JP2023531592A - 二重冷却システム及び二重冷却システムを動作させる方法 - Google Patents

二重冷却システム及び二重冷却システムを動作させる方法 Download PDF

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Abstract

ミルクを冷却するための二重冷却システム(1)を動作させる方法。二重冷却システムは、冷却剤を循環させるために配置された第1の冷却剤回路(51)と、冷却剤を循環させるための第2の冷却剤回路(52)とを備え、第1の冷却剤回路(51)は、ミルクと冷却剤との間の熱交換のために構成された熱交換器(2)を備え、第2の冷却剤回路(52)は、ミルクと冷却剤との間の熱交換のために構成されたミルク貯蔵タンク(3)を備える。二重冷却システムは、冷媒と冷却剤との間の熱交換のために構成された冷媒回路(53)を備えた冷却機(4)と、冷却機(4)から熱交換器(2)を備えた第1の冷却剤回路(51)及びミルク貯蔵タンク(3)を備えた第2の冷却剤回路(52)に冷却剤を選択的に誘導するように配置された流体制御装置(9、10、10’)とを更に備える。この方法は、冷却剤が冷却機(4)から熱交換器(2)を備えた第1の冷却剤回路(51)に誘導されると、第1の設定温度に基づいて冷却剤の温度を制御すること(S1)と、冷却剤が冷却機(4)からミルク貯蔵タンク(3)を備えた第2の冷却剤回路(52)に誘導されると、第2の設定温度に基づいて冷却剤の温度を制御すること(S2)とを含み、第1の設定温度と第2の設定温度とは異なる。本開示は、対応する二重冷却システムにも関する。

Description

本開示は、ミルクを冷却するための技術に関し、特に、熱交換器内及びタンク内の双方でミルクを冷却するために使用される冷却剤を冷却する冷却機を含む二重冷却システムに関する。
農場で集められたミルクは、バクテリアの増殖を避けるために急速に冷却されねばならない。高品質のミルクを届けるためには、ミルクが酪農場に届けられた時点で高い品質を有する必要がある。高品質のミルクを提供するには、飼料の品質及び牛群の健康状態などの多くの関連する要因が存在するが、ミルクが乳頭から離れた後の冷却プロセスは、ミルクの品質を守るために非常に重要である。
貯蔵タンク内のみで冷却すると、ミルクの品質を維持するのに十分な速度で冷却されないことがある。温かいミルクは細菌の繁殖地であり、細菌の量は20分ごとに2倍になる。したがって、ミルクをすばやく冷却することで、細菌の増殖が最小限に抑えられ、ミルクの品質が保護される。搾乳後に直接又はすぐに熱交換器を使用して瞬時に冷却することにより、ミルクの温度を急速に低下させることができる。その後、冷却したミルクを貯蔵するために貯蔵タンクに輸送して貯蔵し、更に冷却することができる。
冷却機を使用して冷却機と熱交換器との間を循環する冷却剤を冷却することができる。一部のシステムでは、同一の冷却剤が冷却機と貯蔵タンクとの間でも循環される。したがって、同一の冷却機を使用して、熱交換器及び貯蔵タンクの双方に使用される同一の冷却剤を瞬時に冷却することができる。
熱交換器に流入するミルクは、大体、動物から直接供給され、最高で約37℃の温度を有する場合がある。熱交換器では、ミルクが急速に冷却され、時には約4℃の低温になり得る。熱交換器での熱交換プロセスは、ミルクから冷却剤への一方向の熱伝達プロセスである。熱交換プロセスの速度と効率は、2つの媒体間の温度差及び媒体の流速に依存する。ミルクを所望の温度まで冷却できるように、冷却剤の温度は、熱交換プロセス後のミルクの所望の温度よりも低い必要がある。ただし、冷却剤の温度がミルクの凍結温度よりも低い場合、熱交換器を通るミルクの流動が不安定になることがあり、熱交換器内でミルクが凍結するリスクがある。したがって、熱交換器内の冷却剤の許容温度範囲はかなり狭く、それ故、ミルクの凝固点とミルクの所望の温度(例えば、4℃)より1~2度低い温度との間である。
同一の冷却機を使用して熱交換器及び貯蔵タンクの双方に使用される同一の冷却剤を冷却する場合、熱交換器内でミルクが凍結するのを回避するために、冷却機が前もって熱交換器内の冷却剤の許容温度範囲に基づいて設定温度まで冷却剤を冷却する。貯蔵タンク内のミルクは、一定の低温、例えば、3.5℃~4℃前後に維持される必要がある。熱交換器から貯蔵タンクに流入するミルクは4℃前後の温度が要求されるが、実際にはミルクの流動が変化するため、その温度が変動して、高くなる場合がある。貯蔵タンク内の冷却剤とミルクとの温度差は、熱交換器内の冷却剤とミルクとの温度差に比べて小さいため、貯蔵タンク内のミルクと冷却剤の間の熱交換はむしろ遅く、かつ少なくなる。貯蔵タンク内のミルクの量も、通常はかなり大量である。そのため、冷却機は、貯蔵タンク内のミルクを冷却するために長時間運転されねばならない。
先行技術の欠点の少なくともいくつかを軽減することが本開示の目的である。したがって、本開示の目的は、二重冷却システム内でミルクを効率的に冷却する二重冷却システムを提供することである。更なる目的は、貯蔵タンク内の冷却剤とミルクとの間の効率的な熱交換プロセスも有する二重冷却システムを提供することである。本開示の更なる目的は、ミルクの冷却プロセス全体における様々な冷却の必要性に適応できる二重冷却システムを提供することである。
これらの目的及びその他は、独立請求項による二重冷却システム及び二重冷却システムを動作させる方法、並びに従属請求項による実施形態によって少なくとも部分的に達成される。
第1の態様によれば、本開示は、ミルクを冷却するために構成された二重冷却システムを動作させる方法に関する。二重冷却システムは、冷却剤を循環させるために配置された第1の冷却剤回路と、冷却剤を循環させるための第2の冷却剤回路とを備え、第1の冷却剤回路は、ミルクと冷却剤との間の熱交換のために構成された熱交換器を備え、第2の冷却剤回路は、ミルクと冷却剤との間の熱交換のために構成されたミルク貯蔵タンクを備える。二重冷却システムは、冷媒と冷却剤との間の熱交換のために構成された冷媒回路を備えた冷却機も備える。二重冷却システムは、冷却機から熱交換器を備えた第1の冷却回路と、貯蔵タンクを備えた第2の冷却回路とに冷却剤を選択的に誘導するように配置された流体制御装置を更に備える。この方法は、冷却剤が冷却機から熱交換器を備えた第1の冷却剤回路に誘導されると、第1の設定温度に基づいて冷却剤の温度を制御することと、冷却剤が冷却機から貯蔵タンクを備えた第2の冷却剤回路に誘導されると、第2の設定温度に基づいて冷却剤の温度を制御することとを含み、第1の設定温度と第2の設定温度とは異なる。
この方法は、二重冷却システムでミルクを効率的に冷却する。したがって、冷却剤を熱交換器内でミルクを冷却するために使用するか、又は貯蔵タンク内でミルクを冷却するために使用するかに応じて冷却機の設定温度を変えることで、貯蔵タンクに使用する場合は、熱交換器に使用する場合と比較して冷却剤をより低温に冷却することができる。これにより、熱交換器及び貯蔵タンクの双方で効率的な冷却が達成され得る一方で、熱交換器内でミルクが凍結するリスクが低減される。
いくつかの実施形態では、方法は、熱交換器内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、第1の設定温度に基づいて冷却剤の温度を自動的に制御することを含む。したがって、二重冷却システムは、操作者とは独立して動作することができる。
いくつかの実施形態では、方法は、貯蔵タンク内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、かつ、熱交換器内のミルクを冷却する必要があることを示す情報が取得されていないという条件が満たされると、第2の設定温度に基づいて冷却剤の温度を自動的に制御することを含む。
したがって、二重冷却システムは、操作者からの入力とは独立して、熱交換器内でミルクを優先して冷却する。
いくつかの実施形態では、方法は、熱交換器内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、冷却機から第1の冷却剤回路に冷却剤を誘導することを含む。これにより、熱交換器内のミルクを瞬時に冷却することができる。
いくつかの実施形態では、方法は、貯蔵タンク内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、かつ熱交換器内のミルクを冷却する必要がある、又は必要となることを示す情報が取得されていないという条件が満たされると、冷却剤を冷却機から第2の冷却剤回路に誘導することを含む。したがって、二重冷却システムは、熱交換器でミルクを冷却することが不要なとき、又は不要となるとき、貯蔵タンク内のミルクを冷却することができる。
いくつかの実施形態では、方法は、熱交換器内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を搾乳システムから受信することを含む。したがって、熱交換器又は搾乳システムは、熱交換器内のミルクを冷却するために冷却剤が必要な時期を自動的に示す。
いくつかの実施形態では、方法は、貯蔵タンク内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を貯蔵タンクから受信することを含む。したがって、貯蔵タンクは、貯蔵タンク内のミルクを冷却するために冷却剤が必要な時期を自動的に示す。
いくつかの実施形態では、流体制御装置は、冷却剤を冷却機から第1の冷却剤回路にのみ、又は、第2の冷却剤回路にのみ、のいずれかに誘導するように配置されている。したがって、熱交換器及び貯蔵タンクの双方に同時に冷却剤が誘導されることがない。代替として、第1の冷却剤回路及び第2の冷却剤回路の双方に冷却剤が誘導され、方法は、冷却剤が冷却機から熱交換器を備えた第1の冷却剤回路に誘導されると、第1の設定温度に基づいて冷却剤の温度を制御することと、冷却剤が冷却機から貯蔵タンクを備えた第2の冷却剤回路にのみ誘導されると、第2の設定温度に基づいて冷却剤の温度を制御することとを含む。
いくつかの実施形態では、第1の設定温度と第2の設定温度とは少なくとも4℃、5℃、又は6℃異なる。したがって、冷却剤は、誘導される場所に応じて、異なる温度まで冷却され得る。
いくつかの実施形態では、第1の設定温度は、ミルクの凍結温度よりも高いが4℃よりも低く、かつ、第2の設定温度は、ミルクの凍結温度よりも低い。したがって、冷却剤は、熱交換器に誘導されるときと比較して、貯蔵タンクに誘導されるときにより低い温度まで冷却され得る。
第2の態様によれば、本開示は、ミルクを冷却するために構成された二重冷却システムに関する。二重冷却システムは、冷却剤を循環させるために配置された第1の冷却剤回路と、冷却剤を循環させるための第2の冷却剤回路とを備え、第1の冷却剤回路が、ミルクと冷却剤との間の熱交換のために構成された熱交換器を備え、第2の冷却剤回路が、ミルクと冷却剤との間の熱交換のために構成されたミルク貯蔵タンクを備える。二重冷却システムは、冷媒と冷却剤との間の熱交換のために構成された冷媒回路を備えた冷却機も備える。二重冷却システムは、冷却機から熱交換器を備えた第1の冷却回路と、貯蔵タンクを備えた第2の冷却回路とに冷却剤を選択的に誘導するように配置された流体制御装置を更に備える。二重冷却システムは、冷却剤が冷却機から熱交換器を備えた第1の冷却剤回路に誘導されると、第1の設定温度に基づいて冷却剤の温度を制御するように冷却機を制御するように構成された制御回路を更に備える。制御回路は、冷却剤が冷却機から貯蔵タンクを備えた第2の冷却剤回路に誘導されると、第2の設定温度に基づいて冷却剤の温度を制御するように冷却機を制御するように更に構成され、ここで、第1の設定温度と第2の設定温度とは異なる。
いくつかの実施形態では、制御回路は、熱交換器内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、第1の設定温度に基づいて冷却剤の温度を自動的に制御するように構成されている。
いくつかの実施形態では、制御回路は、貯蔵タンク内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、第2の設定温度に基づいて冷却剤の温度を自動的に制御するように構成されている。
いくつかの実施形態では、制御回路は、熱交換器内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を搾乳システムから受信するように構成されている。
いくつかの実施形態では、制御回路は、貯蔵タンク内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を貯蔵タンクから受信するように構成されている。
いくつかの実施形態では、制御回路は、熱交換器内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、冷却機から第1の冷却剤回路に冷却剤を誘導するように流体制御装置を制御するように構成されている。
いくつかの実施形態では、制御回路は、熱交換器内のミルクを冷却する必要がある、又は必要となることを示す情報を取得することに応答して、かつ熱交換器内のミルクを冷却する必要がある、又は必要となることを示す情報が取得されていないという条件が満たされると、冷却機から第2の冷却剤回路に冷却剤を誘導するように流体制御装置を制御するように構成されている。
第3の態様によれば、本開示は、第2の態様の実施形態のいずれかによる二重冷却システムに、第1の態様の実施形態のいずれかによる方法のステップを実行させる命令を含むコンピュータプログラムに関する。
第4の態様によれば、本開示は、第3の態様のコンピュータプログラムを格納したコンピュータ可読媒体に関する。
第1の実施形態による二重冷却システムを含む搾乳装置を示す。 いくつかの実施形態による冷却機の冷却回路を示す。 本開示のいくつかの実施形態による二重冷却システムを動作させる方法のフローチャートである。 第2の実施形態による二重冷却システムを示す。
以下の開示では、二重冷却システム及び二重冷却システムを動作させる方法の実施形態が説明される。二重冷却システムは、冷却剤が熱交換器又は貯蔵タンクのどちらに誘導されているかどうかに応じて、冷却剤を冷却するための冷却機によって使用される設定温度を変更するように構成されている。このように、二重冷却システムは、冷却流体が誘導されている場所、それ故、循環している回路に応じて、異なる設定温度を適用するように構成されている。貯蔵タンク内のミルクの量は大量であることが多く、貯蔵タンク内のミルクを撹拌するように配置されることが多いので、貯蔵タンク内のミルクの冷却に冷却剤を使用する場合、貯蔵タンク内のミルクが凍結するリスクがなく、冷却剤はミルクの氷点より低い温度まで冷却され得る。その上、貯蔵タンク内の冷却剤とミルクとの温度差が大きくなるため、冷却剤は貯蔵タンク内のミルクをより効率的に冷却することができる。これにより、貯蔵タンク内のミルクの冷却が速くなり、冷却機の運転時間が短縮される。そのため、冷却機が運転していない間に冷却機をクリーニングするための時間が増えるであろう。
二重冷却システムは、冷却機を使用して、少なくとも1つの熱交換器及び少なくとも1つの貯蔵タンクの双方でミルクを冷却するように配置された冷却システムの一種である。
熱交換器は、例えば、プレート熱交換器(PHE)である。PHEは通常、一連の薄いステンレス鋼プレート(又は他の好適な金属)を備える。冷却剤がプレートの一方側を流動し、ミルクがプレートの他方側を流動する。プレートを介してミルクから冷却剤に熱が伝達される。PHEの容量は、プレートを追加又は削除することによって調整される。
貯蔵タンクは、ミルクを貯蔵し、かつ冷却するように配置されたタンクである。通常、それはステンレス鋼でできており、多くの場合、外部の熱がミルクを温めるリスクを低減するために断熱されている。それは、タンク内のミルクの周りを移動するための1つ以上の攪拌機又は攪拌ノズルなどのある種の装置も備える。
冷却機は、1つ以上の熱交換器内及び/又は1つ以上の貯蔵タンク内でミルクを冷却するために使用される冷却剤を冷却するように配置された機器である。冷却機は冷媒回路を備えており、システムの二重性のために、冷却機はいくつかの冷却剤回路に含まれている。通常、冷却機は、蒸気圧縮又は蒸気吸収によって機能する。冷却機は、蒸発器、圧縮機、凝縮器、膨張ユニット、冷媒などのいくつかの基本構成要素を有する。蒸発器では、冷媒が蒸発して、冷却剤から熱を奪う。これらの基本構成要素は、複数の蒸発器、複数の圧縮機、複数の凝縮器、及び/又は複数の膨張ユニットにスケールアップされてよい。しかしながら、以下の開示では、説明を容易にするために冷却機はそれぞれ1つの構成要素のみで例示されており、これは開示を限定するものとみなされるべきではない。
冷却剤は、好適に低い凍結温度を有する流体である。例えば、流体は、水と凍結防止剤との混合物を含んでよい。凍結防止剤は、例えば、グリコール、例えば、モノプロピレングリコール(MPG)などのプロピレングリコールである。これにより、冷却剤は、凍結のリスク無しに冷媒によって氷点下まで冷却され得る。
以下の二重冷却システムの例では、図1、2、及び4を参照して説明する。図3は、例えば、例示された二重冷却システムを動作させるために実装され得る方法のフローチャートを示している。
図1は、搾乳装置を示している。搾乳装置は、第1の実施形態による二重冷却システム1と、搾乳システム40とを備える。二重冷却システム1は、搾乳システム40の下流のミルク経路内に配置される。搾乳システム40は、少なくとも1頭の動物からミルクを抽出するために配置される。搾乳システム40は、ティートカップ43を動物の乳頭に自動的に取り付けるためのロボットアーム(図示せず)を備える自動搾乳システム(AMS)であってもよい。代替的には、搾乳システム40は、ティートカップが動物の乳頭に手動で取り付けられる搾乳システムである。搾乳システム40は、搾乳室(図示せず)に立っている動物の乳首からミルクを抽出するために構成される。搾乳室は、一頭以上の動物を同時に収容するために構成され得る。搾乳システム40は、既知の方法で操作されるティートカップ43及び真空システム44を備える。搾乳システム40で抽出されたミルクは、導管45を介してミルク貯蔵タンク3に誘導される。搾乳システム40は、搾乳システム40からミルク貯蔵タンク3へのミルクの流動を生成するように構成されたミルクポンプ41を備える。ミルクは、搾乳システム40の容器42に収集されてよく、そのミルクがミルクポンプ41によって容器42からミルク貯蔵タンク3に向かって圧送される。搾乳システム40がAMSを備える実施形態では、容器42は、一頭の動物に対するエンドユニット又は受容器であってよく、動物の搾乳終了後に、そこからミルクがミルクポンプ41によって圧送される。搾乳システム40が一度に複数の動物を搾乳するために構成されている実施形態では、容器42はバランスタンクであってよい。バランスタンクがある程度満たされると、ミルクはミルクポンプ41によってバランスタンクから圧送されてよい。バランスタンクには、タンク内のミルクのレベルを検出するレベルセンサを設けてよい。後者のタイプの搾乳システムは、ティートカップが手動で動物に取り付けられる搾乳システム、又はより大きな自動搾乳システムであってよい。搾乳システム40は、導管45によって二重冷却システムに接続されている。
二重冷却システム1は、第1の冷却剤回路51と、第2の冷却剤回路52と、冷却機4と、流体制御装置及び制御回路5とを備える。二重冷却システム1は、搾乳システム40の下流のミルク経路内に配置される。第1の冷却剤回路51は、冷却剤を循環させるために配置される。第1の冷却剤回路51は、ミルクと冷却剤との間の熱交換のために構成された熱交換器2を備える。第2の冷却剤回路52も、冷却剤を循環させるように配置される。第2の冷却剤回路52は、ミルクと冷却剤との間の熱交換のために構成されたミルク貯蔵タンク3を備える。冷却機4は、冷媒と冷却剤との間で熱交換のために構成された冷媒回路53を備える。流体制御装置は、冷却機4からの冷却剤を、熱交換器2を備えた第1の冷却回路51に、及びミルク貯蔵タンク3を備えた第2の冷却回路52に選択的に誘導するように配置される。流体制御装置は、冷却剤の流動を回路51、52のいずれかに誘導する機構である。したがって、流体制御装置が回路51、52内の流体の流動を制御する。図示の例では、流体制御装置は、2つのバルブユニット9、10を備える。しかしながら、流体制御装置は、流体制御装置の異なる構成においてより多くの、又はより少ないバルブを備えてもよい。冷却剤が冷却剤回路51、52のいずれかを循環するとき、冷却剤は、冷媒回路53内の冷媒によって冷却されるのと同時に搾乳システム40からのミルクの流動を冷却してよい。
第1の冷却剤回路51は、冷却機4内の冷却経路4aと、熱交換器内の第1の冷却経路2aと、第1の導管11aと、第2の導管11bとを備える流体経路を備える。したがって、冷却剤が第1の冷却剤回路51の流体経路内を循環することができる。冷却剤は、冷却機4内の冷却経路41において冷媒との熱交換により冷却される。次いで、冷却された冷却剤は、第1の導管11aを介して熱交換器2の第1の冷却経路2aに送られ、そこでミルク用の流体経路2bを流動するミルクとの熱交換を介して熱を吸収する。その後、冷却剤は、第2の導管11bを介して冷却経路4aに戻され、そこで再び冷却される。したがって、冷媒回路53は、冷却剤によって熱交換器2内のミルクを間接的に冷却する。第1の導管11aには、第1のバルブユニット9が配置されている。第1のバルブユニット9は、第1の冷却剤回路51内の冷却剤の流速を制御するように配置される。第1のバルブユニット9は、例えば、電動バルブを備える。例えば、バルブはオン/オフバルブである。ミルク用の流体経路2bは、搾乳システム40とミルク貯蔵タンク3との間のミルク流体経路の一部である。したがって、第1の冷却剤回路51の一部は、ミルク流体経路内に配置される。
第2の冷却剤回路52は、冷却機4内の冷却経路4aと、ミルク貯蔵タンク内の第2の冷却経路3aと、第3の導管12aと、第4の導管12bと、第3の導管12a及び第4の導管12bを冷却機4内の冷却経路4aに接続する第1の導管11a及び第2の導管11bの一部と、を備える流体経路を備える。より詳細には、導管12aは、第1のバルブユニット9の上流の第1の導管11aに、及びミルク貯蔵タンク3の入口ポート17に流動的に接続される。したがって、第3の導管12aは、第1のバルブユニット9の上流の第1の導管11aとミルク貯蔵タンク3の入口ポート17との間で流動的に接続される。代替の実装態様では、第3の導管12aが、第1のバルブユニット9の上流の第1の導管11aに接続される代わりに、出口ポート31に直接接続される。次に、第1の導管11a及び第3の導管12aの双方ともに出口ポート31に流動的に接続される。第4の導管12bは、ミルク貯蔵タンク3の出口18に、及び第2の導管11bに接続される。したがって、第4の導管12bは、ミルク貯蔵タンク3の出口18と第2の導管11bとの間で流動的に接続される。代替的には、第4の導管12bは、第2の導管11bの代わりに冷却機4の入口ポート32に直接接続される。次いで、第2の導管11b及び第4の導管12bの双方ともに入口ポート32に流動的に接続される。第3の導管12aには、第2のバルブユニット10が配置される。
そのように、冷却剤が第2の冷却剤回路51の流体経路内を循環することができる。冷却剤は、冷却機4内の冷却経路41で冷媒との熱交換により冷却される。次いで、冷却された冷却剤は、第3の導管12aを介してミルク貯蔵タンク3の第2の冷却経路3aに送られ、そこでミルク貯蔵タンク3内のミルクとの熱交換を介して熱を吸収する。その後、冷却剤は、第4の導管12bを介して冷却経路41に戻され、そこで再び冷却される。したがって、冷媒回路53は、冷却剤によって貯蔵タンク3内のミルクを間接的に冷却する。第1の導管11aには、第1のバルブユニット9が配置される。第1の導管11aには、第2のバルブユニット10が配置される。第2のバルブユニット10は、第3の導管12a内の冷却剤の流速を制御するように配置される。例えば、第2のバルブユニット10は電動バルブを備える。例えば、バルブはオン/オフバルブである。
冷却剤は、第1の冷却剤回路51及び第2の冷却剤回路52(並びに任意の追加の冷却剤回路52’、図4参照)のいずれかで循環され得るが、一度に1つの回路のみである。バルブ9、10を綿密に制御することにより、冷却剤を一度に冷却剤回路51、52の1つだけに確実に循環させる。流体制御装置、それ故、第1のバルブユニット9及び第2のバルブユニット10は、冷却機4から熱交換器2を備えた第1の冷却回路51と、ミルク貯蔵タンク3を備えた第2の冷却回路52とに冷却剤を選択的に誘導するように配置される。詳細には、制御回路5は、回路51、52内のいずれかでの冷却剤の流動を許容又は停止するために第1のバルブ51及び第2のバルブ52を制御するように構成される。いくつかの実施形態では、熱交換器2内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、冷却機4から第1の冷却剤回路51に冷却剤を誘導するように制御回路5が構成される。この誘導は、第1のバルブ9を開いて、冷却剤が第1の冷却剤回路51内を自由に流動できるように制御し、かつ第2のバルブ10を閉じて、冷却剤が第2の冷却剤回路52内を流動することができないように制御することによって達成される。いくつかの実施形態では、搾乳システム40は、冷却が必要なミルクが熱交換器2に流入する(又は到達する)という情報、例えば、第1の信号又はデータメッセージを生成するように構成される。いくつかの実施形態では、搾乳システム40は、ミルクが熱交換器2に流入しなくなった(到達しなくなった)という情報、例えば、第2の信号又はデータメッセージを生成するように構成される。いくつかの実施形態では、制御回路は、ミルク貯蔵タンク3内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、冷却機4から第2の冷却剤回路52に冷却剤を誘導するように構成される。この第2の冷却剤回路51への冷却剤の誘導は、熱交換器2内のミルクを冷却する必要がある、又は必要となることを示す情報が取得されていないという条件が満たされると実行される。このような情報が受信された場合、たとえミルク貯蔵タンク3内のミルクも冷却する必要があるとしても、冷却剤は第2の冷却剤回路52ではなく第1の冷却剤回路51に誘導される。第2の冷却剤回路52内への誘導は、第1のバルブ9を閉じるように制御し、かつ第2のバルブ10を開き、それによって冷却剤が第2の冷却剤回路52に流入するように制御することによって達成される。したがって、選択的に誘導するとは、冷却剤を第1の冷却経路2a又は第2の冷却経路3aのいずれかに誘導することを意味する。例えば、冷却剤を第1の冷却経路2aと第2の冷却経路3aとに交互に誘導することを意味する。したがって、冷却剤が第1の冷却経路2aに誘導されているとき、それはミルク貯蔵タンク3の第2の流体経路3aを通過せず、第1の冷却経路2aのみを通過する。また、冷却剤が第2の冷却経路3aに誘導されているとき、それは熱交換器2の第1の流体経路2aを通過せず、第2の冷却経路3aのみを通過する。流体制御装置、それ故、第1のバルブ9及び第2のバルブ10は、制御回路5によって提供される制御信号によって制御される。
冷却機4は、出口ポート31及び入口ポート32も備える。入口ポート32は、冷却剤経路4aを第1の導管11a及び第2の導管11bに接続する。いくつかの実施形態では、冷却機4は別個の制御ユニット6を備える。冷媒回路53において冷媒と冷却剤とが熱交換する間に、冷却剤が冷媒によって冷却され、冷媒が冷却剤によって加熱される。このような冷媒回路53は、周知の方法で自動制御され得る。
熱交換器2は、入口ポート15及び出口ポート16を備える。入口ポート15及び出口ポート16は、第1の冷却経路2aを第1の導管11a及び第2の導管11bに接続する。熱交換器2は更に、ミルクを循環させるための第1のミルク経路2bを備える。熱交換器がPHEである場合、例えば、第1の冷却経路2a及び第1のミルク経路2bはプレートによって分離される。ミルクと冷却剤との間の熱交換は、第1の冷却経路2a及び他の第1のミルク経路2bの程度に沿って得られる。冷却剤とミルクとの間の熱交換では、ミルクが冷却され、冷却剤が加熱される。ミルクは、冷却剤によってミルク貯蔵温度まで実質的に冷却され得る。
ミルク貯蔵タンク3は、冷却機4から提供される冷却剤を循環させるように配置された第2の冷却経路3aを備える。ミルク貯蔵タンク3は、入口ポート17及び出口ポート18を備える。入口ポート17は、第2の冷却経路3aを第3の導管12a及び第4の導管12bに接続する。ミルク貯蔵タンク3は、冷却されるミルクを含む。ミルクは、熱交換器2内で予冷され、その後、流体導管46を介して熱交換器2からミルク貯蔵タンク3に直接誘導され得る。ミルクと冷却剤との間の熱交換は、第2の冷却経路3a及びミルク貯蔵タンク3内のミルクの程度に沿って得られる。冷却剤とミルクとの間の熱交換では、ミルクが冷却され、冷却剤が加熱される。ミルクは、冷却剤によってミルク貯蔵温度まで実質的に冷却され得る。ミルク貯蔵タンク3は、ミルクがより均一に冷却されるようにミルクを混合するように構成された撹拌装置(図示せず)も備える。ミルク貯蔵タンク3は、制御ユニット8も備える。制御ユニット8は、ミルク貯蔵タンク3内のミルクを冷却する必要があることを検出するように構成される。そのような検出時に、ミルク貯蔵タンク3内でミルクを冷却する必要があることを制御回路5に通知するように制御ユニット8が構成される。例えば、通知は信号又はデータメッセージである。例えば、温度センサ20が、ミルク貯蔵タンク3内のミルクの温度を継続的又は連続的に感知し、それを制御ユニット8に提供するように配置される。制御ユニット8は、感知された温度を所定の1つ以上の所定の温度と比較し、いつミルクを冷却する必要があるかを検出する。いくつかの実施形態では、ミルク貯蔵タンク3内のミルクの温度が所定の温度を下回ると、第3の信号又はデータメッセージが生成される。ミルク貯蔵タンク3内のミルクの温度が所定の温度に達するか又はそれを超えると、第4の信号又はデータメッセージが生成される。制御ユニット8は、プロセッサ、メモリ、並びに信号及び/又はデータを送受信するための通信インターフェースを含んでよい。ミルク貯蔵タンク3において、ミルクは貯蔵温度で貯蔵される。貯蔵温度は、例えば、地域の条件及び法律に応じて、2~5℃、又は2~7℃の範囲、又は約4℃であってよい。
制御回路5は、二重冷却システム1のための専用制御器であってもよい。代替的には、制御回路5は、搾乳システム40の制御ユニット(図示せず)、及び/又は冷却機4の制御ユニット6、及び/又はミルク貯蔵タンク3の制御ユニット8の一部を形成してもよい。制御回路5は、2つ以上の別個の制御ユニット5、6、8を備えてよく、制御ユニットの各々は、搾乳装置の別個の部分を制御するように構成される。1つ以上の別個の制御ユニットが、相互に通信するように、又は相互に通信することなく相互に独立して動作するように構成されてよい。制御回路5は、プロセッサ5aと、メモリ5bと、通信インターフェース5cとを備える。プロセッサ5aは、1つ以上の中央処理装置(CPU)などの1つ以上の処理ユニットを備えてもよい。メモリ5bは、1つ以上のメモリユニットを備えてもよい。通信インターフェース5cは、二重冷却システム1の動作を制御及び監視するために、制御回路5との間で信号及び/又はデータを通信するために構成される。通信インターフェース5cは、ユーザインターフェース(図示せず)を備えてもよい。ユーザインターフェースは、リモートユーザインターフェースであってもよい。ユーザインターフェースは、タッチスクリーン、キーボード、又はマイクなどの入力デバイスを備えてもよい。制御回路5はまた、例えば「クラウドサーバ」に、少なくとも部分的に遠隔分散されてもよい。次いで、データは、通信インターフェースを介してクラウドに通信されるか、又はセンサからクラウドに直接通信されてもよい。次に、データは、クラウドで処理され(クラウドコンピューティング)、制御データ又は信号が制御回路5に返送されてもよい。したがって、二重冷却システム1は、プログラマブルロジック制御器(PLC)、エッジコンピュータ、クラウドサーバ、パーソナルコンピュータ(PC)、スマートデバイスなどの制御回路5を介して制御され得る。制御回路5は、(いくつかの実施形態では制御ユニット6を介して)それらの機能を制御するために、その通信インターフェース5cを介してポンプ27、圧縮機22などの冷却機4の様々な構成要素、及びバルブデバイス9、10、10’(図4)に制御信号を送るように配置される。また、制御回路5は、(いくつかの実施形態では制御ユニット6を介して)冷却機4から監視、感知、又は測定信号、搾乳システム40及びミルク貯蔵タンク3の制御ユニット8からの信号及び/又はデータをその通信インターフェース5cを介して受信するように配置される。制御回路5は、搾乳システム40からの情報と、ミルク貯蔵タンク3の制御ユニット8からの情報とを別々に読み取るように構成される。制御回路5は、冷却機4内の冷却剤の冷却プロセスを制御するように構成される。また、制御回路5はポンプ27(図2参照)によって冷却剤回路51、51のいずれかに冷却剤の流体流動を提供するように配置される。いくつかの実施形態では、制御回路5は、冷却を必要とする、又は必要となる熱交換器2にミルクが流入しているという情報、例えば、第1の信号又はデータメッセージを搾乳システム40から受信するように構成される。いくつかの実施形態では、制御回路5は、ミルクが熱交換器2に流入するのを停止したという情報、例えば、第2の信号又はデータメッセージを搾乳システム40から受信するように構成される。いくつかの実施形態では、制御回路5は、貯蔵タンク内のミルクの温度が所定の閾値に達したか、又はそれを上回っているという情報、例えば、第3の信号又はデータメッセージをミルク貯蔵タンク3から受信するように構成される。いくつかの実施形態では、制御回路5は、ミルク貯蔵タンク3内のミルクの温度が所定の閾値以下であるという情報、例えば、第4の信号又はデータメッセージをミルク貯蔵タンク3から受信するように構成される。いくつかの実施形態では、制御回路5は、二重冷却システム1の現在の冷却プロセスの指示を操作者に提供するように配置される。例えば、冷却剤の温度、冷媒が誘導される場所などである。指示は、ユーザインターフェースを介して、音声、電子メッセージなどとして操作者に送信され得る。代替的には、指示がユーザの携帯電話などのスマートデバイスに送信されてよい。
図2は、冷却機4の冷媒回路53と、第1の冷却剤回路51及び第2の冷却剤回路52の一部である冷却剤経路4aとを示している。冷媒回路53は、冷媒を循環させるように配置される。冷媒回路53は、蒸発器21と、圧縮機22と、凝縮器23と、膨張バルブ25とを備える。蒸発器21の冷媒出口と凝縮器23の入口との間には第1の冷媒導管33bが接続されている。凝縮器23の出口と蒸発器21の冷媒入口との間には第2の冷媒導管33cが接続されている。冷却剤経路4aは、蒸発器21と、タンク26と、ポンプ27とを備える。入口ポート31及び蒸発器21の冷媒入口には第1の冷却剤導管33aが接続されている。蒸発器21の冷却剤出口及びタンク26の入口には第2の冷却剤導管33fが接続されている。タンク26の出口及びポンプ27の入口には第3の冷却剤導管33gが接続されている。ポンプ27の出口及び出口ポート32には第4の冷却剤導管33hが接続されている。第1の温度センサ34が、冷却剤のOUT温度を感知するように配置される。第2の温度センサ29が、タンク26内の冷却剤の温度を感知するように配置される。第3の温度センサ28が、冷却剤のIN温度を感知するように配置される。
蒸発器21では、冷媒が蒸発し、その結果、冷却剤から熱を奪う。その後、冷媒は凝縮器23に送られる。圧縮機22はガスポンプを使用して、蒸発器21内に低圧(低温)を生成し、凝縮器23内に高圧を生成する。凝縮器23において、冷媒は凝縮する。気体の熱は空気又は別の媒体に放出され、気体が液体になる。ファン24を使用して、加熱された空気を除去してよい。膨張バルブ25は、圧縮機22がガスとして取り出すものと同一の量の冷媒を液体の形態で蒸発器21に戻す。
冷却剤は、入口ポート31に接続された第2の導管11b又は第4の導管12bから供給される。蒸発器21において、冷却剤が熱を奪われ、冷却される。その後、冷却剤がタンク26に収集される。ポンプ27は、冷却剤をタンク26から出口ポート32へ、そしてそこに接続された第1の導管11a又は第3の導管12a(図1)へ圧送する。
冷却剤の温度は、冷却剤のOUT温度に基づいて制御される。OUT温度は、例えば、第1の温度センサ34又は第2の温度センサ29で測定される。冷却剤のOUT温度に基づいて、圧縮機22がオンオフされる。OUT温度は設定温度と比較される。OUT温度が設定温度に達したかそれを上回っている場合、圧縮機22のスイッチがオンとなり、冷却剤が冷却される。OUT温度が設定温度以下である場合、圧縮機22のスイッチはオフとなる。
設定温度は、冷却剤が誘導される場所に応じて異なる。より詳細には、制御回路5は、冷却機4から熱交換器2を備えた第1の冷却剤回路51に冷却剤が誘導されると、第1の設定温度に基づいて冷却剤の温度を制御するように冷却機4を制御するように構成される。更に、制御回路5は、冷却剤が冷却機4からミルク貯蔵タンク3を備えた第2の冷却剤回路52に誘導されると、第2の設定温度に基づいて冷却剤の温度を制御するように冷却機4を制御するように構成され、ここで、第1の設定温度と第2の設定温度とは異なる。先に説明したように、冷却剤は、受け取った情報に基づいて、第1の冷却剤回路51又は第2の冷却剤回路に誘導される。冷却剤の温度を第1の設定温度又は第2の設定温度に制御するために、制御回路5は同一の情報に依拠することができる。
いくつかの例を挙げると、冷却剤回路53は、20~1000リットルの範囲内、又は20~200リットルの範囲内、又は40~120リットルの範囲内の量の冷却剤を含んでよい。冷却剤の量は、搾乳システム40からミルク貯蔵タンク3へのミルクの想定される流動に基づいて好適に選択され得る。二重冷却システム1は、典型的には、ミルクを熱交換器2内に圧送するミルクポンプ41から想定されるミルクの想定されるピーク流動に対して設計される。搾乳室を備えた搾乳装置では、数百リットルが使用され得る。この搾乳室では、例えば、20~100頭の動物などの多くの動物が同時に搾乳され、その結果、ミルク貯蔵タンク3への大量のミルクの流動が生じる。一度に一頭の動物のみ、又は数頭の動物のみが同時に搾乳される搾乳装置では、例示した低い範囲の冷却剤で十分である。冷媒回路53の冷却能力は、ミルクの想定される流動に適合され、とりわけ、搾乳システム40で同時に搾乳される動物の数に依存する。冷却剤の流動をミルクの流動に合わせると、熱交換器2のサイズ調整が容易になり、冷却剤を効率的に使用することになる。典型的な冷却剤とミルクとの比率は3:1だが、2:1又は1.5:1でも十分な場合がある。
いくつかの実施形態によれば、制御回路5は、コンピュータプログラムをメモリ5bに格納し、そのプログラムは、プロセッサ5aによって実行されると、図3に示されるような二重冷却システムを動作させる方法を当該二重冷却システムに実施させる命令を含む。二重冷却システムは、例えば、本明細書で説明される二重冷却システムのいずれかである。コンピュータプログラムは、いくつかの実施形態では、メモリ、例えば、フラッシュメモリなどのコンピュータ可読媒体に格納される。
二重冷却システム1を動作させる方法の以下の実施形態は、図3のフローチャートを参照して説明される。この方法は、冷却剤が熱交換器2内でミルクを冷却しているか、又はミルク貯蔵タンク3内でミルクを冷却しているかに基づいて、その冷却剤の温度を異なる方法で制御することを説明している。したがって、冷却剤が誘導される場所に応じて、例えば、冷却剤が循環される冷却回路に応じて、方法が異なる方式で温度を制御することを説明する。いくつかの実施形態では、方法は、熱交換器2内のミルク及び/又はミルク貯蔵タンク3内のミルクを冷却する必要がある、又は必要となるという情報を取得することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、熱交換器2内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を搾乳システム40から受信すること(SOa)を含む。例えば、搾乳システム40は、例えば、ポンプ41が圧送を開始したとき、若しくはタンク52内のレベルが第1のレベルを超えたとき、又は他の手段によって、熱交換器2内のミルクを冷却する必要があるという第1の信号を制御回路5に送信している。制御回路5は、自身の通信インターフェース5cを介してその情報を受信している。したがって、制御回路5は、熱交換器2内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を搾乳システム40から受信するように構成される。
いくつかの他の実施形態では、方法は、ミルク貯蔵タンク3内のミルクを冷却する必要があることを示す情報をミルク貯蔵タンク3から受信すること(SOa)を含む。例えば、ミルク貯蔵タンク3の制御ユニット8が、ミルク貯蔵タンク3内のミルクを冷却する必要があるという第3の信号を制御回路5に送信している。制御回路5は、自身の通信インターフェース5cを介してその情報を受信している。したがって、制御回路5は、ミルク貯蔵タンク3内のミルクを冷却する必要があることを示す情報をミルク貯蔵タンク3から受信するように構成される。
冷却剤が熱交換器2でミルクを冷却するために使用されるか、又はミルク貯蔵タンク3でミルクを冷却するために使用されるかに応じて、冷却剤の設定温度が異なる。このように異なる設定温度が構成され、それ故、使用される。したがって、いくつかの実施形態では、方法は、冷却剤が第1の冷却剤回路51に誘導されているかどうかを判断することを含む。これは、例えば、熱交換器2内のミルクを冷却する必要があるという情報が受信されたが、熱交換器内のミルクの冷却を停止できるという情報が取得されなかった、例えば、受信されなかった場合である。いくつかの実施形態では、方法は、熱交換器2内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、冷却剤を冷却機4から第1の冷却剤回路51に誘導すること(S1a)を含む。換言すれば、第1の冷却剤回路51内の流体の流動が開かれ、第2の回路52内の流体の流動が(もしあれば)停止される。いくつかの実施形態では、誘導は、第1のバルブデバイス9を開くことと、(まだ閉じていない場合)第2のバルブデバイス10を閉じることとを含む。冷却剤が第1の冷却剤回路51に誘導されていることの別の指示は、流体制御装置の現在の構成、それ故、第1のバルブデバイス9が開き、第2のバルブデバイス10が閉じていることである。次いで、冷却剤は熱交換器2に流入するであろう。その後、冷却剤は第1の設定温度に基づいて冷却されるものとする。制御回路5、例えば、冷却機4のユニット6は、それに応じて冷媒回路53を制御し、それ故、OUT温度を第1の設定温度と比較し、当該技術において既知のようにそれに応じて圧縮機22を制御する。換言すれば、方法は、冷却剤が冷却機4から熱交換器2を備えた第1の冷却剤回路51に誘導されると、第1の設定温度に基づいて冷却剤の温度を制御すること(S1)を含む。このように、熱交換器2内でミルクを冷却するために冷却剤が使用される時点で、第1の設定温度に基づいて冷却剤が冷却されている。
しかしながら、冷却剤がミルク貯蔵タンク3の第2の冷却剤回路52に誘導されていることが判明した場合、冷却剤は更に第2の設定温度に基づいて冷却されるものとする。これは、例えば、ミルク貯蔵タンク3内のミルクを冷却する必要がある、又は必要となるという情報が受信され、熱交換器2内のミルクを冷却する必要がある、又は必要となるという情報が受信されていない場合である。いくつかの実施形態では、貯蔵タンク3内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、熱交換器内のミルクを冷却する必要がある、又は必要となることを示す情報が取得されていないという条件が満たされると、方法は、冷却剤を冷却機4から第2の冷却剤回路52に誘導すること(S2a)を含む。換言すれば、第2の冷却剤回路52内の流体の流動が開かれ、第1の回路51内の流体の流動が(もしあれば)停止される。いくつかの実施形態では、熱交換器内のミルクをすぐに冷却する必要があるという情報を受信した場合、例えば、0(ゼロ)~10分の時間期間内、例えば、1分又は2分以内に冷却剤は第2の冷却剤回路52に誘導されないであろう。その代わりに、それが第1の冷却剤回路51に誘導されるか、又は冷却剤が第1の冷却剤回路51に誘導されるまでそれが待ち、その後に冷却剤をその回路51に誘導する。これにより、熱交換器2でミルクを冷却する際の遅延が少なくなる。いくつかの実施形態では、誘導は、第1のバルブデバイス9を閉じることと、第2のバルブデバイス10を開くこととを含む。したがって、冷却剤が第2の冷却剤回路52に向けられていることの別の指示は、流体制御装置の現在の構成であり、それ故、第1のバルブデバイス9が閉じられ、第2のバルブデバイス10が開いている。その後、冷却剤がミルク貯蔵タンク3に流入する。制御回路5、例えば、冷却機4の制御ユニット6は、それに応じて冷媒回路53を制御し、したがって、OUT温度を第2の設定温度と比較し、それに応じて圧縮機22を制御する。こうして、方法は、冷却剤が冷却機4からミルク貯蔵タンク3を備えた第2の冷却剤回路52に誘導されると、及び、熱交換器内のミルクを冷却する必要がある、又は必要となることを示す情報が取得されていないという条件が満たされると、第2の設定温度に基づいて冷却剤の温度を制御すること(S2)を更に含む。このように、冷却剤を使用してミルク貯蔵タンク3内のミルクを冷却する場合、第2の設定温度に基づいて冷却剤が冷却される。したがって、いくつかの実施形態では、熱交換器2内のミルクを冷却することは、ミルク貯蔵タンク3内のミルクを冷却することよりも高い優先度を有する。それ故、熱交換器2内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を受信すると(S0a)、ミルク貯蔵タンク3内のミルクを冷却する必要があることを示す情報をミルク貯蔵タンク3から受信された場合であっても、又は、ミルク貯蔵タンク3内のミルクが同一の冷媒で冷却されている場合は、冷却剤は熱交換器2内のミルクの冷却に使用されるであろう。しかしながら、熱交換器内のミルクを冷却する必要があることを示す情報が受信されていないことが満たされる場合、及び、ミルク貯蔵タンク3内のミルクを冷却する必要があることを示すミルク貯蔵タンク3からの情報が受信された場合(S0b)、冷却剤はミルク貯蔵タンク内のミルクを冷却するために使用されるであろう。換言すれば、冷却剤が他の冷却剤回路52内で循環を開始する前に、第1の回路51内を循環していないことを確認する。
通常、第1の設定温度はミルクの凍結温度よりも高いが、例えば4℃よりも低い。通常、第2の設定温度はミルクの凍結温度よりも低い。ミルクの凍結温度は、ほとんどの雌牛では-0.525℃~-0.565℃で、平均温度は約-0.540℃である。例えば、第1の設定温度は、-0.5℃~4℃、-0.5℃~2℃、又は-0.5℃~1℃の温度である。一般に、ミルクを熱交換器2で特定の温度(例えば、4℃)まで冷却する場合、冷却剤は約2度低く、つまり、2℃にするものとする。例えば、第2の設定温度は-5℃~-7℃である。したがって、第1の設定温度と第2の設定温度とは少なくとも4℃、5℃、又は6℃異なる。
いくつかの実施形態では、方法は、熱交換器2内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、第1の設定温度に基づいて冷却剤の温度を自動的に制御すること(S1)を含む。したがって、制御回路5が熱交換器2内のミルクを冷却する必要があるという情報を搾乳システム40から受信したとき、それに応答して制御回路5は、第1の設定温度が冷却剤のOUT温度を制御するために使用されるように、圧縮機22及びポンプ27を含む冷却機4の構成要素を第1の設定温度に従って制御している。冷媒回路53は、それに応じて制御され、したがって、OUT温度が第1の設定温度と比較され、それに従って圧縮機22が制御される。したがって、制御回路5は、熱交換器2内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、第1の設定温度に基づいて冷却剤の温度を自動的に制御するように構成される。自動制御とは、人手を介さずに制御することを意味する。いくつかの実施形態では、制御S1は、冷却剤を第1の流体経路2aに誘導すること(S1a)を含む。いくつかの実施形態では、誘導は、第1のバルブユニット9を開き、かつ第2のバルブユニット10を閉じるように制御することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、ミルク貯蔵タンク3内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、第2の設定温度に基づいて冷却剤の温度を自動的に制御すること(S2)を含む。したがって、制御回路5が貯蔵タンク2内のミルクを冷却する必要があるという情報を搾乳システム40から受信すると、それに応答して制御回路5は、第2の設定温度が冷却剤のOUT温度を制御するために使用されるように、圧縮機22及びポンプ27を含む冷却機4の構成要素を第2の設定温度に従って制御している。冷媒回路53は、それに応じて制御され、それ故、OUT温度は第2の設定温度と比較され、圧縮機22はそれに応じて制御される。したがって、制御回路5は、ミルク貯蔵タンク3内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、第2の設定温度に基づいて冷却剤の温度を自動的に制御するように構成される。いくつかの実施形態では、制御S2は、冷却剤を第2の流体経路3aに誘導すること(S2a)を含む。いくつかの実施形態では、誘導は、第2のバルブユニット10を開き、かつ第1のバルブユニット9を閉じるように制御することを含む。
いくつかの実施形態によれば、方法は、搾乳が開始されたという第1の信号を搾乳システム40から受信したことに応答して、第1の冷却剤回路51内で冷却剤の循環を開始することを含む。その後、搾乳システム40が、ある時点で搾乳を停止し、搾乳が停止したという第2の信号を制御回路5に送信する。そのような信号に応答して、方法は、第1の冷却剤回路51内の冷却剤の循環を停止することを含む。このようにして、第1の冷却剤回路51内の冷却剤の循環は、第1の信号に応答して開始され、ミルクの流動が停止すると停止される。第1の信号は、搾乳システム40からミルク貯蔵タンク3に向かうミルクの流動の開始又は増加に関連する。第1の信号は、搾乳装置における多数の異なる事象、状態、又は機会のうちの少なくとも1つに応答して作動されてもよく、この事象、状態、又は機会は、搾乳システム40からのミルクの流動の開始又は増加に直接的又は間接的に関連する。したがって、方法は、第1の信号に応答して第1の冷却剤回路51内で冷却剤の循環を開始することを含んでよい。これは、一定速度で回転するポンプの単純なオンオフ切り替えを含む、ポンプ27を制御することによって達成され得る。代替的には、ポンプ速度を制御して、冷却剤の可変流速を提供してよい。
以下に、第1の信号を作動させる非包括的な例を列記する。
-いくつかの実施形態によれば、第1の信号は、搾乳システム40からミルク貯蔵タンク2へのミルクの圧送の開始又は増加と相関してよい。第1の信号は、搾乳システム40のミルクポンプ41が始動されたとき、又はミルクポンプ41が始動される前若しくは後の所定の期間に提供され得る。
-いくつかの実施形態によれば、第1の信号は、搾乳システム40からのミルクの流動の開始又は増加までの期間に関連し得る。搾乳システム40には、搾乳システム40からのミルクの流動に先行する多数の事象があり、これらの事象がミルクの流動の開始の所定の期間内に発生する。期間は正確な期間である必要はなく、概略の期間であってよい。ほんの数例を挙げると、そのような事象は、1頭以上の動物が搾乳室に出入りすること、搾乳室の門が開閉すること、搾乳室内の動物に餌が配給されること、ティートカップが動物などの乳首に取り付けられることなどであってよい。
-いくつかの実施形態によれば、第1の信号は、動物が自動搾乳システムAMSに接近する、又は入場することに関連してよい。動物がAMSに入場する、又は入場するという判断は、例えば、カメラよって門の開閉を検知することによって、動物に餌が配給されていると判断するなどで行われ得る。
-ミルク貯蔵タンク3に運ばれる前のミルクを中間貯蔵するためのバランスタンクを搾乳システム40が備える実施形態によれば、第1の信号はバランスタンクの充填度に関連してよい。バランスタンクの特定の充填度(すなわち、タンクに貯蔵されたミルクの量)によって、すなわち、搾乳システム40からのミルクの圧送の開始を作動させてよい。バランスタンクは、図1に示すような容器42であってもよい。これらの実施形態によれば、第1の冷却剤回路41内の冷却剤の循環は、バランスタンクの充填度の増加が冷却剤回路内の冷却剤の循環の増加をもたらすように、バランスタンクの充填度に基づいて制御されてよい。これは、例えば、充填度の予め定められた閾値レベルにおいて、第1の冷却剤回路41における冷却剤の循環を増加させることにより冷却機器の容量を増加させるというように無段階(すなわち連続的)又は段階的に行われてよい。同様に、バランスタンクの充填度が減少すると、冷却剤回路内の冷却剤の循環は、無段階又は段階的に減少され得る。
-同一の搾乳装置において、第1の信号は、1つの事象だけでなく、搾乳システム40の現在の動作状態に依存し得る異なる事象によって作動され得る。
説明に役立つ例として、ミルクの流動の開始に関連する第1の信号が、ポンプ41の始動に関連してよい。ポンプ41がミルクを圧送していないとき、ミルクの流動はオフであり、第1の冷却剤回路41内の冷却剤の循環はまだ開始されていない。ポンプ41がミルクを圧送し始めると、第1の信号が生成され、第1の信号に応答して第1の冷却剤回路41内の冷却剤の循環が開始される。これは、ポンプ27で圧送を開始することと、第1の設定温度に基づいて冷却剤を冷却することと、第1のバルブ9を開くことと、第2のバルブ10を閉じることとを含む。第1の信号を作動させるものとして本明細書に列記された事象のいずれも、熱交換器2における冷却の必要性を示す兆候であり、したがって第1の設定温度の使用を作動させてよい。事象は、実際のミルクの流動、又はミルクの予測された流動であってよい。それ故、冷却の必要性は、将来の特定の時間又は特定の期間内に発生する予測された冷却の必要性であってよく、したがって、第1の信号は、そのような予測された冷却の必要性を示してよい。第1の冷却剤回路41における冷却剤の循環は、所定の流速で維持され得る。ミルクポンプが停止すると、第2の信号が生成され、第2の信号に応答して第1の冷却剤回路41内の冷却剤の循環が停止される。ミルク貯蔵タンク3内のミルクの温度が所定温度を下回ると、第3の信号が生成され、第1の冷却剤回路41内で冷却剤が循環されていない場合には、第3の信号に応答して第2の冷却剤回路42内での冷却剤の循環が開始される。すなわち、第1の信号は生成されたが、第2の信号はまだ生成されていない。第2の冷却剤回路42内の冷却剤の循環は、第1のバルブ9を閉じて、かつ第2のバルブ10を開くことによって、ポンプ27で圧送を開始して、第2の設定温度に基づいて冷却剤を冷却することを含む。ミルク貯蔵タンク3内のミルクの温度が所定の温度に達するか、それを超えるか、又はそれを上回っていると、第4の信号が生成され、第2の冷却剤回路42内の冷却剤の循環が停止される。第2の冷却剤回路42の冷却剤の循環中に第1の信号を受信すると、第2の冷却剤回路42の冷却剤の循環を停止し、第1の冷却剤回路41の冷却剤の循環を開始する。これにより、冷却剤の循環が第2の冷却剤回路42から第1の冷却剤回路41に切り替えられる。
図4は、第2の実施形態による二重冷却システム1を示す。第2の実施形態による二重冷却システム1は、図1の第1の実施形態に関して説明したものと同一の構成要素を備える。更に、第2の実施形態による二重冷却システム1は、追加のミルク貯蔵タンク3’と、それ故、追加の第2の冷却剤回路52’とを備える。機能は第1の実施形態のようなミルク貯蔵タンク3と同一であり、熱交換器2で予冷されたミルクを受け取る。したがって、追加のミルク貯蔵タンク3は、ミルクを貯蔵及び冷却するように配置される。追加の第2の冷却剤回路52’は、冷却機4内の冷却経路4aと、ミルク貯蔵タンク3内の追加の第2の冷却経路3a’と、追加の第3の導管12a’と、追加の第4の導管12b’と、第1の導管11a、第2の導管11b、第3の導管12a、第4の導管12bの追加の第3の導管12a’及び追加の第4の導管12b’を冷却機4内の冷却経路4aに接続する部分と、備えた流体経路を備える。より詳細には、追加のミルク貯蔵タンク3’は、追加の第2の冷却経路3a’を備える。追加の第2の冷却経路3a’は、追加のミルク貯蔵タンク3’の追加の入口ポート17’と、追加の出口ポート18’とに接続される。ミルクと冷却剤との間の熱交換プロセスは、追加の第2の冷却経路3a及び追加のミルク貯蔵タンク3内のミルクの程度に沿って得られる。追加のミルク貯蔵タンク3は、ミルクがより均一に冷却されるようにミルクを混合する装置(図示せず)も備える。追加のミルク貯蔵タンク3は、追加の制御ユニット8’も備える。追加の制御ユニット8’は、ミルク貯蔵タンク3内のミルクを冷却する必要があることを検出するように構成される。そのような検出時に、追加の制御ユニット8’は、追加のミルク貯蔵タンク3’内でミルクを冷却する必要があることを制御回路5に通知するように構成される。例えば、追加のミルク貯蔵タンク3’内のミルクの温度を感知するように配置された温度センサ(図示せず)は、ミルクの温度が許容温度範囲外にあり、冷却する必要があることを示してよい。
追加の第3の導管12a’は、第2のバルブユニット10の上流の第3の導管12a’に流動的に接続される。したがって、追加の第3の導管12a’は、第2のバルブユニット10の上流の第3の導管12aと追加のミルク貯蔵タンク3’の追加の入口ポート17’との間で流動的に接続される。追加の第2のバルブユニット10’は、追加の第3の導管12a’に配置される。追加の第2のバルブユニット10’は、追加の第3の導管12a’内の冷却剤の流速を制御するように配置される。追加の第2のバルブユニット10’は、例えば電動バルブを備える。例えば、バルブはオン/オフバルブである。追加のバルブユニット10’を開き、他の2つのバルブ9、10を閉じ、ポンプ27で圧送することにより、冷却剤が第3の冷却剤回路54に流入するだろう。追加の第4の導管12b’は、追加のミルク貯蔵タンク3’の追加の出口ポート18’と、第4の導管12aとに接続されている。したがって、追加の第4の導管12b’は、追加のミルク貯蔵タンク3’の追加の出口ポート17’と第4の導管12aとの間で流動的に接続される。二重冷却システム1は現在2つのミルク貯蔵タンクを備えているため、双方のミルクに冷却が必要な場合は、どちらを冷却するか優先順位を付ける必要がある。例えば、温度が最も高いミルクが優先的に冷却される。二重冷却システム1は、同様の方法で冷却機4に接続される、図示のものよりも多くの熱交換器及びミルク貯蔵タンクを含むことができることを理解されたい。
本開示は、上記の好ましい実施形態に限定されない。様々な代替例、変更例、及び均等物が使用されてよい。したがって、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲に限定されないと解釈されるべきである。

Claims (13)

  1. ミルクを冷却するための二重冷却システム(1)を動作させる方法であって、前記二重冷却システムが、
    冷却剤を循環させるために配置された第1の冷却剤回路(51)であって、前記第1の冷却剤回路(51)が、ミルクと前記冷却剤との間の熱交換のために構成された熱交換器(2)を備える、第1の冷却剤回路(51)と、
    前記冷却剤を循環させるための第2の冷却剤回路(52)であって、前記第2の冷却剤回路(52)が、ミルクと前記冷却剤との間の熱交換のために構成されたミルク貯蔵タンク(3)を備える、第2の冷却剤回路(52)と、
    冷媒と前記冷却剤との間の熱交換のために構成された冷媒回路(53)を備えた冷却機(4)と、
    前記冷却機(4)から前記熱交換器(2)を備えた前記第1の冷却回路(51)と、前記ミルク貯蔵タンク(3)を備えた前記第2の冷却回路(52)とに冷却剤を選択的に誘導するように配置された流体制御装置(9、10、10’)と、を備え、
    前記方法が、
    前記冷却機(4)から前記熱交換器(2)を備えた前記第1の冷却剤回路(51)に前記冷却剤が誘導されると、第1の設定温度に基づいて前記冷却剤の温度を制御することと(S1)、
    前記冷却機(4)から前記ミルク貯蔵タンク(3)を備えた前記第2の冷却剤回路(52)に前記冷却剤が誘導されると、第2の設定温度に基づいて前記冷却剤の前記温度を制御することと(S2)、を含み、前記第1の設定温度と前記第2の設定温度とが異なる、方法。
  2. 前記方法が、
    前記熱交換器(2)内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、前記第1の設定温度に基づいて前記冷却剤の前記温度を自動的に制御すること(S1)を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記方法が、
    前記ミルク貯蔵タンク(3)内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、かつ、前記熱交換器(2)内のミルクを冷却する必要があることを示す情報が取得されていないという条件が満たされると、前記第2の設定温度に基づいて前記冷却剤の前記温度を自動的に制御すること(S2)を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記熱交換器(2)内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、前記冷却機(4)から前記第1の冷却剤回路(51)に冷却剤を誘導すること(S1a)を含む、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記ミルク貯蔵タンク(3)内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を取得することに応答して、かつ、前記熱交換器(2)内のミルクを冷却する必要がある、又は必要となることを示す情報が取得されていないという条件が満たされると、前記冷却機(4)から前記第2の冷却剤回路(52)に冷却剤を誘導すること(S2a)を含む、請求項2~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記熱交換器(2)内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を搾乳システム(40)から受信すること(S0)を含む、請求項2~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記ミルク貯蔵タンク(3)内のミルクを冷却する必要があることを示す情報を前記ミルク貯蔵タンク(3)から受信すること(S0)を含む、請求項2~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記流体制御装置(9、10、10’)が、冷却剤を前記冷却機(4)から前記第1の冷却剤回路(51)にのみ、又は、前記第2の冷却剤回路(52)にのみ、のいずれかに誘導するように配置されている、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記第1の設定温度及び前記第2の設定温度が、少なくとも4℃、5℃、又は6℃異なる、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記第1の設定温度が前記ミルクの凍結温度よりも高いが、4℃よりも低く、かつ、前記第2の設定温度が前記ミルクの前記凍結温度よりも低い、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  11. ミルクを冷却するための二重冷却システム(1)であって、
    冷却剤を循環させるために配置された第1の冷却剤回路(51)であって、前記第1の冷却剤回路(51)が、ミルクと前記冷却剤との間の熱交換のために構成された熱交換器(2)を備える、第1の冷却剤回路(51)と、
    前記冷却剤を循環させるための第2の冷却剤回路(52)であって、前記第2の冷却剤回路(52)が、ミルクと前記冷却剤との間の熱交換のために構成されたミルク貯蔵タンク(3)を備える、第2の冷却剤回路(52)と、
    冷媒と前記冷却剤との間の熱交換のために構成された冷媒回路(53)を備えた冷却機(4)と、
    前記冷却機(4)から前記熱交換器(2)を備えた前記第1の冷却回路(51)と、前記ミルク貯蔵タンク(3)を備えた前記第2の冷却回路(52)とに冷却剤を選択的に誘導するように配置された流体制御装置(9、10、10’)と、
    前記冷却機(4)から前記熱交換器(2)を備えた前記第1の冷却剤回路(51)に前記冷却剤が誘導されると、第1の設定温度に基づいて前記冷却剤の温度を制御するように前記冷却機(4)を制御し、かつ、
    前記冷却機(4)から前記ミルク貯蔵タンク(3)を備えた前記第2の冷却剤回路(52)に前記冷却剤が誘導されると、第2の設定温度に基づいて前記冷却剤の前記温度を制御するように前記冷却機(4)を制御するように構成された制御回路(5)と、を備え、前記第1の設定温度と前記第2の設定温度とが異なる、二重冷却システム(1)。
  12. 請求項11に記載の二重冷却システムに、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法のステップを実行させる命令を含むコンピュータプログラム。
  13. 請求項12に記載のコンピュータプログラムを格納したコンピュータ可読媒体。
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