JP2023537402A - 抗ウイルス剤としての機能化ペプチド - Google Patents

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エム. ラファーティー、ショーン
サン オル、ヤット
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Abstract

本発明は、コロナウイルスの複製活性を阻害する、式(I):【化1】JPEG2023537402000088.jpg38166の化合物およびその薬学的に許容される塩を開示する。本発明はさらに、式(I)の化合物またはその薬学的に許容されるスラット(slat)を含む医薬組成物、およびそれを必要とする対象においてコロナウイルス感染症を処置または予防する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を対象に投与することを含む、方法に関する。

Description

関連出願
本出願は、2020年8月13日に出願された米国仮特許出願第63/065,283号の利益を主張する。上記出願の全教示は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、3C様プロテアーゼ(「3CLpro」、「メインプロテアーゼ」、または「Mpro」と称されることもある)を治療有効量の3C様プロテアーゼ阻害剤と接触させることによってコロナウイルスの複製活性を阻害する化合物および方法に関する。本発明はさらに、有効量のそのようなコロナウイルス3C様プロテアーゼ阻害剤を哺乳動物に投与するための、コロナウイルス3C様プロテアーゼ阻害剤を含有する医薬組成物に関する。
コロナウイルスは、ニドウイルス目に分類される、ウイルスエンベロープを有する一本鎖プラス鎖RNAウイルスのファミリーである。コロナウイルス科は、ヒト、ウマ、ウシ、ブタ、鳥、ネコおよびサルを含む多くの動物種の病原体を含み、60年以上知られている。例えば、プロトタイプのマウスコロナウイルス株JHMの単離は、1949年に報告された。コロナウイルスは、一般にヒトにおいて軽度から中程度の上気道での病気を引き起こす一般的なウイルスであり、それらのエンベロープ表面のクラウン様スパイクにより命名されている。アルファ、ベータ、ガンマおよびデルタコロナウイルスとして公知な4つの主要なサブグループがあり、最初のコロナウイルスは1960年代半ばに同定された。ヒトに感染することが公知なコロナウイルスには、アルファコロナウイルス229EおよびNL63;ならびにベータコロナウイルスOC43、HKU1、SARS-CoV(重症急性呼吸器症候群つまりSARSを引き起こすコロナウイルス)、およびMERS-CoV(中東呼吸器症候群つまりMERSを引き起こすコロナウイルス)が含まれる。人々は、ヒトコロナウイルス229E、NL63、OC43およびHKU1に一般的に感染し、症候には通常、鼻水、咳、喉の痛みおよび発熱などの短期間の軽度から中等度の上気道での病気が含まれる。時折、ヒトコロナウイルスは、肺炎などの下気道での病気をもたらすが、これは、心肺疾患または免疫系が損なわれている人々、または高齢者においてより一般的である。一般的なヒトコロナウイルスの伝播は完全には理解されていない。しかしながら、ヒトのコロナウイルスは、感染者から、咳やくしゃみによって空気を介して、また、触れたり握手などの密接な人的接触を介して他者に拡散する可能性がある。これらのウイルスはまた、汚染された物体または表面に触れ、次いで口、鼻、または目に触れることによって拡散し得る。
コロナウイルスは、エンベロープ型のポジティブセンス一本鎖RNAウイルスである。CoVのゲノムRNAは、5’キャップ構造および3’ポリAテールを有し、少なくとも6つのオープンリーディングフレーム(ORF)を含む。第1のORF(ORF1a/b)は、2つのポリプロテイン:pp1aおよびpp1abを直接翻訳する。これらのポリプロテインは、メインプロテアーゼ(Mpro)としても公知な3C様プロテアーゼ(3CLpro)によって16個の非構造タンパク質にプロセシングされる。これらの非構造タンパク質は、他にもアクセサリータンパク質があるが、4つの構造タンパク質、すなわちエンベロープ、膜、スパイク、およびヌクレオカプシドタンパク質をコードするサブゲノムRNAの産生に関与する。その結果、3C様プロテアーゼがコロナウイルスのライフサイクルにおいて重要な役割を有することが理解されている。
3CLproは、前駆体ポリプロテインにおけるほとんどの切断事象に関与するシステインプロテアーゼである。活性型3CLproは、2つのプロトマーを含むホモ二量体であり、ドメインIおよびIIの間に位置するCys-Hisダイアドを特徴とする。3CLproはコロナウイルス間で保存されており、いくつかの共通する特徴は、様々なコロナウイルスにおいて3CLproの基質間で共有されている。3CLproのヒトホモログが存在しないため、理想的な抗ウイルス標的である。化合物は3CLpro活性を阻害することが報告されているが、それらはコロナウイルス療法として承認されていない。(WO2018042343、WO2018023054、WO2005113580、およびWO2006061714を参照されたい。)
コロナウイルス感染症のためのより効果的な治療法が、この満たされていない臨床的必要性の高さのために必要とされている。本発明は、コロナウイルスのライフサイクルを阻害すると考えられる化合物を調製する方法およびその使用方法を記載する。このタイプの化合物は、コロナウイルス感染症を処置し、臓器不全または死亡などの疾患合併症の発生を減少させるために使用され得る。
当技術分野では、コロナウイルス感染症を処置、改善または予防する新規治療剤が必要とされている。単独療法として、または他のコロナウイルス処置もしくは補助的処置と組み合わせて、コロナウイルス感染患者にこれらの治療剤を投与することにより、予後の有意な改善、疾患の進行の減少、およびセロコンバージョン率の向上がもたらされる。
本発明は、新規抗ウイルス化合物、そのような化合物を含む医薬組成物、ならびに前記化合物によるそのような治療を必要とする対象におけるウイルス(特にコロナウイルス)感染症を処置または予防する方法に関する。本発明の化合物は、コロナウイルスによってコードされるタンパク質(複数可)を阻害するか、またはコロナウイルスのライフサイクルを妨害し、抗ウイルス剤としても有用である。さらに、本発明は、前記化合物の調製プロセスを提供する。
本発明は、式(I)によって表される化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、N-オキシド、エステルおよびプロドラッグを提供する:

式中、
Aは、
1)任意に置換された-C-Cアルキル;
2)任意に置換された-C-Cアルケニル;
3)任意に置換された-C-C12シクロアルキル;
4)任意に置換された3~12員のヘテロシクロアルキル;
5)任意に置換されたアリール;および
6)任意に置換されたヘテロアリール
から選択され;
Rは、
1)任意に置換された-C-Cアルキル;
2)任意に置換された-C-Cアルケニル;
3)任意に置換された-C-Cシクロアルキル;
4)任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキル;
5)任意に置換されたアリール;および
6)任意に置換されたヘテロアリール
から選択され;
各Qは-C(R1112)-であり;
n2は、0、1、2、3または4であり;好ましくはn2は0ではなく;
各R11およびR12は、
1)水素;
2)ハロゲン;
3)-OR17
4)-SR17
5)-NR1314
6)-OC(O)NR1314
7)任意に置換された-C-Cアルキル;
8)任意に置換された-C-Cシクロアルキル;
9)任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキル;
10)任意に置換されたアリール;および
11)任意に置換されたヘテロアリール
から独立して選択され;
13およびR14は各々、
1)水素;
2)任意に置換された-C-Cアルキル;
3)任意に置換された-C-Cシクロアルキル;
4)任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキル;
5)任意に置換されたアリール;
6)任意に置換されたヘテロアリール;
7)-C(O)R15;および
8)-S(O)16
から独立して選択されるか、
あるいは、R13およびR14は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、任意に置換された3~8員の複素環式環を形成し;
15は、
1)水素;
2)ハロゲン;
3)-OH;
4)任意に置換された-C-Cアルキル;
5)任意に置換された-C-Cアルコキシ;
6)任意に置換された-C-Cシクロアルキル;
7)任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキル;
8)任意に置換されたアリール;および
9)任意に置換されたヘテロアリール
から選択され;
16は、
1)水素;
2)-OH;
3)任意に置換された-C-Cアルキル;
4)任意に置換された-C-Cシクロアルキル;
5)任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキル;
6)任意に置換されたアリール;および
7)任意に置換されたヘテロアリール
から選択され;
17は、
1)水素;
2)任意に置換された-C-Cアルキル;
3)任意に置換された-C-Cシクロアルキル;
4)任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキル;
5)任意に置換されたアリール;および
6)任意に置換されたヘテロアリール
から選択される。
本発明の一実施形態は、上記の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
式(I)の化合物のある特定の実施形態では、n2は1または2である。
式(I)の化合物のある特定の実施形態では、少なくとも1つのQは-CH-である。
式(I)の化合物のある特定の実施形態では、すべてのQは-CH-である。
式(I)の化合物のある特定の実施形態では、Aは、ある水素原子を除去した以下のうちの1つに由来し、任意に置換されている:

式(I)の化合物のある特定の実施形態では、Aは以下の群から選択され、Aは任意に置換されており:


好ましくは、Aは0、1または2つの置換基を有する。好ましくは、置換基は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、およびトリフルオロメトキシから独立して選択される。
式(I)の化合物のある特定の実施形態では、Aは-CH23であり、R23は-NR1314、-OR17、任意に置換された-C-C12シクロアルキル、任意に置換された3~12員のヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールである。
式(I)の化合物のある特定の実施形態では、Aは-CR232526であり、式中、R25は、水素、ハロゲン、任意に置換された-C-Cアルキル、任意に置換された-C-Cアルコキシ、任意に置換された-C-C12シクロアルキル、任意に置換された3~12員のヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアリールアルキル、任意に置換されたヘテロアリール、または任意に置換されたヘテロアリールアルキルであり;R26は、水素またはハロゲンであり;R23は先に定義した通りである。
式(I)の化合物のある特定の実施形態では、Rは、任意に置換されたメチル、任意に置換されたイソプロピル、任意に置換されたt-ブチル、任意に置換されたシクロプロピル、任意に置換されたシクロヘキシル(cyclyhexyl)、または任意に置換されたフェニルである。
式(I)の化合物のある特定の実施形態では、Rは-CH24であり、R24は-OR17、-SR17、-NR1314、任意に置換された-C-Cアルキル、任意に置換された-C-Cアルケニル、任意に置換された-C-C12シクロアルキル、任意に置換された3~12員のヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールであり、R13、R14およびR17は先に定義されている。好ましくは、R24は、任意に置換されたメチル、任意に置換されたイソプロピル、任意に置換されたt-ブチル、任意に置換されたシクロプロピル、任意に置換されたシクロヘキシル(cycloyhexyl)、または任意に置換されたフェニルである。
式(I)の化合物のある特定の実施形態では、Rは-CHCH24であり、R24は先に定義した通りである。好ましくは、R24は、任意に置換されたメチル、任意に置換されたイソプロピル、任意に置換されたt-ブチル、任意に置換されたシクロプロピル、任意に置換されたシクロヘキシル、または任意に置換されたフェニルである。
式(I)の化合物のある特定の実施形態では、Rは、ある水素原子を除去した以下のうちの1つに由来し、任意に置換されている:

ある特定の実施形態では、式(I)の化合物は、式(I-a)~(I-d)のうちの1つに示される立体化学、またはその薬学的に許容される塩を有する:

好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、式(I-c)に示される立体化学を有する。
ある特定の実施形態では、式(I)の化合物は、式(II-1)~(II-2)のうちの1つによって表され、またはその薬学的に許容される塩である:


(式中、A、R、およびR11は先に定義した通りである)。
ある特定の実施形態では、式(I)の化合物は、式(III-1)~(III-2)のうちの1つによって表される、またはその薬学的に許容される塩:


(式中、AおよびRは先に定義した通りである)。
ある特定の実施形態では、式(I)の化合物は、式(IV-1)~(IV-2)のうちの1つによって表される、またはその薬学的に許容される塩:


(式中、A、R11、およびR24は先に定義した通りである)。
ある特定の実施形態では、式(I)の化合物は、式(V-1)~(V-2)のうちの1つによって表される、またはその薬学的に許容される塩:

(式中、A、R11、およびR24は先に定義した通りである)。
ある特定の実施形態では、式(I)の化合物は、式(VI-1)~(VI-4)のうちの1つによって表される、またはその薬学的に許容される塩:

(式中、AおよびR24は先に定義した通りである)。
ある特定の実施形態では、本発明は、R24が、任意に置換されたメチル、任意に置換されたイソプロピル、任意に置換されたt-ブチル、任意に置換されたシクロプロピル、任意に置換されたシクロヘキシル(cyclyhexyl)、または任意に置換されたフェニルである、式(IV-1)~(IV-2)、(V-1)~(V-2)、または(VI-1)~(VI-4)の化合物、およびその薬学的に許容される塩に関する。
ある特定の実施形態では、本発明は、R24が、ある水素原子を除去した以下のうちの1つに由来し、任意に置換されている、式(IV-1)~(IV-2)、(V-1)~(V-2)、または(VI-1)~(VI-4)の化合物、およびその薬学的に許容される塩に関する:

本発明の化合物のある特定の実施形態では、Aは以下の群から選択され、Aは任意に置換されている:

ある特定の実施形態では、Aは非置換であるか、または-CH、CF、CFH、-CFH、シクロプロピル、シアノ、イソプロピル(isopropy)、-F、-Cl、-OH、-OCH、および-OCHFから独立して選択される1つもしくは複数の置換基で置換されている。好ましくは、Aは非置換であるか、または1もしくは2つのそのような置換基で置換されている。
本発明の化合物のある特定の実施形態では、Aは以下の群から選択される:

(式中、R31は、-CH、-CF、-CHF、-CHF、シクロプロピル、シアノ、イソプロピル、水素、-F、-Cl、-OH、-OCH、または-OCHFである)。
本発明の化合物のある特定の実施形態では、Aは以下の群から選択される:

(式中、R31は先に定義した通りである)。
ある特定の実施形態では、式(I)の化合物は、式(VII-1)~(VII-12)のうちの1つによって表される、またはその薬学的に許容される塩:

(式中、R24およびR31は先に定義した通りである)。
ある特定の実施形態では、式(I)の化合物は、式(VIII-1)~(VIII-12)のうちの1つによって表される、またはその薬学的に許容される塩:

(式中、R24およびR31は先に定義した通りである)。
ある特定の実施形態では、本発明は、R24が、任意に置換されたメチル、任意に置換されたイソプロピル、任意に置換されたt-ブチル、任意に置換されたシクロプロピル、任意に置換されたシクロヘキシル(cyclyhexyl)、または任意に置換されたフェニルである、式(VII-1)~(VII-12)、(VIII-1)~(VIII-12)の化合物、およびその薬学的に許容される塩に関する。
ある特定の実施形態では、本発明は、R24が、ある水素原子を除去した以下のうちの1つに由来し、任意に置換されている、式(VII-1)~(VII-12)、(VIII-1)~(VIII-12)の化合物、およびその薬学的に許容される塩に関する:

ある特定の実施形態では、式(VI-1)の化合物は、式(VI-1a)~(VI-1d)のうちの1つによって表される、またはその薬学的に許容される塩:

(式中、AおよびR24は先に定義した通りである)。
ある特定の実施形態では、式(VI-2)の化合物は、式(VI-2a)~(VI-2d)のうちの1つによって表される、またはその薬学的に許容される塩:

(式中、AおよびR24は先に定義した通りである)。
本発明の代表的な化合物には、これらに限定されないが、式(VI-1c)に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩が含まれ、AおよびR24は、表1において各化合物に対して描写されている。


本発明の代表的な化合物には、これらに限定されないが、式(VI-2c)に記載の化合物、およびその薬学的に許容される塩が含まれ、AおよびR24は、表2において各化合物に対して描写されている。


本明細書における本発明の説明が、化学結合の法則および原理に適合して解釈されるべきであることが理解されよう。場合によっては、任意の所与の位置に置換基を入れるために水素原子を除去することが必要になり得る。
本発明の化合物が、1個または複数の不斉炭素原子を含み得、ラセミ、ジアステレオ異性、および光学活性の形態で存在し得ることがさらに理解されよう。本発明のある特定の化合物が、様々な互変異性形態で存在し得ることがなおも理解されよう。すべての互変異性体が本発明の範囲内にあることが企図される。
ある特定の実施形態では、本発明は、治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を対象に投与するステップを含む、それを必要とする対象においてコロナウイルス感染症を処置または予防する方法を提供する。ある特定の実施形態では、コロナウイルスは、SARS-CoV-1、SARS-CoV-2、またはMERS-CoVである。好ましくは、コロナウイルスはSARS-CoV-2である。
本発明の実施形態は、単一の薬剤として、または(1)コロナウイルス感染症を処置または予防するのに有効な別の薬剤、(2)免疫応答および頑強性を改善する別の薬剤、または(3)炎症および/または疼痛を軽減する別の薬剤と組み合わせて、健康な患者またはウイルス感染患者への化合物の投与を提供する。
本明細書に記載の化合物、またはその塩、溶媒和物もしくは水和物は、ウイルスの3Cまたは3C様プロテアーゼを阻害することによってコロナウイルスの影響を防止、停止または低減する活性を有し、それによって宿主細胞において、翻訳されたウイルスゲノムのポリプロテインプロセシングを妨害または防止し、ウイルスを複製不能にすると考えられている。
さらなる態様では、本発明は、本明細書に含まれる化合物、またはその塩、特にその薬学的に許容される塩を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、急性気道疾患または慢性気道疾患を含むがこれらに限定されない呼吸器障害を処置する方法を規定する。
本発明の化合物および任意の他の薬学的に活性な薬剤(複数可)は、一緒にまたは別々に投与されてもよく、別々に投与される場合、投与は任意の順序で同時にまたは逐次的に行われてもよい。本発明の化合物および他の薬学的に活性な薬剤(複数可)の量ならびに投与の相対的なタイミングは、所望の合わされた治療効果を達成するために選択され得る。本発明の化合物およびその塩、溶媒和物、または他の薬学的に許容される誘導体と他の処置剤との組み合せでの投与は、(1)両方の化合物を含む単一の医薬組成物で、または(2)各々が1つの化合物を含む別々の医薬組成物で同時に投与することによって組み合わせてもよい。
併用療法の別の実施形態では、本発明の化合物を投与することにより、コロナウイルス感染症の予防的処置を必要とする個体において、コロナウイルス感染症の予防的処置において同等の結果を達成するために必要とされる少なくとも1つの追加の治療剤を単独で投与することと比較して、より低い用量または頻度で追加の治療剤を投与することが可能になる。
本発明に包含される化合物は、医薬品としての使用に対して適切に安定なものであることを理解されたい。
定義
本発明を説明するために使用される様々な用語の定義を、以下に列挙する。これらの定義は、個々にまたはより大きなグループの一部として、特定の場合において別途限定されない限り、本明細書および特許請求の範囲を通して使用される用語に適用される。
「アリール」という用語は、本明細書で使用される場合、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、およびインデニルを含むがこれらに限定されない少なくとも1つの芳香環を含む、単環式または多環式炭素環式環系を指す。多環式アリールは、少なくとも1つの芳香環を含む多環式環系である。多環式アリールは、縮合環、共有結合した環またはそれらの組合せを含み得る。
「ヘテロアリール」という用語は、本明細書で使用される場合、S、OおよびNから選択される1個または複数の環原子を有する単環式または多環式芳香族基を指し;残りの環原子は炭素であり、環内に含まれる任意のNまたはSは任意に酸化されていてもよい。ヘテロアリールには、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、キノキサリニルが含まれるが、これらに限定されない。多環式ヘテロアリールは、縮合環、共有結合した環またはそれらの組合せを含み得る。
本発明によれば、芳香族基は置換または非置換であり得る。
本明細書で使用される「アルキル」という用語は、飽和直鎖または分岐鎖炭化水素基を指す。「C1-アルキル」、「C1-アルキル」、「C1-アルキル」、「C1-12アルキル」、「C-Cアルキル」、または「C-Cアルキル」は、それぞれ1~4個、1~6個、1~8個、1~12個、2~4個および3~6個の炭素原子を含むアルキル基を指す。C1-アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、ヘプチルおよびオクチル基が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「アルケニル」という用語は、単一の水素原子の除去による少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖炭化水素基を指す。「C-Cアルケニル」、「C-C12アルケニル」、「C-Cアルケニル」、「C-Cアルケニル」、または「C-Cアルケニル」は、それぞれ2~8個、2~12個、2~4個、3~4個または3~6個の炭素原子を含むアルケニル基を指す。アルケニル基には、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、2-メチル-2-ブテン-2-イル、ヘプテニル、オクテニルなどが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「アルキニル」という用語は、単一の水素原子の除去による少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有する直鎖または分岐鎖炭化水素基を指す。「C-Cアルキニル」、「C-C12アルキニル」、「C-Cアルキニル」、「C-Cアルキニル」、または「C-Cアルキニル」は、それぞれ2~8個、2~12個、2~4個、3~4個または3~6個の炭素原子を含むアルキニル基を指す。代表的なアルキニル基には、例えば、エチニル、2-プロピニル、2-ブチニル、ヘプチニル、オクチニルなどが含まれるが、これらに限定されない。
「シクロアルキル」という用語は、本明細書で使用される場合、単環式もしくは多環式飽和炭素環式環または二環式もしくは三環式基の縮合、架橋もしくはスピロ系を指し、炭素原子は任意にオキソ置換されていてもよく、または環外オレフィン二重結合で任意に置換されていてもよい。好ましいシクロアルキル基には、C-C12シクロアルキル、C-Cシクロアルキル、C-CシクロアルキルおよびC-Cシクロアルキルが含まれる。C-C12シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロオクチル、4-メチレン-シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.1.0]ヘキシル、スピロ[2.5]オクチル、3-メチレンビシクロ[3.2.1]オクチル、スピロ[4.4]ノナニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「シクロアルケニル」という用語は、本明細書で使用される場合、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する、単環式もしくは多環式炭素環式環または二環式もしくは三環式基の縮合、架橋もしくはスピロ系を指し、炭素原子は任意にオキソ置換されていてもよく、または環外オレフィン二重結合で任意に置換されていてもよい。好ましいシクロアルケニル基には、C-C12シクロアルケニル、C-CシクロアルケニルまたはC-Cシクロアルケニル基が含まれる。C-C12シクロアルケニルの例としては、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エニル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサ-2-エニル、スピロ[2.5]オクタ-4-エニル、スピロ[4.4]ノナ-2-エニル、ビシクロ[4.2.1]ノナ-3-エン-12-イルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「アリールアルキル」という用語は、アルキレン鎖がアリール基に結合している官能基、例えば-CHCH-フェニルを意味する。「置換アリールアルキル」という用語は、アリール基が置換されているアリールアルキル官能基を意味する。同様に、「ヘテロアリールアルキル」という用語は、アルキレン鎖がヘテロアリール基に結合している官能基を意味する。「置換ヘテロアリールアルキル」という用語は、ヘテロアリール基が置換されているヘテロアリールアルキル官能基を意味する。
本明細書で使用される場合、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられる「アルコキシ」という用語は、特に明記しない限り、酸素原子を介して分子の残りの部分に結合した指定数の炭素原子を有するアルキル基、例えば、メトキシ、エトキシ、2-プロポキシ、2-プロポキシ(イソプロポキシ)ならびにより高級なホモログおよび異性体を意味する。好ましいアルコキシは(C2-)アルコキシである。
本明細書に記載の任意のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、複素環式およびシクロアルケニル部分はまた、脂肪族基または脂環式基であり得ることが理解される。
「脂肪族」基は、炭素原子、水素原子、ハロゲン原子、酸素、窒素または他の原子の任意の組合せから構成される非芳香族部分であり、任意に1つまたは複数の不飽和ユニット、例えば二重結合および/または三重結合を含む。脂肪族基の例は、アルキル、アルケニル、アルキニル、O、OH、NH、NH、C(O)、S(O)、C(O)O、C(O)NH、OC(O)O、OC(O)NH、OC(O)NH、S(O)NH、S(O)NH、NHC(O)NH、NHC(O)C(O)NH、NHS(O)NH、NHS(O)NH、C(O)NHS(O)、C(O)NHS(O)NHまたはC(O)NHS(O)NHなどの官能基、1つまたは複数の官能基を含む基、非芳香族炭化水素(任意に置換されている)、および非芳香族炭化水素(任意に置換されている)の1つまたは複数の炭素が官能基によって置き換えられている基である。脂肪族基の炭素原子は、任意にオキソ置換され得る。脂肪族基は、直鎖、分岐、環状、またはそれらの組合せであってもよく、好ましくは約1~約24個の炭素原子、より典型的には約1~約12個の炭素原子を含む。脂肪族炭化水素基に加えて、本明細書で使用される場合、脂肪族基は、例えば、アルコキシアルキル、ポリアルコキシアルキル、例えば、ポリアルキレングリコール、ポリアミン、およびポリイミンなどを明示的に含む。脂肪族基は、任意に置換されていてもよい。
「複素環式」または「ヘテロシクロアルキル」という用語は互換的に使用され得、非芳香族環または二環式もしくは三環式基の縮合、架橋もしくはスピロ系を指し、(i)各環系は酸素、硫黄および窒素から独立して選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含み、(ii)各環系は飽和または不飽和であり得、(iii)窒素および硫黄ヘテロ原子は任意に酸化されていてもよく、(iv)窒素ヘテロ原子は任意に四級化されていてもよく、(v)上記の環のいずれかは芳香環に縮合していてもよく、(vi)残りの環原子は任意にオキソ置換されていてもよく、または環外オレフィン二重結合で任意に置換されていてもよい炭素原子である。代表的なヘテロシクロアルキル基には、1,3-ジオキソラン、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、キノキサリニル、ピリダジノニル、2-アザビシクロ[2.2.1]-ヘプチル、8-アザビシクロ[3.2.1]オクチル、5-アザスピロ[2.5]オクチル、2-オキサ-7-アザスピロ[4.4]ノナニル、7-オキソオキセパン-4-イル、およびテトラヒドロフルフリル(tetrahydrofuryl)が含まれるが、これらに限定されない。そのような複素環基は、さらに置換されていてもよい。ヘテロアリールまたは複素環基は、C結合またはN結合(可能な場合)であり得る。
本明細書に記載の任意のアルキル、アルケニル、アルキニル、脂環式、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、複素環式、脂肪族部分などは、2つ以上の基または置換基(これらは同じ原子または異なる原子であり得る)を結合するための連結として使用される場合、二価または多価の基であり得ることが理解される。当業者は、任意のそのような基の価数を、それが生じる文脈から容易に求めることができる。
「置換された」という用語は、水素原子の1、2、または3個以上が、-F、-Cl、-Br、-I、-OH、C1-12-アルキル;C-C12-アルケニル、C-C12-アルキニル、-C-C12-シクロアルキル、保護されたヒドロキシ、-NO、-N、-CN、-NH、保護されたアミノ、オキソ、チオキソ、-NH-C1-12-アルキル、-NH-C-C-アルケニル、-NH-C-C-アルキニル、-NH-C-C12-シクロアルキル、-NH-アリール、-NH-ヘテロアリール、-NH-ヘテロシクロアルキル、-ジアルキルアミノ、-ジアリールアミノ、-ジヘテロアリールアミノ、-O-C1-12-アルキル、-O-C-C-アルケニル、-O-C-C-アルキニル、-O-C-C12-シクロアルキル、-O-アリール、-O-ヘテロアリール、-O-ヘテロシクロアルキル、-C(O)-C1-12-アルキル、-C(O)-C-C-アルケニル、-C(O)-C-C-アルキニル、-C(O)-C-C12-シクロアルキル、-C(O)-アリール、-C(O)-ヘテロアリール、-C(O)-ヘテロシクロアルキル、-CONH、-CONH-C1-12-アルキル、-CONH-C-C-アルケニル、-CONH-C-C-アルキニル、-CONH-C-C12-シクロアルキル、-CONH-アリール、-CONH-ヘテロアリール、-CONH-ヘテロシクロアルキル、-OCO-C1-12-アルキル、-OCO-C-C-アルケニル、-OCO-C-C-アルキニル、-OCO-C-C12-シクロアルキル、-OCO-アリール、-OCO-ヘテロアリール、-OCO-ヘテロシクロアルキル、-CO-C1-12アルキル、-CO-C-Cアルケニル、-CO-C-Cアルキニル、CO-C-C12-シクロアルキル、-CO-アリール、CO-ヘテロアリール、CO-ヘテロシクロアルキル、-OCONH、-OCONH-C1-12-アルキル、-OCONH-C-C-アルケニル、-OCONH-C-C-アルキニル、-OCONH-C-C12-シクロアルキル、-OCONH-アリール、-OCONH-ヘテロアリール、-OCONH-ヘテロシクロ-アルキル、-NHC(O)H、-NHC(O)-C1-12-アルキル、-NHC(O)-C-C-アルケニル、-NHC(O)-C-C-アルキニル、-NHC(O)-C-C12-シクロアルキル、-NHC(O)-アリール、-NHC(O)-ヘテロアリール、-NHC(O)-ヘテロシクロ-アルキル、-NHCO-C1-12-アルキル、-NHCO-C-C-アルケニル、-NHCO-C-C-アルキニル、-NHCO-C-C12-シクロアルキル、-NHCO-アリール、-NHCO-ヘテロアリール、-NHCO-ヘテロシクロアルキル、-NHC(O)NH、-NHC(O)NH-C1-12-アルキル、-NHC(O)NH-C-C-アルケニル、-NHC(O)NH-C-C-アルキニル、-NHC(O)NH-C-C12-シクロアルキル、-NHC(O)NH-アリール、-NHC(O)NH-ヘテロアリール、-NHC(O)NH-ヘテロシクロアルキル、NHC(S)NH、-NHC(S)NH-C1-12-アルキル、-NHC(S)NH-C-C-アルケニル、-NHC(S)NH-C-C-アルキニル、-NHC(S)NH-C-C12-シクロアルキル、-NHC(S)NH-アリール、-NHC(S)NH-ヘテロアリール、-NHC(S)NH-ヘテロシクロアルキル、-NHC(NH)NH、-NHC(NH)NH-C1-12-アルキル、-NHC(NH)NH-C-C-アルケニル、-NHC(NH)NH-C-C-アルキニル、-NHC(NH)NH-C-C12-シクロアルキル、-NHC(NH)NH-アリール、-NHC(NH)NH-ヘテロアリール、-NHC(NH)NH-ヘテロシクロアルキル、-NHC(NH)-C1-12-アルキル、-NHC(NH)-C-C-アルケニル、-NHC(NH)-C-C-アルキニル、-NHC(NH)-C-C12-シクロアルキル、-NHC(NH)-アリール、-NHC(NH)-ヘテロアリール、-NHC(NH)-ヘテロシクロアルキル、-C(NH)NH-C1-12-アルキル、-C(NH)NH-C-C-アルケニル、-C(NH)NH-C-C-アルキニル、-C(NH)NH-C-C12-シクロアルキル、-C(NH)NH-アリール、-C(NH)NH-ヘテロアリール、-C(NH)NH-ヘテロシクロアルキル、-S(O)-C1-12-アルキル、-S(O)-C-C-アルケニル、-S(O)-C-C-アルキニル、-S(O)-C-C12-シクロアルキル、-S(O)-アリール、-S(O)-ヘテロアリール、-S(O)-ヘテロシクロアルキル、-SONH、-SONH-C1-12-アルキル、-SONH-C-C-アルケニル、-SONH-C-C-アルキニル、-SONH-C-C12-シクロアルキル、-SONH-アリール、-SONH-ヘテロアリール、-SONH-ヘテロシクロアルキル、-NHSO-C1-12-アルキル、-NHSO-C-C-アルケニル、-NHSO-C-C-アルキニル、-NHSO-C-C12-シクロアルキル、-NHSO-アリール、-NHSO-ヘテロアリール、-NHSO-ヘテロシクロアルキル、-CHNH、-CHSOCH、-アリール、-アリールアルキル、-ヘテロアリール、-ヘテロアリールアルキル、-ヘテロシクロアルキル、-C-C12-シクロアルキル、ポリアルコキシアルキル、ポリアルコキシ、-メトキシメトキシ、-メトキシエトキシ、-SH、-S-C1-12-アルキル、-S-C-C-アルケニル、-S-C-C-アルキニル、-S-C-C12-シクロアルキル、-S-アリール、-S-ヘテロアリール、-S-ヘテロシクロアルキル、またはメチルチオ-メチルを含むがこれらに限定されない置換基で独立して置き換えられることによる置換を指す。ある特定の実施形態では、置換基は、ハロ、好ましくはClおよびF;C1--アルキル、好ましくはメチルおよびエチル;ハロ-C1--アルキル、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、およびトリフルオロメチル;C-C-アルケニル;ハロ-C-C-アルケニル;C-C-シクロアルキル、例えばシクロプロピル;C1--アルコキシ、例えば、メトキシおよびエトキシ;ハロ-C1--アルコキシ、例えば、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、およびトリフルオロメトキシ;-CN;-OH;NH;C1--アルキルアミノ;ジ(C1--アルキル)アミノ;およびNOから独立して選択される。アリール、ヘテロアリール、アルキルなどは、さらに置換され得ることが理解される。いくつかの場合、置換された部分中の各置換基は、1つまたは複数の基で任意にさらに置換されており、各基は、C1--アルキル;-CF、-OCH、-OCF、-F、-Cl、-Br、-I、-OH、-NO、-CN、および-NHから独立して選択される。好ましくは、置換されたアルキル基は、1個または複数のハロゲン原子、より好ましくは1個または複数のフッ素または塩素原子で置換されている。
「ハロ」またはハロゲン」という用語は、単独でまたは別の置換基の一部として、本明細書で使用される場合、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子を指す。
「任意に置換された」という用語は、本明細書で使用される場合、言及される基が置換または非置換であり得ることを意味する。一実施形態では、言及される基は、0個の置換基で任意に置換されている、すなわち、言及される基は非置換である。別の実施形態では、言及される基は、本明細書に記載の基から個別に独立して選択される1つまたは複数のさらなる基で任意に置換されている。
「水素」という用語は、水素および重水素を含む。さらに、原子の列挙は、得られる化合物が薬学的に許容可能である限り、その原子の他の同位体を含む。
「ヒドロキシ活性化基」という用語は、本明細書で使用される場合、置換または脱離反応などの合成手順中に離れ得るようにヒドロキシル基を活性化することが当技術分野で公知の不安定な化学的部分を指す。ヒドロキシル活性化基の例としては、メシラート、トシラート、トリフラート、p-ニトロベンゾアート、ホスホナートなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「活性化ヒドロキシル」という用語は、本明細書で使用される場合、例えば、メシラート、トシラート、トリフラート、p-ニトロベンゾアート、ホスホナート基を含む、上で定義したヒドロキシル活性化基で活性化されたヒドロキシ基を指す。
「ヒドロキシ保護基」という用語は、本明細書で使用される場合、合成手順中に望ましくない反応からヒドロキシル基を保護することが当技術分野で公知の不安定な化学的部分を指す。前記合成手順の後、本明細書に記載のヒドロキシ保護基は選択的に除去され得る。当技術分野で公知のヒドロキシ保護基は、T.H.GreeneおよびP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley&Sons、New York(1999)に広く記載されている。ヒドロキシル保護基の例としては、ベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、tert-ブトキシ-カルボニル、イソプロポキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、アセチル、ホルミル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ベンゾイル、メチル、t-ブチル、2,2,2-トリクロロエチル、2-トリメチルシリルエチル、アリル、ベンジル、トリフェニル-メチル(トリチル)、メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、2-(トリメチルシリル)-エトキシメチル、メタンスルホニル、トリメチルシリル、トリイソプロピルシリルなどが挙げられる。
「保護されたヒドロキシ」という用語は、本明細書で使用される場合、例えば、ベンゾイル、アセチル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、メトキシメチル基を含む、上で定義したヒドロキシ保護基で保護されたヒドロキシ基を指す。
「ヒドロキシプロドラッグ基」という用語は、本明細書で使用される場合、ヒドロキシ基をカバーまたはマスキングすることによって、親薬物の物理化学的、ひいては生物学的特性を一時的に変化させることが当技術分野で公知のプロモイエティ基を指す。前記合成手順の後、本明細書に記載のヒドロキシプロドラッグ基は、インビボでヒドロキシ基に戻ることができなければならない。当技術分野で公知のヒドロキシプロドラッグ基は、Kenneth B.Sloan、Prodrugs,Topical and Ocular Drug Delivery、(Drugs and the Pharmaceutical Sciences;第53巻)、Marcel Dekker,Inc.、New York(1992)に広く記載されている。
「アミノ保護基」という用語は、本明細書で使用される場合、合成手順中に望ましくない反応からアミノ基を保護することが当技術分野で公知の不安定な化学的部分を指す。前記合成手順の後、本明細書に記載のアミノ保護基は選択的に除去され得る。当技術分野で公知のアミノ保護基は、T.H.GreeneおよびP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley&Sons、New York(1999)に広く記載されている。アミノ保護基の例としては、メトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、12-フルオレニル-メトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「保護されたアミノ」という用語は、本明細書で使用される場合、上で定義したアミノ保護基で保護されたアミノ基を指す。
「脱離基」という用語は、求核置換反応などの置換反応において別の官能基または原子によって置き換えられ得る官能基または原子を意味する。例として、代表的な脱離基としては、クロロ、ブロモおよびヨード基;スルホン酸エステル基、例えば、メシラート、トシラート、ブロシラート、ノシラートなど;およびアシルオキシ基、例えば、アセトキシ、トリフルオロアセトキシなどが挙げられる。
「非プロトン性溶媒」という用語は、本明細書で使用される場合、プロトン活性に対して相対的に不活性である、すなわちプロトン供与体として作用しない溶媒を指す。例としては、例えば、ヘキサンおよびトルエンなどの炭化水素、例えば、塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、例えば、テトラヒドロフランおよびN-メチルピロリジノンなどの複素環式化合物、ならびにジエチルエーテル、ビス-メトキシメチルエーテルなどのエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。そのような化合物は当業者に周知であり、例えば、試薬の溶解度、試薬の反応性および好ましい温度範囲などの要因に応じて、個々の溶媒またはそれらの混合物が特定の化合物および反応条件に好ましい場合があることは当業者には明らかであろう。非プロトン性溶媒のさらなる考察は、有機化学の教科書または専門のモノグラフ、例えば、Organic Solvents Physical Properties and Methods of Purification、第4版、John A.Riddickら編、第II巻、Techniques of Chemistry Series、John Wiley&Sons、NY、1986に見出され得る。
「プロトン性溶媒」という用語は、本明細書で使用される場合、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t-ブタノールなどのプロトンを供給する傾向がある溶媒を指す。そのような溶媒は当業者に周知であり、例えば、試薬の溶解度、試薬の反応性および好ましい温度範囲などの要因に応じて、個々の溶媒またはそれらの混合物が特定の化合物および反応条件に好ましい場合があることは当業者には明らかであろう。プロトン性溶媒のさらなる考察は、有機化学の教科書または専門のモノグラフ、例えば、Organic Solvents Physical Properties and Methods of Purification、第4版、John A.Riddickら編、第II巻、Techniques of Chemistry Series、John Wiley&Sons、NY、1986に見出され得る。
本発明によって想定される置換基および変形の組合せは、安定な化合物の形成をもたらすもののみである。「安定な」という用語は、本明細書で使用される場合、製造を可能にするのに十分な安定性を有し、本明細書に詳述される目的(例えば、対象への治療的または予防的投与)に有用であるのに十分な期間にわたって化合物の完全性を維持する化合物を指す。
合成された化合物は、反応混合物から分離し、カラムクロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィー、または再結晶などの方法によりさらに精製され得る。当業者によって理解され得るように、本明細書中の式の化合物を合成するさらなる方法は、当業者には明らかであろう。さらに、様々な合成ステップは、所望の化合物を得るために代替のシーケンスまたは順序で行われてもよい。本明細書に記載の化合物を合成するのに有用な合成化学変換および保護基方法論(保護および脱保護)は当技術分野で公知であり、例えば、R.Larock,Comprehensive Organic Transformations、第2版、Wiley-VCH(1999);T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley and Sons(1999);L.FieserおよびM.Fieser、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis、John Wiley and Sons(1994);およびL.Paquette編、Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis、John Wiley and Sons(1995)、ならびそれらの後続版に記載されているものを含む。
「対象」という用語は、本明細書で使用される場合、動物を指す。好ましくは、動物は哺乳動物である。より好ましくは、哺乳動物はヒトである。対象はまた、例えば、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、モルモット、魚、鳥などを指す。
本発明の化合物は、選択的な生物学的特性を増強するために適切な機能性を付加することによって改変され得る。そのような改変は当技術分野で公知であり、所与の生体系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への生物学的浸透を増加させ、経口アベイラビリティを増加させ、注射による投与を可能にする溶解度を増加させ、代謝を変化させ、排出速度を変化させるものを含み得る。
本明細書に記載の化合物は、1つまたは複数の不斉中心を含み、したがって、エナンチオマー、ジアステレオマー、および絶対立体化学の観点から、アミノ酸について(R)-もしくは(S)-として、または(D)-もしくは(L)-として定義され得る他の立体異性形態を生じる。本発明は、すべてのそのような可能な異性体、ならびにそれらのラセミおよび光学的に純粋な形態を含むことを意味する。光学異性体は、上記の手順によって、またはラセミ混合物を分割することによって、それぞれの光学活性な前駆体から調製され得る。分割は、分割剤の存在下で、クロマトグラフィーによって、または繰り返しの結晶化によって、または当業者に公知のこれらの技術のいくつかの組合せによって行うことができる。分割に関するさらなる詳細は、Jacquesら、Enantiomers,Racemates,and Resolutions(John Wiley&Sons、1981)に見出すことができる。本明細書に記載の化合物がオレフィン二重結合、他の不飽和、または他の幾何学的な非対称性を含む場合、特に明記しない限り、化合物はEおよびZ幾何異性体またはシスおよびトランス異性体の両方を含むことが意図される。同様に、すべての互変異性形態が含まれることも意図される。互変異性体は、環状または非環状であり得る。本明細書に現れる任意の炭素-炭素二重結合の構成は、便宜上選択されているにすぎず、本文にそのように記載されていない限り、特定の構成を指定することを意図するものではない。したがって、本明細書でトランスとして任意に示される炭素-炭素二重結合または炭素-ヘテロ原子二重結合は、シス、トランス、または任意の割合での2つの混合物であり得る。
本発明のある特定の化合物はまた、分離可能であり得る様々な安定な配座形態で存在し得る。例えば立体障害または環歪みのために、非対称単結合の周りの制限された回転に起因するねじれ非対称性は、異なる立体配座異性体の分離を可能にし得る。本発明は、これらの化合物の各立体配座異性体およびそれらの混合物を含む。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、理にかなった医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴わずにヒトおよび下等動物の組織と接触して使用するのに適しており、合理的な利益/リスク比に見合った塩を指す。薬学的に許容される塩は、当技術分野で周知である。例えば、S.M.Bergeらは、J.Pharmaceutical Sciences、66:2-19(1977)において、薬学的に許容される塩を詳細に記載している。塩は、本発明の化合物の最終的な単離および精製中にインサイチュで、または遊離塩基の官能基を適切な有機酸と反応させることによって別々に調製することができる。薬学的に許容される塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸と、または酢酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸と、またはイオン交換などの当技術分野で使用される他の方法を使用することによって形成されるアミノ基の塩である非毒性酸付加塩が挙げられるが、これらに限定されない。他の薬学的に許容される塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、硫酸水素塩、ホウ酸塩、酪酸塩、カンファラート、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタン-プロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられるが、これらに限定されない。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが含まれる。さらなる薬学的に許容される塩には、適切な場合、ハライド、ヒドロキシド、カルボキシラート、スルファート、ホスファート、ニトラート、1~6個の炭素原子を有するアルキル、スルホナートおよびアリールスルホナートなどの対イオンを使用して形成される、非毒性アンモニウム、第四級アンモニウム、およびアミンカチオンが含まれる。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容されるエステル」という用語は、インビボで加水分解するエステルを指し、人体で容易に分解して親化合物またはその塩を残すものを含む。適切なエステル基には、例えば、薬学的に許容される脂肪族カルボン酸、特にアルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸およびアルカン二酸から誘導されるものが含まれ、各アルキルまたはアルケニル部分は有利には6個以下の炭素原子を有する。特定のエステルの例としては、ギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、アクリル酸エステルおよびエチルコハク酸エステルが挙げられるが、これらに限定されない。
医薬組成物
本発明の医薬組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体または賦形剤と一緒に製剤化される、治療有効量の本発明の化合物を含む。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体または賦形剤」という用語は、任意のタイプの非毒性の不活性固体、半固体または液体充填剤、希釈剤、封入材料または製剤補助剤を意味する。薬学的に許容される担体として機能し得る物質のいくつかの例は、糖、例えば、ラクトース、グルコースおよびスクロース;スターチ、例えば、コーンスターチおよびポテトスターチ;セルロースおよびその誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース;粉末化トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;賦形剤、例えば、カカオバターおよび坐剤ワックス;油、例えば、ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油および大豆油;グリコール、例えば、プロピレングリコール;エステル、例えば、オレイン酸エチルエステルおよびラウリン酸エチルエステル;寒天;緩衝剤、例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム;アルギン酸;ピロゲン不含水;等張食塩水;リンゲル液;エチルアルコール、およびリン酸緩衝液、ならびに他の非毒性の適合性潤滑剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム、ならびに着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味、香味および芳香剤であり、保存剤および抗酸化剤も、配合者の判断に従って組成物中に存在させてもよい。
本発明の医薬組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーによって、局所的に、直腸に、経鼻的に、口腔に、膣に、または埋め込まれたリザーバーを介して、好ましくは経口投与または注射による投与によって投与され得る。本発明の医薬組成物は、任意の従来の非毒性の薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含有し得る。いくつかの場合、製剤のpHを薬学的に許容される酸、塩基または緩衝液で調整して、製剤化された化合物またはその送達形態の安定性を増強することができる。本明細書で使用される非経口という用語は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、病巣内および頭蓋内注射または注入技術を含む。
経口投与のための液体剤形には、薬学的に許容される乳剤、マイクロ乳剤、液剤、懸濁液、シロップ剤およびエリキシル剤が含まれる。活性化合物に加えて、液体剤形は、当技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実、落花生、コーン、胚芽、オリーブ、ヒマシ、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物を含有し得る。不活性希釈剤に加えて、経口組成物は、湿潤剤、乳化および懸濁化剤、甘味、香味、および芳香剤などのアジュバントも含み得る。
注射用調製物、例えば、滅菌注射用水性または油性懸濁液は、適切な分散または湿潤剤および懸濁化剤を使用して公知の技術に従って製剤化され得る。滅菌注射用調製物はまた、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中(例えば1,3-ブタンジオールの溶液)の滅菌注射用溶液、懸濁液またはエマルジョンであってもよい。用いられ得る許容可能なビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液、U.S.P.および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来から用いられている。この目的のために、合成モノ-またはジグリセリドを含む任意の無刺激性固定油を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が注射剤の調製に使用される。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターを通す濾過によって、または使用前に滅菌水もしくは他の滅菌注射用媒体に溶解または分散させることができる滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって滅菌することができる。
薬物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることがしばしば望ましい。これは、水溶性が低い結晶性または非晶質材料の液体懸濁液の使用によって達成され得る。そのため、薬物の吸収速度はその溶解速度に依存し、また、溶解速度は結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口的に投与された薬物形態の遅延吸収は、薬物を油性ビヒクルに溶解または懸濁することによって達成される。注射可能なデポ形態は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中に薬物のマイクロカプセルマトリックスを形成することによって作製される。ポリマーに対する薬物の比および用いられる特定のポリマーの性質に応じて、薬物放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。デポ注射用製剤はまた、身体組織と適合するリポソームまたはマイクロエマルジョンに薬物を封入することによって調製される。
直腸または膣投与用の組成物は、好ましくは、本発明の化合物を、周囲温度では固体であるが体温では液状であり、したがって直腸または膣腔で融解して活性化合物を放出するカカオバター、ポリエチレングリコールまたは坐剤ワックスなどの適切な非刺激性賦形剤または担体と混合することによって調製することができる坐剤である。
経口投与用の固体剤形としては、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、および顆粒剤が挙げられる。そのような固体剤形では、活性化合物は、少なくとも1つの不活性な薬学的に許容される賦形剤または担体、例えば、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムおよび/または:a)充填剤または増量剤、例えば、スターチ、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸、b)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギナート、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシア、c)保湿剤、例えばグリセロール、d)崩壊剤、例えば寒天-寒天、炭酸カルシウム、ポテトまたはタピオカスターチ、アルギン酸、ある種のシリケート、および炭酸ナトリウム、e)溶液遅延剤、例えばパラフィン、f)吸収促進剤、例えば第四級アンモニウム化合物、g)湿潤剤、例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロール、h)吸収剤、例えば、カオリンおよびベントナイトクレー、ならびにi)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ならびにそれらの混合物と混合される。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、剤形は緩衝剤も含み得る。
同様のタイプの固体組成物は、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用して、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中の充填剤として用いることもできる。
錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティングおよび医薬製剤分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製することができる。それらは、任意に乳白剤を含有してもよく、活性成分(複数可)のみを、または選好的に、腸管のある特定の部分において、任意に遅延様式で放出する組成物のものであり得る。使用され得る包埋組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。
本発明の化合物の局所または経皮投与のための剤形には、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、液剤、スプレー剤、吸入剤またはパッチが含まれる。活性成分は、滅菌条件下で薬学的に許容される担体および必要な場合には任意の必要な保存剤または緩衝剤と混和される。眼科用製剤、点耳剤、眼軟膏剤、散剤および液剤も、本発明の範囲内であることが企図される。
軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤およびゲル剤は、本発明の活性化合物に加えて、賦形剤、例えば、動物性および植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、スターチ、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはそれらの混合物を含有し得る。
散剤およびスプレー剤は、本発明の化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物などの賦形剤を含有し得る。スプレー剤は、クロロフルオロ炭化水素などの慣用的な噴射剤をさらに含有し得る。
経皮パッチは、身体への化合物の制御された送達を提供するという追加の利点を有する。そのような剤形は、化合物を適切な媒体に溶解または分散することによって作製することができる。吸収促進剤を使用して、皮膚を横切る化合物の流れを増加させることもできる。速度は、速度制御膜を用意することによって、または化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルに分散させることによって制御することができる。
肺送達のために、本発明の治療用組成物を製剤化し、直接投与、例えば呼吸器系への吸入によって、固体または液状粒子形態で患者に投与される。本発明を実践するために調製される活性化合物の固体または液状粒子形態には、呼吸に適したサイズの粒子、すなわち、吸入時に口および喉頭を通過して肺の気管支および肺胞に入るのに十分に小さいサイズの粒子が含まれる。エアロゾル化治療薬、特にエアロゾル化抗生物質の送達は、当技術分野で公知である(例えば、Van Devanterらによる米国特許第5,767,068号、Smithらによる米国特許第5,508,269号、およびMontgomeryによるWO98/43650(これらのすべては、参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい)。
併用および代替療法
本発明の化合物は、ウイルス性疾患または関連する病態生理学の予防または処置に有用な1つまたは複数の抗ウイルス治療剤または抗炎症剤と組み合わせて使用され得る。したがって、本発明の化合物およびそれらの塩、溶媒和物、または他のその薬学的に許容される誘導体は、単独で、または他の抗ウイルスまたは抗炎症治療剤と組み合わせて用いられ得る。本明細書の化合物およびその薬学的に許容される塩は、呼吸器疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患の予防または処置に有用であり得る1つまたは複数の他の薬剤、例えば、抗ヒスタミン薬、コルチコステロイド、(例えば、フルチカゾンプロピオナート、フルチカゾンフロアート、ベクロメタゾンプロピオナート、ブデソニド、シクレソニド、モメタゾンフロアート、トリアムシノロン、フルニソリド)、NSAID、ロイコトリエン(Ieukotriene)モジュレーター(例えば、モンテルカスト、ザフィルルカスト.プランルカスト)、トリプターゼ阻害剤、IKK2阻害剤、p38阻害剤、Syk阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、例えば、エラスターゼ阻害剤、インテグリンアンタゴニスト(例えば、ベータ-2インテグリンアンタゴニスト)、アデノシンA2aアゴニスト、メディエーター放出阻害剤、例えば、クロモグリク酸ナトリウム、5-リポキシゲナーゼ阻害剤(zyflo)、DP1アンタゴニスト、DP2アンタゴニスト、PI3Kデルタ阻害剤、ITK阻害剤、LP(リソホスファチジック(Iysophosphatidic))阻害剤またはFLAP(5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質)阻害剤(例えば、ナトリウム3-(3-(tert-ブチルチオ)-1-(4-(6-エトキシピリジン-3-イル)ベンジル)-5-((5-エチルピリジン-2-イル)メトキシ)-1H-インドール-2-イル)-2,2-ジメチルプロパノアート)、気管支拡張薬(例えば、ムスカリンアンタゴニスト、ベータ-2アゴニスト)、メトトレキサート、および類似の薬剤;モノクローナル抗体療法、例えば、抗lgE、抗TNF、抗IL-5、抗IL-6、抗IL-12、抗IL-1および類似の薬剤;サイトカイン受容体療法、例えば、エタネルセプトおよび類似の薬剤;抗原非特異的免疫療法(例えば、インターフェロンまたは他のサイトカイン/ケモカイン、ケモカイン受容体モジュレーター、例えば、CCR3、CCR4またはCXCR2アンタゴニスト、他のサイトカイン/ケモカインアゴニストまたはアンタゴニスト、TLRアゴニストおよび類似の薬剤)、抗生剤を含む適切な抗感染剤、抗真菌剤、駆虫剤(antheimintic agents)、抗マラリア剤、抗原虫剤、抗結核剤、および抗ウイルス剤(https://www.drugs.com/drug-class/anti-infectives.htmlに列挙されるものを含む)と組み合わせて使用され得る。一般に、併用療法は、典型的には、ウイルスに対して複数の同時ストレスを誘発するので、代替療法よりも好ましい。
本発明を様々な好ましい実施形態に関して記載してきたが、それに限定されることを意図するものではなく、むしろ当業者であれば、本発明の趣旨および添付の特許請求の範囲内にある変形および改変を行うことができることを認識するであろう。
抗ウイルス活性
本発明の化合物の阻害量または用量は、約0.01mg/Kg~約500mg/Kg、あるいは約1~約50mg/Kgの範囲であり得る。阻害量または用量はまた、投与経路、ならびに他の薬剤との併用の可能性に応じて変動し得る。
本発明の処置方法によれば、ウイルス感染症は、治療有効量の本発明の化合物を、所望の結果を達成するために必要な量および時間で患者に投与することによって、ヒトまたは別の動物などの患者において処置または予防される。
本発明の化合物の「治療有効量」とは、任意の医学的処置に適用可能な合理的な利益/リスク比で、処置された対象に治療効果を付与する化合物の量を意味する。治療効果は、客観的(すなわち、いくつかの試験またはマーカーによって測定可能)または主観的(すなわち、対象は、効果のきざしを示すか、または効果を感じる)であり得る。上記の化合物の有効量は、約0.1mg/Kg~約500mg/Kg、好ましくは約1~約50mg/Kgの範囲であり得る。有効用量はまた、投与経路、ならびに他の薬剤との併用の可能性に応じて変動し得る。しかしながら、本発明の化合物および組成物の1日の総使用量は、理にかなった医学的判断の範囲内で主治医によって決定され得ることが理解されよう。任意の特定の患者に対する具体的な治療有効用量レベルは、処置される障害および障害の重症度;用いられる特定の化合物の活性;用いられる特定の組成物;患者の年齢、体重、全身の健康状態、性別および食習慣;用いられる特定の化合物の投与時間、投与経路、および排出速度;処置期間;用いられる特定の化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物;および医学分野で周知の同様の要因を含む様々な要因に依存し得る。
単回または分割用量でヒトまたは他の動物に投与される本発明の化合物の1日総用量は、例えば0.01~50mg/kg体重、またはより通常には0.1~25mg/kg体重の量であり得る。単回用量の組成物は、1日用量を構成するために、そのような量またはその約数を含有し得る。一般に、本発明による処置レジメンは、そのような処置を必要とする患者に、1日あたり約10mg~約1000mgの本発明の化合物(複数可)を単回または複数回用量で投与することを含む。
本明細書に記載される本発明の化合物は、例えば、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、または皮下注射によって;または経口的、口腔的、経鼻的、経粘膜的、局所的に、眼科用調製物において、または吸入によって、約0.1~約500mg/kg体重の範囲の投与量、あるいは1mg~1000mg/投与の投与量で、4~120時間ごとに、または特定の薬物の要件に従って投与され得る。本明細書の方法は、所望のまたは述べられた効果を達成するための、有効量の化合物または化合物組成物の投与を企図する。典型的には、本発明の医薬組成物は、1日あたり約1~約6回、または代わりに連続注入として投与され得る。そのような投与は、慢性または急性治療として使用することができる。単一剤形を生成するために薬学的賦形剤または担体と組み合わせることができる活性成分の量は、処置される宿主および特定の投与様式に応じて変動し得る。典型的な調製物は、約5%~約95%の活性化合物(w/w)を含有し得る。あるいは、そのような調製物は、約20%~約80%の活性化合物を含有し得る。
上に列挙した用量よりも低い用量または高い用量が必要とされる場合がある。任意の特定の患者に対する具体的な投与量および処置レジメンは、用いられる具体的な化合物の活性、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食習慣、投与時間、排出速度、薬物の組合せ、疾患、症状または症候の重症度および経過、疾患、症状または症候に対する患者の素因、および処置する医師の判断を含む様々な要因に依存し得る。
患者の症状が改善すると、必要に応じて、本発明の化合物、組成物または組合せの維持用量が投与され得る。その後、投与量もしくは投与の頻度、またはその両方を、症候の関数として、症候が所望のレベルまで緩和された場合に、改善された症状が維持されるレベルまで減少させてもよい。しかしながら、患者は、疾患症候の再発に基づいて長期的に断続的な処置を必要とする場合がある。
本発明の組成物が、本明細書に記載される式の化合物と1つまたは複数のさらなる治療または予防剤との組合せを含む場合、化合物および追加の薬剤の両方は、単独療法レジメンで通常投与される投与量の約1~100%、より好ましくは約5~95%の投与量レベルで存在すべきである。追加の薬剤は、複数回用量レジメンの一部として、本発明の化合物とは別個に投与され得る。あるいは、これらの薬剤は、単一組成物中で本発明の化合物と一緒に混合された単一剤形の一部であり得る。
「追加の治療または予防剤」には、免疫療法(例えばインターフェロン)、治療型ワクチン、抗線維化剤、コルチコステロイドまたはNSAIDなどの抗炎症剤、ベータ-2アドレナリンアゴニストおよびキサンチン(例えばテオフィリン)などの気管支拡張薬、粘液溶解剤、抗ムスカリン薬、抗ロイコトリエン、細胞接着の阻害剤(例えばICAMアンタゴニスト)、抗酸化剤(例えばN-アセチルシステイン)、サイトカインアゴニスト、サイトカインアンタゴニスト、肺サーファクタントならびに/または抗菌および抗ウイルス剤(例えば、リバビリンおよびアマンチジン)が含まれるが、これらに限定されない。本発明による組成物はまた、遺伝子置換療法と組み合わせて使用することができる。
略語
以下のスキームおよび例の説明で使用され得る略語は以下の通りである:アセチルのAc;酢酸のAcOH;ジ-tert-ブチル-ジカルボナートのBocO;t-ブトキシカルボニルのBoc;ベンゾイルのBz;ベンジルのBn;カリウムtert-ブトキシドのt-BuOK;塩化ナトリウム水溶液のブライン;カルボニルジイミダゾールのCDI;ジクロロメタンのDCMまたはCHCl;メチルのCH;アセトニトリルのCHCN;炭酸セシウムのCsCO;塩化銅(I)のCuCl;ヨウ化銅(I)のCuI;ジベンジリデンアセトンのdba;1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-ウンデカ-7-エンのDBU;ジエチルアゾジカルボキシラートのDEAD;ジイソプロピルアゾジカルボキシラートのDIAD;N,N,-ジイソプロピルエチルアミンのDIPEAまたは(i-Pr)EtN;1,1,2-トリス(アセチルオキシ)-1,2-ジヒドロ-1,2-ベンゾヨードキソール-3-(1H)-オンのDMPまたはDess-Martinペルヨージナン;4-ジメチルアミノ-ピリジンのDMAP;1,2-ジメトキシエタンのDME;N,N-ジメチルホルムアミドのDMF;ジメチルスルホキシドのDMSO;酢酸エチルのEtOAc;エタノールのEtOH;ジエチルエーテルのEtO;O-(7-アザベンゾトリアゾール-2-イル)-N,N,N’,N’,-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートのHATU;塩化水素のHCl;炭酸カリウムのKCO;n-ブチルリチウムのn-BuLi;2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノンのDDQ;リチウムジイソプロピルアミドのLDA;リチウム2,2,6,6-テトラメチル-ピペリジナートのLiTMP;メタノールのMeOH;マグネシウムのMg;メトキシメチルのMOM;メシルまたは-SO-CHのMs;ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドのNaHMDS;塩化ナトリウムのNaCl;水素化ナトリウムのNaH;重炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムのNaHCO;NaCO炭酸ナトリウム;水酸化ナトリウムのNaOH;硫酸ナトリウムのNaSO;重亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸水素ナトリウムのNaHSO;チオ硫酸ナトリウムのNa;ヒドラジンのNHNH;塩化アンモニウムのNHCl;ニッケルのNi;ヒドロキシルのOH;四酸化オスミウムのOsO;トリフラートのOTf;ポリリン酸のPPA;p-トルエンスルホン酸のPTSA;p-トルエンスルホン酸ピリジニウムのPPTS;テトラブチルアンモニウムフルオリドのTBAF;トリエチルアミンのTEAまたはEtN;トリエチルシリルのTES;トリエチルシリルクロリドのTESCl;トリフルオロメタンスルホン酸トリエチルシリルのTESOTf;トリフルオロ酢酸のTFA;テトラヒドロフランのTHF;N,N,N’,N’-テトラメチルエチレン-ジアミンのTMEDA;トリフェニル-ホスフィンのTPPまたはPPh;トシルまたは-SO-CCHのTosまたはTs;トリルスルホン酸無水物またはトシル無水物のTsO;p-トリルスルホン酸のTsOH;パラジウムのPd;フェニルのPh;トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)のPd(dba);テトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)のPd(PPh;トランス-ジクロロビス-(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)のPdCl(PPh;白金のPt;ロジウムのRh;室温のrt;ルテニウムのRu;tert-ブチルジメチルシリルのTBS;トリメチルシリルのTMS;またはトリメチルシリルクロリドのTMSCl。
合成方法
本発明の化合物およびプロセスは、本発明の化合物を調製することができる方法を例示する以下の合成スキームに関連してよりよく理解されるであろう。これらのスキームは例示目的のものであり、本発明の範囲を限定することを意味するものではない。合成方法の一般的な範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される特定の溶媒、試薬、または反応条件について、同等、類似、または適切な溶媒、試薬または反応条件で代用されてもよい。
スキーム1:

スキーム1に示すように、4などの化合物(先に定義したQおよびn2;Rは、H、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換された複素環として定義され;Jはアミノ保護基として定義される)は、本明細書に示される合成方法に従って、または当業者に公知の同様の方法によって調製することができる。中間体1(Rは、H、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換された複素環として定義される)は、典型的にはLDA、LiHMDSまたはLiTMPを含むがこれらに限定されない塩基([塩基(Base)]として示される)によって媒介される、ニトリル2(Xは、ハロゲン、OMs、OAc、OTf、OTs、またはOTfとして定義される)との炭素-炭素結合形成反応において反応することができる。中間体3は、典型的にはLiBHまたはNaBHを含むがこれらに限定されない還元剤によって媒介されて還元され([還元(Reduction)]として示される)、ラクタム4を生成することができる。
スキーム2:

スキーム2に示すように、3などの化合物(先に定義したQおよびn2)は、本明細書に示される合成方法に従って、または当業者に公知の同様の方法によって調製することができる。エステル1(Rは、任意に置換されたアリールまたはアルキルとして定義され;Jは窒素ベースの保護基として定義される)をアンモニアと反応させて中間体アミドを生成することができ、次いでこれは、限定されないが、Pd(COCFまたはTFAAを含む試薬によって媒介される脱水反応([脱水(Dehydration]として示される)を受けて、ニトリル2を生成することができる。これは、TFA、HCl、パラジウム、または白金を含むがこれらに限定されない試薬によって媒介される脱保護反応([脱保護(Deprotection)]として示される)を受けて、第一級アミン3を生成することができる。
スキーム3:

スキーム3に示すように、3などの化合物(n1は、0、1、2、または3であり;n1が、1、2、または3の場合、RはR24であり、Q、n2、R、R24およびAは先に定義した通りである。)は、本明細書に示される合成方法に従って、または当業者に公知の同様の方法によって調製することができる。酸1を、典型的には、HATU、EDC、または塩化オキサリルを含むがこれらに限定されない試薬によって媒介されるカップリングステップ([カップリング(Coupling)]として示される)において、アミン2と反応させて、アミド3を生成することができる。
スキーム4:

スキーム4に示すように、4などの化合物(n1は、0、1、2、または3であり;n1が、1、2、または3の場合、RはR24である。先に定義したA、R、およびR24)は、本明細書に示される合成方法に従って、または当業者に公知の同様の方法によって調製することができる。酸1を、典型的には、HATU、EDC、塩化オキサリル、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、またはトリエチルアミンを含むがこれらに限定されない試薬(または試薬の混合物)によって媒介されるカップリングステップ([カップリング(Coupling)]として示される)において、アミン2(Rは、H、または任意に置換されたアリールもしくはアルキルとして定義される)と反応させて、アミド3を生成することができる。これは、典型的には、NaOH、TFA、またはMeSnOHを含むがこれらに限定されない試薬によって媒介される加水分解反応([加水分解(Hydrolysis)]として示される)において反応して、4を生成することができる。
本明細書で引用されるすべての参考文献(要約、記事、雑誌、出版物、テキスト、論文、インターネットウェブサイト、データベース、特許、および特許公報を含むがこれらに限定されない)は、印刷、電子的、コンピュータ可読記憶媒体、または他の形態にかかわらず、その全体が参照により明示的に組み込まれる。
開示される実施形態に対する様々な変更および改変は当業者には明らかであり得、本発明の化学構造、置換基、誘導体、製剤および/または方法に関するものを含むがこれらに限定されないそのような変更および改変は、本発明の趣旨および添付の特許請求の範囲から逸脱することなくなされ得る
本発明を様々な好ましい実施形態に関して記載してきたが、それに限定されることを意図するものではなく、むしろ当業者であれば、本発明の趣旨および添付の特許請求の範囲内にある変形および改変を行うことができることを認識するであろう。

本発明の化合物およびプロセスは、本発明の範囲を限定するものではなく例示としてのみを意図する以下の例と組み合わせて、よりよく理解されるであろう。出発材料は、商業的販売業者から入手可能であるか、または当業者に周知の方法によって生成されたかのいずれかであった。
一般的条件:
質量スペクトルは、エレクトロスプレーイオン化を使用してLC-MSシステムで実行した。これらは、Agilent 6120 Quadrupole検出器を備えたAgilent 1290 Infinity IIシステムであった。スペクトルは、ZORBAX Eclipse XDB-C18カラム(4.6×30mm、1.8ミクロン)を使用して取得した。スペクトルは、水中0.1%ギ酸(A)およびアセトニトリル中0.1%ギ酸(B)の移動相を使用して298Kで取得した。スペクトルは、以下の溶媒勾配を用いて取得した:0~1.5分5%(B)、1.5~4.5分5~95%(B)、および4.5~6分95%(B)。溶媒流量は1.2mL/分であった。化合物は、210nmおよび254nmの波長で検出された。[M+H]は、モノアイソトピック分子量を指す。
NMRスペクトルは、Bruker 400MHz分光計で実行した。スペクトルは298Kで測定し、溶媒ピークを使用して参照した。H NMRの化学シフトは百万分率(ppm)で報告されている。
Gilson GX-281自動液体処理システムを使用して、逆相高速液体クロマトグラフィー(RPHPLC)によって化合物を精製した。特に明記しない限り、化合物はPhenomenex Kinetex EVO C18カラム(250×21.2mm、5ミクロン)で精製した。特に明記しない限り、水(A)およびアセトニトリル(B)の移動相を使用し、0%~100%(B)の勾配溶出を使用して、化合物を298Kで精製した。溶媒流量は20mL/分であり、化合物を波長254nmで検出した。
あるいは、化合物は、Teledyne ISCO Combiflash精製システムを使用した順相液体クロマトグラフィー(NPLC)によって精製した。化合物は、REDISEPシリカゲルカートリッジで精製した。化合物を298Kで精製し、254nmの波長で検出した。
Ex1:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
ステップ1:350mL密閉管に、MeOH中NH(g)(250mL、7mol/L)中のメチル(2S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパノアート(25.00g、87.312mmol、1.00当量)の溶液を入れた。得られた溶液を70℃で16時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(DCM/MeOH=1:0~10:1)によって精製した。これは、15g(63.32%)のtert-ブチルN-[(1S)-1-カルバモイル-2-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]エチル]カルバマートを白色固体としてもたらした。
ステップ2:窒素の不活性雰囲気でパージし維持した3Lの4ッ口丸底フラスコに、ACN(900mL)および水(900mL)中のtert-ブチルN-[(1S)-1-カルバモイル-2-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]エチル]カルバマート(150.00g、552.859mmol、1.00当量)、ジクロロアセトニトリル(607.81g、5528.590mmol、10.00当量)を入れた。これに続いて、Pd(COCF(11.03g、33.172mmol、0.06当量)を室温で添加した。得られた溶液を室温で16時間撹拌した。得られた混合物をDCM(3×600mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1×1L)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(2:1)を用いたシリカゲルカラムに適用した。合わせた生成物の画分を濃縮し、次いで、残渣をDCM下で研和し、得られた固体を単離し、真空下で乾燥させた。これは、(51g、36.42%)のtert-ブチル((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)カルバマートを白色固体としてもたらした。
ステップ3:トリフルオロ酢酸(790μL)を、tert-ブチル((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)カルバマート(20mg、0.079mmol)およびDCM(0.790mL)の溶液に22℃で添加した。15分後、得られた溶液を真空中で直接濃縮した。残渣をメタノール(2mL)に再溶解し、真空中で濃縮し、次いで、酢酸エチル(2mL)に再溶解し、もう一度濃縮した。粗製(S)-2-アミノ-3-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)プロパンニトリル2,2,2-トリフルオロアセタートを、さらなる精製なしで使用した。
ステップ4:THF(3.6mL)中の4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボニルクロリド(200mg、0.954mmol)の懸濁液を、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸(218mg、1.5mmol)、炭酸カリウム(130mg、0.94mmol)、NaOH(83mg、2.1mmol)、水(1.7mL)、およびTHF(0.5mL)の撹拌混合物に22℃で添加した。得られた混合物を1時間撹拌し、次いで、1N HClでpH約1に滴定し、DCMで2回抽出した。プールした有機画分を乾燥させ、濃縮して、黄色シロップを得、これをさらなる精製なしで使用した。
ステップ5:(S)-2-(4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミド)-4,4-ジメチルペンタン酸(39.4mg、0.124mmol)、(S)-2-アミノ-3-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)プロパンニトリル2,2,2-トリフルオロアセタート(27.5mg、0.103mmol)、DMF(350μL)、およびEtN(100μL、0.721mmol)を、撹拌しながら小型反応バイアルに添加した。均一な溶液が得られた後、次いで、HATU(43.1mg、0.113mmol)を添加した。22℃で3時間撹拌した後、得られた溶液をRPHPLCによって直接精製して、N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミド(5mg)を白色固体として得た。
Ex2:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex2の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボニルクロリドの代わりに1H-インドール-2-カルボニルクロリドを使用した。
2.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりにL-ロイシンを使用した。
Ex2の特性決定データを得た:
Ex3:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-1-オキソ-3-フェニルプロパン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex3の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりにL-フェニルアラニンを使用した。
Ex3の特性決定データを得た:
Ex4:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-3-シクロヘキシル-1-オキソプロパン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex4の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりに(S)-2-アミノ-3-シクロヘキシルプロパン酸を使用した。
Ex4の特性決定データを得た:
Ex5:N-((S)-2-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-2-オキソ-1-フェニルエチル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex5の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりに(S)-2-アミノ-2-フェニル酢酸を使用した。
Ex5の特性決定データを得た:
Ex6:N-((S)-2-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-1-シクロヘキシル-2-オキソエチル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex6の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりに(S)-2-アミノ-2-シクロヘキシル酢酸を使用した。
Ex6の特性決定データを得た:
Ex7:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex7の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりにL-バリンを使用した。
Ex7の特性決定データを得た:
Ex8:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-1-オキソ-4-フェニルブタン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex8の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりに(S)-2-アミノ-4-フェニルブタン酸を使用した。
Ex8の特性決定データを得た:
Ex9:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-3-シクロプロピル-1-オキソプロパン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex9の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりに(S)-2-アミノ-3-シクロプロピルプロパン酸を使用した。
Ex9の特性決定データを得た:
Ex10:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-3-シクロペンチル-1-オキソプロパン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex10の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりに(S)-2-アミノ-3-シクロペンチルプロパン酸を使用した。
Ex10の特性決定データを得た:
Ex11:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-1-オキソ-5-フェニルペンタン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex11の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりに、(S)-2-アミノ-5-フェニルペンタン酸を使用した。
Ex11の特性決定データを得た:
Ex12:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-4-(メチルチオ)-1-オキソブタン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex12の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりにL-メチオニンを使用した。
Ex12の特性決定データを得た:
Ex13:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)ベンゾフラン-2-カルボキサミドの合成。
Ex13の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボニルクロリドの代わりにベンゾフラン-2-カルボニルクロリドを使用した。
2.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりにL-ロイシンを使用した。
Ex13の特性決定データを得た:
Ex14:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピペリジン-3-イル)エチル)アミノ)-3-シクロヘキシル-1-オキソプロパン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
ステップ1:フラスコにジメチル(tert-ブトキシカルボニル)-L-グルタマート(6.5g)およびTHF(70mL)を投入した。フラスコを窒素雰囲気下、-78℃に冷却した。次いで、LiHMDS(52mL、THF中1M)を5分間にわたって添加した。1時間後、3-ブロモプロパンニトリル(3mL)を滴下した。90分後、反応混合物を-55℃に加温し、次いで、NHCl水溶液でクエンチした。反応混合物を室温に到達させ、次いで、20mLの水で希釈した。生成物をMTBEで抽出し、次いで濃縮した。さらに30mLのMTBEを添加すると、それによって沈殿が形成した。これを濾別し、濾液を濃縮して橙色油状物を得、これを次のステップで直接使用した。
ステップ2:フラスコに塩化コバルト(II)六水和物(2.8g)を投入した。次いで、ステップ1からの生成物のTHF(20mL)溶液を、MeOH洗浄液(140mL)を用いてこのフラスコに移した。フラスコを0℃に冷却し、次いで、水素化ホウ素ナトリウム(3.6g)を20分間にわたって添加した。反応物を室温に到達させ、24時間撹拌した。次いで、揮発性物質の大部分を減圧下で除去した。EtOAc(100mL)および1M HCl(40mL)を添加した。生成物をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を1M HCl、ブラインで洗浄し、次いで濃縮した。残渣をシリカゲルで精製して、メチル(S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-((S)-2-オキソピペリジン-3-イル)プロパノアート(1.4g、2ステップで20%)を得た。ESI MS m/z=301.1[M+H]
ステップ3:フラスコにメチル(S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-((S)-2-オキソピペリジン-3-イル)プロパノアート(421mg)を投入し、次いで、MeOH(2.8mL)中の4Mアンモニアを添加した。反応混合物を72時間撹拌し、次いで、65℃に1.5時間加熱した。揮発性物質を除去し、残渣をシリカゲルで精製して、tert-ブチル((S)-1-アミノ-1-オキソ-3-((S)-2-オキソピペリジン-3-イル)プロパン-2-イル)カルバマート(237mg)を得た。これをPd(COCF(28mg)およびMeCN(5mL)を含むフラスコに添加した。次いで、水(2mL)および2,2-ジクロロアセトニトリル(1.3mL)を添加した。窒素ガスでパージした後、フラスコを60℃に2時間加熱した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄し、次いで、ブラインで洗浄した。有機抽出物を濃縮し、残渣をシリカゲルで精製して、tert-ブチル((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピペリジン-3-イル)エチル)カルバマート(88mg)を得た。
ステップ4:バイアルにtert-ブチル((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピペリジン-3-イル)エチル)カルバマート(88mg)およびDCM(1mL)を投入した。次いで、TFA(2mL)を添加した。1時間後、揮発性物質を除去し、生成物(S)-2-アミノ-3-((S)-2-オキソピペリジン-3-イル)プロパンニトリル2,2,2-トリフルオロアセタートをさらなる精製なしで使用した。
ステップ5:THF(3.6mL)中の4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボニルクロリド(200mg、0.954mmol)の懸濁液を、(S)-2-アミノ-3-シクロヘキシルプロパン酸(0.236g、1.431mmol)、KCO(130mg、0.94mmol)、NaOH(83mg、2.1mmol)、水(1.7mL)、およびTHF(0.5mL)の撹拌混合物に22℃で添加した。得られた混合物を1時間撹拌し、次いで、1N HClでpH約1に滴定し、DCMで2回抽出した。プールした有機画分を乾燥させ、濃縮して、(S)-3-シクロヘキシル-2-(4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミド)プロパン酸を得、これをさらなる精製なしで使用した。
ステップ6:(S)-3-シクロヘキシル-2-(4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミド)プロパン酸(39.0mg、0.113mmol)、(S)-2-アミノ-3-((S)-2-オキソピペリジン-3-イル)プロパンニトリル2,2,2-トリフルオロアセタート(29.0mg、.103mmol)、DMF(350μL)、およびEtN(100μL、0.721mmol)を、撹拌しながら小型反応バイアルに添加した。均一な溶液が得られた後、次いで、HATU(43.1mg、0.113mmol)を添加した。22℃で3時間撹拌した後、得られた溶液をRPHPLCによって直接精製して、N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピペリジン-3-イル)エチル)アミノ)-3-シクロヘキシル-1-オキソプロパン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミド(3mg)を白色固体として得た。
Ex15:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピペリジン-3-イル)エチル)アミノ)-3-シクロヘキシル-1-オキソプロパン-2-イル)ベンゾフラン-2-カルボキサミドの合成。
Ex15の合成は、Ex14の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ5において、4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボニルクロリドの代わりにベンゾフラン-2-カルボニルクロリドを使用した。
Ex15の特性決定データを得た:ESI MS m/z=465.1[M+H]
Ex16:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピペリジン-3-イル)エチル)アミノ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex16の合成は、Ex14の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ5において、(S)-2-アミノ-3-シクロヘキシルプロパン酸の代わりにL-ロイシンを使用した。
Ex16の特性決定データを得た:ESI MS m/z=454.1[M+H]
Ex17:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピペリジン-3-イル)エチル)アミノ)-3-シクロプロピル-1-オキソプロパン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex17の合成は、Ex14の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ5において、(S)-2-アミノ-3-シクロヘキシルプロパン酸の代わりに(S)-2-アミノ-3-シクロプロピルプロパン酸を使用した。
Ex17の特性決定データを得た:
Ex18:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピペリジン-3-イル)エチル)アミノ)-1-オキソ-3-フェニルプロパン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex18の合成は、Ex14の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ5において、(S)-2-アミノ-3-シクロヘキシルプロパン酸の代わりにL-フェニルアラニンを使用した。
Ex18の特性決定データを得た:
Ex19:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex19の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりに(S)-2-アミノ-3,3-ジメチルブタン酸を使用した。
Ex19の特性決定データを得た:
Ex20:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex20の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボニルクロリドの代わりに4-(ジフルオロメトキシ)-1H-インドール-2-カルボニルクロリドを使用した。
2.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりにL-ロイシンを使用した。
Ex20の特性決定データを得た:
Ex21:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex21の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりにL-ロイシンを使用した。
Ex21の特性決定データを得た:
Ex22:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-3-シクロヘキシル-1-オキソプロパン-2-イル)ベンゾフラン-2-カルボキサミドの合成。
Ex22の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボニルクロリドの代わりにベンゾフラン-2-カルボニルクロリドを使用した。
2.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりに(S)-2-アミノ-3-シクロヘキシルプロパン酸を使用した。
Ex22の特性決定データを得た:ESI MS m/z=451.1[M+H]
Ex23:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-3-シクロブチル-1-オキソプロパン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex23の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりに(S)-2-アミノ-3-シクロブチルプロパン酸を使用した。
Ex23の特性決定データを得た:
Ex24:N-((R)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-3-(メチルチオ)-1-オキソプロパン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex24の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりにS-メチルL-システインを使用した。
Ex24の特性決定データを得た:
Ex25:N-((S)-1-(((S)-1-シアノ-2-((S)-2-オキソピロリジン-3-イル)エチル)アミノ)-4,4,4-トリフルオロ-1-オキソブタン-2-イル)-4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボキサミドの合成。
Ex25の合成は、Ex1の合成と同様の性質のものであり、以下の変化があった:
1.ステップ4において、(S)-2-アミノ-4,4-ジメチルペンタン酸の代わりに(S)-2-アミノ-4,4,4-トリフルオロブタン酸を使用した。
Ex25の特性決定データを得た:
生物活性
SARS-CoV-2 3C様(3CL)プロテアーゼ蛍光アッセイ(FRET):組換えSARS-CoV-2 3CLプロテアーゼを発現させ、精製した。TAMRA-SITSAVLQSGFRKMK-Dabcyl-OHペプチド3CLpro基質を合成した。黒色、小容量、丸底、384ウェルマイクロプレートを使用した。典型的なアッセイでは、0.85μLの試験化合物をDMSOに溶解し、次いで、10μLのアッセイ緩衝液(50mM HEPES[pH7.5]、1mM DTT、0.01%BSA、0.01%Triton-X100)中のSARS-CoV-2 3CL-プロテアーゼ(10nM)と共に室温で30分間インキュベートした。次に、アッセイ緩衝液中の10μLの3CL-プロテアーゼ基質(40μM)を添加し、アッセイを、室温にて540nmで励起および580nmで発光する蛍光キネティクスモードで動作するEnvisionマルチモードプレートリーダーで、1時間連続してモニターした。化合物なし(DMSOのみ)および酵素なし対照を、各プレートにいつも決まって含めた。すべての実験を2連で行った。
データ解析:SARS-CoV-2 3CL-プロテアーゼの酵素活性を直線フェーズの初期速度(RFU/秒)として測定し、対照試料DMSO(100%活性)および酵素なし(0%活性)に対して正規化して、様々な濃度の試験化合物(0~10μM)での残留活性パーセントを求めた。データを、GraphPad Prism 7において正規化された活性(可変勾配)対濃度フィットにフィットさせて、IC50を決定した。すべての実験を2連で行い、IC50の範囲を以下のように報告する:A<0.1μM;B0.1~1μM;C>1μM。
本発明を、その好ましい実施形態を参照して具体的に示して説明してきたが、添付の特許請求の範囲によって包含される本発明の範囲から逸脱することなく、形態および詳細において様々な変化がなされ得ることが当業者によって理解されるであろう。

Claims (17)

  1. 式(I):

    によって表される化合物、またはその薬学的に許容される塩(式中、
    Aは、
    1)任意に置換された-C-Cアルキル;
    2)任意に置換された-C-Cアルケニル;
    3)任意に置換された-C-C12シクロアルキル;
    4)任意に置換された3~12員のヘテロシクロアルキル;
    5)任意に置換されたアリール;および
    6)任意に置換されたヘテロアリール
    から選択され;
    Rは、
    1)任意に置換された-C-Cアルキル;
    2)任意に置換された-C-Cアルケニル;
    3)任意に置換された-C-Cシクロアルキル;
    4)任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキル;
    5)任意に置換されたアリール;および
    6)任意に置換されたヘテロアリール
    から選択され;
    Qは-C(R1112)-であり;
    n2は、0、1、2、3または4であり;
    各R11およびR12は、
    1)水素;
    2)ハロゲン;
    3)-OR17
    4)-SR17
    5)-NR1314
    6)-OC(O)NR1314
    7)任意に置換された-C-Cアルキル;
    8)任意に置換された-C-Cシクロアルキル;
    9)任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキル;
    10)任意に置換されたアリール;および
    11)任意に置換されたヘテロアリール
    から独立して選択され;
    13およびR14は各々、
    1)水素;
    2)任意に置換された-C-Cアルキル;
    3)任意に置換された-C-Cシクロアルキル;
    4)任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキル;
    5)任意に置換されたアリール;
    6)任意に置換されたヘテロアリール;
    7)-C(O)R15;および
    8)-S(O)16
    から独立して選択されるか、
    あるいは、R13およびR14は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、任意に置換された3~8員の複素環式環を形成し;
    15は、
    1)水素;
    2)ハロゲン;
    3)-OH;
    4)任意に置換された-C-Cアルキル;
    5)任意に置換された-C-Cアルコキシ;
    6)任意に置換された-C-Cシクロアルキル;
    7)任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキル;
    8)任意に置換されたアリール;および
    9)任意に置換されたヘテロアリール
    から選択され;
    16は、
    1)水素;
    2)-OH;
    3)任意に置換された-C-Cアルキル;
    4)任意に置換された-C-Cシクロアルキル;
    5)任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキル;
    6)任意に置換されたアリール;および
    7)任意に置換されたヘテロアリール
    から選択され;
    17は、
    1)水素;
    2)任意に置換された-C-Cアルキル;
    3)任意に置換された-C-Cシクロアルキル;
    4)任意に置換された3~8員のヘテロシクロアルキル;
    5)任意に置換されたアリール;および
    6)任意に置換されたヘテロアリール
    から選択される)。
  2. Aが、以下のうちの1つに由来し、任意に置換されている、請求項1に記載の化合物:

  3. Rが-CH24または-CHCH24であり、R24が-OR17、-SR17、-NR1314、任意に置換された-C-Cアルキル、任意に置換された-C-Cアルケニル、任意に置換された-C-C12シクロアルキル、任意に置換された3~12員のヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールであり;R13、R14、およびR17が請求項1に記載の通りである、請求項1に記載の化合物。
  4. 式(III-1)または(III-2)によって表される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩:

    (式中、AおよびRは、請求項1に記載の通りである)。
  5. 式(VI-1)~(VI-4)のうちの1つによって表される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩:

    (式中、R24は、-OR17、-SR17、-NR1314、任意に置換された-C-Cアルキル、任意に置換された-C-Cアルケニル、任意に置換された-C-C12シクロアルキル、任意に置換された3~12員のヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールであり;A、R13、R14、およびR17は、請求項1に記載の通りである)。
  6. 式(VII-1)~(VII-12)のうちの1つによって表される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩:

    (式中、R24は、-OR17、-SR17、-NR1314、任意に置換された-C-Cアルキル、任意に置換された-C-Cアルケニル、任意に置換された-C-C12シクロアルキル、任意に置換された3~12員のヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールであり;R31は、-CH、-CF、-CHF、-CHF、シクロプロピル、シアノ、イソプロピル、水素、-F、-Cl、-OH、-OCH、または-OCHFであり、R13、R14、およびR17は、請求項1に記載の通りである)。
  7. 以下に示される化合物から選択される、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩:

  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む、医薬組成物。
  9. ウイルス感染症に罹患しやすいまたは罹患している対象において前記ウイルス感染症を処置または予防する方法であって、治療有効量の請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を前記対象に投与することを含む、方法。
  10. 前記ウイルスが、RNAベースのウイルス、コロナウイルス、ライノウイルスまたはノロウイルスである、請求項9に記載の方法。
  11. コロナウイルス感染症の処置または予防を必要とする対象において前記コロナウイルス感染症を処置または予防する方法であって、治療有効量の請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物もしくは化合物の組合せ、またはその薬学的に許容される塩を前記対象に投与することを含む、方法。
  12. 前記コロナウイルスが、229E、NL63、OC43、HKU1、SARS-CoVまたはMERSコロナウイルスから選択される、請求項11に記載の方法。
  13. 対象におけるウイルス3Cプロテアーゼまたはウイルス3CLプロテアーゼを阻害する方法であって、有効量の請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を前記対象に投与することを含む、方法。
  14. 前記対象がヒトである、請求項13に記載の方法。
  15. 呼吸器障害の処置を必要とする対象の前記呼吸器障害を処置する方法であって、治療有効量の請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を前記対象に投与することを含む、方法。
  16. 前記呼吸器障害が、急性喘息、環境曝露に続発する肺疾患、急性肺感染症、または慢性肺感染症である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記化合物が、経口、皮下、静脈内または吸入によって投与される、請求項9~16のいずれか一項に記載の方法。
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