JP2023554430A - Nav1.8阻害剤としての含窒素2,3-ジヒドロキナゾリノン化合物 - Google Patents

Nav1.8阻害剤としての含窒素2,3-ジヒドロキナゾリノン化合物 Download PDF

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Abstract

可変基のそれぞれが本明細書に定義される通りである式(I)の化合物が記載される。また、式(I)の化合物を含有する医薬組成物、Nav1.8電位依存性ナトリウムチャネルを阻害し、疼痛および疼痛関連疾患、障害および病態ならびに心房細動などの心血管疾患、障害および病態といったNav1.8介在疾患、障害および病態を治療するための化合物および医薬組成物の使用も記載される。【化1】JPEG2023554430000159.jpg49168

Description

発明の分野
本発明は、Na1.8阻害剤化合物またはそれらの薬学上許容可能な塩または互変異性体、対応する医薬組成物または製剤、化合物調製の方法または工程、疼痛ならびに疼痛関連疾患、障害および病態、ならびに心血管疾患、障害および病態の治療における使用のための方法、化合物、そのための使用および/または併用療法に関する。
疼痛は、動物が潜在的な組織損傷を回避する防御機構であるが、疼痛がその有用性を失い、不自由な負担となる数多くの疾患兆候が存在する。疼痛がその有用性を失う適応症は、神経損傷または傷害がトリガーとなるもの(神経障害性疼痛)、炎症反応または代謝異常が疼痛反応を増感するもの(炎症性疼痛)および傷害または外科的処置が短期的な疼痛反応の上昇をもたらすもの(術後/外来性疼痛)に大別することができる。
電位依存性ナトリウムチャネルは、活動電位の閾値を設定し、立ち上がりの基礎をなすことで、総ての興奮性組織における電気シグナル伝達を支えている。電位依存性ナトリウムチャネルには9つの異なるアイソフォームがある。Na1.1、Na1.7、Na1.8およびNa1.9と呼ばれるものは主に末梢神経で発現し、ニューロンの興奮性を制御している。Na1.5は心筋細胞で発現する基本的なナトリウムチャネルアイソフォームであり、Na1.4は骨格筋で発現して機能し、Na1.1、Na1.2、Na1.3およびNa1.6は中枢神経系(CNS)およびある程度は末梢神経系に広く発現している。これら9つの電位依存性ナトリウムチャネルの主な役割は、細胞内へのナトリウム流入を制御するという点では同等であるが、その生物物理学的特性は様々であり、それぞれの細胞タイプの生理学的プロファイルに大きな影響を与える(Catterall, 2012)。
現在、非選択的ナトリウムチャネル阻害剤は、抗不整脈薬および抗痙攣薬として臨床的に利用されており、これらにはリドカイン、カルバマゼピン、アミトリプチリンおよびメキシレチンが含まれる。しかし、これらの薬剤は異なるナトリウムチャネルアイソフォーム間の選択性を示さないため、その治療的有用性は、主にCNSと心臓における活性によって媒介される有害な副作用のために大きく低下している。このことは、CNSと心臓血管系における副作用を回避するために、特定のナトリウムチャネルアイソフォームに選択的な新規薬剤を開発する努力を促した。
Na1.8チャネルは後根神経節(DRG)のニューロンで発現し、痛みを感知するC神経線維およびAδ神経線維を形成するこの組織の小径ニューロンで発現が高い(Abrahamsen, 2008; Amaya, 2000; Novakovic, 1998)。このチャネルは、ラットDRGから最初にクローニングされて(Akopian, 1996)すぐに、この組織種でのその顕著な生理学的役割および限定された発現プロファイルのために、鎮痛の治療標的として提唱された。その後、Na1.8はヒトのDRG組織から同定され、クローニングされ、特性決定された(Rabart 1998)。Na1.8に最も近い近縁分子はNa1.5であり、その配列相同性は60%程度である。Na1.8は、以前はSNS(sensory neuron sodium channel)、PN3(peripheral nerve sodium channel type 3)として知られており、また、テトロドトキシンによる遮断に対する抵抗性という特徴的な薬理学的特性を示すことから、TTX抵抗性ナトリウムチャネルとも呼ばれている。
Na1.8が疼痛適応症の治療標的であるという裏付けは、いくつかの情報源から得られている。Na1.8は、DRGニューロンの活動電位の立ち上がり中に大部分の電流を流すことが示されており(Blair & Bean, 2002)、その再プライミングの速度により、これらのニューロンが反復発火する能力にとっても重要である(Blair and Bean, 2003)。Na1.8の発現および機能の亢進は、炎症性メディエーター(England 1996 & Gold 1996)、神経損傷(Roza 2003 & Ruangsri 2011)および有痛性神経鞘腫(Black 2008 & Coward 2000)など、有痛刺激に応答して起こることが報告されている。マウスでNa1.8をコードする遺伝子をノックアウトすると、疼痛表現型、特に炎症性抗原投与に対する疼痛表現型が減少した(Akopian 1999)。また、Na1.8をコードするmRNAをノックダウンすると、齧歯類モデル、特に、神経障害モデルにおいて疼痛表現型が減少した(Lai 2002)。選択的低分子阻害剤による薬理学的介入は、炎症性疼痛ならびに神経障害性疼痛の齧歯類モデルにおいても有効性を示した(Jarvis 2007 & Payne 2015)。Na1.8に関する遺伝学的根拠は、慢性神経障害性疼痛患者にも存在し、複数の機能獲得変異が偶発性の疼痛性神経障害(episodic painful neuropathy)および小径線維神経障害の原因であることが報告されている(Faber 2012, Han 2014 & Eijkenboom 2018)。
よって、疼痛ならびに疼痛関連疾患、障害および病態ならびに心血管疾患、障害および病態の治療における使用のための新規な化合物、特に、Na1.8阻害剤化合物を開発する必要がある。本発明は、Na1.8阻害活性を有する化合物と、疼痛ならびに疼痛関連疾患、障害および病態ならびに心血管疾患、障害および病態の治療におけるこのような化合物の使用とを提供することによってこの必要を満たす。
1つの態様において、本発明は、式(I)の化合物:
[式中、
Yは、OまたはSであり;
は、窒素またはCRであり、
は、窒素またはCRであり、
は、窒素またはCRであり、かつ、
は、窒素またはCRであり、
ただし、X、XおよびXのうち少なくとも1つは窒素であり;
、R、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
環Bは、フェニルまたは1もしくは2個の窒素環原子を含む5員もしくは6員ヘテロシクリルであり;
各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキル、-(C1-6)ハロアルキル、-COOR、-C(O)NRまたは-S(O)であり;
は、水素、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-NRであり;
各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
は、水素、-OH、-NR、-(C1-6)-アルキルまたは-(C1-6)-ハロアルキルであり;
nは、0、1、2または3であり;
pは、0、1または2であり;かつ、
zは、0、1、2または3である。]
またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩に関する。
1つの態様において、本発明は、本明細書で定義される化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩と、薬学上許容可能な賦形剤とを含んでなる医薬組成物に関する。
1つの態様において、本発明は、それを必要とする対象においてNa1.8電位依存性ナトリウムチャネルを阻害する方法であって、対象に本明細書で定義される化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または本明細書で定義される医薬組成物を投与することを含んでなる方法に関する。
1つの態様において、本発明は、それを必要とする対象における疼痛または疼痛関連疾患、障害または病態を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の、本明細書で定義される化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または本明細書で定義される医薬組成物を投与することを含んでなる方法に関する。
1つの態様において、本発明は、それを必要とする対象における心房細動を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の、本明細書で定義される化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または本明細書で定義される医薬組成物を投与することを含んでなる方法に関する。
1つの態様において、本発明は、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態の治療における使用のための、本明細書で定義される化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または本明細書で定義される医薬組成物に関する。
1つの態様において、本発明は、心房細動の治療における使用のための、本明細書で定義される化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または本明細書で定義される医薬組成物に関する。
1つの態様において、本発明は、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態の治療のための医薬の製造における本明細書で定義される化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または本明細書で定義される医薬組成物に関する。
1つの態様において、本発明は、心房細動の治療のための医薬の製造における、本明細書で定義される化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または本明細書で定義される医薬組成物に関する。
1つの態様において、本発明は、療法における使用のための、本明細書で定義される化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または本明細書で定義される医薬組成物に関する。
図1は、1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン(形態1)のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図である。 図2は、1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン(形態1)のDSCを示す図である。 図3は、1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン(形態2)のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図である。 図4は、1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン(形態2)のDSCを示す図である。 図5は、1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン(形態3)のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図である。 図6は、1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン(形態4)のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図である。 図7は、1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン(形態4)のDSCを示す図である。
様々な刊行物、論文および特許が、背景および明細書に引用または記載されている。本明細書に含まれる文書、行為、材料、装置、物品などについての議論は、本開示の文脈を提供するためのものである。このような議論は、これらの事項の一部または全部が本開示に関する先行技術の一部をなすことを認めるものではない。
別段の定義がない限り、本明細書で使用される総ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の熟練者に一般に理解されているのと同じ意味を有する。それ以外の場合、本明細書で使用される特定の用語は、本明細書に示される意味を有する。
本明細書で使用する場合、また添付の特許請求の範囲において、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、内容が別段のことを明示しない限り複数の指示対象を含むことに留意されたい。
本明細書で使用する場合、複数の引用された要素間の接続語「および/または」は、別個の選択肢および組み合わされた選択肢の両方を包含するものと理解される。例えば、2つの要素が「および/または」によって接続されている場合、第1の選択肢は、第2の要素を含まずに第1の要素を適用可能であることを指す。第2の選択肢は、第1の要素を含まずに第2の要素を適用可能であることを指す。第3の選択肢は、第1の要素と第2の要素を一緒に適用可能であることを指す。これらの選択肢のいずれか1つは、本明細書で使用される「および/または」という用語の意味内に含まれ、従って、その要件を満たすと理解される。2つ以上の選択肢の同時適用可能性もまた、「および/または」という用語の意味の範囲内であり、従ってその要件を満たすと理解される。
別段の記載がない限り、いずれの数値、例えば、本明細書に記載される濃度または濃度範囲も、総ての場合において「約」という用語によって修飾されると理解される。よって、数値は一般に、記載された値の±10%を含む。例えば、「10倍」という記載は、9倍および11倍を含む。本明細書で使用する場合、数値範囲の使用は、文脈が別段のことを明示しない限り、総ての可能な部分範囲、例えば、その範囲内の総ての別個の数値(その範囲内の整数およびその値の端数を含む)を明示的に含む。
本発明は、式(I)のNa1.8阻害剤化合物またはその薬学上許容可能な塩または互変異性体、対応する医薬組成物、化合物調製の方法または工程、ならびに、Na1.8介在疾患、障害および病態、例えば、それぞれ疼痛および/または疼痛関連疾患、障害もしくは病態ならびに心房細動における使用のための方法、化合物、そのための使用および/または併用療法に関する。
本明細書で提供される、本明細書に開示されるいずれかの式またはその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体の種々の基および置換基の定義は、本明細書に開示される各化合物種を、別個に、ならびに1または2以上の化合物種の基を特に記載することを意図している。
本明細書で使用する場合、アルカリ金属という用語は、限定するものではないが、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)またはカリウム(K)などを含むI族元素を意味することを意図する。アルカリ土類金属という用語には、限定するものではないが、カルシウム(Ca)またはマグネシウム(Mg)などを含み得る。
本明細書で使用する場合、「アルキル」または「直鎖または分岐鎖アルキル」などという用語は、飽和の、直鎖または分岐鎖炭化水素部分を表す。例示的アルキルとしては、限定するものではないが、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(例えば、n-プロピル、イソプロピル)、ブチル(例えば、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル)およびペンチル(例えば、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル)などが含まれる。アルキル基は、指定された数の炭素原子を有し得る。数字が記号「C」の後に下付き文字で見られる場合、この下付き文字は、より具体的には、特定のアルキルが含み得る炭素原子の数を定義する。例えば、「C-C」および「C1-6」という用語は、1~6個の炭素原子を含むアルキルを指し、「C-C」および「C1-4」という用語は、1~4個の炭素原子を含むアルキルを指す。
「ハロアルキル」または「ヒドロキシアルキル」など、「アルキル」という用語が他の置換基と組み合わせて使用される場合、「アルキル」という用語は、二価飽和の、直鎖または分岐鎖炭化水素基を包含することを意図する。
例えば、「ハロアルキル」または「直鎖または分岐鎖ハロアルキル」という用語は、1または2以上のハロゲンで置換された飽和の、直鎖または分岐鎖炭化水素部分を意味することを意図し、ここで、ハロゲンは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードから独立に選択される。ハロアルキル基は、指定された数の炭素原子を有し得る。例えば、「(C-C)ハロアルキル」および「(C1-6)ハロアルキル」という用語は、1~6個の炭素原子を有する飽和の、直鎖または分岐鎖ハロアルキルラジカルを指す。同様に、「(C1-)ハロアルキル」および「(C1-4)ハロアルキル」という用語は、1~4個の炭素原子を有する飽和の、直鎖または分岐鎖ハロアルキルラジカルを指す。「フッ化アルキル」または「フルオロアルキル」は、特に、少なくとも1個のフルオロ原子、例えば、1~3個のフルオロ原子、例えば、1個、2個または3個のフルオロ原子で置換された、上記で定義されるような任意のアルキル基を指す。代表的なハロアルキルとしては、限定するものではないが、トリフルオロメチル(-CF)、テトラフルオロエチル(-CFCHF)、ペンタフルオロエチル(-CFCF)などが含まれる。
「ヒドロキシアルキル」という用語は、1または2個以上のヒドロキシ基で置換された飽和の、直鎖または分岐鎖炭化水素部分を指す。
本明細書で使用する場合、「ハロゲン」および「ハロ」という用語は、フルオロ(-F)、クロロ(-Cl)、ブロモ(-Br)およびヨード(-I)を意味する。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は、ラジカル-OHを意味することを意図する。
「オキソ」は、二重結合した酸素部分を表し、例えば、炭素原子に直接結合している場合は、カルボニル部分(C=O)を形成し、あるいは、NまたはSと結合している場合は、オキシド、例えば、N-オキシド、スルホンまたはスルホキシドを形成する。
「シアノ」という用語は、-CNを指す。
「アミノ」という用語は、-NHを指す。アミノ基の1または2個以上の水素原子は、アルキル基などの置換基で置換することができ、「アルキルアミノ」と呼ばれる。アルキルアミノ基は、アルキル基で置換されたアミノ基の一方または両方の水素原子を有し、アルキルアミノ基の窒素原子への結合を介して親分子と結合している。例えば、アルキルアミノは、メチルアミノ(-NHCH)、ジメチルアミノ(-N(CH)、-NHCHCHなどを含む。
「アルコキシ」は、酸素連結原子を介して結合されたアルキルラジカルを含む基を指し、ここで、アルキルは上記で定義される通りである。アルコキシ基は、指定された数の炭素原子を有し得る。例えば、「(C-C)アルコキシ」および「(C1-6)アルコキシ」という用語は、酸素連結原子を介して結合した、1~6個の炭素原子を有するアルキルラジカルを指す。同様に、「(C-C)アルコキシ」および「(C1-4)アルコキシ」という用語は、酸素連結原子を介して結合した、1~4個の炭素原子を有するアルキルラジカルを指す。例示的アルコキシ基としては、限定するものではないが、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、s-ブトキシおよびt-ブトキシが含まれる。
「ハロアルコキシ」は、アルキル部分が1または2個以上のハロゲンで置換されたアルコキシ基を指し、ここで、ハロゲンは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードから独立に選択される。ハロアルコキシ基は、指定された数の炭素原子を有し得る。例えば、「(C-C)ハロアルコキシ」という用語は、酸素連結原子を介して結合された、1~6個の炭素原子を有するハロアルキルラジカルを指す。代表的なハロアルコキシ基としては、限定するものではないが、ジフルオロメトキシ(-OCHCF)、トリフルオロメトキシ(-OCF)、テトラフルオロエトキシ(-OCFCHF)などが含まれる。
「アリール」は、芳香族炭化水素環を表す。アリール基は、合計5~14個の環員原子を有し、少なくとも1つの環系が芳香族であり、その系の各環が3~7個の員原子を含む単環式、二環式および三環式構造、例えば、フェニル、ナフタレンおよびテトラヒドロナフタレンを指す。好適には、アリールはフェニルである。
「ヘテロ原子」は、酸素、窒素、硫黄などとして定義される。好適には、「ヘテロ原子」は、窒素、硫黄または酸素原子を指す。
「ヘテロシクリル」には、ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキル基が含まれる。ヘテロシクリル基は、不飽和または飽和であり得る。別段の記載がない限り、単環式ヘテロシクリル環は、3~7個の環原子を有し、最大4個のヘテロ原子を含む。単環式ヘテロシクリル環または縮合ヘテロシクリル環には、置換芳香族および非芳香族が含まれる。
「ヘテロシクロアルキル」は、飽和または部分不飽和である非芳香族、一価単環式または二環式ラジカルを含んでなる基または部分を表す。別段の記載がない限り、ヘテロシクロアルキルは、窒素、酸素および硫黄から独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む3~10個の環原子を含み、非置換であっても、または1もしくは2個以上の指定の置換基で置換されていてもよい。一般に、本発明の化合物において、ヘテロシクロアルキル基は、5員および/または6員ヘテロシクロアルキル基である。
「ヘテロアリール」は、芳香族一価単環式または二環式ラジカルを含んでなる基または部分を表す。別段の記載がない限り、ヘテロアリールは、窒素、酸素および硫黄から独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む4~10個の環原子、好適には5~10個の環原子を含み、非置換であっても、または1もしくは2個以上の指定の置換基で置換されていてもよい。「ヘテロアリール」はまた、窒素、酸素および硫黄から独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む4~10個の環原子、好適には5~10個の環原子を含み、非置換であっても、または本明細書で定義される置換基の1もしくは2以上で置換されていてもよい、ヘテロシクロアルキル環部分と縮合したアリール環部分を含む二環式複素環式アリール化合物を包含する。ヘテロアリールとしては、限定するものではないが、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾピラジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾトリアジニル、ベンゾ[1,4]ジオキサニル、ベンゾフラニル、9H-a-カルボリニル、シンノリニル、フラニル、ピラゾリル、イミダゾリル、インドリジニル、ナフチリジニル、オキサゾリル、オキソチアジアゾリル、オキサジアゾリル、フタラジニル、ピリジル(またはピリジニル)、ピロリル、プリニル、プテリジニル、フェナジニル、ピラジニル、ピラゾロピリミジニル、ピラゾロピリジニル、ピロリジニル、ピリミジル、イソチアゾリル、フラザニル、ピリミジニル、テトラジニル、イソキサゾリル、キノキサリニル、キナゾリニル、キノリニル、キノリジニル、チエニル、チオフェニル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾロピリミジニル、トリアゾロピリミジニル、テトラゾリル、チアゾリルおよびチアゾリジニルが含まれる。
本発明の化合物に存在するヘテロアリール基は一般に、1もしくは2個の窒素環原子を含む5員および/または6員単環式ヘテロアリール基である。例示的な1もしくは2個の窒素環原子を含む5員および/または6員単環式ヘテロアリール基としては、限定するものではないが、ピリジル(またはピリジニル)、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリルなどが含まれる。
1つの実施形態では、ヘテロアリール基は、オキソ、ハロ、アルキルなどの定義される置換基の1または2以上で置換されていてもよいピリジニルである。例えば、ピリジニルは、オキソで置換されて、限定するものではないが、-3-ピリドニル、-4-ピリドニル、-5-ピリドニルなどを含み得るピリドン環部分を形成し得る。ヘテロアリールはまた、1または2以上の付加的な指定置換基で置換されていてもよい、限定するものではないが、以下に示される部分:
を含む、オキソで置換されたピリダジニル、ピリミジニルおよびピラジニルを包含する。
当技術分野で使用される規則に従い、
は、本明細書の構造式において、コア、骨格または親分子構造への基、部分または置換基の結合点である結合を表すために使用される。
置換基への結合が環の2個の原子を接続する結合をわたるように示される場合、そのような置換基はその環上のいずれの原子とも結合することができる。
本明細書で使用する場合、「本発明の化合物」という用語は、任意の形態、すなわち、任意の塩または非塩形態(例えば、遊離酸もしくは塩基形態として、またはその薬学上許容可能な塩として)、任意のその互変異性体、および任意のその物理的形態(例えば、非固体形態(例えば、液体または半固体形態)、および固体形態(例えば、非晶質形態または結晶形態、特定の多形形態、水和物(例えば、一水和物、二水和物および半水和物)を含む溶媒和物))ならびに種々の形態の混合物である、本明細書に開示される式のいずれかの化合物を意味する。
本明細書で使用する場合、「置換されていてもよい」という用語は、基(例えば、アルキルなど)が非置換であっても、またはその基が本明細書で定義される1もしくは2個以上の置換基で置換されていてもよいことを意味する。「置換されている」という用語は、基(例えば、アルキルなど)に関して本明細書で使用する場合、総ての正常な原子価が維持され、置換により安定な化合物が得られることを条件として、少なくとも1個の水素原子が非水素基で置換されていることを意味する。基が複数の代替基から選択され得る場合、選択された基は同一であっても異なっていてもよい。例えば、本発明に定義される化合物式の種々の置換基は、置換されいてもよく、限定するものではないが、ハロ、シアノ、アミノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシなどの置換基がある。
置換基またはヘテロ原子に関して本明細書で使用される場合「独立に」という用語は、2個以上の置換基またはヘテロ原子がそれぞれ複数の可能性のある置換基またはヘテロ原子から選択される場合、これらの置換基またはヘテロ原子は同一であっても異なっていてもよいことを意味する。
化合物
特に、本発明は、本明細書で開示される式のいずれかの新規なNa1.8阻害剤化合物またはその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体に関する。
1つの態様において、本発明は、式(I)の化合物:
[式中、
Yは、OまたはSであり;
は、窒素またはCRであり、
は、窒素またはCRであり、
は、窒素またはCRであり、かつ、
は、窒素またはCRであり、
ただし、X、XおよびXのうち少なくとも1つは窒素であり;
、R、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
環Bは、フェニルまたは1もしくは2個の窒素環原子を含む5員もしくは6員ヘテロシクリルであり;
各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキル、-(C1-6)ハロアルキル、-COOR、-C(O)NRまたは-S(O)であり;
は、水素、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-NRであり;
各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
は、水素、-OH、-NR、-(C1-6)-アルキルまたは-(C1-6)-ハロアルキルであり;
nは、0、1、2または3であり;
pは、0、1または2であり;かつ、
zは、0、1、2または3である。]
またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩に関する。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では:
Yは、OまたはSであり、
は、窒素またはCRであり、
は、窒素またはCRであり、
は、窒素またはCRであり、かつ、
は、窒素またはCRであり、
ただし、X、XおよびXの少なくとも1つは窒素であり;
、R、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;
各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRおよび-(C1-6)アルキルからなる群から選択され;
は、-(C1-6)アルキルであり;
各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
nは、0、1、2または3であり;かつ、
zは、0、1、2または3である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、YはOである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、YはSである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Xは窒素である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Xは窒素である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Xは窒素である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Xは窒素である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、X、XおよびXの少なくとも1つは窒素であり、X、X、XおよびXの2個以下は窒素である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、Rは、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、Rは水素である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、Rは、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、Rは、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、Rは、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、Rは水素である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、XはCRであり、XはCRであり、Xは窒素である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、Xは窒素であり、XはCRであり、XはCRである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、XはCRであり、XはCRであり、Xは窒素であり、XはCRである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Xは窒素であり、XはCRであり、Xは窒素であり、XはCRである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Xは窒素であり、XはCRであり、XはCRであり、Xは窒素である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはフェニルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロシクリルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロシクロアルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり;各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-F、-Cl、-NHまたは-CHである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-F、-NHまたは-CHである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-Fまたは-CHである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソまたは-CHである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に-(C1-6)アルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に-CHである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、zは1、2または3であり、各Rは独立に、-CH、-F、-Cl、オキソまたは-NHである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは水素である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-(C1-6)アルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、-CH、-CHCHまたは-CH(CHである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-CHである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-NRである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-NHである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、ハロまたは-O(C1-6)ハロアルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは1または2であり、各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは1であり、Rは-Fである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは1であり、Rは-OCFである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは2であり、各Rは-Fである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、-CH、-CHCHまたは-CH(CHであり;nは1または2であり;各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、構造:
を有し、ここで、R7aおよびR7bのそれぞれは独立に、水素、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aおよびR7bのそれぞれは独立に、水素、ハロまたは-O(C1-6)ハロアルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは、-Fまたは-OCFである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7bは、水素または-Fである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは、-Fまたは-OCFであり、R7bは、水素または-Fである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは-Fであり、R7bは水素である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、RおよびRのそれぞれは独立に、水素または-(C1-6)アルキルである。
式(I)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
YはOであり;
、X、XおよびXは、式(I)に関して定義される通りであり;
、R、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、-CF、Clまたはシアノであり;
環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;
各Rは独立に、オキソ、-F、-CHまたは-NHであり;
は、-CH、-CHCHまたは-CH(CHであり;
各Rは独立に、-Fまたは-OCFであり;
zは、0、1、2または3であり;かつ、
nは、1または2である。
別の態様では、本発明は、式(I-A)の化合物:
[式中、
Yは、OまたはSであり;
、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
環Bは、フェニルまたは1もしくは2個の窒素環原子を含む5員もしくは6員ヘテロシクリルであり;
各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキル、-(C1-6)ハロアルキル、-COOR、-C(O)NRまたは-S(O)であり;
は、水素、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-NRであり;
各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり:
は、水素、-OH、-NR、-(C1-6)-アルキルまたは-(C1-6)-ハロアルキルであり;
nは、0、1、2または3であり;
pは、0、1または2であり;かつ、
zは、0、1、2または3である。]
またはその薬学上許容可能な塩もしくは互変異性体に関する。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
Yは、OまたはSであり;
、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;
各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルであり;
は-(C1-6)アルキルであり;
各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
nは、0、1、2または3であり;かつ、
zは、0、1、2または3である。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、YはOである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、YはSである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態ではRは水素である。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはフェニルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロシクリルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロシクロアルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-F、-Cl、-NHまたは-CHである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-F、-NHまたは-CHである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-Fまたは-CHである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソまたは-CHである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に-(C1-6)アルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に-CHである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、zは1、2または3であり、各Rは独立に、-CH、-F、-Cl、オキソまたは-NHである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは水素である。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-(C1-6)アルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、-CH、-CHCHまたは-CH(CHである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-CHである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-NRである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-NHである。
式(I-A)の化合物、またはその互変異性体、またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、ハロまたは-O(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは、1または2であり、各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは1であり、Rは-Fである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは1であり、Rは-OCFである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは2であり、各Rは-Fである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、-CH、-CHCHまたは-CH(CHであり;nは1または2であり;各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、構造:
を有し、ここで、R7aおよびR7bのそれぞれは独立に、水素、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aおよびR7bのそれぞれは独立に、水素、ハロまたは-O(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは、-Fまたは-OCFである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7bは、水素または-Fである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは、-Fまたは-OCFであり、R7bは、水素または-Fである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは-Fであり、R7bは水素である。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、RおよびRのそれぞれは独立に、水素または-(C1-6)アルキルである。
式(I-A)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
YはOであり;
、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、-CF、Clまたはシアノであり;
環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;
各Rは独立に、オキソ、-F、-CHまたは-NHであり;
は、-CH、-CHCHまたは-CH(CHであり;
各Rは独立に、-Fまたは-OCFであり;
zは、0、1、2または3であり;かつ
nは、1または2である。
別の態様では、本発明は、式(I-B)の化合物:
[式中、
Yは、OまたはSであり;
、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
環Bは、フェニルまたは1もしくは2個の窒素環原子を含む5員もしくは6員ヘテロシクリルであり;
各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキル、-(C1-6)ハロアルキル、-COOR、-C(O)NRまたは-S(O)であり;
は、水素、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-NRであり;
各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
は、水素、-OH、-NR、-(C1-6)-アルキルまたは-(C1-6)-ハロアルキルであり;
nは、0、1、2または3であり;
pは、0、1または2であり;かつ、
zは、0、1、2または3である。]
またはその薬学上許容可能な塩もしくは互変異性体に関する。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
Yは、OまたはSであり;
、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;
各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルであり;
は-(C1-6)アルキルであり;
各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
nは、0、1、2または3であり;かつ、
zは、0、1、2または3である。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、YはOである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、YはSである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは水素である。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは水素である。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはフェニルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロシクリルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロシクロアルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-F、-Cl、-NHまたは-CHである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-F、-NHまたは-CHである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-Fまたは-CHである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソまたは-CHである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に-(C1-6)アルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に-CHである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、zは、1、2または3であり、各Rは独立に、-CH、-F、-Cl、オキソまたは-NHである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは水素である。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-(C1-6)アルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、-CH、-CHCHまたは-CH(CHである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-CHである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-NRである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-NHである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、ハロまたは-O(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは、1または2であり、各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは1であり、Rは-Fである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは1であり、Rは-OCFである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは2であり、各Rは-Fである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、-CH、-CHCHまたは-CH(CHであり;nは、1または2であり;各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、構造:
を有し、ここで、R7aおよびR7bのそれぞれは独立に、水素、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aおよびR7bのそれぞれは独立に、水素、ハロまたは-O(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは、-Fまたは-OCFである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7bは、水素または-Fである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは、-Fまたは-OCFであり、R7bは、水素または-Fである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは-Fであり、R7bは水素である。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、RおよびRのそれぞれは独立に、水素または-(C1-6)アルキルである。
式(I-B)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
YはOであり、
、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、-CF、Clまたはシアノであり;
環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;
各Rは独立に、オキソ、-F、-CHまたは-NHであり;
は、-CH、-CHCHまたは-CH(CHであり;
各Rは独立に、-Fまたは-OCFであり;かつ、
nは、1または2である。
別の態様では、本発明は、式(I-C)の化合物:
[式中、
Yは、OまたはSであり;
、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
環Bは、フェニルまたは1もしくは2個の窒素環原子を含む5員もしくは6員ヘテロシクリルであり;
各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキル、-(C1-6)ハロアルキル、-COOR、-C(O)NRまたは-S(O)であり;
は、水素、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-NRであり;
各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
は、水素、-OH、-NR、-(C1-6)-アルキルまたは-(C1-6)-ハロアルキルであり;
nは、0、1、2または3であり;
pは、0、1または2であり;かつ、
zは、0、1、2または3である。]
またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩に関する。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
Yは、OまたはSであり;
、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;
各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルであり;
は-(C1-6)アルキルであり;
各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
nは、0、1、2または3であり;かつ、
zは、0、1、2または3である。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは水素である。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは水素である。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはフェニルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロシクリルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロシクロアルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-F、-Cl、-NHまたは-CHである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-F、-NHまたは-CHである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-Fまたは-CHである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソまたは-CHである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に-(C1-6)アルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に-CHである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、zは、1、2または3であり、各Rは独立に、-CH、-F、-Cl、オキソまたは-NHである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは水素である。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-(C1-6)アルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、-CH、-CHCHまたは-CH(CHである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-CHである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-NRである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-NHである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、ハロまたは-O(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは、1または2であり、各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは1であり、Rは-Fである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは1であり、Rは-OCFである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは2であり、各Rは-Fである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、-CH、-CHCHまたは-CH(CHであり;nは、1または2であり;各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、構造:
を有し、ここで、R7aおよびR7bのそれぞれは独立に、水素、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aおよびR7bのそれぞれは独立に、水素、ハロまたは-O(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは、-Fまたは-OCFである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7bは、水素または-Fである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは、-Fまたは-OCFであり、R7bは、水素または-Fである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは-Fであり、R7bは水素である。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、RおよびRのそれぞれは独立に、水素または-(C1-6)アルキルである。
式(I-C)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
Yは、Oであり;
、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、-CF、Clまたはシアノであり;
環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;
各Rは独立に、オキソ、-F、-CHまたは-NHであり;
は、-CH、-CHCHまたは-CH(CHであり;
各Rは独立に、-Fまたは-OCFであり;
zは、0、1、2または3であり;かつ、
nは、1または2である。
別の態様では、本発明は、式(I-D)の化合物:
[式中、
Yは、OまたはSであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
環Bは、フェニルまたは1もしくは2個の窒素環原子を含む5員もしくは6員ヘテロシクリルであり;
各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキル、-(C1-6)ハロアルキル、-COOR、-C(O)NRまたは-S(O)であり;
は、水素、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-NRであり;
各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
は、水素、-OH、-NR、-(C1-6)-アルキルまたは-(C1-6)-ハロアルキルであり;
nは、0、1、2または3であり;
pは、0、1または2であり;かつ、
zは、0、1、2または3である。]
またはその薬学上許容可能な塩もしくは互変異性体に関する。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
Yは、OまたはSであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;
各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルであり;
は-(C1-6)アルキルであり;
各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
nは、0、1、2または3であり;かつ、
zは、0、1、2または3である。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、YはOである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、YはSである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは水素である。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはフェニルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロシクリルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロシクロアルキルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-F、-Cl、-NHまたは-CHである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-F、-NHまたは-CHである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-Fまたは-CHである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソまたは-CHである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に-(C1-6)アルキルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に-CHである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、zは、1、2または3であり、各Rは独立に、-CH、-F、-Cl、オキソまたは-NHである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは水素である。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-(C1-6)アルキルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、-CH、-CHCHまたは-CH(CHである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-CHである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-NRである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-NHである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、ハロまたは-O(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは、1または2であり、各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは1であり、Rは-Fである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは1であり、Rは-OCFである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは2であり、各Rは-Fである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、-CH、-CHCHまたは-CH(CHであり;nは、1または2であり;各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、構造:
を有し、ここで、R7aおよびR7bのそれぞれは独立に、水素、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aおよびR7bのそれぞれは独立に、水素、ハロまたは-O(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは、-Fまたは-OCFである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7bは、水素または-Fである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは、-Fまたは-OCFであり、R7bは、水素または-Fである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは-Fであり、R7bは水素である。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、RおよびRのそれぞれは独立に、水素または-(C1-6)アルキルである。
式(I-D)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
YはOであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-CF、Clまたはシアノであり;
環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;
各Rは独立に、オキソ、-F、-CHまたは-NHであり;
は、-CH、-CHCHまたは-CH(CHであり;
各Rは独立に、-Fまたは-OCFであり;
zは、0、1、2または3であり;かつ、
nは、1または2である。
別の態様では、本発明は、式(I-E)の化合物:
[式中、
Yは、OまたはSであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
環Bは、フェニルまたは1もしくは2個の窒素環原子を含む5員もしくは6員ヘテロシクリルであり;
各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキル、-(C1-6)ハロアルキル、-COOR、-C(O)NRまたは-S(O)であり;
は、水素、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-NRであり;
各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
は、水素、-OH、-NR、-(C1-6)-アルキルまたは-(C1-6)-ハロアルキルであり;
nは、0、1、2または3であり;
pは、0、1または2であり;かつ、
zは、0、1、2または3である。]
またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩に関する。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
Yは、OまたはSであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;
各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルであり;
は-(C1-6)アルキルであり;
各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
nは、0、1、2または3であり;かつ
zは、0、1、2または3である。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、YはOである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、YはSである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、ハロ、シアノまたは-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、水素、-CF、-Clまたはシアノである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはフェニルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロシクリルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロシクロアルキルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-F、-Cl、-NHまたは-CHである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-F、-NHまたは-CHである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソ、-Fまたは-CHである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピリジニルであり、各Rは独立に、オキソまたは-CHである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に、-(C1-6)アルキルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、環Bはピラゾリルであり、各Rは独立に-CHである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、zは、1、2または3であり、各Rは独立に、-CH、-F、-Cl、オキソまたは-NHである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは水素である。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-(C1-6)アルキルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、-CH、-CHCHまたは-CH(CHである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-CHである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-NRである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは-NHである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、ハロまたは-O(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは、1または2であり、各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは1であり、Rは-Fである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは1であり、Rは-OCFである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、nは2であり、各Rは-Fである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、Rは、-CH、-CHCHまたは-CH(CHであり;nは、1または2であり;各Rは独立に、-Fまたは-OCFである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、構造:
を有し、ここで、R7aおよびR7bのそれぞれは独立に、水素、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aおよびR7bのそれぞれは独立に、水素、ハロまたは-O(C1-6)ハロアルキルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは、-Fまたは-OCFである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7bは、水素または-Fである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは、-Fまたは-OCFであり、R7bは、水素または-Fである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、R7aは-Fであり、R7bは水素である。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
は、
である。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、RおよびRのそれぞれは独立に、水素または-(C1-6)アルキルである。
式(I-E)の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩のある実施形態では、
YはOであり;
およびRのそれぞれは独立に、水素、-CF、Clまたはシアノであり;
環Bは、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;
各Rは独立に、オキソ、-F、-CHまたは-NHであり;
は、-CH、-CHCHまたは-CH(CHであり;
各Rは独立に、-Fまたは-OCFであり;
zは、0、1、2または3であり;かつ、
nは、1または2である。
別の態様では、本発明は、以下から選択される化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩に関する。



別の態様では、本発明は、
である化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩に関する。
鏡像異性体、ジアステレオマーおよび多形体
式(I)および(I-A)~(I-E)を含む本明細書に開示される式のいずれかに従う化合物、または本発明のその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体は、1または2以上の不斉中心(すなわち、キラル中心とも呼ばれる)を含んでもよく、従って、光学形態で(例えば、別個の鏡像異性体、ジアステレオマーもしくはその他の立体異性体として、またはそれらの混合物として)、およびラセミ形態で存在し得る。これらの別個の化合物、立体異性体およびそれらの混合物は総て、本発明の範囲に含まれる。
キラル炭素原子などのキラル中心はまた、アルキル基などの置換基に存在してもよい。式(I)および(I-A)~(I-E)を含む本明細書に開示される式または本発明のその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体のいずれか、または本明細書に示される化学構造のいずれかに存在するキラル中心の立体化学が明示されていない場合、その構造は総ての別個の立体異性体および総てのその混合物を包含することを意図する。よって、1または2以上のキラル中心を含む本発明の化合物またはその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体は、ラセミ混合物、鏡像異性体的に富化された混合物または鏡像異性体的に純粋な別個の立体異性体として使用され得る。
1または2以上の不斉中心を含む、式(I)および(I-A)~(I-E)を含む本明細書に開示される式のいずれかに従う化合物、または本発明のその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体の別個の立体異性体は、当業者に公知の方法によって分割され得る。例えば、このような分割は、
(1)ジアステレオ異性体塩、複合体もしくはその他の誘導体の形成;
(2)立体異性体特異的試薬との選択的反応、例えば、酵素的酸化もしくは還元;または
(3)キラル環境における(例えば、キラルリガンドが結合したシリカなどのキラル支持体上での、またはキラル溶媒の存在下での)、気液クロマトグラフィーもしくは液体クロマトグラフィー
により行うことができる。当業者ならば、所望の立体異性体が上記の分割手順の1つによって別の化学実体(chemical entity)に変換される場合、所望の形態を遊離させるためにさらなる工程が必要とされることを認識するであろう。
あるいは、特定の立体異性体は、光学的に活性な試薬、基質、触媒もしくは溶媒を使用する不斉合成によって、または不斉変換により一方の鏡像異性体をもう一方の鏡像異性体に変換することによって合成され得る。
開示される化合物またはその塩が構造によって命名または描写される場合、その化合物または塩(その溶媒和物(特に、水和物)を含む)は、結晶形、非結晶形またはそれらの混合物で存在し得ることが理解されるべきである。化合物またはその塩もしくは溶媒和物(特に、水和物)はまた、多形(すなわち、異なる結晶形で存在する能力)を示し得る。これらの異なる結晶形は一般に、「多形体」として知られる。
構造によって命名または描写される場合、開示される化合物またはその溶媒和物(特に、水和物)は、その総ての多形体の含むことが理解されるべきである。
多形体は同じ化学組成を持つが、パッキング、幾何学的配置、および結晶固体状態のその他の記述的性質が異なる。従って、多形体は、形状、密度、硬度、変形性、安定性および溶解特性などの物理的性質が異なる場合がある。多形体は通常、異なる融点、IRスペクトルおよびX線粉末回折パターンを示し、これらを同定に使用することができる。当業者ならば、例えば、化合物の結晶化/再結晶に使用する条件を変更または調整することにより、異なる多形体を製造できることを認識するであろう。
1つの態様において、本発明は、1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンまたはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩を結晶形で提供する。
1つの実施形態では、本発明は、1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを結晶形で提供する。
別の実施形態では、本発明は、約6.3、約7.4、約10.0および/または約12.6にピーク(°2θ)を有するXRPD(X線粉末回折)パターンを示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に表1に示されるようなピークを含んでなるXRPD形態1を示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に図1に従うXRPDパターン1を示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、約49℃にDSC吸熱開始を示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に図2に従うDSCを示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、約6.9、約8.2、約10.8、約13.5および/または約14.8にピーク(°2θ)を有するXRPD(X線粉末回折)パターンを示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に表1に示されるようなピークを含んでなるXRPD形態2を示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に図3に従うXRPDパターン2を示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、約41℃にDSC吸熱開始を示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に図4に従うDSCを示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、約7.1、約9.3、約10.2、約13.8および/または約15.0にピーク(°2θ)を有するXRPD(X線粉末回折)パターンを示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に表1に示されるようなピークを含んでなるXRPD形態3を示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に図5に従うXRPDパターン3を示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、約3.9、約7.0、約7.3、約7.6および/または約9.0にピーク(°2θ)を有するXRPD(X線粉末回折)パターンを示すことを特徴とする、1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に表1に示されるようなピークを含んでなるXRPD形態4を示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、実質的に図6に従うXRPDパターン4を示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、約42℃にDSC吸熱開始を示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
別の実施形態では、本発明は、図7に実質的に従うDSCを示すことを特徴とする1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを提供する。
本明細書において、XRPDパターンにおいて所定の値にピークがあることが示される場合、これは通常、そのピークが引用される値の±0.2以内、例えば±0.1以内であることを意味する。
本明細書でDSCにおいて温度が所定の値にあることが示される場合、これは通常、その温度が引用される値の±0.2℃以内、例えば±0.1℃以内であることを意味する。

それらは薬剤で使用される可能性があるため、式(I)および(I-A)~(I-E)を含む本明細書に開示される式のいずれかの化合物および/または本発明のその対応する互変異性体の塩は、好ましくは薬学上許容可能な塩である。薬学上許容可能な塩には、とりわけ、Berge, Bighley and Monkhouse J.Pharm.Sci (1977) 66, pp 1-19に記載されているもの、またはPH Stahl and CG Wermuth, editors, Handbook of Pharmaceutical Salts; Properties, Selection and Use, Second Edition Stahl/Wermuth: Wiley-VCH/VHCA, 2011に列挙されているものが含まれる。薬学上許容可能でない塩も、例えば、本明細書に開示される式のいずれかの化合物またはその薬学上許容可能な塩の調製における中間体として使用可能である。
好適な薬学上許容可能な塩としては、酸付加塩または塩基付加塩を含み得る。このような塩基付加塩は、本明細書に開示される式(式(I)および(I-A)~(I-E)を含む)のいずれかの化合物および/または本発明のその対応する互変異性体と、適当な塩基を、場合により有機溶媒などの好適な溶媒中で反応させて塩を得ることにより形成することができ、これを結晶化および濾過を含む種々の方法により単離することができる。
このような酸付加塩は、本明細書に開示される式(式(I)および(I-A)~(I-E)を含む)のいずれかの化合物および/または本発明のその対応する互変異性体と、適当な酸を、場合により有機溶媒などの好適な溶媒中で反応させて塩を得ることにより形成することができ、これを結晶化および濾過を含む種々の方法により単離することができる。
塩は、本明細書に開示される式(式(I)および(I-A)~(I-E)を含む)のいずれかの化合物および/または本発明のその対応する互変異性体の最終的な単離および精製中にin situで生成される場合もある。本明細書に開示される式(式(I)および(I-A)~(I-E)を含む)のいずれかの塩基性化合物および/または本発明のその対応する互変異性体が塩として単離される場合、その化合物の対応する遊離塩基形態は、塩を無機塩基または有機塩基で処理することを含む当技術分野で公知の任意の好適な方法によって調製され得る。同様に、カルボン酸または他の酸性官能基を含む、本明細書に開示される式(式(I)および(I-A)~(I-E)を含む)のいずれかの化合物および/または本発明のその対応する互変異性体が、塩として単離される場合、その化合物の対応する遊離酸形態は、塩を無機酸または有機酸で処理することを含む当技術分野で公知の任意の好適な方法によって調製され得る。
例えば、本発明の化合物が塩基である(塩基性部分を含む)場合、所望の塩形態は、遊離塩基を、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など)または有機酸(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸(例えば、グルクロン酸またはガラクツロン酸)、α-ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸または酒石酸)、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸またはグルタミン酸)、芳香族酸(例えば、安息香酸または桂皮酸)、スルホン酸(例えば、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸)など)で処理することを含む、当技術分野で公知の任意の好適な方法によって調製され得る。
発明の塩基性化合物が塩として単離される場合、その化合物の対応する遊離塩基形は、塩を無機または有機塩基、好適には、化合物の遊離塩基形態よりもpKaが高い無機または有機塩基で処理することを含む、当技術分野で公知の任意の好適な方法によって調製され得る。
本発明の化合物が酸である(酸性部分を含む)場合、所望の塩は、遊離酸をアミン(第1級、第2級または第3級)、水酸化アルカリ金属または水酸化アルカリ土類金属などの無機または有機塩基で処理することを含む、当技術分野で公知の任意の好適な方法によって調製され得る。好適な塩の具体例としては、グリシンおよびアルギニンなどのアミノ酸、アンモニア、第1級、第2級および第3級アミンならびに環状アミン(例えば、エチレンジアミン、ジシクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ピペリジン、モルホリンおよびピペラジン)から誘導される有機塩、ならびにナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウムおよびリチウムから誘導される無機塩が含まれる。
本発明のある種の化合物は、1当量またはそれ以上の酸(化合物が塩基性部分を含む場合)または塩基(化合物が酸性部分を含む場合)と塩を形成することができる。本発明は、その範囲に可能性のある総ての化学量論および非化学量論塩形成を含む。本明細書で定義される式(I)および(I-A)~(I-E)を含む本明細書に開示される式のいずれかの化合物が2または3つ以上の塩基性部分を含む場合、塩形成の化学量論は1当量、2当量またはそれを超える酸を含み得ると理解される。このような塩は、1個、2個またはそれを超える酸対イオンを含み、例えば、二塩酸塩である。本明細書に開示される式(式(I)および(I-A)~(I-E)を含む)のいずれかの化合物および/または本発明のその対応する互変異性体の薬学上許容可能な塩の化学量論および非化学量論形態は、例えば対イオンが2つ以上の酸性プロトンを含むような亜化学量論塩を含め、本発明の範囲に含まれる。
本発明の化合物は酸部分および塩基部分の両方を含み得るので、薬学上許容可能な塩は、これらの化合物をそれぞれアルカリ試薬または酸試薬で処理することによって調製され得る。よって、本発明はまた、本発明の化合物のある薬学上許容可能な塩、例えば塩酸塩の、本発明の化合物の別の薬学上許容可能な塩、例えばナトリウム塩への変換を提供する。
代表的な薬学上許容可能な酸付加塩としては、限定するものではないが、4-アセトアミド安息香酸塩、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、安息香酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、酪酸塩、エデト酸カルシウム、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩(カンシル酸塩)、カプリン酸塩(デカン酸塩)、カプロン酸塩(ヘキサン酸塩)、カプリル酸塩(オクタン酸塩)、桂皮酸塩、クエン酸塩、シクラミン酸塩、ジグルコン酸塩、2,5-ジヒドロキシ安息香酸塩、ジコハク酸塩、ドデシル硫酸塩(エストール酸塩)、エデト酸塩(エチレンジアミン四酢酸塩)、エストール酸塩(ラウリル硫酸塩)、エタン-1,2-ジスルホン酸塩(エジシル酸塩)、エタンスルホン酸塩(エシル酸塩)、ギ酸塩、フマル酸塩、ガラクタル酸塩(ムチン酸塩)、ゲンチジン酸塩(2,5-ジヒドロキシ安息香酸塩)、グルコヘプトン酸塩(グルセプト酸塩)、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、グルタミン酸塩、グルタル酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、馬尿酸塩、ヒドラバミン(N,N’-ジ(デヒドロアビエチル)-エチレンジアミン)、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、イソ酪酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩(メシル酸塩)、メチル硫酸塩、ムチン酸塩、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸塩(ナパジシル酸塩)、ナフタレン-2-スルホン酸塩(ナプシル酸塩)、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、p-アミノベンゼンスルホン酸塩、p-アミノサリシクラート(p-aminosalicyclate)、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パントテン酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルエチルバルビタール酸塩、リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩)、ピログルタミン酸塩、ピルビン酸塩、サリチル酸塩、セバシン酸塩、ステアリン酸塩、スバセチン酸塩、コハク酸塩、スルファミン酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩(8-クロロテロフィリン酸塩)、チオシアン酸塩、トリエチオジド、ウンデカン酸塩、ウンデシレン酸塩および吉草酸塩が含まれる。
代表的な薬学上許容可能な塩基付加塩としては、限定するものではないが、アルミニウム、2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール(TRIS、トロメタミン)、アルギニン、ベネタミン(N-ベンジルフェネチルアミン)、ベンザチン(N,N’-ジベンジルエチレンジアミン)、ビス-(2-ヒドロキシエチル)アミン、ビスマス、カルシウム、クロロプロカイン、コリン、クレミゾール(1-pクロロベンジル-2-ピロリルジン-1’-イルメチルベンズイミダゾール)、シクロヘキシルアミン、ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、ジエチルトリアミン、ジメチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ドーパミン、エタノールアミン、エチレンジアミン、L-ヒスチジン、鉄、イソキノリン、レピジン、リチウム、リシン、マグネシウム、メグルミン(N-メチルグルカミン)、ピペラジン、ピペリジン、カリウム、プロカイン、キニーネ、キノリン、ナトリウム、ストロンチウム、t-ブチルアミンおよび亜鉛が含まれる。
溶媒和物
本発明の化合物またはその薬学上許容可能な塩は、溶媒和形態および非溶媒和形態で存在し得る。結晶形にある、本発明の化合物またはその薬学上許容可能な塩またはその互変異性体の溶媒和物について、当業者は、結晶化の際に溶媒分子が結晶格子に組み込まれた薬学上許容可能な溶媒和物が形成され得ることを認識するであろう。溶媒和物は、エタノール、イソプロパノール、DMSO、酢酸、エタノールアミンおよび酢酸エチルなどの非水性溶媒を含む場合もあるし、または結晶格子に組み込まれる溶媒として水を含む場合もある。水が結晶格子に組み込まれる溶媒である溶媒和物は、一般に「水和物」と呼ばれる。水和物としては、化学量論水和物ならびに種々の量の水を含む組成物が含まれる。
重水素化化合物
本発明はまた、式(I)および(I-A)~(I-E)を含む本明細書に開示される式のいずれかの化合物または本発明のその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体の種々の重水素化形態を含む。炭素原子と結合している各利用可能な水素原子は、重水素原子で独立に置換されてもよい。
当業者ならば、式(I)および(I-A)~(I-E)を含む本明細書に開示される式のいずれかの化合物または本発明のその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体の重水素化形態を合成する方法を知っている。例えば、アルキル基などの重水素化材料は、従来の技術(例えば、Aldrich Chemical Co.、ミルウォーキー、WI、カタログ番号489,689-2から入手可能なメチル-d-アミン)によって調製可能である。
同位体
本発明はまた、1または2以上の原子が自然界に最もよく見られる原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子で置換されていること以外は、式(I)および(I-A)~(I-E)を含む本明細書に開示される式のいずれかに列挙されているものまたは本発明のその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体と同一である同位体標識化合物も含む。
本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、フッ素、ヨウ素および塩素の同位体、例えば、H、11C、14C、18F、123Iまたは125Iが含まれる。
上述の同位体および/または他の原子の他の同位体を含む本発明の化合物およびその化合物の薬学上許容可能な塩は、本発明の範囲内にある。本発明の同位体標識化合物、例えば、Hまたは14Cなどの放射性同位体が組み込まれているものは、薬剤および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化、すなわち、H同位体、および炭素-14、すなわち、14C同位体は、調製が容易で検出力があるために特に好ましい。11C同位体および18F同位体は、PET(陽電子放射断層撮影法)において特に有用である。
純度
本発明の化合物は医薬組成物での使用を意図しているため、それらはそれぞれ実質的に純粋な形態、例えば少なくとも純度60%、より好適には少なくとも純度75%、好ましくは少なくとも純度85%、特に少なくとも純度98%の形態で提供されることが好ましいことが容易に理解されるであろう(%は重量対重量基準である)。化合物の不純調製物は、医薬組成物に使用されるより純粋な形態を調製するために使用することができる。
式(I)および(I-A)~(I-E)を含む本明細書に開示される式のいずれかの化合物または本発明のその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体は、立体異性体、位置異性体またはジアステレオ異性体の形態で存在し得ることが認識されるであろう。
互変異性体
さらに、本発明の化合物は、互変異性体または互変異性体形態として存在し得る。互変異性体は、容易に相互変換する化学化合物の構造異性体または構成異性体であると、化学技術分野では従来から理解されている。この反応は一般にプロトンの再配置をもたらす。構造異性体または構成異性体(IUPACによる)は、同じ分子式を持つ分子が異なる結合パターンおよび原子構成を持つ異性体の一種であり、分子結合が常に同じ順序で空間的配置のみが異なる立体異性体とは対照的である。互変異性化という概念は、互変異性(tautomerism)と呼ばれる。この2つを相互に変換する化学反応は互変異性化と呼ばれる。互変異性体を、化学共鳴における「寄与構造」の描写と混同しないよう注意が必要である。互変異性体は別個の化学種であり、従って分光学的データの違いによって識別することができるが、共鳴構造は単に利便的な描写であって物理的には存在しない。
例えば、2-ピリドン環は、窒素と結合しているプロトンが酸素に移動して、互変異性体形態2-ヒドロキシピリジンを得ることができる互変異性を示す。
合成スキームおよび調製の一般法
本発明はまた、本明細書に開示される式(式(I)および(I-A)~(I-E)を含む)のいずれかの化合物または本発明のその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体を作製する工程に関する。
本明細書に開示される式のいずれかの化合物または本発明のその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体は、以下のスキームに記載されるような、より具体的には、本明細書の実施例のセクションに従う例示的化合物により例示されるような従来の有機合成を用いて、または有機化学者の知識を利用することにより、任意の数の工程により作製することができる。好適な合成経路は、以下の一般反応スキームで表される。
これらのスキームに示される合成は、本明細書で概要を示した反応との適合を得るために必要であれば適宜保護された適当な前駆体を用いて、定義される様々な異なる官能基を有する本明細書に開示される式のいずれかにより定義される本発明の化合物を生成するために適用できる。これらのスキームはそこに定義される化合物でのみ示されるが、それらは本発明の化合物を作製するために使用可能な工程の例示である。
中間体(本発明の化合物の調製において使用される化合物)はまた、塩としても存在し得る。よって、中間体に関して、「式(数字)の化合物」という句は、その構造式を有する化合物またはその薬学上許容可能な塩を意味する。
本発明の化合物は、以下のスキームに示される手順を用いて、または当業者に公知の適当な合成有機化学手順および方法論を適用することにより得ることができる。
これらのスキームに示される方法は、適当な前駆体を用いて、様々な異なるY、X、X、X、X、R、R、R、R、R、R、R、R、R、n、R7aおよびR7b基(式(I)および(I-A)~(I-E)の化合物に関して上記に示される説明)を含む本発明の化合物を調製するために使用可能である。
当業者ならば、本発明の化合物(例えば、式(I)および(I-A)~(I-E)の化合物またはその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体)の調製において、望ましくない副反応を避けるために、分子または適当な中間体の1または2以上の感受性基を保護することが必要であるおよび/または望ましい場合があることを認識するであろう。当業者ならば、本明細書に記載の置換基が本明細書に記載の合成方法と適合しない場合、その置換基はそれらの反応条件に対して安定である好適な保護基で保護してもよいことを認識するであろう。保護基は、所望の中間体または目的化合物を提供するために一連の反応の適切な時点で除去することができる。本発明に従って使用するために好適な保護基は当業者に周知であり、従来の方法で使用可能である。例えば、T.W. Green and P.G.M Wetsによる“Protective Groups in Organic Synthesis”(Wiley & Sons, 1991)またはP. J. Kocienskiによる“Protecting Groups”(Georg Thieme Verlag, 1994)。必要であれば、次に脱保護により、一般に開示されている性質の化合物が得られる。
場合によって、置換基は、使用する反応条件下で反応性があるように特に選択することができる。これらの状況下で、これらの反応条件は、選択された置換基を中間体化合物として有用であるかまたは目的化合物における所望の置換基である別の置換基に変換する。
以下に示すスキームは式(I)および(I-A)~(I-E)の化合物を調製するための代表的な方法であるが、それらは本発明の化合物を作製するために使用可能な工程の例示であることを意図するにすぎない。
化合物名は、マサチューセッツ州ウォルサム、ウィンターストリート940のPerkin Elmerから入手可能なソフトウエア命名プログラムChemDraw Ultra v12.0(http://www.perkinelmer.com/)を用いて生成した。
本発明の化合物の調製は一般に、N-置換-2-アミノ芳香族酸誘導体I-4の合成で始まる(スキームI)。適宜置換された2-ハロ芳香族酸I-1を標準的な条件下でエステル化すると対応するエステルI-2が得られる。一般に、エステル化反応は、酸性条件でアルコールの存在下、または塩基性条件で、好適なアルキルハリドの存在下で行われる。2-ハロ芳香族エステルI-2(L=Cl、BrまたはI)を適当なアニリンまたはアミン(R5’-NH、ここで、R5’は置換フェニル基である)と反応させると、対応するN-置換-2-アミノ芳香族エステルI-3が得られる。一般に、この反応は、高温下、標準的な加熱またはマイクロ波照射を用い、適当な溶媒中(例えば、1,4-ジオキサン、トルエンまたは2-エトキシエタノール中)、触媒(例えば、Pd(dba)またはCu/CuO)、好適なリガンド(例えば、BINAPまたはXantphos)および無機塩基(一般にCsCOまたはKCO)の存在下で行われる。
中間体I-3は、あるいは上記と同様のカップリング条件下で、2-アミノ芳香族エステルI-5を適当なアリールハリド(R5’-X、ここで、R5’は置換フェニル基である)と反応させることによって調製することもできる。このような反応は当業者に周知である。エステルI-3の対応するN-置換-2-アミノ芳香族酸誘導体(I-4)への鹸化は一般に、標準的な塩基性条件下、好適な溶媒または溶媒系、例えば、メタノール/HO、エタノール/HO、またはTHF/HO中、LiOH、KOHまたはNaOHなどの塩基を用いて行われる。このような条件は当業者に周知である。
当業者に容易に明らかとなる別のアプローチは、2-ハロ芳香族エステルI-1を適当なアニリンまたはアミン(R5’-NH)と反応させて直接化合物I-4を得るものである。反応条件は、I-2からI-3への変換に関して上記したものと同様である。この反応はまた、高温下でp-トルエンスルホン酸または酢酸などの酸性条件下で行うこともできる。
中間体I-4の調製はまた、I-2からI-3への変換に関して上記したものと同様のカップリング条件下での、エステルI-2(L=Cl)と適当なアニリンまたはアミン(R5’-NH)とのカップリング反応によって得ることもできる。
スキームIに示したように調製した中間体N-置換-2-アミノ芳香族酸誘導体I-4は、スキームIIに概説するようにII-2へ変換することができる。当業者に公知の種々のアミドカップリング条件下で、I-4と好適な2-アルコキシ-アザ複素環B-NH、例えば、2-メトキシ-4-アミノピリジンをカップリングすると、対応するアミドII-1が得られる。例えば、好適な溶媒、一般にDMF、DMAまたはアセトニトリル中、トリエチルアミン、またはヒューニッヒ塩基(ジイソプロピルエチルアミン)のようなアミン塩基の存在下で、EDC/HOBT、HATU、HBTUまたはT3Pのような標準的なカップリング試薬を使用することができる。あるいは、塩化チオニルまたは塩化オキサリルのような試薬を用い、酸を対応する酸塩化物に変換し、次に、ジクロロメタンまたはピリジンなどの適当な溶媒中で、ピリジン、2,6-ルチジン、トリエチルアミンまたはヒューニッヒ塩基などの酸スカベンジャーまたは塩基の存在下で、この酸塩化物を好適な2-アルコキシ-アザ複素環B-NH(2-メトキシ-4-アミノピリジンなど)と反応させて所望のカップリング生成物II-1を得ることができる。
II-2の場合と同様に、この環系の形成は、II-1とホルムアルデヒドまたは好適な等価物との反応を含む。例えば、この反応は、酸、好ましくは、PTSAまたは硫酸の存在下、気体ホルムアルデヒドとしてのホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドまたはs-トリオキサンを用いて行うことができる。あるいは、この環系は、ホルムアルデヒド等価物としてのジヨードメタンまたはクロロヨードメタンを用いたII-1の反応によって形成することができる。環化反応のこの変形形態では、好適な溶媒、多くの場合、アセトニトリルまたはDMF中で、塩基、一般にCsCOまたはNaHを使用することができる。ホルムアルデヒドまたはジヨードメタンの使用の選択は、基質II-1の特定の反応性の特徴によって異なる。
いくつかの例では、化合物II-2は、最終生成物として得ることもでき、これはまたスキームIIに記載の方法により得ることもできる。
II-2の環Bが適当なハロゲン、特に、塩素、臭素またはヨウ素により置換されている場合、ハロゲンは、適当なカップリング反応条件下での対応するカップリング相手との反応によって他の官能基に置換することができる。カップリング相手としては、好適なアミン、アルコールおよびボロン酸またはエステルが挙げられる。この種の反応は通常、高温下、標準的な加熱またはマイクロ波照射を用い、1,4-ジオキサン、THF、トルエンまたは2-エトキシエタノールなどの適当な溶媒中で、触媒(通常はPd(dba))、好適なリガンド(例えば、tBuXphos、XPhosまたはXantphos)および無機塩基(一般に、KOH、CsCOまたはKCO)の存在下で実現することができる。環Bがフッ素で置換されているいくつかの場合では、DMFのような適当な溶媒中で、塩基、例えば、DIPEAの存在下、SAr反応によって変換を達成することができる。
B=2-アルコキシ-アザ複素環(X1’、X2’およびXのそれぞれが独立に、CまたはNまたはNHであり;R7”はアルキルである)、例えば、6-メトキシピリジン-3-アミンの場合、本発明の化合物の合成を完了するためにはアルコキシ(一般にメトキシ)保護基の除去が必要である場合がある。この変換を達成するための好ましい方法としては、高温下、アセトニトリルのような中性溶媒中での、TMS-クロリドおよびNaIの混合物またはTMS-ヨージドの溶液との反応が含まれる。あるいは、この変換は、高温下、DMFなどの溶媒中で、p-トルエンスルホン酸およびLiClの混合物を用いて達成することができる。
II-2a中、X~Xの1つがC-Clである場合、クロロ基からシアノ基への変換は、高温下、DMFなどの溶媒中で、テトラキスの存在下で、II-2aをシアン化亜鉛またはシアン化銅(I)で処理することにより達成することができ、最終化合物IV-2が得られる。
必要であれば、最終化合物IV-2は、IV-1から、適当な脱保護反応またはスキームIIIに示される好適な方法によって生成することができる。反応および対応する条件の選択は、当業者には明らかである。
あるいは、クロロ基からシアノ基への変換は、II-2aからIV-4への変換に関して上記したものと同様の反応条件を用いた脱保護工程の後に達成され得、最終化合物IV-2が生成する。
B=3-アミノピリジンまたは4-アミノピリジンなどのアザ複素環の場合、本発明の対応するピリジンN-オキシド類似体を生成するために酸化工程が必要となる場合がある。この変換は通常、0℃または室温で、中性溶媒(例えば、DCM)中、酸化剤、例えば、mCPBAの存在下で達成される。
いくつかの特定の例では、さらなる脱保護工程が必要となる場合がある。このような変換は当業者に周知である。例えば、B環が2-アルコキシ-アザ複素環である場合、アルコキシ保護基は、スキームIVに記載されるような手順により除去することができる。
医薬組成物、投与経路および用量
本発明の化合物は、対象に投与する前に医薬組成物中に調合することができる。1つの態様によれば、本発明は、本発明の化合物(すなわち、式(I)および(I-A)~(I-E)を含む本明細書に開示される式のいずれかによって定義される化合物または本発明のその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体)ならびに1または2以上の薬学上許容可能な賦形剤を含んでなる医薬組成物を提供する。1つの態様によれば、本発明は、本発明の化合物(すなわち、式(I)および(I-A)~(I-E)を含む本明細書に開示される式のいずれかによって定義される化合物または本発明のその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体)ならびに薬学上許容可能な賦形剤を含んでなる医薬組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、式(I)および(I-A)~(I-E)を含む本明細書に開示される式のいずれかによって定義される化合物または本発明のその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体;薬学上許容可能な賦形剤;ならびに場合により、1または2以上の他の治療成分を含んでなる医薬組成物または製剤に関する。
本明細書で定義される医薬組成物または製剤は一般に、1種類の本発明の化合物を含有する。しかしながら、特定の実施形態では、医薬組成物は、2種類以上の本発明の化合物を含有してもよい。さらに、本発明の医薬組成物は場合により、1または2以上の付加的な薬学上有効な化合物をさらに含んでなり得る。
薬学上許容可能な賦形剤は、非毒性であり、有効成分の有効性に干渉してはならない。好適な薬学上許容可能な賦形剤は、選択される特定の投与形、投与経路などによって異なる。好適な薬学上許容可能な賦形剤としては、以下のタイプの賦形剤:希釈剤、担体、増量剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、造粒剤、コーティング剤、湿潤剤、溶媒、補助溶媒、沈殿防止剤、乳化剤、甘味剤、香味剤、矯味剤、着色剤、固化防止剤、保湿剤、キレート剤、可塑剤、増粘剤、抗酸化剤、保存剤、安定剤、界面活性剤および緩衝剤が挙げられる。薬学上許容可能な賦形剤の例は、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)、The Handbook of Pharmaceutical Additives (Gower Publishing Limited)およびThe Handbook of Pharmaceutical Excipients (the American Pharmaceutical Association and the Pharmaceutical Press)に記載されている。
医薬組成物は、任意の適当なまたは好適な経路、例えば、全身投与(例えば、経口投与、非経口投与、経皮投与、直腸投与、吸入)、局所投与などによる投与に適合させることができる。非経口投与は一般に注射または注入による投与であり、静脈内、筋肉内および皮下注射または注入が含まれる。吸入は、口腔を介した吸入であれ鼻道を介した吸入であれ、患者の肺への投与を指す。一般に、投与は、経口経路または非経口経路を介する。
経口投与に適合した医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、カプレット剤、トローチ剤、丸剤等の固体投与形;散剤;または溶液、懸濁液、シロップ、エリキシルまたはエマルションなどの液体投与形として提供することができる。非経口投与に適合した医薬組成物は、溶液、懸濁液および再構成用粉末として提供することができる。
一般に、本発明の医薬組成物は、従来の材料および混合、ブレンドなどの技術を用いて調製される。当技術分野で慣用される方法のいくつかは、Remington’s Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)に記載されている。
錠剤およびカプセル剤などの固体経口投与形は、本発明の化合物を希釈剤および増量剤(例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなど)、結合剤(例えば、デンプン、アラビアガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶性セルロースなど)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルクなど)などの賦形剤と混合することにより調製することができる。非経口投与に適合する医薬組成物は、散剤、顆粒剤または錠剤から、蒸留水、生理食塩水などの担体と混合することにより調製された注射溶液であり得、pH調整に塩基などを使用することができる。
本発明はまた、0.5~1,000mgの本発明の化合物(すなわち、式(I)および(I-A)~(I-E)を含む本明細書に開示される式の化合物または本発明のその薬学上許容可能な塩および/もしくは対応する互変異性体)と0.5~1,000mgの薬学上許容可能な賦形剤とを含んでなる医薬組成物も提供する。
本明細書で定義される本発明の化合物および医薬組成物は、1回投与することができ、あるいは、複数の用量が様々な時間間隔で所与の期間投与される投与計画に従って投与することができる。例えば、用量は、1日に1回、2回、3回または4回投与することができる。用量は、所望の治療効果が達成されるまでまたは所望の治療効果を無期限に維持するために投与することができる。本発明の化合物の用量は、0.001mg/kg~100mg/kg、例えば、0.001mg/kg~50mg/kgであり得る。好ましくは、選択される用量は、経口または非経口投与される。
製造および/または疾患の治療における使用のための方法、使用、化合物
一般に、本発明はまた、医薬としての使用または療法における使用のための本明細書で定義される本発明の化合物および/または医薬組成物に関する。
本明細書で定義される本発明の化合物は、電位依存性ナトリウムイオンチャネル、特に、電位依存性ナトリウムイオンチャネルNa1.8の阻害剤である。Na1.8の阻害剤として本発明で使用される化合物の活性は、一般に本明細書の実施例に記載される方法に従って、または当業者に利用可能な方法に従ってアッセイすることができる。
よって、1つの態様において、本発明は、電位依存性ナトリウムイオンチャネル、特に、Na1.8の阻害剤としての本発明の化合物および医薬組成物に関する。
1つの実施形態では、本発明は、それを必要とする対象において電位依存性ナトリウムイオンチャネルを阻害する方法であって、対象に有効量の本明細書に記載される本発明の化合物または本発明の医薬組成物を投与することを含んでなる方法に関する。1つの実施形態では、電位依存性ナトリウムチャネルはNa1.8である。
実施形態では、本発明は、電位依存性ナトリウムイオンチャネルの阻害における使用のための本発明の化合物または本発明の医薬組成物に関する。1つの実施形態では、電位依存性ナトリウムチャネルはNa1.8である。
1つの実施形態では、本発明は、電位依存性ナトリウムイオンチャネルを阻害するための医薬の製造における本発明の化合物または本発明の医薬組成物に関する。1つの実施形態では、電位依存性ナトリウムチャネルはNa1.8である。
いずれの特定の理論にも縛られるものではないが、本発明の化合物および組成物は、Na1.8の活性化または活性亢進が疾患、病態または障害に関与する疾患、病態または障害を治療するために特に有用である。Na1.8の活性化または活性亢進が特定の疾患、病態または障害に関与する場合、その疾患、病態または障害は、「Na1.8介在疾患、病態または障害」とも呼ぶことができる。例示的なNa1.8介在疾患、障害および病態には、疼痛ならびに疼痛関連疾患、障害および病態、ならびに心血管疾患、障害および病態、例えば心房細動が含まれる。
よって、別の態様において、本発明は、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態を治療するため、ならびに/または心血管疾患、障害および病態を治療するための方法および医薬における本発明の化合物および医薬組成物の使用に関する。
本明細書で使用する場合、それを必要とする「患者」または「対象」は、ヒトまたは哺乳動物を指す。「哺乳動物」という用語は、本明細書で使用する場合、いずれの哺乳動物も包含する。哺乳動物の例としては、限定するものではないが、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ネコ、イヌ、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、および非ヒト霊長類(NHP)、例えば、サルまたは無尾猿、ヒトなどが挙げられる。好適には、治療される対象はヒトである。
本明細書で使用する場合、疾患、障害または病態に関して使用される「治療(“treat”, “treating”, and/or “treatment”)」という用語は、病態もしくは病態の生物学的発現の1もしくは2以上を改善もしくは予防すること;病態に至るもしくは病態の原因となる生物学的カスケードの1もしくは2以上の点に干渉すること;病態に関連する症状もしくは効果のうち1もしくは2以上を緩和すること;病態もしくは病態の生物学的発現のうち1もしくは2以上の進行を緩徐化すること;または病態もしくは病態に関連する1もしくは2以上の症状もしくは影響の重症度を弱めることを意味する。前述のように、疾患、障害または病態の「治療」には、病態の予防を含む。当業者ならば、「予防」は、絶対的な用語ではないことを認識するであろう。医学において、「予防」は、病態またはその生物学的発現の可能性または重篤度を実質的に低減するため、またはそのような病態またはその生物学的発現の発症を遅延させるための薬物の予防的投与を指すものと理解される。
本明細書で使用する場合、「有効量」および「治療上有効な量」は互換的に使用される。本発明の化合物に関して有効量は、健全な医学的判断の範囲内で患者の病態を治療するのに十分であるが、重大な副作用を避ける(合理的なベネフィット/リスク比で)のに十分低い化合物の量を意味する。化合物または本発明のその薬学上許容可能な塩および/またはその対応する互変異性またはその対応する医薬組成物の有効量は、選択される特定の化合物(例えば、化合物の効力、有効性および半減期を考慮する);選択される投与経路;治療される病態;治療される病態の重症度;治療される患者または対象の年齢、大きさ、体重および身体的状態;治療される患者または対象の病歴;治療の期間;併用療法の性質;所望の治療効果などの因子によって異なる。
本発明の実施形態によれば、疼痛関連疾患、障害または病態は、本開示に記載されるような様々な病因の種々の疾患のいずれかにより引き起こされる疼痛である。いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は、神経因性疼痛、慢性疼痛、急性疼痛、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛、筋骨格痛、内臓痛、癌性疼痛、特発性疼痛、多発性硬化症、シャルコー・マリー・トゥース症候群または失禁(incontinence)である。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしく病態は、神経因性疼痛または慢性神経因性疼痛である。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は、小径線維神経障害、小径線維介在糖尿病性神経障害、特発性小径線維神経障害、有痛性糖尿病性神経障害または多発神経障害から選択される神経因性疼痛または慢性神経因性疼痛である。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は、帯状疱疹後神経痛、糖尿病性神経痛、有痛性HIV関連感覚神経障害、三叉神経痛、口内灼熱症候群、切断後疼痛、幻痛、有痛性神経腫、外傷性神経腫、モートン神経、神経陥入損傷、脊柱管狭窄症、手根管症候群、根性痛、坐骨神経痛疼痛、神経剥離損傷、腕神経叢剥離、複合性局所疼痛症候群、薬物療法誘発神経痛、癌化学療法誘発神経痛、抗レトロウイルス療法誘発神経痛、脊髄損傷後疼痛、特発性特発性小径線維神経障害、特発性感覚神経障害または三叉神経自律神経性頭痛から選択される神経因性疼痛である。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は、糖尿病性末梢神経障害、神経障害、神経学的損傷またはニューロン損傷により引き起こされる疼痛、疼痛関連神経損傷、神経痛および関連の急性または慢性疼痛、帯状疱疹後神経痛、疼痛関連神経根剥離、有痛性外傷性単神経障害、有痛性多発神経障害、紅痛症、発作性激痛症(PEPD)、口内灼熱症候群、神経系レベルの病変、外傷性神経損傷、神経圧迫または神経陥入により引き起こされる中枢痛症候群、先天性疼痛不感症(CIP)、月経困難症、一次紅痛症、HIV末梢感覚神経障害、陰部神経痛、脊髄神経損傷、慢性炎症性脱髄性多発神経障害(CIDP)、手根管症候群および血管炎性神経障害から選択される神経因性疼痛または慢性神経因性疼痛である。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は内臓痛であり、内臓痛は、炎症性腸疾患疼痛、クローン病疼痛または間質性膀胱炎疼痛である。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は筋骨格痛であり、筋骨格痛は、変形性関節症疼痛、背痛、感冒疼痛、火傷痛または歯痛である。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は特発性疼痛であり、特発性疼痛は、線維筋痛症疼痛である。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は、慢性もしくは急性術前関連疼痛または慢性もしくは急性術後関連疼痛である。術後関連痛には、外来術後痛が含まれる。外来患者手術としても知られる外来手術は、病院または他の医療施設で一泊する必要のない同日の手術を指す。いくつかの実施形態では、術前関連疼痛は、神経因性疼痛もしくは慢性神経因性疼痛、慢性変形性関節症疼痛、歯痛痛または炎症性疼痛から選択される。いくつかの実施形態では、術後関連疼痛は、外反母趾切除痛、ヘルニア修復痛(hernia repair pair)、乳房手術痛または美容外科手術痛から選択される。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は、外傷または医原性医療処置または歯科処置により引き起こされる疼痛である。本明細書で使用する場合、「医原性」という用語は、外科医または歯科医などの医療または歯科医療従事者が、医療もしくは歯科治療中または診断処置中に不注意に誘発した疼痛を指し、これには、限定するものではないが、術前(すなわち、医療処置または歯科処置の「前」)、周術期(すなわち、医療処置もしくは歯科処置「中」、または非外科的もしくは手術処置中に医学的に誘発された疼痛)、および術後(すなわち、医療処置もしくは歯科処置の後、または術後にもしくは外科的に誘発された疼痛)によって引き起こされた疼痛が含まれる。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は、侵害受容性疼痛であり、侵害受容性疼痛は、術後疼痛、癌性疼痛、背および頭蓋顔面痛、変形性関節症疼痛、歯痛または糖尿病性末梢神経障害である。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は、炎症性疼痛である。炎症性疼痛は、様々な生理学的起源の疼痛であり得る。いくつかの実施形態では、炎症性疼痛は、変形性関節症、関節リウマチ、リウマチ障害、腱滑膜炎および通風に関連する疼痛、肩腱炎または滑液包炎、痛風関節炎、およびリウマチ性多発筋痛症に関連する疼痛、一次痛覚過敏、二次痛覚過敏、一次異痛症、二次異痛症、または中枢感作により引き起こされる疼痛;複合性局所疼痛症候群、慢性関節痛および関連する神経痛または急性疼痛から選択される。いくつかの実施形態では、炎症性疼痛は、関節リウマチ、変形性関節症、リウマチ性脊椎炎、通風関節炎または若年性関節炎に関連する疼痛から選択される。いくつかの実施形態では、炎症性疼痛は、関節リウマチ;リウマチ性脊椎炎;通風関節炎;若年性関節炎;リウマチ障害;通風;肩腱炎または滑液包炎;リウマチ性多発性筋痛;一次痛覚過敏;二次痛覚過敏;一次異痛症;二次異痛症;または中枢感作により引き起こされる疼痛、複合性局所疼痛症候群、慢性または急性関節痛および関連する神経痛から選択される。
いくつかの実施形態では、炎症性疼痛は、関節リウマチ疼痛またはヴルヴォディニアから選択される。
いくつかの実施形態では、炎症性疼痛は、変形性関節症、慢性変形性関節症疼痛(例えば、腰もしくは膝)または慢性炎症性脱髄性多発神経障害から選択される。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は、筋骨格痛である。いくつかの実施形態では、筋骨格痛は、骨および関節痛、変形性関節症;腰痛および頸部痛;物理的外傷または切断から生じる疼痛から選択される。いくつかの実施形態では、筋骨格痛は、骨および関節痛、変形性関節症(例えば、膝、腰)、腱鞘炎(例えば、肩)、滑液包炎(例えば、肩)、腱滑膜炎、腰痛および頸部痛、捻挫、肉離れ、または物理的外傷もしくは切断から生じる疼痛から選択される。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は、神経障害、疼痛関連神経損傷、疼痛関連神経根剥離、有痛性外傷性単神経障害、有痛性多発神経障害、紅痛症、発作性激痛症(PEPD)、口内灼熱症候群から選択される疾患により引き起こされる神経学的損傷もしくはニューロン損傷に関連する疼痛障害、または関連の疼痛障害;神経系レベルの病変により引き起こされる中枢痛症候群;外傷性神経損傷、神経圧迫または神経陥入、先天性疼痛不感症(CIP)、月経困難症、一次紅痛症;HIV末梢二次神経障害;陰部神経痛、精髄神経損傷、慢性炎症性脱髄性多発神経障害(CIDP)、手根管症候群および血管炎性神経障害である。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は、外傷により引き起こされる疼痛、または医原性、医療処置または歯科処置により引き起こされる疼痛により引き起こされる疼痛である。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害、もしくは病態は、筋筋膜痛;筋炎または筋炎症;反復運動痛;複合性局所疼痛症候群;交感神経的に維持される疼痛;癌、毒素および化学療法に関連する疼痛;術後疼痛症候群および/または関連する幻肢痛;術後医療または歯科処置または治療痛;HIVに関連する疼痛またはHIV治療により引き起こされる疼痛である。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は、末梢神経因性疼痛、中枢神経因性疼痛、遺伝性紅痛症(IEM)、小径線維神経痛(SFN)、発作性激痛症(PEPD)、有痛性糖尿病性神経障害、慢性腰痛、神経因性背痛、坐骨神経痛、非特異的腰痛、多発性硬化症疼痛、HIV関連神経障害、帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、ヴルヴォディニア、物理的外傷から生じる疼痛、四肢切断後疼痛、神経腫疼痛、幻肢痛、癌、毒素、または慢性炎症性病態から選択される神経因性疼痛またはその他の疼痛関連疾患、障害または病態である。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は、急性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、関節炎、片頭痛、群発性頭痛、三叉神経痛、帯状疱疹性神経痛、一般神経痛、癲癇、癲癇病態、神経変性疾患、精神障害、不安、鬱病、二極性障害、筋緊張、不整脈、運動障害、神経内分泌障害、運動失調、多発性硬化症、過敏性腸症候群、失禁、内臓痛、変形性関節症疼痛、帯状疱疹後神経痛、糖尿病性神経障害、根性痛、坐骨神経痛、背痛、頭痛、頸部痛、重症疼痛、難治性疼痛、侵害受容性疼痛、突出痛、術後痛、癌性疼痛、脳卒中、脳虚血、外傷性脳損傷、筋萎縮性側索硬化症、ストレス誘発性狭心症、運動誘発性狭心症、動悸、高血圧症または胃腸運動異常である。
いくつかの実施形態では、疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態は、大腿骨癌性疼痛;非悪性慢性骨痛;関節リウマチ;変形性関節症;脊柱管狭窄症;神経因性腰痛;筋筋膜疼痛症候群;線維筋痛症;顎関節痛;慢性内臓痛、腹痛;膵臓痛;IBS痛;慢性および急性頭痛;片頭痛;群発性頭痛を含む緊張型頭痛;慢性および急性神経因性疼痛、帯状疱疹後神経痛;糖尿病性神経障害;HIV関連神経障害;三叉神経痛;シャルコー・マリー・トゥース神経障害;遺伝性感覚性ニューロパチー;末梢神経損傷;有痛性神経腫;異所性近位および遠位放電;神経根障害;化学療法誘発性神経因性疼痛;放射線療法誘発性神経因性疼痛;乳房切除術後痛;中枢痛;脊髄損傷痛;脳卒中後疼痛;視床痛;複合性局所疼痛症候群;幻痛;難治性疼痛;急性疼痛、急性術後痛;急性筋骨格痛;関節痛;機械的腰痛;頸部痛;腱炎;傷害/運動痛;急性内臓痛;腎盂腎炎;虫垂炎;胆嚢炎;腸閉塞;ヘルニア;胸痛、心臓痛;骨盤疼痛、腎疝痛、急性産科痛、陣痛;帝王切開痛;急性炎症、火傷および外傷痛;急性間欠痛、子宮内膜症;急性帯状疱疹痛;鎌形赤血球貧血;急性膵炎;突出痛;副鼻腔炎痛、歯痛を含む口腔顔面痛;多発性硬化症(MS)痛;鬱病における疼痛;らい病疼痛;ベーチェット病痛;有痛脂肪症;静脈炎痛;ギラン-バレー痛;痛む脚と動く足趾症候群(painful legs and moving toes);ハグルンド症候群;紅痛症痛;ファブリー病痛;尿失禁を含む膀胱および泌尿生殖器疾患;過活動膀胱;有痛性膀胱症候群;間質性膀胱炎(IC);前立腺炎;I型およびII型複合性局所疼痛症候群(CRPS);広範囲にわたる疼痛、発作性激痛、掻痒症、耳鳴、または狭心症誘発性疼痛である。
別の態様では、本発明は、心房細動および心不整脈を含む心血管疾患、障害および病態を治療するための方法および医薬における本発明の化合物および医薬組成物の使用に関する。
いくつかの実施形態では、心血管疾患は、本来の特発性であるか、または本明細書で定義されるような疾患によって引き起こされる心房細動である。心房細動は、発作性心房細動、持続性心房細動、長期心房細動、心不全を伴う心房細動、心臓弁疾患を伴う心房細動、または慢性腎臓疾患を伴う心房細動であり得る。特定の実施形態では、心房細動は、発作性、持続性または長期の心房細動から選択される。
いくつかの実施形態では、心血管疾患には心不整脈が含まれる。
1つの態様において、本発明は、それを必要とする対象において本明細書で定義される疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の本明細書に記載される本発明の化合物または本発明の医薬組成物を投与することを含んでなる方法に関する。
ある実施形態では、それを必要とする対象において急性疼痛または慢性疼痛を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の本明細書に記載される本発明の化合物または本発明の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
ある実施形態では、それを必要とする対象における外傷により引き起こされる疼痛;医原性、医療処置もしくは歯科処置により引き起こされる疼痛;または術前もしくは術後関連疼痛を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の本明細書に記載される本発明の化合物または本発明の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
ある実施形態では、それを必要とする対象において神経因性疼痛、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛、筋骨格痛、内臓痛または特発性疼痛を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の本明細書に記載される本発明の化合物または本発明の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
ある実施形態では、それを必要とする対象において小径線維神経障害、小径線維介在糖尿病性神経障害、特発性小径線維神経障害、有痛性糖尿病性神経障害および多発神経障害から選択される神経因性疼痛または慢性神経因性疼痛を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の本明細書に記載される本発明の化合物または本発明の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
ある実施形態では、それを必要とする対象において変形性関節症、慢性変形性関節症疼痛および慢性炎症性脱髄性多発神経障害から選択される炎症性疼痛を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の本明細書に記載されるような本発明の化合物または本発明の医薬組成物を投与することを含んでなる方法が提供される。
1つの態様において、本発明は、それを必要とする対象において本明細書で定義される心房細動を治療する方法であって、対象に治療上有効な量の本明細書に記載される本発明の化合物または本発明の医薬組成物を投与することを含んでなる方法に関する。
1つの実施形態では、心房細動を治療する方法が提供され、心房細動は、発作性心房細動、持続性心房細動、長期心房細動、心不全を伴う心房細動、心臓弁疾患を伴う心房細動、または慢性腎臓疾患を伴う心房細動である。
別の態様では、本発明は、本明細書で定義される疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態の治療における使用のための、本明細書に記載されるような本発明の化合物および本発明の医薬組成物を提供する。
ある実施形態では、急性疼痛または慢性疼痛の治療における使用のための、本発明の化合物または本発明の医薬組成物が提供される。
ある実施形態では、外傷により引き起こされる疼痛;医原性医療処置もしくは歯科処置により引き起こされる疼痛;または術前もしくは術後関連疼痛の治療における使用のための本発明の化合物または本発明の医薬組成物が提供される。
ある実施形態では、神経因性疼痛、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛、筋骨格痛、内臓痛、または特発性疼痛の治療における使用のための本発明の化合物または本発明の医薬組成物が提供される。
ある実施形態では、小径線維神経障害、小径線維介在糖尿病性神経障害、特発性小径線維神経障害、有痛性糖尿病性神経障害および多発神経障害から選択される神経因性疼痛または慢性神経因性疼痛の治療における使用のための本発明の化合物または本発明の医薬組成物が提供される。
ある実施形態では、変形性関節症、慢性変形性関節症疼痛および慢性炎症性脱髄性多発神経障害から選択される炎症性疼痛の治療における使用のための本発明の化合物または本発明の医薬組成物が提供される。
別の態様では、本発明は、心房細動の治療における使用のための本発明の化合物または本発明の医薬組成物に関する。
1つの実施形態では、心房細動の治療における使用のための本発明の化合物または本発明の医薬組成物が提供され、心房細動は、発作性心房細動、持続性心房細動、長期心房細動、心不全を伴心房細動、心臓弁疾患を伴う心房細動または慢性腎臓疾患を伴う心房細動である。
別の態様では、本発明はまた、本明細書に記載される疼痛および疼痛関連疾患、障害または病態の治療のための医薬の製造における本明細書に記載されるような本発明の化合物または本発明の医薬組成物の使用を提供する。
ある実施形態では、急性疼痛または慢性疼痛の治療のための医薬の製造における本発明の化合物または本発明の医薬組成物の使用が提供される。
ある実施形態では、外傷により引き起こされる疼痛;医原性、医療処置もしくは歯科処置により引き起こされる疼痛;または術前もしくは術後関連疼痛の治療のための医薬の製造における本発明の化合物または本発明の医薬組成物の使用が提供される。
ある実施形態では、神経因性疼痛、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛、筋骨格痛、内臓痛または特発性疼痛の治療のための医薬の製造における本発明の化合物または本発明の医薬組成物の使用が提供される。
ある実施形態では、小径線維神経障害、小径線維介在糖尿病性神経障害、特発性小径線維神経障害、有痛性糖尿病性神経障害および多発神経障害から選択される神経因性疼痛または慢性神経因性疼痛の治療のための医薬の製造における本発明の化合物または本発明の医薬組成物の使用が提供される。
ある実施形態では、変形性関節症、慢性変形性関節症疼痛および慢性炎症性脱髄性多発神経障害から選択される炎症性疼痛の治療のための医薬の製造における本発明の化合物または本発明の医薬組成物の使用が提供される。
別の態様では、本発明はまた、心房細動の治療のための医薬の製造における本明細書に記載される本発明の化合物または本発明の医薬組成物の使用を提供する。
ある実施形態では、心房細動の治療のための医薬の製造における本発明の化合物または本発明の医薬組成物の使用が提供され、心房細動は、発作性心房細動、持続性心房細動、長期心房細動、心不全を伴心房細動、心臓弁疾患を伴う心房細動または慢性腎臓疾患を伴う心房細動である。
別の態様では、本発明は、療法における使用のための本明細書に記載される本発明の化合物または本発明の医薬組成物に関する。
併用療法および療法のための使用
本明細書に記載される本発明の化合物および医薬組成物は、1または2以上の付加的治療薬と併用可能することができる。このような付加的治療薬は、本明細書に記載される本発明の化合物または医薬組成物による処置と同時に、処置の前に、または処置の後に投与することができる。
本明細書の文脈で、「同時に」という用語は、化合物または治療薬の同時投与に言及する場合、化合物および付加的治療薬が単一の調製物に配合される場合、例えば実施形態の場合、または化合物と付加的治療薬が別個にではあるが、短い期間もしくは時間内に投与される場合に同時を意味する。
上記に鑑みて、本発明はまた、本発明の化合物または医薬組成物と1または2以上の付加的治療薬との組合せの同時投与もしくは併用投与、または逐次投与からなり得る併用療法に関する。このような併用療法は、本明細書に定義されるような疼痛もしくは任意の疼痛関連疾患、障害もしくは病態、または心血管疾患、障害もしくは病態の治療のために使用することができる。
本発明の化合物および医薬組成物との併用使用に好適な治療薬としては、限定するものではないが、アセトアミノフェン、アセチルサリチル酸、Na1.7阻害剤、Na1.9阻害剤、抗鬱薬(すなわち、限定するものではないが、デュロキセチンまたはアミトリプチリンなど)、抗痙攣薬(すなわち、限定するものではないが、プレガバリンおよびガバペンチンなど)、オピエート(すなわち、限定するものではないが、ヒドロコドン、コデイン、モルヒネ、オキシコドン、オキシモルフォン、フェンタニルなど)などが挙げられ、上記の投与もそれぞれ当業者によって決定される。1つの態様において、本発明で使用するために好適なNa1.7阻害剤またはNa1.9阻害剤としては、限定するものではないが、化学文献で公知のNa1.7阻害剤またはNa1.9阻害剤が挙げられる。
治療目的で使用される組合せの各成分(例えば、本発明の化合物または医薬組成物および付加的治療薬)は、経口、静脈内もしくは非経口的に、またはそれらの組合せで投与され得る。治療用組合せの各成分は、限定するものではないが、同時投与、併用投与もしくは連続投与;および/または同一もしくは異なる投与経路もしくは投与経路の組合せによって投与され得る。特定の実施形態において、各同一もしくは異なる投与経路または投与経路の組合せは、経口投与、静脈内投与または非経口投与から選択される。
実施例
以下、実施例により本発明を説明する。これらの実施例は、本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、本発明の化合物、組成物および方法を調製および使用するために当業者に指針を与えるためのものである。
本発明の特定の態様または実施形態が記載されるが、当業者ならば、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく様々な変更および改変が行えることを認識するであろう。
合成例
精製方法(酸性または塩基性改質剤を使用)または化合物後処理手順(酸性または塩基性条件を使用)は、標題化合物の塩(例えば、標題化合物の臭化水素酸塩、ギ酸塩、塩酸塩、トリフルオロ酢酸塩またはアンモニア塩)の形成をもたらし得ることが当業者により理解されるであろう。本発明は、このような塩を包含することを意図する。
最終的化合物は、LCMSまたはGCMS(以下に挙げる条件)およびNMRで特性決定した。H NMRまたは19FNMRスペクトルは、Bruker Avance III 500 MHz分光計、Bruker Avance 400 MHz分光計およびVarian Mercury Plus-300 MHz分光計を用いて記録した。CDClはジューテロクロロホルムであり、DMSO-dはヘキサジューテロジメチルスルホキシドであり、CDODはテトラジューテロメタノールである。化学シフトは、内部標準テトラメチルシラン(TMS)またはNMR溶媒から低磁場側への100万分の1(ppm)で報告する。NMRデータの略語は次の通りである:s=一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線、dd=二重の二重線、dt=二重の三重線、app=明瞭、br=幅広。Jは、NMRカップリングを示す。
分析方法:
1)LCMS法:45℃で、水中0.1%TFA(溶媒A)およびアセトニトリル中0.1%TFA(溶媒B)で、以下の溶出勾配:流速1.3mL/分で1.85分かけて1~100%(溶媒B)を用いて溶出させるCSH C18カラム(30mm×2.1mm、i.d. 1.7μm充填径)を備えたエレクトロスプレー陽性[M+Hを得るためのES+ve]を用いるWaters Acquity QDa質量検出器搭載Acquity UPLC
2)LCMS法:45℃で、水中ギ酸(溶媒A)およびアセトニトリル中ギ酸(溶媒B)で、以下の溶出勾配:流速1.3mL/分で1.85分かけて1~100%(溶媒B)を用いて溶出させるCSH C18カラム(30mm×2.1mm、i.d. 1.7μm充填径)を備えたエレクトロスプレー陽性[M+Hを得るためのES+ve]を用いるWaters Acquity QDa質量検出器搭載Acquity UPLC
3)LCMS法:45℃で、25%水酸化アンモニウム溶液でpH=10に調整した水中10mM重炭酸アンモニウム(溶媒A)およびアセトニトリル(溶媒B)で、以下の溶出勾配:流速1.3mL/分で1.85分かけて1~100%(溶媒B)を用いて溶出させるCSH C18カラム(30mm×2.1mm、i.d. 1.7μm充填径)を備えたエレクトロスプレー陽性[M+Hを得るためのES+ve]を用いるWaters Acquity QDa質量検出器搭載Acquity UPLC
4)LCMS法:25℃で、水中0.1%ギ酸(溶媒A)およびアセトニトリル中0.1%ギ酸(溶媒B)で、以下の溶出勾配:流速1.0mL/分で3.1分かけて0~100%(溶媒B)および100%で0.8分間保持を用いて溶出させるSunfire C18カラム(30mm×2.1mm、i.d. 3.5μm充填径)を備えたマルチモード(ESIおよびAPCI +veおよび-ve)を用いるAgilent MSD 6125B/6130搭載Agilent 1290 Infinity II LCシステム
5)LCMS法:25℃で、水中0.1%TFA(溶媒A)およびメタノール(溶媒B)で、以下の溶出勾配:流速1.0mL/分で5.0分かけて5~95%(溶媒B)および95%で1.5分間保持を用いて溶出させるAtlantis dC18カラム(50mm×4.6mm、i.d. 5.0μm充填径)を備えたマルチモード(ESIおよびAPCI +veおよび-ve)を用いるAgilent MSD 6125B/6130搭載Agilent 1290 Infinity II LCシステム
6)LCMS法:25℃で、水中10mM酢酸アンモニウム(溶媒A)およびアセトニトリル(溶媒B)で、以下の溶出勾配:流速1.0mL/分で溶媒B:3.5分かけて10~95%(溶媒B)および95%で1.0分間保持を用いて溶出させるZorbax XDB C18カラム(50mm×4.6mm、i.d. 3.5μm充填径)を備えたマルチモード(ESIおよびAPCI+veおよび-ve)を用いるAgilent MSD 6125B/6130搭載Agilent 1290 Infinity II LCシステム
7)LCMS法:25℃で、水中10mM重炭酸アンモニウム(溶媒A)およびアセトニトリル(溶媒B)で、以下の溶出勾配:流速1.0mL/分で4.0分かけて10~95%(溶媒B)および95%で1.0分間保持を用いて溶出させるXbridge C8カラム(50mm×4.6mm、i.d. 3.5μm充填径)を備えたマルチモード(ESIおよびAPCI+veおよび-ve)を用いるAgilent MSD 6125B/6130搭載Agilent 1290 Infinity II LCシステム
8)GCMS法:250℃で、流速2mL/分および実施時間10分で、以下のクロマトグラフィー実施条件:120℃で1分間、40℃/分で300℃まで昇温、4.5分間保持でヘリウムを用いて溶出させるHP-5カラム(30m×0.32mm、フィルム厚0.25μm)を備えたEIを用いるAgilent MSD 5977B搭載Agilent 7890B GCシステム
以下の実験説明において、以下の略語が使用される場合がある。



中間体1
5-ブロモ-2-クロロイソニコチン酸メチル
0℃で、メタノール(25mL)中、5-ブロモ-2-クロロイソニコチン酸(3g、12.69mmol)の撹拌溶液に、塩化チオニル(2.78mL、38.1mmol)を加え、反応混合物を80℃で3時間加熱した。反応物を冷却し、濃縮した。得られた褐色固体を水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮し、標題化合物を褐色油状物として得た(1.88g、7.40mmol、収率58.3%)。MS (m/z) 251.9 (M+3H)+
中間体2
4-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)ニコチン酸エチル
下、室温で、DMF(10mL)中、4-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)ニコチン酸(1g、3.70mmol)およびヨウ化エチル(0.329mL、4.07mmol)の撹拌溶液に、炭酸カリウム(0.614g、4.44mmol)を加えた。27℃で3時間撹拌した後、反応混合物を氷冷水(250mL)で希釈し、EtO(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を氷冷水(200mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮し、標題化合物を褐色油状物として得た(1.1g、3.21mmol、収率87%)。MS (m/z) 300.0 (M+3H)+
中間体3は、示されたカルボン酸から、中間体2に関して記載したものと同様の方法で調製した。
中間体4
3-ブロモ-6-メトキシピコリン酸
メタノール(5mL)中、3-ブロモ-6-クロロピコリン酸エチル(1.5g、5.67mmol)の撹拌溶液に、0℃で2分かけてナトリウムメトキシド(メタノール中25%)(7.78mL、34.0mmol)を2分かけて滴下した。60℃で6時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、残渣のpHをクエン酸水溶液で5~6に調整した。反応物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を真空濃縮し、標題化合物を灰白色固体として得た(1.02g、3.85mmol、収率67.9%)。MS (m/z) 234.0 (M+3H)+
中間体5
3-ブロモ-6-メトキシピコリン酸エチル
この中間体は、3-ブロモ-6-メトキシピコリン酸から、中間体2に関して記載したものと同様の方法で調製した。MS (m/z) 262.0 (M+3H)+
中間体6
5-ブロモ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチン酸エチル
エタノール(3mL)中、5-ブロモ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチン酸(500mg、1.852mmol)の懸濁液に、硫酸(0.296mL、5.56mmol)を加えると発熱した。反応混合物を密封し、撹拌し、70℃に加熱した。約5分後に溶液が形成し、さらに4時間撹拌を続けた。この反応混合物を水(7mL)で希釈し、2M NaOH(水溶液)で塩基性化した後、EtOAc(2×5mL)に抽出した。合わせた有機液を疎水性フリットで濾過することにより乾燥させ、濃縮し、標題化合物を淡黄色油状物/固体として得た(443mg、1.486mmol、収率80%)。MS (m/z) 299.9 (M+3H)+
中間体7
3-アミノ-3-イミノ-2-ニトロソプロパン酸エチル
0℃で、水(30mL)中、3-アミノ-3-イミノプロパン酸エチル塩酸塩(10g、60.0mmol)の撹拌溶液に、酢酸(10.31mL、180mmol)および亜硝酸ナトリウム(12.42g、180mmol)を加えた。室温で16時間撹拌した後、固体沈殿を濾過し、真空下で乾燥させ、標題化合物を黄色固体として得た(6g、32.4mmol、収率54.0%)。MS (m/z) 160.2 (M+H)+
中間体8
2,3-ジアミノ-3-イミノプロパン酸エチル二塩酸塩
下、エタノール(120mL)およびHCl水溶液(5M)(120mL、600mmol)中、3-アミノ-3-イミノ-2-ニトロソプロパン酸エチル(6g、37.7mmol)の撹拌溶液に、Pd/C(10重量%)(1.605g、1.508mmol)を加えた。反応混合物を水素(1気圧)下、室温で40時間撹拌し、セライト(登録商標)パッドで濾過し、濃縮した。得られた灰白色固体をEtOH(60mL)およびHCl水溶液(60mL)に溶解させた。Pd/C(10重量%)(0.8g、0.752mmol)をN下で加え、反応物を水素(1気圧)下、室温で16時間撹拌した。反応混合物をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濃縮し、標題化合物を灰白色固体として得た(5.5g、24.97mmol、収率66.2%)。MS (m/z) 146.1 (M+H)+
中間体9および中間体10
3-アミノ-5-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-カルボン酸エチルおよび3-アミノ-6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-カルボン酸エチル
水(200mL)中、2,3-ジアミノ-3-イミノプロパン酸エチル(4g、27.6mmol)の撹拌溶液に、3,3,3-トリフルオロ-2-オキソプロパナール(水中20重量%)(24.31g、38.6mmol)および酢酸ナトリウム(15.82g、193mmol)を加えた。この反応混合物を室温で2時間撹拌した後、EtOAc(300mL)で抽出した。有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(Biotage Isolera、100g SiO SNAPカラム、15分かけて3%EtOAc/石油エーテル)により精製し、
3-アミノ-5-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-カルボン酸エチルを灰白色固体として(750mg、3.16mmol、収率11.46%)MS (m/z) 236.1 (M+H)+
3-アミノ-6-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-カルボン酸エチルを灰白色固体として(440mg、1.852mmol、収率6.72%)MS (m/z) 236.0 (M+H)+
を得た。
中間体11
4-フルオロ-1-ニトロ-2-(プロパ-1-エン-2-イル)ベンゼン
磁気撹拌子およびN流入口を備えた2.5Lの4つ口丸底フラスコに、2-クロロ-4-フルオロ-1-ニトロベンゼン(90g、513mmol)、1,4-ジオキサン(1000mL)、炭酸ナトリウム(65.2g、615mmol)、水(200mL)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(プロパ-1-エン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(103g、615mmol)およびPdCl(dppf)-CHCl付加物(20.93g、25.6mmol)を投入した。フラスコをNで30分間パージし、次いで80℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、Nで20分間パージし、PdCl(dppf)-CHCl付加物(2.093g、2.56mmol)を加え、80℃でさらに16時間撹拌した。この反応混合物を室温に冷却し、セライト(登録商標)パッドで濾過し、EtOAc(300mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、残渣を水(500mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮し、標題化合物を褐色油状物として得た(120g、489mmol、収率95%)。GCMS (m/z) 181 (M)+
中間体12
3,4-ジフルオロ-2-ビニルアニリン
この中間体は、2-クロロ-4-フルオロ-1-ニトロベンゼンおよび4,4,5,5-テトラメチル-2-(プロパ-1-エン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロランの代わりに2-ブロモ-3,4-ジフルオロアニリンおよび4,4,5,5-テトラメチル-2-ビニル-1,3,2-ジオキサボロランを用い、中間体11に関して記載したものと同様の方法で調製した。MS (m/z) 156.0 (M+H+)。
中間体13
4-フルオロ-2-イソプロピルアニリン
EtOAc(2L)中、4-フルオロ-1-ニトロ-2-(プロパ-1-エン-2-イル)ベンゼン(120g、662mmol)の溶液を、1気圧の水素圧下、室温で16時間、Pd/C(10重量%)(30g、28.2mmol)上で水素化した。この反応混合物をセライト(登録商標)ベッドで濾過し、EtOAc(2L)で洗浄した。濾液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(Biotage Isolera、340g SiOカラム、4時間かけて0~20%EtOAc/石油エーテル)により精製し、標題化合物を褐色油状物として得た(70g、395mmol、収率59.6%)。MS (m/z) 154.1 (M+H)+
中間体14~15は、示されたアリールから、中間体13に関して記載したものと同様の方法で調製した。
中間体16
5-フルオロ-6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-アミン
室温で、1,4-ジオキサン(120mL)中、N-(5-フルオロ-6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミン(24g、74.9mmol)の溶液に、水中HCl(1.5M、200mL、300mmol)を加え、この反応混合物を室温で1時間撹拌した。25g規模のN-(5-フルオロ-6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-1,1-ジフェニルメタンイミンで行った別の反応物と合わせた反応混合物を氷水(50mL)で希釈し、DCM(80mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出液を固体NaHCOでpH=8までゆっくり中和し、DCM(150mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出液をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮し、標題化合物を淡黄色固体として得た(20g、126mmol、収率168%)。MS (m/z) 157.2 (M+H)+
中間体17
4-((4-フルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-6-(トリフルオロメチル)ニコチン酸エチル
1,4-ジオキサン(15mL)中、4-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)ニコチン酸エチル(1.1g、3.69mmol)、4-フルオロ-2-メチルアニリン(0.693g、5.54mmol)および炭酸セシウム(2.405g、7.38mmol)の溶液をNで15分間パージした後、BINAP(0.230g、0.369mmol)およびPd(dba)(0.169g、0.185mmol)を加えた。この反応混合物をNで5分間パージし、90℃で15時間撹拌した。反応物を冷却し、セライト(登録商標)パッドで濾過し、EtOAc(80mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(Biotage Isolera、50g SiOカラム、1時間かけて0~20%EtOAc/石油エーテル)により精製し、標題化合物を淡黄色固体として得た(850mg、2.128mmol、収率57.7%)。MS (m/z) 343.1 (M+H)+
中間体18~32は、示されたアリールハロゲンおよびアニリンから、中間体17に関して記載したものと同様の方法で調製した。


中間体33
3-((4-フルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-カルボン酸エチル
トルエン(20mL)中、3-アミノ-5-(トリフルオロメチル)ピラジン-2-カルボン酸エチル(700mg、2.98mmol)の溶液に、4-フルオロ-1-ヨード-2-メチルベンゼン(1054mg、4.46mmol)および炭酸セシウム(1455mg、4.46mmol)を室温で加えた。得られた反応混合物をNで10分間パージした後、Pd(dba)(68.1mg、0.074mmol)および(9,9-ジメチル-9H-キサンテン-4,5-ジイル)ビス(ジフェニルホスファン)(86mg、0.149mmol)を加えた。この反応混合物を密封試験管にて90℃で16時間撹拌した。氷水(20mL)を加え、反応物をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出液をブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。粗生成物をDCM(10mL)中、シリカ(1g)に吸収させ、フラッシュクロマトグラフィー(Isolera、50g SiOカラム、4%EtOAc/石油エーテル)により精製し、標題化合物を黄色固体として得た(720mg、1.909mmol、収率64.1%)。MS (m/z) 344.0 (M+H)+
中間体34は、示されたアリールハロゲンおよびアニリンから、中間体33に関して記載したものと同様の方法で調製した。
中間体35
3-((4-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)アミノ)-6-ヒドロキシピコリン酸エチル
0℃、N下で、アセトニトリル(10mL)中、3-((4-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)アミノ)-6-メトキシピコリン酸エチル(0.7g、2.106mmol)の撹拌溶液に、ヨードトリメチルシラン(0.717mL、5.27mmol)を加え、反応混合物を80℃で1時間撹拌した。この反応混合物を30℃に放冷し、減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc(50mL)に溶解させ、飽和チオ硫酸ナトリウム(50mL)で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥させ、真空濃縮し、標題化合物を淡黄色固体として得た(700mg、1.690mmol、収率80%)。MS (m/z) 319.1 (M+H)+
中間体36
3-((4-フルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピコリン酸
1,4-ジオキサン(20mL)中、3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピコリン酸メチル(1.5g、6.26mmol)の撹拌溶液に、4-フルオロ-2-メチルアニリン(1.567g、12.52mmol)、BINAP(0.390g、0.626mmol)、CsCO(4.08g、12.52mmol)およびPddba(0.287g、0.313mmol)を加えた。反応物をNで5分間パージし、次いで、100℃で12時間撹拌した。反応物を冷却した後、水(50mL)を加え、反応物をEtOAc(25mL)で洗浄した。水層を1.5N HCl(5mL)で酸性化し、EtOAc(75mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮し、標題化合物を黄色固体として得た(2g、4.71mmol、収率75%)。MS (m/z) 314.9 (M+H)+
中間体37
4-((4-フルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)ピリミジン-5-カルボン酸
THF(40.0mL)中、4-((4-フルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)ピリミジン-5-カルボン酸エチル(6g、17.48mmol)の撹拌溶液に、室温で5分かけて、水(40.0mL)中、LiOH(4.40g、105mmol)の溶液を滴下した。得られた反応混合物を60℃で16時間撹拌した。この反応混合物を室温に放冷し、濃縮した。残渣を1.5N HCl(100mL)でpH約3~4に酸性化した。黄色固体沈殿を濾取し、減圧下で乾燥させ、標題化合物を黄色固体として得た(4.5g、14.10mmol、収率81%)。MS (m/z) 316.0 (M+H)+
中間体38~54は、示されたエステルから、中間体37に関して記載したものと同様の方法で調製した。


中間体55
4-((2-エチル-4-フルオロフェニル)アミノ)-6-(トリフルオロメチル)ニコチン酸
酢酸(3.75mL)中、4-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ニコチン酸(0.338g、1.499mmol)および2-エチル-4-フルオロアニリン(0.292g、2.098mmol)の溶液を100℃で18時間撹拌した。反応物を冷却し、水を加え、固体沈殿を濾取し、水で洗浄し、風乾し、標題化合物を灰色の固体として得た(326mg、0.993mmol、収率66.3%)。MS (m/z) 329.2 (M+H)+
中間体56
3-((4-フルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-N-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
DMF(20mL)中、3-((4-フルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピコリン酸(2g、6.36mmol)の撹拌溶液に、6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-アミン(0.879g、6.36mmol)、HATU(2.420g、6.36mmol)およびTEA(0.887mL、6.36mmol)を加えた。25℃で1時間撹拌した後、冷水(50mL)を加え、反応物を1時間撹拌した。固体沈殿を濾取し、EtO(5mL)で洗浄し、標題化合物を黄色固体として得た(1.1g、2.431mmol、収率38.2%)。MS (m/z) 435.0 (M+H)+
中間体57~73は、示されたアミンおよびカルボン酸から、中間体56に関して記載したものと同様の方法で調製した。


中間体74
4-((4-フルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-N-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-2-(トリフルオロメチル)ピリミジン-5-カルボキサミド
4-((4-フルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)ピリミジン-5-カルボン酸(1.5g、4.76mmol)および塩化チオニル(15mL、206mmol)の溶液をN下、80℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を室温に放冷し、減圧下で濃縮した。得られた黄色固体残渣をDCM(10mL)に溶解させ、0℃に冷却した。この反応溶液にDCM(5mL)中、トリエチルアミン(1.990mL、14.28mmol)および6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-アミン(0.789g、5.71mmol)の溶液をN下で5分かけて滴下した。N下、室温で2時間撹拌した後、この反応混合物を0℃に冷却し、水(25mL)で急冷し、DCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を水(50mL)、ブライン(50mL)および飽和NaHCO(25mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Biotage、50g SiO SNAPカラム、50分かけて0~50%EtOAc/石油エーテル)により精製し、標題化合物を黄色固体として得た(1.7g、3.86mmol、収率81%)。MS (m/z) 436.1 (M+H)+
中間体75~76は、示されたアミンおよびカルボン酸から、中間体74に関して記載したものと同様の方法で調製した。
中間体77
1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-7-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4(1H)-オン
アセトニトリル中(15mL)、3-((4-フルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-N-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(1.1g、2.53mmol)の撹拌溶液に、CsCO(3.30g、10.13mmol)およびジヨードメタン(2.035g、7.60mmol)を加え、この反応混合物を90℃で10時間撹拌した。この反応混合物を水(50mL)で急冷し、DCM(50mL)で抽出し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Biotage Isolera、10g SiO SNAPカラム、35分かけて2~9%EtOAc/石油エーテル)により精製し、標題化合物を黄色固体として得た(430mg、0.954mmol、収率37.7%)。MS (m/z) 447.0 (M+H)+
中間体78~96は、示されたアミドから、中間体77に関して記載したものと同様の方法で調製した。


中間体97
1-(4-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)-6-ヒドロキシ-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4(1H)-オン
トルエン(5mL)中、3-((4-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)アミノ)-6-ヒドロキシ-N-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)ピコリンアミド(290mg、0.707mmol)の撹拌溶液に、N下でPTSOH(134mg、0.707mmol)およびパラホルムアルデヒド(849mg、28.3mmol)を加え、この反応混合物を100℃で1時間撹拌した。この反応混合物を室温に放冷し、飽和NaHCO(15mL)で急冷し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Isolera、25g SiO SNAPカラム、20分かけて2~5%MeOH/DCM)により精製し、標題化合物を黄色固体として得た(180mg、0.418mmol、収率59.2%)。MS (m/z) 423.2 (M+H)+
中間体98
6-クロロ-1-(4-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4(1H)-オン
0℃、N下で、1-(4-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)-6-ヒドロキシ-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4(1H)-オン(80mg、0.189mmol)にPOCl(0.8mL、8.58mmol)を加え、この反応混合物を90℃で18時間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、POCl(0.1mL、1.073mmol)を追加した。この反応物を1時間90℃で撹拌し、次いで室温に放冷した。この反応物を0℃で飽和NaHCO(15mL)溶液にゆっくり注ぎ、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出液をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空濃縮し、粗標題化合物を淡黄色の液体として得た(90mg)。MS (m/z) 441.1 (M+H)+
中間体99
1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-4-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-7-カルボニトリル
DMF(2mL)中、7-クロロ-1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-4(1H)-オン(80mg、0.194mmol)の溶液に、ジシアノ亜鉛(45.5mg、0.388mmol)およびテトラキス(44.8mg、0.039mmol)を加えた。この反応混合物をマイクロ波オーブンにて150℃で1時間加熱した。粗物質をカラムクロマトグラフィー(Isco、10~70%EtOAc/ヘキサン)により精製し、標題生成物を灰白色固体として得た(66mg、0.162mmol、収率84%)。MS (m/z) 404.4 (M+H)+
中間体100
5-((3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)イソニコチン酸塩酸塩
1,4-ジオキサン(224mL)中、5-ブロモ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチン酸メチル(14g、49.3mmol)および3,4-ジフルオロ-2-メチルアニリン(8.47g、59.1mmol)の混合物に、炭酸セシウム(32.1g、99mmol)、次いでPd(dba)(2.257g、2.465mmol)および2,2’-ビス(ジフェニルホスファネイル)-1,1’-ビナフタレン(3.07g、4.93mmol)を加えた。この混合物を100℃、窒素下で一晩撹拌した。この反応物を冷却し、次いで、セライトで濾過した。粗溶液を65℃で、5N水酸化ナトリウム(49.3mL、246mmol)とともに40分間加熱した。この溶液を冷却し、75mLの6N HClを加え、撹拌して黄色懸濁液を得た。これを濾過して固体を得、二次生成物も回収し、これらの固体を合わせ、100mLのジエチルエーテルでスラリーとし、音波処理を施し、濾過してレモンイエローの固体を得、これを真空下で18時間乾燥させ、5-((3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)イソニコチン酸塩酸塩を黄色固体として得た(13.25g、35.9mmol収率、72.9%)。MS (m/z) 331.1 (M+H)+1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.47 (s, 1 H) 8.06 - 8.16 (m, 1 H) 7.97 - 8.06 (m, 1 H) 7.30 - 7.41 (m, 1 H) 7.18 - 7.31 (m, 1 H) 3.37 (br s, 3 H) 2.17 (s, 3 H)。
中間体101
5-((3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-N-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-2-(トリフルオロメチル)イソニコチンアミド
5-((3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-2-(トリフルオロメチル)イソニコチン酸塩酸塩(19.75g、53.6mmol)、6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-アミン(9.84g、71.2mmol)およびピリジン(23.8mL、295mmol)の混合物を酢酸エチル(179mL)中で撹拌して25℃で溶液を得、次いでT3P(88mL、149mmol、酢酸エチル中50%溶液)を加え、この反応物を25℃で2時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を150mLの1N HClおよび50mLのEtOAcで処理し、有機液を分離し、150mLの飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮して淡褐色固体を得た。この固体を70℃、100mL MTBE中でトリチュレーションし、25℃に冷却し、濾過して14.21gの粗生成物を得た。濾液を真空で蒸発させて暗色の油性固体を得、再び約30mLのMTBEでトリチュレーションし、濾過して4gの白色固体生成物を得た。濾液を真空濃縮し、再び15mLのMTBEでトリチュレーションして0.6gのさらなる生成物を得、これらの固体を合わせて桃色の固体の標題化合物を得た(合計19g、42.0mmol、収率78%)。残った濾液を真空蒸発させて暗褐色のガム質を得(4.4g)、シリカに予め吸収させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(Isco CombiFlash Rf、ヘプタン中EtOAc0%~30%の勾配;80g RediSepカラム)により精製した。純粋な画分を回収し、さらに2.9g(6.4mmol、収率12%)の標題生成物が真空濃縮により桃色の固体として単離された。MS (m/z) 453.1 (M+H)+1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.44 (s, 1 H) 9.50 (s, 1 H) 8.23 (d, J=15.16 Hz, 2 H) 7.64 (d, J=8.80 Hz, 1 H) 7.29 - 7.37 (m, 1 H) 7.16 - 7.29 (m, 1 H) 6.71 (d, J=8.31 Hz, 1 H) 3.86 (s, 3 H) 2.37 (s, 3 H) 2.17 (s, 3 H)。
中間体102
1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン
Tj=99℃で加熱する還流冷却器を備えた2Lのフラスコにて、アセトニトリル(625mL)中、5-((3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)アミノ)-N-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-2-(トリフルオロメチル)イソニコチンアミド(18.37g、40.6mmol)および炭酸セシウム(79g、244mmol)の混合物をジヨードメタン(32.7mL、406mmol)で処理した。これを18時間撹拌した。反応が完了しなかったので、ジヨードメタン(9.81mL、122mmol)を加え、さらに4時間環流させ、次いで冷却し、セライトパッドで濾過し、真空濃縮した。得られた固体をジクロロメタンに溶解させ、35gのシリカにロードし、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中0%~30%EtOAc、25分勾配;330g RediSepカラム)のためにIsco CombiFlash Rfにドライロードした。純粋な画分を回収し、生成物を真空濃縮により淡黄色固体14.7gとして単離した。この粉末を30mLのDCMに溶解させてロードし、Isco CombiFlash Rf(25分かけてヘプタン中EtOAcの0%~25%勾配;330g RediSepカラム)でシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。純粋な画分を回収し、生成物を真空濃縮により単離し、標題化合物を黄褐色粉末として得た(13.7g、29.5mmol、収率72.6%)。MS (m/z) 465.1 (M+H)+1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.07 (s, 1 H) 7.84 - 8.01 (m, 1 H) 7.66 (br d, J=8.31 Hz, 1 H) 7.39 - 7.53 (m, 1 H) 7.31 - 7.38 (m, 1 H) 6.75 (d, J=9.29 Hz, 1 H) 4.92 - 5.68 (m, 2 H) 3.85 (s, 3 H) 2.28 - 2.38 (m, 3 H) 2.25 (s, 3 H)。
実施例1
1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-7-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4(1H)-オン
室温、N下で、アセトニトリル(10mL)中、1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-7-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4(1H)-オン(430mg、0.963mmol)の撹拌溶液に、ヨードトリメチルシラン(578mg、2.89mmol)を滴下した。この反応混合物を60℃で12時間撹拌し、室温に冷却し、減圧下で濃縮した。粗生成物を逆相HPLC(Sunfire C18(19×150mm) 5μmカラム、水中0.1%ギ酸/ACN)により精製し、標題化合物を白色固体として得た(120mg、0.275mmol、収率28.5%)。1H NMR (400MHz , DMSO-d6) δ: 11.80 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 7.43-7.38 (m, 2H), 7.33 (dd, J = 2.8, 9.6 Hz, 1H), 7.25-7,15 (m, 1H), 6.92-6.75 (m, 1H), 6.21 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.60-4.80 (m, 2H), 2.25 (s, 3H), 2.13 (s, 3H)。MS (m/z) 433.0 (M+H)+
実施例2~8は、示された中間体から、実施例1に関して記載したものと同様の方法により調製した。

実施例9
6-クロロ-1-(4-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4(1H)-オン
DMF(1mL)中、6-クロロ-1-(4-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4(1H)-オン(90mg、0.102mmol)の撹拌溶液に、0℃、N下で、p-トルエンスルホン酸一水和物(97mg、0.508mmol)および塩化リチウム(21.52mg、0.508mmol)を加えた。この反応混合物を120℃で2時間撹拌し、次いで25℃に冷却した。反応物を氷水(15mL)で急冷し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出液をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた褐色ガム質を逆相HPLC(X-bridge C18(19×150mm) 5μmカラム、水中10mM NHHCO/ACN)により精製し、標題化合物を灰白色固体として得た(16mg、0.037mmol、収率36.5%)。1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ: 11.80 (br s, 1H), 7.43 - 7.28 (m, 4H), 7.23 - 7.15 (m, 1H), 6.76 - 6.66 (m, 1H), 6.21 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 5.48 (d, J = 9.6 Hz, 0.6H), 5.22 (d, J = 10.4 Hz, 0.4H), 4.97 (d, J = 10.4 Hz, 0.4H), 4.72 (d, J = 9.6 Hz, 0.6H), 3.24 - 3.03 (m, 1H), 2.18 - 2.03 (m, 3H), 1.23 - 1.08 (m, 6H)。MS (m/z) 427.2 (M+H)+
実施例10~11は、示された中間体から、実施例9に関して記載したものと同様の方法により調製した。
実施例12
1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン
アセトニトリル(10.00mL)中、1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン(250mg、0.661mmol)およびヨウ化ナトリウム(990mg、6.61mmol)の混合物に、クロロトリメチルシラン(0.838mL、6.61mmol)を加え、反応物を60℃で3時間撹拌した。反応物をDCM(30mL)で希釈し、Na水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をMDAP(XSELECT CSH C18(150mm×30mm) 5μmカラム、A=水中0.1%v/vギ酸溶液、B=アセトニトリル中0.1%v/vギ酸溶液、5~35%B、勾配時間3~12分)により精製し、標題化合物を白色固体として得た(76mg、0.198mmol、収率30.0%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ:11.80 (br s, 1 H), 8.19 (d, J=4.89 Hz, 1 H), 7.73 (d, J=4.89 Hz, 1 H), 7.65 (br s, 1 H), 7.44 - 7.34 (m, 2 H), 7.31 (dd, J=9.29, 2.93 Hz, 1 H), 7.22 - 7.13 (m, 1 H), 6.20 (d, J=9.78 Hz, 1 H), 5.60 - 4.73 (m, 2 H), 2.27 (s, 3 H), 2.09 (br s, 3 H)。MS (m/z) 365.3 (M+H)+
実施例17
1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン
イソプロパノール(73.8mL)中、1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(6-メトキシ-2-メチルピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン(13.7g、29.5mmol)およびHCl(59.0mL、295mmol、イソプロパノール中5N))の溶液を還流(Tj=91℃)下で12時間、次いで室温で6時間加熱した。この混合物を真空濃縮して橙色の泡沫油状物を得、次いでこの油状物を各100mLのEtOAcと飽和重炭酸ナトリウム水溶液で分液し、水層を50mLのEtOAcで逆抽出し、合わせた有機液をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮して淡褐色泡沫を得た。この泡沫を15mLのジクロロメタンに溶解させ、30分後に固体が沈殿し、濾過して標題化合物を白色固体として得た(6.85g、15.2mmol、収率51.6%)。粗生成物を含む濾液を回収し、Isco CombiFlash Rf(1:1 酢酸エチル:ヘプタンから70% 3:1 EtOAc:EtOHへ;20分かけて330g RediSepカラム)でのシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。純粋な画分を回収し、生成物を真空濃縮により単離し、高真空下で18時間乾燥させた後にさらなる標題化合物(4.1g、9.1mmol、30.9%収率)を灰白色固体として得た。MS (m/z) 451.1 (M+H)+1H NMR (700 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.18 - 12.29 (m, 1 H) 8.00 - 8.07 (m, 1 H) 7.79 - 7.96 (m, 1 H) 7.43 - 7.51 (m, 1 H) 7.37 - 7.43 (m, 1 H) 7.29 - 7.36 (m, 1 H) 6.21 (d, J=9.47 Hz, 1 H) 4.90 - 5.55 (m, 2 H) 2.19 - 2.29 (m, 3 H) 2.02 - 2.16 (m, 3 H)。
実施例17a
1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン結晶形調製物
形態1
2.0gの1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを40mLのバイアルに加えた。これに14mL(7容量)のMeOHを加え、内容物を25℃、750rpmで振盪した。温度を50℃に上げたところ、約15分で完全な溶解が見られた。溶解後約10分で固体が形成され始めた。これらの固体を約10分間成長させてスラリーを得た。次に、温度を63℃に上げ、4時間保持した。次に、内容物を0.1℃/分の速度で25℃に冷却し、1時間保持した。その後、再び1.0℃/分の速度で63℃に加熱し、4時間保持した後、最終的に0.1℃/分の速度で25℃に再び冷却し、一晩保持することによって結晶を成熟させた。内容物を濾過して結晶固体を取り出し、60℃の真空炉内に一晩入れて1.52gの結晶性1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン(パターン1-XRPDおよびDSC、表1、図1および2参照)。
形態2
70mgの1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン(形態3)を12×2mL HPLCバイアルのそれぞれに加えた。バイアルのそれぞれに500μLの種々の溶媒を加えた。次に、これらのバイアルを、25℃で開始して750rpmで撹拌した。温度を50℃に上げた。投入物質に物理的変化を示したと思われるバイアルでは、固体を濾過し、XRPDで測定した。投入物質に物理的変化を示した溶媒は、イソプロパノール、酢酸イソプロピルおよび1-ブタノールであった。これらの溶媒から単離された結晶性物質は、パターン2のXRPDを生成するようである(XRPDおよびDSC、表1、図3および4参照)。
形態3
20mLのバイアルに、1.0gの非晶質(クロマトグラフィーにかけ、回転蒸発させたもの)1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを加えた。5mL(5容量)のEtOHを加え、投入物の完全溶解は25℃で達成された。清澄濾過を行い、母液を別の清浄な20mLバイアルに加えた。バイアルに蓋をせずに、3日間放置して蒸発させた。これらの内容物を1mLのEtOHでスラリーとし、濾過して結晶性1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを回収した(パターン3-XRPD、表1および図5参照)。
形態4
20mLのバイアルに、500mgの1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを加えた。このバイアルに7.5mLのMeCN(15容量)を加え、内容物を25℃、750rpmで振盪した。約5分で投入物質の完全な溶解が見られた。温度を30℃に上げると、5分以内に固体粒子が形成し始めた。この温度でさらに30分間混合を続けたところ、その間に内容物は粘稠ながら十分に混合しているスラリーとなった。温度を1.0℃/分の速度で63℃に上げた。その後、内容物をこの温度で4時間保持した。63℃で4時間後、温度を0.1℃/分の速度で25℃に下げ、1時間保持した。次に、温度を1.0℃/分の速度で再び63℃に戻して4時間保持した後、最終的に0.1℃/分の速度で再び25℃に冷却、一晩保持した。翌朝、内容物を濾過し、霧状になるまで吸引した。その後、結晶性固体を60℃の真空炉に一晩入れ、368mgの結晶性1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オンを得た(パターン4-XRPDおよびDSC、表1、図6および7参照)。
実施例14~16および18~21は、示された中間体から、実施例12に関して記載したものと同様の方法により調製した。


実施例22
1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-4-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-6-カルボニトリル
DMF(2mL)中、6-クロロ-1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン(75mg、0.188mmol)の溶液に、ジシアノ亜鉛(44.2mg、0.376mmol)およびテトラキス(43.5mg、0.038mmol)を加えた。この反応混合物を150℃で一晩加熱し、次いでマイクロ波にて150℃で1時間加熱した。この反応混合物を冷却し、セライト(登録商標)で濾過し、MDAP(XSELECT CSH C18(150mm×30mm) 5μmカラム、A=水中0.1%v/vギ酸溶液、B=アセトニトリル中0.1%v/vギ酸溶液、15~55%B、勾配時間3~22分)により精製し、標題生成物を灰白色固体として得た(50mg、0.127mmol、収率67.6%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 11.83 (br s, 1H), 8.19 (br s, 1H), 7.69 (br d, J = 19.6 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 5.4, 8.8 Hz, 1H), 7.42 - 7.32 (m, 2H), 7.29 - 7.17 (m, 1H), 6.21 (br. d, J = 9.8 Hz, 1H), 5.53 (br. d, J = 9.8 Hz, 0.5H), 5.32 - 5.16 (m, 1H), 4.93 (br. d, J = 9.8 Hz, 0.5H), 2.26 (s, 3H), 2.11 (br d, J = 7.3 Hz, 3H)。MS (m/z) 390.3 (M+H)+
実施例23
3-メチル-4-(1-(2-メチル-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-4-オキソ-6-(トリフルオロメチル)-1,4-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-3(2H)-イル)ピリジン 1-オキシド
DCM(1.50mL)中、1-(2-メチル-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-3-(3-メチルピリジン-4-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン(38mg、0.079mmol)およびmCPBA(26.5mg、0.118mmol)の混合物を0℃で4時間撹拌した後、真空濃縮した。残渣をMDAP(XSelect CSH Prep C18 5um OBD、30~85%勾配。10mM重炭酸アンモニウムおよび0.075%水酸化アンモニウムを含む水/アセトニトリル、流速40mL/分、全実施時間17分)により精製し、標題生成物を白色固体として得た(15mg、0.029mmol、収率36.3%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.34-8.33 (m, 1H), 8.21 (dd, J = 1.5, 6.8 Hz, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.92 (br s, 1H), 7.63 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 7.47-7.42 (m, 2H), 5.55-5.30 (m, 2H), 2.37 (s, 3H), 2.16 (s, 3H)。MS (m/z) 499.3 (M+H)+
生物学的アッセイ
本発明のNa1.8阻害剤化合物またはその薬学上許容可能な塩は、それぞれ、本願に定義されるものなどの疼痛、疼痛障害もしくは病態、疼痛関連障害もしくは病態または疾患により引き起こされる疼痛の治療に有用である。
本発明の化合物の生物活性は、このような阻害を測定するアッセイおよびin vitroまたは感染動物モデルにおいて電位依存性ナトリウムチャネルNa1.8を阻害する化合物の能力を評価するアッセイなど、好適なアッセイを用いて判定することができる。
生物学的アッセイ例1:
ヒトNa1.8、ヒトNaβ1およびヒトTREK1を発現するヒト胎児腎臓293細胞(HEK293)(HEK293-Na1.8)を150cmフラスコにて37℃、5%COで増殖させた。HEK293-Na1.8は、2~3日ごとに、コンフルエンシーが80~90%に達した際にT175細胞培養フラスコに継代培養した。
本発明の化合物の薬理学的評価は、QPatch 48 HTX電気生理学的システムで開発したアッセイとHEK293-Na1.8を併用して行った。HEK293-Na1.8は、使用当日に、培養培地を除去し、DPBSで洗浄し、アキュターゼを添加し(表面を覆うように2mLを添加し、1mLを吸引した後、37℃で1.5分)、次いでCHO-SFM IIを添加して酵素消化を停止させ、3×10細胞/mLの懸濁液を得ることにより調製した。
化合物は以下の組成:NaCl(145mM)、KCl(4mM)、CaCl(2mM)、MgCl(2mM)、HEPES(1mM)、グルコース(10mM)、pH7.4 NaOHモル浸透圧濃度300mOsM/Lの細胞外溶液で調製した。細胞内溶液は、以下の組成を用いた:CsF(115mM)、CsCl(20mM)、NaCl(5mM)、EGTA(10mM)、HEPES(10mM)、スクロース(20mM)、pH7.2 CsOHモル浸透圧濃度310mOsm/L。
QPatch 48HTXシステムのボルテージクランプモードを利用して、Na1.8イオンチャネルにおける本発明の化合物の薬理活性を測定するために、半不活性化状態の電圧プロトコール(V1/2)を使用した。V1/2プロトコールは以下の電圧ステップで利用した:-100mVの保持電圧が確立、次いで0mVへの20msの電圧ステップ(P1)、次いで-46mVでの8秒間の不活性化電圧ステップ、次いで-100mVへの20msのステップ、その後0mVへの20msのステップ(P2)、その後-100mVの保持電圧に戻す。この電圧プロトコールを0.07Hzの周波数で繰り返し、電流の大きさは記録中P2ステップで定量した。測定された電流振幅の本発明の化合物による阻害は、50%阻害濃度(IC50)の決定を可能にする4~8点の用量反応曲線を当てはめることによって分析した。QPatch HTXソフトウエア内で、P2電流は、ベースライン時、化合物後および陽性参照化合物後に得た測定値に従って正規化し、下式に当てはめた:
実験経過の電流のランダウンを評価するため、ビヒクルのみのウェルを利用し、ビヒクルのみで正規化した電流
を求めた。ランダウンについて化合物応答を補正するために、電流を下式に従って補正した:
本発明の化合物を、上記のアッセイにおいてNa1.8ナトリウムチャネルに対する活性について1回または2回以上の実験回数で試験し、それらの結果を以下の表2に示す。本発明の化合物の効力をpIC50値として報告する。pIC50値は、IC50値の負の対数であり、IC50値は、モル(M)で測定された半最大阻害濃度である。2回以上の実験で試験された化合物については、pIC50値は平均値として報告する。
本発明は、以上に示した実施形態に限定されるものではなく、示された実施形態および以下の特許請求の範囲に含まれるすべての改変に対して権利が留保されることを理解されたい。

Claims (41)

  1. 式(I)の化合物:
    [式中、
    Yは、OまたはSであり;
    は、窒素またはCRであり、
    は、窒素またはCRであり、
    は、窒素またはCRであり、かつ、
    は、窒素またはCRであり、
    ただし、X、XおよびXのうち少なくとも1つは窒素であり;
    、R、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    環Bは、フェニルまたは1もしくは2個の窒素環原子を含む5員もしくは6員ヘテロシクリルであり;
    各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキル、-(C1-6)ハロアルキル、-COOR、-C(O)NRまたは-S(O)であり;
    は、水素、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-NRであり;
    各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
    は、水素、-OH、-NR、-(C1-6)-アルキルまたは-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    nは、0、1、2または3であり;
    pは、0、1または2であり;かつ、
    zは、0、1、2または3である。]
    またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩。
  2. 式(I-A)の化合物:
    [式中、
    Yは、OまたはSであり;
    、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    環Bは、フェニルまたは1もしくは2個の窒素環原子を含む5員もしくは6員ヘテロシクリルであり;
    各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキル、-(C1-6)ハロアルキル、-COOR、-C(O)NRまたは-S(O)であり;
    は、水素、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-NRであり;
    各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり:
    は、水素、-OH、-NR、-(C1-6)-アルキルまたは-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    nは、0、1、2または3であり;
    pは、0、1または2であり;かつ、
    zは、0、1、2または3である。]
    またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
  3. 式(I-B)の化合物:
    [式中、
    Yは、OまたはSであり;
    、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    環Bは、フェニルまたは1もしくは2個の窒素環原子を含む5員もしくは6員ヘテロシクリルであり;
    各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキル、-(C1-6)ハロアルキル、-COOR、-C(O)NRまたは-S(O)であり;
    は、水素、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-NRであり;
    各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
    は、水素、-OH、-NR、-(C1-6)-アルキルまたは-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    nは、0、1、2または3であり;
    pは、0、1または2であり;かつ、
    zは、0、1、2または3である。]
    またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
  4. 式(I-C)の化合物:
    [式中、
    Yは、OまたはSであり;
    、RおよびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    環Bは、フェニルまたは1もしくは2個の窒素環原子を含む5員もしくは6員ヘテロシクリルであり;
    各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキル、-(C1-6)ハロアルキル、-COOR、-C(O)NRまたは-S(O)であり;
    は、水素、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-NRであり;
    各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
    は、水素、-OH、-NR、-(C1-6)-アルキルまたは-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    nは、0、1、2または3であり;
    pは、0、1または2であり;かつ、
    zは、0、1、2または3である。]
    またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
  5. 式(I-D)の化合物:
    [式中、
    Yは、OまたはSであり;
    およびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    環Bは、フェニルまたは1もしくは2個の窒素環原子を含む5員もしくは6員ヘテロシクリルであり;
    各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキル、-(C1-6)ハロアルキル、-COOR、-C(O)NRまたは-S(O)であり;
    は、水素、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-NRであり;
    各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
    は、水素、-OH、-NR、-(C1-6)-アルキルまたは-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    nは、0、1、2または3であり;
    pは、0、1または2であり;かつ、
    zは、0、1、2または3である。]
    またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
  6. 式(I-E)の化合物:
    [式中、
    Yは、OまたはSであり;
    およびRのそれぞれは独立に、水素、ハロ、シアノ、-NR、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    環Bは、フェニルまたは1もしくは2個の窒素環原子を含む5員もしくは6員ヘテロシクリルであり;
    各Rは独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NR、-(C1-6)アルキル、-(C1-6)ハロアルキル、-COOR、-C(O)NRまたは-S(O)であり;
    は、水素、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-NRであり;
    各Rは独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    およびRのそれぞれは独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
    は、水素、-OH、-NR、-(C1-6)-アルキルまたは-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    nは、0、1、2または3であり;
    pは、0、1または2であり;かつ、
    zは、0、1、2または3である。]
    またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
  7. YがOである、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 環Bが1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;かつ、各Rが独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRまたは-(C1-6)アルキルである、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 以下の基:

    である、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. 以下の基:

    である、請求項9に記載の化合物。
  11. が-CH、-CHCHまたは-CH(CHである、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. nが1または2であり;かつ、各Rが独立に、-Fまたは-OCFである、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
  13. 以下の基:

    である、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物。
  14. Yが、OまたはSであり;
    、R、RおよびRのそれぞれが独立に、水素、ハロ、シアノ、-(C1-6)-アルキル、-(C1-6)-ハロアルキル、-O-(C1-6)-アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    環Bが、1または2個の窒素環原子を含む5員または6員ヘテロアリールであり;
    各Rが独立に、ハロ、オキソ、-OH、-NRおよび-(C1-6)アルキルからなる群から選択され;
    が、-(C1-6)アルキルであり;
    各Rが独立に、ハロ、-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキルまたは-O-(C1-6)-ハロアルキルであり;
    およびRのそれぞれが独立に、水素、-(C1-6)アルキルまたは-(C1-6)ハロアルキルであり;
    nが、0、1、2または3であり;かつ、
    zが、0、1、2または3である、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  15. 以下の化合物:
    1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-7-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    1-(3,4-ジフルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    1-(2-エチル-3,4-ジフルオロフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-7-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリミド[4,5-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    6-クロロ-1-(4-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-7-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    1-(4-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    6-クロロ-1-(4-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    1-(2-エチル-4-フルオロフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-7-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロプテリジン-4(1H)-オン;
    1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロプテリジン-4(1H)-オン;
    6-クロロ-1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    1-(2-メチル-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-4-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-6-カルボニトリル;
    7-クロロ-1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-4-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-7-カルボニトリル;
    1-(2-エチル-4-フルオロフェニル)-3-(2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-7-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    3-(5-フルオロ-2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-1-(2-メチル-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン;
    3-(5-フルオロ-2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-4(1H)-オン;および
    3-メチル-4-(1-(2-メチル-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-4-オキソ-6-(トリフルオロメチル)-1,4-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン-3(2H)-イル)ピリジン 1-オキシド
    からなる群から選択される化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩。
  16. 以下の化合物:
    である化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩。
  17. 請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物またはその互変異性体またはその薬学上許容可能な塩と、薬学上許容可能な賦形剤とを含んでなる医薬組成物。
  18. それを必要とする対象においてNa1.8電位依存性ナトリウムチャネルを阻害する方法であって、
    前記方法が、前記対象に、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または請求項17に記載の医薬組成物を投与することを含んでなる、前記方法。
  19. それを必要とする対象において疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態を治療する方法であって、
    前記方法が、前記対象に治療上有効な量の、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または請求項17に記載の医薬組成物を投与することを含んでなる、前記方法。
  20. 前記疼痛が急性疼痛または慢性疼痛である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態が、外傷により引き起こされる疼痛;医原性医療処置もしくは歯科処置により引き起こされる疼痛;または術前もしくは術後関連疼痛である、請求項19に記載の方法。
  22. 前記疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態が、神経因性疼痛、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛、筋骨格痛、内臓痛または特発性疼痛である、請求項19に記載の方法。
  23. 前記疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態が、小径線維神経障害、小径線維介在糖尿病性神経障害、特発性小径線維神経障害、有痛性糖尿病性神経障害および多発神経障害から選択される神経因性疼痛または慢性神経因性疼痛である、請求項19に記載の方法。
  24. 前記疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態が、変形性関節症、慢性変形性関節症疼痛および慢性炎症性脱髄性多発神経障害から選択される炎症性疼痛である、請求項19に記載の方法。
  25. それを必要とする対象において心房細動を治療する方法であって、
    前記方法が、前記対象に治療上有効な量の、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または請求項17に記載の医薬組成物を投与することを含んでなる、前記方法。
  26. 前記対象がヒトである、請求項18~25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 療法における使用のための、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または請求項17に記載の医薬組成物。
  28. 疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態の治療における使用のための、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または請求項17に記載の医薬組成物。
  29. 前記疼痛が急性疼痛または慢性疼痛である、請求項28に記載の化合物または医薬組成物。
  30. 前記疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態が、外傷により引き起こされる疼痛;医原性医療処置もしくは歯科処置により引き起こされる疼痛;または術前もしくは術後関連疼痛である、請求項28に記載の化合物または医薬組成物
  31. 前記疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態が、神経因性疼痛、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛、筋骨格痛、内臓痛または特発性疼痛である、請求項28に記載の化合物または医薬組成物。
  32. 前記疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態が、小径線維神経障害、小径線維介在糖尿病性神経障害、特発性小径線維神経障害、有痛性糖尿病性神経障害および多発神経障害から選択される神経因性疼痛または慢性神経因性疼痛である、請求項28に記載の化合物または医薬組成物。
  33. 前記疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態が、変形性関節症、慢性変形性関節症疼痛および慢性炎症性脱髄性多発神経障害から選択される炎症性疼痛である、請求項28に記載の化合物または医薬組成物。
  34. 心房細動の治療における使用のための、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体もしくその薬学上許容可能な塩または請求項17に記載の医薬組成物。
  35. 疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態の治療のための医薬の製造における、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または請求項17に記載の医薬組成物の使用。
  36. 前記疼痛が急性疼痛または慢性疼痛である、請求項35に記載の使用。
  37. 前記疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態が、外傷により引き起こされる疼痛;医原性医療処置もしくは歯科処置により引き起こされる疼痛;または術前もしくは術後関連疼痛である、請求項35に記載の使用。
  38. 前記疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態が、神経因性疼痛、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛、筋骨格痛、内臓痛または特発性疼痛である、請求項35に記載の使用。
  39. 前記疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態が、小径線維神経障害、小径線維介在糖尿病性神経障害、特発性小径線維神経障害、有痛性糖尿病性神経障害および多発神経障害から選択される神経因性疼痛または慢性神経因性疼痛である、請求項35に記載の使用。
  40. 前記疼痛または疼痛関連疾患、障害もしくは病態が、変形性関節症、慢性変形性関節症疼痛および慢性炎症性脱髄性多発神経障害から選択される炎症性疼痛である、請求項35に記載の使用。
  41. 心房細動の治療のための医薬の製造における、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体もしくはその薬学上許容可能な塩または請求項17に記載の医薬組成物の使用。
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