JP2023553988A - 有機熱伝達システム、方法、及び流体 - Google Patents

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Abstract

開示される技術は、a)非導電性、非水性、及び非水混和性誘電性の油性流体と、b)少なくとも1つの高分子量と、を含む、誘電性油性熱伝達システム、方法、及び流体に関する。具体的には、本技術は、電気自動車の電池パック又は電力システムを冷却するためのものなどの熱伝達システムにおいて温度低下を提供する、低電気伝導性、低剪断粘度、及び低可燃性を有する、誘電性油性熱伝達システム、方法、及び流体に関する。

Description

開示される技術は、誘電性油性熱伝達流体を用いる熱伝達システム及び熱伝達方法に関する。具体的には、本技術は、電気自動車の電池パック又は電力システムを冷却するためのものなどの熱伝達システムにおいてピーク温度低下を提供する、低電気伝導性、及び低可燃性を有する誘電性油性熱伝達流体に関する。
電源の動作は、熱を発生させる。電源と連通する熱伝達システムは、発生した熱を調節し、電源が最適温度で動作することを確実にする。熱伝達システムは、一般に、電源からの熱の吸収及び放散を容易にする熱伝達流体を含む。一般に水及びグリコールからなる熱伝達流体は、高価であり得、凍結する傾向がある。従来の熱伝達流体はまた、多くの場合3000マイクロジーメンス/センチメートル(μS/cm)以上の範囲の極めて高い伝導性を示し得る。この高い伝導性は、金属部品の腐食を促進することによって熱伝達システムに悪影響を及ぼし、また、熱伝達システムが電流にさらされる電源の場合、例えば燃料電池などにおいて、高い伝導性は、電流の短絡及び電気ショックにつながる可能性がある。
現在の電池パック設計は、筐体全体にわたって冷却剤を送る一体化かつ絶縁された冷却システムを含む。正常に機能している場合、冷却システムからの冷却剤は、内部で保護された電位と接触しない。時には漏れが生じ、冷却剤が筐体の意図しない部分に入ることがある。冷却剤が電気伝導性である場合、冷却剤は、比較的大きな電位差を有する端子をブリッジする可能性がある。このブリッジングは、冷却剤が電気分解される電気分解プロセスを開始する可能性があり、十分なエネルギーが電気分解に伝導されると、冷却剤が沸騰し始める。この沸騰は、上で説明される暴走熱状態につながり得る局所的な熱状態を作り出す可能性がある。
油性流体は、電池パック用途における熱伝達流体の潜在的な代替物として認識されている。油性流体は、優れた熱伝達を提供し、低い導電性のために電気部品と直接接触して使用することができる。しかしながら、油性流体は、オイルがエアロゾル化される場合、可燃性が増加するという欠点を有する。冷却のための良好な流体流動特性及び低減した可燃性を有する誘電性油性熱伝達流体を有することは有益であろう。
本発明は、電気部品を冷却するためのシステム、方法及び流体を提供する。一実施形態では、本発明は、水不混和性油成分と、0.001重量%~1重量%のポリマー添加剤成分とを含む誘電性油性熱伝達流体であって、ポリマー添加剤成分は、ゲル浸透クロマトグラフィによって測定して少なくとも約20,000の数平均分子量を有するポリオレフィンポリマーを含む、誘電性油性熱伝達流体に関する。一実施形態では、本発明は、水不混和性油成分及び500ppm以下のポリマー添加剤成分を含む誘電性油性熱伝達流体であって、ポリマー添加剤成分は、ゲル浸透クロマトグラフィによって測定して少なくとも約20,000の数平均分子量を有するポリオレフィンポリマーを含む、誘電性油性熱伝達流体に関する。別の実施形態では、本発明は、誘電性油性熱伝達流体が電気部品と接触しているシステム及び方法に関する。これらの実施形態が、以下でより詳細に説明される。
様々な好ましい特徴及び実施形態を、非限定的な例示により以下に説明する。
開示される技術は、とりわけ、誘電性油性熱伝達流体を提供する。誘電性油性熱伝達流体は、a)非導電性、非水性、及び非水混和性の流体と、b)ポリマー添加剤成分とを含む。本明細書で使用される場合、「a」ポリマー添加剤、又は「a」流体におけるような「a」という用語は、述べられた要素のうちの1つだけに限定されず、述べられた要素のうちの1つ以上、並びに2つ以上、3つ以上などを含む「少なくとも1つ(at least one)」を意味するために使用される。
非伝導性で非水性、非水混和性の流体
開示される技術の1つの成分は、非伝導性で非水性かつ非水混和性の流体である。この流体は、米国石油協会(American Petroleum Institute、API)の以下のBase Oil Interchangeability Guidelines(2011)のグループI~Vの基油のいずれかから選択され得る。
Figure 2023553988000001
グループI、II、及びIIIは、鉱油ベースストックである。APIによって公式に特定されない場合であっても、他の一般に認識されているカテゴリーの基油を使用し得、グループII+は、110~119の粘度指数を有し、他のグループIIの油よりも低い揮発性を有するグループIIの材料を指し、グループIII+は、130以上の粘度指数を有するグループIIIの材料を指す。
本発明の方法及び/又はシステムにおいて多くの非水混和性油性流体が機能し得るが、本発明の一実施形態では、非水混和性油性流体はイソパラフィンから選択され得る。
イソパラフィン(又はイソパラフィン油)は、極低温及び極高温の両方に対して流動性を提供するのに十分な、少なくとも1つのヒドロカルビル分岐を含有する飽和炭化水素化合物である。本発明のイソパラフィンは、天然油及び合成油、精製油の水素化分解、水素化、及び水素化仕上げから誘導される油、再精製油、又はそれらの混合物を含み得る。
合成油性流体は、主に直鎖炭化水素を異性化して分岐炭化水素を生成することによって生成され得る。直鎖炭化水素は、天然源であり得るか、合成的に調製され得るか、又はフィッシャー・トロプシュ反応若しくは類似のプロセスから誘導され得る。イソパラフィンは、水素異性化ワックスから誘導され得、典型的には、水素異性化フィッシャー・トロプシュ炭化水素又はワックスであり得る。一実施形態では、油は、フィッシャー・トロプシュガス液化合成手順、並びに他のガス液化油によって調製され得る。
好適なイソパラフィンは、天然の再生可能な供給源から得られ得る。天然(又は生物由来)油は、再生可能な生物学的資源、生物、又は実体から誘導される材料を指し、石油又は同等の原料から誘導される材料とは異なる。炭化水素油の天然源としては、脂肪酸トリグリセリド、加水分解若しくは部分加水分解トリグリセリド、又はエステル交換トリグリセリドエステル、例えば脂肪酸メチルエステル(又はFAME(fatty acid methyl ester))が挙げられる。好適なトリグリセリドとしては、パーム油、大豆油、ヒマワリ油、菜種油、オリーブ油、アマニ油、及び関連材料が挙げられるが、これらに限定されない。他のトリグリセリド源としては、藻類、獣脂、及び動物プランクトンが挙げられるが、これらに限定されない。直鎖及び分岐炭化水素は、植物油から得られるか、又は抽出され、合成油と同様の方式で水素化精製及び/又は水素異性化されてイソパラフィンを生成し得る。
別のクラスのイソパラフィン油には、ポリオレフィンが含まれる。ポリオレフィンは、当該技術分野において周知である。一実施形態では、ポリオレフィンは、2~24個の炭素原子を有するオレフィンから誘導可能であり得る(又は誘導され得る)。誘導可能又は誘導されるとは、ポリオレフィンが、記載された数の炭素原子を有する出発重合性オレフィンモノマー又はそれらの混合物から重合されることを意味する。実施形態では、ポリオレフィンは、3~24個の炭素原子を有するオレフィンから誘導可能であり得る(又は誘導され得る)。いくつかの実施形態では、ポリオレフィンは、4~24個の炭素原子を有するオレフィンから誘導可能であり得る(又は誘導され得る)。更なる実施形態では、ポリオレフィンは、5~20個の炭素原子を有するオレフィンから誘導可能であり得る(又は誘導され得る)。また更なる実施形態では、ポリオレフィンは、6~18個の炭素原子を有するオレフィンから誘導可能であり得る(又は誘導され得る)。また更なる実施形態では、ポリオレフィンは、8~14個の炭素原子を有するオレフィンから誘導可能であり得る(又は誘導され得る)。代替の実施形態では、ポリオレフィンは、8~12個の炭素原子を有するオレフィンから誘導可能であり得る(又は誘導され得る)。
多くの場合、重合性オレフィンモノマーは、エチレン、プロピレン、イソブテン、1-ブテン、イソプレン、1,3-ブタジエン、又はそれらの混合物のうちの1つ以上を含む。有用なポリオレフィンの例は、ポリイソブチレンである。重合性オレフィンはまた、1,3-ブタジエン及びイソプレンなどの1,3-ジエンを含む特定のジエン、並びにテルペン、例えば、ファルネセン又は部分的に水素化されたテルペンなどのそのようなジエンから直接誘導され得る高級オレフィンを含み得る。
ポリオレフィンはまた、α-オレフィンから誘導可能な(又は誘導された)ポリ-α-オレフィンを含む。α-オレフィンは、直鎖若しくは分岐鎖又はそれらの混合物であり得る。例としては、モノオレフィン、例えば、プロピレン、1-ブテン、イソブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセンなどが挙げられる。α-オレフィンの他の例としては、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-オクタデセン、及びそれらの混合物が挙げられる。有用なα-オレフィンの例は、1-ドデセンである。有用なポリ-α-オレフィンの例は、ポリ-デセンである。
ポリオレフィンはまた、オレフィンコポリマー(olefin copolymer、OCP)としても既知である、少なくとも2つの異なるオレフィンのコポリマーであり得る。これらのコポリマーは、好ましくは2~約28個の炭素原子を有するα-オレフィンのコポリマー、好ましくはエチレンと3~約28個の炭素原子を有する少なくとも1つのα-オレフィンとのコポリマー、典型的には式CH=CHRのコポリマーであり、式中、Rは、1~26個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖アルキルラジカルである。好ましくは、上記式中のRは、1~8個の炭素原子のアルキルであり得、より好ましくは、1~2個の炭素原子のアルキルであり得る。好ましくは、オレフィンのポリマーは、エチレン-プロピレンコポリマーである。
オレフィンコポリマーがエチレンを含む場合、エチレン含量は、好ましくは20~80重量パーセント、より好ましくは30~70重量パーセントの範囲である。プロピレン及び/又は1-ブテンがエチレンとともにコモノマーとして用いられる場合、このようなコポリマーのエチレン含量は、最も好ましくは45~65パーセントであるが、より高い又はより低いエチレン含量が存在し得る。
一実施形態では、油性流体は、エチレン及びそのポリマーを実質的に含まない場合がある。組成物は、エチレン及びそのポリマーを完全に含まない場合がある。実質的に含まないとは、組成物が、50ppm未満、又は30ppm未満、又は更に10ppm若しくは5ppm未満、又は更に1ppm未満の所与の材料を含有することを意味する。
本発明の一実施形態では、油性流体は、プロピレン及びそのポリマーを実質的に含まない場合がある。別の実施形態では、油性流体は、プロピレン及びそのポリマーを完全に含まない場合がある。前述のオレフィンモノマーから調製されるポリオレフィンポリマーは、140~5000の数平均分子量を有し得る。前述のオレフィンモノマーから調製されるポリオレフィンポリマーはまた、200~4750の数平均分子量を有し得る。前述のオレフィンモノマーから調製されるポリオレフィンポリマーはまた、250~4500の数平均分子量を有し得る。前述のオレフィンモノマーから調製されるポリオレフィンポリマーはまた、500~4500の数平均分子量を有し得る。前述のオレフィンモノマーから調製されるポリオレフィンポリマーはまた、ポリスチレン標準を用いたゲル浸透クロマトグラフィ(gel permeation chromatography、GPC)によって測定して、750~4000の数平均分子量を有し得る。ポリスチレン標準を用いたGPCは、この参考文献において引用されている全てのMnに対して用いられる標準方法である。
鉱油及び合成油、例えばポリアルファオレフィン油及び/又はポリエステル油の混合物を使用し得る。
本発明の別の実施形態では、油性流体は、8個の炭素原子から50個までの炭素原子を含有し、かつ少なくとも1個の炭素原子を含有する少なくとも1つのヒドロカルビル分岐を有する、飽和炭化水素化合物であり得る。一実施形態では、飽和炭化水素化合物は、少なくとも10個又は少なくとも12個の炭素原子を有し得る。一実施形態では、飽和炭化水素化合物は、14~34個の炭素原子を含有し得るが、但し、炭素原子の最長連続鎖は、24個以下の長さの炭素である。
いくつかの実施形態では、油性流体は、24個以下の炭素長の炭素原子の最長連続鎖を有することになる。
いくつかの実施形態では、飽和炭化水素化合物は、サイズ排除クロマトグラフィ(SECはゲル浸透クロマトグラフィ又はGPCとも呼ばれる)、液体クロマトグラフィ、ガスクロマトグラフィ、質量分析、NMR、又はそれらの組み合わせによって測定して、140g/mol~550g/mol、又は160g/mol~480g/molの分子量を有する分岐非環状化合物であり得る。
鉱油は、多くの場合、環状構造、すなわち芳香族又はナフテンとも呼ばれるシクロパラフィンを含有する。一実施形態では、イソパラフィンは、環状構造を含まないか、又は実質的に含まない飽和炭化水素化合物を含む。実質的に含まないとは、鉱油中に1モル%未満、又は0.75モル%未満、又は0.5モル%未満、又は更に0.25モル%未満の環状構造が存在することを意味する。いくつかの実施形態では、鉱油は、環状構造を完全に含まない。
グループIV炭化水素基油(ポリアルファオレフィン、すなわちPAOとしても既知である)は、当該技術分野において既知であり、直鎖アルファオレフィン(典型的には、1-デセン、1-オクテン、1-ドデシン、又はそれらの組み合わせ)のオリゴマー化又は重合によって調製される。PAOは、特徴的には、優れた低温粘度特性(測定される、並びに高い粘度指数を有するウォーターホワイト油である。熱流体として使用するのに好適な典型的なPAOとしては、PAO-2、PAO-4、PAO-5及びPAO-6、すなわち、それぞれ約2、4、5及び6m2/s、並びにそれらの混合物が挙げられる。また、ある特定のエステル油及びエーテル油も、開示された方法において誘電性油性熱伝達流体として使用される場合、特に改善された熱伝達を提供することが見出された。
誘電性油性熱伝達流体としての使用に好適なエステルとしては、モノカルボン酸と一価アルコールとのエステル;ジオールとモノカルボン酸とのジ-エステル及びジカルボン酸と一価アルコールとのジ-エステル;モノカルボン酸のポリオールエステル、及び一価アルコールとポリカルボン酸とのポリエステル;並びにそれらの混合物が挙げられる。エステルは、大きく2つのカテゴリー、つまり合成及び天然に分類され得る。
誘電性油性熱伝達流体として好適な合成エステルとしては、モノカルボン酸(ネオペンタン酸、2-エチルヘキサン酸など)及びジカルボン酸(例えば、フタル酸、コハク酸、アルキルコハク酸及びアルケニルコハク酸、マレイン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、アジピン酸、リノール酸二量体、リノール酸、アルキルマロン酸、並びにアルケニルマロン酸)と、種々の一価アルコール(例えば、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ネオペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、イソ-オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、イソデシルアルコール、ドデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、2-エチルヘキシルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコールモノエーテル、及びプロピレングリコール)のいずれかとのエステルが挙げられ得る。これらのエステルの具体的な例としては、ジブチルアジパート、ジ(2-エチルヘキシル)セバケート、ジ-n-ヘキシルフマレート、ジオクチルセバケート、ジイソオクチルアゼラート、ジイソデシルアゼラート、ジオクチルフタラート、ジデシルフタラート、ジエコイシルセバケート、リノール酸二量体の2-エチルヘキシルジエステル、並びに1モルのセバシン酸を2モルのテトラエチレングリコール及び2モルの2-エチルヘキサン酸と反応させることによって形成される複合エステルが挙げられる。他の合成エステルとしては、C~C12モノカルボン酸並びにポリオール及びポリオールエーテル、例えば、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、及びトリペンタエリスリトールから作製されるものが挙げられる。エステルはまた、モノカルボン酸と一価アルコールとのモノエステルであり得る。
天然(又は生物由来)エステルは、再生可能な生物学的資源、生物、又は実体から誘導される材料を指し、石油又は同等の原料から誘導される材料とは異なる。誘電性油性熱伝達流体として好適な天然エステルとしては、脂肪酸トリグリセリド、加水分解若しくは部分加水分解トリグリセリド、又は脂肪酸メチルエステル(若しくはFAME)などのエステル交換トリグリセリドエステル、又は不飽和脂肪酸のメタセシスから誘導されるエステルが挙げられる。好適なトリグリセリドとしては、パーム油、大豆油、ヒマワリ油、菜種油、オリーブ油、アマニ油、及び関連材料が挙げられるが、これらに限定されない。他のトリグリセリド源としては、藻類、獣脂、及び動物プランクトンが挙げられるが、これらに限定されない。天然の生物由来エステルの他の例としては、Biosynthetic TechnologiesからEstolides(商標)の商標で市販されているものなどの脂肪酸のオリゴマーが挙げられる。
他の好適な油性流体としては、アルキル化芳香族油(例えば、アルキル化ナフタレンなど)、低粘度ナフテン系鉱油、及び(ポリ)エーテル油が挙げられる。アルキレンオキシドポリマー及びインターポリマー並びにそれらの誘導体と、末端ヒドロキシル基が例えばエステル化又はエーテル化によって修飾されているものとは、使用され得る他のクラスの既知の合成潤滑油を構成する。(ポリ)エーテル基油の例としては、ジエチレングリコールジブチルエーテルが挙げられる。
ポリマー添加剤
本発明の組成物は、高分子量ポリマー成分を含有する。高分子量ポリマー成分は、少なくとも約20,000ダルトンの数平均分子量を有する1つ以上のポリマーを含み得る。一実施形態において、ポリマー添加剤成分として、又はポリマー添加剤成分中で有用なポリマーは、少なくとも1つのメタロセン(例えば、シクロペンタジエニル-遷移金属化合物)及びアルモキサン化合物を含む触媒系の存在下で、α-オレフィンモノマー、又はα-オレフィンモノマーの混合物、又はエチレン及び少なくとも1つのC3~C28α-オレフィンモノマーを含む混合物を重合することによって調製され得る。
オレフィンポリマー種の好適なポリマーとしては、エチレンプロピレンコポリマー、エチレン-プロピレン-αオレフィンターポリマー、エチレン-αオレフィンコポリマー、非共役ジエンを更に含有するエチレンプロピレンコポリマー、及びイソブチレン/共役ジエンコポリマーが挙げられ、これらの各々は、その後、グラフト化官能基とともに供給され得る。
エチレン-プロピレン又は高級αモノオレフィンコポリマーは、15~80モル%のエチレン及び20~85モル%のプロピレン又は高級モノオレフィンからなり得、いくつかの実施形態では、モル比は、30~80モル%のエチレン及び20~70モル%の少なくとも1つのC3~C10αモノオレフィン、例えば、50~80モル%のエチレン及び20~50モル%のプロピレンである。前述のポリマーのターポリマー変形は、15モル%までの非共役ジエン又はトリエンを含有し得る。
これらの実施形態では、エチレンコポリマー又はターポリマーなどのポリマー基材は、油溶性の実質的に線状のゴム状材料であり得る。また、特定の実施形態において、ポリマーは、実質的に線状以外の形態であり得、すなわち、分岐ポリマー又は星型ポリマーであり得る。ポリマーはまた、ジブロック及びより高次のブロックを含み、テーパー状ブロック及び種々の他の構造を含む、ランダムコポリマー又はブロックコポリマーであり得る。これらのタイプのポリマー構造は、当該技術分野で既知であり、それらの調製は、当業者の能力の範囲内である。
本発明のポリマー添加剤成分のためのポリマーを調製するために使用される他のオレフィンモノマーとしてはまた、重合性オレフィンが挙げられ得、また、1,3-ブタジエン及びイソプレンなどの1,3-ジエンなどの特定のジエン、並びにテルペン、例えば、ファルネセン又は部分的に水素化されたテルペンなどのジエンから直接誘導され得る高級オレフィンが挙げられる。
ポリマー及びコポリマーという用語は、エチレン及び/又は高級アルファモノオレフィンポリマー、コポリマー、ターポリマー又はインターポリマーを包含するために一般的に使用される。これらの材料は、それらの基本特性が実質的に変化しない限り、少量の他のオレフィンモノマーを含有し得る。
別の有用なクラスのポリマーは、例えば、イソブテン又はスチレンのカチオン重合によって調製されるポリマーによって構成されるものである。このクラスからの一般的なポリマーとしては、三塩化アルミニウム又は三フッ化ホウ素などのルイス酸触媒の存在下で、35~75質量%のブテン含量及び30~60質量%のイソブテン含量を有するC4精製流の重合によって得られるポリイソブテンが挙げられ、三塩化アルミニウムが好適である。ポリ-n-ブテンを製造するのに好適なモノマー源は、ラフィネートIIなどの石油供給流である。これらの供給原料は、米国特許第4,952,739号などの当該技術分野において開示されている。ポリイソブチレンは、ブテン流からカチオン重合(例えば、AlCl3又はBF3触媒を使用する)によって容易に入手可能であるため、本発明に好適なポリマーである。
ポリイソブチレンは、ハロゲン化ホウ素、特に三フッ化ホウ素を用いたカチオン重合によって調製できることが既知である(欧州特許出願公開第206756号、米国特許第4,316,973号、英国特許第525542(A)号及び同第828367(A)号)。イソブチレンの重合は、1,000,000よりはるかに高い数平均分子量(Mn)を有するポリイソブチレンを得ることができるように制御することができる。
一実施形態では、オレフィンポリマーは、4個以上の炭素原子を有するオレフィンのコポリマーである。一実施形態では、オレフィンポリマー(ポリオレフィン)は、4個以上の炭素原子を有する少なくとも1つのオレフィンモノマーから誘導される50~100重量%の単位を含む。典型的な実施形態では、オレフィンは、ブテン、イソブチレン(若しくはイソブテン)、ブタジエン、イソプレン、又はこれらの組み合わせなどの不飽和脂肪族炭化水素であり得る。
本発明のポリオレフィンポリマーは、20,000~10,000,000、50,000~2,000,000、100,000~1,500,000、又は200,000~1,000,000の数平均分子量(ゲル透過クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有し得る。他の実施形態では、オレフィンポリマーは、少なくとも50,000、少なくとも100,000、又は少なくとも250,000から850,000、600,000、若しくは500,000までの数平均分子量を有するポリイソブチレンである。特定の範囲としては、250,000~750,000又は250,000~500,000が挙げられる。本明細書で説明される数平均分子量の単位は、ダルトンである。
ポリマー添加剤成分は、本発明の誘電性油性流体組成物中に重量基準で、0.001~1%、又は0.003~0.8%、又は0.005~0.5%、又は0.01~0.1%、又は0.02%~0.05%、例えば、0.003%~0.1%、又は更に0.003%~0.01%で存在することができる。別の実施形態では、ポリマー添加剤成分は、誘電性油性熱伝達流体中に、1000ppm(100万分の1)以下、又は800ppm以下、又は500ppm以下、又は300ppm以下、又は100ppm以下、又は10ppm~50ppm、又は更に20~40ppmの濃度で存在することができる。誘電性油性流体組成物中のポリマーの濃度は、オイルを含まない基準で測定される。
本発明で使用されるポリマー添加剤成分は、本明細書で説明されるポリオレフィンポリマーからなるか、又はそれを含み得る。一実施形態では、ポリマー成分は、本明細書で説明されていない他のポリマー成分を実質的に含まない場合がある。例えば、本発明のポリマー添加剤成分として有用なポリオレフィン及びポリイソブチレンポリマーは、オレフィンと共重合するビニル系非オレフィン系モノマーを5モル%以下(3%未満、2%未満、1%未満)含有し得る。これには、スチレンなどのビニルモノマー、又はアクリレートなどの他の非オレフィンモノマーが含まれ得る。
誘電性油性流体
誘電性油性流体の正確な配合は、分散体が用いられる系、及びその系に必要とされる所望の特性に依存する。例えば、分散体の熱伝導性、粘度、引火点、及び誘電特性は、流体が自動車内の電池パックを冷却するために用いられる場合と、コンピュータサーバファームの冷却に使用される場合とでは異なる。
誘電性油性流体は、選択された用途のための所望の誘電特性、引火点、及び粘度を有する少なくとも1つの非伝導性、非水性、かつ非水混和性の流体を最初に選択することによって配合され得る。流体が冷却熱流体として有効であるためには、流体の剪断粘度はかなり低くなければならない。本発明において、本発明者らは、少量の高分子量ポリマー添加剤の添加が、流体が効果的な冷却に必要な低粘度を維持することを可能にするが、伸長粘度の予想外の増加を提供することを発見した。伸長粘度の増加は、油性流体が噴霧又はエアロゾル化される場合に、流体の液滴サイズを増加させる。このように液滴サイズが大きくなると、噴霧される流体の可燃性が低下する。
本発明の予期外の利点を達成するために、少なくとも1つのポリマー添加剤を選択して、流体に所望の粘度特性を与えることができる。ポリマー添加剤は、非添加流体の剪断粘度を感知できるほど又は有意に増加させることなく、流体の伸長粘度を増加させるような量で選択され、流体に添加される。言い換えれば、ポリマー添加剤は、ポリマー添加剤を含まない非水混和性流体及びポリマー添加剤を含む非水混和性流体の剪断粘度が5%を超えて変化しないような量で選択され、添加される。
一実施形態では、ポリマー添加剤の所望の濃度は、ポリマーの固有粘度によって判定され得る。本明細書で説明されるいくつかのポリマー添加剤について、固有粘度は、Mark-Houwink式
Figure 2023553988000002
から見出すことができる。この式における定数は、異なるモル質量を有するポリマーの固有粘度を測定することによって、又は粘度及び多角度光散乱検出器を有するGPCを使用することによって、実験的に見出すことができる。代替的に、Mark-Houwink式におけるパラメータは、ポリマーデータベース又はポリマーハンドブック(例えば、http://polymerdatabase.com/polymer%20physics/MH%20Table.html、ISBN:978-0-471-47936-9)に見出すことができる。指数αの値は、溶媒の質に応じて0.5~0.8の間で変化し、溶媒の質が低いほど低くなる。パラメータKは、ポリマー分子構造及び使用される溶媒に依存し、10,000~80,000ml/gの間で変化する。
少なくとも1つの非導電性、非水性、及び非水混和性の流体及びポリマー添加剤成分が選択されると、次いで、本発明の誘電性油性流体は、ポリマー添加剤をオイルと組み合わせる当該技術分野で既知の標準的な技術に従って調製することができる。例えば、本発明の有で得流体は、ポリマー添加剤を非導電性、非水性、及び非水混和性の流体中に単に混合することによって調製され得る。
誘電率(比誘電率とも呼ばれる)は、浸漬冷却システムのための熱伝達流体の重要な特徴である。電流漏れの問題を回避するために、誘電性油性流体は、ASTM D924に従って測定して10.0以下の誘電率を有し得る。誘電性油性流体の誘電率はまた、ASTM D924に従って測定して7.5以下であり得る。誘電性油性流体の誘電率はまた、ASTM D924に従って測定して5以下であり得る。誘電性油性流体の誘電率はまた、ASTM D924に従って測定して4.0以下であり得る。
誘電性油性流体はまた、ASTM D445_100に従って測定して、少なくとも0.7cSt、又は少なくとも0.9cSt、又は少なくとも1.1cSt、又は0.7~7.0cSt、又は0.9~6.5cSt、又は更に1.1~6.0cSの100℃で測定される動粘度を有し得る。所与の化学族及びポンプ出力について、より高い粘度の流体は、流れに対するより高い抵抗に起因して、より低い流体力学的効率を有する。
誘電性油性流体は、動的粘度を有し得る。動粘度と動的粘度とは関連していることが理解される。本発明の誘電性油性流体は、1MPas~10MPas、又は更には1.7MPa~5MPasの動的粘度を有し得る。動的粘度は、25℃において100~500sの剪断速度で二重壁同心円筒形状を使用するARES G2レオメータ(TA Instruments)を使用して測定することができる。
しばしば、熱伝達流体は、非常に低い温度で自由に流れる必要がある。一実施形態では、誘電性油性流体は、ASTM D5985に従って測定して、少なくとも-50℃、又は少なくとも-40℃、又は少なくとも-30℃の流動点を有することができる。一実施形態では、誘電性油性流体は、ASTM D2983に従って測定して、-30℃で900cP以下、又は-30℃で500cP以下、又は-30℃で100cP以下の絶対粘度を有することができる。
誘電性油性流体は、ASTM D56に従って測定して、少なくとも50℃、又は少なくとも60℃、又は少なくとも75℃、又は少なくとも100℃の引火点を有することができる。
冷却方法
開示される技術は、本明細書で説明される誘電性油性流体を提供し、電気部品を流体と接触させ、電気部品を動作させることによって、電気部品を冷却する方法を提供する。一例では、電気部品の接触は、誘電性油性流体を含む浴を介し得る。
電気部品は、電力を利用し、かつ電子機器が過熱するのを防止するために放散しなければならない熱エネルギーを発生させる任意の電子機器を含む。例としては、航空電子機器、マイクロプロセッサなどのコンピュータ電子機器、無停電電力供給(uninterruptable power supply、UPS)、パワー電子機器(IGBT、SCR、サイリスタ、コンデンサ、ダイオード、トランジスタ、整流器など)などが挙げられる。更なる例としては、インバータ、直流-直流コンバータ、充電器、相変化インバータ、電気モータ、電気モータコントローラ、及び直流-交流インバータが挙げられる。
電気部品のいくつかの例が提供されてきたが、熱伝達流体は、任意のアセンブリにおいて、又は任意の電気部品のために用いられて、混合物の電気伝導性及び潜在的可燃性を著しく増加させることなく、低温性能を有する改善された熱伝達流体を提供することができる。
この方法は、電気自動車、トラックなどの電気車両、又は更には列車若しくは路面電車のような電化大量輸送車両などにおけるものなどの電池システムからの熱の伝達に特に有用である。電化輸送における主要な電気部品は、多くの場合、電池モジュールであり、これは、電池モジュールを構成するために互いに対して積層された1つ以上の電池セルを包含し得る。熱は、充電及び放電動作中に各電池セルによって発生され得るか、又は比較的極端な(すなわち、熱い)周囲条件の結果として、電化車両のキーオフ条件中に電池セルに伝達され得る。したがって、電池モジュールは、周囲条件及び/又は動作条件の全範囲にわたって電池モジュールを熱的に管理するための熱伝達システムを含む。実際に、電池モジュールの動作は、電池モジュールの動作中、又は電池モジュールの充電中など、電池モジュールからの電力の使用及び排出中に起こり得る。充電に関して、熱伝達流体の使用は、15分未満の時間で回復される総電池容量の少なくとも75%までの電池モジュールの充電を可能にすることができる。
同様に、電化輸送における電気部品は、熱伝達流体による冷却を必要とする燃料電池、太陽電池、太陽電池パネル、光起電力電池などを含み得る。このような電化輸送はまた、例えば、ハイブリッド車両におけるような従来の内燃機関を含み得る。
電化輸送はまた、電気部品として電気モータを含み得る。電気モータは、例えば、トランスミッション、車軸、及び差動機を動作させるために、車両の駆動系に沿った任意の場所で用いられ得る。このような電気モータは、熱伝達流体を用いる熱伝達システムによって冷却され得る。
この方法は、冷却を必要とする電気部品を含有する熱伝達システムを提供することを含み得る。熱伝達システムは、とりわけ、電気部品が誘電性油性流体と直接流体連通することを可能にする様式で電気部品が位置し得る浴を含むことになる。浴は、誘電性油性流体を含有する熱伝達流体リザーバ及び熱交換器と流体連通している。
電気部品は、熱伝達システムの動作とともに動作し得る。熱伝達システムは、例えば、熱伝達システムを通して誘電性油性流体を循環させることによって動作し得る。
例えば、熱伝達システムは、冷却された誘電性油性流体を熱伝達流体リザーバから浴内に圧送し、加熱された誘電性油性流体を圧送して浴から熱交換器を通して熱伝達流体リザーバ内に戻す手段を含み得る。このようにして、電気部品が動作している間、冷却された誘電性油性流体を電気部品に供給して、電気部品によって生成された熱を吸収し、電気部品によって加熱された誘電性油性流体を除去して、冷却及び再循環のために熱交換器に送って伝熱流体リザーバに戻すように、伝熱システムを動作させ得る。
本明細書に開示される熱管理システムは、電池の急速充電を可能にする速度で熱を除去し得る。高速充電の目標は、120~600kWを含む。充電における95%の効率を考慮すると、熱伝達流体は、10~60分の時間で30kWまで除去する必要がある。
本明細書に開示される組成物の様々な実施形態は、1つ以上の追加の性能添加剤を任意選択的に含み得る。これらの追加の性能添加剤は、1つ以上の難燃剤、煙抑制剤、酸化防止剤、燃焼抑制剤、金属不活性化剤、流動添加剤、腐食抑制剤、発泡抑制剤、解乳化剤、流動点降下剤、シール膨潤剤、及びそれらの任意の組み合わせ又は混合物を含み得る。典型的には、完全に配合された熱伝達流体は、これらの性能添加剤のうちの1つ以上を含有し得、多くの場合、複数の性能添加剤のパッケージを含有し得る。一実施形態では、1つ以上の追加の添加剤は、0.01重量パーセント~3重量パーセント、又は0.05重量パーセント~1.5重量パーセント、又は0.1重量パーセント~1.0重量パーセントで誘電性油性流体中に存在し得る。
本明細書で使用される場合、「ヒドロカルビル」という用語は、当業者に周知であるその通常の意味で使用される。具体的には、分子の残りの部分に直接結合した炭素原子を有し、主に炭化水素特性を有する基を指す。ヒドロカルビル基の例としては、
炭化水素置換基、すなわち、脂肪族(例えば、アルキル又はアルケニル)、脂環式(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル)置換基、並びに芳香族、脂肪族、及び脂環式置換芳香族置換基だけでなく、環が分子の別の部分を介して完成される(例えば、2つの置換基が一緒になって環を形成する)環状置換基;
置換炭化水素置換基、すなわち、本発明の文脈において、置換基の主に炭化水素の性質を変化させない非炭化水素基を含有する置換基(例えば、ハロ(特にクロロ及びフルオロ)、ヒドロキシ、アルコキシ、メルカプト、アルキルメルカプト、ニトロ、ニトロソ、及びスルホキシ);
ヘテロ置換基、すなわち、本発明の文脈において、主に炭化水素特性を有するが、そうでなければ炭素原子から構成された環又は鎖中に炭素以外を含有し、かつピリジル、フリル、チエニル、及びイミダゾリルとして置換基を包含する置換基が挙げられる。ヘテロ原子としては、硫黄、酸素、及び窒素が挙げられる。一般に、ヒドロカルビル基中の10個の炭素原子毎に2個以下、又は1個以下の非炭化水素置換基が存在し、代替的に、ヒドロカルビル基中に非炭化水素置換基が存在しない場合がある。
上で説明される材料のうちのいくつかは、最終配合物中で相互作用し得るため、最終配合物の成分は、最初に添加されたものとは異なり得ることが既知である。例えば、(例えば洗浄剤の)金属イオンは、他の分子の他の酸性部位又はアニオン性部位に移動することができる。それによって形成される生成物は、その意図された用途において本発明の組成物を用いる際に形成される生成物を含めて、容易に説明することができない場合がある。それにもかかわらず、全てのそのような修飾及び反応生成物は、本発明の範囲内に含まれる。本発明は、上で説明される混合することによって調製される組成物を包含する。
本発明は、動作中に電気部品を冷却するのに有用であり、以下の実施例を参照することにより、より良く理解することができる。
実施例-
最初に、一連の非導電性、非水性、及び非水混和性の流体を選択することによって、一連の熱伝達流体が調製される。流体は、単純なイソパラフィン系炭化水素から有機エステル及びエーテル化合物までの範囲である。非導電性、非水性、及び非水混和性の流体を表1に列挙する。
Figure 2023553988000003
温度(T)での動粘度(ASTM D445_25)
ASTM D7896に従って測定された熱伝導度
45重量%イソパラフィンB、38重量%ジヘキシルエーテル、17重量%n-ドデカン
ポリアルファオレフィンA(77重量%)、2-ethylhexylcaprylate(10重量%)、ジオクチルエーテル(10重量%)、及びジ(n-ヘキシル)エーテル(3重量%)のブレンド
40℃で測定
表2に示すように、一連のポリマー添加剤を選択する。
Figure 2023553988000004
本発明の熱流体へのポリマー添加剤の添加の影響を以下の表3及び4に要約する。流体を本発明のポリマーで処理し、流体を動的粘度、伸長粘度及び流体毛細管破断までの時間の変化について評価した。
Figure 2023553988000005
100~500s(25℃で)の剪断速度で二重壁同心円筒形状を使用するARES G2レオメータ(TA Instruments)を使用して測定された。
伸長粘度は、超高速ビデオカメラ(Fastcam F4、Photron,Inc.)を備えた毛細管破断アップ伸長レオメータ(CABER1、Thermo-Haake)を使用して測定した。流体は、初期間隙h0=1.5mmによって分離された2つの平坦な直径4mmのプレートの間に配置される。間隙が約3mm/sの速度でゆっくりと増加するとき、流体ブリッジは不安定になり、流体ブリッジは破断する。毛細管破断は、破断に対する流体の抵抗に起因して、いくらかの遅延を伴って生じる。この抵抗は、剪断及び伸長粘度によるものである。再現性を確証するために、各実験試験を少なくとも5回繰り返した。フィラメントの直径は、デジタル撮像を使用して測定される。×10レンズを有する特別に設計された対物レンズは、1.9ミクロン/ピクセルの分解能を提供した。較正のために、Thermo-Haakeからの標準の一組のワイヤ(0.02、0.03、0.06、0.12、0.25、0.50及び1mm)を使用した。
毛細管破断時間は、少なくとも3回の測定からのフィラメント中間直径(すなわち、直径がゼロに近い場合)の時間依存性から判定した。典型的には10,000~30,000フレーム/秒のフレームレートで記録された一連の画像について、フィラメント中間直径を、特別に設計された画像解析ソフトウェア(Edgehog、Prof.CH.Clasen lab、KU Leuven、Belgiumで開発)を使用して測定した。
25℃でASTM D7896に従って測定された熱伝導度。
Figure 2023553988000006
40℃での動粘性率(ASTM D445)
伸長粘度は、超高速ビデオカメラ(Fastcam F4、Photron,Inc.)を備えた毛細管破断アップ伸長レオメータ(CABER1、Thermo-Haake)を使用して測定した。流体は、初期間隙h0=1.5mmによって分離された2つの平坦な直径4mmのプレートの間に配置される。間隙が約3mm/sの速度でゆっくりと増加するとき、流体ブリッジは不安定になり、流体ブリッジは破断する。毛細管破断は、破断に対する流体の抵抗に起因して、いくらかの遅延を伴って生じる。この抵抗は、剪断及び伸長粘度によるものである。再現性を確証するために、各実験試験を少なくとも5回繰り返した。フィラメントの直径は、デジタル撮像を使用して測定される。×10レンズを有する特別に設計された対物レンズは、1.9ミクロン/ピクセルの分解能を提供した。較正のために、Thermo-Haakeからの標準の一組のワイヤ(0.02、0.03、0.06、0.12、0.25、0.50、及び1mm)を使用した。
毛細管破断時間は、少なくとも3回の測定からのフィラメント中間直径(すなわち、直径がゼロに近い場合)の時間依存性から判定した。典型的には10,000~30,000フレーム/秒のフレームレートで記録された一連の画像について、フィラメント中間直径を、特別に設計された画像解析ソフトウェア(Edgehog、Prof.CH.Clasen lab、KU Leuven、Belgiumで開発)を使用して測定した。
30℃でASTM D7896に従って測定された熱伝導度。
0.6重量%の分散剤添加剤パッケージを含む
結果が示すように、低レベルの高粘度ポリマーで処理された非水性熱流体は、最大伸長粘度及び流体毛細管破断時間の両方の増加を示す。
本発明の流体混合物はまた、引火点及び熱を吸収及び分散するそれらの能力を判定するために評価され得る。例えば、本発明の流体の追加の試験は、引火点(ASTM D92)、示差走査熱量測定(differential scanning calorimetry、DSC)による40℃での熱容量、50℃での熱伝導度(ASTM D7896)、及び絶縁耐力(ASTM D1816)を含み得る。
サンプルはまた、特定の壁面積(「Awall」)を有するパイプを通るサンプル流体の強制対流熱伝達係数「h」を判定するために試験され得る。より高い熱伝達係数は、1つの流体が別の流体よりも良好に機能するかどうかを判定するために使用され得る。この試験は、一定のポンプ出力でパイプを通してサンプル流体を圧送することを含み得る。パイプ入口における流体の温度は、熱交換器によって、35℃などの設定入口温度に制御される。パイプ壁は、一定電力(「P」)を提供する直流電源で加熱され得る。壁温度(「Twall」)は、熱電対を使用して測定され得る。熱電対は、流体の流れの中に配置され、流体温度(「Tfluid」)を測定するために壁温度測定の点の近くに同じ場所に配置される。定常状態に達した後、データを収集し、60秒間にわたって平均する。強制対流熱伝達係数は、式Xで計算される。
Figure 2023553988000007
式Xにおいて、q”は、式Yに従って電源入力並びにパイプの加熱面積から計算される熱流束である。
式Y
上記で参照された
Figure 2023553988000008
文献の各々は、上記に具体的に列挙されているか否かにかかわらず、優先権が主張される任意の先行出願を含めて、参照により本明細書に組み込まれる。任意の文献の言及は、そのような文献が先行技術として適格であること、又は任意の管轄区域における当業者の一般知識を構成することを認めるものではない。実施例を除いて、又は他に明示的に示される場合を除いて、材料の量、反応条件、分子量、炭素原子の数などを特定する本説明における全ての数量は、「約(about)」という語によって修飾されるものとして理解されるべきである。本明細書に記載される量、範囲、及び比の上限及び下限は、独立して組み合わされ得ることが理解されるべきである。同様に、本発明の各要素についての範囲及び量は、他の要素のうちのいずれかについての範囲又は量と一緒に使用することができる。
本明細書で使用される場合、「含む(including)」、「含有する(containing)」、又は「を特徴とする(characterizedby)」と同義である移行用語「含む(comprising)」は、包括的又はオープンエンドであり、追加の列挙されていない要素又は方法工程を除外しない。しかしながら、本明細書における「含む(comprising)」の各記載において、この用語がまた、代替的な実施形態として、「から本質的になる(consistingessentially of)」及び「からなる(consisting of)」という句を包含することが意図され、ここで、「からなる(consisting of)」は、特定されていない任意の要素又は工程を排除し、「から本質的になる(consistingessentially of)」は、検討中の組成物又は方法の本質的又は基本的かつ新規な特徴に実質的に影響を及ぼさない追加の記載されていない要素又は工程の包含を許容する。
本発明を例示する目的で、ある特定の代表的な実施形態及び詳細を示したが、本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更及び修正を行うことができることが当業者には明らかであろう。これに関して、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。

Claims (44)

  1. 電気部品を冷却する方法であって、
    前記電気部品を誘電性油性熱伝達流体に接触させることであって、前記誘電性油性熱伝達流体は、(a)非導電性、非水性、及び非水混和性の油成分と、(b)オイルを含まない基準で測定して0.001~1重量%のポリマー添加剤成分と、を含み、前記ポリマー添加剤成分は、少なくとも約20000の数平均分子量(ゲル透過クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有する1つ以上のポリオレフィンポリマーを含むか、又はそれらからなる、接触させることと、
    前記電気部品を動作させることと、を含む、方法。
  2. 前記電気部品は、電池を備える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記電池は、電気自動車を動作させる、請求項2に記載の方法。
  4. 前記電気部品は、航空機電子機器、コンピュータ電子機器、インバータ、直流-直流コンバータ、充電器、インバータ、電気モータ、及び電気モータコントローラのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の方法。
  5. 前記誘電性油性熱伝達流体は、ASTM D924に従って測定して3.0以下の誘電率を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 水不混和性油成分は、炭化水素を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記炭化水素は、8~50個の炭素原子を有する少なくとも1つの飽和炭化水素化合物を含有するイソパラフィン油を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記少なくとも1つの飽和炭化水素化合物は、少なくとも10個の炭素原子及び少なくとも1つのヒドロカルビル分岐を含有し、かつ24個以下の炭素原子の単一の連続炭素鎖を有する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記少なくとも1つの飽和炭化水素化合物は、140g/mol~550g/molの分子量を有する分岐非環状化合物を含む、請求項7に記載の方法。
  10. 前記非水混和性炭化水素油成分は、アルキレンオキシドポリマー及びインターポリマー、並びにそれらの誘導体を含み、末端ヒドロキシル基は、エステル化又はエーテル化によって修飾されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記1つ以上のポリオレフィンポリマーは、20,000~10,000,000又は50,000~2,000,000又は100,000~1,500,000又は200,000~1,000,000の数平均分子量(ゲル浸透クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記1つ以上のポリオレフィンポリマーは、ゲル浸透クロマトグラフィによって測定して少なくとも約50,000の数平均分子量(ゲル浸透クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有するポリイソブチレンポリマーを含むか、又はそれからなる、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記ポリイソブチレンポリマーは、少なくとも50,000又は少なくとも100,000又は少なくとも250,000から2,000,000又は1,500,000又は850,000又は600,000又は500,000までの数平均分子量(ゲル浸透クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記ポリイソブチレンポリマーは、250,000~750,000又は250,000~500,000の数平均分子量(ゲル浸透クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有する、請求項13に記載の方法。
  15. 前記誘電性油性熱伝達流体は、800ppm以下、又は500ppm以下、又は300ppm以下、又は100ppm以下の前記ポリマー添加剤成分を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記誘電性油性熱伝達流体は、10ppm~50ppm又は20~40ppmの前記ポリマー添加剤成分を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 誘電性油性熱伝達流体と接触する電池パックを備える電気自動車のための冷却システムであって、前記誘電性油性熱伝達流体は、(a)非導電性、非水性、及び非水混和性の油成分と、(b)0.001~1重量%、又は0.003~0.8重量%、又は0.005~0.5重量%、又は0.01~0.1重量%、又は0.02重量%~0.05重量%のポリマー添加剤成分と、を含み、前記ポリマー添加剤成分は、少なくとも約20,000の数平均分子量(ゲル透過クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有する1つ以上のポリオレフィンポリマーを含むか、又はそれらからなる、電気自動車のための冷却システム。
  18. 前記冷却システムは、浸漬冷却システムであり、前記電池パックは、前記誘電性油性熱伝達流体を含む熱伝達流体リザーバと流体連通している、請求項17に記載の冷却システム。
  19. 前記誘電性油性熱伝達流体は、ASTM D924に従って測定して3.0以下の誘電率を有する、請求項17又は18に記載の冷却システム。
  20. 水不混和性油成分は、炭化水素を含む、請求項17~19のいずれか一項に記載の冷却システム。
  21. 前記炭化水素は、8~50個の炭素原子を有する少なくとも1つの飽和炭化水素化合物を含有するイソパラフィン油を含む、請求項20に記載の冷却システム。
  22. 前記少なくとも1つの飽和炭化水素化合物は、少なくとも10個の炭素原子及び少なくとも1つのヒドロカルビル分岐を含有し、かつ24個以下の炭素原子の単一の連続炭素鎖を有する、請求項21に記載の冷却システム。
  23. 前記少なくとも1つの飽和炭化水素化合物は、140g/mol~550g/molの分子量を有する分岐非環状化合物を含む、請求項22に記載の冷却液システム。
  24. 前記非水混和性炭化水素油成分は、アルキレンオキシドポリマー及びインターポリマー、並びにそれらの誘導体を含み、末端ヒドロキシル基は、エステル化又はエーテル化によって修飾されている、請求項17~23のいずれか一項に記載の冷却液システム。
  25. 前記1つ以上のポリオレフィンポリマーは、20,000~10,000,000又は50,000~2,000,000又は100,000~1,500,000又は200,000~1,000,000の数平均分子量(ゲル浸透クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有する、請求項17~24のいずれか一項に記載の冷却システム。
  26. 前記1つ以上のポリオレフィンポリマーは、ゲル浸透クロマトグラフィによって測定される少なくとも約50,000の数平均分子量(ゲル浸透クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有するポリイソブチレンポリマーを含むか、又はそれからなる、請求項17~25のいずれか一項に記載の冷却システム。
  27. 前記ポリイソブチレンポリマーは、少なくとも50,000又は少なくとも100,000又は少なくとも250,000から2,000,000又は1,500,000 850,000又は600,000又は500,000までの数平均分子量(ゲル浸透クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有する、請求項26に記載の冷却システム。
  28. 前記ポリイソブチレンポリマーは、250,000~750,000又は250,000~500,000の数平均分子量(ゲル透過クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有する、請求項35に記載の冷却システム。
  29. 前記誘電性油性熱伝達流体は、800ppm以下、又は500ppm以下、又は300ppm以下、又は100ppm以下の前記ポリマー添加剤成分を含む、請求項17~28のいずれか一項に記載の冷却システム。
  30. 前記誘電性油性熱伝達流体は、10ppm~50ppmの前記ポリマー添加剤成分を含む、請求項17~29のいずれか一項に記載の冷却システム。
  31. (a)非導電性、非水性、及び非水混和性の油成分と、(b)0.001~1重量%のポリマー添加剤成分と、を含む、誘電性油性熱伝達流体であって、前記ポリマー添加剤成分は、少なくとも約20,000の数平均分子量(ゲル透過クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有する1つ以上のポリオレフィンポリマーを含むか、又はそれからなる、誘電性油性熱伝達流体。
  32. 前記誘電性油性熱伝達流体は、ASTM D924に従って測定して3.0以下の誘電率を有する、請求項31に記載の誘電性油性熱伝達流体。
  33. 前記水不混和性油成分は、炭化水素を含む、請求項31又は32に記載の誘電性油性熱伝達流体。
  34. 前記炭化水素は、8~50個の炭素原子を有する少なくとも1つの飽和炭化水素化合物を含有するイソパラフィン油を含む、請求項33に記載の誘電性油性熱伝達流体。
  35. 前記少なくとも1つの飽和炭化水素化合物は、少なくとも10個の炭素原子及び少なくとも1つのヒドロカルビル分岐を含有し、かつ24個以下の炭素原子の単一の連続炭素鎖を有する、請求項34に記載の誘電性油性熱伝達流体。
  36. 前記少なくとも1つの飽和炭化水素化合物は、140g/mol~550g/molの分子量を有する分岐非環状化合物を含む、請求項35に記載の誘電性油性熱伝達流体。
  37. 前記非水混和性炭化水素油成分は、アルキレンオキシドポリマー及びインターポリマー、並びにそれらの誘導体を含み、末端ヒドロキシル基は、エステル化又はエーテル化によって修飾されている、請求項31~36のいずれか一項に記載の誘電性油性熱伝達流体。
  38. 前記1つ以上のポリオレフィンポリマーは、20,000~10,000,000又は50,000~2,000,000又は100,000~1,500,000又は200,000~1,000,000の数平均分子量(ゲル浸透クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有する、請求項31~37のいずれか一項に記載の誘電性油性熱伝達流体。
  39. 前記1つ以上のポリオレフィンポリマーは、ゲル浸透クロマトグラフィによって測定して少なくとも約50,000の数平均分子量(ゲル浸透クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有するポリイソブチレンポリマーを含むか、又はそれからなる、請求項31~38のいずれか一項に記載の誘電性油性熱伝達流体。
  40. 前記ポリイソブチレンポリマーは、少なくとも50,000又は少なくとも100,000又は少なくとも250,000から2,000,000又は1,500,000又は850,000又は600,000又は500,000までの数平均分子量(ゲル浸透クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有する、請求項39に記載の誘電性油性熱伝達流体。
  41. 前記ポリイソブチレンポリマーは、250,000~750,000又は250,000~500,000の数平均分子量(ゲル透過クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有する、請求項40に記載の誘電性油性熱伝達流体。
  42. 前記誘電性油性熱伝達流体は、800ppm以下、又は500ppm以下、又は300ppm以下、又は100ppm以下の前記ポリマー添加剤成分を含む、請求項31~41のいずれか一項に記載の誘電性油性熱伝達流体。
  43. 前記誘電性油性熱伝達流体は、10ppm~50ppm又は20~40ppmの前記ポリマー添加剤成分を含む、請求項31~42のいずれか一項に記載の誘電性油性熱伝達流体。
  44. 電気部品を冷却するための、請求項31~43に記載の誘電性油性熱伝達流体の使用。
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