JP2023530638A - シリコンベースマイクロフォン装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

本願は、シリコンベースマイクロフォン装置及び電子機器を提供し、当該シリコンベースマイクロフォン装置は、回路基板、シールドケース及び少なくとも2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップを含み、回路基板に少なくとも2つの音響導入孔が開設され、シールドケースは、回路基板の一側に覆設され、回路基板と共に音響キャビティを形成し、シリコンベースマイクロフォンチップは、いずれも音響キャビティ内に位置し、各差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、各音響導入孔に一対一に対応して設置され、各差動式シリコンベースマイクロフォンチップのバックキャビティは、対応する位置にある音響導入孔と連通し、各差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、第1のマイクロフォン構造体及び第2のマイクロフォン構造体を含み、すべての第1のマイクロフォン構造体が電気的に接続され、すべての第2のマイクロフォン構造体が電気的に接続される。複数の差動式シリコンベースマイクロフォンチップを利用することで音声信号とノイズ信号を同時に増加させることができ、音声信号の変化量がノイズ信号の変化量より大きいため、コモンモードノイズを低減し、信号対雑音比及び最大入力音圧レベルを高め、音質を改善することができる。

Description

本願は、音響電気変換の技術分野に関し、具体的には、シリコンベースマイクロフォン装置及び電子機器に関する。
無線通信の発展に伴い、携帯電話などの端末のユーザはますます多くなっている。ユーザの携帯電話に対する要求は、通話だけでなく、高品質の通話効果の提供も含み、特に現在の移動マルチメディア技術の発展に伴い、携帯電話の通話品質がより重要になり、携帯電話のマイクロフォンは、携帯電話の音声ピックアップ装置として、その設計の良否が通話品質に直接影響を与える。現在最も広く使用されているマイクロフォンは、従来のエレクトレットマイクロフォン及びシリコンベースマイクロフォンを含む。
既存のシリコンベースマイクロフォンは、音声信号を取得するときに、マイクロフォンのシリコンベースマイクロフォンチップが、受けた音波に作用されて振動を発生し、当該振動が、電気信号を形成できる容量変化をもたらす。これにより、音波が電気信号に変換して出力される。しかしながら、現在のシリコンベースマイクロフォンは、外部ノイズの干渉に対する処理効果が依然として低く、信号対雑音比の向上が制限され、オーディオ出力効果の向上に不利である。
本願は、既存方式の欠点に対して、既存のシリコンベースマイクロフォンの信号対雑音比が低いという技術的課題を解決するためにシリコンベースマイクロフォン装置及び電子機器を提供する。
第1の態様において、本願の実施例に係るシリコンベースマイクロフォン装置は、回路基板、シールドケース及び少なくとも2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップを含み、前記回路基板に少なくとも2つの音響導入孔(「音孔」とも呼ばれる)が開設され、前記シールドケースは、前記回路基板の一側に覆設され、前記回路基板と共に音響キャビティを形成し、前記シリコンベースマイクロフォンチップは、いずれも前記音響キャビティ内に位置し、各前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、各前記音響導入孔に一対一に対応して設置され、各前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップのバックキャビティは、対応する位置にある前記音響導入孔と連通し、各前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、第1のマイクロフォン構造体及び第2のマイクロフォン構造体を含み、すべての前記第1のマイクロフォン構造体が電気的に接続され、すべての前記第2のマイクロフォン構造体が電気的に接続される。
可能な実施形態において、前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、シリコン基板を含み、前記第2のマイクロフォン構造体及び前記第1のマイクロフォン構造体は、前記シリコン基板の一側に積層して設置され、前記シリコン基板は、前記バックキャビティを形成するための貫通孔を有し、前記貫通孔は、前記第1のマイクロフォン構造体の本体と前記第2のマイクロフォン構造体の本体とに対応し、前記シリコン基板において前記第2のマイクロフォン構造体から離れた側は前記回路基板に固定的に接続され、前記貫通孔は前記音響導入孔と連通する。
可能な実施形態において、前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、具体的には、順に積層して設置された下部背極板、半導体振動膜及び上部背極板を含み、前記上部背極板と前記半導体振動膜との間、及び前記半導体振動膜と前記下部背極板との間にいずれも隙間があり、前記上部背極板及び前記下部背極板の、前記貫通孔に対応する領域に、いずれも気流孔が設置され、前記上部背極板及び前記半導体振動膜は、前記第1のマイクロフォン構造体の本体を構成し、前記半導体振動膜及び前記下部背極板は、前記第2のマイクロフォン構造体の本体を構成する。
可能な実施形態において、すべての前記第1のマイクロフォン構造体の上部背極板は、第1の信号を形成するために、電気的に接続され、すべての前記第2のマイクロフォン構造体の下部背極板は、第2の信号を形成するために、電気的に接続される。
可能な実施形態において、すべての前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップの半導体振動膜は電気的に接続され、前記半導体振動膜は、定電圧源に電気的に接続するために用いられる。
可能な実施形態において、前記シリコンベースマイクロフォン装置は、制御チップをさらに含み、前記制御チップは、前記音響キャビティ内に位置し、前記回路基板に接続され、前記上部背極板は、前記制御チップの1つの信号入力端子に電気的に接続され、前記下部背極板は、前記制御チップのもう1つの信号入力端子に電気的に接続される。
可能な実施形態において、前記上部背極板は、上部背極板電極を含み、すべての前記第1のマイクロフォン構造体の上部背極板は、前記上部背極板電極により電気的に接続され、及び/又は、
前記下部背極板は、下部背極板電極を含み、すべての前記第2のマイクロフォン構造体の下部背極板は、前記下部背極板電極により電気的に接続され、及び/又は、
前記半導体振動膜は、半導体振動膜電極を含み、すべての前記半導体振動膜は、前記半導体振動膜電極により電気的に接続される。
可能な実施形態において、前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、パターン化された第1の絶縁層、第2の絶縁層及び第3の絶縁層をさらに含み、
前記シリコン基板、前記第1の絶縁層、前記下部背極板、前記第2の絶縁層、前記半導体振動膜、前記第3の絶縁層及び前記上部背極板は、順に積層して設置される。
可能な実施形態において、前記シリコンベースマイクロフォン装置は、前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップが、シリカゲルにより前記回路基板に固定的に接続されることと、前記シールドケースが、前記回路基板に電気的に接続される金属ケースを含むことと、前記シールドケースが、半田ペースト又は導電性接着剤により前記回路基板の一側に固定的に接続されることと、前記回路基板が、プリント回路基板を含むことと、のうちの1つ又は複数を特徴とする。
第2の態様において、本願の実施例に係る電子機器は、第1の態様に記載のシリコンベースマイクロフォン装置を含む。
本願の実施例に係る技術的解決手段による有益な技術的効果は以下のとおりである。
本願の実施例に係るシリコンベースマイクロフォン装置において、少なくとも2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップを設置し、かつ各差動式シリコンベースマイクロフォンチップの第1のマイクロフォン構造体を電気的に接続すると共に、各差動式シリコンベースマイクロフォンチップの第2のマイクロフォン構造体を電気的に接続する。これにより、同じ音波源が各音響導入孔から各差動式シリコンベースマイクロフォンチップのバックキャビティにそれぞれに入った場合、同じ音波による各第1のマイクロフォン構造体の容量変化量は、幅が等しく、符号が同じであり、同様に、同じ音波による各第2のマイクロフォン構造体の容量変化は、幅が等しく、符号が同じである。複数の差動式シリコンベースマイクロフォンチップを利用することで、音声信号とノイズ信号を同時に増加させることができ、音声信号の変化量がノイズ信号の変化量より大きいため、コモンモードノイズを低減し、信号対雑音比及び最大入力音圧レベルを高め、音質を改善することができる。
本願の付加的な態様及び利点の一部は以下に説明されるが、これらは以下の説明から明らかになるか、又は本願を実施することによって理解される。
本願の上記及び/又は付加的な態様及び利点は、図面を参照した以下の実施例の説明から明らかになり、容易に理解される。
本願の実施例に係るシリコンベースマイクロフォン装置の内部構造の概略図。 本願の実施例に係るシリコンベースマイクロフォン装置の単一の差動式シリコンベースマイクロフォンチップの概略構成図 本願の実施例に係るシリコンベースマイクロフォン装置の2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップの接続概略図
本願を以下に詳細に説明し、本願の実施例の例は図面に示され、図中、全体を通して同一又は類似の符号は同一若しくは類似の部材又は同一若しくは類似の機能を有する部材を示す。また、既知の技術の詳細な説明は、示される本願の特徴に対して必要ではなければ、省略される。以下に図面を参照して説明される実施例は、本願を解釈するための例示的なものに過ぎず、本願を限定するものとして解釈されることができない。
当業者であれば、特記がない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語と科学用語を含む)は、本願の属する技術分野における当業者の一般的な理解と同じ意味を有することを理解することができる。また、一般的な辞書に定義されているような用語は、従来技術の文脈における意味と一致する意味を有するとものとして理解されるべきであり、本明細書で定義されない限り、理想化又は過度に形式化された意味として解釈されないものであると理解されたい。
当業者であれば理解できるように、特に断りのない限り、本明細書で使用される単数形「一」、「1つ」、「上記」及び「当該」は、複数形をも含み得る。本願の明細書で使用される「含む」という用語は、上記特徴、整数、ステップ、操作、素子及び/又はアセンブリが存在していることを意味するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、操作、素子、アセンブリ、及び/又は、それらの組み合せが存在していることや追加されていることを排除しないことをさらに理解されたい。本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、1つ以上の列挙された関連項目のすべて又はいずれか1つ及びすべての組み合わせを含む。
以下、具体的な実施例により、本願の技術的解決手段及び本願の技術的解決手段が上記技術的課題をどのように解決するかについて詳細に説明する。
図1に示すように、本願の実施例に係るシリコンベースマイクロフォン装置は、回路基板100、シールドケース200及び少なくとも2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300(図面では2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300のみが示されている)を含む。シールドケース200は、回路基板100の一側に覆設され、かつ回路基板100と共にシリコンベースマイクロフォン装置の音響キャビティ210を形成する。
回路基板100に少なくとも2つの音響導入孔110が開設され(図面では2つの音響導入孔110のみが示されている)、音響導入孔110は、回路基板100を貫通して、外部音源が音響導入孔110から差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300に入ることを保証する。各差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300は、音響キャビティ210内に位置し、差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300は、音響導入孔110に一対一に対応して設置され、各差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300のバックキャビティ301は、対応する位置にある音響導入孔110と連通する。
各差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300は、第1のマイクロフォン構造体310及び第2のマイクロフォン構造体320を含み、すべての第1のマイクロフォン構造体310が電気的に接続され、すべての第2のマイクロフォン構造体320が電気的に接続される。
本実施例に係るシリコンベースマイクロフォン装置において、少なくとも2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300を設置し、かつ各差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300の第1のマイクロフォン構造体310が電気的に接続すると共に、各差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300の第2のマイクロフォン構造体320が電気的に接続することにより、同じ音波源が各音響導入孔110から各差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300のバックキャビティ301にそれぞれに入った場合、同じ音波による各第1のマイクロフォン構造体310の容量変化量は、幅が等しく、符号が同じであり、同様に、同じ音波による各第2のマイクロフォン構造体320の容量変化は、幅が等しく、符号が同じである。複数の差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300を利用して音声信号とノイズ信号を同時に増加させることができ、音声信号の変化量がノイズ信号の変化量より大きいため、コモンモードノイズを低減し、信号対雑音比及び最大入力音圧レベルを高め、音質を改善することができる。
具体的には、複数の差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300の容量変化幅が重なった後、(音声信号に対応する)感度の増加量は、ノイズ信号の増加量の1倍である。増加された音声信号に対応する容量変化量が2であることを例として説明すると、(音声信号に対応する)感度信号は、0.3をlog(2)として計算すると、20*log(2)=6dB増加し、ノイズ信号は
Figure 2023530638000002
増加する。したがって、増加した信号対雑音比=感度-ノイズ信号=3dBである。式中、単位dBはデシベルを表す。
本実施例において、差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300のバックキャビティ301は音波源の入口であり、音波がバックキャビティ301から差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300の第2のマイクロフォン構造体320及び第1のマイクロフォン構造体310に入って、第2のマイクロフォン構造体320及び第1のマイクロフォン構造体310の容量変化を引き起こすことにより、音信号を電気信号に変換することができる。一実施形態において、バックキャビティ301の横断面形状は、円形、楕円形又は方形であってもよい。
なお、図1のシリコンベースマイクロフォン装置は、2つのみの差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300を例として示している。2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300は、それぞれが第1の差動式シリコンベースマイクロフォンチップ及び第2の差動式シリコンベースマイクロフォンチップであり、対応する音響導入孔110は第1の音響導入孔及び第2の音響導入孔である。図1の左側にある差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300は、第1の差動式シリコンベースマイクロフォンチップであり、右側にある差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300は、第2の差動式シリコンベースマイクロフォンチップである。
具体的には、第1の差動式シリコンベースマイクロフォンチップの第1のマイクロフォン構造体310は、第2の差動式シリコンベースマイクロフォンチップの第1のマイクロフォン構造体310に電気的に接続され、第1の差動式シリコンベースマイクロフォンチップの第2のマイクロフォン構造体320は、第2の差動式シリコンベースマイクロフォンチップの第2のマイクロフォン構造体320に電気的に接続される。各差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300おける、第1のマイクロフォン構造体310、第2のマイクロフォン構造体320、及び回路基板100の相対的位置関係は一致する。
一実施形態において、回路基板100はプリント回路基板100であり、プリント回路基板100は、剛性構造であるため、シールドケース200及び差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300を支持する構造強度を有する。
一実施形態において、音響キャビティ210内の差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300に対する電磁干渉を遮蔽する効果を向上させるために、シールドケース200は、一般的に導電性金属材料で製造された金属ケースである。
一実施形態において、シールドケース200は、半田ペースト又は導電性接着剤により回路基板100に固定的に接続することにより、電気的接続を形成して、外部干渉を防止することができる。
いくつかの実施例において、図1及び図2に示すように、差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300は、シリコン基板340をさらに含み、第2のマイクロフォン構造体320及び第1のマイクロフォン構造体310は、シリコン基板340の一側に積層して設置される。
シリコン基板340は、バックキャビティ301を形成するための貫通孔341を有し、当該貫通孔341は、第1のマイクロフォン構造体310の本体と第2のマイクロフォン構造体320の本体とに対応し、貫通孔341から入る音波が第1のマイクロフォン構造体310及び第2のマイクロフォン構造体320の容量変化を引き起こすことができることを保証する。
シリコン基板340の第2のマイクロフォン構造体320から離れた側が回路基板100に固定的に接続され、かつ貫通孔341がそれに対応する位置にある音響導入孔110と連通することにより、音声は音響導入孔110からバックキャビティ301内に入ることができる。
本実施例において、回路基板100の音響導入孔110は差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300のバックキャビティ301と連通し、音声は、音響導入孔110を通って差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300の半導体振動膜330に導入されて、半導体振動膜330の振動を引き起こして音声信号を生成する。
いくつかの実施例において、図1及び図2に示すように、差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300は、下部背極板321、半導体振動膜330及び上部背極板311をさらに含む。下部背極板321、半導体振動膜330及び上部背極板311は、シリコン基板340の回路基板100から離れた側に積層して設置される。
上部背極板311と半導体振動膜330との間、及び半導体振動膜330と下部背極板321との間にいずれも隙間がある。上部背極板311及び下部背極板321の、貫通孔341に対応する領域に、いずれも気流孔が設置される。上部背極板311と半導体振動膜330に容量構造としての隙間が存在し、これによって第1のマイクロフォン構造体310の本体を構成する。同様に、半導体振動膜330と下部背極板321との間に容量構造としての隙間が存在し、これによって第2のマイクロフォン構造体320の本体を構成する。
具体的には、半導体振動膜330と上部背極板311とを、上部エアギャップ312を介して隔てて平行に配置することにより、第1のマイクロフォン構造体310を形成することができる。半導体振動膜330と下部背極板321とを、下部エアギャップ322を介して分離して、平行に配置することにより、第2のマイクロフォン構造体320を形成することができる。半導体振動膜330と上部背極板311との間、及び半導体振動膜330と下部背極板321との間はいずれも電界(非導通)を形成するために用いられることを理解されたい。半導体シリコン基板340にバックキャビティ301を形成するための貫通孔341が設置されているため、音波は、バックキャビティ301と下部背極板321の下部気流孔321aとを通って半導体振動膜330に接触する。
一実施形態において、半導体振動膜330は、製造材料が多結晶シリコン材料であってもよく、厚さが1ミクロンより小さく、小さい音波の作用下でも変形し、感度が高い。上部背極板311及び下部背極板321は、一般的に剛性が高く、厚さが半導体振動膜330の厚さよりはるかに大きい材料で製造される。上部背極板311に複数の上部気流孔311aがエッチングされ、下部背極板321に複数の下部気流孔321aがエッチングされる。したがって、半導体振動膜330が音波の作用で変形する場合、上部背極板311及び下部背極板321は、いずれも影響を受けて変形することはない。
単一の差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300については、半導体振動膜330と上部背極板311との間にバイアス電圧を印加すると、第1のマイクロフォン構造体310の上部エアギャップ312内に上部電界が形成される。同様に、半導体振動膜330と下部背極板321との間にバイアス電圧を印加すると、第2のマイクロフォン構造体320の下部エアギャップ322内に下部電界が形成される。上部電界と下部電界との極性が逆であるため、半導体振動膜330が音波の作用で上下に湾曲する場合、第1のマイクロフォン構造体310の容量変化量と第2のマイクロフォン構造体の容量変化量とは、幅が同じであり、符号が逆である。
一実施形態において、シリコン基板340の下部背極板321から離れた側は、シリカゲルにより回路基板100に固定的に接続される。
いくつかの実施例において、図2に示すように、シリコン基板340と下部背極板321との間、下部背極板321と半導体振動膜330との間、及び半導体振動膜330と上部背極板311との間は、いずれも互いに絶縁的に配置される。
具体的には、下部背極板321とシリコン基板340との間は、パターン化された第1の絶縁層350を介して隔てられ、半導体振動膜330と下部背極板321との間は、パターン化された第2の絶縁層360を介して隔てられ、半導体振動膜330と上部背極板311との間は、パターン化された第3の絶縁層370を介して隔てられる。これにより、シリコン基板340、第1の絶縁層350、下部背極板321、第2の絶縁層360、半導体振動膜330、第3の絶縁層370及び上部背極板311は、順に積層して設置される。
一実施形態において、第1の絶縁層350、第2の絶縁層360及び第3の絶縁層370は、いずれも全面成膜された後にエッチングプロセスによりパターン化され、貫通孔341の領域に対応する絶縁層と電極を製造するための領域の絶縁層とを除去することができる。
いくつかの実施例において、図3に示すように、シリコンベースマイクロフォン装置の複数の差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300については、すべての第1のマイクロフォン構造体310の上部背極板311は、第1の信号を形成するために電気的に接続され、すべての第2のマイクロフォン構造体320の下部背極板321は、第2の信号を形成するために電気的に接続される。
具体的には、第1の信号は、すべての第1のマイクロフォン構造体310の上部背極板311を電気的に接続した後の信号であり、当該信号は、各第1のマイクロフォン構造体310の上部背極板311とそれに対応する半導体振動膜330との間の容量変化量の総和であり、差動式信号処理チップの1つの入力とされる。第2の信号は、すべての第2のマイクロフォン構造体320の下部背極板321を電気的に接続した後の信号であり、当該信号は、各第2のマイクロフォン構造体320の下部背極板321とそれに対応する半導体振動膜330との間の容量変化量の総和であり、かつ差動式信号処理チップのもう1つの入力とされる。
いくつかの実施例において、すべての差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300の半導体振動膜330は電気的に接続され、半導体振動膜330は、第1のマイクロフォン構造体310と2番目の構造体において安定した電界を形成するために、定電圧源に電気的に接続するために用いられる。一実施形態において、定電圧源は、ゼロ電圧であってもよい。
上記各実施例に基づいて、図1に示すように、シリコンベースマイクロフォン装置は、音響キャビティ210内に位置し回路基板100に接続される制御チップ400をさらに含んでもよい。制御チップ400は、差動式信号処理のコア部材として、第1のマイクロフォン構造体310のうちの1つの上部背極板311を当該制御チップ400の1つの信号入力端子に電気的に接続することにより、第1の信号を当該制御チップ400の入力端子に入力する。第1のマイクロフォン構造体310のうちの1つの下部背極板321を当該制御チップ400のもう1つの信号入力端子に電気的に接続することにより、第2の信号を当該制御チップ400の入力端子に入力することができる。当該制御チップ400がこの2つの信号に対して差動信号処理を行うことにより、信号対雑音比を向上させる。
一実施形態において、制御チップ400は、特定用途向け集積回路(ASIC、Application Specific Integrated Circuit)チップであり、ASICチップは、マイクロフォンの設計要求に応じてカスタマイズすることができる。ASICチップは、差動増幅信号処理チップであり、第1の信号及び第2の信号を接続するためのピンが用意されている。
一実施形態において、制御チップ400は、一般的にシリカゲル又は赤色接着剤により回路基板100に固定される。
いくつかの実施例において、図3に示すように、上部背極板311は上部背極板電極311bを含み、すべての第1のマイクロフォン構造体310の上部背極板電極311bはワイヤ380を介して電気的に接続される。
一実施形態において、下部背極板321は下部背極板電極321bを含み、すべての第2のマイクロフォン構造体320の下部背極板電極321bはワイヤ380を介して電気的に接続される。
一実施形態において、半導体振動膜330は半導体振動膜電極331を含み、すべての半導体振動膜電極331はワイヤ380を介して電気的に接続される。
単一の差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300については、半導体振動膜330と上部背極板311との間にバイアス電圧を印加し、具体的には、半導体振動膜330に連結された振動膜電極と、上部背極板311に連結された上部背極板電極311bとにバイアス電圧を印加すると、第1のマイクロフォン構造体310の上部エアギャップ312内に上部電界が形成される。同様に、半導体振動膜330と下部背極板321との間にバイアス電圧を印加し、具体的には、半導体振動膜330に連結された振動膜電極と、下部背極板321に連結された下部背極板電極321bとにバイアス電圧を印加すると、第2のマイクロフォン構造体320の下部エアギャップ322内に下部電界が形成される。上部電界と下部電界の極性が逆であるため、半導体振動膜330が音波の作用で上下に湾曲する場合、第1のマイクロフォン構造体310の容量変化量と第2のマイクロフォン構造体の容量変化量とは、幅が同じであり、符号が逆である。
図3に例示された2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300の接続方式において、第1の差動式シリコンベースマイクロフォンチップ(左側)の半導体振動膜電極331と第2の差動式シリコンベースマイクロフォンチップ(右側)の半導体振動膜電極331とはワイヤ380を介して電気的に接続され、第1の差動式シリコンベースマイクロフォンチップの上部背極板電極311bと第2の差動式シリコンベースマイクロフォンチップの上部背極板電極311bとはワイヤ380を介して電気的に接続され、第1の差動式シリコンベースマイクロフォンチップの下部背極板電極321bと第2の差動式シリコンベースマイクロフォンチップの下部背極板電極321bとはワイヤ380を介して電気的に接続される。
第1の音響導入孔から入る第1の音波と第2の音響導入孔から入る第2の音波とが同じ音波源からのものである場合、本願の実施例の2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップの接続方式によれば、第1の音波による第1の差動式シリコンベースマイクロフォンチップの第1のマイクロフォン構造体310の容量変化量と第2の音波による第2の差動式シリコンベースマイクロフォンチップの第1のマイクロフォン構造体310の容量変化量とは、幅が等しく、符号が同じである。同様に、第1の音波による第1の差動式シリコンベースマイクロフォンチップの第2のマイクロフォン構造体320の容量変化量と第2の音波による第2の差動式シリコンベースマイクロフォンチップの第2のマイクロフォン構造体320の容量変化量とは、幅が等しく、符号が同じである。2つの第1のマイクロフォン構造体310が並列に接続され、2つの第2のマイクロフォン構造体320が並列に接続されるため、本実施例の2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300をパッケージしたシリコンベースマイクロフォン装置を用いると、音声信号とノイズ信号との比を増大させることにより、コモンモードノイズを低減して、シリコンベースマイクロフォンのより高い信号対雑音比を実現することができる。
なお、本願の上記各実施例に記載のシリコンベースマイクロフォン装置は、単一振動膜(例えば:半導体振動膜330)及び二重背極(例えば:上部背極板311と下部背極板321)で構成される差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300を例としている。差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300は、単一振動膜、二重背極の形態以外に、二重振動膜、単一背極の形態、又は他の差動式構造であってもよい。
同じ発明概念に基づいて、本願の実施例に係る電子機器は、前述した各実施例に記載のシリコンベースマイクロフォン装置を含む。
本実施例に係る電子機器は、少なくとも2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300を有するシリコンベースマイクロフォン装置を含み、当該シリコンベースマイクロフォン装置において、各差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300の第1のマイクロフォン構造体310を電気的に接続すると共に、各差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300の第2のマイクロフォン構造体320を電気的に接続することにより、音声信号とノイズ信号を同時に増加させることができ、音声信号の変化量がノイズ信号の変化量より大きいため、コモンモードノイズを低減し、信号対雑音比を向上させることができる。
一実施形態において、上記実施例に記載の電子機器は、携帯電話、ペン型ボイスレコーダ又は翻訳機であってもよい。
本願の説明において、「中心」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの用語によって示される方位又は位置関係は、図面に示される方位又は位置関係に基づくものであり、本願の説明及び説明を容易にして簡略化するためのものに過ぎず、言及される装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作されなければならないことを示したり示唆したりするものではないため、本願を限定するものであると理解すべきではない。
用語「第1」、「第2」は、説明の目的だけに用いられるものであり、相対的な重要性を示したり示唆したりするか、又は示された技術的特徴の数を黙示的に示すと理解すべきではない。そのため、「第1」、「第2」で限定される特徴は、1つ以上の当該特徴を含むことを明示的又は黙示的に示すことができる。本願の説明において、特に断りのない限り、「複数」は2つ以上を意味する。
なお、本願の説明において、他の明確な規定及び限定がない限り、用語「取付」、「連結」、「接続」は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定的な接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、一体的な接続であってもよく、直接的な接続であってもよく、中間媒体を介した間接的な接続であってもよく、2つの素子の内部連通であってもよい。当業者にとって、上記用語の本願における具体的な意味を具体的な状況に基づいて理解することができる。
本明細書の説明において、具体的な特徴、構造、材料又は特点は、任意の1つ以上の実施例又は例において適宜組み合わせることができる。
以上の記述は、本願の一部の実施形態に過ぎず、当業者であれば、本願の原理から逸脱することなく、さらに様々な改善や修正を行うことができるが、これらの改善や修正も本願の保護範囲内にある。
100 回路基板
110 音響導入孔
200 シールドケース
210 音響キャビティ
300 差動式シリコンベースマイクロフォンチップ
301 バックキャビティ
310 第1のマイクロフォン構造体
311 上部背極板
311a 上部気流孔
311b 上部背極板電極
312 上部エアギャップ
320 第2のマイクロフォン構造体
321 下部背極板
321a 下部気流孔
321b 下部背極板電極
322 下部エアギャップ
330 半導体振動膜
331 半導体振動膜電極
340 シリコン基板
341 貫通孔
350 第1の絶縁層
360 第2の絶縁層
370 第3の絶縁層
380 ワイヤ
400 制御チップ
第1の態様において、本願の実施例に係るシリコンベースマイクロフォン装置は、回路基板、シールドケース及び少なくとも2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップを含み、前記回路基板に少なくとも2つの音響導入孔(「音孔」とも呼ばれる)が開設され、前記シールドケースは、前記回路基板の一側に覆設され、前記回路基板と共に音響キャビティを形成し、前記シリコンベースマイクロフォンチップは、いずれも前記音響キャビティ内に位置し、各前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、各前記音響導入孔に一対一に対応して設置され、各前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップのバックキャビティは、対応する位置にある前記音響導入孔と連通し、各前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、第1のマイクロフォン構造体及び第2のマイクロフォン構造体を含み、すべての前記第1のマイクロフォン構造体同士が電気的に接続され、すべての前記第2のマイクロフォン構造体同士が電気的に接続される。
本願の実施例に係るシリコンベースマイクロフォン装置において、少なくとも2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップを設置し、かつ各差動式シリコンベースマイクロフォンチップの第1のマイクロフォン構造体を電気的に接続すると共に、各差動式シリコンベースマイクロフォンチップの第2のマイクロフォン構造体を電気的に接続する。これにより、同じ音波源からの音波が各音響導入孔から各差動式シリコンベースマイクロフォンチップのバックキャビティにそれぞれに入った場合、同じ音波による各第1のマイクロフォン構造体の容量変化量は、幅が等しく、符号が同じであり、同様に、同じ音波による各第2のマイクロフォン構造体の容量変化は、幅が等しく、符号が同じである。複数の差動式シリコンベースマイクロフォンチップを利用することで、音声信号とノイズ信号を同時に増加させることができ、音声信号の変化量がノイズ信号の変化量より大きいため、コモンモードノイズを低減し、信号対雑音比及び最大入力音圧レベルを高め、音質を改善することができる。
各差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300は、第1のマイクロフォン構造体310及び第2のマイクロフォン構造体320を含み、すべての第1のマイクロフォン構造体310同士が電気的に接続され、すべての第2のマイクロフォン構造体320同士が電気的に接続される。
本実施例に係るシリコンベースマイクロフォン装置において、少なくとも2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300を設置し、かつ各差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300の第1のマイクロフォン構造体310が電気的に接続すると共に、各差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300の第2のマイクロフォン構造体320が電気的に接続することにより、同じ音波源からの音波が各音響導入孔110から各差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300のバックキャビティ301にそれぞれに入った場合、同じ音波による各第1のマイクロフォン構造体310の容量変化量は、幅が等しく、符号が同じであり、同様に、同じ音波による各第2のマイクロフォン構造体320の容量変化は、幅が等しく、符号が同じである。複数の差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300を利用して音声信号とノイズ信号を同時に増加させることができ、音声信号の変化量がノイズ信号の変化量より大きいため、コモンモードノイズを低減し、信号対雑音比及び最大入力音圧レベルを高め、音質を改善することができる。
具体的には、複数の差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300の容量変化幅が重なった後、(音声信号に対応する)感度の増加量は、ノイズ信号の増加量の倍である。増加された音声信号に対応する容量変化量が2であることを例として説明すると、(音声信号に対応する)感度信号は、0.3をlog(2)として計算すると、20*log(2)=6dB増加し、ノイズ信号は
Figure 2023530638000006
増加する。したがって、増加した信号対雑音比=感度-ノイズ信号=3dBである。式中、単位dBはデシベルを表す。
本実施例において、差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300のバックキャビティ301は音波の入口であり、音波がバックキャビティ301から差動式シリコンベースマイクロフォンチップ300の第2のマイクロフォン構造体320及び第1のマイクロフォン構造体310に入って、第2のマイクロフォン構造体320及び第1のマイクロフォン構造体310の容量変化を引き起こすことにより、音信号を電気信号に変換することができる。一実施形態において、バックキャビティ301の横断面形状は、円形、楕円形又は方形であってもよい。

Claims (10)

  1. シリコンベースマイクロフォン装置であって、
    少なくとも2つの音響導入孔が開設されている回路基板と、
    前記回路基板の一側に覆設され、前記回路基板と共に音響キャビティを形成するシールドケースと、
    いずれも前記音響キャビティ内に位置する少なくとも2つの差動式シリコンベースマイクロフォンチップと、
    を含み、
    各前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、各前記音響導入孔に一対一に対応して設置され、各前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップのバックキャビティは、対応する位置にある前記音響導入孔と連通し、
    各前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、第1のマイクロフォン構造体及び第2のマイクロフォン構造体を含み、すべての前記第1のマイクロフォン構造体が電気的に接続され、すべての前記第2のマイクロフォン構造体が電気的に接続される、シリコンベースマイクロフォン装置。
  2. 前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、シリコン基板を含み、前記第2のマイクロフォン構造体及び前記第1のマイクロフォン構造体は、前記シリコン基板の一側に積層され、
    前記シリコン基板は、前記バックキャビティを形成するための貫通孔を有し、前記貫通孔は、前記第1のマイクロフォン構造体の本体と前記第2のマイクロフォン構造体の本体とに対応し、
    前記シリコン基板において前記第2のマイクロフォン構造体から離れた側は前記回路基板に固定的に接続され、前記貫通孔は前記音響導入孔と連通する、請求項1に記載のシリコンベースマイクロフォン装置。
  3. 前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、下部背極板、半導体振動膜及び上部背極板を含み、
    前記下部背極板、半導体振動膜及び上部背極板は、前記シリコン基板に積層され、前記上部背極板と前記半導体振動膜との間、及び前記半導体振動膜と前記下部背極板との間にいずれも隙間があり、前記上部背極板及び前記下部背極板の、前記貫通孔に対応する領域に、いずれも気流孔が設置され、
    前記上部背極板及び前記半導体振動膜は、前記第1のマイクロフォン構造体の本体を構成し、前記半導体振動膜及び前記下部背極板は、前記第2のマイクロフォン構造体の本体を構成する、請求項2に記載のシリコンベースマイクロフォン装置。
  4. すべての前記第1のマイクロフォン構造体の上部背極板は、第1の信号を形成するために、電気的に接続され、すべての前記第2のマイクロフォン構造体の下部背極板は、第2の信号を形成するために、電気的に接続される、請求項3に記載のシリコンベースマイクロフォン装置。
  5. すべての前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップの半導体振動膜は電気的に接続され、前記半導体振動膜は、定電圧源に電気的に接続するために用いられる、請求項4に記載のシリコンベースマイクロフォン装置。
  6. 前記シリコンベースマイクロフォン装置は制御チップをさらに含み、
    前記制御チップは、前記音響キャビティ内に位置し、かつ前記回路基板に接続され、
    前記上部背極板は、前記制御チップの1つの信号入力端子に電気的に接続され、前記下部背極板は、前記制御チップのもう1つの信号入力端子に電気的に接続される、請求項5に記載のシリコンベースマイクロフォン装置。
  7. 前記上部背極板は、上部背極板電極を含み、すべての前記第1のマイクロフォン構造体の上部背極板電極は電気的に接続され、及び/又は、
    前記下部背極板は、下部背極板電極を含み、すべての前記第2のマイクロフォン構造体の下部背極板電極は電気的に接続され、及び/又は、
    前記半導体振動膜は、半導体振動膜電極を含み、すべての前記半導体振動膜電極は電気的に接続される、請求項5に記載のシリコンベースマイクロフォン装置。
  8. 前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、パターン化された第1の絶縁層、第2の絶縁層及び第3の絶縁層をさらに含み、
    前記シリコン基板、前記第1の絶縁層、前記下部背極板、前記第2の絶縁層、前記半導体振動膜、前記第3の絶縁層及び前記上部背極板は、順に積層して設置される、請求項3に記載のシリコンベースマイクロフォン装置。
  9. 前記差動式シリコンベースマイクロフォンチップは、シリカゲルにより前記回路基板に固定的に接続されることと、
    前記シールドケースは、前記回路基板に電気的に接続される金属ケースを含むことと、
    前記シールドケースは、半田ペースト又は導電性接着剤により前記回路基板の一側に固定的に接続されることと、
    前記回路基板は、プリント回路基板を含むことと、
    のうちのいずれか1つ又は複数を特徴とする、請求項1に記載のシリコンベースマイクロフォン装置。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載のシリコンベースマイクロフォン装置を含む電子機器。
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