ここで説明する様々な例では、HARQに基づく再送信又はネットワークコーディングを実装する方法と機器について説明する。ここで説明する例は、ブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャスト送信の再送信の課題に対処するのに役立つ。例えば、ブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャスト送信では、各受信ノードが異なるコードブロックで受信エラーを有する可能性があり、送信チャネルは通常、消去チャネルではない。
本開示を理解するのに役立つように、再送信のための幾つかの既存のアプローチについて説明する。
ハイブリッド自動再送要求(H-ARQ又はHARQ)は、無線物理層再送信の一般的な機能である。標準的なHARQの実装には、初期送信が失敗したときに、送信されていないマザーコードの追加ビットを送信する、インクリメンタル冗長性(incremental redundancy (IR))に基づく再送信の使用が含まれる。つまり、マザーコードは循環バッファに格納され、マザーコードからのビットを含む初期コードブロックが送信された後、HARQプロセスの一部として、送信機は循環バッファから新しいIRビットを送信する。新しいIRビットは、以前に送信されたデータとともに新しいコードブロックを形成する。これは、再送信の最大数に達するか、コードブロックが正常に復号されるまで繰り返される。
HARQ再送信スキームには、フィードバックに基づく再送信スキームとブラインド再送信スキームが含まれる。フィードバックに基づく再送信では、受信ノードは多くの場合、確認応答(ACK)又は否定確認応答(NACK)を送信ノードに送り返す。NACKを受信すると、再送信が送信される。ブラインド再送信では、受信ノードからのACK/NACK応答は任意である。代わりに、送信ノードは所定の回数の再送信を送信する。グループキャストSL送信では、ACK/NACKを送信する受信ノードの異なるオプションが存在する場合がある。1つのオプションでは、受信ノードはNACKのみを送信する(受信の成功に対してACKが送信されない)。すべての受信ノードは同じ物理サイドリンクフィードバックチャネル(physical sidelink feedback channel (PSFCH))リソースを共有し、その結果、送信ノードはどの受信ノードがどのNACKを送信したかを認識できない場合がある。別のオプションでは、各受信ノードはACK/NACKフィードバックを送信するための専用の、それ自体のPSFCHリソースを有する。
前方誤り訂正(forward error correction (FEC))に基づく様々な再送信スキームが、ブロードキャスト又はマルチキャスト送信のために検討されてきた。これらの既存のアプローチの幾つかを次に説明する。
噴水コードは、レートレスコードの一種である。噴水コードは、フィードバックのないブロードキャスト又はマルチキャスト送信に適している。従来のマルチメディアブロードキャストマルチメディアサービス(Multimedia Broadcast Multimedia Services (MBMS))システムでは、HARQ再送信やHARQフィードバックのないアプリケーション層のFECに、噴水コードの実装であるラプター(raptor)コードを使用していた。ただし、噴水コードは、プロトコルスタックの下位レベル(例えば、物理(PHY)層のトランスポートブロック又はコードブロックレベル)ではなく、上位層のフィードバック用に設計されている。PHY層の再送信を使用するソリューションと比較して、噴水コードは再送信の遅延が長く、低遅延のアプリケーションには適さない。さらに、噴水コードは消去コードであるため、非消去チャネルでの送信の性能が低下する。
もう1つの既存のアプローチは消去外コード(erasure outer code)である。消去外コードでは、HARQ再送信のために複数のコードブロックに基づいてパリティコードブロックが生成される。パリティコードブロックは、異なる消去情報コードブロックを修正するために使用できる。ただし、非消去チャネルを介した送信では、復号されていないコードブロックが完全に破棄されるため、性能が低下する。これは、各パリティコードブロックが1つの復号されていないコードブロックに対してのみ修正できることを意味する。
本開示の理解を助けるために、無線通信システムの例を最初に説明する。
図1は、本開示の実施形態を実装できる無線通信システム100(無線システム100とも呼ばれる)の例を示している。一般に、無線システム100は、複数の無線又は有線要素がデータ及び他のコンテンツを通信できるようにする。無線システム100は、システム100のエンティティ間でコンテンツ(例えば、音声、データ、ビデオ、テキストなど)を(例えば、ブロードキャスト、ナローキャスト、ユーザ装置からユーザ装置へ、などを介して)通信できるようにする。無線システム100は、帯域幅などのリソースを共有することによって動作する場合がある。無線システム100は、5G技術及び/又はそれ以降の世代の無線技術を使用した無線通信に適している場合がある。幾つかの例では、無線システム100は、幾つかのレガシー無線技術(例えば、3G又は4G無線技術)にも対応している場合がある。
示されている例では、無線システム100は、電子デバイス(electronic device (ED))110、無線アクセスネットワーク(radio access network (RAN))120、コアネットワーク130、公衆交換電話網(public switched telephone network (PSTN))140、インターネット150、及びその他のネットワーク160を含む。幾つかの例では、1つ以上のネットワークが省略されたり、別のタイプのネットワークに置き換えられたりすることがある。他のネットワークが無線システム100に含まれることがある。これらのコンポーネント又は要素の特定の数が図1に示されているが、これらのコンポーネント又は要素の任意の妥当な数が無線システム100に含まれることがある。
ED110は、無線システム100で動作、通信、又はその両方を行うように構成されている。例えば、ED110は、無線又は有線通信チャネルを介して送信、受信、又はその両方を行うように構成されている場合がある。各ED110は、無線操作に適した任意のエンドユーザ装置を表し、特に、ユーザ機器(UE)、無線送受信ユニット(WTRU)、移動局、移動中継局、固定又はモバイル加入者ユニット、携帯電話、局(STA)、機械型通信(machine type communication (MTC))装置、携帯情報端末(personal digital assistant (PDA))、スマートフォン、ラップトップ、コンピュータ、タブレット、無線センサ、モノのインターネット(IoT)装置、ネットワーク対応車両、又は家電装置などの装置を含めることができる(又はそのように呼ばれる場合もある)。将来の世代のED110は、他の用語を使用して呼ばれる場合がある。
図1において、RAN120は基地局(BS)170を含む。図1は単一の各々のBS170を含む各RAN120を示しているが、任意の所与のRAN120は複数のBS170を含むことができ、任意の所与のRAN120は基地局制御部(base station controller (BSC))、無線ネットワーク制御部(radio network controller (RNC))、中継ノード、要素、及び/又は装置を含むこともできることを理解すべきである。各BS170は、他のBS170、コアネットワーク130、PSTN140、インターネット150、及び/又は他のネットワーク160へのアクセスを可能にするために、1つ以上のED110と無線でインタフェースするように構成されている。例えば、BS170は、他の可能性の中でも、ベーストランシーバ局(base transceiver station (BTS))、無線基地局、ノードB(NodeB)、進化型ノードB(eNodeB又はeNB)、ホームeNodeB、gNodeB(gNB)(次世代ノードBと呼ばれることもある)、送信点(transmission point (TP))、送受信点(transmission/reception point (TRP))、サイト制御部、アクセスポイント(access point (AP))、又は無線ルータと呼ばれることもある。将来の世代のBS170は、他の用語を使用して呼ばれる場合がある。任意のED110は、他のBS170、インターネット150、コアネットワーク130、PSTN140、他のネットワーク160、又は上記の任意の組み合わせとのインタフェース、アクセス、又は通信を行うように、代替的又は追加的に構成されることがある。幾つかの例では、BS170はインターネット150を介してコアネットワーク130にアクセスすることができる。
ED110及びBS170は、ここで説明する機能及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するために使用できる通信機器の例である。任意のBS170は、示されているように単一の要素であっても、対応するRAN120に分散されている複数の要素であっても、そうでなくてもよい。各BS170は、「セル」又は「カバレッジエリア」と呼ばれることもある特定の地理的領域又はエリア内で無線信号を送信及び/又は受信する。セルはさらにセルセクタに分割され、例えばBS170は複数のトランシーバを使用して複数のセクタにサービスを提供することができる。幾つかの実施例では、無線アクセス技術がそれらをサポートするピコ又はフェムトセルが確立されている場合がある。マクロセルは、1つ以上のより小さなセルを含むことができる。幾つかの実施形態では、例えば、多入力多出力(multiple-input multiple-output (MIMO))技術を使用して、各セルに複数のトランシーバを使用することができる。示されているRAN120の数は、あくまでも例示である。無線システム100を考案する際には、任意の数のRANを考慮することができる。
BS170は、1つ以上のアップリンク(UL)/ダウンリンク(DL)無線インタフェース190を介して(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)などを介して)、1つ以上のED110と通信する。UL/DLインタフェース190は、例えば、UL/DL接続、ED-BSリンク/接続/インタフェース、又はEDネットワークリンク/接続/インタフェースと呼ばれることもある。また、ED110は、1つ以上のサイドリンク(SL)無線インタフェース195を介して、互いに直接(すなわち、BS170を介さずに)通信することもできる。SLインタフェース195は、例えば、SL接続、UE-to-UEリンク/接続/インタフェース、V2V(Vehicle-to-Vehicle)リンク/接続/インタフェース、V2X(Vehicle-to-Everything)リンク/接続/インタフェース、V2I(Vehicle-to-Infrastructure)リンク/接続/インタフェース、V2P(Vehicle-to-Pedestrian)リンク/接続/インタフェース、ED-EDリンク/接続/インタフェース、D2D(Device-to-Device)リンク/接続/インタフェース、又は単にSLと呼ばれることもある。無線インタフェース190、195は、任意の適切な無線アクセス技術を利用することができる。例えば、無線システム100は、無線通信のための符号分割多元接続(code division multiple access (CDMA))、時分割多元接続(time division multiple access (TDMA))、周波数分割多元接続(frequency division multiple access (FDMA))、直交FDMA(orthogonal FDMA (OFDMA))、又はシングルキャリアFDMA(single-carrier FDMA (SC-FDMA))のような、1つ以上のチャネルアクセス方法を実装することができる。
RAN120はコアネットワーク130と通信し、ED110に音声、データ、その他のサービスなどの様々なサービスを提供する。RAN120及び/又はコアネットワーク130は、コアネットワーク130によって直接サービスされる場合とされない場合があり及び同じ無線アクセス技術を採用する場合と採用しない場合がある、1つ以上の他のRAN(示されていない)と直接又は間接的に通信することができる。コアネットワーク130は、(i)RAN120又はED110又はその両方と、(ii)他のネットワーク(PSTN140、インターネット150、その他のネットワーク160など)との間のゲートウェイアクセスとしても機能する。さらに、ED110の一部又はすべてには、異なる無線技術及び/又はプロトコルを使用して、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信する機能が含まれる場合がある。無線通信(又はそれに加えて)の代わりに、ED110は有線通信チャネルを介してサービスプロバイダ又はスイッチ(示されていない)、及びインターネット150と通信する場合がある。PSTN140には、基本電話サービス(plain old telephone service (POTS).)を提供するための回線交換電話ネットワークを含めることができる。インターネット150には、コンピュータとサブネット(イントラネット)又はその両方のネットワークを含めることができ、インターネットプロトコル(Internet Protocol (IP))、伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol (TCP))、ユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol (UDP))などのプロトコルを組み込むことができる。ED110は、複数の無線アクセス技術に従って動作可能なマルチモード装置であってもよく、そのような技術をサポートするために必要な複数のトランシーバを内蔵している。
図2及び図3は、本開示に従って方法及び教示を実装することができる機器の例を示している。図2及び図3は、ED110及びBS170に対して可能な異なる実施形態を示しており、限定することを意図していない。
図2に示すように、一例の機器(例えば、ED110又はBS170の例示的な実施形態)は、少なくとも1つの処理ユニット201を含む。処理ユニット201は、機器の様々な処理動作を実行する。例えば、処理ユニット201は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入出力処理、又は機器の任意の他の機能を実行することができる。処理ユニット201は、ここでより詳細に説明する機能及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するように構成することもできる。各処理ユニット201には、1つ以上の動作を実行するように構成された任意の適切な処理又はコンピューティング装置が含まれている。各処理ユニット201には、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は特定用途向け集積回路を含めることができる。
機器(例えば、ED110又はBS170)は、有線及び/又は無線通信用の少なくとも1つの通信インタフェース202を含む。各通信インタフェース202は、無線又は有線送信用の信号を生成し、及び/又は無線又は有線で受信された信号を処理するための任意の適切な構造を含む。本例の機器は、少なくとも1つのアンテナ204(その他の例では、アンテナ204を省略してもよい)を含む。各アンテナ204は、無線又は有線信号を送受信するための任意の適切な構造を含む。機器では、1つ又は複数の通信インタフェース202を使用することができる。機器では、1つ又は複数のアンテナ204を使用することができる。幾つかの例では、1つ以上のアンテナ204は、ビームフォーミング及びビームステアリング操作を実行するために使用できるアンテナアレイ204であってもよい。単一の機能ユニットとして示されているが、機器は、少なくとも1つの送信機インタフェース及び少なくとも1つの別個の受信機インタフェースを使用して実装することもできる。
機器(例えば、ED110又はBS170)は、さらに1つ以上の入出力装置206又は入出力インタフェース(インターネット150への有線インタフェースなど)を含む。入出力装置206は、ネットワーク内のユーザ又は他の装置との相互作用を可能にする。各入出力装置206は、ネットワークインターフェース通信を含む、スピーカ、マイク、キーパッド、キーボード、ディスプレイ、タッチスクリーンなど、ユーザに情報を提供したり、ユーザから情報を受信したりするのに適した任意の構造を含んでいる。
さらに、機器(例えば、ED110又はBS170)は、少なくとも1つのメモリ208を含んでいる。メモリ208は、機器が使用、生成、又は収集した命令及びデータを格納する。例えば、メモリ208は、ここに記載され、処理ユニット201によって実行される機能及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するように構成されたソフトウェア命令又はモジュールを格納することができる。各メモリ208は、任意の適切な揮発性及び/又は不揮発性の記憶及び検索装置を含む。ランダムアクセスメモリ(random access memory (RAM))、読み出し専用メモリ(read only memory (ROM))、ハードディスク、光ディスク、加入者識別モジュール(subscriber identity module (SIM))カード、メモリスティック、セキュアデジタル(secure digital (SD))メモリカードなど、任意の適切なタイプのメモリを使用することができる。
図3に示すように、別の例の機器(例えば、ED110又はBS170の別の例示的な実施形態)は、少なくとも1つの処理ユニット250、少なくとも1つの送信機252、少なくとも1つの受信機254、1つ以上のアンテナ256、少なくとも1つのメモリ258、及び1つ以上の入出力装置又はインタフェース266を含む。処理ユニット250は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入出力処理、又は任意の他の機能など、機器の様々な処理操作を実装する。処理ユニット250は、ここで説明する機能及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するように構成することもできる。各処理ユニット250には、1つ以上の動作を実行するように構成された任意の適切な処理又はコンピューティング装置が含まれている。各処理ユニット250には、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は特定用途向け集積回路を含めることができる。
各アンテナ252は、無線又は有線送信を生成するための任意の適切な構造を含む。各アンテナ254は、無線又は有線で受信した信号を処理するための任意の適切な構造を含む。別々のコンポーネントとして示されているが、少なくとも1つの送信機252と少なくとも1つの受信機254を組み合わせてトランシーバにすることができる。各アンテナ256は、無線又は有線信号を送受信するための任意の適切な構造を含む。ここでは、送信機252と受信機254の両方に結合されているものとして共通のアンテナ256が示されているが、1つ以上のアンテナ256を送信機252に結合し、1つ以上の別個のアンテナ256を受信機254に結合することができる。幾つかの例では、1つ以上のアンテナ256は、ビームフォーミング及びビームステアリング操作のために使用できるアンテナアレイであってもよい。各メモリ258は、図2に関して上述したような任意の適切な揮発性及び/又は不揮発性の記憶及び検索装置を含む。メモリ258は、機器が使用、生成、又は収集した命令及びデータを格納する。例えば、メモリ258は、ここに記載され、処理ユニット250によって実行される機能及び/又は実施形態の一部又は全部を実装するように構成されたソフトウェア命令又はモジュールを格納することができる。
各入出力装置/インタフェース266は、ネットワーク内のユーザ又は他の装置との相互作用を可能にする。各入出力装置/インタフェース266は、ユーザに情報を提供する、又はユーザから情報を受信する/提供するのに適した任意の構造を含んでいる。
垂直チェックブロックの生成を含む、単一のトランスポートブロック(transport block (TB))内の複数のコードブロック(code block (CB))を共同で符号化する技術は、2019年10月28日に出願された「SYSTEM AND METHOD FOR HYBRID-ARQ」と題された米国特許出願第16/665,,121号に記載されており、その全体は参照によりここに組み込まれている。
図4Aは、水平チェックブロックと垂直チェックブロックを含む単一のTBのコード構造の例を示す。TB402は、エンコーダ入力ビットから形成された複数の情報ブロック404を含む(この例では、簡略化のために4つの情報ブロック404が示されているが、これは制限することを意図したものではない)。エンコーダ入力ビットは、情報ビットと呼ばれることもある。この例のビットは、L行とK列に配置されている。コード構造には、水平チェックブロック406(この例では、情報ブロック404ごとに1つの水平チェックブロック406)と、垂直チェックブロック1~4 408-1から408-4(一般に垂直チェックブロック408と呼ばれる)も含まれている。この例では、簡略化のために4つの垂直チェックブロック408が示されているが、これは制限することを意図したものではない。使用される垂直チェックブロック408の数は、送信機での構成(例えば、ダウンリンク(DL)送信の場合はBS170、アップリンク(UL)送信又はSL送信の場合はED110)に基づく場合があり、及び/又は、規格によって定義される場合もある。さらに、垂直チェックブロック408の数は、水平チェックブロック406の数と等しい場合があり又は等しくない場合もある。コードの各行は、(1つの情報ブロック404内に)k1個のエンコーダ入力ビット(又は情報ビット)を含むn1個のビットを含み、各々の水平チェックブロック406はn1-k1個のチェックビットを含む。本開示では、チェックビットは、冗長ビット、又は幾つかの例では(例えば、組織的コードの場合)パリティビットと呼ばれることもある。
各情報ブロック404及び対応する水平チェックブロック406は、n1ビット情報CB410として見ることができ、TB402は複数の情報CB410を有する。図4Aの例では、情報CB410は、各々組織的ビット(情報ブロック404内)と、組織的ビットから決定されるチェックビット(水平チェックブロック406内)を含むという点で、組織的CBである。他の例(更に後述する)では、情報CB410は非組織的ビットである場合がある。
各垂直チェックブロック408は、複数の情報ブロック404(クロス情報ブロックビット、クロスCBビット、又は単にクロスブロックビットとも呼ばれる)にわたって選択されたk2個のエンコーダ入力ビット(又は情報ビット)から生成される。k2クロスブロックビットは、k2=MxLとなるような、M≧1であるL個の情報CB410の各々からのM個のエンコーダ入力ビットを含む。つまり、k2個のクロスブロックビットはK個の列の1つからのビットを含み、各列はM個のビット幅である。幾つかの例では、k2個のクロスブロックビットは、各情報CB410から取得された異なる数の情報ビットを含むことができる。これを数学的に表現すると、k2=M1+…+MLとなる。ここで、MiはL個の情報CB410の各々から取り出される情報ビット数であり、Mi>0であり、p≠qのとき、Mp=Mqの要件はない。
本開示では、(水平チェックブロック406のように)「水平」及び(垂直チェックブロック408のように)「垂直」を参照する。これらの用語は、幾つかの図のレイアウトを理解する際に便宜的に使用され、2種類のチェックブロックを互いに区別するために使用される。ただし、これらの用語は物理的な構造を意味するものではない。より一般的には、「水平」と「垂直」という記述子は、各々「第1」と「第2」に等しく置き換えられることがある。例えば、水平及び垂直チェックブロック406、408は、単に第1及び第2チェックブロックと呼ぶことができる。特に、各第2(又は垂直)チェックブロックは、2つ以上の情報CB410から選択された情報ビットから生成される。水平CBは、情報CBと呼ばれることもある。理解しやすいように、本開示では、「第1」と「第2」の代わりに「水平」と「垂直」という用語を使用するが、これは限定することを意図したものではない。
図4Bは、水平チェックブロックと垂直チェックブロックを含む単一のTBのコード構造の別の例を示す。図4Bに示した例は、図4Aの例と類似しており、図4Aの例と類似している特徴については、改めて詳述する必要はない。図4Bの例では、コード構造は、前述の垂直チェックブロック1~4 408-1から408-4に加えて、さらに垂直チェックブロック5~7 408-5から408-7を含む(垂直チェックブロック1~7 480-1から408-7は、一般に垂直チェックブロック408と呼ばれることがある)。垂直チェックブロック5~7 408-5から408-7は、垂直チェックブロック1~4 408-1から408-4に似ているが、垂直チェックブロック5~7 408-5から408-7は、(複数の情報ブロック404から選択されたビットではなく)複数の水平チェックブロック406から選択されたビットを使用して生成される点が異なる。このように、垂直チェックブロック5~7 408-5から408-7のビットは、「チェックオンチェック」ビットと呼ばれることがある。
図4A及び4Bは、以上に説明され、ビットが行と列に配置されていることを示しており、例えば、垂直チェックブロック408は長方形/2次元構造を持つものとして示されている。ただし、これは説明のためのものであり、ビットが論理的に、又は送信においてどのように配置されるかを制限することを意図したものではない。さらに、図4A及び図4Bに示すコード構造は、(更に後述するように)送信のために分割することができる。通常、1つの垂直チェックブロック408のすべてのビットが同じ送信で送信される。
水平チェックブロック406と垂直チェックブロック408に含まれるチェックビットは、受信機での復号を支援するのに役立つ。例えば、チェックビットが存在するデコーダでの各復号試行の後、エラーチェックを実行して、情報CB410内の情報ビットが復号に成功したかどうかを決定できる。垂直チェックブロック408は、複数の情報CB410にまたがって決定されるチェックビットを含むため、複数の情報CB410の復号に有用な情報を提供する。デコーダは、垂直チェックブロック408のチェックビットを使用して、情報CB410の復号を支援することができる。
送信では、(対応する水平チェックブロック406を含み送信された)情報CB410を初期送信で送信することができる。後述するように、垂直チェックブロック408は、初期送信で情報CB410とともに送信されることもあれば、別の送信(再送信と呼ぶこともある)で送信されることもある。再送信には、垂直チェックブロック408からの非組織的符号化ビットだけを含めることができるが、再送信には、垂直チェックブロック408に関連する幾つかの組織的ビット(すなわち情報ビット)を含めることもできる。
情報CB410が組織的である例(低密度パリティ検査(low density parity check (LDPC))コードやターボコードなど)では、受信したCBを復号するために、デコーダで(受信機で)反復的な復号プロセスが使用されることがある。デコーダは、情報CBの復号中に、デコーダの「ソフト」出力と考えられる、ビット値の対数尤度比(log-likelihood ratio (LLR))を計算する。本開示では、ソフト出力は、まだ確定されていないデコーダ出力(例えば、ビット値がまだ1又は0の値であると確定的に決定されていない)を指す場合があるが、それでも(例えば、後続の復号の繰り返しで)有用な情報を提供する場合がある。このようなソフト出力は、本質的に確率的である場合があります(例えば、LLR)。正しく復号されていない情報CB410(例えば、対応する水平チェックブロック406を使用したチェックに失敗する)は、垂直チェックブロック408の処理から恩恵を受ける場合がある。各垂直チェックブロック408は、情報CB410の2つ以上(又は全て)から選択された情報ビットから生成されるため、垂直チェックブロック408(例えば、LLR)を復号しようとする試みからのソフト出力は、情報CB410の復号を改善するのに役立つ場合がある(その逆も同様)。少なくともこのようにして、垂直チェックブロック408は復号の改善に役立つ。
ここで、図5A及び図5Bを参照する。前述のように、垂直チェックブロック408は、情報CB410全体から選択されたクロスブロックビットから決定される。所与の垂直チェックブロック408について、クロスブロックビットは、異なる情報CB410の異なる列から取得された情報ビットを含むことができる。例えば、クロスブロックビットは、第1情報CB410の列xからの入力ビット、第2情報CB410の列yからの入力ビット、及び第3情報CB410の列zからの入力ビットを含むことができ、x、y及びzは異なる。別の考え方では、垂直チェックブロック408を生成するためのクロスブロックビットは、情報行内のビットを任意にシャッフル(行方向シャッフルとも呼ばれる)した後、ビットの垂直列を取ることによって選択されると考えることができる。この情報ビットの行方向シャッフルは、インタリーブ又は行方向インタリーブとも呼ばれる。このシャッフルを実行するために、所定のシャッフル方式又は所定のインターリーバが使用されることがある。本開示では、異なる垂直チェックブロック408を生成するための、情報ビットのこのような行単位の並べ替えのためのインターリーバの使用について説明する。インターリーバは、(他の可能性の中でも)ビットの並べ替えられた行を得るためにビットの行に適用される、所定のアルゴリズム又は所定の行列である。他の技術(必ずしもインタリーブに限定されない)を使用してもよいことを理解すべきである。
例えば、図5Aは、4つの情報CB410を持つTB402を示しており、各情報CB410の情報ブロック404が4つのサブブロックに分割され、合計16のサブブロックがIB1、IB2、…、IB16として示されている。図5Aに示されているサブブロックの連続するインデックスは、各情報CB410の情報ビットの自然順(例えば、エンコーダによって出力されるように)を表している。図5Aの例では、行方向シャッフルは行われていない。
これに対して、図5Bの例を考えてみる。この例では、情報ビットは少なくとも1行でシャッフルされている(図5Bではサブブロックのシャッフルされたインデックスとして表されている)。1行目ではサブブロックの順序は変わらないが、2行目、3行目、4行目では順序が変わっていることがわかる。特に、各情報CB410に属する特定のサブブロックは変更されず、各情報CB410内のサブブロックの順序のみが変更される。これは、シャッフルが各情報CB410の水平チェックブロック406に影響しないことを意味する。ただし、図5Bの垂直チェックブロック408は、図5Aの垂直チェックブロック408とは異なる。図5Aの垂直チェックブロック408は、垂直チェックブロック408の第1セットと見なすことができ、図5Bの垂直チェックブロック408は、垂直チェックブロック408の第2セットと見なすことができる。
シャッフルを使用するかどうか、及びエンコーダ入力ビットが各行内でどのようにシャッフルされるかは、送信機(例えば、BS170又はED110)で構成されるか、及び/又は規格によって定義されることができる。異なるインターリーバを使用して情報ビットをシャッフルすると、垂直チェックブロック408の異なるセット(例えば、前述の図5A及び図5Bの垂直チェックブロック408の異なる第1及び第2セット)になることは理解できるだろう。幾つかの例では、垂直チェックブロック408の異なるセットが同じTB402から生成される場合があり、これは復号の目的で追加情報を提供するのに役立つ場合がある。例えば、異なる再送信の試行に対して垂直チェックブロック408の異なるセットが生成される場合がある。
図4A、4B、5A及び5Bは、組織的コードに基づくコード構造を示していますが、これは例示のみである。本開示は、組織的コードに限定されるものではなく、非組織的コードにも同様に適用でき、実装することができる。さらに、本開示は、マルチキャスト、グループキャスト及びブロードキャスト送信/再送信の文脈において垂直チェックブロック408を使用する例を説明しているが、図4A、図4B、図5A及び図5Bに示されているコード構造は、とりわけユニキャスト送信/再送信にも適している可能性があることを理解すべきである。
図6は、非組織的コード(例えば、Polarコード、ブロックコード、又は従来のコード)に基づく単一TBのコード構造の例を示している。各非組織的コードワードは、エンコーダ入力ビットのセットに基づいて決定されるが、情報ビットは組織的ビットとしてコードワードには現れない。組織的コードとは異なり、水平チェックビットは各行の末尾に単純に追加することはできない。
TB602は、複数の非組織的コードワード604を含む。各非組織的コードワード604は、情報CB610として見ることができる。図4A、図4B、図5A、図5Bの例とは異なり、情報CB610には明確な水平チェックブロックは含まれていない。各垂直チェックブロック608は、図4A及び図4Bで説明されているものと同様に、複数の情報CB610にわたって取られた1つ以上のビット列によって生成される。
以下の詳細な議論は、垂直チェックブロックが組織的又は非組織的CBから生成されたかどうかに依存しないことが、当業者に理解されるであろう。簡単にするために、以下は、組織的CBに基づく図4A及び図4Bの例を参照して参照符号を参照し、使用することができる。これは制限を意図したものではないことを理解すべきである。
本開示では、各垂直チェックブロックを生成するためのビットが複数の情報ブロックにわたって取られるため、垂直チェックブロックはクロスブロックチェックブロックとも呼ばれることがある。同様に、各水平チェックブロックを生成するためのビットが単一の情報ブロックのすべてのビットから取られるため、水平チェックブロックの生成はブロックごと(又はブロック固有)のコーディングと呼ばれることがある。垂直チェックブロックの生成は、2次元(2D)コーディングと呼ばれることがあり、2Dは(組織的コードの場合は水平チェックブロックに加えて)垂直チェックブロックの生成を表す。「チェックブロック」の代わりに「パリティブロック」又は「冗長性ブロック」という用語を使用することもある。理解しやすくするために、以下の説明では、垂直チェックブロックと水平チェックブロックを参照するが、「垂直」及び「水平」という用語は、物理的構造を意味するものではなく、制限するものではないことを理解する必要がある。
前の説明では、単一のTBのクロスブロックビットから生成される垂直チェックブロックについて説明している。垂直チェックブロックは、2つ以上のTB(例えば、単一の送信元から個別のパケットとして送信されるTB)のクロスブロックビットから生成される場合もある。このさらなるアプリケーションの理解を助けるために、ネットワークコーディングの議論が提供される。
ネットワークコーディングは、ネットワークスループットの向上を助け、遅延の削減を助け、及び/又は無線ネットワークの堅牢性の向上を助けるために、送信データを符号化及び復号するネットワーク技術である。(従来のネットワークルーティングのように)2つのパケットを異なる個別の情報単位として扱う代わりに、ネットワークコーディングでは、2つのパケットを結合し(ビットごとのX-OR演算など、特定の定義された代数アルゴリズムを使用する)、蓄積されたメッセージを宛先に配信できる。宛先では、蓄積されたメッセージが(同じ定義されたアルゴリズムを使用して)復号される。この方法で結合された2つのパケットは、2つの異なる送信ノードからのものである場合があり、又は同じ送信元又は異なる送信元の2つの異なる送信元(例えば、2つの異なるアンテナ、2つの異なる送信機、又は2つの異なる通信インタフェース)からのものである場合もある。2つのパケットは、同じ宛先、又は2つの異なる宛先(例えば、2つの異なる受信ノード)を対象とする場合がある。2つのパケットが2つの異なる宛先を対象としている場合、その宛先を対象としたパケットのみを復号して取得するために、各宛先で追加情報を使用することがある。
垂直チェックブロックがネットワークコーディングで使用される場合、所与の垂直チェックブロックは、2つ以上のCB又は2つ以上のパケット(単一のTB又は複数のTBに由来する場合がある)から取得されたビットから生成される。
図7は、図4A及び図4Bと同様のコード構造の例を示している。ただし、図4A及び図4Bとは異なり、図7の構造には複数のTBが含まれており、この例ではTB-1 402-1及びTB-2 402-2(一般にTB402と呼ばれる)である。なお、TB402は必ずしも同じ送信で送信されるとは限らない。この例では、簡略化のために2つのTB402が示されているが、これは制限することを意図したものではない。TB-1 402-1は、情報ブロック404-1(この例では、簡略化のために2つの情報ブロック404-1が示されているが、これは制限することを意図したものではない)を形成する行にエンコーダ入力ビットを配置し、TB-2 402-2は、情報ブロック404-2(この例では、簡略化のために2つの情報ブロック404-2が示されているが、これは制限することを意図したものではない)を形成する行にエンコーダ入力ビットを配置している。情報ブロック404-1、404-2は一般に情報ブロック404と呼ばれることがある。なお、各TB402の情報ブロック404の数は必ずしも等しくない。この例では、組織的コードが示されており、各情報ブロック404から水平チェックブロック406が生成される。非組織的コードを使用した例では、情報ブロック404と異なる水平チェックブロック406が存在しない場合がある。
垂直チェックブロック1-4 408-1から408-4(一般に垂直チェックブロック408と呼ばれる)は、すべての情報ブロック404にわたって(したがって、すべてのTB402にわたって)取られる1つ以上のビット列を使用して各々生成される。つまり、各垂直チェックブロック408は、各TB402の各情報ブロック404から少なくとも1ビットを含むビットのセットから生成される。この例では、簡略化のために4つの垂直チェックブロック408が示されているが、これは制限することを意図したものではない。使用される垂直チェックブロック408の数は、送信機での構成(例えば、DL送信の場合はBS170、UL又はSL送信の場合はED110)に基づく場合があり、及び/又は、規格によって定義される場合もある。さらに、垂直チェックブロック408の数は、水平チェックブロック406の数と等しい場合があり又は等しくない場合もある。
図5A、5B及び6に関する上記の議論と同様に、複数のTB402にわたって生成される垂直チェックブロック408は、その自然な順序の情報ビットに基づいて生成される場合もあれば、シャッフルされた(又はインタリーブされた)ビットに基づいて生成される場合もある。(例えば、異なる再送信に対して)異なるインターリーバを使用して、TB402の同じセットに対して垂直チェックブロック408の複数のセットが生成される場合もある。垂直チェックブロック408は、組織的又は非組織的コードに対して生成される場合がある。
情報CB410は、ネットワークノード(例えば、BS170又はED110)又はネットワークノードの送信装置(例えば、送信アンテナ又は送信チェーン)であってよいソースから発生する場合がある。一般に、本開示におけるネットワークノードという用語は、無線ネットワーク内の任意の送信及び/又は受信ノード(中継ノードを含む)を指す場合があり、エンドノード(例えば、ED110のような端末装置)、さらにアップリンクであるノード(例えば、BS170又は中継器)を含む場合がある。当業者は、本開示の範囲内で他のバリエーションが可能であることを理解するであろう。
各TBは各々の数の情報CBを持つことができる。本開示では、情報CBは単にCBと呼ばれることがある。幾つかの例では、垂直チェックブロックは、(例えばインターリーバを使用して)TBのすべてのCBから選択されたビットを使用して生成される場合がある。他の例では、垂直チェックブロックは、TBの全部より少ないが少なくとも2つのCBから選択されたビットを使用して生成される場合がある。例えば、所与のインターリーバは、垂直チェックブロックを生成するために、全部より少ないCBからのビットの選択(例えば、受信ノードによって復号に成功しなかったCBからのみのビットの選択)を示す場合がある。
本開示は、2Dコーディングを使用してマルチキャスト、ブロードキャスト又はグループキャスト送信を実行するための方法及び機器について説明する。特に、各CBを個別に再送信する代わりに、複数のCBの1つ以上の垂直チェックブロックを再送信する。既存の再送信スキームと比較して、ここに開示された例は、遅延の削減、オーバヘッドの削減、又はより効率的な復号などの改善された性能を提供する。
本開示では、初期送信と呼ばれるTB又はパケットの初期送信は、送信ノードから受信ノードへの情報CB(組織的コードの場合は水平チェックブロックを含む)の通信を含む。同じTB又はパケットに関連する後続の通信は、TB又はパケットの再送信と呼ばれ、送信ノードから受信ノードへの1つ以上の垂直チェックブロックの送信を含む。ここで説明する幾つかの例では、初期送信に1つ以上の垂直チェックブロックが含まれる場合があることに注意する必要がある。
垂直チェックブロックは複数のCBからのビットを使用して生成されるため、1つの垂直チェックブロックの再送信は複数のCBの復号に役立つ情報を提供できる。受信ノードでは、失敗した復号の試行からのソフト情報を保持し、垂直チェックブロックからの情報と組み合わせて、複数のCBの復号に役立てることができる。成功しなかった復号の試みからのソフト情報を利用する能力は、消去外コード及び噴水コードに勝る有意な性能の向上を提供する。これは、異なる受信機が初期送信で異なる誤ったCBを持つ場合でも、1つの垂直チェックブロックが、異なる受信機にマルチキャスト又はブロードキャストされ、異なる受信機により復号に使用することができる。
本開示では、従来のTB又はCBグループに基づくHARQと比較して、ブロードキャスト又はマルチキャストでの再送信に必要な冗長性とフィードバックを削減するのに役立つ可能性のある例について説明する。ここに開示されている例は、レートレスコードだけでなく、フィードバックに基づくスキームで実装することができる。
ブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャスト送信アプリケーションでの垂直チェックブロックの使用例について説明する。次の例は、特定の数の参加エンティティ(例えば、送信元、送信機、宛先、中継、端末装置、UEなど)で説明及び示される。示される特定の数は、制限することを意図したものではない。例えば、複数形で示される任意の数(例えば、2つ以上)のエンティティがある場合がある。詳細には説明されないが、異なるインターリーバを使用して、HARQ再送信用の異なる垂直チェックブロックを生成することができる。
ここに開示されている例では、送信機(又は送信ノード)(Tx)によって実行される再送信は、所定のパラメータに従うことができる。再送信を実行するためのパラメータには、実行される再送信の数(事前に決定可能)、各垂直チェックブロックを生成するために使用するインターリーバ、各再送信に含める垂直チェックブロックの数などが含まれる。再送信パラメータは、事前に定義されている場合があり(例えば、規格で定義されている)、半静的に構成されている場合がある(例えば、無線リソース制御(radio resource control (RRC))シグナリングなどの上位層のシグナリングによって構成される)。TxがED110である例では、再送信パラメータは、BS170からの構成シグナリングによって、半静的(例えば、構成された許可)又は動的(例えば、動的スケジューリング)に示される場合がある。半静的構成は、例えば、無線リソース制御(RRC)シグナリングなどの上位層シグナリングを使用してシグナリングされる場合がある。動的指示は、例えば、ダウンリンク制御情報(downlink control information (DCI))送信などの物理層(又はレイヤ1)シグナリングを使用してシグナリングされる場合がある。
受信ノードが復号に垂直(及び水平)チェックブロックを適切に利用するためには、受信機(又は受信ノード)(Rx)も垂直チェックブロックがどのように生成されたかに関する情報を必要とする。垂直チェックブロックを生成するために使用されるパラメータ(垂直チェックブロックパラメータとも呼ばれる)に関する情報は、再送信の前、最中、一緒、又は直後に各Rxにシグナリングされる場合がある。TxがBS170の場合、垂直チェックブロックを生成するために使用されるパラメータに関する情報は、例えば上記と同様にDCI又はRRCでシグナリングされる場合がある。TxがED110の場合、垂直チェックブロックパラメータに関する情報は、サイドリンクRRC又はPC5-RRCを使用して(半静的に構成されたパラメータの場合)、又はサイドリンク制御チャネルを介してサイドリンク制御情報(sidelink control information (SCI))を使用して(動的に示されたパラメータの場合)、他の受信ED110にシグナリングされる場合がある。TxがED110で、TxからRx(別のED110の場合もある)への送信がネットワーク(又はBS170)によってスケジュールされている場合、垂直チェックブロックパラメータに関する情報は、BS170からTxにもシグナリングされる場合があり、これは(例えばRRCでは)半静的又は(例えばDCIでは)動的にシグナリングできる。他の例では、TxEDは垂直チェックブロックパラメータの一部又はすべてを選択する場合があり、その場合、その情報はネットワーク/BS170によってTxEDに伝達/スケジュールされる必要はない。
信号がシグナリングされる可能性のある情報には、次のようなものがある。送信が新規(初期)送信であるか再送信であるかを示す新規データ指示子(New Data Indicator (NDI))、同じHARQプロセスに属する送信/再送信のセットを識別するHARQプロセスID、所定の反復回数/ブラインド再送信(該当する場合)、及び垂直チェックブロックを生成するためのパラメータ。シグナリングされる可能性のある垂直チェックブロックパラメータの例には、次のものがある。再送信ごとに送信される垂直チェックブロックの数、CBのインデックスと垂直チェックブロックの生成に使用するCBの数(すべてのCBが垂直チェックブロックの生成に使用される場合は省略可能)、垂直チェックブロックの生成に使用されるインターリーバ、及び各CBのどのビット/サブブロックが垂直チェックブロックの生成に使用されるか。幾つかの例では、所与の再送信の垂直チェックブロックを生成するためのパラメータは、再送信の冗長バージョン(redundancy version (RV))に従って事前に定義されている場合があり、その場合、シグナリングは再送信のRVを示すことがある。また、RVインデックス又はTBの複数の送信/再送信に対応するRVシーケンスもシグナリングされることがある。垂直チェックブロックを生成するために使用されるインターリーバに関する情報は、事前に構成された既知の(例えば、規格で定義された)利用可能なインターリーバのセット内の1つ以上のインターリーバのシード(又はインデックス)の形で送信されることがある。
上記の情報のいずれも、標準で事前に構成されているか、及び/又はネットワークシステム/装置に事前に構成されている場合があるため、送信ノードと受信ノードの両方に認識されている。幾つかの例では、異なるオプション又はパラメータ値が規格によって定義されている場合があり、使用する特定のオプション又はパラメータ値を(例えば、インデックス値を参照することで)示すためにシグナリング(例えば、RRC、PC5-RRC、DCI、SCI)が使用される場合がある。短期的な変更(例えば、使用する特定のインターリーバの選択)又は長期的な変更(例えば、所定の再送信回数の変更)を示すために、異なる種類のシグナリング(例えば、RRC、PC5-RRC、DCI、SCI)が使用される場合がある。
開示は、幾つかの例において、TB又はパケットを参照することができる。TBの文脈におけるの議論は、パケットにも同様に適用できる可能性があることを理解すべきである(その逆も同様である)。
図8Aは、フィードバックに基づく再送信スキームで垂直チェックブロックを使用する例を示すシグナリング図である。なお、図8A(及びここに開示されている他の例)は、複数の受信ノードへの送信(例えば、マルチキャスト、ブロードキャスト、又はグループキャスト送信)の文脈で説明されているが、ここに記載されているシグナリング(構成又は制御シグナリングを含む)は、ユニキャスト送信(すなわち、単一の受信ノードへの送信)にも適用できる場合がある。図8Aでは、送信ノード12(Tx12と表記される)が複数の受信ノード(一般にRx14と呼ばれるRx-1 14-1、Rx-2 14-2及びRx-3 14-3と表記される)に送信している。Tx12からの送信は、マルチキャスト、ブロードキャスト、又はグループキャスト送信である場合がある。Tx12は、BS170(例えば、ED110へブロードキャスト又はマルチキャストDL送信の場合)又はED110(例えば、他のEDへのグループキャストSL送信の場合110)である場合がある。幾つかの例では、Tx12がED110である場合、Rx14のうちの1つがBS170(例えば、UL送信)であり、Rx14の他のものが他のED110である場合がある。図には示されていないが、Tx12は、垂直チェックブロックを生成するために使用されるパラメータに関する情報を提供するために、(例えば、初期送信の前、再送信の前、再送信中、再送信と共に、又は再送信の直後に)構成信号又は制御信号をRx14に送信する場合がある。このような情報は、Rx14が復号に役立つ垂直チェックブロックを利用するために必要な場合がある。例えば、Tx12は、サイドリンク制御情報(sidelink control information (SCI))に垂直チェックブロックのパラメータを含む制御情報を送信する場合がある。SCIは、物理サイドリンク共有チャネル(physical sidelink shared channel (PSSCH))のデータ送信に関連付けられた物理サイドリンク制御チャネル(physical sidelink control channel (PSCCH))で送信される場合もあれば、データ送信とともにPSSCHで送信される場合もある。Rx14は、最初にSCIを復号して、垂直チェックブロックパラメータを含む制御情報を取得し、取得した制御情報を使用してデータをさらに復号する場合がある。構成信号又は制御信号に含まれる情報には、例えば、送信が新規(初期)送信であるか再送信であるかを示すNDI、同じHARQプロセスに属する送信/再送信のセットを識別するHARQプロセスID、所定の反復回数/ブラインド再送信(該当する場合)、及び垂直チェックブロックを生成するためのパラメータが含まれる場合がある。シグナリングされる可能性のある垂直チェックブロックパラメータの例には、次のものがある。再送信ごとに送信される垂直チェックブロックの数、CBのインデックスと垂直チェックブロックの生成に使用するCBの数(すべてのCBが垂直チェックブロックの生成に使用される場合は省略可能)、垂直チェックブロックの生成に使用されるインターリーバ、及び各CBのどのビット/サブブロックが垂直チェックブロックの生成に使用されるか。幾つかの例では、所与の再送信の垂直チェックブロックを生成するためのパラメータは、再送信のRVに従って事前に定義されている場合があり、その場合、シグナリングは再送信のRVを示すことがある。また、RVインデックス又はTBの複数の送信/再送信に対応するRVシーケンスもシグナリングされることがある。垂直チェックブロックを生成するために使用されるインターリーバに関する情報は、事前に設定された既知の(例えば、規格で定義された)利用可能なインターリーバのセット内の1つ以上のインターリーバのシード(又はインデックス)の形で送信されることがある。
802で、Tx12は複数の符号化CB(組織的コードの場合、各CBの情報ビットと水平チェックブロックを含む)を含むパケット又はTBをすべての意図されたRx14に送信する。802での送信は、ブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャスト送信である場合がある。各Rx14は、受信したパケット又はTBの復号を試みる。
各Rx14は、TB又はパケットが復号に成功したかどうかに応じて、ACK/NACKフィードバックを返送する。この例では、Rx-1 14-1がパケット又はTBの復号に成功し、804でACKを返送する。Rx-2 14-2とRx-3 14-3はパケット又はTBの復号に失敗し、各々806と808でNACKを返送する。特に、Rx-2 14-2とRx-3 14-3は、パケット又はTBの異なるCBの復号に失敗する可能性がある。例えば、図8Dに示すように、802でTx12によって送信されたパケット又はTBにCB1-9が含まれている場合、Rx-2 14-2はCB2及びCB8の復号に失敗する可能性があり(×を付されたCB2及びCB8で示される)、一方で、Rx-3 14-3はCB1、CB2及びCB6の復号に失敗する可能性がある(×を付されたCB1、CB2、CB6で示される)。
図8Aに戻ると、Rx14の少なくとも1つがTB又はパケットの復号に成功しなかったことを示している場合(例えば、フィードバックの1つがNACKを示している)、810でTx12は1つ以上の垂直コードブロックを再送信する。(802で)垂直コードブロックは、初期送信で送信されたTB又はパケットから生成され、所定のパラメータに従って生成される場合がある(例えばインターリーバ)。幾つかの例では、Tx12は、マルチキャスト又はグループキャストの再送信の場合など、ACKをフィードバックするRx14(この例では、Rx-1 14-1)を除外するように、810での再送信を調整する場合がある。他の例では、Tx12は810での再送信をすべてのRx14に送信する場合がある。例えば、図8Dに示すように、第1垂直チェックブロック(VCB1)は810ですべてのRx14に再送信される(ただし、前述のように、810で複数の垂直チェックブロックが再送信される場合がある)。特に、Rx-2 14-2とRx-3 14-3は異なる復号されていないCBを持っているにもかかわらず、同じ垂直コードブロックが810でRx-2 14-2とRx-3 14-3に送信される。
初期送信の復号に失敗した各Rx(この例では、Rx-2 14-2及びRx-3 14-3)は、最初に受信したTBと共に受信された垂直チェックブロックと前回の復号試行からのソフト情報を使用して、それらを組み合わせて、復号されていないCBの復号を再試行する。すでにTBの復号に成功しているRx(この例では、Rx-1 14-1)は、再送信を無視する場合がある。
この例では、垂直チェックブロックにより、Rx-2 14-2とRx-3 14-3の両方がTB復号に成功できる。特に、Rx-2 14-2とRx-3 14-3は、各々異なるCBの復号に失敗した場合でも、同じ垂直チェックブロックを使用できる。同じ垂直チェックブロックは、異なるRx14における異なる誤ったCBであっても、誤ったCBの復号に役立つ。さらに、単一の垂直チェックブロックを送信することもできる。複数の誤ったCBの以前の復号試行からのソフト情報が保持され、後続の復号試行で使用できるため、1つの単一の垂直チェックブロックが、複数の誤ったCBを正常に復号するのに役立つ場合がある。1回の再送信に含まれる垂直チェックブロックの数は、初期送信で復号されていないCBの数よりも少ない場合があるが、数は複数になる可能性があることに注意する。
図8Aに戻ると、Rx-2 14-2とRx-3 14-3は、各々814と816でACKを返送する。任意で、Rx-1 14-1は、復号が成功したことを確認するために、812で再びACKを返送することもできる。Tx12がすべてのRx14からACKフィードバックを受信した後、再送信が終了する場合がある。
図8Aの例は、既存の再送信スキームと比較して、本開示の再送信スキームの幾つかの利点を示している。
例えば、従来のTBに基づくHARQを使用する場合、再送信でTB全体を再送信する必要がある。これは、大幅な冗長性が存在する可能性があることを意味する。例えば、1つのCBだけが復号に失敗した場合、再送信の1つのCBだけが有用な情報を提供し、他のCBは冗長であり、送信リソース(例えば、時間周波数リソース)を浪費する。
別の既存の再送信スキームは、コードブロックグループ(code block group (CBG))に基づくHARQと呼ばれる。CBGに基づくHARQ再送信は、TBに基づくHARQに似ているが、TB全体を再送信するのではなく、TBを複数のCBのグループ(CBGと呼ばれる)に分割し、復号されていないCBを含むCBGのみを再送信する。ただし、どのCBGを再送信するかを送信ノードが識別するために、各受信ノードがどのCBを再送信する必要があるかを送信ノードに通知する必要があるため、発生するフィードバックのオーバヘッドが大きくなる。さらに、異なるCBGに属する復号されていないCBがある場合は、複数のCBGを再送信する必要があり、これも冗長性を高めてしまう。また、ブロードキャスト/マルチキャスト/グループキャストの場合、複数の受信ノードがあるため、異なる受信ノードでは異なるCBGでエラーが発生する可能性がある。この場合、任意の受信ノードからのエラーを示したすべてのCBGを再送信する必要がある。例えば、図8Dに示されている例では、CBGに基づくHARQが使用されている場合、CB1、CB2、CB3は1つのCBG(例えば、CBG1)にグループ化される可能性があり、CB4、CB5、CB6は別のCBG(例えば、CBG2)にグループ化される可能性があり、CB7、CB8、CB9は第3CBG(例えば、CBG3)にグループ化される可能性がある。その後、第1フィードバックの後、Tx12はCBG1とCBG3をRx-2 14-2に(Rx-2 14-2はCBG1に属するCB2の復号に失敗し、CBG3に属するCB8の復号に失敗したため)、CB1とCB2をRx-3 14-3に(Rx-3 14-3はCBG1に属するCB1とCB2の復号に失敗し、CBG2に属するCB6の復号に失敗したため)再送信する必要がある。これは、Tx12が3つのCBGをすべて再送信する必要があることを意味し、フィードバックのオーバヘッドが増加しても完全なTBを再送信する必要があることを意味する。このような例では、ブロードキャスト/マルチキャスト/グループキャスト送信では起こる可能性が低くない場合があるが、CBGに基づくHARQは効率を提供できない。
もう1つの既存の再送信スキームは消去外コード(erasure outer code)である。しかし、前に説明したように、このアプローチは、現在の復号試行を支援するための以前の復号試行からのソフト情報を利用しないため、性能はここで開示されている例ほどよくない。さらに、消去外コードは、消去チャネルを介した送信用に設計されており、非消去チャネルを介した性能が損なわれている。さらに、受信ノードが初期送信でK個のCBを失ったか、又は復号に成功しなかった場合(Kは正の整数である)、Txは、受信ノードの再送信で消去外コードを使用して生成された少なくともK個のパリティコードブロックを送信して、K個の損失したCBを回復する必要がある。これは、ここで開示されているように、垂直チェックブロックが代わりに再送信で使用される場合には回避できる。図8Dの例では、Rx-3 14-3は初期送信で3つのCB(CB1、CB2、CB6)の復号に失敗した。したがって、消去外コードを使用する場合、3つの情報CBを回復するには、少なくとも3つのパリティCBを再送信する必要がある。ただし、ここで説明するように、垂直チェックブロックに基づく再送信を使用すると、1つの垂直チェックブロックのみを再送信することができ、Rx-3 14-3は1回の再送信後にすべてのCBを回復できる。
図8Aは、ACK/NACK-less再送信スキームで垂直チェックブロックを使用する別の例を示すシグナリング図である。ACK/NACK-less再送信では、受信ノードからのフィードバックは任意又は省略される。ACK/NACK-less再送信スキームは、レートレスコードのために使用される場合がある。送信ノードが多数の不明な受信ノードにブロードキャストする可能性があるため、ブロードキャスト送信はACK/NACK-less再送信スキームの恩恵を受ける場合がある。図8Bは図8Aと同様であり、複数の受信ノード(一般にRx14と呼ばれるRx-1 14-1、Rx-2 14-2及びRx-3 14-3と表記される)に送信している送信ノード12(Tx12と表記される)を含む。Tx12からの送信は、マルチキャスト、ブロードキャスト、又はグループキャスト送信である場合がある。Tx12は、BS170(例えば、ED110へのブロードキャスト又はマルチキャストDL送信の場合)又はED110(例えば、他のEDへのグループキャストSL送信の場合110)である場合がある。幾つかの例では、Tx12がED110である場合、Rx14のうちの1つがBS170(例えば、UL送信)であり、Rx14の他のものが他のED110である場合がある。図には示されていないが、Tx12は、垂直チェックブロックを生成するために使用されるパラメータに関する情報を提供するために、(例えば、初期送信の前、再送信の前、再送信中、再送信と共に、又は再送信の直後に)構成信号又は制御信号をRx14に送信する場合がある。このような情報は、Rx14が復号に役立つ垂直チェックブロックを利用するために必要な場合がある。
852で、Tx12は複数の符号化CBを含むパケット又はTBをすべての意図されたRx14に送信する。852での送信は、ブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャスト送信である場合がある。各Rx14は、受信したパケット又はTBの復号を試みる。
レートレスコードと同様に、各送信後にRx14からのPHY層ACK/NACKフィードバックがない場合がある。TBの復号に成功した場合は、任意的な上位層ACKをRx14から送信できる。この例では、Rx-1 14-1がTBの復号に成功し、任意的に854でACKを返送する。Rx-2 14-2及びRx-3 14-3はTBの復号に失敗し、フィードバックを送信しない。特に、Rx-2 14-2とRx-3 14-3は、TBの異なるCBの復号に失敗する可能性がある。例えば、図8Eに示すように、852でTx12によって送信されたTBにCB1-9が含まれている場合、Rx-2 14-2はCB2及びCB8の復号に失敗する可能性があり(×を付されたCB2及びCB8で示される)、一方で、Rx-3 14-3はCB1、CB2及びCB6の復号に失敗する可能性がある(×を付されたCB1、CB2、CB6で示される)。
Tx12は、所定の回数の再送信を送信するように構成できる。Tx12はさらに、各再送信の垂直コードブロックを生成するために所定のパラメータを使用するように構成できる。Tx12は、各Rx14から任意的な上位層ACKを受信するまで、所定の回数の再送信を送信できる。又は、Tx12は、フィードバック(又はフィードバックがあるかどうか)に関係なく、所定の回数の再送信を送信する場合がある。Tx12は、(例えば、マルチキャスト又はグループキャスト再送信に対する)上位層ACKを送信しなかったRx14にのみ再送信を送信する場合がある。フィードバックによってトリガされない(又は送信/再送信の間にフィードバックを受信しない)所定の回数の再送信を送信することを、反復又はブラインド再送信と呼ぶことがある。
図8Bと8Eの両方に示すように、この例では、Tx12はRx-1 14-1からの上位層ACKを受信するが、Rx-2 14-2とRx-3 14-3からのフィードバックは受信しない。856で、Tx12は1つ以上の垂直コードブロック(図8EではVCB1と示される)をRx-2 14-2とRx-3 14-3にのみ再送信する。(852で)垂直コードブロックは、初期送信で送信されたTB又はパケットから生成され、所定のパラメータに従って生成される場合がある(例えばインターリーバ)。856での再送信は、同じ垂直チェックブロックをRx-2 14-2及びRx-3 14-3に送信する。
初期送信の復号に失敗した各Rx(この例では、Rx-2 14-2及びRx-3 14-3)は、最初に受信したTBと共に受信された垂直チェックブロックと前回の復号試行からのソフト情報を使用して、復号されていないCBの復号を再試行する。この例では、Rx-2 14-2は、前回の復号試行の垂直チェックブロックとソフト情報を使用してTBの復号に成功し、任意で、858でACKを返送する。Rx-3 14-3は未だTBの復号に成功せず、フィードバックを送信しない。
Tx12は、860と862で所定の回数の再送信を送信し続ける。垂直チェックブロックの異なるセットが、各再送信860、862(図8Eでは各々VCB2、VCB3と示されている)で送信される。例えば、垂直チェックブロックの各セットは、異なるパラメータ(例えば、異なるインターリーバ)を使用して生成される場合がある。幾つかの例では、Rx-3 14-3からACKを受信していないにもかかわらず、所定の回数の再送信(この例では、3回の再送信)が完了した後に再送信が終了する。別の例では、再送信の回数は事前に決定されず、Tx12がすべてのRx14からACKを受信するまで、Tx12は追加の垂直チェックブロックを送信し続ける。例えば、図8B及び8Eで任意的なACKが送信される場合、Tx12は一度に1つ(又は複数)の垂直チェックブロックを送信し続けることがある。3回目の再送信の後(例えば、第3垂直チェックブロックVCB3を送信した後)、Tx12はRx-3 14-3からACKを受信する。Tx12がRx-1 14-1とRx-2 14-2から先に(854と858で)受信したACKと合わせて、Tx12はACKが意図したすべてのRx14から受信されたと決定し、Tx12はそれ以上の垂直チェックブロックの送信を停止する。幾つかの例では、Tx12は事前に決められた最大数の再送信又は垂直チェックブロックを送信するようにスケジュールされている場合があり、再送信又は垂直チェックブロックの最大数に達した場合、又はACKがすべての意図したRx14から受信された場合は、それ以上の垂直チェックブロックの送信を停止する。
図8Cは、図8A及び図8Bのシグナリングの例に従って、送信ノードによって実行される可能性のある方法870の例を示すフローチャートである。
874で、Tx12は、(例えば、図8A及び図8Bの信号802において)複数の意図されたRx14に初期送信を送信する。初期送信は、ブロードキャスト、グループキャスト、又はマルチキャスト送信の場合がある。初期送信には、複数の情報CBが含まれる。
必要に応じて、876で、1つ以上のRx14からフィードバックを受信できる。例えば、フィードバックに基づく再送信スキームでは、各Rx14が(例えば、図8Aの信号804、806、808で)ACK/NACKフィードバックをTx12に返送する必要がある場合がある。ACK/NACK-less再送信スキームでは、(例えば、図8Bの信号854における)ACKフィードバックは任意であり、NACKフィードバックがない場合がある。
任意で、878で、Tx12は、少なくとも1つのRx14による受信が失敗したかどうかを決定する。あるRx14での受信失敗は、Rx14が少なくとも1つの情報CBの復号に成功できなかったことを意味する。フィードバックに基づく再送信スキームの場合、ステップ876で少なくとも1つのNACKを受信した場合、Tx12は少なくとも1つのRx14がCBの復号に成功しなかったと決定できる。ACK/NACK-less再送信スキームの場合、Tx12がすべての意図されたRx14からACKを受信しなかった場合、Tx12は少なくとも1つのRx14がCBの復号に成功しなかったと決定できる。ステップ876で受信したフィードバックに応じて、Tx12はどのRx14で受信障害が発生したかを識別することもできる。
ブロードキャストシナリオなどの幾つかの例では、Tx12はどのRx14からもフィードバックを受信せず、代わりにTx12が所定の回数の再送信を実行する場合がある(ブラインド再送信スキームとも呼ばれる)。このような場合、ステップ876及び878は省略できる。
880で、Tx12は1つ以上の垂直チェックブロックを生成する。垂直チェックブロックは、ステップ874の初期送信で送信されたCBのうち少なくとも2つから選択されたビットを使用して生成される。垂直チェックブロックは、垂直チェックブロックの送信の前に、方法870の間にいつでも生成される可能性があることに注意する必要がある。例えば、垂直チェックブロックは、初期送信の前に、又は任意的なステップ876と878に続いて生成される可能性がある。
任意で、881で、構成信号又は制御信号(例えば、RRC信号、PC5-RRC信号、DCI送信又はSCI送信)をTx12によって送信して、垂直チェックブロックを生成するためのパラメータに関する情報をRx14に提供することができる。垂直チェックブロックがどのように生成されるかに関する情報により、各Rx14が(再送信で送信される)垂直チェックブロックを使用できるようになり、初期送信で情報CBを復号するのに役立つ。この信号は、前述のように、NDI、HARQプロセスID、反復回数、送信された垂直チェックブロックの数、及びコードブロックパーティション、インターリーバの選択、RV又はRVシーケンスの選択、コーディングレート、垂直チェックブロックを生成するために使用されるCBのインデックス、及び/又は垂直チェックブロックの生成に関連するその他の情報などの垂直チェックブロックを生成するためのパラメータを示すために使用できる。構成又は制御信号は、方法870の前又は開始時に、又は垂直チェックブロックのRx14への送信中、一緒に、若しくはその後を含む方法870の間の任意の時間に受信することができる。例えば、ステップ881はステップ882の間に行われることがある。
幾つかの例では、構成信号又は制御信号を送信する必要がなく、ステップ881が省略されることがある。例えば、垂直チェックブロックを生成するためのパラメータは事前に決定されていることがあり(例えば、規格で定義されている)、Tx12から各Rx14に通信する必要はない。
882では、少なくとも1つの垂直チェックブロックが少なくとも1つのRx14に送信される。垂直チェックブロックは複数のRx14(例えば、初期送信と同様に、ブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャストで)に送信されることがある。幾つかの例では、(例えば、図8Aの信号810で)所与のRx14が初期送信の復号に成功したか成功しなかったかに関係なく、垂直チェックブロックがブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャストですべてのRx14に送信されることがある。他の例では、(例えば、図8Bの信号856で)垂直チェックブロックは、(任意のステップ878で)初期送信の復号に成功しなかったと決定されたRx14にのみマルチキャスト又はグループキャストで送信されることがある。
必要に応じて(例えば、所定の再送信回数まで)、フィードバックを受信し、その後の再送信を送信する任意的なさらなるステップを実行することができる。
ここに開示された例は、V2X通信におけるマルチキャスト又はグループキャスト送信にも適用できる場合がある。この説明はV2X通信の文脈で提供されているが、例は他のアプリケーションにも適用できる可能性があることに注意すべきである。NR-V2X規格では、V2Xグループキャストの特定のリソース割り当てモードとオプションが定義されている。送信ノード(V2Xでは車両である)のリソース割り当てには、2つのモードが定義されている。モード1では、BS170は、初期送信とその後の再送信のために送信ノードが使用するリソースをスケジュールする。送信ノードは、再送信のために追加のリソースをスケジュールするために、BS170に(例えば、確認応答(ACK)又は否定確認応答(NACK))報告することができる。モード2では、送信ノードは、事前に構成されたリソースプールから、送信とその後の再送信に使用するリソースを選択する。
図9Aは、NR-V2Xで定義されているモード1を使用するマルチキャスト又はグループキャスト通信のために、送信ノードが実行できる方法900の例を示すフローチャートである。送信ノードは、ネットワーク対応車両である場合もあれば、より一般的にはTxと表記される場合もある。マルチキャスト又はグループキャスト通信は、他のED110(例えば、他の車両、UE、IoT装置、周辺センサなど)及び/又はBS170を含むことができる、複数の受信ノード(一般的にはRxと表記される)に対するものである。
任意で、902で、TxはBS170(例えば、gNB)からのリソース割り当て(例えば、時間周波数リソース)を要求する。要求リソース割り当てのステップは、例えば、BSにスケジューリング要求(scheduling request (SR))を送信することによって実現できる。904で、スケジュールされたリソースはBS170で割り当てられ、Txにシグナリングされる。任意で、(以下の906で、)Txによって実行されるスケジュールされた送信に再送信が含まれる場合、スケジュールシグナリングは、垂直チェックブロックを生成するためのパラメータに関する情報を、(例えば、RRC信号又はDCI送信のような構成信号又は制御信号において)Txに提供することもできる。この信号は、前述のように、NDI、HARQプロセスID、反復回数、送信された垂直チェックブロックの数、及びコードブロックパーティション、インターリーバの選択、RV又はRVシーケンスの選択、コーディングレート、垂直チェックブロックを生成するために使用されるCBのインデックス、及び/又は垂直チェックブロックの生成に関連するその他の情報などの垂直チェックブロックを生成するためのパラメータを示すために使用できる。
任意で、905で、スケジュールされた送信に垂直チェックブロックの送信が含まれる場合、Txは(例えば、PC5-RRC信号又はSCI送信などの構成信号や制御信号で)Rxに垂直チェックブロックを生成するためのパラメータに関する情報を提供することができる。垂直チェックブロックがどのように生成されるかに関する情報により、各Rx14が垂直チェックブロックを使用できるようになり、情報CBを復号するのに役立つ。Rxに示される構成は、BS170によって以前にTxに示された構成である可能性がある。構成又は制御信号は、垂直チェックブロックのRxへの送信中、一緒に、又はその後に送信される可能性がある。例えば、ステップ905はステップ906の間に行われることがある。
906で、Txは(例えば、V2Xグループキャストで)複数のRxに初期送信を実行する。幾つかの例では、Txは、906で、データの初期送信のみを送信する場合があり、同じデータに関連する再送信のためにBS170からのさらなるリソース割り当てを必要とする場合がある。他の例では、Txは所定の数の送信と再送信のためにリソースを割り当てられる場合がある(各再送信は1つ以上の垂直チェックブロックのセットである)。
908で、Txは送信を受信するのに成功しなかったRxがあるかどうかを決定する。
例えば、Txは、RxからのACK/NACKフィードバックに基づいて、送信の受信に失敗したRxがあるかどうかを決定できる。一部の例では、RxがすべてTxに完全に認識されていない可能性があり、各Rxは、送信の受信に失敗した場合にのみNACKを送信できる。910で、いずれかのRxからNACKを受信した場合、TxはBS170にNACKフィードバックを報告する。それ以外の場合、TxがNACKフィードバックを受信しない場合、TxはACKを報告する。
別の例では、RxがすべてTxに認識されている場合がある。例えば、各Rxに専用のPSFCHリソースがあり、各Rxは各々の専用PSFCHリソースを介してACK/NACKフィードバックを送信する。この場合、910で、すべてのRxからACKフィードバックを受信した場合、TxはBS170にACKを報告し、Rxから少なくとも1つのNACKを受信した場合、TxはBS170にNACKを報告する。
906でTxが(初期送信に加えて)所定の回数の再送信を実行した場合、908で、Txは、所定の回数の再送信の後も、まだ受信に失敗したRxが少なくとも1つあるか(例えば、少なくとも1つのNACKフィードバックをまだ受信するか)どうかを決定し、910で、それに応じてBS170にフィードバックを報告する。
すべてのRxで受信が成功した(例えば、いずれのRxからもNACKを受信しない、又はすべてのRxからACKを受信した)場合、910で、TxはBS170にACKを報告し、方法900は終了する。
Txが910でBS170にNACKを報告した場合、NACKの報告はBS170によってさらなるリソース割り当ての要求として解釈される可能性がある。BS170がTxからNACK報告を受信した後、912でBS170は、Txが所定の回数の再送信を実行できるように、更なるリソース割り当てをスケジュールしシグナリングする。Txは1つ以上の再送信を実行するようにスケジュールされ、各再送信は独立して1つ以上の垂直チェックブロックの送信であってもよい。任意で、スケジュールシグナリングは、垂直チェックブロックを生成するためのパラメータに関する情報を、(例えば、RRC信号又はDCI送信のような構成信号又は制御信号において)Txに提供することもできる。この信号は、前述のように、NDI、HARQプロセスID、反復回数、送信された垂直チェックブロックの数、及びコードブロックパーティション、インターリーバの選択、RV又はRVシーケンスの選択、コーディングレート、垂直チェックブロックを生成するために使用されるCBのインデックス、及び/又は垂直チェックブロックの生成に関連するその他の情報などの垂直チェックブロックを生成するためのパラメータを示すために使用できる。
任意で、913で、Txは(例えば、PC5-RRC信号又はSCI送信などの構成信号や制御信号で)Rxに垂直チェックブロックを生成するためのパラメータに関する情報を提供することができる。垂直チェックブロックがどのように生成されるかに関する情報により、各Rx14が垂直チェックブロックを使用できるようになり、情報CBを復号するのに役立つ。Rxに示される構成は、912でBS170によって任意でTxに示された構成である可能性がある。構成又は制御信号は、垂直チェックブロックのRxへの送信中、一緒に、又はその後に送信される可能性がある。例えば、ステップ913はステップ914の間に行われることがある。
914で、Txは(割り当てられたリソースによって許可された所定数の再送信まで)1回以上の再送信を実行する。再送信は、すべてのRxに送信するができ(例えば、RxがすべてTxに完全に知られていない場合)、又は受信に失敗したRxにのみ送信することもできる(例えば、RxがすべてTxに知られている場合)。
図9Bは、NR-V2Xで定義されているモード2を使用するマルチキャスト又はグループキャスト通信のために、送信ノードが実行できる方法950の例を示すフローチャートである。送信ノードは、ネットワーク対応車両である場合もあれば、より一般的にはTxと表記される場合もある。マルチキャスト又はグループキャスト通信は、他のED110(例えば、他の車両、UE、IoT装置、周辺センサなど)及び/又はBS170を含むことができる、複数の受信ノード(一般的にはRxと表記される)に対するものである。
952で、Txは必要なリソース(例えば、時間周波数リソース)をリソースプールから選択する。リソースプールは、事前に構成され又はネットワークによって予め構成されている場合がある。BS170は、送信ごとにED固有のリソースをTxに割り当てることに関与しない。Txは、所定の送信/再送信数に従ってリソースを選択する。
任意で、953で、送信に垂直チェックブロックの送信が含まれる場合、Txは(例えば、PC5-RRC信号又はSCI送信などの構成信号や制御信号で)Rxに垂直チェックブロックを生成するためのパラメータに関する情報を提供することができる。垂直チェックブロックがどのように生成されるかに関する情報により、各Rx14が垂直チェックブロックを使用できるようになり、情報CBを復号するのに役立つ。この信号は、前述のように、NDI、HARQプロセスID、反復回数、送信された垂直チェックブロックの数、及びコードブロックパーティション、インターリーバの選択、RV又はRVシーケンスの選択、コーディングレート、垂直チェックブロックを生成するために使用されるCBのインデックス、及び/又は垂直チェックブロックの生成に関連するその他の情報などの垂直チェックブロックを生成するためのパラメータを示すために使用できる。構成又は制御信号は、垂直チェックブロックのRxへの送信中、一緒に、又はその後に送信される可能性がある。例えば、ステップ905はステップ906の間に行われることがある。
954で、Txは(例えば、V2Xグループキャストで)複数のRxに初期送信を実行する。図9Aと同様に、幾つかの例では、Txは954で初期送信のみを送信する場合があり、再送信のためにさらにリソースを必要とする場合がある。他の例では、Txは所定の数の再送信のためにリソースを選択している場合がある(各再送信は1つ以上の垂直チェックブロックのセットである)。
956で、Txは送信を受信するのに成功しなかったRxがあるかどうかを決定する。
例えば、Txは、RxからのACK/NACKフィードバックに基づいて、送信の受信に失敗したRxがあるかどうかを決定できる。一部の例では、RxがすべてTxに完全に認識されていない可能性があり、各Rxは、送信の受信に失敗した場合にのみNACKを送信できる。Txは、いずれかのRxからNACKを受信した場合、受信に失敗したと決定する。それ以外の場合、TxはすべてのRxで送信の受信に成功したと決定する。
別の例では、RxがTxに認識されている場合がある。例えば、各Rxに専用のPSFCHリソースがあり、各Rxは各々の専用PSFCHリソースを介してACK/NACKフィードバックを送信する。この場合、Txは、いずれかのRxからいずれかのNACKを受信した場合に受信失敗と決定し、又はすべてのRxからACKフィードバックを受信した場合に送信が成功したと決定する。
954でTxが(初期送信に加えて)所定の回数の再送信を実行した場合、956で、Txは、所定の回数の再送信の後も、まだ受信に失敗したRxが少なくとも1つあるか(例えば、少なくとも1つのNACKフィードバックをまだ受信するか)どうかを決定する。
すべてのRxで受信が成功した(例えば、いずれのRxからもNACKを受信しない、又はすべてのRxからACKを受信した)場合、956で、TxはいずれかのRxで受信に失敗したと決定し、方法950は終了する。
956で受信に失敗したRxが少なくとも1つあると決定された場合、958で、Txは、1つ以上の再送信を実行するために、リソースプールからさらにリソースを選択する。実行する再送信の数、及び各再送信で送信する垂直チェックブロックの数は、Txで事前に構成できる。
任意で、959で、Txは(例えば、PC5-RRC信号又はSCI送信などの構成信号や制御信号で)Rxに垂直チェックブロックを生成するためのパラメータに関する情報を提供することができる。垂直チェックブロックがどのように生成されるかに関する情報により、各Rx14が垂直チェックブロックを使用できるようになり、情報CBを復号するのに役立つ。この信号は、前述のように、NDI、HARQプロセスID、反復回数、送信された垂直チェックブロックの数、及びコードブロックパーティション、インターリーバの選択、RV又はRVシーケンスの選択、コーディングレート、垂直チェックブロックを生成するために使用されるCBのインデックス、及び/又は垂直チェックブロックの生成に関連するその他の情報などの垂直チェックブロックを生成するためのパラメータを示すために使用できる。構成又は制御信号は、垂直チェックブロックのRxへの送信中、一緒に、又はその後に送信される可能性がある。例えば、ステップ959はステップ960の間に行われることがある。
960で、Txは(選択されたリソースによって許可された所定数の再送信まで)1回以上の再送信を実行する。再送信は、すべてのRxに送信するができ(例えば、RxがすべてTxに完全に知られていない場合)、又は受信に失敗したRxにのみ送信することもできる(例えば、RxがすべてTxに知られている場合)。
なお、ブロードキャスト送信の場合、幾つかの例では、ブラインド再送信(すなわちACK/NACK-less再送信)のみがサポートされる場合がある。ブラインド再送信では、Txは初期送信と所定の回数の再送信を送信する(各再送信は、1つ以上の垂直チェックブロックの各々のセットである)。ブラインド再送信では、TxはBS170によってリソースを割り当てられる場合もあれば(モード1の場合)、初期送信と所定の回数の再送信に十分なリソースをリソースプールから選択する場合もある(モード2の場合)。
本開示では、複数のTB又はパケットから垂直チェックブロックが生成される例についても説明する。幾つかの例でパケットに言及する以下の説明は、TBにも適用できる可能性があることを理解すべきである。このような垂直チェックブロックは、クロスパケットチェックブロックと呼ばれることがある。
図10Aは、マルチキャスト、グループキャスト、又はブロードキャスト送信でのクロスパケット垂直チェックブロックの使用例を示すシグナリング図である。送信ノード12(Tx12と表記される)と受信ノード(Rx-1 14-1、Rx-2 14-2及びRx-3 14-3と表記され、一般にRx14と呼ばれる)は、図8A及び図8Bのものと同様であってよい。図には示されていないが、Tx12は、垂直チェックブロックを生成するために使用されるパラメータに関する情報を提供するために、(例えば、初期送信の前、再送信の前、再送信中、再送信と共に、又は再送信の直後に)構成信号又は制御信号をRx14に送信する場合がある。このような情報は、Rx14が復号に役立つ垂直チェックブロックを利用するために必要な場合がある。
図10Aに示すように、Tx12は複数のTBをRx14に送信する。各TBは各々のパケットで(この例では、パケット1、パケット2、及びパケット3が各々1002、1004、及び1006で)送信される。各TBは1つ以上のCBを含み、各TBは異なる数のCBを持つ場合がある。1002、1004、1006での各送信は、各々のパケットの初期送信と呼ばれる場合がある(すなわち、1002でパケット1の初期送信、1004でパケット2の初期送信、1006でパケット3の初期送信である)。
図8A~8Eと同様に、再送信スキームは、フィードバックに基づくか(各Rx14からのACK/NACKフィードバックが必要である)、又はACK/NACK-lessである(ACK/NACKフィードバックが任意である又は省略される)場合がある。フィードバックが送信される場合、各Rx14は、各パケットを復号しようとした後(すなわち、1002、1004、1006の各送信の後)、又はすべてのパケットを復号しようとした後(すなわち、1006での最後の送信の後)にフィードバックを提供する場合がある。Txは、構成信号又は制御信号において、フィードバックを提供する前に、予想されるパケット数及び/又は予想される送信数をRx14に通知することができる。
FIG10Aの例では、1006で最後のパケットが送信された後、Tx12はフィードバックを受信しない。Tx12は、3つのパケットのうち少なくとも1つの復号に失敗したRx14が少なくとも1つあると決定する。例えば、図10Dに示すように、Tx12は1002のパケット1でCB1とCB2、1004のパケット2でCB3とCB4、1006のパケット3でCB5とCB6を送信する。Rx-1 14-1はCB5の復号に失敗し(×を付されたCB5で示される)、Rx-2 14-2はCB2とCB5の復号に失敗し(×を付されたCB2とCB5で示される)、RX-3 14-3はCB1、CB2とCB5の復号に失敗する(×を付されたCB1、CB2、CB5で示される)。特に、各Rx14は異なるパケットの復号に失敗する可能性がある。Tx12は、複数のパケットからのCBを使用して、1つ以上の垂直チェックブロックを生成する。例えば、垂直チェックブロックは、図10Dの矢印1018で示されているように、すべてのパケット1~3にわたってすべてのCBからクロスブロックビットを取得することによって生成される場合がある。
図10A及び図10Dに示すように、1008で、Tx12は垂直チェックブロックをRx14に送信する。Tx12は、すべてのRx14からACKを受信するまで、クロスパケット垂直チェックブロックを生成して送信し続けることができる。この例では、1008での第1再送信に続く3つのパケットすべてをRx-1 14-1だけが復号に成功し、1010でACKをTx12に送信する。Rx-2 14-2とRx-3 14-3はACKを送信しなかったため、Tx12は2回目の再送信を実行する。幾つかの例では、Tx12は2回目の再送信のためにすべてのパケットからのCBを使用して追加の垂直チェックブロックを生成する場合がある。他の例では、1回目と2回目の再送信に使用される垂直チェックブロックは一緒に生成されたが、別々の再送信で送信される場合がある。追加の垂直チェックブロックを使用した2回目の再送信は、1012(任意で、Rx-1 14-1を2回目の再送信から除外できる)で実行される。1012で送信された垂直チェックブロックは、すべてのパケット1~3にわたってすべてのCBからクロスブロックビットを取得することによって生成される場合がある。この例では、Rx-2 14-2とRx-3 14-3の両方が、2回目の再送信に続く3つのパケットすべての復号に成功し、各々1014と1016でTx12にACKを返送する。その後、Tx12は再送信を停止する。幾つかの例では、Tx12は所定の最大回数まで再送信を実行する。
図10Bは、マルチキャスト、グループキャスト、又はブロードキャスト送信でのクロスパケット垂直チェックブロックの別の使用例を示すシグナリング図である。図10Eは、図10Bの例で、Tx12からRx-1 14-1、Rx-2 14-2、Rx-3 14-3(一般にRx14と呼ばれる)の各々に送信されるパケットを示している。図には示されていないが、Tx12は、垂直チェックブロックを生成するために使用されるパラメータに関する情報を提供するために、(例えば、初期送信の前、再送信の前、再送信中、再送信と共に、又は再送信の直後に)構成信号又は制御信号をRx14に送信する場合がある。このような情報は、Rx14が復号に役立つ垂直チェックブロックを利用するために必要な場合がある。
図10B及び10Eでは、Rx14はパケットの各送信に続きフィードバックを提供する場合がある。例えば、1052でのパケット1の送信に続き、少なくとも1つのRx14が1054でTx12に少なくとも1つのNACKを送信して、パケット1の復号に失敗したことを示す場合がある。例えば、図10Eでは、Rx-2 14-2とRx-3 14-3はパケット1のすべてのCBを復号してNACKを返送するのに失敗し、Rx-1 14-1はパケット1の復号に成功してACKを返送する。代替として、NACKを送信する代わりに、パケット1を復号できなかったRx14はACKの送信に失敗する可能性がある。Tx12はこのフィードバックを使用して(少なくとも1つのRxからNACKを受信するか、すべてのRxからACKを受信しない)、パケット1を復号できなかった少なくとも1つのRx14があることを決定する。
Tx12は、3つの意図されたパケットがすべて最初に送信された後まで、再送信を待機する場合がある。1056で、Tx12はパケット2をすべてのRx14に送信する。この場合、Rx14は1058ですべてのRx14からACKを受信し、すべてのRx14がパケット2を受信し復号することに成功したことを示す。
1060で、Tx12はパケット3をすべてのRx14に送信する。少なくとも1つのRx14は、1062で、Tx12に少なくとも1つのNACKを送信して、パケット1の復号に失敗したことを示す場合がある。例えば、図10Eでは、すべてのRx14がパケット3のすべてのCBの復号に失敗し、NACKを返送する(各Rx14は、パケット3の異なるCBの復号に失敗する可能性がある)。代替として、NACKを送信する代わりに、パケット3を復号できなかったRx14はACKの送信に失敗する可能性がある。Tx12はこのフィードバックを使用して(少なくとも3つのRxからNACKを受信するか、すべてのRxからACKを受信しない)、パケット1を復号できなかった少なくとも1つのRx14があることを決定する。
Tx12は、すべてのRx14で復号に成功しなかったパケットに属するCBだけから、1つ以上のクロスパケット垂直チェックブロックを生成する。この例では、Tx12はパケット1とパケット3のCBから垂直チェックブロックを生成するが、パケット2(すべてのRx14で復号に成功した)からは生成しない(図10Eの矢印1063で示されているように)。垂直チェックブロックは、1064の再送信で送信される。Tx12からRx14に送信される構成又は制御シグナリングでは、1064で送信される垂直チェックブロックがパケット1及びパケット3のCBを使用して生成されることをTx12が示す場合があるため、Rx14はこの情報を使用して、受信した垂直チェックブロックを正しく使用でき、パケット1及びパケット3のCBを復号するのに役立てる。この場合、Tx12は1066ですべてのRx14からACKを受信し、すべてのRx14が3つのすべてのパケットの復号に成功したことを示す。その後、Tx12は再送信を停止する。幾つかの例では、Tx12は所定の最大回数まで再送信を実行する。
図10A及び図10Bの例では、(1つのTBからではなく)複数のTBに属するCBから垂直チェックブロックが生成される。これは、再送信の効率をさらに向上させるのに役立つ可能性がある。1回の再送信からの情報は、異なるTBからのCBを復号するのに役立つ。幾つかの例では(例えば、図10Bの例では)、一連の垂直チェックブロックを生成するために使用されるCBは、(複数のRxからのフィードバックに基づいて)復号に成功しなかったTBのみから選択される場合があり、これはさらに効率を向上させるのに役立つ。
図10Cは、図10A及び図10Bのシグナリングの例に従って、送信ノードによって実行される可能性のある方法1070の例を示すフローチャートである。
1074で、Tx12は、複数の意図されたRx14に対して(例えば、図10Aの信号1002~1006で、又は図10Bの信号1052、1056、1060で)、各々の複数のパケットの複数の初期送信を送信する(各々の初期送信は、各々の異なるパケットの通信である)。初期送信は、各々、ブロードキャスト、グループキャスト、又はマルチキャスト送信の場合がある。各々の初期送信で通信される各パケットには、1つ以上の情報CBが含まれている。
必要に応じて、1076で、1つ以上のRx14からフィードバックを受信できる。例えば、フィードバックに基づく再送信スキームでは、各Rx14は、各初期送信の後、又は(例えば、Rx14が構成信号又は制御信号から予想される初期送信回数を知っている場合)予想される数の初期送信の後に、ACK/NACKフィードバックをTx12に返送する必要がある場合がある。ACK/NACK-less再送信スキームでは、ACKフィードバックは任意であり、NACKフィードバックがない場合がある。
任意で、1078で、Tx12は、少なくとも1つのRx14による少なくとも1うのパケットの受信が失敗したかどうかを決定する。あるRx14での受信失敗は、Rx14が少なくとも1つのパケットの情報CBの復号に成功できなかったことを意味する。フィードバックに基づく再送信スキームの場合、ステップ1076で少なくとも1つのNACKを受信した場合、Tx12は少なくとも1つのRx14が少なくとも1つのパケットの復号に成功しなかったと決定できる。ACK/NACK-less再送信スキームの場合、Tx12がすべての意図されたRx14からACKを受信しなかった場合、Tx12は少なくとも1つのRx14がパケットの復号に成功しなかったと決定できる。幾つかの例では、各パケットの送信後にフィードバックを受信した場合、Tx12は、少なくとも1つのRx14によって復号に成功しなかったパケットを決定することもできる(異なるRx14が異なるパケットの復号に失敗する場合があることに注意する必要がある)。ステップ1076で受信したフィードバックに応じて、Tx12はどのRx14で受信障害が発生したかを識別することもできる。
ブロードキャストシナリオなどの幾つかの例では、Tx12はどのRx14からもフィードバックを受信せず、代わりにTx12が初期送信及び所定の回数の再送信を実行する場合がある(ブラインド再送信スキームとも呼ばれる)。このような場合、ステップ1076は省略できる。
1080で、Tx12は1つ以上の垂直チェックブロックを生成する。垂直チェックブロックは、ステップ1074の初期送信で送信されたパケットのうち少なくとも2つのCBから選択されたビットを使用して生成される。垂直チェックブロックを生成するために、少なくとも2つのパケットの各々から少なくとも1つのCBに属する情報ビットが選択される。Tx12が、(任意のステップ1076で)復号に成功しなかった特定のパケットを示すフィードバックを受信した例では、これらの特定のパケットのビットのみを使用して垂直チェックブロックを生成できる。垂直チェックブロックの生成は、垂直チェックブロックの送信の前に、方法1070の間にいつでも行われてよい。例えば、垂直チェックブロックは、初期送信の前に、又は任意的なステップ1076と1078に続いて生成される可能性がある。
任意で、1081で、構成信号又は制御信号(例えば、RRC信号、PC5-RRC信号、DCI送信又はSCI送信)をTx12によって送信して、垂直チェックブロックを生成するためのパラメータをRx14に提供することができる。垂直チェックブロックがどのように生成されるかに関する情報により、各Rx14が(再送信で送信される)垂直チェックブロックを使用できるようになり、情報CBを復号するのに役立つ。構成信号又は制御信号は、前述のように、NDI、HARQプロセスID、反復回数、送信された垂直チェックブロックの数、及びコードブロックパーティション、インターリーバの選択、RV又はRVシーケンスの選択、コーディングレート、垂直チェックブロックを生成するために使用されるCBのインデックス、及び/又は垂直チェックブロックの生成に関連するその他の情報などの垂直チェックブロックを生成するためのパラメータを示すために使用できる。構成情報は、垂直チェックブロックの生成に使用されたパケットを示すこともできる。構成情報は、方法1070の前又は開始時に、又は垂直チェックブロックのRx14への送信中、一緒に、若しくはその後を含む方法1070の間の任意の時間に受信することができる。例えば、ステップ1081はステップ1082の間に行われることがある。
幾つかの例では、構成信号又は制御信号を送信する必要がなく、ステップ1081が省略されることがある。例えば、垂直チェックブロックを生成するためのパラメータは事前に決定されていることがあり(例えば、規格で定義されている)、Tx12から各Rx14に通信する必要はない。
1082では、少なくとも1つの垂直チェックブロックが少なくとも1つのRx14に送信される。垂直チェックブロックは複数のRx14に(例えば、初期送信と同様に、ブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャストで)送信されることがある。幾つかの例では、所与のRx14が初期送信の復号に成功したか成功しなかったかに関係なく、垂直チェックブロックがブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャストですべてのRx14に送信されることがある。他の例では、垂直チェックブロックは、(任意のステップ1078で)初期送信の復号に成功しなかったと決定されたRx14にのみマルチキャスト又はグループキャストで送信されることがある。
必要に応じて(例えば、所定の再送信回数まで)、フィードバックを受信し、その後の再送信を送信する任意的なさらなるステップを実行することができる。
上記の例では、送信ノードは初期送信で情報CBを送信し、後続の再送信で垂直チェックブロックを送信する。ただし、ここで説明する例では、初期送信で少なくとも1つの垂直チェックブロックを情報CBとともに送信してもよいことを理解しておく必要がある。
実行されるシグナリングは、前述の図8A、図8B、図10A及び図10Bと同様であるが、初期送信に情報CBとともに少なくとも1つの垂直チェックブロックが含まれる点が異なる。送信ノードは、初期送信の前にCBから垂直チェックブロックを生成し、初期送信に垂直チェックブロックを含める。送信ノードは、初期送信の前に、垂直チェックブロックが初期送信に含まれていることを受信ノードに示す構成信号又は制御信号を送信することができる。追加の垂直チェックブロックのその後の再送信は、前述のものと同様に、必要に応じて(例えば、所定の再送信回数に応じて、又は受信ノードからのフィードバックに基づいて)実行することができる。
この例では、初期送信で少なくとも1つの垂直チェックブロックが送信されるため、垂直チェックブロックの生成と送信は、どの受信ノードからもフィードバックされることなく、送信ノードによって実行される。したがって、幾つかの例では、所定のパラメータ(例えば、生成する垂直チェックブロックの数、垂直チェックブロックを生成するビットの選択など)に従って垂直チェックブロックの生成が実行される場合がある。
幾つかの例では、初期送信で情報CBに含める垂直チェックブロックの数は、チャネル特性に基づいて送信ノードによって決定される場合がある。送信ノードは、初期送信の垂直チェックブロックのコードレートを決定するために、すべての意図された受信ノードの送信チャネルを(例えば、受信ノードからのチャネルフィードバックを使用して)特徴付ける場合がある。コードレートは、(初期送信での垂直チェックブロックの追加による)オーバヘッドの増加と、(粗悪なチャネル品質による)任意の受信側が情報CBを完全に復号できる可能性との間のトレードオフに基づいて決定できる。例えば、初期送信でのコードレートは、チャネル状態情報フィードバック(例えば、各受信ノードのSNR)に基づいて決定される場合がある。例えば、最悪のチャネル品質の受信ノードのSNRが特定の閾値を下回っている場合、初期送信で所与の数の垂直チェックブロックが送信されることがある。閾値と対応する垂直チェックブロックの数は、例えば、初期送信後にすべての受信ノードがパケットの復号に成功する最小確率を達成することに基づいて決定されることがある。例えば、複数の所定のSNR閾値がある場合があり、各SNR閾値に対して対応する数の垂直チェックブロックが予め定義されている場合がある。この情報は、例えば、規格で事前に定義されている場合がある。幾つかの例では、コードレートを決定する基準として最悪のチャネル品質を持つ受信ノードを使用する代わりに、すべての受信ノードの平均チャネル品質、受信ノードの特定の割合に基づくチャネル品質、又は受信ノードのチャネル品質のその他の統計値を使用する場合がある。例えば、1つ以上の受信ノードのチャネル品質が低いことがわかっている場合(そのため、CBの復号に役立つ冗長な情報が必要になる可能性が高い場合)、それらの受信ノードからのNACKを待つのではなく、初期送信に垂直チェックブロックを含める方が効率的である。
垂直チェックブロックだけでなくCBも含む初期送信は、(例えば、MBMSの噴水コードと同様に)意図された受信ノードへのマルチキャスト、グループキャスト、又はブロードキャストにすることができる。
初期送信後に追加の垂直チェックブロックが必要な場合は、初期送信に含まれていた垂直チェックブロックに使用されるものとは異なるインターリーバ又はRVを使用して追加の垂直チェックブロックを生成することができる。
図11Aは、初期送信に垂直チェックブロックが含まれている送信ノードによって実行される可能性のある方法1100の例を示すフローチャートである。図11Bは、Tx12による、Rx-1 14-1、Rx-2 14-2、Rx-3 14-3(一般にRx14と呼ばれる)への送信の例を示している。
任意で、1102では、送信ノードが意図された受信ノードからチャネルフィードバックを受信する。このチャネルフィードバック情報を使用して、送信ノードは、コードレート、従って初期送信に含める垂直チェックブロックの数を決定する場合がある。場合によっては、コードレート及び/又は初期送信に含める垂直チェックブロックの数を事前に決定し(例えば、規格に従って、又は事前に構成される)、ステップ1102を省略することがある。なお、ステップ1102では、初期送信に含める垂直チェックブロックの数を0と決定することがある。
1104で、Tx12は1つ以上の垂直チェックブロックを生成する。垂直チェックブロックは、初期送信で送信されるべき情報CBのうち少なくとも2つから選択されたビットを使用して生成される。
任意で、1106で、設定信号又は制御信号(例えば、RRC信号、PC5-RRC信号、DCI送信又はSCI送信)をTx12によって送信して、垂直チェックブロックを生成するためのパラメータをRx14に提供することができる。垂直チェックブロックがどのように生成されるかに関する情報により、各Rx14が(再送信で送信される)垂直チェックブロックを使用できるようになり、初期送信で情報CBを復号するのに役立つ。設定信号又は制御信号は、前述のように、NDI、HARQプロセスID、反復回数、送信された垂直チェックブロックの数、及びコードブロックパーティション、インターリーバの選択、RV又はRVシーケンスの選択、コーディングレート、垂直チェックブロックを生成するために使用されるCBのインデックス、及び/又は垂直チェックブロックの生成に関連するその他の情報などの垂直チェックブロックを生成するためのパラメータを示すために使用できる。構成情報は、方法1100の前又は開始時に、又は垂直チェックブロックのRx14への送信中、一緒に、若しくはその後を含む方法1100の間の任意の時間に受信することができる。例えば、ステップ1106はステップ1108の間に行われることがある。構成情報は、初期送信で情報CBと共に垂直チェックブロックが含まれているかどうか及び何個が含まれているかの指示を含む場合がある。
幾つかの例では、構成信号又は制御信号を送信する必要がなく、ステップ1106が省略されることがある。例えば、垂直チェックブロックを生成及び送信するためのパラメータは事前に決定されていることがあり(例えば、規格で定義されている)、Tx12から各Rx14に通信する必要はない。
1108で、Tx12は、複数の意図されたRx14に初期送信を送信する。初期送信には、情報CBと少なくとも1つの垂直チェックブロックが含まれる。初期送信は、ブロードキャスト、グループキャスト、又はマルチキャスト送信の場合がある。図11Bの例では、1152で、初期送信にはCB1~9と2つの垂直チェックブロック(VCB1とVCB2)が含まれる。
必要に応じて、1110で、1つ以上のRx14からフィードバックを受信できる。例えば、フィードバックに基づく再送信スキームでは、各Rx14がACK/NACKフィードバックをTx12に返送する必要がある場合がある。ACK/NACK-less再送信スキームでは、ACKフィードバックは任意であり、NACKフィードバックがない場合がある。図11Bの例では、Rx-2 14-2とRx-3 14-3は、各々少なくとも1つの情報CBの復号に失敗し(Rx-2 14-2とRx-3 14-3は異なるCBの復号に失敗する場合がある)、1154でNACKを返送するが、一方で、Rx-1 14-1はすべてのCBの復号に成功し、1154でACKを返送する。
任意で、1112で、Tx12は、少なくとも1つのRx14による受信が失敗したかどうかを決定する。あるRx14での受信失敗は、Rx14が情報CBの復号に成功できなかったことを意味する。フィードバックに基づく再送信スキームの場合、ステップ1110で少なくとも1つのNACKを受信した場合、Tx12は少なくとも1つのRx14がCBの復号に成功しなかったと決定できる。ACK/NACK-less再送信スキームの場合、Tx12がすべての意図されたRx14からACKを受信しなかった場合、Tx12は少なくとも1つのRx14がCBの復号に成功しなかったと決定できる。ステップ1110で受信したフィードバックに応じて、Tx12はどのRx14で受信障害が発生したかを識別することもできる。
ブロードキャストシナリオなどの幾つかの例では、Tx12はどのRx14からもフィードバックを受信せず、代わりにTx12が所定の回数の再送信を実行する場合がある(ブラインド再送信スキームとも呼ばれる)。このような場合、ステップ1110及び1112は省略できる。
任意で、1114で、Tx12は1つ以上の追加垂直チェックブロックを生成する。ステップ1114は、任意のステップ1112で少なくとも1つのRx14による受信に失敗したと決定した場合に実行できる。代替として、ステップ1114は、事前に決定された回数の再送信の一部として、ブラインド再送信方式で実行できる。追加の垂直チェックブロックは、ステップ1106で垂直チェックブロックを生成するために使用されるものとは異なるインターリーバを使用して生成できる。追加の垂直チェックブロックを生成するために使用されるパラメータを示すために、追加の構成信号又は制御信号がRx14に送信される場合がある。
任意で、1115で、構成信号又は制御信号(例えば、RRC信号、PC5-RRC信号、DCI送信又はSCI送信)をTx12によって送信でき、上述のステップ1106と同様に、追加の垂直チェックブロックを生成するためのパラメータをRx14に提供することができる。例えば、ステップ1115はステップ1116の間に行われることがある。
幾つかの例では、追加の垂直チェックブロックのための構成信号又は制御信号を送信する必要がなく、ステップ1115が省略されることがある。例えば、垂直チェックブロックを生成するためのパラメータは事前に決定されていることがあり(例えば、規格で定義されている)、Tx12から各Rx14に通信する必要はなく、又は追加の垂直チェックブロックを生成するためのパラメータは、ステップ1106で既にシグナリングされている場合がある。
任意で、1116では、少なくとも1つの追加垂直チェックブロックが少なくとも1つのRx14に送信される。追加の垂直チェックブロックは、(例えば、初期送信と同様に、ブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャストで)複数のRx14に送信されることがある。幾つかの例では、所与のRx14が初期送信の復号に成功したか成功しなかったかに関係なく、追加の垂直チェックブロックがブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャストですべてのRx14に送信されることがある。他の例では、追加の垂直チェックブロックは、(任意のステップ1112で)初期送信の復号に成功しなかったと決定されたRx14にのみマルチキャスト又はグループキャストで送信されることがある。図11Bの例では、1156で、1つの追加の垂直チェックブロック(VCB3)が送信される。
幾つかの例では、任意のステップ1116で送信される追加の垂直チェックブロックは、ステップ1106で生成された垂直チェックブロックからのものである場合がある(この場合、ステップ1114は省略できる)。例えば、生成された垂直チェックブロックのサブセットが初期送信に含まれる場合があり、残りの垂直チェックブロックがステップ1116で送信される場合がある。
必要に応じて(例えば、所定の再送信回数まで)、フィードバックを受信し、その後の再送信を送信する任意的なさらなるステップを実行することができる。図11Bの例では、ACKは1158ですべてのRx14から受信される。
上記の例では、初期送信で情報CBを送信した送信ノードは、再送信で垂直チェックブロックを送信する責任もある。ただし、ここで説明する例では、少なくとも1つの垂直チェックブロックが別の支援送信ノードにより送信される場合がある。垂直チェックブロックは、独立して調整なしで異なる送信ノードによって生成される場合がある。したがって、複数の送信ノードが協力して再送信スキームを一緒に実装することができる。これは、補助送信ノードが受信ノードからのフィードバックを必要としないブラインド再送信スキーム(例えば、レートレスコードの場合)に適している場合がある。
図12Aは、マルチキャスト、グループキャスト又はブロードキャスト送信で垂直チェックブロックを生成及び送信するために2つ以上の送信ノードを使用する例を示すシグナリング図である。この例では、2つの送信ノードがある(第1送信ノードTx-1 12-1、第2送信ノードTx-2 12-2と表記され、一般にTx12と呼ばれる)。簡単のために、図12Aは各Rx14を個別に示しさないが、各Tx12が複数のRx14に送信していることを理解する必要がある。図12Cは、Rx14が3つある図12Aの例に従った送信を示している。図には示されていないが、一方又は両方のTx12は、垂直チェックブロックを生成するために使用されるパラメータに関する情報を提供するために、(例えば、初期送信の前、再送信の前、再送信と共に、再送信中、又は再送信の直後に)構成信号又は制御信号をRx14に送信する場合がある。このような情報は、Rx14が復号に役立つ垂直チェックブロックを利用するために必要な場合がある。
図12Aの例では、Tx-1 12-1とTx-2 12-2が通信リンクを介して相互に通信する場合がある。Tx-1 12-1とTx-2 12-2の間の通信リンクは、バックホールリンク(例えば、Tx-1 12-1とTx-2 12-2が共にBS170である場合)又はその他の有線又は無線通信リンク(例えば、Tx-1 12-1とTx-2 12-2が共にED110である場合のサイドリンク)である場合がある。他の例では、Tx-1 12-1とTx-2 12-2は、ソース間リンクを介して相互に通信する場合がある(例えば、Tx-1 12-1とTx-2 12-2が同じ送信元の異なる送信装置である場合)。他の例では、直接通信リンクを介してTx-1 12-1とTx-2 12-2の間に通信がない場合があるが、Tx-2 12-2は情報CB又は垂直チェックブロックにアクセスできるか又は提供される。例えば、Tx-1 12-1とTx-2 12-2の両方を管理及び構成する別のネットワークエンティティがあり(例えば、Tx-1 12-1とTx-2 12-2が共にED110である場合、Tx-1 12-1とTx-2 12-2の両方をBS170で管理することができる)、ネットワークエンティティがTx-1とTx-2の両方に情報CBを送信し、ネットワークエンティティがTx-2 12-2がCB又は垂直チェックブロックを取得できるようにする場合がある。別の例では、Tx-2 12-2は、Rx14が情報CBを受信するのを支援するための協力を提供する協調EDである場合がある。Tx-1 12-1は、1202での送信で複数のRx14に情報CBを送信する一方で、Tx-1 12-1は、同じ送信1202を介して、又は別のリンクを介して、Tx-2 12-2にも情報CBを送信している場合がある。
1202で、Tx-1 12-1は、初期送信でRx14に情報CBを送信する。幾つかの例では、初期送信には任意で1つ以上の垂直チェックブロックが含まれる場合がある。
任意で、1204で、Tx-1 12-1はRx14からのフィードバックを受信する場合がある。例えば、フィードバックに基づく再送信スキームでは、各Rx14は、そのRx14が初期送信を正常に復号するかどうかに応じてACK又はNACKをフィードバックする場合がある。幾つかの例では、RX14は、Rx14が初期送信の復号に成功し、それ以外のフィードバックがない場合にのみ、任意的なACKフィードバックを提供する場合がある。幾つかの例(例えば、ブラインド再送信スキームでは)では、ACK又はNACKフィードバックがまったくない場合がある。図12Cに示されている例では、Rx-1 14-1のみがすべてのCBの復号に成功し、1204でACKを返送する。Rx-2 14-2及びRx-3 14-3は、各々異なるCBの復号に失敗し、1204でフィードバックを送信しない。
Tx-1 12-1がRx14からフィードバックを取得した場合、Tx-1 12-1は、少なくとも1つのRx14が初期送信の復号に成功しなかったと決定する場合がある。Tx-1 12-1は、再送信が必要であることを(例えば、通信リンク経由で)Tx-2 12-2に示す場合がある。Tx-1 12-1は、さらにTx-2 12-2に情報CBを提供して1つ以上の垂直チェックブロックを生成することも、Tx-1 12-1によって生成された垂直チェックブロックをTx-2 12-2に提供することもできる。Tx-2 12-2は、1206で垂直チェックブロックを送信する(図12CではVCB1として示されている)。1206での送信は、すべてのRx14に対するものである場合もあれば、初期送信で復号に成功しなかった(例えば、NACKフィードバック、又はそれらのRx14からのACKフィードバックの欠如によって示される)Rx14に対するものだけである場合もある。図12Cの例では、1206での送信はすべてのRxに送信される。
他の例では、Tx-2 12-2は、Tx-1 12-1とは独立して1つ以上の垂直チェックブロックを生成して送信する場合がある。例えば、Tx-1 12-1とTx-2 12-2は、各々所定の数の送信/再送信を実行するように構成できる。さらに、Tx-1 12-1とTx-2 12-2による1202と1206での送信は、同時に発生することも、時間的に重複することもある。
図12Aと12Cには示されないが、Tx-1 12-1は、1つ以上の再送信を行うこともある。Tx-1 12-1とTx-2 12-2の各々によって送信される各々の垂直チェックブロックは、異なるインターリーバを使用して生成することができる。
任意で、1210で、Tx-1 12-1は、CBが復号成功したことを示すフィードバックをRx14から受信することができる。図12Cの例では、すべてのRx14がTx-1 12-1にACKをフィードバックする。再送信が終了してよい。他の例では、フィードバックがない場合があり、Tx-1 12-1及び/又はTx-2 12-2が独立して所定の回数の再送信を実行する場合がある。
図12Bは、図12Aのシグナリングの例に従って、第2送信ノードTx-2 12-2によって実行される可能性のある方法1250の例を示すフローチャートである。
任意で、1252で、Tx-2 12-2は、垂直チェックブロックを生成するために使用するパラメータを示す構成情報を(例えば、Tx-1 12-1又はTx-2 12-2を管理する他のネットワークエンティティから)受信することができる。構成情報は、構成信号又は制御信号(例えば、RRC信号、PC5-RRC信号、DCI送信又はSCI送信)で受信することも、直接通信リンクを介して受信することもできる。この信号は、前述のように、NDI、HARQプロセスID、反復回数、送信された垂直チェックブロックの数、及びコードブロックパーティション、インターリーバの選択、RV又はRVシーケンスの選択、コーディングレート、垂直チェックブロックを生成するために使用されるCBのインデックス、及び/又は垂直チェックブロックの生成に関連するその他の情報などの垂直チェックブロックを生成するためのパラメータを示すために使用できる。
幾つかの例では、Tx-2 12-2に構成情報がすでに構成されている場合もあれば、構成情報が事前に決定されて(例えば、規格で定義されて)いる場合があり、ステップ1252が省略されている場合もある。
任意で、1254でTx-2 12-2がCBを取得することもある(これはTx-1 12-1によって初期送信で、例えば図12Aの信号1102Aで送られる)。前述のように、Tx-2 12-2は、Tx-1 12-1とTx-2 12-2の間の通信リンクを直接経由したり、別のネットワークエンティティから(例えば、DL、UL又はSL送信から)取得したりするなど、様々な方法でCBを取得できる。幾つかの例では、構成情報とCBを同時に取得したり、同じ通信で一緒に取得したりすることができる。
幾つかの例では、Tx-1 12-1が、少なくとも1つのRx14が初期送信の復号に失敗すること、及び再送信が必要であることを決定した後にのみ、Tx-2 12-2がTx-1 12-1から構成情報とCBを受信することがある。他の例では、Tx-2 12-2は、Tx-1 12-1とは独立して垂直チェックブロックを生成し再送信を実行する場合がある。
1256で、(例えば、任意のステップ1252で示されるパラメータを使用して)1つ以上の垂直チェックブロックが生成される。垂直チェックブロックは、Tx-1 12-1によって初期送信で送信された2つ以上のCBから選択された情報ビットから生成される。幾つかの例では、Tx-2 12-2は(例えば、DL、UL又はSL送信から)垂直チェックブロックを提供される場合があり、ステップ1256を省略することができる。
1258では、垂直チェックブロックが少なくとも1つのRx14に送信される。幾つかの例では、(例えば、ブラインド再送信スキームで)所与のRx14が初期送信の復号に成功したか成功しなかったかに関係なく、垂直チェックブロックがブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャストですべてのRx14に送信されることがある。
本開示では、フローチャートを参照して幾つかの例について説明する。記載されているステップは、示されているものとは異なる順序で実行することができ、ここに開示されている例のいずれかに適合させることができることを理解すべきである。
本開示は、垂直チェックブロックを参照する。垂直チェックブロックは、他の可能性の中でも実装に応じて、クロスパケットチェックブロック、クロスTBチェックブロック、又はクロスコードブロックチェックブロックとも呼ばれることがあることを理解すべきである。さらに、チェックブロックは、他の可能性の中でも、パリティブロック、又は冗長性ブロックと等価的に呼ばれることがある。垂直チェックブロックの使用は、製品コードに基づくネットワークコーディングと呼ばれることもある。
本開示は、非組織的コード(例えば、Polarコード、線形ブロックコード、畳み込みコード)だけでなく、組織的コード(例えば、LPDCコード、又はTurboコード)にも適用することができる。つまり、ここで説明するように、垂直チェックブロックは、組織的又は非組織的コードを使用して符号化CBから生成される場合がある。
本開示では、ブロードキャスト、マルチキャスト、及びグループキャストのシナリオにおけるHARQ再送信のための垂直チェックブロックの使用について説明する。例は、ACK/NACK-less又はレートレス再送信スキームと同様に、フィードバックに基づく再送信スキームに適している場合がある。
再送信ごとに1つ以上の垂直チェックブロックを生成できる。垂直チェックブロックは、すべてのCBから選択されたビットを使用して生成できる。幾つかの場合に、垂直チェックブロックは、異なるパケットに属するCBから選択されたビットを使用して生成できる。
開示された例は、特にV2Xアプリケーション、又はIoTアプリケーションで実装される場合がある。幾つかの例の説明はV2Xの文脈で提供されるが、ここで説明する例は他のアプリケーションにも適用できる可能性があることを理解する必要がある。
例1では、本開示は、方法であって、
複数の意図された受信ノードに2つ以上の情報コードブロック(CB)を送信するステップと、
1つ以上のクロスCBチェックブロックを生成するステップであって、各クロスCBチェックブロックは、クロスCBビットのセットに基づいて生成され、前記クロスCBビットのセットは、少なくとも2つの情報CBの各々から選択された少なくとも1つのビットを含む、ステップと、
前記1つ以上のクロスCBチェックブロックの少なくとも1つを、前記意図された受信ノードの少なくとも1つに送信するステップと、
を含む方法を提供する。
本開示の例2では、前記2つ以上の情報CBが、前記複数の意図された受信ノードへブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャスト送信で送信され、前記少なくとも1つのクロスCBチェックブロックが、2つ以上の意図された受信ノードへ、ブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャスト送信で送信される、例1に記載の方法を提供する。
本開示の例3では、前記方法は、
各々の意図された受信ノードが前記2つ以上の情報CBの復号に成功したかどうかを示すフィードバックを受信するステップと、
前記フィードバックから、前記意図された受信ノードの少なくとも1つが前記2つ以上の情報CBの復号に成功しなかったと決定した後、前記少なくとも1つのクロスCBチェックブロックを送信するステップと、
を更に含む例1又は2に記載の方法を提供する。
本開示の例4では、否定確認応答(NACK)フィードバックは、前記各々の意図された受信ノードが前記2つ以上の情報CBの復号に成功しなかったことを示すために受信される、例3に記載の方法が提供される。
本開示の例5では、前記各々の意図された受信ノードからの確認応答(ACK)フィードバックの欠如は、前記各々の意図された受信ノードが前記2つ以上の情報CBの復号に成功しなかったことを示す、例3に記載の方法が提供される。
本開示の例6では、前記少なくとも1つのクロスCBチェックブロックは、前記2つ以上の情報CBの復号に成功しなかった、前記意図された受信ノードのうちの少なくとも1つにのみ送信される、例3に記載の方法が提供される。
本開示の例7では、前記少なくとも1つのクロスCBチェックブロックは、前記複数の意図された受信ノードのすべてに送信される、例1又は2に記載の方法が提供される。
本開示の例8では、前記少なくとも1つのクロスCBチェックブロックは、前記意図された受信ノードのいずれかからのフィードバックが欠如している場合に送信される、例7に記載の方法が提供される。
本開示の例9では、1つ以上のクロスCBチェックブロックの各々のセットが、初期送信のために前記意図された受信ノードのいずれからのフィードバックも受信せずに、所定の回数の再送信の間、各々の再送信で送信される、例8に記載の方法が提供される。
本開示の例10では、前記2つ以上の情報CBが、少なくとも2つの別々に送信されるパケットで前記複数の意図された受信ノードに送信され、1つ以上のクロスCBチェックブロックが、前記少なくとも2つのパケットの各々のCBから選択されたビットに基づいて生成される、例1又は2に記載の方法が提供される。
本開示の例11では、少なくとも1つの意図された受信ノードが、少なくとも1つのパケットの復号に成功しなかったかどうかを示すフィードバックを受信するステップと、
復号に成功しなかった前記少なくとも1つのパケットからのみ選択されたビットに基づいて、前記1つ以上のクロスCBチェックブロックを生成するステップと、
を更に含む例10に記載の方法が提供される。
本開示の例12では、前記1つ以上のクロスCBチェックブロックのうちの1少なくとも1つは、前記2つ以上のパケットの復号に成功しなかった、前記少なくとも1つの意図された受信ノードにのみ送信される、例11に記載の方法が提供される。
本開示の例13では、前記1つ以上のクロスCBチェックブロックのうちの少なくとも1つは、前記意図された受信ノードのいずれかからのフィードバックが欠如している場合に送信される、例10に記載の方法が提供される。
本開示の例14では、前記少なくとも1つのクロスCBチェックブロックは、単一の送信で前記2つ以上の情報CBと共に送信される、例1又は2に記載の方法が提供される。
本開示の例15では、前記意図された受信ノードから受信したチャネルフィードバックから、前記単一の送信で前記2つ以上の情報CBとともに送信すべきクロスCBチェックブロックの数を決定するステップ、を更に含む例14に記載の方法が提供される。
本開示の例16では、前記意図された受信ノードへ、構成又は制御信号を送信するステップを更に含み、前記構成信号は、前記1つ以上のクロスCBチェックブロックの生成に使用される1つ以上のパラメータに関する情報を含む、例1~14のいずれか一項に記載の方法が提供される。
本開示の例17では、前記構成又は制御信号は、以下:
新規送信又は再送信の指示、
HARQプロセス識別子、
再送信の反復回数、
送信されたクロスCBチェックブロックの数、
前記1つ以上のクロスCBチェックブロックの生成に使用された前記2つ以上の情報CBのインデックス、
前記1つ以上のクロスCBチェックブロックを生成するために使用されるインターリーバ、又は、
前記1つ以上のクロスCBチェックブロックの生成方法を示す冗長バージョン(RV)又はRVシーケンス、
の1つ以上に関する情報を含む、例16に記載の方法が提供される。
本開示の例18では、構成又は制御信号を受信するステップを更に含み、前記構成又は制御信号は、前記1つ以上のクロスCBチェックブロックの生成に使用される1つ以上のパラメータに関する情報を含む、例1~17のいずれか一項に記載の方法が提供される。
本開示の例19では、前記1つ以上のクロスCBチェックブロックを生成するための前記クロスCBビットのセットは、所定のインターリーバに従い選択される、例1~18のいずれか一項に記載の方法が提供される。
本開示の例20では、クロスCBビットの別のセットに基づき、追加の1つ以上のクロスCBチェックブロックを生成するステップであって、前記クロスCBビットの別のセットは、別の所定のインターリーバに従い選択される、ステップを更に含む例19に記載の方法が提供される。
本開示の例21では、
基地局から、前記2つ以上の情報CBを送信するためにスケジューリングされたリソース割り当てを受信するステップと、
少なくとも1つの意図された受信ノードが、前記2つ以上の情報CBの少なくとも1つの復号に成功しなかったかどうかを示すフィードバックを受信するステップと、
前記基地局に否定確認応答(NACK)のレポートを送信するステップと、
前記基地局から、前記少なくとも1つのクロスCBチェックブロックを送信するための追加のスケーリングされたリソース割り当てを受信するステップと、
を更に含む例1~20のいずれか一項に記載の方法が提供される。
本開示の例22では、
基地局から、前記2つ以上の情報CBを送信するために及びクロスCBチェックブロックの所定回数の送信のためにスケジューリングされたリソース割り当てを受信するステップを更に含む、例1~20のいずれか一項に記載の方法が提供される。
本開示の例23では、
リソースプールから、前記2つ以上の情報CBを送信するためのリソースを選択するステップを更に含む、例1~20のいずれか一項に記載の方法が提供される。
本開示の例24では、
リソースプールから、前記2つ以上の情報CBを送信するために及びクロスCBチェックブロックの所定回数の送信のためにリソースを選択するステップを更に含む、例1~20のいずれか一項に記載の方法が提供される。
本開示の例25では、方法であって、
1つ以上のクロスコードブロック(CB)チェックブロックを生成するための情報を受信するステップであって、各クロスCBチェックブロックは、クロスCBビットのセットに基づいて生成され、前記クロスCBビットのセットは、少なくとも2つの情報CBの各々から選択された少なくとも1つのビットを含む、ステップと、
前記1つ以上のクロスCBチェックブロックの少なくとも1つを、複数の意図された受信ノードに送信するステップと、
を含む方法が提供される。
本開示の例26では、前記少なくとも1つのクロスCBチェックブロックは、前記意図された受信ノードに、ブロードキャスト、マルチキャスト、又はグループキャスト送信で送信される、例25に記載の方法が提供される。
本開示の例27では、前記受信された情報は、前記少なくとも2つの情報CBを含む、例25又は26に記載の方法が提供される。
本開示の例28では、前記受信された情報は、前記1つ以上のクロスCBチェックブロックの生成に使用される1つ以上のパラメータに関する情報を含む、例25~27のいずれか一項に記載の方法が提供される。
本開示の例29では、前記受信された情報は、以下:
新規送信又は再送信の指示、
HARQプロセス識別子、
再送信の反復回数、
送信されたクロスCBチェックブロックの数、
前記1つ以上のクロスCBチェックブロックの生成に使用された前記2つ以上の情報CBのインデックス、
前記1つ以上のクロスCBチェックブロックを生成するために使用されるインターリーバ、又は、
前記1つ以上のクロスCBチェックブロックの生成方法を示す冗長バージョン(RV)又はRVシーケンス、
の1つ以上に関する情報を含む、例28に記載の方法が提供される。
本開示の例30では、前記方法はネットワーク対応車両で実行される、例1~29のいずれか一項に記載の方法が提供される。
本開示の例31では、前記方法は、ユーザ機器装置で実行される、例1~29のいずれか一項に記載の方法が提供される。
本開示の例32では、前記方法は基地局で実行される、例1~20又は25~29のいずれか一項に記載の方法が提供される。
本開示の例33では、前記CBは組織的コードを用いて符号化される、例1~32のいずれか一項に記載の方法が提供される。
本開示の例34では、前記CBは低密度パリティチェック(low density parity check (LDPC))コード又はTurboコードを用いて符号化される、例33に記載の方法が提供される。
本開示の例35では、前記CBは非組織的コードを用いて符号化される、例1~32のいずれか一項に記載の方法が提供される。
本開示の例36では、前記CBは極性コード、線形ブロックコード、又は畳み込みコードを用いて符号化される、例35に記載の方法が提供される。
本開示の例37では、処理ユニットを含む機器であって、前記処理ユニットは、機械可読命令を実行して、前記機器に例1~36のいずれか一項に記載の方法を実行させるように構成される、機器が提供される。
本開示の例38では、格納された機械実行可能命令を有するコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、機器の処理ユニットにより実行されると、前記機器に例1~36のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータ可読媒体が提供される。
本開示は、特定の順序でステップを有する方法及びプロセスを記述するが、方法及びプロセスの1つ以上のステップは、必要に応じて省略又は変更することができる。1つ以上のステップは、必要に応じて、記述されている順序以外の順序で行われることができる。
本開示は、少なくとも部分的には、方法に関して記述されているが、当業者は、本開示が、ハードウェアコンポーネント、ソフトウェア又はその2つの任意の組み合わせによって、記述された方法の少なくとも一部の態様及び特徴を実行するための様々なコンポーネントも対象とすることを理解するであろう。したがって、本開示の技術的解決は、ソフトウェアプロダクトの形で具体化される可能性がある。適切なソフトウェアプロダクトは、事前に記録された記憶装置、又は例えばDVD、CD-ROM、USBフラッシュディスク、リムーバブルハードディスク、その他の記憶媒体など、その他の同様の不揮発性又は非一時的コンピュータ可読媒体に保存されることがある。ソフトウェアプロダクトには、ここに開示された方法の例を処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク装置)が実行できるようにする命令が有形的に保存されている。機械実行可能命令は、コードシーケンス、構成情報、又はその他のデータの形式であってもよく、実行されると、機械(例えば、プロセッサ又はその他の処理装置)に本開示の例に従って方法のステップを実行させる。
本開示は、クレームの主題から逸脱することなく、他の特定の形式で具体化することができる。記載された例示的な実施形態は、全ての点で例示的なものであり、限定的なものではないと考えられる。上記の実施形態の1つ以上から選択された特徴を組み合わせて、明示的に記載されていない代替的な実施形態を作成することができ、そのような組み合わせに適した特徴は、本開示の範囲内で理解される。
開示された範囲内のすべての値及びサブ範囲も開示される。また、ここに開示され、示されるシステム、装置及びプロセスは、特定の数の要素/コンポーネントを含むことができるが、システム、装置及びアセンブリは、そのような要素/コンポーネントの追加又は少数を含むように変更することができる。例えば、開示された要素/コンポーネントのいずれかが単数であると参照されることがあるが、ここに開示された実施形態は、そのような要素/コンポーネントを複数含むように変更することができる。本願明細書に記載された主題は、あらゆる適切な技術的変更をカバーし包含する。