JP2023540949A - スペクトルx線物質分別方法 - Google Patents

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Abstract

物体のスペクトルX線スキャンデータに基づいて、且つ周波数分離アプローチの適用に基づいて、物体を物質分別する方法である。この方法は、2つのAIモデルを並列に使用して、入力スペクトルX線データに基づいて物質分別分析を実行することを含む。モデルは、一方が他方よりも高いバイアスと低い分散(低ノイズ)を示すように構成されている。入力スペクトルX線データは両方のモデルに供給される。低バイアスモデルからの出力物質組成データはローパスフィルタリングされ、低分散モデルからの出力物質組成データはハイパスフィルタリングされる。2つのモデルからの出力は、フィルタリングの前又は後のいずれかで線形結合される。結果として得られる結合された物質分別データは、1つのAIモデルだけを使用した場合に生成される出力に比べて、バイアスとノイズの両方が低くなる。

Description

本発明は、スペクトルX線データを使用する物質分別方法に関する。
マルチエネルギーX線検出器を使用することで、物体のX線イメージング中にX線検出器の様々な場所で受けたX線エネルギー又は周波数のスペクトルを測定することができる。これはスペクトルX線イメージングとして知られている。スペクトルX線データにより、スキャンした物体に含まれている物質を判別し、定量化できる。これは、従来のX線イメージング若しくは蛍光透視法からのデータ、又はコンピュータ断層撮影(CT)イメージングからのデータを使用して行うことができる。
まず、CTイメージングを参照すると、従来のコンピュータ断層撮影(CT)スキャナは、1つ以上の積分検出器に向かい合って回転式ガントリに取り付けられているX線管を含む。X線管は、X線管と1つ以上の検出器との間にある検査領域の周りを回転し、検査領域並びに検査領域に配置された被検体及び/又は物体を横断する多色放射線を放出する。1つ以上の検出器は、検査領域を横断する放射線を検出し、検査領域並びに検査領域に配置された被検体及び/又は物体を示す信号、即ち、投影データを生成する。投影データは、例えば生検出器データ又は投影サイノグラムであり、後者は、検出器によってキャプチャされた投影データの視覚的表現である。通常、再構成器を更に使用して、投影データを処理し、被検体又は物体のボリュメトリック画像が再構成される。
X線スペクトルCTは、異なるX線エネルギーを弁別できる検出器(例えば、エネルギー弁別光子計数検出器又はエネルギー積分検出器)を組み込むことで従来のCTシステムの機能を拡張するイメージングモダリティである。X線スペクトルCTにより、スキャンした物体の物質分別が可能になる。
物質分別では、順モデルを使用できる。順モデルは、検出器の各ピクセルにおける異なる光子エネルギー窓(ビン)において予想される光子カウント又は予想される積分光子エネルギーを、物質の特定のセット(基底)及びスキャンした物質におけるそれらのそれぞれの等価パス長の関数としてモデル化する。物体の物質組成を分別するために、この順モデルを反転させて、スペクトル投影データに基づいて基底物質の各々の物質パス長を決定できる。
これを行うやり方の1つは、例えば最尤推定(MLE)アルゴリズムといった統計的推定アルゴリズムを使用して、式を数値的に反転させることである。しかしながら、これは、過度の単純化につながり、パルスパイルアップや電荷共有といった実世界の検出器効果を考慮できない。更に、MLEアルゴリズムは、解を見出す際に伴う反復最適化手法による大量の計算リソースが必要である。
別のアプローチは、人工知能ベースの方法を使用することである。ここでは、機械学習アルゴリズムといったAIアルゴリズムは、系順モデル反転を学習するために、既知の物質パス長と、エネルギービンごとの対応する光子カウント又は検出信号とでトレーニングされる。これは、物質基底ごとの1回のスキャン(オフライン)の前に行われる。この方法の利点は、AIモデル推論の方が、分別問題にMLEアプローチを適用することよりも計算量が少ない点である。しかしながら、AIベースのアプローチもまた、例えばモデルアルゴリズムのバイアスによって不正確な結果につながる可能性がある。
スペクトルX線物質分別のAIベースのアプローチにおける精度及び信頼性が向上されることが望まれる。
発明者は、物質分別のAIベースのアプローチでは、ネットワークトレーニング中に、AIモデルによって推定される物質パス長におけるノイズ量とバイアス量との間に既知の妥協(バイアス-分散トレードオフ)をしなければならないことを認識している。これにより、特定のバイアス及び特定のノイズを有するモデルがもたらされる。しかしながら、物質定量化を目的している光子計数システムでは、バイアス及びノイズが制限されたモデルが得られることが望ましい。
より一般的には、統計学及び機械学習では、バイアス-分散トレードオフは、予測モデルのセットの特性であり、パラメータ推定においてバイアスが低いモデルは、サンプル全体のパラメータ推定値の分散が高く、その逆もまた同じである。分散が高いということは、ノイズは多いがバイアスは少ないということを意味する。バイアスが高いということは、ノイズは少ないが、体系的な不正確さが潜在的により多いということを意味する。
バイアス誤差は、学習アルゴリズムにおける誤った仮定からの誤差として理解される。バイアスが多いと、アルゴリズムは、特徴とターゲット出力との関連性のある関係を見逃す可能性(アンダーフィッティング)がある。
分散は、トレーニングセットにおける小さな変化に対する感度からの誤差である。分散が多いと、アルゴリズムは、トレーニングデータ内の、目的の出力ではなくランダムノイズをモデル化する可能性(オーバーフィッティング)がある。
AIアルゴリズムの出力のノイズ及びバイアスはともに低いことが理想的である。
本発明は、特許請求の範囲によって規定される。
本発明の一態様に従う例によれば、物体のスペクトルX線データを使用して物体を物質分別する方法が提供される。この方法は、
データストレージ装置にアクセスするステップであって、
データストレージ装置には、第1のAIモデル及び第2のAIモデルが記憶されており、第1及び第2のAIモデルの各々は、スペクトルX線データをモデル入力データとして受信し、物質分別データをモデル出力データとして生成し、
第1のAIモデルは、第2のAIモデルよりも低いバイアスを示し、第2のAIモデルよりも高い分散を示すように構成されている、アクセスするステップと、
入力スペクトルX線データを取得するステップと、
入力スペクトルX線データをモデル入力データとして第1のAIモデルに提供し、その後、第1のAIモデルのモデル出力データにローパスフィルタリングを適用して、第1の物質分別データを導出するステップと、
入力スペクトルX線投影データをモデル入力データとして第2のAIモデルに提供し、その後、第2のAIモデルのモデル出力データにハイパスフィルタリングを適用して、第2の物質分別データを導出するステップと、
第1及び第2の物質分別データを線形結合して第3の物質分別データを導出するステップとを含む。
本発明の実施形態は、物質分別のために2つのトレーニングされたAIモデル(一方は、バイアスは少ないがノイズは多い出力物質分別データを出し、もう一方は、バイアスは多いがノイズは少ない出力物質分別データを出す)を使用するという概念に基づいている。2つのモデルの出力は後に周波数分離アプローチを介して結合されて、バイアスが低く、ノイズも低い結果が達成される。周波数分離アプローチは、低バイアス(高ノイズ)AIモデルから低周波成分のみを選択し、高バイアス(低ノイズ)モデルから高周波成分を選択し、これらの線形結合することを実質的に含む。これはフィルタリングを用いて行うことができる。
より詳細には、ローパスフィルタリングによって、第1のAIモデル(低バイアス)の出力の低周波成分又は低エネルギー成分のみを抽出又は選択し、ハイパスフィルタリングによって、第2のAIモデル(高バイアス)の出力の高周波成分又は高エネルギー成分のみを抽出又は選択する。上記2つを線形結合することによって、ノイズ及びバイアスがともに低い出力物質分別データが得られる。これは、ノイズは主に高い空間周波数を有し、バイアスは主に低い周波数効果であるという前提に基づいている。
好ましくは、上記の方法は、第1のAIモデルのモデル出力データにローパス空間フィルタリングを適用するステップを含む。これは、好ましくは、出力データの少なくとも1つの次元において適用される。ローパス空間フィルタリングとは、出力物質分別データの空間周波数のローパスフィルタリングを適用することを意味する。
好ましくは、上記の方法は、第2のAIモデルのモデル出力データにハイパス空間フィルタリングを適用するステップを含む。これは、好ましくは、上記と同じ少なくとも1つの次元において適用される。ハイパス空間フィルタリングとは、出力物質分別データの空間周波数のハイパスフィルタリングを適用することを意味する。
例えばモデル出力データは、2つ以上の次元に及ぶデータ値を含む。例えばモデル出力データは、ピクセルのアレイの複数のピクセルの各々についての物質分別データ値を含む。このピクセルアレイは少なくとも2つの次元に及ぶ。例えばローパス空間フィルタリングは、データの少なくとも1つの空間次元におけるモデル出力データのセットの空間周波数成分をフィルタリングするためのものである。例えばハイパス空間フィルタリングは、データの上記の同じ少なくとも1つの空間次元におけるモデル出力データのセットの空間周波数成分をフィルタリングするためのものである。
空間周波数のフィルタリングとは、一般的には、例えば画像が周期的パターンで分別されることを意味し(これはどの画像でも可能である)、各周期的パターンは、重み付け係数で重み付けされ、次に、重み付けされた周期的パターンは合計されて、修正された画像(フィルタリングされた画像)が得られる。この修正は、重み付けによる。ローパスフィルタリングでは、高い重み付けが周期的パターンの高い周波数に適用され、ハイパスフィルタリングでも同様にされる。実際には、このプロセスは画像に直接適用される畳み込み操作に置き換えることができる。この概念は、2D画像又は3D画像に適用できる。
モデル出力データは、例えば2Dグリッド又は3Dグリッドにスパンするピクセル位置のセットの各々についてのデータ値を含んでいるため、物質分別データの「画像」として理解することができる。したがって、空間フィルタリングは、標準的な画像に適用されるやり方と同様に2つのモデルの出力データに適用できる。
実際には、第1及び第2のAIモデルのモデル出力に空間フィルタリングを実施する方法には様々な選択肢がある。例えば、1つの非限定的な例では、モデル出力データは、物質のセットの各々について、及び像のセットの各々について、及びピクセルの(2D)アレイの各々についてのデータ値(例えば、物質パス長値又は他の値)を、各像及び各物質の対応する2D「画像」データセットとして含み、空間フィルタリングは、これらの2D「画像」データセットの各々に適用される。この例の変形例として、各物質について3D画像データセットのセットが形成されてもよい。各3Dデータセットは、上記の2D「画像」のスタックを含み、第3の次元は異なる像に対応し、空間フィルタリングは3D領域で適用される。即ち、空間フィルタリングは、例えば値のこの3Dアレイの1つ以上の次元において、各物質の3Dデータセットの各々に適用される。この後者の選択肢では、第3の次元は必ずしも物理的な空間次元である必要はないことが理解されるであろう。したがって、空間フィルタリングは、物理的な空間次元に沿って適用される必要はなく、出力データアレイの別の次元にわたる出力データにおける周期的パターンに適用されてもよい。当業者には他の選択肢が明らかであろう。
トレーニング中に2つのモデルに供給されるトレーニングデータを異ならせること(例えば一方には他方よりもノイズが多いデータが供給される)、又は2つのモデル間でトレーニング手順自体を異ならせること(例えば一方のモデルを他方のモデルとは異なるコスト関数(ノイズを好むように構成されている)でトレーニングする)のいずれかによって、2つの異なるAIモデルを生成できる。AIモデルの各々は、1つ以上の機械学習アルゴリズム(1つ以上の人工ニューラルネットワークなど)を含んでいてもよい。
誤解を避けるために、第1のAIモデルは、第2のAIモデルよりも出力物質分別データ値において低いバイアスを示し、第2のAIモデルよりも出力物質分別データ値において高い分散を示すように構成されていることに留意されたい。
上記方法は、広範囲の様々な特定の応用に広く適用可能である。特に、使用される入力X線データのタイプは様々であってよく(例えば従来のX線データ又はCTデータ)、生成される出力物質組成データのタイプも様々であってもよい(例えば物質投影データ又は物質画像データ)。
したがって、異なる実施例では、入力スペクトルX線データは、スペクトル投影データ(即ち、再構成されていないスペクトル投影データ、例えば、異なるエネルギービンのセットについての光子カウントデータの形式にある)であってもよいし、スペクトル画像データ(即ち、再構成されたスペクトル投影データ)であってもよい。入力スペクトルX線データは、X線スキャン装置によって生成された生投影データを含んでいてもよいし、又は、前処理された、例えばスペクトル画像データを形成するように再構成されたデータであってもよい。
異なる実施例では、物質分別データは物質投影データであってもよいし、物質画像データであってもよい。
いくつかの例では、スペクトルX線データは、物体のスペクトルコンピュータ断層撮影(CT)データ(複数の投影角についての投影データを含む)を含んでいてもよい。或いは、単一の投影角からキャプチャされた従来のX線データ又は蛍光透視データを含んでいてもよい。
異なる実施例では、プロセス全体を投影データ領域か、画像データ領域(2つのAIモデルに供給する前に、スペクトル投影データを画像データに再構成することによって)で行っても、或いは、プロセスの一部を投影領域で行い、一部を画像領域で行ってもよい。例えばAIモデルは、入力スペクトル投影データを受け入れ、物質投影データを出力する一方で、周波数フィルタリングの部分は、物質投影データを再構成した後に画像領域で行う。様々な選択肢について以下により詳細に説明する。
第1及び第2のAIモデルは、教師付き学習手順を用いてトレーニングされた機械学習モデルであり得る。
1つ以上の実施形態によれば、第1のAIモデルはトレーニングデータTに基づいてトレーニングされ、第2のAIモデルはトレーニングデータTに基づいてトレーニングされ、TはTと比較してノイズが少ないように生成される。Tにおける少ないノイズは、例えばTと比較してノイズが少なくなるように、トレーニングデータを前処理することによって達成できる。例えば第1のAIモデルはトレーニングデータTでトレーニングされ、第2のAIモデルはトレーニングデータTでトレーニングされ、TはTにノイズ抑制を適用することによって生成される。しかしながら、他の例では、ノイズを、トレーニングデータセットTに人工的に追加することもできる。つまり、第1のAIモデルはトレーニングデータTでトレーニングされ、第2のAIモデルはトレーニングデータTでトレーニングされ、TはTにノイズを追加することによって生成される。追加されるノイズは、例えばランダムノイズ発生器を使用してシミュレートできる。更なる実施例では、T及びTの一方又は両方をシミュレーションによって(即ち、X線シミュレーションプログラムを使用して)生成できる。シミュレーションでは、得られたデータのノイズレベルを任意に調整できるため、T及びTの一方又は両方をこのやり方で取得できる。
このアプローチでは、2つのAIモデルは、同じ機械学習ネットワーク又はアルゴリズムの2つのコピーとして開始されるが、別個の異なるトレーニングデータでトレーニングされて、それぞれのバイアス及び分散に相違がもたらされる。
このアプローチの代替案として、第1及び第2の機械学習モデルに含まれている学習アルゴリズムが、異なる学習又はトレーニング戦略に従うようにすることができる。1つは低バイアス(高ノイズ)を好み、1つは低ノイズ(高バイアス)を好むようにすることができる。
例えば第1のモデルを異なるコスト関数で構成することで、第1のモデルのバイアスは低減される。したがって、第2のモデルのコスト関数はより多くのノイズを与え、第1のモデルのコスト関数はより低いノイズを与える。
1つ以上の実施形態によれば、第1及び第2のAIモデルの各々は、スペクトルX線投影データをモデル入力データとして受信し、物質組成投影データをモデル出力データとして生成する。ここでは、したがって、物質分別は投影データ領域で行われる。
上記方法は、例えば基底物質分別方法であり、出力物質分別データは、既知の減衰係数を有する基底物質のセットの各々について、スキャンした物質を通る導出された放射パス長lのセットを含む。ここでは、出力物質分別データは物質投影データを含む。つまり、例えば画像データではなくて、再構成されていない物質分別データである。
入力スペクトルX線データがスペクトルCTデータである場合、出力物質分別データは、パス長サイノグラムベクトル
Figure 2023540949000002
を含む。パス長サイノグラムベクトルは、検出器のピクセルpのセットの各々において到達した放射線について、且つ入力スペクトルX線データの投影像vのセットの各々について、基底物質のセットの各々について導出された基底物質パス長を含む。
サイノグラムとは、コンピュータ断層撮影の操作によって取得した生データの視覚的表現である。パス長サイノグラムとは、検出器の各ピクセルの物質基底パス長の視覚的表現である。
1つ以上の実施形態によれば、上記方法は更に、出力物質分別データが出力物質画像データを含むように、線形結合の前又は後のいずれかで、第1及び第2の物質分別データ画像に再構成操作を適用するステップを含む。
物質画像データとは、物質分別情報の視覚的表現又はグラフィカル的表現を指す。例えば物質画像データは画像のセットを含み、各画像が1つの物質を表す。更なる選択肢は、カラーコーディングを使用して、イメージングされた領域内の様々な物質を1つの画像内に表現することである(例えば各物質は専用のカラーで表される)。
1つ以上の実施形態によれば、入力スペクトルX線データは、投影データ、例えばX線検出器での複数のエネルギービンの各々において検出されたX線光子カウントを示すスペクトル光子カウントデータcを含む。
実施形態の更なるセットに従って、第1及び第2のモデルの各々は、スペクトルX線画像データをモデル入力データとして受信し、物質分別画像データをモデル出力データとして生成する。ここでは、したがって、物質分別は、投影領域ではなく画像領域で行われる。
前述のように、1つ以上の実施形態に従って、入力スペクトルX線データはスペクトルCTデータである。これは、異なる実施例において、スペクトルCT投影データであっても、スペクトルCT画像データであってもよい。CTデータに代えて、入力スペクトルX線データは従来のスペクトルX線データであってもよい。
この実施例のセットに従って、入力スペクトルX線データは、X線検出器での複数のエネルギービンの各々において、また、複数のピクセルpの各々について、且つ入力スペクトルXデータの複数の投影像vの各々について検出されたX線光子カウントを示すスペクトル光子カウントデータc(p,v)を含む。
本発明の更なる態様に従う例は、コンピュータプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラムコードは、プロセッサ又はコンピュータ上で実行可能である。コードは、プロセッサに、上記若しくは後述の任意の実施例若しくは実施形態に従う、又は本出願の任意の請求項に従う方法を実行させる。
本発明の更なる態様に従う例は、スペクトルX線データを処理して物質分別情報を導出する処理装置を提供する。この処理装置は、
データストレージ装置にアクセスすることであって、
データストレージ装置には、第1のAIモデル及び第2のAIモデルが記憶されており、第1及び第2のAIモデルの各々は、スペクトルX線データをモデル入力データとして受信し、物質分別データをモデル出力データとして生成し、
第1のAIモデルは、第2のAIモデルよりも低いバイアスを示し、第2のモデルよりも高い分散を示すように構成されている、アクセスすることと、
入力スペクトルX線データを取得することと、
入力スペクトルX線データをモデル入力データとして第1のAIモデルに提供し、その後、第1のAIモデルのモデル出力データにローパスフィルタリングを適用して、第1の物質分別データを導出することと、
入力スペクトルX線データをモデル入力データとして第2のAIモデルに提供し、その後、第2のAIモデルのモデル出力データにハイパスフィルタリングを適用して、第2の物質分別データを導出することと、
第1及び第2の物質分別データを線形結合して第3の物質分別データを導出することとを実行する。
いくつかの実施形態に従って、処理装置が、第1及び第2のAIモデルを記憶したデータストレージ装置を含んでいてもよい。
本発明の更なる態様に従う例は、X線イメージングシステムを提供する。このX線イメージングシステムは、
X線放射線源及びX線放射線検出器を含むX線スキャンアセンブリであって、X線放射線源とX線放射線検出器との間にスキャン対象の物体を受容するためのスキャン領域があり、X線放射線源とX線放射線検出器との間のX線放射パスがスキャン領域を通過する、X線スキャンアセンブリと、上記若しくは後述の任意の実施例若しくは実施形態に従う、又は本出願の任意の請求項に従う処理装置とを含む。処理装置は、X線放射線検出器と通信可能に連結して、X線検出器から入力スペクトルX線データを受信する。
スキャナアセンブリは、CTスキャンアセンブリであってもよい。したがって、これは、X線検出器に対してX線源の角度位置が調整可能である。
X線検出器は、放射線周波数又はエネルギービンのセットの各々の光子カウントを検出するX線光子計数検出器であってもよい。
本発明の更なる態様に従う実施例は、入力スペクトルX線データから物質分別データを導出する際に使用する第1及び第2のAIモデルをトレーニングする方法を提供する。この方法は、
スペクトルX線データをモデル入力データとして取得し、物質分別データをモデル出力データとして生成する予備AIモデルを取得するステップと、
予備AIモデルの第1のコピーを第1のトレーニングデータTでトレーニングして、第1のAIモデルを取得するステップと、
予備AIモデルの第2のコピーを第2のトレーニングデータTでトレーニングして、第2のAIモデルを取得するステップとを含み、
第1及び第2のトレーニングデータの各々は、サンプルスペクトルX線データの形式での入力データエントリと、サンプルスペクトルX線データごとに既知の物質分別データの形式での対応する出力データエントリとを含み、
第1のトレーニングデータTは、第1のトレーニングデータが第2のトレーニングデータと比較してノイズが少ないように、生成又は前処理されて、入力データエントリを形成するスペクトルX線データのノイズが低減される。
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に説明する実施形態から明らかになり、また、当該実施形態を参照して説明する。
本発明を更に深く理解し、それがどのように実行されるかをより明確に示すために、ほんの一例として添付の図面を参照する。
図1は、1つ以上の実施形態による例示的な方法のステップの概要をブロック図で示す。 図2は、本発明の実施形態を使用して取得した物質分別の比較結果を示す。 図3は、本発明の1つ以上の実施形態による方法を実施する例示的な処理装置を示す。 図4は、スキャンした物体を物質分別する例示的なX線システムを概略的に示す。 図5は、スペクトルX線データに基づく物質分別に使用する2つのAIモデルをトレーニングする例示的な方法のステップの概要を示す。
本発明は、図を参照して説明される。
詳細な説明及び具体的な例は、装置、システム、及び方法の模範的な実施形態を示しているが、説明のみを目的としたものであり、発明の範囲を限定することを意図したものではないことが理解されるべきである。本発明の装置、システム、及び方法のこれらの及び他の特徴、態様並びに利点は、次の説明、添付の特許請求の範囲、及び添付の図面からよりよく理解されるようになるであろう。図は単なる概略図であり、縮尺どおりに描かれていないことが理解されるべきである。また、図全体で同じ参照番号を使用して、同じ部分又は類似の部品を示すことが理解されるべきである。
本発明の実施形態は、物体のスペクトルX線スキャンデータ、並びにAIモデル及び周波数分離アプローチの適用に基づいて、物体を物質分別する方法を提供する。この方法は、2つのAIモデルを並列に使用して、入力スペクトルX線データに基づいて物質分別を実行することを含む。モデルは、一方が他方よりも高いバイアスと低い分散(低ノイズ)を示すように構成されている。入力スペクトルX線データが両方のモデルに供給される。低バイアスモデルからの出力物質組成データはローパスフィルタリングされ、低分散モデルからの出力物質組成データはハイパスフィルタリングされる。2つのモデルからの出力は線形結合される。結果として得られる結合された物質分別データは、1つのAIモデルだけを使用した場合に生成される出力に比べて、バイアスとノイズの両方が低くなる。
マルチエネルギーX線検出器を使用することで、物体のX線イメージング中にX線検出器の様々な場所で受けたX線エネルギー又は周波数のスペクトルを測定することが可能である。これはスペクトルX線イメージングとして知られている。スペクトルX線データにより、スキャンした物体に含まれている物質を判別し、定量化できる。これは、従来のX線イメージングモダリティ又はCTイメージングからのデータを使用して行うことができる。
物質分別は、系順モデルのピクセル単位の反転に基づいて達成できる。このモデルは、個々のX線検出器エネルギービンにおいて予想される理論的信号を、物体に含まれている物質の特定のセット(基底)及びそれらのそれぞれの等価パス長の関数として記述する。この手順を、基底物質分別と呼ぶ。
スペクトル光子計数X線データを使用する物質分別は非線形で、不適切で計算コストのかかる問題である。分別にAIモデルを使用すると、計算時間を大幅に短縮できるが、問題の不適切な性質は依然としてAIモデルの出力に強いノイズ増幅及びバイアスをもたらす可能性がある。
本発明の実施形態では、バイアス及びノイズを低減するために、2つ以上のAIモデルを使用する分別方法が提案される。この分別方法では、ノイズは投影領域及び画像領域で高い空間周波数を有し、バイアスは低周波数効果であるという前提に基づいて、周波数分離の概念を利用する。
本発明の実施形態に適用されるスペクトルX線ベースの物質分別の基本原理について簡単に説明する。本明細書で適用される物質分別の基礎となる原理のより詳細な説明は、次の学術論文にもある:K.C.Zimmerman及びT.G.Schmidtによる「Experimental comparison of empirical material decomposition methods for spectral CT」、Physics in Medicine & Biology、60(2015)8。
X線光子が光子計数検出器に衝突すると、光子は入射光子のエネルギーに比例した電荷に変換される。電荷は電荷積分増幅器を使用して電圧に変換される。アナログ比較器を使用して、累積電荷の電圧が設定された閾値レベルを超えたときに、デジタルカウンタがインクリメントされる。取得の終了時に、閾値を超えるエネルギーを有する光子の検出された数をカウントされる。連続したカウンタ測定値を差し引いて、2つの閾値レベル間で検出された光子の数に対応するエネルギービンデータが生成される。このようにして、複数のX線エネルギービンの光子カウントが生成される。
以下の説明では、スペクトル光子計数検出器の使用を前提としていることに留意されたい。しかし、X線源のエネルギースペクトルの特定のウィンドウ内で放射線を検出できるスペクトルエネルギー積分検出器(EID)といった他のタイプの検出器も可能である。
厚さx及び減衰係数μ(E)の物質を通すX線測定を行う場合を考える。ここで、Eは物質を横断する光子のエネルギーである。複合物質のX線減衰は、物質に含まれている基底物質のセットの減衰の線形結合として表すことができる。より具体的に、また、K.C.Zimmerman(2015)で説明されているように、この物質を通るX線の減衰は、以下の式(1)で表されるように、任意の他の2つの物質(Kエッジのない状態で)の固有の組み合わせの減衰に相当する。ここで、μ(E)及びμ(E)は、2つの基底物質の各々のエネルギー依存減衰係数であり、l及びlは、2つの基底物質の各々のパス長である。この分別は、診断用X線エネルギー範囲に次の2つの主な減衰現象、即ち、コンプトン散乱及び光電吸収が存在するため可能である。
xμ(E)=lμ(E)+lμ(E) (1)
この基底展開を拡張することで、理想的な光子計数検出器のi番目のエネルギービンcで検出される光子の予想数を次のようにモデル化できる。
Figure 2023540949000003
ここで、S(E)はX線源スペクトルであり、lはlの要素であり、減衰係数関数μを持つM個の基底物質の厚さである。スペクトル測定値は、検出された光子カウントのベクトルc=[c,c,・・・,cとして表される。ここで、Kはエネルギー測定の総数である。
一般的には、物質分別は、取得したスペクトルデータcから、基底物質の厚さlを推定することを含む。検出された光子の数cから、基底物質の厚さlを推定する方法の1つは、例えば最尤推定(MLE)といった統計的推定アルゴリズムを使用して、式(2)を数値的に反転することである。しかしながら、これは、過度の単純化につながり、パルスパイルアップや電荷共有といった実世界の検出器効果を考慮できない。
これらの問題のいくつかを克服できる別のアプローチは、人工知能(AI)モデルベースのアプローチである。本発明の実施形態ではこのアプローチを使用する。
本発明の実施形態によれば、投影領域において基底物質分別を行うために、基底物質の既知の厚さからのエネルギービンデータを用いてトレーニングされたニューラルネットワークといった機械学習アルゴリズムが採用される。例えば所与の関心の物質基底の様々な参照パス長ベクトルl(p)のデータベースが、結果として得られる光子カウントデータベクトルc(p)とともに生成され、両方とも検出器ピクセルpの関数である。
トレーニングされたAIモデルfは、スペクトルX線測定値から、スキャンした物体の基底物質の厚さを推定する。これは次のように表現できる:
Figure 2023540949000004
ここで、lはピクセルpについての基底物質の計算されたパス長ベクトルであり、w(p)はピクセルpについてのAIモデルfの重み付けパラメータベクトルである。入力スペクトルデータcがCTデータである場合、計算されたパス長データは、検出器ピクセルpと、スキャン中に取得された投影像vとの関数であるサイノグラムベクトル
Figure 2023540949000005
である。
AIモデルfのトレーニングは、結果として得られるAIモデルfが予測されるパス長(モデルの出力)と実際のパス長との誤差Erを最小限にするように、前述の参照パス長ベクトルl(p)のデータベース及び光子カウントを使用することと、データベース内の各ピクセルのAIモデルのトレーニングとに基づくことができる:
Figure 2023540949000006
上記の原則は、本発明の様々な実施形態に従って適用できる。本発明のいくつかの実施形態について、より詳細に説明する。
図1は、物体のスペクトルX線データを使用して物体を物質分別するための、1つ以上の実施形態による例示的な方法のステップの概要をブロック図で示している。
この方法は、データストレージ装置をアクセスすること(12)を含む。データストレージ装置には、第1のAIモデル及び第2のAIモデルが記憶されている。第1及び第2のAIモデルの各々は、スペクトルX線データをモデル入力データとして受信し、物質分別データをモデル出力データとして生成する。
第1のAIモデルは、第2のAIモデルよりも低いバイアスを示す。第1のAIモデルは、第2のAIモデルよりも高い分散を示す。
上記方法は更に、入力スペクトルX線データを取得すること(14)を含む。これは、入力投影データであっても、再構成されたスペクトル画像データであってもよい。入力X線データは、例えばリアルタイム処理のために、X線スキャン装置から直接取得されてもよい。例えばオフライン処理のために、データストアから取得されてもよい。例えば生投影データを受信し、再構成されたスペクトル画像データを出力する再構成器からのデータを前処理する処理構成要素又はユニットから取得されてもよい。このように、2つのAIモデルが入力として受信し供給されるスペクトルX線データの形式は、様々な実施形態で異なり得る。
上記方法は更に、入力スペクトルX線データをモデル入力データとして第1のAIモデルに提供すること(16)を含む。
上記方法は更に、入力スペクトルX線投影データをモデル入力データとして第2のAIモデルに提供すること(18)を含む。
上記方法は更に、第1のAIモデルのモデル出力データにローパスフィルタリングを適用し、第2のAIモデルのモデル出力データにハイパスフィルタリングを適用すること(20)を含む。
ローパスフィルタリングには、任意の線形ローパスフィルタを使用できる。例えば非限定的な例として、移動平均フィルタ、ガウス窓フィルタ、ハン(Hann)窓フィルタ、ハミング窓フィルタ、カイザー(Kaiser)窓フィルタ、又は当業者には明らかなように、任意の他の適切なローパスフィルタがある。
ハイパスフィルタリングにも、当業者には明らかなように、任意の適切なハイパスフィルタを使用できる。非限定的な例として、ハイパスフィルタリングは、ディラックパルスからローパスフィルタを引いたものを使用して、又は例えばデータをローパスフィルタリングした後、元のデータからローパスフィルタリングされたデータを引くことによって行うことができる。
上記方法は更に、第1及び第2のAIモデルの出力を線形結合して、出力物質分別データを導出すること(22)を含む。線形結合は、モデル出力がフィルタリングされた後で実行できる。
(上記のような)モデル出力のフィルタリングと線形結合との組み合わせは、周波数分離アプローチ又は周波数分離手順と呼ばれる。本明細書では、この用語は簡潔にするために使用される。
任意選択で、上記方法は更に、再構成ステップを含む。このステップは、出力物質分別データが出力物質画像データを含むように、フィルタリング及び/又は線形結合の前又は後のいずれかで第1及び第2のAIモデルの出力に画像再構成操作を適用することを含む。
物質画像データとは、物質分別情報の視覚的表現又はグラフィカル的表現を指す。例えば物質画像データは画像のセットを含み、各画像が1つの物質を表す。更なる選択肢は、カラーコーディングを使用して、イメージングされた領域内の様々な物質を1つの画像内に表現することである(例えば各物質は専用のカラーで表される)。
本発明の異なる実施形態において、AIモデルは、様々な形式の入力スペクトルX線データを受信し、様々な形式の出力物質組成データを生成する。例えば入力データは投影データ又は再構成画像データであり、モデルからの出力物質組成データは投影領域(物質投影データ)又は画像領域(物質画像データ)にあることができる。
4つの主な異なる有利な選択肢の概要を以下に簡単に説明する。
(1)入力スペクトルX線データは、従来のX線モダリティシステムからのデータである。ここでは、取得したスペクトルX線投影データを2つのAIモデルで分別して、2セットの出力物質投影データを得る。これらの2セットの物質投影データは、上記の周波数分離ステップで組み合わされて、最終的な物質投影データになる。これにより、出力物質分別データが提供される。これは、いくつかの例では、視覚化のために直接使用できる。
(2)スペクトルX線データは、コンピュータ断層撮影(CT)システムからのデータである。取得したスペクトルX線投影データは、入力データとして2つのAIモデルに提供される。これは、2つのAIモデルを用いて分別されて、2セットの出力物質投影データを導出する。例えば物質投影データは、基底物質のセットのスキャンした物体内の物質パス長のベクトルを含む。これらの2セットの物質投影データは、上記の周波数分離ステップ(フィルタリングと線形結合)で組み合わされて、最終的な物質投影データを導出する。任意選択で、続けて再構成手順で処理して、最終的な物質画像データを導出することもできる。
(3)入力スペクトルX線データは、コンピュータ断層撮影(CT)システムからのデータである。取得したスペクトルX線投影データは、入力データとして2つのAIモデルに提供される。データは2つのAIモデルを用いて分別されて、2セットの物質投影データを導出する。これら2セットの物質投影データセットはともに再構成されて、2セットの物質画像データを導出する。これらの画像データセットは、上記のとおりに周波数分離ステップ(フィルタリングと線形結合)で組み合わされて、最終的な物質画像データを導出する。
(4)スペクトルX線データは、コンピュータ断層撮影(CT)システムからのデータである。取得したスペクトルX線投影データは再構成されて、入力スペクトルX線データとしてスペクトル画像データのセットを導出する。これは、入力データとして2つのAIモデルに提供される。スペクトル画像データを2つのAIモデルで分別して2セットの物質画像データを導出する。これらは、次に上記の周波数分離手順(フィルタリングと線形結合)で組み合わされて、最終的な物質画像データを導出する。
このように、選択肢(2)~(4)は、様々な処理ステップ(分別/周波数分離/再構成)の順序が異なる。選択肢(1)には再構成ステップがない。
上記方法の結果を得るためには、ともに物質分別が可能であるが、そのバイアス及び分散が異なる2つのAIモデルが必要である。
AIモデルの各々は、1つ以上の機械学習アルゴリズムを含む。
機械学習アルゴリズムは、出力データを生成又は予測するために入力データを処理する任意の自己トレーニングアルゴリズムである。ここでは、入力データはスペクトルX線データを含み、出力データは物質分別データを含む。
本発明の使用に適した機械学習アルゴリズムは、当業者には明らかであろう。適切な機械学習アルゴリズムの例としては、決定木アルゴリズム及び人工ニューラルネットワークなどがある。多項式回帰、サポートベクター回帰、又はカーネル回帰などの他の機械学習アルゴリズムは、適切な代替案である。
人工ニューラルネットワーク(又は、単にニューラルネットワーク)の構造は、人間の脳から発想を得たものである。ニューラルネットワークは層で構成され、各層は複数のニューロンを含む。各ニューロンは数学操作を含む。特に、各ニューロンは、単一のタイプの変換の異なる重み付けの組み合わせ(例えば、シグモイドなどの同じタイプの変換であるが、異なる重み付けを有する)を含み得る。入力データの処理プロセスでは、各ニューロンの数学操作が入力データに対して行われて、数値出力が生成され、ニューラルネットワークの各層の出力は、次の層に順番に供給される。最終層が出力を提供する。
機械学習アルゴリズムのトレーニング方法はよく知られている。通常、このような方法は、トレーニング入力データエントリと対応するトレーニング出力データエントリとを含むトレーニングデータセットを取得することを含む。初期化された機械学習アルゴリズムが各入力データエントリに適用されて、予測された出力データエントリが生成される。予測された出力データエントリと対応するトレーニング出力データエントリとのエラーを使用して、機械学習アルゴリズムが修正される。このプロセスはエラーが収束するまで、すなわち、予測された出力データエントリがトレーニング出力データエントリと十分に類似する(例えば±1%)まで繰り返される。これは一般に、教師付き学習技術として知られている。
例えば、機械学習アルゴリズムがニューラルネットワークから形成される場合、各ニューロンの数学操作(の重み付け)は、エラーが収束するまで修正され得る。ニューラルネットワークを修正する既知の方法には、勾配降下アルゴリズム、誤差逆伝搬アルゴリズムなどがある。
トレーニング入力データエントリは、所与の物質基底の例示的な入力スペクトルX線データに対応している(例えば物質基底のサンプル光子エネルギービンカウント)。トレーニング出力データエントリは、物質分別データに対応している。
前述したように、本発明の異なる実施形態において、AIモデルは、様々な形式の入力X線データを受信し、様々な形式の出力物質組成データを生成する。例えば入力データは投影データ又は再構成画像データであり、モデルからの出力物質組成データは投影領域(物質投影データ)又は画像領域(物質画像データ)にあることができる。
本発明の原理をよりよく理解するために、AIモデルへの入力データがCT投影データであり、AIモデルからの出力物質分別データが分別投影データである例をより詳細に説明する。しかし、異なる形式でデータを入出力するモデルにも同じ原理を適用できる。
本例に従って、分別方法は基底物質分別方法である。この場合の最終出力物質分別データは、既知の減衰係数を有する基底物質のセットの各々について、スキャンした物質を通る導出された放射パス長lのセットを含む。このアプローチの背後にある理論は、上でより詳細に説明されており、詳細はこの説明を参照されたい。
最終出力物質分別データは、例えばパス長サイノグラムベクトル
Figure 2023540949000007
を含み、これは、ピクセルpのセットの各々において到達した放射線について、且つ入力スペクトルX線データの投影像vのセットの各々について、基底物質のセットの各々について導出された基底物質パス長を含む。
上述したように、投影領域での基底物質分別には、系順モデルの効果的な反転(例えば、上記の式(2)に類似した形式で)が必要であり、これは、X線投影データの各ピクセル要素について、個々の検出器エネルギービンにおいて予想される光子カウントを、それぞれの基底及び等価パス長の関数としてモデル化する。ニューラルネットワークといった機械学習アルゴリズムは、この反転を実行するようにトレーニングできる。
AIモデルをトレーニングするためには、所与の関心の物質基底の様々なパス長ベクトルl(p)の参照データベースを、結果として得られる光子カウントデータベクトルc(p)とともに使用でき、両方ともピクセルpの関数である。次に、AIモデルは、結果として得られるAIモデルfが予測されるパス長(モデルの出力)と実際のパス長との誤差Erを最小限にするように、データベース内の各ピクセルについて学習され、w(p)はピクセルpのAIモデルfのパラメータベクトルである:
Figure 2023540949000008
トレーニングデータベースは、較正ファントムを使用して実験的に生成するか、又は例えば現実的なシステムシミュレーションの実行に基づいて生成することもできる。トレーニングが完了すると、スキャン中に取得した各投影像の光子カウント投影データc(p,v)に適用して、等価パス長サイノグラム
Figure 2023540949000009
を推定できる:
Figure 2023540949000010
前述したように、結果として得られるトレーニングされたモデルは、出力パス長バイアスとノイズの点で、ある程度の両方の現象の妥協を目指す。本発明の実施形態による目標は、バイアス及びノイズがともに低くなる全体的な方法を提供することである。
このために、また、説明されているように、第1のAIモデルは第2のAIモデルよりも低いバイアスを示し、第2のAIモデルよりも高い分散を示す。本コンテキストでは、バイアス誤差は、実際のパス長からのAIモデルの推定出力パス長の平均の偏差として理解される。分散誤差は、実際のパス長に対する前述のモデル出力パス長推定値のばらつきとして理解される。
第2のAIモデルよりも低いバイアスを示し、第2のAIモデルよりも高い分散を示す第1のAIモデルを達成するには様々なやり方がある。
1つのやり方は、最初に予備ネットワークfの2つのコピーを生成し、2つのコピーを2つの異なるタイプの光子カウントデータ(1つはノイズなし、もう1つは典型的なX線又はCTスキャン中に予想される完全なフルノイズあり)でトレーニングすることである。例えば初期トレーニングデータセットの2つのコピーを生成し、次にデータセットの1つを前処理してノイズを低減する。低ノイズデータを使用して第1のAIモデルをトレーニングし、フルノイズデータを使用して第2のAIモデルをトレーニングする。ノイズレスデータを使用したトレーニングの結果、低バイアス及び高ノイズ(高分散)の第1のAIモデルが達成される:
Figure 2023540949000011
。一方、ノイズの多いデータを使用したトレーニングでは、高バイアス及び低ノイズ(低分散)の第2のAIモデルが得られる:
Figure 2023540949000012
2つのAIモデル間でバイアス及び分散の違いをもたらすための別のやり方は、両方に同じトレーニングデータを使用するが、2つのモデルで採用されるトレーニング戦略を変更することである。つまり、モデルにエンコードされている学習アルゴリズムを変更して、一方のモデルが低いバイアスを好むようにし、もう一方のモデルが低いノイズ(低い分散)を好むようにする。例えば第1のモデルを異なるコスト関数で構成することで、第1のモデルのバイアスは低減される。したがって、第2のモデルのコスト関数はより多くのノイズを与え、第1のモデルのコスト関数はより低いノイズを与える。その後、両方のモデルはフルノイズのトレーニングデータを使用してトレーニングされる。
例えば、1つ以上の実施形態に従って、発生するバイアスは、所与のモデルのトレーニング中に計算され、バイアスの絶対値が、コスト関数における1つの項として使用される。この項に重みが与えられるほど、トレーニングされたモデルのバイアスは低くなる。したがって、第1のAIモデルをトレーニングする際には、コスト関数のこの項により高い重みが与えられる。
例えば、所与の物質の組み合わせについてのトレーニングデータのセット内で、いくつかの(例)ノイズの多い光子カウントの実現が参照できる場合は、バイアスをトレーニング中に計算できる。
AIモデル(例えばニューラルネットワーク)のバイアス及び分散は、測定可能でテスト可能な特性である。所与のモデル(モデルは、入力スペクトルX線データに基づいて出力物質分別情報を生成するようにトレーニングされている)のバイアス及び分散の測定は、例えば、異なる既知の物質濃度(ヨウ素や水など)を特徴とするインサートを用いてファントムをスキャンし、ファントムの対応するスペクトルX線データを生成することで、経験的に行うことができる。
この入力スペクトルX線データをテスト対象のモデルに供給することにより、バイアスは、既知の濃度に対して対応する画像の関心領域(ROI)で測定される平均濃度値の偏差として測定できる。ノイズ又は分散は、物質画像の各々の均質な部分で測定された値の標準偏差として定量化できる。
上述したように、2つのAIモデルによって行われた分別に続いて、「周波数分離」ステップが適用される。このステップは、第1及び第2のAIモデルの出力の選択的フィルタリングと、それらの結果の線形結合との組み合わせを含む。
特に、入力スペクトルX線データがスペクトルCT投影データである上記の例のコンテキストでは、線形ローパスフィルタ(G)及びそろいの線形ハイパスフィルタ(1-G)をそれぞれ使用してモデル出力をフィルタリングした後、fモデルとfモデルをそれぞれ適用した結果得られる、個々のパス長サイノグラムを組み合わせることを含む:
Figure 2023540949000013
結果として得られる結合されたサイノグラムベクトル
Figure 2023540949000014
は、出力物質分別データを提供する。この場合、出力物質投影データ(サイノグラムベクトルは、所与の物質基底について、各ピクセル及び各投影像の物質パス長を表す)の形式で提供する。
結果として得られる結合されたパス長サイノグラム
Figure 2023540949000015
は、低バイアスと低ノイズの両方を示す。
例示として、図2に、本発明の実施形態による物質分別方法の例示的なシミュレーション結果を示す。第1の縦列に、ヨウ素サンプルの実際の物質分別画像(上の横列)と水サンプルの実際の物質分別画像(下の横列)を示している。第2の縦列、第3の縦列、及び第4の縦列は、それぞれ、第1のAIモデルfのみ、第2のAIモデルfのみ、及び本発明による完全に結合された分別方法(周波数分離方法を含む)によって適用された分別からもたらされた物質分別サイノグラムデータの画像再構成を示している。上述したように、第1のモデルfはバイアス最適モデル(低バイアス)であり、第2のモデルfはノイズ最適モデル(低ノイズ)である。
2つのモデルの組み合わせからの結果(第4の縦列)は、バイアス最適モデル(f)とノイズ最適モデル(f)によってそれぞれ提供されるものに匹敵するバイアス及びノイズレベルを有する最良の結果をもたらすことがわかる。
以上の説明は、投影領域におけるスペクトルCTデータ(投影データ)を受信し、投影領域で物質分別データを出力するAIモデルのトレーニング、即ち、所与の物質基底のパス長ベクトル
Figure 2023540949000016
の観点から概説した。
しかし、異なる形式のスペクトルX線データを受信し、異なる形式の分別情報を出力するAIモデルをトレーニング及び使用するために、同じ原理を同様に適用できる。これらのモデルを導出するためには、トレーニング入力データエントリが正しいモダリティ又は形式であり、トレーニング出力データエントリが正しい形式の物質組成データであるように、トレーニングデータを適切に選択するだけでよい。
例えば、様々な実施形態において、各AIモデルに提供される入力スペクトルX線データは、上記の例のように、スペクトルコンピュータ断層撮影(CT)データである場合もあるし、更なる実施形態においては、従来の(非CT)X線スキャナ又は蛍光透視スキャナからのスペクトルX線データである場合もある。後者の場合、AIモデルへの入力スペクトルX線データは、検出器のピクセルの関数として、各エネルギービンの光子カウントを与える光子カウント投影データc(p)の形式である。従来のX線スキャナでは1つの像しかない場合があるため、光子カウントデータはピクセルの関数のみである場合がある。別の事例では、従来のスペクトルX線データは、AIモデルの適用前に画像データに再構成され、AIモデルは、入力スペクトル画像データを受信して物質画像情報を出力するようにトレーニングできる。
入力スペクトルX線データがスペクトルCTデータである場合、2つのAIモデルは、入力スペクトルCT投影データか、又は、生のスペクトル投影データから再構成された再構成スペクトルCT画像データを受信できる。前者の場合は、AIモデルは投影領域で物質分別データを出力するようにトレーニングされ、後者の場合は、モデルは画像領域で物質組成データを出力するようにトレーニングされる。
本発明の更なる態様に従う例は、コンピュータプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラムコードは、プロセッサ又はコンピュータ上で実行可能である。コードは、プロセッサに、上記若しくは後述の任意の実施例若しくは実施形態に従う、又は本出願の任意の請求項に従う方法を実行させる。
図3は、本明細書に開示されている実施形態に従って物質分別方法を行う例示的な装置の構成要素を示している。
特に、本発明の一態様は、スペクトルX線データを処理して物質分別情報を導出する処理装置32を提供する。この例では、処理装置は単一のプロセッサ構成要素(例えば集積回路(IC))を含む。
処理装置32は、データストレージ装置36にアクセスする。データストレージ装置には、第1のAIモデル42及び第2のAIモデル44が記憶されている。第1及び第2のAIモデルの各々は、スペクトルX線データをモデル入力データとして受信し、物質分別データをモデル出力データとして生成する。第1のAIモデル42は、第2のAIモデル44よりも低いバイアスを示し、第2のAIモデルよりも高い分散を示す。
処理装置は、例えば、処理装置に通信可能に連結されているX線スキャン装置から、又は、他の例では、更なるデータストアから、入力スペクトルX線データを取得する。
処理装置32は、入力スペクトルX線データをモデル入力データとして第1のAIモデル42に提供し、その後、第1のAIモデルのモデル出力データにローパスフィルタリングを適用して、第1の物質分別データを導出する。
処理装置32は、入力スペクトルX線データをモデル入力データとして第2のAIモデル44に提供し、その後、第2のAIモデルのモデル出力データにハイパスフィルタリングを適用して、第2の物質分別データを導出する。
処理装置32は、第1及び第2の物質分別データを線形結合して第3の物質分別データを導出する。
1つ以上の実施形態によれば、処理装置32が、第1のAIモデル42及び第2のAIモデル44を記憶したデータストレージ装置36を含んでいてもよい。他の例では、データストレージ装置に接続するための入力部/出力部を含んでいてもよい。
更なる実施形態に従う例は、スペクトルX線システムを提供する。図4に例示的なシステム60が概略的に示されている。
このシステムは、X線放射線源64(X線発生器)とX線放射線検出器66とを含むX線スキャンアセンブリ62を含み、X線放射線源64とX線放射線検出器66との間にスキャン対象の物体を受容するためのスキャン領域がある。線源と検出器との間のX線放射パス68がスキャン領域を通過する。
上記システムは更に、上記若しくは後述する例若しくは実施形態による、又は本出願の任意の請求項による処理装置32を含む。処理装置は、X線放射線検出器66と通信可能に連結して、X線検出器から入力スペクトルX線データを受信する。
X線スキャンアセンブリ62はCTスキャンアセンブリであってもよい。放射線源64と放射線検出器66は、調整可能な相対角度位置を持ち、これにより、スキャン領域を通る様々なX線パス角度に対応する複数の投影像をキャプチャすることを可能にする。
好ましい例では、X線検出器66は、放射線周波数又はエネルギービンのセットの各々の光子カウントを検出するX線光子計数検出器である。
或いは、X線検出器66は、1つ以上のエネルギー積分検出器(EID)を含んでいてもよい。EIDは、選択した放射線窓の入射X線放射線を選択的に検知できる。1つの可能な装置では、2つ以上のEIDがスタック又は2層構成で使用され、各々がX線源(例えばX線管)のX線スペクトルの異なるエネルギー窓に対して感受性がある。
更に可能な装置では、単一のEIDが使用される。この場合、X線源は2つ以上の異なるX線管電圧を周期的に繰り返して、異なるエネルギースペクトルの放射線を順次放射するように制御される。単一のEIDは、各管電圧に関連付けられた放射線を順番に検出する。したがって、この場合、放射線のエネルギーレベルは、検出器で弁別的に検出されるのではなく、線源で制御される。
本発明の実施形態での使用に適しているX線スキャンアセンブリの基本的な構造は、例えば国際特許公開WO2014/167450の3ページ目の26行目から5ページ目の2行目に説明されており、また、当該文書の図1に示されている。放射線検出器アレイは、例えば、光子計数検出器又は1つ以上のエネルギー積分検出器の形をとることができる。
適切なX線スキャンアセンブリの構造、操作、実装の詳細については、次の書籍:Katsuyuki Taguchiによる「Spectral,Photon Counting Computed Tomography(Technology and Applications)」(2020)に記載されている。
適切なCTスキャンアセンブリの主な原理の詳細については、次の論文:Willemink,M他、「Photon-counting CT: Technical Principles and Clinical Prospects」(2018)に記載されている。
上述したように、バイアスと分散が異なる2つのAIモデルを得るための1つの手段は、その2つのモデルを異なるトレーニングデータでトレーニングすることである。
したがって、本発明の更なる態様による例は、入力スペクトルX線データから物質分別データを導出する際に使用する第1及び第2のAIモデルをトレーニングする方法を提供する。図5は、そのような方法の一例のステップの概要をブロック図で示している。
この方法は、スペクトルX線データをモデル入力データとして受信し、物質分別データをモデル出力データとして生成する予備AIモデルを取得すること(82)を含む。
上記方法は更に、第1のトレーニングデータT及び第2のトレーニングデータTを取得すること(84)を含み、ここでは、第1及び第2のトレーニングデータの各々は、サンプルスペクトルX線データの形式での入力データエントリと、サンプルスペクトルX線データごとに既知の物質分別データの形式での対応する出力データエントリとを含む。Tと比較してノイズが少ないスペクトルX線データ(入力データエントリを形成する)を有する第1のトレーニングデータTが提供される。したがって、第1のトレーニングデータは、第2のトレーニングデータと比較してノイズが少ない。これは、例えば第1のトレーニングデータを前処理してノイズを低減することで達成できる。例えば、Tは、Tの第2のコピーにノイズ抑制を適用することによって生成される。或いは、第2のトレーニングデータを前処理して(Tと比較して)追加のノイズを有するようにすることもできる。つまり、トレーニングデータセットTにノイズを人工的に追加することもできる。つまり、TはTの第2のコピーにノイズを追加することによって生成される。追加されるノイズは、例えばランダムノイズ発生器を使用してシミュレートできる。更なる例では、T及びTの一方又は両方をシミュレーションによって(即ち、X線シミュレーションプログラムを使用して)生成できる。シミュレーションでは、得られたデータのノイズレベルを任意に調整できるため、T及びTの一方又は両方をこのやり方で取得できる。
上記方法は更に、予備AIモデルの第1のコピーを第1のトレーニングデータTでトレーニングすること(86)を含み、これにより、第1のAIモデルを取得する。
上記方法は更に、予備AIモデルの第2のコピーを第2のトレーニングデータTでトレーニングすること(88)を含み、これにより、第2のAIモデルを取得する。
この結果、第2のモデルよりもバイアスが少なく、分散が大きい第1のAIモデルが取得される。
上記の例では、2つのモデルは同じ予備モデルのコピーとして開始されるが、これは必須ではない。更なる実施形態では、第1の予備モデルを第1のトレーニングデータTでトレーニングして第1のAIモデルを取得し、第2の予備モデルを第2のトレーニングデータTでトレーニングして、第2のAIモデルを取得でき、第1及び第2の予備モデルが異なっていてもよい。例えば、1つの予備モデルがニューラルネットワークで、もう1つが線形回帰モデルである。(上記のようなやり方で)予備モデルをトレーニングするために異なるトレーニングデータを使用しても、2つのモデルのバイアス及び分散が異なる。
上述したように、2つのAIモデル間でバイアス及び分散の違いをもたらすための別のやり方は、両方に同じトレーニングデータを使用するが、2つのモデルで採用されるトレーニング戦略を変更することである。つまり、モデルにエンコードされている学習アルゴリズムを変更して、一方のモデルが低いバイアスを好むようにし、もう一方のモデルが低いノイズ(低い分散)を好むようにする。
本発明の実施形態は、様々な異なる分野で広範に応用される。例えば、上記方法及びシステムは、医用イメージングデータ、例えば医用CTデータの処理に使用できる。医療分野での物質分別は、例えば腫瘍の組成を分析して組織が癌性であるかどうかを判断するために使用されることが多い。しかしながら、実施形態は、例えば、無生物の物質組成を分析するために、医療分野外でも使用できる。
前述のように、システムはプロセッサを使用してデータ処理を行う。プロセッサは、ソフトウェアやハードウェアを使用して、様々なやり方で実装して、必要な様々な機能を行うことができる。通常、プロセッサは、ソフトウェア(例えばマイクロコード)を使用してプログラムされて、必要な機能を行う1つ以上のマイクロプロセッサを用いる。プロセッサは、一部の機能を行うための専用ハードウェアと、他の機能を行うための1つ以上のプログラム済みマイクロプロセッサ及び関連回路との組み合わせとして実装できる。
本開示の様々な実施形態に用いられ得る回路の例としては、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)が挙げられるが、これらに限定されない。
様々な実装形態では、プロセッサは、RAM、PROM、EPROM、及びEEPROM(登録商標)などの揮発性及び不揮発性コンピュータメモリなどの1つ以上の記憶媒体と関連付けられ得る。記憶媒体は、1つ又は複数のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行されると、必要な機能を実行する1つ又は複数のプログラムでエンコードされ得る。様々な記憶媒体は、プロセッサ又はコントローラ内で固定されていても、そこに保存されている1つ以上のプログラムをプロセッサにロードできるように輸送可能であってもよい。
開示された実施形態の変形例は、図面、開示及び添付の特許請求の範囲の検討から、請求項に係る発明を実施する際に当業者によって理解され、実行され得る。特許請求の範囲において、語「含む」は、他の要素又はステップを排除するものではなく、単数形は複数を排除するものではない。
単一のプロセッサ又は他のユニットが、特許請求の範囲に記載されているいくつかのアイテムの機能を果たすことができる。
特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを意味するものではない。
コンピュータプログラムは、他のハードウェアと一緒に又はその一部として供給される、光記憶媒体又は固体媒体などの任意の適切な媒体に格納/配布することができるが、インターネット又は他の有線若しくはワイヤレス通信システムを介してなど他の形式で配布することもできる。
「~するように適応されている」という用語が、特許請求の範囲又は説明で使用されている場合、「~するように適応されている」という用語は「~するように構成されている」という用語と同等であることを意図していることに留意されたい。
特許請求の範囲における任意の参照符号は、範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

Claims (15)

  1. 物体のスペクトルX線データを使用して前記物体を物質分別する方法であって、前記方法は、
    データストレージ装置にアクセスするステップであって、
    前記データストレージ装置には、第1のAIモデル及び第2のAIモデルが記憶されており、前記第1のAIモデル及び前記第2のAIモデルの各々は、スペクトルX線データをモデル入力データとして受信し、物質分別データをモデル出力データとして生成し、
    前記第1のAIモデルは、前記第2のAIモデルよりも出力物質分別データ値において低いバイアスを示し、前記第2のAIモデルよりも前記出力物質分別データ値において高い分散を示すように構成されている、当該アクセスするステップと、
    入力スペクトルX線データを取得するステップと、
    前記入力スペクトルX線データを前記第1のAIモデルへの前記モデル入力データとして提供するステップと、
    前記入力スペクトルX線データを前記第2のAIモデルへの前記モデル入力データとして提供するステップと、
    前記第1のAIモデルの前記モデル出力データにローパス空間フィルタリングを適用するステップと、
    前記第2のAIモデルの前記モデル出力データにハイパス空間フィルタリングを適用するステップと、
    前記第1のAIモデル及び前記第2のAIモデルの出力を線形結合して、出力物質分別データを導出するステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記第1のAIモデル及び前記第2のAIモデルは、教師付き学習手順を用いてトレーニングされた機械学習モデルであり、前記第1のAIモデルはトレーニングデータTに基づいてトレーニングされ、前記第2のAIモデルはトレーニングデータTに基づいてトレーニングされ、TはTと比較してノイズが少ないように生成されている、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のAIモデル及び前記第2のAIモデルの各々は、スペクトルX線投影データをモデル入力データとして受信し、物質分別投影データをモデル出力データとして生成する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記方法は、基底物質分別方法であり、前記出力物質分別データは、既知の減衰係数を有する基底物質のセットの各々について、スキャンした物質を通って導出された放射パス長lのセットを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記出力物質分別データは、パス長サイノグラムベクトル
    Figure 2023540949000017
    を含み、前記パス長サイノグラムベクトルは、ピクセルpのセットの各々に到達した放射線について、且つ前記入力スペクトルX線データの投影像vのセットの各々について、前記基底物質のセットの各々についての導出された基底物質パス長を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記出力物質分別データが出力物質画像データを含むように、前記線形結合の前又は後のいずれかで、前記第1の物質分別データ及び前記第2の物質分別データに画像再構成操作を適用するステップを更に含む、請求項3から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記入力スペクトルX線データは、投影データであり、X線検出器での複数のエネルギービンの各々において検出されたX線光子カウントを示すスペクトル光子カウントデータcを含む、請求項3から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記第1のAIモデル及び前記第2のAIモデルの各々は、スペクトルX線画像データをモデル入力データとして受信し、物質分別画像データをモデル出力データとして生成する、請求項1又は2に記載の方法。
  9. 前記入力スペクトルX線データは、スペクトルCTデータである、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記入力スペクトルX線データは、X線検出器での複数のエネルギービンの各々において、また、複数のピクセルpの各々について、且つ前記入力CT投影データの複数の投影像vの各々について検出されたX線光子カウントを示すスペクトル光子カウントデータc(p,v)を含む、請求項9に記載の方法。
  11. コンピュータプログラムコードを含むコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムコードは、プロセッサ上で実行可能であり、
    前記コンピュータプログラムコードは、前記プロセッサに、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム。
  12. スペクトルX線データを処理して物質分別情報を導出する処理装置であって、前記処理装置は、
    データストレージ装置にアクセスすることであって、
    前記データストレージ装置には、第1のAIモデル及び第2のAIモデルが記憶されており、前記第1のAIモデル及び前記第2のAIモデルの各々は、スペクトルX線データをモデル入力データとして受信し、物質分別データをモデル出力データとして生成し、
    前記第1のAIモデルは、前記第2のAIモデルよりも出力物質分別データ値において低いバイアスを示し、前記第2のAIモデルよりも前記出力物質分別データ値において高い分散を示すように構成されている、当該アクセスすることと、
    入力スペクトルX線データを取得することと、
    前記入力スペクトルX線データを前記第1のAIモデルへのモデル入力データとして提供することと、
    前記入力スペクトルX線データを前記第2のAIモデルへのモデル入力データとして提供することと、
    前記第1のAIモデルの前記モデル出力データにローパス空間フィルタリングを適用することと、
    前記第2のAIモデルの前記モデル出力データにハイパス空間フィルタリングを適用することと、
    前記第1のAIモデル及び前記第2のAIモデルの出力を線形結合して、出力物質分別データを導出することと、
    を実行する、処理装置。
  13. 前記第1のAIモデル及び前記第2のAIモデルを記憶した前記データストレージ装置を含む、請求項12に記載の処理装置。
  14. X線放射線源及びX線放射線検出器を含むX線スキャンアセンブリであって、前記X線放射線源と前記X線放射線検出器との間にスキャン対象の物体を受容するためのスキャン領域があり、前記X線放射線源と前記X線放射線検出器との間のX線放射パスが前記スキャン領域を通過する、当該X線スキャンアセンブリと、
    請求項12又は13に記載の処理装置であって、前記X線放射線検出器と通信可能に連結して、前記X線放射線検出器から入力スペクトルX線データを受信する、当該処理装置と、
    を含む、スペクトルX線イメージングシステム。
  15. 入力スペクトルX線データから物質分別データを導出する際に使用する第1のAIモデル及び第2のAIモデルをトレーニングする方法であって、
    スペクトルX線データをモデル入力データとして受信し、物質分別データをモデル出力データとして生成する予備AIモデルを取得するステップと、
    前記予備AIモデルの第1のコピーを第1のトレーニングデータTでトレーニングして、第1のAIモデルを取得するステップと、
    前記予備AIモデルの第2のコピーを第2のトレーニングデータTでトレーニングして、第2のAIモデルを取得するステップと、
    を含み、
    前記第1のトレーニングデータ及び前記第2のトレーニングデータの各々は、サンプルスペクトルX線データの形式での入力データエントリと、前記サンプルスペクトルX線データごとに既知の物質分別データの形式での対応する出力データエントリとを含み、
    前記第1のトレーニングデータTは、前記第1のトレーニングデータが前記第2のトレーニングデータと比較してノイズが少ないように、前処理されて、前記入力データエントリを形成する前記サンプルスペクトルX線データのノイズが低減される、方法。
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