JP2023536600A - 厚いセラミック基板に精密な微細孔を機械加工するための方法およびシステム - Google Patents

厚いセラミック基板に精密な微細孔を機械加工するための方法およびシステム Download PDF

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Abstract

【課題】【解決手段】液体ジェットと機械式回転工具との組み合わせを用いて、厚い基板に精密な微細孔を機械加工できる。液体ジェットガイドレーザーを使用して、セラミック基板にコア孔を迅速に穿孔できる。液体ジェットガイドレーザー穿孔ステップの切り開きポイントを検出するセンサを適用することで、迅速かつ閉ループ制御の機械加工プロセスが可能となる。基板を加熱することで、液体ジェットガイドレーザー穿孔プロセスを高速化できる。ドリル、リーマ、ミル等の機械式工具を適用して、コア孔を所望のボア径に仕上げることができる。機械式工具の切削主面は、好ましくはダイヤモンド材料からなり得る。検査カメラと照明システムを適用して、穿孔プロセスの一部として、機械で仕上げられた各ボアを検査できる。【選択図】図2A、図2B

Description

半導体処理機器のガス分配プレートや均一プレート等の精密部品では、典型的には、厚いセラミック基板に数百または数千もの小さな精密孔を機械加工する必要がある。ケイ素または炭化ケイ素の製品ウエハに対する汚染回避のため、これらのガス分配プレートや均一プレートは、典型的には、ケイ素または炭化ケイ素等、同等の純度または純度のより高い材料で作製される。孔の数をより多くすることに加え、これらの孔には高度な表面仕上げが要求される。各孔の内壁は、実際の製品ウエハを汚染する可能性のある不要な粒子の付着を回避するように、鏡のように滑らかでなければならない。安定した再現性のあるガス分配を確実に行うために、各孔の入口も出口も、円周に損傷のない鋭い縁を有していなければならない。
今日、ガス分配プレートや均一プレートの孔は様々な方法で作られる。孔は、ドリルビットを使用して順次穿つことができる。また、ワイヤによって孔の中の材料を侵食する放電機械加工プロセスを用いて、孔を順次開けることもできる。別の方法では、機械加工される孔のピンパターンと逆向きのピンパターンに超音波振動を与え、孔の内部の材料を除去する超音波プレートを使用して、すべての孔、または孔群を同時に機械加工することもできる。あるいは、放電機械加工プロセスを用いて、浸食される孔のピンパターンと逆向きのピンパターンを有する電極プレートによって、すべての孔、または孔群を同時に機械加工することもできる。
超音波処理または放電機械加工で同時に孔を作成する方法は比較的迅速であるが、典型的には、各孔の所望の鏡面仕上げを実現するために、各孔にリーマ仕上げ等の後処理を行う必要がある。フライス工具で順次孔を穿つことにより、典型的には、後処理なしで所望の鏡面仕上げを実現できる。しかし、機械式の穿孔工具で穿孔することにより、孔の入口と、特に出口側で材料が欠けるリスクが高くなり得る。また、ケイ素や炭化ケイ素等(これらに限定されないが)のセラミック材料を処理する場合、穿孔工具の摩耗が激しく、工具の寿命が限られる。
典型的なガス分配および/または均一プレートは、10~15mmの厚さであり、直径0.2~0.8mmの1000~2000個の孔を有し得る。各孔を穿つのには3~4分かかり得る。例えば1500個のうちの孔1480でドリルビットが折れると、基板全体を廃棄する可能性があり、何時間もの機械加工作業が失われる。そのため、厚いセラミック基板に多数の小孔を機械加工するための、改良されたより効率的な方法が実質的に求められている。当業者であれば、本発明はガス分配プレートや均一プレートの孔のみに限定されるものではなく、より広範囲の、技術的セラミック材料や精密孔を必要とする用途に適用性を認めると評価し理解するであろう。
いくつかの実施形態では、本発明は、厚い基板に精密微細孔を機械加工する方法およびシステムを開示する。基板は、数百または数千もの孔が機械加工されたセラミック材料であり得る。孔は、コア孔穿孔プロセスと孔仕上げプロセスが適用されるハイブリッドプロセスを適用することにより形成可能である。液体ジェットガイドレーザーを使用して、セラミック基板内に迅速にコア孔を穿つことができる。センサを適用して液体ジェットガイドレーザー穿孔ステップの切り開きポイントを検出でき、迅速かつ閉ループ制御の機械加工プロセスが可能となる。基板を加熱することで、液体ジェットガイドレーザー穿孔プロセスを高速化できる。ドリル、リーマ、またはミル等の機械式工具を適用して、コア孔を所望の孔径に仕上げることができる。機械式工具の切削主表面は、好ましくは、ダイヤモンド材料で構成できる。検査カメラと照明システムを適用して、機械で仕上げた各孔を穿孔プロセスの一部として検査できる。
図1Aは、いくつかの実施形態による、連続した孔またはボアを有する基板を示す。 図1Bは、いくつかの実施形態による、連続した孔またはボアを有する基板を示す。
図2Aは、いくつかの実施形態による、基板の孔のハイブリッド処理のための構成を示す。 図2Bは、いくつかの実施形態による、基板の孔のハイブリッド処理のための構成を示す。
図3Aは、いくつかの実施形態による、基板に孔を形成するためのフローチャートを示す。 図3Bは、いくつかの実施形態による、基板に孔を形成するためのフローチャートを示す。 図3Cは、いくつかの実施形態による、基板に孔を形成するためのフローチャートを示す。
図4は、いくつかの実施形態による、液体ジェットガイドレーザーヘッドの構成を示す。
図5Aは、いくつかの実施形態による、液体ジェットガイドレーザービームで基板に孔を開ける方法を示す。 図5Bは、いくつかの実施形態による、液体ジェットガイドレーザービームで基板に孔を開ける方法を示す。
図6Aは、いくつかの実施形態による、孔の側壁粗さを示す。 図6Bは、いくつかの実施形態による、孔の側壁粗さを示す。
図7は、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を形成するためのフローチャートを示す。
図8Aは、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を形成するためのフローチャートを示す。 図8Bは、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を形成するためのフローチャートを示す。 図8Cは、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を形成するためのフローチャートを示す。 図8Dは、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を形成するためのフローチャートを示す。
図9Aは、いくつかの実施形態による、液体ジェットによって形成される孔の構成を示す。 図9Bは、いくつかの実施形態による、液体ジェットによって形成される孔の構成を示す。
図10Aは、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を形成するためのフローチャートを示す。 図10Bは、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を形成するためのフローチャートを示す。 図10Cは、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を形成するためのフローチャートを示す。
図11Aは、いくつかの実施形態による、液体ジェットガイドレーザー孔形成プロセスを高速化するために基板を加熱するための構成を示す。 図11Bは、いくつかの実施形態による、液体ジェットガイドレーザー孔形成プロセスを高速化するために基板を加熱するための構成を示す。 図11Cは、いくつかの実施形態による、液体ジェットガイドレーザー孔形成プロセスを高速化するために基板を加熱するための構成を示す。 図11Dは、いくつかの実施形態による、液体ジェットガイドレーザー孔形成プロセスを高速化するために基板を加熱するための構成を示す。
図12Aは、いくつかの実施形態による、液体ジェットプロセス中に基板温度を調整するためのフローチャートを示す。 図12Bは、いくつかの実施形態による、液体ジェットプロセス中に基板温度を調整するためのフローチャートを示す。 図12Cは、いくつかの実施形態による、液体ジェットプロセス中に基板温度を調整するためのフローチャートを示す。 図12Dは、いくつかの実施形態による、液体ジェットプロセス中に基板温度を調整するためのフローチャートを示す。
図13Aは、いくつかの実施形態による、液体ジェットプロセスの終了ポイントを検出するための液体ジェットガイドレーザープロセスのセンサ構成を示す。 図13Bは、いくつかの実施形態による、液体ジェットプロセスの終了ポイントを検出するための液体ジェットガイドレーザープロセスのセンサ構成を示す。 図13Cは、いくつかの実施形態による、液体ジェットプロセスの終了ポイントを検出するための液体ジェットガイドレーザープロセスのセンサ構成を示す。
図14Aは、いくつかの実施形態による、液体ジェットプロセスの終了ポイントを検出するためのフローチャートを示す。 図14Bは、いくつかの実施形態による、液体ジェットプロセスの終了ポイントを検出するためのフローチャートを示す。
図15Aは、いくつかの実施形態による、液体ジェットと放電機械加工を用いた初期孔の形成のためのプロセスを示す。 図15Bは、いくつかの実施形態による、液体ジェットと放電機械加工を用いた初期孔の形成のためのプロセスを示す。 図15Cは、いくつかの実施形態による、液体ジェットと放電機械加工を用いた初期孔の形成のためのプロセスを示す。 図15Dは、いくつかの実施形態による、液体ジェットと放電機械加工を用いた初期孔の形成のためのプロセスを示す。
図16Aは、いくつかの実施形態による、放電機械加工を用いた初期孔の形成のためのプロセスを示す。 図16Bは、いくつかの実施形態による、放電機械加工を用いた初期孔の形成のためのプロセスを示す。
図17Aは、いくつかの実施形態による、EDMプロセスで孔を形成するためのフローチャートを示す。 図17Bは、いくつかの実施形態による、EDMプロセスで孔を形成するためのフローチャートを示す。 図17Cは、いくつかの実施形態による、EDMプロセスで孔を形成するためのフローチャートを示す。
図18Aは、いくつかの実施形態による、液体ジェットを使用して基板に複数の孔を形成するための構成を示す。 図18Bは、いくつかの実施形態による、液体ジェットを使用して基板に複数の孔を形成するための構成を示す。
図19は、いくつかの実施形態による、液体ジェットガイドレーザーで孔を穿つための閉ループプロセスを示す。
図20Aは、いくつかの実施形態による、孔を形成するためのプロセスを示す。 図20Bは、いくつかの実施形態による、孔を形成するためのプロセスを示す。
図21Aは、いくつかの実施形態による、機械式回転工具の構成を示す。 図21Bは、いくつかの実施形態による、機械式回転工具の構成を示す。 図21Cは、いくつかの実施形態による、機械式回転工具の構成を示す。
図22Aは、いくつかの実施形態による、基板に孔を仕上げるためのフローチャートを示す。 図22Bは、いくつかの実施形態による、基板に孔を仕上げるためのフローチャートを示す。 図22Cは、いくつかの実施形態による、基板に孔を仕上げるためのフローチャートを示す。
図23Aは、いくつかの実施形態による、初期貫通孔を仕上げるためのプロセスを示す。 図23Bは、いくつかの実施形態による、初期貫通孔を仕上げるためのプロセスを示す。
図24Aは、いくつかの実施形態による、初期片側ブラインド孔を仕上げるためのプロセスを示す。 図24Bは、いくつかの実施形態による、初期片側ブラインド孔を仕上げるためのプロセスを示す。 図24Cは、いくつかの実施形態による、初期片側ブラインド孔を仕上げるためのプロセスを示す。
図25Aは、いくつかの実施形態による、初期片側ブラインド孔を仕上げるためのプロセスを示す。 図25Bは、いくつかの実施形態による、初期片側ブラインド孔を仕上げるためのプロセスを示す。
図26Aは、いくつかの実施形態による、2つの機械式回転工具を使用して孔を仕上げるためのプロセスを示す。 図26Bは、いくつかの実施形態による、2つの機械式回転工具を使用して孔を仕上げるためのプロセスを示す。 図27Aは、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を仕上げるためのフローチャートを示す。 図27Bは、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を仕上げるためのフローチャートを示す。 図27Cは、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を仕上げるためのフローチャートを示す。
図28Aは、いくつかの実施形態による、回転工具を冷却するための構成を示す。 図28Bは、いくつかの実施形態による、回転工具を冷却するための構成を示す。 図28Cは、いくつかの実施形態による、回転工具を冷却するための構成を示す。 図28Dは、いくつかの実施形態による、回転工具を冷却するための構成を示す。
図29Aは、いくつかの実施形態による、機械式回転工具を冷却するためのフローチャートを示す。 図29Bは、いくつかの実施形態による、機械式回転工具を冷却するためのフローチャートを示す。 図29Cは、いくつかの実施形態による、機械式回転工具を冷却するためのフローチャートを示す。
図30Aは、いくつかの実施形態による、位置合わせモジュールの構成を示す。 図30Bは、いくつかの実施形態による、位置合わせモジュールの構成を示す。
31Aは、いくつかの実施形態による、位置合わせモジュールの別の構成を示す。 31Bは、いくつかの実施形態による、位置合わせモジュールの別の構成を示す。
図32Aは、いくつかの実施形態による、機械式回転工具を位置合わせするためのフローチャートを示す。 図32Bは、いくつかの実施形態による、機械式回転工具を位置合わせするためのフローチャートを示す。
図33Aは、いくつかの実施形態による、検査モジュールの構成を示す。 図33Bは、いくつかの実施形態による、検査モジュールの構成を示す。
図34Aは、いくつかの実施形態による、基板の最終孔を検査するためのフローチャートを示す。 図34Bは、いくつかの実施形態による、基板の最終孔を検査するためのフローチャートを示す。
図35は、いくつかの実施形態による、基板に孔を完全に形成するためのフローチャートを示す。
図36は、いくつかの実施形態による、液体ジェットと機械式回転工具の統合システムの構成を示す。
いくつかの実施形態では、本発明は、貫通孔またはブラインド孔等の孔を基板に形成するための方法およびシステムを開示する。形成された孔は、孔の入口と出口に鋭い縁を持つ滑らかな内表面を持つことができる。内表面や縁の要件を満たした孔あき基板を、ガス分配プレートや均一プレートにおいて使用できる。
図1A~1Bは、いくつかの実施形態による、連続した孔またはボアを有する基板を示す。半導体処理機器用のガス分配プレートおよび均一プレートは、厚い基板100内に機械加工された多数の小さな精密孔またはボア101を典型的に必要とする基板の分かりやすい例である。多数の孔またはボア101に加えて、これらの孔またはボアには、孔またはボアの入口および出口に損傷のない鋭い縁104とともに、高度な表面仕上げ105も必要とされる。基板の厚さ、例えば、貫通孔またはボア(例えば、基板を完全に貫通する孔またはボア)の深さ103は、20mm未満(例えば10mm~15mmの間等)とすることができる。孔またはボアのサイズ、例えば、孔またはボアの直径102は、均一なガス分配を行うために、例えば2mm未満(例えば0.1~1mmの間等)のように小さくできる。このような基板100、例えばケイ素または炭化ケイ素製品ウエハは、典型的には円形形状を有し、ガス分配プレートおよび均一プレートに使用するために、何百または何千もの精密な孔またはボア101を含む。円形のボアが典型的だが、用途によっては、丸みを帯びた縁を有する細長い孔またはスロットも適用される。以下の記載では、円形輪郭に沿って液体ジェットを走行させることによって形成される孔等の円形孔について説明する。ただし、本発明は円形孔に限らず、丸みを帯びた縁を有する細長い孔またはスロットも含まれる。
ケイ素または炭化ケイ素基板への汚染を回避するために、基板は、典型的には、同様にケイ素または炭化ケイ素で作られる等、同等の純度または純度のより高い基板材料で作られる。その他の材料、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化チタン、炭化ホウ素の他、セラミックマトリックス複合材料(CMC)および金属マトリックス複合材料(MMC)も使用可能である。さらに、基板は、ボアまたは孔のある金属基板やその他のワークとすることもできる。
セラミックマトリックス複合材料(CMC)は、セラミックマトリックスに埋め込まれたセラミック繊維からなる。繊維とマトリックスは、いずれも任意のセラミック材料からなり得、炭素および炭素繊維がセラミック材料とみなされる。CMCは、粒子または長期耐用繊維を埋め込むことでセラミック材料のクラック耐性を向上させ、セラミックマトリックスの高い強度やヤング率を維持したまま、複合材料系の破壊靭性を向上させることができる。CMCには、炭素(C)、特殊炭化ケイ素(SiC)、アルミナ(Al23)、ムライト(Al23-SiO2)繊維が最も一般的に使用されている。CMCのマトリックス材料は同じものとすることができ、例えば、同様にC、SiC、アルミナ、ムライトから作製される。例えば、一般的なCMCとしては、C/C、C/SiC、SiC/SiC、Al2O3/Al2O3を含み、これらは、より高い破断伸度、向上した破壊靭性、より高い熱衝撃耐性、およびより高い動的負荷容量を有し得る。
金属マトリックス複合材料(MMC)は、少なくとも金属成分と、異なる金属、またはセラミックスあるいは有機化合物等の他の材料との複合材料である。MMCは、金属マトリックスに強化材料を分散させることで作製できる。例えば、アルミニウムのマトリックスにおいて炭素繊維を使用すると、低密度で高強度となる。
いくつかの実施形態において、本発明は、例えば、ガス分配プレートに損傷を与えることなく表面平滑性および縁の鋭さの要件を満たすことが可能な、基板に孔を形成するハイブリッドプロセスを開示する。ハイブリッドプロセスは、例えば、液体ジェットガイドレーザーシステムの液体ジェットガイドレーザーヘッドにおいて生成された液体ジェットガイドレーザービームによる、あるいは放電機械加工プロセスによる、初期孔形成を含むことができる。ハイブリッドプロセスは、例えば、ドリルビット、リーマビット、ホーニングビット、またはフライスビット等の機械式回転工具による、孔の平滑化または仕上げプロセスを含むことができる。既存の孔に機械式回転工具を使用することで、スループットの向上とともに、仕上げ孔の縁への潜在的な損傷を大幅に低減し、機械式回転工具の摩損を低減できる。
図2A~2Bは、いくつかの実施形態による、基板の孔のハイブリッド処理のための構成を示す。図2A(a)~2A(b)は、初期孔を液体ジェットガイドレーザーシステムにおいて形成し、孔を機械式回転システムにおいて仕上げる等、初期孔形成と孔仕上げプロセスを異なる機器で行う構成を示す。2B(a)~2B(b)は機械式回転アセンブリで構成された液体ジェットガイドレーザアセンブリにおいて等、初期孔形成と孔仕上げプロセスを同一機器で行う構成を示す。
いくつかの実施形態では、初期孔形成を、液体ジェットガイドレーザーシステムにおいて行うことができ、このシステムは、2次元xy動作または3次元xyz動作等の動作機構に結合された液体ジェットガイドレーザーヘッドを含むことができる。液体ジェットガイドレーザーヘッドは、液体ジェットガイドレーザービームを生成するように構成でき、液体ジェットガイドレーザービームは、液体ジェット内で内部反射されるレーザービームを有する液体ジェット(例えば、液体の液柱)とすることができる。液体ジェットは、レーザービームを閉じ込めること、例えば、レーザービームが液体ジェット内にあるようにガイドすることが可能である。液体ジェットガイドレーザービームを使用して、例えば、レーザーアブレーションプロセスによって基板から材料を除去できる。
図2A(a)は、液体ジェットガイドレーザービーム216(例えば、液体ジェット216A内で内部反射したレーザービーム216Bを有する液体ジェット216A)を生成するように構成された液体ジェットガイドレーザーヘッド210を示す。レーザービーム216Bは、レーザーアブレーションプロセス等による材料除去用に構成されている。液体ジェット216Aは、レーザービームが逸れることの防止等のために、レーザービーム216Bをガイドするように構成されている。
液体源214を、液体ジェットガイドレーザーヘッド210のノズル215に設けることができる。ノズルは開口を含むことができ、そこから液体ジェット216Aが出ることができる。レーザー源211は、レンズによって集束され、液体ジェット216A上に集束レーザービーム213を形成できる。集束レーザービーム213は次に液体ジェット216A内で内部反射し、例えば、内部反射レーザービーム216Bを形成できる。
窓212は、集束レンズと液体源214との間に配置できる。窓212は、液体源214からの液体がレーザー部品に接触して汚染するのを防止しながら、レーザービームを通過させるように構成できる。
液体ジェット216、例えば液体ジェットガイドレーザービームは、例えば基板200上に導かれ、初期直径206を有する貫通孔201を形成できる。液体ジェットガイドレーザーヘッド210は、例えば、xy動作機構によって制御される円形輪郭、または、本質的に丸みを帯びた縁を有する領域である細長い輪郭等、閉ループ輪郭で移動させることが可能である。液体ジェット216は、円形輪郭から材料を除去して、円形輪郭の直径と類似の初期直径206を有する円柱を切削できる。液体ジェット216が基板を貫通した後、切削された円柱を基板から除去でき、円形輪郭の直径に類似した初期直径206を持つ孔が残される。
液体ジェットガイドレーザーヘッド210は、閉ループ輪郭に閉じ込められた螺旋状の経路または複数の平行線等のラスタリング経路で移動させることができる。液体ジェット216は、螺旋またはラスタリング線によって閉ループ輪郭内の材料を除去して、閉ループ輪郭の直径に類似する初期直径206を有する孔を形成できる。
図2A(b)は、初期孔201を、最終直径202を有する最終孔201に拡大する等の孔の仕上げを行うとともに、最終孔の内面を平滑化するように構成された機械式回転工具ヘッド220を示す。
機械式回転工具ヘッド220は、最終孔201の最終直径202に類似する工具直径222を有し得る機械式回転工具221を含むことができる。動作時、機械式回転工具221は、初期孔201内に下方移動224しながら回転できる。機械式回転工具221は、最終孔201の縁への損傷を最小限にするように構成することが可能な、丸みを帯びたまたは楕円形の先端223を有し得る。
図2B(a)および2B(b)は、液体ジェットガイドレーザーヘッド210のアセンブリと機械式中空回転工具ヘッド220のアセンブリを有する組み合わせシステム226を示し、このシステムは、初期孔をその仕上げと共に形成するように構成することが可能である。液体ジェットガイドレーザーヘッド210は、上述したものと類似とすることができ、液体ジェットガイドレーザービーム216、例えば、液体ジェット内で内部反射したレーザービームを有する液体ジェットを生成するように構成できる。液体ジェットガイドレーザービーム216は、例えば、円形輪郭に沿って複数のパスを走行して円筒形の材料を切り取ることによって、または、閉ループ輪郭の内部に複数のパスをラスタリングして閉ループ輪郭の内部に孔を形成することによって、基板に初期直径206を有する孔を開けるように構成できる。
例えば、液体ジェットガイドレーザーヘッド210は、ノズル215を通過した後に液体ジェット216を形成するように構成された液体源214を含むことができる。レーザー源211は、レンズによって集束され、液体ジェット216上に集束レーザービーム213を形成できる。窓212は、集束レンズと液体源214との間に配置できる。
機械式中空回転工具ヘッド220は機械式中空回転工具221を含むことができ、これは回転工具221を通る導管277を有し得る。機械式中空回転工具ヘッド220は、例えば、機械式中空回転工具221を冷却するために、液体ジェットガイドレーザーヘッドからの液体ジェットが導管277に入るように配置可能である。
動作時、基板200は組み合わせシステム226の下に配置される。液体源214をオンにして、液体ジェット216を形成する。レーザー電源をオンにして、液体ジェット216内で内部反射させるためのレーザービームを発生させる。液体ジェット216は、機械式回転工具ヘッド220を通るように構成されており、例えば、機械式回転工具ヘッド220に干渉することなく導管277を通る。液体ジェット216は、初期直径206を有する基板に孔を形成できる(図2B(a))。
初期孔を形成した後、レーザー源をオフにすることができ、内部反射レーザービームがない液体ジェット216を残すことができる。組み合わせシステム226は、初期孔を仕上げるため、例えば、初期孔を最終直径202に拡大し、最終孔の表面を平滑化するために、機械式回転工具221が回転している状態で下方移動224できる(図2B(b))。
図3A~3Cは、いくつかの実施形態による、基板に孔を形成するためのフローチャートを示す。図3Aでは、異なる機器または同じ機器を使用して孔を形成する。操作300では、液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板に孔を形成する。操作310では、機械式回転工具を使用して孔を平滑化する。
図3Bでは、異なる機器を使用して基板に複数の孔を形成する。操作330では、第1のプラットフォーム上の第1の動作機構によって制御される液体ジェットガイドレーザービームを使用して、基板に複数の孔を形成する。操作340では、第2のプラットフォーム上の第2の動作機構によって制御される機械式回転工具を使用して、複数の孔を平滑化する。
図3Cでは、単一の機器を使用して基板に孔を形成する。操作360では、基板に孔を形成するが、これは、液柱を形成するために液体ジェットガイドレーザーヘッドへの液体供給をオンにすることと、液柱内で内部反射するように構成されたレーザービームを生成するためにレーザー源をオンにすることを含むことができる。操作370では、孔を平滑化するが、これは、液体ジェットガイドレーザーヘッドへの液体供給をオンにしながら機械式回転工具を回転させて、機械式回転工具を通る導管を介して液柱を形成することを含むことができる。
いくつかの実施形態において、本発明は、液体ジェットガイドレーザーシステムを使用して基板に初期孔を形成することを開示する。例えば、参照によりそれらの全体が組み込まれる特許、US8,859,988号およびUS10,022,820号に開示されているような液体ジェットガイドレーザー技術は、金属のほか、ケイ素、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化チタン、炭化ホウ素、セラミックマトリックス複合材料(CMC)、および金属マトリックス複合材料(MMC)等のセラミック材料等の幅広い種類の材料を機械加工できることで知られている。
図4は、いくつかの実施形態による、液体ジェットガイドレーザーヘッドの構成を示す。液体ジェットガイドレーザーヘッド410は、窓412を保持するハウジングを含むことができる。窓412の下方には、液体ジェットノズル415が設けられている。水源414等の液体源を、窓412とノズル415との間の空間に押し付け、層流液体ジェット416Aを形成できる。材料を加工するために、レーザー電源からのレーザービーム413が集束され、窓412を通って液体ジェットノズル415のオリフィスから層流液体ジェット416にガイドされる。集束レーザービーム413は、液柱416A内に閉じ込めることができ、液柱416A内の全内部反射によってレーザービーム416Bのエネルギーをワーク基板400に向けてガイドできる。液体ジェットガイドレーザー416は、基板400に微細な孔またはボア401を精密に機械加工するために適用できる。
小さく深い孔またはボア401の穿孔中に起こり得る水の逆噴射妨害を軽減するために、特許US10,307,864号に開示されたエアジェットモジュール等のエアジェットモジュールを使用できる。液体ジェットノズル415の下方で、液体ジェットガイドレーザーは、エアジェットモジュール427の内部導管を通る。圧縮ガス源417の高容量の流れは、エアジェットモジュール427の外側かつ機械的に離間した導管を通って提供されるが、導管は、液体ジェットガイドレーザー416に平行に、かつ基板400の表面に向かって通っている。圧縮ガスの流れ418は、液体ジェットガイドレーザー416の逆噴射により誘発される妨害を回避する同軸の離間したシールドとして機能する。他の液体を水の代わりに用いて、液体ジェットガイドレーザープロセスを行うことができる。
液体ジェットガイドレーザーヘッド410は、例えば、液体ジェット416に垂直な平面で、または液体ジェット416に平行かつ垂直な3次元移動で、液体ジェットガイドレーザーヘッドを移動させるための動作機構に連結させることができる。
いくつかの実施形態では、液体ジェットガイドレーザーヘッドを使用して基板に初期孔を形成できる。典型的な液体ジェットは、0.02~0.08mmの直径を有し得るため、所望の孔の寸法と等しい直径を有する円の円径輪郭で液体ジェットを走行させる等の孔拡大プロセスを用いることができる。あるいは、液体ジェットがラスタリングパターンを走行して、ラスタリング領域の寸法を有する孔を形成することもできる。
図5A~図5Bは、いくつかの実施形態による、液体ジェットガイドレーザービームで基板に孔を開ける方法を示す。液体ジェットガイドレーザーヘッドにおける液体ジェットの直径は、通常、ガス分配プレートおよび均一プレートにおける典型的な孔径よりも小さく、例えば、0.2~2mmの孔径と比較して、液体ジェットの直径は0.02~0.08mmの間である。動作時、内部に内部反射レーザービームを有する液体ジェット516は、典型的には、層ごとにレーザーアブレーションによって材料を除去し、よって、深さを有する孔を開けるために、液体ジェットは、基板上の同じ場所に連続して噴射でき、または基板上の同じ輪郭に沿って複数のパスを作製できる。
より大きな孔またはボア501を基板500内に形成するために、液体ジェットガイドレーザー516は、円形機械加工動作530を行って切り込み531を形成して円筒ピン532を切り出すか、または液体ジェットガイドレーザー516は、螺旋動作533、または円形および螺旋機械加工動作の組み合わせを行ってブラインド孔またはボア534の径内の全ての材料を除去できる。螺旋動作533のためのより多くのパスにより、基板500に貫通孔501を形成できる。
液体ジェットガイドレーザー516は、クリーンで鋭い縁の入口と出口を有する孔またはボア501を基板500内に形成できる。液体ジェットガイドレーザー516によって形成された孔またはボア501の側壁の粗さ平均(Ra)は、基板材料およびレーザービームのエネルギーパラメータに応じて、10マイクロメートルより低く、または0.25~3マイクロメートルの間とすることができる。
いくつかの実施形態では、孔の側壁の表面粗さは、ガス分配プレートまたは均一プレートの適用に依存し得る。高い粗さが要求される場合は、液体ジェットガイドレーザーヘッドによって形成された孔が適当である。低い粗さが要求される場合は、機械式回転工具によって行われる仕上げまたは平滑化プロセスを用いることができる。
図6A~6Bは、いくつかの実施形態による、孔の側壁の粗さを示す。液体ジェット616を使用して、基板600内に孔を形成できる。典型的な孔の直径は、0.2~2mmの間、例えば0.2~1mmの間、または0.4~0.8mmの間とすることができる。液体ジェット616の直径ははるかに小さいため、孔の直径606を拡大するために、液体ジェットによって円形パターンまたはラスタリングパターンを使用できる。孔の側壁は、液体ジェットプロセス後に粗さ605を有し得る。液体ジェットは、基板材料、レーザービームのエネルギーパラメータ、および切削プロセスの処理時間に応じた側壁粗さ値で基板を切削できる。例えば、より遅い切削プロセスでは、より滑らかな側壁、例えば、より低い粗さ値を有する側壁を得ることができるが、より低いスループットという代償がある。いくつかの実施形態では、孔形成プロセスは、液体ジェットの高い表面粗さプロセスと、機械式回転工具による後続の平滑化プロセスを用いて粗さ要件を満たすことによって、高スループットを達成できる。機械式回転工具は、初期孔径606を最終孔径602に拡大するとともに、初期側壁面605の孔を最終側壁粗さ605に平滑化できる。例えば、機械式回転工具は、側壁を数マイクロメートル未満、例えば1マイクロメートル未満、0.5マイクロメートル未満、0.1マイクロメートル未満等の粗さ平均Raまで平滑化できる。
いくつかの実施形態では、表面粗さは、評価長さ内の中心線に対する偏差から決定されるフィルタリングされた粗さプロファイルの算術平均値である粗さ平均値Raによって特徴付けることができる。実際には、Raは、表面の山と谷の個別測定のセットの平均を取ることで決定できる。
図7は、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を形成するためのフローチャートを示す。内部反射したレーザービームを有する液体ジェットを使用して、基板に孔を形成できる。液体ジェットガイドレーザーヘッドのノズルを使用して、液体ジェットを形成できる。また、ノズルをレーザービームに位置合わせすることで、内部反射したレーザービームを得ることができる。操作700では、液体ジェットガイドレーザーヘッドのノズルへの液体供給をオンにして液柱を形成する。操作710では、液柱に集束するレーザー電源をオンにして、液柱内で内部反射するレーザービームを形成する。操作720では、内部反射したレーザービームを有する液柱を基板上に導き、基板から材料を除去する。動作730では、内部反射したレーザービームを有する液柱を基板上の位置に保持し、基板に孔を形成する。操作740では、内部反射したレーザービームを有する液柱を基板上の閉ループ輪郭で移動させ、閉ループ輪郭形状を有する基板内の材料の柱を切削する。操作750では、内部反射したレーザービームを有する液柱を基板上の閉ループ輪郭でラスタリングし、閉ループ輪郭領域の材料を除去することによって基板に孔を形成する。
図8A~図8Dは、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を形成するためのフローチャートを示す。孔は、内部反射したレーザービームを有し、閉ループ輪郭を作るか、ラスタリングパターンを作ることができる液体ジェットで形成できる。孔は、最終的な所望寸法よりも、わずかに小さくでき、ドリル、リーマ、フライス工具、またはホーニング工具等の機械式回転工具を使用した後続プロセスで平滑化するように構成される。
図8Aにおいて、操作800では、液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板に孔を形成し、液体ジェットガイドレーザービームは、円形または楕円形の輪郭等の閉ループ輪郭で、螺旋状の経路または複数の平行経路を含むラスタリング領域で、あるいは閉ループ輪郭とラスタリング領域の組み合わせで走行するように構成される。
図8Bにおいて、操作820では、液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板に孔を形成し、孔の直径は、後続の孔の内表面の平滑化プロセスを最適化するように構成されている。
図8Cにおいて、操作840では、液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板に孔を形成し、孔の直径は、後続の孔の最終直径を得るプロセスで孔の縁への損傷を最小限にするように構成される。
図8Dにおいて、操作860では、液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板に孔を形成し、孔の寸法、例えば直径は、孔の最終直径の75%~99%の間、または80~90%の間である。
いくつかの実施形態では、液体ジェットは、貫通孔またはブラインド孔を形成するように構成でき、孔の寸法、例えば孔の直径は、孔形成の要件、例えば側壁粗さ値および孔入口および出口において縁の損傷がないこと等を満たしつつ、高スループットのために最適化されるように構成されている。例えば、円形孔の直径は、最終的な所望直径の75%超、80%超、85%超、または90%超、例えば、最終的な所望直径の75~99%の間、または最終的な所望直径の80~99%の間、または最終的な所望直径の90~99%の間とすることができる。
図9A~9Bは、いくつかの実施形態による、液体ジェットによって形成される孔の構成を示す。初期孔901を、液体ジェットガイドレーザー916、例えば、内部反射されたレーザービームを有する液体ジェットを使用して、基板900に形成できる。初期孔は、機械式回転プロセス等の後続の平滑化プロセスによって仕上げられるように構成可能である。例えば、基板に初期孔を形成するプロセスは、効率的に数百または数千の孔を基板に開けることができるように、高スループットを達成するように最適化される。
図9Aは、初期孔901を、液体ジェット916が基板900の片側から基板材料を除去することで形成するプロセスを示す。例えば、液体ジェット916は、初期孔の直径906を有する円形輪郭に沿って、複数のパスで繰り返し移動できる。このプロセスは、初期孔が基板の両面を流体的に接続するまで続けられる。1つまたは複数のセンサを、基板の片面または両面から(例えば、液体ジェットガイドレーザーヘッドと反対の基板側から)、貫通孔の完成を検出するために配置できる。センサの検出信号を確認した後、液体ジェットは円形輪郭に沿ってさらに数回のパス続き、液体ジェットが確実に基板を完全に貫くようにする。
初期孔を形成した後、液体ジェットは基板上の他の場所に移動し、次の孔を形成できる。
図9B(a)~9B(c)は、基板900に貫通孔901を形成する別のプロセスを示す。液体ジェットガイドレーザープロセスでは一般に、作業深さが深くなるほどプロセス速度が低下するため、片面からではなく、対向する2面からワークを加工することが望まれる場合がある。12mmの材料に孔を穿つのに、例えば180秒超または240秒超かかることがある。好ましい方法は、まず6mmの深さのブラインド孔を開け、次にワークを180度反転して、ブラインド孔の反対側に孔を穿ち、その中を流体的に接続することであり得る。すると全体の処理時間を90秒未満または60秒未満とすることができる。
図9B(a)は、液体ジェットガイドレーザー916を照射して、基板900の第1の表面内に少なくとも1つのブラインド孔934を迅速に機械加工する第1のステップを示す。液体ジェット916は、初期ブラインド孔934の直径906を有する円形輪郭内で、ラスタリングパターンの複数のパスで繰り返し移動可能である。ブラインド孔934の深さは、例えば基板900の厚さの40%~60%の間等、基板900の厚さの30%超70%未満とすることができる。初期ブラインド孔を形成した後、液体ジェットは基板上の他の場所に移動し、次のブラインド孔を形成できる。図示のように、液体ジェットは左側で2つのブラインド孔の形成を完了し、3つ目のブラインド孔の形成プロセスを進めている。液体ジェットは次に右に移動し、次のブラインド孔を形成できる。
図9B(b)は、基板900の第1の面の反対の第2の面が液体ジェットガイドレーザーヘッドに対向するように基板を回転させる第2のステップを示す。第1ステップからのブラインド孔934の既に作製されたブラインド部分を、ブラインド孔934の中心軸と液体ジェットガイドレーザー916の軸が同じになるように、例えば、位置合わせモジュールを使用して位置合わせする。次に、液体ジェットガイドレーザー916を照射、例えば、レーザー源をオンにして液体ジェット内に内部反射レーザービームを発生させ、ブラインド孔934の残りの部分を迅速に機械加工し、残りの基板材料を全て除去する。図示のように、液体ジェットは、既存のブラインド孔に流体的に接続される他の部分を反対側に作製することで、左側の2つの貫通孔の形成を完了した。液体ジェットは、反対側のブラインド孔と流体的に接続されるように構成された第3のブラインド孔を形成するプロセスを進めている。
図9B(c)は、液体ジェットにより基板の貫通孔内の材料を完全に除去した後、基板900の第1の面と第2の面を流体的に接続する貫通孔901が形成されたことを示す。1つまたは複数のセンサを、貫通孔901の形成が完了したことを検出するために使用できる。液体ジェットは次に右に移動し、反対側の既存のブラインド孔に接続するための次の孔を形成できる。
いくつかの実施形態では、液体ジェットを使用して、ブラインド孔、例えば、基板の2つの対向する面を接続しない孔を形成できる。液体ジェットを使用して、2つの対向するブラインド孔、例えば、互いに接続されていない2つの対向する孔を形成できる。
初期孔901の直径は、最終的な孔形成のスループットを最適化するように構成できる。例えば、高スループットの液体ジェットプロセス(例えば、高いレーザー出力を使用する等)の場合、初期孔をできる限り大きくして機械式回転工具の処理時間を最小限にできる。このため、機械式回転工具を適用することで、迅速にコア孔901を所望の最終孔径に仕上げることができる。材料除去に関する全ての重労働は、液体ジェットガイドレーザー916によってすでに行われているため、機械式工具は材料のごく一部を除去するだけでよい。例えば、初期貫通孔の直径を、例えば、最終孔径0.45mmに対して0.40mmとすることができ、機械式工具は0.40~0.45mm間の基板材料を除去するだけでよい。
低速の機械式工具プロセスでスループットを向上させるために、2つの機械式工具を適用して、初期孔901を最終孔径まで同時に仕上げることができる。例えば、第1の機械式工具を、基板の第1の面の上方に配置できる。第2の機械式工具を、基板の第2の面の下方に配置できる。両機械式工具の中心軸は同じである。両機械式工具は、その中心軸に沿って互いに一定の間隔で保持され得る。基板が両機械式工具の軸に沿って上下に振動運動しながら移動するか、あるいは両機械式工具がコア孔の中心軸に沿って同時に上下に振動運動しながら移動できる。
機械式工具は典型的には、分ごとの回転数と、基板に垂直な方向の送り速度とに基づいた一定の材料除去率を有するため、2つの機械式工具によってより多くの材料をより短時間で除去できる。上下の振動運動は、ボアから基板材料を除去するために必要となり得る。あるいは、第1の機械式工具と第2の機械式工具は、それらの動きが孔の中心軸上で衝突しない限り、効率的な除去プロセスのために、所望に応じて互いに独立してコア孔1217の中心軸に沿って移動することもできる。
図10A~図10Cは、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を形成するためのフローチャートを示す。図10Aにおいて、操作1000では、液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板に貫通孔を形成し、液体ジェットガイドレーザービームは、閉ループ輪郭に沿って複数のパスを走行するよう構成され、貫通孔を形成した後に閉ループ輪郭内の材料が除去される。
図10Bにおいて、操作1020では、液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板に貫通孔を形成し、液体ジェットガイドレーザービームは、閉ループ輪郭の内側のラスタリング構成で複数のパスを走行するように構成される。
図10Cにおいて、操作1040では、液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板に第1のブラインド孔を形成し、液体ジェットガイドレーザービームは、閉ループ輪郭に沿って複数のパスを、または閉ループ輪郭の内側でラスタリング構成で走行するように構成されている。操作1050では、任意選択で基板を反転させて、基板の反対側の面から第2のブラインド孔を形成し、第2のブラインド孔を第1のブラインド孔と位置合わせする。第2のブラインド孔は、第1のブラインド孔と接続して、基板を通して貫通孔を形成できる。
いくつかの実施形態では、基板を加熱して、液体ジェットプロセスのスループットを向上させることができる。液体ジェットプロセスは、例えば、レーザー出力による材料除去等のレーザーアブレーションプロセスであるため、高温の基板によってレーザーアブレーションプロセスを高速化できる。また、液体ジェットプロセスでは、液体の流れによって迅速に冷却された基板を有し得る。したがって、液体ジェットを移動させて、例えば円形輪郭で材料を切削する場合、液体ジェットが戻る前に基板を大幅に冷却できる。
図11A~11Dは、いくつかの実施形態による、液体ジェットガイドレーザー孔形成プロセスを高速化するために基板を加熱するための構成を示す。液体ジェットガイドレーザー1116を照射して、基板1100に孔1101を開けることができる。基板が、数mm未満等、薄い場合、液体ジェットガイドレーザー1116は、15パス未満、10パス未満等、数パスで孔を切削できる。基板が、例えば、5mm超、または10mm超、または15mm超等、非常に厚い場合は、50パス超、100パス超等、かなり多くのパスが必要である。
孔1101が、例えば数センチメートルの細長い孔等の切削を行うために液体ジェットが沿って走行する大きな閉ループ輪郭等、より大きな形状を有する場合、液体ジェットガイドレーザー1116が孔1101の円周方向の1回のパスを完了できるまでに数秒かかる場合がある。液体ジェットの高速性、プロセス水の強力な冷却効果、および圧縮ガスの同軸流による冷却効果により、レーザー通過後の基板1100を迅速に冷却できる。
本発明は、ある深さの小さな孔の円周1101を、少ない量の液体ジェットガイドレーザーパスで切削できると認識している。同じ深さでも、孔の円周が10倍等大きいと、液体ジェットガイドレーザー1112が孔1101の円周の同じスポットに再び到達するまでにより長い時間がかかるため、2倍から3倍の量の液体ジェットパスが必要になる場合がある。
いくつかの実施形態では、液体ジェットガイドレーザー1116によって機械加工されている基板領域はしたがって、機械加工時間および液体ジェットガイドレーザーパスの量に対するクールダウン効果を緩和するために、補助加熱装置によって加熱され得る。
図11Aは、ワーク(例えば基板1100)に温水を浸水させる浸水ノズル1141を示す。温水流1141により、液体ジェットを使用した孔機械加工プロセスを促進できる。液体ジェットガイドレーザー1116による機械加工プロセス中、基板1100を、浸水ノズル1141等の液体加熱流によって加熱および保温可能である。水は、50℃超等、40℃超の温度を有し得る。水は、90℃未満等、100℃未満の温度を有し得る。いくつかの実施形態では、より高い気化温度を有する他の液体を使用して、基板を100℃より高い温度に加熱できる。また、基板の上面ではなく、裏面を加熱することが望まれる場合もある。その場合、浸水ノズルが基板の下方に取り付けられる。
図11Bは、孔機械加工プロセスを促進するために、機械加工領域で基板1100を加熱して保温する赤外線および/または誘導装置1142を示す。基板は、60℃超等、50℃超の温度に達し得る。基板は、110℃未満等、150℃未満の温度に達し得る。また、基板の上面ではなく、裏面を加熱することが望まれる場合もある。その場合、赤外線および/または誘導デバイスが基板の下方に取り付けられる。
図11Cは、液体ジェットガイドレーザープロセス中に基板を加熱して保温するための構成を示す。基板1100を、完全1143に、または部分的1144に、浸水液に沈めることができる。このような浸水液としては、例えば、水やエタノールを挙げることができる。浸水液は、50℃超等、40℃超の温度を有し得る。浸水液は、浸水液の蒸発温度より低い温度、例えば、水の場合は100℃未満または110℃未満を有し得る。
図11Dは、液体ジェットガイドレーザープロセス中に基板を加熱して保温するための構成を示す。基板1100は、ガス加熱流、例えば、基板1100の機械加工されている領域に向けられる熱風銃等の空気テンポライズ装置1145を受けることができる。空気テンポライズ装置1145は、基板1100を50℃超等、40℃超の温度に加熱できる。基板温度は110℃未満とすることができる。
他の温度は、基板によって液体ジェット切削プロセスを改善するために達成でき、例えば、200℃未満等、110℃超である。いくつかの実施形態では、基板の上面の代わりに、またはそれに加えて、基板の裏面を加熱できる。その場合、ガス加熱流は、基板の上部の代わりに、あるいはそれに加えて、基板の下部から提供される。
いくつかの実施形態では、例えば、熱が誘発する損傷を受けやすい一部の非常に繊細な基板材料の場合、基板に基板冷却プロセスを適用できる。例えば、液体加熱ノズル1141、浸水液、および気体流動ノズル1145は、冷たいまたは低温の液体または気体を提供するように構成可能である。例えば、冷却温度は、40℃未満等、60℃度未満とすることができ、-10℃超とすることができる。
図12A~12Dは、いくつかの実施形態による、液体ジェットプロセス中に基板温度を調整するためのフローチャートを示す。図12Aにおいて、操作1200では、液体ジェットガイドレーザービームの操作中に基板を加熱し、基板に孔を形成する。
図12Bにおいて、操作1220では、液体ジェットガイドレーザービームの操作中に基板の温度を40~100℃の間になるように維持する。
図12Cにおいて、操作1240では、液体ジェットガイドレーザービームの操作中に基板の温度を制御して、基板に孔を形成するための処理時間を最適化する。
図12Dにおいて、操作1260では、液体ジェットガイドレーザーヘッドの下のプラットフォーム上に基板を配置する。操作1270では、液体流、気体流、赤外線または誘導加熱流、または液体槽での完全または部分的な浸水の少なくとも1つを用いて、基板を加熱する。操作1280では、液体ジェットガイドレーザーヘッドを操作して、基板に1つまたは複数の孔を形成する。
いくつかの実施形態では、液体ジェットの進行状況の検出を行うため、特には、液体ジェットプロセスの終了ポイントを決定するために、センサを追加できる。センサは、液体ジェットヘッドの反対側に位置することができ、例えば、液体ジェットとセンサとの間に基板が配置される。
光または光センサを使用して、基板の上面側に液体ジェットを配置した場合に、基板の底面側における液体ジェットの存在を検出できる。光センサが液体ジェットの存在またはレーザービームの存在を検出した場合、光センサからの信号は、液体ジェットが基板を貫いたことを示し得る。検出信号の後、さらに数パスの液体ジェットを行い、基板が確かに完全に切り開かれるようにする。
音響センサまたは音センサを使用して、基板の上面側に液体ジェットを配置したときに、基板の底面側に液体ジェットが存在することを検出できる。センサは、基板の側面や上面等、基板の近傍に配置できる。例えば、液体ジェットが基板を貫いたとき等、液体ジェットが基板から出現したとき、音響またはセンサは、液体ジェットがまだ基板を切削しているときとは異なる音またはトーンを検出できる。液体ジェットのトーンは、液体ジェットの(例えば、基板を切削しない)開始時、液体ジェットが基板を切削する時、液体ジェットが切削を終了する時とで異なり得る。このように、液体ジェットが基板と相互作用する際に発する音のトーンを監視することで、液体ジェットの進行状況を監視できる。
その他のセンサ、または光センサと音センサの組み合わせ等のセンサの組み合わせを使用できる。
図13A~13Cは、いくつかの実施形態による、液体ジェットプロセスの終了ポイントを検出するための液体ジェットガイドレーザープロセスのセンサ構成を示す。孔1301を液体ジェットガイドレーザー1316で基板1300内に形成する場合、基板材料だけでなく、液体ジェットノズル径、液体ジェット圧力、レーザー出力、レーザーパルス長、レーザー周波数、送り速度、圧縮シールドガスの圧力等のプロセスパラメータに基づいて、一定の材料除去率を適用する。液体ジェットガイドレーザーシステムは、典型的には、同じ切削速度で数百または数千の孔を穿つことが可能である。したがって、液体ジェットが基板を切り開く速度は、実験データから決定可能である。
しかし、達成可能な切削速度や、基板の上面から下面へ流体的に孔を切り開くのに要する時間に影響を与える要因が存在する。例えば、基板材料に不均質性があることにより、一部の領域の切削が高速または低速になる場合がある。また、液体ジェットガイドレーザーヘッドの内部には、レーザー光が液体ジェットノズルに結合されるまでに通過しなければならないレーザー窓等、経年により消耗し得る特定の部品が存在する。そのため、一定の稼働時間の後、このレーザー窓は交換される。孔穿孔または突起切削プロセス全体の高速化や、消耗部品の摩耗の検知のために、切り開きポイントを検知するセンサを適用できる。
基板1300の近傍には、切り開き光センサ1352を配置できる。代わりに、または追加して、基板1300の近傍に切り開き音響センサ1351を配置できる。いくつかの実施形態では、切り開き光センサ1352および切り開き音響センサ1351の両方は、少なくとも1つの孔1301が液体ジェットガイドレーザー1316によってその中に機械加工されている基板1300の、隣または下に配置される。穿孔プロセスを開始し、液体ジェットガイドレーザー1316からのレーザービームをオンにすると、強いプラズマ誘起切削音が発生する場合がある。このようなプラズマ誘起音は、典型的には、レーザービームの周波数と同じ音調の周波数である。このようなプラズマ誘起音は、基板1300内への液体ジェットガイドレーザー1312の貫入深さが増大するにつれて減少するか、あるいは消失さえし得る。切り開き時に、孔1301の下部を迅速に出る液体ジェットガイドレーザー1316による放出音レベルの急激な上昇が起こり得る。孔1301がまだ切り開かれていない部分では、放出音は再度消失し得る。例えば、液体ジェットガイドレーザー1316による初期切り開き時に、孔1301の円周の4分の1だけが切り開かれ、ボア1301の円周の4分の3は、同一のレーザーパス内でまだ切り開かれない。このような切り開き部分については、放出音を切り開き音響センサ1351によって検出可能である。孔1301の円周のまだ切り開かれていない部分については、切り開き音響センサ1351は、はるかに低い量か、または全く放出されていない放出音を検出できる。
穿孔プロセスが開始され、液体ジェットガイドレーザー1316からのレーザービームがオンになると、レーザエネルギーの大部分は、液体ジェットガイドレーザー1316によって液体ジェット内部の全内部反射によって基板1300に向かって、孔1301の切削領域内へと導かれる。切り開き光センサ1352を、基板1300の対向箇所に位置させることができる。つまり、基板1300は、液体ジェットガイドレーザーヘッドと切り開き光センサ1352との間に配置されている。穿孔プロセスが開始されると、切り開き光センサ1352は、放出されたレーザー光の強度が低いか、または放出されたレーザー光が全くないことを検出できる。切り開き時に、孔1301の下部を出る液体ジェットガイドレーザー1316による放出レーザー光レベルの急激な増加が起こり得る。孔1301がまだ切り開かれていない部分では、放出レーザー光は再度消失し得る。例えば、液体ジェットガイドレーザー1316による初期切り開き時に、孔1301の円周の4分の1だけが切り開かれ、孔1301の円周の4分の3は、同じレーザーパス内でまだ切り開かれない。このような切り開き部分については、放出レーザー光を切り開き光センサ1352で検出できる。孔1301円周のまだ切削されていない部分については、切り開き光センサ1352は、かなり低量か、または全く放出されていないレーザー光を検出できる。
いくつかの実施形態では、液体ジェットガイドレーザーヘッドの内部では、レーザー自体では発生しない光源からの光が、液体ジェットガイドレーザー1316に結合される。このような二次光源は、特定の波長を発するLEDとすることができる。切り開き光センサ1352は、レーザー波長を遮断してLED波長を通過させることができるか、またはその逆の、少なくとも1つの光学フィルタを装着できる。切り開き時に、孔1301の下部から出る液体ジェットガイドレーザー1316によってガイドされ、LEDの光量が急激に増加し得る。孔1301がまだ切り開かれていない部分では、LEDの光量が再度消失し得る。例えば、液体ジェットガイドレーザー1316による初期切り開き時に、孔1301円周の4分の1だけが切り開かれ、孔1301円周の4分の3は、同じレーザーパス内でまだ切り開かれない。このような切り開き部分については、切り開き光センサ1352によってLEDの光量を検出できる。孔1301円周のまだ切り開かれていない部分については、切り開き光センサ1352は、かなり低量か、または全く放出されていないLED光を検出できる。
図13Cは、切り開き光センサ、切り開き音響センサ、および放出レーザー光の振幅挙動を示す。切り開き光センサ1352または切り開き音響センサ1351のうちの一方を適用して、液体ジェットガイドレーザー1316が基板1300を切り開く瞬間を正確に決定できる。切り開く瞬間に加え、円周方向に完全に切削された孔も検出できる。そのようなケースでは、孔1301の円周における液体ジェットガイドレーザー1316の全機械加工パスにおいて、切り開き光センサ1352で検出される放出レーザー光強度1352が常に高い状態にあるか、または、孔1301の円周における液体ジェットガイドレーザー1316の全機械加工パスにおいて、切り開き音響センサ1351で検出される放出音強度1351が常に高い状態にある。いくつかの実施形態では、液体ジェットガイドレーザー1316で開けられた孔1301の切り開きポイントは、切り開き光センサ1352と切り開き音響センサ1351との組み合わせによって検出される。レーザーオン/オフパターン1311に関連して、放出レーザー光強度1352および放出音強度1351を監視できる。
基板1300に孔1301を機械加工する前に、液体ジェットガイドレーザーヘッドのレーザー放出をオフにする。一般に、レーザー放出と、液柱を形成する水源は独立して制御可能である。例えば、レーザー放出がオフの時に水を流すことができる。孔1301を開けるプロセスを開始すると、レーザー放出がオンとなり、液体ジェットを通して基板1300上にガイドされる。レーザーオンの瞬間1353では、まだ切り開かれていない基板1300が光バリアを形成するため、切り開き光センサ1352によってレーザー光がピックアップされないので、検出された放出レーザー光強度1352は信号閾値よりも低くなり得る。レーザーオンの瞬間1353では、切り開き音響センサ1351が切削プラズマによって放出される音を検出できるため、検出された放出音強度1355は信号閾値よりも高くなり得る。放出された音強度1353はしかしながら、液体ジェットガイドレーザー1316が基板1300内の深くまで進行すると、急速に減少して信号閾値よりも低くなり得る。
レーザー切り開きの瞬間1354では、放出レーザー光強度1356と放出音強度1357の両方が急速に増加し、信号閾値よりも高くなり得る。液体ジェットガイドレーザーは、孔1301の全円周にわたって、放出レーザー光強度1356および放出音強度1357が信号閾値超を維持するまで、オン状態を維持して機械加工を行うことができる。その後、レーザーはオフ状態に切り替えられ、レーザーオフの瞬間1354に、放出レーザー光強度1356と放出音強度1357の両方が再び急激に減少して信号閾値よりも低くなり得る。放出レーザー光強度1352と放出音強度1351の両方を監視することにより、多種多様な基板および基板1300材料、ならびに円形の孔、四角い孔、楕円の孔、細長い孔、円錐形の孔、狭い高アスペクト線、およびその他の自由形状等の、異なる孔形状における孔1301の完全な切り開きを検出する安全な方法を提供できる。
図14A~14Bは、いくつかの実施形態による、液体ジェットプロセスの終了ポイントを検出するためのフローチャートを示す。図14Aにおいて、操作1400では、レーザー放出をオンにして、基板を通して孔を形成するための液柱内で内部反射するレーザービームを発生させる。操作1410では、光センサまたは音響センサのうちの少なくとも一方から、孔が基板を完全に貫通していることを示す信号を受信する。操作1420では、レーザー放出をオフにする。
図14Bにおいて、操作1440では、基板の上方に生成された内部反射したレーザービームを有する液柱の貫通を感知し、感知は光センサと音響センサからの信号を受信することを含む。操作1450では、内部反射したレーザービームを有する液柱を所定時間だけ走行させる。操作1460では、レーザー放出をオフにする。
いくつかの実施形態では、基板に初期孔を形成する際に、放電機械加工(EDM)プロセスを使用できる。例えば、EDMプロセスを用いて、液体ジェットによって形成された初期孔を拡大できる。あるいは、EDMプロセスを用いて、液体ジェットを使用せずに初期孔を形成できる。
図15A~15Dは、いくつかの実施形態による、液体ジェットと放電機械加工とを用いて初期孔を形成するためのプロセスを示す。図15Aは、液体ジェット1516を使用した基板1500への初期孔1501の形成を示す。初期孔1501の直径は、EDM電源1535の2つの端子を接続するワイヤ1507等のEDM電極を受け入れるように構成できる。
図15Bは、ワイヤEDMプロセスによる孔拡大処理を示す。例えば、最終直径より少し小さい寸法に孔を拡大した後、機械式回転工具を使用して、拡大した孔の表面を平滑化する等の仕上げを行うことができる。機械式回転工具により、EDMプロセスと比較してはるかに低い粗さ値を提供できる。
EDMプロセスは、細いワイヤを利用して孔1501の直径の内側の材料を浸食する、ワイヤに基づいたEDMプロセスとすることができる。そのようなケースでは、EDM電極の直径1508は、コア孔の直径1501よりもはるかに小さく、円形の機械加工動作を行って円筒形のピンを切り出すか、EDMプロセスによって螺旋動作を行うか、あるいは円形と螺旋状の機械加工動作を組み合わせて、孔1501の径内のすべての材料を除去できる。
例えば、ローラーワイヤは液体ジェットで形成された孔の中を通ることができ、EDM電源の端子に接続可能である。基板1500は、EDM電源の第2の端子と接続可能である。EDM電源がオンにされると、例えばワイヤEDMから基板への放電プロセスにより、基板材料を除去できる。ワイヤを円形輪郭等の閉ループ輪郭で移動させ、初期孔を所望の寸法に拡大できる。
図15Cは、孔形状の電極を利用して孔1501の直径の内側の材料を侵食する、シンク電極に基づいたEDMプロセスを用いた孔拡大プロセスを示す。孔を、例えば最終直径よりわずかに小さい寸法に拡大した後、機械式回転工具を使用して、拡大した孔の表面を平滑化する等、拡大した孔の仕上げを行うことができる。EDM電極は、一端をEDM電源に結合可能である。このようなケースでは、EDM電極1507を、液体ジェットによって形成された初期孔よりもほんのわずかに小さくできる。
図15Dは、液体ジェットによって形成された初期孔を拡大するためのEDMプロセスによって形成された孔の構成を示す。EDM孔は、最終直径1502よりわずかに小さい直径1508を有し得る。EDM孔を、所望の品質および粗さ値を有する最終直径1502を有する所望の最終孔に孔を仕上げるために機械式工具にかけることができる。
図16A~16Bは、いくつかの実施形態による、放電機械加工を用いた初期孔の形成のためのプロセスを示す。図16Aにおいて、EDMプロセスは、電極1607を基板に適用して基板内の材料を侵食するシンク電極に基づいたEDMプロセスであり得る。電極は、EDM電源1635の端子と接続されている。基板は、EDM電源の別の端子に接続されている。
図16Bは、EDMプロセスにより形成された初期孔の構成を示す。EDM孔は、最終直径1602よりわずかに小さい直径1608を有し得る。EDM孔を、所望の品質および粗さ値を有する最終直径1602を有する所望の最終孔に孔を仕上げるために機械式工具にかけることができる。
図17A~17Cは、いくつかの実施形態による、EDMプロセスで孔を形成するためのフローチャートを示す。図17Aにおいて、操作1700では、液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板を通して孔を形成する。操作1710では、ワイヤ放電機械加工を用いて孔を拡大する。操作1720では、機械式回転工具を使用して、拡大された孔を平滑化する。
図17Bにおいて、操作1740では、放電機械加工を用いて基板に孔を形成する。操作1750では、機械式回転工具を使用して孔を平滑化する。
図17Cにおいて、操作1770では、液体ジェットガイドレーザービームまたは放電機械加工を用いて基板に孔を形成する。操作1780では、機械式回転工具を使用して孔を平滑化する。
いくつかの実施形態では、液体ジェットは、基板上を場所から場所へ移動して複数の初期孔を形成した後で、孔を仕上げるために基板を機械式回転工具ヘッドに搬送できる。液体ジェットの移動は、液体ジェットを発生させる液体ジェットガイドレーザーヘッドを移動させるためのxyまたはxyz動作テーブル等の動作機構によって行うことができる。
図18A~18Bは、いくつかの実施形態による、液体ジェットを使用して基板に複数の孔を形成するための構成を示す。図18A(a)および18A(b)は、液体ジェットを使用して基板の片側から基板に貫通孔を形成する構成である。図18B(a)および18B(b)は、液体ジェットを使用して基板の片側から基板にブラインド孔を形成し、その後で基板を反転させてから、基板の反対側からブラインド孔を貫通孔内に完成させる構成を示す。
図18A(a)において、液体ジェット1816、例えば、液体ジェットの境界内に閉じ込められた内部反射したレーザービームを有し、液体ジェットガイドレーザーヘッドから生成される液体ジェットを使用して、基板1800に貫通孔1801を形成できる。液体ジェットは、円形輪郭に沿って等、閉ループ輪郭に沿って複数のパスを通り、所望の孔の直径に類似した直径を有する円柱を切削できる。あるいは、円柱を作る代わりに、螺旋状の経路や複数の平行線を作る等、円形輪郭内で液体ジェットをラスタリングし、孔から材料を除去することもできる。図18A(b)では、液体ジェットが基板上の別の場所に移動し、次の貫通孔を形成する。
基板の貫通孔は初期孔であってもよく、例えば貫通孔は、その後、例えば、後続の機械式回転工具によって、孔の壁面を平滑化するように仕上げられる。
いくつかの実施形態では、初期孔は、液体ジェットとEDMプロセスの組み合わせによって形成可能である。例えば、液体ジェットは、EDM電極に適した直径を有する1つまたは複数の初期孔を形成できる。例えば、シンク電極に基づいたEDMプロセスでは、液体ジェットによって形成される初期孔を、シンク電極のサイズよりもわずかに大きくできる。ワイヤ電極に基づいたEDMプロセスを用いる場合は、ワイヤが通る程度に大きく等、初期孔を大きくできる。あるいは、孔は、EDMプロセスによって初期孔なしに形成することもできる。例えば、基板の近くにシンク電極を配置し、EDM電力をオンにし、電極から材料を除去して孔を形成できる。
いずれのケースでも、液体ジェット、液体ジェットとEDM電極の組み合わせ、またはEDM電極によって形成された初期孔は、機械式回転工具を使用した後続の仕上げプロセスに適したサイズを有し得る。
いくつかの実施形態では、液体ジェットにより、すべての貫通孔を基板に形成できる。基板は次に、液体ジェットによって形成された貫通孔の処理を継続するように構成され得るEDMシステムに移動できる。仕上げ処理後、基板を機械式回転システムに移動し、そこで機械式回転工具が使用され初期孔の仕上げ処理を行うことができる。
図18B(a)において、液体ジェット1816は、基板1800にブラインド孔1834を形成するために使用され得る。液体ジェットにより、基板のある位置にブラインド孔を形成できる。液体ジェットは次に別の場所に移動し、別のブラインド孔を形成する。このプロセスは、基板にすべてのブラインド孔が形成されるまで続けられる。
図18B(b)では、基板が反転され、例えば、ブラインド孔の開口側が液体ジェットの反対側になっている。液体ジェットは、例えば位置合わせモジュールによって、ブラインド孔に位置合わせされ得る。位置合わせされた後、液体ジェットは、位置合わせされたブラインド孔の反対側に別のブラインド孔を開けることができる。液体ジェットはさらに、2つのブラインド孔を接続して貫通孔を形成し、基板の2つの面を接続するプロセスを行うことができる。
貫通孔を形成した後、液体ジェットは基板上の別の場所に移動し、既存の反対側のブラインド孔と接続するブラインド孔を開けることで、次の貫通孔を形成できる。
基板の貫通孔は初期孔とすることができ、例えば貫通孔は、その後、例えば、後続の機械式回転工具によって、孔の壁面を平滑化するように仕上げられる。
図19は、いくつかの実施形態による、液体ジェットガイドレーザーで孔を穿つための閉ループプロセスを示す。ボア、またはボアのコア孔を穿つためのレーザー機械加工プロセスを開始できる。レーザーマシン工具は、液体ジェットガイドレーザーヘッドを複数の機械加工位置のうち第1の機械加工位置に移動させることができる。レーザープロセスを始動可能である。少なくとも1つのセンサが切り開き信号を検出すると、レーザープロセスは定義された量の追加安全パスを走行させることができる。定義された量の安全パスを走行させた後、レーザープロセスは停止し、レーザーマシン工具は液体ジェットガイドレーザーヘッドを、複数の機械加工位置のうちの次の機械加工位置に移動させることができる。このループは継続され、複数の機械加工位置のうちの最後の機械加工位置が仕上げられると完了され得る。
操作1900では、プラットフォーム上に基板を配置する。液体ジェットガイドレーザーヘッドのノズルを使用して、液体ジェットを形成できる。ノズルはまた、レーザービームに位置合わせされ、液体ジェット内で内部反射したレーザービームを得ることができる。操作1910では、液体供給をオンにして液柱を形成する。操作1920では、液体ジェットガイドレーザーヘッドを基板上の第1の位置に移動させる。操作1930では、レーザー放出をオンにして、液柱内で内部反射するレーザービームを、基板を通して第1の孔を形成するために発生させる。操作1940では、センサからの切り開き信号を確認後、基板を確実に切り開くために、任意選択で追加のレーザーパスを走行させる。操作1950では、レーザー放出をオフにする。続く操作1960では、次の貫通孔を次の場所に形成する。
いくつかの実施形態において、本発明は、入口および出口の縁が損傷しないようにしながら、初期孔の側壁を平滑化し、孔の所望の最終直径を得る等の、液体ジェットガイドレーザーシステムによって形成された初期孔を仕上げる後続プロセスを開示している。仕上げプロセスは、初期孔の側壁を平滑化できるドリルビット、サイドミルビット、エンドミルビット、リーマ、ホーニング工具等の機械式回転工具で行うことができる。最終孔の直径と等しい直径を有する回転工具を使用することで、側壁の平滑化と同時に、初期孔を最終直径に調整することもできる。さらに、楕円形の先端等、丸みを帯びた先端を有する回転工具を用いることにより、回転工具と孔の入口の表面との接触が急激に始まることを回避することもでき、これにより、孔の入口の縁を調整して、縁欠けや縁むら等の縁劣化のない鋭い縁を孔の入口で得ることができる。いくつかの実施形態では、基板を反転させることができ、回転工具は、例えば孔出口等の貫通孔の他端において、鋭い縁、例えば損傷のない縁を形成できる。
機械式回転プロセスは、切削プロセスまたはホーニングまたは研削プロセスを含むことができる。切削プロセスは、基板内の材料を切り離すために、切削工具に1つまたは複数の鋭い刃を含むことができる。例えば、ドリルビットの先端部分には、軸方向に材料を除去するための円錐形状の切削刃を有し得る。ドリルビットは、穿孔された孔の側壁から材料を除去するために、ドリルビットのフルート状部分に鋭い切削刃を有し得る。ホーニングプロセスでは、ホーニングプロセスによって基板内の材料を除去するために、ホーニング工具に1つまたは複数の粗い面を含むことができる。
機械式回転プロセスは、穿孔プロセス、ボーリングプロセス、リーミングプロセス、フライスプロセス、またはホーニングプロセス等を含むことができる。穿孔は、ドリルビットを使用して基板に円形の孔を切削できる切削プロセスである。ドリルビット等の機械式回転工具を、材料を切削するための穿孔プロセスにおいて使用可能である。穿孔プロセスは、初期孔の有無にかかわらず実施可能である。初期孔がある場合、ドリルビットを回転させながら、次に初期孔の側壁から材料を削り取ることができる。初期孔がない場合、ドリルビットが基板に食い込み、円形の孔を形成できる。機械式回転ヘッドを使用して、回転工具を保持し回転させることができる。
ボーリングもまた切削プロセスであり、1点切削工具、ボーリングヘッド、またはボーリングバー等を使用して、基板の既存孔を拡大できる。ボーリングプロセスは、基板の初期孔を拡大し平滑化するために行う、初期孔がある場合の穿孔と似ている。ボーリングプロセスは、基板に初期孔を開けるために行う、初期孔がない場合の穿孔とは異なる。
リーミングもまた切削プロセスであり、リーマやリーマビット等の回転切削またはホーニング工具を使用して、基板の既存孔に滑らかな内側壁を形成できる。ドリルビットやボーリングバーのように、リーマも初期孔から側壁材料を除去する。しかし、リーマはドリルビットに比べて、除去する材料の量が著しく少ない(例えば、材料の除去速度が遅い)。リーマは通常、初期孔内に滑らかな壁を作るために使用される。
ホーニングは研磨機械加工プロセスであり、ホーン工具またはホーニング工具を使用して、研磨用の砥石や砥石車を磨くことによって金属製のワーク上に精密な面を形成する。ホーニング工具は、ダイヤモンド研磨のボーリングバーを含むことができる。ツールは、ダイヤモンドスリーブの磨耗を補うために拡張可能である。
いくつかの実施形態では、回転工具を、作業の目的に応じて選択可能である。例えば、ドリルビットを使用して、側壁面が粗い初期孔を迅速に拡大できる。ボーリングバーはより精密であり、より滑らかな側壁面を生成できる。リーマとホーニング工具は、3種類の回転切削またはホーニング工具の中でより精密であり、最も滑らかな表面を生成できる。
図20A~20Bは、いくつかの実施形態による、孔を形成するためのプロセスを示す。図20A(a)~20A(c)は、初期孔のない場合に機械式回転工具を使用するプロセスを示す。例えば、ガス分配プレートおよび均一プレート用セラミック基板2000の精密孔2001は、初期孔のない状態でドリルビット等の機械式回転工具2020で各孔2001を順次穿孔することにより形成できる。ガス分配または均一プレートの典型的な基板2000は、単結晶ケイ素材料でできており、0.2~0.8mmの孔径と、基板の表側と裏側との間に流体接続を形成するための10~15mmに及ぶ孔深さを有する、1000~2000個の高アスペクト比精密孔2001を有し得る。所望の孔径を達成するために、典型的には、同一の径を有する回転工具を使用する。ガス分配または均一プレートの孔に対する要件は、これらの孔2001を通過したガスがガイドされる実際の製品ウエハを潜在的に汚染する可能性のある不要な粒子の付着を回避するために各孔の内壁が滑らかで鏡状であることを含み得る。
穿孔工具2020により、典型的には、孔内壁の所望の鏡状表面仕上げを達成できる。安定した再現性のあるガス分配を確保するためには、孔の入口だけでなく、出口も円周に損傷がない鋭い縁を有していなければならない。基板2000は単結晶ケイ素等の脆い基板であり得るので、機械式穿孔工具が、孔入口での材料欠け2061、また孔出口での材料欠け2062のリスク増大の原因となり得る。
さらに、セラミック基板2000を処理する場合、ケイ素または炭化ケイ素等の材料を処理する際等に、穿孔工具の摩耗が大きく、その結果工具寿命が短くなる。スループットについては、各孔2001ごとの穿孔に3~4分かかる場合がある。ドリルビットが、例えば1500個の孔が必要な基板において孔数1480で折れると、基板2000全体が廃棄される可能性があり、何時間もの機械加工作業が失われる。
図20B(a)~図20B(c)は、初期孔のある場合に機械式回転工具2020を使用するプロセスを示す。初期孔2001は、基板2000に形成可能である。初期孔の直径は、最終孔の直径よりもわずかに小さくすることができ、例えば、初期直径は最終直径の75%~99%の間とすることができる。あるいは、最終直径と初期直径との差は、初期孔面の粗さの2倍~10倍、または2倍~6倍、または2倍~4倍等、数倍とすることもできる。そのため、回転工具は、側壁材料をあまり除去することなく、初期孔から最終孔までの側壁面を平滑化できる。
回転工具2020は、例えば、側壁表面(例えば、基板の上面に対して垂直でない角度で上部縁に接触している)から回転工具が上部縁に接触できるようにする先端等の、工具先端2023を有することで、上部縁における潜在的な材料欠けを低減できる。このように、工具先端と側壁から除去される最小限の材料により、特に上部縁において、孔の上部縁は、欠けや損傷2061がない等、不規則な形状ではなくなり得る。回転工具は継続可能なため、孔を上方向から貫通できる。
いくつかの実施形態では、例えば、回転工具2020を、貫通孔を完成させる前に基板から除去し、次に基板を、基板の底面が回転工具に対向するように反転する等して、基板を反転2066させることができる。回転工具は次に回転して下方移動し、新しい側、例えば上側になった底側から孔を仕上げることができる。工具先端により、底部縁に、縁の欠けや損傷2062をなくすことができる。
図21A~21Cは、いくつかの実施形態による、機械式回転工具の構成を示す。機械式回転工具を、液体ジェットプロセス、液体ジェットプロセスとEDMプロセスとの組み合わせ、またはEDMプロセスによって形成された孔の仕上げに使用できる。コア孔と最終孔径との間に残った材料を除去するために、機械式工具を20.000RPM超の速度で回転させることができる。いくつかの実施形態では、機械式工具は、40.000~120.000RPM(rotations per minute:回転毎分)で回転させることができる。
基板材料に基づいて、コア孔を最終孔径に仕上げるための機械式回転工具2120は、最適な材料除去、所望の孔内壁表面仕上げ、および工具寿命のために、異なる形状を有し得る。機械式回転工具は、ドリルビット、リーマ、フライス工具、ホーニング工具とすることができる。
図21A(a)~21A(c)は、コア孔仕上げプロセス用に最適化された先端パラメータを有し得る、回転工具の様々な工具先端を示す。機械式工具2120の工具先端2163または2163は、平らな先端であってもよく、または、コア孔の中心軸への工具のソフトな自己センタリングが可能なように最適化された先端を有し得る。工具先端は、円錐形、半球形、またはその他の適切な凸形状を有し得る。
図21B(a)~21B(c)は、主切削面2164と副切削(または非切削)面2164を有する等の、回転工具本体の様々な構成を示す。工具主切削面2164は、炭化物、硬質金属、炭化ホウ素、窒化珪素、または立方晶窒化ホウ素製とすることができる。いくつかの実施形態では、工具の主切削面は、合成ダイヤモンド材料等のダイヤモンド材料から作ることができる。このような合成ダイヤモンド材料の例としては、多結晶ダイヤモンド(PCD)、モノ結晶ダイヤモンド(または単結晶ダイヤモンドSCD)、またはバインダー材料中のダイヤモンド粒子が挙げられる。
いくつかの実施形態では、回転工具は、炭化物、硬質金属、炭化ホウ素、窒化ケイ素、または立方晶窒化ホウ素等の異なる材料から作られた副切削面または非切削面2164に接続された、ダイヤモンド材料から作られた工具主切削面2164を有し得る。
いくつかの実施形態では、回転工具は、ダイヤモンド材料から作られた工具主切削面2164を有することができ、工具主切削面は工具軸の上にまで延びる。
図21C(a)~21C(c)は、回転工具の様々な工具軸構成を示す。典型的には、回転工具は、主切削面と副切削面の全体にわたって同じ直径を有し得る。いくつかの実施形態では、回転工具は、コア孔仕上げプロセスの様々なパラメータを最適化するために、第2の工具直径を有し得る。例えば、回転工具は、凹状直径2165等の第2の工具直径を有する工具副切削面に接続された、第1の工具直径を有する工具主切削面を有し得る。
図22A~22Cは、いくつかの実施形態による、基板に孔を仕上げるためのフローチャートを示す。図22Aにおいて、操作2200では、機械式回転工具を使用して基板の孔を平滑化する。図22Bにおいて、操作2220では、機械式回転工具を基板の孔の中に入れながら回転させ、孔は、高スループットと最小限の縁損傷のために最適化された直径を有する。
図22Cにおいて、操作2240では、機械式回転工具を基板の孔の中に入れながら回転させる。機械式回転工具は、丸みを帯びた先端を有し得る。機械式回転工具は、孔の内表面を平滑化するように構成された先端付近の部分を有し得る。機械式回転工具は、機械式回転工具の先端付近の部分よりも小さい直径を有する、基部付近の部分を有し得る。
いくつかの実施形態では、ガス分配または均一プレートは、液体ジェットプロセスと機械式回転プロセスの組み合わせによって形成できる。例えば、最初に液体ジェットガイドレーザーを使用してコア孔を形成し、その後、機械式回転工具を使用してコア孔を最終孔まで仕上げることが可能である。液体ジェットガイドレーザーを照射することで、工具を摩耗させることなく、迅速に深く高品質な微細孔を穿つことができる。基板内にコア孔を形成するために、液体ジェットガイドレーザーは、円形機械加工動作を行って円筒ピンを切り出すか、または液体ジェットガイドレーザーは、螺旋動作または円形および螺旋機械加工動作の組み合わせを行ってコア孔の径内の全ての材料を除去できる。
孔の側壁の表面粗さはRa1um未満、あるいはRa0.3um未満の値に達し得る。しかし、半導体処理機器用のガス分配プレートや均一プレートのための基板等のワークは、孔の側壁の粗さ値がRa0.1um未満であることを要求される場合がある。機械式穿孔工具は、Ra0.1um未満の粗さ値を達成できるが、削り取られる基板材料の形での孔入口と孔出口への損傷を回避するために、基板材料からドリルを静かに出入りさせる必要があるため、穿孔プロセスが低速となる。このような穿孔プロセスでは、たった1つの孔を開けるのに3~5分かかる場合がある。また、穿孔工具は、たった数百個の孔の後ですぐに摩耗してしまう場合がある。
いくつかの実施形態では、孔から材料の大部分を迅速に除去するために液体ジェットガイドレーザーを照射し、それによって、材料除去に関する全ての重労働を迅速に、工具の摩耗なしに行う。液体ジェットガイドレーザーは、所望の最終孔径よりもわずかに小さい直径のコア孔を迅速に形成するために照射できる。例えば、厚さ11mmのシリコン基板における所望の最終孔径が0.45mmである場合、液体ジェットガイドレーザーを照射して、直径0.40mmのコア孔を迅速に形成できる。液体ジェットガイドレーザーのパラメータに応じて、このようなコア孔は、例えば30~60秒で形成できる。
孔が形成された後、機械式工具を適用して、わずかに残った材料を取り除くことができる。最終孔径と一致した工具径を有する工具により、ごく少量の材料を除去するのみで、コア孔径を最終孔径まで拡大できる。このため、機械式工具のコア孔の中心軸に沿った方向への送り速度を、バルク基板材料全体に最終孔を穿孔する場合と比較して、大幅に速くできる。このような仕上げステップは、例えば30~60秒で完了できるので、所望の孔径を所望の品質と粗さで穿孔するための全体時間を50%以上短縮できる。
いくつかの実施形態では、生産設備における好ましい材料の流れやタクトタイムに応じて、インクジェットガイドレーザーによるコア孔の形成と機械式工具によるコア孔の最終孔径への仕上げの操作を、同じ機械(インクジェットガイドレーザー+機械式ドリル)または2つの別々の機械において適用できる。
いくつかの実施形態では、初期孔は、液体ジェットとEDMプロセスとの組み合わせ等のEDMプロセスによって、またはEDMプロセスのみによって形成できる。例えば、ワイヤに基づいた電極EDMプロセスと液体ジェットプロセスとを組み合わせて用いて初期孔を形成できる。あるいは、液体ジェットプロセスを行わずに、EDMプロセスに基づいたシンク電極によって初期孔を形成することもできる。
液体ジェットプロセス、EDMプロセス、または液体ジェットとEDMプロセスとの組み合わせのいずれかによって初期孔を形成した後、初期孔を機械式回転工具によって最終寸法に平滑化する等して仕上げ、所望の直径と所望の品質、および粗さ値を有する最終孔を得ることができる。
いくつかの実施形態では、機械式回転工具は、片側から、順次に2つの側から、または同時に2つの側から初期孔を平滑化するように構成可能である。また、初期貫通孔は、液体ジェットで片側から形成するか、または2つの側から形成できる。
いくつかの実施形態では、孔仕上げプロセスを、初期孔形成に基づいて、基板材料に基づいて、かつまた最終孔の要件に基づいて、最適化できる。最適な孔を実現するためには、コア孔の異なる仕上げ戦略ごとに、入口側と出口側の品質だけでなく、側壁の品質も考慮しなければならない。例えば、コア孔は、基板の上側と下側を流体的に接続できる。機械式工具を適用することで、コア孔を所望の最終孔径に仕上げることができる。機械式工具は、所望の最終孔径と等しいか、わずかに小さい工具径を有し得る。
いくつかの実施形態では、コア孔は、基板深さの30%超、例えば、基板深さの50%超95%未満をカバーするブラインド孔とすることができる。機械式工具を適用することで、コア孔を所望の最終孔径に仕上げることができる。機械式工具は、コア孔の開放側から基板に入ることができる。機械式工具は、基板の下側から最終突起を作ることができる。機械式工具は、所望の最終孔径と等しいか、わずかに小さい工具径を有し得る。
いくつかの実施形態では、コア孔は、基板深さの30%超、例えば、基板深さの50%超95%未満をカバーするブラインド孔とすることができる。機械式工具は、コア孔のブラインド側から基板に入り、コア孔の開放部分に到達するまで全材料を切削できる。機械式工具を次に適用することで、コア孔を所望の最終孔径に仕上げることができる。機械式工具は、所望の最終孔径と等しいか、わずかに小さい工具径を有し得る。
いくつかの実施形態では、コア孔は、それぞれが基板の反対側にある2つのブラインド孔からなり、各コア孔の中心軸が、本質的に基板を通る同一軸上にある。ブラインド孔はそれぞれ、基板深さの30%超45%未満をカバーできる。機械式工具は、どちらのコア孔の開放側からも基板に入ることができる。機械式工具は、基板の中央部分を通して、最終突起を作ることができる。機械式工具は、所望の最終孔径と等しいか、わずかに小さい工具径を有し得る。この方法は、機械式工具が基板面のどちらかの側に入ったときに材料欠けを受けやすい、非常に脆い基板材料に好適であり得る。重要な突起は、材料欠けリスクが低い基板内部に作られる。
図23A~23Bは、いくつかの実施形態による、初期貫通孔を仕上げるためのプロセスを示す。図23A(a)~23A(c)は、基板2300の貫通孔2301に接近している回転工具2320を示す。貫通孔2301は、液体ジェットプロセスによって形成でき、回転工具2320の直径よりわずかに小さい直径を有する。回転工具は、初期貫通孔の側壁を平滑化し、かつまた最終直径を有する初期貫通孔を開けるために、回転して初期貫通孔2301に入ることができる。回転工具は、例えば別の貫通孔に移動するために基板から引き抜かれ得る。
図23B(a)~23B(e)は、回転工具2320が基板に初期貫通孔を仕上げるか、または平滑化するための別のプロセスを示す。回転工具は、基板の第1の側から貫通孔の一部を平滑化できる。回転工具を次に基板から引き抜くことができる。基板を次に反転2366させることができる。回転工具は、貫通孔の残りの部分を、基板の第1の側とは反対側の第2の側から平滑化できる。回転工具を次に基板から引き抜くことができる。
図24A~24Cは、いくつかの実施形態による、初期片側ブラインド孔を仕上げるためのプロセスを示す。図24A(a)~24A(b)は、ブラインド孔2434にブラインド孔の開口側から接近する回転工具2420を示す。ブラインド孔2434は、液体ジェットプロセスによって基板2400に形成でき、回転工具2420の直径よりわずかに小さい直径を有する。回転工具は、初期ブラインド孔の側壁を平滑化し、かつまた最終直径を有する初期ブラインド孔を開けるために、回転して初期ブラインド孔2434に入ることができる。回転工具は、例えば別のブラインド孔に移動するために基板から引き抜かれ得る。
図24Bは、ブラインド孔を仕上げるための別のプロセスを示し、回転工具2420が、ブラインド孔のブラインド側、例えば、ブラインド孔の開口の反対側からブラインド孔2434に接近している。ブラインド孔2434は、液体ジェットプロセスによって基板2400に形成でき、回転工具2420の直径よりわずかに小さい直径を有する。基板は次に反転され、回転工具に対しブラインド孔のブラインド側を提示できる。回転工具は回転し、ブラインド孔の中心である、合わせられた位置から基板に切り込みを入れることができる。回転工具は次に、最終貫通孔を形成し、孔の側壁を平滑化し、また最終直径を有する初期孔を形成できる。回転工具は、例えば別のブラインド孔に移動するために基板から引き抜かれ得る。
図24C(a)~24C(e)は、回転工具2420が基板の初期ブラインド孔を仕上げるか、または平滑化するための別のプロセスを示す。回転工具は、ブラインド孔の一部をブラインド孔の開口側から平滑化できる。回転工具を次に基板から引き抜くことができる。基板を次に反転2466させることができる。回転工具は、ブラインド孔の残りの部分を、ブラインド孔の開口側とは反対側の、基板の第2の側から平滑化できる。回転工具を次に基板から引き抜くことができる。
あるいは、回転工具は、まず、ブラインド孔の一部をブラインド孔の開口側とは反対側から平滑化できる。
図25A~25Bは、いくつかの実施形態による初期両側ブラインド孔を仕上げるためのプロセスを示す。図25A(a)~25A(c)は、ブラインド孔の2つの開口側のいずれか一方からブラインド孔2534に接近する回転工具2520を示す。ブラインド孔2534は、液体ジェットプロセスによって基板2500に形成でき、回転工具2520の直径よりわずかに小さい直径を有する。回転工具は、初期ブラインド孔の側壁を平滑化し、かつまた最終直径を有する初期ブラインド孔を開けるために、回転して初期ブラインド孔2534に入ることができる。回転工具は、例えば別のブラインド孔に移動するために基板から引き抜かれ得る。
図25B(a)~25B(e)は、回転工具2520が基板の初期ブラインド孔を仕上げるか、または平滑化するための別のプロセスを示す。回転工具は、ブラインド孔の一部をブラインド孔の2つの開口側のうちいずれか一方から平滑化できる。回転工具を次に基板から引き抜くことができる。基板を次に反転2566させることができる。回転工具は、貫通孔の残りの部分を、ブラインド孔の開口側とは反対側の、基板の第2の側から平滑化できる。回転工具を次に基板から引き抜くことができる。
いくつかの実施形態では、2つの機械式工具を適用して、コア孔を最終孔径まで同時に仕上げることができる。第1の機械式工具を、基板の第1の面の上方に配置できる。第2の機械式工具を、基板の第2の面の下方に配置できる。両機械式工具の中心軸は同じである。両機械式工具は、その中心軸に沿って互いに一定の間隔で保持され得る。基板が両機械式工具の軸に沿って上下に振動運動しながら移動するか、あるいは両機械式工具がコア孔の中心軸に沿って同時に上下に振動運動しながら移動できる。機械式工具は典型的には、分ごとの回転数と、基板に垂直な方向の送り速度とに基づいた一定の材料除去率を有するため、2つの機械式工具によってより多くの材料をより短時間で除去できる。上下の振動運動は、孔から基板を除去するために必要となり得る。あるいは、第1の機械式工具と第2の機械式工具は、それらの動きがコア孔の中心軸上で衝突しない限り、効率的な除去プロセスのために、所望に応じて互いに独立してコア孔の中心軸に沿って移動することもできる。
図26A~26Bは、いくつかの実施形態による2つの機械式回転工具を使用して孔を仕上げるためのプロセスを示す。図26A(a)~26A(d)は、基板2600の貫通孔2601の対向する2つの側の2つの回転工具2620および2620を示す。貫通孔2601は、液体ジェットプロセスによって形成でき、回転工具2620の直径よりわずかに小さい直径を有する。回転工具は、初期貫通孔の側壁を平滑化し、かつまた最終直径を有する初期貫通孔を開けるために、回転して初期貫通孔2601に入ることができる。各回転工具は独立して動くことも、同時に動くこともできる。例えば、2つの回転工具を基板から前後に振動させることができる。2つの回転工具の間の距離は一定であってもよく、例えば、2つの回転工具は一定の距離だけ離間した状態で振動する。2つの回転工具の間の距離は、例えば、互いに非常に近い距離から非常に遠い距離まで等、変更可能である。回転工具は、例えば別の貫通孔に移動するために基板から引き抜かれ得る。
図26B(a)~26B(d)は、基板2600の両側ブラインド孔2634の対向する2つの側に面する2つの回転工具2620および2620を示す。各回転工具は、初期ブラインド孔の側壁を平滑化し、かつまた最終直径を有する初期ブラインド孔を開けるために、回転して初期ブラインド孔2601に入ることができる。
図27A~27Cは、いくつかの実施形態による、基板に初期孔を仕上げるためのフローチャートを示す。図27Aにおいて、操作2700では、機械式回転工具を基板の貫通孔の中に入れながら回転させる。機械式回転工具は、貫通孔の表面を完全に平滑化するために貫通孔に第1の側から入る。あるいは、機械式回転工具は、貫通孔の一部の表面を平滑化するために第1の側から貫通孔に入り、その後、貫通孔の残りの部分の表面を平滑化するために反対の第2の側から貫通孔に入る。
図27Bにおいて、操作2720では、機械式回転工具を基板のブラインド孔の中に入れながら回転させる。機械式回転工具は、貫通孔の表面を完全に平滑化するためにブラインド孔に第1の側から入る。あるいは、機械式回転工具は、ブラインド孔の一部の表面を平滑化するために第1の側からブラインド孔に入り、その後、ブラインド孔の残りの部分の表面を平滑化するために反対の第2の側から貫通孔に入る。
図27Cにおいて、操作2740では、2つの機械式回転工具を基板の孔の中に入れながら回転させる。各機械式回転工具は互いに独立して孔に入る。あるいは、各機械式回転工具は同時に反対方向から進入し、その後、各機械式回転工具間の距離を一定に保ちながら一方向に移動させる。
いくつかの実施形態では、機械式回転工具の温度は、例えば、基板の孔の側壁から材料を除去する回転動作による過熱を防止するために、調整され得る。さらに、機械式回転工具を、回転工具の過度の磨耗を防止するために、例えば、潤滑剤に曝すことができる。液体や気体の流れ、または浸漬槽を使用して、回転工具を周囲温度まで冷却する等、回転工具の温度を一定に保つことができる。
機械式工具は、材料除去プロセスの前、最中、および後に積極的に冷却できる。積極的冷却は、水等の冷却液や、空気またはCO2等の気体を用いて行うことができる。冷却媒体を、軸方向または半径方向または角度方向の流れとして、機械式工具の外部に提供できる。
いくつかの実施形態では、機械式工具は、冷却媒体がガイドされ、工具先端に面する出口ポートを介して工具主切削面および工具副切削面に排出され得る内部冷却チャネルを有し得る。
代替構成では、機械式工具は、工具の上部と工具の先端を流体的に接続する同軸の中心孔を有する。作業長さが長いため、機械式工具の中心孔を通して液体ジェットガイドレーザーをガイドできる。最初のステップでは、液体ジェットガイドレーザーを照射して基板材料を除去し、初期コア孔を形成する。そのため、液体ジェットレーザーの、工具先端を超えて延びた部分が適用される。仕上げのステップでは、レーザービームがオフにされ、機械式工具が所望の速度で回転を開始してコア孔に残った材料を除去できる。液体ジェットは、機械式工具を通してワークに向かって流れ続け、機械式工具とワーク基板の両方に冷却剤として作用可能である。
図28A~28Dは、いくつかの実施形態による、回転工具を冷却するための構成を示す。図28Aは、ワーク、例えば基板2800に、水、冷却剤、または潤滑液等の冷たい液体を浸水させる浸水ノズル2871を示す。冷水流2871により、回転工具と基板との摩擦によって発生する熱を除去できる。回転工具2820による機械加工プロセスの間、工具2820および基板2800を、浸水ノズル2871等の液体冷却流によって冷却できる。水は、例えば、20℃未満、15℃未満、または10℃未満の温度等、周囲温以下の温度を有し得る。
図28Bは、回転工具または機械加工されている基板の領域に向けられる空気ノズル2872等の気体冷却プロセスを使用可能な構成を示す。
図28Cは、チャネル回転工具に液体または気体の冷却プロセスを使用できる構成を示す。液体2871Aを回転工具内部の導管に供給し、次に基板または孔の側壁面に向けて外部に流すことができる。
図28Dは、中空工具ヘッドを有する回転工具を冷却するために、液体ジェットガイドレーザーヘッドの液体ジェットを使用する構成を示す。液体ジェットガイドレーザーヘッドからの液体ジェット2871、例えば、内部反射したレーザービームのない液体流のみを使用して、平滑化プロセス中の回転工具の冷却のために中空回転工具の内部を走行させることができる。
図29A~29Cは、いくつかの実施形態による、機械式回転工具を冷却するためのフローチャートを示す。図29Aにおいて、操作2900では、機械式回転工具を回転させることで、基板の孔を平滑化する。機械式回転工具は、冷却のために液体流または気体流に曝される。あるいは、機械式回転工具の導管を通じて液体流が冷却のために提供される。あるいは、機械式回転工具の冷却のために、基板を液体槽に沈める。
図29Bにおいて、操作2920では、基板の孔の平滑化中に機械式回転工具を冷却するために、機械式回転工具の外面または内部導管に液体流または気体流を流す。
図29Cにおいて、操作2940では、液体ジェットガイドレーザーヘッドの下に機械式回転工具を配置し、液体ジェットガイドレーザーヘッドからの液柱は、基板の孔を平滑化するプロセス中に機械式回転工具の内部導管を通るように構成される。
いくつかの実施形態では、カメラ等の位置合わせモジュールを使用して、機械式回転工具を液体ジェットによって形成された初期孔に位置合わせすることができる。位置合わせモジュールを使用して、基板を反転させた後に機械式回転工具の位置合わせを行い、上面プロセスと底部プロセスが確実に位置合わせされるようにすることができる。
コア孔を最終孔径まで精密に仕上げるために、機械式工具の中心軸とコア孔の中心軸とを互いに完ぺきに位置合わせしなければならない。位置合わせカメラを適用して、コア孔の中心軸を見つけることができる。位置合わせカメラは、工具スピンドルが取り付けられる取付プレートに取り付け可能である。位置合わせカメラと工具スピンドルのそれぞれの中心軸のオフセット距離は既知とすることができる。位置合わせカメラは、レンズ等の少なくとも1つの光学素子と、カメラ等の少なくとも1つの空間検出器を有し得る。
前回の液体ジェットプロセスで形成された初期孔を仕上げるために、最初のステップで、位置合わせカメラがコア孔の中心軸の位置を測定できる。第2のステップでは、位置合わせカメラと工具スピンドルが取り付けられた取付プレートは、位置合わせカメラと工具スピンドルおよび機械式工具の中心軸との間のオフセット距離に等しい距離だけ移動可能である。機械式工具の軸がコア孔の中心軸の上に正確に配置されると、工具スピンドルを下降してコア孔の最終孔径への仕上げを開始できる。機械式工具は、上下の振動運動を行うことができる。あるいは、機械式工具は、基板の第1の面からコア孔に沿って、基板の第2の反対側の面を通り、一方向にのみ移動する。
位置合わせモジュールを使用して、例えば、基板を反転させた後に回転工具を初期孔の反対側の開口に位置合わせすることができる。例えば、初期孔の第1の開口側から第1の部分を平滑化した後、基板を反転させて基板の底面を回転工具に対して露出させることができる。位置合わせカメラにより、コア孔の第2の開口の中心軸の位置を決定できる。位置合わせカメラと工具スピンドルが取り付けられた取付プレートは、位置合わせカメラと、工具スピンドルおよび機械式工具の中心軸とのオフセット距離を移動できる。機械式工具の軸がコア孔の中心軸の上に正確に配置されると、工具スピンドルを下降してコア孔の最終孔径への仕上げを開始できる。
図30A~30Bは、いくつかの実施形態による、位置合わせモジュールの構成を示す。図30Aでは、回転工具3020と位置合わせモジュール3074とを取付プレート3077に取り付けることができる。位置合わせモジュールと回転工具との間の距離3078を決定し、回転工具の位置合わせに使用できる。
図30B(a)~30B(b)は、基板3000の初期孔3001に回転工具を位置合わせするプロセスを示す。位置合わせモジュールを使用して、初期孔の中心線を見つけることができる。その後、位置合わせモジュールと回転工具とを含む取付プレートは、位置合わせモジュールと回転工具との間の分離距離3078に等しい距離を移動できる。回転工具を次に初期孔に位置合わせしてから、初期孔の平滑化を行うために下降させることができる。
図31A~31Bは、いくつかの実施形態による、位置合わせモジュールの別の構成を示す。図31Aにおいて、回転工具3120と位置合わせモジュール3174は、取付プレート3177に取り付けることができ、位置合わせモジュールは回転工具と反対方向に取り付けられ、例えば、基板は位置合わせモジュールと回転工具との間に配置されるように構成される。位置合わせモジュールは、回転工具と位置合わせでき、例えば、位置合わせモジュールは、回転工具の中心線と位置合わせできる。
図31Bは、基板3100の初期孔3101に回転工具を位置合わせするプロセスを示す。位置合わせモジュールを使用して、初期孔の中心線を見つけることができる。回転工具はすでに初期孔の中心線に位置合わせされているため、次に回転工具を初期孔の平滑化のために下降させることができる。
図32A~32Bは、いくつかの実施形態による、機械式回転工具を位置合わせするためのフローチャートを示す。図32Aにおいて、操作3200では、位置合わせモジュールを機械式回転工具に結合し、位置合わせモジュールは、上面または底面から基板内の孔の位置を特定するように構成される。位置合わせモジュールと機械式回転工具との間の距離によって、機械式回転工具を孔に対して位置合わせする。距離は、位置合わせモジュールが回転工具とは反対方向に配置されている場合は、ゼロとすることができる。
図32Bにおいて、操作3220では、機械式回転工具に結合された位置合わせモジュールを使用して、基板における孔の位置を決定する。操作3230では、任意選択で、位置合わせモジュールと機械式回転工具との間の所定の距離によって、機械式回転工具を孔の位置と位置合わせするように移動させる。位置合わせモジュールが回転ツールの反対方向に結合されている場合は、この操作は任意選択であり、例えば、位置合わせモジュールは、基板の底面から孔の位置を特定するように構成される。操作3240では、機械式回転工具を使用して孔を平滑化する。操作3250では、基板の他の孔の位置合わせと平滑化のために、上記のステップを繰り返す。
いくつかの実施形態では、カメラ等の検査モジュールを使用して、機械式回転工具によって仕上げられた孔の品質を検査できる。検査モジュールを次の初期孔の平滑化プロセスを継続または終了させるために使用できる。例えば、側壁の表面粗さが適切であり、孔の入口および出口の縁に劣化損傷がない場合等、検査した孔が品質検査に合格した場合は、回転工具は次の初期孔に移動して処理を継続できる。あるいは、例えば、側壁の表面粗さが適切でなく、孔の入口または出口の縁が劣化損傷を示す場合等、検査した孔が品質試験に合格しない場合は、プロセスを終了させることができる。
いくつかの実施形態では、基板内の仕上げ孔の寸法と品質を測定できる。半導体処理機器のガス分配プレートや均一プレート等の精密部品では、典型的には、厚いセラミック基板に数百または数千もの小さな精密孔を機械加工する必要がある。安定した再現性のあるガス分配を確実に行うために、各孔の入口も出口も、円周に損傷のない鋭い縁を有していなければならない。このような孔を開けるための機械は、インクジェットガイドレーザーまたは放電機械加工プロセスを用いたコア孔穿孔ステップを有し得る。コア孔は、機械式工具で所望の最終孔径と品質に仕上げることができる。コア孔穿プロセスまたは孔仕上げプロセスの間に、例えば孔の入口または出口が削り取られる等、孔が損傷する場合がある。これは、基板材料中の不純物または、例えば、コア孔を所望の孔径に仕上げるために使用される機械式工具の摩耗等が原因で起こり得る。1つまたは複数の欠陥孔を有する基板をさらに処理することを回避するために、機械式工具による処理ステップの後に各孔の検査を適用できる。
いくつかの実施形態では、孔検査プロセスは、液体ジェットガイドレーザーまたは放電機械加工プロセスによってコア孔を作成した後にも適用できる。機械式工具を有する工具スピンドルは、基板を処理する機械の内部の取付プレートに取り付けることができる。検査カメラを同じ取付プレートに取り付けることができる。検査カメラは、基板表面を照明するための照明モジュールを含むことができる。検査カメラは、孔径と等しいかそれよりも広い領域を、CCDカメラ等の感知デバイスに映すのに適した少なくとも1つの光学素子を含むことができる。照明モジュールは、孔径と等しいかそれよりも広い領域を照明できる。孔の円周の欠陥は、所望の孔輪郭と比較した形状および明るさの差異により検出可能である。
いくつかの実施形態では、上部検査モジュールと底部検査モジュールは、基板の両側で同時に基板の仕上げ孔の寸法と品質を測定するように構成可能である。上部および底部の各検査モジュールの光軸は同じであってもよく、例えば、上部および底部の各検査モジュールは1つの同じ光軸を有する。上部検査カメラは、基板の上面を照明するとともに底部検査カメラに向けて孔を通して証明を行う、上部照明モジュールを含むことができる。底部検査カメラは、基板の下側の、反対側の面を照明するとともに、孔を通して上部検査カメラに向けて照明を行うための、底部照明モジュールを含むことができる。
いくつかの実施形態において、上部照明モジュールは、孔の入口を照明できる。上部検査カメラは、所望の孔輪郭と比較した形状および明るさの差異を解析することで、孔の円周の欠陥を検出できる。このような解析は、上部検査カメラを、例えばコンピューティングデバイスに接続することで行うことができる。上部照明モジュールをオンにすることに加え、下部照明モジュールオンにすることにより、上部検査カメラで、孔の側壁の非真円度、高い粗さ、または粒子等の、孔それ自体の内部の欠陥を検出できる。上部照明モジュールと底部照明モジュールは、同時にまたは順次オンにされ得る。
いくつかの実施形態において、底部照明モジュールは、孔の出口を照明できる。底部検査カメラは、所望の孔輪郭と比較した形状および明るさの差異を解析することで、孔の円周の欠陥を検出できる。このような解析は、上部検査カメラを、例えばコンピューティングデバイスに接続することで行うことができる。底部照明モジュールをオンにすることに加え、上部照明モジュールオンにすることにより、底部検査カメラで、孔の側壁の非真円度、高い粗さ、または粒子等の、孔それ自体の内部の欠陥を検出できる。
図33A~33Bは、いくつかの実施形態による検査モジュールの構成を示す。図33Aでは、回転工具3320と検査モジュール3375を取付プレートに取り付けることができる。検査モジュールと回転工具との間の距離を求めて、回転工具が処理を完了した後で検査モジュールの位置合わせに使用できる。検査モジュールは、例えばLEDライト等の光源3375Aを含むことができる。検査モジュールは、加工された孔を撮像するための検査カメラ3375Bを含むことができる。検査モジュールは、カメラ3375Bによって撮像された画像を分析するための処理モジュール3375Cを含むことができる。
動作中、回転工具3320は、側壁を平滑化し、最終的な所望径を有する初期孔を開ける等して、初期孔を仕上げることができる。検査モジュールと回転工具が取り付けられた取付モジュールは、検査モジュールと回転工具との分離に等しい距離を移動できる。検査モジュールは次に、回転工具で加工されたばかりの孔の品質を検査できる。
図33Bでは、上部検査モジュール3375および下部検査モジュール3375を、回転工具3320に結合できる。上部および底部の各検査モジュールを、例えば、孔の上部および底部を検査するために1つの同じ光軸を有するように位置合わせすることができる。
図34A~34Bは、いくつかの実施形態による、基板の最終孔を検査するためのフローチャートを示す。図34Aにおいて、操作3400では、検査モジュールを機械式回転工具に結合し、検査モジュールは、上面または底面から基板の孔の特性を検査するように構成されている。検査モジュールと機械式回転工具との間の距離は、回転工具で平滑化された後の孔に対して検査モジュールを位置合わせするために用いられる。
図34Bにおいて、操作3420では、機械式回転工具を使用し、回転工具が検査モジュールに結合されている状態で基板の孔を平滑化する。操作3430では、検査モジュールと機械式回転工具との間の所定の距離によって、検査モジュールを孔に位置合わせするために機械式回転工具を移動させる。操作3440では、検査モジュールを使用して孔を検査する。操作3450では、基板の他の孔を平滑化し、検査するために、前のステップを繰り返す。
いくつかの実施形態では、本発明は、ガス分配プレートおよび均一プレートに使用可能な、基板に孔を形成するための方法およびシステムを開示する。この方法は、液体ジェットガイドレーザーシステム、または放電機械加工システム、または液体ジェットガイドレーザーシステムと放電機械加工システムとの組み合わせを使用して基板に初期孔を形成することを含むことができる。この方法は、最終孔の側壁が滑らかであり、入口および出口の縁が損傷しないようにしながら、所望の最終直径に初期孔を拡大する等、形成された初期孔を仕上げることをさらに含むことができる。仕上げプロセスは、ドリルビット、リーマ、フライスビット、ボーリングバー、またはホーニングビット等の機械式回転工具によって実施可能である。
いくつかの実施形態では、孔形成プロセスと孔仕上げプロセスは、初期孔を形成するための液体ジェットガイドレーザーシステムの第1の機器と、初期孔を仕上げるための機械式回転工具の第2の機器等、異なる装置で実施できる。
図35は、いくつかの実施形態による、基板に孔を完全に形成するためのフローチャートを示す。完全な孔形成は、基板に初期孔を形成することと、初期孔を機械式工具で仕上げ、所望の特性を有する所望の孔径にすることを含むことができる。
操作3500では、基板に少なくとも1つの孔を機械加工し、この場合、基板はセラミック基板であり、セラミック材料は、ケイ素、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、セラミックマトリックス複合材料(CMC)、金属マトリックス複合材料(MMC)、炭化ホウ素、または窒化チタンのうちの1つである。操作3510では、所望の孔径を決定し、この場合、所望の孔径は、2mm未満である。操作3520では、コア孔を穿孔し、この場合、液体ジェットガイドレーザーまたは放電機械加工プロセスを適用して、所望の最終孔径と等しいかそれより小さいコア孔径にする。操作3530では、コア孔の精密位置を決定し、この場合、カメラを適用して、スピンドルに対するオフセット距離として前記孔の位置を測定する。操作3540では、機械式工具をスピンドルに提供し、この場合、機械式工具は、ドリルビット、リーマ、またはフライス工具のうちの1つであり、工具の切削面の少なくとも端部が、炭化物または合成ダイヤモンド材料の一方から作られる。操作3550では、コア孔を所望の孔径に仕上げ、この場合、機械式工具を適用して、コア孔径と所望の孔径との間で残った材料を除去する。基板には、孔を有する金属基板および他のワークも含まれ得る。
いくつかの実施形態では、本発明は、基板に孔を形成するための液体ジェットと機械式回転切削工具との統合を開示する。統合システムは、液体ジェットを生成するように構成された液体源と、液体源によって生成された液体ジェット内に内部反射レーザービームを形成するように構成されたレーザー電源とを有する液体ジェットガイドレーザーヘッドを含むことができる。液体ジェットガイドレーザーヘッドは、液体ジェットを取り囲む同軸ガス流を含むことができ、液体ジェットに対する妨害を最小限にできる。統合システムは、初期孔を拡大し、孔の入口および出口の縁を損傷することなく、拡大された孔の表面を平滑化するように構成された機械式回転工具を含むことができる。
機械式工具は、工具上部と工具の先端を流体的に接続する同軸の中心孔を有する。作業長さが長いため、機械式工具の中心孔を通して液体ジェットガイドレーザーをガイドできる。
図36は、いくつかの実施形態による、液体ジェットと機械式回転工具との統合システムの構成を示す。統合システム3626、例えば、液体ジェットガイドレーザーヘッド3610と機械式中空回転工具ヘッド3620との組み合わせは、初期孔の仕上げと共に初期孔を形成するように構成できる。液体ジェットガイドレーザーヘッド3610は、窓3612を保持するハウジングを含むことができる。窓3612の下方には、液体ジェットノズル3615が存在する。水源3614等の液体源を、窓3612とノズル3615との間の空間に押し付け、層流液体ジェット3616Aを形成できる。材料を加工するために、レーザー電源3611からのレーザービームが集束されて、窓3612から液体ジェットノズル3615のオリフィスを通って層流液体ジェット3616Aにガイドされる。集束レーザービーム3613を、液体ジェット3616A内に閉じ込めることができ、液体ジェット内部の全内部反射によってレーザービーム3616Bのエネルギーをワーク基板3600に向けてガイドできる。
液体ジェットガイドレーザーヘッド3610は、液体ジェットの周りに同軸の気体流を提供するためのエアジェットモジュールを含むことができる。液体ジェットノズル3615の下方で、液体ジェットガイドレーザーは、エアジェットモジュール3627の内部導管を通る。圧縮ガス源3617の高容量の流れは、エアジェットモジュール3627の外側かつ機械的に離間した導管を通って提供されるが、導管は、液体ジェットガイドレーザー3616に平行に、かつ基板3600の表面に向かって通っている。圧縮ガスの流れ3618は、液体ジェットガイドレーザー3616の逆噴射により誘発される妨害を回避する同軸の離間したシールドとして機能する。
機械式中空回転工具ヘッド3620は、機械式中空回転工具を含むことができ、この回転工具は、回転工具を通る導管を有し得る。機械式中空回転工具ヘッド3620は、例えば、機械式中空回転工具を冷却するために、液体ジェットガイドレーザーヘッドからの液体ジェットが導管に入るように配置可能である。
動作機構を統合システムに結合して、液体ジェットガイドレーザーヘッドと機械式回転工具を、例えば、液体ジェットに垂直な平面内で、または液体ジェットに平行かつ垂直な3次元移動で動かすことができる。
液体ジェットガイドレーザービーム3616は、例えば、直線切削プロセスによって、円形輪郭に沿って複数のパスを走行して円筒形の材料を切り取ることによって、または、閉ループ輪郭の内部に複数のパスをラスタリングして閉ループ輪郭の内部に孔を形成することによって、基板に初期直径3606を有する孔を開けるように構成できる。
機械式回転工具は、初期孔を最終直径3602に拡大する等の仕上げを行い、最終孔の側壁を平滑化するように構成できる。
機械式回転工具は、初期孔を最終直径3602に拡大する等の仕上げを行い、最終孔の側壁を平滑化するように構成できる。また本開示は、以下の形態として実現できる。
[形態1]
方法であって、
液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板に孔を形成することと、
最終寸法を得るために機械式回転工具を使用して前記孔を平滑化することと、を有し、
前記液体ジェットガイドレーザービームが、液体の液柱内で内部反射したレーザービームを含み、
前記液柱が、前記液体をノズルを通して流すことにより形成され、
前記内部反射したレーザービームが、前記液柱内にレーザービームを集束させることにより形成され、
前記機械式回転工具が、機械式回転システムによって操作され、
前記機械式回転工具が、前記孔の最終寸法に適した直径を含む、
方法。
[形態2]
形態1に記載の方法であって、
前記孔が、前記基板の上面と底面との間を流体接続するように構成されている、方法。
[形態3]
形態1に記載の方法であって、
前記液体ジェットガイドレーザービームを使用した前記孔の形成が、円形動作または螺旋動作のうちの少なくとも一方を用いて前記孔を形成することを含み、
前記円形動作または前記螺旋動作が、前記最終寸法の75~99%の間の直径を有する孔を形成するように構成されている、方法。
[形態4]
形態1に記載の方法であって、
前記液体ジェットガイドレーザービームを使用した前記孔の形成が、前記最終寸法よりも0.05mm小さい直径を有する前記孔を形成することを含む、方法。
[形態5]
形態1に記載の方法であって、
前記液体ジェットガイドレーザーシステムによって形成される前記孔の直径が、前記液体ジェットガイドレーザービームと前記機械式回転工具との合計処理時間を最小限にするように構成されている、方法。
[形態6]
形態1に記載の方法であって、
前記機械式回転工具が、前記孔を平滑化して0.3マイクロメートル未満の粗さ平均(Ra)を有する表面仕上げを達成するように構成されている、方法。
[形態7]
形態1に記載の方法であって、
前記液体ジェットガイドレーザービームと前記機械式回転工具が、円周に損傷のない鋭い縁を有する前記孔を形成し平滑化するように構成されている、方法。
[形態8]
形態1に記載の方法であって、
前記基板が、ケイ素、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化チタン、炭化ホウ素、セラミックマトリックス複合材料(CMC)、または金属マトリックス複合材料(MMC)のうちの少なくとも1つを含む、方法。
[形態9]
形態1に記載の方法であって、
前記液柱を囲む同軸の気体流を形成することをさらに含み、
前記同軸の気体流が、前記基板に衝突する際の前記液柱の逆噴射による前記液柱に対する妨害を最小限にするように構成されている、方法。
[形態10]
形態1に記載の方法であって、
前記液体ジェットガイドレーザービームを使用した前記孔の形成と、前記機械式回転工具を使用した前記孔の仕上げが、同一の機械で行われる、方法。
[形態11]
形態1に記載の方法であって、
前記液体ジェットガイドレーザービームを使用した前記孔の形成と、前記機械式回転工具を使用した前記孔の仕上げが、別々の機械で行われる、方法。
[形態12]
形態1に記載の方法であって、
前記機械式回転工具が、機械式ドリルビット、機械式リーマ、機械式ボーリングバー、機械式フライス工具、または機械式ホーニング工具を含む、方法。
[形態13]
形態1に記載の方法であって、
前記機械式回転工具が、多結晶ダイヤモンドまたは単結晶ダイヤモンド材料で作られた端部を含む、方法。
[形態14]
形態1に記載の方法であって、
前記孔が、前記基板を完全に貫通するように構成され、
前記方法が、光学センサまたは音響センサのうちの少なくとも一方によって前記孔の切り開きを検出することをさらに含む、方法。
[形態15]
形態1に記載の方法であって、
前記液体ジェットガイドレーザービームを使用した前記孔の形成中に前記基板を加熱することをさらに含み、
前記基板を加熱することが、前記基板の表面に周囲温度よりも高い温度の液体を流すこと、前記基板の表面に周囲温度よりも高い温度の気体を流すこと、前記基板の表面に赤外線または誘導エネルギーを加えること、または前記基板を周囲温度よりも高い温度の液体に沈めることのうちの少なくとも1つを含み、
前記周囲温度よりも高い温度の液体または気体の温度が、摂氏50~100度の間である、方法。
[形態16]
形態1に記載の方法であって、
前記機械式回転工具で前記孔を平滑化した後で前記孔を検査することをさらに含み、
前記検査がカメラを含む、方法。
[形態17]
液体ジェットガイドレーザーヘッドに面する第1の面を有する基板を配置することと、
前記液体ジェットガイドレーザーヘッドから生成された液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板に複数のブラインド孔を形成することと、
前記基板を、前記基板の第2の面が前記液体ジェットガイドレーザーヘッドに面するように反転させることと、
前記複数のブラインド孔のそれぞれを、前記液体ジェットガイドレーザービームと位置合わせすることと、
前記ブラインド孔のそれぞれを貫通する貫通孔を、液体ジェットガイドレーザービームにより形成することと、
機械式回転工具を使用して前記貫通孔を平滑化することと
を含む方法であって、
前記液体ジェットガイドレーザービームが、液体の液柱内で内部反射したレーザービームを含み
前記液柱が、ノズルを通して前記液体を流すことにより形成され、
前記第2の面が、前記第1の面の反対側にある、
方法。
[形態18]
形態17に記載の方法であって、
前記貫通孔を形成する前記液体ジェットガイドレーザービームを光学センサまたは音響センサのうちの少なくとも一方によって検出することを含む、方法。
[形態19]
形態17に記載の方法であって、
前記機械式回転工具で前記孔を平滑化した後で前記孔を検査することをさらに含み、
前記検査がカメラを含む、方法。
[形態20]
方法であって、
液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板に孔を形成することと、
機械式回転工具を使用して前記孔を平滑化することと、を有し、
前記液体ジェットガイドレーザービームが、液体の液柱内で内部反射したレーザービームを含み、
前記液柱が、ノズルを通して前記液体を流すことにより形成され、
前記機械式回転工具が、合成ダイヤモンド材料を含む端部を含む、
方法。

Claims (20)

  1. 方法であって、
    液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板に孔を形成することと、
    最終寸法を得るために機械式回転工具を使用して前記孔を平滑化することと、を有し、
    前記液体ジェットガイドレーザービームが、液体の液柱内で内部反射したレーザービームを含み、
    前記液柱が、前記液体をノズルを通して流すことにより形成され、
    前記内部反射したレーザービームが、前記液柱内にレーザービームを集束させることにより形成され、
    前記機械式回転工具が、機械式回転システムによって操作され、
    前記機械式回転工具が、前記孔の最終寸法に適した直径を含む、
    方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記孔が、前記基板の上面と底面との間を流体接続するように構成されている、方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、
    前記液体ジェットガイドレーザービームを使用した前記孔の形成が、円形動作または螺旋動作のうちの少なくとも一方を用いて前記孔を形成することを含み、
    前記円形動作または前記螺旋動作が、前記最終寸法の75~99%の間の直径を有する孔を形成するように構成されている、方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、
    前記液体ジェットガイドレーザービームを使用した前記孔の形成が、前記最終寸法よりも0.05mm小さい直径を有する前記孔を形成することを含む、方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、
    前記液体ジェットガイドレーザーシステムによって形成される前記孔の直径が、前記液体ジェットガイドレーザービームと前記機械式回転工具との合計処理時間を最小限にするように構成されている、方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、
    前記機械式回転工具が、前記孔を平滑化して0.3マイクロメートル未満の粗さ平均(Ra)を有する表面仕上げを達成するように構成されている、方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、
    前記液体ジェットガイドレーザービームと前記機械式回転工具が、円周に損傷のない鋭い縁を有する前記孔を形成し平滑化するように構成されている、方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、
    前記基板が、ケイ素、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化チタン、炭化ホウ素、セラミックマトリックス複合材料(CMC)、または金属マトリックス複合材料(MMC)のうちの少なくとも1つを含む、方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、
    前記液柱を囲む同軸の気体流を形成することをさらに含み、
    前記同軸の気体流が、前記基板に衝突する際の前記液柱の逆噴射による前記液柱に対する妨害を最小限にするように構成されている、方法。
  10. 請求項1に記載の方法であって、
    前記液体ジェットガイドレーザービームを使用した前記孔の形成と、前記機械式回転工具を使用した前記孔の仕上げが、同一の機械で行われる、方法。
  11. 請求項1に記載の方法であって、
    前記液体ジェットガイドレーザービームを使用した前記孔の形成と、前記機械式回転工具を使用した前記孔の仕上げが、別々の機械で行われる、方法。
  12. 請求項1に記載の方法であって、
    前記機械式回転工具が、機械式ドリルビット、機械式リーマ、機械式ボーリングバー、機械式フライス工具、または機械式ホーニング工具を含む、方法。
  13. 請求項1に記載の方法であって、
    前記機械式回転工具が、多結晶ダイヤモンドまたは単結晶ダイヤモンド材料で作られた端部を含む、方法。
  14. 請求項1に記載の方法であって、
    前記孔が、前記基板を完全に貫通するように構成され、
    前記方法が、光学センサまたは音響センサのうちの少なくとも一方によって前記孔の切り開きを検出することをさらに含む、方法。
  15. 請求項1に記載の方法であって、
    前記液体ジェットガイドレーザービームを使用した前記孔の形成中に前記基板を加熱することをさらに含み、
    前記基板を加熱することが、前記基板の表面に周囲温度よりも高い温度の液体を流すこと、前記基板の表面に周囲温度よりも高い温度の気体を流すこと、前記基板の表面に赤外線または誘導エネルギーを加えること、または前記基板を周囲温度よりも高い温度の液体に沈めることのうちの少なくとも1つを含み、
    前記周囲温度よりも高い温度の液体または気体の温度が、摂氏50~100度の間である、方法。
  16. 請求項1に記載の方法であって、
    前記機械式回転工具で前記孔を平滑化した後で前記孔を検査することをさらに含み、
    前記検査がカメラを含む、方法。
  17. 液体ジェットガイドレーザーヘッドに面する第1の面を有する基板を配置することと、
    前記液体ジェットガイドレーザーヘッドから生成された液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板に複数のブラインド孔を形成することと、
    前記基板を、前記基板の第2の面が前記液体ジェットガイドレーザーヘッドに面するように反転させることと、
    前記複数のブラインド孔のそれぞれを、前記液体ジェットガイドレーザービームと位置合わせすることと、
    前記ブラインド孔のそれぞれを貫通する貫通孔を、液体ジェットガイドレーザービームにより形成することと、
    機械式回転工具を使用して前記貫通孔を平滑化することと
    を含む方法であって、
    前記液体ジェットガイドレーザービームが、液体の液柱内で内部反射したレーザービームを含み
    前記液柱が、ノズルを通して前記液体を流すことにより形成され、
    前記第2の面が、前記第1の面の反対側にある、
    方法。
  18. 請求項17に記載の方法であって、
    前記貫通孔を形成する前記液体ジェットガイドレーザービームを光学センサまたは音響センサのうちの少なくとも一方によって検出することを含む、方法。
  19. 請求項17に記載の方法であって、
    前記機械式回転工具で前記孔を平滑化した後で前記孔を検査することをさらに含み、
    前記検査がカメラを含む、方法。
  20. 方法であって、
    液体ジェットガイドレーザービームを使用して基板に孔を形成することと、
    機械式回転工具を使用して前記孔を平滑化することと、を有し、
    前記液体ジェットガイドレーザービームが、液体の液柱内で内部反射したレーザービームを含み、
    前記液柱が、ノズルを通して前記液体を流すことにより形成され、
    前記機械式回転工具が、合成ダイヤモンド材料を含む端部を含む、
    方法。
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