JP2023532972A - グルココルチコイド節約剤 - Google Patents
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Abstract
グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療において使用するための、グルココルチコイド節約剤及びグルココルチコイドを含む、当該コルチコイド節約剤及び医薬組合わせとして使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つが開示され、同様にまた、適切な適用形態、医薬組成物及びそれらの予防的又は治療的使用が開示される。【選択図】 図1
Description
コルチコステロイドは、副腎で合成されるステロイドホルモンのクラスであり、それらのそれぞれの主要な生理学的及び薬理学的作用に従って2つの群、グルココルチコイド及びミネラルコルチコイドに更に細分することができる。
ミネラルコルチコイドは塩及び水の代謝を調節するが、グルココルチコイドは強い抗炎症効果を有する。それらは炎症及び免疫を抑制し、脂肪、炭水化物、及びタンパク質等の多量栄養素の分解に更に関与する。したがって、天然に存在するグルココルチコイド、すなわち、特に、コルチゾール(ヒドロコルチゾン又は11β,17α、21-トリヒドロキシプレグナ-4-エン-3,20-ジオンとも呼ばれる)及びコルチゾン(コルチコステロン又は17-ヒドロキシ-11-デヒドロ-コルチコステロンとも呼ばれる)、並びにそれらの人工誘導体(合成グルココルチコイド)の両方が、種々の医学的状態の治療のための、特に、炎症性疾患及びアレルギー反応等の免疫系に関連する状態の治療のための医薬品において広く使用されている。
グルココルチコイドは、例えば、関節リウマチ、変形性関節症、痛風性関節炎、潰瘍性大腸炎、多発性硬化症、喘息、重度の乾癬、いくつかの腫瘍、脳浮腫、化学療法誘発性悪心及び嘔吐を治療するため、移植拒絶並びに迅速かつかなりの抗炎症及び/又は免疫抑制効果を必要とする任意の更なる適応症を予防するために使用される。
グルココルチコイドは、主に注射剤、経口使用、軟膏、点眼剤及び吸入用として提供される。投薬量及び処置レジメンは、グルココルチコイドの具体的なタイプ、種、年齢、適応症、急性度、所望の薬物動態及び適用形態に応じてかなり異なる。以下に概説されるような一般的な重篤な有害反応及び長期使用効果のために、グルココルチコイドを投与する場合、非常に厳格な処置レジメンに従わなければならない。ほとんどの場合、治療は、好ましい初期応答を得るために比較的高い初期用量から開始する。その後、用量は、適切な臨床応答を維持する可能な最低用量まで小さな段階で減少される。初期用量及び維持用量の両方は、医師によって一定の間隔で決定及び制御されなければならない。例えば、デキサメタゾンの異なる及び適応症依存的な投与計画に関する詳細な概要は、Drugs.com等の公的に利用可能なオンラインデータベースで提供される。
一般に、グルココルチコイドは、多くの疾患及び状態、特に免疫系に関連する状態の経過に大きなプラスの影響を及ぼすと述べることができる。一方、グルココルチコイドの投与を必要とする対象へのグルココルチコイドの投与には、多数の重大な欠点も伴う。
薬物有害反応としては、とりわけ、浮腫、筋力低下、気分変動、並びに抗生物質及びワクチンの有効性の低下が挙げられる。薬物有害反応のより広範なリストを以下に提供する。
それにより、グルココルチコイドの長期使用は、しばしば、そのような重篤な状態及び薬物有害反応をもたらすと考えられるべきである。
既に述べた有害反応及び状態とは無関係に、グルココルチコイドの早期又は後期の長期使用は、必然的に副腎の萎縮(副腎機能不全)、及び結果として生物のコルチゾールの産生不能を導く。したがって、グルココルチコイドによるより長い治療の後、用量を段階的に減少させなければならず、悪心、嘔吐及びショックの症状を伴ういわゆる副腎(又はアジソン病)クリーゼの危険性のために突然中止してはならない。
グルココルチコイドを使用する場合に考慮しなければならない多くの薬物-薬物相互作用も存在する。一部の薬物(例えば、トロレアンドマイシン、エリスロマイシン、クラリスロマイシン)及びエストロゲンは、肝臓がグルココルチコイドを代謝する能力を低下させ、したがってそれらの血漿レベルを増加させ、したがって所望の効果及び薬物有害反応の両方を増加させる。他の薬物は、肝臓におけるその分解を増加させることによって(例えば、フェノバルビタール、エフェドリン、フェニトイン、リファンピシン)、又は経口摂取されたグルココルチコイドの吸収を減少させることによって(例えば、コレスチラミン)、グルココルチコイドの血漿レベルを低下させる。一部の他の薬物(例えば、利尿薬、アムホテリシンB、ワルファリン)の効果は、グルココルチコイドが同時に投与された場合に増大し、生命を脅かす状況に至る可能性がある。
これら全てのリスクのために、動物由来の食品では、所定の最大残留限度及び待機期間を観察しなければならず、いくつかの特定の製品は全く許容されない場合がある。したがって、家畜におけるグルココルチコイドの獣医学的適用は、行政規制によって更に制限される。
タスク
これらの多数の欠点のために、グルココルチコイドを用いた現在の治療レジメンは、しばしば不十分であると見なされる。薬物有害反応、薬物間相互作用、長期効果、及び馴化等のグルココルチコイド療法の望ましくない効果を防止及び/又は低減することを可能にすると同時に、治療効果を必要とする対象においてその治療効果を維持することを可能にする新しい薬剤及び/又は治療レジメンが医学的に必要とされている。
したがって、本発明の課題は、所望の有効性を低下させることなくグルココルチコイドの必要な投与量を減少させることを可能にする、医薬品等のグルココルチコイド節約剤を提供することである。
本発明の課題はまた、グルココルチコイドの有害反応並びにグルココルチコイドの長期使用に関連する状態を回避及び/又は低減することを可能にする医薬品等の薬剤を提供することである。
したがって、最も好ましいのは、有効性に関して相乗的に作用し、一方で、同時に、グルココルチコイド関連有害反応の頻度、重症度及び重篤度並びにグルココルチコイドの長期使用に関連する状態が低減される、グルココルチコイドと少なくとも1つの更なる薬剤との組合わせである。
驚くべきことに、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つをグルココルチコイド治療に加えて投与すると、実施例において詳細に特定されるように、その有効性を低下させることなくグルココルチコイド治療の投与量を減少させることができ、並びにグルココルチコイドに関連する望ましくない効果を減少させることができることが見出された。
特に、グルココルチコイド療法に加えて5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を投与すると、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩及びグルココルチコイドデキサメタゾンが、同時に投与された場合に超相加性に作用することが見出されたように、グルココルチコイドの投与量を減少させることが可能になる(実施例1を参照されたい)。
特に、グルココルチコイド療法に加えて5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を投与すると、グルココルチコイドに関連する望ましくない効果を減少させることができ、更に、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩及びデキサメタゾンの同時投与がデキサメタゾンに関連する望ましくない効果を減少させることが示され得る(実施例2を参照されたい)。
既に進行中のグルココルチコイド療法への5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つの添加はまた、望ましくないグルココルチコイド作用を回避するのに役立ち得、更に既に出現している望ましくないグルココルチコイド作用を低減し得る。
特に、グルココルチコイド療法に加えて5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を投与することにより、望ましくないグルココルチコイド作用を回避及び/又は低減することができる。
これらの望ましくない効果には、限定するものではないが、筋緊張亢進、体重増加及び肥満(特に、いわゆる「野牛肩」を含む体幹肥満)、浮腫、顔の腫脹(満月様顔貌)、カリウム喪失、筋力低下、頭痛、顔の毛の成長(女性の場合)、皮膚の菲薄化、皮下出血のしやすさ及び創傷治癒の遅延、緑内障、白内障、胃及び十二指腸潰瘍、不規則な月経周期、ステロイド誘発性糖尿病、既存の糖尿病における制御の喪失、骨粗鬆症(骨折をもたらす)、副腎関節壊死(特に股関節又は膝関節における)、精神医学的障害(例えば、うつ、多幸症、不眠症、気分変動、性格の変化)、精神病性行動、小児の成長遅延、痙攣、感染率の増加、日和見感染症の増悪(結核、帯状疱疹及びニューモシスチス肺炎等)、抗生物質及びワクチンの有効性の低下、特にクッシング症候群が含まれ、後者は、例えば、高血圧、腹部肥満、線条、「満月様顔貌」、コルチコステロイド誘発性リポジストロフィー(例えば、野牛肩)、弱い筋肉、弱い骨、脆弱な皮膚、座瘡、顔の毛の成長(女性の場合)及び不規則な月経を含むコルチゾールへの長期曝露に起因して生じる徴候及び症状の集合を表す。
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つを当該療法に添加することによってグルココルチコイド療法の投与量を減少させる可能性を提供することは、グルココルチコイドの除去に関連する望ましくない効果を回避及び/又は減少させるのにも役立つ。特に、グルココルチコイド療法に加えて5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を投与することにより、副腎機能不全等のグルココルチコイド除去に関連する望ましくない効果、又は悪心、嘔吐及びショック等の症状を含む急性アジソン病クリーゼさえも減少させることができる。
そのような副腎機能不全の場合、塩及び水の代謝の調節を維持するために、抗炎症効力を有するグルココルチコイドに加えて、ミネラルコルチコイド効力を有するコルチコステロイドを非経口投与しなければならない。したがって、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つは、全てのコルチコステロイド薬、特に追加のミネラルコルチコイド効力を有するグルココルチコイドに対する節約剤と見なすことができる。
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンは、フタラジンジオンの医薬クラスに属する。このクラスの化合物は、有益な抗炎症作用が知られている。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンは、ルミノールという名称でも知られている。ルミノールは、その化学発光特性で知られるようになった。これは、検出手段としての診断アッセイ及び法医学、例えば血液スポットの追跡に広く適用されている。医学において、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンは、とりわけ、細菌及びウイルス起源の急性感染症、特に腸管、B型肝炎及びC型肝炎、胃腸炎、炎症、例えば前立腺炎、子宮内膜症、喉の炎症、気管支喘息、肺炎、歯周炎、腎盂腎炎及び自己免疫疾患、例えばクローン病、潰瘍性大腸炎、紅斑性狼瘡及び強皮症を含む広範囲の急性及び慢性炎症性障害の予防及び治療に使用するのに適したナトリウム塩の形態で開発されている。更に、科学文献及び特許文献には、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンがアレルギー性について試験された、又は有益な使用が示唆されたとされる治療における適応症の長いリストが依然として存在する(とりわけ、国際公開第2004/041169号;国際公開第2007/018546号;国際公開第2012/127441号を参照)。
しかし、グルココルチコイドで治療される条件における、グルココルチコイド節約剤としての5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つの使用によって、必要とされるグルココルチコイド用量の明確な減少を可能にすることは、まだ記載されていない。
本発明は、グルココルチコイドで通常治療される状態の予防及び/又は治療においてグルココルチコイド節約剤として使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つに関する。特に、本発明は、そのような使用のための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩に関する。
ほとんどの従来の免疫調節薬は重篤な有害反応を示すか、又は少なくとも長期治療において問題となるが、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つは忍容性が高く、投与される投与量に関して安全域が高い(Schumann et al.,Int.J.Mol.Sci.2020,21(22),8803)。対照的に、本明細書では、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つが、グルココルチコイドの長期使用に関連する有害反応及び/又は状態等のグルココルチコイドの望ましくない影響を回避及び/又は低減することが見出された。
グルココルチコイド治療に関連する望ましくない効果を回避及び/又は低減するための、グルココルチコイドで治療される状態における5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つのそのような使用も、まだ記載されていない。
本発明はまた、グルココルチコイドで治療される状態において望ましくないグルココルチコイド作用を低減又は回避するための薬剤として使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つに言及する。
更に、本発明は、望ましくないグルココルチコイド作用を低減又は回避する薬剤としての使用を更に特徴とする、グルココルチコイドで通常治療される状態の予防及び/又は治療においてグルココルチコイド節約剤として使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つに言及する。特に、本発明は、そのような使用のための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩に関する。
したがって、本明細書では、グルココルチコイド節約剤として、及び望ましくないグルココルチコイド作用を減少させる薬剤としての、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つ、特に5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の使用が開示される。
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つ、特に5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を含む医薬組合わせ、並びに適切な適用及び治療形態、適用方法及び治療レジメン、並びにグルココルチコイド及び5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つ、特に5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の両方を含む医薬組成物を含む薬学的に許容される剤形が更に開示される。
治療方法も開示される。
発明の概要の節で説明される本発明は、以下に提供される詳細な定義及びリストによって支持される。
当技術分野における曖昧さを回避するために、薬物間の相互作用の以下の用語が定義される。これらは、本開示を通してこの意味で使用される。少なくとも2つの物質(例えば、医薬品)が同時に投与され、これらの物質の少なくとも1つが他の少なくとも1つの物質の活性に影響を及ぼす場合、いわゆる薬物-薬物相互作用が与えられる。当該相互作用が原薬の効果の誇張又は増大をもたらす場合、その効果は相乗的である。それぞれの式は、(A+B)>A又は(A+B)>Bとして表示することができ、式中、A及びBは、それぞれの物質が単独で投与された場合に見られる百分率又は分数効果(すなわち、0~1の値)であり、(A+B)は、それぞれ組合わせ適用後に見られる百分率又は分数効果である。単一の薬物適用で見られる効果の合計に等しい最終的な効果は、相加的な相乗効果である。最終的な効果が当該予想される効果よりも大きい場合、超相加性という用語が使用される。より小さい効果は、劣加法性である。一方、薬物-薬物相互作用が原薬の効果の減少をもたらす場合、その効果は全く相乗的ではなく、拮抗的である。
したがって、本開示の範囲では、「拮抗作用」及び「拮抗的」という用語は、薬物-薬物相互作用によって誘発される任意の減少した薬物効果に対して使用され、「相乗作用」及び「相乗的」という用語は、薬物-薬物相互作用によって誘発される任意の増加した薬物効果に使用される。当該相乗効果の程度を記述及び決定するために、用語「劣加法性」、「相加性」及び「超相加性」並びにそれぞれの名詞が使用される。したがって、超相加性という用語は、単一の薬剤の予想される相加効果よりも大きい2つ以上の組み合わせた薬剤の効果を説明するために使用される。
相乗的に作用する薬物の組合わせの使用は、治療有効性及び効力の両方を増加させるのに役立ち得、後者は主にオフターゲット毒性を減少させるのに役立つ。
薬物-薬物相互作用の同定は、「相互作用なし」帰無仮説に依存し、これは観察された薬物応答に基づいており、機構のモデルには基づいていない。したがって、2つの異なる薬物について、それらの相加性のグレードは、読み出しのための基準点に基づき、基準点は、選択された数学的モデルに依存する。そのような相互作用を特定し、2つの物質の予想される相加効果を計算し、したがって観察された実際の相乗効果が、劣加法性であるか、相加性であるか、又は超相加性であるかを決定するための様々な方法が存在する。当技術分野では様々な方法が推奨されている。最も一般的な方法を以下に概説する。
単純な算術和又は分数生成を構築するような基本的な方法は、特定の組合わせが超加法的可能性を有する場合に、最初の洞察を得るための容易な方法を提供する。
相加性のための単純な算術和法は、式A+B=(A+B)に基づいており、式中、A及びBは、ここでも、それぞれの物質が単独で投与された場合に見られるパーセント又は分数効果であり、(A+B)は、単一の適用と同じ用量を使用した当該物質の組合わせ適用後に見られるパーセント又は分数効果である。A+B>(A+B)の場合、超相加性が与えられる。この方法の明らかに顕著な欠点は、A+B≧100%の結果を超相加性について分析することができないことである。したがって、この方法は主に最適以下の用量の組合わせを解釈するために使用される。
分数生成は、式1-(1-A)*(1-B)=(A+B)に基づく。ここで、A及びBは、それぞれの物質を単独で投与した場合に見られるフラクチュアル(fractual)効果であり、(A+B)は、単回適用と同じ用量を使用した当該物質の併用適用後に見られるフラクチュアル効果である。1-(1-A)*(1-B)>(A+B)の場合、超相加性が与えられる。
より洗練された方法には、いわゆるアイソボログラムの使用が含まれ、これは、個々の薬物用量によって定義される座標系上に構築されたグラフであり、(線に沿った)劣加法性効果、相加性効果、及び超相加効果を区別することを可能にする「相加性の線」を示す。「相加性の線」は、同じ効果を示すそれらの単回薬物用量を接続する(例えば、特異的マーカーの50%阻害)。この線に沿った全ての可能な用量の組合わせは、同じ有効性を示すと予想される。座標及び相加性の線によって構築された三角形内に位置する、すなわち任意の点により近く、同じ効果を示す用量の組合わせは、超相加性と見なされる。三角形の外側に位置する用量の組合わせは、劣加法性と見なされる。
それぞれの図は、特定のソフトウェア、例えばCompuSyn(Chou TC and Martin N.ComboSyn,Inc.Paramus,NJ 2007 [www.combosyn.com])を使用してマッピングすることができる。
また、例えば組合わせ指数(CI、Chou-Talalay 1984の式)及び用量減少指数(DRI、Chou 1984の式)等の更なる特定の指標値は、上述の特定のソフトウェアを使用して容易に計算することができる。これらの値は両方とも、原薬が同時期に投与された場合に相乗的に相加的に作用するかどうかを決定することを可能にする。CIは、質量作用則の原理に基づいており、作用機構、動的順序、又は組合わせ中の各薬物に使用される量単位に関係なく、任意の種類の薬物の組合わせに適用可能である。CI値は、CI<1の場合は超相加性として、CI=1の場合は相加性として相乗作用を定義する。CI>1の場合、効果は劣加法性又は拮抗的のいずれかである。したがって、1のCIはまた、上記の古典的なアイソボログラムにおける「相加性の線」を指す。単純化されたアプローチでは、以下のように計算することができた。CI=A(t)/A(x)+B(t)/B(x)。式中、A(t)それぞれB(t)は、x%を阻害する薬物AそれぞれB単独の用量であり、A(x)及びB(x)は、またx%を阻害する組合わせのそれぞれの薬物の部分を表す。
DRIは、相乗的な組合わせの各薬物の用量が、各薬物単独の用量と比較して、所与の効果レベルで何倍減少し得るかの尺度である。したがって、DRI=1は相加性を示し、一方、DRI>1及び<1はそれぞれ超相加性及び劣加法性(又は拮抗作用)を示す。
表示目的のために、アイソボログラム、すなわち上述のような2つの薬物の様々な濃度又は用量での等効果曲線は、CI方程式の特別な場合に基づく用量指向図形アプローチである。しかしながら、より便利な図形手法は、好ましくは特定の用量の組合わせについて、フラクチュアル効果(Fa)に対する組合わせ指数(CI)を表示する、効果指向のいわゆるFaCIプロットである(図1及び図2参照)。
最も一般的に全身適用されるコルチコステロイドのいくつかは、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、メチルプレドニゾロン、ベタメタゾン、デキサメタゾン及びフルドロコルチゾンである。それらは、天然に存在するコルチゾールと比較したそれらの相対的な抗炎症性(グルココルチコイド)及びミネラルコルチコイドの効力、並びに血漿半減期によって正確に反映されない効果の持続時間が異なる。上に列挙したコルチコステロイドの中で、フルドロコルチゾンは、約24時間の中間効果持続時間と組み合わされた最も高いミネラルコルチコイド効力を有するミネラルコルチコイドとして言及する価値があるが、他の全ての例は、2~3日の長期効果持続時間と組み合わされた最も高い抗炎症効力を有するベタメタゾン及びデキサメタゾンを有するグルココルチコイドである。
本開示の範囲では、「コルチコステロイド」という用語は、任意の種類の状態又は疾患を治療又は予防するためにヒト又は動物に投与される任意の種類の天然又は合成コルチコステロイドを含む。「グルココルチコイド」という用語は、グルココルチコイドレセプターに対してかなりの抗炎症効力及び親和性を示す任意の「コルチコステロイド」を含む。更に、「グルココルチコイド」という用語は、エステル及び塩等の任意の薬学的に許容される形態のグルココルチコイドを含む。
本特許出願の意味において、他の意味が明確に指定されていない場合、「状態」及び「疾患」という用語は、グルココルチコイドの投与によって予防及び/又は治療され得る任意の種類の状態、疾患又は障害を指す。
好ましくは、本発明は、主に抗炎症能を有するコルチコステロイド、すなわち、限定されないが、フルメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、ベタメタゾン、デフラザコート、デキサメタゾン、ベクロメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、ブデソニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、イソフルプレドン、フルオシノニド、フルオシノロン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ハロシノニド、デソニド、デルタゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、チキソコルトールピバレート、モメタゾン、アムシノニド、フルコルトロン、ハロメタゾン、ジプロピオン酸アルクロメタゾン、プレドニカルベート、クロベタゾン-17-ブチレート、クロベタゾール-17-プロピオネート、カプロン酸フルオコルトロン、ピバル酸フルオコルトロン、酢酸フルプレドニデン、シクレソニド、フルニソリド、フロ酸フルチカゾン、プロピオン酸フルチカゾン、コルチゾール、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、17-吉草酸ヒドロコルチゾン、17-酪酸ヒドロコルチゾン、17-アセポン酸ヒドロコルチゾン、17-ヒドロコルチゾンブテプレート、コルチゾン及び酢酸コルチゾンを含むグルココルチコイドに関する。
本発明は、最も好ましくは、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、メチルプレドニゾロン、ベタメタゾン及びデキサメタゾンを含む群から選択されるグルココルチコイドに関する。
異なる物質は、コルチゾールと比較したときのそれらのグルココルチコイド効力が異なる適応症に使用される実用的な観点からのものである。例えばコルチゾンはコルチゾールよりも効力が弱いが、プレドニゾンの効力はコルチゾールの効力の4倍であり、プレドニゾロン及びメチルプレドニゾロンは5倍の効力を示し、デキサメタゾンの効力はコルチゾールの効力の約30倍でさえある。
多種多様なグルココルチコイド製剤が、経口、非経口及び皮膚、経皮、眼及び関節内等の種々の局所使用に利用可能である。本発明は、任意の適切なグルココルチコイド製剤に関する。好ましくは、本発明は、全身投与又は局所投与のための少なくとも1つのグルココルチコイドを含む製剤に関する。最も好ましくは、本発明は、全身投与又は局所投与されるグルココルチコイドに関し、ここで、投与様式は、静脈内投与、経口投与、舌下投与、直腸投与、局所投与及び皮膚投与を含む群から選択される。
先に述べたように、本発明は、コルチコイド節約剤としての5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンに関する。
より良好な溶解性及び生物学的利用能を確保するために、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンの薬学的に許容される塩が使用され得る。ナトリウム塩、カリウム塩、及びリチウム塩が、治療適用のために記載されている(国際公開第2010/082858号を参照)。したがって、本発明は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンの、ナトリウム塩、カリウム塩及びリチウム塩を含む群から選択される5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンの薬学的に許容される塩に関する。特に、本発明は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩に関する。
リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩及びセシウム塩の結晶構造は、Guzel et al.(2013)Journal of Coordination Chemistry 66,3722-3739に記載されている。したがって、本特許出願は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンの全ての薬学的に許容される塩の結晶形態の使用にも言及する。
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンは、水和物、例えばナトリウム塩二水和物として使用されることが多い。したがって、本特許出願は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及びその薬学的に許容される塩の全ての水和物及び他の溶媒和物の使用にも言及する。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン、その誘導体又は薬学的に許容される塩は、適切な配位子との錯体を構築することができる。したがって、本特許出願は、このような錯体にも言及する。
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンは、水和物、例えばナトリウム塩二水和物として使用されることが多い。したがって、本特許出願は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及びその薬学的に許容される塩の全ての水和物及び他の溶媒和物の使用にも言及する。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン、その誘導体又は薬学的に許容される塩は、適切な配位子との錯体を構築することができる。したがって、本特許出願は、このような錯体にも言及する。
再現性のある標準化された活性医薬成分(API)の製造を確実にし、活性薬剤の無水製剤の改善された安定性の特徴を提供するために、しばしば好ましい。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の無水物形態は、国際公開第2011/107295号(形態I、形態II)及び国際公開第2016/096143号(形態III)に結晶多形として記載されている。これらの結晶多形は、実質的に相不純物を含まず、X線粉末回折によって特性決定された。この方法は、ブラッグ反射が起こる平面間間隔及び対応する2シータ(2θ)角度を示す特性d値のセットをもたらす。更に、反射の相対強度(それぞれ最高のピークを100%として正規化した場合)が示されている。これにより、それぞれの多形体の一意で明確なフィンガープリントが得られる。
形態Iについて、以下の値を決定した。d値:13.5;6.9;5.2;4.6;3.9;3.5;3.4;3.3;3.1;3.0及び/又は2θ値:6.5;12.7;16.9;19.3;22.8;25.8;26.6;27.2;28.7;30.3。
形態IIは、以下の値によって特性決定される。d値:12.9;7.9;7.1;6.5;5.3;4.0;3.7;3.6;3.3;3.2及び/又は2θ値:6.8;11.2;12.5;13.7;16.7;22.4;24.3;24.9;27.2;27.8。
形態IIIは、以下の値をもたらした。d値:13.131;7.987;7.186;6.566;6.512;5.372;3.994;3.662;3.406;3.288;3.283;3.222;3.215;3.127;2.889及び/又は2θ値:6.73;11.07;12.31;13.48;13.59;16.49;22.24;24.29;26.14;27.10;27.14;27.67;27.72;28.52;30.93。
したがって、本特許出願は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及びその薬学的に許容される塩の全ての結晶形態及びその多形の使用にも言及する。
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンの誘導体の種々のフタラジンジオン及びその薬学的に許容される塩についても、同様の治療効果が知られている。一例は、6-アミノ-2,3-ジヒドロフタラジン-1,4-ジオン(イソルミノール)である。適切なフタラジンジオンの概要は、国際公開第2007/018546号で与えられる。これらの化合物は、本発明による治療用途に使用される場合、同等の効果を示すと仮定することが合理的である。
互変異性は、水素原子又はプロトンが化合物の内部に正式に移動する有機化合物の急速な内部転換に関する。これは、単結合及び隣接する二重結合の切替えを伴う。単一の形態は互変異性体と呼ばれる。例えば、ケト-エノール互変異性は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンで起こる。したがって、本特許出願は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及びその薬学的に許容される塩の全ての互変異性体の使用にも言及する。
本出願を通して使用される場合、「5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン」という用語は、特に明記しない限り、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及びその薬学的に許容される塩の全ての前述の分子変異体を包含するものとし、特にこの用語には、錯体、並びに溶媒和物、水和物、結晶多形及び互変異性体が含まれる。
本出願の範囲では、「組合わせ」又は「医薬組合わせ」という用語は、特定の適応症に対して同じ治療スキーム内の少なくとも2つの異なる活性物質の投与を指す。「組成物」又は「医薬組成物」という用語は、少なくとも1つの活性成分を含む単一の医薬製剤を指す。したがって、「医薬組合わせ」内の少なくとも2つの活性物質は、別々に投与することも、同じ単一の「組成物」内で投与することもできる。
したがって、本特許出願は、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用するための少なくとも1つの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及び少なくとも1つのグルココルチコイドを含む医薬組合わせに関し、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンは、少なくとも1つのグルココルチコイドへのアドオンとして投与されるか、又は少なくとも1つのグルココルチコイドと同じ医薬組成物内で投与される。
好ましくは、本特許出願は、グルココルチコイド単独でのそれぞれの治療と比較して、より低用量のグルココルチコイドを特徴とする、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用するための少なくとも1つの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンを含む医薬組合わせに関する。
本特許出願はまた、望ましくないグルココルチコイド作用の予防及び/又は治療に使用するための、少なくとも1つの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及び少なくとも1つのグルココルチコイドを含む医薬組合わせに関し、ここで、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンは、少なくとも1つのグルココルチコイドへのアドオンとして、又は少なくとも1つのグルココルチコイドと同じ医薬組成物内で投与される。
本明細書では、「医薬」及び「医療」という用語は、ヒト医学及び獣医学の両方を含む。
本出願によれば、特に明記しない限り、「薬剤」、「医薬品」、「化合物」、「活性物質」又は「活性医薬成分」(API)という用語は、上に定義される5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及び/又はグルココルチコイドの物質又は化合物を指す。
「組成物」又は「医薬組成物」という用語は、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と共に、任意の薬理学的に許容される定義された剤形及び剤形中の少なくとも1つの活性物質、並びに組合わせ、蓄積、複合体若しくは結晶として、又は他の反応若しくは相互作用の結果として直接的又は間接的に上述の成分から生成される全ての薬剤、並びに任意選択的に少なくとも1つの更なる医薬品を含む。
「賦形剤」という用語は、本出願では、活性物質以外の医薬組成物の任意の成分を説明するために使用される。適切な賦形剤の選択は、組成物の剤形、投与量、所望の溶解性及び安定性等の様々な因子に依存する。
活性物質に関する「効果」又は「作用」という用語、それぞれ本発明の組合わせは、当該物質又は組合わせが以前に投与された生物において因果的に生じる結果を指す。生物に対して因果的に生じる有益な結果の場合、「治療効果」、「治療作用」又は「有効性」という用語が使用される。「有効性」という用語は、所望の治療効果の程度を指す。
「望ましくないグルココルチコイド作用」又は「グルココルチコイドに関連する望ましくない効果」という用語は、グルココルチコイドによる治療に関連する任意の望ましくない効果、例えば有害反応、長期副作用、馴化、及びグルココルチコイドの突然の除去に関連する効果も含む。
本発明によれば、「有効量」及び「治療有効量」という用語は、そのような予防又は治療を必要とする人に所望の有益な効果を引き起こすのに十分に大きい本発明の物質の量を指す。
「相乗」又は「相乗効果」という用語は、少なくとも1つの更なる物質が添加された場合に当該物質のいずれかの治療効果が強化される、同等の効果を示す少なくとも2つの物質の組合わせ適用から生じる効果を指す。
「劣加法性」、「相加性」及び「超相加性」という用語は、単剤として投与された同じ物質と比較した、組み合わせて投与された物質の相乗効果のグレードを指す。
「拮抗作用」又は「拮抗効果」という用語は、同等の効果を示す少なくとも2つの物質の併用適用から生じる効果を指し、少なくとも1つの更なる物質を添加すると、当該物質のいずれかの治療効果が弱まる。
本発明の範囲において、「同時投与」又は「同時に投与される」という用語は、特定の時間枠内での少なくとも2つの医薬品の投与を指し、後者は、より低い頻度で与えられる薬剤の投与間隔に依存する。例えば、より長い投与間隔を有する薬剤が毎日投与される場合、第2の薬剤は、併用のために同じ日に投与されなければならない。しかしながら、2週間ごとの注射の場合、これらの2週間以内の第2の薬剤の投与は、付随するものと見なされなければならない。適用形態及び投与部位は独立しており、したがって、それらは完全に異なる可能性があるが、2つの薬剤は、同じ医薬組成物内に提供される可能性もある。
「予防」、「治療」及び「療法」という用語は、単独で、又は少なくとも1つの更なる本発明の物質及び場合により1つ以上の更なる医薬品と組み合わせて、投与の時系列とは無関係に、それを必要とする対象に少なくとも本発明の任意の物質を投与することを含む。そのような投与は、本発明の障害の1つ又はそのような障害の治療に関連する任意の症状又は望ましくない効果を予防又は阻害すること、並びに/あるいは望ましくない効果又は症状を緩和すること、並びに/あるいはそのような障害の治癒過程を開始することを意図する。
グルココルチコイドは、例えば、関節リウマチ、滑液包炎、変形性関節症、腱炎、痛風性関節炎、上顆炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、多発性硬化症、喘息、気管支炎、皮膚発疹、アレルギー、重度の過敏反応、ショック、全身性エリテマトーデス、重度の乾癬、脱毛症、限局性神経皮膚炎、環状肉芽腫、多発血管炎性肉芽腫症、扁平苔癬、ケロイド、急性及び慢性白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫、脳の腫瘍、頭蓋内腫瘍、脳浮腫、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、急性高山病、急性特発性耳鳴症、湿疹、筋ジストロフィー、ベル麻痺、群発頭痛、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、クループ、化学療法誘発性疲労、悪心及び嘔吐を治療し、移植拒絶を予防するために使用される。
更に、敗血症性ショックにおけるデキサメタゾンによる早期介入は、特に低用量が使用される場合、死亡率を低下させることができた(Lian XJ et al.2019,Hindawi,BioMed Res Int,Article ID 3175047,published 10 June 2019)。ごく最近では、免疫系の過剰反応のために急性呼吸ストレス症候群を発症した後、人工呼吸を必要とする重度のCOVID-19症状を有する患者において同じ効果が示され得る(Tomazini et al.2020,JAMA 324(13),1307-1316;Horby et al.2020,NEJM 384,693-704)。したがって、感染症のリスクを高めるグルココルチコイド治療は、感染症のリスクが高い重症患者に有用であることが判明したか、又は感染症自体が治療要件の理由でさえある。投薬は重要であり、グルココルチコイドに関連する有害反応のいずれかは、これらの患者にとって致命的であり得る。本発明による医薬組合わせは、そのような場合に投与される用量を更に減少させ、それによって患者の有害反応リスクを減少させるのに役立ち得る。
グルココルチコイドは脳浮腫の治療の成功によく知られているため、手術の範囲では、グルココルチコイドは繊細な組織、例えば神経外科における炎症を低減するために使用される。
例えば、湿疹又はツタウルシ等の接触毒に対する反応等の様々な皮膚状態は、主に局所適用によって治療される。小児科では、グルココルチコイドは主に、脳浮腫、髄膜炎、化学療法誘発性悪心及び嘔吐、急性喘息、クループ、急性高山病、特発性血小板減少性紫斑病、並びに迅速かつ妥当な抗炎症効果及び/又は免疫抑制効果を必要とする任意の更なる適応症を治療するために使用される。
グルココルチコイドはまた、予防のために、例えば、COPDの増悪を予防するために、又は外傷後急性ショック肺を予防するために使用される。
また、獣医学の分野では、グルココルチコイドは、皮膚、肺及び胃腸管のアレルギー及び炎症性疾患を治療するために広く使用されているが、脳浮腫及び心原性又は敗血症性ショック等の状態の治療にも使用されている。
本発明による薬剤又は医薬組合わせは、望ましくないグルココルチコイド作用の予防及び/又は治療において、並びに/あるいはグルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の治療において使用することができ、これらの状態又は疾患は、限定されないが、
自己免疫障害、例えば多発性硬化症、関節リウマチ、若年性慢性関節炎、リウマチ性多発筋痛、自己免疫性溶血性貧血、シェーグレン症候群、自己免疫性肝炎、全身性エリテマトーデス、リウマチ熱、脱毛症、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、皮膚筋炎、乾癬、壊疽性膿皮症、自己免疫性甲状腺炎、及び免疫性血小板減少症;
アレルギー、例えば喘息、皮膚発疹、接触性皮膚炎、例えばウルシ又はツタウルシ暴露によるもの、蕁麻疹、血管浮腫、アナフィラキシー、及び重度の過敏反応;
急性及び慢性リンパ性白血病並びに急性及び慢性骨髄性白血病を含む白血病、リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、脳の腫瘍及び頭蓋内腫瘍等の癌;
疲労、悪心及び嘔吐を含むがこれらに限定されない、化学療法及び放射線療法等の癌治療に関連する有害反応;
皮膚の炎症性疾患、例えば皮膚発疹、湿疹、皮膚炎、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、全身性エリテマトーデス、脱毛症、乾癬、包茎、環状肉芽腫、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、壊疽性膿皮症、帯状疱疹、皮膚筋炎、ケロイド及び苔癬、例えば限局性神経皮膚炎、扁平苔癬、硬化性苔癬及び硬化性萎縮性苔癬;
喘息、気管支炎、喉頭炎、クループ、重症結核、慢性閉塞性肺疾患(COPD)等の呼吸器系の炎症性疾患、COPDの増悪の予防、嚢胞性線維症、脂質間質性肺炎、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、及び乳児呼吸窮迫症候群(IRDS)、並びに外傷後の急性ショック肺の予防;
胃腸管の炎症性疾患、例えば炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、嚢胞性線維症、及びクローン病;
急性間質性腎炎、腎症候群、嚢胞性線維症及び包茎等の泌尿生殖系の炎症性疾患;
滑液包炎、変形性関節症、腱炎、痛風性関節炎、上顆炎、毛細血管拡張性運動失調症、足底筋膜炎、混合性結合組織病、皮膚筋炎、若年性慢性関節炎、及びリウマチ性多発筋痛症等の筋骨格系の炎症性疾患、
筋ジストロフィー、例えば、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、肢帯型ジストロフィー、ジスフェリン異常、三好型ミオパチー1~3、遺伝性封入体ミオパチー(HIBM)、縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー(DMRV)、Nonaka遠位型ミオパチー、四肢節約型ミオパチー、球脊髄性筋萎縮症(SMA)、SMARD1、ウェルドニッヒ・ホフマン病、クーゲルベルク・ヴェランダー病、シャルコー・マリー・トゥース病、Curschmann-Steinert病、近位型筋強直性ミオパチー、PROMM(2型)、ウォーカー・ワールブルク症候群、ラミンA/C関連先天性筋ジストロフィー、福山型先天性筋ジストロフィー、部分的メロシン欠損を伴う先天性筋ジストロフィー、脊椎硬直性筋ジストロフィー、原発性ラミニン2欠損を伴う先天性筋ジストロフィー、LARGE関連先天性筋ジストロフィー、筋・眼・脳病、ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー、Emery-Dreyfuss型筋ジストロフィー(EMD)、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、眼咽頭型筋ジストロフィー及び筋原線維ミオパチー1~6型;
眼炎症、交感性眼炎、ブドウ膜炎、髄膜炎、群発頭痛、毛細血管拡張性運動失調症、ベル麻痺、帯状疱疹、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIPD)、重症筋無力症、メニエール病、急性特発性耳鳴症等の神経系及び感覚器官の炎症性疾患、
心不全、心膜炎、体位性低血圧症、心炎を伴うリウマチ熱、血管炎、結節性多発動脈炎、結節性汎動脈炎、巨細胞動脈炎、側頭動脈炎、及び多発性血管炎を伴う肉芽腫症等の心血管系の炎症性疾患;
敗血性ショック、菌血症、ウイルス血症、真菌血症、寄生虫に関連する敗血症を含むがこれらに限定されない敗血症、ヘルクスハイマー反応、及びSIRS(全身性炎症反応症候群)等の更なる全身性炎症性疾患、並びに急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、川崎症候群、及び一時的にSARS-CoV-2に関連する小児炎症性多系統症候群(PIMS-TS)等の更なる炎症反応症候群;
結核、チフス及びブルセラ症等の重度の感染症;
並びに多数の更なる症状、例えば、脳浮腫、ショック;外傷後ショック症候群、外傷後ストレス障害、サルコイドーシス、高カルシウム血症、副腎機能不全(原発性、二次性及び三次性の副腎機能不全を含む)、副腎生殖器症候群、甲状腺炎、及び急性高山病からなる群から選択され、
本発明による薬剤又は医薬組合わせは、移植拒絶を防止することができる。
自己免疫障害、例えば多発性硬化症、関節リウマチ、若年性慢性関節炎、リウマチ性多発筋痛、自己免疫性溶血性貧血、シェーグレン症候群、自己免疫性肝炎、全身性エリテマトーデス、リウマチ熱、脱毛症、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、皮膚筋炎、乾癬、壊疽性膿皮症、自己免疫性甲状腺炎、及び免疫性血小板減少症;
アレルギー、例えば喘息、皮膚発疹、接触性皮膚炎、例えばウルシ又はツタウルシ暴露によるもの、蕁麻疹、血管浮腫、アナフィラキシー、及び重度の過敏反応;
急性及び慢性リンパ性白血病並びに急性及び慢性骨髄性白血病を含む白血病、リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、脳の腫瘍及び頭蓋内腫瘍等の癌;
疲労、悪心及び嘔吐を含むがこれらに限定されない、化学療法及び放射線療法等の癌治療に関連する有害反応;
皮膚の炎症性疾患、例えば皮膚発疹、湿疹、皮膚炎、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、全身性エリテマトーデス、脱毛症、乾癬、包茎、環状肉芽腫、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、壊疽性膿皮症、帯状疱疹、皮膚筋炎、ケロイド及び苔癬、例えば限局性神経皮膚炎、扁平苔癬、硬化性苔癬及び硬化性萎縮性苔癬;
喘息、気管支炎、喉頭炎、クループ、重症結核、慢性閉塞性肺疾患(COPD)等の呼吸器系の炎症性疾患、COPDの増悪の予防、嚢胞性線維症、脂質間質性肺炎、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、及び乳児呼吸窮迫症候群(IRDS)、並びに外傷後の急性ショック肺の予防;
胃腸管の炎症性疾患、例えば炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、嚢胞性線維症、及びクローン病;
急性間質性腎炎、腎症候群、嚢胞性線維症及び包茎等の泌尿生殖系の炎症性疾患;
滑液包炎、変形性関節症、腱炎、痛風性関節炎、上顆炎、毛細血管拡張性運動失調症、足底筋膜炎、混合性結合組織病、皮膚筋炎、若年性慢性関節炎、及びリウマチ性多発筋痛症等の筋骨格系の炎症性疾患、
筋ジストロフィー、例えば、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、肢帯型ジストロフィー、ジスフェリン異常、三好型ミオパチー1~3、遺伝性封入体ミオパチー(HIBM)、縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー(DMRV)、Nonaka遠位型ミオパチー、四肢節約型ミオパチー、球脊髄性筋萎縮症(SMA)、SMARD1、ウェルドニッヒ・ホフマン病、クーゲルベルク・ヴェランダー病、シャルコー・マリー・トゥース病、Curschmann-Steinert病、近位型筋強直性ミオパチー、PROMM(2型)、ウォーカー・ワールブルク症候群、ラミンA/C関連先天性筋ジストロフィー、福山型先天性筋ジストロフィー、部分的メロシン欠損を伴う先天性筋ジストロフィー、脊椎硬直性筋ジストロフィー、原発性ラミニン2欠損を伴う先天性筋ジストロフィー、LARGE関連先天性筋ジストロフィー、筋・眼・脳病、ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー、Emery-Dreyfuss型筋ジストロフィー(EMD)、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、眼咽頭型筋ジストロフィー及び筋原線維ミオパチー1~6型;
眼炎症、交感性眼炎、ブドウ膜炎、髄膜炎、群発頭痛、毛細血管拡張性運動失調症、ベル麻痺、帯状疱疹、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIPD)、重症筋無力症、メニエール病、急性特発性耳鳴症等の神経系及び感覚器官の炎症性疾患、
心不全、心膜炎、体位性低血圧症、心炎を伴うリウマチ熱、血管炎、結節性多発動脈炎、結節性汎動脈炎、巨細胞動脈炎、側頭動脈炎、及び多発性血管炎を伴う肉芽腫症等の心血管系の炎症性疾患;
敗血性ショック、菌血症、ウイルス血症、真菌血症、寄生虫に関連する敗血症を含むがこれらに限定されない敗血症、ヘルクスハイマー反応、及びSIRS(全身性炎症反応症候群)等の更なる全身性炎症性疾患、並びに急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、川崎症候群、及び一時的にSARS-CoV-2に関連する小児炎症性多系統症候群(PIMS-TS)等の更なる炎症反応症候群;
結核、チフス及びブルセラ症等の重度の感染症;
並びに多数の更なる症状、例えば、脳浮腫、ショック;外傷後ショック症候群、外傷後ストレス障害、サルコイドーシス、高カルシウム血症、副腎機能不全(原発性、二次性及び三次性の副腎機能不全を含む)、副腎生殖器症候群、甲状腺炎、及び急性高山病からなる群から選択され、
本発明による薬剤又は医薬組合わせは、移植拒絶を防止することができる。
驚くべきことに、本発明による医薬組合わせの同時投与は、一般的な超相加効果を示すだけでなく、試験した固定比の広範囲全体にわたってこの効果も示すことが示され得る(実施例1参照)。
用語「比」又は「固定比」は、本明細書では、使用される単位とは無関係の2つの成分間の任意の種類の比を指す。このような比率は、医薬品の分野における重量、重量%、濃度仕様及び任意の他の実行可能な単位に有効である。したがって、例えば、1:10の使用されるグルココルチコイドと使用される5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンとの比は、例えば、1mg:10mg、1mg/kg:10mg/kg、1mM/10mM若しくは1%:10%として、又は比自体が1:10である限り任意の他の単位で実施することができる。
本特許出願はまた、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用するための、少なくとも1つの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及び少なくとも1つのグルココルチコイドを含むグルココルチコイド節約剤又はそれぞれの医薬組合わせに言及し、予防及び/又は治療の有効性は、グルココルチコイド単独でのそれぞれの治療と比較して有意に改善される。
更に、本発明によるグルココルチコイド節約剤又はそれぞれの医薬組合わせは、したがって、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用することができ、成分は任意の比で使用することができる。
しかしながら、治療される医学的適応症の最良の効果を得るために、使用されるグルココルチコイドの効力、適用形態及び比の実用的な観点からの実現可能性が考慮されるべきであり、後者は特に患者のコンプライアンスを維持するためである。
したがって、本発明によるグルココルチコイド節約剤又はそれぞれの医薬組合わせは、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用することができ、成分グルココルチコイド及び5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンは、好ましくは10:1~1:5000、より好ましくは4:1~1:1600、最も好ましくは1:5~1:400の任意の比で使用することができる。
以下では、いくつかの可能な組合わせ及びそれぞれの比が提供されるが、本発明による医薬組合わせはこれらの例に限定されない。
適用形態に応じて、治療される適応症及び患者の経口適用のための個人リスク状況デキサメタゾンは、例えば、重症及び急性の症例では1日当たり最大100mgの用量で投与されるが、慢性状態での維持用量は通常、1日当たり4~8mgで変動する。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンは非常に安全であることが示されているが、コンプライアンス上の理由から、例えば錠剤又はカプセル剤の場合、投与量は1日当たり10グラムを超えるべきではない。
したがって、本発明によるグルココルチコイド節約剤又はそれぞれの医薬組合わせは、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用することができ、成分デキサメタゾンは経口投与され、重度の急性症例では4:1~1:100、好ましくは2:1~1:50、より好ましくは1:1~1:20、最も好ましくは1:2~1:10のデキサメタゾンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との比によって特徴付けられ、慢性症例では維持用量のために1:5~1:800、好ましくは1:10~1:400、より好ましくは1:20~1:200、最も好ましくは1:50~1:100のデキサメタゾンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との比によって特徴付けられる。
しかしながら、液体適用の場合、患者のコンプライアンスに悪影響を及ぼすことなく、より高い用量及び/又は量を投与することができる。
したがって、本発明によるグルココルチコイド節約剤又はそれぞれの医薬組合わせは、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用することができ、成分デキサメタゾン及び5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩は、経口投与され、任意の液体形態のそれらの医薬品を投与されている患者において、1:5から1:1600、好ましくは1:10から1:800、より好ましくは1:20から1:400、最も好ましくは1:50から1:200の低用量デキサメタゾンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との比を特徴とする。
注射用のデキサメタゾンは、経口投与と比較して非常に類似して投与される。しかしながら、非常に重篤な疾患では、最大200mgの急性初期用量が静脈内注射され、これらの場合、維持用量もより高い。局所浸潤療法及び注射療法のための用量は、通常、注射当たり2mg~8mgの間で変動する。
したがって、本発明によるグルココルチコイド節約剤又はそれぞれの医薬組合わせは、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用することができ、成分デキサメタゾンは静脈内投与され、重度の急性症例では10:1~1:100、好ましくは4:1~1:50、より好ましくは2:1~1:20、最も好ましくは1:1~1:10のデキサメタゾンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との比によって特徴付けられ、慢性症例では維持用量のために1:1~1:400、好ましくは1:2~1:200、より好ましくは1:5~1:100、最も好ましくは1:10~1:50のデキサメタゾンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との比によって特徴付けられる。
したがって、本発明によるグルココルチコイド節約剤又はそれぞれの医薬組合わせを、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用することができ、成分デキサメタゾンが浸潤又は注射によって局所投与され、1:5~1:1600、好ましくは1:10~1:800、より好ましくは1:20~1:400、最も好ましくは1:50~1:200のデキサメタゾンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との比を特徴とする。
経口投与する場合のプレドニゾンは、1日当たり1mgの低維持用量から開始し、重篤な急性症例では1日当たり250mgまでである。
したがって、本発明によるグルココルチコイド節約剤又はそれぞれの医薬組合わせは、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用することができ、成分プレドニゾンは経口投与され、重度の急性症例では10:1~1:100、好ましくは4:1~1:50、より好ましくは2:1~1:20、最も好ましくは1:1~1:10のデキサメタゾンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との比によって特徴付けられ、慢性症例では維持用量のために1:2~1:1600、好ましくは1:5~1:800、より好ましくは1:10~1:400、最も好ましくは1:20~1:200のプレドニゾンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との比によって特徴付けられる。
重度の急性症例における注射としてのプレドニゾロンは、1000mgまでの用量で投与される。1日当たり50mg以上の維持用量は珍しくない。
したがって、本発明によるグルココルチコイド節約剤又はそれぞれの医薬組合わせは、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用することができ、成分プレドニゾロンは経口投与され、重度の急性症例では10:1~1:20、好ましくは4:1~1:10、より好ましく2:1~1:5、最も好ましくは1:1~1:2のプレドニゾロンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との比によって特徴付けられ、維持用量のために4:1~1:400、好ましくは2:1~1:200、より好ましくは1:1~1:100、最も好ましくは1:2~1:50のデキサメタゾンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との比によって特徴付けられる。
更なるグルココルチコイド物質並びに更なる適用形態、例えばグルココルチコイドを含む局所治療又は吸入用調製物のためのクリーム等については、それに応じて適切な比を決定することができる。
本発明の医薬組合わせについて示される超相加性のために、グルココルチコイド用量は、個々の患者、適応症及び使用される成分の比率に応じて減少され得る。場合によっては、最良の結果を得るために、経時的な用量及び比の適応が必要になり得る。実施例1(表2を参照されたい)に示されるように、グルココルチコイド単独と比較した組合わせによる改善は、調査されたほぼ全ての組合わせにおいて25%に達し、50%又は更には100%の改善が非常に一般的であり、単一の組合わせにおいて最大500%超の改善が観察された。
したがって、本発明の医薬組合わせにおけるグルココルチコイドの投与量は、グルココルチコイドを単独で投与する場合の投与量と比較して、80%、好ましくは50%、最も好ましくは20%に減少させることができる。
したがって、本出願は、グルココルチコイドの用量を有意に減少させることができることを特徴とする、グルココルチコイドで通常治療される状態の予防及び/又は治療においてグルココルチコイド節約剤として使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つを指す。そのような有意な減少は、グルココルチコイド用量の元の用量の80%、好ましくは50%、最も好ましくは20%への減少を意味する。
本特許出願はまた、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用するための少なくとも1つの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及び少なくとも1つのグルココルチコイドを含む医薬組合わせに関し、グルココルチコイドの用量は、グルココルチコイド単独でのそれぞれの治療と比較して有意に減少させることができる。そのような有意な減少は、グルココルチコイド用量の元の用量の80%、好ましくは50%、最も好ましくは20%への減少を意味する。
グルココルチコイドの用量を減少させることによって、それぞれの望ましくない影響が、よりまれにしか起こらず、あまり強く起こらないであろう。更に、実施例2は、グルココルチコイドの用量を減少させなくても、本発明の医薬組合わせを投与すると、グルココルチコイドの望ましくない副作用が減少するという明確なヒントを与える。
本特許出願はまた、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用するための少なくとも1つの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及び少なくとも1つのグルココルチコイドを含む医薬組合わせに関し、グルココルチコイド関連副作用の数及び重症度は、グルココルチコイド単独でのそれぞれの治療と比較して有意に低下する。
使用される特定のグルココルチコイドに応じて、臨界血清濃度を超えるとグルココルチコイドレセプターが活性化されるだけでなく、程度は低いがミネラルコルチコイドレセプターも活性化されるので、高投与量により問題が生じ得る。ほとんどの場合、これは望ましくない副作用である。グルココルチコイドと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つとの組合わせの本発明による適用により、このグルココルチコイドの有効投与量は、ミネラルコルチコイド受容体の活性化が起こらないように、又は少なくともはるかに少ない程度まで減少させることができる。この効果を達成するために、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の使用が特に好ましい。
本特許出願は、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用するための、少なくとも1つの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及び少なくとも1つのグルココルチコイドを含む医薬組合わせを、それを必要とする患者に提供することによる治療方法に関する。本方法は、有効な量及び比率で、本発明の医薬組合わせをそれを必要とする患者に投与することによる、当該組合わせの提供を含む。このような有効量及び比率の例は、上に記載されている。
本特許出願はまた、望ましくないグルココルチコイド作用の予防及び/又は治療に使用するための、少なくとも1つの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及び少なくとも1つのグルココルチコイドを含む医薬組合わせを、それを必要とする患者に提供することによる治療方法に関する。方法は、本発明の医薬組合わせを、それを必要とする患者に有効な量及び比率で投与することによって、当該組合わせを提供することを含む。このような有効量及び比率の例は、上に記載されている。
本出願は、同様に、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療におけるアドオンとして使用するための医薬組成物を指し、当該組成物は、少なくとも1つの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及び少なくとも1つの賦形剤を含有する。
本出願はまた、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用するための医薬組成物を指し、当該組成物は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はこの化合物の前述の分子変異体のいずれかの少なくとも1つ、少なくとも1つのグルココルチコイド及び少なくとも1つの賦形剤を含有する。
少なくとも1つの賦形剤は、担体、浸透促進剤、結合剤、溶媒、可溶化剤、緩衝剤、防腐剤、酸化防止剤、コーティング、着色剤、香味物質、芳香族物質、甘味料、増粘剤、崩壊剤、滑剤、潤滑剤、乳化剤、安定剤、希釈剤、固結防止剤(付着防止剤)、pH調整剤、酸性化剤、等張化剤、発泡剤、消泡剤、脂肪剤、稠度向上剤、ヒドロトロープ、吸着剤及び乳白剤からなる群から選択される。
適格な担体は、当技術分野で公知の全ての担体及びそれらの組合わせである。固体剤形では、それらは、例えば、植物及び動物の脂肪、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、シリカ、タルカム、酸化亜鉛であり得る。液体剤形及びエマルジョンの場合、適切な担体は、例えば溶媒、可溶化剤、乳化剤、例えば水、エタノール、イソプロパノール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチルグリコール、綿実油、ピーナッツ油、オリーブ油、ヒマシ油、ゴマ油、グリセロール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ソルビタンの脂肪酸エステルである。懸濁液は、希釈剤(例えば、水、エタノール又はプロピレングリコール)、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレン及びポリオキシエチレンソルビタンエステル、微結晶セルロース、ベントナイト、寒天、トラガカント等の当技術分野で公知の担体を使用することができる。
浸透促進剤は、局所剤形に使用されることが多い。適切な透過促進剤は、当技術分野で公知の全ての薬学的に許容される透過促進剤、例えば、限定するものではないが、ラウロカプラン、1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オン等のアゾン;ジメチルスルホキシド、DMAC、DMF等のスルホキシド;2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン等のピロリドン;エタノール、1,2-プロパンジオール又はデカノール等のアルコール;プロピレングリコール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のグリコール;オレイン酸、ラウリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチン酸、イソプロピルミリスチン酸、カプリン酸等の脂肪酸;ポリオキシエチレン-2-オレイルエーテル、ポリオキシエチレン-2-ステアリルエーテル等のノニック系界面活性剤;テルペン;テルペノイド;オキサゾリジノン;尿素;セラミド類似体、アゾン類似体、メントール誘導体、エーテル化誘導体、エステル化誘導体、トランスカルバム、カルバメート塩、TXA誘導体、DDAIP(ドデシル2-(ジメチルアミノ)プロパノエート)、DDAK、天然精油(これらの全てはChen et al.(2014)Asian J.Pharm.Sc.9,51-64に列挙されている);クエン酸トリエチル等のクエン酸エステル;ハイドロフォビンポリペプチド;α-ビサブロール;ジメチルイソソルビド(Arlasove(登録商標)DMI);エトキシジグリコールを含む。1,2-プロパンジオールが好ましい。
結合剤という用語は、粉末を結合するか又はそれらを一緒に接着させ、顆粒形成を通してそれらを凝集性にする物質を指す。それらは製剤の「接着剤」として機能する。結合剤は、提供される希釈剤又は充填剤の凝集強度を高める。
適切な結合剤は、小麦、トウモロコシ、米又はジャガイモからのデンプン、ゼラチン、グルコース、スクロース又はベータラクトース等の天然に存在する糖、トウモロコシからの甘味料、天然及び合成ゴム、例えばアカシア、トラガカント、又はアルギン酸アンモニウムカルシウム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルカルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ワックス及び他のものである。組成物中の結合剤のパーセンテージは、1~30重量%、好ましくは2~20重量%、より好ましくは3~10重量%、最も好ましくは3~6重量%の範囲であり得る。
適切な溶媒は、水、炭酸水、注射用水、等張化剤を含む水、生理食塩水、等張生理食塩水、アルコール、特にエチル及びn-ブチルアルコール、グリコール、オレイン酸及びリノール酸トリグリセリド、カプリル酸及びカプリン酸モノ-、ジ-及びトリグリセリド、ポリオキシエチレンカプリル酸及びカプリン酸グリセリド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、低アルキル脂肪酸エステル、大豆油、ラウリン酸プロピレングリコール、ポリオキシエチレン35(peg-35)ヒマシ油、ポリオキシエチレングリセリルトリオレエート、酪酸エチル、カプリル酸エチル、オレイン酸エチル及びそれらの混合物を含む群から選択され得る。
表面活性可溶化剤(可溶化剤)として適しているのは、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエステル、ポリエチルプロピレングリコールコポリマー、シクロデキストリン、例えば -及び -シクロデキストリン、モノステアリン酸グリセリル、例えばSolutol HS15(BASFからのMacrogol-15-ヒドロキシステアレート、PEG660-15ヒドロキシステアレート)、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレンオキシステアリン酸トリグリセリド、ポリビニルアルコール、ドデシル硫酸ナトリウム、(アニオン性)グリセリルモノオレアート等である。
更に、1つ又は複数の緩衝液は、液体製剤、特に医薬液体製剤に好ましい。特に水溶液の緩衝液、緩衝系及び緩衝溶液という用語は、酸又は塩基の添加による、又は溶媒による希釈によるpH変化に抵抗する系の能力を指す。好ましい緩衝系は、ホルマート、ラクタート、安息香酸、オキサラート、フマラート、アニリン、アセタート緩衝液、シトラート緩衝液、グルタマート緩衝液、ホスファート緩衝液、スクシナート、ピリジン、フタラート、ヒスチジン、MES(2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸)、マレイン酸、カコジレート(ヒ酸ジメチル)、炭酸、ADA(N-(2-アセトアミド)イミノ二酢酸、PIPES(4-ピペラジン-ビス-エタンスルホン酸)、BIS-TRISプロパン(1,3-ビス[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノール]プロパン)、エチレンジアミン、ACES(2-[(アミノ-2-オキソエチル)アミノ]エタンスルホン酸)、イミダゾール、MOPS(3-(N-モルフィノ)プロパンスルホン酸)、ジエチルマロン酸、TES(2-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アミノエタンスルホン酸)及びHEPES(N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N’-2-エタンスルホン酸)、並びに3.8~7.7のpKaを有する他の緩衝液を含む群から選択され得る。
酢酸緩衝液等の炭酸緩衝液及びフマラート、タルトラート及びフタラート等のジカルボン酸緩衝液、並びにシトラート等のトリカルボン酸緩衝液が好ましい。
好ましい緩衝液の更なる群は、スルファート水酸化物、ボラート水酸化物、カルボナート水酸化物、オキサラート水酸化物、水酸化カルシウム及びリン酸緩衝液等の無機緩衝液である。好ましい緩衝液の別の群は、イミダゾール、ジエチレンジアミン及びピペラジン等の窒素含有緩衝液である。更に好ましいのは、スルホン酸緩衝液、例えばTES、HEPES、ACES、PIPES、[(2-ヒドロキシ-1,1-ビス-(ヒドロキシメチル)エチル)アミノ]-1-プロパンスルホン酸(TAPS)、4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-プロパンスルホン酸(EEPS)、4-モルホリノ-プロパンスルホン酸(MOPS)及びN,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホン酸(BES)である。好ましい緩衝液の別の群は、グリシン、グリシル-グリシン、グリシル-グリシル-グリシン、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-グリシン及びN-[2-ヒドロキシ-1,1-ビス(ヒドロキシメチル)エチル]グリシン(トリシン)である。グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、アスパルタート、グルタマート、アスパラギン、グルタミン、システイン、メチオニン、プロリン、4-ヒドロキシプロリン、N,N,N-トリメチルリジン、3-メチルヒスチジン、5-ヒドロキシ-リジン、o-ホスホセリン、γ-カルボキシグルタマート、[エプシロン]-N-アセチルリジン、[オメガ]-N-メチルアルギニン、シトルリン、オルニチン及びそれらの誘導体等のアミノ酸緩衝液も好ましい。
液体剤形用の防腐剤は、要求に応じて使用することができる。それらは、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カルシウム、メチルパラベン、エチルパラベン、メチルエチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸カルシウム、p-ヒドロキシ安息香酸ヘプチル、パラ-ヒドロキシ安息香酸メチルナトリウム、パラ-ヒドロキシ安息香酸エチルナトリウム、パラ-ヒドロキシ安息香酸ナトリウムプロピル、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、フェニルエチルアルコール、クレゾール、塩化セチルピリジニウム、クロロブタノール、チオメル(2-(エチルメルクリチオ)安息香酸ナトリウム)、二酸化硫黄、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸カルシウム、亜硫酸水素カルシウム、亜硫酸水素カリウム、ビフェニル、オルトフェニルフェノール、オルトフェニルフェノールナトリウム、チアベンダゾール、ニシン、ナタマイシン、ギ酸、ギ酸ナトリウム、ギ酸カルシウム、ヘキサミン、ホルムアルデヒド、二炭酸ジメチル、亜硝酸カリウム、亜硝酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、二酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、酢酸アンモニウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、乳酸、プロピオン酸、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸カリウム、ホウ酸、四ホウ酸ナトリウム、二酸化炭素、リンゴ酸、フマル酸、リゾチーム、銅-(II)-スルファート、塩素、二酸化塩素及び当業者に公知の他の適切な物質又は組成物を含む群から選択され得る。
抗酸化剤の添加は、局所剤形において特に好ましい。抗酸化剤の好適な例としては、メタ重亜硫酸ナトリウム、α-トコフェロール、アスコルビン酸、マレイン酸、アスコルビン酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルオール、フマル酸又は没食子酸プロピルが挙げられる。二亜硫酸ナトリウムの使用が好ましい。
錠剤又は丸剤は通常コーティングされており、すなわちコーティングは外層を構成する。これは、フィルムコーティング、糖類を含む糖コーティング、及び圧縮コーティングであり得る。薬学的に許容され得るワニス又はワックス、HPMC、MC又はHPCを使用することができる。そのようなコーティングは、味を偽装し、嚥下又は識別を容易にするのに役立ち得る。多くの場合、可塑剤及び顔料がコーティングに含まれる。
カプセルは、通常、活性物質を封入するゼラチン状エンベロープを有する。このゼラチン状層の具体的な組成及び厚さは、カプセルの摂取後にどれだけ速く吸収が起こるかを決定する。当技術分野で知られているように、持続放出製剤が特に興味深い。
着色剤は、飲料の組成物、それぞれ剤形に着色を与える賦形剤である。これらの賦形剤は、食品着色剤であり得る。それらは、粘土又は酸化アルミニウム等の適切な吸着手段に吸着することができる。着色剤の量は、組成物の重量当たり0.01~10%、好ましくは重量当たり0.05~6%、より好ましくは重量当たり0.1~4%、最も好ましくは重量当たり0.1~1%で変動し得る。適切な食品着色剤は、クルクミン、リボフラビン、リボフラビン-5’-ホスファート、タルトラジン、アルカニン、キノリオンイエローWS、ファストイエローAB、リボフラビン-5’-ナトリウムホスファート、イエロー2G、サンセットイエローFCF、オレンジGGN、コチニール、カルミン酸、シトラスレッド2、カルモイシン、アマランス、ポンソー4R、ポンソーSX、ポンソー6R、エリスロシン、レッド2G、アルラレッドAC、インダスレンブルーRS、パテントブルーV、インジゴカルミン、ブリリアントブルーFCF、クロロフィル及びクロロフィリン、クロロフィル及びクロロフィリンの銅錯体、グリーンS、ファストグリーンFCF、プレーンカラメル、コースティックサルファイトカラメル、アンモニアカラメル、サルファイトアンモニアカラメル、ブラックPN、カーボンブラック、植物性炭素、Brown FK、Brown HT、α-カロテン、β-カロテン、γ-カロテン、アナト、ビキシン、ノルビキシン、パプリカオレオレオレジン、カプサンチン、カプソルビン、リコペン、β-アポ-8’-カロテナール、β-アポ-8’-カロテン酸のエチルエステル、フラボキサンチン、ルテイン、クリプトキサンチン、ルビキサンチン、ビオラキサンチン、ロドキサンチン、カンタキサンチン、ゼアキサンチン、シトラナキサンチン、アスタキサンチン、ベタニン、アントシアニン、サフラン、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化鉄、水酸化鉄、アルミニウム、銀、金、顔料ルビン、タンニン、オルセイン、グルコン酸第一鉄、乳酸第一鉄である。
適切な芳香物質及び香味物質は、この目的のために使用することができる全てのエッセンシャルオイルを含む。一般に、この用語は、それぞれの特徴的な匂いを有する植物又は植物の一部からの揮発性抽出物を指す。それらは、水蒸気蒸留によって植物又は植物の一部から抽出することができる。例としては、精油、セージ、クローブ、カモミール、アニス、スターアニス、タイム、ティーツリー、ペパーミント、ミント油、メントール、シネオール、ユーカリ油、マンゴー、イチジク、ラベンダー油、カモミールの花、松葉、ヒノキ、オレンジ、ローズウッド、プラム、スグリ、サクランボ、カバノキの葉、シナモン、ライム、グレープフルーツ、タンジェリン、ビャクシン、バレリアン、レモンバーム、レモングラス、パルマローザ、クランベリー、ザクロ、ローズマリー、ショウガ、パイナップル、グアバ、エキナセア、キヅタの葉抽出物、ブルーベリー、カキ、メロン等、又はそれらの混合物からのそれぞれの芳香物質、並びにメントール、ペパーミント及びスターアニス油又はメントール及びサクランボ風味の混合物が挙げられる。これらの芳香族又は香味物質は、組成物全体に対して、重量当たり0.0001~10%(特に組成物中)、好ましくは重量当たり0.001~6%、より好ましくは重量当たり0.001~4%、最も好ましくは重量当たり0.01~1%の範囲で含まれ得る。適用又は単一の場合に関連して、異なる量を使用することが有利であり得る。
適切な甘味料は、マンニトール、グリセロール、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、シクラメート、イソマルト、イソマルチトール、サッカリン及びそのナトリウム、カリウム及びカルシウム塩、スクラロース、アリテーム、タウマチン、グリチルリチン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ステビオールグリコシド、ネオテーム、アスパルテーム-アセスルファム塩、マルチトール、マルチトールシロップ、ラクチトール、キシリトール、エリスリトールを含む群から選択することができる。
適切な増粘剤は、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デキストリン、ポリデキストロース、変性デンプン、アルカリ変性デンプン、漂白デンプン、酸化デンプン、酵素処置デンプン、リン酸モノデンプン、トリメタリン酸ナトリウム又はオキシ塩化リンでエステル化されたジデンプンホスファート、ホスファートジデンプンホスファート、アセチル化ジデンプンホスファート、無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン、酢酸ビニルでエステル化された酢酸デンプン、アセチル化ジデンプンアジペート、アセチル化ジデンプングリセロール、ジデンプングリセリン、ヒドロキシプロピルデンプン、ヒドロキシプロピルジデンプングリセリン、ヒドロキシプロピルジデンプンホスファート、ヒドロキシプロピルジデンプングリセリン、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、アセチル化酸化デンプン、ヒドロキシエチルセルロースを含む群から選択することができる。
適切な崩壊剤は、とりわけ、デンプン、カルボキシメチルデンプン等の冷水溶性デンプン、メチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体、微結晶セルロース及びクロスカルメロースナトリウム等の架橋微結晶セルロース、グアー、寒天、カラヤ(インドトラガカント)、ローカストビーンガム、トラガカント等の天然及び合成ゴム、ベントナイト等の粘土、キサンタンガム、アルギン酸及びアルギン酸ナトリウム等アルギナート、発泡性組成物を含む群から選択することができる。水分膨張は、例えばデンプン、セルロース誘導体、アルギナート、多糖類、デキストラン、架橋ポリビニルピロリドンによって支持される。組成物中の崩壊剤の量は、1~40%/重量、好ましくは3~20%/重量、最も好ましくは5~10%/重量で変化し得る。
流動促進剤は、それぞれのサプリメントの焼付きを防止し、流れが滑らかで一定になるように造粒物の流れ特性を改善する材料である。適切な流動促進剤は、二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、デンプン及びタルクを含む。組成物中の流動促進剤の量は、重量当たり0.01~10%、好ましくは重量当たり0.1~7%、より好ましくは重量当たり0.2~5%、最も好ましくは重量当たり0.5~2%で変動し得る。
潤滑剤という用語は、錠剤、顆粒等がプレス金型又は出口ノズルから放出されるのを容易にするために剤形に添加される物質を指す。それらは摩擦又は摩耗を減少させる。潤滑剤は通常、顆粒の表面上及び顆粒とプレス金型の部品との間に存在しなければならないため、プレスの直前に添加される。組成物中の潤滑剤の量は、重量当たり0.05~15%、好ましくは重量当たり0.2~5%、より好ましくは重量当たり0.3~3%、最も好ましくは重量当たり0.3~1.5%で変化し得る。適切な潤滑剤は、とりわけ、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム及びステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩、ステアリン酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ホウ酸、高融点を有するワックス、ポリエチレングリコールである。
乳化剤は、例えば、以下のアニオン性乳化剤及び非イオン性乳化剤、アニオン性乳化剤ワックス、セチルアルコール、セチルステアリルアルコール、ステアリン酸、オレイン酸、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ヒマシ油及び/又は硬化ヒマシ油への2~60molのエチレンオキシドの付加生成物、ウールワックス油(ラノリン)、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエテンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエテンソルビタンモノオレアート、ポリオキシエテンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエテンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエテンソルビタントリステアレート、ポリオキシエテンステアレート、ポリビニルアルコール、メタ酒石酸、酒石酸カルシウム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カルシウム、プロパン-1,2-ジオールアルギナート、カラギーナン、加工ユーケマ海藻、ローカストビーンガム、トラガカント、アカシアガム、カラヤガム、ジェランガム、ガティガム、グルコマンナン、ペクチン、アミド化ペクチン、アンモニウムホスファチド、臭素化植物油、スクロースアセタートイソブチラート、ウッドロジンのグリセロールエステル、リン酸二ナトリウム、二リン酸三ナトリウム、二リン酸四ナトリウム、二リン酸二カルシウム、二水素二リン酸カルシウム、三リン酸ナトリウム、三リン酸五カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウムカルシウム、ポリリン酸カルシウム、ポリリン酸アンモニウム、β-シクロデキストリン、粉末セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルヒドロキシエチルセルロース、クロスカルメロース、酵素加水分解カルボキシメチルセルロース、脂肪酸のモノ-及びジグリセリド、モノステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、脂肪酸のモノ-及びジグリセリドの酢酸エステル、脂肪酸のモノ-及びジグリセリドの乳酸エステル、脂肪酸のモノ-及びジグリセリドのクエン酸エステル、脂肪酸のモノ-及びジグリセリドの酒石酸エステル、脂肪酸のモノ-及びジグリセリドのモノ-及びジアセチル酒石酸エステル、脂肪酸のモノ-及びジグリセリドの混合酢酸及び酒石酸エステル、スクシニル化モノグリセリド、脂肪酸のスクロースエステル、スクロクリセリド、脂肪酸のポリグリセロールエステル、ポリグリセロールポリリシノレート、脂肪酸のプロパン-1,2-ジオールエステル、脂肪酸のプロピレングリコールエステル、グリセロール及びプロパン-1のラクチル化脂肪酸エステル、脂肪酸のモノグリセリド及びジグリセリドと相互作用する熱酸化ダイズ油、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ステアロイル-2-乳酸ナトリウム、ステアロイル-2-乳酸カルシウム、酒石酸ステアリル、クエン酸ステアリル、フマル酸ステアリルナトリウム、フマル酸ステアロイルカルシウム、酒石酸ステアリル、クエン酸ステアリル、フマル酸ステアロイルナトリウム、フマル酸ステアロイルカルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、エトキシ化モノグリセリド及びジグリセリド、メチルグルコシド-ココナッツ油エステル、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ポリリン酸カルシウムナトリウム、ポリリン酸カルシウム、ポリリン酸アンモニウム、コリン酸、コリン塩、ジデンプングリセロール、デンプンナトリウムオクテニルスクシナート、アセチル化酸化デンプンから選択することができる。グリセリンモノオレアート、ステアリン酸、レシチン等のリン脂質が好ましい。
安定剤は、活性物質又は他の補助物質に望ましくない変化を防ぐために添加することができる物質である。安定剤は実際の乳化剤ではないが、エマルジョンの安定性にも寄与し得る。安定剤に適した例は、オキシステアリン、キサンタンガム、寒天、オーツガム、グアーガム、タラガム、ステアリン酸ポリオキシエテン、アスパルタム・アセスルファム塩、アミラーゼ、プロテアーゼ、パパイン、ブロメライン、フィシン、インベルターゼ、ポリデキストロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルポリピロリドン、クエン酸トリエチル、マルチトール、マルチトールシロップである。
希釈剤又は充填剤は、最小量の活性剤を取り扱うために薬物に添加される不活性物質である。適切な希釈剤の例は、水、マンニトール、アルファ化デンプン、デンプン、微結晶セルロース、粉末セルロース、ケイ化微結晶セルロース、二塩基性リン酸カルシウム二水和物、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、キサンタンガム、アラビアガム、又はそれらの任意の組合わせである。
塊の形成を防止し、包装、輸送、分配キャップの少なくとも1つのチャンバからの放出及び消費を容易にするために、固化防止剤(付着防止剤)をサプリメント又はサプリメントの組成物に添加することができる。好適な例としては、リン酸三カルシウム、粉末セルロース、ステアリン酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム、フェロシアン化ナトリウム、フェロシアン化カリウム、フェロシアン化カルシウム、骨ホスファート、ケイ酸ナトリウム、二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、三ケイ酸マグネシウム、タルク粉末、アルミノケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムアルミニウム、アルミノケイ酸カルシウム、ベントナイト、ケイ酸アルミニウム、ステアリン酸、ポリジメチルシロキサンが挙げられる。
液体剤形に適したpH調節剤は、例えば、水酸化ナトリウム、塩酸、リン酸二水素ナトリウム又はリン酸水素二ナトリウム等の緩衝液物質である。
適切な酸性度調整剤は、酢酸、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、二酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、二酸化炭素、リンゴ酸、フマル酸、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、乳酸カルシウム、乳酸アンモニウム、乳酸マグネシウム、クエン酸、クエン酸一、二、三ナトリウム、クエン酸一、二、三カリウム、クエン酸一、二、三カルシウム、酒石酸、酒石酸一、二ナトリウム、酒石酸一、二カリウム、酒石酸ナトリウムカリウム、オルトリン酸、クエン酸レシチン、クエン酸マグネシウム、リンゴ酸アンモニウム、リンゴ酸ナトリウム、リンゴ酸水素ナトリウム、リンゴ酸カルシウム、リンゴ酸水素カルシウム、アジピン酸、アジピン酸ナトリウム、アジピン酸カリウム、アジピン酸アンモニウム、コハク酸、フマル酸ナトリウム、フマル酸カリウム、フマル酸カルシウム、フマル酸アンモニウム、1,4-ヘプトノラクトン、クエン酸三アンモニウム、クエン酸鉄アンモニウム、グリセロリン酸カルシウム、クエン酸イソプロピル、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、炭酸マグネシウム、重炭酸マグネシウム、炭酸第一鉄、硫酸アンモニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化マグネシウム、グルコン酸を含む群から選択することができる。
酸性化剤は、酸を生成するか又は酸になる無機化学物質であるように使用される。適切な例は、塩化アンモニウム、塩化カルシウムである。
適切な等張化剤は、例えば、薬学的に許容される塩、特に塩化ナトリウム及び塩化カリウム、グルコース又はラクトース等の糖、マンニトール及びソルビトール等の糖アルコール、シトラート、ホスファート、ボラート及びそれらの混合物である。
いくつかのガレノス製剤では、液体経口剤形が溶解時にいくらかの泡を生成することが望ましい場合がある。そのような効果は、液体の表面張力を低下させ、したがって気泡の形成を促進する発泡剤の添加によって支持することができ、又は気泡の合体を阻害することによってそのコロイド安定性を増加させる。あるいは、泡を安定させることができる。適切な例としては、鉱油、キラヤ抽出物、クエン酸トリエチル、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウムが挙げられる。
あるいは、いくつかの液体経口剤形は、調製時にわずかに泡沫状に見えることがある。これは所望の用途を妨げないが、医薬品の場合には患者のコンプライアンスに、又は栄養補助食品の場合には商業的成功に影響を及ぼし得る。したがって、薬学的に許容される消泡剤(泡防止剤)を添加することが望ましい場合がある。例は、栄養補助食品中のポリジメチルシロキサン又はシリコーン油、又は医薬品中のシメチコンである。
適切な脂肪分は、例えば、オレイン酸デシルエステル、水和ヒマシ油、軽質鉱油、鉱油、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムである。
稠度向上剤は、例えば、セチルアルコール、セチルエステルワックス、水和ヒマシ油、マイクロクリスタリンワックス、非イオン性乳化剤ワックス、蜜蝋、パラフィン又はステアリルアルコールである。
適切なヒドロトロープは、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール、又はグリセリン等のポリオールである。
吸着剤は、水から油を吸い上げる材料である。適切な例としては、天然吸着剤、例えばピートモス、おがくず、羽毛、並びに炭素及び合成吸着剤を含有する任意の天然吸着剤、例えばポリエチレン及びナイロンが挙げられる。吸着剤は、乾燥状態での限られた流体吸着(吸着又は吸着による液体又は気体の取込み)による錠剤/カプセルの防湿のために使用される。
乳白剤は、必要に応じて、飲用可能な液体を不透明にする物質である。それらは、溶媒、ほとんどの場合、本明細書では水と実質的に異なる屈折率を有さなければならない。同時に、それらは組成物の他の成分に対して不活性でなければならない。適切な例としては、二酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム、ベヘン酸、セチルアルコール、又はそれらの混合物が挙げられる。
本発明の別の態様では、本出願は、グルココルチコイドで通常治療される疾患の予防又は治療における経口投与のための製剤に使用するための、本開示による5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと、少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物に関する。
経口剤形に適したこれらの医薬製剤は、錠剤、ソフトゼラチンカプセル、ハードゼラチンカプセル、糖衣錠又は丸剤等の別個の単位;粉末又は顆粒;水性又は非水性液体中のジュース、シロップ、ドロップ、ティー、溶液又は懸濁液;食用フォーム又はムース;あるいは水中油型又は油中水型エマルジョンとして投与され得る。
したがって、錠剤又はカプセル等の経口剤形では、活性剤は、エタノール、グリセロール又は水等の非毒性の薬学的に許容される不活性担体と組み合わせることができる。
粉末は、化合物を適切に小さい粒径に粉砕し、それらを同様の方法で医薬担体、例えばデンプン又はマンニトール等の食用炭水化物と混合することによって製造される。香味剤、防腐剤、分散剤又は着色剤も存在することができる。
錠剤は、粉末混合物を製造、造粒又は乾式プレスし、潤滑剤及び崩壊剤を添加し、混合物を錠剤にプレスすることによって製剤化される。粉末混合物は、適切に粉砕された化合物を前述のように希釈剤又は塩基と混合することによって、適用可能であれば、カルボキシメチルセルロース、アルギナート、ゼラチン又はポリビニルピロリドン等の結合剤、例えばパラフィン等の溶解遅延剤、例えば四級塩等の吸収促進剤、及び/又は例えばベントナイト、カオリン又はリン酸二カルシウム等の吸収剤と混合することによって製造される。粉末混合物を、例えばシロップ、デンプンペースト、アカシア粘液又はセルロース若しくはポリマー材料の溶液等の結合剤で湿潤させ、ふるいを通してプレスすることによって造粒することができる。造粒の代替として、粉末混合物を打錠機に通すことができ、不均一な形状の塊が得られ、これが分解されて顆粒が形成される。顆粒は、錠剤鋳型への付着を防止するために、ステアリン酸、ステアホスファート、タルク又は鉱油の添加によって潤滑化することができる。次いで、潤滑された混合物をプレスして錠剤を得る。本発明による化合物を、流動性の不活性賦形剤と組み合わせ、次いで、造粒工程又は乾式プレス工程を実施せずに直接プレスして錠剤を得ることもできる。
本発明の別の態様では、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと、少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物が硬質ゼラチンカプセル中で提供される。それらは、前述のように粉末混合物を製造し、それを成形ゼラチンカバーに充填することによって製造される。高分散シリカ、タルカム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム又はポリエチレングリコール等の光沢剤及び潤滑剤を固体として粉末混合物に添加することができる。カプセルの摂取後の薬剤のアベイラビリティを改善するために、寒天、炭酸カルシウム又は炭酸ナトリウム等の崩壊剤又は可溶化剤を同様に添加することができる。更に、所望又は必要に応じて、適切な結合剤及び/又は着色剤を混合物に添加することができる。
本発明の別の態様では、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと、少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物が、ソフトゼラチンカプセル(SGC)に含まれる。SGCは、消化管を通過する際に溶解される。それらは、グリセロール又はソルビタン等の様々な量の可塑剤により濃縮されたゼラチンから主になる。放出速度は、SGC担体材料の具体的な配合に依存する。それらはまた、活性薬剤の持続放出にも適している。SGCは、難水溶性活性薬剤の投与に特に有用である。
本発明の別の態様では、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと、少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物が、チュアブル錠又はハードカラメルに含まれる。ここで、物質は錠剤又はカラメルのマトリックスに組み込まれる。
本発明の別の態様では、本出願は、吸入投与用の製剤中のグルココルチコイドで通常治療される疾患の予防又は治療に使用するための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと、少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物に関する。
グルココルチコイドで通常治療される肺疾患の効果的な予防的治療又は治療的処置のためには、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つと、少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物が患者の肺胞に達することが有利である。したがって、粒子サイズは、肺組織の気道の最も低い部分に達するのに十分に小さくなければならない。薬学的活性剤の吸入適用のための最良の吸入装置クラスは、いわゆるメッシュ式ネブライザである。本出願の範囲では、咳及び風邪のための、又は凝った目的のためのむしろ単純な使い捨てメッシュ式ネブライザから、下気道の重篤な疾患又は状態の臨床的又は家庭内治療のための洗練されたハイエンドメッシュ式ネブライザまで、当技術分野で公知の実質的に全てのメッシュ式ネブライザを使用することができる。
適切なものは、全て市販のメッシュ式ネブライザ、ジェット式ネブライザ、超音波ネブライザ、乾燥粉末吸入器及び(加圧)定量吸入器である。
噴霧プロセスの圧電活性化を有するメッシュ式ネブライザ、それぞれ振動メッシュ式ネブライザが好ましい。
したがって、本発明の別の態様では、本出願は、吸入投与のための製剤中のグルココルチコイドで通常治療される肺疾患の予防又は治療に使用するための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物に関し、吸入投与は振動メッシュ式ネブライザによって行われる。
メッシュ式ネブライザは、患者との相互作用に従って、連続モードデバイス及びトリガ作動デバイスの2つの群に分類することができる。連続モードメッシュ式ネブライザでは、噴霧されたエアロゾルはマウスピース内に連続的に放出され、患者は提供されたエアロゾルを吸入しなければならない。トリガ作動式装置では、規定量のエアロゾルは、能動的かつ深い吸気呼吸時にのみ放出される。このようにして、連続モード装置よりもはるかに大量の活性剤含有エアロゾルが吸入され、最も低い気道に到達する。後者は、エアロゾル放出が呼吸サイクルに結合されないため、周囲又は上気道の通路のいずれかに大量の活性剤含有エアロゾルを失う。
したがって、トリガ作動メッシュ式ネブライザ、特に振動メッシュ式ネブライザが好ましい。
噴霧プロセスの圧電活性化を有するトリガ活性化メッシュ式ネブライザが特に好ましい。
メッシュ式ネブライザモデルPARI eFlow(登録商標)rapid、Philips Respironics I-neb、Philips InnoSpire Go、M-neb(登録商標)dose+mesh nebulizer inhalation MN-300/8、Hcmed Deepro HCM-86C及びHCM860、OMRON MicroAir U100、Aerogen(登録商標)Solo、KTMED NePlus NE-SM1、Vectura Fox、Vectura Bayer Breelib(商標)が好ましい。
最も好ましい振動メッシュ式ネブライザモデルは、PARI eFlow(登録商標)rapid、PARI Velox、Philips Respironics I-neb、M-neb(登録商標)dose+mesh nebulizer inhalation MN-300/8、Aerogen(登録商標)Solo、Vectura Fox、Vectura Bayer Breelib等のハイエンドモデルである。
本発明の更に別の態様では、通常グルココルチコイドで治療される肺疾患の予防又は治療に使用するための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと、少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物であり、当該医薬組成物は、心肺バイパス装置の換気空気への添加剤として、補助換気の形態で提供される。集中治療室内の患者の状態が悪化すると、患者は、自身の呼吸が十分な酸素供給を可能にするまで、そのような装置内で無期限に換気される必要があることが多い。Yピースの吸入チャンバと組み合わせた定量噴霧式吸入器のエアロゾルを用いた場合、良好な結果が達成された。あるいは、定出力メッシュネブライザ又は振動メッシュネブライザ、超音波ネブライザ又はジェットネブライザを使用してもよい。異なるタイプの長所と短所は当業者に知られており、科学文献に記載されている。
これらの場合、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物は、固体形態(乾燥粉末)又は液体形態(前に記載したように、水溶液中で、又は噴霧エアロゾルとして)で挿管換気空気に添加することができる。
本発明の更に別の態様では、本出願は、舌下錠用製剤中のグルココルチコイドで通常治療される疾患の予防又は治療に使用するための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと、少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物に関する。
舌下投与剤形は肝代謝を迂回するため、経口薬物送達と比較した場合、舌下薬物送達は代替法であり得る。薬理学的効果の迅速な発現は、いくつかの薬物、特に急性障害の治療に使用される薬物にしばしば望まれる。舌下錠は急速に崩壊し、存在する少量の唾液は通常、より良好な溶解及びバイオアベイラビリティの増加と相まって剤形の崩壊を達成するのに十分である。
薬物は、脂質二重層を通して分配することができるのに十分な親油性でなければならないが、一旦脂質二重層に入ると、再び分配されるほど親油性ではない。吸収の拡散モデルによれば、脂質二重層を横切る流動は濃度勾配に正比例する。したがって、より低い唾液溶解度は、より低い吸収速度をもたらし、逆もまた同様である。一般に、舌下用に製剤化された薬物は、理想的には、その拡散を促進するために500未満の分子量を有するべきである。口腔は、5.0~7.0の狭いpH範囲を有する。イオン化可能な薬物の製剤中に適切な緩衝液を含めることにより、水性唾液のpHを制御することが可能になる。
薬物味マスキングの不快な味又は臭いの可能性を回避するために、必要である。甘味料、香味剤、及び他の矯味剤は必須成分である。糖系賦形剤は、唾液中で急速に溶解し、溶解吸熱を生じる。それらは口中に心地よい感触を作り出し、他の風味と共に舌下錠に最も適している。
舌下錠を製造するための典型的な技術としては、直接圧縮、圧縮成形、凍結乾燥及びホットメルト押出が挙げられる(Khan et al.(2017)J Pharmaceut Res 16:257-267)。
本発明の更に別の態様では、本出願は、液体剤形中のグルココルチコイドで通常治療される疾患の予防又は治療に使用するための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと、少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物に関する。
本出願はまた、静脈内注射、動脈内注射又は腹腔内注射の形態のグルココルチコイドで通常治療される疾患の予防又は治療における、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物の非経口投与を開示する。
これらの液体剤形は、溶液、懸濁液及びエマルジョンを含む。例は、非経口注射用の水及び水/プロピレングリコール溶液、又は経口溶液、懸濁液及びエマルジョン用の甘味料又は乳白剤の添加である。
これらの液体剤形は、バイアル、IVバッグ、アンプル、カートリッジ、及びプレフィルドシリンジに保存することができる。適切な賦形剤には、可溶化剤、安定剤、緩衝液、張度調整剤、増量剤、増粘剤/還元剤、界面活性剤、キレート剤及びアジュバントが含まれる。
本発明の更に別の態様では、グルココルチコイドで通常治療される疾患の予防又は治療に使用するための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと、少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物が、凍結乾燥物として製剤化される。凍結乾燥物は、注射用水又は生理食塩水又は水/エタノール溶液で再構成し、次いで注射によって投与することができる。
静脈内注射のための典型的な適用形態には、注入ポンプ、皮下注射針、点滴チャンバ、末梢カニューレ(末梢静脈カテーテル)及び圧力バッグが含まれる。
静脈内注射のための典型的な適用形態には、注入ポンプ、皮下注射針、点滴チャンバ、末梢カニューレ(末梢静脈カテーテル)及び圧力バッグが含まれる。
一般的には、水溶液又は生理食塩水が好ましい。本発明による難溶性医薬品の場合、エタノール又はエタノール/水混合物も使用することができる。
更に好適な液体剤形としては、滴剤、点眼剤及び点耳剤が挙げられる。
鼻腔用スプレー製品に使用される一般的な製剤タイプは、溶液、懸濁液及びエマルジョンである。鼻腔スプレー製剤は、水性、水性アルコール性又は非水性ベースであり得る。システムの種類に応じて、製剤は、溶媒及び共溶媒;粘膜付着剤;pH緩衝剤;酸化防止剤;防腐剤;重量オスモル濃度及び張度剤;浸透促進剤;懸濁化剤;及び界面活性剤を含む一連の機能的賦形剤を含む。製剤タイプの選択及び選択される賦形剤は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物の溶解度及び安定性、並びに典型的な100μlスプレーで有効用量を送達するのに必要な濃度によって決定される(Kulkarni and Shaw(2016)in:Essential Chemistry for Formulators of Semisolid and Liquid Dosages,Elsevierを参照されたい)。前述のCarragelose(登録商標)技術は、鼻腔スプレーにも使用される。
点鼻薬は、同様の製剤で投与されるが、ディスペンサを押す代わりに滴下される。
本出願はまた、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと、少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物に関し、この医薬組成物の投与は点眼剤によって行われる。
点眼剤は、主に医薬活性剤を含む水溶液である。pHは、通常、7.1~7.5に調整される。点眼剤の一般的な緩衝剤は、ホウ酸及び一塩基性リン酸ナトリウムである。等張性は、0.9%生理食塩水(又は別の等張化剤、例えば硝酸カリウム、ホウ酸、酢酸ナトリウム、酢酸ナトリウムリン酸緩衝液又はマンニトール)によって角膜上皮と等張の浸透圧(225~430mosm/kg)に調整されるべきである。適切な防腐剤としては、チオメルサール、有機水銀化合物、例えばフェニル水銀、塩化ベンザルコニウム、クロルヘキシジン及びベンジルアルコールが挙げられる。接触時間を延長するために、セルロース誘導体(ヒプロメロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ヒアルロン酸、酢酸フタル酸セルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール又はポロキサマー等の接触時間増粘物質(増粘剤)を添加することができる。塩化ベンザルコニウム、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の湿潤剤又は界面活性剤を含めることができる。いくつかのアミノ酸は、単独で、又はヒアルロン酸ナトリウムと組み合わせて、必要に応じて組織再構成の促進に役立ち得る。適切なアミノ酸は、グリシン、ロイシン、リジン及びプロリンである。
本発明の更に別の実施形態では、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと、本開示による少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む医薬組成物が、クリーム、エマルジョン、ローション、ゲル、ヒドロゲル、ペースト、粉末、軟膏、塗布剤、フィルム、リポソーム、皮膚パッチ、経皮パッチ、経皮スプレー又は懸濁液等の局所適用形態として提供される。
具体的には、低融点の坐剤ワックスの製造のために、カカオバター等の脂肪酸グリセリドの混合物を最初に溶融させ、次いで活性物質を撹拌又は他の混合方法下で均一に分散させる。次いで、溶融した均質な混合物を適切な鋳型に移し、固化するまで冷却する。
全ての前述の物質及び物質のクラスは、単独で、又はそれらの任意の考えられる組合わせで、本発明による賦形剤として使用することができる。
本出願は同様に、グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療に使用するための組成物に関し、当該組成物は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はこの化合物の前述の分子変異体のいずれかの少なくとも1つ、少なくとも1つの賦形剤及び少なくとも1つの更なる非ステロイド活性剤を含有する。そのような医薬組成物は、場合により、少なくとも1つのグルココルチコイドを更に含む。
少なくとも1つの更なる活性剤は、非ステロイド系抗炎症薬;免疫調節剤;免疫賦活剤;免疫抑制剤;抗生物質;抗感染剤;抗ウイルス剤;抗真菌剤;抗原虫剤;駆虫薬;鎮痛剤;局所麻酔薬;抗凝固剤;抗血小板薬;筋弛緩剤;気管支拡張薬;肺血管拡張剤;粘液溶解剤;肺サーファクタント;酸化防止剤;ENaC活性化剤;HMG-CoAレダクターゼ阻害剤;AT1受容体拮抗薬;強壮剤;及びタンパク質同化剤を含む群から選択することができる。
そのような非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)に適した例は、アセチルサリチル酸、サリチル酸及びサリチラート、アセトアミノフェン(パラセタモール)、サルサラート、ジフルニサル、イブプロフェン、デキシブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、デクスケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン、ロキソプロフェン、インドメタシン、トルメチン、スリンダク、エトドラク、ケトロラック、ジクロフェナク、アセクロフェナク、ナブメトン、ピロキシカム、メロキシカム、テノキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム、イソキシカム、フェニルブタゾン、メフェナム酸、メクロフェナミン酸、フルフェナム酸、トラミン酸、セレキソキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、ルミラコキシブ、エトリコキシブ、フロコキシブ、ニメスリド、クロニキシン、リコフェロン、H-ハルパギド、フルニキシン、チアプロフェン酸を含む。
そのような免疫調節薬(IMID)の適切な例としては、サリドマイド、レナリドマイド、ポマリドマイド及びアプレミラストが挙げられる。
そのような抗ウイルス薬の好適な例は、アンクリビロク、アプラビロク、セニクリビロク、エンフビルチド、マラビロク、ビクリビロク、アマンタジン、リマンタジン、プレコナリル、イドクスウリジン、アシクロビル、ブリブジン、ファムシクロビル、ペンシクロビル、ソリブジン、バラシクロビル、シドホビル、ガンシクロビル、バルガンシクロビル、ソホスブスビル、ホスカルネット、リバビリン、タリビリン、フィリブビル、ネスブビル、テゴブビル、ホスデビリン、ファビピラビル、メリメエポジブ、アスナプレビル、バラピラビル、ボセプリビル、シルプレビル、ダノプレビル、ダクラタスビル、ナラプレビル、テラプレビル、シメプレビル、バニペビル、ルピントリビル、ホミビルセン、アメナメビル、アリスポリビル、ベビリメート、レテルモビル、ラニナマビル、オセルタミビル、ペラミビル、ザナミビル、レムデシビルを含む。
そのような抗ウイルス薬の好適な例は、アンクリビロク、アプラビロク、セニクリビロク、エンフビルチド、マラビロク、ビクリビロク、アマンタジン、リマンタジン、プレコナリル、イドクスウリジン、アシクロビル、ブリブジン、ファムシクロビル、ペンシクロビル、ソリブジン、バラシクロビル、シドホビル、ガンシクロビル、バルガンシクロビル、ソホスブスビル、ホスカルネット、リバビリン、タリビリン、フィリブビル、ネスブビル、テゴブビル、ホスデビリン、ファビピラビル、メリメエポジブ、アスナプレビル、バラピラビル、ボセプリビル、シルプレビル、ダノプレビル、ダクラタスビル、ナラプレビル、テラプレビル、シメプレビル、バニペビル、ルピントリビル、ホミビルセン、アメナメビル、アリスポリビル、ベビリメート、レテルモビル、ラニナマビル、オセルタミビル、ペラミビル、ザナミビル、レムデシビルを含む。
そのような免疫賦活剤の好適な例としては、インターフェロン(α-、β-、γ-、τ-インターフェロン)、インターロイキン、CSF、PDGF、EGF、IGF、THF、レバミゾール、ジメプラノール、イノシンが挙げられる。
そのような免疫抑制薬の適切な例には、アルキル化剤(シクロホスファミド等)等の細胞増殖抑制薬、メトトレキサート、アザチオプリン、メルカプトプリン、フルオロウラシル、レフルノミド等の代謝拮抗薬、タンパク質合成阻害剤及びダクチノマイシン、アントラサイクリン、マイトマイシンC、ブレオマイシン及びミトラマイシン等の特定の抗生物質、ミトキサントロン等の挿入剤;ムロモナブ-CD3、リツキシマブ、ウステキヌマブ、アレムツズマブ、ナタリズマブ、バシリキシマブ及びダクリズマブ等の抗体;シクロスポリン、タクロリムス及びシロリムス等のイムノフィリンに作用する薬物、並びにβ-インターフェロン及びγ-インターフェロン等の非分類免疫抑制剤、オピオイド、インフリキシマブ、エタネルセプト、アダリムマブ等のTNF結合タンパク質;又はクルクミン、カテキン、ミコフェノール酸、フィンゴリモド、ミリオシン及びフマル酸ジメチルエステルを含む。
そのような抗生物質の適切な例は、イミペネム、メロペネム、エルタペネム、セファロスポリン、アズトレオナム、ペニシリン、例えばペニシリンG及びペニシリンV、ピペラシリン、メズロシリン、アンピシリン、アモキシシリン、フルクロキサシリン、メチシリン、オキサシリン、クラブラン酸、スルバクタム、タゾバクタム、スルタミシリン、ホスホマイシン、テイコプラニン、バンコマイシン、バシトラシン、コリスチン、グラミシジン、ポリミキシンB、チロトリシン、テイキソバクチン、フォスミドマイシン、アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、クロラムフェニコール、フシジン酸、セスロマイシン、ナルボマイシン、テリスロマイシン、クリンダマイシン、リンコマイシン、ダプトマイシン、ダルフォプリスチン、キヌプリスチン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシン、リネゾリド、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、チゲサイクリン、ノルフロキサシン、エノキサシン、シプロフロキサシン、オフロキサシン、レボフロキサシン、モキシフロキサシン、メトロニダゾール、チニダゾール、アミノクマリン、スルファジアジン、スルファドキシン、スルファメトキサゾール、スルファサラジン、ピリメタミン、トリメトプリム、リファンピシンを含む。
抗感染剤は、細菌、ウイルス、真菌、原虫及び寄生虫感染の治療に有用な化合物の総称であり、抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤及び駆虫剤を含む。
そのような筋弛緩剤の適切な例としては、テルクロニウム、1-エチルカルバモイル-3-(3-トリフルオロメチルフェニル)ピロリジン、メタキサロン、メトカルバモール、メプロバメート、バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサンゾン、シクロベンザプリン、ダントロレン、ジアゼパム、オルフェナドリン、キニーネ、ロクロニウム、スクシニルコリン、デカメトニウム、パンクロニウム、ベルロニウム、ラパクロニウム、ダクロニウム、デュアドル、マロウエチン、ジピランジウム、ピペルクロニウム、チャンドニウム、HS-342、アトラクリウム、ミバキュリウム、ドキサクリウム、d-ツボクラリン、ジメチルツボクラリン、ガラミン、アルクロニウム、アナトルキソニウム、ジアドニウム、ジアゾニウム、ファザジニウム、トロペイニウム、シサトルクリウムが挙げられる。
そのような抗真菌薬の適切な例は、アバフンギン、アムホテリシンB、カンジシジン、フィリピン、ハマイシン、ナタマイシン、ナイスタチン、リモシジン、ビフォナゾール、ブトコナゾール、クロミトラゾール、エコナゾール、フェンチコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ルリコナゾール、ミコナゾール、オモコナゾール、オキシコナゾール、セルタコナゾール、スルコナゾール、チオコナゾール、アルバコナゾール、エフィナコナゾール、エポキシコナゾール、フルコナゾール、イサブコナゾール、イトラコナゾール、ポサコナゾール、プロピコナゾール、ラブコナゾール、テルコナゾール、ボリコナゾール、アモロルフィン、ブテナフィン、ナフィチフィン、テルビナフィン、アニデュラファンギン、カスパファンギン、ミカファンギン、安息香酸、シクロピロックス、フルシトシン、グリセオフルビン、ハロプロギン、トルナフテート、ウンデシレン酸、クリスタルバイオレット、Peruのバルサムを含む。
そのような抗原虫薬の適切な例には、メトロニダゾール、チニダゾール、オルニダゾール、アトバコン、クリオキノール、クロルキナルドール、エメチン、ペンタミジンイセチオネート、エフロルニチン、ニトロフラール、ハロフギノン、ミルテホシン、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、メパクリン、プリマキン、アモジアキン、パマキン、ピペラキン、プログアニル、シクロハンアイレンボネート、キニン、メフロキン、ピリメタミン、アルテメエーテル、アルテミシニン、アルテスナート、ジヒドロアルテミシニン、ハロファントリン、ルマントリン、スルファドキシンを含む。
そのような駆虫薬の適切な例には、メベンダゾール、プラジカンテル、アルベンダゾール、ジエチルカルバマジン、フルベンダゾール、イベルメクチン、レバミソール、メトリフォネート、ニクロサミド、オキシクロザニド、オキサムニキン、オキサンテル、ピペラジン、ピランテル、パモ酸ピランテル、モノパンテル、デルカンテル、硫酸ペレチエリン、ピルビニウム、チアベンダゾール、フェンベンダゾール、トリクラベンダゾール、アバメクチン、スラミン、エモデプサイド、ピルビニウムエンボネート、アミノアセトニトリルが含まれる。
更なる抗寄生虫薬の適切な例は、メグルミンアンチモニエート、ベンズニダゾール、スチボグルコン酸ナトリウム、フマギリン、ハロファントリン、メラルソプロール、ニフルチモックス、ニタゾキサニド、ペルメトリン、リンダン、マラチオン、カルバリル、ピレトリム、フェノトリン、バイオアレトリン、イミダクロプリド、モキシデクチン、ニテンピラム、フィプロニル、ピリプロル、セラメクチン、ディンピレート、スピノサド、インドキサカルブ、メトプレン、ピリプロキシフェン、ルフェヌロン、ニーム油、シトロネラ油、クローブ油、ペパーミント油、ユーカリプタス油を含む。
そのような局所麻酔薬の適切な例には、リドカイン、リグノカイン、メントール、アルチカイン、ブピバカイン、ロピバカイン、ベンゾカイン、クロロプロカイン、コカイン、シクロメチカイン、ジメトシアン、ラロカイン、ピペロカイン、プロポキシカイン、プロカイン、ノボカイン、プロパラカイン、テトラカイン、アメトカイン、シンコカイン、ジブカイン、エチドカイン、レボブピバカイン、メプラバカイン、プリロカイン、トリメカイン、サキシトキシン、ネオサキシトキシン、テトロドトキシン、オイゲノールが含まれる。
鎮痛剤の適切な例は、上記のNSAID、モルヒネ、フェンタニル、メタドン、オキシコドン、カルフェンタニル、ジヒドロエトルフィン、オーメフェンタニル、エトルフィン、スフェンタニル、レミフェンタニル、アルフェンタニル、ブプレノルフィン、ヒドロモルホン、レボメタドン、ヒドロコドン、ピリトラミド、ナルブフィン、タペンタドール、ペンタゾシン、ジヒドロコデイン、コデイン、ペチジン、トラマドール、チリジン、メプタジノール、ナロキソン、ナルトレキソン、ジプレノルフィン、ロペラミド、アポモルヒネ等のオピオイド系鎮痛剤;エピバチジン;スコポラミン;ジコニット;テトラヒドロカンナビノール、カンナビジオール、マリノール等のカンナビノイド;フルピルチン;ケタミン及び上に列挙したケタミン及び局所麻酔薬を含む。
そのような抗凝固剤の適切な例には、ヘパリン、クマリン、例えばフェンプロクモン(マルクマル)及びワルファリン、アピキサバン、リバーロキサバン、エドキサバン、ダビガトラン、ベトリキサバン、キシメラガトラン、ヒルジン、レピルジン、ビバリルジン、シトラート、EDTA、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス、イドラビオタパリヌクス、アルガトロバン、オタミキサバンが含まれる。
そのような抗血小板剤の適切な例は、アブシキシマブ、アセチルサリチル酸、ジピリダモール、クロピドグレル、エプチフィバチド、イロメジン、プロスタサイクリン、プラスグレル、チカグレロル、チクロピジン、チロフィバンを含む。
β-2アドレナリン受容体アゴニスト等の適切な気管支拡張薬は、サルブタモール、アルブテロール、ビトルテロール、フェノテロール、イソプレナリン、レボサルブタモール、レバルブテロール、オルシプレナリン、ピルブテロール、プロカテロール、リトドリン及びテルブタリン等の短時間作用型β-2アゴニスト(SABA);アルホルモテロール、バンブテロール、クレンブテロール、ホルモテロール及びサルメテロール等の長時間作用型β2アゴニスト(LABA);アベジテロール、カルモテロール、インダカテロール、オロダテロール及びビランテロール等の超長時間作用型β2アゴニスト(単独で、又は臭化ウメクリジニウム及び/又はフロ酸フルチカゾンと組み合わせて);イソクスプリン、マブテロール又はジルパテロール等の作用時間が不明なβ-2アゴニストを含む。
適切なムスカリン性抗コリン薬(気管支拡張性M3受容体拮抗薬)は、イプラトロピウムブロミド、チオトロピウムブロミド、オキシトロピウムブロミド、グリコピロニウムブロミド、アクリジニウムブロミド、ウメクリジニウムブロミド、アトロピン、ヒヨスチアミン、アクリジニウムブロミド、4-DAMP、ダリフェナシン、DAU-5884、HL-031、HL-120、J-104、J-129、プロシクリジン、オキシブチニン、トルテロジン、及びザミフェナシンを含む。
更なる気管支拡張薬は、エピネフリン、エフェドリン、テオフィリン及びTSG12を含む。
強力な肺血管拡張剤は一酸化窒素である。更に好適な肺血管拡張剤は、プロスタサイクリン(プロスタグランジンPGI2)類似体、例えば、イロプロスト、エポプロステノール及びトレプロスチニルである。
適切な粘液溶解剤は、N-アセチルシステイン(NAC)、アンブロキソール、ブロムヘキシン、カルボシステイン、エルドシステイン、メシステイン及びドルナーゼαを含む。
適切な肺サーファクタントは、合成組成物、例えばパルミチン酸コルホセリル、Pumactant、KL-4、Venticute及びLucinactant、並びに動物由来サーファクタント、例えばBeractant、カルファクタント及びPoractant alfaを含む。
強力な酸化防止剤は、吸入一酸化炭素(CO)である。
適切なENaC(上皮ナトリウムチャネル)活性化ペプチドは、AP301及びS3969を含む。
適切なHMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン)は、アトルバスタチンを単独で、あるいはアムロジピン及び/又はペリンドプリル、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチンと組み合わせて、単独で、又はナイアシン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンと組み合わせて、単独で、又はエゼチミブ、シンバスタチンと組み合わせて、単独で、又はエゼチミブ若しくはナイアシンと組み合わせて含む。
適切なAT1拮抗薬(アンジオテンシンII受容体遮断薬;サルタン)は、ロサルタン、バルサルタン、カンデサルタン、テルミサルタン、イルベサタン、オルメサルタン、エプロサルタン、フィマサルタン、アジルサルタン、ミルファサルタン、ポミサルタン、プラトサルタン、リピサルタン、タソサルタン、サプロサルタン及びEXP3174を含む。
強壮剤は、身体及びその生理学的機能を活性化、調整又は回復させる物質を指す総称である。それらは、ハーブ又は動物由来であり得る。
タンパク質同化薬は、細胞コラーゲン足場の同化及び強化に有用であり得る。しかしながら、スポーツにおけるドーピング及び身体形成のためのこれらの物質の広範な乱用があった。したがって、組合わせにおけるそれらの使用は、これらの同化化合物の国内の法的禁止が違反されない場合にのみ奨励される。
上に概説した本発明による組成物の適用形態は、経口、非経口、静脈内、動脈内、吸入、挿管、筋肉内、局所、経皮、皮下、皮内、経粘膜、舌下、頬側、結膜、膣内、直腸又は経鼻投与を含むが、これらに限定されない。
標的組織に応じて、全身適用が必ずしも所望の結果が得られるとは限らない。これらの場合、増加した投与量の投与を回避するために、代替の局所投与経路が望ましい場合がある。
患部組織、周囲組織又は体液への活性物質の直接注射は、薬物効果、安全性及び/又は薬物動態に関して改善された結果をもたらし得ることが見出された。
したがって、本出願は、同様に、非経口適用が患部組織、周囲組織又は周囲体液への当該組成物の注射によって行われる、本発明による組成物の使用にも言及する。
適切な例には、腹腔内、骨内、骨周囲、関節内、関節周囲、硬膜外(epidural、peridural)、髄腔内、硝子体内、膀胱内及び心膜内注射が含まれるが、これらに限定されない。
患部組織が皮膚の一部であるか又は皮膚表面の近くに位置する場合、前述と同じ理由で皮膚に局所適用を使用することが好ましい場合がある。
したがって、本出願はまた、局所適用がクリーム、エマルジョン、ローション、ゲル、ヒドロゲル、ペースト、粉末、軟膏、塗布剤、フィルム、リポソーム、皮膚パッチ、経皮パッチ、経皮スプレー又は懸濁液によって行われる、本発明による組成物の使用に関する。
有効性、安全性及び/又は薬物動態学に関するそのような局所適用における改善された結果は、透過促進剤が局所剤形に含まれる場合に達成され得る。適切な透過促進剤を上に列挙した。
LPS刺激RAW264.7細胞に対する5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩及びデキサメタゾンの効果:
デキサメタゾンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との組合わせが相乗効果を示し、及び/又はブースター効果を可能にするかどうかを試験するために、以下の実験を、説明において先に定義した形態Iに対応する5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を用いて行った。Raw264.7細胞(マウス腹水由来の白血病形質転換単球マクロファージ細胞株)を、グルタミン及びウシ胎児血清を濃縮したダルベッコ改変イーグル培地中で増殖させ、37℃及び5%CO2で維持した。
デキサメタゾンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との組合わせが相乗効果を示し、及び/又はブースター効果を可能にするかどうかを試験するために、以下の実験を、説明において先に定義した形態Iに対応する5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を用いて行った。Raw264.7細胞(マウス腹水由来の白血病形質転換単球マクロファージ細胞株)を、グルタミン及びウシ胎児血清を濃縮したダルベッコ改変イーグル培地中で増殖させ、37℃及び5%CO2で維持した。
RAW264.7細胞を、LPS(リポ多糖)刺激(100ng/ml)の1時間前に、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩(用量範囲0.025mM~1mM)及び以下の濃度のデキサメタゾン(1、0.1及び0.01μM、並びに0.01~0.0003μMの範囲にわたる連続二倍希釈物の閾値以下の濃度)とプレインキュベートした。24時間後、上清中のインターロイキン6(IL-6)レベルをELISAアッセイによって決定し、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩又はデキサメタゾン単独でそれぞれ処理した細胞からの上清と比較した。
2つの実験パートを実施した。実験のパート1では、デキサメタゾンを3つの10倍スカラー濃度(1、0.1及び0.01μM)で使用し、2倍スカラー濃度の5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩(1~0.025mM範囲)とインキュベートした。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩とデキサメタゾンとのこれらの組合わせについてのIL-6産生の減少率の完全な要約を表1に示す。実験のパート2は、デキサメタゾンの最適以下の用量が使用される場合のIL-6レベルに対する5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩及びデキサメタゾンの組合わせの効果を更に実証するために実施した。したがって、実験パート2では、最高濃度として0.01μMから出発する6連続2倍希釈のデキサメタゾンを、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩と共に投与した。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩とデキサメタゾンとのこれらの更なる組合わせについてのIL-6産生の減少率の完全な要約も表1に示す。
A-相乗効果
デキサメタゾンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との組合わせの一般的な相乗効果は、上記の両方の実験パート分において、デキサメタゾンに添加する5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩(表2参照)及びその逆(図示せず)の両方について証明することができた。
デキサメタゾンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との組合わせの一般的な相乗効果は、上記の両方の実験パート分において、デキサメタゾンに添加する5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩(表2参照)及びその逆(図示せず)の両方について証明することができた。
実験パート1では、実施した全ての組合わせがこの点で相乗効果を示した。この効果は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を低用量のデキサメタゾンに添加した組合わせでより顕著であった。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を最適以下の用量のデキサメタゾンに添加した実験パート2では、4つの低用量/低用量の組合わせを除いて、実施された全ての他の組合わせもこの点で相乗効果を示した。効果は、ほとんどの組合わせで非常に顕著であった。任意の濃度の5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を0.0012μMのデキサメタゾンに添加した場合、最良の相乗効果が得られた。0.05mMの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を0.0012μMのデキサメタゾンに添加した場合、組合わせの有効性は、純粋な相加性によって予想されるよりも更に5倍超高かった。これらの結果は、Raw264.7細胞からのIL-6の産生に対する5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩とデキサメタゾンとの間の相乗作用を確認した。見出された相乗作用は両方向で作用する。デキサメタゾンは5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の効果を相乗的に改善することができ、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩はデキサメタゾンの効果を相乗的に改善することができる。
B-超相加相乗効果
2つの個々の効果の組合わせによって予想されるよりも大きい累積効果は、超相加効果と見なされる。実験パート1における単純な算術和に基づいて、使用された最低濃度の5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩及びデキサメタゾンの組合わせについて、IL-6レベルに対するそのような超相加効果が観察された。実際、0.025mMの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩及び0.01μMのデキサメタゾンは、単一薬物として投与した場合、IL-6産生をそれぞれ17%及び34.7%阻害したが、会合は59.4%の阻害効果に達した。同様に、0.05mMの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩はIL-6産生を25.8%阻害し、0.01μMデキサメタゾンとの会合は65.3%の阻害効果に達した(表1)。閾値以下の用量のデキサメタゾンを使用した実験パート2では、大多数の組合わせがこのような超相加効果を示した。表1では、この方法による超相加性を示す値にアスタリスクでマークした。100%を超える阻害は不可能であるため、実験パート1から収集された結果のほとんどに当てはまる、100を超える予想和を有する組合わせは、この方法には適用できない。
2つの個々の効果の組合わせによって予想されるよりも大きい累積効果は、超相加効果と見なされる。実験パート1における単純な算術和に基づいて、使用された最低濃度の5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩及びデキサメタゾンの組合わせについて、IL-6レベルに対するそのような超相加効果が観察された。実際、0.025mMの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩及び0.01μMのデキサメタゾンは、単一薬物として投与した場合、IL-6産生をそれぞれ17%及び34.7%阻害したが、会合は59.4%の阻害効果に達した。同様に、0.05mMの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩はIL-6産生を25.8%阻害し、0.01μMデキサメタゾンとの会合は65.3%の阻害効果に達した(表1)。閾値以下の用量のデキサメタゾンを使用した実験パート2では、大多数の組合わせがこのような超相加効果を示した。表1では、この方法による超相加性を示す値にアスタリスクでマークした。100%を超える阻害は不可能であるため、実験パート1から収集された結果のほとんどに当てはまる、100を超える予想和を有する組合わせは、この方法には適用できない。
理論的に合計が100%を超えるものを含む、調査した全ての組合わせの解釈を可能にするために、これらのデータにも小数積法を適用した。表3は、この方法後の5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩とデキサメタゾンとの各組合わせについて、IL-6産生の予測された阻害率と測定された阻害率との差を示す。
更に、特殊なソフトウェアCompuSynを使用して、実験1及び2で受信した全ての組合わせ(一定でない比率の組合わせ)について組合わせ指数(CI)を計算した。
調査した全ての組合わせの実験パート1では、CI値は1未満であった(図1)。したがって、このパラメータによれば、実験パート1で試験された全ての組合わせは超相加性と見なされなければならない。実験パート2では、3つの除外のみを除いて調査されたほとんどの組合わせ(0.0003μgDEX/0.025mgの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩、0.0006μgDEX/0.025mgの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩、及び0.0006μgDEX/0.05mgの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩(図2))において、CI値は再び1より小さかった。
両方の実験パート分からの結果により、デキサメタゾンと5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩との様々な固定比の組合わせ(実験パート1では4:1、2:1、1:1.1.2.5、1:5、及び1:10、実験パート2では1:5、1:10、1:20、1:40、1:50、1:100、1:200、1:400、1:800、及び1:1600)についてCIを計算することができた。そのような固定比の手法は、活性成分の異なる用量/濃度に基づくが、活性成分間の比は固定されたままである。受信されたデータに基づいて、CIは増加するフラクチュアル効果に沿って計算される。曲線の単一部分の計算は、1より高いCIをもたらすことがあるが、ほとんどの場合、やはり明らかな超相加性が与えられる。換言すれば、両方の実験パート分の全ての固定比の組合わせのFaCIプロットは、プロットの超相加領域において完全に又は少なくともそれらのはるかに大きい部分のいずれかであった。実験2からのこれらの固定比曲線のいくつかを例示的に図3に示す。
デキサメタゾンで処置したマウスにおける体重減少
研究動物、特にマウス及びラットは、グルココルチコイドを投与された場合、体重増加が遅いか、又は体重減少さえも経験することは周知の現象である。この効果は誘導され、それぞれの試行で調査された他の条件とは無関係に生じる。
研究動物、特にマウス及びラットは、グルココルチコイドを投与された場合、体重増加が遅いか、又は体重減少さえも経験することは周知の現象である。この効果は誘導され、それぞれの試行で調査された他の条件とは無関係に生じる。
マウスにおける関節リウマチのコラーゲン誘発関節炎(CIA)のパイロット試験において、本出願人は、試験終了時(45日目)の体重の算術平均及び中央値の両方が、デキサメタゾン及び5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の組合わせを投与された群では、デキサメタゾンのみを投与された群と比較してより高いことを見出した(表4を参照のこと)。
したがって、所与の量のデキサメタゾンへの5-アミノ-2,3-ジヒドロフタラジン-1,4-ジオンナトリウム塩の更なる適用が、グルココルチコイドによって誘発される副作用を予防するのに役立つことを示す明確な傾向がある。
この試験では、0日目にフロイントアジュバント中100μgのニワトリコラーゲンタイプUUの皮下注射及び21日目に50μgを使用したそれぞれのブーストによって関節炎を誘発した。試験項目(デキサメタゾン、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩)は、疾患発症後、2より高い個々の疾患スコアに達したときに毎日腹腔内投与した。スコアリングは、0~15の範囲の四肢の巨視的評価を使用して行われ、ここで、膨潤した又は赤いつま先に対して1ポイント、膨潤した又は赤い中足指又は指関節に対して1ポイント、膨潤した足首に対して5ポイントが与えられ、各マウスに対して60の最大総スコアが得られた。
この試験では、0日目にフロイントアジュバント中100μgのニワトリコラーゲンタイプUUの皮下注射及び21日目に50μgを使用したそれぞれのブーストによって関節炎を誘発した。試験項目(デキサメタゾン、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩)は、疾患発症後、2より高い個々の疾患スコアに達したときに毎日腹腔内投与した。スコアリングは、0~15の範囲の四肢の巨視的評価を使用して行われ、ここで、膨潤した又は赤いつま先に対して1ポイント、膨潤した又は赤い中足指又は指関節に対して1ポイント、膨潤した足首に対して5ポイントが与えられ、各マウスに対して60の最大総スコアが得られた。
関節リウマチの症例報告
53歳の男性は、最初の症状を経験した数ヶ月後に関節リウマチと診断された。公知のNSAID(非ステロイド系抗炎症薬)のために、過敏症治療はプレドニゾンの投与で直接開始された。したがって、患者は、就寝前に10mgのプレドニゾン遅延錠を1日1回投与された。疼痛及び炎症の両方が次の数ヶ月以内に改善したが、完全には消失せず、体重も増加し始めた。8ヶ月間のグルココルチコイド治療の後、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を、50mgの1日2回の経口投与から始めて、進行中の治療に加えた。併用治療を開始してから10日後、患者ははるかに良く感じ、疼痛はほぼなくなり、炎症は劇的に改善した。併用治療を開始してから4~12週間後、プレドニゾンの用量をそれぞれ1日当たり5、2及び1mgに段階的に減少させた。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の用量を、1日当たり100mgから150及び1日当たり200mgに、1日当たり250mgの維持用量まで徐々に増加させ、これは長期治療に適した用量であることが判明した。
53歳の男性は、最初の症状を経験した数ヶ月後に関節リウマチと診断された。公知のNSAID(非ステロイド系抗炎症薬)のために、過敏症治療はプレドニゾンの投与で直接開始された。したがって、患者は、就寝前に10mgのプレドニゾン遅延錠を1日1回投与された。疼痛及び炎症の両方が次の数ヶ月以内に改善したが、完全には消失せず、体重も増加し始めた。8ヶ月間のグルココルチコイド治療の後、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を、50mgの1日2回の経口投与から始めて、進行中の治療に加えた。併用治療を開始してから10日後、患者ははるかに良く感じ、疼痛はほぼなくなり、炎症は劇的に改善した。併用治療を開始してから4~12週間後、プレドニゾンの用量をそれぞれ1日当たり5、2及び1mgに段階的に減少させた。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の用量を、1日当たり100mgから150及び1日当たり200mgに、1日当たり250mgの維持用量まで徐々に増加させ、これは長期治療に適した用量であることが判明した。
クローン病のための投与スキーム
急性クローン病を経験している患者のグルココルチコイド治療は、最初に1日当たり60mgのプレドニゾロンを投与され、その後、次の8週間から12週間以内に、1日当たり5mgから10mgの維持用量まで段階的に低下させ、その後、約3ヶ月間投与されるべきであり、固定比スキームに置き換えられる。
急性クローン病を経験している患者のグルココルチコイド治療は、最初に1日当たり60mgのプレドニゾロンを投与され、その後、次の8週間から12週間以内に、1日当たり5mgから10mgの維持用量まで段階的に低下させ、その後、約3ヶ月間投与されるべきであり、固定比スキームに置き換えられる。
実施例1に示される結果によれば、任意の実現可能な比が適用可能であろう。しかしながら、デキサメタゾンがプレドニゾロンの約6倍の効力を有すること、及びコンプライアンスのために、最良の結果のために患者に経口投与することができる5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の量に実際的な制限があることを考慮すると、以下の固定用量比が特に有用である。
初回1日用量のプレドニゾロン及び5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の可能な対は、例えば60mg/400mg、40mg/800mg及び20mg/1200mgである。
それぞれの維持用量は、4mg/400mg、2mg/200mg及び1mg/100mgである。
図面の説明
図1:FaCI非一定比の組合わせ-実施例1-実験パート1
X座標は、フラクチュアル効果(Fa)、すなわち、LPS刺激されたRAW264.7細胞におけるIL-6の相対阻害についての0~1の値を示し、1は100%阻害を意味し、0は阻害がないことを意味する。Y座標は、CompuSynソフトウェアを介して計算された組合わせ指数を表示し、値1は相加性を示し、1より小さい値は超相加性を示し、1を超える値は劣加法性又は拮抗作用を示す。
調査した5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩及びデキサメタゾンの全ての用量の組合わせを示す。
全てのCI値は1未満であり、したがって超相加効果を示す。
図2:FaCI非一定比の組合わせ-実施例1-実験パート2
X座標は、フラクチュアル効果(Fa)、すなわち、LPS刺激されたRAW264.7細胞におけるIL-6の相対阻害についての0~1の値を示し、1は100%阻害を意味し、0は阻害がないことを意味する。Y座標は、CompuSynソフトウェアを介して計算された組合わせ指数を表示し、値1は相加性を示し、1より小さい値は超相加性を示し、1を超える値は劣加法性又は拮抗作用を示す。
3つの値を除いて、調査したMP1032及びデキサメタゾンの全ての用量の組合わせが示されており、より良好なグラフの概要については、2のCIまでの値のみが示されている。他の全てのCI値は1未満であり、したがって超相加効果を示す。
図3:FaCI固定比の組合わせ-実施例1-実験パート2
X座標は、フラクチュアル効果(Fa)、すなわち、LPS刺激されたRAW264.7細胞におけるIL-6の相対阻害についての0~1の値を示し、1は100%阻害を意味し、0は阻害がないことを意味する。Y座標は、CompuSynソフトウェアを介して計算された組合わせ指数を表示し、値1は相加性を示し、1より小さい値は超相加性を示し、1を超える値は劣加法性又は拮抗作用を示す。推定標準偏差を含む様々なフラクチュアル効果について計算されたCI値が示されている。
以下のようなデキサメタゾン及びMP1032の固定用量の組合わせについての計算を示す。A 1:10、B 1:40、C 1:100及びD 1:200
Claims (15)
- グルココルチコイドで通常治療される状態の予防又は治療においてグルココルチコイド節約剤として使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つ。
- 5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩が使用されることを特徴とする、
請求項1に記載のグルココルチコイド節約剤として使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つ。 - 望ましくないグルココルチコイド作用が低減又は回避される、
請求項1又は2に記載のグルココルチコイド節約剤として使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つ。 - グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防又は治療において請求項1~3のいずれか一項に定義される使用のための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つと、少なくとも1つのグルココルチコイドとを含む、
医薬組合わせ。 - 前記グルココルチコイドが、グルココルチコイド、フルメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、ベタメタゾン、デフラザコート、デキサメタゾン、ベクロメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、ブデソニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、イソフルプレドン、フルオシノニド、フルオシノロン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ハロシノニド、デソニド、デルタゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、チキソコルトールピバレート、モメタゾン、アムシノニド、フルコルトロン、ハロメタゾン、ジプロピオン酸アルクロメタゾン、プレドニカルベート、クロベタゾン-17-ブチレート、クロベタゾール-17-プロピオネート、カプロン酸フルオコルトロン、ピバル酸フルオコルトロン、酢酸フルプレドニデン、シクレソニド、フルニソリド、フロ酸フルチカゾン、プロピオン酸フルチカゾン、コルチゾール、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、17-吉草酸ヒドロコルチゾン、17-酪酸ヒドロコルチゾン、17-アセポン酸ヒドロコルチゾン、17-ヒドロコルチゾンブテプレート、コルチゾン及び酢酸コルチゾンを含む群から選択される、
請求項4に記載の医薬組合わせ。 - 前記状態又は疾患が、自己免疫障害、アレルギー、癌、癌治療に関連する有害反応、筋ジストロフィー、重度の感染性疾患、全身性炎症性疾患、並びに皮膚、呼吸器系、胃腸管、泌尿生殖器系、心血管系、筋骨格系、神経系及び感覚器官の炎症性疾患、並びに脳浮腫、ショック等の更なる状態;サルコイドーシス、高カルシウム血症、副腎機能不全、副腎性器症候群及び急性高山病;並びに移植拒絶を防止することを含む群から選択される、
請求項4又は5に記載の医薬組合わせ。 - 低減又は回避されるべき前記望ましくないグルココルチコイド作用が、筋緊張亢進、体重増加、肥満、体幹肥満、コルチコステロイド誘発性リポジストロフィー、浮腫、顔の腫脹、カリウム損失、筋力低下、頭痛、女性の顔の毛の成長、皮膚の菲薄化、皮下出血ができやすいこと、創傷治癒が遅いこと、緑内障、白内障、胃及び十二指腸潰瘍、ざ瘡、不規則な月経周期、ステロイド誘発性糖尿病、既存の糖尿病における制御の喪失、骨粗鬆症、副腎関節壊死、精神医学的障害、精神病性行動、小児における成長遅延、痙攣、感染率の増加、日和見感染症の悪化、抗生物質及びワクチンの有効性の低下、並びにクッシング症候群を含む群から選択される、
請求項4~6のいずれかに記載の医薬組合わせ。 - 前記グルココルチコイドが、更にミネラルコルチコイド効力を示す、
請求項4~7のいずれかに記載の医薬組合わせ。 - 5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容される塩の1つが、前記少なくとも1つのグルココルチコイドへのアドオンとして投与されるか、又は前記少なくとも1つのグルココルチコイドと同じ医薬組成物内で投与されるかのいずれかである、
請求項4~8のいずれかに記載の医薬組合わせ。 - 前記組成物の投与モードが、静脈内、経口、舌下、直腸、局所及び皮膚投与から選択される、
請求項9に記載の医薬組成物。 - 剤形が、錠剤、ソフトゼラチンカプセル、ハードゼラチンカプセル、糖衣錠又は丸剤;粉末又は顆粒;水性又は非水性液体中のジュース、シロップ、ドロップ、ティー、溶液又は懸濁液;食用フォーム又はムース;あるいは水中油型又は油中水型エマルジョンから選択される、
経口適用のための請求項10に記載の医薬組成物。 - 吸入適用のための、
請求項10に記載の医薬組成物。 - 剤形が、クリーム、エマルジョン、ローション、ゲル、ヒドロゲル、ペースト、粉末、軟膏、塗布剤、フィルム、リポソーム、皮膚パッチ、経皮パッチ、経皮スプレー又は懸濁液から選択される、
局所適用のための請求項10に記載の医薬組成物。 - グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患の予防及び/又は治療において、請求項4~6のいずれかに記載の医薬組合わせの有効用量を、それを必要とする患者に投与することを含む、
治療方法。 - グルココルチコイドで通常治療される状態又は疾患における望ましくないグルココルチコイド作用を低減又は回避するための、請求項4、5及び7のいずれかに定義される医薬組合わせの有効用量を、それを必要とする患者に投与することを含む、
治療方法。
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