JP2023545730A - Stat分解剤およびそれらの使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、化合物、その組成物、およびこれらを使用する方法を提供する。本発明の化合物、およびその薬学的に受容可能な組成物は、STATタンパク質が関与するシグナル伝達経路の調節に関連する種々の疾患、障害または状態を処置するために有用である。このような疾患、障害、または状態としては、本明細書中に記載されるものが挙げられる。本発明の化合物、およびその組成物は、1つまたはそれより多くのSTATタンパク質の分解剤および/または阻害剤として有用である。いくつかの実施形態において、提供される化合物は、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、またはSTAT6のうちの1つまたはそれより多くを分解および/または阻害する。

Description

関連出願の引用
本願は、2020年10月7日に出願された米国仮出願第63/088,787号、および2020年12月9日に出願された米国仮出願第63/123,337号の利益を主張する。これらの米国仮出願の各々の全内容は、本明細書中に参考として援用される。
発明の分野
本発明は、本発明による化合物によるユビキチン化および/または分解による、1つまたはそれより多くのシグナル伝達兼転写活性化因子(「STAT」)の調節のために有用な化合物および方法に関する。本発明は、本発明の化合物を含む薬学的に受容可能な組成物、および種々の障害の処置において前記組成物を使用する方法も提供する。
発明の背景
ユビキチン-プロテアソーム経路(UPP)は、主要なレギュレータータンパク質を調節し、そしてミスフォールディングまたは異常なタンパク質を分解する、重要な経路である。UPPは、多数の細胞プロセスの中心的なものであり、そして欠損するかまたは釣り合いが崩れる場合、種々の疾患の発病をもたらす。ユビキチンの、特定のタンパク質基質への共有結合は、E3ユビキチンリガーゼの作用を介して達成される。
インビボで様々なタンパク質のユビキチン化を容易にする、600を超えるE3ユビキチンリガーゼが存在し、これらは4つのファミリー、すなわち、HECT-ドメインE3、U-ボックスE3、単量体RING E3およびマルチサブユニットE3に分けられる。一般に、Li et al.(PLOS One,2008,3,1487)表題「Genome-wide and functional annotation of human E3 ubiquitin ligases identifies MULAN,a mitochondrial E3 that regulates the organelle’s dynamics and signaling.」;Berndsen et al.(Nat.Struct.Mol.Biol.,2014,21,301-307)表題「New insights into ubiquitin E3 ligase mechanism」;Deshaies et al.(Ann.Rev.Biochem.,2009,78,399-434)表題「RING domain E3 ubiquitin ligases.」;Spratt et al.(Biochem.2014,458,421-437)表題「RBR E3 ubiquitin ligases: new structures,new insights,new questions.」;およびWang et al.(Nat.Rev.Cancer.,2014,14,233-347)表題「Roles of F-box proteins in cancer.」を参照のこと。
UPPは、種々の基本的な細胞プロセス(細胞周期の調節、細胞表面受容体およびイオンチャネルの調節、ならびに抗原提示が挙げられる)において重要な、短寿命の調節タンパク質の分解において、主要な役割を果たす。その経路は、数形態の悪性腫瘍、数種の遺伝子疾患(嚢胞性線維症、アンジェルマン症候群、およびリドル(Liddle)症候群が挙げられる)の発病、免疫監視/ウイルス発病、ならびに筋肉消耗の病理に関与している。多くの疾患が、異常なUPPに関連しており、そして細胞の周期および分裂、ストレスおよび細胞外モジュレーターへの細胞応答、神経回路網の形態形成、細胞表面受容体、イオンチャネル、二次経路、DNA修復および細胞小器官の生物発生の調節に悪影響を与えている。
このプロセスの異常は、近年、先天性と後天性との両方の、数種の疾患の発病に関与していた。これらの疾患は、2つの主要な群に含まれる。すなわち、(a)特定のタンパク質の安定化をもたらす機能の損失から生じる疾患、および(b)機能(すなわち、タンパク質標的の異常なまたは加速された分解)の獲得からもたらされる疾患。
UPPは、選択的タンパク質分解を誘導するために使用され、標的タンパク質および合成低分子プローブを人工的にユビキチン化して、プロテアソーム依存性分解を誘導するための、融合タンパク質の使用が含まれる。標的タンパク質結合リガンドおよびE3ユビキチンリガーゼリガンドからなる二官能性化合物は、これらのE3ユビキチンリガーゼへの動員およびその後のユビキチン化を介して、選択されたタンパク質の、プロテアソームにより媒介される分解を誘導した。これらの薬物様分子は、タンパク質発現の一時的な制御の可能性を与える。このような化合物は、細胞への添加または動物もしくはヒトへの投与の際に、目的のタンパク質の不活性化を誘導し得、そして生化学試薬として有用であり得、そして病原性または発がん性タンパク質を除去することによる疾患の処置のための新たな模範をもたらし得る(Crews C,Chemistry & Biology,2010,17(6):551-555;Schnnekloth JS Jr.,Chembiochem,2005,6(l):40-46)。
当該分野において、疾患、特に過形成およびがん、例えば乳がんの有効な処置に対する必要性が継続している。しかし、非特異的効果、および特定のクラスのタンパク質(例えば、転写因子)を一緒に標的化して調節することができないことが、効果的な抗がん剤の開発の障害として残っている。従って、E3リガーゼにより媒介されるタンパク質分解に影響を与えてシグナル伝達兼転写活性化因子(「STAT」)などのがん関連タンパク質を標的とする低分子治療剤は、治療剤としての有望性を保持する。従って、治療剤として有用なSTAT分解剤である化合物を見出す必要性が残っている。
Li et al.(PLOS One,2008,3,1487)表題「Genome-wide and functional annotation of human E3 ubiquitin ligases identifies MULAN,a mitochondrial E3 that regulates the organelle’s dynamics and signaling.」 Berndsen et al.(Nat.Struct.Mol.Biol.,2014,21,301-307)表題「New insights into ubiquitin E3 ligase mechanism」 Deshaies et al.(Ann.Rev.Biochem.,2009,78,399-434)表題「RING domain E3 ubiquitin ligases.」 Spratt et al.(Biochem.2014,458,421-437)表題「RBR E3 ubiquitin ligases: new structures,new insights,new questions.」 Wang et al.(Nat.Rev.Cancer.,2014,14,233-347)表題「Roles of F-box proteins in cancer.」 Crews C,Chemistry & Biology,2010,17(6):551-555;Schnnekloth JS Jr.,Chembiochem,2005,6(l):40-46
発明の要旨
本願は、STATタンパク質をE3ユビキチンリガーゼに分解のために動員するように機能する新規な二官能性化合物、ならびにこれらの調製および使用の方法に関する。特に、本開示は、STATタンパク質(これらは次いで、本明細書中に記載される二官能性化合物により分解および/または他の方法で阻害される)の標的化されたユビキチン化のモジュレーターとしての有用性を見出す、二官能性化合物を提供する。STATタンパク質の標的化されたユビキチン化(これは次いで、本明細書中に記載される一価化合物により分解され、そして/または他の方法で阻害される)の誘発因子としての有用性を見出す一価化合物もまた提供される。本明細書中で提供される化合物の利点は、広範な種々の薬理活性が可能であることであり、STATタンパク質の分解/阻害と両立する。さらに、本明細書は、有効量の本明細書中に記載される化合物を、がん、例えば乳がんなどの疾患状態の処置または軽減のために使用する方法を提供する。
本願はさらに、二官能性分子(セレブロン結合部分を、標的化されるSTATタンパク質に結合するリガンドに連結する二官能性分子が挙げられる)の使用による、STATタンパク質の標的化された分解に関する。
本発明の化合物、およびその薬学的に受容可能な組成物は、STATタンパク質の分解剤として有効であることがここで見出された。このような化合物は、一般式I:
Figure 2023545730000001
またはその薬学的に受容可能な塩を有し、ここで各可変物は、本明細書中で定義および記載されるとおりである。
[0001] 本発明の化合物、およびその薬学的に受容可能な塩は、標的化されたユビキチン化の調節のために有効であることが、ここで見出された。このような化合物は、式I-aaaおよびI-ccc:
Figure 2023545730000002
またはその薬学的に受容可能な塩を有し、ここで各可変物は、本明細書中で定義および記載されるとおりである。
本発明の化合物、およびその薬学的に受容可能な組成物は、STATタンパク質が関与するシグナル伝達経路の調節に関連する種々の疾患、障害または状態を処置するために有用である。このような疾患、障害、または状態としては、本明細書中に記載されるものが挙げられる。
本発明により提供される化合物はまた、生物学的現象および病理学的現象におけるSTAT酵素の研究;身体組織において起こる細胞内シグナル伝達経路の研究;ならびにインビトロまたはインビボでの細胞周期、転移、血管新生、および免疫細胞回避の新規STAT阻害剤もしくはSTAT分解剤、または他のレギュレーターの比較評価のために有用である。
特定の実施形態の詳細な説明
1.本発明の特定の実施形態の一般的な説明:
本発明の化合物、およびその組成物は、1つまたはそれより多くのSTATタンパク質の分解剤および/または阻害剤として有用である。いくつかの実施形態において、提供される化合物は、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、またはSTAT6のうちの1つまたはそれより多くを分解および/または阻害する。
特定の実施形態において、本発明は、式I:
Figure 2023545730000003
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供し、式Iにおいて:
STATは、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、またはSTAT6のうちの1つまたはそれより多く、好ましくはSTAT3に結合することが可能なSTAT結合部分であり;
Lは、STATをDIMに結合させる二価部分であり;そして
DIMは、E3ユビキチンリガーゼ結合部分(LBM)、リジン模倣物、および水素から選択される分解誘導部分である。
2.化合物および定義:
本発明の化合物は、一般的に上述されたものを含み、さらに、本明細書に開示のクラス、サブクラス、および種によって例証される。本明細書において使用する場合、別段指定されていなければ、以下の定義が適用されることになる。この発明の目的のために、元素周期表、CASバージョン、Handbook of Chemistry and Physics、第75版に従って、化学元素を特定する。さらに、有機化学の一般的原理は、その全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito:1999年、ならびに「March’s Advanced Organic Chemistry」、第5版、編:Smith,M.B.およびMarch,J.,John Wiley & Sons、New York:2001年に記載されている。
用語「脂肪族」または「脂肪族基」とは、本明細書中で使用される場合、直鎖(すなわち、非分枝)または分枝鎖の、置換または非置換の、完全飽和であるかまたは1個もしくはそれより多くの不飽和単位を含む炭化水素鎖、または完全飽和であるかまたは1個もしくはそれより多くの不飽和単位を含むが、芳香族ではない単環式炭化水素もしくは二環式炭化水素(本明細書中で「炭素環」、「脂環式」または「シクロアルキル」とも称される)であって、分子の残部への1つの結合点を有するものを意味する。他に特定されない限り、脂肪族基は、1個~6個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態において、脂肪族基は、1個~5個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態において、脂肪族基は、1個~4個の脂肪族炭素原子を含む。さらに他の実施形態において、脂肪族基は、1個~3個の脂肪族炭素原子を含み、そしてなお他の実施形態において、脂肪族基は、1個~2個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態において、「脂環式」(または「炭素環」または「シクロアルキル」)とは、完全飽和であるかまたは1個もしくはそれより多くの不飽和単位を含むが、芳香族ではなく、分子の残部への1つの結合点を有する、単環式C~C炭化水素をいう。いくつかの実施形態において、炭素環式環は、5員~12員の二環式、有橋二環式、またはスピロ環式の環であり得る。炭素環式環は、1個またはそれより多くのオキソ(=O)またはチオキソ(=S)置換基を含み得る。適切な脂肪族基としては、直鎖または分枝鎖の、飽和または不飽和の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびこれらのハイブリッド(例えば、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキルまたは(シクロアルキル)アルケニル)が挙げられるが、これらに限定しない。
本明細書中で使用される場合、用語「有橋二環式」とは、飽和または部分不飽和の、少なくとも1つの橋を有する、任意の二環式環系(すなわち、炭素環式または複素環式)をいう。IUPACにより定義されるように、「橋」とは、2つの橋頭を接続する複数原子の非分枝鎖、または1つの原子、または原子価結合であり、ここで「橋頭」とは、3つ以上の骨格原子(水素以外)に結合している、その環系の任意の骨格原子である。いくつかの実施形態において、有橋二環式基は、7個~12個の環員、および独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される0個~4個のヘテロ原子を有する。このような有橋二環式基は当該分野において周知であり、そして各基が任意の適切な炭素原子または窒素原子において分子の残部に結合する、以下に記載される基が挙げられる。他に特定されない限り、有橋二環式基は、脂肪族基について記載されたような1つ以上の置換基で、必要に応じて置換される。さらに、または代替的に、有橋二環式基の任意の置換可能な窒素は、必要に応じて置換される。例示的な有橋二環式としては:
Figure 2023545730000004
が挙げられる。
用語「低級アルキル」とは、C1~4の直鎖または分枝鎖のアルキル基をいう。例示的な低級アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、およびtert-ブチルである。
用語「低級ハロアルキル」とは、1個またはそれより多くのハロゲン原子で置換されている、C1~4の直鎖または分枝鎖のアルキル基をいう。
用語「ヘテロ原子」とは、酸素、硫黄、窒素、リン、またはケイ素(窒素、硫黄、リン、またはケイ素の任意の酸化形態;任意の塩基性窒素の第四級化形態;あるいは複素環式環の置換可能な窒素(例えば、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおいてのような)、NH(ピロリジニルにおいてのような)またはNR(N-置換ピロリジニルにおいてのような))を含めて)のうちの1つまたはそれより多くを意味する。
用語「不飽和」とは、本明細書中で使用される場合、1個またはそれより多くの不飽和単位を有する部分を意味する。
本明細書中で使用される場合、用語「二価のC1~8(もしくはC1~6)の飽和または不飽和の、直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖」とは、本明細書中で定義されるような、直鎖または分枝鎖の、二価のアルキレン鎖、アルケニレン鎖、およびアルキニレン鎖をいう。
用語「アルキレン」とは、二価のアルキル基をいう。「アルキレン鎖」は、ポリメチレン基、すなわち、-(CH-であり、ここでnは、正の整数、好ましくは、1~6、1~4、1~3、1~2、または2~3である。置換アルキレン鎖は、1個またはそれより多くのメチレン水素が置換基で置き換えられている、ポリメチレン基である。適切な置換基としては、置換脂肪族基について以下に記載されるものが挙げられる。
用語「アルケニレン」とは、二価のアルケニル基をいう。置換アルケニレン鎖は、少なくとも1個の二重結合を含み、1個またはそれより多くの水素原子が置換基で置き換えられている、ポリメチレン基である。適切な置換基としては、置換脂肪族基について以下に記載されるものが挙げられる。
本明細書中で使用される場合、用語「シクロプロピレニル」とは、下記の構造:
Figure 2023545730000005
の二価のシクロプロピル基をいう。
用語「ハロゲン」とは、F、Cl、Br、またはIを意味する。
単独でか、または「アラルキル」、「アラルコキシ」もしくは「アリールオキシアルキル」においてのようにより大きい部分の一部として使用される、用語「アリール」とは、合計5個~14個の環員を有し、その系内の少なくとも1個の環が芳香族であり、そしてその系内の各環が3個~7個の環員を含む、単環式または二環式の環系をいう。用語「アリール」は、用語「アリール環」交換可能に使用され得る。本発明の特定の実施形態において、「アリール」とは、芳香環系をいい、これには、フェニル、ビフェニル、ナフチル、およびアントラシルなどが挙げられるが、これらに限定されず、これらは、1個またはそれより多くの置換基を有してもよい。用語「用語」が本明細書中で使用される場合、またその範囲に含まれるものは、芳香環が1個またはそれより多くの非芳香環に縮合している基(例えば、インダニル、フタルイミジル、ナフトイミジル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロナフチルなど)である。
単独でかまたはより大きい部分(例えば、「ヘテロアラルキル」もしくは「ヘテロアラルコキシ」)の一部として使用される、用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ-」とは、5個~10個の環原子、好ましくは5個、6個、または9個の環原子を有し;環状配置で共有された6個、10個、または14個のπ電子を有し;そして炭素原子に加えて1個~5個のヘテロ原子を有する基をいう。用語「ヘテロ原子」とは、窒素、酸素、または硫黄をいい、そして窒素または硫黄の任意の酸化形態、および塩基性窒素の任意の第四級化形態を含む。ヘテロアリール基としては、限定されないが、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、およびプテリジニルが挙げられる。用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ-」はまた、本明細書中で使用される場合、複素芳香族環が1個またはそれより多くのアリール環、脂環式環、または複素環式環に縮合しており、そのラジカルまたは結合点が、その複素芳香族環上にある、基を包含する。非限定的な例としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H-キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびピリド[2,3-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オンが挙げられる。ヘテロアリール基は、単環式であっても二環式であってもよい。用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」または「複素芳香族」と交換可能に使用され得、これらの用語の任意のものは、必要に応じて置換されている環を含む。用語「ヘテロアラルキル」とは、ヘテロアリールによって置換されたアルキル基をいい、ここでアルキル部分およびヘテロアリール部分は独立して、必要に応じて置換されている。
本明細書中で使用される場合、用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」、および「複素環式環」は、交換可能に使用され、そして安定な5員~7員の単環式、または7員~10員の二環式の、複素環式部分であって、飽和または部分不飽和のいずれかであり、そして炭素原子に加えて、1個またはそれより多く、好ましくは1個~4個の、上で定義されたようなヘテロ原子を有するものをいう。複素環の環原子に関して使用される場合、用語「窒素」は、置換された窒素を包含する。一例として、酸素、硫黄または窒素から選択される0個~3個のヘテロ原子を有する、飽和または部分不飽和の環において、この窒素は、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおいてのように)であっても、NH(ピロリジニルにおいてのように)であっても、NR(N置換ピロリジニルにおいてのように)であってもよい。
複素環式環は、その親基に、安定な構造をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子において結合し得、そしてこれらの環原子の任意のものは、必要に応じて置換され得る。このようは飽和または部分不飽和の複素環式ラジカルの例としては、限定されないが、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル ピロリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、およびキヌクリジニルが挙げられる。用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環式基」、「複素環式部分」、および「複素環式ラジカル」は、本明細書中で交換可能に使用され、そしてまた、ヘテロシクリル環が1個またはそれより多くのアリール環、ヘテロアリール環、または脂環式環に縮合している基(例えば、インドリニル、3H-インドリル、クロマニル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロキノリニル)を包含する。いくつかの実施形態において、複素環式環は、5員~12員の二環式、有橋二環式、またはスピロ環式の環であり得る。複素環式環は、1個またはそれより多くのオキソ(=O)またはチオキソ(=S)置換基を含み得る。用語「ヘテロシクリルアルキル」とは、ヘテロシクリルにより置換されたアルキル基をいい、ここでこのアルキル部分およびヘテロシクリル部分は独立して、必要に応じて置換されている。
本明細書中で使用される場合、用語「部分不飽和」とは、少なくとも1個の二重結合または三重結合を含む環部分をいう。用語「部分不飽和」は、複数の不飽和部位を有する環を包含することを意図されるが、本明細書中で定義されるようなアリール部分またはヘテロアリール部分を包含することは意図されない。
本明細書中に記載されるように、本開示の化合物は、「置換された」部分を含み得る。一般に、用語「置換された」とは、指定される部分の1個またはそれより多くの水素が適切な置換基で置き換えられていることを意味する。他に示されない限り、「必要に応じて置換された」基は、適切な置換基をその基の各置換可能な部分に有し得、そして任意の所定の構造中の1個より多くの位置が、特定の群から選択される1個より多くの置換基で置換され得る場合、その置換基は、それぞれの位置において同じであっても異なっていてもいずれでもよい。本発明により想定される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定な化合物、または化学的に可能な化合物の形成をもたらす組み合わせである。用語「安定な」とは、本明細書中で使用される場合、それらの生成、検出、ならびに特定の実施形態において、本明細書中に開示される目的のうちの1つまたはそれより多くのためのそれらの回収、精製、および使用を可能にする条件に供される場合に、実質的に変化しない化合物をいう。
「必要に応じて置換された」基の置換可能な炭素原子上の適切な一価置換基は、独立して、ハロゲン;-(CH0~4;-(CH0~4OR;-O(CH0~4、-O-(CH0~4C(O)OR;-(CH0~4CH(OR;-(CH0~4SR;-(CH0~4Ph(これは、Rで置換され得る);-(CH0~4O(CH0~1Ph(これは、Rで置換され得る);-CH=CHPh(これは、Rで置換され得る);-(CH0~4O(CH0~1-ピリジル(これは、Rで置換され得る);-NO;-CN;-N;-(CH0~4N(R;-(CH0~4N(R)C(O)R;-N(R)C(S)R;-(CH0~4N(R)C(O)NR ;-N(R)C(S)NR ;-(CH0~4N(R)C(O)OR;-N(R)N(R)C(O)R;-N(R)N(R)C(O)NR ;-N(R)N(R)C(O)OR;-(CH0~4C(O)R;-C(S)R;-(CH0~4C(O)OR;-(CH0~4C(O)SR;-(CH0~4C(O)OSiR ;-(CH0~4OC(O)R;-OC(O)(CH0~4SR;-(CH0~4SC(O)R;-(CH0~4C(O)NR ;-C(S)NR ;-C(S)SR;-(CH0~4OC(O)NR ;-C(O)N(OR)R;-C(O)C(O)R;-C(O)CHC(O)R;-C(NOR)R;-(CH0~4SSR;-(CH0~4S(O);-(CH0~4S(O)OR;-(CH0~4OS(O);-S(O)NR ;-(CH0~4S(O)R;-N(R)S(O)NR ;-N(R)S(O);-N(OR)R;-C(NH)NR ;-P(O);-P(O)R ;-OP(O)R ;-OP(O)(OR;SiR ;-(C1~4の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレン)O-N(R;または-(C1~4の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレン)C(O)O-N(Rであり、ここで各Rは、以下で定義されるように置換され得、そして独立して、水素、C1~6脂肪族、-CHPh、-O(CH0~1Ph、-CH-(5員~6員のヘテロアリール環)、または独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される0個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員の飽和環、部分不飽和環、もしくはアリール環であるか、あるいは上記定義にかかわらず、Rの2個の独立した存在は、それらの間にある原子(単数または複数)と一緒になって、独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される0個~4個のヘテロ原子を有する、3員~12員の飽和、部分不飽和、またはアリールの単環式環または二環式環を形成し、これは、以下で定義されるように置換され得る。
(Rの2個の独立した存在がこれらの間の原子と一緒になることにより形成された環)上の適切な一価置換基は独立して、ハロゲン、-(CH0~2、-(ハロR)、-(CH0~2OH、-(CH0~2OR、-(CH0~2CH(OR;-O(ハロR)、-CN、-N、-(CH0~2C(O)R、-(CH0~2C(O)OH、-(CH0~2C(O)OR、-(CH0~2SR、-(CH0~2SH、-(CH0~2NH、-(CH0~2NHR、-(CH0~2NR 、-NO、-SiR 、-OSiR 、-C(O)SR、-(C1~4の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレン)C(O)OR、または-SSRであり、ここで各Rは置換されていないか、または「ハロ」が先行する場合、1個もしくはそれより多くのハロゲンのみで置換されており、そして独立して、C1~4脂肪族、-CHPh、-O(CH0~1Ph、または独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される0個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員の飽和環、部分不飽和環、もしくはアリール環から選択される。Rの飽和炭素原子上の適切な二価置換基としては、=Oおよび=Sが挙げられる。
「必要に応じて置換された」基の飽和炭素原子上の適切な二価置換基としては、以下のものが挙げられる:=O、=S、=NNR 、=NNHC(O)R、=NNHC(O)OR、=NNHS(O)、=NR、=NOR、-O(C(R ))2~3O-、または-S(C(R ))2~3S-。ここでRの各独立した存在は、水素、以下で定義されるように置換され得るC1~6脂肪族、または独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される0個~4個のヘテロ原子を有する非置換の5員~6員の飽和環、部分不飽和環、もしくはアリール環から選択される。「必要に応じて置換された」基のビシナルの置換可能な炭素に結合する適切な二価置換基としては、-O(CR 2~3O-が挙げられ、ここでRの各独立した存在は、水素、以下で定義されるように置換され得るC1~6脂肪族、または独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される0個~4個のヘテロ原子を有する非置換の5員~6員の飽和環、部分不飽和環、もしくはアリール環から選択される。
の脂肪族基上の適切な置換基としては、ハロゲン、-R、-(ハロR)、-OH、-OR、-O(ハロR)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR、-NH、-NHR、-NR 、または-NOが挙げられ、ここで各Rは置換されていないか、または「ハロ」が先行する場合、1個もしくはそれより多くのハロゲンのみで置換されており、そして独立して、C1~4脂肪族、-CHPh、-O(CH0~1Ph、または独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される0個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員の飽和環、部分不飽和環、もしくはアリール環である。
「必要に応じて置換された」基の置換可能な窒素上の適切な置換基としては、-R、-NR 、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)C(O)R、-C(O)CHC(O)R、-S(O)、-S(O)NR 、-C(S)NR 、-C(NH)NR 、または-N(R)S(O)が挙げられ;ここで各Rは独立して、水素、以下で定義されるように置換され得るC1~6脂肪族、非置換-OPh、または独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される0個~4個のヘテロ原子を有する非置換5員~6員の飽和環、部分不飽和環、もしくはアリール環であるか、あるいは上記定義にかかわらず、Rの2個の独立した存在は、これらの間の原子(単数または複数)と一緒になって、独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される0個~4個のヘテロ原子を有する、非置換の3員~12員の飽和、部分不飽和、またはアリールの単環式環または二環式環を形成する。
の脂肪族基上の適切な置換基は、独立して、ハロゲン、-R、-(ハロR)、-OH、-OR、-O(ハロR)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR、-NH、-NHR、-NR 、または-NOであり、ここで各Rは置換されていないか、または「ハロ」が先行する場合、1個もしくはそれより多くのハロゲンのみで置換されており、そして独立して、C1~4脂肪族、-CHPh、-O(CH0~1Ph、または独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される0個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員の飽和環、部分不飽和環、もしくはアリール環である。
本明細書中で使用される場合、用語「薬学的に受容可能な塩」とは、妥当な医学的判断の範囲内で、過度な毒性、刺激、およびアレルギー応答などなしで、ヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するために適切であり、そして合理的な利益/危険比に釣り合う、塩をいう。薬学的に受容可能な塩は、当該分野において周知である。例えば、S.M.Bergeらは、薬学的に受容可能な塩を、J.Pharmaceutical Sciences,1977,66,1-19において詳細に記載しており、これは、本明細書中に参考として援用される。本発明の化合物の薬学的に受容可能な塩としては、適切な無機酸、無機塩基、有機酸、および有機塩基から誘導される塩が挙げられる。薬学的に受容可能な非毒性の酸付加塩の例は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸)または有機酸(例えば、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸)と形成されたか、あるいはイオン交換などの当該分野において使用される他の方法を使用することによって形成された、アミノ基の塩である。他の薬学的に受容可能な塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、および吉草酸塩などが挙げられる。
適切な塩基から誘導される塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩およびN(C1~4アルキル)塩が挙げられる。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、およびマグネシウムなどが挙げられる。さらなる薬学的に受容可能な塩は、適切である場合、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、炭酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオンおよびアリールスルホン酸イオンなどの対イオンを使用して形成された、非毒性のアンモニウム、第四級アンモニウム、およびアミン陽イオンを含む。いくつかの実施形態において、提供される化合物は、精製の簡便さおよび/または容易さのために、例えば、クロマトグラフィー中に酸性または塩基製の移動相を使用して、塩形態で精製される。クロマトグラフィー精製中に形成される、提供される化合物の塩形態は、本明細書中で想定され(例えば、ジアンモニウム塩)、そして当業者に容易に明らかになる。
他に記載されない限り、本明細書中に図示される構造はまた、その構造の全ての異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、および幾何(または配座))形態、例えば、各不斉中心についてのR配置およびS配置、ZおよびEの二重結合異性体、ならびにZおよびEの配座異性体を包含することを意味する。従って、本発明の化合物の単一の立体化学異性体、ならびにエナンチオマー、ジアステレオマー、および幾何(または配座)混合物は、本発明の範囲内である。他に記載されない限り、本発明の化合物の全ての互変異性形態は、本発明の範囲内である。さらに、他に記載されない限り、本明細書中に図示される構造はまた、1またはそれより多くの同位体が富化された原子の存在のみが異なる化合物を包含することを意味する。例えば、水素がジュウテリウムもしくはトリチウムにより置き換えられた本発明の構造、または炭素が13Cまたは14Cを富化された炭素で置き換えられた本発明を有する化合物は、本発明の範囲内である。このような化合物は、例えば、本発明に従う分析ツールとして、生物学的アッセイにおけるプローブとして、または治療剤として、有用である。
本明細書中で使用される場合、用語「提供される化合物」とは、本明細書中に記載される任意の属、亜属、および/または種をいう。
用語「プロドラッグ」とは、インビボでより活性にされる化合物をいう。本化合物は、Hydrolysis in Drug and Prodrug Metabolism: Chemistry,Biochemistry,and Enzymology (Testa,Bernard and Mayer,Joachim M.Wiley-VHCA,Zurich,Switzerland 2003)に記載されるように、プロドラッグとしても存在し得る。本明細書中に記載される化合物のプロドラッグは、生理学的条件下で化学変化を容易に受けてこの化合物を提供する、この化合物の構造的に修飾された形態である。さらに、プロドラッグは、エキソビボ環境で、化学的または生化学的方法によって、この化合物に転換され得る。例えば、プロドラッグは、適切な酵素または化学試薬と一緒に経費パッチレザバに入れられると、ゆっくりと化合物に転換し得る。プロドラッグは、いくつかの状況において、化合物、すなわち親薬物よりも投与がより容易であり得るので、しばしば有用である。プロドラッグは、例えば、経口投与により生体利用可能であり得、一方で親薬物はそうではない。プロドラッグはまた、親薬物よりも改善された、薬学的組成物中での溶解度を有し得る。プロドラッグの加水分解による切断または酸化的活性化に依存するものなどの、広範な種々のプロドラッグ誘導体が、当該分野において公知である。プロドラッグの例は、限定されないが、エステル(「プロドラッグ」)として投与されるが、次いで代謝により加水分解されて、活性な実体であるカルボン酸になる、化合物である。さらなる例としては、化合物のペプチジル誘導体が挙げられる。用語「治療的に受容可能なプロドラッグ」とは、過度な毒性、刺激およびアレルギー応答なしに患者の組織と接触しての使用に適切であり、合理的な利益/危険比に見合い、そしてそれらの意図される使用のために有効である、プロドラッグまたは双性イオンをいう。
本明細書中で使用される場合、用語「阻害剤」は、STATタンパク質を測定可能な親和性で結合し、そして/または阻害する化合物であると定義される。特定の実施形態において、阻害剤は、約50μM未満、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、約10nM未満、または約1nM未満のIC50および/または結合定数を有する。
本明細書中で使用される場合、用語「分解剤」は、STATタンパク質とE3リガーゼとの両方を測定可能な親和性で結合し、そして/または阻害して、STATタンパク質のユビキチン化およびその後の分解をもたらす、ヘテロ二官能性化合物であると定義される。特定の実施形態において、分解剤は、約50μM未満、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、約10nM、または約1nM未満のDC50を有する。本明細書中で使用される場合、用語「一価」とは、E3リガーゼ結合部分が付属していない分解剤化合物をいう。
本発明の化合物は、検出可能部分に繋留され得る。このような化合物は、画像化剤として有用であることが理解される。当業者は、検出可能部分を、適した置換基を介して提供される化合物と結合させてもよいということを認識する。本明細書において、用語「適した置換基」とは、検出可能部分に共有結合され得る部分をいう。このような部分は、当業者には周知であり、例えば、いくつか例を挙げると、カーボネート部分、アミノ部分、チオール部分またはヒドロキシル部分を含有する基が挙げられる。このような部分は、提供される化合物と直接結合されても、二価の飽和または不飽和炭化水素鎖などの繋留基を介して結合されてもよいことが理解される。いくつかの実施形態では、このような部分は、クリックケミストリーによって結合させられ得る。いくつかの実施形態では、このような部分は、必要に応じて銅触媒の存在下で、アルキンとのアジドの1,3-環化付加によって結合させられ得る。クリックケミストリーを使用する方法は、当技術分野で公知であり、Rostovtsevら,Angew.Chem.Int.Ed.2002,41,2596-99およびSunら,Bioconjugate Chem.,2006,17,52-57によって記載されるものが挙げられる。
本明細書において、用語「検出可能部分」は、用語「標識」と交換可能に使用され、検出され得る任意の部分、例えば、一次標識および二次標識に関する。放射性同位体(例えば、トリチウム、32P、33P、35S、または14C)、質量タグ、および蛍光標識などの一次標識は、さらなる修飾を行わずに検出され得るシグナル生成レポーター基である。検出可能部分としてはまた、発光基およびリン光基が挙げられる。
本明細書において、用語「二次標識」とは、検出可能なシグナルの生成のために二次中間体の存在を必要とする、ビオチンおよび種々のタンパク質抗原などの部分をいう。ビオチンに対しては、二次中間体として、ストレプトアビジン-酵素結合体を含み得る。抗原標識に対しては、二次中間体は、抗体-酵素結合体を含み得る。いくつかの蛍光基は、それらが、非放射性蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)のプロセスにおいてエネルギーを別の基に移動し、第2の基が検出されるシグナルを生じるので二次標識として作用する。
本明細書において、用語「蛍光標識」、「蛍光色素」および「発蛍光団」は、規定の励起波長で光エネルギーを吸収し、異なる波長で光エネルギーを放出する部分をいう。蛍光標識の例として、Alexa Fluor色素(Alexa Fluor350、Alexa Fluor488、Alexa Fluor532、Alexa Fluor546、Alexa Fluor568、Alexa Fluor594、Alexa Fluor633、Alexa Fluor660およびAlexa Fluor680)、AMCA、AMCA-S、BODIPY色素(BODIPY FL、BODIPY R6G、BODIPY TMR、BODIPY TR、BODIPY530/550、BODIPY558/568、BODIPY564/570、BODIPY576/589、BODIPY581/591、BODIPY630/650、BODIPY650/665)、カルボキシローダミン6G、カルボキシ-X-ローダミン(ROX)、カスケードブルー、カスケードイエロー、クマリン343、シアニン色素(Cy3、Cy5、Cy3.5、Cy5.5)、ダンシル、ダポキシル(Dapoxyl)、ジアルキルアミノクマリン、4’,5’-ジクロロ-2’,7’-ジメトキシ-フルオレセイン、DM-NERF、エオシン、エリスロシン、フルオレセイン、FAM、ヒドロキシクマリン、IRDyes(IRD40、IRD700、IRD800)、JOE、リサミンローダミンB、マリーナブルー、メトキシクマリン、ナフトフルオレセイン、オレゴングリーン488、オレゴングリーン500、オレゴングリーン514、パシフィックブルー、PyMPO、ピレン、ローダミンB、ローダミン6G、ローダミングリーン、ローダミンレッド、ロドールグリーン、2’,4’,5’,7’-テトラ-ブロモスルホン-フルオレセイン、テトラメチル-ローダミン(TMR)、カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA)、テキサスレッド、テキサスレッド-Xが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において、用語「質量タグ」とは、質量分析(MS)検出技術を使用してその質量によって一意的に検出され得る任意の部分をいう。質量タグの例として、N-[3-[4’-[(p-メトキシテトラフルオロベンジル)オキシ]フェニル]-3-メチルグリセロニル]イソニペコン酸、4’-[2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(ペンタフルオロフェノキシル)]メチルアセトフェノンおよびそれらの誘導体などのエレクトロフォア放出タグが挙げられる。これらの質量タグの合成および有用性は、米国特許第4,650,750号、同4,709,016号、同5,360,8191号、同5,516,931号、同5,602,273号、同5,604,104号、同5,610,020号および同5,650,270号に記載されている。質量タグのその他の例として、種々の長さおよび塩基組成のヌクレオチド、ジデオキシヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、オリゴペプチド、オリゴ糖および種々の長さおよびモノマー組成のその他の合成ポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。適切な質量範囲(100~2000ダルトン)の、中性のものと荷電したものとの両方の多種多様な有機分子(生体分子または合成化合物)を、質量タグとして使用してもよい。
用語「測定可能な親和性」および「測定可能に阻害する」とは、本明細書中で使用される場合、本発明の化合物またはその組成物およびSTATタンパク質を含有するサンプルと、この化合物もその組成物も存在しないSTATタンパク質を含有する等価なサンプルとの間での、STATタンパク質活性の測定可能な変化を意味する。
3.例示的な実施形態の説明:
上記のように、特定の実施形態において、本発明は、式I:
Figure 2023545730000006
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供し、式Iにおいて:
STATは、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、またはSTAT6のうちの1つまたはそれより多く、好ましくはSTAT3に結合することが可能なSTATタンパク質結合部分であり;
Lは、STATをDIMに結合させる二価部分であり;そして
DIMは、E3ユビキチンリガーゼ結合部分(LBM)、リジン模倣物、および水素から選択される分解誘導部分である。
リガーゼ結合部分(LBM)
いくつかの実施形態において、LBMはE3リガーゼリガンドである。このようなE3リガーゼリガンドは、当業者に周知であり、そしてM.Toure,C.M.Crews,Angew.Chem.Int.Ed.2016,55,1966,T.Uehara et al.Nature Chemical Biology 2017,13,675,WO 2017/176708、US 2017/0281784、WO 2017/161119、WO 2017/176957、WO 2017/176958、WO 2015/160845、US 2015/0291562、WO 2016/197032、WO 2016/105518、US 2018/0009779、WO 2017/007612、2018/0134684、WO 2013/106643、US 2014/0356322、WO 2002/020740、US 2002/0068063、WO 2012/078559、US 2014/0302523、WO 2012/003281、US 2013/0190340、US 2016/0022642、WO 2014/063061、US 2015/0274738、WO 2016/118666、US 2016/0214972、WO 2016/149668、US 2016/0272639、WO 2016/169989、US 2018/0118733、WO 2016/197114、US 2018/0147202、WO 2017/011371、US 2017/0008904、WO 2017/011590、US 2017/0037004、WO 2017/079267、US 2017/0121321、WO 2017/117473、WO 2017/117474、WO 2013/106646、WO 2014/108452、WO 2017/197036、WO 2017/197046、WO 2017/197051、WO 2017/197055、およびWO 2017/197056に記載されるものが挙げられ、これらの各々の全体の各々は、本明細書中に参考として援用される。
本明細書中で定義され、そして下に記載されるように、式が角括弧を使用して、例えば、
Figure 2023545730000007
と図示される場合、Lは、DIMまたはLBM内の、修飾可能な炭素、酸素、または窒素原子に結合しており、DIMまたはLBMにおける定義されている基の置換または置き換えを含む。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、E3ユビキチンリガーゼ(セレブロン)結合部分であり、これによって、それぞれ式I-a-1、I-a-2、I-a-3、I-a-4、I-a-5、I-a-6、I-a-7、I-a-8、I-a-9、もしくはI-a-10:
Figure 2023545730000008
Figure 2023545730000009
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、あるいはそれぞれ式I-a’-1、I-a’-2、I-a’-3、I-a’-4、I-a’-5、I-a’-6、I-a’-7、I-a’-8、I-a’-9、もしくはI-a’-10:
Figure 2023545730000010
Figure 2023545730000011
の化合物、あるいはそれぞれ式I-a’’-1、I-a’’-2、I-a’’-3、I-a’’-4、I-a’’-5、I-a’’-6、I-a’’-7、I-a’’-8、I-a’’-9、もしくはI-a’’-10:
Figure 2023545730000012
Figure 2023545730000013
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、ここでLおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物
Figure 2023545730000014
、X、X、X、Y、R、R、R’、R、R、t、mおよびnの各々は、WO 2017/007612およびUS 2018/0134684で定義および記載されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、それぞれ式I-b-1、I-b-2、I-b-3、I-b-4、I-b-5、もしくはI-b-6:
Figure 2023545730000015
Figure 2023545730000016
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、ここでLおよびSTATは、上で定義され、本明細書中に記載されるとおりであり、そして可変物A、G、G’、Q、Q、Q、Q、R、R’、W、X、Y、Z、
Figure 2023545730000017
、およびnの各々は、WO 2016/197114およびUS 2018/0147202で定義および記載されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000018
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000019
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000020
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000021
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000022
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000023
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000024
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000025
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000026
である。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、式I-c:
Figure 2023545730000027
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、ここでLおよびSTATは、上で定義され、本明細書中に記載されるとおりであり、そして:
は、共有結合、-CH-、-CHCF-、-SO-、-S(O)-、-P(O)R-、-P(O)OR-、-P(O)NR-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000028
から選択される二価部分であり;
は、炭素原子またはケイ素原子であり;
は、-CR-、-NR-、-O-、-S-、または-Si(R)-から選択される二価部分であり;
は、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-N(R)、-P(O)(OR)、-P(O)(NR)OR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)(R)、-Si(R)、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-N(R)、-Si(R)、-S(O)R、-S(O)N(R)、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)N(R)、-C(O)N(R)OR、-C(R)N(R)C(O)R、-C(R)N(R)C(O)N(R)、-OC(O)R、-OC(O)N(R)、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)(NR)、-OP(O)(NR-、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)N(R)、-N(R)S(O)R、-NP(O)R、-N(R)P(O)(OR)、-N(R)P(O)(OR)(NR)、-N(R)P(O)(NR、または-N(R)S(O)Rであり;
環Aは、
Figure 2023545730000029
Figure 2023545730000030
から選択される二環式または三環式の環であり、ここで
環Bは、6員アリール、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される縮合環であり;
は、水素、ハロゲン、-OR、-N(R)、または-SRから選択され;
各Rは独立して、水素、-R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、または-N(R)S(O)Rであり;
は、水素、C1~4脂肪族、または-CNであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
は、共有結合、またはC1~3の二価の直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和の炭化水素鎖であり、ここでこの鎖の1個~2個のメチレン単位は独立して、-O-、-C(O)-、-C(S)-、-C(R)-、-CH(R)-、-C(F)-、-N(R)-、-S(O)-または-(C)=CH-で必要に応じて置き換えられており;
mは、0、1、2、3または4であり;
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、必要に応じて、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成する。
-(Rの結合点が環B上に図示されている場合、-(Rの結合点は環A上にあってもよいこと、およびまた、環A上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Bが縮合している環を含む)に存在してもよいことが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。-Rが、RまたはRに結合している窒素原子に結合している場合、RまたはRは存在せず、そして-Rが、R基またはR基の位置を占める。-Rが、Rに結合している炭素原子に結合している場合、Rは存在せず、そして-Rが、R基の位置を占める。
いくつかの実施形態において、上記式I-cの化合物は、式I-c’または式I-c’’:
Figure 2023545730000031
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-c’および式I-c’’において:
STAT、環A、L、L、R、R、X、X、X、およびmの各々は、上で定義されたとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、式I-d:
Figure 2023545730000032
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-dにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして:
は、共有結合、-CH-、-CHCF-、-SO-、-S(O)-、-P(O)R-、-P(O)OR-、-P(O)NR-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000033
から選択される二価部分であり;
は、炭素原子またはケイ素原子であり;
は、-CR-、-NR-、-O-、-S-、または-Si(R)-から選択される二価部分であり;
は、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-N(R)、-P(O)(OR)、-P(O)(NR)OR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)(R)、-Si(R)、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-N(R)、-Si(R)、-S(O)R、-S(O)N(R)、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)N(R)、-C(O)N(R)OR、-C(R)N(R)C(O)R、-C(R)N(R)C(O)N(R)、-OC(O)R、-OC(O)N(R)、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)(NR)、-OP(O)(NR-、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)N(R)、-N(R)S(O)R、-NP(O)R、-N(R)P(O)(OR)、-N(R)P(O)(OR)(NR)、-N(R)P(O)(NR、または-N(R)S(O)Rであり;
環Aは、環Bがイミダゾもしくはベンゾ以外である
Figure 2023545730000034

Figure 2023545730000035
、環Bがベンゾ以外である
Figure 2023545730000036
、環Bがベンゾ以外である
Figure 2023545730000037

Figure 2023545730000038
、環Bがベンゾ以外である
Figure 2023545730000039

Figure 2023545730000040
Figure 2023545730000041
Figure 2023545730000042
から選択される二環式または三環式の環であり、ここで
環Bは、6員アリール、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される縮合環であり;
は、水素、ハロゲン、-OR、-N(R)、または-SRから選択され;
各Rは独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、または-N(R)S(O)Rであり;
は、水素、C1~4脂肪族、または-CNであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
mは、0、1、2、3または4であり;そして
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、必要に応じて、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成する。
-(Rの結合点が環B上に図示されている場合、-(Rの結合点は環A上にあってもよいこと、およびまた、環A上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Bが縮合している環を含む)に存在してもよいことが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。-Rが、RまたはRに結合している窒素原子に結合している場合、RまたはRは存在せず、そして-Rが、R基またはR基の位置を占める。-Rが、Rに結合している炭素原子に結合している場合、Rは存在せず、そして-Rが、R基の位置を占める。
いくつかの実施形態において、上記式I-dの化合物は、式I-d’もしくは式I-d’’:
Figure 2023545730000043
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-d’および式I-d’’において:
STAT、環A、L、R、R、X、X、X、およびmの各々は、上で定義されたとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、式I-e:
Figure 2023545730000044
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-eにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして:
は、共有結合、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000045
から選択される二価部分であり;
は、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
各Rは独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、または-N(R)S(O)Rであり;
環Aは、
Figure 2023545730000046
Figure 2023545730000047
から選択される二環式または三環式の環であり、ここで
環Bは、6員アリール、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される縮合環であり;
は、水素、ハロゲン、-OR、-N(R)、または-SRから選択され;
各Rは独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、または-N(R)S(O)Rであり;
は、水素、C1~4脂肪族、または-CNであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
mは、0、1、2、3または4であり;そして
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、必要に応じて、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成する。
-(Rの結合点が環B上に図示されている場合、-(Rの結合点は環A上にあってもよいこと、およびまた、環A上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Bが縮合している環を含む)に存在してもよいことが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。-Rが、RまたはRに結合している窒素原子に結合している場合、RまたはRは存在せず、そして-Rが、R基またはR基の位置を占める。-Rが、Rに結合している炭素原子に結合している場合、Rは存在せず、そして-Rが、R基の位置を占める。
いくつかの実施形態において、上記式I-eの化合物は、式I-e’もしくは式I-e’’:
Figure 2023545730000048
Figure 2023545730000049
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-e’および式I-e’’において:
STAT、環A、L、R、R、X、およびmの各々は、上で定義されたとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、式I-f:
Figure 2023545730000050
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-fにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして:
は、共有結合、-CH-、-CHCF-、-SO-、-S(O)-、-P(O)R-、-P(O)OR-、-P(O)NR-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000051
から選択される二価部分であり;
は、炭素原子またはケイ素原子であり;
は、-CR-、-NR-、-O-、-S-、または-Si(R)-から選択される二価部分であり;
は、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、-P(O)(OR)、-P(O)(NR)OR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)(R)、-Si(R)、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
環Cは、
Figure 2023545730000052
Figure 2023545730000053
から選択される単環式または二環式の環であり;
およびR3aの各々は独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-N(R)、-Si(R)、-S(O)R、-S(O)N(R)、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)N(R)、-C(O)N(R)OR、-C(R)N(R)C(O)R、-C(R)N(R)C(O)N(R)、-OC(O)R、-OC(O)N(R)、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)(NR)、-OP(O)(NR-、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)N(R)、-N(R)S(O)R、-NP(O)R、-N(R)P(O)(OR)、-N(R)P(O)(OR)(NR)、-N(R)P(O)(NR、または-N(R)S(O)Rであり;
環Dは、6員アリール、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、あるいは窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択され;
各Rは独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、または-N(R)S(O)Rであり;
は、水素、C1~4脂肪族、または-CNであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
は、共有結合、またはC1~3の二価の直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和の炭化水素鎖であり、ここでこの鎖の1個~2個のメチレン単位は独立して、-O-、-C(O)-、-C(S)-、-C(R)-、-CH(R)-、-C(F)-、-N(R)-、-S(O)-または-(C)=CH-で必要に応じて置き換えられており;
mは、0、1、2、3または4であり;
nは、0、1、2、3または4であり;
pは、0または1であり、ここでpが0である場合、環Cと環Dとを結合させている結合は、
Figure 2023545730000054
に結合しており;そして
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、必要に応じて、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成する。
いくつかの実施形態において、上記式I-fの化合物は、式I-f’もしくは式I-f’’:
Figure 2023545730000055
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-f’および式I-f’’において:
STAT、環C、環D、L、L、R、R、R3a、X、X、X、n、m、およびpの各々は、上で定義されたとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、式I-g:
Figure 2023545730000056
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-gにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして:
は、共有結合、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000057
から選択される二価部分であり;
は、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
環Cは、
Figure 2023545730000058
Figure 2023545730000059
から選択される単環式または二環式の環であり;
およびR3aの各々は独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、または-N(R)S(O)Rであり;
環Dは、6員アリール、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択され;
各Rは独立して、水素、-R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、または-N(R)S(O)Rであり;
は、水素、C1~4脂肪族、または-CNであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
mは、0、1、または2であり;
nは、0、1、2、3または4であり;
pは、0または1であり、ここでpが0である場合、環Cと環Dとを結合させている結合は、
Figure 2023545730000060
に結合しており;そして
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、必要に応じて、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成する。
いくつかの実施形態において、上記式I-gの化合物は、式I-g’もしくは式I-g’’:
Figure 2023545730000061
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-g’および式I-g’’において:
STAT、環C、環D、L、R、R、R3a、X、n、m、およびpの各々は、上で定義されたとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、式I-h:
Figure 2023545730000062
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-hにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして:
は、共有結合、-CH-、-CHCF-、-SO-、-S(O)-、-P(O)R-、-P(O)OR-、-P(O)NR-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000063
から選択される二価部分であり;
は、炭素原子またはケイ素原子であり;
は、-CR-、-NR-、-O-、-S-、または-Si(R)-から選択される二価部分であり;
は、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、-P(O)(OR)、-P(O)(NR)OR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)(R)、-Si(R)、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
環Cは、
Figure 2023545730000064
Figure 2023545730000065
Figure 2023545730000066
Figure 2023545730000067
から選択される単環式または二環式の環であり;
およびR3aの各々は独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-N(R)、-Si(R)、-S(O)R、-S(O)N(R)、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)N(R)、-C(O)N(R)OR、-C(R)N(R)C(O)R、-C(R)N(R)C(O)N(R)、-OC(O)R、-OC(O)N(R)、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)(NR)、-OP(O)(NR-、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)N(R)、-N(R)S(O)R、-NP(O)R、-N(R)P(O)(OR)、-N(R)P(O)(OR)(NR)、-N(R)P(O)(NR、または-N(R)S(O)Rであり;
環Dは、6員アリール、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択され;
各Rは独立して、水素、-R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、または-N(R)S(O)Rであり;
は、水素、C1~4脂肪族、または-CNであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
は、共有結合、またはC1~3の二価の直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和の炭化水素鎖であり、ここでこの鎖の1個~2個のメチレン単位は独立して、-O-、-C(O)-、-C(S)-、-C(R)-、-CH(R)-、-C(F)-、-N(R)-、-S(O)-または-(C)=CH-で必要に応じて置き換えられており;
mは、0、1、2、3または4であり;
nは、0、1、2、3または4であり;
pは、0または1であり;そして
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、必要に応じて、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成する。
いくつかの実施形態において、上記式I-hの化合物は、式I-h’もしくは式I-h’’:
Figure 2023545730000068
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-h’および式I-h’’において:
STAT、環C、環D、L、L、R、R、R3a、X、X、X、m、n、およびpの各々は、上で定義されたとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、式I-i:
Figure 2023545730000069
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-iにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして:
は、共有結合、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000070
から選択される二価部分であり;
は、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
環Cは、
Figure 2023545730000071
Figure 2023545730000072
Figure 2023545730000073
Figure 2023545730000074
から選択される単環式または二環式の環であり;
、R3a、およびRの各々は独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、または-N(R)S(O)Rであり;
環Dは、6員アリール、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択され;
は、水素、C1~4脂肪族、または-CNであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
mは、0、1、または2であり;
nは、0、1、2、3、または4であり;
pは、0または1であり;そして
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、必要に応じて、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成する。
いくつかの実施形態において、上記式I-iの化合物は、式I-i’もしくは式I-i’’:
Figure 2023545730000075
Figure 2023545730000076
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-i’および式I-i’’において:
STAT、環C、環D、L、R、R、R3a、X、m、n、およびpの各々は、上で定義されたとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、式I-j:
Figure 2023545730000077
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-jにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして:
は、共有結合、-CH-、-CHCF-、-SO-、-S(O)-、-P(O)R-、-P(O)OR-、-P(O)NR-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000078
から選択される二価部分であり;
は、炭素原子またはケイ素原子であり;
は、-CR-、-NR-、-O-、-S-、または-Si(R)-から選択される二価部分であり;
は、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-N(R)、-P(O)(OR)、-P(O)(NR)OR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)(R)、-Si(R)、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成し、
各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-N(R)、-Si(R)、-S(O)R、-S(O)N(R)、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)N(R)、-C(O)N(R)OR、-C(R)N(R)C(O)R、-C(R)N(R)C(O)N(R)、-OC(O)R、-OC(O)N(R)、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)(NR)、-OP(O)(NR-、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)N(R)、-N(R)S(O)R、-NP(O)R、-N(R)P(O)(OR)、-N(R)P(O)(OR)(NR)、-N(R)P(O)(NR、または-N(R)S(O)Rであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
環E、環F、および環Gの各々は独立して、6員アリール、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される縮合環であり、ここで環E、環F、および環Gの各々は独立して、1個~2個のオキソ基で必要に応じてさらに置換されており;
は、共有結合、またはC1~3の二価の直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和の炭化水素鎖であり、ここでこの鎖の1個~2個のメチレン単位は独立して、-O-、-C(O)-、-C(S)-、-C(R)-、-CH(R)-、-C(F)-、-N(R)-、-S(O)-または-(C)=CH-で必要に応じて置き換えられており;そして
mは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、または16である。
Figure 2023545730000079
の結合点が、環E、環F、または環G上に図示されている場合、

Figure 2023545730000080
の結合点は、環E、環F、または環G上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Eまたは環Gが環Fに縮合している環を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
-(Rの結合点が環E、環F、または環G上に図示されている場合、-(Rの結合点は、環E、環F、または環G上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Eまたは環Gが環Fに縮合している炭素原子を含む)にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
Figure 2023545730000081
の結合点が環E、環F、または環G上に図示されている場合、

Figure 2023545730000082
の結合点は、環E、環F、または環G上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Eまたは環Gが環Fに縮合している炭素原子を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
いくつかの実施形態において、上記式I-jの化合物は、式I-j’もしくは式I-j’’:
Figure 2023545730000083
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-j’および式I-j’’において:
STAT、環E、環F、環G、L、L、R、R、X、X、X、およびmの各々は、上で定義されたとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、式I-k:
Figure 2023545730000084
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-kにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして:
は、共有結合、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000085
から選択される二価部分であり;
は、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-N(R)、-Si(R)、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成し、
各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-N(R)、-Si(R)、-S(O)R、-S(O)N(R)、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)N(R)、-C(O)N(R)OR、-C(R)N(R)C(O)R、-C(R)N(R)C(O)N(R)、-OC(O)R、-OC(O)N(R)、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)N(R)、または-N(R)S(O)Rであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
環E、環F、および環Gの各々は独立して、0個~3個の窒素を含む6員アリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される縮合環であり、ここで環E、環F、および環Gの各々は独立して、1個~2個のオキソ基で必要に応じてさらに置換されており;そして
mは、0、1、2、3、または4である。
Figure 2023545730000086
の結合点が環E、環F、または環G上に図示されている場合、
Figure 2023545730000087
の結合点は、環E、環F、または環G上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Eまたは環Gが環Fに縮合している環を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
-(Rの結合点が環E、環F、または環G上に図示されている場合、-(Rの結合点は、環E、環F、または環G上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Eまたは環Gが環Fに縮合している炭素原子を含む)にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
いくつかの実施形態において、上記式I-kの化合物は、式I-k’もしくは式I-k’’:
Figure 2023545730000088
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-k’および式I-k’’において:
STAT、L、環E、環F、環G、L、R、R、X、およびmの各々は、上で定義されたとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、E3ユビキチンリガーゼ(セレブロン)結合部分であり、これによって、式I-l:
Figure 2023545730000089
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-lにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして:
は、共有結合、-CH-、-CHCF-、-SO-、-S(O)-、-P(O)R-、-P(O)OR-、-P(O)NR-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000090
から選択される二価部分であり;
は、炭素原子またはケイ素原子であり;
は、-CR-、-NR-、-O-、-S-、または-Si(R)-から選択される二価部分であり;
は、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-N(R)、-P(O)(OR)、-P(O)(NR)OR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)(R)、-Si(R)、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成し、
各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-N(R)、-Si(R)、-S(O)R、-S(O)N(R)、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)N(R)、-C(O)N(R)OR、-C(R)N(R)C(O)R、-C(R)N(R)C(O)N(R)、-OC(O)R、-OC(O)N(R)、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)(NR)、-OP(O)(NR-、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)N(R)、-N(R)S(O)R、-NP(O)R、-N(R)P(O)(OR)、-N(R)P(O)(OR)(NR)、-N(R)P(O)(NR、または-N(R)S(O)Rであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
環Eは、6員アリール、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される縮合環であり;
環Hは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する7員~9員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリルもしくはヘテロシクリル環から選択される縮合環であり、ここで環Eは、1個~2個のオキソ基で必要に応じてさらに置換されており;
は、共有結合、またはC1~3の二価の直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和の炭化水素鎖であり、ここでこの鎖の1個~2個のメチレン単位は独立して、-O-、-C(O)-、-C(S)-、-C(R)-、-CH(R)-、-C(F)-、-N(R)-、-S(O)-または-(C)=CH-で必要に応じて置き換えられており;
mは、0、1、2、3、または4である。
Figure 2023545730000091
の結合点が、環Eまたは環H上に図示されている場合、
Figure 2023545730000092
の結合点は、環Eまたは環H上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Eおよび環Hが縮合している炭素原子を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
-(Rの結合点が環Eおよび環H上に図示されている場合、-(Rの結合点は、環Eまたは環H上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Eおよび環Hが縮合している炭素原子を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
Figure 2023545730000093
の結合点が環Eおよび環H上に図示されている場合、
Figure 2023545730000094
の結合点は、環Eまたは環H上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Eおよび環Hが縮合している炭素原子を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
いくつかの実施形態において、上記式I-lの化合物は、式I-l’もしくは式I-l’’:
Figure 2023545730000095
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-l’および式I-l’’において:
STAT、環E、環H、L、L、R、R、X、X、X、およびmの各々は、上で定義されたとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがE3ユビキチンリガーゼ(セレブロン)結合部分であり、これによって、式I-m:
Figure 2023545730000096
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-mにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして:
は、共有結合、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000097
から選択される二価部分であり;
は、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-N(R)、-Si(R)、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成し、
各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-N(R)、-Si(R)、-S(O)R、-S(O)N(R)、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)N(R)、-C(O)N(R)OR、-C(R)N(R)C(O)R、-C(R)N(R)C(O)N(R)、-OC(O)R、-OC(O)N(R)、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)N(R)、または-N(R)S(O)Rであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
環Eは、6員アリール、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される縮合環であり;
環Hは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する7員~9員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリルもしくはヘテロシクリル環から選択される環であり、ここで環Eは、1個~2個のオキソ基で必要に応じてさらに置換されており;そして
mは、0、1、2、3、または4である。
Figure 2023545730000098
の結合点が、環Eまたは環H上に図示されている場合、
Figure 2023545730000099
の結合点は、環Eまたは環H上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Eおよび環Hが縮合している炭素原子を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
-(Rの結合点が環Eおよび環H上に図示されている場合、-(Rの結合点は、環Eまたは環H上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Eおよび環Hが縮合している炭素原子を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
Figure 2023545730000100
の結合点が環Eおよび環H上に図示されている場合、
Figure 2023545730000101
の結合点は、環Eまたは環H上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Eおよび環Hが縮合している炭素原子を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
いくつかの実施形態において、上記式I-mの化合物は、式I-m’もしくは式I-m’’:
Figure 2023545730000102
Figure 2023545730000103
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-m’および式I-m’’において:
STAT、環E、環H、L、R、R、X、およびmの各々は、上で定義されたとおりである。
いくつかの実施形態において、上記式I-mの化合物は、式I-m-1:
Figure 2023545730000104
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-m-1において:
STAT、L、環E、X、R、R、およびmの各々は、上で定義されたとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、E3ユビキチンリガーゼ(セレブロン)結合部分であり、これによって、式I-n:
Figure 2023545730000105
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-nにおいて:
は、共有結合、-CH-、-CHCF-、-SO-、-S(O)-、-P(O)R-、-P(O)OR-、-P(O)NR-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000106
から選択される二価部分であり;
は、炭素原子またはケイ素原子であり;
は、-CR-、-NR-、-O-、-S-、または-Si(R)-から選択される二価部分であり;
は、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、-P(O)(OR)、-P(O)(NR)OR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)(R)、-Si(R)、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成し、
各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-N(R)、-Si(R)、-S(O)R、-S(O)N(R)、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)N(R)、-C(O)N(R)OR、-C(R)N(R)C(O)R、-C(R)N(R)C(O)N(R)、-OC(O)R、-OC(O)N(R)、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)(NR)、-OP(O)(NR-、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)N(R)、-N(R)S(O)R、-NP(O)R、-N(R)P(O)(OR)、-N(R)P(O)(OR)(NR)、-N(R)P(O)(NR、または-N(R)S(O)Rであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
環IおよびJの各々は独立して、6員アリール、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される縮合環であり;
環Kは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する6員~12員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリルもしくはヘテロシクリル環から選択される縮合環であり、ここで環Hは、1個~2個のオキソ基で必要に応じてさらに置換されており;
は、共有結合、またはC1~3の二価の直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和の炭化水素鎖であり、ここでこの鎖の1個~2個のメチレン単位は独立して、-O-、-C(O)-、-C(S)-、-C(R)-、-CH(R)-、-C(F)-、-N(R)-、-S(O)-または-(C)=CH-で必要に応じて置き換えられており;そして
mは、0、1、2、3、または4である。
Figure 2023545730000107
の結合点が、環I、環J、および環K上に図示されている場合、
Figure 2023545730000108
の結合点は、環I、環J、または環K上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環I、環J、および環Kが縮合している炭素原子を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
-(Rの結合点が、環I、環J、および環K上に図示されている場合、-(Rの結合点は、環I、環J、または環K上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環I、環J、および環Kが縮合している炭素原子を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
Figure 2023545730000109
の結合点が、環I、環J、および環K上に図示されている場合、
Figure 2023545730000110
の結合点は、環I、環J、または環K上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環I、環J、および環Kが縮合している炭素原子を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
いくつかの実施形態において、上記式I-nの化合物は、式I-n’もしくは式I-n’’:
Figure 2023545730000111
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-n’および式I-n’’において:
STAT、環I、環J、環K、L、L、R、R、X、X、X、およびmの各々は、上で定義されたとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、式I-o:
Figure 2023545730000112
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-oにおいて:
は、共有結合、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000113
から選択される二価部分であり;
は、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-N(R)、-Si(R)、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成し、
各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-N(R)、-Si(R)、-S(O)R、-S(O)N(R)、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)N(R)、-C(O)N(R)OR、-C(R)N(R)C(O)R、-C(R)N(R)C(O)N(R)、-OC(O)R、-OC(O)N(R)、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)N(R)、または-N(R)S(O)Rであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
環IおよびJの各々は独立して、6員アリール、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される縮合環であり;
環Kは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する6員~12員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリルもしくはヘテロシクリル環から選択される縮合環であり、ここで環Hは、1個~2個のオキソ基で必要に応じてさらに置換されており;そして
mは、0、1、2、3、または4である。
Figure 2023545730000114
の結合点が、環I、環J、および環K上に図示されている場合、
Figure 2023545730000115
の結合点は、環I、環J、または環K上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環I、環J、および環Kが縮合している炭素原子を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
-(Rの結合点が、環I、環J、および環K上に図示されている場合、-(Rの結合点は、環I、環J、または環K上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環I、環J、および環Kが縮合している炭素原子を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
Figure 2023545730000116
の結合点が、環I、環J、および環K上に図示されている場合、
Figure 2023545730000117
の結合点は、環I、環J、または環K上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環I、環J、および環Kが縮合している炭素原子を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
いくつかの実施形態において、上記式I-oの化合物は、式I-o’もしくは式I-o’’:
Figure 2023545730000118
Figure 2023545730000119
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-o’および式I-o’’において:
STAT、環I、環J、環K、L、R、R、X、およびmの各々は、上で定義されたとおりである。
いくつかの実施形態において、上記式I-oの化合物は、式I-o-1:
Figure 2023545730000120
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供され、式I-o-1において:
STAT、L、環I、環K、X、R、R、およびmの各々は、上で定義されたとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、E3ユビキチンリガーゼ(セレブロン)結合部分であり、これによって、式I-o-2もしくはI-o-3:
Figure 2023545730000121
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-o-2およびI-o-3において、LおよびSTATは、上で定義され、本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして:
各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-SiR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-C(R)N(R)C(O)R、-C(R)N(R)C(O)N(R)、-OC(O)R、-OC(O)N(R)、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR-、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(O)R、-NP(O)R、-N(R)P(O)(OR)、-N(R)P(O)(OR)NR、-N(R)P(O)(NR、または-N(R)S(O)Rであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
環E、環F、および環Gの各々は独立して、6員アリール、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される縮合環であり、ここで環E、環F、および環Gの各々は独立して、1個~2個のオキソ基で必要に応じてさらに置換されており;
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成し、
は、共有結合、またはC1~3の二価の直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和の炭化水素鎖であり、ここでこの鎖の1個~2個のメチレン単位は独立して、-O-、-C(O)-、-C(S)-、-C(R)-、-CH(R)-、-C(F)-、-N(R)-、-S-、-S(O)-または-(C)=CH-で必要に応じて置き換えられており;
mは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、または16であり;そして
、R10、R11、R15、W、W、およびXは、WO 2019/099868で定義されるとおりであり、その各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
Figure 2023545730000122
の結合点が環E、環F、または環G上に図示されている場合、
Figure 2023545730000123
の結合点は、環E、環F、または環G上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Eまたは環Gが環Fに縮合している環を含む)上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
-(Rの結合点が環E、環F、または環G上に図示されている場合、-(Rの結合点は、環E、環F、または環G上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子(環Eまたは環Gが環Fに縮合している炭素原子を含む)にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
Figure 2023545730000124
の結合点が環E、環F、または環G上に図示されている場合、
Figure 2023545730000125
の結合点は、環E、環F、または環G(環Eまたは環Gが環Fに縮合している炭素原子を含む)上の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子上にあり得ることが意図され、そしてそのことを当業者は理解する。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、式I-o-4:
Figure 2023545730000126
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、ここでLおよびSTATは、上で定義され、本明細書中に記載されるとおりであり、そして:
環Nは、
Figure 2023545730000127
Figure 2023545730000128
から選択され;
、X、およびXは独立して、共有結合、-CH-、-CHCF-、-SO-、-S(O)-、-P(O)R-、-P(O)OR-、-P(O)NR-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000129
から選択される二価部分であり;
およびXは独立して、共有結合、-CR-、-NR-、-O-、-S-、または-SiR-から選択される二価部分であり;
は、
Figure 2023545730000130
から選択される三価部分であり;
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の、飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成し;
各R3aは独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-SiR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-C(R)N(R)C(O)R、-C(R)N(R)C(O)N(R)、-OC(O)R、-OC(O)N(R)、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR-、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(O)R、-NP(O)R、-N(R)P(O)(OR)、-N(R)P(O)(OR)NR、-N(R)P(O)(NR、または-N(R)S(O)Rであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、必要に応じて置換された基であり;
各R7aは独立して、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、-P(O)(OR)、-P(O)(NR)OR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)R、-SiR、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であるか;あるいは
7aと、XまたはXとは、これらの間にある原子と一緒になって、5員~7員の、飽和、部分不飽和の、炭素環式環、またはホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する複素環式環を形成し;
同じ炭素上の2個のR7a基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、3員~6員のスピロ縮合環、またはホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の複素環式環を形成し;
隣接する炭素原子上の2個のR7a基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、3員~7員の、飽和、部分不飽和の、炭素環式環、またはホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する複素環式環、またはホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する7員~13員の飽和、部分不飽和の、有橋複素環式環、もしくはスピロ複素環式環を形成し;
環Dは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員~10員のアリールまたはヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリル、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択され;
は、共有結合、またはC1~3の二価の直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和の炭化水素鎖であり、ここでこの鎖の1個~2個のメチレン単位は独立して、-O-、-C(O)-、-C(S)-、-C(R)-、-CH(R)-、-C(F)-、-N(R)-、-S-、-S(O)-または-(C)=CH-で必要に応じて置き換えられており;
qは、0、1、2、3、または4であり;そして
nは、0、1、2、3、または4である。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、X、X、およびXは独立して、共有結合、-CH-、-C(R)-、-C(O)-、-C(S)-、-CH(R)-、-CH(CF)-、-P(O)(OR)-、-P(O)(R)-、-P(O)(NR)-、-S(O)-、-S(O)-、または
Figure 2023545730000131
から選択される二価部分である。
いくつかの実施形態において、X、X、およびXのうちの1つまたはそれより多くは、共有結合である。いくつかの実施形態において、X、X、およびXのうちの1つまたはそれより多くは、-CH-である。いくつかの実施形態において、X、X、およびXのうちの1つまたはそれより多くは、-CR-である。いくつかの実施形態において、X、X、およびXのうちの1つまたはそれより多くは、-C(O)-である。いくつかの実施形態において、X、X、およびXのうちの1つまたはそれより多くは、-C(S)-である。いくつかの実施形態において、X、X、およびXのうちの1つまたはそれより多くは、-CH(R)-である。いくつかの実施形態において、X、X、およびXのうちの1つまたはそれより多くは、-CH(CF)-である。いくつかの実施形態において、X、X、およびXのうちの1つまたはそれより多くは、-P(O)(OR)-である。いくつかの実施形態において、X、X、およびXのうちの1つまたはそれより多くは、-P(O)(R)-である。いくつかの実施形態において、X、X、およびXのうちの1つまたはそれより多くは、-P(O)NR-である。いくつかの実施形態において、X、X、およびXのうちの1つまたはそれより多くは、-S(O)-である。いくつかの実施形態において、X、X、およびXのうちの1つまたはそれより多くは、-S(O)-である。いくつかの実施形態において、X、X、およびXのうちの1つまたはそれより多くは、
Figure 2023545730000132
である。
いくつかの実施形態において、X、X、およびXは独立して、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Xは、炭素原子、窒素原子、またはケイ素原子である。
いくつかの実施形態において、Xは炭素原子である。いくつかの実施形態において、Xは窒素原子である。いくつかの実施形態において、Xはケイ素原子である。
いくつかの実施形態において、Xは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、XおよびXは独立して、-CH-、-CR-、-NR-、-CF-、-CHF-、-S-、-CH(R)-、-SiR-、または-O-から選択される二価部分である。
いくつかの実施形態において、XおよびXのうちの1つまたはそれより多くは、-CH-である。いくつかの実施形態において、XおよびXのうちの1つまたはそれより多くは、-CR-である。いくつかの実施形態において、XおよびXのうちの1つまたはそれより多くは、-NR-である。いくつかの実施形態において、XおよびXのうちの1つまたはそれより多くは、-CF-である。いくつかの実施形態において、XおよびXのうちの1つまたはそれより多くは、-CHF-である。いくつかの実施形態において、XおよびXのうちの1つまたはそれより多くは、-S-である。いくつかの実施形態において、XおよびXのうちの1つまたはそれより多くは、-CH(R)-である。いくつかの実施形態において、XおよびXのうちの1つまたはそれより多くは、-SiR-である。いくつかの実施形態において、XおよびXのうちの1つまたはそれより多くは、-O-である。
いくつかの実施形態において、XおよびXは独立して、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Xは、
Figure 2023545730000133
から選択される三価部分である。
いくつかの実施形態において、Xは、
Figure 2023545730000134
である。いくつかの実施形態において、Xは、
Figure 2023545730000135
である。いくつかの実施形態において、Xは、
Figure 2023545730000136
である。いくつかの実施形態において、Xは、
Figure 2023545730000137
である。いくつかの実施形態において、Xは、
Figure 2023545730000138
である。いくつかの実施形態において、Xは、
Figure 2023545730000139
である。いくつかの実施形態において、Xは、
Figure 2023545730000140
である。
いくつかの実施形態において、Xは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Rは、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、-P(O)(OR)、-P(O)(NR)OR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)(R)、-Si(R)、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であるか、あるいはRと、XまたはXとは、これらの間にある原子と一緒になって、5員~7員の、飽和、部分不飽和の、炭素環式環、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する複素環式環を形成する。
いくつかの実施形態において、Rは水素である。いくつかの実施形態において、Rはジュウテリウムである。いくつかの実施形態において、Rはハロゲンである。いくつかの実施形態において、Rは-CNである。いくつかの実施形態において、Rは-ORである。いくつかの実施形態において、Rは-SRである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-NRである。いくつかの実施形態において、Rは-P(O)(OR)である。いくつかの実施形態において、Rは-P(O)(NR)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-P(O)(NRである。いくつかの実施形態において、Rは-Si(OH)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-Si(OH)(R)である。いくつかの実施形態において、Rは-Si(R)である。いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたC1~4脂肪族である。いくつかの実施形態において、RとXまたはXとは、これらの間にある原子と一緒になって、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和、部分不飽和の炭素環式環または複素環式環を形成する。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式、ならびにホウ素、窒素、酸素、ケイ素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは同じ窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と一緒になって、この窒素に加えて、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の、飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成する。
いくつかの実施形態において、Rは水素である。いくつかの実施形態において、Rはジュウテリウムである。いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたC1~6脂肪族である。いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、Rは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式である。いくつかの実施形態において、Rは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された5員~6員のヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、同じ窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と一緒になって、4員~7員の、飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの、この窒素に加えて、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する環を形成する。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、RおよびR3aの各々は独立して、水素、ジュウテリウム、-R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-Si(OH)R、-Si(OH)R、-SR、-NR、-SiR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-C(R)N(R)C(O)R、-C(R)N(R)C(O)NR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR-、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(O)R、-NP(O)R、-N(R)P(O)(OR)、-N(R)P(O)(OR)NR、-N(R)P(O)(NR、または-N(R)S(O)Rである。
いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、水素である。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、ジュウテリウムである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-Rである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、ハロゲンである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-CNである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-NOである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-ORである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-Si(OH)Rである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-Si(OH)Rである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-SRである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-NRである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-SiRである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-S(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-C(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-C(O)ORである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-C(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-C(O)N(R)ORである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-C(R)N(R)C(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-C(R)N(R)C(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-OC(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-OC(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-OP(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-OP(O)(OR)である。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-OP(O)(OR)NRである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-OP(O)(NR-である。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-N(R)C(O)ORである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-N(R)C(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-N(R)C(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-NP(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-N(R)P(O)(OR)である。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-N(R)P(O)(OR)NRである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-N(R)P(O)(NRである。いくつかの実施形態において、RおよびR3aは独立して、-N(R)S(O)Rである。
いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-OHである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-NHである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-CHNHである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-CHNHCOMeである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-CHNHCONHMeである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-NHCOMeである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-NHCONHEtである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-SiMeである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-SiMeOHである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-SiMe(OH)である。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、
Figure 2023545730000141
である。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、Brである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、Clである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、Fである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、Meである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-NHMeである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-NMeである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-NHCOEtである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-CNである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-CHPhである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-NHCOtBuである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-COtBuである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-OMeである。いくつかの実施形態において、Rおよび/またはR3aは、-CFである。
いくつかの実施形態において、RおよびR3aは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Rは、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-NR、-SR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NR(OR)、-OC(O)R、-OC(O)NR、-OP(O)(OR)、-OP(O)(NR、-OP(O)(OR)NR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(O)R、-N(R)S(O)NR、-N(R)P(O)(OR)、-N(R)P(O)(OR)NR、-P(O)(OR)、-P(O)(NR)OR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)(R)、または-Si(R)である。
いくつかの実施形態において、Rは水素である。いくつかの実施形態において、Rはジュウテリウムである。いくつかの実施形態において、Rはハロゲンである。いくつかの実施形態において、Rは-CNである。いくつかの実施形態において、Rは-NOである。いくつかの実施形態において、Rは-ORである。いくつかの実施形態において、Rは-NRである。いくつかの実施形態において、Rは-SRである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)NR(OR)である。いくつかの実施形態において、Rは-OC(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-OC(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)(OR)である。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)(NRである。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)(OR)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)C(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)C(O)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)C(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)S(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)P(O)(OR)である。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)P(O)(OR)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-P(O)(OR)である。いくつかの実施形態において、Rは-P(O)(NR)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-P(O)(NRである。いくつかの実施形態において、Rは-Si(OH)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-Si(OH)(R)である。いくつかの実施形態において、Rは-Si(R)である。
いくつかの実施形態において、Rはメチルである。いくつかの実施形態において、Rは-OCHである。いくつかの実施形態において、Rはクロロである。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、-R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(O)R、-P(O)(OR)、-P(O)(NR)OR、または-P(O)(NRである。
いくつかの実施形態において、Rは水素である。いくつかの実施形態において、Rは-Rである。いくつかの実施形態において、Rはハロゲンである。いくつかの実施形態において、Rは-CNである。いくつかの実施形態において、Rは-NOである。いくつかの実施形態において、Rは-ORである。いくつかの実施形態において、Rは-SRである。いくつかの実施形態において、Rは-NRである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)N(R)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-OC(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-OC(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)C(O)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)C(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)C(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-P(O)(OR)である。いくつかの実施形態において、Rは-P(O)(NR)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-P(O)(NRである。
いくつかの実施形態において、Rはメチルである。いくつかの実施形態において、Rはエチルである。いくつかの実施形態において、Rはシクロプロピルである。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Rは、水素、ジュウテリウム、必要に応じて置換されたC1~4脂肪族、または-CNである。
いくつかの実施形態において、Rは水素である。いくつかの実施形態において、Rはジュウテリウムである。いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたC1~4脂肪族である。いくつかの実施形態において、Rは-CNである。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式環、ならびにホウ素、窒素、酸素、ケイ素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される、必要に応じて置換された基である。
いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたC1~6脂肪族である。いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、Rは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換された4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換された5員~6員のヘテロアリール環である。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で一般的に定義されたとおり、各R7aは独立して、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-N(R)、-P(O)(R)、-P(O)(OR)、-P(O)(NR)OR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)R、-SiR、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であるか、あるいはR7aと、XまたはXとは、これらの間にある原子と一緒になって、5員~7員の、飽和、部分不飽和の、炭素環式環、またはホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する複素環式環を形成するか、あるいは同じ炭素上の2個のR7a基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、3員~6員のスピロ縮合環、またはホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の複素環式環を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2個のR7a基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、3員~7員の、飽和、部分不飽和の、炭素環式環、またはホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する複素環式環、またはホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する7員~13員の飽和、部分不飽和の、有橋複素環式環、もしくはスピロ複素環式環を形成する。
いくつかの実施形態において、R7aは水素である。いくつかの実施形態において、R7aはジュウテリウムである。いくつかの実施形態において、R7aはハロゲンである。いくつかの実施形態において、R7aは-CNである。いくつかの実施形態において、R7aは-ORである。いくつかの実施形態において、R7aは-SRである。いくつかの実施形態において、R7aは-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、R7aは-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、R7aは-NRである。いくつかの実施形態において、R7aは-Si(R)である。いくつかの実施形態において、R7aは-P(O)(R)である。いくつかの実施形態において、R7aは-P(O)(OR)である。いくつかの実施形態において、R7aは-P(O)(NR)ORである。いくつかの実施形態において、R7aは-P(O)(NRである。いくつかの実施形態において、R7aは-Si(OH)Rである。いくつかの実施形態において、R7aは-Si(OH)Rである。いくつかの実施形態において、R7aは、必要に応じて置換されたC1~4脂肪族である。いくつかの実施形態において、R7aと、XまたはXとは、これらの間にある原子と一緒になって、5員~7員の、飽和、部分不飽和の、炭素環式環、またはホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する複素環式環を形成する。いくつかの実施形態において、同じ炭素上の2個のR7a基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、3員~6員のスピロ縮合環、またはホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の複素環式環を形成する。いくつかの実施形態において、隣接する炭素原子上の2個のR7a基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、3員~7員の、飽和、部分不飽和の、炭素環式環、またはホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する複素環式環を形成する。いくつかの実施形態において、隣接する炭素原子上の2個のR7a基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、または硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する、7員~13員の飽和、部分不飽和の、有橋複素環式環またはスピロ複素環式環を形成する。
いくつかの実施形態において、R7aは、水素、ハロゲン、-CN、-OR、-NR、またはC1~4アルキルから選択される。いくつかの実施形態において、R7aは、水素、ハロゲン、-CN、またはC1~4アルキルから選択される。いくつかの実施形態において、R7aはフルオロである。いくつかの実施形態において、同じ炭素上の2個のR7a基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、3員または4員のスピロ縮合環を形成する。
いくつかの実施形態において、R7aは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環Aは、
Figure 2023545730000142
Figure 2023545730000143
から選択される二環式または三環式の環である。
いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000144
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000145
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000146
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000147
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000148
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000149
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000150
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000151
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000152
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000153
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000154
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000155
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000156
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000157
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000158
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000159
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000160
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000161
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000162
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000163
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000164
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000165
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000166
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000167
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000168
である。
いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000169
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000170
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000171
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000172
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000173
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000174
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000175
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000176
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000177
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000178
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000179
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000180
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000181
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000182
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000183
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000184
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000185
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000186
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000187
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000188
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000189
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000190
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000191
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000192
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000193
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000194
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000195
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000196
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000197
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000198
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000199
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000200
である。
いくつかの実施形態において、環Aは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環Bは、6員アリール、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される縮合環であり;
いくつかの実施形態において、環Bは、縮合6員アリールである。いくつかの実施形態において、環Bは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む、縮合6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、環Bは、縮合した5員~7員の飽和または部分不飽和のカルボシクリルである。いくつかの実施形態において、環Bは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、または硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する、縮合した5員~7員の飽和または部分飽和のヘテロシクリルである。いくつかの実施形態において、環Bは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する、縮合した5員ヘテロアリールである。
いくつかの実施形態において、環Bは、
Figure 2023545730000201
である。いくつかの実施形態において、環Bは、
Figure 2023545730000202
である。いくつかの実施形態において、環Bは、
Figure 2023545730000203
である。
いくつかの実施形態において、環Bは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環Cは、
Figure 2023545730000204
Figure 2023545730000205
から選択される、単環式環または二環式環である。
いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000206
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000207
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000208
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000209
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000210
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000211
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000212
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000213
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000214
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000215
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000216
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000217
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000218
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000219
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000220
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000221
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000222
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000223
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000224
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000225
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000226
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000227
である。
いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000228
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000229
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000230
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000231
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000232
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000233
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000234
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000235
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000236
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000237
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000238
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000239
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000240
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000241
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000242
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000243
である。いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000244
である。
いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000245
Figure 2023545730000246
Figure 2023545730000247
Figure 2023545730000248
から選択される、単環式環または二環式環である。
いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000249
から選択される。
いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000250
から選択される。
いくつかの実施形態において、環Cは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環Dは、6員~10員のアリール、または窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含むヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される環であり;
いくつかの実施形態において、環Dは、6員~10員のアリールである。いくつかの実施形態において、環Dは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員~10員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、環Dは、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリルである。いくつかの実施形態において、環Dは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、または硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する、5員~7員の飽和または部分飽和のヘテロシクリルである。いくつかの実施形態において、環Dは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールである。
いくつかの実施形態において、環Dはイソキノリンである。いくつかの実施形態において、環Dはイミダゾ[1,2-a]ピリジンである。
いくつかの実施形態において、環Dは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環E、環F、および環Gの各々は独立して、6員アリール、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される縮合環であり、ここで環E、環F、および環Gの各々は独立して、1個~2個のオキソ基で必要に応じてさらに置換されている。
いくつかの実施形態において、環E、環F、および環Gの各々は独立して、6員アリールである。いくつかの実施形態において、環E、環F、および環Gの各々は独立して、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、環E、環F、および環Gの各々は独立して、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリルである。いくつかの実施形態において、環E、環F、および環Gの各々は独立して、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和ヘテロシクリルである。いくつかの実施形態において、環E、環F、および環Gの各々は独立して、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、環E、環F、および環Gの各々は独立して、1個~2個のオキソ基で必要に応じてさらに置換されている。
いくつかの実施形態において、環E、環F、および環Gは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環Hは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する7員~9員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリルもしくはヘテロシクリル環から選択される環であり、ここで環Eは、1個~2個のオキソ基で必要に応じてさらに置換されている。
いくつかの実施形態において、環Hは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する7員~9員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリルもしくはヘテロシクリル環から選択される環であり、ここで環Hは、1個~2個のオキソ基で必要に応じてさらに置換されている。
いくつかの実施形態において、環Eおよび環Hは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環Iおよび環Jの各々は独立して、6員アリール、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリル、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリル環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される、縮合環である。
いくつかの実施形態において、環Iおよび環Jの各々は独立して、6員アリールである。いくつかの実施形態において、環Iおよび環Jの各々は独立して、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、環Iおよび環Jの各々は独立して、5員~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリルである。いくつかの実施形態において、環Iおよび環Jの各々は独立して、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、または硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和または部分不飽和のヘテロシクリル環である。いくつかの実施形態において、環Iおよび環Jの各々は独立して、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールである。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環Kは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する6員~12員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリルもしくはヘテロシクリル環から選択される縮合環であり、ここで環Hは、1個~2個のオキソ基で必要に応じてさらに置換されている。
いくつかの実施形態において、環Kは、6員~12員の飽和または部分不飽和のカルボシクリルから選択される縮合環である。いくつかの実施形態において、環Kは、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する6員~12員の飽和または部分不飽和のヘテロシクリル環である。いくつかの実施形態において、環Kは、1個~2個のオキソ基で必要に応じてさらに置換されている。
いくつかの実施形態において、環I、環J、および環Kは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環Nは、
Figure 2023545730000251
Figure 2023545730000252
から選択される。
いくつかの実施形態において、環Nは、
Figure 2023545730000253
である。いくつかの実施形態において、環Nは、
Figure 2023545730000254
である。いくつかの実施形態において、環Nは、
Figure 2023545730000255
である。いくつかの実施形態において、環Nは、
Figure 2023545730000256
である。いくつかの実施形態において、環Nは、
Figure 2023545730000257
である。いくつかの実施形態において、環Nは、
Figure 2023545730000258
である。いくつかの実施形態において、環Nは、
Figure 2023545730000259
である。いくつかの実施形態において、環Nは、
Figure 2023545730000260
である。いくつかの実施形態において、環Nは、
Figure 2023545730000261
である。いくつかの実施形態において、環Nは、
Figure 2023545730000262
である。いくつかの実施形態において、環Nは、
Figure 2023545730000263
である。
いくつかの実施形態において、環Nは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そしてここに記載されるとおり、Lは、共有結合、またはC1~3の二価の直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和の炭化水素鎖であり、ここでこの鎖の1個~2個のメチレン単位は独立して、-O-、-C(O)-、-C(S)-、-C(R)-、-CH(R)-、-C(F)-、-N(R)-、-S(O)-または-(C)=CH-で必要に応じて置き換えられており;
いくつかの実施形態において、Lは共有結合である。いくつかの実施形態において、LはC1~3脂肪族である。いくつかの実施形態において、Lは-CH-である。いくつかの実施形態において、Lは-C(D)(H)-である。いくつかの実施形態において、Lは-C(D)-である。いくつかの実施形態において、Lは-CHCH-である。いくつかの実施形態において、Lは-NR-である。いくつかの実施形態において、Lは-CHNR-である。いくつかの実施形態において、Lはまたは-O-である。いくつかの実施形態において、Lは-CHO-である。いくつかの実施形態において、Lは-S-である。いくつかの実施形態において、Lは-OC(O)-である。いくつかの実施形態において、Lは-C(O)O-である。いくつかの実施形態において、Lは-C(O)-である。いくつかの実施形態において、Lは-S(O)-である。いくつかの実施形態において、Lは-S(O)-である。いくつかの実施形態において、Lは-NRS(O)-である。いくつかの実施形態において、Lは-S(O)NR-である。いくつかの実施形態において、Lは-NRC(O)-である。いくつかの実施形態において、Lは-C(O)NR-である。
いくつかの実施形態において、環Lは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、
Figure 2023545730000264
は、単結合または二重結合である。
いくつかの実施形態において、
Figure 2023545730000265
は単結合である。いくつかの実施形態において、
Figure 2023545730000266
は二重結合である。
いくつかの実施形態において、
Figure 2023545730000267
は、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、mは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、または16である。
いくつかの実施形態において、mは0である。いくつかの実施形態において、mは1である。いくつかの実施形態において、mは2である。いくつかの実施形態において、mは3である。いくつかの実施形態において、mは4である。いくつかの実施形態において、mは5である。いくつかの実施形態において、mは6である。いくつかの実施形態において、mは7である。いくつかの実施形態において、mは8である。いくつかの実施形態において、mは9である。いくつかの実施形態において、mは10である。いくつかの実施形態において、mは11である。いくつかの実施形態において、mは12である。いくつかの実施形態において、mは13である。いくつかの実施形態において、mは14である。いくつかの実施形態において、mは15である。いくつかの実施形態において、mは16である。
いくつかの実施形態において、mは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、nは、0、1、2、3または4である。
いくつかの実施形態において、nは0である。いくつかの実施形態において、nは1である。いくつかの実施形態において、nは2である。いくつかの実施形態において、nは3である。いくつかの実施形態において、nは4である。
いくつかの実施形態において、nは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、pは、0または1である。
いくつかの実施形態において、pは0である。いくつかの実施形態において、pは1である。
いくつかの実施形態において、pは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、qは、0、1、2、3または4である。
いくつかの実施形態において、qは0である。いくつかの実施形態において、qは1である。いくつかの実施形態において、qは2である。いくつかの実施形態において、qは3である。いくつかの実施形態において、qは4である。
いくつかの実施形態において、qは、下記の表1に図示されるものから選択される。
いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000268
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000269
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000270
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000271
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000272
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000273
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000274
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000275
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000276
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000277
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000278
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000279
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000280
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000281
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000282
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000283
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000284
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000285
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000286
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000287
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000288
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000289
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000290
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000291
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000292
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000293
である。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、E3ユビキチンリガーゼ(セレブロン)結合部分であり、これによって、それぞれ式I-p-1、I-p-2、もしくはI-p-3:
Figure 2023545730000294
Figure 2023545730000295
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-p-1、I-p-2、およびI-p-3において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおりであり、そして可変物R、R、R、R、R10、R11、R14、R17、W、W、X、
Figure 2023545730000296
、およびnの各々は、WO 2017/197051で定義されるとおりであり、これはその全体が本明細書中に参考として援用され、そして
Figure 2023545730000297
は、WO 2017/197051で定義されるとおり、R、RとRとを合わせることにより形成される環、またはR17に、R12の結合の部位で結合しており、その結果、
Figure 2023545730000298
が、R12置換基の位置を占める。
いくつかの実施形態において、本発明は、LBMが、E3ユビキチンリガーゼ(セレブロン)結合部分であり、これによって、それぞれ式I-q-1、I-q-2、I-q-3、もしくはI-q-4:
Figure 2023545730000299
Figure 2023545730000300
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-q-1、I-q-2、I-q-3、およびI-q-4において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおりであり、そして可変物R、R、R10、R11、R14、R16、W、W、X、
Figure 2023545730000301
、およびnの各々は、WO 2018/237026で定義されるとおりであり、その各々の全体は、本明細書中に参考として援用され、そして
Figure 2023545730000302
は、WO 2018/237026で定義されるとおり、RまたはR16に、R12の結合部位で結合しており、その結果、
Figure 2023545730000303
が、R12置換基の位置を占める。
いくつかの実施形態において、本発明は、LBMが、E3ユビキチンリガーゼ(セレブロン)結合部分であり、これによって、それぞれ式I-r-1もしくはI-r-3:
Figure 2023545730000304
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-r-1およびI-r-3において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおりであり、そして可変物R、R14、およびR16の各々は、WO 2018/237026で定義されるとおりであり、その各々の全体は、本明細書中に参考として援用され、そして
Figure 2023545730000305
は、WO 2018/237026で定義されるとおり、RまたはR16に、R12の結合部位で結合しており、その結果、
Figure 2023545730000306
が、R12置換基の位置を占める。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、E3ユビキチンリガーゼ(セレブロン)結合部分であり、これによって、式I-s-1、I-s-2、I-s-3、I-s-4、I-s-5、I-s-6、I-s-7、もしくはI-s-8:
Figure 2023545730000307
Figure 2023545730000308
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-s-1、I-s-2、I-s-3、I-s-4、I-s-5、I-s-6、I-s-7、およびI-s-8において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物Ar、R、R、R、R、R、R、R、R、A、L、x、y、および
Figure 2023545730000309
の各々は、WO 2017/161119に記載および定義されるとおりであり、その各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、E3ユビキチンリガーゼ(セレブロン)結合部分であり、これによって、式I-t:
Figure 2023545730000310
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-tにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物A、B、C、W、X、Y、およびZの各々は、US 5,721,246に記載および定義されるとおりであり、その各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、E3ユビキチンリガーゼ(セレブロン)結合部分であり、これによって、式I-t-1:
Figure 2023545730000311
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-t-1において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物R、R、およびnの各々は、WO 2019/043214に記載および定義されるとおりであり、その各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
いくつかの実施形態において、LBMは、Varfolomeev,E.et al.,IAP Antagonists Induce Autoubiquitination of c-IAPs,NF-κB activation,and TNFα-Dependent Apoptosis,Cell,2007,131(4): 669-81に記載されるIAP E3ユビキチンリガーゼ結合部分、例えば、
Figure 2023545730000312
などであり、ここで
Figure 2023545730000313
は、修飾可能な炭素原子、酸素原子、窒素原子または硫黄原子に結合している。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがVHL E3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、それぞれ式I-u-1、I-u-2、I-u-3、I-u-4、もしくはI-u-5:
Figure 2023545730000314
Figure 2023545730000315
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-u-1、I-u-2、I-u-3、I-u-4、およびI-u-5において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物R1’、R2’、R3’、X、およびX’の各々は、WO 2013/106643およびUS 2014/0356322で定義および記載されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがVHL E3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、それぞれ式I-v-1、I-v-2、I-v-3、I-v-4、I-v-5もしくはI-v-6:
Figure 2023545730000316
Figure 2023545730000317
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-v-1、I-v-2、I-v-3、I-v-4、I-v-5およびI-v-6において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物R1’、R2’、R3’、R、R、R、R、R10、R11、R14、R15、R16、R17、R23、R25、E、G、M、X、X’、Y、Z、Z、Z、Z、およびoの各々は、WO 2016/149668およびUS 2016/0272639で定義および記載されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
本明細書中で使用される場合、任意のLBMの周囲の角括弧の図示
Figure 2023545730000318
は、
Figure 2023545730000319
部分が、このLBMに、任意の利用可能な修飾可能な炭素原子、窒素原子、酸素原子、または硫黄原子で共有結合していることを意味する。明瞭にするために、例として、以下のLBM化合物の構造におけるこのような利用可能な修飾可能な炭素原子、窒素原子、酸素原子、または硫黄原子が下に図示されており、ここで各波線の結合は、この
Figure 2023545730000320
への結合点を示す:
Figure 2023545730000321
特定の実施形態において、本発明は、LBMがVHL E3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、それぞれ式I-w-1、I-w-2、もしくはI-w-3:
Figure 2023545730000322
Figure 2023545730000323
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-w-1、I-w-2、およびI-w-3において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物R、R、R10、R11、R14a、R14b、R15、R16、W、W、W、X、X、およびoの各々は、WO 2016/118666およびUS 2016/0214972で定義および記載されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがセレブロンまたはVHL E3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、それぞれ式I-x-1、I-x-2、I-x-3、I-x-4、I-x-5、I-x-6、もしくはI-x-7:
Figure 2023545730000324
Figure 2023545730000325
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-x-1、I-x-2、I-x-3、I-x-4、I-x-5、I-x-6、およびI-x-7において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物A、A、A、R、GおよびZの各々は、WO 2017/176958で定義および記載されるとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがセレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、それぞれ式I-x’-1、I-x’’-1、I-x’-2、I-x’’-2、I-x’-3、I-x’’-3、I-x’-4、I-x’’-4、I-x’-7もしくはI-x’’-7:
Figure 2023545730000326
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-x’-1、I-x’’-1、I-x’-2、I-x’’-2、I-x’-3、I-x’’-3、I-x’-4、I-x’’-4、I-x’-7およびI-x’’-7において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物A、A、A、R、GおよびZの各々は、WO 2017/176958で定義および記載されるとおりであり、その全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがMDM2(すなわち、ヒト二重微小2またはHDM2)E3リガーゼ結合部分であり、これによって、それぞれ式I-y-1、I-y-2、I-y-3、I-y-4、I-y-5、I-y-6、I-y-7、I-y-8、I-y-9、I-y-10、I-y-11、I-y-12、I-y-13、I-y-14、I-y-15、I-y-16、I-y-17、もしくはI-y-18:
Figure 2023545730000327
Figure 2023545730000328
Figure 2023545730000329
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-y-1、I-y-2、I-y-3、I-y-4、I-y-5、I-y-6、I-y-7、I-y-8、I-y-9、I-y-10、I-y-11、I-y-12、I-y-13、I-y-14、I-y-15、I-y-16、I-y-17、およびI-y-18において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R1’、R2’、R3’、R4’、R5’、R6’、R7’、R8’、R9’、R10’、R11’、R12’、R1’’、A、A’、A’’、X、Y、およびZの各々は、WO 2017/011371およびUS 2017/0008904で定義および記載されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがIAP E3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、それぞれ式I-z-1、I-z-2、I-z-3、もしくはI-z-4:
Figure 2023545730000330
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-z-1、I-z-2、I-z-3、およびI-z-4において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物R、R、R、R、R、R、およびRの各々は、WO 2017/011590およびUS 2017/0037004で定義および記載されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがIAP結合部分であり、これによって、式I-aa:
Figure 2023545730000331
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-aaにおいて、LおよびSTATは、上記で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物W、Y、Z、R、R、R、R、およびRの各々は、WO 2014/044622、US 2015/0225449、WO 2015/071393、およびUS 2016/0272596に記載および定義されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがMDM2結合部分であり、これによって、式I-bb:
Figure 2023545730000332
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、Hines,J.et al.,Cancer Res.(DOI: 10.1158/0008-5472.CAN-18-2918)に記載および定義されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがDCAF16結合部分であり、これによって、式I-cc:
Figure 2023545730000333
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、Zhang,X.et al.,bioRxiv (doi: https://doi.org/10.1101/443804)に記載および定義されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがRNF114結合部分であり、これによって、式I-dd:
Figure 2023545730000334
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、Spradin,J.N.et al.,bioRxiv (doi: https://doi.org/10.1101/436998)に記載および定義されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがRNF4結合部分であり、これによって、式I-ee:
Figure 2023545730000335
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、Ward,C.C.,et al.,bioRxiv (doi: https://doi.org/10.1101/439125)に記載および定義されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがVHL結合部分であり、これによって、式I-ff-1もしくはI-ff-2:
Figure 2023545730000336
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-ff-1およびI-ff-2において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物R、R、R、X、およびYの各々は、WO 2019/084026で定義および記載されるとおりであり、その各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがVHL結合部分であり、これによって、式I-gg-1もしくはI-gg-2:
Figure 2023545730000337
Figure 2023545730000338
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-gg-1およびI-gg-2において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物R、R、およびYの各々は、WO 2019/084030で定義および記載されるとおりであり、その各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがE3ユビキチンリガーゼ(セレブロン)結合部分であり、これによって、式I-hh-1、I-hh-2、I-hh-3、もしくはI-hh-4:
Figure 2023545730000339
Figure 2023545730000340
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-hh-1、I-hh-2、I-hh-3、およびI-hh-4において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおりであり、そして可変物R、R10、R11、R15、R16、R17、W、W、およびXの各々は、WO 2019/099868で定義されるとおりであり、これはその全体が本明細書中に参考として援用され、そして
Figure 2023545730000341
は、WO 2018/237026に定義されるように、R17またはR16に、R12の結合部位で結合しており、その結果、
Figure 2023545730000342
が、このR12置換基の位置を占める。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分、DCAF15 E3ユビキチンリガーゼ結合部分またはVHL E3ユビキチンリガーゼ結合部分であり;これによって、式I-ii-1、I-ii-2、もしくはI-ii-3:
Figure 2023545730000343
Figure 2023545730000344
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-ii-1、I-ii-2、およびI-ii-3において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして
、X2a、およびX3aの各々は独立して、共有結合、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000345
から選択される二価部分であり;
およびXの各々は独立して、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、および
Figure 2023545730000346
から選択される二価部分であり;
は、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
、R3b、およびR4aの各々は独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、または-N(R)S(O)Rであり;
5aは、水素またはC1~6脂肪族であり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、必要に応じて置換された基であり;
環Aは、0個~2個の窒素原子を含む6員アリール、5員~7員の部分飽和カルボシクリル、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する5員~7員の部分飽和ヘテロシクリル、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される縮合環であり;
環Bは、0個~2個の窒素原子を含む6員アリール、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~5個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式ヘテロアリールから選択され;
環Cは、0個~2個の窒素原子を含む6員アリール、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択され;
mは、0、1、2、3または4であり;
oは、0、1、2、3または4であり;
qは、0、1、2、3または4であり;そして
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、この窒素に加えて窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する、4員~7員の、飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成する。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがE3ユビキチンリガーゼ(セレブロン)結合部分であり、これによって、式I-ii’-1もしくはI-ii’’-1:
Figure 2023545730000347
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式I-iiの化合物を提供し、式I-ii’-1およびI-ii’’-1において、STAT、L、環A、X、X2a、X3a、R、Rおよびmは、上に記載されたとおりである。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、X、X2a、およびX3aの各々は独立して、共有結合、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000348
から選択される二価部分である。
いくつかの実施形態において、Xは、共有結合、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000349
である。
いくつかの実施形態において、Xは、下記の表1に図示されるものから選択される。
いくつかの実施形態において、X2aは、共有結合、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000350
である。
いくつかの実施形態において、X2aは、下記の表1に図示されるものから選択される。
いくつかの実施形態において、X3aは、共有結合、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000351
である。
いくつかの実施形態において、X3aは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、XおよびXの各々は独立して、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000352
から選択される二価部分である。
いくつかの実施形態において、X4aは、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000353
である。
いくつかの実施形態において、X4aは、下記の表1に図示されるものから選択される。
いくつかの実施形態において、X5aは、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000354
である。
いくつかの実施形態において、X5aは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Rは、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族である。
いくつかの実施形態において、Rは、水素、ジュウテリウム、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族である。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、R、R3b、およびR4aの各々は独立して、水素、-R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、または-N(R)S(O)Rである。
いくつかの実施形態において、Rは、水素、-R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、または-N(R)S(O)Rである。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
いくつかの実施形態において、R3bは、水素、-R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、または-N(R)S(O)Rである。
いくつかの実施形態において、R3bはメチルである。
いくつかの実施形態において、R3bは、下記の表1に図示されるものから選択される。
いくつかの実施形態において、R4aは、水素、-R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、または-N(R)S(O)Rである。
いくつかの実施形態において、R4aはメチルである。
いくつかの実施形態において、R4aは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、R5aは、水素またはC1~6脂肪族である。
いくつかの実施形態において、R5aはt-ブチルである。
いくつかの実施形態において、R5aは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、必要に応じて置換された基である。
いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたC1~6脂肪族基である。いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された5員~6員のヘテロアリール環である。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環Aは、0個~2個の窒素原子を含む6員アリール、5員~7員の部分飽和カルボシクリル、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する5員~7員の部分飽和ヘテロシクリル、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される縮合環である。
いくつかの実施形態において、環Aは、0個~2個の窒素原子を含む、縮合した6員アリールである。いくつかの実施形態において、環Aは、縮合した5員~7員の部分飽和カルボシクリルである。いくつかの実施形態において、環Aは、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する、縮合した5員~7員の部分飽和ヘテロシクリルである。いくつかの実施形態において、環Aは、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する、縮合した5員ヘテロアリールである。
いくつかの実施形態において、環Aは、縮合したフェニルである。
いくつかの実施形態において、環Aは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環Bは、0個~2個の窒素原子を含む6員アリール、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~5個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式ヘテロアリールから選択される。
いくつかの実施形態において、環Bは、0個~2個の窒素原子を含む6員アリールである。いくつかの実施形態において、環Bは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~5個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式ヘテロアリールである。
いくつかの実施形態において、環Bは、
Figure 2023545730000355
である。
いくつかの実施形態において、環Bは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環Cは、0個~2個の窒素原子を含む6員アリール、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールから選択される。
いくつかの実施形態において、環Cは、0個~2個の窒素原子を含む6員アリールである。いくつかの実施形態において、環Cは、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリールである。
いくつかの実施形態において、環Cは、
Figure 2023545730000356
である。
いくつかの実施形態において、環Cは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、mは、0、1、2、3または4である。
いくつかの実施形態において、mは0である。いくつかの実施形態において、mは1である。いくつかの実施形態において、mは2である。いくつかの実施形態において、mは3である。いくつかの実施形態において、mは4である。
いくつかの実施形態において、mは、下記の表1に図示されるものから選択される。
いくつかの実施形態において、oは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、oは、0、1、2、3または4である。
いくつかの実施形態において、oは0である。いくつかの実施形態において、oは1である。いくつかの実施形態において、oは2である。いくつかの実施形態において、oは3である。いくつかの実施形態において、oは4である。
いくつかの実施形態において、oは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、qは、0、1、2、3または4である。
いくつかの実施形態において、qは0である。いくつかの実施形態において、qは1である。いくつかの実施形態において、qは2である。いくつかの実施形態において、qは3である。いくつかの実施形態において、qは4である。
いくつかの実施形態において、qは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:同じ窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、この窒素に加えて窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する、4員~7員の、飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成する。
いくつかの実施形態において、Rは水素である。いくつかの実施形態において、Rはフェニルである。いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式である。いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、同じ窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、この窒素に加えて窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する、4員~7員の、飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成する。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがVHL結合部分であり、これによって、式I-jj:
Figure 2023545730000357
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成する、式Iの化合物を提供し、式I-jjにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、本明細書中に記載されるとおりであり、そして可変物R、R10、R11、R14a、およびR15の各々は、WO 2017/030814、WO 2016/118666、およびUS 2017/0327469に記載および定義されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがVHL結合部分であり、これによって、式I-kk-1もしくはI-kk-2:
Figure 2023545730000358
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成する、式Iの化合物を提供し、式I-kk-1およびI-kk-2において、LおよびSTATは、上で定義され、本明細書中に記載されるとおりであり、そして可変物X、W、W、R、R10、R11、R14a、R14b、R15、R16、およびoの各々は、WO 2017/030814、WO 2016/118666、およびUS 2017/0327469に記載および定義されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000359
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000360
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000361
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000362
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000363
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000364
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000365
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000366
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000367
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000368
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000369
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000370
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000371
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000372
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000373
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000374
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000375
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000376
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000377
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000378
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000379
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000380
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000381
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000382
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000383
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000384
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000385
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000386
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000387
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000388
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000389
である。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがE3ユビキチンリガーゼ(セレブロン)結合部分であり、これによって、式I-ll:
Figure 2023545730000390
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成する、式Iの化合物を提供し、式I-llにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり:
各Xは独立して、-CH-、-O-、-NR-、-CF-、
Figure 2023545730000391
、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000392
であり;
およびXは独立して、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000393
であり;
およびZは独立して、炭素原子または窒素原子であり;
環Aは、ベンゾ、または窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される縮合環であり;
は、共有結合、またはC1~3の二価の直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和の炭化水素鎖であり、ここでこの鎖の1個~2個のメチレン単位は独立して、-O-、-S-、-C(O)-、-C(S)-、-CR-、-CRF-、-CF-、-NR-、または-S(O)-で必要に応じて置き換えられており;
各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-CFR、-CF、-CR(OR)、-CR(NR)、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-C(S)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(O)R、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、-Si(OR)R、および-SiRから選択されるか;あるいは
2個のR基は、必要に応じて一緒になって、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0個~2個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換された5員~8員の部分不飽和もしくはアリールの縮合環を形成し;
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和または部分不飽和の複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ炭素または窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、この炭素もしくは窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成し;
は、
Figure 2023545730000394
または水素から選択され;
環Bは、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~10員の飽和もしくは部分不飽和の、単環式もしくは二環式の炭素環式環もしくは複素環式環、または窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環であり、ここで環Bは、1個~2個のオキソ基で必要に応じてさらに置換されており;
各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-CFR、-CF、-CR(OR)、-CR(NR)、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(O)R、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、および-SiRから選択され;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、必要に応じて置換された基から選択され;
Figure 2023545730000395
は、単結合または二重結合であり;
xは、0、1、2、3または4であり;
yは、0、1または2であり;そして
wは、0、1、2、3または4である。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるように、各Xは独立して、-CH-、-O-、-NR-、-CF-、
Figure 2023545730000396
、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000397
である。
いくつかの実施形態において、Xは共有結合である。いくつかの実施形態において、Xは-CH-である。いくつかの実施形態において、Xは-O-である。いくつかの実施形態において、Xは-NR-である。いくつかの実施形態において、Xは-CF-である。いくつかの実施形態において、X
Figure 2023545730000398
である。いくつかの実施形態において、Xは-C(O)-である。いくつかの実施形態において、Xは-C(S)-である。いくつかの実施形態において、X
Figure 2023545730000399
である。
特定の実施形態において、Xは、表1の化合物に示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるように、XおよびXは独立して、-CH-、-C(O)-、-C(S)-、または
Figure 2023545730000400
である。
いくつかの実施形態において、XおよびXは独立して、-CH-である。いくつかの実施形態において、XおよびXは独立して、-C(O)-である。いくつかの実施形態において、XおよびXは独立して、-C(S)-である。いくつかの実施形態において、XおよびXは独立して、
Figure 2023545730000401
である。
特定の実施形態において、XおよびXは独立して、表1の化合物に示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるように、ZおよびZは独立して、炭素原子または窒素原子である。
いくつかの実施形態において、ZおよびZは独立して、炭素原子である。いくつかの実施形態において、ZおよびZは独立して、炭素原子である。
特定の実施形態において、ZおよびZは独立して、表1の化合物に示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるように、環Aは、ベンゾ、または窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される縮合環である。
いくつかの実施形態において、環Aは、ベンゾである。いくつかの実施形態において、環Aは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環である。
いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000402
である。いくつかの実施形態において、環Aは、
Figure 2023545730000403
である。
特定の実施形態において、環Aは、表1の化合物に示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるように、Lは、共有結合、またはC1~3の二価の直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和炭化水素鎖でありここでこの鎖の1個~2個のメチレン単位は独立して、-O-、-S-、-C(O)-、-C(S)-、-CR-、-CRF-、-CF-、-NR-、または-S(O)-で必要に応じて置き換えられている。
いくつかの実施形態において、Lは共有結合である。いくつかの実施形態において、Lは、C1~3の二価の直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和炭化水素鎖であり、ここでこの鎖の1個~2個のメチレン単位は独立して、-O-、-S-、-C(O)-、-C(S)-、-CR-、-CRF-、-CF-、-NR-、または-S(O)-で必要に応じて置き換えられている。
いくつかの実施形態において、Lは-C(O)-である。
特定の実施形態において、Lは、表1の化合物に示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるように、各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-CFR、-CF、-CR(OR)、-CR(NR)、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-C(S)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(O)R、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、-Si(OR)R、および-SiRから選択されるか、または2個のRは、必要に応じて一緒になって、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0個~2個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換された5員~8員の部分不飽和またはアリールの縮合環を形成する。
いくつかの実施形態において、Rは水素である。いくつかの実施形態において、Rはジュウテリウムである。いくつかの実施形態において、RはRである。いくつかの実施形態において、Rはハロゲンである。いくつかの実施形態において、Rは-CNである。いくつかの実施形態において、Rは-NOである。いくつかの実施形態において、Rは-ORである。いくつかの実施形態において、Rは-SRである。いくつかの実施形態において、Rは-NRである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-CFRである。いくつかの実施形態において、Rは-CFである。いくつかの実施形態において、Rは-CR(OR)である。いくつかの実施形態において、Rは-CR(NR)である。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)N(R)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-OC(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-OC(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-C(S)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)C(O)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)C(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)C(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)(OR)である。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)(OR)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)(NRである。いくつかの実施形態において、Rは-Si(OR)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-SiRである。いくつかの実施形態において、2個のRは、必要に応じて一緒になって、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0個~2個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換された5員~8員の部分不飽和またはアリールの縮合環を形成する。
特定の実施形態において、各Rは独立して、表1の化合物に示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書に記載されるように、各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基から選択され、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和または部分不飽和複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、または同じ炭素上または窒素上の2個のR基は必要に応じて、これらの間にある原子と一緒になって、この炭素もしくは窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換された4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成する。
いくつかの実施形態において、Rは水素である。いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたC1~6脂肪族である。いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換された4員~7員の飽和または部分不飽和複素環式である。いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された5員~6員のヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、同じ炭素上または窒素上の2個のR基は、必要に応じてこれらの間にある原子と一緒になって、この炭素もしくは窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0個~3個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換された4員~7員の飽和、部分不飽和、またはヘテロアリールの環を形成する。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるように、Rは、
Figure 2023545730000404
または水素から選択される。
いくつかの実施形態において、Rは、
Figure 2023545730000405
である。いくつかの実施形態において、Rは水素である。
特定の実施形態において、Rは、表1の化合物に示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるように、環Bは、フェニル、4員~10員の飽和もしくは部分不飽和単環式もしくは二環式の、炭素環式環、または窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する複素環式環、あるいは窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環であり、ここで環Bはさらに、1個~2個のオキソ基で必要に応じて置換されている。
いくつかの実施形態において、環Bはフェニルである。いくつかの実施形態において、環Bは、4員~10員の飽和もしくは部分不飽和単環式もしくは二環式の、炭素環式環、または窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する複素環式環である。いくつかの実施形態において、環Bは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、環Bはさらに、1個~2個のオキソ基で必要に応じて置換されている。
特定の実施形態において、環Bは、表1の化合物に示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるように、各Rは独立して、水素、ジュウテリウム、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-CFR、-CF、-CR(OR)、-CR(NR)、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)N(R)OR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(O)R、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、および-SiRから選択される。
いくつかの実施形態において、Rは水素である。いくつかの実施形態において、Rはジュウテリウムである。いくつかの実施形態において、RはRである。いくつかの実施形態において、Rはハロゲンである。いくつかの実施形態において、Rは-CNである。いくつかの実施形態において、Rは-NOである。いくつかの実施形態において、Rは-ORである。いくつかの実施形態において、Rは-SRである。いくつかの実施形態において、Rは-NRである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-CFRである。いくつかの実施形態において、Rは-CFである。いくつかの実施形態において、Rは-CR(OR)である。いくつかの実施形態において、Rは-CR(NR)である。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)N(R)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-OC(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-OC(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)C(O)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)C(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)C(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-N(R)S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)(OR)である。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)(OR)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)(NRである。いくつかの実施形態において、Rは-SiRである。
特定の実施形態において、Rは、表1の化合物に示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるように、各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和または部分不飽和複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、必要に応じて置換された基である。
いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたC1~6脂肪族である。いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換された4員~7員の飽和または部分不飽和複素環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換された5員~6員のヘテロアリール環である。
特定の実施形態において、Rは、表1の化合物に示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、
Figure 2023545730000406
は、単結合または二重結合である。
いくつかの実施形態において、
Figure 2023545730000407
は単結合である。いくつかの実施形態において、
Figure 2023545730000408
は二重結合である。
特定の実施形態において、
Figure 2023545730000409
は、表1の化合物に示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるように、wは、0、1、2、3または4である。
いくつかの実施形態において、wは0である。いくつかの実施形態において、wは1である。いくつかの実施形態において、wは2である。いくつかの実施形態において、wは3である。いくつかの実施形態において、wは4である。
特定の実施形態において、wは、表1の化合物に示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるように、xは、0、1、2、3または4である。
いくつかの実施形態において、xは0である。いくつかの実施形態において、xは1である。いくつかの実施形態において、mは2である。いくつかの実施形態において、xは3である。いくつかの実施形態において、xは4である。
特定の実施形態において、xは、表1の化合物に示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるように、yは、0、1または2である。
いくつかの実施形態において、yは0である。いくつかの実施形態において、yは1である。いくつかの実施形態において、yは2である。
特定の実施形態において、yは、表1の化合物に示されるものから選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、環Aがベンゾであり、yが1であり、Xが-CH-であり、XおよびXが-C(O)-であり、そしてZおよびZが示されるように炭素原子であって、式I-ll-1:
Figure 2023545730000410
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-iiの化合物を提供し、式I-ll-1において、STAT、L、L、R、R、およびxの各々は、単独でと組み合わせでの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、示されるとおり、環Aがベンゾであり、yが1であり、X、XおよびXが、-C(O)-であり、そしてZおよびZが炭素原子であって、式I-ll-2:
Figure 2023545730000411
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-llの化合物を提供し、式I-ll-2において、STAT、L、L、R、R、およびxの各々は、単独でと組み合わせでの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000412
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000413
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000414
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000415
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000416
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000417
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000418
である。いくつかの実施形態において、LBMは、
Figure 2023545730000419
である。
いくつかの実施形態において、LBMは、表1のものから選択される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがRPN13結合部分であり、これによって、式I-mm:
Figure 2023545730000420
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-mmにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物A、Y、およびZの各々は、WO 2019/165229に記載および定義されるとおりであり、その各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、Shanmugasundaram,K.et al,J.Bio.Chem.2019,doi: 10.1074/jbc.AC119.010790(その各々の全体は、本明細書中に参考として援用される)に記載される、Ubr1結合部分であり、これによって、式I-nn-1もしくはI-nn-2:
Figure 2023545730000421
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-nn-1およびI-nn-2において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがセレブロン結合部分であり、これによって、式I-oo:
Figure 2023545730000422
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-ooにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物R、R、R、R、R、Q、X、およびnの各々は、US 2019/276474に記載および定義されるとおりであり、その各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがセレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、これによって、式I-pp-1、I-pp-2、I-pp-3もしくはI-pp-4:
Figure 2023545730000423
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-pp-1、I-pp-2、I-pp-3およびI-pp-4において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物Y、A、およびAの各々は、WO 2019/236483に記載および定義されるとおりであり、その各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、式I-qq:
Figure 2023545730000424
の、LBMがヒトkelch様ECH関連タンパク質1(KEAP1)である、式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、Lu et al.,Euro.J.Med.Chem.,2018,146:251-9に記載されるようなKEAP1結合部分であり、これによって、式I-rr:
Figure 2023545730000425
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-rrにおいて、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、LBMがKEAP1-NRF2結合部分であり、これによって、式I-ss-1もしくはI-ss-2:
Figure 2023545730000426
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-ss-1およびI-ss-2において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、可変物R、R、R、およびRの各々は、WO 2020/018788に記載および定義されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
特定の実施形態において、本発明は、LBMが、Tong et al.,”Targeted Protein Degradation via a Covalent Reversible Degrader Based on Bardoxolone”,ChemRxiv 2020に記載されるようなKEAP1-NRF2結合部分であり、これによって、式I-tt-1もしくはI-tt-2:
Figure 2023545730000427
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-tt-1およびI-tt-2において、LおよびSTATは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
リジン模倣物
いくつかの実施形態において、DIMは、上記および本明細書中に記載されるようなLBMである。いくつかの実施形態において、DIMはリジン模倣物である。いくつかの実施形態において、ユビキチンの、STATタンパク質ファミリー(すなわち、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、またはSTAT6)の1つまたはそれより多くのメンバーへの共有結合は、リジン模倣物の作用により達成される。いくつかの実施形態において、式Iの化合物がSTAT3に結合すると、リジンを模倣するDIM部分がユビキチン化を起こし、これによって、STAT3を、ユビキチン-プロテアソーム経路(UPP)を介する分解のためにマーキングする。
いくつかの実施形態において、DIMは、
Figure 2023545730000428
である。いくつかの実施形態において、DIMは、
Figure 2023545730000429
である。いくつかの実施形態において、DIMは、
Figure 2023545730000430
である。
いくつかの実施形態において、DIMは、下記の表1に図示されるものから選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの化合物を、式I-uu-1:
Figure 2023545730000431
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供し、式I-uu-1において、STATおよびLの各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの化合物を、式I-uu-2:
Figure 2023545730000432
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供し、式I-uu-2において、STATおよびLの各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの化合物を、式I-uu-3:
Figure 2023545730000433
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩として提供し、式I-uu-3において、STATおよびLの各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、DIMがリジン模倣物
Figure 2023545730000434
であり;これによって、それぞれ式I-vv-1、I-vv-2、もしくはI-vv-3:
Figure 2023545730000435
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-vv-1、I-vv-2、およびI-vv-3において、LおよびSTATは、上記で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして可変物R、R、R、A、B、E、Y、Y’、Z、Z’、およびkの各々は、米国特許第7,622,496号で定義および記載されるとおりであり、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
水素原子
いくつかの実施形態において、DIMは水素原子である。いくつかの実施形態において、ユビキチンの、STATタンパク質ファミリーの1つまたはそれより多くのメンバー(すなわち、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、またはSTAT6)への共有結合は、DIMが水素原子である提供される化合物を通して達成される。いくつかの実施形態において、式Iの化合物がSTAT3に結合すると、水素であるDIM部分がユビキチン化を引き起こし、これによって、STAT3を、ユビキチンプロテアソーム経路(UPP)を介する分解のためにマーキングする。
いくつかの実施形態において、DIMは、下記の表1に図示されるものから選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが水素原子であり、これによって、式I-ww:
Figure 2023545730000436
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を形成している、式Iの化合物を提供し、式I-wwにおいて、STATおよびLの各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
リンカー(L)
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Lは、STATをDIMに結合させる二価部分である。
いくつかの実施形態において、Lは、STATをDIMに結合させる二価部分である。いくつかの実施形態において、Lは、STATをLBMに結合させる二価部分である。いくつかの実施形態において、Lは、STATをリジン模倣物に結合させる二価部分である。
いくつかの実施形態において、Lは、共有結合、または二価の、飽和もしくは部分不飽和の、直鎖もしくは分枝鎖のC1~50炭化水素鎖であり、ここでLの0個~10個のメチレン単位は独立して、-C(D)(H)-、-C(D)-、-Cy-、-O-、-N(R)-、-Si(R)-、-Si(OH)(R)-、-Si(OH)-、-P(O)(OR)-、-P(O)(R)-、-P(O)(NR)-、-S-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)-、-S(O)-、-S(O)-、-N(R)S(O)-、-S(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-OC(O)N(R)-、-N(R)C(O)O-、
Figure 2023545730000437
により置き換えられており、ここで各-Cy-は独立して、フェニレニル、8員~10員の二環式アリーレニル、4員~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニル、4員~11員の飽和もしくは部分不飽和のスピロカルボシクリレニル、8員~10員の二環式の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~11員の飽和もしくは部分不飽和のスピロヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリーレニル、または窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~5個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式ヘテロアリーレニルから選択される、必要に応じて置換された二価の環であり、そしてrは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
いくつかの実施形態において、各-Cy-は独立して、必要に応じて置換された二価フェニレニルである。いくつかの実施形態において、各-Cy-は独立して、必要に応じて置換された8員~10員の二環式アリーレニルである。いくつかの実施形態において、各-Cy-は独立して、必要に応じて置換された4員~7員の飽和または部分不飽和のカルボシクリレニルである。いくつかの実施形態において、各-Cy-は独立して、必要に応じて置換された4員~11員の飽和または部分不飽和のスピロカルボシクリレニルである。いくつかの実施形態において、各-Cy-は独立して、必要に応じて置換された8員~10員の二環式の飽和または部分不飽和のカルボシクリレニルである。いくつかの実施形態において、各-Cy-は独立して、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された4員~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニルである。いくつかの実施形態において、各-Cy-は独立して、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された4員~11員の飽和または部分不飽和のスピロヘテロシクリレニルである。いくつかの実施形態において、各-Cy-は独立して、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された8員~10員の二環式の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニルである。いくつかの実施形態において、各-Cy-は独立して、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された5員~6員のヘテロアリーレニルである。いくつかの実施形態において、各-Cy-は独立して、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~5個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された8員~10員の二環式ヘテロアリーレニルである。
いくつかの実施形態において、Lは、-NR-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-NR-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-NR-(CHCHO)1~10CHCH-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-NR-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-NR-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-NR-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-NR-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-(C1~10脂肪族)-NR-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-(C1~10脂肪族)-NR-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-Cy-NR-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-NR-Cy-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-Cy-NR-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-NR-Cy-(C1~10脂肪族)-である。
いくつかの実施形態において、Lは、-CONR-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-CONR-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-CONR-(CHCHO)1~10CHCH-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-CONR-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-CONR-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-CONR-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-CONR-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-(C1~10脂肪族)-CONR-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-(C1~10脂肪族)-CONR-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-Cy-CONR-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-CONR-Cy-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-Cy-CONR-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-CONR-Cy-(C1~10脂肪族)-である。
いくつかの実施形態において、Lは、-NRCO-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-NRCO-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-NRCO-(CHCHO)1~10CHCH-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-NRCO-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-NRCO-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-NRCO-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-NRCO-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-(C1~10脂肪族)-NRCO-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-(C1~10脂肪族)-NRCO-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-Cy-NRCO-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-NRCO-Cy-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-Cy-NRCO-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-NRCO-Cy-(C1~10脂肪族)-である。
いくつかの実施形態において、Lは、-O-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-O-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-O-(CHCHO)1~10CHCH-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-O-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-O-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-O-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-O-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-(C1~10脂肪族)-O-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-(C1~10脂肪族)-O-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-Cy-O-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-O-Cy-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-Cy-O-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-O-Cy-(C1~10脂肪族)-である。
いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-(CHCHO)1~10CHCH-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-Cy-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-Cy-(C1~10脂肪族)-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(C1~10脂肪族)-Cy-(C1~10脂肪族)-Cy-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(C1~10脂肪族)-Cy-(C1~10脂肪族)-Cy-(C1~10脂肪族)-である。
いくつかの実施形態において、Lは、-NR-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-NR-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-NR-(CHCHO)1~10CHCH-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-NR-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-NR-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-NR-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-NR-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-(CH1~10-NR-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-(CH1~10-NR-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-Cy-NR-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-NR-Cy-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-Cy-NR-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-NR-Cy-(CH1~10-である。
いくつかの実施形態において、Lは、-CONR-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-CONR-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-CONR-(CHCHO)1~10CHCH-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-CONR-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-CONR-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-CONR-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-CONR-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-(CH1~10-CONR-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-(CH1~10-CONR-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-Cy-CONR-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-CONR-Cy-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-Cy-CONR-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-CONR-Cy-(CH1~10-である。
いくつかの実施形態において、Lは、-NRCO-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-NRCO-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-NRCO-(CHCHO)1~10CHCH-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-NRCO-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-NRCO-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-NRCO-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-NRCO-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-(CH1~10-NRCO-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-(CH1~10-NRCO-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-Cy-NRCO-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-NRCO-Cy-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-Cy-NRCO-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-NRCO-Cy-(CH1~10-である。
いくつかの実施形態において、Lは、-O-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-O-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-O-(CHCHO)1~10CHCH-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-O-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-O-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-O-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-O-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-(CH1~10-O-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-(CH1~10-O-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-Cy-O-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-O-Cy-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-Cy-O-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-O-Cy-(CH1~10-である。
いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-(CHCHO)1~10CHCH-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-Cy-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-Cy-(CH1~10-である。いくつかの実施形態において、Lは、-Cy-(CH1~10-Cy-(CH1~10-Cy-である。いくつかの実施形態において、Lは、-(CH1~10-Cy-(CH1~10-Cy-(CH1~10-である。
いくつかの実施形態において、Lは、下記の表1に図示されるものから選択される。
STAT結合部分(STAT)
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、STATは、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、またはSTAT6のうちの1つまたはそれより多くに結合することが可能なSTAT結合部分である。
いくつかの実施形態において、STATは、STAT3に結合することが可能なSTAT結合部分である。
特定の実施形態において、本発明は、式I-aaa:
Figure 2023545730000438
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供し、式I-aaaにおいて、LおよびDIMは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして:
X’は、必要に応じて置換された-(CH-であり、ここでXの1個~2個のメチレンは、-NR-、-N(COR)-、-N(COR)-、-N(SOR)-、-N(CONR)-、および-N(SONR)-から選択される二価の基で必要に応じて置き換えられており、ここで:
xは、1、2、3、4、または5であり;
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する3員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ炭素または窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、これらの2つのR基が結合している炭素もしくは窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された4員~11員の飽和または部分不飽和の、単環式、二環式、有橋二環式、またはスピロ環式の、炭素環式環または複素環式環を形成し;
Yは、必要に応じて置換された-(CH-であり、ここで:
yは、1、2、または3であり;
は、水素、R、-(CR1~3OCONR、または-(CR1~3CONRであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環もしくは複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
は、水素、R、または
Figure 2023545730000439
であり、
は、共有結合、または二価の、飽和もしくは部分不飽和の、直鎖もしくは分枝鎖のC1~5炭化水素鎖であり、ここでLの0個~3個のメチレン単位は独立して、-O-、-NR-、-CRF-、-CF-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、または-S(O)-により置き換えられており;
環Zは、フェニル、ナフチル、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリール、5員~11員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される環であり;
’は、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-SiR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-CRNRC(O)R、-CRNRC(O)NR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、-NRS(O)R、-NP(O)R、-NRP(O)(OR)、-NRP(O)(OR)NR、-NRP(O)(NR、または-NRS(O)Rであり;
zは、0、1、2、3、または4であり;
環Mは、フェニレニル、ナフチレニル、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリーレニル、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~11員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニルもしくはヘテロシクリレニルから選択される、必要に応じて置換された二価の環であり;
Qは、-O-、-CR-、-CF-、-CFR-、-C(O)-、-OCR-、および-C(S)-から選択される二価部分であり;そして
y1およびRy2は各々独立して、水素、R、-CHCOR、または-CHOCORである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000440
であり、式I-aaa-1:
Figure 2023545730000441
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-1において、R、m、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000442
であり、式I-aaa-2:
Figure 2023545730000443
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-2において、R2d、m、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、
Figure 2023545730000444
で図示される構造は、例えば、構造
Figure 2023545730000445
などを含み得る。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000446
であり、式I-aaa-3:
Figure 2023545730000447
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-3において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000448
であり、式I-aaa-4:
Figure 2023545730000449
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-4において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000450
であり、式I-aaa-5:
Figure 2023545730000451
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-5において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000452
であり、式I-aaa-6:
Figure 2023545730000453
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-6において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000454
であり、式I-aaa-7:
Figure 2023545730000455
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-7において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000456
であり、式I-aaa-8:
Figure 2023545730000457
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-8において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000458
であり、式I-aaa-9:
Figure 2023545730000459
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-9において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000460
であり、式I-aaa-10:
Figure 2023545730000461
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-10において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000462
であり、式I-aaa-11:
Figure 2023545730000463
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-11において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000464
であり、式I-aaa-12:
Figure 2023545730000465
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-12において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000466
であり、式I-aaa-13:
Figure 2023545730000467
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、I-aaa-13において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000468
であり、式I-aaa-14:
Figure 2023545730000469
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-14において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるように
Figure 2023545730000470
であり、式I-aaa-15:
Figure 2023545730000471
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する。式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-15において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000472
であり、式I-aaa-16:
Figure 2023545730000473
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-16において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000474
であり、式I-aaa-17:
Figure 2023545730000475
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-aaa-17において、L、環M、X’、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、式I-bbb:
Figure 2023545730000476
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供し、式I-bbbにおいて:
は、共有結合、-CR-、-C(O)-、-C(S)-、-CR(CF)-、-P(O)OR-、-P(O)R-、-P(O)NR-、-S(O)-、-S(O)-、または
Figure 2023545730000477
から選択される二価部分であり;
は、炭素原子またはケイ素原子であり;
は、-CR-、-NR-、-O-、-S-、または-SiR-から選択される二価部分であり;
は、水素、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、-P(O)(OR)、-P(O)NROR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)R、-SiR、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する3員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ炭素または窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、これらの2つのR基が結合している炭素もしくは窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された4員~11員の飽和または部分不飽和の、単環式、二環式、有橋二環式、またはスピロ環式の、炭素環式環または複素環式環を形成し;
各Rは独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-SiR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-CRNRC(O)R、-CRNRC(O)NR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、-NRS(O)R、-NP(O)R、-NRP(O)(OR)、-NRP(O)(OR)NR、-NRP(O)(NR、または-NRS(O)Rであり;
およびRの各々は独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環もしくは複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基であり;
環Aは、
Figure 2023545730000478
Figure 2023545730000479
Figure 2023545730000480
から選択される二環式または三環式の環であり、ここで:
環Bは、ベンゾ、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~6員のヘテロアリール、ならびに窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する5員~7員の飽和もしくは部分不飽和カルボシクリルもしくはヘテロシクリルから選択される縮合環であり;
は、水素、ハロゲン、-OR、-NR、または-SRから選択され;
各Rは独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、または-NRS(O)Rであり;
は、水素、C1~4脂肪族、または-CNであり;
mは、0、1、2、3または4であり;
Lは、共有結合、または二価の、飽和もしくは部分不飽和の、直鎖もしくは分枝鎖のC1~20炭化水素鎖であり、ここでLの0個~6個のメチレン単位は独立して、-Cy-、-O-、-NR-、-CRF-、-CF-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、-S(O)-、-SiR-、-Si(OH)R-、-Si(OH)-、-P(O)OR-、-P(O)R-、または-P(O)NR-によって置き換えられており、ここで:
各-Cy-は独立して、フェニレニル、8員~10員の二環式アリーレニル、4員~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニル、4員~11員の飽和もしくは部分不飽和のスピロカルボシクリレニル、8員~10員の二環式の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~11員の飽和もしくは部分不飽和のスピロヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリーレニル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~5個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式ヘテロアリーレニルから選択される、必要に応じて置換された二価の環であり;
X’は、必要に応じて置換された-(CH-であり、ここでXの1個~2個のメチレンは、-NR-、-N(COR)-、-N(COR)-、-N(SOR)-、-N(CONR)-、および-N(SONR)-から選択される二価の基で必要に応じて置き換えられており、ここで:
xは、1、2、3、4、または5であり;
Yは、必要に応じて置換された-(CH-であり、ここで:
yは、1、2、または3であり;
は、水素、R、-(CR1~3OCONR、または-(CR1~3CONRであり;
は、水素、R、または
Figure 2023545730000481
であり;
は、共有結合、または二価の、飽和もしくは部分不飽和の、直鎖もしくは分枝鎖のC1~5炭化水素鎖であり、ここでLの0個~3個のメチレン単位は独立して、-O-、-NR-、-CRF-、-CF-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、または-S(O)-により置き換えられており;
環Zは、フェニル、ナフチル、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリール、5員~11員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される環であり;
は、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-SiR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-CRNRC(O)R、-CRNRC(O)NR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、-NRS(O)R、-NP(O)R、-NRP(O)(OR)、-NRP(O)(OR)NR、-NRP(O)(NR、または-NRS(O)Rであり;
zは、0、1、2、3、または4であり;
環Mは、フェニレニル、ナフチレニル、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリーレニル、5員~11員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリレニル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリレニルから選択される、必要に応じて置換された二価の環であり;
Qは、-O-、-CR-、-CF-、-CFR-、-C(O)-、-OCR-、および-C(S)-から選択される二価部分であり;そして
y1およびRy2は各々独立して、水素、R、-CHCOR、または-CHOCORである。
いくつかの実施形態において、本発明は、示されるとおり、XおよびXが炭素原子であり、Rが水素であり、Yが、
Figure 2023545730000482
であり、そしてRyが、
Figure 2023545730000483
であり、式I-bbb-1:
Figure 2023545730000484
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-bbbの化合物を提供し、式I-bbb-1において、R、m、L、L、X、環A、環M、環Z、Q、X’、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、示されるとおり、XおよびXが炭素原子であり、Rが水素であり、Yが、
Figure 2023545730000485
であり、Qが-C(O)-であり、そしてRyが、
Figure 2023545730000486
であり、式I-bbb-2:
Figure 2023545730000487
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-bbbの化合物を提供し、式I-bbb-2において、R、m、L、L、X、環A、環M、環Z、X、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、示されるとおり、XおよびXが炭素原子であり、Rが水素であり、X’が、
Figure 2023545730000488
であり、Yが、
Figure 2023545730000489
であり、そしてRyが、
Figure 2023545730000490
であり、式I-bbb-3:
Figure 2023545730000491
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-bbbの化合物を提供し、式I-bbb-3において、R、m、L、L、環A、環M、環Z、Q、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、示されるとおり、XおよびXが炭素原子であり、Rが水素であり、X’が、
Figure 2023545730000492
であり、Yが、
Figure 2023545730000493
であり、そしてRyが、
Figure 2023545730000494
であり、式I-bbb-4:
Figure 2023545730000495
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-bbbの化合物を提供し、式I-bbb-4において、R、m、L、L、環A、環M、環Z、Q、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、示されるとおり、XおよびXが、炭素原子であり、Rが水素であり、X’が、
Figure 2023545730000496
であり、Yが、
Figure 2023545730000497
であり、そしてRyが、
Figure 2023545730000498
であり、式I-bbb-5:
Figure 2023545730000499
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-bbbの化合物を提供し、式I-bbb-5において、R、m、L、L、環A、環M、環Z、Q、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、式I-ccc:
Figure 2023545730000500
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供し、式I-cccにおいて、LおよびDIMは、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりであり、そして:
は、水素、R、-(CR1~3OCONR、または-(CR1~3CONRであり;
各Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、4員~7員の飽和または部分不飽和の、炭素環式環、または窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、必要に応じて置換された基であり;
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する3員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ炭素または窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、必要に応じて置換された4員~11員の飽和または部分不飽和の単環式、二環式、有橋二環式、またはスピロ環式の、炭素環式環、またはこれらの2個のR基が結合している炭素もしくは窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する、複素環式環を形成し;
は、水素、R、または
Figure 2023545730000501
であり;
は、共有結合、または二価の、飽和もしくは部分不飽和の、直鎖もしくは分枝鎖のC1~5炭化水素鎖であり、ここでLの0個~3個のメチレン単位は独立して、-O-、-NR-、-CRF-、-CF-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、または-S(O)-により置き換えられており;
環Zは、フェニル、ナフチル、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリール、5員~11員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される環であり;
は、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-SiR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-CRNRC(O)R、-CRNRC(O)NR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、-NRS(O)R、-NP(O)R、-NRP(O)(OR)、-NRP(O)(OR)NR、-NRP(O)(NR、または-NRS(O)Rであり;
zは、0、1、2、3、または4であり;
環Fは、6員アリール、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~6員のヘテロアリール、ならびに5員~7員の飽和または部分不飽和のカルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される、必要に応じて置換された縮合環であり;
Xは、必要に応じて置換された-(CH-であり、ここで:
xは、0、1、2、または3であり;
Yは、必要に応じて置換された-(CH-であり、ここで:
yは、0、1、2、または3であり;
環Mは、フェニレニル、ナフチレニル、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリーレニル、5員~11員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリレニル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリレニルから選択される、必要に応じて置換された二価の環であり;
Qは、-O-、-CR-、-CF-、-CFR-、-C(O)-、-OCR-、および-C(S)-から選択される二価部分であり;そして
y1およびRy2は各々独立して、水素、R、-CHCOR、または-CHOCORである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000502
であり、式I-ccc-1:
Figure 2023545730000503
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-1において、R、m、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000504
であり、式I-ccc-2:
Figure 2023545730000505
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-2において、R2d、m、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、
Figure 2023545730000506
で図示される構造は、例えば、構造
Figure 2023545730000507
などを含み得る。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000508
であり、式I-ccc-3:
Figure 2023545730000509
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-3において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000510
であり、式I-ccc-4:
Figure 2023545730000511
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-4において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000512
であり、式I-ccc-5:
Figure 2023545730000513
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-5において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000514
であり、式I-ccc-6:
Figure 2023545730000515
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-6において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000516
であり、式I-ccc-7:
Figure 2023545730000517
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-aaaの化合物を提供し、式I-ccc-7において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000518
であり、式I-ccc-8:
Figure 2023545730000519
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-8において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000520
であり、式I-ccc-9:
Figure 2023545730000521
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-9において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000522
であり、式I-ccc-10:
Figure 2023545730000523
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-10において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000524
であり、式I-aaa-11:
Figure 2023545730000525
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-aaa-11において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000526
であり、式I-ccc-12:
Figure 2023545730000527
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-12において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000528
であり、式I-ccc-13:
Figure 2023545730000529
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-13において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000530
であり、式I-ccc-14:
Figure 2023545730000531
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-14において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000532
であり、式I-ccc-15:
Figure 2023545730000533
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-15において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000534
であり、式I-ccc-16:
Figure 2023545730000535
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-16において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、DIMが、示されるとおり
Figure 2023545730000536
であり、式I-ccc-17:
Figure 2023545730000537
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-cccの化合物を提供し、式I-ccc-17において、L、環F、環M、X、Y、R、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、式I-ddd:
Figure 2023545730000538
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供し、式I-dddにおいて:
は、共有結合、-CR-、-C(O)-、-C(S)-、-CR(CF)-、-P(O)OR-、-P(O)R-、-P(O)NR-、-S(O)-、-S(O)-、または
Figure 2023545730000539
から選択される二価部分であり;
は、炭素原子またはケイ素原子であり;
は、-CR-、-NR-、-O-、-S-、または-SiR-から選択される二価部分であり;
は、水素、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、-P(O)(OR)、-P(O)NROR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)R、-SiR、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する3員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
同じ炭素または窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、必要に応じて置換された4員~11員の飽和または部分不飽和の単環式、二環式、有橋二環式、またはスピロ環式の、炭素環式環、またはこれらの2個のR基が結合している炭素もしくは窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する複素環式環を形成し;
各Rは独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-SiR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-CRNRC(O)R、-CRNRC(O)NR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、-NRS(O)R、-NP(O)R、-NRP(O)(OR)、-NRP(O)(OR)NR、-NRP(O)(NR、または-NRS(O)Rであり;
およびRの各々は独立して、C1~6脂肪族、フェニル、4員~7員の飽和または部分不飽和の、炭素環式環、または窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、必要に応じて置換された基であり;
環Aは:
Figure 2023545730000540
Figure 2023545730000541
Figure 2023545730000542
から選択される二環式または三環式の環であり、ここで:
環Bは、ベンゾ、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~6員のヘテロアリール、ならびに5員~7員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される縮合環であり;
は、水素、ハロゲン、-OR、-NR、または-SRから選択され;
各Rは独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、または-NRS(O)Rであり;
は、水素、C1~4脂肪族、または-CNであり;
mは、0、1、2、3または4であり;
Lは、共有結合、または二価の、飽和もしくは部分不飽和の、直鎖もしくは分枝鎖のC1~20炭化水素鎖であり、ここでLの0個~6個のメチレン単位は独立して、-Cy-、-O-、-NR-、-CRF-、-CF-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、-S(O)-、-SiR-、-Si(OH)R-、-Si(OH)-、-P(O)OR-、-P(O)R-、または-P(O)NR-によって置き換えられており、ここで:
各-Cy-は独立して、フェニレニル、8員~10員の二環式アリーレニル、4員~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニル、4員~11員の飽和もしくは部分不飽和のスピロカルボシクリレニル、8員~10員の二環式の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~11員の飽和もしくは部分不飽和のスピロヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリーレニル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~5個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式ヘテロアリーレニルから選択される、必要に応じて置換された二価の環であり;
は、水素、R、-(CR1~3OCONR、または-(CR1~3CONRであり;
は、水素、R、または
Figure 2023545730000543
であり;
は、共有結合、または二価の、飽和もしくは部分不飽和の、直鎖もしくは分枝鎖のC1~5炭化水素鎖であり、ここでLの0個~3個のメチレン単位は独立して、-O-、-NR-、-CRF-、-CF-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、または-S(O)-により置き換えられており;
環Zは、フェニル、ナフチル、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリール、5員~11員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される環であり;
は、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-SiR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-CRNRC(O)R、-CRNRC(O)NR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、-NRS(O)R、-NP(O)R、-NRP(O)(OR)、-NRP(O)(OR)NR、-NRP(O)(NR、または-NRS(O)Rであり;
zは、0、1、2、3、または4であり;
環Fは、6員アリール、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~6員のヘテロアリール、ならびに5員~7員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される、必要に応じて置換された縮合環であり;
Xは、必要に応じて置換された-(CH-であり、ここで:
xは、0、1、2、または3であり;
Yは、必要に応じて置換された-(CH-であり、ここで:
yは、0、1、2、または3であり;
環Mは、フェニレニル、ナフチレニル、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリーレニル、5員~11員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリレニル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリレニルから選択される、必要に応じて置換された二価の環であり;
Qは、-O-、-CR-、-CF-、-CFR-、-C(O)-、-OCR-、および-C(S)-から選択される二価部分であり;そして
y1およびRy2は各々独立して、水素、R、-CHCOR、または-CHOCORである。
いくつかの実施形態において、本発明は、示されるとおり、XおよびXが炭素原子であり、Rが水素であり、そしてRyが、
Figure 2023545730000544
であり、式I-ddd-1:
Figure 2023545730000545
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-dddの化合物を提供し、式I-ddd-1において、R、m、L、L、X、環A、環F、環M、環Z、Q、X、Y、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、XおよびXが炭素原子であり、Rが水素であり、X’が、
Figure 2023545730000546
であり、Yが-CH-であり、環Fが6員アリールであり、そしてRyが、
Figure 2023545730000547
であり、式I-ddd-2:
Figure 2023545730000548
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-dddの化合物を提供し、式I-ddd-2において、R、m、L、L、X、環A、環M、環Z、Q、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
いくつかの実施形態において、本発明は、XおよびXが炭素原子であり、Rが水素であり、X’が、
Figure 2023545730000549
であり、Yが-CH-であり、環Fが6員アリールであり、Qが-C(O)-であり、そしてRyが、
Figure 2023545730000550
であり、式I-ddd-3:
Figure 2023545730000551
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する、式I-dddの化合物を提供し、式I-ddd-3において、R、m、L、L、X、環A、環M、環Z、R、Ry1、およびRy2の各々は、単独でと組み合わせてとの両方で、上で定義され、そして本明細書中の実施形態に記載されるとおりである。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Rは独立して、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環もしくは複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環からなる群より選択される必要に応じて置換された基である。
いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたC1~6脂肪族である。いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換された4員~7員の飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環もしくは複素環式環である。いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換された5員~6員のヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、Rは-CHCORである。いくつかの実施形態において、Rは-CHOCORである。いくつかの実施形態において、Rは-CHC(O)NRである。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、この必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する3員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは同じ炭素または窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、必要に応じて置換された4員~11員の飽和または部分不飽和の単環式、二環式、有橋二環式、またはスピロ環式の、炭素環式環、またはこれらの2個のR基が結合している炭素または窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する複素環式環を形成する。
いくつかの実施形態において、Rは水素である。いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたC1~6脂肪族である。いくつかの実施形態において、Rは、必要に応じて置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された3員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式である。いくつかの実施形態において、Rは、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された5員~6員のヘテロアリール環である。いくつかの実施形態において、同じ炭素または窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、必要に応じて置換された4員~11員の飽和または部分不飽和の単環式、二環式、有橋二環式、またはスピロ環式の、炭素環式環、またはこれらの2個のR基が結合している炭素または窒素に加えて、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する複素環式環を形成する。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Lは、共有結合、または二価の、飽和もしくは部分不飽和の、直鎖もしくは分枝鎖のC1~20炭化水素鎖であり、ここでLの0個~6個のメチレン単位は独立して、-Cy-、-O-、-NR-、-CRF-、-CF-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、-S(O)-、-SiR-、-Si(OH)R-、-Si(OH)-、-P(O)OR-、-P(O)R-、または-P(O)NR-によって置き換えられている。
いくつかの実施形態において、Lは共有結合である。いくつかの実施形態において、Lは、二価の、飽和または部分不飽和の、直鎖または分枝鎖のC1~20炭化水素鎖であり、ここでLの0個~6個のメチレン単位は独立して、-Cy-、-O-、-NR-、-CRF-、-CF-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、-S(O)-、-SiR-、-Si(OH)R-、-Si(OH)-、-P(O)OR-、-P(O)R-、または-P(O)NR-によって置き換えられている。
いくつかの実施形態において、Lは、
Figure 2023545730000552
である。いくつかの実施形態において、Lは、
Figure 2023545730000553
である。
いくつかの実施形態において、Lは、下記の表1に図示されるものから選択される。
限定されないが、Lの、STATおよびLBMへの結合点は、例えば、Lが
Figure 2023545730000554
である場合、
Figure 2023545730000555
のいずれかであり得る。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、各-Cy-は独立して、フェニレニル、8員~10員の二環式アリーレニル、4員~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニル、4員~11員の飽和もしくは部分不飽和のスピロカルボシクリレニル、8員~10員の二環式の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~11員の飽和もしくは部分不飽和のスピロヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリーレニル、または窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~5個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式ヘテロアリーレニルから選択される、必要に応じて置換された二価の環である。
いくつかの実施形態において、-Cy-は、必要に応じて置換されたフェニレニルである。いくつかの実施形態において、-Cy-は、必要に応じて置換された8員~10員の二環式アリーレニルである。いくつかの実施形態において、-Cy-は、必要に応じて置換された4員~7員の飽和または部分不飽和のカルボシクリレニルである。いくつかの実施形態において、-Cy-は、必要に応じて置換された4員~11員の飽和または部分不飽和のスピロカルボシクリレニルである。いくつかの実施形態において、-Cy-は、必要に応じて置換された8員~10員の二環式の飽和または部分不飽和のカルボシクリレニルである。いくつかの実施形態において、-Cy-は、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された4員~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニルである。いくつかの実施形態において、-Cy-は、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された4員~11員の飽和または部分不飽和のスピロヘテロシクリレニルである。いくつかの実施形態において、-Cy-は、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された8員~10員の二環式の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニルである。いくつかの実施形態において、-Cy-は、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された5員~6員のヘテロアリーレニルである。いくつかの実施形態において、-Cy-は、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~5個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された8員~10員の二環式ヘテロアリーレニルである。いくつかの実施形態において、-Cy-は、
Figure 2023545730000556
である。
いくつかの実施形態において、-Cy-は、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Lは、共有結合、または二価の、飽和もしくは部分不飽和の、直鎖もしくは分枝鎖のC1~5炭化水素鎖であり、ここでLの0個~3個のメチレン単位は独立して、-O-、-NR-、-CRF-、-CF-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、または-S(O)-により置き換えられている。
いくつかの実施形態において、Lは共有結合である。いくつかの実施形態において、Lは、二価の、飽和もしくは部分不飽和の、直鎖もしくは分枝鎖のC1~5炭化水素鎖であり、ここでLの0個~3個のメチレン単位は独立して、-O-、-NR-、-CRF-、-CF-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、または-S(O)-により置き換えられている。いくつかの実施形態において、Lは、-CH-である。
いくつかの実施形態において、Lは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Qは、-O-、-CR-、-CF-、-CFR-、-C(O)-、-OCR、および-C(S)-から選択される二価部分である。
いくつかの実施形態において、Qは-O-である。いくつかの実施形態において、Qは-CR-である。いくつかの実施形態において、Qは-OCRである。いくつかの実施形態において、Qは-CF-である。いくつかの実施形態において、Qは-CFR-である。いくつかの実施形態において、Qは-C(O)-である。いくつかの実施形態において、Qは-C(S)-である。
いくつかの実施形態において、Qは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Yは、必要に応じて置換された-(CH-である。
いくつかの実施形態において、Yは、必要に応じて置換された-(CH-である。いくつかの実施形態において、Yは-CH-である。いくつかの実施形態において、Yは、
Figure 2023545730000557
である。
いくつかの実施形態において、Yは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、yは、0、1、2、または3である。
いくつかの実施形態において、yは0である。いくつかの実施形態において、yは1である。いくつかの実施形態において、yは2である。いくつかの実施形態において、yは3である。
いくつかの実施形態において、yは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Xは、必要に応じて置換された-(CH-である。
いくつかの実施形態において、Xは、必要に応じて置換された-(CH-である。いくつかの実施形態において、Xは、
Figure 2023545730000558
である。
いくつかの実施形態において、Xは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、X’は、必要に応じて置換された-(CH-であり、ここでX’の1個~2個のメチレンは、-NR-、-N(COR)-、-N(COR)-、-N(SOR)-、-N(CONR)-、および-N(SONR)-から選択される二価の基で必要に応じて置き換えられている。
いくつかの実施形態において、X’は、必要に応じて置換された-(CH-であり、ここでX’の1個~2個のメチレンは、-NR-、-N(COR)-、-N(COR)-、-N(SOR)-、-N(CONR)-、および-N(SONR)-から選択される二価の基で置き換えられている。
いくつかの実施形態において、X’は、
Figure 2023545730000559
である。いくつかの実施形態において、X’は、
Figure 2023545730000560
である。
いくつかの実施形態において、X’は、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、xは、0、1、2、3、4、または5である。
いくつかの実施形態において、xは0である。いくつかの実施形態において、xは1である。いくつかの実施形態において、xは2である。いくつかの実施形態において、xは3である。いくつかの実施形態において、xは4である。いくつかの実施形態において、xは5である。
いくつかの実施形態において、xは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、RはRは、水素、R、-(CR1~3OCONR、または-(CR1~3CONRである。
いくつかの実施形態において、Rは水素である。いくつかの実施形態において、RはRである。いくつかの実施形態において、Rは-(CR1~3OCONRである。いくつかの実施形態において、Rは-(CR1~3CONRである。いくつかの実施形態において、Rは、
Figure 2023545730000561
である。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Rは、水素、R、または
Figure 2023545730000562
である。
いくつかの実施形態において、Rは水素である。いくつかの実施形態において、RはRである。いくつかの実施形態において、Rは、
Figure 2023545730000563
である。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Ry1およびRy2は各々独立して、水素、R、-CHCOR、または-CHOCORである。
いくつかの実施形態において、Ry1は水素である。いくつかの実施形態において、Ry1はRである。いくつかの実施形態において、Ry1は-CHCORである。いくつかの実施形態において、Ry1は-CHOCORである。いくつかの実施形態において、Ry2は水素である。いくつかの実施形態において、Ry2はRである。いくつかの実施形態において、Ry2は-CHCORである。いくつかの実施形態において、Ry2は-CHOCORである。いくつかの実施形態において、Rは、
Figure 2023545730000564
である。いくつかの実施形態において、Rは、
Figure 2023545730000565
である。
いくつかの実施形態において、Ry1およびRy2は、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環Mは、フェニレニル、ナフチレニル、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリーレニル、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~11員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニルもしくはヘテロシクリレニルから選択される、必要に応じて置換された二価の環であり;
いくつかの実施形態において、環Mは、必要に応じて置換されたフェニレニルである。いくつかの実施形態において、環Mは、必要に応じて置換されたナフチレニルである。いくつかの実施形態において、環Mは、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む必要に応じて置換された5員~10員のヘテロアリーレニルである。いくつかの実施形態において、環Mは、必要に応じて置換された5員~11員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニルである。いくつかの実施形態において、環Mは、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する必要に応じて置換された5員~11員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニルである。いくつかの実施形態において、環Mは、
Figure 2023545730000566
である。いくつかの実施形態において、環Mは、
Figure 2023545730000567
である。
いくつかの実施形態において、環Mは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環Zは、フェニル、ナフチル、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリール、5員~11員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される環である。
いくつかの実施形態において、環Zはフェニルである。いくつかの実施形態において、環Zはナフチルである。いくつかの実施形態において、環Zは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、環Zは、5員~11員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルである。いくつかの実施形態において、環Zはシクロヘキシルである。
いくつかの実施形態において、環Zは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、Rは、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-SiR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-CRNRC(O)R、-CRNRC(O)NR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、-NRS(O)R、-NP(O)R、-NRP(O)(OR)、-NRP(O)(OR)NR、-NRP(O)(NR、または-NRS(O)Rである。
いくつかの実施形態において、Rは水素である。いくつかの実施形態において、RはRである。いくつかの実施形態において、Rはハロゲンである。いくつかの実施形態において、Rは-CNである。いくつかの実施形態において、Rは-NOである。いくつかの実施形態において、Rは-ORである。いくつかの実施形態において、Rは-SRである。いくつかの実施形態において、Rは-NRである。いくつかの実施形態において、Rは-SiRである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-S(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは、-S(O)R、-C(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-C(O)NRORである。いくつかの実施形態において、Rは-CRNRC(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-CRNRC(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-OC(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-OC(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)(OR)である。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)(OR)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-OP(O)(NRである。いくつかの実施形態において、Rは-NRC(O)ORである。いくつかの実施形態において、Rは-NRC(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-NRC(O)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-NRS(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-NP(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rは-NRP(O)(OR)である。いくつかの実施形態において、Rは-NRP(O)(OR)NRである。いくつかの実施形態において、Rは-NRP(O)(NRである。いくつかの実施形態において、Rは-NRS(O)Rである。いくつかの実施形態において、Rはフルオロである。
いくつかの実施形態において、Rは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、zは、0、1、2、3または4である。
いくつかの実施形態において、zは0である。いくつかの実施形態において、zは1である。いくつかの実施形態において、zは2である。いくつかの実施形態において、zは3である。いくつかの実施形態において、zは4である。
いくつかの実施形態において、zは、下記の表1に図示されるものから選択される。
上で定義され、そして本明細書中に記載されるとおり、環Fは、6員アリール、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~6員のヘテロアリール、ならびに5員~7員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される、必要に応じて置換された縮合環である。
いくつかの実施形態において、環Fは、必要に応じて置換された6員アリールである。いくつかの実施形態において、環Fは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む、必要に応じて置換された5員~6員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、環Fは、必要に応じて置換された5員~7員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルである。いくつかの実施形態において、環Fは6員アリールである。
いくつかの実施形態において、環Fは、下記の表1に図示されるものから選択される。
いくつかの実施形態において、STATは、
Figure 2023545730000568
である。いくつかの実施形態において、STATは、
Figure 2023545730000569
である。いくつかの実施形態において、STATは、
Figure 2023545730000570
である。いくつかの実施形態において、STATは、
Figure 2023545730000571
である。いくつかの実施形態において、STATは、
Figure 2023545730000572
である。いくつかの実施形態において、STATは、
Figure 2023545730000573
である。いくつかの実施形態において、STATは、
Figure 2023545730000574
である。いくつかの実施形態において、STATは、
Figure 2023545730000575
である。いくつかの実施形態において、STATは、
Figure 2023545730000576
である。いくつかの実施形態において、STATは、
Figure 2023545730000577
である。いくつかの実施形態において、STATは、
Figure 2023545730000578
である。いくつかの実施形態において、STATは、
Figure 2023545730000579
である。いくつかの実施形態において、STATは、下記の表1に図示されるものから選択される。
いずれの特定の理論にも限定されないが、式Iの化合物のプロドラッグは、本発明に含まれる。化合物が製剤化および/または投与に適した形態に誘導体化され、次いでインビボで薬物として放出される、プロドラッグアプローチが、化合物の物理化学的特性を一時的に(例えば、生体可逆的に)変更するために首尾よく使用されていることは、十分に樹立されている(H.Bundgaard,Ed.,”Design of Prodrugs,” Elsevier,Amsterdam,(1985);R.B.Silverman,”The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action,” Academic Press,San Diego,chapter 8,(1992);K.M.Hillgren et al.,Med.Res.Rev.,15,83 (1995)を参照のこと)。
当業者は、上に記載されたジフルオロホスホネート部分が、インビボでケトンホスホネート部分に転換し得ること、例えば、
Figure 2023545730000580
を理解する。
本発明の例示的な化合物は、下記の表1に記載されている。
Figure 2023545730000581
Figure 2023545730000582
Figure 2023545730000583
Figure 2023545730000584
Figure 2023545730000585
Figure 2023545730000586
Figure 2023545730000587
Figure 2023545730000588
Figure 2023545730000589
Figure 2023545730000590
Figure 2023545730000591
いくつかの実施形態において、本発明は、上記表1に図示される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、表1に記載される化合物を、ジアンモニウム塩として提供する。
4.本化合物を提供する一般方法
本発明の化合物は、一般に、類似の化合物に関して当業者に公知である合成および/または半合成方法によって、ならびに本明細書中の実施例に詳細に記載されている方法によって、調製または単離され得る。
以下のスキームにおいて、特定の保護基、脱離基、または変換条件が図示される場合、当業者は、他の保護基、脱離基、および変換条件もまた適切であり、想定されることを理解する。このような基および変換条件は、March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,M.B.Smith and J.March,5th Edition,John Wiley & Sons,2001、Comprehensive Organic Transformations,R.C.Larock,2nd Edition,John Wiley & Sons,1999、およびProtecting Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,3rd edition,John Wiley & Sons,1999に詳細に記載されており、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
本明細書中で使用される場合、語句「酸素保護基」は、例えば、カルボニル保護基、ヒドロキシル保護基などを含む。ヒドロキシル保護基は当該分野において周知であり、そしてProtecting Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,3rd edition,John Wiley & Sons,1999に詳細に記載されているものが挙げられ、その各々の全体は本明細書中に参考として援用される。適切なヒドロキシル保護基としては、エステル、アリルエーテル、エーテル、シリルエーテル、アルキルエーテル、アリールアルキルエーテル、およびアルコキシアルキルエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。このようなエステルの例としては、ギ酸エステル、酢酸エステル、炭酸エステル、およびスルホン酸エステルが挙げられる。具体例には、ギ酸エステル、ベンゾイルギ酸エステル、クロロ酢酸エステル、トリフルオロ酢酸エステル、メトキシ酢酸エステル、トリフェニルメトキシ酢酸エステル、p-クロロフェノキシ酢酸エステル、3-フェニルプロピオン酸エステル、4-オキソペンタン酸エステル、4,4-(エチレンジチオ)ペンタン酸エステル、ピバル酸エステル(トリメチルアセチル)、クロトン酸エステル、4-メトキシ-クロトン酸エステル、安息香酸エステル、p-ベンジル安息香酸エステル(p-benylbenzoate)、2,4,6-トリメチル安息香酸エステル、炭酸エステル(メチル、9-フルオレニルメチル、エチル、2,2,2-トリクロロエチル、2-(トリメチルシリル)エチル、2-(フェニルスルホニル)エチル、ビニル、アリルおよびp-ニトロベンジルなど)が含まれる。このようなシリルエーテルの例には、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリル、トリイソプロピルシリルおよび他のトリアルキルシリルエーテルが含まれる。アルキルエーテルには、メチル、ベンジル、p-メトキシベンジル、3,4-ジメトキシベンジル、トリチル、t-ブチル、アリルおよびアリルオキシカルボニルエーテルまたは誘導体が含まれる。アルコキシアルキルエーテルには、メトキシメチル、メチルチオメチル、(2-メトキシエトキシ)メチル、ベンジルオキシメチル、ベータ-(トリメチルシリル)エトキシメチルおよびテトラヒドロピラニルエーテルなどのアセタールが含まれる。アリールアルキルエーテルの例には、ベンジル、p-メトキシベンジル(MPM)、3,4-ジメトキシベンジル、O-ニトロベンジル、p-ニトロベンジル、p-ハロベンジル、2,6-ジクロロベンジル、p-シアノベンジル、ならびに2-および4-ピコリルが含まれる。
アミノ保護基は、当技術分野で周知であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、Protecting Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,3rd edition,John Wiley & Sons,1999に詳細に記載されているものを含む。好適なアミノ保護基には、以下に限定されないが、アラルキルアミン、カルバメート、環式イミド、アリルアミン、アミドなどが含まれる。このような基の例には、t-ブチルオキシカルボニル(BOC)、エチルオキシカルボニル、メチルオキシカルボニル、トリクロロエチルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル(Alloc)、ベンジルオキソカルボニル(CBZ)、アリル、フタルイミド、ベンジル(Bn)、フルオレニルメチルカルボニル(Fmoc)、ホルミル、アセチル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、フェニルアセチル、トリフルオロアセチル、ベンゾイルなどが含まれる。
下記のスキームにおいて、遊離アミンのDIM部分を有する、最終分解剤が形成される場合、示されないが、この遊離アミンの反応性が、適切なアミノ保護基を使用することによりマスクされ得、この保護基はその後、インサイチュでか、または別の合成工程中に除去されて、最終分解剤生成物が形成され得ることは、一般に認識されており、そして当業者により周知である。
特定の実施形態において、本発明の化合物は一般に、下記のスキーム1に従って調製される:
スキーム1:本発明の化合物の合成
Figure 2023545730000592
上記スキーム1に図示されるように、アミンA-1は、カップリング剤HATUを使用して、塩基DIPEAの存在下でDMF中で酸A-2にカップリングされて、アミド結合を含むリンカーを有する本発明の化合物を形成する。波状の結合
Figure 2023545730000593
は、それぞれ、STATとA-1の末端アミノ基との間のリンカーの部分、またはDIMとA-2の末端カルボキシル基との間のリンカーの位置を表す。さらに、アミド結合は、当該分野において公知であるカップリング試薬(例えば、DCC、DIC、EDC、HBTU、HCTU、PyAOP、PyBrOP、BOP、BOP-Cl、DEPBT、T3P、TATU、TBTU、TNTU、TOTU、TPTU、TSTU、またはTDBTUであるがこれらに限定されない)を使用して形成され得る。
特定の実施形態において、本発明の化合物は一般に、下記のスキーム2に従って調製される:
スキーム2:本発明の化合物の合成
Figure 2023545730000594
上記スキーム2に図示されるように、アミンA-1は、カップリング剤PyBOPを使用して、塩基DIPEAの存在下でDMF中で酸A-2にカップリングされて、アミド結合を含むリンカーを有する本発明の化合物を形成する。波状の結合
Figure 2023545730000595
は、それぞれ、STATとA-1の末端アミノ基との間のリンカーの部分、またはDIMとA-2の末端カルボキシル基との間のリンカーの位置を表す。さらに、アミド結合は、当該分野において公知であるカップリング試薬(例えば、DCC、DIC、EDC、HBTU、HCTU、PyAOP、PyBrOP、BOP、BOP-Cl、DEPBT、T3P、TATU、TBTU、TNTU、TOTU、TPTU、TSTU、またはTDBTUであるがこれらに限定されない)を使用して形成され得る。
特定の実施形態において、本発明の化合物は一般に、下記のスキーム3に従って調製される:
スキーム3:本発明の化合物の合成
Figure 2023545730000596
上記スキーム3に図示されるように、酸A-3は、カップリング剤HATUを使用して、塩基DIPEAの存在下で、DMF中でアミンA-4にカップリングされて、アミド結合を含むリンカーを有する本発明の化合物を形成する。波状の結合
Figure 2023545730000597
は、それぞれ、STATとA-3の末端カルボキシル基との間のリンカーの部分、またはDIMとA-4の末端アミノ基との間のリンカーの部分を表す。さらに、アミド結合は、当該分野において公知であるカップリング試薬(例えば、DCC、DIC、EDC、HBTU、HCTU、PyAOP、PyBrOP、BOP、BOP-Cl、DEPBT、T3P、TATU、TBTU、TNTU、TOTU、TPTU、TSTU、またはTDBTUであるがこれらに限定されない)を使用して形成され得る。
特定の実施形態において、本発明の化合物は一般に、下記のスキーム4に従って調製される:
スキーム4:本発明の化合物の合成
Figure 2023545730000598
上記スキーム4に図示されるように、酸A-3は、カップリング剤PyBOPを使用して、塩基DIPEAの存在下で、DMF中でアミンA-4にカップリングされて、アミド結合を含むリンカーを有する本発明の化合物を形成する。波状の結合
Figure 2023545730000599
は、それぞれ、STATとA-3の末端カルボキシル基との間のリンカーの部分、またはDIMとA-4の末端アミノ基との間のリンカーの部分を表す。さらに、アミド結合は、当該分野において公知であるカップリング試薬(例えば、DCC、DIC、EDC、HBTU、HCTU、PyAOP、PyBrOP、BOP、BOP-Cl、DEPBT、T3P、TATU、TBTU、TNTU、TOTU、TPTU、TSTU、またはTDBTUであるがこれらに限定されない)を使用して形成され得る。
特定の実施形態において、本発明の化合物は一般に、下記のスキーム5に従って調製される:
スキーム5:本発明の化合物の合成
Figure 2023545730000600
上記スキーム5に図示されるように、フッ化物A-6のアミンA-5によるSAr置換は、塩基DIPEAの存在下でDMF中で行われて、第二級アミンを含むリンカーを有する本発明の化合物を形成する。波状の結合
Figure 2023545730000601
は、STATとA-5の末端アミノ基との間のリンカーの部分を表す。
特定の実施形態において、本発明の化合物は一般に、下記のスキーム6に従って調製される:
スキーム6:本発明の化合物の合成
Figure 2023545730000602
上記スキーム6に図示されるように、フッ化物A-7のアミンA-8によるSAr置換は、塩基DIPEAの存在下でDMF中で行われて、第二級アミンを含むリンカーを有する本発明の化合物を形成する。波状の結合
Figure 2023545730000603
は、DIMとA-8の末端アミノ基との間のリンカーの部分を表す。
特定の実施形態において、本発明の化合物は一般に、下記のスキーム7に従って調製される:
スキーム7:本発明の化合物の合成
Figure 2023545730000604
上記スキーム7に図示されるように、アルデヒドA-9のアミンA-10による還元的アルキル化は、マイルドな水素化物源(例えば、シアノ水素化ホウ素ナトリウムまたはトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム)の存在下で行われて、第二級アミンを含むリンカーを有する、提供される化合物を形成する。波状の結合
Figure 2023545730000605
は、DIMとA-10の末端アミノ基との間のリンカーの部分を表す。
特定の実施形態において、本発明の化合物は一般に、下記のスキーム8に従って調製される:
スキーム8:本発明の化合物の合成
Figure 2023545730000606
上記スキーム8に図示されるように、アルデヒドA-12のアミンA-11による還元的アルキル化は、マイルドな水素化物源(例えば、シアノ水素化ホウ素ナトリウムまたはトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム)の存在下で行われて、第二級アミンを含むリンカーを有する、提供される化合物を形成する。波状の結合
Figure 2023545730000607
は、STATとA-11の末端アミノ基との間のリンカーの部分を表す。
当業者は、脂肪族基、アルコール、カルボン酸、エステル、アミド、アルデヒド、ハロゲンおよびニトリルなどの、本発明の化合物中に存在する様々な官能基が、以下に限定されないが、還元、酸化、エステル化、加水分解、部分酸化、部分還元、ハロゲン化、脱水、部分水和および水和を含めた、当技術分野で周知の技法により相互変換され得ることを認識しているであろう。例えば、その各々の全体が参照により本明細書に組み込まれている「March’s Advanced Organic Chemistry」,5th Ed.,Ed.:Smith,M.B.and March,J.,John Wiley & Sons,New York:2001を参照のこと。このような相互変換は、上述の技法の1つまたは複数を必要とすることがあり、本発明の化合物を合成するためのある種の方法が以下の例示に記載されている。
5.使用、処方および投与
薬学的に受容可能な組成物
別の実施形態によれば、本発明は、本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な誘導体および薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクルを含有する、組成物を提供する。本発明の組成物中の化合物の量は、生物学的サンプル中または患者において、STATタンパク質またはその変異体を測定可能に分解および/または阻害するために有効である量である。特定の実施形態において、本発明の組成物中の化合物の量は、生物学的サンプル中または患者において、STATタンパク質またはその変異体を測定可能に分解および/または阻害するために有効である量である。特定の実施形態において、本発明の組成物は、このような組成物を必要とする患者への投与のために処方される。いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、患者への経口投与のために処方される。
「患者」という用語は、本明細書において使用する場合、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを意味する。
「薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクル」という用語は、それと共に製剤化される化合物の薬理学的活性を破壊しない、非毒性のキャリア、アジュバント、またはビヒクルを指す。この発明の組成物において使用することができる薬学的に受容可能なキャリア、アジュバントまたはビヒクルとして、イオン交換剤、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、ホスフェートなどの緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または硫酸プロタミンなどの電解質、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ろう、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が挙げられる。
「薬学的に受容可能な誘導体」は、レシピエントへの投与に際して、この発明の化合物またはその阻害もしくは分解活性代謝物もしくは残留物を直接的または間接的に提供することができる、任意のこの発明の化合物の非毒性の塩、エステル、エステルの塩または他の誘導体を意味する。
本明細書において使用する場合、「その阻害活性代謝物または残留物」という用語は、その代謝物または残留物も、STATタンパク質またはその変異体の阻害剤であることを意味する。
本明細書において使用する場合、「その分解活性代謝物または残留物」という用語は、その代謝物または残留物も、STATタンパク質またはその変異体の分解剤であることを意味する。
特定の実施形態において、提供される化合物は、プロドラッグとして投与される。
用語「プロドラッグ」とは、インビボでより活性にされる化合物をいう。提供される化合物は、Hydrolysis in Drug and Prodrug Metabolism: Chemistry,Biochemistry,and Enzymology (Testa,Bernard and Mayer,Joachim M.Wiley-VHCA,Zurich,Switzerland 2003)に記載されるように、プロドラッグとしても存在し得る。本明細書中に記載される、提供される化合物のプロドラッグは、生理学的条件下で化学変化を容易に受けてこの化合物を提供する、この化合物の構造的に修飾された形態である。さらに、プロドラッグは、エキソビボ環境で、化学的または生化学的方法によって、この化合物に転換され得る。例えば、プロドラッグは、適切な酵素または化学試薬と一緒に経費パッチレザバに入れられると、ゆっくりと化合物に転換し得る。プロドラッグは、いくつかの状況において、化合物、すなわち親薬物よりも投与がより容易であり得るので、しばしば有用である。プロドラッグは、例えば、経口投与により生体利用可能であり得、一方で親薬物はそうではない。プロドラッグはまた、親薬物よりも改善された、薬学的組成物中での溶解度を有し得る。プロドラッグの加水分解による切断または酸化的活性化に依存するものなどの、広範な種々のプロドラッグ誘導体が、当該分野において公知である。プロドラッグの例は、限定されないが、ホスホン酸エステル(「プロドラッグ」)として投与されるが、次いで代謝により加水分解されて、活性な実体であるホスホン酸またはその共役塩基になる、化合物である。さらなる例としては、化合物のペプチジル誘導体が挙げられる。用語「治療的に受容可能なプロドラッグ」とは、過度な毒性、刺激およびアレルギー応答なしに患者の組織と接触しての使用に適切であり、合理的な利益/危険比に見合い、そしてそれらの意図される使用のために有効である、プロドラッグまたは双性イオンをいう。
本発明の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入噴霧によって、局所的に、直腸内に、鼻腔内に、口腔内に、膣内にまたは埋め込み型レザバによって投与することができる。「非経口」という用語は、本明細書において使用する場合、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液包内、胸骨内、髄腔内、肝内、病巣内および頭蓋内の注射または注入技法を含む。好ましくは、組成物は、経口、腹腔内または静脈内投与される。この発明の組成物の注射用滅菌形態は、水性または油性の懸濁物であってもよい。これらの懸濁物は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、当技術分野で公知の技法に従って製剤化されてもよい。注射用滅菌調製物はまた、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液のように、非毒性の非経口で許容される希釈剤または溶媒中の、注射用滅菌溶液または懸濁物であってもよい。用いることのできる許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンガー溶液および等張塩化ナトリウム溶液である。さらに、滅菌の固定油は、従来より、溶媒または懸濁媒体として用いられている。
この目的のために、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激性固定油を用いることができる。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、特に、それらのポリオキシエチル化型において、オリーブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に受容可能な油であるため、注射可能物質の調製に有用である。これらの油の溶液または懸濁物はまた、エマルションまたは懸濁物を含む、薬学的に受容可能な剤形の製剤化において一般的に使用される、カルボキシメチルセルロースまたは同様の分散剤などの長鎖アルコール希釈剤または分散剤を含有し得る。薬学的に受容可能な固体、液体、または他の剤形の製造において一般的に使用される、他の一般的に使用される界面活性剤、例えば、Tween、Span、および他の乳化剤またはバイオアベイラビリティ強化剤も、製剤化の目的で使用することができる。
この発明の薬学的に受容可能な組成物は、これらに限定されないが、カプセル剤、錠剤、水性懸濁剤または液剤を含む、任意の経口で許容される剤形で経口的に投与することができる。経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用されるキャリアとして、ラクトースおよびトウモロコシデンプンが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤も、典型的には添加される。カプセル形態での経口投与に対して、有用な希釈剤として、ラクトースおよび乾燥トウモロコシデンプンが挙げられる。水性懸濁剤が経口使用に必要とされる場合、有効成分は、乳化剤および懸濁化剤と組み合わされる。所望の場合、ある特定の甘味剤、矯味矯臭剤または着色剤も添加され得る。
あるいは、この発明の薬学的に受容可能な組成物は、直腸投与のための坐剤の形態で投与することができる。これらは、室温では固体であるが直腸温度では液体であり、したがって、薬物を放出させるように直腸内で溶ける、好適な非刺激性賦形剤と薬剤とを混合することによって調製することができる。このような材料として、カカオバター、蜜ろうおよびポリエチレングリコールが挙げられる。
この発明の薬学的に受容可能な組成物はまた、特に、処置の標的が、眼、皮膚、または下部腸管の疾患を含む、局所適用によって容易に到達可能な領域または器官を含む場合、局所的に投与することができる。好適な局所製剤は、これらの領域または器官のそれぞれに対して、容易に調製される。
下部腸管に対する局所適用は、直腸の坐剤製剤(上記を参照されたい)または好適な浣腸製剤でなされてもよい。局所的な経皮パッチも使用することができる。
局所適用に対して、提供される薬学的に受容可能な組成物は、1つまたは複数のキャリア中に懸濁または溶解された活性成分を含有する好適な軟膏剤に製剤化され得る。この発明の化合物の局所投与のためのキャリアとして、これらに限定されないが、鉱油、流動パラフィン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ろうおよび水が挙げられる。あるいは、提供される薬学的に受容可能な組成物は、1つまたは複数の薬学的に受容可能なキャリア中に懸濁または溶解された活性成分を含有する、好適なローションまたはクリームに製剤化され得る。好適なキャリアとして、これらに限定されないが、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルろう、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が挙げられる。
眼科用に、提供される薬学的に受容可能な組成物は、等張のpH調節した滅菌食塩水中の微粉化懸濁剤として、または好ましくは、塩化ベンジルアルコニウム(benzylalkonium chloride)などの保存剤を含むかもしくは含まない、等張のpH調節した滅菌食塩水中の液剤として、製剤化され得る。あるいは、眼科用に、薬学的に受容可能な組成物は、ワセリンなどの軟膏剤に製剤化され得る。
この発明の薬学的に受容可能な組成物はまた、鼻腔エアロゾルまたは吸入によって投与することができる。このような組成物は、医薬製剤の技術分野で周知である技法に従って調製され、ベンジルアルコールもしくは他の好適な保存剤、バイオアベイラビリティを強化するための吸収促進剤、フッ化炭素、および/または他の従来の可溶化剤もしくは分散剤を用いて、食塩水中の液剤として調製され得る。
最も好ましくは、この発明の薬学的に受容可能な組成物は、経口投与のために製剤化される。このような製剤は、食物と共にまたは食物を伴わずに投与されてもよい。一部の実施形態では、この発明の薬学的に受容可能な組成物は、食物を伴わずに投与される。他の実施形態では、この発明の薬学的に受容可能な組成物は、食物と共に投与される。
単一剤形に組成物を生成するためにキャリア材料と組み合わされてもよい本発明の化合物の量は、処置される宿主、特定の投与方式に応じて変わることになる。好ましくは、提供される組成物は、1日に体重1kg当たり0.01~100mgの間の投薬量の化合物が、これらの組成物を受容する患者に投与することができるように製剤化されるべきである。
任意の特定患者に対する具体的な投薬量および処置レジメンは、用いられる具体的化合物の活性、年齢、体重、全身の健康、性別、食事、投与時間、排出速度、薬物の組み合わせ、ならびに処置する医師の判断および処置される特定の疾患の重症度を含む、様々な因子に応じて変わることも理解されるべきである。組成物中の本発明の化合物の量は、組成物中の特定の化合物に応じても変わることになる。
化合物および薬学的に受容可能な組成物の使用
本明細書中に記載される化合物および組成物は一般に、STATタンパク質活性の分解および/または阻害のために有用である。
本明細書中に記載される化合物および組成物により分解および/または阻害され、そして本明細書中に記載される方法が有用である、STATタンパク質の例としては、シグナル伝達兼転写活性化因子(STAT)ファミリーのタンパク質のものであり、そのメンバーとしては、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、もしくはSTAT6、またはその変異体が挙げられる。Yu et al.,”Crosstalk between cancer and immune cells: Role of STAT3 in the tumour microenvironment” Nat.Rev.Immunol.2007,7,41-51.,Levy et al.,”STATs: Transcriptional controland biological impact” Nat.Rev.Mol.Cell Biol.2002,3,651-662、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
本明細書中で、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、もしくはSTAT6、またはその変異体の分解剤および/または阻害剤として利用される化合物の活性は、インビトロ、インビボまたは細胞株内で、アッセイされ得る。インビトロアッセイとしては、活性化STATタンパク質またはその変異体の、活性および/またはその後の機能的結果のいずれかの阻害を決定するアッセイが挙げられる。代替のインビトロアッセイは、阻害剤がSTATタンパク質に結合する能力を定量する。阻害剤の結合は、結合前にこの阻害剤を放射線標識し、阻害剤/STAT複合体を単離し、そして結合した放射線標識の量を決定することによって、測定され得る。あるいは、阻害剤の結合は、新規阻害剤が既知の放射性リガンドと結合したSTATタンパク質と一緒にインキュベートされる、競合実験を行うことによって、決定され得る。STAT阻害剤をアッセイするのに有用な、代表的なインビトロアッセイおよびインビボアッセイとしては、例えば、Schust et al.,”A high-throughput fluorescence polarization assay for signal transducer and activator of transcription 3” Anal.Biochem.2004,333(1):114;Muller et al.,”A high-throughput assay for signal transducer and activator of transcription 5b based on fluorescence polarization” Anal.Biochem.2008,375(2):249に記載および開示されるものが挙げられる。本発明において、STATタンパク質またはその変異体の分解剤および/または阻害剤として利用される化合物をアッセイするための詳細な条件は、下記の実施例に記載されている。
STATファミリーのタンパク質は、サイトカインおよび増殖因子への応答(細胞の増殖および分化の促進、ならびに炎症および免疫の応答が挙げられる)の媒介において重要な役割を有する、細胞質転写因子である(Bromberg et al.,Breast Cancer Res.2000,2:86-90;Darnell et al.,Nat.Rev.Cancer 2002,2:740-749)。STATタンパク質は古典的に、チロシン(Tyr)キナーゼ、例えばJanusキナーゼ(JAK)およびSrcファミリーキナーゼによって、それらの同族受容体へのサイトカインおよび増殖因子の結合に応答して、活性化される(Darnell et al.,Science 1994,264:1415)。Tyrリン酸化(pTyr)は、2つの活性化STAT:STAT単量体間の二量化を、相反pTyr-Src相同性SH2ドメイン相互作用を介して促進する。活性なSTAT:STAT二量体は、核に転座して、標的遺伝子のプロモーターの特異的なDNA応答性エレメントに結合することにより、遺伝子転写を誘導し、遺伝子発現を調節する。対照的に、異常に活性なSTAT3(STATファミリーメンバーの1つ)は、多くのヒト腫瘍に関与しており、そして薬物発見のための魅力的な標的を代表する。持続的に活性化したSTAT3、およびある程度はSTAT5は、腫瘍細胞の増殖、生存および浸潤を増大させ、一方で、抗腫瘍免疫を抑制する。STAT3の持続的な活性化はまた、腫瘍促進炎症を媒介する。STAT3のこの異常な活性化は、神経膠腫、乳房、前立腺、卵巣、および他の多くの人のがんにおいて起こり、これによって、悪性の進行を促進する(Yu & Jove,Nat.Rev.Cancer 2004,4:97-105)。JAK、Src、および上皮増殖因子受容体(EGFR)は、STAT3上流レギュレーターである(Bromberg et al.,Mol.Cell.Biol.1998,18:2553;Sartor et al.,Cancer Res.1997,57:978;Garcia et al.,Oncogene 2001,20:2499)。構成的に活性なSTAT3が腫瘍形成を媒介する機構は、遺伝子発現の調節不全を含み、これは、腫瘍細胞の制御されない成長および生存、増強された腫瘍血管新生、ならびに腫瘍免疫監視機構の転移および抑制をもたらす(Yu & Jove 2004;Bromberg & Darnell,Oncogene 2000,19:2468-2473;Bowman et al.,Oncogene 2000,19:2474-2488;Turkson & Jove,Oncogene 2000,19:6613-6626;Turkson,Expert Opin.Ther.Targets 2004,8:409-422;Wang et al.,Nat.Med.2004,10:48-54)。
STAT3タンパク質の主要なドメインとしては、N末端の四量化およびロイシンジッパー、DNA結合ドメイン、ならびにカルボキシ末端のSH2転写活性化ドメインが挙げられる。このSH2領域は、STAT3のチロシンリン酸化受容体への結合、ならびにDNA結合および遺伝子発現のために必要な二量化を担う(Zhong et al.,Science 1994,264:95)。STAT3は、Y-705でのリン酸化により活性化され、これは、二量体形成、核転座、STAT3特異的DNA結合エレメントの認識、および標的遺伝子転写の活性化をもたらす(Darnell 1994;Zhong 1994)。
STAT3の構成的活性化は、乳癌細胞株において頻繁に検出されるが、正常な乳房上皮細胞においては検出されない(Garcia et al.,Cell.Growth.Differ.1997,8:1267;Bowman 2000)。乳房腫瘍のうちのおよそ60パーセントが、持続的に活性化したSTAT3を含むことが報告されている(Dechow et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 2004,101:10602)。STAT3は、プロトオンコジーンに分類されている。なぜなら、活性化STAT3は、培養細胞におけるオンコジーン形質転換、およびヌードマウスにおける腫瘍形成を媒介し得るからである(Bromberg et al.,Cell 1999,98:295)。STAT3は、細胞増殖を刺激し、血管新生を促進し、そして従来の治療により誘導されるアポトーシスへの抵抗を与えることによって、発がんに関与し得る(Catlett-Falcone et al.,Curr.Opin.Oncol.1999,11:1;Catlett-Falcone et al.,Immunity 1999,10:105;Alas et al.,Clin.Cancer Res.2003,9:316;Wei et al.,Oncogene 2003,22:1517)。STAT3が発がんを促進する可能な下流標的としては、抗アポトーシス因子(Bcl-2、サバイビン、Mcl-1、およびBcl-X)、細胞周期レギュレーター(サイクリンD1、MEK5、およびc-myc)、ならびに腫瘍血管新生の誘発因子(VEGF)の上方調節が挙げられる(Bromberg et al.,Cell 1999,98:295;Wei et al.,Oncogene 2003,22:1517;Real et al.,Oncogene 2002,21:7611;Puthier et al.,Eur.J.Immunol.1999,29:3945;Niu et al.,Oncogene 2002,21:2000;Kiuchi et al.,J.Exp.Med.1999,189:63;Song et al.,Oncogene 2004,23:8301)。活性化STAT3シグナル伝達は、がんの悪性進行に直接寄与する。STAT3オンコジーン機能は、サバイビン、Mcl-1、Bcl-2、およびBcl-Xなどの生存促進タンパク質を介して作用し、そしてアポトーシスの予防をもたらす(Real et al.,Oncogene 2002,21:7611;Aoki et al.,Blood 2003,101:1535;Epling-Burnette et al.,J.Clin.Invest.2001,107:351;Nielsen et al.,Leukemia 1999,13:735)。STAT3シグナル伝達の遮断は、がん細胞の成長を阻害し、このことは、STAT3が腫瘍細胞の生存または成長のために必須であることを示す(Alas et al.,Clin.Cancer Res.2003,9:316;Aoki et al.,Blood 2003,101:1535;Epling-Burnette et al.,J.Clin.Invest.2001,107:351;Burke et al.,Oncogene 2001,20:7925;Mora et al.,Cancer Res.2002,62:6659;Ni et al.,Cancer Res.2000,60:1225;Rahaman et al.,Oncogene 2002,21:8404)。
最近の証拠はまた、ミトコンドリア機能、およびSTAT3と悪性表現型を促進する他のタンパク質(例えばNF-κB)とのクロストークを調節する際の、STAT3の役割を明らかにしている。多くのヒト腫瘍は、異常に活性なSTAT3シグナル伝達を隠しており、そして実験モデルにおける研究は、構成的に活性なSTAT3を隠す腫瘍細胞および腫瘍が、STAT3シグナル伝達モジュレーターに応答することを示している(Gough et al.,Science 2009,324:1713;Yu et al.,Nat.Rev.Cancer 2009,9:798;Grivennikov & Karin,Cytokine & Growth Factor Rev.2010,21:11)。
代表的なSTAT阻害剤としては、例えば、Morlacchi et al.Future Med.Chem.2014,6(7):1909;Sgrignani et al.Int.J.Mol.Sci.2018,19:1591,Botta et al.Mol.Inf.2015,34:689;Leung et al.Methods 2015,71:38;Lavecchia et al.Cur.Med.Chem.2011,18:1;Chun et al.Can.Lett.2015,357:393;Zhang et al.Eur.J.Med.Chem.2017,125:538;Yesylevskyy et al.J.Chem.Inf.Model.2016,56:1588;Huang et al.Bioorg.Med.Chem.Lett.2016,26:5172;Gao et al.Bioorg.Med.Chem.2016,24:2549;Daka et al.Bioorg.Med.Chem.2015,23:1348;Ji et al.Bioorg.Med.Chem.2016,24:6174;Zhou et al.Bioorg.Med.Chem.2017,25:2995;and Yu et al.J.Med.Chem.2017,60:2718;Chen et al.Med.Chem.Lett.2010,1:85に記載および開示されるものが挙げられ、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
本明細書において使用する場合、「処置(treatment)」、「処置する(treat)」、および「処置すること(treating)」という用語は、本明細書に記載されるような、疾患もしくは障害、またはその1つもしくは複数の症状の、逆転、軽減、発症の遅延、または進行の阻害を指す。一部の実施形態では、処置は、1つまたは複数の症状が発症した後に施され得る。他の実施形態では、処置は、症状の非存在下で施され得る。例えば、処置は、症状の発症前に、感受性の個体に施され得る(例えば、症状の病歴を考慮しておよび/または遺伝因子もしくは他の感受性因子を考慮して)。処置はまた、症状が消散した後に、例えば、その症状の再発を予防するかまたは遅延させるために、続けられてもよい。
提供される化合物は、STATタンパク質のうちの1つまたはそれより多くのものの分解剤および/または阻害剤であるので、STATタンパク質のうちの1つまたはそれより多くのものの活性に関連する1つまたはそれより多くの障害を処置するために有用である。従って、特定の実施形態において、本発明は、STAT1により媒介される、STAT2により媒介される、STAT3により媒介される、STAT4により媒介される、STAT5Aにより媒介される、STAT5Bにより媒介される、またはSTAT6により媒介される障害を処置するための方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な組成物を投与する工程を包含する。
本明細書中で使用される場合、用語「STAT1により媒介される」、「STAT2により媒介される」、「STAT3により媒介される」、「STAT4により媒介される」、「STAT5Aにより媒介される」、「STAT5Bにより媒介される」、および/、またはSTAT6により媒介される」障害、疾患、および/または状態とは、本明細書中で使用される場合、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、もしくはSTAT6、またはその変異体のうちの1つまたはそれより多くが役割を果たすことが既知である、任意の疾患または他の有害な状態を意味する。従って、本発明の別の実施形態は、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、もしくはSTAT6、またはその変異体のうちの1つまたはそれより多くが役割を果たすことが既知である、1つまたはそれより多くの疾患を処置するか、またはその重篤度を低下させることに関する。
いくつかの実施形態において、本発明は、1つまたはそれより多くの障害、疾患、および/または状態を処置するための方法を提供し、ここでこの障害、疾患、または状態は、がん、神経変性障害、ウイルス性疾患、自己免疫疾患、炎症性障害、遺伝性障害、ホルモン関連疾患、代謝障害、器官移植に関連する状態、免疫不全障害、破壊性骨障害、増殖性障害、感染性疾患、細胞死に関連する状態、トロンビン誘発血小板凝集、肝臓疾患、T細胞活性化が関与する病的免疫状態、心血管障害、またはCNS障害である。
本発明の方法に従って処置可能な疾患および状態としては、患者における、がん(例えば、Turkson & Jove,Oncogene 2000,19:6613-6626を参照のこと)、糖尿病(例えば、Gurzov et al.,FEBS 2016,283:3002を参照のこと)、心臓血管疾患(例えば、Grote et al.,Vasc.Pharmacol.2005,43:2005を参照のこと)、ウイルス性疾患(例えば、Gao et al.,J.Hepatol.2012,57(2):430を参照のこと)、ループス(例えば、Goropevsek et al.,Clin.Rev.Alleg.& Immun.2017,52(2):164を参照のこと)および関節リウマチ(例えば、Walker & Smith,J.Rheumat.2005,32(9):1650を参照のこと)などの自己免疫疾患、自己炎症症候群(例えば、Rauch et al.,Jak-Stat 2013,2(1):e23820を参照のこと)、アテローム性動脈硬化症(例えば、Ortiz-Munoz et al.,Arterio.,Thrombo.,Vasc.Bio.2009,29:525を参照のこと)、乾癬(例えば、Andres et al.,Exp.Derm.2013,22(5):323を参照のこと)、アレルギー性障害(例えば、Oh et al.,Eur.Respir.Rev.2019,19(115):46を参照のこと)、炎症性腸疾患(例えば、Sugimoto,World J.Gastroenterol.2008,14(33):5110を参照のこと)、炎症(例えば、Tamiya et al.,Arterio.,Thrombo.,Vasc.Bio.2011,31:980を参照のこと)、急性および慢性の痛風および痛風性関節炎、神経学的障害(例えば、Campbell,Brain Res.Rev.2005,48(2):166を参照のこと)、代謝症候群、AIDSおよびHIVなどの免疫不全障害(例えば、O’Shea et al.,N.Engl.J.Med.2013,368:161を参照のこと)、破壊性骨障害(例えば、Jatiani et al.,Genes & Can.2011,1(10):979を参照のこと)、変形性関節症、増殖性障害、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症(例えば、Hodge et al.,Blood 2014,123(7):1055を参照のこと)、感染性疾患、細胞死に関連する状態、T細胞活性化が関与する病的免疫状態、ならびにCNS障害が挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、ヒト患者は、本発明の化合物および薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクルで処置され、ここでこの化合物は、1つまたはそれより多くのSTAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、もしくはSTAT6、またはその変異体を測定可能に分解および/または阻害するための量で存在する。
本発明の化合物は、脳、腎臓、肝臓、副腎、膀胱、乳房、胃、胃腫瘍、卵巣、結腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、膣、子宮頚部、精巣、尿生殖路、食道、喉頭、皮膚、骨または甲状腺の良性または悪性の腫瘍、癌腫または固形腫瘍、液体腫瘍、肉腫、神経膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫、胃腸がん、特に結腸癌もしくは結腸直腸腺腫、頭頚部腫瘍、表皮過剰増殖、乾癬、前立腺肥大症、新生物、上皮性特性の新生物(neoplasia of epithelial character)、腺腫、腺癌、角化棘細胞腫、類表皮癌、大細胞癌、非小細胞肺癌、リンパ腫、ホジキンもしくは非ホジキン、乳癌、濾胞状癌、未分化癌、乳頭状癌、セミノーマ、黒色腫、IL-1駆動性障害(IL-1 driven disorder)、MyD88駆動性障害(MyD88 driven disorder)、くすぶり型の無痛性多発性骨髄腫、または血液学的悪性疾患(白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、ABC DLBCL、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性リンパ球性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、急性リンパ球性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、脾臓辺縁層リンパ腫、多発性骨髄腫、形質細胞腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫が挙げられる)から選択される増殖性疾患の処置において有用である。
いくつかの実施形態において、本発明の方法に従って処置され得るSTAT3の異常な活性化は、ヒトのがんである。いくつかの実施形態において、本発明の方法に従って処置され得るヒトのがんは、神経膠腫、乳がん、前立腺がん、頭頚部扁平上皮細胞癌、皮膚黒色腫、および卵巣がんから選択される。いくつかの実施形態において、異常なSTAT3の活性化はまた、種々の白血病およびリンパ腫などの広範な血液学的悪性疾患の進行と関連付けられており、そしてSTAT3は頻繁に、患者の骨髄由来の、多発性骨髄腫細胞株と腫瘍細胞株との両方で、活性化される。
いくつかの実施形態において、本発明は、神経膠腫、乳がん、前立腺がん、頭頚部扁平上皮細胞癌、皮膚黒色腫、卵巣がん、悪性末梢神経鞘腫(MPNST)、膵臓がん、非小細胞肺がん、尿路上皮がん、肝臓がん、胆管がん、腎臓がん、結腸がん、食道がん、胃がん、消化管間質腫瘍、ならびに血液学的悪性疾患(リンパ腫、白血病、骨髄腫、骨髄増殖性新生物および骨髄異形成症候群を含む)から選択されるがんを処置する方法を提供する。
いくつかの実施形態において、本発明は、JAK関連疾患を処置する方法を提供する。いくつかの実施形態において、このJAK関連疾患は、固形腫瘍(例えば、前立腺がん、腎臓がん、肝臓がん、膵臓がん、胃がん、乳がん、肺がん、頭頚部がん、甲状腺がん、グリア芽細胞腫、カポージ肉腫、キャッスルマン病、子宮平滑筋肉腫、黒色腫など)、血液学的がん(例えば、リンパ腫、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)または多発性骨髄腫などの白血病)、ならびに皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)および皮膚B細胞リンパ腫などの皮膚がんにより特徴付けられるものを含むがんである。CTCLの例としては、セザリー症候群および菌状息肉が挙げられる。
いくつかの実施形態において、本発明は、トリプルネガティブ乳がんを処置することを必要とする患者において、トリプルネガティブ乳がんを処置する方法を提供し、この方法は、本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明は、悪性末梢神経鞘腫(MPNST)を処置することを必要とする患者において、悪性末梢神経鞘腫(MPNST)を処置する方法を提供し、この方法は、本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明は、肺がんを処置することを必要とする患者において、肺がんを処置する方法を提供し、この方法は、本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明は、結腸直腸がんを処置することを必要とする患者において、結腸直腸がんを処置する方法を提供し、この方法は、本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明は、末梢T細胞リンパ腫を処置することを必要とする患者において、末梢T細胞リンパ腫を処置する方法を提供し、この方法は、本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明は、膵臓がんを処置することを必要とする患者において、膵臓がんを処置する方法を提供し、この方法は、本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含する。
本発明による化合物は、例えば組織損傷、気道炎症、気管支過活動、再造形または疾患進行の低減をもたらす、炎症性または閉塞性の気道疾患の処置において有用である。本発明が適用可能である炎症性または閉塞性の気道疾患としては、あらゆる種類または起源の喘息が挙げられ、これには、内因性(非アレルギー性)喘息と外因性(アレルギー性)喘息との両方、軽度喘息、中等度喘息、重度の喘息、気管支炎性喘息、運動により惹起される喘息、職業性喘息および細菌感染後に誘発される喘息が挙げられる。喘息の処置は、被験体(例えば、4歳または5歳未満の、喘鳴の症状を示す、「喘鳴のある乳児」(主要な医学的問題の確立された患者カテゴリーであり、現在は初期または早期段階の喘息としばしば同定される)と診断されたかまたは診断可能である)の抱擁処置(embracing treatment)としてもまた、理解される。
本発明による化合物は、異種免疫疾患の処置において有用である。このような異種免疫疾患の例としては、移植片対宿主病、移植、輸血、アナフィラキシー、アレルギー(例えば、植物の花粉、ラテックス、薬物、食物、昆虫の毒、動物の毛、動物のふけ、イエダニ、またはゴキブリのカリックス(cockroach calyx)に対するアレルギー)、I型過敏症、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、およびアトピー性皮膚炎が挙げられるが、これらに限定されない。
喘息の処置における予防効力は、例えば急性の喘息もしくは気管支収縮の発作の症状の発作の減少した頻度もしくは重篤度、肺機能の改善、または改善した気道過活動により証拠付けられる。これはさらに、他の対症療法(例えば、症状の発作が起こる場合にこれを制限するかもしくは止めるため、またはそれを意図される治療であり、例えば、抗炎症または気管支拡張)の減少した必要性によって、証拠付けられ得る。喘息における予防の利点は、「朝の落ち込み」を起こしやすい被験体において、特に明らかであり得る。「朝の落ち込み」は、認識された喘息の症状であり、かなりの割合の喘息に共通しており、そして例えば午前4時~6時の間の時間、すなわち、以前に施された喘息対症療法のいずれからも通常はかなり隔たった時刻の、喘息の発作により特徴付けられる。
本発明の化合物は、本発明が適用可能である他の炎症性または閉塞性の気道疾患および状態のために使用され得、そして急性肺傷害(ALI)、成人/急性呼吸促迫症候群(ARDS)、慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)、慢性閉塞性気道疾患または慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive lung disease)(COPD、COADまたはCOLD)(それに関連する慢性気管支炎または呼吸困難を含む)、気腫、ならびに他の薬物治療(特に、他の吸入薬物治療)の結果の気道の過活動の増悪が挙げられ得る。本発明はまた、急性、アラキジン酸、角結膜炎性、クループ性(croupus)、慢性または結核性の気管支炎を含むがこれらに限定されない、あらゆる型または発生の気管支炎)の処置に適用可能である。本発明が適用可能であるさらなる炎症性または閉塞性の気道疾患としては、あらゆる型または発生の塵肺症(慢性であれ急性であれ、気道の閉塞を頻繁に伴い、粉塵の繰り返しの吸入により引き起こされる、炎症性の一般的に職業的な肺の疾患)(例えば、アルミニウム肺症、炭粉症、石綿沈着症、石粉症、チローシス(ptilosis)、鉄症、珪肺症、タバコ中毒症(tabacosis)および綿肺症を含む)が挙げられる。
特に好酸球活性化に関する、抗炎症活性に関して、本発明の化合物は、好酸球関連障害(例えば、好酸球増加症、特に、気道の好酸球関連障害(例えば、肺組織の病的好酸球浸潤が関与する)(気道および/または肺に影響を与える過好酸球増加症が挙げられる)、ならびに例えば、レフラー症候群(Loffler’s syndrome)、好酸球性肺炎、寄生生物性(特に、後生動物の)インフェステーション(熱帯性好酸球増加症を含む)、気管支肺アスペルギルス症、結節性多発性動脈炎(チャーグ-ストラウス症候群を含む)、好酸球性肉芽腫、および薬物反応により引き起こされる気道に罹患する好酸球関連障害の結果として起こるかまたはこれらに付随する、気道の好酸球関連障害)の処置においてもまた有用である。
本発明の化合物はまた、皮膚の炎症状態またはアレルギー状態、例えば、乾癬、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多形性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、蕁麻疹、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、腫瘍随伴性天疱瘡、後天性表皮水疱症、尋常性ざ瘡、および皮膚の他の炎症状態またはアレルギー状態の処置において有用である。
本発明の化合物はまた、他の疾患または状態、例えば、炎症成分を有する疾患または状態の処置、例えば、眼のアレルギー、結膜炎、乾性角結膜炎、および春季結膜炎などの目の疾患および状態、アレルギー性鼻炎を含む鼻に影響を与える疾患、ならびに自己免疫性血液学的障害(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、赤血球貧血および特発性血小板減少症)を含む、自己免疫反応が関与するかまたは自己免疫成分もしくは病因を有する炎症性疾患、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、多発性軟骨炎、強皮症、ウェゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、スティーブン-ジョンソン症候群、特発性スプルー、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性結腸炎およびクローン病)、過敏性腸症候群、セリアック病、歯周炎、肺硝子膜症、腎疾患、糸球体疾患、アルコール性肝臓疾患、多発性硬化症、内分泌性眼障害、グレーブス病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺臓炎、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎(前部および後部)、シェーグレン症候群、乾性角結膜炎および春季角結膜炎、間質性肺線維症、乾癬性関節炎、全身性若年性特発性関節炎、クリオピリン関連周期性症候群、腎炎、血管炎、憩室炎、間質性膀胱炎、糸球体腎炎(例えば、特発性ネフローゼ症候群または微小変化型腎症(minal change nephropathy)を含むネフローゼ症候群を伴うものおよび伴わないもの)、慢性肉芽腫症、子宮内膜症、レプトスピラ症 腎疾患、緑内障、網膜疾患、加齢、頭痛、疼痛、複合性局所疼痛症候群、心臓肥大、筋肉消耗、異化障害、肥満症、胎児成長遅滞、高コレステロール血症(hyperchlolesterolemia)、心臓病、慢性心不全、中皮腫、無発汗性外胚葉性形成異常、ベーチェット病、色素失調症、パジェット病、膵臓炎、遺伝性周期熱症候群、喘息(アレルギー性および非アレルギー性、軽度、中等度、重度、気管支炎性、および運動により惹起)、急性肺傷害、急性呼吸促迫症候群、好酸球増加症、過敏症、アナフィラキシー、副鼻腔炎、眼のアレルギー、シリカにより誘発される疾患、COPD(損傷の低減、気道炎症、気管支過活動、再造形または疾患進行)、肺疾患、嚢胞性線維症、酸により誘発される肺傷害、肺高血圧症、多発性神経障害、白内障、全身性硬化症に関連する筋肉の炎症、封入体筋炎、重症筋無力症、甲状腺炎、アディソン病、扁平苔癬、1型糖尿病、または2型糖尿病、虫垂炎、アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頚管炎、胆管炎、胆嚢炎、慢性移植片拒絶、大腸炎、結膜炎、クローン病、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、小腸結腸炎(enterocolitis)、外上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病、肝炎、汗腺膿瘍、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎 心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵臓炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、多発性筋炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、静脈洞炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、扁桃炎、潰瘍性結腸炎、ブドウ膜炎、膣炎、血管炎、あるいは外陰炎の処置のために使用することができる。
いくつかの実施形態において、本発明は、全身性硬化症、特発性肺線維症、炎症性腸疾患、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、移植片対宿主病(急性および慢性)、ならびに他の組織線維症疾患(tissue fibrosis disease)から選択される自己免疫疾患を処置する方法を提供する。
いくつかの実施形態において、本発明は、LGL白血病(T細胞およびNK細胞)、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、末梢T細胞リンパ腫(PTCL、ALCLを含めた全てのサブタイプ)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、ならびに骨髄線維症から選択される血液学的悪性疾患を処置する方法を提供する。
いくつかの実施形態において、本発明は、組織線維症または慢性組織疾患(肝臓および腎臓の線維症が挙げられる)を処置することを必要とする患者において、組織線維症または慢性組織疾患(肝臓および腎臓の線維症が挙げられる)を処置する方法を提供し、この方法は、本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明は、特発性間質性肺炎(単数または複数)(IIPs)(任意の型の肺線維症、リウマチ性疾患(SScが挙げられる)に関連する間質性肺疾患またはIPF自体のいずれかが挙げられる)を処置することを必要とする患者において、特発性間質性肺炎(単数または複数)(IIPs)(任意の型の肺線維症、リウマチ性疾患(SScが挙げられる)に関連する間質性肺疾患またはIPF自体のいずれかが挙げられる)を処置する方法を提供し、この方法は、本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明の方法に従って処置され得る炎症性疾患は、皮膚の疾患である。いくつかの実施形態において、皮膚の炎症性疾患は、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多形性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、蕁麻疹、水疱性類天疱瘡、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、腫瘍随伴性天疱瘡、後天性表皮水疱症、および皮膚の他の炎症状態またはアレルギー状態から選択される。
一部の実施形態では、この発明の方法によって処置することができる炎症性疾患は、急性痛風および慢性痛風、慢性痛風性関節炎、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、全身性若年性特発性関節炎(SJIA)、クリオピリン関連周期性症候群(CAPS)、および変形性関節症から選択される。
一部の実施形態では、この発明の方法によって処置することができる炎症性疾患は、TH17媒介性疾患である。一部の実施形態では、TH17媒介性疾患は、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、および炎症性腸疾患(クローン病または潰瘍性結腸炎を含む)から選択される。
一部の実施形態では、この発明の方法によって処置することができる炎症性疾患は、シェーグレン症候群、アレルギー性障害、変形性関節症、眼のアレルギー、結膜炎、乾性角結膜炎および春季結膜炎などの目の状態、ならびにアレルギー性鼻炎などの鼻に影響を与える疾患から選択される。
本発明の方法に従って処置され得る心臓血管疾患としては、再狭窄、心臓肥大、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、虚血性発作、うっ血性心不全、狭心症、血管形成術後の再閉塞、血管形成術後の再狭窄、大動脈冠状動脈バイパス後の再閉塞、大動脈冠状動脈バイパス後の再狭窄、脳卒中、一過性虚血、末梢動脈閉塞性障害、肺動脈塞栓症、および深部静脈血栓症が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、本発明の方法に従って処置され得る神経変性疾患としては、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脳虚血、ならびに外傷、グルタミン酸神経毒性、低酸素症により引き起こされる神経変性疾患、てんかん、糖尿病の処置、代謝症候群、肥満症、器官移植および移植片対宿主病が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、本発明は、アルツハイマー病を処置し、予防し、またはその重篤度を低下させる方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、提供される化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくは組成物を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明は、移植に関連して一般的に生じる疾患状態を処置する方法を提供する。いくつかの実施形態において、この移植に関連して一般的に生じる疾患または状態は、器官移植、器官移植片拒絶、および移植片対宿主病から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、代謝異常を処置する方法を提供する。いくつかの実施形態において、この代謝異常は、1型糖尿病、2型糖尿病、代謝症候群、および肥満症から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、ウイルス性疾患を処置する方法を提供する。いくつかの実施形態において、このウイルス感染はHIV感染である。
さらに、本発明は、本明細書の定義による化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩、または水和物もしくは溶媒和物の、増殖性疾患、炎症性疾患、閉塞性呼吸疾患(obstructive respiratory disease)、心臓血管疾患、代謝異常、神経学的疾患、神経変性疾患、ウイルス性疾患、または移植に関連して一般的に生じる障害の処置のための医薬の調製のための使用を提供する。
併用療法
処置される特定の状態、または疾患に依存して、その状態を処置するために通常投与される追加の治療剤を、この発明の化合物および組成物と組み合わせて投与することができる。本明細書において使用する場合、特定の疾患、または状態を処置するために通常投与される追加の治療剤は、「処置される疾患、または状態のために適切である」として公知である。
ある特定の実施形態では、提供される組み合わせ、またはその組成物は、別の治療剤と組み合わせて投与される。
いくつかの実施形態において、本発明は、開示される疾患または状態を処置する方法を提供し、この方法は、その必要場ある患者に、有効量の本明細書中に開示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程、および有効量の1つまたはそれより多くの追加の治療剤、例えば、本明細書中に記載されるものを、同時にまたは逐次的に共投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、この方法は、1つの追加の治療剤を共投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、この方法は、2つの追加の治療剤を共投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、開示される化合物と追加の治療剤(単数または複数)との組み合わせ物は、相乗的に作用する。
この発明の組み合わせが組み合わされてもよい薬剤の例として、限定されないが:アルツハイマー病の処置剤、例えば、Aricept(登録商標)およびExcelon(登録商標);HIVの処置剤、例えば、リトナビル;パーキンソン病の処置剤、例えば、L-DOPA/カルビドパ、エンタカポン、ロピニロール(ropinrole)、プラミペキソール、ブロモクリプチン、ペルゴリド、トリヘキシフェニジル(trihexephendyl)、およびアマンタジン;ベータインターフェロン(例えば、Avonex(登録商標)およびRebif(登録商標))、Copaxone(登録商標)、およびミトキサントロンなどの、多発性硬化症(MS)を処置するための薬剤;喘息の処置剤、例えば、アルブテロールおよびSingulair(登録商標);統合失調症を処置するための薬剤、例えば、ジプレキサ、リスパダール、セロクエル、およびハロペリドール;抗炎症剤、例えば、コルチコステロイド、TNF遮断薬、IL-1 RA、アザチオプリン、シクロホスファミド、およびスルファサラジン;免疫調節剤および免疫抑制剤、例えば、シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、インターフェロン、コルチコステロイド、シクロホスファミド(cyclophophamide)、アザチオプリン、およびスルファサラジン;神経栄養因子、例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、MAO阻害剤、インターフェロン、抗痙攣薬、イオンチャネル遮断薬、リルゾール、および抗パーキンソン病剤(anti-Parkinsonian agent);心臓血管疾患を処置するための薬剤、例えば、ベータ遮断薬、ACE阻害剤、利尿薬、ニトレート、カルシウムチャネル遮断薬、およびスタチン;肝臓疾患を処置するための薬剤、例えば、コルチコステロイド、コレスチラミン、インターフェロン、および抗ウイルス剤;血液障害を処置するための薬剤、例えば、コルチコステロイド、抗白血病剤、および増殖因子;薬物動態を延長または改善する薬剤、例えば、シトクロムP450阻害剤(すなわち、代謝分解の阻害剤)およびCYP3A4阻害剤(例えば、ケトコナゾール(ketokenozole)およびリトナビル)、ならびに免疫不全障害を処置するための薬剤、例えば、ガンマグロブリンが挙げられる。
ある特定の実施形態では、本発明の併用療法、またはその薬学的に受容可能な組成物は、モノクローナル抗体またはsiRNA治療薬と組み合わせて投与される。
これらの追加の薬剤は、提供される併用療法とは別に、複数投薬レジメンの一部として投与されてもよい。あるいは、これらの薬剤は、この発明の化合物と一緒に単一組成物として混合された、単一剤形の一部であってもよい。複数投薬レジメンの一部として投与される場合、2つの活性な薬剤は、同時に、逐次的にまたは互いからある期間以内に、通常、互いから5時間以内に与えられてもよい。
本明細書において使用する場合、「組み合わせ」、「組み合わせた」という用語、および関連する用語は、この発明による治療剤の同時または逐次的な投与を指す。例えば、本発明の組み合わせは、別の治療剤と、別々の単位剤形中で同時または逐次的に、または単一の単位剤形中で一緒に投与されてもよい。
この発明の組成物中に存在する追加の治療剤の量は、その治療剤を唯一の活性な薬剤として含む組成物中で通常投与される量以下である。好ましくは、本開示の組成物中の追加の治療剤の量は、その薬剤を唯一の治療上活性な薬剤として含む組成物中に通常存在する量の約50%から100%の範囲である。
1つまたはそれより多くの他の治療剤は、本発明の化合物または組成物とは別に、複数投薬レジメンの一部として投与され得る。あるいは、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、単一の組成物中で、この発明の化合物と一緒に混合された単一の剤形の一部であり得る。複数投薬レジメンとして投与される場合、1つまたはそれより多くの他の治療剤と本発明の化合物または組成物とは、同時に、逐次的にまたは互いからある期間以内に、例えば、互いから1時間以内、2時間以内、3時間以内、4時間以内、5時間以内、6時間以内、7時間以内、8時間以内、9時間以内、10時間以内、11時間以内、12時間以内、13時間以内、14時間以内、15時間以内、16時間以内、17時間以内、18時間以内、18時間以内、20時間以内、21時間以内、22時間以内、23時間以内、または24時間以内に投与され得る。いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤および本発明の化合物または組成物は、複数投薬レジメンとして、24時間より長時間以内離して投与される。
一実施形態では、本発明は、提供される化合物および1種または複数の追加の治療剤を含む組成物を提供する。治療剤は、提供される化合物と一緒に投与することができるか、または提供される化合物の投与前もしくは投与後に投与することができる。好適な治療剤は、以下にさらに詳細に記載される。ある特定の実施形態では、提供される化合物は、治療剤の5分前、10分前、15分前、30分前、1時間前、2時間前、3時間前、4時間前、5時間前、6時間前、7時間前、8時間前、9時間前、10時間前、11時間前、12時間前、13時間前、14時間前、15時間前、16時間前、17時間前、または18時間前までに投与することができる。他の実施形態では、提供される化合物は、治療剤の最大5分後、10分後、15分後、30分後、1時間後、2時間後、3時間後、4時間後、5時間後、6時間後、7時間後、8時間後、9時間後、10時間後、11時間後、12時間後、13時間後、14時間後、15時間後、16時間後、17時間後、または18時間後に投与することができる。
別の実施形態では、本発明は、炎症性の疾患、障害または状態を、それを必要とする患者に、提供される化合物および1種または複数の追加の治療剤を投与することによって処置する方法を提供する。このような追加の治療剤は、小分子または組換え生物学的薬剤であってもよく、例えば、アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク(Lodine(登録商標))およびセレコキシブ)、コルヒチン(Colcrys(登録商標))、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、およびヒドロコルチゾンなど)、プロベネシド、アロプリノール、フェブキソスタット(febuxostat)(Uloric(登録商標))、スルファサラジン(Azulfidine(登録商標))、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(登録商標))およびクロロキン(Aralen(登録商標)))、メトトレキサート(Rheumatrex(登録商標))、金塩(例えば、金チオグルコース(Solganal(登録商標))、チオリンゴ酸金(Myochrysine(登録商標))およびオーラノフィン(Ridaura(登録商標)))、D-ペニシラミン(Depen(登録商標)またはCuprimine(登録商標))、アザチオプリン(Imuran(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、クロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シクロスポリン(Sandimmune(登録商標))、レフルノミド(Arava(登録商標))および「抗-TNF」剤(例えば、エタネルセプト(Enbrel(登録商標))、インフリキシマブ(Remicade(登録商標))、ゴリムマブ(Simponi(登録商標))、セルトリズマブペゴール(Cimzia(登録商標))およびアダリムマブ(Humira(登録商標)))、「抗IL-1」剤(例えば、アナキンラ(Kineret(登録商標))およびリロナセプト(Arcalyst(登録商標)))、カナキヌマブ(canakinumab)(Ilaris(登録商標))、抗Jak阻害剤(例えば、トファシチニブ)、抗体(例えば、リツキシマブ(Rituxan(登録商標)))、「抗T細胞」剤(例えば、アバタセプト(Orencia(登録商標)))、「抗IL-6」剤(例えば、トシリズマブ(Actemra(登録商標)))、ジクロフェナク、コルチゾン、ヒアルロン酸(Synvisc(登録商標)またはHyalgan(登録商標))、モノクローナル抗体(例えば、タネズマブ)、抗凝固薬(例えば、ヘパリン(Calcinparine(登録商標)またはLiquaemin(登録商標))およびワルファリン(Coumadin(登録商標)))、下痢止め薬(例えば、ジフェノキシレート(Lomotil(登録商標))およびロペラミド(Imodium(登録商標)))、胆汁酸結合剤(例えば、コレスチラミン)、アロセトロン(Lotronex(登録商標))、ルビプロストン(Amitiza(登録商標))、緩下薬(例えば、マグネシアミルク、ポリエチレングリコール(MiraLax(登録商標))、Dulcolax(登録商標)、Correctol(登録商標)およびSenokot(登録商標))、抗コリン作用薬もしくは鎮痙薬(例えば、ジシクロミン(Bentyl(登録商標)))、Singulair(登録商標)、ベータ-2アゴニスト(例えば、アルブテロール(Ventolin(登録商標)HFA、Proventil(登録商標)HFA)、レバルブテロール(Xopenex(登録商標))、メタプロテレノール(Alupent(登録商標))、酢酸ピルブテロール(Maxair(登録商標))、硫酸テルブタリン(Brethaire(登録商標))、キシナホ酸サルメテロール(Serevent(登録商標))およびフォルモテロール(Foradil(登録商標)))、抗コリン作用剤(例えば、臭化イプラトロピウム(Atrovent(登録商標))およびチオトロピウム(Spiriva(登録商標)))、吸入用コルチコステロイド(例えば、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(Beclovent(登録商標)、Qvar(登録商標)、およびVanceril(登録商標))、トリアムシノロンアセトニド(Azmacort(登録商標))、モメタゾン(Asthmanex(登録商標))、ブデソニド(Pulmocort(登録商標))、ならびにフルニソリド(Aerobid(登録商標)))、Afviar(登録商標)、Symbicort(登録商標)、Dulera(登録商標)、クロモリンナトリウム(Intal(登録商標))、メチルキサンチン(例えば、テオフィリン(Theo-Dur(登録商標)、Theolair(登録商標)、Slo-bid(登録商標)、Uniphyl(登録商標)、Theo-24(登録商標))およびアミノフィリン)、IgE抗体(例えば、オマリズマブ(Xolair(登録商標)))、ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(例えば、ジドブジン(Retrovir(登録商標))、アバカビル(Ziagen(登録商標))、アバカビル/ラミブジン(Epzicom(登録商標))、アバカビル/ラミブジン/ジドブジン(Trizivir(登録商標))、ジダノシン(Videx(登録商標))、エムトリシタビン(Emtriva(登録商標))、ラミブジン(Epivir(登録商標))、ラミブジン/ジドブジン(Combivir(登録商標))、スタブジン(Zerit(登録商標))、およびザルシタビン(Hivid(登録商標)))、非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(例えば、デラビルジン(Rescriptor(登録商標))、エファビレンツ(Sustiva(登録商標))、ネビラピン(nevairapine)(Viramune(登録商標))およびエトラビリン(Intelence(登録商標)))、ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(例えば、テノホビル(Viread(登録商標)))、プロテアーゼ阻害剤(例えば、アンプレナビル(Agenerase(登録商標))、アタザナビル(Reyataz(登録商標))、ダルナビル(Prezista(登録商標))、ホスアンプレナビル(Lexiva(登録商標))、インジナビル(Crixivan(登録商標))、ロピナビルおよびリトナビル(Kaletra(登録商標))、ネルフィナビル(Viracept(登録商標))、リトナビル(Norvir(登録商標))、サキナビル(Fortovase(登録商標)またはInvirase(登録商標))、ならびにチプラナビル(Aptivus(登録商標)))、侵入阻害剤(entry inhibitor)(例えば、エンフビルチド(Fuzeon(登録商標))およびマラビロク(Selzentry(登録商標)))、インテグラーゼ阻害剤(例えば、ラルテグラビル(Isentress(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、ボルテゾミブ(bortezomib)(Velcade(登録商標))、およびデキサメタゾン(Decadron(登録商標))の、レナリドミド(lenalidomide)(Revlimid(登録商標))と組み合わせたもの)、またはこれらの任意の組み合わせ(複数可)が挙げられる。
別の実施形態において、本発明は、痛風を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、提供される化合物、ならびに非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク(Lodine(登録商標))およびセレコキシブ)、コルヒチン(Colcrys(登録商標))、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、およびヒドロコルチゾンなど)、プロベネシド、アロプリノールおよびフェブキソスタット(Uloric(登録商標))から選択される1つまたはそれより多くの追加の治療剤を投与する工程を包含する。
別の実施形態では、本発明は、関節リウマチを処置する方法であって、それを必要とする患者に、提供される化合物ならびに非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク(Lodine(登録商標))およびセレコキシブ)、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、およびヒドロコルチゾンなど)、スルファサラジン(Azulfidine(登録商標))、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(登録商標))およびクロロキン(Aralen(登録商標)))、メトトレキサート(Rheumatrex(登録商標))、金塩(例えば、金チオグルコース(Solganal(登録商標))、チオリンゴ酸金(Myochrysine(登録商標))およびオーラノフィン(Ridaura(登録商標)))、D-ペニシラミン(Depen(登録商標)またはCuprimine(登録商標))、アザチオプリン(Imuran(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、クロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シクロスポリン(Sandimmune(登録商標))、レフルノミド(Arava(登録商標))および「抗TNF」剤(例えば、エタネルセプト(Enbrel(登録商標))、インフリキシマブ(Remicade(登録商標))、ゴリムマブ(Simponi(登録商標))、セルトリズマブペゴール(Cimzia(登録商標))およびアダリムマブ(Humira(登録商標)))、「抗IL-1」剤(例えば、アナキンラ(Kineret(登録商標))およびリロナセプト(Arcalyst(登録商標)))、抗体(例えば、リツキシマブ(Rituxan(登録商標)))、「抗T細胞」剤(例えば、アバタセプト(Orencia(登録商標)))および「抗IL-6」剤(例えば、トシリズマブ(Actemra(登録商標)))から選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、変形性関節症を処置する方法であって、それを必要とする患者に、提供される化合物ならびにアセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク(Lodine(登録商標))およびセレコキシブ)、ジクロフェナク、コルチゾン、ヒアルロン酸(Synvisc(登録商標)またはHyalgan(登録商標))およびモノクローナル抗体(例えば、タネズマブ)から選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、ループスを処置する方法であって、それを必要とする患者に、提供される化合物ならびにアセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク(Lodine(登録商標))およびセレコキシブ)、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、およびヒドロコルチゾンなど)、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(登録商標))およびクロロキン(Aralen(登録商標)))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、メトトレキサート(Rheumatrex(登録商標))、アザチオプリン(Imuran(登録商標))および抗凝固薬(例えば、ヘパリン(Calcinparine(登録商標)またはLiquaemin(登録商標))およびワルファリン(Coumadin(登録商標)))から選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、炎症性腸疾患を処置する方法であって、それを必要とする患者に、提供される化合物ならびにメサラミン(Asacol(登録商標))スルファサラジン(Azulfidine(登録商標))、下痢止め薬(例えば、ジフェノキシレート(Lomotil(登録商標))およびロペラミド(Imodium(登録商標)))、胆汁酸結合剤(例えば、コレスチラミン、アロセトロン(Lotronex(登録商標))、ルビプロストン(Amitiza(登録商標)))、緩下薬(例えば、マグネシアミルク、ポリエチレングリコール(MiraLax(登録商標))、Dulcolax(登録商標)、Correctol(登録商標)およびSenokot(登録商標))および抗コリン作用薬または鎮痙薬(例えば、ジシクロミン(Bentyl(登録商標))、抗TNF治療薬、ステロイド、および抗生物質(例えば、Flagylまたはシプロフロキサシン)から選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、喘息を処置する方法であって、それを必要とする患者に、提供される化合物ならびにSingulair(登録商標)、ベータ-2アゴニスト(例えば、アルブテロール(Ventolin(登録商標)HFA、Proventil(登録商標)HFA)、レバルブテロール(Xopenex(登録商標))、メタプロテレノール(Alupent(登録商標))、酢酸ピルブテロール(Maxair(登録商標))、硫酸テルブタリン(Brethaire(登録商標))、キシナホ酸サルメテロール(Serevent(登録商標))およびフォルモテロール(Foradil(登録商標)))、抗コリン作用剤(例えば、臭化イプラトロピウム(Atrovent(登録商標))およびチオトロピウム(Spiriva(登録商標)))、吸入用コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(Beclovent(登録商標)、Qvar(登録商標)、およびVanceril(登録商標))、トリアムシノロンアセトニド(Azmacort(登録商標))、モメタゾン(Asthmanex(登録商標))、ブデソニド(Pulmocort(登録商標))、フルニソリド(Aerobid(登録商標))、Afviar(登録商標)、Symbicort(登録商標)、およびDulera(登録商標))、クロモリンナトリウム(Intal(登録商標))、メチルキサンチン(例えば、テオフィリン(Theo-Dur(登録商標)、Theolair(登録商標)、Slo-bid(登録商標)、Uniphyl(登録商標)、Theo-24(登録商標))およびアミノフィリン)、およびIgE抗体(例えば、オマリズマブ(Xolair(登録商標)))から選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、COPDを処置する方法であって、それを必要とする患者に、提供される化合物ならびにベータ-2アゴニスト(例えば、アルブテロール(Ventolin(登録商標)HFA、Proventil(登録商標)HFA)、レバルブテロール(Xopenex(登録商標))、メタプロテレノール(Alupent(登録商標))、酢酸ピルブテロール(Maxair(登録商標))、硫酸テルブタリン(Brethaire(登録商標))、キシナホ酸サルメテロール(Serevent(登録商標))およびフォルモテロール(Foradil(登録商標)))、抗コリン作用剤(例えば、臭化イプラトロピウム(Atrovent(登録商標))およびチオトロピウム(Spiriva(登録商標)))、メチルキサンチン(例えば、テオフィリン(Theo-Dur(登録商標)、Theolair(登録商標)、Slo-bid(登録商標)、Uniphyl(登録商標)、Theo-24(登録商標))およびアミノフィリン)、吸入用コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(Beclovent(登録商標)、Qvar(登録商標)、およびVanceril(登録商標))、トリアムシノロンアセトニド(Azmacort(登録商標))、モメタゾン(Asthmanex(登録商標))、ブデソニド(Pulmocort(登録商標))、フルニソリド(Aerobid(登録商標))、Afviar(登録商標)、Symbicort(登録商標)、およびDulera(登録商標))から選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
いくつかの実施形態において、本発明は、HIVを処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、提供される化合物、ならびにヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(例えば、ジドブジン(Retrovir(登録商標))、アバカビル(Ziagen(登録商標))、アバカビル/ラミブジン(Epzicom(登録商標))、アバカビル/ラミブジン/ジドブジン(Trizivir(登録商標))、ジダノシン(Videx(登録商標))、エムトリシタビン(Emtriva(登録商標))、ラミブジン(Epivir(登録商標))、ラミブジン/ジドブジン(Combivir(登録商標))、スタブジン(Zerit(登録商標))、およびザルシタビン(Hivid(登録商標)))、非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(例えば、デラビルジン(Rescriptor(登録商標))、エファビレンツ(Sustiva(登録商標))、ネビラピン(Viramune(登録商標))およびエトラビリン(Intelence(登録商標)))、ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(例えば、テノホビル(Viread(登録商標)))、プロテアーゼ阻害剤(例えば、アンプレナビル(Agenerase(登録商標))、アタザナビル(Reyataz(登録商標))、ダルナビル(Prezista(登録商標))、ホスアンプレナビル(Lexiva(登録商標))、インジナビル(Crixivan(登録商標))、ロピナビルおよびリトナビル(Kaletra(登録商標))、ネルフィナビル(Viracept(登録商標))、リトナビル(Norvir(登録商標))、サキナビル(Fortovase(登録商標)またはInvirase(登録商標))、およびチプラナビル(Aptivus(登録商標)))侵入阻害剤(例えば、エンフビルチド(Fuzeon(登録商標))およびマラビロク(Selzentry(登録商標)))、インテグラーゼ阻害剤(例えば、ラルテグラビル(Isentress(登録商標)))、ならびにこれらの組み合わせから選択される1つまたはそれより多くの追加の治療剤を投与する工程を包含する。
別の実施形態では、本発明は、血液学的悪性疾患を処置する方法であって、それを必要とする患者に、提供される化合物ならびにリツキシマブ(Rituxan(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、プレドニゾン、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/汎JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、SYK阻害剤、およびこれらの組み合わせから選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、固形腫瘍を処置する方法であって、それを必要とする患者に、提供される化合物ならびにリツキシマブ(Rituxan(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、プレドニゾン、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/汎JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、SYK阻害剤、およびこれらの組み合わせから選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、血液学的悪性疾患を処置する方法であって、それを必要とする患者に、提供される化合物およびヘッジホッグ(Hh)シグナル伝達経路阻害剤を投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、血液学的悪性疾患は、DLBCL(Ramirezら「Defining causative factors contributing in the activation of hedgehog signaling in diffuse large B-cell lymphoma」Leuk.Res.(2012年)、7月17日にオンラインで公開され、参照によりその全体として本明細書に組み込まれる)である。
別の実施形態では、本発明は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を処置する方法であって、それを必要とする患者に、提供される化合物ならびにリツキシマブ(Rituxan(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、プレドニゾン、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、およびこれらの組み合わせから選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、多発性骨髄腫を処置する方法であって、それを必要とする患者に、提供される化合物ならびにボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、およびデキサメタゾン(Decadron(登録商標))、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/汎JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、SYK阻害剤の、レナリドミド(Revlimid(登録商標))と組み合わせたものから選択される1種または複数の追加の治療剤を投与するステップを含む、方法を提供する。
別の実施形態において、本発明は、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、提供される化合物、ならびにクロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)、Neosar(登録商標))、フルダラビン(Fludara(登録商標))、クラドリビン(Leustatin(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/汎-JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、およびSYK阻害剤から選択される1つまたはそれより多くの追加の治療剤を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、ヘッジホッグ経路のアンタゴニストである。本発明において使用され得る、承認されたヘッジホッグ経路阻害剤としては、ソニデジブ(sonidegib)(Odomzo(登録商標)、Sun Pharmaceuticals);およびビスモデギブ(vismodegib)(Erivedge(登録商標)、Genentech)が挙げられ、これらの両方は、基底細胞癌の処置のためのものである。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤である。いくつかの実施形態において、PARP阻害剤は、オラパリブ(Lynparza(登録商標)、AstraZeneca);ルカパリブ(rucaparib)(Rubraca(登録商標)、Clovis Oncology);ニラパリブ(niraparib)(Zejula(登録商標)、Tesaro);タラゾパリブ(talazoparib)(MDV3800/BMN 673/LT00673、Medivation/Pfizer/Biomarin);ベリパリブ(veliparib)(ABT-888、AbbVie);およびBGB-290(BeiGene,Inc.)から選択される。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤である。いくつかの実施形態において、HDAC阻害剤は、ボリノスタット(Zolinza(登録商標)、Merck);ロミデプシン(Istodax(登録商標)、Celgene);パノビノスタット(Farydak(登録商標)、Novartis);ベリノスタット(belinostat)(Beleodaq(登録商標)、Spectrum Pharmaceuticals);エンチノスタット(SNDX-275、Syndax Pharmaceuticals)(NCT00866333);およびチダミド(chidamide)(Epidaza(登録商標)、HBI-8000、Chipscreen Biosciences、China)から選択される。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、CDK4/CDK6阻害剤などのCDK阻害剤である。いくつかの実施形態において、CDK 4/6阻害剤は、パルボシクリブ(Ibrance(登録商標)、Pfizer);リボシクリブ(ribociclib)(Kisqali(登録商標)、Novartis);アベマシクリブ(Ly2835219、Eli Lilly);およびトリラシクリブ(trilaciclib)(G1T28、G1 Therapeutics)から選択される。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、葉酸阻害剤である。本発明において有用な承認されている葉酸阻害剤には、ペメトレキセド(Alimta(登録商標)、Eli Lilly)が含まれる。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、CCケモカイン受容体4(CCR4)阻害剤である。本発明において有用となり得る、現在検討中のCCR4阻害剤には、モガムリズマブ(Poteligeo(登録商標)、協和発酵キリン、日本)が含まれる。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(IDH)阻害剤である。本発明において使用することができる、現在検討中のIDH阻害剤には、AG120(Celgene;NCT02677922);AG221(Celgene、NCT02677922;NCT02577406);BAY1436032(Bayer、NCT02746081);IDH305(Novartis、NCT02987010)が含まれる。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、アルギナーゼ阻害剤である。本発明において使用することができる現在検討中のアルギナーゼ阻害剤には、急性骨髄性白血病および骨髄異形成症候群(NCT02732184)および固形腫瘍(NCT02561234)に関して第1相臨床試験において現在検討中のAEB1102(ペグ化組換えアルギナーゼ、Aeglea Biotherapeutics);ならびにCB-1158(Calithera Biosciences)が含まれる。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、グルタミナーゼ阻害剤である。本発明において使用することができる現在検討中のグルタミナーゼ阻害剤には、CB-839(Calithera Biosciences)が含まれる。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、腫瘍抗原に結合する抗体、すなわち、腫瘍細胞の細胞表面に発現するタンパク質である。本発明において使用することができる、腫瘍抗原に結合する、承認を受けている抗体には、リツキシマブ(Rituxan(登録商標)、Genentech/BiogenIdec);オファツムマブ(抗CD20、Arzerra(登録商標)、GlaxoSmithKline);オビヌツズマブ(抗CD20、Gazyva(登録商標)、Genentech)、イブリツモマブ(抗CD20およびイットリウム-90、Zevalin(登録商標)、Spectrum Pharmaceuticals);ダラツムマブ(抗CD38、Darzalex(登録商標)、Janssen Biotech)、ジヌツキシマブ(抗糖脂質GD2、Unituxin(登録商標)、United Therapeutics);トラスツズマブ(抗HER2、Herceptin(登録商標)、Genentech);アド-トラスツズマブエムタンシン(抗HER2、エムタンシンに融合、Kadcyla(登録商標)、Genentech);およびペルツズマブ(抗HER2、Perjeta(登録商標)、Genentech);およびブレンツキシマブベドチン(抗CD30-薬物コンジュゲート、Adcetris(登録商標)、Seattle Genetics)が含まれる。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤はトポイソメラーゼ阻害剤である。本発明において有用な承認を受けているトポイソメラーゼ阻害剤には、イリノテカン(Onivyde(登録商標)、Merrimack Pharmaceuticals);トポテカン(Hycamtin(登録商標)、GlaxoSmithKline)が含まれる。本発明において使用することができる、現在検討中のトポイソメラーゼ阻害剤には、ピクサントロン(Pixuvri(登録商標)、CTI Biopharma)が含まれる。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、BCL-2などの抗アポトーシスタンパク質の阻害剤である。本発明において使用することができる、承認されている抗アポトーシス剤には、ベネトクラックス(Venclexta(登録商標)、AbbVie/Genentech);およびブリナツモマブ(Blincyto(登録商標)、Amgen)が含まれる。臨床試験を受けており、本発明において使用することができる、アポトーシスタンパク質を標的とする他の治療剤には、ナビトクラックス(ABT-263、Abbott)、BCL-2阻害剤(NCT02079740)が含まれる。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、アンドロゲン受容体阻害剤である。本発明において有用な承認されているアンドロゲン受容体阻害剤には、エンザルタミド(Xtandi(登録商標)、Astellas/Medivation)が含まれる。承認を受けているアンドロゲン合成の阻害剤には、アビラテロン(Zytiga(登録商標)、Centocor/Ortho);承認を受けている性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)受容体のアンタゴニスト(デガラリクス、Firmagon(登録商標)、Ferring Pharmaceuticals)が含まれる。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、エストロゲンの合成または活性を妨害する、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)である。本発明において有用な承認されているSERMには、ラロキシフェン(Evista(登録商標)、Eli Lilly)が含まれる。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は骨吸収の阻害剤である。骨吸収を阻害する承認を受けている治療剤は、デノスマブ(Xgeva(登録商標)、Amgen)(RANKLに結合し、破骨細胞、その前駆体および破骨細胞様巨細胞の表面に見出され、骨転移を伴う固形腫瘍における骨病理を媒介する、RANKLの受容体RANKへの結合を阻害する抗体である)である。骨吸収を阻害する、他の承認を受けている治療剤には、ゾレドロン酸(Zometa(登録商標)、Novartis)などの、ビスホスホネートが含まれる。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、2つの主要なp53抑制タンパク質であるMDMXとMDM2との間の相互作用の阻害剤である。本発明に使用することができる、現在検討中のp53抑制タンパク質の阻害剤には、MDMXおよびMDM2に等価に結合して、これらとp53との相互作用を撹乱するステープルペプチドである、ALRN-6924(Aileron)が含まれる。ALRN-6924は、AML、進行性骨髄異形成症候群(MDS)および末梢T細胞リンパ腫(PTCL)(NCT02909972;NCT02264613)の処置に関して、臨床試験において現在評価中である。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、トランスフォーミング成長因子-ベータ(TGF-ベータまたはTGFβ)の阻害剤である。本発明において使用することができる、現在検討中のTGF-ベータタンパク質の阻害剤には、乳房、肺、肝細胞、結腸直腸、膵臓、前立腺および腎がん(NCT02947165)を含めた、様々ながんの処置に関して外来診療所において現在試験されている抗TGF-ベータ抗体であるNIS793(Novartis)が含まれる。いくつかの実施形態において、TGF-ベータタンパク質の阻害剤は、黒色腫(NCT00923169);腎細胞癌(NCT00356460);および非小細胞肺がん(NCT02581787)について現在検討中の、フレソリムマブ(GC1008;Sanofi-Genzyme)である。さらに、いくつかの実施形態において、追加の治療剤は、Connolly et al.(2012)Int’l J.Biological Sciences 8:964-978に記載されているものなどの、TGF-ベータ捕捉剤である。固形腫瘍の処置に関して、現在、臨床試験中の治療用化合物の1つは、二特異性抗PD-L1/TGFβ捕捉化合物(NCT02699515)である、M7824(Merck KgaA-以前のMSB0011459X);および(NCT02517398)である。M7824は、TGFβ「捕捉剤」として機能する、ヒトTGF-ベータ受容体IIの細胞外ドメインに融合したPD-L1に対する、完全ヒトIgG1抗体からなる。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、グレムバツムマブベドチン-モノメチルオーリスタチンE(MMAE)(Celldex)(細胞毒性MMAEに連結している抗グリコタンパク質NMB(gpNMB)抗体(CR011))から選択される。gpNMBは、がん細胞が転移する能力に関連する複数の腫瘍タイプにより過剰発現されるタンパク質である。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、抗増殖性化合物である。このような抗増殖性化合物には、以下に限定されないが、アロマターゼ阻害剤;抗エストロゲン薬;トポイソメラーゼI阻害剤;トポイソメラーゼII阻害剤;微小管活性化合物;アルキル化化合物;ヒストンデアセチラーゼ阻害剤;細胞分化過程を誘発する化合物;シクロオキシゲナーゼ阻害剤;MMP阻害剤;mTOR阻害剤;抗新生物抗代謝拮抗物質;白金化合物;タンパク質または脂質キナーゼ活性を標的とする/低下させる化合物、およびさらには抗血管新生化合物;タンパク質または脂質ホスファターゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物;ゴナドレリンアゴニスト;抗アンドロゲン薬;メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤;ビスホスホネート;生物学的応答調節剤;抗増殖抗体;ヘパラナーゼ阻害剤;Ras発がんアイソフォームの阻害剤;テロメラーゼ阻害剤;プロテアソーム阻害剤;血液悪性疾患の処置に使用される化合物;Flt-3を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物;Hsp90阻害剤(17-AAG(17-アリルアミノゲルダナマイシン、NSC330507)、17-DMAG(17-ジメチルアミノエチルアミノ-17-デメトキシ-ゲルダナマイシン、NSC707545)、IPI-504、CNF1010、CNF2024、CNF1010(Conforma Therapeuticsから)など);テモゾロミド(Temodal(登録商標));キネシンスピンドルタンパク質阻害剤(GlaxoSmithKlineからのSB715992もしくはSB743921、またはCombinatoRxからのペンタミジン/クロルプロマジンなど);MEK阻害剤(Array BioPharmaからのARRY142886、AstraZenecaからのAZd244、PfizerからのPD181461およびロイコボリンなど)が含まれる。
いくつかの実施形態において、本発明は、アルツハイマー病を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、提供される化合物、ならびにドネペジル(Aricept(登録商標))、リバスチグミン(Excelon(登録商標))、ガランタミン(Razadyne(登録商標))、タクリン(Cognex(登録商標))、およびメマンチン(Namenda(登録商標))から選択される1つまたはそれより多くの追加の治療剤を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、細胞分裂に必須である微小管の破壊を引き起こす、タキサン化合物である。いくつかの実施形態において、タキサン化合物は、パクリタキセル(Taxol(登録商標)、Bristol-Myers Squibb)、ドセタキセル(Taxotere(登録商標)、Sanofi-Aventis;Docefrez(登録商標)、Sun Pharmaceutical)、アルブミン結合パクリタキセル(Abraxane(登録商標);Abraxis/Celgene)、カバジタキセル(Jevtana(登録商標)、Sanofi-Aventis)、およびSID530(SK Chemicals,Co.)(NCT00931008)から選択される。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、ヌクレオシド阻害剤、または正常なDNA合成、タンパク質合成、細胞複製を妨害するか、もしくは急速に増殖する細胞を他の方法で阻害する、治療剤である。
いくつかの実施形態において、ヌクレオシド阻害剤は、トラベクテジン(グアニジンアルキル化剤、Yondelis(登録商標)、Janssen Oncology)、メクロレタミン(アルキル化剤、Valchlor(登録商標)、Aktelion Pharmaceuticals);ビンクリスチン(Oncovin(登録商標)、Eli Lilly;Vincasar(登録商標)、Teva Pharmaceuticals;Marqibo(登録商標)、Talon Therapeutics);テモゾロミド(アルキル化剤である5-(3-メチルトリアゼン-1-イル)-イミダゾール-4-カルボキサミド(MTIC)に対するプロドラッグ、Temodar(登録商標)、Merck);シタラビン注射剤(ara-C、代謝拮抗性シチジンアナログ、Pfizer);ロムスチン(アルキル化剤、CeeNU(登録商標)、Bristol-Myers Squibb;Gleostine(登録商標)、NextSource Biotechnology);アザシチジン(シチジンのピリミジンヌクレオシドアナログ、Vidaza(登録商標)、Celgene);オマセタキシンメペスクシネート(セファロタキシンエステル)(タンパク質合成阻害剤、Synribo(登録商標);Teva Pharmaceuticals);アスパラギナーゼErwinia chrysanthemi(アスパラギンを枯渇する酵素、Elspar(登録商標)、Lundbeck;Erwinaze(登録商標)、EUSA Pharma);エリブリンメシレート(微小管阻害剤、チューブリンをベースとする抗有糸分裂剤、Halaven(登録商標)、エーザイ);カバジタキセル(微小管阻害剤、チューブリンをベースとする抗有糸分裂剤、Jevtana(登録商標)、Sanofi-Aventis);カパセトリン(チミジル酸シンターゼ阻害剤、Xeloda(登録商標)、Genentech);ベンダムスチン(二官能性メクロレタミン誘導体、鎖間DNA架橋を形成すると考えられる、Treanda(登録商標)、Cephalon/Teva);イキサベピロン(エポチロンBの半合成アナログ、微小管阻害剤、チューブリンをベースとする抗有糸分裂剤、Ixempra(登録商標)、Bristol-Myers Squibb);ネララビン(デオキシグアノシンアナログのプロドラッグ、ヌクレオシド代謝阻害剤、Arranon(登録商標)、Novartis);クロファラビン(リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤のプロドラッグ、デオキシシチジンの競合阻害剤、Clolar(登録商標)、Sanofi-Aventis);ならびにトリフリジンおよびチピラシル(チミジンをベースとするヌクレオシドアナログおよびチミジンホスホリラーゼ阻害剤、Lonsurf(登録商標)、Taiho Oncology)から選択される。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、キナーゼ阻害剤またはVEGF-Rアンタゴニストである。本発明において有用な、承認を受けたVEGF阻害剤およびキナーゼ阻害剤には、ベバシズマブ(Avastin(登録商標)、Genentech/Roche)(抗VEGFモノクローナル抗体);ラムシルマブ(Cyramza(登録商標)、Eli Lilly)(抗VEGFR-2抗体)およびziv-アフリベルセプト(VEGF捕捉剤としても公知)(Zaltrap(登録商標);Regeneron/Sanofi)が含まれる。VEGFR阻害剤(レゴラフェニブ(Stivarga(登録商標)、Bayer);バンデタニブ(Caprelsa(登録商標)、AstraZeneca);アキシチニブ(Inlyta(登録商標)、Pfizer);およびレンバチニブ(Lenvima(登録商標)、Eisai)など);Raf阻害剤(ソラフェニブ(Nexavar(登録商標)、Bayer AGおよびOnyx);ダブラフェニブ(Tafinlar(登録商標)、Novartis);およびベムラフェニブ(Zelboraf(登録商標)、Genentech/Roche)など);MEK阻害剤(コビメタニブ(cobimetanib)(Cotellic(登録商標)、Exelexis/Genentech/Roche);トラメチニブ(Mekinist(登録商標)、Novartis)など);Bcr-Ablチロシンキナーゼ阻害剤(イマチニブ(Gleevec(登録商標)、Novartis);ニロチニブ(Tasigna(登録商標)、Novartis);ダサチニブ(Sprycel(登録商標)、BristolMyersSquibb);ボスチニブ(Bosulif(登録商標)、Pfizer);およびポナチニブ(Inclusig(登録商標)、Ariad Pharmaceuticals)など);Her2およびEGFR阻害剤(ゲフィチニブ(Iressa(登録商標)、AstraZeneca);エルロチニブ(Tarceeva(登録商標)、Genentech/Roche/Astellas);ラパチニブ(Tykerb(登録商標)、Novartis);アファチニブ(Gilotrif(登録商標)、Boehringer Ingelheim);オシメルチニブ(活性化EGFRを標的とする、Tagrisso(登録商標)、AstraZeneca));およびブリガチニブ(Alunbrig(登録商標)、Ariad Pharmaceuticals)など);c-MetおよびVEGFR2阻害剤(カボザンチニブ(cabozanitib)(Cometriq(登録商標)、Exelexis)など);およびマルチキナーゼ阻害剤(スニチニブ(Sutent(登録商標)、Pfizer);パゾパニブ(Votrient(登録商標)、Novartis)など);ALK阻害剤(クリゾチニブ(Xalkori(登録商標)、Pfizer);セリチニブ(Zykadia(登録商標)、Novartis);およびアレクチニブ(Alecenza(登録商標)、Genentech/Roche)など);ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤(イブルチニブ(Imbruvica(登録商標)、Pharmacyclics/Janssen)など);およびFlt3受容体阻害剤(ミドスタウリン(Rydapt(登録商標)、Novartis)など)。
開発中にある、および本発明において使用することができる他のキナーゼ阻害剤およびVEGF-Rアンタゴニストには、チボザニブ(Aveo Pharmaceuticals);バタラニブ(Bayer/Novartis);ルシタニブ(Clovis Oncology);ドビチニブ(TKI258、Novartis);チアウアニブ(Chiauanib)(Chipscreen Biosciences);CEP-11981(Cephalon);リニファニブ(Abbott Laboratories);ネラチニブ(HKI-272、Puma Biotechnology);ラドチニブ(Supect(登録商標)、IY5511、Il-Yang Pharmaceuticals、S.韓国);ルキソリチニブ(Jakafi(登録商標)、Incyte Corporation);PTC299(PTC Therapeutics);CP-547,632(Pfizer);フォレチニブ(Exelexis、GlaxoSmithKline);クイザルチニブ(第一三共)およびモテサニブ(Amgen/Takeda)が含まれる。
別の実施形態において、本発明は、器官移植片拒絶または移植片対宿主病を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、提供される化合物、ならびにステロイド、シクロスポリン、FK506、ラパマイシン、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/汎-JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、およびSYK阻害剤から選択される1つまたはそれより多くの追加の治療剤を投与する工程を包含する。
別の実施形態では、本発明は、疾患を処置するかまたはその重症度を低下させる方法であって、それを必要とする患者に、提供される化合物およびBTK阻害剤を投与するステップを含み、疾患が、炎症性腸疾患、関節炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、血管炎、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節症、スチル病、若年性関節炎、糖尿病、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、オード甲状腺炎(Ord’s thyroiditis)、グレーブス病、自己免疫性甲状腺炎、シェーグレン症候群、多発性硬化症、全身性硬化症、ライム神経ボレリア症、ギラン-バレー症候群、急性播種性脳脊髄膜炎、アディソン病、オプソクローヌス-ミオクローヌス症候群、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、再生不良性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性胃炎、悪性貧血、セリアック病、グッドパスチャー症候群、特発性血小板減少性紫斑病、視神経炎、強皮症、原発性胆汁性肝硬変、ライター症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎、温式自己免疫性溶血性貧血、ウェゲナー肉芽腫症、乾癬、全身性脱毛症、ベーチェット病、慢性疲労、自律神経障害、膜性糸球体腎症、子宮内膜症、間質性膀胱炎、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、神経性筋強直、強皮症、外陰部痛、過剰増殖性疾患、移植された器官または組織の拒絶、後天性免疫不全症候群(AIDS、HIVとしても公知)、1型糖尿病、移植片対宿主病、移植、輸血、アナフィラキシー、アレルギー(例えば、植物の花粉、ラテックス、薬物、食物、昆虫の毒、動物の毛、動物のふけ、イエダニ、またはゴキブリのカリックス(cockroach calyx)に対するアレルギー)、I型過敏症、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、およびアトピー性皮膚炎、喘息、虫垂炎、アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頚管炎、胆管炎、胆嚢炎、慢性移植片拒絶、大腸炎、結膜炎、クローン病、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、小腸結腸炎、外上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病、肝炎、汗腺膿瘍、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎 心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵臓炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、多発性筋炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、静脈洞炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、扁桃炎、潰瘍性結腸炎、ブドウ膜炎、膣炎、血管炎、または外陰炎、B細胞増殖性障害(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、急性リンパ球性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫/ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、脾臓辺縁層リンパ腫、多発性骨髄腫(形質細胞骨髄腫としても公知)、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、形質細胞腫、節外性辺縁層B細胞リンパ腫、結節性辺縁層B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、またはリンパ腫様肉芽腫症、乳がん、前立腺がん、または肥満細胞のがん(例えば、肥満細胞腫、肥満細胞性白血病、肥満細胞肉腫、全身性肥満細胞症)、骨がん、結腸直腸がん、膵臓がん、骨および関節の疾患(限定されないが、関節リウマチ、血清反応陰性脊椎関節炎(強直性脊椎炎、乾癬性関節炎およびライター病を含む)、ベーチェット病、シェーグレン症候群、全身性硬化症、骨粗しょう症、骨がん、骨転移を含む)、血栓塞栓障害(例えば、心筋梗塞、狭心症、血管形成術後の再閉塞、血管形成術後の再狭窄、大動脈冠状動脈バイパス後の再閉塞、大動脈冠状動脈バイパス後の再狭窄、脳卒中、一過性虚血、末梢動脈閉塞性障害、肺動脈塞栓症、深部静脈血栓症)、炎症性骨盤疾患、尿道炎、皮膚の日焼け、静脈洞炎、肺臓炎、脳炎、髄膜炎、心筋炎、腎炎、骨髄炎、筋炎、肝炎、胃炎、腸炎、皮膚炎、歯肉炎、虫垂炎、膵臓炎、胆嚢炎(cholocystitus)、無ガンマグロブリン血症、乾癬、アレルギー、クローン病、過敏性腸管症候群、潰瘍性結腸炎、シェーグレン病、組織移植片拒絶、移植された器官に対する超急性拒絶、喘息、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、多腺性自己免疫疾患(autoimmune polyglandular disease)(多腺性自己免疫症候群としても公知)、自己免疫性脱毛症、悪性貧血、糸球体腎炎、皮膚筋炎、多発性硬化症、強皮症、血管炎、自己免疫性溶血状態および自己免疫性血小板減少状態、グッドパスチャー症候群、アテローム性動脈硬化症、アディソン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、糖尿病、敗血症性ショック、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ、乾癬性関節炎、若年性関節炎、変形性関節症、慢性特発性血小板減少性紫斑病、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、アトピー性皮膚炎、変形性関節疾患、白斑、自己免疫性下垂体機能低下症、ギラン-バレー症候群、ベーチェット病、強皮症(scleraderma)、菌状息肉腫、急性炎症性応答(例えば、急性呼吸促迫症候群および虚血/再灌流傷害)、ならびにグレーブス病から選択される、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、疾患を処置するかまたはその重症度を低下させる方法であって、それを必要とする患者に、提供される化合物およびPI3K阻害剤を投与するステップを含み、疾患が、がん、神経変性(neurodegenative)障害、血管新生障害、ウイルス性疾患、自己免疫疾患、炎症性障害、ホルモン関連疾患、器官移植に関連する状態、免疫不全障害、破壊性骨障害、増殖性障害、感染性疾患、細胞死に関連する状態、トロンビン誘発性血小板凝集、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、肝臓疾患、T細胞活性化が関与する病的免疫状態、心血管障害、およびCNS障害から選択される、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、疾患を処置するかまたはその重症度を低下させる方法であって、それを必要とする患者に、提供される化合物およびPI3K阻害剤を投与するステップを含み、疾患が、脳、腎臓(例えば、腎細胞癌(RCC))、肝臓、副腎、膀胱、乳房、胃、胃腫瘍、卵巣、結腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、膣、子宮内膜、子宮頚部、精巣、尿生殖路、食道、喉頭、皮膚、骨または甲状腺の良性または悪性の腫瘍、癌腫または固形腫瘍、肉腫、神経膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫または胃腸がん、特に、結腸癌もしくは結腸直腸腺腫または頭頚部腫瘍、表皮過剰増殖、乾癬、前立腺過形成、新生物、上皮性特性の新生物、腺腫、腺癌、角化棘細胞腫、類表皮癌、大細胞癌、非小細胞性肺癌、リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫(NHL)およびホジキンリンパ腫(ホジキンまたはホジキン病とも呼ばれる)を含む)、乳癌、濾胞状癌、未分化癌、乳頭状癌、セミノーマ、黒色腫、または白血病、カウデン症候群、レールミット-ダクロス病(Lhermitte-Dudos disease)およびバナヤン-ゾナナ症候群を含む疾患、またはPI3K/PKB経路が異常に活性化される疾患、内因性(非アレルギー性)喘息と外因性(アレルギー性)喘息の両方を含む、あらゆる型または発生の喘息、軽度喘息、中等度喘息、重度の喘息、気管支炎性喘息、運動により惹起される喘息、職業性喘息および細菌感染後に誘発される喘息、急性肺傷害(ALI)、成人/急性呼吸促迫症候群(ARDS)、慢性閉塞性肺疾患、慢性閉塞性気道疾患または慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive lung disease)(COPD、COADまたはCOLD)(それに関連する慢性気管支炎または呼吸困難を含む)、気腫、ならびに他の薬物治療(特に、他の吸入薬物治療)の結果の気道の過活動の増悪、あらゆる型または発生の気管支炎(これらに限定されないが、急性、アラキジン酸、角結膜炎性、クループ性(croupus)、慢性または結核性の気管支炎を含む)、あらゆる型または発生の塵肺症(慢性であれ急性であれ、気道の閉塞を頻繁に伴い、粉塵の繰り返しの吸入により引き起こされる、炎症性の一般的に職業的な肺の疾患)(例えば、アルミニウム肺症、炭粉症、石綿沈着症、石粉症、チローシス(ptilosis)、鉄症、珪肺症、タバコ中毒症(tabacosis)および綿肺症を含む)、レフラー症候群(Loffler’s syndrome)、好酸球性、肺炎、寄生生物性(特に、後生動物の)インフェステーション(熱帯性好酸球増加症を含む)、気管支肺アスペルギルス症、結節性多発性動脈炎(チャーグ-ストラウス症候群を含む)、好酸球性肉芽腫および薬物反応により引き起こされる気道に罹患する好酸球関連障害、乾癬、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多形性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、蕁麻疹、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、天疱瘡(pemphisus)、後天性表皮水疱症、結膜炎、乾性角結膜炎、および春季結膜炎、アレルギー性鼻炎を含む鼻に影響を与える疾患、および自己免疫反応が関与するかまたは自己免疫成分もしくは病因を有する炎症性疾患(自己免疫性血液学的障害(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、赤血球貧血および特発性血小板減少症)を含む)、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、多発性軟骨炎、強皮症(sclerodoma)、ウェゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、スティーブン-ジョンソン症候群、特発性スプルー、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性結腸炎およびクローン病)、内分泌性眼障害、グレーブス病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺臓炎、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎(前部および後部)、乾性角結膜炎および春季角結膜炎、間質性肺線維症、乾癬性関節炎および糸球体腎炎(ネフローゼ症候群(例えば、特発性ネフローゼ症候群または微小変化型腎症を含む)を伴うかまたは伴わないもの)、再狭窄、心臓肥大、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、虚血性発作およびうっ血性心不全、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、および脳虚血、ならびに外傷、グルタミン酸神経毒性および低酸素症により引き起こされる神経変性疾患から選択される、方法を提供する。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、ホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3K)阻害剤である。いくつかの実施形態において、PI3K阻害剤は、イデラリシブ(Zydelig(登録商標)、Gilead)、アルペシリブ(BYL719、Novartis);タセリシブ(GDC-0032、Genentech/Roche);ピクチリシブ(GDC-0941、Genentech/Roche);コパンリシブ(BAY806946、Bayer);デュベリシブ(以前のIPI-145、Infinity Pharmaceuticals);PQR309(Piqur Therapeutics、スイス);およびTGR1202(以前のRP5230、TG Therapeutics)から選択される。
化合物および組成物は、本発明の方法に従って、がん、自己免疫障害、増殖性障害、炎症性障害、神経変性もしくは神経学的障害、統合失調症、骨関連障害、肝臓疾患、または心臓疾患を処置するためまたはその重症度を低下させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与することができる。必要とされる正確な量は、被験体ごとに、その被験体の種、年齢および全身状態、感染の重症度、特定の薬剤、その投与方式などに依存して変化する。本発明の化合物は、好ましくは、投与を容易にしかつ投薬量を均一にするために、単位剤形に製剤化される。「単位剤形」という表現は、本明細書において使用する場合、処置される患者に適した薬剤の、物理的に別個の単位を指す。しかし、本発明の化合物および組成物の1日当たりの総使用量は、正しい医学的判断の範囲内で主治医によって決定されることになることが理解される。任意の特定の患者または生物に特異的な有効用量レベルは、処置される障害および障害の重症度;用いられる具体的化合物の活性;用いられる具体的組成物;患者の年齢、体重、全身の健康、性別および食事;用いられる具体的化合物の投与時間、投与経路、および排出速度;処置期間;用いられる具体的化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物、ならびに医療分野で周知の同様の因子を含む様々な因子に依存する。
この発明の薬学的に受容可能な組成物は、ヒトおよび他の動物に、処置される感染の重症度に応じて、経口的に、直腸内に、非経口的に、大槽内に、膣内に、腹腔内に、局所的に(散剤、軟膏剤、または滴剤によるものとして)、口腔内に、経口スプレー剤または経鼻スプレー剤などとして投与することができる。ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、所望の治療効果を得るために、1日に1回または複数回、1日に被験体の体重1kg当たり約0.01mgから約50mg、好ましくは約1mgから約25mgの投薬レベルで経口的にまたは非経口的に投与することができる。
経口投与用の液体剤形として、これらに限定されないが、薬学的に受容可能なエマルション、マイクロエマルション、液剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤が挙げられる。活性化合物に加え、液体剤形は、例えば、水または他の溶媒などの当技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにこれらの混合物を含有してもよい。不活性希釈剤の他に、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤などのアジュバントと、甘味剤、矯味矯臭剤、および芳香剤も含むことができる。
注射用調製物、例えば、注射用の水性または油性の滅菌懸濁剤は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用する公知の技術により製剤化されてもよい。注射用滅菌調製物は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の注射用滅菌溶液、懸濁物、またはエマルション、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液としてであってもよい。用いることができる、許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンガー溶液,U.S.P.、および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来より用いられている。この目的のために、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激性固定油を用いることができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射可能物質の調製に使用される。
注射用製剤は、使用前に、例えば、細菌保持フィルターを通した濾過によって、または滅菌水もしくは他の注射用滅菌媒体に溶解もしくは分散させることができる滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。
本発明の化合物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射からの化合物の吸収を遅くすることがしばしば望ましい。これは、水溶性に乏しい結晶性または非晶質材料の液体懸濁物を使用することによって達成され得る。次いで、化合物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、一方、溶解速度は、結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与される化合物形態の遅延吸収は、油ビヒクルへの化合物の溶解または懸濁によって達成される。注射用デポー形態は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー内で化合物のマイクロカプセルマトリクスを形成することによって作製される。化合物のポリマーに対する比および用いられる特定のポリマーの性質に応じて、化合物放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例として、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。デポー注射用製剤は、体組織に適合するリポソームまたはマイクロエマルション内に化合物を捕捉することによっても調製される。
直腸投与または膣投与のための組成物は、好ましくはこの発明の化合物を、周囲温度で固体であるが体温で液体であり、したがって直腸または膣腔内で融解し活性化合物を放出するココアバター、ポリエチレングリコールまたは坐剤ろうなどの、好適な非刺激性賦形剤またはキャリアと混合することによって調製することができる坐剤である。
経口投与用の固体剤形として、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、および顆粒剤が挙げられる。このような固体剤形では、活性化合物を、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種の不活性な薬学的に受容可能な賦形剤もしくはキャリア、ならびに/またはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤もしくは増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のシリケート、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイトクレイなどの吸収剤、ならびにi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ならびにこれらの混合物などの滑沢剤と混合する。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含んでもよい。
同様のタイプの固体組成物は、ラクトースや乳糖などの賦形剤および高分子量ポリエチレングリコールなどを使用する軟質および硬質充填ゼラチンカプセルの充填剤として用いてもよい。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティングおよび薬学的製剤化の技術分野で周知の他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて調製することができる。これらは、不透明化剤を必要に応じて含有してもよく、また、必要に応じて遅延様式で、腸管のある特定の部分のみまたは優先的にその部分に有効成分(複数可)を放出する組成物にすることもできる。使用することができる埋め込み組成物の例には、ポリマー物質およびろうが含まれる。同様のタイプの固体組成物は、ラクトースまたは乳糖などの賦形剤および高分子量ポリエチレングリコールなどを使用する、軟質および硬質充填ゼラチンカプセルの充填剤として用いてもよい。
活性化合物は、上述の1種または複数の賦形剤を有するマイクロカプセル化形態であり得る。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティングおよび薬学的製剤化の技術分野で周知の他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて調製することができる。このような固体剤形では、活性化合物を、スクロース、ラクトースまたはデンプンなどの少なくとも1種の不活性希釈剤と混合してもよい。このような剤形は、通常の実施の場合と同様に、不活性希釈剤以外の追加の物質、例えば錠剤化滑沢剤ならびにステアリン酸マグネシウムおよび微結晶性セルロースなどの他の錠剤化助剤を含んでもよい。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含んでもよい。これらは、不透明化剤を必要に応じて含有してもよく、また、必要に応じて遅延様式で、腸管のある特定の部分のみまたは優先的にその部分に有効成分(複数可)を放出する組成物であり得る。使用することができる埋め込み組成物の例には、ポリマー物質およびろうが含まれる。
この発明の化合物の局所投与用剤形または経皮投与用剤形として、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、液剤、スプレー剤、吸入剤またはパッチ剤が含まれる。活性成分は、滅菌条件下で、薬学的に受容可能なキャリアおよび任意の必要とされ得る保存剤または緩衝液と、必要に応じて混合される。眼科用製剤、点耳薬、および点眼薬も、この発明の範囲内にあると企図される。さらに、本発明は、身体に対して化合物の制御された送達をもたらすというさらなる利点を有する、経皮パッチの使用を企図する。このような剤形は、適当な媒体に化合物を溶解するまたは分散させることによって作製され得る。吸収増強剤もまた、皮膚を横断する化合物のフラックスを増大させるために使用することができる。この速度は、速度制御膜を設けることによって、または化合物をポリマーマトリクスもしくはゲルに分散させることによって、制御することができる。
一実施形態によれば、本発明は、生物学的サンプルにおけるプロテインキナーゼ活性を阻害するかまたはプロテインキナーゼを分解する方法であって、前記生物学的サンプルを、この発明の化合物、または前記化合物を含む組成物と接触させるステップを含む、方法に関する。
別の実施形態によれば、本発明は、生物学的サンプルにおけるSTAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、もしくはSTAT6、またはその変異体の活性を阻害または分解する方法であって、前記生物学的サンプルを、この発明の化合物、または前記化合物を含む組成物と接触させるステップを含む、方法に関する。
「生物学的サンプル」という用語は、本明細書において使用する場合、限定されないが、細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物から得られた生検材料またはその抽出物;および血液、唾液、尿、糞便、精液、涙、もしくは他の体液またはその抽出物を含む。
STATタンパク質、あるいはSTAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、もしくはSTAT6、またはその変異体から選択されるプロテインキナーゼ活性の、生物学的サンプルにおける阻害および/または分解は、当業者に公知である様々な目的のために有用である。このような目的の例として、これらに限定されないが、輸血、器官移植、生物学的標本の保存、および生物学的アッセイが挙げられる。
本発明の別の実施形態は、患者において、プロテインキナーゼを分解し、そして/またはプロテインキナーゼ活性を阻害する方法であって、前記患者に、本発明の化合物、または前記化合物を含む組成物を投与する工程を含む、方法に関する。
別の実施形態によれば、本発明は、患者におけるSTAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、もしくはSTAT6のうちの1つもしくはそれより多く、またはその変異体の活性を分解および/または阻害する方法に関し、この方法は、この患者に、本発明の化合物、またはこの化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する。他の実施形態によれば、本発明は、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、もしくはSTAT6のうちの1つもしくはそれより多く、またはその変異体によって媒介される障害を処置することを必要とする患者において、この障害を処置するための方法を提供し、この方法は、この患者に、本発明の化合物、またはこの化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する。このような障害は、本明細書中に詳細に記載されている。
処置される特定の状態、または疾患に応じて、その状態を処置するために通常投与される追加の治療剤も、この発明の組成物中に存在してもよい。本明細書において使用する場合、特定の疾患、または状態を処置するために通常投与される追加の治療剤は、「処置される疾患、または状態のために適切である」として公知である。
本発明の化合物はまた、他の抗増殖化合物と組み合わせて、有利に使用され得る。このような抗増殖化合物として、これらに限定されないが、アロマターゼ阻害剤;抗エストロゲン;トポイソメラーゼI阻害剤;トポイソメラーゼII阻害剤;微小管活性化合物;アルキル化化合物;ヒストンデアセチラーゼ阻害剤;細胞分化プロセスを誘発する化合物;シクロオキシゲナーゼ阻害剤;MMP阻害剤;mTOR阻害剤;抗腫瘍性代謝拮抗物質;プラチン化合物;プロテインキナーゼ活性または脂質キナーゼ活性を標的化/低下させる化合物およびさらなる抗血管形成化合物;プロテインホスファターゼまたは脂質ホスファターゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物;ゴナドレリンアゴニスト;抗アンドロゲン;メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤;マトリクスメタロプロテイナーゼ阻害剤;ビスホスホネート;生体応答修飾物質;抗増殖性抗体;ヘパラナーゼ阻害剤;Ras発癌性アイソフォームの阻害剤;テロメラーゼ阻害剤;プロテアソーム阻害剤;血液学的悪性疾患の処置において使用される化合物;Flt-3の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物;Hsp90阻害剤(例えば、17-AAG(17-アリルアミノゲルダナマイシン、NSC330507)、17-DMAG(17-ジメチルアミノエチルアミノ-17-デメトキシ-ゲルダナマイシン、NSC707545)、IPI-504、CNF1010、CNF2024、CNF1010(Conforma Therapeutics製));テモゾロミド(Temodal(登録商標));キネシン紡錘体タンパク質阻害剤(例えば、SB715992またはSB743921(GlaxoSmithKline製)、またはペンタミジン/クロルプロマジン(CombinatoRx製));MEK阻害剤(例えば、ARRY142886(Array BioPharma製)、AZD6244(AstraZeneca製)、PD181461(Pfizer製)およびロイコボリン)が挙げられる。
「アロマターゼ阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、エストロゲン産生、例えば、基質であるアンドロステンジオンおよびテストステロンの、それぞれ、エストロンおよびエストラジオールへの転換を阻害する化合物に関する。この用語は、これらに限定されないが、ステロイド、とりわけ、アタメスタン、エキセメスタンおよびフォルメスタン、ならびに特に、非ステロイド、とりわけ、アミノグルテチミド、ログレチミド、ピリドグルテチミド、トリロスタン、テストラクトン、ケトコナゾール、ボロゾール、ファドロゾール、アナストロゾールおよびレトロゾールを含む。エキセメスタンは、商品名Aromasin(商標)のもとで市販されている。フォルメスタンは、商品名Lentaron(商標)のもとで市販されている。ファドロゾールは、商品名Afema(商標)のもとで市販されている。アナストロゾールは、商品名Arimidex(商標)のもとで市販されている。レトロゾールは、商品名Femara(商標)またはFemar(商標)のもとで市販されている。アミノグルテチミドは、商品名Orimeten(商標)のもとで市販されている。アロマターゼ阻害剤である化学療法剤を含む本発明の組み合わせは、ホルモン受容体陽性腫瘍、例えば、乳房腫瘍の処置のために特に有用である。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤はmTOR阻害剤であり、これは、細胞増殖、血管新生およびグルコース取り込みを阻害する。いくつかの実施形態において、mTOR阻害剤は、エベロリムス(Afinitor(登録商標)、Novartis);テムシロリムス(temsirolimus)(Torisel(登録商標)、Pfizer);およびシロリムス(Rapamune(登録商標)、Pfizer)である。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤はアロマターゼ阻害剤である。いくつかの実施形態において、アロマターゼ阻害剤は、エキセメスタン(Aromasin(登録商標)、Pfizer);アナスタゾール(anastazole)(Arimidex(登録商標)、AstraZeneca)およびレトロゾール(Femara(登録商標)、Novartis)から選択される。
「抗エストロゲン」という用語は、本明細書において使用する場合、エストロゲンの効果をエストロゲン受容体レベルで拮抗する化合物に関する。この用語は、これらに限定されないが、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェンおよびラロキシフェン塩酸塩を含む。タモキシフェンは、商品名Nolvadex(商標)のもとで市販されている。ラロキシフェン塩酸塩は、商品名Evista(商標)のもとで市販されている。フルベストラントは、商品名Faslodex(商標)のもとで投与することができる。抗エストロゲンである化学療法剤を含む本発明の組み合わせは、エストロゲン受容体陽性腫瘍、例えば、乳房腫瘍の処置のために特に有用である。
「抗アンドロゲン」という用語は、本明細書において使用する場合、アンドロゲンの生物学的効果を阻害することが可能な任意の物質に関し、これらに限定されないが、ビカルタミド(Casodex(商標))を含む。「ゴナドレリンアゴニスト」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、アバレリクス、ゴセレリンおよび酢酸ゴセレリンを含む。ゴセレリンは、商品名Zoladex(商標)のもとで投与することができる。
「トポイソメラーゼI阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、トポテカン、ギマテカン、イリノテカン、カンプトテシン(camptothecian)およびそのアナログ、9-ニトロカンプトテシンならびに高分子カンプトテシンコンジュゲートPNU-166148を含む。イリノテカンは、例えば、Camptosar(商標)の商標のもとで、例えば、市販されている形態で、投与することができる。トポテカンは、商品名Hycamptin(商標)のもとで市販されている。
「トポイソメラーゼII阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、アントラサイクリン(例えば、ドキソルビシン(Caelyx(商標)などのリポソーム製剤を含む)、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシンおよびネモルビシン、アントラキノンであるミトキサントロンおよびロソキサントロン、ならびにポドフィロトキシンであるエトポシドおよびテニポシドを含む。エトポシドは、商品名Etopophos(商標)のもとで市販されている。テニポシドは、商品名VM 26-Bristolのもとで市販されている。ドキソルビシンは、商品名Acriblastin(商標)またはAdriamycin(商標)のもとで市販されている。エピルビシンは、商品名Farmorubicin(商標)のもとで市販されている。イダルビシンは、商品名Zavedos(商標)のもとで市販されている。ミトキサントロンは、商品名Novantronのもとで市販されている。
「微小管活性剤」という用語は、微小管安定化化合物、微小管不安定化化合物およびミクロチューブリン(microtublin)重合阻害剤に関し、これらに限定されないが、タキサン類、例えば、パクリタキセルおよびドセタキセル;ビンカアルカロイド類、例えば、ビンブラスチンまたは硫酸ビンブラスチン、ビンクリスチンまたは硫酸ビンクリスチン、およびビノレルビン;ディスコデルモリド;コルヒチン(cochicine)およびエポチロンならびにこれらの誘導体を含む。パクリタキセルは、商品名Taxol(商標)のもとで市販されている。ドセタキセルは、商品名Taxotere(商標)のもとで市販されている。硫酸ビンブラスチンは、商品名Vinblastin R.P(商標)のもとで市販されている。硫酸ビンクリスチンは、商品名Farmistin(商標)のもとで市販されている。
「アルキル化剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファランまたはニトロソ尿素(BCNUまたはGliadel)を含む。シクロホスファミドは、商品名Cyclostin(商標)のもとで市販されている。イホスファミドは、商品名Holoxan(商標)のもとで市販されている。
「ヒストンデアセチラーゼ阻害剤」または「HDAC阻害剤」という用語は、ヒストンデアセチラーゼを阻害し、抗増殖活性を有する化合物に関する。これには、これらに限定されないが、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)が挙げられる。
「抗腫瘍性代謝拮抗物質」という用語は、これらに限定されないが、5-フルオロウラシルすなわち5-FU、カペシタビン、ゲムシタビン、DNA脱メチル化合物(例えば、5-アザシチジンおよびデシタビン)、メトトレキサートおよびエダトレキサート、ならびに葉酸アンタゴニスト(例えば、ペメトレキセド)を含む。カペシタビンは、商品名Xeloda(商標)のもとで市販されている。ゲムシタビンは、商品名Gemzar(商標)のもとで市販されている。
「プラチン化合物」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、カルボプラチン、シスプラチン、シスプラチナムおよびオキサリプラチンを含む。カルボプラチンは、例えば、Carboplat(商標)の商標のもとで、例えば、市販されている形態で投与することができる。オキサリプラチンは、例えば、Eloxatin(商標)の商標のもとで、例えば、市販されている形態で投与することができる。
「Bcl-2阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、B細胞リンパ腫2タンパク質(Bcl-2)に対する阻害活性を有する化合物(これらに限定されないが、ABT-199、ABT-731、ABT-737、アポゴシポール(apogossypol)、Ascentaの汎Bcl-2阻害剤、クルクミン(およびそのアナログ)、二重Bcl-2/Bcl-xL阻害剤(Infinity Pharmaceuticals/Novartis Pharmaceuticals)、Genasense(G3139)、HA14-1(およびそのアナログ;WO2008118802を参照のこと)、ナビトクラックス(navitoclax)(およびそのアナログ、US7390799を参照のこと)、NH-1(Shenayng Pharmaceutical University)、オバトクラックス(およびそのアナログ、WO2004106328を参照のこと)、S-001(Gloria Pharmaceuticals)、TW系列の化合物(Univ.of Michigan)、およびベネトクラックスを含む)を含む。一部の実施形態では、Bcl-2阻害剤は、小分子治療薬である。一部の実施形態では、Bcl-2阻害剤は、ペプチド模倣物である。
「プロテインキナーゼもしくは脂質キナーゼの活性を標的化する/低下させる化合物;またはプロテインホスファターゼもしくは脂質ホスファターゼの活性を標的化する/低下させる化合物;またはさらなる抗血管形成化合物」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、プロテインチロシンキナーゼならびに/またはセリンおよび/もしくはトレオニンキナーゼ阻害剤、あるいは脂質キナーゼ阻害剤、例えば、a)血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(例えば、PDGFRの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、特に、PDGF受容体を阻害する化合物、例えば、N-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体、例えば、イマチニブ、SU101、SU6668およびGFB-111);b)線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物;c)インスリン様増殖因子受容体I(IGF-IR)の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(例えば、IGF-IRの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、特に、IGF-I受容体のキナーゼ活性を阻害する化合物、またはIGF-I受容体もしくはその増殖因子の細胞外ドメインを標的化する抗体);d)Trk受容体型チロシンキナーゼファミリーの活性を標的化する、低下させるもしくは阻害する化合物、またはエフリンB4阻害剤;e)AxI受容体型チロシンキナーゼファミリーの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物;f)Ret受容体型チロシンキナーゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物;g)Kit/SCFR受容体型チロシンキナーゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、例えば、イマチニブ;h)PDGFRファミリーの一部である、C-kit受容体型チロシンキナーゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(例えば、c-Kit受容体型チロシンキナーゼファミリーの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、特に、c-Kit受容体を阻害する化合物、例えば、イマチニブ);i)c-Ablファミリーのメンバー、それらの遺伝子融合産物(例えば、BCR-Ablキナーゼ)および変異体の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(例えば、c-Ablファミリーメンバーおよびそれらの遺伝子融合産物の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、例えば、N-フェニル-2-ピリミジン-アミン誘導体、例えば、イマチニブまたはニロチニブ(AMN107);PD180970;AG957;NSC 680410;PD173955(ParkeDavis製);またはダサチニブ(BMS-354825));j)セリン/トレオニンキナーゼのプロテインキナーゼC(PKC)およびRafファミリーのメンバー、MEK、SRC、JAK/汎JAK、FAK、PDK1、PKB/Akt、Ras/MAPK、PI3K、SYK、TYK2、BTKおよびTECファミリーのメンバー、ならびに/またはサイクリン依存性キナーゼファミリー(CDK)のメンバーの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(スタウロスポリン誘導体、例えば、ミドスタウリンを含む)であり;さらなる化合物の例として、UCN-01、サフィンゴール、BAY 43-9006、ブリオスタチン1、ペリホシン;イルモホシン(llmofosine);RO 318220およびRO 320432;GO 6976;lsis 3521;LY333531/LY379196;イソキノリン(isochinoline)化合物;FTI;PD184352またはQAN697(P13K阻害剤)またはAT7519(CDK阻害剤)が挙げられる;k)プロテイン-チロシンキナーゼ阻害剤の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物であり、例えば、プロテイン-チロシンキナーゼ阻害剤の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物は、メシル酸イマチニブ(Gleevec(商標))またはチルホスチン(例えば、チルホスチンA23/RG-50810;AG 99;チルホスチンAG 213;チルホスチンAG 1748;チルホスチンAG 490;チルホスチンB44;チルホスチンB44(+)鏡像異性体;チルホスチンAG 555;AG 494;チルホスチンAG 556、AG957)およびアダホスチン(4-{[(2,5-ジヒドロキシフェニル)メチル]アミノ}-安息香酸アダマンチルエステル;NSC 680410、アダホスチン)を含む;l)受容体型チロシンキナーゼの上皮増殖因子ファミリー(ホモ二量体またはヘテロ二量体としての、EGFR ErbB2、ErbB3、ErbB4)およびそれらの変異体の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物であり、例えば、上皮増殖因子受容体ファミリーの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物は、特に、EGF受容体型チロシンキナーゼファミリー、例えば、EGF受容体、ErbB2、ErbB3およびErbB4のメンバーを阻害するか、またはEGFもしくはEGF関連リガンドに結合する化合物、タンパク質または抗体(例えば、CP 358774、ZD 1839、ZM 105180;トラスツズマブ(Herceptin(商標))、セツキシマブ(Erbitux(商標))、Iressa、Tarceva、OSI-774、Cl-1033、EKB-569、GW-2016、E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3もしくはE7.6.3、および7H-ピロロ-[2,3-d]ピリミジン誘導体)であり;m)c-Met受容体の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、例えば、c-Metの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、特に、c-Met受容体のキナーゼ活性を阻害する化合物、またはc-Metの細胞外ドメインを標的化するもしくはHGFに結合する抗体、n)1種または複数のJAKファミリーメンバー(JAK1/JAK2/JAK3/TYK2および/または汎JAK)のキナーゼ活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(これらに限定されないが、PRT-062070、SB-1578、バリシチニブ、パクリチニブ、モメロチニブ、VX-509、AZD-1480、TG-101348、トファシチニブ、およびルキソリチニブを含む);o)PI3キナーゼ(PI3K)のキナーゼ活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(これらに限定されないが、ATU-027、SF-1126、DS-7423、PBI-05204、GSK-2126458、ZSTK-474、ブパルリシブ、ピクトレリシブ、PF-4691502、BYL-719、ダクトリシブ、XL-147、XL-765、およびイデラリシブを含む);ならびにq)ヘッジホッグタンパク質(Hh)またはスムーズンド受容体(SMO)経路のシグナル伝達効果を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物(これらに限定されないが、シクロパミン、ビスモデギブ、イトラコナゾール、エリスモデギブ、およびIPI-926(サリデギブ)を含む)を含む。
プロテインホスファターゼまたは脂質ホスファターゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物は、例えば、ホスファターゼ1の阻害剤、ホスファターゼ2Aの阻害剤、またはCDC25の阻害剤(例えば、オカダ酸またはその誘導体)である。
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、血小板由来成長因子(PDGF)、または上皮成長因子(EGF)もしくはその受容体(EGFR)のアンタゴニストなどの成長因子アンタゴニストである。本発明において使用することができる承認を受けたPDGFアンタゴニストには、オララツマブ(Lartruvo(登録商標);Eli Lilly)が含まれる。本発明において使用することができる承認を受けたEGFRアンタゴニストには、セツキシマブ(Erbitux(登録商標)、Eli Lilly);ネシツムマブ(Portrazza(登録商標)、Eli Lilly)、パニツムマブ(Vectibix(登録商標)、Amgen);およびオシメルチニブ(活性化EGFRを標的とする、Tagrisso(登録商標)、AstraZeneca)が含まれる。
「PI3K阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、ホスファチジルイノシトール-3-キナーゼファミリーの1種または複数の酵素(これらに限定されないが、PI3Kα、PI3Kγ、PI3Kδ、PI3Kβ、PI3K-C2α、PI3K-C2β、PI3K-C2γ、Vps34、p110-α、p110-β、p110-γ、p110-δ、p85-α、p85-β、p55-γ、p150、p101、およびp87を含む)に対する阻害活性を有する化合物を含む。この発明において有用なPI3K阻害剤の例として、これらに限定されないが、ATU-027、SF-1126、DS-7423、PBI-05204、GSK-2126458、ZSTK-474、ブパルリシブ、ピクトレリシブ、PF-4691502、BYL-719、ダクトリシブ、XL-147、XL-765、およびイデラリシブが挙げられる。
「BTK阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)に対する阻害活性を有する化合物(これらに限定されないが、AVL-292およびイブルチニブを含む)を含む。
「SYK阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)に対する阻害活性を有する化合物(これらに限定されないが、PRT-062070、R-343、R-333、エキセライア(Excellair)、PRT-062607、およびフォスタマチニブを含む)を含む。
BTK阻害化合物、およびこの発明の化合物と組み合わせてこのような化合物により処置可能な状態のさらなる例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2008039218およびWO2011090760に見出され得る。
SYK阻害化合物、およびこの発明の化合物と組み合わせてこのような化合物により処置可能な状態のさらなる例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2003063794、WO2005007623、およびWO2006078846に見出され得る。
PI3K阻害化合物、およびこの発明の化合物と組み合わせてこのような化合物により処置可能な状態のさらなる例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2004019973、WO2004089925、WO2007016176、US8138347、WO2002088112、WO2007084786、WO2007129161、WO2006122806、WO2005113554、およびWO2007044729に見出され得る。
JAK阻害化合物、およびこの発明の化合物と組み合わせてこのような化合物により処置可能な状態のさらなる例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2009114512、WO2008109943、WO2007053452、WO2000142246、およびWO2007070514に見出され得る。
さらなる抗血管形成化合物として、その活性について別の機序、例えば、プロテインキナーゼ阻害または脂質キナーゼ阻害に関連しない機序を有する化合物、例えば、サリドマイド(Thalomid(商標))およびTNP-470が挙げられる。
本発明の化合物との組み合わせにおいて使用するために有用なプロテアソーム阻害剤の例として、これらに限定されないが、ボルテゾミブ、ジスルフィラム、エピガロカテキン-3-ガレート(EGCG)、サリノスポラミドA、カルフィルゾミブ、ONX-0912、CEP-18770、およびMLN9708が挙げられる。
プロテインホスファターゼまたは脂質ホスファターゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物は、例えば、ホスファターゼ1の阻害剤、ホスファターゼ2Aの阻害剤、またはCDC25の阻害剤(例えば、オカダ酸またはその誘導体)である。
細胞分化プロセスを誘発する化合物として、これらに限定されないが、レチノイン酸、α-トコフェロール、γ-トコフェロールもしくはδ-トコフェロール、またはα-トコトリエノール、γ-トコトリエノールもしくはδ-トコトリエノールが挙げられる。
シクロオキシゲナーゼ阻害剤という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、Cox-2阻害剤、5-アルキル置換2-アリールアミノフェニル酢酸および誘導体、例えば、セレコキシブ(Celebrex(商標))、ロフェコキシブ(Vioxx(商標)、エトリコキシブ、バルデコキシブ、または5-アルキル-2-アリールアミノフェニル酢酸、例えば、5-メチル-2-(2’-クロロ-6’-フルオロアニリノ)フェニル酢酸、ルミラコキシブを含む。
「ビスホスホネート」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、エチドロン(etridonic)酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸およびゾレドロン酸を含む。エチドロン酸は、商品名Didronel(商標)のもとで市販されている。クロドロン酸は、商品名Bonefos(商標)のもとで市販されている。チルドロン酸は、商品名Skelid(商標)のもとで市販されている。パミドロン酸は、商品名Aredia(商標)のもとで市販されている。アレンドロン酸は、商品名Fosamax(商標)のもとで市販されている。イバンドロン酸は、商品名Bondranat(商標)のもとで市販されている。リセドロン酸は、商品名Actonel(商標)のもとで市販されている。ゾレドロン酸は、商品名Zometa(商標)のもとで市販されている。「mTOR阻害剤」という用語は、哺乳動物ラパマイシン標的(mTOR)を阻害し、抗増殖活性を有する化合物、例えば、シロリムス(Rapamune(登録商標))、エベロリムス(Certican(商標))、CCI-779およびABT578に関する。
「ヘパラナーゼ阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、硫酸ヘパリン分解を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物を指す。この用語は、これらに限定されないが、PI-88を含む。「生体応答修飾物質」という用語は、本明細書において使用する場合、リンホカインまたはインターフェロンを指す。
「Ras発癌性アイソフォームの阻害剤」(例えば、H-Ras、K-Ras、またはN-Ras)という用語は、本明細書において使用する場合、Rasの発癌性活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物;例えば、L-744832、DK8G557またはR115777(Zarnestra(商標))などの「ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤」を指す。「テロメラーゼ阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、テロメラーゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物を指す。テロメラーゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物は、特に、テロメラーゼ受容体を阻害する化合物、例えば、テロメスタチンである。
「メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、メチオニンアミノペプチダーゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物を指す。メチオニンアミノペプチダーゼの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物として、これらに限定されないが、ベンガミドまたはその誘導体が挙げられる。
「プロテアソーム阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、プロテアソームの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物を指す。プロテアソームの活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物として、これらに限定されないが、ボルテゾミブ(Velcade(商標)),);カルフィルゾミブ(Kyprolis(登録商標)、Amgen);およびイキサゾミブ(Ninlaro(登録商標)、武田)、およびMLN 341が挙げられる。
「マトリクスメタロプロテイナーゼ阻害剤」または(「MMP」阻害剤)という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、コラーゲンペプチド模倣物および非ペプチド模倣物阻害剤、テトラサイクリン誘導体(例えば、ヒドロキサメートペプチド模倣物阻害剤であるバチマスタットおよびその経口で生体利用可能なアナログであるマリマスタット(BB-2516)、プリノマスタット(AG3340)、メタスタット(NSC 683551)BMS-279251、BAY 12-9566、TAA211、MMI270BまたはAAJ996)を含む。
「血液学的悪性疾患の処置において使用される化合物」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、FMS様チロシンキナーゼ受容体(Flt-3R)の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物であるFMS様チロシンキナーゼ阻害剤;インターフェロン、1-β-D-アラビノフラノシルシトシン(arabinofuransylcytosine)(ara-c)およびブスルファン(bisulfan);ならびに未分化リンパ腫キナーゼを標的化する、低下させるまたは阻害する化合物であるALK阻害剤を含む。
FMS様チロシンキナーゼ受容体(Flt-3R)の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物は、特に、Flt-3R受容体型キナーゼファミリーのメンバーを阻害する化合物、タンパク質または抗体、例えば、PKC412、ミドスタウリン、スタウロスポリン誘導体、SU11248およびMLN518である。
「HSP90阻害剤」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、HSP90の内因性ATPase活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物;ユビキチンプロテオソーム経路を介してHSP90クライアントタンパク質を分解する、標的化する、低下させるまたは阻害する化合物を含む。HSP90の内因性ATPase活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物は、特に、HSP90のATPase活性を阻害する化合物、タンパク質または抗体、例えば、17-アリルアミノ,17-脱メトキシゲルダナマイシン(17AAG)、ゲルダナマイシン誘導体;他のゲルダナマイシン関連化合物;ラディシコールおよびHDAC阻害剤である。
「抗増殖性抗体」という用語は、本明細書において使用する場合、これらに限定されないが、トラスツズマブ(Herceptin(商標))、トラスツズマブ-DM1、アービタックス(erbitux)、ベバシズマブ(Avastin(商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、PRO64553(抗CD40)および2C4抗体を含む。抗体とは、インタクトなモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、少なくとも2つのインタクトな抗体から形成された多重特異性抗体、および所望の生体活性を示す限り、抗体断片を意味する。
急性骨髄性白血病(AML)の処置のために、本発明の化合物は、標準的な白血病治療と組み合わせて、特に、AMLの処置のために使用される治療と組み合わせて、使用され得る。特に、本発明の化合物は、例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤および/またはAMLの処置のために有用な他の薬物、例えば、ダウノルビシン、アドリアマイシン、Ara-C、VP-16、テニポシド、ミトキサントロン、イダルビシン、カルボプラチナムおよびPKC412と組み合わせて投与することができる。
他の抗白血病化合物として、例えば、Ara-C、デオキシシチジンの2’-アルファ-ヒドロキシリボース(アラビノシド)誘導体であるピリミジンアナログが挙げられる。ヒポキサンチンのプリンアナログ、6-メルカプトプリン(6-MP)およびリン酸フルダラビンもまた挙げられる。ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤の活性を標的化する、低下させるまたは阻害する化合物、例えば、酪酸ナトリウムおよびスベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)は、ヒストンデアセチラーゼとして公知である酵素の活性を阻害する。具体的なHDAC阻害剤として、MS275、SAHA、FK228(以前はFR901228)、トリコスタチンA、ならびに、これらに限定されないが、N-ヒドロキシ-3-[4-[[[2-(2-メチル-1H-インドール-3-イル)-エチル]-アミノ]メチル]フェニル]-2E-2-プロペンアミド、またはその薬学的に受容可能な塩、およびN-ヒドロキシ-3-[4-[(2-ヒドロキシエチル){2-(1H-インドール-3-イル)エチル]-アミノ]メチル]フェニル]-2E-2-プロペンアミド、またはその薬学的に受容可能な塩、特に、乳酸塩を含む、US6,552,065に開示される化合物が挙げられる。ソマトスタチン受容体アンタゴニストとは、本明細書において使用する場合、ソマトスタチン受容体を標的化する、処理するまたは阻害する化合物、例えば、オクトレオチド、およびSOM230を指す。腫瘍細胞損傷アプローチとは、電離放射線などのアプローチを指す。上記および本明細書の以下に言及される「電離放射線」という用語は、電磁線(例えば、X線およびガンマ線)または粒子(例えば、アルファ粒子およびベータ粒子)のいずれかとして発生する電離放射線を意味する。電離放射線は、これらに限定されないが、放射線治療において提供され、当技術分野において公知である。Hellman、Principles of Radiation Therapy、Cancer,in Principles and Practice of Oncology、Devitaら編、第4版、1巻、248~275頁(1993年)を参照のこと。
EDG結合剤およびリボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤もまた含まれる。「EDG結合剤」という用語は、本明細書において使用する場合、リンパ球再循環をモジュレートする免疫抑制薬のクラス、例えば、FTY720を指す。「リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤」という用語は、これらに限定されないが、フルダラビンおよび/またはシトシンアラビノシド(ara-C)、6-チオグアニン、5-フルオロウラシル、クラドリビン、6-メルカプトプリン(特に、ALLに対してara-Cと組み合わせて)および/またはペントスタチンを含むピリミジンヌクレオシドアナログまたはプリンヌクレオシドアナログを指す。リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤は、特に、ヒドロキシ尿素または2-ヒドロキシ-1H-イソインドール-1,3-ジオン誘導体である。
特に、1-(4-クロロアニリノ)-4-(4-ピリジルメチル)フタラジンまたはその薬学的に受容可能な塩、1-(4-クロロアニリノ)-4-(4-ピリジルメチル)フタラジンスクシネート;Angiostatin(商標);Endostatin(商標);アントラニル酸アミド;ZD4190;ZD6474;SU5416;SU6668;ベバシズマブ;または抗VEGF抗体もしくは抗VEGF受容体抗体(例えば、rhuMAbおよびRHUFab)、VEGFアプタマー(例えば、Macugon);FLT-4阻害剤、FLT-3阻害剤、VEGFR-2 IgGI抗体、Angiozyme(RPI 4610)およびベバシズマブ(Avastin(商標))などのVEGFの化合物、タンパク質またはモノクローナル抗体もまた、含まれる。
光ダイナミック療法とは、本明細書において使用する場合、がんを処置または予防するために、光感作化合物として公知のある特定の化学物質を使用する治療を指す。光ダイナミック療法の例として、Visudyne(商標)およびポルフィマーナトリウムなどの化合物を用いる処置が挙げられる。
血管新生抑制ステロイドとは、本明細書において使用する場合、血管新生を遮断または阻害する化合物、例えば、アネコルタブ、トリアムシノロン、ヒドロコルチゾン、11-α-エピヒドロコルチゾール、コルテキソロン、17α-ヒドロキシプロゲステロン、コルチコステロン、デスオキシコルチコステロン、テストステロン、エストロンおよびデキサメタゾンを指す。
コルチコステロイドを含有する移植物とは、フルオシノロンおよびデキサメタゾンなどの化合物を指す。
他の化学療法化合物として、これらに限定されないが、植物アルカロイド、ホルモン化合物およびアンタゴニスト;生体応答修飾物質、好ましくは、リンホカインまたはインターフェロン;アンチセンスオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド誘導体;shRNAまたはsiRNA;あるいは多種多様な化合物または他の作用機序もしくは未知の作用機序を有する化合物が挙げられる。
本発明の化合物はまた、特に、本明細書で先に言及されたものなどの閉塞性または炎症性の気道疾患の処置において、他の薬物物質、例えば、抗炎症薬物物質、気管支拡張薬物物質または抗ヒスタミン薬物物質と組み合わせて使用するための共治療化合物(co-therapeutic compound)として、例えば、このような薬物の治療活性の増強剤としてまたはこのような薬物の必要とされる投薬量もしくは潜在的な副作用を低減する手段として、有用である。本発明の化合物は、一定の薬学的組成物中で他の薬物物質と混合されてもよく、または他の薬物物質とは別に、その前に、同時に、もしくは後に投与することができる。したがって、本発明は、本明細書で先に記載されたような本発明の化合物と、抗炎症薬物物質、気管支拡張薬物物質、抗ヒスタミン薬物物質または鎮咳性薬物物質との組み合わせを含み、本発明の前記化合物および前記薬物物質は、同じまたは異なる薬学的組成物中にある。
好適な抗炎症薬として、ステロイド、特に、糖質コルチコステロイド(例えば、ブデソニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(beclamethasone dipropionate)、プロピオン酸フルチカゾン、シクレソニドまたはフロ酸モメタゾン);非ステロイド性糖質コルチコイド受容体アゴニスト;LTB4アンタゴニスト(例えば、LY293111、CGS025019C、CP-195543、SC-53228、BIIL 284、ONO 4057、SB 209247);LTD4アンタゴニスト(例えば、モンテルカストおよびザフィルルカスト);PDE4阻害剤(例えば、シロミラスト(Ariflo(登録商標)GlaxoSmithKline)、ロフルミラスト(Byk Gulden)、V-11294A(Napp)、BAY19-8004(Bayer)、SCH-351591(Schering-Plough)、アロフィリン(Almirall Prodesfarma)、PD189659/PD168787(Parke-Davis)、AWD-12-281(Asta Medica)、CDC-801(Celgene)、SeICID(TM) CC-10004(Celgene)、VM554/UM565(Vernalis)、T-440(Tanabe)、KW-4490(協和発酵工業));A2aアゴニスト;A2bアンタゴニスト;ならびにベータ-2アドレノセプターアゴニスト(例えば、アルブテロール(サルブタモール)、メタプロテレノール、テルブタリン、サルメテロール フェノテロール、プロカテロール、ならびに、特に、フォルモテロールおよびその薬学的に受容可能な塩)が挙げられる。好適な気管支拡張薬物として、抗コリン作用性化合物または抗ムスカリン化合物、特に、臭化イプラトロピウム、臭化オキシトロピウム、チオトロピウム塩およびCHF 4226(Chiesi)、ならびにグリコピロレートが挙げられる。
好適な抗ヒスタミン薬物物質として、セチリジン塩酸塩、アセトアミノフェン、フマル酸クレマスチン、プロメタジン、ロラタジン、デスロラチジン(desloratidine)、ジフェンヒドラミンおよびフェキソフェナジン塩酸塩、アクリバスチン(activastine)、アステミゾール、アゼラスチン、エバスチン、エピナスチン、ミゾラスチンおよびテルフェナジン(tefenadine)が挙げられる。
本発明の化合物と抗炎症薬物との他の有用な組み合わせは、ケモカイン受容体、例えば、CCR-1、CCR-2、CCR-3、CCR-4、CCR-5、CCR-6、CCR-7、CCR-8、CCR-9およびCCR10、CXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4、CXCR5のアンタゴニスト、特に、CCR-5アンタゴニスト、例えば、Schering-PloughのアンタゴニストSC-351125、SCH-55700およびSCH-D、ならびにTakedaのアンタゴニスト、例えば、N-[[4-[[[6,7-ジヒドロ-2-(4-メチルフェニル)-5H-ベンゾ-シクロヘプテン-8-イル]カルボニル]アミノ]フェニル]-メチル]テトラヒドロ-N,N-ジメチル-2H-ピラン-4-アミニウムクロリド(TAK-770)との組み合わせである。
コード番号、一般名または商品名により特定される活性化合物の構造は、標準的な概説書「The Merck Index」の現行の版またはデータベース(例えば、Patents International(例えば、IMS World Publications))から得られ得る。
本発明の化合物はまた、公知の治療プロセス、例えば、ホルモンまたは放射線の投与と組み合わせて使用され得る。ある特定の実施形態では、提供される化合物は、放射線増感剤として、特に、放射線治療に対して乏しい感受性を示す腫瘍の処置のために使用される。
本発明の化合物は、単独で投与するか、または1種もしくは複数の他の治療化合物と組み合わせて投与することができ、可能な併用療法は、一定の組み合わせの形態、または本発明の化合物と1種もしくは複数の他の治療化合物との投与が交互であるか、または互いに独立している形態、または一定の組み合わせと1種もしくは複数の他の治療化合物との組み合わせた投与の形態をとり得る。本発明の化合物は、それ以外に、またはそれに加えて、特に、腫瘍治療のために、化学療法、放射線療法、免疫療法、光線療法、外科手術介入、またはこれらの組み合わせと組み合わせて、投与することができる。上で記載されたように、他の処置ストラテジーの文脈で、補助的な治療と同様に、長期間の治療が可能である。他の可能な処置は、腫瘍退縮後の患者の状態を維持するための治療、またはさらに、例えばリスクがある患者における化学予防治療である。
これらの追加の薬剤は、本発明の化合物含有組成物とは別に、複数投薬レジメンの一部として投与することができる。あるいは、これらの薬剤は、単一の組成物中で、この発明の化合物と一緒に混合された単一の剤形の一部であり得る。複数投薬レジメンの一部として投与される場合、2種の活性な薬剤は、同時に、逐次的にまたは互いからある期間以内に、通常、互いから5時間以内に与えられてもよい。
本明細書において使用する場合、「組み合わせ」、「組み合わせた」という用語、および関連する用語は、本発明に従う治療剤の同時または逐次的な投与を指す。例えば、本発明の化合物は、別の治療剤と、別の単位剤形中で同時にもしくは逐次的にまたは単一の単位剤形中で一緒に投与することができる。したがって、本発明は、本発明の化合物、追加の治療剤、および薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクルを含む単一の単位剤形を提供する。
単一の剤形を生成するためにキャリア材料と組み合わせられ得る、本発明の化合物と追加の治療剤との両方の(上記のような追加の治療剤を含む組成物中での)量は、処置される宿主および特定の投与方式に応じて変わる。好ましくは、この発明の組成物は、1日に体重1kg当たり0.01~100mgの間の投薬量の本発明の化合物が投与され得るように製剤化されるべきである。
追加の治療剤を含むこれらの組成物において、その追加の治療剤およびこの発明の化合物は、相乗的に作用し得る。したがって、このような組成物中の追加の治療剤の量は、その治療剤のみを利用する単剤療法において必要とされる量より少ない。このような組成物において、1日に体重1kg当たり0.01~1,000μgの間の投薬量の追加の治療剤を投与することができる。
この発明の組成物中に存在する1つまたはそれより多くの他の治療剤の量は、唯一の活性な薬剤としてその治療剤を含む組成物で通常投与される量以下になり得る。好ましくは、本開示の組成物中の1つまたはそれより多くの他の治療剤の量は、唯一の治療上活性な薬剤としてその薬剤を含む組成物中に通常存在する量の約50%から100%の範囲である。いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、その薬剤が通常投与される量の、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、または約95%の投薬量で投与される。本明細書中で使用される場合、語句「通常投与される」とは、FDAが承認した治療剤がFDAラベルインサートにより投与を承認されている量を意味する。
この発明の化合物、またはその薬学的組成物はまた、プロテーゼ、人工弁、移植血管、ステントおよびカテーテルなどの埋込み可能な医療デバイスをコーティングするための組成物中に組み込まれてもよい。例えば、血管ステントは、再狭窄(傷害後の血管壁の再狭小化)を克服するために使用されている。しかし、ステントまたは他の埋込み可能なデバイスを使用する患者には、血餅形成または血小板活性化のリスクがある。これらの不要な効果は、デバイスをキナーゼ阻害剤を含む薬学的に受容可能な組成物でプレコーティングすることによって、防ぐまたは軽減することができる。この発明の化合物でコーティングされた埋込み可能なデバイスが、本発明の別の実施形態である。
例示的な腫瘍免疫剤(immuno-oncology agent)
いくつかの実施形態において、1つまたはそれより多くの他の治療剤は、腫瘍免疫剤である。本明細書中で使用される場合、用語「腫瘍免疫剤」とは、被験体における免疫反応を増強し、刺激し、そして/または上方調節するために有効な薬剤をいう。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤の、本発明の化合物との投与は、がんの処置において相乗効果を有する。
腫瘍免疫剤は、例えば、低分子薬物、抗体、または生物学的もしくは低分子であり得る。生物学的腫瘍免疫剤の例としては、がんワクチン、抗体、およびサイトカインが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態において、モノクローナル抗体は、ヒト化抗体またはヒト抗体である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、T細胞の(i)刺激(共刺激を含む)受容体のアゴニスト、または(ii)阻害(共阻害を含む)シグナルのアンタゴニストであり、これらの両方が、抗原特異的T細胞応答の増幅をもたらす。
刺激分子および阻害分子の特定のものは、免疫グロブリンスーパーファミリー(IgSF)のメンバーである。共刺激受容体または共阻害受容体に結合する膜結合リガンドの1つの重要なファミリーは、B7ファミリーであり、これは、B7-1、B7-2、B7-H1(PD-L1)、B7-DC(PD-L2)、B7-H2(ICOS-L)、B7-H3、B7-H4、B7-H5(VISTA)、およびB7-H6を含む。共刺激受容体または共阻害受容体に結合する膜結合リガンドの別のファミリーは、コグネイトTNF受容体ファミリーメンバーに結合する分子のTNFファミリーであり、これは、CD40およびCD40L、OX-40、OX-40L、CD70、CD27L、CD30、CD30L、4-1BBL、CD137(4-1BB)、TRAIL/Apo2-L、TRAILR1/DR4、TRAILR2/DR5、TRAILR3、TRAILR4、OPG、RANK、RANKL、TWEAKR/Fn14、TWEAK、BAFFR、EDAR、XEDAR、TACI、APRIL、BCMA、LTβR、LIGHT、DcR3、HVEM、VEGI/TL1A、TRAMP/DR3、EDAR、EDA1、XEDAR、EDA2、TNFR1、リンホトキシンα/TNFβ、TNFR2、TNFα、LTβR、リンホトキシンα1β2、FAS、FASL、RELT、DR6、TROY、NGFRを含む。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、T細胞活性化を阻害するサイトカイン(例えば、IL-6、IL-10、TGF-β、VEGF、および他の免疫抑制性サイトカイン)、または免疫反応を刺激するための、T細胞活性化を刺激するサイトカインである。
いくつかの実施形態において、本発明の化合物と腫瘍免疫剤との組み合わせ物は、T細胞応答を刺激し得る。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、(i)T細胞活性化を阻害するタンパク質のアンタゴニスト(例えば、免疫チェックポイント阻害剤)(例えば、CTLA-4、PD-1、PD-L1、PD-L2、LAG-3、TIM-3、ガレクチン9、CEACAM-1、BTLA、CD69、ガレクチン-1、TIGIT、CD113、GPR56、VISTA、2B4、CD48、GARP、PD1H、LAIR1、TIM-1、およびTIM-4);または(ii)T細胞活性化を刺激するタンパク質のアゴニスト(例えば、B7-1、B7-2、CD28、4-1BB(CD137)、4-1BBL、ICOS、ICOS-L、OX40、OX40L、GITR、GITRL、CD70、CD27、CD40、DR3およびCD28H)である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、NK細胞の阻害受容体のアンタゴニスト、またはNK細胞の活性化受容体のアゴニストである。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、リリルマブなどの、KIRのアンタゴニストである。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、マクロファージまたは単球を阻害または枯渇する薬剤であり、CSF-1Rアンタゴニスト(例えば、RG7155(WO11/70024、WO11/107553、WO11/131407、WO13/87699、WO13/119716、WO13/132044)またはFPA-008(WO11/140249;WO13169264;WO14/036357)が挙げられるCSF-1Rアンタゴニスト抗体)が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、正の共刺激受容体を連結するアゴニスト性剤、阻害性の受容体、アンタゴニスト、および抗腫瘍T細胞の頻度を全身的に増大させる1つまたはそれより多くの薬剤を介してシグナル伝達を減衰させる遮断剤、腫瘍微小環境内の異なる免疫抑制経路に打ち勝つ(例えば、阻害受容体の関与を遮断する(例えば、PD-L1/PD-1相互作用)、Tregsを枯渇もしくは阻害する(例えば、抗CD25モノクローナル抗体(例えば、ダクリズマブ(daclizumab))を使用して、またはエキソビボ抗CD25ビーズ枯渇により)、IDOなどの代謝酵素を阻害する、あるいはT細胞のエネルギーまたは枯渇を逆転/防止する)薬剤、ならびに先天性免疫活性化および/または炎症を腫瘍部位で誘発する薬剤から選択される。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、CTLA-4アンタゴニストである。いくつかの実施形態において、CTLA-4アンタゴニストは、アンタゴニスト性CTLA-4抗体である。いくつかの実施形態において、アンタゴニスト性CTLA-4抗体は、YERVOY(イピリムマブ)またはトレメリムマブ(tremelimumab)である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、PD-1アンタゴニストである。いくつかの実施形態において、PD-1アンタゴニストは、注入により投与される。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、プログラム細胞死-1(PD-1)受容体に特異的に結合し、そしてPD-1活性を阻害する、抗体またはその抗原結合部分である。いくつかの実施形態において、PD-1アンタゴニストは、アンタゴニスト性PD-1抗体である。いくつかの実施形態において、アンタゴニスト性PD-1抗体は、OPDIVO(ニボルマブ)、KEYTRUDA(ペムブロリズマブ)、またはMEDI-0680(AMP-514;WO2012/145493)である。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、ピディリズマブ(pidilizumab)(CT-011)であり得る。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、IgG1のFc部分に融合したPD-L2(B7-DC)の細胞外ドメインからなる、AMP-224と呼ばれる組換えタンパク質である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、PD-L1アンタゴニストである。いくつかの実施形態において、PD-L1アンタゴニストは、アンタゴニスト性PD-L1抗体である。いくつかの実施形態において、PD-L1抗体は、MPDL3280A(RG7446;WO2010/077634)、デュルバルマブ(durvalumab)(MEDI4736)、BMS-936559(WO2007/005874)、およびMSB0010718C(WO2013/79174)である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、LAG-3アンタゴニストである。いくつかの実施形態において、LAG-3アンタゴニストは、アンタゴニスト性LAG-3抗体である。いくつかの実施形態において、LAG3抗体は、BMS-986016(WO10/19570、WO14/08218)、またはIMP-731もしくはIMP-321(WO08/132601、WO009/44273)である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、CD137(4-1BB)アゴニストである。いくつかの実施形態において、CD137(4-1BB)アゴニストは、アゴニスト性CD137抗体である。いくつかの実施形態において、CD137抗体は、ウレルマブ(urelumab)またはPF-05082566(WO12/32433)である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、GITRアゴニストである。いくつかの実施形態において、GITRアゴニストは、アゴニスト性GITR抗体である。いくつかの実施形態において、GITR抗体は、BMS-986153、BMS-986156、TRX-518(WO006/105021、WO009/009116)、またはMK-4166(WO11/028683)である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、インドールアミン(2,3)-ジオキシゲナーゼ(IDO)アンタゴニストである。いくつかの実施形態において、IDOアンタゴニストは、エパカドスタット(INCB024360、Incyte);インドキシモド(NLG-8189、NewLink Genetics Corporation);カプマチニブ(INC280、Novartis);GDC-0919(Genentech/Roche);PF-06840003(Pfizer);BMS:F001287(Bristol-Myers Squibb);Phy906/KD108(Phytoceutica);キヌレニンを分解する酵素(Kynase、Kyn Therapeutics);およびNLG-919(WO09/73620、WO009/1156652、WO11/56652、WO12/142237)から選択される。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、OX40アゴニストである。いくつかの実施形態において、OX40アゴニストは、アゴニスト性OX40抗体である。いくつかの実施形態において、OX40抗体は、MEDI-6383またはMEDI-6469である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、OX40Lアンタゴニストである。いくつかの実施形態において、OX40Lアンタゴニストは、アンタゴニスト性OX40抗体である。いくつかの実施形態において、OX40Lアンタゴニストは、RG-7888(WO06/029879)である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、CD40アゴニストである。いくつかの実施形態において、CD40アゴニストは、アゴニスト性CD40抗体である。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、CD40アンタゴニストである。いくつかの実施形態において、CD40アンタゴニストは、アンタゴニスト性CD40抗体である。いくつかの実施形態において、CD40抗体は、ルカツムマブ(lucatumumab)またはダセツズマブ(dacetuzumab)である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、CD27アゴニストである。いくつかの実施形態において、CD27アゴニストは、アゴニスト性CD27抗体である。いくつかの実施形態において、CD27抗体は、バーリルマブ(varlilumab)である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、MGA271(B7H3に対する)(WO11/109400)である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、アバゴボマブ(abagovomab)、アデカツムマブ(adecatumumab)、アフツズマブ(afutuzumab)、アレムツズマブ、アナツモマブマフェナトクス(anatumomab mafenatox)、アポリズマブ(apolizumab)、アテゾリマブ(atezolimab)、アベルマブ(avelumab)、ブリナツモマブ(blinatumomab)、BMS-936559、カツマキソマブ(catumaxomab)、デュルバルマブ、エパカドスタット(epacadostat)、エプラツズマブ(epratuzumab)、インドキシモド(indoximod)、イノツズマブオゾガマイシン、インテルムマブ(intelumumab)、イピリムマブ、イサツキシマブ(isatuximab)、ランブロリズマブ(lambrolizumab)、MED14736、MPDL3280A、ニボルマブ、オビヌツズマブ(obinutuzumab)、オカラツズマブ(ocaratuzumab)、オファツムマブ、オラタツマブ(olatatumab)、ペムブロリズマブ、ピディリズマブ、リツキシマブ、チシリムマブ(ticilimumab)、サマリズマブ(samalizumab)、またはトレメリムマブである。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、免疫刺激薬である。例えば、PD-1およびPD-L1阻害性軸を遮断する抗体は、活性化された腫瘍反応性T細胞を開放することができ、免疫療法に感受性があるとは従来、考えられていなかった一部の腫瘍タイプを含めた、増加している数の腫瘍組織学における永続的な抗腫瘍応答を誘発することが臨床試験において示された。例えば、Okazaki,T.et al.(2013)Nat.Immunol.14,1212-1218;Zou et al.(2016)Sci.Transl.Med.8を参照されたい。抗PD-1抗体であるニボルマブ(Opdivo(登録商標)、Bristol-Myers Squibb、ONO-4538、MDX1106およびBMS-936558としても公知)は、以前の抗血管新生治療法の間またはその後に、疾患進行を経験したRCCを有する患者における、全生存率を改善させる可能性を示した。
いくつかの実施形態において、免疫調節治療剤は、腫瘍細胞のアポトーシスを特異的に誘発する。本発明において使用することができる承認を受けている免疫調節治療剤には、ポマリドミド(Pomalyst(登録商標)、Celgene);レナリドマイド(Revlimid(登録商標)、Celgene);インゲノールメブテート(Picato(登録商標)、LEO Pharma)が含まれる。
他の実施形態において、免疫調節治療剤はがんワクチンである。いくつかの実施形態において、がんワクチンは、シプリューセル-T(Provenge(登録商標)、Dendreon/Valeant Pharmaceuticals)(無症候性または最小限の症候性転移性の去勢抵抗性(ホルモン不応性)前立腺がんの処置に承認を受けている);およびタリモジンラヘルパレプベク(Imlygic(登録商標)、BioVex/Amgen、以前はT-VECとして公知であった)(黒色腫における、切除不能な皮膚、皮下および節病巣の処置に承認を受けた、遺伝子修飾した腫瘍溶解性ウイルス治療法)から選択される。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、肝細胞癌(NCT02562755)および黒色腫(NCT00429312)に対する、GM-CSFを発現するよう操作されているチミジンキナーゼ-(TK-)欠損ワクシニアウイルスである、ペキサスチモジンデバシレプベク(PexaVec/JX-594、SillaJen/以前のJennerex Biotherapeutics)などの腫瘍溶解性ウイルス治療法;ペラレオレップ(Reolysin(登録商標)、Oncolytics Biotech)(結腸直腸がん(NCT01622543);前立腺がん(NCT01619813)、頭頚部扁平上皮細胞がん(NCT01166542)、膵臓腺癌(NCT00998322)および非小細胞肺がん(NSCLC)(NCT00861627)を含めた多数のがんにおける、RASにより活性化されていない細胞では複製しない呼吸器腸管孤立ウイルス(レオウイルス)の変異体);卵巣がん(NCT02028117)、結腸直腸がん、膀胱がん、頭頚部扁平上皮癌および唾液腺がん(NCT02636036)などの転移性または進行性上皮腫瘍における、エナデノツシレブ(NG-348、PsiOxus、以前はColoAd1として公知であった)(T細胞受容体CD3タンパク質に特異的な完全長CD80および抗体断片を発現するよう操作されているアデノウイルス);黒色腫(NCT03003676)、および腹膜疾患、結腸直腸がんまたは卵巣がん(NCT02963831)における、ONCOS-102(Targovax/以前のOncos)(GM-CSFを発現するよう操作されているアデノウイルス);GL-ONC1(GLV-1h68/GLV-1h153、Genelux GmbH)(癌性腹膜炎(NCT01443260);卵管がん、卵巣がん(NCT02759588)において、それぞれ、ベータ-ガラクトシダーゼ(ベータ-gal)/ベータ-グルコロニダーゼまたはベータ-gal/ヒトナトリウムヨウ素共輸送体(hNIS)を発現するよう操作されているワクシニアウイルスが検討された);あるいは膀胱がん(NCT02365818)における、CG0070(Cold Genesys)(GM-CSFを発現するよう操作されているアデノウイルス)から選択される。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、JX-929(SillaJen/以前のJennerex Biotherapeutics)(プロドラッグである5-フルオロシトシンを細胞毒性薬5-フルオロウラシルに変換することが可能な、シトシンデアミナーゼを発現するよう操作されている、TKおよびワクシニア成長因子欠損ワクシニアウイルス);TG01およびTG02(Targovax/以前のOncos)(難治性RAS変異を標的とするペプチドをベースとする免疫療法剤);およびTILT-123(TILT Biotherapeutics)(Ad5/3-E2F-デルタ24-hTNFα-IRES-hIL20と表される操作されたアデノウイルス);およびVSV-GP(ViraTherapeutics)(リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)のグリコタンパク質(GP)を発現するよう操作されており、抗原特異的CD8T細胞応答を向上するよう設計されている抗原を発現するようさらに操作され得る、水泡性口内炎ウイルス(VSV))から選択される。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、キメラ抗原受容体すなわちCARを発現するよう操作されているT細胞である。このようなキメラ抗原受容体を発現するよう操作されているT細胞は、CAR-T細胞と呼ばれる。
結合ドメインからなるCARが構築され、このドメインは、細胞表面抗原に特異的なモノクローナル抗体から誘導される、天然リガンドである一本鎖可変断片(scFv)であって、Tリンパ球において活性化シグナルを生じることが可能な、TCRに由来するCD3-ゼータシグナル伝達ドメインなどの、T細胞受容体(TCR)の機能端部であるエンドドメインに融合している、一本鎖可変断片(scFv)から誘導され得る。抗原に結合すると、このようなCARは、エフェクター細胞における内因性シグナル伝達経路にリンクし、TCR複合体により開始されるものと類似の活性シグナルを生じる。
例えば、いくつかの実施形態において、CAR-T細胞は、米国特許第8,906,682号(June、その全体が参照により本明細書に組み込まれている)に記載されているものの1つであり、この特許は、抗原結合ドメイン(CD19に結合するドメインなど)を有する細胞外ドメインであって、T細胞抗原受容体複合体ゼータ鎖(CD3ゼータなど)の細胞内シグナル伝達ドメインに融合している、細胞外ドメインを含むよう操作されているCAR-T細胞を開示している。CARは、T細胞において発現する場合、抗原結合特異性に基づいて、抗原認識の方向を変えることができる。CD19の場合、抗原は、悪性B細胞上で発現する。200を超える臨床試験が、現在、幅広い範囲の適応症において、CAR-Tを使用して、進行中である[https://clinicaltrials.gov/ct2/results?term=chimeric+antigen+receptors&pg=1]。
いくつかの実施形態において、免疫刺激剤は、レチノイン酸受容体関連オーファン受容体γ(RORγt)のアクチベーターである。RORγtは、CD4+(Th17)およびCD8+(Tc17)T細胞のタイプ17エフェクターサブセットの分化および維持、ならびにNK細胞などの、IL-17を発現する自然免疫細胞部分集合の分化において、重要な役割を有する転写因子である。いくつかの実施形態において、RORγのアクチベーターは、固形腫瘍(NCT02929862)の処置に関する臨床試験において現在評価されているLYC-55716(Lycera)である。
いくつかの実施形態において、免疫刺激剤は、toll様受容体(TLR)のアゴニストまたはアクチベーターである。TLRの好適なアクチベーターは、SD-101(Dynavax)などのTLR9のアゴニストまたはアクチベーターを含む。SD-101は、濾胞性B細胞および他のリンパ腫(NCT02254772)に関して現在、検討されている免疫刺激性CpGである。本発明において使用することができるTLR8のアゴニストまたはアクチベーターには、頭頚部の扁平上皮細胞がん(NCT02124850)および卵巣がん(NCT02431559)に関して、現在、検討中のモトリモド(VTX-2337、VentiRx Pharmaceuticals)が含まれる。
本発明において使用され得る他の腫瘍免疫剤としては、ウレルマブ(BMS-663513、Bristol-Myers Squibb)、抗CD137モノクローナル抗体;バーリルマブ(CDX-1127、Celldex Therapeutics)、抗CD27モノクローナル抗体;BMS-986178(Bristol-Myers Squibb)、抗OX40モノクローナル抗体;リリルマブ(IPH2102/BMS-986015、Innate Pharma、Bristol-Myers Squibb)、抗KIRモノクローナル抗体;モナリズマブ(monalizumab)(IPH2201、Innate Pharma、AstraZeneca)抗NKG2Aモノクローナル抗体;アンデカリキシマブ(andecaliximab)(GS-5745、Gilead Sciences)、抗MMP9抗体;MK-4166(Merck & Co.)、抗GITRモノクローナル抗体が挙げられる。
いくつかの実施形態において、免疫刺激剤は、エロツズマブ、ミファムルチド、toll様受容体のアゴニストまたはアクチベーター、およびRORγtのアクチベーターから選択される。
いくつかの実施形態において、免疫刺激治療剤は、組換えヒトインターロイキン15(rhIL-15)である。rhIL-15は、診療所において、黒色腫および腎細胞癌(NCT01021059およびNCT01369888)、ならびに白血病(NCT02689453)に対する治療剤として、試験されている。いくつかの実施形態において、免疫刺激剤は、組換えヒトインターロイキン12(rhIL-12)である。いくつかの実施形態において、IL-15ベースの免疫治療剤は、ヘテロ二量体IL-15(hetIL-15、Novartis/Admune)であり、これは、可溶性IL-15結合タンパク質IL-15受容体α鎖に複合体化した、内因性IL-15の合成形態からなる融合複合体(IL15:sIL-15RA)であり、これは、黒色腫、腎細胞癌、非小細胞肺がんおよび頭頚部扁平上皮癌(NCT02452268)に関して、第1相臨床試験で試験されている。いくつかの実施形態において、組換えヒトインターロイキン12(rhIL-12)は、NM-IL-12(Neumedicines、Inc.)、NCT02544724、またはNCT02542124である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、Jerry L.Adams ET.AL.,”Big opportunities for small molecules in immuno-oncology,”Cancer Therapy 2015,Vol.14,pages 603-622に記載されるものから選択され、その内容は、その全体が本明細書中に参考として援用される。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、Jerry L.Adams ET.ALの表1に記載される例から選択される。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、Jerry L.Adams ET.ALの表2に列挙されるものから選択される腫瘍免疫的標的を標的化する、低分子である。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、Jerry L.Adams ET.ALの表2に列挙されるものから選択される低分子薬剤である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、Peter L.Toogood,”Small molecule immuno-oncology therapeutic agents,”Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 2018,Vol.28,pages 319-329に記載される低分子腫瘍免疫剤から選択され、その内容は、その全体が本明細書中に参考として援用される。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、Peter L.Toogoodに記載される経路を標的化する薬剤である。
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、Sandra L.Ross et al.,”Bispecific T cell engager(BiTE(R))antibody constructs can mediate bystander tumor cell killing”,PLoS ONE 12(8):e0183390に記載されるものから選択され、その内容は、その全体が本明細書中に参考として援用される。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、二重特異的T細胞エンゲージャー(BiTE(登録商標))抗体構築物である。いくつかの実施形態において、二重特異的T細胞エンゲージャー(BiTE(登録商標))抗体構築物は、CD19/CD3二重特異的抗体構築物である。いくつかの実施形態において、二重特異的T細胞エンゲージャー(BiTE(登録商標))抗体構築物は、EGFR/CD3二重特異的抗体構築物である。いくつかの実施形態において、二重特異的T細胞エンゲージャー(BiTE(登録商標))抗体構築物は、T細胞を活性化させる。いくつかの実施形態において、二重特異的T細胞エンゲージャー(BiTE(登録商標))抗体構築物は、T細胞を活性化させ、これは、細胞間接着分子1(ICAM-1)および巻き添え(bystander)細胞のFASの上方調節を誘導するサイトカインを放出する。いくつかの実施形態において、二重特異的T細胞エンゲージャー(BiTE(登録商標))抗体構築物は、T細胞を活性化させ、これは、巻き添え細胞溶解の誘導をもたらす。いくつかの実施形態において、巻き添え細胞は、固形腫瘍内にある。いくつかの実施形態において、溶解する巻き添え細胞は、BiTE(登録商標)により活性化されたT細胞の近隣にある。いくつかの実施形態において、巻き添え細胞は、腫瘍関連抗原(TAA)ネガティブがん細胞を含む。いくつかの実施形態において、巻き添え細胞は、EGFRネガティブがん細胞を含む。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、PD-L1/PD1軸および/またはCTLA4を遮断する抗体である。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、エキソビボで増殖した腫瘍浸潤T細胞である。いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、T細胞を腫瘍関連表面抗原(TAAs)と直接接続させる、二重特異的抗体構築物またはキメラ抗体受容体(CAR)である。
例示的な免疫チェックポイント阻害剤
いくつかの実施形態において、腫瘍免疫剤は、本明細書中に記載されるような免疫チェックポイント阻害剤である。
用語「チェックポイント阻害剤」は、本明細書で使用する場合、がん細胞が患者の免疫系を回避するのを阻止するのに有用な作用剤に関する。抗腫瘍免疫破壊の主な機序の1つは「T細胞の疲弊」として公知であり、これは、阻害性受容体の上方調節をもたらす抗原への長期曝露に起因する。これらの阻害性受容体は、無差別な免疫反応を予防するために、免疫チェックポイントとして働く。
PD-1、および細胞毒性T-リンパ球抗原4(CTLA-4、BおよびTリンパ球アテニュエータ(BTLA;CD272)、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン-3(Tim-3)、リンパ球活性化遺伝子-3(Lag-3;CD223)などの共阻害性受容体は、チェックポイント調節因子と称されることが多い。それらは、細胞周期進行および他の細胞内シグナル伝達過程が進行するべきかを細胞外情報が指令することを可能にする、分子「ゲートキーパー」として働く。
いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤はPD-1への抗体である。PD-1は、プログラム細胞死1受容体(PD-1)に結合して、この受容体が阻害性リガンドPDL-1に結合するのを阻止し、こうして、腫瘍が宿主の抗腫瘍免疫応答を抑制する能力を無効にする。
1つの局面において、チェックポイント阻害剤は、生物学的治療剤または低分子である。別の局面において、チェックポイント阻害剤は、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、完全ヒト抗体、融合タンパク質またはそれらの組み合わせである。さらなる局面において、チェックポイント阻害剤は、CTLA-4、PDL1、PDL2、PD1、B7-H3、B7-H4、BTLA、HVEM、TIM3、GAL9、LAG3、VISTA、KIR、2B4、CD160、CGEN-15049、CHK1、CHK2、A2aR、B-7ファミリーのリガンドまたはそれらの組み合わせから選択されるチェックポイントタンパク質を阻害する。追加的な局面において、チェックポイント阻害剤は、CTLA-4、PDL1、PDL2、PD1、B7-H3、B7-H4、BTLA、HVEM、TIM3、GAL9、LAG3、VISTA、KIR、2B4、CD160、CGEN-15049、CHK1、CHK2、A2aR、B-7ファミリーのリガンドまたはそれらの組み合わせから選択されるチェックポイントタンパク質のリガンドと相互作用する。ある局面において、チェックポイント阻害剤は、免疫刺激剤、T細胞成長因子、インターロイキン、抗体、ワクチンまたはそれらの組み合わせである。さらなる局面において、インターロイキンはIL-7またはIL-15である。特定の局面において、インターロイキンは、グリコシル化IL-7である。追加的な局面において、ワクチンは樹状細胞(DC)ワクチンである。
チェックポイント阻害剤には、免疫系の阻害経路を統計的に有意な方法で、遮断または阻害する任意の薬剤が含まれる。このような阻害剤は、低分子阻害剤を含むことができる、あるいは免疫チェックポイント受容体に結合して遮断または阻害する抗体またはその抗原結合断片、あるいは免疫チェックポイント受容体リガンドに結合して遮断または阻害する抗体を含むことができる。遮断または阻害のために標的とされ得る例示的な免疫チェックポイント分子には、以下に限定されないが、CTLA-4、PDL1、PDL2、PD1、B7-H3、B7-H4、BTLA、HVEM、GAL9、LAG3、TIM3、VISTA、KIR、2B4(CD2ファミリーの分子に属し、NK、γδおよびメモリCD8(αβ)T細胞のすべてに発現する)、CD160(BY55とも称される)、CGEN-15049、CHK1およびCHK2キナーゼ、A2aRおよび様々なB-7ファミリーのリガンドが含まれる。B7ファミリーのリガンドには、以下に限定されないが、B7-1、B7-2、B7-DC、B7-H1、B7-H2、B7-H3、B7-H4、B7-H5、B7-H6およびB7-H7が含まれる。チェックポイント阻害剤には、CTLA-4、PDL1、PDL2、PD1、BTLA、HVEM、TIM3、GAL9、LAG3、VISTA、KIR、2B4、CD160およびCGEN-15049のうちの1つまたは複数に結合して、その活性を遮断または阻害する、抗体もしくはその抗原結合断片、他の結合タンパク質、生物治療剤または低分子が含まれる。例示的な免疫チェックポイント阻害剤には、トレメリムマブ(CTLA-4ブロッキング抗体)(抗OX40)、PD-L1モノクローナル抗体(抗B7-H1;MEDI4736)、MK-3475(PD-1ブロッカー)、ニボルマブ(抗PD1抗体)、CT-011(抗PD1抗体)、BY55モノクローナル抗体、AMP224(抗PDL1抗体)、BMS-936559(抗PDL1抗体)、MPLDL3280A(抗PDL1抗体)、MSB0010718C(抗PDL1抗体)およびイピリムマブ(抗CTLA-4チェックポイント阻害剤)が含まれる。チェックポイントタンパク質リガンドには、以下に限定されないが、PD-L1、PD-L2、B7-H3、B7-H4、CD28、CD86およびTIM-3が含まれる。
特定の実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、PD-1アンタゴニスト、PD-L1アンタゴニストおよびCTLA-4アンタゴニストから選択される。いくつかの実施形態において、チェックポイント阻害剤は、ニボルマブ(Opdivo(登録商標))、イピリムマブ(Yervoy(登録商標))およびペムブロリズマブ(Keytruda(登録商標))からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、チェックポイント阻害剤は、ニボルマブ(抗PD-1抗体、Opdivo(登録商標)、Bristol-Myers Squibb);ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体、Keytruda(登録商標)、Merck);イピリムマブ(抗CTLA-4抗体、Yervoy(登録商標)、Bristol-Myers Squibb);デュルバルマブ(抗PD-L1抗体、Imfinzi(登録商標)、AstraZeneca);およびアテゾリズマブ(抗PD-L1抗体、Tecentriq(登録商標)、Genentech)から選択される。
いくつかの実施形態において、チェックポイント阻害剤は、ランブロリズマブ(MK-3475)、ニボルマブ(BMS-936558)、ピディリズマブ(CT-011)、AMP-224、MDX-1105、MEDI4736、MPDL3280A、BMS-936559、イピリムマブ、リリルマブ(lirlumab)、IPH2101、ペムブロリズマブ(Keytruda(登録商標))またはトレメリムマブからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、REGN2810(Regeneron)(基底細胞癌(NCT03132636);NSCLC(NCT03088540);皮膚扁平上皮癌(NCT02760498);リンパ腫(NCT02651662);および黒色腫(NCT03002376)を有する患者において試験された抗PD-1抗体);びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫および多発性骨髄腫に関する臨床試験中の、ピジリズマブ(CureTech)(CT-011としても公知であり、PD-1に結合する抗体);非小細胞肺がん、メルケル細胞癌、中皮腫、固形腫瘍、腎がん、卵巣がん、膀胱がん、頭頚部がん、および胃がんに関する臨床試験中の、アベルマブ(Bavencio(登録商標)、Pfizer/Merck KGaA)(MSB0010718Cとしても公知であり、完全ヒトIgG1抗PD-L1抗体);または非小細胞肺がん、黒色腫、トリプルネガティブ乳がんおよび進行性、転移性固形腫瘍に関する臨床試験中の、PDR001(Novartis)(PD-1に結合する阻害性抗体)である。トレメリムマブ(CP-675,206;Astrazeneca)は、中皮腫、結腸直腸がん、腎臓がん、乳がん、肺がんおよび非小細胞肺がん、膵臓導管腺癌、膵臓がん、生殖細胞がん、頭頚部の扁平上皮細胞がん、肝細胞癌、前立腺がん、子宮内膜がん、肝臓における転移性がん、肝臓がん、大細胞型B細胞性リンパ腫、卵巣がん、子宮頚がん、転移性未分化甲状腺がん、尿路上皮がん、卵管がん、多発性骨髄腫、膀胱がん、軟組織肉腫および黒色腫を含めた、いくつかの適応症に関する臨床試験において検討された、CTLA-4に対する完全ヒトモノクローナル抗体である。AGEN-1884(Agenus)は、進行性固形腫瘍(NCT02694822)について、第1相臨床試験において現在検討中の、抗CTLA4抗体である。
いくつかの実施形態において、チェックポイント阻害剤は、T細胞免疫グロブリンムチン含有タンパク質-3(TIM-3)の阻害剤である。本発明において使用することができるTIM-3阻害剤には、TSR-022、LY3321367およびMBG453が含まれる。TSR-022(Tesaro)は、固形腫瘍(NCT02817633)において現在、検討中の抗TIM-3抗体である。LY3321367(Eli Lilly)は、固形腫瘍(NCT03099109)において現在、検討中の抗TIM-3抗体である。MBG453(Novartis)は、進行性悪性腫瘍(NCT02608268)において現在、検討中の抗TIM-3抗体である。
いくつかの実施形態において、チェックポイント阻害剤は、ある種のT細胞およびNK細胞上の免疫受容体である、IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫受容体、すなわちTIGITの阻害剤である。本発明において使用することができるTIGIT阻害剤には、BMS-986207(Bristol-Myers Squibb)、抗TIGITモノクローナル抗体(NCT02913313);OMP-313M32(Oncomed);および抗TIGITモノクローナル抗体(NCT03119428)が含まれる。
いくつかの実施形態において、チェックポイント阻害剤は、リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)の阻害剤である。本発明において使用することができるLAG-3阻害剤には、BMS-986016およびREGN3767およびIMP321が含まれる。抗LAG-3抗体である、BMS-986016(Bristol-Myers Squibb)は、神経膠芽腫および膠肉腫(NCT02658981)において、現在、検討されている。REGN3767(Regeneron)もまた、抗LAG-3抗体であり、悪性腫瘍(NCT03005782)において現在、検討中である。IMP321(Immutep S.A.)は、LAG-3-Ig融合タンパク質であり、黒色腫(NCT02676869);腺癌(NCT02614833);および転移性乳がん(NCT00349934)において検討されている。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、OX40アゴニストを含む。臨床試験において現在検討中のOX40アゴニストには、転移性腎臓がん(NCT03092856)ならびに進行性がんおよび新生物(NCT02554812;NCT05082566)における、PF-04518600/PF-8600(Pfizer)(アゴニスト性抗OX40抗体);がんの第1相臨床試験(NCT02528357)におけるGSK3174998(Merck)(アゴニスト性抗OX40抗体);進行性固形腫瘍(NCT02318394およびNCT02705482)におけるMEDI0562(Medimmune/AstraZeneca)(アゴニスト性抗OX40抗体);結腸直腸がん(NCT02559024)、乳がん(NCT01862900)、頭頚部がん(NCT02274155)および転移性前立腺がん(NCT01303705)を有する患者における、MEDI6469(アゴニスト性抗OX40抗体)(Medimmune/AstraZeneca);ならびに進行性がん(NCT02737475)におけるBMS-986178(Bristol-Myers Squibb)(アゴニスト性抗OX40抗体)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、CD137(4-1BBとも呼ばれる)アゴニストを含む。臨床試験において現在検討中のCD137アゴニストには、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(NCT02951156)、ならびに進行性がんおよび新生物(NCT02554812およびNCT05082566)における、ウトミルマブ(PF-05082566、Pfizer)(アゴニスト性抗CD137抗体);黒色腫および皮膚がん(NCT02652455)ならびに神経膠芽腫および膠肉腫(NCT02658981)におけるウレルマブ(BMS-663513、Bristol-Myers Squibb)(アゴニスト性抗CD137抗体)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、CD27アゴニストを含む。臨床試験において現在検討中のCD27アゴニストには、扁平上皮細胞頭頚部がん、卵巣癌、結腸直腸がん、腎細胞がんおよび神経膠芽腫(NCT02335918)、リンパ腫(NCT01460134)、ならびに神経膠腫および星状細胞腫(NCT02924038)におけるバルリルマブ(CDX-1127、Celldex Therapeutics)(アゴニスト性抗CD27抗体)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、グルココルチコイド誘発性腫瘍壊死因子受容体(GITR)アゴニストを含む。臨床試験において現在検討中のGITRアゴニストには、悪性黒色腫および他の悪性固形腫瘍(NCT01239134およびNCT02628574)におけるTRX518(Leap Therapeutics)(アゴニスト性抗GITR抗体);固形腫瘍およびリンパ腫(NCT02740270)におけるGWN323(Novartis)(アゴニスト性抗GITR抗体);進行性がん(NCT02697591およびNCT03126110)におけるINCAGN01876(Incyte/Agenus)(アゴニスト性抗GITR抗体);固形腫瘍(NCT02132754)におけるMK-4166(Merck)(アゴニスト性抗GITR抗体)、ならびに進行性固形腫瘍(NCT02583165)におけるMEDI1873(Medimmune/AstraZeneca)(ヒトIgG1 Fcドメインを有するアゴニスト性六量体GITRリガンド分子)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、誘発性T細胞共刺激剤(ICOS、CD278としても公知)アゴニストを含む。臨床試験において現在検討中のICOSアゴニストには、リンパ腫(NCT02520791)におけるMEDI-570(Medimmune)(アゴニスト性抗ICOS抗体);第1相試験(NCT02723955)における、GSK3359609(Merck)(アゴニスト性抗ICOS抗体);第1相試験(NCT02904226)における、JTX-2011(Jounce Therapeutics)(アゴニスト性抗ICOS抗体)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、キラーIgG様受容体(KIR)阻害剤を含む。臨床試験において現在検討中のKIR阻害剤には、白血病(NCT01687387、NCT02399917、NCT02481297、NCT02599649)、多発性骨髄腫(NCT02252263)およびリンパ腫(NCT01592370)における、リリルマブ(IPH2102/BMS-986015、Innate Pharma/Bristol-Myers Squibb)(抗KIR抗体);骨髄腫(NCT01222286およびNCT01217203)における、IPH2101(1-7F9、Innate Pharma);ならびにリンパ腫(NCT02593045)における、IPH4102(Innate Pharma)(長い細胞質尾部の3つのドメイン(KIR3DL2)に結合する抗KIR抗体)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、CD47とシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPa)との間の相互作用のCD47阻害剤を含む。臨床試験において現在検討中のCD47/SIRPa阻害剤には、第1相試験(NCT03013218)における、ALX-148(Alexo Therapeutics)(CD47に結合してCD47/SIRPa媒介性シグナル伝達を阻止する(SIRPa)のアンタゴニスト性変異体);第1相の臨床試験(NCT02890368およびNCT02663518)における、TTI-621(SIRPa-Fc、Trillium Therapeutics)(SIRPaのN末端CD47結合ドメインとヒトIgG1のFcドメインとを連結させることにより生成する可溶性組換え融合タンパク質は、ヒトCD47に結合して、ヒトCD47がその「私を食べないで(do not eat」)シグナルをマクロファージに送るのを阻止することにより作用する);白血病(NCT02641002)における、CC-90002(Celgene)(抗CD47抗体);ならびに結腸直腸の新生物および固形腫瘍(NCT02953782)、急性骨髄性白血病(NCT02678338)およびリンパ腫(NCT02953509)における、Hu5F9-G4(Forty Seven,Inc.)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、CD73阻害剤を含む。臨床試験において現在検討中のCD73阻害剤には、固形腫瘍(NCT02503774)における、MEDI9447(Medimmune)(抗CD73抗体);および固形腫瘍(NCT02754141)における、BMS-986179(Bristol-Myers Squibb)(抗CD73抗体)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、インターフェロン遺伝子タンパク質の刺激因子(STING、膜貫通タンパク質173またはTMEM173としても公知)のアゴニストを含む。臨床試験において現在検討中のSTINGのアゴニストには、リンパ腫(NCT03010176)における、MK-1454(Merck)(アゴニスト性合成環式ジヌクレオチド);ならびに第1相試験(NCT02675439およびNCT03172936)における、ADU-S100(MIW815、Aduro Biotech/Novartis)(アゴニスト性合成環式ジヌクレオチド)が含まれる。
いくつかの実施形態において、STAT3の阻害/分解は、CDNに誘導されるSTINGシグナル伝達および抗腫瘍免疫を有意に増強し得る(Pei et al.,Can.Lett.2019,450:110)。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、CSF1R阻害剤を含む。臨床試験において現在検討中のCSF1R阻害剤には、結腸直腸がん、膵臓がん、転移性および進行性がん(NCT02777710)ならびに黒色腫、非小細胞肺がん、扁平上皮細胞頭頚部がん、消化管間質腫瘍(GIST)および卵巣がん(NCT02452424)における、ペキシダルチニブ(PLX3397、Plexxikon)(CSF1R低分子阻害剤);ならびに膵臓がん(NCT03153410)、黒色腫(NCT03101254)および固形腫瘍(NCT02718911)における、IMC-CS4(LY3022855、Lilly)(抗CSF-1R抗体);ならびに進行性固形腫瘍(NCT02829723)における、BLZ945(4-[2((1R,2R)-2-ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)-ベンゾチアゾール-6-イルオキシル]-ピリジン-2-カルボン酸メチルアミド、Novartis)(CSF1Rの経口利用可能な阻害剤)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、NKG2A受容体阻害剤を含む。臨床試験において現在検討中のNKG2A受容体阻害剤には、頭頚部の新生物(NCT02643550)および慢性リンパ球性白血病(NCT02557516)における、モナリズマブ(IPH2201、Innate Pharma)(抗NKG2A抗体)が含まれる。
いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、イピリムマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、アテゾリズマブ(atezolizumab)、またはピディリズマブから選択される。
一般的合成法
以下の実施例は、本発明の例示を意図しており、本発明に関する限定として解釈されるべきではない。温度は、摂氏度で示されている。特に言及されていない場合、溶媒蒸発はすべて、減圧下で、好ましくは約15mmHg~100mmHg(=20~133mbar)の間で行われた。最終生成物、中間体および出発原料の構造は、標準的分析方法、例えば微量分析および分光学的特徴付け、例えばMS、IR、NMRにより確認した。使用されている略語は、当技術分野において従来のものである。
本発明の化合物を合成するために利用した出発原料、ビルディングブロック、試薬、酸、塩基、脱水剤、溶媒および触媒はすべて、市販のものか、または当業者に公知の有機合成法(Houben-Weyl 4th Ed.1952,Methods of Organic Synthesis,Thieme,Volume 21)により生成することができた。さらに、本発明の化合物は、以下の実施例に示されている通り、当業者に公知の有機合成法により生成することができる。
全ての反応を、他に記載されない限り、窒素またはアルゴン下で行った。
プロトンNMR(H NMR)を、重水化溶媒中で行った。本明細書中に開示される特定の化合物において、1つまたはそれより多くのHシフトは、残留するプロテオ(proteo)溶媒信号と重なる。これらの信号は、本明細書中で以下に提供される実験において、報告されていない。
Figure 2023545730000608
酸性LCMSデータについて: LCMSを、エレクトロスプレーイオン化および四重MS検出器[ES+veによりMHを得る]を備え付け、そしてChromolith Flash RP-18e 25×2.0mmを備え付け、水中0.0375vol%のTFA(溶媒A)およびアセトニトリル中0.01875vol%のTFA(溶媒B)で溶出する、Agilent 1200 Series LC/MSDまたはShimadzu LCMS2020で記録した。他のLCMSを、Agilent 6120 Mass検出器を取り付けたAgilent 1290 Infinity RRLCで記録した。使用したカラムは、BEH C18 50×2.1mm、1.7ミクロンであった。カラムの流れは0.55ml/分であり、そして移動相(A)水中0.1%のギ酸中2mMの酢酸アンモニウム、および(B)アセトニトリル中0.1%のギ酸を使用する。
塩基性LCMSデータについて: LCMSを、エレクトロスプレーイオン化および四重MS検出器[ES+veとしてMHを与える]を備え付け、そして5mmのC18-コートシリカを充填したXbridge C18、2.1×50mmカラム、または5mmのC18-コートシリカを充填したKinetex EVO C18 2.1×30mmカラムを備え付け、水中0.05vol%のNH・HO(溶媒A)およびアセトニトリル(溶媒B)で溶出する、Agilent 1200 Series LC/MSDまたはShimadzu LCMS 2020で記録した。
HPLC分析方法: HPLCを、X Bridge C18 150×4.6mm、5ミクロンで行った。カラムの流れは1.0ml/分であり、そして移動相(A)水中0.1%のアンモニアおよび(B)アセトニトリル中0.1%のアンモニアを使用する。
Prep HPLC分析方法: 化合物を、Shimadzu LC-20APおよびUV検出器で精製した。使用したカラムは、X-BRIDGE C18(250×19)mm、5μであった。カラムの流れは16.0ml/分であった。使用した移動相は、(A)水中0.1%のギ酸および(B)アセトニトリルであった。使用した塩基性の方法は、(A)水中5mMの重炭酸アンモニウムおよび0.1%のNH3および(B)アセトニトリル、または(A)水中0.1%の水酸化アンモニウムおよび(B)アセトニトリルであった。UVスペクトルを202nmおよび254nmで記録した。
NMR方法: 1H NMRスペクトルを、Bruker Ultra Shield Advance 400MHz/5mm Probe(BBFO)で記録した。化学シフトを、パーツパーミリオンで報告する。
以下の実施例に示されるように、ある特定の例示的実施形態では、化合物は、下記の一般手順に従って調製される。一般的方法は、本発明のある特定の化合物の合成を示すが、以下の一般的方法、および当業者に公知である他の方法が、すべての化合物ならびに本明細書に記載されるようなこれらの化合物の各々のサブクラスおよび種に適用され得ることが、理解される。
中間体:
(3S,6S,10aS)-6-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-5-オキソ-オクタヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボン酸(中間体A)
Figure 2023545730000609
(3S,6S,10aS)-6-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-5-オキソ-オクタヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]アゾシン-3-カルボン酸を、Sun,Haiying;Nikolovska-Coleska,Zaneta;Lu,Jianfeng;Meagher,Jennifer L.;Yang,Chao-Yie;Qiu,Su;Tomita,York;Ueda,Yumi;Jiang,Sheng;Krajewski,Krzysztof;Roller,Peter P.;Stuckey,Jeanne A.;Wang,Shaomeng,Journal of the American Chemical Society,Volume:129,Issue:49,Pages:15279-15294およびWO 2007/130626に記載されるように合成した。これらの各々の内容は、本明細書中に参考として援用される。
2-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェノキシカルボニル)-1H-インドール-5-カルボニルホスホン酸(中間体B)および5-[(ジエトキシホスホリル)カルボニル]-1H-インドール-2-カルボン酸2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル(中間体AR)
Figure 2023545730000610
工程1 - 5-ブロモ-1H-インドール-2-カルボン酸tert-ブチル
5-ブロモ-1H-インドール-2カルボン酸(20.00g、83.31mmol、CAS# 7254-19-5)のTHF(250.00mL)中の撹拌溶液に、2,2,2-トリクロロエタンイミド酸tert-ブチル(45.51g、208.29mmol)を25℃で窒素雰囲気下で少しずつ添加した。上記混合物に、BF EtO(2.36g、16.66mmol)を0℃で10分間かけて滴下により添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。完了したら、この反応を飽和aq.NaCO(200mL)でクエンチし、そして水(100mL)で希釈した。次いで、この混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層を水(3×100mL)で洗浄し、そして無水NaSOで乾燥させた。濾過した後に、その濾液を減圧下で濃縮し、そしてその残渣を、PE/EtOAc(20/1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(22.8g、収率92%)を薄黄色固体として得た;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.90 (s,1H), 7.86 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.36(dd, J = 8.8, 1.9 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 2.2, 0.9 Hz, 1H), 1.57(s, 9H);LC/MS (ESI, m/z): [(M - 1)]- =293.9, 295.9。
工程2 - 5-((ジエトキシホスホリル)カルボニル)-1H-インドール-2-カルボン酸tert-ブチル
5-ブロモ-1H-インドール-2-カルボン酸tert-ブチル(20.00g、67.53mmol)のトルエン(300.00mL)中の撹拌混合物に、Pd(dba) CHCl(3.5g、3.4mmol)、XantPhos(1.96g、3.38mmol)およびTEA(6.84g、67.53mmol)を室温で順番に添加した。この反応系を減圧下で脱気してCOでパージすることを数回行い、そしてCOバルーン(約1atm)下で25℃で10分間撹拌した。次いで、ホスホン酸ジエチル(9.32g、67.53mmol)を上記混合物に添加し、そして得られた混合物を90℃でCO雰囲気下で4時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を濾過し、そしてそのフィルターケーキをDCM(3×15mL)で洗浄した。その濾液を減圧下で濃縮し、そしてその粗生成物を、逆相フラッシュにより、以下の条件(カラム:Spherical C18、20~40um、330g;移動相A:水(0.05%FA)、移動相B:ACN;流量:80mL/分;勾配(B%):5%~5%、8分間;40%~70%、30分間;95%、5分間;検出器:254nm;Rt:35分)を用いて精製して、表題化合物(18g、収率70%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.28 (s,1H), 8.76 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.97 (dd, J = 8.9, 1.7 Hz, 1H), 7.63-7.57(m, 1H), 7.37-7.34 (m, 1H), 4.23-4.15 (m, 4H), 1.58 (s, 9H), 1.29 (t, J= 7.0 Hz, 6H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + 1)]+= 382.1。
工程3 - 5-((ジエトキシホスホリル)カルボニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
5-[(ジエトキシホスホリル)カルボニル]-1H-インドール-2-カルボン酸tert-ブチル(55.00g、144.22mmol)のDCM(1100mL)中の撹拌溶液に、TFA(500mL)を室温で滴下により添加し、そして得られた混合物を室温で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣をEtO(1000mL)で磨砕して、表題化合物(46g、収率98%)を薄褐色固体として得た:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.36 (s,1H), 8.78 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.96 (dd, J = 8.9, 1.7 Hz, 1H),7.61-7.55 (m, 1H), 7.39 (dd, J = 2.1, 0.9 Hz, 1H), 4.21-4.18 (m, 4H),1.29 (t, J = 7.0 Hz, 6H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + 1)]+ =326.1。
工程4 - 5-[(ジエトキシホスホリル)カルボニル]-1H-インドール-2-カルボン酸2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル(中間体AR)
5-[(ジエトキシホスホリル)カルボニル]-1H-インドール-2-カルボン酸(100.00g、307.45mmol)およびペンタフルオロフェノール(84.89g、461.17mmol)のDCM(1.50L)中の撹拌溶液に、DCC(95.15g、461.17mmol)を室温で空気雰囲気下で添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下で室温で一晩撹拌した。完了したら、得られた混合物を濾過し、そしてそのフィルターケーキをDCM(3×100mL)で洗浄した。次いで、その濾液を減圧下で、300mLのDCMまで濃縮し、そしてこの混合物をヘキサン(1L)で希釈した。沈殿した固体を濾過により集め、そしてヘキサン(3×100mL)で洗浄して、表題化合物(150g、微量のDCUを含む)を薄黄色固体として得た。
工程5 - 2-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェノキシカルボニル)-1H-インドール-5-カルボニルホスホン酸
5-[(ジエトキシホスホリル)カルボニル]-1H-インドール-2-カルボン酸2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル(65.00g、132.30mmol)の無水DCM(1300mL)中の撹拌溶液に、TMSI(79.42g、396.90mmol)を室温でアルゴン雰囲気下で滴下により添加した。得られた混合物を室温でアルゴン雰囲気下で30分間撹拌した。完了したら、この混合物を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣を乾燥MeCN(500mL)に溶解させ、次いでsat.aq.Na(50mL)を、暗褐色の溶液が薄黄色に変化し、沈殿物が生成するまで、この溶液に滴下した。この懸濁物を濾過し、そしてそのフィルターケーキをACN/水(10/1、50mL、3回)で洗浄し、そして集めた。集めた固体をEtO(500ml)で磨砕して、表題化合物(45g、78%)をオフホワイトの固体として得た。LCMS (ESI, m/z): (M + 1)+ 434.0。
(5S,8S,10aR)-3-アセチル-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-8-カルボン酸(中間体H)
Figure 2023545730000611
工程1 - (5S,8S,10aR)-3-アセチル-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-8-カルボン酸メチル
(5S,8S,10aR)-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-6-オキソ-オクタヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-8-カルボン酸メチル(4.44g、13.01mmol、中間体AF)のDCM(50.00mL)中の溶液に、TEA(3.95g、39.02mmol)および塩化アセチル(1.53g、19.51mmol)を0℃で添加し、次いでこの混合物を室温で3時間撹拌した。この反応を、sat.NaHCO(100mL)の添加によりクエンチし、そして得られた混合物をDCM(5×100mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム、C18シリカゲル;移動相、水中CHCN(プラス10mmol/LのNHHCO)、25%~40%の勾配を15分間;検出器、UV 220/254nm)により精製して、表題化合物を薄黄色固体として得た(4.55g、収率91%):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.84 (d, J= 6.4 Hz, 1H), 4.50 (t, J = 8.6 Hz, 2H), 4.17-4.13 (m, 1H),3.97-3.83 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.42-3.28 (m, 1H), 3.21 (dd, J = 14.3,10.7 Hz, 1H), 2.42-2.33 (m, 1H), 2.30 (s, 3H), 2.24-1.97 (m, 3H), 1.90 -1.72(m, 2H), 1.44 (s, 9H)。LC/MS (ESI, m/z): [(M +1)]+= 384.1。
工程2 - (5S,8S,10aR)-3-アセチル-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-8-カルボン酸
(5S,8S,10aR)-3-アセチル-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-8-カルボン酸メチル(4.5g)のTHF(50.0mL)中の撹拌溶液に、HO(50.0mL)およびLiOH(5.29g、221mmol)を室温で少しずつ添加し、そして得られた混合物を16時間撹拌した。この混合物を水性HCl(1M)でpH6まで酸性にした。沈殿した固体を濾過により集め、そして水(2×10.0mL)で洗浄した。次いで、これを減圧中で乾燥させて、表題化合物を白色固体として得た。(300 MHz, CDCl3) δ 5.87 (d, J= 6.9 Hz, 1H), 4.67-4.65 (m, 1H), 4.54 (t, J = 8.3 Hz, 1H), 4.29-4.25(m, 1H), 3.95-3.77 (m, 2H), 3.68-3.63 (m, 3H), 3.35 (t, J = 12.5 Hz,1H), 2.36-2.34 (m, 2H), 2.23 (s, 3H), 2.01-1.98 (s, 1H), 1.84-1.80 (m, 1H),1.45 (s, 9H)。LC/MS (ESI, m/z): [(M +1)]+ = 370.2。
(5S,8S,10aR)-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-6-オキソ-オクタヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-8-カルボン酸(中間体AF)
Figure 2023545730000612
(5S,8S,10aR)-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-6-オキソ-オクタヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-8-カルボン酸を、WO2011050068 A2 2011-04-28に記載されるように合成した。
(5S,8S,10aR)-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(メトキシカルボニル)-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-8-カルボン酸(中間体AW)
Figure 2023545730000613
工程1 - (5S,8S,10aR)-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-3,8-ジカルボン酸3,8-ジメチル
(5S,8S,10aR)-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-6-オキソ-オクタヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-8-カルボン酸メチル(10.00g、29.29mmol、中間体AF)およびTEA(5.93g、58.58mmol)の、DCM(200mL)中の撹拌溶液に、メチル=メチリウミル=ジカーボネート(methyl methyliumyl dicarbonate)(5.85g、43.94mmol)を室温で窒素雰囲気下で添加した。得られた混合物を室温で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を水(200mL)でクエンチし、次いでこの反応混合物をCHCl(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×200mL)で洗浄し、そして無水NaSOで乾燥させた。濾過した後に、その濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物(13g、収率79%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.60-5.56 (m, 1H),4.59-4.54 (m, , 1H), 4.50-4.44 (m, 1H), 4.23-4.16 (m, 1H),4.08-3.80 (m, 1H), 3.75 (s, 3H), 3.73 (s, 3H), 3.64-3.37 (m, 2H), 3.31-3.24 (m,1H), 2.37-2.31 (m, 1H), 2.15-2.07 (m, 1H), 2.05-1.89 (m, 2H), 1.89-1.78 (m,2H), 1.42 (s, 9H)。LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =400.2。
工程2 - (5S,8S,10aR)-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(メトキシカルボニル)-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-8-カルボン酸
(5S,8S,10aR)-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-3,8-ジカルボン酸3,8-ジメチル(13.00g)のTHF(30mL)中の撹拌溶液に、LiOH(3.90g、162.7mmol)を室温で添加し、そしてこの混合物を室温で2時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を逆フラッシュクロマトグラフィー(カラム、Welflash TM C18-1、20~40μm、330g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配20%~50%のBを30分間;流量:80mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を38%のBで集めた)により精製し、そして減圧下で濃縮して、表題化合物(10.3g、収率82%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.95-5.55 (m, 1H), 4.70-4.64(m,1H), 4.53-4.49 (m, 1H), 4.25-4.21 (m, 1H), 3.96-3.78 (m, 1H), 3.73 (s, 3H),3.63-3.30 (m, 3H), 2.39-2.32 (m, 1H), 2.27-2.07 (m, 2H), 2.07-1.66 (m, 3H),1.42 (s, 9H)。
5-((ジエトキシホスホリル)ジフルオロメチル)ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸(中間体AX)
Figure 2023545730000614
工程1 -5-ブロモ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボニルクロリド
5-ブロモ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸(60g、233mmol、CAS# 7312-10-9)のDCM(2000mL)中の撹拌溶液に、(COCl)(44.43g、350mmol)およびDMF(2mL、25.91mmol)を0℃で窒素雰囲気下で添加した。得られた混合物を室温で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を減圧下で濃縮して、表題化合物(50g、収率78%)を得た。
工程2 - 5-ブロモ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸ベンジル
5-ブロモ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボニルクロリド(80g、290mmol)およびTEA(80.71mL、580.7mmol)のDCM(4000mL)中の撹拌溶液に、フェニルメタノール(47.09g、435mmol)を0℃で窒素雰囲気下で添加した。得られた混合物を室温で窒素雰囲気下で16時間撹拌した。完了したら、この反応混合物をsat.NHCl(aq.)(300mL)で0℃でクエンチし、そしてこの混合物をCHCl(3×400mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×500mL)で洗浄し、そして無水NaSOで乾燥させた。濾過した後に、その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、PE/EA(10:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(80g、収率79%)を薄黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.49-8.41 (m, 1H),8.22-8.15 (m, 1H), 7.96-7.88 (m, 1H), 7.85-7.79 (m, 1H), 7.51-7.46 (m, 2H),7.45-7.37 (m, 3H), 5.44-5.33 (m, 2H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =347.5, 349.5。
工程3 - 5-ヨード-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸ベンジル
磁気撹拌棒を備え付けた400mLの密封瓶をアルゴンで満たし、その後、5-ブロモ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸ベンジル(10g、29mmol)、CuI(548.48mg、2.88mmol)、NaI(8.59g、57.3mmol)、メチル[2-(メチルアミノ)エチル]アミン(2mL、0.576mmol)、およびジオキサン(150mL)を添加した。この反応系にアルゴンをさらに3回充填し、次いでこの混合物を110℃で16時間撹拌した。完了したら、この反応系を室温まで冷却し、そして塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。次いで、この反応混合物をEtOAc(500mL×3)で抽出し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮した。残留した粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE:EA=10:1)により精製して、表題化合物(9g、収率79%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.58-8.51 (m, 1H), 8.36-8.31 (m, 1H), 7.91-7.82(m, 1H), 7.85-7.78 (m, 1H), 7.51-7.46 (m, 2H), 7.45-7.37 (m, 3H), 5.29-5.21 (m,2H)。GC/MS (ESI, m/z): [(M)]+ = 394.0。
工程4 - 5-[(ジエトキシホスホリル)ジフルオロメチル]-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸ベンジル
ブロモジフルオロメチルホスホン酸ジエチル(13.48g、50.48mmol)のDMF(30mL)中の溶液に、カルシウム(10.01g、89.03mmol)を25℃で添加し、そしてこの混合物を25℃でN雰囲気下で4時間撹拌した。次いで、未反応のカルシウムをN雰囲気下での濾過により除去し、そしてその濾液をCuCl(5.05g、50.99mmol)および5-ヨード-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸ベンジル(10.00g、25.37mmol)で室温で処理した。得られた混合物を25℃で窒素雰囲気下で20時間撹拌した。完了したら、この反応をsat.NHCl(aq.)(500mL)で室温でクエンチし、そして得られた混合物をEtOAc(3×800mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(8×300mL)で洗浄し、そして無水NaSOで乾燥させた。濾過した後に、その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40?m、330g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:20%~95%のBを30分間;流量:80mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を95%のBで集めた)により精製し、そして減圧下で濃縮して、表題化合物(9g、収率78%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.21-8.14 (m, 2H),7.99-7.92 (m, 1H), 7.76-7.70 (m, 1H), 7.51-7.47 (m, 2H), 7.46-7.35(m, 3H), 5.45-5.39 (m, 2H), 4.30-4.11 (m, 4H), 1.39-1.28 (m, 6H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 455.2。
工程5 - 5-[(ジエトキシホスホリル)ジフルオロメチル]-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸
5-[(ジエトキシホスホリル)ジフルオロメチル]-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸ベンジル(9.00g、19.80mmol)のMeOH(100mL)中の溶液に、Pd/C(716.62mg、6.73mmol)を窒素雰囲気下で添加した。この反応系を減圧下で脱気してHでパージすることを数回行った。次いで、この混合物をHバルーン(約1atm)下で25℃で16時間水素化した。この反応の完了後、Pd/Cをセライトで濾別し、そしてそのフィルターケーキをMeOH(3×100mL)で洗浄した。対応する濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40μm、330g;溶出液A:水(10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:20%~55%のBを30分間;流量:80mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を48%のBで集めた)により精製し、そして減圧下で濃縮して、表題化合物(5.5g、収率76%)を白色固体として(100mg、49%)、白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.67 (s, 1H), 8.31-8.20 (m, 3H),7.64-7.52 (m, 1H), 4.22-4.01 (m, 4H), 1.32-1.18 (m, 6H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 365.3。
ジフルオロ[2-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェノキシカルボニル)-1-ベンゾチオフェン-5-イル]メチルホスホン酸(中間体BA)
Figure 2023545730000615
工程1 - 5-[(ジエトキシホスホリル)ジフルオロメチル]-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル
5-[(ジエトキシホスホリル)ジフルオロメチル]-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸(1.0g、2.74mmol、中間体AX)およびペンタフルオロフェノール(0.56g、3.04mmol)のDCM(15mL)中の撹拌混合物に、DCC(0.85g、4.12mmol)を室温で窒素雰囲気下で添加した。得られた混合物を室温で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を濾過し、そしてそのフィルターケーキをDCM(3×100mL)で洗浄した。その濾液を減圧下で濃縮し、そして得られた混合物をヘキサン(500mL)に懸濁させた。沈殿した固体を濾過により集め、そしてヘキサン(3×50mL)で洗浄して、表題化合物(900mg、収率62%)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.35-8.28(m, 1H), 8.26-8.20(m,1H), 8.15-8.09(m, 1H), 7.78-7.64 (m, 1H), 4.21-3.99 (m, 4H), 1.35-1.21 (m, 6H)。LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 531.5。
工程2 - 白色固体としてのジフルオロ[2-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェノキシカルボニル)-1-ベンゾチオフェン-5-イル]メチルホスホン酸
5-[(ジエトキシホスホリル)ジフルオロメチル]-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル(900mg、1.70mmol)のDCM(15mL)中の撹拌溶液に、TMSI(1697mg、8.49mmol)を25℃で窒素雰囲気下で滴下により添加した。得られた混合物を25℃で窒素雰囲気下で15分間撹拌した。完了したら、得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40μm、330g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:15%~75%のBを30分間;流量:90mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を65%のBで集めた)により精製し、そして減圧下で濃縮して、表題化合物(600mg、収率75%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.61-8.55 (m, 1H), 8.38-8.31 (m, 1H), 8.21-8.14 (m, 1H), 7.88-7.81 (m,1H)。LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ = 475.5。
(2S)-2-アミノ-N-[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]ペンタンジアミド(中間体EB)
Figure 2023545730000616
工程1 - N-[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-[3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル]ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバミン酸tert-ブチル
3-[3-メチル-2-オキソ-5-[3-(ピペリジン-4-イル)プロピル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン=トリフルオロ酢酸塩(1.00g、2.38mmol、中間体EL)および(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン酸(0.79g、2.61mmol、CAS# 198474-90-7)のDMA(10.00mL)中の撹拌溶液に、HATU(1.17g、3.09mmol)およびTEA(0.96g、9.49mmol)を25℃で窒素雰囲気下で添加し、そしてこの反応混合物を1時間撹拌した。完了したら、その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40μm、120g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:30%~80%のBを25分間;流量:65mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を75%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(1.1g、収率69%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.38-8.33 (m, 1H),7.11-6.81 (m, 6H), 6.80-6.69 (m, 1H), 5.50-5.42 (m, 1H), 5.26-5.21 (m, 1H),4.85-4.80 (m, 1H), 4.58-4.52 (m, 1H), 3.81-3.75 (m, 1H), 3.45 (s, 3H),3.06-2.71 (m, 6H), 2.67-2.43 (m, 3H), 2.29-2.17 (m, 1H), 1.79-1.53 (m, 4H),1.42 (s, 9H), 1.29-1.01 (m, 3H), 0.96-0.68 (m, 1H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 668.3。
工程2 - 3-[5-(3-[1-[(2S)-2-アミノ-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパノイル]ピペリジン-4-イル]プロピル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩
N-[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-[3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル]ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバミン酸tert-ブチル(1.10g、1.65mmol)のDCM(10.00mL)中の撹拌溶液に、1,4-ジオキサン(10.00mL)中のHCl(気体)を室温で窒素雰囲気下で添加し、そしてこの反応混合物を2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮して、表題化合物(900mg、収率90%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.31-7.21 (m, 2H), 7.14-6.89 (m, 4H), 5.40-5.28 (m, 1H), 4.74-4.64 (m,1H), 4.51-4.46 (m, 1H), 3.77-3.58 (m, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.20-2.54 (m,9H), 2.22-2.12 (m, 1H), 1.81-1.39 (m, 5H), 1.35-0.97 (m, 3H), 0.91-0.69 (m, 1H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 568.7。
工程3 - N-[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバミン酸tert-ブチル
3-[5-(3-{1-[(2S)-2-アミノ-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパノイル]ピペリジン-4-イル}プロピル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(900mg、1.49mmol)および(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-4-カルバモイルブタン酸(366.9mg、1.49mmol)のDMA(10.00mL)中の撹拌溶液に、HATU(736.42mg、1.937mmol)およびTEA(603.02mg、5.960mmol)を25℃で窒素雰囲気下で添加し、そしてこの反応混合物を1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40μm、330g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:20%~70%のBを25分間;流量:90mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を65%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(1g、収率84%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.53-9.28 (m, 1H),7.89-7.75 (m, 1H), 7.08-6.95 (m, 2H), 6.96-6.64 (m, 6H),6.31-6.15 (m, 1H), 5.63-5.50 (m, 1H), 5.39-5.18 (m, 1H), 5.13-5.00 (m, 1H),4.50 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 4.25-4.07 (m, 1H), 3.86-3.71 (m, 1H), 3.45(s, 3H), 3.05-2.39 (m, 8H), 2.30-2.21 (m, 3H), 2.11-1.95 (m, 4H), 1.71-1.62 (m,3H), 1.42 (s, 9H), 1.29-0.96 (m, 3H), 0.99-0.79 (m, 1H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 796.6。
工程4 - (2S)-2-アミノ-N-[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]ペンタンジアミド塩酸塩
N-[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバミン酸tert-ブチル(1g、1mmol、)のジオキサン(10mL、120mmol)中の撹拌溶液に、1,4-ジオキサン(10mL、200mmol)中のHCl(気体)を室温で窒素雰囲気下で添加し、そしてこの反応混合物を2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮して、表題化合物(900mg、収率98%)を薄黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.26-7.14 (m, 2H), 7.10-6.90 (m, 4H), 5.37-5.30 (m, 1H),5.14-5.04 (m, 1H), 4.49-4.38 (m, 1H), 4.04-3.84 (m, 2H), 3.44-3.40 (m, 3H),3.11-2.89 (m, 4H), 2.88-2.36 (m, 7H), 2.22-1.94 (m, 3H), 1.76-1.05 (m, 8H),0.85-0.64 (m, 1H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =696.2。
(2S)-2-アミノ-N-[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-[3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]プロピル]ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]ペンタンジアミド(中間体EC)
Figure 2023545730000617
工程1 - N-[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-[3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]プロピル]ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバミン酸tert-ブチル
3-[3-メチル-2-オキソ-4-[3-(ピペリジン-4-イル)プロピル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン;トリフルオロアセトアルデヒド(1.00g、2.38mmol、中間体EM)および(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン酸(0.72g、2.39mmol、CAS# 198474-90-7)のDMA(10.00mL)中の撹拌溶液に、HATU(1.17g、3.09mmol)およびTEA(0.96g、9.48mmol)を25℃で窒素雰囲気下で添加し、そしてこの反応混合物を1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣を、以下の条件を用いる逆相フラッシュクロマトグラフィー:カラム:WelFlash TM C18-I、20~40μm、120g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:25%~85%のBを25分間;流量:65mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を73%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(1.1g、収率69%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.36-8.33 (m, 1H),7.11-6.81 (m, 6H), 6.80-6.69 (m, 1H), 5.48-5.44 (m, 1H), 5.26-5.21 (m, 1H),4.88-4.81 (m, 1H), 4.56-4.51 (m, 1H), 3.81-3.75 (m, 1H), 3.48-3.42 (m, 3H),3.06-2.71 (m, 6H), 2.67-2.43 (m, 3H), 2.29-2.17 (m, 1H), 1.79-1.53 (m, 4H),1.42 (s, 9H), 1.29-1.01 (m, 3H), 0.96-0.68 (m, 1H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 668.3。
工程2 - 3-[4-(3-{1-[(2S)-2-アミノ-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパノイル]ピペリジン-4-イル}プロピル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩
N-[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバミン酸tert-ブチル(1.10g、1.65mmol)のジオキサン(10.00mL、118.04mmol)中の撹拌溶液に、1,4-ジオキサン(10.00mL、175.1mmol)中のHCl(気体)を室温で窒素雰囲気下で添加し、そしてこの混合物を2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮して、表題化合物(900mg、収率90%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.31-7.21 (m, 2H), 7.14-6.89 (m, 4H), 5.40-5.28 (m, 1H),4.74-4.64 (m, 1H), 4.51-4.47 (m, 1H), 3.77-3.58 (m, 1H), 3.71-3.64 (m, 3H),3.20-2.54 (m, 9H), 2.22-2.12 (m, 1H), 1.81-1.39 (m, 5H), 1.35-0.97 (m, 3H),0.91-0.69 (m, 1H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =568.7。
工程3 - N-[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバミン酸tert-ブチル
3-[4-(3-{1-[(2S)-2-アミノ-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパノイル]ピペリジン-4-イル}プロピル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(900mg、1.49mmol)(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-4-カルバモイルブタン酸(366.89mg、1.490mmol)のDMA(10mL、110mmol)中の撹拌溶液に、HATU(736.42mg、1.937mmol)およびTEA(603.02mg、5.959mmol)を室温で窒素雰囲気下で添加し、そしてこの反応混合物を1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40μm、300g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:20%~70%のBを25分間;流量:90mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を65%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(1g、収率84%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.53-9.28 (m, 1H),7.88-7.81 (m, 1H), 7.06-7.01 (m, 2H), 6.96-6.64 (m, 6H), 6.28-6.23 (m, 1H),5.61-5.56 (m, 1H), 5.39-5.18 (m, 1H), 5.11-5.04 (m, 1H), 4.55-4.50 (m, 1H),4.21-4.18 (m, 1H), 3.79-3.74 (m, 1H), 3.63 (s, 3H), 3.51-3.40 (m, 3H),3.05-2.39 (m, 8H), 2.11-1.95 (m, 4H), 1.71-1.62 (m, 3H), 1.42 (s, 9H),1.29-0.96 (m, 3H), 0.99-0.79 (m, 1H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+=796.6。
工程4 - (2S)-2-アミノ-N-[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]ペンタンジアミド塩酸塩
N-[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバミン酸tert-ブチル(1g、1mmol)のジオキサン(10mL、120mmol)中の撹拌溶液に、1,4-ジオキサン(10mL、120mmol)中のHCl(気体)を室温で窒素雰囲気下で添加し、そしてこの反応混合物を2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮して、表題化合物(900mg、収率98%)を薄黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.26-7.14 (m, 2H), 7.10-6.90 (m, 4H), 5.37-5.33 (m, 1H), 5.14-5.04 (m,1H), 4.49-4.38 (m, 1H), 4.04-3.84 (m, 2H), 3.46-3.40 (m, 3H),3.11-2.89 (m, 4H), 2.88-2.36 (m, 7H), 2.22-1.94 (m, 3H), 1.76-1.05 (m, 8H),0.85-0.64 (m, 1H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =696.2。
(2S)-2-アミノ-N-[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブチル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]ペンタンジアミド(中間体ED)
Figure 2023545730000618
工程1 - N-[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブチル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]カルバミン酸tert-ブチル
3-{3-メチル-2-オキソ-4-[5-(ピペリジン-4-イル)ペンチル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル}ピペリジン-2,6-ジオン=トリフルオロ酢酸塩(2.8g、5.5mmol、中間体EO)および(S)-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ](シクロヘキシル)酢酸(1.55g、6.03mmol、CAS# 109183-71-3)のDMA(25mL)中の撹拌溶液に、TEA(3.81mL、27.4mmol)およびHATU(2.50g、6.58mmol)を0℃で窒素雰囲気下で順番に添加した。得られた混合物を室温で窒素雰囲気下で1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を逆フラッシュクロマトグラフィー(カラム、Welflash TM C18-1、20~40um、330g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配15%~45%のBを30分間;流量:80mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を38%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(2.26g、収率65%)を黄色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.41 (s, 1H),6.97 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 7.8 Hz, 1H), 5.40 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 5.21 (dd, J = 12.5, 5.3Hz, 1H), 4.59-4.55 (m, 1H), 4.50-4.45 (m, 1H), 4.05-3.94 (m, 2H), 3.65 (s, 3H),3.12-2.86 (m, 4H), 2.86-2.62 (m, 2H), 2.59-2.53 (m, 1H), 2.25-2.11 (m, 1H),1.85-1.58 (m, 9H), 1.54-1.39 (m, 12H), 1.36-1.22 (m, 3H), 1.17-0.99 (m, 6H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 638.4。
工程2 - 3-[4-(4-{1-[(2S)-2-アミノ-2-シクロヘキシルアセチル]ピペリジン-4-イル}ブチル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン=トリフルオロ酢酸塩
N-[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブチル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]カルバミン酸tert-ブチル(2.26g、3.54mmol)のDCM(40mL)中の撹拌溶液に、TFA(8mL)を室温で窒素雰囲気下で滴下により添加した。得られた混合物を室温で窒素雰囲気下で1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣をEtO(20mL)での磨砕により精製し、そして沈殿した固体を減圧下で乾燥させて、表題化合物(2.48g)を黄色半固体として得た。LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =538.4。
工程3 - N-[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブチル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]カルバモイル}プロピル]カルバミン酸tert-ブチル
3-[4-(4-{1-[(2S)-2-アミノ-2-シクロヘキシルアセチル]ピペリジン-4-イル}ブチル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン=トリフルオロ酢酸塩(2.48g、3.901mmol)および(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-4-カルバモイルブタン酸(1.06g、4.29mmol、CAS# 13726-85-7)のDMA(20mL)中の撹拌溶液に、TEA(2.71mL、19.5mmol)およびHATU(1.78g、4.68mmol)を0℃で窒素雰囲気下で少しずつ添加した。得られた混合物を室温で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣を逆フラッシュクロマトグラフィー(カラム、Welflash TM C18-1、20~40um、330g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配25%~55%のBを30分間;流量:80mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を54%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(2.6g、87.01%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.01-8.75 (m, 1H), 7.19(d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.99 (td, J = 7.8, 4.2 Hz, 1H), 6.89 (dt, J= 7.9, 1.4 Hz, 1H), 6.76-6.60 (m, 2H), 5.89-5.68 (m, 1H), 5.40-5.21 (m, 1H),4.82-4.79 (m, 1H), 4.60-4.56 (m, 1H), 4.20-4.18 (m, 1H), 4.03-3.98 (m, 1H),3.68 (s, 3H), 3.07-3.01 (m, 1H), 2.99-2.84 (m, 4H), 2.84-2.69 (m, 2H),2.64-2.53 (m, 1H), 2.43-2.16 (m, 3H), 2.02-1.97 (m, 2H), 1.89-1.57 (m, 10H),1.52-1.42 (m, 12H), 1.38-0.91 (m, 9H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =766.4。
工程4 - (2S)-2-アミノ-N-[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブチル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]ペンタンジアミド=トリフルオロ酢酸塩
N-[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブチル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]カルバモイル}プロピル]カルバミン酸tert-ブチル(2.6g、3.4mmol)のDCM(50mL)中の撹拌溶液に、TFA(10mL)を室温で窒素雰囲気下で滴下により添加した。得られた混合物を室温で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣をEtO(20mL)での磨砕により精製し、そして沈殿した固体を減圧下で乾燥させて、表題化合物(2g)を黄色半固体として得た。LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =666.4。
3-[5-(4-{1-[(2S)-2-アミノ-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパノイル]ピペリジン-4-イル}ブタ-1-イン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(中間体EE)
Figure 2023545730000619
工程1 - 4-[4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]ブタ-3-イン-1-イル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
4-(ブタ-3-イン-1-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.00g、16.85mmol、中間体EP)のDMSO(30.00mL)およびTEA(10.00mL)中の撹拌溶液に、3-(5-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(5.70g、16.9mmol、中間体BI)、CuI(0.32g、1.7mmol)およびPd(PPh(1.95g、1.69mmol)を室温で窒素雰囲気下で順番に添加した。得られた混合物を80℃で窒素雰囲気下で4時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を室温まで放冷した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、過剰なTEAを除去した。次いで、その残渣にFA(3mL)を添加し、そして得られた混合物を水(100mL)で希釈した。得られた混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(8×50mL)で洗浄し、そして無水NaSOで乾燥させた。濾過した後に、その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、CHCl/MeOH(60:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(3.8g、収率46%)を褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.29 (s, 1H), 7.15 (dd, J= 8.2, 1.5 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 8.1Hz, 1H), 5.21 (dd, J = 12.6, 5.4 Hz, 1H), 4.19-4.04 (m, 2H), 3.44 (s,3H), 2.99-2.93 (m, 1H), 2.89-2.85 (m, 1H), 2.81-2.65 (m, 3H), 2.47 (t, J= 6.9 Hz, 2H), 2.30-2.19 (m, 1H), 1.76-1.72 (m, 2H), 1.64-1.66 (m, 3H), 1.48(s, 9H), 1.21-1.10 (m, 2H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =495.3。
工程2 - 3-{3-メチル-2-オキソ-5-[4-(ピペリジン-4-イル)ブタ-1-イン-1-イル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル}ピペリジン-2,6-ジオン=トリフルオロ酢酸塩
4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]ブタ-3-イン-1-イル}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.4g、4.9mmol)のDCM(15.00mL)中の撹拌溶液に、TFA(3.00mL)を室温で空気雰囲気下で滴下により添加した。得られた混合物を室温で空気雰囲気下で1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣をEtO(2×50mL)での磨砕により精製して、表題化合物(2.5g、収率94%)を薄褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.11 (s, 1H),8.71 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.10 (s, 2H), 5.38 (dd, J=12.8, 5.4 Hz, 1H), 3.34 (s, 3H), 3.28 (d, J= 12.7 Hz, 2H), 2.95-2.81 (m,2H), 2.78-2.59 (m, 2H), 2.47 (t, J= 7.2 Hz, 2H), 2.10-1.98 (m, 1H),1.92-1.83 (m, 2H), 1.73-1.69 (m, 1H), 1.54 (q, J= 7.2 Hz, 2H), 1.40-1.27(m, 2H). LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ = 395.3。
工程3 - N-[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-[4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]ブタ-3-イン-1-イル]ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバミン酸tert-ブチル
3-[3-メチル-2-オキソ-5-[4-(ピペリジン-4-イル)ブタ-1-イン-1-イル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン=トリフルオロ酢酸塩(2.3g、4.7mmol)および(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパン酸(1.69g、5.60mmol、CAS# 198474-90-7)のDMA(15mL)中の撹拌溶液に、TEA(2.36g、23.4mmol)およびHATU(2.13g、5.60mmol)を室温で空気雰囲気下で順番に添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40um、330g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:35%~65%のBを25分間;流量:80mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を60%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(2.3g、収率73%)を薄褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.57-8.51 (m, 1H),7.17-7.09 (m, 1H), 7.09-7.05 (m, 2H), 7.03-6.86 (m, 2H), 6.74 (d, J =8.1 Hz, 1H), 5.57-5.43 (m, 1H), 5.22 (dd, J= 12.7, 5.4 Hz, 1H),4.86-4.82 (m, 1H), 4.58 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.80 (t, J = 16.1Hz, 1H), 3.43 (s, 3H), 3.06-2.95 (m, 2H), 2.95-2.83 (m, 3H), 2.77-2.73 (m, 1H),2.68-2.50 (m, 2H), 2.46-2.41 (m, 2H), 2.26-2.22 (m, 1H), 1.79 (d, J=13.5 Hz, 1H), 1.74-1.66 (m, 2H), 1.58-1.48 (m, 2H), 1.42 (s, 9H), 1.16-1.05 (m,1H)。LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ = 678.2。
工程4 - 3-[5-(4-{1-[(2S)-2-アミノ-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパノイル]ピペリジン-4-イル}ブタ-1-イン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン=トリフルオロ酢酸塩
N-[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]ブタ-3-イン-1-イル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバミン酸tert-ブチル(2.3g、3.4mmol)のDCM(15.00mL)中の撹拌溶液に、TFA(3.00mL)を室温で空気雰囲気下で滴下により添加した。得られた混合物を室温で空気雰囲気下で1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣をEtO(2×60mL)での磨砕により精製して、表題化合物(2.3g、収率90%)を薄褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.11 (s,1H), 8.16 (d, J = 22.8 Hz, 4H), 7.51-7.29 (m, 2H), 7.21 (s, 1H),7.11-7.07 (m, 2H), 5.38 (dd, J= 12.8, 5.4 Hz, 1H), 4.69-4.43 (m, 2H),4.39-4.35(m, 1H), 3.88-3.75 (m, 1H), 3.43-3.36 (m, 2H), 3.01-2.88 (m, 4H),2.75-2.59 (m, 2H), 2.45-2.41 (m, 2H), 2.04-2.00 (m, 2H), 1.80-1.72 (m, 1H),1.68-1.56 (m, 2H), 1.54-1.50 (m, 1H), 1.42-1.38 (m, 1H), 1.04-0.94 (m, 1H)。LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 578.5。
(2S)-2-アミノ-N-[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]ブタ-3-イン-1-イル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]ペンタンジアミド(中間体EF)
Figure 2023545730000620
工程1 - N-[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]ブタ-3-イン-1-イル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバミン酸tert-ブチル
3-[5-(4-{1-[(2S)-2-アミノ-3-(3,4-ジフルオロフェニル)プロパノイル]ピペリジン-4-イル}ブタ-1-イン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン=トリフルオロ酢酸塩(2.3g、3.4mmol、中間体EE)および(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-4-カルバモイルブタン酸(1.01g、4.09mmol、CAS# 13726-85-7)のDMA(15mL)中の撹拌溶液に、TEA(1.72g、17.0mmol)およびHATU(1.55g、4.09mmol)を室温で空気雰囲気下で順番に添加した。得られた混合物を室温で空気雰囲気下で1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40um、330g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:35%~65%のBを25分間;流量:80mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を51%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(1.83g、収率67%)を薄褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.29-9.19 (m, 1H), 7.73(s, 1H), 7.14-7.08 (m, 1H), 7.09-6.96 (m, 3H), 6.93-6.89 (m, 1H), 6.77 (d, J=8.1 Hz, 1H), 6.64 (s, 1H), 6.15 (s, 1H), 5.54-5.52 (m, 1H), 5.35-5.20 (m, 1H),5.10-5.03 (m, 2H), 4.53 (d, J= 12.8 Hz, 1H), 4.17 (s, 1H), 3.81 (s, 1H),3.41 (s, 3H), 3.01-2.82 (m, 3H), 2.76-2.62 (m, 1H), 2.54-2.50 (m, 1H), 2.41 (q,J= 6.9 Hz, 2H), 2.25-2.21 (m, 3H), 1.97-1.93 (m, 2H), 1.78-1.74(m, 1H),1.71-1.61 (m, 2H), 1.56-1.50 (m, 1H), 1.50-1.44 (m, 2H), 1.42 (s, 9H),1.17-1.07 (m, 1H), 0.92-0.88 (m, 1H)。LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ = 806.4。
工程2 - (2S)-2-アミノ-N-[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]ブタ-3-イン-1-イル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]ペンタンジアミド=トリフルオロ酢酸塩
N-[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]ブタ-3-イン-1-イル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバミン酸tert-ブチル(1.8g、2.2mmol)のDCM(3.00mL)中の撹拌溶液に、TFA(1.00mL)を室温で空気雰囲気下で滴下により添加した。得られた混合物を室温で空気雰囲気下で1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣をEtO(2×10mL)での磨砕により精製して、表題化合物(1.6g、収率89%)を薄褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.10 (s,1H), 8.87 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 8.18 (s, 3H), 7.44 (s, 1H), 7.42-7.27 (m,1H), 7.22 (s, 1H), 7.11-7.07 (m, 3H), 6.98 (d, J = 7.9 Hz, 1H),5.75-5.65 (s, 2H), 5.38 (dd, J = 12.8, 5.4 Hz, 1H), 5.00-4.96 (m, 1H),4.35 (d, J= 12.5 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 15.3 Hz, 1H), 3.85-3.81(m, 1H), 3.34 (s, 3H), 3.05-2.92 (m, 1H), 2.90-2.86 (m, 2H), 2.74-2.54 (m, 3H),2.43 (q, J = 7.9 Hz, 2H), 2.26-2.22 (m, 2H), 2.06-2.02 (m, 1H),1.93-1.89 (m, 2H), 1.75-1.58 (m, 2H), 1.49-1.45 (m, 2H), 1.05-0.98 (m, 1H),0.85-0.75 (m, 1H)。LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =706.4。
3-[4-(4-{1-[(2S)-2-アミノ-2-シクロヘキシルアセチル]ピペリジン-4-イル}ブタ-1-イン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(中間体EG)
Figure 2023545730000621
工程1- N-[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブタ-3-イン-1-イル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]カルバミン酸tert-ブチル
3-{3-メチル-2-オキソ-4-[4-(ピペリジン-4-イル)ブタ-1-イン-1-イル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル}ピペリジン-2,6-ジオン=トリフルオロ酢酸塩(4g、8.122mmol、中間体EQ)および(S)-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ](シクロヘキシル)酢酸(2.30g、8.934mmol、CAS# 109183-71-3)のDMA(30.00mL)中の撹拌溶液に、TEA(5.64mL、40.6mmol)およびHATU(3.71g、9.75mmol)を0℃で窒素雰囲気下で添加した。次いで、得られた混合物を25℃で窒素雰囲気下で1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を逆フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40μm、330g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:40%~80%のBを40分間;流量:80mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を69%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(3.9g、収率76%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.46 (s, 1H), 7.11 (d, J= 7.9 Hz, 1H), 6.96 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.72 (d, J = 7.8 Hz,1H), 5.44-5.39 (m, 1H), 5.25-5.17 (m, 1H), 4.67-4.61 (m, 1H), 4.53-4.46 (m,1H), 4.07-4.04 (m, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.18-2.98 (m, 1H), 2.97-2.68 (m, 3H),2.68-2.57 (m, 1H), 2.56-2.44 (m, 2H), 2.29-2.15 (m, 1H), 1.95-1.60 (m, 11H),1.43 (s, 9H), 1.33-0.95 (m, 7H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+=634.3。
工程2 - 3-[4-(4-{1-[(2S)-2-アミノ-2-シクロヘキシルアセチル]ピペリジン-4-イル}ブタ-1-イン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩
N-[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブタ-3-イン-1-イル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]カルバミン酸tert-ブチル(3.9g、6.2mmol)のDCM(30.00mL)中の撹拌混合物に、1,4-ジオキサン(20.00mL)中4MのHCl(気体)の溶液を0℃で窒素雰囲気下で滴下により添加した。得られた混合物を室温で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣をEtO(50.00mL)での磨砕により精製して、表題化合物(3.6g、収率98%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.20-7.12(m,2H), 7.10-7.06 (m, 2H), 5.43-5.35 (m, 1H), 4.67-4.48 (m, 1H), 4.38-4.32 (m, 1H),4.09-3.93 (m, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.27-3.19 (m, 1H), 3.06-2.75 (m, 4H),2.67-2.60 (m, 2H), 2.29-2.21 (m, 1H), 2.05-1.59 (m, 11H), 1.51-1.06 (m, 7H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ =534.5。
(2S)-2-アミノ-N1-((1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)ブタ-3-イン-1-イル)ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル)ペンタンジアミド((中間体EH)
Figure 2023545730000622
工程1 - N-[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブタ-3-イン-1-イル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]カルバモイル}プロピル]カルバミン酸tert-ブチル
3-[4-(4-{1-[(2S)-2-アミノ-2-シクロヘキシルアセチル]ピペリジン-4-イル}ブタ-1-イン-1-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン塩酸塩(3.6g、6.31mmol、中間体EG)および(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-4-カルバモイルブタン酸(1.87g、7.58mmol、CAS# 13726-85-7)のDMA(30.00mL)中の撹拌溶液に、TEA(3.19g、31.6mmol)およびHATU(2.88g、7.58mmol)を0℃で窒素雰囲気下で添加した。得られた混合物を25℃で窒素雰囲気下で1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮して、TEAを除去した。その残渣を逆フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40μm、330g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:30%~65%のBを30分間;流量:80mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を60%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(4.3g、収率89%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.70-9.43 (m, 1H),7.49-7.40(m, 2H), 7.12-7.07 (m, 1H), 6.89-6.70 (m, 3H), 6.15 (s, 1H), 5.59-5.53 (m, 1H),5.47-5.26 (m, 1H), 4.82-4.76 (m, 1H), 4.64-4.58 (m, 1H), 4.27-3.96 (m, 2H),3.77 (s, 3H), 3.12-3.02 (m, 1H), 2.99-2.84 (m, 2H), 2.83-2.55 (m, 2H),2.56-2.46 (m, 2H), 2.36-2.13 (m, 3H), 2.02-1.53 (m, 12H), 1.42 (s, 9H),1.32-0.90 (m, 7H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =762.5。
工程2 - (2S)-2-アミノ-N-[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブタ-3-イン-1-イル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]ペンタンジアミド塩酸塩
N-[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブタ-3-イン-1-イル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]カルバモイル}プロピル]カルバミン酸tert-ブチル(2.1g、2.8mmol)のDCM(20.00mL)中の撹拌混合物に、1,4-ジオキサン(15.00mL)中4MのHCl(気体)の溶液を0℃で窒素雰囲気下で滴下により添加した。得られた混合物を室温で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣をEtO(30.00mL)での磨砕により精製して、表題化合物(2g、収率99%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.11 (s, 1H),8.77-8.57 (m, 1H), 8.36 (broad, 3H), 7.54-7.49 (m, 1H), 7.27-6.87 (m, 1H),5.58-5.27 (m, 2H), 4.72-4.56 (m, 1H), 4.51-4.29 (m, 1H), 4.00-3.85 (m, 1H),3.67 (s, 3H), 3.50-3.29 (m, 1H), 3.19-2.81 (m, 2H), 2.80-2.56 (m, 4H),2.27-2.20 (m, 2H), 2.08-2.01 (m, 1H), 1.95-1.82 (m, 2H), 1.82-1.37 (m, 12H),1.34-0.84 (m, 9H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =662.3。
3-[5-(3-{1-[(2S)-2-アミノ-2-シクロヘキシルアセチル]ピペリジン-4-イル}プロピル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(中間体EI)
Figure 2023545730000623
工程1 - N-[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]カルバミン酸tert-ブチル
3-{3-メチル-2-オキソ-5-[3-(ピペリジン-4-イル)プロピル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(1.688g、4.390mmol、中間体EL)および(S)-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ](シクロヘキシル)酢酸(899.8mg、3.497mmol、CAS# 109183-71-3)のDMA(13mL)中の撹拌溶液に、TEA(1.8g、18mmol)およびHATU(1.6g、4.2mmol)を室温で順番に添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。完了したら、その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40um、330g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:25%~65%のBを25分間;流量:80mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を50%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(2.3g、収率84%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.32 (s, 1H), 6.93-6.83(m, 2H), 6.75-6.71 (m, 1H), 5.42-5.38 (m, 2H), 5.23 (dd, J = 12.6, 5.4Hz, 2H), 4.59-4.56 (m, 1H), 4.49-4.46 (m, 1H), 4.03-3.96 (m, 1H), 3.45 (s, 3H),3.11-3.00 (m, 1H), 2.97-2.93 (m, 1H), 2.90-2.71 (m, 2H), 2.67-2.63 (m, 2H),2.58-2.55 (m, 1H), 2.30-2.20 (m, 1H), 1.75-1.79 (m, 4H), 1.66-1.69 (m, 2H),1.58-1.51 (m, 2H), 1.44 (s, 9H), 1.34-1.37 (m, 2H), 1.25-1.21 (m, 1H),1.19-0.99 (m, 7H)。LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =624.4。
工程2 - 3-[5-(3-{1-[(2S)-2-アミノ-2-シクロヘキシルアセチル]ピペリジン-4-イル}プロピル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン
N-[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]カルバミン酸tert-ブチル(2.334g、3.742mmol)のDCM(20.00mL)中の撹拌溶液に、TFA(4mL)を室温で滴下により添加し、そして得られた混合物を30分間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣をEtO(2×10mL)での磨砕により精製して、表題化合物(2.3g、収率99%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.73 (s, 1H), 7.96 (s,3H), 6.92-6.87 (m, 2H), 6.77 (s, 1H), 6.32 (s, 3H), 5.30-5.26 (m, 1H),4.56-4.52 (m, 2H), 4.34-4.30 (m, 1H), 3.78-3.74 (m, 1H), 3.46 (s, 3H),3.08-3.04 (m, 1H), 2.94-2.90 (m, 1H), 2.69-2.65 (m, 4H), 2.27-2.24 (m, 1H), 1.85-1.78 (m, 4H), 1.75-1.66 (m, 9H), 1.36-1.23 (m,4H)。LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ = 524.2。
(2S)-2-アミノ-N-[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]ペンタンジアミド(中間体EJ)
Figure 2023545730000624
工程1 - N-[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]カルバモイル}プロピル]カルバミン酸tert-ブチル
3-[5-(3-{1-[(2S)-2-アミノ-2-シクロヘキシルアセチル]ピペリジン-4-イル}プロピル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(2.322g、4.434mmol、中間体EI)および(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-4-カルバモイルブタン酸(1.09g、4.434mmol、CAS# 13726-85-7)のDMA(20.00mL)中の撹拌溶液に、TEA(2.24g、22.1mmol)およびHATU(2.02g、5.32mmol)を室温で順番に添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40um、330g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:25%~55%のBを25分間;流量:80mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を50%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(2.115g、収率64%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.51-9.39 (m,1H), 7.87-7.77 (m, 2H), 7.04-6.97 (m, 2H), 6.89-6.82 (m, 2H), 6.80-6.72 (m,2H), 5.60-5.55 (m, 2H), 5.39-5.30 (m, 2H), 5.30-5.21 (m, 2H), 4.54-4.46 (m,2H), 4.22-4.15 (m, 2H), 3.45 (s, 3H), 2.93-2.85 (m, 10H), 2.66-2.58 (m, 4H),2.29-2.18 (m, 3H), 2.01-1.87 (m, 2H), 1.66-1.58 (m, 4H), 1.42 (s, 9H),1.31-1.00 (m, 3H)。LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =752.4。
工程2 - (2S)-2-アミノ-N-[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]ペンタンジアミド
N-[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(1S)-1-シクロヘキシル-2-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル]カルバモイル}プロピル]カルバミン酸tert-ブチル(2.115g、2.813mmol)のDCM(20mL)中の撹拌溶液に、TFA(4mL、50mmol)を室温で滴下により添加し、そしてこの混合物を30分間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮して、表題化合物(1.8g、収率99%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.07 (s,1H), 8.62-8.53 (m, 2H), 8.14-8.10 (m, 3H), 7.44-7.40 (m, 2H), 7.05-6.95 (m,3H), 6.90-6.83 (m, 2H), 5.34 (dd, J = 12.8, 5.3 Hz, 1H), 4.68-4.59 (m,2H), 4.39-4.33 (m, 1H), 4.05-3.96 (m, 1H), 3.90-3.84 (m, 1H), 3.46 (s, 3H),3.10-2.96 (m, 1H), 2.96-2.84 (m, 2H), 2.78-2.69 (m, 1H), 2.67-2.63 (m, 1H),2.62-2.58 (m, 4H), 2.26-2.15 (m, 2H), 1.89-1.85 (m, 1H), 1.69-1.59 (m, 8H),1.27-0.97 (m, 6H), 0.88-0.86 (m, 1H)。LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =652.4。
(2S,11S)-11-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-12-オキソ-1-アザトリシクロ[6.4.1.0^[4,13]]トリデカ-4(13),5,7-トリエン-2-カルボン酸(中間体EK)

Figure 2023545730000625
工程1 - (2S)-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-2-カルボン酸メチル
(2S)-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-2-カルボン酸(500.00g、3064.2mmol、CAS# 79815-20-6))のMeOH(7.50L)中の撹拌溶液に、SOCl(333.43mL、2802.6mmol)を0℃で窒素雰囲気下で滴下により添加した。得られた混合物を65℃で窒素雰囲気下で16時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を室温まで放冷した。次いで、この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣をDCM(3000mL)に溶解させ、次いで飽和NaHCO(aq.)でpH7まで中和した。得られた混合物をCHCl(3×1500mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させた。濾過した後に、その濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物(500g、収率92%)を褐色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.15-7.04 (m, 2H),6.81-6.72 (m, 2H), 4.42 (dd, J = 10.2, 5.5 Hz, 1H), 3.78 (s, 3H),3.44-3.34 (m, 2H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =178.1。
工程2 - (3S)-4-[(2S)-2-(メトキシカルボニル)-2,3-ジヒドロインドール-1-イル]-4-オキソ-3-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)ブタン酸
(2S)-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-2-カルボン酸メチル(400.00g、2257.3mmol)の撹拌混合物に、EtOAc(3.00L)中のN-[(3S)-2,5-ジオキソオキソラン-3-イル]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(524.16g、2483.028mmol、CAS# 777-33-3)を室温で窒素雰囲気下で3時間にわたり滴下により添加した。得られた混合物を室温で窒素雰囲気下で一晩撹拌した。完了したら、この反応混合物を水(2×1L)で洗浄し、そして無水NaSOで乾燥させた。合わせた有機層を減圧下で濃縮して、表題化合物(800g、収率91%)を褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.57 (s, 1H),9.99 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.30-7.20 (m,2H), 7.08 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 5.32 (dd, J = 10.6, 1.9 Hz, 1H),5.03-4.98 (m, 1H), 3.68-3.65 (m, 1H), 3.64 (s, 3H), 3.21-3.17 (m, 1H),3.03-2.98 (m, 1H), 2.74-2.67 (m, 1H);LC/MS (ESI, m/z): [(M - H)]- =387.2。
工程3 - (2S,11S)-9,12-ジオキソ-11-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)-1-アザトリシクロ[6.4.1.0^[4,13]]トリデカ-4,6,8(13)-トリエン-2-カルボン酸メチル
(3S)-4-[(2S)-2-(メトキシカルボニル)-2,3-ジヒドロインドール-1-イル]-4-オキソ-3-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)ブタン酸(15.00g、38.63mmol)のDCE(250.00mL)中の溶液に、DMF(0.30mL、4.1mmol)を添加し、その後、塩化オキサリル(4.44mL、35.0mmol)を添加した。次いで、この混合物を25℃で20分間撹拌し、次いで0℃まで冷却した。5分後、この混合物に、AlCl(20.60g、154.5mmol)を1バッチで添加した。この混合物を0℃で5分間、次いで25℃で2時間撹拌し、次いで予熱した湯浴(50℃)に入れ、そして窒素雰囲気下で16時間撹拌した。さらなる量のAlCl(5.15g、38.6mmol)を添加し、そして50℃でさらに3.5時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を室温まで冷却し、次いで氷水(0.6L)に注ぎ、次いでDCM(0.5L)および水(0.3L)を添加した。得られた混合物を濾過し、そしてそのフィルターケーキをDCM(3×100mL)で洗浄した。その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣をエーテル(300mL)での磨砕により精製した。得られた混合物を濾過した。その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、PE:EtOAc(20:1から8:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(4g、収率28%)を褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.04 (d, J = 8.1Hz, 1H), 7.72 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.52-7.47 (m, 1H), 7.29-7.23 (m, 1H),5.46 (dd, J = 10.8, 2.5 Hz, 1H), 4.94-4.89 (m, 1H), 3.80 (s, 3H),3.68-3.63 (m, 1H), 3.37-3.20 (m, 3H);LC/MS (ESI, m/z): [(M - H)]- =369.1。
工程4 - (2S,11S)-12-オキソ-11-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)-1-アザトリシクロ[6.4.1.0^[4,13]]トリデカ-4,6,8(13)-トリエン-2-カルボキシレート
(2S,11S)-9,12-ジオキソ-11-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)-1-アザトリシクロ[6.4.1.0^[4,13]]トリデカ-4,6,8(13)-トリエン-2-カルボン酸メチル(42.00g、113.4mmol)のHOAc(1000.00mL)中の溶液に、Pd/C(10wt%、10g)を耐圧タンク内で添加した。次いで、この混合物を室温で60psiの水素圧下で72時間水素化した。完了したら、この反応混合物をセライトパッドで濾過し、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、PE/EtOAc(20:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(24.8g、収率61%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.92 (s, 1H), 7.19-7.01 (m,3H), 5.38-5.26 (m, 1H), 4.48-4.44 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.57-3.50 (m, 1H),3.46-3.41 (m, 1H), 3.26-3.15 (m, 2H), 2.48-2.43 (m, 1H), 2.29-2.14 (m, 1H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 357.2。
工程5 - (2S,11S)-11-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-12-オキソ-1-アザトリシクロ[6.4.1.0^[4,13]]トリデカ-4(13),5,7-トリエン-2-カルボン酸
(2S,11S)-12-オキソ-11-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)-1-アザトリシクロ[6.4.1.0^[4,13]]トリデカ-4(13),5,7-トリエン-2-カルボン酸メチル(50.00g、140.3mmol)およびLiOH(16.80g、701.7mmol)のTHF(300.00mL)/HO(300.00mL)中の溶液を室温で窒素雰囲気下で3時間撹拌した。この溶液をHCl(2M)でpH10まで中和した。上記溶液に、BocO(33.03mL、151.4mmol)を室温で滴下により添加した。得られた混合物を室温でさらに一晩撹拌した。完了したら、得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた混合物を水(200mL)で希釈した。沈殿した固体を濾過により集め、そして水(3×30mL)で洗浄し、そして減圧下で乾燥させて、表題化合物(35g、収率72%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.85 (s, 1H), 7.13-7.09 (m,2H), 7.08-7.04 (m, 1H), 7.00-6.95 (m, 1H), 5.03 (dd, J = 11.1, 2.6 Hz,1H), 4.10-4.01 (m, 1H), 3.58-3.41 (m, 1H), 3.19-2.91 (m, 3H), 2.14-1.91 (m,2H), 1.40 (s, 9H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =347.2。
[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2,6-ジオキソ-3-ピペリジル]=トリフルオロメタンスルホネート(中間体BG)
Figure 2023545730000626
工程1 - 5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸
2-アミノペンタン二酸(210g、1.43mol、CAS# 617-65-2)の、HO(800mL)およびHCl(12M、210mL)中の溶液に、NaNO(147g、2.13mol)のHO(400mL)中の溶液を-5℃で添加した。この混合物を15℃で12時間撹拌した。完了したら、この混合物を濃縮し、次いでEA(500mL)に溶解させ、そして濾過し、そしてEA(3×100mL)で洗浄した。その濾液および洗浄溶液をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中で濃縮して、表題化合物(200g、粗製)を黄色油状物として得た。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 6.43 (s, 1H), 5.02 - 4.95 (m, 1H), 2.67 -2.38 (m, 4H)。
工程2 - N-[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-オキソ-テトラヒドロフラン-2-カルボキサミド
5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸(120g、922mmol)に、SOCl(246g、2.07mol)を0℃でゆっくりと添加した。この混合物を85℃で3時間撹拌し、次いでこの混合物を15℃で6時間撹拌した。この混合物を減圧中で濃縮した。その残渣を乾燥DCM(1L)に0℃でN下で溶解させた。その後、EtN(187g、1.84mol)および4-メトキシベンジルアミン(101g、738mmol)のDCM(400mL)中の溶液を添加し、次いでこの混合物を15℃で3時間撹拌した。完了したら、水(600mL)を添加し、そしてこの混合物をDCM(3×300mL)で抽出した。合わせた有機相を0.5MのHCl(500mL)、ブライン(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。その濾液を減圧中で濃縮し、そしてその残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)により精製して、表題化合物(138g、収率60%)を黄色固体として得た。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.22 - 7.20 (d, J = 8.0, 1H),6.89 - 6.87 (d, J = 8.0, 1H), 4.90 - 4.86 (m, 1H), 4.47 - 4.4.36 (m, 2H)3.81 (s, 3H), 2.67 - 2.64 (m, 1H), 2.59 - 2.54 (m, 2H), 2.40 - 2.38 (m, 1H);LC-MS(ESI+) m/z 272.0 (M+Na) +
工程3 - 3-ヒドロキシ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピペリジン-2,6-ジオン
N-[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-オキソ-テトラヒドロフラン-2-カルボキサミド(138g、553mmol)の無水THF(1500mL)中の溶液を-78℃まで冷却した。次いで、無水THF(1000mL)の溶液中のt-BuOK(62.7g、559mmol)を-78℃で窒素雰囲気下で滴下によりゆっくりと添加した。得られた反応混合物を-40℃で1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を飽和NHCl溶液(100mL)でクエンチした。この混合物を酢酸エチル(3×1500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてその濾液を減圧中で濃縮した。その残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)により精製して、表題化合物(128g、収率92%)を白色固体として得た。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.39 - 7.32 (m, 2H), 6.89 - 6.81(m, 2H), 4.91 (s, 2H), 4.17 - 4.11 (m, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.54 (s, 1H), 2.98 -2.87 (m, 1H), 2.73 - 2.60 (m, 1H), 2.26 - 2.20 (m, 1H), 1.80 (dq, J =4.8, 13.1 Hz, 1H)。
工程4 - [1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2,6-ジオキソ-3-ピペリジル]=トリフルオロメタンスルホネート
3-ヒドロキシ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピペリジン-2,6-ジオン(43.0g、173mmol)およびピリジン(27.3g、345mmol)のDCM(500mL)中の溶液に、トリフルオロメチルスルホニル=トリフルオロメタンスルホネート(73.0g、258mmol)を0℃で滴下により添加した。この混合物を-10℃でN下で1.5時間撹拌した。完了したら、この混合物を減圧中で濃縮した。その残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(PE:EA=20:1/8:1)により精製して、表題化合物(45.0g、収率68%)を薄黄色のガム状物質として得た。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.36 (d, J = 8.4 Hz,2H), 6.85 - 6.82 (m, 2H), 5.32 - 5.28 (m, 1H), 4.91 (s, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.02- 2.97 (m, 1H), 2.79 - 2.74 (m, 1H), 2.41 - 2.35 (m, 2H)。
5-ブロモ-3-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-オン(中間体BH)
Figure 2023545730000627
工程1 - 5-ブロモ-N-メチル-2-ニトロ-アニリン
4-ブロモ-2-フルオロ-1-ニトロ-ベンゼン(230g、1.05mol、CAS#321-23-3)を、メチルアミンのテトラヒドロフラン中の溶液(2M、1.51L)に添加した。この混合物を15℃で10分間撹拌した。完了したら、この混合物をHO(250mL)で希釈し、そしてEtOAc(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中で濃縮して、表題化合物(200g、収率83%)を黄色固体として得た。1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 8.22 (s, 1H), 7.98 (d, J = 9.2 Hz,1H), 7.16 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 6.82 (dd, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H),2.95 (d, J = 4.8 Hz, 3H)。
工程2 - 4-ブロモ-N2-メチル-ベンゼン-1,2-ジアミン
5-ブロモ-N-メチル-2-ニトロ-アニリン(200g、865mmol)のEtOAc(1L)およびHO(500mL)中の混合物に、AcOH(1.00L)を添加した。この混合物を50℃まで昇温させ、次いでFe(174g、3.11mol)をこの反応混合物に添加した。その後、この反応混合物を80℃で6時間撹拌した。完了したら、この混合物をセライトで濾過した。その濾液を減圧中で濃縮し、そしてその残渣をHO(250mL)で希釈し、そしてEtOAc(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層をaq.NaHCOおよびブライン(300mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中で濃縮した。その残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(130g、収率75%)を黒色油状物として得た。1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 6.55 - 6.52 (m, 1H), 6.48 - 6.45 (m, 1H), 6.43 -6.42 (m, 1H), 4.89 - 4.88 (m, 1H), 4.61 (s, 2H), 2.70 (d, J = 4.0 Hz,3H)。
工程3 - 5-ブロモ-3-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-オン
4-ブロモ-N2-メチル-ベンゼン-1,2-ジアミン(110g、547mmol)のCHCN(1.3L)中の溶液に、CDI(177g、1.09mol)を添加した。この混合物を80℃でN下で6時間撹拌した。完了したら、この混合物を減圧中で濃縮した。この混合物をHO(1.0L)で希釈し、そして濾過した。そのフィルターケーキを水(3×200mL)で洗浄し、そして減圧中で乾燥させて、表題化合物(106g、収率85%)を白色固体として得た。1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 11.00 (s, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.13 (d, J = 8.0 Hz,1H), 6.92 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 3.27 (s, 3H)。
3-(5-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-ベンゾイミダゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(3-(5-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン)(中間体BI)
Figure 2023545730000628
工程1 - 3-(5-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-ベンゾイミダゾール-1-イル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピペリジン-2,6-ジオン
5-ブロモ-3-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-オン(4.90g、21.6mmol、中間体BH)のTHF(300mL)中の溶液に、t-BuOK(3.63g、32.3mmol)を0℃で添加した。この混合物を0~10℃でN下で1時間撹拌した。次いで、[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2,6-ジオキソ-3-ピペリジル]=トリフルオロメタンスルホネート(9.87g、25.9mmol、中間体BG)のTHF(100mL)中の溶液をこの反応混合物に0~10℃で30分間かけて添加した。この混合物を0~10℃でN下で30分間撹拌した。[1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2,6-ジオキソ-3-ピペリジル]=トリフルオロメタンスルホネート(2.47g、6.47mmol)のTHF(20mL)中のさらなる溶液をこの反応混合物に0~10℃で滴下により添加した。次いで、この混合物を0~10℃でN下でさらに30分間撹拌した。完了したら、この反応を水(400mL)でクエンチし、そしてEA(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧中で濃縮した。その残渣をEA(80mL)で磨砕し、そして濾過した。そのフィルターケーキを集め、そして減圧中で乾燥させて、表題化合物(6.70g、収率67%)を薄黄色固体として得た。その濾液もまた減圧中で濃縮し、そしてその残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、別のバッチの表題化合物(1.80g、収率18%)を薄黄色固体として得た。1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 7.47 (d, J = 1.6 Hz, 1H),7.21 - 7.16 (m, 3H), 7.01 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.85 (d, J = 8.8Hz, 2H), 5.55 - 5.51 (m, 1H), 4.84 - 4.73 (m, 2H), 3.72 (s, 3H), 3.33 (s, 3H),3.04 - 3.00 (m, 1H), 2.83 - 2.67 (m, 2H), 2.07 - 2.05 (m, 1H)。
工程2 - 3-(5-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-ベンゾイミダゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン
3-(5-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-ベンゾイミダゾール-1-イル)-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピペリジン-2,6-ジオン(8.50g、18.6mmol)のトルエン(50mL)中の混合物に、メタンスルホン酸(33.8g、351mmol、25mL)を室温(15℃)で添加した。この混合物を120℃で2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を室温まで冷却し、そして減圧中で濃縮した。その残渣を氷/水(200mL)に注ぎ、そしてEA(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中で濃縮した。その残渣をEA(80mL)で磨砕し、そして濾過した。そのフィルターケーキを集め、そして減圧中で乾燥させて、表題化合物(4.20g、収率67%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 11.12 (s, 1H), 7.47 (d, J = 2.0 Hz,1H), 7.22 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.40 -5.35 (m, 1H), 2.34 (s, 3H), 2.92 - 2.88 (m, 1H), 2.71 - 2.60 (m, 2H), 2.03 -1.99 (m, 1H)。
3-[3-メチル-2-オキソ-5-[3-(ピペリジン-4-イル)プロピル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(中間体EL)
Figure 2023545730000629
工程1 - 4-(プロパ-2-イン-1-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
4-(ブロモメチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(25g、89.867mmol、CAS# 158407-04-6)のDMSO(250mL)中の撹拌溶液に、リチウムアセチリドエチレンジアミン錯体(12.14g、134.8mmol、CAS# 6867-30-7)を0℃で窒素雰囲気下で添加した。次いで、得られた混合物を25℃で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を2MのHCl(aq.)でpH5まで酸性にした。次いで、得られた混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×100mL)で洗浄し、そして無水NaSOで乾燥させた。濾過した後に、その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、PE/EA(20:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(15g、収率75%)を無色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 4.19-4.08 (m, 1H),3.47-3.42 (m, 2H), 3.34-3.29 (m, 1H), 2.76-2.67 (m, 1H), 2.22-2.13 (m, 2H),1.87-1.74 (m, 2H), 1.69-1.59 (m, 1H), 1.48 (s, 9H), 1.29-1.12 (m, 2H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 224.2。
工程2 - 4-[3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロパ-2-イン-1-イル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
4-(プロパ-2-イン-1-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.19g、18.8mmol)および3-(5-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(6.34g、18.8mmol、中間体BI)のDMSO(30.00mL)およびTEA(10mL)中の撹拌溶液に、Pd(PPh(2.17g、1.88mmol)およびCuI(0.36g、1.88mmol)を室温で窒素雰囲気下で添加した。得られた混合物を窒素で3回パージし、そしてこの混合物を80℃で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、この混合物を室温まで放冷した。次いで、この反応混合物を濾過し、そしてそのフィルターケーキをMeCN(3×100mL)で洗浄した。その濾液を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40μm、330g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:35%~60%のBを30分間;流量:80mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を50%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(2.18g、収率24%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.10 (s, 1H), 7.24 (s, 1H), 7.12-7.07 (m, 2H), 5.76 (s,1H), 5.43-5.33 (m, 1H), 3.97 (d, J = 13.1 Hz, 2H), 3.34 (s, 3H),2.97-2.83 (m, 1H), 2.81-2.76 (m, 1H), 2.74-2.58 (m, 2H), 2.40 (d, J =6.5 Hz, 2H), 2.10-1.98 (m, 1H), 1.81-1.72 (m, 2H), 1.71-1.63 (m, 1H), 1.40 (s,9H), 1.23-1.09 (m, 2H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =481.2。
工程3 - 4-[3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
4-[3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロパ-2-イン-1-イル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.18g、4.54mmol)のTHF(20mL)中の溶液に、Pd/C(0.05g、0.5mmol)を窒素雰囲気下で添加した。この反応系を減圧下で脱気してHでパージすることを数回行った。次いで、この反応混合物をHバルーン(約1atm)下で25℃で2時間水素化した。この反応の完了後、Pd/Cをセライトで濾別した。そのフィルターケーキをMeOH(3×20mL)で洗浄した。対応する濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物(1.87g、収率83%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.07 (s, 1H),7.05-6.96 (m, 2H), 6.90-6.83 (m, 1H), 5.38-5.29 (m, 1H), 3.91 (d, J =13.0 Hz, 2H), 3.65-3.57 (m, 1H), 3.33 (s, 3H), 2.98-2.84 (m, 1H), 2.78-2.56 (m,5H), 2.06-1.94 (m, 1H), 1.82-1.71 (m, 1H), 1.68-1.52 (m, 4H), 1.39 (s, 9H), 1.29-1.19(m, 2H), 1.02-0.87 (m, 2H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =485.2。
工程4 - 3-[3-メチル-2-オキソ-5-[3-(ピペリジン-4-イル)プロピル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン=トリフルオロ酢酸塩
4-[3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.87g、3.86mmol)のDCM(20.00mL)中の撹拌溶液に、TFA(10.00mL)を0℃で窒素雰囲気下で添加した。得られた混合物を25℃で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣をEtO(100.00mL)での磨砕により精製して、表題化合物(2.0g、収率97%)を薄褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.07 (s, 1H), 7.04-6.99 (m, 2H), 6.89-6.86 (m, 1H),5.39-5.29 (m, 1H), 3.33 (s, 3H), 3.25 (d, J = 12.5 Hz, 2H), 2.97-2.76(m, 3H), 2.76-2.56 (m, 4H), 2.05- 1.97 (m, 1H), 1.86-1.72 (m, 2H), 1.68-1.46(m, 3H), 1.34-1.15 (m, 5H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =385.2。
3-[3-メチル-2-オキソ-4-[3-(ピペリジン-4-イル)プロピル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン(中間体EM)
Figure 2023545730000630
工程1 - 4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]プロパ-2-イン-1-イル}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
4-(プロパ-2-イン-1-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.19g、18.8mmol)および3-(4-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(6.34g、18.8mmol、中間体EN)のDMSO(30.00mL)およびTEA(10mL)中の撹拌溶液に、Pd(PPh(2.17g、1.88mmol)およびCuI(0.36g、1.9mmol)を室温で窒素雰囲気下で順番に添加した。得られた混合物を窒素で3回パージし、次いで得られた混合物を80℃で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、この混合物を室温まで放冷した。得られた混合物を濾過し、そしてそのフィルターケーキをMeCN(3×100mL)で洗浄した。次いで、その濾液を減圧下で濃縮した。この溶液を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40μm、330g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:30%~60%のBを30分間;流量:80mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を50%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(4.01g、収率44%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.12 (s, 1H), 7.26-7.23 (m, 1H), 7.19-7.16 (m, 1H),7.01-6.99 (m, 1H), 5.40-5.36 (m, 1H), 3.96 (d, J = 13.2 Hz, 2H), 3.64(s, 3H), 2.94-2.83 (m, 3H), 2.69-2.64 (m, 3H), 2.07-2.01 (m, 2H), 1.78-1.70 (m,3H), 1.39 (s, 9H), 1.23-1.13 (m, 2H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =481.2。
工程2 - 4-[3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]プロピル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
4-[3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]プロパ-2-イン-1-イル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.61g、3.35mmol)のTHF(20.00mL)中の溶液に、Pd/C(0.04g、0.3mmol)を窒素雰囲気下で添加した。この反応系を減圧下で脱気してHで数回パージし、次いでこの反応混合物をHバルーン(約1atm)下で25℃で2時間水素化した。この反応の完了後、Pd/Cをセライトで濾別した。そのフィルターケーキをMeOH(3×100mL)で洗浄した。対応する濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物(1.69g、収率99%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.07 (s, 1H),6.99-6.92 (m, 2H), 6.89-6.84 (m, 1H), 5.42-5.30 (m, 1H), 3.91 (d, J =12.9 Hz, 2H), 3.54 (s, 3H), 2.91-2.83 (m, 3H), 2.75-2.58 (m, 4H), 2.04-1.94 (m,1H), 1.69-1.55 (m, 4H), 1.47-1.40 (m, 1H), 1.38 (s, 9H), 1.35-1.28 (m, 2H),1.03-0.88 (m, 2H)。LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =485.2。
工程3: 3-[3-メチル-2-オキソ-4-[3-(ピペリジン-4-イル)プロピル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル]ピペリジン-2,6-ジオン=トリフルオロ酢酸塩 4-[3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]プロピル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.69g、3.49mmol)のDCM(20.00mL)中の撹拌溶液に、TFA(10.00mL)を0℃で窒素雰囲気下で添加した。得られた混合物を25℃で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣をEtO(60.00mL)での磨砕により精製して、表題化合物(2.38g)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.08 (s, 1H), 6.99-6.95 (m, 2H), 6.91-6.85 (m, 1H),5.41-5.32 (m, 1H), 3.55 (s, 3H), 3.25 (d, J = 12.5 Hz, 2H), 2.95-2.58(m, 7H), 2.06-1.95 (m, 1H), 1.86- 1.77 (m, 2H), 1.68-1.50 (m, 3H), 1.39-1.18(m, 5H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ = 385.2。
3-(4-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(中間体EN)(CAS# 2304754-51-4、WO 2020264499 A1からの実験的調製)
Figure 2023545730000631
3-{3-メチル-2-オキソ-4-[4-(ピペリジン-4-イル)ブチル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(中間体EO)
Figure 2023545730000632
工程1 - 4-[4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブタ-3-イン-1-イル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
4-(ブタ-3-イン-1-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.50g、19.0mmol、中間体EP)および3-(4-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(6.41g、19mmol、中間体EN)のDMSO(26.00mL)およびTEA(9mL)中の撹拌溶液に、CuI(0.36g、1.9mmol)およびPd(PPh(2.19g、1.90mmol)を室温で窒素雰囲気下で順番に添加した。得られた混合物を80℃で窒素雰囲気下で4時間撹拌した。完了したら、この混合物を室温まで放冷した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、過剰なTEAを除去した。次いで、その残渣にFA(3mL)を添加し、そして得られた混合物を水(200mL)で希釈した。得られた混合物をEtOAc(3×400mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(4×100mL)で洗浄し、そして無水NaSOで乾燥させた。濾過した後に、その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(3.8g、収率41%)を褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.27 (s, 1H), 7.13 (dd,J = 8.0, 1.0 Hz, 1H), 6.98 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.73(dd, J = 7.9, 1.1 Hz, 1H), 5.21 (dd, J = 12.4, 5.3 Hz, 1H),4.16-4.09 (m, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.02-2.91 (m, 1H), 2.88-2.83 (m, 1H),2.81-2.62 (m, 3H), 2.52 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.27-2.15 (m, 1H),1.74-1.71 (m, 2H), 1.67-1.55 (m, 3H), 1.48 (s, 9H), 1.22-1.12 (m, 2H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 495.3。
工程2 - 4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブチル}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
4-{4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブタ-3-イン-1-イル}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3g、6mmol)のTHF(60mL)中の撹拌溶液に、Pd/C(0.06g、0.6mmol)を室温で窒素雰囲気下で添加した。この反応系を減圧下で脱気してHで数回パージし、次いでこの混合物をHバルーン(1atm)下で室温で3時間水素化した。この反応の完了後、Pd/Cをセライトで濾別した。そのフィルターケーキをTHF(3×20mL)で洗浄した。対応する濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物(2.4g、収率79%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.37 (s, 1H), 6.99 (t, J = 7.8 Hz,1H), 6.90 (dd, J = 7.8, 1.1 Hz, 1H), 6.68 (dd, J = 7.8, 1.1 Hz,1H), 5.23 (dd, J = 12.3, 5.4 Hz, 1H), 4.19-4.06 (m, 2H), 3.68 (s, 3H),3.00-2.88 (m, 3H), 2.87-2.82 (m, 1H), 2.81-2.62 (m, 3H), 2.24-2.18 (m, 1H),1.73-1.61 (m, 4H), 1.53-1.37 (m, 12H), 1.29-1.26 (m, 2H), 1.16-1.04 (m, 2H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 499.3。
工程3 - 3-{3-メチル-2-オキソ-4-[4-(ピペリジン-4-イル)ブチル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル}ピペリジン-2,6-ジオン=トリフルオロ酢酸塩
4-[4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブチル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.40g、4.81mmol)のDCM(40.00mL)中の撹拌溶液に、TFA(8.00mL)を室温で滴下により添加した。次いで、得られた混合物を室温で窒素雰囲気下で1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮して、表題化合物(2.8g)を黄色半固体として得た。LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =399.3。
4-(ブタ-3-イン-1-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体EP)
Figure 2023545730000633
工程1 - 4-(3-オキソプロピル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
4-(3-ヒドロキシプロピル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(5.00g、20.5mmol、CAS# 156185-63-6)のDCM(30.00mL)中の撹拌溶液に、Dess-Martin試薬(10.46g、24.66mmol)を0℃で窒素雰囲気下で添加した。次いで、得られた混合物を25℃で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物をsat.aq.NaSO(50mL)でクエンチした。得られた混合物をCHCl(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×200mL)で洗浄し、そして無水NaSOで乾燥させた。濾過した後に、その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、(PE/EtOAc 5:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(4.13g、収率83%)を無色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.78 (t, J= 1.7 Hz, 1H), 4.12-4.07 (m, 2H), 2.72-2.62 (m, 2H), 2.52-2.44 (m, 2H),1.69-1.54 (m, 4H), 1.45 (s, 9H), 1.43-1.34 (m, 1H), 1.18-1.02 (m, 2H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H - 56)]+=186.2。
工程2 - 4-(ブタ-3-イン-1-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
4-(3-オキソプロピル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.13g、17.1mmol)およびKCO(4.73g、34.2mmol)のMeOH(30.00mL)中の撹拌混合物に、seyferth-gilbert試薬(3.62g、18.8mmol、CAS# 90965-06-3)を0℃で窒素雰囲気下で滴下により添加した。次いで、得られた混合物を25℃で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を濾過し、そしてそのフィルターケーキをMeOH(3×30mL)で洗浄した。その濾液を減圧下で濃縮した。濾過した後に、その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、(PE/EtOAc 15:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(3.25g、収率80%)を黄色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 4.21-3.97 (m, 2H), 2.69(t, J = 12.8 Hz, 2H), 2.29-2.17 (m, 2H), 1.95 (t, J = 2.7 Hz,1H), 1.72-1.63 (m, 2H), 1.63-1.52 (m, 1H), 1.52-1.47 (m, 2H), 1.45 (s, 9H),1.18-1.00 (m, 2H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H - 56)]+=182.2。
3-{3-メチル-2-オキソ-4-[4-(ピペリジン-4-イル)ブタ-1-イン-1-イル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル}ピペリジン-2,6-ジオン(中間体EQ)
Figure 2023545730000634
工程1 - 4-[4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブタ-3-イン-1-イル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
4-(ブタ-3-イン-1-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.50g、19.0mmol、中間体EP)および3-(4-ブロモ-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(6.41g、19.0mmol、中間体EN)のDMSO(26.00mL)およびTEA(13mL)中の撹拌溶液に、CuI(0.36g、1.9mmol)およびPd(PPh(2.19g、1.90mmol)を室温で窒素雰囲気下で順番に添加した。次いで、得られた混合物を85℃で窒素雰囲気下で4時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を室温まで放冷し、次いでこれを減圧下で濃縮した。得られた混合物を水(200mL)で希釈し、そしてEtOAc(3×400mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(4×100mL)で洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。濾過した後に、その濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、PE/EA(1:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(3.8g、収率41%)を褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.27 (s, 1H), 7.13 (dd,J = 8.0, 1.0 Hz, 1H), 6.98 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.73(dd, J = 7.9, 1.1 Hz, 1H), 5.21 (dd, J = 12.4, 5.3 Hz, 1H),4.16-4.12 (m, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.01-2.90 (m, 1H), 2.88-2.84 (m, 1H), 2.81-2.66 (m, 3H), 2.52 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.26-2.17 (m, 1H), 1.76-1.71(m, 2H), 1.64-1.59 (m, 2H), 1.52-1.44 (m, 10H), 1.21-1.12 (m, 2H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+= 495.3。
工程2 - 3-{3-メチル-2-オキソ-4-[4-(ピペリジン-4-イル)ブタ-1-イン-1-イル]-1,3-ベンゾジアゾール-1-イル}ピペリジン-2,6-ジオン=トリフルオロ酢酸塩
4-[4-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-4-イル]ブタ-3-イン-1-イル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3.00g、6.07mmol)のACN(60.00mL)中の溶液に、TFA(10.00mL)を室温で滴下により添加した。得られた混合物を室温でさらに1時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣をEtOでの磨砕により精製して、表題化合物(2.8g、収率91%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.15-7.01 (m, 3H), 5.40-5.30 (m, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.45-3.41(m, 2H), 3.06-2.99 (m, 2H), 2.96-2.73 (m, 3H), 2.61 (t, J = 7.2 Hz, 2H),2.24-2.13 (m, 1H), 2.11-2.01 (m, 2H), 1.93-1.79 (m, 1H), 1.91-1.82 (m, 2H),1.55-1.38 (m, 2H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+=395.3。
実施例1(方法1): 2-[[(5S,8S,10aR)-8-[[(1S)-3-カルバモイル-1-[[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-[3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル]ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル]プロピル]カルバモイル]-3-(メトキシカルボニル)-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-5-イル]カルバモイル]-1H-インドール-5-カルボニルホスホン酸(I-5)の合成
Figure 2023545730000635
工程1 - (5S,8S,10aR)-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-8-{[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバモイル}-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-3-カルボン酸メチル
(2S)-2-アミノ-N-[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]ペンタンジアミド塩酸塩(100mg、0.137mmol、中間体EB)および(5S,8S,10aR)-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(メトキシカルボニル)-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-8-カルボン酸(57.90mg、0.151mmol、中間体AW)のDMA(1mL)中の撹拌溶液に、HATU(67.51mg、0.178mmol)およびTEA(55.28mg、0.548mmol)を25℃で窒素雰囲気下で添加した。次いで、得られた混合物を25℃で窒素雰囲気下で1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40um、120g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:30%~70%のBを30分間;流量:65mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を55%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(78mg、収率54%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.11-9.00 (m, 1H),8.83-8.72 (m, 1H), 7.25-7.15 (m, 2H), 7.08-6.94 (m, 3H), 6.93-6.80 (m, 4H),6.76 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.97-5.65 (m, 2H), 5.33-5.19 (m, 1H),5.08-4.96 (m, 1H), 4.83-4.67 (m, 1H), 4.58-4.14 (m, 4H), 3.77 (s, 3H), 3.44 (d,J = 3.1 Hz, 3H), 3.30-3.10 (m, 1H), 3.05-2.72 (m, 6H), 2.70-2.48 (m,4H), 2.45-2.06 (m, 12H), 1.89-1.76 (m, 3H), 1.71-1.50 (m, 4H), 1.45 (s, 9H),1.34-1.01 (m, 2H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =1063.6。
工程2 - (5S,8S,10aR)-5-アミノ-8-{[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバモイル}-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-3-カルボン酸メチル=トリフルオロ酢酸塩
(5S,8S,10aR)-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-8-{[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバモイル}-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-3-カルボン酸メチル(78mg、0.073mmol)のDCM(2.00mL)中の撹拌溶液に、TFA(1mL)を25℃で窒素雰囲気下で添加し、そしてこの混合物を1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮して、表題化合物(70mg、収率90%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.11-9.00 (m, 1H),8.83-8.72 (m, 1H), 7.25-7.15 (m, 2H), 7.08-6.94 (m, 5H), 6.93-6.80 (m, 4H),6.76 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.97-5.65 (m, 2H), 5.33-5.19 (m, 1H),5.08-4.96 (m, 1H), 4.83-4.67 (m, 1H), 4.58-4.14 (m, 4H), 3.77 (s, 3H), 3.44 (d,J = 3.1 Hz, 3H), 3.30-3.10 (m, 1H), 3.05-2.72 (m, 6H), 2.70-2.48 (m,4H), 2.45-2.06 (m, 12H), 1.89-1.76 (m, 3H), 1.71-1.50 (m, 4H), 1.34-1.01 (m,2H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ = 963.7。
工程3 - 2-[[(5S,8S,10aR)-8-[[(1S)-3-カルバモイル-1-[[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-[3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル]ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル]プロピル]カルバモイル]-3-(メトキシカルボニル)-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-5-イル]カルバモイル]-1H-インドール-5-カルボニルホスホン酸
(5S,8S,10aR)-5-アミノ-8-[[(1S)-3-カルバモイル-1-[[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-[3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル]ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル]プロピル]カルバモイル]-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-3-カルボン酸メチル;トリフルオロアセトアルデヒド(120.00mg、0.113mmol)および2-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェノキシカルボニル)-1H-インドール-5-カルボニルホスホン酸(98.44mg、0.226mmol、中間体B)のNMP(2.00mL)中の撹拌溶液に、TEA(114.44mg、1.131mmol)を25℃で窒素雰囲気下で添加した。次いで、得られた混合物を25℃で窒素雰囲気下で2時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40um、120g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:20%~50%のBを25分間;流量:65mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を41%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(26.4mg、収率19%)を白色固体として得た;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.08-12.03 (m,1H), 11.08 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.77-8.70 (m, 1H), 8.23-8.10 (m, 1H), 8.07(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.96 (dd, J = 8.8, 1.6 Hz, 1H), 7.52 (d, J= 8.8 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 7.35-7.08 (m, 3H), 7.08-6.94(m, 3H), 6.86 (dd, J = 8.0, 1.6 Hz, 1H), 6.78-6.68 (m, 1H), 5.34 (dd, J= 12.8, 5.4 Hz, 1H), 5.02-4.82 (m, 2H), 4.43-4.11 (m, 4H), 3.96-3.76 (m, 2H),3.70-3.60 (m, 3H), 3.59-3.52 (m, 2H), 3.52-3.48 (m, 2H), 3.45 (s, 3H),3.44-3.39 (m, 3H), 2.90-2.81 (m, 3H), 2.79-2.70 (m, 1H), 2.70-2.55 (m, 3H), 2.18-1.94(m, 5H), 1.91-1.53 (m, 10H), 1.49-1.43 (m, 1H), 1.27-1.08 (m, 2H), 1.05-0.83(m, 1H), 0.80-0.44 (m, 1H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =1215.4。
Figure 2023545730000636
Figure 2023545730000637
Figure 2023545730000638
Figure 2023545730000639
Figure 2023545730000640
Figure 2023545730000641
反応を、室温で1~16時間行った。TEAもまた、工程2で塩基として使用できた。化合物を、様々な条件下での逆フラッシュクロマトグラフィーなどの標準的な条件下で、精製した。ジオキサンおよびDCM中4MのHClで室温で2時間の脱保護。
実施例2(方法2): (2-{[(5S,8S,10aR)-8-{[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバモイル}-3-(メトキシカルボニル)-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-5-イル]カルバモイル}-1-ベンゾチオフェン-5-イル)ジフルオロメチルホスホン酸(I-2)の合成
Figure 2023545730000642
Figure 2023545730000643
工程1- (5S,8S,10aR)-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-8-{[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバモイル}-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-3-カルボン酸メチル
(2S)-2-アミノ-N-[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]ペンタンジアミド塩酸塩(100mg、0.137mmol、中間体EB)および(5S,8S,10aR)-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(メトキシカルボニル)-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-8-カルボン酸(52.64mg、0.137mmol、中間体AW)のDMA(1mL、10mmol)中の撹拌溶液に、HATU(67.51mg、0.178mmol)およびTEA(0.09mL、0.7mmol)を25℃で窒素雰囲気下で添加し、そしてこの反応物を室温で1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40μm、120g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:25%~65%のBを25分間;流量:65mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を45%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(90mg、収率62%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.04-8.89 (m, 1H), 8.71-8.61 (m, 1H), 7.51-6.38 (m, 1H),7.25-7.15 (m, 1H), 7.12-6.92 (m, 3H), 6.92-6.69 (m, 5H), 5.91-5.58 (m, 1H),5.36-5.16 (m, 1H), 5.10-4.95 (m, 1H), 4.84-4.68 (m, 1H), 4.67-4.05 (m, 4H),3.77 (s, 3H), 3.44 (s, 3H), 3.29-3.13 (m, 1H), 3.05-2.73 (m, 7H), 2.66-2.08 (m,10H), 1.99-1.52 (m, 9H), 1.45 (s, 9H), 1.32-0.98 (m, 4H), 0.87-0.21 (m, 2H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 1063.4。
工程2 - (5S,8S,10aR)-5-アミノ-8-{[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバモイル}-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-3-カルボン酸メチル=トリフルオロ酢酸塩
(5S,8S,10aR)-5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-8-{[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバモイル}-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-3-カルボン酸メチル(90mg、0.09mmol)のDCM(3.60mL)中の撹拌溶液に、TFA(1.80mL)を25℃で窒素雰囲気下で添加し、そしてこの反応混合物を1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮して、表題化合物(80mg、収率89%)を薄褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.14-6.96 (m, 3H), 6.96-6.77 (m, 3H), 5.26-5.18 (m, 1H),5.08-4.97 (m, 1H), 4.29-4.16 (m, 1H), 4.15-4.03 (m, 1H), 3.81-3.76 (m, 3H),3.44 (s, 3H), 3.03-2.82 (m, 4H), 2.78-2.47 (m, 9H), 2.42-2.01 (m, 10H),1.99-1.54 (m, 7H), 1.52-1.01 (m, 5H), 0.97-0.28 (m, 2H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 963.9。
工程3 - (5S,8S,10aR)-8-{[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバモイル}-5-{5-[(ジエトキシホスホリル)ジフルオロメチル]-1-ベンゾチオフェン-2-アミド}-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-3-カルボン酸メチル
(5S,8S,10aR)-5-アミノ-8-{[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバモイル}-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-3-カルボン酸メチル=トリフルオロ酢酸塩(80mg、0.08mmol)および5-[(ジエトキシホスホリル)ジフルオロメチル]-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸(27.47mg、0.075mmol、中間体AX)のDMA(2.00mL)中の撹拌溶液に、HATU(37.27mg、0.098mmol)およびTEA(0.06mL、0.430mmol)を25℃で窒素雰囲気下で添加し、そしてこの反応混合物を1時間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。次いで、その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40μm、120g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:25%~55%のBを30分間;流量:65mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を40%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(70mg、収率71%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.26-8.14 (m, 2H), 8.12-8.06 (m, 1H), 7.68-7.64 (m, 1H), 7.21-7.08 (m,2H), 7.07-6.91 (m, 4H), 5.47-5.26 (m, 1H), 5.17-4.99 (m, 2H), 4.48-4.35 (m,3H), 4.33-4.09 (m, 5H), 3.99-3.86 (m, 2H), 3.84-3.74 (m, 3H), 3.71-3.47 (m,2H), 3.44 (s, 3H), 3.07-2.51 (m, 8H), 2.44-1.94 (m, 8H), 1.92-1.41 (m, 8H),1.38-1.27 (m, 6H), 1.20-1.15 (m, 4H), 1.05-0.24 (m, 2H);LC/MS(ESI, m/z): [(M + H)]+ = 1309.5。
工程4 - (2-{[(5S,8S,10aR)-8-{[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバモイル}-3-(メトキシカルボニル)-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-5-イル]カルバモイル}-1-ベンゾチオフェン-5-イル)ジフルオロメチルホスホン酸
(5S,8S,10aR)-8-{[(1S)-3-カルバモイル-1-{[(2S)-3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-(4-{3-[1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メチル-2-オキソ-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]プロピル}ピペリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバモイル}プロピル]カルバモイル}-5-{5-[(ジエトキシホスホリル)ジフルオロメチル]-1-ベンゾチオフェン-2-アミド}-6-オキソ-オクタヒドロピロロ[1,2-a][1,5]ジアゾシン-3-カルボン酸メチル(70mg、0.05mmol)およびTMSI(53.49mg、0.265mmol)のDCM(1mL)中の撹拌溶液に、2,2,2-トリフルオロ-N-(トリメチルシリル)エタンカルボキシミド酸トリメチルシリル(68.81mg、0.267mmol)を25℃で窒素雰囲気下で添加し、そしてこの反応混合物を10分間撹拌した。完了したら、この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:WelFlash TM C18-I、20~40μm、120g;溶出液A:水(プラス10mmol/LのFA);溶出液B:ACN;勾配:20%~45%のBを30分間;流量:65mL/分;検出器:220/254nm;所望の画分を43%のBで集め、そして減圧下で濃縮した)により精製して、表題化合物(16.2mg、収率23%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.08 (s, 1H), 8.99-8.94 (m, 1H),8.35-8.25 (m, 1H), 8.19-8.00 (m, 4H), 7.62-7.56 (m, 1H), 7.34-7.08 (m, 3H),7.06-6.95 (m, 3H), 6.89-6.84 (m, 1H), 6.77-6.66 (m, 1H), 5.39-5.27 (m, 1H),4.96-4.82 (m, 2H), 4.42-4.09 (m, 5H), 3.97-3.73 (m, 2H), 3.69-3.60 (m, 3H),3.58-3.37 (m, 3H), 2.99-2.83 (m, 3H), 2.82-2.55 (m, 5H), 2.20-1.94 (m, 6H),1.91-1.35 (m, 12H), 1.27-1.08 (m, 2H), 1.07-0.85 (m, 1H), 0.81-0.68 (m, 1H),0.64-0.45 (m, 1H);LC/MS (ESI, m/z): [(M + H)]+ =1254.1。
Figure 2023545730000644
Figure 2023545730000645
工程1を3時間から12時間までのいずれかで室温で行った。工程2を1時間から4時間までのいずれかで室温で行った。TFAなどの他の脱保護剤もまた使用できる。工程3を1時間から2時間のいずれかで室温で行った。NMP中のTEAもまたHATUの代わりにカップリングのために使用できた。
実施例3。HiBiTアッセイプロトコール
化合物の調製と細胞の播種:トランスフェクトしたA549細胞を皿から細胞培養培地中に回収し、細胞数をカウントした。細胞を所望の密度まで細胞培養で希釈し、30μLの細胞懸濁液(約2000細胞/ウェル)を指定したとおりに384ウェル細胞培養プレートの各ウェルに添加し、37℃の5%COインキュベーター内に24時間移した。化合物を溶解して10mMストック溶液とし、12μLのストック溶液を384 LDV-プレートに移した。TECAN(EVO200)液体ハンドラーを用いて4μLの化合物を8μLのDMSOに移すことにより、3倍の10点希釈を行った。Echo550を用いて、化合物のソースプレートから30μLの希釈した化合物を指定したとおりに細胞プレートに移し、37℃の5%COインキュベーター内に24時間移した。
検出:プレートをインキュベーターから取り出し、室温で15分間平衡化させた。Nano-Glo Hibit Lytic Detection試薬(Promegaカタログ番号N3040)を解凍させて、実験前に室温に平衡化させた。30μLのNano-Glo Hibit Lytic Detection試薬を検出対象の各ウェルに添加した。プレートを室温で10分間保持し、その後、EnSpireで読み取った。
データ解析:以下の式に従って、残存活性を計算した:
残存活性(%)=100%×(Lumサンプル-LumNC)/(LumPC-LumNC)。
Xlfit(v5.3.1.3),式201:フィット=(A+((B-A)/(1+((x/C)^D))));A:最小値;B:最大値;C:IC50;およびD:傾き、を用いて曲線をフィットさせることにより、IC50を計算する。
本発明の化合物についてのSTAT3 HiBiT分解の結果を表4に示す。STAT3 DC50の文字コードには以下のものが含まれる:A(<0.05μM)、B(0.05~0.2μM)、C(0.2~1.0μM)およびD(>1.0μM)。
Figure 2023545730000646
本発明者らは、本発明のいくつかの実施形態を記載しているが、本発明者らの基本的な実施例は、改変されて、本発明の化合物および方法を利用する他の実施形態を提供してもよいことは明白である。したがって、本発明の範囲は、例として表されている具体的な実施形態によってよりもむしろ、添付の特許請求の範囲によって規定されるべきであることが理解されよう。

Claims (20)

  1. 式I-bbb:
    Figure 2023545730000647
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式I-bbbにおいて:
    は、共有結合、-CR-、-C(O)-、-C(S)-、-CR(CF)-、-P(O)OR-、-P(O)R-、-P(O)NR-、-S(O)-、-S(O)-、または
    Figure 2023545730000648
    から選択される二価部分であり;
    は、炭素原子またはケイ素原子であり;
    は、-CR-、-NR-、-O-、-S-、または-SiR-から選択される二価部分であり;
    は、水素、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、-P(O)(OR)、-P(O)NROR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)R、-SiR、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
    各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、該必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する3員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
    同じ炭素または窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、必要に応じて置換された4員~11員の飽和または部分不飽和の単環式、二環式、有橋二環式、またはスピロ環式の、炭素環式環、または該2個のR基が結合している炭素もしくは窒素に加えて窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する複素環式環を形成し;
    各Rは独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-SiR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-CRNRC(O)R、-CRNRC(O)NR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、-NRS(O)R、-NP(O)R、-NRP(O)(OR)、-NRP(O)(OR)NR、-NRP(O)(NR、または-NRS(O)Rであり;
    およびRの各々は独立して、C1~6脂肪族、フェニル、4員~7員の飽和または部分不飽和の、炭素環式環、または窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、必要に応じて置換された基であり;
    環Aは、
    Figure 2023545730000649
    Figure 2023545730000650
    から選択される二環式または三環式の環であり、ここで:
    環Bは、ベンゾ、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~6員のヘテロアリール、ならびに5員~7員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される縮合環であり;
    は、水素、ハロゲン、-OR、-NR、または-SRから選択され;
    各Rは独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、または-NRS(O)Rであり;
    は、水素、C1~4脂肪族、または-CNであり;
    mは、0、1、2、3または4であり;
    Lは、共有結合、または二価の、飽和もしくは部分不飽和の、直鎖もしくは分枝鎖のC1~20炭化水素鎖であり、ここでLの0個~6個のメチレン単位は独立して、-Cy-、-O-、-NR-、-CRF-、-CF-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、-S(O)-、-SiR-、-Si(OH)R-、-Si(OH)-、-P(O)OR-、-P(O)R-、または-P(O)NR-によって置き換えられており、ここで:
    各-Cy-は独立して、フェニレニル、8員~10員の二環式アリーレニル、4員~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニル、4員~11員の飽和もしくは部分不飽和のスピロカルボシクリレニル、8員~10員の二環式の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~11員の飽和もしくは部分不飽和のスピロヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリーレニル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~5個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式ヘテロアリーレニルから選択される、必要に応じて置換された二価の環であり;
    X’は、必要に応じて置換された-(CH-であり、ここでXの1個~2個のメチレンは、-NR-、-N(COR)-、-N(COR)-、-N(SOR)-、-N(CONR)-、および-N(SONR)-から選択される二価の基で必要に応じて置き換えられており、ここで:
    xは、1、2、3、4、または5であり;
    Yは、必要に応じて置換された-(CH-であり、ここで:
    yは、1、2、または3であり;
    は、水素、R、-(CR1~3OCONR、または-(CR1~3CONRであり;
    は、水素、R、または
    Figure 2023545730000651
    であり、
    は、共有結合、または二価の、飽和もしくは部分不飽和の、直鎖もしくは分枝鎖のC1~5炭化水素鎖であり、ここでLの0個~3個のメチレン単位は独立して、-O-、-NR-、-CRF-、-CF-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、または-S(O)-により置き換えられており;
    環Zは、フェニル、ナフチル、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリール、5員~11員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される環であり;
    は、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-SiR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-CRNRC(O)R、-CRNRC(O)NR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、-NRS(O)R、-NP(O)R、-NRP(O)(OR)、-NRP(O)(OR)NR、-NRP(O)(NR、または-NRS(O)Rであり;
    zは、0、1、2、3、または4であり;
    環Mは、フェニレニル、ナフチレニル、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリーレニル、5員~11員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリレニル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリレニルから選択される、必要に応じて置換された二価の環であり;
    Qは、-O-、-CR-、-CF-、-CFR-、-C(O)-、-OCR-、および-C(S)-から選択される二価部分であり;そして
    y1およびRy2は各々独立して、水素、R、-CHCOR、または-CHOCORである、
    化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
  2. 前記化合物が、以下の式:
    Figure 2023545730000652
    Figure 2023545730000653
    のうちのいずれか1つのものである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
  3. 式I-ddd:
    Figure 2023545730000654
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式I-dddにおいて:
    は、共有結合、-CR-、-C(O)-、-C(S)-、-CR(CF)-、-P(O)OR-、-P(O)R-、-P(O)NR-、-S(O)-、-S(O)-、または
    Figure 2023545730000655
    から選択される二価部分であり;
    は、炭素原子またはケイ素原子であり;
    は、-CR-、-NR-、-O-、-S-、または-SiR-から選択される二価部分であり;
    は、水素、ハロゲン、-CN、-OR、-SR、-S(O)R、-S(O)R、-NR、-P(O)(OR)、-P(O)NROR、-P(O)(NR、-Si(OH)R、-Si(OH)R、-SiR、または必要に応じて置換されたC1~4脂肪族であり;
    各Rは独立して、水素、または必要に応じて置換された基であり、該必要に応じて置換された基は、C1~6脂肪族、フェニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する3員~7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択されるか、あるいは:
    同じ炭素または窒素上の2個のR基は、これらの間にある原子と必要に応じて一緒になって、必要に応じて置換された4員~11員の飽和または部分不飽和の単環式、二環式、有橋二環式、またはスピロ環式の、炭素環式環、または該2個のR基が結合している炭素もしくは窒素に加えて、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する複素環式環を形成し;
    各Rは独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-SiR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-CRNRC(O)R、-CRNRC(O)NR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、-NRS(O)R、-NP(O)R、-NRP(O)(OR)、-NRP(O)(OR)NR、-NRP(O)(NR、または-NRS(O)Rであり;
    およびRの各々は独立して、C1~6脂肪族、フェニル、4員~7員の飽和または部分不飽和の、炭素環式環、または窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する複素環式環、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、必要に応じて置換された基であり;
    環Aは、
    Figure 2023545730000656
    Figure 2023545730000657
    から選択される二環式または三環式の環であり、ここで:
    環Bは、ベンゾ、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~6員のヘテロアリール、ならびに5員~7員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される縮合環であり;
    は、水素、ハロゲン、-OR、-NR、または-SRから選択され;
    各Rは独立して、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、または-NRS(O)Rであり;
    は、水素、C1~4脂肪族、または-CNであり;
    mは、0、1、2、3または4であり;
    Lは、共有結合、または二価の、飽和もしくは部分不飽和の、直鎖もしくは分枝鎖のC1~20炭化水素鎖であり、ここでLの0個~6個のメチレン単位は独立して、-Cy-、-O-、-NR-、-CRF-、-CF-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、-S(O)-、-SiR-、-Si(OH)R-、-Si(OH)-、-P(O)OR-、-P(O)R-、または-P(O)NR-によって置き換えられており、ここで:
    各-Cy-は独立して、フェニレニル、8員~10員の二環式アリーレニル、4員~7員の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニル、4員~11員の飽和もしくは部分不飽和のスピロカルボシクリレニル、8員~10員の二環式の飽和もしくは部分不飽和のカルボシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~2個のヘテロ原子を有する4員~7員の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する4員~11員の飽和もしくは部分不飽和のスピロヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式の飽和もしくは部分不飽和のヘテロシクリレニル、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリーレニル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~5個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式ヘテロアリーレニルから選択される、必要に応じて置換された二価の環であり;
    は、水素、R、-(CR1~3OCONR、または-(CR1~3CONRであり;
    は、水素、R、または
    Figure 2023545730000658
    であり;
    は、共有結合、または二価の、飽和もしくは部分不飽和の、直鎖もしくは分枝鎖のC1~5炭化水素鎖であり、ここでLの0個~3個のメチレン単位は独立して、-O-、-NR-、-CRF-、-CF-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、または-S(O)-により置き換えられており;
    環Zは、フェニル、ナフチル、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリール、5員~11員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される環であり;
    は、水素、R、ハロゲン、-CN、-NO、-OR、-SR、-NR、-SiR、-S(O)R、-S(O)NR、-S(O)R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)NR、-C(O)NROR、-CRNRC(O)R、-CRNRC(O)NR、-OC(O)R、-OC(O)NR、-OP(O)R、-OP(O)(OR)、-OP(O)(OR)NR、-OP(O)(NR、-NRC(O)OR、-NRC(O)R、-NRC(O)NR、-NRS(O)R、-NP(O)R、-NRP(O)(OR)、-NRP(O)(OR)NR、-NRP(O)(NR、または-NRS(O)Rであり;
    zは、0、1、2、3、または4であり;
    環Fは、6員アリール、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~6員のヘテロアリール、および5員~7員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~3個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される、必要に応じて置換された縮合環であり;
    Xは、必要に応じて置換された-(CH-であり、ここで:
    xは、0、1、2、または3であり;
    Yは、必要に応じて置換された-(CH-であり、ここで:
    yは、0、1、2、または3であり;
    環Mは、フェニレニル、ナフチレニル、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリーレニル、5員~11員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリレニル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリレニルから選択される、必要に応じて置換された二価の環であり;
    Qは、-O-、-CR-、-CF-、-CFR-、-C(O)-、-OCR-、および-C(S)-から選択される二価部分であり;そして
    y1およびRy2は各々独立して、水素、R、-CHCOR、または-CHOCORである、
    化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
  4. 前記化合物が、以下の式:
    Figure 2023545730000659
    のうちのいずれか1つのものである、請求項3に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
  5. 環Bが、ベンゾ、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~6員のヘテロアリールから選択される縮合環である、請求項1~4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. が、-(CH1~3OCONR、または-(CH1~3CONRである、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 環Zが、フェニル、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~6員のヘテロアリール、ならびに5員~6員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択される環である、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 環Mが、フェニレニル、ナフチレニル、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を含む5員~10員のヘテロアリーレニル、5員~11員の飽和または部分不飽和の、カルボシクリレニル、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個~4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリレニルから選択される、必要に応じて置換された二価の環である、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物。
  9. Qが、-CF-および-C(O)-から選択される二価部分である、請求項1~8のいずれか1項に記載の化合物。
  10. y1およびRy2が各々独立して、水素、-CHCOR、または-CHOCORである、請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物。
  11. 前記化合物が、表1に図示される化合物またはその薬学的に受容可能な塩のいずれか1つから選択される、請求項1~10のいずれか1項に記載の化合物。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物、および薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクルを含有する、薬学的組成物。
  13. 追加の治療剤をさらに含有する、請求項12に記載の薬学的組成物。
  14. 患者または生物学的サンプルにおいて、STAT3タンパク質を分解する方法であって、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的組成物を、該患者に投与するか、または該生物学的サンプルと接触させる工程を包含する、方法。
  15. 患者において、STAT3媒介性の障害、疾患、または状態を処置する方法であって、該患者に、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的組成物を投与する工程を包含する、方法。
  16. 追加の治療剤の投与をさらに包含する、請求項15に記載の方法。
  17. 前記STAT3媒介性の障害、疾患または状態が、がん、神経変性疾患、ウイルス性疾患、自己免疫疾患、炎症性障害、遺伝性障害、ホルモン関連疾患、代謝障害、器官移植に関連する状態、免疫不全障害、破壊性骨障害、増殖性障害、感染性疾患、細胞死に関連する状態、トロンビン誘導性血小板凝集、肝臓疾患、T細胞活性化が関与する病的免疫状態、心臓血管障害、およびCNS障害から選択される、請求項15に記載の方法。
  18. 前記がんが、神経膠腫、乳がん、前立腺がん、頭頚部扁平上皮細胞癌、皮膚黒色腫、卵巣がん、悪性末梢神経鞘腫(MPNST)、膵臓がん、非小細胞肺がん、尿路上皮がん、肝臓がん、胆管がん、腎臓がん、結腸がん、食道がん、胃がん、消化管間質腫瘍から選択され、そして血液学的悪性疾患が、リンパ腫、白血病、骨髄腫、骨髄増殖性新生物および骨髄異形成症候群を含む、請求項17に記載の方法。
  19. 自己免疫疾患が、全身性硬化症、特発性肺線維症、炎症性腸疾患、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、急性移植片対宿主病、慢性移植片対宿主病、および組織線維症疾患から選択される、請求項17に記載の方法。
  20. 前記血液学的悪性疾患が、大顆粒リンパ球性(LGL)白血病(T細胞およびNK細胞)、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、末梢T細胞リンパ腫(PTCL)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、ならびに骨髄線維症から選択される、請求項18に記載の方法。
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