JP2023548218A - 多相流のための分離器 - Google Patents

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Abstract

多相流を分離するための分離器100である。分離器は、分離器の上流端にある第1チャンバ22を備え、この第1チャンバは、入口流がこの第1チャンバに入るための入口20を含む。分離器の下流端にある第2チャンバ28を備え、この第2チャンバは、分離された気体流がこの第2チャンバを出るための出口32を含む。多相流の相を分離するために第1チャンバと第2チャンバとの間に配置されたメッシュ24を備える。メッシュは、このメッシュの上流面にて第1チャンバからの上記多相流を受けるように構成されるとともに、分離された気体流がこのメッシュの下流面から第2チャンバ内に流れ込むのを許容するように構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、多相流、例えば、液滴が巻き込まれた気体流のための分離器に関するものである。
多くの様々な用途が、気体流から汚染物質を分離することを要求する。
WO 2010/143978 A1は、液滴が巻き込まれた気体流から液滴を分離するための分離器を開示している。その分離器は、軸を中心に回転し、液滴が巻き込まれた気体流が軸方向に通過するメッシュを備えている。液滴は、回転するメッシュを通過する際に合体し、遠心分離され、回転するメッシュの外周に向かって径方向外側に移動させられる。その結果として合体した液滴の流れは、上記回転するメッシュの外周を囲む壁面に集められ、そこから排出される。
したがって、気体がメッシュを軸方向に通過する間に、液滴は回転するメッシュによって合体および遠心分離され、気体流の経路から径方向に逃げることが許される。その結果、液滴は回転するメッシュ内に短時間しか存在しないので、気体流への液滴の再混入は殆んど回避される。
一般に、公知の分離器の動作をさらに改善すること、例えば分離効率を向上させることが望ましい。
本発明の第1の局面によれば、多相流を分離するための分離器であって、
上記分離器は、
上記分離器の上流端にある第1チャンバを備え、この第1チャンバは、入口流がこの第1チャンバに入るための入口を含み、
上記分離器の下流端にある第2チャンバを備え、この第2チャンバは、分離された気体流がこの第2チャンバを出るための出口を含み、
上記多相流の相を分離するために上記第1チャンバと上記第2チャンバとの間に配置されたメッシュを備え、
上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記第1チャンバからの上記多相流を受けるように構成されるとともに、上記分離された気体流がこのメッシュの下流面から上記第2チャンバ内に流れ込むのを許容するように構成され、
上記メッシュの上記上流面は、上記第1チャンバ内への上記入口から距離Hだけ離間されており、
は、上記メッシュの直径dに対して、
>0.5d
なる関係によって関連付けられている
ことを特徴とするものが提供される。
距離Hは、2つの平行な平面の間の垂直距離であってもよい。ここで、第1の平面は、上記メッシュに最も近い上記入口の端で定められる平面であり、第2の平面は、メッシュの上記上流面によって定められる平面である。
このような配置(上記メッシュの上記上流面が上記第1チャンバ内への上記入口から距離Hだけ離れている)により、分離器の効率が改善される。
幾つかの実施形態では、上記入口は上記第1チャンバ内に突出し、その結果、上記第1の平面は、上記第1チャンバの上流壁からオフセットして、上記第1チャンバ内に存在する。
任意に、Hは、上記メッシュの直径の10倍未満、または、上記メッシュの直径の5倍未満、または、上記メッシュの直径の4倍未満、または、上記メッシュの直径の3倍未満である。
任意に、Hは上記メッシュの直径の約2倍であり、すなわちHは2dに略等しい。これは、特に効率的な分離を提供することが判明している。Hを2dより大きくすると、分離効率は略同じに留まるが、分離器のサイズが大きくなる。一般に分離器は、必要な分離効率のレベルを確保しつつ、できるだけ小型であることが望ましい。必要な分離効率のレベルは、分離器を使用する特定の用途に依存する。
任意に、上記第2チャンバは、少なくとも部分的に、距離Hだけ上記第1チャンバ内に突出し、
は、上記メッシュの直径dに対して、
0.5d<H
なる関係によって関連付けられている。
ここで、Hは、上記メッシュの上記下流面によって定められる平面と、上記第1チャンバの下流端で、上記第1チャンバを上記第2チャンバから仕切る壁によって定められる平行な平面との間の垂直方向の距離である。これらの仕切り壁は、上記第1チャンバをその下流端で閉鎖している。
上記第2チャンバが上記第1チャンバ内に(少なくとも部分的に)突出しているおかげで、上記第1チャンバは、観念的に2つのセクションに分割される。上流セクション(上記メッシュの上記上流面によって定められる平面の上流)は、概ね、上記第1チャンバの上記上流壁および側壁(複数可)(並びに、上記入口が上記第1チャンバ内に突出する実施形態では、入口壁(複数可))によって境界を定められる開いた空間である。下流セクションは、上記第1チャンバの側壁と上記第1チャンバ内に突出する上記第2チャンバの側壁との間、および、上記第1チャンバの側壁と上記メッシュの側壁との間に定められる環状の空間である。そして、この環状円筒形空間の形態は、上記側壁(複数)の幾何学的形状によって定められる。概ね、上記メッシュ及び第2チャンバは、断面において、上記環状円筒形空間の内側の境界が円形であるような、円筒形の形態を有することができる。環状円筒形空間の外側の境界は、上記第1チャンバの上記側壁の幾何学的形状によって定められる。上記第1チャンバは、円筒形(例えば、円柱または楕円柱の形状を有する)であってもよいし、多角柱形(例えば、長方形または正方形のプリズムの形状を有する)であってもよい。断面において、環状円筒形空間の外側の境界は、円形、楕円形、正方形、長方形、または他の任意の多角形の形状であってもよい。
任意に、Hは、上記メッシュの直径の10倍未満、または、上記メッシュの直径の5倍未満、または、上記メッシュの直径の4倍未満、または、上記メッシュの直径の3倍未満、または、上記メッシュの直径の2倍未満である。
任意に、Hは、上記メッシュの直径に略等しい、すなわち、Hはdに略等しい。
このような配置(上記メッシュの上記下流面が上記第1チャンバを上記第2チャンバから仕切る壁から離間している)は、分離効率の向上につながると思われる。
本発明の第2の局面は、多相流を分離するための分離器であって、
上記分離器は、
上記分離器の上流端にある第1チャンバを備え、この第1チャンバは、入口流がこの第1チャンバに入るための入口を含み、
上記分離器の下流端にある第2チャンバを備え、この第2チャンバは、分離された気体流がこの第2チャンバを出るための出口を含み、
上記多相流の相を分離するために上記第1チャンバと上記第2チャンバとの間に配置されたメッシュを備え、
上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記第1チャンバからの上記多相流を受けるように構成されるとともに、上記分離された気体流がこのメッシュの下流面から上記第2チャンバ内に流れ込むのを許容するように構成され、
上記第2チャンバは、少なくとも部分的に、距離Hだけ上記第1チャンバ内に突出し、
は、上記メッシュの直径dに対して、
>0.5d
なる関係によって関連付けられている
ことを特徴とするものを提供する。
ここで、(上述のように)Hは、上記メッシュの上記下流面によって定められる平面と、上記第1チャンバの下流端で、上記第1チャンバを上記第2チャンバから仕切る壁によって定められる平行な平面との間の垂直方向の距離である。これらの仕切り壁は、上記第1チャンバをその下流端で閉鎖している。
上記第2チャンバが上記第1チャンバ内に(少なくとも部分的に)突出しているおかげで、上記第1チャンバは、観念的に2つのセクションに分割される。上流セクション(上記メッシュの上記上流面によって定められる平面の上流)は、概ね、上記第1チャンバの上記上流壁および側壁(複数可)(並びに、上記入口が上記第1チャンバ内に突出する実施形態では、入口壁(複数可))によって境界を定められる開いた空間である。下流セクションは、上記第1チャンバの側壁と上記第1チャンバ内に突出する上記第2チャンバの側壁との間、および、上記第1チャンバの側壁と上記メッシュの側壁との間に定められる環状の空間である。そして、この環状円筒形空間の形態は、上記側壁(複数)の幾何学的形状によって定められる。概ね、上記メッシュ及び第2チャンバは、断面において、上記環状円筒形空間の内側の境界が円形であるような、円筒形の形態を有することができる。環状円筒形空間の外側の境界は、上記第1チャンバの上記側壁の幾何学的形状によって定められる。上記第1チャンバは、円筒形(例えば、円柱または楕円柱の形状を有する)であってもよいし、多角柱形(例えば、長方形または正方形のプリズムの形状を有する)であってもよい。断面において、環状円筒形空間の外側の境界は、円形、楕円形、正方形、長方形、または他の任意の多角形の形状であってもよい。
任意に、Hは、上記メッシュの直径の10倍未満、または、上記メッシュの直径の5倍未満、または、上記メッシュの直径の4倍未満、または、上記メッシュの直径の3倍未満、または、上記メッシュの直径の2倍未満である。
任意に、Hは、上記メッシュの直径に略等しい、すなわち、Hはdに略等しい。
このような配置(上記メッシュの上記下流面が上記第1チャンバを上記第2チャンバから仕切る壁から離間している)は、分離効率の向上につながると思われる。
上記メッシュの上記上流面は、上記第1チャンバ内への上記入口から距離Hだけ離間されており、
は、上記メッシュの直径dに対して、
>0.5d
なる関係によって関連付けられていてもよい。パラメータHは、本発明の第1の局面に関連して上述した通りである。
任意に、Hは、上記メッシュの直径の10倍未満、または、上記メッシュの直径の5倍未満、または、上記メッシュの直径の4倍未満、または、上記メッシュの直径の3倍未満である。
任意に、Hは上記メッシュの直径の約2倍であり、すなわちHは2dに略等しい。これは、特に効率的な分離を提供することが判明している。Hを2dより大きくすると、分離効率は略同じに留まるが、分離器のサイズが大きくなる。一般に分離器は、必要な分離効率のレベルを確保しつつ、できるだけ小型であることが望ましい。必要な分離効率のレベルは、分離器を使用する特定の用途に依存する。
次の任意の特徴/利点は、本発明の先行する局面(第1および第2の局面)の両方に適用され、いずれの局面(任意に、先行する任意の特徴のいずれかを含む)とも組み合わされ得る。
上記分離器は、上記メッシュに受けられた上記多相流の異なる相を分離するように構成されてもよく、特に、上記分離器は、上記気体中に巻き込まれた液体から気体を分離するように構成されてもよい。分離される液体は、捕捉された固体粒子(例えば、懸濁液)を含んでいてもよく、または、上記入口流から特定の気体を捕捉したものであってもよい。
次により詳細に説明されるように、上記入口流(上記入口を通して上記第1チャンバ内に受けられる流れ)の特性は、上記メッシュにて受けられ望み通りに分離され得る多相流を提供するために、上記第1チャンバ内での液体の添加により調整され得る。
上記メッシュによって受けられる上記多相流は、
- 気体+液体、または
- 気体+液体+上記気体中の若しくは上記液滴に巻き込まれた固体粒子、または
- 気体+液体+上記液体によって吸収された上記入口流からの特定の気体、または
- 気体+液体+上記液体によって吸収された上記入口流からの特定の気体+上記気体中の若しくは上記液滴に巻き込まれた固体粒子
を含んでいてもよい。
すなわち、上記メッシュによって受けられる上記多相流は、少なくとも気相と液相とを含む。
上記入口を通して上記第1チャンバによって受けられる上記入口流は、
- 気体、すなわち気体混合物であり、この場合、液体は、上記メッシュによって受けられるべき多相流を形成するために上記第1チャンバ内で上記入口流に加えられてもよく、上記液体は、上記気体混合物中の第1のガスを捕捉するように構成されてもよく、したがって、上記分離器は、上記第1のガスを上記気体混合物の残りのガスから分離するように構成されてもよい、
- 気体+液体(この場合、液体は、所望の分離を達成するために上記第1チャンバ内で加えられる必要はないかもしれないが、幾つかのケースでは追加の液体が加えられ得る)、
- 気体+固体粒子(この場合、液体は、所望の分離を達成するために、上記第1チャンバ内で加えられ得る)、
- 気体+液体+固体粒子(この場合、液体は、所望の分離を達成するために上記第1チャンバ内で加えられる必要はないかもしれないが、幾つかのケースでは追加の液体が加えられ得る)
を含んでいてもよい。
上記メッシュの外周縁は、上記第1チャンバの側壁(複数可)から距離sだけ離間していてもよい。任意に、上記距離sは上記メッシュの直径の2倍よりも小さい、すなわち、s<2dである。任意に、上記距離sは上記メッシュの直径d以下である、すなわち、s≦dである。もちろん、sの値をより大きくすることは可能である。しかし、上記メッシュの直径dを超えて距離sを増加させることは、分離を有意にさらに向上させないかもしれず、上記分離器のサイズを増加させるという不利な点がある。
任意に、上記距離sは上記メッシュの直径dの0.1倍より大きい、すなわち0.1d<sである。例えば、距離sは約0.25dまたは0.5d以上であってもよい。
上記メッシュは、0mmより大きく、かつ上記メッシュの直径の約3倍未満である厚さt(すなわち、上記メッシュの上流面と下流面との間の垂直距離)を有していてもよい、すなわち、0mm<t<3dである。厚さtは、2mm超、5mm超、10mm超、または20mm超であってもよい。厚さtは、2d未満であってもよく、1d未満であってもよい。例えば、厚さtは、2mmよりも大きく、上記メッシュの直径未満であってもよい。
上記メッシュを通る流れによって生じる圧力損失を低減するために、できるだけ薄い(すなわち、必要な分離を達成するのに十分な厚さであるが、それ以上厚くない)メッシュが有利であり得る。上記メッシュの適切な厚さは、上記分離器を使用する特定の用途に依存する。
上記分離器は、上記メッシュを回転させるためのモータを含んでいてもよい。上記モータは、上記メッシュが設けられている出力シャフトを回転させることができる。上記モータとメッシュは、上記出力シャフトの長さを最小にするために、近接して配置されてもよい。それに代えて、上記メッシュは第2のシャフトに設けられ、このシャフトは磁気カップリングを介して上記モータの上記出力シャフトに結合されてもよい。これにより、気密シールが与えられ、そのことは、分離されるべき多相流が高圧である場合に特に有利となる。
上記分離器は、上記メッシュの下流に配置されたファンを含んでいてもよい。上記ファンは、上記ファンの上流且つ上記メッシュの下流(すなわち、上記メッシュと上記ファンとの間)の圧力を低下させ、上記ファンの下流の圧力を上昇させるように構成されてもよい。上記ファンの動作は、上記多相流を上記メッシュ中に引き込み、上記メッシュから上記分離された気流を排出させる効果を有する。上記ファンの動作は、上記メッシュを通る圧力損失を(少なくとも部分的に)補償する。
上記分離器は、モータを含んでいてもよい。上記モータは、上記メッシュと上記ファンの両方の回転を駆動するように配置され得る。上記モータは、上記ファンと上記メッシュとの間に配置されてもよいし、または、上記ファンの上記メッシュとは反対の側に配置されてもよい。
上記ファンは、2枚~10枚のファンブレード、例えば6枚のファンブレードを含んでいてもよい。上記ファンは、回転されるとき、軸流ファンとして動作するように構成されていてもよい。
任意に、上記ファンは、上記メッシュを支持するメッシュホルダと一体化されていてもよい。したがって、上記分離器は、第1端部と第2端部との間に延びる本体部を含むメッシュホルダを備え、上記第2端部は、上記本体部から内側に延びる複数のファンブレード(上記メッシュの下流に位置付けるための)を含む。上記複数のファンブレードは、上記メッシュホルダが回転されるときに軸流ファンとして動作するように構成され得る。
上記メッシュホルダは、中心軸を有し、上記ファンブレードは、上記本体部から内側に向かって上記中心軸まで延びていてもよい。上記本体部は、円筒状であってもよい。上記本体部の外周縁は、上記第2チャンバの内壁に接触するシール面を形成していてもよい。
上記本体部は、上記メッシュを受け入れるように上記第1端部で開口していてもよい。上記本体部は、上記第1端部で、上記メッシュの外周縁とオーバラップし、それによって、上記メッシュは、上記メッシュホルダ内に部分的に挿入されていてもよい。
各ファンブレードの上流縁が上記メッシュの上記下流面に接触していてもよいし、各ファンブレードの上記上流縁と上記メッシュの上記下流面との間に何らかの分離があってもよい。
上記本体部は、上記メッシュが上記メッシュホルダ内に挿入され得る範囲を画定するための内側リップを含んでいてもよい。任意に、上記内側リップは、この内側リップにて上記メッシュの周縁に達した如何なる液体をも、上記本体部に覆われていない上記メッシュの側面へ向けて排出するように傾斜していてもよい。
上記メッシュは、上記メッシュホルダに接着されていてもよい。例えば、上記メッシュと上記メッシュホルダは、上記内側リップに沿って、および/または、上記メッシュと重なる上記メッシュホルダの側面の周りに、および/または、上記メッシュホルダの中心軸が下流のメッシュ面に接する場所で、互いに接着されていてもよい。
また、上記メッシュは、上記メッシュホルダ内に緊密な干渉嵌合によって嵌め込まれていてもよい。
接着剤/干渉嵌合の使用に代えて又は追加して、機械的な締結が使用され得る。例えば、上記メッシュは、上記メッシュホルダの中心軸を受けるための、上記メッシュの中心軸線と同心の貫通孔を含んでいてもよい。そして、上記メッシュは、上記貫通孔を通過して上記中心軸に固定される締結具によって、上記メッシュホルダに固定されてもよい(例えば、ねじ込み式接続によって)。上記締結具は、上記貫通孔よりも幅が広い幅広端部を有し、この幅広端部が、上記メッシュの、上記メッシュホルダによって受けられる面とは反対側の面に接してもよい。
上記メッシュが上記メッシュホルダに取り付けられても、上記多相流に対する上記メッシュの上記上流面の目隠しが発生しないか、または最小であることが有利である。上記メッシュの目隠しは、分離効率の低下や圧力損失の上昇につながる可能性がある。さらに、上記メッシュの上記面上の如何なる締結構造も、汚染物質が蓄積し得る表面を提供する可能性があり、これも分離器の動作に有害である可能性がある。
既述のように、上記分離器は、上記メッシュの回転を駆動するための、したがって上記メッシュホルダファンの回転をも駆動するためのモータを含んでいてもよい。上記メッシュホルダの中心軸は、上記モータの出力シャフトと一体であってもよいし、または、上記メッシュホルダの中心軸は、この中心軸と上記出力シャフトとの間の磁気カップリングを介して上記モータの出力シャフトによって回転されてもよい。
上記分離器は、上記入口流中に、および/または、上記メッシュ上に、液体を噴霧するように構成されたノズル(または複数のノズル)を備えていてもよい。上記分離器は、上記液体を保持するための貯留槽を備え、上記ノズルは、上記貯留槽と流体連通していてもよい。また、上記分離器は、上記液体を上記貯留槽から上記ノズルへ送り出すためのポンプを備えていてもよい。加えられる上記液体は、水、洗剤、界面活性剤、アルコール、化学反応剤、消火剤のうちの1つ以上を含んでいてもよい。上記分離器の特定の用途、上記多相流に存在する粒子の種類、およびこれらがもたらすと思われる問題を考慮して、特定の液体が選択され得る。一般に、所望の結果を得るために、任意の液体が加えられ得る。その結果とは、例えば、上記メッシュの洗浄、固体粒子の捕捉、上記分離器により捕捉されやすい新しい化学溶液の生成などである。
化学反応物が加えられる場合、反応の度合いは反応物の接触時間に依存する。そこで、上記分離器は、上記反応物同士の混合を改善し、その後、生成物を分離することができる。
化学反応物を加える例として、気体混合物を含む入口流からCOを除去することが望ましいケースを考えてみる。上記入口流にアミン溶液が加えられ、上記分離器内で多相流が形成され得る。上記アミン溶液はCOを捕捉し、その後、この溶液は気体混合物中の残りの気体から分離され得る。
液体添加の特定の特性(例えば、流量、ノズル(複数可)によって生成される液滴サイズ、およびスプレーパターン(例えば、フラットファン、フルコーン、およびミスト))は、上記分離器によって受けられる上記入口流/多相流の特定の特性に従って選択され得る。
上記液体の流量は、例えば、5リットル毎分~50リットル毎分とすることができる。最高の分離効率を得るために、上記液体の流量は、上記分離器の最大分離能力によって制限され得る。高い分離効率が必要でない場合には、所望の結果を得るために、より多くの液体が導入され得るが、その代償として、キャリーオーバ(分離器を通過する流れから分離されない液体)が増加する。液体は、連続的または断続的に、加えられ得る。
液滴のサイズは、直径1μmから液体の連続した流れ(蛇口からなど)まで変化することがある。液滴のサイズは、上記分離器によって受けられる上記入口流/多相流の特定の特性に依存して適切に選択され得る。例えば、炭化水素(表面張力が低い)の分離のためには、空気から水を分離するケースと比較して、より小さな液滴が加えられるだろう。
また、上記メッシュの全表面積を噴霧するために必要なノズルの数を決めるなど、上記ノズルの開口を考慮する必要があるかも知れない。
上記分離器に加えられた追加の液体は、上記多相流から分離された非気相を排出するために上記分離器に組み込まれたのと同じドレインシステムを介して、排出され得る。排水は、特に上記分離器の動作中に上記多相流に追加の液体が連続的に加えられる場合、連続的であってもよい。それに代えて、排水は間欠的であってもよい。
上記ノズル(複数可)のために3つの可能な位置として、上記メッシュの上流(上記第1チャンバ内)、上記メッシュの下流(上記第2チャンバ内)、上記メッシュ自体の位置がある。ノズル(または複数のノズル)は、これらの位置の全て、2つの異なる位置、または、上記3つの位置のうちの1つに設けられ得る。
上記メッシュの下流に設けられたノズルは、上記分離器が動作していないときに上記メッシュ上に液体を噴霧するのに適している。加えられた液体は、例えば、メッシュ上に蓄積された汚染物質を除去することによって上記メッシュを洗浄するために使用され得る。
上記メッシュの上流に設けられたノズルは、分離器が動作しているとき又は動作していないときに、上記入口流中に、または、上記メッシュ上に、液体を噴霧するのに適している。特に、これは、小さな固体汚染物質(または非常に粘性の高い液滴)を、加えられた液体の液滴内に捕捉および巻き込むためになされる。それらの汚染物質が上記多相流から分離され得るようにするためである。それに加えて、または、それに代えて、これは、加えられた液体の液滴内に特定の気体を吸収するためになされる。この気体が上記多相流から分離され得るようにするためである。上記ノズルは上記メッシュの上流にあるので、液体は上記分離器の動作中に加えられ得る。そして、如何なる加えられた液体も、上記入口流に存在する液体が上記気体流から分離されるのと同じ仕方で、上記メッシュを介して上記気体流から分離される。
また、液体は、上記メッシュを洗浄し、および/または、上記メッシュの表面を濡らして汚染物質を付着しにくくするために、上流で加えられ得る。それによって、上記メッシュを清潔な状態に保ち、および/または、蓄積した汚染物質による火災のリスクを抑制することができる。
上記メッシュにノズルを設ける場合、上記メッシュは中心軸に取り付けられ、上記中心軸は閉じた(ブラインドの)中心ボアを含んでいてもよい。ノズル(または複数のノズル)は、上記閉じた中心ボアから上記軸の外に出て、上記ノズルの出口は上記メッシュによって覆われるように配置されていてもよい。パイプが、上記ノズルを通して上記中心ボア内に、そして上記メッシュの内部に液体を噴射するように構成されてもよい。このような構成は、上記分離器が動作していないときに上記メッシュが洗浄されることを可能にする。
本発明の第3の局面によれば、多相流を分離する方法であって、
分離器の第1チャンバ内に設けられたメッシュの上流面の中へ多相流を流し込むことを含み、それによって、非気相が上記メッシュ内の相互に連結された気孔を通して上記メッシュの周縁へ向かって径方向に押し出される一方、気相が上記メッシュを軸方向に通過して上記メッシュの下流面から第2チャンバ内に流出し、
上記メッシュの上記上流面は、上記第1チャンバ内への入口から距離Hだけ離間されており、
は、上記メッシュの直径dに対して、
>0.5d
なる関係によって関連付けられている
ことを特徴とする方法が提供される。
本発明の第4の局面によれば、多相流を分離する方法であって、
分離器の第1チャンバ内に設けられたメッシュの上流面の中へ多相流を流し込むことを含み、それによって、非気相が上記メッシュ内の相互に連結された気孔を通して上記メッシュの周縁へ向かって径方向に押し出される一方、気相が上記メッシュを軸方向に通過して上記メッシュの下流面から第2チャンバ内に流出し、
上記第2チャンバは、少なくとも部分的に、距離Hだけ上記第1チャンバ内に突出し、
は、上記メッシュの直径dに対して、
>0.5d
なる関係によって関連付けられている
ことを特徴とする方法が提供される。
前述の方法(複数)は、本発明の第1または第2の局面の分離器の使用を含むことができ、その任意の特徴のいずれをも含むことができる。
次の任意の特徴は、本発明の第3および第4の局面の各々に適用され得る。
上記方法は、上記気体中に巻き込まれた液体から気体を分離することを含んでもよく、および/または、上記気体中に巻き込まれた液滴中に捕捉された固体粒子の懸濁液から気体を分離することを含んでもよく、および/または、液体に吸収された気体を、上記入口流中の残りの気体から分離することを含んでもよい。
上記方法は、上記メッシュを回転させることを含んでもよい。上記方法は、上記メッシュを、500rpm~6,000rpmの速度で、例えば3,000rpm~5,000rpmの速度で回転させることを含んでもよい。
上記方法は、上記分離器を通して、多相流を、100立方メートル毎時~15,000立方メートル毎時の流量で流すことを含んでもよい。
上記方法は、上記非気相を集め、かつその集められた非気相を排出することを含んでもよい。
上記方法は、上記入口流中に液体を噴霧すること(動作中)、および/または、上記メッシュ上に液体を噴霧すること(動作中、または分離器が動作していないとき)を含んでもよい。上記液体は、水、洗剤、界面活性剤、アルコール、化学反応剤、消火剤のうちの1つ以上を含んでもよい。上記メッシュ上に液体を噴霧することで、上記メッシュを洗浄することができる(または上記メッシュを清浄な状態に維持することができる)。上記入口流に液体を噴霧することは、固体汚染物粒子(または非常に粘性の高い液滴)を巻き込み、および/または、加えられた液体内に特定の気体を捕捉し、それによって、上記入口流からこれらがより容易に分離されることを可能にする。
本発明の第5の局面によれば、多相流を分離するための分離器であって、
上記分離器は、
上記分離器の上流端にある第1チャンバを備え、この第1チャンバは、入口流がこの第1チャンバに入るための入口を含み、
上記分離器の下流端にある第2チャンバを備え、この第2チャンバは、分離された気体流がこの第2チャンバを出るための出口を含み、
上記多相流の相を分離するために上記第1チャンバと上記第2チャンバとの間に配置されたメッシュを備え、
上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記第1チャンバからの上記多相流を受けるように構成されるとともに、上記分離された気体流がこのメッシュの下流面から上記第2チャンバ内に流れ込むのを許容するように構成され、
上記メッシュは、2mmよりも大きい、および/または、メッシュ直径dの2倍よりも小さい厚さt(すなわち、上記メッシュの上記上流面と下流面との間の垂直距離)を有している
ことを特徴とする分離器が提供される。
そのような配置は、分離効率の向上につながる。
上記メッシュは、5mm以上、10mm以上、または20mm以上の厚さtを有することができる。上記メッシュは、メッシュ直径dよりも小さい厚さtを有することができる。上記メッシュを通る流れによって生じる圧力損失を低減するために、可能な限り薄いメッシュ(すなわち、必要な分離を達成するのに十分な厚さであるが、それよりも厚くない)が有利であるかも知れない。
任意に、上記メッシュの外周縁は、上記第1チャンバの側壁(複数可)から距離sだけ離間している。ここで、sはメッシュ直径の2倍よりも小さい、および/または、sはメッシュ直径dの0.1倍よりも大きい。
任意に、上記距離sはメッシュ直径d以下であり、すなわち、s≦dである。sのより大きな値は、もちろん可能である。しかしながら、上記距離sをメッシュ直径dを超えて増加させることは、分離を著しくさらに向上させ得ず、上記分離器のサイズを増加させるという欠点を有するかも知れない。上記距離sは、約0.25dまたは0.5d以上であってもよい。
本発明の第6の局面によれば、多相流を分離するための分離器であって、
上記分離器は、
上記分離器の上流端にある第1チャンバを備え、この第1チャンバは、入口流がこの第1チャンバに入るための入口を含み、
上記分離器の下流端にある第2チャンバを備え、この第2チャンバは、分離された気体流がこの第2チャンバを出るための出口を含み、
上記多相流の相を分離するために上記第1チャンバと上記第2チャンバとの間に配置されたメッシュを備え、
上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記第1チャンバからの上記多相流を受けるように構成されるとともに、上記分離された気体流がこのメッシュの下流面から上記第2チャンバ内に流れ込むのを許容するように構成され、
上記メッシュの外周縁は、上記第1チャンバの側壁から距離sだけ離間しており、
sは上記メッシュの直径の2倍よりも小さい、および/または、sは上記メッシュの直径dの0.1倍より大きい
ことを特徴とする分離器が提供される。
そのような配置は、分離効率の向上につながる。
任意に、上記距離sは上記メッシュの直径d以下、すなわちs≦dである。上記距離sは0.25d以上、または0.5d以上であってもよい。
任意に、上記メッシュは、2mmよりも大きい、および/または、メッシュ直径dの2倍よりも小さい厚さtを有する。上記メッシュは、5mm以上、10mm以上、または20mm以上の厚さtを有することができる。上記メッシュは、上記メッシュ直径dよりも小さい厚さtを有することができる。上記メッシュを通る流れによって生じる圧力損失を低減するために、可能な限り薄いメッシュ(すなわち、必要な分離を達成するのに十分な厚さであるが、それよりも厚くない)が有利であるかも知れない。
次の任意の特徴/利点は、本発明の先行する局面(第5および第6の局面)の両方に適用され、いずれの局面(任意に、先行する任意の特徴のいずれかを含む)とも組み合わされ得る。
任意に、上記メッシュの上記上流面は、上記第1チャンバ内への上記入口から距離Hだけ離間されており、
は、上記メッシュの直径dに対して、
>0.5d
なる関係によって関連付けられている。
距離Hは、2つの平行な平面の間の垂直距離であってもよい。ここで、第1の平面は、上記メッシュに最も近い上記入口の端で定められる平面であり、第2の平面は、メッシュの上記上流面によって定められる平面である。
そのような配置(上記メッシュの上記上流面が、上記第1チャンバ内への上記入口から距離Hだけ離間されている。)は、分離効率の向上につながる。
幾つかの実施形態では、上記入口は上記第1チャンバ内に突出し、その結果、上記第1の平面は、上記第1チャンバの上流壁からオフセットして、上記第1チャンバ内に存在する。
任意に、Hは、上記メッシュの直径の10倍未満、または、上記メッシュの直径の5倍未満、または、上記メッシュの直径の4倍未満、または、上記メッシュの直径の3倍未満である。
任意に、Hは上記メッシュの直径の約2倍であり、すなわちHは2dに略等しい。これは、特に効率的な分離を提供することが判明している。Hを2dより大きくすると、分離効率は略同じに留まるが、分離器のサイズが大きくなる。一般に分離器は、必要な分離効率のレベルを確保しつつ、できるだけ小型であることが望ましい。必要な分離効率のレベルは、分離器を使用する特定の用途に依存する。
任意に、上記第2チャンバは、少なくとも部分的に、距離Hだけ上記第1チャンバ内に突出し、
は、上記メッシュの直径dに対して、
0.5d<H
なる関係によって関連付けられている。
ここで、Hは、上記メッシュの上記下流面によって定められる平面と、上記第1チャンバの下流端で、上記第1チャンバを上記第2チャンバから仕切る壁によって定められる平行な平面との間の垂直方向の距離である。これらの仕切り壁は、上記第1チャンバをその下流端で閉鎖している。
上記第2チャンバが上記第1チャンバ内に(少なくとも部分的に)突出しているおかげで、上記第1チャンバは、観念的に2つのセクションに分割される。上流セクション(上記メッシュの上記上流面によって定められる平面の上流)は、概ね、上記第1チャンバの上記上流壁および側壁(複数可)(並びに、上記入口が上記第1チャンバ内に突出する実施形態では、入口壁(複数可))によって境界を定められる開いた空間である。下流セクションは、上記第1チャンバの側壁と上記第1チャンバ内に突出する上記第2チャンバの側壁との間、および、上記第1チャンバの側壁と上記メッシュの側壁との間に定められる環状の空間である。そして、この環状円筒形空間の形態は、上記側壁(複数)の幾何学的形状によって定められる。概ね、上記メッシュ及び第2チャンバは、断面において、上記環状円筒形空間の内側の境界が円形であるような、円筒形の形態を有することができる。環状円筒形空間の外側の境界は、上記第1チャンバの上記側壁の幾何学的形状によって定められる。上記第1チャンバは、円筒形(例えば、円柱または楕円柱の形状を有する)であってもよいし、多角柱形(例えば、長方形または正方形のプリズムの形状を有する)であってもよい。断面において、環状円筒形空間の外側の境界は、円形、楕円形、正方形、長方形、または他の任意の多角形の形状であってもよい。
任意に、Hは、上記メッシュの直径の10倍未満、または、上記メッシュの直径の5倍未満、または、上記メッシュの直径の4倍未満、または、上記メッシュの直径の3倍未満、または、上記メッシュの直径の2倍未満である。
任意に、Hは、上記メッシュの直径に略等しい、すなわち、Hはdに略等しい。
このような配置(上記メッシュの上記下流面が上記第1チャンバを上記第2チャンバから仕切る壁から離間している)は、分離効率の向上につながると思われる。
上記分離器は、上記メッシュに受けられた上記多相流の異なる相を分離するように構成されてもよく、特に、上記分離器は、上記気体中に巻き込まれた液体から気体を分離するように構成されてもよい。分離される液体は、捕捉された固体粒子(例えば、懸濁液)を含んでいてもよく、または、上記入口流から特定の気体を捕捉したものであってもよい。
次により詳細に説明されるように、上記入口流(上記入口を通して上記第1チャンバ内に受けられる流れ)の特性は、上記メッシュにて受けられ望み通りに分離され得る多相流を提供するために、上記第1チャンバ内での液体の添加により調整され得る。
上記メッシュによって受けられる上記多相流は、
- 気体+液体、または
- 気体+液体+上記気体中の若しくは上記液滴に巻き込まれた固体粒子、または
- 気体+液体+上記液体によって吸収された上記入口流からの特定の気体、または
- 気体+液体+上記液体によって吸収された上記入口流からの特定の気体+上記気体中の若しくは上記液滴に巻き込まれた固体粒子
を含んでいてもよい。
すなわち、上記メッシュによって受けられる上記多相流は、少なくとも気相と液相とを含む。
上記入口を通して上記第1チャンバによって受けられる上記入口流は、
- 気体、すなわち気体混合物であり、この場合、液体は、上記メッシュによって受けられるべき多相流を形成するために上記第1チャンバ内で上記入口流に加えられてもよく、上記液体は、上記気体混合物中の第1のガスを捕捉するように構成されてもよく、したがって、上記分離器は、上記第1のガスを上記気体混合物の残りのガスから分離するように構成されてもよい、
- 気体+液体(この場合、液体は、所望の分離を達成するために上記第1チャンバ内で加えられる必要はないかもしれないが、幾つかのケースでは追加の液体が加えられ得る)、
- 気体+固体粒子(この場合、液体は、所望の分離を達成するために、上記第1チャンバ内で加えられ得る)、
- 気体+液体+固体粒子(この場合、液体は、所望の分離を達成するために上記第1チャンバ内で加えられる必要はないかもしれないが、幾つかのケースでは追加の液体が加えられ得る)
を含んでいてもよい。
上記分離器は、上記メッシュを回転させるためのモータを含んでいてもよい。上記モータは、上記メッシュが設けられている出力シャフトを回転させることができる。上記モータとメッシュは、上記出力シャフトの長さを最小にするために、近接して配置されてもよい。それに代えて、上記メッシュは第2のシャフトに設けられ、このシャフトは磁気カップリングを介して上記モータの上記出力シャフトに結合されてもよい。これにより、気密シールが与えられ、そのことは、分離されるべき多相流が高圧である場合に特に有利となる。
上記分離器は、上記メッシュの下流に配置されたファンを含んでいてもよい。上記ファンは、上記ファンの上流且つ上記メッシュの下流(すなわち、上記メッシュと上記ファンとの間)の圧力を低下させ、上記ファンの下流の圧力を上昇させるように構成されてもよい。上記ファンの動作は、上記多相流を上記メッシュ中に引き込み、上記メッシュから上記分離された気流を排出させる効果を有する。上記ファンの動作は、上記メッシュを通る圧力損失を(少なくとも部分的に)補償する。
上記分離器は、モータを含んでいてもよい。上記モータは、上記メッシュと上記ファンの両方の回転を駆動するように配置され得る。上記モータは、上記ファンと上記メッシュとの間に配置されてもよいし、または、上記ファンの上記メッシュとは反対の側に配置されてもよい。
上記ファンは、2枚~10枚のファンブレード、例えば6枚のファンブレードを含んでいてもよい。上記ファンは、回転されるとき、軸流ファンとして動作するように構成されていてもよい。
任意に、上記ファンは、上記メッシュを支持するメッシュホルダと一体化されていてもよい。したがって、上記分離器は、第1端部と第2端部との間に延びる本体部を含むメッシュホルダを備え、上記第2端部は、上記本体部から内側に延びる複数のファンブレード(上記メッシュの下流に位置付けるための)を含む。上記複数のファンブレードは、上記メッシュホルダが回転されるときに軸流ファンとして動作するように構成され得る。
上記メッシュホルダは、中心軸を有し、上記ファンブレードは、上記本体部から内側に向かって上記中心軸まで延びていてもよい。上記本体部は、円筒状であってもよい。上記本体部の外周縁は、上記第2チャンバの内壁に接触するシール面を形成していてもよい。
上記本体部は、上記メッシュを受け入れるように上記第1端部で開口していてもよい。上記本体部は、上記第1端部で、上記メッシュの外周縁とオーバラップし、それによって、上記メッシュは、上記メッシュホルダ内に部分的に挿入されていてもよい。
各ファンブレードの上流縁が上記メッシュの上記下流面に接触していてもよいし、各ファンブレードの上記上流縁と上記メッシュの上記下流面との間に何らかの分離があってもよい。
上記本体部は、上記メッシュが上記メッシュホルダ内に挿入され得る範囲を画定するための内側リップを含んでいてもよい。
任意に、上記内側リップは、この内側リップにて上記メッシュの周縁に達した如何なる液体をも、上記本体部に覆われていない上記メッシュの側面へ向けて排出するように傾斜していてもよい。
上記メッシュは、上記メッシュホルダに接着されていてもよい。例えば、上記メッシュと上記メッシュホルダは、上記内側リップに沿って、および/または、上記メッシュと重なる上記メッシュホルダの側面の周りに、および/または、上記メッシュホルダの中心軸が下流のメッシュ面に接する場所で、互いに接着されていてもよい。
それに代えて、上記メッシュは、上記メッシュホルダ内に緊密な干渉嵌合によって嵌め込まれていてもよい。
接着剤/干渉嵌合の使用に代えて又は追加して、機械的な締結が使用され得る。例えば、上記メッシュは、上記メッシュホルダの中心軸を受けるための、上記メッシュの中心軸線と同心の貫通孔を含んでいてもよい。そして、上記メッシュは、上記貫通孔を通過して上記中心軸に固定される締結具によって、上記メッシュホルダに固定されてもよい(例えば、ねじ込み式接続によって)。上記締結具は、上記貫通孔よりも幅が広い幅広端部を有し、この幅広端部が、上記メッシュの、上記メッシュホルダによって受けられる面とは反対側の面に接してもよい。
上記メッシュが上記メッシュホルダに取り付けられても、上記多相流に対する上記メッシュの上記上流面の目隠しが発生しないか、または最小であることが有利である。上記メッシュの目隠しは、分離効率の低下や圧力損失の上昇につながる可能性がある。さらに、上記メッシュの上記面上の如何なる締結構造も、汚染物質が蓄積し得る表面を提供する可能性があり、これも分離器の動作に有害である可能性がある。
既述のように、上記分離器は、上記メッシュの回転を駆動するための、したがって上記メッシュホルダファンの回転をも駆動するためのモータを含んでいてもよい。上記メッシュホルダの中心軸は、上記モータの出力シャフトと一体であってもよいし、または、上記メッシュホルダの中心軸は、この中心軸と上記出力シャフトとの間の磁気カップリングを介して上記モータの出力シャフトによって回転されてもよい。
上記分離器は、上記入口流中に、および/または、上記メッシュ上に、液体を噴霧するように構成されたノズル(または複数のノズル)を備えていてもよい。上記分離器は、上記液体を保持するための貯留槽を備え、上記ノズルは、上記貯留槽と流体連通していてもよい。また、上記分離器は、上記液体を上記貯留槽から上記ノズルへ送り出すためのポンプを備えていてもよい。加えられる上記液体は、水、洗剤、界面活性剤、アルコール、化学反応剤、消火剤のうちの1つ以上を含んでいてもよい。上記分離器の特定の用途、上記多相流に存在する粒子の種類、およびこれらがもたらすと思われる問題を考慮して、特定の液体が選択され得る。一般に、所望の結果を得るために、任意の液体が加えられ得る。その結果とは、例えば、上記メッシュの洗浄、固体粒子の捕捉、上記分離器により捕捉されやすい新しい化学溶液の生成などである。
化学反応物が加えられる場合、反応の度合いは反応物の接触時間に依存する。そこで、上記分離器は、上記反応物同士の混合を改善し、その後、生成物を分離することができる。
化学反応物を加える例として、気体混合物を含む入口流からCOを除去することが望ましいケースを考えてみる。上記入口流にアミン溶液が加えられ、上記分離器内で多相流が形成され得る。上記アミン溶液はCOを捕捉し、その後、この溶液は気体混合物中の残りの気体から分離され得る。
液体添加の特定の特性(例えば、流量、ノズル(複数可)によって生成される液滴サイズ、およびスプレーパターン(例えば、フラットファン、フルコーン、およびミスト))は、上記分離器によって受けられる上記入口流/多相流の特定の特性に従って選択され得る。
上記液体の流量は、例えば、5リットル毎分~50リットル毎分とすることができる。最高の分離効率を得るために、上記液体の流量は、上記分離器の最大分離能力によって制限され得る。高い分離効率が必要でない場合には、所望の結果を得るために、より多くの液体が導入され得るが、その代償として、キャリーオーバ(分離器を通過する流れから分離されない液体)が増加する。液体は、連続的または断続的に、加えられ得る。
液滴のサイズは、直径1μmから液体の連続した流れ(蛇口からなど)まで変化することがある。液滴のサイズは、上記分離器によって受けられる上記入口流/多相流の特定の特性に依存して適切に選択され得る。例えば、炭化水素(表面張力が低い)の分離のためには、空気から水を分離するケースと比較して、より小さな液滴が加えられるだろう。
また、上記メッシュの全表面積を噴霧するために必要なノズルの数を決めるなど、上記ノズルの開口を考慮する必要があるかも知れない。
上記分離器に加えられた追加の液体は、上記多相流から分離された非気相を排出するために上記分離器に組み込まれたのと同じドレインシステムを介して、排出され得る。排水は、特に上記分離器の動作中に上記多相流に追加の液体が連続的に加えられる場合、連続的であってもよい。それに代えて、排水は間欠的であってもよい。
上記ノズル(複数可)のために3つの可能な位置として、上記メッシュの上流(上記第1チャンバ内)、上記メッシュの下流(上記第2チャンバ内)、上記メッシュ自体の位置がある。ノズル(または複数のノズル)は、これらの位置の全て、2つの異なる位置、または、上記3つの位置のうちの1つに設けられ得る。
上記メッシュの下流に設けられたノズルは、上記分離器が動作していないときに上記メッシュ上に液体を噴霧するのに適している。加えられた液体は、例えば、メッシュ上に蓄積された汚染物質を除去することによって上記メッシュを洗浄するために使用され得る。
上記メッシュの上流に設けられたノズルは、分離器が動作しているとき又は動作していないときに、上記入口流中に、または、上記メッシュ上に、液体を噴霧するのに適している。特に、これは、小さな固体汚染物質(または非常に粘性の高い液滴)を、加えられた液体の液滴内に捕捉および巻き込むためになされる。それらの汚染物質が上記多相流から分離され得るようにするためである。それに加えて、または、それに代えて、これは、加えられた液体の液滴内に特定の気体を吸収するためになされる。この気体が上記多相流から分離され得るようにするためである。上記ノズルは上記メッシュの上流にあるので、液体は上記分離器の動作中に加えられ得る。そして、如何なる加えられた液体も、上記入口流に存在する液体が上記気体流から分離されるのと同じ仕方で、上記メッシュを介して上記気体流から分離される。
また、液体は、上記メッシュを洗浄し、および/または、上記メッシュの表面を濡らして汚染物質を付着しにくくするために、上流で加えられ得る。それによって、上記メッシュを清潔な状態に保ち、および/または、蓄積した汚染物質による火災のリスクを抑制することができる。
上記メッシュにノズルを設ける場合、上記メッシュは中心軸に取り付けられ、上記中心軸は閉じた(ブラインドの)中心ボアを含んでいてもよい。ノズル(または複数のノズル)は、上記閉じた中心ボアから上記軸の外に出て、上記ノズルの出口は上記メッシュによって覆われるように配置されていてもよい。パイプが、上記ノズルを通して上記中心ボア内に、そして上記メッシュの内部に液体を噴射するように構成されてもよい。このような構成は、上記分離器が動作していないときに上記メッシュが洗浄されることを可能にする。
本発明の第7の局面によれば、多相流を分離する方法であって、
分離器の第1チャンバ内に設けられたメッシュの上流面の中へ多相流を流し込むことを含み、それによって、非気相が上記メッシュ内の相互に連結された気孔を通して上記メッシュの周縁へ向かって径方向に押し出される一方、気相が上記メッシュを軸方向に通過して上記メッシュの下流面から第2チャンバ内に流出し、
上記メッシュは、2mmよりも大きい、および/または、メッシュ直径dの2倍よりも小さい厚さtを有している
ことを特徴とする方法が提供される。
本発明の第8の局面によれば、多相流を分離する方法であって、
分離器の第1チャンバ内に設けられたメッシュの上流面の中へ多相流を流し込むことを含み、それによって、非気相が上記メッシュ内の相互に連結された気孔を通して上記メッシュの周縁へ向かって径方向に押し出される一方、気相が上記メッシュを軸方向に通過して上記メッシュの下流面から第2チャンバ内に流出し、
上記メッシュの外周縁は、上記第1チャンバの側壁から距離sだけ離間しており、
sは上記メッシュの直径の2倍よりも小さい、および/または、sは上記メッシュの直径dの0.1倍より大きい
ことを特徴とする方法が提供される。
前述の方法は、本発明の第5または第6の局面の分離器の使用を含んでもよく、それらのいずれの任意の特徴をも含んでもよい。
次の任意の特徴は、本発明の第7および第8の局面の各々に適用される。
上記方法は、上記気体中に巻き込まれた液体から気体を分離することを含み、および/または、上記気体中に巻き込まれた液滴中に捕捉された固体粒子の懸濁液から気体を分離することを含み、および/または、液体によって吸収された気体を、上記入口流中の残りの気体から分離することを含んでいてもよい。
上記方法は、上記メッシュを回転させることを含んでいてもよい。上記方法は、メッシュを、500rpm~6,000rpm、例えば3,000rpm~5,000rpmで回転させることを含んでいてもよい。
上記方法は、上記分離器に、上記多相流を、100立方メートル毎時~15,000立方メートル毎時の流量で流すことを含んでいてもよい。
上記方法は、上記非気相を集め、かつ上記集められた非気相を排出することを含んでいてもよい。
上記方法は、上記入口流中に液体を噴霧すること(動作中)、および/または、上記メッシュ上に液体を噴霧すること(動作中、または分離器が動作していないとき)を含んでもよい。上記液体は、水、洗剤、界面活性剤、アルコール、化学反応剤、消火剤のうちの1つ以上を含んでもよい。上記メッシュ上に液体を噴霧することで、上記メッシュを洗浄することができる(または上記メッシュを清浄な状態に維持することができる)。上記入口流に液体を噴霧することは、固体汚染物粒子(または非常に粘性の高い液滴)を巻き込み、および/または、加えられた液体内に特定の気体を捕捉し、それによって、上記入口流からこれらがより容易に分離されることを可能にする。
本発明の第9の局面によれば、メッシュホルダであって、
第1端部と第2端部との間を延びる本体部を備え、
上記第2端部は、上記本体部から内側に延びる複数のファンブレードを含み、
上記複数のファンブレードは、上記メッシュホルダが回転されるときに軸流ファンとして動作するように構成されている
ことを特徴とするメッシュホルダが提供される。
上記複数のファンブレードは、上記メッシュホルダによってメッシュが保持されるとき、それらが上記メッシュの下流にあるように配置される。
上記メッシュホルダは、中心軸を有し、上記ファンブレードは、上記本体部から内側に向かって上記中心軸まで延びていてもよい。上記ファンは、2枚~10枚のファンブレード、例えば6枚のファンブレードを含んでいてもよい。
上記本体部は、円筒状であってもよい。
メッシュ組立品は、第9の局面のメッシュホルダ(上述のいずれの任意の特徴をも含む)と、メッシュ(次により詳細に説明される)とを含んでいてもよい。
各ファンブレードの上流縁が上記メッシュの上記下流面に接触していてもよいし、各ファンブレードの上記上流縁と上記メッシュの上記下流面との間に何らかの分離があってもよい。
上記本体部は、上記メッシュを受け入れるように上記第1端部で開口していてもよい。上記本体部は、上記第1端部で、上記メッシュの外周縁とオーバラップし、それによって、上記メッシュは、上記メッシュホルダ内に部分的に挿入されていてもよい。
上記本体部は、上記メッシュが上記メッシュホルダ内に挿入され得る範囲を画定するための内側リップを含んでいてもよい。
任意に、上記内側リップは、この内側リップにて上記メッシュの周縁に達した如何なる液体をも、上記本体部に覆われていない上記メッシュの側面へ向けて排出するように傾斜している。
上記メッシュは、上記メッシュホルダに接着されていてもよい。例えば、上記メッシュと上記メッシュホルダは、上記内側リップに沿って、および/または、上記メッシュと重なる上記メッシュホルダの側面の周りに、および/または、上記メッシュホルダの中心軸が下流のメッシュ面に接する場所で、互いに接着されていてもよい。
それに代えて、上記メッシュは、上記メッシュホルダ内に緊密な干渉嵌合によって嵌め込まれていてもよい。
接着剤/干渉嵌合の使用に代えて又は追加して、機械的な締結が使用され得る。例えば、上記メッシュは、上記メッシュホルダの中心軸を受けるための、上記メッシュの中心軸線と同心の貫通孔を含んでいてもよい。そして、上記メッシュは、上記貫通孔を通過して上記中心軸に固定される締結具によって、上記メッシュホルダに固定されてもよい(例えば、ねじ込み式接続によって)。上記締結具は、上記貫通孔よりも幅が広い幅広端部を有し、この幅広端部が、上記メッシュの、上記メッシュホルダによって受けられる面とは反対側の面に接してもよい。
上記メッシュが上記メッシュホルダに取り付けられても、上記多相流に対する上記メッシュの上記上流面の目隠しが発生しないか、または最小であることが有利である。上記メッシュの目隠しは、分離効率の低下や圧力損失の上昇につながる可能性がある。さらに、上記メッシュの上記面上の如何なる締結構造も、汚染物質が蓄積し得る表面を提供する可能性があり、これも分離器の動作に有害である可能性がある。
本発明は、多相流を分離するための分離器であって、上述のメッシュ組立品と、上記メッシュの回転を駆動するための、したがって、上記メッシュホルダファンの回転を駆動するためのモータとを備えるものに及ぶ。
上記メッシュホルダの中心軸は、上記モータの出力シャフトと一体であってもよいし、または、上記メッシュホルダの中心軸は、この中心軸と上記出力シャフトとの間の磁気カップリングを介して上記モータの出力シャフトによって回転されてもよい。
上記分離器は、
上記分離器の上流端にある第1チャンバを備え、この第1チャンバは、入口流がこの第1チャンバに入るための入口を含み、
上記分離器の下流端にある第2チャンバを備え、この第2チャンバは、分離された気体流がこの第2チャンバを出るための出口を含み、
上記メッシュ組立品は、上記第1チャンバと上記第2チャンバとの間に配置され、
上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記第1チャンバからの上記多相流を受けるように構成されるとともに、上記分離された気体流がこのメッシュの下流面から上記第2チャンバ内に流れ込むのを許容するように構成されていてもよい。
上記ファンの動作は、上記メッシュを通る圧力損失を(少なくとも部分的に)補償する。
上記ファンの動作は、上記多相流を上記メッシュ中に引き込み、上記メッシュから上記分離された気流を排出させる効果を有してもよい。
任意に、上記本体部の外周縁は、上記第2チャンバの内壁に接触するシール面を形成している。
本発明の第10の局面は、多相流を分離するための分離器であって、
上記分離器は、
メッシュを備え、
上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記多相流を受けるように構成されるとともに、分離された気体流がこのメッシュの下流面から流出するのを許容するように構成され、
上記メッシュの下流に配置されたファンと、
モータとを備え、
上記モータは、上記メッシュと上記ファンの両方の回転を駆動するように配置されている
ことを特徴とする分離器を提供する。
上記ファンの動作は、上記多相流を上記メッシュ中に引き込み、上記メッシュから上記分離された気流を排出させる効果を有する。
上記ファンは、2枚~10枚のファンブレード、例えば6枚のファンブレードを含んでいてもよい。上記ファンは、回転されるとき、軸流ファンとして動作するように構成されていてもよい。
上記モータは、上記ファンと上記メッシュとの間に配置されてもよいし、または、上記ファンの上記メッシュとは反対の側に配置されてもよい。
上記ファンは、上記モータの出力シャフトに配置されてもよい。上記ファンは、上記モータの出力シャフトによって駆動される或るシャフトに配置され、このシャフトと上記モータの出力シャフトとの間の磁気カップリングを介して駆動されてもよい。
上記分離器は、
上記分離器の上流端にある第1チャンバを備え、この第1チャンバは、入口流がこの第1チャンバに入るための入口を含み、
上記分離器の下流端にある第2チャンバを備え、この第2チャンバは、分離された気体流がこの第2チャンバを出るための出口を含み、
上記メッシュは、上記第1チャンバと上記第2チャンバとの間に配置され、
上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記第1チャンバからの上記多相流を受けるように構成されるとともに、上記分離された気体流がこのメッシュの下流面から上記第2チャンバ内に流れ込むのを許容するように構成されていてもよい。
次の任意の特徴/利点は、本発明の先行する局面(第9および第10の局面)の両方に適用され、いずれの局面(任意に、先行する任意の特徴のいずれかを含む)とも組み合わされ得る。
任意に、上記メッシュの上記上流面は、上記第1チャンバ内への上記入口から距離Hだけ離間されており、
は、上記メッシュの直径dに対して、
>0.5d
なる関係によって関連付けられている。
距離Hは、2つの平行な平面の間の垂直距離であってもよい。ここで、第1の平面は、上記メッシュに最も近い上記入口の端で定められる平面であり、第2の平面は、メッシュの上記上流面によって定められる平面である。
このような配置(上記メッシュの上記上流面が上記第1チャンバへの上記入口から距離Hだけ離れている)により、分離器の効率が改善される。
幾つかの実施形態では、上記入口は上記第1チャンバ内に突出し、その結果、上記第1の平面は、上記第1チャンバの上流壁からオフセットして、上記第1チャンバ内に存在する。
任意に、Hは、上記メッシュの直径の10倍未満、または、上記メッシュの直径の5倍未満、または、上記メッシュの直径の4倍未満、または、上記メッシュの直径の3倍未満である。
任意に、Hは上記メッシュの直径の約2倍であり、すなわちHは2dに略等しい。これは、特に効率的な分離を提供することが判明している。Hを2dより大きくすると、分離効率は略同じに留まるが、分離器のサイズが大きくなる。一般に分離器は、必要な分離効率のレベルを確保しつつ、できるだけ小型であることが望ましい。必要な分離効率のレベルは、分離器を使用する特定の用途に依存する。
任意に、上記第2チャンバは、少なくとも部分的に、距離Hだけ上記第1チャンバ内に突出し、
は、上記メッシュの直径dに対して、
0.5d<H
なる関係によって関連付けられている。
ここで、Hは、上記メッシュの上記下流面によって定められる平面と、上記第1チャンバの下流端で、上記第1チャンバを上記第2チャンバから仕切る壁によって定められる平行な平面との間の垂直方向の距離である。これらの仕切り壁は、上記第1チャンバをその下流端で閉鎖している。
上記第2チャンバが上記第1チャンバ内に(少なくとも部分的に)突出しているおかげで、上記第1チャンバは、観念的に2つのセクションに分割される。上流セクション(上記メッシュの上記上流面によって定められる平面の上流)は、概ね、上記第1チャンバの上記上流壁および側壁(複数可)(並びに、上記入口が上記第1チャンバ内に突出する実施形態では、入口壁(複数可))によって境界を定められる開いた空間である。下流セクションは、上記第1チャンバの側壁と上記第1チャンバ内に突出する上記第2チャンバの側壁との間、および、上記第1チャンバの側壁と上記メッシュの側壁との間に定められる環状の空間である。そして、この環状円筒形空間の形態は、上記側壁(複数)の幾何学的形状によって定められる。概ね、上記メッシュ及び第2チャンバは、断面において、上記環状円筒形空間の内側の境界が円形であるような、円筒形の形態を有することができる。環状円筒形空間の外側の境界は、上記第1チャンバの上記側壁の幾何学的形状によって定められる。上記第1チャンバは、円筒形(例えば、円柱または楕円柱の形状を有する)であってもよいし、多角柱形(例えば、長方形または正方形のプリズムの形状を有する)であってもよい。断面において、環状円筒形空間の外側の境界は、円形、楕円形、正方形、長方形、または他の任意の多角形の形状であってもよい。
任意に、Hは、上記メッシュの直径の10倍未満、または、上記メッシュの直径の5倍未満、または、上記メッシュの直径の4倍未満、または、上記メッシュの直径の3倍未満、または、上記メッシュの直径の2倍未満である。
任意に、Hは、上記メッシュの直径に略等しい、すなわち、Hはdに略等しい。
このような配置(上記メッシュの上記下流面が上記第1チャンバを上記第2チャンバから仕切る壁から離間している)は、分離効率の向上につながると思われる。
上記分離器は、上記メッシュに受けられた上記多相流の異なる相を分離するように構成されてもよく、特に、上記分離器は、上記気体中に巻き込まれた液体から気体を分離するように構成されてもよい。分離される液体は、捕捉された固体粒子(例えば、懸濁液)を含んでいてもよく、または、上記入口流から特定の気体を捕捉したものであってもよい。
次により詳細に説明されるように、上記入口流(上記入口を通して上記第1チャンバ内に受けられる流れ)の特性は、上記メッシュにて受けられ望み通りに分離され得る多相流を提供するために、上記第1チャンバ内での液体の添加により調整され得る。
上記メッシュによって受けられる上記多相流は、
- 気体+液体、または
- 気体+液体+上記気体中の若しくは上記液滴に巻き込まれた固体粒子、または
- 気体+液体+上記液体によって吸収された上記入口流からの特定の気体、または
- 気体+液体+上記液体によって吸収された上記入口流からの特定の気体+上記気体中の若しくは上記液滴に巻き込まれた固体粒子
を含んでいてもよい。
すなわち、上記メッシュによって受けられる上記多相流は、少なくとも気相と液相とを含む。
上記入口を通して上記第1チャンバによって受けられる上記入口流は、
- 気体、すなわち気体混合物であり、この場合、液体は、上記メッシュによって受けられるべき多相流を形成するために上記第1チャンバ内で上記入口流に加えられてもよく、上記液体は、上記気体混合物中の第1のガスを捕捉するように構成されてもよく、したがって、上記分離器は、上記第1のガスを上記気体混合物の残りのガスから分離するように構成されてもよい、
- 気体+液体(この場合、液体は、所望の分離を達成するために上記第1チャンバ内で加えられる必要はないかもしれないが、幾つかのケースでは追加の液体が加えられ得る)、
- 気体+固体粒子(この場合、液体は、所望の分離を達成するために、上記第1チャンバ内で加えられ得る)、
- 気体+液体+固体粒子(この場合、液体は、所望の分離を達成するために上記第1チャンバ内で加えられる必要はないかもしれないが、幾つかのケースでは追加の液体が加えられ得る)
を含んでいてもよい。
上記メッシュの外周縁は、上記第1チャンバの側壁(複数可)から距離sだけ離間していてもよい。任意に、上記距離sは上記メッシュの直径の2倍よりも小さい、すなわち、s<2dである。任意に、上記距離sは上記メッシュの直径d以下である、すなわち、s≦dである。もちろん、sの値をより大きくすることは可能である。しかし、上記メッシュの直径dを超えて距離sを増加させることは、分離を有意にさらに向上させないかもしれず、上記分離器のサイズを増加させるという不利な点がある。
任意に、上記距離sは上記メッシュの直径dの0.1倍より大きい、すなわち0.1d<sである。例えば、距離sは約0.25dまたは0.5d以上であってもよい。
上記メッシュは、0mmより大きく、かつ上記メッシュの直径の約3倍未満である厚さt(すなわち、上記メッシュの上流面と下流面との間の垂直距離)を有していてもよい、すなわち、0mm<t<3dである。厚さtは、2mm超、5mm超、10mm超、または20mm超であってもよい。厚さtは、2d未満であってもよく、1d未満であってもよい。例えば、厚さtは、2mmよりも大きく、上記メッシュの直径未満であってもよい。
上記メッシュを通る流れによって生じる圧力損失を低減するために、できるだけ薄い(すなわち、必要な分離を達成するのに十分な厚さであるが、それ以上厚くない)メッシュが有利であり得る。上記メッシュの適切な厚さは、上記分離器を使用する特定の用途に依存する。
上記分離器は、上記メッシュを回転させるためのモータを含んでいてもよい。上記モータは、上記メッシュが設けられている出力シャフトを回転させることができる。上記モータとメッシュは、上記出力シャフトの長さを最小にするために、近接して配置されてもよい。それに代えて、上記メッシュは第2のシャフトに設けられ、このシャフトは磁気カップリングを介して上記モータの上記出力シャフトに結合されてもよい。これにより、気密シールが与えられ、そのことは、分離されるべき多相流が高圧である場合に特に有利となる。
上記分離器は、上記入口流中に、および/または、上記メッシュ上に、液体を噴霧するように構成されたノズル(または複数のノズル)を備えていてもよい。上記分離器は、上記液体を保持するための貯留槽を備え、上記ノズルは、上記貯留槽と流体連通していてもよい。また、上記分離器は、上記液体を上記貯留槽から上記ノズルへ送り出すためのポンプを備えていてもよい。加えられる上記液体は、水、洗剤、界面活性剤、アルコール、化学反応剤、消火剤のうちの1つ以上を含んでいてもよい。上記分離器の特定の用途、上記多相流に存在する粒子の種類、およびこれらがもたらすと思われる問題を考慮して、特定の液体が選択され得る。一般に、所望の結果を得るために、任意の液体が加えられ得る。その結果とは、例えば、上記メッシュの洗浄、固体粒子の捕捉、上記分離器により捕捉されやすい新しい化学溶液の生成などである。
化学反応物が加えられる場合、反応の度合いは反応物の接触時間に依存する。そこで、上記分離器は、上記反応物同士の混合を改善し、その後、生成物を分離することができる。
化学反応物を加える例として、気体混合物を含む入口流からCOを除去することが望ましいケースを考えてみる。上記入口流にアミン溶液が加えられ、上記分離器内で多相流が形成され得る。上記アミン溶液はCOを捕捉し、その後、この溶液は気体混合物中の残りの気体から分離され得る。
液体添加の特定の特性(例えば、流量、ノズル(複数可)によって生成される液滴サイズ、およびスプレーパターン(例えば、フラットファン、フルコーン、およびミスト))は、上記分離器によって受けられる上記入口流/多相流の特定の特性に従って選択され得る。
上記液体の流量は、例えば、5リットル毎分~50リットル毎分とすることができる。最高の分離効率を得るために、上記液体の流量は、上記分離器の最大分離能力によって制限され得る。高い分離効率が必要でない場合には、所望の結果を得るために、より多くの液体が導入され得るが、その代償として、キャリーオーバ(分離器を通過する流れから分離されない液体)が増加する。液体は、連続的または断続的に、加えられ得る。
液滴のサイズは、直径1μmから液体の連続した流れ(蛇口からなど)まで変化することがある。液滴のサイズは、上記分離器によって受けられる上記入口流/多相流の特定の特性に依存して適切に選択され得る。例えば、炭化水素(表面張力が低い)の分離のためには、空気から水を分離するケースと比較して、より小さな液滴が加えられるだろう。
また、上記メッシュの全表面積を噴霧するために必要なノズルの数を決めるなど、上記ノズルの開口を考慮する必要があるかも知れない。
上記分離器に加えられた追加の液体は、上記多相流から分離された非気相を排出するために上記分離器に組み込まれたのと同じドレインシステムを介して、排出され得る。排水は、特に上記分離器の動作中に上記多相流に追加の液体が連続的に加えられる場合、連続的であってもよい。それに代えて、排水は間欠的であってもよい。
上記ノズル(複数可)のために3つの可能な位置として、上記メッシュの上流(上記第1チャンバ内)、上記メッシュの下流(上記第2チャンバ内)、上記メッシュ自体の位置がある。ノズル(または複数のノズル)は、これらの位置の全て、2つの異なる位置、または、上記3つの位置のうちの1つに設けられ得る。
上記メッシュの下流に設けられたノズルは、上記分離器が動作していないときに上記メッシュ上に液体を噴霧するのに適している。加えられた液体は、例えば、メッシュ上に蓄積された汚染物質を除去することによって上記メッシュを洗浄するために使用され得る。
上記メッシュの上流に設けられたノズルは、分離器が動作しているとき又は動作していないときに、上記入口流中に、または、上記メッシュ上に、液体を噴霧するのに適している。特に、これは、小さな固体汚染物質(または非常に粘性の高い液滴)を、加えられた液体の液滴内に捕捉および巻き込むためになされる。それらの汚染物質が上記多相流から分離され得るようにするためである。それに加えて、または、それに代えて、これは、加えられた液体の液滴内に特定の気体を吸収するためになされる。この気体が上記多相流から分離され得るようにするためである。上記ノズルは上記メッシュの上流にあるので、液体は上記分離器の動作中に加えられ得る。そして、如何なる加えられた液体も、上記入口流に存在する液体が上記気体流から分離されるのと同じ仕方で、上記メッシュを介して上記気体流から分離される。
また、液体は、上記メッシュを洗浄し、および/または、上記メッシュの表面を濡らして汚染物質を付着しにくくするために、上流で加えられ得る。それによって、上記メッシュを清潔な状態に保ち、および/または、蓄積した汚染物質による火災のリスクを抑制することができる。
上記メッシュにノズルを設ける場合、上記メッシュは中心軸に取り付けられ、上記中心軸は閉じた(ブラインドの)中心ボアを含んでいてもよい。ノズル(または複数のノズル)は、上記閉じた中心ボアから上記軸の外に出て、上記ノズルの出口は上記メッシュによって覆われるように配置されていてもよい。パイプが、上記ノズルを通して上記中心ボア内に、そして上記メッシュの内部に液体を噴射するように構成されてもよい。このような構成は、上記分離器が動作していないときに上記メッシュが洗浄されることを可能にする。
本発明の第11の局面によれば、多相流を分離する方法であって、
回転するメッシュの上流端の中へ多相流を流し込むことを含み、
上記回転するメッシュは、複数のファンブレードを含むメッシュホルダによって、このメッシュの下流端で保持され、
上記メッシュホルダは、軸流ファンとして動作する
ことを特徴とする方法が提供される。
本発明の第12の局面によれば、多相流を分離する方法であって、
回転するメッシュの上流端の中へ多相流を流し込むとともに、分離された気体流が上記メッシュの下流面から流出するのを許容することを含み、
上記メッシュの回転は、モータによって駆動され、
その同じモータが、上記メッシュの下流に配置されたファンの回転を駆動するように構成されている
ことを特徴とする方法が提供される。上記ファンは、軸流ファンであってもよい。
前述の方法は、上述のメッシュホルダの使用、上述のメッシュアセンブリの使用、または上述の分離器の使用を含んでもよい。
次の任意の特徴は、本発明の第11および第12の局面の各々に適用される。
上記方法は、上記気体中に巻き込まれた液体から気体を分離すること、および/または、上記気体中に巻き込まれた液滴中に捕捉された固体粒子の懸濁液から気体を分離すること、および/または、液体に吸収された気体を、上記入口流中の残りの気体から分離することを含んでいてもよい。
上記方法は、上記メッシュを回転させることを含んでもよい。上記方法は、上記メッシュを、500rpm~6,000rpmの速度で、例えば3,000rpm~5,000rpmの速度で回転させることを含んでもよい。
上記方法は、上記分離器を通して、多相流を、100立方メートル毎時~15,000立方メートル毎時の流量で流すことを含んでもよい。
上記方法は、上記非気相を集め、かつその集められた非気相を排出することを含んでもよい。
上記方法は、上記入口流中に液体を噴霧すること(動作中)、および/または、上記メッシュ上に液体を噴霧すること(動作中、または分離器が動作していないとき)を含んでもよい。上記液体は、水、洗剤、界面活性剤、アルコール、化学反応剤、消火剤のうちの1つ以上を含んでもよい。上記メッシュ上に液体を噴霧することで、上記メッシュを洗浄することができる(または上記メッシュを清浄な状態に維持することができる)。上記入口流に液体を噴霧することは、固体汚染物粒子(または非常に粘性の高い液滴)を巻き込み、および/または、加えられた液体内に特定の気体を捕捉し、それによって、上記入口流からこれらがより容易に分離されることを可能にする。
第13の局面によれば、多相流を分離するための分離器であって、
上記分離器は、
上記多相流の相を分離するためのメッシュを備え、
上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記多相流を受けるように構成されるとともに、分離された気体流がこのメッシュの下流面から流出するのを許容するように構成され、
上記分離器によって受けられた入口流中に、および/または、上記メッシュ上に、液体を噴霧するように構成されたノズル(または複数のノズル)を備えた
ことを特徴とする分離器が提供される。
次により詳細に説明されるように、上記入口流(入口を通して上記分離器内へ受けられる流れ)の特性は、上記メッシュで受けられ望み通りに分離され得る多相流を提供するために、液体の添加によって調整され得る。
上記メッシュによって受けられる上記多相流は、
- 気体+液体、または
- 気体+液体+上記気体中の若しくは上記液滴に巻き込まれた固体粒子、または
- 気体+液体+上記液体によって吸収された上記入口流からの特定の気体、または
- 気体+液体+上記液体によって吸収された上記入口流からの特定の気体+上記気体中の若しくは上記液滴に巻き込まれた固体粒子
を含んでいてもよい。
すなわち、上記メッシュによって受けられる上記多相流は、少なくとも気相と液相とを含む。
上記入口を通して上記分離器によって受けられる上記入口流は、
- 気体、すなわち気体混合物であり、この場合、液体は、上記メッシュによって受けられるべき多相流を形成するために上記分離器内で上記入口流に加えられてもよく、上記液体は、上記気体混合物中の第1のガスを捕捉するように構成されてもよく、したがって、上記分離器は、上記第1のガスを上記気体混合物の残りのガスから分離するように構成されてもよい、
- 気体+液体(この場合、液体は、所望の分離を達成するために上記分離器内で加えられる必要はないかもしれないが、幾つかのケースでは追加の液体が加えられ得る)、
- 気体+固体粒子(この場合、液体は、所望の分離を達成するために、上記分離器内で加えられ得る)、
- 気体+液体+固体粒子(この場合、液体は、所望の分離を達成するために上記分離器内で加えられる必要はないかもしれないが、幾つかのケースでは追加の液体が加えられ得る)
を含んでいてもよい。
上記分離器は、
上記液体を保持するための貯留槽を備え、
上記ノズルは、上記貯留槽と流体連通しており、
上記液体を上記貯留槽から上記ノズルへ送り出すためのポンプを備えていてもよい。
加えられる上記液体は、水、洗剤、界面活性剤、アルコール、化学反応剤、消火剤のうちの1つ以上を含んでいてもよい。上記分離器の特定の用途、上記多相流に存在する粒子の種類、およびこれらがもたらすと思われる問題を考慮して、特定の液体が選択され得る。一般に、所望の結果を得るために、任意の液体が加えられ得る。その結果とは、例えば、上記メッシュの洗浄、固体粒子の捕捉、上記分離器により捕捉されやすい新しい化学溶液の生成などである。
化学反応物が加えられる場合、反応の度合いは反応物の接触時間に依存する。そこで、上記分離器は、上記反応物同士の混合を改善し、その後、生成物を分離することができる。
化学反応物を加える例として、気体混合物を含む入口流からCOを除去することが望ましいケースを考えてみる。上記入口流にアミン溶液が加えられ、上記分離器内で多相流が形成され得る。上記アミン溶液はCOを捕捉し、その後、この溶液は気体混合物中の残りの気体から分離され得る。
液体添加の特定の特性(例えば、流量、ノズル(複数可)によって生成される液滴サイズ、およびスプレーパターン(例えば、フラットファン、フルコーン、およびミスト))は、上記分離器によって受けられる上記入口流/多相流の特定の特性に従って選択され得る。
上記液体の流量は、例えば、5リットル毎分~50リットル毎分とすることができる。最高の分離効率を得るために、上記液体の流量は、上記分離器の最大分離能力によって制限され得る。高い分離効率が必要でない場合には、所望の結果を得るために、より多くの液体が導入され得るが、その代償として、キャリーオーバ(分離器を通過する流れから分離されない液体)が増加する。液体は、連続的または断続的に、加えられ得る。
液滴のサイズは、直径1μmから液体の連続した流れ(蛇口からなど)まで変化することがある。液滴のサイズは、上記分離器によって受けられる上記入口流/多相流の特定の特性に依存して適切に選択され得る。例えば、炭化水素(表面張力が低い)の分離のためには、空気から水を分離するケースと比較して、より小さな液滴が加えられるだろう。
また、上記メッシュの全表面積を噴霧するために必要なノズルの数を決めるなど、上記ノズルの開口を考慮する必要があるかも知れない。
上記分離器に加えられた追加の液体は、上記多相流から分離された非気相を排出するために上記分離器に組み込まれたのと同じドレインシステムを介して、排出され得る(次に説明する。)。排水は、特に上記分離器の動作中に上記多相流に追加の液体が連続的に加えられる場合、連続的であってもよい。それに代えて、排水は間欠的であってもよい。
上記ノズル(複数可)のために3つの可能な位置として、上記メッシュの上流(後述の第1チャンバ内)、上記メッシュの下流(後述の第2チャンバ内)、上記メッシュ自体の位置がある。ノズル(または複数のノズル)は、これらの位置の全て、2つの異なる位置、または、上記3つの位置のうちの1つに設けられ得る。
上記メッシュの下流に設けられたノズルは、上記分離器が動作していないときに上記メッシュ上に液体を噴霧するのに適している。加えられた液体は、例えば、メッシュ上に蓄積された汚染物質を除去することによって上記メッシュを洗浄するために使用され得る。
上記メッシュの上流に設けられたノズルは、分離器が動作しているとき又は動作していないときに、上記入口流中に、または、上記メッシュ上に、液体を噴霧するのに適している。特に、これは、小さな固体汚染物質(または非常に粘性の高い液滴)を、加えられた液体の液滴内に捕捉および巻き込むためになされる。それらの汚染物質が上記多相流から分離され得るようにするためである。それに加えて、または、それに代えて、これは、加えられた液体の液滴内に特定の気体を吸収するためになされる。この気体が上記多相流から分離され得るようにするためである。上記ノズルは上記メッシュの上流にあるので、液体は上記分離器の動作中に加えられ得る。そして、如何なる加えられた液体も、上記入口流に存在する液体が上記気体流から分離されるのと同じ仕方で、上記メッシュを介して上記気体流から分離される。
また、液体は、上記メッシュを洗浄し、および/または、上記メッシュの表面を濡らして汚染物質を付着しにくくするために、上流で加えられ得る。それによって、上記メッシュを清潔な状態に保ち、および/または、蓄積した汚染物質による火災のリスクを抑制することができる。
上記メッシュにノズルを設ける場合、上記メッシュは中心軸に取り付けられ、上記中心軸は閉じた(ブラインドの)中心ボアを含んでいてもよい。ノズル(または複数のノズル)は、上記閉じた中心ボアから上記軸の外に出て、上記ノズルの出口は上記メッシュによって覆われるように配置されていてもよい。パイプが、上記ノズルを通して上記中心ボア内に、そして上記メッシュの内部に液体を噴射するように構成されてもよい。このような構成は、上記分離器が動作していないときに上記メッシュが洗浄されることを可能にする。
上記分離器は、
上記分離器の上流端にある第1チャンバを備え、この第1チャンバは、入口流がこの第1チャンバに入るための入口を含み、
上記分離器の下流端にある第2チャンバを備え、この第2チャンバは、分離された気体流がこの第2チャンバを出るための出口を含み、
上記メッシュは、上記第1チャンバと上記第2チャンバとの間に配置されており、
上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記第1チャンバからの上記多相流を受けるように構成されるとともに、上記分離された気体流がこのメッシュの下流面から上記第2チャンバ内に流れ込むのを許容するように構成されていてもよい。
任意に、上記メッシュの上記上流面は、上記第1チャンバ内への上記入口から距離Hだけ離間されており、
は、上記メッシュの直径dに対して、
>0.5d
なる関係によって関連付けられている。
距離Hは、2つの平行な平面の間の垂直距離であってもよい。ここで、第1の平面は、上記メッシュに最も近い上記入口の端で定められる平面であり、第2の平面は、メッシュの上記上流面によって定められる平面である。
このような配置(上記メッシュの上記上流面が上記第1チャンバへの上記入口から距離Hだけ離れている)により、分離器の効率が改善される。
幾つかの実施形態では、上記入口は上記第1チャンバ内に突出し、その結果、上記第1の平面は、上記第1チャンバの上流壁からオフセットして、上記第1チャンバ内に存在する。
任意に、Hは、上記メッシュの直径の10倍未満、または、上記メッシュの直径の5倍未満、または、上記メッシュの直径の4倍未満、または、上記メッシュの直径の3倍未満である。
任意に、Hは上記メッシュの直径の約2倍であり、すなわちHは2dに略等しい。これは、特に効率的な分離を提供することが判明している。Hを2dより大きくすると、分離効率は略同じに留まるが、分離器のサイズが大きくなる。一般に分離器は、必要な分離効率のレベルを確保しつつ、できるだけ小型であることが望ましい。必要な分離効率のレベルは、分離器を使用する特定の用途に依存する。
任意に、上記第2チャンバは、少なくとも部分的に、距離Hだけ上記第1チャンバ内に突出し、
は、上記メッシュの直径dに対して、
0.5d<H
なる関係によって関連付けられている。
ここで、Hは、上記メッシュの上記下流面によって定められる平面と、上記第1チャンバの下流端で、上記第1チャンバを上記第2チャンバから仕切る壁によって定められる平行な平面との間の垂直方向の距離である。これらの仕切り壁は、上記第1チャンバをその下流端で閉鎖している。
上記第2チャンバが上記第1チャンバ内に(少なくとも部分的に)突出しているおかげで、上記第1チャンバは、観念的に2つのセクションに分割される。上流セクション(上記メッシュの上記上流面によって定められる平面の上流)は、概ね、上記第1チャンバの上記上流壁および側壁(複数可)(並びに、上記入口が上記第1チャンバ内に突出する実施形態では、入口壁(複数可))によって境界を定められる開いた空間である。下流セクションは、上記第1チャンバの側壁と上記第1チャンバ内に突出する上記第2チャンバの側壁との間、および、上記第1チャンバの側壁と上記メッシュの側壁との間に定められる環状の空間である。そして、この環状円筒形空間の形態は、上記側壁(複数)の幾何学的形状によって定められる。概ね、上記メッシュ及び第2チャンバは、断面において、上記環状円筒形空間の内側の境界が円形であるような、円筒形の形態を有することができる。環状円筒形空間の外側の境界は、上記第1チャンバの上記側壁の幾何学的形状によって定められる。上記第1チャンバは、円筒形(例えば、円柱または楕円柱の形状を有する)であってもよいし、多角柱形(例えば、長方形または正方形のプリズムの形状を有する)であってもよい。断面において、環状円筒形空間の外側の境界は、円形、楕円形、正方形、長方形、または他の任意の多角形の形状であってもよい。
任意に、Hは、上記メッシュの直径の10倍未満、または、上記メッシュの直径の5倍未満、または、上記メッシュの直径の4倍未満、または、上記メッシュの直径の3倍未満、または、上記メッシュの直径の2倍未満である。
任意に、Hは、上記メッシュの直径に略等しい、すなわち、Hはdに略等しい。
このような配置(上記メッシュの上記下流面が上記第1チャンバを上記第2チャンバから仕切る壁から離間している)は、分離効率の向上につながると思われる。
上記分離器は、上記メッシュに受けられた上記多相流の異なる相を分離するように構成されてもよく、特に、上記分離器は、上記気体中に巻き込まれた液体から気体を分離するように構成されてもよい。分離される液体は、捕捉された固体粒子(例えば、懸濁液)を含んでいてもよく、または、上記入口流から特定の気体を捕捉したものであってもよい。
上記メッシュの外周縁は、上記第1チャンバの側壁(複数可)から距離sだけ離間していてもよい。任意に、上記距離sは上記メッシュの直径の2倍よりも小さい、すなわち、s<2dである。任意に、上記距離sは上記メッシュの直径d以下である、すなわち、s≦dである。もちろん、sの値をより大きくすることは可能である。しかし、上記メッシュの直径dを超えて距離sを増加させることは、分離を有意にさらに向上させないかもしれず、上記分離器のサイズを増加させるという不利な点がある。
任意に、上記距離sは上記メッシュの直径dの0.1倍より大きい、すなわち0.1d<sである。例えば、距離sは約0.25dまたは0.5d以上であってもよい。
上記メッシュは、0mmより大きく、かつ上記メッシュの直径の約3倍未満である厚さt(すなわち、上記メッシュの上流面と下流面との間の垂直距離)を有していてもよい、すなわち、0mm<t<3dである。厚さtは、2mm超、5mm超、10mm超、または20mm超であってもよい。厚さtは、2d未満であってもよく、1d未満であってもよい。例えば、厚さtは、2mmよりも大きく、上記メッシュの直径未満であってもよい。
上記メッシュを通る流れによって生じる圧力損失を低減するために、できるだけ薄い(すなわち、必要な分離を達成するのに十分な厚さであるが、それ以上厚くない)メッシュが有利であり得る。上記メッシュの適切な厚さは、上記分離器を使用する特定の用途に依存する。
上記分離器は、上記メッシュを回転させるためのモータを含んでいてもよい。上記モータは、上記メッシュが設けられている出力シャフトを回転させることができる。上記モータとメッシュは、上記出力シャフトの長さを最小にするために、近接して配置されてもよい。それに代えて、上記メッシュは第2のシャフトに設けられ、このシャフトは磁気カップリングを介して上記モータの上記出力シャフトに結合されてもよい。これにより、気密シールが与えられ、そのことは、分離されるべき多相流が高圧である場合に特に有利となる。
上記分離器は、上記メッシュの下流に配置されたファンを含んでいてもよい。上記ファンは、上記ファンの上流且つ上記メッシュの下流(すなわち、上記メッシュと上記ファンとの間)の圧力を低下させ、上記ファンの下流の圧力を上昇させるように構成されてもよい。上記ファンの動作は、上記多相流を上記メッシュ中に引き込み、上記メッシュから上記分離された気流を排出させる効果を有する。上記ファンの動作は、上記メッシュを通る圧力損失を(少なくとも部分的に)補償する。
上記分離器は、モータを含んでいてもよい。上記モータは、上記メッシュと上記ファンの両方の回転を駆動するように配置され得る。上記モータは、上記ファンと上記メッシュとの間に配置されてもよいし、または、上記ファンの上記メッシュとは反対の側に配置されてもよい。
上記ファンは、2枚~10枚のファンブレード、例えば6枚のファンブレードを含んでいてもよい。上記ファンは、回転されるとき、軸流ファンとして動作するように構成されていてもよい。
任意に、上記ファンは、上記メッシュを支持するメッシュホルダと一体化されていてもよい。したがって、上記分離器は、第1端部と第2端部との間に延びる本体部を含むメッシュホルダを備え、上記第2端部は、上記本体部から内側に延びる複数のファンブレード(上記メッシュの下流に位置付けるための)を含む。上記複数のファンブレードは、上記メッシュホルダが回転されるときに軸流ファンとして動作するように構成され得る。
上記メッシュホルダは、中心軸を有し、上記ファンブレードは、上記本体部から内側に向かって上記中心軸まで延びていてもよい。上記本体部は、円筒状であってもよい。上記本体部の外周縁は、上記第2チャンバの内壁に接触するシール面を形成していてもよい。
上記本体部は、上記メッシュを受け入れるように上記第1端部で開口していてもよい。上記本体部は、上記第1端部で、上記メッシュの外周縁とオーバラップし、それによって、上記メッシュは、上記メッシュホルダ内に部分的に挿入されていてもよい。
各ファンブレードの上流縁が上記メッシュの上記下流面に接触していてもよいし、各ファンブレードの上記上流縁と上記メッシュの上記下流面との間に何らかの分離があってもよい。
上記本体部は、上記メッシュが上記メッシュホルダ内に挿入され得る範囲を画定するための内側リップを含んでいてもよい。
任意に、上記内側リップは、この内側リップにて上記メッシュの周縁に達した如何なる液体をも、上記本体部に覆われていない上記メッシュの側面へ向けて排出するように傾斜していてもよい。
上記メッシュは、上記メッシュホルダに接着されていてもよい。例えば、上記メッシュと上記メッシュホルダは、上記内側リップに沿って、および/または、上記メッシュと重なる上記メッシュホルダの側面の周りに、および/または、上記メッシュホルダの中心軸が下流のメッシュ面に接する場所で、互いに接着されていてもよい。
それに代えて、上記メッシュは、上記メッシュホルダ内に緊密な干渉嵌合によって嵌め込まれていてもよい。
接着剤/干渉嵌合の使用に代えて又は追加して、機械的な締結が使用され得る。例えば、上記メッシュは、上記メッシュホルダの中心軸を受けるための、上記メッシュの中心軸線と同心の貫通孔を含んでいてもよい。そして、上記メッシュは、上記貫通孔を通過して上記中心軸に固定される締結具によって、上記メッシュホルダに固定されてもよい(例えば、ねじ込み式接続によって)。上記締結具は、上記貫通孔よりも幅が広い幅広端部を有し、この幅広端部が、上記メッシュの、上記メッシュホルダによって受けられる面とは反対側の面に接してもよい。
上記メッシュが上記メッシュホルダに取り付けられても、上記多相流に対する上記メッシュの上記上流面の目隠しが発生しないか、または最小であることが有利である。上記メッシュの目隠しは、分離効率の低下や圧力損失の上昇につながる可能性がある。さらに、上記メッシュの上記面上の如何なる締結構造も、汚染物質が蓄積し得る表面を提供する可能性があり、これも分離器の動作に有害である可能性がある。
既述のように、上記分離器は、上記メッシュの回転を駆動するための、したがって上記メッシュホルダファンの回転をも駆動するためのモータを含んでいてもよい。上記メッシュホルダの中心軸は、上記モータの出力シャフトと一体であってもよいし、または、上記メッシュホルダの中心軸は、この中心軸と上記出力シャフトとの間の磁気カップリングを介して上記モータの出力シャフトによって回転されてもよい。
本発明の第14の局面によれば、メッシュを用いて多相流を分離する方法であって、
入口流を受けることと、
上記入口流中に、または、上記メッシュ上に、液体を噴霧することと、
多相流を上記メッシュの上流面の中に流し込み、分離された気体流が上記メッシュの下流面から流出するのを許容すること
を含むことを特徴とする方法が提供される。
上記入口流(入口を通して上記分離器内へ受けられる流れ)の特性は、上記メッシュで受けられ望み通りに分離され得る多相流を提供するために、液体の添加によって調整され得る。
上記メッシュによって受けられる上記多相流は、
- 気体+液体、または
- 気体+液体+上記気体中の若しくは上記液滴に巻き込まれた固体粒子、または
- 気体+液体+上記液体によって吸収された上記入口流からの特定の気体、または
- 気体+液体+上記液体によって吸収された上記入口流からの特定の気体+上記気体中の若しくは上記液滴に巻き込まれた固体粒子
を含んでいてもよい。
すなわち、上記メッシュによって受けられる上記多相流は、少なくとも気相と液相とを含む。
上記入口を通して上記分離器によって受けられる上記入口流は、
- 気体、すなわち気体混合物であり、この場合、液体は、上記メッシュによって受けられるべき多相流を形成するために上記分離器内で上記入口流に加えられてもよく、上記液体は、上記気体混合物中の第1のガスを捕捉するように構成されてもよく、したがって、上記分離器は、上記第1のガスを上記気体混合物の残りのガスから分離するように構成されてもよい、
- 気体+液体(この場合、液体は、所望の分離を達成するために上記分離器内で加えられる必要はないかもしれないが、幾つかのケースでは追加の液体が加えられ得る)、
- 気体+固体粒子(この場合、液体は、所望の分離を達成するために、上記分離器内で加えられ得る)、
- 気体+液体+固体粒子(この場合、液体は、所望の分離を達成するために上記分離器内で加えられる必要はないかもしれないが、幾つかのケースでは追加の液体が加えられ得る)
を含んでいてもよい。
液体添加の特定の特性(例えば、流量、ノズル(複数可)によって生成される液滴サイズ、およびスプレーパターン(例えば、フラットファン、フルコーン、およびミスト))は、上記分離器によって受けられる上記入口流/多相流の特定の特性に従って選択され得る。
上記液体の流量は、例えば、5リットル毎分~50リットル毎分とすることができる。最高の分離効率を得るために、上記液体の流量は、上記分離器の最大分離能力によって制限され得る。高い分離効率が必要でない場合には、所望の結果を得るために、より多くの液体が導入され得るが、その代償として、キャリーオーバ(分離器を通過する流れから分離されない液体)が増加する。液体は、連続的または断続的に、加えられ得る。
液滴のサイズは、直径1μmから液体の連続した流れ(蛇口からなど)まで変化することがある。液滴のサイズは、上記分離器によって受けられる上記入口流/多相流の特定の特性に依存して適切に選択され得る。例えば、炭化水素(表面張力が低い)の分離のためには、空気から水を分離するケースと比較して、より小さな液滴が加えられるだろう。
上記メッシュの下流に設けられたノズルは、上記分離器が動作していないときに上記メッシュ上に液体を噴霧するのに適している。加えられた液体は、例えば、メッシュ上に蓄積された汚染物質を除去することによって上記メッシュを洗浄するために使用され得る。
上記分離器が動作しているとき又は動作していないときに、上記入口流中に、または、上記メッシュ上に、液体を噴霧することは、小さな固体汚染物質(または非常に粘性の高い液滴)を、加えられた液体の液滴内に捕捉および巻き込むためになされる。それらの汚染物質が上記多相流から分離され得るようにするためである。それに加えて、または、それに代えて、これは、加えられた液体の液滴内に特定の気体を吸収するためになされる。この気体が上記多相流から分離され得るようにするためである。上記分離器の動作中に、上記メッシュの上流に液体を加えることによって、如何なる加えられた液体も、上記入口流に存在する液体が上記気体流から分離されるのと同じ仕方で、上記メッシュを介して上記気体流から分離される。
また、液体は、上記メッシュを洗浄し、および/または、上記メッシュの表面を濡らして汚染物質を付着しにくくするために、上流で加えられ得る。それによって、上記メッシュを清潔な状態に保ち、および/または、蓄積した汚染物質による火災のリスクを抑制することができる。
前述の方法は、本発明の第13の局面の分離器の使用を含み、任意に、その任意の特徴のいずれかを含んでもよい。
上記方法は、上記気体中に巻き込まれた液体から気体を分離することを含んでもよく、および/または、上記気体中に巻き込まれた液滴中に捕捉された固体粒子の懸濁液から気体を分離することを含んでもよく、および/または、液体に吸収された気体を、上記入口流中の残りの気体から分離することを含んでもよい。
上記方法は、上記メッシュを回転させることを含んでもよい。上記方法は、上記メッシュを、500rpm~6,000rpmの速度で、例えば3,000rpm~5,000rpmの速度で回転させることを含んでもよい。
上記方法は、上記分離器を通して、多相流を、100立方メートル毎時~15,000立方メートル毎時の流量で流すことを含んでもよい。
上記方法は、上記非気相を集め、かつその集められた非気相を排出することを含んでもよい。
上記液体は、水、洗剤、界面活性剤、アルコール、化学反応剤、消火剤のうちの1つ以上を含んでもよい。上記メッシュ上に液体を噴霧することで、上記メッシュを洗浄することができる(または上記メッシュを清浄な状態に維持することができる)。上記入口流に液体を噴霧することは、固体汚染物粒子(または非常に粘性の高い液滴)を巻き込み、および/または、加えられた液体内に特定の気体を捕捉し、それによって、上記入口流からこれらがより容易に分離されることを可能にする。
次の任意の特徴/利点は、装置に関する本発明の先行する局面(第1、第2、第5、第6、第9、第10、および第13の局面)のいずれかに適用され、それらの局面のいずれかと組み合わされ得る(任意に、前述の任意の特徴のいずれかを含む)。また、次に説明するさらなる装置の特徴は、方法に関する本発明の局面(第3、第4、第7、第8、第11、第12、および第14の局面)いずれかにおいて使用され得、任意に、前述の任意の方法の特徴のいずれかを含んでもよい。
任意に、上記メッシュは回転可能であり、上記分離器の動作中、上記メッシュは好ましくは回転する。次に、上記多相流(例えば、気体、および、巻き込まれた液滴を含む。)は、上記第1のチャンバを通過して上記回転するメッシュに入る。上記多相流が上記回転するメッシュを通過するにつれて、上記液体は遠心分離され、上記メッシュの上記気孔(複数)内で合体した状態になる。合体した液体の流れは、上記メッシュの回転の結果として生じる遠心力によって、上記メッシュの外周縁に向かって径方向外側に押し出される。上記合体した液体の流れは、上記メッシュの外周縁と上記第1チャンバの壁との間の隙間を横切って回転され、上記第1チャンバの上記壁に集まる。その後、上記合体した液体の流れは、上記第1チャンバの上記壁から排出される。一方、分離された気体(液相が取り除かれたもの)は、上記メッシュを通過して上記第2チャンバ内に入る。
たとえ上記メッシュが回転していない状態であっても、上記液体が上記メッシュに浸からないため、分離効率は標準的な金網分離器と同等かそれ以上になる。標準的な金網分離器では、上記液体は上か下かのどちらかしか行かない。本明細書で説明するメッシュでは、液体は上記側(すなわち、上記メッシュの外周縁に向かって径方向外側)に行く選択肢を有する。非回転状態では、この移動は、上述のような遠心力によって駆動されない。むしろ、液体は、来ている気体流を介して押され、最小抵抗の経路に沿って、径方向外側に移動する。したがって、幾つかの実施形態では、上記メッシュは位置を固定され、静止したまま(非回転)であるように構成されてもよい。上記メッシュが回転可能である他の実施形態では、上記メッシュが静止している(回転していない)ことに帰する故障の場合であっても、上記分離器は依然として或る分離機能を提供し得る。
上記分離器を通る上記多相流及び分離された気体の流れは、概ね軸方向であってもよい。上記入口の軸線は、上記分離器の軸線(例えば、中心軸線)(上記メッシュの回転の軸線によって定められる)と概ね1列に並んでいてもよい。上記多相流は、上記第1チャンバを通って上記メッシュへ概ね軸方向に流れてもよい。また、上記メッシュを通る流れも概ね軸方向であり、分離された気体(非気相が減じられたもの)が概ね軸方向にメッシュを通過する状態であってもよい。上記メッシュを出て上記第2チャンバを通る分離された気体の流れは、少なくとも上記第1チャンバに突出する上記第2チャンバの部分について、概ね軸方向であってもよい。上記第2チャンバから上記出口に出る流れは、軸方向であってもよいし、上記軸方向とは異なる方向であってもよい。
一般に、上記分離器を通過する流量は、上記メッシュの直径と上記分離器の要求される効率に依存し、その両方が、上記分離器の特定の用途に依存する。例えば、厨房で脂肪滴を空気から分離するために設置される小径の分離器は、船舶の排気システムに設置される大径の分離器よりも、非常に小さな流量を取り扱う。
上記分離器は、上記メッシュの直径と上記分離器の要求される効率に依存して、上記多相流を、50立方メートル毎時~30,000立方メートル毎時の流量で動作してもよい。
例えば、メッシュ径375mmの分離器では、5,000立方メートル毎時~15,000立方メートル毎時の多相流を取り扱うことができる。当然ながら、もっと低い流量も可能である。
上記分離器は、メッシュを通過する以外の、上記第1チャンバから上記第2チャンバへの流れを防止するために、上記メッシュの下流外周縁の周りにシールを含んでもよい。上記シールは、ラビリンスシールであってもよい。上記シールは、代わりに、接触シール、または他のシールソリューションであってもよい。
上記第1チャンバは、直径Dを有していてもよい。そして、上記第1チャンバの直径Dに対する上記メッシュの直径dの比は、0.5~0.7の範囲内であってよく、任意に、約0.6であってもよい。
上記メッシュの直径dは、特に限定されるものではなく、上記分離器の特定の用途に応じて選択され得る。上記メッシュの直径dは、例えば、5mmと750との間であってもよい。
同様に、上記第1チャンバの直径Dも限定されず、適切なサイズのメッシュを適切に収容するように選択される。
上記分離器は、鉛直方向に配置され得、上記第1チャンバは上記第2チャンバの鉛直下方に配置されてもよい。上記分離器を通過する流れは、概ね鉛直方向上向きに沿う。
鉛直方向に配置された分離器では、上記分離器の動作中に、上記多相流から分離された液体は、上記第1チャンバの側壁(複数可)に集められ得る。その後、上記液体は重力により上記側壁を流れ落ち、上記第1チャンバの底部にある液体収集貯留槽に集められる。
したがって、上記分離器は、上記第1チャンバの底部に収集貯留槽を備えていてもよい。上記収集貯留槽は、この収集貯留槽に集められた液体および/または固体を排出するためのドレイン部を含んでいてもよい。上記ドレイン部は、このドレインからの流出を制御するためのバルブを含んでいてもよい。
上記分離器への上記入口は、上記メッシュに向かう方向で上記第1チャンバ内に鉛直方向上向きに突出する、鉛直配向されたパイプを含んでいてもよい。上記距離Hは、上記入口パイプの最上端(すなわち、上記メッシュに最も近い上記入口パイプの端)から測定される。収集貯留槽は、上記第1チャンバの底部にある環状空間を含んでいてもよい。この環状空間は、上記第1チャンバの側壁(複数可)によって定められる外壁と、上記入口パイプによって定められる内壁とを有する。上記収集貯留槽の容積は、上記入口パイプの高さ、上記第1チャンバと上記入口パイプの相対的な直径に依存する。
代わりに、上記分離器は、上記第1チャンバの最下部にドレイン部を含むように液体収集機構を適切に再構成することで、水平に配置され得る。
一般に、上記分離器は、分離された非ガス相を上記分離器から排出することが可能であれば、水平、鉛直、またはそれらの間の任意の角度で配置され得る。
また、上記分離器は、上記分離器を通る流れが概ね鉛直方向下向きに沿うように、反転された構成で動作され得る。そのような場合、上記収集貯留槽は、上記第1チャンバの下流端にて、上記第1チャンバの側壁(複数可)、上記第1チャンバを上記第2チャンバから仕切る壁、および上記メッシュを囲む壁(または複数の壁)によって定められ得る。上記収集貯留槽は、この収集貯留槽に集められた液体および/または固体を排出するためのドレイン部を含んでいてもよい。上記ドレイン部は、このドレインからの流出を制御するためのバルブを含んでいてもよい。
上記分離器は、この反転された鉛直方向のほか、上記反転された鉛直方向と水平方向との間の任意の角度に向けられ得る。
上記メッシュは、概して、このメッシュの軸線に対して横切った方向に円形の断面を有し、それによって、上記メッシュは、このメッシュの軸線の周りに円対称性(円筒対称性または軸対称性とも呼ばれる)を有する。幾つかの実施形態では、上記メッシュは円筒形(例えば、正円の円筒)であってもよい。しかしながら、上記メッシュはそのような構成に限定されない。例えば、上記メッシュは、円錐形(切頭円錐形を含む)を有していてもよい。上記メッシュは、概ね円柱のような形状であってもよいが、両端に、平坦な円形面の代わりに、凸面または凹面(または他の非平坦な面)を有していてもよい。
上記メッシュの直径がこのメッシュの軸線に沿って変化する実施形態では、本明細書に記載される発明及び任意の特徴の記述で言及される「直径」は、最大直径である。
上記メッシュは、多孔質構造、例えば、気泡構造を有していてもよい。上記多孔質構造の材料は限定されないが、材料の選択は分離されるべき流体に依存し得る。例えば、分離されるべき流体と化学的に反応しない材料が選択されるべきである。任意に、上記多孔質構造は、疎水性または親水性の材料を含んでいてもよい。上記材料の特性は、分離されるべき流体を考慮して選択され得る。任意に、上記多孔質構造は、触媒材料を含んでいてもよい。
上記多孔質構造は、所望の特性(例えば、疎水性、親水性、平滑性など)を与えるために表面特性を変化させる任意のコーティングおよび/または表面処理を含んでいてもよい。上記コーティングは、例えば、ポリマーコートであってもよい。上記多孔質構造は、不活性コーティング、例えば陽極酸化コーティングを含んでいてもよい。上記多孔質構造は、触媒コーティングを含んでいてもよい。
上記メッシュの材料は、上記気体流から分離されるべき液体(例えば、水または油)の種類を考慮して選択され得る。その選択された材料は、腐食を避け、分離されるべき液体に対して良好な濡れ性を有すべきである。
上記メッシュは、多孔質金属構造を含んでいてもよい。その金属は、例えば、アルミニウム、鋼(例えば、ステンレス鋼)、チタン、銅またはニッケルであってもよい。
上記メッシュは、多孔質ポリマまたはプラスチック構造を含んでいてもよい。上記ポリマまたはプラスチックは、分離中に加わる回転力に耐えるのに十分な強度を有する構造を形成可能で、かつ分離中の環境(例えば、温度及び流量)に適した材料特性を有する任意のポリマまたはプラスチックであり得る。
上記メッシュは、多孔質複合材料構造を含んでいてもよい。上記複合材料は、分離中に加わる回転力に耐えるのに十分な強度を有する構造を形成可能で、かつ分離中の環境(例えば、温度及び流量)に適した材料特性を有する任意の複合材料であり得る。
上記メッシュは、オープンセル構造を含んでいてもよい。これは、上記メッシュの気孔が相互接続されたネットワークを形成し、上記メッシュを通る上記多相流の通過を可能にすることを意味する。
上記メッシュは、自己支持型の構造を含んでいてもよい。それに代えて、上記メッシュは、追加の支持要素を必要とする非自己支持型であってもよい。
上記メッシュは、このメッシュを横切る高い圧力損失を避けるため、(必要な分離を達成しながら)可能な限り、開いていることが有利である。
上記メッシュは、ランダムなセル構造を含んでいてもよい。これは、気孔が所定のサイズまたは分布を有していないことを意味する。ランダムなセル構造を有するメッシュを製造するのに適した、その技術分野で知られている任意の製造方法が使用され得る。
それに代えて、上記メッシュは、規則的なセル構造を含んでいてもよい。これは、気孔が予め定められたサイズおよび分布を有することを意味する。規則的なセル構造を有するメッシュを製造するのに適した、その技術分野で知られている任意の製造方法(例えば、3D印刷)が使用され得る。
上記メッシュは、75%~95%、例えば90%の気孔率を有していてもよい。上記気孔率は、上記分離器の特定の動作パラメータに従って選択され得る。
上記メッシュは、0.25mm~25mm、例えば約0.63mm、1.25mm、2.5mm、5mmの平均気孔直径を有してもよい。上記メッシュは、0.63mmと5mmとの間の平均気孔直径を有してもよい。
上記平均気孔直径は、上記メッシュが使用される特定の用途に応じて選択され得る。例えば、高圧下での分離では、常圧下での分離よりも、より小さな孔の使用が要求され得る。
上記メッシュは、1ppi(pores per inch)~100ppi、例えば約5ppi、約10ppi、約20ppi、約40ppiの気孔密度を有していてもよい。
上記メッシュの回転速度は、上記分離器の特定の使用及び要求される効率に応じて選択され得る。例えば、上記メッシュは、500rpm(毎分回転数)~6,000rpm、例えば5,000rpm未満で回転するように構成されてもよい。
分離器は、加圧下(すなわち、大気圧より高い圧力に加圧された状態)または減圧下(すなわち、大気圧より低い圧力状態)で多相流の分離を可能にする圧力容器であってもよい。また、上記分離器は、大気圧圧力条件下で動作してもよい(その場合、上記分離器は圧力容器である必要はない。)。作動圧力は、上記多相流および分離されるべき流体に依存し得る。例えば、炭化水素は通常高い作動圧力で分離されるが、空気からの水の分離は通常大気圧で実施される。
また、本発明は、本発明の先行する局面による分離器(任意に、それらの任意の特徴のいずれかを含む)を複数含む分離器システムにも及ぶ。複数の分離器は、並列または直列に配置され得る。
本明細書に開示された分離器は、多くの異なる用途に使用され得る。それらのうちの幾つかを次に説明する。
(炭化水素の分離)
石油化学産業では、気体炭化水素からの液体炭化水素の分離がしばしば必要とされる。本明細書に開示された分離器は、そのような用途に適している。したがって、本発明は、本発明の第3、第4、第7、第8、第11、第12、または第14の局面の方法(任意に、上に提示された任意の特徴のいずれかを含む)を含む、気体状炭化水素から液体炭化水素を分離する方法にも及ぶ。
(アミンスクラビング)
アミンスクラビングは、アルキルアミン(一般的に単にアミンと呼ばれる)の水溶液を使用して、気体中の硫化水素(HS)および/または二酸化炭素(CO)を除去するプロセスである。このようなプロセスは、精製所、石油化学プラント、天然ガス処理プラントなどでよく使用される。本明細書に開示された分離器は、このような使用に適している。したがって、本発明は、混合ガスからなる入口気体流から第1のガスを除去する方法にも及ぶ。この方法は、本発明の第3、第4、第7、第8、第11、第12、または第14の局面の方法(任意に、提示された任意の特徴のいずれかを含む)を含む。本方法は、第1のガスを吸収するために、液体の形態にある化学反応物(例えば、アミン水溶液)を加えることを含んでもよい。
(コンプレッサ用吸気ガスの洗浄)
コンプレッサで使用される吸気ガスは、必ずしも清浄であるとは限らない。特に、吸気ガスは、液体や固体粒子を含むことがある。これらは、時間とともにコンプレッサの内部部品にダメージを与える可能性がある。既存の解決策は非常に大きく、それゆえ多くの状況において実用的ではない。
本明細書で開示されたような分離器をコンプレッサ吸気部に設置することで、吸気ガスからそのような汚染物質をほぼ排除できる。また、既存のシステムに比較的小さな追加部品を加えるのみである。
したがって、本発明は、吸気ガスを受けるコンプレッサと、本発明の第1、第2、第5、第6、第9、第10、または第13の局面の分離器(任意に、提示された任意の特徴のいずれかを含む)とを含むコンプレッサシステムにも及ぶ。上記分離器は、上記コンプレッサ用の吸気ガスから汚染物質を低減または除去するように構成される。
また、本発明は、本発明の第3、第4、第7、第8、第11、第12、または第14の方法(任意に、提示された任意の特徴のいずれかを含む)を含む、コンプレッサ用吸気ガスから汚染物質を低減または除去する方法にも及ぶ。
(乾燥ガスシールに使用される供給ガスの液体の除去)
乾燥ガスシールは、非接触でドライランニングする面シールであり、主に高速用途に使用される。一般的には、乾燥ガスシールは、相手側(回転側)リングと、主側(固定側)リングとからなり、回転面と固定面は非常に小さな隙間で分離されている。上記回転面は浅い溝(多くは螺旋状の溝)を有し、この溝がガスを受け止めて微小な隙間を維持する。
乾燥ガスシールは、典型的には、石油探査、採掘、精製、石油化学産業、ガス輸送、化学処理などの過酷な作業環境で使用されている。乾燥ガスシールは、汚染物質を排除し、潤滑油を使用しないため、乾燥ガスシールは、遠心式コンプレッサによく使用される。
乾燥ガスシールが正しく安全に動作するためには、供給ガスが非常に乾燥している必要がある。乾燥ガスシールに供給ガスを供給するのに先立って、本明細書で開示されたような分離器を設置して上記供給ガスを処理することによって、上記供給ガスから汚染物質を殆んど取り除くことができる。
したがって、本発明は、ガス取入口を通して吸気ガスを受け取るように構成された乾燥ガスシールと、本発明の第1、第2、第5、第6、第9、第10、または第13の局面の分離器(任意に、提示された任意の特徴のいずれかを含む)とを含む乾燥ガスシールシステムに及ぶ。上記分離器は、上記乾燥ガスシールのための吸気ガスから汚染物質を低減または除去するように構成される。
また、本発明は、本発明の第3、第4、第7、第8、第11、第12、または第14の方法(任意に、提示された任意の特徴のいずれかを含む)を含む、乾燥ガスシール用の吸気ガスから汚染物質を低減または除去する方法にも及ぶ。
(コンプレッサからの圧縮ガスの洗浄)
コンプレッサでは、圧縮されたガスに潤滑油が混入することが一般的である。また、時間の経過とともに、摩耗したシールから発生するゴム粒子も、圧縮されたガスに混入することがある。上記潤滑油および上記ゴム粒子はコンプレッサの下流のガスラインに集まり、火災や爆発の危険性を生ずる。そのため、上記圧縮されたガスから潤滑油およびゴム粒子を除去することが強く望まれている。現在の解決策は、法外に高価であり、運用コストが高い。
本明細書で開示されたような分離器を上記コンプレッサの出口に設置することは、上記圧縮されたガスから潤滑油およびゴム粒子を除去する比較的安価で効率的な仕方である。
コンプレッサの使用の特定の例として、海底地震探査がある。ここで、船上のコンプレッサがガスを取り込んで圧縮し、圧縮されたガスを保持タンクに蓄える。上記保持タンクは、上記圧縮されたガスを、8本~12本のラインに分けるマニホールドに供給する。各ラインは最大1.5kmの長さがあり、船の後方を引きずられる。各ラインはキャノン砲(cannon)で終端する。このキャノン砲は、上記ガスを一気に放出し、海底地震探査を行うために記録される地震衝撃を発生させる。
上記圧縮ガスから上記ラインに混入する可能性のある潤滑油、ゴム粒子、その他の汚染物質の混入を減らすために、分離器は、上記マニホールドの前または後に設置され得る。
したがって、本発明は、圧縮されたガスのための出口を有するコンプレッサと、本発明の第1、第2、第5、第6、第9、第10、または第13の局面の分離器(任意に、上記に規定された任意の特徴を含む)とを含むコンプレッサシステムにも及ぶ。上記分離器は、コンプレッサの出口からの圧縮されたガスから汚染物質を低減または除去するように構成される。
また、本発明は、本発明の第3、第4、第7、第8、第11、第12、または第14の局面の方法(任意に、提示された任意の特徴のいずれかを含む)を含む、コンプレッサからの圧縮された出口ガスから汚染物質を低減または除去する方法にも及ぶ。
(船からの排気の洗浄)
商船に搭載されている船舶用ディーゼルエンジンによる汚染が懸念されている。特に懸念されるのは、NOxガスの発生である。NOxガスの発生を抑制するために、上記エンジン内の燃焼温度を下げることが知られている。燃焼温度を下げる1つの仕方は、船舶の排気の一部をファン/ターボコンプレッサに流し、排気を直接燃焼プロセスに戻すことである(これは、排ガス再循環(ERG)と呼ばれる)。しかし、排気は粒子や液体(主に、後述するような全ての船舶に義務付けられている排気洗浄プロセスからの)を含んでおり、時間の経過とともにファン/コンプレッサを破壊する。
液体および粒子汚染物質を除去するために、本明細書に開示されたような分離器が使用され得る。最も微細な炭素粒子を除去するために、排気ガス流に、水、洗剤/界面活性剤などの液体を噴霧することができる。これにより、微細な炭素粒子は、水滴によって捕捉され、その後、上記気体流から分離される。
ERGの気体流は、20,000立方メートル毎時の領域となる場合がある。この理由のため、必要な容量を確保するために、複数の分離器が並列に設けられてもよい。
したがって、本発明は、吸気部を通して排気流(任意に船舶からの)の一部を受けるファンと、本発明の第1、第2、第5、第6、第9、第10、または第13局面の分離器(任意に複数の分離器)(任意に、提示された任意の特徴のいずれかを含む)を含む排気ガス再循環システムにも及ぶ。上記分離器は、上記排気ガス流が吸気部に入るのに先立って、排気流から汚染物質を低減または除去するように構成される。
ファンの代わりに、ターボコンプレッサが使用されてもよい。
また、本発明は、燃焼器に再供給されるための排気流(任意に船舶からの)から汚染物質を低減または除去する方法であって、本発明の第3、第4、第7、第8、第11、第12、または第14の局面の方法(任意に、提示された任意の特徴のいずれかを含む)を含む方法に及ぶ。
(船からの排気のスクラビング)
硫黄ガスやNOxガスの排出に関する新しい規則に対応するため、船舶から排出される排気ガスを洗浄する必要がある。これは、海水などの塩水を排気ガスに浴びせることによって実行される。上記塩水は、NOx、SOx、および煤煙と相互作用し得る。上記排気ガスを排出する前に、上記排気ガスから液体を除去する必要がある。現在の解決策は、この機能を効果的に実行することができない。しかし、本明細書で開示されたような分離器は理想的である。
船舶の排気ガス中の気体流は、100万立方メートル毎時の領域になることもある。この理由のため、必要な容量を確保するために、複数の分離器が並列に設けられる。
したがって、本発明は、出口を通して大気に排出されるためのエンジン排気流と、本発明の第1、第2、第5、第6、第9、第10、または第13の局面の分離器(任意に複数の分離器)(任意に、提示された任意の特徴のいずれかを含む)とを含む排気ガススクラビングシステム(任意に、船上の)に及ぶ。上記分離器は、上記排気流が上記出口から出るのに先立って、上記排気流から汚染物質を低減または除去するように構成される。
また、本発明は、エンジン排気流を大気に排出するのに先立って、エンジン排気流(任意に船舶からの)から汚染物質を低減または除去する方法であって、本発明の第3、第4、第7、第8、第11、第12または第14の局面の方法(任意に、提示された任意の特徴のいずれかを含む)を含む方法に及ぶ。
(レストラン厨房の換気空気の洗浄)
厨房の換気システムに付着した脂肪分は、米国内のレストランだけで年間5000件以上の火災を引き起こしている。したがって、換気空気から脂肪滴を効果的に除去できないことは、重大な懸念事項である。本明細書に開示された分離器は、換気空気から脂肪滴を効果的に除去することが可能である。
したがって、本発明は、本発明の第1、第2、第5、第6、第9、第10、または第13の局面の分離器(任意に複数の分離器)(任意に、提示された任意の特徴のいずれかを含む)を含む厨房換気システムにも及ぶ。
また、本発明は、本発明の第3、第4、第7、第8、第11、第12、または第14の局面の方法(任意に、提示された任意の特徴のいずれかを含む)を含む、厨房の換気空気を洗浄する方法にも及ぶ。
以下、添付の図面を参照しながら、ある例示的な実施形態が、例としてのみ、より詳細に説明される。図面において、
鉛直方向に向けられた分離器を示す図である。 水平方向に向けられた分離器を示す図である。 分離器のメッシュのためのメッシュホルダを示す図である。 分離器のメッシュのためのメッシュホルダを示す図である。 メッシュホルダを含む分離器を示す図である。 ファンを含む分離器を示す図である。 ファンを含む分離器を示す図である。 分離器内に液体を加えるための手段を示す図である。 分離器内に液体を加えるための手段を示す図である。 分離器内に液体を加えるための手段を示す図である。 コンプレッサシステムに含まれた分離器を示す図である。 乾燥ガスシールシステムに含まれた分離器を示す図である。 コンプレッサシステムに含まれた分離器を示す図である。 海底地震探査のための地震衝撃システムに含まれた分離器を示す図である。 排気ガス再循環システムに含まれた分離器を示す図である。 排気ガス洗浄システムに含まれた分離器を示す図である。 厨房換気システムに含まれた分離器を示す図である。 3000rpmで回転するメッシュを有する分離器と、静止しているメッシュを有する分離器とについて、体積流量の関数として効率を示す図である。 パラメータt/Hの2つの異なる値を有する分離器について、体積流量の関数として効率を示す図である。 パラメータsの2つの異なる値を有する分離器について、体積流量の関数として効率を示す図である。 パラメータH/Dの2つの異なる値を有する分離器について、体積流量の関数として効率を示す図である。
図1は、気液分離器100を示している。この分離器は、第1チャンバ22と第2チャンバ28とを備えている。第1チャンバ22と第2チャンバ28の間には、メッシュ24が設けられている。分離器100は、気液流10(すなわち、巻き込まれた液滴を含む気体を含む入口流)を受け取る。気液流10は、分離器100の上流端にある入口20を介して分離器の第1チャンバ22に入る。
メッシュ24は、金属発泡体を含み、構造的に自立している。メッシュ24は、金属構造体の気孔が相互に連結して形成された複数の通路を含むオープンセル構造を有している。メッシュ24は、ランダムなセル構造を有している。本実施形態では、メッシュ24の気孔率(すなわち、気孔の体積を総体積で割った値)は、約90%である。平均の孔径は、1mmである。気孔密度は、10ppiである。本実施形態では、メッシュ24は、アルミニウムを含む。メッシュ24は、モータ58によって軸Aの周りに回転される。
メッシュ24は直径dを有し、第1チャンバ22は直径Dを有する。本実施形態では、メッシュの直径dは150mmであり、第1チャンバの直径Dは250mmである。メッシュ24の外周縁24cと第1チャンバ22の壁22aとの間の距離sは、50mmである。そして、距離sとメッシュの直径dは、s=0.33dなる関係にある。
メッシュ24は、メッシュ24の上流面24aが入口20の頂部から距離Hとなるように配置されている。本実施形態では、距離Hは、メッシュ24の直径の2倍(すなわち、H=2d)である。このような配置は、良好な分離効率につながる。本実施形態では、距離Hは300mmである。
メッシュ24は、メッシュ24の下流面24bが第1チャンバ22の頂部22bから距離Hとなるように配置されている。本実施形態では、距離Hは、メッシュ24の直径と等しい(すなわち、H=d)。このような配置は、良好な分離効率につながる。本実施形態では、距離Hは150mmである。
この実施形態では、メッシュ24の厚さtは100mmである。そして、メッシュの厚さtと直径dは、t=0.67dなる関係にある。メッシュは、約3,000rpmで回転する。
気液流10がメッシュ24を通過するにつれて、液体は遠心分離され、メッシュ24の気孔内で合体する。合体した液体の流れ40は、メッシュ24の回転に伴って発生された遠心力によって、メッシュ24の外周縁24cへ向かって径方向外側に押し出される。合体した液体の流れ40は、メッシュ24の外周縁24cと第1チャンバ22の壁22aとの間の隙間を横切って回転され、第1チャンバ22の壁22aに集まる。そして、合体した液体の流れ40は、第1チャンバ22の壁22aを流下して、第1チャンバ22の底部に設けられた液体収集貯留槽42に集まる。液体収集貯留槽42は、第1チャンバ22の壁22a及び底部22cと、入口20の外壁20aとによって画定される環状の空間である。液体収集貯留槽42に集められた液体(また、場合によっては固体粒子を含む)は、この例ではバルブ46を含むドレイン管44を通して排出され得る。
一方、液状の汚染物質をもはや含まない気体の流れ30は、メッシュ24を軸方向に通過し、第2チャンバ28に入り、出口32を通って第2チャンバ28から出る。第1チャンバ22、メッシュ24及び第2チャンバ28を通る流れは概ね軸方向にあるが、出口から出る流れは軸方向にある必要はない。すなわち、第2チャンバ28からの出口32は任意の方向を有することができる。図1では、出口32は分離器の軸に垂直である。
メッシュ24の下流面24bにおいて、外周縁の周りには、メッシュ24を通る以外の第2チャンバ28への流入を阻止するシール26が設けられている。この実施形態では、シール26は、ラビリンスシールである。しかし、その代わりに他のタイプのシールが使用されてもよく、あるいは、シールが存在しなくてもよい。
図1に示す分離器100は、鉛直方向に向けられており、第1チャンバ22が第2チャンバ28の鉛直下方に配置され、分離器への入口20は、鉛直方向に向けられたパイプを含んでいる。このパイプは、メッシュ24に向かう方向で、第1チャンバ22内に鉛直方向上向きに突出する。そして、分離器100を通る流れは、概ね鉛直方向上向きに沿う。多相流から分離された液体は、第1チャンバ22の底部にある収集貯留槽42に集められる。ここで、液体収集貯留槽42は、第1チャンバ22の壁22a及び底部22cと、入口20の外壁20aとによって画定される環状の空間である。
図2に示す分離器100aは、図1に示した分離器100と類似しており、同様の特徴については、ここで再び詳細には説明されない。その代わりに、2つの実施形態の間の差異が説明される。図1に示した分離器100が鉛直方向に向けられているのに対して、図2に示す分離器100aは水平方向に向けられている。分離器100aを通る流れは、図2に示すように、左から右へ、概ね水平方向に沿う。この実施形態では、入口20が鉛直方向に向けられたパイプであるのではなく、代わりに、水平方向に向けられたパイプである。第1チャンバ22の底部は、液体収集貯留槽42aを形成し、集められた液体を排出するドレイン部が設けられている。
分離器の向きがどうであれ、入口20から第1チャンバ22へ、メッシュ24を通り、第2チャンバ28への流れは、概ね軸方向にある。
図3および図4は、分離器のメッシュ24のためのメッシュホルダ50、50aを示している。いずれのメッシュホルダ50,50aも、本明細書に記載された分離器のいずれにも使用され得る。しかし、そのようなメッシュホルダの使用は、記載された分離器の動作に必須のものではない。メッシュは、メッシュが回転されることを可能にする任意の形態の支持構造体によって保持され得る。
図3は、第1のメッシュホルダ50の斜視図である。メッシュ24は、構造の視認を助けるために、メッシュホルダ50内のメッシュの位置から僅かに引き出されて示されている。
メッシュホルダ50は、第1端部と第2端部との間を延びる剛性の円筒状本体部52を備えている。第2端部は、円筒状本体部52から内側に延びる複数(この場合、6枚)のファンブレード56を含んで構成されている。これらのファンブレード56は、メッシュホルダ50が回転されたときに軸流ファンとして動作し、それによってメッシュ24を通る圧力損失を(少なくとも部分的に)補償し、メッシュ24を通る流れの引き出しを助けるように構成されている。メッシュホルダ50は、中心軸54を有し、ファンブレード56は、円筒状本体部52から内側に向かって中心軸54まで延びている。
剛性の円筒状本体部52の第1端部では、メッシュホルダ50は、メッシュを受け入れるように開口している。円筒状本体部52は、メッシュ24の下流側端部においてメッシュ24の外周縁とオーバラップし、それによって、メッシュ24は、円筒状本体部52の第1端部内に短い距離(例えば、5mm)だけ挿入されている。メッシュホルダ50は、メッシュ24のための剛性の外側の支持体を提供する。円筒状本体部52は、傾斜した内側リップ52aを含む。内側リップ52aは、この位置でメッシュの周縁に達した如何なる液体をも、円筒状本体部52に覆われていないメッシュ24の側面へ向けて排出する。また、傾斜した内側リップ52aは、メッシュ24がメッシュホルダ50内に挿入され得る範囲を画定する。すなわち、メッシュ24が内側リップ52aに突き当たると、メッシュ24はメッシュホルダ50の中にそれ以上移動することができない。
この実施形態では、メッシュ24は、メッシュ24をメッシュホルダ50内に固定するために、その外周縁の周りが接着されている。それに代えて、メッシュは接着されず、メッシュホルダ50との緊密な干渉嵌合によって固定される。メッシュを外周縁の周りで固定すること(接着剤によるか又は干渉嵌合を使用するかのいずれでも)は、メッシュホルダ50とメッシュ24の上流面との間に重なりがないことを意味する。メッシュホルダ50とメッシュ24の上流面との間に少しでも重なりがあると、メッシュ24に流入する流れに対してメッシュ24が或る程度目隠し(blinding)されることになり、これは一般に最小化または回避されるべきものである。メッシュ24とメッシュホルダ50は、メッシュホルダ50の中心軸54がメッシュホルダ50内に受け入れられたメッシュ24の下流面に突き当たるところで、互いに接着されてもよい。
図4は、同様のメッシュホルダ50aの断面図であり、メッシュ24がメッシュホルダ50a内の設置位置にある状態を示している。このメッシュホルダ50aは、メッシュ24とメッシュホルダ50aとの間の取付手段において、図3に示したメッシュホルダとは異なっている。図4に示す実施形態では、メッシュ24は、メッシュの中心軸線と同心の貫通孔24dを含んでいる。メッシュ24は、貫通孔を通過してメッシュホルダ50aの中心軸54に固定される締結具55によって、メッシュホルダ50aに固定されている。締結具は、メッシュ24の上流面24aに接する、貫通孔24dよりも幅広の端部55aを有する。
図5は、水平な分離器100bにおける図3のメッシュホルダ50を示している(しかし、図4のメッシュホルダ50aが等しく使用され得、および/または、分離器は鉛直に向けられ得る。)。メッシュホルダ50の中心軸54は、モータ58の出力シャフトと一体になっている。それに代えて、メッシュホルダ50の中心軸54は、中心軸54と出力シャフトとの間の磁気カップリングを介して、モータ出力シャフトによって回転されてもよい。
図5にも示すように、メッシュホルダ50の円筒状本体部52の外周縁は、第2チャンバの内壁に接触するシール面を形成している。
上述のように、メッシュホルダは、回転されると軸方向ファンとして機能するファンブレード56で構成され、多相流をメッシュ24内に引き込み、分離された気流をメッシュ24から引き出すのを助ける。このことは、メッシュ24を通る圧力損失を(少なくとも部分的に)補償する。
軸流ファンをメッシュホルダと一体化することの代替案として、軸流ファンブレードをメッシュホルダから分離して設けることによって、軸流ファンの機能をメッシュホルダから離すことができる。これを図6及び図7に示す。図6では、分離器100cは、モータ58のメッシュ24とは反対側のモータ軸に設けられたファン59を備えている。図7では、分離器100dは、モータ58とメッシュ24との間のモータ軸に設けられたファン59を備えている。いずれの場合も、モータ58は、メッシュ24とファン59の両方の回転を駆動するように配置されている。いずれの場合も、ファン59は、適切な圧力変化を生じさせるのに適した任意の構造を有することができる。ファン59は、2枚~10枚のブレード、例えば6枚のブレードを有することができる。
図6および図7は水平に向けられた分離器を示しているが、そこに図示されているファン59およびモータ58の構造は、垂直に向けられた分離器にも等しく適用され得ることは明らかである。
図8、図9および図10は、液体を入口流またはメッシュに噴霧するための1つのノズルまたは複数のノズルを組み込んだ分離器の可能な構造を示している。これは、次の効果のうち1つ以上を達成するために行うことができる。
1) メッシュに付着した汚染物質を除去することによって、メッシュを洗浄すること、
2) メッシュの表面を濡らして、汚染物質が付着し難くし、それによって、メッシュを清潔な状態に維持すること、
3) 液滴内の固体粒子や油性液滴を捕捉して、多相流から固体/油性粒子が分離され得るようにすること、
4) 液滴内の特定の気体を捕捉して、その気体が多相流から分離され得るようにすること、および
5) 火災の抑制。
入口流の中またはメッシュの上に噴霧される液体は、水、洗剤、界面活性剤、アルコール、消火剤のうちの1つ以上を含む。これは、分離器の特定の用途、入口流に存在する粒子の種類、およびこれらがもたらすと思われる問題を考慮して、選択され得る。
図8、図9、図10の分離器は、加えられるべき液体を保持するための貯留槽(図示せず)と、その貯留槽からノズルに液体を送るためのポンプ(これも図示せず)を内蔵している。
図8は、メッシュ24の上流にノズル60aを備えた分離器100eを示している。ここに配置されたノズルは、入口流に追加の液体を噴霧し、汚染物質がメッシュ24に衝突する前に、汚染物質が追加の液体の液滴に巻き込まれることを可能にする。ノズル60aがメッシュの上流にあるので、液体は、分離器の動作中に追加され得る。如何なる追加された液体も、メッシュを介して、入口流に存在する液体が気体流から分離されるのと同じ仕方で、気体流から分離される。
図9は、メッシュ24の下流にノズル60bを備えた分離器100fを示している。この場合、液体は、分離器が動作していないときにのみ、ノズル60bを介して加えられる。さもなければ、分離された気体流に液体が再度加えられるからである。この位置にノズル60bを設けることで、分離器が動作していないときにメッシュが洗浄され得る。
図10は、「アットメッシュ(at-mesh)」構造と呼ばれる、ノズルの代替的な構造を示している。ここで、メッシュ24は軸70に搭載されている。軸70は、軸70の中へ短い距離を走るブラインドの中心ボア70aを含んでいる。2つの(またはそれ以上の)径方向通路70bが、中心ボア70aから軸70の外に出ている。径方向通路(複数)70bは、メッシュ24とオーバラップする位置で軸70から出ている。すなわち、メッシュ24が径方向通路70bの上を覆っている。パイプ60cが、液体を、中心ボア70aの中、径方向通路70bを通して、メッシュの内部へ噴霧するように構成されている。このような構成は、分離器が動作していないときに、メッシュが洗浄されることを可能にする。さらに、分離器の動作中に、液体がメッシュの中に噴射され得る。このようにしてメッシュの中に追加された液体は、メッシュの作用の下で、分離された気体流から分離される。
各々の場合において、液体追加の特定の特性(例えば、流量、ノズル(複数可)によって生成される液滴サイズ、およびスプレーパターン(例えば、フラットファン、フルコーン、およびミスト))は、分離器によって受けられる多相流の特定の特性に応じて選択され得る。
分離器に加えられた追加の液体は、多相流から分離された非気相を排出するために分離器に組み込まれたのと同じドレインシステムを介して排出され得る。排出は、特に、分離器の動作中に追加の液体が多相流に連続的に加えられる場合には、連続的であってもよい。
図8および図9に示されたノズルは、鉛直方向に向けられた分離器に組み込まれているが、もちろん、それらは水平方向に向けられた分離器(または任意の方向を有する分離器)に組み込まれ得る。さらに、図8、9および10に示される種類のノズルは、1つの分離器に3つとも一緒に、または2つのノズルの任意の組み合わせで、設けられ得る。また、任意の数のノズルが、上流側、下流側、またはアットメッシュのいずれの位置にも、設けられ得る。
図11は、コンプレッサ300の入口の上流に含まれた分離器100を示している。コンプレッサ300によって使用されるための吸入ガスは、常に清浄であるとは限らない。特に、それは、液体及び固体粒子を含む場合がある。時間の経過とともに、これらは、コンプレッサ300の内部構成要素にダメージを与える可能性がある。コンプレッサ300の吸入部の前に本明細書に開示されたような分離器100を設置すると、吸入ガスからそのような汚染物質をほぼ除去することができる。
図12は、乾燥ガスシール320への吸入部の上流に含まれた分離器100を示している。乾燥ガスシール320が正しく安全に動作するためには、供給ガスは非常に乾燥し、清浄でなければならない。乾燥ガスシール320に供給ガス供給するのに先立ってその供給ガスを処理するために、本明細書に開示されたような分離器100を設置すると、供給ガスから汚染物質をほぼ除去することができる。
図13は、コンプレッサ300の出口の下流に含まれた分離器100を示している。コンプレッサ300は、圧縮ガスに潤滑剤を混入させるのが一般的である。時間の経過とともに、摩耗したシールからのゴム粒子状物質も、圧縮ガスに入り込むことがある。潤滑剤及びゴム粒子は、コンプレッサの下流のガスラインに集まり、火災及び爆発の危険性を生じさせる可能性がある。コンプレッサ300の出口に本明細書に開示されたような分離器100を設置することは、圧縮ガスから潤滑剤及びゴム粒子を除去する比較的安価で効率的な仕方である。
図14は、海底地震探査のための地震衝撃システムに含まれた分離器を示している。このシステムは、圧縮ガスをマニホールド340に供給するコンプレッサ300を含んで構成されている。マニホールド340の下流にあるガスライン350は、圧縮ガスをバーストして放出するキャノン砲360に延び、これによって、海底地震探査を実施するために記録される地震衝撃を生じさせる。分離器100は、ガスライン350中の圧縮ガスからの潤滑油、ゴム粒子、および他のあり得る汚染物質の存在を低減するために、マニホールド340の前または後に設置され得る(マニホールド340の上流での設置が図14に示されている)。
図15は、排気ガス再循環システムにおける2つの並列な分離器100(もちろん、より多くの分離器が並列に使用され得る)を示している。このようなシステムは、エンジン380(この例では、船舶用ディーゼルエンジン)から排気ガスの一部を取り、それを分離器100で清浄化し、清浄化されたガスをファン/ターボコンプレッサ370に供給する。ファン/ターボコンプレッサ370は、その清浄化されたガスをエンジン380に再び供給する。このことは、エンジン380における燃焼温度を低下させ、それによって汚染物質であるNOxガスの発生を減少させる。
排気は粒子や液体を含んでおり、排気が分離器100で洗浄されないと、これらの汚染物質がやがてファン/コンプレッサ370を破壊する可能性がある。微細な炭素粒子を除去するために、排気流は、水および洗剤/界面活性剤のような液体を(例えば、分離器内で)噴霧され得る。このことは、微細な炭素粒子が水滴によって捕捉され、その後、気体流から分離されることを可能にする。
図16は、排気ガス洗浄システム(exhaust gas scrubbing system)における2つの並列な分離器100(もちろん、より多くの分離器が並列に使用され得る)を示している。このようなシステムは、エンジン380(この例では、船舶用ディーゼルエンジン)からの排気ガスを取り、それが分離器に到着する前に約1~3秒間、ミスト化された塩水が排気流と相互作用できるようなチャンバ内で、それを塩水でシャワーし、それを分離器100で洗浄し、その後、それを大気に排出させる。
図17は、厨房換気システムにおける分離器100を示している。調理機器400を使用することは、水蒸気及び脂肪滴等を含んだ空気を発生させる。厨房換気システムにおける脂肪の堆積は、深刻な火災リスクであるため、理想的には、換気システムに入る空気からそのような粒子を除去すべきである。図17に示すように、空気は換気フード410に引き込まれ、分離器100を通過する。分離器100は、空気流から液体や脂肪滴を分離し、清浄な空気のみが換気ダクト420に流れ込むのを許容する。
図18は、2つのケースについて、気体流量Q(単位:立方メートル毎時、[m/h])の関数として分離器の効率を示している。効率は、
100×(多相流から分離された非気相質量)/(多相流に最初に存在する非気相質量)
として定義される。
第1のケースでは、メッシュが3000rpmで回転される。分離器の効率は、100立方メートル毎時から約450立方メートル毎時までの流量で、95%以上である。第2のケースでは、メッシュが回転されず、流量が多くなると、効率が急激に低下する。
図19は、メッシュ厚さt(分離器容器の全高Hに対する割合で示す)が異なる2つのケースについて、気体流量Q(単位:立方メートル毎時、[m/h])の関数として分離器の効率を示している。第1のケースでは、t/Hは0.0014である。第2のケースでは、t/Hは0.0006である。第2のケース(メッシュの厚さがより小さい)では、より高い流量で、より効率的な分離が達成される。
図20は、パラメータs(メッシュの外周縁と第1チャンバの壁との間の距離)が異なる3つのケースについて、気体流量Q(単位:立方メートル毎時、[m/h])の関数として分離器の効率を示している。sの値が最も大きい場合、大流量でも効率は高いままである。
図21は、分離器の直径であるDとの比較で示されるHの値が異なる2つのケースについて、気体流量Q(単位:立方メートル毎時、[m/h])の関数として分離器の効率を示している。第1のケースではH/Dは5であり、第2のケースではH/Dは10である。分離器の効率は、第2のケースで、より高い。このことは、Hのより高い値が有利であることを示している。

Claims (97)

  1. 多相流を分離するための分離器であって、
    上記分離器は、
    上記分離器の上流端にある第1チャンバを備え、この第1チャンバは、入口流がこの第1チャンバに入るための入口を含み、
    上記分離器の下流端にある第2チャンバを備え、この第2チャンバは、分離された気体流がこの第2チャンバを出るための出口を含み、
    上記多相流の相を分離するために上記第1チャンバと上記第2チャンバとの間に配置されたメッシュを備え、
    上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記第1チャンバからの上記多相流を受けるように構成されるとともに、上記分離された気体流がこのメッシュの下流面から上記第2チャンバ内に流れ込むのを許容するように構成され、
    上記メッシュの上記上流面は、上記第1チャンバ内への上記入口から距離Hだけ離間されており、
    は、上記メッシュの直径dに対して、
    >0.5d
    なる関係によって関連付けられている
    ことを特徴とする分離器。
  2. 請求項1に記載の分離器において、
    上記メッシュは回転可能である
    ことを特徴とする分離器。
  3. 請求項1または2に記載の分離器において、
    は、上記メッシュの直径の10倍未満、上記メッシュの直径の5倍未満、上記メッシュの直径の3倍未満、または、上記メッシュの直径の2倍未満である
    ことを特徴とする分離器。
  4. 請求項1から3までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記第2チャンバは、少なくとも部分的に、距離Hだけ上記第1チャンバ内に突出し、
    は、上記メッシュの直径dに対して、
    >0.5d
    なる関係によって関連付けられている
    ことを特徴とする分離器。
  5. 請求項4に記載の分離器において、
    は、上記メッシュの直径の10倍未満、または、上記メッシュの直径の3倍未満、または、上記メッシュの直径の2倍未満、または、上記メッシュの直径未満である
    ことを特徴とする分離器。
  6. 多相流を分離するための分離器であって、
    上記分離器は、
    上記分離器の上流端にある第1チャンバを備え、この第1チャンバは、入口流がこの第1チャンバに入るための入口を含み、
    上記分離器の下流端にある第2チャンバを備え、この第2チャンバは、分離された気体流がこの第2チャンバを出るための出口を含み、
    上記多相流の相を分離するために上記第1チャンバと上記第2チャンバとの間に配置されたメッシュを備え、
    上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記第1チャンバからの上記多相流を受けるように構成されるとともに、上記分離された気体流がこのメッシュの下流面から上記第2チャンバ内に流れ込むのを許容するように構成され、
    上記第2チャンバは、少なくとも部分的に、距離Hだけ上記第1チャンバ内に突出し、
    は、上記メッシュの直径dに対して、
    >0.5d
    なる関係によって関連付けられている
    ことを特徴とする分離器。
  7. 請求項6に記載の分離器において、
    は、上記メッシュの直径の10倍未満、または、上記メッシュの直径の3倍未満、または、上記メッシュの直径の2倍未満、または、上記メッシュの直径未満である
    ことを特徴とする分離器。
  8. 請求項6または7に記載の分離器において、
    上記メッシュの上記上流面は、上記第1チャンバ内への上記入口から距離Hだけ離間されており、
    は、上記メッシュの直径dに対して、
    >0.5d
    なる関係によって関連付けられている
    ことを特徴とする分離器。
  9. 請求項8に記載の分離器において、
    は、上記メッシュの直径の10倍未満、または、上記メッシュの直径の5倍未満、または、上記メッシュの直径の3倍未満、または、上記メッシュの直径の2倍未満である
    ことを特徴とする分離器。
  10. 請求項1から9までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記メッシュの直径は、20mmと750mmとの間である
    ことを特徴とする分離器。
  11. 請求項1から10までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記第1チャンバ、メッシュ、および第2チャンバは、上記第1チャンバを通した上記メッシュへの流れ、および、上記メッシュを通した上記第2チャンバへの流れが、概ね或る軸方向にあるように配置されている
    ことを特徴とする分離器。
  12. 請求項1から11までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記第1チャンバを通した上記メッシュへの流れ、および、上記メッシュを通した上記第2チャンバへの流れが、概ね鉛直方向上向きであり、
    および/または、
    上記入口は、上記第1チャンバの底面を通して上記第1チャンバ内に突出し、それによって、上記多相流から非気相を集めるための収集貯留槽が、上記第1チャンバの側壁によって画定される外壁と、上記入口によって画定される内壁とを有する状態で、上記第1チャンバの底部に画定され、
    任意に、上記収集貯留槽は、上記非気相を排出するためのドレイン部を含む
    ことを特徴とする分離器。
  13. 請求項1から11までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記第1チャンバを通した上記メッシュへの流れ、および、上記メッシュを通した上記第2チャンバへの流れが、概ね或る水平方向にあり、
    上記多相流から非気相を集めるための収集貯留槽が、上記第1チャンバの底部に画定され、
    任意に、上記収集貯留槽は、上記非気相を排出するためのドレイン部を含む
    ことを特徴とする分離器。
  14. 請求項1から13までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記メッシュは、10ppiと100ppiとの間の気孔密度を有する
    ことを特徴とする分離器。
  15. 請求項1から14までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記メッシュは、オープンセル構造を有し、任意に、ランダムな気孔構造または規則的な気孔構造のいずれかを有する
    ことを特徴とする分離器。
  16. 請求項1から15までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記第1チャンバおよび第2チャンバは、大気圧よりも大きく加圧された多相流を分離するための圧力容器、または、大気圧よりも低い圧力で多相流を分離するための圧力容器である
    ことを特徴とする分離器。
  17. 請求項1から16までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記メッシュを回転させるためのモータを備え、上記モータは出力シャフトを有し、
    上記メッシュは、上記出力シャフトに取り付けられているか、
    または、
    上記メッシュは、第2のシャフトに取り付けられ、上記第2のシャフトが磁気カップリングを介して上記出力シャフトによって駆動される
    ことを特徴とする分離器。
  18. 分離器システムであって、
    請求項1から17までのいずれか一つに記載の分離器を複数備え、
    上記複数の分離器は、並列または直列に配置されている
    ことを特徴とする分離器システム。
  19. 多相流を分離する方法であって、
    分離器の第1チャンバ内に設けられたメッシュの上流面の中へ多相流を流し込むことを含み、それによって、非気相が上記メッシュ内の相互に連結された気孔を通して上記メッシュの周縁へ向かって径方向に押し出される一方、気相が上記メッシュを軸方向に通過して上記メッシュの下流面から第2チャンバ内に流出し、
    上記メッシュの上記上流面は、上記第1チャンバ内への上記入口から距離Hだけ離間されており、
    は、上記メッシュの直径dに対して、
    >0.5d
    なる関係によって関連付けられている
    ことを特徴とする方法。
  20. 多相流を分離する方法であって、
    分離器の第1チャンバ内に設けられたメッシュの上流面の中へ多相流を流し込むことを含み、それによって、非気相が上記メッシュ内の相互に連結された気孔を通して上記メッシュの周縁へ向かって径方向に押し出される一方、気相が上記メッシュを軸方向に通過して上記メッシュの下流面から第2チャンバ内に流出し、
    上記第2チャンバは、少なくとも部分的に、距離Hだけ上記第1チャンバ内に突出し、
    は、上記メッシュの直径dに対して、
    >0.5d
    なる関係によって関連付けられている
    ことを特徴とする方法。
  21. 請求項19または20に記載の方法において、
    請求項1から17までのいずれか一つに記載の分離器、または、請求項18に記載の分離器システムの使用を含む
    ことを特徴とする方法。
  22. 請求項19、20または21に記載の方法において、
    上記気体中に巻き込まれた液体から気体を分離すること、および/または、上記気体中に巻き込まれた液滴中に捕捉された固体粒子の懸濁液から気体を分離すること、および/または、第1の気体を第2の気体から分離することを含み、
    上記第1の気体および第2の気体は、上記入口流中の気体の混合物中に存在し、上記第2の気体は上記液滴によって吸収される
    ことを特徴とする方法。
  23. 請求項19から22までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記メッシュを、任意に、500rpm~6,000rpmの速度で回転させることを含む
    ことを特徴とする方法。
  24. 請求項19から23までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記多相流の流量が、50立方メートル毎時~30,000立方メートル毎時である
    ことを特徴とする方法。
  25. 請求項19から24までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記多相流から分離された非気相を集め、かつ排出することを含む
    ことを特徴とする方法。
  26. 多相流を分離するための分離器であって、
    上記分離器は、
    上記分離器の上流端にある第1チャンバを備え、この第1チャンバは、入口流がこの第1チャンバに入るための入口を含み、
    上記分離器の下流端にある第2チャンバを備え、この第2チャンバは、分離された気体流がこの第2チャンバを出るための出口を含み、
    上記多相流の相を分離するために上記第1チャンバと上記第2チャンバとの間に配置されたメッシュを備え、
    上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記第1チャンバからの上記多相流を受けるように構成されるとともに、上記分離された気体流がこのメッシュの下流面から上記第2チャンバ内に流れ込むのを許容するように構成され、
    上記メッシュは、2mmよりも大きい、および/または、メッシュ直径dの2倍よりも小さい厚さtを有している
    ことを特徴とする分離器。
  27. 請求項26に記載の分離器において、
    上記メッシュの外周縁は、上記第1チャンバの側壁から距離sだけ離間しており、
    sは上記メッシュ直径の2倍よりも小さい、および/または、sは上記メッシュ直径dの0.1倍より大きい
    ことを特徴とする分離器。
  28. 多相流を分離するための分離器であって、
    上記分離器は、
    上記分離器の上流端にある第1チャンバを備え、この第1チャンバは、入口流がこの第1チャンバに入るための入口を含み、
    上記分離器の下流端にある第2チャンバを備え、この第2チャンバは、分離された気体流がこの第2チャンバを出るための出口を含み、
    上記多相流の相を分離するために上記第1チャンバと上記第2チャンバとの間に配置されたメッシュを備え、
    上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記第1チャンバからの上記多相流を受けるように構成されるとともに、上記分離された気体流がこのメッシュの下流面から上記第2チャンバ内に流れ込むのを許容するように構成され、
    上記メッシュの外周縁は、上記第1チャンバの側壁から距離sだけ離間しており、
    sは上記メッシュの直径の2倍よりも小さい、および/または、sは上記メッシュの直径dの0.1倍より大きい
    ことを特徴とする分離器。
  29. 請求項28に記載の分離器において、
    上記メッシュは、2mmよりも大きい、および/または、メッシュ直径dの2倍よりも小さい厚さtを有している
    ことを特徴とする分離器。
  30. 請求項26から29までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記メッシュ直径dは、20mmと750mmとの間である
    ことを特徴とする分離器。
  31. 請求項26から30までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記メッシュは回転可能である
    ことを特徴とする分離器。
  32. 請求項26から31までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記第1チャンバ、メッシュ、および第2チャンバは、上記第1チャンバを通した上記メッシュへの流れ、および、上記メッシュを通した上記第2チャンバへの流れが、概ね或る軸方向にあるように配置されている
    ことを特徴とする分離器。
  33. 請求項26から32までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記第1チャンバを通した上記メッシュへの流れ、および、上記メッシュを通した上記第2チャンバへの流れが、概ね鉛直方向上向きである
    ことを特徴とする分離器。
  34. 請求項26から33までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記入口は、上記第1チャンバの底面を通して上記第1チャンバ内に突出し、それによって、上記多相流から非気相を集めるための収集貯留槽が、上記第1チャンバの側壁によって画定される外壁と、上記入口によって画定される内壁とを有する状態で、上記第1チャンバの底部に画定され、
    任意に、上記収集貯留槽は、上記非気相を排出するためのドレイン部を含む
    ことを特徴とする分離器。
  35. 請求項26から32までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記第1チャンバを通した上記メッシュへの流れ、および、上記メッシュを通した上記第2チャンバへの流れが、概ね或る水平方向にあり、
    上記多相流から非気相を集めるための収集貯留槽が、上記第1チャンバの底部に画定され、
    任意に、上記収集貯留槽は、上記非気相を排出するためのドレイン部を含む
    ことを特徴とする分離器。
  36. 請求項26から35までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記メッシュは、10ppiと100ppiとの間の気孔密度を有する
    ことを特徴とする分離器。
  37. 請求項26から36までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記メッシュは、オープンセル構造を有し、任意に、ランダムな気孔構造または規則的な気孔構造のいずれかを有する
    ことを特徴とする分離器。
  38. 請求項26から37までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記第1チャンバおよび第2チャンバは、大気圧よりも大きく加圧された多相流を分離するための圧力容器、または、大気圧よりも低い圧力で多相流を分離するための圧力容器である
    ことを特徴とする分離器。
  39. 請求項26から38までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記メッシュを回転させるためのモータを備え、上記モータは出力シャフトを有し、
    上記メッシュは、上記出力シャフトに取り付けられているか、
    または、
    上記メッシュは、第2のシャフトに取り付けられ、上記第2のシャフトが磁気カップリングを介して上記出力シャフトによって駆動される
    ことを特徴とする分離器。
  40. 分離器システムであって、
    請求項26から39までのいずれか一つに記載の分離器を複数備え、
    上記複数の分離器は、並列または直列に配置されている
    ことを特徴とする分離器システム。
  41. 多相流を分離する方法であって、
    分離器の第1チャンバ内に設けられたメッシュの上流面の中へ多相流を流し込むことを含み、それによって、非気相が上記メッシュ内の相互に連結された気孔を通して上記メッシュの周縁へ向かって径方向に押し出される一方、気相が上記メッシュを軸方向に通過して上記メッシュの下流面から第2チャンバ内に流出し、
    上記メッシュは、2mmよりも大きい、および/または、メッシュ直径dの2倍よりも小さい厚さtを有している
    ことを特徴とする方法。
  42. 多相流を分離する方法であって、
    分離器の第1チャンバ内に設けられたメッシュの上流面の中へ多相流を流し込むことを含み、それによって、非気相が上記メッシュ内の相互に連結された気孔を通して上記メッシュの周縁へ向かって径方向に押し出される一方、気相が上記メッシュを軸方向に通過して上記メッシュの下流面から第2チャンバ内に流出し、
    上記メッシュの外周縁は、上記第1チャンバの側壁から距離sだけ離間しており、
    sは上記メッシュの直径の2倍よりも小さい、および/または、sは上記メッシュの直径dの0.1倍より大きい
    ことを特徴とする方法。
  43. 請求項41または42に記載の方法において、
    請求項26から39までのいずれか一つに記載の分離器、または、請求項40に記載のシステムの使用を含む
    ことを特徴とする方法。
  44. 請求項41、42または43に記載の方法において、
    上記気体中に巻き込まれた液体から気体を分離することを含む
    ことを特徴とする方法。
  45. 請求項41から44までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記気体中に巻き込まれた液滴中に捕捉された固体粒子の懸濁液から気体を分離すること、および/または、第1の気体を第2の気体から分離することを含み、
    上記第1の気体および第2の気体は、上記入口流中の気体の混合物中に存在し、上記第2の気体は上記液滴によって吸収される
    ことを特徴とする方法。
  46. 請求項41から45までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記メッシュを、任意に、500rpm~6,000rpmの速度で回転させることを含む
    ことを特徴とする方法。
  47. 請求項41から46までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記多相流の流量が、50立方メートル毎時~30,000立方メートル毎時である
    ことを特徴とする方法。
  48. 請求項41から47までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記多相流から分離された非気相を集め、かつ排出することを含む
    ことを特徴とする方法。
  49. メッシュホルダであって、
    第1端部と第2端部との間を延びる本体部を備え、
    上記第2端部は、上記本体部から内側に延びる複数のファンブレードを含み、
    上記複数のファンブレードは、上記メッシュホルダが回転されるときに軸流ファンとして動作するように構成されている
    ことを特徴とするメッシュホルダ。
  50. 請求項49に記載のメッシュホルダにおいて、
    上記メッシュホルダは、中心軸を有し、
    上記ファンブレードは、上記本体部から内側に向かって上記中心軸まで延びている
    ことを特徴とするメッシュホルダ。
  51. 請求項49または50に記載のメッシュホルダにおいて、
    上記本体部は、円筒状である
    ことを特徴とするメッシュホルダ。
  52. 請求項49から51までのいずれか一つに記載のメッシュホルダにおいて、
    上記本体部は、上記第1端部で、上記メッシュを受け入れるように開口している
    ことを特徴とするメッシュホルダ。
  53. メッシュ組立品であって、
    請求項49から52までのいずれか一つに記載のメッシュホルダと、
    メッシュとを
    備えたことを特徴とするメッシュ組立品。
  54. 請求項53に記載のメッシュ組立品において、
    上記本体部は、上記第1端部で、上記メッシュの外周縁とオーバラップし、それによって、上記メッシュは、上記メッシュホルダ内に部分的に挿入されている
    ことを特徴とするメッシュ組立品。
  55. 請求項54に記載のメッシュ組立品において、
    上記本体部は、上記メッシュが上記メッシュホルダ内に挿入され得る範囲を画定するための内側リップを含む
    ことを特徴とするメッシュ組立品。
  56. 請求項55に記載のメッシュ組立品において、
    上記内側リップは、この内側リップにて上記メッシュの周縁に達した如何なる液体をも、上記本体部に覆われていない上記メッシュの側面へ向けて排出するように傾斜している
    ことを特徴とするメッシュ組立品。
  57. 請求項53から56までのいずれか一つに記載のメッシュ組立品において、
    上記メッシュは、上記メッシュホルダに接着されている
    ことを特徴とするメッシュ組立品。
  58. 請求項53から57までのいずれか一つに記載のメッシュ組立品において、
    上記メッシュは、上記メッシュホルダの中心軸を受けるための、上記メッシュの中心軸線と同心の貫通孔を含んでいる
    ことを特徴とするメッシュ組立品。
  59. 請求項58に記載のメッシュ組立品において、
    上記メッシュは、上記貫通孔を通過して上記中心軸に固定される締結具によって、上記メッシュホルダに固定され、
    上記締結具は、上記貫通孔よりも幅が広い幅広端部を有し、この幅広端部が、上記メッシュの、上記メッシュホルダによって受けられる面とは反対側の面に接する
    ことを特徴とするメッシュ組立品。
  60. 請求項53から59までのいずれか一つに記載のメッシュ組立品において、
    上記メッシュは、10ppiと100ppiとの間の気孔密度を有する
    ことを特徴とするメッシュ組立品。
  61. 請求項53から60までのいずれか一つに記載のメッシュ組立品において、
    上記メッシュは、オープンセル構造を有し、任意に、ランダムな気孔構造または規則的な気孔構造のいずれかを有する
    ことを特徴とするメッシュ組立品。
  62. 多相流を分離するための分離器であって、
    請求項53から61までのいずれか一つに記載のメッシュ組立品と、
    上記メッシュ組立品の回転を駆動するためのモータとを備え、
    上記モータは、出力シャフトを含み、
    上記メッシュホルダの中心軸は、上記出力シャフトと一体になっているか、または、上記メッシュホルダの上記中心軸は、この中心軸と上記出力シャフトとの間の磁気カップリングを介して、上記出力シャフトによって回転される
    ことを特徴とする分離器。
  63. 請求項62に記載の分離器において、
    上記分離器の上流端にある第1チャンバを備え、この第1チャンバは、入口流がこの第1チャンバに入るための入口を含み、
    上記分離器の下流端にある第2チャンバを備え、この第2チャンバは、分離された気体流がこの第2チャンバを出るための出口を含み、
    上記メッシュ組立品は、上記第1チャンバと上記第2チャンバとの間に配置され、
    上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記第1チャンバからの上記多相流を受けるように構成されるとともに、上記分離された気体流がこのメッシュの下流面から上記第2チャンバ内に流れ込むのを許容するように構成されている
    ことを特徴とする分離器。
  64. 請求項63に記載の分離器において、
    上記本体部の外周縁は、上記第2チャンバの内壁に接触するシール面を形成している
    ことを特徴とする分離器。
  65. 請求項62、63または64に記載の分離器において、
    上記第1チャンバ、メッシュ、および第2チャンバは、上記第1チャンバを通した上記メッシュへの流れ、および、上記メッシュを通した上記第2チャンバへの流れが、概ね或る軸方向にあるように配置されている
    ことを特徴とする分離器。
  66. 請求項62から65までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記第1チャンバおよび第2チャンバは、大気圧よりも大きく加圧された多相流を分離するための圧力容器、または、大気圧よりも低い圧力で多相流を分離するための圧力容器である
    ことを特徴とする分離器。
  67. 多相流を分離するための分離器であって、
    上記分離器は、
    メッシュを備え、
    上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記多相流を受けるように構成されるとともに、分離された気体流がこのメッシュの下流面から流出するのを許容するように構成され、
    上記メッシュの下流に配置されたファンと、
    モータとを備え、
    上記モータは、上記メッシュと上記ファンの両方の回転を駆動するように配置されている
    ことを特徴とする分離器。
  68. 多相流を分離する方法であって、
    回転するメッシュの上流端の中へ多相流を流し込むことを含み、
    上記回転するメッシュは、複数のファンブレードを含むメッシュホルダによって、このメッシュの下流端で保持され、
    上記メッシュホルダは、軸流ファンとして動作する
    ことを特徴とする方法。
  69. 請求項68に記載の方法において、
    請求項49から請求項52までのいずれか一つに記載のメッシュホルダ、請求項53から61までのいずれか一つに記載のメッシュ組立品、または、請求項62から66までのいずれか一つに記載の分離器の使用を含む
    ことを特徴とする方法。
  70. 多相流を分離する方法であって、
    回転するメッシュの上流端の中へ多相流を流し込むとともに、分離された気体流が上記メッシュの下流面から流出するのを許容することを含み、
    上記メッシュの回転は、モータによって駆動され、
    その同じモータが、上記メッシュの下流に配置されたファンの回転を駆動するように構成されている
    ことを特徴とする方法。
  71. 請求項68から70までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記気体中に巻き込まれた液体から気体を分離すること、および/または、上記気体中に巻き込まれた液滴中に捕捉された固体粒子の懸濁液から気体を分離すること、および/または、第1の気体を第2の気体から分離することを含み、
    上記第1の気体および第2の気体は、上記入口流中の気体の混合物中に存在し、上記第2の気体は上記液滴によって吸収される
    ことを特徴とする方法。
  72. 請求項68から71までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記メッシュを、500rpm~6,000rpmの速度で回転させることを含み、および/または、上記多相流の流量が、50立方メートル毎時~30,000立方メートル毎時である
    ことを特徴とする方法。
  73. 請求項68から72までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記多相流から分離された非気相を集め、かつ排出することを含む
    ことを特徴とする方法。
  74. 多相流を分離するための分離器であって、
    上記分離器は、
    上記多相流の相を分離するためのメッシュを備え、
    上記メッシュは、このメッシュの上流面にて上記多相流を受けるように構成されるとともに、分離された気体流がこのメッシュの下流面から流出するのを許容するように構成され、
    上記分離器によって受けられた入口流中に、および/または、上記メッシュ上に、液体を噴霧するように構成されたノズルを備えた
    ことを特徴とする分離器。
  75. 請求項74に記載の分離器において、
    上記液体を保持するための貯留槽を備え、
    上記ノズルは、上記貯留槽と流体連通しており、
    上記液体を上記貯留槽から上記ノズルへ送り出すためのポンプを備えた
    ことを特徴とする分離器。
  76. 請求項74または75に記載の分離器において、
    上記液体は、水、洗剤、界面活性剤、アルコール、化学反応剤、消火剤のうちの1つ以上を含む
    ことを特徴とする分離器。
  77. 請求項74から76までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記ノズルは、上記メッシュの下流に設けられている
    ことを特徴とする分離器。
  78. 請求項74から77までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記ノズルは、上記メッシュの上流に設けられている
    ことを特徴とする分離器。
  79. 請求項74から78までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記メッシュは、中心軸に取り付けられ、
    上記中心軸は、閉じた中心ボアを有し、
    上記ノズルは、上記閉じた中心ボアから上記軸の外に出ており、
    上記ノズルは、上記メッシュによって覆われるように配置されている
    ことを特徴とする分離器。
  80. 請求項74から79までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記分離器の上流端にある第1チャンバを備え、この第1チャンバは、入口流がこの第1チャンバに入るための入口を含み、
    上記分離器の下流端にある第2チャンバを備え、この第2チャンバは、分離された気体流がこの第2チャンバを出るための出口を含み、
    上記メッシュは、上記第1チャンバと上記第2チャンバとの間に配置されている
    ことを特徴とする分離器。
  81. 請求項80に記載の分離器において、
    上記第1チャンバ、メッシュ、および第2チャンバは、上記第1チャンバを通した上記メッシュへの流れ、および、上記メッシュを通した上記第2チャンバへの流れが、概ね或る軸方向にあるように配置されている
    ことを特徴とする分離器。
  82. 請求項80または81に記載の分離器において、
    上記第1チャンバを通した上記メッシュへの流れ、および、上記メッシュを通した上記第2チャンバへの流れが、概ね鉛直方向上向きであり、
    および/または、
    入口は、上記第1チャンバの底面を通して上記第1チャンバ内に突出し、それによって、上記多相流と上記液体から非気相を集めるための収集貯留槽が、上記第1チャンバの側壁によって画定される外壁と、上記入口によって画定される内壁とを有する状態で、上記第1チャンバの底部に画定され、
    任意に、上記収集貯留槽は、上記非気相と上記液体を排出するためのドレイン部を含む
    ことを特徴とする分離器。
  83. 請求項80または81に記載の分離器において、
    上記第1チャンバを通した上記メッシュへの流れ、および、上記メッシュを通した上記第2チャンバへの流れが、概ね或る水平方向にあり、
    上記多相流と上記液体から非気相を集めるための収集貯留槽が、上記第1チャンバの底部に設けられ、
    任意に、上記収集貯留槽は、上記非気相と上記液体を排出するためのドレイン部を含む
    ことを特徴とする分離器。
  84. 請求項80から83までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記第1チャンバおよび第2チャンバは、大気圧よりも大きく加圧された多相流を分離するための圧力容器、または、大気圧よりも低い圧力で多相流を分離するための圧力容器である
    ことを特徴とする分離器。
  85. 請求項74から84までのいずれか一つに記載の分離器において、
    複数のノズルを備えた
    ことを特徴とする分離器。
  86. 請求項74から85までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記メッシュは、10ppiと100ppiとの間の気孔密度を有する
    ことを特徴とする分離器。
  87. 請求項74から86までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記メッシュは、オープンセル構造を有し、任意に、ランダムな気孔構造または規則的な気孔構造のいずれかを有する
    ことを特徴とする分離器。
  88. 請求項74から87までのいずれか一つに記載の分離器において、
    上記メッシュは回転可能である
    ことを特徴とする分離器。
  89. メッシュを用いて多相流を分離する方法であって、
    入口流を受けることと、
    上記入口流中に、または、上記メッシュ上に、液体を噴霧することと、
    多相流を上記メッシュの上流面の中に流し込み、分離された気体流が上記メッシュの下流面から流出するのを許容すること
    を含むことを特徴とする方法。
  90. 請求項89に記載の方法において、
    上記分離器の動作中に、上記入口流中に、または、上記メッシュ上に、上記液体を噴霧すること
    を含むことを特徴とする方法。
  91. 請求項89に記載の方法において、
    上記分離器が動作していない間に、上記メッシュ上に、上記液体を噴霧すること
    を含むことを特徴とする方法。
  92. 請求項89から91までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記液体は、水、洗剤、界面活性剤、アルコール、化学反応剤、消火剤のうちの1つ以上を含む
    ことを特徴とする方法。
  93. 請求項89から92までのいずれか一つに記載の方法において、
    請求項74から88までのいずれか一つに記載の分離器の使用を含む
    ことを特徴とする方法。
  94. 請求項89から93までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記気体中に巻き込まれた液体から気体を分離すること、および/または、上記気体中に巻き込まれた液滴中に捕捉された固体粒子の懸濁液から気体を分離すること、および/または、第1の気体を第2の気体から分離することを含み、
    上記第1の気体および第2の気体は、上記入口流中の気体の混合物中に存在し、上記第2の気体は上記液滴によって吸収される
    ことを特徴とする方法。
  95. 請求項89から94までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記メッシュを、任意に、500rpm~6,000rpmの速度で回転させることを含む
    ことを特徴とする方法。
  96. 請求項89から94までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記多相流の流量が、50立方メートル毎時~30,000立方メートル毎時である
    ことを特徴とする方法。
  97. 請求項89から95までのいずれか一つに記載の方法において、
    上記液体を含めて、上記多相流から分離された非気相を集め、かつ排出することを含む
    ことを特徴とする方法。
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