JP2023533781A - 核の脅威を特定するためのシステム及び方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、放射線源を検出するための方法及びデバイスに関する。本発明の放射線源を同定するためのデバイスは、タイプII検出器と、前記タイプII検出器に関連する第一の光電子増倍管又はSiPm読み出し器と、前記第一の光電子増倍管に関連し、光パルスをデジタル信号に変換するのに適合した第一のデジタイザ回路と、前記第一の光電子増倍管に関連する第一の電源回路と、タイプI検出器と、前記タイプI検出器に関連する第二の光電子増倍管又はSiPm読み出し器と、前記第二の光電子増倍管に関連し、光パルスをデジタル信号に変換するのに適合した第二のデジタイザ回路と、前記第二の光電子増倍管に関連する第二の電源回路と、前記第一及び第二の光電子増倍管に関連するプログラマブルデジタルプロセッサと、ユーザインターフェース、GUIと、ユーザと情報及びデータを交換するためのコントロールパネルと、を備える。【選択図】図18

Description

本発明は、放射能及び放射線源を検出及び測定するための方法及びデバイスの技術分野に関する。
1993年から2006年の間に、世界中で核物質及び放射性物質に関わる不正取引や無許可の活動が1080件確認された(出典:IAEA)。このうち18件は、爆弾の製造に使用できる物質、すなわち、プルトニウムと高濃縮ウラン(HEU)に関わるものである。IAEAは、また、いわゆる「汚い爆弾(dirty bomb)」、すなわち、通常の爆発物を爆発させて放射性物質を拡散させる爆弾の製造に使用される可能性のある物質を含む124件の事例を報告している。IAEAは、これらの物質が国際社会の安全保障に潜在的な継続的脅威をもたらすと結論づけている。
そのため、特に米国及び欧州共同体等、あらゆる国で陸上、航空、海上での物資輸送の監視にかなりの努力が注がれている。その際,監視に使用する計器が誤警報を起こさないようにすることに特に注意が払われている。実際、最初の段階では、自動計器が通常使用されている。典型的な例として、放射線ポータルがあり、これは、1つ以上の検出ユニットで構成され、分析対象物が通過しなければならないゲートを構成している。アラームが発生した場合、その物質の性質を正確に特定するために、携帯機器を用いて疑わしい物質を検査する必要がある。放射線源が特定されない場合、疑わしい物質を物理的に検査する必要があるが、これにはかなりの時間とコストを要する。
そのため、検査した物質の性質を確実に特定することができる信頼性の高いツールが必要とされている。
特性がIEC62327規格で定義された放射線源を同定するための携帯デバイスが知られており、商業的に入手可能である。これらのデバイスでは、NaI(Tl)又はLaBr等の有機又は無機シンチレータのようなガンマ線用の分光検出器を使用している。このタイプの検出器は、検出されたスペクトル範囲に存在する様々な放射性同位元素の特性遷移によって生じるフォトピークを認識することによって、放射性物質の同定を得る。無機シンチレータの中性子に対する応答は統計的に無関係であるため、これらのシステムは中性子の存在の可能性を検出するために使用されることはない。実際、中性子と無機結晶格子の相互作用は、基本的にシンチレータを構成する原子核の励起準位からの非弾性拡散によるものである。この非弾性拡散の断面積は非常に小さいため、統計的に数が少なく、エネルギー的にも直接のガンマ線と区別がつかない特徴的なガンマ線が発生する。このような全ての理由から、中性子の寄与を周囲のバックグラウンドによるガンマ線と分離することは不可能である。このため、放射線モニターデバイスは、中性子線源の存在を検出するために、中性子線検出器(一般的にはHe比例計数管)を追加することが、ときどきある。
中性子線源の同定は、
工業用途の放射性同位元素(例えば,252Cf又はAm/Beの線源)と、
ある種の核廃棄物(中性子が(α,n)型反応によって放出される)と、
いわゆる特殊核物質、特にプルトニウムと、
の特徴であるため、実際には基本的なことである。
上記のシステムの主な欠点は、関連する明確なガンマ信号がない場合、中性子線源を特定するのに適した情報を一切提供しないことである。その理由は、このようなデバイスでは、中性子線検出器とガンマ線検出器が完全に切り離されており、提供する情報も切り離されているからである。携帯システムでこれまで使用されてきた中性子線検出器は、存在する中性子の数の表示のみを提供し、ガンマ線に関する情報は無機シンチレータから得なければならない。つまり、この種のシステムの特異な特徴の一つは、中性子線検出器はガンマ線に対する感度が非常に低く、逆にガンマ線検出器は中性子に対する感度が弱いことである。このことは、特に特殊核物質を同定する上で非常に重要である。IEC62327規格によると、特殊核物質の同定は、5mmの鉄で遮蔽された線源の場合、ガンマ線分光法によってのみ提供される。しかしながら、より大きな遮蔽体又はより重い金属(例えば、鉛又はタングステン)の場合、ガンマ線放出があまりにも弱く、直接同定につながらない可能性がある。これら全ての場合において、現在利用可能な技術は過剰な中性子を検出するだけであり、中性子線源のタイプを区別して正確な同定を実行するために使用することはできない。
現在までのところ、現場測定に使用される全ての携帯型又は可搬型、あるいは固定設置型のポータルモニター測定機器及びシステムは、ガンマ線源と中性子線源に対して、唯一かつ排他的に別々の分析を使用している。それらの測定器及びシステムは、ガンマ同位体を同定し、中性子を別々に、通常はHe検出器を用いてカウントするが、この2つの間に相関関係はない。ANSI及びIEC等の同じ規格は、ガンマ線源と中性子線源の存在を測定する能力に言及しているが、中性子線放出体の確実な決定(すなわち、反応(α-n)の同定)のような複雑なシナリオは考慮されていない。さらに、中性子測定に関しても、同じIEC規格及びANSI規格では、中性子線放出体の有無を検出するための計数性能にのみ条件を課しており、それらの起源の種類を規定する(すなわち、同定を行う)条件を課していない。
したがって、本発明の目的は、携帯型、搬送型、及び固定設置されたポータルモニター/システムでこれまで行われてきたように、放射線源の検出を、単にその一般性を同定するだけでなく、その種類を正確に同定することによって可能にする計算アルゴリズムに基づく方法を提供することである。ガンマ及び中性子の混合検出及び同定に基づくこれらのアルゴリズムによって、明確に同定できるガンマ線放出がない場合でも、放射性物質を正確に同定することが可能になる。
本発明の別の目的は、携帯型機器(10kg未満)、可搬型機器(20kg未満)又は放射線ポータルモニターに、このような方法を実装することに関する。
本発明の別の目的は、同じ線源のガンマ線放出と中性子線放出を同時に検出するための単一の検出器によって実装することができる、放射線源の検出のための新しい方法を提供することである。
本発明の別の目的は、明確に同定可能なガンマ線放出がない場合でも、異なるタイプの中性子線源を区別できるようにすることである。
本発明は、異なるタイプの2つ以上の放射線検出器の同時使用に基づき、特にタイプI、II、及び/又はIII(以下の検出器の定義を参照)の検出器の可能な構成からなる、放射線源を検出する方法及びデバイスに関する。このように異なるタイプの検出器が単一のデバイスに統合されているため、放射性拡散デバイス(RDD)や簡易核兵器(IND)のようなテロリストが使用する可能性のあるデバイスに含まれる特殊核物質(SNM)を単一の同時測定で同定することができる。この単一の測定は、デバイス内に設置された全ての検出器によって同時に実行され、ガンマ線と中性子線の両方を含み、潜在的に遮蔽体及び/又はマスキングある状態でも、数秒以内にアラームを発生させるほぼ瞬時の測定となる。さらに、ガンマ線と中性子線の線源を完全に同定し、ガンマ線と中性子線の両方からの総線量又は独立した等価環境線量H(10)を瞬時に評価することも可能である。
中性子線源の特定は、燃料サイクルの処理から生じる特殊核物質又は生成物を特定するために不可欠である。このような生成物は、原子炉内で照射された核燃料の再処理、又は炉心から取り出された寿命が尽きた照射済み核燃料である、いわゆる「使用済燃料」によって生成される。これらの生成物の他の線源としては、
252Cf等の工業用途の放射性同位元素、
中性子が(α、n)型反応によって放出される線源、すなわち、AmLi、AmBe、
プルトニウム239やウラン235等、特殊核物質(SNM)の代表的な同位体
がある。
本発明の特殊性と独自性は、並列的かつ連続的な方法で同時に、中性子計数及び多重度を処理し、選択された同位体ライブラリの助けを借りて関連するガンマ線スペクトルを分析することにより、ガンマ及び中性子計数データを分析するアルゴリズムの実装にある。これらの分析に、ガンマ線と中性子線の両方の性質において線源を同定する確率を最大化し、特定の信頼度CL(CL=核種を正確に同定する確率)を関連付ける選択基準が適用される。
本発明の根底にある考えは、放出範囲の中性子と同位体の両方の同定を得ることに加えて、特定の臨界検出条件、すなわち、中性子線放出線源に自然、医療、工業的性質の強いガンマ線源が加えられる、いわゆるマスキング条件下での同定を確実にすることができるということである。この条件では、中性子/ガンマ線多重度が大きく変化するため、中性子線源の認識に問題が生じる。そこで、測定系に第二の検出器を導入するという考えは、例えば、8%以上の分解能を有するシンチレータ(すなわち、Cs-137での典型的なFWHMが7%のNaI(Tl)、Cs-137での典型的なFWHMが3%のCeBr、あるいはCs-137(661KeV)での典型的なFWHMが2,5~3%のCsI、SrI、又はLaBr等)として、選択することができ、ガンマ線源のピークを同定し、中性子/ガンマ線の多重度の補正を得るために、n-ガンマ線の測定部からそれらを減算できる。
例えば、準安定なプロアクチニウムPa-231mの1.001MeVのフォトピークを同定することにより、アルゴリズムは、HEU(高濃縮ウラン)(1グラムのU-238に対して1MeVで100ガンマ/秒放出)が有効か無効かを判定する。
熱中性子線検出器(タイプIII)をタイプI検出器と並列に実装することにより、熱中性子線と高速流中性子線の比を求めることができ、中性子線放出体がSNMである場合、特別な方法で同定することが容易になる。
各SNMは、その固有の放射性シグネチャー、すなわち、特徴的な中性子やγ線の放出スペクトルを有し、これによって同定することができる。中性子の放出は、自発核分裂とα粒子による誘導の両方で、WGU(ウラン兵器級)12kgで約2×10n/s、WGPu(プルトニウム兵器級)4kgで約2×10n/sとなる。IEC62327規格では、25cmの距離で20.000n/sの放出線源に対して2秒以内に中性子線アラームを作動させることが要求されていることを想起されたい。対象となるほとんどの同位体について、放出される中性子は、核分裂によって平均6.5光子、1MeVのエネルギーを有するγ線を伴う。タングステンを遮蔽材として用いると、WGUとWGPuの場合、放出は、それぞれ30γ/sと100γ/sになる。
γ放出は、周囲のバックグラウンドと混同されるような方法で、より簡単に遮蔽できるため、WGUとWGPuの同定は、γ線よりも3桁程度バックグラウンドが小さい中性子の検出によって行う必要がある。最大の困難は、特にタングステンを遮蔽材/タンパー材として使用した場合、放出される中性子の数が少ないので、WGUの同定にある。この場合、近距離でしかSNM物質を同定することができない。この必要性のために、携帯型の調査システムが必要である。その理由は、γ線と中性子線を検出し、同時に区別して正確に同定し、特殊核物質(SNM)の種類を正確に関連付けることができるからである。
本発明は、2つ以上のガンマ線検出器とガンマ線/中性子線検出器から得られるカウントと分光分析の両方を並行分析及び逐次分析の両方を提供し、比較検証を行い、さらに測定と自動校正機器の独自の実験較正プロセスにより、同定(ガンマと中性子の両方)における信頼度を評価することも可能にする。
本発明の更なる特徴及び利点は、非限定的な例として、図面の支援を受けて提供される以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。
図1は、本発明によるガンマ線及び中性子線を同定するための方法のフローチャートの一部を示す。 図1は、本発明によるガンマ線及び中性子線を同定するための方法のフローチャートの一部を示す。 図1は、本発明によるガンマ線及び中性子線を同定するための方法のフローチャートの一部を示す。 図2は、本発明によるガンマ線及び中性子線を同定するための方法のフローチャートの一部を示す。 図2は、本発明によるガンマ線及び中性子線を同定するための方法のフローチャートの一部を示す。 図2は、本発明によるガンマ線及び中性子線を同定するための方法のフローチャートの一部を示す。 図3は、本発明によるガンマ線及び中性子線を同定するための方法のフローチャートの一部を示す。 図3は、本発明によるガンマ線及び中性子線を同定するための方法のフローチャートの一部を示す。 図3は、本発明によるガンマ線及び中性子線を同定するための方法のフローチャートの一部を示す。 図4は、本発明によるガンマ線及び中性子線を同定するための方法のフローチャートの一部を示す。 図4は、本発明によるガンマ線及び中性子線を同定するための方法のフローチャートの一部を示す。 図4は、本発明によるガンマ線及び中性子線を同定するための方法のフローチャートの一部を示す。 図5は、マスキングも遮蔽体もなしでのSNM同定実験結果のチャートを示し、各ポイントは1分間の測定を表す。測定値のクラスタは、それぞれが特定のSNMに対応する長方形の領域の中央に位置する。 図6は、鉛遮蔽体はあるが、マスキングなしでのCf-252同定実験結果を示す。 図7は、ポリエチレン(PE)遮蔽体はあるが、マスキングなしでのCf-252の同定実験結果を示す。 図8は、異なる強度のガンマ線源で実施されたマスキングシナリオを有するCf-252の同定実験結果を示す。 図9は、異なる測定条件下での全てのSNMの同定の合計結果のチャートを示す。青、オレンジ、緑、赤、及び紫の点は、それぞれCf-252、Pu、U、AmBe、AmLiの線源を用いた測定結果を示す。 図10は、図9と同じチャートで、毎分8つを超える中性子を用いた場合を示す。 図11は、図9と同じチャートで、遮蔽体なしで、毎分8つを超える中性子を用いた場合を示す。 図12は、60%と70%の異なる濃縮度を有する2つのPUの線源でn回繰り返された測定のチャートを示す。 図13は、遮蔽体もマスキングもなしでの異なる濃縮度を有するPuを示すチャートを示す。 図14は、図9のチャートから選択したチャートを示し、鉛で遮蔽された線源の同定を示す。 図15は、図9のチャートから選択したチャートを示し、PEで遮蔽された線源の同定を示す。 図16は、図9のチャートから選択したチャートを示し、Pb+PEで遮蔽された線源の同定を示す。 図17は、ガンマ線源によるマスキング状態でのSNM同定のチャートを示す。 図18は、本発明によるガンマ線及び中性子線の同定のためのデバイスのブロック図を示す。
以下の例示的な実施形態の説明は、添付の図面を参照する。異なる図面における同じ参照数字は、同様又は類似の要素を同定する。以下の詳細な説明は、本発明を限定するものではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
以下の説明において、図1~図4のフローチャートで使用される参照番号1.a)~16.a)、1.b)~5.b)、及び1.c)~8.c)は、本文中で角括弧内に挿入されている。
本発明は、異なるタイプの2つ以上の放射線検出器を同時に使用することに基づいて、特にタイプI、II又はIIIの検出器の可能な構成からなることで、放射線源を検出するための方法及びデバイスに関する。さらに詳細には、本発明の一実施形態に従って同時に使用される検出器は、以下の通りである。
タイプI検出器は、本発明のシステムで使用することができるガンマ線スペクトルを生成することができる。これらの検出器は、発光材料に基づく有機又は無機シンチレータであり、信号読み出しシステム(例えば、PMT又はSiPMに限定されない)タイプのデバイスと結合される。ルミネセンス材料は、NaI(Tl)、NaIL、CsI、LaBr、CLLB、BaF、CdWO、CaF(Eu)、CaWO、CdWO、GdS、LaCl(Ce)、PbWO、LuI、LSO、LYSO、YAG(Ce)、ZnS(Ag)、ZnWO、BGO、CeBr等から選択することができる。タイプI検出器は、超高純度ゲルマニウム、特にHpGe、CdZnTe、TlBr等の高分解能半導体検出器もあり得る。
タイプII検出器は、有機又は無機の液体シンチレータ又はプラスチックシンチレータ検出器のような、それらの信号の適切で正確に設計された処理電子(典型的にはデジタイザであるがこれに限定されない)で、ガンマ線及び中性子線の両方をカウントすることができる。例としては、私たちが検証に使用した有機液体シンチレータ検出器EJ309があるが、これに限定されるものではない。実際、他の類似のシンチレーション検出器も、PSDパルス形状弁別を使用して適切に設計されたデジタイザを組み合わせれば、同じ検出器からガンマ線と中性子線のパルスを分離し、10ナノ秒までの非常に正確なタイミングでこれらのパルスを相関させることができるようなシンチレーション特性を有するものを使用することができる。
タイプIII検出器は、熱中性子線検出機能を有するか、あるいは熱中性子線の検出のために効率が高いガス、固体又はプラスチックシンチレータ検出器を含むガス検出器である。
2つの検出器の組み合わせ、例えば、タイプIのうちの1つとタイプIIのうちの1つから任意に選択された検出器の組み合わせによって、以下が可能になる。
タイプIの場合、0KeVから10MeVのエネルギー範囲でガンマ線スペクトルを取得すること。
タイプIIの場合、低解像度でガンマ線スペクトルを取得するが、放射線のコンプトンエッジを見るのに十分であり、同時に十分な効率で中性子を検出できること。
本発明による方法は、放射線源を検出することを、単にその一般性ではなく、そのタイプを正確に同定することによって可能にする計算アルゴリズムに基づいている。
本発明による放射線源を特定するための方法の好ましい一実施形態は、前記タイプI検出器及びタイプII検出器から収集された以下のデータを利用するものである。
以下を生成するタイプI検出器(ガンマ線分光検出器)からのデータ:
Spec1:ガンマ線アラームの場合にタイプI検出器で取得される同定スペクトル。
Background(Type I):アラームがなくても、アラーム不在下での基準スペクトルを有するために、タイプI検出器で連続的に取得されるもの。
Spec2=Spec1-Background(Type I):取得時間で正規化されたもの。
以下を生成するタイプII検出器(ガンマ線/中性子線検出器)からのデータ:
Spec3:中性子線のみのアラーム、又はガンマ線と中性子線のアラームの場合に、タイプII検出器で取得されるガンマ線同定スペクトル。
Spec4:中性子線のみのアラーム、又はガンマ線と中性子線のアラームの場合に、タイプII検出器で取得される中性子線同定スペクトル。
Background(Type II):アラームがなくても、基準スペクトルを有するために、タイプII検出器で連続的に取得されるもの。
さらに、本発明による放射線源を同定するための方法の好ましい一実施形態は、以下のステップを含む。
タイプI検出器でガンマ線放出源を検出するステップと、
前記放射線源からのそれぞれの中性子線放出及びガンマ線放出に関連するタイプII検出器から生じる複数のインパルスを検出するステップと、
それぞれの中性子線放出に関連する前記複数のインパルスの第一の部分と、それぞれのガンマ線放出に関連する前記複数のインパルスの第二の部分とを同定するステップであって、インパルスの前記第一の部分及び前記第二の部分を同定する前記ステップは、インパルスごとに、インパルスのそれぞれの総積分値Ltotを計算することを含む、ステップと、
前記第一の部分に属するインパルスの第一の数n(Spec4のイベントの総数)及び前記第二の部分に属するインパルスの第二の数nγ(Spec3のイベントの総数)を決定するステップと、
総積分値Ltotの第一の平均値E及び第二の平均値Eγを計算するステップであって、
Figure 2023533781000002
及び
Figure 2023533781000003
である、ステップと、
次に、データpar=nγ/nと、
データ
Figure 2023533781000004
と、を計算するステップと、
前記データpar,parの関数として、放射線源が第一群の中性子線源に属するか、第二群のガンマ線源に属するかを同定するステップと、前記放射線源が前記第一群の中性子線源に属する場合、以下のステップにより、その放射線源を同定するステップと、
タイプIの検出器で検出されたガンマ線源を、分光法を通じて同定するステップと、
タイプI検出器とタイプII検出器から来るデータをマージするステップであって、以下のステップを経るステップと、
を含み、
ステップ1:ガンマ線と中性子線の両方が検出された場合、特殊核物質(SNM)の同定を二重に確認するステップ。一実施形態では、タイプI検出器は、線源によって放出される特徴的なガンマ線を同定することからなるガンマ線スペクトル測定を通して、SNM線源を同定することができる。さらに、検出されたガンマ線とそれぞれのバックグラウンドの比を測定することにより、SNMの濃縮度推定が実行される。第二の確認は、ガンマ線と中性子線のカウントとエネルギー比(parとpar)を重み付けしてSNM線源を特定するタイプII検出器の同定によって提供される。
ステップ2:タイプI検出器の同定の結果とタイプII検出器の同定の結果をマージすることによって実行される、ガンマ線の存在下での中性子のマスキング条件を検出するステップ。実際、タイプI検出器はガンマ線にのみ感度があり、タイプII検出器はガンマ線と中性子線の両方を検出することができる。同定手順の最後に、結果がマージされ、検出されたSNMに加えて、さらにガンマ線が検出された場合、マスキング条件が確認される。
ステップ3:減速材及び/又は遮蔽材が存在する場合に、タイプII検出器によってガンマ線源と中性子線源を検出して、同定するステップ。
タイプII検出器の同定アルゴリズムは、parとparの値で定義される各SNMの同定領域を提供する。各SNMの各領域について、ガンマ線又は中性子線の測定率の変動に応じて、par、par又はその両方の変動から得られるサブ領域を定義することが可能である。ガンマ線と中性子線の測定レートの変動は、parとparの値のシフトを引き起こす重い物質である遮蔽材又は減速材の存在と厳密に相関している。
(マスキングガンマ線源の寄与からのガンマ線スペクトル補正)
タイプIのCeBr等の無機シンチレータ検出器を使用することにより、中性子放射体の同定方法の結果を、高範囲の端又はマスキング線源が存在する場合に補正することができる。
ガンマ線スペクトルは、ある条件下では、中性子線放出源からの放射線と、任意のマスキング線源からの放射線との両方を含むことができる。したがって、マスキング線源は、中性子線源の同定結果を修正することができる。
タイプI検出器を使用することにより、ガンマ線源をそのエネルギースペクトルとガンマ線放出を通して同定することができる。さらに、同定されたマスキング線源のガンマ線のエネルギーと各ガンマ線のクライン・ニシナ分布の知識から出発して、タイプII検出器のスペクトル分布の正規化テンプレート
Figure 2023533781000005
を得ることが可能で、iはスペクトルチャネルインデックスであり、Isotは同定した同位体を同定、jは同位体のガンマ線放射を同定する。
各フォトピークのカウント、タイプI検出器のフォトピーク効率測定(cps/phi)、タイプII検出器の計数効率測定から、マスキング線源によるタイプIIのガンマ線スペクトルの汚染を推定する乗算係数
Figure 2023533781000006
を得ることが可能である。
係数
Figure 2023533781000007

Figure 2023533781000008
は、例えば、モンテカルロ法を用いて決定し、いくつかの認定された線源を用いた実験的測定によって検証又は計量することができる。
Figure 2023533781000009
の項に、対応する正規化クライン・ニシナ分布を乗じることによって得られる分布の合計は、タイプII検出器によって測定されるマスキング線源の期待ガンマ線分布
Figure 2023533781000010
を与える。
汚染が推定されると、測定されたタイプIIのガンマ線スペクトルにおけるその寄与を差し引き、既に実施されたような同定を実行することが可能になる。
現状技術の検出方法及び検出器と本発明方法との相違点を以下のチャートにまとめる。
Figure 2023533781000011
Figure 2023533781000012
Figure 2023533781000013
添付の図1~図4のフローチャートは、中性子線源の検出であるアラームイベントから始まる本発明による方法の一実施形態のフローチャートを示す。
本明細書による方法は、任意のタイプI検出器で正しく機能するように適合される。テストは、多くの検出器で実行され、本明細書で報告される測定結果及びパラメータ化は、平均分解能のシンチレータCeBrに関連している。
一実施形態において、本明細書による方法は、2つのガンマ線エネルギースペクトルを利用する[1.a)]。第一のスペクトルspecは、同定期間(例えば、1分間のデータ取得の間だが、他の期間を選択することもできる)中に得られ、第二のスペクトルspecは、最後の環境バックグラウンドを減じて(例えば、データ取得の3分後であるが、他の期間を選択することもできる)、適切に再スケーリングしてspecに等しくなる。さらに、バックグラウンドを計算して、バックグラウンドを減じて、specになる[2.a)]。アルゴリズムのステップの一例を以下に説明するが、ここで採用されるパラメータ及び式の値は、CeBrタイプI検出器の特定の選択に関連する。一般に、これらの式及びパラメータは、タイプI検出器の選択に応じて変更することができる。例えば、ピークフィットは、ガウシアンフィット又はポアソンフィットで実行することができ、バックグラウンドは、次数0から次数3までの多項式形式又はステップ関数で計算することができる。
1)Spec2上のガンマ線ピークの検索
これは、サーチ関数を使って行うことができる[3.a)]。この関数は、2つのパラメータσとthrによって、可能なピークの数を制限する。第一のパラメータは、幅に基づいて、ピークを選択する(σが小さいほどピークの幅が小さくなる)。第二のパラメータは、振幅がthr・h未満のピークを破棄し、ここで、hは最高のピークの高さに等しい。σは、エネルギー区間[0,330[、[330,1100[、及び[1100,5100[keVに対して、それぞれ2、5、7スペクトルチャネル(1チャネル=3keV)に設定され、thrは、0.0002に設定される。
2)specピークの1回目の検証
ステップ1)で求めた各ピーク位置p1,iに対して実行される。フィッティング、例えば、ガウシアンフィット[4.a)]は、エネルギー区間[a;b]内で実行され、a=p1,i-5/3σ(p1,i),b=p1,i+5/2σ(p1,i)で,σ(p1,i)はエネルギーp1,iにおける標準偏差で表される理論分解能値((b-a)<40keVの場合、ai=p1,i-11keV, b=p1,i+10keV)である。標準偏差σ、重心位置E、ガウス積分値Intiは、非物理的な値(E又はIntが負、E<a、E>b、E>5100keV)又はInt<30カウントのピークを直ちに破棄し、フィットから取得する[5.a)]。
次に、ピークエネルギー分解能
Figure 2023533781000014
をチェックする。以下の場合、エネルギーEのピークは破棄される。それは、
FWHM>FWHMmax(E) 又はFWHM<FWHMmin(E
で、
FWHMmax(E)=1.65・FWHM(E
FWHMmin(E)=0.56・FWHM(E
の場合である。
<70keVの場合、FWHMmax(E)に0.03・Eのオフセットが加算される。FWHM(E)は、エネルギーEにおける理論分解能(FWHM[keV]で表現)で、
Figure 2023533781000015
に等しい。
σ(E)が
Figure 2023533781000016
に等しいことは明らかである。
3)specピークの2回目の検証
ガンマ線スペクトルがspecからspecに切り替えられ、ガンマ線エネルギースペクトルspecで2回目の検証を実行する。例えば、以下のように定義される関数でフィッティング手順が実行される[6.a)]。
f(E)=Gauss(E;Ei,f,σi,f,Inti,f)+m・E+q
エネルギー区間[E1,i,E2,i]内で、E1,i=E-3.5σ(E), E=E+3.5σ(E)とする。フィットした関数f(E)において、ガウシアンはフォトピークを表し、最後の項m・E+qは局所的なバックグラウンドを推定するための一次関数である。フィッティングパラメータm,q,σi,f,Ei,fは、以下のように初期化される。
・m=(c2,i-c1,i)/(E2,i-E1,i)で、c2,iとc1,iはそれぞれエネルギーE2,iとE1,iにおけるスペクトルカウントであり、
・q=c1,i-(m・E1,i)、
・σi,f、Ei,fは前のフィットから得たパラメータσとEである。
さらに、y=m・E+q、y=m・E+qとし、y又はyが負の場合、フィッティング手順を最大5回まで繰り返し、これらの制約にフィッティングパラメータを強制的に合わせる。
1. y<0 かつ y<0の場合 → m=0, q=0、
2. y<0 かつ y≧0の場合 → max(m)=1.01・y/(E-E)カウント/keV, mとqは両方とも0に初期化、
3. y≧0 かつ y<0の場合 → min(m)=-1.01・y/(E-E)カウント/keV, mとqは両方とも0に初期化。
Inti,fが負の値であるピーク、又はEi,fが[E1,i,E2,i]の外にあるピークは、直ちに破棄される。この時点[7.a)]で、ガウシアンガウス(E;Ei,f,σi,f,Inti,f)の積分値Sと線形バックグラウンドm・E+qの積分値Bが、エネルギー区間[Emin,i,Emax,i]内で、Emin,i=Ei,f-3.5σi,fと、Emax,i=Ei,f+3.5σi,fとして計算される。この2つの値は、統計的な揺らぎによって検出される誤ったピークを拒絶するために使用される。「有意性」と呼ばれるもう一つのパラメータSigが計算される。このパラメータは、S/√(S+B)に等しく、信号積分値Sと[Emin,i,Emax,i]内の総カウントの統計的不確かさとの間の比率である:Sig<6のピークは拒絶される[8.a)]。また、同じエネルギー範囲[Emin,i,Emax,i]に含まれるスペクトルチャネル数とSigの比であるパラメータSig/ch(後で使用、ポイント5参照)も計算される。
最後に、ピークエネルギー分解能のチェック
Figure 2023533781000017
では、FWHMi,f>FWHMmax(Ei,f)、又はFWHMi,f<FWHMmin(Ei,f)のピークを拒絶する。(ここで、
FWHMmax(Ei,f)=1.25・FWHM(Ei,f
FWHMmin(Ei,f)=0.60・FWHM(Ei,f)である。)
i,f<70keVの場合、FWHMmax(Ei,f)に0.07・Ei,fのオフセット値が加算される。
4)更なるピークの検索(ステップ2と3の2サイクル目)
まず、以前に拒絶されなかった全てのガンマピークに関連する全てのガウス関数(ポイント2で得たエネルギーEのもの)をspecとspecの両方から減じる(エネルギー区間[0.5-Emin,i,1.5-Emax,i]内で減算)[9.a)]。次に、更新されたスペクトルspec及びspecと、サーチ関数の異なるパラメータのセットとを使用して、1)、2)、3)の各ポイントを繰り返す。ここで、σはエネルギー区間[0,1100[と、[1100,5100[keVに対して、それぞれ10と12のスペクトルチャネルに設定され、thrは0.006に設定される。
この操作を行った理由は、アルゴリズムの同定能力を向上させるためである。ピークの減算を行うことで、分離が不十分なピークも認識できるようになる(例えば、22Na 1275keVと60Co 1332keV、図1参照)。
5)関心領域(ROI)180~243keVの積分値。
239Pu濃縮度[4.c)](P208/B208の値が大きいほど、241Pu同位体の寄与がより大きいこと示すはずである)を評価するために、エネルギー区間[180keV,243keV]内で、2つの積分値P208とB208を計算している。)P208とB208は、それぞれspecとBackground(specを最初に減算したものと同じ)を使用して、ROI内の総カウント数として計算される[10.a)]。
6)マルチプレットの検索。
4)で検出されたエネルギーEi,fの各ピークについて、アルゴリズムは、エネルギーEj,f(Ei,f>Ej,f)で、Ei,f-Ej,f<6.5σi,fとなるようなピークを検索する。この場合[11.a)]、Ei,fとEj,fの2つのピークを破棄して、ポイント3)を同様に繰り返す。唯一の違いはフィッティング関数で、以下のように定義される。
f(E)=Gauss(E;Ei,f,σi,f,Inti,f)+Gauss(E;Ej,f,σj,f,Intj,f)+m・E+q
GaussとGaussの関数パラメータは、ポイント2)で述べたフィッティング手順の最後に得られたそれぞれのパラメータで初期化し、mとqは、3)で述べたように初期化し、フィッティングのエネルギー間隔は、[E1,i,E2,j]に等しい。また、検証手順は、Ei,fとEj,fとの両ピークについて、3)で述べたものと同じである。
7)重複する可能性のあるピークの拒絶。
i,fとEj,fのエネルギーが1.0・σi,f未満しか違わない2つのピークは、それぞれ破棄される。これらの2つのピークは、破棄された2つのピークのそれぞれのパラメータの平均値として計算されたパラメータ(Ei,f,σi,f,Inti,f,Sig,Sig/ch)を有する新しいピークに置き換えられる[12.a)]。
8)コンプトンエッジと後方散乱ピークの同定。
エネルギーEi,f>200keVの同定された各ピークについて、理論的なコンプトンエッジE、及び後方散乱ピークEBSが計算される。次いで、エネルギーEj,f(Ej,f<Ei,f)の各ピークについて、σ(Ej,f)を理論分解能値(σ(E)=FWHM(E)/2.354820045)として、E及びEBSからの距離をそれぞれ以下のように評価する。
=|(Ej,f+σ(Ej,f))-E
BS=|Ej,f-EBS
ここで、dにσ(Ej,f)を加えたのは、検出器の有限な分解能によるエネルギーシフトを考慮したものである。したがって、ピークEj,fはフォトピークEi,fに関連したコンプトンエッジとみなされ、以下の関係が真の場合、破棄される。
<1.0・σ(Ej,f
Figure 2023533781000018
ここで、Hはピーク高さの比(j番目のピークとi番目のピーク)であり、Rは比σj,f/σ(Ej,f)である。一方、ピークEj,fは、以下の場合、フォトピークEi,fに関連する後方散乱ピークとみなされる。
BS<1.5・σ(Ej,f)及び
Figure 2023533781000019
この場合、後方散乱ピークEj,fは拒絶されず、そのインデックスjがその後の解析のためにメモリに格納される[13.a)]。
9)線源同定
この時点で、ピーク位置のセットE(すなわち、8)の終わりに検出された全てのEi,f)(i=1,…,Nで、N=以前に検出されたピークの数)が利用可能である。アルゴリズムは、これらの値をライブラリに保存されているガンマ線源の既知のピークpj,h(j=1,…,Mで、M=既知の線源の数、h=1,…,Hで、H=j番目の既知のガンマ線源sに属するピークの数)と比較する。
各sについて、pj,hは、後者がpj,hに全てのEの中で最も近く、|E-pj,h|<1.5-σであればEと同定され、σ=i番目のピークのσi,fである。n個のピークが同定された場合(n>0)、2つのパラメータSigとSig/chが、SigとSig/chのn個の平均として計算される(3で説明)。次いで、sの同定品質を考慮するために、別のパラメータχが導入される。これは、以下のように計算される。
Figure 2023533781000020
ここで、Eid,iは、同定された既知のピークpj,hに関連するEである。
[14.a)]最後に、以下の条件が真であれば、sガンマ線源は同定される。
・ χ<0.002
・ Sig/ch≧0.17
・ n/L≧0.59
さらに、経験的な「信頼値」CLは、同定された線源と関連付けられる。これは、CL=min(CL,CL)と定義される。ここで、
Figure 2023533781000021
である。
最後[15.a)]に、8)で検出され、sに属する後方散乱ピークの数をnBSとし、(n-nBS)/L<0.59の場合、同定した線源sの名前Sは、文字列「Backscatter (possible S masked)」に置換される。
10)マイナー線源の同定。
ステップ9を、降順又は優先順位で合計L回(L=ガンマ線源のライブラリの数)繰り返す。各反復のために、各同定された線源sに関連する全てのピークEid,iは、線源同定ルーチンの次の繰り返しの前に、セットEから除去される[16.a)]。ライブラリは、以下のように作成される(左から右に向かって、線源名、線源タイプ、角括弧の間にガンマエネルギー(単位:keV))。
・ライブラリ1:
Am-241 工業 [59.5409]
Ba-133 工業 [80.8966, 302.8508, 276.3989, 356.0129, 383.8485]
Co-56 工業 [846.75, 511.0, 1238.26, 1771.40]
Co-57 医療 [122.06065]
Co-60 工業、医療 [1173.228, 1332.492]
Cs-137 工業、医療 [661.657]
Eu-152 工業、医療 [121.78, 344.27, 778.9045, 963.38, 1112.076, 1407.95]
K-40 通常 [1460.822]
Mn-54 工業 [834.848]
Na-22 医療 [511.0, 1274.537]
Pu-241 SNM [103.68, 208.0, 332.376]
Pu-239 SNM [56.0, 375.05, 413.71]
Ra-226 通常 [295.21, 351.92, 609.31, 1764.49]
Th-232 通常 [238.63, 338.3, 583.0, 911.07, 968.0, 2614.66]
U-235 SNM [143.767, 185.72]
U劣化、天然、又はLEU SNM [1001.026, 766.361]
Y-88 工業、医療 [898.042, 1836.07]
・ライブラリ2:
Ag-108m 工業 [433.93, 614.37, 722.95]
Ag-110m 工業 [657.75, 884.67, 937.48, 1384.27]
Au-198 工業 [411.80]
Ba-133 工業 [80.8966, 302.8508, 356.0129]
Ba-140 工業 [537.38]
Be-7 通常 [477.61]
Bi-207 工業 [569.70, 1063.66]
Co-56 工業 [846.75, 1238.26, 1771.40]
Co-60 工業、医療 [1173.228]
Cs-134 工業 [569.32, 604.70, 795.85]
Eu-152 工業、医療 [121.78, 344.27, 963.38, 1407.95]
Ga-67 医療 [93.31, 184.58, 300.23]
Hg-203 工業 [279.20]
Ir-192 工業、医療 [295.96, 308.46, 316.51, 468.07]
La-138 工業、医療 [788.74, 1435.80]
La-140 工業 [487.03, 815.83, 1596.49]
Lu-177 医療 [112.9498, 208.3662]
Mo-99 医療 [739.50, 140.51]
Na-22 医療 [511.0]
Nd-147 工業 [91.11, 531.03]
Pb-203 医療 [279.20]
Ru-103 工業 [497.08]
Ru-106 工業、医療 [511.85, 621.84]
Sb-124 工業 [602.72, 722.78, 1691.02]
Sb-125 工業 [427.89, 600.56, 635.90]
Sc-46 工業 [889.28, 1120.55]
Sn-113 工業、医療 [391.69]
Ta-182 工業 [1121.28, 1189.04, 1221.42]
U-235 SNM [185.72]
Yb-169 工業、医療 [130.52, 177.21, 197.95]
Zr-95 工業 [724.20, 756.73]
・ライブラリ3:
I-131 医療 [364.48]
U劣化、天然、又はLEU SNM [1001.026]
Zn-65 工業 [1115.55]
(ガンマ線源(タイプI検出器データ)と中性子線源(タイプII検出器データ)の同定のマージ)
ユーザに対して最終的な同定結果を出す前に、ガンマ線源と中性子線源の同定結果a)とb)を比較する[1.c)]。前者はガンマ線及び/又は中性子線のアラームが発生した場合に実行され[1.a)]、後者は中性子線アラームが発生するたびに実行される[1.b)]。
a)の終わりには、同定された線源のセットSγ (m=1,…,k,ここでk=同定された線源の数)が利用可能である。上記の9)と10)で説明したように、このセットの各線源は、タイプ、CL値、Sigパラメータ、及びライブラリ番号lによって記述される。一方、b)は、中性子線源Sを、自身のCL値ともに結果として返す。Sは以下の線源のいずれか1つだけに等しいことができる。Sは、以下の線源(「Cf-252」、「Pu」、「U」、「AmBe」、「AmLi」)のうちの1つだけに等しい(あるいは、アルゴリズムが線源を同定できなかった場合は、「不明」に等しい)。このアルゴリズムは、遮蔽された線源を同定することもできる[7.b)]が、より具体的には、以下の場合である。
中性子減速材で遮蔽されたCf-252。
Pbで遮蔽されたCf-252、Pu、及びAmBe。
ガンマ線源と中性子線源の同定のマージは、以下の操作で構成される。
1.AmLi線源の検証。このガンマ線源と中性子線源は、S=「AmLi」で、「U-235」、「Be-7」、及び「Cs-137」のうちの少なくとも2つの線源がSγ に属してさえいれば、正しく同定される。この場合[2.c)]、「U-235」、「Be-7」、「Cs-137」は集合Sγ から除去され、Sは「AmLi」のままであり、それ以外の場合、Sは「不明」とされる[3.c)]。
2.中性子線源のマスキング条件決定とガンマ線源でマスクされたSnの警告。Sが「不明」でなく、Sγ にSと異なるガンマ線源が少なくとも1つ存在する場合、S名に「マスクされた」を付加する[4.c)]。
3.Co-60/Na-22のカウントレートが高いNa-22/Co-60の同定。Na-22/Co-60の2つのピークは、検出器の分解能が有限であるため、一方のガンマ線源が他方より強いと、1つしか検出されない可能性がある。そのため、Na-22とCo-60も1つのピーク(Na-22は511keV、Co-60は1173keV)だけを第二のライブラリに追加する。このようにして、第二のライブラリからNa-22/Co-60を、第一のライブラリからCo-60/Na-22を同定することで、2つの線源を同定する[7.c),8.c)]。Sγ に存在するRu-103の可能性は、Na-22が第二のライブラリから、Co-60が第一のライブラリからそれぞれ同定されたときに、同定された線源から除去される。
4.Pu-239濃縮度の推定。このステップは、少なくとも1つのPuの同位体Pu-nがa)によって同定され、かつ180~243keVの間にガンマピークを有する他のガンマ線源がSγ に属さない場合に実行される(現在のライブラリによれば:Ga-67,Lu-177,Th-232,U-235,Yb-169)。この場合[5.c)]、Pu-239の濃縮度は、ガンマ線源同定アルゴリズム(上記5)により計算された比P208/B208に基づいて、以下の5つのクラスで定義される。
i.兵器級Pu(WGPu)S=Puで、「Pu-239」がSγ に属し、P208/B208<0.11である場合。Sの線源名に、「WGPu」という単語が付加される。
ii.80~90%濃縮「Pu-239」がSγ に属し、0.11≦P208/B208<0.18である場合。Sの線源名に、「80~90% Pu-239」の文字列が付加される。
iii.65~80%濃縮 0.18≦P208/B208<0.31の場合。Sの線源名に、「65~80% Pu-239」の文字列が付加される。
iv.55~70%濃縮 0.31≦P208/B208<0.45.s.の場合。Sの線源名に、「55~70% Pu-239」の文字列が付加される。
v.<60%濃縮 P208/B208≧0.45の場合。Sの線源名に、「<60% Pu-239」の文字列が付加される。
最終濃縮度は、以下の2つの場合に10%減少する[6.c)]:Sが遮蔽された線源として同定される場合、又はSigγをSγ 中の全てのガンマ線源(Am-241及びPu-nを除く)のうちのSigパラメータの最大値として、SigPuをSγ 中のPu線源の対応値として、比率Sigγ/SigPuが1.0よりも小さい場合。
本発明は、遮蔽及びマスキングが存在するシナリオの条件、すなわち、典型的には、潜在的なテロ行為又は核の「密輸」状況の存在で考えられるシナリオにおけるSNMの同定も含む。
このシステムは、チャートのようにリアルタイムで分析し、そこで、ガンマ線と中性子線のカウント数の比RをX軸に、ガンマ線と中性子線の平均エネルギーの比RをY軸に示す。
このようにして、添付の図5の場合のように、観察中の線源の位置を、かなりよく閉じられた空間で正確に決定することが可能であり、したがってその特定の状況に関連付けることができ、Cf252の測定値に関連する点のグループ化又はクラスタ化は、遮蔽体及びマスキングの存在がなくても、取得されたよく定義された領域で見ることができる。図6は、鉛遮蔽体の存在下での点の位置決めを示し、図7は、ポリエチレン(PE)中性子減速材遮蔽体の存在を示し、図8は、中性子線源のマスキングシナリオを作成するための異なる線源の存在を示しており、この場合、同時分光評価による本発明の方法及びシステムによって解決される。
添付の図9~図17は、本発明によるSNM同定のためのアルゴリズムを用いた実験的観測を要約する。
図9は、全ての同定(データ:ENEA、Legnaro、Seibersdorf、及びAmLi、Oak Ridgeとの測定)の平面分布を示す。各チャートにおいて、X軸にガンマ線カウントと中性子線カウントの比Rを示し、Y軸にガンマ線と中性子線の平均エネルギーの比Rを示す。これらの値は、同定測定中に液体シンチレータ(EJ-309)で得られたデータ(この特定の場合では1分間)を用いて得られた。特に、ガンマ線エネルギースペクトルから、適切に再スケーリングされた周囲のバックグラウンドの最後に保存されたスペクトル(この特定の場合では3分間の取得)が差し引かれる。
チャートに示されたボックスは、異なるタイプの線源を同定するための平面R,Rにおける領域を示している。AmBeの同定には、相対的なボックスがCf-252とPuのそれと重なるので、平均中性子エネルギーが第三のパラメータとして使用される(E>650keVeeの場合、AmBe)。
図10のチャートでは、実際には、中性子数>8cpmの測定値が選択されている。この場合、設定された閾値は中性子cpsのアラームによるもの(一般に中性子が~0.2cps=12cpmを超えると、アラームが鳴る)より緩やかであるが、対応する領域で様々な線源がよく分離されている。したがって,このアルゴリズムは低い中性子数に対しても有効であり、バックグラウンドと互換性があり、現時点では、中性子線アラームは線源を正しく認識するための十分すぎる条件を構成していると言える。例えば,U線源の場合、HEU(90%U-235)を含むSeibersdorfで作られたものも含め、線源をアルゴリズムがいかに正しく同定したかが分かる。
Cf-252のボックスとUのボックスとの間に配置されたAmLiで、2つの測定値の位置を観察することもできる。
異なる線源を用いたアルゴリズムの挙動をより明確にするために、図11は遮蔽材を用いず、中性子数>8cpmの線源のみで得られた結果を示している。
このチャートから、異なる線源によって占められた平面の領域が明らかである。これらのデータに基づいて、信頼度(CL)=100%で領域が定義されている。
以下のチャートでは、同じ条件で、図12はCBNMのサイドAとサイドBに分けられたPu線源(ENEA-線源の筐体の遮蔽体が薄い側のためサイドAとBではガンマ線放出量が異なる)を示し、図13はPu-239の濃縮度(Seibersdorf)が異なるPu線源を示す。
図13のチャートから、遮蔽体及び外部マスキング線源がないことも考慮すると、濃縮度の異なるPuの位置が明確に定義されていることが分かる。
図14、図15、及び図16は、それぞれPb(5cm)のみ、PEのみ(2cm~10cm)のみ、及びPb+PE(Pb:5cm、PE:2cm~10cm)の遮蔽体を用いて、常に中性子数>8cpm(0.133cps)を維持しながらの様々な測定を示す。
これらのチャートから、予想される挙動を検証する。すなわち、Pbの存在は、ポリエチレンとは異なり、Rの少ない領域に向かって測定をシフトさせる。
最後に、図17は、中性子線源に加えてガンマ線源がある場合を示す(青がCf-252、オレンジがPu)。Cf-252の場合、マスキングとして使用されるガンマ線源のエネルギーに応じて(相対線量に加えて)、点が平面内でどのように移動するのかが分かる。マスキングガンマ線源による線量が増加すると、点は代わりにRの大きい領域へ移動する(範囲の多重度が大きくなる)。このようにして、マスキングの存在を同定するための領域が定義された。
添付の図18を参照すると、放射線源を認識するための携帯デバイスが一般に1で示されている。n個の中性子とガンマγ線の両方を放出する放射線源Radが概略的に示されている。
携帯デバイス1は、好ましい実施形態では、有機液体シンチレータの円筒形セルからなるタイプII検出器3を備えている。別の実施形態では、検出器3は、有機溶媒としてキシレンを使用するタイプ、すなわち、低燃焼性及び低毒性等の革新的な特性を有し、商業規模での使用に適しているEljen Technology社のEJ 309モデルである。
センサは、光電子増倍管又はSiPm読み出し器4、例えば、浜松ホトニクスのモデルH12700に結合され、光電子増倍管4にその正しい動作に必要な高電圧を供給する小型化電源回路6に接続されている。
検出器3は、中性子との相互作用(「n-p散乱」として知られる相互作用)と、ガンマ線との相互作用(「コンプトン散乱」として知られる相互作用)によって生じる光パルスとの両方を検出することができる。
高速タイプのデジタイザ回路5は、光パルスをデジタル信号に変換し、プログラマブル集積デジタルプロセッサ9、例えば、FPGA(「フィールドプログラマブルゲートアレイ」)を介して、ラインで解析して処理するように適合されている。
また、携帯デバイス1は、有機結晶シンチレータの円筒形セルからなるタイプI検出器3-bisも備えている。好ましい実施形態の変形例では、センサ3-bisは、臭化セリウム(CeBr)結晶格子を使用するタイプ、すなわち、エネルギーが近いガンマγ放射を区別する能力が高い(この特性は検出器分解能と呼ばれ、分解能が良いほど、エネルギーが近い2つのガンマγを区別する能力が高い)Scionix-HollandによるCeBrモデルである。
センサ3-bisは、光電子増倍管又はSiPm読み出し器4-bisに結合され、光電子増倍管4-bisにその正しい動作に必要な高電圧を供給する小型電源回路6-bisに接続されている。
センサ3-bisは、ガンマ線γとの相互作用によって生じる光パルスのみを検出することができ、その中性子n線に対する感度はゼロに近い。センサ3-bisは、(センサ3と同様に)「コンプトン散乱」として知られる相互作用だけでなく、「光電効果」として知られる相互作用によって、ガンマ線と相互作用する。この効果により、1回の相互作用でガンマγ線の全エネルギーが放出され、検出器は1回のショットでガンマの全エネルギーを記録することができる。各放射線源Radはそれぞれ特徴的なガンマγ線(それぞれ異なるエネルギー)を有するため、それぞれのガンマ線のエネルギーを全て収集することで、センサ3-bisで行った1回の測定で放射線源Radを(指紋のように)正確に認識することができる。
センサ3-bisによって収集された光パルス(指紋)は、高速タイプのデジタイザ回路5-bisによって、デジタル信号に変換され、プログラマブル集積デジタル回路9、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ」)を介して、ラインで解析され、処理される。
デバイス1は、また、デバイス1とそのユーザとの間で情報及びデータを交換するために、グラフィックユーザインターフェース(GUI)7及びコントロールパネル8を埋め込んでいる。
デバイス1の全ての構成要素は、一人のユーザの運搬及び操作に適合する寸法及び重量を有する。
プログラマブル集積回路9は、デバイス1の内部メモリとしても機能してもよく、そこには、本発明による方法を実行するための複数の命令を含むデータ処理プログラムがロードされている。前記方法によって、プログラムが携帯デバイス1から実行されるとき、放射線源Radを認識することができる。

Claims (13)

  1. 放射線源を同定する方法であって、
    ・前記放射線源から、ガンマ線分光タイプI検出器で、ガンマ線放出源を検出するステップと、
    ・前記放射線源から、ガンマ線/中性子線タイプII検出器で、それぞれの中性子線放出及びガンマ線放出に関連する複数のインパルスを検出するステップと、
    ・それぞれの中性子線放出に関連する前記複数のインパルスの第一の部分と、それぞれのガンマ線放出に関連する前記複数のインパルスの第二の部分とを同定するステップであって、インパルスの前記第一の部分及び前記第二の部分を同定する前記ステップは、インパルスごとに、インパルスのそれぞれの総積分値Ltotを計算することを含む、ステップと、
    を含み、
    ・前記第一の部分に属するインパルスの第一の数n及び前記第二の部分に属するインパルスの第二の数nγを決定するステップと、
    ・総積分値Ltotの第一の平均値E及び第二の平均値Eγを計算するステップであって、E=ΣNn(Ltot/n)、及びEγ=ΣNg(Ltot/nγ)である、ステップと、
    ・par=nγ/n及びpar=Eγ/Eを計算するステップと、
    ・データpar,parにより、前記放射線源が第一群の中性子線源に属するか、第二群のガンマ線源に属するかを同定するステップと、
    ・前記放射線源が前記第一群の中性子線源に属する場合、分光法により、タイプI検出器で検出された前記ガンマ線源の同定を実行するステップと、
    ・ガンマ線と中性子線の両方が検出された場合、前記同定を二重に確認するステップと、
    ・前記タイプI検出器の前記同定の前記結果と前記タイプII検出器の前記同定の前記結果とをマージすることによって実行される、ガンマ線の存在下での中性子のマスキング状態を検出するステップと、
    ・前記タイプII検出器によって、減速材及び/又は遮蔽材が存在する場合のガンマ線源と中性子線源を検出して、同定するステップと、
    をさらに含む、方法。
  2. 前記放射線源から、ガンマ線分光タイプI検出器で、ガンマ線放出源を検出するステップは、
    第一の同定スペクトルSpec1と、
    基準スペクトルとしてのバックグラウンドと、
    第二の同定スペクトルSpec2=Spec1-Backgroundと、
    を取得することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記放射線源から、ガンマ線/中性子線タイプII検出器で、ガンマ線放出源を検出するステップは、
    第三の同定スペクトルSpec3と、
    第四の同定スペクトルSpec4と、
    基準スペクトルとしてのバックグラウンドと、
    を取得することを含む、請求項1~2のいずれかに記載の方法。
  4. 前記放射線源から、ガンマ線分光タイプI検出器で、ガンマ線放出源を検出するステップは、
    前記第二の同定スペクトルspec2上のガンマ線ピークの検索、
    spec2ピークの検証、
    spec1ピークの検証、
    更なるピークの検索、
    関心領域内の積分値の計算、
    マルチプレットの検索、
    重複する可能性のあるピークの排除、
    コンプトンエッジと後方散乱ピークの同定、
    ガンマ線源の同定、
    マイナー線源の同定、
    を含む、請求項2~3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記タイプI検出器の前記同定の前記結果を前記タイプII検出器の前記同定の前記結果とマージすることは、
    AmLi線源の検証、
    中性子線源のマスキング条件決定、
    濃縮度の推定
    を含む、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記タイプII検出器を熱中性子線タイプIII検出器に置き換える、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記タイプI検出器をタイプII検出器に置き換える、請求項6に記載の方法。
  8. 前記タイプI検出器が臭化セリウム(CeBr)結晶格子を使用する、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記タイプII検出器が有機溶媒としてキシレンを使用する、請求項1~8のいずれかに記載の方法。
  10. 放射線源を同定するためのデバイスであって、
    タイプII検出器(3)と、
    前記タイプII検出器(3)に関連する第一の光電子増倍管又はSiPm読み出し器(4)と、
    前記第一の光電子増倍管(4)に関連し、光パルスをデジタル信号に変換するのに適合した第一のデジタイザ回路(5)と、
    前記第一の光電子増倍管(4)に関連する第一の電源回路(6)と、
    タイプI検出器(3-bis)と、
    前記タイプI検出器(3-bis)に関連する第二の光電子増倍管又はSiPm読み出し器(4-bis)と、
    前記第二の光電子増倍管(4-bis)に関連し、光パルスをデジタル信号に変換するのに適合した第二のデジタイザ回路(5-bis)と、
    前記第二の光電子増倍管(4-bis)に関連する第二の電源回路(6-bis)と、
    前記第一及び第二の光電子増倍管(4、4-bis)に関連するプログラマブルデジタルプロセッサ(9)と、
    ユーザインターフェース、GUI(7)と、
    ユーザと情報及びデータを交換するためのコントロールパネル(8)と、
    を備える、デバイス。
  11. 前記プログラマブル集積回路は、請求項1~9のいずれかに記載の方法を実行するための複数の命令がロードされて、プログラムされている、請求項10に記載のデバイス。
  12. 前記タイプI検出器が臭化セリウム(CeBr)結晶格子を使用する、請求項10~11のいずれかに記載のデバイス。
  13. 前記タイプII検出器が有機溶媒としてキシレンを使用する、請求項10~12のいずれかに記載のデバイス。
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