JP2023537806A - 放射線治療で使用するための静的デバイス及びそのようなデバイスの設計方法 - Google Patents
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Abstract
イオンベースの放射線治療で使用するための補償デバイスは、広いビームから照射場を生成する異なる方法でビームにおけるイオンに影響を与えるために放射線ビーム中に配置され得る、多くの突起を有するディスクを含むことができる。これは、ビームを変調するために利用可能な時間が制限されているため、フラッシュ治療に特に有用である。そのような補償デバイスを設計する方法であって、少なくとも1つのビームを含む、実際の治療計画の特性を取得するステップと、初期治療計画の線量計算を実行することにより、実際の計画の所望のエネルギー変調の少なくとも1つのパラメータ特性を判定するステップと、少なくとも1つのパラメータに基づいて、ビーム毎の初期治療計画の線量を模倣するように、送達されるビームの線量を変調するために、複数の細長い要素の各々の形状を算出するステップとを含む方法が提案される。
Description
技術分野
[001] 本発明は、放射線治療で使用するための受動デバイス及びそのようなデバイスを設計する方法に関する。
[001] 本発明は、放射線治療で使用するための受動デバイス及びそのようなデバイスを設計する方法に関する。
背景
[002] イオンベースの放射線治療では、患者は、陽子又は何らかの他のタイプのイオンのビームを照射される。イオンのエネルギー及び方向を制御することにより、各イオンがそのエネルギーを付与する体積を高精度で制御することができるため、イオンベースの治療は、有利である。均一又は不均一な照射場を達成する一般的な方法は、異なる方向及びエネルギー準位の多くの小さいビームを標的内の異なる点に向けるペンシルビーム走査を使用することである。用語「ペンシルビーム走査」は、多くの異なる走査方法、例えば、スポット走査、又はライン走査、又はラスター走査を含む。
[002] イオンベースの放射線治療では、患者は、陽子又は何らかの他のタイプのイオンのビームを照射される。イオンのエネルギー及び方向を制御することにより、各イオンがそのエネルギーを付与する体積を高精度で制御することができるため、イオンベースの治療は、有利である。均一又は不均一な照射場を達成する一般的な方法は、異なる方向及びエネルギー準位の多くの小さいビームを標的内の異なる点に向けるペンシルビーム走査を使用することである。用語「ペンシルビーム走査」は、多くの異なる走査方法、例えば、スポット走査、又はライン走査、又はラスター走査を含む。
[003] しかし、場合により、場を形成する異なるタイプの能動又は受動デバイスと組み合わせて、単一のエネルギーを有する静的な広いビームを用いて場を形成及び変調することが望ましい。
[004] イオンのエネルギーを減衰させる材料から形成された様々な厚さの要素を設けることにより、従って補償器の厚さに依存してイオンの経路を短縮することにより、イオンの最大範囲を制御するために受動デバイス、例えば補償器を使用することがイオンベースの放射線治療で知られている。
[005] イオンがそのエネルギーの主な部分を付与する点は、ブラッグピークとして知られており、イオンの軌道の終端の近くに明瞭に規定される。補償器によってブラッグピークの位置に影響を与えることに加えて、標的体積にわたって均一な線量範囲を達成するために、深さ方向にブラッグピークを広げるデバイスが知られている。これを達成するために、異なる厚さの領域を有する回転ディスクが一般的に使用され、毎秒約30回転で回転されることが使用されている。他のデバイスは、深さ方向にブラッグピークを広げるために、ビームを変調するリッジの規則正しいパターンを有するディスクを含む半透明デバイスである、リッジフィルターとも呼ばれるリップルフィルターを含む。
[006] 近年、フラッシュ(FLASH)治療は、より短く、より少ない部分での効率的な治療を約束し、従って病院資源を節約し、及びまた患者の視点からより効率的であるという追加の利益のため、関心があるものとなっている。フラッシュ治療では、治療照射は、非常に高い線量率の非常に短いパルス、典型的には40Gy/s以上の線量率で瞬時に与えられる。時間の側面は、フラッシュ治療に関連する利点を達成するために重要である。このような短時間では、走査ビームを用いた治療は、1つの単一エネルギー準位で与える必要があり、なぜなら、エネルギー準位のあらゆる変化は、1秒の大きさのオーダーをとるからである。従って、従来のペンシルビーム走査方法は、機能しない。更に、拡大ブラッグピークを生成するために従来の受動的治療に使用される回転ディスクも実行不可能であろう。
[007] Simeonov et al. 3D range-modulator for scanned particle therapy: development, Monte Carlo simulations and experimental evaluation; 2017 Phys. Med. Biol. 62 7075は、補償器としての機能を効果的に果たす様々な厚さのディスクを含み、ブラッグピークの必要なシフトを変調するためにディスクの表面に配置される、明瞭な形状及び異なる長さの多くの細いピンを有する静的要素を提案している。この要素は、送達時間を短くするために、ビーム毎の単一エネルギー層のみでPBS計画を送達することができるような方法で補償器及びエネルギーフィルターの機能を組み合わせる。標的における患者の形状及び所望の線量に基づいて、放射線経路長の概念と組み合わされた光線追跡によって要素が設計される。実際に、これは、線が標的の近位面及び遠位面と交差する深さを位置合わせする、患者を通る多くの視線に従うことを伴う。標的の遠位面に適合される補償器としての役割を果たすために、ディスク部を様々な厚さで設計し、場が標的全体を含むような方法でピンの長さ及び形状を計算するために、近位-遠位距離を使用する。この方法は、標的の遠位縁及び近位縁の両方に一致する均一な線量分布を生成することができる静的デバイスを可能にする。このデバイスは、三次元印刷によって製造され得る。
[008] より複雑な線量分布を生成することが可能であること、例えば重複場の共同最適化を可能にすることが求められている。
発明の概要
[009] 本開示は、イオンベースの放射線治療の送達に使用するための補償デバイスを設計する方法であって、補償デバイスは、実質的にディスクの形状の構造体であって、ディスクの一方の側に複数の細長い要素を含む、実質的にディスクの形状の構造体を含み、前記方法は、
・ペンシルビーム走査の初期治療計画を取得するステップと、
・患者を治療するために使用される少なくとも1つのビームを含む、実際の治療計画の特性を取得するステップと、
・初期計画の線量計算を実行することにより、実際の計画の所望のエネルギー変調の少なくとも1つのパラメータ特性を判定するステップと、
・少なくとも1つのパラメータに基づいて、ビーム毎の初期計画の線量を模倣するように送達されるビームの線量を変調するために、複数の細長い要素の各々の形状を算出するステップと、
を含む、方法に関する。
[009] 本開示は、イオンベースの放射線治療の送達に使用するための補償デバイスを設計する方法であって、補償デバイスは、実質的にディスクの形状の構造体であって、ディスクの一方の側に複数の細長い要素を含む、実質的にディスクの形状の構造体を含み、前記方法は、
・ペンシルビーム走査の初期治療計画を取得するステップと、
・患者を治療するために使用される少なくとも1つのビームを含む、実際の治療計画の特性を取得するステップと、
・初期計画の線量計算を実行することにより、実際の計画の所望のエネルギー変調の少なくとも1つのパラメータ特性を判定するステップと、
・少なくとも1つのパラメータに基づいて、ビーム毎の初期計画の線量を模倣するように送達されるビームの線量を変調するために、複数の細長い要素の各々の形状を算出するステップと、
を含む、方法に関する。
[010] 方法は、実際の計画の線量を計算することと、少なくとも1つのビームのビーム軌道において患者の上流に投影される仮想グリッドに配置される画素についてスコア付けされる量をスコア付けすることとを含み得る。仮想グリッドは、画素グリッドの定義を可能にする。
[011] 形状を算出するステップは、1つ又は複数の細長い物体の材料を選択することも含む。代わりに、材料は、事前に選択され得る。形状及び材料特性の組み合わせは、細長い要素がビームにどの程度影響を与えるかを決定する。
[012] 幾つかの実施形態において、細長い物体の高さ及び形状を判定するための少なくとも1つのパラメータは、以下の1つ又は複数を含む:
・初期計画のエネルギー層指数スペクトル、
・初期計画のエネルギースペクトル、
・初期計画の一次陽子飛跡終端における水等価深さスペクトル。
・初期計画のエネルギー層指数スペクトル、
・初期計画のエネルギースペクトル、
・初期計画の一次陽子飛跡終端における水等価深さスペクトル。
[013] 実際の計画は、均一な放射線場を含み得る。実際の計画は、そのまま又は補償デバイスが設計された後の追加の最適化ステップ後、患者への送達のための最終治療計画として使用され得る。追加の最適化ステップの場合、方法は、実際の計画の再最適化を、再最適化で補償デバイスを考慮して行って、患者への送達に使用される最終治療計画を生成するステップを含む。
[014] 得られる補償デバイスの製造の準備をするために、方法は、実際の計画に基づいて、それぞれの細長い要素の形状を示す要素形状データを取得し、及び要素形状データを使用して、補償デバイスの設計のための命令を含むファイルを生成するステップを含み得る。例えば、三次元プリンターによって実行される製造工程を制御するためにファイルが使用され得る。
[015] 実際の計画又は最終治療計画は、単一エネルギーでの、即ち拡大ブラッグピークなしでのペンシルビーム走査計画、又は広いビーム計画、即ち二重散乱計画、単一散乱計画、又は揺動計画であり得る。上述のように、用語「ペンシルビーム走査」は、スポット走査、ライン走査又はラスター走査を含む多くの異なる走査方法を含む。
[016] 本開示は、イオンベースの放射線治療の送達に使用するための補償デバイスを製造する方法であって、上述の請求項のいずれか一項に記載の方法を実行すること、計画から生じる形状データを使用して、補償デバイスの設計のための命令を含むファイルを生成することを含む方法にも関する。
[017] 本開示は、コンピュータで実行されると、コンピュータに、上述の実施形態のいずれか1つに記載の方法を実行させるコンピュータ可読コード手段を含むコンピュータプログラム製品にも関する。コンピュータ製品は、コード手段を保持する非一時的記憶装置を含み得る。
[018] 本開示は、プログラムメモリと、プログラムメモリにおいて見出されるプログラムを実行するように配置される処理手段とを含むコンピュータシステムであって、前記プログラムメモリは、上述に記載のコンピュータプログラム製品を含む、コンピュータシステムにも関する。
[019] 補償デバイスは、異なるタイプのイオンベースの放射線治療での使用に適している。補償デバイスは、治療中に可動部なしで動作する受動構成要素であるため、フラッシュ治療での使用によく適している。しかし、補償デバイスは、従来の治療に使用され得る。治療中に使用されるエネルギー準位の数を減らすことができ、更に1つのエネルギー準位のみを用いて全標的範囲を可能にする。
[0020] 本明細書に記載の設計方法により、可変RBE線量最適化、LET目的及びビーム特定目的関数を含む初期最適化問題の一部として、任意の所望の基準を表すことができるため、補償器要素を設計する場合、複雑な基準を考えることができる。従って、重複場の共同最適化が可能になる。位置及び密度などの要因における不確実性に対するロバスト最適化を適用し得、その結果、異なるシナリオでより確実に動作する計画になる。
図面の簡単な説明
本発明について、一例として添付図面を参照してより詳細に後述する。
本発明について、一例として添付図面を参照してより詳細に後述する。
実施形態の詳細な説明
[021] 図1は、本発明の実施形態による受動変調デバイス10の例を示す。デバイスは、基本的に領域にわたって様々な厚さを有するディスクである補償器要素11を含む。厚さは、入力放射線場が標的の遠位端に一致するように設計される。ディスク上において、典型的には補償器要素と同じ材料のスパイク状構造13の形態の多くの突起が配置される。突起13は、典型的には、ディスク上にグリッドパターンで配置され、各々は、例えば、ディスクの1.5×1.5mm2の面積を占める。突起13は、デバイスを通過するビームが、所望の方法で標的の全体を含むブラッグピークを有するように変調されるような方法で選択される異なる高さ及び形状を有する。当然のことながら、補償器要素のサイズ、形状及び厚さ、補償器要素上の突起の配置及び突起のサイズ及び高さは、標的に一致するように選択すべきである。
[021] 図1は、本発明の実施形態による受動変調デバイス10の例を示す。デバイスは、基本的に領域にわたって様々な厚さを有するディスクである補償器要素11を含む。厚さは、入力放射線場が標的の遠位端に一致するように設計される。ディスク上において、典型的には補償器要素と同じ材料のスパイク状構造13の形態の多くの突起が配置される。突起13は、典型的には、ディスク上にグリッドパターンで配置され、各々は、例えば、ディスクの1.5×1.5mm2の面積を占める。突起13は、デバイスを通過するビームが、所望の方法で標的の全体を含むブラッグピークを有するように変調されるような方法で選択される異なる高さ及び形状を有する。当然のことながら、補償器要素のサイズ、形状及び厚さ、補償器要素上の突起の配置及び突起のサイズ及び高さは、標的に一致するように選択すべきである。
[022] 図2aは、均一な放射線場23を放出する放射線源21と、楕円形として単純に示され標的27を含む患者25との間に挿入された図1のデバイスを示す。デバイスを通過した後の放射線のエネルギースペクトルが、標的の形状に一致する場を生成するように、放射線場をデバイス10によって変調する。図2aにおいて、単純な略円形を有するように標的を示すが、本発明に従い、より複雑な形状も同様に治療することができる。
[023] 図2bは、図2aの状況に対応する。左側の図は、デバイスの上流の入力ビームの深部線量を示す。分かるように、線量の大部分は、ビームにおける陽子のエネルギーに対応する1つの特定の深さに沈着される。右側の図は、ビームが変調デバイス10を通過した後の深部線量を示す。分かるように、深部線量は、標的27の全体にわたって線量沈着に対応するより広い範囲を有する。図2a及び図2bは、ディスク11の下流の突起13でビームに挿入された変調デバイス10を示すが、変調デバイス10を反対方向に、即ちディスクの上流の突起に配置することもできる。
[024] 図3は、本発明の実施形態による補償要素を設計する方法のフローチャートである。ここでは、陽子について方法を説明するが、放射線治療に使用される任意のタイプのイオンに方法を適用することができる。
[025] ステップS31では、従来の治療計画、典型的にはペンシルビーム走査計画を取得する。当技術分野で知られている任意の適切な方法で計画を取得し得る。典型的には、これは、所望の特性を反映する目的関数及び/又は制約を含む最適化問題に基づく最適化によって行われ、線量分布及び最適化治療計画をもたらす。これは、患者の上流のビームの断面で仮想画素グリッドを想定して、患者の上流のビームの断面における各画素に対するエネルギースペクトル及び任意選択的に陽子方向分布が知られていることを意味する。患者への線量送達のために使用される放射線ビームの特性も判定する。放射線ビームは、均一又は不均一であり得、最も単純な場合、全てのイオンが最初に同じエネルギーを有する均一なビームである。
[026] ステップS32では、任意選択的に、画素グリッドが患者の外側で平面に投影され、画素グリッドにおける画素は、ステップS31に記載の断面における画素に対応する。好ましくは、画素グリッドの位置は、治療中に補償要素を配置する位置に対応する。患者までの距離は、自由に選択され得、幾つかの実装形態では5センチメートルが適切な距離であることが分かっている。
[027] 各画素のサイズは、例えば、1.5mm×1.5mmであり得る。場の入力エネルギー準位の特定の列を考えると、各画素におけるエネルギースペクトルは、計画の一次関数である。
[028] ステップS33では、線量エンジン、例えばモンテカルロ線量エンジンを用いて線量を再計算する。再計算中、補償要素を設計する際に使用される画素グリッドにおける各画素に関する特定の量がスコア付けされる。例えば、画素グリッドにおける各画素の陽子エネルギーを画素毎のエネルギースペクトルに蓄積し得る。スコア付けされる量は、例えば、以下の1つ又は複数を含み得る:
・画素毎のエネルギー層指数スペクトル。
・陽子飛跡終端における水等価深さスペクトル。
・陽子エネルギー。
・画素毎のエネルギー層指数スペクトル。
・陽子飛跡終端における水等価深さスペクトル。
・陽子エネルギー。
[029] 画素グリッドの各画素に対するスコア付けされたデータに基づいて、ステップS34では、各画素に対応する領域において、線量送達のために使用される放射線ビームにどの程度影響を与えるべきであるかを判定する。各画素に対して、要素を通過するイオンは、理想的には、ステップS33で計算されたものと同じエネルギースペクトルを有するべきである。スペクトルに基づいて、突起形状は、ステップS35における各画素に対して計算可能であり、線量送達で十分な質を保証するためにステップS33で計算されたエネルギースペクトルと十分に類似する、線量送達ビームにおける画素毎のエネルギースペクトルを生じる。同じ手順を、スコア付けされたデータの他の選択に対して適用することができる。突起形状の計算は、突起の適切な材料、即ち形状と一緒に、所望の方法でその画素を通過するイオンに影響を与える材料の選択も含み得る。
[030] 各画素のために設計される突起は、ピンのように形成されるか又は任意のタイプの対称性を有する必要はないが、円対称性は、より複雑な形状よりも実現が容易である。代わりに、突起は、ビームの方向に補償器要素から延在する任意のタイプの細長い物体又は細長い物体のセットであり得る。突起は、1つの画素内における多くの異なる突起、例えばスパイク、ピン又は細長いシートで構成され得る。1つの画素において延在する1つ又は複数の細長い物体の異なる部分の長さは、その画素を通過するイオンに異なって影響を与え、ステップS33で計算されたエネルギースペクトルに対応するイオンのエネルギースペクトルをもたらすように選択される。上述のように、線量送達ビームは、均一であり得るが、方法は、線量送達ビームの特性が既知である限り、より複雑な線量送達ビームにも適用できる。
[031] それぞれの細長い物体又は物体のセットに対して得られる形状データを三角測量のために使用して、例えば三次元印刷によって補償デバイスを製造するために使用可能なCADファイルを生成し得る。代わりに、補償デバイスを製造する前に、即ち細長い物体からの可能な散乱を考慮することにより、得られる補償デバイスを改善するために幾つかの追加の最適化ステップをステップS36で実行し得る。
[032] 1つ又は複数の更なる追加の最適化ステップS37は、ビーム毎に補償デバイスの形状を判定した後、再最適化で補償デバイスの形状を考慮する最終PBS再最適化を実行することを含み得る。これは、計画を更に微調整するのに役立つ。最終最適化を計画毎に単一エネルギー層で実行する。最終最適化は、多重ビーム及び任意のタイプの先進目的関数、例えば、RBE線量、LET又はロバスト性に関連する関数を含むことができる。
[033] 代わりに、ステップS37の追加の最適化を複数のエネルギー層で実行することができる。補償デバイスの設計及び効果が完全である場合、最適化計画は、単一エネルギー層に全重みをかけるべきである。層重み広がりが、ある限界を超える場合、このデータを使用して、補償デバイスの形状を調整することができる。ハリネズミ形状が反復間で安定するまで、この手順を反復することができる。同様の手法は、受動的計画のための標準的な補償器の最適化に適用できるはずである。
[034] ステップS32で予測されるような画素グリッドの使用は、必要ではないが、手順を単純化するのに有利である。画素の形状が適切に選択され得ることに留意されたい。画素は、正方形若しくは六角形であり得るか、又は任意の他の実行可能な形状を有し得る。
[035] 上述のように、得られる補償デバイスを使用して、任意のタイプのイオンベースの放射線治療のための場を形成及び変調し得る。特に、使用されるエネルギー層の数を減らすことができ、治療の送達をより速くすることができる。好ましくは、細長い物体が1つの場から三次元標的全体をカバーすることを保証するように細長い物体を設計することにより、1つのエネルギー層のみを用いた送達を可能にする。
[036] 図4は、本発明による最適化を実行することができるコンピュータシステムの概略図である。コンピュータ41は、プロセッサ43、データメモリ44及びプログラムメモリ45を含む。好ましくは、キーボード、マウス、ジョイスティック、音声認識手段又は任意の他の利用可能なユーザ入力手段の形態でユーザ入力手段47、48も存在する。外部メモリユニットからデータを受信するようにユーザ入力手段が配置され得る。
[037] 最適化PBS治療計画は、データメモリ44に見出される。治療計画は、コンピュータ41で生成され得るか、又は当技術分野で知られている任意の方法で別の記憶手段から受信され得る。データメモリは、患者の実際の治療に使用される線量送達ビーム、即ち補償デバイスによって変調されるビームの特性も含む。
[038] データメモリ44は、変調デバイスの特性、例えば変調デバイスの材料組成も保持する。材料が既知である場合、材料の特性を記憶し得る。処理が、使用される多くの利用可能な材料の1つを選択することを含む場合、材料の質量密度及び製造制限を含む全ての利用可能な材料の特性が記憶されるべきである。理解されるように、データメモリ44は、概略的にのみ示されている。1つ又は複数の異なるタイプのデータをそれぞれ保持する幾つかのデータメモリユニット、例えば補償デバイスの設計のための1つのデータメモリなどがあり得る。
[039] プログラムメモリ45は、本発明による設計手順を実行するためにプロセッサを制御するように配置されるコンピュータプログラムを保持する。プログラムメモリは、補償デバイスの設計を、製造機械、例えば補償デバイスを製造するように配置される三次元プリンターへの命令にどのように変換するかについての命令も保持し得る。
Claims (15)
- イオンベースの放射線治療の送達に使用するための補償デバイスを設計する方法であって、前記補償デバイスは、実質的にディスクの形状の構造体であって、前記ディスクの一方の側に複数の細長い要素を含む、実質的にディスクの形状の構造体を含み、前記方法は、
a.ペンシルビーム走査の初期治療計画を取得するステップと、
b.患者を治療するために使用される少なくとも1つのビームを含む、実際の治療計画の特性を取得するステップと、
c.前記初期治療計画の線量計算を実行することにより、前記実際の計画の所望のエネルギー変調の少なくとも1つのパラメータ特性を判定するステップと、
d.前記少なくとも1つのパラメータに基づいて、ビーム毎の前記初期治療計画の線量を模倣するように、送達される前記ビームの線量を変調するために、前記複数の細長い要素の各々の形状を算出するステップと、
を含む、方法。 - 前記実際の計画の線量が計算され、前記少なくとも1つのビームのビーム軌道において前記患者の上流に投影される仮想グリッドに配置される画素に関する量がスコア付けされる、請求項1に記載の方法。
- 形状を算出する前記ステップは、前記1つ又は複数の細長い物体の材料を選択することも含む、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記少なくとも1つのパラメータは、前記細長い物体の前記形状を判定するために、前記初期治療計画のエネルギー層指数スペクトルを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つのパラメータは、前記細長い物体の高さを判定するために、前記初期治療計画の前記エネルギースペクトルを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つのパラメータは、前記細長い物体の前記高さを判定するために、前記初期治療計画の一次陽子飛跡終端における水等価深さスペクトルを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記実際の計画は、均一な放射線場を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記実際の計画は、最終治療計画として使用される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記実際の計画の再最適化を、前記再最適化で前記補償デバイスを考慮して行って、前記患者への送達に使用される最終治療計画を生成するステップを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記実際の計画に基づいて、前記複数の細長い要素のそれぞれの前記形状を示す要素形状データを取得し、前記要素形状データを使用して、前記補償デバイスの前記設計のための命令を含むファイルを生成するステップを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記最終治療計画は、ペンシルビーム走査計画、二重散乱計画、単一散乱計画、又は揺動計画である、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
- イオンベースの放射線治療の送達に使用するための補償デバイスを製造する方法であって、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法を実行することと、前記計画から生じる前記形状のデータを使用して、前記補償デバイスの前記設計のための命令を含むファイルを生成することとを含む方法。
- コンピュータで実行されると、前記コンピュータに、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータ可読コード手段を含むコンピュータプログラム製品。
- 前記コンピュータ可読コード手段を保持する非一時的記憶装置を含む、請求項13に記載のコンピュータプログラム製品。
- プログラムメモリと、前記プログラムメモリにおいて見出されるプログラムを実行するように配置される処理手段とを含むコンピュータシステムであって、前記プログラムメモリは、請求項13に記載のコンピュータプログラム製品を含む、コンピュータシステム。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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