JP2023550428A - インテグリン阻害剤およびその使用 - Google Patents

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Abstract

本明細書において、インテグリン阻害剤、その組成物およびその使用方法が提供される。前記阻害剤の塩の結晶体は、結晶体を製造するための方法と共に記載される。粉末X線回折データ、熱重量分析データおよび示差走査熱量測定データは、結晶体について提供される。インテグリン阻害剤は、特に線維症疾患の治療に有用である。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年11月19日に出願された米国仮特許出願第63/116,042号の優先権を主張する。この特許出願の全ての内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、インテグリン阻害剤、その組成物、ならびにそれらの使用方法を提供する。
線維症は、多くの疾患の病理学的特徴であり、損傷した組織を修復する身体の自然な能力の機能障害により引き起こされる。線維症を治療せずに放置すると、重要な臓器が、修復不可能な損傷および最終的には臓器不全を引き起こす瘢痕化に至る可能性がある。
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の患者は、単純な脂肪肝から非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に進行した後、線維症へと進行し得る。肝線維症は、初期段階では可逆的であるが、進行性の肝線維症は肝硬変に至る可能性がある。
糸球体硬化症および尿細管間質性線維症によって特徴づけられる腎臓の線維症は、多種多様な慢性腎疾患(CKD)の最終的な一般的症状である。初期の原因に関係なく、進行性のCKDは、多くの場合、広範な組織瘢痕化が起こり、透析または腎臓置換術が必要となる壊滅的な状態である腎実質の破壊および末期腎不全に至る。
強皮症は、主に線維症、血管の変化および自己免疫を特徴とする複雑で多様な状態を包含する。強皮症の疾患範囲は、皮膚の硬化および肥厚をもたらす線維症に関する共通した特徴を持つ疾患である。この硬化は、一部の患者では限られた領域にのみ生じるが、他の患者では別の主要な臓器に広がることがある。
心筋梗塞後の心臓構造リモデリングは、梗塞の部位で瘢痕形成を生じる炎症反応に関連している。この瘢痕形成は、心機能の低下および心臓内の電気的活動の寸断につながり得る線維性組織沈着の結果である。
クローン病は、内科的治療または外科的治療を行っても進行しやすい原因不明の慢性疾患である。腸線維症は、小腸および結腸に狭窄が形成されるクローン病の最も一般的な合併症の1つである。
特発性肺線維症(IPF)は、成人に発症し、肺に限局される原因不明の慢性で進行性の線維化疾患である。IPFでは、肺組織が、肥厚化し、硬くなり、瘢痕化する。肺線維症が進行すると、肺が酸素を血流に送ることが困難となり、臓器は、適切に機能するために必要な酸素を受け取れなくなる。IPFは、現在、米国で約200,000人に影響を及ぼしており、年間40,000人の死者を出している。IPFと診断された患者は、進行性の息切れを経験し、最終的には、完全な呼吸不全となる。
原発性胆汁性胆管炎(PBC)は、原発性胆汁性肝硬変としても知られ、肝臓の損傷および線維症を引き起こす肝臓の慢性疾患である。それは、胆汁うっ滞という状態であり、胆汁およびその他の毒素が肝臓に蓄積され、肝臓の小胆管にゆっくりと進行性の破壊が起こる。時間の経過に伴い、肝臓と胆道の両方において瘢痕化および線維症が引き起こされる。
非特異性間質性肺炎(NSIP)は、肺の小さな気嚢を取り囲んで分離する組織に影響を与える希少疾患である。肺胞と称されるこれらの気嚢は、肺と血流の間で酸素と二酸化炭素の交換が行われる場所である。間質性肺炎は、肺胞のメッシュ様の壁が炎症を起こす疾患である。胸膜(肺と個々の肺葉とを保護および緩衝する薄い膜)も同様に炎症を起こす可能性がある。NSIPには、細胞型と線維型の2つの主要な形態がある。細胞型の形態は、主に、間質の細胞の炎症により定義される。線維型の形態は、肺組織の肥厚化および瘢痕化によって定義される。この瘢痕化は線維症として知られており、不可逆的なものである。肺組織が肥厚化または瘢痕化すると、肺の機能が効果的に機能しなくなる。呼吸の効率が悪くなり、血中の酸素のレベルが低下する(Kim et al., Proc. Am. Thorac. Soc. (2006) 3:285-292;Lynch, D., Radiology (2001) 221:583-584;Kinder et al., Am. J. Respir. Crit. Care Med. (2007) 176:691-697)。
現在、長期的な患者の生存または症状に効果があることが証明されている選択肢が市場にないため、利用可能な治療コースは十分とは言えない。線維性疾患の治療に対する必要性は、依然として存在する。
αvβインテグリンは、上皮細胞において発現し、トランスフォーミング増殖因子β1(TGFβ1)の潜在関連ペプチドに結合し、TGFβ1の活性化を媒介する。その発現レベルは、肺および胆管細胞の損傷後に有意に増加し、組織線維症においてインビボで重要な役割を果たす。発現レベルの増加は、IPFおよびNSIPの患者における死亡率の増加にも関連している。
原発性硬化性胆管炎(PSC)は、胆管炎症、および胆管を閉塞させる線維症を含む。結果として生じる腸への胆汁の流れの障害は、肝硬変およびその後の肝不全および肝癌などの合併症を引き起こす可能性がある。αvβの発現は、PSC患者の肝臓および胆管において上昇する。
新しい作用機序を探索し、症状の緩和、安全面および患者の死亡率に関して、短期および長期の両面でより良好な結果をもたらし得る薬剤の必要性は依然として高い。US 20190276449には、αvβインテグリン阻害剤であって、かつ線維症の治療可能性を提供する(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸が開示されており、その全ての内容は参照により本明細書に組み込まれる。
(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸などの医薬品候補を、医薬品として実用化するためには、この医薬品候補に結晶体があるか、または大規模製造、輸送、保管および使用前の調製に直面する条件の下で、これらの形態の相対的な安定性および相互変換を理解することは重要であると解される。厳しい製造過程において安定した結晶体をコントロールかつ製造する能力は、規制当局の承認および販売のためには重要であり得る。高純度の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の大規模な製造方法は、特定の結晶体を使用することにより改善することが可能である。従って、異なる化学的および物理的安定性を有する(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の種々の新規結晶体ならびにその組成物およびそれらの用途に対する必要性が存在する。
(発明の要旨)
一態様において、本発明は、本明細書において詳述されているような(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の塩またはその溶媒和物の結晶体を提供する。
別の態様において、本発明は、本明細書において詳述されているような(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の塩またはその溶媒和物の結晶体を製造する方法を提供する。
別の態様において、本発明は、本明細書において詳述されているような(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の塩またはその溶媒和物の結晶体を含む組成物を提供する。
別の態様において、本発明は、本明細書において詳述されているような(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の塩またはその溶媒和物の結晶体を含むキットを提供する。
別の態様では、線維性疾患の治療を必要とする個体(例えば、ヒト)における線維性疾患を治療する方法であって、治療上有効量の本明細書に開示された結晶体または組成物を個体に投与することを含む方法が提供される。ある実施形態において、線維症は、肺線維症(例えば、IPF)、肝線維症、皮膚線維症、強皮症、心臓線維症、腎線維症、胃腸線維症、原発性硬化性胆管炎または胆管線維症(例えば、PBC)である。
別の態様では、線維性疾患を発症するリスクのある個体(例えば、ヒト)における線維性疾患の発病および/または発症を遅延させる方法であって、治療上有効量の本明細書に開示される結晶体または組成物を個体に投与することを特徴とする方法が提供される。ある実施形態において、線維症は、肺線維症(例えば、IPF)、肝線維症、皮膚線維症、強皮症、心臓線維症、腎線維症、胃腸線維症、原発性硬化性胆管炎またはPBCである。ある実施形態において、線維性疾患を発症するリスクのある個体は、NAFLD、NASH、CKD、強皮症、クローン病、NSIP、PSC、PBCを有するか、もしくは有する疑いのある個体であるか、または心筋梗塞に有したことがあるか、もしくは有したことがあった疑いのある個体である。
また、線維性疾患の治療に使用するための結晶体または組成物が提供される。線維性疾患の治療に使用するための結晶体または組成物の使用もまた提供される。また線維性疾患を治療するための医薬品製造において使用するための結晶体または組成物の使用も提供される。
図1Aは、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸のリン酸塩の結晶体(形態I)(上から下に:20mgスケールで製造した形態I、100mgスケールで製造した形態I、1gスケールで製造した形態I、4.5gスケールで製造した形態I)の実験的粉末X線回折(XRPD)パターンを示す。 図1Bは、20mgスケールで製造した形態Iの示差走査熱量測定(DSC)および熱重量分析(TGA)のグラフを示す。 図1Cは、100mgスケールで製造した形態IのDSCおよびTGAのグラフを示す。 図1Dは、1gスケールで製造した形態IのDSCおよびTGAのグラフを示す。 図1Eは、4.5gスケールで製造した形態IのDSCおよびTGAのグラフを示す。 図1Fは、4.5gスケールで製造した形態Iの動的水蒸気吸着法(DVS)のグラフを示す。 図2Aは、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸のフマル酸塩の結晶体(形態II)の実験XRPDパターン(上:100mgスケールで製造した形態II、下:20mgスケールで製造した形態II)を示す。 図2Bは、100mgスケールで製造した形態IIのDSCおよびTGAのグラフを示す。 図2Cは、150℃に加熱する前の形態IIのXRPDパターンおよび150℃に加熱した後の形態IIのXRPDパターン(上:150℃に加熱する前、下:150℃に加熱した後)を示す。 図3Aは、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の1,5-ナフタレンジスルホン酸塩の結晶体(形態III)の実験XRPDパターン(上:形態III、下:1,5-ナフタレンジスルホン酸の参照)を示す。 図3Bは、形態IIIのDSCおよびTGAのグラフを示す。 図4は、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸のリン酸塩のイソプロピルアルコールと水の混合溶媒和物の結晶体(形態IV)の実験およびシミュレーションXRPDパターン(上:実験XRPDパターン;下:シミュレーションXRPDパターン)を示す。
発明の詳細な説明
(定義)
本明細書で使用される場合、別段の明記がされない限り、「a」、「an」等の用語の使用は、1以上を意味する。
本明細書で使用される場合、本明細書における値またはパラメータの「約」への言及は、その値またはパラメータ自体に関する実施形態を含むものである(および、説明するものである)。例えば、「約X」に言及する記述は、「X」の記載を含む。本明細書で使用され、別段の指定がない限り、「約」および「おおよそ」の用語とは、組成物または剤形の成分に関する用量、量または重量パーセントに関連して使用される場合、指定された用量、量または重量パーセントから得られるものと同等の薬理効果を提供することを当業者によって認識されている用量、量または重量パーセントを指す。具体的には、この文脈で使用される場合、用語「約」および「おおよそ」とは、指定された用量、量または重量パーセントの20%以内、15%以内、10%以内、5%以内、4%以内、3%以内、2%以内、1%以内または0.5%以内の用量、量または重量パーセントを想定している。
本明細書で使用する場合、用語「結晶体」とは、化合物の結晶性固体形態を指し、これには、単一成分または複数成分の結晶形態、例えば、化合物の多形体;または溶媒和物、水和物、クラスレート、共結晶、化合物の塩またはその多形体が含まれるが、これらに限定されない。本明細書において「結晶形態」および関連する用語は、所定の物質の様々な結晶修飾体を意味し、これには、多形体、溶媒和物、水和物、共結晶およびその他の分子複合体、ならびに塩、塩の溶媒和物、塩の水和物、その他の塩の分子複合体およびその多形体が含まれるが、これらに限定されない。物質の結晶形態は、当技術分野で知られているように、多くの方法によって得ることができる。このような方法には、溶融再結晶化、溶融冷却、溶媒再結晶化、スラリー化、限られた空間など(例えば、ナノ孔または毛細管内)での再結晶化、ポリマーのような表面またはテンプレート上での再結晶化、添加物(例えば、貧溶媒、共結晶対分子など)の存在下での再結晶化、脱溶媒法、脱水、急速蒸発、急速冷却、徐冷、蒸気拡散、凝華、粉砕法(grinding)および溶媒滴下粉砕法などが挙げられるが、これらに限定するものではない。
本明細書で使用する場合、「溶媒和物」には、溶媒和物、部分溶媒和物およびチャネル溶媒和物が包含される。このような溶媒和物は、化合物:溶媒の正確な化学量論的比を含む必要はないが、実験誤差として許容される化合物:溶媒の比を含むことができる。用語「溶媒和物」は、さらに、水性および非水性の溶媒和物(例えば、水和物、エタノール和物など)を含むことを意図している。したがって、溶媒和物は、化学量論的溶媒和物、チャネル溶媒和物および部分溶媒和物を包含することが理解される。また、水和物は、化学量論的水和物、チャネル水和物および部分水和物を包含することが理解される。リン酸塩の溶媒和物の例は、チャネル水和物である。
本明細書で使用する「個体」とは、別段の明記がされない限り、哺乳動物を意図しており、霊長類、ヒト、ウシ、ウマ、ネコ、イヌまたはげっ歯類が挙げられるが、これらに限定されない。一つのバリエーションとしては、個体はヒトである。
本明細書で使用する場合、「治療」または「治療すること」とは、臨床結果を包含する有益な結果または所望の結果を得るためのアプローチである。有益な結果または所望の結果は、下記のものの1つ以上を包含するが、これらに限定するものではない:疾患により生じる1つ以上の症状を減少させること、疾患の程度を下げること、疾患を安定化させること(例えば、疾患の悪化を予防または遅延させること)、疾患の蔓延を予防または遅延させること、疾患の発生または再発を遅延させること、疾患の進行を遅延または緩徐させること、病態を緩和させること、疾患の寛解(部分的または全体的)を提供すること、疾患治療に必要な1つ以上の他の薬剤の用量を減少させること、別の薬剤の効果を高めること、疾患の進行を遅延させること、生活の質を高めること、および/または生存期間を延ばすこと。また、「治療」には、線維症の病理学的帰結の軽減も含まれる。本発明の方法は、これらの治療の態様のうちのいずれか1つ以上を企図する。
本明細書で使用する場合、用語「有効量」とは、所定の治療形態において有効となり得る本発明の化合物の量を意図する。当該技術分野において理解されているように、有効量は、1回以上の用量において存在していてもよい、すなわち、所望の治療エンドポイントを達成するために単回用量または複数回の用量が必要な場合があり得る。有効量は、1つ以上の治療剤(例えば、化合物またはその医薬的に許容し得る塩)の投与と関連して考慮され得るが、単一の薬剤は、所望の結果または有益な結果が、1つ以上の別の剤と併せて達成され得るか、または達成される場合に有効量で投与されると考えられ得る。同時投与される化合物いずれかの好適な用量は、所望により、化合物の組み合わされた作用(例えば、相加効果または相乗効果)に起因して低減されてもよい。
本明細書で使用する場合、「治療上有効量」とは、所望の治療結果をもたらすのに十分な化合物またはその塩の量をいう。
本明細書で使用する場合、「単位剤形」とは、単位投与量として好適な物理的に別個の単位をいい、各単位は、必要な医薬担体と関連して所望の治療効果をもたらすように計算された所定量の活性成分を含有する。単位剤形は、単剤療法または併用療法を含み得る。
本明細書で使用する場合、用語「制御放出」とは、薬物の放出が即時ではない薬物含有製剤(すなわち、「制御放出」型の製剤)またはその一部をいい、この投与では、薬物が吸収プールに即時放出されない。この用語は、長期間にわたって薬物化合物を、徐々に放出するように設計されたデポー製剤を包含する。制御放出型の製剤は、多種多様な薬物送達システムを包含することが可能であり、一般に、薬物化合物を、所望の放出特性(例えば、pH依存性または非pH依存性溶解度、異なる程度の水溶性など)を有する担体、ポリマーまたは別の化合物と混合し、所望の送達経路に従って前記混合物を製剤化すること(例えば、被覆カプセル剤、埋め込み型リザーバ、生分解性カプセルを含有する注射用液剤など)が挙げられる。
本明細書で使用する場合、「医薬的に許容される」または「薬理学的に許容される」とは、生物学的またはその他の点で望ましくない材料ではないものを意味し、例えば、この材料は、有意な望ましくない生物学的影響を生じることなく、または含有される組成物の他の成分のいずれかと有害な相互作用することなく、患者に投与される医薬組成物に組み込むことができる。医薬的に許容される担体または賦形剤は、好ましくは、毒性試験および製造試験の必要な基準を満たしているか、および/または米国食品医薬品局によって作成された不活性成分ガイドに含まれている。
本明細書で使用する用語「賦形剤」とは、活性成分として本発明の化合物を含有する錠剤などの薬剤または医薬品製造に使用され得る不活性または非活性の物質を意味する。賦形剤という用語には、種々の物質、例えば、結合剤、崩壊剤、コーティング、圧縮/カプセル化助剤、クリームもしくはローション、滑沢剤、非経口投与用溶液、チュアブル錠用材料、甘味料もしくは矯味矯臭剤、懸濁化/ゲル化剤または湿式造粒剤として使用される物質が含まれ得るが、これらに限定するものではない。結合剤としては、例えば、カルボマー、ポビドン、キサンタンガムなどが挙げられ、コーティング剤としては、例えば、酢酸フタル酸セルロース、エチルセルロース、ジェランガム、マルトデキストリン、腸溶性コーティングなどが挙げられ、圧縮/カプセル化の助剤としては、例えば、炭酸カルシウム、デキストロース、フルクトースdc(dc=「直接圧縮可能」)、蜂蜜dc、ラクトース(無水物または一水和物;所望により、アスパルテーム、セルロースまたは微結晶性セルロースと組み合わせて)、デンプンdc、スクロースなどが挙げられ、崩壊剤としては、例えば、クロスカルメロースナトリウム、ジェランガム、デンプングリコール酸ナトリウムなどが挙げられ、クリームまたはローションとしては、例えば、マルトデキストリン、カラギーナンなどが挙げられ、滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウムなどが挙げられ、チュアブル錠用材料としては、例えば、デキストロース、フルクトースdc、ラクトース(一水和物、所望によりアスパルテームまたはセルロースを組み合わせて)などが挙げられ、懸濁化/ゲル化剤としては、例えば、カラギーナン、デンプングリコール酸ナトリウム、キサンタンガムなどが挙げられ、甘味料としては、例えば、アスパルテーム、デキストロース、フルクトースdc、ソルビトール、スクロースdcなどが挙げられ、湿式造粒剤としては、例えば、炭酸カルシウム、マルトデキストリン、微結晶性セルロースなどが挙げられる。
別段の記載が無い限り、「実質的に純粋」とは、約10%以下の不純物を含有する組成物、例えば約9%、約7%、約5%、約3%、約1%、約0.5%未満の不純物を含有する組成物を意図する。
本明細書で「を含む」として記載される態様および実施形態は、「からなる」および「から本質的になる」の実施形態を包含すると解される。
本明細書で使用する場合、XRPDパターン、DSCグラフ、TGAグラフまたはGVSグラフを引用する場合、「に実質的に示される通り」という用語は、本明細書に描かれたものと必ずしも同一である必要はないが、当業者が考察した場合に、実験誤差または偏差の範囲内に入るパターンまたはグラフが含まれる。
結晶体
一態様において、本明細書は、以下に示される構造:
Figure 2023550428000002

を有する化合物である(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の塩またはその溶媒和物の結晶体を提供する。
本明細書に使用される通り、「親化合物」なる表記は、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の塩不含形態を意味する。同様に、「(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸」単独またはその構造式単独の表記は、別段の記載がないか、またはその文言が使用される文脈上明示的でなければ、親化合物を指すことを意味する。
本明細書に開示された結晶体は、バイオアベイラビリティおよび安定性に関する利点を提供することができ、また医薬組成物中の活性薬剤として使用するのに適切であり得る。医薬品原薬の結晶構造のバリエーションは、医薬品原薬の溶解速度(バイオアベイラビリティなどに影響を及ぼし得る)、製造能(例えば、取り扱い容易性、精製容易性、既知の強度の用量を一定に製造する能力など)および安定性(例えば、熱安定性および貯蔵寿命、例えば劣化に対する耐性など)に影響を及ぼし得る。このようなバリエーションは、様々な投与剤形または送達形態(例えば、錠剤やカプセルなどの固体経口剤形)への医薬組成物の製造方法または製剤化に影響を及ぼす可能性がある。非結晶体または非晶質形態などのその他の形態と比較して、結晶体は、所望のまたは好適な吸湿性、粒径制御、溶解速度、溶解度、純度、物理的および化学的安定性、製造性、収率、再現性および/または工程制御能を提供し得る。従って、本明細書に開示される結晶体は、活性薬剤の製造工程または活性薬剤の医薬品形態の安定性もしくは保存性を改善する利点、あるいは活性薬剤としての適切なバイオアベイラビリティおよび/または安定性を有する利点を提供し得る。
リン酸塩の結晶体
ある実施形態において、本明細書は、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸のリン酸塩の結晶体(形態I)を提供する。
ある実施形態において、形態Iは、図1Aに実質的に示される通りのXRPDパターンを有する。XRPDを用いて結晶体について観察され得るピーク位置および相対ピーク強度を表1に示す。
Figure 2023550428000003
ある実施形態において、形態Iは、表1に示されるピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、図1Aに実質的に示されるか、または表1に示される通りのXRPDパターンにおいて、角度2θで最大強度を有する1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つまたは少なくとも10)のピークを含むXRPDパターンを有する。相対強度およびピークの特定は、サンプル調製、マウンティング、機器や分析方法およびスペクトルを得るために使用したセッティング、単位胞に影響を及ぼす温度ならびにサンプルの溶媒和の程度(例えば、水和の程度)を含めた多くのファクターにより、変動する可能性があることは理解すべきである。例えば、相対ピーク強度およびピークの特定は、実験誤差の範囲内で変化し得る。ある実施形態において、本明細書に挙げた各ピークの特定は、例えば、形態Iについては、±0.6°、±0.4°、±0.2°または±0.1°2θまで独立して変動し得る。ある実施形態において、本明細書に挙げた各ピークの特定は、例えば、形態Iについて、±0.2°2θまで独立して変動し得る。
ある実施形態において、形態Iは、表1に挙げた通りの角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有しており、これらの各ピークは、本明細書に記載された通りの角度2θ(°)の特定において独立して変動し得る。例えば、形態Iは、約4.31(例えば、4.31±0.2)、約6.76(例えば、6.76±0.2)、約8.55(例えば、8.55±0.2)、約10.04(例えば、10.04±0.2)、約11.25(例えば、11.25±0.2)、約12.75(例えば、12.75±0.2)、約13.76(例えば、13.76±0.2)、約17.20(例えば、17.20±0.2)、約18.02(例えば、18.02±0.2)、約18.89(例えば、18.89±0.2)、約20.38(例えば、20.38±0.2)、約21.29(例えば、21.29±0.2)、約23.16(例えば、23.16±0.2)、約23.97(例えば、23.97±0.2)、約24.68(例えば、24.68±0.2)、約25.50(例えば、25.50±0.2)、約26.18(例えば、26.18±0.2)、約29.88(例えば、29.88±0.2)および約33.49(例えば、33.49±0.2)の角度2θ(°)で各々特定されたピークを含むXRPDパターンを有し得る。ある実施形態において、形態Iは、角度2θ(°)で各々特定された1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つまたは少なくとも10)のピーク:約4.31(例えば、4.31±0.2)、約6.76(例えば、6.76±0.2)、約8.55(例えば、8.55±0.2)、約10.04(例えば、10.04±0.2)、約11.25(例えば、11.25±0.2)、約12.75(例えば、12.75±0.2)、約13.76(例えば、13.76±0.2)、約17.20(例えば、17.20±0.2)、約18.02(例えば、18.02±0.2)、約18.89(例えば、18.89±0.2)、約20.38(例えば、20.38±0.2)、約21.29(例えば、21.29±0.2)、約23.16(例えば、23.16±0.2)、約23.97(例えば、23.97±0.2)、約24.68(例えば、24.68±0.2)、約25.50(例えば、25.50±0.2)、約26.18(例えば、26.18±0.2)、約29.88(例えば、29.88±0.2)および約33.49(例えば、33.49±0.2)を含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、約4.31(例えば、4.31±0.2)、約6.76(例えば、6.76±0.2)、約11.25(例えば、11.25±0.2)、約12.75(例えば、12.75±0.2)、約18.89(例えば、18.89±0.2)、約20.38(例えば、20.38±0.2)、約21.29(例えば、21.29±0.2)、約23.16(例えば、23.16±0.2)、約23.97(例えば、23.97±0.2)および約24.68(例えば、24.68±0.2)の角度2θ(°)で各々特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、角度2θ(°)で各々特定された1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つまたは少なくとも10)のピーク:約4.31(例えば、4.31±0.2)、約6.76(例えば、6.76±0.2)、約11.25(例えば、11.25±0.2)、約12.75(例えば、12.75±0.2)、約18.89(例えば、18.89±0.2)、約20.38(例えば、20.38±0.2)、約21.29(例えば、21.29±0.2)、約23.16(例えば、23.16±0.2)、約23.97(例えば、23.97±0.2)および約24.68(例えば、24.68±0.2)を含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、約4.31(例えば、4.31±0.2)、約6.76(例えば、6.76±0.2)、約18.89(例えば、18.89±0.2)、約21.29(例えば、21.29±0.2)および約23.16(例えば、23.16±0.2)の角度2θ(°)で各々特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、角度2θ(°)で各々特定された1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つまたは少なくとも5つ)のピーク:約4.31(例えば、4.31±0.2)、約6.76(例えば、6.76±0.2)、約18.89(例えば、18.89±0.2)、約21.29(例えば、21.29±0.2)および約23.16(例えば、23.16±0.2)を含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、約4.31、約6.76、約18.89、約21.29および約23.16の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、約4.31±0.2、約6.76±0.2、約18.89±0.2、約21.29±0.2および約23.16±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、約4.31、約6.76、約11.25および約12.75の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、約4.31±0.2、約6.76±0.2、約11.25±0.2および約12.75±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、約4.31、約6.76および約11.25の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、約4.31±0.2、約6.76±0.2および約11.25±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、約4.31、約6.76および約12.75の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、約4.31±0.2、約6.76±0.2および約12.75±0.2の角度2θで特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、約4.31および約6.76の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、約4.31±0.2および約6.76±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、約4.31の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態Iは、約4.31±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。
ある実施形態において、形態Iは、図1B、図1C、図1Dまたは図1Eに実質的に示される通りのDSCグラフを有する。ある実施形態において、形態Iは、図1Bに実質的に示される通りのDSCグラフを有する。ある実施形態において、形態Iは、DSCにより測定される通り、約88.3℃、136.3℃および/または約197.6℃の吸熱ピークを有することを特徴とする。ある実施形態において、形態Iは、図1Cに実質的に示される通りのDSCグラフを有する。ある実施形態において、形態Iは、DSCにより測定される通り、約86.1℃、約140.8℃および/または約197.0℃の吸熱ピークを有することを特徴とする。ある実施形態において、形態Iは、図1Dに実質的に示される通りのDSCグラフを有する。ある実施形態において、形態Iは、DSCにより測定される通り、約77.3℃、132.2℃および/または約197.0℃の吸熱ピークを有することを特徴とする。ある実施形態において、形態Iは、図1Eに実質的に示される通りのDSCグラフを有する。ある実施形態において、形態Iは、DSCにより測定される通り、約95.2℃、約134.1℃および/または約200.9℃の吸熱ピークを有することを特徴とする。
ある実施形態において、形態Iは、図1B、図1C、図1Dまたは図1Eに実質的に示される通りのTGAグラフを有する。ある実施形態において、形態Iは、図1Bに実質的に示される通りのTGAグラフを有する。ある実施形態において、形態Iは、TGAにより測定される通り、約26.5℃から約150.0℃に加熱した後に約5.21%の重量損失を示すことを特徴とする。ある実施形態において、形態Iは、図1Cに実質的に示される通りのTGAグラフを有する。ある実施形態において、形態Iは、TGAにより測定される通り、約27.0℃から約110.0℃に加熱した後に約5.04%の重量損失を示すことを特徴とする。ある実施形態において、形態Iは、図1Dに実質的に示される通りのTGAグラフを有する。ある実施形態において、形態Iは、TGAにより測定される通り、約30.0℃から約150.0℃に加熱した後に約10.32%の重量損失を示すことを特徴とする。ある実施形態において、形態Iは、図1Eに実質的に示される通りのTGAグラフを有する。ある実施形態において、形態Iは、TGAにより測定される通り、約27.0℃から約150.0℃に加熱した後に約7.37%の重量損失を示すことを特徴とする。
ある実施形態において、形態Iは、図1Fに実質的に示される通りのDVSグラフを有する。
形態Iのある実施形態において、下記の(a)~(g)の内の少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つまたは全てが該当する:
(a)形態Iは、以下のピークを含むXRPDパターンを有する:
(i) 約4.31°(例えば、4.31±0.2)、約6.76°(例えば、6.76±0.2)、約18.89°(例えば、18.89±0.2)、約21.29°(例えば、21.29±0.2)および約23.16°(例えば、23.16±0.2)の角度2θでのピーク;
(ii) 約4.31°(例えば、4.31±0.2)、約6.76°(例えば、6.76±0.2)、約11.25°(例えば、11.25±0.2)、約12.75°(例えば、12.75±0.2)、約18.89°(例えば、18.89±0.2)、約20.38°(例えば、20.38±0.2)、約21.29°(例えば、21.29±0.2)、約23.16°(例えば、23.16±0.2)、約23.97°(例えば、23.97±0.2)および約24.68°(例えば、24.68±0.2)の角度2θでのピーク;または
(iii) 約4.31°(例えば、4.31±0.2)、約6.76°(例えば、6.76±0.2)、約8.55°(例えば、8.55±0.2)、約10.04°(例えば、10.04±0.2)、約11.25°(例えば、11.25±0.2)、約12.75°(例えば、12.75±0.2)、約13.76°(例えば、13.76±0.2)、約17.20°(例えば、17.20±0.2)、約18.02°(例えば、18.02±0.2)、約18.89°(例えば、18.89±0.2)、約20.38°(例えば、20.38±0.2)、約21.29°(例えば、21.29±0.2)、約23.16°(例えば、23.16±0.2)、約23.97°(例えば、23.97±0.2)、約24.68°(例えば、24.68±0.2)、約25.50°(例えば、25.50±0.2)、約26.18°(例えば、26.18±0.2)、約29.88°(例えば、29.88±0.2)および約33.49°(例えば、33.49±0.2)の角度2θでのピーク;
(b) 形態Iは、図1Aに実質的に示される通りのXRPDパターンを有する;
(c) 形態Iは、図1B、図1C、図1Dまたは図1Eに実質的に示される通りのDSCグラフを有する;
(d) 形態Iは、DSCにより測定される通り、約88.3℃、約136.3℃および/または約197.6℃の吸熱ピークを有することを特徴とする;DSCにより測定される通り、約86.1℃、約140.8℃および/または約197.0℃の吸熱ピーク;DSCにより測定された約77.3℃、132.2℃および/または約197.0℃の吸熱ピーク;または、DSCにより測定される通り、約95.2℃、約134.1℃および/または約200.9℃の吸熱ピーク;
(e) 形態Iは、図1B、図1C、図1Dまたは図1Eに実質的に示される通りのTGAグラフを有する;
(f) 形態Iは、TGAにより測定される通り、約26.5℃から約150.0℃に加熱した後に約5.21%の重量損失、TGAにより測定される通り、約27.0℃から約110.0℃に加熱した後に約5.04%の重量損失、TGAにより測定される通り、約30.0℃から約150.0℃に加熱した後に約10.32%の重量損失、またはTGAにより測定される通り、約27.0℃から約150.0℃に加熱した後に約7.37%の重量損失を示すことを特徴とする;および
(g) 形態Iは、図1Fに実質的に示される通りのDVSグラフを有する。
フマル酸塩の結晶体
ある実施形態において、本明細書は、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸のフマル酸塩の結晶体(形態II)が提供される。
ある実施形態において、形態IIは、図2Aに実質的に示される通りのXRPDパターンを有する。XRPDを用いて結晶体について観察され得るピーク位置および相対ピーク強度を表2に示す。
Figure 2023550428000004
Figure 2023550428000005
ある実施形態において、形態IIは、表2に示されるピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、図2Aに実質的に示されるか、または表2に示される通りのXRPDパターンにおいて、角度2θで最大強度を有する1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つまたは少なくとも10)のピークを含むXRPDパターンを有する。相対強度およびピークの特定は、サンプル調製、マウンティング、機器や分析方法およびスペクトルを得るために使用したセッティング、単位胞に対して影響する温度ならびにサンプルの溶媒和の程度(例えば、水和の程度)を含めた多くのファクターにより変動する可能性があることは理解すべきである。例えば、相対ピーク強度およびピークの特定は、実験誤差の範囲内で変化し得る。ある実施形態において、本明細書に挙げた各ピークの特定は、例えば、形態IIについては、±0.6°、±0.4°、±0.2°または±0.1°2θまで独立して変動し得る。ある実施形態において、本明細書に挙げた各ピークの特定は、例えば、形態IIについて、±0.2°2θにより独立して変動し得る。
ある実施形態において、形態IIは、表2に挙げた通りの角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有しており、これらの各ピークは、本明細書に記載された通りの角度2θ(°)の特定において独立して変動し得る。例えば、形態IIは、約6.87(例えば、6.87±0.2)、約8.47(例えば、8.47±0.2)、約9.37(例えば、9.37±0.2)、約10.51(例えば、10.51±0.2)、約12.20(例えば、12.20±0.2)、約12.63(例えば、12.63±0.2)、約13.34(例えば、13.34±0.2)、約13.98(例えば、13.98±0.2)、約16.20(例えば、16.20±0.2)、約17.26(例えば、17.26±0.2)、約18.11(例えば、18.11±0.2)、約18.72(例えば、18.72±0.2)、約19.42(例えば、19.42±0.2)、約20.46(例えば、20.46±0.2)、約21.87(例えば、21.87±0.2)、約22.15(例えば、22.15±0.2)、約23.70(例えば、23.70±0.2)、約24.01(例えば、24.01±0.2)、約24.43(例えば、24.43±0.2)および約25.59(例えば、25.59±0.2)の角度2θ(°)で各々特定されたピークを含むXRPDパターンを有し得る。ある実施形態において、形態IIは、角度2θ(°)で各々特定された1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つまたは少なくとも10)のピーク:約6.87(例えば、6.87±0.2)、約8.47(例えば、8.47±0.2)、約9.37(例えば、9.37±0.2)、約10.51(例えば、10.51±0.2)、約12.20(例えば、12.20±0.2)、約12.63(例えば、12.63±0.2)、約13.34(例えば、13.34±0.2)、約13.98(例えば、13.98±0.2)、約16.20(例えば、16.20±0.2)、約17.26(例えば、17.26±0.2)、約18.11(例えば、18.11±0.2)、約18.72(例えば、18.72±0.2)、約19.42(例えば、19.42±0.2)、約20.46(例えば、20.46±0.2)、約21.87(例えば、21.87±0.2)、約22.15(例えば、22.15±0.2)、約23.70(例えば、23.70±0.2)、約24.01(例えば、24.01±0.2)、約24.43(例えば、24.43±0.2)および約25.59(例えば、25.59±0.2)を含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、約8.47(例えば、8.47±0.2)、約9.37(例えば、9.37±0.2)、約10.51(例えば、10.51±0.2)、約13.98(例えば、13.98±0.2)、約16.20(例えば、16.20±0.2)、約17.26(例えば、17.26±0.2)、約23.70(例えば、23.70±0.2)、約24.01(例えば、24.01±0.2)、約24.43(例えば、24.43±0.2)および約25.59(例えば、25.59±0.2)の角度2θ(°)で各々特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、角度2θ(°)で各々特定された1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つまたは少なくとも10)のピーク:約8.47(例えば、8.47±0.2)、約9.37(例えば、9.37±0.2)、約10.51(例えば、10.51±0.2)、約13.98(例えば、13.98±0.2)、約16.20(例えば、16.20±0.2)、約17.26(例えば、17.26±0.2)、約23.70(例えば、23.70±0.2)、約24.01(例えば、24.01±0.2)、約24.43(例えば、24.43±0.2)および約25.59(例えば、25.59±0.2)を含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、約8.47(例えば、8.47±0.2)、約10.51(例えば、10.51±0.2)、約13.98(例えば、13.98±0.2)、約23.70(例えば、23.70±0.2)および約24.43(例えば、24.43±0.2)の角度2θ(°)で各々特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、角度2θ(°)で各々特定された1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つまたは少なくとも5つ)のピーク:約8.47(例えば、8.47±0.2)、約10.51(例えば、10.51±0.2)、約13.98(例えば、13.98±0.2)、約23.70(例えば、23.70±0.2)および約24.43(例えば、24.43±0.2)を含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、約8.47、約9.37、約10.51および約13.98の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、約8.47±0.2、約9.37±0.2、約10.51±0.2および約13.98±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、約8.47、約9.37および約10.51の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、約8.47±0.2、約9.37±0.2および約10.51±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、約8.47、約9.37および約13.98の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、約8.47±0.2、約9.37±0.2および約13.98±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、約8.47および約9.37の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、約8.47±0.2および約9.37±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、約8.47°の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIは、約8.47±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。
ある実施形態において、形態IIは、図2Bに実質的に示される通りのDSCグラフを有する。ある実施形態において、形態IIは、約95.4℃の吸熱ピークを有することを特徴とする。
ある実施形態において、形態IIは、図2Bに実質的に示される通りのTGAグラフを有する。ある実施形態において、形態IIは、TGAにより測定される通り、約26.0℃から約125.0℃に加熱した後に約13.02%の重量損失を示すことを特徴とする。
形態IIのある実施形態において、下記の(a)~(f)の内の少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つまたは全てが該当する:
(a) 形態IIは、以下のピークを含むXRPDパターンを有する:
(i) 約8.47°(例えば、8.47±0.2)、約10.51°(例えば、10.51±0.2)、約13.98°(例えば、13.98±0.2)、約23.70°(例えば、23.70±0.2)および約24.43°(例えば、24.43±0.2)の角度2θでのピーク:
(ii) 約8.47°(例えば、8.47±0.2)、約9.37°(例えば、9.37±0.2)、約10.51°(例えば、10.51±0.2)、約13.98°(例えば、13.98±0.2)、約16.20°(例えば、16.20±0.2)、約17.26°(例えば、17.26±0.2)、約23.70°(例えば、23.70±0.2)、約24.01°(例えば、24.01±0.2)、約24.43°(例えば、24.43±0.2)および約25.59°(例えば、25.59±0.2)の角度2θでのピーク;または
(iii) 約6.87°(例えば、6.87±0.2)、約8.47°(例えば、8.47±0.2)、約9.37°(例えば、9.37±0.2)、約10.51°(例えば、10.51±0.2)、約12.20°(例えば、12.20±0.2)、約12.63°(例えば、12.63±0.2)、約13.34°(例えば、13.34±0.2)、約13.98°(例えば、13.98±0.2)、約16.20°(例えば、16.20±0.2)、約17.26°(例えば、17.26±0.2)、約18.11°(例えば、18.11±0.2)、約18.72°(例えば、18.72±0.2)、約19.42°(例えば、19.42±0.2)、約20.46°(例えば、20.46±0.2)、約21.87°(例えば、21.87±0.2)、約22.15°(例えば、22.15±0.2)、約23.70°(例えば、23.70±0.2)、約24.01°(例えば、24.01±0.2)、約24.43°(例えば、24.43±0.2)および約25.59°(例えば、25.59±0.2)の角度2θでのピーク;
(b) 形態IIは、図2Aに実質的に示される通りのXRPDパターンを有する;
(c) 形態IIは、図2Bに実質的に示される通りのDSCグラフを有する;
(d) 形態IIは、DSCにより測定される通り、約95.4℃の吸熱ピークを有することを特徴とする;
(e) 形態IIは、図2Bに実質的に示される通りのTGAグラフを有する;および
(f) 形態IIは、TGAにより測定された通り、約26.0℃から約125.0℃に加熱した後に約13.02%の重量損失を示すことを特徴とする。
1,5-ナフタレンジスルホネート塩の結晶体
ある実施形態において、本明細書は、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の1,5-ナフタレンジスルホネート塩の結晶体(形態III)が提供される。
ある実施形態において、形態IIIは、図3Aに実質的に示される通りのXRPDパターンを有する。XRPDを用いて結晶体について観察され得るピーク位置および相対ピーク強度を表3に示す。
Figure 2023550428000006
ある実施形態において、形態IIIは、表3に示されるピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIIは、図3Aに実質的に示されるか、または表3に示される通りのXRPDパターンにおいて、角度2θで最大強度を有する1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つまたは少なくとも10)のピークを含むXRPDパターンを有する。相対強度およびピークの特定は、サンプル調製、マウンティング、機器や分析方法およびスペクトルを得るために使用したセッティング、単位胞に対して影響する温度ならびにサンプルの溶媒和の程度(例えば、水和の程度)を含めた多くのファクターにより変動し得ることは理解すべきである。例えば、相対ピーク強度およびピークの特定は、実験誤差の範囲内で変化し得る。ある実施形態において、本明細書に挙げた各ピークの特定は、例えば、形態IIIについては、±0.6°、±0.4°、±0.2°または±0.1°2θまで変動し得る。ある実施形態において、本明細書に挙げた各ピークの特定は、例えば、形態IIIについて、±0.2°2θまで独立して変動し得る。
ある実施形態において、形態IIIは、表3に挙げた通りの角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有しており、これらの各ピークは、独立して本明細書に記載された通りの角度2θ(°)での特定において変動し得る。例えば、形態IIIは、約3.17°(例えば、3.17±0.2)、約12.58°(例えば、12.58±0.2)、約15.87°(例えば、15.87±0.2)、約16.77°(例えば、16.77±0.2)、約18.78°(例えば、18.78±0.2)、約23.85°(例えば、23.85±0.2)、約25.30°(例えば、25.30±0.2)、約27.34°(例えば、27.34±0.2)、約29.61°(例えば、29.61±0.2)、約31.95°(例えば、31.95±0.2)、約38.05°(例えば、38.05±0.2)および約38.63°(例えば、38.63±0.2)の角度2θ(°)で各々特定されたピークを含むXRPDパターンを有し得る。ある実施形態において、形態IIIは、角度2θ(°)で各々特定された1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つまたは少なくとも10)のピーク:約3.17(例えば、3.17±0.2)、約12.58(例えば、12.58±0.2)、約15.87(例えば、15.87±0.2)、約16.77(例えば、16.77±0.2)、約18.78(例えば、18.78±0.2)、約23.85(例えば、23.85±0.2)、約25.30(例えば、25.30±0.2)、約27.34(例えば、27.34±0.2)、約29.61(例えば、29.61±0.2)、約31.95(例えば、31.95±0.2)、約38.05(例えば、38.05±0.2)および約38.63(例えば、38.63±0.2)を含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIIは、約12.58(例えば、12.58±0.2)、約15.87(例えば、15.87±0.2)、約16.77(例えば、16.77±0.2)、約23.85(例えば、23.85±0.2)および約31.95(例えば、31.95±0.2)の角度2θ(°)で各々特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIIは、角度2θ(°)で各々特定された1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つまたは少なくとも5つ)のピーク:約12.58(例えば、12.58±0.2)、約15.87(例えば、15.87±0.2)、約16.77(例えば、16.77±0.2)、約23.85(例えば、23.85±0.2)および約31.95(例えば、31.95±0.2)を含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIIは、約15.87(例えば、15.87±0.2)および約23.85(例えば、23.85±0.2)の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIIは、約12.58、約15.87、約16.77および約23.85の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIIは、約12.58±0.2、約15.87±0.2、約16.77±0.2および約23.85±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIIは、約12.58、約15.87および約16.77の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIIは、約12.58±0.2、約15.87±0.2および約16.77±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIIは、約12.58、約15.87および約23.85の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIIは、約12.58±0.2、約15.87±0.2および約23.85±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIIは、約12.58および約15.87の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIIは、約12.58±0.2および約15.87±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIIは、約12.58の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IIIは、約12.58±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。
ある実施形態において、形態IIIは、図3Bに実質的に示される通りのDSCグラフを有する。ある実施形態において、形態IIIは、約103.4℃で吸熱ピークを有することを特徴とする。
ある実施形態において、形態IIIは、図3Bに実質的に示される通りのTGAグラフを有する。ある実施形態において、形態IIIは、図1Bに実質的に示される通りのTGAグラフを有する。ある実施形態において、形態IIIは、TGAにより測定された通り、約23.0℃から約150.0℃に加熱した後に約11.11%の重量損失を示すことを特徴とする。
形態IIIのある実施形態において、下記の(a)~(f)の内の少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つまたは全てが該当する:
(a) 形態IIIは、以下のピークを含むXRPDパターンを有する:
(i) 約15.87°(例えば、15.87±0.2)および約23.85°(例えば、23.85±0.2)の角度2θでのピーク;
(ii) 約12.58°(例えば、12.58±0.2)、約15.87°(例えば、15.87±0.2)、約16.77°(例えば、16.77±0.2)、約23.85°(例えば、23.85±0.2)および約31.95°(例えば、31.95±0.2)の角度2θでのピーク;または
(iii) 約3.17°(例えば、3.17±0.2)、約12.58°(例えば、12.58±0.2)、約15.87°(例えば、15.87±0.2)、約16.77°(例えば、16.77±0.2)、約18.78°(例えば、18.78±0.2)、約23.85°(例えば、23.85±0.2)、約25.30°(例えば、25.30±0.2)、約27.34°(例えば、27.34±0.2)、約29.61°(例えば、29.61±0.2)、約31.95°(例えば、31.95±0.2)、約38.05°(例えば、38.05±0.2)および約38.63°(例えば、38.63±0.2)の角度2θでのピーク;
(b) 形態IIIは、図3Aに実質的に示される通りのXRPDパターンを有する;
(c) 形態IIIは、図3Bに実質的に示される通りのDSCグラフを有する;
(d) 形態IIIは、DSCにより測定される通り、約103.4℃の吸熱ピークを有することを特徴とする;
(e) 形態IIIは、図3Bに実質的に示される通りのTGAグラフを有する;および
(f) 形態IIIは、TGAにより測定される通り、約23.0℃から約150.0℃に加熱した後に約11.11%の重量損失を示すことを特徴とする。
リン酸塩溶媒和物の結晶体
ある実施形態において、本発明は、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸のリン酸塩のイソプロピルアルコールおよび水の混合溶媒和物の結晶体(形態IV)を提供する。
ある実施形態において、形態IVは、図4に実質的に示される通りのXRPDパターンを有する。XRPDを用いて結晶体について観察され得るピーク位置および相対ピーク強度を表4に示す。
Figure 2023550428000007
Figure 2023550428000008
ある実施形態において、形態IVは、表4に示されるピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IVは、図4に実質的に示されるか、または表4に示される通りのXRPDパターンにおいて、角度2θで最大強度を有する1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つまたは少なくとも10)のピークを含むXRPDパターンを有する。相対強度およびピークの特定は、サンプル調製、マウンティング、機器や分析方法およびスペクトルを得るために使用したセッティング、単位胞に対して影響する温度ならびにサンプルの溶媒和の程度(例えば、水和の程度)を含めた多くのファクターによって変動し得ることは理解すべきである。例えば、相対ピーク強度およびピークの特定は、実験誤差の範囲内で変化し得る。ある実施形態において、本明細書に挙げた各ピークの特定は、例えば、形態IVについては、±0.6°、±0.4°、±0.2°または±0.1°2θまで独立して変動し得る。ある実施形態において、本明細書に挙げた各ピークの特定は、例えば、形態IVについて、±0.2°2θまで独立して変動し得る。
ある実施形態において、形態IVは、表4に挙げた通りの角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有しており、これらの各ピークは、独立して、本明細書に記載された通りの角度2θ(°)での特定において変動し得る。例えば、形態IVは、約4.14(例えば、4.14±0.2)、約20.02(例えば、20.02±0.2)、約21.57(例えば、21.57±0.2)、約6.64(例えば、6.64±0.2)、約25.22(例えば、25.22±0.2)、約15.18(例えば、15.18±0.2)、約21.79(例えば、21.79±0.2)、約11.20(例えば、11.20±0.2)、約11.65(例えば、11.65±0.2)、約24.86(例えば、24.86±0.2)、約17.18(例えば、17.18±0.2)、約19.17(例えば、19.17±0.2)、約23.42(例えば、23.42±0.2)、約20.39(例えば、20.39±0.2)、約16.69(例えば、16.69±0.2)、約25.03(例えば、25.03±0.2)、約9.78(例えば、9.78±0.2)、約22.89(例えば、22.89±0.2)、約23.62(例えば、23.62±0.2)、約12.53(例えば、12.53±0.2)、約23.96(例えば、23.96±0.2)、約20.76(例えば、20.76±0.2)、約14.60(例えば、14.60±0.2)、約22.16(例えば、22.16±0.2)、約21.31(例えば、21.31±0.2)、約28.25(例えば、28.25±0.2)、約17.71(例えば、17.71±0.2)、約12.43(例えば、12.43±0.2)、約26.72(例えば、26.72±0.2)および約33.66(例えば、33.66±0.2)の角度2θ(°)で各々特定されたピークを含むXRPDパターンを有し得る。ある実施形態において、形態IVは、角度2θ(°)で各々特定された1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つまたは少なくとも10)のピーク:約4.14(例えば、4.14±0.2)、約20.02(例えば、20.02±0.2)、約21.57(例えば、21.57±0.2)、約6.64(例えば、6.64±0.2)、約25.22(例えば、25.22±0.2)、約15.18(例えば、15.18±0.2)、約21.79(例えば、21.79±0.2)、約11.20(例えば、11.20±0.2)、約11.65(例えば、11.65±0.2)、約24.86(例えば、24.86±0.2)、約17.18(例えば、17.18±0.2)、約19.17(例えば、19.17±0.2)、約23.42(例えば、23.42±0.2)、約20.39(例えば、20.39±0.2)、約16.69(例えば、16.69±0.2)、約25.03(例えば、25.03±0.2)、約9.78(例えば、9.78±0.2)、約22.89(例えば、22.89±0.2)、約23.62(例えば、23.62±0.2)、約12.53(例えば、12.53±0.2)、約23.96(例えば、23.96±0.2)、約20.76(例えば、20.76±0.2)、約14.60(例えば、14.60±0.2)、約22.16(例えば、22.16±0.2)、約21.31(例えば、21.31±0.2)、約28.25(例えば、28.25±0.2)、約17.71(例えば、17.71±0.2)、約12.43(例えば、12.43±0.2)、約26.72(例えば、26.72±0.2)および約33.66(例えば、33.66±0.2)を含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IVは、約4.14(例えば、4.14±0.2)、約20.02(例えば、20.02±0.2)、約21.57(例えば、21.57±0.2)、約6.64(例えば、6.64±0.2)、約25.22(例えば、25.22±0.2)、約15.18(例えば、15.18±0.2)、約21.79(例えば、21.79±0.2)、約11.20(例えば、11.20±0.2)、約11.65(例えば、11.65±0.2)および約24.86(例えば、24.86±0.2)の角度2θ(°)で各々特定されたピークを含むXRPDパターンを有し得る。ある実施形態において、形態IVは、角度2θ(°)で各々特定された1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つまたは少なくとも10)のピーク:約4.14(例えば、4.14±0.2)、約20.02(例えば、20.02±0.2)、約21.57(例えば、21.57±0.2)、約6.64(例えば、6.64±0.2)、約25.22(例えば、25.22±0.2)、約15.18(例えば、15.18±0.2)、約21.79(例えば、21.79±0.2)、約11.20(例えば、11.20±0.2)、約11.65(例えば、11.65±0.2)および約24.86(例えば、24.86±0.2)を含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IVは、約4.14(例えば、4.14±0.2)、約20.02(例えば、20.02±0.2)、約21.57(例えば、21.57±0.2)、約6.64(例えば、6.64±0.2)および約25.22(例えば、25.22±0.2)の角度2θ(°)で各々特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IVは、約4.14(例えば、4.14±0.2)、約20.02(例えば、20.02±0.2)、約21.57(例えば、21.57±0.2)、約6.64(例えば、6.64±0.2)および約25.22(例えば、25.22±0.2)の角度2θ(°)で各々特定された1以上(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つまたは少なくとも5つ)のピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IVは、約4.14、約6.64、約11.20および約15.18の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IVは、約4.14±0.2、約6.64±0.2、約11.20±0.2および約15.18±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IVは、約4.14、約6.64および約11.20の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IVは、約4.14±0.2、約6.64±0.2および約11.20±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IVは、約4.14、約6.64および約15.18の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IVは、約4.14±0.2、約6.64±0.2および約15.18±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IVは、約4.14および約6.64の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IVは、約4.14±0.2および約6.64±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IVは、約4.14の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。ある実施形態において、形態IVは、約4.14±0.2の角度2θ(°)で特定されたピークを含むXRPDパターンを有する。
本明細書に開示された結晶体(例えば、形態I、形態II、形態IIIまたはIV)のある実施形態において、結晶体は、実質的に無水物である。例えば、ある実施形態において、結晶体は、約1%、約0.5%または約0.1重量%未満の水分含量を有する。ある実施形態において、結晶体は、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、約8、約8.5、約9、約9.5または約10の内の1つ、あるいは前記値のいずれか2つの間の範囲の水分含量(重量%)を有する。例えば、結晶体は、約1~10重量%の水分含量を有し得る。水分含量は、約2~10重量%であり得る。水分含量は、約3~10重量%であり得る。水分含量は、約4~10重量%であり得る。水分含量は、約5~10重量%であり得る。水分含量は、約6~10重量%であり得る。水分含量は、約7~10重量%であり得る。水分含量は、約8~10重量%であり得る。水分含量は、約9~10重量%であり得る。水分含量は、約1~9重量%であり得る。水分含量は、約2~9重量%であり得る。水分含量は、約3~9重量%であり得る。水分含量は、約4~9重量%であり得る。水分含量は、約5~9重量%であり得る。水分含量は、約6~9重量%であり得る。水分含量は、約7~9重量%であり得る。水分含量は、約8~9重量%であり得る。水分含量は、約1~8重量%であり得る。水分含量は、約2~8重量%であり得る。水分含量は、約3~8重量%であり得る。水分含量は、約4~8重量%であり得る。水分含量は、約5~8重量%であり得る。水分含量は、約6~8重量%であり得る。水分含量は、約7~8重量%であり得る。水分含量は、約1~7重量%であり得る。水分含量は、約2~7重量%であり得る。水分含量は、約3~7重量%であり得る。水分含量は、約4~7重量%であり得る。水分含量は、約5~7重量%であり得る。水分含量は、約6~7重量%であり得る。水分含量は、約1~6重量%であり得る。水分含量は、約2~6重量%であり得る。水分含量は、約3~6重量%であり得る。水分含量は、約4~6重量%であり得る。水分含量は、約5~6重量%であり得る。水分含量は、約1~5重量%であり得る。水分含量は、約2~5重量%であり得る。水分含量は、約3~5重量%であり得る。水分含量は、約4~5重量%であり得る。水分含量は、約1~4重量%であり得る。水分含量は、約2~4重量%であり得る。水分含量は、約3~4重量%であり得る。結晶体は、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5または10の内の1つの重量%の前後±1、±0.75、±0.5、±0.25または±0.1重量%で変動する水分含量を有し得る。例えば、結晶体は、約1±0.75重量%の水分含量を有し得る。水分含量は、約1±0.5重量%であり得る。水分含量は、約1±0.25重量%であり得る。水分含量は、約1±0.1重量%であり得る。水分含量は、約1.5±1重量%であり得る。水分含量は、約1.5±0.75重量%であり得る。水分含量は、約1.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約1.5±0.25重量%であり得る。水分含量は、約1.5±0.1重量%であり得る。水分含量は、約2±1重量%であり得る。水分含量は、約2±0.75重量%であり得る。水分含量は、約2±0.5重量%であり得る。水分含量は、約2±0.25重量%であり得る。水分含量は、約2±0.1重量%であり得る。水分含量は、約2.5±1重量%であり得る。水分含量は、約2.5±0.75重量%であり得る。水分含量は、約2.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約2.5±0.25重量%であり得る。水分含量は、約2.5±0.1重量%であり得る。水分含量は、約3±1重量%であり得る。水分含量は、約3±0.75重量%であり得る。水分含量は、約3±0.5重量%であり得る。水分含量は、約3±0.25重量%であり得る。水分含量は、約3±0.1重量%であり得る。水分含量は、約3.5±1重量%であり得る。水分含量は、約3.5±0.75重量%であり得る。水分含量は、約3.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約3.5±0.25重量%であり得る。水分含量は、約3.5±0.1重量%であり得る。水分含量は、約4±1重量%であり得る。水分含量は、約4±0.75重量%であり得る。水分含量は、約4±0.5重量%であり得る。水分含量は、約4±0.25重量%であり得る。水分含量は、約4±0.1重量%であり得る。水分含量は、約4.5±1重量%であり得る。水分含量は、約4.5±0.75重量%であり得る。水分含量は、約4.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約4.5±0.25重量%であり得る。水分含量は、約4.5±0.1重量%であり得る。水分含量は、約5±1重量%であり得る。水分含量は、約5±0.75重量%であり得る。水分含量は、約5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約5±0.25重量%であり得る。水分含量は、約5±0.1重量%であり得る。水分含量は、約5.5±1重量%であり得る。水分含量は、約5.5±0.75重量%であり得る。水分含量は、約5.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約5.5±0.25重量%であり得る。水分含量は、約5.5±0.1重量%であり得る。水分含量は、約6±1重量%であり得る。水分含量は、約6±0.5重量%であり得る。水分含量は、約6.5±1重量%であり得る。水分含量は、約6.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約7±1重量%であり得る。水分含量は、約7±0.5重量%であり得る。水分含量は、約7.5±1重量%であり得る。水分含量は、約7.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約8±1重量%であり得る。水分含量は、約8±0.5重量%であり得る。水分含量は、約8.5±1重量%であり得る。水分含量は、約8.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約9±1重量%であり得る。水分含量は、約9±0.5重量%であり得る。水分含量は、約9.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約9.5±0.25重量%であり得る。
製造方法
形態I
ある実施形態において、本発明は、溶媒中で(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸およびリン酸の混合物を調製する工程を含む、形態Iを製造するための方法を提供する。ある実施形態において、前記混合物は、スラリーとして調製される。ある実施形態において、前記溶媒は、アルコールを含む。ある実施形態において、前記溶媒は、エタノールを含む。ある実施形態において、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸とリン酸のモル比は、約1:1である。ある実施形態において、この方法は、室温で行われる。ある実施形態において、形態Iの製造方法は、前記混合物を1以上(例えば、1、2、3、4または5以上)の温度サイクル(例えば、各サイクルとして、0.05℃/minで50℃から5℃に、その後0.375℃/分で5℃から50℃に)に付する工程をさらに含む。ある実施形態において、各温度サイクルは、約50℃から約5℃に温度を低下させること、および約0.375℃/分で約5℃から約50℃に温度を上昇させることを含む。
ある実施形態において、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の双性イオン(ZI)を、形態Iに変換する工程を含む、形態Iを製造するための方法が提供される。ある実施形態において、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸ZIを、形態Iに変換する工程は、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸ZIおよびリン酸を溶媒中で混合する工程を含む。ある実施形態において、前記溶媒は、アルコールを含む。ある実施形態において、前記溶媒は、1:4のメタノール/エタノール(v/v)を含む。ある実施形態において、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸ZIおよびリン酸を混合する工程は、下記工程を含む:(a1) (S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸ZIを、リン酸(約0.25等量)と共に混合する工程;(b1) 形態Iの種晶を添加する工程;ならびに(c1) リン酸(約0.8等量)を、工程(b1)の混合物に添加する工程。ある実施形態において、工程(c1)の混合物を、約30℃で約2時間保存した後、20℃で約2時間保存する。ある実施形態において、形態Iを製造する方法は、ベンジル(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタノエートの塩酸塩を、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸ZIに変換する工程をさらに含む。ある実施形態において、前記塩酸塩は、二塩酸塩である。ある実施形態において、ベンジル(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタノエートの塩酸塩を、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸ZIに変換する工程は、下記工程を含む:(a2) ベンジル(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタノエートの塩酸塩を濃塩酸溶液に溶解する工程;および(b2) 工程(a2)の混合物のpHを、7.2~7.6に調整する工程。ある実施形態において、工程(a2)の混合物のpHを調整する工程は、NaOHおよび/またはNaHCOを工程(a2)の混合物に添加する工程を含む。ある実施形態において、ベンジル(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタノエートの塩酸塩を、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸ZIに変換する工程は、有機溶媒を用いてZIを抽出する工程をさらに含む。ある実施形態において、前記有機溶媒は、DCMである。
形態II
ある実施形態において、溶媒中で(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸およびフマル酸の混合物を調製する工程を含む、形態IIを製造するための方法が提供される。ある実施形態において、混合物は、スラリーとして調製される。ある実施形態において、溶媒は、ケトン(例えば、アセトン)、水またはそれらの混合物を含む。ある実施形態において、溶媒は、アセトンおよび水との混合物を含む。ある実施形態において、アセトン:水は、約19:1(v/v)である。ある実施形態において、形態IIを製造するための方法は、前記混合物を、1以上(例えば、1、2、3、4または5以上)の温度サイクル(例えば、各サイクルとして、0.05℃/分で50℃から5℃に、その後0.375℃/分で5℃から50℃に)に付する工程を更に含む。ある実施形態において、各温度サイクルは、約0.375℃/分で、約50℃から約5℃に温度を低下させること、および約5℃から約50℃に温度を上昇させることを含む。
形態III
ある実施形態において、溶媒中で(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸および1,5-ナフタレンジスルホン酸の混合物を調製する工程を含む、形態IIIを製造するための方法が提供される。ある実施形態において、前記混合物は、スラリーとして調製される。ある実施形態において、前記溶媒は、アセテート(例えば、酢酸イソプロピルまたは酢酸エチル)を含む。ある実施形態において、前記溶媒は、酢酸エチルを含む。ある実施形態において、前記方法は、室温で実施される。
形態IV
ある実施形態において、イソプロピルアルコールを含む溶媒中で(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸およびリン酸(例えば、1:1のモル比)の混合物を調製する工程を含む、形態IVを製造するための方法が提供される。ある実施形態において、溶媒は、形態IVに水を取り込ませるために有効な水を含んでいる。ある実施形態において、溶媒は、メタノールを含む。ある実施形態において、前記方法は、周囲空気からの水を形態IVに取り込ませるのに有効な水を含む周囲空気下で実施される。ある実施形態において、前記方法は、室温で実施される。
本明細書に開示される結晶体(例えば、形態I、形態II、形態IIIまたはIV)を製造する方法に関するある実施形態において、この方法は、結晶体が実質的に無水物となるように結晶体を製造すること(例えば、乾燥)をさらに含む。例えば、ある実施形態では、前記方法は、結晶体が、約1重量%未満、約0.5重量%未満または約0.1重量%未満の水分含有量を有するように、結晶体を製造することをさらに含む。ある実施形態では、前記方法は、結晶体が、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、約8、約8.5、約9、約9.5または約10、あるいは前記値のいずれか2つの間の範囲の水分含量(重量%)を有するように結晶体を製造することをさらに含む。いくつかの実施形態において、本方法は、加湿工程を含む。例えば、前記結晶体は、約1~10重量%の水分含量を有し得る。水分含量は、約2~10重量%であり得る。水分含量は、約3~10重量%であり得る。水分含量は、約4~10重量%であり得る。水分含量は、約5~10重量%であり得る。水分含量は、約6~10重量%であり得る。水分含量は、約7~10重量%であり得る。水分含量は、約8~10重量%であり得る。水分含量は、約9~10重量%であり得る。水分含量は、約1~9重量%であり得る。水分含量は、約2~9重量%であり得る。水分含量は、約3~9重量%であり得る。水分含量は、約4~9重量%であり得る。水分含量は、約5~9重量%であり得る。水分含量は、約6~9重量%であり得る。水分含量は、約7~9重量%であり得る。水分含量は、約8~9重量%であり得る。水分含量は、約1~8重量%であり得る。水分含量は、約2~8重量%であり得る。水分含量は、約3~8重量%であり得る。水分含量は、約4~8重量%であり得る。水分含量は、約5~8重量%であり得る。水分含量は、約6~8重量%であり得る。水分含量は、約7~8重量%であり得る。水分含量は、約1~7重量%であり得る。水分含量は、約2~7重量%であり得る。水分含量は、約3~7重量%であり得る。水分含量は、約4~7重量%であり得る。水分含量は、約5~7重量%であり得る。水分含量は、約6~7重量%であり得る。水分含量は、約1~6重量%であり得る。水分含量は、約2~6重量%であり得る。水分含量は、約3~6重量%であり得る。水分含量は、約4~6重量%であり得る。水分含量は、約5~6重量%であり得る。水分含量は、約1~5重量%であり得る。水分含量は、約2~5重量%であり得る。水分含量は、約3~5重量%であり得る。水分含量は、約4~5重量%であり得る。水分含量は、約1~4重量%であり得る。水分含量は、約2~4重量%であり得る。水分含量は、約3~4重量%であり得る。この結晶体は、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5または10の内の1つの重量%の前後±1、±0.75、±0.5、±0.25または±0.1の重量%で変動する水分含量を有し得る。例えば、結晶体は、約1±0.75重量%の水分含量を有し得る。水分含量は、約1±0.5重量%であり得る。水分含量は、約1±0.25重量%であり得る。水分含量は、約1±0.1重量%であり得る。水分含量は、約1.5±1重量%であり得る。水分含量は、約1.5±0.75重量%であり得る。水分含量は、約1.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約1.5±0.25重量%であり得る。水分含量は、約1.5±0.1重量%であり得る。水分含量は、約2±1重量%であり得る。水分含量は、約2±0.75重量%であり得る。水分含量は、約2±0.5重量%であり得る。水分含量は、約2±0.25重量%であり得る。水分含量は、約2±0.1重量%であり得る。水分含量は、約2.5±1重量%であり得る。水分含量は、約2.5±0.75重量%であり得る。水分含量は、約2.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約2.5±0.25重量%であり得る。水分含量は、約2.5±0.1重量%であり得る。水分含量は、約3±1重量%であり得る。水分含量は、約3±0.75重量%であり得る。水分含量は、約3±0.5重量%であり得る。水分含量は、約3±0.25重量%であり得る。水分含量は、約3±0.1重量%であり得る。水分含量は、約3.5±1重量%であり得る。水分含量は、約3.5±0.75重量%であり得る。水分含量は、約3.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約3.5±0.25重量%であり得る。水分含量は、約3.5±0.1重量%であり得る。水分含量は、約4±1重量%であり得る。水分含量は、約4±0.75重量%であり得る。水分含量は、約4±0.5重量%であり得る。水分含量は、約4±0.25重量%であり得る。水分含量は、約4±0.1重量%であり得る。水分含量は、約4.5±1重量%であり得る。水分含量は、約4.5±0.75重量%であり得る。水分含量は、約4.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約4.5±0.25重量%であり得る。水分含量は、約4.5±0.1重量%であり得る。水分含量は、約5±1重量%であり得る。水分含量は、約5±0.75重量%であり得る。水分含量は、約5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約5±0.25重量%であり得る。水分含量は、約5±0.1重量%であり得る。水分含量は、約5.5±1重量%であり得る。水分含量は、約5.5±0.75重量%であり得る。水分含量は、約5.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約5.5±0.25重量%であり得る。水分含量は、約5.5±0.1重量%であり得る。水分含量は、約6±1重量%であり得る。水分含量は、約6±0.5重量%であり得る。水分含量は、約6.5±1重量%であり得る。水分含量は、約6.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約7±1重量%であり得る。水分含量は、約7±0.5重量%であり得る。水分含量は、約7.5±1重量%であり得る。水分含量は、約7.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約8±1重量%であり得る。水分含量は、約8±0.5重量%であり得る。水分含量は、約8.5±1重量%であり得る。水分含量は、約8.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約9±1重量%であり得る。水分含量は、約9±0.5重量%であり得る。水分含量は、約9.5±0.5重量%であり得る。水分含量は、約9.5±0.25重量%であり得る。
医薬組成物および剤形
本明細書に詳述したいずれかの結晶体、例えば、形態I、形態II、形態IIIまたは形態IVを含む医薬組成物は、本発明に包含される。従って、本発明には、本明細書に開示された結晶体(例えば、形態I、形態II、形態IIIまたは形態IV)および医薬的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物が挙げられる。一実施形態では、医薬組成物は、本明細書で詳述されるいずれかの結晶体を制御放出するための組成物である。
ある実施形態において、形態Iを含む組成物が提供される。ある実施形態において、組成物は、非晶質体または非結晶体の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸またはその塩を実質的に含まない。形態Iを含む組成物のある実施形態において、全組成物中の少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約1.0重量%、少なくとも約5.0重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約96重量%、少なくとも約97重量%、少なくとも約98重量%、少なくとも約99重量%または少なくとも99.9重量%が、形態Iである。形態Iを含む組成物のある実施形態において、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約1.0重量%、少なくとも約5.0重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約96重量%、少なくとも約97重量%、少なくとも約98重量%、少なくとも約99重量%または少なくとも99.9重量%の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸が、形態Iで存在している。
ある実施形態において、形態IIを含む組成物が提供される。ある実施形態において、組成物は、非晶質体または非結晶体の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸またはその塩を実質的に含まない。形態IIを含む組成物のある実施形態において、全組成物中の少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約1.0重量%、少なくとも約5.0重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約96重量%、少なくとも約97重量%、少なくとも約98重量%、少なくとも約99重量%または少なくとも99.9重量%が、形態IIである。形態IIを含む組成物のある実施形態において、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約1.0重量%、少なくとも約5.0重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約96重量%、少なくとも約97重量%、少なくとも約98重量%、少なくとも約99重量%または少なくとも99.9重量%の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸が、形態IIで存在している。
ある実施形態において、形態IIIを含む組成物が提供される。ある実施形態において、組成物は、非晶質体または非結晶体の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸またはその塩を実質的に含まない。形態IIIを含む組成物のある実施形態において、全組成物中の少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約1.0重量%、少なくとも約5.0重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約96重量%、少なくとも約97重量%、少なくとも約98重量%、少なくとも約99重量%または少なくとも99.9重量%が、形態IIIである。形態IIIを含有する組成物のある実施形態において、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約1.0重量%、少なくとも約5.0重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約96重量%、少なくとも約97重量%、少なくとも約98重量%、少なくとも約99重量%または少なくとも99.9重量%の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸が、形態IIIで存在している。
ある実施形態において、形態IVを含む組成物が提供される。ある実施形態において、組成物は、非晶質体または非結晶体の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸またはその塩を実質的に含まない。形態IVを含む組成物のある実施形態において、全組成物中の少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約1.0重量%、少なくとも約5.0重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約96重量%、少なくとも約97重量%、少なくとも約98重量%、少なくとも約99重量%または少なくとも99.9重量%が、形態IVである。形態IVを含む組成物のある実施形態において、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約1.0重量%、少なくとも約5.0重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約96重量%、少なくとも約97重量%、少なくとも約98重量%、少なくとも約99重量%または少なくとも99.9重量%の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸が、形態IVで存在している。
本明細書に開示されている結晶体または組成物は、経口、粘膜(例えば、鼻腔内、舌下、膣内、頬側または直腸内)、非経口(例えば、筋肉内、皮下または静脈内)、局所または経皮送達形態あるいは吸入に適した形態を包含する利用可能な任意の送達経路用に製剤化され得る。本明細書に開示されている結晶体または組成物は、錠剤、カプレット剤、カプセル剤(例えば、硬ゼラチンカプセル剤または軟ゼラチンカプセル剤)、カシェ剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、ガム、分散剤、坐剤、軟膏剤、パップ剤(湿布剤)、ペースト剤、散剤、包帯剤、クリーム剤、液剤、パッチ剤、エアゾール剤(例えば、経鼻用噴霧剤または吸入剤)、ゲル剤、懸濁剤(例えば、水性または非水性液体懸濁剤、水中油型エマルション剤または油中水型液体エマルション剤)、液剤およびエリキシル剤が挙げられるがこれらに限定されない送達形態を提供するために好適な担体と一緒に製剤化され得る。
本明細書に開示された結晶体は、活性成分として結晶体を、医薬的に許容される担体、例えば上記のものと組み合わせることによって、医薬製剤などの製剤の製造に使用することができる。その系の治療剤形に応じて(例えば、経皮パッチ剤対経口錠剤)、担体は様々な形態であっても良い。さらに、医薬製剤は、保存剤、可溶化剤、安定化剤、再湿潤剤、乳化剤、甘味料、色素剤、調整剤および浸透圧の調整のための塩、緩衝剤、コーティング剤または抗酸化剤を含有することができる。化合物を含む製剤は、有用な治療特性を有する他の物質を含有することもできる。医薬製剤は、公知の製薬方法により製造することができる。好適な製剤は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, Lippincott Williams & Wilkins, 21st ed. (2005)において見ることができ、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に開示された結晶体は、錠剤、コーティング錠、およびハードもしくはソフトシェルのゲルカプセル剤、乳剤、または懸濁剤などの一般的に許容される経口組成物の剤形で個体(例えば、ヒト)に投与することができる。このような組成物の製造に使用できる担体の例としては、ラクトース、コーンスターチまたはその誘導体、タルク、ステアリン酸塩またはその塩などである。ソフトシェルを含むゲルカプセルに対して許容される担体は、例えば、植物油、ワックス、脂肪、半固体および液体のポリオールなどである。さらに、医薬製剤は、保存剤、可溶化剤、安定化剤、再湿潤剤、乳化剤、甘味料、色素剤、調整剤および浸透圧の調整のための塩、緩衝剤、コーティング剤または抗酸化剤を含有することができる。
本明細書に開示された結晶体は、記載された任意の剤形で錠剤に配合することができ、例えば、結晶体は、10mg錠剤として配合することができる。本明細書に開示された結晶体の投与量の例は、米国公開番号第2020-0352942号として米国出願番号第16/843,824号に開示されている。
様々な実施形態において、用量、例えば、連日投与のための単位用量などの単位用量は、1、2.5、5、7.5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、140、150、160、170、175、180、190、200、225、240、250、275、300、320、325、350、375、400、425、450、475、480、500、525、550、560、575、600、625、640、650、675、700、720、725、750、775、800、825、850、875、880、900、925、950、960、975、1000、1025または1040mgの内の1つの量、あるいは約1、約2.5、約5、約7.5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約55、約60、約75、約80、約85、約90、約95、約100、約105、約110、約115、約120、約125、約130、約140、約150、約160、約170、約175、約180、約190、約200、約225、約240、約250、約275、約300、約320、約325、約350、約375、約400、約425、約450、約475、約480、約500、約525、約550、約560、約575、約600、約625、約640、約650、約675、約700、約720、約725、約750、約775、約800、約825、約850、約875、約880、約900、約925、約950、約960、約975、約1000、約1025または約1040mgの内の1つの量で結晶体を含むことができる。例えば、用量は、10mgまたは約10mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、15mgまたは約15mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、20mgまたは約20mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、30mgまたは約30mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、40mgまたは約40mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、50mgまたは約50mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、75mgまたは約75mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、80mgまたは約80mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、100mgまたは約100mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、120mgまたは約120mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、160mgまたは約160mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、240mgまたは約240mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、320mgまたは約320mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、400mgまたは約400mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、480mgまたは約480mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、560mgまたは約560mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、640mgまたは約640mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、720mgまたは約720mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、800mgまたは約800mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、880mgまたは約880mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、960mgまたは約960mgの量で結晶体を含むことができる。用量は、1040mgまたは約1040mgの量で結晶体を含むことができる。
様々な実施形態において、用量、例えば、連日投与のための単位用量などの単位用量には、約320mg、約400mg、約480mg、約560mg、約640mg、約720mg、約800mg、約880mg、約960mgまたは約1040mgの内の1つの量、あるいは前記値のいずれか2つの間の範囲の量で結晶体を含む結晶体の量を挙げることができる。
様々な実施形態において、用量、例えば、連日投与のための単位用量などの単位用量には、約400mg、約480mg、約560mg、約640mg、約720mg、約800mg、約880mg、約960mgまたは約1040mgの内の1つの量で結晶体を含む結晶体の量を挙げることができる。
様々な実施形態において、用量、例えば、連日投与のための単位用量などの単位用量には、約320mgから、約400mg、約480mg、約560mg、約640mg、約720mg、約800mg、約880mg、約960mgまたは約1040mgの内の1つまでの範囲の量で結晶体を含む結晶体の量を挙げることができる。
様々な実施形態において、用量、例えば、連日投与のための単位用量などの単位用量には、約400mg、約480mg、約560mg、約640mg、約720mg、約800mg、約880mg、約960mgまたは約1040mgの内の1つ、あるいは前記値のいずれか2つの間の範囲の量で結晶体を含む結晶体の量を挙げることができる。
ある実施形態において、単位用量は、前記段落において引用される個々の値(mg)、例えば、±1%、±2%、±2.5%、±5%、±7.5%、±10%、±15%、±20%、±25%、±30%、±40%または±50%のいずれか1つ、あるいは約±1%、約±2%、約±2.5%、約±5%、約±7.5%、約±10%、約±15%、約±20%、約±25%、約±30%、約±40%または約±50%のいずれか1つから独立して選択されるいずれかの%範囲で結晶体を含んでもよい。例えば、前記範囲は、±1%であるか、または約±1%であり得る。前記範囲は、±2%であるか、または約±2%であり得る。前記範囲は、±2.5%であるか、または約±2.5%であり得る。前記範囲は、±5%であるか、または約±5%であり得る。前記範囲は、±7.5%であるか、または約±7.5%であり得る。前記範囲は、±10%であるか、または約±10%であり得る。前記範囲は、±15%であるか、または約±15%であり得る。前記範囲は、±20%であるか、または約±20%であり得る。前記範囲は、±25%であるか、または約±25%であり得る。前記範囲は、±30%であるか、または約±30%であり得る。前記範囲は、±40%であるか、または約±40%であり得る。前記範囲は、±50%であるか、または約±50%であり得る。
さらに、例えば、単位用量は、10mg±1%;10mg±2%;10mg±2.5%;10mg±5%;10mg±7.5%;10mg±10%;10mg±15%;10mg±20%;10mg±25%;10mg±30%;10mg±40%;または10mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、15mg±1%;15mg±2%;15mg±2.5%;15mg±5%;15mg±7.5%;15mg±10%;15mg±15%;15mg±20%;15mg±25%;15mg±30%;15mg±40%;または15mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、20mg±1%;20mg±2%;20mg±2.5%;20mg±5%;20mg±7.5%;20mg±10%;20mg±15%;20mg±20%;20mg±25%;20mg±30%;20mg±40%;または20mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、30mg±1%;30mg±2%;30mg±2.5%;30mg±5%;30mg±7.5%;30mg±10%;30mg±15%;30mg±20%;30mg±25%;30mg±30%;30mg±40%;または30mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、40mg±1%;40mg±2%;40mg±2.5%;40mg±5%;40mg±7.5%;40mg±10%;40mg±15%;40mg±20%;40mg±25%;40mg±30%;40mg±40%;または40mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、50mg±1%;50mg±2%;50mg±2.5%;50mg±5%;50mg±7.5%;50mg±10%;50mg±15%;50mg±20%;50mg±25%;50mg±30%;50mg±40%;または50mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、60mg±1%;60mg±2%;60mg±2.5%;60mg±5%;60mg±7.5%;60mg±10%;60mg±15%;60mg±20%;60mg±25%;60mg±30%;60mg±40%;または60mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、75mg±1%;75mg±2%;75mg±2.5%;75mg±5%;75mg±7.5%;75mg±10%;75mg±15%;75mg±20%;75mg±25%;75mg±30%;75mg±40%;または75mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、80mg±1%;80mg±2%;80mg±2.5%;80mg±5%;80mg±7.5%;80mg±10%;80mg±15%;80mg±20%;80mg±25%;80mg±30%;80mg±40%;または80mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、100mg±1%;100mg±2%;100mg±2.5%;100mg±5%;100mg±7.5%;100mg±10%;100mg±15%;100mg±20%;100mg±25%;100mg±30%;100mg±40%;または100mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、120mg±1%;120mg±2%;120mg±2.5%;120mg±5%;120mg±7.5%;120mg±10%;120mg±15%;120mg±20%;120mg±25%;120mg±30%;120mg±40%;または120mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、160mg±1%;160mg±2%;160mg±2.5%;160mg±5%;160mg±7.5%;160mg±10%;160mg±15%;160mg±20%;160mg±25%;160mg±30%;160mg±40%;または160mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、240mg±1%;240mg±2%;240mg±2.5%;240mg±5%;240mg±7.5%;240mg±10%;240mg±15%;240mg±20%;240mg±25%;240mg±30%;240mg±40%;または240mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、320mg±1%;320mg±2%;320mg±2.5%;320mg±5%;320mg±7.5%;320mg±10%;320mg±15%;320mg±20%;320mg±25%;320mg±30%;320mg±40%;または320mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、400mg±1%;400mg±2%;400mg±2.5%;400mg±5%;400mg±7.5%;400mg±10%;400mg±15%;400mg±20%;400mg±25%;400mg±30%;400mg±40%;または400mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、480mg±1%;480mg±2%;480mg±2.5%;480mg±5%;480mg±7.5%;480mg±10%;480mg±15%;480mg±20%;480mg±25%;480mg±30%;480mg±40%;または480mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、560mg±1%;560mg±2%;560mg±2.5%;560mg±5%;560mg±7.5%;560mg±10%;560mg±15%;560mg±20%;560mg±25%;560mg±30%;560mg±40%;または560mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、640mg±1%;640mg±2%;640mg±2.5%;640mg±5%;640mg±7.5%;640mg±10%;640mg±15%;640mg±20%;640mg±25%;640mg±30%;640mg±40%;または640mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、720mg±1%;720mg±2%;720mg±2.5%;720mg±5%;720mg±7.5%;720mg±10%;720mg±15%;720mg±20%;720mg±25%;720mg±30%;720mg±40%;または720mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、800mg±1%;800mg±2%;800mg±2.5%;800mg±5%;800mg±7.5%;800mg±10%;800mg±15%;800mg±20%;800mg±25%;800mg±30%;800mg±40%;または800mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、880mg±1%;880mg±2%;880mg±2.5%;880mg±5%;880mg±7.5%;880mg±10%;880mg±15%;880mg±20%;880mg±25%;880mg±30%;880mg±40%;または880mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、960mg±1%;960mg±2%;960mg±2.5%;960mg±5%;960mg±7.5%;960mg±10%;960mg±15%;960mg±20%;960mg±25%;960mg±30%;960mg±40%;または960mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。単位用量は、1040mg±1%;1040mg±2%;1040mg±2.5%;1040mg±5%;1040mg±7.5%;1040mg±10%;1040mg±15%;1040mg±20%;1040mg±25%;1040mg±30%;1040mg±40%;または1040mg±50%の内の1つの量の結晶体を含み得る。
単位用量、例えば、連日投与のための単位用量は、約700、約750、約800、約850、約900、約950、約1000、約1050、約1100、約1150、約1200、約1250、約1300、約1350、約1400、約1450、約1500、約1600、約1700、約1800、約1900、約2000、約2100、約2200、約2300、約2400または約2500ng/mlの内の少なくとも1つ、または前記の濃度以上、あるいは前記濃度のいずれか2つの間の範囲、例えば、700~1500、700~900、800~1300、750~950、800~1000、850~950、850~1050、900~1400、900~1300、900~1200、900~1100、950~1050、950~1400、950~1150、1000~1400、1000~1300、1000~1200、700~2500、1000~2500、1500~2500、1500~2000、1500~2500および2000~2500ng/mlの個体の血漿中のCmax(ng/ml)をもたらすような、個体への投与に有効な量の結晶体を含むことができる。例えば、Cmaxは、700ng/mlであるか、約700ng/mlであるか、または約700ng/ml以上であり得る。Cmaxは、750ng/mlであるか、約750ng/mlであるか、または約750ng/ml以上であり得る。Cmaxは、800ng/mlであるか、約800ng/mlであるか、または約800ng/ml以上であり得る。Cmaxは、850ng/mlであるか、約850ng/mlであるか、または約850ng/ml以上であり得る。Cmaxは、900ng/mlであるか、約900ng/mlであるか、または約900ng/ml以上であり得る。Cmaxは、950ng/mlであるか、約950ng/mlであるか、または約950ng/ml以上であり得る。Cmaxは、1000ng/mlであるか、約1000ng/mlであるか、または約1000ng/ml以上であり得る。Cmaxは、1050ng/mlであるか、約1050ng/mlであるか、または約1050ng/ml以上であり得る。Cmaxは、1100ng/mlであるか、約1100ng/mlであるか、または約1100ng/ml以上であり得る。Cmaxは、1200ng/mlであるか、約1200ng/mlであるか、または約1200ng/ml以上であり得る。Cmaxは、1300ng/mlであるか、約1300ng/mlであるか、または約1300ng/ml以上であり得る。Cmaxは、1400ng/mlであるか、約1400ng/mlであるか、または約1400ng/ml以上であり得る。Cmaxは、1500ng/mlであるか、約1500ng/mlであるか、または約1500ng/ml以上であり得る。Cmaxは、1600ng/mlであるか、約1600ng/mlであるか、または約1600ng/ml以上であり得る。Cmaxは、1700ng/mlであるか、約1700ng/mlであるか、または約1700ng/ml以上であり得る。Cmaxは、1800ng/mlであるか、約1800ng/mlであるか、または約1800ng/ml以上であり得る。Cmaxは、1900ng/mlであるか、約1900ng/mlであるか、または約1900ng/ml以上であり得る。Cmaxは、2000ng/mlであるか、約2000ng/mlであるか、または約2000ng/ml以上であり得る。Cmaxは、2100ng/mlであるか、約2100ng/mlであるか、または約2100ng/ml以上であり得る。Cmaxは、2200ng/mlであるか、約2200ng/mlであるか、または約2200ng/ml以上であり得る。Cmaxは、2300ng/mlであるか、約2300ng/mlであるか、または約2300ng/ml以上であり得る。Cmaxは、2400ng/mlであるか、約2400ng/mlであるか、または約2400ng/ml以上であり得る。Cmaxは、2500ng/mlであるか、約2500ng/mlであるか、または約2500ng/ml以上であり得る。
単位用量、例えば、連日投与のための単位用量は、少なくとも約700、約750、約800、約850、約900、約950、約1000、約1050、約1100、約1150、約1200、約1250、約1300、約1350、約1400、約1450または約1500ng/mlの内の1つ、あるいは前記濃度のいずれか2つの間の範囲の個体の血漿中Cmax(ng/ml)をもたらすような個体への投与に対して有効な量の結晶体を含むことができる。
単位用量、例えば、連日投与のための単位用量は、下限値として少なくとも約700、約750、約800、約850、約900、約950、約1000、約1050、約1100、約1150、約1200、約1250、約1300、約1350、約1400または約1450ng/mlの内のいずれか1つと、上限値として約1500との間の範囲の個体の血漿中Cmax(ng/ml)をもたらすような個体への投与に対して有効な量の結晶体を含むことができる。
単位用量、例えば、連日投与のための単位用量は、少なくとも約1500、約1600、約1700、約1800、約1900、約2000、約2100、約2200、約2300、約2400または約2500ng/mlの内のいずれか1つ、あるいは前記濃度のいずれか2つの間の範囲の個体の血漿中Cmax(ng/ml)をもたらすような個体への投与に対して有効な量の結晶体を含むことができる。
単位用量、例えば、連日投与のための単位用量は、少なくとも約1600、約1700、約1800、約1900、約2000、約2100、約2200、約2300、約2400または約2500ng/mlの内のいずれか1つ、あるいは前記濃度のいずれか2つの間の範囲の個体の血漿中Cmax(ng/ml)をもたらすような個体への投与に対して有効な量の結晶体を含むことができる。
単位用量、例えば、連日投与のための単位用量は、少なくとも1500ng/mlと、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400または2500ng/mlのいずれか1つとの間の範囲の個体の血漿中Cmax(ng/ml)をもたらすような個体への投与に対して有効な量の結晶体を含むことができる。
単位用量、例えば、連日投与のための単位用量は、個体の血漿中Cmax(ng/ml)をもたらすような個体への投与に対して有効な量の結晶体を含むことが可能であり、前記Cmaxは、少なくとも1つの50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、97、98、99または100%、あるいは少なくとも1つの約50、約55、約60、約65、約70、約75、約80、約85、約90、約95、約97、約98、約99または約100%、あるいは前記%の内のいずれか2つの間の範囲、例えば、50~100、60~90、70~90、75~95、90~95、90~98、90~99%の個体におけるαvβまたはαvβ(%)を阻害するのに有効な血漿調整濃度に対応している。いくつかの実施形態では、結晶体は、αvβ/αvβ二重阻害剤であってもよく、Cmaxは、前記のパーセンテージまたは前記のパーセンテージのいずれか2つの間の範囲から各々独立して選択される各パーセンテージの個体におけるαvβおよびαvβを阻害するのに有効な血漿調整濃度に対応し得る。例えば、血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約50%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約60%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約70%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約80%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約90%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約95%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約97%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約98%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約99%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを約100%阻害するのに有効であり得る。さらに、例えば、血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約50%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約60%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約70%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約80%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約90%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約95%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、阻害するのにαvβを少なくとも約97%有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約98%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを少なくとも約99%阻害するのに有効であり得る。血漿調整濃度は、αvβを約100%阻害するのに有効であり得る。「各々独立して選択される各パーセンテージの対象におけるαvβおよび/またはαvβ」という記載は、別の意味では、αvβ単一阻害剤および対応するパーセンテージ、αvβ単一阻害剤および対応するパーセンテージ、またはαvβ/αvβ二重阻害剤および対応する独立して選択されたパーセンテージを意味する。
連日投与のための剤形は、それを必要とする個体に1日1回投与することが可能である。すなわち、毎日投与されるべき結晶体の総量を、毎日、すべて一緒に一度に投与することができる。あるいは、結晶体の総量が、1日2回以上に分けて投与されることが望ましい場合、適切な量の結晶体を含む剤形は、1日2回以上、例えば、1日2回、1日3回、または1日4回投与することができる。
本明細書に開示された結晶体を含む組成物もまた説明される。ある実施形態において、組成物は、ヒトまたは獣医用医薬として使用するためのものである。ある実施形態において、組成物は、本明細書に記載された方法において使用するためのものである。ある実施形態において、組成物は、本明細書に記載された疾患または障害の治療において使用するためのものである。
使用方法
本明細書に開示される結晶体および組成物は、本明細書において提供されるような投与および治療の方法に使用することができる。結晶体および組成物は、スクリーニング目的のための、および/または品質管理アッセイを行うためのインビトロ方法、例えば、化合物または組成物を細胞に投与するインビトロ方法に使用することもできる。
ある実施形態において、本明細書に開示された治療上の有効量の結晶体(例えば、形態I、形態II、形態IIIまたは形態IV)を、個体に投与することを特徴とする、治療の必要がある個体における線維性疾患を治療する方法が提供される。ある実施形態において、個体はヒトである。個体、例えばヒトは、線維性疾患を有するか、または有する疑いのあるヒトなどの治療を必要とする者であり得る。
ある実施形態において、治療上の有効量の本明細書に開示された結晶体(例えば、形態I、形態II、形態IIIまたは形態IV)を、個体に投与することを特徴とする、線維性疾患を発症するリスクのある個体(例えば、ヒト)における線維性疾患の発病および/または発症を遅延させる方法が提供される。発症の遅延は、個体が線維性疾患を発症していない場合の予防を包含し得ると理解される。ある態様において、線維性疾患を発症するリスクのある個体は、線維性疾患を発症するリスクファクターを1つ以上有するかまたは有する疑いがある。線維性疾患のリスクファクターとしては、個体の年齢(例えば、中高年の成人)、炎症の存在、線維性疾患の発症に関連する1つ以上の遺伝的要素を有すること、線維症への感受性の亢進に関連すると考えられる薬剤または方法による治療(例えば、放射線治療)または線維症に関連すると考えられる病状などの病歴、喫煙歴、線維性疾患の発症に関連する汚染物質への曝露などの職業的および/または環境的な要因の存在を挙げることができる。ある実施形態において、線維性疾患を発症するリスクのある個体は、NAFLD、NASH、CKD、強皮症、クローン病、NSIP、PSC、PBCを有するかまたは有する疑いのある個体であるか、または、心筋梗塞を有したかまたは有した疑いのある個体である。
ある実施形態では、線維性疾患は、肺(肺線維症)、肝臓、皮膚、心臓(心臓線維症)、腎臓(腎線維症)または胃腸管(胃腸線維症)などの組織の線維症である。
ある実施形態では、線維性疾患は、肺線維症(例えば、IPF)、肝線維症、皮膚線維症、強皮症、心臓線維症、腎線維症、胃腸線維症、原発性硬化性胆管炎または胆管線維症(例えば、PBC)である。
ある実施形態では、線維性疾患は、肺線維症、例えば、特発性肺線維症(IPF)である。いくつかの実施形態では、肺線維症は、例えば、間質性肺疾患、放射線誘発肺線維症、または全身性硬化症関連間質性肺疾患である。
ある実施形態では、線維性疾患は、原発性硬化性胆管炎、または胆管線維症である。いくつかの実施形態では、線維性疾患は、原発性胆汁性胆管炎(別名、原発性胆汁性肝硬変)または胆道閉鎖症である。
ある実施形態では、線維性疾患は、線維性非特異性間質性肺炎(NSIP)である。
ある実施形態では、線維性疾患は、肝線維症、例えば、感染性肝線維症(病原体、例えばHCV、HBVまたは住血吸虫症などの寄生虫に由来)、NASH、アルコール性脂肪肝誘発肝線維症および肝硬変である。ある実施形態では、肝線維症は、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)である。ある実施形態では、肝線維症は、NASHである。
ある実施形態では、線維性疾患は、胆道線維症である。
ある実施形態では、線維性疾患は、腎線維症、例えば、糖尿病性腎硬化症、高血圧性腎硬化症、巣状分節性糸球体硬化症(「FSGS」)および造影剤誘発腎症による急性腎損傷である。いくつかの実施形態では、線維性疾患は、糖尿病性腎症、糖尿病性腎疾患または慢性腎疾患である。
ある実施形態では、線維性疾患は、糸球体腎炎、末期腎疾患、難聴、眼の水晶体の変化、血尿または蛋白尿の内の1つ以上を特徴とする。ある実施形態では、線維性疾患は、アルポート症候群である。
ある実施形態では、線維性疾患は、全身性および局所性の硬化症または強皮症、ケロイドおよび肥厚性瘢痕、または術後癒着である。ある実施形態では、線維性疾患は、強皮症または全身性硬化症である。
ある実施形態では、線維性疾患は、アテローム動脈硬化症または再狭窄である。
ある実施形態では、線維性疾患は、胃腸線維症、例えば、クローン病である。
ある実施形態では、線維性疾患は、心臓線維症、例えば、心筋梗塞後誘発線維症および遺伝性心筋症である。
ある実施形態では、方法は、少なくとも1つのインテグリンの活性を調節することが必要な個体において、その少なくとも1つのインテグリンの活性を調節することを特徴とし得る。例えば、本方法は、αvβの活性を調節することを含み得る。本方法は、αvβの活性を調節することを含み得る。本方法は、αvβおよびαvβの活性を調節することを含み得る。少なくとも1つのインテグリンの活性を調節することは、例えば、少なくとも1つのインテグリンを阻害することを含み得る。本方法は、個体に、個体における少なくとも1つのインテグリン、例えばαvβおよびαvβの内の少なくとも1つの活性を調節するのに有効な量の結晶体を投与することを含み得る。少なくとも1つのインテグリンの活性を調節することを必要とする個体は、本明細書に記載の線維性疾患または状態のいずれかを有し得る。例えば、線維性疾患または状態としては、特発性肺線維症、間質性肺疾患、放射線誘発肺線維症、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アルコール性肝疾患誘発線維症、アルポート症候群、原発性硬化性胆管炎、原発性胆汁性胆管炎(別名、原発性胆汁性肝硬変)、胆道閉鎖症、全身性硬化症関連間質性肺疾患、強皮症(別名、全身性硬化症)、糖尿病性腎症、糖尿病性腎疾患、巣状分節性糸球体硬化症、慢性腎疾患またはクローン病を挙げることができる。本方法は、個体に、NASHの治療を必要とする個体における少なくとも1つのインテグリン、例えばαvβおよびαvβの内の少なくとも1つの活性を調節するのに有効な量の結晶体を投与することを含み得る。本方法は、個体に、IPFの治療を必要とする個体における少なくとも1つのインテグリン、例えばαvβおよびαvβの内の少なくとも1つの活性を調節するのに有効な量の結晶体を投与することを含み得る。
線維性疾患は、主にαvβによって媒介され得るが、例えば、線維性疾患としては、特発性肺線維症または腎線維症を挙げることができる。したがって、本方法は、αvβの活性を調節して、IPFなどの主にαvβによって媒介される状態を治療することを含み得る。線維性疾患は、主にαvβによって媒介され得るが、例えば、線維性疾患としては、NASHを挙げることができる。したがって、本方法は、αvβの活性を調節して、主にαvβによって媒介される状態、例えばNASHを治療することを含み得る。線維性疾患は、αvβおよびαvβによって媒介され、例えば、線維性疾患としては、PSCまたは胆道閉鎖症を挙げることができる。したがって、本方法は、αvβおよびαvβの活性を調節して、αvβおよびαvβの両方によって媒介される状態を治療することを含み得る。
本結晶体は、αvβのモジュレーター、例えば阻害剤であり得る。本結晶体は、αvβのモジュレーター、例えば阻害剤であり得る。本結晶体は、αvβおよびαvβの二重モジュレーター、例えば、二重選択的阻害剤などの二重阻害剤であり得る。
αvβインテグリンおよびαvβインテグリンの一方または両方の活性を調節または阻害することにより線維性疾患に罹患している個体を治療することとは、αvβインテグリン、αvβインテグリンまたはαvβインテグリンおよびαvβインテグリンを、対象における線維性疾患を治療するのに十分な程度に調節または阻害することを示す。
ある実施形態において、線維性疾患の治療に使用するための、結晶体(例えば、形態I、形態II、形態IIIまたは形態IV)が提供される。線維性疾患の治療のための医薬品製造における結晶体(例えば、形態I、形態II、形態IIIまたは形態IV)の使用もまた提供される。
ある実施形態において、個体におけるαvβインテグリンを阻害する方法であって、個体に本明細書に開示された結晶体(例えば、形態I、形態II、形態IIIまたは形態IV)を投与することを含む、方法が提供される。
細胞におけるTGFβ活性化を阻害する方法であって、細胞に、本明細書に開示された結晶体(例えば、形態I、形態II、形態IIIまたは形態IV)を投与することを含む、方法も提供される。
αvβインテグリンの阻害を必要とする個体におけるαvβインテグリンを阻害する方法であって、個体に、本明細書に開示された結晶体(例えば、形態I、形態II、形態IIIまたは形態IV)を投与することを含む、方法も提供される。1つの前記方法において、結晶体は、選択的αvβインテグリン阻害剤である。別の前記方法において、結晶体は、αβ、αvβおよび/またはαβインテグリンを実質的に阻害しない。さらに別の前記方法において、結晶体は、αvβインテグリンを阻害するが、αβインテグリンを実質的に阻害しない。さらに別の前記方法において、結晶体は、αvβインテグリンを阻害するが、αvβインテグリンを実質的に阻害しない。さらに別の前記方法において、結晶体は、αvβインテグリンを阻害するが、αβインテグリンを実質的に阻害しない。一実施形態において、αvβインテグリン、ならびに1以上のαvβ、αvβ、αvβ、αβ、αβ、αβ、αβおよびα11βインテグリンを阻害する方法をその必要がある個体において提供する。別の実施形態において、αvβインテグリンおよびαvβ1インテグリンを阻害する方法が提供される。別の実施形態において、αvβインテグリン、αβインテグリンおよびαβインテグリンを阻害する方法が提供される。別の実施形態において、αvβインテグリンおよびαβインテグリンを阻害する方法が提供される。別の実施形態において、αvβインテグリン、αβインテグリンおよびαβインテグリンを阻害する方法が提供される。別の実施形態において、αvβインテグリンおよびα6β1インテグリンを阻害する方法が提供される。別の実施形態において、αvβインテグリンおよびα7β1インテグリンを阻害する方法が提供される。別の実施形態において、αvβインテグリンおよびα11β1インテグリンを阻害する方法が提供される。全ての前記実施形態において、一の態様において、阻害する方法は、阻害を必要とする個体、例えば、線維性疾患を有するかまたは有する疑いのある個体のためのものであり、本方法は、個体に、本明細書に開示された結晶体(例えば、形態I、形態II、形態IIIまたは形態IV)を投与することを含む。
記載された方法のいずれかにおいて、一の態様では、個体は、ヒト、例えば本方法を必要とするヒトである。個体は、線維性疾患を有すると診断されたか、または有する疑いのあるヒトであり得る。個体は、検出可能な疾患を有さないが、線維性疾患を発症するリスクファクターを1つ以上有するヒトであり得る。
キット
別の態様において、本発明は、さらに、本明細書に開示された1つ以上の結晶体(例えば、形態I、形態II、形態IIIまたは形態IV)または本明細書に開示された結晶体を含む医薬組成物を提供する。本キットは、本明細書に開示される結晶体のいずれかを用いることができる。本キットは、本明細書に記載された用途の内のいずれか1つ以上の用途のために使用することができ、線維性疾患の治療に使用するための説明書を含有することができる。
キットは、一般に、好適なパッケージを含む。本キットは、本明細書に記載の任意の化合物を含む1個以上の容器を含むことができる。各成分(成分が2つ以上ある場合)を、別々の容器に詰めることができるか、または交差反応性および有効期間が許容される場合には、いくつかの成分を1個の容器に組み込むことができる。キットの1つ以上の成分は、無菌であり得、および/または無菌パッケージ内に含有され得る。
本キットは、単位剤形、バルクパッケージ(例えば、反復投与パッケージ)またはサブユニット用量であってもよい。例えば、長期間、例えば1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、8週間、3ヶ月間、4ヶ月間、5ヶ月間、7ヶ月間、8ヶ月間、9ヶ月間、またはそれ以上の期間のいずれかの期間にわたって個体を効果的に治療するのに十分な投与量(例えば、治療上有効量)の本明細書に開示される化合物および/または本明細書に詳述されている疾患(例えば、線維症)に有用な第2の医薬的に活性な化合物を含有するキットが提供され得る。キットは、本結晶体の複数の単位用量および使用説明書を含むこともでき、薬局(例えば、院内薬局)および調剤薬局における保管および使用に十分な量でパッケージングされ得る。
本キットは、適宜、本発明の方法の成分の使用に関して、一連の説明書、一般的な書面による説明書を含んでいてもよいが、説明書を格納している電子記憶媒体(例えば、磁気ディスクまたは光ディスク)も許容可能である。本キットに含まれている説明書には、一般に、成分および個体へのそれらの投与に関する情報が含まれている。
以下の実施例は、本願に開示された実施形態を理解する際にさらなる助けを提供するものであり、実施例に関連する当業者には周知の従来方法の理解を前提とする。明細書に記載された特定の材料および条件は、本明細書に開示された実施形態の特定の側面を例示することを意図しており、その合理的範囲を制限するように解釈されるべきではない。
以下の略語は、本明細書に使用され得る:
Figure 2023550428000009
本結晶体は、以下に記載する手順を用いて、XRPD、DSC、TGA、DVS、H NMRおよびHPLCを含む様々な分析技術によって特徴付けられる。
XRPD
XRPD分析には、別段の記載がない限り、PANalytical EmpyreanおよびX'Pert3 X線粉末回折計を使用した。使用したXRPDパラメータは、以下の表に示される。
Figure 2023550428000010
TGAおよびDSC
TGAデータは、TA Discovery 5500/Q5000 TGA (TA Instruments 社)を使用して収集された。DSCは、TA Discovery 2500/Q2000 DSC (TA Instruments 社)を使用して実施された。使用した詳細なパラメータは、以下の表に示される。
Figure 2023550428000011
DVS
DVSは、DVS Intrinsic(SMS社:Surface Measurement System社)で測定された。25℃における相対湿度は、LiCl、Mg(NO)およびKClの潮解点に対して校正された。DVS試験のためのパラメータは、以下の表に示される。
Figure 2023550428000012
1 H NMR
1H NMRは、溶媒としてDOを使用してBruker 400MHz NMR分光器で収集された。
HPLC
Agilent HPLCを使用して、純度および化学量論比の測定のための詳細なクロマトグラフィー条件を、以下の表に記載した。
Figure 2023550428000013
実施例1. (S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の製造
(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸を、US 20190276449に開示された方法を用いて製造できる。
実施例2. 塩の試験
塩のスクリーニング実験を、5つの異なる溶媒系(表5)において、30個の塩形成物質(例えば、塩基および酸)を用いる150の条件下で行った。非晶質フリー体(Amorphous freeform)および対応する塩形成体を、1:1のモル比で、5つの異なる溶媒系で混合し、次いでRTで約5日間攪拌した。遠心分離後、得られる固体を、RTで4時間真空乾燥させて、次いでXRPDにより分析した。
5つの異なる溶媒系において1:2(API/リン酸)のモル比では、さらなるリン酸塩形態を生成しなかった。
実施例3. (S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸フリー体の形態Iの製造
形態Iを、非晶質フリー体の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸(~20mg)を、4.3mgリン酸(85%)と共に混合し、RTで5日間、EtOH中でスラリー化することにより製造した。生成物を、XRPD、DSC、TGA、1H NMRおよびHPLCにより分析した。XRPDパターンを、図1Aに示した。TGAおよびDSCグラフを、図1Bに示した。TGAおよびDSCグラフにより、150℃までに5.21%の重量損失が認められ、88.3、136.3および197.6℃で3つの吸熱ピークが認められた。H NMR(DO)データから、2.5重量%の残留EtOHが示された。HPLC/IC分析に基づくと、API:酸のモル比は1:1であった。
100mgスケールの形態Iは、EtOH(2.5mL)中の非晶質フリー体の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸(99.5mg)および等モル量のリン酸(24.8mg,85%)を、サイクル温度(0.05℃/分で50℃から5℃まで、その後0.375℃/分で5℃から50℃まで、3サイクル)でスラリー化することにより得た。生成物を、XRPD、DSC、TGA、H NMRおよびHPLCにより分析した。XRPDパターンを、図1Aに示す。TGAおよびDSCのグラフは、図1Cに示されている。TGAおよびDSCグラフにより、110℃までに5.04%の重量損失が認められ、86.1、140.8および197.0℃にて3つの吸熱ピークが認められた。H NMR(DO)により、0.4重量%の残留EtOHが認められた。HPLC/IC分析に基づくと、API:リン酸のモル比は1:1であった。
1gスケールでの形態Iを、非晶質フリー体の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸(1.04g)および等モル量のリン酸(232.9mg,85%)を形態Iの種晶と共に、RTで無水EtOH(≧99.7%)(25mL)中でスラリー化することにより得た。生成物は、XRPD、DSC、TGA、H NMRおよびHPLCにより分析された。XRPDパターンを、図1Aに示す。TGAおよびDSCのグラフは、図1Dに示されている。TGAおよびDSCグラフにより、150℃までに10.23%の重量損失が認められ、77.3、132.2および197.0℃にて3つの吸熱ピークが認められた。H NMR(DO)により、0.2重量%の残留EtOHが認められた。HPLC/IC分析に基づくと、API:リン酸のモル比は1:0.9であった。
4.5gスケールでの形態Iを、非晶質フリー体の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸(4.5g)および等モル量の85%リン酸(1.05g)を、RTで無水EtOH(≧99.7%)(112mL)中でスラリー化して、約1wt%の形態Iの種晶を添加することにより得た。生成物は、XRPD、DSC、TGA、DVS、H NMRおよびHPLCにより分析された。XRPDパターンを、図1Aに示す。TGAおよびDSCのグラフは、図1Eに示されている。TGAおよびDSCグラフにより、150℃までに7.37%の重量損失が認められ、95.2、134.1および200.9℃にて3つの吸熱ピークが認められた。H NMR(DO)により、2wt%の残留EtOHが認められた。HPLC/IC分析に基づくと、API:リン酸のモル比は、1:1であった。DVSグラフは、図1Fに示されている。25℃/80%RHで16.4%の吸水率を示し、DVS試験後の形態Iは、潮解性であった。
実施例4. (S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸両性イオンからの形態Iの製造
(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸両性イオン(ZI)/エタノールの溶液を調製し、前記溶液を形態Iに変換する方法を、以下に説明する。
Figure 2023550428000015
ベンジル (S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタノエート・2HCl(1×, 1等量, アッセイ含量としてバルク未補正)を、濃HCl(2.06×)に溶解し、約28℃で約18時間攪拌した。混合物を、水で希釈し、NaOH(50%, 使用したHClと等量)を用いてpH~7.2の混合物を得た。未反応のベンジル(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタノエートおよび不純物を、DCM抽出により除去した。次に、固体としてNaHCO(2等量)を添加し、pH7.2~7.6の混合水溶液を得た。TBMEを用いて、BnOHおよび微量の不純物をさらに除去した。ZI生成物を、DCMを用いて混合水溶液から抽出した。湿性生成物のDCM溶液を、DCMの共沸蒸留により乾燥させ、その後活性炭処理およびポリッシュ濾過を行った。生成物の濾液を、真空下で濃縮し、無水エタノールに捕捉して、残留DCMを除去した。最終のZIは、その後の結晶化のために、無水エタノールを用いて約20wt%とした。全体の収率は、84~89%(出発物質から未補正)と推定され、AUC純度は>98%であった。残留DCMは0.4%未満であり、KFは0.1%未満であり、残留ナトリウムは250ppm未満であった。このプロセスは、~50gのスケールで実証された。
Figure 2023550428000016

(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸ZIを、1:4MeOH/EtOH(v/v,7.32x重量)に溶解した。1:4のMeOH/EtOH(v/v,ZIに対して0.25等量)中のリン酸溶液を、30℃でゆっくりと(十分攪拌しながら)ZI溶液に添加した。形態Iの種晶(2~3%)を加えて、懸濁液を得た。その後、リン酸溶液/1:4MeOH/EtOH(0.8eq.)をゆっくりと(十分攪拌しながら)加えることにより、形態Iを徐々に析出させた。リン酸の添加完了後に、バッチを、30℃で最低2時間、その後20℃で最低2時間エイジングさせた。最終生成物を、窒素保護による真空濾過を行い、次いで純粋なEtOHで洗浄した。湿性生成物を、35~40℃で真空乾燥させた後、そのケーキを、大気圧で湿性N(NMT60%RH)を用いてコンディショニングし、形態Iの結晶をオフホワイトの粉末として得た。全体の収率は85~90%であり、AUC生成物の純度は>99%であった。生成物中の残留EtOHは<0.5重量%(仕様:NMT0.5重量%)であり、水分含有量はカールフィッシャー滴定で決定すると~3%(加湿後、目標3±0.5重量%)であった。このプロセスは、40~50gスケールで実証され、1.5kgのバッチに適用された。
実施例5. (S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸からの形態IIの製造
形態IIを、非晶質フリー体の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸(~20mg)をフマル酸(4.7mg)と混合し、温度サイクル(0.05℃/分で50℃から5℃まで、その後0.375℃/分で5℃から50℃まで、3サイクル)で、アセトン/HO(19:1,v:v)中においてスラリー化することにより製造した。この生成物を、XRPDにより分析した。形態IIを、非晶質フリー体の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸(101.9mg)およびフマル酸(11.7mg)を、温度サイクル(0.05℃/分で50℃から5℃まで、その後0.375℃/分で5℃から50℃まで、3サイクル)で、アセトン/HO(19:1,v:v)(2.5mL)中においてスラリー化することにより、100mgのスケールで再度製造した。生成物を、XRPD、DSC、TGAおよびHNMRにより分析した。20mgスケールおよび100mgスケールで製造した形態IIのXRPDパターンを、図2Aに示す。100mgスケールで製造した形態IIのTGAおよびDSCグラフを、図2Bに示す。TGAおよびDSCグラフにより、125℃までに13.02%の重量損失が認められ、95.4℃に1つの吸熱ピークが認められた。HNMR(DO)データは、API:フマル酸のモル比が1:0.6であり、1.9重量%の残留アセトンが観察された。
形態IIについて加熱実験を行い、XRPDにより測定したところ、サンプルを150℃に加熱した後に非晶質サンプルを得た。XRPDの結果を、図2Cに示す。
実施例6. (S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸からの形態IIIの製造
形態IIIを、非晶質フリー体の(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸(~20mg)を1,5-ナフタレンジスルホン酸(16.9mg)と混合し、RTで5日間EtOAc中においてスラリー化することにより製造した。生成物を、XRPD、DSC、TGAおよびHNMRにより分析した。形態IIIのXRPDパターンは、図3Aに示される。形態IIIのTGAおよびDSCグラフは、図3Bに示される。TGAおよびDSCグラフにより、150℃までに11.11%の重量損失が認められ、103.4℃に1つの吸熱ピークが認められた。HNMR(DO)データは、API:酸のモル比が1:1.1であり、残留EtOAcのシグナルが観察されないことを示した。
実施例7. (S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸からの形態IVの製造
(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸(100mg)およびリン酸 (20mg)(1:1のモル比)を、iPA(3.3ml)およびMeOH(4.0ml)の溶液に溶解した。透明な溶液を、50℃で蒸発させて、結晶性固体を得た。バルク固体に対するPXRDを収集し、いくつかの大きな平板を単離し、単結晶のX線結晶解析試験に使用した。
結晶のスクリーニング/評価および回折データの収集のためには、Cu放射線(λ=1.54178Å)用の高輝度IμS 3.0マイクロフォーカス(50kVx1mA)および速度、感度、精度に優れたPHOTONII Charge-Integraing Pixel Array検出器を搭載したブルカーD8 QUEST単結晶X線回折装置を使用した。X線回折データは、173Kに冷却した結晶を用いて収集した。このデータセットを用いて解析した結晶構造は、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の一リン酸塩とiPAおよび水の混合溶媒和物であり、塩:iPA:水=2:1:1(モル比)であった。結晶構造から得られたシュミレートXRPDパターンは、バルクのパターンと一致し、バルク固体と単結晶は同じ結晶構造を持つことが示された。実験XRPDパターンとシミュレーションXRPDパターンを、図4に示す。
結晶データを、表6に示す。
Figure 2023550428000017
実施例8. 溶解度試験
(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸のおよその溶解度を、RTで測定した。約2mgの固体を、3mLのガラスバイアルに入れた。その後、様々な溶媒をバイアルに段階的に添加し(各段階に対して、50-50-200-700μL)、固体が溶解するか、または総容量が1mLに達するまで撹拌した。溶解度の結果を、表7Aに示す。
Figure 2023550428000018
形態Iのおおよその溶解度は、RTで決定された。約2mgの固体を、3mLのガラスバイアルに入れた。その後、様々な溶媒を、固体が溶解するか、または総容量が1mLに達するまで、バイアルに段階的に添加した(各段階としては、50-50-200-700μL)。溶解度の結果を、表7Bに示す。
Figure 2023550428000019
実施例9. 多形体試験
形態Iに対して100個の多形体スクリーニング実験を、貧溶媒添加、RT/50℃/温度サイクルでのスラリー化、固体蒸気拡散、液体蒸気拡散および遅い蒸発の方法により行った。
貧溶媒の添加:約20mgの形態Iを、1mLの溶媒に溶解させた。この溶液を、PTFE膜(孔径0.45μM)を用いて濾過し、透明な溶液を得た後に、磁力攪拌(~750rpm)して、沈殿物が生じるか、または貧溶媒の全容量が5mLとなるまで貧溶媒をゆっくりと添加した。得られた沈殿物を、XRPD分析用に単離した。
RTでのスラリー化:約20mgの形態Iを、HPLCバイアル内で対応する溶媒1mLに懸濁した。懸濁液を、RTで約7日間、磁力撹拌(~750rpm)した後、残留固体を、XRPD分析のために単離した。
50℃でのスラリー化:約20mgの形態Iを、HPLCバイアル内で対応する溶媒1mLに懸濁した。懸濁液を、50℃で約7日間、磁力攪拌(~750rpm)した後、得られた固体形態は形態Iであった。
液体蒸気拡散:約15mgの形態Iを、3mLのバイアルに入れた適切な溶媒1mLに溶解させた。この溶液を、別の清浄なガラスバイアル中へ、PTFE膜(孔径0.45μM)を用いて濾過し、透明な溶液を得た。その後、透明な溶液を入れたガラスバイアルを、対応する揮発性貧溶媒(4 mL)を入れた20mLのバイアル中に置いた。20mLのバイアルをキャップで密閉し、有機溶媒の蒸気が溶液と相互作用するのに十分な時間常温で保管した。透明な溶液またはゲルサンプルを得た。
固体蒸気拡散:約15mgの形態Iを、3mLのガラスバイアルに秤量した。その後、3mLのバイアルを、対応する溶媒(4mL)含む20mLバイアルに置いた。20mLバイアルをキャップで密閉し、RTで保管した。7日後に、固体を、XRPD分析のために単離した。
温度サイクル:約20mgの形態Iを、HPLCバイアル内の溶媒1mLに懸濁した。この懸濁液を、0.05℃/分で50℃から5℃まで、その後0.375℃/分で5℃から50℃までのサイクルで磁力撹拌し(~750rpm)、このサイクルを3回繰り返した。得られた固体形態は、非晶質の形態Iであった。
遅い蒸発:約15mgの形態Iを、3mLのガラスバイアル内の溶媒1mLに溶解させた。全てのサンプルを、PTFE膜(孔径0.45μM)を用いて濾過し、濾液をフォローアップステップに使用した。バイアルを、Parafilm(登録商標)(数個のピンホールで突いたもの)で密封した。ゲルサンプルを得た後、対応する溶媒を加え、温度サイクルに移行させた。
形態Iについて加熱実験を行った。110℃まで加熱しても形態Iの形態変化は観察されず、150℃まで加熱した後に非晶質サンプルが得られた。
実施例9. 固相インテグリンαvβ 6 結合アッセイ
マイクロプレートを、PBS中の組換えヒトインテグリンαvβ(2μg/mL)でコーティングした(100μL/ウェル, 25℃で一晩)。コーティング液を除去し、洗浄バッファー(0.05% Tween 20;0.5 mM MnCl;1xTBS中)で洗った。プレートを、200μL/ウェルのブロックバッファー(1%BSA;5%スクロース;0.5mM MnCl;1xTBS中)を用いて37℃で2時間ブロッキングした。結合バッファー(0.05%BSA;2.5%スクロース;0.5mM MnCl;1xTBS中)中の試験化合物および組換えTGFβLAP(0.67μg/mL)の希釈物を加えた。プレートを、25℃で2時間インキュベートし、洗浄した後、ビオチン-抗hLAPと共に1時間インキュベートした。結合した抗体を、ペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジンにより検出した。試験化合物のIC50値は、4パラメータロジスティック回帰分析により算出した。(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸のαvβインテグリン阻害として得られたIC50値は、<50nMであった。
刊行物、特許、特許出願、公開特許出願など、全体を通してのすべての参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
前述の発明は、理解を明確にする目的で例示および実施例によりある程度詳細に記載されているが、特定の軽微な変更および修正が行われることは当業者には明らかである。したがって、記載および実施例は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。

Claims (83)

  1. (S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の塩またはその溶媒和物の結晶体。
  2. 結晶体が、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸のリン酸塩の結晶体である、請求項1記載の結晶体。
  3. 結晶体が、
    a.約4.31°、約6.76°、約18.89°、約21.29°および約23.16°の角度2θでのピーク;
    b.約4.31°、約6.76°、約11.25°、約12.75°、約18.89°、約20.38°、約21.29°、約23.16°、約23.97°および約24.68°の角度2θでのピーク;または
    c.約4.31°、約6.76°、約8.55°、約10.04°、約11.25°、約12.75°、約13.76°、約17.20°、約18.02°、約18.89°、約20.38°、約21.29°、約23.16°、約23.97°、約24.68°、約25.50°、約26.18°、約29.88°および約33.49°の角度2θでのピーク、
    を含む粉末X線回折(XRPD)パターンを有することを特徴とする、請求項2記載の結晶体。
  4. 結晶体が、約4.31°および約6.76°の角度2θでのピークを含むXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項2または3の結晶体。
  5. 結晶体が、約4.31°の角度2θでのピークを含むXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項2~4のいずれか1項に記載の結晶体。
  6. 結晶体が、図1Aに実質的に示されるようなXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項2~5のいずれか1項に記載の結晶体。
  7. 結晶体が、図1B、図1C、図1Dまたは図1Eに実質的に示されるようなDSCグラフを有することを特徴とする、請求項2~6のいずれか1項に記載の結晶体。
  8. 結晶体が、
    a.DSCにより決定される通りの約88.3℃、約136.3℃および/または約197.6℃の吸熱ピーク;
    b.DSCにより決定される通りの約86.1℃、約140.8℃および/または約197.0℃の吸熱ピーク;
    c.DSCにより決定される通りの約77.3℃、約132.2℃および/または約197.0℃の吸熱ピーク;または
    d.DSCにより決定される通りの約95.2℃、約134.1℃および/または約200.9℃の吸熱ピーク、
    を有することを特徴とする、請求項2~7のいずれか1項に記載の結晶体。
  9. 結晶体が、図1B、図1C、図1Dまたは図1Eに実質的に示される通りのTGAグラフを有することを特徴とする、請求項2~8のいずれか1項に記載の結晶体。
  10. 結晶体が、
    a.TGAにより決定される通りの約26.5℃から約150.0℃への加熱後に約5.21%の重量損失;
    b.TGAにより決定される通りの約27.0℃から約110.0℃への加熱後に約5.04%の重量損失;
    c.TGAにより決定される通りの約30.0℃から約150.0℃への加熱後に約10.32%の重量損失;または
    d.TGAにより決定される通りの約27.0℃から約150.0℃への加熱後に約7.37%の重量損失、
    を示すことを特徴とする、請求項2~9のいずれか1項に記載の結晶体。
  11. 結晶体が、図1Fに実質的に示される通りのDVSグラフを有することを特徴とする、請求項2~10のいずれか1項に記載の結晶体。
  12. 結晶体が、リン酸塩水和物である、請求項2~11のいずれか1項に記載の結晶体。
  13. 結晶体が、リン酸塩であって、約3重量%の水分含量を有する、請求項2~12のいずれか1項に記載の結晶体。
  14. 結晶体が、フマル酸塩の結晶体である、請求項1に記載の結晶体。
  15. 結晶体が、
    a.約8.47°、約10.51°、約13.98°、約23.70°および約24.43°の角度2θでのピーク;
    b.約8.47°、約9.37°、約10.51°、約13.98°、約16.20°、約17.26°、約23.70°、約24.01°、約24.43°および約25.59°の角度2θでのピーク;または
    c.約6.87°、約8.47°、約9.37°、約10.51°、約12.20°、約12.63°、約13.34°、約13.98°、約16.20°、約17.26°、約18.11°、約18.72°、約19.42°、約20.46°、約21.87°、約22.15°、約23.70°、約24.01°、約24.43°および約25.59°の角度2θでのピーク、
    を含むXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項14に記載の結晶体。
  16. 結晶体が、約8.47°および約9.37°の角度2θでのピークを含むXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項14または15に記載の結晶体。
  17. 結晶体が、約8.47°の角度2θでのピークを含むXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項14~16のいずれか1項に記載の結晶体。
  18. 結晶体が、図2Aに実質的に示される通りのXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項14~17のいずれか1項に記載の結晶体。
  19. 結晶体が、図2Bに実質的に示される通りのDSCグラフを有することを特徴とする、請求項14~18のいずれか1項に記載の結晶体。
  20. 結晶体が、DSCにより測定される通りの約95.4℃の吸熱ピークを有することを特徴とする、請求項14~19のいずれか1項に記載の結晶体。
  21. 結晶体が、図2Bに実質的に示される通りのTGAグラフを有することを特徴とする、請求項14~20のいずれか1項に記載の結晶体。
  22. 結晶体が、TGAにより測定される通りの約26.0℃から約125.0℃への加熱後に約13.02%の重量損失を示すことを特徴とする、請求項14~21のいずれか1項に記載の結晶体。
  23. 結晶体が、1,5-ナフタレンジスルホネート塩の結晶体である、請求項1記載の結晶体。
  24. 結晶体が、
    a.約15.87°および約23.85°の角度2θでのピーク;
    b.約12.58°、約15.87°、約16.77°、約23.85°および約31.95°の角度2θでのピーク;または
    c.約3.17°、約12.58°、約15.87°、約16.77°、約18.78°、約23.85°、約25.30°、約27.34°、約29.61°、約31.95°、約38.05°および約38.63°の角度2θでのピーク、
    を含むXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項23記載の結晶体。
  25. 結晶体が、約12.58°および約15.87°の角度2θでのピークを含むXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項23または24に記載の結晶体。
  26. 結晶体が、約12.58°の角度2θでのピークを含むXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項23~25のいずれか1項に記載の結晶体。
  27. 結晶体が、図3Aに実質的に示される通りのXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項23~26のいずれか1項に記載の結晶体。
  28. 結晶体が、図3Bに実質的に示される通りのDSCグラフを有することを特徴とする、請求項23~27のいずれか1項に記載の結晶体。
  29. 結晶体が、DSCグラフにより決定される通りの約103.4℃の吸熱ピークを有することを特徴とする、請求項23~28のいずれか1項に記載の結晶体。
  30. 結晶体が、図3Bに実質的に示される通りのTGAグラフを有することを特徴とする、請求項23~29のいずれか1項に記載の結晶体。
  31. 結晶体が、TGAにより決定される通りの約23.0℃から約150.0℃に加熱した後に約11.11%の重量損失を示すことを特徴とする、請求項23~30のいずれか1項に記載の結晶体。
  32. 結晶体が、リン酸塩のイソプロピルアルコールおよび水の混合溶媒和物の結晶体である、請求項1記載の結晶体。
  33. 結晶体が、約4.14°、約20.02°、約21.57°、約6.64°および約25.22°の角度2θでのピークを含むXRPDパターン、または図4に実質的に示される通りのXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項32記載の結晶体。
  34. 結晶体が、約4.14°および約6.64°の角度2θでのピークを含むXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項32または33に記載の結晶体。
  35. 結晶体が、約4.14°の角度2θでのピークを含むXRPDパターンを有することを特徴とする、請求項32~34のいずれか1項に記載の結晶体。
  36. 結晶体が、約0.5重量%未満の水分含量を有する、請求項1~31のいずれか1項に記載の結晶体。
  37. 結晶体が、無水物である、請求項1~31のいずれか1項または請求項36に記載の結晶体。
  38. 結晶体が、約0.5重量%未満の水分含量を有する、請求項1~35のいずれか1項に記載の結晶体。
  39. 結晶体が、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、約8、約8.5、約9、約9.5または約10重量%の内の1つ、あるいは前記値のいずれか2つの間の範囲の水分含量(重量%)を有する、請求項1~35のいずれか1項に記載の結晶体。
  40. 溶媒中で(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸およびリン酸の混合物を調製する工程を含む、請求項2~13のいずれか1項に記載の結晶体を製造する方法。
  41. 溶媒が、アルコールを含む、請求項40に記載の方法。
  42. 溶媒が、エタノールを含む、請求項41に記載の方法。
  43. 方法が、室温で行われる、請求項39~41のいずれか1項に記載の方法。
  44. 混合物を、1以上の温度サイクルに付する工程を更に含む、請求項39~41のいずれか1項に記載の方法。
  45. (S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸の両性イオン(ZI)を結晶体に変換する工程を含む、請求項2~13のいずれか1項に記載の結晶体を製造する方法。
  46. (S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸ZIを結晶体に変換する工程が、溶媒中で(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸ZIおよびリン酸を混合する工程を含む、請求項45に記載の方法。
  47. 溶媒が、アルコールを含む、請求項46に記載の方法。
  48. 溶媒が、メタノールおよびエタノールの混合物を含む、請求項46または47に記載の方法。
  49. メタノールとエタノールの割合が、約1:4(v/v)である、請求項48に記載の方法。
  50. ベンジル(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタノエートの塩酸塩を、(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸のZIに変換する工程を更に含む、請求項45~49のいずれか1項に記載の方法。
  51. 塩酸塩が、二塩酸塩である、請求項50に記載の方法。
  52. 溶媒中で(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸およびフマル酸の混合物を調製する工程を含む、請求項14~22のいずれか1項に記載の結晶体を製造する方法。
  53. 溶媒が、ケトン、水またはその混合物を含む、請求項52に記載の方法。
  54. 溶媒が、アセトンおよび水の混合物を含む、請求項53に記載の方法。
  55. アセトンと水の比が、約19:1(v/v)である、請求項54に記載の方法。
  56. 混合物を、1以上の温度サイクルに付する工程を更に含む、請求項52~55のいずれか1項に記載の方法。
  57. 請求項23~31のいずれか1項に記載の結晶体を製造する方法であって、溶媒中で(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸および1,5-ナフタレンジスルホン酸の混合物を調製する工程を含む、方法。
  58. 溶媒が、アセテートを含む、請求項57に記載の方法。
  59. 溶媒が、酢酸エチルを含む、請求項58に記載の方法。
  60. 方法が、室温で行われる、請求項57~59のいずれか1項に記載の方法。
  61. 請求項32~35のいずれか1項に記載の結晶体を製造する方法であって、イソプロピルアルコールを含む溶媒中で(S)-4-((2-メトキシエチル)(4-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジン-2-イル)ブチル)アミノ)-2-(キナゾリン-4-イルアミノ)ブタン酸およびリン酸の混合物を調製する工程を含む、方法。
  62. 少なくとも1つの溶媒および周囲空気が、請求項24または25の結晶体に水を導入するために有効な水を含む、請求項61に記載の方法。
  63. 溶媒が、メタノールを含む、請求項62に記載の方法。
  64. 方法が、室温で行われる、請求項61~63のいずれか1項に記載の方法。
  65. 結晶体を、約0.5重量%未満の水分含量で製造することを含む、請求項39~64のいずれか1項に記載の方法。
  66. 方法が、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、約8、約8.5、約9、約9.5または約10重量%の内の1つ、あるいは前記値のいずれか2つの間の範囲の水分含量(重量%)を有する結晶体を製造する工程を含む、請求項39~64のいずれか1項に記載の方法。
  67. 方法が、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、約8、約8.5、約9、約9.5または約10重量%の内の1つ、あるいは前記値のいずれか2つの間の範囲の水分含量(重量%)を有する結晶体を製造するのに有効な加湿工程を含む、請求項66に記載の方法。
  68. 請求項1~38のいずれか1項に記載の結晶体、および医薬的に許容し得る担体または賦形剤を含む、医薬組成物。
  69. 請求項1~38のいずれか1項に記載の結晶体を含む、キット。
  70. 線維性疾患を治療するための指示書を更に含む、請求項69に記載のキット。
  71. 治療上の有効量の請求項1~38いずれか1項に記載の結晶体を、個体に投与する工程を含む、治療が必要な個体における線維性疾患の治療方法。
  72. 線維性疾患が、肺線維症、肝線維症、皮膚線維症、心臓線維症、腎線維症、胃腸線維症、原発性硬化性胆管炎または胆汁性線維症である、請求項71に記載の方法。
  73. 線維性疾患が、肝線維症、心臓線維症、原発性硬化性胆管炎または胆汁性線維症である、請求項72に記載の方法。
  74. 請求項1~38のいずれか1項に記載の結晶体を個体に投与する工程を含む、個体におけるαvβインテグリンを阻害する方法。
  75. 請求項1~38のいずれか1項に記載の結晶体を細胞に投与する工程を含む、細胞におけるTGFβ活性化を阻害する方法。
  76. 線維性疾患の治療のための医薬品製造における、請求項1~38のいずれか1項に記載の結晶体の使用。
  77. αvβインテグリンを阻害するのに有効な量の結晶体と接触させる工程を含む、αvβインテグリンを阻害する際に使用するための、請求項1~38のいずれか1項に記載の方法。
  78. 個体における少なくとも1つインテグリンの活性を調節する方法であって、個体における少なくとも1つインテグリンの活性を調節するのに有効な量の請求項1~38のいずれか1項に記載の結晶体を個体に投与する工程を含み、前記少なくとも1つのインテグリンが、少なくとも1つのαβインテグリンおよびαvβインテグリンを含む、方法。
  79. 個体におけるαβインテグリンおよびαvβインテグリンの1つまたは両方の活性を阻害する工程を含む、請求項78記載の方法。
  80. 個体が、以下:特発性肺線維症(IPF)、間質性肺疾患、放射線誘発性肺繊維症、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アルコール性肝疾患誘発線維症、アルポート症候群、原発性硬化性胆管炎(PSC)、原発性胆汁性胆管炎、胆道閉鎖症、全身性硬化症関連間質性肺疾患、強皮症、糖尿病性腎症、糖尿病性腎臓病、巣状分節性糸球体硬化症、慢性腎臓病およびクローン病からなる群から選択される繊維製疾患のリスクを有するか、またはリスクが存在する、請求項78または請求項79に記載の方法であって、該方法が、個体におけるαβインテグリンおよびαvβインテグリンの1つまたは両方の活性を阻害することにより、個体における線維性疾患を治療する工程を含む、方法。
  81. 個体がNASHの治療を必要としており、個体に投与される結晶体の量が、少なくともαβインテグリンの活性を阻害するのに有効な量であって、この活性を阻害することにより個体のNASHが治療される、請求項78または請求項79に記載の方法。
  82. 個体がIPFの治療を必要としており、個体に投与される結晶体の量が、少なくともαvβインテグリンの活性を阻害するのに有効な量であって、この活性を阻害することにより個体のIPFが治療される、請求項78または請求項79の方法。
  83. 個体がPSCの治療を必要としており、個体に投与される結晶体の量が、少なくとも1つのαvβインテグリンおよびαβインテグリンの活性を阻害するのに有効な量であって、この活性を阻害することにより個体のPSCが治療される、請求項78または請求項79の方法。
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