾリル(例えば、イミダゾ-[1,2-a]イミダゾリル)環系、ベンゾフラニル環系、ベンゾチオフェニル環系、ベンゾイミダゾリル環系、ベンゾオキサゾリル環系、イソベンゾオキサゾリル環系、ベンゾイソオキサゾリル環系、ベンゾチアゾリル環系、ベンゾイソチアゾリル環系、イソベンゾフラニル環系、インドリル環系、イソインドリル環系、インドリジニル環系、インドリニル環系、イソインドリニル環系、プリニル環系、インダゾリル環系、ピラゾロピリミジニル(例えば、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニル)環系、トリアゾロピリミジニル(例えば、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジニル)環系、ベンゾジオキソリル環系、イミダゾピリジニル環系及びピラゾロピリジニル(例えば、ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル)環系、キノリニル環系、イソキノリニル環系、クロマニル環系、チオクロマニル環系、イソクロマニル環系、ベンゾジオキサニル環系、キノリジニル環系、ベンゾオキサジリル環系、ピリドピリジニル環系、キノキサリニル環系、キナゾリニル環系、シンノリニル環系、フタラジニル環系、ナフチリジニル環系、プテリジニル環系、テトラヒドロ-イソキノリニル環系、テトラヒドロキノリニル環系、ジヒドロベンゾチエニル環系、ジヒドロベンゾフラニル環系、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニル環系、ベンゾ[1,3]ジオキソリル環系、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾフラニル環系、テトラヒドロトリアゾロ-ピラジニル(例えば、5,6,7,8-テトラヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジニル)環系、8-オキサ-3-アザビシクロ-[3.2.1]オクタニル環系、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル環系、3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル環系、3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル環系が挙げられる。
5~6員芳香族複素環の特定の例としては、ピロリル環系、フラニル環系、チオフェニル環系、イミダゾリル環系、フラザニル環系、オキサゾリル環系、オキサジアゾリル環系、オキサトリアゾリル環系、イソオキサゾリル環系、チアゾリル環系、チアジアゾリル環系、イソチアゾリル環系、ピラゾリル環系、トリアゾリル環系、テトラゾリル環系、ピリジニル環系、ピラジニル環系、ピリダジニル環系、ピリミジニル環系及びトリアジニル環系が挙げられるが、これらに限定されない。
ヘテロシクリル環及びカルボシクリル環としてはまた、例えば、ノルボルナン(1,4-エンド-メチレン-シクロヘキサン)、アダマンタン、オキサ-アダマンタンなどの、例えば、架橋シクロアルカンなどの架橋環系;例えば、8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタンなどの架橋モルホリン環;例えば、3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタンなどの架橋ピペラジン環;例えば、1,4-エチレンピペリジンなどの架橋ピペリジン環が挙げられる。縮合環系と架橋環系の区別の記載については、Advanced Organic Chemistry,by Jerry March,4th Edition,Wiley Interscience,pages 131-133,1992を参照されたい。
環系内に引かれた線は、結合が適切かつ利用可能な環原子のいずれかに結合され得ることを示す。
「任意選択の」又は「任意選択で」という用語は、それに続いて記載されるイベントが起こってもよい又は起こらなくてもよいことを意味する。この用語は、イベントが起こってもよい場合又は起こらなくてもよい場合を包含する。
本開示の化合物では、描かれた式において「」で示される炭素原子は、キラル中心である。炭素原子が「(R)」で示される場合、それは純粋なエナンチオマー(鏡像異性体)であるが、それがRエナンチオマー又はSエナンチオマーであるかどうかは不明であることを意味する。同様に、炭素原子が「(S)」で示される場合、それは純粋なエナンチオマーであるが、それがRエナンチオマー又はSエナンチオマーであるかどうかは不明であることを意味する。
「結合」又は「単結合」という用語は、結合によって連結された原子がより大きな部分構造の一部であるとみなされる場合、2つの原子又は2つの部分間の化学結合を指す。
「部分」という用語は、分子の特定のセグメント又は官能基を指す。化学部分は、多くの場合、分子内に埋め込まれた、又は分子に付加された化学物質として認識される。
本明細書で使用される場合、単独で、かつ数の指定なしに現れる置換基「R」は、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(環炭素を介して結合している)、及びヘテロシクロアルキルの中から選択される置換基を指す。
「任意選択で置換されている」又は「置換されている」という用語は、明示的に定義されていない場合、言及された基が、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、-OH、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、アリールスルホン、-CN、アルキニル、C1~6アルキルアルキニル、ハロ、アシル、アシルオキシ、-COH、-CO-アルキル、ニトロ、ハロアルキル、フルオロアルキル、並びに一置換及び二置換アミノ基(例えば、-NH、-NHR、-N(R))を含むアミノ、並びにそれらの保護誘導体から個々にかつ独立して選択される1つ又は2つ以上の追加の基で置換されていてもよいことを意味する。いくつかの実施形態では、任意選択の置換基は、ハロゲン、-CN、-NH、-NH(CH)、-N(CH、-OH、-COH、-COアルキル、-C(=O)NH、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)、-S(=O)NH、-S(=O)NH(アルキル)、-S(=O)N(アルキル)、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、及びアリールスルホンから独立して選択される。いくつかの実施形態では、任意選択の置換基は、ハロゲン、-CN、-NH、-OH、-NH(CH)、-N(CH、-CH、-CHCH、-CF、-OCH、及び-OCFから独立して選択される。いくつかの実施形態では、置換された基は、前述の基の1つ又は2つで置換される。いくつかの実施形態では、脂肪族炭素原子(芳香族炭素原子を除く、非環式又は環式、飽和又は不飽和炭素原子)上の任意選択の置換基は、オキソ(=O)を含む。
本明細書で使用される「治療有効量」という用語は、必要とする哺乳動物に投与された場合に、本明細書に記載される疾患、障害又は状態を少なくとも部分的に改善するのに、又は少なくとも部分的に予防するのに有効である活性化合物又は医薬品の量を指す。
本明細書で使用される場合、「組成物」という用語は、特定の成分を特定の量で含む産生物/生成物、並びに、直接的又は間接的に特定の成分の特定の量の組み合わせから生じるいずれの産生物も包含するように意図される。
本明細書で使用される場合、「発現」という用語は、ポリヌクレオチドがmRNAに転写され、ペプチド、ポリペプチド、又はタンパク質に翻訳されるプロセスを含む。
「アクチベーター」という用語は、本明細書では、種自体がレセプターに結合するか、又は種の代謝産物が受容体に結合するかにかかわらず、示された受容体の活性化を生じる分子種のいずれも示すように使用される。したがって、アクチベーターは、受容体のリガンドであり得るか、又はそれは、受容体のリガンドに代謝されるアクチベーター、すなわち、組織において形成されかつ実際のリガンドである代謝産物であり得る。
本明細書で使用される「アンタゴニスト」という用語は、受容体に結合し、その後、受容体のアゴニスト誘導性転写活性を減少させる小分子薬剤を指す。
本明細書で使用される「アゴニスト」という用語は、受容体に結合し、その後、既知のアゴニストの非存在下で受容体転写活性を増加させる小分子薬剤を指す。
本明細書で使用される「インバースアゴニスト」という用語は、受容体に結合し、その後、既知のアゴニストの非存在下で存在する受容体転写活性の基礎レベルを減少させる小分子薬剤を指す。
本明細書で使用される「調節する」という用語は、単なる一例として、標的の活性を増強すること、標的の活性を阻害すること、標的の活性を制限すること、又は標的の活性を延長することを含む、標的の活性を変化させるように直接的又は間接的に標的と相互作用することを意味する。
「対象」又は「患者」という用語は、哺乳動物を包含する。哺乳動物の例としては、哺乳動物クラスの任意のメンバー:ヒト、チンパンジーなどの非ヒト霊長類、並びに他の類人猿及びサル種;ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどの家畜(farm animal);ウサギ、イヌ、ネコなどの家畜(domestic animal);ラット、マウス、モルモットなどのげっ歯類を含む実験動物が挙げられるが、それらに限定されない。一実施形態では、哺乳動物は、ヒトである。当業者は、哺乳動物の1つの種における病状の重症度を低減させる療法が、哺乳動物の別の種に対する療法の効果を予測することを認識する。
「治療する」、「治療すること」又は「治療」という用語は、本明細書で使用される場合、疾患若しくは状態の少なくとも1つの症状を緩和、軽減若しくは改善すること、更なる症状を予防すること、疾患若しくは状態を阻害すること、例えば、疾患若しくは状態の発症を停止させること、疾患若しくは状態を軽減すること、疾患若しくは状態の退行を引き起こすこと、疾患若しくは状態によって引き起こされる状態を緩和すること、疾患若しくは状態の症状を予防的及び/若しくは治療的に停止させることを含む。
「増殖性疾患」は、細胞の増殖による異常な成長又は伸長に起因して生じる疾患を指す。増殖性疾患は、1)正常な静止細胞の病理学的増殖、2)正常な位置からの細胞の病理学的移動(例えば、新生物細胞の転移)、3)マトリックスメタロプロテアーゼ(例えば、コラゲナーゼ、ゼラチナーゼ、及びエラスターゼ)などのタンパク質分解酵素の病理学的発現、又は4)増殖性網膜症及び腫瘍転移におけるような病理学的血管新生と関連付けられ得る。例示的な増殖性疾患としては、がん(すなわち、「悪性新生物」)、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、自己炎症性疾患、及び自己免疫疾患が挙げられる。
「新生物」及び「腫瘍」という用語は、本明細書において互換的に使用され、組織の異常な塊であって、塊の成長が正常組織の成長を上回り、かつ正常組織の成長と協調しない、塊を指す。新生物又は腫瘍は、以下の特徴:細胞分化(形態及び機能性を含む)の程度、増殖速度、局所浸潤、及び転移に応じて、「良性」又は「悪性」であり得る。「良性新生物」は、概して、十分に分化しており、悪性新生物よりも特徴的に遅い増殖を有し、起源の部位に局在化したままである。加えて、良性新生物は、遠隔部位に浸潤、侵襲、又は転移する能力を有しない。例示的な良性新生物としては、脂肪腫、軟骨腫、腺腫、アクロコルドン、老人性血管腫、脂漏性角化症、黒子、及び脂腺過形成が挙げられるが、それらに限定されない。いくつかの場合において、ある特定の「良性」腫瘍は、後に悪性新生物を生じ得、これは、腫瘍の新生物細胞の亜集団における更なる遺伝子変化に起因し得、これらの腫瘍は、「前悪性新生物」と呼ばれる。例示的な前悪性新生物は、奇形腫である。対照的に、「悪性新生物」は、概して、分化が不十分(退形成)であり、進行性の浸潤、侵襲、及び周囲組織の破壊を伴う特徴的に急速な増殖を有する。更に、悪性新生物は、概して、遠隔部位に転移する能力を有する。
本明細書で使用される場合、「がん」という用語は、悪性新生物を指す。例示的ながんとしては、聴神経腫瘍;腺がん;副腎がん;肛門がん;血管肉腫(例えば、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、血管肉腫);虫垂がん;良性単クローン性免疫グロブリン血症;胆道がん(例えば、胆管がん);膀胱がん;乳がん(breast cancer)(例えば、乳房の腺がん、乳房の乳頭がん、乳がん(mammary cancer)、乳房の髄様がん);脳がん(例えば、髄膜腫、神経膠芽腫、神経膠腫(例えば、星状細胞腫、乏突起神経膠腫)、髄芽細胞腫);気管支がん;カルチノイド腫瘍;子宮頸がん(例えば、子宮頸部腺がん);絨毛がん;脊索腫;頭蓋咽頭腫;結腸直腸がん(例えば、結腸がん、直腸がん、結腸直腸腺がん);結合組織がん;上皮がん;上衣腫;内皮肉腫(例えば、カポジ肉腫、多発性特発性出血性肉腫);子宮内膜がん(例えば、子宮がん、子宮肉腫);食道がん(例えば、食道の腺がん、バレット腺がん);ユーイング肉腫;眼がん(例えば、眼内メラノーマ、網膜芽細胞腫);家族性過好酸球増加症;胆嚢がん;胃がん(例えば、胃腺がん);消化管間質腫瘍(gastrointestinal stromal tumor、GIST);胚細胞がん;頭頸部がん(例えば、頭頸部扁平上皮細胞がん、口腔がん(例えば、口腔扁平上皮がん)、喉のがん(例えば、喉頭がん、咽頭がん、鼻咽腔がん、中咽頭がん));造血がん(例えば、急性リンパ球性白血病(ALL)(例えば、B細胞ALL、T細胞ALL)、急性骨髄性白血病(AML)(例えば、B細胞AML、T細胞AML)、慢性骨髄性白血病(CML)(例えば、B細胞CML、T細胞CML)、及び慢性リンパ球性白血病(CLL)(例えば、B細胞CLL、T細胞CLL));リンパ腫、例えば、ホジキンリンパ腫(Hodgkin lymphoma、HL)(例えば、B細胞HL、T細胞HL)及び非ホジキンリンパ腫(non-Hodgkin lymphoma、NHL)(例えば、B細胞NHL、例えば、びまん性大細胞型リンパ腫(diffuse large cell lymphoma、DLCL)(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病/小リンパ球性リンパ腫(chronic lymphocytic leukemia/small lymphocytic lymphoma、CLL/SLL)、マントル細胞リンパ腫(mantle cell lymphoma、MCL)、辺縁帯B細胞リンパ腫(例えば、粘膜関連リンパ組織(mucosa-associated lymphoid tissue、MALT)リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、脾臓辺縁帯B細胞リンパ腫)、原発性縦隔B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫(すなわち、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症)、有毛細胞白血病(hairy cell leukemia、HCL)、免疫芽球性大細胞リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫及び中枢神経系(central nervous system、CNS)原発悪性リンパ腫;及びT細胞NHL、例えば、前駆Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病、末梢T細胞リンパ腫(peripheral T-cell lymphoma、PTCL)(例えば、皮膚T細胞リンパ腫(cutaneous T-cell lymphoma、CTCL)(例えば、菌状息肉症、セザリー症候群)、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、節外性ナチュラルキラーT細胞リンパ腫、腸症型T細胞リンパ腫、皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫及び未分化大細胞リンパ腫);上記の1つ又は2つ以上の白血病/リンパ腫の混合物;並びに多発性骨髄腫(multiple myeloma、MM));重鎖病(例えば、アルファ鎖病、ガンマ鎖病、ミュー鎖病);血管芽腫;下咽頭がん;炎症性筋線維芽細胞性腫瘍;免疫球性アミロイドーシス;腎臓がん(例えば、ウィルムス腫瘍としても知られる腎芽細胞腫、腎臓細胞がん);肝臓がん(例えば、肝細胞がん(hepatocellular cancer、HCC)、悪性肝がん);肺がん(例えば、気管支原性がん、小細胞肺がん(SCLC)、非小細胞肺がん(non-small cell lung cancer、NSCLC)、肺腺がん);平滑筋肉腫(leiomyosarcoma、LMS);肥満細胞症(例えば、全身性肥満細胞症);筋肉がん;骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome、MDS);中皮腫;骨髄増殖性疾患(myeloproliferative disorder、MPD)(例えば、真性赤血球増加症(polycythemia vera、PV)、本態性血小板増加症(essential thrombocytosis、ET)、骨髄線維症(myelofibrosis、MF)としても知られる原因不明骨髄化生(agnogenic myeloid metaplasia、AMM)、慢性突発性骨髄線維症、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性好中球性白血病(chronic neutrophilic leukemia、CNL)、好酸球増加症候群(hypereosinophilic syndrome、HES));神経芽細胞腫;神経線維腫(例えば、神経線維腫症(neurofibromatosis、NF)1型又は2型、神経鞘腫症);神経内分泌がん(例えば、膵消化管神経内分泌腫瘍(gastroenteropancreatic neuroendocrine tumor、GEP-NET)、カルチノイド腫瘍);骨肉腫(例えば、骨がん);卵巣がん(例えば、嚢胞腺がん、卵巣胎芽性がん、卵巣腺がん);乳頭状腺がん;膵臓がん(例えば、膵臓腺がん、膵管内乳頭粘液性腫瘍(intraductal papillary mucinous neoplasm、IPMN)、膵島細胞腫瘍);陰茎がん(例えば、陰茎及び陰嚢のパジェット病);松果体腫;原始神経外胚葉性腫瘍(neuroectodermal tumor、PNT);形質細胞腫瘍;腫瘍随伴性症候群;上皮内腫瘍;前立腺がん(例えば、前立腺腺がん);直腸癌;横紋筋肉腫;唾液腺がん;皮膚がん(例えば、扁平上皮がん(squamous cell carcinoma、SCC)、ケラトアカントーマ(keratoacanthoma、KA)、メラノーマ、基底細胞がん(basal cell carcinoma、BCC));小腸がん(例えば、虫垂がん);軟部組織肉腫(例えば、悪性線維性組織球腫(malignant fibrous histiocytoma、MFH)、脂肪肉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍(malignant peripheral nerve sheath tumor、MPNST)、軟骨肉腫、線維肉腫、粘液肉腫);脂腺がん;小腸がん;汗腺がん;滑液腫瘍;精巣がん(例えば、精上皮腫、精巣胚性がん腫);甲状腺がん(例えば、甲状腺の乳頭状がん、甲状腺乳頭がん(papillary thyroid carcinoma、PTC)、甲状腺髄様がん);尿道がん;腟がん;及び外陰がん(例えば、外陰パジェット病)が挙げられるが、それらに限定されない。
「血管新生」という用語は、新しい血管の形成及び成長を指す。正常な血管新生は、創傷を治癒するため、及び傷害後の組織への血流を回復させるために、対象の健康な身体において生じる。健康な身体は、多くの手段、例えば、血管新生刺激増殖因子及び血管新生阻害剤を介して血管新生を制御する。がん、糖尿病性失明、加齢黄斑変性症、関節リウマチ、及び乾癬などの多くの疾患状態は、異常な(すなわち、増加した又は過剰な)血管新生を特徴とする。異常な血管新生は、正常な身体における血管新生よりも大きい血管新生、特に、正常な血管新生(例えば、月経又は創傷治癒)に関連しない成人における血管新生を指す。異常な血管新生は、罹患組織に栄養を供給し、かつ/又は正常組織を破壊する新しい血管を提供し得、がんの場合、新しい血管は、腫瘍細胞が循環中に逃げ、他の器官に留まり得る(腫瘍転移)。
本明細書で使用される場合、「炎症性疾患」は、炎症によって引き起こされるか、炎症から生じるか、又は炎症をもたらす疾患を指す。「炎症性疾患」という用語はまた、マクロファージ、顆粒球、及び/又はTリンパ球による誇張された応答を引き起こし、異常な組織損傷及び/又は細胞死につながる、調節不全の炎症反応を指し得る。炎症性疾患は、急性炎症状態か又は慢性炎症状態のいずれかであり得、感染性又は非感染性原因に起因し得る。炎症性疾患には、これらに限定されないが、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、自己免疫障害、多発性硬化、全身性紅斑性狼瘡、リウマチ性多発筋痛症(polymyalgia rheumatica、PMR)、痛風性関節炎、変性性関節炎、腱炎、滑液包炎、乾癖、嚢胞性繊維症、関節骨炎、リウマチ性関節炎、炎症性関節炎、シェーグレン症候群、巨細胞性動脈炎、強直性脊髄炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、天疱瘡、類天疱瘡、糖尿病(例えば、I型)、重症筋無力症、橋本病、グレーブス病、グッドパスチャー病、混合性結合組織病、硬化性胆管炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、悪性貧血、炎症性皮膚疾患、通常型間質性肺炎(usual interstitial pneumonitis、UIP)、石綿肺症、珪肺症、気管支拡張症、ベリリウム肺症、滑石肺症、塵肺症、サルコイドーシス、剥離性間質性肺炎、リンパ性間質性肺炎、巨細胞性間質性肺炎、細胞性間質性肺炎、外因性アレルギー性肺胞炎、ウェゲナー肉芽腫症及び関連する形態の血管炎(側頭動脈炎及び結節性多発動脈炎)、炎症性皮膚疾患、肝炎、遅延型過敏性反応(例えば、毒ツタ皮膚炎)、肺炎、気道炎症、成人呼吸窮迫症候群(Adult Respiratory Distress Syndrome、ARDS)、脳炎、即時型過敏性反応、喘息、花粉症、アレルギー、急性アナフィラキシー、リウマチ熱、糸球体腎炎、腎盂腎炎、蜂巣炎、膀胱炎、慢性胆嚢炎、虚血(虚血性傷害)、再灌流傷害、同種移植片拒絶反応、宿主対移植片病、虫垂炎、動脈炎、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、子宮頸管炎、胆管炎、絨毛膜羊膜炎、結膜炎、涙腺炎、皮膚筋炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、歯肉炎、回腸炎、虹彩炎、喉頭炎、脊髄炎、心筋炎、腎炎、臍炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵臓炎、耳下腺炎、心膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺炎、直腸炎、前立腺炎、鼻炎、耳管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、睾丸炎、扁桃腺炎、尿道炎、膀胱炎、ブドウ膜炎、膣炎、脈管炎、外陰炎、外陰膣炎、血管炎、慢性気管支炎、骨髄炎、視神経炎、側頭動脈炎、横断性脊髄炎、壊死性筋膜炎、並びに壊死性腸炎が挙げられる。
本明細書中で使用される場合、「自己免疫疾患」は、身体に通常存在する物質及び組織に対する対象の身体の不適切な免疫応答から生じる疾患をいう。言い換えれば、免疫系は、身体のある部分を病原体として誤って、それ自体の細胞を攻撃する。これは、ある特定の器官(例えば、自己免疫甲状腺炎)に限定され得るか、又は異なる場所における特定の組織に関与し得る(例えば、肺及び腎臓内の基底膜に影響を及ぼし得るグッドパスチャー病)。自己免疫疾患の治療は、典型的には、免疫抑制、例えば、免疫応答を減少させる投薬、を伴う。例示的な自己免疫疾患としては、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、壊死性血管炎、リンパ節炎、結節性動脈周囲炎、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、関節炎、乾癬性関節炎、全身性エリテマトーデス、乾癬、潰瘍性大腸炎、全身性強皮症、皮膚筋炎/多発性筋炎、抗リン脂質抗体症候群、強皮症、尋常性天疱瘡、ANCA関連血管炎(例えば、ウェゲナー肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎)、ブドウ膜炎、シェーグレン症候群、クローン病、ライター症候群、強直性脊椎炎、ライム関節炎、ギランバレー症候群、橋本甲状腺炎、及び心筋症が挙げられるが、これらに限定されない。
「自己炎症性疾患」という用語は、自己免疫疾患と類似しているが、それとは異なる疾患のカテゴリーを指す。自己炎症性疾患及び自己免疫疾患は、両方の群の障害が対象自体の組織を攻撃する免疫系から生じ、炎症の増加をもたらすという点で、共通の特徴を共有する。自己炎症性疾患において、対象の先天性免疫系は、未知の理由で炎症を引き起こす。先天性免疫系は、対象において自己抗体又は抗原に遭遇したことがない場合であっても反応する。自己炎症性障害は、発熱、発疹、又は関節腫脹などの症状をもたらす炎症の激しいエピソードを特徴とする。これらの疾患にはまた、重要器官における血液タンパク質の可能性がある致死的な蓄積であるアミロイドーシスのリスクが伴っている。自己炎症性疾患としては、家族性地中海熱(familial Mediterranean fever、FMF)、新生児発症多臓器炎症性疾患(neonatal onset multisystem inflammatory disease、NOMID)、腫瘍壊死因子(tumor necrosis factor、TNF)受容体関連周期性症候群(tumor necrosis factor receptor-associated periodic syndrome、TRAPS)、インターロイキン-1受容体アンタゴニスト(deficiency of the interleukin-1 receptor antagonist、DIRA)の欠損、及びベーチェット病が挙げられるが、これらに限定されない。
「生物学的試料」という用語は、組織試料(組織切片及び組織の針生検など)、細胞試料(例えば、細胞学的塗抹試料(Pap若しくは血液塗抹試料など)又は顕微解剖によって得られた細胞の試料)、生物全体の試料(酵母又は細菌の試料など)、又は細胞分画、断片若しくは細胞小器官(例えば、細胞を溶解し、遠心分離又は他の方法によってその構成要素を分離することによって得られる)を含むいずれかの試料を指す。生物学的試料の他の例としては、血液、血清、尿、精液、糞便、脳脊髄液、間質液、粘液、涙、汗、膿、生検組織(例えば、外科的生検若しくは針生検によって得られる)、乳頭吸引液、乳、膣液、唾液、スワブ(例えば、頬スワブ)、又は第1の生物学的試料に由来する生体分子を含有するいずれかの材料が挙げられる。生物学的試料はまた、トランスジェニック卵母細胞、精子細胞、胚盤胞、胚、胎児、ドナー細胞、又は細胞核などのトランスジェニックである生物学的試料を含む。
異性体、塩、N-オキシド、溶媒和物、多形体、プロドラッグ、同位体標識誘導体
上記及び下記では、「式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IVa)、(IVb)、(Va)、(Vb)の化合物」、「本開示若しくは本発明の化合物」、「本明細書に提示する化合物」という用語、又は類似の用語は、それらの付加塩、溶媒和物及び立体異性体を含むことを意味する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提示される化合物は、1つ又は2つ以上の立体中心を有し、各中心は、独立して、R配置又はS配置のいずれかにおいて存在する。本明細書に提示する化合物は、全てのジアステレオマー、エナンチオマー、アトロプ異性体、及びエピマー形態、並びにそれらの適切な混合物を含む。立体異性体は、必要に応じて、立体選択的合成及び/又はキラルクロマトグラフィーカラムによる立体異性体の分離などの方法によって得られる。いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、単一のエナンチオマーとして使用される。いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、ラセミ混合物として使用される。いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、アトロプ異性体をもたらす一重結合周りの回転障害を有する。
いくつかの状況では、化合物は、互変異性体として存在し得る。全ての互変異性体は、本明細書に提示する化合物の範囲内に含まれる。
誤解を避けるために、化合物がいくつかの幾何異性体形態又は互変異性体形態のうちの1つで存在し得、かつ1つのみが具体的に記載又は示されている場合には、それにもかかわらず、他の全てが包含される。互変異性体形態の例としては、例えば、以下の互変異性対:ケト/エノール(以下に示す)、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/エンジアミン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エンチオール、及びニトロ/アシニトロ(aci-nitro)におけるような、例えば、ケト形、エノール形、及びエノレート形が挙げられる。
Figure 2023554673000049
それらのような形は、それらが存在する限りにおいて、本明細書に提示する化合物の範囲内に含まれるように意図される。その結果、単一の化合物が立体異性体形態及び互変異性体形態の両方で存在し得る。
本明細書に記載される化合物が1つ又は2つ以上のキラル中心を含有し、2つ又はそれ以上の光学異性体形態で存在し得る場合、本明細書に記載される化合物への言及は、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、個々の光学異性体、又は2つ若しくはそれ以上の光学異性体の混合物(例えば、ラセミ混合物)のいずれかとしてそれらの全ての光学異性体形態(例えば、エナンチオマー、エピマー及びジアステレオ異性体)を含む。化合物が2つ以上のキラル中心を有し、1つのキラル中心が絶対立体配置を有するとして示される場合、他のキラル中心は、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、それらの、個々の光学異性体か又は2つ又はそれ以上の光学異性体の混合物(例えばラセミ混合物)のいずれかとしての全ての光学異性体形態を含む。光学異性体は、それらの光学活性によって特徴付けられ、特定され得るか(すなわち、それらが平面偏光、若しくはd及びl異性体を回転させる方向に依存する+及び-異性体として)、又はそれらは、Cahn、Ingold及びPrelogによって開発された「R及びS」命名法(Advanced Organic Chemistry by Jerry March,4th Edition,John Wiley & Sons,New York,1992,pages 109-114を参照されたく、Cahn,Ingold & Prelog(1966)Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,5,385-415も参照されたい)を使用してそれらの絶対立体化学に関して特徴付けられ得る。例えば、絶対配置が知られていない分解されたエナンチオマーは、それらが平面偏光を回転させる方向に応じて、(+)又は(-)に指定され得る。
光学異性体は、キラルクロマトグラフィー(キラル支持体上でのクロマトグラフィー)を含むいくつかの技術によって分離され得、そのような技術は当業者に周知である。キラルクロマトグラフィーの代替法として、光学異性体は、(+)-酒石酸、(-)-ピログルタミン酸、(-)-ジ-トルオイル-L-酒石酸、(+)-マンデル酸、(-)-リンゴ酸、及び(-)-カンファースルホン酸などのキラル酸とジアステレオ異性体塩を形成し、優先的結晶化によってジアステレオ異性体を分離し、次いで、塩を解離させて遊離塩基の個々のエナンチオマーを得ることによって、分離され得る。
化合物が2つ又はそれ以上の異性体形態として存在する場合、一方の異性体形態、例えば、エナンチオマーの対における一方のエナンチオマーは、例えば、生物学的活性に関して、他方の異性体形態、例えば、他方のエナンチオマーを上回る利点を示し得る。したがって、特定の状況下では、エナンチオマーの対のうちの一方のみ、又は複数のジアステレオ異性体のうちの一方のみを治療剤として使用することが望ましい場合がある。
特定の立体異性体が特定される場合、これは、当該立体異性体が他の立体異性体を実質的に含まない、すなわち、他の立体異性体の50%未満、好ましくは、20%未満、より好ましくは、10%未満、更により好ましくは、5%未満、特に、2%未満、最も好ましくは、1%未満と関連している、ことを意味する。したがって、本明細書に記載される化合物が、例えば、(S)異性体として特定される場合、これは、その化合物が(R)異性体を実質的に含まないことを意味し、本明細書に記載される化合物が、例えば、Eとして特定される場合、これは、その化合物がZ異性体を実質的に含まないことを意味し、本明細書に記載される化合物が、例えば、シスとして特定される場合、これは、その化合物がトランス異性体を実質的に含まないことを意味する。
本明細書で使用される場合、実線としてのみ示され、実線のくさび状の結合若しくはハッシュ化されたくさび状の結合として示されないか、又はそうでなければ1つ又は2つ以上の原子の周囲に特定の配置(例えば、R、S)を有するとして示されないいずれかの化学式は、各可能な立体異性体、又は2つ又はそれ以上の立体異性体の混合物を企図する。
上記及び下記の「立体異性体」、「立体異性体形態」又は「立体化学的異性体形態」という用語は、互換的に使用される。
エナンチオマーは、互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体である。一対のエナンチオマーの1:1混合物は、ラセミ体又はラセミ混合物である。
アトロプ異性体(又はアトロポ異性体)は、大きな立体障害に起因して、単結合の周りの束縛回転から生じる、特定の空間配置を有する立体異性体である。本明細書に記載される化合物の全てのアトロプ異性体形態は、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
ジアステレオマー(又はジアステレオ異性体)は、エナンチオマーではない立体異性体であり、すなわち、それらは、鏡像として関連していない。化合物が二重結合を含有する場合、置換基は、E配置又はZ配置にあり得る。二価の環状飽和ラジカル又は部分飽和ラジカル上の置換基は、シス配置又はトランス配置のいずれかを有し得、例えば、化合物が二置換シクロアルキル基を含有する場合、置換基は、シス又はトランス配置にあり得る。したがって、本開示は、化学的に可能な場合は常に、エナンチオマー、アトロプ異性体、ジアステレオマー、ラセミ体、E異性体、Z異性体、シス異性体、トランス異性体、及びそれらの混合物を含む。
全てのそれらの用語の意味、すなわち、エナンチオマー、アトロプ異性体、ジアステレオマー、ラセミ体、E異性体、Z異性体、シス異性体、トランス異性体、及びそれらの混合物は、当業者に知られている。
本明細書に記載される方法及び製剤は、本明細書に提示される構造を有する化合物の、N-オキシド(適切な場合)、結晶形態(多形体としても知られる)、溶媒和物及び水和物(擬似多形体としても知られる)、薬学的に許容される塩、並びにそれらの組み合わせ、並びに同じタイプの活性を有するこれらの化合物の活性代謝物の使用を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、非晶質形態、粉砕形態及びナノ粒子形態を含むがこれらに限定されない様々な形態にある。加えて、本明細書に記載される化合物は、多形体としても知られる結晶形態を含む。多形体は、化合物の同じ元素組成の異なる結晶充填配列を含む。多形体は、通常、異なるX線回折パターン、融点、密度、硬度、結晶形状、光学特性、安定性、及び溶解度を有する。再結晶溶媒、結晶化速度、及び貯蔵温度などの様々な因子が、単結晶形態を優勢にさせ得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、水、エタノールなどの製薬上許容される溶媒との溶媒和形態で存在する。他の実施形態では、本明細書に記載する化合物は、非溶媒和形態で存在する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、その溶媒付加形態又は結晶形態、特に、溶媒和物又は多形体を含む。本明細書で使用される場合、「溶媒和物」という用語は、本発明の化合物の1つ又は2つ以上の溶媒分子との物理的会合、並びにそれらの薬学的に許容される付加塩を意味する。この物理的会合は、水素結合など、イオン結合及び共有結合の度合いの変化を伴う。特定の場合では、例えば1つ又は2つ以上の溶媒分子が結晶質固体の結晶格子に組み込まれているとき、この溶媒和物を単離することができるようになる。「溶媒和物」という用語は、溶液相溶媒和物と、単離可能な溶媒和物の両方を包含するものとする。溶媒和物は、化学量論的な量又は非化学量論的な量のいずれかの溶媒を含有し、例えば、水、エタノール、イソプロパノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、エタノールアミンなどの薬学的に許容される溶媒との結晶化のプロセス中に形成され得る。水和物は、溶媒が水である場合に形成され、又はアルコール和物は、溶媒がアルコールである場合に形成される。本明細書に記載される化合物は、それらが溶液中にある間に、それらの生物学的効果を発揮し得る。
本明細書に提示される化合物の塩形態は、典型的には、薬学的に許容される塩であり、薬学的に許容される塩の例は、Berge et al.(1977)「Pharmaceutically Acceptable Salts,」J.Pharm.Sci、第66巻第1~19頁にて論じられている。しかしながら、薬学的に許容され得ない塩はまた、中間形態として調製されてもよく、その後、薬学的に許容される塩へと変換されてもよい。例えば、本発明の化合物の精製又は分離において有用であり得るそのような薬学的に許容されない塩形態もまた、本発明の一部を形成する。
薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される酸及び塩基付加塩を含み、かつ本明細書に記載される化合物が形成することができる治療的活性な非毒性の酸及び塩基付加塩形態を含むことを意味する。
本開示の塩は、「Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use」、P.Heinrich Stahl(編集者)、Camille G.Wermuth(編集者)、ISBN:3-90639-026-8、ハードカバー、第388頁、2002年8月に記載されている方法などの従来の化学的方法によって、塩基性部分又は酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。概して、こうした塩は、これらの化合物の遊離酸又は塩基を、水中若しくは有機溶媒中、又はその両方の混合物中で、適切な塩基又は酸と反応させることにより、調製することができ、概して、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、又はアセトニトリルなどの非水性媒質が使用される。本発明の化合物は、塩が形成される酸のpKaに応じて、単塩又は二塩として存在し得る。
薬学的に許容される酸付加塩は、塩形態を、アニオン形態であるそのような適切な無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など)又はそのような有機酸(酢酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸等として)により処理することによって、便宜上得ることができる。
適切なアニオンは、例えば、酢酸塩、2,2-ジクロロ酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩(例えば、Lアスコルビン酸塩)、L-アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、4-アセトアミド安息香酸塩、ブタン酸塩、重炭酸塩、酒石酸水素塩、臭化物、(+)樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、(+)-(1S)-カンファー-10-スルホン酸塩、エデト酸カルシウム、カンシル酸塩、カプリン酸塩、カプロン酸塩、カプリル酸塩、炭酸塩、塩化物、ケイ皮酸、クエン酸塩、シクラメート、二塩酸塩、ドデシル硫酸塩、エデト酸塩、エストレート、エシレート、エタン-1,2-ジスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、ガラクタル酸塩、ゲンチシン酸塩、グルコヘプトン酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、D-グルコン酸塩、グルクロン酸塩(例えば、D-グルクロン酸)、グルタミン酸塩(例えば、L-グルタミン酸塩)、α-オキソグルタル酸塩、グリコール酸塩、グリコリルアルサニレート(glycollylarsanilate)、ヘキシルレゾルシネート(hexylresorcinate)、馬尿酸塩、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドリド酸塩(hydriodate)、2-ヒドロキシエタン-スルホン酸塩、ヒドロキシナフトエート(hydroxynaphthoate)、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩(例えば、(+)-L-乳酸塩、(±)-DL-乳酸塩)、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、(-)-L-リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、(±)-DL-マンデル酸塩、メシル酸塩、メタンスルホン酸塩、臭化メチル、硝酸メチル、硫酸メチル、ムチン酸塩、ナフタレン-スルホン酸塩(例えば、ナフタレン-2スルホン酸塩)、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸塩、1ヒドロキシ-2-ナフトエ酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、オロト酸塩、シュウ酸塩、シュウ酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩(エンボン酸)、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、プロピオン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、Lピログルタミン酸塩、ピルビン酸塩、サリチル酸塩、4-アミノ-サリチル酸塩、セバシン酸塩、ステアリン酸塩、酢酸二塩、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、(+)-L-酒石酸塩、テオクル酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(例えば、p-トルエンスルホン酸塩)、トシル酸塩、トリエチオジド、ウンデシレン酸塩、吉草酸、並びにアシル化アミノ酸及びカチオン交換樹脂を含む。逆に、上記塩形態は、適切な塩基で処理することによって、遊離塩形態に変換されることができる。
酸性プロトンを含有する本開示の化合物は、カチオン形態にある適切な有機塩基及び無機塩基による処理によって、それらの非毒性金属又はアミン付加塩形態へと変換されてもよい。適切な塩基性塩は、アルギニン、ベンザチン、ベンジルアミン、ブチルアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、エチルアミン、エチレンジアミン、リジン、メグルミン、フェニルベンジルアミン、ピペラジン、プロカイン、トリエチルアミン、及びトロメタミンなどの有機カチオンで形成されたものと;アンモニウムイオン(すなわち、NH )、第4級アンモニウムイオンN(CH 、及び置換アンモニウムイオン(例えば、NH、NH 、NHR 、NR )で形成されたものと;アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、及び亜鉛などの金属カチオンで形成されたものと、を含む。本明細書に記載される化合物がアミン官能基を含有する場合、これらは、例えば当業者に公知の方法に従ったアルキル化剤による反応によって第4級アンモニウム塩を形成し得る。そのような第4級アンモニウム化合物は本明細書に提示される化合物の範囲内である。
逆に、当該塩形態は、適切な酸で処理することによって、遊離形態に変換されることができる。
薬学的に許容される塩、多形体及び/又は溶媒和物のスクリーニング及び特徴付けは、熱分析、X線回折、分光法、蒸気収着、及び顕微鏡検査を含むがこれらに限定されない様々な技術を使用して達成され得る。熱分析法は、限定されないが、多形転移を含む熱化学分解プロセス又は熱物理プロセスに対処し、そのような方法は、多形形態間の関係を分析するように、重量損失を決定するように、ガラス転移温度を見出すように、又は賦形剤互換性研究のために、使用される。そのような方法としては、示差走査熱量測定(Differential scanning calorimetry、DSC)、変調示差走査熱量測定(Modulated Differential Scanning Calorimetry、MDCS)、熱重量分析(Thermogravimetric analysis、TGA)、並びに熱重量及び赤外線分析(Thermogravimetric and Infrared analysis、TG/IR)が挙げられるが、それらに限定されない。X線回折法には、単結晶及び粉末回折計並びにシンクロトロン源が含まれるが、それらに限定されない。使用される様々な分光技術としては、ラマン、FTIR、UV-VIS、及びNMR(液体及び固体状態)が挙げられるが、それらに限定されない。固体NMR(Solid State NMR、SS-NMR)は、マジック角回転NMR又はMAS-NMRとしても知られている。様々な顕微鏡技術としては、偏光顕微鏡法、エネルギー分散型X線分析(Energy Dispersive X-Ray、EDX)を伴う走査電子顕微鏡法(Scanning Electron Microscopy、SEM)、EDXを伴う環境制御型走査電子顕微鏡法(ガス又は水蒸気雰囲気中)、IR顕微鏡法、及びラマン顕微鏡法が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、プロドラッグとして調製される。「プロドラッグ」は、インビボで親薬物に変換される薬剤を指す。プロドラッグは、いくつかの状況下では、親薬物よりも投与するのが容易であり得るため、しばしば有用である。それらは、例えば、経口投与によって生物学的に利用可能であり得るが、親薬物はそうではない。プロドラッグはまた、親薬物よりも医薬組成物中で改善された溶解度を有し得る。いくつかの実施形態では、プロドラッグの設計によって、有効な水溶度を増加させる。ある特定の実施形態では、インビボ投与時に、プロドラッグは、生物学的に、薬学的に又は療法的に活性な形態の化合物に化学的に変換される。特定の実施形態では、プロドラッグは、1つ又は2つ以上のステップ又はプロセスによって、化合物の生物学的に、薬学的に又は療法的に活性な形態の化合物に酵素的に代謝される。
本明細書に記載される化合物のプロドラッグとしては、エステル、エーテル、カーボネート、チオカーボネート、N-アシル誘導体、N-アシルオキシアルキル誘導体、第三級アミンの第四級誘導体、N-マンニッヒ塩基、シッフ塩基、アミノ酸抱合体、リン酸エステル、及びスルホン酸エステルが挙げられるが、それらに限定されない。例えば、Vivekkumar K.and Bari S.「Prodrug Design」,Academic Press,2016、Rautio,J.and Laine,K.「Prodrugs in Drug Design and Development」in「Textbook of Drug Design and Development」,Stromgaard,Krogsgaard-Larsen,and Madsen,Ed.5,2017,Chapter 10、及びDi and Kerns,「Prodrugs」in「Drug-Like Properties」,2016,2nd.Ed.471-485を参照されたく、それらの各々は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、本明細書中に開示される化合物中のヒドロキシル基は、プロドラッグを形成するように使用され、ヒドロキシル基は、アシルオキシアルキルエステル、アルコキシカルボニルオキシアルキルエステル、アルキルエステル、アリールエステル、リン酸エステル、シュガーエステル、エーテルなどに組み込まれる。
プロドラッグがインビボで代謝されて本明細書に記載の本開示の化合物を生成する、本明細書に記載される化合物のプロドラッグ形態は、特許請求の範囲内に含まれる。場合によっては、本明細書に記載される化合物のいくつかは、別の誘導体又は活性化合物についてのプロドラッグであってもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物上の部位は、種々の代謝反応に感受性である。したがって、代謝反応の場所における適切な置換基の組み込みは、代謝経路を低減させるか、最小化させるか、又は排除する。特定の実施形態では、代謝反応に対する芳香環の感受性を減少又は排除するための適切な置換基は、単なる例としては、ハロゲン、重水素又はアルキル基である。
本開示の化合物は、同位体標識された化合物、すなわち、1つ又は2つ以上の同位体置換を有する化合物を含む。これらの化合物は、本明細書に提示される様々な式及び構造に列挙されるものと同一であるが、実際は、1つ又は2つ以上の原子が、通常自然で見出される原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子によって置換されている。特定の元素への言及は、その範囲内に、天然存在比で又は同位体濃縮形態でのいずれかで、天然で存在するか又は合成的に産生された元素の全ての同位体を含む。例えば、水素への言及には、その範囲内にH、H(D)、及びH(T)が含まれる。同様に、炭素及び酸素への言及は、それらの範囲内に12C、13C及び14C、並びに16O及び18Oがそれぞれ含まれる。かかる同位体は、放射性同位体であってもよく、又は非放射性同位体であってもよい。本発明の一実施形態では、化合物は、放射性同位体を含有しない。別の実施形態では、化合物は、1つ又は2つ以上の放射性同位体を含有し得る。そのような放射性同位体を含有する化合物はまた、診断の場面においても有用であり得る。本明細書に開示される放射性標識化合物は、H、H、11C、18F、122I、123I、125I、131I、75Br、76Br、77Br及び82Brの群から選択される放射性同位体を含み得る。好ましくは、放射性同位体は、H、H、11C、及び18Fの群から選択される。より好ましくは、放射性同位体は、Hである。特に、重水素化合物は、本発明の範囲内に含まれるものとする。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物の溶媒和物は、重水素化されている。
本明細書全体を通して、基及びその置換基は、安定な部分及び化合物を提供するように選択され得る。
化合物の合成
本明細書、特に実施例の項に記載される化合物の合成は、化学文献に記載される手段を使用して、本明細書に記載される方法を使用して、又はそれらの組合せによって、達成される。加えて、本明細書に提示される溶媒、温度、及び他の反応条件は、変動し得る。当該分野で認識されている技術及び材料は、例えば、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,Volumes 1-17(John Wiley and Sons,1991)、Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,Volumes 1-5 and Supplementals(Elsevier Science Publishers,1989)、Organic Reactions,Volumes 1-40(John Wiley and Sons,1991)、Larock’s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.,1989),March,Advanced Organic Chemistry 4th Ed.,(Wiley 1992)、Carey and Sundberg,Advanced Organic Chemistry 4th Ed.,Vols.A and B(Plenum 2000,2001)、及びGreen and Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis 3rd Ed.,(Wiley 1999)(これらの文献の全てが、その開示内容について参照により組み込まれる)に記載されている。本明細書に記載される化合物の調製のための全般的な方法は、本明細書に提供される式で見出される種々の部分の導入のための適切な試薬及び条件を使用して、により変更され得る。
本明細書に記載される化合物の合成のために使用される出発物質及び試薬は、合成され得るか、又はSigma-Aldrich、FischerScientific(Fischer Chemicals)、及びAcrosOrganicsなど(これらに限定されない)の商業的供給源から入手され得る。
本明細書に記載される反応では、反応性官能基、例えば、ヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、チオ基又はカルボキシ基を、これらが最終産生物において望まれる場合、反応におけるそれらの望ましくない関与を回避するために、保護することが必要であり得る。保護基を使用し、反応性部分の一部又は全部をブロックし、そのような基が、保護基が除去されるまで化学反応に関与しないようにする。各保護基が異なる手段により除去可能であることが、好ましい。完全に異種の反応条件下で切断される保護基は、異なる除去の要件を満たす。
保護基は、酸、塩基、還元条件(例えば、水素化分解など)、及び/又は酸化条件によって除去され得る。トリチル、ジメトキシトリチル、アセタール及びt-ブチルジメチルシリルなどの基は、酸に不安定であり、水素化分解によって除去可能なCbz基及び塩基に不安定であるFmoc基で保護されたアミノ基の存在下で、カルボキシ及びヒドロキシ反応性部分を保護するように使用され得る。カルボン酸及びヒドロキシ反応性部分は、t-ブチルカルバメートなどの酸に不安定な基で、又は酸及び塩基の両方に安定であるが加水分解的に除去可能であるカルバメートでブロックされたアミンの存在下で、メチル、エチル、及びアセチルなど(これらに限定されない)の塩基に不安定な基でブロックされ得る。
カルボン酸及びヒドロキシ反応性部分はまた、加水分解的に除去可能な保護基、例えば、ベンジル基でブロックされ得るが、酸と水素結合し得るアミン基は、塩基に不安定な基、例えば、アセチル、トリフルオロアセチル、t-ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(CBz)、及び9-フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)でブロックされ得る。カルボン酸反応性部分は、アルキルエステルへの変換を含む、本明細書に例示される単純なエステル化合物への変換によって保護され得、又はそれらは2,4-ジメトキシベンジルなどの酸化的に除去可能な保護基でブロックされ得るが、共存するアミノ基は、フッ化物に不安定なシリルカルバメートでブロックされ得る。
アリルブロッキング基は、酸保護基及び塩基保護基の存在下で有用であり、それは、前者は安定であり、金属又はpi-酸触媒によって後に除去され得るためである。例えば、アリルでブロックされたカルボン酸は、酸に不安定なt-ブチルカルバメート保護基又は塩基に不安定な酢酸アミン保護基の存在下で、Pd触媒反応を用いて脱保護され得る。保護基のなお別の形態は、化合物又は中間体が結合され得る樹脂である。残基が樹脂に結合している限り、その官能基はブロックされ、反応することができない。一旦樹脂から放出されると、官能基は、反応に利用可能である。
典型的には、ブロッキング基/保護基は、以下から選択され得る。
Figure 2023554673000050
他の保護基、並びに保護基の生成及びそれらの除去に適用可能な技術の詳細な説明は、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,4th ed.,Wiley,Hoboken,New Jersey,2007に記載されており、これは、そのような開示のために参照により本明細書に組み込まれる。
当業者は、以下のスキームに示される中間体及び最終化合物が、当業者によって周知の方法に従って更に官能化され得ることを理解するであろう。
式(I)の化合物はまた、当該技術分野で公知の反応又は官能基変換を介して互いに変換され得る。例えば、-C(=O)-O-C1~6アルキル又はC1~6アルキル-O-C(=O)-のような置換基は、水酸化リチウムの存在下で、及び、例えば、テトラヒドロフラン、又はアルコール、例えば、メタノールなどの適切な溶媒の存在下で、HOOC-C1~6アルキル又はカルボキシルに変換され得る。
当業者は、本明細書に記載される反応では、ある特定の場合に、例えば、N-ガス雰囲気下などの不活性雰囲気下で、反応を実行することが推奨され得る又は必要であり得ることを理解するであろう。
例えば、クエンチング、カラムクロマトグラフィー、又は抽出などの化学反応の産生物を単離及び精製するのに必要な一連の操作を意味する、反応ワークアップ前に、反応混合物を冷却することが必要であり得ることは、当業者にとって明らかであろう。
当業者は、撹拌下で反応混合物を加熱することが反応結果を増強し得ることを理解するであろう。いくつかの反応では、従来の加熱の代わりにマイクロ波加熱を使用して、全体的な反応時間を短縮することができる。
本明細書に記載されるプロセスで調製される本発明の化合物は、当該技術分野で既知の分解手順に従って互いに分離され得る、エナンチオマーの混合物、特に、エナンチオマーのラセミ混合物の形態で合成され得る。塩基性窒素原子を含有する式(I)のラセミ化合物は、好適なキラル酸との反応によって、対応するジアステレオマー塩形態に変換され得る。その後、当該ジアステレオマー塩形態は、例えば、選択的又は分別的結晶によって分離され、エナンチオマーは、アルカリによってそれから遊離される。式(I)の化合物、並びにその薬学的に許容される付加塩及びその溶媒和物のエナンチオマー形態を分離する代替様式は、キラル固定相を使用する、例えば、超臨界流体クロマトグラフィーによる、液体クロマトグラフィーを含む。当該純粋な立体化学的異性体形態はまた、反応が立体特異的に起こるという条件で、適切な出発物質の対応する純粋な立体化学的異性体形態から誘導されてもよい。好ましくは、特定の立体異性体が所望される場合、当該化合物は、立体特異的な調製方法によって合成されるであろう。これらの方法は、有利には、エナンチオマー的に純粋な出発物質を採用するであろう。
全てのこれらの調製において、反応産生物は、反応媒体から単離され得、必要に応じて、当該技術分野で概ね知られている方法論、例えば、抽出、結晶化、粉砕及びクロマトグラフィーに従って、更に精製され得る。反応産生物の純度は、例えば、LC-MS、TLC、HPLCなどの当該技術分野で概ね知られている方法論に従って決定され得る。
治療方法及び医学的使用、医薬組成物、並びに組み合わせ
本発明はまた、対象における増殖性疾患(例えば、がん、良性腫瘍、血管新生、炎症性疾患、自己炎症性疾患、若しくは自己免疫病)又は感染病(例えば、ウイルス性疾患)の治療又は予防のための方法を提供する。そのような方法は、それを必要とする対象に、有効量の本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、互変異性体、立体異性体、若しくはそれらの同位体標識誘導体、又はそれらの医薬組成物を投与するステップを含む。
治療される対象は、哺乳動物である。対象は、ヒト患者であってもよい。対象は、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、又はヤギなどの家畜であってもよい。対象は、イヌ又はネコなどのコンパニオンアニマルであってもよい。対象は、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、又はヤギなどの家畜動物であってもよい。対象は、動物園の動物であってもよい。対象は、げっ歯類、イヌ、又は非ヒト霊長類などの研究動物であってもよい。対象は、トランスジェニックマウス又はトランスジェニックブタなどの非ヒトトランスジェニック動物であってもよい。
式(I)又は式(II)の化合物を使用して治療又は予防される増殖性疾患は、典型的には、CDK7の異常活性に関連する。CDK7の異常(aberrant)活性は、CDK7の上昇した及び/又は不適切な(例えば、異常な(abnormal))活性であり得る。ある特定の実施形態では、CDK7は過剰発現されず、CDK7の活性は上昇しており、かつ/又は不適切である。ある特定の他の実施形態では、CDK7は過剰発現され、CDK7の活性は上昇しており、かつ/又は不適切である。本開示の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、及びそれらの組成物は、CDK7の活性を阻害し得、増殖性疾患を治療及び/又は予防することにおいて有用であり得る。
増殖性疾患はまた、生物学的試料又は対象における細胞のアポトーシスの阻害に関連し得る。本明細書に記載されるか又は当該技術分野で知られている全てのタイプの生物学的試料は、本発明の範囲内であるように意図される。CDK7の活性の阻害は、アポトーシスの誘導を介して細胞毒性を引き起こすと予想される。本開示の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、及びそれらの組成物は、アポトーシスを誘導し得、したがって、増殖性疾患を処置及び/又は予防することにおいて有用であり得る。
本発明のCDK7阻害剤による処置から利益を享受し得るがんとしては、リンパ腫、白血病、がん腫、及び肉腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、多発性骨髄腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、リンパ性T細胞白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、有毛細胞白血病、急性リンパ芽球性T細胞白血病(T-ALL)、形質細胞腫、免疫芽球性大細胞白血病、巨核芽球性白血病、急性巨核球性白血病(AML)、前骨髄球性白血病、赤白血病、脳(神経膠腫)、膠芽腫、乳がん、結腸直腸がん/結腸がん、前立腺がん、非小細胞肺がんを含む肺がん、胃がん、子宮内膜がん、メラノーマ、膵臓がん、肝がん、腎臓がん、扁平上皮がん、卵巣がん、肉腫、骨肉腫、甲状腺がん、膀胱がん、頭頸部がん、精巣がん、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、髄芽腫、神経芽腫、子宮頸がん、腎がん、尿路上皮がん、外陰がん、食道がん、唾液腺がん、上咽頭がん、口腔がん、口のがん、並びにGIST(消化管間質腫瘍)が挙げられる。
当業者は、治療有効量の本発明の化合物が治療活性を有するのに十分な量であり、この量がとりわけ、疾患の種類、治療製剤中の化合物の濃度、及び患者の状態によって変化することを認識するであろう。概して、本明細書で言及される障害を処置するための治療剤として投与される本発明の化合物の量は、主治医によってケースバイケースで決定される。
当業者は、そのような疾患の治療において、以下に提示される試験結果から、有効治療の1日分の量を決定し得る。有効治療の1日分の量は、約0.005mg/kg~50mg/kg体重であり得る。治療効果を達成するために必要とされる、本明細書で活性成分とも呼ばれる本発明による化合物の量は、例えば、特定の化合物、投与経路、レシピエントの年齢及び状態、並びに治療される特定の障害又は疾患により、個々の場合に応じて異なり得る。本発明の方法はまた、1日当たり1~4回の摂取量のレジメンで活性成分を投与することを含み得る。これらの治療方法では、本発明による化合物は、好ましくは、投与前に製剤化される。本明細書で以下に記載されるように、適切な薬学的製剤は、周知のかつ容易に入手可能な成分を使用して、公知の手順によって調製される。
活性成分を単独で投与することが可能であるが、それを医薬組成物として提示することが好ましい。したがって、本発明は更に、薬学的に許容される担体又は希釈剤と共に本発明による化合物を含む、医薬組成物を提供する。担体又は希釈剤は、組成物の他の成分と適合性がありそのレシピエントに有害ではないという意味で「許容可能」である必要がある。
本発明の医薬組成物は、例えば、Gennaro et al.Remington’s Pharmaceutical Sciences(18th ed.,Mack Publishing Company,1990、特に、Part 8:Pharmaceutical preparations and their Manufactureを参照されたい)に記載される方法などの方法を使用して、薬学の技術分野で周知のいずれかの方法によって調製され得る。有効成分としての、塩基形態又は付加塩形態での特定の化合物の治療有効量が、投与のために所望される調製の形態に応じて、多種多様な形態をとることができる薬学的に許容される担体と完全混和状態で合わされる。これらの医薬組成物は、好ましくは、経口投与、直腸投与、経皮投与などの全身投与;又は吸入、若しくは鼻スプレーによるなどの局所投与に好適な一体型投薬形態にあることが望ましい。例えば、経口投薬形態にある組成物を調製する際に、例えば、懸濁液、シロップ、エリキシル及び溶液などの経口液体調製物の場合には、例えば、水、グリコール、油、アルコールなど;又は粉末、ピル、カプセル剤及び錠剤の場合には、デンプン、糖、カオリン、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などの固体担体などの、通常の医薬媒体のいずれかを使用することができる。投与が容易であるため、錠剤及びカプセルは最も有利な経口投薬単位形態であるが、この場合、固体医薬担体が使用されることは明らかである。非経口組成物の場合、担体は通常、少なくとも大部分が滅菌水を含むが、例えば、溶解性を補助する他の成分が含まれてもよい。例えば、担体が生理食塩水、グルコース溶液又は生理食塩水とグルコース溶液との混合物を含む注射用溶液を調製することができる。注射用懸濁液を調製してもよく、その場合、適当な液体担体、懸濁化剤などを用いてもよい。経皮投与に好適な組成物において、担体は、皮膚に対して何ら顕著な有害作用を引き起こさない、わずかな割合でなんらかの性質を有する好適な添加剤と任意選択で合わされた、浸透促進剤及び/又は好適な湿潤剤を任意選択で含む。当該添加剤は、皮膚への投与を容易にすることができ、及び/又は所望の組成物を調製するうえで役立ち得る。これらの組成物は、例えば、経皮パッチとして、スポットオンとして又は軟膏として、様々な様式で投与され得る。
上記の医薬組成物は投与を容易とし、用量を均一とするために単位剤形として製剤化することが特に有利である。本出願における明細書及び特許請求の範囲で使用される投薬単位形態は、単一の投薬として好適な物理的に分離した単位を指し、各単位は、必要な薬理学的担体と併せて、所望の療法的効果をもたらすように計算された所定量の活性成分を含有する。そのような単位剤形の例は、錠剤(割線入り錠剤又はコーティング錠剤を含む)、カプセル、ピル、粉末パケット、ウエハー、注射用溶液又は懸濁液、小さじ1杯、大さじ1杯など、及びそれらの複数分割量である。
投与の厳密な投薬及び頻度は、当業者には周知のように、使用される特定の化合物、治療される特定の状態、治療される状態の重症度、特定の患者の年齢、体重、性別、傷害の程度及び全身的な身体状態、並びに個人が服用し得る他の投薬に依存する。更に、当該1日当たりの有効量は、治療される対象の反応に応じて、かつ/又は本発明の化合物を処方する医師の評価に応じて、増減され得ることは明白である。
本明細書に記載される方法はまた、本発明の化合物、その薬学的に受容される塩、又はそのような化合物若しくはその薬学的に受容される塩を含む組成物と組み合わせて、1つ又は2つ以上の付加医薬品を投与する更なるステップを含み得る。そのような付加医薬品としては、抗増殖剤、抗がん剤、抗糖尿病剤、抗炎症剤、免疫抑制剤、及び鎮痛剤が挙げられるが、それらに限定されない。追加の医薬品は、生物学的試料又は対象において本発明の発明化合物又は組成物によって誘導されるCDK7又はCDK12及び/又はCDK13の阻害を相乗的に増強する場合がある。したがって、本発明の化合物又は組成物と付加医薬品との組み合わせは、発明化合物又は組成物なしで付加医薬品を使用する治療に耐性のある増殖性疾患を治療するのに有用であり得る。
本発明の化合物は、単独でか、又は1つ若しくは2つ以上の追加の治療剤と組み合わせて使用され得る。併用療法は、本発明による化合物及び1つ又は2つ以上の追加の治療薬を含有する単一の薬剤投与製剤を投与すること、並びに本発明による化合物、及び各追加の治療剤をそれ自身の別個の薬剤投与製剤で投与することを含む。例えば、本発明による化合物及び治療薬は、錠剤若しくはカプセルなどの単一の経口投与組成物で一緒に患者に投与されてもよく、又は各薬剤は、別個の経口投与製剤で投与されてよい。
上記の状態の治療の場合、本発明の化合物は、1つ又は2つ以上の他の医薬品と組み合わせて、より詳細には、がん治療における他の抗がん剤又はアジュバントと組み合わせて有利に使用され得る。抗がん剤又はアジュバント(療法における補助剤)の例としては、以下が挙げられるが、それらに限定されない。
-白金配位化合物、例えば、任意選択で、アミフォスチン、カルボプラチン又はオキサリプラチンと合わされたシスプラチン;
-タキサン化合物、例えば、パクリタキセル、パクリタキセルタンパク質結合粒子(アブラキサン(商標))又はドセタキセル;
-トポイソメラーゼI阻害剤、例えば、カンプトテシン化合物、例えば、イリノテカン、SN-38、トポテカン、トポテカンhcl;
-トポイソメラーゼII阻害剤、例えば、抗腫瘍エピポドフィロトキシン又はポドフィロトキシン誘導体、例えば、エトポシド、リン酸エトポシド又はテニポシド。
-抗腫瘍ビンカアルカロイド、例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン又はビノレルビン;
-抗腫瘍ヌクレオシド誘導体、例えば、5-フルオロウラシル、ロイコボリン、ゲムシタビン、ゲムシタビンhcl、カペシタビン、クラドリビン、フルダラビン、ネララビン;
-アルキル化剤、例えば、ナイトロジェンマスタード又はニトロソウレア、例えば、シクロホスファミド、クロランブシル、カルムスチン、チオテパ、メルファラン、ロムスチン、アルトレタミン、ブスルファン、ダカルバジン、エストラムスチン、任意選択でメスナと合わされたイフォスファミド、ピポブロマン、プロカルバジン、ストレプトゾシン、テモゾロマイド、ウラシル;
-抗腫瘍アントラサイクリン誘導体、例えば、ダウノルビシン、任意選択でデクスラゾキサンと合わされたドキソルビシン、ドキシル、イダルビシン、ミトキサントロン、エピルビシン、エピルビシンhcl、バルルビシン;
-IGF-1受容体を標的とする分子、例えば、ピクロポドフィリン;
-テトラカルシン誘導体、例えば、テトロカルシンA;
-グルココルチコイド、例えば、プレドニゾン又はプレドニゾロン;
-抗体、例えば、トラスツズマブ(HER2抗体)、リツキシマブ(CD20抗体)、ゲムツズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、セツキシマブ、パーツズマブ、ベバシズマブ、アレムツズマブ、エクリズマブ、イブリツモマブチウキセタン、ノフェツモマブ、パニツムマブ、トシツモマブ、CNTO328;
-エストロゲン受容体アンタゴニスト又は選択的エストロゲン受容体モジュレーター又はエストロゲン合成の阻害剤、例えば、タモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ドロロキシフェン、ファスロデックス、ラロキシフェン又はレトロゾール;
-アロマターゼ阻害剤、例えば、エキセメスタン、アナストロゾール、レトロゾール、テストラクトン及びボロゾール;
-分化剤、例えば、レチノイド、ビタミンD又はレチノイン酸及びレチノイン酸代謝ブロッキング剤(retinoic acid metabolism blocking agent、RAMBA)、例えば、アキュテイン;
-DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、アザシチジン又はデシタビン;
-抗葉酸剤、例えば、プレメトレキセド二ナトリウム;
-抗生物質、例えば、アンチノマイシンD、ブレオマイシン、マイトマイシンC、ダクチノマイシン、カルミノマイシン、ダウノマイシン、レバミゾール、プリカマイシン、ミトラマイシン;
-代謝拮抗剤、例えば、クロファラビン、アミノプテリン、シトシンアラビノシド又はメトトレキサート、アザシチジン、シタラビン、フロクスウリジン、ペントスタチン、チオグアニン;
-アポトーシス誘導剤及び抗血管新生剤、例えば、Bcl-2阻害剤、例えば、YC137、BH312、ベネトクラクス、ABT737、ゴシポール、HA14-1、TW37又はデカン酸;
-チューブリン結合剤、例えば、コンブレスタチン、コルヒチン又はノコダゾール;
-キナーゼ阻害剤(例えば、EGFR(上皮成長因子受容体、epithelial growth factor receptor)阻害剤、MTKI(多標的キナーゼ阻害剤、multi target kinase inhibitors)、mTOR阻害剤)、例えば、フラボペリドール、メシル酸イマチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ダサチニブ、ラパチニブ、二トシル酸ラパチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、マレイン酸スニチニブ、テムシロリムス;
-ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、チピファルニブ;
-ヒストンデアセチラーゼ(histone deacetylase、HDAC)阻害剤、例えば、酪酸ナトリウム、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(suberoylanilide hydroxamic acid、SAHA)、デプシペプチド(FR901228)、NVP-LAQ824、R306465、キシノスタット、トリコスタチンA、ボリノスタット;
-ユビキチン-プロテアソーム経路の阻害剤、例えば、PS-341、ベルケイド(MLN-341)又はボルテゾミブ;
-ヨンデリス;
-テロメラーゼ阻害剤、例えば、テロメスタチン;
-マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤、例えば、バチマスタット、マリマスタット、プリノスタット又はメタスタット;
-組換えインターロイキン、例えば、アルデスロイキン、デニロイキンジフチトクス、インターフェロンアルファ2a、インターフェロンアルファ2b、ペグインターフェロンアルファ2b;
-MAPK阻害剤;
-レチノイド、例えば、アリトレチノイン、ベキサロテン、トレチノイン;
-亜ヒ酸;
-アスパラギナーゼ;
-ステロイド、例えば、プロピオン酸ドロモスタノロン、酢酸メゲストロール、ナンドロロン(デカノアート、フェンプロピオネート)、デキサメタゾン;
-ゴナドトロピン放出ホルモンアゴニスト又はアンタゴニスト、例えば、アバレリクス、酢酸ゴセレリン、酢酸ヒストレリン、酢酸ロイプロリド;
-サリドマイド、レナリドマイド;
- -メルカプトプリン、ミトタン、パミドロネート、ペガデマーゼ、ペガパルガーゼ、ラスブリカーゼ;
- -BH3模倣物、例えば、ABT-199;
-MEK阻害剤、例えば、PD98059、AZD6244、CI-1040;
-コロニー刺激性因子類似体、例えば、フィルグラスチム、ペグフィルグラスチム、サルグラモスチム;エリスロポエチン又はその類似体(例えば、ダルベポエチンアルファ);インターロイキン11;オプレルベキン;ゾレドロネート、ゾレドロン酸;フェンタニル;ビスホスホネート;パリフェルミン;
-ステロイド性シトクロムP450 17アルファ-ヒドロキシラーゼ-17,20-リアーゼ阻害剤(CYP17)、例えば、アビラテロン、酢酸アビラテロン;
-ラパマイシン及びラパログなどのmTOR阻害剤、並びにmTORキナーゼ阻害剤;
-PI3K阻害剤及び二重mTOR/PI3K阻害剤;PI3Kデルタ阻害剤、例えば、イデラリシブ及びデュベリシブ;
-BTK阻害剤、例えば、イブルチニブ、ONO-4059、ACP-196;
-R-CHOP(CHOP-シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾロンに付加されたリツキサン);
-ダラツムマブ;
-BRD4阻害剤;
-CDK9阻害剤;
-SYK阻害剤;
-PKC阻害剤;
-JAK阻害剤;
-PIMキナーゼ阻害剤;
-免疫細胞リダイレクト剤(例えば、ブリナツモマブ又はCAR T細胞);及び
-免疫調節剤(例えば、抗PD1抗体)。
したがって、本発明の実施形態は、本発明による化合物を第1の活性成分として、1つ又は2つ以上の抗がん剤を更なる付加活性成分として、がんに罹患している患者の治療における同時、別個、又は順次の使用のための組み合わされた調製物として含有する産生物に関する。
1つ又は2つ以上の他の薬剤及び本発明による化合物は、同時に(例えば、別個若しくは単位の配合で)、又はいずれかの順序で順次に投与され得る。後者の場合、2つ又はそれ以上の化合物は、有利な又は相乗の効果が達成されることを確実にするのに十分な期間内に、及び量及び様式で投与される。組み合わせの各成分のための好ましい投与の方法及び順序並びにそれぞれの投薬量及びレジームは、投与される特定の他の薬剤及び本発明の化合物、それらの投与経路、治療される特定の腫瘍、特に腫瘍、並びに治療される特定の宿主に依存することが理解されるであろう。投与の最適な方法及び順序並びに投薬量及びレジームは、従来の方法を使用し、かつ本明細書に記載される情報を考慮して、当業者によって容易に決定され得る。
組み合わせとして投与される場合の本発明による化合物と1つ又は2つ以上の他の抗がん剤との重量比は、当業者によって決定され得る。投与の当該比及び厳密な投薬量及び頻度は、当業者には周知のように、本発明による特定の化合物及び使用される他の抗がん剤、治療される特定の状態、治療される状態の重症度、特定の患者の年齢、体重、食事、投与時間及び全身的な身体状態、投与様式、並びに患者が服用し得る他の投薬に依存する。更に、1日当たりの有効量は、治療される対象の反応に応じて、かつ/又は本発明の化合物を処方する医師の評価に応じて、増減され得ることは明白である。式(I)の本化合物と別の抗がん剤の特定の重量比は、1/10~10/1、より特定的には、1/5~5/1、更により特定的には、1/3~3/1の範囲であり得る。
以下の実施例は、例示目的で提供されるものであり、本明細書に提供される特許請求の範囲を限定するように意図されていない。これらの実施例における及び本明細書全体を通しての全ての文献引用は、それによって提供される全ての法的目的のために参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載される化合物の合成のために使用される出発物質及び試薬は、合成されてもよく、又はSigma-Aldrich、Acros Organics、Fluka、及びFischer Scientific(それらに限定されない)などの商業的供給元から入手されてもよい。
立体中心が「RS」で示される場合、これは、ラセミ混合物が得られたことを意味する。
次の反応ステップで粗製物として又は特定の精製中間体として使用され得る中間体の場合、理論モル量は、以下に記載される反応プロトコルにおいて示され得る。
以下、用語;「ACN」はアセトニトリルを意味し、「AcOH」は酢酸を意味し、「Ar」はアルゴンを意味し、「BINAP」は2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチルを意味し、「BOC」はtert-ブチルオキシカルボニルを意味し、「BocO」はジ-tert-ブチル-ジカーボネートを意味し、「celite(登録商標)」は珪藻土を意味し、「DCM」はジクロロメタンを意味し、「DIPEA」はジイソプロピルエチルアミンを意味し、「h」は時間を意味し、「min」は分を意味し、「Int.」は中間体を意味し、「aq.」は水性を意味し、「DMAP」はジメチルアミノピリジンを意味し、「DMF」はジメチルホルムアミドを意味し、「EtO」はジエチルエーテルを意味し、「EtOAc」は酢酸エチルを意味し、「HPLC」は高速液体クロマトグラフィーを意味し、「iPrOH」はイソプロピルアルコールを意味し、「HATU」は1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-1-イウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェートを意味し、「LC/MS」は液体クロマトグラフィー/質量分析を意味し、「Me-THF」はメチル-テトラヒドロフランを意味し、「MeOH」はメタノールを意味し、「EtOH」はエタノールを意味し、「NBS」はN-ブロモスクシンイミドを意味し、「NCS」はN-クロロスクシンイミドを意味し、「NMR」は核磁気共鳴を意味し、「Pd/C10%」は炭素担持パラジウム10%を意味し、「Pd(OAc)」は「酢酸パラジウム(II)」を意味し、「Pd(PPh」はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を意味し、「rt」は室温を意味し、「SFC」は超臨界流体クロマトグラフィーを意味し、「ee」は鏡像体過剰率を意味し、「TBAF」はテトラブチルアンモニウムフルオリドを意味し、「TBDMS」又は「SMDBT」はtert-ブチルジメチルシリルを意味し、「TEA」はトリメチルアミンを意味し、「TFA」はトリフルオロ酢酸を意味し、「THF」はテトラヒドロフランを意味し、「CV」はカラム体積を意味し、「Quant.」は定量的を意味し、「equiv.」は当量を意味し、「M.P.」又は「m.p.」は融点を意味し、「OR」は旋光を意味し、「DIPE」はジイソプロピルエチルエーテルを意味し、「RaNi」はラネーニッケルを意味し、「NaHCO」は炭酸水素ナトリウムを意味し、「BRETTPHOS」は2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニルを意味し、「DMSO」はジメチルスルホキシドを意味し、「NaBH(OAc)」はトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを意味し、「DMA-DMF」はN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタールを意味し、「v/v」は体積/体積パーセントを意味し、「T」は温度を意味し、「iPrNH」はイソプロピルアミンを意味する。
A.中間体の調製
実施例A1
中間体1の調製:
Figure 2023554673000051
シュレンク反応器内で、1,4-ジオキサン(190mL、1.033g/mL、2227.65mmol)及び蒸留水(25mL、0.998g/mL、1384.935mmol)中の、4-ブロモ-2-フルオロフェノール(2.8mL、1.74g/mL、25.508mmol)、N-Boc-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-ボロン酸ピナコールエステル(8.38g、27.101mmol)、三塩基性リン酸カリウム(10.9g、51.351mmol)、
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.468g、0.511mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.286g、1.02mmol)を、100℃で2時間撹拌した。反応物を、室温まで放冷した後、水に注ぎ、EtOAcで3回抽出した。有機層をデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させて、7.85gの粗製物質を得、これを分取LC(無定形SiOH15~40μm 120g GraceResolv(登録商標)、移動相:90%ヘプタン、10%EtOAc~60%ヘプタン、40%EtOAc)により精製した。純粋な化合物を含有する画分を収集し、溶媒を乾固するまで蒸発させて、生成物(5.34g、71%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して、類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000052
実施例A2
中間体3の調製:
Figure 2023554673000053
中間体1(5.3g、18.068mmol)を、大気圧下で、EtOAc(100mL)及びMeOH(75mL)中、Pd/C(10%)(1.2g、1.128mmol)を触媒として用いて水素化した。反応物を一晩放置した後、セライト(登録商標)のパッドに通して反応混合物を濾過することによって触媒を除去し、濾液を乾固するまで蒸発させて、生成物(5.10g、96%)を得た。この生成物を次のステップでそのままで使用した。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000054
実施例A3
中間体4の調製:
Figure 2023554673000055
0℃で、硝酸(1.3mL、1.4g/mL、18.774mmol)及び蒸留水を、AcOH(25mL)中の中間体3(5.1g、17.267mmol)の撹拌溶液に、温度を10~15℃に維持して滴下した。反応物を室温まで加温し、室温で3時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、この混合物をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機物を乾固するまで蒸発させて、粗生成物を得た。この粗製物を、分取LC(無定形SiOH15~40μm 120g GraceResolv、移動相勾配:80%ヘプタン、20%EtOAc~60%ヘプタン、40%EtOAc)により精製した。純粋な化合物を含有する画分を合わせ、溶媒を乾固するまで蒸発させて、生成物(5.17g、88%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000056
実施例A4
中間体6の調製:
Figure 2023554673000057
MeOH(100mL)中のテトラヒドロ-4H-ピラン-4-オン(2g、19.98mmol)をN雰囲気下で0℃に冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(1.51g、39.95mmol)を添加し、得られた溶液を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残留物をEtOAcで溶解し、1M NaCO溶液及びブライン(50ml)で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮乾固した。残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 100%ヘプタン-0%EtOAcから0%ヘプタン-100%EtOAcまで)により精製した。化合物を含有する画分を合わせ、減圧下で濃縮して、生成物(1.71g、83%)を透明油として得た。
中間体7の調製:
Figure 2023554673000058
THF(40mL)中の、中間体6(1.71g、16.69mmol)、イミダゾール(1.36g、20.03mmol)及びPPh(4.60g、(17.53mmol)に、N雰囲気下0℃で、THF(30mL)中のI(5.09g20.03mmol)の溶液を30分間かけて滴下した。添加を完了してから、混合物を室温まで加温し、一晩撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和Na水溶液及びブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO;100%ヘプタン-0%EtOAcから40%ヘプタン-60%EtAOcまで)により精製した。所望の画分を合わせ、減圧下で濃縮して、生成物(2.12g、59%)を透明油として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000059
中間体9の調製:
Figure 2023554673000060
1,2-ジブロモエタン(0.035mL、2.173g/mL、0.406mmol)を、DMA(4mL)中のZn(354mg、5.408mmol)の懸濁液に、N雰囲気下で添加した。混合物をヒートガンで短時間加熱し、室温まで放冷した(3回)。TMS-Cl(0.034mL、0.859g/mL、0.27mmol)をゆっくり添加し、混合物を室温で30分間撹拌した。DMA(4mL)中の中間体7を、温度が50℃を超えないような速度で滴下し(5分間)、撹拌を30分間維持した。溶液を次のステップ(完全な変換に基づくモル濃度計算)で使用した。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000061
実施例A5
中間体12の調製:
Figure 2023554673000062
N-ブロモ-スクシンイミド(163g、916mmol)を、アセトニトリル(500mL)中の2-メチル-3-ヒドロキシピリジン(50g、458mmol)の溶液に添加した。得られた混合物を1.5時間還流した。揮発性物質を真空中で除去した。このようにして得られた残留物をEtOAcで希釈し、水及びブラインで順に洗浄した。次いで、有機抽出物をMgSOで乾燥させ、濾過し、濾液を真空中で濃縮した。このようにして得られた粗生成物を、シリカゲルで精製した(ヘキサン中0~35%EtOAcの溶媒勾配で溶離して)。生成物の画分を収集し、真空中で濃縮して、中間体12(64.1g、52%)を得た。
中間体13の調製:
Figure 2023554673000063
ヘキサン(211mL、528mmol)中nBuLiの2.5M溶液を、窒素下-90℃でTHF(550mL)中の中間体12(64.1g、240mmol)の溶液に、10分間かけて滴下した。混合物を、-90℃で30分間撹拌し、次いで、THF(180mL)中のヨウ素(73g、288mmol)の溶液を滴下した。混合物を30分間撹拌し、次いで、水(100ml)を添加して混合物をクエンチした。混合物を、酢酸エチル及び飽和塩化アンモニウム水溶液で希釈した。亜硫酸水素ナトリウム飽和溶液(15mL)を添加して、過剰のヨウ素を除去した。HCl 3Mを、ゆっくり添加することによって混合物を酸性化し、pHを約5とした。層を分離し、有機層をブラインで洗浄し、次いで、乾燥させ(MgSO)、濃縮して、中間体13(65.8g、87%)を得た。
中間体14の調製:
Figure 2023554673000064
60%水素化ナトリウム分散液(7.9g、197.3mmol)を、窒素雰囲気下、0℃で、DMF(360mL)中の中間体13(51.6g、164.4mmol)の溶液に添加した。混合物を10分間攪拌し、次いで、クロロメチルメチルエーテル(16.2mL、213.7mmol)を滴下し、混合物を室温で一晩攪拌した。この反応物を水でクエンチした。ブラインを添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/EtOAc勾配)によって精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、中間体14(48.8g、83%)を白色固体として得た。
中間体15の調製:
Figure 2023554673000065
中間体14(23.2g、64.81mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(1.88g、3.24mmol)及び炭酸セシウム(42.2g、129.62mmol)をトルエン(200mL)に溶解し、混合物を、15分間の窒素バブリングにより脱気した。酢酸パラジウム(II)(0.73g、3.24mmol)を窒素下で添加し、続いてtert-ブチルカルバメート(8.35g、71.29mmol)を添加し、混合物を室温で15分間撹拌し、次いで、50℃で16時間加熱した。次いで、混合物を室温まで放冷し、水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/EtOAc勾配)によって精製した。生成物の画分を収集し、濃縮して、中間体15(10.6g、47%)を得た。
中間体16の調製:
Figure 2023554673000066
37%HCl水溶液(2.8mL、33.6mmol)を、中間体15(10.6g、30.5mmol)の2-プロパノール(250mL)溶液に添加した。混合物を室温で72時間撹拌した。飽和NaHCO水溶液をpH=7になるまで添加した。混合物をジクロロメタンで抽出し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、中間体16(9.3g、定量的)を得た。
実施例A6
中間体17の調製:
Figure 2023554673000067
CHCN(400mL)中の2-メチル-3-ヒドロキシピリジン(20g、183.3mmol)の溶液に、NBS(65.2g、366.5mmol)を添加した。得られた混合物を2時間加熱還流した。揮発性物質を真空中で除去した。残留物をEtOで希釈し、水及びブラインで順に洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO、100%ヘプタンから65%プタン-35%EtOAcまで)によって精製して、生成物(23.2g、47%)を白色固体として得た。
中間体18の調製:
Figure 2023554673000068
THF(150mL)中の中間体17(8.29g、31.06mmol)の溶液を、-90℃まで冷却した。n-BuLi(27.33mL、2.5mol/L、68.33mmol)を、15分間かけて滴下した。混合物を30時間撹拌し、次いで、蒸留水(10mL)でクエンチした。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NH4Clを添加した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(SiO、ヘプタン/EtOAc 100/0から50/50まで)によって精製して、生成物(5.09g、85%)を白色固体として得た。
中間体13の調製:
Figure 2023554673000069
THF(450mL)中の中間体17(41g、153.6mmol)の溶液に、-90℃、窒素下で、n-BuLi(135.2mL、2.5mol/L、337.9mmol)を10分間かけて滴下した。混合物を、-90℃で30分間撹拌し、次いで、THF(150mL)中のヨウ素の溶液(46.78g、184.33mmol)を滴下した。混合物を30分間撹拌し、次いで、水(100ml)を添加して、混合物をクエンチした。混合物を、酢酸エチル及び飽和塩化アンモニウム水溶液で希釈した。亜硫酸水素ナトリウム飽和溶液(5ml)を添加して、過剰のヨウ素を除去した。3NのHCl(水溶液)をゆっくり添加することによってpHを酸性にして、約5のpHを得た。相を分離し、有機層をブラインで洗浄し、次いで、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮した。得られた生成物(47g、97%)を、そのまま次の反応に使用した。
中間体19の調製:
Figure 2023554673000070
ベンジルブロミド(21.37mL、1.438g/mL、179.67mmol)を、DMF(200mL)中の中間体13(47g、149.72mmol)及びKCO(41.39g、299.44mmol)の混合物に添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NaCl水溶液に注いだ。固体が沈殿し、これを濾過し、水で2回洗浄した。次いで、固体をジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮した。精製は、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/EtOAc 95/5から80/20まで)によった。所望の画分を収集し、固体が沈殿し始めるまで濃縮した。固体を濾過により収集し、ヘプタンで洗浄し、次いで、乾燥させて、生成物(29.1g、48%)を得た。母液も濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/EtOAc 95/5から80/20まで)によって精製した。所望の画分を合わせ、真空中で濃縮して、更なるバッチの生成物(8.4g、14%)を得た。
中間体20の調製:
Figure 2023554673000071
中間体40の調製に使用したプロトコルに従い、中間体25から出発して、中間体20(23.4g、64%)が得られた。
中間体21の調製:
Figure 2023554673000072
中間体43の調製に使用したプロトコルに従い、中間体20から出発して、中間体21(20.3g、60%)が得られた。
中間体22の調製:
Figure 2023554673000073
NaH(6.02g、60%分散液、150.5mmol)を、DMF(200mL)中の2-クロロ-5-ヒドロキシピリジン(16.3g、125.4mmol)の溶液に0℃で少しずつ添加し、1時間撹拌し、次いで、クロロメチルメチルエーテル(19.1mL、1.06g/mL、250.9mmol)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を、氷浴中で水を添加することによってクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO;ヘプタン/EtOAc)により精製して、生成物(15.2g、70%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000074
実施例A7
中間体24の調製:
Figure 2023554673000075
中間体23(56.4g、243.025mmol)、Pd(dppf)Cl.CHCl付加物(5.954g、7.291mmol)及びCuI(4.628g、24.302mmol)を、DMA(702mL、0.45(M)315.932mmol)中のh59の溶液に、窒素雰囲気下、室温で添加した。得られた混合物を80℃で1時間加熱した。混合物を室温まで放冷し、溶媒を真空中で除去した。暗色の残留物を、酢酸エチル(500ml)及び水(500ml)中に取り込んだ。25%NHOH(50ml)及びシアン化ナトリウム(NaCN、1g)を添加した。不溶物を珪藻土のパッドで濾別し、有機層を分離した。有機物を、更なる酢酸エチル(2×200ml)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を褐色がかった粘稠な油として得た。シリカゲルでのクロマトグラフィー(ヘプタン中の酢酸エチルの、0から30%までの勾配)により、生成物を黄色がかった油として得て、これを静置させて結晶化させた(70.94g、90%)。
実施例A8
中間体25での調製:
Figure 2023554673000076
ヘキサン(38.5mL、2.5mol/L、96.3mmol)中のn-BuLiの溶液を、THF(40mL)中の中間体22(15.2g、87.6mmol)の溶液に、-78℃で滴下し、この温度で1時間撹拌した。次に、THF(15mL)中のI(26.7g、105.1mmol)の溶液を添加し、混合物を-78℃で1時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO;ヘプタン/EtOAc)により精製して、生成物(15.5g、38%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000077
実施例A9
中間体27の調製:
Figure 2023554673000078
中間体25(15.5g、31.1mmol)、CsCO(20.2g、62.1mmol)、キサントホス(1.80g、3.11mmol)及びPd(dba)(2.84g、3.11mmol)を、N雰囲気下、トルエン(250mL)中で混合し、混合物を室温で10分間撹拌し、次いで、tert-ブチルカルバメート(4.08g、34.2mmol)を添加し、100℃で3時間撹拌した。粗混合物を、EtOAcとブラインとで分液した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。別のバッチ(規模:5.5g)をこのバッチと合わせて、精製を行った。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO;ヘプタン/EtOAc)により精製して、生成物(14.5g、90%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000079
実施例A10
中間体31の調製:
Figure 2023554673000080
酢酸(380mL)中の2-ブロモ-5-ヒドロキシベンゾニトリル(9.7g、48.99mmol)及びHSO(137.4μL、1.84g/mL、2.45mmol)の溶液に、酢酸(100mL)中のHNOの溶液を、室温で滴下した。反応混合物を室温で20時間撹拌した。反応混合物を、EtOAcとブラインとで分液した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO;ヘプタン/EtOAc 100/0から0/100まで)により精製して、生成物(4.78g、39%)を白色固体として得た。
実施例A11
中間体32の調製:
Figure 2023554673000081
1,4-ジオキサン(180mL)及び蒸留水(30mL)の混合物中の中間体27(7g、24.2mmol)、N-boc-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-ボロン酸ピナコールエステル(12.2g、31.5mmol)及びKPO(10.3g、48.5mmol)の溶液に、N雰囲気下、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(992mg、1.21mmol)を添加し、混合物を窒素下80℃で一晩撹拌した。反応混合物を、EtOAcとブラインとで分液した。有機層を濃縮し、残留物をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO;ヘプタン/EtOAc)により精製して、生成物(7.34g、70%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000082
実施例A12
中間体36の調製:
Figure 2023554673000083
中間体29(7.62g、22.76mmol)、1-Boc-ピペラジン(8.48g、45.52mmol)、Pd(dab)(1.04g、1.138mmol)、XPhos(1.09g、2.276mmol)及びCsCO(11.12g、34.14mmol)を、窒素バブリングしながら、トルエン(100mL)に入れた。次いで、混合物を窒素雰囲気下で16時間還流撹拌した。反応混合物を室温まで放冷し、EtOAcで希釈した。混合物をCeliteのパッドに通して濾過し、濾液を水で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO;ヘプタン/EtOAc 100/0から65/35まで)により精製して、生成物(1.92g、15%)をベージュ色の固体として得た。
実施例A13
中間体37の調製:
Figure 2023554673000084
10%Pd/C(34.0mg)を、MeOH(50mL)中の中間体32(7.34g、16.9mmol)の溶液に、N雰囲気下0℃で添加した。得られた懸濁液を大気圧下室温で一晩水素化した。混合物をCelite(登録商標)のパッドに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、生成物(6.87g、93%)を得、これを、更に精製することなく次のステップで使用した。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000085
実施例A14
中間体40の調製:
Figure 2023554673000086
混合物iPrOH:THF(1:1;450mL)中の中間体37(6.6g、15.1mmol)の溶液に、HCl(75.4mL、6mol/L、226.3mmol)を添加し、その混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、AcONa水溶液で中和して、pH4~5とした。有機層をブラインで洗浄し、真空下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO;DCM/MeOH)により精製して、生成物(2.19g、37%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000087
実施例A15
中間体42の調製:
Figure 2023554673000088
DCM(40mL)中の中間体39(1.95g、6.16mmol)、DMAP(38.0mg、0.308mmol)及びTEA(1.29mL、0.726g/mL、9.24mmol)の溶液に、Boc2O(1.84g、8.00mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を、DCMとブラインとで分液した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO;ヘプタン/EtOAc 100/0から50/50まで)により精製して、生成物(2.36g、70%)を得た。
実施例A16
中間体43の調製:
Figure 2023554673000089
アセトン(10mL)中の中間体34(343mg、0.929mmol)及びKCO(154mg、1.115mmol)の溶液に、ベンジルブロミド(166μL、1.438g/mL、1.393mmol)を添加し、混合物を50℃で15時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAcと鹹水とで分液した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO、100%ヘプタンから80%ヘプタン-20%EtOAcまで)によって精製して、生成物(389mg、収率91%)を白色の固体として得た。
実施例A17
中間体44の調製:
Figure 2023554673000090
中間体43(8.0g、17.4mmol)、CsCO(11.3g、34.7mmol)、キサントホス(1.00g、1.74mmol)及びPd(dba)(1.59g、1.74mmol)を、N雰囲気下でトルエン(220mL)中に混合し、混合物を室温で10分間撹拌し、次いで、tert-ブチルカルバメート(2.64g、22.6mmol)を添加し、100℃で16時間撹拌した。粗混合物を、EtOAcとブラインとで分液した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO;ヘプタン/EtOAc)により精製して、生成物(6.7g、78%)を得た。
実施例A18
中間体45の調製:
Figure 2023554673000091
10%Pd/C(560mg)を、MeOH(350mL)中の中間体44(6.69g、13.5mmol)の溶液に、N雰囲気下で添加した。得られた懸濁液を大気圧下室温で一晩水素化した。混合物をCelite(登録商標)のパッドに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、生成物(5.4g、98%)を得、これを、更に精製することなく次のステップで使用した。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000092
実施例A19
中間体49の調製:
Figure 2023554673000093
2つのバッチを調製した。
中間体11(理論モル濃度0.86M、500mL))の溶液に、4-ブロモ-2-メチルフェノール(37g、198mmol)、酢酸パラジウム(II)(2.2g、9.9mmol)及びCPhos(4.3g、9.9mmol)の混合物を、N2下28℃で添加した。明褐色の懸濁液を28℃で16時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(600mL)及びH2O(0.8L)で希釈し、セライトパッドに通して濾過した。濾液の水層を酢酸エチル(800mL)で抽出した。合わせた有機層を、H2O(30.8L)、ブライン(0.5L)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。2つのバッチを合わせ、石油エーテル/メチルt-ブチルエーテル(1/1)(80mL)で希釈し、室温で10分間撹拌した。明褐色の沈殿物が観察された。沈殿物を濾別し、石油エーテル(250mL)で洗浄し、乾燥させて(高真空、50℃、30分)、黄色固体の中間体49(76.5g、73%)を得た。
濾液を濃縮して、粗製物(100g)を褐色の油として得、これを、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/石油エーテル、0/100から25/75まで、勾配)により精製した。生成物画分を収集し、溶媒を蒸発させて、25gの中間体49(純度60%)を褐色の油として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000094
中間体50の調製:
Figure 2023554673000095
中間体11(理論モル濃度0.86M、500mL)の溶液に、4-ブロモフェノール(37g、213.864mmol)、Pd(OAc)(2.401g、10.693)及びCPhos(4.669;10.693mmol)の混合物を28℃で添加した。得られた明褐色の懸濁液をN下28℃で16時間撹拌した。暗色の懸濁液が観察された。混合物を酢酸エチル(600mL)及びHO(0.8L)で希釈した。混合物をセライトパッドに通して濾過した。濾液の水層を酢酸エチル(800mL)で抽出した。合わせた有機層を、HO(30.8L)、ブライン(0.8L)で洗浄し、その後MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を褐色の油として得て、これは一晩静置した後に固化した。混合物をメチルt-ブチルエーテル(50mL)で希釈した。混合物を室温(25℃)で10分間撹拌した。沈殿物を濾別し、メチルt-ブチルエーテル(230mL)で洗浄し、乾燥させて(高真空、50℃、30分)、生成物のバッチを黄色の固体として得た。濾液を濃縮して、粗残留物(48g)を褐色の油として得、これを330gシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/石油エーテル、0/100から25/75まで、勾配)により精製した。純粋な生成物を含有する画分を収集し、溶媒を蒸発させて、生成物を黄色の固体として得た。生成物バッチを合わせて、中間体46を黄色の固体(45g、84%)として得た。
実施例A20
中間体51の調製:
Figure 2023554673000096
AcOH(700mL)中の中間体46(45g、180.5mmol)の黄色の懸濁液に、硝酸(13.367mL、1.44g/mL198.55mmol)を、40℃(内部温度30℃)で滴下し、暗褐色の溶液を得た。混合物を40℃で20分間撹拌した。黒色の溶液が得られた。混合物を酢酸エチル(1.5L)で希釈した。混合物を、飽和NaCO(aq)(3700mL)溶液、HO(1L)及びブライン(0.8L)で洗浄した後、乾燥させ(MgSO)、濾過し、濃縮して、粗製物を褐色の油として得、これは、室温で16時間静置した後に固化した。混合物をメチルt-ブチルエーテル(50mL)で希釈した。混合物を5分間撹拌し、濾過した。フィルタケーキをメチルt-ブチルエーテル(2×30mL)ですすぎ、高真空下で乾燥させて(50℃、0.5時間)、生成物のバッチを黄色の固体として得た。濾液を真空下で濃縮して、残留物(30g)を褐色の油として得、これを、330gのシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/石油エーテル、0/100から18/82まで、勾配)により精製した。純粋な生成物を含有する画分を収集し、溶媒を蒸発させて、生成物を黄色の固体として得た。生成物バッチを合わせて、中間体51を黄色の固体(39g、73%)として得た。
中間体52の調製:
Figure 2023554673000097
2つの反応物(6g及び34g規模)を並行して反応させ、精製のために合わせた。プロトコルは、34gの反応物について記載される。NBS(20.383g、114.522mmol)を、-15℃で、CHCl(1100mL)中の中間体51(34g、114.522mmol)及びシリカ(210g)の懸濁液に少しずつ添加した。混合物を、-15℃で30分間撹拌し、混合物を濾過した。フィルタケーキをDCM(3800mL)ですすいだ。濾液を濃縮して、粗生成物を黄色の固体として得た。精製は、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー溶離液:酢酸エチル/石油エーテル、0/100から18/82まで、勾配)によった。純粋な生成物を含有する画分を合わせ、溶媒を蒸発させて、生成物を黄色の固体(35.45g、69%、2つのバッチに基づく)として得た。
中間体53の調製:
Figure 2023554673000098
AcOH(1.1L)中の中間体tert-ブチル4-(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)ピペリジン-1-カルボキシレート[1852496-93-5](100g、323mmol)の黄色の懸濁液に、硝酸(密度約1.4g/mL)(23.9mL、355mmol)を、40℃で滴下した。暗褐色の溶液が観察された。混合物を40℃で20分間撹拌した。混合物を酢酸エチル(1500mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(1.3L)にゆっくり注ぎ入れた。分離した水層を酢酸エチル(300mL)で抽出した。合わせた有機層をH2O/ブライン(1/1)の溶液(2L)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して褐色の液体を得、これを、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル、100/0から90/10まで、勾配、35分)により精製した。所望の画分を収集し、溶媒を真空下で蒸発させて、中間体53(91.8g、84%)を明黄色のゴムとして得、これを静置後に固化した。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000099
実施例A21
中間体55の調製
Figure 2023554673000100
方法A:DMF(218mL)中の中間体2a(43.4g、135mmol)の溶液に、N-ブロモスクシンイミド(28.8g、162mmol)を少しずつ添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。水(400mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(400mL2)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(400mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、蒸発させて、黄色の固体(60g)を得た。粗製物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル、100/0から70/30まで)により精製した。所望の画分を収集し、溶媒を真空中で濃縮乾固して、中間体55(26.5g、47%、純度96%)を黄色の固体として得た。
方法B:
0℃で、AcOH(40ml)中の臭素(2.8mL、3.119g/mL、54.6mmol)の溶液を、AcOH(130mL)及びMeOH(135mL)中の中間体2a(11.8g、36.6mmol)の溶液に滴下した。反応物を室温で7時間攪拌した。反応混合物を水(2×200ml)で希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をデカントし、乾固するまで蒸発させた。
粗製物をDCMに取り込み、粉砕し、濾過した。溶媒を乾固するまで蒸発させて、中間体55(9g、61%)を得た。
中間体52の調製:
Figure 2023554673000101
NBS(20.4g、115mmol)を、-15℃で、DCM(1.1L)中の中間体51(34g、115mmol)及びシリカゲル(210g)の懸濁液に少しずつ添加した。混合物を、-15℃で30分間撹拌した。混合物を濾過した。フィルタケーキをDCM(3800mL)ですすいだ。濾液を濃縮し、黄色のゴム(60g)を得た。粗製物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/石油エーテル、0/100から18/82まで、勾配)により精製した。生成物画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体52(35.4g、69%、86%純度)を黄色の固体として得た。
実施例A22
中間体655の調製:
Figure 2023554673000102
N-ヨードスクシンイミド(3.49g、15.51mmol)を、DCM(180mL)中の中間体5(5.0g、15.51mmol)及びシリカ(30g)の懸濁液に、-15℃で少しずつ添加した。混合物を、-15℃で15分間、及び25℃で2時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、シリカゲル40gでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/石油エーテル、0/100から25/75まで、勾配)により精製した。所望の画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体655(6.2g、89%)を明黄色のゴムとして得た。
実施例A23
中間体656の調製:
Figure 2023554673000103
塩化ニッケル(II)、エチレングリコールジメチルエーテル複合体(16.6mg、0.075mmol)及び[4,4’-ビス(1,1-ジメチルエチル)-2,2’-ビピリジン-N1,N1’]ビス[3,5-ジフルオロ-2-[5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジニル-N]フェニル-C]イリジウム(III)ヘキサフルオロホスフェート(169mg、0.15mmol)を、DME(50mL)中の4-ベンジルオキシブロモベンゼン(2.00g、7.53mmol)、中間体101(2.53g、8.28mmol)、トリス(トリメチルシリル)シラン(2.06g、8.28mmol)、4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン(24.3mg、0.09mmol)及びナトリウムカーボネート(1.60g、15.06mmol)の懸濁液に添加した。溶液を窒素で脱気し、72WのロイヤルブルーLED照射下40℃で48時間撹拌した。混合物を濾過し、フィルタケーキを酢酸エチル(380mL)ですすいだ。濾液を真空下で濃縮した。粗製物質を、40gシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル、100/0から50/50まで、勾配)により精製した。所望の画分を収集し、溶媒を真空下で蒸発させて、中間体656(960mg、31%)を得た。
中間体657の調製:
Figure 2023554673000104
メタノール/酢酸エチル1/1(50mL)中の中間体656(960mg、2.31mmol)及び10%Pd/C(1.0g)の混合物を、室温(50psi)で16時間水素化した。触媒を濾別し、濾液を濃縮して、中間体657(700mg、90%)を得た。
中間体658の調製:
Figure 2023554673000105
硝酸(0.15mL、2.29mmol)を、酢酸中の中間体657(700mg、2.09mmol)の溶液に、40℃で滴下した。混合物を40℃で10分間撹拌し、次いで、氷水(15mL)及び酢酸エチル(15mL)の混合物中に注いだ。水層を酢酸エチル(315mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和NaCO水溶液(20mL)でゆっくり処理し、ブライン(20mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮した。粗製物質を、12gシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/石油エーテル、0/100から90/10まで、勾配)により精製した。生成物画分を収集し、溶媒を真空下で蒸発させて、中間体658(220mg、28%)を得た。
中間体659の調製:
Figure 2023554673000106
N-ヨードスクシンイミド(136mg、0.61mmol)を、DCM(7mL)中の中間体658(220mg、0.61mmol)及びシリカ(1.2g)の懸濁液に、-15℃で少しずつ添加した。混合物を、-15℃で15分間及び25℃で16時間撹拌し、次いで、真空下で濃縮した。粗製物を、4gシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/石油エーテル、0/100から100/0まで、勾配)により精製した。所望の画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体659(90mg、27%)を得た。
実施例A24
中間体56の調製:
Figure 2023554673000107
中間体54(31.5g、102mmol)をDCM(350mL)に溶解させた。TFA(53mL、715mmol)を25℃で添加した。橙色の溶液を25℃で16時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮して、残留物を得、これをトルエン(2×200mL)と共蒸発させて、中間体56(45g、定量的)を橙色の液体として得、これを静置後に固化させた。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000108
実施例A25
中間体59の調製:
Figure 2023554673000109
DCE(40mL)中の中間体56(3.9g、11.4mmol)、TEA(3.16g、22.8mmol)、中間体89(2.8g、13.7mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.1g、14.8mmol)を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮した。粗化合物をCH2Cl2(300mL)に溶解し、飽和NaHCO3(100mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、粗製物10gを得た。それを、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:CH2Cl2/MeOH、100/0から80/20まで)により精製した。所望の画分を収集し、溶媒を真空下で濃縮乾固して、中間体59(2.9g、63%)を得た。
中間体60の調製:
Figure 2023554673000110
DIPEA(35.9mL、206mmol)を、EtOH(500mL)中の中間体56(45g、103mmol)の溶液に添加した。中間体90(24g、109mmol)及びAcOH(10.2mL、186mmol)を、窒素下で添加した。混合物を30℃で1時間撹拌した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(13g、206mmol)を少しずつゆっくり添加した。混合物を30℃で16時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残留物をCH2Cl2(1L)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(11700mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、橙色の液体(50g)を得た。残留物をCH2Cl2(30mL)に溶解させ、シリカゲル330gでのカラムクロマトグラフィー(溶離液:MeOH/CH2Cl2、0/100から1/99まで、勾配)により精製した。所望の画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体60(32.7g、71%)を橙色の固体として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000111
実施例A26
中間体62の調製:
Figure 2023554673000112
EtOH(51mL)中のtert-ブチル3-アミノ-3-メチルアゼチジン-1-カルボキシレート(3.5g、19mmol)及びK2CO3(260mg、1.88mmol)を、80℃で撹拌した。水(23mL)中の1-エチル-1-メチル-4-オキソピペリジン-1-イウムヨージド(中間体108)(10.1g、37.6mmol)を添加し、反応混合物を還流下で18時間撹拌した。水、飽和NH4Cl水溶液及びDCMを添加した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。粗製物を、分取LC(無定形SiOH 15~40μm 220g Buchi、移動相:100%DCMからDCM:95、MeOH:5、NH4OH:0.5により精製した。生成物を含有する画分を真空下で蒸発させて、中間体62(4.51g、89%)を得た。
実施例A27
中間体63の調製:
Figure 2023554673000113
アセトン(20mL)中のトロピノン(5.00g、35.9mmol)の溶液に、アセトン(20mL)中のヨードメタン(2.46mL、39.5mmol)の溶液を、滴下漏斗を介して、室温で、添加した。反応物を室温で4時間撹拌し、次いで、ガラスフリットで濾過した。固体を、アセトンで、次いで、Et2Oで洗浄した。固体を収集し、真空中で乾燥させて、中間体63(9.12g、90%)を得た。
中間体63の調製:
Figure 2023554673000114
アセトン(70mL)中のトロピノン(8.72g、62.6mmol)の溶液に、CHI(4.7mL、2.27g/mL、75.2mmol)を、45分間かけて滴下した。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌した。沈殿物を濾別し、アセトンで、及びヘプタン/EtOAc(6/4)の混合物で洗浄した。次いで、得られた固体を真空下で乾燥させて、生成物(16.6g、94%)を明褐色の粉末として得た。
実施例A28
中間体64の調製:
Figure 2023554673000115
EtOH(39mL)及び蒸留水(39mL)中の中間体63(4.9g、17.42mmol)及び3-アミノ-1-N-Boc-アゼチジン(3g、17.42mmol)の溶液を、還流温度まで加熱した。K2CO3(7.2g、52.26mmol)を、15分間かけて少しずつ添加し、次いで、混合物を14時間還流した。混合物を室温まで冷却し、DCMで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン/EtOAc)により精製して、生成物(2.8g、58%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000116
実施例A29
中間体65の調製:
Figure 2023554673000117
-78℃で、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(7.033mL、1mol/L、7.033mmol)を、THF(20mL)中の2-メチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(1g、4.689mmol)の溶液に、N下で滴下した。溶液を-78℃で20分間撹拌した後、THF(20mL)中のN,N-ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アニリン(2.01g、5.627mmol)の溶液を添加し、得られた溶液を0℃まで加温し、一晩撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をジエチルエーテルに溶解し、水、1M NaOH溶液及びブラインで洗浄した。有機相をMgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO;ヘキサン/EtOAc)によって精製した。所望の画分を合わせ、真空中で濃縮して、生成物(1.03g、32%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000118
中間体67の調製:
Figure 2023554673000119
THF(3ml)中の中間体64(2.8g、10.1mmol)の溶液に、窒素下-60℃で、THF(17.2mL、17.2mmol)中のリチウムビス(トリメチルシリル)-アミド1Mを添加し、混合物を、-60℃で15分間撹拌した。次いで、THF(2ml)中のN-フェニル-ビス(トリフルオロ-メタンスルトニミド)(4.7g、13.1mmol)の溶液を添加し、混合物を-60℃で30分間攪拌し、次いで、室温まで2時間かけて加温した。混合物をNaHCO3飽和溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮した。粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル、勾配)により精製して、中間体67(3.43g、82%)を得た。
実施例A30
中間体68の調製:
Figure 2023554673000120
ビス(ピナコラト)ジボロン(808.88mg、3.185mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタンとの錯体(94.59mg、0.116mmol)、酢酸カリウム(852.65mg、8.687mmol)及び1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(64.17mg、0.116mmol)を、Nをバブリングしながら、1,4-ジオキサン溶液(37mL)中の中間体65の溶液に添加した。反応混合物を80℃で14時間撹拌した。次いで、混合物をブラインで希釈し、EtOAc(3X)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で蒸発させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO;ヘプタン中の0~10%EtOAc)により精製した。所望の画分を合わせ、真空中で濃縮して、生成物(700mg、37%)を白色の固体として得た。
実施例A31
中間体69の調製:
Figure 2023554673000121
0℃で、NaBH4(134mg、3.55mmol)を、乾燥MeOH(35mL)中のTert-ブチル-4-(4-オキソシクロヘキシル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1g、3.55mmol)の溶液に少しずつ添加し、溶液を室温で20時間撹拌した。溶媒の大部分を減圧下で除去し、残留物をEtOAcで希釈し、次いで、HClの1M水溶液を添加した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した(2回)。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、中間体69(944mg、94%)を無色の油として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000122
実施例A32
中間体71の調製:
Figure 2023554673000123
室温で、tert-ブチルクロロジフェニルシラン(24.4mL、95.4mmol)を、エチル-3-ヒドロキシシクロブタンカルボキシレート(12.5g、86.7mmol)、イミダゾール(6.49g、95.4mmol)及びDMAP(1.06g、8.67mmol)のDCM(500mL)溶液に滴下し、溶液を室温で20時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、NaHCO3の飽和水溶液で処理した。層を分離し、水層をDCMで抽出した(一回)。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、34.7gを得た。粗製物を、分取LC(無定形SiOH 40μm、220g Buchi、液体注入(DCM)、移動相勾配:ヘプタン/EtOAc、100/0から50/50まで)により精製した。純粋な生成物を含有する画分を合わせて、無色の油の中間体71(20.5g、62%)を得た。
中間体72の調製:
Figure 2023554673000124
-78℃で、DIBAL(トルエン中1,2M)(45mL、54mmol)を、乾燥DCM(587mL)中の中間体71(20.5g、53.6mmol)の溶液にゆっくり添加し、溶液を、-78℃で1時間撹拌した。MeOH(30mL)を添加し、混合物を室温で5分間撹拌し、DCMを添加した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した(2回)。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濃縮して、無色の油の中間体72(15.5g、86%)を得た。
中間体73の調製:
Figure 2023554673000125
中間体72(15.5g、37.5mmol)、ニトロメタン(101mL)及びTEA(26.1mL、188mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。水、ブライン及びEtOAcを、粗製物に添加した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した(2回)。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、中間体73(16.1g、定量的)を黄色の油(定量的、93%純度)として得た。
純度を計算したところ、定量的収率が得られた。
中間体74の調製:
Figure 2023554673000126
Pd/C(10%)(2.4g、2.27mmol、0.15当量)を、EtOH(227mL)中の中間体73(6.49g、15.1mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で20時間水素化した(1バールのH2)。反応混合物をMeOHで希釈し、次いで、セライトのパッドで濾過した。セライトをMeOHで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮して、中間体74(5.4g、97%)を得た。
次のステップでそのまま使用した。
中間体75の調製:
Figure 2023554673000127
THF(260mL)中の中間体74(6.08g、16.5mmol)及びTEA(5.7mL、41.1mmol)の混合物に、クロロアセチルクロリド(1.31mL、16.5mmol)を、0℃で添加した。混合物を室温で1時間30分間撹拌した。水及びEtOAcを添加した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した(2回)。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去して、中間体75(7.3g、定量的)を黄色の油として得た。
中間体76の調製:
Figure 2023554673000128
iPrOH(200mL)中のカリウムtertブトキシド(7.35g、65.5mmol)の溶液を、DCM(200mL)中の中間体75(7.30g、16.4mmol)の溶液に、0℃で滴下した。混合物を室温で2時間撹拌した。NH4Clの飽和水溶液を添加した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した(2回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去して、中間体76(6.28g、94%)を黄色の油として得た。
中間体77の調製:
Figure 2023554673000129
N2下で、LAH(THF中1M)(30.5mL、30.5mmol)を、乾燥THF(323mL)中の中間体76(6.25g、15.2mmol)の溶液に、0℃で滴下した。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、50℃で30分間撹拌した。得られた反応物を室温まで冷却し、反応混合物を水(1.2mL)、次いで、3M NaOH水溶液(1.2mL)及び水(3.6mL)の添加によりクエンチした(Fieser法)。EtOAc及びMgSO4を添加した。混合物をガラスフリットで濾過し、濾液を蒸発させて、5.35gの黄色の油を得た。粗製物を、分取LC(無定形SiOH 15~40μm、80g Buchi、液体負荷(DCM)、移動相勾配:CH2Cl2/MeOH:97/3から80/20まで、15CV、全てを収集)により精製した。純粋な画分を合わせて、淡黄色の油の中間体77(2.87g、48%)を得た。
中間体78の調製:
Figure 2023554673000130
ベンジルクロロホルメート(1.09mL、7.62mmol)を、乾燥DCM(34mL)中の中間体77(2.87g、7.25mmol)、DIPEA(1.44mL、8.34mmol)及びDMAP(27mg、0.22mmol)の溶液に、0℃で滴下した。次いで、反応混合物を室温で20時間撹拌した。反応混合物を、水の添加によりクエンチし、室温で5分間撹拌した。DCM及びNaHCO3の飽和水溶液を添加した。層を分離し、水層をDCMで抽出した(1回)。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、中間体78(3.47g、90%)を黄色の油として得た。
中間体79の調製:
Figure 2023554673000131
TBAF(THF中1M)(7.9mL、7.9mmol)を、THF(174mL)中の中間体78(3.47g、6.55mmol)の溶液に滴下した。次いで、反応混合物を室温で20時間撹拌した。反応混合物をEtOAc及び水で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した(1回)。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗製物を、分取LC(無定形SiOH 15~40μm、40g Buchi、液体注入(CH2Cl2)、移動相勾配:ヘプタン/EtOAc、100/0から0/100まで、全てを収集)により精製した。生成物を含有する画分を蒸発させて、中間体79(1.58g、83%)を無色の油として得た。
実施例A33
中間体80の調製:
Figure 2023554673000132
乾燥DCM(15mL)中の1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オール(1.00g、1.174g/mL、6.32mmol)、トリフェニルホスフィン(1.74g、6.64mmol)及びイミダゾール(0.495g、7.27mmol)の溶液に、四臭化炭素(2.20g、6.64mmol)を、0℃で添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で蒸発させ、残留物を、分取LC(無定形SiOH 15~40μm、40g Buchi、液体負荷(DCM)、移動相勾配:ヘプタン/EtOAc、99/1から90/10、10まで、カラムボリュームで)により精製し、生成物を含有する画分を合わせ、蒸発させて、生成物を無色の液体(916mg、66%)として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000133
中間体82の調製:
Figure 2023554673000134
THF(75mL)中の中間体70(2.0g、7.4mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(5.8g、22mmol)を添加し、次いで、THF(11mL)中の四臭化炭素(7.4g、22mmol)の溶液を滴下し、混合物を室温で18時間撹拌した。混合物をNaHCO3水溶液中に注ぎ、DCMで2回抽出し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗製物を、分取LC(無定形SiOH 15~40μm、80g Buchi、液体負荷(DCM)、移動相勾配:ヘプタン/EtOAc、99/1から1/1まで、10CV)によって精製した。生成物を含有する画分を蒸発させて、中間体82(2.05g、83%)を得た。
中間体83の調製:
Figure 2023554673000135
乾燥DCM(9mL)中の中間体79(1.58g、5.42mmol)、トリフェニルホスフィン(1.49g、5.69mmol)の溶液に、四臭化炭素(1.89g、5.69mmol)を、0℃で添加した。反応混合物を室温で20時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、分取LC(無定形SiOH 15~40μm、120g Buchi、乾燥負荷(Celite)、移動相勾配:ヘプタン/EtOAc、95/5から0/100まで、20CV)により精製した。生成物を含有する画分を蒸発させて、中間体83(1.12g、46%)を淡黄色の油として得た。
実施例A34
中間体84の調製:
Figure 2023554673000136
DCM(45mL)中の1-Boc-ピペラジン(2.50g、13.4mmol)、2-ブチン酸(1.36g、16.2mmol)及びジ-イソプロピルエチルアミン(11.5mL、0.75g/mL、66.5mmol)の混合物を、0℃で撹拌した。1-プロパンホスホン酸無水物(T3P)(20mL、1.069g/mL、33.7mmol)を、0℃でゆっくり添加した。混合物を、0℃で10分間、次いで、室温で1時間撹拌した。NaHCOの飽和(水)溶液及びEtOAcを添加した。抽出を行った。有機層を、HCl(aq)の1M水溶液、次いで、ブラインで洗浄した後、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて、生成物を淡黄色の固体(3.54g、定量的)として得た。
中間体85の調製:
Figure 2023554673000137
TFA(1.5mL、1.49g/mL、19.6mmol)を、DCM(10mL)中の中間体84(200mg、0.793mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で蒸発させて、生成物を淡黄色の油(332mg、定量的)として得た。生成物を、更に精製することなくその後のステップで使用した。
実施例A35
中間体86の調製:
Figure 2023554673000138
2-ブチン酸(4.3g、51.144mmol)及びトリエチルアミン(19.441mL、0.726g/mL、139.484mmol)を、DCM(250mL)に溶解し、0℃で撹拌した。3-アゼチジノン塩酸塩(5g、46.495mmol)を、反応混合物に一度に添加した後、次いで、1-プロパンホスホン酸無水物(T3P-EtOAc中50重量%)(34.113mL、1.301g/mL、69.742mmol)を、ゆっくり添加した。混合物を0℃で4時間撹拌した。HO(100mL)を、混合物にゆっくり添加し、冷却浴を取り外した。混合物を溶媒混合物(CHCl:MeOH=10:1,3100mL)で抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO)、濃縮して、赤色の油として粗生成物を得た。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=100:0~30:70)により精製した。所望の画分を真空中で蒸発させて、生成物を黄色の固体(4.28g、48%)として得た。
中間体87の調製:
Figure 2023554673000139
2-ブチン酸(7.608g、90.487mmol)及びトリエチルアミン(57.327mL、0.726g/mL、411.303mmol)を、DCM(200mL)に溶解させ、0℃で撹拌した。3-ピロリジノン塩酸塩(10g、82.261mmol)を、反応混合物に一度に添加した後、次いで、1-プロパンホスホン酸無水物(T3P-EtOAc中50重量%)(40.236mL、1.301g/mL、82.261mmol)を、ゆっくり添加した。混合物を35℃で一晩撹拌した。酢酸エチル(100mL)を反応物に添加し、30分間撹拌し、濾過し、酢酸エチル(50mL3)ですすいだ。濾液を真空中で蒸発させて、粗生成物を油として得た。粗生成物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル比=100:0~10:90)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を真空中で除去して、生成物を油(2.3g、18%)として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000140
実施例A36
中間体89の調製:
Figure 2023554673000141
DCM(1000mL)中の3-(メチルスルホニル)プロピオン酸(50g、329mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(126g、657mmol)、1-ベンゾトリアゾロール(64.4g、476mmol)及びトリエチルアミン(100.8mL、0.726g/mL、723mmol)の混合物を、5℃で60分間撹拌した。次いで、3-アゼチジノン塩酸塩(35.3g、329mmol)を添加し、混合物を室温で12時間撹拌した。酢酸エチル(1500mL)を反応物に添加し、30分間撹拌し、濾過し、酢酸エチル(100mL3)ですすいだ。濾液を真空中で蒸発させて、131gの粗製物を得た。それを、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/MeOH=100/0~95/5)により精製した。所望の画分を真空中で蒸発させて、40gの白色の固体を得た。THF(50mL)を添加し、混合物を15分間撹拌し、固体を濾別し、真空中で乾燥させて、白色の固体(32g、47.5%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000142
実施例A37
中間体92の調製:
Figure 2023554673000143
DL-パントラクトン(8.00g、61.5mmol)、ベンゼンメタンアミン(8.07mL、73.8mmol)及びPTSA(1.06g、6.15mmol)の混合物を、0~400Wの範囲の電力出力でのシングルモードマイクロ波(Biotage initiator60)を使用して、235℃で2時間30分[固定保持時間]撹拌した。反応混合物を冷却し、混合物を酢酸エチルで希釈した。有機層を1N HCl水溶液で3回、次いで、NaHCO3の飽和溶液で、次いで、ブラインで洗浄し、乾燥させ、真空中で濃縮して、油を得、これを、分取LC(無定形SiOH 40μm、120g Buchi、乾式充填(セライト)、移動相勾配:ヘプタン/AcOEt、80/20から50/50まで、12CV)により精製した。生成物を含有する画分を合わせ、蒸発させて、中間体92(4.67g、35%)を得た。
中間体93の調製:
Figure 2023554673000144
窒素下で、乾燥THF(17.5mL)中の中間体92(3.5g、16.0mmol)の溶液を、THF(32.0mL、32.0mmol)中のLAH1Mで滴下処理し、50℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、Et2Oで希釈し、水(1.20mL)、NaOHの3M水溶液(1.20mL)及び水(3.60mL)をゆっくり添加することによってクエンチした。反応混合物を室温で5分間撹拌した。次いで、MgSO4を添加し、反応混合物をガラスフリットで濾過した。濾液を真空中で蒸発させて、中間体93(3.08g、94%)を得た。
中間体94の調製:
Figure 2023554673000145
EtOH(10mL)中の中間体93(900mg、4.38mmol)の溶液を、触媒量の炭素担持水酸化パラジウム(308mg、0.22mmol)の存在下室温で17時間、水素(8バール)下、ボンベ中で水素化した。
反応混合物をDCM中で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、蒸発させて、中間体94(500mg、定量的)を得た。
中間体95の調製:
Figure 2023554673000146
ベンジルクロロホルメート(2.12mL、14.8mmol)を、DCM(35mL)中の中間体94(1.8g、15.6mmol)及びNaOH(H2O中1M)(16.4mL、16.4mmol)の溶液に滴下した。次いで、反応混合物を室温で20時間撹拌した。DCMを添加し、層を分離し、水層をDCMで抽出した(1回)。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、中間体95(3.1g、80%)を得た。
中間体96の調製:
Figure 2023554673000147
DMSO(11mL)及びDCM(50mL)中の中間体95(3.1g、12.4mmol)及びTEA(8.8mL、63.4mmol)の混合物に、三酸化硫黄ピリジン(48~50%)(7.9g、50mmol)を室温で添加し、得られた混合物を室温で20時間撹拌した。NaHCO3の飽和水溶液及びDCMを添加した。層を分離し、水層をDCMで抽出した(2回)。合わせた有機層を,MgSO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去した。残留物を、分取LC(無定形SiOH 15~40μm、80g Grace、液体負荷(DCM)、移動相勾配:ヘプタン/EtOAc:100/0から20/80まで)により精製した。生成物を含有する画分を合わせて、中間体96(1.46g、47%)を得た。
実施例38
中間体97の調製:
Figure 2023554673000148
DCM(15mL)中の1-Boc-4-ブロモピペリジン(15g、57mmol)の溶液に、乾燥ジオキサン中のHCl 4N(35.5mL、142mmol)を添加し、混合物を室温で4時間撹拌した。ジエチルエーテルを添加し、固体を沈殿させた。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、濾過し、エーテルで洗浄し、乾燥させて、中間体97(10.3g、91%、HCl塩)を得た。
中間体98の調製:
Figure 2023554673000149
DCE(480mL)中の中間体97(10g、51.4mmol)、N-Boc-3-オキソアゼチジン(11g、64.2mmol)及びTEA(7.1mL、51.4mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(16.4、77mmol)を添加し、反応を3時間継続した。1M Na2CO3を添加した。相を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(二酸化ケイ素(silice):へプタン中のAcOEt、0/100から100/0まで)により精製した。を所望の画分収集し、真空中で濃縮して、中間体98(15.8g、96mmol)を得た。
実施例A39
中間体99の調製:
Figure 2023554673000150
MeCN(77.4mL)中のS-(-)-Boc-3-アミノピロリジン(7.22g、38.75mmol)及びNaCO(6.51g、77.49mmol)の混合物に、エピクロロヒドリン(5.08mL、1.18g/mL 46.50mmol)を添加し、混合物を80℃で16時間撹拌した。反応混合物をNaHCOで塩基性化し、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO;DCM/MeOH)により精製して、生成物(3.75g、40%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000151
中間体101の調製:
Figure 2023554673000152
THF(75mL)中の中間体99(3.62g、14.94mmol)の溶液に、PPh3(11.76g、44.82mmol)を添加し、次いで、THF(75mL)中のCBr4(14.86g、44.82mmol)の溶液を垂らし込み、混合物を窒素下室温で2時間撹拌した。1MのNaHCO3の溶液を添加し、混合物をEtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させた。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO;DCM/MeOH)により精製して、生成物(3.43g、75%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000153
中間体99の調製:
Figure 2023554673000154
重炭酸ナトリウム(135.3g、1610.7mmol)を、アセトニトリル(1000mL)中のS-(-)-1-Boc-3-アミノピロリジン(100.0g、536.9mmol)の溶液に添加した。エピクロロヒドリン(59.6g、644.3mmol)を少量ずつ添加し、混合物を90℃で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、中間体99(140.6g、定量的)を黄色の油として得た。
中間体101の調製:
Figure 2023554673000155
トリフェニルホスヒン(Triphenylphoshine)(197.8g、754.3mmol)及び四臭化炭素(250.2g、754.3mmol)を、THF(1500mL)中の中間体99(140.6g、580.2mmol)の溶液に連続的に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、濾過し、濾液を濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配溶離液:石油エーテル/酢酸エチル、100/0から70/30まで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を真空下で蒸発させて、中間体101(53.1g、30%)を得た。
中間体100の調製:
Figure 2023554673000156
重炭酸ナトリウム(162.4g、1932.9mmol)を、アセトニトリル(1000mL)中の(R)-(+)-1-Boc-3-アミノピロリジン(120.0g、644.3mmol)の溶液に添加した。エピクロロヒドリン(71.5g、773.2mmol)を少量ずつ添加し、混合物を90℃で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:DCM/MeOH、100/0から80/20まで)により精製した。所望の画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体100(100.0g、64%)を黄色の油として得た。
中間体102の調製:
Figure 2023554673000157
トリフェニルホスヒン(142.9g、544.8mmol)及びTHF(200mL)中の四臭化炭素(180.7g、544.8mmol)の溶液を、THF(1000mL)中の中間体100(66.0g、272.4mmol)の溶液に連続的に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(500mL)で希釈し、有機層を、飽和NaHCO水溶液(400mL)、水(3300mL)及びブライン(500mL)で洗浄した。有機層を濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル、100/0から60/40まで)により精製した。所望の画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体102(43.0g、52%)を黄色の油として得た。
実施例A40
中間体103の調製:
Figure 2023554673000158
THF(35mL)中の4-ヒドロキシピリジン(1.0g、11mmol)の溶液に、室温で、1-Boc-3-ヒドロキシアゼチジン(2.28g、13.1mmol)及びトリフェニルホスフィン(3.45g、13.1mmol)を添加した。次いで、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(2.6mL、13.1mmol)を滴下し、混合物を55℃で16時間加熱した。溶媒を真空中で蒸発させた。得られた油を1MのHCl水溶液で取り込んだ。酸性混合物をDCMで2回洗浄した。合わせたDCM洗浄液を1MのHCl水溶液及び水で再抽出した。水層を合わせ、1MのNaOH水溶液を使用してpH約12に塩基性化し、DCMで3回抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製物質を、分取LC(無定形SiO 40μm、40g Buchi、液体負荷(DCM)、移動相勾配:DCM99%、iPrOH 1%からDCM85%、iPrOH 15%まで)により精製した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で蒸発させて、中間体103(2.25g、85%)を得た。
中間体104の調製:
Figure 2023554673000159
乾燥エタノール(44mL)中の中間体103(2.0g、8.0mmol)の溶液をNで脱気した。二酸化白金(IV)(454mg、2.00mmol)を添加した。混合物を再び脱気した。次いで、p-トルエンスルホン酸一水和物(1.52g、8.00mmol)を添加した。得られた混合物を3回脱気し、大気圧のH下室温で18時間水素化した。混合物を、50mLの氷冷1MのNaOH水溶液中に注ぎ、少量のDCMですすぎ、Celite(登録商標)パッドに通して濾過した。濾液を真空中で濃縮して、エタノールを除去し、残った水溶液をDCMで3回抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製物質を、分取LC(無定形SiO 40μm、40g Buchi、液体負荷(DCM)、移動相勾配:DCM90%から、(MeOH/NHOH:10/0.2)10%からDCM50%、(MeOH/NHOH:10/0.2)50%まで)により精製した。生成物を含有する画分を、合わせ、真空下で蒸発させて、中間体104(1.65g、72%)を得た。
実施例A41
中間体105の調製:
Figure 2023554673000160
1-tert-ブトキシカルボニル-4-ヒドロキシピペリジン(7.83g、38.89mmol)及びTEA(8.11mL、0.728g/mL58.34mmol)を、MeCN(300mL)に溶解し、混合物を室温で10分間撹拌した。次いで、メタンスルホニルクロリド(3.31mL、1.48g/mL、42.78mmol)を、水-氷浴中で添加し、反応物を0℃で1時間撹拌した。ピペラジン(13.4g、155.57mmol)及びKCO(21.50g、155.57mmol)を添加し、混合物を80℃で一晩撹拌した。反応混合物を、EtOAcと飽和NaHCO水溶液とで分液した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO、DCM/MeOH)により精製して、生成物(3.8g、36%)を得た。
中間体105の調製:
Figure 2023554673000161
1-tert-ブトキシカルボニル-4-ヒドロキシピペリジン(7.83g、38.89mmol)及びトリエチルアミン(8.11mL、58.34mmol)を、アセトニトリル(300mL)に溶解させ、混合物を室温で10分間撹拌し、次いで、0℃まで冷却した。メタンスルホニルクロリド(3.31mL、42.78mmol)を添加し、反応物を0℃で1時間撹拌した。ピペラジン(13.4g、155.57mmol)及び炭酸カリウム(21.5g、155.57mmol)を添加し、混合物を80℃で2日間撹拌した。反応混合物を、EtOAcと飽和NaHCO水溶液とで分液した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、濃縮した。生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(DCM-MeOH)により精製した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、中間体105(1.70g、16%)を得た。
実施例A42
中間体106の調製:
Figure 2023554673000162
1-ベンジル-4-ピペリドン(7.1g、37.6mmol)を、THF(64mL)中の1-Boc-ピペラジン(7.0g、37.6mmol)の溶液に添加した。混合物を酢酸(2.2mL、37.6mmol)で酸性化し、混合物を0℃で冷却した。次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(8.0g、37.6mmol)を少しずつ添加し、混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を炭酸カリウム水溶液でpH8に調整した。有機相を分離し、MgSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ;DCM-DCM/MeOH)により精製して、中間体106(9.4g、70%)を得た。
中間体107の調製:
Figure 2023554673000163
炭素担持水酸化パラジウム20%(2.0g、2.8mmol)を、N下でメタノール(90mL)中の中間体106(9.4g、26.2mmol)の溶液に添加し、次いで、Hでパージし、混合物をH下室温で72時間撹拌した。混合物をセライトのパッドで濾過し、溶媒を減圧下で除去して、中間体107(7.2g、定量的)を得た。
実施例A43
中間体108の調製:
Figure 2023554673000164
アセトン(15mL)中の1-メチル-4-ピペリドン(1.45g、12.82mmol)の溶液に、N雰囲気下で、エチルヨージド(2.4g、15.39mmol)を滴下し、混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を濾過し、アセトン、次いで、Et2Oで洗浄し、乾燥させて、中間体108(2.41g、70%)を得た。
中間体109の調製:
Figure 2023554673000165
水(5mL)中の中間体108(2.1g、7.80mmol)の溶液を、エタノール(10mL)中のtert-ブチル3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-カルボキシレート(781mg、3.90mmol)及び炭酸カリウム(54mg、0.39mmol)の溶液に、80℃で添加した。混合物を3時間還流した。水、NHCl及びDCMを添加した。有機層を分離し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、分取LC(無定形SiO 15~40μm 40g GraceResolv(登録商標)、移動相:100%DCMから96%DCM、4%MeOH(2%NHOH)まで)により精製して、中間体109(600mg、54%)を得た。
中間体110の調製:
Figure 2023554673000166
水素化ホウ素ナトリウム(161mg、4.25mmol)を、メタノール(7mL)中の中間体109(600mg、2.13mmol)の溶液に、室温で添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。水、NHCl及びDCMを添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、有機層を分離し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、中間体110(550mg、91%)を得た。
中間体111の調製:
Figure 2023554673000167
トリフェニルホスフィン(1.522g、5.80mmol)及びTHF(4mL)中のテトラブロモメタン(1.924g、5.802mmol)の溶液を、THF(20mL)中の中間体110(550mg、1.93mmol)の溶液に連続的に添加した。混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO水溶液に注ぎ、DCMで2回抽出し、MgSOで乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。精製を、分取LC(固定相:無定形SiO 40μm 24g、移動相:100%ヘプタンから50%ヘプタン、50%AcOEtまでの勾配)により精製して、中間体111(238mg、35%)を得た。
実施例A44
中間体112の調製:
Figure 2023554673000168
エピクロロヒドリン(873μL、7.99mmol)を、アセトニトリル(20mL)中のtert-ブチル3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-カルボキシレート(800mg、3.99mmol)及び重炭酸ナトリウム(1.007g、11.98mmol)の混合物に添加し、混合物を80℃で16時間撹拌した。エピクロロヒドリン(437μL、3.99mmol)及び重炭酸ナトリウム(336mg、3.99mmol)を添加し、混合物を80℃で更に16時間撹拌した。NaCO水溶液を、pHが8~9になるまで添加し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、次いで、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。粗製物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール-ジクロロメタンの勾配で溶離する)により精製して、中間体112(499mg、49%)を得た。
中間体113の調製:
Figure 2023554673000169
トリフェニルホスフィン(1.29g、4.92mmol)を、THF(5mL)中の中間体112(420mg、1.64mmol)の溶液に添加した。THF(5mL)中のテトラブロモメタン(1.63g、4.92mmol)の溶液を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。飽和NaHCO水溶液を添加し、水層をEtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(AcOEt/ヘプタン)により精製して、中間体113(411mg、79%)を得た。
実施例A45
中間体114の調製:
Figure 2023554673000170
水(13mL)中の中間体108(5.78g、21.48mmol)の溶液を、エタノール(29mL)中のtert-ブチル3-アミノ-3-メチルアゼチジン-1-カルボキシレート(2.00g、10.74mmol)及び炭酸カリウム(148mg、1.07mmol)の溶液に、80℃で添加した。混合物を2時間還流した。水、NHCl及びDCMを添加した。有機層を分離し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残留物を、分取LC(無定形SiO 15~40μm 80g GraceResolv(登録商標)、移動相:100%DCMから96%DCM、4%MeOH(2%NHOH)まで)により精製して、中間体114(910mg、32%)を得た。
中間体115の調製:
Figure 2023554673000171
水素化ホウ素ナトリウム(451mg、11.92mmol)を、メタノール(20mL)中の中間体114(1600mg、5.96mmol)の撹拌溶液に、5℃で少しずつ添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。水、NHCl及びDCMを添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、有機層を分離し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、中間体115(1.39g、86%)を得た。
中間体116の調製:
Figure 2023554673000172
トリフェニルホスフィン(4.05g、15.42mmol)及びTHF(10mL)中のテトラブロモメタン(5.12g、15.42mmol)の溶液を、THF(50mL)中の中間体115(1.39g、5.14mmol)の溶液に連続的に添加した。混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO水溶液に注ぎ、DCMで2回抽出し、MgSOで乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。精製を、分取LC(固定相:無定形SiO 40μm 120g、移動相:100%ヘプタンから50%ヘプタン、50%EtOAcまでの勾配)によって行って、中間体116(1.15g、67%)を得た。
実施例A46
中間体117の調製:
Figure 2023554673000173
n-BuLi(ヘキサン中1.6M)(14mL、22.4mmol)を、THF(43mL)中のテトラヒドロ-2-(2-プロピニルオキシ)-2H-ピラン(3.0mL、21.3mmol)の溶液に、-78℃で添加した。10分間撹拌した後、反応混合物を0℃まで加温し、ヨードメタン-D(1.5mL、24mmol)を添加した。反応混合物を室温まで一晩加温した。次いで、反応物を飽和NH4Cl水溶液の添加によってクエンチした。層を分離し、水層をDCMで3回抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗製物を、分取LC(無定形SiOH 40μm、80g Buchi、液体負荷(ヘプタン)、移動相勾配:ヘプタン100%、EtOAc 0%からヘプタン80%、EtOAc 20%まで)により精製した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で蒸発させて、中間体117(2.79g、83%)を得た。
中間体118の調製:
Figure 2023554673000174
MeOH(17mL)中の中間体117(2.79g、17.8mmol)の溶液に、TPSA、H2O(338mg、1.8mmol)を添加し、反応混合物を18時間撹拌した。K2CO3(245mg、1.8mmol)を添加し、得られた懸濁液を室温で30分間撹拌し、次いで、混合物をCelite(登録商標)で濾過し、濃縮した。粗製物を、分取LC(無定形SiOH 15~40μm、40g Buchi、乾燥負荷(Celite)、移動相勾配:ペンタン/Et2O 90/10から60/40まで)により精製した。生成物を含有する画分を蒸発させて、中間体118(717mg、55%)を無色の油として得た。
中間体119の調製:
Figure 2023554673000175
ACN(6mL)中の塩化銅(I)(15mg、0.15mmol)の溶液及び中間体118(220mg、3.01mmol)に、水(2.1mL、15mmol)中のtert-ブチルヒドロパーオキシド溶液70%をゆっくり添加した。得られた混合物を室温で18時間撹拌した。水を添加し、反応混合物のpHを飽和NaHCO3水溶液で8.0~8.5に調整した。次いで、水層をEt2Oで2回抽出した。水層を、1 N HClを用いてpH 2.0に酸性化し、Et2Oで4回抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、中間体119(108mg、41%)を得た。
実施例A47
中間体120の調製:
Figure 2023554673000176
THF(21mL)中の1-ジメチルアミノ-2-プロピン(1.00g、12.0mmol)及びn-BuLi(ヘキサン中1.6M)(8.3mL、13.2mmol)の溶液を、カーボグレース/アセトン浴中に保持した。-78℃での1時間後、乾燥CO を反応混合物中で18時間バブリングした。反応混合物を水で希釈し、次いで、EtOAcで抽出した。水層を蒸発させた。残留物をMeOHに溶解し、不溶性塩を濾過により除去した。濾液を蒸発させて、中間体120(1.7g、定量的)を得た。
乾燥COを、HSOによりバブリングすることによって得た後、反応混合物中にバブリングした。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000177
実施例A48
中間体123の調製:
Figure 2023554673000178
THF(100mL)中の4,6-ジクロロピリミジン-5-カルバルデヒド(80g、452mmol)の溶液に、-78℃で、水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中の1.0 M溶液;587.6mL、587.6mmol)の溶液を、30分間かけて滴下した。混合物を、-78℃で2時間撹拌した。ロッシェル塩の飽和水溶液(800mL)を添加し、ドライアイス/アセトン浴を取り外した。反応混合物を室温まで加温し、一晩撹拌した。混合物をCHCl(4×1000mL)で抽出し、有機層を合わせ、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、生成物を黄色の固体(63.8g、79%)として得た。生成物を、更に精製することなく次のステップで使用した。
中間体124の調製:
Figure 2023554673000179
0℃で、チオニルクロリド(7.62mL、105.02mmol)を、DCM(130mL)中の中間体123(4.70g、26.25mmol)の溶液に滴下した。反応物を室温まで一晩加温した。減圧下での蒸発後、固体残留物を、溶離液としてシクロヘキサン/EtOAc(7/3)の混合物を使用するシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題の化合物を白色の固体(4.57g、87%)として得た。
実施例A49
中間体125の調製:
Figure 2023554673000180
窒素雰囲気下0℃で、中間体123(20g、111.73mmol)、次いで、トリフェニルホスフィン(35.16g、134.075mmol)を、THF(400mL)中の4-ブロモ-2-ニトロフェノール(24.35g、111.73mmol)の溶液に添加した。ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(27.11g、134.08mmol)を滴下した。混合物を室温まで加温し、一晩撹拌した。混合物を蒸発させて、粗生成物を黄色の油として得、これを、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル、100/0から50/50まで)により精製した。所望の画分を合わせ、溶媒を真空中で濃縮乾固して、中間体125を黄色の固体(45g、100%超)として得た。生成物を、更に精製することなく次のステップで使用した。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000181
実施例A50
中間体130の調製:
Figure 2023554673000182
1,4-ジオキサン(500mL)中の中間体123(17g、94.97mmol)の溶液に、NaCO(119mL、2mol/L、238mmol)及び1-メチルピラゾール-4-ボロン酸ピナコールエステル(20.52g、98.60mmol)を、N下で添加し、室温で10分間撹拌した。次いで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(7.86g、6.80mmol)を添加し、反応混合物を140℃に加熱し、1時間撹拌した。冷却後に、混合物を真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO;石油エーテル/EtOAc、100/0から40/60まで)により精製して、生成物(23g、定量的)を白色の固体として得た。
実施例A51
中間体131の調製:
Figure 2023554673000183
4,6-ジクロロピリミジン-5-カルボキシアルデヒド(30g、169.50mmol)を、DCM(250mL)及びTEA(24.74mL、0728g/mL177.98mmol)に懸濁させた。溶解液を氷浴中で0℃に冷却した。DCM(50mL)に溶解したモルホリン(14.77g、169.51mmol)を滴下した。反応混合物を室温まで加温し、次いで20時間撹拌した。1MのNaCOを添加し、相を分離した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO;ヘプタン/EtOAc、100/0から50/50まで)により精製して、生成物(19.8g、87%)を得た。
実施例A52
中間体132の調製:
Figure 2023554673000184
4,6-ジクロロピリミジン-5-カルバルデヒド(30g、169.5mmol)をTHF(500mL)に溶解し、反応混合物を窒素下0℃で冷却した。メチルマグネシウムブロミド(THF/トルエン(1/3)中1.4M;145.3mL、203.4mmol)を0℃で滴下し、反応混合物を0℃で10分間、次いで、室温で30分間撹拌した。更なる(0.1当量)メチルマグネシウムブロミド(THF/トルエン(1/3)中1.4M;12.1mL、16.94mmol)を添加し、混合物を一晩撹拌した。水及び酢酸(220mmol)の混合物を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、酢酸エチル-ヘプタン勾配)により精製した。純粋な生成物を含有する画分を合わせ、真空中で蒸発させて、生成物(21.0g、64%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000185
中間体134の調製:
Figure 2023554673000186
4,6-ジクロロピリミジン-5-カルバルデヒド(2.5g、13.7mmol)をTHF(55mL)に溶解し、反応混合物を、窒素下、-5℃で冷却した。シクロプロピルマグネシウムブロミド(THF中0.5M;27.4mL、13.7mmol)を、-5℃で滴下し、反応混合物を、-5℃で1時間撹拌した後、1時間かけて室温に到達させた。反応混合物を、EtOAcと飽和NHCl(水性)とで分液した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ;EtOAc/ヘプタン勾配、0/100から70/30まで)により精製した。所望の画分を合わせ、真空中で濃縮して、生成物を透明な油(1.12g、36%)として得た。
実施例A53
中間体135の調製:
Figure 2023554673000187
THF(800mL)及び水(80mL)中の中間体132(42g、218mmol)の溶液に、1-メチルピラゾール-4-ボロン酸ピナコールエステル(45.3g、218mmol)及び炭酸ナトリウム(27.7g、261mmol)を添加した。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリドをN2雰囲気下で添加した。混合物を60℃に加熱し、一晩撹拌した。混合物をCeliteに通して濾過し、酢酸エチル(500mL)ですすいだ。
濾液を真空中で蒸発させ、黄色の油(100g)を得た。粗化合物をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=100/0~0/100)により精製した。所望の画分を真空中で蒸発させて、中間体135を黄色の固体(19g、37%)として得た。
中間体136及び中間体137の調製:
Figure 2023554673000188
3g規模でのキラル分離:精製を、キラルSFC(固定相:Chiralpak IG 5μm 25020mm、移動相:75%CO2、EtOH/DCM80/20v/vの25%混合物)により精製して、中間体136(1.5g)及び中間体137(1.5g)を得た。
実施例A54
中間体138の調製:
Figure 2023554673000189
Et2O(500mL)中の中間体132(55.5g、287mmol)、チオモルホリン-1,1-ジオキシド(38.9g、287.5mmol)及びEtN(120mL、863mmol)の明褐色の懸濁液を、50℃で16時間撹拌した。混合物を濃縮して、黄色の固体を得た。水(400mL)及びMTBE(300mL)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。固体を濾別し、乾燥させて、明黄色の固体を得た。これを、2g規模の中間体132に対して行った試験反応物と合わせて、中間体138(58g、69%)を得た。
中間体139及び中間体140の調製:
Figure 2023554673000190
分離(6g規模で)を、キラルSFC(固定相:CHIRALPAK AS-H 5μm 25020mm、移動相:60%CO2、40%EtOH)により中間体138で行い、中間体139(2.9g、48%)及び中間体140(2.95g、49%)を得た。
VCD分光技術による中間体139及び中間体140の絶対配置の特定
中間体139は、Rエナンチオマー、すなわち、中間体660であると決定された(SFC(RT:0.68、1.00、面積%:100.00、0.00、MW:291、BPM1:292、BPM2:290、方法::UPCC_AS3_ETOH_NEAT_30_6MIN)によりEE純度をチェックする)。
中間体140は、Sエナンチオマー、すなわち、中間体661であると決定された(EE純度をチェックする(RT:0.68、0.99、面積%:0.16、99.84、MW:291、BPM1:292、BPM2:290、方法::UPCC_AS3_ETOH_NEAT_30_6MIN))。
実施例A55
中間体662の調製:
Figure 2023554673000191
DMSO(1mL)中の中間体660(200mg、0.69mmol)、5-ブロモ-2-フルオロ-3-ニトロトルエン(241mg、1.03mmol)及びK2CO3(190mg、1.37mmol)。反応混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を水及びDCMに注いだ。混合物をDCMで抽出した(3回)。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させて、405mgの橙色の油を得た。残留物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(SiO2、Buchi、24g、溶離液:90%ヘプタン、10%EtOAcから30%ヘプタン、70%EtOAcまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体662(195mg、45%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000192
中間体664の調製:
Figure 2023554673000193
鉄(86mg、1.54mmol)を、THF(1.3mL)、MeOH(1.3mL)及び水(0.8mL)中の中間体662(195mg、0.31mmol)及び塩化アンモニウム(168mg、3.15mmol)の混合物に添加した。反応混合物を90℃で12時間撹拌した。室温に冷却した後、混合物をDCMで希釈し、Chromabond(登録商標)に通して濾過し、濾液を蒸発させて、182mgの黄色の油を得た。残留物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(SiO2、Buchi、4g、溶離液:100%DCMから98%DCM、2%MeOH、0.2%NH4OHまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体664(110mg、81%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000194
実施例A56
中間体667の調製:
Figure 2023554673000195
620mg SiO2 35~70μmを、トルエン(7.9mL)中の中間体259(100mg、0.19mmol)の溶液に室温で添加した。反応混合物を111℃で一晩撹拌した。室温に冷却した後、SiO2を濾別し、DCM/MeOH 50/50で洗浄し、濾液を蒸発させて、中間体667(81mg、定量的)を得、これは中間体664と同一であることが示された。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000196
Figure 2023554673000197
実施例A57
中間体141の調製:
Figure 2023554673000198
THF(300mL)中の中間体123(30g、168mmol)、チオモルホリン1,1-ジオキシド(23.3g、173mmol)及びTEA(50.9g、503mmol)の溶液を、90℃で一晩撹拌した。粗化合物を蒸発させ、EtOAc(300mL)に取り込み、1時間撹拌した。混合物を濾過した。フィルタケーキをH2O(300mL)中に注ぎ、1時間撹拌した。混合物を濾過し、フィルタケーキを乾燥させて、中間体141(38.3g、79%、純度96%)を白色の固体として得た。
実施例A58
中間体142の調製:
Figure 2023554673000199
水素化ホウ素ナトリウム(1.5g、40mmol)を、MeOH(71mL)中の4-クロロ-6-(モルホリン-4-イル)ピリミジン-5-カルボキシアルデヒド[54503-94-5](6.55g、29mmol)の溶液に、0℃で少しずつ添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を、EtOAcとブラインとで分液した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。
粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル0~100%)により精製した。所望の画分を収集し、真空中で濃縮し、中間体142(5.6g、84%)にした。
実施例A59
中間体143の調製:
Figure 2023554673000200
(ジアセトキシヨード)ベンゼン(57.3g、178mmol)を、DCM(300mL)中の4-チオモルホリンカルボン酸、1,1-ジメチルエチルエステル、1-オキシド[278788-74-2](26g、119mmol)、トリフルオロアセトアミド(20.1g、178mmol)、酸化マグネシウム(19.1g、474mmol)及び酢酸ロジウム(II)二量体(2.62g、11.9mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をCeliteのパッドに通して濾過した。濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。
粗生成物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100:0から石油エーテル/酢酸エチル=30:70まで)により精製した。所望の画分を収集し、溶媒を真空下で蒸発させて、中間体143(36g、92%)を白色の固体として得た。
中間体144の調製:
Figure 2023554673000201
TFA(200mL)を、DCM(300mL)中の中間体143(36g、109mmol)の溶液に添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空下で濃縮して、中間体144(38g、定量的)を黄色の油として得た。
中間体145の調製:
Figure 2023554673000202
TEA(48.7mL、351mmol)を、DCM(400mL)中の中間体144(38g、110mmol)の溶液に添加した。中間体123(18g、100mmol)を反応混合物に添加した。反応混合物を50℃で48時間撹拌した。
水(500mL)を添加し、反応混合物をDCM(800mL3)で抽出した。合わせた有機層をMg2SO4で乾燥させて、真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をCH2Cl2(100mL2)で洗浄し、中間体145(22g、57%)を白色の固体として得た。
実施例A60
中間体146の調製:
Figure 2023554673000203
窒素雰囲気下で、4-クロロ-6-(モルホリン-4-イル)ピリミジン-5-カルボキシアルデヒド(15g、65mmol)をTHF(200mL)に溶解させ、次いで、-78℃に冷却し、次いで、ジエチルエーテル中のメチルマグネシウムブロミド溶液3.0M(43.5mL、130.5mmol)を滴下した。反応混合物を、-78℃で1.5時間撹拌した。混合物を飽和NH4Cl(水)溶液によりクエンチし、1.5gの4-クロロ-6-(モルホリン-4-イル)ピリミジン-5-カルボキシアルデヒドからの別のバッチと合わせた。合わせた実験物を酢酸エチル(300mL2)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、15gの白色の固体を得た。メチルtert-ブチルエーテル(25mL)を残留物に添加した。混合物を室温で20分間撹拌し、不溶物を濾別し、真空下で乾燥させて、中間体146(12.3g、70%)を白色の固体として得た。
中間体147及び中間体148の調製:
Figure 2023554673000204
キラルSFC(固定相:Lux Cellulose-2 5μm 25030mm、移動相:85%CO2、15%EtOH)による中間体146の分離を実行して、中間体147(3g、25%)及び中間体148(3.1g、26%)を得た。
実施例A61
中間体149の調製:
Figure 2023554673000205
中間体142(560mg、2.44mmol)をDCM(6mL)に0℃で溶解し、SOCl(265μL、1.64g/mL、3.66mmol)をゆっくり添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を真空中で除去した。残留物を、DCMとブラインとで分液した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(605mg、定量的)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000206
実施例A62
中間体151の調製:
Figure 2023554673000207
トリエチルアミン(21.4mL、154.3mmol)をDCM(390mL)中の4,6-ジクロロピリミジン-5-カルバルデヒド(26.0g、146.9mmol)の懸濁液に添加した。混合物を0℃まで冷却し、チオモルホリンN,N-ジオキシド(19.9g、146.9mmol)を少しずつ添加した。反応混合物を室温に加温し、次いで、5時間撹拌した。1MのNaCOの水溶液を添加し、相を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ;DCM-DCM/MeOH)により精製して、中間体151(18.0g、44%)を得た。
中間体151aの調製:
Figure 2023554673000208
水素化ホウ素ナトリウム(3.46g、91.4mmol)を、メタノール(175mL)中の中間体151(18.0g、65.29mmol)の溶液に、0℃で少しずつ添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を、EtOAcとブラインとで分液し、水層をDCMで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して、中間体151a(14.4g、79%)を得た。
中間体150の調製:
Figure 2023554673000209
チオニルクロリドを、DCM(70mL)中の中間体151a(7.2g、25.9mmol)の溶液に、0℃でゆっくり添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。ヘプタンを添加し、混合物を5分間撹拌し、次いで、混合物を濾過し、固体を真空下で乾燥させて、中間体150(7.7g、定量的)を得た。
実施例A63
中間体152の調製:
Figure 2023554673000210
窒素雰囲気下で、中間体132(20.5g、106.2mmol)、トリフェニルホスフィン(39g、148.7mmol)及び4-ブロモ-2-メチル-6-ニトロフェノール(24.6g、106.2mmol)を、THF(300mL)中で混合した。ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(29.3mL、148.7mmol)を滴下し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を蒸発させ、粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2;40%EtOAt/ヘプタン)による精製のためにカラム上にシリカと乾式充填した。所望の画分を合わせ、濃縮して、生成物(30.1g、69%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000211
実施例A64
中間体158の調製:
Figure 2023554673000212
THF(10.9mL)中の中間体142(0.877g、3.82mmol)、中間体4(1.3g、3.82mmol)及びPPh(1.503g、5.729mmol)の溶液に、N下0~5℃で、DIAD(1.115mL、1.039g/mL、5.729mmol)を滴下した。得られた溶液を0~5℃で30分間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO;90%ヘプタン-10%EtOAcから40%ヘプタン-60%EtOAcまで)により精製して、生成物(1.89g、90%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000213
中間体163の調製:
Figure 2023554673000214
ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(86.2mL、435.19mmol)を、THF(650mL)中の中間体123(40.9g、228.47mmol)、中間体54(67.09g、217.59mmol)及びトリフェニルホスフィン(62.78g、239.35mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、濃縮して、褐色の油を得、これを石油エーテル/酢酸エチル(2.5/1)(1190mL)で希釈し、0.5時間撹拌した。黄色の沈殿物を濾別し、石油エーテル/酢酸エチル(2.5/1)(350mL)で洗浄し、次いで、エタノール(100mL)で処理し、5分間撹拌した。混合物を濾過した。固体をエタノール(30mL)で洗浄し、高真空下で乾燥させて、中間体163(97g、95%)を明黄色の固体として得た。
中間体164の調製:
Figure 2023554673000215
ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(31mL、1.039g/mL、159mmol)を、THF(796mL)中の中間体53(35.8g、106.3mmol)、中間体151a(31g、111.6mmol)及びトリフェニルホスフィン(41.8g、159.5mmol)の撹拌溶液に、室温で、滴下した。混合物を室温で3時間攪拌した。揮発性物質を蒸発させた。分取LC固体析出(固定相:無定形SiOH 15~40μm 2X750g Grace、移動相:100%DCMから95%DCM、5%MeOH、0.5%NH4OHまでの勾配)により、精製を実行した。純粋な画分を合わせ、溶媒を蒸発させて、51gの予想化合物を得た。それをCH3CNから結晶化し、濾過し、dipeですすぎ、乾燥させて、中間体164(27.9g、収率44%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000216
Figure 2023554673000217
Figure 2023554673000218
Figure 2023554673000219
中間体177及び中間体178の調製:
Figure 2023554673000220
中間体139から:ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.46mL、2.34mmol)を、THF(11.7mL、143mmol)中の中間体60(712mg、1.56mmol)、中間体139(500mg、1.71mmol)及びトリフェニルホスフィン(613mg、2.34mmol)の撹拌溶液に、室温で、滴下した。混合物を室温で3時間攪拌した。DCM及び水を添加した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発させた。分取LC(固定相:無定形SiOH 15~40m 120g Grace、移動相:100%DCMから90%DCM、10%MeOH(2%NH4OH)までの勾配)により精製を行った。最も純粋な分画を合わせ、溶媒を蒸発させた。逆相(固体析出)(固定相:YMC-DispoPack AT ODS-25:40g、移動相:水中の90%HCCONH3 0.2%、10%ACNから水中の50%HCCONH3 0.2%、50%ACNまでの勾配)により、精製を実行した。純粋な画分を合わせ、溶媒を蒸発させて、中間体177及び中間体178の混合物(合計550mg)を得た。
分取SFC(固定相:Chiralcel Diacel OJ20×250mm、移動相:CO2、MeOH+0.4 iPrNH2により、キラル精製を実行して、中間体178(97mg、9%)及び中間体177(280mg、26%)を得た。
中間体140から:ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.46mL、2.34mmol)を、THF(11.7mL、143mmol)中の中間体60(712mg、1.56mmol)、中間体140(500mg、1.71mmol)及びトリフェニルホスフィン(613mg、2.34mmol)の撹拌溶液に、室温で、滴下した。混合物を室温で3時間攪拌した。DCM及び水を添加した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発させた。分取LC(固定相:無定形SiOH 15~40m 120g Grace、移動相:100%DCMから90%DCM、10%MeOH(2%NH4OH)までの勾配)により精製を行った。最も純粋な分画を合わせ、溶媒を蒸発させた。逆相(固体析出)(固定相:YMC-DispoPack AT ODS-25:40g、移動相:水中の90%HCCONH3 0.2%、10%ACNから水中の50%HCCONH3 0.2%、50%ACNまでの勾配)により、精製を実行した。純粋な画分を合わせ、溶媒を蒸発させて、中間体177及び中間体178の混合物(380mg)を得た。分取SFC(固定相:Chiralcel Diacel OJ 20×250mm、移動相:CO2、MeOH+0.4 iPrNH2)により、キラル精製を実行して、中間体178(222mg、21%)及び中間体177(80mg、7%)を得た。
中間体179の調製
Figure 2023554673000221
THF(19mL)中の中間体148(1.6g、6.566mmol)及び5-ブロモ-2-フルオロ-3-ニトロトルエン(2.31g、9.9mmol)の溶液に、窒素下室温で、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(9.9mL、1M、9.9mmol)を添加し、混合物を15時間還流撹拌した。反応混合物をNH4Cl溶液でクエンチし、DCMで希釈した。相を分離し、有機層をブラインで洗浄した。水層を酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機層を真空下で濃縮した。分取LC(固定相:無定形SiOH 35~70μm 80g、移動相:100%DCMから97%DCM、3%MeOH(2%NH4OH)までの勾配)により、精製を実行した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体179(2.25g、収率75%)を得た。
実施例A65
中間体180の調製:
Figure 2023554673000222
DMF(125mL)中の中間体52(2.1g、5.627mmol)の懸濁液に、KCO(1.56g、11.25mmol)を添加した。次いで、中間体150(2g、6.752mmol)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層を濃縮し、高真空下で乾燥させて、生成物(3.56g、定量的)を得、これを、更なる精製なしに次のステップで使用した。
中間体181の調製:
Figure 2023554673000223
中間体150(3.6g、12.2mmol)を、DMF(45mL)中の4-ブロモ-2-メチル-6-ニトロフェノール(2.4g、10.1mmol)及び炭酸カリウム(2.8g、20.3mmol)の懸濁液に添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、酢酸エチルで希釈した。有機層をブラインで洗浄した(5回)。有機層を濃縮し、高真空下で乾燥させて、中間体181(4.3g、86%)を得た。
実施例A66
中間体182の調製:
Figure 2023554673000224
反応を4つのバッチ(13.71mmol及び3×17.14mmol)で実行し、これらを精製のために合わせた。
ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(4.5mL、22.85mmol)及びトリフェニルホスフィン(5.99g、22.85mmol)を、窒素下0℃で、THF(55mL)中で混合した。固体が沈殿すると、中間体138(5.0g、17.14mmol)を添加し、5分後に中間体16(3.46g、11.43mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。飽和NaHCO水溶液を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濃縮し、他の3つのバッチと合わせ、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:DCM(9:1)-酢酸エチル勾配)により精製して、中間体182(18.69g、50%)を得た。
実施例A67
中間体183の調製:
Figure 2023554673000225
窒素雰囲気下で、中間体45(1.4g、3.44mmol)、トリフェニルホスフィン(1.80g、6.87mmol)及び中間体151a(954mg、3.44mmol)を、THF(50mL)中で混合した。ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(1.38mL、1.027g/mL、6.87mmol)を滴下し、反応混合物を室温で20時間撹拌した。混合物を蒸発させ、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO;ヘキサン-DCM/EtOAc)による精製のためにカラム上にシリカと乾式充填して、生成物(1.46g、57%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000226
実施例A68
中間体186の調製:
Figure 2023554673000227
DCM(20mL)中の中間体184(545mg、0.959mmol)の溶液に、TEA(0.2mL、0.728g/mL、1.44mmol)、続いて、モルホリン(125mg、1.44mmol)を添加した。混合物を室温で20時間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO2;95%ヘプタン-5%EtOAcから10%ヘプタン-90%EtOAcまで)により精製して、生成物(350mg、59%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000228
実施例A69
中間体188の調製:
Figure 2023554673000229
DMF(15mL)中の中間体149(605mg、2.44mmol)及び中間体40(960mg、2.44mmol)の溶液に、KCO(674mg、88mmol)を添加した。反応混合物をN2下60℃で20時間撹拌した。反応混合物を、EtOAcとブラインとで分液した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(SiO;ヘプタン/EtOAc)により精製して、生成物(880mg、58%)を白色の固体として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000230
実施例A70
中間体193の調製:
Figure 2023554673000231
2つの同等の反応を並行して行い、ワークアップ及び精製のために合わせた。MeOH(164mL)及びTHF(164mL)中の中間体156(8.2g、18.318mmol)の懸濁液を、触媒としてのRaNi(8.2g、139.709mmol)により、1バールのH下室温で5時間、水素化した。2つの反応物を合わせ、セライト(登録商標)で濾過した。濾液を乾固するまで蒸発させた。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO;100%DCMから98%DCM、2%MeOH、0.2%NHOHまで)により精製した。所望の画分を合わせ、減圧下で濃縮した。固体をMeCNで洗浄して、生成物(13.6g、89%)を得た。
実施例A71
中間体194の調製:
Figure 2023554673000232
シュレンク管内のtert-アミル-アルコール(141.65mL、0.805g/mL、1293.574mmol)中の中間体193(13.6g、32.562mmol)の混合物を140℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、蒸留水を添加した。混合物をセライト(登録商標)のパッドに通して濾過し、濾液をDCMで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、幹固するまで蒸発させた。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO;90%ヘプタン-10%EtOAcから40%ヘプタン-60%EtOAcまで)により精製して、生成物(6.6g、53%)を得た。
実施例A72
中間体195の調製:
Figure 2023554673000233
THF(10.6mL)、MeOH(10.6mL)及び水(5.2mL)中の中間体158(1.6g、2.899mmol)、Fe(0.486g、8.696mmol)及びNHCl(0.775g、14.493mmol)の溶液を、80℃で3時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、DCM:MeOH(9:1)の混合物で希釈し、Chromabond PTSに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、中間体(1.7g、定量的)を得、これを、更なる精製なしに次のステップで使用した。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000234
Figure 2023554673000235
実施例A73
中間体201の調製:
Figure 2023554673000236
tert-アミル-アルコール(17.8mL)中の中間体195(1.7g、3.257mmol)を140℃で4時間撹拌した。揮発性物質を真空下で除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO;100%DCM-0%MeOHから93%DCM-7%MeOHまで)により精製して、生成物(1.43g、90%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000237
実施例A74
中間体204の調製:
Figure 2023554673000238
鉄(1.76g、31.5mmol)を、酢酸(3.6mL)及びMeOH(30mL)中の中間体168の激しく撹拌した溶液に、室温で、添加した。反応物を3時間撹拌した。過剰の鉄を除去した(撹拌棒)。混合物を1M Na2CO3(200ml)及びDCM(200ml)で希釈した。有機層を分離し、水相をDCM(200ml)でもう1回抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、中間体204(2.36g、91%、純度70%)の粗製物の褐色がかった残留物に濃縮させた。
実施例A75
中間体205の調製:
Figure 2023554673000239
方法A:THF(13mL)、MeOH(13mL)及び水(6.5mL)中の中間体168(2g、3.26mmol)、鉄(0.91g、16mmol)及び塩化アンモニウム(1.76g、33mmol)の混合物を、90℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物をDCMで希釈し、水を添加した。有機層をchromabond(登録商標)上でデカントし、溶媒を蒸発させた。粗製物を、分取LC(無定形SiOH15~40μm 80g GraceResolv(登録商標)、移動相勾配100%DCMから95%DCM、5%MeOH、0.5%NH4OHまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を乾固するまで蒸発させて、中間体205’(595mg、31%)と共に中間体205(697mg、39%)を得た。
方法B:TFA(434μL、5.7mmol)を1,4-ジオキサン(45mL)中の中間体204の溶液に添加し、120℃で2時間加熱した。反応混合物を室温まで放冷し、濾過し、DCM(150mL)で希釈した。混合物を1M Na2CO3(50ml)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、粗製物に濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィー(ヘプタン中のEAの勾配:0から100%まで)により、中間体205(1.34g、85%)を得た。
実施例A76
中間体206の調製:
Figure 2023554673000240
2つの同等の反応を並行して行い、ワークアップのために合わせた。中間体152(57.9g、142.244mmol)を、THF(240mL)、MeOH(240mL)及びHO(120mL)に溶解させた。NHCl(15.218g、284.488mmol)及び鉄粉(23.831g、426.732mmol)を添加した。混合物を90℃で2時間加熱還流した。黒色の懸濁液が観察された。混合物を25℃に冷却し、並行反応からのものと合わせ、セライトのパッドで濾過した。フィルタケーキを酢酸エチル/THF(1/1)(31L)ですすいだ。濾液を濃縮して、褐色の固体残留物を得、これをエタノール/HO(1/1)(150mL)で処理した。混合物を5分間撹拌し、濾過した。フィルタケーキをエタノール/HO(1/1)(2100mL)ですすぎ、高真空下で乾燥させて(50℃、2時間)、生成物を褐色の固体(84g、87%、2つのバッチに基づく)として得た。
中間体206の代替的調製
Figure 2023554673000241
メタノール/THF/水(2/2/1;55mL)中の中間体152(3.2g、7.86mmol)及び塩化アンモニウム(4.205g、78.6mmol)の懸濁液に、鉄粉(2.195g、39.31mmol)を添加し、混合物を、撹拌しながら、70℃で2時間加熱した。混合物を室温まで放冷し、ジクロロメタン:メタノール(9:1)で希釈し、飽和NaHCO(水溶液)で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空中で濃縮した。得られた粗製物を高真空下で乾燥させて、中間体206(1.19g、44%)を得た。生成物を、更に精製することなく次のステップで使用した。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000242
Figure 2023554673000243
中間体217の調製:
Figure 2023554673000244
塩化アンモニウム(2.11g、413.37mmol)及び鉄(4.63g、620.05mmol)を、THF/MeOH/H2O(300mL/300mL/150mL)中の中間体163(97g、206.68mmol)の溶液に添加した。混合物を95℃で16時間加熱し、25℃に冷却し、セライトのパッドで濾過した。フィルタケーキを酢酸エチル/DMF(1/1)(1500mL3)で洗浄した。濾液を濃縮して黄色の固体を得、これをメタノール/H2O(1/1)(150mL)で処理した。混合物を5分間撹拌し、濾過した。固体をメタノール/H2O(1/1)(250mL)で洗浄し、高真空下で乾燥させて(60℃、2時間)、中間体217(63g、76%)をオフホワイトの固体として得た。
実施例A77
中間体218の調製:
Figure 2023554673000245
3つの反応を並行して実行し(6.4g、11.5g及び17g)、精製のために合わせた。THF(83mL)、MeOH(83mL)及び水(50mL)中の中間体165(17g、19.568mmol)、鉄(5.472g、97.977mmol)及び塩化アンモニウム(10.687g、199.79mmol)の混合物を、85℃で24時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、NaHCOの飽和水溶液で洗浄し、次いで、セライトで濾過した。有機層をMgSOで乾燥させ、真空中で蒸発させて、粗生成物を得、これを精製のために他の2つの反応からのものと合わせた(合わせて32.3g)。分取LC(固定相:無定形SiOH 35~70μm 750g、移動相:100%DCMから95%DCM、5%MeOH、0.5%NHOHまでの勾配)によって、精製を実行した。純粋な画分を合わせ、溶媒を蒸発させて、生成物をラセミ混合物(13.4g、収率58%、合わせた収率)として得た。
中間体218R及び中間体218Sの調製:
Figure 2023554673000246
中間体218を、キラルSFC(固定相:CHIRALCEL OD-H 5μm 25030mm、移動相:60%CO、40%EtOH(0.3%iPrNH))により精製して、中間体218R(5.01g)及び中間体218S(5.05g)を得た。
中間体219の調製
Figure 2023554673000247
THF(198mL)、MeOH(198mL)及び水(119mL)中の中間体164(27.9g、46.80mmol)、鉄(13.1g、234mmol)及び塩化アンモニウム(25.6g、478mmol)の混合物を、90℃で15時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物をDCMで希釈し、セライト(著作権)で濾過し、有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗化合物(22.7g)を得た。化合物をCH3CNから結晶化し、濾別し、Et2Oで洗浄して、最終化合物(17.2g、収率69%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000248
Figure 2023554673000249
Figure 2023554673000250
Figure 2023554673000251
実施例A78
中間体232の調製
Figure 2023554673000252
MeOH(78mL)中の中間体179(2.2g、4.8mmol)、鉄(2684mg、48mmol)及びAcOH(5.5mL、1.049g/mL、96mmol)を、室温で16時間撹拌した。水を添加し、反応混合物をDCMで抽出した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発させた。分取LC(固定相:無定形SiOH 35~70μm 80g、移動相:100%DCMから95%DCM、5%MeOH(2%NH4OH)までの勾配)により精製を実行した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体232(1.22g、収率65%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000253
実施例A79
中間体234の調製:
Figure 2023554673000254
密閉管において、1,4-ジオキサン(15mL)中の中間体188(880mg、1.43mmol)及びCsCO(928.7mg、2.85mmol)を、N下で脱気した。次いで、Pd(dba)(130.5mg、143mmol)及びXantphos(164.9mg、0.285mmol)を添加した。反応混合物を再びN2下で脱気し、100℃で一晩加熱した。反応混合物を、EtOAcとブラインとで分液した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(SiO;ヘプタン/EtOAc)により精製して、生成物(555mg、88%)を黄色の固体として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000255
Figure 2023554673000256
実施例A80
中間体242の調製:
Figure 2023554673000257
反応を2つのバッチ(15.60mmol及び16.64mmol)で実行し、それらを精製のために合わせた。
2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(1025mg、2.50mmol)及び酢酸パラジウム(II)(560mg、2.50mmol)を、トルエン(300mL)中の中間体182(9.60g、16.64mmol)及び炭酸セシウム(8.13g、24.96mmol)の溶液に窒素下で添加した。反応混合物を窒素で脱気し、100℃で15時間加熱した。ブラインを添加し、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。他のバッチと合わせた粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル勾配で溶離)により精製して、中間体242(5.36g、31%)を白色の固体として得た。
実施例A81
方法A
中間体243の調製:
Figure 2023554673000258
DCM(200mL)中の中間体206(14.29g、41.96mmol)、DMAP(1.025g、8.39mmol)及びトリエチルアミン(11.7mL、83.92mmol)の溶液に、ジ-tert-ブチルジカルボネート(18.32g、83.92mmol)を添加し、混合物を室温で13時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO;ヘキサン/EtOAc)による精製のためにカラム上にシリカと乾式充填した。所望の画分を合わせ、真空中で濃縮して、生成物(11.2g、93%)を得た。
中間体243の代替的調製
方法B
中間体243の調製:
Figure 2023554673000259
ジ-tert-ブチルジカルボネート(226.629g、986.486mmol)を、THF(1000mL)中の中間体206(84g、246.621mmol)及びCsCO(136.602g、419.256mmol)の懸濁液に、25℃で添加した。混合物を攪拌し、90℃で3時間灌流した。混合物を20℃まで冷却し、濾過した。フィルタケーキをTHF(500mL)及び酢酸エチル(500mL)ですすいだ。濾液を真空下で濃縮して、橙色の油を得、これをガラスフィルター上のシリカゲルで精製した(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル、100/0から86/14まで)。所望の画分を収集し、溶媒を蒸発させて、橙色のゴムを得、これを一晩放置して固化させた。混合物を石油エーテル(50mL)で処理し、5分間撹拌した。混合物を濾過した。フィルタケーキを石油エーテル(10mL)で洗浄し、高真空下で乾燥させて(50℃、0.5時間)、生成物を明黄色の固体(94.5g、87%)として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して、方法Aと類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000260
Figure 2023554673000261
中間体250の調製:
Figure 2023554673000262
ジ-tert-ブチルジカルボネート(298mL、1295.7mmol)を、THF(600mL)中の中間体217(58g、144.0mmol)及び炭酸セシウム(79.7g、244.7mmol)の懸濁液に、室温で添加した。混合物を90℃で16時間撹拌し、次いで、20℃に冷却し、より少量のバッチ(5gの中間体217で実施)と合わせ、濾過した。フィルタケーキをTHF(300mL)及び酢酸エチル(300mL)で洗浄した。濾液を真空下で濃縮して、橙色の油を得、これをシリカゲルで精製した(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル、100/0から86/14まで)。所望の画分を収集し、溶媒を蒸発させて、橙色のゴムを得、これを一晩静置した。固体が沈殿した。混合物をメチルt-ブチルエーテル(50mL)で処理し、5分間撹拌した。混合物を濾過した。フィルタケーキをメチルt-ブチルエーテル(10mL)で洗浄し、高真空下で乾燥させて(50℃、0.5時間)、中間体250(50g、2つのバッチに基づいて63%)を得た。
中間体251の調製:
Figure 2023554673000263
DCM(50mL)中の中間体263(2.06g、5.18mmol)、DMAP(126.6mg、1.04mmol)及びトリエチルアミン(1.44mL、10.36mmol)の溶液に、ジ-tert-ブチルジカルボネート(2.26g、10.36mmol)を添加し、混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2;ヘキサン/EtOAc)による精製のためにカラム上にシリカと乾式充填した。所望の画分を合わせ、真空中で濃縮して、生成物(2.05g、79%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000264
中間体254の調製:
Figure 2023554673000265
中間体243の調製に使用した方法Aに従い、中間体199(2.3g、4.06mmol)を出発物質として使用して、中間体254(1.19g、44%)が得られた。
中間体255の調製:
Figure 2023554673000266
中間体243の調製に使用した方法Aに従い、中間体200(2.0g、4.151mmol)を出発物質として使用して、中間体255(1.75g、72%)が得られた。
中間体256の調製:
Figure 2023554673000267
DCM(12mL)中の中間体232(1.2g、3.1mmol)、BOC-無水物(1.34g、6.1mmol)、DMAP(75mg、0.61mmol)及びEt3N(0.85mL、0.728g/mL、6.1mmol)の混合物を、室温で24時間撹拌した。混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させた。溶媒を真空下で除去した。残留物を真空中で蒸発させ、シリカゲルでのクロマトグラフィー(SiO2、Grace、80g、溶離液:90%ヘプタン、10%AcOEtから40%ヘプタン、60%AcOEtまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体256(1.13g、78%、純度90%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000268
実施例A82
中間体258の調製:
Figure 2023554673000269
t-BuOH(1000mL)中の中間体243(94.5g、214.422mmol)、チオモルホリン-1,1-ジオキシド(28.987g、214.422mmol)及びトリエチルアミン(239.09mL、0.726g/mL、1715.379mmol)の明黄色の懸濁液を、100℃で16時間撹拌して、黄色の溶液を得た。反応混合物を室温まで冷却し、真空下で濃縮した。混合物を酢酸エチル(1L)で希釈した。溶液をHO(300mL)、ブライン(300mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色の液体を得、これをCHCl(100mL)に溶解させ、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル:酢酸エチル100:0から50:50まで、勾配)により精製した。所望の画分を収集し、溶媒を真空下で蒸発させて、生成物を明黄色の固体(100.37g、86%)として得た。
中間体258の調製:
Figure 2023554673000270
tert-ブタノール(600mL)中の中間体243(57.5g、129.9mmol)、チオモルホリンN,N-ジオキシド(70.3g、519.7mmol)及びトリエチルアミン(144mL、1039.5mmol)の懸濁液を、100℃で64時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、真空下で濃縮した。残留物を酢酸エチル(500mL)で希釈した。溶液を、HO/ブライン(1/1)(400mL)、ブライン(600mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗製物質をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=100:0から50:50まで)により精製した。所望の画分を真空中で蒸発させて、ラセミ生成物を白色の固体として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000271
実施例A83
中間体259及び中間体260の調製:
Figure 2023554673000272
中間体258(110g、203.91mmol)を、キラルSFC(固定相:CHIRALPAK AD-H 5μm 25030mm、移動相:85%CO、15%EtOH)により精製した。純粋な画分を収集し、乾固するまで溶媒を蒸発させて、中間体259(53.5g、45%)及び中間体260(49.5g、41%)を得、それと共に、中間体260(8.28g)中に濃縮された画分が混合された。混合した画分を、キラルSFC(固定相:CHIRALPAK AD-H 5μm 25030mm、移動相:85%CO、15%EtOHにより精製して、更に純粋な中間体260(7.18g、6%)を得た。(中間体667を得るための中間体259の脱保護及び中間体664との相関により、中間体259における立体中心の絶対配置がRであることが確認された)。
中間体259及び中間体260の調製:
Figure 2023554673000273
精製を、キラルSFC(固定相:CHIRALPAK AD-H 5μm 25030mm、移動相:85%CO2、15%EtOH)により実行した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体259(23.9g、34%)及び中間体260(22.2g、32%)を得た。(中間体667を得るための中間体259の脱保護及び中間体664との相関により、中間体259における立体中心の絶対配置がRであることが確認された)。
実施例A84
中間体261の調製:
Figure 2023554673000274
密封容器内で、モルホリン(6.9mL、79.99mmol)を、MeCN(380mL)中の中間体207(10g、32mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(14mL、79.99mmol)の溶液に、室温で添加した。反応混合物を100℃で一晩撹拌した。次いで、混合物を水で希釈し、EtOAc(3X)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させて、生成物を褐色の固体(11.77g、定量的)として得、これを更なる労力なしで使用した。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000275
Figure 2023554673000276
実施例A85
中間体267の調製:
Figure 2023554673000277
密閉管内で、アセトニトリル(12mL)中の中間体250(500mg、0.99mmol)、チオモルホリン-1,1-ジオキシド(335mg、2.48mmol)及びトリエチルアミン(510.μL、0.728g/mL、3.67mmol)の混合物を、加熱し、密閉管内で、1つの単一モードマイクロ波(Biotage Initiator EXP 60)を使用して、0~400Wの範囲の電力出力で、10分間[固定保持時間]、150℃で撹拌した。混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させた。溶媒を真空下で除去した。残留物を真空中で蒸発させ、シリカゲルでのクロマトグラフィー(SiO、Grace、40g、溶離液:100%DCMから95%DCM、5%MeOH、0.5%NHOHまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体267(227mg、38%)を得た。
中間体268の調製:
Figure 2023554673000278
中間体261の調製に使用したプロトコルに従い、中間体255(1.75g、3.007mmol)及びチオモルホリン1,1-ジオキシド(0.813g、6.015mmol)を出発物質として使用して、中間体268(1.26g、62%)が得られた。
中間体675の調製:
Figure 2023554673000279
DMF(2mL)中の中間体672(550mg、0.87mmol)、チオモルホリン1,1-ジオキシド(702mg、5.19mmol)及びDIPEA(0.6mL、3.46mmol)の懸濁液を、100℃で16時間撹拌した。混合物を水(6mL)で希釈し、次いで、酢酸エチル(36mL)で抽出した。合わせた有機層をHO/ブライン1/1の溶液(10mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗製物質を、シリカゲル12gでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル100/0から0/100まで、次いで、酢酸エチル/メタノール100/0から90/10まで、勾配)により精製した。残留物を、分取TLC(DCM:MeOH=10:1)により再精製して、中間体675(284mg、47%)を明黄色の固体として得た。
実施例A86
中間体269の調製:
Figure 2023554673000280
1,4-ジオキサン(40mL)中の中間体244(1.2g、2.96mmol)、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-ボロン酸ピナコールエステル(747mg、3.56mmol)及びNaCO(5.9mL、1mol/L、5.93mmol)の溶液を、N下で15分間脱気した。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(104mg、0.15mmol)を添加し、反応混合物を80℃で1時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、Celite(登録商標)で濾過した。濾液を1MのNaCO溶液で洗浄し、有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO、100%へプタン-0%EtOAcから50%へプタン-50%EtOAcまで)により精製して、生成物(881mg、62%)を黄色の油として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000281
実施例A87
中間体272の調製:
Figure 2023554673000282
DMA(8mL)中の中間体244(1.55g、3.756mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(153mg、0.188mmol)及びCuI(71.5mg、0.376mmol)の溶液に、N雰囲気下、中間体9(0.56mol/L、4.507mmol)の溶液を添加した。得られた混合物を80℃で一晩撹拌した。混合物を室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO;100%ヘプタン-0%EtOAcから60%ヘプタン-40%EtOAcまで)により精製した。所望の画分を収集し、減圧下で蒸発させて、生成物(706mg、33%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000283
Figure 2023554673000284
Figure 2023554673000285
Figure 2023554673000286
実施例A88
中間体284の調製:
Figure 2023554673000287
密封容器内で、ジオキサン(224mL)及び水(32mL)中の中間体261(11.68g、32.2mmol)、tert-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート(11.9g、38.6mmol)及びKPO(13.65g、64.3mmol)の溶液を、N下で脱気した。[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタンとの錯体(2.63g、3.22mmol)を添加し、反応混合物を再びN下で脱気し、80℃で4時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、水中に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層をデカントし、水、次いでブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、Celite(登録商標)で濾過し、蒸発乾固させた。得られた残留物をMeCNから結晶化させ、濾過し、乾燥させて、生成物(12.68g、85%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000288
Figure 2023554673000289
実施例A89
中間体676の調製:
Figure 2023554673000290
トルエン(15mL)中の中間体674(1100mg、1.46mmol)、(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(123mg、0.15mmol)及び炭酸セシウム(1233mg、3.78mmol)の混合物を、窒素下、室温で1時間撹拌した。(トリイソプロピルシリル)アセチレン(0.65mL、2.91mmol)を滴下し、混合物を80℃で3時間撹拌した。水(20mL)を添加し、水層をEtOAc(220mL)で抽出し、有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮させた。粗製物質を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液;石油エーテル:酢酸エチル=100:0から0:100まで)により精製して、中間体676(1120mg、95%)を明黄色の固体として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000291
実施例A90
中間体292の調製:
Figure 2023554673000292
[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタンとの錯体(113mg、138mmol)を、1,4-ジオキサン(21mL)中の中間体261(1g、2.753mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(839mg、3.304mmol)、酢酸カリウム(540mg、5.506mmol)の溶液に、N雰囲気下で、添加した。反応混合物を80℃で一晩撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO;ヘプタン/EtOAc)により精製した。所望の画分を合わせ、真空中で濃縮して、生成物(1.01g、89%)を得た。
実施例A91
中間体293の調製:
Figure 2023554673000293
密閉容器内で、1,4-ジオキサン(4mL)中の中間体261(262.19mg、0.722mmol)、中間体68(700mg、1.083mmol)及びNaCO(0.722mL、2mol/L、1.44mmol)の溶液を、N下で脱気した。[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタンとの錯体(23.52mg、0.036mmol)を添加し、反応混合物を再びN下で脱気し、90℃で16時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、水中に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層をデカントし、水、次いで、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、Celite(登録商標)で濾過し、蒸発乾固させた。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(SiO;EtOAc/ヘプタン)により精製した。所望の画分を合わせ、真空中で濃縮して、生成物(430mg、62%)を得た。
中間体294の調製:
Figure 2023554673000294
MeOH(9mL)及びTHF(9mL)中の中間体293(856mg、0.892mmol)及びPd/C(10%)(0.6g)の溶液を、室温で12時間、大気圧下で水素化した。反応混合物をCelite(登録商標)のパッドに通して濾過して、触媒を除去し、濾液を蒸発させて、生成物(330mg、77%)を得た。
実施例A92
中間体295の調製:
Figure 2023554673000295
ジオキサン中のHClの溶液(4M;7.9mL、31.45mmol)を、DCM(79mL)中の中間体287(0.73g、1.57mmol)の溶液に、室温で添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で移動させて、生成物(689mg、100%)を得、これを、更なる精製なしに次のステップで使用した。
中間体296の調製:
Figure 2023554673000296
MeOH(31mL)及びTHF(31mL)中の中間体295(689mg、1.57mmol)及びPd/C(10%)(79mg)の溶液を、室温で15時間、大気圧下で水素化した。反応混合物をCelite(登録商標)のパッドに通して濾過して、触媒を除去し、濾液を蒸発させた。残留物をDCM及びNaHCOの10%水溶液に溶解させ、抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物を遊離塩基(402mg、70%)として得た。
実施例A93
中間体297の調製:
Figure 2023554673000297
密閉管内で、1,4-ジオキサン(10.1mL)及び蒸留水(1.4mL)中の中間体292(600mg、1.448mmol)、中間体66(749.97mg、2.172mmol)及びKPO(627.19mg、2.896mmol)の溶液を、N2下で5分間脱気した。[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタンとの錯体(118.53mg、0.145mmol)を添加し、得られた溶液を80℃で2時間撹拌した。得られた混合物を、EtOAcとブラインとで分液した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(SiO、溶離液:100%ヘプタン、0%EtOAcから0%ヘプタン、100%EtOAcまで)により精製した。純粋な分画を収集し、濃縮して、生成物(800mg、94%)を黄色の固体として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000298
実施例A94
中間体299の調製:
Figure 2023554673000299
MeOH(90mL)及びEtOAc(90mL)溶液中の中間体284(2.5g、5.37mmol)及びPd/C(10%)(1g)の溶液を、3バールのH下、室温で18時間水素化した。反応混合物を、ワークアップのために、類似の反応物(500mg規模で並行して実施)と合わせた。合わせた反応物をCelite(登録商標)のパッドに通して濾過して、触媒を除去し、濾液を蒸発させて、生成物を褐色のフォーム(2.89g、96%)として得た。
中間体300及び中間体301の調製:
Figure 2023554673000300
MeOH(33mL)中の中間体298(1.03g、1.66mmol)及びPd/C(10%)(83mg)の溶液を、室温で4日間、大気圧下で水素化した。反応混合物をCelite(登録商標)のパッドに通して濾過して、触媒を除去し、濾液を蒸発させた。残留物を逆相クロマトグラフィーによって精製して、エンド生成物中間体300(76mg、8%)及びエキソ生成物中間体301(150mg、16%)を得た。
中間体302の調製:
Figure 2023554673000301
MeOH(20mL)及びTHF(20mL)中の中間体297(800mg、1.368mmol)及びPd/C(10%)(440mg)の溶液を、室温で4日間、大気圧下で水素化した。反応混合物をCelite(登録商標)のパッドに通して濾過して、触媒を除去し、濾液を蒸発させた。残留物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(SiO、溶離液:100%へプタン、0%EtOAcから0%へプタン、100%EtOAcまで)により精製して、生成物(414mg、47%)を褐色の油として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000302
Figure 2023554673000303
実施例A95
中間体308の調製:
Figure 2023554673000304
密閉管内の1,4-ジオキサン(20mL)及び蒸留水(3mL)中の中間体205(1.34g、2.45mmol)、シクロプロピルボロン酸(843mg、9.81mmol)、リン酸カリウム(2.08g、9.81mmol)及びPdCl(dppf).DCM(200.3mg、0.245mmol)を、100℃で36時間撹拌した。反応が完了してから、反応混合物をCelite(著作権)のパッドに通して濾過し、濾液をEtOAcで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させて、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO、100%DCM-0%MeOHから95%DCM-5%MeOHまで)により精製して、生成物(450mg、35%)を得た。
実施例A96
中間体309の調製:
Figure 2023554673000305
窒素流下5℃で、NaH(鉱油中60%分散液)(1.01g、25.252mmol)を、DMF(90mL、0.944g/mL、1162.328mmol)中の中間体261(7.07g、19.465mmol)の混合物に添加した。反応物を0℃で20分間撹拌し、次いで、2-(クロロメトキシ)エチルトリメチルシラン(4.15mL、0.94g/mL、23.398mmol)を添加し、反応物を室温で1時間撹拌した。水を添加し、混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層をデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させて、粗生成物を得た。この粗製物を、分取LC(固定相:無定型SiOH 15~40μm 120g GraceResolv(登録商標)、移動相:100%ヘプタンから70%ヘプタン、30%EtOAcまでの勾配)により精製した。純粋な画分を合わせ、溶媒を真空中で蒸発させて、所望の生成物(3.11g、32%)を得た。(不純な画分を、分取LC(固定相:無定型SiOH 15~40μm 120g Grace、移動相:100%ヘプタンから70%ヘプタン、30%EtOAcまでの勾配)によって再精製して、更なる1.81g(19%)の生成物を得た。
中間体310の調製:
Figure 2023554673000306
NaOtBu(2.272mL、1M、2.272mmol)を、密閉管内の4-メチルテトラヒドロピラン(10.621mL、0.857g/mL、90.873mmol)中の中間体309(0.701g、1.42mmol)、1-N-BOC-4-アゼチジン-3-イル-ピペラジン(514mg、2.13mmol)、Ru-Phos(53.007mg、0.114mmol)及びRuPhosプレ触媒(46.393mg、0.0568mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を、0~850Wの範囲の電力出力で1つの単一モードマイクロ波(Anton Paar Monowave300)を使用して、140℃で、10分間(固定保持時間)撹拌した。固体析出精製を行うために、水及びDCMを添加し、全体をCelite(著作権)で蒸発させた。分取LC(固定相:無定型SiOH 15~40μm 80g Grace、移動相:80%ヘプタン、20%EtOAcから40%ヘプタン、50%EtOAc、10%MeOH(5%NHOH)までの勾配)により精製を実行して、生成物(778mg、84%)を得た。
中間体311の調製:
Figure 2023554673000307
NaOtBu(5.836mL、1M、5.836mmol)を、シュレンク内のTHF(19mL)中の中間体309(1.8g、3.648mmol)、N-Boc-ピペラジン(1.019g、5.471mmol)、Ru-Phos(136.17mg、0.292mmol)及びRuPhosプレ触媒(119.18mg、0.146mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を105℃で10分間撹拌した。水を添加した。混合物をEtOAcで2度抽出した。固体析出精製を行うために、合わせた有機層をCelite(著作権)で蒸発させた。分取LC(固定相:無定型SiOH 15~40μm 80g Grace、移動相:80%ヘプタン、20%EtOAcから40%ヘプタン、60%EtOAcまでの勾配)により、精製を実行して、
生成物(1.66g、収率76%)を得た。
中間体312の調製:
Figure 2023554673000308
密閉管内のTHF(13.00mL、0.886g/mL、159.77mmol)中の中間体309(1231.915mg、2.496mmol)、tert-ブチル-3-(ピペリジン-4-イル)アゼチジン-1-カルボキシレート(900mg、3.745mmol)、Ru-Phos(93.195mg、0.2mmol)、NaOtBu(3.994mL、1M、3.994mmol)及びRuPhosプレ触媒(81.567mg、0.0999mmol)を、電力出力範囲0~400Wの1つの単一モードマイクロ波(Biotage Initiator EXP60)を使用して、105℃で、5分間(固定保持時間)撹拌した。水を添加した。混合物をDCMで2回抽出し、Celite(著作権)を合わせた有機層に添加した。溶媒を蒸発させた。分取LC(固定相:無定型SiOH 15~40μm 40gのGRACE、移動相:90%ヘプタン、10%EtOAcから50%ヘプタン、50%EtOAcまでの勾配)による精製を行って、生成物(900mg、55%)を得た。
実施例A97
中間体313の調製
Figure 2023554673000309
中間体259(650mg、1.21mmol)、1-Boc-ピペラジン(224mg、1.21mmol)、CsCO(1.18g、3.62mmol)の混合物を、密閉管に充填し、Nでパージした。1,4-ジオキサン(13mL)を添加し、混合物をNで脱気し、次いで、Pd(dba)(110mg、0.120mmol)及びX-Phos(230mg、0.482mmol)を添加した。反応混合物を90℃で18時間撹拌加熱した。水及びEtOAcを反応混合物に添加した。層を分離した。水層をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、粗生成物を黄色の油として得た。粗製物質を、50mg規模で類似の反応から得られたものと合わせ、分取LC(無定形SiOH 40μm、40g Buchi、液体負荷(DCM)、移動相勾配:ヘプタン80%、EtOAc 20%からヘプタン0%、EtOAc 100%まで)により精製した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で蒸発させて、生成物(707mg、合わせた収率84%)を得た。
実施例A98
中間体314の調製:
Figure 2023554673000310
シュレンク内の1,4-ジオキサン(80mL)、#F#蒸留水(12.5mL)及びDMF(10.3mL)中の中間体207(5g、0.016mol)、tert-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-5,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(4.122g、13.331mmol)、KPO(5.659g、26.662mmol)及び[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタンとの錯体(0.871g、1.066mmol)を、140℃で40分間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ出し、EtOAcで2回抽出し、有機層を合わせた。Celite(著作権)を添加し、溶媒を蒸発させた。残留物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(SiO2、Grace、120g、溶離液:900%ヘプタン、10%EtOAcから40%ヘプタン、50%EtOAc、10%MeOH(2%NHOH)まで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、生成物(2g、36%)を得た。
実施例A99
中間体315の調製:
Figure 2023554673000311
密閉管内の1,4-ジオキサン(16.8mL)及び蒸留水(2.5mL)中の中間体314(1g、2.41mmol)、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H-オン(679.959mg、2.892mmol)、リン酸カリウム(1.023g、4.821mmol)及びPdCl2(dppf)2.DCM(197.32mg、0.241mmol)を、0~850Wの範囲の電力出力で1つの単一モードマイクロ波(Anton Paar)を使用して、100℃で、60分間(固定保持時間)撹拌した。反応が完了してから、Celite(著作権)を添加し、揮発性物質を蒸発させた。粗製物を固体析出クロマトグラフィーにより精製した。分取LC(固定相:無定型SiOH 15~40μm 80g Grace、移動相:100%DCMから95%DCM、5%MeOH(2%NHOH)までの勾配)により、精製を実行し、
生成物(730mg、62%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000312
実施例100
中間体317の調製:
Figure 2023554673000313
MeOH(25mL)及びEtOAc(25mL)中の中間体315(0.73g、1.497mmol)及びPd/C(10%)(0.297g、2.789mmol)の溶液を、1バールのH下、室温で18時間水素化した。次いで、反応混合物を、2.2バールのH下、室温で5時間水素化した。触媒を交換し、反応混合物を、3バールのH下、室温で18時間水素化した。触媒をCelite(著作権)で濾別した。濾液を蒸発させて、固体残留物(520mg)を得た。アキラルSFC(固定相:NH2 5μm 15030mm、移動相:88%CO、12%MeOH(0.3%iPrNH))により、精製を実行して、生成物(360mg、49%)を得た。
実施例101
中間体318の調製:
Figure 2023554673000314
DMF(7mL)中の中間体205(690mg、1.26mmol)、シアン化亜鉛(683mg、5.8mmol、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(75mg、0.135mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(69mg、0.0754mmol)の混合物を、密閉管内で、0~850Wの範囲の電力出力で1つの単一モードマイクロウェーブ(anton parr monowave)を使用して、140℃で30分間撹拌した。
反応物を室温まで冷却した。反応物を水に注ぎ、混合物をEtOAcで抽出した。有機層をデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させた。粗製物を、分取LC(無定型SiOH15~40μm、80g GraceResolv(登録商標)、移動相勾配98%DCM、2%MeOH、0.2%NH4OHから95%DCM、5%MeOH、0.5%NH4OHまで)により精製した(Celite(登録商標)上の固体析出により)。純粋な画分を収集し、乾固するまで蒸発させて、
120mgの中間体318、
約325mgの不純画分を得、これを、分取LC(無定形SiOH15~40m、80g GraceResolv(登録商標)、70%ヘプタン、30%EtOAcから40%ヘプタン、60%EtOAcまでの移動相勾配)により精製して、252mgの中間体318を得た。全体収率は約60%であった。
中間体319の調製:
Figure 2023554673000315
密閉管内で、1,4-ジオキサン(3.6mL)及び水(3.6mL)中の中間体233(399mg、0.77mmol)、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム三水和物(0.165g、0.39mmol)、(43mg、0.44mmol)、XPhos Pd G3(70mg、0.083mmol)、tBu XPhos(38mg、0.09mmol)の溶液を、窒素ガス流でパージした。次いで、反応物を100℃で5時間撹拌した。反応物を室温まで冷却した。反応物をNaCl及びDCMの飽和溶液に注いだ。有機層をchromabond(登録商標)上でデカントし、次いで、溶媒を乾固するまで真空中で蒸発させた。この粗製物をACNに取り込み、部分的に溶解し、粉砕した。数滴のEt2Oを添加し、沈殿物を濾別し、乾燥させて、中間体319(276mg、77%)を得た。
中間体320の調製:
Figure 2023554673000316
DMF(8.5mL)中のシアン化亜鉛(0.84g、7.149mmol)、中間体203(0.8g、1.558mmol)、Pd(dab)(0.088g、0.0961mmol)、1,1’-フェロセンジイル-ビス(ジフェニルホスフィン)(0.088g、0.159mmol)の混合物を、0~850Wの範囲の電力出力で1つの単一モードマイクロウェーブ(anton parr monowave)を使用して、140℃で40分間撹拌した。反応物を室温まで冷却した。この反応物を別の浴(規模200mg)と合わせた。反応混合物をDCM及び水で希釈し、Celite(登録商標)で濾過した。有機層を減圧下で濃縮し、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO;DCM/MeOH)により精製して、生成物(720mg、80%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000317
実施例A102
中間体322の調製:
Figure 2023554673000318
1,4-ジオキサン(10.3mL)及び蒸留水(1.5mL)中の中間体254(987.2mg、1.481mmol)、シクロプロピルボロン酸508.9mg、5.924mmol)、及びKPO(943.1mg、4.443mmol)の溶液を、N2下で脱気した。次いで、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロルメタンとの錯体(1:1)(121.2mg、0.148mmol)を添加した。反応混合物を再びN下で脱気し、100℃で16時間加熱した。混合物を別のバッチ(0.735mmol規模)と合わせた。反応混合物を、EtOAcとブラインとで分液した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(SiO;DCM/MeOH)により精製して、生成物(1.05g、75%)を得た。
中間体323の調製:
Figure 2023554673000319
中間体322の調製に使用したプロトコルに従い、中間体268(1.26g、1.851mmol)を出発物質として使用して、中間体323(1.09g、92%)が得られた。
実施例A103
中間体324及び中間体325の調製:
Figure 2023554673000320
中間体323(1.09g、(1.698mmol)をキラル分離(方法:Q-M5-Hep-0.1%DEA(9:1 IPA+0.1%DEA)300nm)に供して、中間体324(123mg、11%)及び中間体325(244mg、22%)を得た。
実施例A104
中間体326の調製:
Figure 2023554673000321
中間体259(1.0g、1.9mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(706mg、2.78mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン付加物(151mg、0.185mmol)及び酢酸カリウム(546mg、5.56mmol)を、1,4-ジオキサン(12mL)中で懸濁させた。混合物を、15分間の窒素バブリングによって脱気し、次いで、80℃で18時間加熱した。反応混合物を室温まで放冷した。水及びAcOEtを添加した。層を分離した。有機層を飽和NaHCO3で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製物を、分取LC(無定形SiOH 40m、24g Buchi、液体負荷(DCM)、移動相勾配:ヘプタン/AcOEt 80/20から40/60まで、10CV)により精製した。生成物を含有する画分を合わせ、蒸発させて、中間体326(1.09g、87%、純度87%)を得た。
実施例A105
中間体327の調製:
Figure 2023554673000322
1,4-ジオキサン(3.6mL)及び水(7.2mL)中の中間体67(600mg、1.46mmol)、中間体326(938mg、1.46mmol)及びリン酸カリウム(772mg、3.64mmol)の溶液を、注意深く窒素でパージした。触媒量の[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(95mg、0.145mmol)を添加した。混合物を再び窒素でパージし、70℃で17時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、220mgの中間体67から出発する別のバッチと合わせた。
EtOAc中での希釈の後、有機層を、水、次いで、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、残留物を得、これを分取LC(固定相:無定形ベアシリカ40g、移動相:5%ヘプタン、95%AcOEtから0%ヘプタン、100%AcOEtまでの勾配)により精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、真空中で蒸発させて、中間体327(930mg、66%)を得た。
中間体328及び中間体329の調製:
Figure 2023554673000323
EtOH(10mL)中の中間体327(850mg、1.2mmol)の溶液を55℃で加温した。次いで、Pd/C(5%)(500mg、0.235mmol)を添加し、続いて、ギ酸アンモニウム(741mg、11.8mmol、2つの部分に分けて添加、第2の部分を第1の部分の5分後に添加した)を添加した。フラスコに通常のプラスチックキャップで蓋をし、反応物を55℃で1時間30分間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、セライトのパッドに通して濾過した。濾液を真空中で蒸発させて、645mgの灰色の固体(76%)を得た。粗製物をキラルSFC(固定相:Whelk-O1(S,S)5μm 25021.2mm、移動相:50%CO2、50%MeOH(0.3%iPrNH2))により精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせて、中間体328(475mg、56%)及び中間体329(74mg、9%)を得た。
実施例A106
中間体330の調製:
Figure 2023554673000324
中間体256、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン-パラジウム(ii)ジクロリドジクロロメタン付加物(58.8mg、0.071mmol)及びヨウ化銅(I)(27.1mg、0.14mmol)を、密閉管に添加した。混合物を3回脱気した。DMA(5.9mL)を添加した。反応混合物を3回脱気した。DMA中の中間体11(10.175mL、0.35M、3.561mmol)を添加し、混合物を3回脱気した。反応混合物を、0~400Wの範囲の電力出力で1つの単一モードマイクロ波(Biotage Initiator EXP60)を使用して、80℃で90分間[固定保持時間]撹拌した。反応混合物を水及びNH4Clに注ぎ、DCMで2回抽出し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。
分取LC(固定相:無定型SiOH 35~70μm 40g、移動相:100%ヘプタンから40%ヘプタン、60%AcOEtまでの勾配)により、精製を実行した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体330(439mg、収率54%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000325
実施例A107
中間体333の調製:
Figure 2023554673000326
反応を、10.2g規模の中間体260で並行して2回実行した。
中間体260(10.211g、18.928mmol)、ヨウ化ニッケル(II)(670.765mg、2.146mmol)、4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン(536.604mg、1.999mmol)、亜鉛末(2.53g、38.686mmol)、1-BOC-4-ブロモピペリジン(10g、37.855mmol)及び塩化マグネシウム(1.802g、18.928mmol)を、密閉管に入れた。混合物を3回脱気した。DMA(134mL)中のピリジン(1.533mL、0.982g/mL、19.033mmol)を添加した。反応混合物を3回脱気した。反応混合物を室温で5時間撹拌した後、水に注ぎ出し、DCMで2回抽出し、Celite(著作権)で濾過した。有機層を分離し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をMeCNから結晶化させて、生成物の第1のバッチ(12.9g、53%)を得た。
母液を真空中で蒸発させた。残留物を分取LC(不定形SiOH 15~40μm 220g GraceResolv(登録商標)、移動相:100%DCMから95%DCM、%MeOH(2%NHOH))により精製した。生成物に富んだ画分を合わせ、溶媒を蒸発させた。残留物を、分取LC(無定形SiOH 15~40μm 80g GraceResolv(登録商標)、移動相:90%ヘプタン、10%AcOEtから40%ヘプタン、60%AcOEtまで)により精製して、生成物の第2のバッチ(4.5g、18%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000327
Figure 2023554673000328
Figure 2023554673000329
Figure 2023554673000330
中間体343の調製:
Figure 2023554673000331
下で、DMA(5mL)中のピリジン(60.1μL、0.982g/mL、0.746mmol)の溶液を、中間体259(400mg、0.741mmol)、中間体80(328mg、1.48mmol)、ヨウ化ニッケル(II)(26.3mg、0.0841mmol)、4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン(21.0mg、0.0783mmol)、亜鉛末(99.1mg、1.52mmol)及び塩化マグネシウム(70.6mg、0.741mmol)の混合物に添加した。反応混合物をNでパージし(3回)、次いで、室温で20時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、次いで、水を添加した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層を、水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、分取LC(無定型SiOH 15~40μm、40g Buchi、液体負荷(DCM)、移動相勾配:ヘプタン/EtOAc:80/20から20/80まで、15カラム体積)により精製して、生成物を無色の油(423mg、80%)として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000332
中間体346及び中間体347の調製:
Figure 2023554673000333
密封管内の中間体259(100mg、0.185mmol)、ヨウ化ニッケル(II)(6.6mg、0.021mmol)、4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン(5.3mg、0.020mmol)、亜鉛末(24.8mg、0.379mmol)及び塩化マグネシウム(17.7mg、0.185mmol)の混合物を、3回脱気した。DMA(1.3mL)中のピリジン(15μL、0.186mmol)及び中間体111(123mg、0.371mmol)を添加した。混合物を3回脱気し、室温で18時間撹拌した。反応物を室温まで冷却した。水及びEtOAcを添加し、混合物をCelite(著作権)で濾過し、有機層を分離した。溶媒を乾固するまで蒸発させた。分取LC(固定相:無定型SiO 40μm 40g、移動相:100%DCMから93%DCM、7%MeOH(2%NHOH)まで)により精製を実行し、画分を合わせ、溶媒を蒸発させて、ラセミ中間体を得た。キラルSFC(固定相:Whelk-O1(S,S)5μm 25021.2mm、移動相:50%CO2、50%iPrOH)により精製を実行して、中間体346(70mg、28%)及び中間体347(65mg、26%)を得た。
中間体348の調製:
Figure 2023554673000334
反応を、2つのバッチ(それぞれ0.78mmol及び0.26mmol規模)で実行し、精製のために合わせた。
中間体259(422mg、0.78mmol)、4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン(46mg、0.17mmol)、ヨウ化ニッケル(II)(98mg、0.31mmol)、亜鉛末(102mg、1.57mmol)及び塩化マグネシウム(75mg、0.78mmol)を、窒素下でオーブン乾燥管に導入した。DMA(3mL)中の中間体113(300mg、0.94mmol)及びピリジン(63μL、0.78mmol)の溶液を混合物に添加し、これを室温で2日間撹拌した。ブラインを添加し、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層をMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM-DCM/MeOHでの溶離)により精製した。純粋な画分を収集し、濃縮して、中間体348(302mg、42%)を得た。
中間体349の調製:
Figure 2023554673000335
反応を、2つのバッチ(5.55mmol及び15.73mmol)で実行し、精製のために合わせた。
中間体242(8.50g、15.73mmol)、中間体98(7.53g、23.59mmol)、4,4’-ジ-tert-ブチル-ビピリジン(464mg、1.73mmol)、ヨウ化ニッケル(II)(980mg、3.15mmol)、亜鉛末(2.06g、31.46mmol)及び塩化マグネシウム(1.50g、15.73mmol)を、窒素下でオーブン乾燥管に導入した。DMA(100mL)中のピリジン(1.27mL、15.73mmol)の溶液を添加し、管をしっかりと閉じ、混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、ブラインで洗浄し(5回)、有機層を濃縮した。粗製物を他のバッチと合わせ、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、ヘプタン-酢酸エチル)により精製して、中間体349(6.82g,62%)を得た。
中間体350の調製:
Figure 2023554673000336
反応を、2つのバッチ(それぞれ18.54及び3.71mmol規模)で実行し、精製のために合わせた。
中間体259(10.00g、18.54mmol)、ヨウ化ニッケル(II)(657mg、2.10mmol)、4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン(526mg、1.96mmol)、亜鉛末(2.48g、37.89mmol)及び塩化マグネシウム(1.77g、18.54mmol)を密閉管に導入し、混合物を窒素で3回脱気した。DMA(130mL)中のピリジン(1.5mL、18.64mmol)及び中間体102(11.32g、37.08mmol)を添加した。混合物を窒素で3回脱気し、室温で24時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、第2のバッチと合わせた。水及びEtOAcを添加し、混合物をセライトで濾過し、有機層をデカントした。溶媒を乾固するまで蒸発させた。分取LC(固定相:無定型SiO 40μm 330g、移動相:100%DCMから88%DCM、12%MeOH(2%NHOH)まで)により、精製を実行した。第2の精製を、分取LC(固定相:無定型SiO 40μm 330g、移動相:80%ヘプタン、20%AcOEtから40%ヘプタン、50%AcOEt、10%MeOH(2%NHOH)まで)により実行して、中間体350(9.6g、63%)を得た。
中間体351の調製:
Figure 2023554673000337
塩化マグネシウム(2.43g、25.56mmol)を、密閉管内の中間体259(13.8g、25.56mmol)、ヨウ化ニッケル(II)(918mg、2.94mmol)、4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン(686mg、2.56mmol)、亜鉛末(3.34g、51.11mmol)及び中間体101(15.60g、51.11mmol)の混合物に添加した。混合物を窒素で3回脱気し、次いで、DMA(185mL)中のピリジン(2.06mL、25.56mmol)の溶液に添加した。反応混合物を窒素で3回脱気し、混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ出し、EtOAcを添加した。混合物をCelite(登録商標)のパッドに通して濾過し、濾液をEtOAcで3回抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。粗製物質をクロマトグラフィー(無定型SiO、Buchi(登録商標)、330g、溶離液:100%DCMから96%DCM、4%MeOH、0.4%NHOHまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体351(13.56g、77%)を得た。
中間体352の調製:
Figure 2023554673000338
中間体259(730mg、1.36mmol)、ヨウ化ニッケル(II)(48mg、0.15mmol)、4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン(39mg、0.14mmol)、亜鉛末(182mg、2.78mmol)及び塩化マグネシウム(130mg、1.36mmol)を、密閉管内に導入し、混合物を窒素で3回脱気した。DMA(10mL)中のピリジン(110μL、1.37mmol)及び中間体116(907mg、2.72mmol)を添加した。混合物を窒素で3回脱気し、次いで、室温で18時間撹拌した。水及びEtOAcを添加し、混合物をセライトで濾過し、有機層をデカントした。溶媒を乾固するまで蒸発させた。分取LC(固定相:無定型SiO 40μm 40g、移動相:100%DCMから93%DCM、7%MeOH(2%NHOH)まで)により精製を実行した。画分を合わせ、溶媒を蒸発させて、中間体352(1060mg、定量的)を得た。
実施例A108
中間体353の調製:
Figure 2023554673000339
TFA(2.165mL、1.489g/mL、28.27mmol)を、DCM(10.6mL)中の中間体284(329mg、0.707mmol)の溶液に添加し、0℃で、及び16時間室温で撹拌した。反応混合物を氷水中に注ぎ入れ、飽和NaHCO(水溶液)で塩基性化し、DCM/MeOH9:1で抽出した。有機相をMgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(256mg、99%)を得、これを、更なる精製なしに次のステップで使用した。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000340
中間体355の調製:
Figure 2023554673000341
TFA(2.56mL、1.489g/mL、33.43mmol)を、DCM(3.8mL)中の中間体302(414mg、0.636mmol)の溶液に添加し、室温で6時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残留物を、EtOAcと飽和NaCO溶液とで分液し、有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(240mg、79%)を得、これを、更なる精製なしに次のステップで使用した。
中間体356の調製:
Figure 2023554673000342
TFA(1.04mL、1.489g/mL、13.58mmol)を、DCM(7mL)中の中間体294(327mg、0.679mmol)の溶液に添加し、0℃で及び2時間室温で撹拌した。反応混合物を氷水中に注ぎ入れ、飽和NaCO(水溶液)で塩基性化し、DCM/PrOH 9:1で抽出した。有機相をMgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(200mg、77%)を得、これを、更なる精製なしに次のステップで使用した。
中間体357の調製:
Figure 2023554673000343
TFA(35.059mL、1.49g/mL、458.126mmol)及びDCM(67mL)中の中間体311(1600mg、2.672mmol)を、室温で5時間撹拌した。混合物を氷に注ぎ出した。塩基性pHになるまで、水及びNHOHを添加した。混合物をDCMで2回抽出し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、生成物を得、これを、更なる精製なしに次のステップで使用した(1070mg、定量的)。
中間体358の調製
Figure 2023554673000344
TFA(18.7mL、244mmol)を、DCM(200mL)中の中間体224(15g、34.8mmol)の溶液に、室温でゆっくり添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮して、粗化合物を黄色の油として得た。
メチルtert-ブチルエーテル(40mL)を粗化合物に添加し、0.5時間撹拌し、濾過した。フィルタケーキを真空中で乾燥させて、中間体358(17g、73%)を白色の固体として得た。
中間体359の調製:
Figure 2023554673000345
トリフルオロ酢酸(2.89mL、1.49g/mL、37.725mmol)をDCM(7.5mL)中の中間体267(227mg,0.377mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を乾固するまで蒸発させた。この粗製物を氷に注ぎ出した。塩基性pHになるまで、水及びNHOHを添加した。混合物をDCMで2回抽出した。有機層をchromabond(登録商標)上でデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させて、中間体359(144mg、95%)を得た。
中間体360の調製
Figure 2023554673000346
中間体335(500mg、0.81mmol)をDCM(16mL)に溶解させ、混合物を0℃まで冷却し、次いで、TFA(3.5mL、45mmol)をゆっくり添加した。この混合物を室温で2時間撹拌し、混合物を減圧下で濃縮して、中間体360(788mg、定量的)を黄色の油として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000347
Figure 2023554673000348
実施例A109
中間体365の調製:
Figure 2023554673000349
DCM(5.6mL)中の中間体367(284mg、0.77mmol)及び無水酢酸(0.13mL、1.36mmol)を、室温で30分間撹拌した。水及びDCMを添加した。混合物をアンモニアで塩基性にした。有機層をデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させた。分取LC(固定相:無定形SiOH 35~70μm 40g、移動相:100%DCMから91%DCM、9%MeOH(2%NH4OH)までの勾配)により精製を実行した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体365(231mg、73%)を得た。
中間体366の調製:
Figure 2023554673000350
密閉管内のEtOH(9.5mL)中の中間体365(226mg、0.552mmol)及びNaOH(H2O中1M)(5.5mL、1M、5.5mmol)の溶液を、0~400Wの範囲の電力出力で1つの単一モードマイクロ波(Biotage Initiator EXP60)を使用して、140℃で15分間[固定保持時間]撹拌した。反応混合物を水及びNH4Clに注ぎ出し、DCMで2回抽出し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、中間体366(103mg、51%)を得た。
中間体367の調製:
Figure 2023554673000351
TFA(1.7mL、1.49g/mL、22.4mmol)を、DCM(3.9mL)の中間体330(0.439g、0.773mmol)の溶液に、室温で滴下した。反応混合物を1時間撹拌した。粗製物を氷に注いだ。塩基性pHになるまで、水及びNH4OHを添加した。混合物をDCMで2回抽出した。有機層をchromabond(登録商標)上でデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させて、中間体367(284mg、定量的)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000352
中間体373及び中間体374の調製:
Figure 2023554673000353
トリフルオロ酢酸(85mL、1.49g/mL、1105.436mmol)を、DCM(219mL)中の中間体218(5.7g、11.054mmol)の溶液に、室温で添加した。反応混合物を室温で6時間撹拌した。溶媒を乾固するまで蒸発させた。この粗製物を氷に注いだ。塩基性pHになるまで、水及びNHOHを添加した。混合物をDCMで2回抽出し、有機層をchromabond(登録商標)上でデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させて、ラセミ中間体を得た。分取LC(固定相:無定型SiO 40μm 200g、移動相:0.8%NHOH、92%DCM、8%MeOH)により精製を実行した。分取キラルSFC(固定相:Chiralpak IG、移動相:CO/MeOH/DCM(+1%iPrNH)50/25/25)により精製を実行して、中間体373(1.2g、26%)及び中間体374(1.2g、26%)を得た。
中間体375の調製:
Figure 2023554673000354
0℃で、DCM(87mL)中のTFA(20.683mL、1.49g/mL、270.268mmol)を、DCM(130mL)中の中間体333(5.8g、9.009mmol)の溶液に滴下した。反応混合物を、撹拌しながら、室温まで加温し、室温で48時間撹拌した。揮発性物質を蒸発させ、この粗製物を、DCM、水及びNHOH(水溶液)の溶液に取り込んだ。有機層をデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させて、生成物(4.8g、定量的)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000355
Figure 2023554673000356
Figure 2023554673000357
Figure 2023554673000358
Figure 2023554673000359
Figure 2023554673000360
Figure 2023554673000361
Figure 2023554673000362
Figure 2023554673000363
Figure 2023554673000364
Figure 2023554673000365
実施例A110
中間体415の調製:
Figure 2023554673000366
ジオキサン(4M;5.3mL、21.39mmol)中のHClの溶液を、DCM(11mL)中の中間体299(1g、2.14mmol)の溶液に、室温で添加した。反応混合物を室温で週末にわたって撹拌した。KCO及びDCMの10%水溶液を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、DCM(3X)で抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させて、680mgの褐色のフォームを得た。この粗残留物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(SiO2、Grace、24g、溶離液:98%DCM、2%MeOH、0.2%NHOHから90%DCM、10%MeOH、1%NHOHまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、生成物を褐色のフォーム(210mg、26%)として得た。
中間体416の調製:
Figure 2023554673000367
HCl(ジオキサン中4M)(1.762mL、4M、7.047mmol)を、1,4-ジオキサン(4.7mL)及びMeOH(2.9mL)中の中間体317(345mg、0.705mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で12時間撹拌した。揮発性物質を蒸発させ、残留物をDCMに取り込み、再蒸発乾固させて、生成物(380mg、定量的)を得、これを、更なる精製なしに次のステップで使用した。
中間体417の調製:
Figure 2023554673000368
室温で、ジオキサン中のHCl(0.8mL、4M、3.2mmol)を、中間体318(120mg、0.244mmol)、1,4-ジオキサン(2mL)の混合物にゆっくり添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、MeOH(0.5mL、0.7g)を添加し、混合物を室温で更に1時間撹拌した。この反応物を別のバッチ(300mgの中間体318から出発する)と合わせた。溶媒を乾固するまで蒸発させて、中間体417(825mg、定量的)を得た。
中間体678の調製:
Figure 2023554673000369
1,4-ジオキサン(6.8mL、4M、27.16mmol)中のHClをDCM(5mL)中の中間体676(1100mg、1.36mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、真空中で濃縮して、中間体678をHCl塩(1100mg、55%)として得た。
実施例A111
中間体418の調製:
Figure 2023554673000370
ギ酸(7.5mL)及び水(497μL)中の中間体343(423mg、0.591mmol)の溶液を50℃で2日間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した。混合物をNaHCOの飽和(水)溶液で塩基性化し、DCMで2回で抽出した。有機層を合わせ、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、分取LC(無定型SiOH 15~40μm、24g Buchi、液体負荷(DCM)、移動相勾配:DCM/(MeOH/NHOH:9/1):100/00から95/5まで、10CV)により精製した。生成物を含有する画分を蒸発させて、生成物を黄色の固体(265mg、98%)として得た。
実施例A112
中間体419及び中間体420の調製:
Figure 2023554673000371
ジクロロエタン(10mL)中の中間体415(1g、2.72mmol)、N-Boc-3-ピロリジノン(756mg、4.08mmol)及びAcOH(281μL、4.90mmol)の溶液を室温で15分間撹拌し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.15g、5.44mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応物をKCO水溶液10%でクエンチし、DCMで抽出した。有機層を水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させて、1.51gの褐色の残留物を得た。この粗製物を、シリカゲルでのクロマトグラフィーカラム(SiO2;40g;Grace;溶離液:97%DCM、3%MeOH、0.3%NHOHから90%DCM、10%MeOH、1%NHOHまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、ラセミ生成物の2つのアリコートを淡褐色のフォーム(613mg、42%)及びオフホワイトのフォーム(130mg、13%)として得た。淡褐色のフォームを、キラルSFC(固定相:CHIRALCEL OJ-H 5μm 250×20mm、移動相:80%CO、20%MeOH(0.3%iPrNH))により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、淡褐色のフォームとして中間体419(287mg、20%)及び中間体420(287mg、20%)を得た。
中間体421の調製:
Figure 2023554673000372
ジクロロエタン(2mL)中の中間体415(210mg、0.57mmol)、1-Boc-アゼチジノン(147mg、0.86mmol)及びAcOH(59μL、1.03mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(242mg、1.14mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応物をKCOの10%(水)溶液でクエンチし、EtOAc(3X)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させて、350mgの粗生成物を淡褐色の油として得た。粗製物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(SiO2、Grace、4g、溶離液:100%DCMから97%DCM、3%MeOH、0.3%NHOHまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、生成物を淡黄色の油(262mg、88%)として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000373
Figure 2023554673000374
Figure 2023554673000375
Figure 2023554673000376
Figure 2023554673000377
Figure 2023554673000378
Figure 2023554673000379
Figure 2023554673000380
Figure 2023554673000381
Figure 2023554673000382
Figure 2023554673000383
中間体462の調製:
Figure 2023554673000384
DCM(1mL)中の中間体359(144mg、0.359mmol)、1-Boc-3-アゼチジノン(92mg、0.538mmol)、酢酸(37μL、1.048g/mL、0.646mmol)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(152mg、0.717mmol)の溶液を、室温で24時間撹拌した。反応物をKCOの10%水溶液でクエンチし、DCMで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。残留物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(SiO、Grace40g、溶離液:100%DCMから95%DCM、5%MeOH、0.5%NHOHまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体462(127mg、64%)を得た。
中間体463の調製:
Figure 2023554673000385
tert-ブトキシカルボニルピペリジン-4-オン(420mg、2.11mmol)を、1,2-ジクロロエタン(15mL)中の中間体359(1146mg、1.06mmol)及びトリエチルアミン(0.88mL、6.33mmol)の溶液に添加し、混合物を1時間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(340mg)を添加し、混合物を室温で48時間撹拌した。飽和NaHCO水溶液を添加し、水層をDCMで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、次いで、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。粗製物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン-酢酸エチル50%から100%までで溶離して、いくらかの不純物を除去し、次いで、DCM-MeOH 0%から10%までにより溶離して、生成物を溶離する)により精製して、中間体463(353mg、57%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000386
中間体464の調製:
Figure 2023554673000387
DCE(21mL)中の中間体360(1.21g、1.06mmol)及びTEA(881μL、6.34mmol)の溶液に、N-Boc-3-ピロリジノン(391mg、2.11mmol)を添加し、反応混合物を4時間撹拌した。次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(336mg、1.58mmol)を添加し、混合物を室温で18時間撹拌した。DCM及びNaHCO3の飽和水溶液を添加し、層を分離した。水層をDCMで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、分取LC(無定型SiOH 40μm、40g Buchi、液体注入(CH2Cl2)、移動相勾配:CH2Cl2/(MeOH+10%aq.NH3):98/2から90/10まで、15CV)により精製した。生成物を含有する画分を蒸発させて、中間体464(471mg、66%、純度86%)を得た。
中間体465の調製:
Figure 2023554673000388
中間体96(189mg、0.765mmol)を、DCE(7.6mL)中の中間体378R(159mg、0.383mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(122mg、0.574mmol)を添加し、混合物を室温で70時間撹拌した。溶媒を真空中で除去した。粗製物を、分取LC(無定形SiOH 40μm、12g Buchi、液体負荷(DCM)、移動相勾配:DCM/MeOH 100/0から90/10まで)により精製した。生成物を含有する画分を蒸発させて、159mgの黄色の残留物を得た。この残留物をNaHCO3の飽和水溶液で希釈し、DCMを添加した。層を分離し、水層をDCMで抽出した(2回)。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去して、中間体465(129mg、43%、純度83%)を得た。
実施例A113
中間体466の調製:
Figure 2023554673000389
中間体341(328mg、0.447mmol)をDCM(9mL)に溶解し、混合物を0℃まで冷却し、次いで、TFA(328mg、0.447mmol)をゆっくり添加した。混合物を室温で4.5時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、次いで、0℃まで冷却した。水及びNH4OH 10%水溶液を、pH=10になるまで添加した。水性物をDCMで2回抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、中間体466(311mg、定量的、純度91%)を淡黄色の固体として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000390
実施例A114
中間体468の調製:
Figure 2023554673000391
ジクロロメタン(138mL)中の中間体377(6g、14mmol)、中間体89(4.3g、21mmol)及びAcOH(1.36mL、24mmol)の溶液を、室温で10分間撹拌し、次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(5.9g、28mmol)を添加し、反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を他の2つの反応混合物(それぞれ2.3g及び0.86gの中間体377から出発する)と合わせた。反応物をKCOの10%(水)溶液でクエンチし、DCMで抽出した。有機層をデカントし、溶媒を蒸発させて、9.3gの粗生成物を得た。粗製物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(SiO2、Grace、4g、溶離液:100%DCMから93%DCM、7%MeOH、0.7%NHOHまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、生成物(6.2g、47%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000392
Figure 2023554673000393
中間体475の調製:
Figure 2023554673000394
AcOH(0.08mL、1.049g/mL、1.4mmol)及びDCM(7mL)中の中間体417(339mg、0.73mmol)、中間体89(0.224g、1.1mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.293g、1.38mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌し、次いで、中間体89(70mg、0.341mmol)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(154mg、0.73mmol)を添加し、混合物を室温で更に2日間撹拌した。水及びK2CO3の10%水溶液を添加した。混合物を、EtOAcで2回、DCMで1回抽出した。有機層を合わせ、溶媒を乾固するまで蒸発させた。粗製物を、分取LC(無定形SiOH 15~40μm 40g GraceResolv(登録商標)、移動相勾配99%DCM/1%MeOH/0.1%NH4OHから88%DCM/12%MeOH/1.2%NH4OHまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を乾固するまで蒸発させて、生成物475(125mg、30%)を得た。
中間体476及び中間体477の調製:
Figure 2023554673000395
トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(4.386g、20.69mmol)を、DCM(108mL)中の中間体373(4.3g、10.35mmol)、1-Z-3-ピロリジノン(3.403g、15.52mmol)及びHOAc(1.02mL、1.049g/mL、17.84mmol)の撹拌溶液に、室温で添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌し、DCM中に希釈し、KCOの10%水溶液を添加した。この混合物を撹拌し、次いで、有機層をchromabond(登録商標)でデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させた。この粗製物を分取LC(不定形SiO 15~40μm 120g GraceResolv(登録商標)、移動相勾配:100%DCMから94%DCM、6%MeOH(2%NHOH)まで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を乾固するまで蒸発させて、ラセミ生成物(6000mg、94%)を得た。キラルSFC(固定相:CHIRALPAK AS-H 5μm 25020mm、移動相:55%CO2、EtOH/iPrOH 50/50v/v+10%ACN(+0.3%iPrNH)の45%混合物)により精製を実行して、中間体476(2.82g、44%)及び中間体477(2.72g、42%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000396
実施例A115
中間体480の調製:
Figure 2023554673000397
室温でのEtOH(59mL)中の中間体380(1.85g、1.71mmol)、中間体91(1.62g、6.93mmol)及びAcOH(476μL、1.049g/mL、8.3mmol)の溶液。反応混合物を10分間撹拌し、次いで、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(785mg、9.2mmol)を添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。水を添加し、EtOHを蒸発させた。
水層を、DCMによる連続抽出を使用して、抽出して、中間体480(215mg、20%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000398
中間体483の調製:
Figure 2023554673000399
メタノール(5.3mL)中の中間体353(226mg、0.618mmol)の溶液に、1-Boc-アゼチジノン(211.8mg、1.237mmol)、AcOH(42.4μL、1.05g/mL、0.742mmol)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(19.4mg、0.309mmol)を、室温で添加した。混合物を16時間撹拌した。反応混合物に、NaHCO(水溶液)を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出し、NaHCO(水溶液)で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。粗製物を、DCM/DCM:MeOH 9:1(40%)の混合物で溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(228mg、71%を得た。
以下の表中の化合物を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000400
Figure 2023554673000401
Figure 2023554673000402
Figure 2023554673000403
Figure 2023554673000404
Figure 2023554673000405
Figure 2023554673000406
Figure 2023554673000407
実施例A116
中間体490及び中間体491の調製:
Figure 2023554673000408
中間体489(200mg、0.354mmol)を、キラル分離(開始:59%[n-ヘプタン+0,1%DEA]-41%[2-プロパノール+0,1%DEA]-終了:17%[n-ヘプタン+0,1%DEA]-83%[2-プロパノール+0,1%DEA])に供して、中間体490(80mg、0.148mmol)及び中間体491(89mg、46%)を得た。
中間体497及び中間体498の調製:
Figure 2023554673000409
中間体496(559mg、(1.01mmol)をキラルHPLCによって分離して、純粋なエナンチオマー中間体497(213mg、38%)及び中間体498(189mg、34%)を得た。
中間体501及び中間体502の調製:
Figure 2023554673000410
中間体500(426mg、(0.775mmol)をキラルHPLCによって分離して、純粋なエナンチオマー中間体501(194mg、46%)及び中間体502(200mg、47%)を得た。
中間体506及び中間体507の調製:
Figure 2023554673000411
中間体505(249mg、0.463mmol)をキラルHPLCによって分離して、純粋なエナンチオマー中間体506(97mg、39%))及び中間体507(93mg、37%)を得た。
中間体512及び中間体513の調製:
Figure 2023554673000412
中間体511(1107mg、2.01mmol)をキラル分離(方法:CELLULOSE-1 Q_M5[HEPT-(2-PROP-EtOH 9:1)]+0.1%DEA)に供して、中間体512(392mg、35%)及び中間体513(445mg、40%)を得た。
中間体516及び中間体517の調製:
Figure 2023554673000413
中間体515(1783;2.978mmol)をキラル分離(方法CELULOSE-1、Q-MG3 iPrOH-MeOH 9:1+0.1%DEA)に供して、中間体516(656mg、37%)及び中間体517(637mg、36%)を得た。
中間体519及び中間体520の調製:
Figure 2023554673000414
中間体518(332mg、0.554mmol)をキラル分離(方法:AMYLOSE_1 Q_MS5[(HEPT_EtOH 9-1)-(ACN)]+0.1%DEA)に供して、中間体519(133mg、40%)及び中間体520(108mg、33%)を得た。
中間体454及び中間体455の調製:
Figure 2023554673000415
中間体453(680mg、1.14mmol)をキラル分離(方法:SFC CELULOSE-1 ISO 50 MeOH、234nm)に供して、中間体454(254mg、37%)及び中間体455(154mg、23%)を得た。
中間体457及び中間体458の調製:
Figure 2023554673000416
中間体456(164mg、1.14mmol)をキラル分離(方法:固定相:CHIRALPAK AD-H 5μm 25030mm、移動相:60%CO2、40%iPOH(0.3%iPrNH2))に供して、中間体457(62mg、38%)及び中間体458(60mg、37%)を得た。
実施例A117
中間体521及び中間体522の調製:
Figure 2023554673000417
1,4-ジオキサン(35mL)中の中間体460(2.41g、4.82mmol)、チオモルホリン-1,1-ジオキシド(1.303g、9.639mmol)、酢酸パラジウム(II)(108mg、0.482mmol)、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル(600mg、0.964mmol)、炭酸セシウム(3.926g、12.049mmol)の混合物を、密閉管内で、105℃で3時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、NaHCOの飽和溶液で洗浄し、次いで、セライトで濾過した。有機層をMgSOで乾燥させ、真空下で蒸発させた。粗生成物を、分取LC(無定形SiO 15~40μm、40g GraceResolv、移動相勾配:100%DCMから95%DCM、5%MeOH、NHOH 0.5%まで)により精製した。純粋な画分を収集し、乾固するまで溶媒を蒸発させた。残留物を分取LCによって再精製した(不規則なSiO 15~40μm、80g GraceResolv、移動相勾配:80%ヘプタン、20%AcOEtから40%ヘプタン、50%AcOEt、10%MeOH、NHOH 1%)。純粋な画分を収集し、乾固するまで溶媒を蒸発させた。逆層(固定相:120g、YMC-actus Triart C18 10μm 30150mm、移動相:65%NHHCO 0.2%、35%ACNから25%NHHCO 0.2%、75%ACNまでの勾配)により精製を実行した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、ラセミ生成物を得た。キラルSFC(固定相:CHIRALPAK AD-H 5μm 25030mm、移動相:50%CO、50%iPrOH(0.3%iPrNH))により精製を実行して、中間体521(129mg、4%)及び中間体522(134mg、5%)を得た。
実施例A118
中間体523の調製:
Figure 2023554673000418
密閉管内のACN(4.4mL)中の中間体481(250mg、0.48mmol)、3-ヒドロキシメチル-アゼチジン[95849-02-8](106mg、0.6mmol)及びDIPEA(331μL、0.75g/mL、1.9mmol)の溶液を、0~400Wの範囲の電力出力で1つの単一モードマイクロ波(Biotage Initiator EXP60)を使用して、110℃で30分間[固定保持時間]撹拌した。反応物をブラインに注ぎ、DCMで抽出した。
不溶物を濾過し、乾燥させて、中間体523(45mg)を得た。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、177mgを得た。粗製物を、分取LC(固定相:無定型SiOH 35~70μm 24g、移動相:100%DCMから97%DCM、3%MeOH、0.3%NH4OHまでの勾配)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を乾固するまで蒸発させて、中間体523(95mg)を得た。
全体量及び収率:140mg、50%。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000419
実施例A119
中間体525の調製:
Figure 2023554673000420
BocO(32.33mL、0.95g/mL、140.74mmol)を、THF(80mL)中の中間体447(7.6g、15.64mmol)及びCs2CO3(5.61g、17.20mmol)の懸濁液に、室温で添加した。混合物を85℃で16時間還流させた。混合物を室温まで冷却し、濾過し、THF(100mL)及び酢酸エチル(100mL)で洗浄した。濾液を真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2;石油エーテル/酢酸エチル、100/0から40/60まで)により精製して、生成物(7.6g、78%)を淡橙色の固体として得た。
中間体526の調製:
Figure 2023554673000421
密閉管内のMeCN(5.347mL)中の中間体525(300mg、0.512mmol)、3-(メチルスルホニル)ピロリジン(190.931mg、1.28mmol)及びDIPEA(352.81μL、0.75g/mL、2.047mmol)の溶液を、0~400Wの範囲の電力出力で1つの単一モードマイクロ波(Biotage Initiator EXP60)を使用して、110℃で5分間[固定保持時間]撹拌した。反応物を水及びNaClに注ぎ、DCMで抽出し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。分取LC(固定相:無定形SiOH 35~70μm 24g、移動相:100%DCMから93%DCM、7%MeOH(2%NH4OH)までの勾配)により精製を実行して、生成物(285mg、80%)を得た。
以下の表中の化合物を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000422
Figure 2023554673000423
実施例A120
中間体532の調製:
Figure 2023554673000424
1,4-ジオキサン(4.765mL)及び蒸留した水(2.383mL)中の中間体525(500mg、0.853mmol)、1-メチル-1H-ピラゾール-5-ボロン酸ピナコールエステル(204.117mg、0.981mmol)及びKPO(271.611mg、1.28mmol)の撹拌溶液を、Nでパージし、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタンとの錯体(34.832mg、0.0427mmol)を添加した。反応混合物を再びNでパージし、80℃で4時間撹拌した。粗混合物をEtOAc及び水で希釈し、有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残留物を分取LC(固定相:無定形SiOH 20~45μm 80g GRACE)、移動相:99%DCM、1%MeOH、0.1%NHOHから90%DCM、10%MeOH、1%NHOHまで)により精製して、生成物(378mg、78%)を得た。
以下の表中の化合物を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000425
実施例A121
中間体535の調製:
Figure 2023554673000426
中間体249(300mg、0.571mmol)、中間体105(308mg、1.142mmol)、CsCO(372.1mg、1.142mmol)のTHF(8mL)溶液に、DavePhos(44.94mg、0.114mmol)及びPd(dba)(52.29mg、0.057mmol)を、窒素下で添加した。混合物を95℃で16時間加熱した。混合物を水/NaHCOに注ぎ、EtOAcで希釈した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO;ヘプタン/酢酸エチル及びジクロロメタン/メタノール)により精製して、生成物(204mg、50%)を得た。
以下の表中の化合物を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000427
実施例A122
中間体537の調製:
Figure 2023554673000428
2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル(105mg、0.27mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(122mg、0.13mmol)を、THF(15mL)中の中間体249(700mg、1.33mmol)、中間体105(718mg、2.66mmol)及び炭酸セシウム(868mg、2.66mmol)の溶液に、窒素下で添加した。混合物を95℃で16時間加熱し、次いで、水/NaHCOに注ぎ、酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、ブラインで洗浄した。混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/酢酸エチル及びジクロロメタン/メタノール)により精製した。所望の画分を収集し、濃縮して、中間体537(171mg、18%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000429
中間体539の調製:
Figure 2023554673000430
中間体259(400mg、0.741mmol)、中間体104(190mg、0.741mmol)及び炭酸セシウム(725mg、2.22mmol)の混合物を、密閉管に入れ、Nでパージした。1,4-ジオキサン(8mL)を添加し、混合物をNで脱気し、次いで、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(71mg、0.15mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(136mg、0.148mmol)を添加した。反応混合物を100℃で18時間撹拌した。水及びEtOAcを反応混合物に添加した。層を分離した。水層をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗製物質を分取LC(不定形SiO 40μm、40g Buchi、液体負荷(DCM)、移動相勾配:DCM99%、iPrOH 1%からDCM90%、iPrOH 10%まで)により精製した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で蒸発させて、中間体539(320mg、60%)を得た。
実施例A123
中間体540の調製:
Figure 2023554673000431
ジオキサン(4M;1.244mL、4.98mmol)中のHClの溶液を、ジオキサン(3.3mL)中の中間体421(260mg、0.50mmol)の溶液に、室温で添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。KCOの10%水溶液及びDCMを添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、懸濁液を濾過し、乾燥させて、167mgの白色の固体(79%)を得た。
以下の表中の化合物を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000432
Figure 2023554673000433
Figure 2023554673000434
Figure 2023554673000435
Figure 2023554673000436
Figure 2023554673000437
Figure 2023554673000438
Figure 2023554673000439
中間体570の調製:
Figure 2023554673000440
0℃で、1,4-ジオキサン(594μL、2.376mmol)中のHClの4M溶液を、1,4-ジオキサン(3mL)及びMeOH(378μL)中の中間体462(127mg、0.228mmol)の溶液に、ゆっくり添加した。反応物を室温で12時間撹拌した。溶媒を乾固するまで蒸発させた。DCM、水及びNHOHを添加した。有機層をNaClで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、中間体570(100mg、96%)を得た。
実施例A124
中間体571の調製:
Figure 2023554673000441
中間体349(7.97g、11.39mmol)をDCM(30mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(20mL)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、蒸発させた。得られた粗製物を高真空下で乾燥させて、中間体571をTFA塩(5.69g、定量的)として得た。
実施例A125
中間体572の調製:
Figure 2023554673000442
ヨードトリメチルシラン(9.9mL、69.36mmol)をアセトニトリル(180mL)中の中間体350(9.5g、13.87mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。NaHCOの10%水溶液及びEtOAcを添加した。混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させて、中間体572(7.7g、定量的)を得た。
実施例A126
中間体573の調製:
Figure 2023554673000443
DCM(145mL)中のトリフルオロ酢酸(45mL、593.99mmol)の溶液を、DCM(240mL)中の中間体351(13.56g、19.80mmol)の溶液に、0℃で滴下した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次いで、DCM、水及びNHOHの30%水溶液で希釈した。混合物を室温で1時間攪拌し、DCMで3回抽出した。有機層をデカントし、MgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。粗製物質をクロマトグラフィー(SiO、Buchi、220g、溶離液:95%DCM、5%MeOH、0.5%NHOHから85%DCM、14%MeOH、1.4%NHOHまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体573(8.1g、84%)を得た。
中間体574の調製:
Figure 2023554673000444
中間体352(810mg、1.14mmol)をDCM(22mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(4.35mL、56.81mmol)を滴下した。混合物を室温で20時間撹拌した。揮発性物質を蒸発させた。残留物を氷に取り込んだ。水及びNHOHの10%水溶液を、塩基性pHになるまで添加した。水溶液をEtOAcで2回抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を乾固するまで蒸発させて、中間体574(536mg、92%)を無色の油として得た。
中間体575の調製:
Figure 2023554673000445
TFA(14.046mL、1.49g/mL、183.547mmol)をDCM(27mL)中の中間体310(700mg,1.071mmol)の攪拌溶液に滴下した。反応混合物を室温で5時間撹拌した。混合物を氷に注ぎ出した。塩基性pHになるまで、水及びNHOHを添加した。混合物をDCMで2回抽出し、合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、生成物を得、これ(455mg、定量的)を、更なる労力なしで使用した。
以下の表中の化合物を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000446
Figure 2023554673000447
Figure 2023554673000448
Figure 2023554673000449
Figure 2023554673000450
Figure 2023554673000451
Figure 2023554673000452
Figure 2023554673000453
Figure 2023554673000454
Figure 2023554673000455
Figure 2023554673000456
Figure 2023554673000457
Figure 2023554673000458
Figure 2023554673000459
Figure 2023554673000460
Figure 2023554673000461
Figure 2023554673000462
Figure 2023554673000463
中間体628の調製:
Figure 2023554673000464
0℃で、TFA(3mL、39.4mmol)を、DCM(14mL)中の中間体337(622mg、0.70mmol)の攪拌溶液に滴下した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を氷に注いだ。塩基性pHになるまで、水及びNHOHを添加した。水層をDCMで2回抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、中間体628(373mg、95%、純度89%)を白色の固体として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000465
中間体632の調製:
Figure 2023554673000466
TFA(500μL、6.53mmol)を、DCM(2mL)中の中間体423(117mg、0.23mmol)の懸濁液に、5℃で滴下し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応混合物を、氷水、KCOの10%水溶液及びDCMで希釈した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、次いで、混合物をDCM(3x)で抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させて、生成物を白色のフォーム(100mg、定量的)として得た。
Figure 2023554673000467
Figure 2023554673000468
Figure 2023554673000469
Figure 2023554673000470
実施例A127
中間体644の調製
Figure 2023554673000471
EtOH(5.4mL)中の中間体465(129mg、0.166mmol)の溶液を、N2バブリングにより脱気し、次いで、55℃で加温した(Findenser装置)。次いで、Pd/C(5%)(70mg、33μmol)を添加し、続いて、ギ酸アンモニウム(104mg、1.66mmol)を添加し、反応物を55℃で1時間30分撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOHで希釈し、セライトのパッドで濾過した。濾液を真空中で蒸発させて、中間体644(85mg、定量的)を得た。
中間体645及び中間体646の調製:
Figure 2023554673000472
中間体466(311mg、0.45mmol)のEtOH(4mL)溶液を55℃で加温した。次いで、Pd/C(5%)(190mg、0.089mmol)を添加し、続いて、ギ酸アンモニウム(282mg、4.5mmol)を添加した。フラスコに通常のプラスチックキャップで蓋をし、反応物を55℃で1時間30分撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮し、分取LC(球状C18、25μm、120gYMC-ODS-25、乾燥負荷、移動相勾配0.2%aq.NH4+HCO3-/MeCN、10CV中で65:35から25:75まで)により精製した。純粋な生成物を含有する画分を蒸発させて、113mgの白色の固体を得た。粗製物をキラルSFC(固定相:CHIRACEL OJ-H 5μm 25030mm、移動相:60%CO2、MeOH/ACNの40%混合物:80/20 v/v(+0.3%iPrNH2))により精製した。純粋な生成物を含有する画分を蒸発させて、中間体645(54mg、24%)及び中間体646(47mg、21%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000473
実施例A128
中間体649の調製:
Figure 2023554673000474
中間体477(2.7g、4.36mmol)を、室温で、MeOH(50mL)及びEtOAc(50mL)中、触媒としてPd/C(10%)(546mg、0.51mmol)を用いて、大気圧で5時間水素化した。触媒をCelite(登録商標)のパッド上で濾別した。Celite(登録商標)をEtOAc/MeOH(80/20)の混合物で2回洗浄した。溶媒を乾固するまで蒸発させて、生成物(1.72g、81%)を得た。
中間体650の調製:
Figure 2023554673000475
中間体476(544mg、0.879mmol)を、室温で、MeOH(10mL)及びEtOAc(10mL)中、触媒としてPd/C(10%)(100mg、0.094mmol)を用いて、大気圧で5時間水素化した。触媒をCelite(登録商標)のパッド上で濾別した。Celite(登録商標)をEtOAc/MeOH(80/20)の混合物で2回洗浄した。溶媒を乾固するまで蒸発させて、生成物(395mg、93%)を得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000476
実施例A129
中間体682の調製:
Figure 2023554673000477
アクリロイルクロリド(25μL、0.31mmol)を、DCM(2mL)中の中間体680(200mg、0.29mmol)及びトリエチルアミン(0.2mL、1.43mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。水(10mL)を添加し、水層をEtOAc(310mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、100/0から50/50まで)により精製した。生成物画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体682(180mg、88%)を黄色の油として得た。
以下の表中の中間体を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000478
実施例A130
中間体684の調製:
Figure 2023554673000479
プロピルホスホン酸無水物(544mg、0.86mmol)を、DMF(4mL)中の中間体680(400mg、0.57mmol)、2-ブチン酸(53mg、0.63mmol)及びトリエチルアミン(159μL、1.14mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。水(10mL)を添加し、水層をEtOAc(310mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、100/0から50/50まで)により精製した。生成物画分を収集し、溶媒を蒸発させて、中間体684(120mg、29%)を得た。
実施例A131
中間体686の調製:
Figure 2023554673000480
DIPEA(869.8μL、0.76g/mL、5.12mmol)を、DCM(7.65mL)中のブチン酸(103.2mg、1.23mmol)及びO-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(546mg、1.43mmol)の懸濁液に、窒素下0~5℃で添加した。反応混合物を10分間攪拌した。この懸濁液を、DCM(22.95mL)中の中間体685(628mg、1.023mmol)の溶液に、0~5℃で添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。水、NHCl(aq)及びDCMを添加した。有機層をデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させた。分取LC(固定相:無定型SiOH 35~70μm 40g、移動相:100%DCMから90%DCM、10%MeOH、0.1%NHOHまでの勾配)により、精製を実行した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、生成物(230mg、50%)を得た。
B.最終化合物の調製
実施例B1
化合物1の調製:
Figure 2023554673000481
DMF(2mL)中のアクリル酸(162μL、1.05g/mL、2.36mmol)の溶液を、DMF(5.5mL)中の中間体540(166mg、0.39mmol)、EDCI.HCl(226mg、1.18mmol)及びEtN(0.75mL、0.73g/mL、5.41mmol)の懸濁液に滴下し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水に注いだ。混合物をEtOAcで抽出した(3×)。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、152mgの黄色の油を得た。油を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(SiO2、Grace、4g、溶離液:97%DCM、3%MeOHから95%DCM、5%MeOHまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、60mgの淡黄色の油を得た。逆層クロマトグラフィー(固定相:YMC-actus Triart-C18 10μm、30150mm、移動相:75%NHHCO 0.2%、25%ACNから35%NHHCO 0.2%、65%ACNまでの勾配)によって、更なる精製を実行した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、生成物を無色の油(36mg、19%)として得た。
以下の表中の化合物を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000482
Figure 2023554673000483
Figure 2023554673000484
Figure 2023554673000485
Figure 2023554673000486
Figure 2023554673000487
Figure 2023554673000488
実施例B2
化合物32の調製:
Figure 2023554673000489
トリエチルアミン(494.1μL、0.726g/mL、3.545mmol)を、DCM(10mL)中の中間体614a(353.54mg、0.709mmol)の溶液に添加した。混合物を氷浴で冷却した。次いで、DCM(2mL)中のアクリロイルクロリド(57.6μL、1.114g/mL、0.709mmol)を、混合物に滴下し、室温で3時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO(水溶液)の添加によってクエンチし、CHClで抽出した。有機層を真空下で濃縮して、368mgの粗残留物を残し、これを逆相クロマトグラフィーによって精製して、生成物を白色の固体(193mg、49%)として得た。
以下の表中の化合物を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000490
Figure 2023554673000491
Figure 2023554673000492
Figure 2023554673000493
Figure 2023554673000494
Figure 2023554673000495
Figure 2023554673000496
Figure 2023554673000497
Figure 2023554673000498
Figure 2023554673000499
Figure 2023554673000500
Figure 2023554673000501
Figure 2023554673000502
Figure 2023554673000503
Figure 2023554673000504
Figure 2023554673000505
Figure 2023554673000506
実施例B3
化合物100の調製:
Figure 2023554673000507
中間体469S(340mg、0.537mmol)をTHF(13mL)に溶解した。反応混合物を窒素下0℃に冷却した。tBuONa(402.968μL、2 M、0.806mmol)の溶液をゆっくり添加した。反応混合物を0℃で20分間、次いで、室温で1時間撹拌した。水、NHCl及びDCMを添加した。有機層をデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させた。分取LC(固定相:無定型SiOH 35~70μm、40g、移動相:100%DCMから88%DCM、12%MeOH、0.1%NHOHまでの勾配)により、精製を実行した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させた。得られた残留物をMeCNから結晶化させて、生成物(148mg、収率50%)を得た。
以下の表中の化合物を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000508
Figure 2023554673000509
Figure 2023554673000510
Figure 2023554673000511
Figure 2023554673000512
実施例B4
化合物123の調製:
Figure 2023554673000513
HBTU(5.689g、15mmol)を、DCM(10mL)中の中間体654(4.986g、10mmol)、2-ブチン酸(1.261g、15mmol)及びジ-イソプロピルエチルアミン(8.733mL、0.74g/mL、50mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO(水溶液)の添加によりクエンチし、CHClで抽出した。有機層を真空下で濃縮した。フラッシュchromtatography(SiO2、メタノール-ジクロロメタン勾配)により精製して、生成物をラセミ体混合物(5.4g、96%)として得た。
化合物124R及び化合物125Sの調製
Figure 2023554673000514
化合物123(5.4g、(9.563mmol)を、キラルSFCクロマトグラフィー(Method Lux Cellulose_1 SFCアイソクラティック50%MeOH+0.1DEA)によって2つのエエナンチオマー化合物124R及び化合物125Sに分離することにより精製して、分離したエナンチオマーを得た。各分離した異性体をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、メタノール-ジクロロメタン勾配)により精製して、化合物124R(2.485g、46%)及び化合物125S(2.260g、42%を得た。
化合物126の調製:
Figure 2023554673000515
ジ-イソプロピルエチルアミン(1.8mL、0.75g/mL、10.445mmol)を、DCM(40mL)中の2-ブチン酸(0.203g、2.415mmol)及びO-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1g、2.623mmol)の懸濁液に、窒素下、0~5℃で添加した。反応物を10分間撹拌した。DCM(20mL)中の中間体620(0.99g、2.104mmol)の溶液を、0~5℃で添加し、反応物を、0℃で45分間、次いで、室温で30分間撹拌した。水、NHClの水溶液及びDCMを添加した。有機層をchromabond(登録商標)上でデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させた。粗製物質を分取LC(固定相:無定型SiOH 15~40μm 40g、移動相:98%DCM、2%MeOH、0.2%NHOHから90%DCM、10%MeOH、0.1%NHOHまでの勾配)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、残留物(632mg)を得、これをMeCNに取り込み、粉砕し、濾過し、真空中で乾燥させて、生成物(588mg、52%)を得た。
化合物127の調製:
Figure 2023554673000516
ジ-イソプロピルエチルアミン(1.66mL、0.75g/mL、9.635mmol)を、DCM(10mL)中のO-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.955g、2.505mmol)及び2-ブチン酸(0.186g、2.216mmol)の懸濁液に、窒素下0~5℃で添加した。反応混合物を10分間攪拌した。DCM(55mL)中の中間体622(1.346g、1.927mmol)の溶液を、0~5℃で添加し、反応混合物を、0℃で45分間、次いで、室温で30分間撹拌した。水、NHCl(水溶液)及びDCMを添加した。有機層をデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させた。得られた粗製物質を分取LC(固定相:無定型SiOH 35~70μm 40g、移動相:100%DCMから90%DCM、10%MeOH、0.1%NHOHまでの勾配)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、部分的に純粋な生成物(971mg)を得た。逆相(固体析出)(固定相:YMC-DispoPack AT ODS-25:40g、移動相:90%HCCONH水中0.2%、10%MeCNから50%HCCONH水中0.2%、50%MeCNまでの勾配)により、精製を実行した。残留物をMeCN及び水で凍結乾燥して、固体(666mg)を得た。この画分をEtO中に懸濁させ、濾過し、真空下70℃で24時間乾燥させて、生成物(586mg、57%)を得た。
化合物128の調製(化合物142に対応する):
Figure 2023554673000517
ジ-イソプロピルエチルアミン(3.08mL、0.74g/mL、17.63mmol)を、DCM(18mL)中の2-ブチン酸(361mg、4.29mmol)、O-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(2.323g、6.12mmol)の混合物に、0℃で添加した。この混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで、DCM(80mL)中の中間体649(1.72g、3.55mmol)の溶液を添加した。この反応物を0℃で45分間撹拌し、NHClの10%水溶液を添加し、この混合物をDCMで2回抽出した。有機層をchromabond(登録商標)上でデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させた。この生成物を分取LC(不定形SiO 15~40μm 320g GraceResolv(登録商標)、移動相勾配:100%DCMから93%DCM、7%MeOH(2%NHOH)まで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を乾固するまで蒸発させた。残留物を分取LC(不定形SiO 15~40μm 320g GraceResolv(登録商標)、移動相勾配:100%DCMから94%DCM、6%MeOH(2%NHOH)まで)により精製した。純粋な画分を収集し、セライトを添加し、溶媒を乾固するまで蒸発させた。逆相(固体析出)(固定相:YMC ODS-25 120g、移動相:85%NHHCO 0.2%、15%ACNから45%NHHCO 0.2%、55%ACNまでの勾配)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を乾固するまで蒸発させて、固体(1.6g)を得た。画分をEtOに取り込み、濾過し、真空下65℃で3時間、次いで、70℃で16時間乾燥させて、生成物(1.406g、72%)を得た。
以下の表中の化合物を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000518
Figure 2023554673000519
Figure 2023554673000520
Figure 2023554673000521
化合物139及び化合物140の調製:
Figure 2023554673000522
O-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(6.48g、17.08mmol)を、DCM(40mL)中の中間体571(5.69g、11.39mmol)、2-ブチン酸(1.44g、17.08mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(9.94mL、56.94mmol)の溶液に添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層をNaHCO及びブラインで洗浄し、次いでMgSOで乾燥し、濃縮した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM-DCM/MeOHで溶離する)により精製した。純粋な画分を収集し、濃縮した。キラルSFC(固定相:CHIRACEL OJ-H 5μm 25030mm、移動相:70%CO、30%MeOH(0.6%TEA))より、精製を実行した。各画分をEtO中で粉砕し、濾過し、乾燥させた。得られた固体をそれぞれDCMに溶解し、10%KCO水溶液及び水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮し、次いで、EtO中で粉砕し、70℃で18時間乾燥させて、化合物139(1210mg、19%)及び化合物140(1270mg、収率20%)を得た。
化合物141の調製(化合物130に対応する):
Figure 2023554673000523
ジイソプロピルエチルアミン(13.4mL、76.88mmol)を、DCM(75mL)中の2-ブチン酸(1.57g、18.71mmol)及びO-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(10.13g、26.71mmol)の混合物に、0℃で添加した。この混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで、DCM(345mL)中の中間体572(7.5g、15.48mmol)の溶液を添加した。反応物を0℃で45分間撹拌した。NHClの10%水溶液を添加し、この混合物をDCMで2回抽出した。有機層をchromabond(登録商標)上でデカントし、溶媒を乾固するまで蒸発させた。この生成物を分取LC(不定形SiO 15~40μm 320g GraceResolv(登録商標)、移動相勾配:100%DCMから88%DCM、12%MeOH(2%NHOH)まで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を乾固するまで蒸発させた。残留物を分取LC(不定形SiO 15~40μm 320g GraceResolv(登録商標)、移動相勾配:60%ヘプタン、40%AcOEtから55%ヘプタン、20%AcOEt、25%MeOH(2%NHOH)まで)により精製した。純粋な画分を収集し、セライトを添加し、溶媒を乾固するまで蒸発させた。逆相(固体析出、固定相:YMC ODS-25 300g、移動相:85%NHHCO0.2%、15%ACNから45%NHHCO0.2%、55%ACNまでの勾配)により精製を行った。純粋な画分を収集し、溶媒を乾固するまで蒸発させた。アキラルSFC(固定相:2-エチルピリジン5μm 15030mm、移動相:87%CO、13%MeOH(0.9%iPrNH))により、最終精製を実行して、化合物141(2730mg、32%)を得た。
化合物142の調製(化合物128に対応する):
Figure 2023554673000524
ジイソプロピルエチルアミン(13.9mL、81.71mmol)を、DCM(100mL)中の2-ブチン酸(1.65g、19.61mmol)及びO-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(8.7g、22.88mmol)の懸濁液に、窒素下0℃で添加した。反応混合物を10分間撹拌した。DCM(350mL)中の中間体573(7.92g、16.34mmol)の溶液を0℃で添加し、反応混合物を室温で45分間撹拌した。水、NHClの10%水溶液及びDCMを添加した。混合物をDCMで3回抽出した。有機層をデカントし、MgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を除去した。粗製物質をクロマトグラフィー(SiO、Buchi、220g、溶離液:100%DCMから93%DCM、7%MeOH、0.7%NHOHまで)によって精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させた。生成物を逆相(YMC、固体析出(celite(登録商標))300g;溶離液:75%NHHCOaq(0.2%)、25%ACNから35%NHHCOaq(0.2%)、65%ACNまで)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させた。DCM及び水を添加し、混合物をChromabond(登録商標)に通して濾過し、濾液を蒸発させて、化合物142(5.15g、57%)を得た。
化合物144の調製:
Figure 2023554673000525
DCM(23mL)及びジイソプロピルエチルアミン(0.907mL、5.19mmol)中の中間体574(536mg、1.05mmol)及び2-ブチン酸(105mg、1.26mmol)の溶液を0℃に冷却し、O-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(595mg、1.57mmol)で処理した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、NaHCOの飽和水溶液及びDCMで希釈した。有機層を分離し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残留物を分取LC(無定形SiO 40μm、80g Buchi、液体負荷(DCM)、移動相勾配:DCM/MeOH 100/0から90/10まで、15CV)により精製した。生成物を含有する画分を合わせ、蒸発させた。生成物をEtO中で粉砕して、固体を得、これを真空中で乾燥させて、化合物144(158mg、26%)を白色の粉末として得た。
実施例B5
化合物150の調製:
Figure 2023554673000526
無水DCM(113.741mL)中の中間体375(3.992g、9mmol)、中間体86(2.461g、17.945mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.814g、17.997mmol)及びAcOH(939.51μL、1.049g/mL、16.411mmol)を、室温で12時間撹拌した。水を添加し、反応混合物をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。得られた残留物を分取LC(固定相:無定型SiOH35~70μm 40g、移動相:100%DCMから90%DCM、10%MeOH、0.1%NHOHまでの勾配)により精製した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、固体(4.8g)を得、これをキラルSFC(固定相:CHIRALCEL OD-H 5μm 25030mm、移動相:50%CO、50%EtOH(0.3%iPrNH))により更に精製して、3.9gの生成物を得た。この物質をMeCNから結晶化させ、真空下70℃で24時間乾燥させて、最終化合物(3g、59%)を得た。
化合物149の調製:
Figure 2023554673000527
無水DCM(80mL)中の中間体407(2.85g、6.425mmol)、中間体86(1.757g、12.811mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(2.723g、12.848mmol)及びAcOH(0.671mL、1.049g/mL、11.716mmol)を、室温で2時間撹拌した。水を添加し、反応混合物をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗残留物を得た。分取LC(固定相:不定形SiOH 35~70μm 80g、移動相:100%DCMから90%DCM、10%MeOH、0.1%NHOHまでの勾配)により、精製を実行した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させて、生成物をラセミ体(3.3g、91%)として得た。
化合物148及び150の調製:
Figure 2023554673000528
キラル分離をキラルSFC(固定相:CHIRALCEL OD-H 5μm 25030mm、移動相:50%CO、50%EtOH(0.3%iPrNH))により実行して、第1の溶離画分(1.5g、41%)及び第2の溶離画分(1.5g、41%)を得た。第1の溶離画分をMeCNから結晶化させ、真空下70℃で4時間乾燥させて、化合物150(1.08g、30%)を得た。第2の溶離画分をMeCNから結晶化させ、真空下70℃で4時間乾燥させて、化合物148(1.11g、31%)を得た。
以下の表中の化合物を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000529
実施例B6
化合物157(化合物148クエン酸塩)の調製:
Figure 2023554673000530
MeOH(3mL)中の化合物148(125mg、0.222mmol)及びクエン酸(42.6mg、0.222mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、161mgのクエン酸塩(96%)を白色の固体として得た。
化合物158(化合物148 HCl塩)の調製:
Figure 2023554673000531
MeOH(1.4mL)中の化合物148(114mg、0.202mmol)及びHCl溶液(ジオキサン中4M、101μL、0.404mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、112mgのHCl塩(87%)を淡黄色の固体として得た。
実施例B7
化合物159の調製:
Figure 2023554673000532
中間体376(260mg、0.626mmol)、中間体87(189.18mg、1.251mmol)、AcOH(60.9μL、1.049g/mL、1.064mmol)及びシアノ重水素化ホウ素ナトリウム(82.42mg、1.251mmol)を、無水DCM(6.2mL)及びMeOH(0.6mL)中で、室温で一緒に撹拌した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、NaHCOの飽和(水)溶液で洗浄した。有機物をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、粗生成物を得た。分取LC(固定相:無定型SiOH 15~40μm 40g Grace、移動相:100%DCMから90%DCM、10%MeOH、0.5%NHOHまでの勾配)により、精製を実行した。純粋な画分を合わせ、溶媒を蒸発させて、生成物をジアステレオ異性体の混合物(280mg、81%)として得た。キラルSFC(固定相:Whelk-O1(S,S)5μm 25030mm、移動相:40%CO、MeOH/DCM 90/10v/vの60%混合物(+0.3%iPrNH))により、分離を実行して、168mgの混合画分及び化合物159の純粋な画分を得、これをACN/水で凍結乾燥させて、生成物(53mg、収率15%)を得た。分析キラルsfcにおける化合物128との共通の保持時間は、ジアステレオマーの帰属を支持する。
以下の表中の化合物を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000533
実施例B8
化合物161及び162の調製:
化合物161及び化合物162
Figure 2023554673000534
ジ-イソプロピルエチルアミン(325μL、0.75g/mL、1.88mmol)及び中間体418(215mg、0.471mmol)を、DCM(4.5mL)中の中間体85(420mg、1.01mmol)の混合物に添加した。混合物を室温で4時間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(250mg、1.18mmol)を添加し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。水及びDCMを添加した。層を分離し、水層をDCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、353mgの粗生成物を得た。粗製物質を逆層(固定相:YMC-actus Triart C18 10μm 30150mm、移動相勾配:0.2%NHHCO/MeCN:65/35から15/85まで)により精製した。生成物を含有する画分を蒸発させて、化合物161(63mg、18%)を白色の固体として、また化合物162(138mg、40%)を白色の固体として得た。
実施例B9
化合物163の調製:
Figure 2023554673000535
DCM(4mL)中の中間体628(200mg、0.389mmol)、2-ペンチン酸(45.8mg、0.467mmol)及びジ-イソプロピルエチルアミン(332μL、0.75g/mL、1.93mmol)の混合物を、0℃で撹拌した。1-プロパンホスホン酸無水物(T3P)(582μL、1.069g/mL、0.977mmol)を0℃でゆっくり添加した。混合物を、0℃で10分間、次いで、室温で3時間撹拌した。NaHCO(水性)の飽和水溶液及びEtOAcを添加した。層を分離した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた残留物を分取LC(無定形SiOH 15~40μm、24g Buchi、液体負荷(DCM)、移動相勾配:DCM/MeOH 99/1から95/5まで、10カラム体積)により精製した。純粋な生成物を含有する画分を合わせ、蒸発させて、純度が不十分な生成物(143mg)を白色の固体として得た。物質を分取LC(球状C18、25μm、40g YMC-ODS-25、液体負荷(MeOH)、移動相勾配0.2%aq.NHHCO/MeCN 10カラム体積中75:25から35:65まで)により更に精製した。純粋な生成物を含有する画分を、合わせ、真空中で蒸発させて、所望の生成物を白色の固体(122mg、54%)として得た。
以下の表中の化合物を、それぞれの出発物質から出発して類似の方法を使用することによって調製した。
Figure 2023554673000536
Figure 2023554673000537
Figure 2023554673000538
Figure 2023554673000539
Figure 2023554673000540
Figure 2023554673000541
Figure 2023554673000542
Figure 2023554673000543
Figure 2023554673000544
実施例B10
化合物189及び化合物190
Figure 2023554673000545
フッ化セシウム(76mg、0.50mmol)をDMF(0.5mL)中の中間体682(180mg、0.25mmol)の溶液に添加した。混合物を70℃で2時間撹拌した。水(10mL)を添加し、水層をジクロロメタン/MeOH 10/1(310mL)で抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮した。粗製物質を逆相(Xtimate C18 15025mm5um、水(0.225%HCOONH/MeCN 55/45から25/75まで)により精製して、ラセミ生成物(76mg)を得た。エナンチオマーをキラルSFC(固定相:CHIRALCEL OD(250mm30mm、10um)、移動相:45%CO、55%EtOH(0.05%DEA))により分離した。2つの残留物を水(5mL)に懸濁し、凍結乾燥して、化合物189(19mg、14%)及び化合物190(17mg、12%)を得た。
Figure 2023554673000546
Figure 2023554673000547
実施例B11
化合物195の調製:
Figure 2023554673000548
密閉管内のACN(4.85mL)中の中間体686(210mg、0.465mmol)、2,5-ジオキサ-8-アザスピロ[3.5]ノナンTFA塩(282.5mg、1.16mmol)及びDIPEA(400.4μL、0.75g/mL、2.32mmol)の溶液を、0~400Wの範囲の電力出力で1つの単一モードマイクロ波(Biotage Initiator EXP60)を使用して、140℃で40分間[固定保持時間]撹拌した。水を添加し、反応混合物をDCMで抽出し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。分取LC(固体析出)(固定相:無定形SiOH35~70μm 40g、移動相:100%DCMから88%DCM、12%MeOH、0.1%NHOHまでの勾配)により精製を実行した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させた。逆相(固体析出)(固定相:YMC-DispoPack AT ODS-25:40g、移動相:水中90%HCCONH 0.2%、10%ACNから水中40%HCCONH 0.2%、60%ACNまでの勾配)により、第2の精製を実行した。純粋な画分を収集し、溶媒を蒸発させた。残留物をDCMに取り込み、MgSOで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残留物をACN及び水で凍結乾燥させて、生成物(17mg、収率7%)を得た。
分析の部
LCMS(液体クロマトグラフィー/質量分析)
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)測定は、それぞれの方法で指定されたLCポンプ、ダイオードアレイ(diode-array、DAD)又はUV検出器及びカラムを使用して実行した。必要に応じて、追加の検出器が含まれた(以下の方法の表を参照)。
カラムからの流れは、大気圧イオン源で構成された質量分析計(Mass Spectrometer、MS)にもたらされた。化合物の公称モノアイソトピック分子量(MW)の同定を可能にするイオンを得るために、調整パラメータ(例えば、走査範囲、滞留時間など)を設定することは、当業者の知識の範囲内である。適切なソフトウェアでデータ収集を実行した。
化合物は、それらの実験的保持時間(R)及びイオンによって記載される。データの表において別様に指定されない場合、報告された分子イオンは、[M+H](プロトン化分子)及び/又は[M-H](脱プロトン化分子)に相当する。化合物が直接イオン化不可能であった場合、付加物の種類は、特定される(すなわち、[M+NH、[M+HCOO]、など)。複数の同位体パターン(Br、Cl)を有する分子については、報告された値は、最も低い同位体質量について得られたものである。全ての結果は、使用される方法と一般的に関連する実験的不確定性を伴って得られた。
以下、「SQD」はシングル四重極検出器を意味し、「RT」は室温を、「BEH」は架橋エチルシロキサン/シリカハイブリッドを、「HSS」は高強度シリカを、「DAD」はダイオードアレイ検出器を、「MSD」は質量選択検出器を意味する。
表:LCMS法コード(mL/分で表される流量;℃で表されるカラム温度(T);分で表される実行時間)。
Figure 2023554673000549
Figure 2023554673000550
融点(DSC又はK)
いくつかの化合物について、融点(MP)をDSC1(Mettler-Toledo)で決定した。融点を、10℃/分の温度勾配で測定した。最大温度は、350℃であった。値は、ピーク値である。表中にDSCとして示す。
いくつかの化合物について、融点を、線形温度勾配での加熱プレート、スライディングポインター及び摂氏度での温度スケールからなるKoflerホットベンチ(分析表において(K)で示す)を用いて得た。
いくつかの化合物について、融点を、Melting Point Apparatus WRS-2A(分析表においてWRS-2Aで示す)を用いて得た。融点を、室温から開始して320℃の最大値まで、5℃/分の温度勾配で測定した。
いくつかの化合物について、融点を、Mettler Toledo MP50装置(分析表においてMP50で示す)を用いて得た。融点を、50℃(待ち時間10秒)から開始して300℃の最大値まで、10℃/分の温度勾配で測定した。
いくつかの化合物について、融点を、Mettler Toledo FP72装置(分析表においてFP72で示す)を用いて得た。融点を、50℃(待ち時間10秒)から開始して300℃の最大値まで、10℃/分の温度勾配で測定した。
以下の表では、「N°」は化合物番号を意味する。
Figure 2023554673000551
Figure 2023554673000552
Figure 2023554673000553
Figure 2023554673000554
Figure 2023554673000555
NMR
NMR実験は、内部重水素ロックを使用し、逆三重共鳴(H、13C、15N TXI)プローブヘッドを備えたBruker Avance500IIIを使用して、又は、内部重水素ロックを使用し、z勾配を有する逆二重共鳴(H、13C、SEI)プローブヘッドを備え、プロトンについて400MHzで及び炭素について100MHzで動作するBruker Avance DRX 400スペクトル計を周囲温度で使用して、実施した。化学シフト(δ)は、パーツ・パー・ミリオン(ppm)で報告される。J値は、Hzで表される。
化合物1:
H NMR(500MHz,DMSO-d)δppm
9.55(s,1H),8.21(s,1H),7.13(d,J =1.9Hz,1H),6.89(d,J =8.2Hz,1H),6.73(dd,J =8.2,2.2Hz,1H),6.31(dd,J=16.9,10.2Hz,1H),6.10(dd,J =17.0,2.2Hz,1H),5.67(dd,J =10.4,2.2Hz,1H),4.90(s,2H),4.24(t,J =8.0Hz,1H),4.03(dd,J=8.8,5.0Hz,1H),3.94(dd,J =10.2,7.4Hz,1H),3.74(dd,J =10.4,5.0Hz,1H),3.69(t,J =4.4Hz,4H),3.16(t,J=4.4Hz,4H),3.14-3.10(m,1H),2.96-2.81(m,2H),2.44-2.38(m,1H),1.95-1.84(m,2H),1.78-1.69m,2H),1.63-1.51(m,2H)
化合物32:
H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δppm
8.25(s,1H),6.71(s,1H),6.53(s,1H),6.38-6.29(m,1H),6.19(dd,J=16.9,10.2Hz,1H),5.71-5.56m,2H),4.34-3.97(m,5H),3.97-3.74(m,5H),3.41-3.22(m,3H),3.22-2.91(m,5H),2.58-2.38(m,1H),2.22(s,3H),2.17-2.01(m,2H),1.93-1.79(m,2H),1.30(d,J =6.7Hz,3H).
化合物100:
H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δppm
8.25(s,1H),7.29(s,1H),6.75(s,1H),6.64(s,1H),6.58(dd,J=17.0,10.7Hz,1H),6.26(dd,J=16.9,2.0Hz,1H),5.68(s,1H),5.64(q,J=6.8Hz,1H),4.43-4.26(m,1H),4.00-3.86(m,3H),3.87-3.73(m,4H),3.71-3.59(m,1H),3.41-3.27(m,2H),3.27-2.98(m,6H),2.53-2.38(m,1H),2.24(s,3H),1.86-1.71(m,3H),1.47-1.34(m,3H),1.29(d,J=6.8Hz,3H)。
化合物123:
H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δppm
8.25(s,1H),7.41(s,1H),6.74(s,2H),5.63(q,J=6.8Hz,1H),4.40(s,2H),4.12(s,2H),4.04-3.70(m,4H),3.57(s,1H),3.42-3.04(m,5H),2.91(s,2H),2.24(s,3H),2.01(s,3H),1.91(s,2H),1.73-1.41(m,4H),d1.29(d,J=6.7Hz,3H)。
化合物124:
H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δppm
8.24(s,1H),7.48(s,1H),6.76(s,1H),6.66(t,J =2.7Hz,1H),5.62(q,J =6.8Hz,1H),4.32-4.10(m,2H),4.03-3.70(m,6H),3.63(q,J=7.5Hz,1H),3.42-3.25(m,3H),3.24-2.94(m,5H),2.41(d,J =10.0Hz,1H),2.23(s,3H),2.01(s,H),1.84-1.62(m,2H),1.49-1.21(m,5H)。
化合物125:
H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δppm
8.23(s,1H),7.72(s,1H),6.75(s,1H),6.68(s,1H),5.61(q,J=6.8Hz,1H),4.19(dd,J=13.4,5.7Hz,2H),4.01-3.68(m,6H),3.61(p,J=7.4Hz,1H),3.32(tt,J=9.4,3.9Hz,3H),3.11(dt,J=23.2,8.3Hz,5H),2.45-2.32(m,1H),2.23(s,3H),2.00(s,3H),1.83-1.64(m,2H),1.47-1.15(m,5H)。
化合物126:
H NMR(500MHz,DMSO-d)δppm
9.59(d,J=2.5Hz,1H),8.23(s,1H),7.05(s,1H),6.75(s,1H),4.96(s,2H),3.65-3.40(m,9H),3.30-3.12(m,6H),3.06-2.96(m,3H),2.21(s,3H),2.00(d,J=1.6Hz,3H),1.90-1.64(m,2H)
化合物127:
H NMR(500MHz,DMSO-d)δppm
9.59(d,J=2.8Hz,1H),8.23(s,1H),7.05(s,1H),6.75(s,1H),4.96(s,2H),3.62-3.32(m,10H,溶媒ピークによって部分的に不明瞭),3.27-3.11(m,5H),3.06-2.95(m,3H),2.21(s,3H),2.00(d,J=2.2Hz,3H),1.88-1.65(m,2H)。
化合物128:
H NMR(500MHz,DMSO-d)δppm
9.76(s,1H),8.27(s,1H),7.11(s,1H),6.74(s,1H),5.68(q,J=6.7Hz,1H),3.68-3.53(m,7H),3.52-3.30(m,7H,溶媒ピークによって部分的に不明瞭),3.24-3.11(m,1H),3.08-2.97(m,3H),2.17(s,3H),2.00(d,J=1.6Hz,3H),1.90-1.68(m,2H),1.18(d,J=6.6Hz,3H)。
化合物129:
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm
9.80(s,1H),8.28(s,1H),7.11(s,1H),6.75(s,1H),5.68(q,J=6.4Hz,1H),3.59(br s,7H),3.52-3.33(m,5H,溶媒ピークによって部分的に不明瞭),3.30-3.25(m,2H,溶媒ピークによって部分的に不明瞭),3.25-3.11(m,1H),3.01(br t,J=6.8Hz,3H),2.17(s,3H),2.01(s,3H),1.91-1.65(m,2H),1.18(br d,J=6.6Hz,3H)。
化合物130:
H NMR(500MHz,DMSO-d)δppm
9.76(s,1H),8.27(s,1H),7.11(s,1H),6.74(br s,1H),5.68(q,J=6.6Hz,1H),3.67-3.53(m,7H),3.52-3.30(m,7H,溶媒ピークによって部分的に不明瞭),3.24-3.12(m,1H),3.08-2.95(m,3H),2.17(s,3H),2.00(d,J=1.3Hz,3H),1.90-1.66(m,2H),1.18(d,J=6.6Hz,3H)。
化合物131:
H NMR(400MHz,DMSO-d)δppm
9.80(s,1H),8.28(s,1H),7.11(s,1H),6.74(s,1H),5.68(q,J=6.3Hz,1H),3.68-3.54(m,7H),3.53-3.33(m,5H,溶媒ピークによって部分的に不明瞭),3.30-3.11(m,3H,溶媒ピークによって部分的に不明瞭),3.09-2.96(m,3H),2.17(s,3H),2.01(s,3H),1.66-1.66(m,2H),1.17(br d,J=6.7Hz,3H)。
化合物139:
H NMR(500MHz,DMSO-d)δppm
10.05(br s,1H),8.28(s,1H),6.90(s,1H),5.64(q,J=6.4Hz,1H),4.08(br t,J=7.7Hz,1H),3.90-3.82(m,2H),3.68-3.51(m,5H),3.35-3.24(m,5H,溶媒ピークによって部分的に不明瞭),3.12-3.06(m,1H),2.81(br d,J=10.1Hz,2H),2.26(s,3H),1.93(s,3H),1.84(br t,J=10.9Hz,2H),1.74(br d,J=12.0Hz,2H),1.62-1.51(m,2H),1.14(br d,J=6.3Hz,3H)
化合物140:
H NMR(500MHz,DMSO-d)δppm
10.19-9.89(m,1H),8.28(s,1H),6.90(s,1H),5.64(q,J=6.4Hz,1H),4.12-4.03(m,1H),3.90-3.80(m,2H),3.68-3.50(m,6H),3.33-3.24(m,4H),3.09(quin,J=6.0Hz,1H),2.81(br d,J=10.4Hz,2H),2.26(s,3H),1.93(s,3H),1.84(br t,J=11.3Hz,2H),1.74(br d,J=11.0Hz,2H),1.62-1.52(m,2H),1.14(br d,J=6.9Hz,3H)
化合物141(化合物130に対応):
H NMR(500MHz,DMSO-d)δppm
9.76(s,1H),8.27(s,1H),7.11(br s,1H),6.75(br s,1H),5.68(q,J=6.6Hz,1H),3.70-3.52(m,7H),3.52-3.29(m,7H,溶媒ピークによって部分的に不明瞭),3.25-3.12(m,1H),3.08-2.96(m,3H),2.17(s,3H),2.00(s,3H),1.91-1.66(m,2H),1.18(br d,J=6.6Hz,3H)。
化合物142(化合物128に対応):
H NMR(500MHz,DMSO-d)δppm
9.81(d,J=2.2Hz,1H),8.28(s,1H),7.13-7.10(m,1H),6.75(s,1H),5.68(q,J=6.6Hz,1H),3.69-3.52(m,7H),3.52-3.33(m,5H,溶媒ピークによって部分的に不明瞭),3.32-3.25(m,2H,溶媒ピークによって部分的に不明瞭),3.24-3.11(m,1H),3.08-2.96(m,3H),2.17(s,3H),2.01(d,J=1.9Hz,3H),1.90-1.66(m,2H),1.17(d,J=6.6Hz,3H)。
化合物144:
H NMR(500MHz,DMSO-d)δppm
9.76(s,1H),8.27(s,1H),7.00(s,1H),6.69(s,1H),5.67(q,J=6.7Hz,1H),3.89(d,J=8.7Hz,1H),3.76(d,J=8.5Hz,1H),3.68-3.51(m,6H),3.39-3.24(m,4H),2.75-2.67(m,2H),2.39-2.29(m,1H),2.21-2.10(m,5H),2.00(s,3H),1.74(d,J=11.4Hz,2H),1.63-1.49(m,2H),1.22(s,3H),1.17(d,J=6.7Hz,3H)。
化合物148:
H NMR(500MHz,DMSO-d)δppm
9.77(s,1H),8.27(s,1H),7.00(s,1H),6.69(s,1H),5.67(q,J=6.6Hz,1H),4.15(t,J=8.0Hz,1H),3.98-3.87(m,2H),3.70(dd,J=10.2,5.2Hz,1H),3.65-3.53(m,4H),3.39-3.25(m,4H),3.24-3.11(m,1H),2.91-2.84(m,2H),2.41-2.31(m,1H),2.16(s,3H),2.00(s,3H),1.94-1.84(m,2H),1.79-1.69(m,2H),1.64-1.52(m,2H),1.18(d,J=6.9Hz,3H)。
化合物150:
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ
9.77(s,1H),8.27(s,1H),7.00(s,1H),6.69(s,1H),5.67(q,J=6.6Hz,1H),4.15(t,J=8.0Hz,1H),4.00-3.84(m,2H),3.70(dd,J=10.1,4.8Hz,1H),3.66-3.51(m,4H),3.42-3.24(m,4H),3.21-3.09(m,1H),2.94-2.82(m,2H),2.41-2.29(m,1H),2.16(s,3H),2.00(s,3H),1.94-1.79(m,2H),1.79-1.66(m,2H),1.66-1.48(m,2H),1.18(d,J=6.6Hz,3H)。
化合物159:
H NMR(500MHz,DMSO-d)δppm
9.81(br d,J=1.3Hz,1H),8.28(s,1H),7.12(s,1H),6.75(s,1H),5.68(q,J=6.5Hz,1H),3.69-3.52(m,7H),3.51-3.36(m,3H,溶媒ピークによって部分的に不明瞭),3.31-3.24(m,2H,溶媒ピークによって部分的に不明瞭),3.24-3.11(m,1H),3.09-2.97(m,2H),2.17(s,3H),2.01(d,J=1.6Hz,3H),1.89-1.65(m,2H),1.18(br d,J=6.6Hz,3H)
化合物161:
H NMR(500MHz,DMSO-d6)δppm
9.44(s,1H),8.26(s,1H),7.00(d,J=2.0Hz,1H),6.67(d,J=1.8Hz,1H),5.67(q,J=6.7Hz,1H),3.67-3.55(m,6H),3.47(br s,2H),3.33-3.21(m,4H),2.55(br s,2H),2.40-2.28(m,2H),2.16(s,3H),2.00(s,3H),1.92-1.83(m,4H),1.47-1.30(m,4H),1.20(d,J=6.7Hz,3H)
化合物162:
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δppm
9.80(s,1H),8.27(s,1H),7.05(d,J=1.8Hz,1H),6.66(d,J=1.6Hz,1H),5.67(q,J=6.9Hz,1H),3.73-3.46(m,8H),3.36(br s,1H),3.27(br s,1H),2.44(br s,2H),2.38(br s,2H),2.22(br s,1H),2.16(s,3H),2.02(s,3H),1.98-1.87(m,2H),1.86-1.74(m,2H),1.57-1.43(m,4H),1.18(d,J=6.7Hz,3H)
化合物163:
H NMR(xxxMHz,クロロホルム-d)δppm
9.78(s,1H),8.27(s,1H),7.00(d,J=0.7Hz,1H),6.69(s,1H),5.67(q,J=6.7Hz,1H),4.15(t,J=8.3Hz,1H),3.98-3.86(m,2H),3.76-3.66(m,1H),3.66-3.53(m,4H),3.38-3.25(m,4H),3.19-3.09(m,1H),2.93-2.81(m,2H),2.37(q,J=7.3Hz,3H),2.16(s,3H),1.95-1.84(m,2H),1.79-1.68(m,2H),1.66-1.50(m,2H),1.18(d,J=6.6Hz,3H),1.12(t,J=7.5Hz,3H)。
化合物189:
H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ
8.25(s,1H),7.05(d,J=2.0Hz,1H),6.98(d,J=2.2Hz,1H),6.43-6.21(m,2H),5.81-5.73(m,2H),4.37(t,J=8.2Hz,1H),4.20-4.10(m,2H),3.93(dd,J=5.4,10.8Hz,1H),3.85-3.67(m,4H),3.64(s,1H),3.41-3.33(m,2H),3.28-3.20(m,1H),3.28-3.20(m,2H),3.01(br t,J=12.2Hz,2H),2.57-2.48(m,1H),2.04(br t,J=11.6Hz,2H),1.88(br d,J=13.7Hz,2H),1.79-1.69(m,2H),1.30(d,J=6.8Hz,3H)
化合物190:
H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ
8.26(s,1H),7.05(d,J=2.0Hz,1H),7.00-6.97(m,1H),6.99(d,J=2.0Hz,1H),6.42-6.20(m,2H),5.81-5.73(m,2H),4.38(t,J=8.1Hz,1H),4.20-4.10(m,2H),3.94(dd,J=5.0,10.4Hz,1H),3.87-3.70(m,4H),3.63(s,1H),3.36(br s,3H),3.28-3.20(m,2H),3.02(br t,J=12.7Hz,2H),2.54(br t,J=12.1Hz,1H),2.05(br t,J=11.4Hz,2H),1.89(br d,J=10.3Hz,2H),1.81-1.70(m,2H),1.31(d,J=6.8Hz,3H)
化合物195:
H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ ppm
9.49(s,1H),8.22(s,1H),6.94(d,J=1.9Hz,1H),6.68(d,J=1.6Hz,1H),4.94(s,2H),4.45(d,J=6.9Hz,1H),4.43(d,J=6.9Hz,1H),4.18-4.11(m,1H),3.96-3.86(m,2H),3.74-3.66(m,3H),3.40(s,2H),3.17-3.12(m,1H),3.05-3.01(m,2H),2.88(br d,J=11.0Hz,2H),2.41-2.31(m,2H),2.20(s,3H),2.00(s,3H),1.94-1.85(m,2H),1.72(br d,J=11.0Hz,2H),1.63-1.51(m,2H)
OR
旋光度(Optical Rotation)は、偏光計341 Perkin Elmerで測定される。偏光は、1デシメートルの経路長及び100ミリリットル当たり0.2~0.4グラムの試料濃度を有する試料を通過する。生成物の重量がバイアル内で2~4mgである場合、1~1.2mlの分光法溶媒(例えば、DMF)で溶解する。セルを、溶液で充填し、温度20℃で偏光計に入れる。ORは、0.004°の精度で読み取られる。
濃度の計算:グラムでの重量×100/mlでの体積
[α] 20:(読み取り回転値×100)/(1.000dm×濃度)。
は、ナトリウムD(589ナノメートル)線である。
表:Co.No.は、化合物番号を意味する。分での保持時間(R);MPは、融点(℃)を意味する;decは分解を意味する;n.d.は、未測定を意味する。
ORデータ:溶媒:DMF;温度:20℃;波長:589nm;「N°」は、化合物番号を意味する
Figure 2023554673000556
Figure 2023554673000557
SFC-MS法
二酸化炭素(CO)を送達するためのバイナリポンプ及び改質剤によって構成される分析超臨界流体クロマトグラフィ(SFC)システム、オートサンプラー、カラムオーブン、最大400バールに耐える高圧フローセルを備えたダイオードアレイ検出器を使用してSFC測定を実行した。質量分析計(MS)と構成された場合、カラムからの流れは(MS)にもたらされた。化合物の公称モノアイソトピック分子量(MW)の同定を可能にするイオンを得るために、調整パラメータ(例えば、走査範囲、滞留時間など)を設定することは、当業者の知識の範囲内である。適切なソフトウェアでデータ収集を実行した。
Figure 2023554673000558
Figure 2023554673000559
表:分析SFCデータ-(Rは、保持時間(分単位)、[M+H]は、化合物のプロトン化質量を意味し、方法は、鏡像異性的に純粋な化合物のSFC-MS分析に使用される方法を指す。
Figure 2023554673000560
Figure 2023554673000561
実施例C:薬理学的アッセイ
CDK7、サイクリンH、及びMAT1の三量体複合体の発現及び精製:
N末端Hisタグ、続いてタバコエッチウイルス(TEV)プロテアーゼ切断部位を含有するヒトCDK7(アミノ酸1~346)、ヒトMAT1(アミノ酸1~309)及びヒトサイクリンH(アミノ酸1~323)を、バキュロウイルス-SF9昆虫細胞発現系において共発現させて、三量体複合体を生成した。細胞ペレットを、感染の72時間後に収集し、製造業者の指示書に従って、cOmplete(商標)Protease Inhibitor Cocktail(Roche)及び25U/mL Benzonase(登録商標)Nuclease HCを補充した20mMHepes-NaOH(pH8.0)、300mM NaCl、10%グリセロール、2mMジチオスレイトールDTT)及び20mMイミダゾール中でのDounceホモジナイゼーションによって再懸濁した。細胞を、600kPaでMicrofluidics M110Y Microfluidizerに3回通すことによって溶解し、続いて、4℃で1時間、38,000×gで遠心分離した。上清を、予め平衡化したHisTrap HPカラムにロードし、20mM Hepes-NaOH(pH 8.0)、50mM NaCl、10%グリセロール、2mM DTT、及び400mMイミダゾール中で溶離した。溶離液を、Superdex S200 16/60カラムでのゲル濾過により更に精製し、20mM Hepes-NaOH(pH 7.5)、50mM NaCl、10%グリセロール、2mM DTTで溶離した。CDK7、サイクリンH及びMAT1の三量体複合体を1:1:1の比で含有する画分を、プールし、10kDa MWCO濃縮器内で3mg/mLに濃縮し、11.1mM Hepes-NaOH(pH8.0)、27.8mM NaCl、1.1mM DTT及び50%グリセロール中で、1.6mg/mLの最終濃度に希釈した。
材料
ATP、ホスホエノールピルビン酸(phosphoenolpyruvate、PEP)、NADH、MgCl、Triton X-100(10%溶液)、ピルビン酸、キナーゼ/乳酸デヒドロゲナーゼ、384ウェルアッセイプレート(Greiner UV-Star Clear)、及び384ウェル化合物希釈プレート(Greiner bio-one)を、Sigma-Aldrich(St.Louis,MO)から購入した。1M Tris-HCl(pH7.4)及びCDK7/9 tideを、それぞれTeknova(Hillister、CA)及びAnaspec(Freemont、CA)から入手した。
インビトロCDK7アッセイ及び不可逆的共有結合阻害剤についての効力の決定:
CDK7活性は、CDK7によるRNA Pol II(CDK7/9 tide)に由来するペプチド基質のATP依存性リン酸化から生成されるADPの産生を追跡することによって、測定される。ピルビン酸キナーゼは、ADP及びホスホエノールピルビン酸(PEP)を、ATP及びピルビン酸に変換する。ラクターゼデヒドロゲナーゼは、酸化形態NADへのNADHの付随的変換を伴って、ピルビン酸を乳酸に触媒し、これは、340nmで分光光度的に測定される。CDK7アッセイは、最終容量100μLで、384ウェルマイクロプレートで実施された。アッセイのための阻害剤連続希釈及び液体処理を、それぞれPerkinElmer(Downers Grove、IL)製のJanus及びFormulatrix(Bedford、MA)製のTempestを使用することによって、実行した。不可逆的共有結合阻害剤の阻害剤効力(kinact/K比)を決定するために、Labcyte(San Jose、CA)製のEcho555を使用して、DMSO中の500nLの阻害剤(又は対照用のDMSO)をアッセイプレートに添加し、続いて、50μLのアッセイ混合物(600μMペプチド基質(CDK7/9 tide、YSPTSPSYSPTSPSYSPTSPSKKKK)、1mM ATP、1mM PEP、200μM NADH、1.2~2単位のPK、1.8~2.8単位のLDH、20mM Tris-HCl(pH 7.4)、10mM MgCl、及び0.004%Triton X-100からなる)を添加した。反応を、20mM Tri-HCl(pH7.4)、10mM MgCl、及び0.004%Triton X-100中の40nM CDK7/サイクリンH/MAT1三量体複合体の50μLの添加により、開始した。アッセイプレートを、Eppendorf(Hauppauge、NY)製のCentrifuge5810(を使用して3220gで5分間遠心分離し、次いで、吸光度変化を、Tecan(Mannedorf、Switzerland)製のInfinite M1000を2分毎に8時間使用して、室温で340nmにて読み取った。
効力(kinact/K比)を決定するデータ分析のために、DMSO対照の線形範囲に対応する反応進行曲線を式1に適合させ、式中、VはAbs/秒単位の初速度であり、tは秒単位の時間であり、各阻害剤濃度での酵素不活性化の一次速度定数(kobs)が得られる。次いで、kobs値を、阻害剤濃度([I])に対してプロットし、式2に適合させ、式中、kinactは、無限濃度の阻害剤で達成される不活性化の最大速度であり、Kは、最大不活性化速度の半分を得る阻害剤濃度である。[I]<<Kである場合、式2は式3に簡略化される。したがって、Kより十分に低い阻害剤濃度では、kobs対阻害剤濃度([I])のプロットは線形であり、線の傾きはkinact/Kに等しい。
Figure 2023554673000562
イメージングベースの細胞RNA PolII Ser5リン酸化アッセイ:
CDK7キナーゼ活性の阻害を評価するために、384ウェル自動化イメージングアッセイを使用した。このアッセイは、CDK7の下流基質であるRNAポリメラーゼIIのRpb1サブユニットのC末端ドメインにおける非反復ヘプタペプチド配列上のセリン5リン酸化を検出する。このヘプタペプチド配列は、Rpb1のCTDにおいて最大52回まで繰り返される。
材料
A549腺がんヒト肺胞基底上皮細胞(ATCC、CCL-185)、ウサギPhospho-Rpb1 CTD(Ser5)抗体(D9N51(Cell Signaling Technology))、DMEM(Sigma)、ウシ胎仔血清(Biowest)、L-グルタミン(Sigma)、ペニシリン/ストレプトマイシン(Life Technologies)、ピルビン酸ナトリウム(Sigma)、Hepes(Sigma)、ポリ-D-リジンコーティングμclear 384黒色プレート(Greiner)、ホルムアルデヒド(PolySciences)、D-PBS(Sigma)、メタノール(Sigma)、Alexa Fluor488ヤギ抗ウサギIgG二次抗体(Life Technologies)、HCS CellMask(商標)Deep Red着色剤(Life Technologies)、Hoechst33258(Invitrogen)。
RNAポリメラーゼIIセリン5リン酸化を、特異的ウサギホスホ-Rpb1CTD(Ser5)抗体を使用して、検出した。A549腺がんヒト肺胞基底上皮細胞を、20μlの培地(1%ウシ胎仔血清(30’56℃で熱不活性化)、2mM L-グルタミン、50U/mlペニシリン、50μg/mlストレプトマイシン、1mMピルビン酸ナトリウム及び50mM hepesを補充したDMEM)に、1000細胞/ウェルで播種し、ポリ-D-リジンコーティングμclear384黒色プレートにおいて37℃及び5%COで20時間培養した。
インキュベーション後、細胞を、37℃及び5%COで3時間、化合物でチャレンジした。DMSOを高対照として使用し、低対照として、10μMの以下の参照化合物を使用した。
Figure 2023554673000563
40nlの試験化合物及び対照を、Echo Liquid Handler(Echo550、Labcyte)を使用して、細胞プレートにスポットした。インキュベーションに続いて、室温で20μlの10%ホルムアルデヒドを用い20分間固定した。培地/ホルムアルデヒド溶液を除去し、プレートを30μlD-PBS(w/o Ca2+及びMa2+)で3回洗浄し、20μlの氷冷メタノールを20分間添加することによって透過処理を行った。細胞を、再び30μlD-PBSで3回洗浄し、20μlブロッキング緩衝液(500mlD-PBS中25mlウシ胎児血清)を、1時間かけて添加した。
ブロッキング緩衝液を除去した後、Rpb1のCTD中のヘプタペプチド配列のリン酸化セリン5に結合する20μl 1/1000一次抗体ウサギホスホ-Rpb1CTD(Ser5)抗体を添加した。一次抗体を除去し、プレートを30μlD-PBSで3回洗浄し、続いて、Phospho-Rpb1CTD(Ser5)の最終検出のための20μl1/2000Alexa Fluor488ヤギ抗ウサギIgG二次抗体を、核染色のための1/5000HCS CellMask(商標)Deep Red着色剤及び核染色のための1/5000Hoechst33258と共に添加した。最後に、プレートを、30μlD-PBSで2回洗浄し、ウェルを、40μLD-PBSで充填し、プレートを密封し(サーモウェル密封テープ)、読み取りまで4℃で保存した。プレートは、10倍空気対物レンズを備えたOpera Phenix(Perkin Elmer)で読み取られた。データが計算され、Phaedraで分析された。
IC50値は、以下の式を使用して、計算された。
LC=低対照値の平均値
=10μMのLDC4297で処理された細胞
HC=高対照値の平均値
=0.2%DMSOで処理された細胞
全てのHC及び全てのLCの平均値を正規化のために使用する。
%効果=100-(試料-LC)/(HC-LC)×100
対照%=(試料/HC)×100
最良適合曲線を、%対照対化合物濃度のプロットに対して最小二乗和法により適合させた。これから、IC50値を得ることができる。ヒル係数に関するプロットの傾きの推定値も得る。
並行して、このアッセイを、CDK7変異体(C312S)を過剰発現するA549細胞において実行して、効力に対する共有結合の効果を評価し、可能性があるオフターゲット効果についてスクリーニングした。システインの、求核性がより低いアミノ酸であるセリンへの変異(C312S)は、CDK7阻害剤がCDK7に共有結合するのを妨げ、また不可逆的な様式でCDK7活性を阻害するのを妨げる。CDK7変異体(C312S)を過剰発現するが、内因性CDK7-WTも発現する、安定に形質導入されたA549細胞プールを生成した。312位のシステインを標的とする共有結合バインダーは、変異体C312S CDK7を過剰発現するA549細胞における効力のシフトを示す。
WT又はC312S変異体CDK7を過剰発現するOCI-AML3細胞を使用する増殖アッセイ:
材料
OCI-AML-3急性骨髄性白血病細胞(DSMZ ACC582)、アルファ-MEM(Sigma M4526)、ウシ胎児血清(BioWest S1810-500)、L-グルタミン(Sigma G7513)、ゲンタマイシン(Life Technologies15750-037)、96ウェルプレート(Costar、カタログ番号3904)、CellTiterGLO試薬(Promegag7573)。
抗増殖効果を評価するために、CDK7阻害剤試験化合物を、2つの異なるAML細胞株を使用して4日間の増殖アッセイで試験した。親OCI-AML-3細胞株を使用して、CDK7WT又はCDK7C312S変異体のいずれかを過剰発現する2つのOCI-AML-3細胞株を生成した。システインの、求核性がより低いアミノ酸であるセリンへの変異(C312S)は、CDK7阻害剤がCDK7に共有結合するのを妨げ、また不可逆的な様式でCDK7活性を阻害するのを妨げる。
OCI-AML-3細胞を、20%熱不活性化ウシ胎児血清、2mM L-グルタミン及び50μg/mlゲンタマイシンを補充したアルファ-MEM中で増殖させた。細胞を、培養中、0.5~250万細胞/mLに維持した。細胞継代数は、30以下であった。抗増殖効果を評価するために、3000個の細胞を、96ウェルプレートのウェル毎に135μL培地で播種した。化合物を、所望の最終濃度の500倍に、DMSO中に希釈した。化合物の1/50の予備希釈物を、培養培地中に調製した。15μLのこれらの予備希釈した化合物を、96ウェルプレートのウェル毎に添加した。細胞を、37℃及び5%COで4日間インキュベートした。線形細胞成長を確実にするために、細胞プレーティング数を増殖曲線に基づいて選択した。4日間のインキュベーション後に、75μL CellTiterGLO試薬を、各ウェルに添加した。室温で500rpmにて振盪しながらの10分間のインキュベーション後に、ルミネセンスを、Envisionマルチモードプレートリーダー(Perkin Elmer)で測定した。312位のシステインを標的とする共有結合バインダーは、変異体C312S CDK7を過剰発現するOCI-AML3細胞における効力のシフトを示す。
IC50値を、以下の式を使用して計算した(Zプライムは0.5超であるべきである):
LC=低対照値の中央値
=低対照:細胞なしの反応
HC=高対照値の中央値
=高対照:化合物なしでの細胞との反応
効果%=100-(試料-LC)/(HC-LC)×100
%対照=(試料/HC)×100
対照最小値%=(試料-LC)/(HC-LC)×100
最良適合曲線を、%対照対化合物濃度のプロットに対して最小二乗和法により適合させた。これから、IC50値(50%細胞毒性を引き起こす阻害濃度)を得ることができる。ヒル係数に関するプロットの傾きの推定値も得た。
上記アッセイにおける本発明の化合物についてのデータを、表A、表B、及び表Cに提供する(表中の値は、化合物の全てのバッチにおける全ての測定にわたって平均化される);「n.c.」は、未計算であることを意味する)。
Figure 2023554673000564
Figure 2023554673000565
Figure 2023554673000566
Figure 2023554673000567
Figure 2023554673000568
Figure 2023554673000569
Figure 2023554673000570
Figure 2023554673000571
Figure 2023554673000572
Figure 2023554673000573
Figure 2023554673000574
Figure 2023554673000575
実施例D:理論的製剤
これらの実施例を通して使用される「活性成分」(a.i.)は、式(I)の化合物であって、その任意の互変異性体形態若しくは立体異性形態、又はその薬学的に許容される付加塩、若しくは溶媒和物を含む、化合物に、特に、例示した化合物のいずれか1つに、関する。
本発明の製剤についての処方の典型的な例は、以下の通りである。
1.錠剤
Figure 2023554673000576
2.懸濁液
水性懸濁液は、1ミリリットル当たり1~5mgの活性成分、50mgのカルボキシメチルセルロースナトリウム、
1mgの安息香酸ナトリウム、500mgのソルビトール及び水約1mlを含有するように、経口投与用に調製される。
3.注射液
非経口組成物は、水中0.9%NaCl溶液中で又は10体積%プロピレングリコール中で1.5%(重量/体積)の活性成分を撹拌することによって調製される。
4.軟膏
Figure 2023554673000577
この実施例では、活性成分は、同量の本発明による化合物のいずれか、特に同量の例示された化合物のいずれかで置き換えられ得る。

Claims (26)

  1. 式(I)の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
    Figure 2023554673000578
    式中、
    Xが、4~7員非芳香族複素環、4~10員非芳香族架橋複素環、C3~7シクロアルキル、C5~7シクロアルケニルであり、前記環の各々が、独立して、任意選択で、-C1~3アルキルで置換されていてもよく、
    が、少なくとも1個の窒素原子を有する4~7員非芳香族複素環であり、前記少なくとも1個の窒素原子が、-C(=O)-CH=CH-R、若しくは-C(=O)-CH≡CH-Rで置換されており、前記4~7員非芳香族複素環が、任意選択で、C1~3アルキル、ハロ若しくはDで置換されているか、又はRが、-NH-C(=O)-CH=CH-R若しくは-NH-C(=O)-CH≡CH-Rで置換されたC1~3アルキルであり、
    Aが、CR又はNであり、
    が、H、C1~3アルキル、シアノ、ハロ、又はC2~3アルキニルであり、
    が、C1~3アルキル、H、ハロゲン、C2~3アルケニル、C2~3アルキニル、シアノ、C3~7シクロアルキル;1、2若しくは3個のハロ、ヒドロキシ、カルボキシル、アミノ、モノ若しくはジ(C1~6アルキル)アミノで置換されているC1~3アルキル;1-イミダゾリル、2-イミダゾリル、又は4-イミダゾリルであり、
    が、C1~3アルキル;1、2、若しくは3個のハロで置換されているC1~3アルキル、Hであり、
    が、4~7員飽和若しくは部分不飽和複素環、5~6員ヘテロアリール、又は6~12員スピロ二環式複素環であり、前記環の各々が、硫黄、窒素、及び酸素から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を有し、
    前記硫黄が、存在する場合に、ジオキソで、又はオキソ及びイミノで置換され、
    前記1、2又は3個の窒素が、存在する場合に、各々独立して、任意選択で、C1~3アルキルで置換されていてもよく、
    前記環の炭素原子のうちの任意の1個が、任意選択で、C1~3アルキル、ヒドロキシC1~3アルキル、C1~3アルコキシ、オキソ、C1~3アルキルスルホニル、シアノ、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシル、モノ又はジ(C1~6アルキル)アミノ、ポリハロC1~3アルキル、ポリハロC1~3アルコキシ、C2~3アルケニル、及びC2~3アルキニルで置換されていてもよく、
    が、H;ハロ、D及び-NR7a7bから選択される1、2又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又は、R7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成しており、
    が、ハロ、D、及び-NR7a7bから選択される1、2、又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又はR7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成する、化合物。
  2. 請求項1に記載の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
    式中、
    Xが、4~7員非芳香族複素環、4~10員非芳香族架橋複素環、C4~7シクロアルキル、C5~7シクロアルケニルであり、前記環の各々が、独立して、任意選択で、-C1~3アルキルで置換されていてもよく、
    が、少なくとも1個の窒素原子を有する4~7員非芳香族複素環であり、前記少なくとも1個の窒素原子が、-C(=O)-CH=CH-R若しくは-C(=O)-CH≡CH-Rで置換されており、前記4~7員非芳香族複素環が、任意選択で、C1~3アルキル、ハロ若しくはDで置換されているか、又はRが、-NH-C(=O)-CH=CH-R若しくは-NH-C(=O)-CH≡CH-Rで置換されたC1~3アルキルであり、
    Aが、CR又はNであり、
    が、H、C1~3アルキル、又はシアノであり、
    が、C1~3アルキル、H、ハロゲン、シアノ、C3~7シクロアルキル、又は1、2若しくは3個のハロで置換されているC1~3アルキルであり、
    が、メチル又はHであり、
    が、4~7員飽和若しくは部分不飽和複素環、5~6員ヘテロアリール、又は6~12員スピロ二環式複素環であり、前記環の各々が、硫黄、窒素、及び酸素から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を有し、
    前記硫黄が、存在する場合に、ジオキソで、又はオキソ及びイミノで置換され、
    前記1、2又は3個の窒素が、存在する場合に、各々独立して、任意選択で、C1~3アルキルで置換されていてもよく、
    前記環の炭素原子のうちの任意の1個が、任意選択で、C1~3アルキル、ヒドロキシC1~3アルキル、C1~3アルコキシ、オキソ、C1~3アルキルスルホニル、シアノ、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシル、モノ又はジ(C1~6アルキル)アミノ、ポリハロC1~3アルキル、ポリハロC1~3アルコキシ、C2~3アルケニル、及びC2~3アルキニルで置換されていてもよく、
    が、H;ハロ、D及び-NR7a7bから選択される1、2又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又は、R7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成しており、
    が、ハロ、D、及び-NR7a7bから選択される1、2、又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又はR7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成する、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記化合物が、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(II)で表され、
    Figure 2023554673000579
    式中、X、R、R、R、R、及びRの各々が、独立して、請求項1又は2に定義される通りである、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 前記化合物が、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)、又は(IIf)で表され、
    Figure 2023554673000580
    式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)、又は(IIf)の化合物の各々において、
    各Qが、独立して、CH又はNであり、
    各Zが、独立して、CH又はNであり、
    、R、R、R、及びRの各々が、独立して、請求項1又は2に定義される通りであり、
    各Rが、独立して、H又は-C1~3アルキルであり、前記Rが、前記環の任意の炭素又は窒素原子に結合していてもよく、
    各破線の結合が、独立して、任意の二重結合である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. が、
    Figure 2023554673000581
    から選択され、
    式中、
    各Rが、独立して、-C(=O)-CH=CH-R、又は-C(=O)-CH≡CH-Rであり、
    各R10が、独立して、H、-C1~3アルキル、ハロ、又はDであり、前記R10が、前記環の任意の炭素原子に結合していてもよく、
    が、
    Figure 2023554673000582
    から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 前記化合物が、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、(IIId)、(IIIe)、又は(IIIf)で表され、
    Figure 2023554673000583
    式中、
    各Rが、独立して、-C(=O)-CH=CH-R、又は-C(=O)-CH≡CH-Rであり、
    各R10が、独立して、H、-C1~3アルキル、ハロ、又はDであり、前記R10が、前記環の任意の炭素原子に結合していてもよく、
    、R、R、R、R、及びRの各々が、独立して、請求項1又は2に定義される通りである、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 前記化合物が、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(IVa)、(IVb)、(IVc)、(IVd)、(IVe)、(IVf)、(IVg)、(IVh)、(IVi)、(IVj)、(IVk)、(IVl)、(IVm)、(IVn)、(IVo)、(IVp)、又は(IVq)で表され、
    Figure 2023554673000584
    Figure 2023554673000585
    式中、
    X、R、R、R、及びRの各々が、独立して、請求項1、2、又は5に定義される通りである、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 前記化合物が、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(Va)又は(Vb)で表され、
    Figure 2023554673000586
    式中、
    X、R、R、R、R、及びRの各々が、独立して、請求項1、2、又は5のいずれか一項に定義される通りである、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 前記化合物が、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(VI)で表され、
    Figure 2023554673000587
    式中、X、R、R、R、及びRの各々が、独立して、請求項1、2、又は5に定義される通りである、請求項1又は2に記載の化合物。
  10. 請求項9に記載の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
    式中、
    Xが、4~7員非芳香族複素環であり、
    が、少なくとも1個の窒素原子を有する4~7員非芳香族複素環であり、前記少なくとも1個の窒素原子が、-C(=O)-CH=CH-R、又は-C(=O)-CH≡CH-Rで置換されており、
    が、C1~3アルキル、H、ハロゲン、シアノ、C3~7シクロアルキル、又は1、2若しくは3個のハロで置換されているC1~3アルキルであり、
    が、メチル又はHであり、
    が、4~7員飽和若しくは部分不飽和複素環、5~6員ヘテロアリール、又は6~12員スピロ二環式複素環であり、前記環の各々が、硫黄、窒素、及び酸素から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を有し、
    前記硫黄が、存在する場合に、ジオキソで、又はオキソ及びイミノで置換され、
    前記1、2又は3個の窒素が、存在する場合に、各々独立して、任意選択で、C1~3アルキルで置換されていてもよく、
    前記環の炭素原子のうちの任意の1個が、任意選択で、C1~3アルキル、ヒドロキシC1~3アルキル、C1~3アルコキシ、オキソ、C1~3アルキルスルホニル、シアノ、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシル、モノ又はジ(C1~6アルキル)アミノ、ポリハロC1~3アルキル、ポリハロC1~3アルコキシ、C2~3アルケニル、及びC2~3アルキニルで置換されていてもよく、
    が、H;ハロ、D及び-NR7a7bから選択される1、2又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又は、R7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成しており、
    が、ハロ、D、及び-NR7a7bから選択される1、2、又は3個の置換基で任意選択で置換されている-C1~3アルキルであり、R7a及びR7bの各々が、独立して、C1~3アルキルであるか、又はR7a及びR7bが、一緒になって複素環を形成する、請求項9に記載の化合物。
  11. 前記化合物が、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(VIIa)、(VIIb)、(VIIc)、(VIId)、(VIIe)、又は(VIIf)で表され、
    Figure 2023554673000588
    式中、
    各Qが、独立して、CH又はNであり、
    各Zが、独立して、CH又はNであり、
    、R、R、及びRの各々が、独立して、請求項9又は10に定義される通りである、請求項9又は10に記載の化合物。
  12. 前記化合物が、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(VIIIa)、(VIIIb)、(VIIIc)、(VIIId)、(VIIIe)、又は(VIIIf)で表され、
    Figure 2023554673000589
    式中、
    が、-C(=O)-CH=CH-R、又は-C(=O)-CH≡CH-Rであり、
    X、R、R、R、R、及びRの各々が、独立して、請求項1又は2に定義される通りである、請求項9又は10に記載の化合物。
  13. 前記化合物が、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(IXa)、(IXb)、(IXc)、(IXd)、(IXe)、(IXf)、(IXg)、(IXh)、(IXi)、(IXj)、(IXk)、(IXl)、(IXm)、(IXn)、(IXo)、(IXp)、又は(IXq)で表され、
    Figure 2023554673000590
    Figure 2023554673000591
    式中、
    X、R、R、及びRの各々が、独立して、請求項1又は2に定義される通りである、請求項9又は10に記載の化合物。
  14. 請求項9又は10に記載の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
    式中、
    が、
    Figure 2023554673000592
    であり、
    X、R、R、及びRの各々が、独立して、請求項1又は2に定義される通りである、請求項9又は10に記載の化合物。
  15. 前記化合物が、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(Xa)又は(Xb)で表され、
    Figure 2023554673000593
    式中、
    X、R、R、R、及びRの各々が、独立して、請求項1又は2及び9~14に定義される通りである、請求項9~14のいずれか一項に記載の化合物。
  16. 請求項1に記載の化合物であって、任意の互変異性体形態及び立体化学的異性体形態、同位体標識誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、前記化合物が以下から選択される、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2023554673000594
    Figure 2023554673000595
    Figure 2023554673000596
    Figure 2023554673000597
    Figure 2023554673000598
    Figure 2023554673000599
    Figure 2023554673000600
    Figure 2023554673000601
    Figure 2023554673000602
    Figure 2023554673000603
    Figure 2023554673000604
    Figure 2023554673000605
    Figure 2023554673000606
    Figure 2023554673000607
    Figure 2023554673000608
    Figure 2023554673000609
    Figure 2023554673000610
    Figure 2023554673000611
    Figure 2023554673000612
    Figure 2023554673000613
    Figure 2023554673000614
    Figure 2023554673000615
    Figure 2023554673000616
  17. 請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
  18. 療法における使用のための、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物。
  19. サイクリン依存性キナーゼ7(CDK7)によって媒介される病態又は病状の予防及び/又は治療における使用のための、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物。
  20. 前記病態又は病状が、がん、白血病、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、リンパ種、B細胞リンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、T細胞性急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、メラノーマ、多発性骨髄腫、骨がん、骨肉種、ユーイング肉腫、乳がん、トリプルネガティブ乳ガン(TNBC)、脳がん、神経芽細胞種、肺がん、小細胞肺がん(SCLC)、大肺細胞がん、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、関節リウマチ、自己炎症性疾患、又は自己免疫疾患から選択される増殖性疾患である、請求項19に記載の使用のための化合物。
  21. 増殖性疾患の予防又は治療用の医薬の製造のための、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  22. 前記増殖性疾患が、がん、白血病、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、リンパ種、B細胞リンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、T細胞性急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、メラノーマ、多発性骨髄腫、骨がん、骨肉種、ユーイング肉腫、乳がん、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)、脳がん、神経芽細胞種、肺がん、小細胞肺がん(SCLC)、大肺細胞がん、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、関節リウマチ、自己炎症性疾患、又は自己免疫疾患である、請求項21に記載の化合物の使用。
  23. CDK7によって媒介される病態又は病状の予防又は治療のための方法であって、それを必要とする対象に有効量の請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
  24. 前記疾患又は状態が、増殖性疾患、がん、白血病、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、リンパ種、B細胞リンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、T細胞性急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、メラノーマ、多発性骨髄腫、骨がん、骨肉種、ユーイング肉腫、乳がん、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)、脳がん、神経芽細胞種、肺がん、小細胞肺がん(SCLC)、大肺細胞がん、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、関節リウマチ、自己炎症性疾患、又は自己免疫疾患から選択される、請求項22に記載の方法。
  25. 前記対象が、哺乳類である、請求項23又は24に記載の方法。
  26. CDK7タンパク質又はその一部を、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物と接触させることを含む、CDK7活性を調節するインビトロ方法。
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