JP2023538806A - アレイ・メタサーフェスからの光信号の解釈 - Google Patents

アレイ・メタサーフェスからの光信号の解釈 Download PDF

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Abstract

システムおよび方法が、光学デバイスのセットを使用して行われる光学特性解析検査を解釈する。各デバイスは、光メタサーフェス構造体の1つまたは複数のアレイを含み、互いに異ならせる明確に異なる特性を有するように調整されたアレイを有する。各デバイスの物理指紋と、各デバイスを使用して行われる光学特性解析検査の結果とをそれぞれ捕捉する第1のデータと第2のデータがアクセスされる。行われた検査の結果は、アレイのそれぞれの明確に異なる特性に影響される。各デバイスがアクセスされた第1のデータに基づいて識別され、これによって、識別されたデバイスに関連付けられた読み出し鍵を取得することが可能になる。この読み出し鍵は、明確に異なる特性のうちのそれぞれ1つに対処する。最後に光学特性解析検査の結果を解明するために、取得された読み出し鍵に従って第2のデータが解釈される。本発明は、関連するコンピュータ・プログラム製品をさらに対象とする。

Description

本開示は、一般には、いくつかの光学デバイスを使用して行われる光学特性解析検査を解釈する技術に関する。詳細には、本開示は、光メタサーフェス構造のアレイを備えたデバイスに基づく方法であって、アレイが、設定された秘密として機能する明確に異なる特性を有するように調整され、デバイスを認証するためにデバイスの物理指紋が追加的に利用される方法に関する。
第1の態様によると、光学デバイスのセットを検査する方法が提供される。各デバイスは、光メタサーフェス構造体の1つまたは複数のアレイを含む。デバイスは、そのそれぞれのアレイが明確に異なる特性を有するように調整される。したがって、光学デバイスは、アレイの明確に異なる特性に起因して互いに異なる。本願の方法は、セットのうちのデバイスごとに行われる一連のステップを含む。まず、各デバイスの物理指紋と、各デバイスを使用して行われた光学特性解析検査の結果とをそれぞれ捕捉する、第1のデータと第2のデータとが(たとえばサーバによって)アクセスされる。デバイスが明確に異なる特性を有するため、デバイスを使用して行われる検査の結果は、アレイのそれぞれの明確に異なる特性に影響される。すなわち、セットのうちの所与のデバイスを使用して行われた特性解析検査の結果は、明確に異なる特性のうちのそれぞれ1つの特性によって影響される。各デバイスは、アクセスされた第1のデータに基づいて識別され、これが識別されたデバイスに関連付けられた読み出し鍵の取得を可能にする。この読み出し鍵は、明確に異なる特性のうちのそれぞれ1つに対処する。最後に、光学特性解析検査の結果を解明するために、取得された読み出し鍵に従って第2のデータが解釈される。次に、この結果が検査デバイスに提供される。
明確に異なるアレイを含む光学デバイスを使用して行われる光学特性解析検査は、(明確に異なるアレイに起因する)明確に異なるまたはマージされた光信号の形成を生じさせることができる。したがって、そのような信号はすべて、この検査の結果に影響を与えるかまたは何らかの形で結果の一部を形成する。
本願の方法は、2段階のセキュリティの実現を可能にする。第1に、各光学デバイスの物理指紋は、各光学デバイスが曖昧さなしに識別されるようにクローニングすることが、不可能ではないとしても困難である。第2に、読み出し鍵は、正当に識別されたこれらのデバイスの場合にのみ取得可能である。また、デバイスのユーザが、場合によってはこのプロセス中に認証されてもよい。したがって、正規のデバイス(および場合によっては認証されたユーザ)のみが、たとえば、サーバに結果を適切に解釈させることができ、または調整された光学デバイスを使用して取得されたデータを解釈するために分析情報を提供させることができる。
実施形態によっては、結果は、各デバイスの明確に異なる特性のうちのそれぞれの1つの特性と物理指紋の両方によって影響される。この場合、それぞれの読み出し鍵は、各デバイスの明確に異なる特性のうちのそれぞれの1つの特性と物理指紋の両方に対処するように考案されていてもよい。さらに、第1および第2のデータへのアクセスは、最初に、特性解析データを受け取ることを含んでもよい。その場合、第1および第2のデータは、関連付けられた読み出し鍵を取得し、取得した読み出し鍵に従って第2のデータを解釈するために、各デバイスの識別を意図して、受け取られた特性解析データに基づいて判定される。(両方の種類のデータが取得される)単一の特性解析ステップに依拠することは、ローカルで、たとえばポイント・オブ・ケアで行われる動作を簡略化することができるため、一部の用途において有利となり得る。
好ましくは、物理指紋は各デバイスの1つまたは複数のアレイの複製不能な特性である。物理的クローニング不能な特性などのクローニング不能な特性が、悪意あるユーザがアレイの光学デバイスを複製するのをより困難にする(またはさらに実践不可能にもする)。変形態様では、クローニング不能な特性の代わりに、組み込みセキュリティ機能に依拠してもよい。さらなる変形態様は、光学デバイスに付けられた物理アンカーのクローニング不能な特性または物理アンカーに埋め込まれたセキュリティ機能を利用してもよい。
実施形態によっては、セットの光学デバイスはそれぞれ、メタサーフェス構造体の2つ以上のアレイを含み、それらが組み合わさって、セットのデバイスが互いに異なるように光学デバイスに明確に異なる特性を与える。したがって、特性は、異なる(ただし予測可能な)特性を生じさせるように、かつそれにより光学特性解析検査の実施時に異なる特性解析結果を生じさせるように、より容易に調整可能である。それにもかかわらず、光学デバイスに適切な読み出し鍵を割り当てることができ、そのような鍵はコード、関数などを包含し、それに従って検査の結果を正しく解釈することができる。
好ましくは、各デバイスのアレイのうちの少なくとも1つのアレイのメタサーフェス構造体が、検体を選択的に結合するための物質によってコーティングされ、物質はデバイスのアレイのそれぞれの機能化パターンを形成する。第2のデータによって(各デバイスについて)捕捉される特性解析検査の結果は、(各デバイスの)それぞれのアレイのメタサーフェス構造体と機能化パターンのうちのそれぞれ1つの機能化パターンの両方に影響される。機能化パターンは、場合によってはすべてが(各デバイスの)結果の一部をなす明確に異なる光信号を発生させることができる。したがって、読み出し鍵はまた、その場合、機能化パターンのうちのそれぞれ1つの機能化パターンに対処する。
好ましくは、物質は検体を選択的に結合するための分子受容体を含む。各デバイスのアレイのうちの少なくとも1つのアレイのメタサーフェス構造体は、デバイスのアレイが分子受容体によって形成されたそれぞれの機能化パターンに従って機能化されるように、分子受容体でコーティングされる。
たとえば、各デバイスのアレイのうちの2つ以上のアレイが、明確に異なる種類の検体を選択的に結合するために明確に異なる種類の分子受容体でコーティングされてもよい。受容体は、たとえば、1つまたは複数のメタサーフェス構造体の表面上に固定化された分子化合物として形成されてもよい。分子化合物はそれぞれ、表面に固定された第1の部分と、主鎖を介して第1の固定部分に化学的に結合された受容体である第2の部分とを含む、いくつかの部分を含むことができる。これらのいくつかの部分は、有利にはアセチレンのための保護部分である第3の部分を含んでもよく、保護部分は電気化学的に切断可能な結合を介して主鎖のアセチレン・ユニットに結合されている。その場合、方法は、保護部分を電気化学的に開裂することによって分子化合物の主鎖のアセチレン・ユニットを脱保護してから分子受容体を脱保護されたアセチレン・ユニットに結合することをさらに含んでもよい。最初は保護されていたアセチレン・ユニットが表面に固定化されるため、この脱保護メカニズムによりアセチレン機能化表面が生じる。したがって、化学的に柔軟性のある付着をもたらし、それによって、その後、多様な機能的受容体を開裂された化合物に結合することを可能にする。電気化学的処理可能な脱保護とともに、(パターンの)異なる物質を有するメタサーフェス・デバイスを作成するために、サイト選択的機能化を行うことができる。
実施形態によっては、光学特性解析検査の結果は、各デバイスのスペクトル反応、たとえば各デバイスのアレイのうちのそれぞれのアレイのスペクトル反応を表す光学データを含む。好ましくは、方法は、各デバイスについて、第1のデータおよび第2のデータにアクセスする前に、検体のない状態でアレイのメタサーフェス構造体の共鳴周波数と一致する周波数で、各デバイスの各アレイを電磁放射で照光することによって、光学特性解析検査を行うことをさらに含む。スペクトル反応は、たとえば、スペクトル反応が、デバイスのアレイのうちの1つまたは複数のアレイにおけるメタサーフェス構造体の誘電環境の実効的変化によって生じる吸収共鳴の変化を反映する、各デバイスを透過する電磁放射に対する反応であってもよい。
実施形態によっては、方法は(少なくとも部分的に)、クライアント・デバイスのセットとデータ通信するサーバにおいて行われる。このような場合、方法は、各デバイスについて、第1のデータおよび第2のデータにアクセスする前に、各光学デバイスとペアになったクライアント・デバイスのうちの1つのクライアント・デバイスからデータを受信することをさらに含んでもよく、それによって、サーバがアクセスした第1のデータに基づいて各デバイスを識別し、それに応じて取得した読み出し鍵に従って第2のデータを解釈するように、サーバが受信データに基づいて第1のデータと第2のデータにアクセスすることができる。変形態様では、解釈はクライアント側で行われる。
方法は、各デバイスを識別し、第2のデータを解釈して光学特性解析検査の結果を解明した後、解明された結果に関する情報を含むメッセージをクライアント・デバイスのうちのその1つのクライアント・デバイスに送信することをさらに含んでもよい。変形態様では、このメッセージは、光学データを解釈するために使用される情報を含んでもよく、それによってクライアント・デバイス自体によって結果を生成することができるようにしてもよい。
実施形態によっては、方法は、セットの各デバイスについて、セットのデバイスのうちのいずれかのデバイスのために第1のデータと第2のデータにアクセスする前に、各デバイスの1つまたは複数のアレイが明確に異なる特性のうちのそれぞれ1つの特性を有するように、各デバイスを製作することと、明確に異なる特性のうちのそれぞれ1つのための読み出し鍵を各デバイスの識別子と関連付けることとをさらに含む。
実施形態によっては、方法は、各デバイスを製作した後、セットのデバイスのうちのいずれかのデバイスのために第1のデータと第2のデータとにアクセスする前に、物理指紋に対応するデジタル指紋を取得するために各デバイスの物理指紋を読み出すことと、デジタル指紋を各デバイスの識別子と関連付けることとをさらに含む。
実施形態によっては、デバイスのうちの各デバイスの各アレイが、メタサーフェス構造体の反復セルのパターンを含み、各セルがそれぞれ少なくとも1つ(たとえば2つ)のメタサーフェス構造体を含む。メタサーフェス構造体は、好ましくは、基板の上に配置された半導体層構造体として形成される。基板は、たとえば、透過時の光学特性解析検査を可能にするように透明とすることができる。半導体構造体は場合によっては、それぞれが平均して1nmと500nmの間の横方向寸法を有してもよく、横方向寸法は基板の主表面に対して平行に測定される。好ましくは、半導体構造体は、それぞれ、平均10nmと500nmの間の垂直方向寸法を有し、垂直方向寸法の標準偏差が5nm未満であり、垂直方向の寸法は基板の主表面に対して垂直に測定される。
別の態様によると、本明細書では、上記のようなデバイスのセットを使用して行われる光学特性解析検査を解釈するためのコンピュータ・プログラム製品が開示される。すなわち、各デバイスが、電磁メタサーフェス構造体の1つまたは複数のアレイを含み、デバイスは、それぞれのアレイが明確に異なる特性を有するように調整される。コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令がそれとともに具現化されたコンピュータ可読記憶媒体を含み、プログラム命令は、処理手段にセットのうちの各デバイスについて本願の方法によるステップを実装させるように、処理手段によって実行可能である。すなわち、このようなプログラム命令は、上述のように、第1のデータと第2のデータとにアクセスさせ、アクセスされた第1のデータに基づいて各デバイスを識別させ、読み出し鍵を取得させ、光学特性解析検査の結果を解明するために読み出し鍵に従って第2のデータを解釈させる。
以下、方法およびコンピュータ・プログラム製品について、非限定的実施例を用い、添付図面を参照しながら説明する。
別々の図を通じて同様の参照番号が同一または機能的に類似した要素を指し、以下の詳細な説明とともに本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなす添付図面が、様々な実施形態をさらに示し、すべてが本開示による様々な原理および利点を説明する役割を果たす。
一部の実施形態における、光学デバイスを使用して行われる光学特性解析検査を解釈するために、機能化されたメタサーフェス構造体のアレイを有する光学デバイスと、光学検出器と、検出器に接続されたスマートフォンと、スマートフォンに接続されたサーバとを含むシステムのコンポーネントを概略的に示すブロック図である。変形態様では、携帯電話が光学検出器として使用され、スマートフォンの内蔵カメラが使用される。 一部の実施形態における、光学デバイスを使用して行われる光学特性解析検査を解釈するために、それぞれ接続されたスマートフォンを介して(明確に異なるアレイ特性を有する)いくつかの光学デバイスとインタラクトするサーバを概略的に示す別のブロック図である。 (A)および(B)は、一部の実施形態における、明確に異なるアレイ特性(明確に異なる塗り潰しパターンで示す)を有する光学デバイスを示す概略上面図である。 実施形態による、光学デバイスのアレイの所与の機能化パターンを形成するために検体を選択的に結合するように、この光学デバイスのアレイのメタサーフェス構造体をどのように分子受容体によってコーティングすることができるかを示す、シーケンス図である。 光学デバイスのセットを使用して行われる光学特性解析検査を解釈する方法であって、第1および第2のデータがそれぞれの特性解析(または検出)ステップにより取得される方法の概略ステップを示すフローチャートである。一部の実施形態において、関連付けられた読み出し鍵を取得するために各デバイスが第1のデータに基づいて識別され、読み出し鍵は次に第2のデータを解釈するために使用される。 一部の実施形態における、第1および第2のデータがそこから抽出される特性解析データを得るのに単一の特性解析ステップで済むことを除いて、図5のフローチャートと類似しているフローチャートである。 (A)、(B)および(C)は、メタサーフェス構造体のアレイに起因して取得される光波長共鳴を測定するために利用される波長ビン(すなわち間隔、図7(A)参照)を示す図である。光学デバイスを後で認証することを意図して、(たとえば、光学デバイスのコミッショニング前またはコミッショニング時に製造業者によって)取得された信号を記録および記憶することができる(図7(B))。その後、デバイスのエンド・ユーザによって取得された信号が、対応するビンを識別することができるようにし、それによって光学デバイスを認証することができるようにする(図7(C))。したがって、一部の実施形態において、これにより、信号値を解釈するために最終的に使用される対応する読み出し鍵を識別することができる。 本発明の一実施形態によるクラウド・コンピューティング環境を示す図である。 本発明の一実施形態による抽象化モデル層を示す図である。
添付図面に、一部の実施形態に関わる、デバイスまたはその部品の簡略表現を示す。図面に図示されている技術的特徴は、必ずしも一律の縮尺で示されていない。別に示されていない限り、図中で類似または機能的に類似した要素には同じ参照番号が付されている。
特に、たとえば偽製品またはすでに使用済みの製品が使用されると有害またはその他の悪い結果を招くリスクがある場合に、製品の真正性を保証することは複数の業界にわたり必要なことである。サプライ・チェーン全体を通じた品物の論理的および物理的経路、状態、ならびに流通過程(または所有)管理と資産ライフサイクルとを追跡し、辿ることが重要であるが、さらに、物理的な物とそのデジタル表現との間の密なリンクを維持することが望ましい。ブロックチェーン(または任意のその他のデジタル追跡/トレース・ソリューション)は、ほとんどの場合、サプライ・チェーンにおいて、または製品のライフサイクルを通じて、真正性、適正さ、または正当性、たとえば途切れのない流通過程管理あるいはこれらの組合せを証明するには不十分である。一般に、このような属性は、信頼を物理領域にまで拡大することができる場合にのみ確認することができる。したがって物理的な物が、関連付けられたデジタル記録に結び付けられる必要がある。
典型的には、物は、個別の物、または型式別、バッチ別、製造地別、製造業者別などの物のクラスのいずれかを表す固有識別子(UID)によってデジタル記録に関連付けられる。UIDは典型的には、物またはその包装にタグとして印刷、エンボス加工または取り付けされる。ほとんどのUIDは容易にコピーすることができ、たとえば、物の違法クローンに付けることができる。したがって、識別子だけでは物を固有かつセキュアに識別する(すなわち、それによって認証する)ことはできない。
この問題を解決するために、暗号アンカーの概念が導入された。暗号アンカーは、物理的な物とUIDとをセキュアに関連付けるために物理的な物の一連の特性を利用する。これらの特性は、物理指紋(たとえば製造誤差および材料の組成の相違などの制御不可能な態様)、組み込みセキュリティ機能(たとえば調整可能な固有材料特性および材料機能化)、および(たとえば暗号鍵に基づく)設定された秘密を包含する。
これに加え、光メタサーフェス構造体が平面光学素子の新たに出現したクラスであり、それらの局在誘電環境における変化に対する高い感度のために、様々な分野で応用されている。メタサーフェス構造体は、たとえば金属または誘電材料からなり得る。このような要素は、光を、回折限界未満で、きわめて効率的な方式で操作することができるようにする。用途には、電磁界の強化、偏光変換、空間光屈曲、分光フィルタリング、狭帯域吸収などがある。電磁スペクトルの可視および近赤外線領域で動作するように調整されたメタサーフェスは、典型的には数十から数百ナノメートルの間の範囲またはさらに小さいナノメートル・サイズの寸法を有する。このような構造体の動作は、主に、特定の波長の入射光による共鳴条件に依存する。
たとえば、吸収共鳴のシフトを測定することができる。そのような変化は、たとえば検体の選択的結合を可能にする分子受容体化合物によってメタサーフェスを機能化し、それによって必要な誘電率変化を可能にすることによって、化合物選択性検知のために採用することができる。スペクトル的に狭い特性、たとえば吸収ディップのため、デバイスの反応は、研究室用器具類(たとえば分光器またはレーザ方式システムを使用する)によって読み出すことができないだけでなく、単一のスペクトル的に狭い光源をたとえば小型CMO撮像装置と併用した卓上デバイスによっても読み出すことができない。たとえば、クラウド・アプリケーションに接続され、したがってモバイル用または家庭用として個人によって利用可能になる、IoTデバイスまたは携帯電話上でそのような技術を実装したい場合がある。しかし、分散デバイスまたは携帯電話が関与する状況は、製品の真正性の追跡をより困難にし、したがって追加のセキュリティ手段を必要とする。
以下の説明は、以下のような構成になっている。まず、一般的実施形態と概略的な変形態様について説明する(セクション1)。次のセクション(セクション2)は、具体的な実施形態(セクション2.1)、好ましい製作方法(セクション2.2)、および一部の実施形態で使用されるコンピュータ・プログラム製品(セクション2.3)とコンピュータ化デバイス(セクション2.4)に関する技術的な実装形態の詳細について扱う。
本願の方法とその変形態様を「本願の方法」と総称する。「Sij」という参照符号はすべて、図5および図6のフローチャートの方法ステップを指し、一方、参照番号は、一部の実施形態に関係するデバイス、物理部品またはコンポーネントに関するものである。
1.一般的実施形態および概略的変形態様
図1、図2、図5および図6を参照しながら、最初に、光学デバイス1、1a~1cのセットを使用して行われる光学特性解析検査を解釈する方法に関する一態様について説明する。
各デバイスは、文献において電磁メタサーフェス構造体とも呼ばれる光メタサーフェス構造体12の1つまたは複数のアレイ21~26を含む。このような構造体12を以下では「メタサーフェス」と呼ぶ場合がある。本願の文脈では、このようなメタサーフェス構造体は、誘電材料、シリコンなどの半導体材料、または金属からなることができる。半導体、たとえばシリコンを使用することが好ましく、メタサーフェス構造体は、好ましくは、セクション2.2で説明するものなどの間接転写プロセスを使用して製作され、その結果、正確できれいなメタサーフェス構造体ができる。周知のように、このようなメタサーフェス構造体は、所与の面内パターンに従って配置される。光学デバイスは、応用例においてメタサーフェス構造体の単一のアレイを含んでもよい。しかし、図2から図4を参照しながら後述する一部の実施形態のように、各光学デバイスがメタサーフェスのいくつかのアレイを含んでもよい。セクション2.1で詳述するように、本願の光学デバイス1、1a~1cは、好ましくは検知デバイスとして製作される。
セットの光学デバイス1、1a~1cは特別に調整され、そのそれぞれのアレイ21~26は明確に異なる特性を有する。以下で詳述するように、デバイスを差別化するためにアレイの様々な種類の特性を利用することができる。
本願の方法は、セットの各光学デバイスについて行われる一連のステップを含む。以下では、このようなステップについて、多くの場合に所与のデバイス1に関連して説明する。しかし、セットの各デバイスについて類似のステップが、通常は独立して、したがって非同期的に行われることになる。
まず初めに、たとえばサーバ300(図1)によって、第1のデータと第2のデータがアクセスされる必要があるS31、S31a(図5)。第1のデータは、その所与のデバイス1の物理指紋を捕捉し、第2のデータは、デバイス1を使用して行われた光学特性解析検査S25(図5)の結果を反映する。この結果はデバイス1のアレイの特定の特性によって影響される。本願の文脈では、光学特性解析検査とは、電磁波(必ずしも可視領域には限定されない)と電磁物質の相互作用を伴う検査を指す。
セットの光学デバイスは、デバイスが異なるように明確に異なる特性を示す、明確に異なるアレイまたはアレイのセットを有する。また、各光学デバイスは、場合によっては、明確に異なる特性を備えるいくつかのアレイを含んでもよい。すなわち、(それぞれのアレイのため)光学デバイスが互いに異なるだけでなく、それに加えて、同じデバイスのアレイも異なってもよい。その場合、所与の光学デバイスを使用して行われる光学特性解析検査は、(明確に異なるアレイに起因して)明確に異なる光信号を生じさせることができ、これらの信号は場合によっては結合され得る(すべてのアレイを同時に照射する場合)か、または(アレイを一度に1つずつ連続して照射する場合)次々に取得され得る。したがってこのような明確に異なる信号はすべて、この検査の結果に影響を与えるかまたは何らかの形でその一部をなす。このような信号が、セットの各光学デバイスを使用して行われる検査の第2のデータによって捕捉されるかまたは第2のデータに何らかの形で影響を与える。
第1および第2のデータは、セットの各デバイスについて以下のように利用される。まず、図5を参照すると、アクセスされた第1のデータに基づいて所与のデバイス1が識別されS32、識別されたデバイスに関連付けられたS17読み出し鍵を取得するS33。これは、読み出し鍵が、その所与のデバイス1の特定の特性に対処するように考案されているS15ことを前提としている。より一般的には、光学デバイス1、1a~1cに関連付けられた読み出し鍵は、以下で詳述するように、これらの光学デバイスのそれぞれの明確に異なる特性に対処する。
最後に、前記所与のデバイス1についてアクセスされた第2のデータを、このデバイス1を使用して行われた光学特性解析検査の結果を解明するために、取得された読み出し鍵に従って解釈S35することができる。より一般的には、それぞれの読み出し鍵により、セットの各デバイスを使用して行われた光学特性解析検査の結果を解明するために各デバイスについて同じステップが行われる。これらの結果は次に、検査を行うエンティティに関連付けられた検査デバイスに提供されてもよい。たとえば、デバイスは検査者などに関連付けられた診断コンピュータであってもよく、または別の供給源から制御命令を受け取る自動化デバイスであってもよい。
上記で導入された概念のいくつかについて以下に詳述する。まず初めに、物理指紋は、典型的には、製造工程時の逸脱または誤差の結果として生じるデバイスの制御不可能な、または非決定論的な特性である、デバイスの固有物理特性(たとえば物理的にクローニング不能な特性)を捕捉する。本願の文脈では、このような物理指紋は、たとえば、製造または組成の誤差の結果として生じ得る。ここでは特定の光学デバイス1の物理指紋は、この特定のデバイス1を識別するまたは認証する、あるいはその両方ために使用される。これには、場合によっては、図5のフローチャートで想定されているように、前記光学特性解析検査を行う前に、関連付けられた物理指紋を読み出すためにデバイスの初期特性解析の実施を必要とすることがある。
光学特性解析検査の結果は、典型的にはデバイス1の非決定論的特性を捕捉する物理指紋とは対照的に、各デバイス1のそれぞれのアレイ21~26の決定論的特性によって影響される。各光学デバイスは、たとえば、明確に異なる種類の分子受容体(図3および図4参照)またはその他の化学物質を有するメタサーフェス構造体12を含んでもよい。(図3および図4に示すように)一部のメタサーフェス構造体が受容体を有してもよく、他のメタサーフェス構造体が有していなくてもよい。また、メタサーフェス構造体アレイのうちの一部が、場合によっては同一種類の受容体でコーティングされるなどしてもよい(または受容体がまったくなくてもよい)。したがって、デバイス1、1a~1cは、明確に異なる機能化パターンを示し得る。たとえば機能化パターンは、たとえば各光学デバイスのアレイにわたって機能化の種類をランダムに異ならせることによって得ることができる。
行われる光学特性解析検査の目的は、最終的に特定の検体を検知することである。たとえば、この検体を検知するために機能化メタサーフェス構造体の選択的結合特性を利用することができる。しかし、光学デバイスのアレイの明確に異なる特性(たとえば機能化パターン)は、さらに組み込みセキュリティ機能としても機能する。機能化パターンの変形態様では、幾何形状依存光学特性を生じさせ、それにより幾何形状依存光信号を生じさせるメタサーフェスの幾何形状など、必要なセキュリティ機能を実現するためにアレイの他の十分に制御可能な特性が利用されてもよい。メタサーフェスの幾何形状は、ここでは典型的にはメタサーフェスの面内形状および寸法(たとえば図2および図3で想定されているような楕円)または(各ペアの)2つのメタサーフェス構造体間の距離あるいはその両方を指すが、ペア内距離が果たす役割は典型的にはメタサーフェスの面内形状および寸法の役割より重要ではない。別の実施例では、受容体機能化と幾何形状の相違の両方が利用される。
すべての場合において、様々な光学デバイスのアレイが明確に異なる事前設定された特性を有するため、そのような特性は設定された秘密としての役割を果たすことができる。したがって、デバイスが異なり、それによって明確に異なる設定された秘密を有するため、光学特性解析検査の結果はこの設定された秘密により「暗号化」(または何らかにより難読化)される。これは受容体の相違とその幾何形状のみを利用するソリューションよりも有利であり、それはそのような相違は場合によっては(たとえば、光学手段、電子顕微鏡、化学特性解析または熟練した目を使用して)検出またはリバース・エンジニアリングされる恐れがあるからである。
前述のように、2種類のデータがアクセスされ、利用される。第1のデータは、たとえば特定のデバイスの識別子を取得し、次にその識別子に関連付けられた読み出し鍵を識別するS33目的でそのデバイスを識別するS32ために使用されるが、読み出し鍵は識別子の役割も果たし得る。取得された読み出し鍵は、次に特性解析検査の結果を解明するために使用される。すなわち、読み出し鍵は、第2のデータの正しい解釈を可能にするために各光学デバイスの特異性を補償する。このようなステップは、たとえば、それ自体が光学検出器100、100a~100c(たとえばCMOS撮像装置、CCD)とデータ通信するクライアント・デバイス200、200a~200c(たとえばスマートフォン)と通信するサーバ300で(少なくとも部分的に)行われてもよい。光学検出器は、図1および図2に示すように、光学デバイス1、1a~1cを使用して行われる光学特性解析検査によって取得された光信号を読み出すために使用される。本願の方法はクライアント・デバイス200、200a~200cとの対話を必要とするため、ステップのうちの一部のステップはクライアント・デバイスで、たとえばクライアント・デバイス上で実行されるセキュアな専用アプリケーションを使用して、部分的にまたは連携して行われてもよい。さらには、これらのステップの一部は、主としてクライアント・デバイス200、200a~200cで行われてもよい。
異なる光学デバイス1、1a~1cを使用して行われる試験は、異なる読み出し信号を結果としてもたらし、したがって異なる結果を生じさせる。所与の結果は、各光学デバイスのアレイ21~26の固有の特性によって影響される。この結果は、相互作用する要素のうちの2つ以上の要素のセット間で起こる電磁相互作用またはその他の物理相互作用によって特に影響される可能性があり、これらの要素は特にメタサーフェス構造体12と、機能化層(ある場合)と、溶媒またはその他の媒質などの誘電環境とを含む。
各読み出し鍵は、各デバイスのそれぞれの固有の特性に対処する。したがって、読み出し鍵を取得することにより、暗号化された光信号を適切に解釈/復号することができる。読み出し鍵は通常、光学特性解析を行うユーザには知られない。
本願の手法は、2段階のセキュリティを可能にする。第1に、物理指紋は、各デバイス1、1a~1cを曖昧さなしに識別することができるようにクローニングすることが、不可能ではないにしても困難である。第2に、読み出し鍵は、正当に識別されたデバイスについてのみ取得可能である。ユーザも、場合によってはこのプロセスで認証されてもよい。したがって、真正なデバイス(および場合によっては認証されたユーザ)のみが、サーバまたはクライアント・デバイスあるいはその両方に、調整された光学デバイスを使用して得られた結果を適切に解釈させることができる。
上記についてすべて以下で、本発明の具体的な実施形態を参照しながら詳細に説明する。まず初めに、実施形態の2つの事例またはクラスを区別することができる。第1の事例(図5参照)では、明確に異なる特性解析(または検出)ステップS24、S25により第1および第2のデータが読み出される。すなわち、1つまたは複数の検体に対してデバイスを曝露し、第2のデータを取得するために第2の読み出しを行うS25前に、予備的光学読み出しが行われるS22、S24。典型的には、この予備的光学読み出しは、(100ms未満の時間で)効率的に行われ、処理される。第2の事例(図6参照)では、単一の特性解析ステップS25aで十分である。両方の事例において、ポイント・オブ・ケア、在宅医療、移動治療において、または任意のその他の適切な適用状況に従って、必要な特性解析ステップを行うことができる。
実施形態の第2の事例(図6)では、1回限りの読み出しが行われ、それによって(デバイス当たり)1回の特性解析検査で第1のデータと第2のデータが取得される。特性解析検査の結果は、各デバイスのそれぞれのアレイ特性と物理指紋の両方によって影響される。その場合、読み出し鍵は、光学デバイス1、1a~1cのうちのそれぞれの光学デバイスの明確に異なるアレイ特性と物理指紋の両方に対処することができるS15。第1のデータと第2のデータは以下のようにアクセスされてもよい。まず、所与の光学デバイスを使用して行われる特性解析検査に対応する特性解析データが受け取られS31、次に、前記所与のデバイス1を識別することS32を意図して、受け取られた特性解析データに基づいて第1および第2のデータが決定されS31、関連付けられた読み出し鍵を取得するS33。図6に示すように、取得された読み出し鍵に従って最終的に第2のデータが解釈されるS35。
図5および図6は、ステップS31、S31a、S33およびS34がサーバで行われることを想定している。しかし、変形態様では、このようなステップがクライアント・デバイスで行われてもよく、サーバはデバイスIDを確認しS32、クライアント・デバイスからの照会に応答して読み出し鍵を返すS33ためにのみ使用されてもよい。
たとえば、物理指紋が、メタサーフェス・アレイの一部をなす(または何らかの方法でメタサーフェス・アレイにより具現化または形成される)か、または、期せずして特性解析検査に対して検出可能に影響を与える光学デバイスの別の一部をなす場合、1回の特性解析ステップで十分であり、その点に関して、第1および第2のデータは場合により単一の信号の明確に異なる特性に対応し得る。様々な変形態様において、これらの特性のうちの1つが、場合によっては他の特性から導出されてもよい(たとえば、第1のデータが第2のデータの派生データであってもよい)。すべての場合において、第1のデータは、関連付けられた読み出し鍵を取得しS33、次に取得された読み出し鍵に従って第2のデータを解釈するS35ために、各デバイス1を識別するS32ことを可能にする。
1回の特性解析ステップ(両方の種類のデータが取得される)に依拠することは、ローカルで、たとえばポイント・オブ・ケアで行われる動作を簡略化するため、適用例によっては有利となり得る。しかし、このような実施形態は、データ抽出における複雑さを増す場合がある。この手法の利点が欠点をしのぐか否かは、実施形態の第1のクラス(図5)において必要な(検体曝露の前の)予備光学読み出しが、通常、行いやすく、時間がかからないことも考慮して評価されなければならない。予備的光学読み出しは、たとえば、使い捨てカートリッジで実装される場合に光学デバイスの適正な位置決めを確実にするために、デバイスを始動する時点で行うことができる。
物理指紋は、好ましくは、各光学デバイス1のアレイ21~26のクローニング不能な特性である。そのような特性を物理的クローニング不能特性と呼ぶ場合がある。このクローニング不能な特性は、物理的または化学的あるいはその両方の原因を有し得る。この物理的または化学的あるいはその両方の特性は、たとえば、その幾何形状であるか形態であるかを問わず、メタサーフェス構造体12における(たとえば、制御不可能であるかまたは意図しない)わずかな寸法の相違、化学組成または化学的機能化、あるいはこれらの組合せの結果として生じ得る。制御不可能な特性は、悪意のあるユーザが光学デバイスを複製するのをより困難に(むしろ実際には不可能に)する。
光学デバイス・アレイの固有物理指紋の変形態様では、さらに、光学デバイスの(すなわち、アレイとは異なる)別の部分の制御不可能な特性、またはさらに光学デバイスに意図的に設けられ、光学デバイスに取り付けられるかまたは一体とされている物理アンカーに依拠してもよい。物理アンカーは、たとえば、光学デバイスに、たとえば強力接着剤によって変更不能に、または、取り外し、破壊またはその他により変更されると光学デバイスまたはその主要機能が元通りにできないように変更されるような方式で取り付けられ(含まれ)てもよい。また、アンカーは変更不能な方式で光学デバイスの本体に組み込まれてもよい。
前述の固有物理的指紋と同様に、物理アンカーは、たとえば組み込みセキュリティ機能(たとえばマイクロプリント、セキュリティ・インク、蛍光染料、またはホログラム)またはクローニング不能機能、あるいはその両方を含んでもよい。トラスト・アンカーが物理アンカーが付けられている物について設定されるため、このような物理アンカーはパッケージ類ではなく光学デバイス自体に取り付けられることがはるかにより好ましい。すなわち、固有物理特性が利用される実際の物について最良の保護が実現される。
物理アンカーは通常、光学デバイスの固有物理特性を実現しやすくし、これをより体系化された制御可能な方式で実現しやすくする。それでも、固有物理指紋は通常、より高いエントロピー度を与え、それによって物理指紋をよりクローニングしにくくする。それに対して、意図的に設けられる物理アンカーは、より制御可能であり、体系的であるため、原理上、正確に攻撃しやすい。したがって、明示的な物理アンカーの固有性を、ある程度の手間をかけて生成しなければならない。意図的に付加されたアンカーに依拠する変形態様では、図5で想定されているように、クローン不能な特性をアレイとは独立して特性解析することができる。
それでも、上記の2つの事例のそれぞれにおいて(固有の指紋に基づくか付加された物理アンカーに基づくかにかかわらず)、利用される物理特性は好ましくは、制御不可能な(または完全には制御可能でない)製造上の特徴、すなわち、その特性がクローニング不能であるような何らかの非決定論的相違の影響を受けるが、それにもかかわらず検出可能である、非決定論的特徴を反映する。
他の変形態様では、アレイのクローニング不能な特性または意図的に付加された物理アンカーを利用する代わりに、組み込みセキュリティ機能(たとえば、マイクロプリント、セキュリティ・インクまたはホログラム)に依拠してもよい。そのような機能は通常、決定論的特徴であるが、それでもクローニングは困難である。
次に図2から図4を参照すると、光学デバイス1、1a~1cがそれぞれ、好ましくは、光学デバイス1、1a~1cに明確に異なる特性を与えるメタサーフェス構造体12の2つ以上のアレイ21~26を含む。したがって、光学デバイス1、1a~1cは互いに異なる。明確に異なる特性は、たとえば、以下で詳述するように、メタサーフェス構造体またはそのコーティングあるいはその両方の、制御された(すなわち意図された)寸法または組成あるいはその両方の相違の結果として生じるものであってもよい。
メタサーフェス構造体は、本明細書に記載されているような好ましい製作方法(セクション2.2参照)により、1nmの精度で製作可能であるので有利である。したがって、アレイについて得られる特性は、それらの特性が、異なるが予測可能な特性となるという意味で決定論的であると言うことができる。したがって、それらの特性は、光学特性解析検査を実施すると異なる特性解析結果を生じさせる。したがって、光学デバイスに適切な読み出し鍵を決定論定に割り当てることができ、そのような鍵は、それに従って特性解析検査の結果を正しく解釈する(すなわち解読する)ことができるコードを包含する。
しかし、前述のように、アレイは非決定論的特性によっても影響されることがある。その場合、アレイはある程度は(むしろ本質的に)決定論的で、ある程度は非決定論的な特性を有する。しかし、読み出し鍵は、両方の種類の特性に対処するように考案することができる。
実施形態によっては、光学デバイスのうちのそれぞれの光学デバイスのアレイ21~26のうちの少なくとも1つのアレイのメタサーフェス構造体12が、検体を選択的に結合するための物質でコーティングされるS11(図4参照)。物質は、光学デバイス1、1a~1cのアレイ21~26のそれぞれの機能化パターンを形成する。その場合、各光学デバイス1について第2のデータによって捕捉される結果は、それぞれのアレイ21~26のメタサーフェス構造体12と、機能化パターンのうちのそれぞれ1つの機能パターンの両方によって影響される。一貫して、読み出し鍵はそれぞれの機能化パターンに対処することになるS15。すなわち、光学デバイス1、1a~1cは明確に異なる機能化パターンを有し、その結果として明確に異なる決定論的特性が生じ、これらの特性が設定された秘密として機能する。変形態様では、またはこれらのパターンに加えて、前述のようなメタサーフェス構造体12の幾何形状などの、アレイ21~26の他の十分に制御可能な特性が使用されてもよい。
物質は、たとえば、検体を結合するための化学受容体またはその他の物質(たとえば粒子)とすることができる。しかし、粒子は容易に制御することができない追加の変動を加える可能性があり、それが他に備えられる非決定論的な側面と対抗する可能性があるため、粒子の使用は望まれない場合がある。したがって、物質は、好ましくは、対象の検体を選択的に結合するように適合された分子受容体52~55を含む。すなわち、セットの各光学デバイスについて、対応するアレイ21~26のうちの少なくとも1つのアレイのメタサーフェス構造体12が、分子受容体52~55でコーティングされてもよいS11。このようにして、光学デバイス1、1a~1cのアレイを、分子受容体52~55で形成された機能化パターンに従って機能化することができる。各光学デバイスのアレイ21~26は、明確に異なる種類の検体を選択的に結合することができるように、場合によっては明確に異なる種類の分子受容体52~55でコーティングされてもよいS11。
分子受容体は、図4に示すように、メタサーフェス構造体12の表面上に固定化された分子化合物52~55として形成されるので有利である。分子化合物52~55はそれぞれ、メタサーフェス構造体12の上面に固定された第1の部分50aと、特定の検体に対して高い結合親和力を有する分子受容体である第2の部分62~65とを含む、いくつかの部分を含む。受容体62~65は、主鎖50bを介して第1の固定部分50aに化学的に結合されている50d。
図4にさらに示すように、部分は第3の部分50cをさらに含んでもよい。第3の部分50cは、たとえば酸化還元活性ナフトキノン発色団を含む、たとえば検体のための保護部分であってもよい。保護部分50cは、電気化学的に切断可能な結合を介して主鎖50bのアセチレン・ユニットに結合されている。したがって、図4に示すように、たとえば、分子受容体を遊離アセチレン・ユニットに結合する前に保護部分を電気化学的に開裂することによって、固定されている分子化合物のアセチレン・ユニットを脱保護するS11必要がある。これにより得られた分子化合物を次に検体に曝露して光学特性解析検査を行うS25ことができる。
この脱保護メカニズムは、たとえば、保護部分の電気化学的還元に基づくことができる。単一電子還元機構、酸化機構、または促進二電子機構が、より効率的であり、電気化学エネルギーをより必要としないため、好ましい。最初は保護されている検体ユニットが主鎖と固定部分とを介して表面に固定されると、脱保護メカニズムが検体機能化面を生じさせる。したがって、これが化学的に柔軟な付着をもたらし、これによって、その後、多様な機能的受容体を開裂化合物に結合すること、すなわち遊離アセチルに化学的に結合することによって結合することが可能になる。
たとえば、メタサーフェス構造体12は、上述のようにメタサーフェス構造体12の上面に固定化された分子化合物として形成された分子受容体でコーティングされた、半導体構造体12、たとえばシリコンとして形成されてもよい。変形態様では、検知用途のために、構造体12を、すべてが直接(物理吸収方式で)または化合物を介して固定化することができる、抗体、ウィルスまたはその他の種類の粒子によって機能化して、物理吸着機能化層を実現してもよい。また、結合部分50dは、化学結合相互作用によって様々な種類の検体を選択的に捕捉することを目的として、抗体、RNA、DNAなどからなってもよい。前述のように、各光学デバイスのすべてのメタサーフェス構造体12が必ずしも機能化される必要はない。化学機能化以外に、メタサーフェス構造体は、たとえば光操作のためのメタサーフェス固有の特性も有し得る。
以下に、好ましい光学特性解析検査について詳細に説明する。図1に示すように、行われる光学特性解析検査S25、S25aは、電磁相互作用を伴い、それによってデバイス1、1a~1cのアレイが電磁放射で照光され(すなわち照射され)S25、それによって光学デバイスのスペクトル反応が起こる。したがって、光学特性解析検査S25、S25aの結果は、各光学デバイスのスペクトル反応を表す光学データを含み得る。その後、この光学データから第2のデータ(および場合により第1のデータも)が抽出される。
実施形態によっては、各光学デバイス1の各アレイが、検体のない状態でアレイのメタサーフェス構造体12の共鳴周波数と一致する周波数で、(たとえばスペクトル的に狭い光源を使用して)電磁放射によって照光される。この狭い光源は、空の受容体メタサーフェス層の共鳴周波数と一致する特定の周波数に集中されている。この手順は、誘電体メタサーフェスの固有の組み込み分光特性を利用することを目的としており、たとえばきわめて狭い吸収共鳴が使用される。これは、単一の狭い光パルスまたは複数のスペクトル的に異なる狭い光パルスの組合せとCMOS撮像装置とを使用する場合、分光器を置き換える(および光信号を読み出す)ことを可能にする。
図1で想定されているように、透過構成が好ましい。その場合、各光学デバイス1のスペクトル反応は、光学デバイス1を透過する電磁放射に対する反応である。変形態様では、反射構成が使用されてもよい。いずれの場合も、デバイス1のスペクトル反応は、光学デバイス1のアレイ21~26のうちの1つまたは複数のアレイにおけるメタサーフェス構造体12の誘電環境における実効的変化によって生じる吸収の変化を反映する。吸収または透過時に光学デバイス1のアレイ21~26のうちの1つまたは複数のアレイの特定のメタサーフェス構造体12上で検体を選択的に捕捉し、特定の検体結合分子受容体に起因してメタサーフェス構造体12に検体が化学結合したときの吸収共鳴のシフトを観察することが望ましい場合がある。メタサーフェス構造体の光学共鳴は、検体の結合時に変化する。検体の存在がメタフェース12の光学特性に直接影響を与えるため、これにより、放射性同位体、蛍光染料などを使用せずに、ラベルフリー検知測定を行うことが可能になる。このような手法は、たとえば局在表面プラズモン共鳴に基づく手法と比較して、より高い感度とより高い空間分解能とを可能にする。
実施形態によっては、アレイは順次に(一度に1アレイずつ)照射される。最終的に、光学特性解析検査の結果はいくつかの結果を含むことがあり、各アレイについて得られた結果を集約する。変形態様では、たとえば(空間分解能を有する)2D CCD検出器を使用してすべてのアレイを同時に読み出すことができ、それによってエネルギーをさらに差別化することが可能になる。他の変形態様では、たとえば、各アレイについて複数の光学検査が行われて異なる検体-受容体結合動力学を捕捉し、検体が受容体に結合すると過渡信号を発生する。これにより、差別的な特徴として結合動力学に対処するデータ分析が可能になる。
場合によって、誘電体メタサーフェス、格子またはナノホール・アレイを使用した表面プラズモン共鳴(SPR)メタサーフェス、たとえば(たとえば基板上に配置されたナノホール・アレイ、ナノアンテナまたはナノ構造体を使用した)局在SPRメタサーフェスなど、同一チップ上でいくつかの種類の光メタサーフェス構造体12を企図することができる。したがって、(反射であるかまたは基板が透明な場合は透過である)基板上に配置された誘電体または半導体(たとえばシリコン)メタサーフェス構造体を使用した非共鳴または共鳴光散乱検査、光吸収検査、発光検査など、(再び、反射であるかまたは基板が透明な場合は透過である)同一チップ上で数種類の光学特性解析検査を企図することができる。
次に、図1および図2を参照しながら好ましいアーキテクチャについて説明する。本願の方法は、好ましくは、少なくとも部分的にサーバ300で行われる。サーバ300は、たとえば、1組のクライアント・デバイス200、200a~200c、たとえばモバイル・デバイスと、データ通信することができる。クライアント・デバイスは、典型的には、光学測定を行うために使用される光学検出デバイス100、100a~100c(たとえばCCD)と通信する(図1および図2参照)。
サーバはクライアント・デバイスのそれぞれからデータを(典型的には非同期的に、すなわち異なる時点で)受信するS31(図2、図5および図6参照)。各クライアント・デバイス200、200a~200cは、それぞれの光学デバイス1、1a~1cとペアになっている。したがって、ステップS31で受信したデータに基づいて、第1のデータと第2のデータがサーバ300によってアクセスされることが可能である。これにより、特に、サーバは、アクセスした第1のデータに基づいて該当する光学デバイス1を識別し(S32:Yes)、次に、第1のデータに従って得られる読み出し鍵に従って第2のデータを解釈するS35ことができる。サーバは、その後、クライアント・デバイスに報告を送信してもよいS36。たとえば、サーバは、解明された結果に関する情報を含むメッセージを送信してもよいS36。識別に失敗した場合(S32:No)、サーバは典型的にはユーザに特性解析検査をやり直すように求めS34、試行された識別を記録し、ユーザに別のデバイスの使用を促し、または必要であればさらなる試行をブロックするなどし、あるいはこれらの組合せを行ってもよい。
ユーザ動作S20およびサーバ動作S30の上流で、図5および図6を参照しながら以下で説明するように、たとえば、光学デバイスのコミッショニング前またはコミッショニング時に製造業者によって何らかの準備作業が行われる必要がある。実施形態によっては、本願の方法は一連の予備ステップを含み、これは、この場合もセットの光学デバイス1、1a~1cのそれぞれについて行われる。このような予備ステップは、それぞれのアレイ21~26が明確に異なる特性を示すように各光学デバイスを製作することS11を含む。次に、読み出し鍵が考案され、製作された各デバイスに関連付けられるS17。読み出し鍵は、各光学デバイスの特定の特性(これには、アレイの決定論的特性と、場合によっては物理指紋も含まれる)に対処する。鍵は、最終的に各光学デバイスの固有識別子とともに記憶され得るが、変形態様では、鍵は場合によってはデバイスの識別子の役割を果たしてもよい。
製作S11後、各光学デバイスは、それぞれの物理指紋を読み出すS14ために、たとえば製造業者によって特性解析される。したがって対応するデジタル指紋が得られる。デジタル指紋は、後で光学デバイスを曖昧さなく識別することができるように、光学デバイスの識別子と関連付けられ、記憶されるS17。この指紋が鍵に影響を与える必要がある場合は、鍵はこれを考慮に入れて考案される必要がある。
光学デバイスに関するすべてのデータが、次に、たとえばサーバ300からアクセス可能な専用データベースに転送されてもよい。このデータベースは、場合により、好ましくは共用台帳として構成された、分散システムであってもよい。共用台帳は、特に、ブロックチェーン、より好ましくはいわゆるハイパー台帳ファブリックまたは同様のブロックチェーンなどの、ビジネス・ブロックチェーンとして構成されてもよい。
前述のように、読み出し鍵は光学デバイスの個別の特性に対処するとともに、場合によっては物理指紋の効果を備えてもよい。読み出し鍵の使用は、対応するデバイスによって得られた結果の正しい解釈を復元することを可能にする。たとえば、明確に異なるアレイを有し、その結果として読み出しデータのアフィン・シフトs、sが生じる2つの光学デバイスD、Dを考えてみる。たとえば、それぞれのシフト関数はs(x)=2x+3およびs(x)=3x+5とすることができる。その場合、対応する読み出し鍵は、単純に、それに対応する逆関数、すなわちx=(s-3)/2およびx=(s-5)/3である。したがって、それぞれデバイスD、Dによって得られる読み出しデータ{y}および{y}は、対応する鍵がないと正しく解釈することができない。上記の例は、意図的に単純にしたものであり、実際の読み出し鍵は典型的にはより精巧である。一般に、このような鍵はアレイによって生じる変更の何らかの逆変換とみなすことができる。しかし、典型的にはそのような変更のために逆変換を解析により入手することはできないことを考えると、読み出し鍵はテーブルにする必要があるか、またはその他により数値関数もしくはアルゴリズム手続きとして定義される必要がある可能性がある。たとえば、場合によっては、読み出し鍵は機械学習を使用してトレーニングされた認知モデルまたはそのようなモデルの学習済みパラメータとして得られてもよい。
図7(A)~図7(C)を参照しながら一実施例について以下に説明する。図7(A)は、所与の光学デバイスについて推定された理論上のビンを示す。すなわち、図7(A)は、特定の光学特性が、複数のメタサーフェス・アレイ、この実施例では3つのメタサーフェス・アレイを含む光学デバイスのメタサーフェス・アレイの合理的設計によって実現可能であることを想定している。標的特性は、たとえば、光波長共鳴であってもよい。設計は、製作されたメタサーフェス構造体の光学的反応が特定のスペクトル・ビン(すなわち波長またはエネルギー間隔)内に位置することになり、各ビンが(波長またはネルギーにおいて)隣接するビンからスペクトル的に十分に離隔しているように、製作プロセスとその公差とを考慮に入れる。アレイの設計は、さらに、禁止(不使用)スペクトル範囲を予測することを可能にする。ビンの大きさは、メタサーフェス製作(ある場合は受容体機能化)における誤差と、光学的検知検査時の検体結合によって生じるシフトとに対処するような大きさである。すなわち、実際の特性解析検査が、標的光学特性を対応するビンの外部にシフトさせないように保証するように、ビン幅を推定することができる。したがって、ビン構造は、分類構造とみなすことができる。ビンの特性は、その所与のデバイスの識別子の役割を果たすことができる。
次に、設計段階で事前に計画したような決定論的光学特性を有するように、光学デバイスが製作される(図7(B))。制御不可能な製作上の誤差は、設計により予測されるような意図された理論上の光学特性からのランダムなシフトを生じさせる。受容体が顕微鏡レベルである程度は制御不可能であるため、同じことはメタサーフェスが受容体によって機能化される場合にも当てはまる。たとえば、局在的受容体表面密度、表面に対する受容体の向き、積層特性、折り畳みなどが、メタサーフェスの実際の光学特性に影響を与える可能性がある。誤差のすべての原因が組み合わさって、最初に推定されたような(図7(A))理論上の設計特性R(i=A、BおよびC)を基準にした光学的シフトが生じる。製作後、(機能化がある場合には機能化を考慮に入れた)光学特性が、個別光学デバイスごとに読み出される。これは、デバイスを検体に曝露せずにデバイスのコミッショニング前に行われる。得られる検査値Ri,realは、値Rとはわずかに異なる。得られたRi,realは、たとえば対応する無線周波数識別(RFID)タグに結び付けられ、データベースに記憶されてもよい。
図7(C)を参照すると、次にユーザが、光学デバイスを検体を使用した検知試験のために使用する前に、光学デバイスの読み出しを行う(すなわちこれは図5のステップS22、S24に対応する)。この結果、光学特性が得られ、これを記憶されている特性と比較することができる。デバイスが何らかのわずかな変化(たとえば温度が表面の分子機能化に影響を与える可能性がある)を受けている可能性があることを考えると、ユーザによって得られる値は記憶されている特性と比較してわずかに変化する場合があり、したがって、特定の(厳密な)スペクトル・データ値を使用するのではなく、分類目的でビン(範囲)を使用するのが有利である。それでも、ユーザによって得られた値は特定のビンに属するものとして認識可能であり、さらにデバイスおよび対応する読み出し鍵(たとえばアレイに起因する、たとえばビン位置および信号シフト)を識別するために使用することができる。
上記の実施例は、図5を参照しながら前述したように、デバイスを検体に曝露する前に光学デバイスを識別するための第1の測定と、検体が存在する状態で試験を行うための第2の測定の、2つの測定がユーザによって行われることを想定している。
変形態様では、図6で想定されているように、同じ種類の特性解析検査が光学デバイスのコミッショニング時に1回目に行われ、2回目にユーザによって行われることが可能であれば、1回の特性解析ステップで十分な場合がある。その場合、この特性解析検査の結果は、アレイの物理指紋と検体の決定論的特性の両方によって影響され得る。すなわち、単一の測定において両方の種類の情報が関わっている。
たとえば、デバイスはアレイごとに、特定の理論上の光学特性、たとえば所与の検体が存在する状態での所与の光学共鳴を生じるように設計されてもよい。設計により、この特性の理想値が上述のように特定の間隔(ビン)に確実に収まるようにすることが可能である。ここで、典型的には特性解析検査の実施時に理論上の光学特性への多少の逸脱シフトが観察されることになり、そのようなシフトは、たとえば光学デバイスの製作に起因する制御不可能な非決定論的特性の結果である。ここで、すべてのアレイについて得られるシフトのセットは典型的には固有であり、図6を参照しながら前述したように、デバイスを識別するために利用することができるものである。
したがって、得られた識別パターンを利用して(たとえばサーバで)光学デバイスを識別することができ、デバイスのコミッショニング前またはコミッショニング時にこのパターンが固有IDに関連付けられ、このペア{UID、識別パターン}が記憶される。後で、特性解析検査を行うためにユーザがデバイスを使用するときに、その特性解析の結果はこの場合も、理想光学特性を基準にした逸脱を含み、そのような逸脱が識別パターンにおいて変換され、これがサーバに送信される。次に、対応する読み出し鍵が識別され、ユーザによって測定された共鳴値を解明するために使用される。その場合、ユーザによって特性解析検査が1回だけ行われるだけで済み、その結果は、両方の種類のデータ、すなわち物理指紋に対応する第1のデータと決定論的特性に対応する第2のデータとを含む。
図7の実施例は、3つのアレイのみを想定しているが、実際のチップは典型的にはn×n個のアレイを含むことができ、実際にはnは典型的には6以上である。たとえば、高いエネルギー分解能を有するCCD検出器で、またはたとえばエネルギー選択性はより低いが空間分解能がより高いCMOSリーダで、出力光学信号を同時に読み出すことができる。
図3(A)および図3(B)に戻って参照すると、光学デバイス1、1a~1cのそれぞれの光学デバイスの各アレイは、好ましくは反復セルのパターンを形成し、各セルはそれぞれ2つのメタサーフェス構造体12からなる。図2および図3に示す実施例は、図示のために、それぞれが3×2セルからなるきわめて小型のアレイ(3×4メタサーフェス構造体)を想定している。
実施形態によっては、メタサーフェス構造体12は、基板の上に配置された半導体層構造体として形成される。半導体構造体は、たとえばそれぞれが平均して1nmと500nmの間の横方向寸法を有してもよい。この横方向寸法は基板の主表面に対して平行に、すなわち図1および図3の面(x,z)に対して平行に測定される。実施形態によっては、この横方向寸法は50nmより大きく、横方向寸法の標準偏差は5nm未満である。半導体構造体は、有利には、それぞれが平均して10nmと500nmの間の垂直方向寸法を有してもよい。垂直方向寸法は、基板の主表面に対して垂直に測定される。実施形態によっては、この垂直方向寸法は100nmより大きく、垂直方向寸法の標準偏差は5nm未満である。セクションで説明しているような製造方法は、1ナノメートルに近い精度を実現させることができる。
別の態様は、上述のような光学デバイス1、1a~1cのセットを使用して行われる光学特性解析検査を解釈するためのコンピュータ・プログラム製品に関する。コンピュータ・プログラム製品は、プログラム命令がその中に具現化されたコンピュータ可読記憶媒体を含み、プログラム命令は、本願の方法に関して上述したようなステップを処理手段(すなわちプロセッサ)に実装させるように、処理手段によって実行可能である。このようなステップ(および実行される対応する命令)は、少なくとも部分的にサーバ300で行われてもよく、サーバと、たとえば接続されているクライアント・デバイス200、200a~200cにおいて共同で実行されてもよい。このようなコンピュータ・プログラム製品に関する追加の詳細は、以下のセクション2.3で示す。セクション2.4で、本願の方法を行うために典型的に関与するものとしてコンピュータ化デバイスについてさらに説明する。
上記の実施形態について添付図面を参照しながら簡潔に説明したが、これらの実施形態はいくつかの変形態様に対応することができる。上記の特徴のいくつかの組合せが企図され得る。次のセクションで実施例を示す。
2.具体的な実施形態 - 技術的な実装の詳細
2.1 具体的な実施形態
このセクションでは、信頼性が高く、セキュアで不正に強い(偽造防止)動作を保証するために、診断で使用される多検体センサ・システムのために調整された新規な種類の暗号アンカーについて開示する。本提案の暗号アンカーの概念は、クラウドを介して実現されるセキュアな読み出しプロトコルの恩恵を受けることができる、誘電体メタサーフェスに基づくIoT診断に特によく適している。
セクション1で説明したように、この手法は、制御不可能な製造関連物理指紋と、設定された秘密の役割を果たす特定の受容体表面機能化による制御された製造関連組み込みセキュリティ機能とを組み合わせる。このような機能は、解析デバイス(たとえば実験室分光器、CMOS撮像装置、または携帯電話)上で行われるあらゆる分析/診断動作のための、クラウドを介した診断結果のセキュアな暗号読み出しを可能にし、それによって製品の偽造および反復使用を有効に防止する。
基礎にある光学デバイスは、検知チップとして設計され、その構成は、
- 画定された幾何形状(蝶ネクタイ形、棒状、楕円形、円板形などであり、厳密に同じ幾何形状ではない)のプラズモンまたは誘電体メタサーフェス12の2つ(またはそれより多い)のアレイ、材料組成(たとえば、金属、高濃度ドープ半導体、高屈折率誘電体、2D層材料であり、厳密に同じではない)、または形態(たとえば結晶、多結晶、非結晶など)あるいはこれらの組合せであって、各構成要素が場合によっては複数の材料区分に分割されていてもよい構成要素と、
- 機能化を確実にし、(たとえば検体との化学結合の形成時に)検体の選択的結合を可能にするそれぞれの個別メタサーフェス12上に固定された分子化合物でコーティングされた、受容体ベースの表面とを含む構成である。
実施形態によっては、この検知チップは、さらに、検体がメタサーフェス・アレイに気相もしくは液相(もしくは相混合)でメタサーフェス・アレイに決定論的に移送されることを可能にするチャネル、または、フィルタ、流体混合要素、試薬添加コンポーネント、分離コンポーネント、高濃度化コンポーネントなどの気体もしくは液体処理コンポーネント、あるいはこれらの組合せを含む。また、このようなチップは、ポンプ(受動または能動)、管、管口、排出口、装填パッド、電気接点パッド、電気コネクタ(たとえばプリント・コネクタ)などをさらに含むかまたはこれらに接続されてもよい。
チップの動作は、メタサーフェスのペア間、メタサーフェスとそのそれぞれの受容体コーティングの間、またはメタサーフェス/コーティングとその誘電環境との間、あるいはこれらの組合せの電磁交換または結合メカニズムに依拠し、これにより集団的光学効果を生じさせる。実施形態によっては、動作はさらに、共鳴結合効果による電磁界または誘電界強化メカニズム(たとえば集団Mie共鳴器)を伴う。
このような検知チップは、以下に記載するような検知装置またはシステムで使用されている。センサ・チップは、検体が、検体選択的方式で特定の場所で潜在的に結合する対応する受容体と相互作用する(機能化)ことができるように、(たとえば溶液または気相からの)検体に曝露される。検体の結合は、メタサーフェス12の誘電環境を変化させ、それによって吸収共鳴のシフトを生じさせる。このようなシフトを、きわめて単純な光学的手段、たとえば空の受容体-メタサーフェス層の共鳴において集中させた狭い光源を使用して読み出すことができる。光の大部分が吸収されるため、検出器において測定される強度は低い。検体が結合されると、誘電環境が変化するため、メタサーフェスの吸収共鳴が(通常はより高い波長の方に)シフトし、前には吸収されていた光が今度はメタサーフェスを通ってほぼ100%透過し、それによって検出器において大幅により高い強度を生じさせる。
たとえば、チップは、分子受容体で機能化されたメタサーフェス12、マイクロチャネル・ベースの気体または液体ハンドリング(たとえば毛細管駆動)システム、およびRFIDチップを含み得る。すなわち、UIDによって検知チップを識別するために、RFIDチップを検知チップに取り付けることができ、RFIDチップはプログラムまたは読み出し可能である。
メタサーフェス12は、次のサブセクションで開示している製作方法により、前例のない正確さで製作することができ、その結果、メタサーフェスの前例のない固有光学特性が生じ、これを受容体なしの検知、または受容体ベースの検知、あるいはその両方の検知のために使用することができる。
この手法は、物理指紋と組み込みセキュリティ機能(特にメタサーフェスの)とを含むことを可能にする。
前述のように、物理指紋とは、制御が困難であるかまたは制御不可能な材料特徴を指し、これには製作または組成あるいはその両方の相違が含まれる。相違は、幾何寸法(長さ、幅、厚さ)、材料組成(均一組成、不均一組成)、材料形態、材料結晶化度、および材料機能化において特に見ることができる。
上記のパラメータは、メタサーフェスのための組み込みセキュリティ機能として使用される制御可能な決定論的特徴としても使用可能であるが(以下参照)、ナノファブリケーションまたは材料組成の最小の相違でもすでに、初期状態のメタサーフェスの光学特性に検出可能な変化を生じさせ得る。このような特性をさらに個別デバイスごとに特性解析することができ、したがって容易に複製することも発見することもリバース・エンジニアリングすることもできない固有セキュリティ機能、すなわち物理指紋として使用することができる。
以下に、非包括的な列挙により、本願の文脈で利用可能な誘電体メタサーフェス・デバイスの製作または材料組成において発生する様々な種類の誤差の例を示す。すなわち、材料堆積誤差、たとえばスパッタリング、MBEもしくはALD成長、化学レジスト誤差、表面汚染、マスク汚染もしくは欠陥、インプリント誤差もしくは欠陥、ドライ・エッチング誤差、ウェット・エッチング誤差、異方性もしくは等方性効果、核形成、異なるエッチング速度による結晶欠陥、ICP DRIEにおける負荷効果、またはテーパリング、あるいはこれらの組合せがある。
上記効果の大部分は相互依存する。たとえば、レジスト欠陥はマスキング層と、そのマスクを使用する後続の転写ステップとに影響を与える可能性がある。これらの望ましくない制御不可能な現象は一般には真の1ナノメートル・スケールでの製作の場合に発生するが、これは従来の製作におけるこれらのすべてのプロセスまたは組成プロセスをこのようなスケールで制御することは実現不可能であるためである。しかし、メタサーフェスは、その光学特性が直接影響を受け、それに応じて変更されるため、このような誤差の影響に対してきわめて弱い。
幸いにも、このような物理指紋は製造後に特性解析することができ、その検出指紋を各特定の検知チップに関して特性解析することができ、記憶することができ、セクション1で説明したようにこのようなデバイスを識別するために後で利用することができるものである。
制御不可能な物理指紋を除き、基礎となる物理パラメータをかなりの程度まで制御することもでき、それによって初期状態のメタサーフェスの特性とその機能化を調整するために使用することができる組み込みセキュリティ機能が生じる。すなわち、メタサーフェスの組み込みセキュリティ機能を実現することができる。
設計パラメータとして、メタサーフェスのために以下のパラメータを使用することができる。すなわち、幾何形状(円形、三角形、楕円形、棒状など)、幾何寸法(長さ、幅、厚さ)、材料組成(均一組成、不均一組成)、材料積層、材料形態、および材料結晶化度である。このような特性は、原理上、製造される個別チップごとに変えることができる。しかし、電子ビーム書き込みマスタはほとんどの場合、経済上、達成すべきセキュリティ・レベル要件に依存する必要条件であるVLSI対応ナノインプリント・マスタ製作ステップごとにのみ変更される。たとえば、様々なマスタが存在し、ピック・アンド・プレース・プロセスにおいて様々な方式で使用されている。
上記のパラメータは、ウエハ、アレイまたはサブアレイのレベルで、たとえばメタサーフェス要素のレベルで変動し得る。設計パラメータとしての幾何形状または寸法の変更は、必ずしも追加コストを生じさせないが、材料組成、形態、結晶化度などを変えることはより複雑であり、したがってよりコストがかかる場合がある。
各多受容体検知チップは、それぞれが、たとえば異なる物理指紋と、任意により、それぞれ異なる組み込みセキュリティ機能とを備え、たとえば6×6マトリックスを形成する、メタサーフェスのアレイを含んでもよい。このようにして、特定の局在機能化を、組み込みセキュリティ機能としても使用することができる。このような機能は、マイクロドロップ・ケーシング、インクジェットまたはナノ電子吹きつけ等に基づく堆積法プロセス、および、マイクロおよびナノ流体堆積法を使用して、メタサーフェスへの受容体化合物の堆積時に変更することができる。診断作業に使用される受容体化合物は、対応する検体を捕捉するために少なくとも1つのアレイ要素上に存在する必要があるが、単なる可変アセンブリの他に、追加の組み込みセキュリティ機能も企図することができる。
追加の組み込みセキュリティ機能には、たとえば、受容体空アレイ要素、アレイ要素上の受容体マスク化合物、非選択的受容体化合物、および他のアレイ要素上の冗長受容体タイプが含まれ得る(図2~図3参照)。
機能化は、たとえばランダム生成器を使用して検知チップのレベルで化合物のアセンブリ時に変えることができる。多数(たとえば6×6)のアレイ要素と、利用可能な様々な種類の分子受容体と、本明細書で使用されている物理指紋の固有エントロピーとを考えると、ハードウェア・ベースの暗号アンカーを作成するために膨大な組合せ能力が利用可能である。所与の標的検体を検知するために所与の種類の受容体が必要な場合がある。しかし、そのような受容体はセキュリティ上の理由により隠すことができ、他の種類の受容体によってマスクすることができる。
読み出しプロセスをセキュアにし、検知デバイスから読み出し鍵を物理的に分離する検知デバイスの悪用(たとえば転売による反復使用)を防止するために、別の手段を利用することができる。そのようなセキュリティ機能プロトコルは、設定された秘密として使用することができる。これは、光学検出器100、100a~100cを動作させるために必要なソフトウェアに組み込むことができる。好ましいプロトコルは以下の通りである。データベースで追跡することができる特定の条件が満たされ、たとえば検知チップを正当に識別することができ、チップが以前に使用されたことがないことが確認されるなどした場合にのみ、クラウドを介して読み出し鍵が許諾される。この原理は、IoTデバイスの使用の完全な制御を可能にする。しかし、用途によっては、診断結果が機密データとみなされるため、許可されたユーザ、患者、登録された医師などによってのみ診断結果にアクセス可能であってもよい。
本願の方法により実現される高分解能の高精度検知性能を考えると、広範囲な用途を構想することができる。一般的な検知用途には、特に、様々な化合物の検知、多重化検知、医療診断、服薬順守、代謝研究、環境監視、呼気(揮発性有機化合物、代謝産物など)の分析、遊離体および生成物分析を使用するナノ化学、検知要素の光触媒エンジニアリング、ならびに代謝学が含まれる。
本願の光学デバイス(検知チップ)は、一般開業医による、または患者自身により医師診断前既往症検査が行われる、または(たとえば代謝活動に従って薬剤投与量を調整するために)患者自身がきわめて頻繁に検査を行う必要がある、ポイント・オブ・ケア、移動緊急診断、在宅医療診断または移動スクリーニング検査における、最も頻繁な使用に特に適した、「モバイル」デバイスとして使用することができるが、診断臨床検査室でも使用されてもよい。
医療診断用途には特に、心筋梗塞検出、脳卒中検出、HIV検出、性感染症の検出、アルツハイマー・プラーク検出、薬物治療コンプライアンスまたは順守、薬物治療誘発代謝反応、および薬物副反応が含まれる。
2.2 好ましい製作方法
光学デバイスは、好ましくは、メタサーフェス構造体を形成するために半導体層を有する層構造体が処理される製作方法によって得られる。この製作方法は、基板と、積層体と、レジスト構造体とを含む層構造体に依拠する。レジスト構造体はそれぞれ、半導体元素を含むレジスト材料を含む。積層体は、基板の上に配置される。レジスト構造体は、積層体上にパターンを形成し、電子ビーム・リソグラフィ(EBL)法またはナノインプリント・リソグラフィ(NIL)法あるいはその両方によって実現可能である。積層体は、(基板の上に配置された)半導体層と、(半導体層の上に配置された)保護層と、(保護層の上に配置された)転写層とを含む。保護層は、好ましくはAlを含み、転写層はたとえばSiOを含んでもよい。積層構造体は、たとえば、基板の上に積層体を形成することによって得ることができ、保護層が、原子層堆積、化学気相堆積、スパッタリングなどのプロセスを使用して堆積される。
転写層を選択的にエッチングすることによって転写層の露出部分が除去される。露出部分はマスクされていない部分、すなわちレジスト構造体によってマスクされていない部分である。露出部分を除去した後、転写層の残留部分が保護層とレジスト構造体の間に残る。選択的エッチング・プロセスは、除去される材料(上記の場合の転写層)に対して選択的であるエッチング・プロセス、つまり、標的材料が他の露出材料よりもはるかに効率的に除去されるエッチング・プロセスであることに留意されたい。エッチング・プロセスの選択度は、典型的には100と10,000の間の範囲である。
次に、さらなる選択的エッチング・プロセスによってレジスト構造体が完全に除去される。この結果として、転写層の残留部分によって形成された転写層構造体が露出する。転写層構造体は次に、さらなる選択的エッチング・プロセスを使用して保護層を選択的にエッチングすることによって保護層に転写される。このようにして、それぞれ保護層の残留部分と転写層の残留部分とを含む残留層部分の組み合わされた部分が得られる。
その後、半導体層が選択的にエッチングされて、残留半導体構造体が得られる。たとえば、半導体層は、好ましくはBCLに基づく、誘導結合プラズマ・プロセスを使用して選択的にエッチングされる。この時点で、残留半導体構造体は、前に得られた残留層部分の組み合わされた部分によってまだマスクされている。したがって、組み合わされた部分は最終的に、組み合わされた部分を選択的にエッチングすることによって完全に除去される。この結果として、半導体構造体が露出する。このようにして、最初の積層体上のレジスト構造体によって最初に形成されていたパターンに従って配置された、メタサーフェス構造体が得られる。上記の製作方法は、たとえば、メタサーフェスが半導体構造体によって形成された平面光学素子を得るために行うことができる。
上記の製作方法は、間接転写プロセスに依拠し、その結果として前例のないほど正確できれいなメタサーフェス構造体ができる。これは、多段階の多層手法における連続した選択的エッチング・ステップにより可能とされ、これにより、特に、レジスト材料が半導体元素を含んでいても、半導体層を保護された状態に維持したままレジスト構造を除去することを可能にする。それでも、上記の手法はナノインプリント・リソグラフィ(NIL)法と電子ビーム・リソグラフィ(EBL)法の両方に対応可能である。したがって、レジスト構造体は、最初にNILプロセスまたはEBLプロセスを使用して得ることができる。最初のレジスト構造体を得るために使用されるモールドは、したがって、NILを使用する場合には、複数回使用することができ、それによって本願の方法は大量生産に対応可能となり、順次EBLパターン形成のみの場合と比較して大幅に低いコストで運用可能である。
2.3 コンピュータ・プログラム製品
本発明は、統合の任意の可能な技術的詳細度のシステム、方法、またはコンピュータ・プログラム製品あるいはこれらの組合せとすることができる。コンピュータ・プログラム製品は、プロセッサに本発明の態様を実施させるためのコンピュータ可読プログラム命令をその上に有するコンピュータ可読記憶媒体(または複数の媒体)を含み得る。
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによって使用される命令を保持し、記憶することができる有形デバイスとすることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、たとえば、電子ストレージ・デバイス、磁気ストレージ・デバイス、光学式ストレージ・デバイス、電磁ストレージ・デバイス、半導体ストレージ・デバイス、またはこれらの任意の適切な組合せであってよいが、これらには限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非網羅的なリストには、可搬コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュ・メモリ)、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、可搬コンパクト・ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、メモリ・スティック、フロッピィ・ディスク、パンチカードまたは命令が記録された溝内の隆起構造などの機械的に符号化されたデバイス、およびこれらの任意の適切な組合せが含まれる。本明細書で使用されるコンピュータ可読記憶媒体とは、電波またはその他の自由に伝播する電磁波、導波路またはその他の伝送媒体を伝播する電磁波(たとえば光ファイバ・ケーブルを通る光パルス)、またはワイヤを介して伝送される電気信号などの、一過性の信号自体であると解釈されるべきではない。
本明細書に記載のコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれのコンピューティング/処理デバイスに、あるいはネットワーク、たとえばインターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、または無線ネットワークあるいはこれらの組合せを介して外部コンピュータまたは外部記憶デバイスにダウンロードすることができる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータ、またはエッジ・サーバあるいはこれらの組合せを含んでもよい。各コンピューティング/処理デバイスにおけるネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インターフェースが、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、それらのコンピュータ可読プログラム命令を、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体への記憶のために転送する。
本発明の動作を実施するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、インストラクション・セット・アーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路用構成データ、または、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、およびCプログラミング言語、もしくは同様のプログラム言語などの手続き型プログラミング言語を含む、1つもしくは複数のプログラミング言語の任意の組合せで書かれたソース・コードもしくはオブジェクト・コードとすることができる。コンピュータ可読プログラム命令は、スタンドアロン・ソフトウェア・パッケージとして全体がユーザのコンピュータ上で、一部がユーザのコンピュータ上で、一部がユーザのコンピュータ上であり一部がリモート・コンピュータ上で、または全体がリモート・コンピュータもしくはサーバ上で実行されてもよい。後者の場合、リモート・コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)もしくはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む、任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続することができ、または接続は(たとえば、インターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを介して)外部コンピュータに対して行ってもよい。一部の実施形態では、本発明の態様を実行するために、たとえばプログラマブル論理回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、またはプログラマブル・ロジック・アレイ(PLA)を含む電子回路が、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を使用して電子回路をパーソナライズすることにより、コンピュータ可読プログラム命令を実行することができる。
本発明の態様について、本明細書では、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータ・プログラム製品を示すフローチャート図またはブロック図あるいはその両方を参照しながら説明している。フローチャート図またはブロック図あるいはその両方の図の各ブロックおよび、フローチャート図またはブロック図あるいはその両方の図のブロックの組合せは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装可能であることを理解されたい。
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータまたはその他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサにより実行される命令が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方のブロックで指定されている機能/動作を実装する手段を形成するようにマシンを実現するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータまたはその他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサに供給することができる。これらのコンピュータ可読プログラム命令は、命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方のブロックで指定されている機能/動作の態様を実装する命令を含む製造品を含むように、コンピュータ、プログラマブル・データ処理装置、またはその他のデバイスあるいはこれらの組合せに対して特定の方式で機能するように指示することができるコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。
コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、その他のプログラマブル装置またはその他のデバイス上で実行される命令がフローチャートまたはブロック図あるいはその両方のブロックで指定されている機能/動作を実装するように、コンピュータ、その他のプログラマブル装置、またはその他のデバイス上で一連の動作ステップが実行されてコンピュータ実装プロセスを生じさせるようにするために、コンピュータ、その他のプログラマブル・データ処理装置、またはその他のデバイスにロードされてもよい。
図面中のフローチャートおよびブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能および動作を示す。これに関連して、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、指定されている論理機能を実装するための1つまたは複数の実行可能命令を含む、命令のモジュール、セグメント、または部分を表すことがある。一部の別の実装形態では、ブロックに記載されている機能は、図に記載されている順序とは異なる順序で行われてもよい。たとえば、連続して示されている2つのブロックは、関与する機能に応じて、実際には、実質的に並行して実行されてもよく、またはブロックは場合によっては逆の順序で実行されてもよい。また、ブロック図またはフローチャート図あるいはその両方の図の各ブロック、およびブロック図またはフローチャート図あるいはその両方の図のブロックの組合せは、指定されている機能もしくは動作を実行する専用ハードウェア・ベースのシステムによって実装可能であるか、または専用ハードウェアとコンピュータ命令との組合せを実施することができることにも留意されたい。
2.4 適切なコンピュータ化ユニットの実施例
コンピュータ化デバイスは、本明細書に記載のような本発明の実施形態を実装するために適切に設計することができる。たとえば、それぞれが汎用コンピュータを含む1つまたは複数のコンピュータ化ユニットが含まれてもよい。例示の実施形態では、ハードウェア・アーキテクチャに関しては、このユニットは、プロセッサと、メモリ・コントローラに結合されたメモリと、ローカル入力/出力コントローラを介して通信可能に結合された1つまたは複数の入力または出力(I/O)あるいはその両方のデバイス(または周辺装置)とを含んでもよい。入力/出力コントローラは、当技術分野で知られているような1つもしくは複数のバスまたはその他の有線もしくは無線接続とすることができるが、これらには限定されない。入力/出力コントローラは、通信を可能にするためにコントローラ、バッファ(キャッシュ)、ドライバ、リピータおよび受信器などの追加の要素を含み得るが、図を簡単にするために省かれている。また、ローカル・インターフェースは、上記のコンポーネント間の適切な通信を可能にするために、アドレス接続、制御接続またはデータ接続あるいはこれらの組合せを含んでもよい。
プロセッサは、特にメモリに記憶されているソフトウェアを実行するためのハードウェア・デバイスである。プロセッサは、コンピュータに付随するいくつかのプロセッサのうちの任意の特注もしくは市販のプロセッサ、中央処理装置(CPU)、補助プロセッサ、(マイクロチップまたはチップ・セットの形態の)半導体ベースのマイクロプロセッサ、または一般に、ソフトウェア命令を実行するための任意のデバイスとすることができる。
メモリは、揮発性メモリ素子(たとえばランダム・アクセス・メモリ)および不揮発性メモリ素子のうちの任意の1つまたは組合せを含むことができる。また、メモリは、電子、磁気、光またはその他の種類あるいはこれらの組合せの記憶媒体を組み込んでもよい。メモリは、様々なコンポーネントが互いにリモートに位置するがプロセッサによってアクセスされてもよい、分散アーキテクチャを有することができることに留意されたい。
メモリ内のソフトウェアは、それぞれが論理関数を実装するための実行可能命令の順序付けられたリストを含む、1つまたは複数の別々のプログラムを含むことができる。具体的には、メモリ内のソフトウェアは、例示の実施形態による本明細書に記載の方法と、適切なオペレーティング・システム(OS)とを含んでもよい。OSは、基本的に他のコンピュータ・プログラムの実行を制御し、スケジューリングと、入出力制御と、ファイルおよびデータの管理と、メモリ管理と、通信制御および関連サービスとを提供する。
本明細書に記載の方法は、ソース・プログラム、実行可能プログラム(オブジェクト・コード)、スクリプト、または実行される命令のセットを含む任意のその他の実体の形態とすることができる。ソース・プログラム形態の場合、プログラムは、OSと接続して適正に動作するために、周知のように、メモリ内に含まれていても含まれていなくてもよい、コンパイラ、アセンブラ、インタプリタなどを介して変換される必要がある。また、方法は、データおよびメソッドのクラスを有するオブジェクト指向プログラミング言語、あるいはルーチン、サブルーチンもしくは関数またはこれらの組合せを有する手続き型プログラミング言語として記述可能である。
場合によっては、従来型キーボードおよびマウスを入力/出力コントローラに結合することができる。他のI/Oデバイスは他のハードウェア・デバイスを含み得る。
さらに、I/Oデバイスは、入力と出力の両方を伝達するデバイスを含んでもよい。コンピュータ化システムは、ディスプレイに結合されたディスプレイ・コントローラをさらに含むことができる。例示の実施形態では、システムはさらに、ネットワークに結合するためのネットワーク・インターフェースまたは送受信器を含むことができる。ネットワークは、コンピュータ化ユニットと外部システムとの間でデータを送受信する。ネットワークは、場合によっては、たとえば、WiFi、WiMaxなどの無線プロトコルおよび技術を使用して無線方式で実装される。ネットワークは、固定無線ネットワーク、無線ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、無線ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)、仮想プライベート・ネットワーク(VPN)、イントラネットまたはその他の適切なネットワーク・システムであってもよく、信号を送受信するための機器を含む。
ネットワークは、ブロードバンド接続を介した所与のユニットと任意の外部サーバ、クライアントなどとの間の通信のためのIPベースのネットワークとすることもできる。例示の実施形態では、ネットワークはサービス・プロバイダによって管理される管理IPネットワークとすることもできる。これに加えて、ネットワークは、LAN、WAN、インターネット・ネットワークなどのパケット交換ネットワークとすることもできる。
ユニットがPC、ワークステーション、インテリジェント・デバイスなどである場合、メモリ内のソフトウェアは、基本入出力システム(BIOS)をさらに含み得る。BIOSは、コンピュータの起動時にBIOSが実行されることができるように、ROMに記憶される。
ユニットが動作中、プロセッサは、メモリとの間でデータを通信するため、およびソフトウェアに従ってコンピュータの動作を全般的に制御するために、メモリ内に記憶されているソフトウェアを実行するように構成される。本明細書に記載の方法およびOSは、全体または一部がプロセッサによって読み出され、典型的にはプロセッサ内でバッファリングされてから実行される。本明細書に記載の方法がソフトウェアで実装される場合、方法は、任意のコンピュータ関連システムまたは方法による使用のための、またはそれらと関連する、ストレージなどの任意のコンピュータ可読媒体に記憶することができる。
クラウド・コンピューティング一般
本開示はクラウド・コンピューティングに関する詳細な説明を含むが、本明細書に記載されている教示の実装はクラウド・コンピューティング環境には限定されないことを了解されたい。むしろ、本発明の実施形態は、現在知られているか、または今後開発される任意の他の種類のコンピューティング環境とともに実装することができる。
クラウド・コンピューティングは、最小限の管理労力またはサービス・プロバイダとの相互連絡で迅速にプロビジョニングすることができ、解放することができる、構成可能コンピューティング・リソース(たとえば、ネットワーク、ネットワーク回線容量、サーバ、処理、メモリ、ストレージ、アプリケーション、仮想マシン、およびサービス)の共用プールへの便利なオンデマンドのネットワーク・アクセスを可能にするためのサービス配布のモデルである。このクラウド・モデルは、少なくとも5つの特徴と、少なくとも3つのサービス・モデルと、少なくとも4つのデプロイメント・モデルとを含み得る。
特徴は以下の通りである。
オンデマンド・セルフサービス:クラウド消費者は、サービス・プロバイダとの間で人間の介在を必要とせずに一方的に、必要に応じて自動的に、サーバ時間およびネットワーク・ストレージなどのコンピューティング機能をプロビジョニングすることができる。
広いネットワーク・アクセス:機能は、ネットワークを介して利用可能であり、異種のシン・クライアントまたはシック・クライアント・プラットフォーム(たとえば携帯電話、ラップトップ、およびPDA)による使用を促進する標準機構を介してアクセスされる。
リソース・プール:マルチテナント・モデルを使用して複数の消費者に対応するために、プロバイダのコンピューティング・リソースがプールされ、需要に応じて、異なる物理リソースおよび仮想リソースが動的に割り当てられ、再割り当てされる。消費者は一般に、提供されるリソースの厳密な場所について管理することができないかまたは知らないが、より高い抽象レベルの場所(たとえば、国、州、またはデータセンター)を指定することが可能な場合があるという点で、位置独立感がある。
迅速な伸縮性:迅速かつ伸縮性をもって、場合によっては自動的に機能をプロビジョニングして、急速にスケール・アウトすることができ、また、迅速に機能を解放して急速にスケール・インすることができる。消費者にとっては、プロビジョニングのために利用可能な機能はしばしば無限であるように見え、いつでも好きなだけ購入することができる。
従量制サービス:クラウド・システムが、サービスの種類(たとえば、ストレージ、処理、帯域幅、およびアクティブ・ユーザ・アカウント)に応じて適切な何らかの抽象化レベルの計量機能を利用することによって、リソース利用を自動的に制御し、最適化する。リソース使用量を監視、制御および報告することができ、利用されたサービスの透明性をプロバイダと消費者の両方に与えることができる。
サービス・モデルは以下の通りである。
ソフトウェア・アズ・ア・サービス(Software as a Service(SaaS)):消費者に提供される機能は、クラウド・インフラストラクチャ上で稼働するプロバイダのアプリケーションを使用することである。アプリケーションには、ウェブ・ブラウザなどのシン・クライアント・インターフェースを介して様々なクライアント・デバイスからアクセス可能である(たとえばウェブ・ベースのEメール)。消費者は、限られたユーザ固有アプリケーション構成設定の考えられる例外を除き、ネットワーク、サーバ、オペレーティング・システム、ストレージ、または個別のアプリケーション機能まで含めて、基礎にあるクラウド・インフラストラクチャを管理も制御もしない。
プラットフォーム・アズ・ア・サービス(Platform as a Service(PaaS)):消費者に提供される機能は、クラウド・インフラストラクチャ上に、プロバイダによってサポートされるプログラミング言語およびツールを使用して作成された、消費者作成または取得アプリケーションをデプロイすることである。消費者は、ネットワーク、サーバ、オペレーティング・システム、またはストレージを含む、基礎にあるクラウド・インフラストラクチャを管理も制御もしないが、デプロイされたアプリケーションと、場合によってはアプリケーション・ホスティング環境構成とを制御することができる。
インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス(Infrastructure as a Service(IaaS)):消費者に提供される機能は、処理、ストレージ、ネットワークおよびその他の基本的コンピューティング・リソースをプロビジョニングすることであり、消費者は、オペレーティング・システムとアプリケーションとを含み得る任意のソフトウェアをデプロイし、実行することができる。消費者は、基礎にあるクラウド・インフラストラクチャを管理も制御もしないが、オペレーティング・システムと、ストレージと、デプロイされたアプリケーションとを制御することができ、場合によっては選択されたネットワーク・コンポーネント(たとえばホスト・ファイアウォール)の限定的な制御を行うことができる。
デプロイメント・モデルは以下の通りである。
プライベート・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、組織のためにのみ運用される。組織または第三者によって管理可能であり、オンプレミスまたはオフプレミスに存在可能である。
コミュニティ・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、いくつかの組織によって共用され、共用される関心事(たとえば、任務、セキュリティ要件、ポリシー、およびコンプライアンス事項)を有する特定のコミュニティをサポートする。組織または第三者が管理することができ、オンプレミスまたはオフプレミスに存在可能である。
パブリック・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、公衆または大規模業界団体が利用することができ、クラウド・サービスを販売する組織によって所有される。
ハイブリッド・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、独自の実体のままであるが、データおよびアプリケーション可搬性を可能にする標準化技術または専有技術(たとえば、クラウド間のロード・バランシングのためのクラウド・バースティング)によって結合された、2つ以上のクラウド(プライベート、コミュニティまたはパブリック)の複合体である。
クラウド・コンピューティング環境は、ステートレス性、疎結合性、モジュール性、および意味的相互運用性に焦点を合わせたサービス指向型である。クラウド・コンピューティングの核心にあるのは、相互接続されたノードのネットワークを含むインフラストラクチャである。
次に図8Aを参照すると、例示のクラウド・コンピューティング環境850が図示されている。図のように、クラウド・コンピューティング環境850は、たとえばパーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)または携帯電話854A、デスクトップ・コンピュータ854B、ラップトップ・コンピュータ854Cまたは自動車コンピュータ・システム854Nあるいはこれらの組合せなど、クラウド消費者によって使用されるローカル・コンピューティング・デバイスが通信することができる、1つまたは複数のクラウド・コンピューティング・ノード810を含む。ノード810は互いに通信することができる。ノード810は、上述のプライベート・クラウド、コミュニティ・クラウド、パブリック・クラウドまたはハイブリッド・クラウドあるいはこれらの組合せなどの1つまたは複数のネットワークにおいて物理的または仮想的にグループ化(図示せず)されてもよい。これによって、クラウド・コンピューティング環境850は、インフラストラクチャ、プラットフォーム、またはソフトウェアあるいはこれらの組合せを、クラウド消費者がそのためにローカル・コンピューティング・デバイス上でリソースを維持する必要がないサービスとして提供することができる。図8Aに示すコンピューティング・デバイス854Aないし854Nの種類は、例示を意図したものに過ぎず、コンピューティング・ノード810およびクラウド・コンピューティング環境850は、(たとえばウェブ・ブラウザを使用して)任意の種類のネットワーク接続またはネットワーク・アドレス指定可能接続あるいはその両方を介して、任意の種類のコンピュータ化デバイスと通信することができることを理解されたい。
次に、図8Bを参照すると、クラウド・コンピューティング環境850(図8A)によって提供される1組の機能抽象化層が示されている。図8Bに示すコンポーネント、層および機能は、例示のみを意図したものであり、本発明の実施形態はこれらには限定されないことを前もって理解されたい。図のように、以下の層および対応する機能が提供される。
ハードウェアおよびソフトウェア層860は、ハードウェア・コンポーネントとソフトウェア・コンポーネントとを含む。ハードウェア・コンポーネントの例としては、メインフレーム861、RISC(縮小命令セット・コンピュータ)アーキテクチャ・ベースのサーバ862、サーバ863、ブレード・サーバ864、ストレージ・デバイス865、ならびにネットワークおよびネットワーキング・コンポーネント866がある。実施形態によっては、ソフトウェア・コンポーネントは、ネットワーク・アプリケーション・サーバ・ソフトウェア867およびデータベース・ソフトウェア868を含む。
仮想化層870は、以下のような仮想実体の例を与えることができる抽象化層を提供する。すなわち、仮想サーバ871と、仮想ストレージ872と、仮想プライベート・ネットワークを含む仮想ネットワーク873と、仮想アプリケーションおよびオペレーティング・システム874と、仮想クライアント875である。
一実装例では、管理層880は、以下に記載の機能を提供することができる。リソース・プロビジョニング881は、クラウド・コンピューティング環境内でタスクを実行するために利用されるコンピューティング・リソースおよびその他のリソースの動的調達を行う。メータリングおよびプライシング882は、クラウド・コンピューティング環境内でリソースが利用されるときのコスト追跡と、これらのリソースの消費に対する対価の請求またはインボイス処理を行う。一実施形態ではこれらのリソースにはアプリケーション・ソフトウェア・ライセンスが含まれてもよい。セキュリティは、クラウド消費者およびタスクのための本人検証と、データおよびその他のリソースの保護とを行う。ユーザ・ポータル883は、消費者およびシステム管理者にクラウド・コンピューティング環境へのアクセスを提供する。サービス・レベル管理884は、必要なサービス・レベルが満たされるようにクラウド・コンピューティング・リソース割り当ておよび管理を行う。サービス・レベル・アグリーメント(Service Level Agreement(SLA))計画および履行885は、SLAに従って将来の要求が予想されるクラウド・コンピューティング・リソースのための事前取り決めおよび調達を行う。
ワークロード層890は、クラウド・コンピューティング環境を利用することができる機能の例を提供する。この層から提供することができるワークロードおよび機能の例には、マッピングおよびナビゲーション891、ソフトウェア開発およびライフサイクル管理892、仮想教室教育配信893、データ分析処理894、トランザクション処理895、およびモバイル・デスクトップ896が含まれる。
本開示はクラウド・コンピューティングに言及しているが、本明細書に記載されている教示の実装はクラウド・コンピューティング環境には限定されないことを理解されたい。むしろ、本発明の実施形態は、現在知られているか、または今後開発される任意の他の種類のコンピューティング環境とともに実装することができる。クラウド・コンピューティングは、最小限の管理労力またはサービス・プロバイダとの相互連絡で迅速にプロビジョニングすることができ、解放することができる、構成可能コンピューティング・リソース(たとえば、ネットワーク、ネットワーク回線容量、サーバ、処理、メモリ、ストレージ、アプリケーション、仮想マシン、およびサービス)の共用プールへの便利なオンデマンドのネットワーク・アクセスを可能にするためのサービス配布のモデルである。このクラウド・モデルは、少なくとも5つの特徴と、少なくとも3つのサービス・モデルと、少なくとも4つのデプロイメント・モデルとを含み得る。
本発明について、限られた数の実施形態、変形態様および添付図面を参照しながら説明したが、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を加えることができ、均等物を代用することができることがわかるであろう。具体的には、所与の実施形態、変形態様において記載されている、または図面に示されている(デバイス様または方法様の)特徴が、本発明の範囲から逸脱することなく別の実施形態、変形態様または図面における別の特徴と組み合わされるかまたは置き換えられてもよい。したがって、添付の特許請求の範囲の範囲内にとどまる、上記の実施形態または変形態様のいずれに関して記載されている特徴の様々な組合せも企図することができる。また、本発明の範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本発明の教示に適応させるために、多くの細かな修正が加えられてもよい。したがって、本発明は開示されている特定の実施形態には限定されないこと、しかし本発明は添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれるすべての実施形態を含むことが意図されている。さらに、上記で明示的に触れられている以外の他の多くの変形態様も企図することができる。

Claims (20)

  1. デバイスのセットを検査する方法であって、
    デバイスの前記セットの各デバイスが、
    光メタサーフェス構造体の1つまたは複数のアレイを含み、
    明確に異なる特性を有するそれぞれのアレイを有し、
    前記方法が、前記セットの各デバイスについて、
    各デバイスの物理指紋と各デバイスを使用して行われた光学特性解析検査の結果とをそれぞれ捕捉する第1のデータと第2のデータとにアクセスすることであって、前記結果が前記明確に異なる特性のうちのそれぞれ1つによって影響される、前記アクセスすることと、
    識別されるデバイスに関連付けられた読み出し鍵を取得するために、アクセスされた前記第1のデータに基づいて各デバイスを識別することとであって、前記読み出し鍵が前記明確に異なる特性のうちの前記それぞれ1つに対処する、前記識別することと、
    前記光学特性解析検査の前記結果を解明するために前記読み出し鍵に従って前記第2のデータを解釈することと、
    検査デバイスに、前記光学特性解析検査の前記結果を送信することとを含む、方法。
  2. 前記結果が前記明確に異なる特性の前記それぞれ1つと各デバイスの前記物理指紋の両方によって影響され、
    前記読み出し鍵が前記明確に異なる特性の前記それぞれ1つと各デバイスの前記物理指紋の両方に対処し、
    前記第1および第2のデータにアクセスすることは、
    特性解析データを受け取ることと、
    前記関連付けられた読み出し鍵を取得するために各デバイスを識別することと前記取得した読み出し鍵に従って前記第2のデータを解釈することとを意図して、前記受け取った特性解析データに基づいて前記第1および第2のデータを決定することとを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記物理指紋が各デバイスの前記1つまたは複数のアレイのクローニング不能な特性である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記セットの前記デバイスがそれぞれ、前記セットの前記デバイスが互いに異なるように、前記明確に異なる特性を有するメタサーフェス構造体の2つ以上のアレイを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 各デバイスの前記アレイのうちの少なくとも1つのアレイの前記メタサーフェス構造体が、検体を選択的に結合するための物質でコーティングされ、前記物質が前記デバイスの前記アレイのそれぞれの機能化パターンを形成し、
    前記第2のデータによって捕捉される前記結果が、各デバイスについて、各デバイスの前記それぞれのアレイの前記メタサーフェス構造体と前記機能化パターンのうちのそれぞれ1つとの両方によって影響され、
    前記読み出し鍵が前記機能化パターンのうちの前記それぞれ1つに対処する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記物質が、前記検体を選択的に結合するための分子受容体を含み、前記デバイスの前記アレイが前記分子受容体によって形成されたそれぞれの機能化パターンに従って機能化されるように、各デバイスの前記アレイのうちの少なくとも1つのアレイの前記メタサーフェス構造体が前記分子受容体によってコーティングされる、請求項5に記載の方法。
  7. 明確に異なる種類の検体を選択的に結合するために、各デバイスの前記アレイのうちの2つ以上のアレイが明確に異なる種類の分子受容体でコーティングされている、請求項6に記載の方法。
  8. 前記受容体が、前記1つまたは複数のメタサーフェス構造体の表面に固定化された分子化合物として形成され、前記分子化合物がそれぞれ、前記表面に固定された第1の部分と、主鎖を介して前記第1の固定部分に化学結合された受容体である第2の部分とを含むいくつかの部分を含む、請求項6に記載の方法。
  9. 前記いくつかの部分が、アセチレンのための保護部分である第3の部分をさらに含み、前記保護部分が電気化学的に切断可能な結合を介して前記分子化合物のそれぞれの前記主鎖のアセチレン・ユニットに結合され、
    前記方法が、前記分子化合物の保護部分を電気化学的に開裂することによって前記分子化合物の主鎖の前記アセチレン・ユニットを脱保護してから、前記分子受容体を前記脱保護されたアセチレン・ユニットに結合することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記光学特性解析検査の前記結果が、各デバイスのスペクトル反応を表す光学データを含む、請求項1に記載の方法。
  11. 各デバイスについて、第1のデータおよび第2のデータにアクセスする前に、各デバイスの各アレイを、検体のない状態で前記アレイの前記メタサーフェス構造体の共鳴周波数と一致する周波数で電磁放射によって照光することによって、前記光学特性解析検査を行うことをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記スペクトル反応が各デバイスを透過した電磁放射に対する反応であり、前記スペクトル反応が、前記デバイスの前記アレイのうちの1つまたは複数のアレイにおける前記メタサーフェス構造体の誘電環境の実効的変化によって生じる吸収共鳴の変化を反映する、請求項10に記載の方法。
  13. 前記方法が1組のクライアント・デバイスとデータ通信するサーバにおいて行われ、
    前記方法が、各デバイスについて、前記第1のデータおよび前記第2のデータにアクセスする前に、各デバイスとペアになった前記クライアント・デバイスのうちの1つからデータを受信することをさらに含み、前記サーバがアクセスした前記第1のデータに基づいて各デバイスを識別し、それに応じて取得された前記読み出し鍵に従って前記第2のデータを解釈するために、前記第1のデータと前記第2のデータは、受信された前記データに基づいて前記サーバによってアクセス可能である、請求項1に記載の方法。
  14. 各デバイスを識別し、前記光学特性解析検査の前記結果を解明するために前記第2のデータを解釈した後、前記クライアント・デバイスのうちの前記1つのクライアント・デバイスにメッセージを送信することをさらに含み、前記メッセージが前記解明された結果に関する情報を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記セットの各デバイスについて、前記セットの前記デバイスのいずれかについて前記第1のデータおよび前記第2のデータにアクセスする前に、
    各デバイスの前記1つまたは複数のアレイが前記明確に異なる特性のうちのそれぞれの1つを有するように、各デバイスを製作することと、
    前記明確に異なる特性のうちの前記それぞれ1つの特性のための前記読み出し鍵を各デバイスの識別子と関連付けることとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  16. 各デバイスの制作後、前記セットの前記デバイスのうちのいずれかについて前記第1のデータと前記第2のデータにアクセスする前に、前記物理指紋に対応するデジタル指紋を取得するために各デバイスの前記物理指紋を読み出すことと、前記デジタル指紋を各デバイスの前記識別子と関連付けることとをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記デバイスの各デバイスの各アレイが、それぞれ2つのメタサーフェス構造体からなる反復セルのパターンを含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記メタサーフェス構造体が、基板の上に配置された半導体層構造体として形成され、
    前記半導体構造体がそれぞれ、平均して1nmと500nmの間の横方向寸法を有し、前記横方向寸法が前記基板の主表面に対して平行に測定される、請求項1に記載の方法。
  19. 前記半導体構造体がそれぞれ、平均して10nmと500nmの間の垂直方向寸法を有し、前記垂直方向寸法の標準偏差が5nm未満であり、前記垂直方向寸法が前記基板の前記主表面に対して垂直に測定される、請求項18に記載の方法。
  20. 各々が電磁メタサーフェス構造体の1つまたは複数のアレイを含むデバイスのセットを使用して行われる光学特性解析検査を解釈するためのコンピュータ・プログラム製品であって、前記デバイスが、該デバイスのそれぞれのアレイが明確に異なる特性を有するように調整され、前記コンピュータ・プログラム製品が、プログラム命令がそれとともに具現化されたコンピュータ可読記憶媒体を含み、前記プログラム命令が、処理手段に、前記セットの各デバイスについて、
    各デバイスの物理指紋と各デバイスを使用して行われた光学特性解析検査の結果とをそれぞれ捕捉する第1のデータと第2のデータとにアクセスすることであって、前記結果が前記明確に異なる特性のうちのそれぞれ1つによって影響される、前記アクセスすることと、
    識別されるデバイスに関連付けられた読み出し鍵を取得するために、アクセスされた前記第1のデータに基づいて各デバイスを識別することとであって、前記読み出し鍵が前記明確に異なる特性のうちの前記それぞれ1つに対処する、前記識別することと、
    前記光学特性解析検査の前記結果を解明するために前記読み出し鍵に従って前記第2のデータを解釈することと、
    検査デバイスに、前記光学特性解析検査の前記結果を送信することとを行わせるように、前記処理手段によって実行可能な、コンピュータ・プログラム製品。
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