以下に、この出願の実施形態における添付図面を参照して、この出願の実施形態における技術的解決策について明確且つ完全に説明する。
この出願の実施形態に開示される複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法及び関連する装置をより良く理解するために、この出願の実施形態における関連する概念について最初に説明する。
1.マルチリンクデバイス
この出願の実施形態が適用可能な無線通信システムは、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless local area network, WLAN)又はセルラネットワークでもよい。グループアドレス指定トラフィック伝送方法は、無線通信システム内の通信デバイス又は通信デバイス内のチップ若しくはプロセッサにより実現されてもよい。通信デバイスは、複数のリンク上での並列伝送をサポートする無線通信デバイスでもよく、例えば、マルチリンクデバイス(Multi-link device)又はマルチバンドデバイス(Multi-band device)と呼ばれる。シングルリンク伝送のみをサポートするデバイスと比較して、マルチリンクデバイスはより高い伝送効率及びより高いスループットを有する。
マルチリンクデバイスは、1つ以上の連携STA(affiliated STA)を含む。連携STAは論理ステーションであり、1つのリンク上で動作してもよい。連携ステーションは、アクセスポイント(Access Point, AP)又は非アクセスポイントステーション(non-Access Point Station, non-AP STA)でもよい。説明を容易にするために、この出願では、連携ステーションがAPであるマルチリンクデバイスは、マルチリンクAP、マルチリンクAPデバイス又はAPマルチリンクデバイス(AP multi-link device, AP MLD)と呼ばれてもよく、連携ステーションが非AP STAであるマルチリンクデバイスは、マルチリンクSTA、マルチリンクSTAデバイス、STAマルチリンクデバイス(STA multi-link device, STA MLD)と呼ばれてもよい。説明を容易にするために、この出願の実施形態では、「マルチリンクデバイスが連携STAを含む」ことはまた、「マルチリンクデバイスがSTAを含む」こととして簡単に記載される。
マルチリンクデバイスは、複数の論理ステーションを含み、各論理ステーションは、1つのリンク上で動作するが、複数の論理ステーションは、同じリンク上で動作することが許容される点に留意すべきである。
マルチリンクデバイスは、802.11シリーズのプロトコルに従って無線通信を実現してもよい。例えば、超高スループット(extremely high throughput, EHT)に準拠するステーション又は802.11beに準拠するか或いは802.11beをサポートするステーションと互換性のあるステーションは、他のデバイスとの通信を実現する。明らかに、他のデバイスはマルチリンクデバイスでもよく、或いは、マルチリンクデバイスでなくてもよい。
例えば、この出願の実施形態におけるマルチリンクデバイスは、シングルアンテナデバイスでもよく、或いは、マルチアンテナデバイスでもよい。例えば、マルチリンクデバイスは、2つよりも多くのアンテナを有するデバイスでもよい。マルチリンクデバイスに含まれるアンテナの数は、この出願の実施形態では限定されない。この出願の実施形態では、マルチリンクデバイスは、異なるリンク上で同じアクセスタイプのサービスを伝送することを許容されてもよく、さらには異なるリンク上で同じデータパケットを伝送することを許容されてもよく、或いは、異なるリンク上で同じアクセスタイプのサービスを伝送することを許容されなくてもよいが、異なるリンク上で異なるアクセスタイプのサービスを伝送することを許容されてもよい。
例えば、マルチリンクデバイスは無線通信機能を有する装置であり、当該装置は全体のデバイスでもよく、或いは、全体のデバイスに搭載されたチップ、処理システム等でもよい。チップ又は処理システムが搭載されたデバイスは、チップ又は処理システムの制御下で、この出願の実施形態における方法及び機能を実現してもよい。例えば、この出願の実施形態におけるSTA MLDは、無線トランシーバ機能を有し、802.11シリーズのプロトコルをサポートしてもよく、AP MLD、他のSTA MLD又はシングルリンクデバイスと通信してもよい。例えば、STA MLDは、ユーザがAPと通信し、WLANと更に通信することを可能にするいずれかのユーザ通信デバイスである。例えば、STA MLDは、インターネットに接続され得るユーザ機器、例えば、タブレット、デスクトップ、ラップトップ、ノートブックコンピュータ、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(Ultra-mobile Personal Computer, UMPC)、ハンドヘルドコンピュータ、ネットブック、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant, PDA)又は携帯電話、モノのインターネットにおけるモノのインターネットノード、車両のインターネットにおける車載通信装置等でもよい。STA MLDは、代替として、上記の端末におけるチップ及び処理システムでもよい。
この出願の実施形態では、AP MLDはSTA MLDのためのサービスを提供する装置であり、802.11シリーズのプロトコルをサポートしてもよい。例えば、AP MLDは、通信サーバ、ルータ、スイッチ又はネットワークブリッジのような通信エンティティでもよく、或いは、AP MLDは、様々な形式のマクロ基地局、マイクロ基地局、中継局等を含んでもよい。明らかに、AP MLDは、代替として、この出願の実施形態における方法及び機能を実現するための、様々な形式のデバイス内のチップ及び処理システムでもよい。さらに、マルチリンクデバイスは、高レート及び低遅延伝送をサポートしてもよい。無線ローカルエリアネットワークの適用シナリオの継続的な進化に伴い、マルチリンクデバイスは、より多くのシナリオ、例えば、スマートシティにおけるセンサノード(例えば、スマート水道メータ、スマートメータ又はスマート空気検出ノード)、スマートホームにおけるスマートデバイス(例えば、スマートカメラ、プロジェクタ、ディスプレイ、テレビ、ステレオ、冷蔵庫又は洗濯機)、モノのインターネットにおけるノード、エンターテイメント端末(例えば、ARデバイス又はVRデバイスのようなウェアラブルデバイス)、スマートオフィスにおけるスマートデバイス(例えば、プリンタ又はプロジェクタ)、車両のインターネットにおける車両のインターネットデバイス、及び日常生活シナリオにおけるインフラストラクチャ(例えば、自動販売機、スーパーマーケットにおけるセルフサービスのナビゲーションステーション、セルフサービスの現金回収デバイス又はセルフサービスの注文機)に更に適用されてもよい。STA MLD及びAP MLDの具体的な形式は、この出願の実施形態では具体的に限定されず、ここでは単に例として記載される。802.11プロトコルは、802.11beをサポートするか或いは802.11beと互換性があるプロトコルでもよい。
マルチリンクデバイスの動作帯域は、sub 1GHz、2.4GHz、5GHz、6GHz及び60GHzの高周波数を含んでもよいが、これらに限定されない。
例えば、この出願の実施形態におけるマルチリンクデバイスは、シングルアンテナデバイスでもよく、或いは、マルチアンテナデバイスでもよい。例えば、この出願の実施形態におけるマルチリンクデバイスは、2つよりも多くのアンテナを有するデバイスでもよい。マルチリンクデバイスに含まれるアンテナの数は、この出願の実施形態では限定されない。図1は、AP MLDが複数のアンテナを有し、STA MLDが単一のアンテナを有する構造の概略図である。802.11標準において、AP MLD及びSTA MLDにおける物理層(Physical layer, PHY)部分及び媒体アクセス制御(Media Access Control, MAC)層部分に焦点が当てられている。
2.リンク識別子
リンク識別子は、1つのリンク上で動作する1つのステーションを表す。言い換えると、1つのリンク上に1つよりも多くのステーションが存在する場合、1つよりも多くのリンク識別子が1つよりも多くのステーションを表す。以下で言及するリンクはまた、場合によっては、リンク上で動作するステーションを表す。
AP MLDとSTA MLDとの間のデータ伝送中に、リンク識別子は、1つのリンク又は1つのリンク上のステーションを識別するために使用されてもよい。通信の前に、AP MLD及びSTA MLDは、まず、1つのリンク識別子と1つのリンク又は1つのリンク上のステーションとの間の対応関係について、相互に交渉又は通信してもよい。したがって、データ伝送中に、リンク識別子は、リンク又はリンク上のステーションを示すために大量のシグナリング情報を伝送することなく搬送される。これは、シグナリングオーバーヘッドを低減し、伝送効率を改善する。
一例では、AP MLDが基本サービスセット(basic service set, BSS)を確立するときに送信される管理フレーム、例えば、ビーコン(beacon)フレームは1つの要素を搬送し、当該要素は複数のリンク識別情報フィールドを含む。リンク識別情報フィールドは、1つのリンク識別子と当該リンク識別子に対応するリンク上で動作するステーションとの間の対応関係を示してもよい。リンク識別情報フィールドは、リンク識別子を含むだけでなく、以下の情報、すなわち、媒体アクセス制御(Media Access Control, MAC)アドレス、動作クラス及びチャネル番号のうち1つ以上も含む。MACアドレス、動作クラス及びチャネル番号のうち1つ以上が1つのリンクを示してもよい。APについて、APのMACアドレスはAPのBSSID(basic service set identifier, 基本サービスセット識別子)でもある。他の例では、マルチリンクデバイスのアソシエーション(association)プロセスにおいて、AP MLD及びSTAマルチリンクデバイスは、複数のリンク識別情報フィールドについて交渉する。マルチリンクデバイスのアソシエーションは、AP MLD内の1つのAPがSTA MLD内の1つのSTAと関連付けられることを意味する。アソシエーションは、STA MLD内の複数のSTAをAP MLD内の複数のAPとそれぞれ関連付けるのを支援するために実行されてもよい。1つのSTAが1つのAPに関連付けられる。
後続の通信において、AP MLD又はSTAマルチリンクデバイスは、リンク識別子を使用することによりSTAマルチリンクデバイス内の1つのステーションを表し、リンク識別子は、ステーションのMACアドレス、動作クラス及びチャネル番号の1つ以上の属性を更に表してもよい。MACアドレスは、関連付けられたAP MLDのアソシエーション識別子に置き換えられてもよい。任意選択で、複数のステーションが1つのリンク上で動作する場合、リンクの動作クラス及びチャネル番号に加えて、リンク識別子(1つの番号の形式のIDである)は、リンク上で動作するステーションの識別子、例えば、ステーションのMACアドレス又はステーションのアソシエーション識別子(association identifier, AID)を表す。
3.トラフィック指示マップ要素
トラフィック指示マップ(traffic indication map, TIM)ビーコンフレーム及び配信トラフィック指示マップ(delivery traffic indication map, DTIM)ビーコンフレームは、それぞれトラフィック指示マップ(traffic indication map, TIM)要素を搬送する。TIM要素フィールドのフレームフォーマットが図2に示されている。
要素識別子(identifier, ID)フィールドは、図2に示す要素がTIM要素であることを識別するために使用される。
長さフィールドは、TIM要素の長さを示し、フィールドの後のフィールドのバイト単位の合計長さ、具体的には、DTIMカウントフィールド、DTIM周期フィールド、ビットマップ制御フィールド及び部分仮想ビットマップフィールドの合計長さに関する統計を収集するために使用される。
DTIMカウント(DTIM count)フィールドは、TIM要素を搬送する現在のビーコンフレームが到着した後に、次のDTIMビーコンフレームが到着する前に出現するTIMビーコンフレームの数を示すために使用される。言い換えると、DTIMカウントフィールドはカウント値であり、カウント値は可変である。DTIMカウントフィールドの値が0であるとき、これは、現在のビーコンフレームがDTIMビーコンフレームであることを示し、或いは、DTIMカウントフィールドの値が0でないか或いは非0であるとき、これは、現在のビーコンフレームがTIMビーコンフレームであることを示す。
DTIM周期(DTIM period)フィールドは、DTIMビーコンフレームの周期の持続時間、すなわち、到着間隔を示すために使用される。到着間隔は、TIMビーコンフレームの周期の単位である。例えば、DTIM周期が1に設定されている場合、各TIM要素フィールド内のDTIMカウントは0に等しい。言い換えると、各ビーコンフレームはDTIMビーコンフレームである。
ビットマップ制御(Bitmap control)フィールド:図2に示すように、bitmap controlフィールド内のビット0は、アクセスポイントAPがDTIMビーコンフレームを送信した後にグループアドレス指定トラフィックを送信するか否かを示すために使用されるか、或いは、DTIMビーコンフレーム内のbitmap controlフィールド内のビット0は、APがグループアドレス指定トラフィックをバッファするか否かを示し、グループアドレス指定トラフィックがグループアドレス指定AIDに基づいて送信されないことを示す。bitmap controlフィールド内のビット1~7は、部分仮想ビットマップ(partial virtual bitmap)のオフセットを示すために使用され、オフセットはバイトの単位(すなわち、8ビット)である。
部分仮想ビットマップ(partial virtual bitmap):部分仮想ビットマップフィールド内の各ビットは、1つのアソシエーション識別子(association identifier, AID)に対応し、AIDに対応するステーションがユニキャストサービスを有するか否かを示すために使用される。代替として、部分仮想ビットマップフィールド内の各ビットは、1つのグループアドレス指定AIDに対応し、グループアドレス指定AIDに対応するステーションのグループがダウンリンクサービスを有するか否かを示すために使用される。部分仮想ビットマップフィールドは、トラフィック指示仮想ビットマップ(traffic indication virtual bitmap)フィールド内のビットの一部である。トラフィック指示仮想ビットマップフィールドは251バイトであり、AID0~AID2007に対応するステーションがダウンリンクサービスを有するか否かを示すために使用される。
要素IDフィールド、長さフィールド、DTIMカウントフィールド、DTIM周期フィールド及びビットマップ制御フィールドは、それぞれ1バイトを占有する。
4.マルチ基本サービスセット識別子(Basic Service Set identifier, BSSID)
マルチ基本サービスセット識別子セット(Multiple BSSID set, マルチBSSIDセットとも呼ばれてもよい)は、いくつかの協調するAPのセットとして理解されてもよい。全ての協調するAPに同じ動作クラス、チャネル番号及びアンテナインタフェースが使用される。マルチBSSIDセットでは、伝送(Transmitted)BSSIDを有する1つのみのAPが存在し、全ての他のAPは非伝送(Non-transmitted)BSSIDを有するAPである。マルチBSSIDセットに関する情報(すなわち、マルチBSSID要素)は、transmitted BSSIDを有するAPにより送信されるビーコンフレーム、プローブ応答フレーム又は隣接レポートで搬送される。non-transmitted BSSIDを有するAPのBSSID情報は、上記のビーコンフレーム、プローブ応答フレーム又は隣接レポート内のマルチBSSID要素に基づいてステーションにより導出される。non-transmitted BSSIDを有するAPのBSSIDは、transmitted BSSIDを有するAPのBSSIDと、マルチBSSID要素内のnon-transmitted BSSID profile内のmultiple BSSID-index要素内のBSSID indexフィールドとに基づいて計算される。具体的な方法については、Draft 802.11REVmd D3.0プロトコルを参照する。
マルチBSSIDセットはまた、複数のAPを含むものとして理解されてもよい。各APは1つのBSSを管理し、異なるAPは、異なるSSID及び許可、例えば、セキュリティメカニズム又は伝送機会を有してもよい。
マルチBSSIDセットでは、BSSIDがtransmitted BSSIDであるAPのみがビーコンフレーム(beacon)及びプローブ応答フレーム(Probe Response)を送信してもよく、non-transmitted BSSIDを有するAPはビーコンフレームを送信しない。したがって、STAにより送信されたプローブ要求フレーム(Probe Request)が、BSSIDがマルチBSSIDセット内のnon-transmitted BSSIDであるAPに送信された場合、BSSIDがマルチBSSIDセット内のtransmitted BSSIDであるAPが代わりに応答し、プローブ応答フレームを送信する。
マルチBSSIDセット内の複数のAPでは、1つのAPのBSSIDは、伝送(Transmitted)BSSIDとして構成され、transmitted BSSIDを有するAPは伝送(Transmitted)APと呼ばれてもよい。他のAPのBSSIDは、非伝送(Non-transmitted)BSSIDとして構成され、non-transmitted BSSIDを有するAPは非伝送(Non-transmitted)APと呼ばれてもよい。
伝送APにより送信されるビーコンフレームは、マルチBSSID要素を含んでもよく、マルチBSSID要素のフレームフォーマットは図3に示されており、マルチBSSID要素は、要素IDフィールド、長さフィールド、最大BSSIDインジケータフィールド及び任意選択のサブ要素フィールドを含む。最大BSSIDインジケータフィールドは、マルチBSSIDセットに含まれるBSSIDの最大数nを示すために使用され、任意選択のサブ要素フィールドは、non-transmitted BSSIDを有するAPのBSSID情報を含む。
マルチBSSIDセット内のAPの最大許容数は2^Nであり、Nは図3に示すマルチBSSID要素内のmax BSSID indicatorフィールドにより示される値である。したがって、トラフィック指示仮想ビットマップフィールド内のビット1~ビット2^(Nn)-1は、マルチBSSIDセット内の非伝送BSSIDを有するAPにそれぞれ割り当てられ、非伝送BSSIDを有し且つNonTxBSS ID(識別子)が1~2n-1であるAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かをそれぞれ示してもよい。NonTxBSS IDの値は、マルチBSSID要素内のnon-transmitted BSSID profile内のmultiple BSSID-index要素内のBSSID indexフィールドの値に等しい。non-transmitted BSSID profileは、任意選択のサブ要素フィールドにある。
この出願の実施形態は、主にIEEE802.11ネットワークが展開されている例を使用することにより記載されるが、当業者は、この出願における様々な態様が、様々な標準又はプロトコルが使用される他のネットワーク、例えば、ブルートゥース(Bluetooth)、高性能無線LAN(high performance radio LAN, HIPERLAN)(IEEE802.11標準と同様の無線標準であり、主に欧州で使用されている)、広域ネットワーク(WAN)、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network, WLAN)、パーソナルエリアネットワーク(personal area network, PAN)又は現在既知であるか或いは将来開発されることになる他のネットワークに拡張されてもよいことを容易に理解する。したがって、この出願において提供される様々な態様は、カバレッジ及び無線アクセスプロトコルに関係なく、いずれか適切な無線ネットワークに適用可能である。
図4(a)は、無線ローカルエリアネットワークを例として使用することにより、この出願の実施形態が適用される通信システム100を記載している。通信システム100は、ステーション101及びステーション102を含む。ステーション101は、スループットを改善するために、複数のリンクを通じてステーション102と通信してもよい。ステーション101はマルチリンクデバイスでもよく、ステーション102はシングルリンクデバイス、マルチリンクデバイス等でもよい。シナリオでは、ステーション101はAP MLDであり、ステーション102はSTA MLD又はステーション(例えば、シングルリンクステーション)である。他のシナリオでは、ステーション101はSTA MLDであり、ステーション102はAP(例えば、シングルリンクAP)又はAP MLDである。更に他のシナリオでは、ステーション101はAP MLDであり、ステーション102はAP MLD又はAPである。更に他のシナリオでは、ステーション101はSTA MLDであり、ステーション102はSTA MLD又はSTA(例えば、シングルリンクステーション)である。明らかに、無線ローカルエリアネットワークは他のデバイスを更に含んでもよい。図4(a)に示すデバイスの数及びデバイスのタイプは単なる例である。
図4(b)及び図4(c)は、それぞれ通信システム200の構造及び通信システム300の構造の概略図である。通信システム200及び通信システム300は、無線ローカルエリアネットワークにおいてマルチリンクデバイスが複数のリンクを通じて他のデバイスと通信する例を使用することにより記載される。
図4(b)は、AP MLDがSTA MLDと通信するシナリオを示す。AP MLDは、連携しているAP1及びAP2を含み、STA MLDは、連携しているSTA1及びSTA2を含み、AP MLD及びSTA MLDはリンク1及びリンク2を通じて並列に通信する。
図4(c)は、AP MLD601がSTA MLD602、STA MLD603及びSTA604と通信するシナリオを示す。AP MLD601は、連携しているAP601-1~AP601-3を含む。STA MLD602は、3つの連携STA、すなわち、STA602-1、STA602-2及びSTA602-3を含む。STA MLD603は、2つの連携STA、すなわち、STA603-1及びSTA603-2を含む。STA604-1及びSTA604はシングルリンクデバイスである。AP MLD601は、リンク1、リンク2及びリンク3を通じてSTA MLD602と個別に通信し、リンク2及びリンク3を通じてSTA MLD603と通信し、リンク1を通じてSTA604と通信してもよい。一例では、STA604は2.4GHzの周波数帯域で動作する。STA MLD603では、STA603-1は5GHzの周波数帯域で動作し、STA603-2は6GHzの周波数帯域で動作する。STA MLD602では、STA602-1は2.4GHzの周波数帯域で動作し、STA602-2は5GHzの周波数帯域で動作し、STA602-3は6GHzの周波数帯域で動作する。AP MLD601内で2.4GHzの周波数帯域で動作するAP601-1は、リンク1を通じてSTA604及びSTA MLD602内のSTA602-2とアップリンク又はダウンリンクデータを伝送してもよい。AP MLD601内で5GHzの周波数帯域で動作するAP601-2は、リンク2を通じて、STA MLD603内で5GHzの周波数帯域で動作するSTA603-1とアップリンク又はダウンリンクデータを伝送してもよく、リンク2を通じて、STA MLD602内で5GHzの周波数帯域で動作するSTA602-2とアップリンク又はダウンリンクデータを更に伝送してもよい。AP MLD601内で6GHzの周波数帯域で動作するAP601-3は、リンク3を通じて、STA MLD602内で6GHzの周波数帯域で動作するSTA603-3とアップリンク又はダウンリンクデータを伝送してもよく、リンク3を通じて、STA MLD603内のSTA603-2とアップリンク又はダウンリンクデータを更に伝送してもよい。
図4(b)は、AP MLDが2つの周波数帯域をサポートする場合のみを示し、図4(c)は、AP MLD601が3つの周波数帯域(2.4GHz、5GHz及び6GHz)をサポートし、各周波数帯域が1つのリンクに対応し、AP MLD601がリンク1、リンク2又はリンク3において1つ以上のリンク上で動作してもよい例のみを示している点に留意すべきである。AP側又はSTA側では、ここでのリンクは、代替として、リンク上で動作するステーションとして理解されてもよい。実際の用途では、AP MLD及びSTA MLDは、より多く又はより少ない周波数帯域を更にサポートしてもよい。言い換えると、AP MLD及びSTA MLDは、より多く又はより少ないリンク上で動作してもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
図5は、この出願の実施形態による、複数のマルチBSSIDセット内の同じBSSIDセット内のAPが同じAP MLDにないアーキテクチャの概略図である。言い換えると、図5に示す各AP MLDは、同じ位置のAP MLDのセットである。
BSSID-1x、BSSID-1y、BSSID-2x、BSSID-2y、BSSID-2x、BSSID-2z、BSSID-4x、BSSID-4y及びBSSID-3はそれぞれMACアドレス識別子であり、それぞれ対応するAPを識別するために使用される。MACアドレス識別子がxで終わるAPはtransmitted BSSID APであり、MACアドレス識別子がy又はzで終わるAPはnon-transmitted BSSID APであり、MACアドレス識別子が数字だけで終わるAPは通常のAPである。例えば、マルチBSSIDセット1内のtransmitted BSSID APは、MACアドレス識別子がBSSID_1xであるAP1xであり、マルチBSSIDセット1内のnon-transmitted BSSID APは、MACアドレス識別子がBSSID_1yであるAP1yであり、マルチBSSIDセット2内のtransmitted BSSID APは、MACアドレス識別子がBSSID_2xであるAP2xであり、マルチBSSIDセット2内のnon-transmitted BSSID APは、アドレス識別子がBSSID_2yであるAP2yと、MACアドレス識別子がBSSID_2zであるAP2zとを含む。
レポートするAPと同じ位置にあるAP MLDのセットは以下のAPを含む。
(1)レポートするAPと同じAP MLD内の全てのAP、又はレポートするAPが位置するAP MLD内の全てのAP、
(2)レポートするAPと同じマルチBSSIDセット内の非伝送APが位置するAP MLD内の全てのAP、又はレポートするAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APのAP MLD内の全てのAP、及び
(3)以下の2つの条件を満たすAP MLD内の全てのAP、ここで、2つの条件は、それぞれ(1)AP MLD内の少なくとも1つのAPと、レポートするAPが位置するAP MLD内の1つのAPとが、同じマルチBSSIDセットに位置すること、及び(2)AP MLD内のどのAPもレポートするAPと同じリンク上で動作しないことである。特別な場合では、AP MLDは1つのAPのみを含む。
レポートするAPは、AP MLD内の通常のAP又はマルチBSSIDセット内の伝送APでもよく、この出願に記載のグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信できる。
例えば、図5におけるAP1xはレポートするAPとして使用される。AP1xと同じ位置にあるAP MLDのセットに含まれるAPは以下を含む。
(1)AP1xと同じAP MLD1内の全てのAP、すなわち、AP1x、AP2y及びAP3、
(2)AP1xと同じマルチBSSIDセット1内の非伝送AP(すなわち、AP1y)が位置するAP MLD3内の全てのAP、ここで、APはそれぞれAP1y、AP2z及びAP4yである、及び
(3)上記の2つの条件を満たすAP MLD、すなわち、図5におけるAP MLD2内のAP、ここで、AP MLD2内のAP2x及びAP MLD1内のAP2yは同じマルチBSSIDセット2内にあり、AP MLD2内のどのAPもAP1xと同じリンク上にない。
802.11プロトコルでは、STAは、一般的に2つの動作モード、すなわち、非省電力モード及び省電力モードを有する。STAが非省電力モードで動作するとき、STAにおいて伝送対象データが存在するか否かにかかわらず、STAはアクティブ状態(active state, 覚醒状態とも呼ばれてもよい)になる。STAが省電力モードで動作するとき、APとデータを伝送するとき、STAはアクティブ状態(active state)になってもよい。STAとAPとの間でデータ伝送が存在しないとき、STAは、電力消費を低減するために休眠状態(doze state)になってもよい。STAはフレームをAPに送信し、STAが省電力モードになっているか否かを通知してもよい。フレームのMACヘッダ内のフレーム制御フィールド(frame control field)内の省電力ビットが1に設定されている場合、APは、STAが省電力モードになっていることを通知される。フレームのMACヘッダ内のフレーム制御フィールド(frame control field)内の省電力ビットが0に設定されている場合、APは、STAが非省電力モードになっていることを通知される。
現在、シングルリンクデバイス、例えば、省電力モードのステーションSTAは、周期的にトラフィック指示マップ(traffic indication map, TIM)ビーコンフレームをリッスンし、TIMビーコンフレーム内のビットマップ制御フィールド内のビット0に基づいて、配信トラフィック指示マップ(delivery traffic indication map, DTIM)ビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックが存在するか否かを決定する。しかし、マルチリンクデバイスのシナリオでは、ビットマップ制御フィールド内のビット0が、DTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックが存在するか否かを決定するためにも使用される場合、図4(a)~図4(c)に示す通信システムでは、STA MLD内の各STAはリンク上のTIMビーコンフレームを周期的にリッスンし、各STAがリッスンしたTIMビーコンフレーム内のビットマップ制御フィールド内のビット0の値に基づいて、リンク上のAPがDTIMビーコンフレームを送信した後にグループアドレス指定トラフィックを送信するか否かを知る。グループアドレス指定トラフィックが存在する場合、STAは、対応するDTIMビーコンフレームの後に、APにより送信されたグループアドレス指定トラフィックを受信する。グループアドレス指定トラフィックは、DTIMビーコンフレームの直後に、例えば、DTIMビーコンフレームが終わった後のSIFS(short inter-frame spacing, ショートフレーム間間隔)の後に送信される。
図6に示すグループアドレス指定トラフィック伝送方法100では、図4(c)におけるAP MLD601とSTA MLD602との間の通信が例として使用される。STA MLD602内のSTA602-1は、リンク1上でTIMビーコンフレーム1をリッスンし、TIMビーコンフレーム1内のビットマップ制御フィールド内のビット0に基づいて、AP601-1がDTIMビーコンフレーム1の後にグループアドレス指定トラフィック1を送信するか否かを知る。STA MLD602内のSTA602-2は、リンク2上でTIMビーコンフレーム2をリッスンし、TIMビーコンフレーム2内のビットマップ制御フィールド内のビット0に基づいて、AP601-2がDTIMビーコンフレーム2の後にグループアドレス指定トラフィック2を送信するか否かを知る。STA MLD602内のSTA602-3は、リンク3上でTIMビーコンフレーム3をリッスンし、TIMビーコンフレーム3内のビットマップ制御フィールド内のビット0に基づいて、AP601-3がDTIMビーコンフレーム3の後にグループアドレス指定トラフィック3を送信するか否かを知る。STA MLD602のリンクの数が増加し続けた場合、STA MLD602の電力消費が大幅に増加することが分かる。
したがって、STA MLDの電力消費をどのように低減するかが、解決されるべき緊急の課題となっている。
この出願の実施形態において提供される複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法によれば、STA MLDの電力消費が低減できる。以下に、添付図面を参照して詳細な説明を提供する。
この出願の実施形態では、実施形態1及び実施形態2が別々に記載される。AP MLD内でマルチBSSIDセットで動作しないAP(通常のAP)は、実施形態1に記載のグループアドレス指定トラフィック伝送方法を実行してもよい。AP MLD内でマルチBSSIDセットで動作するAPは、実施形態2に記載のグループアドレス指定トラフィック伝送方法を実行してもよい。2つの方法の間の違いは、第2のAP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すか否かである。第2のAP MLDは、第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APのAP MLDである。
AP MLD内の1つのAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは、対応するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されるか、或いは、AP MLD内の1つのAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、TIM要素内の部分仮想ビットマップ(partial virtual bitmap)フィールド内のビットの一部であり、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは、対応するAIDにより識別されるAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。
グループアドレス指定トラフィックは、マルチキャスト管理フレーム及びグループアドレス指定データフレームを含んでもよく、フレームのタイプは、MACヘッダ内のフレーム制御フィールドのタイプフィールドを使用することにより示される。さらに、グループアドレス指定トラフィックは、ブロードキャストサービス及びグループアドレス指定トラフィックを含んでもよい。言い換えると、APにより送信されるグループアドレス指定トラフィックは、ブロードキャスト形式又はマルチキャスト形式でAPに関連付けられたステーション又は関連ステーションに送信される。
同じAP MLDでは、各APは、APが動作するリンク上でマルチキャスト管理フレームを独立して送信し、各APは、APが動作するリンク上で、同じグループアドレス指定データフレームをAPに関連付けられたSTA MLD内のそれぞれ対応するSTAに送信する。マルチキャスト管理フレームはリンクレベルにあり、対応するステーションの電力消費を低減するために、マルチキャスト管理フレームは、他のリンク上の従来のステーション又はリンク上に関連付けられていないSTA MLDにより受信される必要がないことが理解できる。しかし、AP MLD内の各APは、各リンク上で同じグループアドレス指定データフレームを送信し、シングル無線(single radio)STA MLD内のステーションがグループアドレス指定データフレームを失う場合を回避するか、或いは、シングル無線STA MLDがグループアドレス指定データフレームを受信するためにリンクを頻繁に切り替える場合を回避する。
実施形態1
図7は、この出願の実施形態による、複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法200を示す。複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法200は、AP MLD及びSTA MLDを含む通信システムにおいて、複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法200が実行される例を使用することにより記載される。AP MLD内のどのAPもマルチBSSIDセットで動作せず、AP MLDは1つ以上のAPを含み、第1のAPは複数のAP内のいずれかのAPである。STA MLDは1つ以上のSTAを含み、第1のSTAは複数のSTA内のいずれかのSTAである。上記のように、AP MLDとSTA MLDの間にマルチリンクアソシエーションが確立されてもよく、第1のAP及び第1のSTAの双方が第1のリンク上で動作する。複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法200は、以下のステップを含んでもよいが、これらに限定されない。
ステップS201:AP MLD内の第1のAPはグループアドレス指定トラフィック指示情報を生成する。
グループアドレス指定トラフィック指示情報は、グループアドレス指定トラフィック指示フィールド又はグループアドレス指定トラフィック指示と呼ばれてもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。グループアドレス指定トラフィック指示情報の記述は、以下の2つの表現を含む。(1)グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD内の1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。また、(2)グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD内の1つ以上のAPがDTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを送信するか否かを示すために使用される。更に他の例では、グループアドレス指定トラフィック指示情報の記述は、以下の表現を含む。(3)グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD内の1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックをバッファしたか否かを示すために使用される。この出願では、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD内の1つ以上のAPのグループアドレス指定トラフィックがグループアドレス指定AIDの形式で送信されないことを示すために使用される。この出願のこの実施形態では、表現(1)が後続の説明のための例として使用される。グループアドレス指定トラフィックは、マルチキャスト管理フレーム及びグループアドレス指定データフレームを含んでもよい。さらに、グループアドレス指定トラフィックは、ブロードキャストサービス及びグループアドレス指定トラフィックを含んでもよい。言い換えると、APにより送信されるグループアドレス指定トラフィックは、ブロードキャスト形式又はマルチキャスト形式でAPに関連付けられたステーション又は関連ステーションに送信される。
任意選択の実現方式では、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD内の1つのAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。APは第1のAPでもよく、或いは、第1のAP以外のAP MLD内のAPでもよい。例えば、図4(c)では、第1のAPはAP601-1である。AP601-1により生成されたグループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD601内のAP601-2がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されてもよく、或いは、AP601-1により生成されたグループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD601内のAP601-1がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されてもよい。
他の任意選択の実現方式では、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。複数のAPは、AP MLD内のいくつかのAPでもよく、或いは、AP MLD内の全てのAPでもよい。例えば、図4(c)では、第1のAPはAP601-1であり、AP601-1はグループアドレス指定トラフィック指示情報を生成する。グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD601内のAP601-1がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かと、AP601-2がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かとを示すために使用されてもよく、或いは、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD601内のAP601-1がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かと、AP601-2がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かと、AP601-3がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かとを示すために使用されてもよい。
S202:第1のAPは、第1のリンク上でグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信する。
この出願のこの実施形態では、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、管理フレーム、例えば、ビーコンフレーム又はTIMフレームで搬送されてもよく、或いは、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、データフレーム又は制御フレームのような他のフレームで搬送されてもよい。
S203:STA MLD内の第1のSTAは、第1のリンク上でグループアドレス指定トラフィック指示情報を受信する。
第1のSTAは、第1のAP又は周辺ステーションにより管理されるステーションである。第1のAPの周りのステーションは、第1のAPにより管理されるステーション及び関連付けられていないステーションを含む。以下に、APにより管理されるステーションを例として使用することにより、この出願のこの実施形態におけるグループアドレス指定トラフィック伝送方法について説明する。任意選択で、第1のSTAはSTA MLD内のいずれかのステーションでもよく、AP MLD内の各AP又はいくつかのAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知ってもよい。したがって、STA MLD内のいずれかのステーションは、ステーションに関連付けられたAPからグループアドレス指定トラフィック指示情報を受信してもよい。
S204:第1のSTAは、グループアドレス指定トラフィック指示情報に基づいて、AP MLD内の1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを決定する。
この出願のこの実施形態では、AP MLD内の第1のAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD内の1つのAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すことができ、APは第1のAP又は第1のAP以外のAP MLD内のAPでもよく、それにより、STA MLD内の1つのSTAは、第1のAP又は関連付けられた他のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知ることができることが分かる。STA MLD内の1つのSTAが、関連付けられたAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かのみをリッスンできる方式と比較して、この出願のこの実施形態では、STA MLD内の1つのSTAは、第1のAP又はAP MLD内の他のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知り、AP MLDによりグループアドレス指定トラフィックを通知する柔軟性を改善してもよい。
代替として、AP MLD内の第1のAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD内の各AP又はいくつかのAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すことができ、それにより、STA MLD内の1つのステーションは、複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知ることができる。STA MLD内の1つのSTAが、STAに関連付けられたAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かのみをリッスンできる方式と比較して、この出願のこの実施形態では、STA MLDの電力消費が低減される。
実現方式では、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは、AP MLD内の各APに対応する。各ビットの値は、ビットに対応するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されるか、或いは、各ビットは、ビットに対応するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。
他の実現方式では、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、TIM要素内の部分仮想ビットマップ(partial virtual bitmap)フィールド内のビットの一部である。グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは、ビットに対応するAIDを有するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。全てのAPのAIDは、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の全てのビットに対応する。TIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内の各ビットは1つのAIDに対応するので、対応するAIDはまた、AP MLD内の1つ以上のAPのそれぞれにも割り当てられる。
対応して、S202は以下でもよい。第1のAPは第1のリンク上でTIM要素を送信し、S203は以下でもよい。STA MLD内の第1のSTAは第1のリンク上でTIM要素を受信し、さらに、第1のSTAはTIM要素から部分仮想ビットマップフィールド内のグループアドレス指定トラフィック指示情報を読み取り、AP MLD内の1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを決定する。
TIM要素は、ビーコンフレームで搬送されてもよく、或いは、他の管理フレーム、例えば、TIMフレームで搬送されてもよい。任意選択で、ビーコンフレームについて、グループアドレス指定トラフィック指示情報はDTIMビーコンフレームでのみ搬送されてもよい。任意選択で、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、管理フレーム、データフレーム又は制御フレームのような他のフレームで搬送されてもよい。
例えば、図8は、図2における部分仮想ビットマップフィールドのビットを示す。例えば、部分仮想ビットマップフィールドは251バイトを含み、各バイトは8ビットを含む。図8に示すように、バイト0はビット0~ビット7を含み、バイト1はビット8~ビット15を含み、以下同様であり、類推して、バイト250はビット2000~ビット2007を含む。
一例では、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、TIMビーコンフレーム又はDTIMビーコンフレームを含むいずれかのビーコンフレームで搬送されてもよい。この場合、DTIMビーコンフレームはTIMビーコンフレームの後のDTIMビーコンフレームである。
例えば、AP MLDはAP1、AP2及びAP3を含み、AP1はグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信し、グループアドレス指定トラフィック指示情報はTIMビーコンフレームで搬送され、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP1及びAP2がグループアドレス指定トラフィックを有することを示すために使用され、AP1のグループアドレス指定トラフィックは、AP1により送信されたDTIMビーコンフレームの後に送信される。DTIMビーコンフレームは、AP1がTIMビーコンフレームを送信した後に送信されるDTIMビーコンフレームである。AP1により送信されるTIMビーコンフレームは、グループアドレス指定トラフィック指示情報を搬送する。
任意選択で、DTIMビーコンフレームは、TIMビーコンフレームの後の次のDTIMビーコンフレームである。AP2のグループアドレス指定トラフィックは、AP2により送信されたDTIMビーコンフレームの後に送信され、DTIMビーコンフレームは、AP1がグループアドレス指定トラフィック指示情報を搬送するTIMビーコンフレームを送信した後にAP2により送信されるDTIMビーコンフレームである。
任意選択で、DTIMビーコンフレームは、TIMビーコンフレームの後の次のDTIMビーコンフレーム、又はグループアドレス指定トラフィック指示情報を搬送するDTIMビーコンフレームである。例えば、AP MLDはAP1、AP2及びAP3を含み、AP1はグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信し、グループアドレス指定トラフィック指示情報はDTIMビーコンフレームで搬送され、グループアドレス指定トラフィック指示情報はAP1及びAP2がグループアドレス指定トラフィックを有することを示すために使用され、AP1のグループアドレス指定トラフィックは、AP1により送信されたDTIMビーコンフレームの後に送信され、AP2のグループアドレス指定トラフィックは、AP2により送信されたDTIMビーコンフレームの後に送信され、AP2により送信されるDTIMビーコンフレームは、AP1がグループアドレス指定トラフィック指示情報を搬送するDTIMビーコンフレームを送信した後にAP2により送信される。任意選択で、AP2により送信されるDTIMビーコンフレームは、AP1により送信されたDTIMビーコンフレームの後の次のDTIMビーコンフレーム(AP2により送信される)である。他の例では、第1のリンク上のグループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のリンク上でビーコンフレーム内のDTIMビーコンフレームでのみ搬送される。この場合、グループアドレス指定トラフィック伝送方法については、「DTIMビーコンフレームがグループアドレス指定トラフィック指示情報を搬送する」の上記の関連する実現方式を参照する。
任意選択で、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、代替として、管理フレーム、データフレーム又は制御フレームのような他のフレームで搬送されてもよい。
この実現方式では、ビーコンフレーム内の部分仮想ビットマップフィールド内のビットの一部が、複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用され、グループアドレス指定トラフィックを通知する柔軟性を改善し、STA MLDの電力消費を更に低減することが分かる。
AP MLD内の1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために、グループアドレス指定トラフィック指示情報を生成する前に、AP MLD内の第1のAPは、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の対応するビットを各APに更に割り当てるか、或いは、対応するAIDを各APに割り当てる。したがって、上記の2つの実現方式において、対応するビットを各APにどのように割り当てるか、或いは、対応するAIDを各APにどのように割り当てるかは、それぞれ以下の2つの実現方式に記載される。
実現方式1:グループアドレス指定トラフィック指示情報において対応するビットを各APにどのように割り当てるかについて説明する。
実現方式1では、実現方式1.1において、異なるリンク上のグループアドレス指定トラフィック指示情報内でAP MLD内の各APに対応するビットは同じである。言い換えると、異なるリンク上の各APに対応するビットは一意である。実現方式1.2において、異なるリンク上のグループアドレス指定トラフィック指示情報内でAP MLD内の各APに対応するビットは独立して割り当てられる。言い換えると、異なるリンク上のAP MLD内の同じAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報内の対応するビットは、同じでもよく或いは異なってもよい。以下に、実現方式1.1及び実現方式1.2を例として使用することにより説明を提供する。
実現方式1.1:異なるリンク上のグループアドレス指定トラフィック指示情報内でAP MLD内の各APに対応するビットは同じであり、一様に割り当てられる。
任意選択で、グループアドレス指定トラフィック指示情報内でAP MLD内の各APに対応するビットは暗黙的に割り当てられる。例えば、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは、AP MLD内の各APのリンク識別子又はMACアドレスの値に基づいて、AP MLD内の各APに対応する。他の例では、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の全てのビットに対応するAPについて、AP MLDにより返信されたマルチリンクアソシエーション応答フレーム又はAP MLDにより送信された管理フレーム等で搬送されたAP情報の順序で割り当てが順次実行される。これは、この出願では限定されない。
任意選択で、グループアドレス指定トラフィック指示情報内でAP MLD内の各APに対応するビットは明示的に割り当てられる。例えば、AP MLD内の1つのAPは、アソシエーション応答フレーム、他の管理フレーム等を送信することにより、グループアドレス指定トラフィック指示情報内で各APに対応するビットをブロードキャストする。
言い換えると、グループアドレス指定トラフィック指示情報内のビットの値の順序は、リンク識別子又はMACアドレスの値の順序に対応し、リンク識別子はAP MLD内の各APに対応するリンク識別子であり、MACアドレスはAP MLD内の各APに対応するMACアドレスである。
例えば、AP MLD601は3つのAPを含み、グループアドレス指定トラフィック指示情報は3ビットであり、3ビットは、それぞれ3つのAPが動作するリンクのリンク識別子の降順に3つのAPに対応する。3つのAPが動作するリンクのリンク識別子が以下の通りであることを仮定する。AP601-1のリンク識別子が3であり、AP601-2のリンク識別子が2であり、AP601-3のリンク識別子が1である場合、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の第1ビットはAP601-1に対応し、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の第2ビットはAP601-2に対応し、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の第3ビットはAP601-3に対応する。グループアドレス指定トラフィック指示情報が011である場合、これは、AP601-1がグループアドレス指定トラフィックを有さず、AP601-2及びAP601-3がグループアドレス指定トラフィックを有することを示す。
任意選択で、この例では、3ビットは、代替として、それぞれ3つのAPが動作するリンクのリンク識別子の昇順に3つのAPに対応してもよい。
実現方式1.2:異なるリンク上のグループアドレス指定トラフィック指示情報内でAP MLD内の各APに対応するビットは独立して割り当てられる。
任意選択で、グループアドレス指定トラフィック指示情報内でAP MLD内の各APに対応するビットは暗黙的に割り当てられるか、或いは、明示的に割り当てられる。任意選択で、グループアドレス指定トラフィック指示情報内でAP MLD内の各APに対応するビットが暗黙的に割り当てられることは、以下の通りでもよい。グループアドレス指定トラフィック指示情報内でAP MLD内の全てのAPに対応するビットは、各APのリンク識別子又はMACアドレスの値に基づいて順次決定されてもよい。任意選択で、グループアドレス指定トラフィック指示情報内でAP MLD内の各APに対応するビットが明示的に割り当てられることは、以下の通りでもよい。AP MLDは、アソシエーション応答フレーム又は管理フレームを使用することにより、グループアドレス指定トラフィック指示情報内でAP MLD内の各APに対応するビットをブロードキャストしてもよい。
異なるリンク上のグループアドレス指定トラフィック指示情報内でAP MLD内の同じAPに対応するビットは異なってもよく、相互に独立して割り当てられる。したがって、AP MLD内の全てのAPが同じグループアドレス指定トラフィックに対応するとき、AP MLD内の異なるAPは、異なるリンク上で異なるグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信してもよい。
例えば、AP MLD601は3つのAPを含み、3つのAPはそれぞれAP601-1、AP601-2及びAP601-3である。3つのAPがそれぞれ動作するリンクのリンク識別子は、順次、降順にAP601-1のリンク識別子3、AP601-2のリンク識別子2及びAP601-3のリンク識別子1である。
AP601-1が動作するリンク1上でAP601-1がグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信する前に、AP601-1は、3つのAPのリンク識別子の降順に、対応するビットを3つのAPに割り当てる。言い換えると、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の第1ビットはAP601-1に対応し、第2ビットはAP601-2に対応し、第3ビットはAP601-3に対応する。したがって、AP601-1がグループアドレス指定トラフィックを有さず、AP601-2及びAP601-3がグループアドレス指定トラフィックを有する場合、AP601-1によりリンク1上で送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は011である。
AP601-2が動作するリンク2上でAP601-2がグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信する前に、AP601-2は、3つのAPのリンク識別子の昇順に、対応するビットを3つのAPに割り当てる。言い換えると、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の第1ビットはAP601-3に対応し、第2ビットはAP601-2に対応し、第3ビットはAP601-1に対応する。したがって、AP601-1がグループアドレス指定トラフィックを有さず、AP601-2及びAP601-3がグループアドレス指定トラフィックを有する場合、AP601-2によりリンク2上で送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は110である。
実現方式1.3
他の実現方式では、グループアドレス指定トラフィック指示情報内のビットは、全てのリンク(言い換えると、AP MLD内の全てのAP)と1対1の対応関係にある。例えば、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは、各リンク識別子と共に使用される。任意選択で、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは、縮小隣接レポート(Reduced Neighbor Report, RNR)要素(element)内のターゲットビーコン伝送時間(target beacon transmission time, TBTT)情報フィールドに位置する。具体的には、図8aに示すMLD(multi-link device, マルチリンクデバイス)パラメータフィールド(MLD parameters field)がTBTT情報フィールドに追加され、MLDパラメータフィールドは、マルチリンクデバイス識別子(MLD ID)、リンク識別子(link ID)、変更シーケンス番号(change sequence)及びグループアドレス指定トラフィック指示を含む。マルチリンクデバイス識別子は、レポートされるAPが位置するMLDの識別子を示すために使用され、リンク識別子は、AP MLD内のレポートされるAPのシーケンス番号を識別するために使用され、変更シーケンス番号は、レポートされるAPのキーBSSパラメータ更新カウント値を示すために使用され、グループアドレス指定トラフィック指示は、レポートされるAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用され、グループアドレス指定トラフィックトラフィックフラグは1ビットを占有してもよい。任意選択で、グループアドレス指定トラフィックはマルチキャスト管理フレームサービス及びグループアドレス指定データフレームサービスを含んでもよい。実現方式では、2つのフィールドがそれぞれマルチキャスト管理フレームサービス及びグループアドレス指定データフレームサービスを示すために使用される。例えば、2つのフィールドはそれぞれ1ビットを占有し、具体的にはマルチキャスト管理フレームサービス指示及びグループアドレス指定データフレームサービス指示であり、それぞれレポートされるAPが対応するマルチキャスト管理フレームサービス及びグループアドレス指定データフレームサービスを有するか否かを示すために使用される。他の実現方式では、マルチキャスト管理フレームサービス及びグループアドレス指定データフレームサービスのうち1つのみが示されてもよく、1つのフィールドのみが指示に使用される必要がある。例えば、マルチキャスト管理フレームサービス指示フィールドは、レポートされるAPが対応するマルチキャスト管理フレームサービスを有するか否かを示すために使用されるか、或いは、グループアドレス指定データフレームサービス指示フィールドは、レポートされるAPが対応するグループアドレス指定データフレームサービスを有するか否かを示すために使用される。
任意選択で、グループアドレス指定トラフィック指示情報を送信するAPは、既存の方法で、具体的には、TIM要素内のビットマップ制御フィールド内のビット0を使用することにより、APがダウンリンクグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを依然として示してもよい。
通常では、RNR要素は、関連付けられていないステーションにより、周囲のAPの要素を発見するために使用され、関連付けられたステーションはRNR要素を解釈するのを無視してもよい。したがって、この出願のこの実施形態は、グループアドレス指定トラフィック指示がRNR要素に存在するか否かを示すための方法を提供する。言い換えると、当該方法は、ビーコンフレーム又はプローブ応答フレーム内の能力情報フィールドに基づいて実現される。グループアドレス指定トラフィックフラグは、プローブ応答フレーム内の能力情報フィールドに追加され、少なくとも1つのレポートされるAPがグループアドレス指定トラフィックを有することをRNR要素が示すか否かを示す。グループアドレス指定トラフィックフラグは、1ビットを使用することにより示されてもよい。例えば、グループアドレス指定トラフィックフラグの1ビットは1に設定され、少なくとも1つのレポートされるAPがグループアドレス指定トラフィックを有することを示す。同等の代替解決策では、1ビットは0に設定され、少なくとも1つのレポートされるAPがグループアドレス指定トラフィックを有することを示してもよい。詳細については、図8bを参照する。グループアドレス指定トラフィックフラグが能力情報フィールドに追加される。グループアドレス指定トラフィックフラグの値が「グループアドレス指定トラフィックが存在する」を示すとき、関連付けられたステーション又は関連付けられていないステーションは、RNR要素を解釈するように指示されてもよい。図8bに示す能力情報フィールドは、変更シーケンス番号更新フラグ(CSN updated flag)を更に含んでもよく、変更シーケンス番号更新フラグは、レポートされるAPの変更シーケンス番号フィールド値が変更されるか否かを示すために使用される。変更シーケンス番号更新フラグが、少なくとも1つのレポートされるAPの変更シーケンス番号フィールド値が変更されることを示すとき、関連付けられたステーション又は関連付けられていないステーションは、RNR要素を解釈するように指示されてもよい。
代替として、他の実現方式では、図8cに示すように、RNRフラグが能力要素に追加され、少なくとも1つのレポートされるAPの変更シーケンス番号フィールド値が変更されるか或いはグループアドレス指定トラフィックが存在するかを示し、言い換えると、RNR要素を解釈するようにステーションに指示する。RNRフラグは1ビットを使用することにより示されてもよい。RNRフラグの値が1に設定されているとき、これは、少なくとも1つのレポートされるAPがグループアドレス指定トラフィックを有することを示すか、或いは、これは、少なくとも1つのレポートされるAPの変更シーケンス番号フィールド値が変更されることを示し、関連付けられたステーション又は関連付けられていないステーションがRNR要素を解釈することを示す。明らかに、同等の代替解決策では、RNRフラグの値が1に設定されていることは、代替として、RNRフラグの値が0であり、少なくとも1つのレポートされるAPがグループアドレス指定トラフィックを有することを示すか、或いは、少なくとも1つのレポートされるAPの変更シーケンス番号フィールド値が変更されることを示すことでもよい。
図8b及び図8cに示す2つの実現方式では、能力情報フィールドは、ESS(extended service set, 拡張サービスセット)、IBSS(independent basic service set, 独立基本サービスセット)、privacy(プライバシー)、short preamble(ショートプリアンブル)、spectrum management(スペクトル管理)、QoS(quality of service, サービス品質)、short slot time(ショートスロット時間)、APSD(automatic power save delivery, 自動節電配信)、radio measurement(無線測定)及びEPD(Ethertype Protocol Discrimination, イーサータイププロトコル区別)のようなフィールドを更に含む。詳細については、802.11REVmd D3.0プロトコルを参照する。ステーション側では、例えば、関連付けられたステーション又は関連付けられたステーションMLDは、ビーコンフレーム又はプローブ応答フレーム内の能力要素に追加された1ビットのグループアドレス指定トラフィックフラグ又は1ビットのRNRフラグに基づいて、RNR要素を解析するか否かを選択してもよく、或いは、RNR要素が常に解析されるとデフォルトで考えてもよい。
この出願のこの実施形態のより良い理解のために、上記の実施形態で言及されているRNR要素は以下のように記述される。
縮小隣接レポート要素(Reduced Neighbor Report element):APは、縮小隣接レポート要素を搬送するために、管理フレーム、例えば、ビーコンフレーム又はプローブ応答フレームを使用する。スキャン中に、STAは、APにより送信された管理フレームを受信し、管理フレーム内の縮小隣接レポート要素に基づいて周囲のAPに関する情報を取得し、次いで、アソシエーションのために適切なAPを選択する。
具体的には、RNR要素は、通常では1つ以上の隣接AP情報(Neighbor AP info)フィールドを搬送し、1つ以上の隣接AP及び隣接APがそれぞれ属するBSSに関する情報を記述するために使用される。当該情報は、以下では隣接APの縮小情報と呼ばれる。図8dは指示フォーマットを示している。縮小隣接レポート要素に含まれるフィールドが当該図面に示されている。
TBTT情報ヘッダ(ターゲットビーコン伝送時間(target beacon transmission time, TBTT) info Header)フィールドは、以下の情報を搬送する。
TBTT情報フィールドタイプ(TBTT info Field Type)フィールド、ここで、TBTT情報フィールドタイプフィールドはTBTT情報(TBTT info)のタイプを示し、TBTT情報フィールドタイプフィールド及びTBTT情報長(TBTT info length)フィールドは、TBTT情報フィールドのフォーマットを示すために一緒に使用される。
フィルタリング隣接AP(Filtered neighbor AP)フィールド、ここで、フィルタリング隣接APフィールドは、隣接AP情報(Neighbor AP info)フィールドで搬送される全てのBSSのSSIDがプローブ要求フレーム内のSSIDと一致するか否かを示す。
予約(Reserved)フィールド(1ビット)、
TBTT情報カウント(TBTT info count)フィールド、ここで、TBTT情報カウントフィールドは、TBTT情報セット(TBTT info set)に含まれるTBTT情報フィールド(TBTT info field)の数を示す、及び
TBTT情報長(TBTT info Length)フィールド、ここで、TBTT情報長フィールドは各TBTT情報フィールドの長さを示し、異なる長さの場合に搬送される具体的な情報のフォーマットが表1に示されている。
図8eに示すように、TBTT情報長が12バイトであるときに存在するTBTT情報(TBTT info)フィールドの具体的なフォーマットが以下に提供される。
隣接APターゲットビーコン伝送時間オフセット(Neighbor AP TBTT offset)フィールドは、隣接APとレポートするAPとの間のビーコン伝送時間オフセットを示す。
BSS識別子(BSSID)フィールドは、隣接APに対応するBSS識別子を示す。
ショートサービスセット識別子(Short SSID)フィールドは、隣接APが属するサービスセットの識別子を示す。
20MHzパワースペクトル密度は、デフォルトの場合の送信電力、すなわち、単位がdBm/MHzであるパワースペクトル密度(power spectrum density, PSD)等価等方放射電力(equivalent isotropically radiated power, EIRP)を示す。
BSSパラメータ(BSS Parameter)フィールドは、隣接APの関連パラメータを示す。図8eに示すように、BSSパラメータフィールドは以下の情報を含む。
オンチャネルトンネリング推奨(OCT recommended)フィールドは、隣接APがOCTメカニズムに基づいて管理タイプのMPDUを交換することを想定することを示す。
同一サービスセット識別子(Same SSID)フィールドは、隣接AP及びレポートするAPが同じSSIDを有するか否かを示す。
マルチ基本サービスセット識別子(Multiple BSSID)フィールドは、隣接APがマルチBSSIDセットの一部であるか否かを示す。
伝送基本サービスセット識別子(Transmitted BSSID)フィールドは、隣接APがマルチBSSIDセットの一部である場合、隣接APがtransmitted BSSIDであるかnon-transmitted BSSIDであるかを更に示す。
2.4/5GHzの同じ位置のAPによる拡張サービスセットのメンバー(Member Of ESS With 2.4/5GHz Co-Located AP)フィールドは、隣接APが1つの2.4/5GHz APと同じ位置にあり(言い換えると、隣接APが6GHz専用APであるか否かを示し)、1つの拡張サービスセットのメンバーであるか否かを示す。
未要求プローブ応答アクティブ(Unsolicited Probe Response Active)フィールドは、隣接APが未要求プローブ応答を有効にするか否かを示す。
同じ位置のAP(Co-located AP)フィールドは、隣接AP及びレポートするAPが同じ位置にあるか否かを示す。
更に他の実現方式では、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットはマルチリンク要素に位置する。グループアドレス指定トラフィック指示情報内のビットはマルチリンク要素内のMLD共通情報フィールドに位置するか、或いは、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは単一のステーション情報フィールドに位置する。ステーション情報フィールド内のステーション制御フィールドはリンク識別子フィールドを含む。マルチリンク要素は、要素識別子、長さ、要素識別子拡張、マルチリンク制御、MLD共通情報及び1つ以上のステーション情報フィールドを含む。さらに、MLD共通情報フィールドはマルチリンクデバイスアドレスサブフィールドを含み、ステーション情報フィールドはステーション制御サブフィールドを含む。
任意選択で、実現方式1では、グループアドレス指定トラフィック指示情報内のビット数は固定値でもよく、固定ビット数において、APの数に対応するビット以外のビットはデフォルトで0に設定されてもよい。例えば、ビット数は4ビットに固定される。最上位ビットから始まる3ビットはAP MLD内の3つのAPに対応し、後続の1ビットは0に設定される。言い換えると、固定ビット数はAP MLD内のAPの数よりも多くてもよい。
任意選択で、実現方式1では、第1のAPはレポートするAPと呼ばれてもよく、レポートするAPは図2に示すビットマップ制御フィールド内のビット0を再利用して、レポートするAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示してもよい。したがって、実現方式1では、レポートするAPに更なるビットが必ずしも割り当てられなくてもよい。
任意選択で、実現方式1では、レポートするAPは、マルチBSSIDセット内のAP MLD内の非伝送APに割り当てられたAIDに対応するビットを再利用して、非伝送APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示してもよい。したがって、AP MLD内の非伝送APに更なるビットが必ずしも割り当てられなくてもよい。
実現方式2:グループアドレス指定トラフィック指示情報は、TIM要素内の部分仮想ビットマップ(partial virtual bitmap)フィールド内のビットの一部であり、各APに対応するAIDをどのように割り当てるかが記載される。
具体的には、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは、ビットに対応するAIDを有するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。全てのAPのAIDは、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の全てのビットに対応する。TIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内の各ビットは1つのAIDに対応するので、対応するAIDもAP MLD内の1つ以上のAPのそれぞれに割り当てられる。
任意選択で、AP MLD内の各APに対応するAIDを割り当てる少なくとも2つの方式が存在する。実現方式2.1:異なるリンク上のAP MLD内の各APに対応するAIDは一様に割り当てられ、異なるリンク上の各APに対応するAIDは同じであるか或いは一意である。実現方式2.2:異なるリンク上のAP MLD内の各APに対応するAIDは独立して割り当てられる。言い換えると、異なるリンク上のAP MLD内の同じAPに対応するAIDは、同じでもよく或いは異なってもよい。以下に、実現方式2.1及び実現方式2.2を例として使用することにより説明を提供する。
実現方式2.1では、異なるリンク上のAP MLD内の各APに対応するAIDは一様に割り当てられ、異なるリンク上のAP MLD内の同じAPに対応するAIDは異なってもよい。例えば、特定のリンクでは、ビットマップ制御フィールド内のレポートするAPのビット0が再利用されてもよく、或いは、非伝送APが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APに割り当てられたAIDが再利用されてもよい。その結果、異なるリンク上の他のAPに対応するAIDは異なってもよい。
実現方式2.1:AP MLD内の全てのAPに対応するAIDは一様に割り当てられ、一意である。
実現方式2.1では、各APに対応するAIDの特定の割り当て方式に基づいて、暗黙的な割り当て及び明示的な割り当てが存在してもよい。実現方式2.1.1では、AP MLD内の全てのAPに対応するAIDが明示的且つ一様に割り当てられる。実現方式2.1.2では、AP MLD内の全てのAPに対応するAIDが暗黙的且つ一様に割り当てられる。
実現方式2.1.1:異なるリンク上のAP MLD内の各APに対応するAIDは明示的且つ一様に割り当てられる。
この出願はAID割り当て方法を提供し、AID割り当て方法は以下のステップを含むが、これらに限定されない。
AP MLD内の第1のAPはアソシエーション識別子構成情報を生成し、アソシエーション識別子構成情報は、AP MLD内の各AP又は第1のAP以外のAPに対応するアソシエーション識別子を示すために使用され、第1のAPは第1のリンク上でアソシエーション識別子構成情報を送信する。
全てのリンク上のAP MLD内の各APに対応するAIDは同じであるので、AP MLD内の各APはアソシエーション識別子構成情報を送信してもよい。アソシエーション識別子構成情報は、各APに対応するアソシエーション識別子サブ構成情報を含み、アソシエーション識別子サブ構成情報はAPのAIDを含み、アソシエーション識別子サブ構成情報及びAPのリンク識別子は一緒に使用される。
任意選択で、AP MLD及びSTA MLDが関連付けられていないとき、アソシエーション識別子構成情報は、AP MLDにより送信されるアソシエーション応答フレームで搬送されてもよい。任意選択で、AP MLD及びSTA MLDが関連付けられているとき、アソシエーション識別子構成情報は、AP MLDにより送信される管理フレームで搬送されてもよい。
グループアドレス指定トラフィック指示情報は、部分仮想ビットマップ内のビットの一部である。AP MLDはAIDをAP MLD内の各APに明示的に割り当てるので、ビットの一部は連続的でもよく或いは不連続的でもよい。
実現方式では、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、部分仮想ビットマップフィールド内の連続ビットの一部である。例えば、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、図8における部分仮想ビットマップフィールド内のビット1~ビット7である。言い換えると、部分仮想ビットマップフィールド内のビット1~ビット7は、AP MLD内の各APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されてもよい。
他の実現方式では、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、部分仮想ビットマップフィールド内のいくつかの不連続ビットである。例えば、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、図8における部分仮想ビットマップフィールド内のビット1、ビット2及びビット4である。言い換えると、部分仮想ビットマップフィールド内のビット1、ビット2及びビット4は、AP MLD内の各APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されてもよい。
アソシエーション識別子構成情報を生成して送信する第1のAPと、ステップS201においてグループアドレス指定トラフィック指示情報を生成して送信する第1のAPとは、AP MLD内の同じAPでもよく、或いは、AP MLD内の異なるAPでもよい。
アソシエーション識別子構成情報内の各APに対応するアソシエーション識別子サブ構成情報は、MLD要素内の単一のAPに関する情報を記憶するサブ要素又はサブフィールドで搬送されてもよい。
図9は、この出願の実施形態によるMLD要素の構造の概略図である。図9に示すように、MLD要素は、要素ID(element ID)、長さ(length)、要素ID拡張(element ID extension)フィールド、共通制御フィールド、MLD共通情報フィールド及び1つ以上の任意選択のサブ要素を含む。
共通制御フィールドは、MLDタイプ指示フィールド、MLDアドレス存在フィールド及び認証アルゴリズム存在フィールドのうち1つ以上のフィールドを含む。認証アルゴリズム存在フィールドは、認証アルゴリズムフィールドがMLD共通情報フィールドに存在するか否かを示すために使用される。MLD共通情報フィールドはMLDアドレスフィールドを更に含む。
図9に示すMLD要素は1つ以上のサブ要素を更に含み、1つのサブ要素はAP MLD内の1つのAPに関する情報を記述する。正式MLD要素内の1つのサブ要素は、レポートするAPと同じMLDに属する他のAPに関する情報を記述するために使用される。仮想MLD要素内の1つのサブ要素は、MLDアドレスフィールドにより示されるMLD内の1つのAPに関する情報を記述するために使用される。特別MLD要素内の1つのサブ要素は、AP MLD内の様々なAPをそれぞれ含む複数のマルチBSSIDセット内の1つのシングルリンクAPに関する情報を記述するために使用される。
各サブ要素の内容は、1つのAPのリンク識別子を含む。任意選択で、各サブ要素の内容は、APに関連するフィールド、例えば、SSIDフィールド、タイムスタンプ(timestamp)フィールド、ビーコン間隔フィールド及びAPの要素を更に含む。APの要素は、BSS load要素、EHT能力要素及びEHT動作要素を含んでもよい。
この実現方式では、各APに対応するアソシエーション識別子サブ構成情報は、MLD要素内のAPに関する情報を記憶するサブ要素又はサブフィールドで搬送されてもよい。例えば、MLD要素内の1つのサブ要素は、1つのAPのリンク識別子及び1つのアソシエーション識別子サブ構成情報を含む。アソシエーション識別子サブ構成情報は、APに割り当てられたAIDを示すために使用される。
AP MLD内の全てのAPに対応するAIDは、実現方式2.1.1で明示的且つ一様に割り当てられ、部分仮想ビットマップフィールド内の割り当てられたAIDに対応するビットに基づいて、各APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すのに役立つことが分かる。したがって、STA MLDの電力消費が低減されるとき、グループアドレス指定トラフィック指示の柔軟性が改善される。
実現方式2.1.2:異なるリンク上のAP MLD内の各APに対応するAIDは暗黙的且つ一様に割り当てられる。
AP MLD内の全てのAPのAIDは、AIDxを先頭として使用することにより連続的に割り当てられる。AIDxは予め定義される。対応して、AP MLD内の全てのAPのAIDの割り当てはAIDyを末尾として使用することにより終了し、AIDyはAP MLD内のAPの数に基づいて決定されるか、或いは、AP MLD内でAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かが示されるAPの数に基づいて決定される。
任意選択で、AP MLD内の全てのAPのAIDは、AIDxを先頭として使用することにより且つAIDyを末尾として使用することにより、AP MLD内の全てのAPのリンク識別子又はMACアドレスの値の降順又は昇順に、順次且つ連続的に割り当てられる。
グループアドレス指定トラフィック指示情報は、TIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内のビットの一部であるので、実現方式は、代替として以下のように表現されてもよい。TIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内のグループアドレス指定トラフィック指示情報に対応する先頭ビット又は第1ビットはビットxである。ビットxは予め定義される。対応して、TIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内のグループアドレス指定トラフィック指示情報に対応する末尾ビット又は最終ビットは、AP MLD内のAPの数に基づいて決定されるか、或いは、AP MLD内でAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かが示されるAPの数に基づいて決定される。TIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内の各ビットは、1つのAIDと1対1の対応関係にある。具体的な方法については、802.11-2016プロトコルを参照する。
任意選択で、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の全てのビットに対応するAPのAIDは、ビットxを先頭として使用することにより且つビットyを末尾として使用することにより、全APのリンク識別子又はMACアドレスの値の降順又は昇順に、順次且つ連続的に割り当てられる。
この実現方式では、TIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内のグループアドレス指定トラフィック指示情報に対応するビットの一部は連続的である。言い換えると、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、TIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内の連続ビットの一部に対応する。
例えば、AP MLDは、AIDをAP MLD内の複数のAPに暗黙的に割り当てる。言い換えると、デフォルトの連続したAIDのセグメントが、AP MLD内の全てのAPに個別に割り当てられる。例えば、デフォルトの連続したAIDのセグメントはAID1から始まる。AP MLD内の3つのAP、すなわち、AP1、AP2及びAP3が存在し、AIDはAPが動作するリンクのリンク識別子の値の降順に個別に割り当てられると仮定する。AP1、AP2及びAP3のリンク識別子は、それぞれリンク識別子3、リンク識別子2及びリンク識別子1であると仮定する。したがって、AP1、AP2及びAP3に割り当てられるAIDは、デフォルトでAP1のAID1、AP2のAID2及びAP3のAID3である。
この実現方式では、各APに対応するAIDは、アソシエーション応答フレーム、管理フレーム等を使用することにより、各APにより管理されるステーションに通知されないことが分かり、代わりに、ステーションはデフォルトでAIDを知り、シグナリングオーバーヘッドを低減するのに役立つ。
実現方式2.2:異なるリンク上のAP MLD内の各APに対応するAIDは相互に独立して割り当てられ、異なってもよい。
実現方式2.2では、各APに対応するAIDの特定の割り当て方式に基づいて、暗黙的な割り当て及び明示的な割り当てが存在してもよい。実現方式2.2.1では、異なるリンク上のAP MLD内の各APに対応するAIDは明示的に独立して割り当てられる。実現方式2.2.2では、異なるリンク上のAP MLD内の各APに対応するAIDは暗黙的に独立して割り当てられる。
実現方式2.2.1:異なるリンク上のAP MLD内の各APに対応するAIDは明示的に独立して割り当てられる。
この出願は、他のAID構成方法を更に提供する。AID構成方法において、AP MLD内の第1のAPはアソシエーション識別子構成情報を生成し、第1のAPはアソシエーション識別子構成情報を送信する。アソシエーション識別子構成情報の2つの実現方式が存在する。
第1の実現方式では、1つのアソシエーション識別子構成情報が1つのリンク上の各APに対応するアソシエーション識別子を示すために使用される。このように、第1のAPは第1のリンク上でアソシエーション識別子構成情報のみを送信してもよい。任意選択で、第1のリンク上でアソシエーション構成情報を送信することに加えて、第1のAPは他のリンク上でアソシエーション識別子構成情報を送信してもよい。
第2の実現方式では、1つのアソシエーション識別子構成情報が複数のリンク上の各APに対応するアソシエーション識別子を示すために使用されてもよい。複数のリンクは、AP MLD内の各APが動作するリンクでもよい。したがって、第1のAPは第1のリンク上でアソシエーション識別子構成情報を送信してもよい。アソシエーション構成情報は、複数のリンク上のAP MLD内の各APに対応するアソシエーション識別子を示すために使用される。
AID構成方法と実現方式2.1.1におけるAID構成方法との間の違いは、アソシエーション識別子構成情報が実現方式2.2.1ではリンクに関連し、1つ以上のリンク上の各APのアソシエーション識別子が実現方式2.1.1では一意であることにあることが分かる。
第1の実現方式におけるアソシエーション識別子構成情報の位置及び構造は、実現方式2.1.1におけるものと同様である。具体的には、アソシエーション識別子構成情報は複数のアソシエーション識別子サブ構成情報を更に含んでもよく、各アソシエーション識別子サブ構成情報はAP MLD内の1つのAPに対応し、アソシエーション識別子サブ構成情報はAPのAIDを含む。さらに、アソシエーション識別子サブ構成情報は、リンクのリンク識別子と組み合わせて使用され、リンク識別子により識別されるリンク上でAPのAIDが割り当てられることを示す。各APに対応するアソシエーション識別子サブ構成情報は、図9に示すMLD要素内のAPに関する情報を記憶するサブ要素又はサブフィールドで搬送されてもよい。「第1のリンク上でアソシエーション構成情報を送信することに加えて、第1のAPが他のリンク上でアソシエーション識別子構成情報を送信してもよい」について、第1のAPは複数のアソシエーション識別子構成情報を送信する。
第2の実現方式では、アソシエーション識別子構成情報は複数のアソシエーション識別子サブ構成情報を更に含み、各アソシエーション識別子サブ構成情報はAP MLD内の同じAPに対応し、アソシエーション識別子サブ構成情報はAPのAIDを含む。さらに、アソシエーション識別子構成情報又はアソシエーション識別子構成情報に含まれるアソシエーション識別子サブ構成情報は、リンクのリンク識別子と組み合わせて使用され、リンク識別子により識別されるリンク上でAPのAIDが割り当てられることを示し、1つのAIDが各リンクに割り当てられる。各APに対応するアソシエーション識別子構成情報は、図9に示すMLD要素内のAPに関する情報を記憶するサブ要素又はサブフィールドで搬送されてもよい。
例えば、MLD要素内の1つのサブ要素は、1つのAPのリンク識別子及び複数のアソシエーション識別子サブ構成情報を含む。各APの複数のアソシエーション識別子サブ構成情報は、AP MLDが動作する複数のリンクと1対1の対応関係にあり、1つのアソシエーション識別子サブ構成情報は、対応するリンク上のAPに割り当てられたAIDを示すために使用される。
任意選択で、複数のリンクはリンク識別子を使用することにより表されてもよい。したがって、複数のアソシエーション識別子サブ構成情報に加えて、MLD要素内の1つのサブ要素は複数のリンク識別子を含んでもよく、1つのリンク識別子は1つのアソシエーション識別子サブ構成情報に関連付けられる。したがって、MLD要素内の1つのAPに対応するサブ要素では、1つのアソシエーション識別子サブ構成情報が、アソシエーション識別子サブ構成情報に関連付けられたリンク識別子により識別されるリンク上のAPに割り当てられたAIDを示すために使用される。
任意選択で、各リンクとアソシエーション識別子サブ構成情報により示されるAIDとの間の対応関係は、AIDの値及びリンクの周波数の値に基づいて決定されてもよい。例えば、降順に配置された後に、複数のアソシエーション識別子サブ構成情報によりそれぞれ示されるAIDは、周波数が降順にランク付けされたリンクと1対1の対応関係にある。
例えば、AP MLDは3つのリンクを含み、3つのリンクは、3つのリンクの周波数の降順に、以下の通り、すなわち、リンク1、リンク2及びリンク3のように配置される。AP MLDにより送信されるMLD要素では、1つのAPのサブ要素は3つのアソシエーション識別子サブ構成情報を含み、3つのアソシエーション識別子サブ構成情報によりそれぞれ示されるAIDは、降順に、以下の通り、すなわち、AID5(又はAID3)、AID2及びAID1のように配置される。したがって、リンク1上のAPに割り当てられたAIDはAID5(又はAID3)であり、リンク2上のAPに割り当てられたAIDはAID2であり、リンク3上のAPに割り当てられたAIDはAID1である。
実現方式では、AP MLD及びSTA MLDが関連付けられていない段階では、AP MLDによりSTA MLDに送信されるアソシエーション応答フレーム内のMLD要素はアソシエーション識別子構成情報を搬送する。他の実現方式では、AP MLDにより送信される管理フレームはアソシエーション識別子構成情報を搬送する。したがって、STA MLDは、各リンク上の関連付けられたAP MLD内の各APに割り当てられたAIDを知る。
各リンク上のAP MLD内の各APに割り当てられたAIDは明示的に独立して割り当てられるので、APが動作するリンク上の各APにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、リンク上の各APに対応するAIDに基づいて決定される。例えば、第1のリンク上の第1のAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のリンク上の各APに対応するAIDに基づいて決定される。
実現方式2.1.1と同様に、各リンク上のグループアドレス指定トラフィック指示情報は、部分仮想ビットマップ内のビットの一部であり、ビットの一部は連続的でもよく或いは不連続的でもよい。
実現方式2.2.2:異なるリンク上のAP MLD内の各APに対応するAIDは、暗黙的に独立して割り当てられる。
第1のリンク上のAP MLD内の全てのAPのAIDは、AIDx1を先頭として使用することにより連続的に割り当てられる。AIDx1は予め定義される。対応して、AP MLD内の全てのAPのAIDの割り当ては、AIDy1を末尾として使用することにより終了し、AIDy1はAP MLD内のAPの数に基づいて決定されるか、或いは、AP MLD内でAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かが示されるAPの数に基づいて決定される。
言い換えると、リンクl上のAP MLD内の全てのAPのAIDは、AIDxlを先頭として使用することにより連続的に割り当てられる。AIDxlは予め定義される。対応して、リンクl上のAP MLD内の全てのAPのAIDの割り当ては、AIDylを末尾として使用することにより終了し、AIDylはAP MLD内のAPの数に基づいて決定されるか、或いは、AP MLD内でAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かが示されるAPの数に基づいて決定される。ここで、lはAP MLD内のグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信するAPが動作するリンクを表す。
任意選択で、リンクl上のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDは、AIDxlを先頭として使用することにより且つAIDylを末尾として使用することにより、AP MLD内の全てのAPのリンク識別子又はMACアドレスの値の降順又は昇順に、順次且つ連続的に割り当てられる。
グループアドレス指定トラフィック指示情報は、TIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内のビットの一部であるので、実現方式は、代替として以下のように表現されてもよい。TIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内のリンクl上のグループアドレス指定トラフィック指示情報に対応する先頭ビット又は第1ビットはビットxlである。ビットxlは予め定義される。対応して、TIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内のグループアドレス指定トラフィック指示情報に対応する末尾ビット又は最終ビットはビットylであり、ビットylはAP MLD内のAPの数に基づいて決定されるか、或いは、AP MLD内でAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かが示されるAPの数に基づいて決定される。
任意選択で、リンクl上のグループアドレス指定トラフィック指示情報内の全てのビットに対応するAPのAIDは、ビットxlを先頭として使用することにより且つビットylを末尾として使用することにより、全てのAPのリンク識別子又はMACアドレスの値の降順又は昇順に、順次且つ連続的に割り当てられる。
この実現方式では、TIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内のリンクl上のグループアドレス指定トラフィック指示情報に対応するビットの一部は連続的である。
異なるリンク上の同じAP MLD内の各APに割り当てられたAIDは、同じでもよく或いは異なってもよく、独立して割り当てられる。異なるリンク上の同じAP MLDのグループアドレス指定トラフィック指示情報は、TIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内の同じ或いは異なる先頭ビット又は第1ビットに対応してもよい。
例えば、AP MLDは、リンクX及びリンクY上のAIDをAP MLD内の複数のAPに暗黙的に割り当てる。言い換えると、デフォルトの連続したAIDのセグメントがAP MLD内の全てのAPに割り当てられる。例えば、リンクX上で、連続したAIDがAID1から始めてAP MLD内の各APに割り当てられると仮定し、AP MLD内の3つのAP、すなわち、AP1、AP2及びAP3が存在すると仮定する。したがって、AID1、AID2及びAID3が、デフォルトで、リンクX上でそれぞれAP1、AP2及びAP3に割り当てられる。リンクY上で、連続したAIDがAID2から始めてAP MLD内の各APに割り当てられると仮定する。したがって、AID2、AID3及びAID4が、デフォルトで、リンクY上でそれぞれAP1、AP2及びAP3に割り当てられる。異なるリンク上の同じAP MLD内の各APに割り当てられたAIDは、独立して割り当てられてもよいことが分かる。したがって、AIDは異なってもよい。
実現方式2.2.2では、各APに対応するAIDは、アソシエーション応答フレーム、管理フレーム等を使用することにより、各APにより管理されるステーションに通知されないことが分かり、代わりに、ステーションはデフォルトでAIDを知り、シグナリングオーバーヘッドを低減するのに役立つ。
実現方式では、実現方式1及び実現方式2におけるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、グループアドレス指定トラフィック指示情報を送信するAP(レポートするAPと呼ばれる)がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを更に示さなくてもよいが、レポートするAPが位置するMLD内の他のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示してもよい。AP MLDは、図2に示すビットマップ制御フィールド内のビット0を使用することにより、APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを依然として示してもよい。この場合、この出願のこの実施形態におけるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、部分仮想ビットマップフィールド内の連続ビットに依然として対応するが、対応するビット又はAIDはレポートするAP(例えば、第1のAP)に更に割り当てられない。
例えば、AP1により送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP1がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示さなくてもよいが、AP2及びAP3がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示してもよい。例えば、部分仮想ビットマップフィールド内のビット1及びビット2は、AP2及びAP3がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示す。対応して、上記の実現方式では、対応するAIDがAP MLD内のAP2及びAP3に割り当てられるが、対応するAIDがAP1に割り当てられる必要はない。代替として、トラフィック指示仮想ビットマップフィールド内でAP MLD内のAP2及びAP3に対応するビットが割り当てられ、対応するビットがAP1に割り当てられる必要はない。
対応して、実現方式2.1.2におけるビットy又はビットAIDy及び実現方式2.2.2におけるビットyl又はビットAIDylは、AP MLD内のAPの数から1を減算することにより取得された数に基づいて決定されてもよく、或いは、AP MLD内でAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かが示されるAPの数から1を減算することにより取得された数に基づいて決定されてもよい。
他の実現方式では、実現方式1において、レポートするAPに対応するビットが依然としてグループアドレス指定トラフィック指示情報に残ってもよく、或いは、実現方式2において、対応するAIDが依然としてレポートするAPに割り当てられてもよいが、グループアドレス指定トラフィック指示情報内のレポートするAPに対応するビット又は部分仮想ビットマップフィールド内のレポートするAPのAIDに対応するビットは無意味である。
さらに、部分仮想ビットマップフィールド内のビットの一部に対応するAIDはステーションに割り当てられ、ビットは対応するステーションがユニキャストサービスを有するか否かをそれぞれ示すために使用されるので、実現方式2.1.1では、AP MLD内の全てのAPに割り当てられたAIDは、全てのAPにそれぞれ関連付けられたステーション又はステーション・マルチリンクデバイスにもはや割り当てられない。言い換えると、AP MLD内の全てのAPに割り当てられたAIDは、全てのAPにそれぞれ関連付けられたステーション又はステーション・マルチリンクデバイスに割り当てられたAIDとは異なる。
さらに、同じMLD内の複数のSTAに割り当てられたAIDは同じである。図4(c)において、STA602-1のAID及びSTA602-2のAIDは同じであり、対応するユニキャストサービス指示を簡略化にするのに役立つ。
例えば、AP MLD601内のAP601-1~AP601-3に割り当てられたAIDは、それぞれ図4(c)に示す通信システム300においてAID1、AID2及びAID3であると仮定する。したがって、AID1、AID2及びAID3は、AP601-1~AP601-3に関連付けられたステーション、例えば、STA MLD602内のSTA(すなわち、STA MLD602)、STA MLD603内のSTA(すなわち、STA MLD603)及びSTA604にもはや割り当てられない。
実現方式2.2.2では、部分仮想ビットマップフィールド内のビットの一部に対応するAIDはステーションに割り当てられ、ビットは対応するステーションがユニキャストサービスを有するか否かをそれぞれ示すために使用される。したがって、リンクl上のAP MLD内の各APに割り当てられたAIDは、リンクl上で動作するAPに関連付けられたステーション又はステーション・マルチリンクデバイスにもはや割り当てられない。言い換えると、リンクl上のAP MLD内の各APに割り当てられたAIDは、リンクl上で動作するAPに関連付けられたステーション又はステーション・マルチリンクデバイスに割り当てられたAIDとは異なる。各ステーション・マルチリンクデバイス内の全てのステーションは、1つのAIDを共有する。APに関連付けられたステーションはまた、APにより管理されるステーションとも呼ばれてもよい。
例えば、実現方式2.2.2では、リンク1上のAP MLD内のAP1、AP2及びAP3に割り当てられたAIDは、それぞれAID1、AID2及びAID3であると仮定する。したがって、リンク1で動作するAP1は、AID1、AID2及びAID3を、AP1により管理される(或いは関連付けられた)ステーションに割り当てないか、或いは、AP1は、AID1、AID2及びAID3を、AP1により管理される(或いは関連付けられた)ステーションが位置するSTA MLDに割り当てない。
さらに、実現方式2.2.2では、AP MLD内の異なるAPにより、APにより管理されるシングルリンクステーション又はマルチリンクステーションに割り当てられたAIDは独立している。言い換えると、異なるAPにより、APにより管理されるシングルリンクステーション又はマルチリンクステーションに割り当てられたAIDは繰り返されてもよい。マルチリンクステーション(又はSTA MLDと呼ばれる)に割り当てられたAIDは、複数のリンク上で一意のままである。例えば、マルチリンクステーションは2つのステーションを含み、2つのステーションは、2つのステーションがそれぞれ動作する2つのリンク上で同じAIDを所有する。
実現方式2では、対応するAIDはAP MLD内の各APに割り当てられ、TIM要素内の部分仮想ビットマップフィールドは、AP MLD内の各APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かをMLD内のSTAに通知するために使用されることが分かる。各リンク上のTIMビーコンフレーム内のビットマップ制御フィールド内のビット0が、グループアドレス指定トラフィック処理方法100においてグループアドレス指定トラフィックが存在するか否かをリンク上のAPに通知するために使用される方式と比較して、この実現方式では、グループアドレス指定トラフィックを通知する柔軟性が改善でき、複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すためにグループアドレス指定トラフィック指示情報が使用されるとき、STA MLDの電力消費が更に低減できる。
実施形態2
この出願の実施形態において提供される複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法300が、図5に示す通信システムにおいて実現される例を使用することにより、説明が提供される。AP MLDは、マルチBSSIDセットで動作するAPを含み、AP MLDは1つ以上のAPを含み、第1のAPはAP MLD内の通常のAP又は伝送APである。
第1のAPがAP MLD内の通常のAPである場合、通常のAPは、実施形態1におけるグループアドレス指定トラフィック伝送方法200を実行してもよい。言い換えると、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD内の各AP又はいくつかのAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。図5に示すように、AP MLD1内のAP3は、リンク3上でグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信してもよく、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP1x、AP2y及びAP3がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。具体的には、関連する実現方式については、実施形態1の関連する内容を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
第1のAPがAP MLD内の伝送APである場合、伝送APにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD内の各AP又はいくつかのAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用され、伝送APが動作するマルチBSSIDセット内の伝送APが位置するAP MLD内の各AP又はいくつかのAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために更に使用される。図5に示すように、AP MLD1内のAP1xはリンク1上でグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信し、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD1内のAP1x、AP2y及びAP3がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かと、AP1xが動作するマルチBSSIDセット1内のAP1yのAP MLD3内のAP1y、AP2z及びAP4yがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かとを示すために使用される。
複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法300において、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、マルチBSSIDグループアドレス指定トラフィック指示情報と呼ばれてもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
説明を容易にするために、第1のAPが位置するAP MLDは、簡単に第1のAP MLDと呼ばれ、第1のAPが動作するマルチBSSIDセット内の非伝送APが位置するAP MLDは、簡単に第2のAP MLDと呼ばれる。マルチBSSIDセット内に1つ以上の非伝送APが存在してもよいので、非伝送APが位置する1つ以上のAP MLDも存在する。実施形態2では、非伝送APが位置するAP MLDは、説明のために第2のAP MLDにより表される。
複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法300と複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法200との間の1つの違いは、グループアドレス指定トラフィック指示情報が異なる機能を有することにある。グループアドレス指定トラフィック指示情報は、以下のいくつかの実現方式を示してもよい。
(1)グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かと、第1のAP(又はレポートするAPと呼ばれる)と同じマルチBSSIDセット内の非伝送APが位置するAP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かとを示すために使用される。また、(2)グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かと、第1のAP(又はレポートするAPと呼ばれる)が位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APのAP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かとを示すために使用される。AP MLD内の複数のAPは、AP MLD内の全てのAP、又は全てのAPのうちいくつかでもよい。
他の実現方式では、第1のAP(又はレポートするAPと呼ばれる)と同じマルチBSSIDセット内の非伝送APが位置するAP MLD、又は第1のAP(又はレポートするAPと呼ばれる)が位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APのAP MLDは第2のAP MLDと呼ばれ、第1のAPが位置するAP MLDは第1のAP MLDと呼ばれる。
対応して、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、以下のいくつかの実現方式を更に示してもよい。(1)グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD内の1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かと、第2のAP MLD内の1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かとを示すために使用される。(2)グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD内の1つ以上のAPがDTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを送信するか否かと、第2のAP MLD内の1つ以上のAPがDTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを送信するか否かとを示すために使用される。また、(3)グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD内の1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックをバッファしたか否かと、第2のAP MLD内の1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックをバッファしたか否かとを示すために使用される。この出願では、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD内の1つ以上のAPのグループアドレス指定トラフィックがグループアドレス指定AIDの形式で送信されず、第2のAP MLD内の1つ以上のAPのグループアドレス指定トラフィックがグループアドレス指定AIDの形式で送信されないことを示すために使用される。
この出願の実施形態では、表現(3)が後続の説明のための例として使用される。
この出願のこの実施形態では、AP MLD内の第1のAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD内の1つのAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かと、第2のAP MLD内の1つのAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かとを示すために使用できる。第1のAP MLD内のAPは、第1のAP又は第1のAP以外の第1のAP MLD内のAPでもよく、第2のAP MLD内のAPは、非伝送AP又は非伝送AP以外の第2のAP MLD内のAPでもよい。さらに、第1のリンク上のSTA MLD内の1つのSTAは、第1のAP又は関連付けられた他のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知ってもよい。STA MLD内の1つのSTAが、関連付けられたAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かのみをリッスンできる方式と比較して、この出願のこの実施形態では、STA MLD内の1つのSTAは、第1のAP又はAP MLD内の他のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知り、AP MLDによりグループアドレス指定トラフィックを通知する柔軟性を改善してもよい。
代替として、AP MLD内の第1のAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かと、第2のAP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かとを示すために使用できる。さらに、第1のリンク上のSTA MLD内の1つのSTAは、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知ってもよい。STA MLD内の1つのSTAが、STAに関連付けられたAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かのみをリッスンできる方式と比較して、この出願のこの実施形態では、STA MLDの電力消費が低減される。
例えば、図5に示すように、AP2xがグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信すると仮定する。AP2xが動作するマルチBSSIDセット2内の非伝送APはAP2y及びAP2zであるので、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP MLD2内のAP2x及びAP4xがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用され、AP MLD1内のAP1x、AP2y及びAP3がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かと、AP MLD3内のAP1y、AP2z及びAP4yがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かとを示すために更に使用される。リンク2上でAP2xにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報が、複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されてもよく、リンク2上で動作するSTA MLDの電力消費を大幅に低減してもよいことが分かる。
任意選択で、この実施形態はまた、以下のように表現されてもよい。AP MLD内の非伝送APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かは、非伝送APが位置するマルチBSSIDセット内の伝送APにより示されてもよく、例えば、伝送APにより送信されたグループアドレス指定トラフィック指示情報を使用することにより示されてもよい。代替として、リンク上のAP MLD内の非伝送APにより送信されるAP MLDのグループアドレス指定トラフィック指示情報は、伝送APにより送信される。
第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために、グループアドレス指定トラフィック指示情報を生成する前に、第1のAP MLD内の第1のAPは、同じグループアドレス指定トラフィック指示情報内の対応するビットを各APに更に割り当てるか、或いは、対応するAIDを各APに割り当てる。
代替として、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために、第1のAP MLD内の第1のAPがグループアドレス指定トラフィック指示情報を生成する前に、第1のAPは、同じグループアドレス指定トラフィック指示情報内の対応するビットを同じMLD内の各APに更に割り当てるか、或いは、対応するAIDを同じMLD内の各APに割り当てる。したがって、第1のAPは、複数のMLDに対応するグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信する。各グループアドレス指定トラフィック指示情報は、MLDの識別子に対応する。MLDの識別子はMLD IDでもよい。したがって、各グループアドレス指定トラフィック指示情報は、MLD IDと共に使用され、MLD IDにより示されるMLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。
したがって、対応するビットを各APにどのように割り当てるか、或いは、対応するAIDを各APにどのように割り当てるかは、2つの実現方式を例として使用することによりそれぞれ記載される。
実現方式3:グループアドレス指定トラフィック指示情報において対応するビットを第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の各APにどのように割り当てるかについて説明する。
実現方式3は実現方式1と同様であり、実現方式3.1及び実現方式3.2を含んでもよい。実現方式3.1は実現方式1.1に対応する。具体的には、異なるリンク上のグループアドレス指定トラフィック指示情報内で第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の各APに対応するビットは同じである(特別な場合、例えば、いくつかのリンク上で、ビットマップ制御フィールド内のAPのビット0が再利用されてもよい場合、又は非伝送APが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APに割り当てられたAIDが再利用されてもよい場合には異なる)。言い換えると、異なるリンクの各APに対応するビットは一意である。実現方式3.2は実現方式1.2に対応する。具体的には、異なるリンク上のグループアドレス指定トラフィック指示情報内で第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の各APに対応するビットは独立して割り当てられ、同じでもよく或いは異なってもよい。
実現方式3.1:異なるリンク上のグループアドレス指定トラフィック指示情報内で第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の各APに対応するビットは同じであり(特別な場合には異なり)、一様に割り当てられる。実現方式3.1と実現方式1.1との間の違いは、実現方式3.1では、対応するビットが、伝送APが動作するマルチBSSIDセット内の非伝送APが位置するAP MLD内の全てのAPに更に割り当てられることにある。
例えば、図5に示すように、対応するビットをAP MLD1内の各APに割り当てることに加えて、AP1xは、対応するビットをAP MLD3内の各APに割り当てる。他の例では、図5に示すように、対応するビットをAP MLD2内の各APに割り当てることに加えて、AP2xは、対応するビットをAP MLD1及びAP MLD3内の各APに割り当てる。
対応して、伝送APが位置するAP MLD内の各AP、及び伝送APが動作するマルチBSSIDセット内の非伝送APが位置するAP MLD内の各APに対応するビットは、暗黙的に割り当てられてもよく或いは明示的に割り当てられてもよい。任意選択で、対応するビットは、全てのAPのリンク識別子又はMACアドレスの値に基づいて各APに割り当てられる。他の例では、対応するビットは、AP MLD内の1つのAPにより送信されたマルチリンクアソシエーション応答フレーム又は管理フレームで搬送されるAP情報の順序で、全てのAPに順次割り当てられる。これは、この出願では限定されない。
例えば、AP1xは、AP MLD1及びAP MLD3内の全てのAPのリンク識別子又はMACアドレスの降順に、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の対応するビットを全てのAPに割り当てる。
実現方式3.2:異なるリンク上のグループアドレス指定トラフィック指示情報内で第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の各APに対応するビットは独立して割り当てられ、同じでもよく或いは異なってもよい。実現方式3.2は実現方式1.2と同様である。違いは、対応するビットがリンクl上の第1のAP MLD内の各APに割り当てられることにあり、これはまた、リンクl上で、対応するビットが、伝送APが動作するマルチBSSIDセット内の非伝送APが位置するAP MLD内の各APに割り当てられるとも考えられる。
実現方式3.3
グループアドレス指定トラフィック指示情報内のビットは、第1のAP MLD及び第2のAP MLDの全てのAPが位置するリンクと1対1の対応関係にある。例えば、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは、MLD識別子及びリンク識別子と共に使用される。任意選択で、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは、縮小隣接レポート(Reduced Neighbor Report, RNR)要素内のTBTT情報フィールドに位置する。具体的には、図8aに示すMLD(multi-link device, マルチリンクデバイス)パラメータフィールド(MLD parameters subfield)がTBTT情報フィールドに追加され、MLDパラメータフィールドは、マルチリンクデバイス識別子(MLD ID)、リンク識別子(link ID)、変更シーケンス番号(change sequence)及びグループアドレス指定トラフィック指示を含む。マルチリンクデバイス識別子は、レポートされるAPが位置するMLDの識別子を示すために使用され、リンク識別子は、AP MLD内のレポートされるAPのシーケンス番号を識別するために使用され、変更シーケンス番号は、レポートされるAPのキーBSSパラメータ更新カウント値を示すために使用され、グループアドレス指定トラフィック指示は、レポートされるAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用され、グループアドレス指定トラフィック識別子は1ビットを占有してもよい。任意選択で、グループアドレス指定トラフィックはマルチキャスト管理フレームサービス及びグループアドレス指定データフレームサービスを含んでもよい。実現方式では、2つのフィールドがそれぞれマルチキャスト管理フレームサービス及びグループアドレス指定データフレームサービスを示すために使用される。例えば、2つのフィールドはそれぞれ1ビットを占有し、具体的にはマルチキャスト管理フレームサービス指示及びグループアドレス指定データフレームサービス指示であり、それぞれレポートされるAPが対応するマルチキャスト管理フレームサービス及びグループアドレス指定データフレームサービスを有するか否かを示すために使用される。他の実現方式では、マルチキャスト管理フレームサービス及びグループアドレス指定データフレームサービスのうち1つのみが示されてもよく、1つのフィールドのみが指示に使用される必要がある。例えば、マルチキャスト管理フレームサービス指示フィールドは、レポートされるAPが対応するマルチキャスト管理フレームサービスを有するか否かを示すために使用されるか、或いは、グループアドレス指定データフレームサービス指示フィールドは、レポートされるAPが対応するグループアドレス指定データフレームサービスを有するか否かを示すために使用される。
任意選択で、グループアドレス指定トラフィック指示情報を送信するAPは、既存の方法で、具体的には、TIM要素内のビットマップ制御フィールド内のビット0を使用することにより、APがダウンリンクグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを依然として示してもよい。
通常では、RNR要素は、関連付けられていないステーションにより、周囲のAPの要素を発見するために使用され、関連付けられたステーションはRNR要素を解釈するのを無視してもよい。したがって、この出願のこの実施形態は、グループアドレス指定トラフィック指示がRNR要素に存在するか否かを示すための方法を提供する。言い換えると、当該方法は、ビーコンフレーム又はプローブ応答フレーム内の能力情報フィールドに基づいて実現される。グループアドレス指定トラフィックフラグは、プローブ応答フレーム内の能力情報フィールドに追加され、少なくとも1つのレポートされるAPがグループアドレス指定トラフィックを有することをRNR要素が示すか否かを示す。グループアドレス指定トラフィックフラグは、1ビットを使用することにより示されてもよい。例えば、グループアドレス指定トラフィックフラグの1ビットは1に設定され、少なくとも1つのレポートされるAPがグループアドレス指定トラフィックを有することを示す。同等の代替解決策では、1ビットは0に設定され、少なくとも1つのレポートされるAPがグループアドレス指定トラフィックを有することを示してもよい。詳細については、図8bを参照する。グループアドレス指定トラフィックフラグが能力情報フィールドに追加される。グループアドレス指定トラフィックフラグの値が「グループアドレス指定トラフィックが存在する」を示すとき、関連付けられたステーション又は関連付けられていないステーションは、RNR要素を解釈するように指示されてもよい。図8bに示す能力情報フィールドは、変更シーケンス番号更新フラグ(CSN updated flag)を更に含んでもよく、変更シーケンス番号更新フラグは、レポートされるAPの変更シーケンス番号フィールド値が変更されるか否かを示すために使用される。変更シーケンス番号更新フラグが、少なくとも1つのレポートされるAPの変更シーケンス番号フィールド値が変更されることを示すとき、関連付けられたステーション又は関連付けられていないステーションは、RNR要素を解釈するように指示されてもよい。
代替として、他の実現方式では、図8cに示すように、RNRフラグが能力要素に追加され、少なくとも1つのレポートされるAPの変更シーケンス番号フィールド値が変更されるか或いはグループアドレス指定トラフィックが存在するかを示し、言い換えると、RNR要素を解釈するようにステーションに指示する。RNRフラグは1ビットを使用することにより示されてもよい。RNRフラグの値が1に設定されているとき、これは、少なくとも1つのレポートされるAPがグループアドレス指定トラフィックを有することを示すか、或いは、これは、少なくとも1つのレポートされるAPの変更シーケンス番号フィールド値が変更されることを示し、関連付けられたステーション又は関連付けられていないステーションがRNR要素を解釈することを示す。明らかに、同等の代替解決策では、RNRフラグの値が1に設定されていることは、代替として、RNRフラグの値が0であり、少なくとも1つのレポートされるAPがグループアドレス指定トラフィックを有することを示すか、或いは、少なくとも1つのレポートされるAPの変更シーケンス番号フィールド値が変更されることを示すことでもよい。
図8b及び図8cに示す2つの実現方式では、能力情報フィールドは、ESS(extended service set, 拡張サービスセット)、IBSS(independent basic service set, 独立基本サービスセット)、privacy(プライバシー)、short preamble(ショートプリアンブル)、spectrum management(スペクトル管理)、QoS(quality of service, サービス品質)、short slot time(ショートスロット時間)、APSD(automatic power save delivery, 自動節電配信)、radio measurement(無線測定)及びEPD(Ethertype Protocol Discrimination, イーサータイププロトコル区別)のようなフィールドを更に含む。詳細については、802.11REVmd D3.0プロトコルを参照する。ステーション側では、例えば、関連付けられたステーション又は関連付けられたステーションMLDは、ビーコンフレーム又はプローブ応答フレーム内の能力要素に追加された1ビットのグループアドレス指定トラフィックフラグ又は1ビットのRNRフラグに基づいて、RNR要素を解析するか否かを選択してもよく、或いは、RNR要素が常に解析されるとデフォルトで考えてもよい。
実現方式3.3で言及されるRNR要素の詳細については、実現方式1.3を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
更に他の実現方式では、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットはマルチリンク要素に位置する。グループアドレス指定トラフィック指示情報内のビットはマルチリンク要素内のMLD共通情報フィールドに位置するか、或いは、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは単一のステーション情報フィールドに位置する。ステーション情報フィールド内のステーション制御フィールドはリンク識別子フィールドを含む。マルチリンク要素は、要素識別子、長さ、要素識別子拡張、マルチリンク制御、MLD共通情報及び1つ以上のステーション情報フィールドを含む。さらに、MLD共通情報フィールドはマルチリンクデバイスアドレスサブフィールドを含み、ステーション情報フィールドはステーション制御サブフィールドを含む。異なるMLDのグループアドレス指定トラフィック指示情報は、異なるマルチリンク要素を使用することにより搬送される。
実現方式4:グループアドレス指定トラフィック指示情報は、TIM要素内の部分仮想ビットマップ(partial virtual bitmap)フィールド内のビットの一部であり、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の各APに対応するAIDをどのように割り当てるかが記載される。
実現方式4は、実現方式2と同様である。違いは、対応するAIDを第2のAP MLD内のAPにどのように割り当てるかが更に考慮されることにある。以下に、複数のリンク上でAIDが一様に割り当てられるか或いは独立して割り当てられるかに基づいて、2つの実現方式について説明する。
実現方式4.1:第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDは一様に割り当てられ、一意である。
実現方式4.1では、各APに対応するAIDの特定の割り当て方式に基づいて、暗黙的な割り当て及び明示的な割り当てが存在してもよい。実現方式4.1.1では、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDが明示的且つ一様に割り当てられる。実現方式4.1.2では、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDが暗黙的且つ一様に割り当てられる。
実現方式4.1.1:第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDは明示的且つ一様に割り当てられる。
実現方式4.1.1は実現方式2.1.1と同様である。違いは、第1のAPにより生成されたアソシエーション識別子構成情報が、第1のリンク上の第1のAP MLD内の各AP又は第1のAP以外のAPに対応するアソシエーション識別子AIDと、第1のリンク上の第2のAP MLD内の各AP又は非伝送AP以外のAPに対応するアソシエーション識別子とを示すために使用されることにある。言い換えると、アソシエーション識別子構成情報は、第1のAPが位置するAP MLD内の各AP又は第1のAP以外のAPに対応するアソシエーション識別子と、第1のAPが動作するマルチBSSIDセット内の非伝送APが位置するAP MLD内の各AP又は非伝送AP以外のAPに対応するアソシエーション識別子とを示すために使用される。
アソシエーション識別子構成情報内の各APに対応するアソシエーション識別子サブ構成情報は、MLD要素内の単一のAPに関する情報を記憶するサブ要素又はサブフィールドで搬送されてもよい。レポートするAPが位置するMLD内の各APに対応するアソシエーション識別子サブ構成情報、及びレポートするAPが動作するマルチBSSIDセット内の非伝送APが位置するAP MLD内の各APに対応するアソシエーション識別子サブ構成情報は、異なるMLD要素で搬送されてもよい。各AP MLDは1つのMLD要素に対応する。
実現方式4.1.2:第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDは暗黙的且つ一様に割り当てられる。
第1のAPは、第1のAP MLD内の各APにAIDを割り当て、第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APにAIDを更に割り当て、非伝送APが位置するAP MLD内の他のAPにAIDを更に割り当てる。代替として、第1のAPは、第1のAPが位置する同じ位置のAP MLDのセット内の各APにAIDを割り当てる。任意選択で、AID又はAIDに対応するビットは第1のAPに割り当てらなくてもよく、AID又はAIDに対応するビットは非伝送APに割り当てられなくてもよい。言い換えると、第1のAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報内で、TIM要素内のビットマップ制御フィールド内のビット0は、第1のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために再利用されてもよく、既存のマルチBSSIDセット内の非伝送APのAID、又は部分仮想ビットマップフィールド内のAIDに対応するビットは、非伝送APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために再利用されてもよい。
実現方式では、第1のAPが、AID1を先頭として使用することにより、第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APにAIDを連続的に割り当てるとデフォルトで考えられてもよい。第1のAPは、AIDxを先頭として使用することにより、「第1のAP MLD内の各AP」及び「非伝送APが位置するAP MLD内の他のAP」にAIDを連続的に割り当ててもよく、xは{2^(N1),2^(N2),...,2^(Ny),...,2^(Nn)}に等しい。対応して、第1のAPにより実行される、「第1のAP MLD内の各AP」及び「非伝送APが位置するAP MLD内の他のAP」へのAIDの割り当ては、AIDyで終了してもよい。
ここで、nはマルチBSSIDセットで動作する第1のAP MLD内のAPの数を表し、Nyは第yのAPが位置するマルチBSSIDセットのmax BSSID indicatorフィールドにより示される値を表し、AIDyにおけるyは、第1のAP MLD内のAPの数、第2のAP MLDの数、及び第1のAPと同じマルチBSSIDセットに属するAP以外の各第2のAP MLD内のAPの数に基づいて決定される。
他の表現では、トラフィック指示仮想ビットマップフィールド内の第1のAP MLD内の全てのAPに対応するビットにおける先頭ビットはビットxであり、xはmax{2^(N1),2^(N2),...,2^(Ny),...,2^(Nn)}に等しい。
他の実現方式では、AP MLD内にn個のAPが存在し、マルチBSSIDモードで動作しないAPのNyは0に等しく、マルチBSSIDモードで動作するAPのNyは、APが位置するマルチBSSIDセットのmax BSSID indicatorフィールドにより示される値に等しいと仮定する。したがって、「第1のAP MLD内の他のAP又は各AP」及び「非伝送APが位置するAP MLD内の他のAP又は各AP」に対応するビットは、トラフィック指示仮想ビットマップフィールド内のビットxから始まる。代替として、部分仮想ビットマップフィールド内の「第1のAP MLD内の他のAP又は各AP」及び「非伝送APが位置するAP MLD内の他のAP又は各AP」の連続ビットの一部における第1ビットに対応するAIDは、AIDxである。ここで、xはmax{2^(N1),2^(N2),...,2^(Ny),...,2^(Nn)}に等しい。
例えば、図5に示すように、AP MLD1内の2つのAPはマルチBSSIDモードで動作し、それぞれAP1x及びAP2yである。AP1xが位置するマルチBSSIDセットのmax BSSID indicatorフィールドにより示される値は1であり、AP2yが位置するマルチBSSIDセット内のmax BSSID indicatorフィールドにより示される値は2である。したがって、AP1xは、AIDxを先頭として使用することにより、AP MLD1内のAP1x、AP2y及びAP3と、AP MLD3内のAP2z及びAP4yにAIDを連続的に割り当てる。AIDxは4に等しい。したがって、AP MLD1内のAP1x、AP2y及びAP3並びにAP MLD3内のAP2z及びAP4yにAP1xにより割り当てられたAIDは、順次、AID4、AID5、AID6、AID7及びAID8である。
他の表現では、「第1のAP MLD内の他のAP又は各AP」及び「非伝送APが位置するAP MLD内の他のAP又は各AP」における全てのAPに対応するAIDは、AIDxを先頭として使用することにより、全てのAPのリンク識別子又はMACアドレスの値に基づいて、順次割り当てられてもよい。
例えば、AP1xは、AID4を先頭として使用することにより、AP MLD1内のAP1x、AP2y及びAP3と、AP MLD3内のAP2z及びAP4yとにおける全てのAPのリンク識別子又はMACアドレスの値に基づいて、割り当てを順次実行してもよい。
この実現方式はまた、以下のように表現されてもよい。トラフィック指示仮想ビットマップフィールド内の第1のAP MLD内の全てのAPに対応するビットは、ビットxを先頭として使用することにより連続的に構成され、部分仮想ビットマップフィールド内の第1のAP MLD内の全てのAPの連続ビットの一部における第1ビットに対応するAIDはAIDxであるか、或いは、第1のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDは、AIDxを先頭として使用することにより連続的に割り当てられる。ここで、xはmax{2^(N1),2^(N2),...,2^(Ny),...,2^(Nn)}に等しい。具体的には、AP MLD内の各伝送APが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APのAIDが、AID1から始まり、最も可能性のある末尾AIDであるAIDx-1まで割り当てが連続的に実行されると、デフォルトで考えられる。さらに、第1のAPは、第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APのAP MLD内の他のAPにAIDを更に割り当てる。図5に示す例では、AP1xがそれぞれAID4で始めてAID4、AID5及びAID6をAP MLD1内のAP1x、AP2y及びAP3に割り当てた後に、AP1xは、AID7及びAID8をAP MLD3内のAP2z及びAP4yに更に割り当てる。言い換えると、当該表現では、第1のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDは、AIDxを先頭として使用することにより且つAIDyを先頭として使用することにより連続的に割り当てられ、AIDyにおけるyは第1のAP MLD内のAPの数である。さらに、AIDは、AIDy+1を先頭として使用することにより且つAIDzを末尾として使用することにより、第2のAP MLD内の他のAPに連続的に割り当てられ、zは第2のAP MLD内の他のAPの数に等しい。
第1のAPとして機能するAP1xは、TIM要素内のビットマップ制御フィールド内のビット0を再利用して、AP1xがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示し、対応するAIDをAP1xに割り当てるのを回避してもよい。言い換えると、第1のAPが位置するAP MLD内の他のAPのAIDの割り当ては、AIDxから始まる。
この表現では、第1のAP MLD内のAPに割り当てられたAID又は対応するビットが、第1のAP MLD内でマルチBSSIDモードで動作する各APが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APに割り当てられたAID又は対応するビットと重複する場合が回避できることが分かる。その結果、STA MLDは異なるAPを正しく識別できない。
実現方式4.2:異なるリンク上の第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の各APに対応するAIDは独立して割り当てられる。
実現方式4.2では、各APに対応するAIDの特定の割り当て方式に基づいて、暗黙的な割り当て及び明示的な割り当てが存在してもよい。実現方式4.2.1では、異なるリンク上の第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の各APに対応するAIDは明示的に独立して割り当てられる。実現方式4.2.2では、異なるリンク上の第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の各APに対応するAIDは暗黙的に独立して割り当てられる。
実現方式4.2.1:異なるリンク上の第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の各APに対応するAIDは明示的に独立して割り当てられる。
実現方式4.2.1は実現方式2.2.1と同様である。違いは、第1のAPにより生成されたアソシエーション識別子構成情報が、第1のリンク上の第1のAP MLD内の各AP又は第1のAP以外のAPに対応するアソシエーション識別子と、第1のリンク上の第2のAP MLD内の各AP又は非伝送AP以外のAPに対応するアソシエーション識別子とを示すために使用されることにある。言い換えると、アソシエーション識別子構成情報は、第1のリンク又は複数のリンク上で、第1のAPが位置する第1のAP MLD内の各AP又は第1のAP以外のAPに対応するアソシエーション識別子と、第1のリンク又は複数のリンク上で、第1のAPが動作するマルチBSSIDセット内の非伝送APが位置するAP MLD内の各AP又は非伝送AP以外のAPに対応するアソシエーション識別子とを示すために使用される。
アソシエーション識別子構成情報内の各APに対応するアソシエーション識別子サブ構成情報は、MLD要素内の単一のAPに関する情報を記憶するサブ要素又はサブフィールドで搬送されてもよい。
実現方式4.2.2:第1のリンク上の第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDは、暗黙的に独立して割り当てられる。
実現方式4.2.2は、実現方式4.1.2と同様である。違いは、実現方式4.2.2では、割り当てられたAIDが1つのリンクで使用されることにある。したがって、第1のAP MLD内の各APに割り当てられたAIDが、1つのリンク上のマルチBSSIDセット内の各非伝送APに割り当てられたAIDと重複しないことが考慮されればよい。
したがって、第1のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDはAIDxで始まり、xは2^Nに等しく、Nは第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内のmax BSSID indicatorフィールドにより示される値に等しい。Nの意味は、実現方式4.1.2におけるものとは異なる。
対応して、実現方式4.2.2では、第1のAPは、第1のAP MLD内の各APにAIDを割り当て、第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APにAIDを更に割り当て、非伝送APが位置するAP MLD内の他のAPにAIDを更に割り当てる。
実現方式では、第1のAPが、AID1を先頭として使用することにより、第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APにAIDを連続的に割り当てるとデフォルトで考えられてもよい。第1のAPは、AIDxを先頭として使用することにより且つAIDyを末尾として使用することにより、「第1のAP MLD内の他のAP又は各AP」及び「非伝送APが位置するAP MLD内の他のAP又は各AP」にAIDを連続的に割り当ててもよい。ここで、yは、第1のAP MLD内のAPの数(又はAPの総数から1を引いた値)、第2のAP MLDの数、及び各第2のAP MLD内の第1のAPとマルチBSSIDセットを共有するAP以外のAPの数(代替として、第1のAPとマルチBSSIDセットを共有するAPが含まれる)に基づいて決定される。
他の表現では、トラフィック指示仮想ビットマップフィールド内の第1のAP MLD内の全てのAPに対応するビットの先頭ビットはビットxであり、xは2^Nに等しい。
例えば、図5に示すように、AP MLD1内のAP1xが位置するマルチBSSIDセット内のmax BSSID indicatorフィールドにより示される値は1である。したがって、AP1xは、AIDxを先頭として使用することにより、AP MLD1内のAP1x、AP2y及びAP3と、AP MLD3内のAP2z及びAP4yとにAIDを連続的に割り当てる。AIDxは2に等しい。したがって、AP1xによりAP MLD1内のAP1x、AP2y及びAP3と、AP MLD3内のAP2z及びAP4yとに割り当てられたAIDは、順次、AID2、AID3、AID4、AID5及びAID6である。AIDはAP1xに割り当てられなくてもよく、1つのAIDがAP1yに更に割り当てられてもよい。
他の表現では、「第1のAP MLD内の他のAP又は各AP」及び「非伝送APが位置するAP MLD内の他のAP又は各AP」における全てのAPに対応するAIDは、AIDxを先頭として使用することにより、全てのAPのリンク識別子又はMACアドレスの値に基づいて、順次割り当てられてもよい。
例えば、AP1xは、AID2を先頭として使用することにより、AP MLD1内のAP1x、AP2y及びAP3と、AP MLD3内のAP2z及びAP4yとにおける全てのAPのリンク識別子又はMACアドレスの値に基づいて、割り当てを順次実行してもよい。
この実現方式はまた、以下のように表現されてもよい。トラフィック指示仮想ビットマップフィールド内の第1のAP MLD内の全てのAPに対応するビットは、ビットxを先頭として使用することにより連続的に構成され、部分仮想ビットマップフィールド内の第1のAP MLD内の全てのAPの連続ビットの一部における第1ビットに対応するAIDはAIDxであるか、或いは、第1のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDは、AIDxを先頭として使用することにより連続的に割り当てられる。ここで、xは2^Nに等しい。具体的には、AP MLD内の各伝送APが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APのAIDが、AID1から始まり、最も可能性のある末尾AIDであるAIDx-1まで割り当てが連続的に実行されると、デフォルトで考えられる。さらに、第1のAPは、第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APのAP MLD内の他のAPにAIDを更に割り当てる。
図5に示す例では、AP1xがそれぞれAID4で始めてAID4、AID5及びAID6をAP MLD1内のAP1x、AP2y及びAP3に割り当てた後に、AP1xは、AID7及びAID8をAP MLD3内のAP2z及びAP4yに更に割り当てる。言い換えると、当該表現では、第1のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDは、AIDxを先頭として使用することにより且つAIDyを先頭として使用することにより連続的に割り当てられ、yは第1のAP MLD内のAPの数である。さらに、AIDは、AIDy+1を先頭として使用することにより且つAIDzを末尾として使用することにより、第2のAP MLD内の他のAPに連続的に割り当てられ、zは第2のAP MLD内の他のAPの数に等しい。この場合、第1のAPにAIDが割り当てられない場合(例えば、AP1x)、第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送BSSIDにAIDが割り当てられてもよい場合、及びこれらの組み合わせが更に考慮されてもよい。
この表現では、第1のAP MLD内のAPに割り当てられたAID又は対応するビットが、第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APに割り当てられたAID又は対応するビットと重複する場合が回避できることが分かる。その結果、STA MLDは異なるAPを正しく識別できない。
他の実現方式では、「第1のAP MLD内の他のAP又は各AP」及び「非伝送APが位置するAP MLD内の他のAP又は各AP」に対応するAIDは、AID1を先頭として使用することにより且つAIDyを末尾として使用することにより、全てのAPのリンク識別子又はMACアドレスの値の昇順又は降順に順次且つ連続的に割り当てられる。ここで、yは、第1のAP MLD及び非伝送APが位置するAP MLD内のAPの総数、第1のAP以外のAPの総数、又は第1のAP及び非伝送AP以外のAPの総数に等しい。
図5に示すように、AP2xが位置するAP MLD2内の各AP、AP2yが位置するAP MLD1内の各AP、及びAP2zが位置するAP MLD3内の各APについて、AID1を先頭として使用することにより且つAIDyを先頭として使用することにより、リンク識別子又はMACアドレスの値の昇順又は降順に、割り当てが順次且つ連続的に実行される。AP MLD1、AP MLD2、AP MLD3内の全てのAPが、以下のように、すなわち、AP2x、AP2y、AP2z、AP1x、AP1y、AP3、AP4x及びAP4yのように、リンク識別子の降順に順次配置されると仮定する。したがって、AP2xによりリンク2上の全てのAPに割り当てられたAIDは、順次、AID1、AID2、AID3、AID4、AID5、AID6、AID7及びAID8である。AIDは、第1のAP、AP2x、及び第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送AP、例えば、AP2y及びAP2zに割り当てられなくてもよい。言い換えると、AIDは始点AID1から他のAPに連続的に割り当てられる。
この実現方式は、代替として、以下のように表現されてもよい。第1のAPにより第1のリンク上の第1のAP MLD内の全てのAPに割り当てられたAIDは、AIDxを先頭として使用することにより連続的に割り当てられる。代替として、第1のリンク上のトラフィック指示仮想ビットマップフィールド内で第1のAP MLD内の各APに第1のAPにより割り当てられたAIDに対応する先頭ビット又は先頭位置はビットxである。ここで、xは2^Nに等しい。第1のAPがマルチBSSIDモードで動作するAPである場合、Nは第1のAPが位置するマルチBSSIDセットのマルチBSSID要素内の最大BSSIDインジケータフィールドの値に等しい。第1のAPがBSSIDモードで動作するAPでない場合、Nは0に等しい。さらに、第1のAPは、第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APのAP MLD内の他のAPにAIDを更に割り当てる。
図5が例として使用される。AP1xがリンク1上でグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信するとき、リンク1上で、AP1xが位置するAP MLD1内の全てのAPに割り当てられるAIDは、AIDxから始まってもよい。ここで、xは、AP1xが位置するマルチBSSIDセット1のマルチBSSID要素内の最大BSSIDインジケータフィールドの値に等しい(1に等しい)。したがって、AP MLD1内のAP1x、AP2y及びAP3に順次割り当てられたAIDは、AID2、AID3及びAID4でもよい。さらに、AP1xは、AP1xが位置するマルチBSSIDセット1内のAP1yのAP MLD3内の他のAP、すなわち、AP2z及びAP4yであり、それぞれ割り当てられたAIDはAID5及びAID6である。
第1のAP MLD内の他のAPは、第1のAP以外の第1のAP MLD内のAPである。第2のAP MLD内の他のAPは、第1のAPと同じマルチBSSIDセットに属する非伝送AP以外の第2のAP MLD内のAPである。
さらに、実現方式4では、第1のAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、レポートするAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを更に示すために使用されなくてもよい。言い換えると、レポートするAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かは、図2に示すビットマップ制御フィールド内のビット0を使用することにより依然として示される。この場合、部分仮想ビットマップフィールド内の第1のAP MLD内の全てのAPに対応するビットは依然として連続的であるが、AIDがAIDxから始まり各APに割り当てられるとき、レポートするAPはスキップされる。代替として、部分仮想ビットマップフィールド内の対応するビットがビットxを先頭として使用することにより各APに割り当てられるとき、レポートするAPはスキップされる。
図5が例として使用される。AP1xはレポートするAPであり、リンク1上でグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信すると仮定する。したがって、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP1xがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを更に示すために使用されなくてもよい。AP1xのグループアドレス指定トラフィックは、図2に示すビットマップ制御フィールド内のビット0を使用することにより示される。しかし、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、AP1xが位置する第1のAP MLD内の他のAPのグループアドレス指定トラフィック指示、すなわち、AP2y及びAP3のグループアドレス指定トラフィック指示を搬送する。対応して、AIDxを先頭として使用することにより、AIDが第1のAP MLD内の各APに割り当てられるとき、或いは、ビットxを先頭として使用することにより、対応するビットが割り当てられるとき、AP1xはスキップされてもよく、連続したAID又は対応する連続したビットのみがAP2y及びAP3に割り当てられることが確保されればよい。
他の実現方式では、AIDxを先頭として使用することにより、AIDが第1のAP MLD内の各APに割り当てられるとき、第1のAP MLD内の他のマルチBSSIDセットで動作する非伝送APはスキップされてもよい。言い換えると、AIDは、第1のAP MLD内の非伝送APにもはや割り当てられず、AIDは、第1のAP MLD内の他のAPにのみ割り当てられる。これは、第1のAP MLD内の非伝送APに対応するAIDが、非伝送APが位置するBSSIDセット内にあり、伝送APが対応するAIDを割り当てるためである。言い換えると、AIDに対応するビットは、非伝送APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために再利用されてもよい。したがって、AP MLDは、AP MLD内の他のマルチBSSIDセット内の非伝送APにAID又は対応するビットをもはや割り当てない。
図5が例として使用される。AIDxを先頭として使用することにより、第1のAP MLDに含まれる各APにAIDを割り当てるとき、AP2yがスキップされてもよく、AIDはAP1y、AP1x及びAP3にのみ割り当てられる。
更に他の実現方式では、すなわち、上記の2つの実現方式の組み合わせでは、AIDxを先頭として使用することにより、AIDがAP MLD内の各APに割り当てられるとき、レポートするAP、及びAP MLD内の他のマルチBSSIDセットで動作する非伝送APがスキップされてもよい。言い換えると、AIDは、レポートするAP及びAP MLD内の非伝送APにもはや割り当てられず、AIDは、AP MLD内の他のAPにのみ割り当てられる。これは、上記のように、レポートするAPのグループアドレス指定トラフィック指示が、図2に示すビットマップ制御フィールド内のビット0を使用することにより示されてもよく、非伝送APに対応するAIDが、非伝送APが位置するBSSIDセットにあり、BSSIDセット内の伝送APが、対応するAIDを割り当てるためである。したがって、AP MLDは、AP MLD内のレポートするAP又は他のマルチBSSIDセット内の非伝送APに、AID又は対応するビットをもはや割り当てない。
図5が例として使用される。AP1x及びAP2yは、第1のAP MLD内のレポートするAP及び他のマルチBSSIDセット内の非伝送APであるので、第1のレポートするAPは、AP MLD1及びAP MLD2内の各APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かをレポートする必要があり、第1のAP MLDが、AIDxを先頭として使用することにより、第1のAP MLDに含まれる各APにAIDを割り当てるとき、AP1x及びAP1yはスキップされてもよく、AIDはAP2y及びAP3にのみ割り当てられる。
実施形態2において各APに対応するビット又はAIDをどのように割り当てるかは、実現方式3及び実現方式4に個別に記載されており、対応するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを柔軟に示し、STA MLDの電力消費を低減することが分かる。
以下に、実施形態1及び実施形態2が共に適用可能である実現方式について説明する。
実現方式では、複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法は以下を更に含む。AP MLD内でグループアドレス指定トラフィックを有するAPにつて、APは、グループアドレス指定トラフィック指示情報の後に送信されるべきDTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを送信してもよく、対応して、STA MLD内でAPのリンク上で動作するステーションは、リンク上でDTIMビーコンフレームを受信し、後続のグループアドレス指定トラフィックを更に受信してもよい。任意選択で、DTIMフレームは、グループアドレス指定トラフィック指示情報の後のDTIMビーコンフレームである。任意選択で、第1のAPもグループアドレス指定トラフィックを有する場合、第1のAPは、グループアドレス指定トラフィック指示情報の後に送信されるべきDTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを送信してもよい。対応して、第1のSTAは、グループアドレス指定トラフィック指示情報の後にDTIMビーコンフレームを受信し、DTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを受信してもよい。具体的には、STA MLD内のステーション内でAPのリンク上で動作するステーションは、リンク上で、DTIMビーコンフレームの後にマルチキャスト管理フレームを受信し、第1のSTAが位置するリンク以外のリンク上で、DTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定データフレームを破棄してもよい。この場合、STA MLD内の第1のSTAは、第1のSTAのリンク上で対応するグループアドレス指定データフレームを受信している。
図10は、AP MLD601とSTA MLD602との間の複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法を一例で示す。図10に示すように、STA MLD602内のSTA602-2は、AP601-2により送信されたグループアドレス指定トラフィック指示情報をリッスンし、AP601-1、AP601-2及びAP601-3がグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知ってもよい。図6に示す、STA MLD602内の各STAが、それぞれのリンク上で、AP MLD601により送信されたTIMビーコンフレームをリッスンし、TIMビーコンフレームに基づいて、AP MLD601がDTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを送信するか否かを知るグループアドレス指定トラフィック伝送方法100と比較して、この方法では、STA MLD602の電力消費が大幅に低減される。
任意選択で、グループアドレス指定トラフィック指示情報はDTIMビーコンフレームに位置してもよく、ビーコンフレームは、グループアドレス指定トラフィック指示情報が位置するDTIMビーコンフレームである。言い換えると、ビーコンフレームについて、第1のAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報はDTIMビーコンフレームにのみ位置してもよい。具体的には、AP MLD内でグループアドレス指定トラフィックを有するAPについて、APは、グループアドレス指定トラフィック指示情報の後の次の送信対象のDTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを送信してもよい。対応して、APに対応するステーションは、グループアドレス指定トラフィック指示情報に基づいて、APがグループアドレス指定トラフィックを有することを知り、DTIMビーコンフレームを受信してもよく、DTIMビーコンフレームを受信した後にグループアドレス指定トラフィックを受信する。任意選択で、第1のAPもグループアドレス指定トラフィックを有する場合、第1のAPは、グループアドレス指定トラフィック指示情報を搬送するDTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを送信してもよい。対応して、第1のSTAは、グループアドレス指定トラフィック指示情報を搬送するDTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを受信してもよい。
例えば、図4(c)に示す通信システム300では、AP MLD601内のAP601-2によりリンク2上で送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は111であり、グループアドレス指定トラフィック指示情報において、第1ビットがAP601-1に対応し、第2ビットがAP601-2に対応し、第3ビットがAP601-3に対応すると仮定する。図4(c)に示すように、AP601-2は、リンク2を通じてSTA MLD603内のSTA603-1及びSTA MLD602内のSTA602-2と通信する。したがって、STA603-1及びSTA602-2は、AP601-2により送信されたグループアドレス指定トラフィック指示情報が111であることをリッスンして検出し、AP601-1、AP601-2及びAP601-2がそれぞれグループアドレス指定トラフィックを有することを更に知ってもよい。
実現方式では、STA MLD602について、STA602-2は、AP601-1、AP601-2及びAP601-3がそれぞれグループアドレス指定トラフィックを有することを決定してもよい。さらに、STA MLD602内でAP601-1のリンク1上で動作するSTA602-1は、DTIMビーコンフレーム1及び後続のグループアドレス指定トラフィック1をリッスンする。STA MLD602内でAP601-2のリンク2上で動作するSTA602-2は、DTIMビーコンフレーム2及び後続のグループアドレス指定トラフィック2をリッスンする。STA MLD602内でAP601-3のリンク3上で動作するSTA602-3は、DTIMビーコンフレーム3及び後続のグループアドレス指定トラフィック3をリッスンする。
他の実現方式では、グループアドレス指定トラフィック指示情報がDTIMビーコンフレームで搬送される場合、DTIMビーコンフレームを受信するSTA602-2は、DTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを受信してもよい。STA MLD602内の他のSTAはそれぞれ、それぞれのリンク上のDTIMビーコンフレーム及び後続のグループアドレス指定トラフィックを更に受信する。
任意選択で、STA604はまた、リンク1上で、リンク1上でAP MLD601-1により送信されたグループアドレス指定トラフィック指示情報をリッスンしてもよい。STA604が、リンク1上のグループアドレス指定トラフィック指示情報に基づいて、AP601-1、AP601-2及びAP601-2がそれぞれグループアドレス指定トラフィックを有することを知ると仮定する。STA604が、AP601-1以外のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを気にしない場合、STA604はAPのグループアドレス指定トラフィックを受信しなくてもよい。STA604が、AP601-1以外のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを気にしており、STA604が周波数帯域スイッチング能力を有する場合、STA604は、対応するグループアドレス指定トラフィックを受信するためにリンク切り替えを実行してもよく、例えば、他のAPが次のDTIMビーコンフレームを送信した後に、他のAPにより送信されたグループアドレス指定トラフィックを受信してもよい。
STA MLD603について、STA603-1は、リンク2上で、AP601-2からグループアドレス指定トラフィック指示情報を受信する。STA603-1が、グループアドレス指定トラフィック指示情報に基づいて、AP601-1、AP601-2及びAP601-3がそれぞれグループアドレス指定トラフィックを有すると決定すると仮定する。したがって、STA MLD603内でリンク2上で動作するSTA603-1は、DTIMビーコンフレーム2及び後続のグループアドレス指定トラフィック2をリッスンする。STA MLD603内でリンク3上で動作するSTA603-2は、DTIMビーコンフレーム3及び後続のグループアドレス指定トラフィック3をリッスンする。STA MLD603内のどのステーションもAP601-1のリンク1上で動作しないので、STA MLD603はリンク1上のグループアドレス指定トラフィックを気にしない。
他の実現方式では、リンク2上のグループアドレス指定トラフィック指示情報がTIMビーコンフレームで搬送される場合、DTIMビーコンフレームを受信するSTA603-1は、DTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを受信してもよい。STA MLD603内の他のSTAはそれぞれ、それぞれのリンク上のDTIMビーコンフレーム及び後続のグループアドレス指定トラフィックを更に受信する。
他の実現方式では、複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法100は以下を更に含む。グループアドレス指定トラフィックを有するAPについて、STA MLD内でAPのリンク上で動作するSTAは、DTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを受信する。
例えば、図4(c)に示す通信システム300において、AP MLD601内のAP601-1~AP601-3のAIDが、それぞれリンク2上でAID1、AID2及びAID3であると仮定する。AID1、AID2及びAID3は、それぞれTIMビーコンフレーム内の部分仮想ビットマップフィールド内の3ビットに対応する。図11に示すように、複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法において、AP601-2はリンク2上でビーコンフレーム2を送信し、ビーコンフレーム2内の部分仮想ビットマップフィールドはグループアドレス指定トラフィック指示情報を搬送し、STA602-2がリンク2上でビーコンフレーム2をリッスンした場合、ビーコンフレーム2内の部分仮想ビットマップフィールドから読み取ることを通じて、AID1、AID2及びAID3に対応する3つのビットが111であることを知り、STA602-2は、AP601-1~AP601-3がそれぞれ対応するDTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを有することを知ってもよく、さらに、STA602-1~STA602-3は、それぞれ、STA602-1~STA602-3が動作するリンク上で、DTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックをリッスンしてもよい。この実現方式では、STA MLD602内のSTA602-1及びSTA602-3がビーコンフレームを周期的にリッスンし、対応するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知る場合が回避され、STA MLD602の電力消費を低減することが分かる。
任意選択で、ビーコンフレームについて、グループアドレス指定トラフィック指示情報がDTIMビーコンフレームでのみ搬送される場合、DTIMビーコンフレームを受信するSTA602-2は、DTIMビーコンフレームの後にグループアドレス指定トラフィックを受信してもよい。STA MLD602内の他のSTAはそれぞれ、それぞれのリンク上のDTIMビーコンフレーム及び後続のグループアドレス指定トラフィックを更に受信する。
この出願で言及されるリッスンはまた、受信として理解されてもよい点に留意すべきである。
実現方式では、AP MLD内の各APはグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信し、STA MLD内のいずれかのSTAは、1つのリンク上でグループアドレス指定トラフィック指示情報をリッスンしてもよく、或いは、STA MLD内の複数のSTAは、STAがそれぞれ動作するリンク上でグループアドレス指定トラフィック指示情報をリッスンする。例えば、図4(c)において、AP601-1及びAP601-3はまた、ステップS201及びS202を実行し、グループアドレス指定トラフィック指示情報を個別に送信してもよく、STA MLD602内のいずれか1つ以上のSTA(又はSTA MLD602内の1つ以上の指定のSTA)は、対応するリンク上でグループアドレス指定トラフィック指示情報をリッスンする。各APにより送信されるマルチキャスト指示情報内の各ビットに対応するAPは固定されない。言い換えると、各APにより送信されるマルチキャスト指示情報内の各ビットに対応するAPについて、割り当てが独立して実行される。
対応するリンク上でグループアドレス指定トラフィック指示情報をリッスンするように指定された1つ以上のSTAは変更されてもよく、対応するリンク上でグループアドレス指定トラフィック指示情報をリッスンするように指定された1つ以上のSTAは、AP MLDにより知らされる。
この実現方式では、STA MLDによりグループアドレス指定トラフィック指示情報をリッスンする柔軟性が大幅に改善されることが分かる。さらに、グループアドレス指定トラフィック指示情報をリッスンすることにより、STA MLD内の1つ又はいくつかのSTAは、AP MLD内の各APのグループアドレス指定トラフィック状態を知り、STA MLDの電力消費を或る程度低減してもよい。
他の任意選択の実現方式では、ステップS203及びS204における第1のSTAは、STA MLD内でプライマリリンク上で動作するステーションでもよく、STA MLD内の第1のSTAは、プライマリリンク上で動作するAPにより送信されたグループアドレス指定トラフィック指示情報をリッスンする。対応して、第1のAPはプライマリリンク上で動作するAPであり、第1のリンクはAP MLDとSTA MLDとの間のプライマリリンクである。
更に他の任意選択の実現方式では、ステップS203及びS204における第1のSTAは、STA MLD内でプライマリリンク上で動作するステーションである。任意選択で、STA MLDは、STA MLDが動作するプライマリリンクをAP MLDに通知してもよい。例えば、STA MLD内でプライマリリンクに位置するステーションは、ステーションのリンク識別子を、AP MLD内でステーションに対応するAPに通知する。したがって、AP MLD内でプライマリリンク上で動作するAPはグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信するが、他のAPはグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信しなくてもよく、AP MLDの電力消費を低減するのに役立ってもよく、或いは、AP MLDがグループアドレス指定トラフィック指示情報をより効率的に送信するのに役立ってもよい。例えば、AP MLDは複数のリンク上でグループアドレス指定トラフィック指示情報を繰り返し送信する。
以下に、AP MLDが、STA MLDが動作するプライマリリンクをどのように知るかの実現方式について説明する。
実現方式では、AP MLDはSTA MLDにより決定されたプライマリリンクの識別情報を取得してもよい。例えば、プライマリリンクの識別情報は、以下の情報、すなわち、プライマリリンクに対応する動作クラス(operating class)及びチャネル番号(channel number)、プライマリリンクのMACアドレス(又はBSSID)、又はプライマリリンクの識別子(identifier, ID)のうち1つ以上の項目を含んでもよい。この出願のこの実施形態では、プライマリリンクの識別情報に含まれる具体的な内容は限定されない。プライマリリンク上で動作する1つのステーションを一意に識別するために使用できる全ての情報は、この出願の実施形態におけるプライマリリンクの識別情報でもよい。プライマリリンクのMACアドレスは、プライマリリンク上で動作するSTAのMACアドレス、又はプライマリリンク上で動作するAPのMACアドレスでもよい。プライマリリンクのMACアドレスがプライマリリンク上で動作するAPのMACアドレスであるとき、プライマリリンクのMACアドレスはまた、BSSIDとも呼ばれてもよい。
実現方式では、AP MLDがSTA MLDに関連付けられていないとき、AP MLDがプライマリリンクの識別情報を取得することは、以下を含んでもよい。AP MLDは、STA MLDからアソシエーション要求フレームを受信する。AP MLDがアソシエーション要求フレームを受信するリンクは、STA MLDにより決定されたプライマリリンクであるか、或いは、AP MLDにより受信されるアソシエーション要求フレームは、STA MLDにより決定されたプライマリリンクのリンク識別情報を搬送する。言い換えると、AP MLDは、アソシエーション要求フレームが受信されるリンク上のステーション(又はアソシエーション要求フレームを送信するステーション)が、プライマリリンクのリンク識別子であると決定してもよく、或いは、AP MLDは、アソシエーション要求フレームで搬送されるプライマリリンクのリンク識別情報を取得する。
他の実現方式では、AP MLDがSTA MLDに関連付けられているとき、AP MLDがプライマリリンクのリンク識別情報を取得することは、以下を含んでもよい。AP MLDは、STA MLDからメッセージフレームを受信する。メッセージフレームは、STA MLDにより決定されたプライマリリンクのリンク識別情報を搬送する。メッセージフレームは、管理フレーム、データフレーム、制御フレーム等である。
この実現方式では、メッセージフレームは、STA MLDにより置き換えられたプライマリリンクをAP MLDに通知するために使用されることが理解できる。言い換えると、メッセージフレームで搬送されるプライマリリンクの識別情報は、置き換えられたプライマリリンクのリンク識別情報である。任意選択で、管理フレームは置き換えカウントを更に含み、プライマリリンクの置き換えまでのカウントダウンを示してもよい。
任意選択で、AP MLDは、代替として、プライマリリンクとしてのリンクを選択してもよく、プライマリリンクのリンク識別子は、プライマリリンク上で動作するAPを示すために使用される。APは、プライマリリンクのリンク識別子を、APに関連付けられたステーション又は周辺のステーションに送信する。ステップS201において、第1のAPはプライマリリンク上で動作するAPである。第1のAPにより送信されたグループアドレス指定トラフィック指示情報は、プライマリリンク上で動作する第1のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されてもよく、或いは、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、セカンダリリンク上で動作するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されてもよく、或いは、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、プライマリリンク上で動作する第1のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かと、セカンダリリンク上で動作するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かとを示すために使用されてもよい。セカンダリリンクは、AP MLD内の第1のAP以外のAPが動作するリンクであるか、或いは、セカンダリリンクはプライマリリンク以外の複数のリンク内のリンクを含む。
実現方式では、第1のAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAPにより生成されたグループアドレス指定トラフィック指示情報内の一部又は全部のビットでもよい。第1のAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAPにより生成されたグループアドレス指定トラフィック指示情報内のビットの一部であり、シグナリングオーバーヘッドを低減するのに役立つ。
グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは、AP MLD内の各APに対応する。グループアドレス指定トラフィック指示情報内の第N1ビットの前の全てのビットに対応するAPのいずれもグループアドレス指定トラフィックを有さず、第N2ビットの後の全てのビットに対応するAPのいずれもグループアドレス指定トラフィックを有さない場合、第1のAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、第N1ビット~第N2ビットのみを含んでもよい。ここで、N1は0以上且つ生成されたグループアドレス指定トラフィック指示情報内のビットの総数未満でもよく、N2はN1よりも大きく且つ生成されたグループアドレス指定トラフィック指示情報内のビットの総数以下でもよい。この実現方式では、シグナリングオーバーヘッドが低減されることが分かる。さらに、この場合、グループアドレス指定トラフィックの指示情報はオフセット及び長さフィールドを更に含み、オフセットはN1を示すために使用され、長さはグループアドレス指定トラフィック情報におけるN2-N1+1ビットを示すために使用される。
他の実現方式では、第1のAPにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、いくつかのAPのAIDに対応するビットを含んでもよく、或いは、いくつかのステーションのAIDに対応するビットを含んでもよく、TIM要素のビットオーバーヘッドを低減してもよい。言い換えると、プロトコルにおける圧縮方式が使用される。連続したアソシエーション識別子を有する複数のAPのどれもグループアドレス指定トラフィックを有さないとき、部分仮想ビットマップフィールドはアソシエーション識別子に対応するビットを含まなくてもよい。具体的には、部分仮想ビットマップフィールド内のグループアドレス指定トラフィック指示情報内のビット数は、TIM要素内のオフセットに基づいて低減されてもよい。
上記の実施形態及び実現方式はそれぞれの焦点を有することが理解できる。1つの実施形態に詳細に記載されていない実現方式については、他の実施形態を参照する。詳細はここでは再び説明しない。さらに、この明細書に記載の実施形態は、独立した解決策でもよく、或いは、内部ロジックに基づいて組み合わされてもよい。これらの解決策は全て、この出願の保護範囲内に入る。言い換えると、上記に記載の実施形態は、競合しない場合には、互いに組み合わされてもよい。
この出願において提供される上記の実施形態では、この出願の実施形態において提供される方法がAP MLD及びSTA MLDの観点から別々に記載されている。この出願の上記の実施形態において提供される方法における機能を実現するために、AP MLD及びSTA MLDは、ハードウェア構造及びソフトウェアモジュールを含み、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、又はハードウェア構造及びソフトウェアモジュールの組み合わせの形式で上記の機能を実現してもよい。上記の機能における機能は、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、又はハードウェア構造及びソフトウェアモジュールの組み合わせの形式で実行されてもよい。以下に、図12~図15を参照して、この出願の実施形態における通信装置について詳細に説明する。通信装置は、アクセスポイント・マルチリンクデバイス内のアクセスポイント又はステーション・マルチリンクデバイス内のステーションである。さらに、通信装置は、AP MLD内の装置でもよく、或いは、通信装置は、STA MLD内の装置である。
図12は、通信装置100の概略ブロック図である。通信装置100は、複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法200~複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法300のいずれかにおいて、AP MLD又はAP MLD内のいずれかのAPに対応する。任意選択で、通信装置100は、図4(a)~図4(c)又は図5のいずれか1つに示すAP又はAP MLD内の装置である。
通信装置100は、処理ユニット101及び通信ユニット102を含む。
処理ユニット101は、グループアドレス指定トラフィック指示情報を生成するように構成される。
グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD内の1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されるか、或いは、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。
第2のAP MLDは、第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APのAP MLDである。
通信ユニット102は、第1のリンク上でグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信するように構成される。第1のリンクは、アクセスポイントが動作するリンクである。
通信装置100では、処理ユニット101により生成されたグループアドレス指定トラフィック指示情報が、通信装置100又は他のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用でき、次いで、通信ユニット102によりステーション・マルチリンクデバイスに送信されることが分かる。したがって、ステーション・マルチリンクデバイス内のいずれかのステーションは、グループアドレス指定トラフィック指示情報をリッスンし、グループアドレス指定トラフィックを通知する柔軟性を改善してもよい。さらに、グループアドレス指定トラフィック指示情報が、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の各AP又は複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために更に使用されるとき、ステーション・マルチリンクデバイス内のいずれかのステーションは、複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知り、ステーション・マルチリンクデバイス内の各ステーションがそれぞれのリンク上にグループアドレス指定トラフィックが存在するか否かをリッスンする場合を回避してもよく、それにより、ステーション・マルチリンクデバイスの電力消費を低減してもよい。
実現方式では、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは、各APに対応し、各ビットは、ビットに対応するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。詳細については、上記の方法の実施形態の関連する内容を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
さらに、トランシーバにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、プロセッサにより生成されたグループアドレス指定トラフィック指示情報内のビットの一部でもよい。例えば、グループアドレス指定トラフィックを有さないAPに対応するビットは、圧縮方式で搬送されない。詳細はここでは再び説明しない。
他の実現方式では、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、トラフィック指示マップTIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内のビットの一部である。代替として、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、トラフィック指示マップTIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内の連続ビットの一部である。
この実現方式では、AP MLDはAP MLDに含まれる各APにAIDを割り当て、さらに、部分仮想ビットマップ内のAIDに対応するビットを使用することにより、AIDを有するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを個別に示すことが分かる。言い換えると、グループアドレス指定トラフィック指示情報はAIDに対応するビットである。詳細については、上記の方法の実施形態において図7~図9に示す関連する内容を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
さらに、AP MLD内の各APに対応するAIDが明示的に割り当てられるか暗黙的に予め定義されるか、AP MLD内のAPがマルチBSSIDモードで動作するか否か等の内容については、上記の方法の実施形態1及び実施形態2における関連する実現方式を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
例えば、AP MLD内の各APに対応するAIDが明示的に割り当てられる場合、通信装置において、処理ユニット101は、アソシエーション識別子構成情報を生成するように更に構成される。アソシエーション識別子構成情報は、第1のAP MLD内の各AP又は第1のAP以外のAPに対応するアソシエーション識別子AIDを示すために使用されるか、或いは、アソシエーション識別子構成情報は、第1のリンク上の第1のAP MLD内の第1のAP以外のAP又は各APに対応するアソシエーション識別子AIDと、第1のリンク上の第2のAP MLD内の各AP又は非伝送AP以外のAPに対応するアソシエーション識別子とを示すために使用される。通信ユニット102は、第1のリンク上でアソシエーション識別子構成情報を送信するように更に構成される。
さらに、この実現方式では、部分仮想ビットマップフィールド内のビットの一部に対応するAIDはステーションのAIDであるので、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットに対応するアソシエーション識別子AIDについて、第1のAP MLD内の各APにより管理されるステーションのAIDが更に考慮されるか、或いは、第1のリンク上で動作するAPに関連付けられたステーションのAIDが更に考慮される。
実現方式では、第1のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDは、AIDxを先頭として使用することにより、第1のAPにより連続的に割り当てられる。ここで、xはmax{2^(N1),2^(N2),...,2^(Ny),...,2^(Nn)}に等しく、nはAP MLD内でマルチ基本サービスセット識別子multiple BSSIDモードで動作するAPの数であり、Nyは基本サービスセット識別子BSSIDモードで動作するAPyが位置するmultiple BSSIDセットのmultiple BSSID要素内の最大基本サービスセット識別子BSSIDインジケータフィールドの値であり、APyはAP MLD内で基本サービスセット識別子BSSIDモードで動作する第yのAPである。
他の実現方式では、第1のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDは、AIDxを先頭として使用することにより、第1のAPにより連続的に割り当てられる。ここで、xは2^Nに等しく、第1のAPがマルチ基本サービスセット識別子multiple BSSIDモードで動作するとき、Nは、第1のAPが位置するmultiple BSSIDセットのマルチ基本サービスセット識別子multiple BSSID要素内の最大基本サービスセット識別子BSSIDインジケータフィールドの値に等しいか、或いは、Nは、第1のAPがmultiple BSSIDモードで動作していないとき0に等しい。
通信装置100では、通信ユニット102は、サービス指示マップDTIMビーコンフレーム及びDTIMビーコンフレームの後のグループアドレス指定トラフィックを送信するように更に構成される。通信装置100が位置するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するとき、通信ユニット102はこの動作を実行してもよい。
この出願のこの実施形態における通信装置100は、この出願の実施形態におけるマルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法200及びマルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法300を対応して実行してもよいことが理解されるべきである。さらに、通信装置100内のユニットの上記の動作又は機能は、それぞれ図5及び図7における方法の対応する手順を実現するために使用される。簡潔にするために、詳細はここでは再び説明しない。
図12は、通信装置200の概略ブロック図である。通信装置200は、複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法200~複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法300のいずれかにおいて、STA MLD、STA MLD内のいずれかのSTA、又はSTA MLD内でプライマリリンク上で動作するSTAに対応する。任意選択で、通信装置200は、図1に示すSTA又はSTA MLD内の装置である。代替として、通信装置200は、図4(a)~図4(c)におけるSTA又はSTA MLD内の装置である。
通信装置200は、通信ユニット201及び処理ユニット202を含む。
通信ユニット201は、通信装置200が動作する第1のリンク上で、第1のAP MLD内の第1のAPからグループアドレス指定トラフィック指示情報を受信するように構成される。
グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD内の1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されるか、或いは、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用され、第2のAP MLDは、第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APのAP MLDである。
処理ユニット202は、グループアドレス指定トラフィック指示情報に基づいて、各APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを決定するように構成される。
通信装置200では、処理ユニット202は、グループアドレス指定トラフィック指示情報に基づいて、1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知ってもよいことが分かる。言い換えると、通信装置200は、通信装置200に関連付けられたAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知るだけでなく、AP MLD内の他のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知り、グループアドレス指定トラフィックを通知する柔軟性を改善してもよい。さらに、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の複数のAP又は各APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。言い換えると、通信装置200が位置するSTA MLD内のいずれかのSTAは、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の複数のAP又は各APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知り、通信装置200が位置するSTA MLD内の各STAが、対応するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かをリッスンする場合を回避し、通信装置200が位置するSTA MLDの電力消費を低減してもよい。
実現方式では、通信装置200に対応するSTAは、STA MLD内でプライマリリンク上で動作するステーションである。したがって、通信ユニット201がAP MLDからグループアドレス指定トラフィック指示情報を受信することは、具体的には以下のことである。通信ユニット201は、プライマリリンク上で、AP MLD内の1つのAPのグループアドレス指定トラフィック指示情報をリッスンする。この実現方式では、STA MLD内の他のSTAがグループアドレス指定トラフィック指示情報を周期的にリッスンする場合が回避され、STA MLDの電力消費を低減する。
通信装置200がプライマリリンクを決定する方式については、上記の方法の実施形態の説明を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
実現方式では、通信ユニット201は、配信トラフィック指示マップDTIMビーコンフレーム及びDTIMビーコンフレームの後のグループアドレス指定トラフィックを受信するように更に構成される。この実現方式では、処理ユニット202が、処理ユニット202に対応するAPがグループアドレス指定トラフィックを有すると決定したとき、通信ユニット201は当該動作を実行してもよい。
実現方式では、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは、各APに対応し、各ビットは、ビットに対応するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。詳細については、上記の方法の実施形態の関連する内容を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
さらに、トランシーバにより送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は、プロセッサにより生成されたグループアドレス指定トラフィック指示情報内のビットの一部でもよい。詳細については、上記の方法の実施形態の関連する内容を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
他の実現方式では、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、トラフィック指示マップTIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内のビットの一部である。代替として、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、トラフィック指示マップTIM要素内の部分仮想ビットマップフィールド内の連続ビットの一部である。
この実現方式では、AP MLDはAP MLDに含まれる各APにAIDを割り当て、さらに、部分仮想ビットマップ内のAIDに対応するビットを使用することにより、AIDを有するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを個別に示すことが分かる。言い換えると、グループアドレス指定トラフィック指示情報はAIDに対応するビットである。詳細については、上記の方法の実施形態の関連する内容を参照する。
さらに、AP MLD内の各APに対応するAIDが明示的に割り当てられるか暗黙的に予め定義されるか、又はAP MLD内のAPがマルチBSSIDモードで動作するか否かの内容については、上記の方法の実施形態における方法1及び方法2を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
例えば、AP MLD内の各APに対応するAIDが明示的に割り当てられる場合、通信装置200において、通信ユニット201は、アソシエーション識別子構成情報を受信するように更に構成される。アソシエーション識別子構成情報は、第1のリンク上の第1のAP MLD内の各AP又は第1のAP以外のAPに対応するアソシエーション識別子AIDを示すために使用される。
代替として、アソシエーション識別子構成情報は、第1のリンク上の第1のAP MLD内の各AP又は第1のAP以外のAPに対応するアソシエーション識別子AIDと、第1のリンク上の第2のAP MLD内の各AP又は非伝送AP以外のAPに対応するアソシエーション識別子とを示すために使用される。
処理ユニット202は、アソシエーション識別子構成情報に基づいて、各APに対応するAIDを決定するように更に構成される。
さらに、この実現方式では、部分仮想ビットマップフィールド内のビットの一部に対応するAIDはステーションのAIDであるので、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットに対応するアソシエーション識別子AIDについて、第1のAP MLD内の各APに関連付けられたステーションが更に考慮されるか、或いは、第1のリンク上で動作するAPにより管理されるステーションが更に考慮される。
実現方式では、第1のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDは、AIDxを先頭として使用することにより、第1のAPにより連続的に割り当てられる。ここで、xは2^Nに等しく、第1のAPがマルチ基本サービスセット識別子multiple BSSIDモードで動作するとき、Nは、第1のAPが位置するmultiple BSSIDセットのマルチ基本サービスセット識別子multiple BSSID要素内の最大基本サービスセット識別子BSSIDインジケータフィールドの値に等しいか、或いは、Nは、第1のAPがmultiple BSSIDモードで動作していないとき0に等しい。
他の実現方式では、第1のAP MLD内の全てのAPに対応するAIDは、AIDxを先頭として使用することにより、第1のAPにより連続的に割り当てられる。ここで、xはmax{2^(N1),2^(N2),...,2^(Ny),...,2^(Nn)}に等しく、nはAP MLD内でマルチ基本サービスセット識別子multiple BSSIDモードで動作するAPの数であり、Nyはmultiple BSSIDモードで動作するAPyが位置するmultiple BSSIDセットのmultiple BSSID要素内の最大基本サービスセット識別子BSSIDインジケータフィールドの値であり、APyはAP MLD内で基本サービスセット識別子BSSIDモードで動作する第yのAPである。
この出願のこの実施形態における通信装置200は、この出願の実施形態におけるマルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法200及びマルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法300を対応して実行してもよいことが理解されるべきである。さらに、通信装置100内のユニットの上記の動作又は機能は、それぞれ上記の実施形態においてSTA MLD内のSTA又は第1のSTAの対応する動作を実現するために使用される。簡潔にするために、詳細はここでは再び説明しない。
図13は、通信装置300の概略ブロック図である。実現方式では、通信装置300は、複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法200~複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法300のいずれかにおいて、AP MLD又はAP MLD内のいずれかのAPに対応する。任意選択で、通信装置300は図1におけるAP又はAP MLD内の装置でもよく、或いは、通信装置300は図4(a)~図4(c)におけるAP若しくはAP MLD内の装置、又は図5に示すAP MLDである。任意選択で、通信装置300は上記の方法の実施形態を実現するチップ、チップシステム、プロセッサ等である。通信装置300は、上記の方法の実施形態に記載の方法を実現するように構成されてもよい。詳細については、上記の方法の実施形態における説明を参照する。
他の実現方式では、通信装置300は、複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法200及び複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法300のいずれかにおいて、STA MLD、STA MLD内のいずれかのSTA、又はSTA MLD内でプライマリリンク上で動作するSTAに対応する。任意選択で、通信装置300は図1におけるSTA又はSTA MLD内の装置であるか、或いは、通信装置300は図4(a)~図4(c)におけるSTA又はSTA MLD内の装置である。任意選択で、通信装置400は上記の方法の実施形態を実現するチップ、チップシステム、プロセッサ等である。通信装置400は、上記の方法の実施形態に記載の方法を実現するように構成されてもよい。詳細については、上記の方法の実施形態における説明を参照する。
通信装置300は、1つ以上のプロセッサ301を含んでもよい。プロセッサ301は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ等でもよく、例えば、プロセッサ301は、ベースバンドプロセッサ又は中央処理装置でもよい。ベースバンドプロセッサは、通信プロトコル及び通信データを処理するように構成されてもよく、中央処理装置は、通信装置(例えば、基地局、ベースバンドチップ、端末、端末チップ、DU又はCU)を制御し、コンピュータプログラムを実行し、コンピュータプログラムのデータを処理するように構成されてもよい。
通信装置300は、トランシーバ305を更に含んでもよい。トランシーバ305は、トランシーバユニット、トランシーバマシン、トランシーバ回路等と呼ばれてもよく、トランシーバ機能を実現するように構成される。トランシーバ305は、受信機及び送信機を含んでもよい。受信機は、受信機マシン、受信回路等と呼ばれてもよく、受信機能を実現するように構成される。送信機は、送信機マシン、送信回路等と呼ばれてもよく、送信機能を実現するように構成される。任意選択で、通信装置300はアンテナ306を更に含んでもよい。
任意選択で、通信装置300は1つ以上のメモリ302を含んでもよく、命令304を記憶してもよい。命令304はコンピュータプログラムでもよい。コンピュータプログラムは通信装置300上で実行されてもよく、それにより、通信装置300は上記の方法の実施形態に記載の方法を実行する。任意選択で、メモリ302はデータを更に記憶してもよい。通信装置300及びメモリ302は別々に配置されてもよく、或いは、一緒に統合されてもよい。
通信装置300は、マルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法200及びマルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法300においてAP MLD内のAPの機能を実現するように構成される。
プロセッサ301は、図7におけるステップS201を実行し、上記の方法の実施形態においてAPに対応するAIDの任意選択の実現方式を実行するように、例えば、アソシエーション識別子構成情報を生成するように構成されてもよい。
トランシーバ305は、図7におけるステップS202を実行し、上記の方法の実施形態においてAPに対応するAIDの任意選択の実現方式を実行するように、例えば、アソシエーション識別子構成情報を送信するように構成される。
通信装置300は、上記の方法の実施形態におけるマルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法200及びマルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法300においてSTA MLD内のSTAの機能を実現するように構成される。
トランシーバ305は、図7におけるステップS203を実行し、上記の方法の実施形態においてAPに対応するAIDの任意選択の実現方式を実行するように、例えば、アソシエーション識別子構成情報を受信するように構成される。
プロセッサ301は、図7におけるステップS204を実行し、上記の方法の実施形態においてAPに対応するAIDの任意選択の実現方式を実行するように、例えば、アソシエーション識別子構成情報に基づいてAP MLD内の各APのアソシエーション識別子を決定するように構成されてもよい。
実現方式では、プロセッサ301は、受信及び送信機能を実現するように構成されたトランシーバを含んでもよい。例えば、トランシーバは、トランシーバ回路、インタフェース又はインタフェース回路でもよい。受信及び送信機能を実現するように構成されたトランシーバ回路、インタフェース又はインタフェース回路は、分離してもよく、或いは、一緒に統合されてもよい。トランシーバ回路、インタフェース又はインタフェース回路は、コード/データを読み書きするように構成されてもよい。代替として、トランシーバ回路、インタフェース又はインタフェース回路は、信号を伝送又は転送するように構成されてもよい。
実現方式では、プロセッサ301は命令303を記憶してもよい。命令はコンピュータプログラムでもよい。コンピュータプログラム303はプロセッサ301上で動作し、それにより、通信装置300は上記の方法の実施形態に記載の方法を実行する。コンピュータプログラム303はプロセッサ301に固化されてもよい。この場合、プロセッサ301はハードウェアにより実現されてもよい。
実現方式では、通信装置300は回路を含んでもよく、回路は上記の方法の実施形態において送信、受信又は通信機能を実現してもよい。この出願に記載のプロセッサ及びトランシーバは、集積回路(integrated circuit, IC)、アナログIC、無線周波数集積回路RFIC、混合信号IC、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、プリント回路基板(printed circuit board, PCB)、電子デバイス等に実現されてもよい。プロセッサ及びトランシーバは、代替として様々なIC技術、例えば、相補型金属酸化物半導体(complementary metal oxide semiconductor, CMOS)、N型金属酸化物半導体(N-type metal oxide semiconductor, NMOS)、P型チャネル金属酸化物半導体(positive channel metal oxide semiconductor, PMOS)、バイポーラ接合トランジスタ(bipolar junction transistor, BJT)、バイポーラCMOS(BiCMOS)、シリコンゲルマニウム(SiGe)及びガリウムヒ素(GaAs)を使用することにより製造されてもよい。
上記の実施形態に記載の通信装置は、AP MLD又はAP MLD内のAPでもよい。しかし、この出願に記載の通信装置の範囲はこれに限定されず、通信装置の構造は図14において限定されなくてもよい。通信装置は、独立したデバイスでもよく、或いは、大型デバイスの一部でもよい。例えば、通信装置は、
(1)独立した集積回路IC、チップ、又はチップシステム若しくはサブシステム、
(2)1つ以上のICを含むセット、ここで、任意選択で、ICのセットはデータ及びコンピュータプログラムを記憶するように構成された記憶コンポーネントを更に含んでもよい、
(3)ASIC、例えば、モデム(Modem)、
(4)他のデバイスに組み込まれることができるモジュール、
(5)受信機、端末、インテリジェント端末、携帯電話、無線デバイス、ハンドヘルドデバイス、モバイルユニット、車載デバイス、ネットワークデバイス、クラウドデバイス、人工知能デバイス等、又は
(6)他のデバイス等
でもよい。
通信装置がチップ又はチップシステムでもよい場合については、図15に示すチップの構造の概略図を参照する。図15に示すチップは、プロセッサ401及びインタフェース402を含む。1つ以上のプロセッサ401が存在してもよく、複数のインタフェース402が存在してもよい。
チップは、上記の方法の実施形態におけるマルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法200及びマルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法300において、AP MLD内のAPの機能を実現するように構成される。
実現方式では、プロセッサ401は、グループアドレス指定トラフィック指示情報を生成するように構成される。
グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD内の1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されるか、或いは、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。
第2のAP MLDは、第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APのAP MLDである。
インタフェース402は、第1のリンク上でグループアドレス指定トラフィック指示情報を送信するように構成され、第1のリンクは、アクセスポイントが動作するリンクである。
チップでは、プロセッサにより生成されたグループアドレス指定トラフィック指示情報が、チップ又は他のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用され、次いで、トランシーバによりステーション・マルチリンクデバイスに送信できることが分かる。したがって、ステーション・マルチリンクデバイス内のいずれかのステーションは、グループアドレス指定トラフィック指示情報をリッスンし、グループアドレス指定トラフィックを通知する柔軟性を改善してもよい。さらに、グループアドレス指定トラフィック指示情報が、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の各AP又は複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されるとき、ステーション・マルチリンクデバイス内のいずれかのステーションは、複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知り、ステーション・マルチリンクデバイス内の各ステーションがそれぞれのリンク上にグループアドレス指定トラフィックが存在するか否かをリッスンする場合を回避してもよく、それにより、ステーション・マルチリンクデバイスの電力消費を低減してもよい。
任意選択で、チップは、マルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法200及びマルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法300において、AP MLD内のAPの機能を更に実行してもよい。詳細はここでは再び説明しない。
チップは、上記の方法の実施形態におけるマルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法200及びマルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法300において、STA MLD内のSTAの機能を実現するように構成される。
実現方式では、インタフェース402は、チップが動作する第1のリンク上で、第1のAP MLD内の第1のAPからグループアドレス指定トラフィック指示情報を受信するように構成される。
グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD内の1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されるか、或いは、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用され、第2のAP MLDは、第1のAPが位置するマルチBSSIDセット内の非伝送APのAP MLDである。
プロセッサ401は、グループアドレス指定トラフィック指示情報に基づいて、各APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを決定するように構成される。
チップでは、プロセッサは、グループアドレス指定トラフィック指示情報に基づいて、1つ以上のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知ってもよいことが分かる。言い換えると、チップは、チップに関連付けられたAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知るだけでなく、AP MLD内の他のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知り、グループアドレス指定トラフィックを通知する柔軟性を改善してもよい。さらに、グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の複数のAP又は各APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。言い換えると、チップが位置するSTA MLD内のいずれかのSTAは、AP MLD内の複数のAP又は各APがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知り、チップが位置するSTA MLD内の各STAが、対応するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かをリッスンする場合を回避し、チップが位置するSTA MLDの電力消費を低減してもよい。
任意選択で、チップは、マルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法200及びマルチリンクグループアドレス指定トラフィック伝送方法300において、STA MLD内のSTAの機能を更に実行してもよい。詳細はここでは再び説明しない。
当業者は、この出願の実施形態に列挙されている様々な例示的な論理ブロック(illustrative logic block)及びステップ(step)が、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア又はこれらの組み合わせを使用することにより実現されてもよいことを更に理解し得る。機能がハードウェアを使用することにより実現されるかソフトウェアを使用することにより実現されるかは、全体のシステムの特定の用途及び設計要件に依存する。当業者は、特定の用途毎に記載の機能を実現するために様々な方法を使用してもよいが、実現方式がこの出願の実施形態の範囲を超えると考えられるべきでない。
この出願は、コンピュータ読み取り可能記憶媒体を更に提供する。コンピュータ読み取り可能記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶し、コンピュータ読み取り可能記憶媒体がコンピュータにより実行されたとき、上記の方法の実施形態のいずれか1つの機能が実現される。
この出願は、コンピュータプログラム製品を更に提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータにより実行されたとき、上記の方法の実施形態のいずれか1つの機能が実現される。
上記の実施形態の全部又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はこれらのいずれかの組み合わせを使用することにより実現されてもよい。ソフトウェアが実施形態を実現するために使用されるとき、実施形態の全部又は一部はコンピュータプログラム製品の形式で実現されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータプログラムを含む。コンピュータプログラムがコンピュータにロードされて実行されたとき、この出願の実施形態による手順又は機能が全て或いは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク又は他のプログラム可能装置でもよい。コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶されてもよく、或いは、コンピュータ読み取り可能記憶媒体から他のコンピュータ読み取り可能記憶媒体に伝送されてもよい。例えば、コンピュータプログラムは、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ又はデジタル加入者線(digital subscriber line, DSL))又は無線(例えば、赤外線、無線又はマイクロ波)の方式で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンタから他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンタに伝送されてもよい。コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、コンピュータによりアクセス可能ないずれかの使用可能媒体、又は1つ以上の使用可能媒体を統合したデータ記憶デバイス、例えば、サーバ若しくはデータセンタでもよい。使用可能媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク又は磁気テープ)、光媒体(例えば、高密度デジタルビデオディスク(digital video disc, DVD))、半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ(solid-state drive, SSD))等でもよい。
当業者は、この出願における「第1」及び「第2」のような様々な参照符号が単に説明を容易にするための区別に使用されており、この出願の実施形態の範囲を限定するため或いはシーケンスを表すために使用されるものではないことを理解し得る。
この出願において、「少なくとも1つ」は代替として「1つ以上」として記述されてもよく、「複数」は2、3、4又はそれ以上でもよい。これはこの出願では限定されない。この出願の実施形態では、「第1」、「第2」、「第3」、「A」、「B」、「C」、「D」等は、これらにより記述される技術的特徴を区別するために使用される。「第1」、「第2」、「第3」、「A」、「B」、「C」及び「D」により記述される技術的特徴の間に、時系列又はサイズの順序は存在しない。
この出願において表に示す対応関係は構成されてもよく、或いは、予め定義されてもよい。表における情報の値は例のみであり、他の値が構成されてもよい。これは、この出願では限定されない。情報と各パラメータとの間の対応関係の構成中に、表に示す全ての対応関係が構成される必要はない。例えば、この出願における表では、いくつかの行に示す対応関係は、代替として構成されなくてもよい。他の例では、上記の表に基づいて、分割及び組み合わせのような適切な変形及び調整が実行されてもよい。上記の表のタイトルに示すパラメータの名称は、代替として、通信装置により理解できる他の名称でもよく、パラメータの値又は表現方式は、代替として、通信装置により理解できる他の値又は表現方式でもよい。上記の表の実現方式の中で、配列、キュー、コンテナ、スタック、リニアテーブル、ポインタ、リンク付きリスト、ツリー、グラフ、構造体、クラス、パイル又はハッシュテーブルのような他のデータ構造が代替として使用されてもよい。
この出願における「予め定義される」は、「定義される」、「予め定義される」、「記憶される」、「予め記憶される」、「予め交渉される」、「予め構成される」、「固化される」又は「予め焼かれる」として理解されてもよい。
当業者は、この明細書に開示されている実施形態に記載の例と組み合わせて、ユニット及びアルゴリズムステップが電子ハードウェア又はコンピュータソフトウェア及び電子ハードウェアの組み合わせにより実現されてもよいことを認識し得る。機能がハードウェアにより実行されるかソフトウェアにより実行されるかは、技術的解決策の特定の用途及び設計上の制約条件に依存する。当業者は、特定の用途毎に記載の機能を実現するために異なる方法を使用してもよいが、実現方式がこの出願の範囲を超えると考えられるべきではない。
便宜的で簡単な説明の目的で、上記のシステム、装置及びユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態における対応するプロセスを参照し、詳細はここでは再び説明しないことが、当業者により明確に理解され得る。
上記の説明は、この出願の単なる具体的な実現方式であり、この出願の保護範囲を限定することを意図するものではない。この出願に開示される技術的範囲内で当業者により容易に理解できるいずれかの変形又は置換は、この出願の保護範囲内に入るものとする。したがって、この出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD内の1つのAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用され、APは第1のAP又は第1のAP MLD内の他のAPである。第1のAPにより管理されるステーションが、第1のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かのみを知ることができる方式と比較して、当該方法では、グループアドレス指定トラフィックを通知する柔軟性が改善される。グループアドレス指定トラフィック指示情報は、第1のAP MLD内の複数のAPのそれぞれがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。第1のAPにより管理されるステーションが、第1のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かのみを知ることができる方式と比較して、当該方法では、STA MLD内の各STAが、対応するAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを周期的にリッスンする場合が回避され、STA MLDの電力消費が低減される。
実現方式では、第1のAP MLD内の第1のAPはアソシエーション識別子構成情報を生成し、アソシエーション識別子構成情報は、第1のリンク上の第1のAP MLD内の各AP又は第1のAP以外のAPに対応するアソシエーション識別子AIDを示すために使用され、第1のAPは第1のリンク上でアソシエーション識別子構成情報を送信する。全てのAPのAIDは、グループアドレス指定トラフィック指示情報内の全てのビットに対応する。グループアドレス指定トラフィック指示情報内の各ビットは、対応するAID内のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用される。
任意選択で、グループアドレス指定トラフィック指示情報がTIMビーコンフレーム、管理フレーム、データフレーム又は制御フレームで搬送され、第1のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するAPである場合、第1のAPは、配信トラフィック指示マップDTIMビーコンフレームと、DTIMビーコンフレームの後のグループアドレス指定トラフィックとを更に送信してもよい。
例えば、図4(c)に示す通信システム300では、AP MLD601内のAP601-2によりリンク2上で送信されるグループアドレス指定トラフィック指示情報は111であり、グループアドレス指定トラフィック指示情報において、第1ビットがAP601-1に対応し、第2ビットがAP601-2に対応し、第3ビットがAP601-3に対応すると仮定する。図4(c)に示すように、AP601-2は、リンク2を通じてSTA MLD603内のSTA603-1及びSTA MLD602内のSTA602-2と通信する。したがって、STA603-1及びSTA602-2は、AP601-2により送信されたグループアドレス指定トラフィック指示情報が111であることをリッスンして検出し、AP601-1、AP601-2及びAP601-3がそれぞれグループアドレス指定トラフィックを有することを更に知ってもよい。
他の実現方式では、通信装置300は、複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法200及び複数のリンクに適用可能なグループアドレス指定トラフィック伝送方法300のいずれかにおいて、STA MLD、STA MLD内のいずれかのSTA、又はSTA MLD内でプライマリリンク上で動作するSTAに対応する。任意選択で、通信装置300は図1におけるSTA又はSTA MLD内の装置であるか、或いは、通信装置300は図4(a)~図4(c)におけるSTA又はSTA MLD内の装置である。任意選択で、通信装置300は上記の方法の実施形態を実現するチップ、チップシステム、プロセッサ等である。通信装置400は、上記の方法の実施形態に記載の方法を実現するように構成されてもよい。詳細については、上記の方法の実施形態における説明を参照する。
チップでは、プロセッサにより生成されたグループアドレス指定トラフィック指示情報が、チップ又は他のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用され、次いで、インタフェース402によりステーション・マルチリンクデバイスに送信できることが分かる。したがって、ステーション・マルチリンクデバイス内のいずれかのステーションは、グループアドレス指定トラフィック指示情報をリッスンし、グループアドレス指定トラフィックを通知する柔軟性を改善してもよい。さらに、グループアドレス指定トラフィック指示情報が、第1のAP MLD及び第2のAP MLD内の各AP又は複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを示すために使用されるとき、ステーション・マルチリンクデバイス内のいずれかのステーションは、複数のAPがグループアドレス指定トラフィックを有するか否かを知り、ステーション・マルチリンクデバイス内の各ステーションがそれぞれのリンク上にグループアドレス指定トラフィックが存在するか否かをリッスンする場合を回避してもよく、それにより、ステーション・マルチリンクデバイスの電力消費を低減してもよい。