JP2023535383A - 金属化紙系多層包装材料 - Google Patents

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Abstract

本発明は、全般的には多層包装材料の分野に関する。特に、本発明は、紙層と、金属被覆より外側にあるコーティング層と、金属被覆層と、金属被覆より内側にある少なくとも1層のコーティング層と、を備える、金属化紙系多層包装材料に関する。本発明は更に、食品を包装するための本発明による金属化紙系多層包装材料の使用、及び金属化紙系多層包装材料から製造された食品包装に関する。本発明の一実施形態では、金属化紙系多層包装材料は、他の紙製包装材料と一緒にリサイクルすることができる。【選択図】 なし

Description

本発明は、全般的には多層包装材料の分野に関する。特に、本発明は、紙層と、金属被覆より外側にある(pre-metallization)コーティング層と、金属被覆(metallized)層と、金属被覆より内側にある(post-metallization)少なくとも1つのコーティング層とを備える、金属化紙系多層包装材料に関する。本発明は更に、食品を包装するための本発明による金属化紙系多層包装材料の使用、及び金属化紙系多層包装材料から製造された食品包装に関する。本発明の一実施形態では、金属化紙系多層包装材料は、他の紙製包装材料及び非包装材料と一緒にリサイクルすることができる。
[背景技術]
プラスチック包装は、経済活動及び人々の日常生活においてしばしば使用されている。プラスチック包装は、可撓性及び軽量性など、複数の利点を有する。軽量化は、例えば、輸送時の燃料の節約及びCO削減に寄与する。プラスチック包装のバリア性は、保存期間の延長にプラスの効果があることから、食品廃棄物を減らすのに役立つ。バリア性はまた、食品の安全性を確保するのに役立つ。
しかしながら、欧州委員会によって最近公表された、循環型経済におけるプラスチックに関する欧州戦略によれば、欧州では毎年約2580万トンのプラスチック廃棄物が発生しており、かかる廃棄物のうちリサイクルのために回収されるのは30%未満であり、毎年150000~500000トンものプラスチック廃棄物が海洋に侵入している。
プラスチック廃棄物の削減を確保するために、産業及び商業において多大な努力がなされている。いくつかのスーパーマーケットでは、例えば、ビニール袋を紙系の袋に置き換えている。しかしながら、食品包装においてプラスチックを紙に置き換えることは容易な課題ではない。包装材料の変更は、消費者の安全を損なわない必要がある。包装は、食品を保護する役割を果たす必要があるだけでなく、製造プロセス中に機械によって取り扱われるのに十分に丈夫なものである必要もあり、かつ食品製品が効果的に保護され得るようなものである必要もある。
したがって、紙層又は厚紙層と、プラスチック又は金属フィルムの1つ以上の層とを備え、堅牢性並びに特に酸素及び水分に対するバリア性を提供する多層包装材料が開発されている。
現在、多層包装材料構造を製造する場合、既知の技術、特に押出(押出積層又は押出コーティング)によって、又は同様に接着積層プロセスによってプラスチックの層を塗布した場合、紙の上に得られるプラスチックフィルムの厚さは必然的に厚くなる。
上記のような多層構造の押出ポリマーに関する第2の問題は、基材に塗布されたポリマーの厚さが薄い場合であっても、ポリマーフィルムの凝集強度が非常に高く、紙又は厚紙(すなわちセルロース系)基材へのポリマーの接着レベルも高いことである。これにより、リサイクル時に基材からかかるポリマーを取り除くことが妨げられ、紙ストリームリサイクルプロセスにおけるセルロース繊維部分のリサイクル及び再パルプ化が妨げられる。
したがって、紙と、(押出積層又は押出コーティングのような規範となる技術によって)押出された又は接着積層されたプラスチック(ポリマー)フィルムとの組み合わせを備える多層構造は、後のリサイクルプロセスの間に分散させるにはプラスチック層が厚すぎ、かつ、当該プラスチック層は、当該構造において隣接する他の材料層から、特に紙繊維から分離させるには高すぎる凝集強度及び接着レベルを有することから、紙ストリームリサイクルプロセスでリサイクルすることができない。押出成形されたプラスチックフィルムは、紙パルプ槽内で作用を受けず(remains intact)、したがって、再パルプ化プロセスにより紙パルプをリサイクルすることが困難になる。
更に、上述の既知の積層材料のリサイクルプロセスは、費用がかさみ、エネルギーを消費し、リサイクルされる紙繊維の収率が比較的低い(構造全体における包装材料の総量の約60%)ことを特徴とし、したがって、廃棄及びリサイクルの観点から環境に十分には優しくない。包装材料の残りの部分(すなわち、プラスチックポリマー及び金属部分(例えば、アルミニウム部分))のリサイクル性を改善する余地もある。
したがって、改善されたバリア性と、より良好なリサイクルの資質とを有する紙系材料が必要とされている。特に、リサイクル中の紙系材料のより容易な分別及び分離を可能にするために、厚いプラスチックフィルム層を含まずバリア性が改善された紙系材料が必要とされている。
国際公開第2000/076862(A9)号は、これに関して、紙基材と、押出又は積層プロセスによって当該紙基材に塗布された、0.7~9ナノメートルの範囲の厚さを有しクレイ粒子を含む少なくとも1つのポリマー/ナノクレイ複合層と、を備える、包装用途のための積層構造を記載している。
同様に、国際公開第2000/077300(A1)号及び国際公開第1996/013380(A1)号は、厚いプラスチック層がセルロース層に対して押出されるか、共押出されるか、又は積層されている多層包装材料を開示している。
当該技術分野において、このような紙系包装材料のバリア性及びリサイクル性を更に改善することが依然として必要とされている。特に、紙又は厚紙のリサイクルストリームにおいて容易にリサイクルすることができる包装材料が必要とされている。
更に、食品製品用の包装では、包装された食品の安全性及び品質を維持するために、良好なバリア性が不可欠である。典型的には、このようなバリア性としては、気体透過性、例えばO、CO、及びN、蒸気透過性、例えば水蒸気、液体透過性、例えば水又は油、香気透過性、及び光透過性が挙げられる。
紙系包装材料に対して良好なバリアを提供する1つの方法は、金属層の導入である。実際、現在、金属被覆された紙材料は、現在の技術水準の多層包装の代替物として市場で入手可能である。
紙系包装材料に金属層を導入することに伴う問題は、機械的応力に対する金属層の感受性、並びに紙材料の不十分な平滑度及び高い空隙率である。機械的応力は、例えば、金属化包装材料が提供すべき必要なバリア性の喪失を容易にもたらす可能性がある。このようなバリア性の喪失は、堆積プロセス中に生成された金属及び金属酸化物層の完全性の喪失に起因し得る。
したがって、特に機械的応力を受けたときに十分なバリア性を示し、紙リサイクルプロセスにおいてリサイクルが容易な、金属化紙系多層包装材料、食品製品を包装するためのそのような金属化紙系多層包装材料の使用、及びそのような金属化紙系多層包装材料から作製された食品包装を、当技術分野に提供することが望ましい。
本明細書における先行技術文献のいかなる参照も、かかる先行技術が周知であること、又は当分野で共通の全般的な認識の一部を形成していることを認めるものとみなされるべきではない。
[発明の概要]
本発明の目的は、現在の技術水準を強化又は改善することであり、特に、食品製品を包装するのに十分なバリア性を機械的応力下でも提供し、かつリサイクルがより容易である金属化紙系多層包装を提供すること、乾燥食品製品を包装するための、金属化紙系多層包装の使用を提供すること、又は少なくとも、当該技術分野において既存の包装解決策に対する有用な代替策を提供すること、である。
真空蒸着された金属層は、典型的には視覚的外観のために当該技術分野で使用されており、したがって、例えばアルコール飲料、タバコ又は化粧品のための高級包装において見られることが多い。
アルミニウムコーティングは更に、例えば酸素及び水蒸気の透過を低減するために、プラスチックフィルムをコーティングするのに使用される。
しかしながら、本発明者の知る限りでは、食品製品に適するよう、リサイクルが容易であり、かつ機械的応力を受けた場合であっても優れたバリア性を有する、金属化紙系包装材料は、当技術分野では知られていない。
本発明者らは、驚くべきことに、金属化紙系包装材料の金属被覆層上に、金属被覆より内側にある少なくとも1層のコーティング層を塗布することによって、本発明の目的を達成することが可能であることを見出した。
金属被覆より内側にある少なくとも1つのコーティング層が、
エチレンアクリル酸コポリマー分散体を含む金属被覆より内側にあるタイ層コーティングと、
金属被覆より内側にあるタイ層コーティング上に塗布された、プレーンの又は鉱物を充填したエチルビニル、ブチルビニル又はポリビニルアルコールコポリマーを含む金属被覆より内側にあるコーティングと、
を備える場合に、特に良好な結果が得られた。
特に、金属被覆より外側にある及び/又は金属被覆より内側にあるコーティングにおけるブチルビニルアルコール(BVOH)の使用は、優れた生分解特性を提供し、特に、包装材料を「家庭内での堆肥化能(home compostability)」に関するEN17427(2000)規格に従って堆肥化可能にする。
したがって、本発明の目的は、独立請求項の主題によって達成される。従属請求項は、本発明の概念を更に展開させるものである。
したがって、本発明は、紙層と、金属被覆より外側にあるコーティング層と、金属被覆層と、金属被覆より内側にある少なくとも1層のコーティング層と、を備える、金属化紙系多層包装材料を提供する。
本発明は更に、食品を包装するための、本発明による金属化紙系多層包装材料の使用を提供する。
本明細書で使用される場合、「含む/備える(comprises)」、「含んでいる/備えている(comprising)」という単語、及び類似の単語は、排他的又は網羅的な意味で解釈されるべきではない。換言すれば、これらは「含むが、これらに限定されない」ことを意味することを意図している。
本発明の追加の特徴及び利点は、図面を参照して以下に記載の現在好ましい実施形態の説明において記載されており、この説明から明らかになる。
金属化多層紙構造の概略図である。 折り曲げた後の、金属化多層紙構造の断面の走査型電子顕微鏡画像である。
[発明を実施するための形態]
本発明は、部分的には、金属化紙系多層包装材料であって、その外側(すなわち、包装の外側の表面)から内側(すなわち、包装に封入される製品と接触する側)に順に、
紙層と、
金属被覆より外側にあるコーティング層と、
金属被覆層と、
金属被覆より内側にある少なくとも1層のコーティング層と、
を備える、金属化紙系多層包装材料に関する。
金属被覆より外側の分散体コーティング層は、紙の表面を平滑にし、存在する場合に真空金属被覆後にバリア損失をもたらすいわゆる「ピンホール」を閉じることを可能にし、代わりにバリア性を改善し、金属原子を紙の表面上に堆積させるための準備をする。紙の表面が平滑であるほど(すなわち、より均一であるほど)、金属層はより均質である。物理蒸着プロセス(金属被覆)は、ライン・オブ・サイト塗布(line of sight application)であり、金属化する必要がある表面が不均一な表面トポグラフィを有する場合、金属原子は、紙の表面に存在する裂け目(谷/穴)の内側には堆積することができず、したがって、金属フレークの充填が不十分になり、最終的にバリア性が失われる。金属被覆より外側にある層自体も、ある程度、中程度の酸素バリア(OTR)及び水分バリア(WVTR)を提供する。更に、金属被覆より外側にあるコーティングは、紙層と金属被覆層との間の可撓性界面として機能し、したがって、金属層の機械的弾性を改善する。このコーティングはまた、金属を酸化及び水蒸気との直接的な相互作用から保護する。
金属被覆層は、金属被覆より外側にある分散体コーティングと組み合わせて、水分バリア(WVTR)及び酸素バリア(OTR)を提供する。
金属被覆より内側にある層は、酸素バリア(OTR)、並びにヒートシール機能及び物理的損傷からの金属層の保護を提供し、また、コーティングの化学的性質に応じた酸素バリア(OTR)を提供し得る。
概して、金属被覆より外側にある及び金属被覆より内側にある分散体コーティング層は、極端に薄い金属の層を挟むために使用される。その利点は、一方では、金属被覆より外側にある層が、金属原子の堆積のための適切な媒体並びに酸素及び水分に対するバリアを生成し、他方では、金属被覆より内側にある層が、特に包装材料全体が曲げられ、折り曲げられ、又はヒートシール中などの機械的応力を受けるとき(当該包装材料から3次元包装物品を製造及び閉鎖するとき)に、金属層を機械的損傷から保護することである。
本発明者らは、金属被覆より外側にある又は金属被覆より内側にある層の一方又は他方が金属層の周辺で欠落している場合、又はそのような層の機械的特性及び接着特性が適切でない場合、構造全体のバリア性、機械的耐性及び可撓性が失われることを見出した。金属被覆より内側にある層の主な役割は、構造の機械的な補強及び可撓性の向上であるが、これらの効果は、金属被覆より外側にある層の存在によって更に改善されることが分かった。
本発明の包装材料は、紙層の、包装される製品に面する側に、金属被覆層を位置させて、製品を包装するために使用することができる。包装される製品は、例えば、食品製品であってもよい。
本発明の目的に関し、食品という用語は、国際食品規格(Codex Alimentarius)に従って、加工、半加工、又は未加工に関わらず、ヒトの摂取を意図する、任意の物質を意味するものとし、飲料、チューインガム、及び「食品」の製造、調製、又は処理で使用されている任意の物質を含むが、化粧品又はタバコ又は薬物としてのみ使用されている物質を含まない。
ポリマー分散体コーティングのおかげで、構造中のポリマー材料の全厚は、紙材料の厚さと比較して極端に低減され、したがって、本発明者らは、既知の多層バリア構造の技術的限界を克服することを達成し、酸素及び水分の移動に対する優れたバリア性を有する包装多層構造を達成すると同時に、好ましくは全材料重量の80%~95%で含まれるセルロース繊維の総含有量を達成した。更に、ポリマーの分散体コーティングの厚さが薄いことにより、繊維に対するポリマーの高凝集及び高接着が回避され、したがってリサイクル性の問題が解決される(水キャリア媒体中に分散したポリマーの固体粒子は、繊維から容易に分離される)。本発明者らが、押出(押出積層又は押出コーティング)によって形成されたポリマー層を完全に除いた多層構造を形成することに成功したことにより、セルロース系繊維を非セルロース系材料に対してある比で有し、繊維含有量が極めて高い多層構造が提供される。前記ポリマー層は、ポリマーの凝集強度が比較的低く、かつ同ポリマーの、基材の残りの部分(特にセルロース系繊維)に対する接着性も比較的低いため、再パルプ化プロセスにおいて容易に崩壊する。したがって、得られた構造は、優れた再パルプ化能力及び高い繊維収率を示し、ほとんどの国で古紙回収に受け入れ可能である。当該技術分野で知られている既存の構造とは異なり、非常に低い含有量の非セルロース系ポリマー及び金属材料の真空蒸着金属層は、容易に崩壊し、溶解し、セルロースから分離する。
本発明の一実施形態では、紙層の上に印刷層を塗布することができる。
本発明の金属化紙系包装材料の1つの利点は、ポリオレフィン層を含む必要がないことである。結果として、金属化紙系包装材料は、例えばポリエチレン(PE)層又はポリプロピレン(PP)層などのポリオレフィン層を備える紙系包装材料よりもリサイクルが容易である。
したがって、本発明の主題はまた、金属化紙系多層包装材料であって、その外側(すなわち、包装の外側の表面)から内側(すなわち、包装に封入される製品と接触する側)に順に、
紙層と、
金属被覆より外側にあるコーティング層と、
金属被覆層と、
金属被覆より内側にある少なくとも1層のコーティング層と、
を備え、金属化紙系多層包装材料が押出又は積層ポリオレフィン層を備えない、金属化紙系多層包装材料に関する。
本発明はまた、金属化紙系多層包装材料であって、その外側(すなわち、包装の外側の表面)からその内側(すなわち、包装に封入される製品と接触する側)に順に、
紙層と、
金属被覆より外側にあるコーティング層と、
金属被覆層と、
金属被覆より内側にある少なくとも1層のコーティング層と、
を備え、金属化紙系多層包装材料がPE層を備えない、金属化紙系多層包装材料に関する。
本発明は更に、金属化紙系多層包装材料であって、その外側(すなわち、包装の外側の表面)からその内側(すなわち、包装に封入される製品と接触する側)に順に、
紙層と、
金属被覆より外側にあるコーティング層と、
金属被覆層と、
金属被覆より内側にある少なくとも1層のコーティング層と、
を備え、金属化紙系多層包装材料が、PP層、例えば、押出又は積層PP層を備えない、金属化紙系多層包装材料に関する。
本発明の一実施形態では、本発明の金属化紙系多層包装材料は、その外側(すなわち、包装の外側の表面)からその内側(すなわち、包装に封入される製品と接触する側)に順に、
紙層と、
金属被覆より外側にあるコーティング層と、
金属被覆層と、
金属被覆より内側にある少なくとも1層のコーティング層と、
からなってもよい。
本発明の1つの好ましい実施形態では、紙系多層包装材料は、その外側(すなわち、包装の外側の表面)からその内側(すなわち、包装に封入される製品と接触する側)に順に、
40~120g/mの範囲内に含まれる坪量を有する紙層と、
BVOH(全材料重量の10%固形分重量に相当する)及びクレイ(全材料重量の5%固形分重量に相当する)の化合物を含む、金属被覆より外側にある第1の分散体コーティング層と、
BVOH(全材料重量の10%固形分重量に相当する)を含む、金属被覆より外側にある第2の分散体コーティング層と、
真空蒸着アルミニウム、又は酸化アルミニウム(AlOx)若しくは酸化ケイ素(SiOx)の薄層堆積物を含む、金属被覆層であって、当該層が6nm~80nmの範囲内に含まれる厚さを有する、金属被覆層と、
0.5~10g/mの量のBVOHを含む、金属被覆より内側の分散体コーティング層と、
を備える。
本発明者らは、驚くべきことに、金属被覆より外側にある、1層だけではなく複数(少なくとも2層)の別個の分散体コーティング層が、以下のように、予想外の利点を提供することを見出した。
第1に、金属被覆より外側にある分散体コーティングの塗布によって紙表面の平坦化を最大化するために、当該金属被覆より外側にあるコーティング層を複数回のパスで塗布することが、ピンホールの低減に関して最大の利益をもたらすことが見出された。言い換えれば、金属被覆より外側にある層の分散体コーティングが複数回行われると、紙表面の平坦化及び紙表面のピンホールの閉鎖の効果が増大する。更に、コーティングの第1の層におけるクレイの存在は、表面被覆率及び平坦化を更に向上させることができる。
好ましくは、連続する2層の分散体コーティング層を塗布する間に一定の時間が与えられ、その結果、次の層が塗布される前に、層が完全に乾燥する。
第2に、水分バリア(WVTR)に加えて、酸素バリア(OTR)機能を構造全体にもたらすために、酸素バリアを提供する特定の層を含む必要がある。金属被覆より外側にある第1の層は、概して、表面平坦化及び水分バリアを提供し、金属被覆より外側にある第2の層は、酸素バリアをもたらす。酸素バリア機能については、PVOH及びBVOH(場合によってはポリウレタン(PU)も)などのポリマーが最良の結果を提供することが分かった。PVOH及びBVOHなどの感湿性コーティングの外側(before)水分バリアを有することによって、高い相対湿度での可塑化の有害な影響が回避され、高い酸素バリア及び高い水分バリア(60%超)が達成される。
第3に、金属被覆より外側にある別個の層を構造に設けることには経済的又は技術的な利点もある。すなわち、酸素バリアコーティング材料は高価である。1層として紙に直接塗布する場合、ピンホールを覆うためにより多くのコーティング材料が必要である。この場合、必要な酸素バリア材料の全量が1ステップで塗布されることがより重要となり、所与のバリアレベルを達成するための材料のコストが増加する。これを解決するために、非常に薄い第1の層が「ベース平坦化」予備層として紙上に塗布され、次いで乾燥後、金属被覆より外側にある第2の「バリア促進」層が「予備層」上に(すなわち、紙上に直接ではなく)塗布される。
第4に、酸素バリアコーティング材料は、多くの場合、含まれる乾燥固形分の含有量が低く、これにより、紙自体の上ではなく、別のコーティングの上に、より薄い層として塗布することが容易になる。
金属被覆より外側にある成分としてのBVOH、及び金属被覆より内側にある成分としてのBVOH(又は代替的にbio‐PBS、又はPBS及びPBSA分散体コーティングのブレンド)の使用は、極めて少量で使用されるこれら2種類のポリマーが家庭内での堆肥化能の基準も満たすので、多層構造全体に家庭内での堆肥化能を提供する。
金属化紙系多層包装材料は、金属化した可撓性の紙系多層包装材料であってもよい。本発明の目的上、包装材料は、破損させることなく曲げることができる材料である場合、可撓性であると見なすものとする。更に、例えば、そのような可撓性材料は、破損させずに手で曲げることができる材料であってもよい。典型的には、本発明による可撓性の多層包装材料は、140g/m以下の坪量を有してもよい。
当業者は、例えば、包装される製品、意図されるシェルフライフ、及び紙材料が一次、二次又は三次包装として使用されるかどうかに基づいて、適切な紙層を選択することができる。
金属被覆層は、当技術分野で知られている任意の方法によって包装材料に塗布することができる。
例えば、本発明による金属化紙系多層包装材料では、金属被覆層は、約20~500nm、約20~400nm、又は約20~300nmの範囲の厚さを有してもよい。
金属被覆層は、約1~4、約1.2~3.9、又は約1.4~3.8の範囲に相当する光学密度を有してもよい。
金属被覆層は、例えばアルミニウム層であってもよい。アルミニウム層は酸化アルミニウム層であってもよい。
アルミニウム層は、物理蒸着によって包装材料に塗布されてもよい。例えば、アルミニウム層は、真空蒸着プロセスによって塗布されてもよい。真空蒸着プロセスの例は、Thin Solid Films、第666巻、2018年11月30日、6~14頁に記載されている。真空蒸着は、アルミニウムが固相から気相に移動して固相に戻り、徐々に膜厚を築く蒸発プロセスである。真空蒸着によって製造されたコーティングは、良好な耐摩耗性、衝撃及び温度強度、並びに複雑な表面上に堆積する能力という利点を有する。アルミニウム層の光学密度の範囲は、1.4~3.8の範囲であってもよく、これは30~200ナノメートルの厚さに対応する。
当業者は、例えば、意図されるシェルフライフ、包装された製品及び包装材料の全厚に応じて、アルミニウム層の厚さを適切に調整することができる。本発明による多層可撓性包装材料において、アルミニウム層は、例えば、20~500nm、30~400nm、又は50~200nmの範囲の厚さを有してもよい。
本発明の包装材料は、食品製品用包装材料であってもよい。この包装材料は、例えば、一次包装材料、二次包装材料又は三次包装材料であってもよい。包装材料が食品製品用包装材料である場合、食品製品用一次包装材料は、実際の食品製品と直接接触する食品製品用包装材料であってもよい。食品製品用二次包装材料は、一次包装に収容された1つ以上の食品製品を固定するのに役立つ食品製品用包装材料であってもよい。二次包装材料は、典型的には、複数の食品製品が単一容器で消費者に提供される場合に使用される。食品製品用三次包装材料は、輸送中に一次包装並びに/又は一次及び二次包装に収容された1つ以上の食品製品を保護(secure)するのに役立つ食品製品用包装材料であってもよい。
本発明の包装材料において、金属被覆より内側にあるコーティング層は、金属被覆より内側にあるタイ層コーティングを含んでもよい。タイ層コーティングは、2層の非相溶性層を結合するコーティングであってもよい。本発明の枠組みで使用された金属被覆より内側にあるタイ層コーティングは、エチレンアクリル酸コポリマー分散体又は他のポリオレフィン分散体を含んでもよい。ポリオレフィン分散体は、メタクリル酸基及び/又はカルボン酸基で官能化されていてもよい。
金属被覆より内側にあるコーティング層の適切な厚さは、包装材料の意図された目的に応じて当業者によって決定され得る。例えば、金属被覆より内側にあるコーティング層は、約0.5~10g/m、約2~8g/m、又は約5~7g/mの範囲の量で塗布されてもよい。
本発明による包装材料の金属被覆より内側にあるコーティング層は、エチルビニル、ブチルビニル及び/又はポリビニルアルコールのコポリマーを含む層を更に備えてもよい。この層は、金属被覆より内側にあるタイ層コーティングの上に塗布されてもよい。エチルビニル、ブチルビニル及び/又はポリビニルアルコールのコポリマーは、鉱物充填されていてもよい。本発明の目的のために使用され得る典型的な鉱物(充填剤)としては、粉砕炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ベントナイトクレイ及び他の高アスペクト比クレイ、タルク、二酸化チタン、又はそれらの組合せが挙げられる。例えば、そのような鉱物(充填剤)は、約5~200μmの範囲の長さ、約5~200μmの範囲の幅、及び約0.1~100μmの範囲の高さを有する粒径を有してもよい。本発明の目的のために鉱物充填コポリマーを使用することは、コーティングの濡れ性を改善し、コーティングの屈曲度、ひいてはバリア性を増加させ、摩擦係数を変化させ、コールドシールラテックス接着剤の接着性を確保するという利点を有する。
鉱物充填され得るエチルビニル、ブチルビニル及び/又はポリビニルアルコールコポリマーを含む層は、包装材料の目的に合わせて調整され得る量で存在し得る。例えば、本発明による金属化紙系多層包装材料は、約0.5~10g/m、約1~8g/m、又は約2~5g/mの範囲の量のプレーンの又は鉱物を充填したエチルビニル、ブチルビニル又はポリビニルアルコールのコポリマー層を備える、金属被覆より内側にあるコーティングを備えてもよい。
本発明による包装材料は、内層としてヒートシール可能なコーティングを更に備えてもよい。内層は、包装された製品に面する。ヒートシール可能な内側コーティング層は、プロピレン系コポリマー、ポリ乳酸コポリマー、酢酸ビニル、又はこれらの組合せを含んでもよい。このヒートシール可能な内側コーティング層は、約1~10g/mの範囲の量で塗布されてもよい。このようなヒートシール可能な内側コーティング層は、0.5未満の摩擦係数(コーティング対コーティング)及び/又は70℃を超えるシール開始温度を有し得る。
追加的又は代替的に、コーティングの最後の層は、コールドシールラテックス接着剤のための基材として機能するのに適した極性及び分散エネルギーを有してもよい。
本発明者らは、約1~10g/mの量の、金属被覆より外側にあるプライマーコーティングと、約1~4の範囲の光学密度に相当する量の金属被覆コーティングと、約0.25~9.75g/mの範囲の量の、金属被覆より内側にあるタイ層コーティングと、約0.25~9.75g/mの範囲の量の、エチルビニル、ブチルビニル及び/又はポリビニルアルコールのコポリマーを含む層と、を備える、本発明による金属化紙系多層包装材料を用いて、特に機械的応力下での安定性と、バリア性の維持とに関して非常に良好な結果を得た。
本発明のいくつかの用途では、紙層が非多孔質であると好ましい場合がある。紙層が多孔質表面を有する場合、多孔質紙表面を覆う追加の表面層を追加して、空気不透過性にしてもよい。そのような追加の表面層は、デンプン、顔料-デンプン又は顔料-ラテックス配合物を含むか、又はそれらからなることができる。紙材料の細孔容積の全体積に対する比は、紙材料の多孔率と呼ばれる。本発明の目的のために、紙層は、ガーレー透気度が20mL/分(Tappi T547)未満である場合、40%未満、例えば30%未満又は20%未満の多孔率を有する場合、非多孔質であると見なすものとする。したがって、本発明の一実施形態では、紙層は非多孔質紙層である。
紙層が低い表面粗さを有することが好ましい場合がある。本発明者らは、低い表面粗さが本発明の目的に有益であることを見出した。例えば、紙層は、100mL/分未満のBendsten粗さを有してもよい。Bendsten粗さは、参照により本明細書に組み込まれるISO 8791-2:2013に従って決定することができる。
金属化紙系多層包装材料に用いる紙の厚さ及び安定性は、包装材料の意図される目的に基づいて調整されてもよい。典型的には、三次包装には一次包装の紙よりも厚い紙が使用されてもよい。例えば、本発明による金属化紙系多層包装材料は、約40~120g/mの範囲の量の紙層を備えてもよい。
また、本発明による金属化紙系多層包装材料の全厚は、包装材料の意図される目的に基づいて当業者によって調整されてもよい。
本発明による金属化紙系多層包装材料は、包装材料に適した任意の厚さを有することができる。当業者であれば、適切な厚さを決定することができる。しかしながら、典型的には、包装材料が食品製品の包装における使用を意図されている場合、包装材料は、食品製品の安全性及びシェルフライフを確保したままで、可能な限り薄くするべきである。例えば、食品包装の場合、本発明による金属化紙系多層包装材料が、約30~150μm、40~120μm、又は50~100μmの範囲の全厚を有し得ることが好ましい場合がある。
本発明者らは、本発明による金属化紙系多層包装材料により、機械的応力に対する優れた耐性を得ており、包装材料は、その外側(すなわち、包装の外側の表面)からその内側(すなわち、包装に封入される製品と接触する側)に順に、
約40~120g/mの範囲の坪量及び約300~1000秒の範囲の裏面ベック平滑度を有する紙層と、
金属被覆より外側にあるコーティング層であって、約1~10g/mの量で塗布され、エチレンアクリル酸コポリマーを含む、金属被覆より外側にあるコーティング層と、
約1~4の光学密度を有し20~500nmの範囲の厚さを有するアルミニウム層と、
金属被覆より内側にあるタイ層コーティングであって、約0.5~10g/mの量で塗布され、エチレンアクリル酸コポリマーを含む、金属被覆より内側にあるタイ層コーティングと、
金属被覆より内側にあるヒートシールコーティングであって、約0.5~10g/mの量で塗布され、鉱物を充填したポリビニルアルコールを含む、金属被覆より内側にあるヒートシールコーティングと、
を備えるものであった。
本発明の好ましい実施形態では、本発明による金属化紙系多層包装材料は、ポリマー及び金属コーティングをパルプ繊維から容易に分離することができるので、紙リサイクルストリームにおいてリサイクル可能である。リサイクル中、アルミニウム層は包装の残部から分離される。本発明の主題が、PE層又はPP層などのポリオレフィン層を省くことを達成するという事実により、リサイクル中の本発明の包装材料の分別性が改善される。典型的には、アルミニウムはハイドラパルパー内でのリサイクル中に包装材料の残部から分離される。したがって、本発明による多層可撓性包装材料は、紙及び/又はカートンとしてリサイクル可能であり得る。
本発明の主題の1つの利点は、PE層又はPP層などのポリオレフィン層を省いたにもかかわらず、優れたバリア性が達成されることである。本発明による金属化紙系多層包装材料は、1g/m/日(23℃、85%RH)未満、例えば0.8g/m/日(23℃、85%RH)未満、更に例えば0.5g/m/日(23℃、85%RH)未満の水蒸気透過率(WVTR)のバリア、及び/又は約3cm/m/日bar(23℃、50%RH)未満、例えば約1.5cm/m/日bar(23℃、50%RH)未満、更に例えば約1cm/m/日bar(23℃、50%RH)未満の酸素透過率(OTR)のバリアを有し得る。注目すべきことに、これらの優れたバリア性は、折り曲げている間に紙のコーティング側が圧縮応力を受けるようにして本発明の包装材料を2キログラムの圧縮荷重下で180°折り曲げた後に維持される。
これらの優れたバリア性及び折り曲げに対する優れた機械的耐性により、本発明による金属化紙系多層包装材料を使用して食品を包装することができる。
注目すべきことに、優れたバリア性により、本発明による金属化紙系多層包装材料を使用して乾燥食品製品を包装することができる。乾燥食品製品としては、粉末及び顆粒、例えば、乳又は水で再構成される粉末及び顆粒が挙げられる。乾燥食品製品は、例えば5%以下の含水量を有してもよい。
本発明の主題はまた、本発明による金属化紙系多層包装材料を備える食品包装にも及ぶ。
消費者への情報提示及びデザインを目的として、インク層が紙層の外面上に塗布されてもよい。インクは、例えば水性インクを使用して、輪転グラビア印刷又はフレキソ印刷プロセスを使用して塗布されてもよい。
紙層とインク層との間にプライマーが塗布されていると好ましい場合がある。適切なプライマーは当業者に公知であり、例えばポリウレタンプライマーであってもよい。
本発明による包装材料の外面に高品質の仕上げを施すために、インク層の表面にオーバープリントワニス(OPV)を塗布することができる。OPVは当業者に周知であり、例えば、本発明の包装材料の意図された目的に従って選択され得る。例えば、OPVは、水又は溶媒系ポリマー配合物によって表すことができる従来のオフセット凸版印刷ワニス、アクリルワニス、UVワニス、及びグラビアワニスからなる群から選択することができる。
当業者は、本明細書に開示される本発明の全ての特徴を自由に組み合わせることができることを理解するであろう。特に、本発明の製品のために記載された特徴を本発明の使用と組み合わせてもよく、逆もまた同様である。更に、本発明の異なる実施形態について記載された特徴を組み合わせてもよい。
本発明を実施例によって説明してきたが、特許請求の範囲で定義された本発明の範囲から逸脱することなく、変更及び改変を加えることができることが理解されるべきである。
更に、既知の均等物が特定の特徴に対して存在する場合、かかる均等物は、本明細書で具体的に言及されているかのように組み込まれる。本発明の更なる利点及び特徴は、図及び非限定的な実施例から明らかである。
[実施例]
図1は、紙と、金属被覆より外側にあるコーティング層と、金属層と、金属被覆より内側にある異なる2層のコーティング層とから構成される、金属化多層紙構造の概略図を示す。
62g/mの坪量及び650秒の裏面ベック平滑度を有する紙基材を、エチレンアクリル酸コポリマーを含み金属被覆より外側にあるコーティング層でコーティングした。金属被覆より外側にあるコーティング層は、4.5g/mに相当する量で紙表面上に塗布した。コーティングした紙上に、3.5の光学密度に相当する量のアルミニウム層を堆積させる。金属化紙を、次いで、3.4g/mに相当する量の、金属被覆より外側にあるコーティングの第1の層でコーティングする。金属被覆より内側にある第1のコーティング層は、メタクリル酸で官能化されたエチレンアクリル酸コポリマーからなる。第2のコーティング層は、2.9g/mに相当する量で、金属被覆より内側にある第1のコーティング層の上に塗布される。金属被覆より内側にある第2のコーティング層は、鉱物を充填したエチルビニルアルコールコポリマーから構成される。
金属化多層紙構造は、折り曲げていない状態と、金属被覆側が圧縮応力下にあるようにして2kgの圧縮荷重下で180°折り曲げた後との両方において、23℃及び85%RHでWVTR測定に供された。試料はまた、23℃及び50%RHでのOTR測定に供された。
結果を次の表に示す。
Figure 2023535383000001
図2は、折り曲げられた状態の、金属化多層紙の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す。SEM画像は、折り曲げによる圧縮応力を受けた後の、金属被覆紙構造に、損傷がないことを示している。金属被覆より内側にあるコーティング層は、折り曲げ区間における曲げに対して高度の適合性を示し、折り曲げている間に金属層が損傷するのを防ぐ。結果として、金属化多層紙構造のバリア弾性(barrier resilience)は高いことが分かる。

Claims (12)

  1. 金属化紙系多層包装材料であって、その外側から内側に順に、
    40~120g/mの範囲に含まれる坪量を有する紙層と、
    金属被覆より外側にある少なくとも1層の分散体コーティング層と、
    真空蒸着された金属被覆層と、
    金属被覆より内側にある約0.5~10g/mの範囲の量の少なくとも1層の分散体コーティング層と、
    を備える、金属化紙系多層包装材料。
  2. 前記金属被覆より内側にあるコーティング層が、エチレンアクリル酸(EEA)コポリマー分散体、又はメタクリル酸基及び/若しくはカルボン酸基で官能化された別のポリオレフィン分散体を含む、金属被覆より内側にあるタイ層コーティングを備える、請求項1に記載の金属化紙系多層包装材料。
  3. 前記金属被覆より内側にあるコーティング層が、前記金属被覆より内側にあるタイ層コーティングの上に塗布されたプレーンの又は鉱物を充填されたエチルビニルアルコール(EVOH)、ブチルビニルアルコール(BVOH)又はポリビニルアルコール(PVOH)のコポリマー層を更に備える、請求項1又は2に記載の金属化紙系多層包装材料。
  4. 前記金属被覆より内側にあるコーティングが、約0.5~10g/mの範囲の量のプレーンの又は鉱物を充填したエチルビニルアルコール(EVOH)、ブチルビニルアルコール(BVOH)又はポリビニルアルコール(PVOH)のコポリマー層を備える、請求項3に記載の金属化紙系多層包装材料。
  5. 金属被覆より外側にある約1~10g/mの範囲の量のプライマーコーティングと、約1~4の範囲の光学密度に相当する量の金属被覆コーティングと、金属被覆より内側にある約0.25~9.75g/mの範囲の量のタイ層コーティングと、約0.25~9.75g/mの範囲の量のエチルビニルアルコール(EVOH)、ブチルビニルアルコール(BVOH)又はポリビニルアルコール(PVOH)コポリマーを含む層と、を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の金属化紙系多層包装材料。
  6. 前記金属被覆層が、約1~4の範囲に相当する光学密度を有し20~500nmの範囲の厚さを有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の金属化紙系多層包装材料。
  7. 前記包装材料が30~150μmの範囲の全厚を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の金属化紙系多層包装材料。
  8. 前記包装材料が、
    約40~120g/mの範囲の坪量及び約300~1000秒の範囲の裏面ベック平滑度を有する紙層と、
    金属被覆より外側にあるコーティング層であって、約1~10g/mの量で塗布され、エチレンアクリル酸コポリマーを含む、金属被覆より外側にあるコーティング層と、
    約1~4の光学密度を有し20~500nmの範囲の厚さを有するアルミニウム層と、
    金属被覆より内側にあるタイ層コーティングであって、約0.5~10g/mの量で塗布され、エチレンアクリル酸コポリマーを含む、金属被覆より内側にあるタイ層コーティングと、
    金属被覆より内側にあるヒートシールコーティングであって、約0.5~10g/mの量で塗布され、鉱物充填ポリビニルアルコールを含む、金属被覆より内側にあるヒートシールコーティングと、
    を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の金属化紙系多層包装材料。
  9. 前記包装材料が紙及び/又はカートンとしてリサイクル可能である、請求項1~8のいずれか一項に記載の金属化紙系多層包装材料。
  10. 前記包装材料が、折り曲げている間に紙のコーティング側が圧縮応力下にあるようにして前記材料を2キログラムの圧縮荷重下で180°折り曲げた後に、1g/md(23℃、85%RH)未満のWVTRバリア及び/又は約3cm/md bar(23℃、50%RH)未満のOTRバリアを有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の金属化紙系多層包装材料。
  11. 食品を包装するための、請求項1~10のいずれか一項に記載の金属化紙系多層包装材料の使用。
  12. 請求項1~10のいずれか一項に記載の金属化紙系多層包装材料を備える食品包装。
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