JP2023542923A - 感染性気管支炎ウイルス株dmv1639の弱毒化単離物 - Google Patents
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Abstract
Description
継続的出願データ
本願は、2020年9月22日出願の米国仮特許出願第63/081,392号(参照により本明細書に組み込まれる)に基づく利益を主張する。
本願は、2020年9月22日出願の米国仮特許出願第63/081,392号(参照により本明細書に組み込まれる)に基づく利益を主張する。
トリ感染性気管支炎ウイルス(IBV)は、ニワトリにおいて経済的に有意な上気道疾患の原因になる(Economic Data,in U.S.Poultry&Egg Association,2016)。その有病率及び感染性が原因で、米国ではほぼすべての商業用家禽は、血清型特異的にIBVワクチンが接種される(Cavanagh,2007,Veterinary Research;38:281-297)。IBVは、コロナウイルス科(Coronaviridae)のガンマコロナウイルス属(Gammacoronavirus)に属するエンベロープ付きポジティブセンス一本鎖リボ核酸(RNA)ウイルスである。ほとんどのRNAウイルスと同じように、IBVは、高変異率及び組換えイベントに起因してジェネティック多様性である。新しいIBVバリアントが継続的に出現しているため、ワクチン接種ベースの感染性気管支炎(IB)制御は複雑になっている。IBVのDelmarva/1639(DMV/1639)株は、2011年に米国のDelaware/Maryland/Virginia(DELMARVA)半島のIBアウトブレイクから最初に単離された(Gelb et al.,2012,Avian Dis;57(1):65-70)。それは、現在、家禽産業で有意な経済的問題であるとともに、広がり続けている。1つ以上の他のIBV血清型のワクチン接種によるDMV/1639株に対する交差防御は、DMV/1639感染に関連する臨床徴候を制限するのに部分的に有効でありうるが、DMV/1639型ウイルスに対する改善されたワクチンのニーズが存在する。
本発明は、感染性気管支炎ウイルス(IBV)単離物を含み、IBV単離物は、特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された熱弱毒化IBV単離物PDRC DMV/1639又はその子孫若しくは派生物を含み、その子孫若しくは派生物は、特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された熱弱毒化IBV単離物PDRC DMV/1639と本質的に同一の生物学的及び血清学的特性を有する。いくつかの態様では、IBV単離物は、凍結乾燥(lyophilized)、フリーズドライ、又は冷凍される。
本発明はまた、本明細書に記載のIBV単離物又は子孫若しくは派生物を含む組成物を含む。いくつかの態様では、組成物は、薬学的に許容可能な担体をさらに含む。いくつかの態様では、組成物は、アジュバントをさらに含む。いくつかの態様では、組成物は、他のウイルス材料をさらに含む。いくつかの態様では、組成物は、鼻内、眼内、経口、粘膜、筋肉内、皮下、又はin ovo投与のために製剤化される。いくつかの態様では、組成物は、スプレー又はエアロゾル化するために製剤化される。
本発明はまた、本明細書に記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物を含むワクチン又は本明細書に記載の組成物を含む。いくつかの態様では、ワクチンは、家禽においてIBV感染により誘発される臨床徴候及び/又はウイルス量の1つ以上を低減する。
本発明は、キジ目(Galliformes)のトリのためのワクチンを含み、ワクチンは、家禽において感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染により誘発される1つ以上の臨床徴候からトリを防御するのに十分な量の、特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された熱弱毒化IBV単離物PDRC DMV/1639又はその子孫若しくは派生物を含む。
本発明はまた、本明細書に記載のIBV単離物又は子孫若しくは派生物又は組成物又はワクチンを含む発泡錠を含む。
本発明はまた、家禽において感染性気管支炎ウイルス(IBV)に対する免疫反応を生成する方法を含み、本方法は、本明細書に記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物又は組成物又はワクチンを投与することを含む。
本発明はまた、家禽において抗IBV抗体を生成する方法を含み、本方法は、本明細書に記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物又は組成物又はワクチンを家禽に投与することを含む。
本発明はまた、家禽において感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染により誘発される1つ以上の臨床徴候及び/又はウイルス量を低減する方法を含み、本方法は、有効量の本明細書に記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物又は組成物又はワクチンを投与することを含む。
本発明はまた、感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染に対するキジ目(Galliformes)のトリの感受性を低減する方法を含み、本方法は、有効量の本明細書に記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物又は組成物又はワクチンをトリに投与することを含む。
本発明はまた、感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染からキジ目(Galliformes)のトリを防御する方法を含み、本方法は、有効量の本明細書に記載のIBV単離物又は子孫若しくは派生物又は組成物又はワクチンをトリに投与することを含む。
本明細書に記載の方法によるいくつかの態様では、投与は、鼻内、眼内、経口、粘膜、筋肉内、又は皮下である。
本明細書に記載の方法によるいくつかの態様では、投与は、in ovo投与を含む。
本明細書に記載の方法によるいくつかの態様では、IBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンは、エアロゾルにより投与される。
本明細書に記載の方法によるいくつかの態様では、IBV単離物又は子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンは、スプレーすることにより投与される。
本明細書に記載の方法によるいくつかの態様では、IBV単離物又は子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンは、飲料水により投与される。
本明細書に記載の方法によるいくつかの態様では、投与は、種雌鶏への投与を含む。
本明細書に記載の方法によるいくつかの態様では、家禽は、キジ目(Galliformes)のトリを含む。
本明細書に記載の方法によるいくつかの態様では、トリは、ニワトリ又はシチメンチョウである。
本発明は、家禽ウイルス学の分野の、とくに感染性気管支炎ウイルス(IBV)の分野の新しい材料及び方法に関する。
トリ感染性気管支炎ウイルス(IBV)は、ガンマコロナウイルスである。エンベロープ付きIBVウイルスは、ウイルスRNA依存RNAポリメラーゼ、3種のメジャー構造タンパク質(ヌクレオキャプシド、メンブレン、及びスパイク(S)タンパク質)、並びに数多くのレギュラトリータンパク質をコードする一本鎖ポジティブセンスのRNAゲノムを有する(Masters,2006,Adv Vir Res;66:193-292)。IBVのスパイク糖タンパク質は、前駆体タンパク質として翻訳され、次いで、宿主細胞セリンプロテアーゼによりN末端S1糖タンパク質及びC末端S2糖タンパク質の2つのサブユニットに切断される。S1及びS2糖タンパク質は、細胞装着、ウイルス細胞膜融合を媒介するとともに、宿主細胞特異性に重要な役割を果たし、ウイルスの表面上にクラブ形突起を形成する。S1糖タンパク質は、ウイルス中和抗体及び赤血球凝集阻害抗体を誘発する。
新しいバリアント株は、主にS1スパイクタンパク質遺伝子での迅速な組換え、挿入、欠失、又は点変異イベントに起因して生じる。血清学的ベースの試験の使用と共に、S1遺伝子のPCR及び部分シーケンシングは、IBV単離物をグループ分け及びタイプ分けするために使用可能である。スパイク糖タンパク質の配列の少しの変化は、新しい血清型をもたらしうる。IBVのS1配列の5%程度のわずかな差は、他の類似の単離物との交差防御の損失をもたらしうることが確定されている(Cavanagh,2003,Avian Pathol;32:567-582)。スパイク1(S1)タンパク質可変性に基づいて、32種の識別可能なウイルス系列を含むIBVの6種の遺伝型が記載され(Valastro et al.,2016,Infect Genet Evol;39:349-364)、世界的に認識されている。
IBVのDelmarva/1639(DMV/1639)株は、2011年にDelmarva半島での感染性気管支炎(IB)アウトブレイクから最初に単離され(Gelb et al.,2012,Avian Dis;57(1):65-70)、このIBVバリアントの感染は、家禽生産者に継続的課題を提示する。現在、IBVのこの株には市販ワクチンが存在しない。また、1種以上の他のIBV血清型のワクチン接種によるDMV/1639株に対する交差防御は、DMV/1639感染に関連する死亡率及び罹患率を制限するのに有効であることが証明されうるが、DMV/1639型ウイルスに対する改善されたワクチンのニーズが存在する。
本発明は、IBV株DMV1639の生の熱弱毒化単離物並びにその子孫及び派生物を提供する。生製剤としてトリに投与したときに、弱毒化IBV単離物は、安全であるとともにIBV感染の予防並びにIBV感染の発生率及び重症度の低減に効能がある。
IBV株DMV1639のこの生の熱弱毒化単離物(本明細書では熱弱毒化DMV/1639、弱毒化DMV/1639、PDRC DMV/1639、熱弱毒化PDRC DMV1639、及び弱毒化DMV/1639ともいう-Georgia単離物は、特許寄託番号PTA-126757として2020年5月15日にアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC(登録商標))特許寄託機関(10801 University Boulevard,Manassas,Virginia 20110-2209,USA)に寄託された。かかる寄託は、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に従う。
本発明にはまた、等価又は類似の生物学的、血清学的、及び/又はジェネティックな特性を有する、2020年5月15日に特許寄託番号PTA-126757としてATCC(登録商標)に寄託されたIBV株DMV1639の生の熱弱毒化単離物の単離された子孫及び単離された派生物も含まれる。本明細書で用いられる場合、血清学的、生物学的、及びジェネティックな特性は、本明細書に含まれる実施例のデータに記載の特性の1つ以上を含みうる。より具体的には、PTA-126757の子孫又は派生物株は、本明細書に含まれる実施例でより詳細に記載される、本発明に属するとくに有利な防御性を保有しうる。
本発明に係るIBVウイルス単離物は、限定されるものではないが本明細書に含まれる実施例のセクションに記載のものをいずれも含めて、従来法により増殖可能である。簡潔に述べると、IBVウイルス単離物の複製を支持可能な基質に本発明のIBVウイルス単離物を接種し、ウイルスが所望の感染力価又は抗原質量含有率に複製されるまで増殖させる。次いで、ウイルス含有材料を採取する。好適な基質は、有胚卵、初代(トリ)細胞培養物、たとえば、ニワトリ胚肝細胞、ニワトリ胚線維芽細胞、ニワトリ腎細胞など、哺乳動物細胞系、たとえば、VERO細胞系やBGM-70細胞系など、又はトリ細胞系、たとえば、QT-35、QM-7、LMHなどを含みうる。
好ましい実施形態では、ウイルスは、限定されるものではないが有胚鶏卵をはじめとする有胚卵で増殖されうる。たとえば、9~11日齢の有胚鶏卵は、漿尿膜腔(CAS)経路を介して接種されうる(Dufour-Zavala,“A laboratory manual for the isolation,identification and characterization of avian pathogens,”5th ed.American Association of Avian Pathologists,Jacksonville,Fl.2008。接種卵は、37℃で48時間インキュベートされうるとともに、漿尿膜流体は、その時点で採取される。
本発明の組成物及びワクチンは、約101.5~約1010EID50(胚感染用量)/mlの力価を有しうる。いくつかの態様では、本発明の組成物又はワクチンは、約101.5EID50/ml、約102EID50/ml、約102.5EID50/ml、約103EID50/ml、約103.5EID50/ml、約104EID50/ml、約104.5EID50/ml、約105EID50/ml、約105.5EID50/ml、約106EID50/ml、約106.5EID50/ml、約107EID50/ml、約107.5EID50/ml、約108EID50/ml、約108.5EID50/ml、約109EID50/ml、約109.5EID50/ml、約1010EID50/ml、又はそれらのいずれかの範囲の力価を有しうる。たとえば、いくつかの適用では、本発明の組成物又はワクチンは、約102EID50/ml~約108EID50/mlの力価を有しうる。力価は、たとえば、尿膜液で測定されうる。
ウイルスは、たとえば、下記プロトコルを用いてタイトレートされうる:無菌脱イオン水中にウイルスの10倍段階希釈液を作製し、各希釈液を5つの10日齢の有胚SPF鶏卵に接種する(0.1ml/卵)。接種卵を37℃で7日間インキュベートし、IBV特異的病変に関して胚を検査する。接種後24時間以内の胚死亡率は、非特異的とみなされ、ウイルス力価計算に含まれない。ウイルス力価は、Reed及びMuenchの方法により計算され(Reed and Muench,1938,American Journal of Hygiene 27:493-497)、50%胚感染用量(EID50)として表される。
本発明は、本明細書に記載の単離されたウイルスを含む組成物及びワクチンを含む。いくつかの適用では、本発明のワクチン調製物は、IBVワクチン試験のために連邦規則集(CFR)のタイトル9のセクション113.327に従って調製及び試験されうる。
いくつかの実施形態では、ウイルスは生である。いくつかの実施形態では、ウイルスは不活性化又は死滅される。本発明のウイルス並びにその組成物及びワクチンは、使用までさまざまな形態のいずれかで保存されうる。たとえば、かかる材料は、凍結乾燥又はフリーズドライされうるとともに、使用のために再水和されうる。いくつかの実施形態では、ウイルス又はその組成物若しくはワクチンは、冷凍されうる。
いくつかの実施形態では、ウイルス、その組成物又はワクチンは、発泡錠として製剤化されうる。かかる発泡錠は、たとえば、軽量アルミニウムブリスター中に包装されうる。錠剤は水中に溶解され、たとえば、経口的に、鼻に、又はエアロゾルスプレーにより投与され、それにより、小滴がトリの粘膜を介して入る。
本発明の組成物及びワクチンは、たとえば、水又は培養培地を含みうる。かかる組成物及びワクチンは、1種以上の好適な薬学的に許容可能な担体、安定化剤、保存剤、希釈剤、及び/又は緩衝剤を含みうる。好適な安定化剤としては、たとえば、SPGA、炭水化物(たとえば、ソルビトール、マンニトール、デンプン、スクロース、デキストリン、若しくはグルコース)、又はタンパク質(たとえば、アルブミン若しくはカゼイン)が挙げられる。安定化剤は、乾燥ワクチン調製物が凍結乾燥により調製されるときにとくに有利である。好適な保存剤としては、たとえば、チメロサール、メルチオレート、及びゲンタマイシンが挙げられる。希釈剤としては、限定されるものではないが、水、水性緩衝液(たとえば緩衝生理食塩水)、アルコール、及びポリオール(たとえばグリセロール)が挙げられる。
本発明の組成物又はワクチンはまた、アジュバント活性を有する1種以上の化合物を含みうる。この目的に好適な化合物又は組成物としては、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、酸化アルミニウム、植物油、動物油、水中油型若しくは油中水型エマルジョン、たとえば、Bayol F(商標)やMarcol52(商標)などの鉱油、完全フロイントアジュバント、不完全フロイントアジュバント、又はビタミンEアセテートなどの植物油をベースとするもの、及びサポニンが挙げられる。
本発明の組成物又はワクチンは、家禽に感染する他の病原体に由来する1種以上の免疫原をさらに含みうる。かかる免疫原は、たとえば、マレック病ウイルス(MDV)、限定されるものではないが本明細書に記載のものをいずれも含めて他の血清型の感染性気管支炎ウイルス(IBV)、ニューカッスル病ウイルス(NDV)、産卵低下症候群(EDS)ウイルス、シチメンチョウ鼻気管炎ウイルス(TRTV)、ポックスウイルス、レオウイルス、ニワトリパルボウイルス、及びトリ腎炎ウイルス(限定されるものではないがANV-1及びANV-2を含む)に由来しうる。
本発明の組成物及びワクチンは、実質的に純粋でありうる。本明細書で用いられる場合、「実質的に純粋」とは、通常は天然に一緒に見いだされうるマクロ分子又は他の生物学的エンティティーを本質的に含まない材料を意味するものとする。
IBVのワクチン接種は、ほとんどの商業用ニワトリに共通する。ワクチンは、大量エアロゾル適用を介して送達される改変生ウイルスワクチンでありうる。ワクチン接種に使用される血清型は、多くの場合、どんな血清型に野外でトリが暴露されうるかに基づいて選択される。異なる血清型のIBV間には、交差防御はほとんど存在しない。それゆえ、本発明は、投与されたときにIBV疾患の指標となる有意な臨床徴候や病変をもたらさない免疫学的材料を提供する。本発明はまた、低病原性の免疫学的材料、戻し継代されたときに病原性の増加のない免疫学的材料、及び/又はIBVの病原性野生型株の感染を予防する免疫学的材料を提供する。
本発明の組成物又はワクチンは、いずれかの好適な公知の接種方法により、たとえば、鼻に、眼に、注射により、飲料水で、飼料で、暴露により、in ovoで、母体に、呼吸吸入により、その他により、家禽に投与されうる。免疫原性組成物又はワクチンは、大量投与技術により、たとえば、飲料水中にワクチンを入れることにより、又はスプレーすることにより、又はエアロゾル化することにより、投与されうる。注射により投与されるとき、免疫原性組成物又はワクチンは、非経口投与されうる。非経口投与としては、たとえば、静脈内、皮下、筋肉内、又は腹腔内注射による投与が挙げられる。
本発明の組成物及びワクチンは、限定されるものではないが家禽、キジ目(Galliformes)のトリ、及び外来トリ種を含めて、IBVの感染を受けやすいさまざまなトリ種のいずれかのトリに投与されうる。キジ目(Galliformes)のトリとしては、限定されるものではないがニワトリ、シチメンチョウ、ライチョウ、ウズラ、及びキジが挙げられる。本明細書で用いられる場合、家禽としては、その卵を捕集したり又はその肉及び/若しくは羽毛のために死滅させたりする目的で飼育される飼いトリが挙げられる。これらは、最も典型的には、キジカモ上目(Galloanserae)(食用鳥)、とりわけキジ目(Galliformes)(たとえば、ニワトリ、ウズラ、シチメンチョウ、及びライチョウが挙げられる)並びに「水鳥」(たとえば、アヒル、ガチョウ、及びハクチョウが挙げられる)として広く知られるガンカモ科(Anatidae)(ガンカモ目(Anseriformes))のメンバーである。家禽としてはまた、その肉のために死滅される他のトリ、たとえば、オオバト若しくはコバト又は猟鳥とみなされるキジのようなトリが挙げられうる。ニワトリとしては、限定されるものではないがメンドリ、オンドリ、ブロイラー、ロースター、産卵鶏、ブリーダー、種雌鶏の子孫、及び産卵鶏が挙げられる。本明細書で用いられる場合、「を受けやすい」という用語は、罹患しにくい個体又は群と比較したときの参照微生物に対する有害な反応及び/又はトリIBV感染の指標となる1つ以上の病理学的状態の可能性又は現実性を意味する。
本発明のワクチンは、孵化の前又は後に家禽に投与されうる。家禽は、さまざまな齢でワクチンが接種されうる。たとえば、ブロイラーは、1日齢又は2~3週齢でin ovoワクチン接種されうる。産卵用ストック又は繁殖用ストックは、たとえば、約16~20週齢でワクチン接種され、約6~12週齢に成長されうる。かかる産卵用ストック又は繁殖用ストックは、約6、約7、約8、約9、約10、約11、又は約12週齢でワクチン接種されうる。また、いくつかの実施形態では、かかる産卵用ストック又は繁殖用ストックは、最初の約2週齢以内にワクチン接種されうる。かかる産卵用ストック又は繁殖用ストックは、約16、約17、約18、約19、又は約20週齢に成長されうる。かかる産卵用ストック又は繁殖用ストックの子孫は、子孫においてIBV感染の症状を予防又は軽減しうる、本明細書に記載のポリペプチドに対する抗体価を実証しうる。in ovoワクチン接種は、たとえば、約13日間、約14日間、約15日間、約16日間、約17日間、約18日間、約19日間、約20日間、又はそれらのいずれかの範囲で行われうる。
ニワトリは、いずれかの好適な齢でワクチン接種されうるとともに、通常は約1~3日齢後に1回目のワクチン接種が行われる。ニワトリは、1回のみワクチン接種されうる。又は、2回用量のワクチンが使用される場合、たとえば、ニワトリが3日齢~1週齢の時に1回目が与えられ、続いて、さらに1~10週間後に与えられる。
ニワトリの生涯を通じて複数回用量の組成物を投与可能である。母子免疫がブロイラー子孫に防御を提供する主要源であるので、典型的には種鶏がワクチン接種されるが、所望によりブロイラー鶏にワクチン接種可能である。
いくつかの実施形態では、本発明の生の弱毒化IBV単離物は、約101.5~約1010EID50/トリの用量で投与されうる。いくつかの態様では、本発明の生の弱毒化IBV単離物は、約101.5EID50/トリ、約102EID50/トリ、約102.5EID50/トリ、約103EID50/トリの、約103.5EID50/トリ、約104EID50/トリ、約104.5EID50/トリ、約105EID50/トリ、約105.5EID50/トリ、約106EID50/トリ、約106.5EID50/トリ、約107EID50/トリ、約107.5EID50/トリ、約108EID50/トリ、約108.5EID50/トリ、約109EID50/トリ、約109.5EID50/トリ、約1010EID50/トリ、又はそれらのいずれかの範囲の用量で投与されうる。たとえば、いくつかの適用では、約102~約105EID50/トリの用量が投与されうる。
本明細書に記載のウイルス、組成物、又はワクチンは、限定されるものではないがIBV DMV1639血清型を含めて、IBVウイルス及び/又はIBV S1ポリペプチドに対する免疫反応を誘発するために、家禽又は他の動物に投与されうる。免疫反応は、たとえば、抗原への暴露に反応してリンパ球の生成を含む細胞媒介免疫反応、及び/又は後続の抗体生成を伴って抗原暴露に反応して血漿中リンパ球(B細胞)の生成を含む体液性免疫反応の1つ以上を含みうる。体液性免疫反応は、IgG、IgM、IgA、IgD、及び/又はIgE反応を含みうる。体液性又は細胞性免疫反応の決定は、限定されるものではないが本明細書に記載のものをいずれも含めて、さまざまな方法のいずれかにより決定されうる。免疫反応は、防御免疫を付与するものであっても付与しないものであってもよい。かかる免疫反応は、将来のIBV感染の症状、たとえば、DMV/1639血清型のIBVウイルスによる感染の症状の低減又は軽減をもたらしうる。かかる免疫反応は、家禽において将来のIBV感染の予防、たとえば、DMV/1639血清型のIBVウイルスによる感染の予防を行いうる。免疫は、未ワクチン接種群と比較して、ワクチン接種後にトリの集団においてより高レベルの防御の誘発を含みうる。
本発明は、家禽において抗IBV免疫反応を生成する方法を含み、本方法は、本明細書に記載の単離されたウイルス、組成物、又はワクチンを投与することを含む。いくつかの態様では、免疫は、体液性及び/又は細胞性免疫を含む。いくつかの態様では、免疫は粘膜性免疫を含む。
本明細書に記載の単離されたウイルス、組成物、又はワクチンの投与は、感染性気管支炎(IB)の疾患徴候の1つ以上を含めて、IBVの感染の疾患徴候の1つ以上の低減、阻害、又は予防をもたらしうる。かかる症状としては、体重抑制、産卵減少、死亡率、臨床徴候(たとえば、流涙、喘鳴、クシャミ、洞滲出物、結膜炎、及び/又はラ音など)、組織病理学的適応症(たとえば、気管病変など)、抗IBV血清抗体価(たとえば、ELISAにより決定される)、及び/又はIBVウイルス分離(たとえば、気管スワブサンプルのリアルタイム-RT-PCRにより測定される)の1つ以上が挙げられうる。
本発明は、家禽においてIBV感染を低減、阻害、又は予防する方法を含み、本方法は、本明細書に記載の単離されたウイルス、組成物、又はワクチンを投与することを含む。いくつかの態様では、本明細書に記載の単離されたウイルス、組成物、又はワクチンの投与は、IBV DMV/1639バリアント株の感染を低減、阻害、又は予防する。いくつかの態様では、本明細書に記載の単離されたウイルス、組成物、又はワクチンの投与は、IBVのDMV/1639株以外のIBVの株の感染の疾患徴候の1つ以上の交差防御、低減、阻害、又は予防を提供する。
本発明の方法のいくつかの態様では、投与は、注射、スプレーイング、経口投与、又は呼吸投与を含む。本発明の方法のいくつかの態様では、投与は、粘膜性免疫を誘発する。本発明の方法のいくつかの態様では、投与は、in ovo投与を含む。いくつかの態様では、in ovo投与は、約13日間、約14日間、約15日間、約16日間、約17日間、約18日間、約19日間、約20日間、又はそれらのいずれかの範囲投与を含む。
本発明の物質の組成物は、実質的に純粋でありうる。本明細書で用いられる場合、「実質的に純粋」とは、通常は天然に一緒に見いだされうるいずれの類似のマクロ分子も他の生物学的エンティティーも本質的に含まない材料を意味する。いくつかの実施形態では、かかる製剤で使用される生物は生である。いくつかの実施形態では、生物、組成物、又はワクチンは凍結乾燥されうる。本発明は、単離されたウイルスを含む。本明細書で用いられる場合、「単離された」とは、その起源環境(たとえば、それが天然に存在する場合は自然環境)から取り出された、ひいてはその天然の状態から「人の手を経て改変された」材料を意味する。
本発明のウイルス、組成物、及びワクチンは、限定されるものではないが家禽、キジ目(Galliformes)のトリ、及び外来トリ種を含めて、IBV感染を受けやすいさまざまなトリ種のいずれかのトリに投与されうる。キジ目(Galliformes)のトリとしては、限定されるものではないがニワトリ、シチメンチョウ、ライチョウ、ウズラ、及びキジが挙げられる。本明細書で用いられる場合、家禽としては、その卵を捕集したり又はその肉及び/若しくは羽毛のために死滅させたりする目的で飼育される飼いトリが挙げられる。これらは、最も典型的には、キジカモ上目(Galloanserae)(食用鳥)、とりわけキジ目(Galliformes)(たとえば、ニワトリ、ウズラ、シチメンチョウ、及びライチョウが挙げられる)並びに「水鳥」(たとえば、アヒル、ガチョウ、及びハクチョウが挙げられる)として広く知られるガンカモ科(Anatidae)(ガンカモ目(Anseriformes))のメンバーである。家禽としてはまた、その肉のために死滅される他のトリ、たとえば、オオバト若しくはコバト又は猟鳥とみなされるキジのようなトリが挙げられうる。
「家禽」は、ニワトリ、キジ、エミュー、ダチョウ、及びIBVによる感染を受けやすい他のタイプのトリのいずれかの品種を包含することが意図される。ニワトリとしては、限定されるものではないがメンドリ、オンドリ、ブロイラー、ロースター、産卵鶏、ブリーダー、種雌鶏の子孫、及び産卵鶏が挙げられる。いくつかの実施形態では、本発明の物質の組成物及び方法はまた、IBVの感染を受けやすい家禽以外の動物にも適用される。本明細書で用いられる場合、「を受けやすい」という用語は、罹患しにくい個体若しくは群と比較したときの参照微生物に対する有害反応、たとえば、活力低減や成長不全など、及び/又は限定されるものではないが本明細書に記載のものをいずれも含めてIBV感染の指標となる1つ以上の病理学的状態、の可能性又は現実性を意味する。
本発明の組成物及びワクチンは、たとえば、粘膜、鼻内、眼内、経口投与など、獣医技術で公知のさまざまな経路のいずれかによる送達のために製剤化されうる。本発明の組成物及びワクチンは、呼吸粘膜への送達のために製剤化されうるとともに、ただちに又は最終的にトリの呼吸粘膜に接触するように投与されうる。本発明の組成物及びワクチンは、たとえば、スプレーイングやエアロゾル化など、獣医技術で公知のさまざまなモードのいずれかによる送達のために製剤化されうる。
本発明の免疫原性組成物又はワクチンは、いずれかの好適な公知の接種方法により、たとえば、限定されるものではないが鼻に、眼科的に、点眼により、注射により、飲料水で、飼料で、暴露により、in ovoで、母体に、その他により、トリに投与されうる。
免疫原性組成物又はワクチンは、大量投与技術により、たとえば、飲料水中にワクチンを入れることにより、又は動物の環境にスプレーすることにより、投与されうる。組成物は、個体又は群れに溶液をスプレーすることにより投与されうるとともに、かかるエアロゾル送達は、小さな液状粒子に組み込まれた組成物の投与が関与しうる。かかるスプレー型粒子は、約10~約100ミクロンの範囲内の小滴サイズ、より好ましくは約<1~約50ミクロンの小滴サイズを有しうる。小さな粒子の発生のために、従来のスプレー装置及びエアロゾル発生器、たとえば、ナップザックスプレー、ハッチェリースプレー、及びアトミストスプレーのための市販のスプレー発生器を使用しうる。飲料水を介する投与は、従来装置を用いて行われうる。注射により投与されるとき、免疫原性組成物又はワクチンは、非経口投与されうる。非経口投与としては、たとえば、静脈内、皮下、筋肉内、又は腹腔内注射による投与が挙げられる。
本発明の組成物又はワクチンは、孵化の前又は後にトリに投与されうる。トリは、さまざまな齢のいずれかでワクチンのかかる組成物を摂取しうる。孵化後の送達では、材料は、たとえば、孵化の約1週間後、孵化の約2週間後、孵化の約3週間後、孵化の約4週間後、孵化の約5週間後、孵化の約6週間後、又はそれらのいずれかの範囲で送達されうる。in ovo投与では、材料は、約17日間のインキュベーション、約18日間のインキュベーション、約19日間のインキュベーション、約20日間のインキュベーション、及びそれらのいずれかの範囲で送達されうる。
本発明のウイルスは、たとえば、赤血球凝集(HA)(Lashgari and Newman,1984,Avian Dis;28:435-443)、血球凝集阻害(King and Hopkins,1983,Avian Dis;27:100-112)、AGPT(Lohr,1980,Avian Dis;24:463-467;及びLohr 1981,Avian Dis;15:1058-1064)、RT-PCR(Kwon et al.,1993,Avian Dis;37:194-202)、リアルタイムRT-PCR(Calison et al.2006,J Virological Methods;138:60-65)など、IBV検出のために通常使用される方法のいずれかで利用されうる。
本発明の模範的実施形態としては、限定されるものではないが下記が挙げられる。
1. IBV単離物が、特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された熱弱毒化IBV単離物PDRC DMV/1639又はその子孫若しくは派生物を含み、その子孫若しくは派生物が、特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された熱弱毒化IBV単離物PDRC DMV/1639と本質的に同一の生物学的及び血清学的特性を有する、感染性気管支炎ウイルス(IBV)単離物。
2. IBV単離物が、凍結乾燥、フリーズドライ、又は冷凍される、実施形態1に記載のIBV単離物。
3. 実施形態1又は2に記載のIBV単離物を含む組成物。
4. 薬学的に許容可能な担体をさらに含む、実施形態3に記載の組成物。
5. 実施形態1又は2に記載の単離されたIBV単離物又はその子孫若しくは派生物又は実施形態3又は4に記載の組成物を含むワクチン。
6. ワクチンが、家禽においてIBV感染により誘発される臨床徴候及び/又はウイルス量の1つ以上を低減する、実施形態5に記載のワクチン。
7. 家禽において感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染により誘発される1つ以上の臨床徴候からトリを防御するのに十分な量の特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された熱弱毒化IBV単離物PDRC DMV/1639又はその子孫若しくは派生物を含む、キジ目(Galliformes)のトリのためのワクチン。
8. アジュバントをさらに含む、実施形態3~7のいずれか一つに記載の組成物又はワクチン。
9. 他のウイルス材料をさらに含む、実施形態3~8のいずれか一つに記載の組成物又はワクチン。
10. 組成物又は製剤が、鼻内、眼内、経口、粘膜、筋肉内、皮下、又はin ovo投与のために製剤化される、実施形態3~9のいずれか一つに記載の組成物又はワクチン。
11. 組成物又はワクチンが、スプレー又はエアロゾル化するために製剤化される、実施形態3~10のいずれか一つに記載の組成物又はワクチン。
12. 実施形態1~11のいずれか一つに記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンを含む発泡錠。
13. 家禽において感染性気管支炎ウイルス(IBV)に対する免疫反応を生成する方法であって、実施形態1~12のいずれか一つに記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、ワクチン、又は発泡錠を家禽に投与することを含む方法。
14. 家禽において抗IBV抗体を生成する方法であって、実施形態1~12のいずれか一つに記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、ワクチン、又は発泡錠を家禽に投与することを含む方法。
15. 家禽において感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染により誘発される1つ以上の臨床徴候及び/又はウイルス量を低減する方法であって、有効量の実施形態1~12のいずれか一つに記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、ワクチン、又は発泡錠を家禽に投与することを含む方法。
16. 感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染に対するキジ目(Galliformes)のトリの感受性を低減する方法であって、有効量の実施形態1~11のいずれか一つに記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、ワクチン、又は発泡錠をトリに投与することを含む方法。
17. 感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染からキジ目(Galliformes)のトリを防御する方法であって、有効量の実施形態1~11のいずれか一つに記載のIBV単離物又は子孫若しくは派生物、組成物、ワクチン、又は発泡錠をトリに投与することを含む方法。
18. 投与が、鼻内、眼内、経口、粘膜、筋肉内、又は皮下である、実施形態13~17のいずれか一つに記載の方法。
19. 投与がin ovo投与を含む、実施形態13~18のいずれか一つに記載の方法。
20. IBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンが、エアロゾルにより投与される、実施形態13~19のいずれか一つに記載の方法。
21. IBV単離物又は子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンが、スプレーすることにより投与される、実施形態13~19のいずれか一つに記載の方法。
22. IBV単離物又は子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンが、飲料水により投与される、実施形態13~19のいずれか一つに記載の方法。
23. 投与が種雌鶏への投与を含む、実施形態13~22のいずれか一つに記載の方法。
24. 家禽がキジ目(Galliformes)のトリを含む、実施形態13~23のいずれか一つに記載の方法。
25. トリがニワトリ又はシチメンチョウである、実施形態13~24のいずれか一つに記載の方法。
1. IBV単離物が、特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された熱弱毒化IBV単離物PDRC DMV/1639又はその子孫若しくは派生物を含み、その子孫若しくは派生物が、特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された熱弱毒化IBV単離物PDRC DMV/1639と本質的に同一の生物学的及び血清学的特性を有する、感染性気管支炎ウイルス(IBV)単離物。
2. IBV単離物が、凍結乾燥、フリーズドライ、又は冷凍される、実施形態1に記載のIBV単離物。
3. 実施形態1又は2に記載のIBV単離物を含む組成物。
4. 薬学的に許容可能な担体をさらに含む、実施形態3に記載の組成物。
5. 実施形態1又は2に記載の単離されたIBV単離物又はその子孫若しくは派生物又は実施形態3又は4に記載の組成物を含むワクチン。
6. ワクチンが、家禽においてIBV感染により誘発される臨床徴候及び/又はウイルス量の1つ以上を低減する、実施形態5に記載のワクチン。
7. 家禽において感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染により誘発される1つ以上の臨床徴候からトリを防御するのに十分な量の特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された熱弱毒化IBV単離物PDRC DMV/1639又はその子孫若しくは派生物を含む、キジ目(Galliformes)のトリのためのワクチン。
8. アジュバントをさらに含む、実施形態3~7のいずれか一つに記載の組成物又はワクチン。
9. 他のウイルス材料をさらに含む、実施形態3~8のいずれか一つに記載の組成物又はワクチン。
10. 組成物又は製剤が、鼻内、眼内、経口、粘膜、筋肉内、皮下、又はin ovo投与のために製剤化される、実施形態3~9のいずれか一つに記載の組成物又はワクチン。
11. 組成物又はワクチンが、スプレー又はエアロゾル化するために製剤化される、実施形態3~10のいずれか一つに記載の組成物又はワクチン。
12. 実施形態1~11のいずれか一つに記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンを含む発泡錠。
13. 家禽において感染性気管支炎ウイルス(IBV)に対する免疫反応を生成する方法であって、実施形態1~12のいずれか一つに記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、ワクチン、又は発泡錠を家禽に投与することを含む方法。
14. 家禽において抗IBV抗体を生成する方法であって、実施形態1~12のいずれか一つに記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、ワクチン、又は発泡錠を家禽に投与することを含む方法。
15. 家禽において感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染により誘発される1つ以上の臨床徴候及び/又はウイルス量を低減する方法であって、有効量の実施形態1~12のいずれか一つに記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、ワクチン、又は発泡錠を家禽に投与することを含む方法。
16. 感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染に対するキジ目(Galliformes)のトリの感受性を低減する方法であって、有効量の実施形態1~11のいずれか一つに記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、ワクチン、又は発泡錠をトリに投与することを含む方法。
17. 感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染からキジ目(Galliformes)のトリを防御する方法であって、有効量の実施形態1~11のいずれか一つに記載のIBV単離物又は子孫若しくは派生物、組成物、ワクチン、又は発泡錠をトリに投与することを含む方法。
18. 投与が、鼻内、眼内、経口、粘膜、筋肉内、又は皮下である、実施形態13~17のいずれか一つに記載の方法。
19. 投与がin ovo投与を含む、実施形態13~18のいずれか一つに記載の方法。
20. IBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンが、エアロゾルにより投与される、実施形態13~19のいずれか一つに記載の方法。
21. IBV単離物又は子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンが、スプレーすることにより投与される、実施形態13~19のいずれか一つに記載の方法。
22. IBV単離物又は子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンが、飲料水により投与される、実施形態13~19のいずれか一つに記載の方法。
23. 投与が種雌鶏への投与を含む、実施形態13~22のいずれか一つに記載の方法。
24. 家禽がキジ目(Galliformes)のトリを含む、実施形態13~23のいずれか一つに記載の方法。
25. トリがニワトリ又はシチメンチョウである、実施形態13~24のいずれか一つに記載の方法。
「and/or(及び/又は)」という用語は、列挙された要素の1つ若しくはすべて又は列挙された要素のいずれか2つ以上の組合せを意味する。
「preferred(好ましい)」及び「preferably(好ましくは)」という語は、ある特定の状況下である特定の利益を与えうる本発明の実施形態を意味する。しかしながら、同一又は他の状況下で他の実施形態もまた好ましいこともありうる。さらに、1つ以上の好ましい実施形態の列挙は、他の実施形態が有用でないことを暗示するものではなく、本発明の範囲から他の実施形態を排除することを意図したものではない。
「comprises(~を含む)」という用語及びその変化形は、これらの用語が本説明及び特許請求の範囲に現われる場合の限定的な意味を有していない。
とくに明記されていない限り、「a」、「an」、「the」、及び「at least one(少なくとも1つ)」は、互換的に用いられ、1つ以上を意味する。
また、端点による数値範囲の列挙は、その範囲内に包含されるすべての数を含む(たとえば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などを含む)。
個別のステップを含む本明細書に開示されるいずれの方法でも、ステップは、いずれかの実現可能な順序で行われうる。また、必要に応じて、2つ以上のステップのいずれの組合せも、同時に行われうる。
とくに指示がない限り、本明細書及び特許請求の範囲で用いられる成分量、分子量などを表す数はすべて、すべての場合において「約」という用語により修飾されるものと理解されるべきである。それゆえ、とくに相反する指示がない限り、本明細書及び特許請求の範囲に示される数値パラメーターは、本発明により得ようとする所望の性質に依存して変動しうる近似値である。少なくとも、特許請求の範囲に対する均等論を制限しようとするものではなく、各数値パラメーターは、少なくとも、報告された有効桁数に照らして通常の丸め技術を適用することにより解釈されるべきである。
本発明の広義の範囲を示す数値範囲及びパラメーターは近似値であるにもかかわらず、具体例に示される数値はできる限り正確に報告される。しかしながら、数値はすべて、それらのそれぞれの試験測定値で見いだされた標準偏差から必然的に生じる範囲を本質的に含有する。
本願全体を通して、いくつかの箇所では、例のリストを介してガイダンスが提供され、それらの例は各種組合せで使用可能である。各場合には、列挙されたリストは代表群としてのみの働きをするものであり、排他的リストと解釈されるべきではない。特定の例、材料、量、及び手順は、本明細書に示される本発明の範囲及び趣旨に従って広義に解釈されるものと理解されるべきである。
全体を通して見出しはすべて、読者の便宜のためであり、とくに指定がない限り、見出しに続くテキストの意味を制限するために使用されるべきではない。
下記実施例により本発明を例示する。特定の実施例、材料、量、及び手順は、本明細書に示される本発明の範囲及び趣旨に従って広義に解釈されるものと理解されるべきである。
実施例1
家禽におけるワクチンとしての使用のための生の熱弱毒化IBV株DMV1639
熱処理を用いてトリコロナウイルス感染性気管支炎ウイルスのDMV/1639株を弱毒化した。簡潔に述べると、呼吸徴候に見舞われたジョージア州のブロイラー農場から2019年に起源サンプルを採取した。ウイルスを単離し、次いで有胚卵で3回継代した。次いで、このサンプル(合計パス4)をJackwoodらの既報の弱毒化法に従って14回のヒートショック継代を介してヒートショック弱毒化した(Jackwood,et al.,2010,Avian Pathology;39:227-233)。次いで、ウイルスを拡大するためにヒートショック継代14(hsp14)後に回収されたウイルスを有胚卵を介して1回継代し、5回の伝統的継代及び14回のヒートショック継代の合計19回の継代とした。
家禽におけるワクチンとしての使用のための生の熱弱毒化IBV株DMV1639
熱処理を用いてトリコロナウイルス感染性気管支炎ウイルスのDMV/1639株を弱毒化した。簡潔に述べると、呼吸徴候に見舞われたジョージア州のブロイラー農場から2019年に起源サンプルを採取した。ウイルスを単離し、次いで有胚卵で3回継代した。次いで、このサンプル(合計パス4)をJackwoodらの既報の弱毒化法に従って14回のヒートショック継代を介してヒートショック弱毒化した(Jackwood,et al.,2010,Avian Pathology;39:227-233)。次いで、ウイルスを拡大するためにヒートショック継代14(hsp14)後に回収されたウイルスを有胚卵を介して1回継代し、5回の伝統的継代及び14回のヒートショック継代の合計19回の継代とした。
下記実施例に記載のように、処置ウイルスを有胚卵で増殖させ、家禽において安全性及び効能に関して試験した。IBVワクチン試験のための連邦規則集(CFR)のタイトル9の基準を用いて、弱毒化ウイルスは、安全性試験及び効能試験の両方に合格した。DMV/1639のこの株は、ジョージア州から単離された最近のウイルスであり、家禽において上気道疾患を引き起こすこのウイルスの進化型を表す。それは、現在、家禽産業で有意な経済的問題であるとともに、広がり続けている。現在、IBVのこの株には市販ワクチンが存在しない。
IBV株DMV/1639のこの生の熱弱毒化単離物(本明細書では熱弱毒化DMV/1639、弱毒化(attenuated)DMV/1639、PDRC DMV/1639、熱弱毒化PDRC DMV/1639、及び弱毒化(Attenuated)DMV/1639ともいう-Georgia単離物)は、特許寄託番号PTA-126757として2020年5月15日にアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC(登録商標))特許寄託機関(10801 University Boulevard,Manassas,Virginia 20110,USA)に寄託された。
実施例2
同種及び異種防御能に関する熱弱毒化PDRC DMV1639、DE1639、Ma5、及びiBron GA08の比較
IBVワクチンに対する交差防御の概念は、複数のIBVワクチン型を一緒に組み合わせたときに(通常はMa5及び4/91)、広範囲に試験されてきた。最近、いくつかのワクチン製造業者は、単一IBVワクチンが、追加のIBVワクチンを必要とすることなく、異種チャレンジ血清型に対して交差防御可能でありうることを示唆した。そのほか、使用されるいくつかのワクチンは、野外で流行している現在の同種ウイルスを完全には防御しえないように思われる。これらの疑問を調べるために、病原性DMV/1639チャレンジに対して4種の異なるワクチンを試験し、防御を評価した。
同種及び異種防御能に関する熱弱毒化PDRC DMV1639、DE1639、Ma5、及びiBron GA08の比較
IBVワクチンに対する交差防御の概念は、複数のIBVワクチン型を一緒に組み合わせたときに(通常はMa5及び4/91)、広範囲に試験されてきた。最近、いくつかのワクチン製造業者は、単一IBVワクチンが、追加のIBVワクチンを必要とすることなく、異種チャレンジ血清型に対して交差防御可能でありうることを示唆した。そのほか、使用されるいくつかのワクチンは、野外で流行している現在の同種ウイルスを完全には防御しえないように思われる。これらの疑問を調べるために、病原性DMV/1639チャレンジに対して4種の異なるワクチンを試験し、防御を評価した。
材料及び方法
ウイルス。Mass型(Boehringer Ingelheim)、iBron GA08型(Ceva)、DE1639(本明細書では自家DMV/1639及びMA DMV/1639ともいう)、及び弱毒化(熱処置)PDRC DMV/1639ワクチンをこの試験に使用した。使用されるチャレンジウイルスは、DMV/1639/11の最近の単離物である。
ウイルス。Mass型(Boehringer Ingelheim)、iBron GA08型(Ceva)、DE1639(本明細書では自家DMV/1639及びMA DMV/1639ともいう)、及び弱毒化(熱処置)PDRC DMV/1639ワクチンをこの試験に使用した。使用されるチャレンジウイルスは、DMV/1639/11の最近の単離物である。
実験設計。実験設計は表1に示される。1日齢の移行抗体陽性ブロイラーヒヨコをこの実験に使用した。各群に対して100匹のヒヨコに1日齢で全用量の各ワクチンのスプレーによりワクチン接種し、群別にコロニーハウスに入れた。7日目、各群のすべてのヒヨコをスワブし、リアルタイムRT-PCRを用いてワクチンウイルスを検出した。28日齢で、各チャレンジウイルスに対して10匹のトリ及び各コントロール群に対して5匹のトリをアイソレーターに移し、1×104EID50のDMV/1639/11でチャレンジした。チャレンジウイルスの力価を有胚卵でバックタイトレーションにより検証した。チャレンジ5日後、剖検を実施した。DE1639ワクチン群をコロニーハウスに保持し、ワクチンローリング評価のために42日齢までスワブした。
剖検/臨床徴候。臨床徴候を記録し、既報の検査室スコアリング法(Jackwood et al.,2015,Avian Diseases;59(3):368-374.https://doi.org/10.1637/11026-012415-Reg.1)に基づいてスコア付けした。ただし、0=無徴候、1=わずかな喘鳴又はクシャミ、2=より顕在化した喘鳴、洞滲出物、結膜炎、及び3=ラ音。
剖検/RNA抽出及びリアルタイムRT-PCRによるチャレンジウイルス検出。剖検時、口蓋裂内の口腔咽頭領域から後鼻孔内スワブを採取し、リアルタイムRT-PCRによるウイルス検出のために1mlの氷冷PBSに入れた。KingFisher磁性粒子プロセッサー(Thermo Scientific,Waltham,MA)の製造業者のプロトコルに従ってMagMAX-96 RNA Isolation Kit(Ambion Inc.,Austin TX)を用いて50ulのPBSからウイルスRNAを抽出した。製造業者の推奨に従ってApplied Biosystems 7500 Fast Real-Time PCR System(Life Technologies,Carlsbad,CA)及びAgPath-IDTM One-Step RT-PCRキット(Ambion Inc.)を用いてリアルタイムRT-PCRを行った。リアルタイムRT-PCRのためのプライマー及びプローブは、試験される特定血清型に対応する。プライマーは、Integrated DNA Technologies(Coralville,IA)から得られ、Taqmanプローブは、BioSearch Technologies(Novato,CA)により合成された。
結果
このトライアルでは、表1に示されるワクチンを用いて100匹のヒヨコにスプレーワクチン接種した。次いで、野外の環境条件を模倣するために、コロニータイプハウス内の清潔な敷料上に各群の100匹すべてのヒヨコを入れた。ワクチン接種7日後(dpv)、各群のすべてのヒヨコを後鼻孔裂内でスワブし、存在するワクチンウイルスを測定した。また、データは、図1A及び1Bに見ることができる。予想通り、以前のワクチン善感サンプリングに基づいて、DE1639ワクチンは、ワクチン接種時にヒヨコの約60%に感染したにすぎず、得られたウイルス量は、相対的に低かった(約33の平均Ct値)。これは、約26.5の平均Ct値でほぼ100%感染したPDRCで開発されたPDRC DMV/1639ワクチンとは対照的である。DE1639ワクチンと他のワクチンとを組み合わせたとき、感染率は、単一ワクチンの使用と比較して実際には低下した。Massワクチンと組み合わせたとき、DE1639ワクチンは、ヒヨコの約35%に感染し、一方、ウイルス量は、同一であった(約32のCt値)。
このトライアルでは、表1に示されるワクチンを用いて100匹のヒヨコにスプレーワクチン接種した。次いで、野外の環境条件を模倣するために、コロニータイプハウス内の清潔な敷料上に各群の100匹すべてのヒヨコを入れた。ワクチン接種7日後(dpv)、各群のすべてのヒヨコを後鼻孔裂内でスワブし、存在するワクチンウイルスを測定した。また、データは、図1A及び1Bに見ることができる。予想通り、以前のワクチン善感サンプリングに基づいて、DE1639ワクチンは、ワクチン接種時にヒヨコの約60%に感染したにすぎず、得られたウイルス量は、相対的に低かった(約33の平均Ct値)。これは、約26.5の平均Ct値でほぼ100%感染したPDRCで開発されたPDRC DMV/1639ワクチンとは対照的である。DE1639ワクチンと他のワクチンとを組み合わせたとき、感染率は、単一ワクチンの使用と比較して実際には低下した。Massワクチンと組み合わせたとき、DE1639ワクチンは、ヒヨコの約35%に感染し、一方、ウイルス量は、同一であった(約32のCt値)。
Massワクチンは、約25の平均Ct値で100%感染したことから、この群のDE1639ワクチンにはワクチン接種不良を引き起こすワクチン適用問題がなかったことが実証される。DE1639ワクチンとCeva製のiBronとを組み合わせたとき、同一の傾向が見られ、この場合、自家DMV/1639では約33のCt値でヒヨコの約10%のみが陽性であった。iBronでは約26の平均Ct値でヒヨコは約95%陽性であったことから、適用問題がなかったことが再度実証される。iBron単独を評価したとき、約25の平均Ctでヒヨコはほぼ100%陽性であったことから、良好な善感及び複製が示唆される。興味深いことに、Massワクチンと混合されたiBronを見たとき、iBronではヒヨコは約26の平均Ctで依然として100%陽性であったが、Massでは約27.5の平均Ctでヒヨコの60%のみが陽性であった。しかしながら、正値の「テール」が存在し、Massではすべてのトリが一様にワクチン接種されたとは限らなかった。iBron(強いワクチン)とDE1639又はBI製のMass(より弱いワクチン)とを組み合わせると、いくらかのワクチン干渉がありうると思われる。
DE1639ワクチン接種群では7日の善感が良好でなかったので、そのワクチンを摂取した群を14日目に再度スワブしてウイルス量及び潜在的ワクチンローリングを評価することを決定した。このデータは、図2に見ることができる。7日目と比較して14日目ではDE1639のみワクチン接種群で陽性パーセント(約85%)及びウイルス量(25.5の平均Ct)の両方が増加した。このことから、ウイルスワクチン複製のピークは、このワクチンでは伝統的IBVワクチンよりもかなり遅れて発生していることが示唆されよう。このワクチンとMassとでワクチン接種された群のDE1639ワクチンでは陽性パーセントが同様に増加したが(7日目の約35%陽性から14日目の約60%陽性まで)、平均ウイルス量(約32のCt)は変化しなかった。このことから、MassワクチンとDE1639ワクチンとの間で発生するワクチン抑制が依然として存在し、異なる時点で陽性になる集団の部分を有してローリング反応の条件が確立されていることが示唆されよう。DE1639及びiBronワクチン接種群では、1つのサンプルのみが陽性であったことから、iBronワクチンはDE1639ワクチンを本質的に機能停止させていることが示唆される。また、28dpvでDE1639ワクチンのみ群をスワブして、ワクチンが依然としてどの程度存在していたかを調べた。結果は、図3A及び3Bに示される。トリのおおよそ25%は、36~22のCt値の範囲内(平均Ct約28)のウイルス量を有して依然として陽性であった。これは、ワクチンが群れでローリングし続けていることを示す。
1つの他の注目すべき観測は、iBronワクチン単独又は別のワクチンとの組合せが与えられた群がワクチン接種の7及び14日後に有意な臨床呼吸徴候を呈したことであった。スワブしてワクチン善感を測定したとき、ヒヨコの1/4~1/3でラ音が観測された。臨床呼吸徴候は、いずれの他のワクチン群でも認められなかった。
ワクチン接種28日後、各ワクチン群のニワトリを約1×104EID50/トリの病原性DMV/1639型IBウイルスでチャレンジした。チャレンジ5日後、臨床呼吸徴候を記録し、PCRによるIBVロード分析のためにスワブを採取した。Mass/iBronワクチン接種チャレンジ群を除き、すべての群が、非ワクチン接種DMV/1639チャレンジ群よりも統計的に有意に低い臨床徴候を有し、すべて群を通して数値的により低くスコア付けされた。結果は図4に示される。これは、DMV/1639型チャレンジウイルス及び数多くのIBVワクチンを用いたワクチンチャレンジ試験からの以前の結果に基づいて、驚くべきことではない。
DMV/1639型特異的PCRにより決定されたウイルス量は、すべての群が非ワクチン接種チャレンジ群よりも統計的に有意に低いウイルス量を有することを示した。結果は図5に示される。全体的に、非ワクチン接種チャレンジ群の平均Ct値は約23であり、5つのサンプルはすべてこの値に非常に近かった。DE1639ワクチンがワクチン接種された群は、チャレンジ後、サンプルの8/10がウイルス陽性であったが、サンプルは、2つの識別可能な群に分けられた。一方の群は、29Ct値マークの近傍にクラスター化し、他方の群は、34Ct値マークの近傍にクラスター化した。
このアッセイはワクチンとチャレンジウイルスとを区別できないので、これらの陽性サンプルのすべてがワクチン又はチャレンジであるかないかを言うことができない。この群からの28日目のサンプル及びこれらの試験を実施したときの経験に基づいて、これらの正値の半分は、チャレンジウイルスからのものであると推定されよう。PDRC DMV/1639ワクチン接種群は、チャレンジ後、約33のCt値を有して1つのみが陽性であったことから、ウイルスはほとんど存在しないことが示唆される。この試験は、PDRC DMV/1639ワクチンが9-CFR規格に基づいてこのチャレンジウイルスを十分に防御したことを示す(サンプルの90%以上がウイルス陰性であった)。DE1639及びMassワクチンがワクチン接種された群は、チャレンジ後、約32の平均Ct値を有して2つのサンプルのみが陽性であった。DE1639ワクチンが、Massワクチンと組み合わせたときの程度まで抑制されるように思われたことを考慮するのは興味深い。しかし、また、チャレンジでニワトリをランダムに選択する際、DMV/1639ワクチンを摂取したニワトリを不注意に選択して、いくらかの免疫を発生したことを除外できない。DE1639ワクチン及びiBronがワクチン接種された群は、サンプルの8/10が約31の平均Ct値を有して陽性であった。この群のCt値は、約26~38の範囲内であったことから、チャレンジの部分的防御のみが達成されたことが示唆される。
iBronワクチンによるDE1639ワクチンの抑制は、DMV/1639のチャレンジに対する特異的中和抗体の発生に影響を及ぼしたように思われる。MassとiBron及びiBronのみワクチン群では、チャレンジ後、それぞれ、約30及び32の平均Ct値を有してサンプルの9/10及び8/10が陽性であった。これらの2つの群は、チャレンジ後の平均Ct及び陽性の合計数がDE1639とiBronワクチン群に非常に類似していたことから、これらの群のいずれでも特異的中和抗体が適正に発生されなかったことが示唆される。
考察
野外観測に基づいて、実験は予想通り結論付けられた。DE1639ワクチンは、初期ワクチン接種時に十分に感染せず、その後、少なくともチャレンジ時点までトリに残存した。さらに、ウイルスは、ワクチンがチャレンジ前に検出されたよりも高い割合でチャレンジ後に検出されたことから、チャレンジ後に検出されたウイルスの少なくともいくつかはチャレンジウイルスであったことが示唆される。このことは、DE1639ワクチンがチャレンジに対して完全な抗原性マッチでないか、不十分な感染率に起因してワクチンが接種されなかったトリがチャレンジから防御されなかったか、のどちらかを意味する。どちらにしても、このワクチンは、チャレンジウイルスを制止するに有効ではなかった。
野外観測に基づいて、実験は予想通り結論付けられた。DE1639ワクチンは、初期ワクチン接種時に十分に感染せず、その後、少なくともチャレンジ時点までトリに残存した。さらに、ウイルスは、ワクチンがチャレンジ前に検出されたよりも高い割合でチャレンジ後に検出されたことから、チャレンジ後に検出されたウイルスの少なくともいくつかはチャレンジウイルスであったことが示唆される。このことは、DE1639ワクチンがチャレンジに対して完全な抗原性マッチでないか、不十分な感染率に起因してワクチンが接種されなかったトリがチャレンジから防御されなかったか、のどちらかを意味する。どちらにしても、このワクチンは、チャレンジウイルスを制止するに有効ではなかった。
DE1639とiBron、MassとiBron、及びiBronのみワクチン接種群についても、同じことが言える。それらの群では、ほぼすべてのトリは、iBronワクチンを摂取し、トリのサブセットは、組合せで他のワクチンを摂取した。このことから、iBronワクチンは、他のワクチンをある程度まで抑制していたこと、及びiBronワクチンは、単独では十分な防御性でないことが示唆される。
十分に防御された(90%以上が陰性であった)唯一の群は、PDRC DMV/1639ワクチンがワクチン接種された群であった。これは、最近の2019年単離物から開発されたものであり、野外ウイルスに対して良好な抗原性マッチであると思われる。また、このワクチンは、他のワクチンよりも低い力価で与えられたが(約1×103.5EID50)、依然としてほぼ完全な感染及び複製動態であった。
DE1639ワクチンは、チャレンジからの良好な防御を提供せず、ワクチンは、群れでローリング反応シナリオのセットアップ及び診断描像の曇りを持続する。MassとiBronとの組合せは、チャレンジ後のウイルス検出を評価したときにDE1639ワクチンと同様に防御し、この組合せで他の実験も類似の結果を示した。このワクチンの組合せは、臨床徴候を低減可能であるとともに性能及び廃棄処分に及ぼすチャレンジの影響を潜在的に低減可能であるが、それはDMV/1639チャレンジウイルスの感染及び複製を十分に制止しない。
実施例3
同種防御能に関する現用DE1639ワクチンとDMV/1639ワクチンとの比較
いくつかの製造会社で生の弱毒化自家ワクチンが使用されているにもかかわらず、少なくとも2014年以来、家禽の群れにおいてDMV/1639 IBウイルスは絶えず流行している。使用されるこのワクチンは、野外で流行している現在の同種ウイルスを完全には防御しえないように思われる。こうした理由で、本発明の新規熱弱毒化DMV/1639ワクチンは、このバリアント血清型の現在流行している野外ウイルスの防御を増加させようとする試みの中で生成された。
同種防御能に関する現用DE1639ワクチンとDMV/1639ワクチンとの比較
いくつかの製造会社で生の弱毒化自家ワクチンが使用されているにもかかわらず、少なくとも2014年以来、家禽の群れにおいてDMV/1639 IBウイルスは絶えず流行している。使用されるこのワクチンは、野外で流行している現在の同種ウイルスを完全には防御しえないように思われる。こうした理由で、本発明の新規熱弱毒化DMV/1639ワクチンは、このバリアント血清型の現在流行している野外ウイルスの防御を増加させようとする試みの中で生成された。
材料及び方法
ウイルス。この試験では、Delaware大学により開発された熱弱毒化生ウイルスDMV/1639型ワクチン(DE1639)及び本明細書に記載の弱毒化PDRC DMV/1639ワクチン(特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された)を使用した。使用したチャレンジウイルスは、DelMarVa半島のブロイラーの群れからのDMV/1639/11の最近の単離物であった。
ウイルス。この試験では、Delaware大学により開発された熱弱毒化生ウイルスDMV/1639型ワクチン(DE1639)及び本明細書に記載の弱毒化PDRC DMV/1639ワクチン(特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された)を使用した。使用したチャレンジウイルスは、DelMarVa半島のブロイラーの群れからのDMV/1639/11の最近の単離物であった。
実験設計。実験設計は以下の表2に示される。1日齢の移行抗体陽性ブロイラーヒヨコをこの実験に使用した。各群に対して100匹のヒヨコに1日齢で全用量の各ワクチンのスプレーによりワクチン接種し、群別にコロニーハウスに入れた。7日目、各群のすべてのヒヨコをスワブし、リアルタイムPCRを用いてワクチンウイルスを検出した。28日齢で、各チャレンジウイルスに対して10匹のトリ及び各コントロール群に対して5匹のトリをアイソレーターに移し、1×104EID50のDMV/1639/11でチャレンジした。チャレンジウイルスの力価を有胚卵でバックタイトレーションにより検証した。チャレンジ5日後、剖検を実施した。
剖検/臨床徴候。臨床徴候を記録し、既報の検査室スコアリング法(Jackwood et al.,2015,Avian Diseases;59(3):368-374.https://doi.org/10.1637/11026-012415-Reg.1)に基づいてスコア付けした。ただし、0=無徴候、1=わずかな喘鳴又はクシャミ、2=より顕在化した喘鳴、洞滲出物、結膜炎、及び3=ラ音。
剖検/RNA抽出及びリアルタイムRT-PCRによるチャレンジウイルス検出。剖検時、口蓋裂内の口腔咽頭領域から後鼻孔内スワブを採取し、リアルタイムRT-PCRによるウイルス検出のために1mlの氷冷PBSに入れた。KingFisher磁性粒子プロセッサー(Thermo Scientific,Waltham,MA)の製造業者のプロトコルに従ってMagMAX-96 RNA Isolation Kit(Ambion Inc.,Austin TX)を用いて50ulのPBSからウイルスRNAを抽出した。製造業者の推奨に従ってApplied Biosystems 7500 Fast Real-Time PCR System(Life Technologies,Carlsbad,CA)及びAGPATH-ID(商標)One-Step RT-PCRキット(Ambion Inc.)を用いてリアルタイムRT-PCRを行った。リアルタイムRT-PCRのためのプライマー及びプローブは、試験される特定血清型に対応する。プライマーは、Integrated DNA Technologies(Coralville,IA)から得られ、TAQMAN(登録商標)プローブは、BioSearch Technologies(Novato,CA)により合成された。
結果
純度試験。米国のIBVの既知の血清型をすべて検出するプライマー及びプローブを用いた定量的リアルタイムPCRにより、純度に関してPDRC DMV/1639ワクチンを試験した。以下の表3は、試験したワクチンでDMV/1639のみが陽性を示すことから、他のIBV汚染物は存在しなかったことが示される。また、ワクチンを血液寒天細菌プレート上にストリークしたところ、24又は48時間のインキュベーションで成長は検出されなかった。
純度試験。米国のIBVの既知の血清型をすべて検出するプライマー及びプローブを用いた定量的リアルタイムPCRにより、純度に関してPDRC DMV/1639ワクチンを試験した。以下の表3は、試験したワクチンでDMV/1639のみが陽性を示すことから、他のIBV汚染物は存在しなかったことが示される。また、ワクチンを血液寒天細菌プレート上にストリークしたところ、24又は48時間のインキュベーションで成長は検出されなかった。
安全性試験。ワクチン実験で使用されたウイルスは、USDA 9CFRガイドラインに従う安全性試験に使用された。効能試験でヒヨコに実際に与えられたワクチンの力価は、1×103.4EID50であり、安全性試験には少なくとも10×用量が必要とされた。その目的のために、3.16×105EID50の用量を孵化日に26匹のSPFヒヨコに眼鼻経路により個別に投与した。比較陰性コントロールとして4匹のSPFヒヨコを非ワクチン接種の状態で飼育した。26匹のワクチン接種ヒヨコを2つのアイソレーター中に分けて、一方に15匹のヒヨコ及び他方に11匹のヒヨコを入れた。IBVワクチン感染又は死亡率に関連するいずれの悪化した臨床徴候に関しても、合計21日間にわたりすべてのヒヨコを毎日モニターした。2匹のヒヨコは、下肢脱臼のためトライアル時に安楽死させたが、IBV感染の徴候をなんら示さず、剖検では、IBVに典型的な病変はなんら明らかにされなかった。試験されたヒヨコは、21日間の実験にわたりIBVの徴候をなんら示さなかった。毎日のモニタリングの結果は、以下の表4に見ることができる。
効能試験。このトライアルでは、表2に示されるワクチンを用いて100匹のヒヨコにスプレーワクチン接種した。次いで、野外の環境条件を模倣するためにコロニータイプハウス内の清潔な敷料上に各群の100匹すべてのヒヨコを入れた。ワクチン接種7日後(dpv)、各群のすべてのヒヨコを後鼻孔裂内でスワブし、存在するワクチンウイルスを測定した。データはすべて、図6に見ることができる。予想通り、以前のワクチン善感サンプリングに基づいて、DE1639ワクチンは、ワクチン接種時にヒヨコの約60%に感染したにすぎず、得られたウイルス量は、相対的に低かった(約33の平均Ct値)。これは、約26.5の平均Ct値でほぼ100%感染した本明細書に記載のDMV/1639ワクチン(PDRC DMV/1639)とは対照的である(図6)。
DE1639ワクチン接種群では7日の善感が良好でなかったので、その群を14日目に再度スワブしてウイルス量及び潜在的ワクチンローリングを評価した。このデータは、図7に見ることができる。7日目と比較して14日目ではDE1639ワクチン接種群で陽性パーセント(約85%)及びウイルス量(25.5の平均Ct)の両方が増加した。このことから、ウイルスワクチン複製のピークは、このワクチンでは伝統的IBVワクチンよりもかなり遅れて発生していることが示唆されよう。また、28dpvでDE1639ワクチン群をスワブして、ワクチンが依然としてどの程度存在していたかを調べた(図8)。トリの約25%は、36~22のCt値の範囲内(平均Ct約28)のウイルス量を有して依然として陽性であった。これは、ワクチンが群れでローリングし続けていることを示す。
ワクチン接種28日後、各ワクチン群の10匹のニワトリを約1×104EID50/トリの病原性DMV/1639型IBウイルスでランダムに選択してチャレンジした。チャレンジ5日後、臨床呼吸徴候を記録し、PCRによるIBVロード分析のためにスワブを採取した。すべての群が、非ワクチン接種DMV/1639チャレンジ群よりも統計的に有意に低い臨床徴候を有していた(図9)。
DMV/1639型特異的PCRにより決定されたウイルス量は、すべての群が非ワクチン接種チャレンジ群よりも統計的に有意に低いウイルス量を有することを示した(図10)。全体的に、非ワクチン接種チャレンジ群の平均Ct値は約23であり、5つのサンプルはすべてこの値に非常に近かった。DE1639ワクチンがワクチン接種された群は、チャレンジ後、サンプルの8/10がウイルス陽性であったが、サンプルは、2つの識別可能な群に分けられた。一方の群は、29Ct値マークの近傍にクラスター化し、他方の群は、34Ct値マークの近傍にクラスター化した。このアッセイはワクチンとチャレンジウイルスとを区別できないので、これらの陽性サンプルのすべてがワクチン又はチャレンジであるかないかを言うことができない。この群からの28日目のサンプル及びこれらの試験を実施したときの経験に基づいて、これらの正値の半分は、チャレンジウイルスからのものであると推定可能である。PDRC DMV/1639ワクチン接種群は、チャレンジ後、約33のCt値を有して1つのみが陽性であったことから、ウイルスはほとんど存在しないことが示唆される。この試験は、PDRCワクチンが9-CFR規格に基づいてこのチャレンジウイルスを十分に防御したことを示す(サンプルの90%以上がウイルス陰性であった)。
考察
実験は予想通り結論付けられた。DE1639ワクチンは、初期ワクチン接種時に十分に感染せず、その後、少なくともチャレンジ時点までトリに残存した。さらに、ウイルスは、ワクチンがチャレンジ前に検出されたよりも高い割合でチャレンジ後に検出されたことから、チャレンジ後に検出されたウイルスの少なくともいくつかはチャレンジウイルスであったことが示唆される。このことは、DE1639ワクチンがチャレンジに対して完全な抗原性マッチでないか、不十分な感染率に起因してワクチンが接種されなかったトリがチャレンジから防御されなかったか、のどちらかを意味する。どちらにしても、このワクチンは、チャレンジウイルスを制止するのに有効ではなかった。このことは、自家DMVワクチンを用いてワクチン接種された群れでDMV/1639が絶えず検出される野外状況にも、同様にマッチする。十分に防御された(90%以上が陰性であった)唯一の群は、本明細書に記載の熱弱毒化PDRC DMV/1639ワクチン(特許寄託番号PTA-126757としてATCC(登録商標)特許寄託機関に寄託された)がワクチン接種された群であった。DMV/1639ワクチンは、最近の2019年単離物から開発されたものであり、野外ウイルスに対して良好な抗原性マッチであると思われる。また、このワクチンは、他のワクチンよりも低い力価で与えられたが(1×1003.4EID50)、依然としてほぼ完全な感染及び複製動態であった。
実験は予想通り結論付けられた。DE1639ワクチンは、初期ワクチン接種時に十分に感染せず、その後、少なくともチャレンジ時点までトリに残存した。さらに、ウイルスは、ワクチンがチャレンジ前に検出されたよりも高い割合でチャレンジ後に検出されたことから、チャレンジ後に検出されたウイルスの少なくともいくつかはチャレンジウイルスであったことが示唆される。このことは、DE1639ワクチンがチャレンジに対して完全な抗原性マッチでないか、不十分な感染率に起因してワクチンが接種されなかったトリがチャレンジから防御されなかったか、のどちらかを意味する。どちらにしても、このワクチンは、チャレンジウイルスを制止するのに有効ではなかった。このことは、自家DMVワクチンを用いてワクチン接種された群れでDMV/1639が絶えず検出される野外状況にも、同様にマッチする。十分に防御された(90%以上が陰性であった)唯一の群は、本明細書に記載の熱弱毒化PDRC DMV/1639ワクチン(特許寄託番号PTA-126757としてATCC(登録商標)特許寄託機関に寄託された)がワクチン接種された群であった。DMV/1639ワクチンは、最近の2019年単離物から開発されたものであり、野外ウイルスに対して良好な抗原性マッチであると思われる。また、このワクチンは、他のワクチンよりも低い力価で与えられたが(1×1003.4EID50)、依然としてほぼ完全な感染及び複製動態であった。
より新しいPDRCワクチンの改善された効能に対する可能な説明の1つは、それが現在流行している野外ウイルスに対するより良好な抗原性マッチであることである。図11に示される系統発生表では、異なるDMV/1639ウイルスの単離物が比較される。下側ボックスは、矢印で示される自家ワクチンと共に起源の2015年アウトブレイクからの単離物を表す。2019年からのより最近の単離物は、矢印で示されるPDRCワクチンと共に上側ボックス内にある。DelMarVaのブロイラーの群れから単離されてこの試験で使用されたチャレンジウイルスの配列は、同様に上側ボックスにより示されるクレードに含まれる。ウイルスは、国中を動き回っているのであたかも進化してきたかのように思われるが、ほとんどの単離物が現在1つのグループにまとめられるので「確定」し始めた。
実施例4
弱毒化安定性を評価するための熱弱毒化PDRC DMV/1639ワクチンの戻し継代
この実施例では、感受性ニワトリにおけるワクチンの戻し継代により、本明細書に記載の熱弱毒化PDRC DMV/1639ワクチンの安定性を評価した。
弱毒化安定性を評価するための熱弱毒化PDRC DMV/1639ワクチンの戻し継代
この実施例では、感受性ニワトリにおけるワクチンの戻し継代により、本明細書に記載の熱弱毒化PDRC DMV/1639ワクチンの安定性を評価した。
材料及び方法
ウイルス。この試験では、特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された弱毒化(熱処理による)PDRC DMV/1639ウイルスワクチンを使用した。
ウイルス。この試験では、特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された弱毒化(熱処理による)PDRC DMV/1639ウイルスワクチンを使用した。
実験設計。この実験のために、1日齢の特定病原体フリー(SPF)のヒヨコを使用した。5匹の1日齢のヒヨコに3.16×103の50%胚感染用量(EID50)のワクチンを0.1mlの体積で鼻内及び眼内に最初に与えた。ワクチン接種の2又は3日後のどちらかで、各トリの後鼻孔裂をスワブし、3mlのPBS(pH7.4)中にプールし、プールされたサンプルの0.1mlを別の群の5匹の1日齢のSPFヒヨコの各トリに与えた。これを10回繰り返した。試験全体を通して臨床徴候に関してトリのすべてを検査し、最後の戻し継代(戻し継代数10)ではワクチン接種5日後に5匹の個別のトリを剖検した。この剖検時、後鼻孔内スワブを採取してプールせずに、臨床徴候及び病変に関してトリを検査した。
臨床徴候。臨床徴候を記録し、既報の検査室スコアリング法(Jackwood et al.,2015,Avian Diseases;59(3):368-374.https://doi.org/10.1637/11026-012415-Reg.1)に基づいて記録しスコア付けした。ただし、0=無徴候、1=わずかな喘鳴又はクシャミ、2=より顕在化した喘鳴、洞滲出物、結膜炎、及び3=ラ音。
RNA抽出及びリアルタイムRT-PCRによるウイルス検出。口蓋裂の口腔咽頭領域から後鼻孔内スワブを採取し、戻し継代群1~9では、リアルタイムRT-PCRによるウイルス検出のためにそれらを3mlの氷冷PBS中にプールした。戻し継代群10では、5匹のトリからの後鼻孔内スワブを個別サンプルとして保持し、リアルタイムRT-PCRによるウイルス検出のために1mlの氷冷PBS中に入れた。
KingFisher磁性粒子プロセッサー(Thermo Scientific,Waltham,MA)の製造業者のプロトコルに従ってMagMAX-96 RNA Isolation Kit(Ambion Inc.,Austin TX)を用いて50ulのPBSからウイルスRNAを抽出した。製造業者の推奨に従ってApplied Biosystems 7500 Fast Real-Time PCR System(Life Technologies,Carlsbad,CA)及びAGPATH-ID(商標)One-Step RT-PCRキット(Ambion Inc.)を用いてリアルタイムRT-PCRを行った。リアルタイムRT-PCRのためのプライマー及びプローブは、特定DMV/1639血清型に対応する。プライマーは、Integrated DNA Technologies(Coralville,IA)から得られ、Taqmanプローブは、BioSearch Technologies(Novato,CA)により合成された。
結果
熱弱毒化PDRC DMV/1639ワクチンが与えられたトリはどれも、臨床徴候を発生しなかった。そのほか、戻し継代10群の5匹のトリはすべて、臨床徴候及び病変が不在であった。
熱弱毒化PDRC DMV/1639ワクチンが与えられたトリはどれも、臨床徴候を発生しなかった。そのほか、戻し継代10群の5匹のトリはすべて、臨床徴候及び病変が不在であった。
リアルタイムRT-PCRの結果は、表5に提示される。ワクチンウイルスは、戻し継代群1~9からプールされたサンプルのすべてで及び戻し継代群10の5匹のトリから採取された個別サンプルの各々から検出された。
考察
この実験からのデータに基づいて、熱弱毒化PDRC DMV/1639ワクチンは、感受性SPFニワトリにおいて10回の戻し継代後に安定であった。ワクチンウイルスは、戻し継代群の各々からのヒヨコで検出され、トリのいずれにおいても臨床徴候も病変(戻し継代群10のみ)も検出されなかった。CT値は22.97~17.06の範囲内であったことから、有意量のワクチンが各群のヒヨコに継代されたことが示唆される。トリにおいて臨床徴候も病変も見られなかったというデータ及び事実を考慮して、PDRC DMV/1639ワクチンの弱毒化性が安定であり野外での使用に安全であるはずであることが明確に示唆される。
この実験からのデータに基づいて、熱弱毒化PDRC DMV/1639ワクチンは、感受性SPFニワトリにおいて10回の戻し継代後に安定であった。ワクチンウイルスは、戻し継代群の各々からのヒヨコで検出され、トリのいずれにおいても臨床徴候も病変(戻し継代群10のみ)も検出されなかった。CT値は22.97~17.06の範囲内であったことから、有意量のワクチンが各群のヒヨコに継代されたことが示唆される。トリにおいて臨床徴候も病変も見られなかったというデータ及び事実を考慮して、PDRC DMV/1639ワクチンの弱毒化性が安定であり野外での使用に安全であるはずであることが明確に示唆される。
実施例5
純度
感染性コリーザ、感染性喉頭気管炎ウイルス、マイコプラズマ・ガリセプチカム(Mycoplasma gallisepticum)、マイコプラズマ・シノビエ(Mycoplasma synoviae)、NAHLNトリインフルエンザ(AIV)、NAHLNトリパラミクソウイルス、感染性気管支炎ウイルス(IBV)、IBV-DE072/GA99、IBV-Ark、IBV-Mass/Conn、IBV-DMV/1639、及びIBV-GA08に関するデラウェア大学の農業及び天然資源研究所による特許指定PTA-12657下でATCCに寄託されたPDRC DMV/1639ワクチンのサンプルの分析では、IBV及びIBV-DMV1639のみが検出されたことから、純度が示唆される。この分析は、商業用家禽で通常見いだされる病原体や商業用家禽を壊滅させる可能性のあるいずれの病原体(たとえばAI又はNDV)も単離物が含有していないことを保証するために実施された。ワクチン生成について検討がなされているとき、この純度は何よりも重要であり、徹底的に評価されるべきである。この分析はまた、試験から得られたいずれの結果も(前の実施例を参照されたい)別の病原体による汚染などの交絡変数により陽性にも陰性にも影響を受けなかったことを保証するために実施された。これらのデータは、ワクチンシードを単離、増殖、及び調製するときに品質管理に最大の注意が払われたこと並びに提示されたデータがこのDMV/1639/11ウイルスワクチン単独の真の反映であることを保証する。
純度
感染性コリーザ、感染性喉頭気管炎ウイルス、マイコプラズマ・ガリセプチカム(Mycoplasma gallisepticum)、マイコプラズマ・シノビエ(Mycoplasma synoviae)、NAHLNトリインフルエンザ(AIV)、NAHLNトリパラミクソウイルス、感染性気管支炎ウイルス(IBV)、IBV-DE072/GA99、IBV-Ark、IBV-Mass/Conn、IBV-DMV/1639、及びIBV-GA08に関するデラウェア大学の農業及び天然資源研究所による特許指定PTA-12657下でATCCに寄託されたPDRC DMV/1639ワクチンのサンプルの分析では、IBV及びIBV-DMV1639のみが検出されたことから、純度が示唆される。この分析は、商業用家禽で通常見いだされる病原体や商業用家禽を壊滅させる可能性のあるいずれの病原体(たとえばAI又はNDV)も単離物が含有していないことを保証するために実施された。ワクチン生成について検討がなされているとき、この純度は何よりも重要であり、徹底的に評価されるべきである。この分析はまた、試験から得られたいずれの結果も(前の実施例を参照されたい)別の病原体による汚染などの交絡変数により陽性にも陰性にも影響を受けなかったことを保証するために実施された。これらのデータは、ワクチンシードを単離、増殖、及び調製するときに品質管理に最大の注意が払われたこと並びに提示されたデータがこのDMV/1639/11ウイルスワクチン単独の真の反映であることを保証する。
実施例6
野外試験
本明細書に記載のPDRC DMV/1639ワクチン(特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された)は、商業的環境で5000万匹を超えるニワトリに投与されてきた。ワクチン善感分析は、ワクチンが商業的条件での感染及び複製に非常に有効であることを示す。感染性気管支炎ウイルスに対するほとんどの家禽ワクチン(本明細書に記載のDMV/1639ワクチンのような)が点眼投与法を用いて試験及び検証されるので、この分析は、ワクチン成功を保証するのにきわめて重要である。実験室実験のゴールドスタンダードとはいえ、生産されるどの商業用ニワトリにも点眼ワクチン接種することは不可能である。こうした理由で、商業用ニワトリは、ヒヨコ上にワクチンをエアロゾル化するスプレーキャビネットを用いて一斉にワクチン接種される。このプロセスには、これまでに他のIBVワクチンでワクチン効能に影響を及ぼしてきた多くの潜在的欠点が存在する。本明細書に記載のDMV/1639ワクチンは、スプレーにより一斉適用したときでさえも、適正免疫反応を誘発する主要なステップであるニワトリへの感染及び複製に非常に有効であることが、このデータから示される。このデータはまた、有害なワクチン反応及びヒヨコに与えられた実際の用量をワクチンが使用される商業的環境で記録及び評価することが可能であるので、ワクチンのほとんどの効能用量を決定するのに役立つ。
野外試験
本明細書に記載のPDRC DMV/1639ワクチン(特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された)は、商業的環境で5000万匹を超えるニワトリに投与されてきた。ワクチン善感分析は、ワクチンが商業的条件での感染及び複製に非常に有効であることを示す。感染性気管支炎ウイルスに対するほとんどの家禽ワクチン(本明細書に記載のDMV/1639ワクチンのような)が点眼投与法を用いて試験及び検証されるので、この分析は、ワクチン成功を保証するのにきわめて重要である。実験室実験のゴールドスタンダードとはいえ、生産されるどの商業用ニワトリにも点眼ワクチン接種することは不可能である。こうした理由で、商業用ニワトリは、ヒヨコ上にワクチンをエアロゾル化するスプレーキャビネットを用いて一斉にワクチン接種される。このプロセスには、これまでに他のIBVワクチンでワクチン効能に影響を及ぼしてきた多くの潜在的欠点が存在する。本明細書に記載のDMV/1639ワクチンは、スプレーにより一斉適用したときでさえも、適正免疫反応を誘発する主要なステップであるニワトリへの感染及び複製に非常に有効であることが、このデータから示される。このデータはまた、有害なワクチン反応及びヒヨコに与えられた実際の用量をワクチンが使用される商業的環境で記録及び評価することが可能であるので、ワクチンのほとんどの効能用量を決定するのに役立つ。
本明細書で引用されたすべての特許、特許出願、及び刊行物並びに電子的に利用可能な資料(たとえば、GenBankやRefSeqなどへのヌクレオチド配列サブミッション、並びにSwissProt、PIR、PRF、PDBなどへのアミノ酸配列サブミッション、並びにGenBank及びRefSeqのアノテートコード領域からの翻訳を含む)の全開示は、参照により組み込まれる。本願の開示と参照により本明細書に組み込まれるいずれかの文書の開示との間になんらかの不一致が存在する場合、本願の開示が優先するものとする。上記の詳細な説明及び実施例は、理解を明確にするためにのみ与えられている。それからの不必要な限定と理解されるべきではない。本発明は、示され説明された厳密な詳細に限定されるものではなく、当業者に自明な変形形態は、特許請求の範囲により規定される本発明の範囲内に含まれるものとする。
Claims (24)
- 感染性気管支炎ウイルス(IBV)単離物が、特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された熱弱毒化IBV単離物PDRC DMV/1639又はその子孫若しくは派生物を含み、その子孫若しくは派生物が、前記特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された前記熱弱毒化IBV単離物PDRC DMV/1639と本質的に同一の生物学的及び血清学的特性を有する、感染性気管支炎ウイルス(IBV)単離物。
- 前記IBV単離物が、凍結乾燥、フリーズドライ、又は冷凍される、請求項1に記載のIBV単離物。
- 請求項1に記載のIBV単離物を含む組成物。
- 薬学的に許容可能な担体をさらに含む、請求項3に記載の組成物。
- 請求項1に記載の単離されたIBV単離物又はその子孫若しくは派生物を含むワクチン。
- 前記ワクチンが、家禽においてIBV感染により誘発される臨床徴候及び/又はウイルス量の1つ以上を低減する、請求項5に記載のワクチン。
- 家禽において感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染により誘発される1つ以上の臨床徴候からトリを防御するのに十分な量の、特許指定PTA-12657下でATCCに寄託された前記熱弱毒化IBV単離物PDRC DMV/1639又はその子孫若しくは派生物を含む、キジ目(Galliformes)のトリのためのワクチン。
- アジュバントをさらに含む、請求項3~7のいずれか一項に記載の組成物又はワクチン。
- 他のウイルス材料をさらに含む、請求項3~8のいずれか一項に記載の組成物又はワクチン。
- 前記組成物又は製剤が、鼻内、眼内、経口、粘膜、筋肉内、皮下、又はin ovo投与のために製剤化される、請求項3~9のいずれか一項に記載の組成物又はワクチン。
- 前記組成物又はワクチンが、スプレー又はエアロゾル化するために製剤化される、請求項3~10のいずれか一項に記載の組成物又はワクチン。
- 請求項1~11のいずれか一項に記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンを含む発泡錠。
- 家禽において感染性気管支炎ウイルス(IBV)に対する免疫反応を生成する方法であって、請求項1~11のいずれか一項に記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンを前記家禽に投与することを含む方法。
- 家禽において抗IBV抗体を生成する方法であって、請求項1~11のいずれか一項に記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンを前記家禽に投与することを含む方法。
- 家禽において感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染により誘発される1つ以上の臨床徴候及び/又はウイルス量を低減する方法であって、有効量の請求項1~11のいずれか一項に記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンを前記家禽に投与することを含む方法。
- 感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染に対するキジ目(Galliformes)のトリの感受性を低減する方法であって、有効量の請求項1~11のいずれか一項に記載のIBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンを前記トリに投与することを含む方法。
- 感染性気管支炎ウイルス(IBV)感染からキジ目(Galliformes)のトリを防御する方法であって、有効量の請求項1~11のいずれか一項に記載のIBV単離物又は子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンを前記トリに投与することを含む方法。
- 投与が、鼻内、眼内、経口、粘膜、筋肉内、又は皮下である、請求項13~17のいずれか一項に記載の方法。
- 投与がin ovo投与を含む、請求項13~18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記IBV単離物又はその子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンが、エアロゾルにより投与される、請求項13~19のいずれか一項に記載の方法。
- 前記IBV単離物又は子孫若しくは派生物、組成物、又はワクチンが、スプレーすることにより投与される、請求項13~19のいずれか一項に記載の方法。
- 投与が種雌鶏への投与を含む、請求項13~21のいずれか一項に記載の方法。
- 前記家禽がキジ目(Galliformes)のトリを含む、請求項13~22のいずれか一項に記載の方法。
- 前記トリがニワトリ又はシチメンチョウである、請求項13~23のいずれか一項に記載の方法。
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