JP2023548719A - 拡張層を有する包装材料およびそれによって形成された包装筐体 - Google Patents

Abstract

包装材料で形成された包装筐体の内容物に保護を提供する１または複数の拡張可能な層を含む包装材料。この包装材料は、互いに接合された第１の層および第２の層を少なくとも含む。第１の層は、第１の方向に引張または拡張され、第２の層を第２の方向に効果的に拡張させる。第２の層は、拡張時に包装材料に構造強度をもたらすカットパターン層である。【選択図】図１

Description

本開示は、一般に、包装材料に関する。より具体的には、本開示は、互いに動作可能に係合した第１の層および第２の層を少なくとも備える完全に再生可能な包装材料に関する。この包装材料において、第１の層の第１の方向への拡張により、第２の層は、第１の方向と、第１の方向に対し垂直な第２の方向とに拡張する。第２の層が第２の方向に拡張されると、第２の層の厚さが増加し、層内の複数のエアポケットが開くことにより、包装材料に増加した構造強度がもたらされる。本開示は更に、拡張可能な包装材料で作られた包装筐体、および、包装筐体内で輸送される物品の寸法に基づいて包装筐体をカスタマイズする方法に関する。

背景技術情報
オンラインショッピングにより、物品や物資などを消費者に安全に輸送および配送することを可能にする包装製品およびサービスの需要が大きく高まっている。しかしながら、多くの包装材料は、再生可能ではなく、嵩張り、使用後に埋立地に廃棄される傾向がある。

たとえば剛性のコルゲートボール紙（たとえば段ボール）のような紙ベースの包装製品は再生可能であり、他の種類の包装よりも環境に配慮している場合がある。しかしながら、そのような段ボール包装は、段ボールが折り畳まれている場合、そのような折畳みおよび事前の包装組立てプロセスによって段ボールの強度が損なわれるので、包装された物品を保護する能力が限られている。また、段ボールは一般に、事前形成された箱型包装に物品を入れる必要があり、それは、輸送される物品の形状またはサイズに一致していない。一般的に、最も適合した形状およびサイズの段ボール包装が選択されるが、通常、中に保持された物品への十分な保護を提供するために、この包装内に追加の包装材料（たとえば発泡体ペレットやプラスティック製空気袋）を含むことが必要である。これらの追加の包装材料の多くは、再生可能ではない。その結果、配送および輸送中に物品を十分に保護するために、輸送コストおよび環境コストが増加する。また、これらの追加の材料の必要性により、物品の包装にある程度の複雑性が生じる。このように、現在の包装製品、システム、および方法は、再生可能性、環境への影響、柔軟性、およびコストの点で望ましくない。

本開示は、１または複数の拡張可能な層を有する包装材料を実現する装置、方法、および様々な実装、ならびにその包装材料で形成された包装筐体に関する。様々な態様において、本開示に係る包装材料は、少なくとも２つの層を含む。本明細書において基板層とも称される第１の層、および本明細書においてカットパターン層とも称される第２の層である。第１の層は、少なくとも第１の方向に引張され、または広げられ、それによって、包装材料の第２の層が効果的に拡張する。拡張すると、第２の層は、包装材料に構造強度をもたらすという利点を有する。第１の層および第２の層を互いに動作可能に係合した後、包装材料は、ロール状、シート状、スリーブ状などに形成され得る。このように、開示される拡張可能な層を有する包装材料は、様々なレベルの包装の自動化、顧客現場での包装作業、または様々にカスタマイズされたサイズまたは形状の包装筐体への事前形成に適している。

１つの態様において、開示される包装材料で形成された包装筐体は、包装される物品のサイズに密接に一致し、包装材料の固有の構造強度により、筐体内で輸送される製品を保護するための追加の包装充填材が必要ではない。このように、カスタマイズされた包装は、従来知られている包装材料の例と比べて少ない包装材料しか必要としない。その結果、本開示に係るカスタマイズされた包装は、顧客が包装用の包みから輸送された物品を取り出した後に再利用または廃棄する包装が少ないため、従来知られている包装材料と比べて安価に使用でき、環境に優しい。また、開示される包装材料は、完全に再生可能な材料から製造されるため、包装筐体は、埋立地に廃棄されるのではなく、再利用が可能である。

１つの態様において、本開示の典型的な実施形態は、第１の層と、第１の層と動作可能に係合した第２の層とを備える包装材料を提供してよく、第１の層は、少なくとも第１の方向に選択的に拡張可能であり、第２の層は、第１の層の拡張に応じて少なくとも第１の方向に拡張可能であり、第２の層は、第１の方向に対し垂直な第２の方向に更に拡張可能である。

１つの実施形態において、第１の層は、再生可能材料である。１つの実施形態において、この再生可能材料は、古紙再生可能な紙ベースの材料である。１つの実施形態において、第２の層は、再生可能材料である。１つの実施形態において、この再生可能材料は、古紙再生可能な紙ベースの材料である。１つの実施形態において、第１の層は、収縮状態と拡張状態との間で動くことができ、第１の層は、収縮状態であるとき、１または複数の襞を含み、第１の層が第１の方向に動いて拡張状態になると、第１の層から１または複数の襞がなくなる。１つの実施形態において、第２の層は、収縮状態と拡張状態との間で動くことができ、第２の層は、収縮状態であるとき、１または複数の襞を含み、第２の層が第１の方向に動いて拡張状態になると、第２の層から１または複数の襞がなくなる。

１つの実施形態において、第２の層は、第２の層の上面と下面との間に延びる複数のスリットを含む。１つの実施形態において、第２の層における複数のスリットは、パターン状に配置される。１つの実施形態において、複数のスリットのパターンは、第２の層の全長および全幅にわたり均一である。１つの実施形態において、第２の層が第１の方向に拡張されると、複数のスリットが開き、エアポケットを形成する。１つの実施形態において、第２の層が第２の方向に拡張されると、第２の層の厚さが増加し、厚さは、第２の層の上面と下面との間で測定される。

１つの実施形態において、第１の層および第２の層は、第１の方向に拡張されるとき、Ｘ平面またはＹ平面上で拡張し、第２の方向に拡張されるとき、Ｚ方向に拡張する。１つの実施形態において、第１の層および第２の層は、第１の層および第２の層が第１の方向に拡張することを可能にし、かつ第２の層が第２の方向に拡張することを可能にするように、互いに接合される。１つの実施形態において、包装材料は、第１の方向に拡張可能な第３の層を更に備え、第２の層は、第１の層と第３の層との間に挟まれる。１つの実施形態において、第３の層は、第１の層と実質的に同一である。１つの実施形態において、第３の層は、第２の層と実質的に同一である。

他の態様において、本開示の典型的な実施形態は、物品のための包装筐体を提供してよく、上記包装筐体は、包装筐体の前部および後部を形成するように構成された長さの包装材料と、前部および後部によって区切られ画定される、物品を受け入れるように適合された内部空洞とを備え、包装材料は、第１の層と、第１の層と動作可能に係合した第２の層とを備え、第１の層は、第１の方向に拡張され、第２の層は、第１の層の拡張に応じて第１の方向に拡張され、第２の層は、第１の方向に対し垂直な第２の方向に拡張され、上記長さの包装材料の前部および後部の側縁は、内部空洞へのアクセスを防ぐために互いに接合される。

１つの実施形態において、包装材料は、第１の方向に拡張される第３の層を含み、第２の層は、第１の層と第３の層との間に挟まれ、第３の層は、内部空洞を区切り画定するライナを備える。１つの実施形態において、第２の層は、第２の層に形成された複数のスリットを含み、第２の層が第２の方向に拡張されると、複数のスリットが開き、第２の層にエアポケットを形成する。１つの実施形態において、第２の層は、第２の方向に拡張されると厚さが増加する。１つの実施形態において、第１の層および第２の層の一方または両方は、第１の層および第２の層の一方または両方が拡張されると展開する１または複数の襞を含む。

他の態様において、本開示の典型的な実施形態は、少なくとも拡張可能なカットパターン層を有するシート状の包装材料を受け取ることと、シート状の包装材料に力を加えることと、力の方向に略垂直な方向にカットパターン層を拡張させることとを備える方法を提供してよい。

１つの実施形態において、この方法は更に、輸送される物品の寸法に基づいて包装材料の長さを選択することと、カットパターン層が拡張された後、上記長さの前記包装材料で包装筐体を形成することとを備える。

ここで開示される包装材料およびそれによって形成された包装筐体の１または複数の実装の詳細は、添付図面および以下の説明において記載される。他の特徴および利点は、この説明および図面から明らかになる。

本開示の実施形態例は、以下の説明において記載され、図面に示され、添付の特許請求の範囲において具体的かつ明確に指摘される。

本開示の態様に係る包装材料の一部の拡張可能な第１の層の上面図であり、第１の層が、１または複数の襞を含み、拡張されていない状態で示されている。 図１の包装材料の一部の第１の層の側面斜視図であり、１または複数の襞が展開するとき、包装材料の第１の層がどのように拡張可能であるかを示す。 拡張可能な第１の層および拡張可能な第２の層の両方を示す、包装材料の一部の第１の実施形態の上面図であり、第１の層および第２の層の両方が拡張されていない状態である。 拡張状態で示される、図３の包装材料の一部の上面図であり、第１の層の拡張時、拡張した第２の層の幅がわずかに収縮することを示す。 拡張されていない状態で示される、図３の包装材料の一部の側面立面図である。 拡張状態で示される、図４の包装材料の一部の側面立面図であり、第２の層がＺ方向にどのように拡張したかを示す。 図３と同様の包装材料の一部の第２の実施形態の上面図であり、拡張可能な第１の層および拡張可能な第２の層の両方が拡張されていない状態で示され、第２の包装層が１または複数の襞を含む。 拡張状態で示される、図７の包装材料の一部の上面図であり、第１の層の拡張時、拡張した第２の層の幅が実質的に変わらないことを示す。 図３と同様の包装材料の一部の第３の実施形態の上面図であり、拡張可能な第１の層および拡張可能な第２の層の両方が１または複数の襞を含み、第２の層の１または複数の襞が第１の層の側縁に対し斜めである。 本開示の態様に係る包装材料の製造を実施するための典型的な方法を示す。 本開示の態様に係る包装材料のための典型的な製造装置を示す。 本開示に係る包装材料で包装筐体を作成するための典型的な方法を示す。 本開示に係る包装材料で作られた包装筐体の正面立面図である。 図１３の直線１４Ａ～１４Ａに沿って示される、包装筐体を通る垂直断面図であり、包装材料は、２つの拡張可能な層から製造される。 図１３の直線１４Ｂ～１４Ｂに沿って示される、包装筐体を通る垂直断面図であり、包装材料は、３つの拡張可能な層から製造される。 図面を通して、同様の番号は同様の部分を指す。

図１～１４Ｂを参照すると、全体的に１０で示される本開示の態様に係る包装材料と、それによって形成された、遠隔地に輸送される物品１４を保持および保護するために利用可能な包装筐体１２、１１２（図１４Ａおよび図１４Ｂ）とが示される。

包装材料１０は、包装材料１０で作られた任意の包装筐体１２、１１２の内容物に対する保護を提供するために拡張可能な１または複数の層を含む。図３に示すように、包装材料１０は、互いに動作可能に係合した少なくとも２つの層を含む。少なくとも２つの層は、互いに接着され、または他の方法で接合されることによって、動作可能に係合される。図１～１４Ａに示すように、包装材料１０、１１０、２１０は、拡張可能な第１の層１００と、拡張可能な第２の層２００とを少なくとも含む。これら２つの層１００、２００の各々は、以下で詳しく説明される。

図１および図２は、包装材料１０、１１０、２１０において使用される典型的な第１の層１００の一部を示す。第１の層１００は、本明細書において、「基板層１００」または「キャリア層１００」とも称され、これらの用語は、本明細書において同義的に使用され得る。第１の層１００は、紙製品で形成され、その幅、長さ、および厚さの全体にわたり実質的に中実である。言い換えると、第１の層１００には開口部やスリットが存在しない。第１の層１００は紙ベースの製品で構成されるため、使用後、古紙再生が可能である。以下で説明するように、第１の層１００は、最初は中実かつ平坦／滑らかであるが、包装材料１０、１１０、２１０の製造の初期段階で折り畳まれる。図１は、複数の襞１０２が形成された後の第１の層１００を示す。第１の層１００が包装材料１０、１１０、２１０に組み込まれると、第１の層１００は、第２の層２００を動かすために広げられる。図２は、引き伸ばされ、または広げられている第１の層１００と、展開を開始している襞１０２とを示す。包装筐体１４が（本明細書で後述するように）形成されると、第１の層１００は元の状態に戻り、すなわち広がって滑らかになり、襞１０２がなくなる。このように、第１の層１００は、包装材料１０で製造される包装筐体１２（図１３）の外層を形成するために適している。

図１～６を参照すると、第１の層１００が更に詳しく説明される。第１の層１００は、上面１００ａ、下面１００ｂ、第１の端部１００ｃ、第２の端部１００ｄ、第１の側部１００ｅ、および第２の側部１００ｆを含む。第１の層１００の長手方向軸「Ｙ」（図１）は、第１の端部１００ｃと第２の端部１００ｄとの間に延び、長手方向を画定する。第１の層１００の左右方向軸「Ｘ」は、第１の側部１００ｅと第２の側部１００ｆとの間に延び、長手方向に対し直角に向けられた左右方向を画定する。第１の層１００の垂直軸「Ｚ」（図５および図６）は、上面１００ａと下面１００ｂとの間に延び、長手方向および左右方向の各々に対し直角に向けられた垂直方向を画定する。垂直方向（またはＺ方向）は、長手方向および左右方向に対し垂直、すなわち直角に向けられる。

本明細書において上述したように、第１の層１００は最初、滑らかで襞がないが、包装材料１０を形成する前に、層の全長を短くするために第１の層１００に一連の襞が形成される。図１に示す１つの実施形態において、一連の対向する折り目１０４、１０６を生成することによって第１の層１００に１または複数のＺ字形の襞１０２が形成される。図１は、各折り目１０４、１０６が左右方向軸「Ｘ」に対し略平行に、したがって長手方向軸「Ｙ」に対し直角に方向付けられる、第１の層１００の典型的な構成を示す。折り目１０４は、第１の層１００を上から見たときに見えているが、折り目１０６は、第１の層１００を上から見たときに隠れている。第１の層１００がこのように折り畳まれ収縮した状態であるとき、第１の層１００は、第１の端部１００ｃと第２の端部１００ｄとの間で測定される長さ「Ｌ」を有する。また第１の層１００は、第１の側部１００ｅと第２の側部１００ｆとの間で測定される幅「Ｗ」も有する。図５に示すように、第１の層１００は、上面１００ａと下面１００ｂとの間で測定される厚さ「Ｔ」も有する。本明細書において先に示したように、第１の層１００は、第１の層１００を伸ばし、または広げて（または拡張させて）、様々な襞１０２を展開させることによって、最終的に展開または拡張状態に戻る。図１に示す襞１０２の配置により、展開時、第１の層１００は、長手方向軸「Ｙ」に対し平行に向けられた第１の方向にも伸び、広がり、または拡張し、元の滑らかな状態および元の展開した長さに戻ることが可能である。

他の実施形態（本明細書には不図示）において、１または複数のＺ字形の襞が長手方向軸「Ｙ」に対し平行に配置されてよく、その場合、第１の層１００は、左右方向「Ｘ」に対し平行な第２の方向に拡張可能であることが理解される。また他の実施形態において、第１の層は、「Ｙ」軸に対し斜めおよび／または「Ｘ」軸に対し斜めに方向付けられた１または複数のＺ字形の襞を含んでよく、その結果、「Ｙ」軸または「Ｘ」軸のいずれかまたは両方に対し斜めの方向に拡張可能である。また他の実施形態において、複数の異なる向きの襞が第１の層に形成されてよく、第１の層は、長手方向軸「Ｙ」に対し平行、および／または左右方向「Ｘ」に対し平行、および／または「Ｙ」または「Ｘ」軸に対し斜めの軸に平行な１または複数の方向に拡張可能である。襞の数、向き、および配置は、包装材料を用いて製造される特定の種類の包装筐体、および包装材料を用いて包装筐体を形成するために利用される特定の包装機器に適合するように選択されることが理解される。

他の実施形態（本明細書には不図示）において、最初に第１の層の全長および／または全幅を小さくするために、図示されるＺ字形の襞パターンとは異なる襞パターンが用いられ得ることが更に理解される。第１の層１０の全長および／または全幅を小さくするために、異なるように構成された襞の任意の適切な襞パターンおよび向きが用いられ得る。他の実施形態（本明細書には不図示）において、第１の層は、１または複数の襞を設けることなく拡張可能であるように構成されることが更に理解される。

ここで図３および図４を参照すると、第２の層２００が、拡張されていない第１の層１００と共に示される。第２の層２００は、本明細書において、「カットパターン層２００」または「コア層２００」とも称され得る。これらの用語は、本明細書において同義的に使用され得る。第１の層１００と同様に、第２の層２００は紙ベースの製品で構成され、古紙再生が可能である。

いくつかの態様では、上述したように、包装材料は紙ベースである。ただし、他の態様において、紙以外の材料が包装材料１０に使用されることが考えられる。たとえば、ポリフィルム、ポリマフィルム、樹脂系フィルム、プラスティック、ＴＹＶＥＫ（登録商標）、金属繊維複合材など（ＴＹＶＥＫは、米国デラウェア州ウィルミントンのＤＵＰＯＮＴ ＳＡＦＥＴＹ ＆ ＣＯＮＳＴＲＵＣＴＩＯＮ，ＩＮＣ．の登録商標）の材料があり、これらは、紙ベースの材料と組み合わせて、および／または互いに組み合わせて使用され、所望の特徴を有し、または（たとえば製造や組立てに関する）特定の仕様を満たす包装材料１０を実現する。これらの他の実施形態において、第１の層１００および第２の層２００の一方または両方は、紙ベースの製品または紙以外の材料で形成され得る。包装材料１０、１１０、２１０およびそれによって形成された包装筐体が完全に再生可能であることを保証するために、本開示に係る包装材料の少なくとも２つの層の全てに関して紙ベースの材料が使用されることが好適である。

第２の層２００は、上面２００ａ、下面２００ｂ（図５および図６）、第１の端部２００ｃ、第２の端部２００ｄ、第１の側部２００ｅ、および第２の側部２００ｆを有する。図３は、第１の層１００の第１の端部１００ｃが第２の層２００の第１の端部２００ｃと位置合わせされた構成を示す。同様に、第１の層１００の第２の端部１００ｄは、第２の層２００の第２の端部２００ｄと位置合わせされる。図３は更に、第１の層１００の第１の側部１００ｅが第２の層２００ｆの第１の側部２００ｅより外側に距離を置いて配置され、第１の層１００の第２の側部１００ｆが第２の層２００の第２の側部２００ｆより外側に距離を置いて配置される構成を示す。この構成は単なる典型例であり、第１の層１００の両端部１００ｃ、１００ｄおよび両側部１００ｅ、１００ｆが第２の層２００の両端部２００ｃ、２００ｄおよび両側部２００ｅ、２００ｆと位置合わせされてもよいことが理解される。本明細書には示されないが、また他の実施形態において、第２の層２００の両端部２００ｃ、２００ｄおよび／または両側部２００ｅ、２００ｆの１または複数が、第１の層１００の関連する端部および／または側部より外側に延びてもよい。言い換えると、第１の層１００および第２の層２００の長さおよび幅は、包装材料１０が利用される用途、および所望の包装筐体を製造するために包装材料１０をどのように製造する必要があるかに基づいて選択される。

引き続き図３および図４を参照すると、第２の層２００に複数のスリット２００ｇが切り込まれる。各スリット２００ｇは、上面２００ａと下面２００ｂとの間に延びる。複数のスリット２００ｇは、第２の層２００にパターンを形成するように配置される。このパターンは、第２の層２００ｂの全長および全幅にわたりスリット２００ｇを均一に分散させる規則的なパターンである。他の実施形態において、スリットのパターンは、第２の層２００の全長および全幅にわたり規則的または均一ではなく、最終的な構造強度が望まれる特定の領域に位置してよい。包装材料１０、１１０、２１０から製造される包装筐体の最終用途に基づいて、任意の適切なパターンのスリット２００ｇが第２の層２００に用いられ得る。図３および図４に示すスリット２００ｇのパターンは、包装材料１０での使用に適したスリット２００ｇの１つの可能なパターンの典型例であるが、他の適切なスリットまたは開口部のパターンが代わりに採用されてもよい。

図３および図７は、初期の拡張されていない状態である第２の層２００を示す。この拡張されていない状態において、第２の層２００は、第１の層１００の長さ「Ｌ」とほぼ同一の長さ「Ｌ」を有する。また第２の層２００は、幅「Ｗ１」を有する。図３に示すようないくつかの実施形態において、第１の層１００の境界領域（符号なし）が第２の層２００の第１および第２の側縁２００ｅ、２００ｆを越えて左右方向外側に延びるように、幅「Ｗ１」は、第１の層１００の幅「Ｗ」よりも小さい。本明細書には示されないが、他の実施形態において、第２の層２００の幅「Ｗ１」は、第１の層１００の幅「Ｗ」と等しく、または第１の層１００の幅「Ｗ」よりも大きい。

図５は、厚さ「Ｔ」として示される第１の層の厚さ（すなわち高さ）を示す。拡張されていない第２の層２００の厚さは、厚さ「Ｔ１」として示される。図５に示すようないくつかの実施形態において、厚さ「Ｔ」および「Ｔ１」はほぼ等しいサイズであるが、本明細書には示されない他の実施形態において、第２の層２００の厚さ「Ｔ１」は、第１の層１００の厚さ「Ｔ」よりも小さく、または大きくてよい。

第２の層２００は、第１の層１００が第２の層２００を動かすことを可能にし、それによって第１の層１００および第２の層２００の両方が、引き伸ばされていない状態または拡張していない状態から拡張状態となることを可能にする任意の適切な方法で、第１の層１００に接合または接着される。特に、少なくとも第１の層１００に対して方向「Ａ」（図１および図２）に力が加わると、第１の層１００は、長さ「Ｌ」から長さ「Ｌ１」に方向「Ａ」に長手方向に拡張し、伸び、または広がる。第１の層１００は、（第１の側部１００ｅから第２の側部１００ｆまでの）平面上で方向「Ａ」に伸び、または拡張することが理解される。第１の層１００の拡張は第２の層２００を動かし、第２の層２００は同様に、方向「Ａ」において長さ「Ｌ」から長さ「Ｌ１」に平面上で長手方向に拡張する。

したがって、第１の層１００は、１または複数の他の層（たとえば第２の層２００など）が接合または接着される基板層またはキャリア層であり、この基板層またはキャリア層は、１または複数の他の拡張層を動かして拡張させる能力を有する。

第２の層２００が、力に応じて拡張し、方向「Ａ」に伸びると、複数のスリット２００ｇ（図３）が長手方向に伸びて開き、第２の層２００において、これまでスリット２００ｇがあった場所にエアポケット２００ｇ’（図４）が生じる。第２の層２００は、第１の層１００と共にＹ方向に拡張するのみならず、Ｚ方向にも拡張する（図６）。エアポケット２００ｇ’の各々は、第２の層２００がＺ方向に拡張すると、３次元幾何学形状となる。言い換えると、第２の層２００が長手方向に拡張すると、第２の層２００の高さも増加し、その厚さが厚さ「Ｔ」から厚さ「Ｔ２」まで増加する（図５および図６）。第１の層１００の長手方向の拡張時、第１の層１００は不変の厚さ「Ｔ」に保たれる。エアポケット２００ｇ’の幾何学形状は、第２の層２００に切り込まれたスリット２００ｇの元の形状によって決定されることが理解される。たとえば、各エアポケット２００ｇ’は、上から見たときに六角形の形状であってよく、または卵形、楕円形、菱形、八角形、直方体、または他の任意の所望の構成であってよい。

第２の層２００、すなわちカットパターン層２００は、包装材料１０で製造された包装筐体１２の内層（図１４Ａ）の形成に適している。第２の層２００は、包装筐体の内容物に対する保護を提供するとともに、包装筐体に圧縮強度をもたらし、ねじれに対する柔軟性またはクッション性を示す。また拡張した第２の層２００は、本明細書で後述するように、包装筐体１２内で保持される物体の周囲と一致する。

引き続き図１および図４を参照すると、上述したように、第１の層１００は、引張力が加わると少なくとも第１の方向に（たとえば、Ｘ、Ｙ、またはＸおよびＹなどの２つの平面上で）引張され、または引き伸ばされるように構成される。少なくとも第１の層１００に方向「Ａ」への引張力が加わると、第１の層１００は、長手方向軸「Ｙ」に対し平行な方向「Ａ」において長手方向に拡張する。第１の層１００におけるＺ字形の襞１０２が展開し、折り目１０４、１０６が平坦になる。ほぼ同時に、第２の層２００が動かされ、方向「Ａ」において長手方向に拡張し、複数のスリット２００ｇが開くとともに、更にＺ方向へ垂直に拡張する。図４に示すように、第１の層１００が完全に展開または拡張状態になると、第１の層１００は、折り畳まれた、または拡張していない状態（図１）の状態と同じ幅「Ｗ」を有するが、第１の層１００の長さは、長さ「Ｌ」から長さ「Ｌ１」に増加している。図４に示すように、完全に展開または拡張した第１の層１００には、折り目１０４、１０６、または襞１０２が存在しない。

また第２の層２００も、完全に拡張したとき、長さ「Ｌ１」を有するが、第２の層２００の幅は、幅「Ｗ２」に収縮する（図４）。言い換えると、カットパターン層２００は、包装材料１０の拡張時に実質的に幅が収縮し、それによって、カットパターン層２００と、第２の層２００が接着または接合された基板層１００との間に幅の不一致が生じる。図７および図８を参照すると、第２の層２００の拡張時の幅の低減を補償するために、カットパターン層２００は、その幅において余分な材料が利用可能であるように形成および／または切断される。言い換えると、包装材料１１０が引き伸ばされ、または拡張されるとき、カットパターン層２００が、拡張前の第２の層２００の見かけの幅「Ｗ１」に近似した幅「Ｗ１」を維持するように、カットパターン層２００には、基板層１００の幅「Ｗ」よりも大きい幅が設けられる。図７および図８は、第１の層１００の幅「Ｗ」よりも大きい幅が設けられている包装材料１１０の第２の層２００を示す。追加の幅は、最初、第２の層２００に１または複数の襞２０２を形成することによって収容されている。図７は、第２の層２００に形成された１つの襞２０２を示す。１または複数の襞２０２の各々は、第１の層１００に形成された１または複数の襞１０２と実質的に同一である（図１および図２を参照）。このように、各襞２０２は、第２の層２００に２つの対向する折り目を作ることによって形成されたＺ字形の襞であり、２つの折り目は、図２に示す折り目１０４および１０６と実質的に同一である。他の実施形態において、（折り目１０２と同様の）１または複数の襞２０２は、Ｚ字形とは異なって構成され得る。幅収縮問題を克服するために、第２の層２００に多数の襞２０２が設けられる。

図７に示すように、第２の層２００に形成された単一の襞２０２は、長手方向軸「Ｙ」に対し平行に、よって左右方向軸「Ｘ」に対し直角に方向付けられる。したがって襞２０２は、第１の層１００の襞１０２に対し直角に方向付けられる。特に、襞２０２は、第１の層１００および第２の層２００が拡張する方向に対し平行に方向付けられる。他の実施形態において、１または複数の襞２０２は、第１の層１００の襞１０２と同じまたは異なる方向に向けられてよい。

図７に示すように、拡張していない包装材料における第２の層２００の初期の幅は幅「Ｗ１」である。襞２０２は、包装材料１１０の拡張時に第２の層２００に十分な余分な材料をもたらし、第２の層２００の最終的な幅は、幅「Ｗ１」に維持される。第１の層１００が方向「Ａ」に引っ張られることに応じて第２の層２００が長手方向および垂直方向に拡張するとき、第２の層２００が左右方向に収縮すると同時に襞２０２が展開して平坦になる。襞２０２が展開し平坦になった結果、第２の層２００は、厚さが「Ｔ２」まで増加しながらも幅「Ｗ１」に維持される（図８）。したがって、第２の層２００は、元々、見かけ上でのみ、幅「Ｗ１」であったことが理解される。第２の層２００は、実際には、幅「Ｗ１」よりも幅広である。１または複数の襞２０２の提供および元の幅の増加を除き、包装材料１１０における第２の層２００の他の全ての構造および機能は、図１～４および包装材料１０に関して上述した第２の層２００と同一であることが理解される。図７および図８に示す第１の層１００は、本明細書において上述した図１～４に示す第１の層１００と、構造および機能の点で同一である。

第２の層２００は、本明細書において、１または複数の襞２０２を含むものとして開示されるが、他の実施形態（本明細書には不図示）において、第２の層２００は、任意の襞が形成される必要なく拡張可能な材料で作られてもよい。

留意点として、第１の層１００、すなわち基板層１００は、好適には、第２の層２００の両側における境界を維持するために、包装材料１０の拡張前および拡張後の第２の層の有効幅よりも幅広に保たれる。境界領域は、第１および第２の層１００、２００の第１の側部１００ｅと第２の側部２００ｅとの間、および第１および第２の層１００１、２００の第２の側部１００ｆと第２の側部２００ｆとの間に延びる。これらの境界領域は、本明細書において後述するように、包装筐体の形成に利用される。

本明細書には示されないが、いくつかの実施形態において、包装材料１０、１１０、および２１０の一方または両方の境界領域に脆弱ラインが形成され得る。脆弱ラインは、長手方向軸「Ｙ」に対し平行に方向付けられ、ユーザが内容物を手にするために密封された包装筐体を破いて開くことが可能な、最終的な包装筐体１２上の領域を提供する。

ここで図９を参照すると、全体的に包装材料２１０として示された、本開示に係る包装材料の第３の実施形態が示される。包装材料２１０は、図１～６に示す第１の層１００と構造および機能の点で同一である第１の層１００を備える。第２の層２００は、この第３の実施形態では、第２の層２００が最初、第１の層１００および第２の層２００の長さ「Ｌ」よりも大きい長さであり、また第２の層２００の幅「Ｗ１」よりも大きい幅であるという点で、図１～４に示す第２の層２００と異なっている。第２の層２００の余分な長さおよび幅は、第２の層２００に形成された１または複数の襞２０２’に収容されている。襞２０２と同様の襞２０２’は、Ｚ字形であり、襞２０２と同一の方法で形成される。ただし、襞２０２’は、図７および図８に示す第２の層２００に形成された襞２０２とは、向きが異なっている。上述したように、襞２０２は、包装材料１１０の断片の長手方向軸「Ｙ」に対し略平行に配置される。しかし、包装材料２１０において、襞２０２’は、長手方向軸「Ｙ」に対し斜めに方向付けられる（したがって、左右方向軸「Ｘ」に対しても斜めに方向付けられる）。

包装材料２１０の第１の層１００が方向「Ａ」に拡張すると、第１の層１００の１または複数の襞１０２および第２の層２００の１または複数の襞２０２’は展開し、平坦になる。包装材料２１０がＺ方向に拡張するとき、第２の層２００の幅「Ｗ１」および長さ「Ｌ１」は、第２の層２００が垂直に拡張するときの第２の層２００の収縮を襞２０２’における余分な材料が補償することにより、見かけ上は変わらず保たれる。したがって、包装材料２００における第２の層２００の構成は、第２の層２００がＹ方向において長手方向に、かつＺ方向において垂直に拡張するとき、長手方向および左右方向における第２の層２００の収縮を補償する。

他の実施形態において、襞２０２’はＺ字形ではなく、襞１０２のように、図９に示すものとは異なるように構成され、異なる向きを有し得ることが理解される。

更に、関連する第１の層１００および第２の層２００における１または複数の襞１０２、２０２、および２０２’の位置は、図１～９に示す位置と異なってよいことも理解される。包装材料１０、１１０、２１０が包装筐体に製造される包装方法および装置の用途に適合するように、任意の所望の数の襞１０２、２０２、および２０２’が、任意の所望の位置および／または向きおよび／または配置で形成され得ることが理解される。

図１～９を参照すると、第２の層２００は、包装材料１０、１１０、２１０の各々において第１の層１００に接着または接合される。第２の層２００は、第２の層２００の周囲に隣接して第１の層１００に取り付けられ得る。接着は、第１の層１００に設けられた襞１０２の展開を妨げることがないように完了され得る。第２の層の周囲に隣接した接着により、基板の襞１０２および任意のカットパターン層の襞２０２、２０２’は、包装材料が引き伸ばされると容易に展開し、更に、第２の層２００が図８に示すように垂直に拡張することが可能である。第１の層１００と第２の層２００との接着は、接着材、コーティング、機械的手段、圧力および／または熱、またはそれらの任意の組み合わせで実現され得る。

図１０および図１１は、本開示の１または複数の態様に係るロール状の包装材料１０、１１０、２１０の製造を実施するための典型的な方法および典型的な装置を示す。この方法および装置は、第１の層１００と第２の層２００とを結合し、ロール状の包装材料１０、１１０、２１０を形成する。典型的な方法は図１０に示され、全体的に方法３００として示される。方法３００を実行するための典型的な装置は図１１に示され、全体的に装置４００として示される。

図１０および図１１の３０２において、包装材料１０、１１０、および２１０の基板層（すなわち第１の層１００）を備えるように構成された製品が受け取られる。この基板層１００は、本開示の１つの態様において、紙ベースの製品である。１つの態様において、第１の層は、たとえばクラフト紙であってよい。

３０４において、包装材料１０、１１０、および２１０のカットパターン層（すなわち第２の層２００）を備えるように構成された製品が受け取られる。この第２の層２００は、本開示の１つの態様において、紙ベースの製品である。１つの態様において、第２の層は、たとえばクラフト紙またはコルゲート紙であってよい。

３０６において、典型的な装置は、第２の層２００にスリット２００ｇ（図３）を形成する。スリット２００ｇは、描写の明確性のために図１１には示されない。他の実施形態において、第２の層２００は、クラフト紙またはコルゲート紙にスリット２００ｇを切り込むことによって事前処理され、その後、事前処理された第２の層２００が、第２の層２００を第１の層１００に結合するために典型的な装置内に導入される。

図１１は、第２の層２００が、第２の層２００の供給方向「Ｂ」に対し平行な向きを有するより狭い幅のストリップに長手方向に切断され、隣接するストリップ間に隙間２００ｈが画定されるようにすることを示す。他の実施形態において、第２の層２００は、より狭い幅のストリップに切断されない場合もあることが理解される。

３０８において、第２の層２００、すなわちカットパターン層に１または複数の襞２０２が形成される。１または複数の襞は、第２の層２００が典型的な装置内に供給され、その中を通って移動することを可能にする、Ｚ字形の襞または他の構成の襞である。Ｚ形襞は、たとえば第２の層２００の幅を往復するように、第２の層２００の長さに沿った様々な位置に配置され得る。１または複数の襞２０２は、第２の層２００の長手方向軸「Ｙ」に対し平行に、よって第２の層２００の供給方向「Ｂ」に対し平行に配置される。

他の実施形態において、第２の層２００に襞２０２が形成される代わりに、第２の層２００に１または複数の襞２０２’が形成されてよく、襞２０２’は、長手方向軸「Ｙ」に対し斜めに、よって供給方向「Ｂ」に対し斜めに配置される。また他の実施形態（本明細書には不図示）において、長手方向軸「Ｙ」に対し直角、よって供給方向「Ｂ」に対し直角の向きを有する１または複数の襞が第２の層２００に形成され得る。本明細書において上述したように、第２の層２００は、引張、すなわち引き伸ばされることに応じてＺ方向に拡張し、それによって厚さを増すことが可能である。

３１０において、基板層１００は、１または複数の襞１０２に折り畳まれる。１または複数の襞１０２は、第１の層１００が典型的な装置内に供給され、その中を通って移動することを可能にする、Ｚ字形の襞または他の構成の襞である。Ｚ形襞１０２は、第１の層１００の長さに沿った様々な位置に配置され得る。１または複数の襞１０２は、第１の層１００の長手方向軸「Ｙ」に対し垂直に、よって供給方向「Ｂ」（図１１）に対し垂直に配置され得る。供給方向「Ｂ」は、図１、図３、図５、および図９に示すように包装材料１０、１１０、２１０が最終的に拡張される方向「Ａ」と同一である。

上述したように、基板層１００は、典型的な装置４００によって折り畳まれる、たとえばクラフト紙などの原料である。他の実施形態において、基板層１００は、襞１０２を形成することによって事前処理されてよく、その後、第２の層２００との結合のために典型的な装置内に供給される。

３１２において、第１の層１００および第２の層２００は、互いに接合される。１つの実施形態において、第１の層１００および第２の層２００は、第２の層２００の第１および第２の側部２００ｅ、２００ｆの付近で接合され得る。１つの実施形態において、接着は、Ｚ字形の襞１０２、２０２、２０２’に沿った位置にはなく、それによって第１の層１００および／または第２の層２００のこれらの領域は、包装材料１０、１１０、２１０が引き伸ばされると容易に展開し得る。

３１４において、この時点で互いに結合および接合されている第１の層１００および第２の層２００は、ロール芯「Ｃ」に巻き付けられる。複数のストリップ状の結合材料、すなわち包装材料１０、１１０、および２１０が芯「Ｃ」に巻き付けられ得る。巻き上げられたロール状の包装材料１０、１１０、２１０は、たとえば各々が単一のより小さなストリップを含む個々のロールに切断されるなど、更に処理され得る。他の実施形態において、芯「Ｃ」に巻き付けられる代わりに、包装材料は、シート状またはスリーブ状に形成されてよく、または他の方法で構成されてもよい。

図１１は、図１０に示す方法３００を実行し得る装置４００を示す。第２の層２００は装置４００内に導入され、本明細書において上述したように、スリット２００ｇのパターンを切り取る切断機構４０２を通過する。この時点で、第２の層２００は拡張していないので、スリット２００ｇは「休止状態」であり、エアポケット、すなわち開口部２００ｇ’を形成するように開かれていない。切断機構４０２を通過した後、第２の層２００は、カットパターン層２００とも称され得る。切断機構４０２は、カットパターン層２００の一部を除去することにより、カットパターン層２００の細長いストリップ間に隙間２００ｈを残してもよい。図では層２００の４つの部分が除去されているが、他の実施形態において、層２００の４より少ない数または多い数の部分が除去され得ることが理解される。本明細書において上述したように、いくつかの実施形態において、カットパターン層２００の一部が除去されない場合もあり、これらの例では、切断機構４０４は、第２の層２００においてスリット２００ｇのみを切り取る。

引き続き図１１を参照すると、カットパターン層２００の断片は、第２の材料２００の細長ストリップの各々に１または複数の襞２０２をもたらす折畳み機構４０６を通って供給される。襞２０２は、供給または移動方向「Ｂ」に対し平行に方向付けられる。基板層１００は、基板層１００に１または複数の襞１０２をもたらす第２の折畳み機構４０６を通って供給される。図に示すように、襞１０２は、供給または移動方向「Ｂ」に対し略垂直に方向付けられる。

カットパターン層２００および基板層１００は、２つの層を互いに結合する接合機構４０８内に供給される。２つの層１００、２００間の接合は、接着材、熱、および／または圧力の適用によって、または他の任意の機構または物質の利用によって実現され得る。接合された層１００、２００は（ストリップ状に切断されているか、ストリップなしで製造されているかにかかわらず）、その後、ロールまたは芯「Ｃ」にまとめられ得る。いくつかの実施形態において、より小さなストリップが別のより小さなロール（不図示）に巻き付けられ得る。他の例では、本明細書において上述したように、包装材料は、シート状に切断され得る。

方法３００の様々なステップ３０２～３１２は、異なる順序で実行されてよく、それに応じて、装置４００の様々な機構４０２、４０４、４０６、４０８は、ステップ３０２～３１２の順序に適合するように異なって配置されることが理解される。

図１２～１４は、５００で示す典型的な方法を用いた、１または複数の拡張可能な層を有する典型的な包装筐体１２の製造を示す。いくつかの態様において、方法５００は、包装筐体１２のカスタマイズされたサイジングを提供する装置（不図示）によって実施される。これらの態様では、包装筐体１２は、本明細書において後述するように、包装筐体１２の内部空洞内で物品、物体、または品物を保持および保護するために形状およびサイズがカスタマイズされる。物品、物体、または品物１４は、本明細書において、包装筐体の内容物とも称され得る。

方法５００において、ステップ５０２において、１または複数の拡張可能な層１００、２００を内部に有する包装材料１０、１１０、２１０が受け取られる。包装材料１０、１１０、２１０は、図１１に示すように芯「Ｃ」に巻き付けられたロール状の材料として提供され得る。芯「Ｃ」に巻き付けられたロール状の包装材料１０、１１０、２１０は、特に、包装材料の長さを用いて、１または複数の拡張可能な層１００、２００を拡張し、その後、それを用いて包装筐体１２（図１４Ａ）を形成するように構成された包装装置に提供され得る。

方法５００の５０２において包装材料１０、１１０、２１０が受け取られた後、５０４において、基板層１００（すなわち第１の層１００）は、内部に形成された１または複数の襞１０２を展開するために、方向「Ａ」（図１～６）において長手方向に引き伸ばされ、または拡張される。第１の層１００または基板層１００の引き伸ばしまたは拡張は、図１および図２に示される。

５０６において、カットパターン層２００（すなわち第２の層２００）は、（たとえば図３および図４に示すように、または襞２０２が存在する場合は図７および図８に示すように）拡張されていない状態から拡張状態になる。カットパターン層２００は、第１の層１００が拡張された結果、拡張される。カットパターン層２００が長手方向に拡張するとき、層２００はＺ方向にも拡張し、それによって（図７および図８に示すように）高さまたは厚みが増加する。カットパターン層２００の拡張により、スリット２００ｇが開き、エアポケット２００ｇ’が形成される。カットパターン層２００は、基板層１００が拡張するとき、基板層１００に伴い長手方向に拡張する。カットパターン層２００に襞２０２が設けられている場合、襞２０２は、カットパターン層２００の拡張に伴い展開し、カットパターン層２００に追加の幅をもたらす。第２の層２００の拡張により、包装材料１０、１１０、および２１０に構造的強度が与えられる。

５０８において、特定の物品、物体、または品物１４を包装するために包装材料１０、１１０、２１０の長さが決定される。長さは、機械によって自動的に、または人間によって手作業で決定され得る。長さは、包装筐体１２内に封入される物品、物体、または品物１４の寸法に基づいてカスタマイズ可能である。他の実施形態において、包装材料１０、１１０、２１０の長さは、全ての包装筐体で用いられる標準長さであってよい。標準長さは、包装される物品、物体、または品物１４にかかわらず用いられる。

包装材料の長さは、概ね半分に折り畳まれ、最終的に包装筐体１２となるものの前部１２ａおよび後部１２ｂ（図１４Ａ）が形成される。前部１２ａおよび後部１２ｂは、襞１２ｃを中心として折り畳まれる（図１４Ａ）。前部１２ａは、襞１２ｃから遠い自由端１２ａ’を終端とする。同様に、後部１２ｂは、襞１２ｃから遠い自由端１２ｂ’を終端とする。

方法５００（図１２）の５１０において、包装筐体１２を製造するために使用される長さ分の包装材料の前部１２ａおよび後部１２ｂの内側表面に接着剤が塗布される。いくつかの実施形態１０、１１０、２１０における第１の層１００は、包装材料１０、１１０、２１０で形成された包装筐体１２を閉じることを可能にするために接着性（たとえばコーティングまたは接着材）を含んでよい。例として、第１の層１００の上面１００ａ、特に第２の層２００の第１および第２の側部２００ｅ、２００ｆより外側に延びる境界領域に、コーティングが存在してよい。コーティングは、熱、圧力、および／または水分、またはこれらの組み合わせに反応して接着し得る。様々な実施形態において、感熱コーティングは、手動で、またはそのために設計された装置を用いて、またはそれらの任意の組み合わせで行われるプロセスを通して封止をもたらし得る。包装筐体１２の接合された前部１２ａおよび後部１２ｂは、物品、物体、または品物１４が受容される内部空洞を区切り、画定する。

包装筐体１２の側縁が互いに接合されると、物品、物体、または品物１４が内部空洞１２ｄ内に受容され、前部１２ａおよび後部１２ｂの上部領域は、内部空洞１２ｄへのアクセスを遮断するために互いに接合される。

本明細書には示されないが、他の実施形態において、２つの別々の長さの包装材料が、包装筐体１２内に収容される物品、物体、または品物１４の寸法に適合するように切断され得る。２つの切断長は、その後、下縁に沿って、かつ対向側縁（すなわち第１の層１００の境界領域）に沿って接合され、その結果、商品、物体、または物品１４が挿入される内部空洞１２ｄが形成される。最終的に、２つの長さの包装材料は、包装筐体の内部空洞内の物品、物体、または品物１４を封入するために上縁に沿って互いに封止される。

図１４Ａから明らかであるように、拡張した第２の層２００は、物品、物体、または品物１４に接し、輸送中にそれらを衝撃から保護する。

ここで図１４Ｂを参照すると、３つの層、すなわち第１の層１００、第２の層２００、および第３の層６００で構成された包装材料から形成される代替包装筐体１２が示される。第３の層６００は、構造および機能の点で第１の層１００と実質的に同一であり、第１の層１００、第２の層２００、および第３の層６００が容易に拡張可能であるように第２の層２００の第１の層１００と反対側の表面に接合または接着されるように配置される。３層包装材料が拡張され、包装筐体１１２に形成されたとき、包装材料の第１の領域は、包装筐体１１２の前部１１２ａを形成する。拡張された包装材料の第２の領域は、包装筐体１１２ｂの後部１１２ｂを形成する。好適には、所定の長さの包装材料が襞１１２ｃに沿って折り畳まれ、前部１１２ａおよび後部１１２ｂを形成するが、他の実施形態において、２つの別個の包装材料の断片が、第１の層１００の側縁付近の対向する境界領域に沿って、下縁に沿って接合され得る。２つの個別の包装材料断片は、最終的に、その上縁に沿って互いに接合または接着される。第１の層１００は、宛名ラベル（図１３に示されるが符号なし）が貼り付けられる包装筐体１１２の外側表面となる。第３の層６００は、包装筐体１１２の内部空洞１１２ｄを区切り画定する内側ライナとなる。第２の層２００は、輸送中の物品、物体、または品物１４の保護に役立つ、構造強度の高い保護層である。

他の実施形態において、３より多い数の層が包装材料に提供されてよく、最終的にカスタマイズパッケージに形成されることが理解される。そのような包装材料において、第１の層１００と同一または同様の複数の層が用いられ得る。また、そのような包装材料において、第２の層と同一または同様の複数の層が用いられ得る。

１つの態様において、本開示は、包装装置、機械、または人間が、消費者に輸送される物品、物体、または品物のためにカスタマイズされるカスタマイズパッケージ（たとえば包み）を形成することができる、紙ベースの包装システムに関する。

本開示の態様に係る包装システムにおいて用いられる包装材料１０、１１０、２１０の第２の層２００は、引き伸ばされ、または引張されると長手方向（および／または左右方向）に伸びる充填材を備える。この充填材は、垂直方向にも伸び、高さまたは厚みが増加するが、垂直方向に拡張すると長手方向または左右方向に伸縮し得る。充填材は、充填材が垂直方向に拡張すると開いてエアポケットを形成する複数のスリットを含む。充填材、すなわち第２の層２００は、最初、第２の層２００が接着または接合される基板層１００よりも大きい長さおよび／または幅に切断され得る。第２の層２００に形成された１または複数の襞に追加の長さおよび／または幅が収容され得る。第２の層２００が長手方向または左右方向、および垂直方向に伸びて広がると、第２の層２００の襞が展開することにより、この層２００は、包装材料の拡張時に伸縮しないように見える。

１つの態様において、紙ベースの包装材料は、少なくとも２つの層を含む。いくつかの例では、包装材料は、少なくとも第１の方向（Ｘ方向またはＹ方向）に引張され、または広げられ、包装材料の第２の層２００の少なくとも第３の方向（すなわちＺ方向）への拡張を効果的にもたらす基板層１００を含んでよい。そのような例では、材料の第２の層は、少なくとも第１の層１００が引張される第１の方向に対し垂直（すなわち直角）な方向を含み得る第２の方向（Ｘ方向またはＹ方向）に収縮してもよい。

たとえば、紙ベースの包装材料は、包装筐体１２が形成されたとき、外側が滑らかな紙であり内側が第２の層２００であるように、ライナ（たとえば拡張層）および外側の厚紙を有する２つの層を含んでよい。

いくつかの態様において、紙ベースの包装材料は、少なくとも３つの層１００、２００、および６００を含んでよい（図１４Ｂ）。少なくとも３つの層は、内側厚紙層１００、外側厚紙層６００、および厚紙の内層と外層との間に配置された拡張コア層２００を含んでよい。代替または追加として、紙ベースの包装材料１０、１１０、２１０は、（たとえば同じ方向または異なる方向に向けられた同じ種類または異なる種類の拡張係数の）１または複数の拡張コア層２００を含んでよい。言い換えると、１または複数のコア層のいくつかは、異なるパターンのスリット２００ｇが切り取られており、その結果、異なる形状およびサイズのエアポケット２００ｇ’が生じてよく、または形成されたスリットのパターンに基づいて様々な異なる厚さに拡張し得る。内層および外層１００、６００は、同様の種類または重量の紙製であってよく、あるいは異なる種類または重量の紙製であってよい。内層および外層１００、６００に異なる種類または重量の紙を使用することにより、異なるレベルの包装保護性、耐久性などが提供され得る。

様々な態様において、包装装置は、第２の層２００および他の同様のコア層の厚みまたはＺ高さを増加させるために、１または複数の方向の様々な組み合わせで紙ベースの包装材料１０、１１０、２１０を処理してよい。

いくつかの例において、基板層１００（または６００）は、一方向に引張されて広げられ、ライナ１００（または６００）および／またはコア層２００の厚みを拡張させる。

いくつかの態様において、コア層２００を拡張させるために基板層１００（または６００）を引張する方向は、東または西または北または南の方向であってよく、またはそれらの組み合わせが同時に、または順次生じてよい。言い換えると、コア層２００に対する基板層１００およびライナ層６００の襞の方向は、互いに同じ方向であってよく、または異なる方向であってよい。

本開示の態様に係る紙ベースの包装材料のいくつかの実施形態例は、ａ）基板層（たとえば中実および／または折り畳まれた内側、中間、または外側の紙ベースの層）および包装筐体のライナを形成し得る拡張層２００、ｂ）第１の基板層、第１の拡張ライナ、および第２の拡張層（任意の順序）、ｃ）第１の基板層、第１の拡張ライナ、第２の拡張層、および第２の基板層（任意の順序）、ｄ）第１の基板層、第１の拡張ライナ、第２の基板層、第２の拡張層、および第３の基板層（任意の順序）、およびｅ）第１の基板層（内側）、第１の拡張ライナ、第２の基板層（中間）、第２の拡張層、および第３の基板層（外側）を含み、層は、同じ方向または異なる方向に折り畳まれ、または方向付けられ得る。

いくつかの態様において、紙ベースの包装材料１０、１１０、２１０は、（図１１に示すような）ロール状、またはシート状などに形成され得る。このように、包装材料１０、１１０、２１０は、様々なレベルの包装自動化、または任意のサイズや形状の筐体または包みへの事前形成に適している。たとえば、小売業者は、ロール状の紙ベース包装材料１０、１１０、２１０を受け取ってよく、これは、その小売業者が販売している製品のための任意の適切な形状およびサイズの封筒に現場で形成され得る。

いくつかの態様において、充填材またはコア材料、すなわち第２の層２００は、長手方向に伸びるが左右方向に収縮してよく、あるいは左右方向に伸びて長手方向に収縮してよい。いくつかの態様において、第２の層２００の長さおよび／または幅は増加してよく、第２の層２００は、引き伸ばされたときの層２００の左右方向または長手方向の収縮を補償するために適宜折り畳まれ得る。

いくつかの態様において、紙ベースの包装材料は、材料が最小限の空気量で機械に供給され得るように形成される。

いくつかの態様において、内層または外層（１００または６００）は、Ｘ方向またはＹ方向に引き伸ばされ、または引張されると層が拡張可能であるように折り畳まれる。

いくつかの態様において、コア層または内層２００は、基板層１００が引張される方向に依存して、幅（または長さ）において余分な材料が利用可能であるように形成および／または切断される。言い換えると、内層またはコア層２００は、コア層２００が高さ（または厚み）を増加させるために引き伸ばされる、すなわちＺ方向に拡張されるとき、コア層２００の余分な幅（または長さ）が、一端から引張され、または広げられたときに基板層１０の近似幅を維持するように、基板層１００またはライナ６００よりも大きな寸法を有してよい。

いくつかの態様において、充填材層、コア層、または内層２００は、折り畳まれた中実の紙であるライナ層１００、６００の上に重ねられ、または配置される。いくつかの態様において、充填材層２００は、内層１００、６００の端部に沿った点に取り付けられ、内層１００、６００がＸ方向またはＹ方向に引張されることを可能にする。

ライナ層１００、６００が引張または拡張されると、充填材層またはコア層２００は、ライナ層１００、６００にわたって拡張し、充填材層またはコア層２００をＺ方向に効果的に拡張させる。いくつかの態様において、充填材層２００は、内層１００、６００とは異なるように（たとえば斜めに）折り畳まれ得る。この構成により、ライナ層１００、６００がＸ方向またはＹ方向に拡張するとき、充填材層２００の拡張がもたらされる。

本明細書において上述したように、本明細書で使用される「基板層」および「キャリア層」という用語は、１または複数の他の層が接着または接合される層であり、それら１または複数の他の層の少なくとも１つを動かして拡張させる能力を有する層を指す。理解すべき点として、本明細書において、第１の層１００（または基板またはキャリア層１００）は、第１の層が選択的に拡張され、または広げられることを可能にする１または複数の襞を含むものとして示されるが、他の実施形態では、第１の層は、ギャザーや皺が寄せられたものであり、またはタブおよびノードを含み、それによって襞が設けられずとも１または複数の方向に紙を拡張することが可能である。

更に、包装材料１０は、（図１に示すように）第１の方向「Ａ」のみに引張されるのではなく、様々な方向の組み合わせで同時に、または順次引張され得ることが理解される。包装材料１０が異なる方向の組み合わせに拡張することを可能にするために、少なくとも第１の層には、これらの様々な方向への少なくとも第１の層の拡張を可能にするように方向付けられ配置された襞の組み合わせが設けられる。

第２の層２００は、引き伸ばされると伸びる製品である。１つの態様において、第２の層２００は、長手方向に伸びる。１つの実施形態において、第２の層２００にはカットパターンが形成されている（すなわちカットパターン層）。カットパターン層２００は、引き伸ばされると（すなわち拡張されると）伸びるが、伸びるのと同時に、幅が収縮し得る。カットパターン層２００は、基板層１００に接着される。カットパターン層の寸法は、基板層１００と比べて長く、等しく、または小さい。

第１の層１００は、少なくとも第１の方向に（たとえばＸ、Ｙ、またはＸおよびＹなどの２つの平面上で）引張され、または広げられるように構成され、それによって、包装材料１０の第２の層２００またはカットパターン層を少なくとも１つの平面（たとえばＺ方向）において効果的に拡張させる。カットパターン層２００は、包装材料１０が拡張されていない状態から拡張状態に変化すると、包装材料１０に構造強度をもたらすという利点を有する。カットパターン層２００は、基板層１００が引張または拡張される第１の方向に対し垂直な方向を含み得る第２の方向（ＸまたはＹ）に収縮し得る。そのような収縮を補償するために、カットパターン層２００は、カットパターン層２００が拡張構成に引張されると広がる余分な材料を含んでよい。他の実施形態（本明細書には不図示）において、第２の層２００は、第２の層２００がＸおよび／またはＹ方向への収縮を経ずにＺ方向に拡張することが可能であるように構成または製造され得る。

いくつかの態様において、包装材料１０は、互いに接着された２つの層を含む。

包装材料１０は、包装サイズのための柔軟性を可能にするように、および拡張されていない状態のときにロール状の塊である包装材料１０の輸送を容易にするように構成され得る。好適には、包装材料１０は、再生可能な材料から形成される。１つの実施形態において、包装材料１０の１または複数の層の各々は、全体的に再生可能な材料から作られる。１または複数の層の各々として使用するのに適した材料の１つは紙である。

様々な発明的概念が１または複数の方法として具体化されてよく、その例が提供されている。方法の一部として実行される動作は、任意の適切な方法で順序付けられてよい。したがって、例示的な実施形態では連続的な動作として示されているが、いくつかの動作を同時に実行することを含み得る、図示されたものと異なる順序で動作が実行される実施形態が構成され得る。

本明細書において様々な発明的実施形態が説明および例示されたが、当業者は、本明細書で説明される機能を実行し、および／または本明細書で説明される結果および／または利点の１または複数を得るために、他の様々な手段および／または構造を容易に想像し、そのような変形および／または修正の各々は、本明細書で説明される発明的実施形態の範囲内であると見なされる。より一般的には、当業者は、本明細書で説明される全てのパラメータ、寸法、材料、および構成が典型的であることを意図され、実際のパラメータ、寸法、材料、および／または構成は、本発明の教示が用いられる特定の１または複数の用例に依存することを容易に理解する。当業者は、日常的な実験の範囲内で、本明細書で説明される特定の発明的実施形態に対する多数の等価物を認識し、または確認することができる。したがって、上記実施形態は単に例示として提示されており、添付の特許請求の範囲ならびにその等価物の範囲内で、発明的実施形態は、具体的に説明され特許請求の範囲に記載されたもの以外の方法で実施され得ることが理解される。本開示の発明的実施形態は、本明細書で説明される個々の特徴、システム、物品、材料、キット、および／または方法に向けられる。加えて、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、および／または方法が互いに矛盾しなければ、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、および／または方法の２つ以上の任意の組み合わせが本開示の発明範囲に含まれる。

本明細書で定義され使用される全ての定義は、辞書上の定義、参照によって組み込まれる文書内の定義、および／または定義された用語の通常の意味を制御するものとして理解すべきである。

本明細書および特許請求の範囲において本明細書で使用される冠詞「ａ」および「ａｎ」は、特に明示されない限り、「少なくとも１つ」を意味するものと理解すべきである。本明細書および特許請求の範囲において（もしあれば）本明細書で使用される「および／または」という表現は、そのように連結された要素の「いずれかまたは両方」、すなわち、いくつかの例では接続的に存在し、他の例では離接的に存在する要素を意味するものと理解すべきである。「および／または」を用いて挙げられる複数の要素は、同じ形式で、すなわち、そのように連結された要素の「１または複数」と解釈すべきである。「および／または」という句で具体的に識別された要素以外に、具体的に識別されたそれらの要素と関連するか関連しないかにかかわらず、他の要素が任意選択的に存在してよい。したがって、非限定的な例として、たとえば「備える」などのオープンエンドな言葉と組み合わせて使用される場合、「Ａおよび／またはＢ」への言及は、１つの実施形態においてＡのみを指し（任意選択的にＢ以外の要素を含む）、他の実施形態においてＢのみを指し（任意選択的にＡ以外の要素を含む）、また他の実施形態においてＡおよびＢの両方（任意選択的に足の要素を含む）などを指してよい。本明細書および特許請求の範囲において本明細書で使用される場合、「または」は、上記で定義した「および／または」と同じ意味を有するものと理解すべきである。たとえば、リスト内の事項を分離する場合、「または」または「および／または」は、包括的、すなわち、複数の要素または要素のリストの少なくとも１つを含むが、複数も含み、任意選択的に追加のリスト外の事項を含むものと解釈される。たとえば「～の１つのみ」または「～の丁度１つ」、または特許請求の範囲で使用される場合、「～で構成される」などのように、そうでない場合を明確に示す用語のみが、複数の要素または要素のリストのうちの丁度１つの要素を含むことを指す。一般に、本明細書で使用される「または」という用語は、たとえば「いずれか」、「～の１つ」、「～の１つのみ」、または「～の丁度１つ」などの排他的な用語を伴う場合のみ、排他的な選択肢（すなわち「どちらか一方であって両方ではない」）を示すものと解釈される。特許請求の範囲で使用される場合、「主に～で構成される」とは、特許法の分野で使用される通常の意味を有するものとする。

本明細書および特許請求の範囲において本明細書で使用される場合、１または複数の要素に関する「少なくとも１つ」という表現は、要素のリスト内の任意の１または複数の要素から選択された少なくとも１つの要素を意味し、必ずしも、要素のリスト内に具体的に挙げられた各要素および全ての要素の少なくとも１つを含むことや、要素のリスト内の要素の任意の組み合わせを除外することは意味しないことを理解すべきである。この定義により、「少なくとも１つ」という表現が言及する要素のリスト内で具体的に識別された要素以外の要素が、具体的に識別されたそれらの要素と関連するか関連しないかにかかわらず、任意選択的に存在し得ることも可能である。したがって、非限定的な例として、「ＡおよびＢの少なくとも１つ」（または、同等に「ＡまたはＢの少なくとも１つ」、あるいは同等に「Ａおよび／またはＢの少なくとも１つ」）とは、１つの実施形態において、任意選択的に複数を含む少なくとも１つのＡであり、Ｂが存在しない（任意選択的にＢ以外の要素を含む）場合を指し、他の実施形態において、任意選択的に複数を含む少なくとも１つのＢであり、Ａが存在しない（任意選択的にＡ以外の要素を含む）場合を指し、また他の実施形態において、任意選択的に複数を含む少なくとも１つのＡ、および任意選択的に複数を含む少なくとも１つのＢ（任意選択的に他の要素を含む）などを指してよい。

本明細書において特徴または要素が、他の特徴または要素「上」にあると言及される場合、それらは他の特徴または要素上に直接接してよく、あるいは介在する特徴および／または要素が存在してもよい。対照的に、特徴または要素が他の特徴または要素「上に直接」あると言及される場合、介在する特徴または要素は存在しない。また、特徴または要素が他の特徴または要素に「接続」、「取付け」、または「結合」されると言及される場合、それらは他の特徴または要素に直接接続、取付け、または結合されてよく、あるいは介在する特徴または要素が存在してよいことも理解される。対照的に、特徴または要素が他の特徴または要素に「直接接続」、「直接取付け」、または「直接結合」されると言及される場合、介在する特徴または要素は存在しない。１つの実施形態に関して説明または図示される場合でも、そのように説明または図示された特徴または要素は他の実施形態に適用可能である。また、他の特徴に「隣接して」配置される構造または特徴への言及が、隣接する特徴の上に重なる位置または下にある位置を有し得ることも当業者には理解される。

たとえば「下」、「下側」、「下部」、「上側」、「上」、「後方」、「前方」などの空間相対的な用語は、本明細書において、図に示すような他の要素（複数も可）または特徴（複数も可）に対する１つの要素または特徴の関係を表す説明を容易にするために使用され得る。空間相対的な用語は、図に示す向きに加えて、使用中または動作中の装置の異なる向きも含むことを意図していることが理解される。たとえば、図内の装置が反転している場合、他の要素または特徴の「下側」または「下」にあると説明される要素は、他の要素または特徴の「上」を向くことになる。したがって、「下」という典型的な用語は、上下両方の向きを含み得る。装置はそれ以外の方向（９０度回転された方向、または他の方向）に向けられてよく、本明細書で使用される空間相対的な説明用語は、それに応じて解釈される。同様に、「上方」、「下方」、「垂直」、「水平」、「左右方向」、「横方向」、「長手方向」などの用語は、特に示されない限り、本明細書において、説明のためだけに使用される。

「第１の」および「第２の」という用語は、本明細書において、様々な特徴／要素を説明するために使用され得るが、これらの特徴／要素は、文脈上特に示されない限り、これらの用語によって制限されるものではない。これらの用語は、１つの特徴／要素を別の特徴／要素と区別するために使用され得る。したがって、本発明の教示から逸脱することなく、本明細書において説明される第１の特徴／要素が第２の特徴／要素と称され、同様に、本明細書において説明される第２の特徴／要素が第１の特徴／要素と称されてもよい。

実施形態は、本開示の実装または例である。本明細書における「実施形態」、「１つの実施形態」、「いくつかの実施形態」、「１つの特定の実施形態」、「典型的な実施形態」、または「他の実施形態」などへの言及は、その実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、必ずしも本発明の全ての実施形態ではなく少なくともいくつかの実施形態に含まれることを意味する。様々に出現する「実施形態」、「１つの実施形態」、「いくつかの実施形態」、「１つの特定の実施形態」、「典型的な実施形態」、または「他の実施形態」などは、必ずしも全てが同じ実施形態を指すわけではない。

本明細書において、構成要素、特徴、構造、または特性が含まれ「てよい」、含まれ「る場合がある」、または含まれ「得る」と述べられる場合、その特定の構成要素、特徴、構造、または特性は、必ずしも含まれなくてもよい。本明細書または特許請求の範囲において要素に「ａ」または「ａｎ」が付いて言及される場合、これは、要素が１つだけ存在することを意味しているのではない。本明細書または特許請求の範囲において「追加の」要素が言及される場合、これは、複数の追加の要素の存在を除外するものではない。

例として使用される場合を含む、本明細書または特許請求の範囲において使用される場合、特に明示されない限り、全ての数値は、「約」または「おおよそ」という言葉が明確に示されなくともそれらの言葉を冠するものとして読み取られ得る。「約」または「おおよそ」という表現は、大きさおよび／または位置を説明する場合、説明された値および／または位置が、妥当に予想される値および／または位置の範囲内であることを示すために使用され得る。たとえば、数値は、記載された値（または値範囲）の＋／－０．１％、記載された値（または値範囲）の＋／－１％、記載された値（または値範囲）の＋／－２％、記載された値（または値範囲）の＋／－５％、記載された値（または値範囲）の＋／－１０％などの値を有してよい。本明細書に記載される任意の数値範囲は、そこに包含される全ての部分的範囲を含むことが意図されている。

また、本開示を実行する方法は、本明細書で説明されたものと異なる順序で発生してよい。したがって、特に明示されない限り、方法の順序が限定として読み取られてはならない。方法のステップの一部を異なる順序で実行することにより同様の結果が得られ得ることが認識される。

特許請求の範囲、ならびに上記明細書において、たとえば「備える」、「含む」、「担持する」、「有する」、「包含する」、「関与する」、「保持する」、「～から成る」などの全ての移行表現は、オープンエンドであるものとして、すなわちそれらを含むが限定されないという意味で理解される。「～で構成される」および「主に～で構成される」という移行表現のみが、それぞれクローズドまたはセミクローズドであるものとされる。

上記説明において、簡潔性、明確性、および理解のために特定の用語が使用されている。そのような用語は説明の目的で使用され、幅広い解釈が意図されているため、先行技術の要件の範囲を超えて不必要な限定が示唆されることはない。

また、本開示の様々な実施形態の説明および例示は、図示または説明された詳細そのものに限定されることはない。

Claims (20)

1. 第１の層と、
   前記第１の層と動作可能に係合した第２の層と
   を備え、
   前記第１の層は、少なくとも第１の方向に選択的に拡張可能であり、
   前記第２の層は、前記第１の層の前記拡張に応じて少なくとも前記第１の方向に拡張可能であり、
   前記第２の層は、前記第１の方向に対し垂直な第２の方向に更に拡張可能である、包装材料。
2. 前記第１の層は、再生可能材料である、請求項１に記載の包装材料。
3. 前記第２の層は、再生可能材料である、請求項１に記載の包装材料。
4. 前記第１の層は、収縮状態と拡張状態との間で動くことができ、
   前記第１の層は、前記収縮状態であるとき、１または複数の襞を含み、
   前記第１の層が前記第１の方向に動いて前記拡張状態になると、前記第１の層から前記１または複数の襞がなくなる、請求項１に記載の包装材料。
5. 前記第２の層は、収縮状態と拡張状態との間で動くことができ、
   前記第２の層は、前記収縮状態であるとき、１または複数の襞を含み、
   前記第２の層が前記第１の方向に動いて前記拡張状態になると、前記第２の層から前記１または複数の襞がなくなる、請求項１に記載の包装材料。
6. 前記第２の層は、前記第２の層の上面と下面との間に延びる複数のスリットを含む、請求項１に記載の包装材料。
7. 前記第２の層における前記複数のスリットは、パターン状に配置される、請求項６に記載の包装材料。
8. 前記複数のスリットの前記パターンは、前記第２の層の全長および全幅にわたり均一である、請求項７に記載の包装材料。
9. 前記第２の層が前記第１の方向に拡張されると、前記複数のスリットが開き、エアポケットを形成する、請求項６に記載の包装材料。
10. 前記第２の層が前記第２の方向に拡張されると、前記第２の層の厚さが増加し、前記厚さは、前記第２の層の上面と下面との間で測定される、請求項９に記載の包装材料。
11. 前記第１の層および前記第２の層は、前記第１の方向に拡張されるとき、Ｘ平面またはＹ平面上で拡張し、前記第２の層は、前記第２の方向に拡張されるとき、Ｚ方向に拡張する、請求項１に記載の包装材料。
12. 前記第１の層および前記第２の層は、前記第１の層および前記第２の層が前記第１の方向に拡張することを可能にし、かつ前記第２の層が前記第２の方向に拡張することを可能にするように、互いに接合される、請求項１に記載の包装材料。
13. 前記第１の方向に拡張可能な第３の層を更に備え、前記第２の層は、前記第１の層と前記第３の層との間に挟まれている、請求項１に記載の包装材料。
14. 物品のための包装筐体であって、前記包装筐体は、
    前記包装筐体の前部および後部を形成するように構成された長さの包装材料と、
    前記前部および前記後部によって区切られ画定される、前記物品を受け入れるように適合された内部空洞と
    を備え、前記包装材料は、
    第１の層と、
    前記第１の層と動作可能に係合した第２の層と
    を備え、
    前記第１の層は、第１の方向に拡張され、
    前記第２の層は、前記第１の層の前記拡張に応じて前記第１の方向に拡張され、
    前記第２の層は、前記第１の方向に対し垂直な第２の方向に拡張され、
    前記長さの包装材料の前記前部および後部の側縁は、前記内部空洞へのアクセスを防ぐために互いに接合される、包装筐体。
15. 前記包装材料は、前記第１の方向に拡張される第３の層を含み、前記第２の層は、前記第１の層と前記第３の層との間に挟まれ、前記第３の層は、前記内部空洞を区切り画定するライナを備える、請求項１４に記載の包装筐体。
16. 前記第２の層は、前記第２の層に形成された複数のスリットを含み、前記第２の層が前記第２の方向に拡張されると、前記複数のスリットが開き、前記第２の層にエアポケットを形成する、請求項１４に記載の包装筐体。
17. 前記第２の層は、前記第２の方向に拡張されると厚さが増加する、請求項１６に記載の包装筐体。
18. 前記第１の層および前記第２の層の一方または両方は、前記第１の層および前記第２の層の一方または両方が拡張されると展開する１または複数の襞を含む、請求項１４に記載の包装筐体。
19. 少なくとも拡張可能なカットパターン層を有するシート状の包装材料を受け取ることと、
    前記シート状の包装材料に力を加えることと、
    前記力の方向に略垂直な方向に前記カットパターン層を拡張させることと
    を備える方法。
20. 輸送される物品の寸法に基づいて前記包装材料の長さを選択することと、
    前記カットパターン層が拡張された後、前記長さの前記包装材料で包装筐体を形成することと
    を更に備える、請求項１９に記載の方法。

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