JP2023531489A - 局所用医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

【要約】【解決手段】 本発明は、治療有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物であって、エマルジョン組成物が均質であり、及び/又は活性剤が油相に可溶化されることに関するものである。本発明はまた、本発明の組成物を患者の皮膚に投与する工程により、患者の皮膚科的状態又は障害を治療する方法に関する。【選択図】 図5

Description

本出願は、2020年6月24日に出願された米国仮出願第63/043,340号及び2020年6月24日に出願された米国仮出願第63/043,360号の優先権と利益を主張し、これらの内容全体は参照によりここに組み込まれる。
本発明は、局所用医薬組成物に関するものである。
製剤化学者にとっての課題は、有効成分が化学的に安定であることが判明している物理的に安定な局所用医薬品組成物を調製することである。
そのような医薬組成物は、
(i)皮膚を刺激しないこと、
(ii)特定の皮膚科的状態又は障害を治療するために、活性成分を皮膚上又は皮膚内に送達するように特定的に適合されていること、
(iii)患者が処方された治療法を遵守することを保証するために、美容的に優美であること、
(iv)皮膚の適切な層への活性成分の浸透を提供し、所望のターゲットに関与させること、及び
(v)全身への曝露を最小限に抑えながら、局所的な皮膚/表皮の送達を実現すること、あるべきである。
物理的、化学的に安定な局所用組成物に配合される注目の有効成分として、下記式
Figure 2023531489000002
の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンがあげられる。
本化合物は、5-[(E)-2-フェニルエテニル]-2-(プロパン-2-イル)ベンゼン-1,3-ジオール又は2-(1-メチルエチル)-5-[(1E)-2-フェニルエテニル]-1,3-ベンゼンジオールとも呼ばれる。
3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンは、もともとPaul et al、Journal of Chemical Ecology 1981 7(3)589-597により、抗生物質として開示されたものと考えられ、Liet al、Applied and Environmental Microbiology 1995 61(12):4329-4333もこの化合物を単離したが、異なる細菌株からであり、さらにその殺菌活性を実証した。この化合物の殺菌活性は、WO1995/003695(Agro-Biotech Corporation)にも記載される。この化合物は、さらにWO2001/042231(Welichem Biotech Inc.)及び米国7,868,047に記載され、乾癬及び炎症を含む種々の主要皮膚科疾患の治療に適しているとして記載される。米国7,868,047号特許の実施例3は、有効成分がギャラックスベースで作られたクリーム製剤を記載している。出願人は、「Galax」と呼ばれる市販のクリーム基剤について、いかなるコンペンションの表記も入手可能性も確認することができず、したがってその組成は不明のままである。
3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンは、酸化及び光劣化に敏感であることが知られる(例えば、Gao et al、Journal of Polymer Research 2011 18:1501-1508を参照)。したがって、化学的及び物理的に安定であり、表皮及び/又は真皮の所望の作用部位に活性成分を送達し、使用時に皮膚を刺激しない、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンを含む局所組成物に対する必要性が当技術分野において残っている。
2017年11月9日に出願された米国出願番号15/807,682(公開番号2018/0064656)は、参照により本明細書に組み込まれる。
図1Aは、製剤12に特徴的であった不均一なエマルジョンの外観を示す図である。図1Bは、製剤17、21~24によって特徴付けられる物理的に安定な製剤と比較した、製剤12の特徴であった不均一なエマルジョンの外観を示す。 図2は、製剤1、12、17、及び21~24から表皮及び真皮に送達される3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの量を示す。 図3は、製剤1、12、17、及び21~24から15時間かけて受容液に送達された3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの量を示す図である。 図4は、製剤12及び21から3、6、9、12及び15時間後に真皮に送達される3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの量を示す。 図5は、製剤12及び21から72時間かけて受容液中に送達された3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの量を示す。 図6は、製剤12、17、21及び22について、Th17刺激後のヒトエックスビボ皮膚におけるmRNA Cyp1A1の変化率を示した。 図7は、7日間繰り返し投与した場合の、ゴッティンゲンミニブタの皮膚への3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの送達量を示す。 図8は、7日間反復投与後のゴッティンゲンミニブタの血漿中の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの量を示す図である。図中の製剤7及び8は、製剤12及び22に対応する。
一実施形態において、本発明は、有効成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、エマルジョン組成物が均質な局所用医薬エマルジョン組成物、を提供する。
一実施形態において、本発明は、有効成分である3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、エマルジョン組成物が均質である局所用医薬乳剤組成物を提供するものである。
本開示は、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、又は薬学的に許容されるその塩を効果的に可溶化し、均質かつ均一なエマルジョンをもたらす製剤を提供するものである。均質性及び均一性は、顕微鏡、ホットステージ光学顕微鏡、XRD、IR顕微鏡及び蛍光顕微鏡を用い、透過プロファイル、液滴サイズ、液滴形状、粘度及び/又は安定性指数を分析することにより決定することができる。
別の実施形態では、活性体は、エマルジョン組成物の油相に可溶化される。別の実施形態では、油相は、鉱油及び/又はペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油又はペトロラタムを含む場合、第2の油相成分が存在し、油相が鉱油及びペトロラタムの両方を含む場合、第3の油相成分が存在することを条件とする。一実施形態では、油相は、実質的にペトロラタムを含まない。別の実施形態では、油相は、≦3%、又は≦2%、又は≦1%のペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油とペトロラタムの両方を含む場合、少なくとも、エステル又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドなどのグリセリンのエステルである第3の油相成分が存在する。別の実施形態では、油相が鉱油を含む場合、第2の油相成分が存在し、それはエステル又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドのようなグリセリンのエステルである。
一実施形態において、本発明は、有効量の有効成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬乳剤組成物を提供し、ここで乳剤組成物は均質であり、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩がエマルジョン組成物の油相に可溶化されており、油相が鉱油又はペトロラタムを含む場合、第2の油相成分が存在し、油相が鉱油及びペトロラタムの両方を含む場合、第3の油相成分が存在することを条件とする。一実施形態では、油相は、実質的にペトロラタムを含まない。別の実施形態では、油相は、≦3%、又は≦2%、又は≦1%のペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油とペトロラタムの両方を含む場合、少なくとも第3の油相成分が存在し、それはグリセリンのエステル及び/又はエステル、好適には中鎖トリグリセリドなどのグリセリンのエステルである。別の実施形態では、油相が鉱油を含む場合、第2の油相成分が存在し、それはエステル及び/又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドのようなグリセリンのエステルである。
一実施形態において、本発明は、活性成分である3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、活性がエマルジョン組成物の油相に可溶化されている局所用医薬エマルジョン組成物を提供する。別の実施形態では、エマルジョン組成物は均質である。
別の実施形態では、本発明は、有効成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、エマルジョン組成物が均質であり、及び/又はエマルジョン組成物の油相に活性剤が可溶化されている局所用医薬エマルジョン組成物について提供される。
別の実施形態では、本発明は、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物を提供し、不連続相の平均滴サイズは、約0.1μm~約35μmである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約25ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均的な平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約15ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約10ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1μm~約5μmである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約1ミクロンであるか、又は約0.1ミクロン~約0.1ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約0.75ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.5ミクロンである。
別の実施形態では、本発明は、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、油相の平均粒子径が約0.1ミクロン~約35ミクロン、かつエマルジョン組成物が均質であり、及び/又は活性体がエマルジョン組成物の油相に可溶化される局所用医薬エマルジョン組成物について提供される。
別の実施形態では、本発明は、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤及び抗酸化剤を含み、油相の平均粒子径が約0.1ミクロン~約10ミクロンであり、エマルジョン組成物が均質であり及び/又は活性剤がエマルジョン組成物の油相に可溶化される局所用医薬エマルジョン組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者における皮膚科的状態又は障害を治療する方法を提供し、この方法は、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、エマルジョン組成物が均質である局所用医薬エマルジョン組成物を前記患者に投与する工程を含む。
別の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者における皮膚科的状態又は障害を治療する方法を提供し、この方法は、有効成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用エマルジョン医薬組成物を前記患者に投与する工程を含み、エマルジョン組成物は均一である。
別の実施形態では、活性体は、エマルジョン組成物の油相に可溶化される。別の実施形態では、油相は、鉱油及び/又はペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油又はペトロラタムを含む場合、第2の油相成分が存在し、油相が鉱油及びペトロラタムの両方を含む場合、第3の油相成分が存在することを条件とする。一実施形態では、油相は、実質的にペトロラタムを含まない。別の実施形態では、油相は、≦3%、又は≦2%、又は≦1%のペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油とペトロラタムの両方を含む場合、少なくとも、エステル又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドなどのグリセリンのエステルである第3の油相成分が存在する。別の実施形態では、油相が鉱油を含む場合、第2の油相成分が存在し、それはエステル又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドのようなグリセリンのエステルである。
別の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者における皮膚科的状態又は障害を治療する方法を提供し、この方法は、有効量の活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物を前記患者に投与する工程を含み、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩が、エマルジョン組成物の油相に可溶化され、油相が鉱油又はペトロラタムを含む場合、第2の油相成分が存在し、油相が鉱油及びペトロラタンの両方を含む場合、第3の油相成分よりも存在していることを条件に、本実施の形態は、油相を含むエマルジョン組成物の油相を含むことを条件とする。一実施形態において、油相は、実質的にペトロラタムを含まない。別の実施形態では、油相は、≦3%、又は≦2%、又は≦1%のペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油とペトロラタムの両方を含む場合、次に少なくとも第3の油相成分が存在し、それはエステル及び/又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドなどのグリセリンのエステルを含む。別の実施形態では、油相が鉱油を含む場合、第2の油相成分が存在し、これはエステル及び/又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドのようなグリセリンのエステルを含む。一実施形態では、皮膚科的状態又は障害は、炎症性皮膚科的状態又は障害である。別の実施形態では、炎症性皮膚学的状態又は障害は、アトピー性皮膚炎及び/又は乾癬、及び/又はにきびである。
別の実施形態では、本発明は、有効量の活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、エマルジョンが均質である、ヒト患者における皮膚科的状態又は障害の治療又は予防における使用のための局所医薬エマルジョン組成物の使用に関するものである。
別の実施形態では、本発明は、有効量の活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物の使用に関するもので、ここで、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩が、エマルジョン組成物の油相に可溶化され、油相が鉱油又はペトロラタムを含む場合、第2の油相成分が存在し、油相が鉱油及びペトロラタンの両方を含む場合は第3の油相成分が存在するより提供される。一実施形態では、油相は、実質的にペトロラタムを含まない。別の実施形態では、油相は、≦3%、又は≦2%、又は≦1%のペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油とペトロラタムの両方を含む場合、少なくとも第3の油相成分が存在し、それはエステル及び/又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドなどのグリセリンのエステルである。別の実施形態では、油相が鉱油を含む場合、第2の油相成分が存在し、それはエステル及び/又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドのようなグリセリンのエステルである。
別の実施形態において、本発明は、有効量の活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物であって、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩がエマルジョン組成物の油相に可溶化され、油相が鉱油又はペトロラタムを含む場合、第2の油相成分が存在し、油相が鉱油及びペトロラタムの両方を含む場合、第3の油相成分が存在し、ヒト患者における皮膚科症状又は障害の治療又は予防に使用するためのものであることを条件とする、局所用医薬エマルジョン組成物に関連する。一実施形態では、油相は、ペトロラタムを実質的に含まない。別の実施形態では、油相は、≦3%、又は≦2%、又は≦1%のペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油とペトロラタムの両方を含む場合、少なくとも第3の油相成分が存在し、それはエステル及び/又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドなどのグリセリンのエステルである。別の実施形態では、油相が鉱油を含む場合、第2の油相成分が存在し、それはエステル及び/又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドのようなグリセリンのエステルである。
別の実施形態において、本発明は、それを必要とする患者における使用において、有効成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩を含む局所用医薬エマルジョン組成物の刺激性を低減する方法に関し、前記方法は、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む医薬エマルジョン組成物を患者へ投与する工程を含み、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩が、エマルジョン組成物の油相に可溶化し、油相が鉱油又はペトロラタムを含む場合、第2の油相成分が存在し、油相が鉱油及びペトロラタムの両方を含む場合は、第3の油相成分が存在することを条件とする、方法を提供する。一実施形態では、油相は、実質的にペトロラタムを含まない。別の実施形態では、油相は、≦3%、又は≦2%、又は≦1%のペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油とペトロラタムの両方を含む場合、少なくとも第3の油相成分が存在し、これはエステル及び/又はグリセリンのエステル、好適にはグリセリンのエステル、例えば中鎖トリグリセリドなどである。別の実施形態では、油相が鉱油を含む場合、第2の油相成分が存在し、それはエステル及び/又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドのようなグリセリンのエステルである。
一実施形態では、即席の本発明のエマルジョン組成物は、製剤1又は12(匹敵する%w/w活性を有する)のものと比較される。
別の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者の皮膚における有効成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩の滞留時間を改善する方法に関するものであり、前記方法は、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む医薬エマルジョン組成物を前記患者に投与する工程を含み、前記エマルジョン組成物が均質である。
別の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者の皮膚における有効成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩の滞留時間を改善する方法に関し、前記方法は、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含むエマルジョン医薬組成物を前記患者に投与する工程を含み、前記3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩がエマルジョン組成物の油相に溶解し、油相が鉱油又はペトロラタムを含む場合、第2の油相成分が存在し、油相が鉱油及びペトロラタムの両方を含む場合は、第3の油相成分よりも存在することを条件とする。一実施形態では、油相は、実質的にペトロラタムを含まない。別の実施形態では、油相は、≦3%、又は≦2%、又は≦1%のペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油とペトロラタムの両方を含む場合、少なくとも第3の油相成分が存在し、それはエステル及び/又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドなどのグリセリンのエステルである。別の実施形態では、油相が鉱油を含む場合、第2の油相成分が存在し、それはエステル及び/又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドのようなグリセリンのエステルである。一実施形態において、即席の本発明のエマルジョン組成物は、製剤1又は12(活性成分の比較可能な%w/wを有する)のものと比較される。
別の実施形態では、本発明は、それを必要とする患者の皮膚における有効成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩の滞留時間を改善する方法に関するものであり、前記方法は、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む医薬エマルジョン組成物を前記患者に投与する工程を含み、前記エマルジョンが均質であり、及び/又は活性剤が油相に可溶化される。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約35ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約5ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約1ミクロンである。
別の実施形態では、本発明は、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩を含む組成物を投与される患者における副作用を低減する方法に関し、この方法は、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む医薬エマルジョン組成物を患者に投与する工程を含み、前記エマルジョンは均質であり、及び/又は活性剤は油相に可溶化される。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約35ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約5ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約1ミクロンである。
別の実施形態において、本発明は、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩を含む組成物を投与される患者における副作用を低減する方法に関し、前記方法は、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む医薬エマルジョン組成物を患者に投与する工程を含み、前記3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩が、エマルジョン組成物の油相に可溶化されており、油相が鉱油又はペトロラタムを含む場合、第2の油相成分が存在し、油相が鉱油及びペトロラタンの両方を含む場合は第3の油相成分が存在するより提供される。一実施形態では、油相は、実質的にペトロラタムを含まない。別の実施形態では、油相は、≦3%、又は≦2%、又は≦1%のペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油とペトロラタムの両方を含む場合、少なくとも第3の油相成分が存在し、それはグリセリンのエステル及び/又はエステル、好適には中鎖トリグリセリドなどのグリセリンのエステルである。別の実施形態では、油相が鉱油を含む場合、第2の油相成分が存在し、それはエステル及び/又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドのようなグリセリンのエステルである。一実施形態において、即席の本発明のエマルジョン組成物は、製剤1もしくは12のもの、又は同等の活性成分が存在する類似の製剤と比較される。
一実施形態では、本発明は、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物を提供し、前記3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、エマルジョン組成物の油相に可溶化される。一実施形態では、油相は、鉱油及び/又はペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油を含む場合、ペトロラタム以外の第2の油相成分が組成物中に存在する。別の実施形態では、油相がペトロラタムを含む場合、鉱油以外の第二の油相成分が組成物中に存在する。これらの実施形態のいずれにおいても、得られるエマルジョンは、保存時に不均一な領域又はワックス状の領域を含まないことが好ましい。
一実施形態において、本発明は、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又は薬学的に許容されるその塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物を提供し、前記3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、エマルジョン組成物の油相に可溶化されており、油相が鉱油を含む場合、ペトロラタム以外の第2の油相成分が組成物に存在する。
一実施形態において、本発明は、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤及び抗酸化剤を含む局所用医薬乳剤組成物を提供し、前記3.5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩が、エマルジョン組成物の油相に可溶化され、油相が鉱油を含む場合、ペトロラタム以外の第2の油相成分が組成物に存在し、又は油相が鉱油及びペトロラタンの両方を含む場合、少なくとも第3の油相成分が存在する。別の実施形態では、油相は、鉱油及び/又はペトロラタムを実質的に含まない。
一実施形態では、本発明は、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬O/Wエマルジョン組成物を提供し、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又は薬学的に許容される塩がエマルジョン組成物の油相に溶解し、その組成物はクリーム又は化粧水として配合される。別の実施形態では、クリーム又はローションは、均質で均一な外観を有する。
特定の実施形態では、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物は:約0.1%~約5重量%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、組成物の総重量に基づいて約5%~約35重量%の量の油相であって、
ココイルカプリロカプレート、イソステアリン酸イソステアリル、オクチルドデカノール、ジャジョバ油、ゴマ油、クルミ油、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、紅花油、鉱油、オリーブ油、アーモンド油、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され、組成物の総重量に基づいて約25重量%~約85重量%の量の水相、約0.1%~約20%(組成物の総重量に基づく)の量の界面活性剤、及び抗酸化剤を含む。
特定の実施形態では、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物は:約0.重量%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、組成物の総重量に基づいて約5%~約15%の量の鉱油、組成物の総重量に基づいて約1%~約30%の量の共溶剤、組成物の総重量に基づいて、25%~約85%の量の水相、約0.1%~約20重量%、組成物の総重量に基づいて、ポリソルベート80、ノニオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、ステアレス2、及びステアレス20の混合物、及び抗酸化剤を含む。
特定の実施形態では、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物は:約0.重量%~約5重量%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、組成物の総重量に基づいて約5%~約45重量%の量の油相、組成物の総重量に基づいて約25%~約85%量の水相、約1%~約20重量%の量の界面活性剤を含み、組成物の総重量に基づいて、オレイルポリオキシル-6グリセリド、PEG32ステアレート、PEG75、PEG20セトステアリルエーテル、セテアレス-12、セテアレス-15、パルミトステアリン酸エチレングリコール、セトステアリルアルコール、グリセロールモノステアレート、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ステアレス-2、ステアレス-20、ステアレス-21及びそれらの組み合わせからなる群から選択され、抗酸化剤を有する。
特定の実施形態では、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物は、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその医薬的に許容される塩の約0.1重量%~約5重量%、組成物の総重量に基づいて約5重量%~約45重量%の量の油相、組成物の総重量を基準にして約25重量%~約85重量%の量の水相、約0.1%~約20重量%の量の界面活性剤、組成物の総重量に基づいて、酸化防止剤、及び組成物の総重量に基づいて、30重量%を超える量の共溶媒を含む。
物理的及び化学的に安定な医薬製剤を作成することに加えて、本発明は、適用及び使用時に皮膚に対して非刺激性である医薬製剤、又は活性成分の開発においてこれまで使用されたいかなる以前の製剤よりも刺激性が低いものである医薬製剤を提供するものである。本発明の別の態様は、優れた皮膚浸透性及び適切な受容体の標的係合を有するだけでなく、適用及び使用時に、患者に対する活性成分の有意な非全身的曝露を有する製剤を提供するものである。
有効成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンは、この化合物を局所用剤に配合する際に、多くの問題を引き起こしてきた。多くの製剤は、活性成分の存在下でのみ見られる「ワックス状」領域を示し、さらに製剤中の活性成分の濃度に依存するものであった。ワックス状領域は、本明細書では、非均一エマルジョンとも呼ばれることがある。一実施形態では、均一なエマルジョンは、結晶形の活性成分を全く含まないか、又は1%未満含む。商業的バッチには一貫性及び製造性が必要であるため、より高い温度及び貯蔵下で容器/チューブ内容物の均質性を有する最終製品が必要とされる。
これらの問題を是正するために、様々なアプローチが検討されてきた。つのアプローチは、GlaxoSmithKline Intellectual Property Development Limited、Sontiら、PCT/IB2016/052955及び米国出願番号15/158858の両方に対する特許出願で開示されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。これらの出願では、製剤中に、存在する鉱油及び/又はペトロラタムの量を減少させ(そもそも全く存在しない場合)、油相成分として、好適には、活性成分の可溶化を補助する中鎖トリグリセリドなどのエステル及び/又はグリセリンのエステル、を使用する1つのアプローチがとられた。このアプローチにより、均一で均質なエマルジョンが得られた。
しかしながら、本明細書にさらに記載されるような製剤の他の修正によって、浸透及び放出プロファイルに影響を与えることなく、ワックス状の領域を除去することも可能である。
活性成分は、おそらく界面活性剤界面(液晶)で相互作用することにより、エマルジョンの不安定化を引き起こすと考えられた。図1Aに示される配合物において見られるように、活性成分の存在は、何らかの方法で系を変化させているように思われる。図1Aの1に示された不均一なエマルジョンは、活性成分の濃度に依存すると判断された。したがって、ワックス状の領域を修正するための1つのアプローチは、上記のSontiらに記載されているように、油相成分を変更するのではなく、界面活性剤系を最適化することである。
本明細書に記載の実施形態では、活性成分である3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、油相に溶解されず、むしろ水相にのみ溶解される。本明細書に記載の実施形態では、油相は鉱油のみであり、活性成分は、約1%~約30%の量で存在する共溶媒に可溶化される。共溶媒は、プロピレングリコール、Transcutol P又はそれらの組み合わせであっても良い。
本明細書に記載の実施形態において、活性成分である3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、水相単独で又は水相と油相の両方で可溶化される。本明細書に記載の実施形態では、共溶媒は、30%を超える量で含まれる。本明細書に記載されるエマルジョン中の共溶媒の高濃度は、水相単独、又は水相及び油相の両方における活性成分の溶解度を向上させる。
一実施形態において、本発明は、有効成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、エマルジョン組成物が均質な局所用医薬エマルジョン組成物、を提供する。
一実施形態において、本発明は、有効成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、ICH保存条件により、均質又は均一なエマルジョン組成物である、局所用医薬乳剤組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、有効成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、エマルジョン組成物が均質である局所用医薬エマルジョン組成物を提供する。一実施形態では、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル--スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、エマルジョン組成物の油相に可溶化される。別の実施形態では、油相が鉱油又はペトロラタムを含む場合、第2の油相成分が存在し、油相が鉱油及びペトロラタムの両方を含む場合、第3の油相成分が存在する。一実施形態では、油相は、実質的にペトロラタムを含まない。別の実施形態では、油相は、≦3%、又は≦2%、又は≦1%のペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油とペトロラタムの両方を含む場合、次に、エステル及び/又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドなどのグリセリンのエステルである少なくとも第3の油相成分が存在する。別の実施形態では、油相が鉱油を含む場合、第2の油相成分が存在し、これはエステル及び/又はグリセリンのエステル、好適には中鎖トリグリセリドのようなグリセリンのエステルである。第2油相成分及び第3油相成分は、エマルジョン組成物の油相中の有効成分の共溶媒として使用される。すなわち、第2油相成分と第3油相成分は、油混和性の共溶媒として作用する。
一実施形態では、エマルジョン組成物の油相に可溶化された活性成分の量は、活性成分の重量パーセントに基づいて、≧50%w/w、又は≧60%w/w、又は≧70%w/w、又は≧80%w/w、又は≧90%w/w、又は≧95%w/w、又は>98%w/wの量で存在する。好ましい実施形態では、活性成分の≧95%又は≧98%w/wは、エマルジョンの油相に可溶化され、均質な組成物が生成される。
代替の実施形態では、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、エマルジョン組成物の水相に可溶化される。3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンは水に溶解しないので、水混和性の有機溶媒(すなわち、水混和性の共溶媒を使用してエマルジョンの水相に活性成分を可溶化しても良い)を使用することができる。好適には、エマルジョン組成物の水相に可溶化された活性成分は、活性成分の重量パーセントを基準にして、≧10%w/w、又は≧20%w/w、又は≧30%w/w、又は≧40%w/w、又は≧50%w/w、又は≧60%w/w、又は≧70%w/w、又は≧80%w/w、又は≧90%w/w、又は95%w/wの量に存在する。一実施形態では、水混和性共溶媒は、プロピレングリコール、Transcutol、又はPEG 400、又はそれらの組み合わせもしくは混合物から選択される。
本明細書で使用する場合、用語「D90」は、液滴の90%が特定のサイズ未満である油滴のサイズ直径を指す。あるいは、用語「D90」は、体積基準で油滴の90%が存在するミクロン以下のサイズとして定義される。一実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約0.1ミクロン~約35ミクロンである。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約0.1ミクロン~約30ミクロンである。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約0.1~約25ミクロンの間である。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約0.1~約20ミクロンの間である。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約0.1~約15ミクロンの間である。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約0.1~約10ミクロンの間である。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約0.1~約5ミクロンの間である。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約0.5ミクロンと1ミクロンとの間である。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約0.5ミクロン~約5ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約1ミクロン~約5ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約1ミクロン~約10ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約1ミクロン~約15ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約1ミクロン~約20ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約1ミクロン~約25ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約1ミクロン~約30ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約1ミクロン~約35ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約5ミクロン~約10ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約5ミクロン~約15ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約5ミクロン~約20ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約15ミクロン~約25ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約15ミクロン~約30ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約15ミクロン~約35ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約10ミクロン~約15ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約10ミクロン~約20ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約10ミクロン~約25ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約10ミクロン~約30ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約10ミクロン~約35ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約15ミクロン~約20ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約15ミクロン~約25ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約15ミクロン~約30ミクロンである。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約15ミクロン~約35ミクロンである。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約20ミクロン~約35ミクロンである。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約25~約35ミクロンである。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD90は、約30~約35ミクロンである。
本明細書で使用する場合、「D50」という用語は、液滴が特定のサイズ未満である中央値又は50thパーセントを指す。あるいは、用語「D50」は、体積ベースで油滴の50パーセントが存在する以下のミクロン単位のサイズとして定義される。一実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約0.1ミクロン~約35ミクロンである。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約0.1ミクロン~約30ミクロンである。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約0.1~約25ミクロンの間である。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約0.1~約20ミクロンの間である。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約0.1~約15ミクロンの間である。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約0.1~約10ミクロンの間である。一実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約0.1ミクロン~約5ミクロンである。別の実施形態では、本発明による不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約1ミクロンのD50を有する。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約0.5ミクロン~約1ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約0.5ミクロン~約5ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約1ミクロン~約5ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約1ミクロン~約10ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約1ミクロン~約15ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約1ミクロン~約20ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約1ミクロン~約25ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約1ミクロン~約30ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約1ミクロン~約35ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約5ミクロン~約10ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約5ミクロン~約15ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約5ミクロン~約20ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約15ミクロン~約25ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約15ミクロン~約30ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約15ミクロン~約35ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約10ミクロン~約15ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約10ミクロン~約20ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約10ミクロン~約25ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約10ミクロン~約30ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約10ミクロン~約35ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約15ミクロン~約20ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約15ミクロン~約25ミクロンである。実施形態において、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約15ミクロン~約30ミクロンである。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約15ミクロン~約35ミクロンである。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約20ミクロン~約35ミクロンである。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約25~約35ミクロンである。別の実施形態では、組成物中の不連続相の平均液滴サイズのD50は、約30~約35ミクロンである。
本明細書で使用される場合、用語「D10」は、液滴の10%が特定のサイズ未満である油滴のサイズ直径を指す。あるいは、用語「D10」は、体積基準で油滴の10%が存在するミクロン以下のサイズとして定義される。
油滴サイズ分布を測定する方法は、当技術分野でよく知られる。一実施形態では、本発明による組成物中の油滴サイズ径分布油滴サイズは、レーザー回折技法を用いて測定することができる。好適なレーザー回折装置は、例えば、Sympatec HELOS/QUIXEL、又はMalvern Instruments、Malvern、UKから入手可能なMalvern Laser Diffractonamer、及びその他を含む。
一実施形態では、本発明は、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物を提供し、不連続相の平均液滴サイズは約0.1ミクロン~約35ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約25ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約15ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約10ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約5ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約1ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.05ミクロン~約35ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.05~約5ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.05~約lミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1~約0.75ミクロンである。
別の実施形態では、不連続相のD90は、約15~約35ミクロンである。
別の実施形態では、不連続相のD90は、約20~約35ミクロンである。
別の実施形態では、不連続相のD90は、約25~約35ミクロンである。
別の実施形態では、不連続相のD90は、約0.05~約5ミクロンである。
別の実施形態では、不連続相のD90は、約0.05~約1ミクロンである。
別の実施形態では、不連続相のD90は、約0.1~約0.75ミクロンである。
別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約15~約35ミクロンである。
別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約20~約35ミクロンである。
別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約25~約35ミクロンである。
別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.5~約1ミクロンである。
別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1~約5ミクロンである。
別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1~約1ミクロンである。
一実施形態では、水中油型エマルジョンの油相(例えば、不連続相)中の液滴の少なくとも90%が、約0.1ミクロン~約35ミクロンの液滴サイズを有する。別の実施形態では、液滴の少なくとも95、97、98、又は99%は、約0.1ミクロン~約35ミクロンである。一実施形態では、水中油型エマルジョンの油相(例えば、不連続相)中の液滴の少なくとも90%が、約15ミクロン~約35ミクロンの液滴サイズを有する。別の実施形態では、液滴の少なくとも95、97、98、又は99%は、約15ミクロン~約35ミクロンである。
一実施形態では、水中油型エマルジョンの油相(例えば、不連続相)中の液滴の少なくとも90%が、約0.1ミクロン~1ミクロンの液滴サイズを有する。別の実施形態では、液滴の少なくとも95、97、98、又は99%は、約0.1ミクロン~約1ミクロンである。一実施形態では、水中油型エマルジョンの油相(例えば、不連続相)中の液滴の少なくとも90%が、約1ミクロン~約35ミクロンの液滴サイズを有する。別の実施形態では、液滴の少なくとも95、97、98、又は99%は、約1ミクロン~約35ミクロンである。
代替的に、又は少なくともそれに加えて、水中油型エマルジョン中の不連続相オイルの液滴サイズの少なくとも約75%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%が、約0.1ミクロン~約35ミクロン、約0.1ミクロン~約10ミクロン、約0.1ミクロン~約5ミクロン、約0.1ミクロン~1ミクロン、又は約0.1ミクロン~約0.75ミクロンのサイズである。代替的に、又は少なくともそれに加えて、水中油型エマルジョン中の不連続相油の液滴サイズの少なくとも約75%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%は、約15ミクロン~約35ミクロン、約5ミクロン~約20ミクロン、約10ミクロン~約15ミクロン、又は約1ミクロン~約10ミクロンの大きさを有する。上記の割合及び液滴サイズの任意の組合せを使用して、本発明の組成物中の油滴を規定することができる。
一実施形態において、本発明のエマルジョン組成物は、好適には、以下の特性:2~8℃で測定した場合の約0.1ミクロン~約35ミクロンの平均液滴径のD50、25℃及び60%RHで測定した場合の約0.1ミクロン~約35ミクロンの平均液滴径のD50、6ヶ月後に30℃で測定した場合の約0.1ミクロン~約35ミクロンの平均液滴径のD50、又は6ヶ月後に30℃で測定した場合の約0.1ミクロンm~約35ミクロンの平均液滴径のD50の少なくとも1つを有する。
別の実施形態では、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、油相の平均液滴サイズが約0.1ミクロン~約35ミクロンで、任意でエマルジョンが均質な局所医薬エマルジョン組成物が開示される。別の実施形態では、活性剤は油相に可溶化される。
別の実施形態では、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、油相の平均液滴サイズが約10ミクロン~約35ミクロンであり、エマルジョンが均質であり、活性剤が油相に可溶化している局所用医薬エマルジョン組成物が提供される。
別の実施形態では、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、油相の平均液滴サイズが約0.1ミクロン~約25ミクロンで、任意でエマルジョンが均質な局所医薬エマルジョン組成物が開示される。別の実施形態では、活性剤は油相に可溶化される。
別の実施形態では、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、油相の平均液滴サイズが約1ミクロン~約25ミクロンであり、エマルジョンが均質であり、活性剤が油相に可溶化している局所用医薬エマルジョン組成物が提供される。
別の実施形態では、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、油相の平均液滴サイズが約0.1ミクロン~約5ミクロンであり、任意で乳剤が均質な局所医薬乳剤組成物が開示された。別の実施形態では、活性剤は油相に可溶化される。
別の実施形態では、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、油相の平均液滴径が約0.1ミクロン~約5ミクロン~、及びエマルジョンが均質であり、活性剤が油相に可溶化している局所用医薬エマルジョン組成物が提供される。
別の実施形態では、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、油相の平均液滴サイズが約0.1ミクロン~約1ミクロンで、任意でエマルジョンが均質な局所医薬エマルジョン組成物が開示される。別の実施形態では、活性剤は油相に可溶化される。
別の実施形態では、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤及び抗酸化剤を含み、油相の平均液滴サイズが約0.1ミクロン~約1ミクロンであり、エマルジョンが均質であり、活性剤が油相に可溶化している局所用医薬エマルジョン組成物が提供される。
本明細書で使用される「エマルジョン」及び「水中油型エマルジョン」という用語は、特に明記されない限り、又は使用される文脈から理解されない限り、液体油が連続水性媒体(連続相、「連続水相」又は「連続相」とも呼ばれる)中に液滴(不連続非水相」又は「不連続相」としても呼ばれる)として分散されるコロイド分散系を意味する。いくつかの実施形態では、活性成分(w/w)の少なくとも50%が溶解し、エマルジョン中に残存する。いくつかの実施形態では、活性成分(w/w)の少なくとも75%が溶解しており、エマルジョン中に残っている。特定の実施形態では、本明細書にさらに記載されるように、活性成分の85%より多くが不連続相に存在する。本明細書に記載されるエマルジョンは、多相系であり、単相系ではない。ゲル化剤が添加される場合、作成されるエマルジョンはしばしばエミュゲルと呼ばれる。本明細書に記載されるエマルジョンは、発泡体ではなく、発泡剤を含まない。さらに、本明細書に記載されるエマルジョンは、例えば均質化によって追加のエネルギーを用いて調製され、自己組織化されない。
単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の参照元を含む。したがって、例えば、「賦形剤」への言及は、単一の賦形剤だけでなく、同じ又は異なる賦形剤の2つ以上などを含む。
数値の直前の「約」という語は、その値のプラスマイナス10%の範囲を意味する。例えば、「約50」は45~55、「約25000」は22500~27500などを意味する。ただし、本開示の文脈がそうでないことを示すか、そのような解釈と矛盾する場合を除く。さらに、「約より小さい」値又は「約より大きい」値という表現は、本明細書で提供される用語「約」の定義に照らして理解されるべきである。
本明細書で使用される用語「投与する(administer)」、「投与する(administering)」、及び「投与(administration)」は、化合物(関心物質とも呼ばれる)又は化合物(関心物質)の薬学的に許容される塩又は組成物を対象に直接投与することのいずれかを意味する。
「含む(including)」、「含む(containing)」、「~によって特徴付けられる(characterized by)」と同義である経過的な用語「~からなる(comprising)」は、包括的又は開放的であり、追加の、引用されていない要素又は方法工程を除外しない。対照的に、「~からなる(consisting of)」という過渡的な表現は、請求項において特定されていない要素、工程、又は成分を除外するものである。「~から実質的になる(consisting essentially of)」という過渡的な表現は、請求項の範囲を、クレーム対象の「基本的かつ新規な特性(複数可)に重大な影響を与えないもの」に指定された材料又は工程に制限する。用語含む(comprising)が移行句として使用されるいくつかの実施形態又は請求項において、そのような実施形態は、用語「含む(comprising)」を用語「からなる(consisting of)」又は「~から実質的になる(consisting essentially of)」に置き換えることも想定される。
本明細書において、「薬学的に許容される」という語句は、関心のある薬剤/化合物、塩、組成物、剤形などを指すために使用される。これらは、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、又は他の問題もしくは合併症なしに、ヒト及び/又は他の哺乳類の組織と接触して使用するのに適した、合理的な利益/リスク比に見合った健全な医学的判断の範囲内にあるものである。いくつかの態様において、薬学的に許容されるとは、連邦政府又は州政府の規制機関によって承認されるか、又は哺乳動物(例えば、動物)、より詳細には、ヒトに使用するために米国薬局方又は他の一般に認められた薬局方に記載されることを意味する。
「患者」及び「対象」という用語は交換可能であり、本明細書に提供される化合物又は組成物で治療され得る任意の生体を意味すると見なすことができる。このように、用語「患者」及び「対象」は、任意の非ヒト哺乳動物、霊長類又はヒトを含むことができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、患者又は対象は、成人、子供、又は幼児である。いくつかの実施形態では、患者又は対象は、ヒトである。
本明細書で使用する「組成物」という用語は、2つ以上の異なる成分、構成要素、又は物質の組み合わせ又は混合物を指し、例えば、抗酸化物質の組み合わせが挙げられる。
本明細書で使用する「治療する」という用語は、皮膚障害を治療する方法を指し、一般に、医学的状態の症状の頻度を減らすか、又は発症を遅らせる化合物又は組成物を投与する工程を含む。これは、被験者の状態を改善又は安定化させる方法で、症状の症状、臨床兆候、及び基礎となる病理を逆転、低減、又は停止させることを含むことができる。
グループ内のサブレンジ又はサブレンジの組み合わせを含む、そのようなグループの個々のメンバーを、範囲又は類似の方法に従って請求することができる、但し書きで除外する権利をここに留保することによって、この開示の完全な尺度より少ないものが、いかなる理由によっても請求されることができる。本開示を通じて、様々な特許、特許出願、及び刊行物が参照される。これらの特許、特許出願及び刊行物の開示は、その全体が、本開示の日付の時点で当業者に知られている技術の状態をより完全に説明するために、参照により本開示に組み込まれる。本開示は、引用された特許、特許出願及び刊行物と本開示との間に矛盾がある場合に適用される。
3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン
一実施形態では、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、組成物の総重量を基準にして、約0.01重量%~約5重量%、例えば約0.05%~約2重量%、約0.1%~約1重量%、又は約0.1%~約5重量%の量で乳剤組成物に存在する。別の実施形態では、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、組成物の総重量を基準にして、約0.1重量%~約1.0重量%の量で存在する。一実施形態では、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、約0.25重量%~約0.50重量%の量で存在する。一実施形態では、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、約0.1重量%~約5重量%の量で存在する。一実施形態では、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、組成物の総重量を基準にして、約0.25重量%、0.30%、0.40%、0.50%、0.75%、1%、又は2%の量において存在する。
特定の実施形態では、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物は:約0.1重量%~約5%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、組成物の総重量に基づいて約5%~約15%の量の鉱油、組成物の総重量に基づいて約1%~約30%の量の共溶剤、組成物の総重量に基づいて25%~約85%の量の水相、ポリソルベート80、ノニオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、ステアレス2、及びステアレス20の混合物を含む組成物の総重量に基づいて約0.1%~約20重量%の界面活性剤、及び抗酸化剤を含む。
特定の実施形態では、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物は、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその医薬的に許容される塩の約0.1重量%~約5重量%、組成物の合計重量を基準にして約5重量%~約45重量%の量の油相、組成物の総重量に基づいて約25重量%~約85重量%の量の水相、組成物の総重量に基づいて約0.1%~約20重量%の量の界面活性剤、酸化防止剤、及び組成物の総重量に基づいて30重量%を超える量の共溶媒を含む。
特定の実施形態では、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物は:約0.1%~約5重量%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、組成物の総重量を基準にして約5%~約35重量%の量の油相であって、ココイルカプリロカプレート、イソステアリン酸イソステアリル、オクチルドデカノール、ジャジョバ油、ゴマ油、クルミ油、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、紅花油、鉱油、オリーブ油、アーモンド油、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され、組成物の総重量に基づいて、約25重量%~約85重量%の量の水相、約0.1%~約20%(組成物の総重量に基づく)の量の界面活性剤、及び抗酸化剤を含む。
特定の実施形態では、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物は:約0.重量%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、組成物の総重量に基づいて約5%~約45重量%の量の油相、組成物の総重量に基づいて約25%~約85重量%の量の水相、オレイルポリオキシル-6グリセリド、PEG32ステアレート、PEG75、PEG20セトステアリルエーテル、セテアレス-12、セテアレス-15、パルミトステアリン酸エチレングリコール、セトステアリルアルコール、グリセロールモノステアレート、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ステアレス-2、ステアレス-20、ステアレス-21、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される組成物の総重量に基づいて約1%~約20重量%の量の界面活性剤、および抗酸化剤を有する。
油相
本発明の局所用医薬エマルジョン組成物は、油相を含む。好適には、油相は、1種又は2種以上の油及び/又は脂肪を含む。
例示的な油脂としては、脂肪酸、エステル、グリセリンのエステル、脂肪アルコール、ワックス、ステロール、不けん化物、シロキサン、シラン、ラノリン、炭化水素、精油、植物油、鉱物油、動物油、食用油、及びこれらの混合物を含む。
実施形態において、油及び/又は脂肪は、エステル、グリセリンのエステル、及びそれらの混合物からなる群から選択される。別の実施形態では、油及び/又は脂肪は、少なくともグリセリンのエステルである。
実施形態では、油相は、脂肪酸を含む。例示的な脂肪酸には、イソステアリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、リシノール酸、アラキジン酸、及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
実施形態では、油相は、エステルを含む。例示的なエステルには、これらに限定されないが、ココカプリル酸/カプリン酸、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、ジリノール酸ジイソプロピル、オレイン酸エチル、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、ジステアリン酸グリコール、ステアリン酸グリコール、ヒドロキシオクタコサニルヒドロキシステアレート、イソステアリン酸イソプロピル(クロダモール(Crodamol)IPIS)、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、グルコースセスキステアリン酸メチル、ラウリン酸メチル、サリチル酸メチルステアリン酸メチル、乳酸ミリスチル、サリチル酸オクチル、オレイン酸オレイル、PPG-20メチルグルコースエーテルジステアレート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジカプリレート、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールモノパルミトステアレート、プロピレングリコールリシノレート、トリアセチン、スクロースジステアレート、ココイルカプリロカプレート(Kollicream 3C)、イソステアリル(クロダモール(Crodamol)ISIS)、オクチルドデカノール(Kollicream OD)、及びそれらの混合物である。一実施形態では、エステルは、セバシン酸ジエチル又はアジピン酸ジイソプロピルである。
実施形態では、油相は、グリセリンのエステルを含む。グリセリンの例示的なエステルには、これらに限定されないが、カプリル/カプリン酸グリセリド、カプリル/カプリン酸トリグリセリド、カプリル/カプリン酸/スクシン酸トリグリセリド、カプリルグルコシド、セテアリルグルコシド、ココグリセリド、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、クエン酸グリセリル、イソステアリン酸グリセリル、ラウレート型グリセリル。モノステアリン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、パルミチン酸グリセリル、リシノール酸グリセリル、ステアリン酸グリセリル、モノ及びジグリセリド、ラウリン酸PEG-12グリセリル、ステアリン酸PEG-120グリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ステアリン酸ポリオキシルグリセリル、獣脂グリセリド、中鎖トリグリセリド(MCT)及びこれらの混合物である。一実施形態では、エマルジョンの油相は、中鎖トリグリセリドを含んでいる。一実施形態では、中鎖トリグリセリドの炭素長は、C~C12である。別の実施形態では、中鎖トリグリセリドの炭素長は、C~Cである。
実施形態において、油相は、脂肪アルコールを含む。例示的な脂肪アルコールには、カプリルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、アラキジルアルコール、オレイルアルコール(Kollicream OA)、ヤシアルコール、イソセチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール及びこれらの混合物などがあるが、それだけに限定されるものではない。一実施形態では、脂肪アルコールは、セチルアルコールとステアリルアルコールの混合物である。好適には、セチルアルコールとステアリルアルコールの比率は、約2:1~約1:9である。
実施形態において、油相は、ワックスを含む。例示的なワックスには、蜜蝋、カマバワックス、ジメチコンPEG-1蜜蝋、ジメチコノール蜜蝋、ラノリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホワイトワックス、キャンデリラワックス、パラフィンワックス、エマルジョンワックス、PEG-8蜜蝋、黄色ワックス、セチルエステルワックス、シェラックワックス、合成蜜蝋及びこれらの混合物などがあるが、これだけに限定されるものではない。
実施形態では、油相は、ステロールを含む。例示的なステロールには、Brassica Campestrisステロール、C10-C30コレステロール/ラノステロールエステル、カノーラステロール、コレステロール、ラノリンコレステロール、グリシンソヤステロール、PEG-20フィトステロール、フィトステロール、及びそれらの混合物が含まれるが、これだけに限定されるものではない。
実施形態において、油相は、シロキサン及び/又はシランを含む。例示的なシロキサン及びシランには、ジメチコン、シクロメチコン、シメチコン、フェニルジメチコン、シクロペンタシロキサン、シクロテトラシロキサン、ジメチルシロキサン、ジメチコンクロポリマー、及びそれらの混合物などがあるが、これだけに限定されるものではない。
実施形態では、油相は、炭化水素を含む。例示的な炭化水素には、ドデカン、ペトロラタム、スクワラン、スクワレン、パラフィン、及びそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
実施形態において、油相は、精油を含む。例示的な精油には、サクラソウ油、ローズ油、ユーカリ油、ボラージ油、ベルガモット油、カモミール油、シトロネラ油、ラベンダー油、ペパーミント油、松油、松葉油、スペアミント油、ティートリー油、冬緑油、ジャジョバ油、及びそれらの混合物などがあるが、それらに限定されるわけではない。
実施形態において、油相は、植物油を含む。例示的な植物油には、アーモンド油、アニス油、カノーラ油、ヒマシ油、ココナッツ油、コーン油、アボカド油、綿実油、オリーブ油、パーム核油、ピーナッツ油、ひまわり油、紅花油、大豆油、ゴマ油、クルミ油、及びこれらの混合物などがあるが、それらに限定されるものではない。
実施形態において、油相は、鉱油を含んでいても良い。例示的な鉱油には、鉱油及び軽鉱油が含まれるが、これらに限定されるものではない。油相が鉱油を含む場合、製剤中に別の油相成分が存在する。一実施形態では、第2の油相成分は、ペトロラタムではないだろう。一実施形態では、第2の油相成分は、ペトロラタム誘導体ではないだろう。一実施形態では、エマルジョン組成物は、鉱油を実質的に含まない油相を含む。別の実施形態では、油相は、ペトロラタムを実質的に含まない。別の実施形態では、油相は、ペトロラタム誘導体から実質的に自由である。別の実施形態では、エマルジョン組成物は、鉱油及びペトロラタムを実質的に含まない油相を含む。別の実施形態では、エマルジョン組成物は、鉱油、ペトロラタム及びペトロラタム誘導体から実質的に遊離した油相を含む。
実施形態において、油相は、食用油を含む。例示的な食用油には、シナモン油、クローブ油、レモン油及びペパーミント油、並びにそれらの混合物を含むが、これらに限定されるものではない。
特定の実施形態では、油相は、中鎖トリグリセリド(MCT)、イソステアリン酸イソステアリル(クロダモール(Crodamol)ISIS)、及びパルミチン酸イソプロピル(IPP)を含む。
特定の実施形態では、油相は、中鎖トリグリセリド(MCT)、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)、及びサフラワー油を含む。
特定の実施形態では、油相は、パルミチン酸イソプロピル(IPP)及び鉱油を含む。
特定の実施形態では、油相は、中鎖トリグリセリド(MCT)及び鉱油を含む。
特定の実施形態では、油相は、ジャホバ油及びオリーブ油を含む。
特定の実施形態では、油相は、ジャホバ油とアーモンド油を含む。
特定の実施形態では、油相は、アジピン酸ジイソプロピル(DIPA)及び鉱油を含む。
一実施形態では、エマルジョンの油相は、中鎖トリグリセリド(MCT)であるグリセリンのエステルを含む。好適には、MCTは、組成物の総重量に基づいて、約2重量%~約30重量%、約5重量%~約45重量%、約5重量%~約35重量%の量で存在する。特定の実施形態では、MCTは、組成物の総重量に基づいて、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、又は約30%を含有し得る。別の実施形態では、エマルジョンの油相は、組成物の総重量に基づいて、約5重量%~約30重量%の量のMCTを含む。別の実施形態では、エマルジョンの油相は、組成物の総重量に基づいて、約5重量%~約25重量%の量のMCTを含む。別の実施形態では、エマルジョンの油相は、組成物の総重量に基づいて、約5重量%~約20重量%の量のMCTを含む。別の実施形態では、エマルジョンの油相は、組成物の総重量に基づいて、約5重量%~約15重量%の量のMCTを含む。別の実施形態では、MCTは、組成物の総重量に基づいて、約10重量%の量で存在する。
一実施形態では、油相は、組成物の総重量に基づいて、約2重量%~約30重量%、約5重量%~約45重量%、約5重量%~約35重量%の量の油及び/又は脂肪を含む。別の実施形態では、油相は、組成物の総重量に基づいて、約5重量%~約30重量%の量の油及び/又は脂肪を含む。別の実施形態では、油相は、組成物の総重量に基づいて、約5重量%~約25重量%の量の油及び/又は脂肪を含む。別の実施形態では、油相は、組成物の総重量に基づいて、約5重量%~約20重量%の量の油及び/又は脂肪を含む。別の実施形態では、油相は、組成物の総重量に基づいて、約5重量%~約15重量%の量の油及び/又は脂肪を含む。別の実施形態では、油相は、組成物の総重量に基づいて、約10重量%の量の油及び/又は脂肪を含む。特定の実施形態では、油相は、組成物の総重量に基づいて、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、又は約30%を含有し得る。
水相
本発明の局所用医薬エマルジョン組成物は、水を含む水相又は水相を含む。一実施形態では、水相は、水のみを含む。別の実施形態では、水相は、1つ又は複数の水混和性共溶媒を含む。好適には、水相は、組成物の総重量に基づいて、約25重量%~約85重量%の量で組成物中に存在する。実施形態において、水相は、組成物の総重量に基づいて、約30重量%~約80重量%の量で組成物中に存在する。別の実施形態では、水相は、組成物の総重量に基づいて、約55重量%~約75重量%の量で存在する。
さらに別の実施形態では、「水相」は水ではなく、非プロトン性溶媒、例えば極性溶媒で構成され、無水製剤をもたらす。
一つの実施形態において、本発明は、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬O/Wエマルジョン組成物であって、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩がエマルジョン組成物の油相に溶解し、組成物は、エタノールを含まない、局所用医薬O/Wエマルジョン組成物の提供をする。一実施形態において、本発明は、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所医薬O/Wエマルジョン組成物を提供し、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又は薬学的に許容される塩がエマルジョン組成物の油相に溶解し、組成物がイソプロピルアルコールを含有しない、局所用医薬O/Wエマルジョンを提供する。
一実施形態において、本発明は、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬O/Wエマルジョン組成物を提供し、前記3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、エマルジョン組成物の油相に可溶化され、組成物は、15%w/w未満の短鎖、低分子量アルコール、例えばC1-4アルコールを含有する。短鎖アルコールには、エタノール、メタノール、1-プロパノール、1,2-プロパンジオール、及びn-ブタノールが含まれる。その中には、一実施形態では、組成物中に存在するアルコールの量は10%w/w未満である。別の実施形態では、組成物中に存在するアルコールの量は、5%w/w未満である。別の実施形態では、組成物中に存在するアルコールの量は、2%w/w未満である。別の実施形態では、組成物中に存在するアルコールの量は、1%w/w未満である。別の実施形態では、組成物は、アルコールを含まない。別の実施形態では、組成物は、クリーム又はローションとして配合される。
界面活性剤
本発明の局所用医薬エマルジョン組成物は、界面活性剤を含む。実施形態では、界面活性剤は、2種以上の界面活性剤の混合物である。本明細書で使用されるように、界面活性剤は、2つの液体間又は液体と固体との間の表面張力を低下させる化合物である。界面活性剤は、洗浄剤、湿潤剤、エマルジョン剤、発泡剤、及び分散剤としても作用し得る。本明細書でさらに使用される場合、エマルジョン剤は界面活性剤と同等である。
好適には、界面活性剤は、組成物の総重量を基準にして、約0.1重量%~約20重量%、例えば約5重量%~約15重量%、約1~約10%、又は約0.5~約5%の量で組成物中に存在する。
特定の実施形態では、界面活性剤は、約1%、約1.1%、約1.2%、約1.3%、約1.4%、約1.5%、約1.6%、約1.7%、約1.8%、約1.9%、約2%、約2.7%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約7.2%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、又は約30%を組成物の総重量に基づいて、含み得る。
界面活性剤の親水性/親油性バランス(HLB)は、水又は油に対する親和性を表す。HLBはl(完全に親油性)から20(完全に親水性)までの範囲で、1.0は両特性のバランスが等しいことを表す。親油性界面活性剤は油中水型(w/o)エマルジョンを形成する傾向があり、親水性界面活性剤は水中油型(o/w)エマルジョンを形成する傾向がある。2つの界面活性剤のブレンドのHLBは、界面活性剤Aの重量分率にそのHLB値をかけたものと、界面活性剤Bの重量分率にそのHLB値をかけたもの(加重平均)に等しくなる。
一実施形態では、界面活性剤は、1つ以上の非イオン性界面活性剤を含む。別の実施形態では、界面活性剤は、2つ以上の非イオン性界面活性剤を含み、2つ以上の非イオン性界面活性剤のHLB値の加重平均は、約10~約20である。さらに別の実施形態では、界面活性剤は、2種以上の非イオン性界面活性剤を含み、2種以上の非イオン性界面活性剤のHLB値の加重平均は、約1~約10である。
本発明による適切な非イオン性界面活性剤には、エトキシル化脂肪アルコールエーテル、PEGヒマシ油、PEGエステル、プロピレングリコールエステル、グリセリルエステル及び誘導体、ポリマーエーテル、ソルビタン誘導体、脂肪アルコール、エマルジョンワックス、及びこれらの混合物などがあるが、それらに限定されるものではない。一実施形態では、非イオン性界面活性剤には、エトキシル化脂肪アルコールエーテル、PEGエステル、プロピレングリコールエステル、グリセリルエステル及び誘導体、ポリメリックエーテル、ソルビタン誘導体、脂肪アルコール、エマルジョン用ワックス、及びこれらの混合物などが含まれる。別の実施形態では、非イオン性界面活性剤には、エトキシル化脂肪アルコールエーテル、プロピレングリコールエステル、グリセリルエステル及び誘導体、ポリマーエーテル、ソルビタン誘導体、脂肪アルコール、エマルジョンワックス、及びこれらの混合物が含まれる。
一実施形態において、非イオン性界面活性剤は、エトキシル化脂肪アルコールエーテルである。例示的なエトキシル化脂肪アルコールエーテルとしては、ステアレス(steareth)-2、ステアレス-10、ステアレス-20、ステアレス-2l、ステアレス-40、ステアレス-100、ベヘネス(beheneth)-10、セテアレス(ceteareth)-2、セテアレス-3、セテアリス-5、セテアリス-6、セテアリス-10、セテアリス-12、セテアリス-15、セテアリス-20、セテアリス-21、セテアリス-22、セテアリス-25、セテアリス-30、セテアリス-31、セテアリス-32、セテアリス-33、セテス(ceteth)-2、セテス-10、セテス-20、セテス-23、コールス(choleth)-24、イソセテス(isoceteth)-20、ラウレス(laureth)-2、ラウレス-3、ラウレス-4、ラウレス-5、ラウレス-9、ラウレス-10、ラウレス-12、ラウレス-15、ラウレス-20、ラウレス-21、ラウレス-22、ラウレス-23、ノキシノール(nonoxynol)-9、ノキシノール-15、オクトキシノール(octoxynol)-1、オクトキシノール-9、オレース(olleth)-2、オレース-5、オレース-10、オレース-20、C20-40パレス(pareth)-24、トリデセス(trideceth)-10、PEG20セトステアリルエーテル(Cetamacrogol1000)、及びこれらの混合物があるが、それだけに限定されない。
一実施形態において、非イオン性界面活性剤は、PEGヒマシ油である。例示的なPEGヒマシ油には、PEG-7水添ヒマシ油、PEG-25水添ヒマシ油、PEG-30ヒマシ油、PEG-33ヒマシ油、PEG-35ヒマシ油、PEG-36ヒマシ油、PEG-40ヒマシ油、PEG-40水添ヒマシ油、PEG-50ヒマシ油、PEG-54水添ヒマシ油、PEG-60ヒマシ油、PEG-60水添ヒマシ油及びこれらの混合物などがあるが、それだけに限定されない。
実施形態では、非イオン性界面活性剤は、PEGエステルである。例示的なPEGエステルは、PEG-4ジラウレート、PEG-150ジステアレート、PEG-12グリセリルラウレート、PEG-120グリセリルステアレート、PEG-6イソステアレート、PEG-4ラウレート、PEG-8ラウレート、PEG-20メチルグルコセスセスキステレート、PEG-5オレアート、PEG-6オレアート、PEG-10オレアート、PEG-25プロピレングリコールステアレート、PEG-2ステアレート、PEG-6ステアレート、PEG-6-32ステアレート、PEG-8ステアレート、PEG-9ステアレート、PEG-20ステアレート、PEG-40ステアレート、PEG-45ステアレート、PEG-50ステアレート、PEG-100ステアレート、オレイルポリオキシル6グリセリド(ラブラホールM 1944)、PEG32ステアレート(テフォース(Tefose)63)、PEG75(ジェロット(Gelot)64)及びこれらの混合物などがあるが、それだけに限定されない。
一実施形態において、非イオン性界面活性剤は、プロピレングリコールエステルである。例示的なプロピレングリコールエステルには、ラウリン酸プロピレングリコール、パルミトステアリン酸プロピレングリコール、リシノール酸プロピレングリコール、ステアリン酸プロピレングリコール、及びそれらの混合物が含まれるが、それだけに限定されない。
一実施形態において、非イオン性界面活性剤は、グリセリルエステル又は誘導体である。例示的なグリセリルエステル及び誘導体としては、ベヘン酸グリセリル、ジブチナトク、ジオルク酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、イソステアリン酸グリセリル、ラウリン酸グリセリル、リノール酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル(グリセロールモンスチュアレート、ステアリン酸グリセリル、コリワックスGMSIIとしても知られている)、オレイン酸グリセリル、パルミチン酸グリセリル、リシノレイン酸グリセリル、ステアリン酸グリセリル、PEG-23グリセリルココエート、PEG-6カプリル/カプリン酸グリセリド、PEG-7グリセリルココエート、ポリグリセリル-10ジイソステアレート、ポリグリセリル-2ジイソステアレート、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸PEG-12グリセリル、ステアリン酸PEG-120グリセリル、パルミトステアリン酸エチレングリコール、及びこれらの混合物があるが、それだけに限定されない。
一実施形態において、非イオン性界面活性剤は、高分子エーテルである。例示的な高分子エーテルには、ポロキサマー(poloxamer)124、ポロキサマー181、ポロキサマー182、ポロキサマー184、ポロキサマー188、ポロキサマー237、ポロキサマー331、ポロキサマー338、ポロキサマー407、及びそれらの混合物などがあるが、それだけに限定されない。
実施形態では、非イオン性界面活性剤は、ソルビタン誘導体である。例示的なソルビタン誘導体としては、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80、ソルビタンイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート(Span60)、ソルビタンセスキオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンステアレート/ソルビタンローレート(Arlacel LC)、及びこれらの混合物などがあるが、それだけに限定されない。
一実施形態において、非イオン性界面活性剤は、脂肪アルコールである。例示的な脂肪アルコールには、イソステアリルアルコール、カプリリルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、アラキジルアルコール、オレイルアルコール、ヤシアルコール、イソセチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール及びこれらの混合物などがあるが、それだけに限定されない。一実施形態では、脂肪アルコールは、セテアリルアルコール(セトステアリルアルコール、Crodacolとしても知られている)として知られている、セチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物である。
一実施形態において、非イオン性界面活性剤は、エマルジョンワックス、例えば、エマルジョンワックスNF、又はエマルジョンワックスBPとしても知られる非イオン性エマルジョンワックスである。別の実施形態では、エマルジョンワックスは、POLAWAX NF(Croda Inc、エディソン、ニュージャージー州、アメリカ合衆国)として知られる独自のブレンドである。
一実施形態では、界面活性剤は、1つ以上のエトキシル化脂肪アルコールエーテルを含む。別の実施形態では、エトキシル化脂肪アルコールエーテルは、ステアレス-2及びステアレス-20の混合物である。
一実施形態では、界面活性剤は、エトキシル化脂肪アルコールエーテルとソルビタン誘導体との混合物を含む。別の実施形態では、エトキシル化脂肪アルコールエーテルとソルビタン誘導体の混合物は、ステアレス-2、ステアレス-20、及びポリソルベート80の混合物である。
一実施形態では、製剤中に2つの界面活性剤が存在する場合、各界面活性剤は、組成物の総重量を基準にして、約0.5重量%~約5重量%の量で存在する。別の実施形態では、製剤中に3つの界面活性剤が存在する場合、各界面活性剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.5重量%~約5重量%の量で存在する。同様に、4つ以上の界面活性剤が存在する場合、それらはそれぞれ、組成物の総重量に基づいて、約0.5重量%~約5重量%の量で存在する。一実施形態では、製剤中に2つの界面活性剤が存在する場合、各界面活性剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.5重量%~約15重量%の量で存在する。別の実施形態では、製剤中に3つの界面活性剤が存在する場合、各界面活性剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.5重量%~約15重量%の量で存在する。同様に、4つ以上の界面活性剤が存在する場合、それらはそれぞれ、組成物の総重量に基づいて、約0.5重量%~約15重量%の量で存在する。
一実施形態では、界面活性剤は、エトキシル化脂肪アルコールエーテルとエマルジョンワックスとの混合物を含む。別の実施形態では、界面活性剤は、エトキシル化脂肪アルコールエーテル、ソルビタン誘導体及びエマルジョンワックスの混合物を含む。好適には、エトキシル化脂肪アルコールエーテルとエマルジョンワックスの混合物は、ステアレス-2、ステアレス-20、及びPOLAWAX NFの混合物である。好適には、エトキシル化脂肪アルコールエーテル、ソルビタン誘導体、及びエマルジョンワックスの混合物は、ステアレス-2、ステアレス-20、ポリソルベート80、及びPOLAWAX NFの混合物である。代替の実施形態では、界面活性剤は、エトキシル化脂肪アルコールエーテルと脂肪アルコールの混合物を含む。好適には、エトキシル化脂肪アルコールエーテルと脂肪アルコールとの混合物は、ステアレス-2、ステアレス-20、及びセテアリルアルコールの混合物である。
別の実施形態では、界面活性剤は、エトキシル化脂肪アルコールエーテル、ソルビタン誘導体、及び脂肪アルコールの混合物を含む。好適には、エトキシル化脂肪アルコールエーテル、ソルビタン誘導体、及び脂肪アルコールの混合物は、ステアレス-2、ステアレス-20、ポリソルベート80、及びセテアリルアルコールの混合物である。
特定の実施形態では、界面活性剤は、セトステアリルアルコール、ポリソルベート80、ステアレス2、及びステアレス20を含む。
特定の実施形態では、界面活性剤は、セチルアルコール、ポリソルベート80、ステアレス2、及びステアレス20を含む。
特定の実施形態では、界面活性剤は、ポラワックス、ポリソルベート60、ステアレス2、及びステアレス21を含む。
特定の実施形態では、界面活性剤は、ポラワックス、グリセロールモノステアレート、及びPEG20セトステアリルエーテルを含む。
特定の実施形態では、界面活性剤は、ポラワックス、テフォース63、及びラブリフィルM1944を含む。
特定の実施形態において、界面活性剤は、リン脂質ではない。
共溶媒
本発明の局所用医薬エマルジョン組成物は、共溶媒をさらに含んでいても良い。共溶媒の機能は、所望により、エマルジョン組成物の油相及び/又は水相において、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩を可溶化するのを助けることである。油相中の活性成分の可溶化を助けるために油混和性共溶媒が使用されても良く、水相中の活性成分の可溶化を助けるために水混和性共溶媒が使用されても良い。一実施形態では、共溶媒は、組成物の油相への可溶化を助けるために使用される。別の実施形態では、共溶媒は、組成物の水相における3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩を可溶化するのを助けるために使用される。
実施形態では、共溶媒は、2つ以上の共溶媒の混合物である。
例示的な共溶媒には、無水エタノール、イソプロパノール、t-ブチルアルコール、アミルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサンジメタノール、ジアセトンアルコール、ヘキシルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(DGMEとも呼ばれ、エトキシジグリコール、商品名トランスカットで販売)、及びこれらの混合物といったアルコール類などがあるが、それらに限定されない。例示的な共溶媒には、酢酸、マルチカルボン酸などのカルボン酸、及びそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。例示的な共溶媒には、1,2-ヘキサンジオール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチルヘキサンジオール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、ペンチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノラウレート、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール400、及びこれらの混合物などのジオールがあるが、これらだけに限られる訳ではない。例示的な共溶媒には、ブタントリオール、グリセロール、1,2,6-ヘキサントリオール、及びそれらの混合物などのポリオールが含まれるが、これらに限定されるものではない。例示的な共溶媒としては、ジメチルイソソルビド、ステアリン酸ブチル、Cl2-15アルキル安息香酸、乳酸Cl2-15アルキル、カプリル/カプリン酸トリグリセリド、エチルヘキサン酸セテアリル、イソノナン酸セテアリル、オクタン酸セチル、パルミチン酸セチル、ココカプリル酸/カプリン酸、ココグリセリド、オレイン酸デシル、アジピン酸ジブチル、炭酸ジカプリリル、アジピン酸ジエチルヘキシル、コハク酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、リンゴ酸ジオクチル、アジピン酸ジPPG-2ミレス-10、アジピン酸ジPPG-3ミリスチルエーテル、オレイン酸エチル、ココ酸エチルヘキシル、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、パルミチン酸エチルヘキシル、ペラルゴン酸エチルヘキシル、ステアリン酸エチルヘキシル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸ヘキシルデシル、ステアリン酸ヘキシルデシル、ステアリン酸イソセチル、ステアロイルステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ネオペンタン酸イソステアリル、イソノナン酸イソトリデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアロイルステアリン酸オクチルドデシル、エルカ酸オレイル、オレイン酸オレイル、テトラカプリル酸/カプリン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、プロピオン酸PPG-2ミリスチルエーテル、ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール、イソステアリン酸プロピレングリコール、カプリル酸プロピルヘプタイル、及びオクタン酸ジメチルイソソルビドステアリル、炭酸プロピレン、マクロゴール15-ヒドロキシステアレート(BASFから「ソルトル HS 15」の名前で販売されている)、水添ヒマシ油、PEG40(BASF社から「Cremophor RH40」の名称で販売)、PPG-15ステアリルエーテル(Uniquema社から「Arlamol E」の名称で販売)、オレイルマクロゴール6グリセリド(Gattefosseから「Labrafil M1944CS」の名称で販売)、オクチルドデカノール(「Eutanol G」の名称で販売)、N-メチル-2-ピロリドン(Pharmasolve」の名称で販売)及びこれらの混合物などのエステルが挙げられるが、それだけに限られるわけではない。
1つ以上の溶媒又は共溶媒剤は、一般に、第1に、配合される活性成分の必要な溶解度を得るのに十分であり、第2に、この同じ活性成分の持続的化学安定性を維持する必要性と適合する量で、本発明の組成物中に存在する。
一実施形態では、共溶媒は、プロピレングリコールである。別の実施形態では、共溶媒は、プロピレングリコールとジエチレングリコールモノエチルエーテルとの混合物である。
別の実施形態では、共溶媒は、PEG-400である。別の実施形態では、共溶媒は、プロピレングリコール、トランスカトール、PEG400、及びグリセリンのうちの1つ以上の混合物である。
一義的ではないが、一般に水溶性共溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、t-ブチルアルコール、アミルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサンジメタノール、ジアセトンアルコール、ヘキシルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のアルコール類、酢酸、マルチカルボン酸などのカルボン酸類、1,2-ヘキサンジオール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチルヘキサンジオール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、ペンチレングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどのジアミン類、ブタントリオール、グリセロール、1,2,6-ヘキサントリオール、マクロゴール-15-ヒドロキシステアレート(BASF社から「ソルトールHS15」の名称で販売)、PEG40(BASF社から「クレモホールRH40」の名称で販売)などのポリオール類、オレイルマクロゴール6グリセリド(Gattefosse社から「Labrafil M1944CS」の名称で販売)、N-メチル-2-ピロリドン(「Pharmasolve」の名称で販売)、及びそれらの組み合わせと混合物があるが、それらに限定されない。
一義的ではないが、一般に、油溶性共溶媒としては、プロピレングリコールモノラウレート、エステル類のステアリン酸ブチル、安息香酸Cl2-15アルキル、乳酸Cl2-15アルキル、カプリル/カプリン酸トリグリセリド、エチルヘキサン酸セテアリル、イソノナン酸セテアリル、オクタン酸セチル、パルミチン酸セチル、ココカプリル酸/カプリン酸、ココグリセリド、オレイン酸デシル、アジピン酸ジブチル、炭酸ジカプリリル、アジピン酸ジエチルヘキシル、コハク酸ジエチルヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、リンゴ酸ジオクチル、アジピン酸ジPPG-2ミレス10、アジピン酸ジPPG-3ミリスチルエーテル、オレイン酸エチル、ココ酸エチルヘキシル、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、パルミチン酸エチルヘキシル、ペラルゴン酸エチルヘキシル、ステアリン酸エチルヘキシル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸ヘキシルデシル、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸イソセチル、ステアロイルステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ネオペンタン酸イソステアリル、イソノナン酸イソトリデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、ミリスチル酸ミリスチル、ステアロイルステアリン酸オクチルドデシル、エルカ酸オレイル、テトラカプリル酸/カプリン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、プロピオン酸PPG-2ミリスチルエーテル、ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール、イソステアリン酸プロピレングリコール、カプリル酸プロピルヘプチル、及びオクタン酸ジメチルイソソルビドステアリル、炭酸プロピレン、水添ヒマシ油、PPG-15ステアリルエーテル(Uniquemaから「Arlamol E」の名前で販売)、オクチルドデカノール(「Eutanol G」の名前で販売)及びそれらの組み合わせと混合物であるが、それらに限定されない。
好適には、1つ以上の共溶媒の総量は、組成物の総重量を基準にして、約30重量%~約50重量%、約30~約45%、又は約30~約40%など、30重量%より多い量で組成物中に存在する。特定の実施形態では、共溶媒の総量は、組成物中に約37%の量で存在する。特定の実施形態では、共溶媒の総量は、組成物中に約45%の量で存在する。
好適には、1つ以上の共溶媒は、組成物の総重量を基準にして、約1重量%~約30重量%、例えば約5重量%~約20重量%、約2%~約10%、又は約10%~約20%の量で、組成物中に存在する。特定の実施形態では、共溶媒は、組成物中に約2%の量で存在する。特定の実施形態では、共溶媒は、組成物中に約10%の量で存在する。
酸化防止剤
本発明の局所用医薬エマルジョン組成物は、抗酸化剤を含む。実施形態において、抗酸化剤は、2種以上の抗酸化剤の混合物である。
例示的な抗酸化剤には、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トコフェロール、没食子酸プロピル、ビタミンE TPGS及びtert-ブチルヒドロキノン(TBHQ)、並びにこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるわけではない。実施形態では、抗酸化剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル及びトコフェロール、並びにそれらの混合物からなる群から選択される。
一実施形態では、酸化防止剤は、ブチル化ヒドロキシトルエンである。別の実施形態では、酸化防止剤は没食子酸プロピルである。さらに別の実施形態では、抗酸化剤は、ブチル化ヒドロキシトルエンと没食子酸プロピルとの混合物である。
実施形態において、抗酸化剤は、鉄、ニッケル、銅、マグネシウム、カルシウム、亜鉛又はアルミニウムイオンによって触媒される反応などの金属触媒反応を防止又は最小化するためにキレート剤と一緒に使用される。
好適には、抗酸化剤は、組成物の総重量を基準にして、約0.001重量%~約5重量%の量で組成物中に存在する。実施形態では、抗酸化剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約1重量%、例えば約0.05重量%又は約0.1重量%などの量で存在する。
皮膚科的に許容される賦形剤
本発明の局所用医薬エマルジョン組成物は、さらに1種以上の追加の皮膚科的に許容される賦形剤を含んでも良い。例示的な追加の皮膚科的に許容される賦形剤としては、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、共溶媒、浸透促進剤、保湿剤、増粘又はゲル化又は粘性構築剤、香料、着色剤、及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
一実施形態では、追加の皮膚科的に許容される賦形剤は、防腐剤である。一実施形態では、追加の皮膚科的に許容される賦形剤は、少なくとも1つの共溶媒である。一実施形態では、追加の皮膚科的に許容可能な賦形剤は、pH調整剤、キレート剤、防腐剤及び共溶媒、並びにこれらの混合物からなる群から選択される別の実施形態では、追加の皮膚科的に許容可能な賦形剤は、pH調整剤、キレート剤、防腐剤及び共溶媒の混合物を含む。
一実施形態において、エマルジョンは、水中油型エマルジョンである。別の実施形態では、エマルジョンは、油中水型エマルジョンである。
好適には、エマルジョンは、クリームとして配合されても良い。クリームは、水中油型クリームであってもよいし、油中水型クリームであっても良い。ある特定の実施形態では、クリームは油中水型クリームである。
別の実施形態では、エマルジョンは、ローションとして配合されても良い。ローションは、水中油型ローションであっても良いし、油中水型ローションであっても良い。
pH調整剤
本発明の局所用医薬エマルジョン組成物は、さらに、pH調整剤を含んでも良い。
実施形態では、pH調整剤は、酸、酸塩、又はそれらの混合物である。好適には、酸は、乳酸、酢酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、ホウ酸、ソルビン酸、酒石酸、エデト酸、リン酸、硝酸、硫酸及び塩酸、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。
別の実施形態では、pH調整剤は、緩衝剤である。好適には、緩衝剤は、クエン酸/クエン酸、酢酸/酢酸、リン酸/リン酸、プロピオン酸/プロピオン酸、乳酸/乳酸、アンモニウム/アンモニア及びエデト酸/エデト酸からなる群から選択される。一実施形態では、pH調整剤は、クエン酸/クエン酸である緩衝剤である。
好適には、pH調整剤は、組成物の総重量を基準にして、約0.01重量%~約10重量%の量で組成物中に存在する。実施形態では、組成物のpHは、pH調整剤を用いて、約4~約7、例えば約4.5~約6.5のpHに調整される。
キレート剤
本発明の局所用医薬エマルジョン組成物は、キレート剤をさらに含有していても良い。実施形態では、キレート剤は、2つ以上のキレート剤の混合物である。本明細書に記載されるように、本発明の組成物は、キレート剤と抗酸化剤との混合物を含んでいても良く、両賦形剤は、組成物における酸化的分解反応を防止又は最小化するように作用する。
例示的なキレート剤としては、クエン酸、グルクロン酸、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸亜鉛、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ホスホン酸塩、その塩、及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。エチレンジアミン四酢酸は、エデト酸とも呼ばれる。
一実施形態では、キレート剤は、EDTA又はその塩、例えば、EDT Aのカリウム塩、ナトリウム塩又はカルシウム塩であり、一実施形態では、EDTA又はその塩は、EDTA二ナトリウムである。別の実施形態では、キレート剤は、クエン酸である。さらに別の実施形態では、本発明の組成物は、キレート剤と、EDTA又はその塩とプロピルガルレートとの混合物である抗酸化剤との混合物を含む。さらなる実施形態では、本発明の組成物は、EDT A又はその塩とBHTとの混合物であるキレート剤と酸化防止剤との混合物を含む。一実施形態では、本発明の組成物は、キレート剤と、EDTA二ナトリウム及びBHTの混合物である酸化防止剤との混合物を含む。
さらにさらなる実施形態において、本発明の組成物は、キレート剤と、クエン酸と没食子酸プロピルとの混合物である抗酸化剤との混合物を含む。実施形態において、本発明の組成物は、キレート剤と、クエン酸とBHTとの混合物である酸化防止剤との混合物を含む。
好適には、キレート剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約1重量%の量で、組成物中に存在する。一実施形態では、キレート剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.1重量%の量で組成物中に存在する。
防腐剤
本発明の局所用医薬エマルジョン組成物は、防腐剤をさらに含んでも良い。実施形態において、防腐剤は、2種以上の防腐剤の混合物である。
例示的な防腐剤としては、ベンジルアルコール、イミダゾリジニル尿素、ジアゾリジニル尿素、ジクロロベンジルアルコール、クロロキシレノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール、ソルビン酸、安息香酸、その塩及びこれらの混合物などがあるが、それだけに限定されるわけではない。
実施形態において、防腐剤は、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール及び安息香酸、並びにそれらの混合物からなる群から選択される。
一実施形態では、防腐剤はベンジルアルコールである。別の実施形態では、防腐剤は、フェノキシエタノールである。さらに別の実施形態では、防腐剤は安息香酸である。
好適には、防腐剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%~約2重量%の量で組成物中に存在する。一実施形態では、防腐剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.25重量%の量で組成物中に存在する。
ペネトレーションエンハンサー
本発明の局所用医薬エマルジョン組成物は、浸透促進剤をさらに含有していても良い。実施形態において、浸透促進剤は、2種以上の浸透促進剤の混合物である。本明細書に記載の共溶媒又は2種以上の共溶媒の混合物は、浸透促進剤として機能し得る。
例示的な浸透促進剤には、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪アルコール、ピロリドン、スルホキシド、アルコール、ジオール及びポリオール、ならびにそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
例示的な脂肪酸としては、オレイン酸、カプリン酸、ヘキサン酸、ラウリン酸、リノール酸、リノレン酸、プロピオン酸及びバセン酸、ならびにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
例示的な脂肪酸エステルには、グリセロールモノラウレート、グリセロールモノオレート、グリセロールモノリノレート、イソステアリン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ジエチルセバケート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンオレート、ソルビタンジラテ、トリオレートソルビタン、プロピレングリコールモノラウレート、及びショ糖モノラウレートならびにこれらの混合物などがあるが、これらに限定されるものではない。
例示的な脂肪アルコールには、セチルアルコール、ステアリルアルコール、デカノール、トリデカノール、ラウリルアルコール、リノレニルアルコール、及びオレイルアルコール、ならびにそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
例示的なピロリドンには、N-メチルピロリドン、2-ピロリドン、及びN-シクロヘキシル-2-ピロリドン、ならびにそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
例示的なスルホキシドには、ジメチルスルホキシド、及びデシルメチルスルホキシド、ならびにそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
例示的なアルコールには、低級(C1-C6)アルコール、及びジエチレングリコールモノエチルエーテル、ならびにそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
例示的なジオールとしては、1,2-ヘキサンジオール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチルヘキサンジオール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、ペンチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノラウレート、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコールならびにこれらの混合物等があるが、これらに限定されるものではない。
例示的なポリオールには、ブタントリオール、グリセロール、及び1,2,6-ヘキサントリオール、ならびにそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
好適には、浸透促進剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.5重量%~約40重量%、例えば約1%~約20重量%又は約5%~約15重量%の量で、組成物中に存在する。
ゲル化剤
本発明の局所用医薬組成物は、ゲル化剤をさらに含有していても良い。実施形態において、ゲル化剤は、2種以上のゲル化剤の混合物である。
例示的なゲル化剤としては、寒天、アルギン酸、アラビノキシラン、カラギーナン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、セルロース、カードラン、ゼラチン、ジェラン、β-グルカン、トラガカントガム、グアーガム、アラビアゴム、ローカストビーンガム、ペクチン、デンプン、カルボマー、アクリレートコポリマー、シリカ、キサンタンガム、それらの塩、又はそれらの組み合わせ若しくは混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、カルボマーCarbopol 980ポリマーである。いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)である。
好適には、ゲル化剤は、組成物の総重量を基準にして、約0.1重量%~約2重量%の量で、組成物中に存在する。一実施形態では、ゲル化剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.2重量%~約1重量%の量で組成物中に存在する。
本発明の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、皮膚科的に許容される製剤で皮膚科疾患又は障害のために患者に適用される。これらの製剤は、局所的に適用することができ、患部への活性成分の均一な広がり、迅速な乾燥、及び/又は浸透の増加を可能にする、様々な既知の賦形剤のいずれかを含む。適切な製剤の例としては、溶液、乳液、クリーム、軟膏、ゲル、ローション、スプレー、エアゾール、泡、又は懸濁液が含まれるだろう。
クリーム
一実施形態では、皮膚科的に許容される製剤は、クリームである。一実施形態において、クリームは、水中油型クリームである。好適には、水中油型クリームは、油相と、水相と、界面活性剤と、抗酸化剤と、を含む。
一実施形態では、組成物のpHは、約2~約6の間、例えば約4~約6の間のpHに調整され、別の実施形態では、組成物のpHは、約4.5~約5.5の間のpHに調整される。
本組成物は、共溶媒、保湿剤、キレート剤、防腐剤、香料、着色剤又は浸透促進剤、もしくはそれらの組み合わせ若しくは混合物を更に含んでも良い。
粘度
特定の実施形態では、局所用医薬エマルジョン組成物の粘度は、約10,000mPa.s~約300,000mPa.s、約20,000mPa.s~約250,000mPa.s、約30,000mPa.s~約200,000mPa.s、約40,000mPa.s~約150,000mPa.s、又は約50,000mPa.s~約100,000mPa.s,の範囲である。特定の実施形態では、局所用医薬エマルジョン組成物の粘度は、約50,000mPa.sである。
また、本発明は、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩の投与が指示される症状の治療において、同時に、別々に又は順次使用する、治療薬の組み合わせを含む医薬製品を提供するものである。
本明細書の文脈において、関連する薬物の同時投与に言及するときの用語「同時に」は、例えば、薬物が単一の製剤中に組み合わされる実施形態においてそうであるように、全く同時にを意味する。他の実施形態では、「同時に」は、ある薬物が別の薬物の後に短い期間投与されることを意味し得、ここで、「短い期間」は、薬物がその意図する相乗効果を有することを可能にする期間を意味する。
上記に鑑みて、本発明はまた、本発明の化合物又は医薬組成物と他の活性薬剤又は治療剤との組み合わせの同時又は共投与、又は連続投与によって構成され得る併用療法に関するものであり、このような投与も当業者によって決定されるものである。
このような本発明の剤型である前記併用組成物においては、各薬物活性成分が有効量含有されている。
別の態様では、本発明は併用療法に関し、第2の治療剤は、同じ製剤中であろうと別の製剤中であろうと、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容できる塩の投与の前、同時又は後に投与されて良く、第2の治療剤が同じ局所経路によって投与されるか否か、例えば、それは、口頭、静脈内筋肉内、眼、経口、直腸など、で投与されて良い。
すなわち、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、投与部位、又は所望の作用部位に、いずれの順序で一緒に、同時又は順次投与されても良い。投与の順序は、局所的に投与される場合、投与部位又は所望の作用部位において、それらがある時点で一緒に接触していることを条件として、必要であるとはみなされない。両者が同じビヒクル中に存在する場合、それらは患者への投与の容易さ、及びおそらくコンプライアンスの増加をもたらすが、本明細書における発明には必要ない。
別の実施形態では、局所用医薬組成物は、40℃で3ヶ月間組成物を保存した後、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩の元の濃度の90%以上が残存する。
一実施形態では、本発明は、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又は薬学的に許容されるその塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、エマルジョンが均質である、局所用医薬エマルジョン組成物を提供する。別の実施形態では、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、エマルジョン組成物の油相に可溶化される。別の実施形態では、組成物は、水中油型クリームである。
一実施形態では、本発明は、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又は薬学的に許容されるその塩、油相、水相、界面活性剤、抗酸化剤、及び防腐剤を含み、エマルジョン組成物が均質である、局所用医薬エマルジョン組成物を提供する。別の実施形態では、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、エマルジョン組成物の油相に可溶化される。別の実施形態では、組成物は、水中油型クリームである。
一実施形態では、本発明は、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、抗酸化剤、防腐剤、及び共溶媒を含み、エマルジョン組成物が均質である、局所用医薬エマルジョン組成物を提供する。別の実施形態では、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩が、エマルジョン組成物の油相に可溶化される。別の実施形態では、組成物は、水中油型クリームである。
一実施形態において、本発明は、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、抗酸化剤、保存剤、共溶媒及びpH調整剤を含み、エマルジョンが均質な局所用医薬エマルジョン組成物を提供する。別の実施形態では、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、エマルジョン組成物の油相に可溶化される。別の実施形態では、組成物は、水中油型クリームである。
好適には、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩が、エマルジョン組成物の油相に可溶化される。好適には、本組成物は水中油型クリームである。
本明細書に記載の組成物の全てにおいて、組成物中に存在し得る3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩の量は、組成物の重量で約0.25%~約2%の範囲であって良い。一実施形態では、その量は、組成物の総重量に基づいて、0.25%、0.3%、0.4%、0.5%、0.75%、1.0%、1.25%、1.5%、1.75%、又は2.0%であっても良い。別の実施形態では、その量は、組成物の総重量に基づいて、約0.25重量%~約0.50重量%である。別の実施形態では、量は、組成物の総重量に基づいて、約0.25重量%である。別の実施形態では、量は、組成物の総重量に基づいて、約0.50重量%である。別の実施形態では、量は、組成物の総重量に基づいて、約0.75重量%である。別の実施形態では、量は、組成物の総重量に基づいて、約1.0重量%である。
この説明に限定されることを望むものではないが、油相が有効成分が溶解しない成分、例えば本明細書において製剤1及び12で例示する鉱油及び/又はペトロラタムを含む場合、有効成分は共溶媒、例えばプロピレングリコール及び/又はジエチレングリコールモノエチルエーテルに溶解されると考えられるがこれに限られない。その後、水相が油相に加えられるとき、活性成分は、共溶媒(複数可)が系に分割される場所及びその量に応じて、水相及び/又は油相の両方に可溶化されるかもしれない。驚くべきことに、30%以上の共溶媒を含む製剤では、同じ製剤で油相又は水相のいずれか、あるいは両方の相に有効成分を可溶化することができることが判明した。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約15.035%~約45.735%の水相、約7.765%~約23.295%のプロピレングリコール、約7.765%~約23.295%PEG400、及び約7.765%~約23.295%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒、及び任意に約5%~約15%の中鎖トリグリセリドを含む油相、及び任意に約3.6%~約10.8%のノニオン性エマルジョンワックス(Polarax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート80、約0.9%~約2.7%のステアレス2(Brij S2)、及び約0.55%~約1.65%のステアレス20(Brij S20)を含む界面活性剤である。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表7のCR51ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約18.915%~約56.745%の水相、約3.885%~約11.655%のプロピレングリコール、約7.765%~約23.295%のPEG400、及び約7.765%~約23.295%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒、及び任意に約5%~約15%の中鎖トリグリセリドを含む油相、及び任意に約3.6%~約10.8%のノニオン性エマルジョンワックス(Polarax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート80、約0.9%~約2.7%のステアレス2(Brij S2)、並びに約0.55%~約1.65%のステアレス20(Brij S20)を含む界面活性剤である。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表7のCR47ACTとして記載されているような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約15.035%~約45.735%の水相、約7.765%~約23.295%のプロピレングリコー、約7.765%~約23.295%のPEG 400、及び約3.885%~約11.655%のトランスカトルP(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒、及び約3.85%~約11.655%のジメチルイソビド(DMI)、及び任意に約5%~約15%の中鎖トリグリセリドを含む油相、及び任意に約3.6%~約10.8%のノニオン性エマルジョンワックス(Polarax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート80、約0.9%~約2.7%のステアレス2(Brij S2)、及び約0.55%~約1.65%のステアレス20(Brij S20)を含む界面活性剤である。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表7のCR51ACTとして記載されているような製剤を含む。
本明細書に記載の実施形態は、米国仮出願第63/043,360号の表7、9A~Fに記載されているCR48、CR49、CR52、CR53、又はCR54の製剤を含まない。そのような製剤は、均質でなく、安定でなかった。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約15.035%~約45.735%の水相、約7.765%~約23.295%のプロピレングリコール、約7.765%~約23.295%のPEG 400、及び約3.885%~約11.655%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒、約3.885%~約11.655%のジメチルイソビド(DMI)、及び任意に約1%~約3%の中鎖トリグリセリド及び約4%~約12%の鉱油を含む油相、及び任意に約3.6%~約10.8%のノニオン性エマルジョンワックス(Pola wax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート80、約1.05%~約3.15%のステアレス2(Brij S2)、及び約0.4%~約1.2%のステアレス20(Brij S20)を含む界面活性剤である。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表9AのCR45ACTとして記載されているような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約15.035%~約45.735%の水相、約7.765%~約23.295%のプロピレングリコール、約7.765%~約23.295%のPEG 400、約3.885%~約11.655%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、及び約3.885%~約11.655%のジメチルイソビド(DMI)を含む共溶媒、及び任意に約1%~約3%の中鎖トリグリセリド及び約4%~約12%の鉱油を含む油相、及び任意に約3.6%~約10.8%のノニオン性エマルジョンワックス(Polarax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート60、約1.05%~約3.15%のステアレス2(Brij S2)、及び約0.4%~約1.2%のステアレス21(Brij S721)を含む界面活性剤である。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表9AのCR55ACTとして記載されているような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約15.035%~約45.735%の水相、約7.765%~約23.295%のプロピレングリコール、約7.765%~約23.295%PEG 400、及び約7.765%~約23.295%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶剤、及び任意に約5%~約15%の鉱油、及び任意に約3.6%~約10.8%の非イオン性エマルジョンワックス(Polarax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート60、約1.1%~約3.3%のステアレス2(Brij S2)、及び約0.35%~約1.05%のステアレス21(Brij S721)を含む界面活性剤である。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表9BのCR58ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約15.035%~約45.735%の水相、約7.765%~約23.295%のプロピレングリコール、約7.765%~約23.295%のPEG 400、約3.885%~約11.655%のトランスカトルP(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、及び約3.885%~約11.655%のジメチルイソビド(DMI)を含む共溶媒、及び任意に約5%~約15%の鉱油を含む油相、及び任意に約3.6%~約10.8%のノニオン性エマルジョンワックス(Pola wax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート60、約1.1%~約3.3%のステアレス2(Brij S2)及び約0.35%~約1.05%のステアレス21(Brij S721)を含む界面活性剤である。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表9BのCR59ACTとして記載されているような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約15.035%~約45.735%の水相、約7.765%~約23.295%のプロピレングリコール、約7.765%~約23.295%PEG 400、及び約37.765%~約23.295%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒、約3.3%~約9.9%のセトステアリルアルコール、及び約2.5%~約7.5%のArlacel 165(ステアリン酸ソルビタン/ラウリン酸ソルビタン)、並びに任意に約5%~約15%の鉱油を含む油相を含有する界面活性剤が挙げられる。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表9CのCR61ACTとして記載されているような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約5%~約15%の鉱油を含む油相、水相、約3.5%~約10.5%のステアリルアルコール、及び約3%~約9%のArlacel 165(ステアリン酸グリセリル、PEG-100ステアレート)を含む界面活性剤、約7.505%~約22.515%のプロピレングリコールを含む共溶剤、約7.505%~約22.515%のPEG 400、約3.755%~約11.265%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、約3.755%~約11.265%のDMI(ジメチルイソライド)、及び約0.05%~約0.15%のCarbopol 980ポリマーを含む共溶媒を含む。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表9EのCR77ACTとして記載されているような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約5%~約15%の鉱油を含む油相、水相、約3.5%~約10.5%のステアリルアルコール、及び約3%~約9%のArlacel 165(ステアリン酸グリセリル、PEG-100ステアレート)を含む界面活性剤、約7.425%~約22.275%のプロピレングリコール、約7.425%~約22.275%のPEG 400、約3.715%~約11.145%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、及び約3.715%~約11.145%のジメチルイソービッド(DMI)を含む共溶媒を含む。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表9EのCR78ACTとして記載されているような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約5%~約15%の鉱油を含む油相、水相、約3.5%~約10.5%のステアリルアルコール、及び約3%~約9%のArlacel 165(グリセリルステアレート、PEG-100ステアレート)を含む界面活性剤、約7.425%~約22.275%のプロピレングリコール、約7.425%~約22.275%のPEG 400、約3.715%~約11.145%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、約3.715%~約11.145%のDMI(ジメチルイソービド)、及び約0.1%~約0.3%のヒドロキシエチルセルロースを含む共溶剤を含む。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表9EのCR76ACTとして記載されているような製剤を含む。
本明細書に記載の実施形態は、米国仮出願第63/043,360号の表7、9A~Fに記載されているCR40、CR41、CR42、CR43、CR44、CR46、CR56、CR57、CR60、CR62、CR67、CR68、CR69、CR74又はCR75の製剤は含まない。そのような製剤は、均質でなく、安定でなかった。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約5%~約15%の鉱物油を含む油相、水相、約0.75%~約2.25%のポリソルベート80、約3.5%~約10.8%の非イオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、約1.1%~約3.3%のステアレス2、及び約0.35%~約1.05%のステアレス20を含む界面活性剤、及び約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒を含有する。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表11のCR84として記載されているような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約5%~約15%の鉱油を含む油相、水相、及び約0.75%~約2.25%のポリソルベート80、約3.6%~約10.8%の非イオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、約1.1%~約3.3%のステアレス2、及び約0.35%~約1.05%のステアレス20を含む界面活性剤を含む。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表11のCR85として記載されているような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用乳剤組成物は、表7、9A~9E、及び11に示されるような配合物を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約3%~約9%の中鎖トリグリセリド、約0.5%~約1.5%のパルミチン酸イソプロピル(IPP)、及び約1.5%~4.5%のイソステアリン酸イソステアリル(Crodamol ISIS)を含む油相と、水相、約1.5%~約15%のプロピレングリコール、任意に、約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒、及び任意に、約3.6%~約10.8%の非イオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート80(Tween 80)、約0.9%~約2.7%のステアレス2(Brij S2)及び約0.55%~約1.65%のステアレス20(Brij S20)を含む共溶媒を含有する。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表14AのCR27ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約3%~約9%の中鎖トリグリセリド、約1%~約3%のミリスチン酸イソプロピル(IPM)、及び約1%~約3%のサフラワー油を含む油相、水相、任意で約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶剤、及び任意で約3.6%~約10.8%の非イオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート80(Tween 80)、約1%~約3%のステアレス2(Brij S2)、及び約0.55%~約1.65%のステアレス20(Brij S20)を含む界面活性剤を含有する。約である。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表14BのCR29ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約2.5%~約7.5%のパルミチン酸イソプロピル(IPP)を含む油相、及び約2.5%~約7.5%の鉱油、水相、任意に、約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒、及び任意に、約3.6%~約10.8%の非イオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート80(Tween 80)、約1.1%~約3.3%のステアレス2(Brij S2)、及び約0.35%~約1.05%のステアレス20(Brij S20)を含む界面活性剤を含有する。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表14BのCR30ACTとして記載されているような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約4%~約12%の中鎖トリグリセリド、及び約1%~約3%の鉱物油を含む油相、水相、任意で約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒、及び任意で約3.6%~約10.8%の非イオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート80(Tween 80)、約0.925%~約2.775%のステアレス2(Brij S2)、及び約0.525%~約1.575%のステアレス20(Brij S20)を含む界面活性剤を含有する。。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表14CのCR33ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約1%~約3%の中鎖トリグリセリド、及び約4%~約12%の鉱物油を含む油相、水相、任意で約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒、及び任意で約3.6%~約10.8%の非イオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート80(Tween 80)、約1.05%~約3.15%のステアレス2(Brij S2)、及び約0.4%~約1.2%のステアレス20(Brij S20)を含む界面活性剤を含有する。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表14DのCR34ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約2.5%~約7.5%の中鎖トリグリセリドを含む油相、及び約2.5%~約7.5%の鉱油、水相、任意に、約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒、及び任意に、約3.6%~約10.8%の非イオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート80(Tween 80)、約1%~約3%のステアレス2(Brij S2)、及び約0.45%~約1.35%のステアレス20(Brij S20)を含む界面活性剤を含有する。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表14DのCR35ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約2.5%~約7%のジャホバ油を含む油相、及び約2.5%~約7.5%のオリーブ油、水相、任意に、約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒、及び任意に、約3.6%~約10.8%の非イオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート80(Tween 80)、約0.9%~約2.7%のステアレス2(Brij S2)及び約0.55%~約1.65%のステアレス20(Brij S20)を含む界面活性剤を含有する。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表14DのCR36ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約5%~約15%のオリーブ油を含む油相、水相、任意で約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のトランスカトルP(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒、ならびに任意で約3.約6%~約10.8%の非イオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、約0.2%~約0.6%のポリソルベート80(Tween 80)、約1.75%~約5.25%のステアレス2(Brij S2)及び約0.25%~約0.75%のステアレス20(Brij S20)を含む界面活性剤を含有する。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表14DのCR38ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約2.5%~約7%のジャホバ油を含む油相、及び約2.5%~約7.5%のオリーブ油、水相、任意に約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒、及び任意に約3.6%~約10.8%のノニオン性エマルジョンワックス(Polarax NF)、約1.85%~約5.55%のステアレス2(Brij S2)及び約0.35%~約1.05%のステアレス20(Brij S20)を含む界面活性剤である。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表14BのCR28ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約2.5%~約7%のジャホバ油を含む油相、及び約2.5%~約7.5%のアーモンド油、水相、任意に約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒、及び任意に約3.6%~約10.8%のノニオン性エマルジョンワックス(Pola wax NF)、約1.95%~約5.85%のステアレス2(Brij S2)、及び約0.25%~約0.75%のステアレス20(Brij S20)を含む界面活性剤を含有する。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表14CのCR32ACTとして記載されるような配合物を含む。
本明細書に記載の実施形態は、米国仮出願第63/043,340号の表7A~D、9A~C、及び11A~Fに記載されているCR23、CR24、CR25、CR37、又はCR39の製剤は含まない。そのような製剤は、均質でなく、安定でもない。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約3.6%~約10.8%のセトステアリルアルコール(Crodacol(商標)CS50)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート80、約0.5%~約1.5%のステアレス2(Brij S2)、及び約0.95%~約2.85%のステアレス20(Brij S20)、水相、及び任意に約5%~約15%の中鎖トリグリセリドを含む油相、及び任意に約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒である。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表16AのCR13ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約3.6%~約10.8%のセタノール、約0.75%~約2.25%のポリソルベート80、約0.5%~約1.5%のステアレス2(Brij S2)、及び約0.95%~約2.85%のステアレス20(Brij S20)を含む界面活性剤、水相、及び任意に約5%~約15%の中鎖トリグリセリドを含む油相、及び任意に約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のトランスカトルP(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒である。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表16AのCR14ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約3.6%~約10.8%のノニオン性エマルジョンワックス(Pola wax NF)、約0.75%~約2.25%のポリソルベート60、約0.9%~約2.8%のステアレス2(Brij S2)、及び約0.95%~約2.85%のステアレス21(Brij S721)を含む界面活性剤、水相、及び任意に約5%~約15%の中鎖トリグリセリドを含む油相、及び任意に約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のトランスカトルP(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒である。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表16BのCR17ACTとして記載されているような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約3.6%~約10.8%のノニオン性エマルジョンワックス(Polarax NF)、約0.85%~約2.55%のグリセロールモンスチュアレート(Cithrol(商標)GMS 40)及び約1.35%~約4.05%のPEG 20セトステアリルエーテル(Cetomacrogol 1000)を含む界面活性剤、水相、及び任意に約5%~約15%の中鎖トリグリセリドを含む油相、及び任意に約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のトランスカトルP(Diethylene glycol monoethyl ether)を含む共溶媒を含有する。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表16CのCR21ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約3.6%~約10.8%のノニオン性エマルジョンワックス(Pola wax NF)、約4%~約12%のTefose 63(PEG6ステアレート、パルミトステアリン酸エチレングリコール、PEG32ステアレート)、及び約1.35%~約4.05%のLabrafil M 1944(オレオイルポリオキシル-6グリセリド)を含む界面活性剤、水相、及び任意に約5%~約15%の中鎖トリグリセリドを含む油相、及び任意に約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒を含有する。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表16CのCR65ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約3.6%~約10.8%の非イオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、約6%~約18%のTefose 63(PEG6ステアレート、エチレングリコールパルミトステアレート、PEG32ステアレート)、及び約3%~約9%のLabrafil M 1944(オレイルポリオキシル6グリセリド)を含む界面活性剤、水相、及び任意に約5%~約15%の中鎖トリグリセリドを含む油相、及び任意に約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒を含む。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表16CのCR73ACTとして記載されているような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用乳剤組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約3.6%~約10.8%の非イオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、約4%~約12%のTefose 63(PEG6ステアレート、エチレングリコールパルミトステアレート、PEG32ステアレート)、及び約2%~約6%のLabrafil M 1944(オレイルポリオキシル6グリセリド)を含む界面活性剤、水相、及び任意に約5%~約15%の中鎖トリグリセリドを含む油相、及び任意に約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のTranscutol P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)を含む共溶媒を含む。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表16CのCR72ACTとして記載されるような製剤を含む。
本明細書に記載の実施形態は、米国仮出願第63/043,340号の表7A~D、9A~C、及び11A~Fに記載されるCR15、CR16、CR18、CR19、CR20、CR22、CR63、又はCR66の製剤は含まない。そのような製剤は、均質でなく、安定でもない。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約1.5%~約4.5%の中鎖トリグリセリド、及び約5%~約15%のアジピン酸ジイソプロピル(DIPA)を含む油相、水相、及び約10%~約30%のTefose 63(PEG6ステアレート、エチレングリコールパルミトステアレート、PEG32ステアレート)、及び約1.5%~約4.5のLabrafil M 1944(オレイルポリオキシル6グリセリド)を含む界面活性剤である。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表18BのCR71ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約1.5%~約4.5%の鉱油、及び約5%~約15%のアジピン酸ジイソプロピル(DIPA)を含む油相、水相、約2.275%~約6.825%のステアリルアルコール、約3.35%~約10.05%のKolliwax GMSII(グリセロールモノステアレート)、約4.375%~約13.125%のPEG100ステアレート、及び約0.1%~約0.3%のCarbopol 980ポリマーを含む界面活性剤を含有する。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表18CのCR79ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約1.5%~約4.5%の鉱油、及び約5%~約15%のアジピン酸ジイソプロピル(DIPA)を含む油相、水相、約2.275%~約6.825%のステアリルアルコール、約3.35%~約10.05%のKolliwax GMSII(グリセロールモノステアレート)、及び約4.375%~約13.125%のPEG 100ステアレートを含む界面活性剤、及び約5%~約15%のプロピレングリコールを含む共溶媒含有する。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表18CのCR80ACTとして記載されるような製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約2.5%~約7.5%の鉱油、及び約2.5%~約7.5%の中鎖トリグリセリド、水相、約4%~約12%のセチルアルコール、及び約2%~約6%のGelot 64(Glyceryl monostearate/PEG 75)を含む界面活性剤、及び約5%~約15%のプロピレングリコール、及び約1%~約3%のトランスカトルPを含む共溶媒を含む。特定の実施形態において、局所用エマルジョン組成物は表18AにおいてCR64ACTとして記載されるように製剤を含む。
特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約0.5%~約1%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、約1.5%~約4.5%の鉱油、及び約5%~約15%のアジピン酸ジイソプロピル(DIPA)を含有する油相、水相、約0.約14%~約0.42%のステアリルアルコール、約0.665%~約1.995%のポリソルベート60、及び約3.945%~約11.835%のSpan60(ソルビタンモノステアレート)を含む界面活性剤、及び約5%~約15%のプロピレングリコールを含む共溶媒を含む。特定の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、表18BのCR70ACTとして記載されるような製剤を含む。
本明細書に記載の実施形態は、米国仮出願第63/043,340号の表7A~D、9A~C、及び11A~Fに記載されるCR40、CR41、CR42、CR43、CR44、CR46、CR56、CR57、CR60、CR62、CR63、CR67、CR68、CR69、CR74又はCR75の製剤は含まず、この製剤は、米国仮出願第63/043,340号の表7A~D、9A~C、及び11A~Fに記載の通りである。そのような製剤は、均質でなく、安定でもない。
あるいは、生物学的機能で論じる場合、適用量という用語を使用することもできる。本明細書で使用される場合、適用量は、体表面積当たりの薬物製剤の適用量として定義され、mg/cm単位で示される。皮膚層(表皮又は真皮)に送達される活性成分の量は、皮膚断面当たり又は1cm当たりナノグラム(ng)又はマイクログラム(μg)で表すことができる。あるいは、表皮又は真皮に送達される有効成分の量は、適用量の%で示されても良い。受容液に送達される有効成分の量は、累積量としてng又はng/cmで示すことができる。
本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約10ng/cm~約65ng/cmのインビトロ皮膚浸透プロファイルを有する。本明細書に記載の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約9.66ng/cm~約63.55ng/cmのインビトロ皮膚透過プロファイルを有する。本明細書に記載の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約33.5ng/cm~約43.1ng/cmのインビトロ皮膚透過プロファイルを有する。本明細書に記載の実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約10ng/cm~約35ng/cmのインビトロ皮膚浸透プロファイルを有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約20ng/cm~約65ng/cmのインビトロ皮膚透過プロファイルを有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約20ng/cm~約60ng/cmのインビトロ皮膚浸透プロファイルを有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約20ng/cm~約55ng/cmのインビトロ皮膚浸透プロファイルを有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約20ng/cm~約50ng/cmのインビトロ皮膚浸透プロファイルを有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約20ng/cm~約45ng/cmのインビトロ皮膚浸透プロファイルを有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約20ng/cm~約40ng/cmのインビトロ皮膚浸透プロファイルを有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約20ng/cm~約35ng/cmのインビトロ皮膚浸透プロファイルを有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約20ng/cmから約30ng/cmのインビトロ皮膚浸透プロファイルを有する。
本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約500ng~約5,200ngの表皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約631ng~約6,756ngの表皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約2,368ng~約4,632ngの表皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約500ng~約5,000ngの表皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約500ng~約4,500ngの表皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約500ng~約4,000ngの表皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約500ng~約3,500ngの表皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約500ng~約3,000ngの表皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約500ng~約2,500ngの表皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態において、局所用エマルジョン組成物は、約500ng~約2,000ngの表皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約500ng~約1,500ngの表皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約500ng~約1,000ngの表皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。
本明細書に記載される実施形態において、局所用エマルジョン組成物は、約1,800ng~約12,000ngの真皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約1,646ng~約9,056ngの真皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約5,246ng~約12,042ngの真皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約2,000ng~約6,000ngの真皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約2,000ng~約4,000ngの真皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約5,000ng~約12,000ngの真皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約5,000ng~約10,000ngの真皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。本明細書に記載される実施形態では、局所用エマルジョン組成物は、約5,000ng~約8,000ngの真皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する。
一実施形態では、エマルジョン組成物は、約1~約72時間の期間にわたって、表皮への活性成分の適用量の少なくとも0.01~10%のインビトロで測定したヒト皮膚浸透性を有する組成物に、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピルトランスチルベン又はその薬学的に許容される塩を含む。別の実施形態では、その期間は約2時間~約24時間である。別の実施形態では、その期間は、約1時間~約15時間である。活性成分の適用量の%は、0.01~10%、0.01~5%、0.01~3%、0.4~2.3%w/wであって良い。
一実施形態では、エマルジョン組成物は、約1~約72時間の期間にわたって、真皮への活性成分の適用量の少なくとも0.01~10%のインビトロで測定されたヒト皮膚浸透性を有する組成物中の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピルトランスチルベン又はその薬学的に許容される塩を含む。別の実施形態では、その期間は約2時間~約24時間である。別の実施形態では、その期間は、約6時間から約15時間である。活性成分の適用量の%は、0.01~7.5%、0.01~5%、0.01~3%、0.3~1.7%であって良い。代替の実施形態では、1~2μg/cm、例えば、0.5%w/vの量で測定された適用用量がある。
図2に図示されるように、製剤17は、製剤1及び12と比較して、より高い相対量の活性成分を真皮に送達する。逆に、図3に図示されるように、製剤17は、受容液に比較的少ない量を送達した。製剤1及び12は、緩衝剤組成物及び防腐剤にわずかな変更を加えただけで、非常に同等であった(表1)。インビトロヒト皮膚フラックス及び皮膚沈着の結果は、このような類似性を確認し、他の任意の製剤と製剤12、したがって製剤1とのさらなるデータ比較の外挿を可能にした。
図4及び図5に示す2つの製剤は、有効成分の量が異なるが(製剤12は0.5%、製剤21は1%)、正規化を適用すると同じ結論に達する。4と5は活性成分の量が異なるが(製剤12は0.5%、製剤21は1%)、正規化を適用すると同じ結論に達することができる。例えば、製剤21も受液と比較して真皮に高い相対量を示し、これは皮膚フラックス値及び累積量として、適用量について正規化したものとして測定されたものである。累積量は、特定の期間において、どれだけの有効成分が皮膚(500±100μm)を透過して受容液に到達したかを表す。皮膚フラックスは、実験期間中に観察された、直線相として特徴づけられ、定常状態(R≧0.99)とも呼ばれる累積量曲線の傾きを表す。
各時点の真皮量(図4)を活性成分の適用量トンの%から換算し、この値を3、6、9、12及び15時間におけるそれぞれの累積量(ng)(図5)で割ることにより、製剤21は真皮への標的送達を促進し、その結果、受容液への活性成分の浸透(500±100μmより深く浸透した未結合の活性成分)が少なくなったことが証明された。製剤21の真皮/受容液中の累積量(ng/ng)の比率は、3時間及び6時間でそれぞれ9038.0及び12937から、12時間及び15時間でそれぞれ909.3及び1044.0までであった。製剤12は有意に異なるプロファイルを示し、その比率は3時間及び6時間でそれぞれ7870.2及び1428.7から、12時間及び15時間でそれぞれ215.7及び233.93に及ぶ。製剤21は、図2及び図3で観察されるように、0.5%(製剤17)から2.0%(製剤22)の範囲の異なる有効成分強度で良好な用量比例性を示したので、上記で説明した真皮/累積量の比率は、それらの異なる強度(それぞれ1.0%と0.5%)にもかかわらず12に対する製剤21の優位性を実証するのに有効であると言える。
製剤中の活性成分のラグフェーズは、投与後8時間から12時間の範囲であった。この期間の後、活性成分は定常状態に達し、一定の皮膚フラックスを示した。製剤12と比較して製剤21で観察された真皮への標的送達を特徴付けるための追加パラメータとして、真皮(ng)/皮膚フラックス(ngcm/hr)の比を使用した。図5に示すデータから、製剤21及び12の皮膚フラックス(R≧0.99の傾き)は、それぞれ、0.7251ngcm/hr及び0.9935ngcm/hrとなる。製剤21及び12の異なる強度(それぞれ1.0%及び0.5%)を考慮すると、正規化皮膚フラックス値(皮膚フラックス÷有効成分強度)は、それぞれ0.7251ngcm/hr及び1.987ngcm/hrであった。これらの正規化皮膚流束値と定常領域(8時間後)をカバーする真皮量換算トン(図5より)を用いて、真皮(ng)/正規化皮膚流束(ngcm/hr)比を算出した。製剤21は、真皮への活性成分の選択的な送達を示し、9時間、12時間及び15時間における比率はそれぞれ、1599.5、1132.6及び3200.7であった。製剤12は、有意に異なる送達プロファイルを示し、9時間、12時間及び15時間での比率はそれぞれ、213.25、108.57、及び117.73であった。
本発明の一実施形態は、治療有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び、抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物であり、この組成物は、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩を含む。前記エマルジョンは均質であり、インビトロシステムにおいて投与された組成物は、新しいまま摘出された腹部ヒト皮膚を用いて、定常状態で測定された真皮量(ng)と正規化(活性強度による)皮膚フラックス(ngcm/hr)の比が1000~5000となる。一実施形態では、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、エマルジョン組成物の油相に可溶化される。
本発明の別の実施形態では、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む均質な局所医薬エマルジョン組成物があり、この組成物は30ngh/mL未満、又は23.0未満という曲線下面積(AUC)AUC(0-tau)を生じさせる。5ng*h/mL、又は16ngh/mL未満であり、35%体表面積(BSA)を超えない量の皮膚への投与により、ヒトで生じる。別の実施形態では、30%BSAを超えない量である。
一実施形態では、AUCは定常状態である。別の実施形態では、薬物が適用される体表面積(BSA)の量は50%未満であり、別の実施形態ではその量は35%未満であり、別の実施形態ではその量は30%未満である。BSAが>10%の場合、AUCはそれに応じて増加され得ることが認識される。
本明細書において、用語「AUC(0-last)」は、対数線形台形法によって計算された、時間0から最後の測定可能な濃度までの血漿中濃度対時間曲線の下での面積を意味する。
本明細書において、用語「AUC(0-12)」は、対数線形台形法によって計算される、時間0から12時間の時点までの血漿中濃度対時間曲線の下での面積を意味する。
本明細書で使用する場合、用語「AUC(0-tau)」は、対数線形台形法によって計算される、時間0から投与間隔の終了までの血漿中濃度対時間曲線の下での面積を意味する。
本発明の別の実施形態では、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む均質な局所医薬エマルジョン組成物が存在し、前記組成物は、定常状態でCmax(薬物の最大血漿レベル)を生じ、有効成分(1%強度)が適用される体表面積(BSA)の量が15~35%であり、4ng/ml以下のCmax及び16ng以下のAUC(0-8h)を生じさせる。
アトピー性皮膚炎患者において、有効成分(0.5%強度)を1日1回、適応BSA内に塗布した場合、5~35%の患者で40.8ng/mL~4170ng/mLの血漿中濃度を示した。
アトピー性皮膚炎患者において、有効成分(0.5%強度)を1日2回、適応BSA内に塗布した場合、5~35%の患者で40.7ng/mL~10800ng/mLの血漿中濃度が得られる。
アトピー性皮膚炎患者において、有効成分(1%強度)を1日1回、表示BSA内に塗布した場合、5~35%の患者で血漿中濃度が40.6ng/mL~1510ng/mLとなる。
アトピー性皮膚炎患者において、有効成分(1%強度)を1日2回、表示BSA内に塗布した場合、5~35%の患者が41.4ng/mL~181000ng/mLの血漿中濃度を示した。
一実施形態では、約1%w/wの量で存在する活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、組成物が均質であり、1日1回の皮膚への投与によりヒトで約40.6ng/ml~約1510ng/mlまでの血漿濃度が得られる局所投与用の医薬組成物が提供される。
一実施形態では、約1%w/wの量で存在する活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、組成物が均質であり、皮膚への1日2回の投与によりヒトで約41,4ng/mL~約181000ng/mLまでの血漿濃度が得られる局所投与用の医薬組成物が提供される。
一実施形態では、約0.5%w/wの量で存在する活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、組成物が均質であり、1日1回の皮膚への投与によりヒトで約40.8ng/mL~約4170ng/mLの範囲の血漿濃度が得られる局所投与用の医薬組成物が提供される。
一実施形態では、約0.5%w/wの量で存在する活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン、又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、組成物が均質であり、1日1回の皮膚への投与によりヒトで約40.6ng/mL~約1510ng/mLの範囲の血漿濃度が生成する局所投与用の医薬組成物が提供される。
Figure 2023531489000003
Figure 2023531489000004
アトピー性皮膚炎は臨床的に評価され、歴史的特徴、形態、皮膚病変の分布及び関連する臨床徴候に基づく。分類を助けるために、多くの正式な基準セットが開発されてきた。疾患の重度を測定するために、少なくとも28の異なる尺度が存在する。最も一般的に使用されているのは、SCORAD index、Eczema Area and Severity Index(EASI)、Investigators Global Assessment(IGA)、Six area,Six sign Atopic Dermatitis(SASSAD)重度スコアなどである。本明細書では、IGAスケール又はEASIスケールを参照するものとする。
IGAは、紅斑、浸潤、丘疹、滲出、痂皮の臨床的特徴をガイドラインとして、医師が判断する総合的な疾患の重度を静的5段階で形態学的に評価するものである。IGAは、過去のIGAスコアを参照することなく作成される。
IGAは、ある時点における全体的な疾患の重度を評価するもので、クリアから超重度までの5段階の重度スケール(0=クリア、1=ほぼクリア、2=軽度、3=中等度、4=重度)からなる。一部の研究では、S=超重度の6段階評価を用いることもある)。IGAでは、紅斑、浸潤、丘疹、滲出、痂皮の臨床的特徴を総合的な重度評価のガイドラインとする。IGAは転帰尺度として検証されていないように見えるが、IGAは1つの「ゴールドスタンダード」として他の転帰尺度を検証するために使用される。「IGAと他の有効な尺度の併用は、IGA自体を単独で有効な尺度とはしないが、IGAはEASIとよく相関しており、妥当な妥当性を有する尺度と考えられる。
EASIスコアリングシステムは、紅斑、浸潤/丘疹、滲出、苔癬化の総合的な重度と、ADに罹患したBSAの範囲を考慮したADの重度を評価する臨床ツールである。4つの臨床症状は、指定された4つの身体部位(頭頸部、上肢、下肢、体幹)ごとに、それぞれ4段階(0~3)で評価される。また、EASIは過去のスコアを参照することなく静的に評価される。
本発明の一実施形態は、有効量の活性3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩を含む局所医薬エマルジョン組成物を前記患者に投与する工程を含み、それを必要とする患者におけるアトピー性皮膚炎(AD)の治療方法であって、前記エマルジョン組成物は、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、前記エマルジョン組成物が均質であり、前記投与は、前記患者がクリア(0)若しくはほぼクリア(1)のIGAスコアを達成するまで、又は患者がIGAスコアにおいて2ポイントの改善を有するまでである。一実施形態では、活性体は、組成物の油相に可溶化される。
一実施形態では、患者は、ベースラインからクリア(0)又はほぼクリア(1)のIGAスコアを達成する。別の実施形態では、患者は、IGAスコアにおいてベースラインから2ポイントの改善を達成する。重度の測定の程度として、患者は、本明細書の目的のために、ベースライン時に≧2のIGAスコアで開始したことになる。別の実施形態では、患者は、ベースライン時に≧3以上のIGAスコアで開始される。
一実施形態では、患者が再発せずに維持する時間、例えば、治療後の時間は、2週間以上、1ヶ月以上、又は2ヶ月以上、又は3ヶ月以上から12ヶ月以上である。一実施形態では、治療のコースは、治療期間が52週間以下、又は治療期間が28週間以下、又は治療期間が21週間以下、又は治療期間が16週間以下、又は治療期間が12週間以下、又は治療期間が8週間以下、又は治療期間が4週間以下とされる。本発明の一実施形態では、再発までの時間は、治療期間によって影響を受けない。
別の実施形態では、アトピー性皮膚炎(AD)に罹患した人の%体表面積(BSA)を改善する方法があり、前記方法は、有効量の5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物を前記ヒトに投与する工程を含み、前記エマルジョン組成物が均質であり、前記患者に見られる%BSA改善が約≧10~29%、又は≧30~49%、又は≧50~69%、又は≧70~89%、又は90~100%である。
そう痒症は、ADの最も頻度の高い症状であり、潜在的に生活の質に最も大きな影響を与える。別の実施形態では、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物を前記ヒトに投与する工程を含む、エマルジョン組成物が均質であり、そう痒症の軽減までの時間、及び/又はそう痒症の影響を受けた%BSAがベースライン測定値から減少する、アトピー性皮膚炎(AD)の人の痒みを低減する方法が提供される。一実施形態において、本発明の製剤は、製剤1又は12と比較され得る。
睡眠障害はまた、ADの頻繁な症状であると考えられ、患者及びその関連する家族の生活の質に著しく影響を与える。別の実施形態では、標準的な睡眠評価(MOS-6など)によって測定される、アトピー性皮膚炎(AD)の人の睡眠の質を改善する方法であって、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩はエマルジョン組成物の油相に可溶化され、及び/又は均質であり、それにより睡眠は向上する、アトピー性皮膚炎の人のための局所用医薬エマルジョン組成物を前記ヒトに投与する工程を含む、方法である。
ADを有する被験者の介護者は、生活の質に著しい影響を与える。別の実施形態では、WPAI又は他の適切なエンドポイントによって測定されるようなアトピー性皮膚炎(AD)を有する人の介護者の生活の質を改善する方法であって、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩がエマルジョン組成物の油相に可溶化され、及び/又は均質である、局所用医薬エマルジョン組成物を前記ヒトに投与する工程を含む、方法である。
ADの学齢期の子供も、皮膚の外見の結果として、実質的な外見的及び感情的苦痛を経験し、それは、患者及びその関連する家族の生活の質に大きく影響する。別の実施形態では、感情機能(PED-QL)によって測定されるアトピー性皮膚炎(AD)の学齢期の人の質の高い感情機能を改善する方法であって、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、乳剤組成物の油相に可溶化され、及び/又は均質である、局所医薬エマルジョン組成物を前記ヒトに投与する工程を含む、方法である。
全体的な精神的及び身体的機能の低下もまた、ADの頻繁な症状であると考えられ、患者及び関連する家族の生活の質に著しく影響を与える。別の実施形態では、標準的な精神的及び身体的評価(SF-36によるものなど)によって測定されるアトピー性皮膚炎(AD)の人の全体的な生活の質を改善する方法であって、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は乳剤組成物の油相に可溶化され、及び/又は均質である、局所用医薬エマルジョン組成物を前記ヒトに投与する工程を含む方法である。
本発明の一実施形態は、それを必要とする患者におけるアトピー性皮膚炎の治療のための最適な投与を得る方法であって、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物を前記患者に投与する工程を含み、エマルジョンが均質であり、前記投与は、患者がクリア又はほぼクリアのIGAスコアを達成するか又はIGAスコアの2点減少を達成するまで継続する、方法である。一実施形態では、患者は、透明又はほぼ透明のIGAスコアを達成する。一実施形態では、治療のコースは、28週間以下の治療期間であるか、21週間以下であるか、16週間以下の治療期間であるか、又は12週間以下の治療期間である。一実施形態では、治療後の再発までの時間は、3ヶ月以上である。別の実施形態では、治療後の再発までの時間は、1ヶ月以上である。別の実施形態では、治療後の再発までの時間は、3ヶ月以上である。別の実施形態では、治療後の再発までの時間は、6ヶ月以上である。本発明の一実施形態では、再発までの時間は、治療期間によって影響されない。
本発明の別の実施形態は、それを必要とするアトピー性皮膚炎の患者において、透明もしくはほぼ透明というIGAスコアの>50%の改善、又はIGAスコアの2ポイントの減少を達成するまでの時間を短縮する方法であって、それを必要とするアトピー性皮膚炎の患者において、透明又はほぼ透明というIGAスコアの50%改善又はIGAスコアの2ポイント減少を達成する方法であって、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピルトランススチルベン又はその薬学的に許容できる塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所医薬エマルジョン組成物を前記患者に投与し、前記エマルジョン組成物は均質である、方法に関するものである。適切なコンパレータ製剤は、製剤1/1a又は12(類似の%w/w活性の)だろう。一実施形態では、50%減少の達成までの時間は、12週間である。別の実施形態では、50%減少の達成までの時間は、8週間である。
一実施形態において、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩の、1日当たりの投与量は、10mg~100mgである。別の実施形態では、1日の投与量は、10mg~50mgである。
同様の方法で、乾癬も評価することができる。現在利用可能な多くの乾癬評価ツールのうち、乾癬領域及び重度指数(PASI)及び医師による全体評価(PGA)ツールが最も使用される。PASIスコアは、乾癬の重度と程度を測定するために使用される。
PASIは、i)頭部と首、ii)手と腕、iii)胸部、腹部、背部(体幹)、iv)臀部、大腿部、脚部、の4つの部位を検査するものである。各部位には、その部位がどの程度乾癬に侵されているかを示すスコア(面積)と、乾癬の程度を記録するスコア(重度)が設定される。面積のスコアは、0(乾癬なし)から6(皮膚全体が冒される)までの範囲となる。各部位の重度スコアは、赤み、厚み、スケールのスコアを加算し、それぞれを0から4で評価し、最大12までとする。PASIスコアが10を超えると、一般的に中等度から重度の尋常性乾癬の患者を示すために使用される。
PGAスケールは、一般的に使用されているもので、クリアから重度までの7段階評価である。
重度 非常に顕著なプラークの隆起、スケーリング、及び/又は紅斑
中等度~重度 プラークの隆起、スケーリング、及び/又は紅斑がある
中等度 中程度のプラークの隆起、スケーリング、及び/又は紅斑
軽度~中等度 中等度~軽度中等度
軽度 軽微なプラークの隆起、スケーリング、及び紅斑
ほぼクリア 軽度と問題なしの中間
クリア 乾癬の兆候なし
本発明の一実施形態は、本明細書に記載の局所エマルジョン組成物を使用することによって達成されるPASIスコア(PASI50又はPASI75)の50%又は75%減少を達成する患者の割合である。これは、単独の臨床エンドポイントであっても良く、又は、患者が、8週間、12週間、16週間、20週間、もしくは24週間、又は24週間より長い治療時点などの定義された時点で0又は1のPGAスコア(明らか又はほぼ明らか)に達することも組み合わせて使用することができる。重度の測定の程度として、患者は、本明細書の目的のために、ベースライン時に4以上のPGAスコアで開始している可能性が最も高く、例えば、中程度から重度のプラーク乾癬を有する者である。
本発明の一実施形態は、それを必要とする患者における乾癬の治療のための最適な投与を得る方法であって、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容できる塩、油相、水相、界面活性剤及び抗酸化剤を含む局所用医薬乳剤組成物を前記患者に投与し、前記乳剤組成物が均質であり、投与が患者が透明又はほぼ透明というPGAスコアを達成するまで続けられる方法を含む。一実施形態では、治療コースは、治療期間が28週間以下であるか、21週間以下であるか、治療期間が16週間以下であるか、又は治療期間が12週間以下である。一実施形態では、治療後の再発までの時間は、3ヶ月以上である。別の実施形態では、治療後の再発までの時間は、6ヶ月以上である。本発明の一実施形態では、再発までの時間は、治療期間によって影響されない。
本発明の別の実施形態は、それを必要とする乾癬患者において、クリアもしくはほぼクリアのPGAスコアの>50%改善又はPGAスコアの2点減少を達成するまでの時間を短縮する方法であって、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピルトランススチルベン又はその薬学的に許容できる塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物を前記患者に投与し、前記エマルジョン組成物は均質である、方法である。一実施形態において、50%減少の達成までの時間は、12週間である。別の実施形態では、50%低減の達成までの時間は、8週間である。一実施形態では、時間の短縮は、製剤1/1a又は12(同等の%w/w活性の)のような適切なコンパレータの投与と比較され得る。
あるいは、それを必要とする乾癬の患者においてPASIスコアの50%又は75%の減少を達成する方法であって、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容できる塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物を前記患者に投与し、前記エマルジョン組成物は均質である、方法が存在する。
一実施形態では、治療のコースは、治療期間が52週間以下、又は治療期間が28週間以下、又は治療期間が21週間以下、又は治療期間が16週間以下、又は治療期間が12週間以下、又は治療期間が2ヶ月以下である。一実施形態では、患者が再発せずに維持する時間、例えば、治療後(再発までの時間とも記載される)は、2週間以上、又は1ヶ月以上、又は2ヶ月以上、又は3ヶ月以上~12ヶ月以上である。別の実施形態では、治療後の再発までの時間は、6ヶ月以上である。本発明の一実施形態では、再発までの時間は、処置の期間によって影響されない。つの適切な比較対象製剤は、製剤1又は1aであろう。一実施形態では、50%減少の達成までの時間は、12週間である。別の実施形態では、50%減少の達成までの時間は、8週間である。
別の実施形態では、それを必要とする乾癬患者において、クリアもしくはほぼクリアのPGAスコアの>50%改善、又はPGAスコアの2ポイント減少、及びPASI 50もしくはPASI 75の減少を達成する方法であって、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピルトランススチルベン又はその薬学的に許容できる塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬組成物を前記患者に投与する工程を含み、エマルジョン組成物が均質である方法を含む。一実施形態では、PASIスコアは、PASI75である。別の実施形態では、患者は、クリア又はほぼクリアのPGAスコアを達成する。
別の実施形態では、乾癬の罹患者においてPASI 50又はPASI 75スコアに達するまでの時間を改善する方法であって、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピルトランススチルベン又はその薬学的に許容できる塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物を前記ヒトに投与する工程を含み、エマルジョン組成物が均質である方法である。一実施形態において、PASI50に到達する時間は、16週、又は12週、又は8週である。別の実施形態では、PASI70に達するまでの時間は、16週間、又は12週間、又は8週間である。適切な比較対象製剤は、製剤1/1a又は12(同等の%w/w活性の)だろう。
全体的な精神的及び身体的機能の低下もまた、PSOの頻繁な症状であると考えられ、患者及び関連する家族の生活の質に著しく影響を与える。別の実施形態では、標準的な精神的及び身体的評価(SF-36によるものなど)によって測定されるアトピー性皮膚炎(PSO)の人の全体的な生活の質を改善する方法であって、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所的医薬エマルジョン組成物をヒトに投与する工程を含み、前記3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩がエマルジョン組成物の油相に可溶化されており、及び/又は均質である方法である。
ADを有する被験者の介護者は、生活の質に著しい影響を与える。別の実施形態では、WPAIスコアリングによって測定されるようなアトピー性皮膚炎(AD)を有する人の介護者の生活の質を改善する方法であって、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所的医薬エマルジョン組成物をヒトに投与する工程を含み、前記3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、乳剤組成物の油相に可溶化され、及び/又は均質である方法である。
一実施形態によれば、本発明は、それを必要とする患者における皮膚科的状態又は障害を治療する方法を提供し、この方法は、有効量の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含む局所用医薬エマルジョン組成物を前記患者に投与する工程を含み、前記エマルジョン組成物は均質なものである。別の実施形態では、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩は、エマルジョン組成物の油相に可溶化される。別の実施形態では、油相は、鉱油又はペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油又はペトロラタムを含む場合、第2の油相成分が存在し、油相が鉱油及びペトロラタムの両方を含む場合、第3の油相成分が存在する。
本発明の別の態様は、有効量の活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、エマルジョン組成物が均質である、患者の炎症性皮膚疾患又は障害の治療のための医薬品の製造における局所的な医薬エマルジョン組成物の使用である。一実施形態において、活性成分は、エマルジョン組成物の油相に可溶化される。別の実施形態では、油相は鉱油又はペトロラタムを含む。別の実施形態では、油相が鉱油又はペトロラタムを含む場合、第2の油相成分が存在し、油相が鉱油及びペトロラタムの両方を含む場合、第3の油相成分が存在する。一実施形態において、疾患又は障害は、アトピー性皮膚炎、乾癬又はにきびである。
本発明の組成物は、獣医学的環境において、又は医療的環境において、局所的に使用することができる。患者又は対象は、動物、例えば、馬、牛、豚、羊、家禽、魚、猫、犬及び動物園の動物を含む哺乳類であっても良いことが認識される。一実施形態では、患者は動物である。別の実施形態では、患者は哺乳類である。別の実施形態では、哺乳類は、ヒトである。別の実施形態では、ヒトは、成人、又は小児患者である。一実施形態では、小児患者は、子供である。別の実施形態では、小児科患者は、3ヶ月~2歳以上である。
一実施形態では、治療が求められる皮膚科疾患又は障害は、炎症性皮膚疾患(例えば、皮膚炎(例えば、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、湿疹性皮膚炎、又は脂漏性皮膚炎)、ニキビ、乾癬、酒さ、又は老化皮膚などの慢性炎症性皮膚疾患)である。
いくつかの態様において、皮膚科疾患又は障害は、皮膚疾患の治療のための群から選択され、前記皮膚疾患は、持続的炎症、細胞動態、及び分化の皮膚障害(例えば、乾癬、乾癬性関節炎、剥離性皮膚炎、バラ色粃糠疹、扁平苔癬、光沢苔癬、又は汗孔角化症)、表皮凝集、小胞及び水疱性障害(例えば、天疱瘡、水疱性天疱瘡、後天性表皮水疱症、又は掌蹠膿疱症)、表皮付属器及び関連障害の皮膚障害(例えば、毛髪障害、爪、酒さ、口周囲皮膚炎、又は毛包症候群)、表皮及び付属器腫瘍などの皮膚障害(例えば、扁平上皮癌、基底細胞癌、ケラトアカントーマ、良性上皮性腫瘍、又はメルケル細胞癌)、メラノサイトの障害(例えば、色素障害、アルビニズム、低高メラニン症、メラノサイト性母斑、又はメラノーマ)、真皮の炎症性及び腫瘍性障害の皮膚障害(例えば、持久性隆起性紅斑、好酸球、顔面肉芽腫、壊疽性膿皮症、悪性萎縮性丘疹症、真皮及び軟組織の線維性病変、又はカポジ肉腫)、皮下組織の障害(例えば、皮下脂肪織炎又は脂肪組織萎縮)、反応性の変化を伴う皮膚障害(例えば、蕁麻疹、血管拡張症、移植片対宿主、アレルギー性接触皮膚炎、自家感作性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、又は脂漏性皮膚炎)、機械的及び物理的要因による皮膚変化(例えば、熱傷、放射線皮膚炎、角質、又はタコ)、光損傷(例えば、光障害(例:急性及び慢性紫外線照射、又は光感作)、又は微生物による皮膚障害(例:ハンセン病、ライムボレリア症、爪白癬、頭髪真菌症、風疹、麻疹、単純ヘルペス、EBY(Epstein-Barr virus)、HPV(Human papillomavirus)(例:HPV6及び7)、いぼ又はプリオンなど)を含む。
一実施形態では、炎症性障害は、乾癬、並びにアトピー性皮膚炎及びにきびからなる群から選択される。一実施形態では、皮膚科的状態又は障害は、乾癬である。別の実施形態では、皮膚科的状態又は障害は、アトピー性皮膚炎である。別の実施形態では、皮膚科的状態又は障害は、にきびである。
定義
「治療上有効な量」又は「有効量」という語句は、投与時に治療効果を有するのに十分な活性成分の量、例えば、一定期間にわたって患部に繰り返し適用した場合に、適用した状態の改善又は変化を引き起こす量を指すために、本明細書では使用される。有効量は、治療される特定の状態、状態の重度、治療の期間、状態の進行段階、臨床状態に影響される体表面積、及び組成物の特定の成分によって異なるだろう。状態又は障害の処置のための有効成分の有効量は、標準的な臨床技術によって決定することができる。いかなる所与の例における適切な量も、当業者には容易に明らかになるか、又は日常的な実験によって決定することが可能だろう。組成物は、一般に、患部に局所的に適用される、すなわち、臨床的な異常が顕在化している皮膚領域に局所的に適用される。
濃度、量、溶解度、及び他の数値データは、本明細書において範囲形式で提示されることがある。このような範囲形式は、単に便宜上、簡潔に用いるものであり、範囲の限界値として明示的に記載された数値のみならず、その範囲内に包含される個々の数値又は小範囲を全て含むように、あたかも各数値及び小範囲が明示的に記載されているように柔軟に解釈すべきであることが理解される。本明細書で使用される量、パーセンテージ又は比率を表すすべての数値、及びその他の数値は、すべての場合において「約」という用語によって修正されるものと理解されるものとする。
例えば、0.1~5ng/mlの濃度範囲は、0.1ng/mlと5ng/mlという明示的に言及された濃度限界だけでなく、0.2ng/ml、0.8ng/ml、1.0ng/ml 2.2ng/ml 3.6ng/mlなどの個々の濃度や、0.3~2.5ng/ml 1.8-3.2ng/mlなどのサブレンジを含むように解釈すべきだろう。この解釈は、範囲の広さや記載される特性に関係なく適用されるべきである。
本明細書では、「投与する」及び「投与」という用語は、健全な医療行為において、所望の治療効果を提供するような方法で患者に医薬エマルジョン組成物を送達する任意の方法を意味するために使用される。
本明細書において、医薬エマルジョン組成物の「局所」投与とは、乾癬病変部や破れた皮膚への適用を含む、角質層への適用及び角質層を通じた拡散を意味する。
本明細書で使用する場合、インビトロ皮膚浸透試験において、用語「表皮」は、熱分離処理により分離された角質層及び基底膜までの組織又は層が含まれる。
本明細書で使用する場合、500ミクロン(±100ミクロン)の厚さで皮膚切開したエクスビボのヒト腹部皮膚を用いたインビトロ皮膚浸透試験において、用語「表皮」は、熱分離手順によって得られた最上層/表層であり、用語「真皮」は(洗浄/テープストリッピング手順後の)下層のことである。
皮膚科的状態又は障害の「治療」又は「処置」という用語は、その少なくとも1つの症状の緩和、その重度の軽減、又はその進行の遅延、予防又は阻害を包含する。治療は、状態又は障害が完全に治癒されることを意味する必要はない。本明細書における有用な医薬エマルジョン組成物は、状態又は障害の重度を軽減し、それに関連する症状の重度を軽減し、患者のQOLに改善をもたらし、又は状態又は障害の発症を遅延、予防もしくは抑制することのみを意味する必要がある。治療法は、医学及び薬学の分野で認識されているように、臨床的有用性を有するために、集団、例えば、アトピー性皮膚炎患者の集団のすべてのメンバーにおいて有効である必要はない。
「薬学的に許容される塩」とは、患者への局所用に安全かつ有効で、所望の薬理活性を有する塩を指す。このような塩としては、酸性のプロトンを金属イオン(例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アルミニウムイオンなど)に置き換えた塩が挙げられる。
「薬学的に許容される」及び「皮膚科的に許容される」という用語は、動物、特にヒトに使用するために規制当局によって承認されるか、薬局方又は他の一般に認められたガイドに記載されていることを意味します。
本明細書において、「皮膚浸透」という用語は、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩が角質層を通って皮膚の表皮及び/又は真皮に拡散することを意味する。
本明細書で使用される場合、「患者」は、成人、10代、及び子供(例えば、小児患者)を含むヒトの患者を含む。小児患者は、18歳未満のティーンエイジャーを含むことができる。本明細書における子供は、12歳未満である。
本明細書で使用する場合、「可溶化する」とは、調製した最終組成物の重量パーセントを基準にして、≧50%w/w、又は≧60%w/w、又は≧70%w/w、又は≧80%w/w、又は≧90%w/w又は≧95%w/wの量の特定の相に溶解されることを意味する。
本明細書で使用される「均質な」とは、一方の相が他方の相の中に均一に分散していることを意味する。o/wエマルジョンの例では、水相の中に油相が均一に分散していることを意味する。均質なエマルジョンとは、連続した均一な液滴サイズを有するエマルジョン又は混合物のことである。好ましくは、顕微鏡を用いて目視で観察される。上述のように、本明細書に記載の均質エマルジョンは、提供されたD90及びD50値を満たす液滴サイズを有する。さらに、用語「均質」は、少なくとも2つの方法、「範囲」及び「スパン」で説明することができ、これは、すべての液滴のサイズが互いにどれだけ近いかを説明するものである。液滴サイズの「範囲」は、D10とD90の差:(D90-D10)として計算される。例えば、液滴サイズが0.1μm(D10)~約0.7μm(D90)=0.7μm-0.1μmの範囲であれば、エマルジョンの「範囲」は約0.6μmとなり得る。本明細書に記載されるいくつかの実施形態では、均質エマルジョンは、約5μmの範囲を有する。本明細書に記載される均質エマルジョンにおける液滴サイズは、狭い範囲のサイズを有する。液滴サイズの「スパン」は、以下:(d90-d10)/d50のように計算される。例えば、D50が約0.2μm、D90が約0.7μm、D10が約0.1μm=(0.7-0.1)/0.2であれば、エマルジョンの「スパン」(これは単位なしの数値)は約3となり得る。本明細書に記載されるいくつかの実施形態では、均質エマルジョンは、約2~約3のスパンを有する。
さらに、本明細書に記載の各調製製剤全体にわたる活性成分の均質性は、各バッチ全体にわたる均一性を示し、例えば、活性成分は、ラベルに記載された通りの濃度で、相対標準偏差が約5%を超えない範囲で、ラベル請求項の約90.0~約110.0%である。例えば、1%の活性成分を含む製剤は、0.90%~1.10%を超えないバッチ全体の均質性を持つことになる。これらの測定は、各容器又はチューブ内で、例えば、容器の上部、中央、下部で行われる。
本明細書に記載された濃度範囲、百分率範囲又は比率範囲は、特に断らない限り、その範囲内の任意の整数及びその端数(例えば、10分の1及び100分の1)の濃度、百分率又は比率を含むと理解されるものとする。
特に明記しない限り、すべてのパーセンテージは、最終的に調製された組成物の重量パーセントに基づき、すべての合計は「100重量%」に等しくなる。
本明細書で使用される用語「a」及び「an」は、言及された構成要素の「1つ以上」を指すことが理解されるべきである。単数形の使用は、特に断らない限り複数形を含むことは、当業者には明らかだろう。
本願を通じて、様々な実施形態の説明は、「を含む(comprising)」言語を使用するが、いくつかの特定の例では、実施形態は、代替的に、「から本質的になる(consisting essentially of)」又は「からなる(consisting of)」言語を使用して説明することができる。
特定成分を「実質的に含まない(substantially free)」とは、特定成分が約1重量%未満である組成物を指す。特定の成分を「含まない(free)」とは、特定の成分が存在しない組成物を指す。
3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又は薬学的に許容される塩の生物学的プロファイル、又はpK/pDは、分解生成物の不在及び有効量の皮膚の適切な層への活性成分の送達に依存するので、明細書に記載されるような組成物は、患者に、種々の炎症の皮膚状態に対する新しい治療法の選択肢を与えるものである。
本明細書で使用される他の用語は、当該技術分野において周知の意味によって定義されることが意図される。以下に示す実施例は、本発明を例示するものであり、本発明の範囲をいかなる形でも限定することを意図するものではない。以下の実施例は、本発明を説明するものである。これらの実施例は、本発明の範囲を限定することを意図したものではなく、むしろ、当業者が本発明の化合物、組成物、及び方法を調製及び使用するための指針を提供するためのものである。
本発明の特定の実施形態を説明したが、当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更及び修正を行うことができることを理解するだろう。
事例紹介
実施例1-3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンを含むクリーム組成物及び化学的・物理的安定性
Figure 2023531489000005
また、サンプルは以下の条件でHPLCによる化学的安定性の分析を行った:Zorbax Bonus 逆相カラム:150x4.6mm、4.0mmガードフリットを有する粒子径3.5μm、カラム温度:25°C、オートサンプラー温度:常温、流速:1.0ml/分、注入量:15μl、検出:235nm、ランタイム:50分、移動相A:水中のTFA0.1%、移動相B:アセトニトリル。
Figure 2023531489000006
製剤1及び12は、顕微鏡分析から、これらの製剤のエマルジョン構造が不均一であり、ワックス状物質が存在することが観察された。この不均一なエマルジョンは図1Aに示されており、有効成分の濃度に依存すると判断された。すなわち、製剤物10(プラセボ)ではそのような観察はなく、活性成分のレベルの増加とともに不均一性のレベルが増加することが観察された。
どの半固形成分が不均一なエマルジョンを形成しているのかを特定するために、各半固形成分を以下のように系統的に置き換えた実験を行った。
Figure 2023531489000007
ペトロラタムを含まない製剤は、均一なエマルジョンであることが観察されました。さらに、ホットステージ光学顕微鏡、XRD、IR 顕微鏡、蛍光顕微鏡による特性評価を行った。これらの技術により、ワックス状の物質がペトロラタムから構成され、存在する有効成分の濃度の関数であることが確認された。これらの観察から、ペトロラタムは十分にエマルジョンされておらず、有効成分はエマルジョンの水相にも油相にも可溶化されていないことが示唆された。
製剤17を顕微鏡分析にかけたところ、均質であり、分散した油相の粒子径が小さく、均一なエマルジョンが観察された。油相として10%のMCTを用いた製剤と、油相としてより多量の白色ペトロラタム及び鉱油を用いた製剤の外観の違いを図1Bに示す。理論に拘束されることを望まないが、活性成分が両親媒性であるため、特に適切な溶媒選択がなされない場合、エマルジョンを不安定にする可能性を有すると考えられる。油相の活性成分に対して適切な溶媒を使用することにより、より安定なエマルジョンが得られると考えられる。
製剤17(0.5%活性成分)、及び1%活性成分、2%活性成分を含む同等の製剤(それぞれ製剤21及び22)が調製された。7.2%POLAWAXを5.90%セトステアリルアルコールに置き換え、界面活性剤の量を増やした代替製剤も調製した(製剤23及び24)。製剤17は、標準的なICH条件で6ヶ月まで保存した場合、全ての化学的及び物理的安定性仕様を満たした。したがって、本発明の一実施形態は、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、活性がエマルジョン組成物の油相に可溶化される、標準ICH条件で6ヶ月まで保存した場合に化学的及び物理的に安定な医薬エマルジョン組成物である。本発明の別の実施形態は、活性成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩、油相、水相、界面活性剤、及び抗酸化剤を含み、エマルジョンが均質である、標準ICH条件で6ヶ月まで保存した時に化学的及び物理的に安定な医薬エマルジョン組成物である。別の実施形態では、活性体は、エマルジョン組成物の油相に可溶化される。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約1ミクロンである。
実施例2-最終製剤の調製方法
実施例1に記載のクリーム組成物を、以下の一般的な方法で調製した。
油相:
1.適当な大きさの容器に、油相成分(例えば、MCT、POLAWAX NF、安息香酸、BHT、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリソルベート80、ステアレス2、ステアレス20及び活性成分)を加え、混合を開始して70~80℃に加熱し、活性成分が溶解して相の外観が均一となるまで混合を継続する。
水相:
2.主攪拌槽に水相成分を添加する(例:水とクエン酸ナトリウム、クエン酸とエデト酸二ナトリウムなど)。混合を開始し、70~80℃に加熱する。すべての材料が完全に溶解し、水相が均一な外観になるまで混合する。
エマルジョン:
3.水相と油相に未溶解の粒子がなく、外観が均一で70~80℃になったら、油相を水相の入ったメインベッセルにゆっくりと真空移し替える。油相の容器をこすり落とし、メインベッセルに移す。
4.移し替えと掻き取りが完了したら、ミキサーの設定を維持し、製品温度を70~80℃に保ちながら5~10分間混合する。製品の外観が均一であることを確認する。
5.バッチを保持容器に移す。冷却する。
したがって、本発明の別の実施形態は、
i)油相成分と有効成分である3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩を溶解するまで混合し、加熱する工程と、
ii)水相成分を完全に溶けるまで混合する工程と、
を含む、エマルジョン組成物の製造方法である。
工程(i)の油相成分及び工程(ii)の水相成分を添加し、外観が均一になるまで混合する工程である。一実施形態において、得られるエマルジョン組成物は均質である。別の実施形態では、活性成分は油相に可溶化される。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約35ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約25ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1μm~約15μmである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1μm~約10μmである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1μm~約5μmである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約1ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.5ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズは、約0.1ミクロン~約0.75ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズ(D50)は、約0.1ミクロン~約5ミクロンである。別の実施形態では、不連続相の平均液滴サイズ(D50)は、約0.1ミクロン~1ミクロンである。
別の実施形態では、
i)油相成分と有効成分3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩を溶解するまで混合し、加熱する工程と、
ii)水相成分を完全に溶けるまで混合する工程と、
と含む、エマルジョン組成物の製造方法がある。
工程(i)の油相成分及び工程(ii)の水相成分を添加し、外観が均質になるまで混合し、エマルジョンは均質であり、任意に約0.1ミクロン~5ミクロンの油相/不連続相の平均液滴サイズ(D50)を有する。
実施例3、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンを含有するクリーム組成物の皮膚浸透性についての効果
本研究の目的は,3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンのインビトロ皮膚浸透性を明らかにすることである。
特に、製剤17及び21-24は、表皮及び真皮に有効成分を送達する能力について試験され、製剤1及び12と比較された。
簡単に説明すると、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンを含む製剤1、12、17及び21-24は、皮膚浸透アッセイを使用して評価された。この試験は、表皮、真皮及び受容体液への薬物透過を測定するために設計された。新鮮なヒト腹部皮膚を500±100μmの厚さに皮膚切開し、ドナーブロックを用いてフロースルー拡散セルにマウントし、リークプルーフシールを行い、1.0cmの表面積を露出させた。拡散セルは、マルチチャンネルポンプに接続し、PBSで約0.6mL/hrの流速で流した。その後、各セルを加熱マニホールドで平衡化し、皮膚表面温度32℃を確保した(投与前、少なくとも30分間)。試験品は、皮膚切片あたり10μlの用量で適用された(10mgテスト物品/cm)。試験品は、個人間のばらつきを捉えるために2人の別々のドナーに、個人内のばらつきを捉えるために1人のドナーにつき少なくとも7つの皮膚切片に適用された。塗布後15時間目に、皮膚表面を綿棒で拭き取り、残留する試験品を取り除くためにテープストリップを3回行った。洗浄した皮膚は、表皮と真皮の接合部で熱分解した。皮膚層を別々のホモジナイズバイアルに入れ、薬物を抽出した。別々の試験品からの有効成分の抽出は、抽出溶媒の効率性を評価する役割を果たした。回収された薬物濃度は、適用量に対する表皮及び真皮への皮膚浸透率を算出するために使用された。3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンは、液体クロマトグラフィー/質量分析計を用いて検出された。
製剤1、12、17及び21~24から表皮、真皮に送達される3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの量(塗布後15時間)を図2に示す。
エラーバーは、各製剤(4人の皮膚ドナー)ごとに8~14回繰り返した平均値(SEM)の標準誤差を表す。注)拡散セルの投与面積は1cmであったので、図2に図示した3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの量はμg/cmを表す。
0.5%w/wの3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン製剤を比較すると、表皮に送達されるw3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの量は製剤17、製剤1及び製剤12で同様であることが確認された。しかし、製剤17は、製剤12及び製剤1と比較して、約3倍の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンを真皮に送達することができた。さらに、製剤17、21及び22のデータから、活性成分が用量依存的に送達されることが観察された。同様に、製剤23及び24のデータから、活性成分が用量依存的に送達されることが観察された。
15時間にわたって受容液に送達される3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの量には逆の関係があるようで、製剤17は製剤12及び製剤1に比べて2~4倍低い量を示した。皮膚層(表皮及び真皮)に送達される量と同様に、製剤17、21及び22のデータから、活性成分が用量依存的に受容流体中に送達されることが観察された。同様に、製剤23及び24のデータから、活性成分が用量依存的に受容液中に送達されることが観察された。
実施例4-3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンを含むクリーム組成物の皮膚沈着への影響
これまでの研究で、製剤17は製剤12と比較して、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンをより多く真皮に送達し、投与液への移行量はより少ないことが示された。この観察をさらに深めるため、ヒトの生体外皮膚において、3時間ごと(0~15時間)及び24時間後の真皮レベルを測定し、投与液中の濃度と比較する研究が実施された。
3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンをそれぞれ0.5%及び1.0%含む製剤12及び21を、エックスビボヒト皮膚透過試験で評価した。この試験は、表皮、真皮及び受入液への薬物透過を測定するために設計され、さらに皮膚沈着についてのサンプリングが行われた。新鮮なヒト腹部皮膚を500±100μmの厚さに皮膚切開し、ドナーブロックを用いてフロースルー拡散セルにマウントし、リークプルーフシールを提供し、1.0cmの表面積を露出させた。拡散セルは、マルチチャンネルポンプに接続し、PBSで約0.6ml/hrの流速で流した。皮膚の完全性を保ち、細菌の増殖を防ぐために、72時間の試験用受け入れ液には1%の抗生物質-抗菌剤が含まれていた。その後、各セルを加熱マニホールドで平衡化し、皮膚表面温度32℃を確保した(投与前、少なくとも30分間)。試験品は、皮膚切片あたり10μlの用量で適用した(10mgの試験品/cm)。試験品は、個人間のばらつきを捉えるために2人の別々のドナーに、個人内のばらつきを捉えるために1人のドナーにつき少なくとも7枚の皮膚切片に適用された。皮膚に浸透した有効成分の測定値として、72時間にわたり1時間ごとに受液を採取した。塗布後3、6、9、12、及び15時間に、皮膚表面を綿棒で拭き、テープストリッピングを3回行い、皮膚に浸透していないと考えられる残留試験品を除去した。洗浄した皮膚を表皮と真皮の接合部で熱分割した。皮膚層を別々のホモジナイザーバイアルに入れ、オムニビーズホモジナイザーを用いて薬物を抽出した。回収した薬物濃度を用いて、適用量に対する表皮及び真皮への皮膚浸透率を算出した。3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンは、先に述べた液体クロマトグラフィー/質量分析法を用いて検出した。
製剤21は、先に観察された同じ傾向を示し、真皮に送達される3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの濃度は、製剤12と比較して高いことが確認された。図4を参照されたい。製剤21からの真皮沈着又は組織残留の増加傾向は、塗布後3時間という早い段階で現れ、投与15時間にわたって継続した。
表皮及び真皮の組織分析では、皮膚の完全性が失われ始め、有効成分の測定値が不正確になる可能性があるため、それ以降の時間(すなわち15時間以上)は考慮されなかった。
3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの受け入れ流体への送達量における同じ逆関係が観察され、製剤21は製剤12と比較して1.4倍低い量を示した(図5)。受入液への送達量が低下するこの傾向は、両製剤が12時間後に定常状態にあるように見えるため、投与の72時間全体にわたって一貫していた(ラグ相)。製剤21(1%w/w)は製剤12(0.5%w/w)の2倍の有効成分濃度を有するにもかかわらず、製剤21は同等の量を受け入れ流体に送達することができなかった。このことは、製剤21が、有効成分が皮膚から受け入れ液に分配されるのを防ぐために、組織の滞留を変化させることができることを示唆する。
本発明の1つの実施形態では、使用中に患者に対してより低い活性成分の全身曝露を提供することができる、上述のような製剤の使用が挙げられる。別の実施形態では、患部(複数可)への投与頻度は、現在、以前に想定されていたよりも低い頻度で投与されても良い。本発明の組成物の適用は、本明細書の実施形態のいずれかによって表される投与量で、1日2回、1日1回、隔日1回、週2回、週3回、又は週1回、患部に適用されても良い。別の実施形態では、治療は、1日1回又は2回などの初期投与頻度と、その後の隔日、週2回、週3回、又は週1回などの維持段階との2段階で投与されても良い。
実施例5-3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンを含むクリーム組成物からのエックスビボヒト皮膚における生物活性
ターゲットプロファイリングにより、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンが腸内ヒト大腸腺癌におけるAhR経路の活性化剤であることが明らかになった。BioMAP(登録商標)は、長期的かつ高価な動物試験や臨床試験に先立ち、化合物に関する生理学的な知見を提供するシステムであり、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンがAhrの主要ターゲットである可能性が確認された。3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピルトランススチルベンは、ヒトの初代ケラチノサイトやヒトやネズミの白血球においてAhR標的遺伝子であるシプラルの発現を誘導することが示される。有効成分の本質的な有効性(ターゲット・エンゲージメント)を探索するために、新鮮なヒト皮膚を用いたモデルが開発された。このモデルでは、皮膚における薬力学的活性を探索するために、局所製剤を適用することができる。本研究では、製剤17、21、22のCyp1A1誘導による3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの生物活性を製剤12と比較検討した。
静電セルを用いた組織培養:新鮮な健康なヒト皮膚を750umに皮膚切除し、1%GIBCO(商標)抗生物質-抗菌剤(l00X)、1xダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(Dulbecco'phosphate Buffered Saline)中の0.1%ゲンタマイシンからなる抗生物質/抗菌剤溶液で洗浄した。直径12mmの生検を使い捨ての単回使用生検パンチで切断し、抗生物質/抗菌剤溶液で5~10分間洗浄した。皮膚生検は、オートクレーブ滅菌した7mm(0.38cm)のジャケットなし静置セル上に2mlのレセプター容積で置き、金属クランプとドナーチャンバーを用いてリークプルーフのシールを維持した。レセプターチャンバーは、パスツールピペットを用いてコーニフィケーション培地で満たし、サンプリングポートに分注した。その後、静止細胞を37℃の加湿インキュベーターに入れた。試験品を1日目に局所的に(露出した/乾燥した表皮に)適用した。24時間後(0日目)、レセプターチャンバー内の培地を、皮膚常在免疫能を有する細胞を刺激するように設計された活性化カクテルに交換した。24時間後(1日目)、組織を取り出し、1×1×1mm以下の断片にミンチし、RNA単離のために1%2-βMcrcapto-Ethanolを補充した300μlのRNeasy Lysis Bufferとともに後に10倍量のRNAで保存した。
コーン化培地:培地は、237mlのダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)、237mlのハムF-12K培地、1mlの90mMアデニン、lmLの0.94M CaCI、1ml 10nMのトリヨードチロニン、1mlのインスリン-トランスフェリン-セレン-エタノールアミン(ITS-X)(I00X)、5mlの抗生物質-抗真菌薬(100X)、10mlのウシ胎児血清(Fetal Bovine Serum)(FBS),5ml GlutaMAX(商標)サプリメント、0.1ml 50mg/mlのゲンタマイシン。
アクティベーション・カクテル:エックスビボヒト皮膚標的関与モデルは、病変性乾癬皮膚の炎症性状態を模倣するために元々開発された。このモデルは、Smith et al.,PLOS ONE,DOI:10.1371/journal.pone.0147979;Feb 12,2016に見出すことができ、本明細書ではsRICA(皮膚常在免疫細胞活性化)アッセイとして参照される。このように、皮膚常在免疫細胞を、lμg/ml精製NA/LEマウス抗ヒトCD3、2μg/ml CD28、1μg/ml抗ヒトIFN-γ、lμg/ml抗ヒトIL-4抗体と10ng/ml組み換えヒト(rh)IL-lb/IL-1F2、10ng/ml rh IL-6(R&.DSystems、1ng/ml rh TGF-b1、及びrh IL-21を含む。コーニフィケーション培地(すなわち、活性化カクテル)と単一混合物に組み込まれたすべての成分。
RNAの単離と定量:ミンチした組織約40mgを、2.8mmと1.4mmのセラミックビーズが入ったホモジナイズチューブに加えた。組織は、ハイスループットビーズミル ホモジナイザーマシンを使用して、6300rpmで30秒間、2分間の氷休みを挟んで10サイクル、破砕した。ホモジネートを、10ulProteinase Katを含む490μlの水を加えて、55℃で15分間消化した。消化された組織を10,000xgで3分間スピンダウンして細胞破片をペレット化し、上清をQiagenのMini RNA Isolation kitを用いて製造業者のプロトコルに従ってRNA単離に使用した。合計RNAはNanodrop 2000を使用して定量した。皮膚組織から分離したRNA(1.4ug)を鋳型として、Invitrogen SuperScript VILO cDNA Synthesis kitを用いて20ulのPCRボリュームでcDNA鋳型を作製した。このcDNAを1:25に希釈し、定量する各遺伝子の特異的TaqManプローブでその後のqPCRに用いた。Life Technologies A Vii7 PCR マシンを使用して、qPCR 40増幅サイクルを行った。Cyplal相対発現のRNAレベルは、Delta CT式を用いて計算し、未処置の皮膚切片に対して正規化した。
製剤17、21、22及び製剤12は、CyplAl mRNAにより間接的に測定されたヒト皮膚における3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの生物学的活性を有した。これらの製剤間の生物学的活性に差はなかった。製剤17、21、及び22からの用量反応の欠如は、このアップレギュレーションが、0.5%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はそれ以下を含む製剤でおそらく達成される最大又はプラトーに達したことを示唆する。これらのデータは、インビトロ皮膚浸透試験で定量化された濃度が生物学的に利用可能であり、ヒトの皮膚内のターゲットに関与する能力があることを確認するものである。このアッセイは、製剤間及び製剤中の活性濃度間に統計的な有意差はないことが判明している。
実施例6-Gottingen minipigs(ゲッティンゲンミニピッグ)に7日間局所投与した3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの全身暴露と抗皮膚濃度について
組織濃度及び全身曝露量を評価するため、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンを7日間繰り返し局所投与するトキシコキネティクス試験がゲッティンゲンミニブタで実施された。全身曝露量と皮膚局所レベルを比較するため、組織生検を採取、切片化し、有効成分を分析し、1日目と7日目の血漿濃度と比較した。ミニブタにおける皮膚生検の同様の方法論は、Mitra A,et al.,Use of Minipig Skin Biopsy Model as an Innovative Tool to Design Topical Formulation to Achieve Desired Pharmacokinetics in Humans.J Pharm Sci 2015,Feb 17.などの文献に記載される。
製剤22(有効成分2%)及び製剤12(2.0%、例えば、製剤14)をミニブタ(雄3匹/群)の非磨耗皮膚に毎日2%の用量で(約23時間の間)7日間塗布した。これらの群の経皮塗布部位は、体表面積の10%であった。投与重量は、投与開始前に実施した製剤化試験で決定した2g/kg/日(前述の各投与群の最初のミニブタの全身表面積の10%に、適切なビークルを約23時間塗布した)であった。1日目、7日目、14日目、及び試験中に必要に応じて、各動物の背中及び脇腹から毛を除去した。塗布部位は、テープと筒状ネットで固定したガーゼパッチで半閉鎖とした。曝露期間終了後、網とパッチを取り除き、すべての部位を逆浸透膜処理した温水と綿ガーゼで拭いた。
臨床所見、皮膚刺激性(Draize法によるスコア)、体重、巨視的及び微視的観察(処理及び未処理皮膚)をエンドポイント/パラメータとして評価した。トキシコキネティック評価は、1日目及び7日目に採取した試料について、血漿中及び皮膚中濃度を測定し、実施した。
7日目に、ミニブタを安楽死させ、皮膚の表面から残留製剤を確実に除去するために、マイルドクレンザー、溶剤、シェービング、テープストリッピングなどのいくつかの洗浄工程を組み合わせて、皮膚の表面を洗浄した。その後、皮膚を切除し、皮膚を表皮側を下にして清浄な表面に置いた。投与部位から皮膚生検(8mm)を採取し、クライオチューブに入れ、分析まで直ちに凍結した。凍結したまま、剃刀で表皮を剥がし、真皮から上部(表皮と真皮上部、0~500μmの断面)を切り離した。したがって、表皮は角質層、表皮、真皮上部(約500μm)からなる皮膚試料の上部、真皮はより深い真皮(約1,500μmで中皮から皮下脂肪までを切断したことになる)を指す。次に、表皮と真皮の切片を秤量し、0.1%のギ酸を含む75:25の水:アセトニトリル溶液1mlで均質化した。この均質化をさらに、0.1%ギ酸を含む100%アセトニトリル溶液と内部標準物質(5ng/ml)を用いてタンパク質沈殿処理を行った。タンパク質沈殿の上清をOstro 96ウェルプレートに通し、リン脂質を除去した。
製剤22は、製剤12(有効成分2%、本明細書では製剤14とも呼ぶ)と比較して、上部500μm及び下部1,500μmのセクションで、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの高い皮膚荷重をもたらした。皮膚荷重の増加は、1日目に観察され、7日間の反復投与後も継続した。このデータは、製剤22が、1回の適用後に皮膚微小環境を変化させる能力を有するが、より長い投与期間にわたってこの効果を維持することもできることを示唆する。
驚くべきことに、1日目と7日目のAUCで測定された全身性曝露量は、製剤12(有効成分2%、例えば製剤14)と比較して製剤22の方が低かった。血漿中濃度は7日目にはさらに低下し、製剤22では製剤12(有効成分2%、例えば製剤14)と比較して約2.5倍低くなったようである。このデータは、インビトロのヒト皮膚浸透試験で観察されたものと相関しており、製剤22は、受容液に送達された3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの濃度が低いほど、高い皮膚沈着を示す。このデータの組み合わせは、製剤22が全身への曝露を最小限に抑えながら、より高い組織量を標的部位に送達することが可能であることを示唆する。
インビトロの皮膚浸透フラックスとヒトのデータに基づき、予測されるヒトのAUCは50ngh/mL以下、又は42.5ngh/mL以下、予測Cmaxは15ng/ml又は12.5ng/ml以下と予想される。
Figure 2023531489000008
インビボのミニブタのデータ及びヒトのデータに基づくと、予測されるヒトのAUCは30.0ngh/mL以下、又はヒトの皮膚に2%w/wの活性強度で投与した場合は23.5ngh/mL以下であると予測される。インビボのミニブタのデータとヒトのデータに基づくと、予測されるCllll1xは15ng/ml未満又はヒトの皮膚に2%w/wの活性強度で投与した場合11.3ng/mL未満であることが予想される。
現在、限られたヒトのデータに基づいて、ヒトAUC(0-8h)は、ヒト皮膚に1%w/wの活性強度で投与された場合、16.0ngh/mL以下、又は14ngh/mL以下、又は11ngh/mL以下であると予想される。別の実施形態では、Cmax、ヒトの皮膚に活性の1%w/wの強さで投与した場合、5ng/ml以下、又は4ng/ml以下、又は3ng/ml以下であると予想される。
Figure 2023531489000009
実施例7-Gottingen minipigs(ゲッティンゲンミニピッグ)に28日間局所投与した3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの全身曝露量と皮膚中濃度
製剤22の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンを7日間局所投与したところ、ゴッティンゲンミニブタの皮膚に3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンが有意に濃縮されていることが確認された。図7を参照されたい。この研究からの全身レベル(図8)は、1日目から7日目まで減少し、製剤22が、全身曝露を最小化しながら、より高い組織量を標的部位に送達することができることを示唆する。この傾向がより長い投与期間にわたって継続するかどうかを確認するために、28日間にわたる3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンの局所投与の反復投与を行い、製剤物22からの組織濃度、経皮毒性、経皮刺激性及びトキシコキネシスを評価した。
製剤をGottingen minipigs(ゲッティンゲンミニピッグ)(3/sex/group)の背部皮膚(全身表面積の~10%)に1日2回(l0±l時間間隔)局所投与し、28日間経皮毒性、皮膚刺激性及び3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンを測定した。初回1日投与量は0(ビヒクル)、10,20又は60mg/kg/日の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン(濃度はそれぞれ0,0,1,3%w/w)を1g/kg/dose(2g/kg/日)の用量製剤重量で投与した。各投与日の投与後、最初の投与から約20±1時間、投与部位を半閉鎖状態にし、次の投与を行う前に穏やかに洗浄した。
Figure 2023531489000010
1日目及び28日目において、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンは、5mg/kg/投与量(10及び20mg/kg/日)の女性で各時点で1濃度値である28日目の2時点(最初の投与後3及び24時間)を除いて血漿中で定量可能でなかった。30mg/kg/dose(60mg/kg/日)では、日が1日目と28日目の投与(初回投与又は2回目の投与のいずれか)後3時間までの血漿中に定量的に存在した。
maxは、60mg/kg/日投与時の1日目と28日目に投与後1時間から3時間(初回又は2回目の投与)の範囲であった。Cmaxは、雄雌とも0.306~1.81ng/mlの範囲であった。なお、AUC(0-t)については、ほとんどの濃度が定量限界以下であったため、報告することができなかった。
日濃度は、雌雄ともに表皮/上皮において下皮の濃度より全般的に高い値を示した。剖検時の皮膚濃度は、60mg/kg/日群において表皮/上皮が8265ng/g、下皮が1830ng/gと最も高く、性別平均した個体濃度は、60mg/kg/日群において表皮/上皮が1830ng/g、下皮が1830ng/gとなった。Day28の24時間血漿中濃度は定量限界以下であったため、皮膚中濃度と血漿中濃度の比較はできなかった。
すべての動物は予定された剖検まで生存した。投与部位の経皮的評価から試験品による経皮的刺激性は認められなかった。臨床観察、心血管系(ECG)及び眼科系評価、体重、食餌量、臨床病理学及び死後評価(臓器重量、巨視的及び微視的病理学)に基づく全身毒性もなかった。したがって、本発明の一実施形態は、1又は12の組成を有する製剤(同等の%w/w活性を有する)と比較して、3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容できる塩を含む非刺激性又は低減した医薬組成物を提供するものである。
結論として、実施例7(10、20mg/kg/日)及び実施例8(60mg/kg/日、それぞれ)に記載の本発明製剤において、0(ビヒクル)、0.5、10及び3.0%w/w(動物試験)の用量で1日2回、ミニブタの総体表面積(n=3/性別/グループ)~10%に局所投与し、28日間続けた結果、皮膚の炎症及び全身性の毒性がなかったことが確認された。したがって、皮膚刺激性及び全身毒性に関する「無影響レベル」(NOAEL)は,試験した最高用量である3%(w/w)又は60mg/kg/dayであった.3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベンは、60mg/kg/日投与群の皮膚(表皮/上皮)で8265ng/gのピーク平均濃度を達成したが、全身曝露量はすべての投与群で比較的はるかに低く、多くの場合定量限界以下であった。
実施例8:高共役溶媒を含む追加製剤の開発
スポンサーは、乾癬及びアトピー性皮膚炎の治療薬として、タピナロフ(DMVT-505)を含むクリーム製剤(CR01)を局所用剤として開発した。CR01とは異なる水相(WS3)、異なるエマルジョン剤、油剤、共溶媒を用いた製剤を追加製造し、インビトロ浸透・浸透試験(IVPT)評価を実施した。
上記の目的を達成するために、プレフォーミュレーション実験と性能試験に使用するフォーミュレーションの開発(短期安定性を含む)を行った。
賦形剤に対する薬物の溶解性と安定性を把握するため、プレフォーミュレーション実験を行った。薬物/賦形剤の適合性に関連して、DMVT-505はほとんどの賦形剤において40℃で2週間安定であった(ピーク純度>98%)。ただし、MCTとDMIは酸化によるものと思われる。プレフォーミュレーションデータに基づき、WS3用に水系溶媒系を設計した。さらに、水相と油相の間で疑われる薬物の分配を制限するための製剤を得るために、すべての作業工程で開発された適切な相を組み合わせた製剤を調製した(WS2/3/4)。
次に、すべてのワークストリームからプールされた製剤候補が、短期間(2週間)の安定性試験のために選択された。製剤は、薬物含有量/純度、外観、液滴の大きさを示す顕微鏡的外観、見かけのpH、Brookfield粘度、LUMiSizer(40℃、t=0のみ)において評価された。大部分の製剤中の薬物は、2週間にわたって化学的に安定していた(純度99%以上)。ただし、代替抗酸化剤を含む少数の製剤(すなわち、EDTAなしの製剤とアスコルビン酸を含む別の製剤)については、薬物純度のわずかな低下が観察された。しかし、PEG400とTranscutol P(CR47など)を含むWS3及びWS2/3/4製剤の活性製剤で色の変化が認められ、対応するプラセボ製剤では認められなかったことから、現在の分析法では検出できないわずかな薬物の分解がある可能性がある。
フロースルー拡散セル(MedFlux-HT(登録商標))に装着したエックスビボヒト皮膚を用い、IVPTにより製剤を評価した。合計4人のドナーがすべての製剤の試験に使用され、CR01がブリッジ製剤として各ドナーに適用された。この試験の意図は、試験製剤のCR01に対する透過性と浸透性を比較することであり、これらはすべて1%w/wのDMVT-505を含んだ。受容体溶液(クエン酸リン酸緩衝液(pH4.0)+0.01% Brij O20 w/v+0.1%アジ化ナトリウム+20mMアスコルビン酸)及び抽出液(90:10v/vアセトニトリル:水)は以前に開発したものである。受容体溶液は2時間ごとに36時間採取し、36時間後の時点で組織を採取した。
物理的特性及び皮膚透過性又は浸透性に関して試験した製剤の結果をまとめた表を以下に示す。
水系代替溶媒システムの開発(WS3)
表7に製剤を示す。
表8で試験した製剤は、以前に試験した溶媒系を組み合わせて設計したものである。組成の違い(例:揮発性溶媒の有無)及びDMVT-505の溶解度プロファイルに基づいて、様々な溶媒系が選択された。活性製剤を製造する場合、活性製剤はプラセボに比べて増粘が遅れ、場合によっては物理的安定性の低下が見られ、これは薬物がエマルジョンの物理的性質に影響を与えるためと思われた。したがって、プラセボよりも安定な活性製剤を得ることに製剤開発の重点を置くことにした。
製剤の特性を調べ、その結果を表8に示した。
CR47、CR50、及びCR51を含む多くの製剤が、さらなる開発及び試験(例:短期安定性実験)に適していることが示された。これらの製剤の加速物理的安定性試験では、最初の2分間サイクルの後に製剤が相分離することが示されたが、LUMiSizerデータ(透過プロファイル及び安定性指数)の分析では、これらの製剤は少なくともCR01と同様に物理的に安定である可能性があることが示唆される。
液滴サイズ分析により、CR01は開発したWS3活性製剤と比較して低い液滴サイズであることが明らかになった。しかし、これらの製剤が調製されたスケールには違いがあり、使用された可能性のある異なる製造要素(例:ホモジナイザーヘッド、スクリーンなど)がこれを説明する可能性があることに留意する必要がある。
液滴の分布と均質性は、LUMiSizerのデータと大きく相関した。
Figure 2023531489000011
Figure 2023531489000012
ワークストリームを組み合わせた製剤の開発(WS2/3/4)
表9A~9Eに製剤を示す。
水相の開発では、DMVT-505の水相への溶解度を高め、油相への分配を抑制するために、SS5、SS13、及びSS15が使用された。同様に、CR55はCR17で使用したエマルジョン剤を利用し、同じ溶媒系をベースにした。
CR58、CR59、CR61は、原薬溶解度が1%以上のWS3の溶媒系をベースに、油相への原薬の分配を制限するために鉱油を油相とした(鉱油はDMVT-505の非溶媒であるため)ものであった。CR58とCR59はCR17のエマルジョン剤系を含んだ。
CR64は、オリジナルの水性システムをベースに、SSO12と組み合わせることで、目標投与量を維持しながら、システム全体における溶解度を低下させ、DMVT-505の熱力学的活性を向上させることを目的として開発された。CR17のエマルジョン剤は、物理的に安定した製剤を得るために最も成功したものとして利用された。
CR70、CR71、CR79、CR80は、油相にDMVT-505の溶解性に優れたアジピン酸ジイソプロピルを配合し、エマルジョン剤にはPEG100ステアレート、PEG8ステアレート、Tefose63を使用した製剤です。水相の変更(例:Transcutol Pの除去)及び防腐剤システムの変更も行われた。
各製剤の物理特性を表10に示す。
Figure 2023531489000013
Figure 2023531489000014
Figure 2023531489000015
Figure 2023531489000016
Figure 2023531489000017
Figure 2023531489000018
Figure 2023531489000019
Figure 2023531489000020
Figure 2023531489000021
可溶化剤を含まない製剤
表11に示す調整
Figure 2023531489000022
油相(CR84;中鎖トリグリセリドを除去)又は水相(CR85;Transcutol及びプロピレングリコールを除去)のいずれかに可溶化剤を含まない製剤の組成の結果を表12に示す。
Figure 2023531489000023
インビトロ皮膚透過(IVPT)、インビトロ表皮透過、及びインビトロ真皮透過など、本明細書に記載の製剤に関する追加の物理的特性は、表13に記載される。
Figure 2023531489000024
結論
プレフォーミュレーション実験の結果、DMVT-505は固定油、脂肪アルコール、グリコール及び揮発性溶剤に対して高い溶解性(7%w/w以上)を有することが実証された。また、個々の賦形剤におけるDMVT-505の安定性について行われた実験により、適切な代替油及び水相賦形剤を特定することができ、この情報は製剤開発中に溶媒系設計の基礎として使用された。
WS3については、水相を設計し、そのような系におけるDMVT-505の溶解度を決定した。製剤開発に先立ち、主にLUMiSizerプラットフォームを介して生成された加速物理安定性データを使用して、製剤の開発、試験、最適化を順次行った。これにより、理論的にはCR01と同様の物理的安定性プロファイルを持つ製剤を開発することができたが、プレフォーミュレーション中に特定した他の成分を水相(WS3)成分に置き換えることが可能になった。さらに、各ワークストリーム(WS2/3/4)の組み合わせにより、最適な物理的安定性と、油相と水相の間での薬剤の分配を制限するための開発が行われた。
その後、製剤の候補が選ばれ、短期安定性試験(2週間)に進められた。さらに、代替の抗酸化システムを用いた製剤も短期安定性実験に含まれた。製剤は、薬物含有量/純度、外観、液滴サイズを含む顕微鏡的外観、見かけのpH、Brookfield粘度、LUMiSizer(40℃、t=0の場合のみ)において評価された。ほとんどの製剤は、2週間にわたって化学的に安定な状態を維持した(純度99%以上)。しかし、PEG 400及びTranscutol P(CR47など)を含むWS3及びWS2/3/4ワークストリーム製剤の活性製剤で色の変化が観察され、対応するプラセボ製剤では見られなかったことから、現在の分析法では観察できないわずかな薬物分解がある可能性があります。試験した製剤のうち、大部分は物理的に安定であった。
DMVT-505の代替製剤を開発し、インビトロ浸透・侵入実験に使用した。この研究で得られたデータから、代替の油相、水相及びエマルジョン剤系をさまざまに組み合わせて使用することで、物理的安定性やDMVT-505の化学的安定性に顕著な違いを生じることなく、物理的及び化学的にCR01と同様の製剤とすることが可能であることが示された。しかし、元の油相又は水相を変えずに代替エマルジョン剤系を使用すると、CR01と比較して製剤安定性に影響を与えることが示された。
フロースルー拡散セル(MedFlux-HT(登録商標))に装着したエックスビボヒト皮膚を用いて、IVPTにより製剤を評価した。合計4人のドナーがすべての製剤の試験に使用され、CR01がブリッジ製剤として各ドナーに適用された。この試験の意図は、試験製剤のCR01に対する透過性と浸透性を比較することであり、これらはすべて1%w/wのDMVT-505を含んた。386-1807F-03で開発したレセプター溶液(クエン酸リン酸緩衝液(pH4.0)+0.01% Brij O20w/v+0.1%アジ化ナトリウム+20mMアスコルビン酸)及び抽出液(90:10v/vアセトニトリル:水)がこの試験で採用された。受容体溶液は2時間ごとに36時間かけて回収し、36時間後の時点で組織を採取した。
試験報告書の本文には、試験した製剤をリストアップし、受容体溶液の値及び/又は皮膚レベルがCR01と統計的に異なると判定されたかどうかを指定した要約表が含まれる。
全体として、製剤CR64、CR70、及びベンビチモドは、CR01と比較して、より高い(p<0.05)量のDMVT-505を受容体溶液に送達し、製剤CR76は、CR01と比較して、より低い(p<0.05)量のDMVT-505を受容体溶液に送達した。
さらに、CR58、ベンビチモドクリーム、CR64、CR70、CR45、及びCR55は、CR01と比較して、表皮により多くのDMVT-505を送達しました(p<0.05)。CR76はCR01と比較して真皮へのDMVT-505の量が少なく、一方CR71はCR01と比較して真皮へのDMVT-505の量が多かった。
実施例9:追加製剤の開発
スポンサーは、乾癬及びアトピー性皮膚炎の治療薬として、タピナロフ(DMVT-505)を含むクリーム製剤(CR01)を局所用剤用に開発した。CR01とは異なる油相(ワークストリーム2(WS2))及び異なるエマルジョン剤(WS4)を用いて追加製剤を製造し、インビトロ浸透・浸透試験(IVPT)評価を実施した。
上記の目的を達成するために、プレフォーミュレーション実験と性能試験に使用するフォーミュレーションの開発(短期安定性を含む)を行った。
賦形剤に対する薬物の溶解性と安定性を把握するため、プレフォーミュレーション実験を実施した。薬物/賦形剤の適合性に関連して、DMVT-505はほとんどの賦形剤において40℃で2週間安定であった(ピーク純度>98%)。ただし、MCTとDMIは酸化によるものと思われる。プレフォーミュレーションデータに基づき、WS2用の油性溶媒系が設計された。これらの溶媒系に基づく製剤と、代替エマルジョン剤を用いた製剤(WS4)が開発された。さらに、水相と油相の間で疑われる薬物の分配を制限する製剤を得るために、すべての作業工程で開発された適切な相を組み合わせた製剤を調製した(WS2/3/4)。
次に、すべてのワークストリームからプールされた製剤候補が、短期間(2週間)の安定性試験のために選択された。製剤は、薬物含有量/純度、外観、液滴の大きさを示す顕微鏡的外観、見かけのpH、Brookfield粘度、LUMiSizer(40℃、t=0の場合のみ)において評価された。大部分の製剤中の薬物は、2週間にわたって化学的に安定していた(純度99%以上)。ただし、代替抗酸化剤を含む少数の製剤(すなわち、EDTAなしの製剤とアスコルビン酸を含む別の製剤)については、薬物純度のわずかな低下が観察された。しかしながら、PEG 400とTranscutol Pを含むWS2/3/4製剤の活性製剤で色の変化が観察され、対応するプラセボ製剤では見られなかったことから、現行の分析法では検出できないわずかな薬物分解がある可能性が示唆された。
フロースルー拡散セル(MedFlux-HT(登録商標))に装着したエックスビボヒト皮膚を用いて、IVPTにより製剤を評価した。合計4人のドナーがすべての製剤の試験に使用され、CR01がブリッジ製剤として各ドナーに適用された。この試験の意図は、試験製剤のCR01に対する透過性と浸透性を比較することであり、これらはすべて1%w/wのDMVT-505を含んた。受容体溶液(クエン酸リン酸緩衝液(pH4.0)+0.01% Brij O20w/v+0.1% アジ化ナトリウム+20mMのアスコルビン酸)及び抽出液(90:10v/vアセトニトリル:水)は以前に開発したものである。受容体溶液は2時間ごとに36時間採取し、36時間後の時点で組織を採取した。
物理的特性及び皮膚透過性又は浸透性に関して試験した製剤の結果をまとめた表を以下に示す。
代替油相を用いた製剤(WS2)
配合を表14A-14Dに示す。
CR28、30、32、34、35-この製剤は、経時的な透過率の変化を示さなかった。その結果、これらのサンプルは、相分離/クリーミング挙動を最小から全く示さず、したがって、保存中に物理的に安定である可能性がより高い。
CR27と29は、相が分離するにつれてセル底部の透過率が時間的に増加することから観察されるように、わずかなクリーミング挙動を示した。注目すべきは、CR01がそのような挙動を示さなかったことで、観察された低い不安定指数と透過率プロファイルによって証明される。
CR26、31、33は著しいクリーミング挙動を示す。試験を通して、表15に示す不安定性指数は、上にまとめた視覚分析とよく相関する。
また、LUMiSizerで物理的な不安定性が確認された製剤では、液滴サイズが大きく、不均一な分布であることが、顕微鏡観察で確認され、上記の透過データをほぼ裏付ける。
遠心分離による加速度物理安定性試験は、LUMiSizerのデータと一致した。
Figure 2023531489000025
Figure 2023531489000026
Figure 2023531489000027
Figure 2023531489000028
Figure 2023531489000029
Figure 2023531489000030
Figure 2023531489000031
代替エマルジョン剤の開発(WS4)
表16A~16Cに製剤を示す。
以下に、そのアプローチの概要を紹介する。
CR13、CR14は、それぞれエマルジョンワックスをセトステアリルアルコール、セチルアルコールステアリン酸、パルミチン酸セチルに置き換えた製剤とした。いずれの配合も加速条件下でCR01より優れた安定性を示した。
ポリソルベート80をポリソルベート60に、ステアレス20をステアレス21に置き換えたCR17が開発された。得られた製剤は、良好な加速安定性を示した。
CR21は、Cithrol(商標)GMS40-Cetomacrogol 1000のエマルジョン剤系を置換した。CR21は最適な安定性を示した。
CR65、CR72、CR73は、界面活性剤系をTefose 63と共エマルジョン剤Labrafil(登録商標)M 1944に置き換えて開発された。CR72では、粘度を高め、物理的安定性を向上させるためにHECを配合した。最後に、CR73では、物理的安定性を高めるために、エマルジョン剤の添加量を増やした。
各製剤の物理特性を表17に示す。
Figure 2023531489000032
Figure 2023531489000033
Figure 2023531489000034
Figure 2023531489000035
Figure 2023531489000036
Figure 2023531489000037
ワークストリームを組み合わせた製剤の開発(WS2/3/4)
配合は表18A~18Cに示すとおりである。
CR64は、オリジナルの水系をベースに、SSO12と組み合わせることで、目標投与量を維持しつつ、系全体における溶解度を低下させ、DMVT-505の熱力学的活性を向上させることを目的に開発された。CR17のエマルジョン剤は、WS4で物理的に安定な製剤を得るために最も成功したものとして利用された。
CR64 CR70、CR79、CR80は、DMVT-505の可溶化剤であるアジピン酸ジイソプロピルを油相に、PEG 100ステアレート、PEG 8ステアレート、Tefose 63をエマルジョン剤に用いた製剤である。水相の変更(例:Transcutol Pの除去)及び防腐剤システムの変更も行われた。
各製剤の物理特性を表19に示す。
Figure 2023531489000038
Figure 2023531489000039
Figure 2023531489000040
Figure 2023531489000041
Figure 2023531489000042
Figure 2023531489000043
インビトロ皮膚透過(IVPT)、インビトロ表皮透過、及びインビトロ真皮透過など、本明細書に記載の製剤に関する追加の物理的特性は、表20に記載される。
Figure 2023531489000044
結論
プレフォーミュレーション実験の結果、DMVT-505は固定油、脂肪アルコール、グリコール及び揮発性溶剤に対して高い溶解性(7%w/w以上)を有することが実証された。また、個々の賦形剤におけるDMVT-505の安定性について行われた実験により、適切な代替油及び水相賦形剤を特定することができ、この情報は製剤開発中に溶媒系設計の基礎として使用された。
WS2については、油相溶媒系を設計し、その溶媒系におけるDMVT-505の溶解度を決定した後、主にLUMiSizerプラットフォームで作成した加速物理安定性データを用いて、製剤の開発、試験、最適化を順次実施した。これにより、理論的にはCR01と同様の物理安定性プロファイルを持ちながら、プレフォーミュレーション中に特定された油相(WS2)成分を他の成分に置き換えることが可能なフォーミュレーションを開発することができた。理論上CR01と同等の安定性を持つ製剤を実現するために、多くのエマルジョン剤と界面活性剤系(WS4)をスクリーニングした。そのため、WS4製剤は、これまでの作業工程と同様の方法で合理的に設計、準備、試験された。さらに、各ワークストリーム(WS2/3/4)の組み合わせにより、最適な物理的安定性と、油相と水相の間での薬剤の分配を制限するための開発が行われた。
その後、製剤の候補が選ばれ、短期安定性試験(2週間)に進められた。さらに、代替の抗酸化システムを用いた製剤も短期安定性実験に含まれた。製剤は、薬物含有量/純度、外観、液滴サイズを含む顕微鏡的外観、見かけのpH、Brookfield粘度、LUMiSizer(40℃、t=0の場合のみ)において評価された。ほとんどの製剤は、2週間にわたって化学的に安定した状態を維持した(純度>99%)。しかし、PEG400及びTranscutol P(CR47など)を含む活性製剤WS2/3/4ワークストリーム製剤で色の変化が観察され、対応するプラセボ製剤では見られなかったことから、現在の分析法では観察できないわずかな薬物分解がある可能性がある。
DMVT-505の代替製剤を開発し、インビトロ浸透・侵入実験に使用した。この研究で得られたデータから、代替の油相、水相及びエマルジョン剤系をさまざまに組み合わせて使用することで、物理的安定性やDMVT-505の化学的安定性に顕著な違いを生じることなく、物理的及び化学的にCR01と同様の製剤とすることが可能であることが示された。しかし、元の油相又は水相を変えずに代替エマルジョン剤系を使用すると、CR01と比較して製剤安定性に影響を与えることが示された。
フロースルー拡散セル(MedFlux-HT(登録商標))に装着したエックスビボヒト皮膚を用いて、IVPTにより製剤を評価した。合計4人のドナーがすべての製剤の試験に使用され、CR01がブリッジ製剤として各ドナーに適用された。この試験の意図は、35種類の製剤のCR01に対する透過性と浸透性を比較することであり、これらはすべて1%w/wのDMVT-505を含んた。386-1807F-03で開発したレセプター溶液(クエン酸リン酸緩衝液(pH4.0)+0.01%BrijO20w/v+0.1%アジ化ナトリウム+20mMアスコルビン酸)及び抽出液(90:10v/vアセトニトリル:水)がこの試験で採用された。受容体溶液は2時間ごとに36時間かけて回収し、36時間後の時点で組織を採取した。
試験報告書の本文には、試験した製剤をリストアップし、受容体溶液の値及び/又は皮膚レベルがCR01と統計的に異なると判定されたかどうかを指定した要約表が含まれる。
全体として、製剤CR28、CR32、CR36、CR38、CR64、CR70、及びベンビチモドは、CR01と比較して、より高い(p<0.05)量のDMVT-505を受容体溶液に送達し、製剤CR72はCR01と比較してより低い(p<0.05)のDMVT-505を受容体溶液に送達した。
さらに、ベンビチモドクリーム、CR64及びCR70は、CR01と比較して、表皮により多くのDMVT-505を送達しました(p<0.05)。CR32とCR71は、CR01と比較して、真皮にDMVT-505をより多く(p<0.05)送達した。
本明細書で引用した特許及び特許出願を含むがこれに限定されないすべての刊行物は、個々の刊行物があたかも完全に記載されているかのように、本明細書で参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示す。
以上の説明により、その好ましい実施形態を含む本発明が完全に開示される。本明細書に具体的に開示された実施形態の変更及び改良は、以下の特許請求の範囲に含まれる。これ以上詳しく説明しなくても、当業者であれば、先の説明を用いて、本発明を最大限に利用することができると思われる。したがって、本明細書における実施例は、単に例示的なものとして解釈され、いかなる意味でも本発明の範囲を限定するものでない。排他的な特性又は特権が主張される本発明の実施形態は、以下のように定義される。

Claims (56)

  1. 局所用医薬油中水型エマルジョン組成物であって、
    約0.1重量%~約5重量%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩と、
    前記組成物の総重量に基づいて、約5重量%~約15重量%の量の鉱油と、
    前記組成物の総重量に基づいて、約1重量%~約30重量%の量の共溶媒と、
    前記組成物の総重量に基づいて、25重量%~約85重量%の量の水相と、
    ポリソルベート80、非イオン性エマルジョンワックス(Polawax NF)、ステアレス2、及びステアレス20の混合物を含む、前記組成物の総重量に基づいて、約0.1重量%~約20重量%の量の界面活性剤と、及び
    酸化防止剤と、
    を含む、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  2. 請求項1記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、非イオン性界面活性剤、エトキシル化脂肪アルコールエーテル、PEGヒマシ油、PEGエステル、プロピレングリコールエステル、グリセリルエステル及び誘導体、ポリマーエーテル、ソルビタン誘導体、脂肪アルコール、エマルジョンワックス、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される追加の界面活性剤をさらに含む、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  3. 請求項1記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記共溶媒が、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トランスキュトール、PEG400、グリセリン、エタノール、イソプロパノール、t-ブチルアルコール、アミルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサンジメタノール、ジアセトンアルコール、ヘキシルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル;酢酸又はマルチカルボン酸などのカルボン酸類;ジオール類の1,2-ヘキサンジオール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチルヘキサンジオール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、ペンチレングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、及びポリエチレングリコール;ポリオール類のブタントリオール、グリセロール、1,2,6-ヘキサントリオール、マクロゴール-15-ヒドロキシステアレート、PEG40、オレイルマクロゴール6グリセリド、N-メチル-2-ピロリドン、プロピレングリコールモノラウレート、エステル類のステアリン酸ブチル、安息香酸Cl2-15アルキル、乳酸Cl2-15アルキル、カプリル/カプリン酸トリグリセリド、エチルヘキサン酸セテアリル、イソノナン酸セテアリル、オクタン酸セチル、パルミチン酸セチル、ココカプリル酸/カプリン酸、ココグリセリド、オレイン酸デシル、アジピン酸ジブチル、炭酸ジカプリリル、アジピン酸ジエチルヘキシル、コハク酸ジエチルヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、リンゴ酸ジオクチル、アジピン酸ジPPG-2ミレス-10、アジピン酸ジPPG-3ミリスチルエーテル、オレイン酸エチル、ココ酸エチルヘキシル、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、パルミチン酸エチルヘキシル、ペラルゴン酸エチルヘキシル、ステアリン酸エチルヘキシル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸ヘキシルデシル、ステアリン酸ヘキシルデシル、ステアリン酸イソセチル、ステアロイルステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ネオペンタン酸イソステアリル、イソノナン酸イソトリデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアロイルステアリン酸オクチルドデシル、エルカ酸オレイル、オレイン酸オレイル、テトラカプリル酸/カプリン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、プロピオン酸PPG-2ミリスチルエーテル、ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール、イソステアリン酸プロピレングリコール、カプリル酸プロピルヘプタイル、及びオクタン酸ジメチルイソソルビドステアリル、炭酸プロピレン、水添ヒマシ油、PPG-15ステアリルエーテル、オクチルドデカノール、ならびにこれらの組み合わせ及び混合物からなる群から選択される、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  4. 請求項1記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記抗酸化剤が約0.001%~約5%の量である、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  5. 請求項1記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記抗酸化剤が、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トコフェロール、没食子酸プロピル、ビタミンE TPGS、及びtert-ブチルヒドロキノン(TBHQ)、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  6. 請求項1記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物のpHが約4~約7である、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  7. 請求項1記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記追加の1つ以上の皮膚科的に許容される賦形剤が、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、共溶媒、浸透促進剤、保湿剤、増粘剤、ゲル化剤、粘度構築剤、香料、着色剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  8. 請求項1記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記粘度が、約10,000mPa.s~約300,000mPa.sである、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  9. 請求項1記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約0.1μm~約35μmのD90を有する液滴サイズを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  10. 請求項1記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約0.1μm~約35μmのD50を有する液滴サイズを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  11. 請求項1記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約10ng/cm~約65ng/cmのインビトロ皮膚透過プロファイルを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  12. 請求項1記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約500ng~約5,200ngの表皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  13. 請求項1記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約1,800ng~約12,000ngの真皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  14. それを必要とする患者の皮膚科的状態又は障害を治療する方法であって、前記方法が、前記患者に請求項1記載の局所用医薬エマルジョン組成物を投与する工程を含む、方法。
  15. 局所用医薬油中水型エマルジョン組成物であって、
    約0.1重量%~約5重量%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩と、
    前記組成物の総重量に基づいて、約5重量%~約45重量%の量の油相と、
    前記組成物の総重量に基づいて、約25重量%~約85重量%の量の水相と、
    前記組成物の総重量に基づいて、約0.1重量%~約20重量%の量の界面活性剤と
    酸化防止剤、及び
    前記組成物の総重量に基づいて、30重量%より多い量の共溶媒と、
    を含む、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  16. 請求項15記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤、エトキシル化脂肪アルコールエーテル、PEGヒマシ油、PEGエステル、プロピレングリコールエステル、グリセリルエステル及び誘導体、ポリマーエーテル、ソルビタン誘導体、脂肪アルコール、エマルジョンワックス、及びこれらの混合物からなる群から選択される、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  17. 請求項15記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記油相が、脂肪酸、エステル、グリセリンのエステル、脂肪アルコール、ワックス、ステロール、不けん化物、シロキサン、シラン、ラノリン、炭化水素、精油、植物油、鉱油、動物油、食用油、及びこれらの混合物からなる群から選択される、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  18. 請求項15記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記抗酸化剤が、約0.001%~約5%の量である、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  19. 請求項15記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記抗酸化剤が、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トコフェロール、没食子酸プロピル、ビタミンE TPGS、及びtert-ブチルヒドロキノン(TBHQ)、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  20. 請求項15記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物のpHが約4~約7である、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  21. 請求項15記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記追加の1つ以上の皮膚科的に許容される賦形剤が、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、共溶媒、浸透促進剤、保湿剤、増粘剤、ゲル化剤、粘度構築剤、香料、着色剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  22. 請求項15記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記粘度が、約10,000mPa.s~約300,000mPa.sである、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  23. 請求項15記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約0.1μm~約35μmのD90を有する液滴サイズを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  24. 請求項15記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約0.1μm~約35μmのD50を有する液滴サイズを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  25. 請求項15記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約10ng/cm~約65ng/cmのインビトロ皮膚透過プロファイルを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  26. 請求項15記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約500ng~約5,200ngの表皮へのインビトロ浸透プロファイルを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  27. 請求項15記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約1,800ng~約12,000ngの真皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  28. それを必要とする患者の皮膚科的状態又は障害を治療する方法であって、請求項15記載の局所用医薬エマルジョン組成物を前記患者に投与する工程を含む、方法。
  29. 局所用医薬油中水型エマルジョン組成物であって、
    約0.1重量%~約5重量%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩と、
    前記組成物の総重量に基づいて、約5重量%~約35重量%の量の油相であって、ココイルカプリロカプレート、イソステアリン酸イソステアリル、オクチルドデカノール、ジャジョバ油、ゴマ油、くるみ油、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、紅花油、鉱油、オリーブ油、アーモンド油、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、前記油相と、
    前記組成物の総重量に基づいて、約25重量%~約85重量%の量の水相と、
    前記組成物の総重量に基づいて、約0.1重量%~約20重量%の量の界面活性剤と、及び
    酸化防止剤と、
    を含む、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  30. 請求項29記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、脂肪酸、エステル、グリセリンのエステル、脂肪アルコール、ワックス、ステロール、不けん化物、シロキサン、シラン、ラノリン、炭化水素、精油、植物油、鉱物油、動物油、食用油、及びこれらの混合物からなる群から選択される油相をさらに含む、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  31. 請求項29記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤、エトキシル化脂肪アルコールエーテル、PEGヒマシ油、PEGエステル、プロピレングリコールエステル、グリセリルエステル及び誘導体、ポリマーエーテル、ソルビタン誘導体、脂肪アルコール、エマルジョンワックス、及びこれらの混合物からなる群から選択される、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  32. 請求項29記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記抗酸化剤が、約0.001%~約5%の量である、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  33. 請求項29記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記抗酸化剤が、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トコフェロール、没食子酸プロピル、ビタミンE TPGS、及びtert-ブチルヒドロキノン(TBHQ)、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  34. 請求項29記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物のpHが約4~約7である、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  35. 請求項29記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記追加の1つ以上の皮膚科的に許容される賦形剤が、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、共溶媒、浸透促進剤、保湿剤、増粘剤、ゲル化剤、粘度構築剤、香料、着色剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  36. 請求項29記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記粘度が、約10,000mPa.s~約300,000mPa.sである、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  37. 請求項29記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約0.1μm~約35μmのD90を有する液滴サイズを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  38. 請求項29記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約0.1μm~約35μmのD50を有する液滴サイズを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  39. 請求項29記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約10ng/cm~約65ng/cmのインビトロ皮膚透過プロファイルを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  40. 請求項29記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約500ng~約5,200ngの表皮へのインビトロ浸透プロファイルを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  41. 請求項29記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約1,800ng~約12,000ngの真皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  42. それを必要とする患者の皮膚科的状態又は障害を治療する方法であって、前記方法が、局所用医薬エマルジョン組成物を前記患者に投与する工程を含む、方法。
  43. 局所用医薬油中水型エマルジョン組成物であって、
    約0.1重量%~約5重量%の3,5-ジヒドロキシ-4-イソプロピル-トランス-スチルベン又はその薬学的に許容される塩と、
    前記組成物の総重量に基づいて、約5重量%~約45重量%の量の油相と、
    前記組成物の総重量に基づいて、約25重量%~約85重量%の量の水相と、
    前記組成物の総重量に基づいて、約1重量%~約20重量%の量の界面活性剤であって、オレイルポリオキシル-6グリセリド、PEG32ステアレート、PEG75、PEG20セトステアリルエーテル、セテアレス-12、セテアレス-15、パルミトステアリン酸エチレングリコール、セトステアリルアルコール、グリセロールモノステアレート、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ステアレス-2、ステアレス-20、ステアレス-21、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、前記界面活性剤と、及び
    酸化防止剤と、
    を含む、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  44. 請求項43記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記油相が、脂肪酸、エステル、グリセリンのエステル、脂肪アルコール、ワックス、ステロール、不けん化物、シロキサン、シラン、ラノリン、炭化水素、精油、植物油、鉱油、動物油、食用油、及びこれらの混合物からなる群から選択される、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  45. 請求項43記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、非イオン性界面活性剤、エトキシル化脂肪アルコールエーテル、PEGヒマシ油、PEGエステル、プロピレングリコールエステル、グリセリルエステル及び誘導体、ポリマーエーテル、ソルビタン誘導体、脂肪アルコール、エマルジョンワックス、及びこれらの混合物からなる群から選択される追加の界面活性剤をさらに含む、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  46. 請求項43記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記抗酸化剤が、約0.001%~約5%の量である、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  47. 請求項43記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記抗酸化剤が、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トコフェロール、没食子酸プロピル、ビタミンE TPGS、及びtert-ブチルヒドロキノン(TBHQ)、ならびにこれらの混合物からなる群から選択される、局所医薬油中水型エマルジョン組成物。
  48. 請求項43記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物のpHが約4~約7である、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  49. 請求項43記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記追加の1つ以上の皮膚科的に許容される賦形剤が、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、共溶媒、浸透促進剤、保湿剤、増粘剤、ゲル化剤、粘度構築剤、香料、着色剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  50. 請求項43記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記粘度が、約10,000mPa.s~約300,000mPa.sである、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  51. 請求項43記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約0.1μm~約35μmのD90を有する液滴サイズを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  52. 請求項43記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約0.1μm~約35μmのD50を有する液滴サイズを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  53. 請求項43記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約10ng/cm~約65ng/cmのインビトロ皮膚透過プロファイルを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  54. 請求項43記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約500ng~約5,200ngの表皮へのインビトロ浸透プロファイルを有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
  55. 請求項43記載の局所用医薬油中水型エマルジョン組成物において、前記組成物が、約1,800ng~約12,000ngの真皮プロファイルへのインビトロ浸透を有する、局所用医薬油中水型エマルジョン組成物。
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