JP2023541478A - メタン熱分解のための溶融塩反応器システム - Google Patents

メタン熱分解のための溶融塩反応器システム Download PDF

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Abstract

有効な条件でメタンを熱分解するのに活性であり、溶融塩媒体及び反応容器を含む、反応器システムであって、溶融塩が、メタンが容器を通過するときに、熱分解反応を引き起こす触媒と接触し、それによって、二酸化炭素排出量を削減して水素分子を生成するように、容器内の触媒分布の様々な方法を使用して、反応容器内に含まれている、反応器システム。触媒は、懸濁粒子として、又は構造化充填形態のいずれかで、反応容器内に配置され得る。

Description

本発明は、化学反応を実行するための反応器システム及び関連するプロセスに関し、このシステムは、触媒を含む少なくとも1つの反応器を備える。より具体的には、本発明は、溶融塩反応器システムによるメタン熱分解に関係する。
メタン、軽質炭化水素又は石炭の改質は、大規模に水素を生成するための一般的なプロセスである。そのような方法は、高度に最適化され、当業界で理解されているが、二酸化炭素の生成と関連付けられている。代替的に、メタン又は軽質炭化水素の熱分解は、水素を生成するための別のアプローチであり、メタン改質の従来の方法と比較した場合、二酸化炭素排出量の削減をもたらす可能性がある。熱分解プロセスでは、炭化水素分子は、反応生成物として二酸化炭素を形成することなく、吸熱反応を介して、気体水素及び固体炭素に変換される。メタン熱分解プロセスの主要な課題は、反応器の望ましくない部分におけるコークスの堆積、及び反応ゾーンにおける熱の入力を含む。メタン熱分解を促進するための、新規で効率的な解決策が必要とされている。
溶融塩は、高温での炭化水素の分解などの吸熱反応を実行するための周知の媒体である。米国特許第3,210,268号を参照されたい。メタン又は天然ガスの炭素及び水素への熱分解は、溶融塩反応器に特に適している。そのような反応器では、溶融塩液体は、反応器内部の壁及び要素などの、反応器の望ましくない部分上の炭素種の堆積を防止しながら、伝熱媒体として作用する。溶融塩が存在しないと、コークス堆積物は、蒸気又は空気へさらすことによる炭素の酸化などの他の手段を介して、定期的に除去されなければならない。そのような実践は、二酸化炭素排出量を更に発生させ、それによって、メタン熱分解の使用の背後にある主な推進力のうちの1つが損なわれる。天然ガスの熱分解プロセスは、炭化水素改質又は石炭ガス化と比較して、二酸化炭素排出量を削減して水素を生成する。「Financial and Ecological Evaluation of Hydrogen Production Processes on Large Scale,」Otto Machhammer et al.,Chem.Eng.Technol.39,No.6,1185-93(2016)を参照されたい。
既知の反応器システムによれば、ハロゲン化物塩、並びに塩化物、具体的には、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩化物(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウムなど)の塩化物の混合物は、高温反応(600~1000℃)の伝熱媒体として機能することができる一方で、高温で、天然ガス供給原料及び熱分解生成物との反応に対して、化学的に安定している。これらの既知のシステムによれば、メタン活性化に対する触媒活性は、アルカリ塩化物塩に限定され、それによって、望ましいメタン変換レベルに達するために、高い反応温度(T>900℃)を必要とする。「Catalytic Methane Pyrolysis in Molten MnCl-KCl,」Dohyung Kang et al.,Applied Catalysis B:Environmental,Volume 254,659-666(2019)を参照されたい。1000℃よりも低い温度で高いメタン変換を達成することは、プロセスの全体的なエネルギー効率を増加させ、高温プロセスに典型的に存在する、構成材料に関連する課題を軽減する。溶融塩中の触媒材料(金属粒子及び/又は担持金属粒子)の分散は、固体炭素形態の制御を可能にしながら、より低い温度でのメタンの分解を推進し得る。国際特許出願第2019/197256(A1)号を参照されたい。したがって、溶融塩ベースの触媒系は、単純な溶融塩又は塩混合物(例えば、塩化ナトリウム、又は塩化ナトリウムと塩化カリウムとの混合物)の伝熱及び防汚上の利点と、固体触媒の改善された活性とを組み合わせることができる。
気泡塔反応器に基づいた既知の設計オプションは、生成物が液体又は気体の形態である場合に、既に利用可能である。例えば、充填気泡塔反応器及びスラリー気泡塔反応器の現在の設計は、生成物が液体又は気体の形態である場合に限定される。
従来の充填気泡塔反応器に関して、触媒粒子は、典型的には、mmサイズ範囲内であり、固定位置で反応器の一部に閉じ込められる。そのようなシステムは、触媒粒子間の空間に捕捉された、生成された炭素粒子に起因する、詰まりのリスクを被る。経時的に、触媒粒子層は、深層フィルタのように挙動し、メタン熱分解中に形成された炭素粒子は、触媒粒子間の空隙に蓄積される。
多相反応系を取り扱うための別の種類の従来の反応器は、スラリー気泡塔反応器である。スラリー気泡塔反応器では、典型的には、100ミクロンなどのより小さいサイズ範囲内の触媒粒子を液体内で循環させることにより、炭素粒子が反応器内部で詰まるのを防ぐ。例えば、国際特許出願第2019/197256(A1)号に記載されたシステムは、1nm~0.5mm、より好ましくは1nm~15nmまで変動する粒径を有する1つ以上の触媒活性金属をその中に分散させた溶融塩媒体を含む、反応器を含む。しかしながら、そのような設計は、炭素生成物粒子及び固体触媒粒子の両方が反応器内で混合されるため、炭素粒子からの触媒の分離を特に困難にする。更に、ナノスケール範囲内の固体触媒粒子は、凝集物を形成する傾向があり、それによって、反応ガスとの接触が不十分になり、触媒表面積が失われる。
炭素生成物の固体の性質のために、メタン熱分解プロセスにおいて新しい反応器概念が必要とされる。
メタン又は天然ガスの熱分解プロセスを行うための新しい溶融塩反応器システムは、二酸化炭素排出量を削減して水素分子を生成することが分かっている。熱分解反応の間、溶融塩触媒系を収容する新規の反応器は、以下の4つの異なる相:供給原料及び反応からの気体生成物としてのメタン又は天然ガス、液体溶融塩、固体触媒、並びに固体炭素生成物を含む。反応器の設計は、4つの相全てを適切に管理するために重要である。反応器及びプロセス条件は、伝熱のためのガスの質量と気泡表面積との間の適正な比率で、改善された気体-固体触媒接触を可能にする。炭素生成物は、液相及び固体触媒の最小限の損失を伴って反応器から連続的に除去される。
いくつかの実施形態では、溶融塩媒体中でのメタン熱分解のためのプロセスは、メタンの少なくとも一部分を水素及び固体炭素に変換するのに有効な条件下で、反応容器の容積内でメタンガスを溶融塩媒体及び固体触媒にさらすことと、固体炭素の少なくとも一部分を除去することと、を含む。溶融塩媒体は、具体的には、ハロゲン化物塩と、塩化物塩とを含み得る。固体触媒は、溶融塩媒体中の懸濁粒子として、又は構造化充填形態のいずれかで反応容器内に配置され得る。
いくつかの実施形態では、化学反応を実行するための反応器システムは、溶融塩及び固体触媒を含む1つ以上の反応器部に供給された1つ以上の炭化水素供給ラインを備え、固体触媒は、溶融塩中の懸濁粒子として、又は構造化充填形態のいずれかで反応器内に配置され、1つ以上の反応器部は、反応容器の下部と、反応容器の上部とを備える。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の反応器システムは、触媒粒子が反応容器の下部内で自由に移動することができるように、反応容器の下部に閉じ込められた懸濁触媒粒子を更に含む。いくつかの実施形態では、反応器は、炭化水素気泡が懸濁触媒粒子と接触するように、溶融塩を通して炭化水素供給物を発泡させることによって、固体炭素粒子の生成をもたらす熱分解反応を行うように構成される。いくつかの実施形態では、反応器は、熱分解反応によって生成された固体炭素粒子が、気泡の動き及び溶融塩の流れとともに上向きに移動して、反応容器の上部に位置する炭素が豊富な層に蓄積することを可能にするように更に構成される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の反応器システムは、約1,500kg/m~約3,800kg/mの密度を有する触媒粒子を、反応容器の下部に含む。他の実施形態では、触媒密度は、約2,000kg/m~約2,500kg/mである。いくつかの実施形態では、触媒粒子は、直径約0.6mm~約6mmの平均サイズを有する。いくつかの実施形態では、炭化水素供給の流量は、約0.7kg/m/分~約20kg/m/分である。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の反応器システムは、反応容器の外部に位置するポンプを更に備え、溶融塩は、反応容器と流体接続された貯蔵タンクへ、及び貯蔵タンクから循環し、ポンプは、溶融塩の循環を駆動し、溶融塩循環の流量を制御する。いくつかの実施形態では、溶融塩循環の流量は、約5kg/m/秒~約130kg/m/秒である。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の反応器システムは、組み合わせて、熱分解反応を促進し、それによって、固体炭素粒子を生成し、更に、反応容器の下部から反応器の上部に気泡が移動するときに、懸濁触媒からの生成された炭素粒子の分離を促進する、気泡をもたらす、メタン供給流量及び溶融塩流量を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の反応器システムは、構造化充填形態で反応容器内に配置された固体触媒を含み、構造化充填形態は、約90%~約99%の空隙容量を有する。
いくつかの実施形態では、多相反応器は、反応ゾーン、分離ゾーン及びガス離脱ゾーンを含む、容器を備える。供給ガスの入力は、反応ゾーンと流体接続しており、反応ゾーンは、分離ゾーンと流体接続している。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の反応器は、分離ゾーンとガス離脱ゾーンとの間に位置決めされた炭素が豊富な層を更に含む。いくつかの実施形態では、反応ゾーンは、溶融塩媒体及び懸濁触媒を含み、熱分解反応が反応ゾーン内で起こることを可能にするように更に構成される。いくつかの実施形態では、熱分解反応からの出力生成物の一部分は、気相にあり、出力生成物の一部分は、スラリー相にある。出力生成物のガス部分は、溶融塩液滴を除去するためにデミスタを通過し、一次出口接続部を介して容器から出る。いくつかの実施形態では、炭素が豊富な層は、分離ゾーンの上部に位置決めされ、二次出口接続部を介して容器から出る、溶融塩媒体及び炭素の流れを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示された反応器システムは、排水ポンプタンクと流体接続された溶融塩貯蔵タンクを更に備え、排水ポンプタンクは、反応器と流体接続しており、排水ポンプタンク内の材料を反応器内に圧送するように構成される。
いくつかの実施形態では、気体混合反応物を反応させるためのプロセスは、水素を含む生成物を形成する溶融塩反応器システムにおいて、少なくとも1つの炭化水素を含み、当該プロセスは、触媒が溶融塩内に懸濁されている溶融塩を含む少なくとも1つの反応容器に、当該気体混合反応物を通過させることと、気体混合反応物が少なくとも1つの反応容器を通して上昇するときに、気体混合反応物を懸濁触媒と接触させ、それによって、熱分解を介して少なくとも水素及び炭素を含む出力生成物を生成することと、出力生成物を分離して、少なくとも濃縮炭素流と、少なくとも95重量%の水素を含む水素流とを生成することと、を含む。いくつかの実施形態では、気体混合反応物は、再生可能な天然ガスとブレンドされ得る。
いくつかの実施形態では、反応器は、構造化充填触媒を含む容器と、ガススパージャを通して容器と流体接続された供給ガスの入力と、を含み、構造化充填触媒は触媒表面を更に含む。いくつかの実施形態では、スパージャは、容器の断面にわたって実質的に均一に分配された、供給ガスの気泡を発生させるように構成される。いくつかの実施形態では、容器は、構造化充填触媒を通して供給ガスを循環させ、それによって、供給ガスが触媒と接触するときに熱分解反応を生じさせ、それによって、少なくとも水素及び炭素を含む出力生成物を生成するように構成される。いくつかの実施形態では、構造化充填触媒は、約90%~約99%又は約97%~約99%の空隙容量を有する。いくつかの実施形態では、時間当たりの単位断面積当たりの供給ガス流は、約1kg/m/分~約25kg/m/分、又は約5kg/m/分~約15kg/m/分の範囲内であり得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示された反応器システムは、主出口を介して反応器と流体接続された、三相分離ユニットを更に備え、三相分離ユニットは、ガス及び固相材料を気固分離ユニットに分離し、再循環ラインを介して、反応器に再循環された溶融塩媒体を分離し、炭素流供給口を介して、炭素濾過容器に炭素流を分離するように構成される。いくつかの実施形態では、反応器システムは、反応器ドレインラインを介して反応器から溶融塩媒体を受容するように構成された反応器と流体接続された、溶融塩貯蔵タンクを更に備える。いくつかの実施形態では、反応器システムは、移送ラインを介して溶融塩貯蔵タンクと流体接続された排水ポンプタンクを更に備え、排水ポンプタンクは、再循環ラインを介して溶融塩を反応器内に圧送するように構成される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの炭化水素を含む気体混合反応物を、ガスリフト反応器システムで反応させ、水素を含む気体生成物を形成するためのプロセスは、構造化充填触媒を含む少なくとも1つの反応容器に、上記の気体混合物を通過させることと、気体混合反応物が少なくとも1つの反応容器を通して上昇するときに、気体混合反応物を充填触媒と接触させ、それによって、熱分解を介して少なくとも水素及び炭素を含む出力生成物を生成することと、出力生成物を分離して、少なくとも濃縮炭素流及び水素/炭化水素流を生成することと、を含む。いくつかの実施形態では、気体混合反応物は、メタン又は天然ガスを含む。いくつかの実施形態では、気体混合反応物は、再生可能な天然ガスを含む。
いくつかの実施形態では、触媒の存在下での炭化水素の反応による水素の調製のためのプロセスが記載され、このプロセスは、構造化充填触媒を含む1つ以上の反応器部内に供給された1つ以上の炭化水素供給ラインを備える、反応器システムにおいて行われる。
本発明の特徴及び利点は、当業者には明らかであろう。多くの変更が当業者によってなされ得るが、そのような変更は、本発明の趣旨の範囲内である。
上記で簡簡潔に要約された、本発明のより詳細な説明は、添付の図面に示され、本明細書で説明される、本発明の実施形態を参照することによって、得ることができる。しかしながら、添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態のみを示しており、したがって、本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではなく、他の等しく有効な実施形態を承認し得ることに留意されたい。
懸濁触媒溶融塩反応器システムの一実施形態の概略図である。 構造化充填触媒ガスリフト反応器システムの一実施形態の概略図である。
図1は、溶融塩熱分解反応器システムの例示的な概略図である。少なくとも1つの実施形態によれば、システムは、少なくとも3つのゾーン:触媒を有する底部反応ゾーン103、中間部触媒/炭素分離ゾーン104及び上部ガス離脱ゾーン105を含む、反応容器100を含む。反応器温度の有効な条件は、600℃~1000℃又は850℃~950℃の範囲内であり得る。反応器圧力は、1バール(絶対圧)~10バール(絶対圧)又は5バール(絶対圧)~10バール(絶対圧)の範囲内であり得る。本発明のいくつかの実施形態によれば、触媒は、固体触媒である。いくつかの実施形態によれば、固体触媒は、溶融塩媒体中に懸濁される。
少なくとも1つの実施形態によれば、本明細書に記載のシステムは、1000℃未満で溶融する溶融塩を使用して、高温触媒メタン熱分解を促進することができる。いくつかの実施形態では、溶融塩は、700℃を超える温度、好ましくは約700℃~約1050℃の温度で、メタン熱分解反応条件下で安定している。いくつかの実施形態では、溶融塩は、その融点を超える温度で、反応ゾーンに存在する。懸濁触媒の有効な担体として機能するためには、溶融塩が、熱分解反応条件下で、熱的及び化学的に安定していることが不可欠である。すなわち、溶融塩は、反応ゾーンにおいて優勢な条件下で、反応物供給混合物によって還元され得ない。
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、このシステムは、ガススパージャ102を通して反応容器100に供給ガス(天然ガス又はメタン)を供給するための導管101を含む。スパージャの機能は、メタン又は天然ガスを反応器断面にわたって均一に分配し、供給ガスと触媒との間の有効な接触を推進する溶融塩媒体中の供給ガスの小さな気泡の発生を促進することである。供給ガスは、メタン、水素及び他の軽質炭化水素の混合物を含み得る。いくつかの実施形態では、メタンは、最大体積分率を有する成分である。いくつかの実施形態において、水素は、最大体積分率を有する成分である。少なくとも1つの実施形態によれば、水素の画分は、(限定するものではないが)1~35重量%の様々な量で供給物中に存在する。供給ガスは、下向きの導管を介して、容器の底部又は容器の上部のいずれかから反応容器に入る。図1に図示された実施形態は、底部進入構成を示すが、上部進入構成も実現可能である。一実施形態によれば、スパージャは、本明細書に記載の反応条件に耐えることができる、任意の従来のスパージャ設計であり得る。熱分解反応は、主に反応器103の底部ゾーンで起こる。スパージャから発生したメタンの小さな気泡は、溶融塩媒体を通して上昇し、懸濁触媒粒子と接触する。結果として生じる熱分解反応は、気泡と触媒部位との間の接触表面で起こり、それによって、メタンの変換から、少なくとも水素及び元素状炭素の両方を生成する。メタンの変換から生じる元素状炭素粒子は、懸濁触媒間の空隙を自由に移動するか、又は気泡に付着し、炭素/触媒分離ゾーン104を通して反応器の上部液面まで上向きに移動する。
溶融媒体中に分散された微細に分割されたナノスケール金属及び/又は金属酸化物触媒を使用する従来技術のシステムとは異なり、本発明のいくつかの実施形態は、懸濁触媒を含む。少なくとも1つの実施形態によれば、触媒粒子は、生成された固体炭素が触媒層から外に移動することを可能にし、したがって、触媒層における詰まりを防止するのに十分な空隙を有するように、懸濁される。流動条件(ガス流量及び溶融塩流量)並びに触媒特性(粒径及び密度)は、触媒を懸濁させ、反応器からの触媒の同伴を防止するように最適化される。触媒密度は、約1,500kg/m~約3,800kg/m又は約2,000kg/m~約2,500kg/mの範囲内であり得る。触媒の粒径は、約0.6mm~約6mm又は約0.8mm~約4mmの範囲であり得る。懸濁触媒のサイズに起因して、より小さなナノスケールの触媒粒子を組み込む従来技術のシステムと比較した場合、触媒の凝集が低減される。時間当たりの単位断面積当たりのメタン供給は、約0.7kg/m/分~約20kg/m/分又は約1.4kg/m/分~約5kg/m/分の範囲内であり得る。溶融塩循環流量は、約5kg/m/秒~約130kg/m/秒又は約35kg/m/秒~約75kg/m/秒の範囲内であり得る。
底部反応ゾーン103は、固体炭素生成物、及び水素を含むガス流を生成する。ガス流は、少なくとも50体積%の水素、好ましくは少なくとも75体積%の水素、より好ましくは少なくとも90体積%の水素を含み得る。この底部反応ゾーンでは、二酸化炭素が形成されないため、他のプロセスで使用され得る前に、水素から二酸化炭素を分離する必要はない。ガス流中の水素に加えて、いずれの未反応メタンも、アンモニア合成を含むほとんどの下流プロセスに悪影響を与えない。これは、他の水素生成プロセス、例えば、二酸化炭素を生成する水蒸気メタン改質に勝る利点を提供する。
水素生成物及び未変換メタンを含む気相流は、反応器の上部のガス離脱ゾーン105を通過する。いくつかの実施形態では、反応器の上部のガス離脱ゾーンは、気相と、同伴溶融塩液滴及び炭素粒子との間の初期分離のために設計される。いくつかの実施形態では、それは、拡張部内のガス速度を低下させ、したがって、液滴及び粒子の沈降を向上させるように、拡張部を伴って設計される。いくつかの実施形態では、ガス離脱ゾーンは、ガス流中の溶融塩液滴を除去するためのデミスタ107を含む。次いで、ガス流は、上部から反応器を出て、気固分離ユニット109に入り、同伴炭素粒子を除去する。気固分離器は、反応条件、特に高温動作を取り扱うことができる、任意の従来の設計であり得る。例としては、サイクロン、フィルタ、及び両方の組み合わせが挙げられる。分離ユニットを出た後、粒子及び溶融塩液滴を含まないガスが、ガス分離及び精製ユニット111に入り、水素生成物を未変換メタンから分離する。未変換メタン流113は、供給入口導管101を通して反応器内に戻って供給される。反応器から生成された水素112は、最終生成物であり得るか、又は反応器のための熱源を提供するための燃料ガスとしてプロセスにおいて使用され得る。
反応容器100では、二次加熱源106は、溶融塩システムのための熱を提供し、かつ反応器温度を調節するために、内部又は外部のいずれかに配置され得る。図1は、二次加熱源106の外部構成を含む1つの可能な実施形態を示す。当業者であれば、二次加熱源の他の構成及び位置が実現可能であることを理解するであろう。いくつかの実施形態では、加熱器は、高温に耐えることができる材料から作製された電気式加熱器であり得る。例としては、セラミック加熱器、又は特殊な高温合金から作製された加熱器が挙げられる。いくつかの実施形態では、加熱器はまた、燃料ガスとしてプロセスから生成された水素を使用する、燃焼式加熱器でもあり得る。
少なくとも1つの実施形態によれば、メタンの変換から生成された元素状炭素は、気泡及び溶融塩液体の動きとともに上向きに移動し、反応器の上部の炭素が豊富な層114に蓄積することができる。溶融塩中の固体炭素生成物は、より低い沈降特性を有するため、固体炭素生成物は、炭素が豊富な層に留まり、分離をより容易にする。固体炭素生成物は、着色顔料、繊維、箔、ケーブル、活性炭又はタイヤを製造するための原料として使用することができる。加えて、固体炭素生成物を他の材料と混合して、それらの材料の機械的特性、熱的特性及び/又は電気的特性を改変し得る。固体炭素生成物の最終的な炭素形態は、塩、金属含有触媒及び反応条件の選択によって制御される。いくつかの実施形態によれば、炭素が豊富な層は、熱分解プロセス中に形成された炭素粒子が、気体からの浮力と揚力との組み合わせに起因して蓄積する、溶融塩の上面に近い領域を含む。少なくとも1つの実施形態によれば、反応容器の上部の炭素が豊富な層114に含まれる炭素の一部を、溶融塩液体の循環流を通して反応器から回収することができ、この流れ115は、気液固三相分離容器116に入る。当業者であれば、例えば、スキマーポンプ又はコンベヤ機構の使用を含む、炭素が豊富な層に含まれる炭素を回収する他の方法が実現可能であることを理解するであろう。気液固三相分離器では、分離されたガス120は、気固分離ユニット109内に供給され、溶融塩液体は、分離ユニットの片側117に留まる。固体炭素は、分離器の越流堰119上を越えて流れ、分離器の反対側118に蓄積する。分離器内の炭素が豊富なゾーン118は、少量の溶融塩液体を依然として含み、高温濾過容器122内に引き込まれ、炭素生成物123を回収することができる。少なくとも1つの実施形態によれば、濾過容器は、炭素溶融塩スラリーを、炭素粒子を通過させない濾材に通過させることによって、溶融塩から炭素粒子を分離する物理的プロセスを促進する。炭素粒子に同伴された溶融塩液体は、溶融塩貯蔵タンク127に戻される。分離器内の溶融塩が豊富なゾーン117は、いくらかの微細な炭素粒子を依然として含む場合があり、熱交換器126を通過した後に溶融塩貯蔵タンク127内に排出して、貯蔵タンクの動作温度まで冷却することができる。いくつかの実施形態によれば、熱交換器126は、溶融塩貯蔵タンク127及びポンプ130の動作温度に応じて、任意選択的に含まれる。いくつかの実施形態によれば、熱交換器は、溶融塩媒体の温度を低下させる、冷却デバイスの特定の形態である。溶融塩貯蔵タンクは、溶融塩を含むことができる任意の容器であってよい。いくつかの実施形態によれば、容器の内壁は、塩腐食に対して耐性のある耐火材料で裏打ちされている。貯蔵タンク127内の溶融塩液体は、2つのタンク間の圧力差に基づいて、導管128を通してポンプ排水タンク129内に移送することができる。両方のタンクは、不均一な底部設計などの自己排水能力を有するように設計されてもよい。ポンプ排水タンク129内に沈められた高温溶融塩ポンプ130は、溶融塩を循環させて反応器底部に戻すために使用される。自己排水能力は、タンク及びその中に含まれるポンプの保守を行うときに有用であり得る。一次加熱デバイス131は、目標反応器温度に達するために、循環溶融塩流を加熱するために使用される。実施形態によれば、加熱デバイスは、熱交換器である。代替的な構成では、ポンプ130を貯蔵タンク127内に沈めることができ、それによって、第2のタンクの必要性がなくなる。
図2は、構造化充填触媒ガスリフト反応器システムの例示的な概略図である。本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、このシステムは、メタンの変換のための構造化充填触媒203を含む、反応容器200を含む。当業者であれば、構造化充填触媒という用語は、触媒材料を含み、反応物質が充填物を通して流れることを可能にし、したがって、そのような反応物質が当該触媒材料と接触し、それによって、反応を引き起こし、特定の生成物材料を生成させるように構成された構造化充填物を指し得ることを理解するであろう。
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、構造化充填触媒は、メタンの変換のための触媒活性を有する、金属元素から作製される。いくつかの実施形態によれば、構造化充填触媒は、反応器内の流動抵抗を低減し、溶融塩循環速度を改善するのを助けるために、高い空隙容量を有する。充填触媒の空隙容量は、約90%~99%又は約97%~99%の範囲内で変動し得る。天然ガス又はメタン供給物201は、再循環メタン211とともに、容器の底部又は容器の上部のいずれかから、下向きの導管を介して、反応容器に入る。ガススパージャ202は、小さな気泡を発生させ、反応容器の断面にわたって均一にガスを分配するために使用される。一実施形態によれば、スパージャは、本明細書に記載の反応条件に耐えることができる、任意の従来のスパージャ設計であり得る。メタンガスは、溶融塩中の気泡の形態で、構造化充填触媒を通して流れる。反応器内に気泡が存在することにより、反応器200と、三相分離器206、再循環導管217及び一次熱交換器219を含む再循環ループとの間に静水圧差が生じる。この静水圧差は、本明細書ではガスリフトと呼ばれる、反応器及び再循環ループを通した溶融塩液体の循環を発生させる。構造化充填触媒の高い空隙容量は、メタンと触媒材料との間の改善された接触を提供し、更に、従来技術の反応器設計において遭遇する問題である、炭素汚れが有意に最小化されるように、反応ゾーンからの炭素の移動を促進する。構造化充填触媒は、反応器内の溶融塩の循環を維持するのに役立つ、反応器内の低い圧力降下を提供する。いくつかの実施形態によれば、溶融塩の循環は、反応器内の発泡作用及びガスリフトから生じる。達成され得る実際の循環流量は、反応器及び再循環ループ構成、メタン供給速度、構造化充填触媒からの流動抵抗、並びに反応器動作条件に依存する。いくつかの実施形態によれば、反応器システムは、任意選択的に、本明細書に開示される反応器の気泡揚力と組み合わせて、又は独立型循環機構としてのいずれかで、反応器内の循環を促進するためのポンプを含み得る。いくつかの実施形態によれば、時間当たりの単位断面積当たりのメタン供給は、約1kg/m/分~約25kg/m/分又は約5kg/m/分~約15kg/m/分の範囲内であり得る。
少なくとも1つの実施形態によれば、本明細書に記載の他の構成要素は、三相分離ユニット206、気固分離ユニット208、ガス分離及び精製ユニット209、高温炭素濾過ユニット215、一次熱交換器219、及び反応器への二次加熱源204を含む構造化充填触媒設計を含む、反応器と組み合わせて使用されてもよい。いくつかの実施形態によれば、溶融塩貯蔵タンク220及びポンプ排水タンク221はまた、溶融塩ポンプ222とともに、この概念において、溶融塩の充填又は排出、反応器の保守、溶融塩の貯蔵及び溶融、並びに任意選択的に、反応器ループ内の溶融塩の循環の向上のためにも使用される。いくつかの実施形態では、溶融塩ポンプ222は、少なくとも溶融塩ブレンドの溶融温度を上回る比較的低い温度で、動作され得る。例えば、660℃の溶融温度を有する溶融塩ブレンドで動作するシステムについては、溶融塩ポンプは、溶融塩凝固リスクを最小限に抑えるために、約700℃を上回る温度で動作され得る。好ましくは、溶融塩ポンプは、溶融塩ブレンドの溶融温度を約50~100℃上回る温度で動作され得る。いくつかの実施形態では、ガスリフト反応器は、反応器の上部にガス離脱部を備えてもよく、ガス流の一部分は、上部から反応器を出て、気固分離ユニット208に入り得る。ガス流の他の部分は、炭素及び溶融塩液体とともに、反応器の側面から反応器を出て、三相分離ユニット206に入り得る。

Claims (10)

  1. 溶融塩媒体中でのメタン熱分解のためのプロセスであって、
    メタンの少なくとも一部分を水素及び固体炭素に変換するのに有効な条件下で、反応容器の容積内でメタンガスを溶融塩媒体及び固体触媒にさらすことと、
    前記固体炭素の少なくとも一部分を除去することと、を含み、
    前記溶融塩媒体が、ハロゲン化物塩と、塩化物塩とを含み、
    前記固体触媒が、前記溶融塩媒体中の懸濁粒子として、又は構造化充填形態のいずれかで反応容器内に配置されている、プロセス。
  2. 溶融塩及び固体触媒を含む1つ以上の反応器部に供給された1つ以上の炭化水素供給ラインを備える、化学反応を実行するための反応器システムであって、前記固体触媒が、前記溶融塩中の懸濁粒子として、又は構造化充填形態のいずれかで反応器内に配置され、前記1つ以上の反応器部が、前記反応容器の下部と、前記反応容器の上部とを備える、反応器システム。
  3. 前記固体触媒が、前記溶融塩中の懸濁粒子として前記反応器内に配置されている、請求項2に記載の反応器システム。
  4. 懸濁触媒粒子が、前記触媒粒子が前記反応容器の前記下部内で自由に移動することができるように、前記反応容器の前記下部に閉じ込められ、
    前記反応器が、メタン気泡が前記懸濁触媒粒子と接触するように、前記溶融塩を通してメタンガスを発泡させることによって、固体炭素粒子の生成をもたらす熱分解反応を行うように構成され、
    前記反応器が、前記熱分解反応によって生成された前記固体炭素粒子が、前記気泡の動き及び溶融塩の流れとともに上向きに移動して、前記反応容器の前記上部に位置する炭素が豊富な層に蓄積することを可能にするように更に構成されている、請求項3に記載の反応器システム。
  5. メタン供給の流量が、約0.7kg/m/分~約20kg/m/分である、請求項4に記載の反応器システム。
  6. 前記反応容器の外部に位置するポンプを更に備え、
    前記溶融塩が、前記反応容器と流体接続された貯蔵タンクへ、及び貯蔵タンクから循環し、
    前記ポンプが、前記溶融塩の循環を駆動し、溶融塩循環の流量を制御する、請求項3に記載の反応器システム。
  7. 前記溶融塩循環の前記流量が、約5kg/m/秒~約130kg/m/秒である、請求項6に記載の反応器システム。
  8. 前記メタン供給流量及び溶融塩流量は、組み合わせて、熱分解反応を促進し、それによって、固体炭素粒子を生成し、更に、
    前記反応容器の前記下部から前記反応器の前記上部に気泡が移動するときに、前記懸濁触媒からの生成された前記炭素粒子の分離を促進する、気泡をもたらす、請求項3に記載の反応器システム。
  9. 前記固体触媒が、構造化充填形態で前記反応容器内に配置されている、請求項2に記載の反応器システム。
  10. 構造化充填形態で前記反応容器内に配置された前記固体触媒が、約90%~約99%の空隙容量を有する、請求項9に記載の反応器システム。
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