JP2023530247A - 直接堆積された輸送材料を有する流体浸透性のヒーターを有するヒーター組立品 - Google Patents

直接堆積された輸送材料を有する流体浸透性のヒーターを有するヒーター組立品 Download PDF

Info

Publication number
JP2023530247A
JP2023530247A JP2022575772A JP2022575772A JP2023530247A JP 2023530247 A JP2023530247 A JP 2023530247A JP 2022575772 A JP2022575772 A JP 2022575772A JP 2022575772 A JP2022575772 A JP 2022575772A JP 2023530247 A JP2023530247 A JP 2023530247A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating element
transport material
aerosol
heater assembly
fluid permeable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022575772A
Other languages
English (en)
Inventor
イレーヌ タウリーノ
Original Assignee
フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム filed Critical フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
Publication of JP2023530247A publication Critical patent/JP2023530247A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24FSMOKERS' REQUISITES; MATCH BOXES; SIMULATED SMOKING DEVICES
    • A24F40/00Electrically operated smoking devices; Component parts thereof; Manufacture thereof; Maintenance or testing thereof; Charging means specially adapted therefor
    • A24F40/40Constructional details, e.g. connection of cartridges and battery parts
    • A24F40/46Shape or structure of electric heating means
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24FSMOKERS' REQUISITES; MATCH BOXES; SIMULATED SMOKING DEVICES
    • A24F40/00Electrically operated smoking devices; Component parts thereof; Manufacture thereof; Maintenance or testing thereof; Charging means specially adapted therefor
    • A24F40/10Devices using liquid inhalable precursors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24FSMOKERS' REQUISITES; MATCH BOXES; SIMULATED SMOKING DEVICES
    • A24F40/00Electrically operated smoking devices; Component parts thereof; Manufacture thereof; Maintenance or testing thereof; Charging means specially adapted therefor
    • A24F40/40Constructional details, e.g. connection of cartridges and battery parts
    • A24F40/42Cartridges or containers for inhalable precursors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24FSMOKERS' REQUISITES; MATCH BOXES; SIMULATED SMOKING DEVICES
    • A24F40/00Electrically operated smoking devices; Component parts thereof; Manufacture thereof; Maintenance or testing thereof; Charging means specially adapted therefor
    • A24F40/40Constructional details, e.g. connection of cartridges and battery parts
    • A24F40/44Wicks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D13/00Electrophoretic coating characterised by the process
    • C25D13/02Electrophoretic coating characterised by the process with inorganic material
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24FSMOKERS' REQUISITES; MATCH BOXES; SIMULATED SMOKING DEVICES
    • A24F40/00Electrically operated smoking devices; Component parts thereof; Manufacture thereof; Maintenance or testing thereof; Charging means specially adapted therefor
    • A24F40/70Manufacture

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)
  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Abstract

エアロゾル発生システム用のヒーター組立品(10)であって、ヒーター組立品は、液体エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを形成するための流体浸透性の発熱体(12)であって、流体が発熱体(12)を通して浸透することを可能にする複数の開口(16)を含む、流体浸透性の発熱体(12)と、液体エアロゾル形成基体を流体浸透性の発熱体(12)の複数の開口(16)に搬送するための複数のチャネル(18)を含む輸送材料(14)と、を備え、輸送材料(14)は、流体浸透性の発熱体(12)の流体浸透性の表面上に直接堆積されるセラミックを含み、流体浸透性の発熱体(12)の開口(16)の50パーセント超に対して、輸送材料(14)は、液体エアロゾル形成基体をそのそれぞれの開口(16)に搬送するための対応するチャネル(18)を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、エアロゾル発生システム用のヒーター組立品に関する。特に、排他的ではないが、本発明は、エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを発生し、エアロゾルをユーザーの口の中へ送達するための、手持ち式の電気的に作動するエアロゾル発生システム用のヒーター組立品に関する。本発明はまた、ヒーター組立品を備えるエアロゾル発生システム用のカートリッジ、エアロゾル発生システム、およびヒーター組立品を製造する方法に関する。
電池および制御電子機器を備える装置部分と、液体エアロゾル形成基体を収容または受容するための部分と、エアロゾルを発生させるためにエアロゾル形成基体を加熱するための電気的に作動するヒーターと、から成る、手持ち式の電気的に作動するエアロゾル発生装置およびシステムが公知である。ヒーターは典型的に、液体エアロゾル形成基体を液体貯蔵部分からヒーターに移送する細長い芯の周りに巻かれたワイヤのコイルを備える。電流はワイヤのコイルを通過してヒーターを加熱し、それによってエアロゾル形成基体からエアロゾルを発生することができる。マウスピース部分もまた含まれ、ユーザーは自分の口の中にエアロゾルを引き込むために、これを吸煙し得る。
芯に加えて、液体貯蔵部分は、液体エアロゾル形成基体を保持するために吸収性材料を含んでもよい。したがって、公知のエアロゾル発生装置用のヒーター組立品を製造し、液体エアロゾル形成基体を加熱ワイヤに輸送する手段を提供することは、少なくとも三つの構成要素の組み立てを伴う場合がある。これは、組み立てラインの複雑さ、および関連する製造工程の数を増大させる。
公知のエアロゾル発生装置の別の問題は、ユーザーが、液体エアロゾル形成基体が枯渇した後にエアロゾル発生装置を使用し続ける場合に生じる。この状況では、ウィッキング材料を形成するために使用されるいくつかの材料は、乾燥状態で加熱された時に劣化し、潜在的に有害であり得る望ましくない副産物を放出することが公知である。さらに、一部の繊維質のウィッキング材料は、乾燥状態で加熱された時に繊維を放出することが公知である。
組み立てる必要がある部品が少ない、エアロゾル発生システム用のヒーター組立品を提供することが望ましい。製造がより単純である、エアロゾル発生システム用のヒーター組立品を提供することが望ましい。また、望ましくない副産物が生成されるリスクを減少させるヒーター組立品を提供することも望ましい。
本開示中の一実施例によると、エアロゾル発生システム用のヒーター組立品が提供される。ヒーター組立品は、液体エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを形成するための流体浸透性の発熱体を備えてもよい。ヒーター組立品は、液体エアロゾル形成基体を流体浸透性の発熱体に搬送するための輸送材料を備えてもよい。輸送材料は、セラミックを含み得る。セラミックは、流体浸透性の発熱体の流体浸透性の表面上に堆積されてもよい。セラミックは、流体浸透性の発熱体の流体浸透性の表面上に直接堆積されてもよい。
本開示の一実施例によると、エアロゾル発生システム用のヒーター組立品であって、液体エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを形成するための流体浸透性の発熱体と、液体エアロゾル形成基体を流体浸透性の発熱体に搬送するための輸送材料であって、流体浸透性の発熱体の流体浸透性の表面上に直接堆積されるセラミックを含む、輸送材料と、を備える、ヒーター組立品が提供されている。
本明細書で使用される場合、「堆積される」という用語は、輸送材料が、流体浸透性の発熱体の表面上に何らかの物理的、化学的、または電気堆積プロセスの形態によって形成されることを意味することが意図される。用語「堆積される」は、流体浸透性の発熱体に単に取り付けられるか、または接触して定置される別個の個別の部品として輸送材料を形成することを包含することを意図しない。疑義を避けるために付言すると、用語「堆積される」は電気泳動堆積を含む。
本明細書で使用される場合、用語「直接堆積される」は、輸送材料が、輸送材料と流体浸透性の発熱体との間に配設される介在構成要素なく、流体浸透性の発熱体と直接接触して、流体浸透性の発熱体の表面上に堆積されることを意味する。
有利なことに、輸送材料を流体浸透性の発熱体上に直接堆積することによって、輸送材料は流体浸透性の発熱体と一体的に形成される。言い換えれば、輸送材料および流体浸透性の発熱体は、単一の部品または部分として形成される。二つの構成要素、すなわち別個の輸送材料および発熱体の代わりに、ヒーター組立品は、単一の構成要素のみを備える。これにより、組み立てが必要なヒーター組立品の個別の部品の数が減少し、組み立てがより簡単になる。また、ヒーター組立品を組み立てるためのさらなる構成要素、例えば、構成要素を一緒に維持するためのフレームまたはホルダーの必要性も取り除かれる。さらに、ヒーター組立品の他の構成要素は、ヒーター組立品に直接接続することができる。例えば、電気接点は、流体浸透性の発熱体に直接接続することができる。さらに、流体浸透性の発熱体および輸送材料を単一の一体型の構成要素として形成することは、流体浸透性の発熱体が輸送材料と流体連通することを確実にし、液体エアロゾル形成基体を発熱体に供給することを支援する。
セラミックから輸送材料を形成する利点は、乾燥加熱状況によって引き起こされる望ましくない副産物の生成などの、繊維質のウィッキング材料の使用から生じる場合がある問題の一部を軽減することである。一部のポリマー系繊維と比較して、セラミックは比較的不活性であり、より広い温度範囲にわたって熱的および構造的に安定している。セラミック輸送材料の使用はまた、繊維セグメントを装置内に放出するリスクも減少させる。
流体浸透性の発熱体は、発熱体の第一の側面から第二の側面に延びる複数の隙間または開口を含んでもよい。複数の隙間または開口は、有利なことに、流体が発熱体を通して浸透することを可能にする。
輸送材料は、液体エアロゾル形成基体を流体浸透性の発熱体の複数の開口に搬送するための複数のチャネルを含んでもよい。複数のチャネルの各チャネルは、毛細管作用によって輸送材料の一方の端から別の端に液体を移送する毛細管チャネルであってもよい。輸送材料は、任意の好適なセラミックを含んでもよい。輸送材料は、任意の好適な不活性セラミックまたは生体適合性セラミックを含んでもよい。好適なセラミックの例としては、Al23、ZrO2、およびヒドロキシアパタイトを含むリン酸カルシウムセラミックが挙げられる。
流体浸透性の発熱体の開口の各々に対して、または少なくとも流体浸透性の発熱体の開口の各々の大部分(例えば50パーセント超)に対して、輸送材料は、液体エアロゾル形成基体をそのそれぞれの開口に搬送するための対応するチャネルを含み得る。流体浸透性の発熱体の開口の60パーセント超、好ましくは70パーセント超、より好ましくは80パーセント超に対して、輸送材料は、液体エアロゾル形成基体をそのそれぞれの開口に搬送するための対応するチャネルを含み得る。流体浸透性の発熱体の開口の50パーセント~85パーセント、好ましくは60パーセント~85パーセント、より好ましくは70パーセント~85パーセントに対して、輸送材料は、液体エアロゾル形成基体をそのそれぞれの開口に搬送するための対応するチャネルを含み得る。これは、各開口、または少なくとも開口の大部分の各々が、液体エアロゾル形成基体を流体浸透性の発熱体に供給することを支援する、独自の専用のチャネルを有することを意味する。また、液体エアロゾル形成基体が、すべての開口、または少なくとも開口の大部分に供給され得ることも意味する。これは、開口を有する流体浸透性の発熱体の全ての部分、または開口を有する流体浸透性の発熱体の全ての部分の少なくとも大多数が、液体エアロゾル形成基体の供給を受容し、供給が流体浸透性の発熱体にわたって均一に分布することを確実にするのを支援する。
輸送材料は、輸送材料の第一の表面と輸送材料の対向する第二の表面との間に画定される厚さを有してもよい。流体浸透性の発熱体は、第一の表面に配設されてもよく、第二の表面は、液体エアロゾル形成基体を受容するように配設されてもよい。複数のチャネルは、輸送材料の第一の表面と第二の表面との間に輸送材料の厚さを通って延び得る。輸送材料の厚さを通って延びる複数のチャネルは、液体貯蔵部分から流体浸透性の発熱体に液体エアロゾル形成基体を供給することを支援し得る。輸送材料の厚さは、0.5~6mmであってもよい。
複数のチャネルは、輸送材料の第一の表面と第二の表面との間に液体エアロゾル形成基体が単一方向で流れることを許容するように配設されてもよい。有利なことに、これは、液体エアロゾル形成基体の流体浸透性の発熱体へのより効率的な移送をもたらし得る。標準的な多孔質セラミック材料では、空孔は等方性を有して相互接続され、液体はセラミックを通って任意の方向に浸透することができ、必ずしも発熱体に向かって浸透するわけではない。セラミックを通るチャネルを提供することによって、液体は、輸送材料を通して単一方向に、すなわち、液体エアロゾル形成基体が受容される第二の表面から流体浸透性の発熱体に流れるように促進される。
複数のチャネルは、輸送材料の第一の表面に実質的に直交する方向に、実質的に直線状に延び得る。有利なことに、これは、液体が流体浸透性の発熱体への最短ルート、すなわち直線を取るため、液体エアロゾル形成基体の流体浸透性の発熱体へのより効率的な移送をもたらし得る。
流体浸透性の発熱体の複数の開口の各々は、20ミクロン~300ミクロンの断面寸法を有してもよい。これは、液体エアロゾル形成基体が流体浸透性の発熱体の開口内に浸透すること、および流体浸透性の発熱体による加熱に伴う特に効果的なエアロゾル発生を可能にする、特に効果的なサイズ範囲であることが見出されている。
好ましくは、流体浸透性の発熱体の複数の開口の各々は、20ミクロン~200ミクロン、より好ましくは20ミクロン~100ミクロン、より好ましくは50ミクロン~80ミクロン、さらにより好ましくは約70ミクロンの断面寸法を有してもよい。
チャネルの長さに沿った複数のチャネルの各々の横断面寸法は、流体浸透性の発熱体の開口の断面寸法と実質的に同じであってもよい。これにより、チャネルを通る液体エアロゾル形成基体の障害のない流れが可能となる。
チャネルの長さに沿った複数のチャネルの各々の横断面寸法は、流体浸透性の発熱体のその対応する開口の断面寸法と実質的に同じであってもよい。これにより、チャネルを通る液体エアロゾル形成基体の障害のない流れが可能となる。
ヒーター組立品は、流体浸透性の発熱体に電力を供給するための電気接点をさらに備えてもよい。電気接点は、流体浸透性の発熱体に直接接続されてもよい。有利なことに、電気接点を流体浸透性の発熱体に直接接続することによって、組み立てライン上で組み立ておよび接続する必要のある構成要素の数がさらに減少する。
電気接点は、流体浸透性の発熱体の両端上に位置付けられてもよい。電気接点部分は、二つの導電性接点パッドを備えてもよい。導電性接点パッドは、流体浸透性の発熱体の縁の区域に位置付けられてもよい。好ましくは、少なくとも二つの導電性接点パッドが、発熱体の先端に位置付けられてもよい。導電性接点パッドは、流体浸透性の発熱体の導電性フィラメントに直接固定されてもよい。導電性接点パッドは、錫のパッチを含んでもよい。代わりに、導電性接点パッドは流体浸透性の発熱体と一体型であってもよい。
輸送材料は、流体浸透性の発熱体の第一の側面上に配設された第一の輸送材料を含んでもよい。ヒーター組立品は、流体浸透性の発熱体の第二の側面上に配設された第二の輸送材料をさらに備えてもよい。これは、第一の輸送材料と第二の輸送材料との間に流体浸透性の加熱を効果的に挟み、これがヒーター組立品の堅牢性を改善することを支援し得る。
流体浸透性の発熱体は、電気抵抗性のある発熱体を含んでもよい。
流体浸透性の発熱体は、任意の好適な導電性材料から作製されてもよい。好適な材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、合金、およびセラミック材料と金属材料とで作製された複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。適切な合金の例としては、ステンレス鋼、コンスタンタン、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、鉄-アルミニウム系合金、鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。Timetal(登録商標)は、Titanium Metals Corporationの登録商標である。流体浸透性の発熱体は、ステンレス鋼、より好ましくは、AISI 304、316、304L、316Lなどの300シリーズのステンレス鋼から作製されることが好ましい。
追加的に、流体浸透性の発熱体は、上記の材料の組み合わせを含んでもよい。実質的に平坦な発熱体の抵抗の制御を改善するために、材料の組み合わせが使用されてもよい。例えば、固有抵抗が高い材料を、固有抵抗が低い材料と組み合わせてもよい。これは、材料のうちの一つが他の観点、例えば価格、機械加工性、またはその他の物理的および化学的パラメータの観点から、より有益である場合に、有利である場合がある。有利なことに、比抵抗が高いヒーターは、電池エネルギーのより効率的な使用を可能にする。
流体浸透性の発熱体は、単純な製造を可能にするために実質的に平坦な発熱体を含んでもよい。幾何学的に、「実質的に平坦な」発熱体という用語は、実質的に二次元の位相幾何学的マニホールドの形態である発熱体を指すために使用される。一部の実施例では、実質的に平坦な発熱体は、実質的に三次元でよりも、表面に沿って二次元で延び得る。一部の実施例では、その表面内での二次元の実質的に平坦な発熱体の寸法は、表面に垂直な三次元での寸法の少なくとも5倍であってもよい。一部の実施例では、実質的に平坦な流体浸透性の発熱体は、二つの実質的に平坦な平行仮想表面を含み得る。一部の実施例では、実質的に平坦な発熱体は、二つの実質的に平坦な平行仮想表面間の構造であって、これらの二つの仮想表面間の距離は、その表面内の延長よりも実質的に小さくてもよい。一部の実施例では、二つの実質的に平行な仮想表面のうちの一つのみが平坦であってもよい。一部の実施例において、実質的に平坦な発熱体は平面状であってもよい。他の実施例において、実質的に平坦な発熱体は一つ以上の寸法に沿って湾曲していてもよく、例えばドーム形状またはブリッジ形状を形成してもよい。
流体浸透性の発熱体は、一つまたは複数の導電性フィラメントを含んでもよい。「フィラメント」という用語は、二つの電気接点の間に配設された電気的な経路を指すために使用される。フィラメントは恣意的に、幾つかの経路またはフィラメントにそれぞれ枝分かれおよび分岐していてもよく、または幾つかの電気的な経路から一つの経路に合流していてもよい。フィラメントは丸型、正方形型、平坦型、または任意の他の形態の断面を有してもよい。フィラメントは、真っ直ぐな様態または湾曲した様態で配設されてもよい。
流体浸透性の発熱体は、例えば相互に平行に配設されたフィラメントのアレイであってもよい。好ましくは、フィラメントはメッシュを形成してもよい。メッシュは織られていてもよく、または不織であってもよい。メッシュは、異なるタイプの織り構造または格子構造を使用して形成されてもよい。別の方法として、導電性発熱体は、フィラメントのアレイまたはフィラメントの織物を含む。導電性フィラメントのメッシュ、アレイ、または織物はまた、液体を保持するその能力によっても特徴付けられる場合がある。
好ましい一実施例において、実質的に平坦な発熱体は、ワイヤメッシュへと形成されたワイヤで構築されてもよい。メッシュは平織の設計を有することが好ましい。発熱体は、メッシュ細片から作製されたワイヤグリルであることが好ましい。
導電性フィラメントはフィラメント間の隙間を画定する場合があり、隙間は10マイクロメートル~100マイクロメートルの幅を有してもよい。使用時に気化されることになる液体が隙間の中に引き出されるように、フィラメントは隙間の中で毛細管作用を生じさせることが好ましく、発熱体と液体エアロゾル形成基体の間の接触面積を増大する。
導電性フィラメントは、60~240フィラメント毎センチメートル(±10パーセント)のサイズのメッシュを形成してもよい。メッシュ密度は、100~140フィラメント毎センチメートル(±10パーセント)であることが好ましい。メッシュ密度は、およそ115フィラメント毎センチメートルであることがより好ましい。隙間の幅は、20マイクロメートル~300マイクロメートルであってもよく、50マイクロメートル~100マイクロメートルであることが好ましく、およそ70マイクロメートルであることがより好ましい。メッシュの総面積に対する隙間の面積の比であるメッシュの開口面積の割合は、40パーセント~90パーセントであってもよく、85パーセント~80パーセントであることが好ましく、およそ82パーセントであることがより好ましい。
導電性フィラメントは、10マイクロメートル~100マイクロメートル、好ましくは10マイクロメートル~50マイクロメートル、より好ましくは12マイクロメートル~25マイクロメートル、最も好ましくはおよそ16マイクロメートルの幅または直径を有してもよい。フィラメントは丸い断面を有してもよく、または扁平な断面を有してもよい。
導電性フィラメントのメッシュ、アレイ、または織物の面積は小さくてもよく、例えば50平方ミリメートル以下であってもよく、25平方ミリメートル以下であることが好ましく、およそ15平方ミリメートルであることがより好ましい。サイズは、発熱体を手持ち式システムの中に組み込むように選ばれる。導電性フィラメントのメッシュ、アレイ、または織物のサイズ設定を50平方ミリメートル以下にすることは、導電性フィラメントのメッシュ、アレイ、または織物を加熱するのに必要な総電力量を低減する一方で、導電性フィラメントのメッシュ、アレイ、または織物が液体エアロゾル形成基体に十分に接触していることを依然として確実にする。導電性フィラメントのメッシュ、アレイ、または織物は、例えば長方形であってもよく、また2ミリメートル~10ミリメートルの長さ、および2ミリメートル~10ミリメートルの幅を有してもよい。メッシュは、およそ5ミリメートル×3ミリメートルの寸法を有することが好ましい。
フィラメントはワイヤで作製されていることが好ましい。ワイヤは金属で作製されていることがより好ましく、ステンレス鋼で作製されていることが最も好ましい。
発熱体の導電性フィラメントのメッシュ、アレイ、または織物の電気抵抗は、0.3オーム~4オームであってもよい。電気抵抗は0.5オーム以上であることが好ましい。導電性フィラメントのメッシュ、アレイ、または織物の電気抵抗は、0.6オーム~0.8オームであることがより好ましく、約0.68オームであることが最も好ましい。導電性フィラメントのメッシュ、アレイ、または織物の電気抵抗率は、いずれの導電性接点部分の電気抵抗率よりも少なくとも1桁大きいことが好ましく、また少なくとも2桁大きいことがより好ましい。これは、発熱体に電流を通過させることによって発生した熱が、導電性フィラメントのメッシュまたはアレイに局在化されることを確実にする。システムが電池によって電力供給される場合、発熱体に対する全体抵抗が低いことは有利である。低抵抗で大電流のシステムは、発熱体に高電力を送達することを可能にする。これは、発熱体が導電性フィラメントを望ましい温度に素早く加熱することを可能にする。
別の方法として、流体浸透性の発熱体は、開口のアレイが中に形成されている加熱プレートまたは膜を含んでもよい。開口は、例えばエッチングまたは機械加工によって形成されてもよい。プレートまたは膜は、流体浸透性の発熱体に関して上述した材料などの、適切な電気特性を有する任意の材料から形成されてもよい。
本開示の別の実施例によると、エアロゾル発生システム用のカートリッジが提供されている。カートリッジは、上述の例示的なヒーター組立品のいずれかによるヒーター組立品を備えてもよい。カートリッジは、液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部分または区画を備えてもよい。
本開示中の別の実施例によると、エアロゾル発生システム用のカートリッジであって、上述の例示的なヒーター組立品のいずれかによるヒーター組立品と、液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部分または区画と、を備える、カートリッジが提供されている。
用語「液体貯蔵部分」および「液体貯蔵区画」は、本明細書では互換的に使用される。液体貯蔵部分または区画は、互いに連通する第一および第二の貯蔵部分を有してもよい。液体貯蔵区画の第一の貯蔵部分は、液体貯蔵区画の第二の貯蔵部分に対してヒーター組立品の反対側の上にあってもよい。液体エアロゾル形成基体は、液体貯蔵区画の第一および第二の貯蔵部分の両方に保持される。
有利なことに、貯蔵区画の第一の貯蔵部分は、液体貯蔵区画の第二の貯蔵部分より大きい。カートリッジは、ユーザーがカートリッジで発生したエアロゾルを吸い込むために、ユーザーがカートリッジから引き込む、またはカートリッジを吸うことを可能にするように構成されてもよい。使用時に、カートリッジの口側端の開口部は典型的に、ヒーター組立品の上方に位置付けられていて、貯蔵区画の第一の貯蔵部分は、口側端の開口部とヒーター組立品との間に位置付けられている。液体貯蔵区画の第一の貯蔵部分を液体貯蔵区画の第二の貯蔵部分よりも大きくすることにより、使用中に重力の影響下で、液体が液体貯蔵区画の第一の貯蔵部分から貯蔵区画の第二の貯蔵部分に、またヒーター組立品に送達されることを確実にする。
カートリッジは、それを通じてユーザーが発生したエアロゾルを引き込むことのできる口側端と、エアロゾル発生装置に接続するように構成された接続端とを有してもよく、ヒーター組立品の第一の側面は口側端に面し、ヒーター組立品の第二の側面は接続端に面する。
カートリッジは、ヒーター組立品の第一の側面を通り過ぎる空気吸込み口からカートリッジの口側端の開口部までの囲まれた気流経路または通路を画定してもよい。囲まれた気流通路は、液体貯蔵区画の第一のまたは第二の貯蔵部分を通過してもよい。一実施形態において、気流経路は液体貯蔵区画の第一および第二の貯蔵部分の間に延びる。追加的に、気流通路は液体貯蔵区画の第一の貯蔵部分を通って延びてもよい。例えば、液体貯蔵区画の第一の貯蔵部分は環状の断面を有してもよく、ヒーター組立品から口側端部まで液体貯蔵区画の第一の貯蔵部分を通して延びる気流通路を有する。代わりに、気流通路は、ヒーター組立品から液体貯蔵区画の第一の貯蔵部分に隣接した口側端の開口部まで延びてもよい。
別の方法として、または追加的に、カートリッジは液体エアロゾル形成基体を保持するための保持材料を包含してもよい。保持材料は、液体貯蔵区画の第一の貯蔵部分、液体貯蔵区画の第二の貯蔵部分、または液体貯蔵区画の第一および第二の貯蔵部分の両方の中にあってもよい。保持材料は発泡体、海綿体、または繊維の収集物であってもよい。保持材料はポリマーまたはコポリマーで形成されてもよい。一実施形態において、保持材料は紡糸ポリマーである。液体エアロゾル形成基体は使用中に、保持材料の中に放出されてもよい。例えば、液体エアロゾル形成基体はカプセル内に提供されてもよい。
カートリッジは有利なことに、液体エアロゾル形成基体を収容する。本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体を指す。揮発性化合物はエアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。
エアロゾル形成基体は室温にて液体であってもよい。エアロゾル形成基体は、液体構成成分と固体構成成分の両方を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。ニコチン含有液体エアロゾル形成基体はニコチン塩マトリクスであってもよい。液体エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。
液体エアロゾル形成基体は一つ以上のエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、使用時に高密度の安定したエアロゾルの形成を容易にし、かつシステムの動作温度にて熱分解に対して実質的に抵抗性である任意の適切な周知の化合物または化合物の混合物である。適切なエアロゾル形成体の例としては、グリセリンおよびプロピレングリコールが挙げられる。適切なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、これには多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。液体エアロゾル形成基体は、水、溶媒、エタノール、植物抽出物、および天然風味または人工風味を含んでもよい。
液体エアロゾル形成基体は、ニコチンおよび少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、グリセリンまたはプロピレングリコールであってもよい。エアロゾル形成体は、グリセリンとプロピレングリコールの両方を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、約0.5%~約10%(例えば、約2%)のニコチン濃度を有してもよい。
カートリッジはハウジングを備えてもよい。ハウジングは、ポリプロピレン(PP)またはポリエチレンテレフタラート(PET)などの成形可能プラスチック材料から形成されてもよい。ハウジングは、液体貯蔵区画の一方または両方の部分の壁の一部またはすべてを形成してもよい。ハウジングおよび液体貯蔵区画は一体的に形成されてもよい。別の方法として、液体貯蔵区画はハウジングと別個に形成され、ハウジングに組み立てられてもよい。
本開示中の別の実施例によると、エアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生システムは、上述の例示的なカートリッジのいずれかによるカートリッジを備えてもよい。エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置を備えてもよい。カートリッジは、エアロゾル発生装置に取り外し可能に結合されてもよい。エアロゾル発生装置は、ヒーター組立品用の電源を備えてもよい。
本開示中の別の実施例によると、上述の例示的なカートリッジのいずれかによるカートリッジと、エアロゾル発生装置とを備え、カートリッジは、エアロゾル発生装置に取り外し可能に結合され、エアロゾル発生装置は、ヒーター組立品用の電源を備える、エアロゾル発生システムが提供されている。
エアロゾル発生装置は、ヒーター組立品への電力供給を制御するよう構成された制御回路をさらに含み得る。
制御回路は、マイクロプロセッサを備えてもよい。マイクロプロセッサは、プログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または特定用途向け集積チップ(ASIC)もしくは制御を提供する能力を有する他の電子回路であってもよい。制御回路は、さらなる電子構成要素を備えてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、制御回路は、センサー、スイッチ、ディスプレイ要素のいずれかを備えてもよい。電力は装置の起動後、ヒーター組立品に連続的に供給されてもよく、または断続的に、例えば吸煙ごとに、供給されてもよい。電力は、例えば、パルス幅変調により、電流パルスの形態でヒーター組立品に供給されてもよい。
電源はDC電源であってもよい。電源は電池であってもよい。電池は、リチウム系の電池、例えばリチウムコバルト電池、リチウム鉄リン酸塩電池、チタン酸リチウム電池、またはリチウムポリマー電池であってもよい。電池はニッケル水素電池またはニッケルカドミウム電池であってもよい。電源はコンデンサーなど別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電可能でもよく、また数多くの充放電サイクルのために構成されてもよい。電源は、一回以上のユーザー体験のための十分なエネルギーの貯蔵を可能にする容量を有してもよく、例えば電源は従来の紙巻たばこ一本を喫煙するのにかかる典型的な時間に対応する約六分間、または六分間の倍数の時間の期間の間のエアロゾルの連続的な発生を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の実施例において、電源は所定回数の吸煙、またはヒーター組立品の不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。
エアロゾル発生装置は、ハウジングを備え得る。ハウジングは細長くてもよい。ハウジングは、任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に適切な熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンが挙げられる。材料は軽量であり、脆くないことが好ましい。
エアロゾル発生システムは、手持ち式エアロゾル発生システムであってもよい。エアロゾル発生システムは、ユーザーがマウスピースを吸煙し、口側端の開口部を通してエアロゾルを引き込むことを可能にするように構成された手持ち式エアロゾル発生システムであってもよい。エアロゾル発生システムは従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこに匹敵するサイズを有してもよい。エアロゾル発生システムは約30mm~約150mmの全長を有してもよい。エアロゾル発生システムは約5mm~約30mmの外径を有してもよい。
本開示中の別の実施例によると、エアロゾル発生システム用のヒーター組立品を製造する方法が提供されている。方法は、流体浸透性の発熱体を提供することを含んでもよい。方法は、液体エアロゾル形成基体を流体浸透性の発熱体に輸送するための輸送材料を提供することを含んでもよい。輸送材料は、流体浸透性の発熱体上にセラミックを堆積することによって提供されてもよい。輸送材料は、セラミックを流体浸透性の発熱体上に直接堆積することによって提供されてもよい。
本開示の別の実施例によると、エアロゾル発生システム用のヒーター組立品を製造する方法であって、流体浸透性の発熱体を提供することと、液体エアロゾル形成基体を流体浸透性の発熱体に輸送するための輸送材料を提供することと、を含み、輸送材料は、流体浸透性の発熱体上にセラミックを直接堆積することによって提供される、方法が提供されている。
有利なことに、輸送材料を流体浸透性の発熱体上に直接堆積することによって、輸送材料は流体浸透性の発熱体と一体的に形成される。言い換えれば、輸送材料および流体浸透性の発熱体は、単一の部品または部分として形成される。輸送材料および流体浸透性の発熱体は、単一の製造工程において単一の部品または部分として形成される。二つの構成要素、すなわち別個の輸送材料および発熱体の代わりに、ヒーター組立品は、単一の構成要素のみを備える。これにより、組み立てが必要なヒーター組立品の個別の部品の数が減少し、組み立てがより簡単になる。また、ヒーター組立品を組み立てるためのさらなる構成要素、例えば、構成要素を一緒に維持するためのフレームまたはホルダーの必要性も取り除かれる。さらに、ヒーター組立品の他の構成要素は、ヒーター組立品に直接接続することができる。例えば、電気接点は、流体浸透性の発熱体に直接接続することができる。
輸送材料は、電気泳動堆積によって流体浸透性の発熱体に直接堆積されてもよい。
本明細書で使用される場合、用語「電気泳動堆積」は、液体媒体中に懸濁されたコロイド粒子が、電界(電気泳動)の影響下で遊走し、電極として作用する流体浸透性の発熱体などの導電性基体上に堆積されるプロセスを指す。
電気泳動堆積は、いくつかの特性をヒーター組立品に付与することを支援し得る。有利なことに、セラミック輸送材料は、流体浸透性の発熱体に結合して、流体浸透性の発熱体および一体型の輸送材料を備える単一部品のヒーター組立品を生成する。セラミック輸送材料は、下にある流体浸透性の発熱体の形状に堆積され、これは電気泳動堆積プロセスにおいて電極として作用する。さらに、堆積されたセラミック輸送材料は、堆積プロセス中に堆積されたセラミック層の厚さが増加する際にこの形状を維持する。したがって、セラミック輸送材料は、流体浸透性の発熱体から離れるように延びる実質的に直線状のチャネルを有することになる。チャネルは、流体浸透性の発熱体内の下にある開口と実質的に同じ形状および寸法を有する。したがって、チャネルは、毛細管作用によって流体浸透性の発熱体に向かって輸送材料を通る一方向の液体流れを可能にする。
輸送材料は、セラミック粒子を流体浸透性の発熱体上に堆積させることによって堆積されてもよく、セラミック粒子の平均粒子サイズは、0.05ミクロン~0.7ミクロンである。セラミック粒子のこの粒子サイズの範囲は、好適な特性を有する輸送材料を製造するために特に効果的であることが見出されている。
セラミック粒子の粒子サイズは、使用されるセラミックのタイプに依存し得る。例えば、Al23およびZrO2などの不活性セラミックについては、粒子サイズは、0.2~0.7ミクロンであってもよい。ヒドロキシアパタイトなどの生体適合性セラミックについては、粒子サイズは50~600ナノメートルであってもよい。
方法は、異なるタイプのセラミックの粒子を使用して、堆積された輸送材料内に異なるセラミック層を蓄積してもよい。異なるタイプのセラミックを使用して、異なる特性を輸送材料に付与することができる。
方法は、輸送材料が堆積された後にヒーター組立品をアニーリングすることをさらに含んでもよい。方法は、輸送材料が堆積された後にヒーター組立品を焼結することをさらに含んでもよい。焼結は、セラミック粒子を融合させて、セラミック粒子の間の空孔または空間を減少させる。これは、セラミックの本体を通したチャネルからの液体エアロゾル形成基体の横方向の流れを低減することを支援し、その代わりに、液体が流体浸透性の発熱体内の開口へとチャネル内で効率的に流れるように、液体エアロゾル形成基体をチャネル内に維持し得る。
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちの任意の一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様の任意の一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
実施例1:
エアロゾル発生システム用のヒーター組立品であって、ヒーター組立品は、液体エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを形成するための流体浸透性の発熱体と、液体エアロゾル形成基体を流体浸透性の発熱体に搬送するための輸送材料と、を備える、ヒーター組立品。
実施例2:
輸送材料は、流体浸透性の発熱体の流体浸透性の表面上に直接堆積されるセラミックを含む、実施例1によるヒーター組立品。
実施例3:
流体浸透性の発熱体は、流体が発熱体を通して浸透することを可能にする複数の開口を含む、実施例1または実施例2によるヒーター組立品。
実施例4:
輸送材料は、液体エアロゾル形成基体を流体浸透性の発熱体の複数の開口に搬送するための複数のチャネルを含む、実施例3によるヒーター組立品。
実施例5:
流体浸透性の発熱体の開口の各々に対して、輸送材料は、液体エアロゾル形成基体をそのそれぞれの開口に搬送するための対応するチャネルを含む、実施例4によるヒーター組立品。
実施例6:
輸送材料は、輸送材料の第一の表面と輸送材料の対向する第二の表面との間に画定される厚さを有し、流体浸透性の発熱体は、第一の表面に配設され、第二の表面は、液体エアロゾル形成基体を受容するように配設され、複数のチャネルは、輸送材料の第一の表面と第二の表面との間に輸送材料の厚さを通って延びる、実施例1~5のいずれかによるヒーター組立品。
実施例7:
複数のチャネルは、輸送材料の第一の表面と第二の表面との間に液体エアロゾル形成基体が単一方向で流れることを許容するように配設される、実施例6によるヒーター組立品。
実施例8:
複数のチャネルは、輸送材料の第一の表面に実質的に直交する方向に、実質的に直線状に延びる、実施例6または実施例7によるヒーター組立品。
実施例9:
流体浸透性の発熱体の複数の開口の各々は、20ミクロン~300ミクロンの断面寸法を有する、実施例1~8のいずれかによるヒーター組立品。
実施例10:
チャネルの長さに沿った複数のチャネルの各々の横断面寸法は、流体浸透性の発熱体のその対応する開口の断面寸法と実質的に同じである、実施例5~9のいずれかによるヒーター組立品。
実施例11:
流体浸透性の発熱体に電力を供給するための電気接点をさらに備え、電気接点は、流体浸透性の発熱体に直接接続される、実施例1~10のいずれかによるヒーター組立品。
実施例12:
流体浸透性の発熱体が、実質的に平坦である、実施例1~11のいずれかによるヒーター組立品。
実施例13:
輸送材料は、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、およびヒドロキシアパタイトのうちの一つ以上から選択されるセラミックを含む、実施例1~12のいずれかによるヒーター組立品。
実施例14:
流体浸透性の発熱体の各開口は、その対応するチャネルと実質的に整列している、実施例5~13のいずれかによるヒーター組立品。
実施例15:
チャネルの横断面形状は、開口の横断面形状と実質的に同じである、実施例4~14のいずれかによるヒーター組立品。
実施例16:
電気接点は、流体浸透性の発熱体の対向する側面上に配設される、実施例11~15のいずれかによるヒーター組立品。
実施例17:
輸送材料は、流体浸透性の発熱体の第一の側面上に配設された第一の輸送材料を含み、ヒーター組立品は、流体浸透性の発熱体の第二の側面上に配設された第二の輸送材料を含む、実施例1~16のいずれかによるヒーター組立品。
実施例18:
流体浸透性の発熱体は、複数の交差する加熱フィラメントを含むメッシュヒーターを含む、実施例1~17のいずれかによるヒーター組立品。
実施例19:
加熱フィラメントの幅または直径は、10~100ミクロンである、実施例18によるヒーター組立品。
実施例20:
エアロゾル発生システム用のカートリッジであって、カートリッジは、実施例1~19のいずれかによるヒーター組立品と、液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部分と、を備える、カートリッジ。
実施例21:
実施例20によるカートリッジと、エアロゾル発生装置と、を備え、カートリッジは、エアロゾル発生装置に取り外し可能に結合され、エアロゾル発生装置は、ヒーター組立品用の電源を備える、エアロゾル発生システム。
実施例22:
エアロゾル発生システム用のヒーター組立品を製造する方法であって、方法は、流体浸透性の発熱体を提供することと、液体エアロゾル形成基体を流体浸透性の発熱体に輸送するための輸送材料を提供することと、を含む、方法。
実施例23:
輸送材料は、流体浸透性の発熱体上にセラミックを直接堆積することによって提供される、実施例22による方法。
実施例24:
輸送材料は、電気泳動堆積によって流体浸透性の発熱体上に直接堆積される、実施例23による方法。
実施例25:
輸送材料は、セラミック粒子を流体浸透性の発熱体上に堆積させることによって堆積され、セラミック粒子の平均粒子サイズは、0.05ミクロン~0.7ミクロンである、実施例23または実施例24による方法。
実施例26:
輸送材料が堆積された後にヒーター組立品を焼結することをさらに含む、実施例23~25のいずれかによる方法。
ここで、以下の図を参照しながら実施例をさらに説明する。
図1は、本開示の実施例によるヒーター組立品の概略斜視図である。 図2は、図1の線A-Aに沿って取られた図1のヒーター組立品の概略側面断面図である。 図3は、カートリッジとエアロゾル発生装置とを備える例示のエアロゾル発生システムの概略図である。 図4は、電気泳動堆積に使用される装置の概略図である。 図5Aは、本開示の実施例による、メッシュヒーターの一部上のセラミック粒子の電気泳動堆積の概略図である。 図5Bは、焼結プロセス後の図4Aのセラミック粒子を示す概略図である。
図1を参照すると、メッシュ発熱体12およびセラミック輸送材料14を備えるヒーター組立品10が示されている。メッシュ発熱体12は、ステンレス鋼から作製された導電性フィラメント13のアレイを含み、流体浸透性である。セラミック輸送材料14は、電気泳動堆積によって、メッシュ発熱体12の流体浸透性の底面(図1には図示せず)上に直接堆積されている。任意の好適なセラミックを使用して輸送材料14を形成してもよく、好適なセラミックの例を以下で考察する。
セラミック輸送材料14は、メッシュ発熱体12の底面に固定して取り付けられ、単一部品のヒーター組立品10を形成する。セラミック輸送材料14は、液体エアロゾル形成基体(図示せず)をメッシュ発熱体12に搬送するように配設される。複数の隙間または開口16が、メッシュ発熱体12のフィラメント13の間に画定される。加熱中、気化したエアロゾル形成基体は、開口16を介してヒーター組立品10から放出され、エアロゾルを発生することができる。
ヒーター組立品10は、メッシュ発熱体12に電力を供給するための一対の電気接点15をさらに備える。電気接点15は、メッシュ発熱体に直接接合され、メッシュの対向面上に配設される一対の錫パッドを含む。電気接点は、メッシュ発熱体12の開口の一部を覆うが、これは、メッシュ発熱体の総開口数の小さな割合に過ぎず、エアロゾル発生に大きく影響しない。
図2は、図1の線A-Aに沿って取られたヒーター組立品10を通した断面図を示す。メッシュ発熱体12は、セラミック輸送材料14の第一の表面14aに配設される。セラミック輸送材料14の対向する第二の表面14bは、液体エアロゾル形成基体を受容、またはこれと接触するように配設される。セラミック輸送材料14は、液体エアロゾル形成基体をメッシュ発熱体12のフィラメント13の間に配設された複数の開口16に搬送するための複数のチャネル18を含む。複数のチャネル18は、セラミック輸送材料14の第一の表面14aと第二の表面14bとの間にセラミック輸送材料14の厚さTを通って延びる。メッシュ発熱体12の開口16の各々に対して、セラミック輸送材料14は、液体エアロゾル形成基体をそのそれぞれの開口16に搬送するための対応するチャネル18を含む。図2は正確な縮尺ではないことに留意されたい。明瞭化のために、チャネル18、フィラメント13、および開口16は拡大されており、また、実際のヒーター組立品に存在するであろうよりも少ないチャネル18、フィラメント13、および開口16が示されている。
以下でより詳細に考察するように、セラミック輸送材料14は、メッシュ発熱体12上へのセラミック粒子の電気泳動堆積によって形成されている。堆積される際、セラミック粒子は、メッシュ発熱体12の導電性フィラメント13上にのみ堆積され、開口16の空間内には堆積されないため、セラミック輸送材料14はメッシュ発熱体12と同じ形状および寸法をとる。したがって、電気泳動堆積プロセス中に堆積されるセラミック輸送材料14の厚さTが増大する際、複数のチャネル18がセラミック輸送材料の厚さTを通して形成され、各チャネル18は、そのそれぞれの開口16に対応する。当然のことながら、電気泳動堆積プロセスにおける製造公差に起因して、輸送材料14の厚さTを通したクリアチャネル18は、発熱体12のすべての開口16に対しては形成されない場合がある。しかしながら、チャネル18は、開口16の大部分、すなわち、開口16の50パーセント超に対して形成され、概して、チャネル18が形成される開口16の割合ははるかに高く、例えば、開口16の80または90パーセント超に対して形成される。
複数のチャネル18は、セラミック輸送材料の第一の表面14aに実質的に直交する方向に、実質的に直線状に延びる。セラミック輸送材料14の電気泳動堆積後、ヒーター組立品は典型的には焼結され、焼結によりセラミック粒子が融合し、粒子間の任意の空孔のサイズが減少する。これは、セラミックの本体を通したチャネルからの液体エアロゾル形成基体の横方向の流れを低減することを支援し、その代わりに、液体エアロゾル形成基体をチャネル18内に維持する。したがって、複数のチャネル18は、液体エアロゾル形成基体が、液体エアロゾル形成基体を受容するか、またはこれと接触するセラミック輸送材料14の第二の表面14bから、メッシュ発熱体12が配設されるセラミック輸送材料14の第一の表面14aへと単一方向に流れることを許容する。
図2に見られるように、チャネルの長さに沿った複数のチャネル18の各々の横断面寸法は、メッシュ発熱体12のチャネルの対応する開口16の断面寸法と実質的に同じである。メッシュ発熱体12のフィラメント13の間隔に応じて、開口16は、20ミクロン~300ミクロンの断面寸法を有し得る。このサイズ範囲では、複数のチャネル18は、毛細管または毛細管チャネルとして作用し、液体エアロゾル形成基体を毛細管作用によってメッシュ発熱体12に搬送する。
図3は、例示のエアロゾル発生システムの概略図である。エアロゾル発生システムは、二つの主構成要素、すなわちカートリッジ100と、主本体部またはエアロゾル発生装置200とを備える。カートリッジ100の接続端115は、エアロゾル発生装置200の対応する接続端205に取り外し可能に接続されている。カートリッジ100の接続端115、およびエアロゾル発生装置200の接続端205はそれぞれ、カートリッジ100とエアロゾル発生装置200の間の電気的接続を提供するために協働するように配設されている電気接点または接続(図示せず)を有する。エアロゾル発生装置200は、電池210(これはこの実施例において、再充電可能リチウムイオン電池である)の形態の電源と、制御回路220とを包含する。エアロゾル発生システムは携帯型であり、従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこに匹敵するサイズを有する。マウスピース125は、カートリッジ100の接続端115と反対側の端に配設されている。
カートリッジ100は、図1および2のヒーター組立品10と、第一の貯蔵部分130および第二の貯蔵部分135を有する液体貯蔵区画または部分と、を収容するハウジング105を備える。液体エアロゾル形成基体は液体貯蔵区画の中に保持されている。図1に図示していないものの、液体貯蔵区画の第一の貯蔵部分130は、第一の貯蔵部分130の中の液体が第二の貯蔵部分135に移動することができるように、液体貯蔵区画の第二の貯蔵部分135に接続されている。ヒーター組立品10は、液体貯蔵区画の第二の貯蔵部分135から液体を受容する。ヒーター組立品10のセラミック輸送材料の少なくとも一部分は、液体貯蔵区画の第二の貯蔵部分135内に延び、その中の液体エアロゾル形成基体と接触する。
気流通路140、145は、ハウジング105の側面に形成された空気吸込み口150からヒーター組立品10のメッシュ発熱体を通り過ぎ、そしてヒーター組立品10から、接続端115と反対のカートリッジ100の端にてハウジング105の中に形成されたマウスピース開口部110に、カートリッジ100を通って延びる。
カートリッジ100の構成要素は、液体貯蔵区画の第一の貯蔵部分130が、ヒーター組立品10とマウスピース開口部110との間にあり、そして液体貯蔵区画の第二の貯蔵部分135が、マウスピース開口部110と反対側のヒーター組立品10の側面に位置付けられるように配設されている。言い換えれば、ヒーター組立品10は、液体貯蔵区画の二つの部分130と135との間に置かれ、液体を第二の貯蔵部分135から受容する。液体貯蔵区画の第一の貯蔵部分130は、液体貯蔵区画の第二の貯蔵部分135よりもマウスピース開口部110に近い。気流通路140、145は、ヒーター組立品10のメッシュ発熱体を通り過ぎ、液体貯蔵区画の第一の部分130と第二の部分135との間に延びる。
エアロゾル発生システムは、ユーザーがカートリッジのマウスピース125を吸煙または引き出して、エアロゾルを自分の口の中にマウスピース開口部110を通じて引き込むことができるように構成されている。動作時、ユーザーがマウスピース125を吸煙する時に、空気は空気吸込み口150から気流通路140、145を通って、ヒーター組立品10を通り過ぎて、マウスピース開口部110に引き込まれる。制御回路220は、システムが起動された時に、電池210からカートリッジ100への電力の供給を制御する。これは結果として、ヒーター組立品10によって生成されるベイパーの量および特性を制御する。制御回路220は気流センサー(図示せず)を含んでもよく、また制御回路220は、ユーザーによる吸煙が気流センサーによって検出された時に、ヒーター組立品10に電力を供給してもよい。このタイプの制御配設は、吸入器およびeシガレットなどのエアロゾル発生システムで良好に確立される。ユーザーがカートリッジ100のマウスピース開口部110を吸煙する時、ヒーター組立品10が起動されて、気流通路140を通過する気流中に同伴されるベイパーを発生する。ペイパーは通路145の中の気流内で冷めてエアロゾルを形成し、次いでこれはマウスピース開口部110を通してユーザーの口の中に引き出される。
動作時、マウスピース開口部110は典型的に、システムの最高点である。カートリッジ100の構築、および特に液体貯蔵区画の第一の貯蔵部分130と第二の貯蔵部分135との間のヒーター組立品10の配設は、液体貯蔵区画が空になり始めていてさえも重力を活用して液体基体がヒーター組立品10に送達されることを確実にし、それでも気流通路140の中への液体の漏れにつながる場合があるヒーター組立品10への液体の過剰供給を防止するので、有利である。
図4は、メッシュ発熱体上へのセラミック輸送材料の電気泳動堆積に使用される装置300の概略図である。装置300は、低pHで溶媒中にセラミック粒子306の懸濁液304を保持する容器302を備える。セラミック粒子306は、電界の印加下で移動するように帯電される。本実施例では、セラミック粒子306は負に帯電される。セラミック粒子306は、磁気攪拌308によって溶媒全体に良好に分散するよう保持される。さらに、分散剤または安定剤などの添加剤(図示せず)が、凝集または凝結を防止するために一般的に添加される。
導電性ステンレス鋼メッシュ発熱体310は、セラミック懸濁液304に浸漬され、電源312の正極に接続される。メッシュ発熱体は、作用電極を形成し、セラミック粒子306が堆積することができる標的基体を提供する。メッシュ発熱体310の反対側に配置される対電極314もまた、セラミック懸濁液304に浸漬され、メッシュ発熱体310と逆の極性を有するように、電源312の負極に接続される。さらに、基準電極316がセラミック懸濁液304に挿入される。基準電極316は、印加された電圧を正確に制御できるように、安定かつ明確に画定された電位を有し、メッシュ発熱体310および対電極の相対電位を測定するための基準として使用することができる。
負に帯電されたセラミック粒子306が印加された電界の作用下で正に帯電されたメッシュ発熱体310に向かって移動するように、電源312によってメッシュ発熱体310と対電極314との間に電圧が印加される。セラミック粒子306は、メッシュ発熱体310の表面に衝突し、堆積されたセラミックの層を形成する。電気泳動堆積が続くにつれて、セラミック層の厚さが増加し、メッシュ発熱体310内の開口のサイズである一方向のチャネルを有する輸送材料が形成される。堆積後、得られたセラミック層は、以下でより詳細に考察するように、高温でアニーリングおよび焼結される。
図5Aは、メッシュ発熱体310の一部上への電気泳動堆積によって堆積されたセラミック粒子306の層を示す概略図である。セラミック粒子306は、メッシュ発熱体310のフィラメント310a上にのみ堆積される。セラミック粒子306の層は、フィラメント310aの側面へと隙間または開口310bの中に延びず、フィラメント310aは空のままであり、最終的にはセラミック輸送材料内にチャネルを形成する。
図5Bは、焼結プロセス後の図5Aのセラミック粒子306を示す概略図である。図5Bに見られるように、焼結により、セラミック粒子306が融合し、セラミック粒子間の空孔または空間が減少する。これは、セラミックの本体を通したチャネルからの液体エアロゾル形成基体の横方向の流れを低減することを支援し、その代わりに、液体がメッシュ発熱体310のそのそれぞれの開口310bへとチャネル内で効率的に流れるように、液体エアロゾル形成基体をチャネル内に維持する。
任意の好適なセラミックを使用して輸送材料を堆積し得る。例えば、Al23およびZrO2などの不活性セラミックが使用され得る。別の方法として、ヒドロキシアパタイトなどの生体適合性セラミックを使用してもよい。これら両方のタイプのセラミックの利点は、有毒な化合物または望ましくない副産物が生成されるリスクを減少させることである。
電気泳動によりセラミックをメッシュ発熱体上に堆積させるために必要な材料およびプロセス条件を示す実施例を以下に提供する。
Figure 2023530247000002


Figure 2023530247000003

Claims (15)

  1. エアロゾル発生システム用のヒーター組立品であって、前記ヒーター組立品が、
    液体エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを形成するための流体浸透性の発熱体であって、前記流体浸透性の発熱体が、流体が前記発熱体を通して浸透することを可能にする複数の開口を含む、流体浸透性の発熱体と、
    液体エアロゾル形成基体を前記流体浸透性の発熱体の前記複数の開口に搬送するための複数のチャネルを含む、輸送材料と、を備え、
    前記輸送材料が、前記流体浸透性の発熱体の流体浸透性の表面に直接堆積されるセラミックを含み、
    前記流体浸透性の発熱体の前記開口の50パーセント超に対して、前記輸送材料が、液体エアロゾル形成基体をそのそれぞれの開口に搬送するための対応するチャネルを含む、ヒーター組立品。
  2. 前記流体浸透性の発熱体の前記開口の各々に対して、前記輸送材料が、液体エアロゾル形成基体をそのそれぞれの開口に搬送するための対応するチャネルを含む、請求項1に記載のヒーター組立品。
  3. 前記輸送材料が、前記輸送材料の第一の表面と前記輸送材料の対向する第二の表面との間に画定される厚さを有し、前記流体浸透性の発熱体が、前記第一の表面に配設され、前記第二の表面が、液体エアロゾル形成基体を受容するように配設され、前記複数のチャネルが、前記輸送材料の前記第一の表面と前記第二の表面との間に前記輸送材料の前記厚さを通って延びる、請求項1または2に記載のヒーター組立品。
  4. 前記複数のチャネルが、前記輸送材料の前記第一の表面と第二の表面との間に液体エアロゾル形成基体が単一方向で流れることを許容するように配設される、請求項3に記載のヒーター組立品。
  5. 前記複数のチャネルが、前記輸送材料の前記第一の表面に実質的に直交する方向に、実質的に直線状に延びる、請求項3または4に記載のヒーター組立品。
  6. 前記流体浸透性の発熱体の前記複数の開口の各々が、20ミクロン~300ミクロンの断面寸法を有する、請求項1~5のいずれかに記載のヒーター組立品。
  7. 前記チャネルの長さに沿った前記複数のチャネルの各々の横断面寸法が、前記流体浸透性の発熱体の前記開口の前記断面寸法と実質的に同じである、請求項1~6のいずれかに記載のヒーター組立品。
  8. 前記流体浸透性の発熱体に電力を供給するための電気接点をさらに備え、前記電気接点が、前記流体浸透性の発熱体に直接接続される、請求項1~7のいずれかに記載のヒーター組立品。
  9. 前記流体浸透性の発熱体が、実質的に平坦である、請求項1~8のいずれかに記載のヒーター組立品。
  10. 前記流体浸透性の発熱体が、複数の交差する加熱フィラメントを含むメッシュヒーターを含む、請求項1~9のいずれかに記載のヒーター組立品。
  11. エアロゾル発生システム用のカートリッジであって、請求項1~10のいずれかに記載のヒーター組立品、および液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部分を備える、カートリッジ。
  12. エアロゾル発生システムであって、
    請求項11に記載のカートリッジと、
    エアロゾル発生装置と、を備え、
    前記カートリッジが、前記エアロゾル発生装置に取り外し可能に結合され、前記エアロゾル発生装置が、前記ヒーター組立品のための電源を含む、エアロゾル発生システム。
  13. エアロゾル発生システム用のヒーター組立品の製造方法であって、前記方法が、
    流体浸透性の発熱体を提供することと、
    液体エアロゾル形成基体を前記流体浸透性の発熱体に輸送するための輸送材料を提供することと、を含み、
    前記輸送材料が、前記流体浸透性の発熱体上にセラミックを直接堆積することによって提供され、
    前記輸送材料が、電気泳動堆積によって前記流体浸透性の発熱体に直接堆積される、方法。
  14. 前記輸送材料が、セラミック粒子を前記流体浸透性の発熱体に堆積させることによって堆積され、前記セラミック粒子の平均粒子サイズが、0.05ミクロン~0.7ミクロンである、請求項13に記載の方法。
  15. 前記輸送材料が堆積された後に前記ヒーター組立品を焼結することをさらに含む、請求項13または14に記載の方法。
JP2022575772A 2020-06-18 2021-06-17 直接堆積された輸送材料を有する流体浸透性のヒーターを有するヒーター組立品 Pending JP2023530247A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP20180927.4 2020-06-18
EP20180927 2020-06-18
PCT/EP2021/066517 WO2021255209A1 (en) 2020-06-18 2021-06-17 Heater assembly having fluid permeable heater with directly deposited transport material

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023530247A true JP2023530247A (ja) 2023-07-14

Family

ID=71111241

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022575772A Pending JP2023530247A (ja) 2020-06-18 2021-06-17 直接堆積された輸送材料を有する流体浸透性のヒーターを有するヒーター組立品

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20230329341A1 (ja)
EP (1) EP4167780B1 (ja)
JP (1) JP2023530247A (ja)
KR (1) KR20230027148A (ja)
CN (1) CN115697101A (ja)
BR (1) BR112022023004A2 (ja)
IL (1) IL299037A (ja)
WO (1) WO2021255209A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11588287B2 (en) * 2018-10-12 2023-02-21 Rai Strategic Holdings, Inc. Aerosol delivery device with improved connectivity, airflow, and aerosol paths
CN117425417A (zh) * 2021-06-17 2024-01-19 菲利普莫里斯生产公司 用于形成气溶胶生成系统的气溶胶生成部件的方法和系统
CN117044993A (zh) * 2022-05-06 2023-11-14 深圳麦克韦尔科技有限公司 一种多孔生物陶瓷修饰的加热结构及其制备方法和应用
WO2023242091A1 (en) * 2022-06-14 2023-12-21 Philip Morris Products S.A. Heater assembly for an aerosol-generating system and related manufacturing method

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2985529C (en) * 2015-07-09 2023-04-18 Philip Morris Products S.A. Heater assembly for an aerosol-generating system
JP7491909B2 (ja) * 2018-09-28 2024-05-28 フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム エアロゾル発生システム用のヒーター組立品
CN110063523A (zh) * 2019-02-27 2019-07-30 广东达昊科技有限公司 一种香烟/电子烟加热装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP4167780A1 (en) 2023-04-26
BR112022023004A2 (pt) 2022-12-20
WO2021255209A1 (en) 2021-12-23
EP4167780B1 (en) 2024-04-03
IL299037A (en) 2023-02-01
US20230329341A1 (en) 2023-10-19
KR20230027148A (ko) 2023-02-27
EP4167780C0 (en) 2024-04-03
CN115697101A (zh) 2023-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7121026B2 (ja) エアロゾル発生システム内のエアロゾル発生要素のための成形された取り付け
US11957172B2 (en) Heater assembly having heater element isolated from liquid supply
JP2023530247A (ja) 直接堆積された輸送材料を有する流体浸透性のヒーターを有するヒーター組立品
JP7197496B2 (ja) エアロゾル発生システム、および二成分形液体貯蔵区画を有するエアロゾル発生システム用のカートリッジ
JP7091332B2 (ja) モジュール式組立品を備えるエアロゾル発生システム
CN113749311A (zh) 用于气溶胶生成系统的筒
JP7494175B2 (ja) 漏れ保護を有するエアロゾル発生システムおよびカートリッジ
JP2023029530A (ja) エアロゾル発生システム用のカートリッジ
CN115004857A (zh) 具有导热丝和芯吸丝的加热元件
US20230047262A1 (en) Aerosol-generating device with adaption to ambient environment
JP2022538972A (ja) 改善された加熱組立品を有する、エアロゾル発生システムおよびエアロゾル発生システムのためのカートリッジ
JP2024023409A (ja) ニコチンの優先的な蒸発を提供するエアロゾル発生システム
JP2023541299A (ja) 抵抗が増強された発熱体
JP2022537666A (ja) エアロゾル発生システム、および微粒子フィルターを有するエアロゾル発生システム用のカートリッジ
RU2783933C2 (ru) Нагреватель в сборе, имеющий нагревательный элемент, изолированный от запаса жидкости
RU2813012C2 (ru) Система, генерирующая аэрозоль, и картридж для системы, генерирующей аэрозоль, с улучшенным нагревательным узлом
RU2799825C1 (ru) Устройство, генерирующее аэрозоль
RU2815886C2 (ru) Система, генерирующая пар, и способ генерирования пара
JP2023541949A (ja) 導電性メッシュを備える発熱体
RU2814485C2 (ru) Система, генерирующая аэрозоль, и картридж с защитой от утечки
RU2802359C2 (ru) Способ генерирования аэрозоля и система, генерирующая аэрозоль
JP2023509702A (ja) エアロゾル発生装置のための風味カートリッジ
WO2023118790A1 (en) Delivery system
WO2023118791A1 (en) Heating elements for an aerosol delivery system

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240527