JP2023548820A - 体積ブラッググレーティングにより広帯域レーザビームをスペクトル結合するための装置 - Google Patents

体積ブラッググレーティングにより広帯域レーザビームをスペクトル結合するための装置 Download PDF

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Abstract

複数のビームをスペクトル結合するように構成されるビーム結合器が、同一に構成されたTVBGの少なくとも1つの対を含む。TVBGは、光路に沿って離間され、それぞれの「+」および「-」のブラッグ角で並べられる。上流のTVBGは、ブラッグ角の一方においてそのTVBGに入射する第1のビームを、このビームのスペクトル成分が互いから発散することで上流のTVBGの出力において扇形ビームを定めるように回析する。回析された第1のビームを下流のTVBGへと他方のブラッグ角で放つと、そのスペクトル成分が再び回析されるが、上流のTVBGによって提供される方向とは反対の方向で回析される。したがって、それぞれのTVBGにおける分散効果が互いを相殺することになる。他のビームが下流のTVBGに入射してそのTVBGによって伝送され、そのTVBGは、二度回析されたビームと伝送されたビームとを平行結合ビームへと結合する。

Description

本開示は、レーザビーム結合技術に関する。詳細には、本開示は、高出力広帯域レーザビームを高出力高輝度広帯域平行ビームへとスペクトル結合する複数の伝送体積ブラッググレーティングのシステムに関する。
数多くの産業用途および軍事用途が高出力レーザビームを必要としている。典型的には、高出力の単一モード(SM: Single Mode)および低モード(LM: Low Mode)のレーザビーム、つまり、高品質のレーザビームが、様々な用途に向けて特に求められている。しかしながら、非線形効果および熱効果が、狭い帯域幅(最大3nm)を伴う独立したSMレーザの出力を約1kWに制限してしまっており、一方で、広い帯域幅(4~10nm)を伴うSMレーザは、10kWまで出力することができる。限られた拡張性は様々な理由を有し、それらの理由には、数ある中でも、有限のポンプ輝度、限られたドーピング濃度、および非線形効果がある。SMファイバレーザの導波路設計によって、ラマンおよびブリルアンの非線形効果の有害な効果をいくらか軽減することができ、これは拡張性の限界を高めるが、ファイバ芯の直径は、この限界を交渉の余地なく下げてしまう。
高出力の限界は、それぞれのファイバレーザからの2つ以上のSM出力が一体に結合される場合、はるかにより高くなることができる。ビーム結合の様々な方法には、数ある中でも、コヒーレントビーム結合(CBC: Coherent Beam-Combining)技術およびスペクトルビーム結合(SBC: Spectral Beam-Combining)技術がある。
CBCは、相互にコヒーレントなビーム、つまり、それぞれの波の間での位相差が一定となるように同じ波長で伝搬するビームによって、実現される。この技術は、出力されたビーム同士の間に建設的な干渉を提供するように、それぞれの発生源からのSMビームの相対位相を制御することを必要とする。位相制御は、安定したコヒーレント付加を提供する能動的または受動的なフィードバックを含む。しかしながら、必要とされる制御は、CBCシステムの構造上の複雑さを増加させてしまう。
SBCまたは波長ビーム結合は、位相を制御する必要のないインコヒーレントビーム結合技術である。SBCの目標は、それぞれの異なる波長で伝搬する2つ以上の高出力レーザビームを、高出力を有するだけでなく、空間輝度を決定するビーム品質を保持している結合ビームへと結合することである。したがって、スペクトルが広がるため、体積ブラッググレーティング(VBG)に基づくスペクトル結合システムにおけるスペクトル輝度が低下する一方で、空間輝度はビームを非共振波長で伝送し、ビームを共振(ブラッグ)波長で回析することで増加し、これは後で詳細に説明される。上記のことに基づいて、CBCに対するSBCの主な利点は、個々のビームの位相を監視および調整する必要がないことによる構造上の簡潔さである。
CBSとSBCとの両方が、数ある中でも、プリズム、表面回析格子、および体積ブラッググレーティング(VBG)を含め、スペクトル分散光学要素を用いる。プリズムおよび表面回析格子は、これらの要素の角分散が屈折または回析の平面における発散の劇的な増加をもたらすため、狭帯域レーザ発生源の使用を必要とする。それでもなお、先に言及されているように、狭帯域レーザは、限られた出力のビームを出力する。例えば2~100kWといったより高い出力を得るためには、多くの数のSM狭帯域レーザが同時に動作しなくてはならない。しかしながら、複数のレーザのシステムは、多くの光学的および寸法上の問題を有する。
VBGが、kWレベルの出力負荷の下で良好に機能することが知られている光熱屈折性(PTR: Photo-Thermo-Refractive)ガラスに記録され得る。これらの格子の製作は、干渉縞パターンをホログラフィックで記録することを含む。露出されたガラス試料の熱処理が、その内部に永久的で空間的な屈折率変調(RIM: Refractive Index Modulation)を作り出す。
VBGにおける光の回析は、共振(ブラッグ)波長と、「+」および「-」のブラッグ角として知られている2つの特定の入射角とにおいてのみ起こる。これらの条件はブラッグ条件として知られている。VBGの回析効率の入射角および波長への依存は、図1Aおよび図1Bに示されているように、ゼロによって分けられた中心の丸い突出部分16といくつかの側方の丸い突出部分18とを有する。ブラッグ波長(例えば、1075nm)におけるビームがブラッグ角のうちの1つにおいてこの格子に入射する場合、VBGはこれを最大回析効率で回析する。スペクトルのゼロのうちの1つに対応する、例えば1069.3nmの波長においてといった他のビームが、1075nmの波長についての他のブラッグ角でVBGを照らすとき、VBGは、このビームを、回析した1075nmのビームと同じ方向に伝送する。
図1Aおよび図1Bのそれぞれのグラフは、1.5μmの周期Λおよび1mmの厚さで設計されたVBGを示している。見て取れるように、図示されているVBGは、32.6°(空気におけるブラッグ角)において放たれる1075nm(ブラッグ波長または共振波長)での放射について、100%の回析効率を有する。スペクトルパターンと角度パターンとの両方が、回析効率スペクトルの中心の丸い突出部分16と、最小の回析効率に対応するゼロによって分けられるいくつかの側方の丸い突出部分18とを有する。全幅半値(FWHM)波長および角度選択性はそれぞれΔλ=5.2nmおよびΔθ=1.8mradである。VBG特性のモデル化は、レーザ技術における当業者にはよく知られている結合波理論に基づく。
2つの基本的な種類のVBG、すなわち、伝送VBG(TVBG)および反射VBG(RVBG)があり、両方ともブラッグ条件を満たす光の回析を提供する。TVBGとRVBGとは、ビームを結合する異なる能力を有する。標準的なRVBGは、広帯域で高出力なレーザシステムについてRVBGの有用性を制限するナノメートルの小さい端数を超えない分光幅を伴う狭帯域ビームだけを効果的に結合する。
RVBGとは対照的に、TVBGは、2~10kWのSMビームを1μmの波長範囲で出力するSMファイバレーザについて特に典型的である3nm超から10nm(およびより大きい)までの範囲である広い分光幅を有する放射を効果的に回析することができる。前述のことに基づいて、高出力で広い分光幅の放射を回析するTVBGの能力は、高出力広帯域ビームを結合するために、この種類の格子を特に魅力的にさせる。TVBGが、1つのビームを(+)のブラッグ角などにおいて最大効率で回析し、他のビームを反対の(-)のブラッグ角で伝送する場合、回析されたビームと伝送されたビームとは、結合平行高輝度ビームへと合わさる。
図2は、λ1の波長について「+」および「-」のブラッグ角で同じ側に入射するそれぞれ2つの異なる波長λ1、λ2での2つのレーザビーム12および14を結合するTVBG10の動作を示している。図1Aにおける1075nmに対応するλ1の波長におけるビーム12は、格子と共振しており、ほとんどが回析される(ブラッグ角の2倍で偏向させられる)。1069.3nmといった第2のλ2における第2のビーム14は、回析効率曲線の第1の最小値(またはゼロ)にあり、最小限の損失でTVBG10を通過する。別の言い方をすれば、TVBG10は、ビーム14を有意に回析しないが、ビーム14を伝送する。理想的には、回析されたビーム12と、伝送されたビーム14とは、重ねられ、近くの光学場と遠くの光学場との両方において共線的となり、つまり、単一の出力の平行にされた空間的に輝くビーム20へと合わされる。しかし、回析されたビーム12は、両矢印15によって示され、以下において説明されているように、出力において扇形に広げられるため、現実は異なる。
しかしながら、広帯域ビームを結合するためにTVBGを使用することは、いくつかの問題を提起する。これらの問題のうちの少なくともいくつかの根源は、ビーム発散である。ビーム発散は、ビームの出力密度と結合ビームの空間輝度とを低下させる。下記は、TVBGによって回析されたビームを発散させる物理的現象を説明している。
当業者が知っているように、あらゆる格子は、図3に示されている角分散を導入する。実際、角分散は、そのまさにスペクトル選択性のため、おそらくあらゆる種類の格子の最も魅力的な特徴のうちの1つである。スペクトル選択性の本質を理解するために、ブラッグ角においてTVBG10に入射するビーム12など、ブラッグ波長における単一の多色平行ビームを考える。多色ビーム12は、中心波長λ1B(ブラッグ波長)と、若干ずれたスペクトル成分λ1Lおよびλ1S(それぞれ、長い波長および短い波長)から成る。入射ビームにおけるすべてのスペクトル成分は平行であるが、TVBG10がビーム全体を回析し、異なる波長λ1L、λ1S、およびλ1Bがそれぞれの異なる角度で偏向させられる。λ1Sとλ1Lとの両方のスペクトル成分が、それぞれ共振ブラッグ成分から発散する。異なる波長を認識するための格子のこの能力が、格子を様々な用途にとって非常に魅力的にさせている。
しかしながら、格子の上記の特徴は、格子が広帯域ビーム結合器として機能するときには望ましくない。確かに、格子のスペクトル選択性はなおもビーム結合にとって重要であり、回析されたビームが発散するという事実は、以下の理由のため、本発明の目的にとって非常に望ましくない。分岐または扇形のビームは、より低い空間輝度を有する。それでもなお、多くの産業用途が、すべて平行であるスペクトル成分によって特徴付けられる高い空間輝度のビーム、つまり、平行にされたほぼ回析の制限されたビームを必要としている。
TVBGと関連付けられる他の問題は、ビームの発散に影響する熱レンズ現象である。高出力のレーザビームがVBGを通じて伝搬するとき、TVBGはビームを一部吸収し、それによって光エネルギーを放出してTVBGを加熱する。加熱は、屈折率の変化およびPTRガラスの膨張をもたらす。TVBGにおける温度分布は均一ではなく、これはレンズの形成をもたらす。したがって、この現象は熱レンズとして知られている。
熱レンズは、中心領域において最も高い出力密度を有し、翼状領域において低い出力密度を有する回析されたビームの発散および品質を歪める。レンズを補償するために、様々な位相マスクが成功裏に使用されている。しかしながら、知られている位相マスクはすべて単色性であり、広帯域ビームを効果的に成形することができない。
広帯域ビームを結合するために使用されるTVBGと関連付けられるなおも他の問題は、スペクトルチャンネル同士またはビーム同士の間の漏れである。図2に戻ると、伝送されたビーム14、つまり、回析されることなく伝搬するべきであるビームが、なおも部分的に回析されるとき、漏れが生じる。それを回避するために、TBG10の分光幅は、広帯域ビーム12を回析させるが、ビーム14を回析させないだけの広さでなければならない。そのために、より広いスペクトル範囲へと広がる図1Aの側方の丸い突出部分18は、いくらか抑制されるべきであり、より良くは完全に除去されるべきである。側方の丸い突出部分の振幅は、PTR媒体の体積における屈折率変調(RIM)の均一な分布を伴うVBGに固有である。スペクトルチャンネル同士の間の相当の漏れを回避するために、スペクトルチャンネル同士の間の距離は、少なくとも3Δλでなければならない。これは、多くの産業用途にとって重要であるYb添加ファイバレーザについてだけでなく、Cr、ガスダイオードレーザについても、最大で3~4つのチャンネル/レーザ発生源が効果的なSBCのために使用され得ることを意味する。しかしながら、発生源の限られた数は、TVBGの出力の拡張性を狭めてしまう。拡張性の同じ問題は、ファイバ、バルク固体状態、半導体、およびガス放出器など、他のレーザ発生源についても明らかである。
PCT/US21/16588
前述のことに基づいて、広帯域ビームを多重化して、結合高出力高輝度平行ビームへと結合するためにSBC技術を利用して、TVBGに基づくビーム結合器であって、
回析されたビームにおける角分散の効果を最小限にし、または好ましくは排除し、
レンズ効果を最小限にし、
複数の広帯域ビーム(またはチャンネル)同士の間の漏れを最小限にする
ように構成されるビーム結合器を有することが望まれる。
開示されている結合器は、前述の問題に対処し、既存の必要性を満たす。本発明の構造は、高出力広帯域ビームを、結合された広帯域で複数KWの平行出力のビームへと合わせるビーム結合器として機能する同一に構成されたTVBGの少なくとも1つの対を備える。
本発明の構造は、TVBGの角分散を補償するように構成される。角分散を取り扱う概略のいくつかは、2つの同一の構造とされた標準的なTVBGの1つまたは複数の対にそれぞれ基づかれる。各々の対のTVBGは、光路に沿って離間され、それぞれの「+」および「-」のブラッグ角で並べられる。上流のTVBGは、例えば「+」のブラッグ角で入射する第1のビームを回析する。固有の角分散のため、ビームのスペクトル成分は、TVBGの出力において発散する。回析された第1のビームを下流のTVBGへと「-」のブラッグ角で放つと、そのスペクトル成分が再び回析されるが、上流のTVBGによって提供される方向とは反対の方向で回析される。したがって、それぞれのTVBGにおける分散効果が互いを相殺することになる。これによって、下流のTVBGは、複数KWの平行広帯域出力ビームを、上流のTVBGに入射するビームの入射ブラッグ角と同じ角度で出力することが可能となる。
したがって、下流のTVBGは、回析された第2の伝送された広帯域ビームのための結合TVBGとして機能する。第2のビームは、第1のビームのブラッグ波長と異なる波長において中心付けられ、第2のビームを伝送する下流のTVBGに直接的に入射する。二度回析された第1のビームと、伝送された第2のビームとは、近くの光学場と遠くの光学場との両方において互いと重なり、出力の空間的に輝く広帯域平行ビームへと合わさる。当業者は容易に理解するように、TVBGの並べられる対の数は、1つだけの対に限定されず、複数の広帯域ビームが最も下流のTVBGにおいて最終的に互いに重なり、単一の高輝度高出力結合ビームを出力するように位置決めされる複数の対を備えることができる。
なおも他の概略は、いくつかの標準的なTVBGを単一のガラス板において記録することを可能にするPTRガラスを利用する。TVBGは、板の中で互いと完全に重なる一方で、光学的には独立している。したがって、この最も単純な概略は、互いからずれているブラッグ波長においてそれぞれのビームを回析する2つの上流の「-」および「+」のTVBGを有する。したがって、回析されたビームは、同じガラス板に書かれたそれぞれの「+」および「-」の下流のTVBGに入射する。両方の下流のTVBGのゼロに対応する第3のビームは、そのTVBGによって伝送される。二度回析されたビームと、伝送されたビームとは、単一の高出力広帯域平行出力ビームを形成するようにPTRガラスを出る間に互いと重なる。
漏れの問題に対処する本開示の態様は、側方の丸い突出部分の抑制をもたらす格子ベクトルに対して垂直な方向において、RIMの特定の(例えば、ガウス)プロファイルを形成することを含む。具体的には、開示されているTVBGは、側方の丸い突出部分のほとんど完全な抑制を可能にする最適化されたアポディゼーション(または空間的に非均一な結合)のプロファイルで構成され、これは、チャンネル間の距離の縮小をもたらし、そのためこれらのチャンネルの数の増加をもたらすことができる。
本開示の他の態様は、先に開示されている広帯域ビーム結合器において、熱レンズ補償を取り扱っている。熱レンズ現象を最小限にする概略のうちの1つは、できるだけ最小限の厚さで構成される本発明の結合器を備える。最小限の厚さは、放射の吸収を低減することで熱の発生を制限し、表面への熱伝導を加速し、光路を短縮し、レンズの焦点距離を増加させる。
TVBGにわたる温度勾配を最小限にする他の概略は、ガウス強度分布が平坦な上部強度分布に変換されるように、SM広帯域ビームを成形することに基づく。SMビームの中心領域と翼状領域との間の出力密度勾配がより小さくなると、格子における熱発生がより均一になる。平坦な上部のビームは、ガウスビームのピーク出力の約半分であるビームの断面を通じた実質的に一定の出力密度を有する。しかしながら、平均出力は実際には同じである。
これらのビーム成形の概略のうちの1つは、結合TVBGから下流において光路に沿って位置決めされる専用PTRガラス板において作り出されたホログラフィック無彩色位相マスクで構成された本発明の結合器を含む。知られている単色マスクと対照的に、ホログラフィックマスクは広帯域ビームで効果的に動作する。両方のTVBGとマスクとを同じPTR板に有することが可能である。
この態様の他の概略によれば、先に検討されている態様に開示されているビーム結合器は、広帯域SMビームを伝送しつつ光学渦(ラゲールガウシアンビーム)へと変換する別のホログラフィック位相マスクを追加的に備える。変換されたビームが回析されたビームと合わされるとき、結合ビームの放射強度分布は平坦な上部のプロファイルを取る。
これらの例の態様および実施形態のなおも他の態様、実施形態、および利点は、後で詳細に開示されている。さらに、上記の情報と下記の詳細な説明との両方とも、様々な態様および実施形態の単なる図示の例であり、請求された態様および実施形態の性質および特性を理解するための概要または構想を提供するように意図されている。先に開示されている態様のいずれかを示すそれぞれの概略の特徴は、2つの他の開示されている上記の態様を表す概略のいずれかに完全に組み込むことができる。
上記の特徴および他の特徴は、一定の縮尺で描かれていない添付の図を参照することでより明らかとなる。図は、様々な態様および概略の図示およびさらなる理解を提供し、本明細書の一部を構成するが、何らかの具体的な概略または態様の制限を表してはいない。図面において、様々な図において現れる各々の同一またはほとんど同一の構成要素は、同様の符号によって指示されている。明確性の目的のために、すべての構成要素が同じ符号を有しているとは限らない。
波長についての、例示のTVBGの回析効率の依存性を示す図である。 入射角についての、例示のTVBGの回析効率の依存性を示す図である。 単一のTVBGによるスペクトル結合の図である。 図2のTVBGによって回析された多色ビームのスペクトル構成要素の角分散の図である。 組み合わせで多色ビームのスペクトル成分の角分散を排除する、2つの連続して位置決めされたTVBGを含む本発明の概略の図である。 波が正のブラッグ角においてTVBGに入射している状態での多波長平面波回析の光線追跡の図である。 1075nmの波長についてのブラッグ角における励起のための波長についての、図5のTVBGにおける回析角の依存性を示す図である。 波が負のブラッグ角においてTVBGに入射している状態での多波長平面波回析の光線追跡の図である。 2つの連続した図5および図7のそれぞれのTVBGにおける多波長平面波回析の光線追跡の図である。 本発明の概念による、2つの広帯域高出力ビームを単一の広帯域高出力高輝度平行出力ビームへと結合するように構成されたある例示の光学的概略の図である。 複数の広帯域高出力ビームを単一の広帯域高出力平行出力ビームへと結合するように構成された他の例示の光学的概略の図である。 多重化TVBGで複数の広帯域高出力ビームを単一の広帯域高出力平行出力ビームへと結合するように構成されたなおも他の例示の光学的概略の図である。 図4または図8の第1のTVBGにおける「+」のブラッグ回析の後のスーパールミネッセントダイオードビーム(M=1)の実験的に得られた発散の図である。 図4または図8の連続した第1のTVBGにおける「+」のブラッグ回析および第2のTVBGにおける「-」のブラッグ回析の後のスーパールミネッセントダイオードビーム(M=1)の実験的に得られた発散の図である。 ガウス関数でモデル化されたYb添加ファイバレーザの典型的な高出力SMビームの発光スペクトルの図である。 1060nm、1070nm、および1080nmのそれぞれの波長におけるビームを結合するように構成された図4~図10の本発明のビーム結合器の図である。 図14Aの本発明の結合器のそれぞれの上流の格子および下流の格子の異なる中心波長および回析効率スペクトルによる、図13の3つのレーザ発生源の発光スペクトルの図である。 均一なアポダイズされたTVBGについての、入射角における回析効率の依存性を示す図である。 回析の水平平面(M)および鉛直平面(M)におけるTVBGによって回析された1KWのSMビームの品質の図である。 高出力広帯域ビームによってTVBGを結合するときに生成される熱レンズの望ましくない効果を補償するためのホログラフィック無彩色位相マスクで構成された図4~図12および図14Aの本発明の結合器の図である。 結合TVBGにおける誘導された熱レンズの有害な影響を最小限にするために、ガウスビーム(TEM00)を平行光学渦へと変換するための1つまたは複数のホログラフィック位相マスクで構成された図4~図12および図14Aの本発明の結合器の図である。 回析されたガウスビームと伝送された渦ビームとを多重化する結合TVBGにおける放射強度分布プロファイルの図である。 TVBGの厚さについての、TVBGの100%の回析効率のために必要とされるRIMの依存性を示す図である。
図4~図13は、角分散、つまり、波長における回析角の依存性に対処する概略と、スペクトルビーム結合におけるその役目とをそれぞれ示している。角分散はVBGの固有の特性である。物理的に、角分散は、VBGにおいて回析された多色ビームの増加した発散、延いては低下したスペクトル輝度に関与している。VBGが複数の広帯域ビームを多重化するビーム結合器として動作するとき、角分散は結合ビームの輝度に有害に影響を与える。広帯域ビームは、例えばファイバレーザを含め、高出力レーザと典型的には関連付けられる。それでもなお、開示されている主題は、他の種類のレーザに十分に適用可能である。SMレーザがここでは特に興味のあるものであるが、本発明の概念は多モード(MM)レーザも網羅することは、留意されたい。
特に図4を参照すると、VBGの角分散を排除するための本発明の基本的な概略は、2つの同一の周期的な「+」および「-」のTVBG22、24をそれぞれ含む。TVBGは、平行にされた広帯域ビーム28、つまり扇形にされていない広帯域ビーム28を出力するために、光路に沿って連続的に並べられる。出力ビーム28が、正のブラッグ角において上流のTVBG22に入射する入力多色ビーム25と平行に伝搬することに留意されたい。
図示されている概略は、以下の手法で動作する。入射ビーム25は、初めに回析され、上流のTVBG22へと結合する。TVBG22の角分散は、格子の出力において、スペクトル成分26を扇形に広げてしまう。見て取れるように、実線の中心ブラッグ波長がブラッグ角の2倍で回析され、扇形のビーム26の長い/破線および短い/点線の波長(またはスペクトル成分)が、ブラッグ角に対してそれぞれの異なる角度で出力される。扇形のビーム26は、負のブラッグ角で下流のTVBG24にさらに入射する。結果として、下流のTVBG24は、それぞれの長い波長および短い波長が上流のTVBG22において回析された角度を反転し、平行広帯域ビーム28を出力する。別の言い方をすれば、それぞれのTVBG22、24における角分散の効果が互いを相殺する。回析の平面における平行出力ビーム28の幅は、TVBGにおいて異なるスペクトル成分が異なる横変位を有するため、入射ビーム25の幅より大きい。しかしながら、幅の増加は、後で詳細に説明されるように、光出力密度がビーム28の遠距離場において低減しないため、標的に顕著な影響を与えない。
角分散と、角分散を補償するための機構とのより詳細な説明は、図5~図8を参照して検討される。具体的には、図5および図7は、図4のそれぞれのTVBG22および24における多波長平面波の回析について光線追跡を示している。単純とするために、TVBG22、24はそれぞれ、格子ベクトル(K)が面法線に対して垂直である対称的なVBGである。格子ベクトルKは、格子の方向および周期を表している。当業者は、格子ベクトルが表面に対して垂直でなく、無作為の角度で傾斜されてもよいことを、容易に理解するものである。VBGにおける角分散現象は、最も知られている法則の1つ、つまり、入射角が反射の角度に等しいということに従う反射の法則に、おそらくある意味では従わない。対照的に、ここでは、TVBGに入射するビームにおけるスペクトル成分は、すべて互いと平行になる一方で、それぞれの異なる角度で発散し、出力ビームに扇形の形態を提供する。
図5は、205~3500nmの波長範囲から選択されたブラッグ条件(λ,K)、より長い波長(λ,K)、およびより短い波長(λ,K)における共振波長について、上流のTVBG22における正のブラッグ角での回析の光線追跡を示している。Kは格子ベクトルであり、θ-空気における入射角、θim-媒体における入射角、θdB-媒体における共振波長についての回析角(ブラッグ角)、θdLおよびθdS-より長い波長およびより短い波長についての媒体における回析角、θ-空気における出口角、θtm-媒体における伝送角、θ-空気における伝送角であり、A-A線は一定の屈折率の平面である。
正のブラッグ回析は、KとKとの間の角度が正(反時計回り)である回析である。回析角は、格子ベクトルと、具体的な波動ベクトル、つまり扇形ビームとのベクトル和として決定される。対称のVBGについて、ブラッグ波長(実線)についての媒体における入射角と回析角とは等しく、つまり、θim=θdBである。そのため、回析された中心スペクトル成分の出口角、つまりブラッグ波長の出口角は、入射角と等しく、θ=θeBである。同じ平面波で伝搬するが、ブラッグ波長から離調された入射ビーム25のスペクトル成分について、対称は、波動ベクトルの異なる長さのため破壊される。したがって、波長λについてのブラッグ角で励起される離調された波長(より短いλおよびより長いλ)について、それぞれの回析角は入射角と等しくない。したがって、出力ビーム26のスペクトル成分の扇は、波長が増加するにつれてスペクトル成分の伝搬の方向が負の方向(時計回り)に広がる回析の平面において、発散を得る。
図6は、波長においての、1μの周期Λで記録されたTVBG22における回析角の依存性を示している。図示されているグラフでは、縦軸は、共振波長1075nmについての回析角からの偏向(θd,λ-θd,1075)である。見て取れるように、数ナノメートルについての離調は、数ミリラジアンの偏向をもたらす。数ミリメートルを超える直径を伴う高品質のレーザビームについて、回析の限られた発散は1ミリラジアン未満である。グラフは、図5の広帯域SMレーザビーム25を回析するTVBGの角分散がビームの発散を相当に増加させることを明確に示している。
図7は、TVBG24における負の下流のブラッグ角における回析の光線追跡を示している。この図に示されている機構は、図5の機構と同一である。しかしながら、図5と対称的に、ここでの多色入射SMビーム25は、波長が増加するにつれてスペクトル成分26の伝搬の方向が正の方向(反時計回り)に広がる回析の平面において、発散を得る。
図8は、先に開示されている図5および図7のそれぞれの教示の組み合わせに基づく本発明の構造を示している。図8は、負のブラッグ角および正のブラッグ角にそれぞれ対応する2つの連続した同一のVBG22および24によって回析された多波長平面波を示している。示されている構成は角分散を排除し、したがって平行広帯域ビーム28を形成する。図では、ブラッグ条件における共振波長について、波長および格子ベクトルはλおよびKと指示され、より長い波長についてはλおよびKと指示され、より短い波長についてはλおよびKと指示され、Kは格子ベクトルである。
先に言及されているように、本発明の概略は、二度回析されたレーザビームにおけるスペクトル成分の横ウォークオフ(横スペクトルチャープ)と、近距離場における楕円率とを引き起こす。10mmの直径のビームおよび4mradの角分散について、直径は、50mmについての伝搬が0.2mmとなる後に増加する。この効果は、近距離場においてビームの出力密度の小さい減少をもたらす一方で、遠距離場においては出力密度を変化させない。したがって、輝度は変わらないままである。
図9は、図5~図8の教示に基づく本発明の2つのビーム結合器50の基本的な概略を示している。結合器50は、それぞれの高出力レーザ発生源LSおよびLSによって発せられた2つの広帯域ビーム30、32を、λおよびλのそれぞれの中心波長において、平行結合ビーム34へとスペクトル結合する。概略は、2つの同一の連続して位置決めされた上流の格子TVBGB-(22)および下流の格子TVBGB+(24)をそれぞれ含む。ビーム30は、回析の平面において発散を取得するように、ブラッグ角で上流のTVBG22に入射し、λのスペクトル成分の扇形ビームとしてTVBG22を出る。λのスペクトル成分の扇は、ビーム30を反対の角度方向に回析し、ビーム30が上流のTVBGB-22において取得する角分散を相殺する下流のTVBGB+24において、さらに放たれる。
他方のビーム32は、スペクトル成分λを有し、λについての「-」のブラッグ角で入射し、λは、図1Aに示された回析スペクトルにおけるゼロのうちの1つに離調される。そのため、ビーム32は回析なしで格子を通過する。
図9は、すべての他の同様の図のように、横ずれを伴う回析されたビーム30および伝送されたビーム32をそれぞれ示している。しかしながら、両方のビームが近距離場と遠距離場との両方で完全に重なる。結合出力ビーム34(30+32)は、減少したスペクトル輝度によって特徴付けられるが、空間輝度は2倍にされる。
図10は、複数のTVBG22、24、22’、および24’を含む3つのビーム結合器50を示している。TVBGはそれぞれの対で配置されている。一方の対は、上流の「-」のTVBG22および下流の「+」のTVBG24をそれぞれ含み、一方、TVBG B-22’およびTVBG B+24’は他方の対を定めている。
具体的には、ビーム結合器50は、それぞれのλ、λ、およびλの波長において中心付けられる3つの広帯域ビーム42、40、および36をスペクトル結合する。上流のTVBG22および下流のTVBG24は、図9における動作と同一でそれぞれ動作し、TVBG22、24の各々における角分散に影響するビーム40を相殺するように、ビーム40のλにおいて中心付けられる成分を二度回析する。したがって、二度回析された出力ビーム40’は、平行にされ、ビーム40の入射角と同じ角度でTVBG24から下流に伝搬する。ビーム42は、図1AにおけるVBGの回析スペクトルにおいて、ゼロのうちの1つに対応するλに中心付けられるスペクトル成分を有し、したがって、歪みなしでTVBG24を通って伝搬する。ビーム42および40’は、近光学場と遠光学場との両方において互いに重なり、λおよびλの波長から成る第1の広帯域高出力平行出力ビーム34を一緒に定める。
同一のTVBG22’、24’の他方の対も、図9の基本的な概略に従ってそれぞれ動作する。λにおいて中心付けられる第3のビーム36が、負のブラッグ角で上流のTVBG22’に衝突する。一度回析された扇形のビーム36は、下流の(+)TVBG24’において他の回析を受ける。TVBG24’は、λにおける二度回析された平行ビーム36’と、λおよびλにおける広帯域平行ビーム34とを、高輝度で高出力な広帯域平行出力ビーム44へと結合する。第1の対のTVBG22、24と、第2の対のTVBG22’、24’とは、すべて互いと同一であり得る。代替で、第2の対のTVBGは第1の対のTVBGと異なってもよい。例えば、第2の対のTVBGは、第1の対のTVBGに対して若干斜めにされてもよい、または、第1の対のTVBGと比較して異なる周期を有してもよい。
結合されたチャンネルの数、つまり広帯域ビームの数が限られていないことは、図10の概略から明らかである。最終的に、すべてのビームが近距離場と遠距離場との両方で重なる。チャンネルの数における限定は、個々のレーザの分光幅と比較して、レーザ放出媒体の利得スペクトルの全体の幅によって決定される。
図11は、例えば図9に関して、説明された本発明の原理に従って動作するビーム結合器50のなおも他の概略を示している。しかしながら、図9(および図10)と対照的に、この概略は奇数のPTRガラス板を含む。これは、単一のPTRガラス板が複数の格子を受け入れることができるためである。したがって、図示されている概略は、専用のPTR板にそれぞれ記録された2つの上流のTVBG22および22’を含む。しかしながら、それぞれの上流のTVBG22および22’と対にされた下流のTVBG24および24’は、同じPTRガラス板35を共有している。
上流のTVBG22およびTVBG22’は、λおよびλにおいて中心付けられるスペクトル成分のそれぞれのグループを含むそれぞれの広帯域ビーム54、56を回析する。回析されると、λおよびλにおいて中心付けられるスペクトル成分のそれぞれの扇は、下流のPTR板35に衝突する。PTR板35に記録された下流のTBVG24および24’は、それぞれの上流の格子22および22’のブラッグ角と反対のブラッグ角において回析を提供する。結果として、λおよびλにおける平行ビームは、近距離場および遠距離場においてそれぞれ重ねられる。λにおける第3の広帯域ビーム52は、歪みなしで多重化ホログラム35を通って伝搬し、近距離場および遠距離場において二度回析されたビーム54、56と重なる。先に開示されている概略と同様に、TVBGの数は、図示されている3つの格子に限定されない。PTRガラスは2つ以上の格子を受け入れることができるため、単一の多重化TVBGによって結合されるチャンネルの数は、ガラス板における厚さおよび屈折率変調に応じて増加させることができる。先に開示されている概略と同様に、上流の多重化されたTVBGを含むグループの数は、図11に示されたものに限定されず、増加させることができる。
図12Aおよび図12Bは、TVBGの角分散を補償するために、空間的に均一なTVBG(図4および図8)の対の能力を確かにする実験データを示している。データは、図4および図8に示されているように、本発明の構造の連続して位置決めされた(+)上流のTVBGおよび(-)下流のTVBGを通じて伝搬した、品質パラメータM=1(最高品質)を伴う平行ビームを出力するSMスーパールミネッセントダイオードを使用して得られた。TVBGは、2.47μmの周期Λと、1.5mmの厚さとをそれぞれ有する。
特に図12Aを参照すると、上流の「+」TVBGによってXZ平面における入射ビームを回析すると、ビーム品質がM =1.03およびM =2.25に悪化した。見て取れるように、回析されたビームの発散は、格子の欠陥のため、Y方向においてわずかに増加した。しかしながら、回析の平面(X方向)において、回析されたビームは、ビームの品質に有害に影響する著しく大きい発散を呈した。X方向におけるこのような悪化についての理由は、TVBGの角分散の結果である。
図12Bは、一度回析されたビームにおける、下流の「-」のTVBGが有した効果を示している。具体的には、「-」のブラッグ角における回析において、単一モード(SM)イッテルビウム(Yb)ビームなどの二度回析されたビームは、当業者は容易に理解するように、このビームが高品質のものであることを指示するM =1.07およびM =1.08を有した。
TVBGと関連付けられる第2の問題は、チャンネル同士の間の放射の漏れ、つまり、伝送されたビームの一部の回析に起因する。先に検討されているように、TVBGの分光幅は、図13に示されているものなど、広帯域ビームを回析するのに十分な幅でなければならない。具体的には、図13は、どちらかと言えば典型的な高出力でSMのYbファイバレーザの出力の発光スペクトルを示している。漏れは、最大の回析効率の主要な丸い突出部分16の側方に位置する図1Aの側方の丸い突出部分18が、スペクトル的に広がり、伝送されるべき隣接のビームを回析するときに起こる。
図14A~図14Bは、それぞれの1060nm、1070nm、および1080nmの波長において3つのチャンネルを多重化する本発明の結合器50における漏れ機構の図を提供している。この問題は、TVBGの特定のスペクトルに結び付けられる。そのため、ビームの初期の角度の扇を提供する上流の格子(図10)は、簡潔性のために示されていない。第1の下流のTVBG22は、1060nmのチャンネルを回析し、1070nmのチャンネルを伝送し、それらチャンネルは、1060nmおよび1070nmにおける第1の平行結合ビームへと合わさる。1070nmのチャンネルは、すべての3つのビームが全体結合平行ビームに結合されるように、第1の結合ビームを伝送し、1080nmのチャンネルを回析する第2の下流のTVBG24に入射する。先に示されているように、上流のTVBG24を伴う結合器50は、本発明の構造のため、角分散を最小限にする。しかし、角分散は、後で説明されるように、示されている構造で観察される唯一の現象ではない。
図14Bは、図14Aの格子22および24の回析効率スペクトルを示している。明確には、格子は、PTRガラスにおいて、2.05μmの周期および2.37mmの厚さで記録される。実線の曲線は、3.4nmの分光幅を伴うそれぞれのSMのYbレーザの発光スペクトルである(FWHM)。格子は、1060nmおよび1080nmにおいてそれぞれのビームの効率的な回析を提供するために、それぞれの幅広いスペクトルを有する。別の言い方をすれば、1060nmおよび1080nmのチャンネルは、対応する格子のスペクトルの最大回析効率にそれぞれ配置される。1060nmにおけるチャンネルと1070nmにおけるチャンネルとの間、および、チャンネル1080nmとチャンネル1070nmとの間における不必要なクロストークを回避するために、1070nmのチャンネルが、各々の格子22または24の回析スペクトルにおける第1のゼロに配置される。しかしながら、先に言及されているように、VBGの性質のため、各々の格子のスペクトルも、他のチャンネルの領域へと広がる側方の丸い突出部分のグループを有する。したがって、格子22と格子24との両方がそれぞれ、中心の丸い突出部分および側方の丸い突出部分の翼状部における低効率の回析によって引き起こされるいくらかの損失を伴って、1070nmのチャンネルを伝送する。また、図14Aの結合TVBG24は、第1の結合ビームがこのTVBGを通って伝搬するとき、あるべきではないが、それぞれの1060nmのチャンネルの一部分を回析してしまう。同じ結果、つまり、伝送されたチャンネルの望ましくない回析は、格子22および24の相対的な位置が逆にされる場合に得られることになる。この場合、TVBG22は、上流の格子24において第1の出力ビームへと結合される1080nmのチャンネルおよび1070nmのチャンネルに影響する下流の結合格子となる。前述のことに基づいて、各々の格子22、24のスペクトルの側方の丸い突出部分を抑制することが必要である。
図14Cは、当業者には知られているアポディゼーション技術を使用することで、図4~図11の下流のTVBG24など、単一のTVBGにおける図1Aの側方の丸い突出部分18の抑制を示している。概して、アポディゼーションという用語は、側方の丸い突出部分18など、スペクトルの好ましくない特徴を排除する結果となるビーム伝搬の方向におけるRIMの漸進的な変化を意味する。ここで、アポディゼーションは、図5、図7、および図8の格子ベクトルKに対して垂直な方向において、RIMの特定のプロファイルを形成することを含む。具体的には、ここで使用されるアポディゼーション技術は、PTRガラス板の表面層を短い波長のUV放射に曝すことで、RIMを徐々に消すことを含む。図14Cに示されている結果は、3μmの周期Λを伴う4mmの厚さのTVBGを使用し、0.5mmの厚さの表面層においてRIMを漸進的に消去することで得られている。均一なTVBG74と比較して、アポダイズされたTVBG76は、側方の丸い突出部分18の相当の抑制を提供する。アポディゼーションプロファイルの完全な最適化は、側方の丸い突出部分18を実用的に完全に抑制することができ、これは、隣接するチャンネル同士の間のスペクトル距離を短くすることができる。4つ以下の広帯域ビーム/チャンネルを結合する本発明の均一なTVBGと比較して、本発明のアポダイズされたVBGは5つ~6つのチャンネルを結合することができ、全体で複数kWの出力を相当に増加させる。
本発明によって取り扱われる第3の問題は、本発明の結合器における高出力広帯域ビームの吸収の結果である熱によって誘導される熱レンズ効果である。熱レンズの悪影響のうちの1つは、TVBGを通過するビームの平行性およびビーム品質における有害な影響である。1μmの波長範囲におけるレーザ発光の吸収は、約10-4cm-1(約250ppm/cm)である。これは、熱光学係数dn/dT<1ppm/Kと、熱膨張係数CTE=9.5ppm/Kとを有する。そのため、PTRガラスホログラフィック要素における熱レンズは、1kW/cm未満の出力密度については懸念がないほどの小ささである。
低い出力密度とは対照的に、より高い出力密度はビーム品質に相当に影響する。例えば、1kWのSMファイバは、ブラッグ角でTVBGに入射するビーム品質パラメータM=1.1を伴う6mmのビームを出力する。1.17μmの周期Λ、1mmの厚さ、および25×25mmの開口で構成された格子は、約3.5kW/cmの平均出力密度を伴うビームを回析する。
図15は、先に開示されている1kWのファイバレーザによる実験の間に得られた回析されたビームのビーム品質を示している。見て取れるように、正方形によって描写されている、鉛直方向「y」における回析されたビームのMは、熱レンズ効果のため、M=1.25へと悪化している。しかしながら、ビーム品質は、水平方向「x」において、角分散および熱レンズの累積の影響のため、M=1.57へと急激に低下している。本発明の結合器は、この問題を解決する先に開示されている主要な構造へのいくつかの構造的な追加を含む。
構造的な追加のうちの1つは、位相マスクを使用することを含む。それでもなお、広帯域ビームで機能することができない単色位相マスクと対照的に、本発明の結合器は、ビーム結合器に蓄積した熱歪みを修正するホログラフィック無彩色位相マスク(HAPM: Holographic Achromatic Phase Mask)を利用する。ガウス強度プロファイルを伴う高出力ビームによって、本発明の結合器の記録されたTVBGを伴うPTRガラスに記録された誘導される熱レンズは、通常は、複雑な形を伴う凹状のレンズである。したがって、誘導される発散を最小限にするために、このビームは、正の熱レンズによって引き起こされるスペクトル収差を実質的に補償する複雑な形を伴う負のレンズを通過する。したがって、HAPMは、誘導された熱レンズによる効果と反対であり、そのため結合TVBGにおいて誘導される熱レンズを補償する光学的効果を提供する。したがって、HAPMが設けられた本発明の結合器は、実質的により高い品質を伴い、そのため、HAPMなしの本発明の結合器で結合されたビームより大きい輝度を伴う結合ビームを出力する。本発明で使用されるHAPMは、本主題の出願と一緒に共同所有され、本明細書において参照によりその全体が組み込まれている同時係属中の特許文献1において、詳細に開示されている。
図16は、複雑な従来のレンズ、またはフレネルレンズのホログラムなど、先に検討されたHAPMを組み込む図4~図11の本発明の結合器50の例を示している。上流および下流のTVBG22、24の第1の対は、それぞれの「-」および「+」のブラッグ角において並べられる。下流のTVBG24は、λの波長で中心付けられるスペクトル成分の広帯域高出力ビームを伝送する。上流のTVBG22と下流のTVBG24とは、λの波長における結合平行ビームとλにおける伝送されたビームとが第1の結合ビームを構成するように、スペクトル成分λの波長を伴う他の高出力ビームを回析する。同一の上流のTVBGS22’と下流のTVBGS24’の第2の対は、スペクトル成分λのグループを二度回析する。結合下流TVBG24’は、第1の結合ビームを伝送し、λ、λ、およびλにおいて全体の結合ビームを出力する。結合ビームにおける出力密度放射勾配が、ビーム発散を増加させる熱レンズを誘導する。全体の結合ビームの輝度を向上させるために、全体の結合ビームは、TVBG24’における熱レンズの効果を補償するように構成されたHAPM74を通じて案内される。他のHAPM74が、第1の結合ビームの輝度を増加させるために、TVBG24と24’との間にそれぞれ位置付けられ得る。代替で、HAPM74は、TVBG24’と同じPTRガラスの中に書き込まれてもよい。
図17および図18は、熱レンズを補償するための他の構造的な解決策が提供された本発明のビーム結合器50を示している。追加された構造は、ホログラフィック位相マスク(HPM: Holographic Phase Mask)を組み込むことで、結合ビームの輝度における熱レンズの影響を最小限にする。ホログラフィック位相マスク(HPM)は、伝送されたビームの強度プロファイルを変え、それをドーナツ形のプロファイルへと変換する。結果として、ドーナツ形ビームとガウスビームとの融合が、平坦な上部の結合ビームをもたらす。
特に図17を参照すると、先に検討された概念を実現する結合器50が、例えば、スペクトル成分λ、λ、およびλのそれぞれのグループを有する3つの広帯域ビームを組み合わせる。「-」のHPM76および「+」のHPM78の上流の対がそれぞれ、λのスペクトル成分を伴うガウスビーム(TEM00)が、図18においてより良く見られるドーナツ形を概して有するラゲールガウシアンビーム(LG01)といった平行光学渦ビームへと変換されるように、第1の広帯域ガウスビームのλスペクトル成分を連続して回析する。平行光学渦ビームは、その伝搬軸に沿って回転対称を有し、したがって、ビームの経路に沿って何かに影響を与える固有の回転軌道角モーメントを持つ。主要な本発明の概念による格子の角分散を排除するTVBG22、24および22’、24’のそれぞれの対の下流のTVBG24および24’は、LG01ビームを伝送する。LG01ビームは、それぞれの下流のTVBG24、24’におけるλおよびλのスペクトル成分の回析されたビームの各々と連続して合わさり、これらの格子の各々の中の熱レンズの効果を最小限にする。HPM76、78のビーム変換システムは、必要な場合、追加のHPMを備えてもよく、これは、TVBGの対の数が増加した場合であり得る。
図18は、図17の先に開示されている構造を使用して得られた結果を示している。見て取れるように、ドーナツ形のLG01と回析したガウスビームTEM00との融合が、上部の平たい強度プロファイルを伴う全体のビームをもたらしている。
図19は、TVBGを最小の可能な厚さで構成することを含むなおも他の構造的な検討を示している。この手法は、放射の最小の吸収、最小の熱発生、表面への最速の熱伝達性、および最小の光路を提供し、そのため熱レンズの最大の焦点距離を提供する。光学厚さの決定は、屈折率変調(RIM)および厚さへの格子の効率の依存性に基づく。
本明細書で開示されている本発明による態様は、それらの適用において、以下の記載において述べられた、または添付の図面に示された構造の詳細および構成要素の配置に限定されない。これらの態様は、他の実施形態を取ることができ、様々な方法で実施または実行されることが可能である。特定の実施の例は、本明細書において、例示の目的だけのために提供されており、限定となるように意図されていない。具体的には、いずれかの1つまたは複数の実施形態との関連で検討されている行為、構成要素、要素、および特徴は、任意の他の実施形態において同様の役目から排除されるようには意図されていない。
また、本明細書で使用されている表現および用語は、説明の目的のためであり、限定として解釈されるべきではない。単一または複数の形態での言及は、現在開示されているシステムまたは方法、それらの構成要素、行為、または要素を限定するようには意図されていない。また、本書と、参照により本明細書で組み込まれている文献との間での用語の不一致の使用がある場合、組み込まれている参照における用語の使用は、本書の用語の使用への補足であり、相容れない不一致については、本書における用語の使用が支配する。
このように少なくとも1つの例のいくつかの態様を説明してきたが、当業者は、様々な代替、変更、および改良が当業者には容易に思いつくことを、容易に理解するものである。例えば、本明細書で開示されている例は、他の文脈において適用可能である。このような代替、変更、および改良は本開示の一部である。したがって、前述の記載および図面は例のためだけである。
12 多色ビーム
16 主要な丸い突出部分
18 側方の丸い突出部分
22、22’ 上流の伝送体積ブラッググレーティング、TVBG
24、24’ 下流の伝送体積ブラッググレーティング、TVBG
25 多波長平行入射ビーム、入力多色ビーム
26 扇形のビーム
28 広帯域ビーム、平行出力ビーム
30、32 広帯域ビーム
34 平行結合ビーム、結合出力ビーム、広帯域平行ビーム
35 PTRガラス板、多重化ホログラム
36 広帯域ビーム、一度回析された扇形のビーム
36’ 二度回析された平行ビーム
40、42 広帯域ビーム
40’ 二度回折された出力ビーム
44 高輝度で高出力な広帯域平行出力ビーム
52 第3の広帯域ビーム
54、56 広帯域ビーム、二度回析されたビーム
74 ホログラフィック無彩色位相マスク、HAPM
ブラッグ条件の角度
より長い波長の角度
より短い波長の角度
格子ベクトル
LG01 ラゲールガウシアンビーム
LS、LS 高出力レーザ発生源
TEM00 ガウスビーム
λ、λ、λ スペクトル成分、波長
λ ブラッグ条件のスペクトル成分または波長
λ より長い波長のスペクトル成分または波長
λ より短い波長のスペクトル成分または波長
θ 空気における入射角
θim 媒体における入射角
θdB 媒体における共振波長についての回析角(ブラッグ角)
θdL、θdS より長い波長およびより短い波長についての媒体における回析角
θ 空気における出口角
θtm 媒体における伝送角
θ 空気における伝送角

Claims (16)

  1. 光路に沿って離間される第1および第2の伝送体積ブラッググレーティング(TVBG)の少なくとも1つの対であって、ブラッグ条件を満たす第1の中心波長において前記第1のTVBGに入射する第1の広帯域ビームの連続した回析を提供するために、それぞれの反対の「+」および「-」のブラッグ角において並べられる第1および第2の伝送体積ブラッググレーティング(TVBG)の少なくとも1つの対を備え、
    前記第1および第2のTVBGは、それぞれの第1および第2のTVBGの分散が互いを補償することで回析の平面において二度回析された第1の広帯域ビームの発散を排除するように、互いと同一に構成され、
    前記第2のTVBGは、ブラッグ条件を満たさない第2の中心波長において第2の広帯域ビームを伝送し、前記第2の広帯域ビームは、そのため、二度回析された第1の広帯域ビームと前記伝送された第2の広帯域ビームとが単一の高出力平行広帯域出力ビームへと合うように、一方の前記ブラッグ角と反対の他方のブラッグ角において放たれる、スペクトルビーム結合器。
  2. ブラッグ条件を満たし、前記第1の中心波長と異なる中心波長において、第3の多色広帯域ビームの連続した回析を提供するために、それぞれの反対のブラッグ角において並べられた第1および第2の同一のTVBGの少なくとも1つの追加の対をさらに備え、
    前記追加の対の前記第2のTVBGは、二度回析された前記第3の多色広帯域ビームと合って全体結合平行広帯域出力となる第1の平行広帯域ビームを伝送する、請求項1に記載のスペクトルビーム結合器。
  3. 第2の対の前記TVBGは、第1の対の前記TVBGと同一となるかまたは異なるように構成される、請求項2に記載のスペクトルビーム結合器。
  4. TVBGの複数の追加の第2の対をさらに備え、各々の追加の第2の対の前記TVBGは、ブラッグ条件を満たす中心波長において追加の広帯域の第1のビームの連続した回析を提供するために、それぞれの反対のブラッグ角において並べられ、
    各々の追加の第2の対の前記第2のTVBGは、各々の第2の追加の対の前記二度回析された第1のビームが先に平行にされた広帯域ビームと合わさって全体の結合平行広帯域出力になるように、すべての前記先に平行にされた広帯域ビームを伝送する、請求項2に記載のスペクトルビーム結合器。
  5. 前記第1および第2のTVBGはそれぞれのPTRガラス板に記録される、請求項1に記載のスペクトルビーム結合器。
  6. それぞれの第1および第2の対の前記第1のTVBGは、PTRガラス板にそれぞれ記録され、それぞれの対の前記第2のTVBGは、両方とも単一の多重化PTRガラス板に記録される、請求項2に記載のスペクトルビーム結合器。
  7. 熱レンズが、前記第1および第2の広帯域ビームによって、前記第1および第2のTVBGの一方または両方に誘導され、熱レンズ補償器をさらに備える、請求項1に記載のスペクトルビーム結合器。
  8. 前記熱レンズ補償器は、前記第2のTVBGから下流に位置付けられる指定されたPTRガラス板に記録されるか、または、前記第2のTVBGを伴う前記PTRガラス板に記録されるホログラフィック無彩色広帯域位相マスク(HAPM)を備える、請求項7に記載のスペクトルビーム結合器。
  9. 前記熱レンズ補償器は、前記TVBGの第1の対から上流でそれぞれの反対のブラッグ角で並べられるホログラフィック位相マスク(HPM)の対を備え、前記HPMは、前記第2の広帯域ビームを回析する一方で、前記第2の広帯域ビームのガウス強度プロファイルをドーナツ形強度プロフィルへと変換する、請求項7に記載のスペクトルビーム結合器。
  10. 前記ドーナツ形強度プロフィルを伴う前記第2の広帯域ビームは、二度回析された前記第2の広帯域ビームと合わさって、上部の平たい強度プロファイルを伴う平行広帯域出力ビームになる、請求項9に記載のスペクトルビーム結合器。
  11. 前記第1および第2のTVBGは、1μmの範囲において、二度回析された第1の広帯域ビームの波長で100%の回析効率を提供するために、最大で約1mmの厚さと、約1000ppmの屈折率変調(RIM)とをそれぞれ有する、請求項1に記載のスペクトルビーム結合器。
  12. 前記1つの対の両方のTVBGは、回析されたビームと伝送されたビームとの間の漏れを最小限とするためにアポダイズされ、前記アポダイズされたTVBGは、前記TVBGの格子ベクトルに対して垂直な方向に記録されるRIMの鐘形プロファイルで構成される、請求項1に記載のスペクトルビーム結合器。
  13. 前記第1および第2の広帯域ビームは、3nm~10nmの間の範囲にある分光幅をそれぞれ有する、請求項1に記載のスペクトルビーム結合器。
  14. 前記第1および第2の広帯域ビームは、それぞれ単一横モードビームまたは多モードビームである、請求項1に記載のスペクトルビーム結合器。
  15. 前記第1および第2のTVBGは、表面に対して無作為の配向を有する格子ベクトル(K)でそれぞれ構成される、請求項1に記載のスペクトルビーム結合器。
  16. 共振波長は205nm~3500nmの波長範囲から選択される、請求項1に記載のスペクトルビーム結合器。
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