JP2023537539A - セパレータインサート及びセパレータ - Google Patents

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Abstract

本発明は、遠心力場にて流動性の懸濁液(S)を、異なる密度の少なくとも2つの流動性の相(LP、HP)に分離するように構成されたセパレータ用のセパレータインサートに関し、複数の開口部を除き閉鎖されたコンテナのように構成された、稼働中に静止したハウジング(1)であって、これらの開口部は流入する懸濁液のために、ハウジング(1)の第1の軸方向の境界壁(6)上に少なくとも1つの供給開口部(8)として形成され、且つ異なる密度の各流動性の相(LP、HP)の排出部(10、34)のために、ハウジング(1)の外側ケーシングとハウジングの第1の軸方向の境界壁(7)に2つの開口部として形成され、又は異なる密度の各流動性の相(LP、HP)の排出部(24、34)のために、ハウジング(1)の第1及び第2の軸方向の境界壁(6、7)に各2つの開口部として形成されたハウジング(1)と、ハウジング(1)内に配置され、回転軸(D)の周りで回転することができ、開口部を有するドラム(3)を有するロータとを備え、磁気ベアリング装置(4、5)用の少なくとも2つのロータユニット(4b、5b)が、ドラム(3)を備えたロータ(2)の軸方向に離れた2つの位置に配置され、該ロータユニットによって、ドラム(3)を備えたロータ(2)を懸架状態に保持することができ、回転可能に取り付けることができ、稼働中にハウジング内で回転させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、請求項1の前文に記載のセパレータ用のセパレータインサート、及びそのようなセパレータインサートを含むセパレータに関する。
本明細書で定義されているセパレータは、流動性のある懸濁液を遠心力場における出発製品として、異なる密度の相に分離するために使用される。使用するセパレータの蒸気滅菌は、多種多様な用途に必要である。出願人を介して市場に導入されたディスクスタックを有する比較的「小」蒸気滅菌可能セパレータは、6000m相当の洗浄面積を有するセパレータ「CSC 6」である。しかし、実験室のような状況では、この機械はまだ比較的大きなものである。市販されているディスクスタックを備えた公知のセパレータは、スピンドルによって駆動され、スピンドルは、モータによって直接、またはギアボックスを介して駆動される。さらに、公知の機械は、ステンレススチール製である。
このような理由から、フィルタは現在、遠心分離機の代わりに、研究室で非常に頻繁に使用されている。ディスクスタックを備え、使い捨てのプラスチック要素があるセパレータの場合(1回使用技術-予め認定されたプラスチック部品の1回使用)、蒸気滅菌(SIP―定置殺菌)は必要ではない。これはバイオテクノロジー分野での利用に特に適している可能性がある。
国際公開公報2014/000829号より、流動性のある生産物を異なる相に分離するためのセパレータが知られており、このセパレータは、ドラム下部とドラム上部とを備えた回転可能ドラムを有し、ドラム内に配置され、遠心力場において固形物の懸濁液を処理するため、または遠心力場において重い固形物状の相を軽い相から分離するための手段を有しており、ここで、ドラム下部、ドラム上部、洗浄化手段、などの要素のうち、1つ、幾つか又は全てがプラスチックまたはプラスチック複合材料で構成されている。
このようにして、ドラムの一部又は好ましくはドラム全体を、好ましくは入口及び出口システムまたは領域とともに、1回使用のために構成することが可能であり、これは、発酵ブロスなどの医薬品の処理に関して特に関心があり、有利である、何故なら対応する製品バッチの処理のための稼働の後、好ましくは製品バッチの処理中の連続稼働の後に、ドラムの生産物との接触部分のクリーニングを実行する必要はないが、ドラム全体を交換できるからである。特に衛生面からこのセパレータは非常に有利である。この使い捨て可能なドラムと駆動装置との間の物理的分離を達成するためには、駆動装置とドラムとの間の接触のない結合が有利である。
さらなる展開例がドイツ特許公開公報10 2017 128 027号に示されており、そこではベアリング装置が磁気ベアリングとして構成されており、磁気ベアリング装置の1つもまた、稼働中に懸架状態に保持されているドラムを回転させるための駆動装置として使用されることが好ましい。これにより、このセパレータインサートの交換が非常に容易に取り扱えるので、ドラムを回転させ支持するための機械的要素が不要となり、1回使用のためのセパレータインサートを備えたセパレータとしての構成が有利となる。これらの利点はまた、本発明によって利用される。
このような背景の下で、分離工程をよりよく制御できるように、使い捨て要素として使用または構成することができる一般的なセパレータインサートを構成することが、本発明の目的である。
本発明は、請求項1の主題事項によってこの問題を解決する、すなわち、遠心力場にて、流動性の懸濁液を、異なる密度の少なくとも2つの流動性の相に分離するように構成されたセパレータ用セパレータインサートであって、以下を含む。
a) 複数の開口部を除き、閉鎖されたコンテナのように構成された、稼働中に静止したハウジングであって、これらの開口部は、流入する懸濁液の流入用に、ハウジングの第1の軸方向の境界壁上に少なくとも1つの開口部として形成され、且つ異なる密度の各流動性の相を排出するために、ハウジングの外側ケーシングとハウジングの第1の軸方向の境界壁に2つの開口部として形成され、又はハウジングの第1及び第2の軸方向の境界壁に2つの開口部として形成されたハウジングと、
b) ハウジング内に配置され、回転軸の周りで回転することができ、開口部を有するドラムを有するロータとを備え、
c) 稼働中に回転せず、処理すべき懸濁液をドラムに供給する供給パイプが、2つの軸方向端部の第1の端部にて、ドラムの開口の1つ内に延びて、ドラムには接触せず、ドラムからの流動性の第1の相のための少なくとも1つの出口が、稼働中に回転せず、ドラムの反対側の第2の軸方向端部にてドラムから導出される排出パイプを有する剥離ディスクで形成され、
d) 分離手段がドラムに配置され、
e) 磁気ベアリング装置用の少なくとも2つのロータユニットが、ドラムを備えたロータの軸方向に離れた2つの位置に配置され、該ロータユニットによって、ドラムを備えたロータを懸架状態に保持することができ、回転可能に取り付けることができ、稼働中にハウジング内で回転させることができる。
回転可能に取り付けることができ、稼働中にハウジング内で回転させることができる。
この構成により、分離工程を特に上手に制御することが可能となる。
「稼働中」とは、ロータが回転している間、又はロータが回転している際の遠心処理を意味する。
ロータユニットがドラムの軸方向両端部に位置し、2つの対応するステータユニットがセパレータのフレーム上に形成されて、簡素で実用的であるから好ましい。このようにして、磁気ベアリング装置がドラムの軸方向両端部に形成される。
従って、ドラムの開口部は、a)のハウジングの開口部と機能的に関連していることが好ましい。
この文脈では、2つの磁気ベアリング装置の少なくとも1つは、ドラムの回転駆動装置も表すことが好ましく、この駆動装置は、ドラムを自由に調節可能な速度で、又は自由に選択可能な回転方向で駆動するのにも適している。好ましくは、一方または両方の磁気ベアリング装置が、半径方向及び軸方向の軸受として作用し、稼働中にコンテナ内で懸垂状態にあるロータをコンテナから離れた位置に保持することができるように設けられてもよい。
セパレータインサートが、セパレータのフレーム上のステータユニットに挿入するための予め組み立てられた交換可能なユニットを形成することが更に好ましい。相互作用において、ロータユニット及びステータユニットは磁気ベアリング装置を形成する。これらにより、ドラムは軸方向及び半径方向に支持され、懸架状態に保持される。
実施することが有利であり且つ特に構造的に容易である第1の変形例によれば、ドラムの更なる開口が、ドラムからハウジングへの流動性の相の第2の空いている半径方向の出口として構成され、該出口から流動性の相が排出されることが可能であることが提供される。この目的のために、空いている出口が、ハウジングからの排出部を有するハウジングの捕捉リング室と関連しているということを、さらに有利かつ簡単に提供する。
しかしながら、構成上特に実施しやすい別の有利な変形例によれば、ドラムからさらに流動性の相を排出するためのドラム内の更なる開口部が第2の剥離ディスクとして構成されるように、補助的な方法で提供することもできる。次いで、有利なことには、第2の剥離ディスクが、排出パイプを有し、該排出パイプは供給パイプと同軸に形成され、供給パイプと同軸に、ドラムから出るように案内されて、ハウジングの第1の軸方向境界壁の開口を通る。
分離工程を制御するため、すなわち、分離工程を制御または規制することができるために、第1の剥離ディスク及び/又は第2の剥離ディスクの下流に、流入側、または付随的に排出側に、制御装置によって制御可能な調節バルブが接続されているも提供される。
さらに、分離手段、特にディスクスタックがドラム内に配置され、第1の剥離ディスクが、ドラム内にて分配器の下方に、そしてディスクスタックの下方に構造的に省スペースかつ簡単な方法、すなわち、駆動スピンドルを締結するためにしばしば必要とされる領域に配置されていることが好ましく、ここでは必要とはされない。
磁気ベアリング装置用のロータユニットがドラムの2つの軸方向端部に配置され、第1の剥離ディスクの供給パイプ及び排出パイプが夫々これらの2つのロータユニットのうちの1つを軸方向に通過することが、構成の点で簡単かつ安全であることから好ましい。
セパレータインサートが予め組み立てられたユニットとして構成されることは、特に有利であり、実際的である。特に生産物と接触するセパレータインサートの全ての要素は、プラスチックまたは他の非磁性材料でできており、セパレータインサートを全体として交換することができ、使用後に完全に廃棄することができる。従って、セパレーターインサートの洗浄及び付随的な蒸気滅菌はもはや不要である。
夫々のベアリング装置は、半径方向のベアリング装置に加えて、ドラム及び/又は回転駆動装置のための軸方向のベアリング装置も提供し、ベアリング装置は恒久的に及び/又は電磁気的に作用し得る。
外周にて、供給パイプ又は供給パイプを囲む剥離ディスクシャフトが密閉された状態でハウジングに挿入されるか、又はハウジングと一体に形成されることが好ましい。
ドラムは、単一円錐形又は二重円錐形の構成とすることができる。更に又はこれに代えて、1つ以上の円筒部を有することもできる。さらに、ドラムは幾つかの部分、特に上部と下部で構成されてもよく、これらの部分は、内部の構成要素及びそれらのアセンブリの設置後に、互いに(例えば、接着又は溶接によって)接続されることが好ましい。同様に、ハウジングは、いくつかの部品、特に上部と下部で構成することができ、これらの部品は、内部の構成要素-特にロータ及びそれらのアセンブリ-の設置後に、互いに(例えば、接着又は溶接により)接続されることが好ましい。
これらの排出部は、ハウジングの外側にノズルを有することができ、ノズルはハウジングの外周に封止されているので、ホース等はこのように容易に接続することができる。また、ホースは、ノズル上に予め組み立てられ、完全に且つ付随的に、無菌の方法で封止される。ノズルは、例えば、半径方向に、接線方向に、または半径方向に対して斜めに、延びることができる。
これらのセパレータは、比較的高速であっても可変での運転に適している。さらに、セパレータは、例えば100Lから数千L、例えば4000Lまで懸濁液のような流動性の発酵ブロスの生産物バッチを異なる相へと遠心分離し、次いで廃棄するワンオフ処理にもよく使用することができる。
ここで、特別な利点は、生産物に接触するセパレータの全ての要素を、予め製造された既に無菌のユニットとして設置し、稼働し、及びその後廃棄することができることである。この予め製造されたユニットは、少なくとも、ドラムを備えたロータ、分離ディスク、供給物の分配器及びロータ磁石又はロータユニット並びに入口及び出口を備えたハウジングから構成される。さらに、ユニットは、供給開口部と排出ライン(例えば、ホース)、ならびに測定機器又は生産物と接触する他の構成要素を含むことができ、これらは1回の使用を意図され、使用後にセパレータユニットと一緒に廃棄される。
され、使用後にセパレータユニットと一緒に廃棄される。
更なる利点は、回転軸の第1の垂直配置方向における下部のスラスト軸受に加えて、例えばドラムの反対側の端部に、又は場合によってはドラム内にも、更なるスラスト軸受が設けられることである。これは、ドラムの回転軸が垂直に配置されることを可能にするが、その代わりに、有利なことに垂直から傾斜することができるからである。回転軸の任意の配置が可能である。回転軸は、したがって、例えば、垂直から30°から60°、例えば45°の角度で傾斜することができ、または水平に配置すること、すなわち、垂直に対して90°傾けて配置することもできる。さらに、全体の配置を180°回転させることも可能であるため、供給開口部が底部に配置され、円錐形の分離ディスクが上方に開口し、これはドラムに対する貯蔵上の問題を引き起こすことがない。
ここでは又は以下では、「回転軸の第1の垂直方向」を考える限り、記載された回転軸の垂直方向における遠心分離機の要素の位置が実現され得る、または実現されることを意味する。しかし、実際上、回転軸は垂直方向に対して斜めに向けることもできる。次いで、好ましくは、相LP、HPのための排出部は、それぞれの捕捉リング室の垂直方向の最低位置に夫々の場合に配置される。
ベアリング及び/又は駆動ユニットの一方が、第1の垂直方向でその下端部において、ドラムを半径方向に支持し、回転させるように構成されていれば、さらに有利である。
最後に、ハウジングが供給パイプ及び排出用の開口のみを有し、他の部分は密閉して封止されることを有利に提供することができる。この目的のために、供給パイプ及び排出部は、ノズルの方法でハウジングから外側に突出し、これらのノズルは、密閉された方法でハウジングに接続されるか、又はハウジングと一体に形成されることが提供される。
また、本発明は、フレームと交換可能なセパレータインサートを備えたセパレータを提供し、セパレータに関連した請求項の1つに従う。
これは、使い捨て可能な「ドラム」及び「ハウジング」構成要素を有する使い捨て可能なモジュールを有するセパレータの作成を容易にし、一方、少なくともフレーム及びベアリングと駆動アセンブリの部品は、再利用可能である。
本発明は、使い捨てセパレータインサートを使用することができるセパレータの製造を可能にし、このセパレータインサートは、生産物と接触する全ての構成要素が、1回使用後に廃棄することができるプラスチックまたは他の非磁性材料で作られるように構成されることが望ましい。従って、使用後の洗浄は必要ない。このように、機械及びその稼働は、大幅に安価にすることができる。磁石はオプションでリサイクルすることができる。
製造後、不純物が入らないように、セパレータインサート全体は封入ユニットとして提供される。この目的のために、ノズルは封止され、着脱自在に閉じることができる。このように、ノズルには、ホース部を配置することができ、該ホース部はセパレータモジュールが接続される開閉可能なコネクタを有し、又はこの場合、セパレータインサートは、バッグやタンク、ホースやパイプラインなど、供給排出システムのさらなる要素に接続することができる。
ベアリング装置が互いに離れたフレーム上に取り付けられ、該フレームの間にセパレータインサートを回転方向に固定して挿入できるようになっていれば、簡単で安全である。
この目的のためには、さらに、セパレータインサートを交換することができるように、制御盤上のホルダの相対距離が調整可能であることが条件となる。
さらに、セパレータインサートを形状嵌合及び/又は圧力嵌めの方法でフレームに締結して回転を防止することも提供される。特に単純な変形例によれば、ハウジング及びホルダは、ハウジングを、フレームまたはステータユニット上の回転に対して保持するための対応する連動要素を有する。
これらの対応する連動要素の位置はまた、ステータユニットとロータユニットの機能上必要な相対位置を規定する。これは、特に、互いに同軸上に位置する各ユニットの正確な中心位置決めに関係している。付随的に、ホルダによって保持力が(上方及び下方から)ハウジングに軸方向に作用して、付随的にハウジングを摩擦で保持する。
また、軽い相又は重い相の再循環量を-特に測定装置による1つ又は複数の測定結果を用いて-制御又は調節することができる少なくとも1つの制御装置が設けられている場合も提供される。
発明の有利な構成は、従属形式の請求項から得られる。
以下では、図面を参照しながら例示的な実施形態によって本発明をより詳細に説明し、さらに有利な変形及び構成についても説明する。以下に議論される例示的な実施形態は、本発明を最終的に説明することを意図したものではないが、図示されていない変形例及び等価物も実現可能であり、また、特許請求の範囲によってカバーされることが強調される。
セパレータの第1の交換可能なセパレータインサートの概略断面図であって、セパレータの供給排出システム及び制御ユニットの概略図と共に示す。 セパレータの第2の交換可能なセパレータインサート部の概略断面図であって、セパレータの供給排出システム及び制御ユニットの概略図と共に示す。 図1のように、再利用可能なフレームと交換可能なセパレータインサートを備えたセパレータの概略図を示し、ここではセパレータは図1のように示され、その上にホース部が配置されている。 図1及び図3の交換可能なセパレータインサートの斜視図であり、その上にホース部が配置される。 図4の変形例の変形における交換可能なセパレータインサートの第2の変形例の斜視図を示す。
図3は、再利用可能なフレームIと図1のような交換可能セパレータインサートIIとを備えたセパレータを示し、セパレータは生産物-懸濁液S-を異なる密度の相HP、LPに遠心分離する。セパレータインサートは、図2の方法で構成することもできる。
セパレータインサートIIは、予め製造されたユニットとして構成されるのが好ましい。特に、セパレータインサートIIは、全体として置換又は交換が可能な使い捨てセパレータインサートとして構成され、予め組み立てられたユニットとして構成され、そのユニットは、全体的に、または主としてプラスチックまたはプラスチック複合材料で作られる。
セパレータインサート(要素4a、5aを含まない)は、図1及び図2に例として別々に示されている。セパレータインサートは製品バッチの処理後に廃棄され、新しいセパレータインサートIIと交換することができる。
このような簡単に交換可能なセパレータインサートを備えたセパレータは、生産物の処理に有用かつ有利であり、遠心処理中に生産物(流動性の懸濁液またはその相)に不純物が混入することが非常に高い確実性で排除でき、セパレータの洗浄及び消毒が非常に高価か全く不可能であるような場合にも有用かつ有利である。
フレームIは、制御盤I-1を有する。制御盤I-1は、ローラI-3を備えたキャリッジI-2に取り付けることはできるが、必ずしも必要ではない。稼働中にもセパレータインサートIIを収容且つ保持する役目を果たすホルダI-4とI-5が、制御盤I-1上に配置される。セパレータインサートIIの第1の軸方向端部が下から上側ホルダI-4内に突出し、セパレータインサートIIの下端部が上から他のホルダI-5に突出するのが好ましい。
各ホルダI-4及びI-5において、2つの駆動装置及び磁気ベアリング装置4及び5の各ステータユニット4a、5aが配置される。このための制御及びパワー電子装置が、フレームI、例えば、制御盤I-1に配置される。
ここでは、これらのホルダI-4とI-5は、フレームIの制御盤I-1から側方に突出し、高さを調整可能な方法で制御盤I-1に配置される。
ホルダI-4及びI-5上と、稼働中に回転しないセパレータインサートIIのハウジング1上とに、対応する連動要素が形成されて、回転方向に固定された状態でセパレータインサートIIをステータユニット4a、5aに挿入することができる。上部及び下部のステータユニット4a、5aは夫々、互いに一直線に並ぶ軸を有する。
セパレータインサートIIを交換するためには、ステータユニット4a、5aを備えた2つのホルダI-4及びI-5が、フレームI-1上に配置され、該2つのホルダが軸方向に、また例として、ここでは垂直方向に、また、互いに、特に変位可能に相対して動くことができるようにすることが条件となる。
この場合、例えば、セパレータインサートIIを交換するために、すなわち、古いセパレータインサートIIをフレームIから除去し、新しいものと交換することができるように、フレームI上のステータユニット4a、5aを備えたホルダI-4及びI-5が、軸方向に、また互いに離れ且つ向かうように移動させることができると有利である。このためには、セパレータインサートIIを交換できるように、磁気ベアリング装置4、5のステータユニット4a、5bを有するホルダI-4及びI-5の相対距離を調整できるようにすることが更に提供される。
さらに、セパレータインサートIIが、形状嵌合及び/又は圧力嵌めされて、回転方向に固定された方法で、フレームIに取り付けられることが可能である。特に簡単な変形例によれば、ハウジング1及びステータユニット4a、5aは、ハウジング1をステータユニット上に、従ってフレームI上に回転方向に固定されるように保持するために、突起部(例えばピン)及び凹部(例えば孔)のような対応する連動要素を有することができる。図4において、対応する連動要素41及び42は、セパレータインサートIIの下部及び上部領域及びフレーム上に、円周方向に分布した態様で配列されている。
しかし、セパレータインサートIIの下部領域又は上部領域、及びフレームIの対応点に複数の連動要素の代わりに1つの連動要素のみを設けることも可能である。図3及び図4の対応する連動要素は、ピン41a及び凹部41bである。対応する連動要素を直接フレームIに形成することも可能である。対応する連動要素を対称的に又は非対称的に配置することで、セパレータインサートを単一の方向にしか挿入できないことを確実にすることも可能である。
以下では、図1及び図2を参照して、好ましいセパレータインサートIIの構造を、セパレータの駆動装置及びベアリングシステムの構造、セパレータの制御システム及びセパレータの供給及び排出システムとともに、より詳細に説明する。
図1及び図2によれば、セパレータのセパレータインサートIIは、ハウジング1と該ハウジング1に挿入されて、稼働中にハウジング1に対して回転可能であるロータ2とを有する。ロータ2は回転軸Dを有し、該回転軸DはフレームIの構成に相当する垂直方向に合わせることができる。しかし、異なる方向に合わせてフレームを設計すると、回転軸も空間にて異なる方向を向く。
セパレータインサートIIのロータ2も、回転可能なドラム3を有する。ロータ2は、各磁気ベアリング装置4、5によって回転軸の方向に互いに軸方向に離間する2箇所に回転可能に取り付けられている。
好ましくは、ドラム3もこのようにして2つの軸方向端部に取り付けられるのが好ましい。セパレータインサートIIは、磁気ベアリング装置4、5のロータユニット4b、5bを有する。これに対して、磁気ベアリング装置4、5のステータユニット4a、5aは、フレームI-1上に配置されている。
磁気ベアリング装置4、5は、半径方向及び軸方向に作用し、好ましくは、軸方向に距離を置いてハウジング1内にロータ2を懸架状態に保持する。
この文脈では、ロータユニット4b、5bは、本質的に、磁石、特に永久磁石で作られた内側リングの方法で構成することができ、再利用可能なステータユニット4a、5aは、本質的に、ロータ2の軸方向及び半径方向の支持(例えば、頂部にて)に用いられるために、または代替的に、回転駆動(例えば、底部にて)に用いられるために、外側リングの方法で構成することができる。
従って、ロータユニット4b及び/又は5bは、セパレータ駆動装置の一部として、また、回転システムまたはロータの一部を構成する。換言すれば、駆動装置のロータは、かくして遠心分離機のドラムの一部である。
従って、磁気ベアリング装置4、5の一方または両方は、ロータ2をハウジング1内のドラム3と共に回転させるための駆動装置として、さらに用いられるのが好ましい。
この場合、夫々の磁気ベアリング装置は、磁気ベアリングと駆動装置を組み合わせたものを形成する。磁気ベアリング装置4、5は、軸方向及び/又は半径方向のベアリングとして構成することができ、稼働中にドラム3をその端部で全体的に協働して軸方向及び半径方向で支持し、稼働中に全体的に吊設して保持し回転させる。
磁気ベアリング装置4及び5は、同じ又はほぼ同じ基本構成を有することができる。特に、2つの磁気ベアリング装置4、5のうち一方のみを駆動装置として用いることもできる。このように、磁気ベアリング装置4,5の対応する構成要素は、各場合においてセパレータインサートII上に-そのロータ2上に-及びフレームI上の他の対応する構成部分-に形成される。一方または両方のステータユニット4a,5aは、磁気ベアリング装置の電磁部品を駆動するための制御及びパワー電子機器に電気的に接続することもできる。
夫々の磁気ベアリング装置4、5は、例えば、電磁的原理と永久磁気的原理とを組み合わせた原理に従って作動することができる。
好ましくは、少なくとも軸方向下側に作用する磁気ベアリング装置5は、ロータ2を浮遊によってハウジング1内に軸方向に吊設した状態に維持する働きをする。磁気ベアリング装置5は、1つまたは複数の第1の永久磁石を、例えばロータの下側に有することができ、さらに、永久磁石または磁石を同軸で取り囲むフレーム上のホルダ上に電磁石を有する。ロータの駆動は電磁的に達成される。しかし、回転する永久磁石を介した駆動も実現できる。
このようなベアリング装置及び駆動装置は、例えば、Levitronix(商標)社が遠心ポンプを駆動するために使用している(ヨーロッパ特許2 273 124号)。また、ベアリング装置及び駆動装置は、本明細書の範囲内で使用することもできる。例えば、第1のレビトロニクスモータ「ボトム」(商標)を駆動装置として使用することができ、これは同時に、ドラムを半径方向及び軸方向に磁気的に支持する。
更に、磁気ベアリング装置4として第2のレビトロニクスモータ(例えば動作中の制御を除いて構造が同一)を配備することができ、ロータ2をヘッドで半径方向及び軸方向に支持することができる。
ロータ速度は、制御装置37(図1または図2を参照)または磁気ベアリング装置4,5用の別個の制御装置の助けを借りて、可変的に調整することができる。同様に、ロータ2の回転方向は、このように指定され及び変更することができる。
稼働中、ロータ2は回転し、したがって、懸架状態で軸方向に保持され、半径方向に中心が置かれる。ロータ2は、ドラム3とともに、1,000回転/分、好適には5000-10,000回転/分の間の速度で、また場合によっては、20,000回転/分までの速度で稼働される。回転の結果発生する遠心力は、後述するように、処理される懸濁液を異なる密度の異なる流動性の相LP、HPに分離し、その排出に導く。製品バッチは連続稼動で処理され、これは、懸濁液から分離された相が、稼動中にドラムから再び完全に排出されることを意味する。
これにより、1回使用のために構成されるセパレータ用のセパレータインサート及びハウジングを作ることが非常に可能となり、このことは、発酵ブロス等の医薬製品の処理にとって特に興味深く、利点である。なぜなら、対応する製品バッチを処理するために稼動した後、好ましくは製品バッチの処理中の連続した稼働した後に、セパレータインサート全体を交換することができるので、ドラムの洗浄を行う必要がないからである。任意で、磁石のような個々の要素を適切にリサイクルすることができる(ドイツ公開公報10 2017 128 027号も参照)。
ハウジング1は、プラスチックまたはプラスチック複合材料から作られるのが好ましい。ハウジング1は、円筒状とすることができ、円筒状の外側ジャケットを有し、その端部には、2つの放射状に延在する境界壁6、7(カバー及びベース)が形成される。
ドラム3は、遠心力場において流動性の懸濁液Sを、例えば、より軽い液体相及び重い固体相または重い液体相である異なる密度の少なくとも2つの相LP、HPに遠心分離するために使用される。
好ましい構成では、ロータ2及びそのドラム3は、回転軸Dが垂直であるが、ハウジング1とロータ2とは、空間的にも異なる向きとすることができる。以下の説明は、図3に示した垂直方向を指す。空間の方向が異なる場合、新たな方向に応じて配置が変わる。さらに、記載されるべき1つまたは両方の出口がオプションとして、別に配置することもできる。
ドラムを備えたセパレータのロータ2は、全体的に又は主に、プラスチック材料またはプラスチック複合材料で作られることが望ましい。
ドラム3は、少なくとも一部においては、円筒状及び/又は円錐状の構成であることが望ましい。ロータ2及びハウジング1の他の要素についても同様である(ただし、磁気ベアリング装置4,5の要素は除く)。
ハウジング1はコンテナのように構成されており、幾つかの開口部/開口部領域を除いて有利に密閉されている(以下に記載される)。
図1及び図2によれば、開口部の1つは、ここでは例示的にコンテナ1の上部及び下部に位置する2つの軸方向の各境界壁6、7に形成されている。
図1及び図2によれば、開口部の1つ-最初にここでは上部の軸方向の境界壁6-は、遠心力場で密度の異なる少なくとも2つの相-LP及びHP-に分離されるべき懸濁液を、ハウジング1を通ってドラム3に供給する供給開口部8を可能にし、又は供給開口部の役割を果たす。
ここで、第1の相は軽い相LPであり、第2の相は第1相に比べて高密度であり、重い相HPである。
2番目の開口部-次にここではより下部の軸方向の境界壁7-により、ハウジング1を介してドラム3から直接、第2のより重い相HPの排出が可能になるか、または排出する役割を果たす。
ドラム3はまた、開口部を有し、各開口部はハウジングの開口部と機能的に関連している。
処理されるべき懸濁液のための供給パイプ12は、ドラム3の軸方向一端部の上部開口12a内に延びている。これは、ハウジング1、特にその1つの、-ここでは軸方向の上側の-境界壁6を通る。
外周では、供給パイプ12は、図1に従って-例えば溶接または接着によって-封止された形でハウジング1に挿入されるか、または任意に、プラスチックの射出成形部品としてハウジングと一体的に構成される。供給パイプ12はまた、プラスチック製でもよい。供給パイプ12は、上部にて一端部がハウジング1から外方に突出し、上部の境界壁6を通ってドラム3内に延在するが、ドラム3には触れない。このように供給パイプ12はハウジング1の開口部であり、ドラム3の開口部12aと機能的に関連している。
図1(しかし図2も)によれば、供給パイプ12は、ハウジング1及び一方の磁気ベアリングけ4を介してロータ2の回転軸に同心に通過し、次にハウジング1内で回転可能なドラム3内に更に軸方向に延び、その他端部-自由出口端部-で終端する。
図1及び図2によれば、供給パイプ12は各場合において、ドラム3とともに回転可能な分配器13内のドラム3に開口している。分配器13は、管状の分配器シャフト14及び分配器フット部15を有する。分配器フット部15内に1つ以上の分配器チャネル16が形成される。ここでは、円錐形のセパレータディスク17から成るセパレータディスクスタックを、分配器13上に配置することができる。分配器13及びセパレータディスク17は、プラスチック製でも好ましい。
さらに、図1及び図2の両方によれば、第1の剥離ディスク33は、ドラム3から2つの相HP及びLPのうち、より重い相のHPを排出する働きをする。剥離ディスクシャフト又は中央の排出パイプ34は、これにより、ハウジング1の第2の軸方向の境界壁7(図1及び図2参照)を通過し、ハウジング1の更なる開口部を形成する。また、排出パイプ34はドラムの軸方向下部の開口部34aから下方に突出しているが、ドラムには触れていない。
ここでのドラム3は、可能であるが、必須ではない構成によれば、異なる直径の少なくとも2つの円筒部18,19を有している。これらに隣接して、ドラム3上に1つ以上の円錐形の遷移領域を形成することができる。また、ドラム3は、内側(ここでは図示せず)上のその中心軸方向領域において全体的に単一又は二重の円錐形構成とすることができる。
図示のように、ドラム3は、より小さい直径の下側円筒部20を有することができ、該円筒部上/円筒部内に下側の磁気ベアリング装置のロータユニット5bも形成され、この円筒部は、円錐状部20aに合流し、次に、ここでは、より大きい直径の円筒部19、次いで、円錐状部18a、次いで、より小さい直径の上側円筒部18を有し、上側円筒部18の上に上側の磁気ベアリング装置4のロータユニット4bが形成される。
より軽い相の排出に関しては、図1と図2のセパレータインサートは互いに異なる。
図1によれば、開口部(これは、円周方向に分布されるように、ドラム3上に設けることができ、各場合にドラム3上に幾つかの開口部を設けることができる)は、ドラム3からの軽い相LPの半径方向又は接線方向出口21の役割を果たす。
図1の例示的な実施形態によれば、ハウジング外部ジャケットの開口は、その後、出口を可能にするか、またはドラム3から排出された、遠心分離の間に形成される生成物のより軽い相LPの排出部10として働く。
ドラム3の半径ro上の第1の出口21は、特にドラム3の外側ジャケットの「ノズル状」開口部として構成される。また、ドラム3からのいわゆる「空いている」出口として構成されている。ここで、第1の出口21は、より軽い相LPを排出する役割を果たす。ドラム3を出たこの相は、ハウジング1の上部の捕捉リング室23内にてハウジング1内に集められる。この捕捉リング室23は、その中に捕捉された相が捕捉リング室23の排出部10に向けられるように構成されている。これは、排出部10が捕捉リング室23の最下点に位置することによって達成することができる。捕捉リング室23は、回転ドラム3に向かって半径方向内向きに開口しており、それぞれの出口21から噴出する液体が、本質的には、遠心分離の間、同じ軸方向レベルである、関連する捕捉リング室23にのみ噴霧されるように離れている。
相を排出する役目のない室25は、捕捉リング室23の下方に任意に形成することができる。この室25は、任意に漏れ排出部(ここには示されていない)を有することができる。
第1の捕捉リング室23と室25は、第1の壁26によって互いに隔てられ、該第1の壁26はこの場合は円錐状であり、ハウジング1の外側ケーシングから内側に延びるとともに上方に延び、ドラム3の前方でドラムから半径方向に距離を置いて終端する。
好ましくは、捕捉リング室の最下点において、生成物の相LPは、ハウジング1から排出部10を介して排出される。ライン等を容易に接続できるようにするために、排出部10の領域でコネクタをハウジング1の外側に設けることができる。
これらは、次に、ハウジング1に直接的に形成されたり、あるいは接着されたりすることができる。このノズルはまた、プラスチック製であることが望ましい。ハウジング1は、例えば、接着結合または溶接によって一緒に封止される幾つかのプラスチック部品から構成することができる。
図1及び図2によれば、第1の剥離ディスク33は、ドラムから(ハウジング1を通って)より重い相HPの(ここでは第2の)出口として設けられており、これは本質的に半径方向に延び、剥離ディスク軸として軸方向に延びる排出パイプ34に合流し、該排出パイプ34はハウジング1の下部軸方向境界壁7を貫通する。
剥離ディスク33は、外径ruを有する。ここでは、ru>roが適用される。したがって、剥離ディスク33の入口開口部33aは、半径ro上の軽い相用の出口21よりも大きな直径または半径ru上に存在する。
これにより、剥離ディスク33を用いて、より軽い相LPに対してより重い相HPをドラム3から排出することができる。剥離ディスク33は、セパレータの動作中は静止しており、その外縁とともにドラム3内で回転しているより重い相HPに浸漬する。
相HPは、剥離ディスク33内のチャネルを通って内向きに向けられる。このように、剥離ディスク33は、求心ポンプのように、相HPを排出する役割を果たす。
剥離ディスク33は、ドラム3内にて、分配器13の下方及びディスクスタック17の下方に簡易かつコンパクトに配置することができる。半径ruは、剥離ディスク33の浸漬深さに対応する。
排出パイプ34は、一端部をハウジング1から下方に向けてドラムの外へ導かれ、かつ下側の境界壁7を通って導かれるが、ドラム3には触れない。この排出パイプ34は、ハウジング1と一体に形成するか、封止された状態でハウジングに挿入することができる。排出パイプには、排出ライン35としてホース等を接続することができる。
排出パイプは、ロータ2の回転軸Dに同心にハウジング1及び下部の磁気ベアリング装置5を通過した後、ハウジング1内でさらに軸方向に剥離ディスク33内に延びている。
制御可能な、特に電気的に制御可能な調節バルブ36が、重い相HPのための出口、特に重い相HPのための排出ライン35に挿入されることが提供され得る。
調節バルブ36によって、排出部35内の重い相HPの体積流量を絞り、関連する剥離ディスクの浸漬深さを増加させることが可能である。制御装置37が設けられていることが好ましい。調節バルブ36は、無線または有線の方法で制御装置37に接続されることが好ましい。
また、制御装置37は、磁気ベアリングけ4、5及び駆動装置を制御するために構成され、設けられている。
図2によれば、軽い相LPも剥離ディスクを介して排出される。
この目的のために、第2の剥離ディスク22がここではドラム3の上部領域に設けられ、該入口開口部22aは、再び、より重い相のための第1の-下部の-剥離ディスク33の入口の半径ruより小さい半径roに位置することができる。
この第2の剥離ディスク22の軸は、外側の排出パイプ24のように環状チャネルのように供給パイプ8を取り囲むことができ、供給パイプ8の代わりにハウジング1に緊密に接続されるか、またはハウジング1と一体に形成されることができる。これにより、図2によれば、2つの剥離ディスク22,33の排出パイプ24,34は、その両端部でドラム3から引き出される。排出パイプ24,34は、さらに、その両端部において、ハウジング1から導出される。排出パイプ24,34は、封止された方法で、ハウジング1内に挿入されてもよい。
しかし、排出パイプ24,34はプラスチックからハウジング1と一体的に作られることもある。また供給パイプ12は、その上端部で剥離ディスクシャフト24に連結されていてもよい。半径方向又は接線方向の接続ノズル24aが剥離ディスクシャフト24から延びていてもよい。接続ノズルには、軽い相を排出するための排出ライン40が接続され、これは例えばバッグやタンク等に開口することができる。従って、パイプ12及び34の端部は、ホース等を接続するためのノズルとしても構成され得る(図2参照、しかし図1も参照)。
制御可能な、特に電気的に制御可能な調節バルブ39が、また、軽い相LPのための排出ライン40に挿入されることが提供される。
調節バルブ39によって、軽い相LPの体積流量を変化させることができ、特に多少絞り込むことができ、ひいては第2の剥離ディスク22の浸漬深さを変化させることができる。また、調節バルブ39は、制御装置37と無線や有線で接続されており、制御装置37によって制御可能となっている。
夫々の剥離ディスク22、33は、各場合において、稼働時には静止している、例えば1つ乃至6つの複数のチャンネルが設けられ、一種の遠心ポンプが形成される。夫々の剥離ディスク22または33は、その外縁とともに、セパレータ内で回転する相LPまたはHP内に浸漬する。
剥離ディスク内のチャネルを通して、夫々の相LP、HPは内向きに向けられ、夫々の相LP、HPの回転速度は圧力に変換される。このように、夫々の剥離ディスク22、33は、それぞれの相LP、HPの排出ポンプに代わるものである。剥離ディスクは、それぞれ求心ポンプとして動作する。剥離ディスクはプラスチックでできている。
理論的には、第3の剥離ディスクを提供することもでき、これを用いて更なる相を導くことができる。
以下では、図1のセパレータと図2のセパレータの動作について簡単に説明する。
第1に、再利用可能な部品を備えた各セパレータが提供される。再利用可能な部品には、フレームI及び磁気ベアリング装置の駆動装置及びステータユニット4a、5aが含まれる。これには制御装置37も含まれる。
その後、セパレータインサートIIを配備し、フレームIに取り付ける。ステータユニット4a、5a、5aはセパレータから取り外されなければならない。このためには、ステータユニット4a及び5aのみを離さなければならない。
次いで、セパレータインサートを積極的に挿入し、ステータユニットを互いに向かって移動させる。これにより、ハウジングが回転に対して安全に保持される。付随的にホースがノズルに接続され、該ノズルはタンクまたはバッグに開口している。したがって、図1及び図2の夫々のセパレータインサートは、少なくとも、バッグ、タンク、ポンプなどの容器と同様に、さらなるライン(ここには示されていない)に接続可能なホース及びノズルをも有することができるのが好ましい。
そして、パイプやホース等を接続した後、懸濁液を回転ドラム(供給開口部8)に供給し、そこで軽い相LPと重い相HPに遠心分離する。
より大きな密度のより重い相HPは、分離チャンバ内のドラム3内で半径方向外向きに流れる。そこでは、相は、静止した剥離ディスク33のチャネルを通って、半径roの上にてドラムを出る。
より軽い相LPは、分離チャンバ内のドラム3内で半径方向内向きに流れ、分配器のシャフト上のチャネル38を通って上方に上昇する。そこでは、相LPは、図1及び図2に示されるように、半径roでドラムを出る。
調節バルブ36、39は、分離プロセスに簡単な方法で影響を与えるために使用される。この結果、分離プロセスの最適化が実現される。
本発明によるセパレータの主な用途は、製薬産業における細胞分離である。性能範囲は、100Lから4000Lの範囲の発酵槽からのブロスの加工及び実験室用途のために意図されている。
セパレータが使用される他の産業分野には、すなわち、化学、製薬、酪農技術、再生可能原料、石油及びガス、飲料技術、鉱物油なども考えられる。
示されたセパレータは、生成物と接触する全ての構成要素が、プラスチックまたは他の非磁性材料ででき、1回使用後に廃棄するか、またはリサイクル工程に供給することができるセパレータインサートの製造を可能にする。従って、使用後の洗浄は必要ない。従って、そのため、セパレータとその運用を低コストで実現することができる。
図5は、第2の実施形態の変形例において、図4のセパレータインサートIIの変形例を示しており、ここで、同一の特徴は、類似の符号を有している。この第2の実施形態の変形例の特別な特徴は、連動要素41b及びフレームI上に設けられた対応する連動要素41aが、セパレータインサートIIのフレームIとハウジングとの間の一方の側にのみ存在することであり、これによって、セパレータインサートIIのフレームIに対する軸方向及びねじり方向のロックを可能にすることである。とりわけ、これにより、構造の複雑性が減じられる。
符号のリスト
フレーム I
制御盤 I-1
キャリッジ I-2
ローラ I-3
ホルダ I-4, I-5
セパレータインサート II
ハウジング 1
ロータ 2
ドラム 3
磁気ベアリング装置 4, 5
ステータユニット 4a, 5a
ロータユニット 4b, 5b
半径方向境界壁 6, 7
供給開口部 8
排出部 10
給水パイプ 12
開口部 12a
分配器 13
分配器シャフト14
分配器フット 15
分配器チャネル16
セパレータディスク 17
円筒部 18, 19, 20
円錐部 18a, 20a
出口 21
剥離ディスク 22
入口開口部 22a
捕捉リング室 23
排出パイプ 24
接続ノズル 24a
チャンバ 25
円錐形の壁 26
剥離ディスク 33
入口開口部 33a
排出パイプ 34
開口部 34a
排出ライン 35
調節バルブ 36
制御装置 37
チャネル 38
調節バルブ 39
排出ライン 40
連動要素 41
ピン 41a
凹部 41b
連動要素 42
回転軸 D
懸濁液 S
相 LP、HP
半径 ro、ru

Claims (23)

  1. 遠心力場にて流動性の懸濁液(S)を、異なる密度の少なくとも2つの流動性の相(LP、HP)に分離するように構成されたセパレータ用のセパレータインサートであって、
    a) 複数の開口部を除き、閉鎖されたコンテナのように構成された、稼働中に静止したハウジング(1)であって、これらの開口部は、流入する懸濁液のために、ハウジング(1)の第1の軸方向の境界壁(6)上に少なくとも1つの供給開口部(8)として形成され、且つ異なる密度の各流動性の相(LP、HP)の排出部(10、34)のために、ハウジング(1)の外側ケーシングとハウジングの第1の軸方向の境界壁(7)に2つの開口部として形成され、又は異なる密度の各流動性の相(LP、HP)の排出部(24、34)のために、ハウジング(1)の第1及び第2の軸方向の境界壁(6、7)に各2つの開口部として形成されたハウジング(1)と、
    b) 前記ハウジング(1)内に配置され、回転軸(D)の周りで回転することができ、開口部を有するドラム(3)を有するロータとを備え、
    c) 稼働中に回転せず、処理すべき懸濁液をドラム(3)内に供給する供給パイプ(12)が、2つの軸方向端部の第1の端部にて、ドラム(3)の開口(12a)の1つ内に延びて、ドラム(3)には接触せず、ドラム(3)からの流動性の第1の相のための少なくとも1つの出口が剥離ディスク(33)として形成され、該剥離ディスクは稼働中に回転せず、ドラム(3)の反対側の第2の軸方向端部にてドラム(3)から導出される排出パイプ(34)を有し、
    d) 分離手段が前記ドラム(3)に配置され、
    e) 磁気ベアリング装置(4、5)用の少なくとも2つのロータユニット(4b、5b)が、ドラム(3)を備えたロータ(2)の軸方向に離れた2つの位置に配置され、該ロータユニットによって、ドラム(3)を備えたロータ(2)を懸架状態に保持することができ、回転可能に取り付けることができ、稼働中にハウジング内で回転させることができることを特徴とする、セパレータインサート。
  2. 前記ドラム(3)の更なる開口部が、ドラム(3)からハウジング(1)への第2の流動性の相用の、空いている半径方向の出口(21)として構成され、第2の流動性の相は出口(21)から排出される、請求項1に記載のセパレータインサート。
  3. 空いている出口(21)が、ハウジング(1)の捕捉リング室(23)と関連しており、該捕捉リング室(23)がハウジングからの排出部(10)を有する、請求項2に記載のセパレータインサート。
  4. 第2の剥離ディスク(22)を備える、請求項1に記載のセパレータインサート。
  5. 前記第2の剥離ディスク(22)は、排出パイプのように剥離ディスクシャフト(24)を備え、該剥離ディスクシャフト(24)は、供給パイプ(12)と同軸に形成され、供給パイプ(12)と同軸にドラムから出て、ハウジング(1)の第1の軸方向の境界壁(6)の開口(12a)を通るように案内される、請求項4に記載のセパレータインサート。
  6. 前記第1の剥離ディスク(33)の流れ側の下流側に調節バルブ(36)が接続されている、請求項1乃至5の何れかに記載のセパレータインサート。
  7. 第2の剥離ディスク(22)の流れ側の下流側に調節バルブ(39)が接続されている、請求項4乃至6の何れかに記載のセパレータインサート。
  8. セパレータインサート(II)が、セパレータのフレーム(I)に挿入するための予め組み立てられた交換可能なユニットを形成する、請求項1乃至7の何れかに記載のセパレータインサート。
  9. 前記ハウジング(1)とドラム(3)とが、全体的に又は主にプラスチック又はプラスチック複合材料からなる、請求項1又は2に記載のセパレータインサート。
  10. 前記磁気ベアリング装置(4,5)用のロータユニット(4b,5)が、ドラム(3)の2つの軸方向端部に配置され、かつ、第1の剥離ディスク(33)の供給パイプ(12)と排出パイプ(34)がそれぞれ2つのロータユニット(4b,5b)の1つを軸方向に通る、請求項1乃至9の何れかに記載のセパレータインサート。
  11. 磁気ベアリング装置(4,5)の一方または両方が、ドラムの回転及び速度調整のために使用されることもでき、また、磁気ベアリング装置(4,5)の一方または両方を、半径方向及び軸方向に作用させ、稼働中にロータ(2)をドラム(3)内に、ドラム(3)から距離を置いて吊設状態を維持する、請求項1乃至10の何れかに記載のセパレータインサート。
  12. セパレータディスク(17)のスタックが、分離手段としてドラム(3)に挿入され、第1の剥離ディスク(33)が、ドラム(3)内にて、分配器(14)の下方のに配置され、ディスクスタック(17)の下方に配置される、請求項1乃至11の何れかに記載のセパレータインサート。
  13. 構成要素のすべてが、予め組み立てられたユニットに組み立てられ、ここで、生産物に接触する構成要素の全てが、プラスチックまたは他の非磁性材料で作られている、請求項1乃至12の何れかに記載のセパレータインサート。
  14. 供給パイプ(12)と排出部又は排出パイプがノズルの形でハウジング(1)から外側に突出し、これらのノズルがハウジング(1)に密封されて接続されているか、またはハウジング(1)に一体的に形成されている、請求項1乃至13の何れかに記載のセパレータインサート。
  15. 前記ハウジングは、供給パイプ(12)と排出パイプの開口部を除き、密閉された構成になっている、請求項1乃至14の何れかに記載のセパレータインサート。
  16. フレーム(I)と該フレーム上に交換可能に配置された請求項1乃至15の何れかに記載のセパレータインサート(II)からなるセパレータ。
  17. 互いに離隔したホルダ(I-4, I-5)が、磁気ベアリング装置(4,5)のステータユニット(4a,5a)とともに形成されており、ホルダ(I-4, I-5)の間に前記セパレータインサート(II)が回転不可能且つ交換可能な方法で挿入される、請求項16に記載のセパレータ。
  18. 前記ホルダ(I-4及びI-5)と磁気ベアリング装置(4,5)のステータユニット(4a,5a)との相対距離がセパレータインサート(II)を交換するために調整可能である、請求項17に記載のセパレータ。
  19. セパレータインサート(II)のハウジング(1)が、形状嵌合及び/又は圧力嵌めでフレーム(I)に回転しないように取り付けられる、請求項16、17又は18に記載のセパレータ。
  20. ハウジング(1)と、少なくとも1つのホルダ(I-4、I-5)が、ハウジング(1)をホルダ上に回転しないように保持する、対応した連動要素を有することを特徴とする請求項19に記載のセパレータ。
  21. ハウジング(1)と1つのホルダ(I-5)のみが対応する連動要素(41a、41b)を有し、ハウジング(1)をホルダ(I-5)上に回転しないように保持する、請求項20に記載のセパレータ。
  22. ハウジング(1)とホルダ(I-4及びI-5)が、ハウジング(1)をホルダに回転しないように保持する、対応する連動要素(41a、41b、42)を有することを特徴とする請求項20に記載のセパレータ。
  23. 少なくとも1つ以上の調節バルブ(36, 39)に接続された制御装置(37)を備える、請求項16乃至22の何れかに記載のセパレータ。
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