JP2023544946A - 精選された治療法を備えたウェアラブル神経刺激システム - Google Patents

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Abstract

ユーザが家庭環境で改善された治療を提供できるように、精選された神経刺激を提供するためのシステムおよび方法が開示される。刺激プロトコルを評価して、神経の標的刺激を改善し、望ましくない副作用を少なくすることができる。刺激モンタージュと関連する重みのセットが定義され、提供される刺激のジオメトリや位置など、刺激フィールドの特性の調整を簡素化する定義済みの操作を使用して、定義済みの方法で選択または調整される。刺激マトリックスパッドが配置され、活性化されて利点を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、生物学的組織を刺激して、使用者の健康またはウェルネスを改善する分野に関する。
生体組織の刺激は、健康とウェルネスを改善するために使用できる。末梢組織の刺激は、臓器の機能を調節することにより、疾患の治療においてまたはウェルネスの促進にとって、末梢部位と中枢部位の両方で変化を引き起こす可能性がある。迷走神経の刺激は、首の末梢部位での刺激の良い例であり、脳と心臓の活動を調節し、免疫と代謝活動に全身的な変化をもたらす。脳神経の刺激は、脳組織の直接刺激を必要とするのではなく、頭痛や片頭痛などの容態に対して比較的非侵襲的な治療オプションを提供できる。生体電子医療は、さまざまな疾患に対する非医薬品治療の選択肢として、ますます注目を集めている。
望ましくない症状、医学的障害、および容態を治療するため、または健康を促進するため、または脳や体に望ましい結果を生み出すための末梢部位の刺激は、脳や心臓などの臓器を直接刺激するリスクや侵襲性なしに効能をもたらすことができるため、魅力的である。腕、手、脚、足などの四肢領域の標的刺激部位は、さまざまな障害の治療または症状の改善に有益であることが示されている。候補となる部位を刺激することができ、刺激パラメータおよび治療スケジュールを、病状を有すると診断された(または「自己診断」された)個人または個人の集団における医学的利益について評価することができる。例えば、以下に関連する望ましくない症状または状態:骨盤底障害;高血圧;消化器疾患;痛み;免疫もしくは代謝上の障害または状態、肥満;注意力、精神もしくは認知障害;食欲;通常は投薬で治療できるその他の障害、症状、または状態は副作用や薬物相互作用のリスクが少ない電気刺激で治療できる。脚、腕、または首の神経の刺激は、高血圧などの心血管障害を含む一般的な障害の幅広い治療の場を提供する可能性がある。
下肢の神経を刺激することで、尿便意に関連する病理(例:過活動膀胱または「OAB」)で現れる可能性がある尿失禁や便失禁を含む骨盤底障害などの障害を治療する機会が与えられる。本発明者らは、OAB症状の治療のための伏在神経(SAFN)刺激が、他の末梢神経調節標的候補と比較して多くの効能を有することを示した(例:刺激の感覚が好ましい、浮腫による影響が少ない、治療反応が強くリスクが少ない)。ウェアラブルな非侵襲性神経刺激器を使用して脚の神経を刺激する場合、ふくらはぎ筋肉など非標的の神経および/または組織の刺激について回避またはリスク低減しながら、標的神経をうまく刺激するという利点が得られる。
刺激フィールド特性(形状、強さ、向き、位置、知覚される強度、ベクトル総和など)を簡単に制御できるシステムと方法は、神経調節治療とその結果としての治療結果を改善するはずである。刺激フィールド特性を調節してそれが正しく設定されていることを確認することを容易にできるようにするためのシステムおよび方法が必要とされている。刺激フィールド特性の選択、調整、および評価に関連する操作は、指示に従い、フィードバックを提供する患者、医療クリニックの設定での医療専門家、家庭におけるユーザまたは介護者、またはこれらの組み合わせ(例:リモート遠隔医療)により行なうことができる。
新しいハードウェアとソフトウェアの制御と構成要素、アルゴリズムと論理フロー、刺激フィールド特性の選択または評価、精選された治療サポート、およびデジタルエコシステムによって提供されるスケジュールされた治療事象などの療法レジメン機能の精選された提供および調整は、既存療法よりも効能をもたらす。また、簡単なオンボーディングプロセス;指導演習と内容;疾患の治療、および症状を改善できる治療と行動に関する患者教育;遵守プロンプトとトラッカー、そして、本発明の他の新規な機能がここで開示されることになる。
米国特許出願第2019/0126039号明細書
本発明の目的は、新規のソフトウェアおよびハードウェア解決策を組み込んだシステムおよび方法によって実現される精選されたフィールドステアリングを使用して、標的神経の改善された末梢神経動員を提供することである。
本発明の目的は、刺激チャネルのセットに与えられる刺激の振幅を調整するために使用される重み付け値のセットを提供して、刺激チャネルのセット間のスムーズな遷移を提供することである。
本発明の目的は、ユーザ応答を取得しこれらに基づいて動作して、改善された刺激プロトコル特性を確立するためのソフトウェアベース人工知能/機械学習プログラムを提供することである。
本発明の目的は、位置、ジオメトリ、電気フィールド浸透の深さ、または他の刺激フィールド特性の調整を可能にするシステムおよび方法を提供することであるが、ユーザが一連の設定候補間の比較を行う能力を妨げる、刺激強度の感覚の望ましくない跳躍を被験者が体験することはない。
本発明の目的は、以下を組み込んだ戦略を実現することである:
a)側副神経または隣接筋肉の望ましくない刺激のリスクまたは量が軽減する神経標的化;
b)重み付け係数を使用して、刺激の強さまたは知覚に急激な遷移を生じさせずに刺激フィールドを調整できるようにすること;
c)好ましい感覚体験を可能にするおよび/または不快感を軽減する感覚マスキング刺激の提供。
本発明の目的は、刺激フィールドパラメータのセットをガイド付きで調整して、改善された神経標的化を提供し、および、一部のユーザにとって不快感をもたらし危険でさえある、ふくらはぎの筋肉、すねの骨、皮膚神経および枝などの望まない組織を刺激すること(例:外来ユーザ。これは、筋肉の緊張、裂傷、または制御不能を引き起こす可能性があるため)を回避することである。
本発明の目的は、刺激パラメータを構成して、皮膚神経線維タイプまたは受容体タイプ(機械受容器、温度受容器)で刺激を提供し、触覚、圧力、振動、温度などのモダリティを処理して感覚マスクとして機能させることである。
本発明の目的は、刺激パラメータを構成して、標的神経刺激による皮膚神経線維および受容体(例:痛覚の侵害受容体)の望ましくない刺激を軽減させることである。
本発明の目的は、ユーザが選択できる「粗い」および「細かい」などの少なくとも2つのレベルの調整特定を含む、刺激フィールド制御器の調整可能なチューニングレベルを提供することである。
本発明の目的は、治療刺激の前または治療刺激中に補助刺激信号(「ディストラクタ」または「マスク」信号とも呼ばれる)を提供する少なくとも1つの刺激モダリティを提供することであり、ここで、当該マスク信号は、刺激の主観的体験を改善するのに役立ち、痛みの感覚を減らし、および/または刺激耐性を高め、ユーザが痛みや不快感を体験することなく、より大きな刺激信号が供給されることが可能になるようにすることである。
本発明の目的は、治療刺激信号と同時に刺激マスクを提供する少なくとも1つの刺激モダリティを提供することであり、ここで、当該刺激マスクは、刺激の一次チャネルによって提供される強度レベルよりも低い強度レベルで、隣接電極によって提供されるようにすることである。
本発明の目的は、標的神経を刺激するための改善された刺激モンタージュの選択を可能にするシステムおよび方法を提供することである。
本発明の目的は、「保護された」または「ブロックされた」刺激モンタージュと、ユーザがタッチ高感度表示部上での意思表示動作により刺激を調整して、刺激フィールドの焦点を合わせまたは制限したり、もしくは領域の刺激を回避したりすることができるようにするユーザ制御を組み込むことである。
本発明の目的は、刺激パッドへのアノードとカソード割り当てを組み合わせて、刺激フィールドを形成して、皮膚表面からの刺激の深さを増加させることである。
本発明の目的は、刺激パッドへのアノードとカソード割り当てを組み合わせて、望ましくない副作用を引き起こす組織領域を回避しながら、標的組織を選択的に調節することである(例:他の神経、ふくらはぎの筋肉、首の筋肉、または腕の神経標的を刺激して血圧などの心臓の特性を調節する場合の腕の筋肉)。
本発明の目的は、所定の間隔にわたってスケジュールされた治療プログラムでユーザをガイドする、精選された「Restore(回復)」神経刺激治療誘導プログラムを提供することである。
本発明の目的は、スケジュールされた治療プログラムでユーザをガイドする、精選された「Maintain(維持)」神経刺激治療維持プログラムを提供することである。
本発明の目的は、リモートまたはソフトウェアベースのコーチング(例:行動療法や栄養教育)を行い、個人ベースの治療の教育、調査、評価、追跡、および調整、さらにはユーザの行動と入力に基づいた、これらについての調整に合わせた教育および調査項目を提示することである(例:ベースラインスコアと比較した症状スコアの変化)。
本発明の目的は、刺激療法を行動療法(例:例えば、飲食、運動などの時間に関連するガイドとプロンプト)、栄養情報、およびその他のガイダンスと情報、を組み合わせて、全体的な治療効果を改善することである。
本発明の目的は、医療専門家による管理があったとしてもほとんどなく、あるいは医療専門家によって提供されるスケジュールされた遠隔医療管理を伴う、ユーザの在宅ガイド付き治療用に構成された医学的障害治療を提供することである。
本発明のこれらおよび他の目的は、本出願の残りの部分で開示される。
図1aは、神経刺激器、刺激パッドの刺激マトリックス、ウェアラブルラップ、および刺激パラメータを制御するユーザインターフェース画面を有するユーザデバイスを含む神経刺激器システムを示す。
図1bは、制御部、表示部、およびポートを備えた神経刺激器を示す。
図1cは、方向キー付き開口部、神経刺激器(底面の図)、および刺激マトリックスと神経刺激器の方向キー付きコネクタを備えたインターフェースガイドを有するラップを示す。
図2は、前記神経刺激器で実現される神経刺激システムのモジュールと、遠隔医療サービスまたは診療所のリモートサーバーコンピュータを含むユーザデバイスを示す。
図3aは、前記刺激マトリックスの実施形態を示す。
図3b~3fは、前記刺激マトリックスが設けられる刺激モンタージュを制御するための例示的なユーザインターフェース画面を示す。
図4a~4eは、様々な刺激マトリックス設計の実施形態を示す。
図5a~5jは、前記刺激マトリックスの刺激フィールド特性の精選されたユーザ調整を可能にするためのユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
図6a~6nは、前記刺激マトリックスによって提供される異なる活性化モンタージュの実施形態を示し、アノード(「A」)、カソード(「C」)が活性(陰影なし)または不活性(陰影付き)である。
図7a~7cは、4面刺激パッドのセットを含む刺激マトリックス実施形態を示す。
図7d、7eは、8列のパッドを有する刺激マトリックスグリッドアレイを示す。
図8aは、刺激モンタージュのセットを用いて治療刺激を確立する方法を示す。
図8bは、精選された治療レジメンについて定義された機能に従って、オンボーディング、誘導、および維持を提供する方法を示す。
図8cは、ユーザ選好およびユーザプロファイルのリスクスコアに従って起こり得る皮膚事象を抑止し、良好な皮膚の健康を促進するために治療を管理する方法を示す。
図9a~9kは、骨盤底障害、より具体的にはOABなどの障害の精選された治療プログラムの一部として、ユーザ入力をガイドし、通知し、取得するデジタルエコシステムの例示的なユーザインターフェース画面を示す。
図10a~10kは、刺激のユーザ制御を可能にするデジタルエコシステムの精選された治療プログラムのユーザインターフェース画面と、行動コーチングおよび教育に関連する画面の追加の例を示す。
図11は、SAFNの毎日の刺激を用いるOAB治療について21日を超える誘導期間を支持する治療の6ヶ月および12ヶ月後の効能の長期研究結果を示す。
図12は、刺激パッドに接着された支持リングまたはプッシュナットから延びる突出フランジを示す概略図である。
特定の実施形態は逸脱する可能性があるが、以下の用語は一般的に以下を意味する:
被験者、患者、またはユーザは、互換的に使用される。ユーザは、自宅で自分自身に刺激を与えるか、診療所で神経刺激器を制御する医療技術者、介護者、インターネットまたは無線伝達チャネルを使用して神経刺激器をリモートで制御する医療専門家である(例:WIFIまたはセルラーネットワーク)。ユーザは治療を受けている人ではない可能性がある。被験者は調査研究の参加者を指す場合がある。
アノードとカソードは、二相性パルスの初期段階を表す。二相性の刺激信号を使用すると、刺激信号の提供中にアノードとカソードの指定が切り替わる可能性があるが、この指定は、刺激発生器の少なくとも2つのチャネルによって供給される刺激回路を表す。
刺激パッドは、患者の皮膚に充てられ、電気刺激信号を提供するために使用される導電性基板である(「導電性パッド」または「電極」とも呼ばれる)。
刺激チャネルは、刺激パッドで終端する電気経路であり、本開示の目的のために、カソードまたはアノードもしくは非活性パッドとして機能する少なくとも1つの活性刺激パッドの一部であると見なすこともできる。刺激が他のモダリティによって提供される場合、磁気、音波、振動、またはその他のタイプのエネルギー用の個々のトランスデューサは、それぞれ刺激チャネルと見なすことができる。
刺激回路は、少なくとも1つのカソードとアノードである。
一次刺激回路/チャネルは、最高振幅信号を提供するチャネルを指し、刺激マトリックス(または「マトリックス」)は、経皮電気刺激を提供するための「電極アレイ」として機能する3つ以上の導電性刺激パッドのセットである。
刺激信号の「強さ」、「振幅」、および「強度」は、一般的に互換的に使用され得る。しかしながら、知覚される強度は、パルス持続時間を長くして供給される総電荷を増加させるなど、他の方法でも増加できることが理解される。
刺激マトリックスの横方向の「x軸」または「左-右」軸は一般に手足全体に広がるが、近位-遠位軸(つまり、「縦方向」または「y軸」)はユーザの手足の軸と一致する。左脚に固定する場合、「左」はすねに近く、右はふくらはぎの筋肉に近くなる。右足ではその逆である。通常、横方向と縦方向の調整は直交している。チャネル間に横方向オフセットと縦方向オフセットの両方がある場合、これらは「対角」である。
刺激マトリックスの行と列は、ほぼ横方向または縦方向に定義および分布された刺激回路を指す。
刺激マトリックスジオメトリは、刺激マトリックス上の活性化されたパッドの配置およびパッド間のスペースを指し、個々のパッドの形状およびサイズを指す場合もある。
刺激プロトコルは、刺激モンタージュと、刺激マトリックスによって生成される刺激フィールド特性をもたらす刺激マトリックスの各チャネルに送信される刺激信号を定義する。これは、スケジュールされた刺激セッションの特性(スケジュールされた治療セッションのタイミングと期間など)も指す。
刺激モンタージュには、マトリックスの各刺激パッド(アノード、カソード、非活性など)の指定と、各チャネルで使用される重み(通常は振幅をスケーリングするためであるが、パルス幅などの他の波形パラメータにも影響を与えることがある)が含まれる。刺激モンタージュは、マトリックスから供給される信号(活性ジオメトリ+刺激信号)を定義する刺激パラメータの一部である。刺激モンタージュは、刺激マトリックスの活性化されたパッドのプロファイルを提供する。
刺激フィールドジオメトリは、ユーザの体内で誘導されるベクトル電気フィールドの形状である。
神経の「動員」および「調節」は、神経活動に対する電気フィールドの影響を示し、通常、活動電位を開始することによって神経の活動に影響を与えることを示す。
皮膚刺激閾値は、1つまたは複数の刺激パッドの下の皮膚領域で刺激を知覚させるのに十分な刺激である。
標的神経閾値は、刺激パッドから離れて移動する感覚異常の知覚によって証明されるように、または刺激パッドとは異なる領域で、または刺激によって誘発される感覚または運動反応により証明されるように、標的神経の動員を引き起こすのに十分な刺激である。
療法レジメンには、刺激プロトコルと、療法の一部として提供されるように定義されたすべての治療操作・事象が含まれる。
非侵襲的神経調節アシスタント(NiNA)システムは、開示された発明の神経刺激治療および利点を提供するために協働する、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ、およびデジタルエコシステムによって実現される機能を指す。
ウェアラブル神経刺激システム
図1aは、ユーザの皮膚に取り外し可能に取り付けられ、それを通して電気刺激信号を送達する刺激パッド16を有する刺激マトリックス14に電気的および物理的に接続する神経刺激器12を含む神経刺激システム10の実施形態を示す。デバイス12およびマトリックス14は、ラップ18などの衣服を使用して、ユーザの肢(例えば、下肢)上の位置に固定することができる。ラップ18は、長いアーム18a、短いアーム18c、およびデバイス12と係合するように構成されたそれらの間のベース領域18bで、設計されている。ユーザデバイス20は、AndroidまたはiOSを実行し、ユーザが神経刺激器12との間で伝達を行い制御することを可能にするモバイルアプリ21を操作するスマートフォンとして実現される。
選択された治療パラメータの制御は、調整可能または事前定義された制限であり得る精選された療法レジメンによって許可される許可に従って制約され得る。デバイス12の刺激モジュールの刺激生成電子回路は、デバイスの制御モジュールの制御下で刺激を提供し、治療中に刺激マトリックス14に刺激信号を提供する。一実施形態では、デバイス12の刺激回路は、独立した電流制御刺激チャネルを提供し、その結果、刺激マトリックス14の各刺激パッド16は、カソード、アノード、パッシブグランドリターンとして機能する。各パッドには独自の電源があり、各パッドで正確な制御が可能であるため、指定されたものが提供および維持される実際の刺激フィールドになる。
神経刺激システム10の一実施形態では、複数の電気発生器チャネルを通じて電気信号を送信する電気刺激発生器を内部に有する刺激モジュール42が提供される。活性化されたパッドのセットのそれぞれに対して定義された重み付け値を持つ少なくとも2つの刺激モンタージュのセットを有する所定のプロトコルに従って、制御モジュール40は、電気チャネルのそれぞれを活性化または非活性化するために、電気刺激発生器に電気的に結合される(図6a-6nに見られる)。
第1の刺激モンタージュ(図6a~6nに示す刺激マトリックス14のいずれか1つ)は、電気刺激パッド16のそれぞれが活性または非活性状態にある刺激マトリックス14の刺激パッド16に対して定義される。少なくとも1つの第2の刺激モンタージュが、刺激マトリックス14の電気刺激パッド16に対して定義され、少なくとも1つの刺激パッド16が第1の刺激モンタージュにおいて活性状態にあるとき、電気刺激パッド16の少なくとも1つが非活性状態にある。ユーザインターフェースデバイス20により、ユーザは、刺激マトリックスを第1の刺激モンタージュから第2の刺激モンタージュに遷移させることができる。
本発明の目的は、過活動膀胱(OAB)の治療のために伏在神経(SAFN)を選択的に標的化することであるが、別の実施形態では、脚の任意の神経(または神経の組み合わせ)、特に膝の高さ以下の下肢(例えば、伏在神経、腓腹神経、後脛骨神経、脛骨神経、腓骨神経)はさまざまな症状や障害を治療するために刺激される場合がある。本発明はまた、使用者の少なくとも1つの腕など、他の手足または体の部分を刺激するために使用されてもよい。
図1bは、電子機器および電源を含む耐久性のあるプラスチック筐体として形成されたハウジングを有する神経刺激器12の実施形態を示す。上ハウジング部24aは、刺激振幅26a、26bおよび位置26c、26dの情報、刺激フィールド振幅30a(または「強度」)および位置30bに関する情報および他の情報30c(例えば、治療セッションの経過時間/残り時間、電池残量、残りの刺激セッション数またはマトリックス14の交換が必要になるまでの日数)を提供するタッチ高感度表示部30などの表示部をユーザが調整することを可能にする電源ボタン22と刺激フィールド制御部とを有する。
ハウジング24はまた、データ/電源信号の交換を可能にする少なくとも1つのポート32を有する。これは、一連の電気チャネル/接点(USB、Lightningケーブルコネクタ、磁気保持付きのポゴピンなど)を備えたコネクタを受け入れ、またデバイス12のモジュール(例:電源、伝達、または制御モジュール)に信号を送る対応する電気チャネル/接点のセットを有するように構成でき、またデバイス12を有線制御しまたはそれとの間でデータ/電源の伝達を可能にすることができる。
デバイス制御部により、ユーザは、対応する操作を制御モジュールで発生させることにより、刺激を開始、停止、および一時停止できる。たとえば、治療セッションが開始された後、電源ボタン22を約1秒間押すと、刺激が一時停止または再開される一方、ボタン22をより長く(例:2秒)保持すると、シャットダウン動作が発生する(例えば、デバイスメモリを更新し、次にそれをオフにするか、または図8bのステップ132に従って省力待機モードに設定する)またはボタン26a、26bを押すと、刺激パルスの振幅が増加または減少するか、または位置などの刺激フィールドの特性を変更できる「フィールド制御」26c、26dが実行される。
フィールド制御は、周囲の神経および筋肉組織の刺激を最小限に抑えながら、標的神経(例:SAFN)の捕捉を改善する(すなわち、神経標的化は選択的活性化を増加させる)。フィールド制御には、刺激の停止、刺激パッドの再配置、および刺激の再開の試行錯誤の方法を不要にするなどの利点がある。タッチ高感度表示部30は、グラフィックまたはテキストベースの情報のいずれかを使用して刺激フィールド特性を示し、単純なユーザインターフェースも提供することができる。
特性には、例えば、刺激強度30a、刺激モンタージュ30bの位置/ジオメトリ、および他の情報30c(例えば、刺激ステータスオフ/オン/一時停止、残り時間)に関する情報が含まれる。神経刺激器12は、当該神経刺激器12が、他のシステム構成要素に関する関連情報(例えば、使い捨て刺激マトリックスのバーコード情報)をスキャンして追跡したり、潜在的な皮膚の問題の写真を撮ったりすることができるようにするカメラ38aなど追加の入力/出力付属品(I/O構成要素、センサー、またはトランスデューサ)を操作することもできる。別のI/O構成要素は、治療操作に関連する聴覚的合図を与えることのできるスピーカ38bである(例えば、刺激マトリックスが正しく取り付けられていない場合にトーンを提供する)。
図1cは、治療中に神経刺激器12および刺激マトリックスをユーザのふくらはぎ上部に固定する可撓性/布ラップとして実現されたレッグラップ18などの衣服を有する実施形態を示す。神経刺激器12の底部ハウジング24bは、両方のコネクタを互いに固定し、意図した向きでラップ18を通して固定するために、刺激マトリックスの上面に提供される成形マトリックスコネクタ34bと(物理的および電気的に)係合する成形(または「キー付き」)デバイスコネクタ34aで構成される。
神経刺激器12は、コネクタ34a、34bの電気チャネル/コンタクト35a、35b(図示せず)を介して電気刺激パルスを刺激マトリックスのパッドに送達し独立して制御される複数の刺激チャネルを提供するための信号発生回路を有する刺激モジュールを含む。神経刺激器12の成形コネクタ34aのチャネル/接点35aのセットの各チャネルは、神経刺激器の少なくとも1つのパルス発生器の信号生成回路の1つまたは複数のチャネルに接続するか、または動的にルーティングすることができる。よって、マトリックスの刺激パッドは、選択された刺激信号を提供し、活性(例えば、アノード、カソード)または非活性になるように独立して制御され得る。
実施形態では、コネクタ34a、34bは、所定の物理的配向との係合のみを可能にするために非対称に成形される。デバイス12とマトリックス14との間のキー付き接続は、インターフェースガイド33のキー付き開口部を通して確立され、磁石36を使用してマトリックスと神経刺激デバイスとの間の磁気接続を形成することができる。コネクタアセンブリの2つの半分34a、34bに設けられた磁石36は、適切に位置合わせされたときにこれらが互いに「スナップ」することを可能にし、対応する導電チャネル35a、35b間の確実な接続を提供する。
キー付きコネクタは矢印の形をしており、ユーザが上方向を直感的に認識できるようになっている(例えば、脚に装着すると矢印が上を指す)。このように、コネクタ34aの「メス/ロック」部分は、マトリックスの対応する「オス/キー」形状のコネクタ34b、およびラップ内の対応する形状の開口と一致する「矢印」の輪郭を形成する。神経刺激器12ハウジングの底部のコネクタ34a、アレイの上部のコネクタ34b、およびラップ18のインターフェースガイド33の開口部は、すべて、治療中にこれら3つのシステム構成要素を適切に適用できるように調整されている。
実施形態では、成形コネクタ34aおよび電気チャネル/コンタクト35aは、ケーブルに接続されたユーザデバイス20との電源/データ信号の伝達するためにカスタムアダプタ(図示せず)とも接続するように構成される。電気チャネル/接点35aのいくつかは、神経刺激デバイスの電源モジュールまたは伝達モジュールに信号を送るように構成されている。言い換えれば、刺激マトリックスに接続可能なコネクタ34aはまた、充電または伝達目的のためのシステムインターフェースとして機能することを可能にする接点を有し得る。
実施形態では、マトリックスの成形コネクタ34bは、読み取り可能な一意のID37(図3aを参照)などの機能を提供するための電子機器を有する。有線(例えば、コネクタ34aを介して)または無線(例えば、RFID)手段を用いた神経刺激デバイスへの各刺激マトリックス(例えば、シリアル番号で)を一意に識別する、コネクタ34bに組み込まれたマイクロチップまたはRFIDチップを用いて、一意のID37を実現できる。あるいは、マトリックスは、神経刺激器(図1b参照)またはユーザデバイス20のカメラ38aなどのI/O構成要素38によって読み取られるバーコードまたはQRコード37A(図3a参照)として表示される一意のID37を有する場合がある。
ID情報は、神経刺激器によって操作することができ、または神経刺激器からシステムモジュール(例:図2の評価-管理モジュール46)によって処理されるユーザデバイスに送信することができる。図2で説明するように、ID情報37は、ユーザインターフェースモジュール48のソフトウェアによって処理され、評価-管理モジュール46によって操作されることができ、マトリックスの使用が、治療セッションの最大許容回数または累積刺激時間よりも少ないかどうかなど、マトリックスがマトリックス管理モジュール49の遵守基準を満たしているかどうかを判断する。
コネクティブラップ
実施形態では、システムは、ベース領域18bと、2つの先細ウイング領域18a、18cまたは「アーム」とを備えた柔軟で伸縮性の布ラップ18を使用する。ベース領域18bは、成形コネクタ部分34a、34bが係合することを可能にする成形開口部を含む剛性フレームを有するインターフェースガイド33を含む。ラップ、インターフェースガイド、成形コネクタが連携して、
a)神経刺激器とマトリックスを正しく配置し方向づける(SAFNを刺激する場合、マトリックスは脚の内側面とタブ部分52に配置するべきであり、マトリックスで提供される場合、患者に情報を表示するための意図された方向を有する神経刺激器表示部で上部に配置するべきである)、b)治療中にマトリックスとデバイスを患者の脚に固定する、c)皮膚に対して調整可能で適切かつ快適な圧力を与える、およびd)デバイス表示部とユーザ制御部への妨げられないアクセスを提供する、ことにより正しい使用を促進する。
図1aに示すように、ある実施形態では、ラップはマトリックス14とデバイス12との間に挟まれる。次に、これを患者のふくらはぎ上部に巻き付けて、マトリックスがユーザのSAFNの一部の上に配置されるようにする。アーム18a、18cを互いに固定するために、ベルクロまたは類似の取り付け材料を使用することができる。また、調整可能なストラップをラップのアームに設けて、ユーザがラップ18の締め付けを調整できるようにすることができる。SAFNは、治療中に選択的または一次的に刺激される運動神経ではなく感覚神経であるため、ラップの形状が重要になる場合がある。よって、患者は、望ましくない運動や筋肉損傷を心配することなく、歩行活動に従事できるはずである。
実施形態では、ラップは、その上縁と下縁が非対称になるように方向付けられ、付勢されて、フィット感が向上する。例えば、底部は、脚とふくらはぎの筋肉の形状によりよく一致するように、近位端よりもふくらはぎの筋肉領域に係合する下端の角度が急な形状になっている。ユーザのふくらはぎ部分のフィット感が改善されたことで、サポートが提供され、患者が治療中に歩行している場合に、不適切なフィット感や移動のリスクが減少する。ラップ18は、既知の生体適合性材料(例:ポリエステルと、ライクラ、スパンデックス、エラスタン、伸縮性ヤーンなどの他の通気性の布との混合物)で形成することができる。実施形態では、ラップは1~4層の材料から形成され、2方向または4方向のストレッチを可能にする織りまたは他のデザインを使用して実現できるように、安定したまたは中程度のストレッチ(例:0~100%のストレッチ)の最終結果を生成する。
別の実施形態では、神経刺激器に接続され、ユーザの皮膚に刺激を加えるように適合された導電性刺激パッド(例えば、乾燥した電極または再利用可能な電極)を底面に有する柔軟な基板としてラップ18を実現することができる。ラップではなく、本システムは、導電性領域を備えた靴下フォームファクタなどの衣類とともに使用することができる。
神経刺激のシステム構成要素・モジュール
図2は、神経刺激システム10aの構成要素およびモジュールの実施形態を示す。モジュールは、神経刺激器12のハウジング内で、またマトリックス14、ラップ18、およびユーザデバイス20などの他のシステム構成要素内で実現され得る。モジュールは、ソフトウェア(コンピュータコード)、アルゴリズムおよびルール、ハードウェア/電子回路、ユーザインターフェース構成要素(例えば、トランスデューサおよびトランシーバ)、およびシステム10aが機能することを可能にするモジュールに起因する機能を提供するために必要な他のリソースを含む。システム10aの2つ以上の構成要素にまたがる分散方式で、モジュールを実現し、資源を共有することができる。
例えば、神経刺激器12またはユーザデバイス20のユーザインターフェースモジュール48は、ユーザ入力を受け入れ、この入力を操作し、操作の出力を他のデバイスに伝達でき、それにより、システム10aの両方のデバイスが協働して動作し、意図した治療を提供するようにできる。神経刺激器のハウジング内に電子機器(例えば、刺激の生成、制御、および/またはルーティング回路)を実現するのではなく、電子アセンブリを刺激マトリックスの上部に取り付け、神経刺激器のハウジングに接続し、神経刺激器12の制御モジュール40のプロセッサによって制御することができる。よって、神経刺激器ハウジング内に存在すると開示されたモジュールは、通常、少なくとも1つのユーザデバイス20または他のシステム構成要素で実現することができる。
神経刺激器12の制御モジュール40は、治療の提供およびデバイス操作に関連するコンピュータコード命令を実施するためのプロセッサを有する。制御モジュールには、タイマー、リアルタイムクロック、メモリもあり、スマートフォン、健康追跡ウェアラブルデバイス、家庭や診療所でユーザに電気刺激を与えるために一般的に使用されるデバイスなど消費者向け電子機器で一般的に利用可能であり、存在することがよく知られている回路が組み込まれていることが理解されている。制御モジュール40は、1つまたは複数の精選された治療プログラムを提供するために使用されるすべての治療パラメータおよびプロトコル、スケジュール、アルゴリズム、および規則も含む。
実施形態では、制御モジュール40は、システム10aを使用するときにユーザフレンドリーな経験を可能にする治療レジメンで複数の機能を実装するように構成される。精選されたオンボーディング体験、ユーザトレーニング、スケジュールされた治療、改善された神経調節および刺激、コーチング、教育、支援活動の知覚を提供する刺激プロトコルパラメータのユーザフレンドリーな調整に関する機能(および開示されることになるその他の機能)はデジタルエコシステムによって実現される。
電源モジュール41は、再充電の間に複数の使用を可能にする再充電可能な電源を有する。また、一次電池またはその2つの組み合わせを持つ場合もある。再充電は、ポート32を介して、アダプタを経由してコネクタ35aを介して、または電源モジュール41のワイヤレス誘導充電回路によって提供される有線再充電を使用して行うことができる。電源モジュールには、電源関連の動作を提供するための電源管理、安全、絶縁、および監視回路もある。
刺激モジュール42は、刺激プロトコルに従って刺激信号を提供するための刺激の1つまたは複数のチャネルを生成するための回路を有する1つまたは複数の刺激発生器を含む。刺激モジュール42は、インピーダンス測定を可能にし、測定に関連して信号を調整するための回路を含む。
モジュールには処理回路(例:アナログおよびデジタル信号調整モジュール、フィルター、増幅器、DA/AD回路、メモリ、クロックおよびタイマー、スイッチ、およびマルチプレクサ)が、刺激信号生成・制御用として含まれている。
実施形態では、1つまたは複数の信号発生器が、刺激マトリックスパッドのそれぞれに提供される刺激を制御するように構成されており、それで、複数の刺激パッド16のそれぞれは、活性(例えば、アノードまたはカソード)または非活性になるように独立して割り当て可能である。刺激モジュールは、刺激パラメータプロトコルに従って刺激信号を活性刺激パッドに提供するように構成される。
実施形態では、刺激マトリックスが6つの刺激パッドを有する場合、モジュールにより、刺激プロトコルで定義されたパラメータに従って、6つのパッドのそれぞれがプログラム可能で選択可能な電極として動作することが可能になる。複数の刺激発生器により、同時または交互に提供され得る複数の刺激信号の独立した制御が可能になる。
刺激の複数チャネルの特性を制御して、フィールドステアリング機能を提供できる。刺激発生器は、定電流および定電圧刺激回路を使用することができる。刺激モジュール42の刺激回路、および感知モジュール44の感知回路は、デバイスハウジング24bの底面上の成形コネクタ34aのチャネル35aを介して刺激マトリックスパッドのいずれかに接続することができる。
刺激モジュール42は、説明されることになるとおりNiNAの「SaphLocate」機能で、以下のいくつかを含むものを用いて、刺激フィールドの位置および形状に影響を与える刺激プロトコルパラメータのユーザフレンドリーで簡単な調整を提供する。
a.刺激モジュール42はまた、各刺激チャネルによって(すなわち、各刺激パッドにおいて)提供される刺激信号を調整するために使用される、チャネル割り当て(アノード、カソード、非活性)、およびチャネル重み付け値(電気刺激発生器によって送信される電気信号の振幅、およびパルス持続時間、周波数など他のパラメータに基づくことがあるもの)を含む、定義された刺激モンタージュのセットを含む。
これは、各刺激チャネルを介してユーザに提供される刺激信号を調整するために使用されるチャネル重み付け値(「重み付け係数」または「重み付け値」とも呼ばれる)の表を含み得る。
b.刺激モジュール42はまた、選択される定義された刺激モンタージュの別個のセットを含むが、それはa)ユーザが、治療刺激を提供する前に発生する可能性のあるトレーニングまたは評価中に、異なる刺激モンタージュを評価している場合、およびb)ユーザが治療中に刺激療法を提供している場合である。このモジュールには、「粗い」または「細かい」分解能調整用に定義された刺激モンタージュのセットも含まれている。
c.刺激モジュール42はまた、ユーザが定義された方向(例えば、左右または近位-遠位)に刺激フィールドを調整するときに連続して使用されるように定義された刺激モンタージュのセットを含む。このモジュールには、フィールドステアリング制御または同様の調整を可能にする回路を使用して、ユーザ入力に従って刺激モンタージュを調整または選択する方法を定義するルックアップテーブルにアクセスするためのアルゴリズムまたは規則も含まれている。モジュールは、刺激テンプレートの所定のシーケンスに従って、刺激モンタージュの調整が行われるように構成されている。刺激テンプレートによって定義される少なくとも1つの刺激フィールド特性の選択または調整は、開示されるように、例えば、a)刺激フィールドの位置、フィールドの広がり、およびフィールドの減衰を含むことができる。
実施形態では、刺激モジュール42の信号発生器は、パルス列、バースト、正弦波形(0.1Hzから>50kHz)、任意波形、帯域制限ノイズ(狭帯域または広帯域)、刺激モンタージュの複数のチャネルを使用して提供され標的化機能を提供する推定電気刺激を含む刺激信号を、提供するように構成される。
メモリモジュール43は、システムの他のモジュールによって作成または使用されるデータの格納および検索を管理する。例えば、ログデータ(ログモジュール50mによって生成)を管理または検索し、教育および行動コーチング、教育コンテンツを提供するために使用されるビデオコンテンツのライブラリ(参照資料モジュール50bによって使用される)およびエコシステムモジュール50のさまざまなモジュールによってアクセスまたは操作される参照情報を保存することができる。
このモジュールは、データベース機能を提供し、他のモジュールのルックアップテーブルを管理して、刺激パラメータ、治療プロトコル、ユーザ定義パラメータ値、および調査項目への回答やユーザ選好などの入力に関連する値を保存および取得する。メモリモジュールはまた、ウェブストレージリソース(すなわち、「クラウド」)またはリモートコンピュータ20fに格納および更新されるコンテンツを管理することもできる。
感知モジュール44は、評価-管理モジュールに送ることができるインピーダンスまたは生理学的測定値を感知できる加速度計、電極などのセンサーを操作して、心拍数、誘発神経電位(誘発複合活動電位「ECAP」、感覚神経活動電位「SNAP」など)、または誘発EMG反応などの測定値を評価するするための回路を含む。また、光学センサー(心拍数や血中酸素レベルの測定など)や、水分、皮膚温度に関連するデータを取得するためのセンサー、または血圧などの心臓測定値を導出するためのセンサーも含まれる場合がある。
伝達モジュール45は、システム構成要素が相互間または他のデバイスとの間で伝達を行うために必要なすべての回路およびソフトウェアアルゴリズムを提供する。例えば、図2に示すシステム構成要素は、神経刺激器12との間で伝達を行い刺激治療のユーザ制御を可能にすることのできる一連のユーザデバイス20を含む。
このモジュールには、システム構成要素が「ハンドシェイク」し、Bluetooth、WIFI、およびその他のワイヤレスプロトコルを使用して確実かつワイヤレスに伝達を行うことができるようにするための回路と操作手順が含まれている。一実施形態では、伝達モジュールは、デバイス間の伝達に基づいてログモジュール50m内の連絡先ログを更新する。
評価-管理(EM)モジュール46は、a)誘発電位データを導出する(信号処理アルゴリズムを操作して、平均化されたSNAPデータの測定値を導出するなど)、b)加速度計データまたは EMG データを評価して、ユーザの状態または活動レベル(ウォーキング、ランニング、睡眠、横になっているなど)を判断するなど、感知されたデータを評価するためのプロトコルを含む。EMモジュール46はまた、メモリモジュール43を操作して、持続時間、強度、および刺激中に使用される他のパラメータ、感知された患者の活動レベルまたは位置などを含むデバイス操作のログ/履歴を保存するように構成されている。
モジュールはまた、感知モジュール44によって感知されたインピーダンスを評価し、インピーダンス測定値がインピーダンス基準を満たさない場合、「不適切なインピーダンス」規則に従って動作することによってデバイス動作を管理することができる。定義された動作は、例えば、制御モジュール40にフラグを設定して、刺激を一時停止させ、および/または(刺激モジュール42および/またはユーザインターフェースモジュール48を制御することによって)ユーザ警告を提供することを含むことができる。
進行モジュール47は、ユーザおよび目標達成の進行状況を追跡する。例えば、モジュールは、デジタルエコシステムモジュール50によって提示された調査への回答を使用して、ベースラインでのユーザの最初の症状スコアを計算するアルゴリズムを含む(たとえば、治療開始の前後3日間にわたって取得されたデータを使用して計算される)。
ユーザは、1日以上後の日付(例:14日目)に再度調査され、結果は、少なくとも1つの治療後の症状スコアと、ベースラインと治療後のスコアを比較する少なくとも1つの差異スコアを計算するために使用される。1つ以上の症状スコアが、選択した閾値を超える最初のスコアとその後のスコアの間に改善を示している場合、モジュールが治療の進行状況に関するメッセージ「おめでとうございます:切迫性尿失禁スコアがx%下がりました」を表示する場合があるなど、定義された操作が発生する。
このモジュールは、ユーザ要求に応じて、または最小閾値を超えるスコアの症状改善を達成したユーザに従って、さまざまな時点でのスコアを計算して保存し、ベースラインと比較したスコアの変化を計算し、これらを事前設定された時間にスコアの履歴または傾向線としてユーザに表示する。
進行モジュール47は、治療の完了に関連する症状の変化または進行に関する情報を追跡し、ユーザに表示する進行トラッカーとして機能する。診断および/または治療に必要なステップのグラフィック表示により、定義された治療コース内のステータスをユーザに示すことができる。
例えば、タイムラインには、最初の相談、ベースラインの膀胱日記または調査の完了、遠隔医療の診断と処方、オンボーディング、誘導間隔、維持への潜在的な遷移、スケジュールされた遠隔医療またはクリニック訪問、およびその他の定義された療法事象の1つ以上の時点を含めることができる。
ユーザインターフェースモジュール48は、神経刺激器12またはユーザデバイス20のハウジング内に提供されるユーザインターフェース(例:制御部および表示部)を操作し、それに応答するためのサブルーチンおよびアルゴリズムを提供する。このモジュールは、ユーザデバイス20の様々なメニューおよび治療画面、デジタルエコシステムモジュール50によって提供される機能の選択、およびユーザ入力データの入力によるユーザナビゲーションを管理する。
モジュールは、特定の時間に表示部上でユーザに提示される情報を制御する(例えば、刺激強度と、治療セッションの残り時間または経過時間を示すタイマー値を交互に表示できる)。モジュールはまた、神経刺激器12またはユーザデバイス20と対話するユーザのユーザ入力コマンドに応答して、動作パラメータ値を処理、調整、更新、および同期することを支援する。
神経刺激器12(図1bに示す)のユーザ制御部26および表示部30、ならびにユーザデバイス20のタッチ高感度表示部は、ユーザインターフェースモジュール48の一部であり、刺激プロトコルパラメータのユーザ調整を可能にする(例:強度制御26a、26b、少なくとも刺激マトリックスの1つの軸に沿って刺激フィールドの空間的調整を提供するフィールドステアリング制御26c、26dによる刺激の振幅)。
モジュールによって提示されるいくつかの情報には、a)残りのセッション時間、b)刺激強度、c)少なくとも1つの軸の刺激フィールド位置、およびd)電池残量が含まれる。タッチ高感度表示部により、ユーザ入力を提供して治療特性を制御することもできる。
実施形態では、ユーザインターフェースモジュール48は、「今日漏れましたか?」などの一連の調査項目に対する音声プロンプトをユーザに提供し、それは、単純なユーザ応答をユーザデバイス20の表示部上で選択し、入力するか、話し、録音し、転記し、解釈し、場合によっては確認し(つまり、ユーザに繰り返し返す)、ログに追加する必要がある。ユーザによって提供されるユーザ入力/フィードバックは、療法レジメンを修正するために使用される。ユーザの口頭による応答は、数字(例:1~10)などの1語または2語の回答、または「はい」、「いいえ」、「大」、「中」、「小」などの単純な回答に限定される場合がある。
マトリックス管理モジュール49は、刺激マトリックスの識別および使用に関連する機能をシステムに提供する。マトリックスが交換された日付と、マトリックスが使用された時間または使用回数が含まれる。これは、ルックアップテーブルを利用することもできる検証アルゴリズムを使用して、またはリモートコンピュータ20fとの間の伝達によってマトリックスID情報を取得および検証するためのプロトコルを含む。
デジタルエコシステムモジュール50により、システムは、ユーザの調査、治療の調整、遵守の促進と評価、リモート遠隔医療機能、および患者教育、そして刺激療法の効能と次のエコシステムモジュールの追加機能を補足または強化する行動トレーニングに関連する追加の操作を提供できるようになる。
仮想モジュール50aは、別の治療セッションのためにユーザがウェアラブルデバイスを同様の部位に位置合わせするのを支援できるものなど、システムの仮想または拡張現実機能をサポートするためのリソースを含む。例えば、ユーザがユーザデバイスのビデオカメラを脚に向けると、ソフトウェアは、正しいことがわかっている以前の配置に従って、ユーザの脚に仮想デバイスを重ね合わせることができる。
モジュールには、ユーザに提示できるモデル化された刺激フィールドの視覚化を支援するモデリングソフトウェアを含めることもできる。例えば、モデリングソフトウェアは、刺激マトリックスのチャネルによって提供される刺激信号の計算を実行し、ユーザにグラフィカルに表示できるモデル化されたベクトル刺激フィールドを生成する(例えば、電流密度または他のフィールドパラメータの「ヒートマップ」表示による)。
各刺激パッドでの刺激信号の強さを簡単に示すだけでなく、モデリングソフトウェアは、ユーザに表示されるベクトルフィールドを計算するときに、インピーダンス、活性/非活性チャネル、パッド形状、およびマトリックスジオメトリに関する情報も使用する場合がある。仮想モジュール50aも、ユーザがユーザの体の解剖学的表現の1つまたは複数の領域を選択(たとえば、ユーザデバイス表示部の領域をタップ)して、たとえば感覚異常が感じられる最も低い領域を示すことができるようにするソフトウェアを含む(図9h)。
参照モジュール50bは、治療レジメンによって定義された間隔中にユーザに提示されるか、またはユーザによってアクセスされる、参照資料、ビデオ、および他のコンテンツを含む。このモジュールには、ユーザが撮影した写真などの情報も保存される。例えば、システムが医師によってユーザのために最初に設定された場合、オンボーディングプロセスの一部は、オンボーディングモジュール50eで定義され、ユーザデバイスのデジタルカメラを操作して、神経刺激器12を装着しているユーザの写真を取得する。ユーザは、自宅で治療セッションを提供して脚の正しい配置を強化する前に、この参照画像を見るか、またはユーザデバイス12によって見るように促される。
ユーザグループモジュール50cは、例えばメッセージボードおよびチャットアクセスを含む、神経刺激システムも使用する個人のユーザグループと対話するユーザをサポートするリソースを含む。特定のユーザと同時に開始した他のユーザの進行状況は、治療体験をゲーム化する手段として提供できる。
遠隔医療モジュール50dは、ビデオ会議または他のリモート支援(例えば、チャット)を提供するためのリモート医療支援へのスケジューリングおよび接続を含む遠隔医療機能を含む。遠隔医療ソフトウェアは、ユーザのスマートフォンのカレンダーにリンクして、遠隔医療の日付を含む治療レジメン上の事象の日付を設定できるようにする場合がある。
一実施形態では、システムは、他のモジュールと共に動作して遠隔健康操作を管理し、ユーザのリモート遠隔健康履歴の対応するデータログを作成する、ユーザインターフェースモジュール内のコンピュータ可読ソフトウェアコードを含む。
スケジュールに加えて、治療に関連する質問があるかどうかを調査したときのユーザの回答入力に応じて、遠隔診療を行うことができる。スケジュールされた治療セッションが発生するように設定されている場合、アプリ21
によって「プッシュ通知」を提供することができ、ユーザは、リモートセッションを行うか、予定をスケジュールするか(スケジューラーまたは電話を介して)を尋ねられる。肯定的な応答があると、スケジュール画面が呼び出され、ユーザはリモートセッションを開始する日時を、即時の場合も含み、選択できる。
オンボーディングモジュール50eは、本システムを最初の使用中に、ユーザ選好を設定し、ユーザプロファイルを確立するために、ユーザをガイドし、トレーニングし、調査し、支援するように動作する。実施形態では、当該モジュールは、一連のインタラクティブな画面を通じて精選された進行状況を提供し、それには適切なシステム使用についての指示や行動をすること、治療目標、ユーザ情報(例:年齢、対処戦略など)、ユーザ症状、ユーザ選好、病歴などについてユーザを調査することが含まれる。次に、オンボーディング情報を使用して、ユーザプロファイルを作成し、治療プロトコルパラメータを調整する。
調査モジュール50fは、オンボーディング、誘導、および維持治療間隔中にユーザに提示される調査項目のスケジューリングおよび選択を管理する。調査は、例えば、a)イベント駆動型ルール(例えば、ユーザが主観的な生活の質(QOL)測定値の改善を示した場合、システムは、より多くの情報を得るために、さらに調査の質問を提供する場合がある)、b)論理的ルール(例えば、ユーザが夜間頻尿は問題ではないと示した場合、ユーザは今後そのトピックについてさらに調査されることはない)、またはc)スケジュール済ルール(例えば、2週間のタイムポイントに達し、治療後の評価が行われるべきである)、を使用して行われる場合がある。
ユーザプロファイルモジュール50gは、ユーザプロファイル情報の格納および管理を提供する。
コーチングモジュール50hは、患者のコーチングを提供し、コーチングのスケジュールの選択および調整を可能にする。コーチングには、ユーザの行動、認知、または改善された結果を提供するのに役立つその他の属性の変更が含まれる。
コーチングには、患者の治療に関連する情報(神経刺激や認知/行動療法など)に関連する教育コンテンツ、リマインダー、「ナッジ」の提供が含まれる。コーチングモジュールは、各在宅療法セッションの前にユーザに写真を撮って視覚的なログを作成するように促すように設計でき、それを医療専門家が見直して、ユーザがデバイスを正しく配置していることを確認できる。
警告モジュール50jは、刺激治療セッションまたは他の治療事象の遵守を促進するために、ユーザ通知操作によって使用されるプロトコルおよびパラメータ値を格納する。
ロケータ/接続モジュール50kは、SAFN療法に精通している医師の位置を特定することに関連する機能を提供し、かつ医師のプロフィール、患者の位置からの距離、患者の評価とコメント、連絡先情報、予約やリモートセッションをスケジュールするための機能などの情報を含んでいる(またはリモートにアクセスする)。また、患者の保険情報と選好(男性/女性の医師、代替医療の専門分野、プライマリケアか泌尿器科、など)に基づいて情報をフィルター処理することもできる。
ログモジュール50mは、治療の提供、デバイス操作、またはユーザ入力に関連するすべての日付、時間、およびパラメータのログを作成するように構成される。ログは、ユーザが、例えばAEモジュール50nと対話して写真ログを作成および保存し、デバイスの使用に関連する潜在的な皮膚状態(「皮膚事象」)を識別および追跡することを可能にするタイムスタンプ付きデータを含み得る。
経時的に状態を評価するためのアルゴリズム サポートにより、皮膚状態の重症度に関連する画像の特徴を評価できる。連絡先ログのフィールドには、ユーザがリモート医療サービスのリモートコンピュータ20fとの間で送受信する可能性のある任意のユーザメッセージの時間と内容を含めることができる。
また、連絡先ログには、音声録音が含まれる場合があるユーザ提供の「事象タグ付け」、または見直しのためにリモートコンピュータ20fに送信されるもしくは後でアップロードして医療技術者が見直すためにデバイスに保存されるテキストメッセージに関連する情報を保存できる。伝達モジュール
有害事象(AE)モジュール50nは、皮膚反応事象(例えば、赤み、痛み、あざ)などの治療に関連する可能性のある潜在的な有害事象の識別、報告、記録、追跡、および回避に関連する機能をユーザに提供するように構成されている。例えば、オンボーディングプロセス中に、ユーザが自分の肌が炎症を起こしやすいと指摘した場合、当該モジュールは、リマインダーが治療セッション前に発生するように設定し、かつ、デバイスを装着する脚を交互に替え、選択した期間に治療を制限する、セッション後に保湿クリームを塗ることなどを患者に指示することができる。
ルール/アルゴリズムモジュール50pは、制御モジュール40によってアクセスされ、システム10aの規則およびアルゴリズムを格納および実装する。ルールは、動作パラメータが特定の値に設定された場合に発生することを定義する。例えば、皮膚リスクスコア変数が定義された値に設定されている場合、皮膚リスク操作は、治療プログラムによって提供される。
ルールは、さまざまな閾値の達成または超過に基づいて、操作を付随的に実装できる。当該アルゴリズムは、システム操作をガイドする結果を計算するために使用される。当該ルールは、定義された事象のルックアップテーブルで定義された操作にアクセスして、ユーザに適切な療法事象を提供することもできる。ユーザがランク付けされたスコアを提供すると、ルールを使用してスコアを操作し、治療用の1つまたは複数のモンタージュを選択できる。
図2は、神経刺激器12およびそれが伝達を行うシステム10aの他の構成要素を示す。例えば、当該神経刺激器12は、スマートフォン20a(または、AndroidまたはiOSを実行するタブレット、およびデジタルエコシステムのすべての機能をサポートする「アプリ」21)などのユーザデバイス20、スマートウォッチ20b、(ユーザまたは医師の)ラップトップまたはタブレットコンピュータ20c、遠隔医療サービス20c‘のリモートラップトップまたはコンピュータ、特殊な「リモート制御」20dデバイス(例えば、制御されて刺激デバイス12に伝達される療法レジメンパラメータ値についての制御部のみを有するか、または療法パラメータの表示をも有する)、仮想アシスタントAI技術(例:Alexa型)デバイス20e、データストレージおよび他の機能を提供するリモートコンピュータ20fから入力を受け取ることができる。
リモートコンピュータ20fは、インターネットに接続され、神経刺激器12の遠隔サポートを可能にする少なくとも1つの「サーバファーム」または「データセンター」の一部として動作し得るサーバコンピュータであると理解される。リモートコンピュータ20fのリソースは、当技術分野で周知のリモートリソースの提供を含む、本明細書に開示される機能を提供するようにプログラムされる。
デバイス12、ユーザデバイス20、または他のシステム構成要素は、患者データの自動または人力による見直し、ユーザのための遠隔医療支援、および他の開示されたエコシステム機能を提供するセンターのリモートコンピュータリソース20fとの間で双方向に伝達を行うために構成される。
神経刺激器12は、単独で、またはユーザデバイス20a~20fと組み合わせて使用することができる。一実施形態では、神経刺激器12の制御モジュール40は、ユーザデバイス20が神経刺激器12との間で伝達を確立するまで、「ユーザデバイス」モードに切り替えられない「デバイスのみ」または「スタンドアロン」デフォルトモードにおいて設定することができる。これは、初回の使用時に発生する可能性があり、ユーザは、治療中に神経刺激器を1つまたは複数のユーザデバイス20と組み合わせて定期的に操作することを希望するか、またはその後に発生する可能性があることをユーザデバイス20a~20fで確認しなければならない。
一実施形態では、ユーザデバイス20は、ユーザデバイスのオペレーティングシステムで実行され、幅広い機能を可能にするためにアップロードされるソフトウェアアプリケーションまたは「アプリ」21の制御下で動作するスマートフォン20aである。アプリ21は、神経刺激器12を制御するためのユーザインターフェースを提供し、スケジュールされた治療セッションに関連するユーザ警告を提供し、ユーザまたは医療専門家が療法レジメンをカスタマイズするために完了する調査項目を提示し、開示されるデジタルエコシステムの複数の追加機能を提供する。
代替として、ユーザデバイス20は、電源オン、電源オフ、刺激一時停止/再開の間で切り替えを行い刺激マトリックスの活性チャネルの強度や定義済みセットなどの刺激パラメータを調整するためのいくつかの仮想制御のみを表示するなど、限定された機能で構成されてもよい。一実施形態では、ユーザデバイス20が、制御および機能がほとんどない単純な実施形態で実現される場合、追加の機能や特徴(例:アンケート提示やユーザ入力許可)がWebポータルを通じて、またはアンケートを記入して当該Webポータルのリモートコンピュータリソース20fに情報を入力/スキャンする処理エンティティに、郵送または電子メールで送信するユーザにより提供される。
ウェブベースのポータルは、リモートコンピュータ20fをホストして、ユーザが調査項目を完成させるためのアカウントを作成し、治療プログラムの個人化およびカスタマイズのためにWebインターフェースと対話できるようにする。ポータルに入力された情報は、神経刺激器12に、または1つまたは複数のユーザデバイス20に作用しかつ次に伝達して療法レジメンをカスタマイズすることができる。
実施形態では、ユーザデバイス20は、ユーザのスマートフォン20aでありアプリ21を実行するものとして実現され、それは当該スマートフォンのスピーカ(聴覚的警告)、振動(振動触覚的警告)、または表示部(視覚的警告)で、当該アプリ21によって提供されるユーザインターフェースモジュール48機能の制御下で、当該ユーザに警告するように構成されている。視覚的通知は、アプリ21によって提示されるプッシュ通知であってもよいし、アプリ21を介して提供される、またはリモートコンピュータ20fから送信されるようスケジュールされたテキストメッセージまたは電子メールとして提供されてもよい。
アプリ21はまた、リモートサービスの医師がリモートコンピュータ20c’を使用して伝達を行い、特定のユーザの神経刺激器12を監視/制御することを可能にするダッシュボードを表示するように設計することができる。ポータブルコンピュータ20c’をダッシュボードとして使用する場合、その制御モジュール40は、神経刺激器12の制御モジュール40との間で伝達を行い、当該ダッシュボードは、ユーザインターフェースモジュール48の制御下で表示され、相互作用する。
医師がポータブルコンピュータ20c’を使用して、1つまたは複数のリモート患者神経刺激器12のセットの刺激パラメータを監視および調整する場合、それは、神経刺激器と直接伝達を行うことができ、または神経刺激器12の少なくとも1つのセットに関する情報を含むサーバコンピュータ20fと連動して動作することができる。ユーザデバイス20は、刺激強度を制御し、活性チャネルの位置を調整するためカスタマイズされた機能ボタンおよび警告とユーザ対話を提供するための回路を有する表示部を備えた、または備えていないカスタムリモコンデバイス20dとして実現することもできる。
ユーザデバイスは、スマートデバイスエコシステム全体を制御できるソフトウェアモジュールを備えたAlexaデバイス20eなどの音声ベースの仮想アシスタントAI技術として実現することができる。非侵襲的ニューロモジュレーションアシスタント(NiNATM)モジュールは、Alexa「スキル」(つまり、ライブラリで定義された機能)であり、ユーザがインストールして有効にすることができ、a)リマインダーアラートを提供する、b)ユーザが治療セッションを開始できるようにする、c)刺激波形を制御するコマンドなど、治療セッション中にコマンドを提供する(例:「Alexa、強度を上げて」、「Alexa、刺激を一時停止して」)、d)事前に設定された刺激モンタージュの少なくとも1つの定義されたシリーズに従って、刺激フィールドの位置を変更するコマンドを提供する(例:「Alexa、刺激を左に動かして」)、などの機能を提供するようにプログラムされている。
リモート接続されたサーバコンピュータ20fは、医師、診療所、医療サービス、または製造業者によって操作されるリモートラップトップ20cとの間で伝達を行うことができるコンピュータリソースを提供し、例えば、a)メモリモジュール43によって管理される、1つまたは複数の神経刺激デバイスの少なくとも1セットのデータストレージ、またはb)ユーザインタラクションモジュールを介してインターネット経由でユーザがアクセスするWebポータル、c):ダッシュボードに表示される1つまたは複数の神経刺激器セットの要約統計を表示できる仮想ユーザ制御および神経刺激器12との伝達、を提供する。
実施形態では、当該神経刺激器は、リモートコンピュータ20fとの間で伝達を行うように構成されていて、それは、各治療セッションの開始時および終了時に発生する制御モジュール40の起動および停止ルーチンに従って、直接またはユーザデバイス20aを介して、または、低電力スタンバイOFF状態とON状態を切り替える際の動作として、である(例:ログデータをアップロードするように、または治療セッションを提供するための許可を取得するように)。
刺激マトリックス。
図3aは、非導電性基板を使用して実現された柔軟なバッキング51上に6つの刺激パッド16を備える刺激マトリックス14の実施形態を示す。実施形態では、患者の皮膚に接触し、電気刺激を与えるための導電性ヒドロゲルパッド16をそれぞれ有する電極の再利用可能なアセンブリを使用して、刺激マトリックス14が実現される。
刺激パッド16は、使用者の皮膚に刺激信号を提供する導電性材料を有し、「電極」または「導電性パッド」とも呼ばれる。マトリックス14の皮膚側の図は、図の左側に示されており、上半分に3つのパッドの第1のセットがあり(システムが正しい方向に向けられている場合、四肢に沿ってより近位に適切に配置)、下半分に3つのパッドの第2のセットがある(四肢に沿ってより遠位に適切に配置)。パッドの各セットは、マトリックス14の近位端および遠位端にそれぞれ存在する2つの三角形の頂点を有する三角形構成を画定する数学的三角形エンベロープを有する幾何学的構成で配置される。
膝の下で使用者の脚に固定されると、マトリックス14の上半分は膝により近くなり、下半分は足により近くなる。刺激マトリックス14が、腕の痛みの治療のために、または望ましくない医学的症状/状態の治療のために腕の神経(例えば、正中神経、尺骨神経、橈骨神経)を調整するために、ユーザの腕などのユーザの肢に固定されるとき、上半分は肩に近く、下半分はより遠位に位置し、ユーザの手に近くなっている。
上半分の3つの刺激パッド16はそれぞれ電気導管54a、54b、54cを有し、それらは、それらに刺激信号をハブ56からルーティングし、それらは引き続きバッキング51を通って移動し、マトリックスの上側で刺激マトリックスコネクタ62aに接続する。
あるいは、ハブを使用せずに信号を個別にパッドにルーティングすることも、マトリックス14のすべてのパッドに単一のハブを使用することもできる。図示の実施形態では、上部刺激マトリックスコネクタ62aは、電荷をルーティングし、神経刺激器12の下部ハウジングに設けられた3つのメスレセプタクルを有するコネクタ(図示せず)と嵌合する3つのオスプラグを含む独自の設計である。
コネクタ62aまたは62bのいずれかの部分は、デバイス12の底部ハウジングへの接続を改善するために磁化されてもよい。マトリックスの下半分(上半分のものに対応する)のコネクタは、図が煩雑になるのを避けるために54d、54e、54fとラベル付けされておらず、下半分の刺激コネクタ62bに接続されている。「上部」という言葉を含むことができる標識64は、マトリックスコネクタ62bの反対側に配置され、デバイス12への刺激マトリックス14の正しい接続/向きをガイドする視覚的マーキングをユーザに提供する。
別の実施形態では、「上部」という言葉を含むことができる標識64は、マトリックスコネクタ62bの反対側に配置され、神経刺激器12への刺激マトリックス14の正しい接続/向きをガイドする視覚的マーキングをユーザに提供する(すなわち、図1cに示すように「キー付き」コネクタを形成)。
実施形態では、マトリックス14は、導電性ヒドロゲルまたは金属合金を使用して作成された刺激パッド16を使用する。パッドは、導電性ゲルと一緒に使用することも、経皮電気刺激用の「ドライ電極」として使用することもできる。一実施形態では、マトリックスは、皮膚に接触し、導電性バッキングから皮膚に電気刺激を与えるように構成されている導電性バッキング層上に存在する刺激パッド16を有する導電性バッキング層で形成される。
皮膚に接触する刺激パッド16は、ポリマー、プラスチック、またはゴム材料で作ることができ、典型的には全体に均一に設けられ、1mmから10mmの間の厚さを有する導電性材料を有する。導電性材料には、単層カーボンナノチューブまたは他の導電性基板を充填することができる。
一実施形態では、刺激マトリックス14は、ヒドロゲル電極アレイアセンブリであり、SAFN上の脚の内側表面の皮膚に適用され、刺激信号が供給されるのに適したサイズおよび形状を有する6つの刺激パッド16を有し、ユーザの脚に適しかつa)ふくらはぎの筋肉または非伏在神経の望ましくない刺激のリスクを減らすために、十分に狭く、必要以上に広くないb)神経動員を首尾よく得るためにフィールドの位置を制御できる十分な範囲を提供するのに十分に広いc)皮下標的神経を刺激するのに十分な深さのフィールドを形成するのに十分なほどパッドが離れているくらい十分に長い物理的寸法など、ベクトル刺激フィールドの望ましい特性を得る可能性を高めるように構成される。
また、パッド16は、快適で安全な電流密度を提供し、望ましくない皮膚神経活性化および痛み/不快感のリスクを抑止するのに十分なサイズである。マトリックス14は、電極と皮膚のインピーダンスを低減し、通常は接着剤を含む粘着性ヒドロゲル層で覆われた柔軟なPET基板上の銀電極を含む各パッドで実現され、ユーザの脚への接続を促進する。
実施形態では、マトリックス14は、定義された幾何学的パターンで配置された刺激パッド16を使用して実現され、その各々は、活性、リターン、または接地として動作することができ、刺激フィールドジオメトリに対するユーザ制御を可能にする独立した電流源であり得る。一実施形態では、少なくとも3つの刺激チャネルに対応する少なくとも3つのパッドが使用される。
実施形態では、刺激マトリックス14は再利用可能であり、限られた数の治療セッションを可能にする。セッションは、神経刺激器12の1つまたは複数のユーザデバイス20のマトリックス管理モジュール49によって追跡され、許可された量に制限されることができる。マトリックス14の上側のコネクタ62aは、刺激器ハウジングの底部のコネクタ部分34aと係合し、刺激モジュール42の刺激チャネルとの電気的インターフェースを提供する。
図3aに示すように、コネクタ62aは、システム10aがa)マトリックスが会社の認定製品であることを確認するb)マトリックスが使用された回数を追跡する、およびc)マトリックスが古すぎないことを確認するために製造日を取得することの目的で使用する電子IDチップ37も含む。
IDチップ37は記憶装置を含むことができ、マトリックス管理モジュール49は、マトリックスが使用された刺激セッション(または日数)の数に関連するパラメータ値を読み取りおよび/または書き込むことができる。システムは、使用基準に応じて、チップ37またはシステムの他のメモリ構造内の有効または古い「フラグ」値を読み書きすることができる。
デバイス12のマトリックス管理モジュール49は、IDチップ37を読み取って評価し、(有効な治療セッション数、最初の使用日に基づく最大間隔など)指定された使用基準が満たされている場合にはデバイスまたはマトリックス14を無効にし、またはユーザにメッセージを提示するか、購入要求をリモートコンピュータ20fに送信して(または送信を許可するようにユーザに促して)、新しいマトリックスを購入させ、ユーザに出荷されるように構成される。使用基準は、IDチップ、神経刺激器、ユーザデバイス、またはリモートコンピュータ20fに格納されたデータに基づいて評価することができる。
実施形態において、マトリックスパッド14の柔軟性は、バッキング51の外側領域に沿ってギャップ/スリット60bを提供することによって改善され、これにより、バッキングは曲げられ、それが適用される四肢の輪郭に適合する。バッキング51は、バッキング51と装置底部ハウジング24bとの間の正確な位置合わせを必要とするように、非対称またはその他の形状とされまたは周囲に沿って配置された位置合わせスリット60aを有する。刺激マトリックスまたはマトリックス14の一方の縁部のみが、デバイスハウジング(図示せず)のペグと係合して刺激マトリックス14の正しい向きを提供するアライメントスリット60aを有してもよい。
一実施形態では、刺激マトリックス14の刺激パッド16の所定の配置は、3つの刺激回路を画定する3つ以上の刺激パッド間の画定された角度および間隔を含む。1つの好ましい実施形態では、マトリックス14は、その上半分に3つの刺激パッド16の上側セットを含み、その下半分に3つのパッドの下側セットを含む。パッド16の上部セットは、パッドの縁または中心間に横方向オフセットを有する(必ずしも三角形の配置である必要はない)。下側のパッドのセットは同様の配置を有することができ、または2つのパッドのセットは異なるパッド間間隔を有することができる。
図3aに示すさらなる実施形態では、刺激マトリックス14の上半分は、少なくとも2列のパッド16を使用して、下の列の隣接するパッドとの横方向の重なりが存在するように、中央のパッドが横方向にオフセットされている(重なっている)ようにして、実現される。この配置は、「重なり合う三角形」構成と呼ばれる。最初の行の中央のパッドは、三角形の底辺を形成する隣接する左右のパッドに対して縦方向にオフセットされている。
パッド配置は、三角形を形成するために互いに対角線状にオフセットされた隣接するパッドを提供し(1つのパッドが頂点にあり、他の2つのパッドが底部を形成する)、またa)3つのパッドすべてが横方向に整列され、同列に沿って配置された場合に生じる刺激マトリックス14と比較して、幅が縮小された刺激マトリックス14、およびb)隣接するパッドの横方向のオーバーラップと、単一の列よりも広い領域をカバーする縦方向のオフセットの組み合わせにより、同じ列に3つのパッドがある場合と比較して、神経動員の可能性が高くなるという利点を提供する。
オーバーラップし狭くなる設計は、追加の数の行またはパッド(例えば、3~5パッド)を使用して行に拡張することができる。刺激マトリックス設計は、5つを超えるパッドを有する行を組み込むこともできるが、これは、マトリックス14の使用の複雑さと製造コストを増加させる可能性がある。
6つの刺激チャネルを使用して多くの刺激モンタージュが可能である(そのいずれかが、特定の瞬間に、アノードまたはカソードまたは非活性になり得る)が、有利な戦略は、3つの刺激回路のセットを利用し、それぞれが刺激マトリックスの上部と下部の間に縦方向に配置しているようにして、かつ左端の2つのパッド、中央の2つのパッド、右端の2つのパッドを含むことである。
固定された刺激パッド部位および電気フィールドステアリングを有する体外刺激マトリックスは、本発明者の知る限り、これまで作成されていない。フィールドステアリングが3つのパッドの「三角形」構成を含む刺激マトリックスの使用と組み合わせて実現される場合、いくつかの利点が実現される。
第1に、マトリックスパッドのサイズは、隣接する行のパッドが横方向に重なり合うように、三角形の頂点の上部パッドと三角形のベース行の下部パッドがオフセットされているため、同じ間隔のパッド行で実現されるサイズまで縮小できる。第2に三角形の構成により、マトリックスの横方向軸と縦方向軸の両方に沿って刺激フィールドの位置を調整できる。
例えば、図6bに示す刺激モンタージュは、図6hよりも長い縦方向フィールドを生成する(白-「活性」/灰色-「非活性」)。さらに、図6hに関連して、図6iおよび図6jでは縦方向にそれぞれ下と上に伸びるフィールドが生成する。3個の2組であり、それぞれが三角形ジオメトリを持つもので、構成された6つのパッドのみを使用することで、刺激フィールドの左右および上下の空間調整が可能である。
対角回路は、厳密に縦方向の活性化パターンで実現されたものに追加フィールドジオメトリを提供する。対角刺激フィールドは、軸に沿って脚を上って移動し、活性化された刺激パッドの真下にない神経を同調させる可能性を高める可能性がある。対角刺激回路の例は、図6dおよび図6eに示されている。
a)刺激マトリックスの刺激パッドの2セットの配置で、各セットは固定された三角形ジオメトリを持つもの、b)フィールドステアリングの使用、およびc)ビデオとテキストの両方のサポートを使用してユーザに提供される詳細な指示に従った刺激マトリックスの適切な解剖学的配置、の組み合わせは刺激マトリックス14にi)重ならないパッドと比較してフットプリントを削減、ii)隣接刺激フィールドによるベクトル重複の可能性が増加した隣接刺激回路の提供、およびiii)標的神経に治療を確実に送達する可能性を向上させながら、より広い範囲の下腿周囲(および長さ)を有する被験者に使用される刺激マトリックスの能力を向上させる、という利点をもたらす。
刺激マトリックスの刺激パッドの安定したジオメトリは、ワイヤによって接続され、ユーザによって手動で配置される従来の刺激パッドのセットで達成されるベクトル刺激の改善された制御を提供することができる。固定されたマトリックスは、皮膚表面に加えられる刺激の安定した反復可能なジオメトリにより、標的神経における拍動または他のベクトル場のより良い標的化を提供し得る。
本発明者らはまた、中央のパッドがオフセットされておらず、3つのパッドが単一の列を形成する、重ならないパッドの線形配置を評価した。理論に拘束されるものではないが、三角形のオーバーラップ配置には次の利点があるようである。
a)被験者に好まれた。
b)パッド間に「横方向」ギャップを設けて配置されたパッドによって作成される刺激フィールド間に神経が横たわるリスクを減らすことができる。
c)標的神経の一部の下にある可能性がある一列のパッドを使用する場合と比較して、刺激フィールドの縦方向範囲を増加させ、フィールドが標的神経の枝と交差することになる可能性を高める。
d)マトリックスの幅を狭くする。
より広いマトリックス14は、脚囲にさらに広がり、以下の理由で不利になる:a)筋肉を動員するリスクを増大させる、b)許容可能な振幅を制限するか、または足の運動活動を引き起こす可能性があるSAFNに加えて、脚の他の神経を標的にする可能性があるからである。およびc)脚が細い/小さい人にはフィット感が悪くなる。
被験者のグループで上と下の1つの行をテストした場合、強力な神経動員の報告が少なく、自己申告によるふくらはぎの筋肉の活性化、不快感、けいれんの報告が増加するなどの欠点が観察された。
上部および下部マトリックス部分のそれぞれに線形に配置された1列または2列のパッドなどの他の配置は、フィールドステアリングまたは形状生成にある種の利点を提供する(例:刺激フィールドのより細かい制御を提供するための多くの小さなサイズのパッドの配列)。しかしながら、上部と下部にある3つの刺激パッド14のセットを使用する場合、重なり合う設計が利点を保持するように見える。
図3aに示すマトリックス14の一実施形態では、パッドの上部セットは、それぞれ約1.0から1.5平方インチの導電性表面を持つ3つのパッドを使用して実現され、丸みを帯びた長方形、正方形、またはやや円形の輪郭として実現される。一実施形態では、マトリックスパッド14は、システムの使い捨て構成要素として実現される。
柔軟なバッキングは、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリイミド基板、印刷された銀、誘電絶縁体でできており、パッドは、フォーム、非導電性および/または導電性ヒドロゲル、ヒドロゲル、およびポリエステル、ナイロン、ポリアミドまたは同様の材料の細かく織られた非導電性メッシュのスクリム上に構成されたヒドロゲル形成ドットまたはパッドとして構築できるスクリムアセンブリでできている。
一実施形態では、マトリックス14は、別個に形成され、神経刺激器12に独立して接続する上半分および下半分として実現されるため、各半分を独立して交換して、マトリックス14全体を交換するコストを削減することができる。
理論に拘束されるものではなく、刺激マトリックスにはさらに多くの刺激パッド(例:10、50、または100)がある場合があるが、腕または脚用に構成された末梢刺激ウェアラブルデバイスは、本明細書に開示される多くの利点と治療効果を実現する一方、好ましくは、3つ以下のパッドである第1の刺激アレイと、3つ以下のパッドである第2の刺激アレイとを使用する。
SAFNの刺激では、これにより、費用対効果が高く、使用するにあたって過度に複雑ではない刺激マトリックス設計が好ましくは、6個(すなわち、3個の2セット)、7個(図7c参照)または8個(図7b参照)および18個(すなわち、9個の2セット)以下の刺激パッドのパッドを使用して実現される、ことが示唆される。より多くのパッドセットを使用するコストと複雑な刺激マトリックス設計は、センシングまたは他の機能が組み込まれている場合にメリットがある。
図4a~4dは、被験者のグループで評価された刺激パッド14a~14dの4つのパターンを示す。評価の一部では、パッドの左側から右側へのフィールド位置の移動が、変化を検出するための被験者のちょうど目立つ差異(JND)の閾値を超えているかどうかを判断する必要があった。評価の別の部分には、知覚された刺激の快適さと被験者がSAFN動員を検出する能力について尋ねることが含まれていた。
図4aに示す第1のパターンは、被験者が3つの異なるゾーン(左、中央、および右)に関連する刺激フィールドの位置の動きをより感じやすくすることができ、神経動員のより明確な確認を提供することができたため、好ましいと評価された。図4bは、刺激マトリックス14bの上半分および下半分が異なる数の刺激パッドを有する別の実施形態を示す(すなわち、下半分に1つの刺激パッド、上半分に3つのパッドのみ)。
この構成による刺激は、3つのカソードのうちの1つまたは複数を備えた回路を完成させる1つのアノードチャネルとして機能する底部パッドによって実現することができ、逆もまた同様である。このより最小限の設計により、フィールドステアリングも可能になったが、一部の被験者にはフィールドの動きが明らかではなく、被験者の主観的な報告によると、SAFNの動員が確実に行われなかったという欠点があった。
さらに、シングルパッドをアノードとして使用した場合、これは、アノードが支配する刺激を生成し、おそらくアノードでの電流密度が大きいために、刺激がほとんどそのパッドの下で感じられるという欠点を被った。よって、このマトリックス設計では、「アノードドミネーション」を防ぐために、アノード表面積のサイズを大きくする(例えば、3倍にする)必要があるかもしれず(すなわち、主観的感覚がアノード近くの感覚によって支配されている)その結果、図4aの設計を使用して得られるものよりも粗いフィールドステアリングとなることが考えられる。
図4cは、刺激マトリックス14cの刺激パッドが図4bよりも大きく、互いに近接している実施形態を示している。この設計では、電極間のスペースが減少し、また、下部電極が上部の3つの刺激パッドのいずれかとペアになっている場合、刺激フィールドの位置の変化を知覚するユーザの能力を低下させるという欠点があるように見えた。
図4aおよび図4bと比較すると、下部パッドとマトリックスの上部にある3つのパッドのいずれかを含む回路の間で生成されるフィールド間に、より多くのオーバーラップがある。最後に、円形パッドもまた、図4dに示す設計を使用して評価された。なぜなら、これらは、よりコンパクトな刺激マトリックス14dの設計を可能にする可能性があるからである。
これは、丸みを帯びた正方形のパッドからなる幾何学的配置と比較して、電気フィールドの刺激フィールドの動きを確認する被験者の能力(口頭報告によって評価)の改善を提供するようには見えなかった(図4c)。
本発明の利点は、隣接する回路が選択されたときに大多数のユーザが刺激フィールドの位置の変化を認識できるようにする刺激パラメータとマトリックス特性(隣接するパッドの横方向のオフセット、パッド間のスペースなど)を使用することである。ユーザがフィールドの水平方向の動きを区別できるように、隣接する行に配置されたパッドのオーバーラップは50%未満にするべきである。
刺激マトリックス設計は、マトリックス上のパッドの配置のコンパクトさ(パッドのオーバーラップなど)または複雑さ(多くのパッドを使用するなど)を増やすことと、少なくともa)ユーザが異なるフィールドステアリング設定を区別する能力およびb)SAFNの成功または強力な動員に対する「信頼性」を高めることとの間のいくつかの潜在的なトレードオフによって、影響を受ける可能性がある。
コンパクトすぎる設計は、隣接するパッドの端から端までの距離が短くなるため、パッド間の電気的短絡のリスクを高める可能性もある。理論に拘束されるものではないが、短絡を回避するために、端から端までの最小距離は、0.1から1.0インチ、好ましくは約0.1から0.3インチの範囲であるが、典型的には約0.1インチ未満であってはならない。
下肢に適用した場合、刺激マトリックスパッドの幅は約3インチ、高さ(頭尾軸)は約6インチである。一実施形態では、母集団の大部分を収容するために、3つの異なるサイズのマトリックスパッドが使用され、それらは、図4eのパッドについて示される高さおよび/または幅の寸法の75%および125%である。刺激マトリックス14は、単一部分として、または神経刺激器12のハウジングの底部に独立して固定される2つの半分として提供されてもよい。
図4a~4eに示される例では、4つ以上の刺激パッドを使用したが、実施形態では、3つの刺激パッドのみのセットを使用してフィールドステアリングを達成することができる。この設計は、本発明の機能と共に使用できるが、テストされていない。しかし、すでに議論した理由と同様に、対象者にはあまり好まれないようである。
フィールドステアリングを可能にするパッドの最小セットは、例えば、四肢の軸に対して横方向に変位し、1つのアノードの近くに配置された2つのカソードとして実現される3つの刺激パッドを含むことができる。
この例では、フィールドステアリングは、3つのパッドの組み合わせを選択的かつ部分的に活性化することによって発生する可能性があり、100mA信号のカソード1とアノード1間の信号の振幅は90%(90mA)に設定され、カソード1とアノード2間の信号は10%(10mA)に設定されている。
2つのパッドが共通の刺激リターンパッドを参照している場合、共通の刺激パッドが両方の刺激発生器のリターン側に接続されている間、2つの刺激源パッドはそれぞれ刺激発生器の出力によって駆動することができ、各チャネル間の組織は、電気回路の2つの負荷として機能する。
一実施形態では、ルックアップテーブルによって定義された重みを使用すると、第1のカソードまたは第2のカソードにより大きな重み値が割り当てられ、刺激フィールドが刺激マトリックスの右側または左側にあるかどうかを判断する。
神経刺激プロトコルおよびプログラム
図3aは、カソード、アノード、または非活性チャネルとして機能するように割り当てられ得る6つの刺激パッドを有する刺激マトリックス14を示す。
提供される刺激を上部の3つのパッドに制限する場合、さまざまなチャネルの組み合わせの可能な順列の数を管理できる(例:左パッドはアノード、右パッドはカソード;左=アノード、中央=カソード;左=アノード、中央および右パッド=カソード)で、20未満の場合がある。
しかしながら、異なるチャネルが異なる振幅重み付け値を使用できる場合(例:左パッド=100mA(アノード)、中央パッド=70mA(カソード)、右パッド=30mA(カソード))、いくつかの異なる重みのセットに制限する場合でも、可能な組み合わせの数は非常に多くなる。
さらに、下の3つのパッドのセットが許可された刺激プロトコルに追加されると、組み合わせの数が管理不能になる。患者(または医師)による刺激パラメータの調整は、複雑すぎて時間がかかりすぎて実用的ではない場合がある。刺激プロトコルを調整する際に制約のない自由を提供すると、多くの問題が発生する。
本発明のSaphLocate機能は、制御および方法によって調整または選択される限られた数の選択された刺激モンタージュを使用して、ユーザが単純で、ユーザフレンドリーで、時間効率のよい方法で異なる刺激モンタージュ候補を評価できるようにする。
SaphLocateを使用すると、刺激フィールドの位置と形状をユーザが簡単かつ直感的に調整でき、限られた数の組み合わせの活性チャネルを評価できる。実施形態では、1つのSaphLocateプログラムは、刺激パッドの横方向軸に沿って刺激フィールドの位置を調整することのみを可能にする。SaphLocateは、刺激の深さの調整に関連する限られた数のモンタージュ候補をユーザに提供することもできる。
実施形態では、SaphLocate機能はまた、フィールド位置に対するユーザの調整が、a)ユーザによって知覚される、またはb)強度上の大きな知覚的跳躍がないなどの感覚基準を満たすように設計された設定に従って、刺激フィールドに調整を提供する。例えば、さまざまなフィールド位置を提供することに関連するモンタージュは、被験者のグループの少なくとも50%のわずかな差よりも大きくなるように設定されている。
SaphLocate機能により、ユーザは刺激モンタージュ候補を比較し、治療に好ましいモンタージュを選択できる。当該好ましいモンタージュは、神経動員の改善、快適性の改善、または筋肉などの非標的組織の望ましくない刺激のリスクの減少など、少なくとも1つの利点を提供することができる。SaphLocateにより、治療中に使用される刺激プロトコルの選択が改善される。非SAFN標的に使用される場合、これは「NiNALocate」と呼ばれることがある。
また、NiNAシステムは、刺激治療中に使用する振幅レベルと波形を調整および選択する際に、ユーザにとって利点を可能にするSaphLevel機能を提供する。SaphLevel機能は、刺激のより良い感覚体験、改善された神経動員、およびユーザがより高い強度の刺激を許容できるようにするなどの利点をユーザに提供する。
よって、SaphLocateおよびSaphLevel機能には、例えば、a)刺激モンタージュの限定されたセット、b)ユーザに改善された感覚体験を提供する刺激モンタージュ、c)神経の標的化を改善する刺激モンタージュ、d)現在の刺激モンタージュの後に後続のモンタージュがどのように続くかを定義する定義済みの一連の刺激モンタージュ、e)形状や位置などの刺激フィールドの特性の滑らかな知覚遷移を可能にするように設定された重み付け値を持つ定義された一連のモンタージュ、の利点がある。
本発明のSaphLevelTM機能は、刺激の強度レベル、およびそれに対応する主観的経験、および標的神経を調節する能力を調整することに関して利点を提供する。SaphLocateTM機能は、刺激フィールドの位置またはジオメトリの調整に関して利点を提供する。SaphLevelおよびSaphLocate機能は、同様の重み付け値と戦略を使用する場合があるが、異なる利点を達成するために使用される。
本システムのSaphLocateおよびSaphLevel機能は両方とも、フィールドのジオメトリ、位置、および強度設定により、以下に関連して、改善された治療または改善された患者体験を提供することができるようにする技術に、少なくとも部分的には依拠してもよい。
a)治療の提供中に後で使用できる刺激フィールド候補の初期評価および選択中に、刺激フィールドの位置およびジオメトリの限定的かつ的を絞った調整を提供すること、b)この初期調整中にさまざまな刺激フィールドをユーザが簡単に評価できるようにすること、およびc)改善された快適さと神経動員に関連する治療セッション中に使用される刺激フィールドに利点を提供すること。
一実施形態では、刺激モンタージュの限定されたセットは、左、中央、および右として定義された活性チャネルの3対のセットを定義すること、および刺激マトリックスの左から右の領域へ、刺激フィールドの知覚された強度に関して区別可能かつスムーズな形で刺激フィールドが遷移することを可能にする3つの回路のそれぞれに重みを割り当てることを含む。
チャネルの中央ペアで刺激が最大の場合、これらは「一次チャネル」を定義すると見なされ、左右のチャネルは非一次である。一般に、一次チャネルは最大の振幅(つまり、最大の重み)を持つチャネルであり、「非一次」回路またはチャネルは、より低い重みが割り当てられるか、非活性である。SaphLevel機能の1つは、非一次チャネルでより低い重みを提供して、非一次チャネルが単に非活性化された場合に生じるよりも少なくとも1つの利点を生み出すことである。
実施形態では、SaphLocate制御部は、マトリックスの左/右軸に沿って刺激フィールドの位置を調整できるようにするだけである。一実施形態では、左/右軸に沿った調整は、限定された一連の刺激モンタージュであって、被験者のグループでSAFNなどの標的神経の動員を可能にすることが示されて、またはモンタージュ間のスムーズで識別可能な遷移を可能にすることが示されているものを使用して提供される。
また、一連のモンタージュには、隣接する刺激モンタージュ間の事前定義された許容遷移のセットを含めることもできる(すなわち、ルックアップテーブルで定義された一連の少なくとも3つの隣接するモンタージュで定義されているように、ユーザは事前定義された刺激モンタージュおよび対応するチャネル重み値のセットを「スキップ」することはできない)。
別の実施形態では、マトリックスの異なる列から選択された2つの刺激チャネルを使用する刺激モンタージュの限定されたセットにおいて、2つの「対角」モンタージュも提供される。一実施形態では、SaphLocateは、選択された距離未満で分離されたほぼ横方向のフィールドである刺激回路を伴うモンタージュを含まないが、なぜならば、これらは対応する通常より浅いフィールドパスを持つことになるからである。
実施形態では、刺激信号は、ユーザの皮膚を通してマトリックス14によって提供される刺激フィールドのジオメトリに関連する刺激プロトコル設定を比較および選択するユーザの能力を改善するシステムのSaphLocate機能を使用して調整される。SaphLocate機能は、a)治療中に限られた数の刺激パッドの配置によって提供される活性刺激チャネルのジオメトリを変更することにより、刺激フィールドの形状を調整し、b)刺激パッドのモンタージュの事前定義されたセットのジオメトリおよび/または振幅および/または指定(アノード/カソード/非活性)ステータスを変更することにより、刺激フィールドをステアリングし、およびc)一連の刺激ジオメトリの各ジオメトリに対して「重み付けされた」刺激強度設定を提供して、活性刺激パッドのさまざまな組み合わせ間の遷移、および対応する刺激フィールドの動きは、実際の強度または知覚される強度における望ましくない跳躍なしでスムーズに起こるようにすること、を含む。
実施形態では、治療は、刺激強度および神経動員に関連する設定を決定する際に利点を提供する様々なSaphLevel特徴を有する刺激設定を使用する。SaphLevelの機能は次のとおりである。
a)標的神経を十分に動員するが、使用者にとって痛みを伴うレベルよりも低い刺激強度レベルを選択するように使用者を導くこと、b)治療セッションの途中で強度を再調整して、刺激をより高く設定できる可能性のある適応を補うようにユーザに通知すること、c)刺激の感覚体験が「より豊か」になり、潜在的に痛みが少なくなるように、選択されたマトリックスジオメトリに対して「重み付けされた」刺激強度設定を提供すること(ゲート制御理論によって予測される場合がある)、およびd)開示される追加機能。
刺激の「より豊かな」知覚は、2チャネル刺激で発生するよりも鋭くなく、「チクチク」し、ポイント固有であるとユーザが説明したように、非一次チャネルを活性化せずに提供され、より丸みを帯びた刺激による押圧感で、「突き刺さる」ことが少なくなったと感じられた。
SaphLevel機能には、適切な刺激強度と刺激チャネルが使用されていることが確かなものであるとするためにユーザのガイドまたは調査をすることも含まれる。例えば、刺激の強度が、標的神経を調節する、望ましくない筋肉刺激を減少させる、または刺激の知覚を改善するのに十分であることを確認するために、ユーザに質問が提示される。
SaphLocate/SaphLevelによる外来治療の促進。
SAFNは感覚神経であり、標的刺激は、PTN刺激などの特徴である運動反応のない感覚反応を引き起こすことになる。SAFN刺激がSAFNを選択的に調節し、ふくらはぎの筋肉または近くの運動神経動員の同時活性化がほとんどまたはまったくない場合、ユーザは、刺激治療中に歩行できるはずである。
これは、刺激プロトコルが中等度または強い感覚異常を生成する場合でも当てはまる場合がある。意図しない運動/筋肉反応のリスクが低い場合、これにより、筋肉の断裂、望ましくない足の動き(つまり、収縮)、不快な筋肉のぴくぴく感、歩行障害などの関連するリスクも減少する。
同様に、足を使って車のアクセルペダルやブレーキペダルを操作するときに制御を失うリスクが減少する。よって、望ましくない組織または神経標的の共活性化を回避/最小化するために、フィールドが制約されている(例えば、フィールドステアリングまたは適切な刺激モンタージュを選択することによって)標的化SAFN、刺激治療が提供されている間でも、ユーザは活動に従事することができる。
SaphLocateとSaphLevelは、刺激パラメータをより適切に選択できるようにすることで、望ましくない筋肉刺激のリスクを軽減するのに役立つため、ユーザが歩行中に治療を提供する能力を高めることができる。
また、感知データ(例えば、加速度計またはEMGデータ)の評価は、これらのデータが選択された閾値を超える活動にユーザが従事していることを示す場合、SaphLevelアルゴリズムによって刺激パラメータを調整(例:刺激振幅を減少)するために使用できる。例えば、ゆっくりとした歩行は許可されているが、選択した速度を超えて歩くと、刺激が停止したり、刺激の振幅が減少したり、定義された間隔で一時停止したり、加速度計のデータが再びユーザの活動性が低下したことを示すまで一時停止したりする。脚の他の神経または筋肉の望ましくない同時活性化を少なくしてSAFNの刺激を可能にするSAFNの改善された標的化は、a)フィールドステアリング、b)脚の別の神経を刺激しない位置を選択すること、c)ふくらはぎの筋肉を刺激しない脚の位置を選択すること、d)SAFNを刺激するが、腓腹神経、後脛骨神経、脛骨神経、腓骨神経、または足底神経のいずれかを直接刺激しない位置で、脚の内側面に配置されたマトリックスの2つ以上の刺激パッドを使用すること、およびe)四肢の軸に沿った電流経路を作成する2つ以上の刺激パッドを使用して刺激を提供する(つまり、1つのパッドがより近位にあり、2番目のパッドがより遠位にあるように縦方向にオフセットされる)こと、の少なくとも1つによって達成でき、刺激プロトコルは、SAFNの標的刺激を提供するように調整されている。
図3bは、治療中に表示されるデフォルト治療セッション画面を有するユーザデバイス20aのタッチ高感度グラフィカルユーザインターフェース(GUI)表示部70を示す。図示の実施形態では、タイマー72は、経過した合計30分の治療セッション時間の割合の数値とグラフ表示の両方を使用して、治療セッションの残り時間を示す。30分間の治療セッションが示されているが、セッションの持続時間は、例えば、15分から90分の間であってもよい。実施形態では、1日1回で複数のセッション(例えば、1から3)をスケジュールすることができる。
仮想制御により、刺激治療を一時停止する「停止」制御74を含む刺激信号特性のユーザ制御が可能で(たとえば、強度がゼロに設定され、タイマーがインクリメントを停止する)、2つの強度制御76a、76bは、刺激強度をそれぞれ増加および減少させるプラス記号「+」およびマイナス記号を含む。
また、フィールドステアリングマネージャインターフェース78は、事前定義された一連の刺激モンタージュを使用して刺激フィールドをマトリックスの左側から右側に移動させる左および右制御80a、80bなどのSaphLocate機能を提供する。
刺激モンタージュに適切な振幅重みを使用すると、フィールドのジオメトリまたは位置をスムーズに調整できるため、ユーザはフィールドの位置の動きを認識できる。
5つの円のフィールド位置表示82が、当該フィールドが左から右に移動するにつれて、強調表示される。ふくらはぎ上部に装着した場合、これにより、マトリックスが装着されている脚に応じて、当該フィールドが脛骨近くの前部から脚の後部に、またはその逆に移動する可能性がある。
実施形態では、SaphLocate機能は、神経刺激器12および/またはユーザデバイス20aの表示画面上にフィールド位置表示82を提供して、刺激フィールドの調整に対するユーザの知覚を強化する。
実施形態では、開示されるように、フィールドステアリングマネージャインターフェース78を選択(すなわち、ダブルタップ)して、フィールドの横方向または縦方向中心などの刺激フィールドの特性を調整するため、フィールドを第1位置から第2位置(例:左から右)に移動するために使用されるモンタージュの数を調整する、またはユーザが、1つまたは複数の刺激パッドのセットがアノード、カソードとして機能するか、非活性であるかを調整できるようにする、ための追加の「上級者向け」制御を含むように拡張することができる。
開示されているように、個々のチャネルの制御は通常、ほとんどのユーザにとって複雑すぎる場合がある。しかしながら、場合によっては、単一の刺激チャネルをオフにすることが、右下または左下の刺激パッドを非活性にして、望ましくないふくらはぎの筋肉の活性化を減衰させるなど、役に立つ場合がある。刺激チャネルが非活性化されている場合、SaphLocateアルゴリズムは、マトリックスから供給されるアノード/カソード電荷のバランスが保たれるように、残りの活性チャネルを調整できる。
図示の実施形態では、SaphLocateは、刺激マトリックスの左右軸に沿って定義された5つの別個のフィールドモンタージュのセットからの刺激モンタージュの選択を可能にする左右の制御で実現される。定義された5つの「ゾーン」のそれぞれには、左、中央左、中央、中央右、右などの関連する位置ラベルがある。また、「全体」設定では、刺激フィールドがすべてのゾーンでほぼ同じ振幅で提供される。
この例では、刺激パッドの他の配置を代わりに使用することもできるが、図3aのマトリックスが使われることになる。マトリックス14の刺激パッドが行と列として概念的に配置される場合、3列の電極が存在し、そして、これら5つの刺激モンタージュのために作成された各列のオン(1)/オフ(0)状態および「ALL」モンタージュは、それぞれ[100]、[110],[010],[011],[001],[111]という単純な実施形態で定義できる。
図3bでは、ユーザは、中央(頂点)にある2つのパッドと、図3aに示す刺激マトリックスの三角形配置の右側にある2つのパッドによって刺激信号が提供されるようにする中央右ゾーンを選択した。検討することになるが、それぞれが2つの縦方向オフセットチャネルを有する3列の代わりに、対角線状オフセットチャネルの対に対して刺激パターンを定義することができる(すなわち、異なる列から選択されたチャネルから回路が作成される)。
よって、フィールドステアリングマネージャインターフェース78は、刺激マトリックス14によって提供される刺激信号の合計によって生成される刺激フィールドの強度76a、76bおよび位置80a、80bの両方のユーザ独立調整を提供する。図示の実施形態では、フィールドの位置は、2つの制御のみを使用して、マトリックス14の左右軸に沿って(すなわち、刺激された肢の軸に垂直に)調整される。または、フィールドの左右部位に対応して点灯する円のフィールド位置表示もユーザが円を横切って指をスライドさせるか、円をダブルタップして刺激フィールドをそれぞれの円に関連付けられたフィールド設定に調整することで、選択的に活性にすることもできる。
実施形態では、5つのゾーンおよび「全体」設定の代わりに、ユーザデバイス20は、より粗い刺激フィールド制御をユーザに提供するように設計してもよい(例えば、3つのゾーンのみを選択し、刺激の左、中央、または右の列のみを活性にすることができる)。あるいは、ルックアップテーブルで定義された各列の重み値を持つ個別のステップを使用して、より細かい分解能(例:7~10または最大約15~20ゾーン)の調整が定義される。
上記の例で使用されている単純なオン(1)/オフ(0)ステータスの代わりに、刺激マトリックスで使用可能な刺激列の数よりも多くの刺激ゾーンを提供する場合、列には、重み付け操作によって生じる「総刺激振幅の割合」(例えば、電流)を表す重み値が割り当てられる。
重み付け値は、各列の振幅を調整するために使用される。例えば、「左」設定は[10000]として実現でき、「中央」は[01000]で実現でき、対応する重みを持つ一連のモンタージュを使用して、左から中央への段階的なシフトを実現できる(例:[90100],[80200]等)。
実施形態では、ユーザは、ユーザ選好の問題として、「粗い」フィールド制御(例:5ゾーン)と「細かい」フィールド制御(例:15~20ゾーン)との間で切り替えを行うことができる。あるいは、ユーザは許可された範囲(例:3~20)からゾーンの数を選択することもできる。使用するゾーンの数を減らす(例:5)代わりに、より多くのゾーン(例:15)を使用すると、刺激フィールドが刺激マトリックスの左から中央、右に移動するときの重み付け値の変化は、より緩やかである。
例えば、7つのゾーンを使用すると、フィールドが左から中央に移動するため、回路の加重値は、隣接する各ゾーン間で15%ずつ変化して、左チャネルの重み付けは100、85、65、50、35、20、および5と遷移し、中央チャネルの重み付け値は5、20、35、50、65、85、および100として逆に増加してもよい。
しかしながら、遷移はよりスムーズになるかもしれないが、ゾーンの数を増やすと、ユーザはモンタージュ間の違いを識別しようとするのにより多くの時間を費やす必要がある。理論に拘束されるものではないが、パイロット作業中、一部のユーザはより細かいフィールドステアリング制御を好んだが、これは、ゾーンを区別するのが困難で、細かい制御の恩恵を受けていないように見えるユーザを苛立たせたり混乱させたりするように見えた。
大多数のユーザ、または神経刺激器を操作しているユーザがフィールドの位置の動きを感じることができるように、ゾーンの数とゾーン間の差は十分なものにして(すなわち、JND以上)、調整数のことでうんざりさせないようにするべきである。
実施形態では、任意の重みにゼロを使用するのではなく、システム10aによって実装されるSaphLevelルールは、重みが常に30%などのレベルより上に設定されることを要求する。非一次チャネルの重みをゼロ以外の値に設定すると、治療刺激中に、a)非一次チャネルに刺激を与えると、刺激がより豊かに感じられる可能性があること、b)非一次チャネルに刺激を与えると、標的神経でのベクトル場のエネルギーが増加するため、神経の動員が改善される可能性があること、c)非一次チャネルの刺激によって提供される神経の領域での超またはサブスレッショルド刺激は、一次チャネルからの刺激が神経調節をもたらす可能性を高める可能性があること、d)非一次チャネルからのエネルギーも提供されると、神経を動員するために必要な一次チャネルの振幅が低くなり、患者の快適性が向上する可能性があること、およびe)感覚マスキングなどの要因により、一次チャネルでより高い振幅が使用される可能性があること、の利点がある。
また、非一次チャネルで使用される重みは、一次チャネルで提供される振幅の関数として変化することができる。例えば、一次チャネル刺激信号の振幅が神経動員閾値を十分に上回っている場合、重みの減衰が大きくなり得る。
SaphLocateに関しては、ゼロ以外のチャネル重みの使用は、刺激信号の位置が調整される場合、たとえば、左から中央左チャネルに調整される場合にも、役立つ。例えば、中央左チャネルの重みを0%から50%に増やすと、値を40%から60%に増やすよりも大きくなり、遷移がよりスムーズなものに感じられる。また、重みを0ではなく40%に設定すると、刺激がすでに閾値を超えている可能性が高くなるため、0%から50%に遷移する場合よりも、60%に増加するほうが神経活性と知覚される強度の変化が小さくなる。
SaphLocateパラメータの個別調整
実施形態では、ゾーンの数(および関連する刺激モンタージュの数および対応する重み値)は、ユーザのオンボーディング中に発生する評価手順の結果に基づいて選択される。
例えば、より細かい変化に対するユーザの感度の評価は、位置が2つの設定の間で交互になったときに刺激フィールド位置に変化を感じた場合にボタンを押すようにユーザに求めることによって評価されるが、これは、閾値が2つの設定の差を定義する強制選択閾値テストで発生する可能性がある。
例えば、システムは、粗い設定を使用してフィールドを自動的に移動し、次にゾーンの数を増やし、ユーザがボタンを押すことで確認されるゾーン間の移動を検出するのに十分な感度を持っているかどうかを判断する。位置を区別するためにユーザのJNDが確立されると、これを使用してSaphLocateゾーンパラメータを設定できる。
実施形態では、SaphLocate機能は、刺激プロトコルを調整して、a)ユーザに提供されるモンタージュの数、およびb)対応する重み値の両方が選択され、ユーザは通常、a)異なるモンタージュを選択するときにフィールドの動きを知覚し、b)フィールドの動きは刺激の知覚される強度の大きな変化では発生しない。
本発明の利点は、ユーザが選択できる少なくとも2つのレベルの特異性または粗さを含む、刺激フィールド制御器の調整可能なレベルを提供することである。
一実施形態では、ゾーンの粗さは、「設定ギア」制御を選択することによって設定することができる(図9aのメニュー制御を参照)。これにより、「細かい」または「粗い」刺激分解能を使用した刺激調整の制御など、治療に関連するオプションがユーザに提示される。クリックすると、押された「位置分解能」オプション表示が「粗い」および「細かい」デバイス制御オプションを表示する(図3e参照)。
図3cは、微細分解能方式を使用してゾーン数が15に設定された治療画面208を示す。これは、ルックアップテーブルに格納されている3つ(またはそれ以上)のチャネル対に対して15の異なる重み関数を使用して実現できる。この例では、フィールドステアリングプロトコルが「全体」に設定されている場合、これには、マトリックスのすべてのチャネルが等しい重みを持つ定電流刺激の3つの独立した列が含まれる。
「全体」設定は重要なオプションであるが、それは、刺激モンタージュが3つの縦方向回路(それぞれが単一のアノードとカソードを有するパッドのペアを含む)に制限されている研究中、一部のユーザは、(フィールドをマトリックスの左から右に移動した15個のモンタージュのどれよりも多く)「全体」を使用した刺激を好んだからであり、その理由は、これは、筋肉刺激がほとんどまたはまったくない下肢または足で報告された強力な刺激誘導性感覚異常によって証明されるように、一部のチャネルの重みが低いモンタージュを使用するよりも優れた神経動員を提供したからである。
図3dは、フィールドステアリングプロトコルが中心に設定された治療画面210を示し、ここでも15のゾーンがある。一実施形態では、「中央」は、刺激マトリックスの中央列の2つのパッドが100%の重み付け値を有するようにすることができ、左列および右列の隣接するパッドはゼロとして重み付けされる(すなわち、非活性として設定される)。
図3eは、デバイス20によって表示される位置解像度画面212を示し、ユーザが粗い(例えば、5~7ゾーン)分解能または細かい(>7)分解能を選択するためのメニューを有する。医療専門家が使用する場合、分解能画面では、刺激マトリックスの少なくとも1つの軸に沿って刺激ゾーンを定義することに関連して、ユーザが5~20ゾーン(および関連する重み付け)の任意の数のゾーンを選択できるようにするなど、より詳細な制御を行うことを可能にすることができる。
また、刺激フィールドが複数の軸に沿って調整可能な場合、分解能は、刺激フィールドのx軸(縦方向)とy軸(横方向)に対して異なる設定ができる。ユーザがグラフィカル表示部またはジョイスティックを使用して、x軸またはy軸に沿って刺激フィールドを移動するか、または両方を同時に移動する場合、このような調整のために、粗さを定義することもできる。
実施形態では、「粗い」コントローラスキームは、最も左端のフィールド設定と最も右端のフィールド設定の間で3から9ステップの間を利用し、好ましい実施形態は約5ステップであり、「細かい」コントローラスキームは、左端の刺激フィールドモンタージュと右端の刺激フィールドモンタージュの間で10から20ステップを利用し、好ましい実施形態は約15である。これらは、軸ごとに個別に設定できる。
図3fは、刺激マトリックス内に3列以上の電極が設けられている場合の別の画面214の実施形態を示している。この例では、ユーザは刺激に対して「狭い」または「広い」広がりを選択でき、それにより、例えば、たとえば、2~3列(例:[0009010090000])、または7~9列(例:[008090100908000])の9列マトリックスの刺激パッドを活性にする。
この実施形態では、パッドのセットに対する狭いまたは広いセットの重み付け係数は、左から右に移動する。この図では、加重がグラフで表示されているため、振幅の大きい加重は濃い円で示され、加重が減少するにつれて陰影が薄くなる。隣接するパッドは、ゼロ以外のレベル(例えば、チャネルの一次セットに直接隣接する列を50%に設定)、またはユーザが経験する感覚に利点をもたらすことがわかっている拡散レベルを使用して重み付けすることができる。
追加の刺激信号特性
理論に拘束されることなく、一実施形態では、3つの側面が、SAFNなどの標的神経の治療のために選択される刺激プロトコルの主な決定要因として機能し得る。刺激信号は、
A)神経の調節をもたらすが、治療中にユーザにとって快適/許容できるほど十分に低い強度レベルである、B)神経標的化を改善するために、刺激フィールドが標的神経上/近くに集中するように刺激フィールドをステアリング/成形するように構成された刺激パッドと刺激モンタージュのマトリックスによって提供される、C)強力な神経調節を与えるパルス特性を持つ、べきである。
刺激プロトコルのSaphLevelおよび SaphLocateの側面に加えて、プログラムによって刺激信号自体を変更して、神経動員を改善することができる。例えば、パルス持続時間は、標的神経同調を改善するために調整される場合がある。
200uSecのパルス幅は、伏在神経(またはその他の)神経刺激の場合、20Hz範囲の調節速度に使用されることがよくあるが、パルス幅を400uSec~20,000uSecに増やすか、最大約50%のデューティサイクルを使用すると、より深い刺激パスとより大きな同調が生じる場合がある。パルス幅が長いほど、無髄C線維を含むより小さな直径の線維を動員するのにも適している。よって、パルス幅を調整するための制御を制御画面に表示することも、より深い刺激パスに関連付けられたモンタージュをSaphLevel機能としてより長いパルス幅と組み合わせることができる。
刺激フィールドの位置とジオメトリのユーザ調整。
実施形態では、SaphLocate機能により、異なる刺激モンタージュ設定を評価および比較して、改善された神経動員を提供する1つまたは複数のモンタージュを選択し、治療プロトコルによって使用できるようにすることができる。
SAFN動員の場合、改善された神経動員を提供するプロトコルは、たとえば、次のいずれかが発生するプロトコルとして定義できる。神経動員の最も強い知覚が得られること;誘発された感覚異常が、穏やかなうずきからより強い感覚(例えば、振動またはドキドキする感覚)に変化すること;誘発された感覚異常が、最も遠位の位置で感じられる(すなわち、刺激パッドの近くでのみ感覚を誘発するよりも、足とつま先までがより遠位である)こと;強力な神経刺激が、隣接する筋肉や他の神経などの望ましくない側副刺激がない場合に発生すること;足の動きがない場合、強力な神経刺激が発生すること;皮膚感覚(皮膚感覚閾値)と神経動員(神経動員閾値)を誘発するのに必要な刺激エネルギーの差が最小であること;または、痛みや不快感がない場合に、個人によって最大量の神経動員が報告されること。
これらの基準はどれでも使用できるが、多くの場合、患者は、足首および/または足に向かって可能な限り広がる感覚異常の明確な感覚を生み出す刺激モンタージュを選択するようにただ求められることになり、その一方で、非標的組織の刺激による影響を最小限に抑えることになる。図5a~5iは、刺激モジュールと連動して動作する刺激マトリックス14によって提供される刺激フィールドの調整を可能にする、ユーザインターフェースモジュール48によって提供される画面の実施形態を示す。
図5aは、スライダ制御部が左端から右端に調整(「スライド」)される「スライダ」フィールドステアリング管理コンソール216の一実施形態を示す。ユーザは、ユーザデバイス20のタッチ表示部を指でスワイプすることによってバー制御をスライドさせる。次に、バーの位置は、治療中にユーザが最も好んだ部位に設定される(例えば、神経動員により生じる部位)。ユーザデバイス20の表示画面上の仮想制御部の動きは、刺激フィールドの位置の変化の視覚的シグナリングを伴う。
例えば、色付きの円のセットの1つまたは複数のサブセットは、マトリックスの左右軸の全範囲に関連して選択された活性化領域を示すことができる。さらに、画面下部の「cl」、「c2」、「c3」ラベルは、刺激マトリックスの3つの列のそれぞれに適用される振幅のパーセンテージを表示できる(例えば、図6a、6bおよび6cが示すもの)。バー制御は、デバイス12または遠隔制御デバイスなどのユーザデバイス20のハウジング上の物理的制御として実現することもできる。
一実施形態では、制御部が左地点から右地点にスライドすると、それは一連の中間地点を通過し、および制御部の動きが一連の刺激モンタージュを順次選択することに対応するように、各地点が刺激モンタージュのセット内の刺激モンタージュにマッピングされる。当該刺激モンタージュのセットは、意図した方法で刺激フィールドの位置および/または形状を変化させるように構成される。
例えば、制御部をスライドさせると、左から右など、刺激マトリックスの少なくとも1つの軸に沿って刺激フィールドを移動させるようにマッピングし、それにより、刺激フィールドの知覚される強度に一時的な跳躍を引き起こすことなく、フィールドの動きが生じるようにできる。
図5bは、刺激フィールドの左右変位を方向的に調整するためにユーザが操作する左右の矢印として実現される1組の制御器を有する「方向」フィールドステアリング管理コンソール218を示す。この制御にはいくつかの利点がある。スライダ制御部を調整する必要があるかもしれないので、細かいモーター制御ができないユーザにとっては簡単である。
ユーザは左または右の制御を押して、刺激フィールドの位置を徐々に左または右にシフトする。被験者は、テストされた刺激マトリックス設計で左から右にまたがる場合、約5つの刺激モンタージュのセットを好む傾向があることが発明者によって発見された。設定の数を増やすと、被験者が評価するのに時間がかかり、ユーザがフィールド位置に一貫して知覚できる変化を提供しなくなり、好みの刺激モンタージュを選択することが難しくなったりした。SAFNを刺激するための一実施形態では、方向制御は、好ましくは5~10個のモンタージュ、より好ましくは5個のモンタージュを使用してもよい。「全体」モンタージュも提供される場合がある。
一実施形態では、少なくとも1つの方向制御が提供され、これを押すと、左地点から右地点へのような刺激フィールドの定義された動きが生じる。通常は、第1の方向または第1の方向とは反対の第2の方向へのユーザ制御を可能にするために、2つの方向制御が提供される。方向制御を押すと、一連の刺激モンタージュから刺激モンタージュが段階的に選択され、それにより、制御部の操作は、刺激モンタージュのセットからのモンタージュの順次選択に対応する(ルックアップテーブルで定義された、または電子機器の設定の調整によって実現された振幅重み付け値などのモンタージュ特性を持つ)。
当該刺激モンタージュのセットは、制御部へのユーザ入力に応答して、意図した方法で刺激フィールドの位置および/または形状を変化させるように構成される。例えば、左右の方向制御を押すと、刺激フィールドが、左から右など、刺激マトリックスの少なくとも1つの軸に沿って第1または第2の方向に移動する。
図5cは、システムの別のSaphLocate機能220を示す。「サイクル」フィールドステアリング管理画面の一実施形態では、「P」ボタンを押すと、刺激モジュール42は、決定された方法で遷移する刺激モンタージュのセットを通して段階的に刺激フィールドを順次調整する。例えば、遷移は、刺激マトリックスに対して左端部位から右端部位までである。当該刺激モンタージュのセットは、縦方向回路(すなわち、刺激マトリックスの列)のみを含む場合もあれば、1つまたは2つの対角回路を含む場合もある。
部位が優先される場合は、ユーザは、「P」とラベル付けされた入力ボタンを押すなどしてこれを確認でき、または当該ユーザは、ユーザ対話モジュール48が音声コマンドを受信するように構成されている場合、「その設定を使用してください」という口頭での指示を提供できる。サイクルは2回または3回発生する可能性があり、ユーザは治療で使用するために選択される同じ刺激モンタージュを一貫して選択する必要がある場合がある。次いで、システムは、治療の提供中に、ユーザが好む刺激モンタージュを使用することができる。一実施形態では、フィールドモンタージュの連続的な左右調整、または他の調整は、ルックアップテーブルで定義された各刺激チャネルの重み付けのセットを使用して選択される。
図5cに示す実施形態では、画面は、強調表示された円を含むフィールド位置の視覚的インジケータを提供しない(ただし、マトリックスの3つの「列」のそれぞれで使用されているパーセンテージ振幅は画面の下部に示されている)。このシグナリングが削除されたとき、被験者はフィールドがどこにあるかを報告する自信がなかった。皮膚で知覚される刺激誘発感覚に加えて、刺激フィールド特性をリアルタイムで視覚的に示すことで、a)フィールドの位置と動きの主観的な識別を強化および促進すること、およびb)ユーザが自分にとって最適な位置設定を理解できるようにすることが可能になる。
図5dは、刺激フィールドの左右調整に対応するために提供されるボタンのセットを有する「選択」デバイス管理画面222を示す。例えば、3つのボタンで、フィールドを左から中央、右に移動でき、この部位は、3つの仮想楕円形インジケータによって視覚的に示される。選択制御は、マトリックス上のパッドの他のサブセットへの刺激を制限しながら、刺激マトリックスのパッドの最初のサブセット(例:刺激マトリックスの列の1つ)のみを選択できるようにした(例えば、活性化されたパッドのサブセットは、特定の時間にマトリックスの列の1つに制限されていた)。一実施形態では、特定の刺激モンタージュに関連付けられた各制御でユーザ制御のセットが定義され、当該制御は相互に排他的であるため、選択したモンタージュおよび関連する刺激パッドのセットを活性にできるのは1つの制御のみである。
図5eは、「切り替え」デバイス管理画面224であって、少なくともオンとオフの状態の間で列の各電極ペアを個別に切り替える制御の1つを選択することにより、ユーザが刺激マトリックスの各列の刺激フィールドを切り替えることができるものを示す。切り替えを実行して、OFFといくつかの振幅重みの間の一連のステップを提供することもできる(例:[off,10%,40%,70%,100%])。
実施形態では、「切り替え」制御は「選択」制御とは異なるようにプログラムされ、前者は所与の時間に1つの列のみを選択できるようにし、後者は刺激マトリックスの2つ以上の列を調整できるように定義する。切り替えで複数の重みを使用できる場合、オン/オフ状態を示すために表示部で使用される円の明るさも、重み付け係数が大きいほど大きくまたは明るく表示できる。
一実施形態では、制御が刺激パッドの選択されたセットのオン/オフ状態を調整するように、少なくとも1つの切り替えユーザ制御部のセットが定義される。別の実施形態では、当該切り替えユーザ制御部は、刺激パッドの選択されたセットの状態(オン/オフ)および振幅重み付けの両方を調整する。
一実施形態では、当該切り替えユーザ制御部のセットは、少なくとも2つのユーザ制御部を含み、当該制御部は、刺激パッドの少なくとも第1および第2のセットの状態(オン/オフ)または特性(例えば、振幅重み)を調整し、当該少なくとも2つのユーザ制御部の切り替えは、相互に排他的であるとの制限を受けない。
図5fは、3つのスライダ制御部として実現される「L-Rスライダ」デバイス管理画面226を示し、それぞれが、刺激マトリックスの列などの刺激パッドのセットの振幅などの特性を制御する。これらをユーザがスライドさせて、定義された範囲内の値(例:0から100の間)に設定される特性値を調整し、刺激が刺激マトリックスの左、中央、または右の領域で発生するように、刺激フィールドを調整することができる。
実施形態では、刺激マトリックスが、刺激マトリックスに対して定義された3つ以上の刺激列を有する場合、各列のスライダの使用は面倒になる。また、この実施形態は、「切り替え」および「選択」画面のように、ユーザが左および右のマトリックス領域に刺激を与えることができるが、中央には刺激を与えることができないため、困難である可能性がある。これにより、刺激の2つの個別の領域が生成され、「方向」画面と比較してフィールドの選択が複雑になる。
「切り替え」は、複数の列の状態を同時に切り替えることができ、「選択」よりもユーザにとって制御しやすく、好ましい感覚体験を提供するため、一部のユーザに好まれた(表向きは、複数の列が同時に活性化される可能性があるため)。しかしながら、前述の「切り替え」は、ボタンでオフといくつかの強度レベルを切り替えることができると、さらに増加する3つのオン/オフボタンの複数の組み合わせによりユーザインターフェースの課題をもたらした。3セットのチャネルのオン/オフを使用しても、被験者をイライラさせる可能性がある。
「選択」により、ユーザはマトリックス(ラジオスタイル)の1つの列のみから選択する必要があった。実装が簡単だったため、ユーザはそれを気に入ったが、最高の感覚を提供せず、神経動員をしなかった可能性もある。これらの考慮事項は、複数の列を重み付けし、2つの「方向」制御を押すだけで刺激フィールドを調整できる5つの刺激モンタージュを使用する機能を持つ「選択」に関連付けられた使いやすさを備えた「方向」ユーザインターフェースを使用することを、サポートしている。
一実施形態では、5つのゾーンが、マトリックスの左右軸に沿って移動するためのステップを定義する。対応するラベルは、左、中央左、中央、中央右、および右である(を示す)。75%~80%や100%など、3つの回路すべてを均等に設定する「全体」設定も用意されている(ただし、3つの回路すべてがエネルギーを提供するため、1つまたは2つの回路から遷移する場合、100%では強すぎる不快な刺激強度となる可能性がある)。
または、中央のパッド回路を100%に設定し、左右の列のパッドをわずかに低く設定する(例:80%以上)。または、たとえば、筋肉への刺激を避けるために、左または右の列のみに低い重み値を設定する。左と右の代わりに、「すねに向かって」と「ふくらはぎに向かって」という用語がアプリ21のソフトウェアで使用されている場合、これは、ユーザが治療を提供するために使用されていることを示した脚に応じて切り替えられる。
上記のフィールドステアリング方法に従ってシステムを操作する場合、刺激強度は、強度制御ボタンを使用してユーザの痛みの閾値を下回る強い刺激レベルを選択することで、位置設定(左など)でユーザが最初に設定できる。SaphLocateを使用してさまざまなフィールドステアリング設定を評価し、治療中に使用する刺激モンタージュを選択した後、ユーザは、治療中に快適な刺激レベルを提供するために、強度設定をより高くまたはより低く調整することができる。
前述のフィールドステアリング制御は、3~5列の刺激マトリックスを使用する場合に最も明白な利点を提供するが、他の制御は、マトリックスで使用される刺激パッドの数が多い場合、またはより複雑な刺激モンタージュテンプレートが使用される場合に利点を提供する可能性がある。図5gは、3つの異なるスライダ制御部を有する「スライダ」管理画面228の代替実施形態を示す。「部位」制御は、振幅最大の部位を調整し、刺激パッドの左右軸のフィールドを制御するように設定でき、「広がり」制御は、活性化される隣接するパッドの数を調整し、「減衰」制御は、最大振幅の地点からの重みの減衰の鋭さを調整する。
図7dに示すような刺激マトリックスと組み合わせて使用されるとき、「部位」制御は、最大刺激を有する刺激回路が発生する1または複数の列(例:4および5)を調整することができ、「広がり」制御は、活性刺激チャネルを提供する隣接する列(例:2-3および6-7)の数を調整し、「減衰」制御は、チャネルが最大チャネルから遠ざかるにつれて、チャネル通しての振幅重みの減衰を増加させる(例:2(85%)および3(60%))。
図5hは、方向「ジョイスティック」制御器、ならびに「広がり」制御および「減衰」制御を有する「方向」デバイス管理画面230の代替実施形態を示す。図7eに示すように、マトリックスの上側にある定義された刺激モンタージュは、10個のアノードチャネルに囲まれた3つの刺激パッドに分散された3つのカソードチャネル(C1、C2、C3)を使用して、アノード保護刺激を提供する。当該ジョイスティック制御器は、刺激マトリックス内の活性チャネルの配置の位置を調整できる。
「広がり」制御は、マトリックスの左右軸の活性チャネルの数を調整し(例:1~3列のカソードを使用)、「減衰」制御は、一次刺激チャネルから離れた重みの大きさの減衰を設定することにより、刺激フィールドの離散性を調整しする。ジョイスティックが一次チャネルをマトリックスの中央(左右軸)付近に設定する例では、「C2」と「A2」は、「減衰」パラメータが減少するにつれて、左右に隣接するアノードとカソードよりも相対的に高い重み付けになる。
カソードに直接隣接するパッドに加えて、少なくとも1つの介在パッドによってカソードから分離された非隣接パッドにアノードを設けることもできる。さらなる実施形態では、ユーザは、さまざまな事前設定形状のいくつかの刺激モンタージュを選択できる場合があり、ジョイスティックを使用すると、これらを刺激マトリックス内の異なる位置に移動できる。マトリックスの下半分の刺激モンタージュでは、(左右軸に沿って)刺激フィールドの広がりが少なくなるように広がりパラメータが減少している。実施形態では、「広がり」制御および「減衰」制御を設けて、フィールドを複数の軸に沿って調整することができる。
図5iは、刺激マトリックス内のフィールドの位置を調整する方向に指で形状を「ドラッグ」するなどの意思表示動作により、ユーザが刺激フィールドの特性を調整できるようにするタッチパッド制御器を含む刺激モンタージュフィールド制御器画面232の代替実施形態を示す。形状をつまむなどの他の意思表示動作は、刺激フィールドの広がりを減少させる、または2つの数字を互いに離して広げると刺激フィールドが広がる。
当該意思表示動作は、追加の刺激チャネルを活性にする、刺激チャネルを非活性にする、活性にしたチャネルの重みを調整する、活性チャネルのセットの位置をマトリックス上の異なる部位に移動する、または調整に対応する定義された一連のモンタージュからモンタージュを選択することにより、刺激フィールドに対応する調整を行うアルゴリズムに関連付けられている。
実施形態では、デジタルエコシステムモジュール50の仮想モジュール50aによって提供される仮想刺激マップにより、ユーザは刺激モジュールを制御して、2Dまたは3D空間で刺激フィールドを空間的にステアリングすることができる。例えば、ユーザは、グリッドまたは脚のモデルに表示される刺激フィールドの画像の位置と形状を調整できる。ユーザは、フィールドの重心を望む位置に「ドラッグ」し、フィールドを特定領域から「絞り」または「押し」去ることができる。
デバイスは、対応する刺激パラメータに変換されるユーザの意思表示動作に従ってリアルタイムで刺激を調整できる。例えば、ユーザが刺激フィールドの重心をスマートフォンの表示部上で右にドラッグすると、それに対応して刺激エネルギーがマトリックスの右側のパッドにシフトすることになる。ユーザがフィールドを絞るか、深さの増加に対応する仮想ボタンを押すと、これは、「保護する」を使用するか、電極間距離を大きくして電極を活性にすることで実現できる(それによりフィールド深度を大きくすることができる)。
開示された発明のSaphLocate機能は、事前に定義された刺激モンタージュのセット、および一連の刺激モンタージュを利用し、限られた数の方法で選択または調整することができる直感的でユーザフレンドリーな方法により、ユーザが刺激フィールド特性を調整できるようにするという利点を提供する。これは、各チャネルまたは多くの可能な刺激回路に対して刺激パラメータを個別に調整することを試みるようユーザに要求することよりも好ましい。
最後に、図5jは、医師などの選択された許可を有するユーザにユーザインターフェースモジュール48によって提供され得る「上級者向け」画面234を示す。それは、医師のコンピュータ20cなどの特定のユーザデバイス上でのみ提供され得る。実施形態では、ユーザが「感覚異常なし」または「感覚異常あり」、およびそれが発生した場所「つま先」を選択できるようにするための制御が提供され、これらの入力は、モンタージュプロファイル情報とともにログデータに保存される。当該図面は「知覚異常あり」を示しているが、ボタンは他のオプション、この場合は「なし」、を含むドロップダウンメニューである。
ユーザは、「筋肉刺激」、「痛み」、「不快感」、またはその他の副作用など、選択した刺激モンタージュで発生する問題を示すこともできる。一連のモンタージュのログ情報は表に表示でき、医師は情報を確認して結果を評価できる。当該画面では、モンタージュに適用される変更のステップサイズを制御することもできる。例えば、フィールド位置を変更するために使用される重み調整を設定できる(例えば、10%または20%のステップ)。振幅の変化の大きさも設定できる(例:アンペア)。
実施形態では、モンタージュは、一次チャネルの刺激信号パルス持続時間(例:2000uSec)を、非一次チャネルで提供されるものとは異なる(例:より長い)ように定義することができる。これにより、一次チャネルの下の神経がサイドバンドチャネルよりも相対的に多くの刺激を受ける可能性が高くなり、隣接する筋肉または神経組織が刺激されるリスクが減少する可能性がある。干渉法では、モンタージュを異なるパルスレートまたはパターンで異なるチャネルに設定できる。実施形態では、フィールドの位置を移動することに加えて、ドロップダウンメニュー付きのボタン制御は、フィールド方向を「左」または「右」に少なくとも付勢するために使用されるが、「近位」または「遠位」方向の付勢を制御したり、深さを増やしたりすることもできる。
モンタージュによって提供される仮想フィールドは、仮想モジュール50aによって計算され、ユーザに表示されることができる。実施形態では、ユーザが筋肉刺激を避けるためにチャネルを非活性化した場合、刺激モジュール42は、関連するカソード電荷またはアノード電荷を残りの活性パッドにわたって分配することになる。
刺激フィールドの位置とジオメトリの自動調整。
本システムは、刺激モンタージュのユーザ選択が、図3aに示すような選択された刺激マトリックスと共に使用されることを可能にする。実施形態では、システム10aは、この選択を支援するための精選された手順もサポートする。一実施形態では、SaphLocate評価プロトコルは、図5cのフィールド制御画面に示すように、ユーザがプログラムボタン「P」を選択した場合、以下のステップのうちの1つまたは複数を含む。
A)2つ以上の活性チャネルでランプ刺激振幅。ユーザの次の主観的尺度の少なくとも1つにフラグを立てるユーザ入力(例:ボタンの押下)を得る:皮膚感覚閾値、神経動員閾値、強いが許容できる感覚のレベル、不快感のレベル(例:10~30分間の刺激に耐えられないと考えられるレベル)、痛みの発症のレベル(例:数秒でも痛いレベル)。ランプの最後で、刺激信号の強度が最大になり、ユーザが痛みを示したところで、刺激強度がゼロにリセットされるか、チャネルがオフになる。主観的な測定ではなく、または主観的な測定に加えて、SNAPなどの客観的な測定により、神経動員閾値を特定できる。
B)本ランププロトコルは、チャネルセット#1に対して行われ(例:図6aのC1対A1;活性チャネルは陰影なし)、次に左から右にまたはランダムな順序で移動するマトリックスの残りの列に対して定義されたチャネルのセットのそれぞれに対して行われる(例:刺激チャネルセット#2(図6bのC2対A2))およびチャネルセット#3(例:図6cのC3-A3))。
C)本ランププロトコルは、左から右にまたはランダムな順序で移動する刺激モンタージュ候補のセット(たとえば、5)の各刺激モンタージュ(および対応する重み)に対して行われる。
D)本ランププロトコルは、「全体」に対して行われ、それにはマトリックスのすべての列が含まれる。
E)本ランププロトコルは、図6eのC1-A3またはC3-A1などの2つの対角刺激モンタージュに対して行われる。
F)このランププロトコルは、刺激中に使用できる刺激モンタージュの各個別回路(例:C2対A1、次にC2-A2、次にC2-A3)に対して行われる(例えば、本フルモンタージュは、3つのアノード接点と組み合わせて使用される1つのカソードである(C2対A1およびA2およびA3、の組み合わせ))。
G)このランププロトコルは、同時にまたは順次、刺激モンタージュの独立回路(図6kのC1対A2およびC2対A3)に対して行われる。
マトリックスの刺激パッドの6つすべてを操作上、アノードまたはカソードとして設定できるため、評価される潜在的な「チャネル」の組み合わせのセットは、可能な順列が多数あるため、限られた方法で行うべきである。「プログラミング」プロセスは、選択された刺激モンタージュの限られたセットに関連する順列のみを評価する実用的なアルゴリズムを提供するために「インテリジェントに」行われるべきである。好ましい実施形態では、ステップCおよびDが行われ、最低の神経動員閾値を有する刺激モンタージュが治療のために選択される。
このランプ評価の結果は、(ステップ「A」で得られた感覚測定値の表またはヒートマップとして)ルックアップテーブルに保存して、患者や医療専門家などユーザに表示できる。実施形態では、所望の特性について最高のスコアを生み出す刺激パッドモンタージュを選択することができる。例えば、神経動員の最低閾値に対応する刺激モンタージュ、または神経動員と痛みを経験するレベルとの最大の差は、ユーザによって、またはSaphLevelアルゴリズムによって選択できる。6つ以上のパッドのセットから2つのパッドのペアなど、さまざまな刺激パッドのペアがチャネルとして活性化されると、表またはヒートマップを使用して、どの強度レベルが異なる感覚尺度に関連しているかについてのデータをユーザに提示することができる。
一実施形態では、フィールド調整アルゴリズムは、ユーザが図5cで「P」とラベル付けされた制御ボタンを押すと、左から右または右から左への移動を可能にするチャネル重み付け値を使用し、それにより、一連の刺激は、活性化されたゾーンを選択的に使用して異なる刺激になるように構成される。このモンタージュは、刺激マトリックスの左から中央、右の領域に移動するように認識されるが、ゾーン間の遷移で発生する刺激パッドの下の領域の皮膚刺激強度の知覚に急激な跳躍はない、すなわち、知覚される刺激の強さは同じくらいが好ましい。これにより、ユーザは、異なるモンタージュを正確に評価および比較して、治療の提供中に後で使用する好ましいモンタージュ(例:刺激の望ましくない影響を最小限に抑えながら、標的神経の最強の動員)を選択することができる。
さまざまな刺激モンタージュの評価中に、一次回路の外側のチャネル(刺激振幅が最も大きい場所)で重み値がゼロ以外になるように調整されるが、これらの非一次刺激チャネルは、実際の治療刺激が提供されるときにゼロに設定してもよい(すなわち、中央の2つの刺激パッド(例:図7eのC2、C3)が一次の場合、左右の回路はゼロにされる)。図7eで使用されるようなマトリックスが使用されるとき、アルゴリズムは、事前に選択された刺激モンタージュ形状を刺激マトリックスの異なる領域に移動する場合がある。
ハードウェアフィールドステアリング。
図6a、図6bおよび図6cは、それぞれ、左側、中央、および右側の刺激フィールドとして実現される刺激モンタージュの実施形態を示す。刺激マトリックスの各列は、近位にあるアノードの1つ(例:A1、A2、またはA3)および遠位にあるカソードの1つ(例:C1、C2、またはC3)を含む。あるいは、上部電極をカソードとして指定し、電極の下部セットをアノードとして機能させてもよい。第1の回路は、図6aに示すように(活性=陰影なし)、パッドの左端の対を含む一方、中央の対と右端の対は非活性である。ユーザはまた、図6bに示すようにパッドの中央の対、または図6cに示すようにパッドの右端の対を活性化させることもできる一方、他の2組のチャネルは切断される。これにより、フィールドを左から中央、右に移動できる。
マトリックスの3つの列ごとに定義されたシーケンスを使用して振幅の重み値を調整する代わりに、「スライダ制御部」により、当該マトリックスの2つ以上の列からのチャネルで定義された回路を使用して、フィールドを左から右に動かす代替シーケンスを使用して刺激を提供することができる。例えば、左から中央に遷移する当該シーケンスは、図6a、6d、6f、6lおよび次いで6bによって定義される刺激モンタージュを含むことができる。言い換えると、刺激モンタージュシーケンスは、フィールドを左から右に調整するときに、回路を1つ(アノードとカソードを1つずつ)から回路を2つ(アノードとカソードを2つずつ)使用するに少しずつ変更する必要はない。また、図6a~6nはアノードを上部に示しているが、カソードはパッドの上部にあってもよい。
刺激フィールドの成形に寄与する刺激信号の生成に関して、刺激モジュール42は、刺激チャネルの連動配置、独立した刺激チャネル、または混合配置を使用する回路設計を利用することができる。
独立チャネル。実施形態では、システムは、通常、独立して制御される刺激信号を各刺激パッドに提供するように構成される。刺激マトリックス14の上部と下部に分散された 6 つの刺激パッドの三角形配置を使用する場合、これらは、刺激の6つの独立したチャネルとして実現できる。これは、複数の刺激発生器を使用して行うことができるように、十分に迅速なスイッチングによってN個のチャネルを駆動できる多重化回路によって、または当業者に知られている他の手段によって、刺激モジュール42が複数の刺激チャネルを生成できることを必要とする。
連動実施形態。連動実施形態は、単一の刺激チャネルからの信号が2つ以上の刺激パッドを介して提供される場合に実現される(2つ以上の刺激パッドが電気的に組み合わされる)。
一実施形態では、刺激モジュール42は、独立した刺激チャネルまたは連動チャネル配置、またはそれらの組み合わせを提供または切り替えるように構成される(例えば、アノード1つとカソード1つの回路が与えられると、ユーザは、電子スイッチ回路を介して構成可能なように、当該アノードまたはカソードのいずれかに電気的に接続された別のチャネルを活性にすることができる)。
数百の実施形態が、独立回路、連動回路、または混合回路の順列を使用するシステムによって実現可能であるが、以下の例では、2つ、4つ、または6つの独立した刺激チャネルを使用して説明する。手足に沿って走る神経を刺激すると、限られた数の定義済みチャネルを使用することで、ユーザは好みの刺激フィールドを簡単に調整できる。よって、本システムは、図6a、6bおよび6cで定義されたチャネルのみを使用することができる(ただし、カソードがマトリックス上部にあるように、アノードとカソードを切り替えてもよい)。図6a~6nに示す14個のモンタージュすべてがモンタージュの候補セットに含まれていたとしても、これは、各チャネルを個別に制御するよりも依然として優先される。
6つのパッドの任意の組み合わせがカソードとアノードとして機能し、さらにこれらはそれぞれ重み付け値を使用できるため、可能な現在のステアリング設定の非常に大きなセットが可能である。簡単に言うと、一実施形態では、刺激チャネルの所定のペア(例:C1-A1、C2-A2、C3-A3)のセットは、治療中に評価および/または使用され得る刺激モンタージュの候補セットとして機能する。
次の例は、三角形パッド配置により、フィールドが左から右に移動し、縦方向に、または横方向に、または対角線状に配置できることを示す。これらは独立したチャネルで使用することを意図しているが、連動または混合モンタージュ(独立チャネルと連動チャネルの両方を持つ)は、可能なバリエーションである。
一実施形態では、マトリックスの中央列と左列の両方が「活性化」されて、図6lに示すように中央左刺激モンタージュを構成する刺激信号を提供する、または中央および右の刺激パッド対は、図6mに示すように、中央右の刺激モンタージュを提供するために使用される。図6a、6l、6b、6m、および6cに示す一連の刺激モンタージュから選択された刺激モンタージュを順次提供することにより、ユーザは、刺激マトリックスの左端から右端まで定義された5つの横方向に変位したゾーンにわたって刺激フィールド位置を調整できる。そして、ユーザは、左、中央左、中央、中央右、および右を含むグループからゾーンを選択できる。
図6dおよび6eは、フィールドがマトリックスの左側と右側との間で対角線状に交差する実施形態を示す。より狭いフィールドは、神経が動員される可能性を高める一方で、図6kのような実施形態よりも少ない電極を使用する。パッド4つに対してパッド2つを使用して供給される電流が一定に保たれる場合、パッド2つのみを使用すると、刺激を与えるために使用される領域が少なくなるため、チャネルが少ないほど電流密度が高くなる。図6dおよび6eはまた、図6fおよび6gに示すものと比較して増加した電流密度(アノード)を提供することができる。より狭い対角フィールドは、側副筋の活性化を誘発するリスクも低減する可能性がある。一実施形態では、図6fに示すように、C1(カソード)およびA1/A2(両方ともアノードとして機能する)は、脚上で図6lの回路にわずかに近位の回路を形成する。
一実施形態では、対象が良好な動員を示すが、ふくらはぎの筋肉の活性化も示す場合、位置調整をより近位としてふくらはぎから離れるようにすることができるようにするなどの新しい方法でフィールドの位置を調整することをユーザができるようにする刺激モンタージュの追加のセットを提供してもよい。例えば、被験者が中央の列(例:C2-A2)からの刺激を好むが、ふくらはぎの筋肉の活性化を報告している場合、刺激マトリックス全体を脚の上方に移動するようにユーザに要求する代わりに、刺激プログラムはフィールドをより近位にシフトしようとすることができる。
例えば、図示されていない別の実施形態では、左端(C1)または右端(C3)の電極はカソードとして機能し、およびマトリックスの上半分にあるすべてのパッド(A1、A2、A3)は、C2が使用されたときに発生する刺激にわずかに近い刺激を発生可能にする回路を形成するアノードとして機能する。
脚の刺激フィールドの位置におけるこの近位シフトにより、ふくらはぎの筋肉などの筋肉を刺激することなく刺激を与えることができる。6d、6h、または6jなどの代替刺激モンタージュを試みることができるが、これらは両方とも、C2の遠位にある刺激パッドを伴わずに中央ゾーンの刺激を伴うためである。あるいは、図6nに示すように、アノードとカソードの両方を上部三角形に割り当てることができ、さらには、三角形の上部のみが活性化される。
よって、実施形態では、左右軸に沿ってフィールドを移動するモンタージュに加えて、「シフトアップ」または「シフトダウン」オプションに関連する刺激モンタージュのセットがあり、現在の刺激モンタージュと比較して、より近位またはより遠位にフィールドを調整することになる。
さらに、図6iおよび6jに示すモンタージュは、図6hに示すものまで下向きと上向きのフィールド調整を可能にする。よって、図5a~5eに示すフィールドステアリングマネージャーは、刺激フィールドの左右付勢を移動するための制御を示しているが、本明細書に開示される3パッドの三角形セットを使用した刺激マトリックスはまた、ユーザがそのパラメータを切り替えることができるように、上下制御が設けられたときに、肢の軸に沿って近位および遠位にユーザを調整することをできるようにする。
図6eに示す実施形態では、チャネルC1およびA3は、刺激マトリックスの左下から右上領域まで伸びる対角回路を形成する。この刺激モンタージュは、a)特にカソード領域でのフィールドの形状/方向性は、ユーザの四肢の軸に沿って神経と交差する可能性が高いかもしれないが、カソードの直接の下ではないこと、およびb)アノード電極は、(刺激部位に近位または遠位に移動する電位を妨げるため)調節された神経の異なる領域に対する過分極効果を低下させる可能性があること、の少なくとも1つのために、厳密に縦方向フィールド(例:C1-A3)よりも有利になる可能性がある。対角モンタージュは、刺激電極の上または下にレコードSNAPを試みるときに有利になる場合がある。
一実施形態では、刺激の提供中に複数の刺激モンタージュが選択される可能性があるか、刺激モンタージュの異なるチャネルが異なる刺激シグナルを提供する可能性がある。例えば、20Hzなどの「効果的な」刺激周波数は、10Hzパルストレイン信号を提供する第1の対角チャネルC1-A3の組み合わせによって供給され、第2の対角チャネルC3-A1が第2の10Hzパルストレイン信号を提供する。当該2つの信号は半サイクルで相殺されおよび組み合わせて、両方のチャネルから共通して刺激を受ける組織に20Hzの信号を生成する。
理論に拘束されることなく、この刺激プロトコルの利点の1つは、2つの異なる刺激ベクトルを使用して神経標的が刺激され、これらの1つが神経を動員するためにより最適に整合する可能性があることである。また、各電極位置での電流密度が低いと、皮膚神経刺激が最小限に抑えられる場合がある。加えて、10Hzと20Hzの両方が、動物膀胱充填モデルの伏在神経を刺激する強力な治療効果を生じることが示されている(Yoo and John、米国特許番号9610442を参照)。よって、たとえ神経の動員に成功したチャネルが1つのみであるとしても、効能はまだ得られるはずである。
実施形態では、刺激プロトコルは、さまざまな瞬間に使用される2つ以上の刺激モンタージュのセットから刺激モンタージュを選択する場合がある。これは、治療セッション全体に単一の回路を使用する場合と比較して、皮膚炎症のリスクを減らすのに役立つ可能性がある。加えて、ユーザが2つの異なる刺激モンタージュを「好き」であることを示した場合、治療刺激中にこれらを切り替えると、モンタージュの1つがSAFNのより良い神経調節を与えると改善される可能性があるが、これは被験者によって知覚されない。
ここで図6h~6jに注目すると、刺激マトリックスが可能とするのは縦方向変位(6hがより近位である)だけでなく、図6hにおいても、縦方向によりコンパクトで広範な刺激フィールドであり、図6bに示すものにより与えられるものより浅くなる可能性があるものを作り出すことにも注意するべきである。実施形態では、刺激フィールドを「より深く」調整するための制御を切り替えるユーザに応えて、より深いフィールドパスを持つ刺激モンタージュを選択できることになっている。
最後に、図6nは、マトリックス14の上半分と下半分の刺激パッドの上部セットと下部セットの両方に、アノードとカソードの両方の割り当てが含まれる実施形態を示す。
刺激回路は、刺激パッドの上部または下部セット内でのみ定義および確立できる。結果として生じる刺激フィールドは、パッド間距離が大きくなるほどには皮膚表面下の深さは大きくならない場合があるが、それで十分である場合がある。
このコンパクトな刺激モンタージュは、皮膚の表面に十分に浅い腕または脚の標的神経の方について可能性が高くなる。また、治療後の刺激間隔中に刺激シグナルが与えられ、パッドの下の領域への血流を増加させることにより皮膚の打撲を防ぐように設計されている場合、より浅い刺激フィールドは、皮膚/パッド界面の領域に局在する刺激などの利点を提供する場合がある。
選択されたチャネルが活性であり、他のチャネルが非活性になっているのではなく、3対のパッド(C1-A1、C2-A2、およびC3-A3)はすべて活性になり、3つの別々の回路を形成でき、振幅の重みが設定されており、それにより3対のパッドの1つがより大きい振幅(「一次」)となり、他のチャネルはより小さい振幅(「非一次」)となる。人体検査は、13人の被験者の小さなグループで実施されたが、結果が示すところによると、ほぼすべての被験者は、5つのゾーン間で、これらがマトリックスの3列の5セットの振幅重み値を用いて与えられたときに、刺激フィールドが遷移した時を識別できることを確認した。よって、開示するとおり、Saphlocate機能の実施形態において、活性または非活性ではなく、すべてのチャネルがオンになっているが、選択したチャネルは、選択した位置における最大刺激フィールドを付勢するために、より高い振幅重みで設定される。
マルチモーダルフィールド調整。
刺激フィールドに関する情報をグラフィカルに表示することは、ユーザにとって異なる刺激フィールドジオメトリをよりよく区別したり、予測したりすることの役に立つことができる。例えば、表示部の右側または中央右側の強調表示された円は、図3bに示すような表示部によって示されるように、マトリックスの右側の下の皮膚にユーザの注意を集中させることができる。刺激マトリックスの3つの列を定義する3対の回路など、パッドの小さなセットに役立つが(例:A1-C2、A2-C2、A3-C3)、より詳細な表示は、より複雑な刺激モンタージュが、図6a~6nに示すもののような可能な順列として定義される場合に役立つことができる。
実施形態では、各刺激パッドで出力される信号の相対的な重みまたは刺激信号強度は、刺激マトリックスのヒートマップを使用して視覚的に表され、および/または刺激の強度に対応する各パッドの位置に数値を表示する。色分けされたマップは、ユーザインターフェースモジュール48によって生成され、個々のパッドで提供される強度、または仮想モジュール50aによって計算されたモデル化された刺激フィールドにわたって統合されたベクトルフィールドの計算されたフィールド強度をユーザに示すことができる。
刺激と刺激の変化の両方の知覚は、ユーザインターフェースモジュール48を操作して、聴覚および/または視覚モダリティの信号をユーザデバイス20aまたは神経刺激器12によって提供することで強化できる。
SaphLevelおよびSaphLocateソフトウェアプログラムは、a)変調された音および/または光刺激(例:刺激と同じ周波数で変調され、同期された光)、b)刺激モンタージュの変化に合わせた聴覚的または視覚的な合図(例:5つの設定のそれぞれが選択されると、これらにはトーンによる合図が伴う)、c)刺激の領域を示すユーザデバイスのハウジングまたは画面上に提供される視覚刺激、d)刺激信号の振幅/強度に応じて調整される音量または光強度による感覚的合図、などの強化信号を与えるように構成されている。
刺激モンタージュの重み付け値。
実施形態では、SaphLocateTM機能は、基準を満たす刺激フィールドジオメトリを調整できるようにする、適切に選択された刺激チャネル重み付けの使用を含む。これは、位置の変化が一般的にスムーズに知覚されまたは発生し、主観的な評価と2つ以上の刺激モンタージュの比較ができるようになる可能性がある。
異なる刺激フィールドジオメトリ候補を比較する場合、知覚される強度の急激な遷移は、神経動員に関連する誘発性感覚異常の存在を判断するなど、重要な刺激関連特性についてのユーザによる評価を妨げ得るため、問題になる可能性がある。
刺激モンタージュを決定するためにユーザが評価できる特徴には、刺激フィールドの主観的強度;望ましくない筋肉刺激の量;刺激パッドの下の皮膚感覚の快適さ;刺激パッドの下の刺激の質(例:チクチクする、脈打つ、鋭い/鈍いなど);神経動員の有無;神経動員の強さ;感覚異常の領域;刺激誘発知覚異常の質(例:振動、くすぐり);刺激中の全体的な快適さ;痛みや不快感の有無;またはその他の治療特性などの1つまたは複数の主観的な感覚が含まれ得る。
一実施形態では、本発明の目的は、第1の刺激プロトコル設定(例えば、2チャネルを使用する)によって提供される場を、第2の設定(例えば、4以上のチャネルを使用する)と強度がほぼ同様であると認識させることである一方、刺激のジオメトリまたは位置が変化するのをユーザによって知覚できるようにし、どのジオメトリまたは位置が好ましいかをユーザによって判断できるようにする。
第1刺激モンタージュまたは第2刺激モンタージュによって提供されるフィールドが同様の標的神経動員機能を提供する場合でも、知覚された刺激の快適性または許容性の違いにより、その後に提供される治療中に使用するための好ましいモンタージュが決定される場合がある。
ユーザが異なる刺激フィールド設定間で調整するときに発生する(例:知覚される強度の)急激な跳躍は、刺激の位置(「ゾーン」)の変化または強度の変化による主観的な尺度の変化を評価するユーザの能力を妨げる。本発明の目的は、2チャネル刺激フィールドが単に4チャネル刺激フィールドよりも弱く(または強く)知覚されないことであるが、それは、より多くの刺激パッドが刺激信号を提供し、皮膚受容体のより多くの活性化を引き起こしたり、ベクトル場で跳躍を引き起こしたりするためである。大きく知覚された跳躍は、神経を動員する際に2つのモンタージュの違いを比較するユーザの能力を妨げる可能性がある。
重みを使用して信号特性(例:振幅)を調整する利点により、刺激フィールドのジオメトリを、強度の一時的な跳躍やその他の不連続性なしに、さまざまな刺激パッドの組み合わせで調整できるが、そうしないと、ユーザが代替の刺激パターンを比較することが難しくなる(または正確な比較を妨げることさえある)。
多くの場合、重み付け値は振幅に適用される場合があるが、これらはパルス持続時間などの他の刺激パラメータに対しても調整される場合がある。知覚される強度が異なる刺激モンタージュ間で大きな変化を引き起こさないように、重み付け値をチャネルの刺激パルスの持続時間に適用することもできる。パルス幅が2倍になると、電流密度は同じであるが、時間の経過とともに供給される電荷が2倍になり、刺激の強さまたは知覚が増加する可能性がある。
別の利点は、モンタージュ候補の評価中に使用される刺激モンタージュで重み付け値が使用される場合、その後の治療の提供中に改善された刺激を提供できることである。たとえば、一次チャネルに隣接するチャネル(つまり、強度が最大のチャネル)で重み付け係数を使用すると、他の方法では見つからない最適化された刺激パターンを見つけることもできるが、なぜならば、隣接するチャネルにエネルギーを供給すると、a)一次信号によって提供されるエネルギーが補充され、より強力な神経動員が提供される可能性がある、b)一次信号によって提供されるエネルギーが補充され、神経動員が発生する一方、それは刺激のための一次チャネルを用いるだけでは起こらないと思われる、c)より小さい振幅での一次チャネルのエネルギーで動員が発生できるようになる(ベクトルフィールド総和、または一次チャネルの刺激信号が神経を調節する能力を高めるその他の態様のため)、からである。
刺激チャネルの重み付けを調整するために使用できる1つのSaphLocate機能は、発明者による、刺激フィールドのジオメトリを調整する際(例えば、左端から右端の刺激構成に遷移する際)、刺激(または他の主観的な感覚)の知覚される強さは、大幅に変化するか、「跳躍」する可能性があるという発見に関連している。よって、SaphLocateは、刺激設定候補間のこれらの知覚される跳躍を減少させるチャネル重み付けを備えたルックアップテーブルを使用して、ユーザがさまざまなフィールドジオメトリ候補を選択する能力を高めるなどの利点を提供する。
2つの刺激モンタージュ間の主観的な不連続性は、第1刺激回路(例:刺激パッド(C1-A1)の左側の対)が、第2刺激回路を形成する刺激パッド(C2-A2)の第2対と組み合わせて使用される場合に発生し得る。刺激チャネルを追加すると、刺激プロトコルが同等の総電流(刺激マトリックスのすべてのアノードまたはカソードに統合)を維持するように設計された重み付け戦略を使用する場合、知覚される刺激の強度は「跳躍」する可能性がある。
ここでの問題は、標的神経動員閾値が30mAで、左側の回路のみが40mAを使用する場合で、中央の回路が追加されると、チャネルは両方とも20mAに設定され、突然、被験者は感覚異常を感じなくなる、ということである。これは、神経の刺激電流が目標の神経動員閾値を下回っているためである。よって、4-チャネルの実施形態では、この種の望ましくない結果を抑止するチャネルの振幅重み値のセットを使用するべきである(例えば、刺激電流を動員閾値以上に維持する重み付け戦略を使用する)。
この例では、2つの刺激信号の振幅を調整することで、2つの回路に関連付けられたパッド表面積の差を補償して、刺激の1つの回路によって使用されるパッドの表面積で提供される合計電流と一致させることができる。よって、刺激パッドの表面積が2倍になると、重み付け値調整はチャネル重み付け値を50%減少させる。
以下の表で、100%(すなわち、重み係数1.0)は、刺激信号(例:20mA)が減衰なしで与えられることを示し、50%の値(すなわち、係数0.5)は、その刺激回路の刺激信号電流が50%(例:10mA)減衰されることになることを示す。重みは、個々のチャネルに対して定義することもできる。
一実施形態では、2チャネル刺激モンタージュから4チャネル刺激モンタージュに遷移するときに使用されるサンプルの重み付け係数を有する以下の表に示すように、重みのセットが総電流を維持するように構成される。対照的に、左チャネルの100%の重み付け値から左と中央の両方で100%に遷移すると、組織のより広い領域で電流密度が維持されるが、知覚される刺激強度が大幅に増加することになる。どちらのシナリオも、2つの刺激モンタージュ間のユーザによる比較を妨げる。
重み付け値は、ユーザが刺激信号の強度パラメータ値を上げた場合(例:可能範囲0~100mAにおいて、30mAから70mAまで)に、この新しい強度値は、この例において「ゲイン調整係数」となるチャネルの重み付け係数を当該強度値に掛けた後、回路の各刺激チャネルで与えられる信号の振幅を設定するために使用されることになるように、刺激の強度を調整する。
上記の表では、4つのチャネルを使用して提供される信号の振幅(例:ユーザが左中央または右中央を選択した場合)は、2つのチャネルモンタージュ(例:左、中央、右)のいずれかによって与えられる信号の振幅に対して、刺激マトリックスによって供給される合計電流を維持するために、それぞれが50%に削減される(チャネルの重み付け=0.5)。同様に、6チャネルの場合、各回路は33%(これは、チャネルの3つの回路のいずれかが単独で与えられる場合に与えられる振幅の33%)のチャネル重み値によって調整された振幅を与える。
33%を使用すると、重み付け値が低すぎる可能性があるが、それは、特に低い振幅で、これにより、刺激信号振幅が感覚または動員の閾値を下回る可能性があるから、および/または知覚の非線形勾配(強度曲線)のためである。「AN」設定を、表内の他のモンタージュにより、比較することはできない。各チャネルにおいて75%に近い重み付け値(および50%~85%の範囲)がより実現可能である。
また、振幅ゲインに対応する重み付け値を調整する代わりに、刺激ジオメトリ間で調整する場合、刺激パルスの平均持続時間は、1つまたは複数の刺激信号を提供する刺激パッドの数の増加または減少を補償するように調整される場合がある。
例えば、刺激チャネルを2から4に増やす場合、重み付け係数をパルス持続時間などの刺激信号特性に適用でき、これを減らして、同様の知覚される信号強度を維持できる。例えば、重み付け係数は比例的に、または別の方法で調整できる(たとえば、40%のデューティサイクルを20%に減らすことができる)。
指摘したように、本発明者らは、総電流を(例えば、チャネルまたは刺激パッドの数で)割る戦略は、実際には、滑らかさの増加という所望の結果をもたらさないことを発見した。上記の表は、刺激パッドの構成間を移動するときに供給される同じ総電流/電荷を保持しているが、刺激モンタージュ間で知覚される強度に大きな変化を引き起こすという欠点があるようである。これは、被験者がモンタージュ候補間を比較し、SAFNの調節を成功させる好ましいモンタージュを選択する能力を妨げる(例:側副刺激を最小限に抑えながら、感覚異常の最も強いまたは最も遠位の感覚)。
発明者らが行った研究では、異なる数の刺激パッドによって供給される電流によるフィールドサイズの変化(および刺激された表面積の統合されたサイズと形状の、および場合によってはベクトル場の強度の変化)、または合計電流を維持する特定の変更の修正は、刺激信号の主観的強度の変化に比例していないようであると判断された。供給される総電流を一定に維持することは、チャネルの異なる組み合わせ間で強度をスムーズに知覚することと相関していないようである。
一実施形態では、この戦略は、重み付け係数を設定する際には避けられる。その代わりに、これらは、異なる刺激ジオメトリに対する刺激強度の知覚の変化が被験者のサンプルで以前に許容可能であると判明した「ジオメトリ変化閾値の最大値」未満となるように、選択される。
理論に拘束されることなく、フィールドの強度および/またはジオメトリが調整されるときに被験者が経験するものには、いくつかの要因が寄与する可能性がある。これらは、異なる数の刺激チャネルを使用する刺激モンタージュにわたってマトリックスにより供給される合計電流を維持するために設定された重み付け係数を使用することが成功する戦略ではない理由をも説明する可能性がある。1つの要因は、皮膚感覚閾値の問題である可能性がある。
例えば、被験者の皮膚感覚閾値が特定の電極セットについて8mAで、第1刺激回路の振幅が10mAの場合、刺激フィールドが当該閾値を超えている。電極の第2セットが刺激モンタージュに追加され、重み付け係数が正味の合計電流を維持するように調整される場合(すなわち、信号はチャネルあたり5mAに減少する)、これは感覚閾値を下回ることになり、被験者によって皮膚を通じて知覚されることはないことになる。むしろ、重み付け係数は、皮膚感覚閾値、標的神経動員閾値、知覚される強度、感知される神経活動、またはその他の考慮事項に関連して調整することができる。
一実施形態では、刺激パッドを介して供給される総電流を維持する補正係数とは対照的に、刺激モンタージュ間を遷移する際の主観的感覚の跳躍というリスクを軽減するために、a)一次刺激チャネルに隣接するチャネルの重みは、ゼロに設定されるのではなく、より低い振幅信号を提供するように設定される、およびb)隣接していない(すなわち、介在する少なくとも1つの刺激パッドによって一次刺激回路から分離されている可能性がある)非一次チャネルは、ゼロに設定されるのではなく、減少した振幅(例:電流)刺激を提供するように設定されている、という刺激重みの2つの特性が設けられる。例えば、図6aでは、一次刺激回路はA1-C1(すなわち、最高振幅の刺激信号を与える左側の刺激)であり、また非一次刺激チャネルは刺激マトリックス14の隣接するアノード-カソード対、A2-C2およびA3-C3によって形成されている。
一実施形態では、左刺激フィールドは、非一次刺激チャネルによって提供される少量の非一次刺激によって補完される一次刺激回路(重み=100%)を画定する。例えば、重み付けは、それぞれA1-C1(100%)、A2-C2(87.5%)、およびA3-C3(75%)チャネルについて示すとおりである。別の実施形態では、「左」の刺激モンタージュに使用される3つの重みは100%、80%、67%で、「右」ではこれと逆になる。あるいは、100%、70%、35%または100%、50%、20%などの重み値を選択してもよい。よって、実施形態では、3つすべての回路がすべてのモンタージュで活性であり、フィールドの動きは重みの変化によって引き起こされ、異なる位置で最大の刺激を提供する。
最大刺激フィールドが提供されるチャネルに隣接する刺激チャネルでゼロ以外の重み付け値を使用するもう1つの利点は、非一次刺激チャネルが0から94%などの値に変化する代わりに、50%から85%または70%に増加する方がより小さな増加であり、よりスムーズな遷移が可能となることである(また、チャネルが増加する前に閾値を下回るリスクを軽減する)。
実施形態では、ユーザが調査され、刺激フィールドの位置に明確な変化を感じないことを示す場合、または変化がスムーズに発生していると認識されない場合、それに応じて重みが調整される(たとえば、変更をより明確にするために、異なるチャネルの重み付けはより大きな量で分離されることが考えられる)。
ルックアップテーブルを使用するのではなく、次のような式を使用して、さまざまな刺激モンタージュの重みを計算できる。
Left circuit Amplitude=Amp*(BaseAmpW-(Location*SlideFalloff) (&Right Pad Amplitude =Amp*(BaseAmpW-((4-Location)*SlideFalloff))
「Amp」は、D/Aバッファの範囲(例:0~80mA)に従って制限された電流パラメータの振幅であり、「BaseAmpW」は、一次チャネルの振幅の重み付け値のパーセンテージ(例:左=100%)であり、「Location」は、ユーザが選択したモンタージュに基づいて値(例:0、1、2、3、4)が割り当てられ、「SlideFalloff」は、各非一次チャネルでの減衰の勾配値(例:6.25%)を定義する。SlideFalloffは明らかに急勾配または非線形になるように調整できる(例えば、指数を1.2に上げる)。
一実施形態では、刺激モンタージュのセットは、左右11の横断ゾーンとして実現され、刺激モンタージュ(「ゾーン」)が次のようにユーザによって設定された場合、左回路(C1-A1)の重み付けが次の値のそれぞれに設定される。
「左端」モンタージュが選択されている場合、マトリックス左回路の振幅減衰は最も少なく、上記の式に従って最大出力となる。あるいは、左回路刺激がオンのままになるように、どの重みも40%などの値を下回らないようにすることができる。
ユーザがさまざまなモンタージュを評価して、どのモンタージュが改善されたリクルートメントを提供できるかを判断すると、刺激の「強さ」の大きな変化が、代替刺激モンタージュ候補の比較を妨げる可能性がある。ただし、隣接するモンタージュ間の違いも目立つようにしなければならない。
一実施形態では、刺激モンタージュのセット(例:5、7、9、11)のための重み付け係数のセットが選択され、これらは両方とも、ユーザが異なるモンタージュを区別することを可能にする(すなわち、場の動きとして主観的に知覚される代替刺激経路間の遷移を可能にする)。また、フィールドジオメトリの変化に関連する知覚される刺激強度の大きな変化などの望ましくない変化もない。重み付け値を使用して、アノード-カソード指定、パルス幅などの刺激モンタージュの他の変更に対する感覚のこれらの主体跳躍を回避することもできる。
実施形態では、出力電流にゼロではなく、例えば75~90%の範囲の値を重み付けすることによって隣接する非主要刺激チャネル(および50~75%の範囲の隣接しない非一次チャネル)を調整すると、隣接する刺激モンタージュの強度を、被験者にフィールドジオメトリの変化を「スムーズな遷移」として報告させる強度範囲にとどめることができる。この戦略は、刺激マトリックスがユーザの脚または腕に適用されたときに、モンタージュ間のスムーズな遷移を提供することもわかっている。
知覚される強度に影響を与える要因
刺激強度の知覚レベル間の変化は、強度に比例して変化しない場合がある。知覚される強度の過剰な跳躍(つまり、強度の変化のわずかな違いよりもはるかに高い)は、個々の刺激チャネルの下での細胞の非線形強さ/強度動員特性が原因である可能性がある。特定の閾値を超える選択された刺激強度は、中程度、強い、または非常に強いと感じることができる。
別の要因は、隣接する刺激パッドからのベクトル刺激である。これにより、知覚される強度が他のパッドでの同時刺激によって影響を受ける可能性がある。ユーザの強度に対する急激な変化の根本的な原因に関係なく、これらの望ましくない遷移は回避することが望ましい。
実施形態では、本発明の特徴により、これらの要因による望ましくない知覚跳躍を減少させることができる。目的は、異なるフィールドジオメトリ間の遷移をよりスムーズに認識して、たとえば、異なる刺激モンタージュをユーザがより簡単に比較できるようにするなどの利点を提供することである。
SaphLevelの実施形態
異なる刺激フィールドジオメトリを比較するときに得られる効能に加えて、治療刺激中に重み付けされた刺激フィールドを組み込むことも利点を提供できる。実施形態では、SaphLevelは、選択された非一次チャネルで選択されたゼロ以外の重みのモンタージュを使用して、快適さの向上、神経動員の増加、好ましい刺激感覚などを提供する。
本発明者らは、一次刺激回路によって提供される強度よりも低い強度で少なくとも1つの非一次刺激チャネルを同時に刺激することを好むユーザがいることを発見した。例えば、最初の刺激回路(例:C1-A1)が刺激を提供する場合、2 つの非一次刺激回路 (例えば、C2-A2 と C3-A3) は、代わりに活性でない低い刺激を提供する。先に開示したように、刺激が「より豊かに」、「より深く」、または「より快適に」感じたと報告した一部の被験者に利点が見られた。
隣接する刺激パッドで低加重刺激を提供するもう1つの利点は一次回路で必要とされるより低い最大刺激振幅で神経動員が発生するようにすることである。よって、一次チャネルの刺激信号が痛みの閾値に近いか、それを超える可能性は低くなる。理論に拘束されることなく、この利点は、神経の位置での刺激フィールドのベクトル合計により、またはSAFNなどの標的神経の多数の枝の動員により発生する可能性がある。
実施形態では、非一次チャネルの重み付け値は、一次刺激チャネル(重み100%)の信号強度が増加するにつれて変化するように設定される。例えば、「中央」のモンタージュでは、最初の強度範囲に80%、100%、80%の重みを使用できるが、重みは60%、100%、60%(通常はより高い範囲)に変更される。この機能は、定義された強度範囲に対応する行の重みと各列で定義されているチャネルを含むルックアップテーブルに基づいてチャネルの重みを設定するか、一連の「if/then」ルールを使用する単純なアルゴリズムによって実現される。
実施形態では、SaphLocate機能を使用して好ましい刺激フィールド設定が選択された後、SaphLocate機能を使用してユーザによって選択されたモンタージュとは異なるモンタージュで治療刺激を提供するために、SaphLevel機能が使用される。
多くのSaphLevel設定では非一次チャネル刺激が使用されるが、刺激は一次刺激チャネルからのみ提供される場合がある(たとえば、非一次チャネルの重みはゼロに設定される)。これにより、より集中した刺激フィールドが提供され、望ましくない筋肉の活性化やけいれんを引き起こす刺激のリスクが軽減する。
あるいは、SaphLevelアルゴリズムは、非一次または非隣接チャネルを付随的にゼロに設定するだけである。例えば、システムは、ユーザインターフェースモジュール48を操作して、ふくらはぎ筋肉刺激についてユーザに問い合わせる。ユーザが筋肉の活性化が存在することを示した場合、SaphLevelは、非一次チャネル、または少なくともふくらはぎの筋肉に最も近いチャネルの重み値を減少させる。
一実施形態では、SaphLevelアルゴリズムは、刺激マトリックスが左脚または右脚のどちらに適用されるか(例:ユーザによる入力)についての情報を使用して、マトリックスの反対側の非一次刺激チャネルと比較して、ふくらはぎの筋肉の近くに位置する非一次刺激チャネルの重み付け値を低くする。刺激マトリックスが左脚に適用された場合、刺激マトリックスの右側はふくらはぎの筋肉に近く、右脚ではマトリックスの左側のパッドが近くにある。
一実施形態では、SaphLevel特徴は、一次刺激チャネルに隣接する非一次チャネルパッドのチャネル重みを一次チャネルよりも低い値に設定する。この刺激プロトコルは、一部のユーザが報告した不快感や痛みを軽減し、より高い強度レベルをユーザが許容できるようにする可能性がある。
より高い刺激振幅が一次刺激チャネルによって提供され、被験者が許容できる場合(おそらく感覚ゲーティングや側方抑制などの現象による)、この増加した刺激信号強度は、a)標的神経の調節を増加させる、b)標的の神経調節が成功する可能性を高める、c)SAFNの1つまたは複数のブランチから中央で中継される信号の強度を高める、d)平均誘発神経反応の位相コヒーレンスを増加させる、場合がある。
増加した刺激振幅を使用すると、脳に提供される誘発信号のサイズが増加する可能性があり、「電気線量」の増加に寄与する可能性のある要因を提供し、そして、これにより、合計刺激時間の短縮、治療が成功しないユーザの割合の減少、または対応する治療効果や患者の遵守の向上が可能になる場合がある。
刺激信号の知覚は、複数の位置で提供される(同じまたは異なる強度レベルでの)同時刺激によって影響を受ける可能性がある。理論に拘束されるものではないが、選択された重み付け係数に従って調整される、より大きな刺激フィールドからの知覚的な「豊かさ」の増加は追加の神経線維の刺激、ゲート制御、および側方抑制を含むいくつかの要因によって引き起こされる可能性がある。これらは、痛覚や感覚異常の調節を含む、ユーザの知覚に影響を与える可能性がある。
これらの生理学的現象の実世界の例には、ユーザが、苦痛が起きている箇所の近くの腕の箇所に圧力をかける、こする、または引っ掻くなどしてそのような感覚を和らげることがある(例:蚊に刺されたところを掻く)。ゲート制御および側方抑制モデルは、痛みを伴わない刺激が、痛みを伴う感覚を妨害する(および/または機能的に軽減する)感覚入力をどのように提供できるかを説明するための基礎を提供する。痛みを伴う侵害受容刺激は、伝達細胞を介して脳に信号を送る一次求心性線維を刺激する。伝達細胞活動の増加は、知覚される痛みの増加に対応する。逆に、伝達細胞の活性が低下すると、主観的に知覚される痛みが減少する。
ゲート制御理論は、信号を脳に中継する伝達細胞への入力がブロックまたは「ゲート」されると、閉じた「ゲート」が発生し、結果として生じる痛みの感覚レベルが低下することを示唆している。これは、観察された痛みの知覚の影響の生理学的基礎を提供し、特異性理論とパターン理論を調和させ、小さな(無髄)線維と太い(有髄)線維の間の相互作用を組み込む可能性がある。
ゲート制御モデルでは、非侵害受容性高速(有髄)繊維は、侵害受容性低速(無髄)繊維をブロックすることができる:「高速は低速をブロックする」。この理論は、非侵害受容線維と呼ばれる、痛みの信号を伝達しない神経の活性化が、痛みの線維からの信号を妨害し、それによって痛みを抑制すると主張している。
直径の小さい(痛みを伝える)求心性神経線維と太い直径の(触覚、圧力、振動を伝える)求心性神経線維の両方が脳に情報を伝達する場合、大径繊維の神経伝達活動が、小径(痛みを伝える)繊維からの信号の上昇伝達を無効にするときに、痛みが少なく感じられる(脊柱の伝達細胞活動の減少による)。
よって、一次刺激チャネルで提供される刺激のわずか10%または最大100%を追加し、非一次チャネルで重みを使用すると、刺激の全体的な感覚に影響を与える可能性があり、選択された刺激振幅に対してユーザが別の場合であれば感じていただろう痛みを軽減する可能性がある。
一実施形態では、一次刺激チャネル(例:中央パッドC2-A2)は選択された非一次または隣接する刺激パッドで提供される刺激が一次チャネルによって提供される治療刺激をユーザに知覚させる感覚信号の処理a)に干渉するb)からそれるc)と競合する、またはd)を別のものに変更する補助信号を供給する一方で、標的神経の調節の最大のソースを提供するのに役立つ。また、当該補助信号は一次刺激信号の知覚を強化しまたは別のものに変更することができる。
実施形態では、「補助信号」は、一次刺激チャネルによって供給される信号によって生成される感覚をマスクする「感覚マスク」として機能するように設計される。本明細書は、より低い強度ではあるが、刺激信号として提供されるのと同じ信号として、非一次刺激チャネルで提供される信号を典型的に開示した。別の実施形態では、非一次刺激パッドは、標的神経調節のために提供される刺激信号とは異なる補助信号を提供する。
例えば、補助信号は、治療刺激信号とは異なる周波数または波形特性を有し得る。補助信号は、治療刺激信号に対するユーザの知覚を変えるように設計され得る。マスク信号は、低強度、高周波数のキャリア信号であってもよく、主に皮膚の表層を刺激して単に競合する感覚入力を生成するように配置されたパッドで提供されてもよい。実施形態では、感覚マスクは、振動、音、圧力、磁気エネルギー、または熱/冷気などの非電気モダリティによって提供される。感覚マスクは、一定であるか、または選択された速度で調節され得る。
別の実施形態では、2つ以上の信号が刺激マトリックスのチャネルから印加され、かつ標的神経でのそれらの組み合わせ(ベクトル加算)により、望む刺激波形が生成され、一方で刺激波形の感覚体験は、すべてのチャネルで同じ刺激波形自体を使用して発生するものと比較して改善されるように設計されている。言い換えると、フィールドステアリングを制御するために、活性チャネルのさまざまな配置、またはそれらのチャネルによって提供される信号を活性化することにより、刺激マトリックスの刺激モンタージュを調整すると、刺激信号の合計に関連する原則と戦略が組み込まれる場合がある(および標的でビートまたは他の周波数を生成することを意図している場合がある)。
選択した刺激マトリックス設計の考慮事項と利点。
三角形のパッド配列を有する刺激マトリックスの代替案は、図7aの上半分に示す4パッド「プラス」配列である。さらなる実施形態は、合計8個のパッドに対して2セットの4個のパッド配列を使用する。プラス配置は、2つの追加の刺激チャネルのみを使用しながら、長いまたは短いチャネル分離(例:C4-A4およびC2-A2)と縦方向に変位/配向されたフィールドのより広い範囲という利点をもたらす。好ましくは4~10個、より好ましくは6~8個、最も好ましくは6個の刺激パッドが固定的に配置されたマトリックスは、SAFNの強力な刺激を可能にすることができる。
官能基準を備えたSaphLocateメソッド
刺激モンタージュの限定されたセットで刺激を提供することで、ユーザが標的神経の強力な刺激を得る能力を大幅に向上させることができる。ユーザの手足に沿って移動する神経を刺激するためにマトリックスを使用する場合、1軸の調整のみが必要になる場合がある。選択可能な刺激モンタージュの数を、5~10個のモンタージュを含むセットに制限すると刺激プロトコルの調整が管理しやすくなる。
刺激パッドの左右のアクセスなど、単一の軸に沿って位置を調整する一連の刺激モンタージュを定義すると、ユーザによる刺激プロトコルの選択がさらに簡素化される。マトリックスのチャネルの重み付けにより、さまざまな刺激モンタージュを選択できるようになる一方、刺激強度の知覚的跳躍なしで発生する一連の調整を提供することを含む感覚基準などの基準を満たす。
図8aは、刺激治療前または刺激治療中に刺激プロトコル評価を提供する方法を示す。ステップ100では、N個のチャネルのセットに対する1つまたは複数の刺激信号が作成または選択される。OABの治療のためにSAFNを刺激する場合、二相性方形波による20Hz刺激信号は、すべてのチャネルで提供されるデフォルトの信号である場合がある。
ステップ102は、ユーザが選択または評価することができる、刺激モンタージュの限定されたセット(すなわち、チャネル割り当て、重みなど)を確立することを含む。刺激モンタージュの重みは、ユーザが刺激フィールド調整制御を使用して刺激フィールドの位置を調整したときに、知覚される刺激の強度がほぼ同じになるようにするなど、感覚基準を満たすことができるように調整される。刺激モンタージュのセットは、マトリックスの左側から右側へ、またはマトリックスの下から上へのように、刺激マトリックスの少なくとも1つの軸に沿って最大刺激振幅の領域を変更するなど、刺激フィールドの特性に秩序ある遷移を提供するように選択される。
ステップ104は、定義された順序で提示されるモンタージュのセットを含むモンタージュシリーズを確立することを含む。ステップ106は、刺激を提供し、刺激制御を使用してユーザ入力を取得し、調整規則に従ってモンタージュを応答的に調整することを含む。たとえば、ユーザが方向制御の左または右制御を選択した場合、モンタージュは、刺激マトリックスの左側から右側へのフィールドの位置の移動を提供する定義されたシリーズに従ってモンタージュを増分または減分することによって調整される。刺激制御はまた、刺激フィールドの広がりまたは減衰を含む刺激フィールドの特性を所定の方法で調整するように定義され得る。実施形態では、刺激フィールドの定義された形状は、左から右または上下方向に刺激マトリックスを横切って移動するように調整される。
ステップ108では、ユーザが1つまたは複数の刺激モンタージュに対する好みを示したり、神経動員が発生したかどうかを判断するために評価される感知データを取得したりするなど、ユーザデータが取得される。
ステップ110では、ユーザによって選択された1つまたは複数の刺激モンタージュに基づいて、治療刺激がユーザに提供される。一実施形態では、ユーザによって選択された刺激モンタージュは、治療刺激を提供するために使用される。代替として、選択されたモンタージュの重みが調整され(例えば、非一次チャネルの重みが低減される)、その後、治療中に刺激がユーザに提供される。治療よりも評価手順中にユーザによって複数の刺激モンタージュが選択された場合、刺激は、刺激プロトコルのパラメータに従って、治療の提供中に2つ以上の刺激モンタージュを交互に行うことができる(例えば、治療刺激は、2つの刺激モンタージュの間で5分間隔交互に行われる)。
保護された刺激構成
実施形態では、刺激パッドは、カソードチャネルを横方向、縦方向、またはその両方に隣接させてカソードフィールドを取り囲み「保護」するように設定されたアノードで構成することができる。これにより、アノードが配置された方向への電気フィールドの広がりを制御しながら、より強い信号をカソードで使用することが可能になり得る。アノード保護の一例が、カソードC4がアノードA1、A3、A4に隣接している図7bまたは、カソードが一組のアノード(A1、A3、A4、およびA5)によって保護されている図7cで示されている。
このようにして、長さ方向の(縦方向軸/刺激パッドの長さに沿った)または幅方向の(横方向軸/刺激パッドの幅に沿った)刺激は、ふくらはぎやその他の筋肉の活性化のリスクを減らすために、調整可能または選択的な方法で「保護」することができる。カソードを「保護」することで、組織の奥深くまで電流を流すこともできる。保護をすると、刺激フィールドを抑制し、それを皮膚の表面よりさらに下に駆動し、そして標的神経が腕にある場合に、ふくらはぎの筋肉(ヒラメ筋や腓腹筋など)、上腕二頭筋、腕橈骨筋、烏口腕筋など近傍組織への望ましくない刺激を選択的に回避することにより、標的神経の動員を改善できる。
フィールドステアリング:形状生成、オフセット、深度調整。
実施形態では、システム10aのフィールドステアリング制御は、以下の調整を提供する。提供された刺激のジオメトリ(例えば、活性チャネルのパターン);ジオメトリの位置(例えば、チャネルの異なるサブセットを選択して、刺激パターンの位置を近位-遠位、内側-外側、または前後方向に変更する);皮膚表面下の刺激フィールドの形状。そして、被写界深度(例えば、アノード保護、高周波キャリア波形、持続時間の長いパルスなどの機能を使用するか、または距離が遠くなるほど、より深いフィールドが提供される可能性があるため、活性化された刺激パッド間の距離を調整する)。
実施形態では、システムのユーザインターフェースモジュール48により、ユーザは、刺激フィールドジオメトリ、オフセット、深さ、および保護パラメータの調整に関連するユーザ制御により、フィールドの成形を独立して調整することができる。例えば、フィールド特性のユーザ調整は、刺激モンタージュに対して事前に指定された調整を行うか、または所望の調整を提供するように編成された一連の刺激モンタージュを選択することによって行われる。伏在神経または後脛骨神経の刺激に使用する場合、フィールドの「深さ」を調整し、フィールドをより深く駆動することで、側副組織の望ましくない変調を回避しながら、神経標的化を改善できる。
アプリ21は、デバイス12のハウジングまたは表示部上に提供される、振幅および刺激位置の制御(例:図10cおよび図10dの仮想制御)または治療(図9d)などの刺激制御の複製を含む仮想制御を提供する画面を有する。アプリ21は、刺激フィールドを調整するための制御を備えた追加画面を有してもよい(例:図5g)。
一実施形態では、刺激制御の第1セットは、フィールドのジオメトリと位置に関連する刺激パラメータを調整することができ、主に、刺激マトリックスの下の皮膚のさまざまな領域にわたるフィールドの形成と移動を可能にする。刺激制御の第2セットは、フィールド「深さ」の調整を可能にする(たとえば、アノード保護、パルス持続時間、キャリア周波数に関連するパラメータの使用、またはパッド間の間隔が小さいまたは大きい回路の選択)。グラフィック表示は、残りのフィールドに対する刺激フィールドの最大振幅の計算された位置を含む、モデル化された刺激フィールドの形状を示すことができる。
計算された被写界深度の視覚化は、数値、カラー表示、または3Dグラフに依存する場合がある。ユーザが「深度」制御部を調整した場合、グラフィック深度インジケータまたは数値表示は、刺激フィールドへの調整を反映する。これには、刺激モンタージュの変更が伴う(例えば、図7bのC-A4ではなくC2-A2を使用するなど、さらに離れて配置された刺激パッドが活性化されて、刺激のより深い経路を提供する)。あるいは、フィールドの深度とジオメトリは、ユーザが回転できる3Dグリッドで、または形状表示と深度表示を併用することで、またはユーザが皮膚表面に対する刺激フィールドの形状、位置、およびモデル化された深度を(タッチ画面を介して)表示および/または調整できるようにする他の表示実施形態による表すことができる。
一実施形態では、ユーザインターフェースは、スマートフォンユーザデバイス20aのタッチセンシティブスクリーン上の刺激フィールドの表現を使用して、フィールドステアリングを可能にする。図5iに示すように、点、円、または幾何学的形状などのグラフィック形状が、フィールド最大値またはフィールドの幾何学的中心に対応する位置に提示される。形状または最大値は、ユーザが指でイメージの領域を「ドラッグ」することによって調整される。ユーザは、脚の解剖学的表現や刺激マトリックスの画像などの背景画像のある表示部に重ねることができる刺激フィールドの中心点(重心)を調整するための意思表示動作を行う。仮想フィールド表現は、対応する部位と分布で画像に重ねられる。
さらに、画面に表示されるフィールドの形状をつまむなどのユーザ意思表示動作(例:親指と人差し指の間で刺激フィールドの形状を「絞る」)は、ユーザインターフェースモジュール48にプログラムされ、指示された調整に対応する調整アルゴリズムに従って、(たとえば、アノード保護を使用して)フィールドを狭めたり、またはその深さを調整したりするのに役立つ。あるいは、ユーザインターフェースモジュール48は、「盾」アイコンを含む表示を提示することができる。画面上でシールドを確立または移動すると、フィールドがシールドされた位置から離れて付勢され、望ましくない領域からの刺激フィールドが制限される(例えば、刺激モンタージュの対応するアノード保護特性を調整することによって)。
一実施形態では、フィールドステアリングまたは他の刺激特性は、ユーザの調査による患者オンボーディングの一部として取得され得るユーザの身体的属性(図8bのステップ108を参照)または、ユーザが利用できる可能性のある医療データに基づいて決定される。例えば、刺激レジメンの特性(位置、フィールドステアリングパラメータ値、または波形)またはパラメータ値の範囲は、体格指数(BMI)、ふくらはぎ周囲長、浮腫の有無、浮腫の重症度の測定などの身体的属性、神経位置などの画像データ、皮下脂肪/組織の特性、測定された組織インピーダンスからの情報に基づいて調整される。身体的属性は、神経動員を改善するために刺激レジメンを選択または調整するモデルまたはアルゴリズムに入力される。例えば、浮腫のあるまたはBMI高めの患者は、皮膚表面から離れた組織の奥深くまでフィールドを駆動するレジメンから、より多くの神経動員を得ることができる(例えば、改善された伝達または他の利益のために高周波エネルギーを組み込むアノード保護または刺激波形によって)。
システム10aは、予測分析、AI、ランキングアルゴリズム、および機械学習を使用して、1人または複数の被験者のデータに従って治療を分析および調整することができる。これらのタイプの分析を使用して、ユーザデータに基づいて治療結果を予測し、症状の改善がないために泌尿器科医に診てもらうべきユーザを決定し、自宅で単独で治療を提供できるまたはリモート医療援助(つまり、より高レベルのやりとり)による指導をうけるべきユーザを決定して、不遵守または辞めることを抑止する。時間の経過に伴うユーザデータの変化は、介入を必要とする合図として役立つ場合がある。例えば、治療に対する満足度のユーザ評価が値(例えば、1-10スケールで7)を下回っている場合、ユーザに遠隔医療セッションを紹介することで、治療を中止するリスクが減少することがわかる場合がある。
システムは、人工知能、機械学習、または他のルールベースのアルゴリズムを使用して、さまざまな刺激パラメータ設定の成功をユーザ集団全体の結果に関連付けることができる。感知データ、ユーザが行った測定、または調査時間に提供された回答に基づいて、システムは特定の刺激モンタージュまたは他のシステム特性を推奨し、個々のユーザにとって最も効果的である可能性が高くなる。
単純な例として機能する実施形態では、システムは最初に浮腫の存在/重症度、およびタイプ「ピッティング」または「非ピッティング」についてユーザに質問することができる。患者が圧痕性浮腫を示した場合、システムは、刺激パッドに軽い圧力をかけることを提案する場合があるが、非圧痕性浮腫の場合、高周波エネルギーまたは干渉刺激戦略を提案または使用して、組織を介したエネルギーの伝達の深さを増加させることができる。
さらに、波形は、ユーザが好む感覚(例:刺激部位での刺激または痛みのより低い感覚)を提供するように選択され得る。ユーザが刺激部位での皮膚刺激に対して高い感度を持っている場合、ユーザの快適性を改善するために、より高い周波数エネルギーまたは他の波形特性を選択することができる。あるいは、より大きな刺激パッドを備えたマトリックスを選択して、快適性を高め、パッド付近の皮膚領域内の電流密度を低下させることができる。さらに、ユーザが刺激誘発感覚異常の感触を好まない場合、感覚異常を減少または変化させる別の波形を使用するか、またはマスク刺激を提供することができる。
インピーダンス測定
電流制御システムは通常、インピーダンスの違いに関連するほとんどの問題を軽減する。電流制御刺激は個々のチャネルのインピーダンスを補償するが、チャネル間の差が大きすぎる場合、または刺激マトリックスの1つ以上のチャネルのインピーダンスが低い場合、不適切な刺激を与えるなどの問題が発生する可能性がある。連動刺激または定電圧刺激プロトコルを使用する場合、インピーダンス監視も重要な役割を果たす場合がある。
EMモジュール46は、感知モジュール44によって感知されたインピーダンスを監視し、インピーダンス測定値がインピーダンス基準を満たさない場合、「不適切なインピーダンス」ルールに従って動作することによってデバイス動作を管理する。定義された動作は、例えば、制御モジュール40にフラグを設定して、刺激を一時停止させ、および/または(刺激モジュール42および/またはユーザインターフェースモジュール48を制御することによって)ユーザ警告を提供することを含むことができる。
一実施形態では、EMモジュール46は、刺激マトリックスを使用して刺激および/またはフィールドステアリングを正しく行うことができるように構成されたインピーダンス評価回路およびソフトウェアルーチンで構成されている。定電流刺激の場合、治療中に発生するインピーダンスの変化に基づいて、許容範囲内でより高いインピーダンスの刺激パッドで提供される刺激の遵守電圧を調整することができる。しかしながら、他のパッドに対する1つまたは複数のパッドのインピーダンスの差が閾値を超える場合、実際の刺激フィールドは意図したフィールドから逸脱する可能性があり、デバイスの刺激回路は補正できないことになる。
2つの刺激パッドを使用している場合でも、2つのパッドのどちらが低インピーダンスに苦しんでいるかを判断するのが難しい場合がある。実施形態では、インピーダンスの問題を検出するために、EMモジュール46は、ルックアップテーブルで定義されたシーケンスに従って刺激パッドのセットをテストするように構成される。
たとえば、3つの活性パッドのセットの場合、回路は、パッド1対パッド3、パッド2対パッド3、およびパッド1対パッド2のように定義されたペア組み合わせを順次テストできる。パッド1とパッド3によって作成された回路のインピーダンスが許容範囲内であれば、パッド2に問題があることが示される。インピーダンスは、2つを超えるパッドを含むパッド組み合わせについても評価でき、パッド1は、この例ではパッド2とパッド3である2つ以上のパッドのセットに対して評価される。刺激パッド6枚使用する場合、5つのパッドの平均インピーダンスは、1~10kOhmなどの値に基づいて、または+150%などのパーセンテージに基づいて差の限界を設定する基準を使用して、6番目のパッドのインピーダンスと比較できる(すなわち、セット刺激パッドのテスト済みチャネル間の差は、1~10kOhmを超えるか、他の回路で測定されたインピーダンスの150%を超える可能性がある)。
一実施形態では、6個のパッドが使用される場合、試験は2個のパッドの連続した組み合わせに基づくことができる(例:上または下の三角形の3つのパッドのうちの2つ、または左、中央、および右の回路用に定義された3つの縦方向回路のそれぞれ)。評価方法では、少なくとも2つのパッドからなる回路は、アクション(例:ユーザへの警告、代替の「代用」刺激パッドなどの評価と使用)が発生する前に、インピーダンステストに失敗する必要がある。
この評価に基づいて、EMモジュール46によって実施されたインピーダンス テストが定義されたインピーダンス基準を満たさない場合、システムは、a)ユーザインターフェース48モジュールを操作して、ユーザに問題の表示を提供する、b)代替刺激パッドの選択し有効化する、またはc)当該パッドを非活性状態に設定するといったEMモジュール46で定義された動作を提供する。例えば、神経刺激器12またはユーザデバイス20を使用して、EMモジュール46の1つまたは複数のトランスデューサによって、点滅光(またはダイオードの色を緑色から赤色に切り替える)、振動、またはトーンなどの警告をユーザに提供することができる。
また、ユーザの脚のマトリックスのテキストメッセージまたはグラフィック描写は、マトリックス14の異なるパッド16の状態をユーザに示す色分けされたインピーダンス値とともに提示される。テキストメッセージ(またはプッシュ通知)は、マトリックスの領域(右上隅など)のインピーダンスが高いことをユーザに通知したり、ユーザに「マトリックスの右上にあるパッドの接触を確認してください」と指示したりできる。
インピーダンス評価は、治療提供前の治療セッションの開始時、治療提供中、および/または定期的(例:5分ごと)に行うことができる。インピーダンス測定には、刺激プロトコルの一部として定義されている非刺激時の「休息」期間が、刺激療法の短い期間(例:50~500ミリ秒)または最大数分間の一時停止が含まれる場合がある。インピーダンス測定は、選択された間隔で多数の測定値を平均化する統計的な方法で行われる場合もあれば、「許容できない」と評価される前に、インピーダンス測定値が選択されたレベルを最小期間にわたって超える必要がある場合もある。
インピーダンスが許容できない場合、ユーザがこれを無視しないように、時間経過とともにボリュームが大きくなる聴覚的警告を周期的に与えることができる。制御モジュールは、選択された数の警告信号(例:ビープ音)がユーザに提示された後にインピーダンス測定値が減少しない場合、治療を一時停止することができる。また、インピーダンスが選択したレベルを超えると、刺激は自動的に停止しする。
一実施形態では、単一のカソード「C1」が3つの連動アノード(A2、A3、およびA4)とともに使用される場合、システムはまず、連動刺激を提供する前に、各アノードに対してC1を順次テストすることにより、不適切なインピーダンスがかかっているチャネルがあるかどうかを判断する。
インピーダンス整合は、連動実施形態で有用であり得る。例えば、第1の連動実施形態は、単一の刺激回路を形成するために、3つの上部電極すべてがカソードとして機能し、下部3つすべてがアノードとして機能するように、上部3つの刺激パッドと、別々に下部3つの刺激パッドとを電気的に結合することによって実現される。
電流は、各セットの3つの刺激パッド間で均等に流れるわけではなく、むしろ、少なくとも、a)電極間の経路に沿った皮膚および深部組織のインピーダンス、およびb)パッド/電極間間隔の配置の関数になる。2つの刺激パッド間を流れる電流の量は、特定の刺激パッドと1つまたは複数の刺激発生器のチャネルとの間に追加の抵抗を導入できる刺激サブシステム回路によって(たとえば、電圧制御システムで)調節することができる(つまり、減少させる)。連動刺激設計のためのインピーダンス整合の他の方法も使用することができる。
一実施形態では、マトリックスの上半分の2つの刺激パッド(A1およびA3)を基準とするマトリックスの下半分の単一パッド(例:C2)などの電圧制御連動刺激プロトコルは、上部パッドに不均等な電流が流れる場合がある。2つの回路(例:C2-A1とC2-A3)間のインピーダンスを測定して補償することができる。一実施形態では、選択された範囲にわたって変化する一組の抵抗器が回路に動的に含まれて、2つの経路に沿ってほぼ同様の電流の流れによりフィールドバンクの均一性を高めることを可能にする。
いくつかの電圧制御の実施形態では、システムは、刺激パッドの異なる組み合わせに対して定義された回路全体のインピーダンスを感知する。インピーダンス測定値は、ヒートマップ表示で表されるモデル化されたフィールドを作成するために使用される。例えば、インピーダンスが高いと、刺激パッドのセットのうちの2つ以上の間を流れる電流が少なくなり、電流の流れは、インピーダンスが低い隣接チャネル全体でより強くモデル化される。
モデル化された刺激フィールドには、マトリックス内のパッドの信号振幅、電極形状、サイズ、および配置(パッド間距離、および方向)(すなわち、「マトリックスパッドジオメトリ」)に関連するモデルパラメータ値を含めることができる。モデリングでは、刺激パッドの異なるペア間で測定された感知インピーダンスを組み込んで、組織抵抗または皮膚ヒドロゲル界面のインピーダンスの値を設定することもできる。
刺激信号とモンタージュ特性の調整とユーザ調査。
パンデミックなどのさまざまな要因により、遠隔医療は対面での医師の診察よりも好ましいものになる可能性がある。システム10aは、患者が独立して、または医療専門家の指導の下で作業することによってセットアップを達成できるように設計されている。どちらの場合も、デジタルエコシステムモジュール50は、オンボーディング中に刺激104に関するユーザトレーニングを管理する。ユーザがジオメトリ、位置、強度などの望む刺激フィールド設定を調整して選択すると、システムは、刺激誘発感覚に関するユーザ入力応答を取得する。
一実施形態では、トレーニング中または治療中において、このシステムは、ユーザを調査して、「チクチクする、振動する、くすぐる、叩く、つまむ、噛む、その他」などの選択肢を提示することで、神経動員に関連する感覚を説明する。調査項目は、「軽い、中程度、強い、不快、苦痛、耐えられない」などの選択肢とともに、知覚される強度や快適さに関連する場合もある。「軽いうずき」「中くらいのうずき」「強いうずき」などのスケール属性を組み合わせることができる。さらに、定義されたトレーニングプロトコルは、ユーザ入力が、感覚が不十分であること、例えば「軽いうずき」のみを示す場合、刺激強度を増加するようにユーザ106に付随的に促すことができる。
トレーニングプログラムは、「脚の上下に放射状に広がる中程度または強いうずきがより効果的かもしれません。強度を上げてみませんか?」などの別の設定を使用するようユーザに求めるメッセージを付随的に表示する場合がある106。ユーザが提案されたオプションを承認する場合、ユーザには、オプションを実行できるようにする制御部、すなわち少なくとも強度の調整を行う制御部を有するユーザ表示部が提供される。ユーザがオプションを拒否した場合、プログラムはトレーニングを完了する次のステップに進むだけである。システムが人間の腕の神経標的を刺激するように設計されている場合、ソフトウェアの設定とラベルは脚ではなく腕に適切になるように調整される。例えば、感覚異常についてユーザを調査する場合、調査項目は解剖学的に適切である。「つま先まで」ではなく、「指先まで伸びている」が使用される。同様に、「膝に向かって動く」感覚異常についての調査は、「肩に向かって動く」オプションに置き換えられる。
トレーニングまたは治療の提供に組み込まれた SaphLevelまたはSaphLocate機能は、選択された強度または刺激フィールドジオメトリに関連する感覚異常の位置を調べることができる。選択肢には、例えば、「刺激パッドの真下」、「パッドの上から膝に向かって」、「パッドの下から足首に向かって」、「足首まで」、「足の中まで」、「ずっとつま先まで」などがある。あるいは、脚(または下肢、膝から足まで)などの体の部分のマップが表示され、ユーザはグラフィカル表示部をタップして知覚異常に関連する1つまたは複数の領域(たとえば、感覚異常が感じられる最下点)を示すように指示される。次に、そのスポットに「×」がプロットされ(図9e参照)、ユーザは確認を求められる。刺激が「パッドのすぐ下」でのみ感じられることをユーザが示した場合、システムは、パッドの下の位置から広がる感覚異常を生成するなど、強度またはモンタージュ特性をさらに調整するようにユーザに付随的に促すことができる。
実施形態では、トレーニング104中に、ユーザはふくらはぎまたは他の筋肉刺激の存在について具体的に質問される。調査では、足の動きやけいれんの有無について質問される場合がある。ユーザがオンボーディングまたは治療中にこの望ましくない副作用を定義された回数確認した場合、システムは付随的に動作106して、医療専門家との仮想会議をスケジュールするか、ユーザにスケジュールするように促すことができる。別の付随的動作106は、ログ記録または患者プロファイル内のこのパラメータにフラグ値を設定することを含む。代替として、システムは、異なるモンタージュを選択するようにユーザに指示するか、または、ユーザをガイドして望ましくない副作用を避けるべく望ましくない位置から離れるようフィールドの形状、位置、または方向を調整するようユーザを支援するアノード保護またはフィールド形状生成制御を可能とするフィールドステアリング制御のより詳細なセットを利用させるか、そうすることを可能にする、制御部の「上級者向け」画面をユーザに提示する(例えば、図5j)ように、付随的に動作106してもよい。
これらの調整を使用して、ユーザが筋肉への刺激を減らすことを許可またはガイドすることに加えて、システムは、刺激信号の調整も可能にする。例えば、デフォルトのパルス列刺激波形は、バースト刺激、干渉法刺激信号、または変調されていないか、公称周波数(例:1-100Hz)とパルス幅(例:10μs-1msec)のエンベロープで変調されている高周波搬送波 (例:500Hz-100kHz)などの代替物に置き換えられる。
精選された神経刺激プログラム:オンボーディング。
実施形態では、オンボーディングプロセスは、システム10aの最初の使用を通じてユーザをガイドする。各治療セッションの開始時に、より短いオンボーディングシーケンスを定義することもできる。NiNAエコシステムは、治療の概要の提供、刺激の提供に関するユーザのトレーニング、ユーザプロファイルを開発してユーザ選好を設定するためのユーザ調査、教育コンテンツの提供などの機能を含む、精選されたユーザオンボーディングプロセスを提供する。ユーザには、一連のトピックに関する指示が提供され、操作と活動を実行するように求められ、ユーザの回答が記録される調査が行われることもある。
オンボーディングには、治療セッション中に使用する脚についてユーザに指示する(または質問する)こと、刺激、位置、および強度の特性を調整し、(候補から選択された少なくとも1つの強度またはモンタージュにつき)知覚された感覚についてユーザを調査するようにユーザに指示すること、画像を使用して情報を示すようにユーザに依頼すること、デバイスの配置を追跡するために足にデバイスの写真を撮るなど、画像データを取得することにより、ユーザに情報の提供または確認を促すことが含まれる場合がある。
このプロセスは、主に、スマートフォン20aのユーザインタラクションで視覚的に提示される情報を使用して行うことができ、または指示を提供し、ユーザの音声ベースの応答を取得、処理、および保存するAmazon Echoデバイス20eなどの仮想アシスタント技術との対話を組み込むことができる。
オンボーディング操作は、画像分析を通じてユーザの行動を識別できるソフトウェアエンジンにデータを提供する(電話またはWebカメラの)画像キャプチャデバイスを使用して取得した画像データによって補完し、ウェアラブルが取り付けられた脚(および脚上のデバイスの配置)の決定など、ユーザ活動を自動的に識別することもできる。次いで、1つまたは複数のシステムデバイスとの視覚的および聴覚的対話によって得られた情報をログに記録し、リモートコンピュータ20fまたはユーザデバイスアプリ21にアップロードすることができる。オンボーディングは、図10a-10kに示すような画面を使用することができる。
図10aは、ユーザを教育し、治療プロセスの概要を提供する機能を提供するための画面258を示す。
図10bは、ラップを脚に正しく固定し、位置および圧力に関連し得る特性を調整することについてユーザ104を訓練する機能を提供する画面260を示す。
図10cは、刺激強度を調整する方法についてのユーザ104のトレーニングに関連する機能を提供するための画面262を示し、図10eは、刺激フィールドの位置を調整する方法についてユーザを訓練することに関連する機能を提供するための画面を示す。これらのステップのいずれかは、図10dおよび図10eに描かれた画面264および266に見られる感覚異常を含む感覚の質、強度および位置についてユーザを調査することを含むこと、またそれを後に伴うことができる。ユーザは、神経動員または望ましくない副作用に関連する特性のスコアまたはランキングを提供するよう求められる場合がある。
神経動員が得られない、または望ましくない副作用が存在すると、NiNAがユーザにラップ位置の移動、圧力の変更、強度と位置を調整するための手順の繰り返し、刺激が成功するまで他の刺激特性の変更を指導するなど、付随的な動作が発生する可能性がある。実施形態では、NiNA機能は、成功した刺激を得ることを含む治療関連の操作についてユーザをガイドする精選されたシーケンスに沿って、SAFN刺激についてユーザを教育、調査、および訓練するように設計されている。
図10eに見られるように、刺激調整後、ユーザは、画像上の対応する位置に「x」を手動で調整することにより、刺激誘発性感覚異常が経験されている1つ以上の領域を示すように求められる。ユーザを調査して、感覚異常が感知される最も近位または遠位の位置(またはその両方)を示すことができる。この情報をランク付け、整理、および表示して、神経動員が成功した設定を判断するにあたりNiNAおよび/またはユーザを支援できる。
実施形態では、デジタルエコシステムモジュール50は、その仮想モジュール50aにユーザが脚などのユーザの身体部分の解剖学的表現の1つまたは複数の領域を選択(例:描画)して、感覚異常などの刺激誘発感覚をユーザが感じる場所に対応する位置を示すことを可能にするソフトウェアを含む。
また、ユーザは、刺激に関連する感覚の質(振動、くすぐり、圧力など)について調査される場合がある。また、ユーザを調査して、望ましくない副作用が発生したかどうかを判断することもできる。解剖学的マップまたはその他の方法を使用して、ユーザが望ましくない領域またはタイプの刺激(例:ふくらはぎの筋肉の刺激)が発生したことを示す場合、定義された付随的動作が発生する。例えば、制御モジュール40のアルゴリズムは、非標的領域(例:すねの筋肉またはふくらはぎの筋肉)の近くに低い重み付けを提供し、または刺激を提供しないジオメトリを有する1つまたは複数のモンタージュのセットなど、改善された快適さを提供しまたは筋肉の同時活性化を避けるべきであることをユーザに通知し得る代替の刺激設定を選択または提案する。
また、NiNAは、システムによって循環される代替刺激プロトコル(および刺激パッドの活性化のさまざまなパターンをもたらす関連するマトリックス設定)の精選されたシーケンスを提供できる。プログラムは、候補を循環して、感覚異常(例:つま先のうずき)および/または望ましくない副作用の最大または最も遠位の領域を生成したのはどれかを判断する。ユーザは、単にさまざまな刺激モンタージュを体験するだけでなく、ボタンを押すか口頭で入力することによって、一連の刺激設定のどれが望ましくない効果を生み出さなかったかを示すために調査される場合もある。
SNAPおよびEMGデータの少なくとも1つに関連する感知された情報はまた、刺激モンタージュを調整するために使用されるスコアまたはランキングを作成するために評価するために使用されてもよい。成功した設定は保存され、ユーザがさらに評価したり、治療中に選択したりできる。また、定義されたレベルを超えてふくらはぎまたは他の筋肉の活性化が発生したプロトコルは、さらなる評価から除外できる。
実施形態では、ユーザは、神経動員の量および1つまたは複数の副作用に従って、各刺激モンタージュをランク付けすることができる。神経動員の最高ランクおよび/または副作用の最低スコアを持つモンタージュは、ルックアップ テーブルに保存される。よって、一連のプロトコルが望ましくない副作用を引き起こさず、そのうちの1つが神経動員の最強ランクを生み出した場合、このプロトコルはユーザに提案されるか、治療セッション中にさらに使用するために保存される。
感覚異常を経験する位置を選択することに加えて、ユーザは、感覚に関する質的、量的、またはランク付けされたフィードバックを提供するよう求められる場合がある(例:チクチクする、ドキドキする、くすぐる、振動するなど)。トレーニングまたは評価手順の一部としてユーザが入力した感覚知覚および副作用に関するデータは、一連の刺激プロトコル特性を選択するためにNiNAによって使用される場合がある。
図10gは、治療スケジュール選好を設定することに関連する機能を提供するための画面270を示し、図10hは、リマインダーアラートが提供される時間の設定のための画面272を示す(日によって異なり得る)。追加のスケジュールをユーザに表示し、教育、ユーザ調査、リモートセッションなどの治療事象について設定できる。
図10fは、トレーニング、教育、およびコーチングに関連するNiNA機能の画面268を示す。画面上の項目を選択すると、ユーザは、症状を改善できる栄養と食事の選択に関するオンデマンド教育(例:図10iの画面274)、画面276に示すケーゲル体操などの行動療法(図10j)、および画面278として描かれた、治療中の障害とその症状についての教育(図10k)を受けることができる。
実施形態では、オンボーディングプロセス100は、以前のユーザのサンプルから決定された可能性を使用して、または医学文献、人口統計、病歴、および論理の結果に基づいて作成された一連のユーザ調査規則に依拠する。調査モジュール50fで定義された調査規則により、1つまたは複数の調査項目の最初のセットに対するユーザの応答が、ユーザに関連する可能性がより高い後の項目に付随的に導かれる。たとえば、OABの治療において、夜間頻尿が症状であることを示す最初の調査項目にユーザが回答した場合、対象者が65歳以上である場合、次の調査項目でむずむず脚症候群(むずむず脚症候群)に苦しんでいるかどうかを調べることができる(RLS)。RLSのリスクは年齢とともに増加し、夜間頻尿の頻度/リスクに寄与する可能性があるため(またはOABよりもRLSが原因である可能性があるため)、この調査項目はより適切である可能性が高い。別の例では、ユーザが腹圧性尿失禁に苦しんでいないことを示した場合、調査モジュール50fは、腹圧性尿失禁(SUI)に焦点を当てた運動を行うことに関する質問、またはどのような活動(例:笑うこと)が腹圧性尿失禁を引き起こす可能性が高いかについて、ユーザにその後質問されることのないように変更される。別の例では、特定の特性を共有する多くのユーザ、または以前の1つまたは複数の調査項目のセットにも特定の方法で回答したユーザによって、1つまたは複数の調査項目が「該当なし」と回答された場合、その調査項目は、システム10aの後続のユーザに提示される質問から省略される場合がある。
実施形態では、オンボーディングモジュール50eによって制御されるオンボーディングプロセス中に、ユーザは治療目標について調査される108。たとえば、ユーザは最も重要な治療目標を選択したり、治療目標をランク付けしたり、漏れ、またはパッド/おむつの使用の減少、尿意の数または重症度の減少、夜間または日中の排尿頻度の減少、症状緩和に必要な膀胱薬の投与量の減少、排尿が起こる前により長く遅延する能力、または症状への不安の減少などの目標の重要性を評価するよう求められたりする場合がある。応答は、ユーザプロファイルモジュール50gによって記憶され、その後、これらの回答に基づいて治療プログラムが修正される。たとえば、オンボーディング中に提供された回答に基づくNiNA調整は参照資料モジュール50bからユーザに提示される教育コンテンツ、ユーザの治療の進行状況を追跡するために使用される調査項目またはユーザ回答、ユーザ治療進行状況144を評価するために使用されるスコアを含むことができる(それらは、治療期間や毎週の頻度などを変更するなど、治療プログラムを調整するためにも使用できる。)。進行状況追跡144の一部は、ログデータ情報に従って、また症状の変化に従って、治療が継続し、ユーザが治療事象および活動を完了した(または完了できなかった)ときに、タイムライン情報を更新および提示することを含む。
夜中にトイレに行きたくて目が覚めた(夜間頻尿)ユーザは、下記のいくつかの共通の行動や特徴を共有している可能性がある。
a)就寝前の飲酒を減らさない。b)夜間に飲むために、ベッドの近くにコップ一杯の水を置いておく。c)夜にコーヒー、紅茶、炭酸飲料を飲む。d)すでにベッドを濡らしており、目を覚ます尿意を感じなくなった後に目を覚ます。e)目が覚めて漏らさずにトイレに行く。f)目が覚めて尿意がひどく、トイレに着く前にしばしば漏らしてしまう。あるいは、一部のOAB罹患者は通常、夜通し眠り、日中にしか症状を経験しない場合がある。実施形態では、オンボーディングモジュール50eは、ユーザを調査して、上記の行動/特性のどれが関連しているかを示すことができ、その後、ユーザ応答に従って治療、調査、またはスケジュールされたエコシステム事象を調整することになる。
例えば、ユーザが図8bのステップ100で夜間頻尿が問題ではないことを示した場合、システムは、ステップ104の一部として、その問題に関連する症状について質問しなくなる可能性がある。ユーザが夜間頻尿に苦しんでいない場合、ステップ104の一部として、システムはまた、この症状についてユーザを調査する際にコーチングモジュール50hのパラメータを調整するか、進行状況の評価に使用されるスコアを計算する際に、治療の進行状況の追跡または評価に夜間頻尿の症状が含まれないようにするため進行モジュール47を修正することができる。あるいは、ステップ100の一部として項目a~eに対して肯定的な応答を提供するユーザに対して、デジタルエコシステムモジュール50のコーチングモジュール50hが調整される。
実施形態では、コーチングモジュール50hは、システムがステップ104の一部として夜間頻尿に関するビデオ、記事、統計、または「楽しい事実」を提示し、選択された時間に「寝る前2時間は飲むな」といったプッシュリマインダーが発生するように設定できるように調整される。また、朝に治療を提供するよりも夜に治療を提供する方が好ましい可能性があることをユーザに示唆することもある。システム12はまた、症状または行動の頻度または重症度に関連する追加の質問をユーザに尋ねることもできる(例:一週間に何晩または一晩に何回、尿意によって起こされるか)。ユーザ固有の行動を修正し、個々の問題についてユーザを教育するように調整された教育コンテンツは、神経刺激によって得られる効能に加えて、全体的な治療体験を改善するのに役立つ。
実施形態では、ユーザは、ステップ100で腹圧性尿失禁について調査される。腹圧性尿失禁の症状を示すユーザは、オンボーディングプロセスの一部として、または治療中に提供される後のステップでさらに調査される場合がある。オンボーディング中に腹圧性尿失禁のみが識別された場合、治療が主に切迫性または混合性尿失禁を目的としているため、適切でない可能性があることを、ステップ104で、ユーザに通知することができる。ステップ104の一部として、医療専門家とこのトピックについてさらに話し合うために、対面または遠隔医療による訪問をスケジュールするように依頼される場合がある。
あるいは、システムは、ユーザが混合性失禁に苦しんでいるかどうかをより正確に評価するように設計された追加の項目でユーザを調査するように構成することができる。この後者の場合、刺激とケーゲル運動または膀胱ドリルの両方を治療プログラムに含めて症状を適切に治療するべきであることをユーザに通知することができ、プロンプトと教育の両方を治療の一部としてコーチングモジュール50hによってスケジュールすることができる。さらに、混合性尿失禁を示すことにより、コーチングモジュール50hのスケジュールが調整され、混合性尿失禁が治療中に治療および評価するべき問題として記されている患者プロファイルレコードにアクセスできる看護技術者とのより頻繁なリモートセッション(またはセッションをスケジュールするためのプロンプト)が提供される場合がある。
実施形態では、オンボーディングモジュール50eによって提供される、または後で調査モジュール50fによって提供されるオンボーディング手順中に、システム12は、様々な症状によってどれほど悩まされているかについてユーザを調査する。これには、たとえば、症状がユーザのライフスタイルの選択にどれほど深刻な影響を与えているか、または他の方法での生活に支障をきたしているかに関連するスケールが含まれる場合がある。煩わしさに関するユーザの回答は、症状の重症度に関する調査項目のユーザのスコアと比較することができる。症状の重症度のスコアが症状の煩わしさスコアに対応しない場合、システムは付随的に動作する可能性がある。
たとえば、煩わしさスコアが症状の重症度と異なる理由について、ユーザをさらに調査することができる。ユーザは、次のような症状に悩まされていないかどうかを判断するために調査される場合がある。a)症状は正常な老化の一部であるという思い込み、b)ユーザが長期的な症状に慣れていること、c)ユーザが日常生活に適応/順応しているため、症状がそれほど苦になっていないことなど。症状の重症度と煩わしさスコアが異なる場合、システムは、これらの調査項目に対するユーザの回答に基づいて調整される選択された資料を提示できる。
システム10aはまた、症状に直接関連するスコアの代わりに、煩わしさスコアの改善が追跡され、患者に提示されるように、進行モジュールによって実行される進行状況追跡114を調整することもできる。このようにして、ユーザは、症状の重症度自体に小さな変化があったとしても、症状がどれだけ気になるかの改善によって測定される進行状況を確認できる。煩わしさの軽減も治療目標として使用できる。
一実施形態では、調査応答が評価されて、ユーザが刺激療法によく反応するか、または反応しないプロファイルを有するかどうかが示される。システム10aは、オンボーディング100中に、または治療を開始する前にユーザがデータを入力するウェブサイトの一部として、ユーザプロファイルデータを取得および評価することができる。治療の以前の使用者の集団のデータを使用して、刺激療法から恩恵を受けるか受けない傾向があるか、またはより長い誘導期間が必要な可能性がある使用者の部分母集団を特定する。
例えば、ユーザは、以前または同時の治療(例えば、ボトックス、投薬、腹圧性尿失禁のための骨盤底電気治療、ケーゲルなどの他のタイプの電気治療)および症状について質問され得る。ユーザは、以前または現在のOAB薬(例:オキシブチニン、トルテロジン、ダリフェナシン、フェソテロジン、ソリフェナシン、ソルフェナシン、トロスピウム、ミラベグロン)および投与量について調査することもできる。調査には、高血圧、不安、うつ病、頭痛、片頭痛、痛みなどの状態に対する他の薬も含まれる場合がある。
ユーザは、糖尿病、高血糖、高血圧、代謝、免疫、炎症、または他の障害などの併存疾患について調査することもできる。その後、患者の教育と治療は、ユーザプロファイルデータに従って変更できる。特定の薬物がOAB症状を悪化させるリスクを高めることが示されている場合、ユーザはこのリスクについて知らされ、追加の教育を受けることができる。
実施形態では、システム、刺激プロトコル、およびNiNAサポートは、OABを治療するように設計されているのではなく、本明細書に開示される状態および併存疾患のいずれかの治療を提供するように構成されている。さらに、実施形態では、これらは依存症または薬物乱用を治療するように設計されている。
一実施形態では、ユーザが、OABまたは別の状態を治療するために投薬を受けていることを示した場合、エコシステムは、刺激治療のために提供されるものに加えて、コーチング140の一部として投薬リマインダーをシステムに提供することをユーザが望むかどうかをユーザに調査する。投薬リマインダーにより、投薬時にユーザ入力を要求することもでき、当該システムにより投薬と治療刺激の両方の遵守状況を追跡することができる。SAFN刺激と組み合わせて薬物または他の治療が提供される場合、これを追跡し、遵守状況を評価し、リマインダーを提供することができる。
オンボーディングと治療方法。
図8a、8b、および8cに開示されたステップ、ならびに本明細書に開示される他の方法、段階、およびプログラムは、分離されたステップとして発生し、繰り返され、他の方法に示されたステップを組み込むことができる。図8bのとおり、精選された治療プログラムの実施形態は、最初にユーザ100をオンボーディングし、次に治療130中に当該ユーザをガイドして、ユーザフレンドリーな神経刺激治療経験および改善された治療効果を提供するデジタルエコシステム50によって提供されるNiNA機能を含む。
実施形態では、ステップ100の一部として、モバイルソフトウェアコンパニオンアプリケーション「アプリ」21がユーザデバイス20aにアップロードされる。オンボーディングモジュール50eの一部を構成するアプリ21のオンボーディングウィザードは、ユーザのオンボーディングに役立つガイド付き/構造化された一連の操作を提供する(例:図10a~10k)。対話型表示部により、ユーザは、治療を提供するソフトウェアプログラムによって用いられる選好を設定できる。
オンボーディングウェルカムオペレーションは、医学的障害などのトピックを紹介/説明し、療法と治療タイムラインの概要を提供する(例:図9b、9c)。これには、患者調査、教育事象、誘導療法から維持療法への少なくとも1つの遷移日など、将来スケジュールされている療法事象のタイムラインをユーザにグラフィカルに提示することが含まれる。
オンボーディング100では、神経刺激治療、適切なデバイスの配置、正しい振幅と刺激モンタージュを調整および決定する方法に関する指示とトレーニングを提供し、NiNAエコシステムの追加機能を確認する。
実施形態では、紹介プロセス102は、a)アプリ21を操作して、連絡先および請求情報でユーザアカウントをセットアップする、b)神経刺激器12との間で確実に伝達を行い、デバイス12およびマトリックス14のIDデータを含むデータを交換する、c)オンボーディングプロセスに関連するすべてのデータを、リモートコンピュータ20f上のユーザアカウントに伝達する、などのステップを含む。
実施形態では、オンボーディングは治療102(例:図10a、10b)の概要を提供し、それらの疾患および症状(例:図10k)、治療の一部として利用可能な様々な特徴(例:図10d)、および在宅設定で治療を提供する方法(例:図10c~f)に関する教育コンテンツのライブラリにアクセスする患者を含む。
オンボーディング紹介102は、ビデオコンテンツ(例:デバイスのセットアップおよび使用、刺激によって誘発された感覚または活動を検出および評価する方法、適切な刺激パラメータを調整、評価、および選択する方法)、ウェブリンクへのアクセス、参考資料の見直し、および/またはリモート遠隔医療セッションを含むことができる。ステップ102で教育ビデオが表示された後、概念が強化され、ユーザは治療の側面についてのトレーニング104を受け、デバイスを自分の体に取り付けて初めて使用するシステムをセットアップするための段階的な画面表示によるガイドを受ける。
指示には、図、アニメーション、刺激パラメータを調整して神経動員を生成する方法などのトピックについて視覚的に提示される指示も含まれる。
トレーニング104は、ユーザがNiNALocatプロトコルを使用して刺激の強度(例:図10d)および位置(例:図10f)を調整できるようにする画面を含むことができ、刺激誘発感覚(例:図10e)についてのユーザフィードバックを得ることを含むことができる。筋肉活動はSAFN刺激の望ましくない副作用である可能性があるが、他の神経については、成功した神経動員が、誘発された筋肉活動(例:PTN刺激を使用)、または震えの大きさの減少(例:治療が振戦または運動障害に対して提供される場合)、または別の障害の治療に関連するその他の処置に関与している。これらの他の治療法では、ユーザは、必要な刺激誘発変化と望ましくない副作用の両方について調査される。
SAFN刺激の場合、トレーニングステップ104には、a)刺激を提供するユーザを示す概要、b)脚にマトリックスを適切に配置し(例:図10c)、刺激フィールドの刺激強さ(例:図10d)および位置/ジオメトリ(例:図10f)を調整して、SAFNを標的にし、十分な神経動員を提供する方法、およびc)SAFN刺激から強いが快適な感覚異常を達成するための電気刺激の制御し、ユーザに知覚異常を説明/確認するように求め(例:図10e)、そして改善された神経動員が得られるまでユーザをガイドする方法、についての説明書とトレーニングエクササイズを含めることができる。
トレーニング中の刺激プロトコル パラメータの制御は、a)電気フィールドの望ましくない拡散による同時筋肉刺激(例:ふくらはぎ、脚、または足の筋肉)、b)非SAFN皮膚神経動員による1つまたは複数の刺激パッドの下の皮膚からの痛みの感覚、およびc)SAFNを動員するために、より高い振幅を使用する必要性を減少または回避するなど、望ましくない影響を回避するために使用することもできる。トレーニングステップ104はまた、a)感覚異常の感覚を定性(例えば、チクチクする、つまむなど)およびb)感覚の強さを定量(例えば、図10eの軽い、強い、非常に強い等。または、1~10のスケールで10を「ほとんど耐えられない」として強度を評価、など)および皮膚刺激または感覚異常の位置または領域について情報提供、を含む刺激の知覚について、ユーザに尋ねることを含むことができる。
ステップ106では、刺激の効果に関するフィードバックに基づいて発生する付随的動作が定義される。SAFNを使用した治療で、ユーザが十分な感覚異常を感じていない場合(神経動員の欠如を示している可能性がある)、または望ましくない症状がある場合、付随的動作は、改善された治療が提供されるように、問題を修正するようにユーザを導くために定義される。
例えば、ステップ106において、ユーザは、調整を行い、標的の神経をうまく刺激するまでプロセスを繰り返すように求められる、望ましくない筋肉刺激が発生している場合はパラメータを変更する、他の脚への切り替え、同じ脚における配置の変更、または医療専門家によるガイダンスのためにリモートセッションを開始するなどの、さらなる指示を付随的に提供される106。しかしながら、正しいデバイスの使用と刺激パラメータの設定を可能にするトレーニングとフィードバックは、多くの場合、純粋にプログラムでサポートする必要がある。
トレーニング中、刺激振幅やフィールドステアリングなどに関連する刺激プロトコルの特性を評価または確立する場合、ユーザは、調査項目への回答によって付随的に導かれる場合がある。例えば、デバイスは、画面に「まだ何か刺激を感じますか」という質問を提示することで、ユーザを調査する場合があり、ユーザ応答が「いいえ」の場合、デバイスは付随的にユーザに「強度を上げてください」と指示する場合がある。
ステップ108において、ユーザは、症状の有無および特徴(例:頻度、タイミングおよび重症度)を含む様々な話題について調査される。実施形態では、ユーザは、治療目標、医療および治療履歴、および他の関連情報に関する情報を提供するために、症状について尋ねられる。症状に関する調査に加えて、報告された症状、病歴などに基づいて選択された教育情報を確認するよう求められる場合がある。
さらに、すべてのユーザ応答は、ユーザプロファイルを調整するために格納および/または処理される。次に、ユーザプロファイルデータを使用して、治療パラメータと事象を調整できる。例えば、提供される教育情報、経時的に追跡される対策、症状や治療効果、追跡される進行状況と達成された目標を評価するために提示される調査項目、を調整するため、ユーザの治療目標を使用できる。主な治療目標がパッドの使用を減らすことである場合、行動訓練など選択される治療特性は、目標が夜間頻尿を減らすことである場合に選択されるものとは異なることになる。
実施形態では、オンボーディング操作は、ニューラルネットワークの使用の有無にかかわらず、ルール、人工知能、機械学習を利用する論理ツリー構造および/またはアルゴリズム、およびその他の適応戦略を含み、ユーザフレンドリーな体験を改善するために、質問をしたり、治療を調整したりする。例えば、患者が調査項目108に回答し、以前にOAB薬を処方されていないことを示した場合、調査モジュール50fによって操作される調査論理規則に従って、以前に使用されたOAB薬を示すことをユーザに要求する調査リストは、付随的にスキップされる110。別の例として、ユーザが調査108中に、治療を求める最大の理由が失禁であると示した場合、そのトピックに関するその後の調査項目は、提示されるように条件付きで選択される110。
また、システムの調査モジュールは、ユーザが「問題ではない」と報告する症状に関するユーザ入力を取得する調査項目を付随的に減少または省略する(例えば、関連する調査項目にフラグを立てるルールが定義されているため、これらは治療中にスキップされる)。また、調査104が、症状が存在しないことを示している場合、または特定の症状の「気になるスコア」が低い場合、その症状に関する情報は、追跡、表示、症状の重症度の変化の評価、または患者の目標評価に使用されない場合がある。
一実施形態では、ユーザは、少なくとも2つの関連特性の定量化または認定を含む、医学的に関連する事象の簡単な記録を可能にするロジックツリーメニューを使用して、自分の病状に関連するデータを入力する。例えば、漏れ事象または膀胱排泄事象の場合、システムは、ユーザが主観的緊急度データおよび漏れ量などの2つ以上の特性の組み合わせを入力することを要求する。漏れ事象の緊急度は、最初にメニューバーを使用して低、中、または高の緊急度として選択できる。ユーザが指を縦方向に動かして選択肢候補の1つを選択したのち、当該ユーザは指を右にスライドさせて、事象の第2の特性を選択する。
例えば、このアクションは、この例では量である第2の特性に関連する選択肢候補の第2のセットを含む別のメニューツリーを呼び出す。当該選択肢候補の第2のセットには、小規模、中規模、および多額が含まれる場合がある。事象の2つの特性のログ記録を終了するために、ユーザは、画面の「タップ」などの意思表示動作によって選択が行われたことを示すことができる。この入力方法では、ユーザは少なくとも2つ(またはそれ以上)の次元で事象を特徴付ける必要がある。
ステップ110では、調査応答データを使用してベースライン症状スコアを作成する。実施形態では、これらのデータは、治療が継続するにつれてどの症状が評価されるか、いつ症状が評価されるか、これらがどのように採点および追跡されるか、どのように治療の進行が評価されるか、および治療の成功がどのように定義されるかを付随的に調整するために使用される。たとえば、ユーザが夜間頻尿の問題を報告していない場合、その測定値は治療の進行状況を評価するために使用されない場合がある。
ステップ112において、ユーザは、療法事象および患者リマインダースケジュール(例:図11a/11b)などの療法パラメータについてユーザ選好情報を提供することができる。スケジュールは、治療刺激、ユーザ教育、症状に関する調査、およびその他の治療プロトコル事象を提供するための日、時間、および期間を含むさまざまな療法事象に対して設定される。
ステップ114では、これらの選好を使用して治療スケジュールパラメータ値を付随的に調整し、本システムが対応する日時(例:毎週の曜日)にユーザにプロンプトを出すようにする。
ステップ116において、ユーザは、ユーザ選好に従って提供されることになる警告の特性を定義するために調査される。患者への警告には、サウンド、プッシュ通知、カレンダー入力、電子メールなどの使用が含まれる。
ステップ118では、警告のためのユーザ提供データおよび選好を用いて、治療レジメンを提供するために本システムによって用いられる警告プロトコルパラメータを調整する。
ステップ120において、システムは、ユーザを調査して、皮膚感受性に関する情報を取得し、皮膚の「皮膚事象」(例:裂傷、あざ、皮膚炎症)に関連する有害反応のリスクを増大させるユーザ特性の存在を評価する。
ステップ122で、本システムは、1つまたは複数のユーザ回答に関連して、または複合皮膚リスクスコアによって、操作パラメータを付随的に調整する。当該調整には、ユーザ行動についてユーザに提供または指示すること、または治療プロトコルを調整することが含まれるが、これにより、治療に関連する皮膚事象のリスクを軽減することができる。ステップ122は、図8cのステップ176のために定義された操作に導くことができる。
ステップ124では、ユーザオンボーディング操作から得られたデータを使用して、患者プロファイルを作成し、関連する療法レジメン特性を付随的に調整する126。これには、さまざまなシステム機能を提供する際の操作の調整が含まれ、患者プロファイルに保存されている情報と選好に応じてこれらの機能が発生する。
「Restore(回復)」誘導プログラム、「Maintain(維持)」維持プログラム。
オンボーディングウィザードは、システム10aの精選された誘導治療「Restore(回復)」プログラムを確立する最初のステップを提供する。システム10aによって提供される治療は、誘導、非誘導、または組み合わせであり得る。Restore(回復)プログラムを使用して治療がガイドされている場合でも、ユーザは参考資料にアクセスしたり、予定外のオンデマンド方式で調査を完了したりすることもできる。
ユーザがシステム10aを非精選モードで使用することを示した場合、またはRestore(回復)プログラムの一連の機能がカスタマイズ不可として設定されている場合、オンボーディング中に、ユーザは、患者の調査に使用される曜日/時間などの機能のパラメータ値の調整をスキップする(または提示されない)場合がある。通常、ユーザは、事前に指定されたオンボーディングプロセス100を通じてガイドされるが、これには、ユーザ入力により付随的に発生する操作が含まれる場合がある。
オンボーディングにより、治療、患者教育、症状追跡などのスケジュールされた事象で精選された治療レジメンのパラメータを調整するために使用されるユーザのデータと選好を用いて、患者プロファイル124を作成できるようになる。Restore(回復)誘導プログラムの後には、維持治療の「Maintain(維持)」療法レジメンが続く。精選された療法レジメンの事象は、事前に決められた日時が制御モジュール40のリアルタイムクロックの日時値と一致するときにトリガーされ、それはユーザコマンドにより、リモートユーザデバイス20f、またはシステム10aの他の構成要素によって受信されたコマンドによる。
経皮的後脛骨神経刺激(PTNS)を使用する従来の診療所ベースの治療には、通常、毎週の刺激の12週間の誘導期間が含まれる。これに続いて、月に約1回の治療セッションによる維持期間が続く。
本発明者らが研究を行う前は、毎日の経皮SAFN刺激で十分な誘導を提供するのに必要な間隔は知られていなかった。本発明者らは臨床試験を実施し、その結果は、28~35日の期間が経皮的SAFN刺激によるOABの治療に適した誘導間隔であることを裏付けている。
より具体的には、50人を超えるOAB患者を対象とした研究(~50%難治性、~50%未治療)において、30分間続く毎日の在宅SAFN刺激セッションは、少なくとも22日の間隔が使用された場合、ほとんどが35日未満の誘導間隔で、OAB療法の利点が改善されることを示した。理論に拘束されるものではないが、本発明者らが最近実施したいくつかの臨床研究のメタ分析は、28日間のRestore(回復)プログラムが患者の大部分(例:70%)にとって十分であったことを支持している。
一部の患者は2週間までに症状の改善を示したが、21日以下の誘導間隔を使用すると、長期的に不利になることが分かった。
たとえば、誘導間隔が21日を超える場合に比べて15~21日と短いと、治療の成功率が低くなり、90日、180日、および360日の時点で症状の改善が小さくなる。Restore(回復)誘導治療プログラムを22日から35~42日、好ましくは28~35日持続するように定義することが好ましい。
実施形態では、28日までに規定された最小の改善が得られない場合、または患者が42日の誘導期間を選択または許可する場合、28日は35日または42日などに付随的に延長され得る。誘導期間の延長には、ユーザ調査、コーチング事象、肯定的な強化メッセージ、目標追跡など、事前に定義された追加の予定された事象が伴う。
より短い15日から21日未満の誘導期間と比較した、28日から約35日の誘導期間の利点の例を図13に示す(客観的なOAB測定:臨床的に意味のある変化を超える主観的測定)。この表は、21日を超える誘導グループの180日および360日でより一貫した利点を示している。理論に拘束されるものではないが、これらのデータは、SAFNの1日あたりの誘導間隔をクリニックベースのPTNで使用される12週間から最大28日間まで、短縮できることを初めて裏付けており、維持レジメン1年後でも良好な有効性が得られる。ユーザの症状がすぐに改善したとしても、誘導期間が21日未満の場合、長期的な治療効果は低くなるようである。
これらの結果は、毎日のSAFN刺激で得られたものであるが、これらは、神経可塑性変化を促進するために末梢刺激が使用される場合、他の障害の最小限の治療プロトコルにとって重要である。これは、PTNSなどの脚の他の末梢神経によるOAB治療にも関連している可能性がある。誘導および維持のための提案されたスケジュールは、実施形態に適用可能である。
実施形態では、誘導プロトコルは、少なくとも30分間、毎日行われるように定義されることが好ましい。プロトコルでは、遵守基準を満たすために最低でも5日または6日を採用する場合がある。プロトコルは、1日に1回以上のセッション(例:朝と夜)を許可または要求することもでき、または、それぞれ15分の2つの短い治療セッションとして実現することも、より長い治療セッション(例:1時間)を採用することもできる。1日あたり30分以上の刺激を提供する場合、Restore(回復)プログラムは28日よりも短い間隔に短縮される場合がある。
実施形態では、Restore(回復)誘導は、1~4週間で少なくとも1回、付随的に延長することができ136、これはユーザが一定の間隔を置いた後に1つまたは複数の最小症状ベネフィット基準を満たしていない場合、または治療ベネフィットを高めるために延長する意思がある場合である。より長い誘導間隔は、オンボーディング中に確立された患者プロファイル情報に設定するか、定義された誘導間隔の終了時に選択できる。
間隔は、元のまたは延長された治療間隔中に、より長い刺激セッション(例:60~90分)、および複数の毎日の刺激セッション(例:朝、午後、および/または夕方)を採用するように調整することができる。
Restore(回復)プログラムに定義された期間の終了時に、ユーザ(最低治療利益を取得していない、またはその他の理由で)は、a)平均治療セッション時間を延長する(例:30分から約45、60、または90分に);b)1日あたりの刺激セッションの数を増やす(例:1、2、または3);c)治療セッションの長さと回数の両方を、許可された制限よりも長くする;および/またはd)誘導期間をいくつかの許可された間隔の1つに増やす、などの選択を求められる場合がある。
あるいは、誘導プロトコルは、ユーザデータに基づいて、治療セッションの長さ、回数、またはその両方を付随的に増加させるように設計されてもよい。
一実施形態では、オンボーディング中に、患者は、毎日1つまたは複数のセッションにわたって提供される、28、35、または42日の誘導間隔、30または60分の治療間隔を選択することができる。非常に熱心なユーザは、毎日最大60分の刺激で42日間の間隔を選択できる。60分を超えてもそれ以上の効能は得られず、皮膚事象のリスクが高まる可能性がある。
ほとんどの患者にとって、OABの治療でSAFNを刺激する場合、42日間を超える使用と60分間の強力でありつつ快適な刺激は十分な治療効果を得るのに十分なようである。
メンテナンス期間中、スケジュールされた刺激、またはユーザがオンデマンドで提供する刺激は、週に1~3日だけ行うように設計することができる。一実施形態では、オンボーディングまたは遵守モジュールなどのモジュールは、
a)時間ベースの基準により、12時間などの選択された時間枠内でスケジュールまたは提供できる治療セッションの数を制限できる。このタイプの基準は、異なる暦日に定義することもできる(たとえば、火曜日午後11時および水曜日朝の午前7時は、ユーザは治療セッションを提供することはできない)、
b)日内基準により、1暦日にスケジュールまたは提供できる刺激の量(例:30分)が制限される場合がある、
c)日間基準により、異なる暦日にスケジュールまたは提供される刺激の量が制限される場合がある、
d)週内基準により、少なくとも1日は介在する不連続な日にユーザが刺激を選択または提供する必要がある場合がある。他の基準では、ユーザがスケジュールされた刺激に隣接する2日(月曜日と火曜日など)を選択した場合、3番目のスケジュールされた治療は隣接しておらず、少なくとも1~2日離れている必要がある(例:金曜日は許可される)、
および、e)週間基準により、連続する2週間内の3日間という期間内に3日をスケジュールまたは生じさせることはできないなど、週間基準を満たすために、隣接する週における日を分散しなければならないという要件がある。たとえば、ユーザは、最初の週に月曜日、土曜日、日曜日、次の週に月曜日、火曜日、水曜日に刺激をスケジュールまたは提供することはできない、などのいくつかの異なるタイプの順次刺激基準のうちの少なくとも1つに従って、メンテナンス刺激のスケジューリングまたは提供を制限するか、少なくとも忠告メッセージを提供することになる。
これらの基準は、刺激を時間内により均等に分配するのではなく、刺激をクラスターに「まとめる」スケジュールに従って、ユーザが治療刺激を提供するのを思いとどまらせる。一実施形態では、連続刺激基準に違反する刺激をユーザが提供した場合、刺激セッションは、特定の間隔で最小量の刺激を満たすためにカウントされない。治療刺激が発生しなかったかのように、付随的動作がトリガーされる場合がある(例えば、患者のリマインダーは、療法遵守基準を満たすために付随的に提供される場合がある)。また、基準は、選択した時間間隔内に一定量の刺激が発生することを要求するように定義できる。
実施形態では、Restore(回復)治療プログラムは、28日などの定義された誘導間隔に従って設定されたタイミングで療法事象のスケジュールを提供するように構成される。たとえば、オンボーディング中に患者のベースライン調査を最初に提供する症状追跡プロトコルが使用される。あるいは、定義された治療セッションの前、最中、または後に、1つまたは複数のベースライン調査がユーザに提示される(例:治療の最初の週の最初の1または2回の治療中または治療後)。
その後、Restore(回復)治療プログラムは、症状の重症度を測定するために、2、3、および/または4週間などの後の時点でユーザを調査するようにプログラムされている。進行モジュール47は、その後の調査結果をベースライン調査結果と比較することによって症状の変化を評価する。さらに、Restore(回復)治療プログラムは、進行モジュール47によって計算された、ユーザのベースライン症状および後で評価された症状の少なくとも1つについての変化を報告することができる(図9a)。
これらの他の事象は決まった時間に発生する可能性があるが、これらは調整可能であり、ユーザは療法レジメンに関連する活動や事象をスケジュールできる。例えば、調査項目を特定の日に提示するように設定したり、隔日または隔週などの定義されたスケジュールで提示するように設定したりできる。
アプリ21のRestore(回復)治療プログラムは、進行モジュール47を操作して、選択された量だけ症状を軽減するなど、システムによって定義された、またはユーザ定義の1つまたは複数の治療目標を保存することができる。患者が最も改善を望んでいる症状(例:夜間頻尿)を選択するようユーザに促すか、症状の目標を選択する(例:夜間頻尿事象の数を1または2減らす)ことによって、少なくとも1つの治療目標を選択できる。
目標が、定義された閾値を1つ以上満たしたとき、進行モジュール47は、励ましのメッセージを患者に提示する(すなわち、肯定的結果の治療結果を提供する)ことができる(たとえば、「おめでとう、夜間事象がX%減少しました」。ここで、「X%」は少なくとも定義されたパーセンテージのセットに設定される)。
コーチング。
NiNAデジタルヘルスプラットフォームのコーチング機能を使用すると、結果の改善、ユーザエンゲージメントの向上、アドヒアランスの改善、ドロップアウトや過小治療の減少、および医療従事者の時間、労力、およびコストの節約を実現できる。
コーチングにより、NiNAは適切なユーザ活動が発生するようにユーザをガイドし、思い出させることができる。この開示では、Restore(回復)プログラムとMaintain(維持)プログラムが、治療に関するユーザトレーニングや、治療の一部として定義されたスケジュールされた事象などのコーチングを提供する方法の多くの例を提供してきた。
実施形態では、NiNAは、刺激治療によって得られるもの、または神経刺激治療を補足または支援するものとは独立した治療効果を提供する。例えば、行動コーチングでは、スケジュール通りにトイレに行くように注意を促し、または就寝直前の飲酒を思いとどまらせるよう時間設定されたメッセージを提供できる。
コーチング140は、リマインダーおよびナッジの提供、ならびに患者の治療に関連する情報の提供を含むことができ、これはユーザ体験の重要な部分であり、治療セッション中に提示するのに特に便利であり得る。
これらは、治療の成功に向けてユーザをサポートするのに役立ち、たとえば、肯定的な言葉や賞賛による強化、デバイスの再充電のリマインダー、治療前、治療中、治療後に消化する情報「snacks」などがある。
また、効果的な治療を提供する清潔で使用可能なパッドを確保する刺激マトリックスパッドを再供給/交換する時期をユーザに通知する、コーチングモジュールによって提供されるリマインダーもある。
コーチングにより、ユーザまたは選択された介護者に、使用、症状変化、遵守違反などに関する通知を送信して、使用を奨励/監視することもできる。
コーチングは、正しい治療を強化するためのRestore(回復)およびMaintain(維持)治療プログラムの一部として提供される。システムの治療プログラムは、計画的または促された排泄のための個別化された排泄スケジュールの使用を含むコーチング140の一部として、行動トレーニングおよび促しを含むことができる。一実施形態では、システムは、定義されたスケジュールに従って、排泄を促すように個人に警告するだけである。システムは、予定された排泄プログラムの一部として介護者またはナース ステーションに警告することもできる。
プロンプトはまた、失禁の潜在的エピソードの前に排泄が行われるように、就寝時間、または入居者が「おねしょをする」典型的な時間などの活動に関連付けることができる。排泄プログラムは、尿失禁または便失禁、またはその両方の予防に関連している可能性がある。このプログラムは、ユーザが尿路感染症や骨盤領域の湿気に関連する潰瘍などの併存疾患を抱えている場合に、より頻繁になるように調整することもできる。
一実施形態では、すべての療法事象タイプ(刺激セッション、予定された調査質問、ケーゲルなどの行動訓練など)を含むデータログが維持される。各事象の遵守特性が定義され、ユーザ活動がログに記録される。たとえば、刺激セッションでは、被験者が最小振幅レベルを使用して少なくとも30分間の刺激を提供する必要がある場合があり、調査セッションでは、調査項目の少なくとも最低パーセンテージがユーザによって回答されている必要がある場合があり、行動訓練では、少なくとも最低5分間、被験者が訓練を行う必要がある場合がある。
ユーザが活動の最小基準をどの程度満たしているかによって、活動が準拠としてログに記録されるかどうかが決まる。事象遵守特性の定義に加えて、遵守評価ルールが療法事象ごとに定義される。
たとえば、遵守評価ルールでは、遵守違反事象が本システムによって記録またはフラグ付けされる前に、3つの連続した刺激セッション(または、2週間以内に3回の刺激セッション、例:14回のうち3回)が見逃される必要がある場合があるが、別の事象の場合、当該ルールはそれほど緩くなく、1つの事象を見逃すだけでもアクションがトリガーされる。
遵守違反が発生した場合、コーチングには代用事象の提案が含まれる場合がある。例えば、代用治療事象は、1つまたは複数の評価ルールによって定義されている場合、遵守基準を満たすために使用することができる。例えば、ユーザが30分間の治療セッションを2回休んだ場合、ユーザは、(30分の代わりに)60分の刺激を提供することによって治療事象遵守基準を満たすように促されるか、可能にされる場合があり、この場合、これが許容可能な代用治療事象として定義されている。
一実施形態では、遵守評価ルールにより、選択された数の代用治療事象が、医療専門家との直接の電話をユーザにスケジュールするなど、遵守違反行為が付随的に発生する1か月前など定義された間隔内で起こりうる場合がある。
一実施形態では、a)定義された間隔ごとの代用事象の数、b)遵守評価ルール、および/またはc)遵守通知ルールのうちの少なくとも1つが、誘導期、維持期、医師が定義したように、患者が最小限の改善または症状の軽減を示したかどうか、または別の定義された条件のうち少なくとも1つの関数として定義される。
症状に関連する傾向データを記録、計算、および表示してユーザが進行状況を追跡できるようにすることに加えて、すべての療法事象に関連するデータと要約統計をユーザに表示して、療法遵守を奨励し、治療へのユーザの関与を高めることができる。
ユーザがスケジュールした事象に加えて、定期的にユーザを教育するためのコーチングの一環として、障害に関する情報またはユーザの症状に固有の情報を提供できる。たとえば、「骨盤底の豆知識」はユーザごとにパーソナライズできる。例えば、ユーザの要約統計量は、例えば、1日あたりの平均膀胱排尿回数または膀胱排尿間の平均時間を含む、ログに記録されたデータから計算でき、これは障害に見られる可能性のあるもの(またはシステムの他のユーザに見られる範囲)のコンテキストで提示できる。
また、ユーザにインセンティブを与えるために、システムは、療法遵守または症状改善に関するメッセージを提示することができる。たとえば、1か月間、毎週1日あたりの排尿数を計算し、そのような改善が定義された閾値を満たしている場合、改善に関するメッセージをユーザに提示する。例えば、治療の最初の週または治療開始前の1週間のベースライン期間にユーザによって報告された平均尿意切迫感と比較して、最近の1週間のウィンドウで尿意切迫感が低いと評価された場合、メッセージが表示されることがある。
一実施形態では、Restore(回復)プログラムは、症状を評価するために週に1回または2回、3~10個の調査項目のセットをユーザに提示する。治療基準を満たすベースライン症状と比較したユーザの症状の変化は、ユーザに進行状況のグラフや励ましのメッセージを提供するなど、肯定的結果の治療事象をトリガーできる。
また、ベースラインからの変化が治療基準を満たさない場合、a)ナースプラクティショナーとのリモートミーティングを提案する、b)追加期間のRestore(回復)期間を延長する、c)選択した間隔で治療期間を1日1時間に延長することをユーザに提案する(ブースター治療として機能する)などの、否定的な結果の治療事象がトリガーされる可能性がある。
実施形態では、Restore(回復)プログラムを使用して、移植型デバイス療法を提供し、補足し、または代用することができる。例えば、ウェアラブルデバイスを使用して、移植型デバイスを移植する前に21日間を超える誘導療法を提供する。その後、頻度の低い維持療法を提供する(例:週に2~3日)。あるいは、移植型神経刺激器を移植し、Restore(回復)プログラムを使用して誘導療法の期間を開始する前に、患者を治癒させることもできる。
あるいは、移植後、ウェアラブル神経刺激器、または外部のおよび移植された神経刺激器の組み合わせをRestore(回復)プログラムで使用することもできる。移植型デバイスが刺激を提供するスケジュールを使用して、外部デバイスによって提供される刺激のスケジュールを調整することができる。例えば、移植型デバイスが週に2日刺激を提供する場合、ウェアラブルによって提供されるスケジュールされた刺激は、誘導中に毎日の刺激が提供されるように、残りの日に刺激が提供されるように調整することができる。Restore(回復)プログラムは、移植されたデバイスの刺激スケジュールを考慮して調整される。
Restore(回復)プログラムは、スケジュールされた時間にドリップフィードの情報を使用してコーチングを提供する。ドリップフィードアルゴリズムは「スマート」で、症状(例:夜間頻尿)に関する情報を付随的に表示することになるが、それは、ユーザのオンボーディング中にユーザがその症状の存在を示した場合、または問題を示し、定義された閾値を超えるその症状の症状スコアがある場合のみである。
実施形態では、Restore(回復)プログラムは、従来、骨盤底理学療法士またはナースプラクティショナーによって対面で提供されてきた行動療法演習を提供する。システムのこのコーチングの側面は、生態系のサポートなしで神経刺激に独立した、または追加の効能を示すために臨床試験を受けることができ、ソフトウェアをデジタル治療、「医療機器としてのソフトウェア」、または機能として活性化する前に個別に規定できる「ソフトウェアベースの治療」として認定することを可能とする。
デジタルエコシステム、遠隔医療、治療のリモート管理
実施形態では、精選された治療プログラムは、a)行動および教育活動およびトレーニングのコンピュータ支援コーチング140、b)ステップ148または140による、障害に関連する不安などの望ましくない感情状態の再訓練などを支援するコンピュータ支援療法(認知行動療法など)、c)ステップ140による、障害または望ましくない症状に関連する情報のスケジュールされたまたは事象ベースの提示。d)ステップ156による参照情報のライブラリへのアクセス。e)ステップ142によるコンピュータ支援患者調査および症状評価。f)ステップ144による進行状況追跡。f)ステップ140によってエクササイズをガイドするためのビデオルーチンを含む行動エクササイズに関する情報、g)ステップ140または146によって、障害の望ましくない症状を改善する可能性がある栄養またはサプリメントに関する情報、などのデジタルエコシステムによって提供される機能を含む。
これらの機能は、ユーザ要求156に従って、またはステップ134の一部として呼び出され、活動を実行するようユーザに思い出させる患者プロンプト138を使用する治療プログラムで定義されたスケジュール131によって提供することができる。リマインダーは、事前定義された、またはユーザ定義の治療スケジュールに従って治療刺激遵守を改善するため、または治療に役立つ他のユーザ操作、行動、または活動を促進するために、ユーザ138に提示される。
治療の提供に関連するエコシステムパラメータ値はほぼ固定することができ、または患者プロファイル選好に応じて最初に調整し、その後、1つ以上の時点で評価された治療の失敗または進行状況に応じてさらに調整することもできる。
オンボーディングはすでに開示されており、患者のデータと選好に応じて、選択された後続の治療レジメンの特性を調整するために使用できる患者プロファイルを作成するために用いられる。図8bに示すように、オンボーディングの一部として、ユーザ評価プログラムに応じてベースラインで提供される調査の質問に対するユーザの回答は、ユーザプロファイルモジュール50gに格納されたユーザプロファイル102を作成するために(オンボーディングモジュール50eのソフトウェアルーチンによって)取得され100、評価される。次いで、本システムは、ユーザプロファイルモジュール50gで定義されたユーザプロファイル規則のセットに従って、ユーザプロファイルに関してその動作104を付随的に調整する。
実施形態では、ユーザプロファイルルールは調査モジュール50f、追跡されおよび治療進行スコアを計算するために使用される症状によって(進行モジュール47によって)提示される調査項目の調整をおこなわせることができ、それによりこれらは、例えばa)患者プロファイルの患者ベースライン特性(例えば、病歴、病状/重症度、症状の悩みの評価など)、および/またはb)どの治療結果が最も重要かについてのユーザ入力、c)ユーザによって示された、システムとの望ましい相互作用のレベル、に基づいて調整される。
例えば、調査モジュール50fは、ユーザに調査項目を提示し、刺激療法についてのリマインダーが必要かどうかを選択するようにユーザに要求することができる。次いで、システムは、ユーザ応答データに基づいて動作し、コーチングモジュール50hによって提供される患者教育/コーチングの頻度を調整することができる。
図9aから9kは、治療中にシステム12のデジタルエコシステムモジュール50によって選択および/または提供される表示の例を示す。Restore(回復)プログラムの実施形態は、これらのトップレベル画面によって提供される機能を使用して、精選された治療を提供する。各画面は、精選された治療のさまざまな機能カテゴリを表している。
機能の例には、次の画面が含まれる。図9aは、ユーザが許可されたプログラムの設定を調整できるようにする設定機能を提供する画面236を示し、図9bは、オンボーディング機能を提供し、ユーザに教育コンテンツを提供し、治療の提供についてユーザをトレーニングする画面238を表示し、図9cに示す画面240は、STAGE(治療段階)とスケジュールの特徴を説明し、図9dに示す画面242は、INTENSITY(強度)およびLOCATION(マトリックス位置)のフィールド制御を含む制御機能を提供し、図9eに示す画面244は、正しい治療を確認できる解剖学的調査を含むユーザ入力機能を提供し、図9fに示す画面246は、療法遵守の監視と表示に関連する機能を提供し、図9gおよび9hに示す画面248および250は、ユーザ入力、症状の表示および追跡に関連する機能を提供し、図9iに示す画面252は、進行状況の追跡に関連する機能を提供し、図9jに描く画面254は、コーチングの一環として、肯定的なフィードバックと目標発表を提供する機能を提供し、そして、図9kに示す画面256は、治療レジメンの新しい段階に進むことをユーザに通知する機能を提供する。
このプログラムは、スケジュールされた治療セッションを実行する際のユーザ遵守を追跡でき、選択した選好に従って治療セッションを実行するようにユーザを指導すること140の一部として、リマインダープロンプトを提供できる(例:リマインダーは、電子メール、電話テキスト、および/またはプッシュ通知によって送信できるほか、音声または振動による警告信号によって提供することもできる)。
治療の過程で、このプログラムは、警告の提供、監視、保存/追跡、評価、および遵守の表示により、療法遵守を促進する。例えば、プログラムは、ユーザが予定した治療セッション対ユーザによって完了された治療セッションの実際の履歴を示す(例えば、図9f)。
図9aは、ユーザがエコシステムの異なる機能を選択できるようにするユーザデバイス20aによって表示されるメニュー画面の一実施形態を示す。メニューには、ユーザが下記の機能を表示または操作できるようにする項目、ユーザがユーザプロファイル情報を含むユーザデータを含むアカウントを作成または「ログイン」できるようにするためのユーザプロファイルが含まれている。
a)エコシステムのさまざまな領域にアクセスするためのタイルを提供し、週に何日刺激する必要があるか、現在の治療数などの治療に関する情報を表示するホーム画面。b)治療セッションの開始と制御を可能にする治療画面。c)刺激を与えた日や逃した日などの情報さらには治療遵守情報、統計またはスコア、治療が提供された、または提供される予定の日、またはユーザ調査の完了、教育、および医療専門家とのリモートセッションのスケジュールされた日時などその他の事象のスケジュールを示すタイムラインまたはカレンダーを表示する履歴画面。d)症状、煩い、または目標に関連するスコアの傾向を示す傾向画面。e)事実とビデオのデジタルライブラリを含む教育コンテンツにアクセスするための開始点を提供する「学習」画面。f)ユーザがリモート技術/医療支援を介して技術または臨床サポートリソースに連絡できるようにするサポート画面、およびシステムの使用に関連するビデオチュートリアル、ユーザガイド、および指示。g)ショッピングカート機能を備えたデジタル ストア。h)ユーザが治療に関連する設定を検討および調整できるようにするための設定セクション。
システムは、不適切なカロリー摂取による栄養不足のユーザについても評価する場合があり、栄養素とサプリメントは、コーチングモジュールによって提案されるか、アプリ21を使用して注文でき、吸収パッド、交換用刺激マトリックスなどについても同様である。これらは、NiNAサービスの月額有料サブスクリプションの一部として、定期的に提供することもできる。
図9aのメニューにより、ユーザは好ましい実施形態でエコシステムの異なる機能を選択したり、治療を提供したりできるが、アプリ21ソフトウェアは通常、オンボーディングを通じてユーザをガイドし、ユーザが事前定義された治療レジメンに従ってスケジュールに基づいてプログラムの選択された部分とやり取りするガイド付き体験を提供する。別の実施形態では、当該事前定義された治療レジメン(治療スケジュールを含む)は、ユーザ選好、症状の重症度の変化、およびユーザ遵守のうちの少なくとも1つに基づいて調整される。
メニューの1つの選択は「Treat(治療)」であり、これは、ユーザを図9dに示す治療画面に連れて行くことができる。制御部を使用して刺激パラメータを設定する代わりに、ユーザはオプション「ユーザ事前設定」を選択できる。実施形態では、デバイス12(またはユーザデバイス20)の制御モジュール40は、ユーザがユーザ選好に従って治療設定(例:刺激またはユーザ通知パラメータ)を保存することを可能にする。設定とパラメータ値は、ユーザが、ハードコーディングしてもまたは選択してかつ調整してもよい。
また、システムは、刺激信号特性のパラメータ値(例:強度、パルス幅、周波数範囲)および刺激モンタージュ設定(例:アノードとカソードとして定義された活性チャネルの組み合わせに対して定義された重み付け値)を含む、ユーザが刺激治療のために以前に選択した設定を再利用する場合がある。
例えば、ユーザが以前に保存された治療プロトコルのパラメータ値を使用することを選択した場合、治療セッションの開始時に、制御モジュール40は、刺激モジュール42を操作して、刺激の振幅を、5秒から15秒などの間隔にわたって、前の治療セッションで使用された量までゆっくりと増加させる。システムは、選択された方法で刺激マトリックスを操作することを含む、前の治療セッションの終わりに使用された同じ刺激プロトコルパラメータ値に「傾斜」するか、そうでなければ遷移する。
図9bは、オンボーディングモジュール50hで定義されたオンボーディングプログラム紹介102の一部として新規ユーザに提供されるサンプル紹介画面を示す。画面は、臨床医によってナレーションされ、SAFNなどの周辺標的に関する教育を提供する参照モジュール50bから選択された教育ビデオを表示し、障害の治療のための作用機序について説明し、対象の神経を刺激するためにデバイスを正しく適用する方法に関する説明付きのレッスンを含み、および刺激マトリックスの使用方法や刺激パラメータの変更方法など、ユーザに治療を紹介するその他の情報が含まれている。
図9cは、事前定義された治療レジメンの例を示す。これらには、より集中的なスケジュール(毎日またはより長いセッションなど)で最初の誘導刺激を提供する、精選された「Restore回復」プログラム、およびそれほど集中的でない治療維持プログラムを提供する「Maintain(維持)」プログラム(例:1日おき、または週に2~3日、またはより短いセッション)が含まれる。一実施形態では、Restore(回復)プログラムおよびMaintain(維持)プログラムの両方が、事前定義されたレジメンに従って治療を提供するようにユーザをガイドするように構成されている。しかしながら、実施形態では、ユーザは、スケジュールされた事象を特徴付ける許可された調整および範囲のセットの許可に従って、プログラムをカスタマイズすることが許可される。
図9dは、タイマーおよび制御部を備えた治療(「Treat(治療)」)画面を示す。画面の下部には、教育コンテンツの表示や調査項目の完了など、さまざまな種類の治療事象にユーザが参加するよう促す通知を治療セッション中に提供するための位置が設けられている。画面はまた、刺激の強さと位置を含む刺激モンタージュの制御を提供する。
図9eは、刺激誘発性感覚異常の解剖学的位置を提供するためにユーザが調査される画面を示し、その後、感覚異常の強さおよび質を調査する画面が続き得る。
図9fは、治療提供および療法遵守について知らせるアイコンを有する治療カレンダーを有するHistory(履歴)画面を示す。この画面には、療法遵守スコア、進行状況の更新、リマインダー、または励ましを含む通知が含まれる場合があり(例:「Excellent Job(よくできました)」、「You still have a survey to complete(まだ調査があります)」)、治療レジメンの遵守基準に関連する一連のカレンダー事象のステータスの評価に基づいて、画面の上部に表示できる。
図9gおよび9hは、それぞれ、(例えば、オンボーディング中に取得された)ベースライン時における症状についてのユーザによる入力と追跡に関連する機能、その後の治療時におけるものを提供する。当該症状は、症状スコアの範囲について定義された「正常」、「中程度」、または「高」としての症状評価基準を使用して定性的に採点される。
図9iは、進行状況の追跡をユーザにフィードバックする機能を提供する。
図9jは、治療間隔中に提供されるコーチングの一部として、肯定的なフィードバックと目標の発表を提供する機能を提供する。治療目標は、デフォルトとして設定されてもよいし、オンボーディングプロセス100中またはその後にステップ142で導出されてもよい。コーチングの一環として励ましの通知を提供することで、治療が進むにつれてユーザのモチベーションを高めることができる。
図9kは、誘導から維持など、治療レジメンの新しい段階に進むことをユーザに知らせる機能を提供する。
解剖学的データとデバイスのマッピング。
実施形態では、ステップ104のトレーニング操作またはステップ140のコーチング操作が解剖学的画像と共に使用される。例えば、ステップ104において、コーチングモジュール50hは、図10bに示すように、解剖学的領域の意図された刺激のためにデバイスを正しく配置する方法についてのユーザ指示を提供する。画像は、デバイスが正しく配置され、脚に装着されていることを示しているか、重なっている場合がある。
実施形態では、トレーニング104は、解剖学的データおよび刺激に関連する感覚についてのユーザ入力を得ることを含む。例えば、デバイスの配置、刺激の評価、および神経動員が成功したかどうかに関するデータを提供するために、ユーザを調査する142。これには、SAFN刺激の場合は脚や足、他のアプリケーションでは腕や手など、関連する身体部分の表示が含まれる。
ユーザは、ユーザが着用することを決定した位置に対応するまで、画像に沿ってデバイスの仮想画像を移動するか、デバイスが着用されている場所に単に「x」を描くことができる。トレーニングモジュール104は、これが正しいか正しくないかについてのフィードバックを提供することができる。ユーザは、皮膚刺激または感覚異常の位置についても調査される場合がある。ユーザの人口統計、性別、身長、体重、体型、またはユーザによって入力されたユーザのその他の特性に基づいて、解剖学的画像を選択または調整することによって使いやすさとトレーニングの成果を向上させることができる。
ユーザが65歳の黒人女性であると回答した場合、脚の画像は、参照資料モジュール50bに格納された脚画像または線画表現のライブラリから選択される。ライブラリに3つの年齢層、2つの性別、4つの人種(黒人、白人、アジア人、ラテン系など)の画像が含まれている場合、モジュール50bの画像ライブラリは、24個の画像を含むことができる。
あるいは、オンボーディングユーザ調査108中に、オンボーディングモジュール50eは、ユーザに、ウェアラブルデバイスが取り付けられているかどうかに関係なく、自分の脚の写真を撮るように促すことができる。EMモジュール46は、参照モジュール50bに格納されている着用中のデバイスの画像を取得するために、ユーザデバイスのデジタルカメラを操作するようにユーザに指示することができる。コーチング140の一環として、治療間隔中の予定された時間に、この画像は、デバイス配置の一貫性を高めるために、ユーザが刺激を開始できるようにする前に、アプリ21によってユーザに提示することができる。
また、システムは、ユーザを調査して、スケジュールに従って装着されているデバイスの追加の写真を取得できる。これには、すべての治療セッションの開始時または終了時に写真を取得する必要がある場合がある。イメージはユーザログに保存される。それは、ログ情報とともにリモートコンピュータ20fに送信され、医療専門家によって再検討され、デバイスの配置が一貫して正しいかどうかを判断することができる。
仮想/拡張現実マッピング。
実施形態では、デジタルエコシステムモジュール50はアプリ21の制御下で、ユーザのスマートフォンユーザデバイス20aによって記録されたカメラ/ビデオ画像と組み合わせて仮想現実(VR)または拡張現実(AR)機能を提供する仮想モジュール50aを含む。例えば、モジュール50aソフトウェアは、カメラ/ビデオによってキャプチャされた画像を、ユーザの伏在神経がどこにある可能性が高いかを示す画像とマージして(例えば、画像データ、またはユーザのために発生したその他のマッピングデータを通じて以前に確立された、または人口データに基づく)、神経標的化を改善する。
マッピングデータには、以前に標的神経の動員が成功した位置を含めることができる。例えば、医師が患者の評価を行い、刺激マトリックス16をある位置に配置した場合、その位置の関連するVR画像は、カメラによって記録されたリアルタイム画像にゴースト画像として重ねられる。ユーザは、仮想イメージとオーバーラップするまで、デバイスの実際の実生活(RL)位置を調整できる。VRを使用すると、自宅で単独で使用したときに、刺激マトリックスの正しい配置を確認するのに役立つ。VR/RL比較は、患者への遠隔誘導を可能にするために、遠隔地にあるコンピュータ20fに保存または送信することができる。
感知データを用いるフィードバック
実施形態では、システムは、SNAPおよび/またはEMGデータを記録および処理するように構成された感知モジュール44を含む。感知されたデータ信号はフィルタリングされ、表示部またはスピーカに提供されて、ユーザがバックグラウンド活動とは対照的に誘発された活動を聞くことができるようにすることができる。記録された信号は、ユーザに提示される前に、30秒などの選択された期間(例:平均6回の記録を含む5秒のセグメント)にわたって平均化される場合がある。感知されたデータは、刺激マトリックス上で刺激信号重心が位置する場所の関数として、SNAP振幅(または誘発電位強度の他の尺度)の熱シグネチャを示すグリッド上に表示することもできる。
一実施形態では、感知データを用いて、神経調節を提供するが感覚閾値未満である刺激信号の調整を可能にすることができる。これは、被験者が眠っている間に治療が提供される場合に役立つ。ある方法では、被験者が動員の感覚的知覚を確認するまで、刺激の振幅を増加させる。次に、振幅レベルを段階的に(例:5%)減少させて、刺激が神経反応を誘発するのに十分であるかどうかを判断する。
実施形態では、感知データを使用して、振幅の選択、刺激の位置(つまり、フィールドジオメトリ)、および一連の定義されたモンタージュからの刺激モンタージュの選択に関連する神経動員を評価または確認することができる。これは、刺激パラメータ(振幅、位置)を自動的に調整して、少なくとも1つの検出基準を満たす神経からの感知された応答を維持する閉ループ方式で発生し得る。
SNAPの記録と検出を使用してSAFNの動員を確認する場合(移植型またはウェアラブルデバイスの場合)、導電性パッドの第1対の少なくとも一方を刺激マトリックスの上に当てることができ(逆行性電位を記録するため)および第2対を下に配置できる(順行性の電位を記録するため)、または両者を用いることができる。
逆行性反応と順行性反応の両方を客観的な尺度として記録する場合、2つの測定値を比較、組み合わせ、または個別に評価して、採用を確認することができる。神経動員の確認には、少なくとも1つまたは両方の測定値を検出することを必要とする可能性がある。さらには、2種類の測定された誘発反応の相対的遅延(神経伝導速度)は、反応評価の一部として比較できる。
感知データが、開ループまたは閉ループの実施形態のいずれかで、募集を確認し、刺激設定を設定するために使用される場合、本発明のSaphLevelおよびSaphLocate機能を使用して、標的神経の「動員」を維持することができる。例えば、非一次チャネル振幅重み付けは、ゼロより上に設定し、増加させて、標的神経の正常な動員を達成または維持することができる。感知されたデータは、選択された範囲内の募集振幅または待ち時間測定を維持するために制御法則を使用する閉ループシステムでシステムによって使用される場合もある。
医師のロケータ/接続。
実施形態では、トリガーは、システム10aにおいて定義され、対面または仮想訪問のために医師と接続するようにユーザを促す。ステップ126において、システムは、患者が治療に不適切である(たとえば、OABではなく、主に腹圧性尿失禁に苦しんでいる)可能性があることをユーザプロファイルが示している場合、医師に連絡するようユーザを促すことができる。
実施形態では、ステップ144で治療の進行を評価するときに評価され得る否定的な転帰治療事象は、システム10aに定義された付随的動作を提供させるトリガーとして機能する。システムは、患者の記録を変更するために使用され、サービス提供者の有資格の医療専門家による見直しのためにスケジュールできるフラグ値をリモートコンピュータ20fに送信することができる。メリットがある場合、これにより、ユーザが定義された方法で連絡を受けるように促されたり、リモート遠隔医療や対面での訪問がスケジュールされたりする可能性がある。
また、実施形態では、ステップ144で、システムは、以下の操作のいずれかを含む医師ロケータ/接続機能を実装することができる。ロケータ/接続モジュール50kによって、ロケータ/接続機能が実装されており、(住所、郵便番号、またはその他の位置情報による評価される)患者の位置情報を使用して、ユーザが選択できる近くの「EBT承認済み」の泌尿器科医(または泌尿器科の診療所)のリストをユーザに提供する。リストはまた、ユーザの年齢および医療/薬歴など、システムによって保存された、またはシステムによって要求された追加情報に基づいていてもよい。
患者は医師を選択でき、医師の連絡先情報が与えられ、診療所に接続して予約を入れるオプションが提示される場合があり、またはロケータ/接続モジュール50kのシステムソフトウェアを使用して、対面またはビデオ相談をスケジュールできる。患者は、十分な数の購入済み「クレジットユニット」が残っていることに基づいて、付随的に専門家に接続できる。医療セッションは、テキストメッセージやチャット機能、または携帯電話を使用して行うこともできる。
ステップ144の一部として、医療相談に対するユーザの要求を受け入れると、ロケータ/接続モジュールは、情報を医師(すなわち、診療所のコンピュータ20c)に送信するためのユーザ許可を要求するように動作することができる。
一実施形態では、ユーザは、アイテムを医師に送ることを積極的に許可し、ロケータ/接続モジュール50kによって提示されるユーザデバイス20aのタッチセンシティブスクリーン上に署名を提供しなければならない。当該情報には、保険情報、請求および住所情報、関連する病歴、ならびにシステム10aによって神経刺激器12、リモートコンピュータ20f、またはユーザデバイス(例:アプリ21を操作するユーザのスマートフォン20a)に保存されたすべての情報が含まれる。
当該情報には、たとえば、患者のオンボーディング中に取得されたすべての情報、ユーザプロファイル情報、ユーザに提示されたアンケート項目への回答、期間やパラメータ値を含む刺激履歴を含むログ情報、遵守概要、医療専門家との以前の相談からのメモ(ユーザの一意のID番号に関連付けられ、クラウドに保存される)、およびユーザの病歴に関するその他の情報が含まれる。相談セッションがスケジュールされると、この事象はシステムのソフトウェアのカレンダーまたはスマートデバイスのカレンダーに追加され、リマインダーが提供される場合がある。
ステップ144で評価された否定的な治療結果は、ライフスタイルの変更やその他の治療法に関するインターネットセミナーによる教育などの追加の事象134につながる可能性もあり、(ユーザまたは医師により)神経刺激療法に追加できる代替介入(例:ソフトウェアベースの治療の提供)を組み込むことの提案につながる可能性もある。
ユーザが移植された神経刺激器に関するビデオを見て、医師と会ってさらに話し合うことを希望した場合、ロケータ/接続モジュール50kは、ユーザに提示される医師候補を、その治療を提供する資格があるか、そうでなければ選択された医師に限定することができる。
一実施形態では、ロケータ/接続モジュール50kを操作するユーザによって医師または診療所が選択された場合、当該ユーザには、治療計画の一部として医師の関与を選択するオプションが提供され、継続的に要約データまたはリアルタイムデータを共有することを選択できる。
実施形態では、モジュール50によって提供されるデジタルエコシステムは、モジュール50kを含む医師ロケータの機能を含み、以下のような事象によってトリガーされ得る:
ステップ126で医学的評価を必要とする状態を特定するように設計された調査項目または一連の項目へのオンボーディング中に、ステップ108で肯定的な応答が得られた場合で、ステップ126の一部として、ユーザの病歴または投薬情報による場合。
治療中に、ステップ144でユーザの治療目標が失敗したと判断された場合で、ユーザが、近くの医師/診療所に接続するためのオプションを求められる場合。
ユーザがステップ146の一部としてアプリ21を介して診療所訪問を要求した場合で、ユーザだけが知っている理由による場合。
ステップ148の一部として、ユーザのデータの医療専門家によるスケジュールされたリモートレビューを含む場合(例:治療スケジュールで定義されている場合、または治療効果の欠如などの医療事象が検出されたために遠隔でスケジュールされた場合)。
期限切れの処方箋によるユーザプロファイルのフラグにより、ステップ148でプロンプトが表示された場合。
または、医師がリモートサイト20cで他の情報を確認し、医療機関への紹介が正当であると判断した場合。
実施形態では、ステップ146における地元の医師への接続は、医師とのテレビ会議用のソフトウェアを提供する遠隔医療モジュール50dの遠隔医療アプリケーションを通じて行われる。これにより、診療所または遠隔医療の予約の要求またはスケジューリング、診療所の連絡先情報の提供、またはユーザを適切な地元の医師につなげることができるナースプラクティショナーとのリモートミーティングの提供が可能になる。
地域の医師は、以下の少なくとも1つを使用して地域の医師を検索するシステムのデータベースから検索された医師として識別される。
GPSまたは郵便番号によって識別されるユーザの位置;ユーザが提供する保険会社情報;システムに保存されている、ユーザの主治医または泌尿器科医に関する情報;またはその他の方法。
さらには、使用される方法と選択された医師は、治療プロトコルの失敗など、さらに評価するために医師に紹介する基準を満たす一連の症状を示唆する調査への回答など、ユーザが医師に接触するよう促した要因に基づいて調整される場合がある(例:非OAB合併症、医学的状態、または障害、の潜在的に評価に値する証拠)。
連絡先ログ
起動/停止プロセス132の一部としてログ情報を更新する治療プログラム130に加えて、これは、ステップ150でリモートの医療専門家と接続することに関連して、ステップ150で発生する可能性がある。
一実施形態では、システムは、遠隔医療モジュール50dの遠隔健康操作を管理し、ログモジュール50mを操作して、ユーザのリモート遠隔健康履歴のデータログを作成する、ユーザインターフェースモジュール48内のコンピュータ可読ソフトウェアコードを含む。連絡先ログのフィールドにより、ユーザがリモート医療サービスで医療専門家に送信する可能性のあるユーザメッセージの時間と内容を追跡できる。
また、ログモジュール50mによって管理される連絡先ログは、潜在的な関連する医療事象の「事象タグ付け」を提供するユーザに関連するデータを、ユーザが保存または見直しをしたい事象に関連する情報を入力するときに呼び出されるステップ150(例:尿閉の出現)の一部として保存する。ログモジュール50mは、リモートサービスに提出された質問(および受け取った回答)の時間および内容も記録することができる。これらは、見直しのためにリモートサービスのコンピュータ20fに送信される音声記録またはテキストメッセージ、または後でアップロードおよび見直しするためにシステム10aにローカルに格納された情報を含み得る。
カレンダーのエクスポート/マイルストーンの通知
実施形態では、アプリ21を介してユーザデバイス20a上に提供されるデジタルエコシステムモジュール40は、スマートフォンのカレンダープログラムと統合するように設計されている。よって、Renew(更新)/Maintain(維持)プログラムで定義されたスケジュール済み療法事象は、カレンダー画面(図9fを参照)に表示でき、アプリは警告モジュール50jの下で「プッシュ」または他の通知をユーザに提供できる。
しかしながら、伝達モジュール45は、アプリケーション21の内部からのエクスポートデータを、ユーザによって指定されたカレンダーへの定義されたリマインダーを伴う事象または活動として、伝達することができる(例:「.ics」または「.vcs」ファイルを使用してユーザのOutlookまたはGoogleカレンダーにエクスポート)。事象の完全な記録を形成するために、履歴事象およびステータス(例:完了/未完了)およびスケジュールされた将来の事象が(デバイス12および/またはリモートコンピュータ20fに保存されたログまたは他の情報と共に)アプリ21によって保持される。
これには、たとえば、刺激セッションがスケジュールされ、スキップまたは発生した場合が含まれる。患者が特定の治療目標を達成したときなどの「勝利の瞬間」(例えば、選択した期間に評価された目標、「過去5日間は漏れがゼロ」、「過去3日間は一晩中寝ていた」、または「14日間毎日刺激を受けた、つまり100%遵守など」など)。
カレンダーのエクスポートを目的としたログ ファイル情報の統合と同様に、コーチングモジュール50hは、神経刺激器12、ユーザデバイス20a、および/またはリモートコンピュータ20f上に格納され得る統合ログファイル情報全体に遵守基準を適用することができる。例えば、ユーザが、ユーザデバイス20aなしで神経刺激器12を使用して1つまたは複数の刺激セッションを提供する場合、遵守基準は、神経刺激器12から使用データをインポートした後、統合ログファイルに適用しなければならない。実施形態では、これは、治療セッション132の開始時または終了時に発生するように定義されている。
移植型デバイス
本発明は、ウェアラブル神経刺激器ではなく、またはウェアラブル神経刺激器に加えて、埋め込み型デバイスを使用して実現することができる。当該埋め込み型デバイスは、BIONやe-Coinのような円筒形にすることも、パドルリードやその他の電極フォームファクタを使用することもできる。あるいは、フォームファクタは、脛骨に沿って走るノッチに対応するわずかに凹んだハウジングであってもよい。刺激を提供するための接点が1つのみ(ハウジングを基準)の場合もあれば、2つ以上の接点のセットがある場合もあるが、この場合、ウェアラブルシステム用に開示されたフィールドステアリングの制御および方法が同様に使用される。
PTNを刺激すると、刺激位置候補は、EMGや運動誘発電位(MEP)の変化など、視覚的またはその他の方法で検出された運動活動(例えば、最初のつま先を屈曲させ、またはつま先全体を扇形に広げること)によって確認できる。対照的に、SAFN刺激の位置候補は、被験者に感覚異常などの誘発感覚を確認することを要求し、SNAP検出を使用して確認することができる。
SAFNを用いた治療では、1つまたは複数の電極接点の移植部位に関するユーザの主観的評価は、局所麻酔または全身麻酔(リドカインまたはプロポフォールなど)を施した後に実施した場合、刺激による感覚を確認する患者の能力が妨げられるため、妨げられる可能性がある。主観的な評価を使用する場合は、2段階の埋め込み技術が必要になる場合がある。
よって、一実施形態では、第1のステップは、a)脚に沿った移植ポイント候補に対応する経皮刺激、またはb)導電性チップ(または一時的な皮下リード)を備えた絶縁針によって提供されるなど、候補となる位置(深さを含む場合がある)での経皮刺激、によって移植位置候補および/または刺激パラメータを評価することを含む。
皮膚電気神経刺激および「神経マッピング」用のデバイスは、HNS COMPACT Nerve Stimulatorと連携するように構成された Stimuplex(登録商標) Penである。このタイプの技術は、神経動員の正確な評価を提供することが示されている(例:Bosenberg AT., et al, Paediatr Anaesth. 2002 Jun;12(5):398-403)。
候補となる位置は、主観的測定、神経マッピング、または最小動員閾値;最大の快適性/許容閾値;痛みの閾値;動員と痛みの閾値の最大差などの差;誘導性感覚異常のタイプ、程度または領域;隣接する神経または筋肉の同時活性化の有無/レベル;血管などからの距離の少なくとも1つに関連する測定を使用した組み合わせによって評価できる。例えば、超音波、X線、またはMRIを使用して得られた画像データもまた、移植位置候補を特定するために使用することができる。
システム10aの神経刺激器が移植型デバイスとして実現される場合、a)内部カウンタまたはクロックを使用して計算された所定の間隔の後、自動的にb)ユーザデバイス20が、ユーザの選択により、またはカウンタまたはクロックによって計算された所定の間隔の経過により、適切なコマンドを伝達する場合。またはc)ウェアラブルデバイス用に記述されたスケジュール、ルール、戦略による、などのさまざまなルールに従って、誘導から維持スケジュールに遷移するようにプログラムできる。
医学的障害および望ましくない状態の治療。
実施形態では、システムは、SAFNまたは他の神経の刺激を使用して、多くの望ましくない状態、症状、および障害を治療、予防、または改善するために適用され得る。これらには、例えば、尿失禁または便失禁、性機能障害、精巣痛(陰嚢の持続的な痛み)、卵巣痛/線維筋痛症、間質性膀胱炎(IC)/疼痛性膀胱症候群(PBS)などの慢性骨盤痛(CPP)症候群が含まれる。治療は、膣の乾燥および妊娠後、産後の膣の健康の促進にも関連している可能性がある。
根本的な神経学的、代謝的、または他の既知の原因がない場合に発生する可能性のある特発性OABまたは低活動膀胱障害に加えて、尿路感染症、良性前立腺肥大症(BPH)、膀胱がん、膀胱結石、膀胱炎症、または膀胱出口閉塞などOABの症状を模倣または誘発する可能性のある状態に関連する症状を改善するための、または留置尿道カテーテルによる下部尿路感染症(LUTS)、放射線誘発による膀胱または腸の活動または感受性の変化、前立腺摘除術後のOABまたはその他の前立腺の介入などの処置によるものの治療が提供される場合がある。
投薬によっては、OAB症状につながる可能性があるが、それは特にSAFNの神経刺激によって改善される可能性がある。治療状態には、更年期障害、夜尿症、排尿障害、勃起不全、女性の性的機能不全および障害に関連して、非閉塞性尿閉、泌尿生殖器症候群も含まれる。
さらに、便秘や過敏性腸症候群(IBS&IBD)および関連する症状が含まれる場合もある。脚、腕、体、首または頭の他の末梢神経(例えば、脳神経)も、これらおよび他の状態および障害の治療に適した標的となり得る。実施形態では、治療システムは、放射線誘発、過活動の膀胱および腸、夜間頻尿、前立腺摘除後OABなどの障害を治療するように構成された刺激とデジタルヘルスサポートの両方を提供するように構成することができる。
開示された神経刺激システムは、末梢および/または中枢機構の調節を介して、疼痛(特に四肢痛)、四肢循環の低下、望ましくないまたは低/過多の筋肉活動(例えば、むずむず脚症候群)、および多数の医学的障害の治療に使用され得る。システムの動作は、例えば、治療、コーチング、ユーザ調査、症状の評価、治療の進行状況の追跡など、それに応じて調整される。
理論に拘束されるものではないが、鍼治療の基礎とメカニズムは十分に理解されていないが、候補となる刺激部位は、鍼治療または電気鍼治療で使用される場所に基づいて選択される場合があり、そして隣接する神経は、さまざまな刺激パラメータと治療スケジュールを使用して評価し、神経刺激の効能が得られるかどうかを判断できる。刺激部位とパラメータは、動物モデルからのデータを使用して導出することもできる。
実施形態では、ウェアラブル神経刺激システムは、脚または足からの疼痛信号をブロック、マスキング、または競合することなどによって、疼痛を治療するために使用される。一実施形態では、刺激治療は、浮腫を治療するために、OABに刺激を与える補助として、または別個の治療として使用される。
皮膚事象である圧迫潰瘍/創傷(褥瘡)のリスク軽減
実施形態では、ラップにより、刺激マトリックスがユーザの皮膚に対して、脚から滑り落ちるのを防止するのに足りる低い押圧で、固定される。これにより、粘着力や「タック」がほとんどない、またはまったくない刺激マトリックスパッドをラップで使用できるようになる。
あるいは、ラップは、使用者が適度にまたはしっかりと固定する場合に一定範囲の押圧を与えるように構成されている。実施形態では、装置、刺激マトリックス、ラップ、またはシステム10aの他の構成要素は、押圧管理および制御をその設計に組み込む。例えば、ユーザ制御により、ユーザは、ユーザに対して1つまたは複数のパッドを付勢する、ばねの圧縮圧力またはラップのきつさを調整できる。
皮膚に刺す針を使用する経皮電極治療とは異なり、押圧による経皮刺激は、感染、痛み、および治療を達成するための医療専門家への依存を含む、ユーザへのさまざまな合併症やリスクを回避できる。1つまたは複数のマトリックスパッドにより押圧を用いると、利点が得られる場合があるが、特に医学的障害または特定の皮膚特性を持つユーザでは、皮膚の問題のリスクが高まる可能性がある。
電気刺激は、通常は軽度で刺激後すぐに消える皮膚事象(例:炎症)を引き起こし得るが、ユーザにとって有害事象(AE)に発展する可能性のある皮膚事象を特定することが重要である。NiNAシステムは、押圧を管理し、皮膚事象が発生または重症化するリスクを軽減するための機能を提供する。
「皮膚事象」という総称は、「圧迫創傷(PI)」、「圧迫潰瘍(PU)」、医療機器圧迫創傷(MDPI)、「深部組織損傷疑い」(sDTI)、これらはすべて、ユーザの組織への損傷または損傷の可能性を示している。sDTIは、押圧および/または剪断による下層の軟部組織の損傷により、変色した無傷の皮膚または血液で満たされた水ぶくれの紫色またはあずき色の局所領域として定義される。
NPIAP2019ガイドラインとWOCN2016圧迫創傷予防・管理ガイドラインは参照により本明細書に組み込まれ、本発明の特徴はこれらのガイドラインに対応し、かつ順守するように設計されている。
圧迫創傷のメカニズムと本ガイドラインの概要によると、実施形態では、ウェアラブル神経刺激システムは、MDPIを引き起こすリスクが低く、関連するケアガイドラインに違反することなく、短い治療間隔(例:15~30、60、または120分の範囲)を用いて、刺激器またはセンサーに中程度の押圧レベルを組み込むことができることが裏付けられる。
図8bに示すように、皮膚事象などの有害事象154のリスクの評価に関連するスケジュールされた治療事象は、図8cに開示されるステップで導出される皮膚リスク164スコアを提供し、それに基づいて調整することができる。例えば、リスクスコアは、オンボーディング100中、またはステップ142で調査したときにリスク増加を示す入力をユーザが提供することにより作成される。皮膚リスクは、ユーザが気付いた皮膚リスク症状によるシステムへのユーザ入力に基づいて調整することもできる。
ユーザは、皮膚事象などの有害事象を記録するためのボタンを含む事象タグ付け画面を使用して、事象タグ付け150などによって、自分の症状に関する情報を提供することができる。事象タグ付け画面には、発赤、炎症、痛み、変色、刺激後の皮膚の過敏症または乾燥、皮膚のただれ、感染症、水ぶくれなどのオプションが含まれる場合がある。
ステップ152において、事象リスク操作に、図8cのステップを呼び出すことを含めることができる。例えば、ユーザ調査データは、ユーザがよりデリケートな肌などのリスクが高まったことを示した場合、病歴または皮膚事象のリスクを高める状態を有していることを示した場合、皮膚リスクスコア174を高めることができる。
実施形態では、オンボーディング中またはその後に、ユーザは、皮膚のあざ、創傷、炎症、裂傷、または潰瘍に対する感受性を高める状態の存在に関する皮膚リスク120について調査される。ユーザは、次のいずれかの存在または重症度に関して、刺激が与えられる腕、脚、またはその他の領域について具体的に調査される。湿疹;平均以上の皮膚炎症または皮膚乾燥傾向;皮膚の過敏症;あざができやすい;糖尿病;感覚の欠如;神経障害;クモ状静脈;静脈瘤;皮膚アレルギー;ヒドロゲルに対する感受性;または皮膚の創傷や不快感のリスクを高める可能性のあるその他の状態。
ユーザが、オンボーディング中または治療中の任意の時点で、これらの状態の感受性または存在を示した場合、システムは、当該状態を回避したり、調査および追跡したりできるようにする操作を付随的に実装できる。当該操作には、毎日の30分間の刺激治療セッションを15分間のセッション2回に短く分けて、ユーザの皮膚に小休止を与えることが含まれてもよい。当該操作には、連続した治療で治療刺激を与えるために使用される体の側面を交互に切り替えるメッセージをも含む治療リマインダーでユーザを促すことが含まれてもよい。当該操作には、付随的動作をトリガーする有害事象の発生または持続の閾値を決定するように構成された固定アルゴリズムまたは適応アルゴリズムが含まれてもよい。
例えば、ユーザが介護者および医療専門家に通知するように促される刺激マトリックスによりあざの出現を示すユーザに応答して、操作を定義することができ、またはそのような通知は、セットアップ中またはユーザ許可パラメータによって定義された第三者に対して自動的にトリガーされる。
押圧調整
押圧が大きすぎても小さすぎても、どちらも問題を引き起こす可能性がある。システム機能により、ユーザはラップ圧縮レベルを適切に調整できる。押圧が大きすぎると、皮膚事象のリスクが高まる。ラップが弾性材料でできている場合、当該材料は、選択された範囲の圧縮を与えるように選択されてもよい。
ステップ178の一部として、押圧をさらに調整するために、ユーザは、ラップが脚と同じ周長になるまで、ラップの一方の腕を、ラップのもう一方の腕のバックルを通るように引っ張るように指示され、その後、ユーザは、ラップ上に視覚的に提供された選択された数のマーキングがバックルを通過するまで引っ張り続けるように指示される場合がある。
これにより、ラップの弾力性に基づいて、刺激マトリックスとユーザの皮膚との間に対応する押圧が生じることになる。その結果、予想される範囲内の所望の押圧がマトリックスにかかることになる(例:0.5~1.5PSIの範囲)。
また、ラップには、増分溝を備えたバックルが組み込まれている場合がある(スキーブーツに使用されるバックルに似ている)。ラップがユーザの脚に固定された後、当該ユーザは、それぞれが所定量の押圧に関連する第1、第2、または第3の溝を使用してバックルを締める。また、押圧のより細かい調整は、ラップの周長を減少させるために、ラップの内部または表面上で実現されるバンドを収縮させるために操作(巻くことが)できるネジを使用して得ることができる。
実施形態では、バンドは、手動空気ポンプで構成されてもよい。その実施形態では、ユーザは、アームバンドを使用して血圧を測定するときに起こるのと同様にバルーンを圧迫する。同様に、この解決策には計器が組み込まれており、ユーザはバンドにかかる押圧を測定できる。ラップは、ラチェットストラップやバックル穴付きの弾性ベルトなど、張力を調整できる制御部で構成することもできる。マトリックスには、デバイス10とマトリックス16の1つ以上のパッドとの間に存在するばねが設けられてもよい。
ユーザ入力、感知データ、および評価。
褥瘡または潜在的褥瘡は、隣接する組織と比較して、痛みを伴う、固い、どろどろした、湿った、暖かいまたは冷たい組織が先行する場合がある。図8cに示すように、ステップ170において、ユーザは、これらの皮膚事象特性について教育を受けており、そしてステップ172において、ユーザは、褥瘡の存在または重症度について調査される。
オンボーディング100の皮膚リスク評価120中、またはステップ142中の治療中に得られたユーザデータは、リスクスコア122を調整するために使用できる。ユーザは、真性糖尿病、末梢血管疾患、脳血管疾患、敗血症、低血圧(低血圧は毛細血管圧を低下させる可能性がある)などの危険因子について尋ねられる可能性があり、またはこれらの危険因子は、本システムを患者に関連付けられているEMRシステムとの間で伝達を行わせることにより、オンボーディング中に本システムに入力することができる。糖尿病などの状態は褥瘡のリスクに関連しているが、それは、ユーザが押圧や圧迫創傷に関連する痛みを感じる能力が低下し、適切な介入を行うのが遅くなる可能性があるためである。
オンボーディングプロセス中に取得されたデータにより、システムプロンプトのスケジュールの付随的な調整126が発生し、ユーザが潜在的な問題について肌を監視するようになる場合がある。本システムはまた、「皮膚の問題についてリスクが増加」という変数についてステータスフラグの状態を「真」に設定するか、そうでなければリスクスコア122を増加させてもよい。本システムは、刺激セッション間の最小間隔、頻度、または長さの制限を設定するなど、治療の特性を調整することもできる。
フラグのステータスが真に設定されている場合、a)各刺激治療の開始時に赤色LEDやテキストメッセージなどの視覚信号を表示して、患者の皮膚事象のリスクが高くなっていることをユーザまたは世話人に示すこと、b)連続した日または週に脚を交互に替えるなどをしてリスクを軽減するため、または脚の痛みを避けるためのリマインダーが提供されること、またはc)患者は、刺激を与えられた後に抗生物質または保湿クリームを塗布するように注意を促され得ること、のようないくつかのアクションが付随的に発生する場合126がある。
リスクスコアは、一般的に使用される予測ツールであるノートンスケールおよびブレーデンスケール(参照により本明細書に組み込まれる)からの調査項目、またはこれらのスケールに基づく調査項目の使用を組み込んだ調査120によっても増加する可能性がある。例えば、ノートンスケールスコアが16以下、またはブレーデンスケールスコアが18以下である場合、圧迫潰瘍発生のリスクが高いことを示し、ユーザの皮膚リスクスコア122が高くなる可能性がある。褥瘡リスクについての検証済みスケールを使用して、またはこれらのスケールを修正したものを使用して、1つ以上の調査項目への回答によりリスクが高いユーザのリスクスコア122を調整する。
また、ステップ120では、押圧、摩擦、または剪断に関連する創傷のリスクに関連する項目について、ユーザを調査することができる。知覚、水分、活動レベル、運動性、栄養、体調、精神状態、活動、運動性についても、ユーザを調査することができる。
乾燥肌、過敏症、炎症の有無、および皮膚の状態(例:ひび割れ、瘢痕)などの特性についても、ユーザを調査することができる。事象タグ付け150の一環として、ユーザまたは介護者がリスク増加の理由(例:刺激後の発赤、皮膚の乾燥、ただれ、または刺激部位のひび割れなど)に気付いた場合、皮膚リスクの評価または教育のより頻度の高いスケジュールをスケジュールすることができる。
リスクスコア調整と付随的介入およびプロトコル調整。
ユーザがリスク増加を示す情報を本システムに入力した場合、本システムは、皮膚リスクスコアを調整し、創傷リスクを軽減する、または傷害の重症度を軽減できる、または傷害からの回復を助ける操作を付随的に提供するように動作する場合がある。リスクスコアは定量的かつ定性的であることができ、処理アルゴリズムで定義されたルールによって操作されるルックアップテーブルに格納できる。
皮膚リスクデータを使用して全体的な皮膚リスクスコアを調整することに加えて、ステップ126および176で実行される付随的動作は、特定の項目に設定された値に従って定義することができる。例えば、「乾燥肌」変数が真に設定されている場合、ユーザは、治療後に保湿クリームを塗るように注意を促されるようにできるが、「糖尿病」変数が真に設定されている場合、これは発生しない。
褥瘡スケールについてのユーザのスコアが選択された閾値を超えると、リスク増加が患者に警告され、または介入やプロトコル調整が付随的に発生するなどの付随的動作が発生する。
皮膚事象はすぐに発生し得るが、損傷後2~6時間以内に発生する可能性もある。よって、システム10aは、ステップ172において、刺激セッションの前または後の潜在的な皮膚事象についてユーザに質問するように構成することができる、または、これは、ユーザは損傷直後に兆候がないように見える可能性があるため、当該セッションが終了してから数時間または数日後に発生するようにスケジュールできる。NiNAシステムは、被験者がよりリスクにさらされている場合に圧迫創傷予防に関連する指示増加やリマインダーなど、ユーザのリスクレベルに適した機能を提供する。
押圧メカニズム/利点
押圧を用いると、a)神経を動員するために必要とされる刺激レベルを下げるb)皮膚を通してよりもむしろ皮膚表面でのエネルギーの拡散を減少させるc)皮膚を擦ることによって達成されるのと同様にインピーダンスを減少させるd)刺激が知覚される方法を減らす(例:競合する感覚情報を追加することによって)、ことができるため、皮膚関連の不快感や刺激による副作用のリスクが減少する可能性がある。
経験的な測定によると、押圧は2N~4Nの力を使用してインピーダンスを80%も減少させることができる。理論に拘束されることなく、刺激パッドが組織や体液を押しのけるように押圧を加えると、a)標的と刺激信号源の間の距離の減少、およびb)刺激回路の2つ以上の刺激パッド間の刺激信号フィールドの形状を変更する(例:2つのパッド間の組織の体積が減少すると、信号密度が増加する可能性がある)、という理由により神経動員が改善される可能性がある。
パッド・標的間距離(刺激器を標的神経に近づける)と刺激パッド間の組織体積を減らすと、神経動員閾値に到達するために必要な信号振幅を減少させ、隣接する非標的組織の望ましくない共活性化を減少させる可能性がある。例えば、皮膚事象リスクの低いユーザ向けに176、オンボーディング中に調査を受けて108感覚異常が報告されない場合、ユーザは、刺激器、マトリックス、またはラップの押圧レベルを上げるように指示される場合がある。
ユーザの皮膚事象のリスクスコアが選択したレベルを下回っている場合、システムは、治療中の押圧使用178を組み込んだ選択された機能および操作176を提供するように動作することができる。導電性パッドの位置を皮膚の奥深くに付勢することで、神経動員と誘発生理活動の感知の両方を改善できる。刺激器と標的の間の距離を縮めるだけでなく、押圧は刺激と誘発された神経活動の感知を容易にするインピーダンスを減少させるのにも役立つ。
例えば、皮膚事象リスクの低いユーザ176について、後脛骨神経を刺激すると、押圧使用178には、神経動員を改善するために、脚の後部側の皮膚に内側および外側から押し込む2つの対向配置された刺激器を含めることができる。
押圧は、知覚異常の感覚を増加させるか、または特定の刺激強度に関連する知覚される痛みまたは不快感の量を減少させることによって、刺激に関連する感覚経験を変更するために使用される場合がある。理論に拘束されるものではないが、これについての1つのメカニズムは、皮膚における押圧を感知する神経の活性化であり、痛みとして体験される情報を感知して伝達する神経によって生成される信号を妨げる信号を生成する可能性がある。
押圧は、導電性パッドと標的組織の間に余分な組織がある患者を治療する際に役立つ。例えば、押圧使用が採用される場合があるが、それは、神経動員のハードルを示唆する可能性のある特性を示し(例:太りすぎ、BMIの上昇、皮膚が「厚い」と信じている、または浮腫を報告している人)かつ解剖学的標的への刺激の成功に問題がある可能性があるユーザの場合で、オンボーディング中で、調査108を受けている場合である。
あるいは、トレーニング104中にユーザが神経を動員できない場合、押圧調整が発生する可能性がある(例:成功した神経動員または他の要因を妨げる標的神経の位置の解剖学的差異による)。
刺激器に圧力を加えるか、そうでなければ刺激器/センサーを解剖学的標的に向けて移動させることで、治療を可能にするか改善することができる。さらに、刺激器が神経を標的とする位置を改善できるようにするために、押圧、吸引力、または張力(例:皮膚を外側に引っ張る)を用いて178皮膚を変形させる機能を設けることにより、より多くの電荷が標的に向くことができるようにし、有利な効果をもたらすことができる。
例えば、デバイスまたはマトリックスは、体の領域を引っ張る、または他の方法で変形させて、その形状を変更するか、または刺激器と標的神経との間の距離を減少させるように設計されている場合がある(例:後脛骨神経を取り囲む組織を反対側と内側から圧迫すると、皮膚と標的神経の間の距離が短くなる)。
実施形態では、刺激パッド16のうちの1つまたは複数は、患者の皮膚に押し込み、刺激器を標的組織に向かって付勢するように構成された隆起面を有することができる。例えば、刺激マトリックスパッドの少なくとも1つの刺激パッド表面は、凸状表面などの隆起/オフセット表面で形成することができる。
あるいは、刺激パッドの表面は、エネルギー源を標的神経に向けてわずかに深く向ける働きをする1つまたは複数の「ドーム状」隆起で形成されてもよく、刺激器・標的間の距離と介在する組織の量を減らす。バンプの形状は、ユーザの皮膚に過度の押圧や剪断を生じさせないように、滑らかで十分に浅く(例:0.10または0.25インチ未満)形成するべきである。
一実施形態では、刺激マトリックスは、パッドの一部が患者の皮膚内に突出するか、さもなければ変形することを可能にする変形を表面に有する1つまたは複数の刺激パッドで構成される。
実施形態では、図12に示されるように、刺激パッド14は、車軸ハットナットまたはプッシュナットと同様の形状の突出する平らな縁のフランジ204を有する。フランジ204は、刺激パッド14に接着された導電性支持リング206から延びる環状壁200を含む。フランジ204は、プッシュナットまたは支持リング206の平面からフランジ204の上部または上面202まで延びる。
例えば、電極表面には、約0.5インチの直径、0.2インチのフランジ直径、90度の角度で2つを接続し、ラップの張力によってユーザの肌に押し付けられる丸い頂部202で終わる0.2インチの環状壁を有する1/2インチ円形プッシュナットなどのHillmanまたは Everbiltの車軸ナットのような形状が含まれている。
あるいは、直径が0.4から0.7インチ、フランジ直径が0.1から0.3インチ、高さが約0.1から0.3インチで60から90度の環状壁を有してもよい。この「キャップ」デザインと電極ゲルを使用して、発明者のパイロット研究により、感覚異常がより強く、より低い振幅の刺激で発生し、より容易に得られることが発見された。
1.25インチの円形刺激パッドで約1.65ポンド(0.75kg)の押圧を加えて1.34PSIの力を発生させると、神経動員を改善できることが本発明者によって発見された。テストは直径1.25の円形電極パッドで行われ、PSIは1.65を(Pi*(1.25/2)^2)で割って計算される。実施形態では、1~2PSIが、デフォルトまたはユーザの選択によって、1つまたは複数の刺激パッドのそれぞれにかけられる。
押圧は、a)神経動員の確率、b)神経調節のレベルc)隣接する非標的組織の共活性化がない場合の標的の選択的活性化d)ユーザの肌への刺激の知覚およびe)痛み閾値に関連する刺激信号の振幅、の少なくとも1つを改善するために加えられる。
押圧は、神経を動員するために必要な刺激フィールドの振幅を減少させるため(例えば、刺激器からターゲットまでの距離を減少させることによって)および神経動員に関連する知覚異常の感覚または範囲を増加させるため(例えば、感覚ゲーティングに影響を与える可能性がある、または側方抑制を引き起こす可能性がある神経内の押圧信号を誘発することによって)にも用いることができる。
実施形態では、約0.4から0.6、または0.6から0.8、または0.8から1ポンドの圧縮力が、少なくとも1つの刺激パッド16に、またはマトリックスのすべてのパッドにわたってかけられる。実施形態では、システム10の構成要素は、ユーザが約0.5から3.5PSIの範囲内、より好ましくは約1.0から2.0PSI(120mmHg)の間の調整可能な量の押圧をかけることができるように設計されている。
持続的押圧が健康な毛細血管の流れを妨げ、組織の損傷と壊死を引き起こすと、圧迫潰瘍が発生する可能性がある。健康な毛細血管圧は一般に20~40mmHg(0.77PSI)の範囲で、32mmHgが平均と見なされる。押圧がこの範囲を超えると、組織への血流が妨げられる可能性がある。病気が重症であり、併存疾患があると、毛細血管の血流を妨げるの要する押圧が小さくなる可能性がある。よって、押圧は、ユーザの血液特性に関連して設定できる。
押圧と皮膚事象リスクの管理
実施形態では、本システムは、褥瘡のリスクを軽減し、治療を促進し、関連するガイドラインに沿った補足的ケアを提供する機能を、デバイスの物理設計、治療プロトコルのパラメータ、およびデジタルエコシステムに組み込む。良好な皮膚の健康は、デフォルト機能によって促進できる、または、1つまたは複数のリスクスコア、リスクスコアの変化、または皮膚事象の出現に関連するユーザ選好176に従って調整してもよい。
たとえば、本システムは以下に関連する機能を通じて創傷リスクを低下させる。
a)行動修正であって、ステップ182で行うことができるようなものは、創傷のリスクを減少させるユーザの行動を促進する。例えば、患者または介護者は、同じ治療部位を繰り返し使用することを避けるために、刺激に使用する脚または腕を交互に替えるように指示されまたは促される。皮膚事象が検出された場合、本システムは、回復するまで別の治療場所を使用するようにユーザに促すことができる。ユーザが乾燥肌を示した場合、本システムは、治療セッションの完了時に保湿剤を施用するようにユーザに促すことができる。ユーザまたは介護者は、治療部位を視覚的に評価するために、スケジュールされた事象として、または使用量の減少による痛みまたはその他の皮膚/筋肉の不快感について調査することもできる。ユーザが選択した場合、本システムは、治療後に皮膚に軟膏を塗布することについてのリマインダーを含めることができる。
b)教育であって、ステップ186で行うことができるようなものは、皮膚事象に関する情報および教育をユーザに提供する(例:治療終了後も持続する赤みなど、注意すべき身体的特性を説明する教育メモを提供する)。教育では褥瘡の兆候をチェックする方法についても指示できる。
c)教育であって、褥瘡および裂傷を予防し、褥瘡治癒を促進するための戦略について患者および介護者を教育するためのエコシステムを運用するようなもの。教育には、褥瘡の予防と治癒に役立つ栄養、ビタミン、サプリメント、および局所軟膏に関する情報を提供することも含めることができる。トピックには、サイトカイン増殖因子(例:組換え血小板由来増殖因子BB)、線維芽細胞増殖因子、および皮膚同等物の使用などの医療オプションを含めることができる。関連学会ガイドラインからの資料も同様。教育資料には、刺激後に提供できる局所投薬軟膏に関する情報を含めることができる。
d)教育であって、ビデオや情報提供用「snacks」であり視覚的または聴覚的メッセージを使用して提供され、ユーザデバイスの画面で治療中に表示され得るもの(例:図9dの下部)を使用して、国や学会のガイドラインを順守する方法についてのユーザや介護者への指導などの教育。情報提供用「snacks」は、ユーザデバイス上のテキストメッセージまたはプッシュ通知として、またはリモートサーバ20fから電子メールを送信することによって、ユーザデバイス表示部上に提供される。
e)教育であって、刺激マトリックスの正しい施用、使用、および除去に関する教育を促進して、組織に対する不要な剪断力および押圧力を軽減するようなもの。ラップを脚に正しく固定すると、これらのリスクが軽減されることになる。ユーザの脚のサイズに合うように選択されたラップと刺激マトリックスのサイズを複数用いることで、不均一な押圧や不適切なフィットのリスクを減らすことができる。
f)治療プロトコル設計であって、ステップ180で行うことができるようなもので、ユーザの皮膚リスクに適した特性を有する刺激治療プログラムを有するもの。例えば、治療を継続する前に、刺激治療を一時停止し、押圧の元からマトリックスパッドを一定間隔(例:1~5分)解放するように警告を発すること。これは、書面による指示または自動リマインダーを提供して、刺激を断続的に停止し、押圧を解除することによっても実現できる。
30~60分の刺激を連続して提供する代わりに、約5、10、15、20、または30分間隔でデバイスを取り外すか、押圧を解除することができる。押圧解除により、微小血管系が回復し、刺激部位の灌流が可能になる。臨床ガイドラインはさまざまであるが、15~60分ごとに少なくとも15~60秒間押圧を解除することが推奨される。よって、MDPRIリスクを軽減するために、ユーザが一定間隔(例:15分間)で治療することができ、そこで治療が中止され、押圧が解除される。NiNAは、さらなる刺激を提供する前に、ラップの張力を1分間停止して解除するようユーザに促すことになる。
g)治療プロトコル設計であって、常態的にまたは長期間着用されているデバイスによる継続的な押圧により褥瘡がタイムリーに治癒しない場合があるという理由のため、治療レジメンを調整して、皮膚事象が発生したり持続したりした場合に刺激療法の頻度を減らして十分な回復時間を確保できるようにするようなもの。デバイスは30~60分間のみ装着され、誘導中は毎日使用されるが、頻度を減らしたスケジュールにすると上手くいく場合がある。
h)栄養であって、栄養は創傷の予防および治癒に関連するため、適切な栄養が重要であることをユーザに思い出させる(例:毎日のタンパク質およびビタミンの最小量を消費するように注意を促す)ことにより、ステップ188で実現されるようなもの。
i)栄養と食事のサポートであって、好中球機能の障害、活性酸素種の過剰産生、遊離脂肪酸および炎症反応によって引き起こされるリスクを軽減するために提供される栄養教育、プロンプト(および出荷されるサプリメント)のようなもの。これらの病態生理学的変化は、直接的な細胞損傷、血管および免疫機能障害の一因となる。
j)個別化された押圧調整であって、ステップ178で実現されるようなもので、較正済みバネまたは手動/電動ポンプを使用して、選択された範囲の押圧をラップに供給することによって、リスク高めの患者のために押圧を軽減するもの。一実施形態では、ラップは、使用者が押圧の量を設定できるようにする設定またはマーキングで構成される(例:特定のマーキングが別のマーキングと一致するまでラップを引っ張って、較正された量の張力を提供する)。さらには、ラップは、高、中、低の量の押圧を与えるように製造できる。例えば、弾力性/伸縮性を調整したり、調整可能なバックルを組み込んだり、その他の固定強度を調整する手段。
k)個別化された押圧調整。
また、押圧は、治療前に本システムによって評価できる患者の血圧測定値、または推定される血圧レベルの上下に、または、年齢などのユーザのその他のリスクまたは属性、もしくは本システムのセンサーを使用して生成することができるデータ/測定値に従って、またはSpO2(血中酸素飽和レベル)、脈拍数測定値、血液灌流指数、および、例えば、脈拍と灌流の両方を含む組み合わせ測定基準に関連する独立したテストにより、動的に調整されるように調節できる。測定値には、プレチスモグラフと灌流指数水分補給、生体インピーダンス、平均心拍数、および代謝を含めることができる。
個人のリスクは、医師が提供する「ベースライン評価」の一部として評価できる。当該ベースライン評価には、患者の解剖学的測定(脚囲;体質量指数;浮腫の重症度または種類;創傷または血管症状の有無;静脈瘤)を行うこと、および患者に適したシステム構成要素(サイズ、弾力性、押圧などのラップ特性;刺激マトリックスのサイズ;ユーザの肌に押し込む部品を含むパッドの剛性またはデザイン)を提供することを含めることもできる。
l)生体インピーダンス評価であって、ステップ190で行うことができるようなもので、ユーザの体を4つの構成要素に分解する体組成分析を、または脂肪、筋肉量、ミネラル、体水分などに関連する測定値を提供するために用いることができるバイオインピーダンスの評価をすることを含むもの。治療中に使用される推奨押圧設定、押圧範囲、および刺激プロトコルは、これらの測定値の1つまたは複数に部分的に基づいて調整することができる。様々なセンサーおよび刺激器(例:振動、温度、湿気、および、超音波トランスデューサおよびトランシーバ)が、刺激マトリックス、ストラップ、または他のシステム構成要素に組み込まれてもよい。
m)監視および管理であって、ステップ182で行うことができるようなもので、ユーザが定期的にチェックし、ユーザが損傷の可能性をチェックしたことを確認する入力をシステムに提供することを促し、確認を取得することを含むもの。患者が変色、感受性の変化、または痛みの存在を報告した場合、患者を医師に紹介したり、リモートセッションを開始したり、本システムがユーザにもう一方の脚を使用するように促したりできる。
n)監視および管理であって、システムを着用する前に定期的に、または褥瘡が損傷後数時間、数日、または数週間で発生する可能性があるという理由のため、将来の日に痛み、発赤をチェックするようにユーザに注意を促すようにソフトウェアを構成するようなもの。
o)監視および管理であって、より頻繁に調査するように治療プログラムを調整するか、または患者の併存疾患が増えた場合や(心身の)健康状態が悪化した場合に本システムがより緊密に監視してもよいかどうかをユーザに尋ねるようなもの。ユーザがこれを許可した場合、ユーザは、より頻繁な調査または医療専門家による治療部位の視覚的観察を含むリモート遠隔医療支援を受けることができる。
p)皮膚の健康の追跡であって、ステップ192で行われる場合があるようなもので、記録されかつ創傷のないことを確認するための検査のために送ることができる写真を撮るように患者に指示することを含むもの。一実施形態では、本システムは、ビデオまたはカメラベースのソフトウェアを使用して、画像ログ記録によりユーザの脚の画像データを収集、評価、保存、および提出する。このデータにより、ユーザ、専門家、またはカスタムソフトウェアが刺激部位の皮膚の健康状態を監視し、リアルタイムの監視と変化の早期検出を可能にして、新しい創傷が進行するのを抑止することができる。当該画像データは、ユーザ要求に応じて、または画像データを評価するソフトウェアによって促されて、定期的に発生する画像データのリモート監視を介して評価することができる。
一実施形態では、ユーザは、デバイス20aによって記憶される、および/または医療専門家による目視検査のためにリモートコンピュータ20fに送信される写真を撮ることができる。当該画像データは、現在の画像データと、1、2、4、および7日前に取得された画像などの以前の画像データとの比較を可能にするログデータを含むことができる。
本システムのソフトウェアは、画像の距離、角度、および照明を許容範囲内に制限して一貫性を高める方法で画像が取得されるように、ユーザをガイドできる。本システムは、画像取得中に四肢に対して同じ位置にユーザのスマートフォンデバイス20aを配置する付属品を含むことができる(例:脚に対して配置される物理的なフレーム)。

一実施形態では、調査142は、ログモジュール50mの写真ログを取得および管理して、デバイスに関連する潜在的な皮膚の問題を特定および追跡するように構成される。例えば、調査142は、刺激が提供される身体部分の写真を撮るようにユーザに定期的に(例:1週間に1回)促すことを含む。画像は、アザ、炎症、または褥瘡の物理的特性を識別、測定、または追跡するように設計されたアプリ21のソフトウェアによって分析することができる。
調査142モジュールは、ステップ120の一部としてユーザが皮膚リスクを示すことに基づいて、またはスケジュールされた時間に調査142の一部としてユーザが皮膚リスクを示すことに基づいて、写真ログ入力または皮膚の問題に関する質問のスケジュールを調整するように構成することができる。

実施形態では、有害事象(AE)モジュール50nは、刺激に関連する問題を経験した可能性があるかどうかについて、すべての治療セッションの終わりに、または定期的にユーザに促すことができる。ユーザの回答が潜在的な問題を示している場合、ユーザは、例えば痛み、過敏症、発赤、痛み、乾燥、裂傷、あざなどを含む選択リストが提供されるなど、さらに調査される。あざや発赤が現れたとユーザが指摘した場合、この「リスク事象」は、AEモジュール50nにコーチングモデルのパラメータ値を調整させて、その事象がユーザによってもはや現存するものとして指摘されなくなるまで毎日身体部分の写真を撮るようにユーザを促すことができる。AEモジュール50nによって提供される追跡により、ユーザまたは医療専門家はリスク事象を経時的に追跡することができる。あざの写真を数日にわたって撮影することで、リスク事象の進行を比較して、悪化、安定、または改善しているかどうかを確認できる。リスク事象候補の状態(例:軽度の皮膚のただれ)が悪化した場合、ユーザは、診療所訪問として、またはデジタルエコシステムの遠隔医療モジュール50dを介した遠隔医療ビデオ通話によって発生する可能性がある医療検査のために紹介されることができる。

写真ログ活動は、ユーザが最初にシステム10aを使用するときのオンボーディング中に得られたユーザ調査データに従って、ログモジュール50mによって調整することができる。例えば、ユーザは、皮膚裂傷のリスクの増加に関連する特性や、または、あざができやすいか、糖尿病であるか、圧迫潰瘍などの有害皮膚事象のリスクが高まる可能性がある低血圧などのさまざまな体質を有しているかどうかについて質問を受けることができる。低血圧(例:拡張期血圧49mmHg未満などの低い拡張期血圧または収縮期血圧)は、治療中に加えられる圧力により、刺激パッドの近くおよび下の微小循環の圧力が低下し、ウェアラブル刺激器を繰り返し使用すると、あざや圧迫潰瘍のリスクが高まる可能性がある。

q)シグナリングであって、介護施設のようなケア環境で使用される場合にステップ194で行われる場合があるようなもので、リスクの増加に関連する状態は、介護者または看護師によってフラグが立てられる可能性があるもの。
例えば、神経障害などの医学的障害による知覚障害、患者が不快感を伝える能力の障害、例えば、言語の壁、認知障害、またはその他の状態。
このフラグは、適切なケアが患者に提供されるように、褥瘡のリスク増加の視覚的インジケータをナースステーション、ユーザデバイス20a、または他の場所に表示させることができる。この監視は、皮膚の裂傷のリスクや、粘着性の低い電極パッドの選択に拡張できる。
r)シグナリングであって、リスクにさらされている患者へシグナリングを送るようなことは、たとえば、デバイスの赤色LEDを使用して行われ、ユーザデバイスに警告が表示されるか、またはケアを提供している人のデバイスまたはヘルスシステムとの間で伝達を行う可能性があるエコシステムソフトウェアによってケア提供者に通知が表示される。当該シグナリングは、脚を交互に入れ替える、あざや皮膚の問題をチェックする、治療中に押圧解除のための休止を設ける、脚のメッセージや温熱/冷温療法などの治療後のケアを行うなど、特定のケアが重要であることを介護スタッフに通知する場合がある。
s)デバイス構成要素の調整であって、それらが、押圧を強める機能や隆起したエッジを持つ伝導面の使用を欠く刺激マトリックス交換部品などの出荷済みの適切なシステム構成要素である;または供給される押圧がより少ないラップモデルが選択されている;または本システム付属の調整可能な押圧用付属品では、より低い押圧設定が用いられる、となるように患者プロファイルが調整された場合にステップ178で行われる場合があるようなもの。ユーザの皮膚リスクに応じて、より低い押圧を施す刺激マトリックスまたはバンドを選択できる。
t)補助療法の提供であって、ステップ184で行われる場合があり、以下に開示されるようなもの。刺激の前、最中、または後に補助療法を提供することで、褥瘡リスクをおさえる場合がある。
MDPlsのリスクを軽減または治療するための補助療法。
補助療法は褥瘡の予防・治療を促進することができる。適切な補助療法は、病期、重症度、サイズなどの褥瘡特性に関連している場合がある。実施形態では、補助療法は、例えば、電気療法、熱療法、および陰圧療法を含む場合がある。
これを、OABなどの障害を治療するための電気刺激の前、最中、または後に、本システムによって促進または提供することができる。
a)補助電気刺激は、治癒を促進することがわかっている選択された周波数を使用して刺激するなど、褥瘡を抑止し、または治癒を促進することができる。補助電気刺激治療プロトコルは、例えば、毛細血管密度と灌流を増加させ、線維芽細胞、好中球、マクロファージの応答と、コラーゲンおよびDNAの合成を促進し、特定の成長因子の受容体部位の数を増やすために設けられる。補助電気刺激を提供するために使用される刺激パッドは、障害(例:骨盤底障害)の治療を提供するために使用される刺激マトリックスのものと同じであっても異なっていてもよい。例えば、実施形態では、パルス周波数は100パルス/秒の範囲に設定され、電圧はパッドの下で適度に強いが快適なチクチクする感覚またはちょうど目に見える筋肉収縮を生成する電流を供給するのに十分に設定される(例:50~150ボルト)。
実施形態では、褥瘡上に配置されたまたはまたがる電極の極性は、創傷の臨床的必要性に応じて調整することができる。例えば、自己消化を促進するために、刺激プロトコルは正の極性を使用して、負に帯電した好中球とマクロファージを引き付けることができる。あるいは、肉芽組織の発達を促進するために、プロトコルは負の極性を使用して、正に帯電した線維芽細胞を引き付けることができる。創傷の表面再生を促進するために、正の極性を選択して、負に帯電した表皮細胞を引き付けることができる。補助的電気治療のスケジュールは、必要に応じて、1日1~2時間、週5~7日である。
b)温熱療法(正常療法):熱は、血流を増加させて線維芽細胞を促進し、組織の代謝要求を増加させて微小循環を増加させ、褥瘡治癒に関連する他の要因を調節するために使用される。本システムには、皮膚に熱を与えるための付属品が含まれている。これには、音、振動、光/LEDによる皮膚や生地の加熱、または皮膚に熱/冷却を保持または提供するように設計された物質によって引き起こされる熱エネルギーが含まれる場合がある。押圧/刺激を加えた後の熱の調節が最も有益である可能性がある。
c)微小循環療法:振動、音波、または超音波エネルギーなどの刺激は、微小循環を増加させるために与えられる。治療には、選択された周波数(例:20-50Hz)と振幅(例:1-2mm)での振動の短いバースト(例:10秒)と、それに続く皮膚血流を増加させる一時停止(例:5~10秒)が含まれてもよい。一実施形態では、ラップには振動トランスデューサが設けられており、また制御モジュールには補助療法用の刺激プロトコルが設けられており、または本システムは、補助療法を提供する付属デバイスを含む。
d)陰圧創傷療法であって、褥瘡の領域にわたって真空を供給するためのポンプを備えた付属品を使用するシステムによって提供することができるようなもの。
健康の状態と対策の追加。
システムを使用して、毎日、毎週、または毎月、デバイスを継続的に繰り返し使用する必要がある骨盤底障害または他の障害の治療を提供する場合、ベースライン測定値に対する四肢の血流の変化を監視することで、ユーザの追加の健康状態と容態を監視できる。実施形態では、システムは、過活動膀胱の治療のための刺激を与える前、与えている間、または与えた後に、血管疾患および神経障害を補助的に監視するために使用することができる。例えば、神経刺激器感知モジュール34は、一体化された圧電センサーアレイおよび/または超音波測定などのセンサーを使用して四肢の末梢血流を監視するために採用することができる。
一実施形態では、心拍数変動、血圧、心拍数、および酸素飽和度などの心血管測定値を組み込んで、刺激治療が提供されている一次状態とは異なる健康状態および容態の補助的監視を行うことができる。また、これらの測定値は、骨盤底障害などの障害に対する刺激治療に対するユーザの反応を評価するために使用できる。
その他の測定値は、オーラリング(https://ouraring.com/)によって取得されるものなど、本システムにリング状の付属品を使用して得ることができ、心血管測定値、心拍変動、睡眠の質および持続時間などに関連して、参照により本明細書に組み込むことができる。
一実施形態では、追加の健康状態または容態の監視は、例えば、刺激信号に応答して測定され、システム構成要素によって感知される神経伝導速度の変化を検出することによって監視される末梢神経障害を含む。
すべての実施形態は、説明されたものから逸脱する可能性があり、本発明の精神を限定することを意味するものではない。もちろん、上記の教示を考慮して、さまざまな修正、適応、および代替設計が可能である。それゆえ、添付の特許請求の範囲内で、本明細書に具体的に記載されている以外の方法で本発明を実施できるものと理解されるべきである。
上で開示された実施形態の特定の特徴および態様の様々な組み合わせまたは下位組み合わせは、作成されても、1つまたは複数の発明に含まれる場合がある。さらには、実施形態に関連する任意の特徴、態様、方法、ステップ、特性、品質、属性、要素などの本明細書における開示は、本明細書に記載される他のすべての実施形態で使用することができる。本開示で引用される先行技術の参考文献または論文は、すべての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
開示された実施形態の特徴および態様は、開示された発明の様々なモードを形成するために、互いに組み合わせたり、置き換えたりすることができる。本明細書に開示される本発明の範囲は、上記に開示された実施形態によって限定されるべきではない。
さらには、本発明は、様々な修正および代替形態が可能であるが、その特定の例が図面に示され、本明細書で詳細に説明されている。本発明は、開示された形態または方法に限定されないものと理解されるべきであり、逆に、本発明は、記載された様々な実施形態および添付の特許請求の範囲の精神および範囲内にあるすべての修正、同等物、および代替物を網羅するものである。
本明細書に開示される方法は、列挙された順序で実行される必要はない。ここで開示される方法は、ユーザまたはソフトウェアによって行われる特定のアクションを含む。しかしながら、また、明示的または暗示的に、これらのアクションに関する第三者の指示を含めることもできる。例えば、「マトリックスを配置する」などのアクションには、「配置に関する指示」が含まれる。
本明細書に開示される範囲はまた、それらの重複、サブ範囲、および組み合わせのいずれかおよびすべてを包含する。「~まで」、「少なくとも」、「より大きい」、「未満」、「間」などの文言は、列挙された数を含む。すべてのタイトルとセクションの見出しは、読みやすくするためのものであり、いかなる様にも本発明を限定することを意図したものではない。
実施形態では、図に示す方法のすべてのステップが発生しなければならないわけではなく、または図に示すのと同じ順序で発生しなければならないわけではない。また、図に示す方法ステップは、単独で行うことも、他のステップに示す方法と組み合わせることもできる。

Claims (20)

  1. 複数の電気発生器チャネルを通して電気信号を送信するための電気刺激発生器を有する刺激モジュールと、
    活性化されたパッドのセットの各々に対して定義された重み付け値を持つ少なくとも2つの刺激モンタージュのセットを有する所定の刺激プロトコルに従って、前記電気発生器チャネルのそれぞれを活性化または非活性化するために、前記電気刺激発生器に電気的に結合された制御モジュールと、
    ユーザの皮膚上に固定かつ既定の配置で位置付けられるように適合された複数の電気刺激パッド対を定義し、前記電気刺激パッド対の各々は、それぞれのカソードおよびアノード電気発生器チャネルに電気的に結合されたカソードパッドおよびアノードパッドを有し、前記電気刺激パッドの各々は、(1)それぞれの電気発生器チャネルが活性化されたときの活性状態、および(2)それぞれの電気発生器チャネルが非活性化されたときの非活性状態にある、刺激マトリックスと、
    前記電気パッドの各々が前記活性状態または前記非活性状態にある刺激マトリックスのパッドに対して定義された第1刺激モンタージュと、
    前記少なくとも1つの刺激パッドが前記第1刺激モンタージュにおいて前記活性状態にあるとき、前記電気刺激パッドの少なくとも1つが非活性状態にある、刺激マトリックスのパッドに対して定義された少なくとも第2刺激モンタージュと、および
    前記刺激マトリックスを前記第1刺激モンタージュから前記少なくとも第2刺激モンタージュに遷移させるために使用されるユーザ入力を可能にするユーザインターフェースデバイスと、
    からなる経皮刺激システム
  2. 前記複数の電気発生器が少なくとも4つの電気発生器チャネルを有する、請求項1に記載の経皮刺激システム
  3. 前記刺激マトリックスが少なくとも4つの電気刺激パッドを有する、請求項1に記載の経皮刺激システム
  4. 前記刺激マトリックスの前記電気刺激パッドが既定の幾何学模様で互いにずらして配置されている、請求項3に記載の経皮刺激システム
  5. 前記電気刺激パッドの前記幾何学模様が三角状外被を明示する、請求項4に記載の経皮刺激システム
  6. 前記刺激マトッリクスに対して既定の刺激モンタージュのセットを明示する前記刺激モジュールの刺激プロトコルを含む請求項1に記載の経皮刺激システムで、前記既定の刺激モンタージュの各々が所定の活性または不活性状態を持つ個別化された電気刺激パッドを有する、経皮刺激システム
  7. 第1および第2刺激モンタージュの電気発生器設定で前記第1と前記第2刺激モンタージュの間の前記遷移が実行されることを可能にするために調整可能である電気発生器設定を含む請求項1に記載の経皮刺激システムであり、知覚的基準を満たす経皮刺激システム
  8. 少なくとも第1と第2モンタージュの間の遷移が、ユーザグループを用いて見いだされた顕著な差を上回るように定められ、それによりユーザが当該遷移に気付きやすくなるように前記知覚的基準が設定された、請求項7に記載の経皮刺激システム
  9. 少なくとも第1と第2モンタージュの間の遷移が、知覚される強度跳躍をユーザグループにとって気が散るとされるレベルを上回らせることなく当該遷移が起こることのできるように定められ、それによりユーザが動員の変化によって感覚異常が誘発されたことに気付くことができやすくなるように前記知覚的基準が設定された、請求項7に記載の経皮刺激システム
  10. 各々のチャネルに対して定義された重み付け値が、パッドに関連付けられた電気発生器刺激チャネルによって提供される刺激信号の振幅、およびパッドに関連付けられた電気発生器刺激チャネルによって提供される刺激信号の刺激パルスのパルス幅のうちの、少なくとも一方を調整するために用いられる、請求項1に記載の経皮刺激システム
  11. 少なくとも前記第2刺激マトリックスモンタージュで設定された電気発生器信号の振幅が(a)第1刺激モンタージュにおける電気信号振幅および(b)活性または非活性状態における刺激パッド数の差に関係して設定される、請求項1に記載のシステム
  12. 前記第1刺激モンタージュが、2つの活性状態刺激パッドを含み、前記第2刺激モンタージュが4つの活性状態刺激パッドを含み、前記第2刺激モンタージュのチャネルのうち少なくとも一部についての電気発生器信号の振幅が前記第1刺激モンタージュにおける振幅の少なくとも50%よりも大きい、請求項11に記載のシステム
  13. 前記第1刺激モンタージュが、2つの活性電気活性刺激パッドを含み、前記第2刺激モンタージュが4つの活性電気活性刺激パッドを含み、前記第2刺激モンタージュのチャネルのうち少なくとも一部についての電気発生器信号が前記第1刺激モンタージュの電気発生器信号の60%-90%の範囲内である、請求項11に記載のシステム
  14. 前記第1刺激モンタージュが前記電気発生器チャネルにそれぞれ結合した前記活性状態において6つの電気刺激パッドを有し、前記電気発生器チャネルの各々は、対向する電気刺激パッド間に所定量の刺激をもたらすための前記刺激モンタージュのうち5つにおいて既定の電気シグナルの70%-100%の範囲で重み付けされた振幅信号を有する、請求項1に記載のシステム
  15. 前記刺激モンタージュのセットが、前記刺激モンタージュが順次選択されたとき、前記第1刺激モンタージュから前記少なくとも第2刺激モンタージュへの遷移において電気フィールドが前記刺激マトリックスの片側から前記刺激マトリックスの反対側へ移動するのを通常知覚できるようにするため患者グループにおいて以前示されたモンタージュの選択されたセットを含む、請求項1に記載のシステム
  16. 前記刺激モンタージュのセットが3乃至7つの刺激モンタージュを含む、請求項1に記載のシステム
  17. 前記刺激モンタージュのセットが5つの刺激モンタージュを含む、請求項1に記載のシステム
  18. 前記刺激モンタージュのセットが全チャネルの重みがほぼ同じである“全”モンタージュをさらに含む、請求項1に記載のシステム
  19. 刺激マトリックスおよびモンタージュが対象の刺激をユーザの脚の中間領域に与えることにより伏在神経に刺激を与えるように改造された、請求項1に記載のシステム
  20. 前記刺激モンタージュのセットが、刺激モンタージュが順次選択されるにつれて、電気フィールド強度最大部を刺激マトリックスの第1面から第2面に移動させるために選択された一連のモンタージュを含む、請求項1に記載のシステム
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