JP2023541485A - 統合失調症のための処置 - Google Patents
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Abstract
化合物(I):JPEG2023541485000040.jpg38117および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を投与することを含む、統合失調症を処置する方法が開示されている。化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物も開示されている。80mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む、統合失調症を処置する方法が本明細書に開示される。
Description
本出願は、2020年9月21日に出願された、米国仮出願第63/081,264号(参照によりその全体が本明細書に援用される)の利益を主張する。
本明細書において、統合失調症を処置する方法が開示されている。Gタンパク質共役受容体139(GPR139)の調節因子、および前記調節因子を含む医薬組成物も開示されている。
統合失調症は、人口のおよそ1%が冒されており、生涯有病率が、1000人あたり5.6~11.9人の範囲と推定されている、重篤な精神障害である(Sahuら、2016;Coyle,2017;McGrathら、2008)。統合失調症は、精神病、認知障害、および社会的動機付け欠陥によって特徴付けられる。例えば、統合失調症は、陽性症状(例えば、幻覚または妄想)、陰性症状(例えば、アンヘドニア、意欲消失、感情鈍麻、自発的発話の減少、および引きこもり)、および統合失調症に関連する認知障害によって特徴付けられ得る(Owenら、2016)。統合失調症の認知症状は、それらに限定されないが、注意、ワーキングメモリ、および実行機能を含む、幅広い領域に影響を及ぼす。統合失調症の陽性症状は、再発および緩解する傾向があるが、一方で、統合失調症の陰性および認知症状は、しばしば慢性であり、また、患者の社会的機能に影響を及ぼす。
ドーパミンD2受容体は、統合失調症のための現代の薬物治療における主要な直接的治療標的である。これらの治療法は、統合失調症の陽性症状を処置するために一般に有効であるが、一方で、多くの患者が十分に応答しない(Lallyら、2016)。さらに、ドーパミンD2受容体を標的とする処置は、統合失調症の陰性症状(例えば、アンヘドニア、意欲喪失、および社会的相互作用における関心低下など)に対して、有意な処置的効果がほとんどなく、また、統合失調症患者にしばしば存在する認知欠損の処置における有効性は不確かであると思われる(Fusar-Poliら、2015;Sakuraiら、2013)。
陰性および認知症状は、クオリティ・オブ・ライフおよび機能的回復の予測に非常に役立つ(HunterおよびBarry、2012)にもかかわらず、統合失調症に関連する認知障害のための承認された処置は存在しない。したがって、統合失調症の新たな処置の必要性が存在する。
GPR139は、高度に保存された、ガンマロドプシンファミリーに属するクラスAオーファンGタンパク質共役受容体である。GPR139は、Gs、GqおよびGiシグナル伝達と関連し得、哺乳動物細胞において組み換えで発現させた場合、構成的に活性であると思われる。GPR139は、中枢神経系(CNS)において大量に発現されており、膵臓および下垂体においてはより少なく、他の末梢組織においては低レベルである。GPR139発現は、線条体、視床下部、および中脳領域と共に、手綱において特に高い(Vedelら、2019)。
手綱は、報酬および認知ネットワークにおいて重要な役割を果たす、高度に保存された皮質下構造である(BiancoおよびWilson、2009)。手綱は、基底核および辺縁系から入力を受け取り、ドーパミン作動性ニューロンおよびセロトニン作動性ニューロンを含む中脳および前脳構造に出力を送る。手綱は、下流のモノアミン神経伝達物質活性の調節に関連し(Liuら、2015)、手綱遠心路は、中脳におけるドーパミン(DA)とセロトニン(5HT)細胞群の両方を調節することが示されている(WangおよびAghajanian、1977;Christophら、1986;Jhouら、2009;Segoら、2014)。手綱核は、疼痛処理、生殖行動、栄養、睡眠覚醒サイクル、ストレス応答、および学習に関係する。
いくつかの研究により、統合失調症における手綱の関与が示唆されており、ヒトおよび動物における多くの報告が、しばしば陰性または認知症状領域の範囲内で、手綱における異常な活性を統合失調症と結び付けている。コカインまたはアンフェタミンによる慢性処置は、ラットにおいて、手綱の出力経路を損傷させ、結果として統合失調症様状態をもたらす。松果体および手綱における大規模な石灰化は、正常対照と比較して、統合失調症患者においてより一般的である。加えて、統合失調症患者の手綱の活性化の変化が、fMRI研究において示されている。さらに、難しい見本合わせ(matching-to-sample task)におけるエラーの後、手綱は、対照対象においては活性化されていたが、統合失調症患者においては活性化されていなかった。
ヒトおよび動物の遺伝的データによって、GPR139は統合失調症と関連づけられている。例えば、6組のヒト一卵性双生児は、統合失調症について不調和であり、そのうちの1組の双生児患者において、GPR139のコピー数変異が報告された(Castellaniら、2014)。加えて、GPR139-/-ノックアウトマウスは、標準的なタスクの範囲では野生型と同等であるが、陰性の総体的症状に関連するタスク(例えば、累進比率(意欲)および営巣(セルフ・ネグレクト)など)およびワーキングメモリの新規物体認識モデルにおいて著しく障害があることが見出された(Atienzaら、2018)。よって、GPR139の調節因子(例えば、GPR139アゴニストなど)は、統合失調症の処置(統合失調症の陰性および認知症状の処置を含む)のために有用であり得る。
化合物(I)は、以下の構造のGPR139アゴニストである:
国際特許出願公開WO2016/081736号(これは、参照により、本明細書に援用される(例えば実施例2))を参照のこと。
化合物(I)は、以下の構造のGPR139アゴニストである:
80mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む、統合失調症を処置する方法が本明細書に開示される。
いくつかの実施形態において、100mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が、4つの錠剤の形態で投与され、各錠剤は、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、2500ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、500ng/mL~2500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1267ng/mLの50%~150%の平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は経口的に投与される。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、少なくとも1つの錠剤で投与される。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、1つより多い錠剤(例えば、2、3,または4つの錠剤)で投与される。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、経口懸濁物で投与される。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、水と共に投与される。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、食物なしで投与される。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、食物と共に投与される。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、高脂肪高カロリー食と共に投与される。
いくつかの実施形態において、前記方法は、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態において、前記少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、鎮静剤、催眠薬、抗不安薬(anxiolytic)、抗精神病薬、抗不安剤(antianxiety agent)、シクロピロロン、イミダゾピリジン、ピラゾロピリミジン、マイナートランキライザー、メラトニンアゴニストおよびアンタゴニスト、メラトニン作動薬、ベンゾジアゼピン、バルビツレート、mGlu2/3アゴニスト、5HT-2アンタゴニスト、PDE10アンタゴニスト、およびGlyT1阻害剤から選択される。いくつかの実施形態において、前記少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、抗精神病薬から選択される。
20mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む負荷用量;ならびに 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む少なくとも1つの毎週の維持用量を、それを必要とする患者に投与することを含む、統合失調症を処置する方法も本明細書に提供される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の5~9日後に投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の7日後に投与される。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、80mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、4つの錠剤の形態で投与され、各錠剤は、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも250ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、2500ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、500ng/mL~2500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1267ng/mLの50%~150%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、前記患者における、1267ng/mLの75%~125%の平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の半分である。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、20mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、60mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、80mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、それぞれ化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む2つの錠剤の形態で投与される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも400ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、3000ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、400ng/mL~3000ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1885ng/mLの50%~150%の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1885ng/mLの75%~125%の平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも200ng/mLの平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、2500ng/mL以下の平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、200ng/mL~2500ng/mLの平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1353ng/mLの50%~150%の平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1353ng/mLの75%~125%の平均Cav,ssを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、400,000ng・h/mL以下である。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、300,000ng・h/mL以下である。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、30,000ng・h/mL~400,000ng・h/mLである。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、227,230ng・h/mLの50%~150%である。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、227,230ng・h/mLの75%~125%である。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含み、少なくとも1つの毎週の維持用量は、20mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、80mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含み、少なくとも1つの毎週の維持用量は、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含み、少なくとも1つの毎週の維持用量は、60mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含み、少なくとも1つの毎週の維持用量は、80mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、40mgの化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む4つの錠剤の形態で投与され、少なくとも1つの毎週の維持用量は、40mgの化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む2つの錠剤の形態で投与される。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、経口的に投与される。いくつかの実施形態において、負荷用量は、少なくとも1つの錠剤で投与される。いくつかの実施形態において、負荷用量は、1つより多い錠剤(例えば、2、3,または4つの錠剤)で投与される。いくつかの実施形態において、負荷用量は、経口懸濁物で投与される。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、水と共に投与される。いくつかの実施形態において、負荷用量は、食物と共に投与される。いくつかの実施形態において、負荷用量は、食物なしで投与される。いくつかの実施形態において、負荷用量は、食物と共に投与される。いくつかの実施形態において、負荷用量は、高脂肪高カロリー食と共に投与される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、経口的に投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、少なくとも1つの錠剤で投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、1つより多い錠剤(例えば、2、3,または4つの錠剤)で投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、経口懸濁物で投与される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、水と共に投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、食物なしで投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、食物と共に投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、高脂肪高カロリー食と共に投与される。
いくつかの実施形態において、前記方法は、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態において、前記少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、鎮静剤、催眠薬、抗不安薬、抗精神病薬、抗不安剤、シクロピロロン、イミダゾピリジン、ピラゾロピリミジン、マイナートランキライザー、メラトニンアゴニストおよびアンタゴニスト、メラトニン作動薬、ベンゾジアゼピン、バルビツレート、mGlu2/3アゴニスト、5HT-2アンタゴニスト、PDE10アンタゴニスト、およびGlyT1阻害剤から選択される。いくつかの実施形態において、前記少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、抗精神病薬から選択される。
また、本明細書において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む、統合失調症の陰性症状を処置する方法も開示されている。いくつかの実施形態において、本開示の方法は、アンヘドニア、意欲喪失、および社会的相互作用における関心低下から選択される統合失調症の少なくとも1つの陰性症状を処置する。
また、本明細書において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む、統合失調症の認知症状を処置する方法も開示されている。いくつかの実施形態において、本開示の方法は、言語性記憶障害(impaired verbal memory)、ワーキングメモリ障害、運動機能障害、注意および処理速度の障害、言語流暢性障害(impaired verbal fluency)、ならびに実行機能障害から選択される統合失調症の少なくとも1つの認知症状を処置する。いくつかの実施形態において、本開示の方法は、前記患者において、報酬予期関連脳活動を調節する。いくつかの実施形態において、本開示の方法は、前記患者において、脳血流量を調節する。いくつかの実施形態において、本開示の方法は、前記患者において、報酬予期の間に、腹側線条体活動を増大させる。
また、本明細書において、統合失調症の患者においてドーパミン放出を調節する方法であって、前記患者に、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を投与することを含む方法も開示されている。いくつかの実施形態において、本開示の方法は、前記患者において、刺激薬への暴露後、ドーパミン放出を減少させる。
また、本明細書において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物;および少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤を含む、医薬組成物も開示されている。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、80mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、100mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、少なくとも1つの錠剤の形態である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、1つより多い錠剤(例えば、2、3,または4つの錠剤)の形態である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、少なくとも1つの即時放出錠剤の形態である。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、経口懸濁物の形態である。
定義:
本明細書で使用される場合、「a」または「an」の要素は、1つまたは複数のその要素を指し、例えば、「a compound(化合物)」は、別段の記載がない限り、1つまたは複数の(one or more)化合物または少なくとも1つの(at least one)化合物を指す。そうであるから、用語「a」(または「an」)、「1つまたは複数の(one or more)」、および「少なくとも1つの(at least one)」は、本明細書において、互換的に使用される。
本明細書で使用される場合、「a」または「an」の要素は、1つまたは複数のその要素を指し、例えば、「a compound(化合物)」は、別段の記載がない限り、1つまたは複数の(one or more)化合物または少なくとも1つの(at least one)化合物を指す。そうであるから、用語「a」(または「an」)、「1つまたは複数の(one or more)」、および「少なくとも1つの(at least one)」は、本明細書において、互換的に使用される。
本明細書で使用される場合、用語「活性な薬学的成分」または「治療剤」(「API」)は、生物学的に活性な化合物を指す。
本明細書で使用される場合、患者へのAPIの「投与」は、その患者にAPIを導入または送達する任意の経路(例えば、経口送達)を指す。投与は、自己投与および他者による投与を含む。
本明細書で使用される場合、用語「アゴニスト」は、受容体(例えば、GPR139)に結合し、その受容体を活性化する分子(例えば、API)を指す。本明細書で使用される場合、「アゴニスト」は、完全アゴニストと部分アゴニストの両方を指す。
本明細書で使用される場合、用語「アンヘドニア」は、快感機能における1つまたは複数の欠損、例えば、意欲または快感を感じる能力の減退などを指す。
本明細書で使用される場合、用語「意欲消失」は、目的に向かう行動の開始および実行のための意欲の低下を指す。
本明細書で使用される場合、「化合物(I)」は、(S)-2-(4-オキソベンゾ[d][1,2,3]トリアジン-3(4H)-イル)-N-(1-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)エチル)アセトアミドを指し、これは、以下の構造を有する:
本明細書において、化合物(I)は、「薬物」、「活性薬剤」、「治療剤」、または「API」と呼ばれ得る。
本明細書で使用される場合、「状態(condition)」、「障害(disorder)」、または「疾患(disease)」は、任意の不健康または異常な状態を指す。
本明細書で使用される場合、「有効量」または「有効用量」は、単回または複数回用量の投与の際に、ある状態に罹患している患者を処置する分子の量を指す。有効量は、担当診断医によって、既知の技術を使用することによって、および類似の状況下で得た結果を観察することによって決定され得る。有効量の決定において、それらに限定されないが、患者の種;そのサイズ、年齢、および全身健康;関連する特定の状態、障害、または疾患;その状態、障害、もしくは疾患の程度または合併症または重症度、個々の患者の応答;投与される特定の化合物;投与のモード;投与される調整物のバイオアベイラビリティー特性;選択される用量レジメン;併用薬物療法の使用;および他の関連する状況を含む、多数の要因が担当診断医によって考慮される。
本明細書で使用される場合、「mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物」という用語で表される量は、ミリグラムでの化合物(I)(すなわち、遊離塩基)に、その遊離塩基の重量に基づく1つまたは複数の薬学的に許容され得る化合物(I)の塩の等価な量を加えた総量をいう。
本明細書で使用される場合、用語「増大させる(increase)」は、少なくとも5%プラスに変化させることを指し、それらに限定されないが、5%プラスに変化させること、10%プラスに変化させること、25%プラスに変化させること、30%プラスに変化させること、50%プラスに変化させること、75%プラスに変化させること、または100%プラスに変化させることを含む。
本明細書で使用される場合、「哺乳動物」は、飼い慣らされた動物(例えば、イヌ、ネコ、およびウマ)およびヒトを指す。いくつかの実施形態において、哺乳動物は、ヒトである。
本明細書で使用される場合、語句「前記患者における平均[X]」は、前記患者における[X]の1つまたは複数の観察から決定された、[X]の平均値を指す。
本明細書で使用される場合、用語「調節する(modulate)」は、正または負に変化させることを指す。調節の非限定的な例としては、1%の変化、2%の変化、5%の変化、10%の変化、25%の変化、50%の変化、75%の変化、または100%の変化があげられる。
本明細書で使用される場合、用語「患者」および「対象」は、互換的に使用され、哺乳動物、例えば、ヒトを指す。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容され得る賦形剤」は、医薬組成物の調製において有用なキャリアまたは賦形剤を指す。例えば、薬学的に許容され得る賦形剤は、一般に安全であり、また、哺乳動物の薬学的使用のために許容できると一般に考えられているキャリアおよび賦形剤を含む。非限定的な例として、薬学的に許容され得る賦形剤は、固体、半固体、または液体材料であり得、全体として、活性成分のためのビヒクルまたは媒体として機能し得る。薬学的に許容され得る賦形剤のいくつかの例は、Remington’s Pharmaceutical Sciences and the Handbook of Pharmaceutical Excipientsに見られ、希釈剤、ビヒクル、キャリア、軟膏基剤、結合剤、崩壊剤(disintegrates)、滑沢剤、流動促進剤(glidant)、甘味剤、矯味矯臭剤、ゲルベース、持続放出マトリックス、安定化剤、保存剤、溶媒、懸濁化剤、緩衝液、乳化剤、色素、噴霧体、コーティング剤、およびその他があげられる。
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容され得る塩」は、本開示の化合物の非毒性の塩形態を指す。本開示の化合物(I)の薬学的に許容され得る塩としては、適切な無機および有機の酸および塩基に由来する塩があげられる。薬学的に許容され得る塩は、当該技術分野においてよく知られている。適切な薬学的に許容され得る塩は、例えば、Berge,S.M.ら、J.Pharma.Sci.66:1-19(1977)に開示されているものである。この文献に開示されている薬学的に許容され得る塩の非限定的な例としては、酢酸塩;ベンゼンスルホン酸塩;安息香酸塩;炭酸水素塩;酒石酸水素塩;臭化物;エデト酸カルシウム;カンシル酸塩;炭酸塩;塩化物;クエン酸塩;二塩酸塩;エデト酸塩;エジシル酸塩;エストレート;エシレート;フマル酸塩;グルセプト酸塩;グルコン酸塩;グルタミン酸塩;グリコリルアルサニレート(glycollylarsanilate);ヘキシルレゾルシン酸塩(hexylresorcinate);ヒドラバミン;臭化水素酸塩;塩酸塩;ヒドロキシナフトエ酸塩;ヨウ化物;イセチオン酸塩;乳酸塩;ラクトビオン酸塩;リンゴ酸塩;マレイン酸塩;マンデル酸塩;メシル酸塩;臭化メチル;硝酸メチル;硫酸メチル;ムチン酸塩;ナプシル酸塩;硝酸塩;パモ酸塩(エンボン酸塩);パントテン酸塩;リン酸塩/二リン酸塩;ポリガラクツロン酸塩;サリチル酸塩;ステアリン酸塩;塩基性酢酸塩(subacetate);コハク酸塩;硫酸塩;タンニン酸塩;酒石酸塩;テオシエート(teociate);トリエチオジド;ベンザチン;クロロプロカイン;コリン;ジエタノールアミン;エチレンジアミン;メグルミン;プロカイン;アルミニウム;カルシウム;リチウム;マグネシウム;カリウム;ナトリウム;および亜鉛があげられる。
適切な酸に由来する薬学的に許容され得る塩の非限定的な例としては、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、または過塩素酸)で形成される塩;有機酸(例えば酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸またはマロン酸)で形成される塩;および当該技術分野で使用される他の方法、例えばイオン交換で形成される塩があげられる。薬学的に許容され得る塩の追加の非限定的な例としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、硫酸水素塩、ホウ酸塩、酪酸塩、カンフォレート、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトネート、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヒドロヨージド、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、および吉草酸塩があげられる。適切な塩基に由来する薬学的に許容され得る塩の非限定的な例としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、およびN+(C1-4アルキル)4塩があげられる。また、本開示は、本明細書に開示されている化合物の任意の塩基性窒素含有基の四級化も想定している。アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩の非限定的な例としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、およびマグネシウムがあげられる。薬学的に許容され得る塩のさらなる非限定的な例としては、ハライド、ヒドロキシド、カルボキシレート、サルフェート、ホスフェート、ニトレート、低級アルキルスルホネートおよびアリールスルホネートなどの対イオンを使用して形成されるアンモニウム、第四級アンモニウム、およびアミンカチオンがあげられる。薬学的に許容され得る塩の他の非限定的な例としては、ベシル酸塩およびグルコサミン塩があげられる。
本明細書で使用される場合、用語「減少させる」は、少なくとも5%マイナスに変化させることを指し、それらに限定されないが、5%マイナスに変化させること、10%マイナスに変化させること、25%マイナスに変化させること、30%マイナスに変化させること、50%マイナスに変化させること、75%マイナスに変化させること、または100%マイナスに変化させることを含む。
本明細書で使用される場合、用語「処置する」、「処置すること」、または「処置」は、障害または状態に関して使用される場合、その障害または状態の改善をもたらす任意の効果(例えば、軽減すること、減少させること、調節すること、回復させること、または除去すること)を含む。障害または状態の任意の症状の重症度における改善または軽減は、当該技術分野において知られている標準的な方法および技術に従って容易に評価され得る。
本明細書で使用される場合、用語「毎週」は、1週間あたりを意味する。いくつかの実施形態において、「毎週」は、7日±2日ごとを意味する。
例示的な実施形態:
限定するものではないが、本開示の実施形態は、以下のものを含む:
1. 80mgを超える、化合物(I):
および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む、統合失調症を処置する方法。
2. 100mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を投与する、実施形態1に記載の方法。
3. 120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を投与する、実施形態1または2に記載の方法。
4. 160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を投与する、実施形態1または2に記載の方法。
5. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、前記患者における、少なくとも500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態1~4のいずれか一項に記載の方法。
6. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、前記患者における、2500ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態1~5のいずれか一項に記載の方法。
7. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、前記患者における、500ng/mL~2500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態1~6のいずれか一項に記載の方法。
8. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、前記患者における、1267ng/mLの50%~150%の平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態4に記載の方法。
9. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、経口的に投与される、実施形態1~8のいずれか一項に記載の方法。
10. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、少なくとも1つの錠剤で投与される、実施形態1~9のいずれか一項に記載の方法。
11. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、経口懸濁物で投与される、実施形態1~9のいずれか一項に記載の方法。
12. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、食物なしで投与される、実施形態1~11のいずれか一項に記載の方法。
13. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、食物と共に投与される、実施形態1~11のいずれか一項に記載の方法。
14. 少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分を投与することをさらに含む、実施形態1~13のいずれか一項に記載の方法。
15. 前記少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分が、抗精神病薬から選択される、実施形態14に記載の方法。
16. 統合失調症の少なくとも1つの陰性症状を処置することを含む、実施形態1~15のいずれか一項に記載の方法。
17. 統合失調症の前記少なくとも1つの陰性症状が、アンヘドニア、意欲喪失、および社会的相互作用における関心低下から選択される、実施形態16に記載の方法。
18. 統合失調症の少なくとも1つの認知症状を処置することを含む、実施形態1~17のいずれか一項に記載の方法。
19. 統合失調症の前記少なくとも1つの認知症状が、言語性記憶障害、ワーキングメモリ障害、運動機能障害、注意および処理速度の障害、言語流暢性障害、ならびに実行機能障害から選択される、実施形態18に記載の方法。
20. 前記患者において、報酬予期関連脳活動を調節することを含む、実施形態1~19のいずれか一項に記載の方法。
21. 前記患者において、脳血流量を調節することを含む、実施形態1~20のいずれか一項に記載の方法。
22. 前記患者において、報酬予期の間に、腹側線条体活動を増大させることを含む、実施形態1~21のいずれか一項に記載の方法。
23. 前記患者において、ドーパミン放出を調節することを含む、実施形態1~22のいずれか一項に記載の方法。
24. 20mgを超える、化合物(I):
および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む負荷用量;ならびに
化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む少なくとも1つの毎週の維持用量を、それを必要とする患者に投与することを含む、統合失調症を処置する方法。
25. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記負荷用量の5~9日後に投与される、実施形態24に記載の方法。
26. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記負荷用量の7日後に投与される、実施形態24または25に記載の方法。
27. 前記負荷用量が、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態24~26のいずれか一項に記載の方法。
28. 前記負荷用量が、80mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態24~26のいずれか一項に記載の方法。
29. 前記負荷用量が、120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態24~26のいずれか一項に記載の方法。
30. 前記負荷用量が、160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態24~26のいずれか一項に記載の方法。
31. 前記負荷用量が、前記患者における、少なくとも250ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態24~30のいずれか一項に記載の方法。
32. 前記負荷用量が、前記患者における、2500ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態24~31のいずれか一項に記載の方法。
33. 前記負荷用量が、前記患者における、500ng/mL~2500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態24~32のいずれか一項に記載の方法。
34. 前記負荷用量が、前記患者における、1267ng/mLの50%~150%の平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態30に記載の方法。
35. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記負荷用量の半分である、実施形態24~34のいずれか一項に記載の方法。
36. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、80mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態30または34に記載の方法。
37. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、定常状態における少なくとも400ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態24~36のいずれか一項に記載の方法。
38. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、定常状態における3000ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態24~37のいずれか一項に記載の方法。
39. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、定常状態における400ng/mL~3000ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態24~38のいずれか一項に記載の方法。
40. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、定常状態における1885ng/mLの50%~150%の平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態36に記載の方法。
41. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、少なくとも200ng/mLの平均Cav,ssを達成するために有効である、実施形態24~40のいずれか一項に記載の方法。
42. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、2500ng/mL以下の平均Cav,ssを達成するために有効である、実施形態24~41のいずれか一項に記載の方法。
43. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、200ng/mL~2500ng/mLの平均Cav,ssを達成するために有効である、実施形態24~42のいずれか一項に記載の方法。
44. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、1353ng/mLの50%~150%の平均Cav,ssを達成するために有効である、実施形態36または40に記載の方法。
45. 前記患者における、定常状態における平均AUCτが、400,000ng・h/mL以下である、実施形態24~44のいずれか一項に記載の方法。
46. 前記患者における、定常状態における平均AUCτが、300,000ng・h/mL以下である、実施形態24~45のいずれか一項に記載の方法。
47. 前記患者における、定常状態における平均AUCτが、30,000ng・h/mL~400,000ng・h/mLである、実施形態24~46のいずれか一項に記載の方法。
48. 前記患者における、定常状態における平均AUCτが、227,230ng・h/mLの50%~150%である、実施形態36、40、または44のいずれか一項に記載の方法。
49. 前記負荷用量が、経口的に投与される、実施形態24~48のいずれか一項に記載の方法。
50. 前記負荷用量が、少なくとも1つの錠剤で投与される、実施形態24~49のいずれか一項に記載の方法。
51. 前記負荷用量が、経口懸濁物で投与される、実施形態24~49のいずれか一項に記載の方法。
52. 前記負荷用量が、食物なしで投与される、実施形態24~51のいずれか一項に記載の方法。
53. 前記負荷用量が、食物と共に投与される、実施形態24~51のいずれか一項に記載の方法。
54. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、経口的に投与される、実施形態24~53のいずれか一項に記載の方法。
55. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、少なくとも1つの錠剤で投与される、実施形態24~54のいずれか一項に記載の方法。
56. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、経口懸濁物で投与される、実施形態24~54のいずれか一項に記載の方法。
57. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、食物なしで投与される、実施形態24~56のいずれか一項に記載の方法。
58. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、食物と共に投与される、実施形態24~56のいずれか一項に記載の方法。
59. 少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分を投与することをさらに含む、実施形態24~58のいずれか一項に記載の方法。
60. 前記少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分が、抗精神病薬から選択される、実施形態59に記載の方法。
61. 統合失調症の少なくとも1つの陰性症状を処置することを含む、実施形態24~60のいずれか一項に記載の方法。
62. 統合失調症の前記少なくとも1つの陰性症状が、アンヘドニア、意欲喪失、および社会的相互作用における関心低下から選択される、実施形態61に記載の方法。
63. 統合失調症の少なくとも1つの認知症状を処置することを含む、実施形態24~62のいずれか一項に記載の方法。
64. 統合失調症の前記少なくとも1つの認知症状が、言語性記憶障害、ワーキングメモリ障害、運動機能障害、注意および処理速度の障害、言語流暢性障害、ならびに実行機能障害から選択される、実施形態63に記載の方法。
65. 前記患者において、報酬予期関連脳活動を調節することを含む、実施形態24~64のいずれか一項に記載の方法。
66. 前記患者において、脳血流量を調節することを含む、実施形態24~65のいずれか一項に記載の方法。
67. 前記患者において、報酬予期の間に、腹側線条体活動を増大させることを含む、実施形態24~66のいずれか一項に記載の方法。
68. 前記患者において、ドーパミン放出を調節することを含む、実施形態24~67のいずれか一項に記載の方法。
69. 80mgを超える、化合物(I):
および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物;ならびに
少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤
を含む、医薬組成物。
70. 100mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態69に記載の医薬組成物。
71. 120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態69または70に記載の医薬組成物。
72. 160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態69または70に記載の医薬組成物。
73. 前記医薬組成物が、少なくとも1つの錠剤(例えば、1つ、2つ、3つまたは4つの錠剤)の形態である、実施形態69~72のいずれか一項に記載の医薬組成物。
74. 前記医薬組成物が、経口懸濁物の形態である、実施形態69~72のいずれか一項に記載の医薬組成物。
限定するものではないが、本開示の実施形態は、以下のものを含む:
1. 80mgを超える、化合物(I):
2. 100mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を投与する、実施形態1に記載の方法。
3. 120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を投与する、実施形態1または2に記載の方法。
4. 160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を投与する、実施形態1または2に記載の方法。
5. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、前記患者における、少なくとも500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態1~4のいずれか一項に記載の方法。
6. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、前記患者における、2500ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態1~5のいずれか一項に記載の方法。
7. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、前記患者における、500ng/mL~2500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態1~6のいずれか一項に記載の方法。
8. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、前記患者における、1267ng/mLの50%~150%の平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態4に記載の方法。
9. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、経口的に投与される、実施形態1~8のいずれか一項に記載の方法。
10. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、少なくとも1つの錠剤で投与される、実施形態1~9のいずれか一項に記載の方法。
11. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、経口懸濁物で投与される、実施形態1~9のいずれか一項に記載の方法。
12. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、食物なしで投与される、実施形態1~11のいずれか一項に記載の方法。
13. 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、食物と共に投与される、実施形態1~11のいずれか一項に記載の方法。
14. 少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分を投与することをさらに含む、実施形態1~13のいずれか一項に記載の方法。
15. 前記少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分が、抗精神病薬から選択される、実施形態14に記載の方法。
16. 統合失調症の少なくとも1つの陰性症状を処置することを含む、実施形態1~15のいずれか一項に記載の方法。
17. 統合失調症の前記少なくとも1つの陰性症状が、アンヘドニア、意欲喪失、および社会的相互作用における関心低下から選択される、実施形態16に記載の方法。
18. 統合失調症の少なくとも1つの認知症状を処置することを含む、実施形態1~17のいずれか一項に記載の方法。
19. 統合失調症の前記少なくとも1つの認知症状が、言語性記憶障害、ワーキングメモリ障害、運動機能障害、注意および処理速度の障害、言語流暢性障害、ならびに実行機能障害から選択される、実施形態18に記載の方法。
20. 前記患者において、報酬予期関連脳活動を調節することを含む、実施形態1~19のいずれか一項に記載の方法。
21. 前記患者において、脳血流量を調節することを含む、実施形態1~20のいずれか一項に記載の方法。
22. 前記患者において、報酬予期の間に、腹側線条体活動を増大させることを含む、実施形態1~21のいずれか一項に記載の方法。
23. 前記患者において、ドーパミン放出を調節することを含む、実施形態1~22のいずれか一項に記載の方法。
24. 20mgを超える、化合物(I):
化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む少なくとも1つの毎週の維持用量を、それを必要とする患者に投与することを含む、統合失調症を処置する方法。
25. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記負荷用量の5~9日後に投与される、実施形態24に記載の方法。
26. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記負荷用量の7日後に投与される、実施形態24または25に記載の方法。
27. 前記負荷用量が、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態24~26のいずれか一項に記載の方法。
28. 前記負荷用量が、80mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態24~26のいずれか一項に記載の方法。
29. 前記負荷用量が、120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態24~26のいずれか一項に記載の方法。
30. 前記負荷用量が、160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態24~26のいずれか一項に記載の方法。
31. 前記負荷用量が、前記患者における、少なくとも250ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態24~30のいずれか一項に記載の方法。
32. 前記負荷用量が、前記患者における、2500ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態24~31のいずれか一項に記載の方法。
33. 前記負荷用量が、前記患者における、500ng/mL~2500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態24~32のいずれか一項に記載の方法。
34. 前記負荷用量が、前記患者における、1267ng/mLの50%~150%の平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態30に記載の方法。
35. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記負荷用量の半分である、実施形態24~34のいずれか一項に記載の方法。
36. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、80mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態30または34に記載の方法。
37. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、定常状態における少なくとも400ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態24~36のいずれか一項に記載の方法。
38. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、定常状態における3000ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態24~37のいずれか一項に記載の方法。
39. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、定常状態における400ng/mL~3000ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態24~38のいずれか一項に記載の方法。
40. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、定常状態における1885ng/mLの50%~150%の平均Cmaxを達成するために有効である、実施形態36に記載の方法。
41. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、少なくとも200ng/mLの平均Cav,ssを達成するために有効である、実施形態24~40のいずれか一項に記載の方法。
42. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、2500ng/mL以下の平均Cav,ssを達成するために有効である、実施形態24~41のいずれか一項に記載の方法。
43. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、200ng/mL~2500ng/mLの平均Cav,ssを達成するために有効である、実施形態24~42のいずれか一項に記載の方法。
44. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、1353ng/mLの50%~150%の平均Cav,ssを達成するために有効である、実施形態36または40に記載の方法。
45. 前記患者における、定常状態における平均AUCτが、400,000ng・h/mL以下である、実施形態24~44のいずれか一項に記載の方法。
46. 前記患者における、定常状態における平均AUCτが、300,000ng・h/mL以下である、実施形態24~45のいずれか一項に記載の方法。
47. 前記患者における、定常状態における平均AUCτが、30,000ng・h/mL~400,000ng・h/mLである、実施形態24~46のいずれか一項に記載の方法。
48. 前記患者における、定常状態における平均AUCτが、227,230ng・h/mLの50%~150%である、実施形態36、40、または44のいずれか一項に記載の方法。
49. 前記負荷用量が、経口的に投与される、実施形態24~48のいずれか一項に記載の方法。
50. 前記負荷用量が、少なくとも1つの錠剤で投与される、実施形態24~49のいずれか一項に記載の方法。
51. 前記負荷用量が、経口懸濁物で投与される、実施形態24~49のいずれか一項に記載の方法。
52. 前記負荷用量が、食物なしで投与される、実施形態24~51のいずれか一項に記載の方法。
53. 前記負荷用量が、食物と共に投与される、実施形態24~51のいずれか一項に記載の方法。
54. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、経口的に投与される、実施形態24~53のいずれか一項に記載の方法。
55. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、少なくとも1つの錠剤で投与される、実施形態24~54のいずれか一項に記載の方法。
56. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、経口懸濁物で投与される、実施形態24~54のいずれか一項に記載の方法。
57. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、食物なしで投与される、実施形態24~56のいずれか一項に記載の方法。
58. 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、食物と共に投与される、実施形態24~56のいずれか一項に記載の方法。
59. 少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分を投与することをさらに含む、実施形態24~58のいずれか一項に記載の方法。
60. 前記少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分が、抗精神病薬から選択される、実施形態59に記載の方法。
61. 統合失調症の少なくとも1つの陰性症状を処置することを含む、実施形態24~60のいずれか一項に記載の方法。
62. 統合失調症の前記少なくとも1つの陰性症状が、アンヘドニア、意欲喪失、および社会的相互作用における関心低下から選択される、実施形態61に記載の方法。
63. 統合失調症の少なくとも1つの認知症状を処置することを含む、実施形態24~62のいずれか一項に記載の方法。
64. 統合失調症の前記少なくとも1つの認知症状が、言語性記憶障害、ワーキングメモリ障害、運動機能障害、注意および処理速度の障害、言語流暢性障害、ならびに実行機能障害から選択される、実施形態63に記載の方法。
65. 前記患者において、報酬予期関連脳活動を調節することを含む、実施形態24~64のいずれか一項に記載の方法。
66. 前記患者において、脳血流量を調節することを含む、実施形態24~65のいずれか一項に記載の方法。
67. 前記患者において、報酬予期の間に、腹側線条体活動を増大させることを含む、実施形態24~66のいずれか一項に記載の方法。
68. 前記患者において、ドーパミン放出を調節することを含む、実施形態24~67のいずれか一項に記載の方法。
69. 80mgを超える、化合物(I):
少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤
を含む、医薬組成物。
70. 100mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態69に記載の医薬組成物。
71. 120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態69または70に記載の医薬組成物。
72. 160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態69または70に記載の医薬組成物。
73. 前記医薬組成物が、少なくとも1つの錠剤(例えば、1つ、2つ、3つまたは4つの錠剤)の形態である、実施形態69~72のいずれか一項に記載の医薬組成物。
74. 前記医薬組成物が、経口懸濁物の形態である、実施形態69~72のいずれか一項に記載の医薬組成物。
本開示のいくつかの実施形態は、80mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む、統合失調症を処置する方法に関する。
いくつかの実施形態において、85mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、90mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、95mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、100mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、105mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、110mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、115mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、120mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、125mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、130mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、135mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、140mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、145mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、150mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、155mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、160mg以下の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。
いくつかの実施形態において、85mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、90mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、95mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、100mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、105mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、110mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、115mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、120mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、125mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、130mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、135mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、140mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、145mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、150mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、155mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、160mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、165mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、170mg未満の、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。
いくつかの実施形態において、85mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、90mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、95mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、100mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、105mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、110mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、115mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、125mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、130mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、135mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、140mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、145mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、150mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、155mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。いくつかの実施形態において、160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物が投与される。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも550ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも600ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも650ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも700ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも750ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも800ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも850ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも900ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも950ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1000ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1050ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1100ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1150ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1200ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1250ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1300ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1350ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1400ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1450ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1550ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1600ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1650ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1700ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1750ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1800ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1850ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1900ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも1950ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも2000ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも2050ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも2100ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも2150ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも2200ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも2250ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも2300ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも2350ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも2400ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、少なくとも2450ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、550ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、600ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、650ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、700ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、750ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、800ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、850ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、900ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、950ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1000ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1050ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1100ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1150ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1200ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1250ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1300ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1350ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1400ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1450ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1500ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1550ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1600ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1650ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1700ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1750ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1800ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1850ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1900ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1950ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、2000ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、2050ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、2100ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、2150ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、2200ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、2250ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、2300ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、2350ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、2400ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、2450ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、2500ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、500ng/mL~2500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1267ng/mLの50%~150%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1267ng/mLの55%~145%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1267ng/mLの60%~140%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1267ng/mLの65%~135%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1267ng/mLの70%~130%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1267ng/mLの75%~125%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1267ng/mLの80%~120%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1267ng/mLの85%~115%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1267ng/mLの90%~110%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、患者における、1267ng/mLの95%~105%の平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、50h~1000hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、100h~1000hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、50h~900hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、50h~800hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、50h~700hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、50h~600hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、50h~500hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、50h~400hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、100h~500hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、100h~400hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、100h~300hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、200h~300hである。
いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、少なくとも100hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、少なくとも125hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、少なくとも150hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、少なくとも175hである。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均t1/2zは、少なくとも200hである。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、経口的に投与される。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、少なくとも1つの錠剤において投与される。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、少なくとも1つの即時放出錠剤において投与される。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、マンニトールおよび微結晶性セルロースをさらに含む少なくとも1つの即時放出錠剤において投与される。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、1つより多くの錠剤(例えば、2、3、または4つの錠剤)において投与される。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、1つより多くの即時放出錠剤(例えば、2、3、または4つの即時放出錠剤)において投与される。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、マンニトールおよび微結晶性セルロースをさらに含む1つより多くの即時放出錠剤(例えば、2、3、または4つの即時放出錠剤)において投与される。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、経口懸濁物において投与される。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、Tween(登録商標)およびメチルセルロースをさらに含む経口懸濁物において投与される。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、水とともに投与される。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、食物なしで投与される。いくつかの実施形態において、患者は、絶食状態である。いくつかの実施形態において、患者は、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物の投与前、少なくとも10時間絶食させた。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、食物と共に投与される。いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、高脂肪高カロリー食と共に投与される。いくつかの実施形態において、患者は、摂食状態である。いくつかの実施形態において、患者は、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物の投与の少なくとも30分前に飲食した。
いくつかの実施形態において、前記方法は、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態において、前記少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、鎮静剤、催眠薬、抗不安薬、抗精神病薬、抗不安剤、シクロピロロン、イミダゾピリジン、ピラゾロピリミジン、マイナートランキライザー、メラトニンアゴニストおよびアンタゴニスト、メラトニン作動薬、ベンゾジアゼピン、バルビツレート、mGlu2/3アゴニスト、5HT-2アンタゴニスト、PDE10アンタゴニスト、およびGlyT1阻害剤から選択される。
いくつかの実施形態において、前記少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、抗精神病薬から選択される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、第1世代の抗精神病薬から選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、クロルプロマジン、フルフェナジン、ハロペリドール、およびペルフェナジンから選択される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、第2世代の抗精神病薬から選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、アリピプラゾール、アセナピン、ブレクスピプラゾール、カリプラジン、クロザピン、イロペリドン、ルラシドン、オランザピン、パリペリドン、クエチアピン、リスペリドン、およびジプラシドンから選択される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、長時間作用型の注射用抗精神病薬から選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、アリピプラゾール、フルフェナジンデカノエート、ハロペリドールデカノエート、パリペリドン、およびリスペリドンから選択される。
いくつかの実施形態において、前記方法は、統合失調症の少なくとも1つの陰性症状を処置することを含む。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの陰性症状は、アンヘドニア、意欲喪失、および社会的相互作用における関心低下から選択される。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの陰性症状は、アンヘドニアである。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの陰性症状は、意欲喪失である。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの陰性症状は、社会的相互作用における関心低下である。
いくつかの実施形態において、前記方法は、統合失調症の少なくとも1つの認知症状を処置することを含む。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの認知症状は、言語性記憶障害、ワーキングメモリ障害、運動機能障害、注意および処理速度の障害、言語流暢性障害、ならびに実行機能障害から選択される。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの認知症状は、言語性記憶障害である。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの認知症状は、ワーキングメモリ障害である。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの認知症状は、運動機能障害である。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの認知症状は、注意および処理速度の障害である。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの認知症状は、言語流暢性障害である。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの認知症状は、実行機能障害である。
いくつかの実施形態において、前記方法は、前記患者において、報酬予期関連脳活動を調節することを含む。
いくつかの実施形態において、前記方法は、前記患者において、脳血流量を調節することを含む。
いくつかの実施形態において、前記方法は、前記患者において、報酬予期の間に、腹側線条体活動を増大させることを含む。
いくつかの実施形態において、前記方法は、前記患者において、ドーパミン放出を調節することを含む。いくつかの実施形態において、前記方法は、前記患者において、ドーパミン放出を減少させることを含む。いくつかの実施形態において、前記方法は、前記患者において、刺激薬への暴露後、ドーパミン放出を減少させることを含む。
本開示のいくつかの実施形態は、それを必要とする患者に、20mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む負荷用量;ならびに化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む少なくとも1つの毎週の維持用量を投与することを含む、統合失調症を処置する方法に関する。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の5~9日後に投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の6~8日後に投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の5日後に投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の6日後に投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の7日後に投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の8日後に投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の9日後に投与される。
いくつかの実施形態において、第1の毎週の維持用量は、負荷用量の7日後に投与され、第2の毎週の維持用量は、負荷用量の14日後に投与される。
いくつかの実施形態において、第1の毎週の維持用量は、負荷用量の5日~9日後に投与され、第2の毎週の維持用量は、負荷用量の12日~16日後に投与される。
いくつかの実施形態において、第1の毎週の維持用量は、負荷用量の7日後に投与され、第2の毎週の維持用量は、負荷用量の14日後に投与され、第3の毎週の維持用量は、負荷用量の21日後に投与される。
いくつかの実施形態において、第1の毎週の維持用量は、負荷用量の5日~9日後に投与され、第2の毎週の維持用量は、負荷用量の12日~16日後に投与され、第3の毎週の維持用量は、負荷用量の19日~23日後に投与される。
いくつかの実施形態において、それぞれの毎週の維持用量は、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む先行する用量の5日~9日後に投与される。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、30mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、40mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、50mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、60mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、70mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、80mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、90mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、100mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、110mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、120mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、130mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、140mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、150mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、30mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、50mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、60mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、70mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、80mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、90mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、100mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、110mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、130mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、140mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、150mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも250ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも300ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも350ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも400ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも450ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも550ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも600ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも650ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも700ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも750ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも800ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも850ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも900ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも950ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1000ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1050ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1100ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1150ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1200ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1250ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1300ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1350ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1400ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1450ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1550ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1600ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1650ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1700ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1750ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1800ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1850ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1900ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも1950ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも2000ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも2050ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも2100ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも2150ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも2200ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも2250ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも2300ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも2350ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも2400ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、少なくとも2450ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、300ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、350ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、400ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、450ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、500ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、550ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、600ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、650ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、700ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、750ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、800ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、850ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、900ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、950ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1000ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1050ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1100ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1150ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1200ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1250ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1300ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1350ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1400ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1450ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1500ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1550ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1600ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1650ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1700ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1750ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1800ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1850ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1900ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1950ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、2000ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、2050ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、2100ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、2150ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、2200ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、2250ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、2300ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、2350ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、2400ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、2450ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、2500ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、500ng/mL~2500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1267ng/mLの50%~150%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1267ng/mLの55%~145%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1267ng/mLの60%~140%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1267ng/mLの65%~135%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1267ng/mLの70%~130%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1267ng/mLの75%~125%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1267ng/mLの80%~120%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1267ng/mLの85%~115%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1267ng/mLの90%~110%の平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、負荷用量は、患者における、1267ng/mLの95%~105%の平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の半分である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の30%~70%である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の35%~65%である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の40%~60%である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、負荷用量の45%~65%である。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、20mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、60mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、80mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも400ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも500ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも600ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも700ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも800ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも900ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも1000ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも1100ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも1200ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも1300ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも1400ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも1500ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも1600ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも1700ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも1800ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも1900ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも2000ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも2100ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも2200ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも2300ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも2400ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも2500ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも2600ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも2700ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも2800ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも2900ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、500ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、600ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、700ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、800ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、900ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1000ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1100ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1200ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1300ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1400ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1500ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1600ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1700ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1800ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1900ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、2000ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、2100ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、2200ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、2300ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、2400ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、2500ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、2600ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、2700ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、2800ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、2900ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、3000ng/mL以下の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、400ng/mL~3000ng/mLの定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1885ng/mLの50%~150%の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1885ng/mLの55%~145%の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1885ng/mLの60%~140%の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1885ng/mLの65%~135%の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1885ng/mLの70%~130%の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1885ng/mLの75%~125%の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1885ng/mLの80%~120%の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1885ng/mLの85%~115%の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1885ng/mLの90%~110%の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1885ng/mLの95%~105%の定常状態における平均Cmaxを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、少なくとも200ng/mLの平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、2500ng/mL以下の平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、200ng/mL~2500ng/mLの平均Cav,ssを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1353ng/mLの50%~150%の平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1353ng/mLの55%~145%の平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1353ng/mLの60%~140%の平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1353ng/mLの65%~135%の平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1353ng/mLの70%~130%の平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1353ng/mLの75%~125%の平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1353ng/mLの80%~120%の平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1353ng/mLの85%~115%の平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1353ng/mLの90%~110%の平均Cav,ssを達成するために有効である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、患者における、1353ng/mLの95%~105%の平均Cav,ssを達成するために有効である。
いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、400,000ng・h/mL以下である。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、300,000ng・h/mL以下である。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、30,000ng・h/mL~400,000ng・h/mLである。
いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、227,230ng・h/mLの50%~150%である。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、227,230ng・h/mLの55%~145%である。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、227,230ng・h/mLの60%~140%である。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、227,230ng・h/mLの65%~135%である。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、227,230ng・h/mLの70%~130%である。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、227,230ng・h/mLの75%~125%である。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、227,230ng・h/mLの80%~120%である。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、227,230ng・h/mLの85%~115%である。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、227,230ng・h/mLの90%~110%である。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均AUCτは、227,230ng・h/mLの95%~105%である。
いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均t1/2zは、50h~500hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、50h~450hである。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均t1/2zは、50h~400hである。いくつかの実施形態において、患者における平均t1/2zは、50h~350hである。
いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均t1/2zは、100h~500hである。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均t1/2zは、150h~500hである。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均t1/2zは、200h~500hである。
いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均t1/2zは、150h~350hである。
いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均t1/2zは、少なくとも100hである。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均t1/2zは、少なくとも125hである。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均t1/2zは、少なくとも150hである。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均t1/2zは、少なくとも175hである。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均t1/2zは、少なくとも200hである。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均t1/2zは、少なくとも225hである。いくつかの実施形態において、患者における、定常状態における平均t1/2zは、少なくとも250hである。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含み、少なくとも1つの毎週の維持用量は、20mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、80mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含み、少なくとも1つの毎週の維持用量は、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含み、少なくとも1つの毎週の維持用量は、60mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、負荷用量は、160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含み、少なくとも1つの毎週の維持用量は、80mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、経口的に投与される。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、少なくとも1つの(例えば、1、2、3、または4つの)錠剤において投与される。いくつかの実施形態において、負荷用量は、少なくとも1つの(例えば、1、2、3、または4つの)即時放出錠剤において投与される。いくつかの実施形態において、負荷用量は、マンニトールおよび微結晶性セルロースをさらに含む少なくとも1つの(例えば、1、2、3、または4つの)即時放出錠剤において投与される。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、経口懸濁物において投与される。いくつかの実施形態において、負荷用量は、Tween(登録商標)およびメチルセルロースをさらに含む経口懸濁物において投与される。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、水とともに投与される。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、食物なしで投与される。いくつかの実施形態において、患者は、絶食状態である。いくつかの実施形態において、患者は、負荷用量の投与前、少なくとも10時間絶食させた。
いくつかの実施形態において、負荷用量は、食物と共に投与される。いくつかの実施形態において、負荷用量は、高脂肪高カロリー食と共に投与される。いくつかの実施形態において、患者は、摂食状態である。いくつかの実施形態において、患者は、化負荷用量の投与の少なくとも30分前に飲食した。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、経口的に投与される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、少なくとも1つの(例えば、1、2、3、または4つの)錠剤において投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、少なくとも1つの(例えば、1、2、3、または4つの)即時放出錠剤において投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、マンニトールおよび微結晶性セルロースをさらに含む少なくとも1つの(例えば、1、2、3、または4つの)即時放出錠剤において投与される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、経口懸濁物において投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、Tween(登録商標)およびメチルセルロースをさらに含む経口懸濁物において投与される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、食物なしで投与される。いくつかの実施形態において、患者は、絶食状態である。いくつかの実施形態において、患者は、少なくとも1つの毎週の維持用量の投与前、少なくとも10時間絶食させた。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、水と共に投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、食物と共に投与される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの毎週の維持用量は、高脂肪高カロリー食と共に投与される。いくつかの実施形態において、患者は、摂食状態である。いくつかの実施形態において、患者は、少なくとも1つの毎週の維持用量の投与の少なくとも30分前に飲食した。
いくつかの実施形態において、前記方法は、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態において、前記少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、鎮静剤、催眠薬、抗不安薬、抗精神病薬、抗不安剤、シクロピロロン、イミダゾピリジン、ピラゾロピリミジン、マイナートランキライザー、メラトニンアゴニストおよびアンタゴニスト、メラトニン作動薬、ベンゾジアゼピン、バルビツレート、mGlu2/3アゴニスト、5HT-2アンタゴニスト、PDE10アンタゴニスト、およびGlyT1阻害剤から選択される。
いくつかの実施形態において、前記少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、抗精神病薬から選択される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、第1世代の抗精神病薬から選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、クロルプロマジン、フルフェナジン、ハロペリドール、およびペルフェナジンから選択される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、第2世代の抗精神病薬から選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、アリピプラゾール、アセナピン、ブレクスピプラゾール、カリプラジン、クロザピン、イロペリドン、ルラシドン、オランザピン、パリペリドン、クエチアピン、リスペリドン、およびジプラシドンから選択される。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、長時間作用型の注射用抗精神病薬から選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分は、アリピプラゾール、フルフェナジンデカノエート、ハロペリドールデカノエート、パリペリドン、およびリスペリドンから選択される。
いくつかの実施形態において、前記方法は、統合失調症の少なくとも1つの陰性症状を処置することを含む。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの陰性症状は、アンヘドニア、意欲喪失、および社会的相互作用における関心低下から選択される。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの陰性症状は、アンヘドニアである。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの陰性症状は、意欲喪失である。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの陰性症状は、社会的相互作用における関心低下である。
いくつかの実施形態において、前記方法は、統合失調症の少なくとも1つの認知症状を処置することを含む。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの認知症状は、言語性記憶障害、ワーキングメモリ障害、運動機能障害、注意および処理速度の障害、言語流暢性障害、ならびに実行機能障害から選択される。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの認知症状は、言語性記憶障害である。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの認知症状は、ワーキングメモリ障害である。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの認知症状は、運動機能障害である。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの認知症状は、注意および処理速度の障害である。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの認知症状は、言語流暢性障害である。いくつかの実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの認知症状は、実行機能障害である。
いくつかの実施形態において、前記方法は、前記患者において、報酬予期関連脳活動を調節することを含む。
いくつかの実施形態において、前記方法は、前記患者において、脳血流量を調節することを含む。
いくつかの実施形態において、前記方法は、前記患者において、報酬予期の間に、腹側線条体活動を増大させることを含む。
いくつかの実施形態において、前記方法は、前記患者において、ドーパミン放出を調節することを含む。いくつかの実施形態において、前記方法は、前記患者において、ドーパミン放出を減少させることを含む。いくつかの実施形態において、前記方法は、前記患者において、刺激薬への暴露後、ドーパミン放出を減少させることを含む。
医薬組成物
本開示のいくつかの実施形態は、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物;ならびに少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤を含む医薬組成物に関する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、80mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、100mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物。
本開示のいくつかの実施形態は、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物;ならびに少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤を含む医薬組成物に関する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、80mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、100mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、または4つ)の錠剤の形態である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、少なくとも1つ(例えば、1、2、3、または4つ)の即時放出錠剤の形態である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、マンニトールおよび微結晶性セルロースを含む少なくとも1つ(例えば、1、2、3、または4つ)の即時放出錠剤の形態である。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含むコア組成物;ならびに前記コア組成物を被覆するコーティング層を含む、少なくとも1つの錠剤の形態である。
いくつかの実施形態において、コア組成物は、マンニトールをさらに含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、微結晶性セルロースをさらに含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、ヒドロキシプロピルセルロースをさらに含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、クロスカルメロースナトリウムをさらに含む。
いくつかの実施形態において、コア組成物は、マンニトールおよび微結晶性セルロースをさらに含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、マンニトールおよびヒドロキシプロピルセルロースをさらに含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、マンニトールおよびクロスカルメロースナトリウムをさらに含む。
いくつかの実施形態において、コア組成物は、マンニトール、微結晶性セルロース、およびヒドロキシプロピルセルロースをさらに含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、マンニトール、微結晶性セルロース、およびクロスカルメロースナトリウムをさらに含む。
いくつかの実施形態において、コア組成物は、マンニトール、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクロスカルメロースナトリウムをさらに含む。
いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、5%~25%の化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、7.5%~22.5%の化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、10%~20%の化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、55%~75%のマンニトールをさらに含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、60%~75%のマンニトールをさらに含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、65%~75%のマンニトールをさらに含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、60%~70%のマンニトールをさらに含む。
いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、5%~15%の微結晶性セルロースをさらに含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、7.5%~12.5%の微結晶性セルロースをさらに含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、10%の微結晶性セルロースをさらに含む。
いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、2.5%~7.5%のクロスカルメロースナトリウムをさらに含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、5%のクロスカルメロースナトリウムをさらに含む。
いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、1%~5%のヒドロキシプロピルセルロースをさらに含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、3%のヒドロキシプロピルセルロースをさらに含む。
いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、0.5%~1.5%のステアリン酸マグネシウムをさらに含む。いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、1%のステアリン酸マグネシウムをさらに含む。
いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、
5%~25%の化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物;
55%~75%のマンニトール;および
5%~15%の微結晶性セルロース
を含む。
5%~25%の化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物;
55%~75%のマンニトール;および
5%~15%の微結晶性セルロース
を含む。
いくつかの実施形態において、コア組成物は、前記コア組成物の重量に対して、
10%~20%の化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物;
60%~75%のマンニトール;および
7.5%~12.5%の微結晶性セルロース
を含む。
10%~20%の化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物;
60%~75%のマンニトール;および
7.5%~12.5%の微結晶性セルロース
を含む。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、1つの錠剤の形態である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、2つの錠剤の形態である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、3つの錠剤の形態である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、4つの錠剤の形態である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、5つの錠剤の形態である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、6つの錠剤の形態である。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、2つの錠剤の形態であり、各錠剤は、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、4つの錠剤の形態であり、各錠剤は、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、経口懸濁物の形態である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、Tween(登録商標)およびメチルセルロースを含む経口懸濁物の形態である。
任意の薬学的に許容され得る賦形剤の割合および性質は、選択される投与経路および標準的な薬学的実施によって決定され得る。任意の従来の薬学的に許容され得る賦形剤が、例えば、何らかの望ましくない生物学的効果を生じることによって、または、他の点で医薬組成物の何らかの他の成分(単数または複数)と別の有害な様式で反応することによって、化合物(I)と不適合な場合を除き、任意の従来の薬学的に許容され得る賦形剤の使用は、本開示の範囲内であることが意図されている。
薬学的に許容され得る賦形剤として機能し得る材料のいくつかの非限定的な例としては、(1)糖、例えば、ラクトース、グルコース、およびスクロースなど;(2)デンプン、例えば、トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプンなど;(3)セルロースおよびその誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、および酢酸セルロースなど;(4)トラガント末;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)賦形剤、例えば、カカオバターおよび坐剤ワックスなど;(9)油、例えば、ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、およびダイズ油など;(10)グリコール、例えば、プロピレングリコールなど;(11)ポリオール、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、およびポリエチレングリコールなど;(12)エステル、例えば、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなど;(13)寒天;(14)緩衝化剤、例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなど;(15)アルギン酸;(16)発熱物質不含水;(17)等張食塩水;(18)リンゲル液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝液;ならびに(21)医薬製剤において使用される他の非毒性の適合性の物質があげられる。
Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st edition,2005,D.B.Troy編,Lippincott Williams&Wilkins,Philadelphia、ならびにEncyclopedia of Pharmaceutical Technology,J.SwarbrickおよびJ.C.Boylan編,1988-1999,Marcel Dekker,New Yorkもまた、薬学的に許容され得る賦形剤の追加の非限定的な例、ならびにそれを調製および使用するための既知の技術を開示している。
それを必要とする患者の処置の実施においいて、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、このAPIを生物学的に利用可能にする任意の形態および経路で投与され得る。例として、いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、種々の経路、例えば、経口投与(例えば、錠剤またはカプセルなどによって)などによって投与してもよい。いくつかの実施形態において、水性懸濁物が経口投与のために使用される場合、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、乳化剤および懸濁化剤と配合されてもよい。
いくつかの実施形態において、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物は、非経口経路、例えば、吸入、皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、経皮的、鼻腔内、直腸、膣、眼、局所的、舌下、口腔、腹腔内、脂肪組織内(intraadiposally)、髄腔内、または局所送達によって(例えば、カテーテルまたはステントなどによって)などによって投与してもよい。いくつかの実施形態において、本開示の医薬組成物の無菌の注射可能形態は、水性または油性懸濁物であり得る。これらの懸濁物は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、当該技術分野において知られている技術に従って調製され得る。いくつかの実施形態において、無菌の注射可能調製物は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の無菌注射可能溶液または懸濁物、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液などであり得る。使用され得る許容できるビヒクルおよび溶媒の非限定的な例は、水、リンゲル液、および等張塩化ナトリウム溶液である。追加の非限定的な例として、無菌の不揮発性油が、溶媒または懸濁媒体として使用され得る。
当業者は、処置すべき疾患または状態、その疾患または状態のステージ、および他の関連する状況に応じて、適切な投与の形態および経路を容易に選択することができる。いくつかの実施形態において、本開示の医薬組成物は、錠剤、カプセル、カシェ、紙、ロゼンジ、オブラート、エリキシル、軟膏、経皮パッチ、エアロゾル、吸入剤、坐剤、溶液、または懸濁物の形態で患者に投与することができる。
あるグループの少なくとも1つのメンバーの間に「または」または「および/または」を含む請求項または説明は、別段の記載があるか、またはその他の様式で文脈から明らかでない限り、そのグループのメンバーの1つ、2つ以上、または全てが、所定の産物またはプロセスの中に存在するか、その中で使用されるか、または別の様式でそれと関連する場合に、適合するとみなされる。本開示は、グループの厳密に1つのメンバーが、所定の産物またはプロセスの中に存在するか、その中で使用されるか、または別の様式でそれと関連する実施形態を含む。本開示は、グループの2つ以上、または全てのメンバーが、所定の産物またはプロセスの中に存在するか、その中で使用されるか、または別の様式でそれと関連する実施形態を含む。
さらに、本開示は、列挙された請求項の少なくとも1つから、少なくとも1つの限定、要素、節、および説明的な用語が別の請求項に組み込まれる、全ての変形、組合せ、および交換を包含する。例えば、別の請求項に従属する任意の請求項は、同じ従属元の請求項に従属している任意の他の請求項の中にある少なくとも1つの限定を含むように変更され得る。要素がリストとして(例えば、マーカッシュグループなどの形式で)示されている場合、その要素のそれぞれのサブグループもまた開示されており、また、任意の要素(単数または複数)が、そのグループから取り除かれ得る。一般的に、本開示または本開示の態様が特定の要素および/または特徴を含むことを示している場合、本開示の実施形態または本開示の態様は、それらの要素および/または特徴からなる(または、から実質的になる)ことを理解するべきである。単純化する目的で、これらの実施形態は、本明細書において、このとおりの言葉で具体的に記載されていない。範囲が示されている場合、両端も含む。さらに、別段の記載がないか、またはその他の様式で文脈および当業者の理解から明らかでない限り、範囲として示されている値は、本開示の異なる実施形態において、明らかに文脈に反しない限りその範囲の下限の値の単位の10分の1まで、示された範囲内の任意の特定の値またはサブレンジを指すものとみなされ得る。
当業者は、日常的な範囲を超える実験を行うことなく、本明細書に記載されている本開示の特定の実施形態に対する多くの等価物を認識するか、または確認することができるであろう。そのような等価物は、以下の特許請求の範囲に包含されることが意図されている。
以下の実施例は、例証であることが意図されており、いかなる意味においても、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
略語
% パーセント
% CV 変動係数%
AE 有害事象
ANOVA 分散分析
ASL 動脈スピン標識(Arterial Spin Labeling)
AUC 血漿中濃度時間曲線下面積
AUC24 0~24時間のAUC
AUC96 0~96時間のAUC
AUCτ 投与インターバルの間のAUC
BACS 統合失調症における認知の簡潔な評価
BOLD 血中酸素濃度依存性
BMI ボディ・マス・インデックス
BNSS 簡易陰性症状尺度(Brief Negative Symptom Scale)
Cav,ss 定常状態における平均血漿中濃度
Cmax 最高血漿中濃度
Ctrough 投与インターバルの最後において観察された血漿中濃度
Ca 尾状核
CBF 脳血流量
CL/F 血管外投与後の見かけのクリアランス
CSSRS コロンビア自殺重症度評価尺度(Columbia Suicide Severity Rating Scale)
CYP3A4 チトクロームP450 3A4
d-APMH デキストロアンフェタミン
DSM 精神障害の診断・統計マニュアル
FIH ファースト・イン・ヒューマン
fMRI 機能的磁気共鳴画像法
g グラム
GAD 全般性不安障害
GCP 優良臨床試験基準(Good Clinical Practice)
GP 淡蒼球
h 時間
IA 中間解析
ICH 医薬品規制調和国際会議
IRB 治験審査委員会
kg キログラム
m2 平方メートル
MC メチルセルロース
mg ミリグラム
MID 金銭的インセンティブ遅延
min 分
MINI 精神疾患簡易構造化面接法(Mini International Neuropsychiatric Interview)
mL ミリリットル
mm ミリメートル
MNI モントリオール神経学研究所(Montreal Neurological Institute)
MP-RAGE 磁化調製迅速勾配エコー(Magnetization-prepared rapid gradient-echo)
MRD 多回上昇用量
MR 磁気共鳴
MRI 磁気共鳴画像法
NAcc 側坐核
NSFS 陰性症状因子スコア
PANSS 陽性・陰性症状評価尺度(Positive and Negative Syndrome Scale)
pCASL 疑似連続ASL(pseudo-continuous ASL)
PET 陽電子放射断層撮影
PK 薬物動態
PD 薬力学
Pu 被殻
Rac(AUC)蓄積比(accumulation ratio)(AUCτに基づく)
Rac(Cmax)蓄積比(Cmaxに基づく)
RBA 相対的バイオアベイラビリティー
RF ラジオ波
ROI 関心領域
s 秒
SAP 統計解析計画
SD 標準偏差
SE 標準誤差
SN 黒質
SPECT 単一光子放射断層撮影
SPM 統計的パラメトリックマッピング
SRD 単回上昇用量
SRTM 単純化参照組織モデル
t1/2z 終末消失相の半減期
tmax 最初にCmaxに到達するまでの時間
TAC 時間放射能曲線
TEAE 処置下で発現した有害事象
Vz/F 血管外投与後の見かけの終末相分布容積
VSt 腹側線条体(VSt)
VTA 腹側被蓋野
略語
% パーセント
% CV 変動係数%
AE 有害事象
ANOVA 分散分析
ASL 動脈スピン標識(Arterial Spin Labeling)
AUC 血漿中濃度時間曲線下面積
AUC24 0~24時間のAUC
AUC96 0~96時間のAUC
AUCτ 投与インターバルの間のAUC
BACS 統合失調症における認知の簡潔な評価
BOLD 血中酸素濃度依存性
BMI ボディ・マス・インデックス
BNSS 簡易陰性症状尺度(Brief Negative Symptom Scale)
Cav,ss 定常状態における平均血漿中濃度
Cmax 最高血漿中濃度
Ctrough 投与インターバルの最後において観察された血漿中濃度
Ca 尾状核
CBF 脳血流量
CL/F 血管外投与後の見かけのクリアランス
CSSRS コロンビア自殺重症度評価尺度(Columbia Suicide Severity Rating Scale)
CYP3A4 チトクロームP450 3A4
d-APMH デキストロアンフェタミン
DSM 精神障害の診断・統計マニュアル
FIH ファースト・イン・ヒューマン
fMRI 機能的磁気共鳴画像法
g グラム
GAD 全般性不安障害
GCP 優良臨床試験基準(Good Clinical Practice)
GP 淡蒼球
h 時間
IA 中間解析
ICH 医薬品規制調和国際会議
IRB 治験審査委員会
kg キログラム
m2 平方メートル
MC メチルセルロース
mg ミリグラム
MID 金銭的インセンティブ遅延
min 分
MINI 精神疾患簡易構造化面接法(Mini International Neuropsychiatric Interview)
mL ミリリットル
mm ミリメートル
MNI モントリオール神経学研究所(Montreal Neurological Institute)
MP-RAGE 磁化調製迅速勾配エコー(Magnetization-prepared rapid gradient-echo)
MRD 多回上昇用量
MR 磁気共鳴
MRI 磁気共鳴画像法
NAcc 側坐核
NSFS 陰性症状因子スコア
PANSS 陽性・陰性症状評価尺度(Positive and Negative Syndrome Scale)
pCASL 疑似連続ASL(pseudo-continuous ASL)
PET 陽電子放射断層撮影
PK 薬物動態
PD 薬力学
Pu 被殻
Rac(AUC)蓄積比(accumulation ratio)(AUCτに基づく)
Rac(Cmax)蓄積比(Cmaxに基づく)
RBA 相対的バイオアベイラビリティー
RF ラジオ波
ROI 関心領域
s 秒
SAP 統計解析計画
SD 標準偏差
SE 標準誤差
SN 黒質
SPECT 単一光子放射断層撮影
SPM 統計的パラメトリックマッピング
SRD 単回上昇用量
SRTM 単純化参照組織モデル
t1/2z 終末消失相の半減期
tmax 最初にCmaxに到達するまでの時間
TAC 時間放射能曲線
TEAE 処置下で発現した有害事象
Vz/F 血管外投与後の見かけの終末相分布容積
VSt 腹側線条体(VSt)
VTA 腹側被蓋野
実施例1:化合物(I)についてのフェーズ1のファースト・イン・ヒューマン安全性、耐容性、および薬物動態試験
フェーズ1のファースト・イン・ヒューマン(FIH)試験を、化合物(I)の安全性、耐容性、および薬物動態(PK)を評価するために、米国において単一施設で行った。具体的には、化合物(I)を、健常参加者において、および安定統合失調症の参加者において抗精神病薬に対するアドオン試験として、単回用量および複数回用量の安全性、耐容性、およびPKを評価するために試験した。また、フェーズI試験によって、絶食状態において、経口懸濁物製剤と比較して、錠剤製剤を投与した健常参加者における化合物(I)の経口バイオアベイラビリティーと、化合物(I)の錠剤製剤の単回用量のPKに対する高脂肪高カロリー食の影響も評価された。将来の試験に情報を提供するために、追加の探索的薬力学的分析を、安定統合失調症の患者において実施した。
フェーズ1のファースト・イン・ヒューマン(FIH)試験を、化合物(I)の安全性、耐容性、および薬物動態(PK)を評価するために、米国において単一施設で行った。具体的には、化合物(I)を、健常参加者において、および安定統合失調症の参加者において抗精神病薬に対するアドオン試験として、単回用量および複数回用量の安全性、耐容性、およびPKを評価するために試験した。また、フェーズI試験によって、絶食状態において、経口懸濁物製剤と比較して、錠剤製剤を投与した健常参加者における化合物(I)の経口バイオアベイラビリティーと、化合物(I)の錠剤製剤の単回用量のPKに対する高脂肪高カロリー食の影響も評価された。将来の試験に情報を提供するために、追加の探索的薬力学的分析を、安定統合失調症の患者において実施した。
フェーズ1試験において、化合物(I)は、単回および反復経口投与後、健常ボランティアと安定統合失調症の患者の両方において、速やかに吸収された。化合物(I)の単回および反復経口投与後、尿中6β-ヒドロキシコルチゾール/コルチゾール比はプラセボと有意に異ならず、CYP3A4は誘導されなかったことが示唆された。化合物(I)は、一般に良好に耐容性を示し、重度または重篤な有害安全性シグナルは報告されなかった。
試験設計
試験は、GCPの規則およびガイドラインで述べられているIRBの規則、および全ての適用可能な現地の規則に従った。試験は、個々の参加者を最大限に尊重し、ヘルシンキ宣言を起源とする倫理的原則、GCPについてのICH調和3極間ガイドラインの要件および定義、ならびに全ての適用可能な現地の規則に従って実施した。全ての参加者は、あらゆるプロトコルに特異的なスクリーニング手順に先立って、インフォームドコンセントフォームに署名し、日付を記入した。
表1に示すように、試験は4つのパートから構成されるものであった:(1)パート1(単回上昇用量[SRD]、交互パネル設計および逐次パネル設計);(2)パート2(多回上昇用量[MRD]、逐次パネル設計);(3)パート3(オープンラベル並行設計);および(4)パート4(単回用量コホート)。パート1および2におけるコホートは、化合物(I)またはプラセボのいずれかを、6:2の比で受容するようにランダム化された。パート3におけるコホートは、1:1の比でランダム化され、一方で、パート4におけるコホートは、2:1の比でランダム化された。
パート1は、交互パネル設計(コホート1、2)および逐次パネル設計(コホート3~5)を用いた、健常成人における二重盲検、SRD試験であった。コホート1および2は、経口懸濁物(5mg、10mg、20mg、または40mg)として投与される化合物(I)または適合したプラセボの2期、交互パネル、二重盲検試験の部分であり、処置期間と処置期間の間に少なくとも7日間のウォッシュアウト期間を設けた。コホート3~5は、化合物(I)(それぞれ、80、120、または160mg)または適合したプラセボのSRDを評価するための逐次パネル、二重盲検試験の部分であった。計画されていたが、80mgの用量の後の全ての用量は、先行するコホートから明らかになった安全性、耐容性、およびPKのデータに基づいて決定された。
コホート1、期間1についてセンチネル群を用い、最初の2人の参加者を化合物(I)またはプラセボのいずれかを受けるように1:1に割り当てて、このコホートの残りの参加者に投与する前に、十分な安全性および耐容性を確実にした。残りの6人の参加者は、投与の24時間後の安全性および耐容性のデータを精査した後に投与を受けた。後続のコホートは、先行するコホートから明らかになった、最低でも21日間の安全性、耐容性、および利用可能なPKのデータに基づいて投与を受けた。
パート2は、化合物(I)の血漿曝露および蓄積を評価するための、健常成人におけるMRD研究であり、4つのコホート(1~4)で行われた。パート2は、パート1におけるコホート3から、21日間の安全性、耐容性、および利用可能なPKのデータが集められるまで開始しなかった。
パート2において、参加者は、経口懸濁物として、全ての投与日にプラセボの投与、または第1日に負荷用量ならびに第8、15および22日に初期用量の半分の維持用量の化合物(I)の投与、のいずれかを受けた。ベースライン測定値は第-2日に取得し、試験特異的な測定値は、第1、8、15、および22日における経口用量投与後に取得した。
参加者は、各サイクルの化合物(I)の投与のために、試験施設に5日間滞在することが求められた。負荷用量の投与のために、参加者は、試験施設に第-2日から第3日まで留まることが求められ、維持用量のために、第7~10日、第14~17日、第21~24日に留まることが求められた。試験特異的な測定は、投与後48時間の期間内に、参加者が退院する前に行った。第24日に退院した後、参加者は、第26、29、36、43、50、57、および64日に、フォローアップのために再来院した。試験が終了する最終の来院は、最後の安全性およびPKフォローアップの12~16日後に行われた。
パート3は、健常参加者における、化合物(I)の経口懸濁物製剤と比較した化合物(I)の錠剤製剤のバイオアベイラビリティー、およびPKに対する食物の影響を評価するための、ランダム化、オープンラベル、単回用量の、並行設計試験であった。即時放出錠剤は、マンニトール、微結晶性セルロース、および一般に使用されるその他の賦形剤を含んでいた。参加者は、10時間の終夜絶食後、または高脂肪高カロリーの朝食の摂取開始の30分後のいずれかに、錠剤として化合物(I)の単回40mg用量を受けるように、1:1にランダム化された。
参加者は、安全性およびPK評価のために、試験施設に、投与後さらに48時間留まること、および第4~5日と第17~21日にフォローアップの来院が求められた。化合物(I)の血漿中濃度を測定するために、投与後96時間にわたって血液サンプルを採取した。
パート4は、安定統合失調症の患者における、二重盲検、毎週1回投与の、並行群設計であった。パート4は、パート2において、21日間の安全性、耐容性、およびPKのデータが集められるまで開始しなかった。
参加者は、化合物(I)またはプラセボのいずれかを受けるように、2:1にランダムに割り当てられた。化合物(I)を受ける参加者については、第1日に負荷用量が投与され、第8、15、および22日に初期用量の半分で維持用量が投与された。プラセボ群の参加者は、全ての試験投与日に、プラセボを受けた。
参加者は、各サイクルの化合物(I)の投与のために、試験施設に5日間滞在することが求められた。負荷用量の投与のために、参加者は、試験施設に第-2日から第3日まで留まることが求められ、維持用量のために、第7~10日、第14~17日、および第21~24日に留まることが求められた。試験特異的な測定は、投与後48時間の期間内に、参加者が退院する前に行った。第24日に退院した後、参加者は、第26、29、36、43、50、57、および64日に、フォローアップのために再来院した。試験が終了する最終の来院は、最後の安全性およびPKフォローアップの12~16日後に行われた。
主要な組み入れ基準
試験には、インフォームドコンセントの時点で、年齢が18~55歳の男性および女性が登録され、ボディ・マス・インデックス(BMI)は、健常参加者については、18~32kg/m2、統合失調症の参加者については18~40.5kg/m2であった。
パート4において、参加者は、精神疾患簡易構造化面接法(MINI)によって、精神障害の診断・統計マニュアル、第5版(DSM-5)の定義による統合失調症の基準に合致しており、スクリーニングおよびベースラインにおいて、陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)の合計スコア≦90、およびPANSS N1、N2、N3、N4、N6、G7およびG16の合計≧15であった。さらに、参加者は、少なくとも2か月間、抗精神病薬の安定用量を受けている必要があった。
安全性評価
フェーズ1試験における安全性測定値には、処置下で発現した有害事象(TEAE)、身体検査、体重、身長、BMI、バイタルサイン、臨床検査値の評価(clinical laboratory evaluation)、妊娠のモニタリング、およびECG手順が含まれていた。
TEAEは、化合物(I)の初回用量後、および化合物(I)の最終用量後6週間以内に発生または悪化した、あらゆる有害事象と定義した。2つ以上の異なるTEAEを経験した参加者は、1回だけカウントした。頻発するTEAEは、任意の処置において、少なくとも2人の参加者に生じる有害事象と定義した。参加者は、気分および覚醒度(BL-VAS)および自殺傾向(C-SSRS)について評価された。
薬物動態評価
化合物(I)の血漿中濃度および尿中濃度、ならびにコルチゾールおよび6β-ヒドロキシコルチゾールの尿中濃度は、高速液体クロマトグラフ法とタンデム質量分析法によって測定した。予定された評価ごとに、4mLの血液サンプルを1つ採取した。プラセボを受ける参加者については、投与前、および、さらなる参加者が積極的処置を受けている可能性がないことを確実にするために、(最初の用量群の測定から明らかになった)Cmaxが起こる時間付近にだけ、血液サンプルを分析した。パート1のコホート1~5およびパート2のコホート1~4について、連続的な尿サンプルを採取した。プラセボを受けた参加者についての尿サンプルは、分析しなかった。パート2のコホート1~4、およびパート4の全ての患者について、コルチゾールおよび6β-ヒドロキシコルチゾールを決定するために、尿サンプルを採取した。プラセボにランダム化された参加者についてのサンプルは、これらのパラメーターについて分析した。
薬物動態パラメーターは、評価可能な全ての参加者について、濃度時間プロファイルから決定した。実際のサンプリング時間を、全ての計算において使用した。薬物動態パラメーターは、Phoenix WinNonLin v8.0またはSAS v9.4を使用して、ノンコンパートメント解析によって算出した。
薬力学評価
パート4における探索的薬力学評価は、陽性・陰性症状尺度(PANSS)の合計スコア、下位尺度スコアおよび因子スコア;統合失調症における認知の簡潔な評価(BACS)の合計スコア;臨床全般印象度-重症度尺度(CGI-S)および臨床全般印象度-全般改善度(CGI);簡易陰性症状尺度(BNSS)の合計スコア;および一時的快感経験尺度(TEPS)の合計スコアを含んでいた。
統計
フェーズ1試験において、3つの解析セットが使用された:(1)安全性セット(少なくとも1用量の試験薬を受けた全ての参加者);(2)PKセット(試験薬の投与を受け、かつ少なくとも1つのPKパラメーターについて十分なデータを提供した全ての参加者);および(3)PDセット(パート4のみ)(試験薬を受け、かつ1つのベースラインおよびベースライン後の予定された1つのPDパラメーターについて十分なデータを提供した参加者)。
パート1コホート1~5およびパート2コホート1~4の目標サンプルサイズは、統計的検出力の正式な評価に基づくものではなく、他のFIH試験の先例に基づくものであった。1つのコホートあたり8参加者のサンプルサイズは、試験の目的を調査するために、および安全性パラメーターに対する潜在的なあらゆる影響を特徴付けするために十分であると考えられた。
PK転帰は、記述統計学を使用して要約した。
人口統計学的特性およびその他のベースライン特性、ならびに試験の組み入れ
人口統計学的特性および一般的な特性は、プラセボアームと積極的処置アームの間で、概して同様であった(表2)。
パート4(安定統合失調症の患者によるMRD研究)における160/80mgの化合物(I)コホートの中の1人の参加者は、第15日の用量を受けなかった。この対象者についての第22日の薬物動態学的濃度は、平均血漿中濃度時間プロファイルから除外し、また、関連する薬物動態パラメーターは、統計解析から除外した。
パート4(安定統合失調症の患者によるMRD研究)における160/80mgの化合物(I)コホートの中の1人の参加者は、第1日の投与後に試験を中止した。この参加者のPKパラメーターは、統計解析から除外した。
パート4(安定統合失調症の患者によるMRD研究)における160/80mgの化合物(I)コホートの中の別の参加者は、第22日の投与後に試験を中止した。したがって、tmax、Cmax、投与インターバルの最後において観察された血漿中濃度、AUC24、AUC48、およびAUC96を除き、この参加者についての全てのPKパラメーターは、要約および統計解析から除外した。
安全性評価
ベースライン特性における臨床的に有意な変化は、試験の間観察されなかった。114人のランダム化された参加者のうち、全ての参加者は、少なくとも1用量の化合物(I)を受け、安全性セットに入れられた。中等度のTEAEを経験した2人の参加者(1人はパート2、1人はパート3の参加者)を除き、参加者が経験したTEAEは軽度であった。死亡、重篤な有害事象、または他の重大なTEAEは報告されなかった。頭痛は、プラセボと比較して、化合物(I)でより頻繁に起こる傾向があり、その頻度は、用量が高くなるにつれて上昇するように思われた。TEAEに起因する中止はなかった。
パート1(SRD試験)において、プラセボを受けた4人の参加者(40.0%)および化合物(I)を受けた6人の参加者(20.0%)が、試験の間にTEAEを経験した。治験責任医師によって、いずれのTEAEも試験薬に関連するものではないとみなされた。
パート2(MRD研究)において、プラセボを受けた3人の参加者(37.5%)が、そして合計で19人の参加者(59.4%)が、試験の間にTEAEを経験した(表3)。1つのTEAEは中等度であったが、一方で、他の全てのTEAEは軽度であった。
パート3(相対的バイオアベイラビリティー/食物効果試験)(少なくとも10時間の終夜絶食後に単回用量の化合物(I)を投与された9人の参加者)において、1人(11.1%)が、TEAEを経験した。高脂肪高カロリーの朝食後に単回の化合物(I)用量を受けた2人の参加者(22.2%)が、TEAEを経験した。1人の参加者は中等度のTEAEを経験したが、一方で、他の全てのTEAEは軽度であった。死亡、重篤なAE、または他のTEAEは報告されなかった。
パート4(安定統合失調症の患者によるMRD研究)において、プラセボを受けた6人の参加者(75.0%)が、そして合計で15人の参加者(62.5%)が、試験の間にTEAEを経験した(表4)。同様の頻度の試験薬に関連するTEAEが、プラセボを受けた統合失調症の患者(50.0%)および化合物(I)を受けた統合失調症の患者(56.3%)によって報告された。全てのTEAEは軽度であった。
化合物(I)の薬物動態
化合物(I)は、健常および統合失調症患者において、単回および反復経口投与の後、速やかに吸収され、そのtmaxは0.99~3.00時間であった。より高い用量(≧120mg)では、時として、第2のピークが観察された。健常患者における化合物(I)の単回経口用量後の、用量を増加(5~160mg)させた場合のCmaxおよびAUCの上昇は、用量に比例する上昇に及ばなかった。パート1における参加者についての平均Cmax値(コホート1および2について、投与後96時間まで観察し、コホート3~5について、投与後168時間まで観察した)を表5に示す。パート2および4のいくつかのコホートにおける参加者についての平均Cmax値(投与後168時間まで観察した)を表6に示す。
血漿中PKの飽和が、160mg(試験した最高用量レベル)で観察された。化合物(I)についての定常状態曝露は、それぞれAUCτ値とCmax値で示されているように、初回負荷用量後には達成されなかった。絶食条件下と摂食条件下で化合物(I)錠剤製剤を単回経口投与した後の、化合物(I)のCmaxおよびAUC96についての比は、それぞれ0.841および0.942であり、全身曝露に対して、有意な食物効果がなかったことが示された。同様に、tmax中央値も摂食条件下と絶食条件下で同等であった。
パート1(SRD試験)において、化合物(I)は、用量範囲5~80mgについて急速に吸収され、tmax中央値は0.99~3.00時間であった。何人かの参加者について、用量レベル120mgおよび160mgにおいて、第2のピークが観察され、tmax中央値は、それぞれ13.0時間および13.5時間に増大した。化合物(I)についての平均t1/2zは、20~160mgの用量範囲について、210~296時間の範囲であった。化合物(I)についてのCmaxおよびAUC24の上昇は、比例する上昇には及ばなかった。化合物(I)160mgについての平均Cmax値およびAUC値は、化合物(I)120mgについての値と同等であるか、または下回っており、血漿中PKの飽和が示唆された。
化合物(I)についての平均t1/2zは、ヒトにおける化合物(I)の延長された半減期を反映する。化合物(I)についての代謝経路の速度および程度における種変動性が、5~15mg/kgの化合物(I)の単回用量経口投与後に、ラット、イヌ、サル、およびヒトの別々の試験において観察された。この試験において、化合物(I)の平均ヒト半減期(およそ11日)は、ラットおよび犬において観察された2~4時間という平均半減期よりも大幅に長かった。
MRD(パート2)後の健常参加者におけるPKパラメーターを表7に示す。表7において、tmaxについては、中央値および最小-最大(表中、それぞれ(a)および(b)で示す)を示す。化合物(I)は、また、パート2において急速に吸収され、tmax中央値は1.75~3.00時間であった(図1)。少数の参加者において、tmaxは、化合物(I)の80mgの負荷用量および40mgの維持用量、または化合物(I)の160mgの負荷用量および80mgの維持用量において、およそ48時間であった。化合物(I)の定常状態(第22日)における全身曝露は、ほぼ用量に比例して増大し、化合物(I)についての定常状態における平均t1/2zは、170~302時間の範囲であった。
パート3(相対的バイオアベイラビリティー/食物効果試験)において、錠剤製剤についての平均化合物(I)全身曝露は、絶食条件と摂食条件の間で同等であり、食物効果が最小限であったことが示された。化合物(I)錠剤製剤についてのtmax中央値(絶食状況下および摂食状況下;2.00時間)は、化合物(I)経口懸濁物についての値(1.82時間)と同等であった。2人の参加者の化合物(I)錠剤によるtmax推定値(36時間および約24時間)は、それぞれの処置群内の他の参加者と比較して遅延していた。
安定統合失調症の患者(パート4)についてのPKパラメーターを表8に示す。表8において、tmaxについては、中央値および最小値-最大値(表中、それぞれ(a)および(b)で示す)を示し、(c)が付された値は、早期に終了した脱落対象に起因して、13というサンプルサイズに基づくものである。パート4(安定統合失調症の患者によるMRD研究)において、化合物(I)についてのtmax中央値は、統合失調症患者について1.80時間であり、健常参加者についての3.00時間というtmax中央値と同等であった(図1)。化合物(I)についての定常状態の平均t1/2zは、統合失調症および健常参加者について、それぞれ334時間および271時間であった。加えて、統合失調症の患者において、平均t1/2zは334時間であり、これに対し、パート1(SRD試験)における健常参加者においては210~296時間、およびパート2(MRD研究)における健常参加者においては170~302時間であった。化合物(I)のピーク全身曝露は、健常参加者と比較して、統合失調症の参加者において23~30%低く、化合物(I)の総全身曝露は、健常参加者と比較して、統合失調症参加者について22~27%低かった。
[00223]
実施例2:薬力学的バイオマーカーとしてのヒトの脳における内因性のドーパミン放出:[11C]PHNO PETによる化合物(I)の評価
ドーパミンD2受容体(D2R)放射性リガンドを使用した分子イメージング技術は、健常な非ヒト霊長類(Deweyら、1993;Innisら、1992)およびヒトの脳(Laruelle、2000;Laruelleら、1995)において、薬理学的に誘発されたドーパミン放出を検出するために適切であることが示されている。α-メチル-p-チロシンによるシナプスドーパミンの枯渇は、アンフェタミンまたはレボドパなどのドーパミン増強性薬物によって生じるものとは逆方向に、PETおよびSPECTシグナルの変化を生じさせ(Laruelleら、1997;Verhoeffら、2002;Verhoeffら、2001);そのシグナルの変化の大きさは、微小透析によって測定したときのドーパミンの変化の大きさと関連する(Breierら、1997;Laruelleら、1997)。この方法論を使用して、精神神経障害の患者と、健常な個体との差が示された(Abi-Darghamら、1998;Breierら、1997;Tedroffら、1996)。D2Rアゴニスト放射性リガンド、例えば[11C]PHNO(Brownら、1997;Wilsonら、2005)および[11C]NPAは、ドーパミン自体と同様に、主に、Gタンパク質共役(G共役)状態のD2Rに結合し、シナプスドーパミン濃度の変化を検出するための、アゴニストリガンドの高い感度を実現する(Narendranら、2004;Willeitら、2006)。
[00224]
化合物(I)による処置後のヒトの脳における内因性のドーパミン放出を評価するために、シナプスドーパミンレベルをモニタリングする非侵襲的方法として[11C]PHNOを使用したヒトPET試験を使用した。この試験において、化合物(I)は、健常ヒトボランティアにおいて、血液脳関門を容易に通過し、ドーパミン放出の用量依存的調節を示した。デキストロアンフェタミン(d-APMH)の投与は、シナプスドーパミン濃度の上昇から予測されるように、[11C]PHNO BPNDの堅固な減少を引き起こした。化合物(I)による前処置は、d-APMH後の[11C]-PHNO ΔBPNDの大きさを低下させ、これは、d-AMPH投与後の細胞外ドーパミンの放出の減少と合致していた。d-AMPHの血漿中濃度は、d-AMPH単独のPETスキャンおよびd-AMPH+化合物(I)PETスキャンにおいて類似しており、d-AMPH+化合物(I)PETスキャンにおいて見られる
の減衰が、化合物(I)の薬理学的効果を反映していることが示唆された。試験した全てのヒトの脳領域において、40mgの化合物(I)によって誘発される調節は、20mgの化合物(I)によって誘発されるものよりも大きく、また、用量効果は、被殻および淡蒼球において有意であった。他の脳領域において有意な用量効果がなかったのは、これらの試験において使用したサンプルサイズが小さかったためである可能性がある。
[00225]
試験設計および対象
[00226]
12人の男性ボランティア(年齢は39.8±11.4歳)をスクリーニングし、Hammersmith Medicines Research(ロンドン)による試験にリクルートした。全てのイメージング評価は、Imanova Centre for Imaging Sciences(現在はInvicro)(ロンドン、英国)において実施した。この試験は、London-Brent Research Ethics Committeeによって承認され(参照16/LO/1493)、放射性同位体の投与に対する許可は、英国のAdministration of Radioactive Substances Advisory Committeeから取得した(参照:630/3764/35313)。
[00227]
スクリーニングにおいて行われた脳のT1重みづけ磁気共鳴画像法(MRI)スキャンは、PETデータ解析のために必要とされる解剖学的情報を得るために使用された。各対象は、3回の[11C]PHNO PETスキャンを受け、1回目はベースライン、2回目は単回経口用量のデキストロアンフェタミン(d-AMPH、0.5mg/kg)の3時間後、および3回目は、単回経口用量の化合物(I)(20または40mg)のおよそ5時間後、かつ経口用量のデキストロアンフェタミン(d-APMH)(0.5mg/kg)の3時間後であった(図2)。
[00228]
2人の対象は、ベースラインPETスキャンだけは受けたが、放射性リガンド産生の失敗に起因して、それ以上のPETスキャンは受けなかった。これらの対象からのデータは、解析に含めなかった。
[00229]
MRIの取得
[00230]
全ての対象は、スクリーニングで取得されたMRIスキャン(T1重みづけスキャンを含む)を有していた。スキャンは、シーメンス3T MRIマグネット(Siemens Healthcare、Erlangen、ドイツ)を使用して取得した。構造イメージングデータは、3D磁化調製迅速勾配エコー(MP-RAGE)スキャンを、下記のパラメーターで使用して、矢状面で取得した:繰り返し時間=2300ms、エコー遅延時間=2.98ms、フリップ角(flip angle)=9°、等方性ボクセル=1.0mm×1.0mm×1.0mm、160スライス、合計スキャン時間=5分、3秒。MRスキャンは、臨床的に関連性のあるあらゆる脳の異常を除外するために、神経放射線科医によって精査された。T1 MRIデータは、下記のように、PETデータ解析の一部として使用された。
実施例2:薬力学的バイオマーカーとしてのヒトの脳における内因性のドーパミン放出:[11C]PHNO PETによる化合物(I)の評価
ドーパミンD2受容体(D2R)放射性リガンドを使用した分子イメージング技術は、健常な非ヒト霊長類(Deweyら、1993;Innisら、1992)およびヒトの脳(Laruelle、2000;Laruelleら、1995)において、薬理学的に誘発されたドーパミン放出を検出するために適切であることが示されている。α-メチル-p-チロシンによるシナプスドーパミンの枯渇は、アンフェタミンまたはレボドパなどのドーパミン増強性薬物によって生じるものとは逆方向に、PETおよびSPECTシグナルの変化を生じさせ(Laruelleら、1997;Verhoeffら、2002;Verhoeffら、2001);そのシグナルの変化の大きさは、微小透析によって測定したときのドーパミンの変化の大きさと関連する(Breierら、1997;Laruelleら、1997)。この方法論を使用して、精神神経障害の患者と、健常な個体との差が示された(Abi-Darghamら、1998;Breierら、1997;Tedroffら、1996)。D2Rアゴニスト放射性リガンド、例えば[11C]PHNO(Brownら、1997;Wilsonら、2005)および[11C]NPAは、ドーパミン自体と同様に、主に、Gタンパク質共役(G共役)状態のD2Rに結合し、シナプスドーパミン濃度の変化を検出するための、アゴニストリガンドの高い感度を実現する(Narendranら、2004;Willeitら、2006)。
[00224]
化合物(I)による処置後のヒトの脳における内因性のドーパミン放出を評価するために、シナプスドーパミンレベルをモニタリングする非侵襲的方法として[11C]PHNOを使用したヒトPET試験を使用した。この試験において、化合物(I)は、健常ヒトボランティアにおいて、血液脳関門を容易に通過し、ドーパミン放出の用量依存的調節を示した。デキストロアンフェタミン(d-APMH)の投与は、シナプスドーパミン濃度の上昇から予測されるように、[11C]PHNO BPNDの堅固な減少を引き起こした。化合物(I)による前処置は、d-APMH後の[11C]-PHNO ΔBPNDの大きさを低下させ、これは、d-AMPH投与後の細胞外ドーパミンの放出の減少と合致していた。d-AMPHの血漿中濃度は、d-AMPH単独のPETスキャンおよびd-AMPH+化合物(I)PETスキャンにおいて類似しており、d-AMPH+化合物(I)PETスキャンにおいて見られる
[00225]
試験設計および対象
[00226]
12人の男性ボランティア(年齢は39.8±11.4歳)をスクリーニングし、Hammersmith Medicines Research(ロンドン)による試験にリクルートした。全てのイメージング評価は、Imanova Centre for Imaging Sciences(現在はInvicro)(ロンドン、英国)において実施した。この試験は、London-Brent Research Ethics Committeeによって承認され(参照16/LO/1493)、放射性同位体の投与に対する許可は、英国のAdministration of Radioactive Substances Advisory Committeeから取得した(参照:630/3764/35313)。
[00227]
スクリーニングにおいて行われた脳のT1重みづけ磁気共鳴画像法(MRI)スキャンは、PETデータ解析のために必要とされる解剖学的情報を得るために使用された。各対象は、3回の[11C]PHNO PETスキャンを受け、1回目はベースライン、2回目は単回経口用量のデキストロアンフェタミン(d-AMPH、0.5mg/kg)の3時間後、および3回目は、単回経口用量の化合物(I)(20または40mg)のおよそ5時間後、かつ経口用量のデキストロアンフェタミン(d-APMH)(0.5mg/kg)の3時間後であった(図2)。
[00228]
2人の対象は、ベースラインPETスキャンだけは受けたが、放射性リガンド産生の失敗に起因して、それ以上のPETスキャンは受けなかった。これらの対象からのデータは、解析に含めなかった。
[00229]
MRIの取得
[00230]
全ての対象は、スクリーニングで取得されたMRIスキャン(T1重みづけスキャンを含む)を有していた。スキャンは、シーメンス3T MRIマグネット(Siemens Healthcare、Erlangen、ドイツ)を使用して取得した。構造イメージングデータは、3D磁化調製迅速勾配エコー(MP-RAGE)スキャンを、下記のパラメーターで使用して、矢状面で取得した:繰り返し時間=2300ms、エコー遅延時間=2.98ms、フリップ角(flip angle)=9°、等方性ボクセル=1.0mm×1.0mm×1.0mm、160スライス、合計スキャン時間=5分、3秒。MRスキャンは、臨床的に関連性のあるあらゆる脳の異常を除外するために、神経放射線科医によって精査された。T1 MRIデータは、下記のように、PETデータ解析の一部として使用された。
[11C]-PHNOの調製
[11C]PHNOは、以前に説明されているようにして(Searleら、2010;Wilsonら、2005)、[11C]-塩化プロピオニルとdespropyl-PHNOの反応によって作製した。最終産物を固相抽出によって精製し、生理食塩水中10%エタノールの溶液中で再構成した。
PETデータの取得
対象を、肘前または前腕静脈に静脈カニューレを挿入した後、PETスキャナー内に配置した。データ取得の間の頭部の動きを最小限にするために、柔らかい当て物と頭部拘束具を使用した。全てのダイナミック[11C]PHNO PETスキャンは、シーメンスBiograph 6 PET/CTスキャナー(Hi-Rez(PET/CT1)またはTrueVを備えたTruePoint(Siemens Healthcare、Erlangen、ドイツ))で取得した。特定の対象についての全てのスキャンは、同じスキャナーで取得した。低線量のコンピューター断層(CT)スキャンを、シグナルの減衰を推定するために、各PET試験の直前に行った。[11C]PHNOの静脈内ボーラス注射後、ダイナミック放射データを90分間にわたり、26フレームの漸増持続時間で取得した。ダイナミックイメージは、フーリエリビニング(Fourier rebinning)および2Dフィルタ処理離散フーリエ逆変換アルゴリズムを使用して、128×128マトリックス上の5mm等方性ガウシアンフィルターによって再構成し、2.6倍ズームによって2mmの等方性ボクセルを得た。減弱、ランダムおよび散乱について、適切な補正を適用した。
分析方法
全ての画像データは、MATLAB(登録商標)(バージョンR2016a;The Mathworks Inc.、Natick、MA、米国)を使用して実装されるMIAKAT(商標)(Gunnら、2016)ソフトウェアパッケージ(バージョン4.2.6.1)を使用し、また、脳抽出のためにFSL(バージョン5.0.4;FMRIB、Oxford、英国;Jenkinsonら、2005;Smithら、2004)機能、ならびに画像のセグメント化およびレジストレーションのためにSPM12(Wellcome Trust Centre for Neuroimaging)を使用して解析した。
画像処理
各対象の構造MRI画像は、脳抽出、灰白質セグメント化を受け、標準参照空間(MNI152;Grabnerら、2006)にコレジストレーションされる。MNI152テンプレート脳画像および関連するアトラス(CICアトラス;Tziortziら、2011)は、対照のMR画像に非線形的にワープされ、それによって関心領域(ROI)の自動的な画定が可能になる。
画定されたROIの最初のセットは、腹側線条体(VSt)、被殻(Pu)および小脳であった。VStおよびPuは、d-AMPHチャレンジ後の[11C]-(+)-PHNO BPNDにおける最も再現性が高く堅固な減少を見出した以前の研究に基づき、これらのROIの中から事前に選択された(Shotboltら、2012)。小脳は、参照領域として使用した。また、尾状核(Ca)、淡蒼球(GP)および黒質(SN)を含むROIの追加のセットも評価した。
ダイナミックPETイメージングは、各対象のMRIスキャンにレジストレーションされ、正規化された相互情報コスト関数によって、フレームごとのレジストレーションプロセスを使用して、動きについて補正した。MRI画像上に画定されたROIをダイナミックPETデータに適用し、領域の時間放射能曲線(TAC)を得た。
動態モデリング
単純化参照組織モデル(SRTM)(LammertsmaおよびHume、1996)は、[11C]-PHNO PETデータをモデリングするために適切であることが実証されている(Ginovartら、2006;Graff-Guerreroら、2010;Searleら、2010;Tziortziら、2011;Willeitら、2006)。PET画像から抽出された領域のTACデータは、SRTMの基底関数実行を使用してフィッティングされ(Gunnら、1997)、それによって、各PETスキャンについて、特異的な結合の尺度として、非置換構成要素に対する結合能(BPND)が推定された(Innisら、2007)。
全ての統計的比較は、各ROIについてはスチューデントt検定を使用し、対象比較の範囲内については対応あり検定、群間比較については対応なし検定を使用して行った。
結果
12人の試験対象における32回のPETスキャンについて、画像データを取得することに成功した。2人の対象は、放射性リガンド合成の失敗に起因して、ベースライン[11C]PHNO PETスキャンだけが取得された。残りの10人の対象は、それぞれ3回の[11C]PHNO PETスキャンが取得された。全てのスキャンについて、放射化学的純度は>95%であり、平均注入放射能は120±26MBqであり、平均注入PHNO質量は18.4±3.0ng/kgであった。各対象における3回のスキャンについての注入質量の最大差は<5%であった。
取得されたPET画像は、予想された解剖学的に不均一なシグナルを示し、これは、既知のD2/D3受容体の分布と、以前の[11C]PHNOデータの両方と一致していた。全てのスキャンについて、組織TACデータに適合する、許容できるSRTMモデルが得られ、また、主要なROIについて、BPND値が良好に決定された(<10%COV)。
d-AMPHチャレンジによって、分析された全てのROIにおいて、BPNDの減少が生じた。
値([11C]PHNO BPNDに対するd-AMPHの効果)は、PET2(d-AMPHのみのスキャン)について、各ROIについて算出し、
(d-AMPHと化合物(I)の効果)は、PET3(d-AMPH+化合物(I)のスキャン)について、各ROIについて算出した。AMPHチャレンジに対する化合物(I)での事前投与の効果、すなわちΔΔBPND(化合物(I)によるΔBPNDの減衰)を、各領域について決定した。d-AMPHの投与は、試験した全てのROIにおいて、BPNDの有意な減少
をもたらした(表9、*=p<0.05)。20mg化合物(I)群と40mg化合物(I)群の間に
の差はなかった。測定されたd-AMPHとΔBPNDの血漿中濃度の間に関連はなかった。
化合物(I)による前処置は、試験した全てのROIにおいて、d-AMPHチャレンジの効果を減弱させた。この効果は、PuおよびVSt、ならびにSNにおいて有意であった(表10、*=p<0.05)。化合物(I)の用量効果は、PuおよびGPにおいて観察され、ここで、40mg群におけるΔΔBPNDは、20mg群におけるものよりも有意に大きかった(片側t検定、p<0.01)。化合物(I)とΔΔBPNDの血漿中濃度の間に関連はなかった。
化合物(I)によるドーパミン放出の調節の基礎となるメカニズムは明らかではなく、また、試験した全ての領域において観察されるように見える。GPR139発現は、脳領域のある範囲においてD2R発現と相関することが示されており、また、これら2つの受容体は、安定発現細胞株において相互作用することが示されている(Wangら、2019)。同様の相互作用は、MC3受容体とMC5受容体(Noehrら、2017)、およびμオピオイド受容体(Wangら、2019)で示されており、これは、GPR139は、他のGPCRとヘテロ二量体化することができ、それらのシグナル伝達を調節することができることを示す。よって、化合物(I)によるD2R自己受容体の調節は、シナプスのドーパミン放出を減少させ得る。
実施例3:安定統合失調症の対象における抗精神病薬に対するアドオンとしての、意欲のアンヘドニア(motivational anhedonia)に対する化合物(I)の効果を評価するための、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照、2期クロスオーバーの活性証明試験(proof of activity study)
このフェーズ2試験は、中等度から重篤な陰性症状を経験している統合失調症の患者における化合物(I)の作用および効力のメカニズムを評価するものであった。具体的には、この試験は、認知タスクパフォーマンスとニューロイメージングマーカーの両方を用いて、意欲のアンヘドニアおよび認知機能に対する化合物(I)の効果を評価するように設計された。統合失調症の患者における報酬および認知を評価するために、パフォーマンス試験とタスク誘発fMRI BOLD評価の両方を含む一連の特異的な試験を使用した。MIDタスクにおける異常な活性化が、統合失調症の患者において、特に腹側被蓋野(VTA)(Nielsenら、2012)および側坐核(NAcc)(Raduaら、2015)などの手綱によって調節される領域で一貫して報告されているため、MIDを、脳における報酬機能を評価するために使用した。重要なことに、MIDタスクの間のNAccと腹側線条体脳活性の違いもまた、陰性症状の重症度と直接的に関連していた(Juckelら、2006、Raduaら、2015)。スキャナーの外側で、統合失調症における認知の簡潔な評価(BACS)ツールを使用して、認知機能を評価した(Keefeら、2004)。
このフェーズ2試験は、中等度から重篤な陰性症状を経験している統合失調症の患者における化合物(I)の作用および効力のメカニズムを評価するものであった。具体的には、この試験は、認知タスクパフォーマンスとニューロイメージングマーカーの両方を用いて、意欲のアンヘドニアおよび認知機能に対する化合物(I)の効果を評価するように設計された。統合失調症の患者における報酬および認知を評価するために、パフォーマンス試験とタスク誘発fMRI BOLD評価の両方を含む一連の特異的な試験を使用した。MIDタスクにおける異常な活性化が、統合失調症の患者において、特に腹側被蓋野(VTA)(Nielsenら、2012)および側坐核(NAcc)(Raduaら、2015)などの手綱によって調節される領域で一貫して報告されているため、MIDを、脳における報酬機能を評価するために使用した。重要なことに、MIDタスクの間のNAccと腹側線条体脳活性の違いもまた、陰性症状の重症度と直接的に関連していた(Juckelら、2006、Raduaら、2015)。スキャナーの外側で、統合失調症における認知の簡潔な評価(BACS)ツールを使用して、認知機能を評価した(Keefeら、2004)。
化合物(I)は、フェーズ2試験において、安定統合失調症の対象において安全であり、良好な耐容性を示した。報酬タスクの活性化は、化合物(I)によって、急性的にではなく、曝露から14日後に調節された。線条体の反応の変化は、陽性症状(Nielsenら、2012)と陰性症状(Juckelら、2006、Raduaら、2015)の両方の変化と関連していた。脳血流量に対する化合物(I)の多様な効果もまた観察され、プラセボと比較して、第1日において幅広く堅固に減少し、その後第14日において上昇したが、これは、報酬系の応答に対する、APIの効果の反対方向を反映している。BACSパフォーマンスは、化合物(I)処置による影響は見られず、このタスクにおけるパフォーマンスは、抽出されたBOLD値に見られる変化のいずれとも関連がなかった。
この試験において、PANSSおよびBNSSによって測定した場合の総体的症状における変化の探索的解析によって、多重比較補正に耐えなかった第14日におけるアンヘドニアと腹側線条体の反応の間の負の関連を除いて、報酬予期応答と症状の重症度の間のいかなる関係も明らかにされなかった。しかしながら、症状の変化と腹側線条体の反応の間の関連を報告している研究は、典型的には、より長いタイムスケール(例えば、6週間など)にわたって患者を評価している。よって、より長い投与期間が、症状および行動に対するこれらの画像変化の影響を理解するために必要であり得る。
方法論
この試験は、統合失調症の、特に意欲減退を特徴とする陰性症状の成人対象における経口化合物(I)の単回用量のPD効果、安全性、耐容性、および薬物動態(PK)を評価するためのランダム化、二重盲検、プラセボ対照、2期、クロスオーバーフェーズ2試験であった。主目的は、(1)統合失調症において観察される意欲/報酬の欠損は、安定統合失調症の対象における抗精神病薬に対する化合物(I)のアドオン投与によって弱められるか否かを決定すること;および(2)統合失調症に関連する認知障害は、安定統合失調症の対象における抗精神病薬に対する化合物(I)のアドオン投与によって改善するか否かを決定すること、であった。二次的な目的は、安定統合失調症の対象における抗精神病薬に対するアドオン治療としての化合物(I)の安全性および耐容性を決定することであった。
この試験は2つの処置期間から構成されており、各期間に単回用量の試験薬を投与した。残留化合物(I)がPDエンドポイントに影響する可能性を低減させるために、2用量の間に35日(+7日)のウォッシュアウト間隔が存在した。処置期間2は、処置期間1のウォッシュアウトの終わりに開始した。この試験において対象は拘束されていなかったので、以下の来院のために対象はクリニックを訪れた:完全な医学的および精神医学的検査を網羅するスクリーニング来院(第-35~-2日の間);機能的磁気共鳴画像法(fMRI)以外の、意欲/報酬および認知試験のベースラインを網羅するベースライン評価来院(各処置期間における第-1日);投与および第1の試験の来院(各処置期間における第1日);第2の試験の来院(各処置期間における第14日);フォローアップ来院(処置期間2のみ、投与後第49日[±4日]);期間1の終わりの来院(期間1における投与後第35日[+7日]);試験離脱は、期間2の投与後77±7日の最終来院の時であった。
試験集団は、年齢が18~60歳の安定統合失調症の対象を含んでおり、試験の組み入れ基準および除外基準に合致した対象が含まれていた。期間1の第1日に、適格の対象を、2つの処置シークエンスのうちの一方に1:1の比率でランダム化し、ランダム化したシークエンス群に応じて各試験薬を受けた。ランダム化は、試験施設によって層別化された。化合物(I)の初期用量は、40mgであり、明らかになったファースト・イン・ヒューマンコホートからの利用可能なPKおよび安全性データに基づいて、最大で160mgまで調節された。判断基準は、盲検解除前に、統計解析計画(SAP)において予め規定されていた。
スクリーニング来院(第-35~-2日)の間、統合失調症についての精神障害の診断・統計マニュアル、第5版(DSM-5)の基準に合致し、安定した抗精神病薬療法を少なくとも2か月受けている対象は、医学的および精神医学的検査、心電図(ECG)、ならびに検査安全性試験(laboratory safety test)を完了した。期間1のベースライン評価来院(第-1日)において、対象は、その後の処置来院における潜在的な練習効果を最小化し、かつ磁気共鳴画像法(MRI)タスクに慣れるために、一連の意欲/報酬および認知の練習セッションを完了した。両方の試験期間において、対象は、また、第-1日ベースライン評価(fMRIを除く)についても試験された。練習セッションは、期間1においてのみ、ベースライン評価の前に行った。全ての組み入れ基準に合致し、いずれの除外基準にも合致しない対象は、処置期間1および2の第1日に、ランダム化スケジュールに基づいて、クリニックにおいて試験薬またはプラセボを投与された。
各処置期間の第1日に、試験薬投与の後、かつ投与のおよそ2時間後に開始し、対象は、合計でおよそ4時間にわたりPD試験を受けた。化合物(I)のPKを評価するために、投与後の定められた時間に、血液サンプルを採取した。投与の6時間後に最後のPK採取を行った後、対象は試験施設を離れた。各処置期間の第14日に、単一の時点のPK採取と共に、対象は、PD試験の第2のセットを受けた。PKのためのサンプルは、また、第49日および第2の処置期間の最終来院時にも採取した。PD試験は、2つの中断で分けられた3つのブロックで行われた。第1のブロックは、Grip Effortタスク、累進比率試験、および統合失調症における認知の簡潔な評価(BACS)を含んでいた。BACSは、統合失調症の患者における重要な認知欠損を効率的に評価するために特別に設計された信頼できる感度のよい一連の試験であり、したがって、BACSは、臨床試験の設定において繰り返される試験に適している(Keefeら、2004)。神経心理学的な状態の代替的な試験と比較して、内的一貫性および試験・再試験信頼性に優れることが示されている(Chianettaら、2008)。統合失調症において一貫して障害されていることが見出されている以下の認知機能の領域が、この試験で評価された:言語性記憶;ワーキングメモリ;運動機能;注意および処理速度;言語流暢性;および実行機能。サブセットスコアのそれぞれから複合スコアを算出し、それを評価の1つのエンドポイントとして使用した。
中断の後、対象は、一連の画像化試験;すなわち、血中酸素レベル依存性(BOLD)シグナルの変化をモニターする、非造影動脈スピン標識MRIおよびfMRIスキャンを使用する脳灌流を含む、第2のブロックを受けた。fMRIは、タスクを行わない安静状態(安静状態fMRI)で、および金銭的インセンティブ遅延(MID)報酬タスクおよびセットシフティングタスク(set-shifting task)を使用して2タスク(2タスクfMRI)で行った。中断の後、対象は、報酬タスクのための労働支出(Effort Expenditure for Rewards Task)(EEfRT)および共感の正確性タスク(empathic accuracy task)を含む第3のブロックを受けた。対象は、また、PD評価の一部として、陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)、簡易陰性症状尺度(BNSS)、および臨床全般印象(CGI)尺度(CGI重症度およびCGI改善度)も受けた。
必要に応じた薬理ゲノミクス評価を、DNAについては、期間1においてのみ、第1日(化合物(I)またはプラセボ投与の前)に採取された血液サンプル、RNAについては、両方の処置期間において、第1日(化合物(I)またはプラセボ投与の前)および第14日に採取された血液サンプルで実施した。
参加者
23人の対象が、二重盲検処置期間において登録され、安全性解析セットにおいては23人の対象、PK解析セットにおいては22人の対象、およびPD解析セットにおいては23人の対象であった。1人の対象は、MRI手順を完了できなかったため、化合物(I)を受けた後に自発的に中止し、1人の対象は、陽性尿中薬物スクリーニングの組み入れ基準に合致しなかったため、プラセボを受けた後に中止した。
大ロンドン地域のメンタルヘルス地域サービスからリクルートされた、年齢が18~60歳である統合失調症の66人の成人男性または(妊娠可能ではなく、授乳中でも育児中でもない)女性が、試験のためにスクリーニングされた。スクリーニング手順は、最初の投与およびスキャンセッションの2~35日前に行われた。組み入れ基準は、精神疾患簡易構造化面接法(MINI)によって、DSM-5に定義された統合失調症と診断され、統合失調症以外には、DSM-5(物質使用障害の基準に合致すること、またはスクリーニング前1か月以内のアルコール乱用の履歴を含む)によって、重大な精神医学的疾病(例えば、双極性障害、うつ病、GADなど)の現在、有効な(active)診断を受けていないことを要求していた。参加者は、スクリーニング前に少なくとも2か月間、クロザピン以外の抗精神病薬の安定用量によって処置されており、かつPANSSでスコアが≦90でなければならない。陰性の総体的症状の存在を確実にするために、スクリーニングにおいて、PANSS(N1 感情鈍麻、N2 情動的引きこもり(emotional withdrawal)、N3 疎通性の障害(poor rapport)、N4 受動性の引きこもり(passive social withdrawal)、N6 会話の自発性と流暢さの欠如(lack of spontaneity and flow of conversation)、G7 運動減退(motor retardation)、G16 自主的な社会回避(active social avoidance))に基づき、陰性症状因子スコア(NSFS)が≧15であることが求められた。症状の安定性を確実にするために、ランダム化の前日にPANSSが再適用され、スクリーニングと第-1日の間でNSFSスコアまたは総PANSSスコアが20%超変化していた参加者は除外された。
コロンビア自殺重症度評価尺度(CSSRS)に従って、スクリーニングウィンドウの間に自殺のリスクがあるとみなされた(質問4または5の観念化に肯定的な回答、最近6か月の間の何らかの自殺挙動、またはスクリーニング前の6か月以内の自殺企図)参加者もまた除外された。対象は、化合物(I)の服用が禁忌となり得る疾患の履歴または合理的な疑い、または試験の遂行を妨げ得る履歴があるか、または、現在、統合失調症以外に重大な精神医学的疾病の診断を受けており、かつ急性期/エピソードにある場合にも除外された。
試験のための全般的な身体的適合性の評価には、病歴、完全な身体検査、バイタルサイン、心電図、血液および尿の化学的プロファイル、血清学(HIV1、HIV2、B型肝炎および/またはC型肝炎ならびに妊娠)、アルコールおよび薬物の乱用についての試験、ならびに併用薬が含まれていた。試験の医師によって身体的健康状態が良好であると判断された参加者だけが含まれた。除外基準には、がんの履歴、肝機能試験における値>ULN、スクリーニング日または試験日における薬物乱用またはアルコール呼気検査の陽性が含まれていた。参加者は、また、試験中の妊娠を回避するために、参加している間、避妊ガイドラインの順守に合意していなければならなかった。
スクリーニングウィンドウの間のMRIスキャン来院は、参加者をスキャンセッションに慣れさせるために実施した。T1およびT2重みづけ画像を取得し、あらゆる構造上の脳の異常、または機能的な脳のイメージング結果の解釈を妨げるであろう他の異常を除外するために、神経放射線科医が精査した。
23人(17人は男性)のスクリーニングされた参加者は、適格性基準に合致しており、二重盲検処置試験にランダム化された(年齢範囲:21~60歳、平均年齢:43.8±12.1歳)。ほとんどの対象は、アメリカ黒人もしくはアフリカ系アメリカ人、アフリカ系イギリス人、イギリス黒人またはカリブ系のイギリス黒人であった(69.6%)。平均ボディ・マス・インデックスは、30.3kg/m2であった。病歴は、対象全体にわたって特筆すべきものではなく、最も高頻度な併発医学的状態は、高血圧、背部痛、筋けいれん、季節性アレルギー、および喘息であった。
処置の継続期間
試験は、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照、クロスオーバー設計の2つの処置期間から構成されており、各期間の間に、参加者は、単回用量の化合物(I)またはプラセボを受けた。化合物(I)の長い半減期を鑑みて、2つの用量の間に、35~42日のウォッシュアウト間隔を設けた。
スクリーニング手順に合格し、参加に適した参加者は、以下の来院のために、ロンドンのキングズカレッジ病院にあるNIHR臨床研究施設に通院した。
ベースライン評価来院(各処置期間における第-1日):最終のスクリーニング評価(血液検査、尿検査、薬物およびアルコールのスクリーニング)が完了すると共に、認知のベースラインの練習および試験、ベースライン精神医学的尺度を行い、スキャナータスクに慣れさせた。
投与および1回目の試験来院(各処置期間における第1日):試験の医師による身体的健康チェック(薬物およびアルコールのスクリーニング、ECG、バイタル、身体検査)の後、午前10:30~午後12:00の間に、単回用量の化合物(I)またはプラセボのいずれかを投与した。BACSは、投与のおよそ2.5時間後に行われ、fMRIセッションは、投与の3.5時間後に開始した。
2回目の試験来院(各処置期間の第14日):投与日の2週間後、参加者は、BACSおよび別のfMRIセッション(最初のセッションと同一)を完了するために再来院した。これらは、第1日の試験セッションと同じ時間に実施した。
期間1の終わりの来院(第35~42日)および期間2の開始:期間1の終わり/期間2の開始の1回の来院は、期間2のためのベースライン評価来院(第-1日)の役割を果たし、その後、第1日および第14日の来院を上記のように繰り返し、参加者は、期間1に受けた処置とは逆の処置を受けた。
フォローアップ来院(期間2の投与後第49日[±4日]):身体的および精神医学的健康評価を含む安全性フォローアップ。
試験離脱来院(期間2の投与後77±7日):第49日のフォローアップとして。
投与
投与は、参加者が1本のボトルの経口懸濁物を飲むことを含み、経口懸濁物は、化合物(I)(40または160mgの化合物(I)が、70mLのTween(登録商標)/MCビヒクルと混合されている)またはプラセボ(70mLのTween(登録商標)/MCビヒクル)のいずれかを含んでいた(表11)。参加者は、ボトルの全ての内容物を飲むように指示され、次いで、ボトルを35mLの水で2回すすぎ、それも参加者が飲んだ。選択された初期用量レベルは40mgであり、これは、明らかになったファースト・イン・ヒューマンコホートデータからの利用可能なPKおよび安全性データについての計画された中間解析の後に160mgに調節された。この結果、最初の7人の参加者は40mg用量の化合物(I)を受け、残りの17人の参加者は、160mg用量を受けた。
PD解析
PD解析セットは、少なくとも1用量の試験薬を受け、かつ少なくとも1つの評価可能かつ主要なまたは探索的な測定値を有する全ての対象から構成されていた。
第1日における投与の3.5時間後のMID報酬タスクにおける左および右腹側線条体の活性化の平均におけるBOLDシグナル、および第14日におけるBACS複合スコアが、主要なPD尺度であった。
BACSは、6つのサブセットにおよぶ項目、すなわち言語性記憶、数値順列、トークン運動、言語流暢性、符号、およびロンドン塔から構成されていた。
観察されたBOLDシグナルは、処置(化合物(I)(全体および用量ごと)およびプラセボ)および時間によってまとめられた(N、平均、中央値、SD、最小値、および最大値)。BACS複合スコアは、ベースライン、投与後、ならびに処置、用量、および時間によるベースラインからの変化についてまとめられた。
主要なPD尺度のそれぞれは、シークエンス、期間、処置、時間(カテゴリー変数として)、処置×時間相互作用、処置シークエンス内の対象、およびベースライン(BACSについてのみ)についての効果と共に、ベイズの正規線形モデルを使用して解析した。BOLD fMRIについて、観察された値は、このモデルにおける応答変数であった。BACSについて、観測値とベースラインからの変化は、別々にモデル化した。欠損値は入力せず、ランダムな欠測の仮定の下、モデルには含めなかった。平均0および分散106の広がった正規分布を、回帰係数のための事前分布として用い、0.01の形状パラメーターおよびスケールパラメーターの広がった逆ガンマ分布を残差分散のために用いた。
事後平均、SD、および90%信頼区間(最高事後密度信用区間(highest posterior density interval))は、事後平均処理と共に、各処置および時間について抽出した。
反復測定解析(repeated measures analysis)についてのベイズ分析および線形混合効果モデルは、BOLD fMRI MIDおよびBACSについて行った。反復測定解析についての線形混合効果モデルは、BNSSおよびGrip Effortタスクについて行った。各PD尺度についての観察された値およびベースラインからの変化(BOLD fMRI MIDを除く)の概要表およびデータリストが提供された。
IAにおけるポジティブな結果についての基準は、第1日における投与の3.5時間後のMID fMRIにおける腹側線条体活性化において、化合物(I)とプラセボの間の差の70%(または、それより高い)事後確率>0.09、または第14日におけるBACS複合スコアにおいて、化合物(I)とプラセボの間の差の70%(または、それより高い)事後確率>2ポイントであった。
PKの結果
PKセットは、少なくとも1用量の試験薬を受け、かつ少なくとも1つの測定可能な血漿中濃度を有する全ての対象から構成されていた。
化合物(I)の血漿中濃度は、各処置および用量レベルについて、予定された各時点において、記述統計学によって表にしてまとめた(平均、中央値、SD、変動係数%、最小値、および最大値)。個別の対象の血漿中濃度のデータをリスト化した。
化合物(I)の血漿中PKパラメーターは、全ての評価可能な対象について、濃度時間プロファイルから決定した。予定されたサンプリング時間ではなくて、実際のサンプリング時間を、サンプリング時間を含む全ての計算において使用した。以下のPKパラメーターは、Phoenix WinNonLin(バージョン6.3以上)を使用して、ノンコンパートメント解析を使用して計算した:時間0から時間tまでの血漿中濃度時間曲線下面積、時間0から無限大までの血漿中濃度時間曲線下面積(AUC∞)、観察された最高血漿中濃度(Cmax)、最初にCmaxに到達するまでの時間(tmax)、および終末消失相の半減期。
統合失調症の対象に対する単回用量の化合物(I)(40mgまたは160mg)の経口投与後、化合物(I)は速やかに吸収され、40mgおよび160mgの用量レベルについて、それぞれ、tmax中央値が1.83時間および1.92時間であった。化合物(I)の血漿曝露(Cmaxおよび血漿中濃度時間曲線下面積)における用量依存的な上昇が観察された。化合物(I)用量の4倍の増加に対して、平均Cmax値は2.8倍上昇した(40mgおよび160mgについて、それぞれ549ng/mLおよび1523ng/mL)、および平均AUC∞値は3.5倍上昇(40mgおよび160mgについて、それぞれ217h・μg/mLおよび763h・μg/mL)。
安全性
安全性解析セットは、登録され、かつ少なくとも1用量の試験薬を受けた全ての対象から構成されていた。安全性測定値には、有害事象、身体検査、バイタルサイン、臨床検査値の評価、ECG、およびC-SSRSが含まれていた。
対象は、プラセボ群と化合物(I)処置群において同様の頻度でTEAEを経験し、個々のいずれのTEAEにおいても、化合物(I)とプラセボの間で違いのパターンは存在しなかった。TEAEのために試験薬治療を中断した対象はなく、また、死亡または重篤な有害事象はなかった。重篤に分類されたTEAEはなかった。プラセボと比較して、臨床検査、バイタルサイン、ECG、身体検査またはC-SSRSにおいて、化合物(I)処置による懸念される傾向はなかった。
全体的に、化合物(I)は、安定統合失調症の対象において、安全であり、良好な耐容性を示した。
主目的の結果
第1日において、プラセボと比較して、化合物(I)によって腹側線条体の活性化が低下した。第1日のプラセボにおけるfMRI BOLDエンドポイントと、化合物(I)の用量レベル40mg、160mgおよび全体におけるfMRI BOLDエンドポイントの差についての事後平均およびSDは、対応して、-0.1(0.21)、-0.15(0.14)および-0.14(0.11)であった(図3)。第1日のfMRI BOLDエンドポイントにおけるプラセボを上回る増加が0.09よりも大きい事後確率は、0.1706、0.0373および0.0209であった。試験設計により、この結果は、プラセボを上回る化合物(I)の優位性を実証するものではなかった。
第14日において、プラセボと比較した活性化において、用量依存的な増加があった(図3)。fMRI BOLDエンドポイント、すなわち第14日におけるMID報酬タスクの間の左および右腹側線条体関心領域(ROI)の平均活性化は、160mgの用量および全体について、事前に定義した「ポジティブ」なシグナルの基準に合致していた。これらの用量レベルについてBOLD MID fMRIについての処置差が0.09よりも大きい事後確率は0.4657、0.8314および0.7913であり、これは、第14日における、プラセボを上回る化合物(I)の優位性を示す。しかしながら、この基準のセットは、第1日の結果について提案されたものであり、よって、全体として、この試験は、「ポジティブ」な基準を満たさなかった。
第14日における、プラセボにおけるBACS複合スコアと、化合物(I)の用量レベル40mg、160mg、および全体におけるBACS複合スコアの間の差についての事後平均(SD)は、対応して、-0.23(2.95)、-0.84(1.87)、および-0.61(1.50)であった。第14日のBACS複合スコアにおけるプラセボを上回る集団増加が2ポイントよりも大きい事後確率は、0.2079、0.0633および0.0413であった。試験設計により、この結果は、プラセボを上回る化合物(I)の優位性を実証するために不十分であった。
平均全脳血流量
統合失調症集団における血流量変化の文献は相反するものを含んでいるが、一般的なパターンは、健常対照と比較した場合、皮質灰白質血流量の減少であると思われ、同様に皮質下領域における増加と減少が共に報告されている(Zhuら、2017)。
局所脳血流量(CBF)の全脳マップを、以前に報告されているASL方法論を使用して得た(Hawkinsら、2018;Daiら、2008)。手短に言えば、軸方向スパイラル(axial spiral)(8アーム)リードアウトのマルチショット、セグメント化3Dスタックを用いた疑似連続動脈スピン標識シークエンス(pCASL)を使用して画像を取得し、得られた空間分解能は、2×2×3mmであった。3つの対照標識ペアを、灌流重みづけ差分画像を導出するために使用した。標識RFパルスの持続時間は1.5秒であり、標識後遅延は1.5秒であった。シークエンスには、静的組織シグナルを最大限に低減するためのバックグラウンド抑制が含まれていた。プロトン密度画像を、CBFマップを計算するためのものと同じ取得パラメーターを使用し、標準的な生理学的単位(mL血液/100g組織/分)で、48秒で取得した。来院ごとに2回の試行を取得し、前処理後に平均した。
T2重みづけ画像を、DARTELテンプレートを作成する前に、T1重みづけ画像に対してコレジストレーションし、次いで、各セッションのプロトン密度画像をT2重みづけ画像に対してコレジストレーションした。次いで、この変換のためのパラメーターをCBFマップに適用し、CBFマップをMNI空間に標準化するためにDARTEL流れ場を適用し、次いで、6mmのFWHMカーネルで平滑化した。
平均全脳血流量(CBF)は、MarsBarにおいてSPM MNI全脳マスクを使用して抽出し、各時点において、混合二元配置ANOVA(対象因子内の処置(プラセボ/薬物),対象因子間の用量レベル(40mg/160mg))で解析した(図4)。第1日において、処置の有意な効果が存在した(F(1,18)=5.978、p=0.025)が、処置×用量相互作用は存在しなかった(F(1,18)=2.306、p=0.146)。第14日において、処置の有意な効果は存在せず(F(1,15)=3.558、p=0.079)、処置×用量相互作用は存在しなかった(F(1,15)=2.973、p=0.105)。
実施例4:化合物(I)錠剤製剤
40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む錠剤を、実施例1で検討した相対的バイオアベイラビリティー/食物効果試験に使用するために開発した。これらの錠剤は、表12に示す組成を有しており、ここで、(a)は、処理の間に除去される構成要素を指し、q.s.は、十分量を表す。(b)の符号を付した構成要素は、事前混合されたコーティング材料であるオパドライ(登録商標)レッド03F45081およびオパドライ(登録商標)イエロー03F42240の構成要素である。
40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む錠剤を、実施例1で検討した相対的バイオアベイラビリティー/食物効果試験に使用するために開発した。これらの錠剤は、表12に示す組成を有しており、ここで、(a)は、処理の間に除去される構成要素を指し、q.s.は、十分量を表す。(b)の符号を付した構成要素は、事前混合されたコーティング材料であるオパドライ(登録商標)レッド03F45081およびオパドライ(登録商標)イエロー03F42240の構成要素である。
湿式造粒プロセスを、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む錠剤を調製するために使用した。このプロセスは、製薬産業において広く使用されている、通常の製造方法で構成されている。プロセス条件は、同じ装置の稼働を使用する類似の製剤のための製造プロセスの歴史的な知識に基づいて設定した。
化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む錠剤を調製するために、結合剤溶液を、ヒドロキシプロピルセルロースを、撹拌によって、精製水に溶解することによって調製した。化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物、マンニトール、および微結晶性セルロースを、流動床造粒機の中に投入した。投入した粉末を、流動床造粒機の中で、結合剤溶液を噴霧することによって造粒した。顆粒を、流動床造粒機の中で乾燥させた。次いで、乾燥させた顆粒を、スクリーンミルを通すか、または適切なふるいを通してふるい分けした。次に、粉砕した顆粒を、拡散混合機の中でクロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、および微結晶性セルロースとブレンドし、次いで、ブレンドした顆粒を、打錠機を使用して圧縮して錠剤にした。錠剤を、パンコーティングによって、オパドライ(登録商標)レッド03F45081およびオパドライ(登録商標)イエロー03F42240を含む水性フィルムコーティング溶液でコーティングし、目視または自動検査機によって検査した。製造フローダイアグラムを図5に示す。
上記の手順に従って調製した化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む錠剤組成のさらなる非限定的な例としては、表13に列挙したものがあげられる。表13の例示的な組成は、20mgまたは40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含有する。
Claims (74)
- 80mgを超える、化合物(I):
- 100mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を投与する、請求項1に記載の方法。
- 120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を投与する、請求項1または2に記載の方法。
- 160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を投与する、請求項1または2に記載の方法。
- 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、前記患者における、少なくとも500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
- 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、前記患者における、2500ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
- 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、前記患者における、500ng/mL~2500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
- 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、前記患者における、1267ng/mLの50%~150%の平均Cmaxを達成するために有効である、請求項4に記載の方法。
- 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、経口的に投与される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
- 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、少なくとも1つの錠剤で投与される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
- 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、経口懸濁物で投与される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
- 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、食物なしで投与される、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
- 化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される前記少なくとも1つの化合物が、食物と共に投与される、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
- 少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分を投与することをさらに含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分が、抗精神病薬から選択される、請求項14に記載の方法。
- 統合失調症の少なくとも1つの陰性症状を処置することを含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
- 統合失調症の前記少なくとも1つの陰性症状が、アンヘドニア、意欲喪失、および社会的相互作用における関心低下から選択される、請求項16に記載の方法。
- 統合失調症の少なくとも1つの認知症状を処置することを含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
- 統合失調症の前記少なくとも1つの認知症状が、言語性記憶障害、ワーキングメモリ障害、運動機能障害、注意および処理速度の障害、言語流暢性障害、ならびに実行機能障害から選択される、請求項18に記載の方法。
- 前記患者において、報酬予期関連脳活動を調節することを含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者において、脳血流量を調節することを含む、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者において、報酬予期の間に、腹側線条体活動を増大させることを含む、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者において、ドーパミン放出を調節することを含む、請求項1~22のいずれか一項に記載の方法。
- 20mgを超える、化合物(I):
化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む少なくとも1つの毎週の維持用量を、それを必要とする患者に投与することを含む、統合失調症を処置する方法。 - 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記負荷用量の5~9日後に投与される、請求項24に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記負荷用量の7日後に投与される、請求項24または25に記載の方法。
- 前記負荷用量が、40mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項24~26のいずれか一項に記載の方法。
- 前記負荷用量が、80mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項24~26のいずれか一項に記載の方法。
- 前記負荷用量が、120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項24~26のいずれか一項に記載の方法。
- 前記負荷用量が、160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項24~26のいずれか一項に記載の方法。
- 前記負荷用量が、前記患者における、少なくとも250ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、請求項24~30のいずれか一項に記載の方法。
- 前記負荷用量が、前記患者における、2500ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である、請求項24~31のいずれか一項に記載の方法。
- 前記負荷用量が、前記患者における、500ng/mL~2500ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、請求項24~32のいずれか一項に記載の方法。
- 前記負荷用量が、前記患者における、1267ng/mLの50%~150%の平均Cmaxを達成するために有効である、請求項30に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記負荷用量の半分である、請求項24~34のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、80mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項30または34に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、定常状態における少なくとも400ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、請求項24~36のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、定常状態における3000ng/mL以下の平均Cmaxを達成するために有効である、請求項24~37のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、定常状態における400ng/mL~3000ng/mLの平均Cmaxを達成するために有効である、請求項24~38のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、定常状態における1885ng/mLの50%~150%の平均Cmaxを達成するために有効である、請求項36に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、少なくとも200ng/mLの平均Cav,ssを達成するために有効である、請求項24~40のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、2500ng/mL以下の平均Cav,ssを達成するために有効である、請求項24~41のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、200ng/mL~2500ng/mLの平均Cav,ssを達成するために有効である、請求項24~42のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、前記患者における、1353ng/mLの50%~150%の平均Cav,ssを達成するために有効である、請求項36または40に記載の方法。
- 前記患者における、定常状態における平均AUCτが、400,000ng・h/mL以下である、請求項24~44のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者における、定常状態における平均AUCτが、300,000ng・h/mL以下である、請求項24~45のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者における、定常状態における平均AUCτが、30,000ng・h/mL~400,000ng・h/mLである、請求項24~46のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者における、定常状態における平均AUCτが、227,230ng・h/mLの50%~150%である、請求項36、40、または44のいずれか一項に記載の方法。
- 前記負荷用量が、経口的に投与される、請求項24~48のいずれか一項に記載の方法。
- 前記負荷用量が、少なくとも1つの錠剤で投与される、請求項24~49のいずれか一項に記載の方法。
- 前記負荷用量が、経口懸濁物で投与される、請求項24~49のいずれか一項に記載の方法。
- 前記負荷用量が、食物なしで投与される、請求項24~51のいずれか一項に記載の方法。
- 前記負荷用量が、食物と共に投与される、請求項24~51のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、経口的に投与される、請求項24~53のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、少なくとも1つの錠剤で投与される、請求項24~54のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、経口懸濁物で投与される、請求項24~54のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、食物なしで投与される、請求項24~56のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの毎週の維持用量が、食物と共に投与される、請求項24~56のいずれか一項に記載の方法。
- 少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分を投与することをさらに含む、請求項24~58のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの追加の活性な薬学的成分が、抗精神病薬から選択される、請求項59に記載の方法。
- 統合失調症の少なくとも1つの陰性症状を処置することを含む、請求項24~60のいずれか一項に記載の方法。
- 統合失調症の前記少なくとも1つの陰性症状が、アンヘドニア、意欲喪失、および社会的相互作用における関心低下から選択される、請求項61に記載の方法。
- 統合失調症の少なくとも1つの認知症状を処置することを含む、請求項24~62のいずれか一項に記載の方法。
- 統合失調症の前記少なくとも1つの認知症状が、言語性記憶障害、ワーキングメモリ障害、運動機能障害、注意および処理速度の障害、言語流暢性障害、ならびに実行機能障害から選択される、請求項63に記載の方法。
- 前記患者において、報酬予期関連脳活動を調節することを含む、請求項24~64のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者において、脳血流量を調節することを含む、請求項24~65のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者において、報酬予期の間に、腹側線条体活動を増大させることを含む、請求項24~66のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者において、ドーパミン放出を調節することを含む、請求項24~67のいずれか一項に記載の方法。
- 80mgを超える、化合物(I):
少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤
を含む、医薬組成物。 - 100mgを超える、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項69に記載の医薬組成物。
- 120mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項69または70に記載の医薬組成物。
- 160mgの、化合物(I)および薬学的に許容され得るその塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項69または70に記載の医薬組成物。
- 前記医薬組成物が、少なくとも1つの錠剤の形態である、請求項69~72のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 前記医薬組成物が、経口懸濁物の形態である、請求項69~72のいずれか一項に記載の医薬組成物。
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