JP2023536138A - 自動化されたサンプル容器カバー取り外し機能とサンプルプローブ位置決め機能を備えたオートサンプラーシステム - Google Patents
自動化されたサンプル容器カバー取り外し機能とサンプルプローブ位置決め機能を備えたオートサンプラーシステム Download PDFInfo
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Abstract
サンプル容器カバーの取り外しとサンプルプローブの位置決めのためのシステムと方法が開示される。一例として、オートサンプラーシステムは、オートサンプラーデッキのz軸周りに回転可能なz軸支持体と、z軸支持体に結合されたサンプルプローブ支持構造体であって、オートサンプラーデッキによって支持されたサンプル容器内に保持された流体含有サンプルを回収するためのサンプルプローブを保持するように構成されたサンプルプローブ支持構造体と、サンプルプローブ支持構造体に対してz軸から回転方向にオフセットされる姿勢にて、z軸支持体に結合されたサンプルキャップリムーバと、を備え、サンプルキャップリムーバは、サンプルプローブ支持構造体に支持されたサンプルプローブによってサンプル容器の内部にアクセスできるようにサンプル容器からキャップを持ち上げるように構成されている。
Description
[関連出願の相互参照]
本出願は、「AUTOSAMPLER RAIL SYSTEM WITH MAGNETIC COUPLING FOR LINEAR MOTION」と題されて2021年3月22日に出願された米国特許法第120条に基づく一部継続出願、米国出願第17/208,136号であり、「AUTOSAMPLER RAIL SYSTEM WITH MAGNETIC COUPLING FOR LINEAR MOTION」と題されて2020年3月20日に出願された米国仮出願第62/992,334号の米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張する。また、本出願は、「AUTOSAMPLER SYSTEM WITH AUTOMATED SAMPLE CONTAINER COVER REMOVAL AND SAMPLE PROBE POSITIONING」と題されて2020年7月28日に出願された米国仮出願第63/057,441号の米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張する。米国仮出願第62/992,334号および第63/057,441号、ならびに米国出願第17/208,136号はそれぞれ、その全体における参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、「AUTOSAMPLER RAIL SYSTEM WITH MAGNETIC COUPLING FOR LINEAR MOTION」と題されて2021年3月22日に出願された米国特許法第120条に基づく一部継続出願、米国出願第17/208,136号であり、「AUTOSAMPLER RAIL SYSTEM WITH MAGNETIC COUPLING FOR LINEAR MOTION」と題されて2020年3月20日に出願された米国仮出願第62/992,334号の米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張する。また、本出願は、「AUTOSAMPLER SYSTEM WITH AUTOMATED SAMPLE CONTAINER COVER REMOVAL AND SAMPLE PROBE POSITIONING」と題されて2020年7月28日に出願された米国仮出願第63/057,441号の米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張する。米国仮出願第62/992,334号および第63/057,441号、ならびに米国出願第17/208,136号はそれぞれ、その全体における参照により本明細書に組み込まれる。
多くの実験環境では、個々のサンプル容器内に位置する多数の化学的または生化学的サンプルを分析することがしばしば必要になる。このようなプロセスを合理化するために、サンプルの操作は機械化されている。このような機械化されたサンプリングは、一般にオートサンプリングと呼ばれ、自動サンプリング装置、すなわちオートサンプラーを使用して実行される。
自動サンプリング装置、すなわちオートサンプラーは、鉛直方向に延びるロッドに対してサンプルプローブを支持可能であり、前記ロッドは、1つまたは複数の移動方向に沿って、又は該移動方向を横切ってサンプルプローブを移動させる。例えば、サンプルプローブは、鉛直方向にプローブを移動させるプローブ支持アーム(サンプルプローブ支持構造体)または他の装置によってロッドの鉛直移動可能部分に結合されてもよく、これにより、オートサンプラーのデッキ上におけるサンプル容器(例えば、チューブまたは他の容器)、洗浄容器、標準薬品容器、希釈剤容器などの中へ、及び、これらの外へプローブを位置づけることができる。他の状況では、デッキ上に配置された他のサンプル容器および他の容器の上にプローブを位置づけるような水平面でのプローブの移動を容易にするためにロッドが回転され得る。
オートサンプラーは、例えばサンプルバイアル、サンプルチューブ、マイクロタイターのウェルなどのサンプル容器に保存されている複数のサンプルの取り扱いを自動化するために使用される。サンプルプローブをサンプル容器に導入するようにシステムがプログラムされている場合、さまざまなサンプル容器をサンプルプローブに利用できるように、オートサンプラーのデッキ上のサンプルラックによってサンプル容器が支持され得る。オートサンプラーは、プローブの1つまたは複数の動きを容易にするために互いに対して動く複数の金属製の機械部品または構造部品を備え得る。これらの部品が(例えば、摩擦に基づく相互作用が繰り返されることにより)摩耗し始めると、オートサンプラーのデッキ上や、プローブアームの周りに配置された容器内に金属粒子が放出される可能性がある。例えば、金属粒子は、サンプル容器内、プローブ上、またはサンプル調製プロセスで使用される他の容器内(例えば、洗浄容器、標準薬品容器、希釈剤容器など)に直接堆積する可能性があり、これによって、汚染物質がサンプルまたは他の流体に導入され得る。このような汚染物質は、分析機器を介して検出される可能性があり、信頼できないデータや不正確なデータを提供することにより、サンプルやその他の流体の分析測定を歪める可能性がある。さらに、金属製の機械部品や構造部品は、腐食性の酸など、オートサンプラーのデッキ上に存在する刺激の強い化学物質にさらされる可能性があり、これにより、オートサンプラーの通常の動作を通して金属粒子の放出を促進する可能性がある。
オートサンプラーによる処理を待っているサンプルの保留は、例えばサンプルの損失、汚染の危険、またはその他の精度リスクなど、潜在的なマイナスの結果をもたらす可能性がある。所与のサンプルがサンプル容器内に保持される期間は、通常、サンプルハンドリングシステムが、所与のサンプルの前に分析予定のすべてのサンプルを分析するのに必要な時間に依存する。サンプル容器が周囲の環境に対して開いている場合(例えば、上部が開いている場合)、特定のサンプルは、分析を待っている期間に悪影響を受ける可能性がある。例えば、サンプルの一部が蒸発するか、周囲の環境に失われる可能性がある。汚染物質は、サンプル容器の開口部からサンプル容器に導入される可能性がある。複数の異なるサンプル部分が化学的に反応して、システムの一部または他のサンプル容器内に沈殿物が形成される可能性がある。あるいは、別の結果がサンプルの組成の分析の精度に悪影響を及ぼす可能性がある。蒸発の影響は、特に少量のサンプルに影響を与える可能性があり、溶媒や他の液体部分が少量でも失われると、分析精度に大きなばらつきが生じる可能性がある。
したがって、自動的に、サンプル容器のキャップを取り外してサンプルプローブを位置決めすることによって、閉じられたサンプル容器に保持されたサンプルを取り扱うためのシステムおよび方法が開示される。一態様において、オートサンプラーシステムは、自動サンプルキャップリムーバおよびプローブ支持アームを含み、前記オートサンプラーシステムは、サンプルキャップリムーバをサンプルキャップの上に位置決めし、サンプルキャップをサンプル容器から一時的または永久的に取り外し、 プローブ支持アームによって保持されたサンプルプローブをサンプル容器内に位置決めして流体含有サンプルを回収する(抜き出す)ように構成されている。サンプルキャップリムーバは、オートサンプラーのデッキにおけるチャネルに沿って移動するz軸支持体によって支持されてもよく、これにより、z軸に沿った動きとx-y平面に沿った回転運動が提供される。実施例において、z軸支持体は、サンプルキャップリムーバおよびプローブ支持アームのそれぞれに結合される。例えば、サンプルキャップリムーバは、x-y平面に沿ってプローブ支持アームから回転オフセットされてもよく、これにより、サンプルキャップリムーバがサンプル容器から取り外されたサンプルキャップを支持しているときに、(例えば、サンプル容器へのサンプルプローブの挿入に干渉しないようにするために、)サンプルキャップがサンプルプローブの鉛直軸と交差しないようにすることができる。例えば、サンプルキャップリムーバおよびサンプルプローブが実質的に鉛直方向に配列されるなど、他の構成が考えられる。
サンプル分析中にサンプル内で検出される可能性のある金属粒子がオートサンプラーから放出されることを防止するためのシステムおよび方法も開示される。一態様において、システムは、サンプルプローブを支持するように構成された外側シャトルに磁気的に結合された内側シャトルを含む。内側シャトルは、化学的に不活性な材料(例えば、フルオロポリマー)で形成またはコーティングされたチューブ内に封入され、外側シャトルは、化学的に不活性な材料(例えば、フルオロポリマー)で形成またはコーティングされており、これにより、オートサンプラーの動作中に金属の構成(特徴)が外部環境にさらされないようになっている。内側シャトルはチューブ内を移動し、この動きは、磁気結合を介して外側シャトルに伝達(変換)され、さらにプローブ支持構造体に伝達(変換)される。実施例において、チューブには、該チューブの外周面に表面特性(例えば、スプライン)が設けられ、外側シャトルは、対応する特徴を内周面に有する。前記チューブと外側シャトルの表面特性は、チューブの回転運動を外側シャトルに伝達(変換)するように相互作用して、この外側シャトルの運動は、さらにプローブ支持構造体に伝達(変換)される。オートサンプラーは、オートサンプラーのデッキ上に配置されたサンプル容器や他の容器に金属粒子が露出するリスクなく、サンプルプローブの複数面の動きを容易にする。
一態様において、オートサンプラーは、非限定的ではあるが、オートサンプラーデッキのz軸周りに回転可能なz軸支持体と、前記z軸支持体に結合されたサンプルプローブ支持構造体であって、前記オートサンプラーデッキによって支持されたサンプル容器内に保持された流体含有サンプルを回収する(抜き出す)ためのサンプルプローブを保持するように構成されたサンプルプローブ支持構造体と、前記サンプルプローブ支持構造体に対して前記z軸から回転方向にオフセットされる姿勢にて、前記z軸支持体に結合されたサンプルキャップリムーバと、を備え、前記サンプルキャップリムーバは、前記サンプルプローブ支持構造体に支持された前記サンプルプローブによって前記サンプル容器の内部にアクセス(到達)できるように前記サンプル容器からキャップを持ち上げるように構成されている。
一態様において、オートサンプラーシステムは、非限定的ではあるが、オートサンプラーデッキのz軸周りに回転可能なz軸支持体と、前記z軸支持体に結合されたサンプルプローブ支持構造体であって、前記オートサンプラーデッキによって支持されたサンプル容器内に保持された流体含有サンプルを回収する(抜き出す)ためのサンプルプローブを保持するように構成されたサンプルプローブ支持構造体と、前記z軸支持体に結合されたサンプルキャップリムーバと、を備え、前記サンプルキャップリムーバは、前記z軸支持体の外周面に係合するように構成されたクランプ部と、前記クランプ部の少なくとも一部を覆うように構成されたカバー部と、前記カバー部から延びるキャップリムーバ支持アームであって、x-y平面において前記サンプルプローブ支持構造体から回転方向にオフセットされて角度をつけられたキャップリムーバ支持アームとを含み、前記サンプルキャップリムーバは、前記サンプルプローブ支持構造体に支持された前記サンプルプローブによって前記サンプル容器の内部にアクセス(到達)できるように前記サンプル容器からキャップを持ち上げるように構成されている。
以下、添付図面を参照して、詳細な説明が述べられる。以下の説明および図面において、異なる実施例での同じ参照符号の使用は、類似または同一の項目(要素)を示し得る。
図1A~図8を参照すると、本開示の一実施形態に係るオートサンプラープローブレールシステム(「システム100」)が示されている。システム100は、システム100がなければサンプル分析中にサンプル内で検出され得るような金属粒子が、オートサンプラーから放出されるのを防止するためのものである。システム100は、概して、プローブ支持アーム102、外側シャトル104、内側シャトル106、およびz軸支持体108を備える。プローブ支持アーム(サンプルプローブ支持構造体)102、外側シャトル104、およびz軸支持体108は、それぞれ、システム100の外部環境への金属成分の露出を防止するために化学的に不活性な材料で形成されるか又はコーティングされた構造を有する。これにより、例えば、オートサンプラーに隣接するサンプル容器内または他の流体容器内への金属汚染物質の導入が防止され得る。例えば、化学的に不活性な材料は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフルオロポリマーを含み得るが、これに限定されるものでない。
プローブ支持アーム102は、プローブ支持体110を備える。プローブ支持体110は、オートサンプラーシステムのデッキ上など、システム100に隣接して配置されたサンプル容器から流体を引き出す(抜き出す)か、又は、当該サンプル容器に流体を導入するためのサンプルプローブおよび関連するチューブを保持する。プローブ支持アーム102は、(例えば、摩擦嵌合、スナップ結合(スナップフィット)などを介して)外側シャトル104に結合される。この結合部において、プローブ支持アーム102および外側シャトル104のそれぞれは開口部を画定し、該開口部内にz軸支持体108の上部112がフィット(嵌合)することで、プローブ支持アーム102および外側シャトル104がz軸支持体108に結合される。例えば、z軸支持体108の上部112は、プローブ支持アーム102および外側シャトル104のそれぞれにおけるほぼ円形の開口部に対応するほぼ円形の形状を有する。なお、ここでは、ほぼ円形の形状が示されているが、例えば長方形、三角形、不規則な形状などを含む、他の任意の形状がシステム100に利用されてもよい。プローブ支持アーム102は、それぞれの構造の間の摩擦嵌合と、z軸支持体108内に配置された外側シャトル104と内側シャトル106との間の磁気結合とによって、z軸支持体108に対して適所に保持され得る。実施例において、プローブ支持アーム102および外側シャトル104、又はこれらの一部は、一体構造として形成されてもよい。
システム100は、外側シャトル104の制御された位置決めと、z軸支持体108の回転とを通じて、プローブ支持アーム102に保持されたサンプルプローブの位置決めを制御する。例えば、図1Bは、z軸支持体108に沿った(例えば、z軸114に沿った)外側シャトル104の動きを示す。この外側シャトル104の動きは、外側シャトル104と内側シャトル106との間の相互作用を介して、プローブ支持アーム102を動かす。図1Cは、本明細書でさらに説明されるz軸支持体108の回転によるプローブ支持アーム102の回転運動を示す。
図2を参照すると、本開示の実施例に係るシステム100の断面が示されている。図示のように、z軸支持体108は、内部空間202を画定する外側チューブ200を有する。内側シャトル106は、内部空間202を通過することで外側シャトル104の鉛直移動に影響を与えるように構成されている。システム100は、様々な機構を介して、チューブ200内で内側シャトル106を移動させ得る。当該機構には、例えば、プッシュロッド、スプラインスクリューレール、又はこれらの組み合わせを備えたリニアアクチュエータ(例えば、空気圧アクチュエータ)が含まれるが、これらに限定されるものでない。図示の例において、システム100は、(例えば、図2~図5に見られるような)スプラインスクリューレール204を有する。スプラインスクリューレール204は、z軸114に沿って配置されたスクリュー206と、スクリュー206の一部の周囲に配置された構造レール208とを有する。構造レール208は、ベースに固定して取り付けられ、スクリュー206は、チューブ200内に回転可能に結合される。例えば、システム100は、チューブ200内でのスクリュー206の回転運動を誘導する第1駆動部(例えば、図5に示されるプーリ駆動部500)を備えてもよい。内側シャトル106は、スクリュー206のねじ山に噛み合うように、対応するねじ山を内周面に有する。スクリュー206が回転駆動されると、内側シャトル106は、上述の対応するねじ山間の相互作用を介して、チューブ200内で(例えば、内部空間202を通って)z軸114に沿って鉛直方向に移動される。代替的または追加的に、システム100は、内部空間202内で鉛直方向に内側シャトル106を押し込むための空気圧アクチュエータを有する。実施例において、内側シャトル106は、構造レール208の形状に対応する1つまたは複数の開口部を画定しており、これにより、内側シャトル106がチューブ200内で移動されるときに、構造レール208が内側シャトル106の前記開口部を通過できる。例えば、内側シャトル106は、図3に示される実施例のように、「C」形の構造レール208に適合する「C」形の開口部を有する。
外側シャトル104および内側シャトル106はそれぞれ、これらのシャトルを互いに磁気的に結合させるための1つ又は複数の磁石を有する。これにより、内側シャトル106が(例えば、スプラインスクリューレール204および第1駆動部の動作、空気圧アクチュエータなどの動作によって)z軸114に沿って駆動されるとき、これに追従して、外側シャトル104は、z軸支持体108の外周面に沿って、対応する鉛直方向移動を行う。例えば、図示のように、内側シャトル106は、内側シャトル106の外側構造体212内に配置された2つの磁石210を有する。外側構造体212は、内側シャトル106の本体構造体214の周囲に巻き付けられたポリフッ化ビニリデン(PVDF)材料を含んでもよいが、これに限定されるものでない。本実施形態において、本体構造体214には、スクリュー206のねじ山に噛み合う対応するねじ山が形成されている。磁石210は、図示の例において、スプラインスクリューレール204の構造体が通過可能な開口部を中央に備えた円形またはリング状の形状を有する。例えば、磁石210は、磁石210の開口部を通過するスプラインスクリューレール204と共に、z軸114を取り囲む。内側シャトル106は、図示の例において、複数の磁石210間に配置されたスペーサ構造体216を有する。外側構造体212および本体構造体214は、各磁石210をスペーサ構造体216に対して押し込むことで、例えば、システム100の動作中に磁石210間の実質的に均一な距離を維持するなど、磁石210間の分離(距離)を制御することができる。磁石210は、同じ極が互いに向き合うように(例えば、同じ極がスペーサ構造体216に対面(接触)するように)位置合わせされる。例えば、図2は、各磁石210のN極が、スペーサ構造体216を挟んで互いに向き合っており、S極が互いに離れる方向を向くように配置されていることを示している。代替的に、磁石210のS極が互いに向き合い、N極が互いに離れる方向を向くように配置されてもよい。
外側シャトル104は、内側シャトル106の磁石210と相互作用する対応する磁石を有する。例えば、図示のように、外側シャトル104は、本体構造体220内に保持された2つの対応する磁石218を有する。内側シャトル106と同様に、外側シャトル104は、本体構造体220内の複数の磁石218間に配置されたスペーサ構造体222を有してもよい。本実施形態において、本体構造体220は、上部224と、上部224に結合された下部226と、磁石218およびスペーサ構造体222を収容するために上部224と下部226との間に画定された空洞(キャビティ)とを有する。上部224および下部226は、磁石218をスペーサ構造体222に対して位置決めするように、(例えばスナップフィットにより)互いに固定されてもよい。複数の磁石218は、同じ極が互いに向き合うように位置合わせされている。磁石218の極は、内側シャトル106の隣接する磁石210の極に対面し、これらの対面し合う極は、互いに反対の極である。例えば、図2に示すように、磁石218のN極は、(例えばチューブ200を挟んで)磁石210のS極に対面し、磁石218のS極は、(例えばチューブ200を挟んで)磁石210のN極に対面している。磁石210および磁石218の反対の極同士が対面することによって、磁場は、内側シャトル106を外側シャトル104に結合させ、これにより、内側シャトル106の直線運動は、外側シャトル104の対応する直線運動を引き起こすようになっている。なお、図示の例において、システム100は、外側シャトル104および内側シャトル106のそれぞれについて磁石を2つずつ有するが、システム100は2つの磁石に限定されず、各シャトルについて、(例えば、シャトル間の所望の引力に応じて)より少ない磁石またはより多くの磁石を有してもよい。
本実施形態において、チューブ200には、チューブ200が回転されるときに外側シャトル104の回転運動を容易にするために、チューブ200の外周面に表面特性が形成されている。例えば、図示の例において、チューブ200は、チューブ200の外周面に沿って長手方向に配向された複数のスプライン300を有する。外側シャトル104は、チューブ200の表面特性と相互作用するための表面特性を内周面に有する。例えば、図示の例において、外側シャトル104は、チューブ200のスプライン300間のギャップ(間隙)に嵌合する対応するスプライン302を有する。チューブ200および外側シャトル104の表面特性は、相互作用して、チューブ200の回転運動を外側シャトル104に伝達(変換)し、さらに、プローブ支持構造体(プローブ支持アーム)102をz軸114周りに回転させるようにプローブ支持構造体102に伝達(変換)される。本実施形態において、チューブ200は、チューブ200の回転運動を誘導するために、第2駆動部(例えば、図5に示されるプーリ駆動部502)の動作を通じて回転される。例えば、システム100は、静止駆動ベース506と回転駆動構造体508との間に結合されたブッシング504を有してもよい。回転駆動構造体508は、プーリ駆動部502の動作時にz軸114周りに回転するように、プーリ駆動部502に結合されている。チューブ200は、回転駆動構造体508に結合されており、プーリ駆動部502の動作時に回転駆動構造体508に対応して回転し、これにより、対応する表面特性(例えば、スプライン300,302)の相互作用を通じて外側シャトル104を回転させ、プローブ支持構造体102を回転させる。
外側シャトル104は、本体構造体220をz軸支持体108の上部112に隣接して配置することによって、z軸支持体108上に設置されてもよい。この場合、磁石218を収容する本体構造体220の端部228が、磁石210を収容する本体構造体214の端部230に対応するように配置されることで、内側シャトル106と外側シャトル104を磁気的に結合させるようなシャトル104,106の磁場間の相互作用が可能になる。外側シャトル104およびチューブ200の表面特性(例えば、それぞれスプライン302およびスプライン300)は、磁石218が磁石210に結合するまで外側シャトル104がz軸支持体108の下に配置されるように、互いに隣接してスライド可能である。本実施形態において、システム100は、z軸支持体108上への設置時にプローブ支持構造体102を所定の方向に向けるためのキー構造を有し、これにより、例えば、チューブ200の回転を介した間欠化の目的で、プローブ支持構造体102に保持されたプローブの特定の位置を提供することができる。例えば、図6の例において、チューブ200には、キー構造600(例えば、他のスプライン300よりも大きな断面を有するスプライン)が設けられ、外側シャトル104には、対応するキー構造602(例えば、キー構造600を受容するための開口部)が設けられている。また、プローブ支持構造体102および外側シャトル104は、チューブ200に対するプローブ支持構造体102の所望の配向を提供するために、対応するキー構造を有する。例えば、図示の例において、外側シャトル104は、キー構造604を有し、プローブ支持構造体102は、対応するキー構造606(例えば、キー構造604を受容する開口部)を有する。本実施例において、プローブ支持構造体102は、別のプローブ支持構造体102が外側シャトル104に結合できるように、外側シャトル104に取り外し可能に結合される。代替的または追加的に、(例えば、隔壁貫通プローブなどを容易にするために)異なるスタイルのプローブ支持構造体をz軸支持体上に導入するために、z軸支持体108上に異なる外側シャトルが配置されてもよい。
ここで図9~図12Dを参照すると、システム100は、キャップの取り外し、キャップの再配置、又はキャップの再構成に続いてサンプル容器からサンプルを取り出すために、自動的に、サンプル容器のキャップを取り外してサンプルプローブを位置決めすることによって、閉じられたサンプル容器に保持されたサンプルを処理するための構成例を有する。システム100は、概して、z軸支持体900、プローブ支持アーム(サンプルプローブ支持構造体)902、およびサンプルキャップリムーバ904を備える。システム100は、z軸支持体900、サンプルキャップリムーバ904、およびプローブ支持アーム902によって保持されるサンプルプローブ906のそれぞれの動作を調整して、サンプルキャップリムーバ904を、(例えば、システム100のデッキ908上に配置された)キャップを有する特定のサンプル容器の上、又は、サンプル容器内にサンプルを封入する他の構造の上に配置し、キャップを取り外すか、そうでなければ、サンプルプローブによるアクセスが可能なようにキャップを修正して、サンプルを取り出すためにサンプルの内部にサンプルプローブを導入し、随意的に、サンプル容器上にキャップ戻し、サンプルキャップリムーバ904を別のサンプル容器に再配置して、キャップの取り外しとサンプルの取り出しの手順を繰り返す。例えば、サンプルキャップリムーバ904は、非限定的ではあるが、真空圧でキャップを取り外すための真空ピンセット、(例えば、容器のねじ周りにキャップを回転させるための)回転式グリップ構造、(例えば、z軸から離れてキャップを再配置するための)回転式位置決め機構、(例えば、キャップの外周に摩擦嵌合させるための)プロングまたは鉗子構造など、又はこれらの組み合わせを備えてもよい。サンプルプローブ906によるサンプル容器内部へのアクセスのためのサンプルキャップの取り外しおよび再配置のためのプロセスの一例が、図12A~図12Dを参照して本明細書でさらに説明される。実施例において、z軸支持体900およびプローブ支持アーム902は、z軸支持体108およびプローブ支持アーム102に対応するもの(例えば、金属粒子汚染の防止を容易にするもの)であるが、本開示はそのような構成に限定されるものでなく、システム100は、z軸支持体900およびプローブ支持アーム902の他の構成および構造を含んでもよい。
図9および図10Aに示されるように、プローブ支持アーム902およびサンプルキャップリムーバ904は、同じz軸支持体900に支持され、チャネル910を介してオートサンプラーデッキ908上を平行移動したり、モータ動作によってz軸周りに回転したりすることができる。本実施例において、プローブ支持アーム902及びサンプルキャップリムーバ904は、プローブ支持アーム902及びサンプルキャップリムーバ904が互いに回転方向にオフセットされた状態で、1つまたは複数の非平行な向きに配置される。例えば、プローブ支持アーム902及びサンプルキャップリムーバ904は、(図10Aに符号αとして示される)角度だけx-y平面に沿って互いからずらされ得る。当該角度は、サンプルキャップリムーバ904によって取り外されるキャップのサイズに基づいて選択され得る。これにより、例えば、キャップがサンプル容器から取り外されるとき、z軸周りにz軸支持体900を回転させて、x-y平面に沿ってキャップをずらし、キャップがサンプルプローブの鉛直軸と交差しないように(例えば、サンプルプローブをサンプル容器内に挿入するのを妨げないように)配置された状態でサンプルプローブ906をサンプル容器の開放端の上に位置決めする。本実施例において、x-y平面におけるz軸からの角度は、約5度~約90度であってもよい。例えば、x-y平面におけるz軸からの角度は、約10度~約35度であってもよい。当該角度がより小さいことにより、システム100が所与のサンプルを処理するのにかかる時間を短縮することができ、例えば、プローブ支持アーム902及びサンプルキャップリムーバ904を位置決めするのに必要な動きを少なくすることができる。
単一のz軸支持体を用いる構成に代えて、プローブ支持アーム902及びサンプルキャップリムーバ904は、別個のz軸支持体900上に支持されてもよい。例えば、図10Bを参照すると、プローブ支持アーム902は、第1のz軸支持体900Aによって支持され、サンプルキャップリムーバ904は、第2のz軸支持体900Bによって支持されており、これにより、デッキ908の第1の部分1000上でのサンプル支持体のキャップ除去が容易になっている。第1のz軸支持体900Aは、第1のチャネル910Aに沿って平行移動し、第1のz軸支持体900Aのz軸周りに回転して、デッキ908の第1の部分1000上に保持されたサンプル容器の上にサンプルプローブを位置決めする。第2のz軸支持体900Bは、第2のチャネル910Bに沿って平行移動し、第2のz軸支持体900Bのz軸周りに回転して、デッキ908の第1の部分1000上に保持されたサンプル容器の上にサンプルキャップリムーバ904Bを位置決めする。図示の例では、第3のz軸支持体900Cも設けられている。第3のz軸支持体900Cは、デッキ908の第2の部分1002上に支持されたサンプルのキャップ除去を容易にするための別のサンプルキャップリムーバ904Cを提供して、第3のチャネル910Cに沿って平行移動される動きと、第3のz軸支持体900Cのz軸周りの回転とによって、デッキ908の第2の部分1002上に保持されたサンプル容器の上にサンプルキャップリムーバ904Cを位置決めする。本実施形態において、第2のz軸支持体900Bは、プローブ支持アーム902をz軸周りに完全に回転させて、サンプルキャップリムーバ904B,904Cによってキャップが取り外されたサンプル容器へのサンプルプローブ906によるアクセス、又はシステム100の別の部分によるアクセスを提供することができる。
図11を参照すると、図示された実施例において、サンプルキャップリムーバ904は、キャップリムーバ支持アーム1102によって支持される真空ピンセット構造体1100を備える。キャップリムーバ支持アーム1102は、真空ピンセット構造体1100をz軸支持体900に対して固定する。サンプルキャップリムーバ904は、(例えば、クランプファスナ1106を介して)z軸支持体900の外周面の周りに摩擦嵌合を提供するクランプ部1104を備えてもよく、これにより、クランプ部1104のz軸支持体900上での鉛直移動、又はz軸支持体900周りの回転移動に抵抗する。z軸周りのz軸支持体900の回転運動およびチャネル910に沿った並進運動は、クランプ部1104とz軸支持体900との接続部を介してクランプ部1104に伝達(変換)される。また、サンプルキャップリムーバ904は、(例えば、システム100の外部環境へのクランプ部1104の露出を防止するために)クランプ部1104の少なくとも一部を覆うように構成されたカバー部1108を備えてもよい。キャップリムーバ支持アーム1102は、カバー部1108から延びるように設けられ、これにより、カバー部1108がクランプ部1104上に配置されるときに、真空ピンセット構造体1100をクランプ部1104から実質的に遠位に配置し得る。本実施例において、カバー部1108は、クランプ部1104に対するカバー部1108の鉛直移動を可能にしつつ、クランプ部1104上に置かれる(例えば、カバー部1108の頂部は、クランプ部1104の頂部に係合可能である)。 これにより、(例えば、本明細書に記載のような真空ピンセット構造体1100の動作中に)それぞれのサンプル容器からキャップを鉛直方向に移動させやすくなる。
サンプルキャップリムーバ904には、(例えば、システム100から、又はシステムの外部から供給され得る)真空圧、流体圧、又はこれらの組み合わせをサンプルキャップリムーバ904の部分に導入するために流体チューブが通過可能な1つまたは複数の空間が設けられてもよい。本実施例において、サンプルキャップリムーバ904には、キャップリムーバ支持アーム1102を通るチャネル1110が設けられている。チャネル1110は、真空ピンセット構造体1100の真空ピンセットポート(真空ポート)1112に結合して、サンプルキャップリムーバ904を通して真空ピンセット構造体1100に真空を供給するための真空ラインを保持する。次いで、真空ピンセット構造体1100は、例えば、真空ピンセットポート1112に真空を導入することでキャップを取り外し、真空ピンセットポート1112に適用される真空を停止することでキャップを再配置することなどによって、サンプル容器に保持されたキャップと相互作用する(係合する)ことができる。本実施例において、サンプルキャップリムーバ(サンプルカバーリムーバ)904には、クランプ部1104とカバー部1108との間に、チャネル1110に連通するようにチャネル1114が設けられている。これにより、サンプルキャップリムーバ(サンプルカバーリムーバ)904は、サンプルキャップリムーバ(サンプルカバーリムーバ)904を通る真空ラインを、チャネル1110,1114を介して真空ピンセット構造体1100に供給する。代替的または追加的に、サンプルキャップリムーバ904は、真空ライン、流体ライン、又はこれらの組み合わせを、サンプルキャップリムーバ904の本体の異なる部分内、サンプルキャップリムーバの表面上、又はこれらの組み合わせに保持することができる。
本実施例において、サンプルキャップリムーバ904には、1つまたは複数の流体ラインを導入するための空間が設けられ、該流体ラインは、クランプ部1104に対するカバー部1108の鉛直方向の移動のためにサンプルキャップリムーバ904に加圧流体を導入する。これにより、サンプル容器のキャップの取り外しおよび再配置が容易になる。例えば、サンプルキャップリムーバ904には、(例えば、クランプ部1104を通るか、又は、クランプ部1104によって画定される)チャネル1116が設けられてもよい。チャネル1116は、(例えば、カバー部1108またはクランプ部1104のうちの1つまたは複数を介して収容される)サンプルキャップリムーバ904内のピストンに結合されたピストンポート1118に、サンプルキャップリムーバ904を通る流体ラインを導入する。本実施例において、サンプルキャップリムーバ904は、(例えば、サンプルキャップリムーバ904が下げられるまで、キャップと真空ピンセット構造体1100との間の最初の接触を防止するために)サンプル容器上のキャップの上に持ち上げられた真空ピンセット構造体1100を位置決めするための上昇位置を維持する。ピストンポート1118に空気を加えて、真空ピンセット構造体1100をキャップに接触させるように下げると、ピストンはカバー部1108をクランプ部1104に対して鉛直方向下向きに押し下げることができる。例えば、単動ピストンがサンプルキャップリムーバ904に含まれる場合など、ピストンポート1118に流体圧力が加えられないか、又は不十分である場合、ばねは、ピストンを上昇位置に付勢することができる。代替的に、ピストンは、ピストンを下降位置に付勢するばねを備えてもよく、流体圧力がピストンを押して、ピストンポート1118への空気の適用時にカバー部1108を上昇位置まで持ち上げる。本実施例において、流体圧力を介してサンプルキャップリムーバの静止位置を付勢するように、二重作用ピストンが利用されてもよい。
クランプ部1104に対するカバー部1108の鉛直移動は、サンプル容器からキャップを持ち上げる距離を提供することができる。これにより、例えば、サンプルプローブ906のためのサンプル容器へのアクセスを提供するために、サンプル容器から離れるようにキャップが移動している間などに、キャップとサンプル容器とが干渉することなく、(例えば、z軸支持体900の回転運動を介した)サンプルキャップリムーバ904のz軸周りの回転が可能になる。本実施例において、サンプル容器からキャップを持ち上げるための鉛直距離は約5mm~約40mmである。ただし、システム100は、そのような距離に限定されず、約5mm未満の鉛直距離、又は、約40mmを超える鉛直距離を含んでもよい。さらに、システム100は、上記の鉛直移動を提供する空気圧式ピストンを含むものと説明されているが、システム100は、そのような構造に限定されない。例えば、システム100は、サンプルキャップリムーバ904の鉛直移動を誘導する追加または代替の構造を備えてもよい。この場合、サンプルキャップリムーバ904は、非限定ではあるが、サンプルキャップリムーバ904に磁気的に結合されたz軸支持体900内のシャトル、機械的プッシュロッド、リニアドライブ、磁気カップリング、制御可能な電磁カップリングなどを備える。
図12A~図12Dを参照すると、プローブ支持アーム902およびサンプルキャップリムーバ904が単一のz軸支持体900に固定され、サンプルキャップリムーバ904が空気圧式の真空ピンセット構造体を有する場合における、システム100の動作例が示されている。システム100は、複数のサンプル容器とともに図示されており、サンプル容器の内部空間は、サンプル容器の頂部の開口部の上に配置されたキャップによって取り囲まれている。サンプルがシステムによる処理を待っている間、キャップは複数の機能を果たし得る。例えば、(例えば、プローブが容器から容器へ移動されている間などに、)キャップは、環境から化学物質または物体がサンプル容器の開口部を通って導入されるのを防止することにより、サンプルの汚染を防ぐことができる。また、キャップは、例えば溶媒、サンプルマトリックス、または他の成分など、1つまたは複数のサンプル成分の蒸発を防ぐことができる。さらに、キャップは、あるサンプルの一部が別のサンプルの別の部分と相互作用する(例えば、化学的に反応する)のを防ぐことができる。例えば、キャップは、(例えば、水酸化アンモニウムを保持する)ある容器からの蒸気が(例えば、フッ化水素酸を保持する)別の容器からの蒸気と相互作用し、システム100の一部をコーティングし得る固体沈殿物(例えば、フッ化アンモニウム結晶)を形成するように化学的に反応することを防ぐことができる。図示された例において、キャップは、自重によってサンプル容器に保持されているが、いくつかの実施例において、キャップは、ねじ切り、クリップ、ガスケット、または他の構造のうちの1つまたは複数を介して所定位置に保持されてもよい。
図12Aに示すように、システム100は、第1のサンプル容器1200内に保持された流体サンプル(流体含有サンプル)を外部環境1204から隔離するために頂部に第1のキャップ1202が配置された第1のサンプル容器1200の上に、サンプルキャップリムーバ904を位置決めする。次いで、サンプルキャップリムーバ904は、図12Bに示すように、(例えば、サンプルキャップリムーバ904の空気圧作動によって、)z軸に沿って第1のキャップ1202を鉛直方向に持ち上げることによって、第1のサンプル容器1200の上部から第1のキャップ1202を取り外す。例えば、システム100は、真空ピンセットポート1112に真空を導入し、真空ピンセット構造体1100の先端をキャップに導入し、流体をピストンポート1118に導入して、サンプル容器の上部からキャップを掴んで持ち上げてもよい。
次いで、図12Cに示すように、第1のキャップ1202がサンプルキャップリムーバ904によって保持されながら、サンプルキャップリムーバ904が、x-y平面に沿って回転されて、第1のキャップ1202を再配置する。例えば、z軸支持体900は、第1のキャップ1202を保持して、第1のサンプル容器1200にサンプルプローブ906がアクセスできるように第1のサンプル容器1200から遠ざけるように第1のキャップ1202を移動させながら、z軸周りに回転してサンプルキャップリムーバ904の端部を再配置する。プローブ支持アーム902及びサンプルキャップリムーバ904が単一のz軸支持体900に固定される実施例において、z軸支持体900の回転運動は、これと同時に、プローブ支持アーム902及びサンプルキャップリムーバ904のそれぞれをx-y平面に沿って動かすことができる。例えば、第1のキャップ1202が第1のサンプル容器1200から取り外されると、z軸支持体900は、プローブ支持アーム902の端部を開いた容器の上に配置して、サンプルプローブ906を第1のサンプル容器1200内の流体サンプル(流体含有サンプル)に導入する準備をすることができる。
サンプルプローブ906を位置決めするためのz軸支持体900の回転中、プローブ支持アーム902に対するサンプルキャップリムーバ904の相対移動により、サンプルの取り出し(回収)のためのサンプルプローブ906のアクセスが妨げられないように、サンプルキャップリムーバ904が第1のサンプル容器1200から離れるように動かされる。例えば、図12Cに示すように、サンプルキャップリムーバ904は、第1のサンプル容器1200から離れて位置決めされ、プローブ支持アームは、z軸支持体900に沿って鉛直方向に動かされて、サンプルプローブ906を第1のサンプル容器1200内に導入する。次いで、サンプルプローブ906は、(例えば、ポンプまたは他の真空源などによってサンプルプローブ906に作用する真空を介して)第1のサンプル容器1200からサンプルを引き出し(吸引し)、(例えば、プローブ支持アーム902の鉛直移動を介して)第1のサンプル容器1200から取り出される。システム100は、随意的に、例えば、z軸支持体900の回転およびサンプルキャップリムーバ904における真空の解除によって、第1のキャップ1202を第1のサンプル容器1200(またはサンプルキャップ保管場所)に再配置することができる。次いで、図12Dに示されるように、システム100は、サンプルキャップリムーバ904を第2のサンプル容器1210の上に位置決めして、別のサンプルについて同様のプロセスを繰り返す。本実施例において、システム100は、サンプル容器のベース部をデッキ908から特定の高さまで持ち上げるサンプルラック1212を備えてもよい。これにより、(例えば、スキャン装置を介して)サンプル容器の下側などへのアクセスを提供できたり、そうでなければ、デッキ908上の所定の位置にサンプル容器を保持できたりする。
本実施例において、サンプルキャップリムーバ904は、サンプル容器の内部にアクセスするために利用される別の構造に置換されたり、当該構造と組み合わされたり、当該構造に加えて設けられたりしてもよい。例えば、システム100は、チューブまたは他の流体処理構造を有するサンプルスパイカー(サンプル混合装置)を備えてもよい。この場合、例えば、サンプル分析前の既知の時間にサンプルとの化学反応を誘発するように構成された化学物質など、化学物質を特定の時間にサンプルに導入することができる。
[結論]
以上の内容は、構造的特徴および/またはプロセス動作に特有の用語で説明されているが、添付の特許請求の範囲で定義される内容は、上記の特定の特徴(構成)または行為(動作)に必ずしも限定されないことが理解されるべきである。むしろ、上記の特定の特徴(構成)または行為(動作)は、請求項を実施する例示的な形態として開示されたものに過ぎない。
以上の内容は、構造的特徴および/またはプロセス動作に特有の用語で説明されているが、添付の特許請求の範囲で定義される内容は、上記の特定の特徴(構成)または行為(動作)に必ずしも限定されないことが理解されるべきである。むしろ、上記の特定の特徴(構成)または行為(動作)は、請求項を実施する例示的な形態として開示されたものに過ぎない。
Claims (20)
- オートサンプラーデッキのz軸周りに回転可能なz軸支持体と、
前記z軸支持体に結合されたサンプルプローブ支持構造体であって、前記オートサンプラーデッキによって支持されたサンプル容器内に保持された流体含有サンプルを回収するためのサンプルプローブを保持するように構成されたサンプルプローブ支持構造体と、
前記z軸支持体に結合されたサンプルキャップリムーバと、を備え、
前記サンプルキャップリムーバは、前記z軸支持体の外周面に係合するように構成されたクランプ部と、前記クランプ部の少なくとも一部を覆うように構成されたカバー部と、前記カバー部から延びるキャップリムーバ支持アームであって、x-y平面において前記サンプルプローブ支持構造体から回転方向にオフセットされて角度をつけられたキャップリムーバ支持アームとを含み、
前記サンプルキャップリムーバは、前記サンプルプローブ支持構造体に支持された前記サンプルプローブによって前記サンプル容器の内部にアクセスできるように前記サンプル容器からキャップを持ち上げるように構成されている、オートサンプラーシステム。 - 前記サンプルキャップリムーバは、真空が適用されることで前記サンプル容器から前記キャップを取り外すように構成された真空ピンセット構造体を含む、請求項1に記載のオートサンプラーシステム。
- 前記サンプルキャップリムーバには、前記真空ピンセット構造体の真空ポートに連結するように前記サンプルキャップリムーバを通る真空ラインを受けるためのチャネルが設けられている、請求項2に記載のオートサンプラーシステム。
- 前記カバー部は、前記クランプ部上に載置可能であり、且つ、
前記カバー部は、前記クランプ部に対して鉛直方向に相対移動可能である、請求項1に記載のオートサンプラーシステム。 - 前記サンプルキャップリムーバは、前記クランプ部に対する前記カバー部の鉛直方向の相対移動を提供するように構成されたピストンを含む、請求項4に記載のオートサンプラーシステム。
- 前記角度は、約5度~約90度である、請求項1に記載のオートサンプラーシステム。
- 前記z軸支持体の外周面に結合された外側シャトルと、
前記z軸支持体の内部空間で直線的に移動可能な内側シャトルと、を更に備え、
前記内側シャトルは、前記内側シャトルの直線的な移動を前記外側シャトルに伝達するように前記外側シャトルに磁気的に結合されており、
前記サンプルプローブ支持構造体は、前記外側シャトルの直線的な移動を前記サンプルプローブ支持構造体に伝達するように前記外側シャトルに結合されている、請求項1に記載のオートサンプラーシステム。 - オートサンプラーデッキのz軸周りに回転可能なz軸支持体と、
前記z軸支持体に結合されたサンプルプローブ支持構造体であって、前記オートサンプラーデッキによって支持されたサンプル容器内に保持された流体含有サンプルを回収するためのサンプルプローブを保持するように構成されたサンプルプローブ支持構造体と、
前記サンプルプローブ支持構造体に対して前記z軸から回転方向にオフセットされる姿勢にて、前記z軸支持体に結合されたサンプルキャップリムーバと、を備え、
前記サンプルキャップリムーバは、前記サンプルプローブ支持構造体に支持された前記サンプルプローブによって前記サンプル容器の内部にアクセスできるように前記サンプル容器からキャップを持ち上げるように構成されている、オートサンプラーシステム。 - 前記サンプルキャップリムーバは、真空が適用されることで前記サンプル容器から前記キャップを取り外すように構成された真空ピンセット構造体を含む、請求項8に記載のオートサンプラーシステム。
- 前記サンプルキャップリムーバには、前記真空ピンセット構造体の真空ポートに連結するように前記サンプルキャップリムーバを通る真空ラインを受けるためのチャネルが設けられている、請求項9に記載のオートサンプラーシステム。
- 前記サンプルキャップリムーバは、クランプ部とカバー部を含み、
前記クランプ部は、前記z軸支持体に結合するように構成され、
前記カバー部は、前記クランプ部の少なくとも一部を覆う、請求項8に記載のオートサンプラーシステム。 - 前記カバー部は、前記クランプ部上に載置可能であり、且つ、
前記カバー部は、前記クランプ部に対して鉛直方向に相対移動可能である、請求項11に記載のオートサンプラーシステム。 - 前記サンプルキャップリムーバは、前記クランプ部に対する前記カバー部の鉛直方向の相対移動を提供するように構成されたピストンを含む、請求項12に記載のオートサンプラーシステム。
- 前記ピストンは、ピストンポートを有する空気圧式ピストンであり、
前記ピストンポートは、流体を受けるように流体ラインに結合して前記鉛直方向の相対移動を提供するように構成されている、請求項13に記載のオートサンプラーシステム。 - 前記サンプルキャップリムーバは、前記カバー部から延びるキャップリムーバ支持アームを含み、
前記キャップリムーバ支持アームは、x-y平面において前記サンプルプローブ支持構造体から回転方向にオフセットされて角度をつけられる、請求項11に記載のオートサンプラーシステム。 - 前記角度は、約5度~約90度である、請求項15に記載のオートサンプラーシステム。
- 前記角度は、約10度~約35度である、請求項15に記載のオートサンプラーシステム。
- 前記サンプルプローブ支持構造体および前記サンプルキャップリムーバのそれぞれは、前記z軸支持体に直接結合されている、請求項8に記載のオートサンプラーシステム。
- 前記z軸支持体の外周面に結合された外側シャトルと、
前記z軸支持体の内部空間で直線的に移動可能な内側シャトルと、を更に備え、
前記内側シャトルは、前記内側シャトルの直線的な移動を前記外側シャトルに伝達するように前記外側シャトルに磁気的に結合されている、請求項8に記載のオートサンプラーシステム。 - 前記サンプルプローブ支持構造体は、前記外側シャトルの直線的な移動を前記サンプルプローブ支持構造体に伝達するように前記外側シャトルに結合されている、請求項19に記載のオートサンプラーシステム。
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