JP2023553431A - 顔マスクに関する改良 - Google Patents

Abstract

安定性が改善された、着用者の顔に係合するためにマスク本体から垂下するシール部材（２５）を有する顔マスクを含む、顔マスク（フィルタマスクを含む）であって、マスク本体が、着用者の鼻を収容するための鼻部分（２７）と、着用者の口を収容するための口部分（２６）と、着用者の頬を横切って横方向に延びる頬部分（２８）とを備える、顔マスク。

Description

本発明は、顔マスク、顔マスクを製造する方法、及び開示された方法によって製造された顔マスクに関する。

顔マスクは、治療を含む様々な理由のために、及び個人の保護のために（医療及び非医療の両方の状況において）使用される。

いくつかのマスク、すなわちフィルタマスクは、空気から粒子状物質をフィルタリング除去するために必要とされる。そのようなマスクは、典型的には、２つのタイプのうちの１つである。特に、顔マスクは、それ自体が空気から粒子状物質をフィルタリング除去するように機能するマスク本体を有することができ、このタイプのフィルタマスクは、典型的には軽量で、単回使用及び使い捨てであるように比較的安価である。あるいは、顔マスクは、フィルタカートリッジを受容するように適合されたマスク本体を有してもよい。そのようなフィルタカートリッジは、交換可能であってもよく、その結果、顔マスクは再使用可能である。

フィルタマスクは、塵、煙、及び他の有害物質から保護するために、並びにウイルス又は細菌などの病原体から保護するために、作業又は公的環境において着用され得る。例えば、医療環境では、フィルタマスクを使用して、微粒子、例えば液滴及びエアロゾルがマスクを通過するのを防止することによって、環境からの病原体の吸入を防止する。フィルタマスクはまた、着用者による病原体の呼気から他者を保護することができる。

フィルタマスクは、典型的には、織物又は不織フィルタ材料のシートなどのフィルタと、例えば耳の周りに配置される弾性体のループによって着用者の頭部上にマスクを保持する手段と、を備える。使用時に、フィルタが使用者の口及び鼻を覆うか、又はそうでなければ空気がフィルタを通過するように方向付けられ、その結果、着用者によって吸入された全ての空気がフィルタを通過する。着用者による病原体の呼気から他者を保護するために、フィルタは、着用者によって吐き出された全ての空気がフィルタを通過するように配置され得る。

医療専門家などによる作業環境において着用されるフィルタマスクは、顔にしっかりとフィットしたままであり、かつ汚染のリスクが高い場合がある環境でかなりの期間にわたって着用するのに快適でなければならない。そのようなマスクは、着用者の顔にぴったりとフィットしなければならず、好ましくは、顔に対してシールを形成して、吸気及び呼気がマスクの縁部の周りを通過できないようにする。

フィルタマスクは、一般に、単回使用製品であり、大量に製造及び販売される。このタイプの製品を商業的に実現可能にするために、製造のコスト及び複雑さは最小限に抑えなければならない。

多くの状況では、マスクは、着用者の顔に対してシールして、マスクの周辺部の周りの空気の出入りを防止することが望ましい。顔の様々な輪郭に対して効果的なシールを形成することは困難である可能性があり、顔に対して圧縮してシールを形成する弾性材料で形成されたクッションシールが一般に使用される。しかしながら、そのようなシールは、着用者の顔が動いている間（例えば、会話中）に外れてしまう可能性があり、顔を横切って横方向にずれる傾向があり得る。

ここで、従来技術に関連する上述の問題及び／又は他の問題を克服又は実質的に軽減する、マスク及びその製造方法が開発された。

本発明の一態様によれば、支持フレームと、フィルタと、シール部材とを備え、シール部材が支持フレーム及びフィルタに固定されるフィルタマスクが提供される。

支持フレーム及びフィルタは共に、着用者の口及び鼻を収容するための空洞を形成するマスク本体を画定することができる。マスク本体は、少なくとも横断面において湾曲していてもよい。

支持フレームは、ポリプロピレン、ポリ（スチレン－ブタジエン－スチレン）（ＳＢＳ）、ポリカーボネート、プラストマー、熱可塑性物質、熱可塑性エラストマー、熱硬化性物質、又はこれらのブレンド若しくは組み合わせなどのプラスチック材料から作製されてもよい。

支持フレームは、外面及び内面を有してもよく、内面は、使用時に着用者に面し、外面は、使用時に着用者から離れる方に面する。

支持フレームは、例えばフィルタ材料のシートの歪みを防止することによって、フィルタの少なくとも一部を支持することができる。支持フレームは、マスクに剛性を提供することができる。支持フレームは、顔からある距離においてフィルタ媒体を保持することができ、したがって、フィルタ媒体が口及び／又は鼻と直接接触してしまうことを防止し、フィルタの劣化及び汚染を低減又は防止して、着用者の快適性を向上させる。

支持フレームは、例えばフィルタ材料の形状に一致する、リムの形態をとることができる。リムは、閉ループの形態を有してもよい。リムは、使用時に、吸気及び／又は呼気が流れる開口を画定することができる。フィルタが支持フレーム上に配置されると、支持フレームは、フィルタの周辺部の周りに延びることができる。支持フレームは、リムの内側縁部から延びる肩部を備えてもよく、肩部は、フィルタを配置することができる表面を提供し、シール部材の射出成形の前にモールド内でのフィルタの保持を容易にする。フィルタは、支持フレームの内面上に配置されてもよい。フィルタの周辺部は支持フレームに対してシールされてもよく、フィルタの縁部と支持フレームの間を空気が流れることができず、吸入された空気は、フィルタを通過しなければならない。

リムの代わりに又はリムに加えて、支持フレームは、例えばフィルタへの支持及びマスクへの剛性を提供するために、フィルタの表面に対して当接するように構成されている１つ以上のリブ、例えば複数のリブを備えてもよい。１つ以上のリブは、フィルタの表面の形状に対応する形状を有してもよい。１つ以上のリブは、フィルタの表面を横切って延びるように成形されてもよい。１つ以上のリブは、リム又は支持フレームの２つの対向する側部の間に延びて、フィルタの表面に当接するように成形されてもよい。１つ以上のリブは、弓形の形状を有してもよい。そのようなリブは、リム又は支持フレームに構造及び／又は剛性を提供することができ、マスクの形状を維持してフィルタ材料の歪みを防止するのに役立つ。

支持フレームの外面は、本発明によるフィルタマスクにおいて、フィルタの表面の少なくとも一部にわたって延びるシールドを更に備えてもよい。シールドは、例えば、吸入中に着用者によって空気がフィルタを通って引き込まれる前に、シールドとフィルタとの間を空気が流れることができるように、フィルタから分離されてもよく、フィルタの前に配置されてもよい。したがって、シールドとフィルタとの間に空間又は空隙が存在してもよい。着用者が吸入することによって空気を引き込むことができる入口開口が、シールドの縁部とフィルタの表面との間に画定されてもよい。シールドは、フィルタに接触しなくてもよい。

シールドは、環境内の粒子が衝突するバリアを提供することができる。したがって、シールドは、使用中にフィルタに当たる粒子の量を低減することができ、それゆえ、フィルタの、したがってフィルタマスクの有効寿命を延ばすことができる。シールドとフィルタとの間の分離は、たとえシールドが不浸透性又は実質的に不浸透性であっても、流入する空気がフィルタを通ってその表面全体にわたって流れることを可能にする。シールドは更に、マスクに補強を提供し、マスクが長手方向につぶれるのを防止し、かつマスクを着用者の鼻及び顎に対して正しい位置に配置し続けることができる。

シールドは、プラスチック材料から形成されてもよい。これにより、粒子を偏向させるための固体バリアを形成することができ、保護バリアを提供することによってフィルタへの物理的損傷のリスクを低減することができる。シールドは、剛性バリアを形成してもよい。

あるいは、シールドは、２つ以上の構成要素から形成された複合シールドであってもよい。複合シールドは、フィルタ材料のシート（シールドフィルタ）と、シールドフレームとを備えてもよく、シールドフィルタは、シールドフレームに重ねられてシールドフレームに貼り付けられる。シールドフレームは、プラスチックフレームであってもよく、支持フレームの一部を形成してもよい。シールドフレームは、意図されたシールド及び／又はシールドフィルタと実質的に同じ形状のシールドリムを備えてもよく、シールドリムは、シールドフィルタの周辺部に貼り付けられる。そのような複合シールドは、汚染物質を能動的に吸収及び遮断し、かつマスク内の湿気の蓄積を低減して、着用者の快適性を高めることができる。複合シールドは、飽和した場合に交換することができるように、マスクに取り外し可能に固定されてもよく、複合シールド全体が取り外し可能で交換可能であるか、又はフィルタ材料のシートのみが交換可能であるかのいずれかであってもよい。

以下の段落では、別段の指示がない限り、「シールド」への言及は、プラスチック材料から形成されたシールドと、シールドフレーム及びシールドフィルタから形成された複合シールドとの両方を指す。加えて、別段の指示がない限り、「フィルタ」への言及は、主フィルタ、すなわち、支持フレームによって保持されるフィルタを指し、「シールドフィルタ」への言及は、複合シールドの一部を形成するフィルタを指す。

シールドの表面積は、フィルタの表面積の少なくとも５０％、少なくとも６０％、少なくとも７０％、又は少なくとも８０％、又は少なくとも９０％、又は少なくとも９５％であってもよい。シールドの表面積は、フィルタの表面積の最大１１０％、又はフィルタの表面積の最大１０５％、又は最大１００％、又は最大９５％であってもよい。シールドは、フィルタの表面積の少なくとも５０％、少なくとも６０％、少なくとも７０％、又は少なくとも８０％、又は少なくとも９０％、又は少なくとも９５％、又は最大１００％にわたって延びてもよい。

シールドは、フィルタの表面積全体にわたって延びてもよく、又はシールドがフィルタの縁部に張り出すようにフィルタの周辺部を越えて延びてもよい。あるいは、シールドは、フィルタの一部がシールドの周辺部において露出されるように、フィルタの表面積の１００％未満にわたって延びてもよい。代替的に又は追加的に、シールドには、フィルタ材料のシートが露出される開口が形成されてもよく、この開口は、空気の流れを支援してフィルタ上の粒子負荷を均一に分散するのを助けることができる。あるいは、シールドは、開口を有さず、連続バリアを形成してもよい。したがって、シールドは、フィルタ材料の表面の大部分にわたって延びる連続面を備えてもよい。

支持フレームは、フィルタの外向き表面の少なくとも一部にわたって延びるシールドを含んでもよく、シールドの周辺部の少なくとも一部は、支持フレームから分離されている。１つ以上の入口開口が、シールドと支持フレームとの間に画定されてもよく、それを通って、着用者による吸入時に空気が引き込まれる。

支持フレームは、１つ以上のシール支持部材を更に備えてもよい。支持フレームは、シールが補強を必要とする任意の位置に配置された１つ以上のシール支持部材を備えてもよい。支持フレームは、顎領域、鼻領域、及び／又は頬領域内に１つ以上のシール支持部材を備えてもよい。特に、支持フレームは、顎領域内に１つ以上のシール支持部材を備えてもよい。１つ以上のシール支持部材は、シールに追加の支持を提供し、シールがつぶれるのを防止して、フィットを向上させるのに役立つ。１つ以上のシール支持部材は、支持フレームから外向きに延びて、シール部材に当接してもよく、当接するシール部材の一部の形状に対応する形状を有してもよい。１つ以上のシール支持部材は、弓形の形状を有してもよい。

少なくとも１つのシール支持部材は、顎領域に配置されてもよく、支持フレームの顎領域は、少なくとも１つの下向きに垂下するシール支持部材を備えてもよい。少なくとも１つのシール支持部材は、支持フレームから外向きに延びるタブを備えてもよく、支持フレームに対して実質的に垂直な方向に下向きに延びてもよい。少なくとも１つのシール支持部材は、シール部材の遠位縁部まで延びてもよく、又はシール部材の深さの一部のみを横切って延びてもよい。少なくとも１つのシール支持部材は、シールに接合されてもよく、かつ／又はシールは、オーバーモールドプロセス中にシール支持部材にオーバーモールドされてもよい。シール支持部材は、顎領域に追加の補強を提供し、この領域におけるシールのつぶれを防止するのに役立つ。これは、シールを改善して維持するのに役立つ。

支持フレームは、典型的には、使用時にその形状を保持するプラスチック材料から形成される。支持フレームは、リム及び／又はシールド若しくはシールドフレーム、並びに／若しくは１つ以上の接続部材、並びに／又は１つ以上のシール支持部材を備えてもよい。複数の構成要素が存在する場合、支持フレーム全体は、例えば射出成形によって一体的に形成されてもよく、又は支持フレームは、例えば接着、溶接、又は機械的締結によって共に接続される２つ以上の部品で形成されてもよい。したがって、支持フレームがリム及びシールド又はシールドフレームを備える場合、リム及びシールド又はシールドフレームは、１つの射出成形ステップで一体的に形成されてもよく、あるいはリム及びシールド又はシールドフレームは、化学的又は機械的のいずれかで共に接合される前に別々に形成されてもよい。

フィルタは、塵粒子、液滴、及びエアロゾルなどの大部分の浮遊粒子の通過を防止するために十分に高密度であるフィルタ基材から形成されてもよい。本発明のマスクは、浮遊粒子の少なくとも８０％、又は少なくとも８５％、又は少なくとも９０％、又は少なくとも９５％、又は少なくとも９９％をフィルタリング除去することができる。

英国及び欧州連合の国を含む国々では、ＦＦＰ規格は、呼吸保護デバイスとしてのフィルタマスクの要件を規定している。ＥＮ１４９規格は、フィルタ効率の３つのクラス、すなわちＦＦＰ１、ＦＦＰ２、及びＦＦＰ３を定義する。本発明のマスクは、例えば、ＦＦＰ３マスクであってもよく、これは、ＥＮ１４９規格の下で、９５Ｌ／分の空気流で少なくとも９９％の浮遊粒子をフィルタリング除去し、全内部漏れは２％未満である。本発明のマスクは、ＦＦＰ２マスクであってもよく、これは、９５Ｌ／分で少なくとも９４％の浮遊粒子をフィルタリング除去し、全内部漏れは８％未満である。米国では、米国国立労働安全衛生研究所（ＮＩＯＳＨ）が、空気フィルタリングのＮ９５分類を提供しており、本発明のマスクは、Ｎ９５マスクであってもよく、これは、浮遊粒子の少なくとも９５％をフィルタリングすることを意味する。

フィルタ基材として使用するのに好適な材料は、当該技術分野において既知であり、任意の好適な材料が、本発明におけるフィルタ材料のシートに使用され得る。例えば、フィルタは、不織布材料、静電材料、メルトブローン材料、スパンボンド材料、織物材料、ナノ繊維材料、若しくはナノウェブ材料であってもよく、又はガラス繊維媒体から形成されてもよい。フィルタは、その性能を高め、着用者の快適さを高めるために複数の層を含んでもよい。したがって、フィルタは、不織布材料、静電材料、メルトブローン材料、スパンボンド材料、織物材料、ナノウェブ材料、及び／又はナノ繊維材料から選択される１つ以上の層を含んでもよい。例えば、フィルタは、着用者の快適さを高め、フィルタに構造を提供するために、繊維層と共に、不織布材料、静電材料、及びメルトブローン材料の層を含んでもよい。フィルタは、任意の適切な構成であってもよく、例えば、フィルタの表面は、平滑であってもよく、例えば平坦若しくは平面であってもよく、又はフィルタはプリーツ付きであってもよい。フィルタ（プリーツ付き又はプリーツなし）は、オーバーモールドプロセスを容易にするために、その周辺部の周りに平坦又は平面の領域を有してもよい。フィルタは、抗菌剤などの病原体の伝染を低減又は防止する効果を高めるために、１つ以上の添加剤を更に含んでもよい。

プリーツ付きフィルタの使用は、フィルタの表面積を増加させて、フィルタの有効性を改善する。フィルタをプリーツ加工することにより、プリーツ加工されていないフィルタと比較して、表面積を５～５０％、又は５～３０％、又は１０～２０％増加させることができる。プリーツ付きフィルタを収容するために、支持フレームの形状は、プリーツ付きフィルタの形状に対応してもよく、２つの構成要素間の緊密なフィットを確実にして漏れを防止する。例えば、フィルタが支持フレーム上の肩部又はリムに当接する場合、肩部又はリムは、フィルタのプリーツに対応する一連の波形を備えてもよく、その結果、フィルタが肩部又はリムに接触すると、波形がフィルタのプリーツと入れ子になって緊密なフィットを確実にする。フィルタは、支持フレームと共にモールド内に配置される前にプリーツ加工されてもよく、シール部材、支持フレーム、及びフィルタを共に固定するためにシール部材をオーバーモールドしてもよい。あるいは、シール部材、支持フレーム及びフィルタを共に固定するためにシール部材をオーバーモールドする前に、支持フレームの波形リム又は肩部と対応する形状のモールドとの間でプリーツのない（すなわち、平坦又は平面の）フィルタを圧縮することにより、フィルタ内にプリーツを形成してもよい。

本発明の方法においてモールド内に配置されるフィルタは、フィルタ基材のみを含んでもよく、形態が可撓性であってもよい。フィルタは、支持フレーム及びシール部材に固定されるまで、フィルタ基材用の支持体を含まなくてもよい。

フィルタは、例えばダイを使用して、フィルタ基材のより大きいシートから正しい形状に切断されてもよい。フィルタが複数の層から形成される場合、フィルタは、サイズごとに切断されてもよく、縁部は、単一のホットスタンププロセスでシールされてもよく、ここでは熱が、切断プロセス中にフィルタの周辺縁部をシールするために使用される。シールされた周辺部は、使用時に、層間のフィルタ材料の内部への水分又は汚染物質の侵入を防止する。フィルタのサイズ及び形状は、支持フレームの少なくとも一部のサイズ及び形状に対応してもよい。例えば、フィルタのサイズ及び形状は、支持フレームのリムのサイズ及び形状に対応してもよく、それによって、フィルタを、支持フレームがフィルタの周辺部の周りに延びるように、リム上に、例えば、リムから内向きに延びる肩部上に位置付けることができる。

いくつかの実施形態では、フィルタマスクは、単一のフィルタを備えてもよい。いくつかの実施形態では、フィルタマスクは、２つ以上のフィルタを備えてもよい。フィルタマスクは、マスクの第１の側部において第１のフィルタを備え、マスクの第２の側部において第２のフィルタを備えてもよい。第１及び第２のフィルタの各々は、シール部材のオーバーモールドによって支持フレームとシール部材との両方に固定される前に、支持フレームと接触させられてもよい。この実施形態では、支持フレームは、第１及び第２の開口を有するハウジングを備えることができ、その中に第１及び第２のフィルタを配置することができる。各フィルタのサイズ及び形状は、支持フレーム内の関連する開口のサイズ及び形状に対応してもよく、それによって、フィルタを、支持フレームが各フィルタの周辺部の周りに延びるように、支持フレーム上に、例えば、開口の周辺部から内向きに延びる肩部上に位置付けることができる。

シール部材は、着用者によって吸入された空気の全てがフィルタ材料を通過するように、着用者の顔に対してぴったりとフィットして、着用者の顔をシールするように成形されてもよい。快適性及びシール効果を高めるために、シール部材はクッションの形態であってもよい。すなわち、シール部材は、支持フレームと着用者の顔との間に弾性的に圧縮可能な領域を形成して、快適性を高めてシールを改善することができる。

病原体の通過を防止する際のマスクの有効性を高めるために、添加剤が使用されてもよい。本発明の更なる態様によれば、支持フレームと、フィルタと、シール部材とを備えるフィルタマスクであって、シール部材が支持フレーム及びフィルタに固定され、フィルタマスクの少なくとも一部が、抗菌剤、抗微生物剤、抗ウイルス剤、及び抗真菌剤から選択される１つ以上の添加剤を含む、フィルタマスクが提供される。

支持フレーム及び／又はシール及び／又はフィルタの任意の態様は、細菌又は他の病原体の拡散を低減又は防止する際にマスクの有効性を高めるのを助けるために、抗菌剤、抗微生物剤、抗ウイルス剤、及び／又は抗真菌剤を含むがこれらに限定されない、１つ以上の添加剤を含んでもよい。特に、銀イオンを含有する添加剤（例えば、Ｓｉｌｖｅｒ Ｋｎｉｇｈｔ（商標）の形態）が、支持フレーム及び／又はシールのプラスチック内に組み込まれてもよい。銀イオンは、病原性細菌の不活性化を触媒し、それらの増殖を防止して、マスクの内部及び表面上の微生物成長を低減することが見いだされている。

シール部材、したがって顔マスクはまた、着用者の頬を横切って横方向に延びてもよく、マスクシールと頬の組織との間にシールが形成され、かつマスクの内部空洞が頬にわたって延びる。

会話中、顔の動きの大部分は、鼻と顎の垂直分離を含めて顎内にある一方で、頬には比較的少量の移動が存在する。加えて、頬の組織は、鼻又は顎のいずれかの組織よりも柔らかくてより従順である。これは、頬組織との効果的なシールを達成するために、顔の他の部分よりも低い程度の可撓性がシール部材に必要とされることを意味する。加えて、口から更に離れた位置でのシール及びその動きは、安定性を提供し、一定のシールを維持するのに役立つ。

本発明の更なる態様によれば、着用者の鼻及び口を収容するための空洞を画定し、かつそこから使用時に着用者が呼吸気体を吸入するマスク本体と、着用者の顔と係合するためにマスク本体から垂下するシール部材とを備える顔マスクが提供され、マスク本体は、着用者の鼻を収容するための鼻部分と、着用者の口を収容するための口部分と、着用者の頬を横切って横方向に延びる頬部分とを備える。

シール部材は、着用者の頬を横切って横方向に延びる対応する頬部分をシール部材が含むように、マスクの周辺部の周りに延びてもよい。

マスク本体が着用者の頬を横切って横方向に延びると、提供される追加の横方向の安定性が、使用者がマスクを正確に位置付けることをより容易にして、使用中にマスクがいずれかの側部に滑ることを防止するのに役立つことが見いだされている。この横方向の安定性、及び生じる効果的なシールは、このマスク本体及びシール形成部を、気体送達マスク及び気体送達（例えば、酸素又はエアロゾル送達）フィルタマスクを含む他のタイプのマスクでの使用に適したものにする。

頬部分は、着用者の頬骨の上縁部と下顎の下縁部との間で着用者の頬を横切って横方向に延びてもよい。横方向に延びるマスクの頬部分は、水平方向（すなわち、マスクの第１の側縁部からマスクの対向する側縁部まで走る幅方向）に最も長い寸法を有するマスクの部分を形成することができる。マスク本体の表面に沿って測定された、マスク本体の第１の側縁部とマスク本体の対向する側縁部との間の距離は、マスク本体の表面に沿って測定された、鼻領域におけるマスク本体の上縁部と顎領域におけるマスク本体の下縁部との間の距離よりも１．２～２倍、又は１．２～１．８倍、又は１．３～１．７倍、又は１．４～１．６倍大きくてもよい。

頬領域に配置されたマスクの第１の側縁部及び第２の側縁部は、直線状又は実質的に直線状又は線形の縁部を含んでもよい。第１及び第２の側縁部は、弓形でなくてもよい。

頬部分は、各々、鼻部分の左側縁部又は右側縁部から延びる第１の縁部を有してもよく、それによって、頬部分の第１の縁部は着用者の頬骨の上に収容される。第１の縁部は、弓状経路に沿って延びてもよい。第１の縁部は、凹状の外側縁部であってもよい。頬部分の第１の縁部と鼻部分の左側縁部又は右側縁部との間の移行部は、弧状の形態であってもよい。

第１の縁部（鼻部分と頬部分との間）と第１及び／又は第２の側縁部（頬部分内）との間の移行部は、角張っていてもよい。第１の縁部と第１及び／又は第２の側縁部との間の移行部は、７０度～１１０度、又は８０度～１００度、又は約９０度の角度であってもよい。

第１の側縁部は、頬部分の（例えば、着用者の耳に近接する）遠位端部において、第１の縁部と第２の縁部とを接続してもよい。第２の側縁部は、対向する頬部分の（例えば、着用者の他方の耳に近接する）遠位端部において、第１の縁部と第２の縁部とを接続してもよい。

頬部分は、各々、口部分の左側縁部又は右側縁部から延びる第２の縁部を有してもよく、頬部分の第２の縁部が着用者の下顎の下縁部の上方に収容される。第２の縁部は、弓状経路に沿って延びてもよい。第２の縁部は、凹状の外側縁部であってもよい。頬部分の第２の縁部と口部分の左側縁部又は右側縁部との間の移行部は、弧状の形態であってもよい。

第２の縁部（口部分と頬部分との間）と第１及び／又は第２の側縁部（頬部分内）との間の移行部は、角張っていてもよい。第２の縁部と第１及び／又は第２の側縁部との間の移行部は、７０度～１１０度、又は８０度～１００度、又は約９０度の角度であってもよい。

各頬部分の第１及び／又は第２の縁部に対する接線とｘ軸との間の接線角度は、横方向位置が増大するにつれて減少してもよい。各頬部分の第１の縁部に対する接線と第２の縁部に対する接線との間の角度は、横方向位置が増大するにつれて減少してもよい。頬部分の遠位端部において、例えば着用者の耳に近接して、第１の縁部と第２の縁部は、実質的に平行であってもよい。頬部分の遠位端部において、第１の縁部は、実質的に水平及び／又は（使用時に、着用者の顔を横切って幅方向に延びる）線形であってもよい一方で、第２の縁部は、弓形又は実質的に弓形である。頬部分の各々の第１及び／又は第２の側縁部は、ほぼ線形であってもよく、マスクの長手方向軸（すなわちｙ軸）と整列されてもよい。各頬部分の遠位領域は、ほぼ矩形の形状であってもよい。これにより、着用者の頬を覆っているマスク本体の表面積を増大させることができる。

マスク本体は、マスク本体が着用者の顔にわたって長手方向に延びる距離に対して、着用者の顔を横切って横断方向により大きい距離に延びてもよい。より大きい距離は、着用者の顔の表面に対するものであってもよく、すなわち、距離は、直線寸法とは対照的に、顔の表面に沿った寸法であってもよい。

マスク本体は、マスク本体が長手方向に延びる距離に対して、横断方向により大きい距離に延びてもよい。より大きい距離は、マスクの表面に対するものであってもよく、すなわち、距離は、直線寸法とは対照的に、マスクの表面に沿った寸法又はそれに対して平行な寸法であってもよい。

シール部材の鼻部分及び顎部分は、鼻及び顎に対して、又は鼻及び顎の周りをシールすることができる一方で、頬部分は、着用者の頬を横切って横方向に延び、着用者の頬に対してシールすることができる。顎部分は、着用者の顎の前部に対してシールしてもよく、又は顎の下でシールしてもよい。シール部材の顎部分は、下顎の下に延びなくてもよい。シール部材は、着用者の眼及び／又は額の周りに延びなくてもよい。

頬部分におけるシール部材の深さは、鼻部分におけるシール部材の深さよりも小さくてもよい。頬部分におけるマスク本体の深さは、鼻部分におけるマスク本体の深さよりも小さくてもよい。したがって、顔マスクの頬部分によって頬の周りに形成される内部空洞の部分は、顔マスクの鼻部分及び口部分によって鼻及び口の周りに形成される内部空洞の部分よりも浅くてもよい。顔マスクの頬部分によって頬の周りに形成される内部空洞の部分は、顔マスクの鼻領域及び口領域によって鼻及び口の周りに形成される内部空洞の部分よりも小さい内部体積を有してもよい。

頬領域におけるシール部材は、第１の部分及び第２の部分を備えてもよく、第１の部分は、使用時に、支持フレームの周辺縁部から後ろ向きに延びる。第１の部分は、支持フレームに固定された近位縁部と、遠位縁部とを備えてもよい。第２の部分は、第１の部分の遠位縁部から延びる、外向きに垂下するリップを備えてもよい。第２の部分は、顔接触面を画定することができる。第２の部分の外向きに垂下するリップは、第１の部分の遠位縁部から、１～１０ｍｍ、又は２～６ｍｍ延びてもよい。第１の部分を形成する材料の厚さは、第２の部分を形成している材料の厚さよりも大きくてもよい。頬領域に外向きに垂下するリップを組み込むことにより、この領域において効果的なシールを形成して、顔が動いている間であってもシールを保持するのに役立つことが見いだされている。

顎領域におけるシール部材の少なくとも一部は、第１の部分及び第２の部分を備えてもよく、第１の部分は、使用時に、支持フレームの周辺縁部から後ろ向きに延びる。第１の部分は、支持フレームに固定された近位縁部と、遠位縁部とを備えてもよい。第１の部分の深さは、その長さに沿って変化してもよい。第２の部分は、内向き及び外向きに垂下するリップの両方を備えてもよく、第２の部分は、第１の部分の遠位縁部に固定される。第２の部分は、顔接触面を画定することができる。第２の部分の外向きに垂下するリップは、第１の部分の遠位縁部から、１～２０ｍｍ、又は５～２０ｍｍ延びてもよい。第２の部分の内向きに垂下するリップは、第１の部分の遠位縁部から、１～１５ｍｍ、又は５～１５ｍｍ延びてもよい。第１の部分を形成する材料の厚さは、第２の部分を形成している材料の厚さよりも大きくてもよい。

着用者の鼻及び口を収容するマスク本体の部分は、例えば横断面においてほぼ弓状の形状を有する外面を有してもよい一方で、着用者の頬を収容する部分は、例えば横断面において実質的により平坦な形状の外面を有してもよい。顔マスク、及び顔マスクの内部空洞は、着用者の頬を横切って横方向に延びてよく、使用時にマスクの縁部が着用者の耳の５ｃｍ以内、又は４ｃｍ以内、又は３ｃｍ以内、又は２ｃｍ以内に位置する。顔マスクは、マスクの縁部又は角部が、使用時に頬骨上若しくはその周り、又は頬骨突起上若しくはその周りに位置するように、着用者の頬を横切って横方向に延びてもよい。したがって、マスクは、着用者の頬を実質的に覆うことができる。

マスク本体は、その周辺部の少なくとも一部の周りに延びる側壁を備えてもよい。側壁は、支持フレームの一部を形成してもよい。側壁は、着用者の鼻を収容するために、鼻領域において頬領域よりも大きな深さを有してもよい。側壁は、鼻領域において顎又は頬領域よりも大きな深さを有してもよい。顎領域及び頬領域における側壁の深さは、実質的に同じであってもよい。頬領域は、側壁を備えなくてもよい。

側壁の深さは、最大の深さを有する側壁の領域が鼻領域内にあり、最小の深さを有する側壁の領域が頬領域内にあるように、鼻領域と頬領域との間で徐々に減少してもよい。側壁の深さは、顎領域と頬領域との間で実質的に一定であってもよい。存在する場合、１つ以上のシール支持部材は、側壁から外向きに延びてもよく、例えば、シール支持部材は、顎領域内の中心点から外向きに延びてもよい。

側壁の第１の領域は、鼻領域と頬領域との間に延びてもよい。側壁の第１の領域は、ほぼ弓形の形状であってもよく、支持フレームのリムから後ろ向きに（すなわち、使用時に着用者の顔に向かって）延びてもよい。側壁の第１の領域の少なくとも一部は、マスクの前面に対して鈍角に支持フレームのリムから後ろ向きに延びてもよい。鼻領域に隣接する第１の領域の一部は、顔マスクの前面に対して鈍角に外向きに延びてもよい。側壁の第１の領域の少なくとも一部は、マスクの前面に対して直角に、すなわち、顔マスクの前面に対して垂直な方向に、支持フレームのリムから後ろ向きに延びてもよい。頬領域に隣接する第１の領域の一部は、マスクの前面に対して直角にリムから後ろ向きに延びてもよい。

側壁の第２の領域は、顎領域と頬領域との間に延びてもよい。側壁の第２の領域は、ほぼ弓形の形状であってもよい。

顔マスクがフィルタマスクである場合、マスク本体は、支持フレーム及びフィルタによって画定されてもよい。シール部材は、支持フレームの周辺部、例えばリムの周辺部の周りに延びてもよい。支持フレーム及びフィルタの少なくとも一部の形状は、シール部材の近位縁部の形状に対応してもよい。支持フレーム及びフィルタは、着用者の頬を横切って横方向に延びてもよい。着用者の頬を横切って延びるマスク本体の部分は、マスクと着用者の顔との間に、着用者の鼻及び口の上に延びるマスクの部分よりも浅い空洞を形成することができる。

頬にわたるマスクの拡張は、フィルタ材料のシートの表面積を増加させ、したがって、フィルタを通過することができる空気の体積を増加させる。同時に、マスクのこの領域におけるより浅い空洞は、マスク内のデッドスペースを低減する。

頬部分が着用者の頬を横切って横方向に延びる実施形態は、ネブライザマスク、睡眠時無呼吸マスク、ＣＰＡＰマスク、酸素送達マスク、ＮＩＶマスク、及びエアロゾルマスクを含むがこれらに限定されない治療マスクにおいて有利であり得る。頬領域におけるマスクの幅は、着用者の顔に対してより安定したフィット性を提供して、使用中にマスクが動いたり外れたりする可能性を低くする。

本発明のこの実施形態によるマスクは、睡眠時無呼吸の治療のため、並びにＣＰＡＰ及び非侵襲的換気における使用のためなど、使用者がかなり動く状況において特に有利であり得る。そのような状況における着用者は、典型的には、動いたり転がったりする場合がある患者であり、マスクの低いプロファイル、及び頬部分の横方向の拡張によって提供される安定性の増大により、着用者は、たとえ眠っている間であっても、マスクを外すことなくより容易に動くことが可能になる。加えて、年配の患者又はいくつかの歯を失っているかもしれない他の患者群に対して、頬を覆うシールの横方向の拡張により、この領域においてより少ない力で良好なシールを得ることを可能にする。シールは、マスク本体上にオーバーモールドされてもよく、又はマスク本体に取り付けられる別個の構成要素として製造されてもよい。マスク本体及びシールの製造のための適切な材料、並びにオーバーモールドのためのそれらの適合性は、関連する技術分野（例えば、材料科学）の当業者に対して容易に明らかであろう。マスクは、フィルタを含まなくてもよい。マスクは、特定の圧力で抑制された空気の漏れを提供することができるフィルタを含んでもよい。典型的には、マスクにおける抑制された漏れは、着用者をいらいらさせる騒音を引き起こす可能性があり、抑制された漏れを提供するためのフィルタ又は他の透過性材料、例えば織物材料の使用により、騒音を低減又は防止する。

本発明のこの実施形態による顔マスクは、ネブライザに接続するためのコネクタを更に備えることができる。上述したように、頬部分は、着用者の頬骨の上縁部と下顎の下縁部との間で横方向に延びることができる。ネブライザは装置のかさばる部品であり、ネブライザの重さにより、顔上でマスクのずれを引き起こす可能性がある。頬部分の横方向の拡張により、安定性を提供し、マスクのずれを低減又は防止してシールを改善する。ネブライザマスクは、少なくとも１つのフィルタを更に含んでもよい。ネブライザマスクは、１つのフィルタ又は２つのフィルタを含んでもよい。ネブライザマスクが２つのフィルタを備える場合、ネブライザマスクは、マスクの第１の側部に配置された第１のフィルタと、マスクの第２の側部に配置された第２のフィルタとを備えてもよく、ネブライザに接続するためのコネクタが、２つのフィルタの間に配置される。支持フレームは、２つのフィルタを収容するための第１及び第２の開口を有するハウジングと、ネブライザに接続するための一体的に形成されたコネクタとを備えることができる。

マスクの有効性はフィット性の改善（及び漏れの低減）と共に向上するため、異なるサイズの顔に適応することができ、たとえ医療専門家によって使用されるフィルタマスクなどの着用者が移動して能動的な役割を果たす場合であっても有効なままであるマスクがあることは有用である。

本発明の更なる態様によれば、支持フレームと、フィルタ材料のシートとを備えるフィルタマスクが提供され、支持フレーム及びフィルタ材料のシートは、使用時に着用者の口及び鼻の周りに空洞を提供するように適合されたマスク本体を画定し、フィルタマスクは、マスク本体の周辺縁部の少なくとも一部から垂下するシール部材を含み、シール部材は、マスク本体の周辺縁部に対して内向き及び外向きの両方に垂下するリップ部分を備える。

シール部材は、マスク本体の周辺縁部全体の周りに延びてもよい。内向き及び外向きに垂下するリップ部分が周りに延びる支持フレームの周辺縁部の一部は、顎部分を構成してもよい。内向きに垂下するリップ部分は、支持フレームの周辺縁部の大部分の周りに延びてもよい。内向きに垂下するリップ部分は、支持フレームの周辺縁部の一部のみの周りに延びてもよい。内向きに垂下するリップ部分が周りに延びる支持フレームの周辺縁部の一部は、顎部分を構成してもよく、及び／又は鼻部分を構成してもよい。内向きに垂下するリップ部分が周りに延びる支持フレームの周辺縁部の一部は、モールドからのシールの取り外しを容易にするために頬部分を構成しなくてもよい。内向きに垂下するリップ部分が周りに延びる支持フレームの周辺縁部の一部は、改良されたシールを提供するために、頬部分を構成してもよい。外向きに垂下するリップ部分は、支持フレームの周辺縁部の大部分の周りに延びてもよい。外向きに垂下するリップ部分は、支持フレームの周辺縁部の一部のみの周りに、例えば、顎領域及び頬領域に延びてもよい。シール部材の鼻部分は、外向きに垂下するリップ部分を備えなくてもよい。

上述の特徴の有用性は、フィルタマスクにおけるそれらの使用を超えて拡がり、上述の特徴を有するシールは、効果的なシールが必要とされるあらゆる顔マスクに適用され得ることが見いだされている。

したがって、マスク本体の周辺縁部の少なくとも一部から垂下するシール部材を備える顔マスクが提供され、シール部材は、顎領域と、鼻領域と、顎領域と鼻領域との中間の頬領域とを備え、シール部材は、マスク本体の周辺縁部に対して内向き及び外向きに垂下するリップ部分の両方を備え、内向きに垂下するリップ部分は、シール部材の顎領域及び鼻領域の周りに延びており、外向きに垂下するリップ部分は、シール部材の顎領域及び頬領域の周りに延びる。

コスト及び製造の複雑さを増大させることなく、顔に対して良好なシールを形成することが重要である。内向きに垂下するリップ部分は、顔に対して良好なシールを提供する一方で、シールをモールドから取り外す困難性を増大させることによって製造を妨げる可能性があることが見いだされている。形状／サイズにおいて最大の変動を有する顎領域及び鼻領域において内向きに垂下するリップ部分を提供することにより、シールが改善される。頬は、典型的には、より平坦であり、より柔らかい組織から形成されているため、頬に対して良好なシールを形成することは、より容易である。したがって、製造を容易にしながら、良好なシールを提供するために、これらの領域においては外向きに垂下するリップ部分のみで十分である。

内向きに垂下するリップ部分は、ほぼ平坦な形態であってもよい。内向きに垂下するリップ部分は、本体の周辺縁部の輪郭に従う直立壁の形態をとってもよい。内向きに垂下するリップ部分は、内向きに垂下するリップ部分の変形を容易にする不連続部を含んでもよい。

外向きに垂下するリップ部分の少なくとも一部は、凹状の接触面を有してもよい。外向きに垂下するリップ部分は、着用者の下顎の下に土台又は棚形成部を提供するように成形されてもよい。外向きに垂下するリップ部分は、本体の周辺縁部の輪郭に従う直立壁の形態をとってもよい。外向きに垂下するリップ部分の少なくとも一部は、着用者の顔の周り、例えば、顎領域及び／又は頬領域で、平面であってもよい。外向きに垂下するリップ部分の近位部分は、着用者の顎に係合することができる一方で、遠位部分は、着用者の顎の下で湾曲して延びていてもよい。外向きに垂下するリップ形成部は、顎カップの形態に成形されてもよい。顎カップは、使用時に、着用者の顎の少なくとも一部を収容してもよい。外向きに垂下するリップ部分は、前方リップ部分と下側リップ部分との両方を提供するように成形されてもよい。

内向きに垂下するリップ部分は、着用者の顔の下部、例えば着用者の顎に接触して、シールを形成してもよい。使用者がより大きい顔の高さを有する場合、外向きに垂下するリップ部分は、着用者の下顎のすぐ下を通過して、追加のシールを提供してもよい。全ての着用者にとって、外向きに垂下するリップ部分は、マスクを顔上に配置するための整列ガイドを提供し、使用中に顎が動いてもマスクを顔上の正しい位置に保持するのを助けることができる。

内側及び外側リップ部分の近傍における支持フレームの周辺部は、顎領域において、マスクの中心点又は領域から第１の半径によって成形されてもよい。内向きに垂下するリップ部分は、典型的には、第１の半径よりも小さい半径の内側縁部を有する。外向きに垂下するリップ部分は、典型的には、第１の半径よりも大きい半径の外側縁部を有する。

シール部材の鼻部分は、内向きに垂下するリップ部分を備えてもよく、着用者の顔と接触するための凸面を呈することができる。シール部材の鼻部分は、補強形成部、例えば、鼻の各側部上の補強形成部、又は鼻領域全体の周りの補強形成部を含んでもよい。鼻領域における補強形成部は、マスクに安定性を提供し、異なる顔サイズを収容するために必要とされる横方向の可撓性を維持しながら、シールの望ましくない動き及び／又はつぶれを防止して、信頼性のあるシールの形成に寄与することが見いだされている。これにより、この領域における望ましくない変形、又はシールの望ましくない折り畳みを低減し、フィット性を向上させて、マスクの正確なフィットをより容易にする。

そのようなフィルタマスクは、前述の実施形態におけるように、着用者の頬を横切って横方向に延びる頬部分を備えてもよく、その実施形態の特徴のいずれかを備え、頬部分は、着用者の頬骨の上縁部と下顎の下縁部との間で横方向に延びる。これにより、顔上でのマスクの安定性を高める。

本発明の更なる態様によれば、支持フレームとシール部材とを備える顔マスクが提供され、支持フレームは、使用時に着用者の口及び鼻の周りに空洞を提供するように適合されたマスク本体を画定し、シール部材は、マスク本体の周辺縁部の少なくとも一部から垂下して、使用時に着用者の鼻に対して又は着用者の鼻に隣接してシールを形成する鼻部分を備え、鼻部分は、少なくとも１つの補強部材を備える。

顔マスクは、フィルタマスク、又はフィルタ要素を含むマスクであってもよい。顔マスクは、フィルタ材料のシートを更に備えてもよい。支持フレーム及びフィルタ材料のシートは共に、使用時に着用者の鼻及び口の周りに空洞を提供するように適合されたマスク本体を画定することができる。

シールの鼻部分は、使用時に、着用者の鼻の上及び周りに延びて、鼻領域においてシールを形成する。

少なくとも１つの補強部材は、シール部材の内壁上に配置されてもよい。少なくとも１つの補強部材は、シール部材の外壁上に配置されてもよい。少なくとも１つの補強部材は、シール部材の内壁上及び外壁上の両方に配置されてもよい。少なくとも１つの補強部材は、シール部材と一体的に形成されてもよく、すなわち、シール部材が形成されるのと同時に射出成形されてもよい。

少なくとも１つの補強部材は、シール部材の鼻領域の各側部上に位置付けられた１つ以上のリブを備えてもよく、使用時に、１つ以上のリブが鼻の各側部上に位置する。鼻領域は、シール部材の鼻領域の各側部上に配置された２つ、又は３つ、又は４つ、又は５つ、又は６つ、又は７つ、又は８つ、又はそれ以上のリブを備えてもよい。１つ以上のリブの各々は、マスク本体に対して実質的に垂直な方向に延びてもよい。１つ以上のリブの各々は、マスク本体に対して近位のシール部材の縁部から延びてもよく、マスク本体に対して遠位のシール部材の縁部まで延びてもよい。１つ以上のリブの各々は、シール部材の中央部分のみを横切って延びてもよく、シール部材の近位縁部及び遠位縁部の一方又は両方に到達しなくてもよい。１つ以上のリブの各々は、一貫した深さを有してもよく、又はその長さに沿って変化する深さを有してもよく、中央領域において端部領域よりも大きな深さを有してもよい。１つ以上のリブの各々は、０．５～３ｍｍ、又は０．５～２ｍｍの幅を有してもよい。

少なくとも１つの補強部材は、波形領域及び／又はスカロップ状領域及び／又は少なくとも１つの隆起を備えてもよい。

少なくとも１つの補強部材は、鼻部分の各側部上に位置する波形領域を備えてもよい。波形領域は、一連の平行な隆起及び溝を備えてもよく、これがシールの影響を受ける領域に増大した剛性を提供する。波形は、マスク本体に対して実質的に垂直な方向に延びてもよい。波形は、シール部材の近位縁部からシール部材の遠位縁部まで延びてもよく、又はシール部材の側壁の部分、例えば、中央部分のみを横切って延びてもよく、シール部材の近位縁部及び遠位縁部の一方又は両方に到達しなくてもよい。各波形は、近位端部及び遠位端部を有してもよく、各波形の近位端部及び／又は遠位端部は、０まで徐々に減少するシール部材に対する高さを有する。あるいは、各波形の近位端部及び／又は遠位端部は、別個の肩部を形成してもよい。波形領域は、シール部材の内面又は外面上に配置されてもよい。波形は、シール部材の厚くされた領域を含んでもよい。厚くされた領域は、シール部材の内面又は外面上に配置されてもよい。厚くされた領域は、シール部材の壁を通って延びてもよく、又は別個の厚くされた領域が、シール部材の内面及び外面上の両方で見えるように、シール部材の（互いに整列されていても整列されていなくてもよい）内面及び外面上に存在してもよい。あるいは、波形は、シール部材の側壁が波形を形成して成形されるように、シール部材の側壁から形成されてもよい。そのような波形は、シール部材の内面及び外面上の両方で見ることができる。波形を形成するように成形されたシール部材の側壁は、均一な厚さを有してもよい。

少なくとも１つの補強部材は、鼻部分の各側部上に配置されたスカロップ状領域を備えてもよい。スカロップ状領域は、シール部材の内面又は外面上のいずれかに配置された、シール部材の壁内の一連の起伏を備えてもよい。スカロップは、シール部材の厚くされた領域を備えてもよい。厚くされた領域は、シール部材の内面又は外面上に配置されてもよい。厚くされた領域は、シール部材の壁を通って延びてもよく、又は別個の厚くされた領域が、シール部材の内面及び外面上の両方で見えるように、シール部材の（互いに整列されていても整列されていなくてもよい）内面及び外面上に存在してもよい。あるいは、スカロップは、シール部材の側壁がスカロップを形成して成形されるように、シール部材の側壁から形成されてもよい。そのようなスカロップは、シール部材の内面及び外面上の両方で見ることができる。スカロップを形成するように成形されたシール部材の側壁は、均一な厚さを有してもよい。スカロップは、シール部材に対して実質的に垂直な方向に延びてもよい。スカロップは、シール部材の近位縁部からシール部材の遠位縁部まで、シール部材の内面又は外面を横切って延びてもよく、又は内面及び外面上の両方で見えるようにシール部材の壁内に形成されてもよい。あるいは、スカロップは、シール部材の中央部分（例えば、側壁）のみを横切って延びてもよく、シール部材の近位縁部及び遠位縁部の一方又は両方に到達しなくてもよい。各スカロップは、近位端部及び遠位端部を有してもよく、各波形の近位端部及び／又は遠位端部は、０まで徐々に減少するシール部材に対する高さを有する。あるいは、各スカロップの近位端部及び／又は遠位端部は、別個の肩部を形成してもよい。スカロップ状領域の滑らかなプロファイルは、シール部材がモールドから容易に取り外され得ることを確実にしながら、必要とされる安定性を提供することができる。

少なくとも１つの補強部材は、少なくとも１つの隆起を備えてもよい。少なくとも１つの隆起は、シール部材の内面、外面、又は内面及び外面上の両方に配置されてもよい。少なくとも１つの隆起は、鼻領域の周りに円周方向に延びるか、又はシール部材に対して実質的に垂直な方向に延びる、シール部材の厚くされた部分を備えてもよい。少なくとも１つの隆起は、シール部材の近位縁部からシール部材の遠位縁部まで延びてもよく、又はシール部材の中央部分のみを横切って延びてもよく、シール部材の近位縁部及び遠位縁部の一方又は両方に到達しなくてもよい。

シール部材に対して実質的に垂直な方向に延びる補強部材は、シール部材の壁を補強するように作用し、鼻領域におけるシール部材のつぶれを低減又は防止する柔軟なクッションを提供して、シール部材によって形成される全体的なシールを改善することが見いだされている。そのような補強部材はまた、反転を低減又は防止することが見いだされている。そのような補強部材は、マスクの側壁の部分、例えば、中央部分を横切って延びてもよく、及び／又はシール部材の近位縁部まで若しくはその近くまで延びてもよく、及び／又はシール部材の遠位縁部まで若しくはその近くまで延びてもよい。補強部材（単数又は複数）がシール部材の遠位縁部まで又はその近くまで延びる場合、補強部材はまた、シール部材の近位部分及び遠位部分の相対位置を固定するのに役立つことができ、フィッティング及び／又は着用中のシールの反転を低減若しくは防止して、マスクの正確なフィッティングをより簡単にすることが見いだされている。補強部材は更に、シール部材の近位縁部に向かって、又は近位縁部まで、又は近位縁部の近くまで延びて、追加の支持を提供することができる。

あるいは、少なくとも１つの補強部材は、シール部材の鼻領域における増加した厚さの領域であってもよい。少なくとも１つの補強部材は、使用時に、鼻領域のいずれかの側部上、すなわち鼻のいずれかの側部上に増加した厚さの領域を備えてもよい。あるいは、鼻領域の周りに延びる増加した厚さの連続領域を備えてもよい。増加した厚さの領域は、シール部材の中央部分に沿って延びる狭いバンドを備えてもよく、又はシール部材の実質的に側壁全体を構成してもよい。

補強部材などの任意の追加の特徴は、モールドからのシールの取り外しを抑制又は防止しないことが重要である。小さい及び／又は狭い隆起特徴は、モールドから取り外すことが特に困難である場合があり、手動での取り外しを必要とし得る。波形、スカロップ、隆起、及び厚くされた領域などのより大きな構造により、典型的には、排出ピンを使用して損傷することなくモールドから取り外すことがより容易である。

本発明による顔マスクは、使用時にマスクを着用者に固定する手段を含むことができる。そのような手段は、フィルタマスクを着用者の顔に対して押し付けるために着用者の頭部の周りにフィットされる、１本以上のコード又はストラップ、例えば伸縮性コード又はストラップを含むことができる。

１つ以上のコード又はストラップは、別個の単数又は複数の構成要素として形成されてもよく、その後、穴若しくはスロットを通して挿入されて、結節若しくはシールすることによって、又はコード若しくはストラップをマスクに接合することによって、フィルタマスクに取り付けられてもよい。コード（単数又は複数）又はストラップ（単数又は複数）は、接着剤若しくは化学的接合によって、又はオーバーモールドによって、マスクに接合されてもよい。コード（単数又は複数）又はストラップ（単数又は複数）は、着用者の耳の上に、又は着用者の頭部の後ろの周りに着用されてもよい。これにより、使用時にマスクが着用者の顔から滑り落ちる及び／又はずり上がるのを防止するのに役立ち得る。

２本のコード又はストラップが提供されてもよく、着用者の耳の各々の周りを通過する、又は１つのコードが着用者の耳の上方を通過し、１つが耳の下を通過して頭部の後ろの周りに延びる。着用者の頭部の後ろの周りに延びる、単一のコードが提供されてもよい。

あるいは、単一のコードが、着用者の頭部の後ろを横切って２回通過してもよい。

伸縮性コード又はストラップは、所望のフィット性が達成されたことを示す手段を備えてもよい。伸縮性コード又はストラップは、所望のフィット性が達成されたことを使用者に示す印を含んでもよい。伸縮性コード又はストラップは、サイズガイドを備えてもよい。いったん本発明によるマスクが着用され、例えばフィット性テストを使用して正しいフィットを提供するように調整されると、使用者は、印を使用して、更なるフィット性テストを必要とすることなく、任意の更なるマスクを正しいサイズに調整することができる。

マスクがフィルタマスクである場合、マスクは、フィルタ内に開口を含むことができる。開口は、フィルタを通る導管を提供してもよく、又は呼気弁などの更なるデバイスを含むか若しくはそれを受容するように適合されてもよい。開口は、フィルタ材料をバイパスしてもよい。フィルタ材料における開口は、支持フレーム内の開口に、又は支持フレームに取り付けられたデバイスに取り付けられ、かつ／又はシールされてもよい。更に、シール部材を形成するためにモールド内に注入されるポリマー材料は、開口又はデバイスの周りでフィルタをシールするように、シール部材の射出成形中に、フィルタ及び支持フレーム内の開口に、又は支持フレームに取り付けられたデバイスと、係合させることができる。

マスクは、１つ以上の通気孔又は弁、例えば呼気弁を備えてもよい。呼気弁は、呼気がフィルタを通過することなくフィルタマスクから逃げることを可能にし、したがって、使用中にフィルタによって保持される熱及び湿度を低減することができる。しかしながら、呼気弁を含むことは、フィルタマスクが、例えば医療環境において、着用者によって吐き出される病原体から他者を保護するために必要とされるには、望ましくない場合がある。通気孔又は弁は、シールド内に、又は支持フレームのリム内に配置されてもよい。弁は、シールド若しくはリムの開口内に挿入されてもよく、又はシールド若しくはリムの一部を形成してもよい。弁がシールド内に挿入されるか又はシールドの一部を形成する場合、弁はまた、フィルタ材料を通って延びてもよく、シール部材を形成するオーバーモールドステップが、弁とフィルタ材料との間、及び／又は弁を受容するための支持フレーム内の開口とフィルタ材料との間にシールを追加的に提供するために使用されてもよい。弁がリム内に挿入されるか又はリムの一部を形成する場合、リムの一部は、例えば顎領域において弁を収容するように成形されてもよい。

弁が含まれる場合、シール部材を形成するための射出成形ステップはまた、弁部材を形成することができる。したがって、シール部材及び弁部材は、一体的に形成されてもよい。シール部材／呼気弁の成形後、弁は、フィルタ及びシールドの開口部を通して、又はリムの開口部を通して挿入されてもよい。弁と周囲の材料（シールド、フィルタ、又はリム）との間の張力は、弁を閉じるように付勢する。これにより、吐き出された空気がマスクの内部から外部に流れることを可能にするが、反対方向の空気の流れを防止する。

支持フレーム、例えばシールド及び／又はフィルタには、解放可能なカバー又は呼気弁のいずれかをフィットさせることができる開口を形成することができる。シール部材を形成するオーバーモールドステップは、弁又はカバーを受容するための支持フレーム内の開口とフィルタ材料との間のシールを追加的に提供するために使用されてもよい。例えば、解放可能なカバーは、スナップ嵌め又はねじ嵌め接続を使用して開口の上に固定されてもよく、カバーは取り外されて、必要に応じて呼気弁と交換される。これにより、呼気弁の有無にかかわらず使用することができる単一のマスクを製造することが可能になる。開口のサイズは、呼気弁の取り付けに適切なサイズであり、直径１０～５０ｍｍ、又は直径１５～４０ｍｍ、又は直径１５～３０ｍｍであってもよい。典型的には、開口の直径は、約２０ｍｍである。

フィルタマスクは、マスク及び／又は着用者に気体を導入するための、又はマスク及び／又は着用者から気体を除去するためのチューブにマスクを接続するために使用され得る栓を更に備えてもよい。したがって、フィルタマスクは、酸素送達マスク又は呼吸マスクとして使用されてもよく、（送達されている酸素以外の）吸入及び吐出された空気がフィルタを通過しなければならない追加の保護を伴う。呼気弁と同じ方法で、栓は、シールド及び任意選択的にフィルタの開口に解放可能に取り付けられてもよい。開口は、直径１０～５０ｍｍ、又は直径１５～４０ｍｍ、又は直径１５～３０ｍｍの直径を有する栓を収容するようなサイズであってもよい。あるいは、開口は、直径２～１０ｍｍ、又は直径２～８ｍｍ、又は直径４～８ｍｍの直径を有する栓を収容するようなサイズであってもよい。あるいは、栓は、シールド、又は支持フレームの別の部分と一体的に形成されてもよい。

フィルタマスクは、フィルタ及び気体入口（例えば、栓）を備えてもよく、高濃度マスクとして、酸素マスクとして、ＣＰＡＰマスクとして、又は高流量マスクとしての使用に好適であり得る。高濃度の酸素の送達に使用するための従来のマスクは、酸素供給が満たすことができる量を超えて患者が呼吸した場合に引き込まれる酸素のリザーバを提供するために、リザーババッグが入口に取り付けられることを必要とする。従来のマスクと比較した場合、特にマスクが着用者の頬を横切って横方向に延びる場合、本明細書に記載されるマスクのより大きな内部体積は、追加のリザーババッグの必要性をなくすことができると考えられる。加えて、感染及び汚染物質の拡散を抑制する必要性とは、フィルタを包含することが非常に望ましく、患者及びその治療を提供する者の両方を保護することを意味する。

フィルタマスクは、支持フレーム又はマスク本体を通って延びるか、あるいは支持フレーム又はマスク本体と一体的に形成される気体入口（例えば、栓）と、フィルタとを備えてもよい。気体入口及びフィルタは、支持フレーム又はマスク本体の異なる部分に配置されてもよい。気体入口及びフィルタは、支持フレーム又はマスク本体の第１及び第２の領域に配置されてもよい。第１及び第２の領域は、使用時に着用者の鼻及び口の異なる側部上に配置されてもよい。フィルタは、支持フレームの第１の頬領域に配置されてもよく、気体入口は、支持フレームの第２の頬領域に配置されてもよく、その結果、酸素は、気体入口からフィルタに流れて、着用者の口及び鼻にわたって洗浄し、したがって、酸素の連続流を提供して、吐き出された気体を引き離すのに役立つ。

支持フレーム又はマスク本体は、フィルタを受容することができる第１の開口と、気体入口を挿入することができる第２の開口とを有する、ハウジングを備えることができる。あるいは、気体入口は、支持フレーム又はマスク本体内に少なくとも部分的に一体的に形成されてもよい。フィルタマスク内に保持された空気のリザーバは、追加のリザーババッグの必要性をなくし得ると考えられる。加えて、酸素供給が失敗した場合に、着用者がフィルタを通して周囲空気を吸入することができるため、窒息防止弁の必要性が低減される又はなくされる。リザーババッグ及び窒息防止弁の必要性がないことで、製造の複雑さ及びコストの両方を低減する。

したがって、顔マスクが提供され、顔マスクは、着用者の鼻及び口を収容するための空洞を画定するマスク本体と、着用者の顔と係合するためにマスク本体から垂下するシール部材とを備え、マスク本体は、
ａ）フィルタ及び気体入口であって、フィルタがマスク本体の第１の領域に配置され、気体入口がマスク本体の第２の領域に配置されている、フィルタ及び気体入口と、
ｂ）着用者の鼻を収容するための鼻部分と、着用者の口を収容するための口部分と、着用者の頬を横切って横方向に延びる頬部分と、
を備える。

マスク本体は透明であってもよく、マスクを通して着用者の顔（特に、唇）を見ることが可能となり、呼吸に関する問題の早期識別を可能にする。

あるいは、フィルタマスクは、栓を備えなくてもよい。そのようなフィルタマスクは、酸素送達マスク又は呼吸マスクとしての使用には適切ではない場合がある。

フィルタマスクは、追加的に又は代替的に、アクセスポートを備えてもよい。例えば、フィルタマスクは、内視鏡、鼻カニューレ、又は高流量鼻カニューレのためのアクセスポートを備えてもよく、それによって、フィルタマスクによって提供される保護を患者及び医師に依然として提供しながら、内視鏡が実施され得るか又はカニューレが着用され得る。頬の上に横方向に延びる頬部分を有するマスクは、内視鏡マスクを安定させるための追加の頭部ストラップの必要性を低減する横方向の拡張によって提供される追加の安定性により、内視鏡マスクとして使用するのに特に有利であり得る。薬剤又は酸素は、高流量鼻カニューレを通して送達されてもよく、エアロゾル化粒子が生成されて環境に放出され得ることが、このタイプの治療の特徴である。患者の病気の性質に応じて、そのようなエアロゾル化された粒子は、汚染されて、近隣の人々に危険をもたらす場合がある。高流量鼻カニューレを送達するために気道へのアクセスを可能にするが、任意の生成されたエアロゾルを含有するフィルタマスクを着用することにより、臨床医及び近くにいる他の人員により安全な環境を提供する。アクセスポートは、フィルタマスク内の開口を含んでもよい。開口は、互いに位置合わせされた支持フレーム、例えばシールド、及びフィルタ材料のシート内に一対の開口を備えてもよく、カニューレが両方の開口を通過することができる。シール部材を形成するオーバーモールドステップは、支持フレームの開口とフィルタ材料との間にシールを追加的に提供するために使用され得る。支持フレーム、シールド、及び／又はフィルタ材料内の開口には、取り外し可能なカバーが設けられてもよく、それによって、使用していないときに開口を覆うことができる。

使用時に、顔マスクの着用者は、呼吸気体を内部空洞内に吐き出すことができる。したがって、フィルタマスクであり得る本発明による顔マスクは、英国特許第２０１９２３６．５号（参照により本明細書に組み込まれる）に記載されているものなどの、呼気中のＣＯ_２濃度を検出するためのセンサを更に備えてもよい。

この実施形態では、マスク本体及び／又は支持フレームは、ＩＲ透過性材料で形成されてもよい。センサは、顔マスクのセンサ部分に対して取り付け可能であってもよい。センサは、電磁放射の送信機及び電磁放射の受信機を有してもよく、マスク本体の囲壁は、第１及び第２のセンサ窓を含むセンサ部分を有し、囲壁によって画定される内部空洞の部分は、第１及び第２のセンサ窓の間に画定され、センサは、送信機からの電磁放射が、使用時に、囲壁のセンサ部分の第１のセンサ窓を通り、第１のセンサ窓と第２のセンサ窓との間に画定される内部空洞の部分を通り、第２のセンサ窓を通って、受信機に送信されるように、呼吸マスクのセンサ部分に対して取り付けられる。説明したようなセンサを有する顔マスクは、マスク本体の囲壁内に形成されているセンサ部分により、センサが患者の呼吸気体をマスク本体から出ていく前に監視することを可能にして、吐き出されている気体と、取られている測定値との間の遅延を低減する点で、有利であり得る。対照的に、呼気チューブ又はサンプリングチューブを介してセンサに接続される従来の呼吸マスクを使用すると、着用者によって吐き出された呼吸気体は、監視され得る前に、呼吸マスクからセンサ、例えば呼吸監視ユニットまで移動しなければならない。

第１及び第２のセンサ窓の各々は、内面及び外面を有してもよい。センサは、送信機が第１のセンサ窓の外面に隣接して配置され、受信機が第２のセンサ窓の外面に隣接して配置された状態で、呼吸マスクのセンサ部分に対して取り付けられてもよい。

送信機によって送信され、受信機によって受信される電磁放射は、赤外線放射であってもよい。赤外線放射とは、約７００ｎｍ～約１ｍｍの間の波長を有する放射を指し得る。

第１及び第２のセンサ窓は、送信機によって送信された電磁放射を透過させることができる。例えば、第１及び第２のセンサ窓は、赤外線放射、すなわち、約７００ｎｍ～約１ｍｍの波長を有する放射に対して透過性であってもよい。第１及び第２のセンサ窓はまた、可視光などの他の波長の光に対して透過性であってもよい。第１及び第２のセンサ窓は、マスク本体、マスク本体の囲壁、及びセンサ部分のいずれか又はそれらの任意の組み合わせの残りの部分よりも、送信機によって送信される電磁放射の透過性が大きくてもよい。

第１及び第２のセンサ窓は、送信機によって送信された電磁放射の少なくとも５０％、６０％、７０％、８０％、９０％、又は１００％に対して透過性であってもよい。正確な及び／又は実行可能な読み取り値を取得するために、センサは、最小量の電磁放射、又は送信機によって送信された電磁放射の最小割合が受信機によって受信されることを必要とする場合がある。したがって、第１及び第２のセンサ窓は、電磁放射の少なくとも２０％、３０％、４０％、５０％、６０％、７０％、８０％、又は９０％が、第１のセンサ窓と第２のセンサ窓との間に画定される内部空洞の部分を通過した後に、受信機において受信されるように、送信機によって送信された電磁放射に対して透過性であってもよい。

第１及び第２のセンサ窓は、マスク本体、マスク本体の囲壁、及びセンサ部分のいずれか、又はそれらの任意の組み合わせの残りの部分に対して、低減された厚さであってもよい。第１及び第２のセンサ窓は、最大０．５ｍｍ、最大０．４ｍｍ、最大０．３ｍｍ、最大０．２ｍｍ、最大０．１ｍｍ、又は最大０．０５ｍｍの厚さを有してもよい。第１及び第２のセンサ窓の厚さとは、各センサ窓の内面と外面との間の距離を指す場合がある。

第１及び第２のセンサ窓、例えば、第１及び第２のセンサ窓の内面は、２ｍｍ～５０ｍｍ、又は５ｍｍ～３０ｍｍの距離だけ離して配置されてもよく、すなわち、第１のセンサ窓と第２のセンサ窓と間に画定される内部空洞の部分は、２ｍｍ～５０ｍｍ、又は５ｍｍ～３０ｍｍの厚さを有してもよい。

あるいは、顔マスクは、フィルタ材料のシートが交換可能であるように構成されてもよい。これは、使用後にマスク全体を交換する必要がなく、フィルタ材料を交換するだけでよい一方で、支持フレーム及びシールを備えるマスクフレームを複数回再使用することができることを意味する。これにより、コスト及び廃棄物の両方を低減する。

この実施形態による交換可能なフィルタを有するマスクは、支持フレームとシールとの相対位置を固定する単一のオーバーモールドステップを伴う方法において、前述したものと同じ原理を使用して製造することができる。

本発明の更なる態様によれば、フィルタマスクを製造する方法が提供され、フィルタマスクは、支持フレームと、シール部材とを備え、支持フレームは、フィルタを受容するためのハウジングを有し、方法は、
ａ）モールド内に支持フレームを提供することと、
ｂ）モールド内にポリマー材料を注入して、着用者の顔に対してシールするための第１のシール部材と、ハウジングによって受容されたフィルタに対してシールするための第２のシール部材とを形成することと、を含み、
シール部材は、シール部材の射出成形中に、シール部材を支持フレームに固定するように、支持フレームと係合される。

本発明の更なる態様によれば、上述の方法に従って製造されたフィルタマスクが提供される。また、フィルタマスクが提供され、フィルタマスクは、支持フレームと、シール部材とを備え、支持フレームは、フィルタを受容するためのハウジングを更に備え、シール部材は、支持フレームに固定される。シールド、並びに／又は横方向に伸びる頬部分、並びに／又は１つ以上の補強部材、並びに／又は内向き及び外向きに垂下するリップ部分を備えるシール部材、並びに／又は弁若しくはアクセスポートの包含、並びに／又は複数のフィルタ、を含むがこれらに限定されない、本発明のフィルタマスクに関連して前述した又は後述する任意の特徴部が、この実施形態において存在してもよい。

フィルタは、フィルタ基材のみを備えてもよく、フィルタ基材は、任意の好適な手段によって、例えばクリップによって、又は締まり嵌めによって、又は解放可能な接着剤、例えばフィルタ材料のシートの挿入直前に除去される剥離可能なライナーによって覆われた接着ストリップによって、支持フレームに解放可能に取り付け可能であってもよい。

あるいは、フィルタは、支持フレームに接続可能な、カートリッジ又は他の支持体内に保持されるフィルタ基材を備えてもよい。例えば、カートリッジは、１つ以上のスナップ嵌めコネクタ若しくはクリップによって、又は摩擦嵌めによって、支持フレームの外面に接続されてもよく、又はカートリッジを収容するために支持フレーム内に設けられたポートが存在してもよい。この実施形態では、マスクがシールドを備える場合、シールドは、カートリッジ又は他の支持体の一部を形成することができ、その結果、カートリッジがマスクの外面に取り付けられると、シールドがフィルタの外面の上に配置され、シールドの周辺部の少なくとも一部が支持フレームから分離される。あるいは、シールドは、支持フレームにヒンジ式に取り付けられてもよく、支持フレームの外面に隣接するフィルタカートリッジの挿入を可能にするためにシールドを開けることができ、その後閉じることができる。フィルタカートリッジは、１つ以上のクリップ又は他の取り付け部材によって所定の位置に保持されてもよく、又はヒンジ式に取り付けられたシールドがフィルタカートリッジを所定の位置に保持してもよい。

あるいは、フィルタカートリッジは、１つ以上のスナップ嵌めコネクタ又はクリップによって支持フレームの内面に接続されてもよい。この実施形態では、シールド（存在する場合）は、図面に示されるように、前述のように存在してもよい。例えば、フィルタマスクは、使用時に、フィルタの外向き表面の少なくとも一部にわたって延びるシールドを備えてもよく、シールドの周辺部の少なくとも一部は、支持フレームから分離され、かつ／又はシールドは、支持フレームと一体的に形成される。

カートリッジは、フィルタ基材の形状及びサイズに一致し、かつフィルタ基材の周囲の周りに固定されるプラスチック、例えば射出成形プラスチックのリムの形態をとってもよい。カートリッジの少なくとも一部は、フィルタ基材の周囲の周りにオーバーモールドされてもよい。あるいは、カートリッジ全体が、フィルタ基材の周囲の周りにオーバーモールドされてもよい。したがって、カートリッジは、フィルタ基材を通る空気の流れを制限しない。

シール部材の製造方法は当該技術分野で公知であり、任意の適切な方法を本発明と組み合わせて使用することができる。特に、シール部材は、国際公開第２０２１／０３７７６８号及び英国特許第２０１３１０８．２号（いずれも参照により本明細書に組み込まれる）に記載されているようなガスアシスト射出成形法を使用して少なくとも部分的に製造されてもよい。これらの文献は、呼吸デバイス用のシール部材の製造におけるガスアシスト射出成形の使用を記載している。個人保護のためのフィルタマスクは、非常に効果的なシールを必要とし、驚くべきことに、フィルタマスクにおいて必要とされる非常に効果的なシールを提供するシール部材が、この方法によって製造され得ることが見いだされている。

本発明の更なる態様によれば、フィルタマスクにおいて使用するためのシール部材を製造する方法が提供され、方法は、
（ａ）空洞、ポリマー注入ポート、及び気体入口ポートを有するモールドを提供することと、
（ｂ）ポリマー注入ポートを通してモールドの空洞内にポリマーを注入することと、
（ｃ）気体入口ポートを通してモールドの空洞内に気体を導入することと、
を含み、
それによって、フィルタマスクのシール部材を形成し、ここで、フィルタマスクのシール部材の少なくとも一部が、ポリマーで形成された弾性変形可能な囲壁によって少なくとも部分的に境界付けられた内部チャンバを備え、囲壁が、顔接触面を含み、顔接触面が、モールドの空洞によって決定される形状を有して、使用者との解剖学的フィットを提供する。

フィルタマスク用のシール部材の少なくとも一部を製造するために使用される場合、弾性変形可能な囲壁の外面は、着用者又は着用者の顔との解剖学的フィットを提供するように成形することができ、シール部材に効果的なシールを提供する一方で、囲壁によって境界付けられた内部チャンバはまた、シールを改善する必要がある場合に、シール部材が着用者に対して、例えば着用者の顔に対して押し付けられることを可能にすることが見いだされている。漏れが存在する場合、空気がフィルタを迂回して、マスクがその有効性を失うことになるため、効果的なシールは、フィルタマスクにおいて特に重要である。

シール部材の一部のみを、上記の方法に従って製造してもよい。フィルタマスクのシール部材の鼻領域が上述の方法を使用して製造されることが、特に有利である。

本発明の１つの態様に関連して説明される任意の特徴は、本発明の任意の他の態様に適用され得ることが理解されるであろう。したがって、シールド、第１及び第２の取り付け形成部、呼気弁、並びに／又は栓など、一体型フィルタを有するマスクに関連して説明した任意の構造的特徴を、上述の交換可能なフィルタを有するマスクに適用することができる。

ここで、本発明の実施形態を、単なる例として、以下の図面を参照して説明する。

本発明によるフィルタマスクの支持フレームの斜視図である。 図２の支持フレームの側面図である。 本発明によるフィルタマスクのフィルタの斜視図である。 製造中の本発明によるフィルタマスクの第１の実施形態における支持フレーム内に配置されたフィルタの斜視図である。 フィルタなしの図４ａの図である。 図４の支持フレーム及びフィルタ、並びに本発明によるフィルタマスクの第１の実施形態の製造中に使用するモールドのコアの斜視図である。 本発明によるフィルタマスクの側面図である。 本発明によるフィルタマスクの後部の斜視図である。 シール部材のオーバーモールドによって形成された支持フレームとフィルタ材料との間の接続を示す概略図である。 本発明によるフィルタマスクの更なる実施形態の前部及び後部の斜視図である。 本発明によるフィルタマスクの更なる実施形態の前部及び後部の斜視図である。 本発明によるフィルタマスクの更なる実施形態の前部及び後部の斜視図である。 本発明によるフィルタマスクの更なる実施形態の前部及び後部の斜視図である。 本発明の更なる実施形態のフィルタマスクの後部の斜視図である。 本発明の更なる実施形態によるフィルタマスクの前部及び後部の斜視図である。 本発明の更なる実施形態によるフィルタマスクの前部及び後部の斜視図である。 鼻領域の各側部上に補強部材を有する本発明による顔マスクを示す図である。 鼻領域の各側部上に補強部材を有する本発明による顔マスクを示す図である。 鼻領域の各側部上に補強部材を有する本発明による顔マスクを示す図である。 鼻領域の各側部上に補強部材を有する本発明による顔マスクを示す図である。 本発明による顔マスクに存在し得る補強部材の構成を示す図である。

本発明によるフィルタマスクにおいて使用するための支持フレーム１０を、図１及び図２に示す。支持フレーム１０は、ほぼ湾曲した形状を有し、一体的に形成されたリム１１と、シールド１２と、一対の第１の取り付け形成部１３と、一対の第２の取り付け形成部１４とを備える。シールド１２は、リム１１と実質的に同じ形状であるが、より小さく、かつリム１１から約１ｃｍだけオフセットされている。シールド１２は、リムの周囲の周りに等間隔に配置された４つの接続部材１６によってリム１１に取り付けられて、シールドの縁部に近い点に取り付けられる。シールド１２とリム１１との間の空間１５は、シールドの周辺部の周りに延び、接続部材１６によってのみ中断される。シール支持部材３１は、リム１１の下縁部の中央から下向きに延びる。シール支持部材３１は、リム１１から下向きに垂下し、支持フレーム１０の後部に向かって湾曲する、円弧状のタブである。支持フレーム１０は、一体的に形成された構成要素であり、全ての特徴が単一の射出成形ステップで製造される。

一対の第１の取り付け形成部１３が、リム１１の第１の側部から外向きに延びており、リム１１は、使用時に、着用者の第１の耳の近くに位置する。第１の取り付け形成部１３は、コード又はストラップ（図示せず）が通されて、結び目又はクランプデバイスで固定され得る、鍵穴形状のスロットの形態をとる。

一対の第２の取り付け形成部１４は、使用時に、着用者の第２の耳の近くに位置するリムの第２の側部から外向きに延びる。第２の取り付け形成部１４は、タブ１７によって覆われたスロット（見えない）を備える。タブ１７は、グリップを提供する一連の歯１８を有する。コード又はストラップ（図示せず）は、タブ１７とスロットの縁部との間で、支持フレームの内側から外側へと取り付け形成部１４のスロットを通過する。歯１８は、コードをグリップし、コードの逆方向への移動を低減又は防止する。

使用時に、コード又はストラップは、上部の第１の取り付け形成部１３に固定され、上部の第２の取り付け形成部１４を内側から外側に通過し、下部の第２の取り付け形成部１４を外側から内側へと通過し、最後に下部の第１の取り付け形成部１３に固定される。したがって、ストラップは、着用者の頭部の後ろを２回通過し、支持フレームの外側上の一対の第２の取り付け形成部１４の間にループが形成される。着用者が例えばループを引っ張ることによってこのループに張力を印加すると、コードは、開口を通って引っ張られ、タブ１７上の歯１８を通過することになる。例えば、着用者がコードのループを解放することによってこの張力が解放されると、歯１８がコードをグリップすることが可能になり、したがって、有意な力が印加されない限り、コードがスロットを滑り抜けて戻ることを防止することになる。このようにして、着用者の頭部にフィットするように、片手で簡単にマスクを調整することができる。

支持フレーム１０を製造するために射出成形が使用され、支持フレーム１０は、単一のステップで射出成形されたポリプロピレンから製造される一体形成ユニットである。

フィルタマスクの製造が自動化される場合、支持フレーム１０は、モールドからロボットアーム上の真空カップ上に排出される。空気圧ダイは、フィルタ材料のロールからのフィルタ材料２２のシートを支持フレーム１０内に押し込み、フィルタ材料のロールは、フィルタ材料の連続した一連の予めスタンプされたシートを含んで、それらの周辺縁部の周りでヒートシールされる。フィルタ材料２２のシートを、図３に示す。

フィルタ材料のシートは、支持フレーム１０の内側、すなわち、使用時に着用者に面することになる支持フレーム１０の側部上に配置される。フィルタ材料のシートは、内向きに延びる肩部上に配置され、リムのいずれかの側部において保持タブ１９によってその周辺部の周りの所定の位置に保持される。この支持フレーム／フィルタ材料アセンブリを、図４ａ及び図４ｂに示す。

支持フレーム／フィルタ材料アセンブリは、モールドの第１の半体内に移送され、モールドコア３０にマウントされる。モールドの第２の半体は、モールドの第１の半体に対してシールされ、モールド空洞を形成する。射出成形ステップにおいて、シール部材２５は、支持フレーム／フィルタ材料アセンブリにオーバーモールドされ、単一のオーバーモールドステップでは、フィルタ材料２２のシートの周辺部を囲み、それを支持フレーム１０に接着して、シール部材２５を形成する。フィルタマスク２０は、コア３０からフィルタマスク２０を剥ぎ取るために、例えば大きさ２０ｍｍのピンを使用してモールドから取り外され、伸縮性コードの手動取り付け及びその後の包装のために移送される。

フィルタとシール部材及び支持フレームとの間の接続を、図８に概略的に示す。フィルタ９１の周辺部は、支持フレームがモールド内に配置される前又はその後に、支持フレーム９３のリムから横方向に延びる肩部９４に対して配置される。熱可塑性エラストマー（ＴＰＥ）９２がモールド内に射出され、シール部材を形成する。図８に示されるＴＰＥ９２の部分は、シール部材の近位縁部のみを表している。ＴＰＥ９２は、フィルタ９１の周辺縁部と支持フレーム９３、９４のリム及び肩部との間にモールドによって押し込まれる。ＴＰＥ９２は、フィルタ９１の周辺縁部を取り囲んで含浸し、９５で示されている周辺部の含浸領域が、支持フレーム９３、９４のリム及び肩部に接着される。

図８に示されるように、ツールシャットアウトは、ＴＰＥ９２がその周辺部９５を越えてフィルタ９１内に進入するのを防止し、フィルタ９１のフィルタ動作がＴＰＥによって抑制されないことを確実にする。支持フレーム９３、９４のフィルタへの接着を支援するだけでなく、フィルタ９１の周辺部９５へのＴＰＥの含浸は、ヒートシールによって形成されたフィルタの縁部におけるシールに寄与して、水分又は他の汚染物質がフィルタの構造内に浸透するのを防止することができる。

本発明によるフィルタマスク２０の側面図を、図６に示す。支持フレーム２１は、図１及び図２に関連して説明したものと同じである。フィルタ材料２２のシートは、支持フレーム２１の後ろに配置され、シールド２３とリム２４との間の間隙内でシールド２３の周辺部の周りに見える。これにより、空気がシールド２３を通過してフィルタ材料２２を通って容易に流れることを可能にする一方で、フィルタ材料にわたるシールドの保護から依然として利益を得る。

シール部材２５は、支持フレーム２１及びフィルタ材料２２上にオーバーモールドされて、それらの相対位置を固定する。シール部材２５は、顎係合部分２６と、鼻係合部分２７と、頬係合部分２８とを備える。頬係合部分２８は、頬を横切って横方向に延び、頬上のより柔らかい皮膚に対するシールを形成して、マスクの全体的なシールを改善する。

シール部材２５は、エラストマー材料で形成される。それにより、支持フレーム２１と着用者の顔との間に圧縮可能な領域を提供して、エラストマー材料が着用者の顔の輪郭に適合し、それに対して良好なシールを提供することを可能にする。

下向きに垂下するシール支持部材３１は、顎領域のシールに当接し、この領域のシールを補強して、着用者の顎に対するシールを強化する。

図４ａ及び図４ｂは、それぞれ、フィルタ材料が存在する場合と存在しない場合との支持フレーム／フィルタ部材アセンブリを示している。支持フレーム１０は、リム１１を備える。リム１１は、フィルタ材料２２のプレカットシートがその上に配置された内向きに延びる肩部４１を有する。リムの第１の側部から延びているのは、第１の取り付け形成部１３であり、第２の取り付け形成部１４は、リムの第２の側部から延びる。支持フレーム１０はまた、シールド１２を備える。シールド１２の後部を横切る一連の垂直リブ２９は、シールド１２とフィルタ材料２２との間の間隔が維持されることを確実にする。

本発明によるフィルタマスクの更なる実施形態は、図９ａ及び図９ｂに見ることができ、全体的に１００で示されている。マスクの構造は、マスク１００がマッシュルーム弁１０１（閉位置で示されている）を更に備えることを除いて、図６及び図７に示される第１の実施形態に関連して説明されたものと実質的に同じである。顎領域において、支持フレームのリム１０２は、上向き突出部分１０３を備え、シールド１０４及びフィルタ材料１０５の形状は、それらが上向き突出部分１０３を収容するように、リム１０２の内側周辺部の形状に対応する。フィルタ材料１０５は、ＴＰＥ１０６の周囲リムによって、上向き突出部分１０３を含む支持フレームのリム１０２の周辺部に沿ってシールされる。上向き突出部は開口を備え、マッシュルーム弁１０１は、シール部材１０７も形成するオーバーモールドステップの一部として開口内に形成される。マッシュルーム弁１０１は、呼気がフィルタ材料１０５を通過することなく逃げることを可能にする。あるいは、マッシュルーム弁１０１をシールド１０４内に収容することができる。

図１０ａ及び図１０ｂに示されるフィルタマスクの更なる実施形態は、全体的に１１０で示され、図９ａ及び図９ｂに関連して第２の実施形態において説明されたものと実質的に同じ構造を有するが、マッシュルーム弁の代わりにエルボー接続部１１１を示している。エルボー接続部１１１は、マスク１１０をネブライザなどの他の医療機器に接続することを可能にする。

本発明のフィルタマスクの更なる実施形態を、図１１に示す。フィルタマスクは、図６及び図７に関連して説明した全ての特徴を有するが、シールに補強を提供するために、シール部材の鼻部分の各側部に一連の波形１２１を更に備える。波形１２１は、支持フレームに対して垂直な方向に延びて、シールの中央部分を横切って延びている。波形１２１は、シール部材の内側及び外側の両方から見えるように、シール部材の壁に一体的に形成されている。

図１２Ａ及び図１２Ｂは、フィルタ１４１と、気体入口１４２と、マスク本体１４３と、マスク本体１４３の周辺部から延びるシール部材１４４と、図４Ａ～図４Ｂに関連して説明した、第１及び第２の対の取り付け部材１４５、１４６とを備えるフィルタマスク１４０を示している。気体入口１４２は、栓であってもよい。マスク本体１４３の第１の側部の開口にはフィルタ１４１が収容される一方で、気体入口１４２は、マスク本体１４３の第２の側部を通して挿入されるか、又はマスク本体１４３の第２の側部と一体的に形成され、その結果、フィルタ１４１及び気体入口１４２が、使用時に、着用者の鼻及び口の異なる側部上に配置される。使用中、酸素は気体入口１４２からフィルタ１４１へ流れて、着用者の口及び鼻にわたって洗浄し、酸素の連続的な流れを提供して、吐き出された気体を引き離すのに役立つ。

図１３ｂ～図１３ｄは、図１３ａに記された線Ｘ－Ｘに沿ったマスク１５０の断面を示している。これらの図は、鼻領域における補強部材を示している。

図１３ｂは、シール部材１５２の鼻領域の両側にある一連のリブ１５１を示している。リブ１５１は、マスク本体に対して垂直な方向に延びて、シール部材１５２の内部側壁上に配置されている。リブは、シール部材１５２に補強を提供し、鼻領域におけるシール部材１５２の歪みを防止する。

図１３ｃ及び図１３ｄは、シール部材１５２の壁内に一体的に形成された補強部材１５３、１５４を示している。補強部材１５３、１５４は、シール部材の側壁において波形又はスカラップの形態をとり、各波形１５３又はスカラップ１５４は、マスク本体に対して垂直な方向に延びている。補強部材１５３、１５４の領域におけるシール部材１５２の壁は、均一な厚さを保持する。補強部材１５３、１５４は、鼻領域においてシール部材１５２を支持する。補強部材の他の配置を、図１４に示す。

Claims (43)

1. 着用者の鼻及び口を収容するための空洞を画定し、かつそこから使用時に着用者が呼吸気体を吸入するマスク本体と、前記着用者の顔と係合するために前記マスク本体から垂下するシール部材とを備える顔マスクであって、前記マスク本体が、前記着用者の前記鼻を収容するための鼻部分と、前記着用者の前記口を収容するための口部分と、前記着用者の頬を横切って横方向に延びる頬部分とを備える、顔マスク。
2. 前記頬部分が、前記着用者の頬骨の上縁部と下顎の下縁部との間で前記着用者の頬を横切って横方向に延び得る、請求項１に記載の顔マスク。
3. 前記顔マスクが前記着用者の頬を横切って横方向に延び、前記マスクの縁部が使用時に前記着用者の耳の５ｃｍ以内、又は４ｃｍ以内、又は３ｃｍ以内、又は２ｃｍ以内に位置する、請求項１又は２に記載の顔マスク。
4. 前記マスク本体の表面に沿って測定された、前記マスク本体の第１の側縁部と前記マスク本体の対向する側縁部との間の距離が、前記マスク本体の前記表面に沿って測定された、前記鼻領域における前記マスク本体の前記上縁部と前記顎領域における前記マスク本体の前記下縁部との間の距離よりも１．２～２倍大きくてもよい、請求項１～３のいずれか一項に記載の顔マスク。
5. 前記マスクが、前記着用者の頬を実質的に覆う、請求項１～３のいずれか一項に記載の顔マスク。
6. 前記着用者の頬を横切って延びる前記マスク本体の部分が、前記マスク本体と前記着用者の顔との間に、前記着用者の鼻及び口の上に延びる前記マスク本体の前記部分よりも浅い空洞を形成する、請求項１～５のいずれか一項に記載の顔マスク。
7. 前記頬部分が、各々、前記鼻部分の左側縁部又は右側縁部から延び、前記着用者の前記頬骨の上に収容される第１の縁部と、前記口部分の左側縁部又は右側縁部から延びる第２の縁部とを有し、前記頬部分の前記第２の縁部が前記着用者の前記下顎の前記下縁部の上方に収容され、各頬部分の前記第１の縁部に対する接線と前記第２の縁部に対する接線との間の角度が、横方向位置が増大するにつれて減少する、請求項１～５のいずれか一項に記載の顔マスク。
8. 前記頬部分が、各々、前記第１の縁部の遠位端部と前記第２の縁部の遠位端部との間に延びる側縁部を更に備える、請求項７に記載の顔マスク。
9. 前記側縁部が、実質的に線形の縁部を備える、請求項８に記載の顔マスク。
10. 前記側縁部と前記第１の縁部との間の角度が、７０～１１０度である、請求項８又は９に記載の顔マスク。
11. 前記第１の縁部が、凹状である、請求項７～１０のいずれか一項に記載の顔マスク。
12. 前記顔マスクが、フィルタマスクであり、前記マスク本体が、前記支持フレーム及び前記フィルタによって画定されている、請求項１～１１のいずれか一項に記載の顔マスク。
13. 前記シール部材が、前記支持フレームの周辺部の周りに延びている、請求項１２に記載の顔マスク。
14. 前記支持フレーム及び前記フィルタが、前記マスク本体の前記頬部分において前記着用者の頬を横切って横方向に延びている、請求項１２又は１３に記載の顔マスク。
15. 支持フレームと、フィルタ材料のシートとを備えるフィルタマスクであって、前記支持フレーム及び前記フィルタ材料のシートが、使用時に着用者の口及び鼻の周りに空洞を提供するように適合されたマスク本体を画定し、前記フィルタマスクが、前記マスク本体の周辺縁部の少なくとも一部から垂下するシール部材を含み、前記シール部材が、前記マスク本体の前記周辺縁部に対して内向き及び外向きの両方に垂下するリップ部分を備える、フィルタマスク。
16. 前記内向き及び外向きに垂下するリップ部分が周りに延びる前記支持フレームの前記周辺縁部の前記一部が、顎部分を構成し得る、請求項１５に記載のフィルタマスク。
17. 前記外向きに垂下するリップ形成部が、凹状の接触面を有する、請求項１６に記載のフィルタマスク。
18. 前記外向きに垂下するリップ部分が、前記着用者の下顎の下に土台又は棚形成部を提供するように成形されている、請求項１５～１７のいずれか一項に記載のフィルタマスク。
19. 前記外向きに垂下するリップ部分の近位部分が、前記着用者の前記顎に係合する一方で、遠位部分が、前記着用者の顎の下で湾曲して延びている、請求項１５～１８のいずれか一項に記載のフィルタマスク。
20. 前記外向きに垂下するリップ形成部が、顎カップの形態に成形されている、請求項１５～１９のいずれか一項に記載のフィルタマスク。
21. 前記内側及び外側リップ部分の近傍における前記支持フレームの前記周辺部が、前記マスクの中心点又は領域から第１の半径によって成形されており、前記内向きに垂下するリップ部分が、前記第１の半径よりも小さい半径の内側縁部を有する、請求項１５～１９のいずれか一項に記載のフィルタマスク。
22. 前記内側及び外側リップ部分の前記近傍における前記支持フレームの前記周辺部が、前記マスクの中心点又は領域から第１の半径によって成形されており、前記外向きに垂下するリップ部分が、前記第１の半径よりも大きい半径の外側縁部を有する、請求項１５～２１のいずれか一項に記載のフィルタマスク。
23. 前記シール部材の前記鼻部分が、内向きに垂下するリップ部分を備えて、着用者の顔と接触するための凸面を呈している、請求項１５～２２のいずれか一項に記載のフィルタマスク。
24. 前記シール部材の前記鼻部分が、前記鼻の各側部上に補強形成部を含む、請求項１５～２３のいずれか一項に記載のフィルタマスク。
25. 前記シール部材、したがって前記フィルタマスクがまた、前記着用者の頬を横切って横方向に延び得る、請求項１５～２４のいずれか一項に記載のフィルタマスク。
26. 前記マスク本体の周辺縁部の少なくとも一部から垂下するシール部材を備える顔マスクであって、前記シール部材が、顎領域と、鼻領域と、前記顎領域と前記鼻領域との中間の頬領域とを備え、前記シール部材が、前記マスク本体の前記周辺縁部に対して内向き及び外向きに垂下するリップ部分の両方を更に備え、前記内向きに垂下するリップ部分が、前記シール部材の前記顎領域及び前記鼻領域の周りに延びており、前記外向きに垂下するリップ部分が、前記シール部材の前記顎領域及び前記頬領域の周りに延びている、顔マスク。
27. 前記外向きに垂下するリップ形成部が、前記顎領域において、凹状の接触面を有する、請求項２６に記載の顔マスク。
28. 前記外向きに垂下するリップ部分が、前記顎領域において、前記着用者の下顎の下に土台又は棚形成部を提供するように成形されている、請求項２７に記載の顔マスク。
29. 前記頬領域が、前記着用者の頬を横切って横方向に延びている、請求項２６～２８のいずれか一項に記載の顔マスク。
30. 前記頬部分が、前記着用者の頬骨の上縁部と下顎の下縁部との間で前記着用者の頬を横切って横方向に延び得る、請求項２９に記載の顔マスク。
31. 前記マスク本体の表面に沿って測定された、前記マスク本体の第１の側縁部と前記マスク本体の対向する側縁部との間の距離が、前記マスク本体の前記表面に沿って測定された、前記鼻領域における前記マスク本体の前記上縁部と前記顎領域における前記マスク本体の前記下縁部との間の距離よりも、１．２～２倍の大きさであり得る、請求項２９又は３０に記載の顔マスク。
32. 前記頬部分が、各々、前記鼻部分の左側縁部又は右側縁部から延び、前記着用者の前記頬骨の上に収容される第１の縁部と、前記口部分の左側縁部又は右側縁部から延びる第２の縁部とを有し、前記頬部分の前記第２の縁部が前記着用者の前記下顎の前記下縁部の上方に収容され、各頬部分の前記第１の縁部に対する接線と前記第２の縁部に対する接線との間の角度が、横方向位置が増大するにつれて減少する、請求項２９～３１のいずれか一項に記載の顔マスク。
33. 前記頬部分が、各々、前記第１の縁部の遠位端部と前記第２の縁部の遠位端部との間に延びる側縁部を更に備える、請求項３２に記載の顔マスク。
34. 前記側縁部が、実質的に線形の縁部を備える、請求項３３に記載の顔マスク。
35. 前記側縁部と前記第１の縁部との間の角度が、７０度～１１０度、又は８０度～１００度、又は約９０度である、請求項３３又は３４に記載の顔マスク。
36. 前記第１の縁部が、凹状である、請求項３２～３５のいずれか一項に記載の顔マスク。
37. 支持フレームとシール部材とを備える顔マスクであって、前記支持フレームが、使用時に着用者の口及び鼻の周りに空洞を提供するように適合されたマスク本体を画定し、前記シール部材が、前記マスク本体の周辺縁部の少なくとも一部から垂下して、使用時に前記着用者の前記鼻に対して又は前記着用者の前記鼻に隣接してシールを形成する鼻部分を備え、前記鼻部分が、少なくとも１つの補強部材を備える、顔マスク。
38. 前記少なくとも１つの補強部材が、前記シール部材の鼻領域の各側部上に配置された１つ以上のリブ、波形、又はスカロップを備える、請求項３７に記載の顔マスク。
39. 前記少なくとも１つの補強部材が、１つ以上の波形又はスカラップを備え、前記シール部材の側壁が、前記１つ以上の波形又はスカラップを形成するように成形されており、前記１つ以上の波形又はスカロップを形成するように成形されている前記側壁の部分が、均一な厚さを有する、請求項３８に記載の顔マスク。
40. 前記少なくとも１つの補強部材が、前記シール部材の内壁上に配置されている、請求項３７又は３８に記載の顔マスク。
41. フィルタ材料のシートを更に備える、請求項３７～４０のいずれか一項に記載の顔マスク。
42. ポートを更に備え、前記ポートが、呼吸気体又は吸入気体のための入口である、請求項１～１４若しくは２６～４１のいずれか一項に記載の顔マスク、又は請求項１５～２５のいずれか一項に記載のフィルタマスク。
43. 銀イオンを含有する添加剤を更に含む、請求項１～１４若しくは２６～４１のいずれか一項に記載の顔マスク、又は請求項１５～２５のいずれか一項に記載のフィルタマスク。