JP2023529179A - 鉄道枕木 - Google Patents

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Abstract

鉄道網の少なくとも一対のレール(2、2´)を固定するための鉄道枕木であって、一対のレール(2、2´)の各レールが互いに離間して固定される接触面(3)を備えている鉄道枕木(1)において、接触面(3)の複数の係留壁(5、5´)との関係から区切られた中空セクター(4)を含み、これにより、係留壁(5、5´)に隣接して、接触面(3)の反対側に位置する自由部分(17)を確立し、鉄道枕木(1、1´)は、5000MPa以上の曲げモジュールを含む組成物から製造されている、鉄道枕木が記載されている。

Description

本発明は、鉄道枕木および鉄道枕木の製造方法に関する。より具体的には、本発明は、中空セクターを備えた鉄道枕木およびその製造方法に関する。
鉄道枕木は、鉄道網のさまざまな構成要素の1つを表し、バラスト(ballast)やその他の固定要素とともに、客車が移動するレールの正しい係留(anchorage)(固定)を促進する。
先行技術に開示された要素の大部分は木材(約90%)で作られており、残りはスチール(鋼鉄鉄)、コンクリート、または再生プラスチックの枕木である。
木製の枕木の耐用年数は数十年と見積もられているため、この期間が過ぎると交換する必要がある。毎年300万本を超える木製の枕木が取り替えられているという推定と、この特定の種類の原材料の使用に関する法的制限により、セクターは懸案要素の代替品を探すことになる。
代替案は、木材、鋼鉄、コンクリート、植林木材、(リサイクルまたは未使用の)プラスチックで作られた枕木を使用することに重点が置かれている。
バージン(未使用)プラスチック製の枕木の使用は、良好な結果を示した。一方、この種類の枕木の使用は、負荷(load)システムに起因するもの以外の努力の対象となる狭軌の旅客輸送鉄道に限定されている。リサイクルプラスチック製の枕木に関しては、これらはいくつかの鉄道網で使用され、深刻な構造上の問題を表しており、亀裂、反り、固定の問題が蔓延していた。
基本的に、リサイクルされた枕木では、枕木を構成する材料の均一性を得ることは困難である。したがって、検出された構造上の問題と発生した事故(脱線)により、この種類の枕木の使用は事実上不可能である。
コンクリート枕木は、世界中の鉄道網で普及しているにもかかわらず、最も一般的に入手可能な商用モデルの慣性と剛性が大きいため、いくつかの国(ブラジルなど)に存在する路線の鉄道床およびバラストの特性に適していることが証明されていない。
この事実は、事故の発生を可能にするだけでなく、バラストの大きな破損を引き起こし、その結果、鉄道維持費を増大させる傾向がある。
形状に応じて分類すると、コンクリート枕木は、単一の剛性連続部品によって形成された単一ブロック型であり、枕木の異なる部分に現れる大きな曲げモーメントを受ける。
各レールの下に配置され、柔軟な鋼鉄バーによって結合された2つの強化コンクリートブロックによって構成されるツインブロックタイプ(混合枕木)のコンクリート枕木もある。
梁の弾性のおかげで、コンクリートの2つのブロックは、プレストレス(pre-stressed)コンクリート製の枕木がほとんど抵抗できない、静的曲げおよび交互曲げのほとんどの応力に影響されない。
コンクリート枕木の中には、ポリブロック(poly-block)枕木もあり、2つの強化コンクリートブロックが、コンクリート製の中間部品と共に端部に配置されている。側面のブロックは、中間ブロックと共に、高い弾性限界を有するロッドのスチール手段によって結合され、両端に応力がかかり、固定されている。
木製枕木に対するコンクリート枕木の使用に関するいくつかの利点を挙げることができ、例えば、コンクリート枕木は約50年の耐久性があり、質量が大きく弾性的に固定されるため、横方向および垂直方向の剛性を示す。
さらに、コンクリート枕木は、鉄道の安定性のおかげで、レールの容易かつ迅速な交換、並びに、その耐用年数の増加および(レール上の)曲げ応力の減少を可能にする。
さらに、コンクリート枕木を使用すると、脱線の頻度が減少し、その結果、トリップ(移動)の質が向上し、恒久的なメンテナンスコストが大幅に削減される。
一方、コンクリート枕木が使用されると、木製枕木と比較してこの枕木は重量が大きいため、輸送コストが高くなることや、脱線事故発生後、枕木の再利用が疑わしいことなど、いくつかの欠点がある。
さらに、コンクリート枕木を使用すると、固定システムは、レールの摩耗および鉄道の拡幅に対して調整することができない。さらに、鉄道を敷設および保守するための高価な設備が必要であり、状況によっては、枕木の重量が大きいためにバラストが損傷し得る。
既に述べたように、コンクリート製およびプラスチック製の枕木に加えて、先行技術はさらに鋼鉄製の枕木を開示している。鋼鉄枕木は、使用時に満足のいく動作を示す一方、重量が非常に不安定な鋼鉄の価格に直接依存するため、コストが高くて不確実になり得る。
この種類の枕木の固定は、通常、ネジとチェストナットによって行われ、恒久的なメンテナンスが必要である。さらに、ネジによる固定は、枕木に穴が開けられているため、枕木を弱くする。
この種類の枕木の利点として、リサイクルの可能性、耐用年数が長い(約60年)、不活性で無毒であり、設置コストが低く、その輸送は簡単で、製造材料のおかげで不燃性であることが挙げられる。
不利な点として、鋼鉄枕木の使用は、より多くの介入およびタンピング(tamping)領域の変更が必要である。さらに、この種類の枕木は、孤立の危険性のためにトリップの中断を伴う可能性があり、依然として腐食の問題が発生し得る。
木製枕木に関しては、使用に適したものにするために、事前に(化学的に)処理される必要がある。明らかに、そのような化学処理は環境に有害である。
前記化学処理のステーションは、枕木の耐用年数を延ばし、真菌および昆虫の増殖を防止する目的で、枕木を保管し、防腐剤を適用する役割を担う。
多くのステップを含む長いプロセスであることに加えて、枕木を処理するプロセスは、貯蔵タンク、処理シリンダー、および防腐剤を含むチューブの破損により、大気汚染などのさまざまな環境問題を引き起こし得る。
さらに、従業員による化学製品の吸収、吸入および摂取は珍しくない。また、除草剤や殺虫剤の使用は、土壌や河川を汚染し、動物の行動に変化をもたらし、種の絶滅の可能性を引き起こし得る。
植林木材から作られた枕木を使用することがさらに可能であり、この種類の枕木は硬木材の抵抗よりも著しく低い抵抗を示す。
さらに、環境に対して非常に攻撃的ないくつかの製品(クレオソートなど)で枕木を処理することが不可能であるため、細菌やシロアリなどの生物学的因子が枕木に付着する可能性があり、その結果、寿命が極端に短くなり(3~4年の単位)、硬木材製の枕木の耐用年数よりもはるかに短くなる。
本発明は、鉄道枕木を製造する構造的構成およびプロセスによって、上述した枕木を使用する際に存在する問題を克服することを目的とする。
提案された枕木は、その使用に関して制限がなく、荷物および/または乗客を輸送するために、建設および運転の両方において鉄道路線での使用に適している。
従来技術から知られているプラスチック枕木(未使用またはリサイクルのいずれか)は、ピース(部品)の重量と弾性モジュールとの間の最適化された組み合わせを示さない。
最も知られているプラスチックの提案は、木製枕木の形状を正確に模倣しており、ピースをより重くし、より多くの原材料を消費するだけでなく、ピース(部品)を作るための工数および機械の時間も消費する。このような要因により、生産プロセスが遅くなり、枕木の最終価格が高くなる。
本発明は、高い生産性プロセス、好ましくは押出しから製造された、好ましくはガラス繊維を含むポリプロピレンで作られた鉄道枕木であって、さらに、競争力のあるコストだけでなく、硬木材の枕木に匹敵する剛性を達成し得る構造形状を備えている鉄道枕木を提案するが、これに限定されない。
さらに、本発明で提案される枕木は、ピース(部品)の輸送および設置を容易にし、木製枕木に使用される標準的な固定装置の使用を可能にし、枕木の設置およびメンテナンスに使用される標準的な機械が使用され、その製造材料により、枕木の耐用年数の終わりに製品がリサイクルされ得る。
構造的に、提案された鉄道枕木は、バラストへの固定の機能および特性の重要な差異として作用する中空セクター(貫通穴セクター)を備えている。提案された形状により、鉄道で使用されるバラストは枕木を貫通して、一体型にされる。
枕木内のバラストの詰め込みにより、バラスト/枕木システムの剛性が大きくなり、最終的な慣性モーメントは、枕木とその内部に配置されたバラスト層の合計慣性モーメントになる。
さらに、提案された鉄道枕木の形状により、1つは軽い枕木(40~45kgの範囲)を有し、設置および保守が容易で、2人の作業員による運搬が容易であり、さらに、1つのピースを別のピースに(1つの枕木を別の枕木に)かみ合わせて輸送するのに適しているため、数え切れないほどの物流上の利点がもたらされる。
本発明は、建設中または運行中の鉄道で使用され、荷物および/または乗客を輸送するために使用される高性能鉄道枕木を開発することを目的とする。
本発明の追加の目的は、設置および製造プロセスが簡素化され、作業時間を短縮し、マーケットの需要を満たし、ピースの使用サイクルの効率を保証する鉄道枕木を提供することである。
本発明はまた、バラスト層を損傷するコンクリートの高い剛性および重量、低品質木材の耐用年数の短さ、鋼鉄の電気伝導性の問題、再生樹脂を使用したソリューションの信頼性の問題など、(従来技術に記載されている)本願発明が解決する主な問題を(ほとんどの部分で)克服するという目的も有する。
さらに、本発明は、好ましくは原材料としてポリプロピレンを使用し、その耐用年数の終わりにリサイクルされ得る、持続可能な魅力ある鉄道枕木を提供する目的を有する。
本発明は、中空セクターを備えた鉄道枕木を提供し、これにより鉄道網のバラストを枕木に貫通させ、バラスト/枕木システムの剛性を高めることを可能にするという追加の目的を有する。
また、本発明の目的の1つは、逆U字形状を備えた鉄道枕木の構造的構成を提供することである。
本発明の追加の目的は、第1の材料および前記第1の材料を含む組成物から作られた鉄道枕木を提供することである。
本発明のさらなる目的は、内壁および外壁が第1の材料から作られ、そのような壁の間に配置された層が第1の材料を含む組成物から作られる鉄道枕木を提供することである。内壁(または内側層)は、必要に応じて含まれなくてもよい。
同様に、外壁(または外側層)は任意に存在しなくてもよい。
したがって、内壁および中間層(以下でさらに説明する)、外壁および中間層、並びに、内壁および外壁を含まない中間層を含む実施形態は、本発明の目的のために有効であることが予想される。
本発明はまた、押出/共押出プロセスによって製造される鉄道枕木を提供するという目的を有する。
本発明の追加の目的は、中空セクターが支持溝を備えている鉄道枕木を提供することである。
本発明の追加の目的は、押出機の較正器(calibrator)内で枕木の製造に使用される組成物の圧縮を可能にする押出法による鉄道枕木を製造する方法、並びに、製造中の枕木の厚さ全体を均一に冷却する方法である。
最後に、本発明は、良好な品質と信頼性をもってブラジル市場に大規模に対応することを目的とする。
本発明の目的は、好ましくは、繊維ガラス含有量の多い、5~40%の範囲であり得る、好ましくは共押出プロセスによって適用されるエンベロープとして純粋なポリプロピレンの層を有する押出プロセスによって製造される、ポリプロピレンから製造された高性能鉄道枕木によって達成される。
提案された鉄道枕木は、高弾性モジュールと木材とに匹敵する性能を示し、したがって、荷物および乗客を輸送するための鉄道への適用が可能になる。本発明で提案される鉄道枕木は、次の主要な利点を有する。
・大規模な市場に対応する原材料の入手可能性と信頼性
・優れた電気絶縁体
・高弾性モジュール
・総合的なリサイクル性
・同じ工具と設備を使用する、木製枕木と同等の設置性とメンテナンス性
・輸送およびメンテナンスが容易になり、物流コストが削減される
・不活性且つ不浸透性
・木製枕木と組み合わせての使用
・現在、木製枕木に採用されている固定システムの使用が可能
・異なるゲージとAMV(ラインシフト装置)とに適合するように、異なる長さと異なる形状の枕木を製造できる
次に、図面に表された実施形態の例を参照して、本発明をより詳細に説明する。
本発明で提案する枕木を収容するのに適した鉄道網の平面図で、図1(a)は単純な鉄道網を示し、図1(b)は複数の鉄道の鉄道網を示す。 枕木用に提案された実施形態の断面図を示す。 鉄道枕木用に提案された実施形態の断面図の追加図であって、好ましい寸法を示す。 枕木用に提案された追加の実施形態の断面図を示す。 枕木用に提案された追加の実施形態の断面図を示す。 図5に示された鉄道枕木用に提案された構造的実施形態の断面図であり、その好ましい構成を示す。 本発明で提案された鉄道枕木の追加の実施形態の断面図を示す。 図7に示された鉄道枕木の断面図の追加図で、その好ましい例を示す。 本発明で提案された鉄道枕木のために提案された追加の実施形態の図であり、この実施形態は支持溝(サポート溝)を備えている。 本発明で提案された鉄道枕木のために提案された追加の実施形態の図であり、この実施形態は複数の支持溝を備えている。 本発明で提案された鉄道枕木のために提案された追加の実施形態の図であり、この実施形態は複数の係留歯(Anchorage teeth)を備えている。 本発明の鉄道枕木のために提案された追加の実施形態の図であり、この実施形態は、係留壁(anchorage walls)を越えて突出する接触面を備え、二重支持点をさらに示し、図12(a)はさらに支持溝を示し、図12(b)は二重支持点を示し、図12(c)は複数の支持溝を示し、図12(d)は複数の係留歯を示している。 本発明の鉄道枕木のために提案された追加の実施形態の図であり、この実施形態は、接触面が係留壁を越えて突出していない実施形態を示し、中空セクター内に突出する二重支持点をさらに含み、図13(a)はさらに支持溝を示し、図13(b)は中空セクター内に突出する二重支持点を示し、図13(c)は複数の支持溝を示し、図13(d)は複数の係留歯を示している。 図13(c)で示された枕木用に提案された構造的実施形態の断面図で、好ましい寸法が示されている。 鉄道用に提案された構造的実施形態の断面図の追加表現を示す。 枕木用に提案された構造の実施形態の断面図で、内壁および外壁と中間層とが示されている。 本発明で提案された鉄道枕木の追加の実施形態の断面図であり、この実施形態は、図17(a)に示される支持面をさらに含み、図17(b)は複数の支持溝をさらに示し、図17(c)は、複数の係留歯と、係留壁を越えた支持面および接触面の突出部をさらに示し、図17(d)は複数の係留歯を示している。 本発明で提案された鉄道枕木を備えた鉄道網の輪郭(プロファイル)を示し、固定ブロックをさらに示す。 枕木を固定ブロックに固定し、さらに枕木の横方向に配置された固定要素を利用する図である。 本発明で提案された鉄道枕木と共に使用される固定ブロックの可能な構造的実施形態を示す。 本発明で提案された鉄道枕木と共に使用される固定ブロックの追加の実施形態を示す。 金属プレートによる本発明で提案された鉄道枕木の固定を示し、図21(a)は、図21(b)に示された金属プレートと比較して、より小さい金属プレートの使用を示している。 金属プレートによる図19に示された鉄道枕木の固定を示し、図23(a)、図23(b)は、分割された板を示している。 枕木が中間層のみから作られている実施形態を示す。 鉄道枕木が中間層および内側層を含む実施形態を示す。 鉄道枕木が中間層および外側層を含む実施形態を示す。 本願で提案された追加の枕木を示す。
本発明は、鉄道枕木1(枕木1ともいう)に関する。
構造的に、そして図1~図27を参照すると、本発明で提案された枕木1は、中空セクター4を含み、したがって、鉄道網で使用されるバラストは枕木1を貫通してぎっしり詰め込まれ得るので、枕木/バラスト組立体の剛性が向上する。
図1~図27は、鉄道枕木1に対して提案された好ましい構造の実施形態を示し、それらはすべて、中空セクター4の形状に関する特性と使用される材料(複合材)に関する特性とを維持する。それぞれの実施形態の特徴については後述する。
図1を参照すると、提案された枕木1は、鉄道の少なくとも一対のレール2、2´を固定するために使用される。枕木1は、図1(a)に示されるように、一対のレール2、2´のみを備えた単純な鉄道網での使用に適しており、或いは、図1(b)に示されるように、多数のレールを備えた鉄道網のポイントで使用され得る。
図1は、提案された枕木1の接触面3をさらに指し、前記面3は、好ましくは、鉄道網の各レール2、2´の配置のための平面として構成される。
図2は、図1に示された鉄道枕木の第1の構造的実施形態の断面図を示す。好ましくは平面である接触面3に注目し、そこから係留壁5、5´が突出し、それにより、前述した中空セクター4を画定する。
より具体的には、図2を参照すると、中空セクター4は、係留壁5、5´によって接触面3から区切られている。したがって、係留壁5、5´に隣接する自由部分が、接触面3の反対側に確立される。言い換えれば、鉄道枕木1のために提案された実施形態は、逆U字形を確立している。
したがって、自由部分17は、中空セクター4の(面)貫通(開放)部分として理解されるべきであり、この部分は、鉄道網のバラストが、より具体的には、中空セクター4の鉄道枕木1を貫通することを可能にする。係留壁5、5´の下部、すなわち地盤上で枕木1を支持する部分を支持点7、7´とし、このような支持点7、7´は、接触面3と係留壁5、5´との間の結合点の反対側に位置する。
図3および図4を参照すると、係留壁5、5´は、提案された鉄道枕木1の第1の幅L1を画定する。図3に示されるように、枕木1の好ましい厚さEを考慮すると、第1の幅L1は、係留壁5、5´の最も外側の部分(外壁)、それは、係留壁5、5´に隣接していない部分、つまり、中空セクター4に隣接していない部分によって画定される。
支持点に関して、それらは、図2~4に示されるように、提案された枕木1に対して異なる構造的実施形態が仮定され得る。
図2および図3に示される実施形態は、単純支持点(simple support points)7、7´と呼ばれ、地面との枕木1の接触厚さは、枕木1の厚さE自体として構成される。
一方、図4、より具体的には図4(a)に示される実施形態は、二重支持点(double support points)8、8´を示し、枕木1の地面との接触厚さは、枕木1の厚さEよりも大きい寸法を示す。
より具体的には、図3に示される支持点7、7´の間の距離と、図4(図4(b))に示される支持点8、8´の間の距離とは、枕木の第2の幅L2を画定する。したがって、単純支持点7、7´が使用される実施形態では、図3に示されるように、第1の幅L1は、第2の幅L2の寸法と等しい寸法を有する。
一方、二重支持点8、8´が使用される実施形態では、図4、より具体的には図4(b)に示されるように、第1の幅L1は第2の幅L2よりも小さい。
図5は、提案された枕木1に有効な第3の実施形態を示す。この実施形態では、接触面3および係留壁5、5´など、前の実施形態で説明された要素が示されている。
図5で示される提案は、単純支持点7、7´を利用し、したがって、(図6に示されるように)第1の幅L1および第2の幅L2のそれぞれが等しい寸法を確立する。
本発明で提案された枕木1の支持を強化する目的で、図5および図6に示される実施形態では、接触面3から、枕木1の鉄道セクター4の中空セクター4に向かって突出する溝9がある。
図7は、提案された鉄道枕木2の追加の構造的実施形態を示しており、この実施形態は、支持溝(support grooves)9および二重支持点8、8´を利用している。
支持溝9は、図6および図7に示される実施形態で示されるように、中空セクター4の全高を通して突出し、或いは、後者は、図9に示されるように、支持ベース3から中空セクター4に向かって自由に突出し得る。
追加の構造的構成では、支持溝9は、係留壁5、5´のうちの少なくとも1つから、鉄道枕木1の中空セクター4に向かってさらに突出する。
このような実施形態が図10に示され、この提案が、接触面3から突出する支持溝9と、係留壁5、5´から突出する支持溝とを備えていることが示されている。
鉄道枕木の代替構造実施形態は、係留壁5、5´から突出するか、または係留壁5、5´の一方のみから依然として突出する支持溝9を備える。さらに、図示される支持溝9の数は、本発明の限定的な特徴とみなされるべきではない。
提案された鉄道枕木1は、複数の係留歯(anchorage teeth)12をさらに備え、そのような係留歯12は、好ましくは、係留壁5、5´の少なくとも1つに配置される。
より具体的には、係留歯12は、中空セクター4に隣接しない係留壁5、5´の部分に配置されるか、またはさらに理解を深めるために、係留歯12は、係留壁5、5´の外壁に配置される。
図11に見られるように、係留歯12は、好ましくは枕木の長さ全体にわたる凹部(チャネル)として構成される。
係留歯12は、枕木1の機械的特性に干渉せず、より具体的には、そのような歯12は、バラストへの枕木1のより大きな係留をもたらし、バラストが係留歯12のそれぞれに貫入することを可能にする。さらに、係留歯12の配置は、枕木1の製造における材料の節約および最適化をさらにもたらす。
別の実施形態では、本発明の図12に示されるように、接触面3が係留壁5、5´を越えて突出するように鉄道枕木1は構成され得る。さらに、係留壁5、5´は、接触面(3)に対して平行または直交にされ得る。
図12(a)は、接触面3から中空セクター4に向かって突出する支持溝9を備えた枕木1を示す。一方、図12(b)は、その中空セクター4に支持溝9がない枕木を示している。このような実施形態は、二重支持点8、8´を利用することを留意されたい。
図12(c)は、接触面3および係留壁5、5´からの支持溝9を備えた枕木1を示し、最後に、図12(d)は、接触面3からの支持溝9と係留歯12とを備えた枕木1を示す。
鉄道枕木1が二重支持点8、8´を備える実施形態では、そのような点8、8´は、(図12に示されるように)中空セクター4から外に突き出てもよく、或いは、そのような支持点8、8´は、図13に示されるように、中空セクター4の外にも中空セクター4内にも突き出し得る。別の代替実施形態では、支持点8、8´は、中空セクター4内にのみ突出し得る。この場合、枕木の第2の幅L2は、第1の幅L1に等しい寸法が想定される。
図13に示される実施形態は、係留溝9の配置に関して図12の実施形態と同様である。図13では、接触面3が係留壁5、5´を越えて突出していないことが分かる。
鉄道枕木1のために提案された構造的実施形態が提示され、それらの好ましい実施形態が以下に説明される。
枕木1の厚さEは、好ましくは2センチメートル(cm)の値が想定され、1~4センチメートルの範囲の値が許容される。枕木1が係留歯12を備える実施形態では、そのような歯は、0.2~0.5cmの範囲の厚さE1を備えている。
したがって、特に図11を参照すると、係留歯12のそれぞれは、好ましくは0.2cm~0.5cmの範囲の厚さE1(係留歯E1の厚さ)を備える。
さらに図11を参照すると、それぞれの係留歯12の高さh1は、0.5~2.0cmの好ましい値が想定される。
鉄道枕木1に対して提案された実施形態のいずれについても、第1の幅L1は、好ましくは24cmに等しいので、18cm~30cmの範囲の値が許容されるだろう。
(中空セクター4の内外の両方に突出する)二重支持点8、8´を利用する実施形態は、32cmの第2の好ましい幅L2を確立するので、第2の幅L2(二重支持点)が第1の幅L1(単純支持点)よりも明らかに大きいという条件のもと、19cm~48cmの範囲の値が許容される。
二重支持点8、8´が中空セクター4内にのみ突出する実施形態では、第2の幅L2は、第1の幅L1に等しい値をとる。
第3の幅L3と呼ばれる二重支持点8、8´の幅(図4、図8、図11、図14)に関して、好ましくは6cmに等しく(図4、図8、図11)、1.5~12cmの範囲の値が許容される。図14に示される実施形態の場合、第3の幅L3は10cmが好ましく、2~20cmの範囲が許容可能である。
本発明で提案される鉄道枕木1の高さに関して、それは第1の高さHと呼ばれ、好ましくは、提案される実施形態のいずれについても、19cmに等しく、14cm~20cmの範囲が許容範囲である。
支持溝9を利用する実施形態では、そのような要素は、0.5~19cmの範囲の値で接触面3から突出し、したがって、図1に示されるように、係留溝の高さhを確立する。明らかに、この範囲の上限は、そのような溝が中空セクター4の高さ全体に沿って延在している実施形態を表している(図5および図6)。
L4と呼ばれる係留溝の幅は、0.5~3.0cmの好ましい値が想定される。
係留壁5、5´から突出する支持溝9については、高さhの最大上限を鉄道枕木1の厚さEで使用される値まで減少させるべきである。
係留壁5、5´と接触面3および二重支持点8、8´との関連付けは、前の図に示されているように、直角に実行され得る。或いは、図15に示される実施形態のように、湾曲したセグメントによって実行され得る。
支持溝9の実施形態についても同じことが生じ、接触面3および係留壁5、5´に対して直角に配置するのに適しているか、或いは、湾曲したセグメントから構成され得る。
枕木1がその適用分野の応力に耐え得るためには、高弾性モジュール(高剛性)を有し、耐衝撃性、耐疲労性、耐疲労性および高い市場利便性も有する材料が使用される必要がある。
より具体的には、また好ましい方法のみにおいて、枕木1の内壁13および外壁14は、第1の材料、好ましくは高分子材料、より好ましくは純粋な高分子材料から製造される。
さらなる好ましい実施形態では、接触面(3)および係留壁(5、5´)は、鉄道枕木(1)の内壁(13)および外壁(14)をさらに確立するので、鉄道枕木(1)の内壁(13)は、第1の高分子材料から製造され、鉄道枕木(1)の外壁(14)は、第1の高分子材料から製造される。
内壁13および外壁14は、図16でより良好に示されるように、接触面3および係留壁5、5´によって画定される。
図16では、外壁14は実線で示されている。一方、枕木1の内壁13は破線で示されている。
一方、中間層15と呼ばれる壁13と壁14との内側部分は、好ましくは第1の材料を含むがこれに限定されない組成物、より好ましくは、ガラス繊維を含むポリプロピレン組成物、さらにより好ましくは、ポリプロピレンに対するガラス繊維の質量成分が好ましくは5%~40%の間(組成物の重量による)で、さらにより好ましくは33重量%~37重量%であるポリプロピレン組成物である。
中間層15の製造に使用される同じ材料(この場合、ポリプロピレン)から内壁13および外壁14が製造されることは、本発明の好ましい特徴であることを留意されたい。したがって、壁13および14は、明らかに部品に必要な接着性を提供する限り、層15に使用される材料以外の材料から製造され得る
提案された枕木1の材料における、内壁13および外壁14は好ましくはポリプロピレンから作られ、中間層15はガラス繊維を含むポリプロピレン組成物から作られ、そのような好ましい特性は、図16に示される実施形態だけでなく、鉄道枕木1のために提案されるすべての構造的実施形態に有効である。
内壁および外壁13および4の一方の厚さは、好ましくは、0.005~0.05cmの範囲であり、一方、内側層15の厚さは、内壁13および外壁14のうちの1つの厚さの値によって鉄道枕木の厚さEを差し引くことによって達成され得る。
中間層15におけるガラス繊維を有するポリプロピレン組成物の使用は、本発明の好ましい特徴であると考えるべきであることの指摘が重要で、そのため、曲げモジュールが5000MPa以上の任意の材料(組成)が使用され得る。最後に、曲げモジュールはISO178規格に従って測定(決定)される必要があることを理解されたい。
内壁(または内側層)が任意に含まれなくてもよいことを表すことが重要である。同様に、外壁(または外側層)は任意に存在しなくてもよい。したがって、内外壁のない中間層のみで枕木1が構成され得る。図24は、枕木が中間層のみから作られる実施形態を示している。
図24の実施形態では、鉄道枕木1は、中間層15の材料のみから製造され、すなわち、好ましくはポリプロピレンおよびガラス繊維を含むが、これに限定されない組成物から製造され、より好ましくは、質量範囲が好ましくは5%~40%(質量)である、ポリプロピレンおよびガラス繊維を含む組成物であり、より好ましくは、組成物質量に対して、33質量%~37質量%の間のガラス繊維である。
ポリプロピレンおよびガラス繊維を含む組成物を使用した枕木1の製造は、本出願の優先的な特徴として考慮されるべきであることを表すことが重要であり、その結果、5000MPa以上の曲げモジュールを備えた任意の材料(組成物)が枕木1の製造に使用され、この曲げモジュールは、ISO178に従って測定(決定)される必要がある。好ましい実施形態では、前記材料は高分子組成物である。前記高分子組成物は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、およびそれらの混合物、とりわけ高分子材料を、添加剤および/または充填剤を添加してまたは添加せずに含み得る。本発明の1つまたは複数の実施形態では、前記高分子組成物は、再生可能由来または化石由来であってもよい。他の実施形態では、前記高分子組成物は、バージンポリマー、リサイクルポリマー、またはそれらの混合物を含み得る。
したがって、本出願は、5000MPa以上の曲げモジュールを有する組成物、より好ましくは高分子組成物、より好ましくはポリプロピレンおよびガラス繊維を含む高分子組成物から枕木を製造する可能性を教示する。
顔料、流動促進剤、助剤プロセス、潤滑剤、帯電防止剤、透明化剤、成核剤、ベータ成核剤、滑走剤、酸化防止剤、制酸剤、光安定剤、HALS、IR吸収剤、抗UV添加剤、漂白剤、無機充填剤、有機および/または無機染料、ブロッキング防止剤、難燃剤、可塑剤、殺生物剤および接着促進剤などの1つまたは複数の高分子添加剤を含む高分子組成物に添加されるさい、高分子組成物は、様々な物理的および化学的特性を改変する充填剤および添加剤を含み得ることも注目に値する。本発明による高分子組成物は、ガラス繊維、炭素繊維、カーボンブラック、シリカ粉末、沈降炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、粘土、多面体シルセスキロキサンオリゴマー(POSS)、炭酸カルシウム、金属酸化物粒子およびナノ粒子、無機塩粒子およびナノ粒子、並びに、それらの混合物を含み、電荷され得る。
枕木が中間層のみから作られる実施形態は、支持面3´を備える構成を含む、本出願で扱う構造的構成のいずれかに適用され得る。
本願の可能な実施形態では、内側層13は、任意選択で枕木1、1´に含まれ得る。この場合、本出願の図25に示されるように、枕木1は、好ましくはポリプロピレンおよび繊維ガラスを含む高分子組成物から製造され、その内側層13のみが高分子材料であり、好ましくは共押出しによって含まれる。
前記高分子材料は、他の高分子材料の中でも、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、およびそれらの混合物から選択され得る。前記高分子材料は、再生可能由来または化石由来であり、バージンポリマー、リサイクルポリマー、またはこれらの混合物を含み得る。好ましくは、前記高分子材料は、ポリプロピレン、ポリエチレンおよびそれらの混合物から選択され得る。より好ましくは、前記高分子材料は、添加剤および/または充填剤を添加したまたは添加していないポリプロピレンである。
同様に、外側層14も、好ましくは共押出しによって任意に含まれ得る。この場合、枕木1は、図26に示されるように、好ましくはポリプロピレンおよびガラス繊維を含む高分子組成物から製造され、その外側層14のみが高分子材料で作られる。前記高分子材料は、他の高分子材料の中でも、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、およびそれらの混合物から選択され得る。前記高分子材料は、再生可能由来または化石由来であり、バージンポリマー、リサイクルポリマー、またはこれらの混合物を含み得る。好ましくは、前記高分子材料は、ポリプロピレン、ポリエチレンおよびそれらの混合物から選択され得る。より好ましくは、前記高分子材料はポリプロピレンである。
注目に値するのは、内側層または外側層に使用されるそのような高分子材料は、前述した充填剤および添加剤を含み得ることである。
明らかに、図25または図26の実施形態は、本出願で扱う技術のいずれかを使用して固定され得る。
レール2、2´への提案された枕木1(内壁および外壁を含む、または中間層のみから作られる)の固定のために、固定ブロック10は、枕木1の中空セクター4に配置されるべきである。これらのブロックには、タイヤフォン(tirefonds)の取り付けと、レール2、2´を枕木に固定する固定装置の取り付けを可能にするという主要な機能を有する。より具体的には、そのようなブロック10は、レール2、2´の下にある枕木1の部分に配置されるべきであり、言い換えれば、接触面3上のトラックの配置点の反対側の枕木1の部分である。
図18は、本発明で提案された枕木1が使用される鉄道網の側面図を示す。この図では、支持板20およびタイヤフォン21によって接触面3にそれぞれのレール2、2´が固定された枕木1が示されている。
さらに、枕木1の中空セクター4において、鉄道網に固定されると、鉄道のバラストが中空セクター4を貫通することを可能にすることが示され、中空セクター4内のバラストの詰め込みにより、バラスト/枕木システムのより大きな剛性が達成される。
さらに、図18では、レール2、2´のそれぞれの下に配置された固定ブロック10であって、そのようなブロック10が、中実ブロックとして構成され、それは、木材、リサイクル材料、コンクリート、ポリエチレン、ポリプロピレンから作られ得るが、枕木1の製造に使用されたのと同じ材料、ポリプロピレンおよび繊維ガラスの組成物からも作られ得る。好ましい実施形態では、固定ブロック10はポリエチレンから作られる。
このような固定ブロック10は、押し出し、圧入、射出、引き抜き、および塊状ブロックを使用して部品の最終形状を得る機械加工プロセスなどの異なる処理によって製造され得る。
ブロック10を枕木1により良好に固定するために、好ましくは図19に示されるような、好ましくは六角ねじ26として構成された固定要素が、枕木1に対して横方向に配置され得る。図20および図21は、固定ブロック10のために提案された形状を示す。鉄道枕木1のために提案された構造的実施形態は、固定ブロック10の実施形態のいずれかの使用が可能であることが重要である。
提案された固定ブロック10のそれぞれの好ましい寸法は、以下のように説明される。
図20(a)を参照すると、60cmのより大きなベースを示すことが好ましく、50cm~80cmの範囲の値が許容される。
より小さい底部は、約40cmの好ましい値を有し、好ましい高さは15cmであり、13~17cmの範囲の値が許容され、好ましい深さは、高さおよび幅の両方で20cmに相当する。
図20(v)に示される固定ブロックの好ましい値は、15×13×20(幅×高さ×深さ)である一方、図20(c)に示される実施形態では、小さい方のベースには7.5cm、大きい方のベースには15cmの好ましい値があり、好ましい深さは20cm、好ましい高さは13cmに相当する。
図20(d)および図20(e)に示される提案は、射出プロセスによって製造される固定ブロック10を示す。これらの図に示されたブロック10は、鉄道車両の配置を参照して荷重を支持するように設計された多数の構造27を含むことに留意されたい。
したがって、構造27は、耐久性と軽さとを兼ね備え、固定ブロック10を配置する新しい可能性を確立する。図20(d)および図20(e)に示されているブロック10は、適切なねじを配置するために既に設計されたオリフィス28をさらに備えていることをさらに留意されたい。構造体27の配置および形状は、図20(d)および図20(e)に示される実施形態に限定されるべきではないことに留意されたい。
さらに、本発明で議論され、図20(a)、図20(b)、図20(c)、図21(a)、および図21(b)に示された固定ブロック10のいずれも、射出プロセスによって製造され得る。このようにして、(構造体27を有する)構造化ブロックが構成される。
図20(d)および図20(e)に示される固定ブロックの寸法に関しては、好ましくは、図20(a)に示される固定ブロック10について既に説明された同じ値が使用され得る。
図21(a)に示される固定ブロックの構造的実施形態では、好ましくは60cmのより大きなベースを有するので、50~60cmの範囲の値が許容され、その好ましい高さは15cmで、13~17cmの値が許容され、好ましい深さは20cmであり、一方、キャビティ24に隣接するベースのそれぞれの幅は、好ましくは7.5cmである。
最後に、図21(b)に示される提案は、図21(a)の実施形態の値と同じ大きなベース、高さ、および深さの値を示し、キャビティ24に隣接するより小さいベースのそれぞれに対して15cmの好ましい幅を示す。上述した寸法は、本発明を何ら限定するものではなく、例として与えられたものであることに留意されたい。
固定ブロック10を使用する代わりに、既存の鋳鉄(cast-iron)板25を用いて枕木1を固定し、さらに、ネジ、プレスワッシャー、ナットなどの従来の固定要素23によって既存の板(プレート25)に固定された金属プレート22(好ましくは鋼鉄製)を用いて固定され得る。
そのような固定形態が図22に示され、図22(a)は、図22(b)に示されるものと比較して小さいサイズの金属プレート22を示す。図22(b)に示される実施形態は、鉄道網のレールの間に完全に配置され、枕木1の強度を増加させる。使用される金属プレート22の数は、図22に示される数に制限されるべきではないことをさらに留意されたい。
中空セクター4およびその自由部分17を確立する鉄道枕木1を提案する構造的実施形態に加えて、本発明はまた、支持面3´をさらに備える鉄道枕木1´の成形を提案する。
前記支持面3´は、接触面3の反対側にあり、係留壁5、5´に隣接している。このようにして、枕木1´の中空セクター4は、接触面3と支持面3´との関係から、および係留壁5、5´によって画定される。したがって、図17に示される実施形態では、枕木1´は、その中空セクター4が支持面3´によっても画定されているため、自由部分17を含まない。
自由部分17を含む鉄道枕木1について提案された他の特徴および実施形態は、図17に示されており、支持面3´を含む鉄道枕木1´の実施形態にも有効であることに留意されたい。
例えば、支持面3´を備えた鉄道枕木1´では、内壁13および外壁14への参照が有効であり、鉄道枕木1を説明する際に既に述べた材料および組成の使用も有効である。さらに、支持ブロック10の使用に対する説明は、この実施形態にも有効である。これに関して、図23は、金属プレート22´が使用される鉄道枕木1´を固定する追加の可能性を示す(金属プレート22´の数は、図示される個数に制限されない)。枕木1の強度の増加について図22(a)で既になされたコメントは、図23(a)の例にも有効である。
さらに、図7(b)に示される実施形態で見られるように、鉄道枕木1´は、接触面3、支持面3´、および係留壁5、5´のうちの少なくとも1つから突出する支持溝9を備えている。
さらに、図17(c)に見られるように、接触面3は、この実施形態で提案される支持面3´と共に、係留壁5、5´を越えて突出し得る。
図17(c)および図17(d)において、前で提案された、中空セクター4が支持面3´を含まない鉄道枕木1の実施形態のように、係留歯12を配置する提案が見られる。
図17に示される実施形態では、単純支持点7、7´は、図17(a)、図17(b)、図17(d)に示されるように、接触面3および支持面3´が係留壁5、5´を越えて突出しない提案として理解されるべきである。
一方、二重支持点8、8´は、図17(c)で提案された実施形態と同様に、接触面3および支持面3´が係留壁5、5´を越えて突出する提案として理解されるべきである。
要約すれば、中空セクター4の形状の違いを除いて、鉄道枕木1´は、鉄道枕木1について前述したすべての特徴を備えている。
本発明において図示された実施形態は、鉄道1、1´の好ましい実施形態であることが重要である。
したがって、自由部分17を備えた鉄道枕木1と、支持面3´を備えた鉄道枕木1´の両方を考慮すれば、提示された図に明示的に示されていないが、図示されている特徴の組み合わせを使用した実施形態を提案することは許容される。
例えば、図17に示される実施形態を考慮すれば、係留歯12および支持溝9を利用する鉄道枕木1´の構造的実施形態を提案していることは、たとえ図面がそのような実施形態を明確に示していなくても、許容されるであろう。
本発明の鉄道枕木1、1´のために提案される構造形態は、好ましくは押出/共押出プロセスによって得られる。このようなプロセスは、例えば供給点、スレッドキャノン(thread cannon)、マトリックス、較正器および減速機を備えた従来の押出機によって実施される。
押出機の構造的実施形態は、本発明の好ましい態様を表すものではなく、先行技術から知られている押出機を使用して、提案された鉄道枕木1、1´が成形され得る。
一方、枕木1、1´を正しく成形するためには、決定されたパラメータおよび押出プロセスステップに従う必要があり、そのようなパラメータおよびステップについては以下で説明される。
一般的に言えば、押出プロセス中、押出機の較正器内で使用される組成物(枕木1、1´を形成する構造)の圧縮と、部品の全厚さの均一な冷却とが可能にされるべきである。
提案されたプロセスは、使用される組成物(好ましくは繊維ガラスを含むポリプロピレン)を押出機のフィーダーに添加し、次いでヘッド(溶融ゾーン)の温度パラメータを調整して材料の特性を満たす第1のステップを含む。
上記ステップに付随して、第1の純粋高分子材料(ガラス繊維を含まない純粋ポリプロピレン)を押出機に加え、それが溶融される。
次に、(純粋な)溶融ポリプロピレンを、ガラス繊維を含むポリプロピレン組成物と一緒に押出機に(同じヘッドで)同時に加える必要がある。
この後、ポリプロピレン組成物を純粋ポリプロピレンと共に繊維ガラスでコーティングし、これにより、純粋ポリプロピレンの内壁13および外壁14と、ポリプロピレンおよび繊維ガラスの中間層15とを配置された構造を確立する。したがって、第1の層(層A)が特定の材料(この場合は純粋ポリプロピレン)で構成され、中間層(層B)は別の材料で構成され、この場合、ガラス繊維を含むポリプロピレン組成物で、第3の層も材料Aの純粋ポリプロピレンで再び構成される、ABAとして知られる押出プロセスと同様の構成が確立される。
中間層15の製造に使用される同じ材料(この場合、ポリプロピレン)から内壁13および外壁14を製造することは、本発明の好ましい特徴であることを指摘しておく。したがって、壁13、14は、明らかに部品に必要な接着性を提供する限り、層15に使用されるもの以外の材料から作られ得る。
提案されたステップの説明に続いて、押出機のキャノンおよびスクリュー内で構造体を溶融した後、溶融構造体がマトリックス内に押し出され、前記マトリックスは、構造体を所望の形状に成形する主要な機能を有する。
続いて、構造体は、マトリックスから出ると、水ベースの冷却システムを備えた較正器を通過する。前記冷却システムは、部品の冷却を助けることに加えて、溶融構造をその最終形状に維持することを目的としている。
較正器から出ると、部品は押出機の速度を制御するためのシステムに入り、それによってプロセスの流量を制限し、較正器内で構造体5の圧縮を可能にし、気泡および材料の損失を防止する。最後に、溶融構造を所望のサイズに切断する。
中間層15におけるガラス繊維を有するポリプロピレン組成物の使用は、記載されたプロセスの好ましい特徴としてのみ考慮されるべきであることが重要であり、そのため、曲げモジュールが5000MPa以上の任意の材料(組成物)が使用され得る。
さらに、好ましく使用される、ガラス繊維を含むポリプロピレン組成物は、好ましくは、ガラス繊維を5質量%~40質量%、より好ましくは33質量%~37質量%の範囲を含む。
鉄道枕木1、1´の所望の形状に応じて、押出機の較正器は、真空を伴うまたは伴わない較正器として構成され得る。真空のない校正器では、0.3~0.5メートルの好ましい長さが提案される一方、真空を備えた校正器では、1~4メートルの好ましい長さが提案され、冷却チャンバーの0~0.4バールの真空が提案される。
中空セクター4が自由部分17によって区切られている鉄道枕木1を成形するために、好ましくは真空のない較正器が使用されることを指摘しておく。
一方、支持面3によって画定された中空セクター4を有する枕木1´を成形する際には、好ましくは、真空を備えた較正器が使用される。
さらに、押出機の以下の好ましいパラメータが提案される:
・好ましくは220℃~250℃の範囲の押出機の温度
・25~350Aの範囲の押出機のアンペア数
・好ましくは15.5~70バールの範囲であるヘッドの圧力
・0.1~0.5メートル/分の範囲の押出機の速度(ラインの速度)
・好ましくは毎分10~45回転(rpm)の範囲であるスクリューの回転数
・好ましくは0.1~0.8k/メートルの範囲である押出機5の生産性
鉄道枕木1、1´を成形するプロセスは押し出しプロセスと呼ばれてきたが、そのような特徴は本発明の好ましい実施形態であり、貫入、射出、または引抜成形プロセスなど、提案される枕木1の構造成形に他のプロセスも使用され得ることを理解すべきである。
1つまたは複数の実施形態では、前記接触面3は平坦な接触面であり得ることも留意されたい。1つまたは複数の実施形態では、係留壁5、5´は、接触面3に対して直角に配置される。別の実施形態では、係留壁5、5´は、互いに平行または実質的に平行である。別の実施形態では、係留壁5、5´は、地面に対して垂直または実質的に垂直である。注目に値するのは、それぞれの係留壁と垂直軸(「y」軸、地面に垂直)との間の小さな傾斜(最大15°)が許容されることである。この傾きは、枕木の内部または外部の両方で生じ得る。図27はy軸を示し、x軸はグランドとして理解される必要がある。したがって、前記傾斜は、x軸に対して90°±15°の角度になることが理解される。
実施形態の好ましい例を説明してきたが、本発明の範囲は、可能な同等物を含む添付の特許請求の範囲の内容によってのみ限定され、他の可能な変形を包含することを理解すべきである。
1、1´ 鉄道枕木
2、2´ レール
3 接触面
3´ 支持面
4 中空セクター
5、5´ 係留壁
7、7´ 単純支持点
8、8´ 二重支持点
9 支持溝
10 固定ブロック
12 係留歯
13 内壁、内側層
14 外壁、外側層
15 中間層
17 自由部分
22、22´ 金属プレート
25 鋳鉄板、プレート
E、E1 厚さ
h1 高さ
係留溝の高さ
H 第1の高さ
L1 第1の幅
L2 第2の幅
L3 第3の幅

Claims (14)

  1. 鉄道網の少なくとも一対のレール(2、2´)を固定するための鉄道枕木であって、一対のレール(2、2´)の各レールが互いに離間して固定される接触面(3)を備えている鉄道枕木(1)において、前記接触面(3)の複数の係留壁(5、5´)との関係から区切られた中空セクター(4)を含み、これにより、前記係留壁(5、5´)に隣接して、前記接触面(3)の反対側に位置する自由部分(17)を確立し、当該鉄道枕木(1、1´)は、5000MPa以上の曲げモジュールを含む組成物から製造されていることを特徴とする、鉄道枕木(1)。
  2. 当該鉄道枕木(1、1´)が、高分子組成物から製造されていることを特徴とする、請求項1に記載の鉄道枕木。
  3. 当該鉄道枕木(1、1´)が、ポリプロピレンおよびガラス繊維を含む高分子組成物から製造されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の鉄道枕木。
  4. 前記高分子組成物が、組成物質量に関して、5~40質量%のガラス繊維、より好ましくは33~37質量%のガラス繊維を含むことを特徴とする、請求項3に記載の鉄道枕木。
  5. 少なくとも固定ブロック(10)または金属プレート(22、22´)が、前記接触面(3)上のレールの配置点とは反対側の前記中空セクター(4)の部分に配置されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の鉄道枕木。
  6. 前記接触面(3)および前記係留壁(5、5´)は、当該鉄道枕木(1、1´)の内側層(13)を確立し、前記内側層(13)は高分子材料から作られていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の鉄道枕木。
  7. 前記接触面(3)および前記係留壁(5、5´)は、当該鉄道枕木(1、1´)の外側層(14)を確立し、前記外側層(14)は高分子材料から作られていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の鉄道枕木。
  8. 前記接触面(3)および前記係留壁(5、5´)は、当該鉄道枕木の内側層(13)および外側層(14)を確立し、前記内側層(13)および前記外側層(14)は、高分子材料から作られていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の鉄道枕木。
  9. 前記高分子材料がポリプロピレンを含むことを特徴とする、請求項6~8のいずれか一項に記載の鉄道枕木。
  10. 支持面(3´)をさらに含み、前記支持面(3´)は、前記接触面(3)の前記支持面(3´)との関係から、前記係留壁(5、5´)を介して、前記中空セクター(4)を画定していることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の鉄道枕木。
  11. 前記接触面(3)は平らな面であることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の鉄道枕木。
  12. 前記係留壁(5、5´)は、前記接触面(3)に対して直角に配置されていることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の鉄道枕木。
  13. 前記係留壁(5、5´)は、互いに平行または実質的に平行であることを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の鉄道枕木。
  14. 前記係留壁(5、5´)は、地面に対して垂直または実質的に垂直であることを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の鉄道枕木。
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